ピペットチップを取り扱うデバイスおよび方法
专利摘要:
本明細書では、ピペットチップを保管し、取り扱い、装填し、または分配するための方法およびデバイスが論じられる。いくつかの実施形態によれば、入れ子式構成内に保管された多数のピペットチップのアレイの反復装填が可能になる。ピペットチップ分配装置のいくつかの実施形態は、最上部、4側面、および内面を備えたアクチュエータハウジングを有する変位アクチュエータを含む。アクチュエータハウジングは、ハウジングの少なくとも1つの側面に配置された、複数の規則的に間隔を空けた戻り止め部材と、アクチュエータの最上部に規則的に間隔を空けたアレイ状に配置された、複数の近位アライメント部材も有し、この各近位アライメント部材は、解放可能に係合するようかつそこに係合したピペットチップの近位端の側方変位が制限されるよう構成されている。 公开号:JP2011516893A 申请号:JP2011504230 申请日:2009-04-11 公开日:2011-05-26 发明作者:アルタ モタデル, 申请人:バイオティクス, インコーポレイテッド; IPC主号:G01N35-10
专利说明:
[0001] (関連特許出願) 本特許出願は、2008年4月11日に出願された、「PIPETTE TIPHANDLING DEVICESAND METHODS」というタイトルで、発明者がArta Motadel、代理人整理番号PEL−1001−PVで表わされる、米国仮特許出願第61/044,243号の優先権を主張する。上記特許出願の全体内容が、すべての文章、表、および図を含めて本明細書に参考として援用される。] [0002] (本発明の分野) 本明細書には、ピペットチップを保管し、装填し、または取り扱うための方法および装置の実施形態が記述される。いくつかの実施形態では、廃棄量を最小限に抑えた状態で、多数のバッチのピペットチップを装填ブロックまたはプレートに都合よく装填することが可能になる。] 背景技術 [0003] (背景) ピペットチップは、液体の測定、分配、および吸引など、液体材料の取り扱いに関する広く様々な適用例で、大量に使用される。ピペットチップは、封止状態でピペットチップの近位ポートまたは開口に解放可能に係合するよう構成された遠位ノズルを有する、機械式または電気式ピペッタなどの手持ち式ピペッタと併せて使用される場合が多い。次いでピペッタは、液体を別の場所に移す目的でピペットチップ内に吸引させるため、ピペットチップの内容積を真空にしまたはその他の方法で圧力を低下させるのに使用してもよい。いくつかの適用例では、単一のピペッタを使用してもよいが、いくつかの適用例、特に自動化されまたはロボット式の適用例では、多数の遠位ノズルを有するピペッタまたマニホールドを使用して、装填プレートまたはブロック内に配置された多数のピペッタチップを同時に係合させてもよい。] [0004] そのような構成では、ピペットチップをノズルに据え付けて装填ブロックから取り外した後、次の液体取り扱いサイクルに向けて新たな組のピペットチップを設けなければならない。通常は、新たな組のピペットチップは、規則的に間隔を空けて配置されたアレイ状の保管プレートおよび装填ブロックのパッケージから取り出され、マニホールドの遠位ノズルを据え付けるよう位置決めされる。多数のピペットチップを手作業で取り扱うことは、そのような取り扱いに時間がかかるという性質並びに汚染の危険性があるという理由で難しいので、ピペットチップは一般に、遠位ノズルのアレイの間隔に一致するような所定の間隔で配置された、規則的に間隔を空けて配置されたアレイ状に事前に包装される。ピペットチップは、パッケージの一部である装填プレートのパッケージから移動させてもよいが、取り扱い中のアレイ構成を維持するためにかつマニホールドまたはピペッタに据え付ける位置まで運ぶために、装填プレートおよび装填ブロックの全体を含んでいてもよい。] [0005] そのような多数のピペットチップアレイでは、適正に据え付けるため、各ピペットチップはそれぞれのノズルとピペットチップの近位開口との間にかなりの量の軸力を必要とする可能性があるので、ピペットチップのアレイを据え付けるのに必要とされる累積的な力は、非常に高くなる可能性がある。例えば、96チップマニホールドは、96チップアレイを有する装填ブロックに、約75ポンドから約250ポンドの力をかけることができる。発生する力の量が原因で、装填プレートを支える装填ブロックは、構造的に強くなければならず、著しく変形することなく累積的な軸力に耐えることができる。このように強くするには、ブロックは、通常はポリマーである材料をかなりの量で必要とする。マニホールドの遠位ノズルがピペットチップに係合し据え付けられ、それらを装填プレートまたはブロックから引き出したら、装填ブロックおよびプレートを廃棄し、新しいピペットチップで満たされた新しい装填ブロックおよびプレートに置き換える。その結果、大量のそのような液体取り扱いサイクルを行う使用者は、大量の装填ブロックおよびプレートを廃棄することになり、多くの場合に環境上芳しくないと考えられる大量のポリマー廃棄物が発生する。] [0006] 装填ブロックなしで装填プレートに移動されるピペットチップアレイの実施形態では、装填トレイを必要に応じてパッケージから持ち上げまたは動かし、装填ブロック上に位置決めする。ピペットチップのアレイをそれぞれ据え付けた後、装填プレートを除去しなければならず、またはプレート最上部のz軸位置は、ピペットチップの新しいパッケージから新しい装填プレートをそれぞれ付加することにより、変化することになる。] 課題を解決するための手段 [0007] (概要) ピペットチップ分配装置のいくつかの実施形態は、最上部、4側面、および内面を備えたアクチュエータハウジングを有する変位アクチュエータを含む。アクチュエータハウジングは、ハウジングの少なくとも1つの側面に配置された、複数の規則的に間隔を空けた戻り止め部材と、アクチュエータの最上部に規則的に間隔を空けたアレイ状に配置された、複数の近位アライメント部材も有し、この各近位アライメント部材は、解放可能に係合するようかつそこに係合したピペットチップの近位端の側方変位が制限されるよう構成されたものである。装置のアライメントハウジングは、スライド構成において、変位アクチュエータハウジングの内面に接触している外面を含む。複数の規則的に間隔を空けて配置された戻り止め部材は、アクチュエータハウジングの戻り止め部材を解放可能に係合するよう構成されている。さらに、アライメントハウジングの戻り止め部材は、アクチュエータハウジングの戻り止め部材の規則的な間隔と実質的に同じである、規則的な間隔を有している。アライメントハウジングの近位開口は、装填ブロックの横側面に係合するよう構成された内面を有する。遠位障壁要素は、アライメントハウジングの最上部に配置されており、対応する近位アライメント部材に実質的に位置合わせされた複数の制限的アパーチャを含む。] [0008] ピペットチップ分配装置のいくつかの実施形態は、内面と、開放底部を有する実質的に長方形の構成に形成された透明な薄い剛性材料と、実質的に平らな側面と、その少なくとも1つの側面に配置された複数の規則的に間隔を空けて配置された戻り止め部材とを含む、アクチュエータハウジングを有する変位アクチュエータを含む。アクチュエータの近位アクチュエータプレート(本明細書では「アクチベータプレート」とも呼ばれる)は、規則的に間隔を空けて配置されたアレイ状に、実質的に平面内に配置された複数の近位アライメント部材を含み、各近位アライメント部材は、それに係合するピペットチップの近位端に解放可能に係合しかつその近位端の側方変位を制限するよう構成されている。この装置のアライメントハウジングアセンブリは、アクチュエータハウジングの内面に係合するよう構成された外面と、アクチュエータハウジングの戻り止め部材に解放可能に係合するよう構成され、アクチュエータハウジングの戻り止め部材の規則的な間隔と実質的に同じである規則的な間隔とを有する、複数の規則的に間隔を空けて配置された戻り止め部材を備えた透明な薄い実質的に剛性の材料から形成された4つの側面とを有する実質的に長方形の構造を含む。アライメントハウジングの近位開口は、装填ブロックの外周に係合するよう構成されている。アライメントハウジングの外面は、アクチュエータハウジングの内面に対し、これらが相対的に移動できるよう、スライド可能に係合するよう構成されている。実質的に平面状の遠位障壁要素は、アライメントハウジングの最上部に配置され、それぞれの近位アライメント部材に実質的に位置合わせされかつピペットチップの外面に係合するよう構成された複数の制限的アパーチャを有し、ピペットチップの制限的側方変位およびピペットチップの抵抗軸方向変位は、ピペットチップに与えられた軸力閾値まで到達する。閾値の軸力が、制限的アパーチャによって係合されたピペットチップに与えられると、ピペットチップは、分配が行われるように制限的アパーチャ内を通過することになる。] [0009] 多数のピペットチップのアレイを装填ブロック内に同時に分配する方法のいくつかの実施形態は、規則的に間隔を空けて配置されたピペットチップのアレイを含む分配装置を提供するステップと、この分配装置を装填ブロックに係合して、分配装置の障壁要素の制限的アパーチャに係合するピペットチップの遠位端が装填ブロックのレセプタクル内に配置されるようにするステップとを含む。その後、分配装置のアクチュエータを作動させて、閾値の軸力が加えられるまで分配装置の制限的アパーチャに係合したピペットチップのアレイに軸力が加えられるようにし、かつ制限的アパーチャに係合するピペットチップのアレイが装填ブロックのそれぞれのレセプタクルに分配されるようにする。] [0010] いくつかの実施形態では、本明細書において、最上部、4つの側面、および内面を有するアクチュエータハウジングを含む変位アクチュエータと、このハウジングの少なくとも1つの側面に配置された、複数の規則的に間隔を空けて配置された戻り止め部材と、アクチュエータの最上部に規則的に間隔を空けて配置されたアレイ状に配置された複数の近位アライメント部材であって、各近位アライメント部材がこれに係合しているピペットチップの近位端に解放可能に係合しかつこの近位端の側方変位を制限するよう構成されている近位アライメント部材とを含む、ピペットチップ分配装置が提供される。この装置は、スライド構成で変位アクチュエータハウジングの内面に接触している外面を含むアライメントハウジングと、アクチュエータハウジングの戻り止め部材に解放可能に係合するよう構成されかつアクチュエータハウジングの戻り止め部材の規則的な間隔と実質的に同じである規則的な間隔を有する、複数の規則的に間隔を空けて配置された戻り止め部材と、装填ブロック26の外側面に係合するよう構成された内面を有する近位開口も含む。この装置は、対応する近位アライメント部材に実質的に位置合わせされた複数の制限的アパーチャを有する、アライメントハウジングの最上部に配置された遠位障壁要素も含む。] [0011] ある実施形態では、ピペットチップ分配装置はさらに、それぞれの近位アライメント部材の間に入れ子式の規則的に間隔を空けて配置されたアレイ状に配置された複数のピペットチップと、入れ子式になったピペットチップのそれぞれの組の長手方向の軸が、それぞれの近位アライメント部材および制限的アパーチャに対して実質的に位置合わせされておりかつ同軸である制限的アパーチャとを含む。制限的アパーチャおよび近位アライメント部材の規則的な間隔は、約9mmである。近位アライメント部材は、近位アクチュエータプレートの遠位面から延びるコーン形状の橋台を含む。] [0012] いくつかの実施形態では、ピペットチップ分配装置は、ポリマー材料からなるアクチュエータハウジングおよびアライメントハウジングを有する。アクチュエータハウジングおよびアライメントハウジングのポリマー材料は、いくつかの実施形態において、成型されたポリプロピレンを含む。アクチュエータハウジングおよびアライメントハウジングのポリマー材料は、ある実施形態において、約0.005インチから約0.05インチの厚さを含む。] [0013] 多数のハウジング要素を有する伸縮構成からなるアクチュエータハウジングを有する、ピペットチップ分配装置も提供される。障壁要素の制限的アパーチャは、閾値の軸力が係合ピペットチップに加えられ、近位部分が反らされ圧縮され、制限的アパーチャ内の通過が可能になるその時まで、ピペットチップの近位部分の主要な外側横断寸法に機械的に係合するようにかつアパーチャを通して近位部分が軸方向に変位しないように寸法決めされた穴を含む。] [0014] いくつかの実施形態では、内面、開放底部を有する実質的に長方形の構成に形成された透明な薄い剛性の材料、実質的に平らな側面、およびその少なくとも1つの側面に配置された、複数の規則的に間隔を空けて配置された戻り止め部材を含む、アクチュエータハウジングと、規則的に間隔を空けて配置されたアレイとして実質的に平面内に配置された複数の近位アライメント部材を有する近位アクチュエータプレートであって、各近位アライメント部材が、それに係合するピペットチップの近位端に解放可能に係合するようにかつこの近位端の側方変位を制限するように構成された近位アクチュエータプレートとを含む、変位アクチュエータと;アクチュエータハウジングの内面に係合するよう構成された外面、アクチュエータハウジングの戻り止め部材に解放可能に係合するよう構成され、アクチュエータハウジングの戻り止め部材の規則的な間隔と実質的に同じである規則的な間隔を有する、複数の規則的に間隔を空けて配置された戻り止め部材を備えた、透明な薄い実質的に剛性の材料から形成された4つの側面、および装填ブロックの外周に係合するよう構成された近位開口とを含む、実質的に長方形の構造を含み、外面が、アクチュエータハウジングの内面に、それらが相対的に移動できるようにスライド可能に係合するよう構成されているアライメントハウジングアセンブリと;それぞれの近位アライメント部材に対して実質的に位置合わせされ、ピペットチップの外面に係合するようにかつピペットチップの側方変位を制限するように、また、ピペットチップに与えられた軸力の閾値に達するまで、ピペットチップの軸方向変位に耐えるように構成された、複数の制限的アパーチャを有する、アライメントハウジングの最上部に配置された、実質的に平らな遠位障壁要素とを含む、ピペットチップ分配装置が提供される。] [0015] ある実施形態では、ピペットチップ分配装置はさらに、それぞれの近位アライメント部材の間で入れ子式の規則的に間隔を空けて配置されたアレイ状に配置された、複数のピペットチップと、入れ子式のピペットチップのそれぞれの組の長手方向の軸が、それぞれの近位アライメント部材および制限的アパーチャに対して実質的に位置合わせされかつ同軸である制限的アパーチャとを含む。いくつかの実施形態では、ピペットチップ分配装置は、約9mmの規則的な間隔を有する制限的アパーチャおよび近位アライメント部材を有することができる。ピペットチップ分配装置は、近位アクチュエータプレートの遠位面から延びるコーン形状の橋台を含む、近位アライメント部材を有することもできる。ピペットチップ分配装置は、ポリマー材料を含むアクチュエータハウジングおよびアライメントハウジングを有することができる。アクチュエータハウジングおよびアライメントハウジングのポリマー材料は、成型されたポリプロピレンを含むことができる。アクチュエータハウジングおよびアライメントハウジングのポリマー材料は、約0.005インチから約0.05インチの厚さを含むことができる。アクチュエータハウジングは、多数のハウジング要素を有する伸縮構成を含むこともできる。障壁要素の制限的アパーチャは、ピペットチップの近位部分の主要な外側横断寸法に機械的に係合するように、かつ閾値の軸力が係合ピペットチップに加えられ、近位部分が反らされ圧縮されることにより制限的アパーチャ内の通過が可能になるその時まで、アパーチャを通した近位部分の軸方向の変位を防止するように、寸法決めされた穴を含むこともできる。] [0016] 多数のピペットチップのアレイを装填ブロックに同時に分配する方法であって、規則的に間隔を空けて配置されたピペットチップのアレイを含む分配装置を提供するステップと;分配装置を装填ブロックに係合して、分配装置の障壁部材の制限的アパーチャに係合するピペットチップの遠位端が装填ブロックのレセプタクル内に配置されるようにするステップと;分配装置のアクチュエータを作動させて、分配装置の制限的アパーチャに係合するピペットチップのアレイに軸力が加えられるようにし、それによって、閾値の軸力を克服し、制限的アパーチャに係合するピペットチップのアレイを装填ブロックのそれぞれのレセプタクルに排出するステップとを含む方法も提供される。] [0017] いくつかの実施形態では、分配装置はさらに、それぞれの近位アライメント部材の間で入れ子式の規則的に間隔を空けて配置されたアレイ状に配置された、複数のピペットチップと、入れ子式のぞれぞれのピペットチップの組の長手方向の軸が、それぞれの近位アライメント部材および制限的アパーチャに対して実質的に位置合わせされかつ同軸である制限的アパーチャと、多数のピペットチップの複数のアレイを排出するための、アクチュエータの多数回の作動もさらに含む。] [0018] ある実施形態では、アクチュエータはさらに、近位アクチュエータプレートの遠位面から延びるコーン形状の橋台として構成された、複数の規則的に間隔を空けて配置された近位アライメント部材を含み、障壁部材は、障壁プレートを含み、アクチュエータを作動させる場合には、障壁プレートの制限的アパーチャを通してピペットチップのアレイを押し遣るのに十分な閾値の軸力により、障壁プレートに向かって近位アクチュエータプレートを移動させるステップを含む。] [0019] いくつかの実施形態では、アクチュエータハウジングおよびアライメントハウジングは、透明なポリマー材料を含み、作動中の障壁部材の制限的アパーチャからの、多数のピペットチップのアレイの排出を視覚化するステップをさらに含む。アクチュエータハウジングは、多数のハウジング要素を有する伸縮構成を含むことができ、アクチュエータ作動の場合には、多数のハウジング要素を、延びた状態から入れ子状態に収縮させられた状態へと収縮するステップを含むことができる。障壁要素の制限的アパーチャは、ピペットチップの近位部分の主要な外側横断寸法に機械的に係合するように、かつ閾値の軸力が係合ピペットチップに加えられるまで、アパーチャを通した近位部分の軸方向の変位を防止するように寸法決めされた穴を含むことができ、さらに、制限的アパーチャに係合する多数のピペットチップのアレイのそれぞれのピペットチップの近位部分が反らされ圧縮されて、制限的アパーチャおよび障壁部材を通した通過が可能になるまで、アクチュエータを作動させるステップを含むことができる。] [0020] いくつかの実施形態では、(a)ハウジング;(b)ハウジングに有効に接続している遠位障壁プレート;および(c)複数の入れ子式のピペットチップユニットを含む、ピペットチップ分配装置であって、各ユニットが、遠位障壁プレートのチャネルに位置合わせされており、遠位障壁プレートが、(i)複数のチャネルであって、各チャネルがピペットチップの最も広い部分よりも大きな直径を有しているチャネル;(ii)上面;および(iii)チャネルのいくつかまたはすべての周りの複数のテール部を含む底面を含んでおり、(1)これらテール部は、底面からほぼ垂直な向きに延び、(2)各チャネルの周りのテール部は、ピペットチップが分配されかつテール部を通り過ぎるときにピペットチップに接触し、それによって、ピペットチップが分配されるときにピペットチップに摩擦力が与えられる(例えば、加えられる)分配装置が提供される。いくつかの実施形態では、テール部は、ピペットチップが分配される前および/または分配されると同時にピペットチップに対して外側に向かって反り(例えば、ピペットチップが並進する)、場合によっては、テール部はピペットチップの近位部分に接触する。いくつかの実施形態では、遠位障壁プレートのチャネルのサブセットは、アレイのピペットチップをある時に排出するテール部によって取り囲まれており、プレートのチャネルの別のサブセットは、別の時に同じアレイのピペットチップを排出するテール部によって取り囲まれている。遠位障壁プレートは、チャネルのそのようなサブセットの2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個を含んでいてもよい。] [0021] 先の段落で記述された分配装置に関するいくつかの実施形態では、上面および/または底面が実質的に平らでありまたは平坦である。ある実施形態では、分配装置の各チャネルは、2、3、4、5、6、7、8、9、10またはそれ以上のテール部を含むことができる。障壁プレートの各チャネルは、同じ長さのテール部を含むことができる。いくつかの実施形態では、障壁プレートの各チャネルは、いくつかの実施形態において、異なる長さのテール部を含むことができる。障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルは、最も長いテール部を含むことができる。ある実施形態では、障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルは、最も短いテール部を含むことができる。中心の長手方向の軸に対して同軸上に配置された後続チャネルは、いくつかの実施形態において、その長さが漸進的に順次短くなるテール部を含むことができる。ある実施形態では、中心の長手方向の軸に対して同軸上に配置された後続チャネルは、その長さが漸進的に順次長くなるテール部を含むことができる。X軸に沿って障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルは、同じ長さのテール部を含むことができ、Y軸に沿ったチャネルは、いくつかの実施形態において様々な長さのテール部を含む。Y軸に沿った障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルは、同じ長さのテール部を含むことができ、X軸に沿ったチャネルは、ある実施形態において様々な長さのテール部を含む。XおよびY軸に沿った障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルは、いくつかの実施形態において様々な長さのテール部を含むことができる。各チャネルは、ある実施形態において偶数のテール部を含むことができる。チャネルを中心として互いに直接対向するテール部は、同じ長さを有することができ、いくつかの実施形態では、チャネルを中心として互いに直接対向するテール部は、異なる長さを有することができる。互いに隣接するテール部は、ある実施形態において異なる長さを有することができる。テール部は、いくつかの実施形態において、遠位障壁プレートの底面から約89°から約80°の内角にすることができる。テール部は、いくつかの実施形態において、遠位障壁プレートの底面から88〜85°、87〜84°、86〜83°、または86〜85°の内角にすることができる。テール部は、ある実施形態において遠位障壁プレートの底面から約87°の間の内角にすることができ、テール部は、場合によってはその長さを0.01μm〜2.0mmの間にすることができる。テール部は、ある実施形態においてその長さを0.05μm〜2.0mmの間にすることができる。チャネルの周りのテール部は、いくつかの実施形態においてチャネル内にはない。ある実施形態では、ハウジングは、(a)最上部、4つの側面、内面、およびハウジングの少なくとも1つの側面に配置された、複数の規則的に間隔を空けて配置された戻り止め部材を含むアクチュエータハウジングと、(b)スライド可能な構成でアクチュエータハウジングの内面に接触している外面、アクチュエータハウジングの戻り止め部材に解放可能に係合するよう構成されかつアクチュエータハウジングの戻り止め部材の規則的な間隔と実質的に同じである規則的な間隔を有する、複数の規則的に間隔を空けて配置された戻り止め部材、および装填ブロックの外側面に係合するよう構成された内面を有する近位開口を含むアライメントハウジングとを、ある実施形態において含むことができる。ハウジングは、ポリマー材料を含むことができ、ハウジングのポリマー材料は、いくつかの実施形態において成型ポリプロピレンを含むことができる。ハウジングのポリマー材料は、約0.005インチから約0.05インチの厚さを含むことができる。アクチュエータハウジングは、多数のハウジング要素を有する伸縮構成を含むことができる。アライメントハウジングは、いくつかの実施形態においてハウジングを支えるためのフランジまたは土台を含むことができる。アクチュエータハウジングは、ある実施形態において、ピペットチップの近位部分との接触を維持しかつ側方変位を制限する部材をアクチュエータの最上部に含むことができ、この部材は、いくつかの実施形態において、フォーム、隆起格子、および複数の近位アライメント部材からなる群から選択することができる。この装置は、96、384、1356、またはそれ以上のピペットチップの1つまたは複数のアレイを含むことができる。ピペットチップユニットは、ピペットチップのアレイに配置することができ、各ピペットチップユニットは、いくつかの実施形態では2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、またはそれ以上の入れ子式ピペットチップを含むことができる。] [0022] いくつかの実施形態では、ピペットチップ分配器の一部にすることができかつピペットチップに結合していない遠位障壁プレートも提供され、このプレートは、(a)複数のチャネルであって、各チャネルがピペットチップの最も広い部分よりも大きい直径を含んでいるチャネルと;(b)上面と;(c)チャネルの一部またはすべての周りに複数のテール部を含む底面とを含み、ただし(i)テール部は、底面からほぼ垂直な向きに延びており、(ii)各チャネルの周りのテール部は、ピペットチップが分配されかつテール部を通過するときにピペットチップに接触し、それによって、ピペットチップが分配されるときにピペットチップに摩擦力を加える。いくつかの実施形態では、テール部は、ピペットチップが分配される前にピペットチップに対して外側に反り、かつ/または同時にピペットチップが分配され(例えば、ピペットチップは並進する)、場合によってはテール部は、ピペットチップの近位部分に接触する。いくつかの実施形態では、遠位障壁プレートのチャネルのサブセットは、ある時にアレイのピペットチップを排出するテール部によって取り囲まれ、プレートのチャネルの別のサブセットは、別の時に同じアレイのピペットチップを排出するテール部によって取り囲まれる。遠位障壁プレートは、そのようなチャネルのサブセットの2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個を含んでいてもよい。] [0023] 先の段落で記述した分配装置に関するいくつかの実施形態では、上面および/または底面は、実質的に平らでありまたは平坦である。ある実施形態では、各チャネルは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のテール部を含むことができる。障壁プレートの各チャネルは、同じ長さのテール部を含むことができ、いくつかの実施形態では、障壁プレートの各チャネルは異なる長さのテール部を含むことができる。障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルは、最も長いテール部を含むことができる。ある実施形態では、障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルは、最も短いテール部を含むことができる。中心の長手方向の軸に対して同軸上に配置された後続チャネルは、その長さが漸進的に順次短くなるテール部を含むことができる。ある実施形態では、中心の長手方向の軸に対して同軸上に配置された後続チャネルは、その長さが漸進的に順次長くなるテール部を含むことができる。X軸に沿って障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルは、同じ長さのテール部を含むことができ、Y軸に沿ったチャネルは、ある実施形態において様々な長さのテール部を含むことができる。いくつかの実施形態において、Y軸に沿って障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルは、同じ長さのテール部を含むことができ、X軸に沿ったチャネルは、様々な長さのテール部を含む。XおよびY軸に沿って障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルは、いくつかの実施形態において様々な長さのテール部を含むことができる。各チャネルは、偶数のテール部を含むことができる。チャネルを中心として互いに直接対向するテール部は、いくつかの実施形態で同じ長さを有することができる。ある実施形態では、チャネルを中心として互いに直接対向するテール部は、異なる長さを有することができる。互いに隣接するテール部は、いくつかの実施形態において異なる長さを有することができる。ある実施形態において、テール部は、遠位障壁プレートの底面から約89°から約80°の内角にある。テール部は、いくつかの実施形態において、遠位障壁プレートの底面から88〜85°、87〜84°、86〜83°、または86〜85°の間の内角にすることができる。ある実施形態において、テール部は、遠位障壁プレートの底面から約87°の内角にすることができる。テール部は、その長さを0.01μm〜2.0mmの間にすることができ、場合によってはその長さを0.05μm〜2.0mmの間にすることができる。チャネルの周りのテール部は、いくつかの実施形態においてチャネル内にはない。] [0024] いくつかの実施形態では、ピペットチップのアレイを装填ブロックに同時に分配するための方法も提供され、この方法は、(a)規則的に間隔を空けて配置されたピペットチップのアレイを含む分配装置を提供するステップと;(b)ピペットチップの遠位端が装填ブロックのレセプタクルの上または内部に配置されるように、分配装置を装填ブロックに係合するステップであって、障壁プレートが、(i)各チャネルがピペットチップの最も広い部分よりも大きい直径を有している複数のチャネル、(ii)上面、および(iii)チャネルの一部またはすべての周りに複数のテール部を含んでおり、テール部が底面に対してほぼ垂直な向きに延びている底面を含んでいるものであるステップと;(c)ピペットチップのアレイに軸力が加えられるように、分配装置のアクチュエータを作動させるステップとを含み、軸力によってピペットチップのアレイがチャネル内を通りテール部を通過し、これらテール部がピペットチップに接触し、ピペットチップに摩擦力を与え、それによって、ピペットチップのアレイを装填ブロックのそれぞれのレセプタクルに排出する。いくつかの実施形態では、テール部は、ピペットチップが分配される前にピペットチップに対して外側に反り、かつ/または同時にピペットチップが分配され(例えば、ピペットチップは並進する)、場合によってはテール部は、ピペットチップの近位部分に接触する。いくつかの実施形態では、遠位障壁プレートのチャネルのサブセットは、ある時にアレイのピペットチップを排出するテール部によって取り囲まれ、プレートのチャネルの別のサブセットは、別の時に同じアレイのピペットチップを排出するテール部によって取り囲まれる。遠位障壁プレートは、そのようなチャネルのサブセットの2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個を含んでいてもよい。] [0025] 先の段落で記述した分配装置に関するいくつかの実施形態では、上面および/または底面は、実質的に平らでありまたは平坦である。ある実施形態では、障壁プレートは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のテール部を含むことができる。障壁プレートの各チャネルは、同じ長さのテール部を含むことができる。いくつかの実施形態では、障壁プレートの各チャネルは異なる長さのテール部を含むことができる。障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルは、最も長いテール部を含むことができる。いくつかの実施形態では、障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルは、最も短いテール部を含むことができる。中心の長手方向の軸に対して同軸上に配置された後続チャネルは、いくつかの実施形態において、その長さが漸進的に順次短くなるテール部を含むことができる。中心の長手方向の軸に対して同軸上に配置された後続チャネルは、ある実施形態において、その長さが漸進的に順次長くなるテール部を含むことができる。いくつかの実施形態では、X軸に沿って障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルは、同じ長さのテール部を含むことができ、Y軸に沿ったチャネルは、様々な長さのテール部を含むことができる。いくつかの実施形態において、Y軸に沿って障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルは、同じ長さのテール部を含むことができ、X軸に沿ったチャネルは、様々な長さのテール部を含む。いくつかの実施形態では、XおよびY軸に沿って障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルは、様々な長さのテール部を含むことができる。各チャネルは、いくつかの実施形態において偶数のテール部を含むことができ、ある実施形態では、チャネルを中心として互いに直接対向するテール部が、同じ長さを有することができる。チャネルを中心として互いに直接対向するテール部は、いくつかの実施形態において、異なる長さを有することができ、ある実施形態では、互いに隣接するテール部が、異なる長さを有することができる。テール部は、いくつかの実施形態において、遠位障壁プレートの底面から約89°から約80°の内角にすることができる。ある実施形態では、テール部は、遠位障壁プレートの底面から88〜85°、87〜84°、86〜83°、または86〜85°の間の内角にすることができる。いくつかの実施形態では、テール部は、遠位障壁プレートの底面から約87°の内角にすることができる。テール部は、いくつかの実施形態においてその長さを0.01μm〜2.0mmの間にすることができ、ある実施形態ではその長さを0.05μm〜2.0mmの間にすることができる。チャネルの周りのテール部は、いくつかの実施形態においてチャネル内にはない。アクチュエータは、いくつかの実施形態において、作動中の障壁部材のテール部からの、多数のピペットチップのアレイの排出を可視化するために、透明なポリマー材料を共に有するアクチュエータハウジングおよびアライメントハウジングを含むことができる。アクチュエータハウジングは、多数のハウジング要素を有する伸縮構成を含むことができ、アクチュエータが作動した場合には、ある実施形態において、多数のハウジング要素をその延伸状態から収縮させられた入れ子状態へと収縮するステップを含む。] [0026] ある実施形態を、以下の詳細な説明、特許請求の範囲、および図面に記述する。] 図面の簡単な説明 [0027] 図面は、本発明の実施形態を例示するものであり、限定するものではない。例示を明確にするためにかつ容易にするために、図面は、縮尺に合わせて作製されておらず、場合によっては、様々な態様は、特定の実施形態の理解を促進させるために誇張しまたは拡大して示すことができる。 図1は、ピペットチップ分配装置の実施形態の分解斜視図を示す。 図2は、ピペットチップの実施形態の立面図を示す。 図3は、図2の線3−3に沿って得られた図2のピペットチップの断面図を示す。 図4は、図1のピペットチップ分配装置の斜視図を示す。 図5Aは、図4の線5A−5Aに沿って得られた図4の分配装置の横断面図であり、アクチュエータプレートの近位アライメント部材と障壁プレートのそれぞれの制限的アパーチャとの間に配置された、3つの入れ子式ピペットチップの単一カラムを示す図である。図5Bは、すべての入れ子式ピペットチップが装填ブロックに排出され、近位アライメント部材がそれぞれの遠位制限的アパーチャの間に配置される位置に、3クリックでアクチュエータを完全に作動させた後の図5Aを示す図である。 図6Aは、作動前に、近位アライメント部材、遠位制限的アパーチャ、および装填ブロックに係合するピペットチップの積層入れ子式アレイの一部の拡大切断図を示す。図6Bは、アクチュエータプレートが障壁プレートに向かって移動し、かつ入れ子式カラムの最も遠位にあるピペットチップが装填ブロックの対応するアパーチャに排出されるように、1クリックだけアクチュエータが前進しまたは作動した後の、図6Aと同じ状態を示す図である。 図7は、ピペットチップがその遠位ノズルに係合しているピペッタの、実施形態の立面図を示す。 図8は、装填ブロックの実施形態の斜視図を示す。 図9は、装填ブロックに配置されたピペットチップの近位部分に係合する、ピペッタの遠位ノズルを示す図である。 図10は、装填ブロックに配置された、多数の対応するピペットチップに係合する、自動化マニホールドの多数のノズルを示す図である。 図11は、アクチュエータハウジングアセンブリが完全な延伸状態にあり、入れ子式のピペットチップのすべてのカラムが障壁プレートと近位アライメント部材との間に配置された、ピペットチップ分配装置の伸縮実施形態の横断面の立面図を示す。 図12は、アクチュエータハウジングの伸縮要素が収縮させられた状態の圧縮状態にある、図11のピペットチップ分配装置を示す図である。 図13Aは、上方を指し示すテール部を備えた、遠位障壁プレートの斜視図を示す。図13Bは、テール部を詳述する図13A(図13Aの矢印参照)の拡大切断図を示す。図13Cは、テール部の側方部分プロファイル図を示し、テール部のすべてが同じ長さである。図13Dは、1つのチャネルの、拡大切断側方部分プロファイル図を示し、各テール部の向きは、1つには内角θによって定義されている。 図14Aは、遠位障壁プレートの底面図を示し、このプレートの底面に対してほぼ垂直な向きに配置されたテール部を備えた状態の図である。図14Aは、本明細書で参照されるXおよびY軸を示す。図14Bは、テール部およびそのチャネルに対する向きの、ある態様を詳述する、図14A(図14Aの矢印参照)の拡大切断図を示す。図14Cは、テール部の側方プロファイル図を示し、テールはその長さが様々なものである。] 図1 図10 図11 図12 図13A 図13B 図13C 図13D 図14A 図14B 実施例 [0028] (詳細な説明) 本明細書では、様々な材料取り扱い的用例で使用されるピペットチップを取り扱い、保管し、分配するための方法および装置の実施形態が論じられる。ピペットチップは一般に、液体スラグを正確な量で引き出しまたは滴下するために、ピペッタまたは同様の装置の遠位ノズルに係合させてもよい。そのようなチップは、液体の滴定および分配、DNA配列決定、サイクル配列決定、PCR、およびその他のDNA分析などの適用例、並びにその他の液体取り扱い適用例で、液体の移動および取り扱いに使用してもよい。これら適用例の多くの場合、多数のサンプルを精密な手法で取り扱わなければならず、したがって、多数のピペットチップがそのような方法に使用される。サンプルの交差汚染を回避するために、ピペットチップは、通常は、各サンプルが取り扱われる毎に1回だけ使用される。多数のサンプルが取り扱われかつピペットチップは単回使用のものであるので、多数のピペットチップをピペッタ型装置に係合させる必要があり、次いでこれらの装置を除去して廃棄する必要がある。] [0029] そのような大量の取り扱いおよび廃棄により、いくつかの適用例では、ピペッタ装置に装填される各アレイ毎にパッケージを廃棄する必要性をなくすため、単一のパッケージ供給源から多数のチップのアレイ状にピペットチップを移動させ装填するための装置および方法を有することが望ましい。いくつかの適用例で同様に望ましいのは、装填されるピペットチップの累積的なz軸高さに影響を及ぼすことに加えてさらなる廃棄を引き起こす可能性がある、チップのパッケージから個別の装填プレートの移動を必要とすることのない、多数のピペットチップのアレイを装填するための装置および方法である。本明細書に論じられる、いくつかのピペットチップ分配装置および方法の実施形態は、装填プレートまたはブロックに規則的に間隔を空けて配置されたアレイ状に配置された、複数のピペットチップの取り扱い、保管、および同時分配を対象とする。これら実施形態のいくつかは、装填プレートの移動または個々のピペットチップを取り扱う必要性なしに、多数のアレイまたはピペットチップを連続的に分配する能力を有する。本明細書に論じられるピペットチップ分配装置のいくつかの実施形態は、ピペットチップのパッケージから装填トレイを移動させる必要なしに、多数のピペットチップを正確にかつ都合よくアレイを分配することも可能である。] [0030] 本明細書に記述される装置および方法の実施形態は、いくつかの利点をもたらす。本明細書の装置および方法の実施形態は、ピペットチップの保管、装填、または取り扱いを可能にし、ピペットチップが移送される装填ブロックの上面のz軸位置決めに影響を及ぼし得る保管プレートの移動を必要とすることなく、ピペットチップの都合のよい装填を可能にする。本明細書の装置および方法の実施形態は、保管プレートを移動させずに、多数のピペットチップを同時に装填することも可能にする。そのような実施形態は、入れ子式の構成、いくつかの実施形態では1つまたは複数の入れ子式カラムアレイにピペットチップを保管することも可能にし、各入れ子式カラムの底部ピペットチップを装填プレートまたは装填ブロックに都合よく分配することも可能にする。] [0031] ピペットチップは、分配装置と併せて流体を分配するのに有用な任意の幾何形状のものにすることができる。ピペットチップは、場合によっては、例えば0から10マイクロリットル、0から20マイクロリットル、1から100マイクロリットル、1から200マイクロリットル、および1から1000マイクロリットルを保持するサイズで入手可能である。ピペットチップの外観は異なっていてもよく、あるピペットチップは、いくつかの実施形態において、水平断面がほぼ円形である中心チャネルまたは管を形成する、連続的なテーパ付き壁面を有することができる。ピペットチップは、例えば、(i)適切な流動特性を提供し(ii)分配器(例えば、ピペット)に適合させることができるチップをもたらす任意の断面幾何形状を有することができる。ピペットチップは、場合によっては、ピペットチップの最上部の最も広い点(ピペットの近位端または分配器に係合している端部)から、ピペットチップの最下部の狭い開口(ピペット遠位端または流体を獲得しまたは一掃する端部)に向けて、テーパ状になっている。ある実施形態では、ピペットチップ壁は、2つ以上のテーパ角を含む。ピペットチップの内面は、場合によっては、いくつかの実施形態においてテーパ状の連続壁を形成し、ある実施形態では、外壁は、連続テーパからステップ式テーパに及ぶ外観を呈してもよく、または滑らかなテーパと外部突出部との組合せであってもよい。外部がステップ式のテーパの利点は、異なる製造業者からのピペットチップのラックに適合することである。中心チャネルまたは管の最上部の穴は、一般に、特定の分配器装置(例えば、ノズル、バレル)を受容するのに十分広い。] [0032] いくつかの実施形態では、ピペットチップは、(i)約1.10インチから約3.50インチ(例えば、約1.25、1.50、1.75、2.00、2.25、2.50、2.75、3.00、3.25インチ)の全長と;(ii)約0.01インチから約0.03インチ(例えば、約0.015、0.020、0.025インチ)の内径および約0.02から約0.7インチ(例えば、約0.025、0.03、0.04、0.05、0.06インチ)の外径を有する流体放出遠位セクション端部と;(iii)約0.10インチから約0.40インチ(例えば、約0.15、0.20、0.25、0.30、0.35インチ)の内径および約0.15から約0.45インチ(例えば、約0.20、0.25、0.30、0.35、0.45インチ)の外径を有する分配器係合近位セクション端部とを有する。後者の実施形態では、内径が外径よりも短い。] [0033] ピペットチップの遠位セクションの壁面は、場合によっては、近位セクションと有効に接続しているより広い部分からより狭い端部に向かって、連続的にテーパ状になっている。遠位セクションの壁面は、いくつかの実施形態では、ステップ式にテーパ状となっている面を形成する。遠位セクションの各テーパの角度は、ある実施形態において、ピペットチップの中心の長手方向の縦軸から、約0度から約30度の間である(例えば、約0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30度)。いくつかの実施形態では、遠位セクションの壁面は、ステップ式の縦断面を形成する。遠位セクションの壁面の厚さは、このセクションの長さに沿って一定であってもよく、または、このセクションの長さと共に変化していてもよい(例えば、ピペットチップの近位セクションにより近い遠位セクションの壁面は、遠位セクション端部により近い壁面よりも厚くまたは薄くてもよく;この厚さは、壁面の長さ全体を通して厚くなりまたは薄くなってもよい)。ピペットチップの遠位セクションは、一般に、流体が遠位部分に流入しまたは流出するアパーチャで終了する。ピペットチップの遠位セクションは、フィルタ、挿入物、またはその他の材料を含有していてもよい。] [0034] ピペットチップの近位セクションの壁面は、場合によっては、最上部、より狭い端部から連続的にテーパ状になっている。最上部は、一般に開放されており、分配装置のピペットチップ係合部分を受容するよう成形されている場合が多い。近位セクションの壁面は、いくつかの実施形態において、ステップ式にテーパが付けられた面を形成する。近位セクションでの各テーパの角度は、ある実施形態において、ピペットチップの中心の長手方向の縦軸から約0度から約30度の間である(例えば、約0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30度)。近位セクションの壁面の厚さは、このセクションの長さ全体を通して一定であってもよく、または近位セクションの長さに沿って変化させてもよい(例えば、ピペットチップの遠位セクションにより近い近位セクションの壁面は、近位セクションの最上部により近い壁面よりも厚くまたは薄くてもよく;厚さは、壁面の長さ全体を通して連続的に厚くしても薄くしてもよい)。ピペットチップの近位セクションは、フィルタ、挿入物、またはその他の材料を含有していてもよい。] [0035] ある実施形態では、ピペットトレイのピペットチップは、フィルタ構成要素および/または挿入物構成要素の1つまたは複数を含む。フィルタは、ピペットチップの任意の適切な部分に位置付けてもよく、場合によっては、分配装置に係合することができるピペットチップアパーチャ付近のピペットチップの近位部分に位置付けられる。フィルタは、任意の形状のものにすることができ(例えば、プラグ、ディスク;米国特許第5156811号および第7335337号)、ポリエステル、コルク、プラスチック、シリカ、およびゲルなど、およびこれらの組合せを含むがこれらに限定されない、ピペットチップを通した近位セクション端部へのエアロゾルの移動を妨げまたは遮断する任意の材料から製造することができる。いくつかの実施形態では、フィルタは、多孔質、非多孔質、疎水性、親水性、またはこれらの組合せであってもよい。いくつかの実施形態のフィルタは、垂直に向けられた細孔を含んでいてもよく、孔径は、規則的でも不規則であってもよい。フィルタの細孔は、エアロゾルに接触したときに細孔を拡げ栓をすることができる材料(例えば、顆粒状材料)を含んでいてもよい(例えば、米国特許第5,156,811号)。ある実施形態では、フィルタは、例えば約10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、0.5、または0.05マイクロメートルの公称の、平均または中央孔径を含んでいてもよい。ピペットチップのセクションは、生体分子など、問題の分子に接触することができる挿入物または材料を含んでいてもよい。挿入物または材料は、問題の分子と相互に作用させるため、任意の適切な部位に位置付けてもよく、場合によってはピペットチップの遠位セクションに位置付けられる(例えば、材料または挿入物の端部は、遠位セクションの末端アパーチャにまたはその付近に位置付けてもよい)。挿入物は、多重毛管(例えば、US2007/0017870)、繊維(例えば、ランダムに配向しまたは積層されたもの、平行に配向されたもの)、およびビーズ(例えば、シリカゲル、ガラス(例えば、制御細孔ガラス(CPG))、ナイロン、Sephadex(登録商標)、Sepharose(登録商標)、セルロース、金属面(例えば、鋼、金、銀、アルミニウム、ケイ素、および銅)、磁性材料、プラスチック材料(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリビニリデンジフルオリド(PVDF))、Wang樹脂、Merrifield樹脂、またはDynabeads(登録商標))を含むがこれらに限定されない1種または複数の構成要素を含んでいてもよい。ビーズは、焼結されていてもよく(例えば、焼結ガラスビーズ)、または遊離していてもよい(例えば、1つまたは2つの障壁の間で(例えば、フィルタ、フリット))。各挿入物は、問題の分子(例えば、C18、ニッケル、親和性基材)と相互に作用(例えば、結合)することができる分子によって、コーティングされまたは誘導体化されていてもよい(例えば、共有結合によりまたは非共有結合により変性されている)。] [0036] 図1は、ピペットチップ分配装置10の実施形態の、分解斜視図を示す。分配装置の実施形態10は、最上部、4つの側面、および内面を備えたアクチュエータハウジング12を有する変位アクチュエータを含む。規則的に間隔を空けて配置された戻り止め部材14の組が、ハウジング12の4つの側面すべてに配置されている。アクチュエータハウジング12の戻り止め部材14の各組は、垂直方向に均等に間隔を空けて配置された3つの戻り止め部材14を含む。複数の近位アライメント部材16が、アクチュエータハウジング12の最上部に配置されたアクチュエータプレート18に、8×12のアライメント部材16として規則的に間隔を空けたアレイ状に配置されている。各近位アライメント部材16は、図2および3に例示されるピペットチップ20のように、ピペットチップの近位端に解放可能に係合するようかつその側方変位を制限するよう構成されている。] 図1 図2 [0037] アクチュエータハウジング12内にスライドするよう構成されたアライメントハウジング22は、スライド構成でアクチュエータハウジング12の内面に接触する外面を含む。アライメントハウジング22は、アクチュエータハウジング12の対応する戻り止め部材14に解放可能に係合するよう構成された、複数の規則的に間隔を空けて配置された戻り止め部材24も含む。したがって、アライメントハウジングの戻り止め部材24は、図5Aの矢印15によって示されるように、アクチュエータハウジングの戻り止め部材14の規則的な間隔と実質的に同じである規則的な間隔を有する。また、アライメントハウジング22の戻り止め部材24は、アクチュエータハウジングの戻り止め部材14に解放可能に係合するよう構成された形状を有する。アライメントハウジング22は、アライメントハウジング22の近位開口内に配置された状態が示される、装填ブロック26の外側面に係合するよう寸法決めされ構成される内面を備えた、長方形の近位開口を有する。] 図5A [0038] 遠位障壁プレート28の形をした遠位障壁要素が、アライメントハウジング22の最上部に配置され、アクチュエータのアクチュエータプレート18に実質的に平行に置かれている。遠位障壁プレート28は、アクチュエータハウジング12内でアクチュエータプレート18の対応するそれぞれの近位アライメント部材16に実質的に位置合わせされた、複数の制限的アパーチャ32を含む。アクチュエータハウジング12は、アライメントハウジング22に対してスライドし収縮させられた状態になるよう構成されており、その状態では、近位アライメント部材16は、遠位障壁プレート28の制限的アパーチャ32に直接係合し、入れ子式ピペットチップの最後の組が障壁プレート内を通って障壁プレートの下に配置された装填ブロック26のそれぞれのチャネル34に押し込まれるようになされている。] [0039] 図1では、入れ子式ピペットチップの単一カラムが、例示の目的で近位アライメント部材16と遠位制限的アパーチャ32との間に配置された状態で示されているが、入れ子式ピペットチップのカラムは一般に、各近位アライメント部材16と、対応する制限的アパーチャ32との間に配置されていてもよい。入れ子式アレイのピペットチップ20の、各々の長手方向の軸36は、図6Aに示されるように実質的に位置合わせされておりかつ同軸上にある。最近位ピペットチップの肩部分38は、隣接するピペットチップの近位端に対して配置されている。通常の使用の最中、等しい数の入れ子式ピペットチップ20のカラムは、図示される入れ子式チップの構成と同じか類似している構成で、それぞれの近位アライメント部材16のそれぞれと、遠位制限的アパーチャ32との間に配置されていてもよい。さらに、任意の所望の数のカラムを使用することができる。近位アライメント部材16、遠位制限的アパーチャ32、およびこれらの間に配置された入れ子式ピペットチップのカラムの規則的な間隔は、いくつかの実施形態では約1mmから約5mmであってもよい。] 図1 図6A [0040] ピペットチップ20の特定の実施形態が、図2および3に示されているが、ピペットチップは、本明細書で論じられる分配装置の実施形態のいずれかと共に使用するのにそれぞれが適応し得る、広く様々な構成、寸法、および材料を有していてもよい。例えばピペットチップは、ピペッタ装置からのエアロゾルを遮断するために並びにその他の目的で、チップのバレル内に配置された1、2、3個、またはそれ以上のフィルタ要素を含むフィルタチップとして構成されていてもよい。] 図2 [0041] 図示されるピペットチップ20は、ピペットチップ20の長手方向の軸36に対して同心円状に配置されたほぼバレル形状の構成を有する。内部管腔40は、ピペットチップ20の長さに沿って同軸上に延びており、ピペットチップの近位開口からより小さい遠位開口へとほぼテーパ状になっている。チップ20の近位端42の近位開口は、封止されかつ解放可能な構成で、図7に示されるピペッタ装置44のようなピペッタ装置の遠位ノズルの外面に係合するよう構成された、テーパ状の輪郭の内面を有していてもよい。] 図7 [0042] ピペットチップの近位端の外面は、リム、肩、またはその他の構造46、即ち最大横断寸法を有するピペットチップ20の軸位置に配置されたチップ20の主要な外側横断寸法を形成する構造を有していてもよい。バレル形状の構成は、概ね丸みの付いた横断面を有していてもよく、即ち、いくつかの実施形態ではピペットチップの近位端42の主要な外側横断寸法が約0.2インチから約0.4インチ、より具体的には約0.25インチから約0.35インチである横断面を有していてもよい。ピペットチップの外側横断寸法は、いくつかの実施形態では、約0.02インチから約0.05インチ、より具体的には約0.03インチから約0.04インチであるピペットチップ20の遠位端の小さな外側横断寸法に向かってテーパ状になっていてもよい。内部管腔は、外面のテーパおよび輪郭プロファイルに実質的に対応する、輪郭およびテーパを有していてもよい。ピペットチップの内部管腔の遠位端の遠位ポートまたは開口は、いくつかの実施形態では、約0.01インチから約0.03インチ、より具体的には約0.015インチから約0.025インチの横断寸法または直径を有していてもよい。] [0043] いくつかのピペットチップの実施形態20の外面の肩部分38は、別の類似するピペットチップの近位開口内に適合することになる小さな横断寸法と、類似するピペットチップの近位開口よりも大きい主要な横断寸法とを有していてもよい。そのような構成では、それによって第1のピペットチップの肩部分38が、第1のピペットチップと入れ子式に係合するその他の対応する第2のピペットチップの近位端または面に係合し得る、遠位面または特徴を含む。第2のピペットチップの近位面との、第1のピペットチップの肩部分の係合によって、チップのそれぞれの内側および外側テーパ面に係合することなく、第1および第2の入れ子式ピペットチップ間で移動軸力が可能になり、その結果、これらのチップは1つに結合し、チップが互いから解放されるのを困難にする。] [0044] ピペットチップのいくつかの実施形態の壁面の厚さは、約0.003インチから約0.01インチであってもよく、いくつかのピペットチップの実施形態の全長は、約1.5インチから約3.5インチ、より具体的には約2インチから約3インチであってもよい。ピペットチップのいくつかの実施形態は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、およびポリウレタンなどの適切なポリマー、並びに任意のその他の適切なポリマーで作製してもよい。そのようなポリマー材料並びにその他の材料は、制限的アパーチャ32に係合するピペットチップ20に十分な閾値軸力が加えられた場合、障壁部材28が制限的アパーチャ32内を通過できるよう十分に、ピペットチップの近位端または部分が弾力的に変形しまたは圧縮されるように構成されていてもよい。そのような実施形態では、ピペットチップ20が制限的アパーチャ32内を通過し、かつピペットチップに対する制限的アパーチャの内向き半径方向の制約が解除されると、近位端または部分は当初の形状に弾力的に戻る。そのようなプロセスは、ピペットチップ20の主要な外側横断寸法を形成する任意の構造46によって引き起こすことができる。] [0045] 再び図1並びに図4〜6を参照すると、ピペットチップ分配装置10がより詳細に示されている。変位アクチュエータは、開放底部、互いにかつ最上面に対して実質的に垂直に配置され得る実質的に平らな側面、およびハウジング12の上端内に配置されたアクチュエータプレート18を有する、実質的に長方形に形成された、透明な薄い剛性材料から作製してもよいアクチュエータハウジング12を含む。いくつかの実施形態では、アクチュエータハウジング12は、透明なまたは半透明の薄い透明なポリマー材料から作製してもよく、約0.005インチから約0.05インチの厚さを有していてもよい。いくつかの実施形態では、アクチュエータハウジング12は、アルミニウムなどの適切な金属、またはポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリスチレン、およびポリウレタンなどのポリマーから、並びに成型され、または熱成形され得るなど、任意のその他の適切なポリマーから作製してもよい。ハウジング12は、手作業による取り扱いで、側面または近位面のいくらかの柔軟性または弾性変形が可能になる厚さを有していてもよいが、手作業による取り扱いおよび作動がなされたときにその全体的な形状が維持されるよう、十分な構造的強度が提供される。アクチュエータハウジング12は、自立的であるよう十分に剛性でもあり、アクチュエータプレート18および障壁プレート28の制限的アパーチャ32を通して分配されるピペットチップ20のアレイに作動力を加えるのに十分な、一体性を維持する。] 図1 図10 図11 図12 図13A 図13B 図13C 図13D 図14A 図14B [0046] 近位アクチュエータプレート18は、規則的に間隔を空けたアレイ状として実質的に平面内に配置された、複数の近位アライメント部材16を有し、各近位アライメント部材16は、アライメント部材16に係合するピペットチップ20の近位端に解放可能に係合するようにかつその側方変位を制限するように構成されている。近位アライメント部材16は、近位アクチュエータプレート18と共に使用される、対応するピペットチップの近位ポートに係合しまたは嵌合するよう構成され得る、アクチュエータプレート18の遠位面から延びるコーン形状の橋台であってもよい。近位アクチュエータプレート18は、アルミニウムなどの適切な金属、またはポリプロピレンやポリカーボネート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリウレタンなどのポリマー、並びに成型されまたは熱成形され得る任意のその他の適切なポリマーから作製してもよい。近位アクチュエータプレート18および近位アライメント部材16は、いくつかの実施形態では、同じ材料のモノリシック構造から成型してもよい。近位アクチュエータプレート18は、約0.05インチから約0.25インチの厚さを有していてもよい。近位アクチュエータプレート18は、アクチュエータハウジングの内部近位面に固定されていてもよく、またピペットチップは遠位障壁プレート28の制限的アパーチャ32内に押し込まれるので、その近位部材16に係合するピペットチップ20のアレイに軸力を加えたときにほぼ平坦な構成が維持されるよう十分な剛性を有した状態で構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、近位アクチュエータプレートは、アクチュエータハウジング12と一体的に成型してもよく、またはその他の方法で形成してもよい。アクチュエータプレート18および障壁部材のいくつかのピペットチップアレイの実施形態には、中心から中心まで約9mmの間隔を空けて配置された8×12のピペットチップである、96ピペットチップアレイを含めてもよく、いくつかのその他の実施形態には、中心から中心まで約4.5mmの間隔を空けて配置された16×24のピペットチップである384ピペットチップアレイを含めてもよい。その他のピペットチップアレイの実施形態は、適用例に応じて多くのまたは少ないピペットを含んでいてもよい。] [0047] アライメントハウジングアセンブリは、アクチュエータハウジング12の内面にスライド可能に係合するよう構成された外面を有する、実質的に長方形の構造を含む。図示されるアライメントハウジングの実施形態22は、操作者がピペットチップ装填プロセスを見ることができるように、透明でも半透明であってもよい、透明な薄い、実質的に剛性の材料から形成された4つの側面を有する。アライメントハウジング22の4つの側面は、アクチュエータハウジング12の、対応する戻り止め部材14に解放可能に係合するよう構成された、規則的に間隔を空けて配置された戻り止め部材24を含む。戻り止め部材24は、アクチュエータハウジングの戻り止め部材の規則的な垂直方向の間隔と実質的に同じである、規則的な垂直方向の間隔を有する。対応する戻り止め部材の係合は、ハウジングのその他に比べてハウジングの1つに加えられた閾値力が戻り止め係合に勝るようになるまで、アライメントハウジングに対して固定された関係となるように、アクチュエータハウジング12を固定する。戻り止め係合は、ハウジング間の漸増移動を容易にすると共に、使用されていないとき、ピペットチップの入れ子式アレイが装填された状態で輸送している間、または任意のその他の適切な時間に、機械的に連結された状態でハウジングを維持するのに使用してもよい。対応する戻り止め部材の係合量は、いくつかの実施形態では約0.005インチから約0.05インチであってもよい。アライメントハウジング22の側面が障壁プレート28と共に形成する角度は、アクチュエータハウジング12の側面がアクチュエータプレート18と形成する角度と同じでありまたは類似していてもよい。これらの類似した角度は、アクチュエータハウジング12の側面の内面とアライメントハウジング22の側面の外面と間のスライドまたは伸縮移動を、容易にするよう構成してもよい。] [0048] アライメントハウジング22は、アクチュエータハウジング12と同じである薄くて透明なポリマー材料から作製してもよく、約0.005インチから約0.05インチの厚さなど同様の寸法の構成を有していてもよい。いくつかの実施形態では、アライメントハウジングは、アルミニウムなどの適切な金属、またはポリプロピレンやポリカーボネート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリウレタンなどのポリマーから、並びに成型され熱成形され得るような任意のその他の適切なポリマーから作製してもよい。アライメントハウジング22は、手作業による取り扱いを行ったときに側面または近位面のいくらかの柔軟性または弾力的変形を可能にするが、手作業による取り扱いおよび作動を行ったときにその全体形状が維持されるよう十分な構造強度を提供する厚さを有していてもよく、または自立的であってもよい。特に、アライメントハウジング22は、アライメントハウジング22の最上または近位端の制限的障壁プレート28を通して分配されるピペットチップのアレイに対する作動力に耐えるよう、十分な一体性を維持する。] [0049] アライメントハウジング22は、装填ブロック26の外面の周辺に係合するよう構成された、内面またはフランジを有する近位開口48を含む。いくつかの実施形態では、アライメントハウジングの近位開口48は、装置の保管および輸送のために、薄いポリマー材料などの薄い材料で覆われていてもよい(図示せず)。そのようなカバー材料は、使用者が把持し得るタブまたはその他の拡張部と共に、使用する直前にカバー材料を剥がすことができるよう、剥離可能な接着剤でアライメントハウジングに一時的に固定されるように構成されていてもよい。カバー材料は、輸送中に装置内に含有されるピペットチップの積層アレイを維持するのに、並びに含有されるピペットチップの汚染を防止するのに、役立てることができる。] [0050] いくつかの実施形態では、アライメントハウジング22の近位開口48の内側横断寸法は、使用される装填ブロック26の周辺の外面と近位開口48の内面との間の隙間が約0.005インチから約0.05インチ以下でぴたりと嵌合する状態にあるべきである。この制御された嵌合は、障壁プレート28の制限的アパーチャ32が装填ブロック26のチャネル34に適正に位置合わせされることを確実にするのに使用してもよい。装填ブロック26の外面の周辺が、アライメントハウジング22の内面に対して滑り嵌めを有することは、装填ブロック26からピペットチップ分配装置を除去することを困難にする可能性があるので、一般に望ましくないと考えられる。] [0051] 障壁プレート28の形をとる実質的に平らな障壁要素は、アライメントハウジングの側面に実質的に垂直でありかつアクチュエータのアクチュエータプレート18に実質的に水平である、アライメントハウジング22の最上部に配置される。障壁プレート28は、アクチュエータプレート18のそれぞれの近位アライメント部材16に実質的に位置合わせされた、アレイ状の複数の制限的アパーチャ32を含む。制限的アパーチャ32は、ピペットチップの外面に係合するように、ピペットチップの側方変位を制限するように、かつ軸方向の閾値力がピペットチップに与えられるまでピペットチップの軸方向変位に耐えるように構成されている。閾値軸力に到達したら、ピペットチップ20を制限的アパーチャ内に通し、制限的アパーチャ32よりも下に配置された装填ブロック26の、対応する装填チャネル34に排出してもよい。ピペットチップ20の主要な横断寸法が障壁プレート28を離れるとすぐに、ピペットチップ20に対する重力は、ピペットチップの主要な横断寸法または近位端が装填ブロック26のチャネル34の縁部に一致するまで、チップ20を遠位または下向き方向へとチャネル34内で移動させる。] [0052] 障壁プレート28は、溶接、接着結合、または任意のその他の適切な方法によって、アライメントハウジングの上縁またはリムにその周縁に沿って固定されていてもよい。障壁プレート28は、プレート28に配置されたピペットチップ20に作動力が加えられたとき、著しい変形を防止するのに十分な厚さおよび材料剛性を有していてもよい。したがって、障壁プレート28は、約0.05インチから約0.3インチ、より具体的には約0.1インチから約0.25インチの厚さを有していてもよい。いくつかの実施形態では、障壁プレート28は、アルミニウムなどの適切な金属、またはポリプロピレンやポリカーボネート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリウレタンなどのポリマー、並びに成型し、熱形成し得るなどの任意のその他の適切なポリマーから作製してもよい。いくつかの実施形態では、障壁プレート28は、約2インチから約6インチの長さ、および約1インチから約3インチの幅を有していてもよい。] [0053] いくつかの実施形態では、障壁プレート28の制限的アパーチャ32は、装置と共に使用されるピペットチップ20の主要な外側横断寸法46に締まり嵌めする機械的嵌合または係合を有するよう寸法決めされ構成された、内側横断寸法を有していてもよい、障壁プレート28を通る穴を含む。制限的アパーチャ32のアレイの間隔は、一般に、アクチュエータプレート18のアライメント部材16の間隔および構成に一致するよう構成されていてもよく、これは適切な装填ブロック26のチャネル34のアレイの構成に一致してもよい。そのような締まり嵌めは、制限的アパーチャ32が、ピペットチップの主要な外側横断寸法46よりも短い内側横断寸法または直径を有することを必要とする。] [0054] この締まり嵌めは、制限的アパーチャ32に係合するピペットチップ20に閾値軸力を加えることによって、克服してもよい。いくつかの実施形態では、締まり嵌めは、制限的アパーチャ32内に押し遣られるときのピペットチップ20の近位端または主要な横断寸法部分46の弾性変形、反り、または圧縮によって克服される。この嵌合の締まりが大きくなるにつれ、かつピペットチップ20の材料のショア硬さがより大きくなるにつれ、制限的アパーチャ32内にピペットチップ20を押し遣るのに必要な閾値力は、より大きくなる。いくつかの実施形態では、この締まり嵌めは、約0.003インチまで、より具体的には約0.002インチまでの接触を有していてもよい。いくつかの実施形態では、障壁プレート28の制限的アパーチャ32は、約1mmから約9.1mmの内側横断寸法または直径を有していてもよい。障壁プレート28の制限的アパーチャ32は、実質的に平行な側面を有していてもよく、テーパ状の側面で構成されていてもよく、面取りされた縁部またはアールの付いた縁部または任意のその他の適切な構成を有していてもよい。] [0055] 障壁プレート28の最上面と装填ブロック26の最上面との間の縦方向の間隔は、図5Aの矢印52で示されるように、装填ブロックがアライメントハウジング22に係合する限り、障壁プレート28の制限的アパーチャに係合するピペットチップ20の遠位端または遠位部分が装填ブロック26の穴またはチャネル34内に配置されるように、構成されていてもよい。この構成では、ピペットチップは、装填ブロック26の穴またはチャネル34内に予め装填される。障壁プレート28から排出された後、そこに閾値軸力が加えられると、ピペットチップは装填ブロック26のチャネル34へと下降し続けることになる。装填ブロック26のチャネル34への、ピペットチップのそのような遠位チップ係合は、障壁プレート28の制限的アパーチャ32から排出された後の、ピペットチップの可能性ある詰まりまたは供給不全を減少させまたは防止する。] 図5A [0056] いくつかの実施形態では、障壁プレート28の底面とアライメントハウジング22の底面との間の縦方向の距離、並びに近位アクチュエータプレート18とアクチュエータハウジング12の底面との間の縦方向の間隔は、重要となり得る。特に、いくつかの実施形態では、これらの距離は、図5Bに示されるように装填ブロック26およびアライメントハウジング22が配置される作動面50にアクチュエータハウジング12の底面が作動面50に接触する前に、近位アライメントプレート18の近位アライメント部材16に直接係合しているピペットチップ20の最後のアレイが障壁プレート28内および装填ブロック26内に押し遣られるよう、アクチュエータハウジング12が十分遠くに押し下げられるように選択してもよくまたはその他の方法で構成してもよい。] 図5B [0057] 使用中、多数のピペットチップ20のアレイは、本明細書で論じられるピペットチップ分配装置の実施形態により、装填ブロック26内に分配され得る。いくつかの実施形態では、図5Aに示されるようにまた図6Aにより詳細に示されるように、各カラム内で3個のピペットチップが入れ子式に配置された、規則的に間隔を空けて配置されたピペットチップの8×12カラムアレイが装填された分配装置10が提供される。入れ子式の、規則的に間隔を空けて配置されたアレイは、それぞれの近位アライメント部材16および対応する制限的アパーチャ32のいずれかまたはすべての間に、ピペットチップの各入れ子式カラムの長手方向の軸36がそれぞれの近位アライメント部材16および制限的アパーチャ32に実質的に位置合わせされかつ同軸上になる状態で、配置してもよい。次いでアライメントハウジング22の近位開口48を、やはり図6Aに示されるように障壁部材28の制限的アパーチャに係合する各カラムの最遠位ピペットチップ20の遠位端が装填ブロック26のチャネル34内に配置されるように、装填ブロック26上に配置しまたは装填ブロック26に係合してもよい。また、装填ブロック26の外周面も、アライメントハウジング22の内面に係合しまたはその他の方法で側方に拘束されて、装填ブロック26とアライメントハウジング22との間の実質的な相対的側方移動を防止する。分配装置10がこのように装填ブロック26に係合したら、アクチュエータを作動させて、制限的アパーチャ32に係合するピペットチップ20のカラムのアレイに軸力が加えられるようにしてもよい。] 図5A 図6A [0058] いくつかの実施形態では、作動の軸力は、アクチュエータハウジング12の上部外面に、下向きの力を手で加えることによって発生させてもよい。次いでアクチュエータハウジング12に加えられる力は、アクチュエータプレート18およびその近位アライメント部材16に移動し、それによって、軸力がピペットチップ20の入れ子式カラムに伝達される。アクチュエータハウジング12に手で加えられる力は、障壁プレート28の制限的アパーチャ32に係合するピペットチップ20の主要な横断部分46を変形させるよう、閾値軸力に到達するまで継続させる。力が加えられるにつれ、ピペットチップ20の近位部分および主要な横断寸法部分46は、弾性的に変形しかつ制限的アパーチャ32内に押し遣られ、制限的アパーチャに係合するピペットチップの列またはアレイが、図6Bに示されるように装填ブロック26のそれぞれのチャネル34内に排出されるようになり、この場合、ピペットチップの近位にある主要な横断寸法部分46は、装填ブロック26のチャネル34の最上面に係合している。] 図6B [0059] ピペットチップ20の最遠位アレイが装填ブロック26の装填チャネル34内に分配されると、次の列のピペットチップ20が障壁プレート28の制限的アパーチャ32内へと下降し、これらピペットチップ20の主要な横断寸法部分46が制限的アパーチャ32に係合したときに停止する。アクチュエータハウジング12およびアクチュエータプレート18の下向きの進行は、作動ストロークまたはステップの終わりの、アクチュエータハウジング12およびアライメントハウジング22の対応する戻り止め部材の係合によっても抵抗を受ける。次いで分配装置10を、完全に装填された装填ブロック26から持ち上げて、新たに装填されたピペットチップ20が露出されるようにしてもよい。さらに、次いで装填ブロック26を別の位置に移して、新たに装填されたピペットチップ20を使用してもよい。] [0060] 内部に配置されたピペットチップの入れ子式カラムのアレイを有する、分配装置の実施形態では、このプロセスは、各装填サイクルの開始時に空の装填ブロック26にアライメントハウジング22を再係合し、新たな組のピペットチップ20が空のブロックに装填されるようアクチュエータを押し下げることによって繰り返してもよい。ピペットチップ20の最後のアレイが障壁プレート28から排出されるとき、近位アライメント要素16は、障壁プレートからのピペットチップ20の最後の列の排出が確実になるように、障壁プレート28の制限的アパーチャ32に係合し進入するよう構成されていてもよい。] [0061] 分配プロセス中、アクチュエータハウジング12およびアライメントハウジング22が、透明なまたは半透明のポリマー材料などの透明なまたは半透明の材料を含む場合、障壁部材28の制限的アパーチャ32からの多数のピペットチップ20のアレイの排出は、作動中に可視化されていてもよい。手動で作動させるプロセスでは、装置10のアライメントハウジング22は、必要に応じて装填ブロック26上に手で配置されまたは装填ブロック26に係合される。ピペットチップ分配装置10は、空の装填ブロック22にアライメントハウジング22を係合するよう構成され得る3軸から6軸のロボット式位置決め装置などのロボット式位置決め装置(図示せず)によって操作してもよく、分配装置10のアクチュエータを作動させ、ピペットチップ20が新たに装填された装填ブロック26から分配装置10を除去し、装填された装填ブロック26を除去し、空の装填ブロック26と交換し、このプロセスを繰り返す。] [0062] ピペットチップ20が、図示されるように装填ブロック26内に装填されたら、ピペットチップ20を、ピペッタ装置44などのピペッタ装置に係合してもよい。図8および図9は、ピペットチップ20がブロック26の装填チャネル34に配置されておりかつ図7のピペッタ44などのピペッタ44のノズル54がピペットチップ20の近位ポートに係合している、装填ブロック26を示す。ピペッタノズル54をピペットチップ20の近位ポートに係合した場合、ピペッタ44は、本明細書で論じられる適用例のいずれか並びに任意のその他の適切な適用例で使用してもよい。ピペッタ装置44上のピペットチップ20を使用したら、このピペットチップをピペッタ装置44から排出し、装填ブロック26からの新しいピペットチップ20と交換し、このプロセスを繰り返してもよい。] 図7 図8 図9 [0063] 自動化方法の実施形態では、ロボット式または自動化ピペッタ装置58の多数のノズル54のアレイ56を、図10に示されるようにピペットチップ20のアレイに同時に係合してもよい。そのような装填ブロック26には、図1の分配装置10でピペットチップ20のアレイを装填してもよい。自動化ピペッタ装置58に配置されたピペットチップ20を、意図される適用例で使用したら、これらのピペットチップをピペッタ装置58から排出して、廃棄してもよい。次いで新しい組のピペットチップ20を、分配装置10によって充填された、新たに充填された装填ブロック26から、ピペッタ装置58のノズル54に装填してもよい。そのような自動化プロセスは、装填プレートまたはトレイをピペットチップパッケージから移す必要なしに、装填ブロック26に新しいアレイのピペットチップ20を素早くかつ都合よく再充填することができるので、ピペットチップ分配装置10またはその他同様の実施形態の使用によって促進される。] 図1 図10 [0064] 図11および12は、実施形態のアクチュエータハウジングが、規則的に間隔を空けたアレイ状に配置されているより多くの入れ子式ピペットチップの保管および分配を可能にする伸縮構成を含むこと以外、図1の分配装置の実施形態10と多くの点で類似するピペットチップ分配装置の実施形態を例示する。図11および12の分配装置60は、上記にて論じた近位開口48と同じ手法で装填ブロック26に係合するよう構成されていてもよい障壁プレート28および近位開口48の詳細も含め、図1のアライメントハウジング22の場合と同じまたは同様の特徴、寸法、および材料を有していてもよいアライメントハウジング22を含む。近位開口またはポート48は、上記にて論じたような近位ポートを覆うポリマー剥離性カバーシートを含んでいてもよい。しかし、アクチュエータハウジングの伸縮性は、より多くの数のピペットチップ20を、それぞれの近位アライメント部材16と障壁プレート28の制限的アパーチャ32との間の入れ子式積層アレイ状に配置できるよう構成されてもよい。] 図1 図11 [0065] 図1に示される分配装置60の特定の実施形態は、3個の入れ子式の積層ピペットチップ20として示され、図11の実施形態は、拡張された状態にあるときの、5個の入れ子式積層ピペットチップ20が、保管される状態で示されている。これらの実施形態は、3および5個の入れ子式ピペットチップのアレイを保管することを示しているが、それぞれの装置10および60は、ハウジングの構成および使用されるピペットチップ20の寸法に応じて、異なる数の入れ子式ピペットチップを保管するよう構成されていてもよい。1積層当たり約2個のピペットチップから1積層当たり約30個のピペットチップとして積層された入れ子式ピペットチップのアレイを使用してもよく、より具体的には1積層当たり約3個のピペットチップから1積層当たり約20個のピペットチップ、さらにより具体的には約4個のピペットチップから約10個のピペットチップを使用してもよい。] 図1 図11 [0066] アクチュエータハウジングは、近位ハウジング部材62内で縦方向に変位可能な近位ハウジング部材62および遠位ハウジング部材64を含む。遠位ハウジング部材64は、最上部を有しておらず、かつ上記にて論じたようにアライメントハウジング22とアクチュエータハウジング12との間の係合と同様にアライメントハウジング22の外側面にスライド可能に係合するよう構成された内面を有している。図12は、収縮させられた状態の、図11のピペットチップ分配装置60を例示しており、すべてのピペットチップ20は装置から分配され、近位アクチュエータハウジング62の近位アライメント部材16は、遠位障壁プレート28のそれぞれの制限的アパーチャ32に係合している。近位アクチュエータハウジング62、遠位アクチュエータハウジング64、およびアライメントハウジング22の戻り止め部材14および24も、この収縮させられた状態で係合している。近位アクチュエータハウジング部材62および遠位アクチュエータハウジング部材の構造は、いくつかの実施形態に関して上記にて論じたアクチュエータハウジング12およびアライメントハウジング22の場合と同じまたは同様の特徴、寸法、および材料を有していてもよい。] 図11 図12 [0067] ピペットチップユニットは、いくつかの実施形態において、ピペットチップユニットのアレイ状に配置されている。各ユニットは、複数の入れ子式ピペットチップを有し、これらユニットは、ある実施形態においてアレイ状に配置されている。入れ子式ピペットチップの相対的な構成は、第1のピペットチップの内面の第1の部分が、この第1のピペットチップの内部または上方に入れ子式に配置された第2のピペットチップの外面の第2の部分に干渉する状態で決定される場合が多い(例えば、第1の部分の内径は、第2の部分の外径とほぼ同じである)。ピペットチップは、ピペットチップのアレイとして、1個のピペットチップ分だけ高い状態(即ち、1レベル)で分配することができる。例えば、ピペットチップアレイは、装填ブロックの穴のすべてに充填することができる。本発明の装置にピペットチップユニットのアレイを充填しかつ作動させた場合、いくつかの実施形態では、1層のピペットチップアレイが空の装填ブロック26に排出され、したがって装填ブロック26が充填される。各ピペットチップユニットは、いくつかの実施形態において、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、またはそれ以上の入れ子式ピペットチップを含む。ピペットチップは、連続して入れ子式に配置され、入れ子式ピペットチップの間に中間プレートまたは中間構成要素がない場合が多い。] [0068] 図13および14は、複数のチャネル76を有する、ピペットチップ分配装置の遠位障壁プレート70の実施形態を例示し、各チャネルは、ピペットチップの主要な外側横断寸法46またはピペットチップの近位部分の最大外径にすることができるピペットチップの最も広い部分よりも、大きい直径を有している。図13および14の障壁プレート70は、実質的に平らな最上面82と、チャネル76のいくつかまたはすべての周りに複数のテール部74を有する実質的に平らな底面73とを有する。厚さ79を有する実質的に平らな面73の、ボスが形成された構成は、実質的に平らな面72と併せて、任意選択であり、面73は、ボス領域が無い状態で、いくつかの実施形態ではプレートの周辺まで連続的であってもよい。図13Bは、平らな底面72からほぼ垂直な向きに延びるテール部74を例示する。各チャネル76の周りのテール部74は、ピペットチップに接触し、ピペットチップが分配されテール部74を通過するときに、任意選択でピペットチップの近位部分から外向きに反り、それによって、ピペットチップが分配されたときにはピペットチップに摩擦力が与えられる。遠位障壁プレート70は、内面75を有するテール部74と任意選択のピン71とも含む。] 図13B [0069] 各チャネルは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、もしくは30個、またはそれ以上のテール部を有することができる。図13および14は、チャネル当たり4個のテール部74を有する障壁プレートの実施形態を例示する。図13は、障壁プレートの各チャネルが同じ長さのテール部を含む障壁プレートの実施形態を例示する。図13Bは、テール部が同じ長さである各チャネルの拡大図を示す。図13Cは、テール部74の側面図を示し、これらテール部は、障壁プレートにおいてすべて同じ長さのものである。図14Cは、異なる長さのテール部を有する障壁プレートのチャネルの例を示し、テール部78は、テール部80よりも短い。障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルも、図14Cに見られるように、より短いテール部にすることができる。中心の長手方向の軸の周りに同心円状に配置された後続のチャネルは、やはり図14Cに見られるように、漸進的に長くなるテール部を有することができる。いくつかの実施形態では、障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルは、最も長いテール部を有することができ、ある実施形態では、中心の長手方向の軸の周りに同心円状に配置された後続のチャネルは、図14Cには示されていないが漸進的に短くなるテール部を有することができる。] 図13B 図13C 図14C [0070] ハウジング内でのピペットチップの下向きの動きは、圧力または力によって実現される場合が多く、ほとんどの実施形態では重力によるものではなく、また下向きの動きは、使用者によって作動される場合が多い。下向きの力または圧力は、ハウジング装置の中心最上部からの、使用者によって誘発された活性化によって開始され、圧力または軸力は、縦方向の中心で最大になる場合が多い。次いで圧力または軸力は、ハウジングの側壁まで周辺に沿って拡がり、並びに水平に、周辺に沿って、アクチベータおよび遠位障壁プレートの両方の縁部まで拡がる。] [0071] 使用者は、装置を数回作動させ、ピペットチップのアレイを毎回遠位障壁プレートの底面から取り除きまたは排出してもよい。ピペットチップは、例えば、装置がピペットチップを空にするまで;不十分な軸力が装置に置かれるまで;ピペットチップが排出されないように、力が、ハウジング、アクチベータプレート、および/または遠位障壁プレートを掛ける使用者によって加えられるまで;かつ/またはアクチュエータハウジングが地上レベルになるまで分配してもよい。] [0072] ピペットチップを異なる時間でアレイ状に放出する遠位障壁プレートを提供することは、有利になり得ることが決定された。すべてのチャネルが同じ摩擦プロファイルを有する遠位障壁プレートは、同時にアレイのすべてのチップを排出するが、これは、使用者または操作者による特定の作動力を必要とし、この力を以後、総合力または「FT」と呼ぶ。しかし、いくつかのチャネルがその他のチャネルとは異なる摩擦プロファイルを有する遠位障壁プレートは、チップを異なる時間でアレイ状に排出する。理論に拘泥するものではないが、力FTの一部が最初に、第1の摩擦プロファイルを有するチャネルを通してアレイ状にピペットチップの1つのサブセットを排出し、次いでFTの別の部分が、第2の摩擦プロファイルを有するチャネルを通してアレイ状にピペットチップの第2のサブセットを排出する。このように、異なる時間でアレイ状にチップを放出することによって、時間と共にFTが効果的に拡がり、任意の一時点でアレイのチップを排出するのに必要な作動力を効果的に減少させる。] [0073] 本明細書で使用される「同じ摩擦プロファイル」という用語は、同じ長さの時間で同じ摩擦力をアレイ状のピペットチップに加える、遠位障壁プレートのチャネルを指す。「異なる摩擦プロファイル」という用語は、プレート内の別のチャネルに比べ、異なる長さの時間でピペットチップに異なる摩擦力を加えかつ/または同じもしくは異なる摩擦力を加える遠位障壁プレートのチャネルを指す。] [0074] いくつかの実施形態では、遠位障壁プレートは、チャネルの別のサブセットとは異なる速度でピペットチップを排出する、チャネルのサブセットを含む。ある実施形態では、遠位障壁プレートは、2から100の異なるサブセットのチャネルを含み、そのそれぞれは、1つのアレイのピペットチップを異なる時間で排出する(例えば、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95の異なるサブセット)。このように、遠位障壁プレートは、2から100の異なるサブセットのチャネルを含むことができ、そのそれぞれは、異なる摩擦プロファイルを有している。一組のチップがチャネルの1つのサブセットから放出される時間と、別の組のチップがチャネルの別のサブセットから放出される時間との間の時間的経過は、約0.00001秒から約5秒の間(例えば、0.0001、0.001、0.01、0.1、1秒)にすることができ、ピペットチップをアレイ状に排出するのに必要な合計時間は、約0.001秒から約5秒まで変えることができる(例えば、0.01、0.1、1秒)。いくつかの実施形態では、すべてのチャネルが同じ摩擦プロファイルを有しすべての分配ピペットを同時に有する遠位障壁プレートが、提供される。] [0075] いくつかの実施形態では、遠位障壁プレートの中心または中心付近にあるピペットチップが最初に排出され、遠位障壁プレートの縁部付近にあるピペットチップが最後に排出される。ある実施形態では、プレートの中心から周辺に向かって直線上および/または半径方向に配置されたチャネルのサブセットが、漸進的に増大する時間で順次チップを排出する。] [0076] ある実施形態では、遠位障壁プレートの中心または中心付近のピペットチップが最後に排出され、遠位障壁プレートの縁部またはその付近にあるピペットチップが最初に排出される。そのような実施形態では、プレートの周辺からプレートの中心に向かう直線上および/または半径方向に配置されたチャネルのサブセットが、漸進的に増大する時間で順次チップを排出する。] [0077] 特定の期間にわたり、チャネルが特定の摩擦力をピペットチップに加えることが本明細書で留意される場合、チャネルの周辺またはチャネルの壁面は、ピペットチップに摩擦力を加え得る。しかし、チャネルの外側の特徴が、ピペットチップに摩擦力を加える場合が多い(例えば、プレートの最上面および/または底面に関連したチャネルの周りの突出部またはテール部)。] [0078] 遠位障壁プレートの、ある特徴は、特定の摩擦力をピペットチップに加えることができる。例えば、チャネルの直径;チャネルのテクスチャ;チャネルの1つまたは複数の突出部(例えば、チャネル内壁に接続されている)の存在または不在;チャネルの1つまたは複数の突出部の形状、サイズ、長さ、厚さ、幅、堅固さ、テクスチャ、および/または角度;または前述の組合せを含むがこれらに限定されないチャネルの特徴は、ピペットチップが排出されるときに加えられる摩擦力に影響を及ぼす可能性がある。また、チャネルの外側の1つまたは複数の突出部(例えば、遠位障壁プレートの最上面および/または底面に接続されている)の存在または不在;チャネルの外側の1つまたは複数の突出部の形状、サイズ、長さ、厚さ、幅、テクスチャ、および/または角度、または前述の組合せも、ピペットチップが排出されるときに加えられる摩擦力に影響を及ぼす可能性がある。] [0079] 任意の適切な数の突出部は、約1から約50個の突出部を含むがこれに限定されることなく、チャネルの周りまたは付近に存在させることができる。突出部は、いくつかの実施形態において、ピペットチップの1つまたは複数の面に接触させることができる。突出物は、ピペットチップの最も広い部分(例えば、最大直径部分)(例えば、近位領域部分)に接触させることができ、場合によっては、ピペットチップのより小さい直径部分(例えば、遠位領域部分)に接触し、または接触しない。突出部は、ピペットチップが突出部を通過して分配されるとき、場合によってはピペットチップの一部(例えば、近位領域部分)に対して屈曲する。いくつかの実施形態における突出部は、弾性があり、ピペットチップが排出された後にほぼ同じ位置付近に戻ることができる。遠位障壁プレートの最上面または底面に関連ある突出部を、場合によっては、本明細書に記述されるように「テール部」と本明細書では呼ぶ。] [0080] 突出部またはテール部の長さは、ピペットチップが排出される時間に影響を及ぼす可能性がある。理論に拘泥するものではないが、相対的に長いテール部は、より長い時間にわたって摩擦力を加え、その結果、相対的に短いテール部よりも長いチップ排出時間をもたらす。図14Aおよび14Cは、X軸に沿って障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルが同じ長さのテール部を有することができ、Y軸に沿ったチャネルは様々な長さのテール部を有することができることを示す。いくつかの実施形態では、Y軸に沿って障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルが同じ長さのテール部を有することができ、X軸に沿ったチャネルは様々な長さのテール部を有することができ、またはXおよびY軸に沿って障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルは様々な長さのテール部を含むが、これは図示していない。チャネルは、偶数または奇数のテール部を有することができる。偶数のテール部を有するチャネルでは、チャネルの周りで互いに直接対向するテール部は、同じ長さを有することができる。また、ある実施形態では、チャネルの周りで互いに直接対向するテール部は、異なる長さを有することができる。互いに隣接するテール部も、異なる長さを有することができる。テール部は、その長さを0.01μm〜2.0mmの間にすることができる。テール部は、その長さを0.05μm〜2.0mmの間にすることができる。テール部は、ある実施形態において、その長さを約0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.12、0.14、0.16、0.18、0.2、0.22、0.24、0.26、0.28、0.30、0.32、0.34、0.36、0.38、0.4、0.42、0.44、0.46、0.48、0.5、0.52、0.54、0.56、0.58、0.6、0.62、0.64、0.66、0.68、0.7、0.72、0.74、0.76、0.78、0.8、0.82、0.84、0.86、0.88、0.9、0.92、0.94、0.96、0.98、1.0、1.2、1.4、1.6、1.8、または2.0mmにすることができる。いくつかの実施形態での遠位障壁プレートは、異なるチャネルで異なる長さを有するテール部を含んでいてもよい(例えば、第1のチャネルの周りのテール部は第1の長さを有し、第2のチャネルの周りのテール部は第2の長さを有する)。例えば、ある実施形態では、各チャネルのテール部の長さは、(i)X軸の中心からX軸の各端部まで、および/または(ii)Y軸の中心からY軸の各端部まで、漸進的に増大しまたは減少する。本明細書で使用される「漸進的」という用語は、特定の実施形態において、直線的、段階的、S字形、および指数関数的であることを指す。] 図14A [0081] 突出部またはテール部の内角も、ピペットチップが排出される時間に影響を及ぼす可能性がある。例えば、テール部または突出部に関する相対的に小さい内角は、ピペットチップの排出に必要な比較的より長い時間をもたらすことができる。チャネルの周りのテール部に関して本明細書で使用される「内角」という用語は、角θとして図13Dに示されるように、プレートの底面にあるチャネルの中点から、チャネルに面するテール面(例えば、図13Dの面75)に向かって測定された角度である。例えば、遠位障壁プレートの底面72から90°の内角は、図13Cに示されるように、Z軸に厳密に平行になる。障壁プレートのテール部は、遠位障壁プレートの底面72に対してほぼ垂直である場合が多く、その底面72からほぼ90°の内角にある場合が多い。いくつかの実施形態では、テール部74は、遠位障壁プレートの底面72から約89°から約80°の内角にある。テール部は、遠位障壁プレートの底面から、88〜85°、87〜84°、86〜83°、または86〜85°の間の内角にすることができる。テール部は、いくつかの実施形態において遠位障壁プレートの底面から約87°の内角にある。いくつかの実施形態での遠位障壁プレートは、異なるチャネルで異なる角度を有するテール部を含んでいてもよい(例えば、第1のチャネルの周りのテール部は第1の内角を有し、第2のチャネルの周りのテール部は第2の内角を有する)。例えば、ある実施形態では、各チャネル毎のテール部の内角は、(i)X軸の中心からX軸の各端部に向けて、および/または(ii)Y軸の中心からY軸の各端部に向けて、漸進的に増大しまたは減少する。] 図13C 図13D [0082] テール部または突出部のテクスチャは、遠位障壁プレートからピペットチップを排出するのに必要な時間に、影響を及ぼす可能性がある。いくつかの実施形態では、テクスチャは、テール部の長さ、厚さ、または角度を調節することができる。テール部は、いくつかの実施形態で滑らかな面を含むことができ、ある実施形態では、テール部は1つまたは複数の面上にテクスチャを含むことができる。テール部は、いくつかの実施形態において、全体的に滑らかにすることができ、全体的にテクスチャが付いていてもよく、またはテクスチャが付けられかつ滑らかな面を含んでいてもよい。プレートは、滑らかなテール部およびテクスチャを含むいくつかのテール部を含むことができる。テール部のテクスチャは、隆起、かかり、溝、粒、エンボス、エッチング、細孔、ピット、線、引掻き傷、刻み目、擦り傷、切込み、彫込み、および切断などを含むことができるが、これらに限定されない。テクスチャは、分配されるとき、テール部を通過移動するピペットチップに対して摩擦力を増大させることができる。テクスチャは、ピペットチップをテール部に通し装填ブロック26へと導くのを支援することもできる(例えば、テール部の最上部からテール部の底部に延びる、直線状または捻れた溝(例えば、旋条付きの溝))。いくつかの実施形態での遠位障壁プレートは、異なるチャネルで異なるテクスチャを有するテール部を含んでいてもよい(例えば、第1のチャネルの周りのテール部は、ピペットチップに第1の摩擦力を加える第1のテクスチャを有し、第2のチャネルの周りのテール部は、ピペットチップに第2の摩擦力を加える第2のテクスチャを有する)。例えば、ある実施形態では、各チャネル毎のテール部のテクスチャは、(i)X軸の中心からX軸の各端部に向けて、および/または(ii)Y軸の中心からY軸の各端部に向けて、摩擦力を漸進的に増大しまたは減少する。] [0083] チャネルの周りのテール部は、チャネル内にない場合が多く、遠位障壁プレートの底面に接合するテール部の部分は、場合によってはチャネルの縁部と同一の拡がりを持つ。いくつかの実施形態では、遠位障壁プレートの底面に接合したテール部のベース部は、このテール部が取り囲むチャネル周辺から、ある距離だけ離れて配置され、その距離とは、約0.001ミリメートルから約2ミリメートルの中央、公称の、平均または最大距離にすることができるものである(例えば、テール部が取り囲むチャネル周辺に最も近いテール部の部分は、この周辺から0.005、0.01、0.05、0.1、0.5、または1ミリメートルずれる)。テール部の向きに関して本明細書で使用される「変位」という用語は、テール部のベースが部分的にチャネル周辺を覆うように、チャネル周辺から離れて配置された状態を指し、または、変位した距離に等しい、チャネル周辺とプレート底面上のテール部のベースとの間の隙間が存在するように、チャネル周辺から離れて配置された状態を指す。このように、テール部に関して本明細書で使用される「取り囲む」という用語は、チャネルに関連付けられたテール部を指し、テール部のベースはチャネル周辺と同一の拡がりを持ち、またはチャネル周辺に向かってもしくはチャネル周辺から離れて配置されている。例えば、テール部74はチャネル76を取り囲み、テール部74’はチャネル76’を取り囲むが、テール部74は、図14Bに示されるようにチャネル76’を取り囲まない。] 図14B [0084] 本明細書に記述されるテール部は、テール部を含む遠位障壁プレートを通してピペットチップが排出されるので、一般に破断し難い。理論に拘泥するものではないが、遠位障壁プレートの底面に対してテール部がほぼ垂直な向きであることは、この向きが、ピペットチップに力を加えるのにテール部の屈曲をほとんど必要としないという理由で、テール部の安定性に寄与している。ある実施形態では、最大、中央、メジアン、または公称のテール部屈曲は、約0.01度から約10度である(例えば、約0.05、0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9度)。本明細書で使用される「外向きの屈曲」という用語は、内角に加えてある角度だけ屈曲するテール部を指す。例えば、2度だけ外向きに屈曲するテール部は、屈曲状態で内角に2度を加え;非屈曲状態にあるテール部は87度の内角を有し、屈曲状態にあるテール部は、89度の内角を有する。ある実施形態では、プレートを通して分配される一組の480ピペットチップに関し、1、2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10個以下のテール部、またはその一部が、遠位障壁プレートから切り離される。] [0085] テール部は、任意の都合のよい形状を有していてもよい。テール部の表面は、四角形、長方形、菱形、平行四辺形、円、楕円、弓形、曲線、平面、および非平面などを含むがこれらに限定されない形状のものにすることができる。テール部の厚さは、連続的またはテーパ状にすることができる(例えば、テール部の最上面(即ち、プレートに関連付けられている)または底面(即ち、テール端部)に向かってテーパ状である)。] [0086] いくつかの実施形態では、ハウジングは、最上部、4つの側面、内面、およびハウジングの少なくとも1つの側面に配置された、複数の規則的に間隔を空けて配置された戻り止め部材を備えたアクチュエータハジングと、スライド可能な構成でアクチュエータハウジングの内面に接触している外面、アクチュエータハウジングの戻り止め部材に解放可能に係合されるよう構成されかつアクチュエータハウジングの戻り止め部材の規則的な間隔と実質的に同じである規則的な間隔を有する、複数の規則的に間隔を空けて配置された戻り止め部材、および装填ブロック26の外側面に係合するよう構成された内面を有する近位開口を有する、アライメントハウジングとを有することができる。] [0087] ハウジングは、ポリマー材料から作製することができる。ハウジングのポリマー材料は、成型ポリプロピレン、または任意の適切なポリマーであって、ポリエチレン(PE)、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET、例えばバイオPET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンフルオロエチレン(PEFE)、ポリスチレン(PS)、高密度ポリスチレン、アクリルニトリルブタジエンスチレンコポリマー、架橋ポリシロキサン、ポリウレタン(メタ)アクリレートをベースにしたポリマー、セルロースおよびセルロース誘導体、ポリカーボネート、ABS、テトラフルオロエチレンポリマー、および対応するコポリマーなど、および前述の組合せを含むがこれらに限定されないポリマーにすることができる。ハウジングのポリマー材料は、約0.005インチから約0.05インチの厚さを有することができる。アクチュエータハウジングは、多数のハウジング要素を有する伸縮構成を有することができる。] [0088] アライメントハウジングは、いくつかの実施形態において、土台として働く任意選択のフランジを有することができる。フランジは、ハウジングにさらなる安定性を付加することができ、望ましくない水平移動が生じないようハウジングユニットを据え置くのを助けることができる。] [0089] アクチュエータプレート18は、ピペットチップの近位部分との接触を維持しかつその部分の側方変位を制限する部材を、アクチュエータの最上部に有することができる。この部材は、発泡体、隆起した格子、および複数の近位アライメント部材16などからなる群から選択することができる。図1は、アクチベータ18の最上部にある近位アライメント部材16を示す。近位アライメント部材は、ピペットチップの積層カラムと遠位障壁プレートの各チャネルとの位置合わせを助けることができ、各チャネルは、排出されたピペットチップが配置される装填ブロック26の空の穴のそれぞれに関連付けられたものである。選択された部材は、当業者に公知の任意の材料または材料の組合せにすることができる。部材は、装置の保管または活動中にピペットチップの望ましくない垂直または水平移動を防止するよう配置される。] 図1 [0090] 静電荷が、使用中または輸送中にピペットチップ上に発生する可能性がある。この静電荷は、チップから接地源への電荷の流動または放出がない場合が多いことから分配器またはトレイに存在するので、チップ上に残る可能性がある。チップ、およびトレイまたは分配器のその他の構成要素の、内部および/また表面の静電荷は、チップのいくつかを互いにまたその他のトレイもしくは分配器構成要素を寄せ付けない可能性がある。この反発は、意図されるものとは異なる向きで配置されたチップをもたらす可能性があり、ピペット装置(例えば、自動化分配器)との相互作用に悪影響を及ぼす可能性がある。] [0091] ある実施形態では、ピペットチップは、ハウジングの外側と連絡する導電性部材またはその一部に接触する。この接触は、ピペットチップからの静電荷の放出を可能にする。導電性部材またはその一部の接触は、場合によっては、ハウジング、アクチベータプレート、遠位障壁プレート、装填ブロック、これらの組合せ、またはこれらの構成要素の内部との直接、間接、および/または有効な連絡を行うことができる、チップの最上近位縁部とのものである。接触は、場合によっては、ハウジング、アクチベータプレート、遠位障壁プレート、装填ブロック、これらの組合せ、またはこれらの構成要素と直接、間接、および/または有効な連絡をとり得るチップの側面とのものである。いくつかの実施形態では、導電性部材またはその一部は、ピペットチップの内部/表面の静電荷を放出するのを最終的には助ける、ピペットチップとの直接、間接、および/または有効な連絡がとられている。導電性部材またはその一部は、装置の任意の構成要素または複数の構成要素と有効な連絡をとることができ、外部ハウジングと有効な連絡をとることができる。ある実施形態では、導電性部材またはその一部は、ピペットチップと有効な連絡をとる、例えばアクチュエータハウジング、アライメントハウジング、アクチベータプレート、遠位障壁プレート、チャネル、およびテール部など、またはこれらの構成要素、または前述の組合せなど、装置の構成要素のいずれかに位置付けられ、ハウジングの側面またはフランジを通して露出される。] [0092] 導電性部材は、例えば伝導性金属など、公知の任意のタイプの導電性材料を含んでいてもよい。伝導性金属の例には、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、および金(Au)が含まれるが、これらに限定されない。金属は、例えば金属フレーク、金属粉末、金属ストランド、または金属コーティングなど、伝導性部材の内部または表面で任意の形をとることができる。導電性部材またはその一部は、金属、ポリマー材料、フォーム、フィルム、シート、箔、塩、またはこれらの組合せを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、伝導性金属箔を、ピペットチップ装置の1つまたは複数の構成要素で利用してもよい(例えば、銅−アルミニウム箔;ハウジング構成要素の外面の導電性タブに接着したラベル)。導電性材料またはその一部は、例えば炭素など、移動可能な電荷を含有することができる任意の材料であってもよい。いくつかの実施形態では、導電性部材は、約5重量%から約40重量%またはそれ以上の炭素を含む(例えば、重量で7〜10%、9〜12%、11〜14%、13〜16%、15〜18%、17〜20%、19〜22%、21〜24%、23〜26%、25〜28%、27〜30%、29〜32%、32〜34%、33〜36%、または35〜38%の炭素)。ある実施形態では、炭素を含む導電性フィルムが利用される(例えば、Gemini Plastic Enterprises,Inc.、カリフォルニアから市販されている)。いくつかの実施形態での導電性フィルムは、柔軟な品質をフィルムに与えることができるエチレンビニルアセテート(EVA)を含有する(例えば、約5重量%から約25重量%のEVA;約6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24%のEVA)。いくつかの実施形態では、伝導性タブは、装置の構成要素のいずれか1つまたは組合せまたはすべてと有効な連絡をとっていてもよく、装置から電荷を放出させるのを助けてもよい。タブは、ピペットチップおよび装置の外面(例えば、ハウジングの外面)に接触する伝導性材料と有効な連絡をとる場合が多い。タブは、装置の1つまたは複数の部分に添着されていてもよい(例えば、導電性ラベルによって)。] [0093] 本明細書で使用される「有効な連絡」という用語は、ハウジングの外部と直接的(例えば、伝導性部材の一部)または間接的な(例えば、伝導性部材の一部ではない構成要素を介する)連絡をとることを指す。本明細書で使用される「伝導性部材の露出」という用語は、ハウジングの外部まで延びることができ、または自由に垂下することができ、またはハウジングおよび/または装填ブロックの外面に添着することができる、プレートまたは部材での露呈による露出を指してもよい。ハウジングの外面は、例えば、アクチュエータまたはアライメントハウジングの側面または底面である。ハウジングの外面は、例えば、ハウジングの屋根または側面である。本明細書で使用される「添着」という用語は、例えば、エンボス処理または接着剤によるなどの取り付けを指す。] [0094] 本明細書で参照される各特許、特許出願、刊行物、および文献の全体は、本明細書に参考として援用される。上記特許、特許出願、刊行物、および文献の引用は、前述のいずれかが関連ある従来技術であることを認めたものではなく、これら刊行物または文献の内容または日付に関していかなる承認も構成するものではない。] [0095] 本発明の基本的な態様から逸脱することなく、前述の内容に修正を加えてもよい。本発明について、1つ以上の特定の実施形態を参照しながらかなり詳細に記述してきたが、当業者なら、本出願で特に開示された実施形態に変更を加えてもよく、それでもこれらの修正および改善は本発明の範囲および精神に包含されることが理解されよう。] [0096] 本明細書に例示的に記述される本発明は適切に、本明細書に具体的に開示されていない(1つ以上の)任意の要素が存在しない状態で実施することができる。したがって、例えば、本明細書のそれぞれの場合において、「含む」、「から本質的になる」、および「からなる」という用語のいずれかは、その他の2つの用語に取って代わることができる。用いられてきた用語および表現は、説明上用いられかつ限定するものではなく、そのような用語および表現の使用は、図示され記述された特徴の任意の均等物またはその部分を除外するものではなく、様々な修正例が、特許請求の範囲に記述される本発明の範囲内で可能である。「1つの(a)」または「1つの(an)」という用語は、1つの要素なのか以上の要素なのか文脈上明らかに記述されていない限り、修飾する要素の1つ以上(例えば、「試薬(a reagent)」は、1つ以上の試薬を意味することができる)を指すことができる。本明細書で使用される「約」という用語は、基礎をなすパラメータの10%以内の値(即ち、±10%)を指し、一連の値の始まりに「約」という用語を使用する場合は、値のそれぞれを修飾する(即ち、「約1、2、および3」は、約1、約2、および約3である)。例えば、「約100g」の重量は、90gから110gの間の重量を含むことができる。さらに、値のリストが本明細書に記述される場合(例えば、約50%、60%、70%、80%、85%、または86%)、このリストは、全ての中間値およびその部分的な値(例えば、54%、85.4%)を含む。したがって、本発明を代表的な実施形態および任意選択の特徴によって具体的に開示してきたが、本明細書に開示された概念の修正例および変形例を当業者は利用することができ、そのような修正例および変形例は、本発明の範囲内にあると見なされることを理解すべきである。] [0097] 本発明の、実施形態を、以下の特許請求の範囲に記述する。]
权利要求:
請求項1 a)ハウジングと、b)該ハウジングと有効に接続している遠位障壁プレートと、c)複数の入れ子式ピペットチップユニットであって、各ユニットが該遠位障壁プレートのチャネルに位置合わせされているピペットチップユニットとを含み、該遠位障壁プレートが、各チャネルがピペットチップの最も広い部分よりも大きな直径を有している複数のチャネルと、実質的に平らな上面と、該チャネルのいくつかまたはすべての周りに複数のテール部を含む実質的に平らな底面とを含み、(i)該テール部が、該平らな底面からほぼ垂直な向きに延び、(ii)各チャネルの周りの該テール部は、ピペットチップが分配され該テール部を通過するときに、ピペットチップの近位部分に接触しかつ該近位部分から外向きに反っており、それによって、該ピペットチップが分配されるときに該ピペットチップに摩擦力が与えられる、ピペットチップ分配デバイス。 請求項2 各チャネルが、2、3、4、5、6、7、8、9、10個、またはそれ以上のテール部を含む、請求項1に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項3 前記遠位障壁プレートのチャネルのサブセットが、アレイ状のピペットチップをある時に排出するテール部によって取り囲まれており、該プレートのチャネルの別のサブセットが、同じアレイのピペットチップを別の時に排出するテール部によって取り囲まれている、請求項1または2に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項4 前記遠位障壁プレートが、チャネルの異なるサブセットを2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個含み、各サブセットが、1つのアレイのピペットチップを異なる時間で排出する、請求項3に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項5 前記障壁プレートの各チャネルが、異なる長さのテール部を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項6 前記障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルが、最も短いテール部を含む、請求項5に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項7 中心の長手方向の軸の周りに同心円状に配置された後続のチャネルが、その長さが段階的に順次短くなるテール部を含む、請求項5に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項8 中心の長手方向の軸の周りに同心円状に配置された後続のチャネルが、その長さが漸進的に順次長くなるテール部を含む、請求項5に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項9 X軸に沿って前記障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルが同じ長さのテール部を含み、Y軸に沿ったチャネルが様々な長さのテール部を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項10 Y軸に沿って前記障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルが同じ長さのテール部を含み、X軸に沿ったチャネルが様々な長さのテール部を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項11 XおよびY軸に沿って前記障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルが、様々な長さのテール部を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項12 各チャネルが偶数のテール部を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項13 チャネルの周りで互いに直接対向するテール部が、同じ長さを有する、請求項12に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項14 チャネルの周りで互いに直接対向するテール部が、異なる長さを有する、請求項12に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項15 互いに隣接するテール部が、異なる長さを有する、請求項12または13に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項16 前記テール部が、前記遠位障壁プレートの前記底面から、約89°から約80°の内角にある、請求項1から15のいずれか一項に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項17 前記テール部が、前記遠位障壁プレートの前記底面から、88〜85°、87〜84°、86〜83°、または86〜85°の間の内角にある、請求項16に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項18 前記テール部が、前記遠位障壁プレートの前記底面から、約87°の内角にある、請求項16に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項19 前記テール部が、0.01μm〜2.0mmの間の長さである、請求項1から18のいずれか一項に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項20 前記テール部が、0.05μm〜2.0mmの間の長さである、請求項1に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項21 チャネルの周りのテール部が、チャネル内にない、請求項1に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項22 前記ハウジングが、さらに、a)上部、4つの側面、内面、および該ハウジングの少なくとも1つの側面に配置された、複数の規則的に間隔を空けて配置された戻り止め部材を含む、アクチュエータハウジングと、b)スライド構成で該アクチュエータハウジングの内面に接触する外面と、該アクチュエータハウジングの該戻り止め部材に解放可能に係合するよう構成され、かつ該アクチュエータハウジングの戻り止め部材の規則的な間隔と実質的に同じである規則的な間隔を有する、複数の規則的に間隔を空けて配置された戻り止め部材と、装填ブロックの外側面に係合するよう構成された内面を有する近位開口とを含むアライメントハウジングとを含む、請求項1に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項23 前記ハウジングがポリマー材料を含む、請求項1に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項24 前記ハウジングのポリマー材料が、成型されたポリプロピレンを含む、請求項23に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項25 前記ハウジングのポリマー材料が、約0.005インチから約0.05インチの厚さを含む、請求項24に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項26 前記アクチュエータハウジングが、複数のハウジング要素を有する伸縮構成を含む、請求項22に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項27 前記アライメントハウジングがフランジを含む、請求項22に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項28 前記アクチュエータハウジングが、前記ピペットチップの近位部分との接触を維持しかつ該ピペットチップの側方変位を制限する部材をアクチュエータの上部に含む、請求項22に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項29 前記部材が、発泡体、隆起した格子、および複数の近位アライメント部材からなる群から選択される、請求項28に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項30 96、384、またはそれ以上のピペットチップユニットを含む、請求項1に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項31 前記ピペットチップユニットが、ピペットチップユニットのアレイ状に配置されている、請求項1に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項32 各ピペットチップユニットが、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、またはそれ以上の入れ子式ピペットチップを含む、請求項1に記載のピペットチップ分配デバイス。 請求項33 ピペットチップ分配器の一部にすることができ、かつピペットチップに関連付けられていない、遠位障壁プレートであって、各チャネルがピペットチップの最も広い部分よりも大きな直径を有している複数のチャネルと、実質的に平らな上面と、該チャネルのいくつかまたはすべての周りの複数のテール部を含む、実質的に平らな底面とを含み、(i)該テール部が、該平らな底面からほぼ垂直な向きに延び、(ii)各チャネルの周りの該テール部は、ピペットチップが分配され該テール部を通過するときに、ピペットチップの近位部分に接触しかつ該近位部分から外向きに反っており、それによって、該ピペットチップが分配されるときに該ピペットチップに摩擦力が与えられる、遠位障壁プレート。 請求項34 各チャネルが、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のテール部を含む、請求項33に記載の遠位障壁プレート。 請求項35 前記遠位障壁プレートのチャネルのサブセットが、アレイ状のピペットチップをある時に排出するテール部によって取り囲まれており、該プレートのチャネルの別のサブセットが、同じアレイのピペットチップを別の時に排出するテール部によって取り囲まれている、請求項33または34に記載の遠位障壁プレート。 請求項36 前記遠位障壁プレートが、チャネルの異なるサブセットを2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個含み、各サブセットが、1つのアレイのピペットチップを異なる時間で排出する、請求項35に記載の遠位障壁プレート。 請求項37 前記障壁プレートの各チャネルが、異なる長さのテール部を含む、請求項33から36のいずれか一項に記載の遠位障壁プレート。 請求項38 前記障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルが、最も短いテール部を含む、請求項37に記載の遠位障壁プレート。 請求項39 中心の長手方向の軸の周りに同心円状に配置された後続のチャネルが、その長さが漸進的に順次短くなるテール部を含む、請求項37に記載の遠位障壁プレート。 請求項40 中心の長手方向の軸の周りに同心円状に配置された後続のチャネルが、その長さが漸進的に順次長くなるテール部を含む、請求項37に記載の遠位障壁プレート。 請求項41 X軸に沿って前記障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルが、同じ長さのテール部を含み、Y軸に沿ったチャネルが、様々な長さのテール部を含む、請求項33から40のいずれか一項に記載の遠位障壁プレート。 請求項42 Y軸に沿って前記障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルが、同じ長さのテール部を含み、X軸に沿ったチャネルが、様々な長さのテール部を含む、請求項33から40のいずれか一項に記載の遠位障壁プレート。 請求項43 XおよびY軸に沿って前記障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルが、様々な長さのテール部を含む、請求項33から40のいずれか一項に記載の遠位障壁プレート。 請求項44 各チャネルが、偶数のテール部を含む、請求項33から40のいずれか一項に記載の遠位障壁プレート。 請求項45 チャネルの周りで互いに直接対向するテール部が、同じ長さを有する、請求項44に記載の遠位障壁プレート。 請求項46 チャネルの周りで互いに直接対向するテール部が、異なる長さを有する、請求項44に記載の遠位障壁プレート。 請求項47 互いに隣接するテール部が、異なる長さを有する、請求項44または45に記載の遠位障壁プレート。 請求項48 前記テール部が、前記遠位障壁プレートの前記底面から、約89°から約80°の内角にある、請求項33から47のいずれか一項に記載の遠位障壁プレート。 請求項49 前記テール部が、前記遠位障壁プレートの前記底面から、88〜85°、87〜84°、86〜83°、または86〜85°の間の内角にある、請求項48に記載の遠位障壁プレート。 請求項50 前記テール部が、前記遠位障壁プレートの前記底面から約87°の内角にある、請求項48に記載の遠位障壁プレート。 請求項51 前記テール部が、0.01μm〜2.0mmの間の長さである、請求項33から50のいずれか一項に記載の遠位障壁プレート。 請求項52 前記テール部が、0.05μm〜2.0mmの間の長さである、請求項33から50のいずれか一項に記載の遠位障壁プレート。 請求項53 チャネルの周りの前記テール部が、前記チャネル内にない、請求項33に記載の遠位障壁プレート。 請求項54 (a)規則的に間隔を空けて配置されたピペットチップのアレイを含む分配デバイスを提供することと、(b)ピペットチップの遠位端が、装填ブロックのレセプタクルの上方または内部に配置されるように、該分配デバイスを該装填ブロックに係合することであって、障壁プレートは、(i)各チャネルがピペットチップの最も広い部分よりも大きな直径を有している複数のチャネルと、(ii)実質的に平らな上面と、(iii)該チャネルのいくつかまたはすべての周りに複数のテール部を含む、実質的に平らな底面であって、該テール部が、該平らな底面からほぼ垂直な向きに延びている底面とを含む、ことと、(c)該ピペットチップのアレイに軸力が加わるように、該分配デバイスのアクチュエータを作動させることであって、該軸力は該ピペットチップのアレイを、該チャネルを通って該テール部を通過して分配し、それにより、該ピペットチップは該テール部に接触しかつ該テール部を外向きに反らせ、該テール部は該ピペットチップに摩擦力を与え、それによって、該ピペットチップのアレイを該装填ブロックのそれぞれのレセプタクルに排出する、こととを含む、ピペットチップのアレイを装填ブロックに同時に分配するための方法。 請求項55 前記障壁プレートが、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のテール部を含む、請求項54に記載の方法。 請求項56 前記遠位障壁プレートのチャネルのサブセットが、アレイのピペットチップをある時に排出するテール部によって取り囲まれ、該プレートのチャネルの別のサブセットが、同じアレイのピペットチップを別の時に排出するテール部によって取り囲まれている、請求項54または55に記載の方法。 請求項57 前記遠位障壁プレートが、チャネルの異なるサブセットを2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個含み、各サブセットが、1つのアレイのピペットチップを異なる時間で排出する、請求項56に記載の方法。 請求項58 前記障壁プレートの各チャネルが、異なる長さのテール部を含む、請求項54または55に記載の方法。 請求項59 前記障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルが、最も短いテール部を含む、請求項57に記載の方法。 請求項60 中心の長手方向の軸の周りに同心円状に配置された後続のチャネルが、その長さが漸進的に順次短くなるテール部を含む、請求項58に記載の方法。 請求項61 中心の長手方向の軸の周りに同心円状に配置された後続のチャネルが、その長さが漸進的に順次長くなるテール部を含む、請求項59に記載の方法。 請求項62 X軸に沿って前記障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルが、同じ長さのテール部を含み、Y軸に沿ったチャネルが、様々な長さのテール部を含む、請求項54から61のいずれか一項に記載の方法。 請求項63 Y軸に沿って前記障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルが、同じ長さのテール部を含み、X軸に沿ったチャネルが、様々な長さのテール部を含む、請求項54から61のいずれか一項に記載の方法。 請求項64 XおよびY軸に沿って前記障壁プレートの中心に位置付けられたチャネルが、様々な長さのテール部を含む、請求項54から61のいずれか一項に記載の方法。 請求項65 各チャネルが偶数のテール部を含む、請求項54から61のいずれか一項に記載の方法。 請求項66 チャネルの周りで互いに直接対向するテール部が、同じ長さを有する、請求項65に記載の方法。 請求項67 チャネルの周りで互いに直接対向するテール部が、異なる長さを有する、請求項65に記載の方法。 請求項68 互いに隣接するテール部が、異なる長さを有する、請求項65または66に記載の方法。 請求項69 前記テール部が、前記遠位障壁プレートの前記底面から、約89°から約80°の内角にある、請求項54から68に記載の方法。 請求項70 前記テール部が、前記遠位障壁プレートの前記底面から、88〜85°、87〜84°、86〜83°、または86〜85°の間の内角にある、請求項69に記載の方法。 請求項71 前記テール部が、前記遠位障壁プレートの前記底面から約87°の内角にある、請求項69に記載の方法。 請求項72 前記テール部が、0.01μm〜2.0mmの間の長さである、請求項54から71に記載の方法。 請求項73 前記テール部が、0.05μm〜2.0mmの間の長さである、請求項54から71に記載の方法。 請求項74 チャネルの周りの前記テール部が、前記チャネル内にない、請求項54に記載の方法。 請求項75 前記アクチュエータが、作動中に前記障壁部材のテール部からの複数のピペットチップのアレイの排出を可視化するために、共に透明なポリマー材料を有するアクチュエータハウジングおよびアライメントハウジングを含む、請求項54に記載の方法。 請求項76 前記アクチュエータハウジングが、複数のハウジング要素を有する伸縮構成を含み、前記アクチュエータの作動が、該複数のハウジング要素を拡張された状態から収縮させられた入れ子式状態へと収縮することを含む、請求項75に記載の方法。
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