System for treating organic wastes and waste water
专利摘要:
公开号:WO1991016268A1 申请号:PCT/JP1991/000515 申请日:1991-04-18 公开日:1991-10-31 发明作者:Akira Taguchi 申请人:Mori-Gumi Co., Ltd.; IPC主号:C02F3-00
专利说明:
[0001] 明 細 書 [0002] 有機性廃棄物 ·排水の処理装置 技術分野 [0003] この発明は、 糞尿、 厨房ごみ、 有機性産業排水等 の有機性汚廃物ないし汚廃水等を処理する処理装置 の改良に関し、 さらに詳しく は有機性汚廃物ないし 汚廃水をメ タン発酵処理するメ タン醱酵処理槽、 こ の槽内に設置される ^材さらには槽内の攪拌装置の 改良に関するものである。 背景技術 [0004] 有機性汚物♦汚水の嫌気性処理装置については、 ー槽方式で処理に 2 0 日〜 4 ◦ 日を要する単純な構 造のものから、 槽を複数にして処理効果を高めた二 槽方式のもの、 また固定炉床や流動^床を用いた方 式、 さらには菌体そのものを顆粒状あるいは包括固 形化して反応槽内に多量に蓄積して処理効率を飛躍 的に高める方式、 また菌体を浮遊状態で増殖させ、 分離膜を使用する方式等が開発され、 嫌気性処理の 効率は著しく高められてきた。 [0005] しかしながら、 高い効率を発揮させ得る方式は、 概して処理対象有機物が限定されると同時に低濃度 有機物の処理は一般に困難視され、 しかも馴致 * 馴 養及び操作に高度の技術を要する場合が多い。 発明の開示 [0006] そこで、 この発明の目的とするところは、 限定さ れた高濃度有機物にとどま らず、 低濃度の生活排水 は勿論、 都市下水や合併処理汚水 (水洗便所排水と 生活雑排水の混合汚水) 、 さらには残飯その他食口 [0007] D0 廃棄物等の生活ゴミ、 ディ スポーザ一処理水、 汲取 屎尿、 畜産や工場排水等、 各種有機物を広範囲に亘 つて処理対象物とすることができ、 しかも高い効率 でかつ簡単な操作で処理することができる有機性廃 棄物 · 排水の処理装置を提供することを目的として いる。 [0008] なお、 本件発明者は、 先に特開昭 6 4— 4 3 0 0 号公報において同様な目的の下に有機性汚廃物♦汚 廃水の処理装置を提供しているが、 この発明では、 さ らにこの処理装置を改良し、 またこの処理装置に 使用する処理槽、 この処理槽に使用する泸材、 さら には処理槽内の攪拌を行う自動ガスリ フ ト攪拌装置 を改良してより一層高い効率で嫌気性処理を行う こ とを可能にしょうとするものである。 [0009] この発明に基づく処理装置において使用する処理 槽は、 水平蛇行流型処理槽、 上下蛇行流型処理槽並 びに上下流併用型処理槽の 3種類がある。 [0010] 水平蛇行流型処理槽は、 底面を傾斜状と し、 隔壁 によって内部を水平方向に区分して水平蛇行状に連 続する複数の区画室を構成し、 傾斜上部を被処理物 の受入側、 傾斜下部を処理物の排出側としたもので、 各区画室に泸材を複数本林立状態に設置したもので ある σ [0011] 上下蛇行流型処理槽は、 隔壁によって槽の内部を 上下方向に区分して、 上下いずれかを被処理物の受 入側、 他方を排出側と し、 隔壁面に平行して被処理 物が流れるよう上下蛇行状に連続する複数の区画室 を構成し、 各区画室に ^材を複数本横臥並列状に設 置したものである。 [0012] また、 上下流併用型処理槽は、 独立した複数の区 画室を有し、 被処理物を上下流の交互繰り返しによ つて最終の区画室から上昇流あるいは下降流で排出 するように連結管で連結し、 各区画室に、 泸材を複 数本林立状態に設置したものである。 [0013] 上記各区画室に設置する^材は、 芯材とこの芯材 の回りに放射状に広がる多数の合成樹脂製薄肉テー プ状体とで構成されている。 [0014] また、 上記処理槽を使用した処理装置は、 自動ガ スリ フ ト攪拌装置を備えることによってより効率の 良い処理が可能となる。 すなわち、 処理槽上部にメ タ ンガス噴出口および底部に攪拌用メ タ ンガス流入 口を設けた処理装置において、 メ タンガス噴出口お よび攪拌用メ タンガス流入口に各々バルブを介して ガス溜室を連結した自動ガスリ フ ト攪拌装置を設け たもので、 この自動ガス リ フ ト攪拌装置は、 上部に 攪拌塔を連接して所定量の液体を貯溜した水槽と、 この水槽内部に収納され底面を開放したガス溜室と、 ガス圧によつて攪拌塔内を上昇する液体の所定水位 を検知してメ タンガス噴出口に至る経路のバルブを 閉と し、 攪拌用メ タンガス流入口に至る経路のバル ブを開とする制御信号を発する検知手段とを有する 構成と したものである。 [0015] 上記処理槽は、 水平蛇行流型、 上下蛇行流型及び 上下流併用型のいずれの型においても、 それぞれの 区画室の与えられたスペース内で被処理流体の短絡 や無用な循環あるいは迂回を最小限にとどめ、 流入 から排出までの全行程を実用上可能な限り斉一に長 くすることにより、 醱酵処理のプロセスが順を追つ て行われるように工夫されているため、 当然単位水 理学的滞留時間 (H R T ) 当りの処理効率は高めら れる。 [0016] また、 上下流併用型の処理槽は、 各室が独立した 気密の区画室を形成しているので、 各室を結ぶ連結 管の繋ぎ替えによって、 稼働中でも一部の室の運転 休止、 修理及び各室の上下流の流れの転換、 さらに は固液分離槽、 シーディ ング槽等への別用途に転用 することも容易である。 また、 各区画室をコンポ一 ネン トと して単体を規格化して量産することも可能 であり、 コス ト も引き下げ得る し、 運搬や設置さら には修理等が容易となる。 [0017] また、 これら処理槽の各室に、 芯材の回りに多数 の合成樹脂製薄肉テープ状体を放射状に広げた炉材 を複数本林立状態乃至横臥並列状態に設置している ので、 嫌気性菌を槽内に多量に保持させることがで きる。 この^材は槽内の自動ガスリ フ ト攪拌を行う 関係上、 上下左右前後に緩急を織り交ぜてゆれ動く ので、 その態様から見ると固定床というよりむしろ 流動床に近く 、 目詰ま りの可能性を払拭している。 また、 流動床の場合は流動状態を良好に維持して付 着生物膜を常に比較的薄く保たねばならないが、 自 動ガスリ フ ト攪拌によるガス圧、 ガス量及び攪拌頻 度の制御で余剰生物膜の発生を抑制しているので最 適化を計ることができ、 高い効率で、 低 · 中 ·高濃 度の有機性産業排水や生活雑排水の嫌気性処理を行 う ことができる。 [0018] また、 この自動ガスリ フ ト攪拌装置は、 感知器の 位置の変更や、 水槽及び攪拌塔に注入する水量の増 減により攪拌に使用されるガス量とガス圧並びに攪 拌強度と攪拌回数を多様に変化させることができ、 処理槽におけるガス発生量に応じて最適条件下で操 作することができる。 また、 メ タン菌の活性度に応 じてガス発生量が増加すればガスリ フ ト攪拌の頻度 も高められ、 またメ タ ン菌の活性度をさ らに高める 機能を有している。 [0019] 攪拌の強度 (ガス量とガス圧) や頻度がある ピー クを越えると炉材表面に生成した生物膜の剥離が大 き く なつて処理効率が低下するおそれがあるが、 こ の自動ガスリ フ ト攪拌装置では、 ピークをオーバー すれば直ちに発生ガス量が減少するので、 それに応 じて攪拌回数が少なく なつて、 剥離を抑えて常に設 定された条件でのガス量とガス圧の攪拌で最大のガ ス発生を継続的に維持させるように自動的に制御さ れるので、 設定された条件下で処理槽内のメ タン菌 の活性度を最高に維持して発生するガス量もまた最 大を維持することができる。 [0020] 従って、 前記処理槽を使用した処理装置、 さらに は前記処理槽と自動ガスリ フ ト攪拌装置を備えた処 理装置は、 有機性廃棄物♦排水の処理装置と して、 有機性処理の範囲が広く 、 且つ高い効率で、 低 · 中 • 高濃度の有機性産業排水や生活雑排水の嫌気性処 理を行う ことができる。 すなわち、 有機物濃度の比 較的稀薄な水洗便所の排水のみの単独処理から、 比 較的濃度の高い食品廃棄物やディ スポーザー処理を した厨房排水の単独処理、 及びそれらの一部ないし すべての合併処理が可能となり、 また処理効率につ いても従来の 2 0 日〜 4 0 日を一日前後に短縮する ことができる。 また、 メ タン菌の馴養♦馴致も容易 であり、 目詰ま りゃゥォ ッ シュアウ トの問題発生も 払拭しているものである。 従って、 簡単な操作で生 活雑排水、 畜産、 工場排水等被処理有機物の濃度や 種類規模の大小を問わず、 高い効率で嫌気性処理を 行う ことができる処理装置を提供し得たのである。 図面の簡単な説明 [0021] 第 1図は、 この発明に係る処理槽の一実施例を示 す水平蛇行流型処理槽の概略平面図、 [0022] 第 2図は同概略正面図、 [0023] 第 3図は、 この発明に係る処理槽の他実施例を示 す上下蛇行流型処理槽の概略平面図、 [0024] 第 4図は、 同概略正面図、 [0025] 第 5図は、 水平蛇行流型処理槽で使用する撹拌用 ガスの噴出パイプの敷設例を示す概略平面図、 [0026] 第 6図は、 上下蛇行流型処理槽で使用する攪拌用 ガスの噴出パイプの連結例を示す概略平面図、 [0027] 第 7図は、 この発明に係る処理槽の他実施例を示 す上下流併用型処理槽の平面図、 [0028] 第 8図は同正面図、 [0029] 第 9図は底面図、 [0030] 第 1 0図はコンポーネン ト型とした場合の単体ュ ニッ トの斜視図、 [0031] 第 1 1図は、 上下流併用型処理槽の他実施例とし て直方体型を示す平面図、 [0032] 第 1 2図は正面図、 [0033] 第 1 3図は底面図、 [0034] 第 1 4図はコンポーネン ト型とした場合の単体ュ ニッ トの斜視図、 [0035] 第 1 5図は、 上下蛇行流型処理槽において各区画 室を連結して使用する熱交換パイプの設置例を示す 概略斜視図、 [0036] 第 1 6図は、 同熱交換パイプの他設置例を示す概 略斜視図、 第 1 7図および第 1 8図は、 コ ンポーネン ト型の 処理槽における単体ュニッ トに使用する熱交換パイ プの設置例を示す斜視図、 [0037] 第 1 9図は、 水平蛇行流型処理槽を例に取り、 自 動ガスリ フ ト攪拌装置およびガスタンクと組み合わ せて構成した処理装置の一例を示す正面図、 [0038] 第 2 0図は、 処理槽内に設置する炉材の一実施例 を示す正面図、 [0039] 第 2 1図は、 同^材の構成素材と してのテープ状 体の正面図、 [0040] 第 2 2図は、 同炉材を構成する芯材とテ一プ状体 の関係模式図、 [0041] 第 2 3図は、 上下蛇行流型処理槽を例にとり、 自 動ガスリ フ ト攪拌装置、 ガスタンク、 さらにはメ タ ンガスの洗滌 · 濃度ァップ装置を設置して構成した 処理装置の全体概略図である。 発明を実施するための最良の形態 [0042] 以下、 有機性汚廃物ないし汚廃水のメ タン発酵処 理を中心に本発明の実施例を添付図面に従って説明 するが、 この発明の対象とする炉材およびこの炉材 を使用した処理槽は、 好気性の処理槽ゃ、 嫌気性固 定^床と しても利用可能である。 1 . 処理槽について [0043] 第 1図ないし第 6図は、 この発明において使用す る処理槽の実施例を示すもので、 第 1図および第 2 図は、 水平蛇行流型処理槽を、 第 3図および第 4図 は、 上下蛇行流型処理槽を示している。 [0044] 図面においては、 楕円柱あるいは長円柱形の処理 槽を示しているが、 処理槽内を被処理有機物の流体 が水平蛇行流ないし上下蛇行流で効果的に処理され るような形状を設置場所を考えて選択すればよく 円 柱形、 直方体形等その形状は問わない。 [0045] 第 1図および第 2図の水平蛇行流型処理槽は、 底 面を傾斜状と し、 5枚ないし 7枚の隔壁 1で内部を 6室ないし 8室の区画室に仕切られており、 傾斜上 部側に設けられた注入口 2から注入された有機物が 槽内を水平に蛇行しながら処理過程を終えて最終室 内に至り、 傾斜下部の排出口 3より処理液と して排 出される行程が点線で示されている。 [0046] 第 3図および第 4図の上下蛇行流型処理槽は、 注 入口 2から注入された有機物が、 水平に仕切られた 隔壁 1を上から下へ上下に蛇行しながら処理過程を 終えて最終区画室に至り、 下部の排出口 3より排出 される行程が点線で示されている。 [0047] 隔壁 1の数は別に限定されるものではなく 、 最小 限 2枚で 3室を蛇行させるのみで、 かなりの B O D 除去率を示すことが明らかになつている。 [0048] 第 7図ないし第 1 4図は、 この発明において使用 する処理槽の他実施例を示すもので、 上下流併用型 処理槽を示している。 第 7図ないし第 1 0図は正六 角柱形、 第 1 1図ないし第 1 4図は直方体形である。 ただし、 円柱型、 正五角柱形等その他各種形状が採 用可能である。 [0049] 構造的には槽内を隔壁で均等に仕切って、 気密が 保てる 6室の独立した区画室を構成するか、 或いは 均等の区画室を個別に 6個作って、 コ ンポーネ ン ト と して一つの処理槽に組み立てても良い。 [0050] 図面では、 注入口 2から a室上部に圧入された有 機物がダウンフローで底部に達し、 連結管 4を通つ て次の b室の底部よりァップフローで上部に至り、 連結管 4を通ってさらに次の c室の上部からダウン フローで底部に流れ、 順次 d室、 e室、 f 室とアツ プフロー、 ダウ ンフローを交互に繰り返して、 f 室 上部で排出口 3から排出される行程を点線で示して いる。 最初の圧入を区画室の底部から行えば、 次の 区画室はダウンフローとなる。 [0051] 第 1 0図及び第 1 4図は、 コ ンポーネ ン ト タイプ の処理槽を構成する単体ュニッ トの実施例を示す斜 視図であり、 第 1 0図の単体ュニッ トは正六角柱形 の処理槽、 第 1 4図の単体ュニッ トは直方体形の処 理槽を構成する。 [0052] 第 7図ないし第 1 4図において、 5は各室と電動 バルブ 6を介して連結されたメ タ ンガス噴出口、 7 は各室と電動バルブ 8を介して連結された攪拌用メ タ ンガスの流入口である。 [0053] 第 1 5図および第 1 8図は槽内に設置する熱交換 パイプの配管例を示している。 水平蛇行流型の処理 槽の加熱は熱伝導に対流を利用できるので、 底面の 加温のみでよいが、 上下蛇行流型処理槽の場合は、 第 1 5図および第 1 6図に示す通り、 パイプ 9を各 層に取付けて槽の端でュニォン等で上下に連結した 態様となし、 温水等を循環させる。 また、 コンポ一 ネン トタイプの場合は、 第 1 7図および第 1 8図に 示すように熱交換用のパイプ 9を取り付けて隣接す る槽間においてユニオン等で互いに連結し、 温水等 を循環させる。 [0054] 上記のようにこの発明に係る処理槽は、 水平蛇行 流、 上下蛇行流および上下流併用の 3型とも、 それ ぞれの処理槽の与えられたスペース内で、 被処理流 体の短絡や無用な循環ないし迂回を最小限にとどめ、 流入から排出までの全行程を実用上可能な限り斉一 に長く することにより、 処理プロセスが順を追って 行われるように工夫されているため、 当然単位水理 学的滞留時間当たりの処理効率は高められる。 ー槽 方式の処理槽では通常反応速度が遅く 、 2 0 日〜 4 0 日を要すると言われているが、 水平蛇行流型処理 槽に 4枚の隔壁で 5室を形成して水平蛇行流で稼働 させた場合、 ^材を入れずに約 4分の 1の 5 日〜 1 0 日で同様の処理効果を得ることが出来る。 [0055] さ らに後述の炉材を充填して実験した場合、 水平 蛇行流型処理槽 (隔壁 4枚 5室) で 1 日〜 2 日、 上 下蛇併用型はそれ以上の効率を発揮することができ た。 [0056] 上下流併用型は各室が独立した気密の処理槽を形 成しているので、 各室を結ぶ連結管 4の繋ぎ替えに よって、 稼働中でも一部の室の運転休止、 修理及び' 各室の上下流の流れの転換、 さらには固液分離槽、 シ一ディ ング槽等への別用途に転用ができるなど従 来にないメ リ ッ トを発揮させることが可能になつた。 一方、 電動バルブや連結管の数が水平蛇行流型や上 下蛇行流型に比し増加するのでコス ト高となるが、 コンポーネン トとして単体を規格化して量産すれば コス ト も引き下げ得る し、 運搬や設置が容易となり、 コス ト面でのマイナスをカバ一して余りあるものと することができる。 [0057] 2 . 自動ガス リ フ ト攪拌装置 [0058] 第 1 9図において、 上記処理槽を利用したこの発 明に係る処理装置の一実施例を示している。 図にお いて符号 1 0は容積 5 m 3 の処理槽で、 水平蛇行流 型処理槽を示しているが、 上下蛇行流型ないし上下 流併用型についても原理は同様である。 1 1は容積 1 m 3 のガス溜室 1 2を内蔵した水槽で、 攪拌塔 1 3が上部に連設されている。 1 4は水封式のガス夕 ンクである。 [0059] 処理槽 1 ◦から発生するメ タンガスは、 処理槽上 部にあるメ タ ンガス噴出口 1 5、 1 6から同じ圧力 で噴出する。 メ タ ンガス噴出口 1 5は醱酵槽内の圧 力の計測装置および安全装置に連結する。 このよう な計測装置および安全装置と しては例えば特開昭 6 3 - 2 3 5 8 3 9号に開示の装置が使用できる。 他 方のメ タ ンガス噴出口 1 6は以下述べる自動ガス リ フ ト攪拌装置に連結されている。 第 7図から第 1 4 図の上下流併用型醱酵槽におけるメ タ ンガス噴出口 5 は、 この噴出口 1 6 に相当し、 同じく 自動ガス リ フ ト攪拌装置に連結される。 [0060] 水封式のガスタンク 1 4は、 一例と してゲージ圧 を 0〜 0 . 1 3気圧とする。 タンク内にメ タンガス が充満し、 その圧力がゲージ圧 0 . 1 3気圧に上昇 すると、 それ以上流入するメ タンガスはタンクと水 槽の隙間から噴出するので、 タンク内の圧力はゲ一 ジ圧 0 . 1 3気圧以上にはならない。 [0061] 処理槽 1 0の底面には攪拌用ガスの噴出パイプ 1 7が取り付けられている。 この噴出パイブは第 5図 に示すとおり、 槽の底面一杯に均等の間隔で複数本 のパイプが放射状に張出され、 各パイプにはガスを 噴出させる小孔が底面に向って多数開けられている。 上下蛇行流型や上下流併用型処理槽の場合は、 個別 の各室或いはコ ンポーネ ン トの各室の底面積の大き さに比例した数の小孔で、 目安は炉材の芯の数に相 当し、 単位面積 1 5 er!〜 3 O cilに一つの割合である。 [0062] 処理槽の噴出口 1 6は、 自動ガス リ フ ト攪拌装置 の自動制御のための 3つの電動バルブ 1 8、 1 9、 2 0を介して攪拌塔 1 3とガスタンク 1 4に連結さ れている。 攪拌塔 1 3は前述の通り、 底面が開放さ れた l m 3 のガス溜室 1 2を収納した容積 2 m 3 の 水槽 1 1の上に搭載されている。 水槽 1 1 とガス溜 室 1 2の容積差も 1 m 3 となる。 また、 攪拌塔 1 3 の底面の位置 から上方の L 2 までの高さの円筒 の内積も l m 3 となる。 [0063] 水槽 1 1及び攪拌塔 1 3内の水位の計測のため、 水槽 1 1の底面に開口する透明管 2 1が水槽及び攪 拌塔に沿って設置されている。 管の中には自動ガス リ フ ト攪拌を種々の条件で行わせるための制御用感 知器 2 2が管の上端から挿入され、 感知器が丁度 L 2 の位置に達したところで固定されている。 2 3は リ一 ド線である。 なお、 厳密な精度を必要としない ので、 以下において透明管の内積は無視する。 [0064] 水 (好ま しく は不凍液) を攪拌塔 1 3の上端から 2 m 3 注入すると、 ガス溜室 1 2の底面は開放され ているから水はガス溜室 1 2と水槽 1 1を満して丁 度攪拌塔 1 3の底面の位置 L の水平線上まで水位 が上がる。 処理槽 1 0よりメ タンガスが発生すると、 ガスは上昇して噴出口 1 6から噴出する。 3個の電 動バルブ 1 8、 1 9、 2 0のうち、 1 8と 1 9が閉 で 2 0のみを開としておけば、 噴出ガスは 2 0を通 過してパイプを通ってガス溜室 1 2に至る。 [0065] 従ってガス溜室 1 2内の水を押し出し、 水槽 1 1 との隙間を通って攪拌塔 1 3に押し上げる。 処理槽 1 ◦からは間断なく メ タンガスが発生し、 ガス溜室 1 2内でその体積と圧力を増加させるのでガス溜室 1 2内の水は次第に攪拌塔 1 3を上昇する。 上昇水 位が L 2 点に達すると、 透明管 2 1の水位も同位置 に上昇しているので、 その位置に設定されている感 知器 2 2は液面を感知して後述の指令を出す。 一方 水位が位置 L 2 に到達した時、 ガス溜室 1 2内には 1 m 3 のメ タンガスが充満しており、 そのゲージ圧 は、 [0066] ( h 1 + h 2 ) c m [0067] である。 [0068] O O O c m 但し、 h i 水槽 1 1の深さ [0069] h 2 L! 、 L 2 間の高さ [0070] も し、 h i を 7 0 c m、 h 2 を 2 1 0 c mとすると ゲ一ジ圧は、 [0071] 280 c m [0072] 0. 28 (ゲ一ジ圧) となる [0073] 1 , 0 0 0 c m また、 処理槽 1 0内のメ タンガスの圧力もその時点 では同様ゲージ圧 0. 28である。 [0074] ところで、 感知器 2 3が L i 点の水位を感知した 瞬間に指令が出て、 電動バルブ 2 0は閉となり、 1 8、 1 9は開となる。 1 9が開となると、 ゲージ圧 0. 28気圧の醱酵槽内のメ タ ンガスは 1 9を通り ガスタ ンク 14へ流れ出して圧力を下げる。 一方 1 8も開となっているのでゲージ圧 0. 28気圧のガ ス溜室 1 2の l m3 のガスは 1 8を通りパイプで導 かれて処理槽底部に設けた噴出パイプ 1 7の多数の 小孔から攪拌用ガスと して噴出する。 噴出したガス は林立して槽内一杯に広がっている炉材の間を上下 前後左右にゆさぶられて充分攪拌の機能を果しなが ら上昇して処理槽を去り、 噴出口 1 6を通り電動バ ルブ 1 9を経由してガスタンク 14に流入する。 撹 拌用ガスの流入には処理槽の底部における水深が圧 力と して作用する。 その水深が 14 0 c mとすると ゲージ圧は 0. 14気圧となり、 ガスタンクの最大 ゲージ圧 0. 1 3気圧より も高く 、 攪拌用ガスはそ れ以上ガスタンクに流入しない。 [0075] 本設例について攪拌前後を比較すると、 攪拌塔 1 3の水柱は 280 c mから 14 0 c mに降下するの で、 ガス圧はゲ一ジ圧で 0. 28から 0. 14気圧 まで降下して 1 m 3 のうちその半分の 0. 5 m3 力 攪拌に利用されて、 残りの 0. 5 m3 はガス溜室 1 2に 0. 14ゲージ圧のままで残る。 [0076] 攪拌終了後は、 指令により電動バルブ 2 0は開、 1 8、 1 9は共に閉となるので、 処理槽から発生す るメ タ ンガスは再びガス溜室 1 2に流入して攪拌塔 1 3の水位を上昇させる。 処理槽のガス発生量に変 動がなければ次回は約 1ノ 2の時間で水位は L 2 点 に到達して攪拌が行われる。 ガス溜室 1 2のガスが 電動バルブ 1 8経由で処理槽に入り攪拌を行って 1 9経由でガスタンク 1 4に流入すると、 ガス溜室 1 2、 処理槽 1 0の圧力は平衡状態になるので、 その 後直ちにもとの状態、 即ち電動バルブ 2 0は開、 1 8、 1 9は閉に戻すと、 再びガス溜室 1 2にガスを 蓄積させて次の攪拌の準備段階に入る。 [0077] も し、 人為的に攪拌回数を減少させる場合は、 平 衡状態になつた後すぐにもとの状態に戻さず一定の 時間的間隔をあけて、 もとの状態に戻せばよい。 [0078] 設例では、 当初水を 2 m 3 入れて水位を L i に保 つたが、 次に 3 m 3 入れて水位を L 2 に保ち、 L 2 より 2 1 0 c m高い L 3 点に感知器を引き下げたと する。 水位が L 2 点にあることはもはや処理槽の水 深 1 4 O c mによるゲージ圧 0. 1 4をオーバ一し ており処理槽の水深を勘案する必要はない。 L 3 点 に水位が到達して攪拌が起れば、 ゲージ圧◦. 4 9 〜 0. 2 1の圧力のメ タンガス l m 3 がすべて攪拌 に利用される。 [0079] 水量の不足ないし感知器の配置が高すぎる為に感 知以前にガス溜室 1 2のガスが攪拌に利用されずに 攪拌塔から大気に噴出する場合を除き、 一般的に水 量を一定にして感知器を引き上げれば、 攪拌に使用 するガス圧とガス量は増大し、 攪拌の強度は i すが 攪拌回数は減少する。 反対に感知器を引き下げれば ガス圧は低下し、 ガス量も減少し、 攪拌の強度は弱 く なるが、 攪拌回数は増加する。 [0080] 次に感知器の位置を一定にして水量を増加させる と、 攪拌に使用する最高ガス圧は一定であるがガス 量が減少し、 攪拌の強度は平均的に強く 、 攪拌回数 は増加する。 反対に水量を減少すれば、 攪拌に使用 する最高ガス圧は同じく一定であるが、 ガス量は增 大し、 攪拌の強度は平均的に弱く、 攪拌回数は減少 する。 感知器の位置の変更や、 水槽及び攪拌塔に注 入する水量の増減により攪拌に使用されるガス量と ガス圧並びに攪拌強度と攪拌回数を多様に変化させ ることができ、 処理槽におけるガス発生量に応じて 最適条件下で操作することができる。 [0081] 3 . メ タ ンガスの洗滌、 メ タ ン濃度ア ップ装置 前項 2、 自動ガスリ フ ト攪拌で説明した通り、 処 理槽 1 0内に発生したメ タンガスは、 ガス溜室 1 2 及び攪拌塔 1 3内で水と接触し、 また攪拌時にはガ ス溜室 1 2及び攪拌塔 1 3内で烈しく水と混交した 後、 処理槽 1 0の底部 1 7 に至り、 さらに処理槽内 で大小の気泡となつて被処理水中の炉材の間を搔き 分けて浮上し、 メ タンガス噴出口 1 6、 電動バルブ 1 9を通過しガスタンク 1 4に流入する。 [0082] ガスタンク 1 4は水封式でメ タ ンガス導入パイプ がタ ンクの底部に迄伸び、 パイプの先端 3 2は多岐 に分かれ、 噴出するガスは気泡となって水中を浮上 し、 タンク上部にたまる仕組になっており、 ここで も水による洗滌が行われている。 [0083] —般的に云って、 従来のメ タ ンガス発生装置から 発生するガスの成分構成は、 メ タンガス 6 0 %〜 7 0 %、 炭酸ガス 4 0 %〜 3 0 %であって、 投入有機 物の種類により微量の硫化水素を含む場合がある。 従って、 燃料と しては使用に耐えるが、 燃焼時若干 の臭気を伴い、 また、 燃焼器具も都市ガスコ ン口の 流用に限られている。 [0084] 本装置は前述した通り、 自動ガス リ フ トを主体に ガスタ ンクに到るまで数度に亘り水中を潜らせる洗 滌効果により発生ガスのメ 夕 ン濃度を 8◦ %〜 8 8 %に高めることが可能となった。 [0085] 勿論、 投入有機物の種類と濃度の変動によりメ タ ン含有濃度も変化するが、 他の一般の発生装置より 約 2 0 %メ タン濃度を高める (その分だけ炭酸ガス を排除) ことが可能になっている。 従って、 本装置 から発生するメ 夕 ンガスについては燃焼時の臭気が 完全になく なり、 またカロ リ ーも都市ガスより遥か に高く天然ガスに近い燃焼効率をあげることが可能 になっている。 [0086] 処理槽から旺盛に発生するガスは、 微小の粘質性 の塵埃を多量に含んでおり、 要所要所にス ト レーナ 一を設けて装置の細部でも閉塞を防ぐ必要がある。 ス ト レーナ一を通してもなお微粒の塵埃が残留する が、 この除去は洗滌が最も効果的である。 [0087] 第 2 3図は上下蛇行流型処理槽に自動ガス リ フ ト 攪拌をつけ、 さ らに付帯設備と して発生ガスの洗滌 • 濃度アップ装置 2 9を取り付けたものを示してい る o [0088] 装置全体の運行を第 2 3図について説明する。 装 置 2 9 には水酸化力ルシゥム C a ( O H ) 2 の飽和 溶液が充満している。 水酸化カルシウム、 すなわち 石灰水は炭酸ガスと化合して炭酸カルシウムとなつ て沈殿する。 [0089] 処理槽 1 0から発生したメ タンガスは噴出口 1 6力、 ら導入パイプ 2 8を通ってガスの洗漉 · 濃度ァップ 装置 2 9に入る。 パイプ 2 8の先端 3 0は、 装置 2 の底部で多岐に分かれているのでガスは多数の気 泡となって上昇し、 パイプ 3 1を経由し、 開となつ ている電動バルブ 2 0を通ってガス溜室に入る。 [0090] その後は第 1 9図で説明したプロセスと同様で、 感知機 2 3が液面を感知して、 バルブ 2 0が閉、 バ ルプ 1 8、 1 9が開となり、 ガスはバルブ 1 8経由 で処理槽 1 0の底部のガス噴出パイプ 1 7から上層 部へ隔壁の間を蛇行しながら、 下から上へ浮上する が、 その過程が大きな洗滌効果をもつことは論を挨 たない。 [0091] 浮上したガスは、 噴出口 1 6経由で再び洗滌濃度 ァップ装置 2 9の石灰水の間を潜りぬけてバルブ 1 9を通り、 ガスタンク 1 4の底部まで延びて多岐に 分かれている噴出孔 3 2からタンク上部に浮上する 過程でまた洗滌が行われる。 [0092] 従って装置 2 9を設置することにより自動ガスリ フ ト攪拌の前後 1回づっ計 2回の石灰水による洗滌 が追加されることになる。 攪拌装置の水槽 1 2およ びガスタンク 1 4の水を石灰水にすれば、 さらにメ タ ン濃度は高められ、 より天然ガスに近く 、 また、 実験の結果は硫化水素も除去される。 沈殿した炭酸 カルシウム C a C o 3 は再生して再利用も可能であ るが、 肥料に混入すれば肥料効果を高める効用があ o [0093] 4 . 泸 材 [0094] 処理槽の各室には、 第 2 0図に示すような^材 2 4を充填する。 この^材は、 芯材 2 5と、 この回り に放射状に広がる多数の合成樹脂製薄肉テープ状体 2 6とで構成されている。 例えば、 合成樹脂製の薄 い広幅フィ ルムで作ったテープ状体 2 6を 3 0〜 6 0 c mの一定の長さに切断して同じ密度で揃えて並 置し、 その中央においてステンレス製の芯材 2 5を 上下に渡して、 この芯材 2 5を撚り上げることによ つて形成されており、 その作成要領は、 棒状ブラシ と同様であるが、 その形状はあたかもダチョ ウの長 い尾羽根で作つた自動車用の棒状ハタキに似ている。 この^材 2 4を各室内に一杯に林立状ないし並列横 臥状に設置する。 [0095] 設置方法と しては例えば、 芯材 2 5の上下両端あ るいは左右両端を枠組みした架台に取り付け、 この 架台ごと各室内に設置する方法が採用できる。 林立 や並列横臥状の程度は、 各^材 2 4が処理液体中に おいてテープ状体 2 6を水平に拡げて互いに触れ合 う程度の密度のものが一般的に操作も容易で故障が 少なく処理効果も大きい。 [0096] 泸材の原料に使用する合成樹脂と しては、 ポリプ ロピレン樹脂が最適であるがそれに限定する必要は なく 、 同等の性質と性能をもつものであれば種類を 問わない。 ポリプロピレンは、 安価で安定的に供耠 が確保され、 また比重も 0 . 9と軽く、 その広幅フ ィ ルムで作られたテープ状体は被処理中で水平に先 端まで一直線に広がり、 しかも材質が機械的に極め て強靭であり、 水中で変質するおそれもなく、 また 可塑剤等を含んでいないので水中に有害物や有機物 を溶出することがない。 [0097] また、 分子が正しく縦の配列になっているのでテ —プ状体が横に破断されて短く なることはない。 も し強い衝撃や長期間連続して振動を与えた場合には 縦に裂けて糸状となり、 さらに表面積を拡げること になる。 従って、 使用すればする程菌体との接触面 を大きく し、 かつ保持汚泥量も増加させてメ タ ン醱 酵の効率を高める特性を有している。 炉材の芯にな つてるステンレス芯材は被処理有機物の液体中に没 しているので金属腐食を起こすおそれはない。 [0098] 処理槽内に^材ゃ担体を充填する目的は、 嫌気性 菌の微生物膜を炉材ゃ担体に固着させて反応にあず かる嫌気性菌を可能な限り槽内に多量に保持させる ためで、 その原理は固定床式も流動床式も共に同じ である。 固定床の場合は一般に目詰りの可能性が高 く、 その対策が不可欠である。 [0099] この発明で用いる^材は分類上からは固定床の範 疇に入るが、 その形状と性能からみて、 またさ らに 前述の自動ガスリ フ ト攪拌を行なう関係上、 目詰ま りの可能性を払拭していることは論を俟たない。 本 ^材の場合、 槽内一杯に水平一直線に張り出したテ ープ状体の上の固着した微生物膜が醮酵槽底面の多 数の孔から噴出するメ タ ンガスにより上下左右前後 に緩急を織り交ぜてゆれ動く ので、 その態様から見 ると固定床というよりむしろ流動床の趣を持つもの と言える。 流動床の場合は流動状態を良好に維持し て付着生物膜を常に比較的薄く保たねばならぬ。 そ のような状態を維持できるような有機物の流入と攪 拌による槽内の流動化が必要であるが、 本 材と本 攪拌方式がその要求を満足させている。 [0100] 一般的に流動床式は低濃度排水処理に適応できる 特徴を持っていると言われているが、 本方式が高濃 度、 中濃度のみならず、 低濃度の処理を可能にして いるのは、 このような特殊な泸材を用い、 また自動 ガスリ フ ト攪拌によるガス圧、 ガス量及び攪拌頻度 の制御で余剰生物膜の発生を抑制して最適化を計る ことができるからである。 [0101] また、 流動床式の欠点と して挙げられている槽内 の流動化のための動力費の增嵩についても自動ガス リ フ ト攪拌は自然発生のガス量とガス圧を利用して いるので制御用の電動バルブを動かす電力以外の動 力を必要と しない利点を有している。 [0102] 5 . 自動ガスリ フ ト攪拌装置と^材 [0103] 本泸材のテープ状体 2 6上に固着した生物膜は、 有機物の注入と攪拌のたびに緩急強弱を交えて上下 前後左右に液中をゆれ動き、 基質となる有機物と高 い頻度で衝突を繰り返すことにより処理効果を高め る。 しかし、 生物膜が液体中をゆれ動く過程で流体 の剪断応力等を受けて生物膜が大き く剥離して流出 すれば処理効率は著しく低下する。 [0104] 反対に生物膜が固定化されて肥大化してく ると、 生物膜内では流体の流れはないので、 基質は分子拡 散により表面から内部へ滲透し拡散過程で微生物に より基質が消費される場合には生物膜内に基質濃度 分布が生じて処理効率は低下すると言われている。 生物膜の生成増加の速度は緩急で大きく剥離流出さ せると回復に長期間を要するので、 余剰生物膜を生 ぜしめない程度の剥離にとどめて槽内の菌体濃度を 長期間恒常的に高く維持する必要がある。 [0105] 膜厚の制御法は従来から機械撹拌ゃポンプによつ ているが、 高度の熟練と手さぐりの域を出ていない。 嫌気性処理に関する微生物学上の研究は近年大変な 進歩をとげ、 膨大な情報資料が報告されているが、 嫌気性処理の担い手である種々の細菌類の定量方法 等は発見されていないし、 高い効率のメ タン醱酵方 法についても酸生成菌ゃメ タン生成菌の物質代謝特 性や生理学的特性に基づく設計ではなく 、 また、 そ のような操作も行われていない。 ただ、 反応にあず かる嫌気性菌を可能な限り槽内に多量に保持させる 工夫に終始しており、 その結果、 現状では特定の高 濃度有機物の処理に限られている。 [0106] 広範囲の有機物をしかも濃度も高濃度から低濃度 まで処理ができるようにするためには、 槽も水平蛇 行流型や上下蛇行流型および上下流併用型が必要で あると同時に、 これも一般的に認められた知見であ るが、 メ タン菌の活性度がメ タンガス発生量と比例 していることの利用である。 (過負荷直後にガス発 生量は一時増大するが、 炭酸ガスの比率が増加し、 その後メ タン菌の活性が著しく低下しガス量も低下 する等の例外は除く。 ) メ タン菌のある活性度にお いて発生するメ タ ンガスの一定量が、 ある一定のガ ス圧と頻度で攪拌に利用されてときに、 微生物と基 質となる有機物との衝突頻度がさ らに高められる方 向に進んだ場合は、 そのためにさらにガス発生量が 増加して同量同圧のガスリ フ ト攪拌の頻度が増加し、 メ タ ン菌は活性度をさらに高めて、 ガス発生量もさ らに增加し攪拌回数も増える。 [0107] しかし攪拌の強度 (ガス量とガス圧) や頻度が限 界を超えると生物膜の剥離が大きく なつて、 ガス発 生量が落ちてく る。 落ちてしまつてから操作を変更 しても既に遅く 、 生物膜固定に長時間を要すること になる。 本自動ガス リ フ ト攪拌ではピークをオーバ —すれば直ちに発生ガス量が減少するので、 それに 応じて攪拌回数が少なく なつて、 剥離を抑えて常に 設定された条件でのガス量とガス圧の攪拌で最大の ガス発生を継続的に維持させるように自動的に制御 されている。 [0108] そ してその状態がとりもなおさず設定された条件 下で処理槽内のメ タ ン菌の活性度を最高に維持して 発生するガス量もまた最大を維持することになつて いるのである。 操作するに当たっては処理すべき有 機物の性質、 濃度、 量を勘案し、 水槽、 攪拌塔に注 入する水量と感知器の位置を変化させることにより 最大のガス量 (ガス量 Xガス圧 X攪拌回数) を追求 すれば、 それがその時点において槽内に投入されて いる有機物の処理効率においても最も高い操作とな るわけである。 [0109] 6 . スカムの収集除去装置と汚泥循環時の残滓汚泥 の収集除去装置 [0110] 上下流併用型嫌気性処理装置はァップフローとダ ゥンフローが交互になっており、 また連結管の切り 替えにより、 その変更が可能となっているので、 処 理槽上部に堆積するスカム除去の必要はなく、 同時 に残滓汚泥も醱酵槽の底部に堆積させないようにす ることができるが、 水平蛇行流型嫌気性処理装置の 場合には、 槽上部にはスカムが、 槽の最低部には汚 泥残滓が堆積する可能性がある。 [0111] 従って、 処理槽の内周部壁面または外周部壁面に、 底面を傾斜状と し上面を開放して処理槽内部と連通 させたジャケッ ト部を設け、 溢れ出たスカムをこの ジャケッ ト部に集め、 傾斜底面の最低部に連結した ノ、 °ィプによつて収集除去するようにしておけばスカ ムの除去に有効である。 [0112] また、 汚泥循環時の残滓汚泥は、 別途汚泥槽を併 設し、 処理槽の最底部とこの汚泥槽をバルブを介し て連結するとともに汚泥槽内部にフロ一 トを設け、 一定量の汚泥が汚泥槽に還流すれば液面を感知して バルブを閉じるように制御するとともに、 ポンプな どを介して汚泥槽の汚泥を所定サイクルごとに処理 槽に還流させる構造にしておけば汚泥循環時の残滓 汚泥の収集除去に好都合である。 第 2図および第 4 図で符号 2 7で示したのが汚泥槽との連結口である。 産業上の利用可能性 [0113] 以上詳述のとおり、 この発明の処理装置は、 泸材、 処理槽、 槽内の自動ガスリフ ト撹拌装置を改良し、 有機性廃棄物 ·排水の嫌気性処理を行うに際し最適 の処理装置であり、 処理対象となる有機物の適用範 囲の広さ、 処理効率、 設備費、 運転コス ト、 操作の 容易性等、 従来のこの種装置に望めないメ リ ッ トを 発揮できる装置となっている。 [0114] 上下流併用型処理槽を使用した嫌気性処理装置は、 連結管の槃ぎ替えだけで稼働させながら槽の修理、 改装、 一時休止が可能であり、 同時に槽の一部ない し全部を沈澱槽ゃシ一ディ ング槽、 あるいはさ らに 進んで、 好気性の処理槽ゃ単なる嫌気性炉床と して も利用可能であり、 これらの用途においても高い処 理効率を発揮させることができる。 また、 各室をコ ンポーネン トにすれば量産が可能 となり コス トの引下げと同時に運搬を容易にし設置 場所についても広い選択の場を提供できる利点も有 している。 特に室の一つをシーディ ング槽と して、 同類の高濃度のメ タン菌を常に飢餓状態に保って温 存し、 流入有機物や負荷の大きな変動に対処するこ ともできる。 また、 季節的に到来する生果物の二次 製品製造過程で一時的に大量に排出する有機物の処 理についても移動運搬を含め、 また、 温存していた シーディ ング槽のメ 夕ン菌をフル活用する等処理の 適応範囲を大幅に広げることが可能である。 [0115] 畜産経営の排泄物処理に当たって、 かって、 メ タ ン醱酵処理が随所でみられたが、 その設備に多額の 助成金を得ながら僅か数年を経ずに運転コス トゃ修 理費の増嵩で採算がとれず閉鎖されて姿を消してい つたが、 この発明の装置を用いれば機械使用部分が 非常に少なく ポンプ一台で有機物の注入と排出を行 うので、 設備費、 運転コス ト、 修理費も低廉であり、 コ ンポーネ ン ト方式については言うに及ばず水平蛇 行流や上下蛇行流型の両型処理槽についても 2〜 3 基、 併設して稼働させながら一部休止で定期点検 · 定期修理を行っていけば、 無故障で長期の使用に耐 え、 従来からの最大の問題点を解決したと言えよう。 [0116] メ タン醱酵処理後の処理液、 すなわち発酵液は、 従来どおり コンポス トの製造に利用出来るほか、 水 で適宜うすめれば即効性の有機性肥料と して利用す ることができるなど画期的な処理装置を提供し得た ものである。
权利要求:
Claims請求 の 範 囲 1 . 底面を傾斜状とし、 隔壁によって内部を水平 方向に区分して水平蛇行状に連続する複数の区画室 を構成し、 傾斜上部を被処理物の受入側、 傾斜下部 を処理液の排出側とし、 各区画室に^材を複数本林 立状態に設置してなる水平蛇行流型処理槽を有する 有機性廃棄物 ·排水の処理装置。 2 . 隔壁によつて槽の内部を上下方向に区分して 上下いずれかを被処理物の受入側、 他方を排出側と し、 隔壁に平行して被処理物が流れるよう上下蛇行 状に連続する複数の区画室を構成し、 各区画室に^ 材を複数本横臥並列状に設置してなる上下蛇行流型 処理槽を有する有機性廃棄物 ·排水の処理装置。 3 . 独立した複数の区画室を有し、 被処理物を上 下流の交互繰り返しによって最終の区画室から上昇 流あるいは下降流で排出するように連結管で連結し、 各区画室に泸材を複数本林立状態に設置してなる上 下流併用型処理槽を有する有機性廃棄物 ·排水の処 4 . 炉材が、 芯材と この芯材の回りに放射状に広 がる多数の合成樹脂製薄肉テープ状体とからなる請 求の範囲第 1項、 第 2項または第 3項記載の有機性 廃棄物 ·排水の処理装置。 5 . 処理槽上部に設けたメタンガス噴出口および 底部に設けた攪拌用メタンガス流入口に各々バルブ を介してガス溜室を連結した自動ガス リ フ ト攪拌装 置を有し、 この自動ガス リ フ ト攪拌装置は、 上部に 攪拌塔を連接して所定量の液体を貯溜した水槽と、 この水槽内部に収納され底面を開放したガス溜室と、 ガス圧によつて攪拌塔内を上昇する液体の所定水位 を検知してメ タンガス噴出口に至る経路のバルブを 閉と し、 攪拌用メ タンガス流入口に至る経路のバル ブを開とする制御信号を発する検知手段とを有する 請求の範囲第 1項、 第 2項または第 3項記載の有機 性廃棄物 ·排水の処理装置。
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