专利摘要:

公开号:WO1989001532A1
申请号:PCT/JP1988/000800
申请日:1988-08-11
公开日:1989-02-23
发明作者:Haruyoshi Tanabe;Masahiro Kawakami;Kenji Takahashi;Katsuhiro Iwasaki;Shigeru Inoue
申请人:Nkk Corporation;
IPC主号:C22B5-00
专利说明:
[0001] 糸田 ·
[0002] C r原料の溶融還元法及び溶融還元炉 技 術 分 野 この発明は、 Cr銥石ゃ Cr鉱ぺレ ト等の Cr原料の溶 融還元方法に関する。 背 景 技 術 従来、 ステン レス銷等の髙 Cr鑲は、 Cr鉱石から製造 されたフエ 口 ク ロムを原料と して溶製されてきた。 こ のよ う な従来の方法に対し、 最近、 省エネルギー、 低 製造コ ス トの観点から、 Cr鉱石等の Cr原料 (以下、 Cr 鉱石を例に説明する) から直接髙 Cr溶銑を得る、 所謂 溶融還元法が注目 を集めている。 この溶融還元法は、 遝元炉に Cr鉱石、 炭材等を投入し、 Crを還元して直接 髙 Cr溶銑を得るものである。
[0003] この溶融還元法と して、 従来いくつかの方式が提案 されているが、 そのうちの 1つと して、 ランスからの 02上吹き と ともに、 底吹き羽口から 02、 横吹き羽口か ら N2をそれぞれ吹き込む方法、 或いはラ ンスからの Qz 上吹きと ともに、 底吹き羽口から 02、 横吹き羽口から 0Z及び N2をそれぞれ吹き込む方法が知られている。 例 えば、 後者の例と しては特開昭 6 1 — 2 7 9 6 0 8号 をあげることができる。
[0004] しかし、 これら従来の方法はいずれも Crの還元速度 が小さ く 、 処理に時間がかかるという大きな問題があ る。 この背景には以下のような点をあげることができ る
[0005] ① 従来、 炉内における Cr鉱石の還元はスラグ中で Cr鉱石が溶解した後、 炭材の Cが作用するこ と によ り進行するものであって、 Cr鉱石の溶融が Cr還元の律速であると考えられ、 このため処理 時間を短縮するための主要な技術的関心は、 ス ラグ組成の特定等の点に向けられていた。 しか し、 Cr鉱石は基本的に難溶融性であ り、 Cr鉱石 の溶融を促進して遝元速度を高めることには限 界がある。
[0006] ② Cr鉱石のスラグ中での溶融速度を上げ Cr鉱石の 還元処理速度を向上させるため、 炉内の COガス を二次燃焼させ、 その熱を利用するという方法 が考えられ、 従来でも炉上部壁から二次燃焼用 02を吹き込む方法が採られている。 しかし従来 では、 二次燃焼比を上げる と排ガス温度は上昇 するものの、 排ガス顕熱を効率よく溶湯へ伝達 させる技術がなく、 この結果、 着熱効率が低下 し、 高温排ガスを排出せざるを得ない。 そして このような髙温排ガスは炉内壁耐火物ゃ排ガス フー ドの耐火物を激し く損耗させるという大き な問題があ り、 このため二次燃焼比はあま り上 げられないという のが一般的な考え方であっ た。 このような従来の認識に対し、 本発明者等は溶融還 元のメカニズム及びこれに対応した具体的な手段につ いて検討を重ねたものであ り、 この結果、 次のような 事実を見い出した。
[0007] ① 上述したよう に、 従来では Cr鉱石はスラグ中に
[0008] 溶解した後、 スラグ中の炭材によ り還元される ものと考えられているが、 実際の還元反応のほ とんどは、 実は溶湯中の Cが還元物質と し,て作 用 している ことが判明した。 したがって、 Cr鉱 石のスラグ中への溶解ではな く 、 高温に過熱さ れた Cr鉱石への溶湯の接触が遝元速度の律速で あ り、 溶湯を鉱石に積極的に接触させるこ と に よ り還元速度を効果的に高める こと ができる。
[0009] ② 上述したよう に、 従来では着熱効率向上に対す 一一 る技術的限界や耐火物の損耗の面で二次燃焼比 . を大き く上げられないという のが基本的な考え 方であるが、 二次燃焼を主と してスラグ中で生 じさせるよう 02を吹き込み、 且つスラグを強撹 拌すること によ り、 高二次燃焼を確保しつつ着 熱効率を効果的に高めることができる。 このよ うな髙二次燃焼、 高着熱効率によ り、 スラグ及 ぴスラグ中の Cr鉱石の温度が髙く なリ、
[0010] Cr2 03 + 3C = 2Cr + 3C0
[0011] で表わされる £ (溶湯中 C ) による Cr鉱石の還元 速度を効果的に高めることができる。
[0012] ③ 従来法では、 還元処理の一時期または全期間、 02の底吹きを行っている例があるが、 このよう な 02底吹きは、 二次燃焼に有害である。 すなわ ち、 02を底吹きすると溶湯中で大量の COガスを 生じさせて溶湯を強撹拌し、 この結果、 溶湯ス プラッシュが二次燃焼域に達し、 溶湯中 Cが 02 や co2と反応して COを生成するため二次燃焼が 阻害される。 したがって還元期間の一部または 全部を問おず、 02を底吹きするのは絶対に避け る必要がある。
[0013] また、 Cr原鉱石はその粒径が非常に細かく、 通常 1 鵬以下の粒径のものが 90 %程度も含まれている。 この ため、 このような粉状 Cr原鉱石を転炉型の還元炉に上 方から落下装入しょう と した場合、 鉱石が炉外に飛散 し、 その飛散ロスは 30 %にも及んでしまう。 一 このような飛散ロスを防止するため、 インジェクシ ヨ ンによる装入も考えられるが、 この方法はそのため の特別な設備が必要であ り、 また Cr鉱石は硬度がかな リ髙いため輸送管がすぐに損耗してしまう という問題 があ り、 現実には採用されていない。
[0014] このよう なことから現状では、 Cr原鉱石をペレッ ト 化またはプリケッ ト化して使用せざるを得ず、 製造コ ス トを髙く している。 また、 このよう に鉱石を塊性化 すると、 鉱石の比表面積が小さ く な リ予熱時間が長く なるため、 還元速度が低下し、 処理時間が長く なる と いう問題も生じる。
[0015] 本発明者はこのような問題に対しても、 これに対応 した具体的手段について検討を行い、 この結果、 投入 速度を大き くすることによ り、 個々の Cr原鉱石の粒子 が上昇ガス流にさ らされる確率が低減して飛散ロスが 低下し、 特に Cr原鉱石の投入速度を Cr鈍分当 り 4 kg Z 分 · 溶湯 Ton以上にするこ とによ り、 飛散ロスを大幅 に低減させ得るこ と を見い出した。 発 明 の 開 示 本発明は、 上述したよ うな知見に基づき次のよ うな 条件を規定し、 これによ り高い処理速度での遝元処理 を可能なら しめたものである。
[0016] ) 撹拌ガスの底吹き と横吹きの組み合わせによ り、 溶湯をスラグ中の Cr鉱石の存在する領域に積極 的に拡散させ、 溶湯中 Cによる Cr鉱石の還元作 用を促進させる。
[0017] (口) 所定のレベル以上の二次燃焼比が得られるよう、 脱炭用 02とは別に二次燃焼用 02の吹き込みを行 う。 そして、 この二次燃焼用 02を上吹きランス からスラグ中に吹き込んで二次燃焼領域をスラ グ中に形成させ、 且つ模吹きガスによリスラグ を強携拌し、 二次燃焼によ り生じた熱を Cr鉱石 に着熱させる。
[0018] 溶湯中 Cによる還元作用及び上吹きひ 2による二 次燃焼が阻害されないよう にするため、 横吹き ガス及び底吹きガスは COまたは不活性ガスと し、 02は使おない。
[0019] すなおち、 本発明は底吹き羽口、 横吹き羽口及び上 吹きランスを備えた溶融還元炉を用い、 Cr鉱石等の Cr 原料を炭材の C源にょ リ違元して高 Cr溶銑を得る方法 において、 還元期間中、 下記 〜(^のガス吹き込みを 行い、
[0020] W 底吹き羽口から COまたは/および不活性ガスを 吹き込む、
[0021] (口) ガス流の少なく とも一部が、 底吹きガスによる 溶湯隆起部に当たるよう、 横吹き ¾口から COま たは Zおよび不活性ガスを吹き込む、 ^ 上吹きランスから、 溶湯中へ脱炭用 02を吹き込 むと ともに、 スラグ中へ二次燃焼用 02を吹き込 む、
[0022] 且つ、 二次燃焼比を 0.3以上に保持しつつ還元処理を 行う よ う に したものである。
[0023] このような本発明によれば、 溶湯による Cr鉱石の遨 元作用を積極的に促進し、 しかも髙ぃ二次燃焼比と着 熱効率を確保した処理を行うため Cr鉱石の還元速度を 従来レベルに較べ大幅に上昇させることができ、 この ため溶融還元処理を短時間で効率的に行う こ と ができ る。 また、 二次燃焼比が高いため炭材原単位を下げる ことができると ともに、 得られる溶銑中- P, S 成分 量を低く抑える ^とができる。
[0024] また本発明は、 上述した溶融還元処理において、 鉱 石の飛散ロスが効果的に抑えられる方法を提供するも のである。 すなわち、 この方法は、 上述した条件にし たがう こと に加え、 Cr純分の投入速度 (純 Cr量に換算 した Cr原鉱石の投入速度) を 4 kgノ分 · 溶湯 Torh以^ b— に保持しつつ Cr原鉱石の還元処理を行う よう にするも のである。
[0025] また本発明は、 以上のような溶融還元処理において、 溶融還元の進行状況を正確に把握し、 吹鍊を適切且つ. 迅速に終了させることができる方法を提供するもので ある
[0026] すなわち本発明は、 還元反応の減少にしたがって排 ガス中の 02源の量が減少するという関係に着目 し、 排 ガス中の 02源と吹込み 02との差に基づき還元完了時期 を判定するよう にしたものであ り、 具体的には、 溶融 還元処理中、 排ガス流量と排ガス中の co及び co2 度 を測定し、 該測定値から下式に基づき Cr原料還元率 R を求め、 該 Cr原料還元率 Rによ り溶融還元処理完了時 期を判定し, 逮元処理を終了させるよう にしたもので ある。 X〔%C0〕+〔%C02〕 ) / 100-Fo2
[0027]
[0028] R =
[0029] Wore X Oore
[0030] Wore : Cr原料投入量 〔Ton〕
[0031] Oore : Cr原料含有 02量 〔Nnf/Ton〕
[0032] QE : 排ガス流量 [Nn /minj
[0033] C%co) : 排ガス中の CO濂度 〔%〕
[0034] 〔%co2〕: 排ガス中の C02瀵度 〔%〕
[0035] Fo2 : 吹込み 02流量 C n /min また本発明は、 以上述べたような溶融還元を実施す るに好適な炉の構造を提供するものである。 すなわち 本発明の溶融還元炉は、 底吹き羽口と横吹き羽口とを 備え、 少なく とも 1 の底吹き羽口と横吹き羽口とを、 雨者のガス吹込みラインが交差するよう に して配設し た構造を有するものである。
[0036] 本発明の溶融還元炉では、 底吹き羽口及び横吹き羽 口は、 それぞれ複数設けることができ、 この場合には、 1つの底吹き羽口と横吹き羽口を 1組と し、 各組の羽 口のガス吹込みライ ンが一致するよう にそれぞれの羽 口を配設するこ とが好ま しい。 図 面 の 簡 単 な 説 明 第 1 図及び第 2図は本発明における溶融還元の原理 を模式的に示す説明図である。 第 3 図(a )及び(b )は底 吹き羽口に対する好ま しい横吹きガス噴射方向を示す 説明図である。 第 4 図は本発明法と 02底吹き を行う比 較法について、 設定二次燃焼比に対する実測二次燃焼 比を示すものである。 第 5図は上吹きランス高さ と着 熱効率との関係を示すものである。 第 6図は横吹きガ ス量と着熱効率との関係を示すものである。 第 7 図は 炉内二次燃焼比と溶湯中の S量、 P量及びコークス原 単位との関係を示すものである。 第 8図は本発明にお ける底吹きガス量に対する Cr上昇速度の関係を概略的 に示すものである。 第 9 図は実施^!における溶湯中 Cr, C濃度、 浴温度、 二次燃焼比、 ランス送酸量、 原料供 給量等の経時変化を示すものである。 第 1 0 図は本発 明実施例の還元処理時間を従来法と比較して示すもの である。 第 1 1図(a)及び(b)は第 1 0図において示し た従来法(1)、 (2)の処理方法を示す説明図である。 第 1 2図は本発明例における Cr鈍分投入速度と Cr上昇速 度との関係を、 従来法と比較して示したものである。 第 1 3図は粉状 Cr原鉱石の飛散口スに及ぼす Cr原鉱石 の投入速度の影響を示したものである。 第 1 4図は実 施例 3 における溶湯温度とスラグ.中の Cr i 度の時間変 化を示すものである。 第 1 5図は実施例 3 における R 値とスラグ中の Cr濃度との関係を示すものである。 第 1 6図は実施例 3 における還元終了時のスラグ中の Cr 濂度を示すものである。 第 1 7図は同じ く吹止め時に おける溶湯温度を示すものである。 第 1 8匿は本発明 の溶融還元炉のー実施例を示す説明図である。 第 1 9 図は、 第 1 8図に示す本発明の炉を用いて溶融還元を 実施した場合の、 底吹きガス量及ぴ横吹きガス量が 〔Cr〕 上昇速度に及ぼす影響を示したものである。 第 2 0図は横吹きガス吹込みラインと底吹きガス吹込み ラインとが直交しない比較例たる炉の説明図である。 第 2 1 図は、 第 2 0図に示す炉を用いて溶融遝元を実 施した場合の、 底吹きガス量及び横吹きガス量が 〔Cr〕 上昇速度に及ぼす影響を示したものである。
[0037] 図において、 (l ) , (la),(lb )は底吹き羽口、 (2)は横 吹き羽口、 (3 )は上吹きランス、 (A )は溶湯隆起部であ る。 発明を実施するための最良の形態 以下、 本発明の詳細を説明する。
[0038] 第 1 図及び第 2図は本発明法を模式的に示したもの である。
[0039] 本発明では、 主に転炉型の溶融還元炉を使用 して Cr 鉱石や Crペレッ ト等の Cr原料の還元を行うもので、 具 体的には、 底吹き羽口(1 )、 横吹き羽口(2)及び上吹き ラ ンス(3 )を備えた炉を用いる。
[0040] 本発明法によれば、 上記溶融還元炉中の金属浴に Cr 原料 (以下、 Cr鉱石を例に説明する。 ) 、 炭材及びフ ラ ッ クスが装入され、 次のような条件で還元処理が行 われな。
[0041] まず、 還元処理中は、 その初期から終期に至るまで 底吹き羽口(1 )、 横吹き羽口(2)及び上吹きラ ンス(3 ) からのガス吹き込みが行われる。
[0042] 底吹き羽口(1 )及び横吹き羽口(2)からのガス吹き込 みは、 両者の協動作用によ り溶湯をスラグ中に拡散さ せ、 還元速度を飛躍的に高める効果をもたらす。
[0043] この際、 横吹きガスが横吹き羽口(2 )から噴射され るガス流の方向は必ずしも水平でな く てもよ く 、 該溶 湯隆起部(A)に当たり、 溶湯をスプラッシュと してス ラグ中に飛散または拡散させる作用をすればよいこと はいう までもない。 したがって横吹き羽口(2)から嘖 射されるガス流の方向は、 水平に対して若干の斜め下 向き角度または上向き角度をもっていてもよい。
[0044] 前述したよう に、 本発明者等は、 スラグ中の Cr鉱石 の還元は、 大部分溶湯中の Cを還元物賓と して進行す る という事実を解明し、 これに基づき溶湯を強撹拌し てスラグ (Cr鉱石が浮遊する領域) 中に積極的に拡散 させて還元速度を高めるよう にするものである。 この ため本発明は、 底吹き羽口(1)から撹拌ガスを供給し て溶湯面に隆起部(A)を形成し、 同時に、 横吹き羽口 ( 2)からガス流の少なく とも一部が上記溶湯隆起部(A) に当たるよう にして撹拌ガスを供給するものであ り、 この横吹きガスによ り溶湯隆起部(A)の溶湯がスラグ 中に飛散する こ と になる。 スラグの見掛比重は通常 0 , 3〜0. 5であ り、 一方、 Cr鉱石の嵩比重は 3.0前後で あ り、 したがってスラグ中の Cr鉱石は、 第 2図に示す よう にほとんどスラグ下部領域に集中して浮遊してい る。 上記のよう に溶湯隆起部を横吹きガスで飛散させ ると、 この飛散溶湯は、 第 2図からも判る.よう に Cr鉱 石が存在するスラグ下部領域に拡散し、 この拡散溶湯 中の Cが Crz 03を還元し、 高い還元速度が得られる。 このような効果を得るためには、 底吹き及び横吹きと も比較的大量のガスを吹き込み、 強撹拌を行う必要が あることは言う までもないが、 その吹き込みガス量は 溶镍量、 溶湯深さ等に応じて決定される。 第 8 図は底 吹きガス量 (底吹き羽口 1本当 リ · 溶湯 1 Ton当 りの N nf / min ) と溶湯中の Cr上昇速度との関係を概略的に 示したもので、 底吹きガス量の増加に伴い Cr上昇速度、 すなわち Cr還元速度が上昇し、 効率的な還元反応が生 じていることが判る。
[0045] このような作用を得るためには、 横吹きガスが炉の 上下方向及び水平方向においてなるべく正確に上記溶 湯隆起部(A )に当たるよう にするこ とが好ま し く 、 例 えば、 水平方向においては第 3図(a)及び(b)に示すよ うな位置関係で底吹き羽口(1 )及び横吹き羽口(2)を設 けることが好ましい。
[0046] 横吹きガスは、 上述したよ うな飛散溶湯の拡散作用 に加え、 二次燃焼領域が形成されるスラグの撹拌作用 をも行うものであ り、 これについては後述する。
[0047] 本発明で使用される横吹きガス及び底吹きガスは、 O及び不活性ガス (N2, Ar等) に限定され、 02は使用 しない。 これは次のよ う な理由による。
[0048] まず、 横吹きガスに 02を用いる と、 Cr鉱石還元のた めに飛散させた溶湯中の Cと この 02と が反応し、 溶湯 中 Cによる還元作用を阻害してしまう という基本的問 題がある。 加えて 02を使甩した場合、 耐火物の温度 上昇し、 耐火物の損耗という問題を生じる。
[0049] また、 底吹きガスに 02を用いると、 上述したよう に 溶湯中で大量の COガスを生じさせて溶湯を強撹拌し過 ぎ、 この結果、 溶湯のスプラッシュが二次燃焼領域
[0050] (第 2図参照) に達し、 溶湯中 Cが後述する二次燃焼 用 02と反応して二次燃焼が阻害されてしまう。 加えて、 02を使用すると底吹き羽口など耐火物の温度が上がり 適ぎるため冷却ガス (C3 H8等) を添加する必要があ り、 これも底吹きガス量を増大させ、 強撹拌→溶湯スプラ ジ シュの発生を過大に助長す-、ることになる。 第 4図は、 N2底吹きを行う本発明法と、 N2に代え底吹きを行つ : 比較例について、 設定二次燃焼比〔Po02 / (Dc 02 +鉱石 中 02 ) 〕に対する実際の二次燃焼比 (実測) を調べた 結果を示すもので、 02底吹きによ リニ次燃焼が阻害さ れることが示されている。
[0051] なお、 撹拌ガスたる COや N2 , Ar等 性ガスは、 単独または混合して使用することができる。
[0052] 次に、 上吹きランス(3 )からは溶湯中に脱炭用 02の 吹き込みが行われると ともに、 スラグ中に二次燃焼用 02の吹込みが行おれる。 上吹きランス(3 )は、 脱炭用 02のノズル孔と二次燃焼用 02のノズル孔と を備えてお り、 二次燃焼用 02は、 その供紿用ノズル孔から脱炭用 02よ り も外側の斜め下方に供給される。
[0053] 本発明では、 二次燃焼領域を主と してスラグ内に形 成させつつ高二次燃焼を実現させるものであ り、 この よう に二次燃焼領域をスラグ内に形成し且つ横吹きガ スによっ てスラグを強撹拌する こ と によ り、 高二次燃 焼を確保しつつ高い着熱効率を得ることができる。 し たがって、 上記二次燃焼用 02は、 主と してスラグ内に 二次燃焼領域が形成されるようスラグ中に吹き込まれ ること が必要である。
[0054] 具体的には、 上吹きランスの高さがスラグや溶湯レ ベルに対し適度なレベルに設定されること が必要であ る。 すなわち、 上吹きランス(3)はそのノ ズル孔高さ をスラグ面上方或いはスラグ面下とする こと ができる が、 その高さが髙過ぎる と二次燃焼領域がスラグ内に 形成されな く な り、 着熱効率が低下する という問題が あ り、 また、 ランス高さが低過ぎる と二次燃焼用 02が スラグ中の Cr鉱石浮遊領域 (第 2図参照) に吹き込ま れて しまい、 二次燃焼領域が適正に形成されなく なる。
[0055] 第 5 図はラ ンス先端のスラグ面 (フォー ミ ンダレべ ル) からの高さ と着熱効率との関係を示すもので、 ラ ンス髙さ がスラグ面に対して高過ぎる と良好な着熱効 率が得られな く なる こと が示されている。 また、 第 6 図は横吹きガス量と着熱効率との関係を示すもので、 横吹きガスを大量に吹き込みスラグ層を強撹拌するこ とによ り良好な着熱効率が得られることが判る。
[0056] 上記二次燃焼比は、 排ガス中のガス成分の (co2 +
[0057] H20)/ (C0 + C02 +Hz +H20) で定義されるが、 本発明 ではこの二次燃焼比を 0.3以上と して上述の還元処理 を行う 。 本発明では、 髙着熟効率が得られるため、 二 次燃焼比を上記のよう に高くすることによ り、 高い還 元処理性 (還元速度) が得られるが、 これに加え、 二 次燃焼比を上げることによ り炭材 (主と してコークス) の添加量を低く抑えることができ、 この結果、 炭材原 単位の低減を図ることができると ともに、 溶湯中の P 成分のほとんどが炭材にょ リ持ち込まれることから、 溶湯中 Pの低減を図ることができる。 また二次燃焼比 が高く なると、 気化脱硫現象が活発になり、 溶湯中の Sも低下する。 このような観点からも本発明では二次 燃焼比を 0.3以上とする。 第 7図は、 本発明方式の溶 融還元における炉内二次燃焼比とコークス原单位、 溶 湯中 P成分及び S成分との関係を示すもので、 二次燃 焼比を 0.3以上とすることによ リ、 コ一クス原単位が 抑えられ、 且つ瑢湯中の P, Sも適切に低減している。
[0058] 以上が本発明の詳細な内容であるが、 本発明を実際 に実施する場合、 通常、 装入一造滓 · 昇熱一 Cr鉱石溶 融遝元という工程となる。
[0059] ここで装入工程とは溶銑等の 源を装入し、 炉内に 金属浴を形成する こ と を意味する。 造滓 · 昇熱工程で は浴中八の送酸と炭材、 フ ラ ッ ク ス等の装入を行い、 Cr鉱石の還元領域となるスラグを形成する と ともに、 浴温度を還元に必要な温度まで高める。 Cr鉱石溶融還 元工程では、 溶融還元炉中に Cr鉱石、 炭材、 フラ ック スが順次投入される。 この工程末期においは 鉱石の 投入を行う ことなく仕上還元がなされ、 溶湯中の Cr濃 度が目標値となった時点で還元処理を完了させる。
[0060] なお、 本発明では、 Cr原料、 炭材等の原料は、 炉ロ 上方から落下させる所謂上置きによ リ装入する こと が できる。
[0061] ◎実施例 1 .
[0062] 転炉型溶融還元炉 (5 Ton ) を用い、 3 . 7 Τοηの溶 銑を装入した後、 Cr鉱石、 コークス及びフラッ ク スを装入して溶融還元を行い、 5 . 5 Tonの 18 % Cr溶 銑を得た。 第 9 図は、 その際の溶銑中の Cr, M 度、 浴温度、 二次燃焼比 O D等の変化、 及びラン スによる送酸量、 原料装入量を示したものである。 第 1 0図は本実施例の処理時間 (還元開始から 終了までの時間) を、 第 1 1 図(a)及び(b)に示す 従来方式による処理時間と比較して示したもので ある。 なお、 従来法(1)は上吹きランスから微粉 炭及び 02を上吹きし、 底吹き羽口から撹拌ガスを 吹き込む方法、 従来法(2)は上吹きランスからス ラグ上に 02を吹き込むと ともに、 底吹き羽口から N2、 横吹き羽口から Nz, 02をそれぞれ吹き込む方 法であ り、 具体的な操業条件は以下の通りである 従来法(1)
[0063] 上吹き 02 1700 Nnf /Hr (仕上還元期)
[0064] 底吹き N2 350 Nm3/Hr (仕上還元期)
[0065] 溶 銑 10 Ton
[0066] C r 鉱 4600 kg (ランスよリ
[0067] インジェクション) 炭 材 '6700 kg (ランスよリ インジェクション)
[0068] 従来法(2)
[0069] 上吹き 02 1000 Nnf ZHr (仕上還元期)
[0070] 底吹き N2 120 N m3 /Hr (仕上還元期)
[0071] 横吹き N2 350 Nn ZHr (仕上還元期)
[0072] 溶 銑 0 Ton
[0073] Cr鉱(粉鉱石) 5000 kg (上置き)
[0074] 炭 材 3200 kg (上置き)
[0075] 第 1 0図によれば、 従来法(2)は Cr濃度が 6〜7 %程度にしかならず、 また従来法(1)では Cr瀵度 は目標の 18 %にはなるものの、 処理に 120分も荽 している。 これに対し、 本発明によれば約半分の
[0076] 60分の処理時間で 18 % Crに達しており、 本発明の 極めて僅れた処理性能が示されている。
[0077] なお、 第 1 2図は本発明における Cr純分投入速 度 (純 Cr量に換算した Cr鉱石の投入速度) に対す る Cr上昇速度を調べたもので、 従来法(1 )、 (2)に 較べ高い Cr上昇速度が得られていることが判る。
[0078] また、 Cr原鉱石を原料と して、 以上述べたよ う な溶 融還元処理を行う場合、 Cr鈍分の投入速度 (鈍 量に 換算した Cr原鉱石の投入速度) を 4 kg Z分 · 溶湯 Ton 以上に保持しつつ還元処理を行う ことが好ま し く 、 こ のよう に Cr純分の投入速度を制御するこ と によ り 、 個 々の Cr原鉱石の粒子が上昇ガス流にさ らされる確率が ' 低減し、 鉱石の飛散ロスが大幅に低減する。
[0079] なお上吹きランスによる上記二次燃焼用 0Zは、 主と してスラグ内に二次燃焼領域が形成されるよ う なスラ グ中に吹き込まれることが必要であることは上述した 通りであるが、 上記のよ う に Cr原鉱石の飛散ロスを防 止するため高い Cr原鉱石投入速度を採る場合には、 こ のよ う な投入速度を溶湯温度を降下させる こ とな く維 持するためにも、 高二次燃焼を確保しつつ高い着熱効 率を得る こ とが必要である。 ®実施例 2.
[0080] 実施例 1 と同様の転炉型溶融還元炉を用い、 粉 状 Cr原鉱石の投入速度を種々変化させ、 溶融還元 を実施した。 この溶融逮元では炉に溶銑を装入し た後、 Cr鉱石、 コ一ク ス及びフラ ッ クスを装入し て下記条件で溶融還元を行い、 5Tonの 18%Cr溶銑 を得た。
[0081] 上吹き脱炭用 02 1500 NmVHr
[0082] 上吹き二次燃焼用 02 1100 NmVHr
[0083] 底吹きガス量(N2) 700 NmVHr
[0084] 横吹きガス量 (N2) 300 NmVHr
[0085] なお、 装入した Cr原鉱石の粒度分布は以下の通 りであった。
[0086] また、 Cr原鉱石に含まれる T.Crは 30%であつ た。 第 1 3図は本実施例における Cr原鉱石の投入 速度 (Cr鈍分投入速度) と鉱石飛散ロスとの関係 を示したもので、 Cr原鉱石 (Cr純分) 投入速度≥ 4k /分 ' 溶湯 Toriとする こ とによ り飛散口スが著 し く低下している こと が判る。 溶融還元処理では、 溶融還元の進行状況を正確に把 握し処理を完了させる こ とが、 操業の安定化、 歩留の 確保等の面から要求される。 特に、 Cr鉱石の還元終了 (完了) 後も吹鍊を続ける と、 Crの再溶融化や溶镊中 〔C〕 の脱炭反応によ り、 溶湯温度は 10〜50 Vminも上 昇し、 耐火物の損耗を著し く大き くする。 したがって 還元完了を正確に知リ吹鍊を直ちに終了させるこ と が、 経済的操業にとっても欠かせない。 従来では Cr原料投 入量等から還元処理に要する時間を予測し、 処理開始 後一定時間経過した時点で処理を終了させるよ う に し ているが、 実際には、 還元速度のバラツキ等があるた め、 処理の終了が早過ぎたり、 逆に遅過ぎた り し、 こ のためスラグ中に未遝元 Crが大量に残った り、 或いは 溶湯温度をいたずらに上昇させるなど、 安定的且つ経 済的な操業を行う上で問題を生じていた。
[0087] 本発明者らは、 還元反応の減少に したがって排ガス 中の 0Z源の量が減少する という関係に着目 し、 排ガス 中の 02源と吹込み 02との差に基づき遝元完了時期を判 定することによ り、 このような問題を解決したもので ある。
[0088] 従来、 Cr鉱石はスラグ中に溶解した後、 スラグ中の 炭材によ り還元されるものである と考えられていたが、 上述したよ う に本発明者等は実際の還元反応のほとん どが、 実は溶湯中の Cが遝元物質と して作用すること によ リ生じていることを突き止めた。
[0089] そして、 このような Cr鉱石の溶融還元では、 トータ ルと して下式の反応によ リ還元が進行する。
[0090] Cr2 03 + 3C = 2Cr + 3C0 (Cr鉱石中) (溶湯中) (溶湯中) (排ガス) 還元反応が活発なほど COの発生量が多く なる。 した がって排ガス中の CO, C02に含まれる 0Z源を測定し、 これと吹込み 02量との差をみることによ り、 還元反応 の進行の度合いを知ることができる。
[0091] 排ガス中に含まれる 02量は、 下記(1 )式によ り求め られる。
[0092] QE X ( C%co] x + 〔%C02〕 ) / 100 (1) 但し、 : 排ガス流量 〔Nn!/min〕
[0093] 〔%C0〕 : 排ガス中の CO濃度 〔%〕
[0094] 〔%conr ^T 中の co2濃度 〔%〕 そ して、 下記(2 )式に示すよう に、 このよう にして 求め られた値と炉内に吹き込まれる 02との差を求め、 この値の Cr原料含有 02量に对する割合を求めることに よ り、 Cr原料の還元の度合い、 すなわち、 CT原料還元 率 Rを求めること ができる。
[0095] Wore X Oore
[0096] ……(2) 但し、 Wore : Cr原料投入量 (Ton〕
[0097] Oore : Cr原料含有 02量 〔Nm3/Ton〕 Fo2 : 吹込み 02流量 [Nnf/min3 本方法では、 排ガス流量と排ガス中の CO , (:02镄度 と を測定し、 上記(2)式に基づき、 Cr原料還元率 Rの 値が予め決められた目標値に達した時で還元処理を終 了させる。
[0098] 具体的には、 R値が 0. 01 (min- 1 )以下の範囲では Cr 鉱石の還元がほぼ完了したとみることができ、 したが つて Rが 0. 005 (min— 以下となっ た時点で吹鍊を終了 させる こ と が好ま じい。 また、 このよう な R値をみる こ と によ り、 Cr鉱の反応速度を把握する こ と ができ、 例えばこの反応速度が小さ く逮¾が遅滞している と判 斬される場合には、 撹袢ガス流を増加させる等のァク シヨ ンを採ることができる。 また、 R値によって溶湯 温度を推定することができ、 吹鍊が完了するまでに溶 湯温度確保のためのァクショ ンを採るこ と ができる。
[0099] ◎実施例 3 .
[0100] 転炉型溶融還元炉(5Ton )を用い、 2. 7Τοηの溶銑 を装入した後、 Cr鉱石、 コークス及びフ ラ ッ ク ス を装入して溶融還元を行い、 5.5TOI1の 18%Cr溶銑 を得た。 この溶融還元において、 仕上げ還元期に おけるガス吹込条件は以下の通リである。
[0101] ランス送酸量 F02 1500 Nnf/hr
[0102] 底吹きガス量(N2) 750 NmVhr
[0103] 横吹きガス量 ί2) 360 Nnf/hr
[0104] このような還元処理において、 次のような基準 で仕上げ逮元処理を終了させた。
[0105] (1) 本発明法 : R値が O.OOS irT1)以下となつ た時点で処理を終了。
[0106] (2) 比 較 法 : 仕上還元の処理時間を 15分一定 と した。
[0107] 第 14図は比較法の仕上還元の一例でぁ リ、 13 分の時点で仕上還元が終了しているが、 実際は 15 分吹鍊を実施しているため、 溶湯温度が急激に上 昇しており、 一度還元した Crが再酸化され、 温度 が急激に上昇しているのが判る。
[0108] 第 1 5図は R値とその時点でのスラグ中 Cr分と の関係を示した図であ り R値が 0.01J¾下であれば スラグ中の Cr分が 1%以下となっていることが判 る
[0109] 第 1 6図及び第 1 7図は、 本発明法及び比較法 における還元終了時のスラグ中 Cr禳度及び吹止め 時の溶湯温度を示すもので、 本発明法によれば、 スラグ中の Crが効果的に遝元され、 しかも吹止め 時の溶湯温度も略目標レベルにある。 したがって、 本発明では還元完了を正確に検知し、 迅速に吹鍊 を終了させていることが判る。
[0110] これに対し、 比較法ではスラグ中 Cr濂度ゃ吹止 め時の溶湯温度にかな りのバラツキがあ り、 吹鍊 終了が遅過ぎた リ、 或いは逆に早過ぎた り し、 溶 湯温度の低下及び上昇或いは歩留の低下を生じた り していること が判る。
[0111] 本発明の溶融還元炉は、 第 3図に示すよう に底吹き 羽口(1 )と横吹き羽口(2)と を備え、 少なく とも 1 の底 吹き羽口(1 )と横吹き羽口(2)と を、 雨者のガス吹き込 みラインが交差するよ う配設した構造と したものであ る。
[0112] 底吹き羽口(1 )及び横吹き羽口(2)は、 第 3 図(b )に 示すよう に複数設けること ができ、 この場合には、 1 つの底吹き羽口と横吹き羽口を 1組と し、 各組の羽口 のガス吹込みライ ンが一致するよう にそれぞれの羽口 を配設すること が好ま しい。
[0113] なお、 横吹き羽口(2 )からの吹込みガスは溶湯隆起 部(A)を飛散させる こ と が重要であ り、 このため横吹 き羽口と溶湯面の高さ方向での位置関係が決め られる。 第 1 8図は本発明の一実施例を示すもので、 炉体の 底部中心と、 中心からはずれた部分の 2ケ所に底吹き 羽口(la),(lb)が設けられ、 炉側部には、 ガス吹込み ライン Xが底部中心の底吹き羽口(la)のガス吹込みラ インと直交するよう にして横吹き羽口(2)が設けられ ている。
[0114] 底吹き羽口は、 第 3図(a)に示すよう に 1本だけ設 けることもできるが、 1本の底吹き羽口から全部のガ スを供耠しょう とするとガズ圧が非常に高く な リ、 ガ スが溶湯を吹き抜け、 第 2図に示すような適切な溶湯 隆起部(A)が形成されなく なるおそれがある。 このた . め、 -本実施例では、 底吹き羽口と して、 横吹き羽口と 対応した羽口(la)以外にもう 1つの羽口を設けたもの である。
[0115] 次に、 このような実施例の炉と第 2 0図に示すよう な模吹き羽口(2' )と底吹き羽口( )のガス吹込みライ ンが交差しない比較例の炉とをそれぞれ用いて溶融還 元を実施した一 果ーを示す。
[0116] この溶融.還元では、 炉に 3 · 7Τοηの溶銑を装入した後、 以下の上吹き及び原料投入条件の下で、 底吹きガス量、 模吹きガス量を種々変えて実施した。
[0117] 上吹き脱炭捃 02 1400 NmVHr.
[0118] 上吹き二次燃焼用 02 800 NmVHr Cr 原 料 ペレッ ト
[0119] Cr鉱石投入速度(鈍 Cr量に換算した
[0120] Cr鉱石の投入速度)
[0121] 3.5〜4.0kg/分 ·溶湯 Ton 羽口 ノ ズル径 13πω Φ 第 1 9 図 (本発明炉) 及び第 2 1 図 (第 2 0図の炉) は、 それぞれ底吹きガス量及び横吹きガス量の溶湯中 へ〔Cr〕 上昇速度との関係を示すもので、 本発明の溶 融遝元炉では、 底吹きガス量及び横吹きガス量に応じ て高い〔Cr〕 上昇速度が得られている。 これに対し、 第 2 0 図の炉では、 底吹きガス量の増加に伴って溶湯 の飛散がやや活発にな り、 CCr ) 上昇速度はやや大き く なるが、 本発明の炉と較べその程度は極めて小さ く、 また横吹きガス量の効果もほとんどない。 産業上の利用可能性 本発明は、 Cr鉱石や Cr鉱ぺレ ツ 卜から直接高 Cr溶銑 を得る こ と ができるため、 脱炭処理工程と組み合せる こ と によ り、 ステン レス銪等の高 Cr銷を Cr鉱石等から 直接製造する こ と ができる。
权利要求:
Claims 請 求 の 範 囲
( 1 ) 底吹き羽口、 横吹き羽口及ぴ上吹きランスを備え た溶融還元炉を用い、 Cr鉱石等の Cr原料を炭材の C源によ り還元して高 Cr溶銑を得る方法において、 還元期間中、 下記 W〜(^のガス吹き込みを行い、
W 底吹き羽口から COまたは/および不活性ガス を吹き込む、
(口) ガス流の少なく とも一部が、 底吹きガスによ る溶湯隆起部に当たるよう、 横吹き羽口から
COまたは/および不活性ガスを吹き込む、 上吹きランスから、 溶湯中へ脱炭用 02を吹き 込むと ともに、 スラグ中へ二次燃焼用 02を吹 き込む、
且つ、 二次燃焼比を 0 . 3以上に保持しつつ還元処 理を行う こと を特徴とする Cr原料の溶融還元法。
(2 ) 先端が操業中のスラグ面近く またはスラグ面下に 位置したランスにょ リ、 脱炭用 02及び二次嫘焼用 02を吹き込むこ と を特徴とする請求の範囲(1 )記 載の Cr原料の溶融還元法。
(3 ) Cr原鉱石を Cr原料と し、 Cr純分の投入速度 (鈍 Cr 量に ¾算した Cr原鉱石の投入速度) を 4 kg /分 ' 溶湯 Ton以上に保持しつつ還元処理を行う こ と を 特徵とする請求の範囲(1 )または(2)記載の 原料 の溶融還元法。
(4) 羽口から吹き込むガスと して、 kで, N2 , COのうち から選ばれたガスまたはこれらの 2種以上からな る混合ガスを用いること を特徴とする請求の範囲 (1),(2)または(3)記載の Cr原料の溶融還元法。
(5) 脱炭用 02の供給用ノズルと 次燃焼用 02の供給用 ノズルと を有する上吹きランスによ り、 二次燃焼 用 02を脱炭用 02ょ リ も外側の斜め下方に供給する こ と を特徴とする請求の範囲(1), (2), (3)または (4)記載の Cr原料の溶融還元法。 .
(6) 溶融還元処理中、 排ガス流量と排ガス中の CO及び --、 C02濃度を測定し、 該測定値から下式に基づき Cr 原料遝元率 Rを求め、 該 Cr原料還元率 Rにより溶 . 融還元処理完了時期を判定し、 還元処理を終了さ せる こ と を特徴とする請求の範囲(1),(2),(3),(4) または(5)記載の Cr原料の溶融還元法。
QE X ( - X〔%C0〕+〔%C02〕 )/100-Fo2
ι
R =
Wore X Oore 但し、 Wore : Cr原料投入量 〔Ton〕 Oore : Cr原料含有 02量 CNm/Ton) QE : 排ガス流量 [Nm/nan〕
〔%C0〕 : 排ガス中の CO瀵度 〔%〕 〔%C02〕:排ガス中の C02¾度 〔%〕
Foz : 吹込み 02流量 (Nnf/minD
(7) 底吹き羽口と横吹き羽口と を有する Cr原料の溶融 還元炉において、 少なく とも 1の底吹き羽口と横 吹き羽口と を、 両者のガス吹込みラインが交差す るよう配設したこ とを特徴とする Cr原料の溶融還 元炉。
(8) ガス吹込みライ ンが交差する底吹き羽口と横吹き 羽口を、 複数組設けてなる請求の範囲(7)記載の C r原料の溶融還元炉。
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