专利摘要:
殻によって取り囲まれた核を含む被覆ナノ粒子であって、殻は、ナノ粒子の反射率を増大させ、被覆ナノ粒子は、ラマン活性分子を含まない、被覆ナノ粒子が提供される。この被覆ナノ粒子を利用する試験装置および免疫学的検定法が提供される。
公开号:JP2011516889A
申请号:JP2011504156
申请日:2009-04-08
公开日:2011-05-26
发明作者:シー.カリー アダム;サンドマン クリスチャン;ヴェイデマイアー クリスティン;クロダ メロディ;ペダーソン;アルフィン ローリー;エー.フォルシャー ロバート
申请人:ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニーBecton, Dickinson And Company;
IPC主号:G01N33-543
专利说明:

[0001] 本出願は、参照によって本明細書で組み込まれる2008年4月9日に出願された米国特許仮出願第61/071,035号明細書の優先権を主張するものである。]
[0002] 殻によって取り囲まれた核を含む被覆ナノ粒子であって、殻は、ナノ粒子の反射率を増大させ、被覆ナノ粒子は、ラマン活性分子を含む必要はないが、任意選択でラマン活性分子を含むことができる、被覆ナノ粒子が提供される。本明細書に開示する被覆ナノ粒子は、液体試料中の分析物の存在の有無を定量的および/または定性的に判定する試験装置および試験法において有用である。]
背景技術

[0003] 免疫学的検定技術は、生体試料中の分析物の存在の有無を判定する単純で比較的に迅速な手段を提供する。免疫学的検定による診断試験から得られる情報は、患者管理にとってしばしば決定的に重要である。検定は一般に、人間の被験者が特定の病気または状態を有するときに存在する特定の分析物、例えば抗体の存在を定性的または定量的に検出するために実行される。当技術分野において実施されている免疫学的検定は非常に数が多く、これには、細菌もしくはウイルスによって引き起こされる感染症などの病気、または妊娠などの状態に関する検定が含まれる。]
[0004] 当技術分野では、さまざまなタイプの免疫学的検定が知られている。免疫学的検定法の一型がラテラルフロー(lateral flow)免疫学的検定である。ラテラルフロー検定は、ニトロセルロース、プラスチック、ガラスなどの固体支持体を利用して、分析物の検出を実行する。「フロースルー」検定の場合のように支持体を通して試料を垂直に引っ張る代わりに、試料は、毛管力および他の力によって、塗布ゾーンから、支持体に沿って、支持体表面の反応ゾーンへ横方向に流されることが可能になる。ラテラルフロー検定では、固体支持体上に捕捉抗体を縞の形に配置する。検出抗体は、検出可能な信号を出す検出分子に結合される。検出抗体と接触するように液体試料を配置し、試料/検出抗体混合物が固体支持体に沿って流れるようにする。分析物が存在する場合には、捕捉抗体が縞の形に配置された固体支持体上の位置に、「サンドイッチ」複合体が形成される。次いで、捕捉線位置に局限された検出分子からの信号が、視覚的にまたは機器を用いて検出される。ラテラルフロー検定は、タンパク質、核酸、代謝産物、細胞、小分子または関心の他の分析物を検出するように構成され得る。]
[0005] 他の免疫学的検定形式がフロースルー免疫学的検定である。フロースルー免疫学的検定は一般に、試薬を含むマトリックスがその表面に層状に配置されまたはその内部に組み込まれた多孔質材料を使用する。試験試料は、多孔質材料に塗布され、多孔質材料を通過し、試料中の分析物は、試薬(1種または数種)と反応して、多孔質材料上に検出可能な信号を生成する。これらの装置は一般に、特定の分析物の検出を助けるように、メモリを有するプラスチックハウジングまたはケーシングに入れられる。]
[0006] 当技術分野では、フルオロフォア(fluorophore)、金コロイド、標識ラテックス粒子、および量子ドット、表面増強ラマン散乱(「SERS」)ナノ粒子などのナノ粒子など、ラテラルフロー免疫学的検定において有用なさまざまなタイプの検出分子の多くの例が知られている。例えば、特許文献1は、機器類を使用しなくとも見ることができるコロイド金などの可視「トレーサ(tracer)」分子の使用を記載している。さらに、特許文献2は、1以上のラマン活性分子を表面に付着しまたは該表面と結合し、ポリマー、ガラスまたは他の誘電材料を含む殻によって被包されたた金属ナノ粒子を含むSERS活性複合ナノ粒子(SACN)を開示している。特許文献3は、金属コロイド、好ましくは金とすることができる有色粒子を使用するラテラルフロー免疫学的検定法および試験装置を記載している。同様に、特許文献4は、金ゾル、染料ゾルなどの直接標識を使用するラテラルフロー免疫学的検定装置であって、検出可能な信号を発現させるための試薬をさらに追加する必要なしに分析結果を即座に生成することができるラテラルフロー免疫学的検定装置を記載している。]
[0007] SERSは、化学分析を実行する最も感度の高い方法の1つであり、単一の分子を検出することができる。非特許文献1を参照されたい。赤外スペクトルと同様に、ラマンスペクトルは、分析中の試料(分析物)に特有の分子振動に対応する帯域の波長分布を含む。ラマン分光法を実施する際には、光源、一般にレーザからのビームを試料上に集束させ、それによって非弾性散乱放射を発生させ、この放射を光学的に収集し、波長分散またはフーリエ変換分光器へ誘導する。分光器内の検出器は、衝突した光子のエネルギーを電気信号強度に変換する。]
[0008] 入射放射から非弾性散乱放射への変換率が非常に低いため、ラマン分光法は、水溶液の分析など、赤外分光法によっては実行が困難な用途に限定された。しかし、1974年に、粗い銀電極の直ぐ近くに位置する分子をラマン励起源にさらすと、生成される信号の強度が6桁も増大することが発見された(非特許文献2および3)。簡単に説明すると、入射レーザ光子が金属内の導電性自由電子に結合し、これらの電子が、粒子表面によって閉じ込められて、集合的に電子雲を共振させる。その結果生じる表面プラズモン場(surface plasmon field)は、この表面プラズモン場内の分子の分子振動モードへエネルギーを移動させるための効率的な経路を提供し、したがってラマン光子を発生させる。]
[0009] ラテラルフロー免疫学的検定では、SERSナノ粒子が検出分子として使用される。例えば、Oxonica社(英Kidlington)は、このような検定で使用するNanoplex(商標)ナノ粒子を開発した。このナノ粒子は、表面増強ラマン分光信号を生成することができるラマンリポータ分子(Raman reporter molecule)を表面に吸着させた金ナノ粒子核からなる。このラマン標識金ナノ粒子は、厚さ約10〜50nmのシリカ殻で被覆されている。このシリカ殻は、表面から脱離しないようにリポータ分子を保護し、隣接する金粒子間のプラズモン−プラズモン相互作用を防ぎ、さらに、溶液中の成分からのSERS信号の生成を防ぐ。シリカ被覆の代わりにポリマー被覆を有するSERSナノ粒子が特許文献5に記載されている。]
[0010] 米国特許第5,591,645号明細書
米国特許第6,514,767号明細書
米国特許第5,714,389号明細書
米国特許第7,109,042号明細書
米国特許出願公開第2007/0165219号明細書
米国特許第6,194,220号明細書
米国特許第5,998,221号明細書
米国特許第5,798,273号明細書
米国再発行特許発明第38,430号明細書
米国特許第4,920,046号明細書
米国特許第7,052,831号明細書]
先行技術

[0011] Nie, S. and S. R. Emory, "Probing Single Molecules and Single Nanoparticles by Surface Enhanced Raman Scattering", Science, 275,1102 (1997)
Fleischmann, M., Hendra, P. J., and McQuillan, A. J., "Raman Spectra of Pyridine Adsorbed at a Silver Electrode," Chem. Phys. Lett, 26, 123, (1974)
Weaver, M. J., Farquharson, S., Tadayyoni, M. A., "Surface-enhancement factors for Raman scattering at silver electrodes. Role of adsorbate-surface interactions and electrode structure," J. Chem. Phys., 82, 4867 4874 (1985)]
発明が解決しようとする課題

[0012] SERSの高い感度を利用する一方、SERSナノ粒子から生成された信号の検出には、ラマン信号を検出することができる機器の使用が必要である。いくつかの状況では、ラテラルフロー免疫学的検定において使用するナノ粒子であって、SERSナノ粒子の感度におそらく匹敵する高い感度を有するが、その検出のために比較的に単純で安価な反射率読取り装置(reflectance reader)技術だけを必要とするナノ粒子を有することが有利であり得る。]
課題を解決するための手段

[0013] 本発明は、生体試料中の分析物の存在の有無を定性的または定量的に判定する迅速で正確な方法、ならびにそれらの方法を実行するための装置および試薬を提供する。]
[0014] 本発明の発明者らは、ラテラルフローまたは垂直フロースルー免疫学的検定において検出分子として使用される被覆ナノ粒子が、反射率読取り装置によって検定が読み取られるときに、コロイド金などの検出分子よりも大幅に有利な検定感度を提供することを発見した。]
[0015] ある実施形態では、本発明が、核と殻とを含む被覆ナノ粒子であって、殻は、ナノ粒子の反射率を増大させ、被覆ナノ粒子はラマン活性分子を含まない、被覆ナノ粒子である。他の実施形態では、被覆ナノ粒子がラマン活性分子を含む。核は例えば、限定はされないが、プラズモン共振(plasmon resonance)を示す金属、例えば金、などの金属である。]
[0016] いくつかの実施形態では殻がシリカを含み、他の実施形態では、殻が、別の酸化物などの別のセラミック材料であり、他の実施形態では殻がポリマーからなる。ポリマーは例えば、限定はされないが、ポリエチレングリコール、ポリメタクリル酸メチルまたはポリスチレンであり得る。殻は、核を完全にまたは不完全に取り囲んでいてもよい。]
[0017] 本発明の被覆ナノ粒子は、限定はされないが、回転楕円体、棒、円板、角錐、立方体、円柱などを含む、さまざまな寸法を有するさまざまな形状に形成することができる。ある実施形態では、被覆ナノ粒子の少なくとも1つの寸法が約1nmから約1000nmである。他の実施形態では、被覆ナノ粒子の核が球形である。いくつかの場合には、核の直径が約10〜100nmであり、他の実施形態では、核の直径が約20〜60nmである。いくつかの実施形態では、ナノ粒子が、多核凝集体、例えば、限定はされないが、ダブレット(doublet)を含む。]
[0018] ある実施形態では、ナノ粒子の表面に分子を結合させることができるように、ナノ粒子の殻が改質される。特定の実施形態では、この改質が、被覆ナノ粒子の表面にチオール基を導入する。他の実施形態では、被覆ナノ粒子の殻に、チオール基を介して、リガンド(ligand)、例えば、限定はされないが、抗体が結合される。]
[0019] リガンドは、試料中に存在しまたは存在しない可能性がある関心の分析物に結合することができる。ある種の実施形態では、リガンドは、インフルエンザウイルスA型またはインフルエンザウイルスB型に固有のタンパク質に結合する抗体である。]
[0020] 他のある実施形態では、本発明は、本質的に核と殻とからなる被覆ナノ粒子であり、殻は、ナノ粒子の反射率を増大させ、殻の表面にはリガンドが結合している。]
[0021] さらに他の実施形態では、本発明は、液体試料中の分析物の存在の有無を判定する試験装置であって、(a)試料受取り部材と、(b)試料受取り部材と流体連通した担体と、(c)液体試料の存在下で担体内を移動可能な標識試薬であって、分析物に結合するリガンドと被覆ナノ粒子とを含み、被覆ナノ粒子は、核と、リガンドが付着したナノ粒子の反射率を増大させる殻とを含み、被覆ナノ粒子はラマン活性分子を含まない、標識試薬と、(d)分析物が存在するときに分析物を捕捉するのに有効な結合試薬であり、担体の画定された検出ゾーン内に固定された結合試薬と、を備え、試料受取り部材に塗布された液体試料は、試料および標識試薬が、担体の長さに沿って輸送されて検出ゾーン内へ入るような態様で、標識試薬を動員し、検出ゾーン内の標識試薬の検出は、液体試料中に分析物が存在することを指示する試験装置である。]
[0022] ある実施形態では、試験装置で使用される標識試薬が、分析物に結合するリガンドと被覆ナノ粒子とを含み、被覆ナノ粒子は、本質的に、核と、リガンドが付着したナノ粒子の反射率を増大させる殻とからなり、前記リガンドは、殻の表面に結合されている。]
[0023] ある実施形態では、担体は、例えば、限定はされないが、ニトロセルロース、プラスチックまたはガラスである。他の実施形態では、試験装置は、検出ゾーンと流体連通した吸収性パッドおよび/または対照ゾーン(control zone)をさらに備える。]
[0024] 本発明の試験装置を使用して、限定はされないが、タンパク質、核酸、代謝産物、小分子、ウイルス、細菌などの関心の分析物の存在の有無を定性的または定量的に検出することができる。ある実施形態では、試験装置は、少なくとも2種類の異なる標識試薬であり、標識試薬のリガンドが異なる分析物に結合する、標識試薬と、少なくとも2種類の異なる標識試薬のそれぞれの標識試薬を検出する少なくとも2つの検出ゾーンと、を備え、液体試料中の複数の分析物を検出するのに使用され得る。]
[0025] ある実施形態では、本発明は、本発明の試験装置と、試験装置内の標識試薬の存在を検出するように構成された反射率計とを備えるシステムである。]
[0026] ある実施形態では、本発明は、液体試料中の分析物の存在の有無を判定する方法であって、
a)本発明の試験装置を用意するステップと、
b)液体試料を、試験装置の試料受取り部材と接触させるステップと、
c)試料受取り部材に塗布された液体試料が、液体試料および標識試薬が、担体の長さに沿って移動して検出ゾーン内へ入るように、前記標識試薬を動員することを許すステップと、
d)反射率を測定することによって検出ゾーン内の標識試薬の存在を検出するステップであり、検出ゾーン内の標識試薬の検出は、液体試料中に分析物が存在することを指示し、検出ゾーン内の標識試薬の存在が検出されないことは、液体試料中に分析物が存在しないことを指示する、ステップと
を含む方法である。]
[0027] 他の実施形態では、本発明は、液体試料中の分析物の存在の有無を判定する方法であって、
a)(i)試料受取り部材と、(ii)試料受取り部材と流体連通した担体と、(iii)分析物が存在するときに分析物を捕捉するのに有効な結合試薬であり、担体の画定された検出ゾーン内に固定された、結合試薬とを備える試験装置を用意するステップと、
b)液体試料を、分析物に結合するリガンドと被覆ナノ粒子とを含む標識試薬と混合するステップであり、被覆ナノ粒子は、核と、ナノ粒子の反射率を増大させる殻であり、リガンドが付着した、殻とを含み、被覆ナノ粒子はラマン活性分子を含まない、ステップと、
c)b)の混合物を、試験装置の試料受取り部材と接触させるステップと、
d)試料受取り部材に塗布されたb)の混合物が、担体の長さに沿って移動して検出ゾーン内へ入ることを許すステップと、
e)反射率を測定することによって検出ゾーン内の標識試薬の存在を検出するステップであり、検出ゾーン内の標識試薬の検出は、液体試料中に分析物が存在することを指示し、検出ゾーン内の標識試薬の存在が検出されないことは、液体試料中に分析物が存在しないことを指示する、ステップと
を含む方法である。]
[0028] いくつかの実施形態では、本発明の方法で使用される標識試薬が、分析物に結合するリガンドと被覆ナノ粒子とを含み、被覆ナノ粒子は本質的に、核と、ナノ粒子の反射率を増大させる殻であり、リガンドが付着した、殻とからなり、前記リガンドは殻の表面に結合されている。他の実施形態では、本発明の方法で使用される標識試薬が、分析物に結合するリガンドと被覆ナノ粒子とを含み、被覆ナノ粒子は、核と、核に付着した分子であり、表面増強ラマン散乱によって信号を生成することができる、分子と、核および分子を取り囲む殻であり、リガンドが付着した、殻とを含む。]
[0029] いくつかの実施形態では、検出ゾーン内の標識試薬を検出するために反射率読取り装置が使用され、他の実施形態では、検出ゾーン内の標識試薬の検出が視覚的に判定される。いくつかの実施形態では、分析物が定量的に検出され、他の実施形態では、分析物が定性的に検出される。いくつかの実施形態では、少なくとも2種類の異なる標識試薬であり、標識試薬のリガンドは異なる分析物に結合する、標識試薬と、少なくとも2種類の異なる標識試薬のそれぞれの標識試薬を検出する少なくとも2つの検出ゾーンとを使用する本発明の方法を使用して、液体試料中の複数の分析物を検出することができる。]
[0030] 他の実施形態では、本発明は、液体試料中の分析物の存在の有無を反射率測定(reflectometry)によって検出するフロースルー分析試験を実行するためのキット(kit)であって、(a)上面および下面を含む多孔質膜と、液体試料中に分析物が存在するときに分析物を捕捉するのに有効な結合試薬であり、多孔質膜の上面または下面に付着した、結合試薬とを備える試験装置と、(b)分析物に結合するリガンドと被覆ナノ粒子とを含む標識試薬であり、被覆ナノ粒子は、核と、ナノ粒子の反射率を増大させる殻とを含み、被覆ナノ粒子はラマン活性分子を含まない、標識試薬とを備えるキットである。]
[0031] ある実施形態では、本発明のキットで使用される標識試薬は、分析物に結合するリガンドと被覆ナノ粒子とを含み、被覆ナノ粒子は本質的に、核と、ナノ粒子の反射率を増大させる殻であり、リガンドが付着した、殻とからなり、前記リガンドは殻の表面に結合されている。他の実施形態では、本発明のキットで使用される標識試薬は、分析物に結合するリガンドと被覆ナノ粒子とを含み、被覆ナノ粒子は、核と、核に付着した分子であり、表面増強ラマン散乱によって信号を生成することができる、分子と、核および分子を取り囲む殻であり、リガンドが付着した、殻とを含む。]
[0032] ある実施形態では、本発明のキットの試験装置は、吸収性パッドをさらに備え、多孔質膜の下面と吸収性パッドは物理的に接触し、かつ流体連通しており、結合試薬は、多孔質膜の上面に付着している。他の実施形態では、本発明のキットの試験装置は、多孔質膜のハウジングをさらに備える。]
[0033] 本発明のキットを使用して、限定はされないが、タンパク質、核酸、代謝産物、小分子、ウイルス、細菌などの関心の分析物の存在の有無を定性的または定量的に検出することができる。ある実施形態では、少なくとも2種類の異なる標識試薬であり、標識試薬のリガンドは異なる分析物に結合する、標識試薬と、少なくとも2種類の異なる標識試薬のそれぞれの標識試薬を検出する少なくとも2つの検出ゾーンとを備えるキットを使用して、液体試料中の複数の分析物を検出することができる。]
[0034] ある実施形態では、本発明は、本発明のキットの試験装置と、試験装置内の標識試薬の存在を検出するように適合された反射率計とを備えるシステムである。]
[0035] さらに他の実施形態では、本発明が、液体試料中の分析物の存在の有無を、本発明のキットを使用して判定する方法であって、(a)液体試料を、多孔質膜の上面と接触させるステップと、(b)液体試料中に分析物が存在するときに分析物の少なくとも一部が結合試薬に結合するように、液体試料が多孔質膜を通過することを許すステップと、(c)標識試薬を、多孔質膜の上面と接触させるステップと、(d)標識試薬の少なくとも一部が分析物に結合するように、標識試薬が多孔質膜を通過することを許すステップと、(e)反射率を測定することによって多孔質膜上の標識試薬の存在を検出するステップであり、多孔質膜上の標識試薬の検出は、液体試料中に分析物が存在することを指示し、多孔質膜上の標識試薬の存在が検出されないことは、液体試料中に分析物が存在しないことを指示する、ステップとを含む方法である。]
[0036] 他の実施形態では、本発明は、液体試料中の分析物の存在の有無を、本発明のキットを使用して判定する方法であって、(a)液体試料中に分析物が存在するときに分析物が標識試薬に結合するように、液体試料を標識試薬と混合するステップと、(b)(a)の混合物を、多孔質膜の上面と接触させるステップと、(c)標識試薬に結合した分析物の少なくとも一部が結合試薬に結合するように、(a)の混合物が多孔質膜を通過することを許すステップと、(d)反射率を測定することによって多孔質膜上の標識試薬の存在を検出するステップであり、多孔質膜上の標識試薬の検出は、液体試料中に分析物が存在することを指示し、多孔質膜上の標識試薬の存在が検出されないことは、液体試料中に分析物が存在しないことを指示する、ステップとを含む方法である。]
[0037] いくつかの実施形態では、検出ゾーン内の標識試薬を検出するために反射率読取り装置が使用され、他の実施形態では、検出ゾーン内の標識試薬の検出が視覚的に判定される。いくつかの実施形態では、分析物が定量的に検出され、他の実施形態では、分析物が定性的に検出される。いくつかの実施形態では、少なくとも2種類の異なる標識試薬であり、標識試薬のリガンドは異なる分析物に結合する、標識試薬と、少なくとも2種類の異なる標識試薬のそれぞれの標識試薬を検出する少なくとも2つの検出ゾーンとを使用する本発明の方法を使用して、液体試料中の複数の分析物を検出することができる。]
図面の簡単な説明

[0038] インフルエンザA型ウイルスに対するラテラルフロー試験の結果を示す図であり、反射率計によって測定したときのコロイド金とシリカ被覆金ナノ粒子の感度を比較した図である。この図に示されているように、シリカ被覆金ナノ粒子では、金コロイドに比べてより強い反応が観察された。
インフルエンザA型ウイルスに対するラテラルフロー試験の結果を示す図であり、反射率計によって測定したときのシリカ被覆金ナノ粒子を使用したプロトタイプの装置の感度を示す図である。
インフルエンザA型ウイルスに対するラテラルフロー試験の結果を示す図であり、反射率計によって測定したときの市販製品BD Directigen(商標)EZ A+Bの感度を示す図である。]
[0039] 反射率計によって読み取ったとき、シリカ被覆金ナノ粒子を使用した装置の感度(図2A)は、BD Directigen(商標)EZ A+Bの感度(図2B)の約7倍である。] 図2A 図2B
[0040] 別の定義がなされない限り、本明細書で使用する技術用語および科学用語は全て、当業者が共通に理解する意味と同じ意味を有する。特許請求項の実施においては、本明細書に記載された方法および材料と同様の方法および材料、または本明細書に記載された方法および材料と等価の方法および材料を使用することができるが、以下では、適当な方法および材料について説明する。本明細書中で言及される全ての公表物、特許出願、特許および他の参照文献は、それらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。矛盾が生じた場合には、定義を含む本明細書が優先する。さらに、材料、方法および実施例は例示だけが目的であり、限定することは意図されていない。]
[0041] 本出願では、そうではないと特に明示されない限り、単数形の使用が複数を含む。本出願では、そうではないと特に明示されない限り、「または」の使用が「および/または」を意味する。複数の請求項に従属する請求項の文脈における「または」の使用は、先行する2つ以上の独立または従属請求項を、単に択一的に参照する。さらに、用語「含む(including)」、ならびに「含む(includes)」、「含んだ(included)」などの他の語形の使用は限定を意味しない。さらに、「要素」、「成分」などの用語は、そうではないと特に明示されない限り、1単位を構成する要素および成分と、2以上のサブユニットを構成する要素および成分の両方を包含する。]
[0042] 他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および特許請求の範囲から明白となるであろう。]
[0043] 本出願をより容易に理解することができるように、最初にあるいくつかの用語を定義する。以下の詳細な説明の中で追加の定義が示される。]
[0044] 本明細書で使用する用語「ナノ粒子」は、少なくとも1つの核と殻とを含み、1つの寸法が約1から約1000ナノメートル(「nm」)である粒子を指す。本発明のナノ粒子は任意の形状をとることができる。ある実施形態ではナノ粒子が球形である。本発明のナノ粒子は一般にラマン活性分子を含まないが、ラマン活性分子を含むこともできる。ある実施形態では、ナノ粒子が、複数の核および1つの殻を含むことができる。]
[0045] 本明細書で使用するとき、用語「核」は、本発明のナノ粒子の内側部分を指す。ある実施形態では核が金属であり、例えば、限定はされないが、金である。]
[0046] 本発明のナノ粒子はさらに、ナノ粒子の反射率を高める殻を含む。殻は、核を完全に被包し、または不完全に被包することができる。ナノ粒子の反射率を高める特性を有する限りにおいて、殻は、任意の材料または材料の組合せからなることができる。例えば、いくつかの実施形態では、殻は、必要なスペクトル範囲において透明な任意の材料を含むことができる。ある実施形態では、殻は、シリカ、すなわちガラスを含む。他の実施形態では、殻は、他のセラミック材料、例えば、限定はされないがペロブスカイト(perovskite)、ZrO2などの高屈折率の透明セラミックを含む。他の実施形態では殻がポリマーからなる。特定の実施形態では、ポリマーが、ポリエチレングリコール、ポリメタクリル酸メチルまたはポリスチレンを含む。いくつかの実施形態では、ナノ粒子の表面にリガンドを付着させることを可能にするため、殻を形成する材料が処理されまたは誘導体化される。ポリマーの最適な選択は、ナノ粒子の表面に固定するリガンドに依存し得る。]
[0047] 殻について言うとき、「ナノ粒子の反射率を増大させる」という表現は、殻が存在する結果、例えばラテラルフロー免疫学的検定において、反射率によって評価したときに、ナノ粒子が、殻を持たないナノ粒子に比べて、信号または感度を増大させることを意味する。何らかの理論によって縛られるわけではないが、核を取り囲む殻の存在が直接の原因で、粒子がより多くの光を反射することがある。あるいは、またはそれに加えて、核の表面に受動的に吸着しているときとは対照的に、殻材料に結合しているときに、結合反応に加わるように、殻の表面に結合したリガンドをより良好に配向させることもできる。]
[0048] 本明細書で使用するとき、「リガンド」は、関心の分析物に結合する任意のタイプの分子を意味する。例えば、限定はされないが、ある種の実施形態では、リガンドは、抗体、抗原、レセプタ(receptor)、核酸または酵素である。]
[0049] 本明細書で使用する用語「分析物」は、限定はされないが、治療薬物および乱用薬物を含む薬物;ホルモン;ビタミン;全ての種類の抗体を含むタンパク質;ペプチド;ステロイド;細菌;真菌;ウイルス;寄生生物;細菌、真菌、ウイルスまたは寄生生物の成分または生成物;全てのタイプのアレルゲン;正常または悪性細胞の生成物または成分などを含む、本発明を使用して検出したい関心の任意の物質を指す。具体例としては、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG);インスリン;黄体化ホルモン;化膿連鎖球菌(グループA)、単純ヘルペスI型およびII型、サイトメガロウイルス(cytomegalovirus)、クラミジア属、風疹抗体、インフルエンザA型およびB型などの、さまざまな病態を引き起こす、またはさまざまな病態に関連した生物、などを挙げることができる。本発明のある実施形態では、試料中の分析物の存在の有無が定性的に判定される。他の実施形態では、試料中の分析物の量または濃度の定量的決定が決定される。]
[0050] 本明細書で使用する用語「試料」は、検出対象の分析物を含んでいる可能性がある任意の生体試料を指す。いくつかの実施形態では、生体試料の形態が液体であり、他の実施形態では、生体試料の形態を液体に変化させることができる。]
[0051] 本明細書で使用する用語「試料受取り部材」は、液体試料と直接に接触する部分を意味する。すなわち、試料受取り部材は、関心の分析物を検出するために試験する試料を受け取る。試料受取り部材は、担体または多孔質膜の部分とし、または担体または多孔質膜とは別個の部材とすることができる。次いで、液体試料は、横方向流または垂直流の中を、試料受取り部材から検出ゾーンに向かって移動することができる。試料受取り部材は、分析物検出ゾーンと液体流接触している。この接触は、オーバラップ(overlap)、トップツーボトム(top−to−bottom)またはエンドツーエンド(end−to−end)接続とすることができる。ある種の実施形態では、試料受取り部材が多孔質材料でできており、例えば、限定はされないが、紙でできている。]
[0052] 本明細書で使用するとき、ラテラルフロー検定などにおいて使用される用語「担体」は、液体流を提供することができる任意の基体を指す。これには例えば、ニトロセルロース、ニトロセルロースとポリエステルまたはセルロースの混合物、未処理紙、多孔質紙、レーヨン、ガラス繊維、アクリロニトリルコポリマー、プラスチック、ガラス、ナイロンなどの基体が含まれるであろう。基体は多孔質とすることができる。一般に、基体の細孔は、本発明のナノ粒子が担体全体を通り抜けるような十分なサイズを有する。当業者なら、液体流を可能にする別の材料が思い浮かぶであろう。担体は、流体連通した1つまたは複数の基体を含むことができる。例えば、試薬ゾーンと検出ゾーンは、担体内の同じ基体(すなわち同じパッド)上に存在することができ、または別の基体(すなわち別のパッド)上に存在することができる。]
[0053] 本明細書で使用するとき、フロースルー検定などにおいて使用される語「多孔質膜」は、水溶液によって容易に濡れ、本発明の被覆ナノ粒子が通過することができる十分な大きさの細孔を有する任意の材料の膜またはフィルタを指す。適切な材料としては、例えば、ニトロセルロース、ニトロセルロースとポリエステルまたはセルロースの混合物、未処理紙、多孔質紙、レーヨン、ガラス繊維、アクリロニトリルコポリマー、プラスチック、ガラス、ナイロンなどが含まれる。]
[0054] 本明細書で使用するとき、「吸収性材料」は、検定試薬および洗浄液の実質的に全ての液体を吸収し、任意選択で、毛管作用を開始し、試験装置を通して検定液体を引き寄せる十分な吸収能力を有する多孔質材料を指す。適切な材料としては、例えば、ニトロセルロース、ニトロセルロースとポリエステルまたはセルロースの混合物、未処理紙、多孔質紙、レーヨン、ガラス繊維、アクリロニトリルコポリマー、プラスチック、ガラス、ナイロンなどが含まれる。]
[0055] 本明細書で使用するとき、用語「ラテラルフロー」は、担体の平面に沿った液体流を指す。一般に、ラテラルフロー装置は、毛管作用、すなわちウィッキング(wicking)またはクロマトグラフィ作用によって溶液を輸送することができる材料のストリップ(strip)(または流体連通したいくつかのストリップ)を備えることができ、ストリップ(1つまたは複数)内の異なる領域またはゾーンは、溶液がこのようなゾーンに輸送され、またはこのようなゾーンを通して輸送されたときに検出可能な信号を生成する、拡散可能または拡散不能に結合した検定試薬を含む。一般に、このような検定は、液体試料を受け取るように適合された塗布ゾーンと、塗布ゾーンから横方向に間隔を置いて配置され、塗布ゾーンと流体連通した試薬ゾーンと、試薬ゾーンから横方向に間隔を置いて配置され、試薬ゾーンと流体連通した検出ゾーンとを含む。試薬ゾーンは、液体中を移動可能な化合物であって、試料中の分析物および/または検出ゾーン内に結合された分子と相互作用することができる化合物を含むことができる。検出ゾーンは、ストリップ上に固定された結合分子であって、分析物および/または試薬化合物と相互作用して、検出可能な信号を生成することができる結合分子を含むことができる。このような検定を使用して、試料中の分析物を、直接結合(サンドイッチ検定)または競合的結合によって検出することができる。ラテラルフロー装置の例は、特許文献6、7、8および9に記載されている。]
[0056] サンドイッチラテラルフロー検定では、関心の分析物を含みまたは含まない可能性がある液体試料を塗布ゾーンに塗布し、毛管作用によって試薬ゾーン内へ移動させることを許容する。分析物が存在する場合、分析物は、試薬ゾーンにおいて標識試薬と相互作用し、分析物−試薬複合体は毛管作用によって検出ゾーンへ移動する。分析物−試薬複合体は、分析物および/または試薬に対して特異的な結合分子と相互作用することによって、検出ゾーン内に閉じ込められる。結合していない試料は、毛管作用によって、検出ゾーンを通り抜け、検出ゾーンに対して横方向に並置され、検出ゾーンと流体連通した吸収性パッドへ移動することができる。次いで、検出ゾーンにおいて標識試薬を、適当な手段によって検出することができる。]
[0057] 競合的ラテラルフロー検定では、関心の分析物を含みまたは含まない可能性がある液体試料を塗布ゾーンに塗布し、毛管作用によって試薬ゾーン内へ移動させることを許容する。試薬ゾーンは標識試薬を含み、標識試薬は、分析物そのもの、分析物の同族体もしくは誘導体、または検出ゾーン内の固定された結合剤に結合するときに関心の分析物に見せかけることができる部分(moiety)とすることができる。標識試薬は液相中を移動可能であり、毛管作用によって液体試料とともに検出ゾーンへ移動する。液体試料に含まれる分析物は、検出ゾーン内の固定された結合剤への結合において、標識試薬と競合する。結合していない試料は、毛管作用によって、検出ゾーンを通り抜け、検出ゾーンに対して横方向に並置され、検出ゾーンと流体連通した吸収性パッドへ移動することができる。次いで、検出ゾーンにおいて標識試薬を、適当な手段によって検出することができる。関心の分析物の存在の有無は、検出ゾーンを調べることによって判定することができ、液体試料中に存在する分析物の量が多いほど、検出ゾーン内で結合する標識レセプタの量は少ない。]
[0058] 本明細書で使用するとき、用語「垂直流」および「フロースルー」は、担体の平面に対して直角な液体流を指す。一般に、フロースルー装置は、液体が装置を通り抜けることを許す膜または互いに積み重ねられた膜の層を含むことができる。これらの層は、溶液が装置を通して輸送されたときに検出可能な信号を生成する、拡散可能または拡散不能に結合した検定試薬を含むことができる。一般に、この装置は、上面および下面を有し、前記上面が液体試料を受け取るように構成された第1の層と、第1の層の下面に対して垂直に並置され、第1の層の下面と流体連通した吸収性の層であり、第1の層を通して液体試料を引き寄せるように構成された吸収性の層とを備える。第1の層は、第1の層の上面に付着した結合剤を含むことができ、この結合剤は、試料中の分析物と相互作用し、第1の層の上面に分析物を閉じ込めることができる。フロースルー装置の例は、特許文献10および11に記載されている。]
[0059] 実施する際には、関心の分析物を含みまたは含まない可能性がある液体試料を、関心の分析物に対して特異的な結合剤を含む第1の層の上面に塗布する。次いで、液体試料は、第1の層を通過し、吸収性層内へ流入する。試料中に分析物が存在する場合、分析物は結合剤と相互作用し、第1の層の上面に閉じ込められる。次いで、従来の免疫学的検定法に従って、第1の層を洗浄液で処理することができる。次いで、第1の層を、結合剤によって閉じ込められた分析物に結合する標識試薬で処理することができる。次いで、標識試薬は、第1の層を通過し、吸収性層内へ流入する。従来の免疫学的検定法に従って、第1の層を洗浄液で処理することができる。次いで、標識試薬を適当な手段によって検出することができる。あるいは、第1の層の上面に塗布する前に、液体試料を標識試薬と混合することもできる。他の適当な変形実施形態が当業者に知られている。]
[0060] ラテラルおよびフロースルー検定を使用して、試料中の複数の分析物を検出することができる。例えば、ラテラルフロー検定では、試薬ゾーンが、それぞれが液体試料中の異なる分析物に結合する(もしくは液体試料中の異なる分析物に見せかける)ことができる複数の標識試薬、または、複数の分析物に結合する(もしくは複数の分析物に見せかける)ことができる単一の標識試薬を含むことができる。あるいは、またはそれに加えて、ラテラルフロー検定の検出ゾーンは、それぞれが液体試料中の異なる分析物に結合することができる複数の結合分子、または複数の分析物に結合することができる単一の結合分子を含むことができる。フロースルー検定では、多孔質膜が、それぞれが液体試料中の異なる分析物に結合することができる複数の結合剤、または複数の分析物に結合することができる単一の結合剤を含むことができる。あるいは、またはそれに加えて、フロースルー検定では、それぞれが液体試料中の異なる分析物に結合するように構成された標識試薬の混合物、または複数の分析物と結合するように構成された単一の標識試薬を使用することができる。ラテラルまたはフロースルー検定において複数の標識試薬を使用する場合には、液体試料中の異なるタイプの分析物を識別するため、試薬を示差的に標識することができる。]
[0061] 本明細書で使用するとき、用語「移動可能な」は、拡散可能もしくは拡散不能に付着していること、または含浸していることを意味する。移動可能な試薬は、液体試料と一緒に分散することができ、横方向にまたは垂直に流れる液体試料によって運ばれる。]
[0062] 本明細書で使用するとき、用語「標識試薬」は、関心の分析物を認識し、または関心の分析物に結合する任意の粒子、タンパク質または分子であって、視覚手段または機器手段によって検出可能な信号を生成することができる物質、すなわち本明細書で定義した被覆ナノ粒子が付着した、任意の粒子、タンパク質または分子を意味する。分析物を認識する粒子または分子は、天然物または非天然物とすることができる。いくつかの実施形態では、この分子がモノクローナルまたはポリクローナル抗体である。]
[0063] 本明細書で使用するとき、用語「結合試薬」は、関心の分析物を認識し、または関心の分析物と結合する任意の粒子または分子を意味する。結合試薬は、分析物−標識試薬複合体と結合複合体を形成することができる。結合試薬は、検出ゾーン内の担体または多孔質膜の表面に固定される。担体または多孔質膜に固定されるため、結合試薬は、液体試料の横方向流または垂直流の影響を受けない。この粒子または分子は、天然物、または非天然物すなわち合成物とすることができる。結合試薬は、一旦、分析物−標識試薬複合体と結合すると、分析物−標識試薬複合体が液体試料の流れと一緒に流れ続けることを防ぐ。]
[0064] 本明細書で使用するとき、「検出ゾーン」は、固定された結合試薬を含む、担体または多孔質膜の部分を意味する。]
[0065] 用語「対照ゾーン」は、標識試薬を捕捉するように構成された結合分子を含む、試験装置の部分を指す。ラテラルフロー検定では、毛管作用によって液体試料が検出ゾーンの外へ輸送されたときに、対照ゾーンにおいて標識試薬が捕捉されるように、対照ゾーンを担体の検出ゾーンと液体流接触させることができる。フロースルー検定では、対照ゾーンを、多孔質膜の試料塗布部分と対照ゾーンの両方に標識試薬が塗布されるような多孔質膜の別個の部分とすることができる。対照ゾーン内における標識試薬の検出は、検定が、その意図された目的どおりに機能していることを裏付ける。]
[0066] 用語「ハウジング」は、本発明の試験装置に対する適当な任意の包囲物を指す。例示的なハウジングは当業者に知られている。ハウジングは例えばベース部分およびふた部分を有することができる。ふたは、頂壁および実質的に垂直な側壁を含むことができる。頂壁から上方へリム(rim)が突き出すことができる。ハウジングに少なくとも2つのウェル(well)を形成するため、リムは、ふたの少なくとも2つの開口と整列した少なくとも2つの別の開口を有するインサート(insert)をその中に有する凹みを画定することができる。ハウジングは、この2つ以上のウェルとウェルとが連通しないことを保証するように構築され得る。このようなハウジングの一例が、特許文献11に記載されている。他の適当なハウジングには、BD Directigen(商標)EZ RSVラテラルフロー検定装置で使用されているハウジングが含まれる。]
[0067] 本明細書で使用するとき、「反射率読取り装置」または「反射率計」は、試験装置の検出ゾーン内に被覆ナノ粒子が存在することによって生じる反射率の変化を検出することができる機器を指す。反射率読取り装置または反射率計は当技術分野で知られている。本発明で使用するのに適した代表的な機器には、限定はされないが、Hamamatsu社のImmunochromato Reader C10066、ESEGmbH社のESE−Quantなどがある。最も一般的には装置の検出領域によって検出ゾーンが走査され、または、反射率計の検出器上に検出ゾーンが直接に画像化されて、空間座標に対して反射率がトレースされる。次いで、適当なアルゴリズムを使用して、例えば検出ゾーンにおける反射率の最大変化を決定する。]
[0068] 当技術分野では、SERSベースの方法において使用される被覆ナノ粒子が知られている。例えば、特許文献2は、1種または数種のラマン活性分子が表面に付着しまたは結合した金属ナノ粒子を含み、ポリマー、ガラスまたは他の誘電材料を含む殻によって被包されたSERS活性複合ナノ粒子(SACN)を記載している。このような粒子は、ラマン活性金属ナノ粒子核の上に適当な被包材料の殻を成長させまたは他の方法で配置することによって製造することができる。還元剤を使用した溶液中の金属イオンの化学還元または光化学還元など、当技術分野においてよく知られているいくつかの技法によって、所望のサイズの金属ナノ粒子を金属コロイドとして成長させることができる。例えば、サブマイクロメートルサイズの金粒子を流体に懸濁させたものであるコロイド金粒子は、クロロ金酸の還元によって液体中で製造することができる。クロロ金酸を溶解した後、この溶液を高速で撹拌しながら、還元剤を加える。これによって、金イオンが還元されて中性の金原子となり、この中性の金原子は過飽和溶液から沈澱し、粒子を形成する。粒子が凝集するのを防ぐため、ナノ粒子の表面に張り付く安定化剤を加えることができる。ナノ粒子は、溶液中での放電によっても製造することができる。これらの粒子をさまざまな有機リガンドで官能基化して、進んだ官能基性を有する有機−無機ハイブリッドを形成することができる。]
[0069] 適切な被包材料には、ガラス、ポリマー、金属、金属酸化物および金属硫化物などが含まれる。被包材料がガラスである場合には、最初に、金属ナノ粒子核を、ガラスプライマー(glass primer)で処理することが好ましい。次いで、標準技法によって金属ナノ粒子の上にガラスを成長させる。粒子に求められる物理特性に応じて、被包材料の厚さは容易に変更することができる。この殻を標準技法によって誘導体化して、粒子を、(タンパク質、核酸などの生体分子を含む)分子または固体支持体に結合させることができるようにすることができる。]
[0070] 市販のOxonica Nanoplex(商標)ナノ粒子は、SERS信号を生成することができるラマンリポータ分子を表面に吸着させた金ナノ粒子核からなる。次いで、このラマン標識金ナノ粒子を、厚さ約10〜50nmのシリカ殻で被覆する。このシリカ殻は、核の表面から脱離しないようにリポータ分子を保護し、隣接する金粒子間のプラズモン−プラズモン相互作用を防ぎ、さらに、溶液中の成分からのSERS信号の生成を防ぐ。]
[0071] 反射率読取り装置によって読み取られるラテラルフロー検定に関しては、Oxonica Nanoplex(商標)ナノ粒子が、Oxonica Nanoplex(商標)ナノ粒子の核と同じ直径を有し、同じ光学濃度で使用された金コロイドの検定感度に匹敵する検定感度を与えることが予想される。その代わりに、本発明の発明者らは、ラマン信号検出器ではなく反射率読取り装置によって読み取られるラテラルフロー検定において、金コロイドの代わりにOxonica Nanoplex(商標)ナノ粒子を使用したときに、検定感度における予想外の重大な利点を観察した。重要なことは、一般に、Oxonica Nanoplex(商標)ナノ粒子を使用して得られる感度の向上は、単に被覆されていない金コロイドの直径を調整することによるだけでは得られないということであった。重要なことは、さらに、Oxonica Nanoplex(商標)ナノ粒子を標識試薬として使用すると、信号を反射率計によって読み取られるのか、またはSERS読取り装置によって読み取られるのかに関わらず、検定の感度を同等にすることができるということにある。]
[0072] ラマン読取り装置ではなく反射率計を使用して信号を読み取られる場合、Oxonica Nanoplex(商標)ナノ粒子中のラマン活性分子が検定性能に寄与するとは考えられない。この予想は実験によって支持されており、それらの実験では、(ラマン活性分子を含まない)シリカ被覆ナノ粒子が全く同じ性能を示すことが示され、この粒子を反射率計ベースのラテラルフロー検定で使用して、裸の金コロイドよりも大幅に有利な感度が得られた。]
[0073] この実験では、インフルエンザA型ウイルスに対するラテラルフロー免疫学的検定において、シリカ被覆金ナノ粒子の性能を金コロイドの性能と比較した。この実験では、インフルエンザA型ウイルスに対する試験結果が陰性の鼻咽頭吸引物に、既知量の生H1N1インフルエンザA型ウイルスを加えた。]
[0074] ブリティッシュ・バイオセル・インターナショナル(「BBInternational」、「BBI」)社から入手した金コロイドの直径は40nmであった。この実験で使用したシリカ被覆金ナノ粒子はOxonica Nanoplex(商標)ナノ粒子であった。これらのナノ粒子は、ラマンリポータである4,4’−ジピリジルで被覆した60nm金核と外側のシリカ殻とからなる。シリカ殻の厚さは約30nmであった。この金コロイドに、インフルエンザA型検出抗体を受動吸着によって付着させた。Nanoplex(商標)ナノ粒子については、シリカ表面のチオール基にインフルエンザA型検出抗体を、マレイミドケミストリを介して共有結合させた。両検定とも、WhatmanAE99ニトロセルロース膜上にインフルエンザA型捕捉抗体を縞の形に配置した。次いで、このニトロセルロース膜を、液体(「ディップスティック(dipstick)」)形式で検定した。この形式では、粒子+検出抗体を、さまざまな濃度のウイルスを含む鼻咽頭試料と混合した。金コロイドと被覆ナノ粒子の両方に対して同じ光学濃度を使用した。次いで、この粒子/試料混合物を96ウェルプレートのウェルに入れ、捕捉抗体を含むニトロセルロース膜の一端をそれぞれのウェルに入れた。試料をニトロセルロース膜に染み込ませ、次いで、ウェルを洗浄緩衝液で満たした。この洗浄緩衝液もニトロセルロース膜のストリップに染み込んだ。]
[0075] その結果生成された捕捉線からの信号を、本願特許出願人の注文に従ってUMMエレクトロニクス社(米インディアナ州Indianapolis)が製造した反射率計で読み取った。図1は、金コロイドおよび被覆ナノ粒子を用いたラテラルフロー試験について、反射率計信号をウイルス濃度に対してプロットしたものを示す。Oxonicaナノ粒子では、金コロイドに比べてかなり強い反応が見られた。] 図1
[0076] この実施例では、シリカ被覆金ナノ粒子の感度を、市販製品BD Directigen(商標)EZ Flu A+Bの試験の感度と比較した。実施例1の場合と同様に、被覆金ナノ粒子は、WhatmanAE99ニトロセルロースを使用したディップスティック形式で検定した。BD Directigen(商標)EZ Flu A+Bは、その商用実施形態(「カートリッジ」形式)で試験した。BD Directigen(商標)EZ Flu A+B市販製品とOxonica Nanoplex(商標)ナノ粒子ベースの装置の両方に対して、捕捉抗体および検出抗体は同じであった。試料は、実施例1で説明したとおりに調製したが、陰性鼻咽頭吸引物に、インフルエンザA型ウイルスではなく生B/Lee/40インフルエンザB型ウイルスを加えた点が異なる。前の実施例と同様に、実験で使用したシリカ被覆金ナノ粒子はOxonica Nanoplex(商標)ナノ粒子であった。これらのナノ粒子は、ラマンリポータである4,4’−ジピリジルで被覆した60nm金核と外側のシリカ殻とからなる。シリカ殻の厚さは約30nmであった。BD市販製品は、シリカ殻を含まない40nm金コロイドを使用している。BD市販製品は添付文書に従って使用し、試験線信号は、反射率計によって読み取り、さらに視覚的に読み取っただけである。]
[0077] データを、これらの2種類の粒子の検出限界(信頼性の高い検出限界)を比較した表1に示す。信頼性の高い検出限界(RDL)は、下側95%信頼限界が、ブランクの上側95%信頼限界に等しい濃度と定義される。]
[0078] 任意の単位(X)で表現された、BDコロイド金製品およびシリカ被覆ナノ粒子に対するRDLが、3つの別個の実験について報告されている。UMMエレクトロニクス社製の同じ特注反射率計を使用して、シリカ被覆ナノ粒子ディップスティック装置とDirectigen(商標)EZ Flu A+B装置の両方からの信号を読み取った。感度改善度(Sensitivity improvement Factor)は、被覆されていない金ベースの製品のRDLをシリカ被覆ナノ粒子製品のRDLで割ったものと定義される。]
[0079] ]
[0080] この表から分かるとおり、Oxonica Nanoplex(商標)ナノ粒子は、裸の金粒子に比べて、最大16倍の感度の向上を与えた。]
[0081] 上記の実験と同様の別の実験では、金コロイド粒子の直径を、40nmから、60nmおよびそれ以上のサイズに増大させた。これらの実験では、限定された感度の改善(最大2倍)しか観察されず、このことは、Oxonica Nanoplex(商標)ナノ粒子の金核と金コロイドの間のサイズの違いはおそらく感度改善の原因ではないことを示している。]
[0082] この実験では、インフルエンザB型(B/Lee/40)ラテラルフロー免疫学的検定試験における金コロイドとOxonica Nanoplex(商標)ナノ粒子の感度および特異性を比較した。60の臨床試料を調製された。試料は全て、インフルエンザB型ウイルスに対する試験結果が陰性の鼻咽頭試料であった。これらのうち20の試料を陰性対照としての役割を果たした。残りの40の試料に、生インフルエンザB型ウイルスを2段階の濃度で加えて、40組の陽性試料を作った。これらの40の試料のうちの20の試料には、生インフルエンザB型ウイルスを濃度0.5X(任意の単位)で加えた。残りの20の試料は、濃度を0.05Xにするために、1/10のインフルエンザB型ウイルスを受け取った。次いで、カートリッジ形式のBD Directigen(商標)EZ Flu A+B市販製品と、Oxonica Nanoplex(商標)ナノ粒子を使用して製作したディップスティック装置とを使用して、全60試料(陽性40および陰性対照20)を試験した。ディップスティック装置は、WhatmanAE99ニトロセルロースを使用して調製された。Oxonica Nanoplex(商標)ナノ粒子は、ラマンリポータである4,4’−ジピリジルで被覆した60nm金核と厚さ約30nmの外側のシリカ殻とからなった。BD Directigen(商標)EZ Flu A+B市販製品とOxonica Nanoplex(商標)ナノ粒子ベースの装置の両方に対して、捕捉抗体および検出抗体は同じであった。]
[0083] 結果の概要を表2に示す。この表では、感度は、40の陽性試料のうちそれぞれの試験によって陽性と正しく識別された陽性試料の百分率として計算された。特異性は、20の陰性試料のうちそれぞれの試験によって陰性と正しく識別された陰性試料の百分率として計算された。機器による読取りを使用したときには、測定された機器の読みが、装置タイプごとに設定したしきい値よりも大きい場合に、その試験を陽性と呼んだ。しきい値は、装置ごとに少なくとも95%の特異性が保証されるように設定された。この実施例において、Directigen(商標)製品は、視覚的におよびUMMエレクトロニクス社製の特注反射率計によって読み取られた。Oxonica Nanoplex(商標)ナノ粒子は、同じ反射率計によって読み取られ、さらに、BD社によって製造された研究用ラマン読取り装置によっても読み取られた(表の最終行)。この研究用ラマン読取り装置は、励起用の785nmレーザ、ならびにラマン信号を検出するためにアクトン・リサーチ・スペクトロメータ(SpectraPro 25000i)およびCCD検出器(Pixis 400)を使用した。]
[0084] ]
[0085] 見て分かるとおり、Oxonica Nanoplex(商標)ナノ粒子を用いると、Directigen(商標)EZ粒子に比べて感度が明らかに有利であり、特異性の損失もない。]
[0086] この実験では、表面増強ラマン散乱(SERS)分子を含むシリカ被覆金ナノ粒子とSERS分子を含まないシリカ被覆金ナノ粒子の性能を、反射率ベースのラテラルフロー免疫学的検定において比較した。]
[0087] SERSタグ(tag)を含むOxonica Nanoplex(商標)金ナノ粒子をオクソニカ社から入手した。このナノ粒子は、4,4’−ジピリジルをタグとして付着させ、厚さ35nmのシリカ殻で被覆した60nm金核からなる。このナノ粒子の直径は130nmであった。スルホ−SMCCケミストリ(Pierce #22622)を使用して、抗インフルエンザA型抗体をナノ粒子上の表面チオール基に共有結合させた。]
[0088] SERSタグを持たない直径60ナノメートルの金ナノ粒子をBBI社から購入した。次いで、金ナノ粒子を、以下の方法によってシリカで被覆した。最初に、60nm金コロイド10mL(BBI社製。〜約2.6×1010粒子/mL)を、3−メルカプトプロピルトリエトキシシランの100μMエタノール溶液75μLで処理した。3時間後、2.7%ケイ酸ナトリウム水溶液75μLを加え、反応を24時間継続させた。次のステップで、この懸濁液にエタノール40mLを加え、続いて、アンモニア1mLおよびオルトケイ酸テトラエチル(5%エタノール溶液)300μLを加えた。この反応を撹拌しながら2日間維持し、最後に、遠心分離を繰り返して精製した。この工程で形成されたシリカ被覆物の厚さは30nmであり、シリカ被覆金の全体の粒径は120nmであった。次いで、このガラス被覆金ナノ粒子の水懸濁液(10mL、約2.6×1010粒子/mL)を、1%メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)エタノール溶液と、室温で24時間反応させることによって、シリカ被覆金粒子の表面にチオール基を付加した。MPTMS溶液の量を25μLから100μLの間で変化させて、互いに対するおおよそのローディング(loading)レベルが0.5、1.0、1.5および2.0(例えば2.0は0.5よりも4X大きい)のさまざまなレベルの界面活性チオール基を、最適化されていない工程によって形成した。反応後、水中での遠心分離を繰り返すことによって、粒子を精製した。スルホ−SMCCケミストリ(Pierce #22622)を使用して、抗インフルエンザA型抗体をナノ粒子上の表面チオール基に共有結合させた。]
[0089] ラテラルフロー免疫学的検定をディップスティック形式で以下のように実行した。WhatmanAE99ニトロセルロースストリップにインフルエンザA型捕捉抗体を塗布した。このニトロセルロースストリップを、光学濃度10に調整したナノ粒子と、さまざまな濃度のインフルエンザA型H1N1ウイルスとを含む試料溶液に浸した。試料溶液をニトロセルロースストリップに完全に染み込ませた。次いで、洗浄緩衝液を加え、これもニトロセルロース膜のストリップに染み込ませた。次いでこれらのストリップを乾燥し、ハママツ社の反射率計、モデルC10066を使用して反射率を読み取った。結果の概要を表3に示す。]
[0090] ]
[0091] 表3のデータは、ラテラルフロー免疫学的検定において、反射率計読取り装置を使用したときに、SERSリポータを含まないシリカ被覆金ナノ粒子は、最適化された場合に、SERSリポータを含むナノ粒子と同様の性能を示すことを示している。また、シリカ被覆金粒子の性能は、チオール化の程度に依存することがある。]
[0092] この実験は、Oxonica Nanoplex(商標)シリカ被覆金ナノ粒子をリポータとして使用して臨床試料中の生H1N1インフルエンザA型ウイルスを検出するプロトタイプ・ラテラルフロー装置の性能を試験するために考案された。このOxonica粒子は、直径約60nmの金核と、ラマンリポータである4,4’−ジピリジルと、厚さ約35nmの外側のシリカ殻とを有した。このカートリッジベースのプロトタイプ装置は、BD Directigen(商標)EZ Flu A+B市販製品と同じ捕捉抗体および検出抗体を使用し、この市販製品と同じ方法で使用された。]
[0093] このプロトタイプ試験装置は、1本のMillipore HF135ニトロセルロースラテラルフロー膜を支持する支持(backer)ストリップを含んでいた。この膜を横切って、インフルエンザA型核タンパク質(Flu A NP)に対して特異的な捕捉抗体を縞の形に配置して、試験線を形成した。この試験線に隣接して抗種(anti−species)免疫グロブリン抗体を縞の形に配置して、対照線を形成した。10%SEABLOCK溶液(Pierce 37527)で処理した結合パッド(AristaMAPDS−0399)上に、Oxonica Nanoplex(商標)SERSナノ粒子を噴霧した。このナノ粒子を、Flu A NPに対する検出抗体と結合させた。この結合パッドを、ラテラルフロー膜の一端の支持ストリップに接着した。ラテラルフロー膜の反対端に、吸収性ウィッキングパッド(Whatman #470)を取り付けた。その結果得られたラテラルフロー検定ストリップを、2部品ポリスチレンカートリッジ内に装着した。このカートリッジは、ラテラルフロー膜の試験線および対照線領域を露出させる中央窓および結合パッドの中央に配置された試料塗布ウェルを除いて、検定ストリップを完全に取り囲んだ。このカートリッジ・ハウジングは、BD Directigen(商標)EZ RSVラテラルフロー検定装置において使用されているものである。]
[0094] 実施例1と同様に、インフルエンザA型ウイルスに対する試験結果が陰性の小児鼻咽頭吸引物試料に、既知量の生インフルエンザA型ウイルスを加えた。ウイルスを加えた試料内の最終的なウイルス濃度は、0.25X(任意の単位)から、2倍連続希釈による0.0039Xまでにわたった。ウイルスを含まない希釈媒質を加えた試料(「0X」)を対照として含めた。生ウイルスを加えた後、BD Directigen(商標)EZ Flu A+Bの試料調製プロトコルを使用して、一連の試料を処理した。簡単に説明すると、インフルエンザA型ウイルスを加えたある量の試料を、柔軟な試料管内で抽出試薬と混合した。次いで、抽出された試料を、管から、ガラス繊維濾過先端を通してしぼり出し、回収した。3つのそれぞれのプロトタイプ試験装置の試料ウェルに100μL加えることにより、それぞれの試料を3連で試験した。]
[0095] Oxonica Nanoplex(商標)SERSナノ粒子を使用して製作したそれぞれの装置を、ハママツ社の反射率計(モデルC10066)を使用して、試料を塗布してから15分後および30分後に読み取った。30分後の読取りの後、それぞれのラテラルフローストリップをそのカートリッジから取り出し、結合パッドおよびウィッキングパッドを剥ぎ取り、周囲温度および湿度で少なくとも1時間乾燥させた。乾燥後、それぞれのストリップを反射率計によって再び読み取った。各読取り時刻のデータを使用して投与量−反応曲線をプロットし、次いで、その投与量−反応曲線を使用して、読取り時刻ごとの感度を、最小検出可能濃度(平均信号がブランクの上側信頼区間に等しい最低濃度;MDC)および信頼性の高い検出限界(RDL)の観点から計算した。これらの結果を表4に示す。表4はさらに、Directigen(商標)EZの感度との比較で、Oxonica粒子を使用して得られた感度の改善を示す。Directigen(商標)EZは、シリカ被覆物を持たない直径40nmの金コロイドを使用する。]
[0096] ]
[0097] 現行のDirectigen(商標)EZ Flu A装置の検出限界(RDL)は、視覚的な読取りで約0.5X Flu Aウイルス濃度、反射率計による読取りで約0.2Xである。表4に示すように、Oxonica Nanoplex(商標)リポータナノ粒子を使用したカートリッジベースの試験装置は、現行のDirectigen(商標)EZ Flu A装置に比べて著しい感度の増大を提供する。]
[0098] この実施例では、Oxonica Nanoplex(商標)シリカ被覆金ナノ粒子を使用したプロトタイプ・ラテラルフローFlu A試験の分析感度を、反射率計によって読み取ったBD Directigen(商標)EZ Flu A+B市販製品の分析感度と比較した。このOxonica粒子は、直径約60nmの金核と、この金の表面に付着させたラマンリポータ分子である4,4’−ジピリジルと、厚さ約35nmのシリカ殻とを有した。この実施例では、ラテラルフロー装置あたりのSERSナノ粒子の量が、市販製品中の金コロイド粒子の量よりもわずかに少ないと推定された。BD Directigen(商標)EZ Flu A+B市販製品とOxonica Nanoplex(商標)ナノ粒子ベースの装置の両方に対して、捕捉抗体および検出抗体は同じであった。]
[0099] 実施例5の場合と同様に、インフルエンザA型ウイルスに対する試験結果が陰性の小児鼻咽頭吸引物試料に、既知量の生インフルエンザA型ウイルスを加えた。最適化されたプロトタイプ装置を実施例5で説明したとおりに組み立て、BD Directigen(商標)EZ Flu Aの添付文書に従って試料抽出を実行した。全ての装置(SERSベースのプロトタイプおよびBD Directigen(商標)EZ Flu A+B)は、試料を塗布してから15分後に、ハママツ反射率計(モデルC10066)で読み取った。図2は、両方の検定形式について、生ウイルス濃度に対する反射率信号を示し、表5は、最も高い試験ウイルス濃度(0.25X)で得られた反射率計信号を、これらの検定に対する信頼性の高い検出限界(RDL)とともに示す。この実験では、SERSナノ粒子を使用した装置が、反射率計を用いて読み取ったBD Directigen(商標)EZ Flu A+Bに比べて、約7倍の感度改善および8倍の明るさの改善を示した。]
[0100] ]
実施例

[0101] 等価物
当業者は、本明細書に記載した特定の実施形態の多くの等価物を認識し、またはこのような等価物をルーチンの実験だけを使用して突き止めることができる。このような等価物は、以下の特許請求の範囲によって包含される。]
权利要求:

請求項1
液体試料中の分析物の存在の有無を判定する試験装置において、(a)試料受取り部材と、(b)前記試料受取り部材と流体連通した担体と、(c)前記液体試料の存在下で前記担体内を移動可能な標識試薬であって、該標識試薬は、前記分析物に結合するリガンドおよび被覆ナノ粒子を含み、該被覆ナノ粒子は、核および前記リガンドが付着した前記ナノ粒子の反射率を増大させる殻を含み、前記被覆ナノ粒子はラマン活性分子を含まない、標識試薬と、(d)前記分析物が存在するときに前記分析物を捕捉するのに有効な結合試薬であって、前記担体の画定された検出ゾーン内に固定された結合試薬と、を備え、前記試料受取り部材に塗布された前記液体試料は、前記試料および前記標識試薬が、前記担体の長さに沿って輸送され、前記検出ゾーン内へ入るように、前記標識試薬を動員し、前記検出ゾーン内の前記標識試薬の検出は、前記液体試料中に分析物が存在することを指示することを特徴とする試験装置。
請求項2
前記担体は、ニトロセルロース、プラスチックまたはガラスを含むことを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
請求項3
前記担体は、ニトロセルロースを含むことを特徴とする請求項2に記載の試験装置。
請求項4
前記分析物は、タンパク質、核酸、代謝産物、小分子、ウイルスまたは細菌であることを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
請求項5
前記検出ゾーンと流体連通した吸収性パッドをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
請求項6
前記検出ゾーンと流体連通した対照ゾーンをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
請求項7
前記液体試料中の前記分析物の存在は、定量的に判定されることを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
請求項8
複数の分析物を検出するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
請求項9
少なくとも2種類の異なる標識試薬であって、前記標識試薬の前記リガンドは、異なる分析物に結合する標識試薬、および前記少なくとも2種類の異なる標識試薬それぞれを検出する少なくとも2つの検出ゾーンをさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の試験装置。
請求項10
請求項1に記載の試験装置と、前記試験装置内の前記標識試薬の存在を検出するように構成された反射率計とを備えることを特徴とするシステム。
請求項11
液体試料中の分析物の存在の有無を判定する方法において、a)請求項1に記載の試験装置を用意するステップと、b)前記液体試料を、前記試験装置の前記試料受取り部材と接触させるステップと、c)前記試料受取り部材に塗布された前記液体試料は、前記液体試料および前記標識試薬が、前記担体の長さに沿って移動し、前記検出ゾーン内へ入るように、前記標識試薬を動員することを許すステップと、d)反射率を測定することによって前記検出ゾーン内の前記標識試薬の存在を検出するステップであって、前記検出ゾーン内の前記標識試薬の検出は、前記液体試料中に分析物が存在することを指示し、前記検出ゾーン内の前記標識試薬の存在が検出されないことは、前記液体試料中に前記分析物が存在しないことを指示する、ステップと、を含むことを特徴とする方法。
請求項12
前記検出ゾーン内の前記標識試薬を検出するために、反射率読取り装置が使用されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
請求項13
前記検出ゾーン内の前記標識試薬の検出は、視覚的に判定されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
請求項14
前記液体試料中の分析物の存在は、定量的に判定されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
請求項15
前記液体試料中の複数の分析物を検出することを特徴とする請求項11に記載の方法。
請求項16
前記試験装置は、少なくとも2種類の異なる標識試薬であって、前記標識試薬の前記リガンドは異なる分析物に結合する標識試薬、および前記少なくとも2種類の異なる標識試薬それぞれを検出する少なくとも2つの検出ゾーンをさらに備えることを特徴とする請求項15に記載の方法。
請求項17
液体試料中の分析物の存在の有無を判定する方法において、a)(i)試料受取り部材と、(ii)前記試料受取り部材と流体連通した担体と、(iii)前記分析物が存在するときに前記分析物を捕捉するのに有効な結合試薬であって、前記担体の画定された検出ゾーン内に固定された結合試薬とを備える試験装置を用意するステップと、b)前記液体試料を、前記分析物に結合するリガンドと被覆ナノ粒子とを含む標識試薬と混合するステップであって、前記被覆ナノ粒子は、核および前記リガンドが付着した前記ナノ粒子の反射率を増大させる殻を含み、前記被覆ナノ粒子は、ラマン活性分子を含まない、ステップと、c)ステップb)の混合物を、前記試験装置の前記試料受取り部材と接触させるステップと、d)前記試料受取り部材に塗布されたステップb)の混合物が、前記担体の長さに沿って移動し、前記検出ゾーン内へ入ることを許すステップと、e)反射率を測定することによって前記検出ゾーン内の前記標識試薬の存在を検出するステップであって、前記検出ゾーン内の前記標識試薬の検出は、前記液体試料中に分析物が存在することを指示し、前記検出ゾーン内の前記標識試薬の存在が検出されないことは、前記液体試料中に前記分析物が存在しないことを指示する、ステップと、を含むことを特徴とする方法。
請求項18
前記検出ゾーン内の前記標識試薬を検出するために、反射率読取り装置が使用されることを特徴とする請求項17に記載の方法。
請求項19
前記検出ゾーン内の前記標識試薬の検出は、視覚的に判定されることを特徴とする請求項17に記載の方法。
請求項20
前記液体試料中の分析物の存在は、定量的に判定されることを特徴とする請求項17に記載の方法。
請求項21
前記液体試料中の複数の分析物を検出することを特徴とする請求項17に記載の方法。
請求項22
前記試験装置は、少なくとも2種類の異なる標識試薬であって、前記標識試薬の前記リガンドは異なる分析物に結合する標識試薬、および前記少なくとも2種類の異なる標識試薬のそれぞれの標識試薬を検出する少なくとも2つの検出ゾーンをさらに備えることを特徴とする請求項21に記載の方法。
請求項23
液体試料中の分析物の存在の有無を判定する試験装置において、(a)試料受取り部材と、(b)前記試料受取り部材と流体連通した担体と、(c)前記液体試料の存在下で前記担体内を移動可能な標識試薬であって、該標識試薬は、前記分析物に結合するリガンドと被覆ナノ粒子とを含み、該被覆ナノ粒子は、本質的に、核、および前記リガンドが付着した前記ナノ粒子の反射率を増大させる殻とからなり、前記リガンドは、前記殻の表面に結合されている標識試薬と、(d)前記分析物が存在するときに前記分析物を捕捉するのに有効な結合試薬であって、前記担体の画定された検出ゾーン内に固定された結合試薬と、を備え、前記試料受取り部材に塗布された前記液体試料は、前記試料および前記標識試薬が、前記担体の長さに沿って輸送されて前記検出ゾーン内へ入るように、前記標識試薬を動員し、前記検出ゾーン内の標識試薬の検出は、前記液体試料中に分析物が存在することを指示することを特徴とする試験装置。
請求項24
前記担体は、ニトロセルロース、プラスチックまたはガラスを含むことを特徴とする請求項23に記載の試験装置。
請求項25
前記担体は、ニトロセルロースを含むことを特徴とする請求項24に記載の試験装置。
請求項26
前記分析物は、タンパク質、核酸、代謝産物、小分子、ウイルスまたは細菌であることを特徴とする請求項23に記載の試験装置。
請求項27
前記検出ゾーンと流体連通した吸収性パッドをさらに備えることを特徴とする請求項23に記載の試験装置。
請求項28
前記検出ゾーンと流体連通した対照ゾーンをさらに備えることを特徴とする請求項23に記載の試験装置。
請求項29
前記液体試料中の前記分析物の存在は、定量的に判定されることを特徴とする請求項23に記載の試験装置。
請求項30
複数の分析物を検出するように構成されていることを特徴とする請求項23に記載の試験装置。
請求項31
少なくとも2種類の異なる標識試薬であって、前記標識試薬の前記リガンドは、異なる分析物に結合する標識試薬、および前記少なくとも2種類の異なる標識試薬それぞれを検出する少なくとも2つの検出ゾーンをさらに備えることを特徴とする請求項30に記載の試験装置。
請求項32
請求項23に記載の試験装置と、前記試験装置内の前記標識試薬の存在を検出するように構成された反射率計と、を備えることを特徴とするシステム。
請求項33
液体試料中の分析物の存在の有無を判定する方法において、a)請求項23に記載の試験装置を用意するステップと、b)前記液体試料を、前記試験装置の前記試料受取り部材と接触させるステップと、c)前記試料受取り部材に塗布された前記液体試料が、前記液体試料および前記標識試薬が、前記担体の長さに沿って移動して前記検出ゾーン内へ入るように、前記標識試薬を動員することを許すステップと、d)反射率を測定することによって前記検出ゾーン内の前記標識試薬の存在を検出するステップであって、前記検出ゾーン内の前記標識試薬の検出は、前記液体試料中に分析物が存在することを指示し、前記検出ゾーン内の前記標識試薬の存在が検出されないことは、前記液体試料中に前記分析物が存在しないことを指示する、ステップと、を含むことを特徴とする方法。
請求項34
前記検出ゾーン内の前記標識試薬を検出するために反射率読取り装置が使用されることを特徴とする請求項33に記載の方法。
請求項35
前記検出ゾーン内の前記標識試薬の検出は、視覚的に判定されることを特徴とする請求項33に記載の方法。
請求項36
前記液体試料中の分析物の存在は、定量的に判定されることを特徴とする請求項33に記載の方法。
請求項37
前記液体試料中の複数の分析物を検出することを特徴とする請求項33に記載の方法。
請求項38
前記試験装置は、少なくとも2種類の異なる標識試薬であって、前記標識試薬の前記リガンドは異なる分析物に結合する標識試薬、および前記少なくとも2種類の異なる標識試薬それぞれを検出する少なくとも2つの検出ゾーンをさらに備えることを特徴とする請求項37に記載の方法。
請求項39
液体試料中の分析物の存在の有無を判定する方法において、a)(i)試料受取り部材と、(ii)前記試料受取り部材と流体連通した担体と、(iii)前記分析物が存在するときに前記分析物を捕捉するのに有効な結合試薬であって、前記担体の画定された検出ゾーン内に固定された結合試薬とを備える試験装置を用意するステップと、b)前記液体試料を標識試薬と混合するステップであって、前記標識試薬は、本質的に、核と、前記ナノ粒子の反射率を増大させる殻と、前記分析物に結合するリガンドであって、前記殻の表面に結合したリガンドとからなる、ステップと、c)ステップb)の混合物を、前記試験装置の前記試料受取り部材と接触させるステップと、d)前記試料受取り部材に塗布されたステップb)の混合物が、前記担体の長さに沿って移動し、前記検出ゾーン内へ入ることを許すステップと、e)反射率を測定することによって前記検出ゾーン内の前記標識試薬の存在を検出するステップであって、前記検出ゾーン内の前記標識試薬の検出は、前記液体試料中に分析物が存在することを指示し、前記検出ゾーン内の前記標識試薬の存在が検出されないことは、前記液体試料中に前記分析物が存在しないことを指示する、ステップと、を含むことを特徴とする方法。
請求項40
前記検出ゾーン内の前記標識試薬を検出するために、反射率読取り装置が使用されることを特徴とする請求項39に記載の方法。
請求項41
前記検出ゾーン内の前記標識試薬の検出は、視覚的に判定されることを特徴とする請求項39に記載の方法。
請求項42
前記液体試料中の分析物の存在は、定量的に判定されることを特徴とする請求項39に記載の方法。
請求項43
前記液体試料中の複数の分析物を検出することを特徴とする請求項39に記載の方法。
請求項44
前記試験装置は、少なくとも2種類の異なる標識試薬であって、前記標識試薬の前記リガンドは異なる分析物に結合する標識試薬、および前記少なくとも2種類の異なる標識試薬のそれぞれの標識試薬を検出する少なくとも2つの検出ゾーンをさらに備えることを特徴とする請求項43に記載の方法。
請求項45
液体試料中の分析物の存在の有無を判定する方法において、a)(i)試料受取り部材と、(ii)前記試料受取り部材と流体連通した担体と、(iii)前記液体試料の存在下で前記担体内を移動可能な標識試薬であって、該標識試薬は、前記分析物に結合するリガンドと被覆ナノ粒子とを含み、該被覆ナノ粒子は、核と、前記核に付着した分子であって、表面増強ラマン散乱によって信号を生成することができる分子と、前記核および前記リガンドが付着した前記分子を取り囲む殻とを含む、標識試薬と、(iv)前記分析物が存在するときに前記分析物を捕捉するのに有効な結合試薬であって、前記担体の画定された検出ゾーン内に固定された結合試薬と、を備える試験装置を用意するステップと、b)前記液体試料を、前記試験装置の前記試料受取り部材と接触させるステップと、c)前記試料受取り部材に塗布された前記液体試料は、前記液体試料および前記標識試薬が、前記担体の長さに沿って移動して前記検出ゾーン内へ入るような態様で、前記標識試薬を動員することを許すステップと、d)反射率を測定することによって前記検出ゾーン内の前記標識試薬の存在を検出するステップであって、前記検出ゾーン内の前記標識試薬の検出は、前記液体試料中に分析物が存在することを指示し、前記検出ゾーン内の前記標識試薬の存在が検出されないことは、前記液体試料中に前記分析物が存在しないことを指示する、ステップと、を含むことを特徴とする方法。
請求項46
前記検出ゾーン内の前記標識試薬を検出するために、反射率読取り装置が使用されることを特徴とする請求項45に記載の方法。
請求項47
前記検出ゾーン内の前記標識試薬の検出は、視覚的に判定されることを特徴とする請求項45に記載の方法。
請求項48
前記液体試料中の分析物の存在は、定量的に判定されることを特徴とする請求項45に記載の方法。
請求項49
前記液体試料中の複数の分析物を検出することを特徴とする請求項45に記載の方法。
請求項50
前記試験装置は、少なくとも2種類の異なる標識試薬であって、前記標識試薬の前記リガンドは異なる分析物に結合する標識試薬、および前記少なくとも2種類の異なる標識試薬のそれぞれの標識試薬を検出する少なくとも2つの検出ゾーンをさらに備えることを特徴とする請求項49に記載の方法。
請求項51
液体試料中の分析物の存在の有無を判定する方法において、a)(i)試料受取り部材と、(ii)前記試料受取り部材と流体連通した担体と、(iii)前記分析物が存在するときに前記分析物を捕捉するのに有効な結合試薬であって、前記担体の画定された検出ゾーン内に固定された結合試薬とを備える試験装置を用意するステップと、b)前記液体試料を、前記分析物に結合するリガンドと被覆ナノ粒子とを含む標識試薬と混合するステップであって、前記被覆ナノ粒子は、核と、前記核に付着した分子であって、表面増強ラマン散乱によって信号を生成することができる分子と、前記核および前記リガンドが付着した前記分子を取り囲む殻とを含む、ステップと、c)前記b)の混合物を、前記試験装置の前記試料受取り部材と接触させるステップと、d)前記試料受取り部材に塗布されたステップb)の混合物が、前記担体の長さに沿って移動して前記検出ゾーン内へ入ることを許すステップと、e)反射率を測定することによって前記検出ゾーン内の前記標識試薬の存在を検出するステップであって、前記検出ゾーン内の前記標識試薬の検出は、前記液体試料中に分析物が存在することを指示し、前記検出ゾーン内の前記標識試薬の存在が検出されないことは、前記液体試料中に前記分析物が存在しないことを指示する、ステップと、を含むことを特徴とする方法。
請求項52
前記検出ゾーン内の前記標識試薬を検出するために、反射率読取り装置が使用されることを特徴とする請求項51に記載の方法。
請求項53
前記検出ゾーン内の前記標識試薬の検出は、視覚的に判定されることを特徴とする請求項51に記載の方法。
請求項54
前記液体試料中の分析物の存在は、定量的に判定されることを特徴とする請求項51に記載の方法。
請求項55
前記液体試料中の複数の分析物を検出することを特徴とする請求項51に記載の方法。
請求項56
前記試験装置は、少なくとも2種類の異なる標識試薬であって、前記標識試薬の前記リガンドは異なる分析物に結合する標識試薬、および前記少なくとも2種類の異なる標識試薬のそれぞれの標識試薬を検出する少なくとも2つの検出ゾーンをさらに備えることを特徴とする請求項55に記載の方法。
請求項57
液体試料中の分析物の存在の有無を反射率測定によって検出するフロースルー分析試験を実行するためのキットにおいて、(a)上面および下面を含む多孔質膜と、前記液体試料中に前記分析物が存在するときに前記分析物を捕捉するのに有効な結合試薬であって、前記多孔質膜の前記上面または前記下面に付着した結合試薬とを備える試験装置と、(b)前記分析物に結合するリガンドと被覆ナノ粒子とを含む標識試薬であって、該被覆ナノ粒子は、核と、前記ナノ粒子の反射率を増大させる殻とを含み、前記被覆ナノ粒子は、ラマン活性分子を含まない、標識試薬と、を備えることを特徴とするキット。
請求項58
前記少なくとも1つの分析物は、タンパク質、核酸、代謝産物、小分子、ウイルスまたは細菌であることを特徴とする請求項57に記載のキット。
請求項59
前記試験装置は、吸収性パッドをさらに備え、前記多孔質膜の前記下面と前記吸収性パッドは、物理的に接触し、かつ流体連通しており、前記結合試薬は、前記多孔質膜の前記上面に付着していることを特徴とする請求項57に記載のキット。
請求項60
前記試験装置は、前記多孔質膜のハウジングをさらに備えることを特徴とする請求項57に記載のキット。
請求項61
前記液体試料中の分析物の存在は、定量的に判定されることを特徴とする請求項57に記載のキット。
請求項62
前記試験装置は、複数の分析物を検出するように構成されていることを特徴とする請求項57に記載のキット。
請求項63
前記試験装置は、少なくとも2種類の異なる標識試薬であって、前記標識試薬の前記リガンドは、異なる分析物に結合する標識試薬、および前記少なくとも2種類の異なる標識試薬のそれぞれの標識試薬を検出する少なくとも2つの検出ゾーンをさらに備えることを特徴とする請求項62に記載のキット。
請求項64
請求項57に記載のキットの前記試験装置と、前記試験装置内の前記標識試薬の存在を検出するように構成された反射率計とを備えることを特徴とするシステム。
請求項65
液体試料中の分析物の存在の有無を、請求項57に記載のキットを使用して判定する方法において、(a)前記液体試料を、前記多孔質膜の前記上面と接触させるステップと、(b)前記液体試料中に前記分析物が存在するときに前記分析物の少なくとも一部が前記結合試薬に結合するように、前記液体試料が前記多孔質膜を通過することを許すステップと、(c)前記標識試薬を、前記多孔質膜の前記上面と接触させるステップと、(d)前記標識試薬の少なくとも一部が前記分析物に結合するように、前記標識試薬が前記多孔質膜を通過することを許すステップと、(e)反射率を測定することによって前記多孔質膜上の前記標識試薬の存在を検出するステップであって、前記多孔質膜上の前記標識試薬の検出は、前記液体試料中に前記分析物が存在することを指示し、前記多孔質膜上の前記標識試薬の存在が検出されないことは、前記液体試料中に前記分析物が存在しないことを指示する、ステップと、を含むことを特徴とする方法。
請求項66
前記多孔質膜上の前記標識試薬を検出するために、反射率読取り装置が使用されることを特徴とする請求項65に記載の方法。
請求項67
前記多孔質膜上の前記標識試薬の検出は、視覚的に判定されることを特徴とする請求項65に記載の方法。
請求項68
前記液体試料中の分析物の存在は、定量的に判定されることを特徴とする請求項65に記載の方法。
請求項69
前記液体試料中の複数の分析物を検出することを特徴とする請求項65に記載の方法。
請求項70
前記試験装置は、少なくとも2種類の異なる標識試薬であって、前記標識試薬の前記リガンドは異なる分析物に結合する標識試薬、および前記少なくとも2種類の異なる標識試薬のそれぞれの標識試薬を検出する少なくとも2つの検出ゾーンをさらに備えることを特徴とする請求項69に記載の方法。
請求項71
液体試料中の分析物の存在の有無を、請求項57に記載のキットを使用して判定する方法において、(a)前記液体試料中に前記分析物が存在するときに前記分析物が前記標識試薬に結合するように、前記液体試料を前記標識試薬と混合するステップと、(b)ステップ(a)の混合物を、前記多孔質膜の前記上面と接触させるステップと、(c)前記標識試薬に結合した前記分析物の少なくとも一部が前記結合試薬に結合するように、ステップ(a)の混合物が前記多孔質膜を通過することを許すステップと、(d)反射率を測定することによって前記多孔質膜上の前記標識試薬の存在を検出するステップであって、前記多孔質膜上の前記標識試薬の検出は、前記液体試料中に分析物が存在することを指示し、前記多孔質膜上の前記標識試薬の存在が検出されないことは、前記液体試料中に前記分析物が存在しないことを指示する、ステップと、を含むことを特徴とする方法。
請求項72
前記多孔質膜上の前記標識試薬を検出するために、反射率読取り装置が使用されることを特徴とする請求項71に記載の方法。
請求項73
前記多孔質膜上の前記標識試薬の検出は、視覚的に判定されることを特徴とする請求項71に記載の方法。
請求項74
前記液体試料中の分析物の存在は、定量的に判定されることを特徴とする請求項71に記載の方法。
請求項75
前記液体試料中の複数の分析物を検出することを特徴とする請求項71に記載の方法。
請求項76
前記試験装置は、少なくとも2種類の異なる標識試薬であって、前記標識試薬の前記リガンドは異なる分析物に結合する標識試薬、および前記少なくとも2種類の異なる標識試薬それぞれを検出する少なくとも2つの検出ゾーンをさらに備えることを特徴とする請求項75に記載の方法。
請求項77
液体試料中の分析物の存在の有無を反射率測定によって検出するフロースルー分析試験を実行するためのキットにおいて、(a)上面および下面を含む多孔質膜と、前記液体試料中に前記分析物が存在するときに前記分析物を捕捉するのに有効な結合試薬であって、前記多孔質膜の前記上面または前記下面に付着した結合試薬とを備える試験装置と、(b)前記分析物に結合するリガンドと被覆ナノ粒子とを含む標識試薬であって、前記被覆ナノ粒子は、本質的に、核と、前記ナノ粒子の反射率を増大させる殻とからなり、前記リガンドは、前記殻の表面に結合されている、標識試薬と、を備えることを特徴とするキット。
請求項78
前記分析物は、タンパク質、核酸、代謝産物、小分子、ウイルスまたは細菌であることを特徴とする請求項77に記載のキット。
請求項79
前記試験装置は、吸収性パッドをさらに備え、前記多孔質膜の前記下面と前記吸収性パッドは物理的に接触し、かつ流体連通しており、前記結合試薬は、前記多孔質膜の前記上面に付着していることを特徴とする請求項77に記載のキット。
請求項80
前記試験装置は、前記多孔質膜のハウジングをさらに備えることを特徴とする請求項77に記載のキット。
請求項81
前記液体試料中の分析物の存在は、定量的に判定されることを特徴とする請求項77に記載のキット。
請求項82
前記試験装置は、複数の分析物を検出するように構成されていることを特徴とする請求項77に記載のキット。
請求項83
前記試験装置は、少なくとも2種類の異なる標識試薬であって、前記標識試薬の前記リガンドは、異なる分析物に結合する標識試薬、および前記少なくとも2種類の異なる標識試薬それぞれを検出する少なくとも2つの検出ゾーンをさらに備えることを特徴とする請求項82に記載のキット。
請求項84
請求項77に記載のキットの前記試験装置と、前記試験装置内の前記標識試薬の存在を検出するように適合された反射率計とを備えることを特徴とするシステム。
請求項85
液体試料中の分析物の存在の有無を、請求項77に記載のキットを使用して判定する方法において、(a)前記液体試料を、前記多孔質膜の前記上面と接触させるステップと、(b)前記液体試料中に前記分析物が存在するときに前記分析物の少なくとも一部が前記結合試薬に結合するように、前記液体試料が前記多孔質膜を通過し、前記吸収性材料内へ流入することを許すステップと、(c)前記標識試薬を、前記多孔質膜の前記上面と接触させるステップと、(d)前記標識試薬の少なくとも一部が前記分析物に結合するように、前記標識試薬が前記多孔質膜を通過し、前記吸収性材料内へ流入することを許すステップと、(e)反射率を測定することによって前記多孔質膜上の前記標識試薬の存在を検出するステップであって、前記多孔質膜上の前記標識試薬の検出は、前記液体試料中に分析物が存在することを指示し、前記多孔質膜上の前記標識試薬の存在が検出されないことは、前記液体試料中に前記分析物が存在しないことを指示する、ステップと、を含むことを特徴とする方法。
請求項86
前記多孔質膜上の前記標識試薬を検出するために、反射率読取り装置が使用されることを特徴とする請求項85に記載の方法。
請求項87
前記多孔質膜上の前記標識試薬の検出は、視覚的に判定されることを特徴とする請求項85に記載の方法。
請求項88
前記液体試料中の分析物の存在は、定量的に判定されることを特徴とする請求項85に記載の方法。
請求項89
前記液体試料中の複数の分析物を検出することを特徴とする請求項85に記載の方法。
請求項90
前記試験装置は、少なくとも2種類の異なる標識試薬であって、前記標識試薬の前記リガンドは異なる分析物に結合する標識試薬、および前記少なくとも2種類の異なる標識試薬のそれぞれの標識試薬を検出する少なくとも2つの検出ゾーンをさらに備えることを特徴とする請求項89に記載の方法。
請求項91
液体試料中の分析物の存在の有無を、請求項77に記載のキットを使用して判定する方法において、(a)前記液体試料中に前記分析物が存在するときに前記分析物が前記標識試薬に結合するように、前記液体試料を前記標識試薬と混合するステップと、(b)ステップ(a)の混合物を、前記多孔質膜の前記上面と接触させるステップと、(c)前記標識試薬に結合した前記分析物の少なくとも一部が前記結合試薬に結合するように、ステップ(a)の混合物が前記多孔質膜を通過することを許すステップと、(d)反射率を測定することによって前記多孔質膜上の前記標識試薬の存在を検出するステップであって、前記多孔質膜上の前記標識試薬の検出は、前記液体試料中に分析物が存在することを指示し、前記多孔質膜上の前記標識試薬の存在が検出されないことは、前記液体試料中に前記分析物が存在しないことを指示する、ステップと、を含むことを特徴とする方法。
請求項92
前記多孔質膜上の前記標識試薬を検出するために、反射率読取り装置が使用されることを特徴とする請求項91に記載の方法。
請求項93
前記多孔質膜上の前記標識試薬の検出は、視覚的に判定されることを特徴とする請求項91に記載の方法。
請求項94
前記液体試料中の分析物の存在は、定量的に判定されることを特徴とする請求項91に記載の方法。
請求項95
前記液体試料中の複数の分析物を検出することを特徴とする請求項91に記載の方法。
請求項96
前記試験装置は、少なくとも2種類の異なる標識試薬であって、前記標識試薬の前記リガンドは異なる分析物に結合する標識試薬、および前記少なくとも2種類の異なる標識試薬のそれぞれの標識試薬を検出する少なくとも2つの検出ゾーンをさらに備えることを特徴とする請求項95に記載の方法。
請求項97
液体試料中の分析物の存在の有無を反射率測定によって検出するフロースルー分析試験を実行するためのキットにおいて、(a)上面および下面を含む多孔質膜と、前記液体試料中に前記分析物が存在するときに前記分析物を捕捉するのに有効な結合試薬であって、前記多孔質膜の前記上面または前記下面に付着した結合試薬と、を備える試験装置と、(b)前記分析物に結合するリガンドと被覆ナノ粒子とを含む標識試薬であって、前記被覆ナノ粒子は、核と、前記核に結合した分子であり、表面増強ラマン散乱によって信号を生成することができる分子と、前記核および前記分子を取り囲む殻とを含む、標識試薬と、を備えることを特徴とするキット。
請求項98
前記分析物は、タンパク質、核酸、代謝産物、小分子、ウイルスまたは細菌であることを特徴とする請求項97に記載のキット。
請求項99
前記試験装置は吸収性パッドをさらに備え、前記多孔質膜の前記下面と前記吸収性パッドは物理的に接触し、かつ流体連通しており、前記結合試薬は前記多孔質膜の前記上面に付着していることを特徴とする請求項97に記載のキット。
請求項100
前記試験装置は、前記多孔質膜のハウジングをさらに備えることを特徴とする請求項97に記載のキット。
請求項101
前記液体試料中の分析物の存在は、定量的に判定されることを特徴とする請求項97に記載のキット。
請求項102
前記試験装置は、複数の分析物を検出するように構成されていることを特徴とする請求項97に記載のキット。
請求項103
前記試験装置は、少なくとも2種類の異なる標識試薬であって、前記標識試薬の前記リガンドは異なる分析物に結合する標識試薬、および前記少なくとも2種類の異なる標識試薬のそれぞれの標識試薬を検出する少なくとも2つの検出ゾーンをさらに備えることを特徴とする請求項102に記載のキット。
請求項104
請求項97に記載のキットの前記試験装置と、前記試験装置内の前記標識試薬の存在を検出するように適合された反射率計とを備えることを特徴とするシステム。
請求項105
液体試料中の分析物の存在の有無を、請求項97に記載のキットを使用して判定する方法において、(a)前記液体試料を、前記多孔質膜の前記上面と接触させるステップと、(b)前記液体試料中に前記分析物が存在するときに前記分析物の少なくとも一部が前記結合試薬に結合するように、前記液体試料が前記多孔質膜を通過し、前記吸収性材料内へ流入することを許すステップと、(c)前記標識試薬を、前記多孔質膜の前記上面と接触させるステップと、(d)前記標識試薬の少なくとも一部が前記分析物に結合するように、前記標識試薬が前記多孔質膜を通過し、前記吸収性材料内へ流入することを許すステップと、(e)反射率を測定することによって前記多孔質膜上の前記標識試薬の存在を検出するステップであって、前記多孔質膜上の前記標識試薬の検出は、前記液体試料中に分析物が存在することを指示し、前記多孔質膜上の前記標識試薬の存在が検出されないことは、前記液体試料中に前記分析物が存在しないことを指示する、ステップと、を含むことを特徴とする方法。
請求項106
前記多孔質膜上の前記標識試薬を検出するために、反射率読取り装置が使用されることを特徴とする請求項105に記載の方法。
請求項107
前記多孔質膜上の前記標識試薬の検出は、視覚的に判定されることを特徴とする請求項105に記載の方法。
請求項108
前記液体試料中の分析物の存在は、定量的に判定されることを特徴とする請求項105に記載の方法。
請求項109
前記液体試料中の複数の分析物を検出することを特徴とする請求項105に記載の方法。
請求項110
前記試験装置は、少なくとも2種類の異なる標識試薬であって、前記標識試薬の前記リガンドは異なる分析物に結合する標識試薬、および前記少なくとも2種類の異なる標識試薬のそれぞれの標識試薬を検出する少なくとも2つの検出ゾーンをさらに備えることを特徴とする請求項109に記載の方法。
請求項111
液体試料中の分析物の存在の有無を、請求項97に記載のキットを使用して判定する方法において、(a)前記液体試料中に前記分析物が存在するときに前記分析物が前記標識試薬に結合するように、前記液体試料を前記標識試薬と混合するステップと、(b)ステップ(a)の混合物を、前記多孔質膜の前記上面と接触させるステップと、(c)前記標識試薬に結合した前記分析物の少なくとも一部が前記結合試薬に結合するように、ステップ(a)の混合物が前記多孔質膜を通過することを許すステップと、(d)反射率を測定することによって前記多孔質膜上の前記標識試薬の存在を検出するステップであって、前記多孔質膜上の前記標識試薬の検出は、前記液体試料中に分析物が存在することを指示し、前記多孔質膜上の前記標識試薬の存在が検出されないことは、前記液体試料中に前記分析物が存在しないことを指示する、ステップと、を含むことを特徴とする方法。
請求項112
前記多孔質膜上の前記標識試薬を検出するために、反射率読取り装置が使用されることを特徴とする請求項111に記載の方法。
請求項113
前記多孔質膜上の前記標識試薬の検出は、視覚的に判定されることを特徴とする請求項111に記載の方法。
請求項114
前記液体試料中の分析物の存在は、定量的に判定されることを特徴とする請求項111に記載の方法。
請求項115
前記液体試料中の複数の分析物を検出することを特徴とする請求項111に記載の方法。
請求項116
前記試験装置は、少なくとも2種類の異なる標識試薬であって、前記標識試薬の前記リガンドは異なる分析物に結合する標識試薬、および前記少なくとも2種類の異なる標識試薬のそれぞれの標識試薬を検出する少なくとも2つの検出ゾーンをさらに備えることを特徴とする請求項115に記載の方法。
类似技术:
公开号 | 公开日 | 专利标题
US20180321231A1|2018-11-08|Label-free detection of renal cancer
Devi et al.2015|Nanomaterials for early detection of cancer biomarker with special emphasis on gold nanoparticles in immunoassays/sensors
Zamborini et al.2012|Nanoparticles in measurement science
Liang et al.2012|Magnetic Fe3O4@ Au composite-enhanced surface plasmon resonance for ultrasensitive detection of magnetic nanoparticle-enriched α-fetoprotein
Liu et al.2015|Ring-oven washing technique integrated paper-based immunodevice for sensitive detection of cancer biomarker
Li et al.2010|Rapid and sensitive detection of protein biomarker using a portable fluorescence biosensor based on quantum dots and a lateral flow test strip
Tang et al.2013|Magnetic nanoparticle mediated enhancement of localized surface plasmon resonance for ultrasensitive bioanalytical assay in human blood plasma
Ament et al.2012|Single unlabeled protein detection on individual plasmonic nanoparticles
Jun et al.2007|Surface-enhanced Raman spectroscopic-encoded beads for multiplex immunoassay
Hill2015|Plasmonic biosensors
US7961329B2|2011-06-14|Sub-micron surface plasmon resonance sensor systems
JP5244312B2|2013-07-24|表面増強ラマン分光法(sers)活性複合体ナノ粒子、前記の製造の方法及び前記の使用の方法
Qian et al.2010|Electrochemiluminescence immunosensor for ultrasensitive detection of biomarker using Ru | 32+-encapsulated silica nanosphere labels
ES2584553T3|2016-09-28|Spectroscopically active surface-enhanced compound nanoparticles
Doering et al.2007|SERS as a foundation for nanoscale, optically detected biological labels
Goryacheva et al.2013|Nanosized labels for rapid immunotests
Jans et al.2012|Gold nanoparticle-enabled biological and chemical detection and analysis
CN100520366C|2009-07-29|一种表面增强拉曼光谱生物探针及其制备方法
Seydack2005|Nanoparticle labels in immunosensing using optical detection methods
US8703505B2|2014-04-22|Optical fiber probe
US7057732B2|2006-06-06|Imaging platform for nanoparticle detection applied to SPR biomolecular interaction analysis
EP0171148B1|1991-04-17|Devices for use in chemical test procedures
EP0167335B1|1991-11-27|Method of detecting binding reaction between ligand and anti-ligand
Baker et al.2009|Recent advances in microfluidic detection systems
US9599609B2|2017-03-21|Lateral flow strip assay with immobilized conjugate
同族专利:
公开号 | 公开日
CN102016585B|2017-10-10|
AU2009233755A1|2009-10-15|
CN107561270A|2018-01-09|
ES2544257T3|2015-08-28|
CA2721064C|2016-11-01|
TW200946913A|2009-11-16|
JP2017015732A|2017-01-19|
EP2271939A1|2011-01-12|
EP2952897B1|2017-03-22|
EP2952897A1|2015-12-09|
BRPI0911067A2|2015-12-29|
EP2271939B1|2015-06-17|
US20130281310A1|2013-10-24|
US20090305231A1|2009-12-10|
MX2010011176A|2011-02-24|
AU2009233755B2|2015-11-26|
ES2627190T3|2017-07-27|
CN102016585A|2011-04-13|
CA2721064A1|2009-10-15|
JP5792614B2|2015-10-14|
JP2015148629A|2015-08-20|
CN107561270B|2019-06-04|
JP6379149B2|2018-08-22|
WO2009126735A1|2009-10-15|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2012-04-06| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120405 |
2012-04-06| A621| Written request for application examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120405 |
2012-12-10| A977| Report on retrieval|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20121210 |
2012-12-19| A131| Notification of reasons for refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121218 |
2013-03-19| A601| Written request for extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20130318 |
2013-03-27| A602| Written permission of extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20130326 |
2013-04-19| A601| Written request for extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20130418 |
2013-04-26| A602| Written permission of extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20130425 |
2013-05-21| A601| Written request for extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20130520 |
2013-05-28| A602| Written permission of extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20130527 |
2013-06-19| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130618 |
2014-03-12| A131| Notification of reasons for refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140311 |
2014-06-12| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140611 |
2014-12-25| A02| Decision of refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20141224 |
2015-04-24| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150424 |
2015-05-07| A911| Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20150501 |
2015-06-29| TRDD| Decision of grant or rejection written|
2015-07-08| A01| Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150707 |
2015-08-13| A61| First payment of annual fees (during grant procedure)|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150806 |
2015-08-14| R150| Certificate of patent or registration of utility model|Ref document number: 5792614 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
2018-08-07| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
2019-08-06| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
2020-08-05| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
2021-08-02| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
[返回顶部]