专利摘要:

公开号:WO1991007520A1
申请号:PCT/JP1990/001507
申请日:1990-11-19
公开日:1991-05-30
发明作者:Migaku Takahashi;Katsuya Yokoyama;Jun Yamada;Takashi Shiba
申请人:Kabushiki-Kaisha Hitachi Seisakusho;Nihon Victor Kabushiki-Kaisha;
IPC主号:B82Y25-00
专利说明:
[0001] 明細
[0002] 薄膜形成方法及び薄膜形成装置、 素子、 電子♦磁気装置、 情報記録再生装 置、 信号処理装置並びに溶融結晶作成方法
[0003] 技術分野
[0004] 本発明は、 薄膜形成方法及び薄膜装置、 素子、 電子 '磁気装置、 情報記録 再生装置、 信号処理装置並びに溶融結晶作成方法に係る。
[0005] 背景技術
[0006] 近年、 薄膜の形成方法、 結晶作成方法として様々な技術が提案されてい る。 例えば、 薄膜の作成方法としては薄膜ハンドブック (日本学術振興会第 1 3 1委員会編、 オーム著) で報じられているように、 蒸着、 スパッタ、 C V D法等があり、 バルクの单結晶育成方法としては結晶工学ハンドブック (結晶工学ハンドブック編集委員会編、 共立出版) に報じられているよう に、 ゾーンメルト法、 チョ コラルスキー法等が有名である。
[0007] 上記従来技術は、 それぞれ結晶成長の制御に有効であるが、 結晶成長面で の機械的振動の効果に関してほ考慮されていない。
[0008] 太発明の目的は、 初期結晶成長面での機械的振動の効果を利用する薄膜形 成方法及び薄膜形成装置を提供するこ とにある。
[0009] また、 本発明の他の目的は、 初期結晶成長面での機械的振動の効果を利用 して形成された薄膜を有する素子等を提供することにある。
[0010] 発明の開示
[0011] 本発明の第 1の要旨は、 基体表面に薄膜を形成させる薄膜作成方法におい て、 該基体ないし基体表面に振動を与えながら薄膜を形成することを特徴と する薄膜形成方法に存在する。
[0012] 本発明の第 2の要旨は、 基体表面に薄膜を形成するための薄膜形成装置に おいて、 該基体の表面に弾性性表面波による励振を加えるための励振手段を 設けたこ とを特徴とする薄膜形成装置に存在する。
[0013] 本発明の第 3の要旨は、 基体と、 該基体上に形成された少なく とも 1層の 薄膜とを少なくとも有する素子において、 該薄膜の少なくとも 1層ほ該基体 表面に振動を与えながら形成された薄膜であることを特徴とする素子に存在 する。
[0014] 本発明の第 4の要旨は、 基体と、 該基体上に形成された少なくとも 1層の 薄膜とを少なく とも有する素子を集積させて構成した電子♦磁気装置におい て、 該薄膜の少なく とも 1層は該基体表面に搌動を与えながら形成された薄 膜であることを特徴とする電子 ·磁気装置に存在する。
[0015] 本発明の第 5の要旨ほ、 情報の記録 ·再生を行うための情報記録再生装置 において、 情報記憶媒体装置として、 記録層が基体表面に振動を与えながら 形成された薄膜である情報記憶媒体装置を用い、 記録へッ ドとしてコア部が 基体表面に振動を与えながら形成された薄膜である記録へッ ド記録を用いて 構成されたことを特徴とする情報記録再生装置に存在する。
[0016] 本癸明の第 6の要旨は、 情報の入力、 記録、 処理、 出力を行う情報処理装 置において、 記録部は記録層が基体表面に振動を与えながら形成された薄膜 である情報記憶媒体装置を用い、 処理部は基体表面に振動を与えながら形成 された薄膜を有する半導体装置を用いて構成したことを特徴とする情報処理 装置に存在する。
[0017] 本発明の第 7の要旨は、 溶融液を高温から冷却して結晶を育成する溶融結 晶育成方法において、 振動を与えながら結晶を育成したことを特徴とする溶 融結晶作成方法に存在する。
[0018] 作用 発明者等は初期結晶成長面に機械的振動を与えると、 結晶粒の成長が変化 するこ とを見出した。 その知見に従えば、 結晶作成時に上記の手法により振 動を与える事により、 結晶成長の制御が可能となり、 その結果、 良好な各種 特性を有する薄膜の形成を行うことができ、 ひいては、 高い信頼性を有する 各種素子、 電子 '磁気装置を得ることが可能となる。 また、 誤り率の低い惰 報記録再生装置、 高い処理速度を有する情報処理装置を提供するこ とも可能 となる。
[0019] 図面の簡単な説明
[0020] 第 1図は本発明の第 1実施例を示す斜視図、 第 2図は本発明の第 1実施例 の薄膜作成装置の一部断面図、 第 3図は本発明の第 1実施例の部品の平面 図、 第 4図は第 1実施例での印加電圧基板温度上昇の関係を示すグラフ、 第 5図は第 1実施例での印加電圧、 励振振幅、 基板温度と異方性磁界 H k との 関係を示すグラフ、 第 6図は、 第 1実施例での印加電圧、 励振振幅、 基板温 度と構造因子との関係を示すグラフ、 第 7図は第 1実施例での印加電圧、 励 振振幅、 基板温度と抗磁力 H e との関係を示すグラフ、 第 8図は第 1実施例 における室温 (励振なし) の状態で作成した薄膜の S E M写真、 第 9図は 第 1実施例における印加化電圧 8 Vの状態で作成した萍膜の S E M写真、 第 1 0図は第 1実施例における印加電圧 9 Vの状態で作成した薄膜の S E M写 真、 第 1 1図は第 2実施例及び第 3実施例における結晶炉の断面図、 第 1 2 図ほ第 4実施例の弾性表面波の励振方法の説明図、 第 1 3図は第 5実施例の 弾性表面波の励振方法の説明図、 第 1 4図は第 6実施例の弾性表面波の励振 方法の説明図、 第 1 5図は第 7実施例の平面図、 第 1 6図ほ第 8実施例の薄 膜磁気へッ ドの断面図、 第 1 7図は第 9実施例の磁気ディスクの作成方法の 説明図、 第 1 8図は第 1 0実施例の配線パターンの一部を示す図、 第 1 9図 は従来の M B E法の説明図、 第 20図は第 1 1実施例の超格子薄膜の形成方 法の説明図、 第 2 1図は第 1 2実施例の超伝導ジョ セフソン素子の作成方法 の説明図、 第 2 2図ほ第 1 3実施例の磁気記録再生装置、 第 2 3図ほ第 1 4 実施例の集積回路の一部断面図、 第 2 4図ほ第 1 5実施例の電子計算システ ムのブロック図である。
[0021] 1 , 2 0, 2 3 "·基板 (基体) 、 2、 1 9、 43…すだれ状電極、 5♦♦·弾 性表面波、 6 , 3 5 "·薄膜形成領域、 7 ···粒子の流れ、 1 7 ·"超音波振動 子、 2 4…くさび形振動子、 2 5…反射器、 2 6 , 2 7…すだれ状電極群、 3 3…下部コア、 3 4…上部コア、 3 6 , 4 4 "'磁気ディスク、 3 7, 3 8 ·♦♦配線、 3 9…層間絶緑材、 4 1…原子、 4 2…超伝導薄膜、 5 1… ソース電極、 ドレイ ン電極、 5 2···ゲート電極。
[0022] 発明を実施するための最良の形態
[0023] (第 1実施例)
[0024] 以下、 本発明の第 1の実施例を第 1図〜第 1 0図により説明する。
[0025] 末例でほ、 基体 1 として圧電性を有する 128' Y - X L i N b 03 基板 1を用いその表面にすだれ状電極 2を設けた。
[0026] すだれ状電極 2の両端に高周波電界 ( 4 5 MH z ) を信号源 3により加え 弾性表面波 5を励振した。
[0027] また、 基板 1の端面からの反射を抑圧するため、 吸音材 4を塗布してい る。 薄膜の形成領域 6ほ粒子の流れ 7をマスクにより制限して形成してい る。 基板 1上への薄膜形成法として、 本例では D. C . マグネトロンスパッ タ法を用いた。 ターゲッ トほ ( 8 3. 0 w t % N i - 1 5. 7 w t%F e— 1 . O w t%M o—その他 0. 3 w t %) の組成を有するパーマロイを用い た。 第 2図は第 1実施例で用いるスパッタ装置の基板ホルダー部の断面図であ る。 基板 1 は、 ホルダー本体 1 0に面して基板押え 8により固定され、 次に マスク 9が取付けられる。 高周波信号は電源端子 1 1から導線 1 2を介して すだれ状電極 2に供給される。 また、 成膜室の真空は 0 —リング 1 3により 保たれる。 第 3図はホルダ本体 1 0、 基板押え 8、 マスク 9を拡大して示し ている。
[0028] すだれ状電極 2で励振された弾性表面波 5のエネルギーのほとんどは吸音 材 4により吸収され、 熱エネルギーに変換される。 従って、 信号源 3の電圧 を増加すると基板温度が上昇する。 第 4図は印加電圧と基板の上昇温度との 関係を示している。 この測定は、 対数の少ないすだれ状電極 (対数が少ない ため弾性表面波への影響が少ない。 ) を基板上に設け、 その通過周波数特性 の極のずれから温度を求めた。
[0029] 成膜の条件は、 A rガス圧を 6 m T o r r、 成膜速度を 3 0 n mノ m i n . とし、 膜厚を 3 0 n mとした。 第 5図は信号源の印加電圧、 基板温 度、 励振振幅と異方性磁界 H kの関係を示している。 基板温度は第 4図から 求め、 励振振幅は素子のコンダクタンスと開口より求めた。 また、 励振なし の場合は、 同等の基板温度となるように、 ヒーターで加熱した。 第 5図にお いて、 励振が有る場合と無い場合を比べると、 印加電圧 8 V付近 (励振振幅 で 1 5人〜 3 0 A ) で大きく異なる事が分かる。 即ち、 励振が有る場合は無 い場合に比べて、 磁化容易方向が異なる事がわかる。 第 6図は同様に、 印加 電圧、 励振振幅、 基板温度と構造因子 Sとの関係を示している。 構造因子 S は動的微分磁化率を測る事により求めた。 測定方法の詳細は、 電子情報通信 学会磁気記録研究会技術研究報告 M R 8 9 - ( 1 9 8 9 ) に詳しい。 第 7図 は同様に、 印加電圧、 励振振幅、 基板温度と飽和磁化 H c の関係を示してい る。 両図から、 励振の有る場合と無い場合を比べると、 やはり同様に、 印加 電圧 8 V付近で異なる結果となっている。 この結果から、 励振電圧 8 V付近 の膜の結晶粒径が小さくなつている事が予想される。 そこで、 それぞれの膜 の S E M写真をとつた。 第 8図は室温における、 励振を加えない状態で作成 した膜の S E M写真である。 結晶粒界がはっきりした比較的結晶粒の大きい 試料が得られている。 第 9図ほ印加電圧 8 Vとした時の試料の S E M写真で ある。 粒界が明確でなく、 表面はかなり平滑化され、 かなり小さい粒径とな つている。 第 1 0図は印加電圧 9 Vの試料の S E M写真である。 粒界が明確 化してきており、 比較的結晶粒径も大きい。
[0030] 以上、 本実施例により、 結晶成長界面への励振が、 結晶粒径の縮小化を来 し、 表面の平滑化に有利であることが分かった。
[0031] (第 2実施例)
[0032] 第 1 1図は 本発明の第 2実施例であるチョコラルスキー型单結晶炉の断 面図である。 单結晶の原材料はるつぼ 1 8内に入れられ、 ヒーター 1 5によ り溶解された溶融液 1 4は单結晶 1 6に接している。 るつぼ 1 8の底部には 超音波振動子 1 7が取付けられている。 超音波振動子 1 7により加えられた 機械的振動は結晶成長界面に到達し、 結晶成長の平滑化がなされ、 良好な単 結晶が得られる。 振動を与えると何故に良好が单結晶が得られるのかの理由 ほ必ずしも明確ではないが、 振動の結果、 原子あるいほ分子同士の衝突確率 を高まるためではないかと考えられる。
[0033] 以上第 2実施例によれば、 均一性に優れた良好な单結晶を得る事が可能と なる。 すなわち、 従来、 单結晶引き上げ法においては、 固液界面 (種結晶と 融液界面) はできるだけ静止状態を保つことが良好な結晶を得る上で必要な 事項であると考えられていたが、 本発明では、 従来のかかる考えに反し、 振 動を与えるこ とにより均一性に優れた良好な結晶を得ることができた。 (第 3実施例)
[0034] 第 3の実施例は第 2の実施例と同様の装置を用いている。 異なる点は結晶 の原材料として、 固溶限を越えた第 2 (あるいは第3以上) 元素を含んでい る点である。 通常固溶限を越えた元素を混ぜ合わせる亊は非常に難しいが、 本実施例を用いれば容易に第 2元素を均一に含んだ複合体を作成することが 出来る。 これは、 单結晶としない (従って種結晶 1 6を用いない) 場合で も、 同様の効果が期待される。 すなわち、 気相から成長させた薄膜について も固溶限を超えて第 2、 第 3元素を均一に (すなわち、 偏析等を生ずるこ と なく) 含有せしめることができる。
[0035] (第 4実施例)
[0036] 第 4の実施例を第 1 2図を用いて説明する。 第 4の実施例は第 1実施例の 弾性表面波の励振方法に関するものである。 第 1実施例では基板上にすだれ 状電極を形成して弾性表面波を励振しているため、 薄膜を形成する基板 1枚 ごとにすだれ状電極パターンを形成し、 さらに 1枚ごとに電極の接続を行わ なければならず、 量産上の問題が有る。 そこで第 4の実施例では、 圧電性の 基板 2 2の表面にすだれ状電極 1 9を形成し、 基板 2 0に外力 2 1 で押しつ けることにより、 弾性表面波 5が励振される。 弾性表面波により励振された 基板 2 0の表面には、 粒子の流れ 7により形成される薄膜を形成する。
[0037] 以上本実施例を用いれば、 基板にすだれ状電極のパターンを形成する必要 が無いため、 量産に好適である。
[0038] (第 5実施例)
[0039] 第 1 の実施例では、 基板として圧電性のものを用いなければならなかつ た。 また、 第 4の実施例では、 基板に圧電性の材料を用いなくてもある程度 の弾性表面波の励振が可能であるが、 励振効率はかなり低い。 第 5の実施例 はこの問題を解決したものである。 第 1 3図は第 5の実施例を示したもので ある。 基板 2 3は非圧電性でありその表面にはくさび型振動子 2 4が接着さ れている。 信号源 3により励振された機械的振動は、 弾性表面波 5として伝 搬していく。 その振動下で、 前述と同様に、 粒子の流れ 7が基板 2 3に薄膜 を形成する。
[0040] 以上本実施例を用いれば、 基板として非圧電性のものを用いる事が可能と なり、 基板選択の自由度が増す。
[0041] (第 6実施例)
[0042] 次に第 6実施例を説明する。 第 1 4図ほ第 6実施例を示したものである。 基板 1上に設けられたすだれ状電極 2の横に反射器 2 5を配置した。 さらに 反対側にも反射器 2 5を設け、 定在波を立たせている。 従って弾性表面波の 振動部には腹と節が現れ、 薄膜形成領域 6に結晶粒径の大、 小の 1次元的な パターンを形成する事ができる。 また、 反射器間に弾性表面波のエネルギー を閉じ込めることができるため、 わずかな印加電圧で大きな励振振幅が得ら れる。 さらに、 反射器 2 5の反射係数を上げれば (反射係数を上げることは 本数を増す等により達成される) 吸音材は不用となり、 そこで熱に変換され るエネルギーが少なくなり、 温度上昇を抑えることができる。
[0043] 従って、 本実施例を用いると、 1次元的なパターンを有する薄膜の作成が 可能となり、 さらに基板温度の上昇を抑えて薄膜の作成が可能となるため、 薄膜作成上の自由度が増加する。
[0044] (第 7実施例)
[0045] 次に第 1 5図により第 7実施例の説明を行う。 第 6実施例では 1次元的な パターン化が可能であつたが、 本実施例では、 2次元的なパターンの配置を 可能とした。 複数のすだれ状電極群 2 6は Y軸方向に、 もう 1方のすだれ状 電極群 2 7は X軸方向に配列し、 膜質の 2次元的な制御を行っている。 即 ち、 すだれ状電極群 2 6と 2 7における弾性表面波の励振振幅の和が 1 5 A 〜3 0 Aとなるように設定し、 それぞれの励振振幅を 1 5 A以下とする。 さ らにそれぞれの励振時間を走査することにより、 任意の場合における結晶 態の制御が可能となる。 また、 本実施例のどちらか一方のすだれ状電極群を 設けず、 片側のすだれ状電極群のみを用いると、 先の第 6実施例と同様に 1 次元的な結晶形態の制御が可能となる。
[0046] 以上本実施例を用いると 2次元的な結晶形態の制御が可能となるため、 集 積回路等の 2次元的なデバイスの形成に有利である。
[0047] (第 8実施例)
[0048] 次に、 第 8実施例を第 1 6図を用いて説明する。
[0049] 第 1 6図は太発明を用いた薄膜へツ ドの断面図である。 先ず基板 2 8に弾 性表面波の振動を与えて下部コア 3 3を形成する。 このように作成すると、 微細粒の薄膜が形成できるため、 透磁率の高い膜を形成する事が可能とな る。 次にギャ ップ材 3 1 を形成し、 さらにコイル 2 9 と絶縁材 3 0を形成 し、 その後上部コア 3 1 を形成する。 その際下部コアと同様に弾性表面波の 励振により、 透磁率を高める。 最後に保護膜 3 2を形成し、 ダイシング等に よりヘッ ドを形成する。
[0050] 以上、 本実施例により透磁率の高い、 記録、 再生効率の高い薄膜ヘッ ドの 作成が可能となる。
[0051] (第 9実施例)
[0052] 次に、 第 9実施例を第 1 7図を用いて説明する。
[0053] 第 1 7図は本癸明を用いた、 磁気記録媒体装置としてハード磁気ディスク の作成方法を示している。 第 1実施例と同様に圧電性を有する基板 1上にす だれ状電極 2を及び吸音材 4を配置して弾性表面波を励振して、 薄膜の形成 領域 3 5 にハード材を形成する。 こうすることにより結晶粒径の小さいハー ド材の形成が可能となり、 コヒーレン ト長の短い膜が形成される。 次に、 超 音波加工等により磁気ディスク 3 6を形成する。
[0054] 以上、 本実施例を用いる事によりコヒーレン ト長が短く、 従って記録密度 の高い磁気ディ スクの形成が可能となる。
[0055] (第 1 0実施例)
[0056] 次に第 1 0実施例を第 1 8図を用いて説明する。 第 1 8図は本発明を用い た集積回路用の配線パターンの作成方法を示している。 (図では基本部分を 示している。 ) 第 1実施例と同様に圧電性を有する基板 1上にすだれ状電極 2を及び吸音材 4を配置して弾性表面波を励振した状態で、 下部配線 3 7、 層間絶緣材 3 9、 上部配線 3 8を形成する。 弾性表面波を励振するこ とによ り、 結晶粒径の小さい膜が形成できるため、 配線部ではマイグレーショ ンと ボンディング強度が強く、 絶縁部では、 絶縁破壊電圧の高い配線パターンが 形成できる。
[0057] 以上、 本実施例を用いれば、 信頼性の高い集積回路用配線パターンの形成 が可能となる。
[0058] (第 1 1実施例)
[0059] 次に、 第 1 1実施例を第 1 9図及び第 2 0図を用いて説明する。
[0060] 第 1 9図は従来の M B E法による薄膜の形成過程を示している (超格子の できない場合、 特に金属は難しい) 。 蒸着原子の流れ 4 0は基板上に到達 し、 蒸着原子 4 1 (黒塗りを A原子、 白抜きを B原子とする。 ) は図に示し たように、 1層ごとに形成されず、 例えば、 A原子は第 2層あるいは第 3層 にも侵入している。 第 2 0図は本発明を用いた超格子の作成方法を示してい る。 弾性表面波 5を加えながら同様の方法で薄膜を形成している。 こうする こ と によ り、 各層の平滑化が助長され、 きれいな超格子の形成が可能とな る。
[0061] 以上、 本実施例を用いると、 通常超格子を形成するこ とが困難な材料でも 超格子を形成することが可能となる。
[0062] (第 1 2実施例)
[0063] 次に第 1 2実施例を第 2 1図を用いて説明する。
[0064] 第 2 1図は本発明を用いた超伝導薄膜素子を示している。 第 1実施例と同 様に圧電性を有する基板 1上にすだれ状電極 4 3及び吸音材4を配置して弾 性表面波を励振して、 超伝導薄膜 4 2のパターンを形成する。 すだれ状電極 4 3は円弧型とし、 弾性表面波を 1点に集中させ、 その部分の結晶粒径を小 さく し、 コヒーレント長を短くする。 それにより、 超伝導性が弱まり、 その 部分にジヨ セフソン結合を容易に形成するこ とができる。
[0065] 以上本実施例を用いると、 比較的容易かつ安定的にジョ セフソン結合の形 成が可能となる。
[0066] (第 1 3実施例)
[0067] 第 2 2図を用いて第 1 3実施例を説明する。
[0068] 第 2 2図は本発明のハード磁気ディスクを用いた磁気記録再生装置を示し ている。 第 9実施例で作成した磁気ディスク 4 4及び第 8実施例で作成した 薄膜へッ ド 4 6の動きをコントローラ 4 5により制御して、 全体として制御 機器用の外部記憶装置 4 7を形成している。 以上本実施例を用いるこ とによ り前述のよう に、 誤り率が低く、 記録容量の大きい、 外部記録装置の形成が 可能となる。 (第 1 4実施例)
[0069] 次に、 第 2 3図を用いて第 1 4実施例を説明する。
[0070] 第 2 3図は、 本発明を用いた集積回路の 1部の断面図である。 図は M O S F E T部を示している。 p型の S i基板 4 9の裏面を導電膜 4 8により被覆 し、 表面には熱酸化により S i 0 2 膜 5 0が形成される。 次に、 第 1 0実施 例と同様に弾性表面波を加えながら、 ソース、 ドレイ ン電極 5 1 とゲート電 極 5 2、 配線電極、 層間絶縁材を形成し、 耐マイグレーショ ン性の高い素子 が形成できる。
[0071] 以上、 本実施例により信頼性の高い長寿命の集積回路の形成が可能とな る。
[0072] (第 1 5実施例)
[0073] 第 2 4図を用いて第 1 5実施例を説明する。
[0074] 第 2 4図は术発明を用いた電子計算機のシステムプロックを示している。 キーボードその他の入力装置から送られた入力情報ほ制御装置の制御を受け ながら、 記憶装置に格納される。 記憶装置に格納された情報は、 制御装置の 制御を受けながら、 演算装置により処理され、 その結果を記憶装置に格納す る。 さらに、 その結果は制御装置の制御を受けながら、 出力装置に出力され る。 図中実線は情報の流れ、 破線は制御を表している。 記憶装置には第 1 3 実施例の磁気ディスク装置を用い、 演算装置には第 1 4実施例の集積回路を 用いている。 これらの装置を用いることにより高信頼性、 大記憶容量化を達 成している。
[0075] 以上本実施例により信頼性の高い大容量の記憶が可能な情報処理装置の提 供が可能となる。
[0076] 産業上の利用可能性 以上述べたように、 本発明によれば、 薄膜、 バルク材の結晶成長の制御が 可能となるため、 数々の高性能な材料が作成でき、 装置の高信頼性化、 高効 率化、 大容量化が達成される。
权利要求:
Claims言青求の範面
( 1 ) 基体表面に薄膜を形成させる薄膜作成方法において、 該基体ないし基 体表面に振動を与えながら薄膜を形成するこ とを特徴とする薄膜形成方法。
( 2 ) 薄膜の形成は、 スパッタ リ ング法、 蒸着法又は C V D法で行う請求項 1記載の薄膜形成方法。
( 3 ) 該基体表面に弾性表面波による励振を加ることを特徴とする請求項 1 又は 2記載の薄膜形成方法。
( 4 ) 弾性表面波の励振振幅を 1 . 5〜3 . 0 n mとしたこ とを特徴とする 請求項 3記載の薄膜形成方法。
( 5 ) 基体は圧電性を有する基体であることを特徴とする請求項 1乃至 4の いずれか 1項に記載の薄膜形成方法。
( 6 ) 弾性表面波を定在波とすることを特徴とする請求項 3乃至 5のいずれ か 1項に記載の薄膜形成方法。
( 7 ) 基体表面に薄膜を形成するための薄膜形成装置において、 該基体の表 面に弾性性表面波による励振を加えるための励振手段を設けたことを特徴と する薄膜形成装置。
( 8 ) 該励振手段は、 少なくとも、 すだれ状電極と、 該すだれ状電極に電圧 を印加するための手段とにより構成されていることを特徴とする請求項 7記 載の薄膜形成装置。
( 9 ) すだれ状電極は、 基体に固定的に形成されたものであるこ とを特徴と する請求項 8記載の薄膜形成装置。
( 1 0 ) すだれ状電極は、 基体とは別個の圧電性を有する物体の表面に形成 され、 該物体を基体に接触させ得るようにしたことを特徴とする請求項 8記 載の薄膜形成装置。
( 1 1 ) すだれ状電極を円弧状に形成したこ とを特徴とする請求項8乃至 1 0のいずれか 1項に記載の薄膜形成装置。
( 1 2 ) 励振手段は、 くさび型の振動子よりなるこ とを特徴とする請求項 7 記載の薄膜形成装置。
( 1 3 ) 基体は非圧電性の基体である請求項 1 2記載の薄膜形成装置。
( 1 4) 該励振手段を複数個設けたことを特徴とする請求項 7乃至 1 3のい ずれか 1項に記載の薄膜形成装置。
( 1 5 ) 該複数個の励振手段を、 励振を 2次元的に加え得るよう に配置した こ とを特徴とする請求項 1 4記載の薄膜形成装置。
( 1 6 ) 基体と、 該基体上に形成された少なく とも 1層の薄膜とを少なく と も有する素子において、 該薄膜の少なく とも 1層は該基体表面に振動を与え ながら形成された薄膜であることを特徴とする素子。
( 1 7 ) 薄膜は軟磁性薄膜である請求項 1 6記載の素子。
( 1 8 ) 薄膜は硬磁性薄膜である請求項 1 6記載の素子。
( 1 9 ) 薄膜は金属薄膜または合金薄膜である請求項 1 6記載の素子。
( 20 ) 薄膜は絶縁体薄膜である請求項 1 6記載の素子。
( 2 1 ) 薄膜は超格子薄膜である請求項 1 6記載の素子。
( 22 ) 薄膜は超伝導薄膜である請求項 1 6記載の素子。
( 23 ) 基体と、 該基体上に形成された少なく とも 1層の薄膜とを少なく と も有する素子を集稜させて構成した電子 ·磁気装置において、 該薄膜の少な く とも 1層は該基体表面に振動を与えながら形成された薄膜であることを特 徴とする電子♦磁気装置。
( 24 ) 該装置は半導体装置である請求項 2 3記載の電子 ·磁気装置。
( 25 ) 半導体装置は M 0 S F E Tであり、 そのゲート絶縁膜乃至配線部が 基体表面に振動を与えながら形成された薄膜よりなることを特徴とする請求 項 2 4記載の電子 ·磁気装置。
( 2 6 ) 該装置は情報記憶媒体装置であり、 その記録層が基体表面に振動を 与えながら形成された薄膜よりなることを特徴とする請求項 2 4記載の電 子 ·磁気装置。
( 2 7 ) 該装置ほ、 情報記憶媒体装置から情報を記憶♦再生するための記録 へッ ドであり、 そのコアが基体表面に振動を与えながら形成された薄膜より なることを特徴とする請求項 2 4記載の電子 ·磁気装置。
( 2 8 ) 情報の記録♦再生を行うための情報記録再生装置において、 情報記 憶媒体装置として請求項 2 6記載の情報記憶媒体装置を用い、 記録へッ ドと して請求項 2 7記載の記録へッ ドを用いて構成されたことを特徴とする情報 記録再生装置。
( 2 9 ) 情報の入力、 記録、 処理、 出力を行う情報処理装置において、 記録 部は請求項 2 6記載の情報記憶媒体を用い、 処理部は請求項 2 4記載の半導 体装置を用いて構成したことを特徴とする情報処理装置。
( 3 0 ) 溶融液を高温から冷却して結晶を育成する溶融結晶育成方法におい て、 振動を与えながら結晶を育成したことを特徴とする溶融結晶作成方法。
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
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优先权:
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