小サンプル体積における光検出のための担体
专利摘要:
本発明は、サンプル・チェンバ(2)内のサンプル(1)における光検出のための担体(11)及び装置(100)に関する。担体(11)は、入力光ビーム(L1)を隣接サンプル・チェンバ(2)に屈折させ、入力光ビームからサンプル・チェンバ(2)で生じる光から出力光ビーム(L2)を集光する光学的構造(50)を備える。好ましくは、光学的構造(50)は、入力光ビームがサンプルを介して短距離にわたって透過させられる、担体(11)の表面(12)におけるグルーブを備える。光学的構造(50)は、ウェッティング検出にも使用することが可能である。 公开号:JP2011516878A 申请号:JP2011503531 申请日:2009-04-07 公开日:2011-05-26 发明作者:ハー エフェルス,トーン;イェー;ハー;ベー スフレイペン,ヨーハネス;ユー ディットマー,ウェンディ;ハー ニーウェンハイス,イェルーン;ハー;エム ネイゼン,ヤコビュス;エム ブリュルス,ドミニク;ウェー;イェー プリンス,メンノ;ペー;イェー ブルカン,ヤニック 申请人:コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ; IPC主号:G01N21-01
专利说明:
[0001] 本発明は、サンプル・チェンバ内のサンプルにおける検出のための担体及び装置に関する。更に、本発明は、磁性粒子の検出のための、前述の担体、並びに前述の装置及び方法の使用に関する。] 背景技術 [0002] 米国特許出願公開第2005/0048599A1号には、(例えば、磁気)力を加えることが可能であるように粒子で標識を付けた微生物の探測のための方法が開示されている。この方法の一実施例において、光ビームが、透明材質を介して、光界面(全内部反射させられる、光学的に密でない別の材質への、透明材質からの遷移として規定される)に向けられる。エバネッセント波として光学的に密でない材質を透過するこのビームの光は、光界面で微生物、分子及び/又は他の成分によって散乱させられ、次いで、目視のために微生物を照射するために使用されるか、又は光検出器によって検出される。] 発明が解決しようとする課題 [0003] この状況に基づき、本発明の目的は、サンプル内の光検出の手段を提供することであり、小体積(好ましくは、1μmと1000μmとの間に及ぶ体積)に検出を制限することが可能であることが望ましい。] 課題を解決するための手段 [0004] この目的は、請求項1記載の担体、請求項2記載の装置、請求項13記載の装置、及び請求項15記載の方法によって達成される。好ましい実施例は従属請求項に記載する。] [0005] 本発明による担体は、隣接サンプル・チャンバ内の(すなわち、担体の外部の空間内の)サンプルにおける光検出を意図している。この意味合いで、「検出」の語は、サンプルを備えた光の何れかの種類の相互作用を含み得る。検出は、好ましくは、ラベル粒子を備えた標的成分の質的又は量的な検出を含み得、ここで、標的成分は例えば、生体分子、錯体、細胞分画、又は細胞のような生体物質であり得る。担体は通常、特定の(特に、可視、UV、及び/又はIR)スペクトルの光の伝搬を可能にするために、透明材質(例えば、ガラス又はポリスチレン)から少なくとも部分的に作製される。これは、担体の内部から隣接外部空間に(すなわち、サンプル・チェンバに)、構造に当たる入力光ビームを屈折させることが可能な光学的構造をその表面上に備える。更に、上記光学的構造は、外部空間から(すなわち、サンプル・チェンバから)、それに当たる出力光ビーム(入力光ビームから生じている光を含む)を集光することができる。出力光ビームのこの集光は、入力光ビームの屈折に対して同時に(すなわち、同じ動作条件下で)可能である。入力光ビームの光子は、出力光ビームに直接渡り得る。しかし、入力光ビームの光子は、出力光ビームに寄与する前に、例えば、吸収及び再放出、誘導放出、又は、散乱により、何らかのやり方で変換され得る。] [0006] 光界面における光の2倍の屈折により、光は、元々来た方向にリダイレクトされる、この幾何構造の主要な利点は、光の検出を、照射と同じ側から行うことが可能であるという点、すなわち、光の検出が、担体の最上部に配置された何れの構造(例えば、サンプル流体自体の有限の厚さ、又は、担体基質にわたる流体フローを制御するために必要なカバー・プレート)によっても妨げられないという点である。] [0007] 検出のために、2倍の屈折光ビームを再集光する他に、担体基質の上の浅い体積の励起にのみ、光学的構造を使用し、屈折光ビーム以外の方向において他の検出手段(例えば、例として、基質の最下部から、又は最上部側から、担体基質に対して垂直の方向をみる顕微鏡を使用して、光学的構造を使用して励起される探測体積から生じている散乱光又は光輝性光の暗視野検出を使用して)により、検出を行うことが同様に十分可能である。] [0008] 上記担体は、入力光を隣接サンプルに放出し、上記サンプルとのその相互作用後にその光を同時に再集光することが可能な表面構造を提供するという利点を有する。この意味合いでは、入力光を実際にサンプル・チャンバに(放出し、)屈折させ、本願特許請求の範囲記載の担体基質の実際の屈折性幾何構造に応じて任意の距離にわたって伝搬し得る。したがって、光ビームの全内部反射中に生成され、数十ナノメータ程度の非常に短い距離にわたって指数関数的に壊変するエバネッセント波よりも大きな体積を包含し得る。放出される光ビームによって探測される体積は、しかしながら、なお、顕微鏡スケ—ルである。入力光の再集光は表面構造自体において行われるからである。] [0009] 操作又は探測体積の厳密な高さは、この体積に埋め込まれる粒子の寸法に依存する。本発明は、特に、表面に生化学的に結合された分子又は粒子の単層のみを探測することを可能にする。そういうものとして、探測体積の高さは、探測する必要がある粒子の直径程度である。より高い探測体積は、表面に生化学的に結合されていない、光学的に密でない媒質に存在している粒子の望ましくない検出につながる。しかし、(例えば、磁気)洗浄工程による検出前に非結合粒子が除去された場合に、より高い探測体積が可能になる。] [0010] 本発明は更に、サンプル・チェンバ内のサンプルにおける光検出のための装置に関する。上記装置は、 a)上述した種類の(すなわち、隣接サンプル・チェンバに入力光ビームを屈折させることが可能な光学的構造をその表面上に備えた)担体。] [0011] b)担体の光学的構造に向けて担体を介して入力光ビームを放出するための光源。光源は、例えば、入力光ビームを成形し、配向させるための特定の光学系を任意的に備える、レーザ又は発光ダイオード(LED)であり得る。] [0012] 装置は、不可欠な構成部分として、上記種類の担体を含む。したがって、マイクロエレクトロニック・センサ装置の詳細及び利点に関する更なる情報については、この担体の説明を参照されたい。] [0013] 本発明の利点が、(例えば生化学反応が起こり得る)界面近くの、サンプルの限定された小体積の調査のための手段を提供することであるということは既に述べている。好ましい実施例では、担体上の光学的構造により、出力光ビームとして集光される光は、担体の外部空間を介して(すなわち、サンプル・チェンバを介して)、1000μm未満の距離を進み、好ましくは、100μm未満の距離を進み、最も好ましくは、10μm未満の距離を進む。よって、出力光ビームは、通常、光学的構造に隣接するマイクロリットルの特定の分数という小体積において生じる事象についての情報を含む。探測体積の好ましい高さは、探測されている粒子(分子、巨視的なラベル)に依存する。(100…2000nmという通常の直径を備えた磁気ビーズ又は蛍光磁気ビーズなどの)巨視的な検出ラベルの場合、探測体積の高さは通常、探測された粒子の直径の1倍乃至10倍である。] [0014] 本発明の好ましい実施例では、キャリアの光学的構造は、少なくとも1つのファセット(以下、「励起ファセット」と呼ぶ。これを経て、入力光ビームの光を隣接サンプル・チェンバに放出することが可能である)、及び、対応する少なくとも1つのファセット(以下、「集光ファセット」と呼ぶ。これを経て、(サンプル・チェンバを介して、擾乱されない状態で伝搬することが可能である限り、)放出光を再集光することが可能である。この設計では、励起ファセットと集光ファセットとの間の空間は、入力光ビームによって探測される体積を構成する。この体積において生じる吸収又は散乱のような処理は、集光ファセットで再集光することが可能な入力光ビームの光の量及び/又はスペクトルに影響を及ぼす。上記量/スペクトルはしたがって、前述の事象、及びそれをもたらす物質についての情報を含む。(例えば、担体に対して垂直の方向における暗視野検出を使用した)別の構成では、散乱光及び/又は蛍光光は、励起ファセット及び集光ファセットを使用して探測体積から集光することができる。] [0015] 出力光ビームは任意的には、入力光ビームにより、サンプル・チェンバ内のサンプルにおいて刺激されたホトルミネセンス(すなわち、蛍光及び/又はリン光)からの光を含み得る。この場合、光学的構造は、好ましくは、サンプル・チェンバの限定された(小さい)サブ体積のみが入力光ビームによって励起され、かつ/又は、前述の限定された体積からのホトルミネセンス光のみが出力光ビームに集光されるように設計される。出力光ビームは任意的には、入力光ビームから直接生じる更なる光を含み得る。] [0016] 所望の特徴を備えた光学的構造は、別々のいくつかのやり方で設計することが可能である。好ましい実施例では、光学的構造は、担体の表面における少なくとも1つのホール又はグルーブを含む(担体の材質はこの領域において透明である)。ホール又はグルーブにより、前述の光学的構造を表す代わりに、当然、対応する頂、隆起等により、それを同様に特徴付けることが可能である。入力光ビームによって照射されるホール/グルーブの表面の一部は、入力光が隣接サンプル・チャンバに屈折させられる励起ファセットとしてふるまう。ホール/グルーブの残留表面は通常、サンプル・チェンバにおいて生じる光が集光される集光ファセットとしてふるまう。サンプル・チェンバを介した入力光ビームの透過が観測される場合、集光ファセットは通常、励起ファセットの反対側に配置される。光学的構造のこの設計では、これは通常、入力光ビームによって操作されるホール内又はグルーブ内の体積になる。この体積のサイズは、ホール/グルーブの対応する寸法を選ぶことによって適合させることが可能である。ホール/グルーブは特に、三角形状又は台形状のプリズムに似た構造であり得る。] [0017] 前述のホール又はグルーブは好ましくは、約0.01μmと1000μmとの間の深度、好ましくは、0.1μmと2μmとの間の深度を有する。前述の寸法は例えば、磁気的に相互作用するビーズの調査に適している。多くの場合、標的成分に標識を付け、磁力による操作を可能にするバイオセンサにおいて使用されるからである。] [0018] 担体の表面におけるホール又はグルーブは好ましくは、反対方向に傾斜し、対向する2つのファセットを備えた断面を有する。前述の断面は、特に、三角形状又は台形状の断面によって実現することができる。ファセットの一方によって放出される光は次いで、対向するファセットによって再集光することが可能である。] [0019] 上記実施例は、単一のホール又はグルーブのみが存在している場合を含むが、光学的構造は、好ましくは、正則又は非正則のパターンに配置された複数の前述のホール又はグルーブを有する。単一のホール/グルーブの寸法により、その場合、担体の表面に対して垂直の方向における、光学的に操作されたサンプル体積の範囲が定められる一方、ホール/グルーブ全てのパターンのサイズは、担体表面に対して平行の方向におけるこのサンプル体積の範囲が定められる。更に、ホール/グルーブが全て、同じ形状を有するということ、又は別々の形状を有するということが考えられる。後者の場合には、(例えば、グルーブ・ファセットの傾斜によって表される)形状は担体の表面に沿った1つ又は2つの方向において連続して変動し、よって、表面上の光学的条件の擬似連続体をもたらす。] [0020] 担体は任意的には、上述の光学的構造を有する孤立した複数の調査領域を備えた接触表面を含み得る。光学的構造を備えたサンプルにおける検出はその場合、別個のいくつかの調査領域において同時に行われ得る。] [0021] 本発明の更なる展開では、光学的構造は、サンプルの標的成分の結合部位で被覆される。前述の結合部位は例えば、サンプル内の特定の分子に特に結合する生体分子であり得る。] [0022] 本発明の好ましい実施例では、装置は、サンプル・チェンバ内で磁界を発生させるための磁界発生器を含む。前述の磁界により、磁性粒子(例えば、ビーズ)に対して力を加え、所望のやり方で移動させることが可能である。発生した磁界は特に、所定のやり方で(例えば、サンプル・チャンバ内に回転磁界をもたらすように)一時的に変調することができる。非球形状の特性を備えた磁性粒子は、変調された磁界に対応して移動する(例えば、回転する)。これは、センサ信号の特徴的な変調として検出することが可能である。] [0023] 本発明の別の実施例では、前述の磁界は、担体の表面に対して実質的に平行であり得る。多くの場合、外部磁界の影響下で形成される複数の磁性粒子の連鎖又は柱は、次いで、担体の表面に対して平行に配向される。このようにして、担体表面に結合された単一の磁性粒子の信号は、上述の連鎖においてそれに磁気的に連結された更なる磁性粒子によって拡充され得る。特に、低濃度の結合磁気粒子の場合、この処理はかなり、検出の感度を増加させ得る。] [0024] 隣接サンプル・チェンバに入力光ビームを屈折させるための光学的構造の影響は、適切な光学的条件が示現する(すなわち、担体及び隣接サンプルの屈折率、並びに、入力光ビームの入射角が、屈折が生じ得る適切な範囲内にある)ことを必要とする。担体の屈折率及び入射角は、装置の設計によって決定することが可能である。しかし、サンプルの屈折率は、操作されるサンプル材質に応じて装置の適用において変動する。サンプル材質の屈折率に対する、装置の挙動の結果として生じる依存性を駆使して、サンプル・チェンバにおける材質についての情報を得ることが可能である。この目的で、 a)サンプル・チャンバが、特定の第1の間隔内にある屈折率を備えた媒質を有する場合、(上述の実施例において仮定されるように)入力光ビームの少なくとも一部分がサンプル・チャンバに屈折させられ、 b)(第1の間隔と別の)第2の間隔内にある屈折率を備えた媒質をサンプル・チャンバが備える場合に、入力光ビームの上記部分が、サンプル・チャンバに屈折させられないが、光学的構造によって全内部反射させられるように、 (主に、担体の屈折率、及び屈折のファセットに対して垂直な表面に対する入力光ビームの入射角を選択することにより、)装置を設計することが可能である。] [0025] 前述の条件a)及びb)は、完全な光学的構造について、又は光学的構造の特定の部分領域において、若しくは特定の位置のみで示現し得る。] [0026] 入力光ビームに対して観測される影響(すなわち、サンプル・チャンバへのその屈折、又はその全内部反射)は、サンプル・チェンバにおける材質の屈折率に関する結論(すなわち、材質自体に関する結論)を可能にする。] [0027] この手法の特に重要な適用例は、接触表面及び光学的構造が、液体サンプルにより、適切に接触されている場合、又は、乾いている場合(すなわち、サンプル・チェンバ全体を満たしている空気、又は接触表面に対するサンプルの接触を妨げている気泡と接触している場合)に区別が行われるウェッティング検出の適用例である。更に、このウェティング・センサは、例えば、粘性、温度等についての情報を与えることが可能な、測定体積/チェンバの充填速度に関する情報を与えることが可能である。] [0028] 装置は、任意的には、入力光ビームから生じる光の特徴的パラメータ(特に、出力光ビームの特徴的パラメータ)を検出するための光検出器を更に備え得る。光検出器は、特定のスペクトルの光を検出することが可能な何れかの適切なセンサ又は複数のセンサ(例えば、1D又は2Dの検出器アレイ、単一スポット又は複数スポットのフォトダイオード、フォトレジスタ、フォトセル、CCD若しくはCMOSチップ、又は光電子倍増管)を備え得る。光検出器によって検出される光は特に、(例えば、光学的構造において全内部反射させられていることが理由で)サンプル・チェンバに入ることが全くなかった入力光であり得る。これは、屈折によってサンプル・チェンバに入ったが、光学的構造によって再集光されなかった入力光であり得る。これは、その後、担体を通って伝搬したか又はしなかった、サンプル・チェンバにおける入力光ビームによって励起されたホトルミネセンス(すなわち、蛍光及び/又はリン光)の光であり得る。あるいは、これは、(定義により)入力光ビームから生じており、光学的構造によって集光されている出力光ビームの光であり得る。更に、検出された特徴的パラメータは、特に、出力光ビームの強度プロファイルの画像又は強度であり得る。] [0029] 光検出器によって求められる特徴的パラメータは、特に、(例えば、特定の断面内の光ビームの強度として表される、)検出された光の量を含み得る。特徴的パラメータの別の重要な例は、検出された光の伝搬方向である。更に別の例は、入力光ビームに対する、異なる光学的効果を備えた領域(例えば、「通常の」反射の領域と全内部反射が生じる領域)を分離する光学的構造上の境界である。] [0030] 担体の光学的構造は、(例えば、同一のグルーブ又はホールの正則の周期的パターンによって実現される)空間的に均質の光学的特性を有し得る。しかし、更に、局所的に変動する光学的特性(例えば、構造を構成するグルーブ/ホールの変動する形状(傾斜、深度、ピッチ等))を有し得る。特性は、特に、入射入力光ビームの全内部反射に関係し得る。この場合、「通常の」反射の領域と、全内部反射が生じる光学的構造上の領域を分ける境界は、サンプル・チェンバ内の異なる屈折率を備えた媒質に対して別々の経路を有する。したがって、境界は、上記媒質の屈折率についての情報を暗黙的に与える。] [0031] 光検出器は任意的には、担体によって屈折させられ、かつ/又は反射させられた回数において異なる出力光ビームの成分を別個に検出するよう適合され得る。出力光ビームは、例えば、光学的構造によって集光された後に界面との、(担体を離れる際の考えられる屈折以外の)、更なる相互作用なしで担体を通って伝搬した一次成分を含み得、更に、上記構造による、その集光後に光学的構造によって全内部反射させられた光の二次成分を含み得る。出力光ビームの前述の成分の特徴的パラメータは、通常、サンプル・チェンバにおける条件についての情報(例えば、サンプルの屈折率)を含む。出力光ビームの別々の成分を別個に検出することができるために、光検出器は、物理的に別個のサブユニット(例えば、別々の位置に配置された2つのフォトダイオード)を備え得、かつ/又は、別々の位置における測定値を捕捉するよう移動させ、よって、時間的範囲における出力光ビームの成分を分解し得る。] [0032] 光検出器を備えた実施例の更なる展開によれば、装置は、サンプル・チェンバにおける標的成分の存在及び/又は量に関し、光検出器によって供給される検出信号を評価するための評価装置を更に備える。サンプル内の粒子の濃度の増加は例えば、サンプル・チェンバへのその屈折後の入力光の散乱の増加につながり、よって、2倍屈折する出力光ビームの強度の減少につながり得る。これに対して、ホトルミネセンス物質の濃度の増加は、2倍屈折した出力光ビームにおいて観測されても、又は、担体表面に対して垂直の方向における暗視野構成において検出された光において観測されても、ホトルミネセンス光の量の増加につながる。いずれにせよ、検出された光は、関心のある標的成分の存在及び量についての情報を収容する。] [0033] 光検出器に加えて、サンプル・チェンバにおいて存在し得る別々の2つの媒質間の区別に関し。かつ/又は、サンプル・チェンバにおける媒質の屈折率に関し、光検出器の検出信号を評価するための評価装置を更に含み得る。この手法は、サンプル・チェンバ内の媒質が、入力光ビームがサンプルに伝搬するか、及び入力光ビームがサンプルにどのようにして伝搬するかに(例えば、その色、又は特にその屈折率を介して)、影響を及ぼし、かつ、よって、結果として生じる出力光ビームの特性に影響を及ぼすということに基づく。この依存性は、サンプル・チェンバにおける考えられる媒質間で(特に、ウェッティング検出器として動作する場合に空気と液体の間で)区別するために評価装置によって駆使することが可能である。サンプル・チェンバにおける媒質の多くの効果は、その屈折率に常に依存するので、この率の値を推論することを可能にする量的測定も可能になる。] [0034] 更なる局面によれば、本発明は、サンプル・チェンバに備えられるサンプルにおける磁性粒子の検出のための装置に関し、上記装置は a) サンプル・チェンバに隣接しており、磁性粒子を検出することが可能な表面を備えた担体、及び、 b) 担体の表面に対して略平行であるサンプル・チェンバにおいて磁界を発生させ、表面から引き離す磁力をサンプル・チェンバ内の磁性粒子に対して同時に加える磁界発生器 の構成部分を備える。通常、磁力は、表面から引き離される磁界の勾配によって発生する。] [0035] 上記装置は、特に、上記種類の装置であり得、すなわち、その担体は、隣接サンプル・チェンバに入力光ビームを反射することが可能であり、同時に、サンプル・チェンバから、それに当たる出力光ビームを集光することが可能である表面上の光学的構造を有し得、上記出力光ビームは入力光から生じる光を含む。更に、装置は通常、担体の表面に向けて担体を介して入力光ビームを放出する光源を備える。上記装置とのこの関係が理由で、本願の装置の詳細、利点及び修正に関する更なる情報については上記説明を参照し得る。しかし、本願の装置の他の特定の実施例も考えられる。よって、例えば、入力光ビームが、担体の(平滑な)表面において全内部反射させられて、検出可能な出力光ビームをもたらし、全内部反射を妨げる(「阻害された全内部反射」、FTIRをもたらす)ので、表面において粒子が検出される。更に、磁性粒子が、光学的、機械的、音響的、磁気的、又は何れかの他の適切な手順によって検出され得る。] [0036] 担体の表面における磁性粒子が検出される方法と無関係に、更なる局面の装置は、表面における磁性粒子が、表面から引き離す力、及び表面に対して平行である磁界にさらされるという利点を有する。よって、非結合磁性粒子を表面から除去し、関心がある結合磁性粒子のみを残し得る。これ以外に、更に、磁気カップリングにより、結合磁性粒子に付着している磁性粒子は表面に残留し得る。ここで、対応する磁性粒子の連鎖又は柱が、表面に対して平行に配列される。前述の連鎖の磁性粒子は全て、よって、検出することが可能な表面に近い体積内にある。このようにして、複数の磁性粒子は、担体の表面における(単一の)結合事象に関連付けられ、よって、相応に前述の結合事象から導き出された信号を拡充する。] [0037] 上記装置のサンプル・チェンバは多くの場合、長辺に対して平行である特定の軸方向の範囲、並びに、長辺及び短辺を備えた細長い形状を有する。これは例えば、サンプル・チェンバが、制御されたやり方で液体サンプルが流れ得る流体チャネルである場合にあてはまる。本発明の好ましい実施例によれば、前述の細長いサンプル・チェンバを備えた装置は、サンプル・チェンバの対向する長辺上に極(北及び南)が配置された少なくとも1つの磁界発生器を備える。このようにして、非常に均一の磁気的条件を、サンプル・チェンバの軸方向の範囲を備える長い領域において確立することが可能である。] [0038] 本発明は更に、分子診断、生体サンプル分析、化学サンプル分析、食品分析、及び/又はフォレンジック分析のための上述の装置及び担体の使用に関する。分子診断は例えば、標的成分に直接又は間接に付着させた磁気ビーズ又はホトルミネセンス粒子を利用して実現することができる。 本発明は、サンプル・チェンバにおける磁気粒子の検出のための方法も備える。粒子の向きに依存する測定信号が記録され、粒子の向きが、上記記録中に、変調磁界により、変調され、好ましくは、回転させられる。測定信号は特に、上記種類の装置及び担体によって行うことが可能なもののように、光学的な近表面測定から生じ得る。測定信号は磁性粒子の向きに依存し、その向きが変調されるので、測定信号も、同様な変調を含む。これは、磁性粒子から生じる測定信号部分を、他の部分からの(すなわち、「雑音」からの)部分と区別することに寄与する。] [0039] 本発明の前述及び他の局面は、後述する実施例を参照すると、明らかであり、明らかにされるであろう。前述の実施例は、例として、添付図面を援用して説明する。] 図面の簡単な説明 [0040] 本発明による担体を備えた装置を略示する図である。 図1の担体の光学的構造を示す拡大図である。 光学的構造を備えた結合部位を合成するためのいくつかの可能性を示す図である。 (a)サンプル・チャンバが空気で満たされる場合の入力光ビームの全内部反射と、(b)サンプル・チェンバへの入力光ビームの屈折、及びサンプル・チェンバが液体で満たされている場合の別々の二次ビームの生成を、図2と同様に示す図である。 ウェッジ角及び屈折率それぞれに対する種々のパラメータの依存度を示す図である。 ウェッジ角及び屈折率それぞれに対する種々のパラメータの依存度を示す図である。 ウェッジ角及び屈折率それぞれに対する種々のパラメータの依存度を示す図である。 ウェッジ角及び屈折率それぞれに対する種々のパラメータの依存度を示す図である。 ウェッジ角及び屈折率それぞれに対する種々のパラメータの依存度を示す図である。 いくつかの磁性粒子の連鎖又は柱の形成を図2の光学的構造について示す図である。 磁気洗浄及び流体洗浄それぞれが使用される場合の端点信号における差を表す測定結果を示す図である。 表面に平行に位置する磁性粒子の連鎖を伴う図1の光学的構造を示す斜視図である。 磁界発生器を更に示す、図12の線XIII−XIIIに沿った断面図である。 表面に対して平行な磁界で磁界洗浄が行われる場合及び表面に対して垂直な磁界で磁界洗浄が行われる場合それぞれについて、図13に示す機構で得られる測定結果を示す図である。 阻害された全内部反射で測定されたトロポニン・アッセイの用量反応曲線を示す図である。 細長いチャネルの対向する側部上に磁極が配置された、本発明による装置を示す概略側面図である。] 図1 図12 図13 図2 [0041] 図中の同じ参照符号は、同一又は同様の構成部分を表す。] [0042] (阻害された)全内部反射を使用することにより、反射表面に近い非常に小さな体積を、関連付けられたエバネッセント波(エバネッセント壊変長の通常の値は、10nmと500nmとの間であり、厳密な値は、表面に垂直な線に対する入射光ビームの入射角、及び周囲媒質の屈折率に依存する)によって探測することが可能である。しかし、数百ナノメートル乃至数マイクロンの直径を備えた磁気ビーズを多くのバイオアッセイが使用するということを前提とすれば、ビーズ表面の小さな部分のみが、前述のケースにおけるエバネッセント波の光場と相互作用し、それにより、比較的小さな散乱/吸収断面がもたらされる。] [0043] 光学的表面に近い浅い体積を、しかし、エバネッセント場手法(通常、100nm)と比較して、かなり(マイクロン単位で)大きな体積高さで可能にする別の手法を本願において提案している。上記手法は、好ましくは、例えば、超常磁性ビーズで、外力を使用して表面から引き離すことが可能である大きな(直径:数百ナノメートル乃至マイクロン)散乱ビーズ及び/又は吸収ビーズと組み合わせて使用される。] [0044] 図1は、本発明による、装置100を備えた前述の手法の例示的な実現手段を示す。前述の装置の中央の構成部分は、例えば、ポリスチレンのようなガラス又は透明プラスチックでできていることがあり得る担体11である。担体11は、(例えば、薬、抗体、DNA等の)検出する対象の標的成分を有するサンプル流体を備えることが可能なサンプル・チェンバ2の隣に位置する。サンプルは更に、磁性粒子(例えば、超常磁性ビーズ)を備え、前述の粒子は通常、上述の標的成分に対する標識として結合される。単純化するために、標的成分及び磁性粒子の組み合わせのみを図に示しており、以下では、「標的粒子」1と呼ぶ。磁性粒子の代わりに、他の標識粒子(例えば、帯電粒子又はホトルミネセンス粒子)も使用することが可能である。] 図1 [0045] 担体11とサンプル・チェンバ2との間の界面は、「接触表面」12と呼ばれる表面によって形成される。この接触表面12は任意的には、標的粒子を特に結合することが可能な捕捉要素(図示せず)、例えば、抗体又は蛋白質で被覆される。更に、接触表面は、「調査領域」13において、以下に説明する光学的構造50を含む。] [0046] 磁性標的粒子の操作のために、装置100は、サンプル・チェンバ2の隣接空間において、かつ、接触表面12において磁界を制御可能に発生させるための磁界発生器41(例えば、コイル及びコアを備えた電磁石)を備え得る。この磁界を利用して、標的粒子1を操作する(すなわち、磁化し、(グラジエントを備えた磁界が使用される場合、)特に、移動させることが可能である。よって、例えば、非結合標的粒子を、測定前に接触表面から引き離すよう洗浄するか、又は表面への結合を加速化させるために標的粒子1を接触表面12に引き寄せることが可能である。図は、担体より下の単一の磁気コイルを示すが、1つ又は複数の磁気コイルを他の位置に配置することも可能である。] [0047] 装置100は、「入射ウィンドウ」14を介して担体11に送信される入射光ビ—ムL1を生成する光源21を更に備える。光源21として、レーザ又はLED(特に、商用DVD(λ=658nm)レーザダイオード)を使用することが可能である。集光レンズは入射光ビームL1を平行にするために使用することができ、例えば1mm直径のピンホールを使用してビーム直径を削減することができる。一般に、好ましくは、使用される光ビームは、種々の屈折界面における光ビームの挙動が入射角に強く依存するので、(擬似)単光であり、(擬似)集光されている。] [0048] 入力光ビームL1は、担体11の接触表面12における調査領域13に当たる。ここで、光学的構造50におけるサンプル・チェンバ2に屈折させられる。光学的構造50により、サンプル・チェンバから再集光される入力光ビームの光は出力光ビームL2を構成する。] [0049] 出力光ビームL2は、担体11を介して伝搬し、別の表面(「出口ウィンドウ」15)を介してそれを離れ、光検出器31によって検出される。光検出器31は、(例えば、スペクトル全体、又はスペクトルの特定の部分におけるこの光ビームの光強度によって表される)出力光ビームL2の光の量を求める。測定されたセンサ信号は、検出器31に結合された評価及び記録モジュール32により、観測期間にわたり、評価され、任意的に監視される。更なるレンズが、任意的には、2次元CCD又はCMOS検出器であり得る検出器31上に調査領域13を撮像させるために出口ウィンドウ15と検出器31との間で使用することができる。] [0050] 前述のファセットは例えば、外部(読み取り器)光学系の一部であり得るので、担体は、必ずしも、傾斜した入口ウィンドウ14及び/又は出口ウィンドウ15を有していなくてよい。マッチング流体は例えば、廃棄可能なカートリッジに外部読み取り器から光を結合するために使用することができる。] [0051] 入力光ビームL1によって刺激されたホトルミネセンス粒子1によって放出されたホトルミネセンス光のサンプリングについても光検出器31を使用することができ、このホトルミネセンスは例えば、他の光(例えば、サンプル・チャンバにおいて散乱させられていない入力光ビームの光)から分光的に区別することができる。以下の説明は、非散乱光の測定に注力しているが、本明細書及び請求の範囲に記載した原理は、ホトルミネセンスの検出にも適用することが可能である。ホトルミネセンス又は直接散乱検出の場合、検出器31は、更に、出力光ビームL2以外の方向に(例えば、基質界面12に対して垂直の方向に)配置され得る。] [0052] 更に、サンプル・チェンバ2における非球状の物理及び/又は化学特性を備えた少なくとも1つの磁性エンティティ(例えば、粒子1及び/又は前述の粒子のクラスタ)の改善された検出のために、磁界発生器41を使用することが可能である。電磁石41は、この場合、変調された磁界(好ましくは、回転磁界)を発生させるように駆動される。この変調された磁界は、磁性エンティティの向きの変調をもたらし、これにより、エンティティの非球状の特性により、検出信号(光ビームL2)が変調される。次いで、検出信号の時間依存性を使用して少なくとも1つの磁性エンティティを検出して、種々のタイプ又はサイズの磁性エンティティ間で区別し、かつ/又は各種の生体結合間で区別することが可能である。] [0053] 前述の変調手法の利点は、検出の具体性及び感応度を向上させることが可能であるという点である。例えば、粒子の向きは、周波数fで変調され得る。その場合、検出信号は、信号処理手法を使用して検出することが可能ないくつかの周波数(例えば、2f)での対応する成分を有し得る。更に、磁性エンティティの回転周波数は、例えば、粒子内部の磁性グレインの弛緩特性により、励起周波数よりもずっと低いことがあり得る。] [0054] 非球状の物理特性の例は、z軸を中心として回転する2粒子クラスタ1’で図に示す磁性エンティティの楕円形状である。当然、他のクラスタ軸を中心とした回転も可能である。] [0055] 非球状の化学特性の例には、化学的部分で非球状に被覆された粒子である。例えば、粒子は、光学的にアクティブな部分(例えば、化学発光酵素又は基質)で非球状に被覆され得る。粒子の向きが近表面光場において変調されている間に化学発光反応がイネーブルされると、結果として生じる光信号も変調される。] [0056] 透明担体11の表面上の光学的構造50の例示的な設計を図2に更に詳細に示す。この光学的構造は、y方向に(すなわち、描画表面に対して垂直に)延びる三角形状の断面を備えたウェッジ51を含む。ウェッジ51は、x方向に正則パターンに繰り返され、それらの間に三角形状のグルーブ52が及ぶ。] 図2 [0057] 入力光ビームL1(又は、より厳密には、入力光ビームL1全体のサブビーム)が、ウェッジ51の「励起ファセット」53に担体側から当たると、サンプル・チェンバ2の隣接グルーブ52に屈折させられる。グルーブ52内では、近傍ウェッジの反対方向に傾斜した「集光ファセット」54に当たるまで、光が(接触表面12の平面に対して実質的に平行に)伝搬する。ここでは、吸収されていないか、散乱させられてないか、又は、さもなければ、サンプル・チェンバ2までの途中で失われた入力光は、出力光ビームL2に再集光される。明らかに、出力光ビームL2における光の量は、サンプル・チェンバのグルーブ52における標的粒子1の濃度に反比例する。] [0058] その結果、薄シート光が接触表面に沿って伝搬し、このシート光の厚さは、ウェッジ51のピッチ(x方向における距離)、及びウェッジ幾何構造によって求められる。設計の更なる利点は、照射及び検出を何れも、担体の非流体側で行うことが可能である。] [0059] (例えば、プラスチックでできた)担体の屈折率がn1であり、サンプル・チェンバにおける(生体)流体の屈折率がn2であり、入力光ビームL1の入射角をiとすると、(i)最大量の光が光検出器に向けてもう一度屈折させられ、(ii)最大表面積が、最適な結合統計(生化学)を有するために、「反射させられた」光ビームによって探測されるようにウェッジ幾何構造を最適化することが可能である。] [0060] 対称的ウェッジ構造の場合、屈折率n2を検知する、2つのウェッジ51間のグルーブ52における屈折光線は、光界面に対して平行である。図2に規定された変数に関し、このことは、 o=α であるということを意味する。] 図2 [0061] 更に、入射入力光ビームの最大の「クリアな」アパーチャを有するために、ウェッジ構造の角度αは、入力光ビームの入射角iに等しい: i=α である。] [0062] 前述の2つの要求を屈折の法則に導入すれば、 n1・sin(i−90°+α)=n2・sin(o) により、特定の算出後、] [0063] であることが示唆される。] [0064] 屈折率n1=1.6を有するプラスチック基質、及び1.3と1.4との間のどこかにあるn2の屈折率を有する、水に似た液体の場合、最適なウェッジ角αは、約70度と74度との間に及ぶ。ウェッジのピッチpの適切な値は約10μmであり、これにより、約1.5μmのサンプル体積高さがもたらされる。] [0065] 図3は、接触表面12の別々の設計を備えたカートリッジ又は担体11の実用的な実現形態に関する上面図を示す。左下の図は、離散的なバイオキャプチャ探測領域13aを印刷技術を使用してその上に沈着させたその1つの均質のウェッジ構造50をカートリッジが備える変形を示す。代替策として、個々のバイオキャプチャ探測領域13b、13cは、(例えば、射出成形プロセスを使用して)光学的に平坦な周囲に埋め込まれた、同じピッチpをウェッジに似た構造それぞれが必ずしも有しない、ウェッジに似た別個の構造50によって画定することが可能であり、それにより、(幾何学的に)明確に画定されたキャプチャ探索領域(中央下及び右の図)がもたらされる。] 図3 [0066] 平滑な界面における阻害された全内部反射(FTIR)を使用したバイオセンサ及び/又は図1に示す種類のバイオセンサにより、高信頼度及び高精度の結果を実現するためには、対応するカートリッジのサンプル・チェンバが、(液体)サンプルで適切に充填されていることが重要である。このことは、カートリッジにわたる液体の搬送が毛細管充填に全面的に依存するように、アクティブな搬送手段が利用可能でない場合に特にあてはまる。したがって、カートリッジが適切に、かつ/又は全部、充填されているかを検出するためのウェッティング検出器を有することが望ましい。好ましくは、前述のウェッティング検出は、カートリッジとの間の配線が必要でないように非接触であり、これは、ロバスト性を増大させ、コスト削減につながる。] 図1 [0067] 上記課題に対処するために、ウェッティング検出のためのバイオセンサの光学的機構において主要反射分岐を使用することができる、カートリッジのサンプル・チェンバにおける流体の存在を検出する手法を提案し、説明する。よって、バイオアッセイを探測するために使用されるものと同じ光学系(例えば、平滑な接触表面におけるFTIRを測定する光学系、又は上記光学的構造において出力光ビームを測定する光学系)をウェッティング検出に使用することが可能である。前述の手法の中心となる考えは、(ウェッティングの場合、)ポリスチレン・水界面について、かつ、(ウェッティングがない)ポリスチレン・空気界面について、全内部反射(TIR)が生じる臨界角における差を使用するという点である。光学的屈折構造50はよって、ウェッティングがない場合、屈折界面におけるTIRが生じ、ウェッティングの場合、TIRが生じないように作製することが可能である。後者の場合、光は、ポリスチレン・水界面によって透過され、光学的構造によって(部分的に)捕捉され、カートリッジにリダイレクト(「もう一度反射」)される。光学的構造の幾何形状を慎重に調節することにより、光が担体・液体界面及び液体・担体界面で2倍に屈折させられる一種の「ミラーリング」再帰「反射器」(しかし、反射の代わりに屈折を使用する)を作製することが可能である。上記設計は、測定信号が担体上の流体の屈折率の直接尺度である、より定量的なやり方で使用することも可能である。ウェッジに似た光学的構造50は例えば、プラスチック担体基質において型押しされ得る。] [0068] 図4は、図2のものと同様な図において、より詳細に上述の概念を(一定の率で縮小拡大せずに)示す。図4a)は、サンプル・チェンバ2が乾いている(すなわち、屈折率na=1を有する空気で充填されている)状況を示す。図4b)は、屈折率nwを有する、水に似た液体でサンプル・チェンバ2が充填される状況を示す。] 図2 図4a 図4b [0069] 高屈折率n1から低屈性率n2になる、光学界面における全内部反射(TIR)の臨界角θcは、sin(θc)=n2/n1という関係によって表される。屈折率n1=1.58を有するポリスチレン担体11、及び屈折率n2=nw=1.33を有する、水に似た流体の場合、サンプル・チェンバに上記流体が充填されると、臨界角はθcw=57.3°である。しかし、サンプル・チェンバが空気で充填された場合、臨界角は、θca=39.3°になる。] [0070] 図4a)では、(励起ファセット53に対する)入力光ビームL1の入射の角度は、サンプル・チェンバ2における空気の臨界角θcaよりも大きい。したがって、表面に対して垂直な線に対して、入力光ビームL1は、入力光ビームL1とは極めて異なる角度の下で伝搬するTIR光ビームL3に光学的構造50の励起ファセット53において全内部反射させられる。] 図4a [0071] 図4b)では、サンプル・チェンバ2は、屈折率nwの、水に似た液体で充填される。この場合、TIRの臨界角は、励起ファセット53で全内部反射が生じないが、サンプル・チェンバ2への入力光ビームL1の通常の屈折が生じるようなものである。図示した状況では、その場合、別々の3つのケースを区別することが可能である。] 図4b [0072] 1. 点Aと点Bとの間で励起ファセット53を離れる入力光が、次のウェッジを越えて、光ビームL1’としてサンプルに進む。添字「(n2)」を備えた矢印で示すように、この光ビームL1’の(水平線に対する)傾斜は、屈折率n2が増加した場合、より急峻になり、それにおける光の量は、より大きくなる。] [0073] 2. 点Bと点Cとの間で励起ファセット53を離れる入力光が、近傍ウェッジの集光ファセット54の点B’と点C’との間で集光される。次いで、このウェッジの励起ファセットの点B’と点C’’との間で全内部反射され、総出力光の二次成分L2’として担体11を離れる。屈折率n2が増加した場合、この二次成分L2’の傾斜は急峻になり、その光量は高くなる。] [0074] 3. 点Cと点Dとの間で励起ファセット53を離れる入力光が、近傍ウェッジの集光ファセット54の点Cと点Dとの間で集光される。次いで、全出力光の一次成分L2として担体11を介して、光学的構造50との更なる干渉なしで伝搬する。この一次成分L2の傾斜は、より急峻でなくなり(より水平になり)、その光の量は、増加する屈折率n2とともに減少する。] [0075] ウェッティングの場合、光の一部のみが、担体11にもう一度、屈折させられ、それにより、明らかに100%未満の後方「反射」効率がもたらされるということを図は示している。一次出力光ビームL2及び/又は二次出力光ビームL2’をウェッティング信号として使用することが可能である。] [0076] 図に示していないのは、入射角iがウェッジ角度αと異なり、光の一部が、光学的構造の立ち上がりエッジによって覆い隠される状況である。この光は流体に伝搬するか、又は、わずかにオフセットされた入射角の下で表面ADに当たり、内部反射される。] [0077] ウェッティング検出の上述の手法は、図1の装置100のように動作するバイオセンサで使用することが可能である。しかし、調査領域において平滑な表面を有するバイオセンサの別の設計において施すことも可能である、前述のバイオセンサでは、阻害された全内部反射(FTIR)は接触表面において生じ得、阻害の程度は、調査領域における標的成分の結合の尺度である。] 図1 [0078] 前述のFTIRバイオセンサの通常の実現手段では、接触表面に対する垂直線に対する入力光ビームの入射角は70度(すなわち、充填されたカートリッジ及び空きのカートリッジの臨界角よりも十分大きい)に設定される。FTIR原理は、結合された標的粒子における光の散乱及び/又は吸収による、主なTIR反射ビームの強度の減少を監視する工程を含む、よって、検出分岐の角度は、表面に対する垂直線に対して70度の角度を形成する。前述の幾何構造を前提とすれば、全内部反射は、ウェッティング条件にかかわらず生じる。] [0079] しかし、図4のもののような光学的構造50を(好ましくは、FTIRバイオアッセイ探索領域の隣又は近傍の)担体に備えることにより、ウェッティング条件の場合にのみ、主光検出器(例えば、CCDセンサ)に向けて光が「反射させられる」状況を得ることが可能である(図4bのビームL2、L2‘)。ウェッティングがない条件下では、全内部反射は、主FTIRビームとは実質的に異なる方向に生じ(図4aのビームL3)、主光方向に向けて反射させられる光はない。] 図4a 図4b [0080] 例えば、入力光ビームL1と接触表面に対する垂直線との間の角度i、及びウェッジ角αが70度に等しい場合、入力光ビームL1は、励起ファセット53に対して50度の角度を形成する。これは、2つの臨界角θca=39.3度とθcw=57.3度との間のどこかである。ウェッティングが生じない場合(図4a)には、(検出光学系の限定された集光NAにより)FTIR光検出器が光を何ら観測しないような方向における光ビームL3として全内部反射させられ、それにより、ゼロ(暗)信号がもたらされる。ウェッティングが生じる場合、入力光ビームL1が流体に透過させられ、透過させられる光線の一部は、もう一度、光学的屈折構造の立ち上がりエッジで屈折させられる(図4b)。] 図4a 図4b [0081] 特定の屈折率n1及びn2の場合、幾何構造は、入力光ビームL1の入射角iが、出力光ビームの一次成分L2の出射角eにちょうど等しい(図2に関する考慮点)ように選ぶことが可能であり、それにより、レトロ反射器の動作原理がまねられ、FTIR光検出器の信号増加(輝度)がもたらされる。ポリスチレン担体・水界面を備えた通常の構成の場合、これは74度のウェッジ角αをもたらす。] 図2 [0082] 上記種類の光学的構造50を備えた担体は例えば、ポリスチレン・カートリッジを生成するために射出成形プロセスにおいて使用されるNiPインサート、又はアルミニウムを利用して製造することが可能である。必要な構造は、3dフォーカスされたイオン・ビーム(FIB)ミリングにより、又はダイアモンド・ミリング・プロセスにより、インサートにおいて形成することができる。] [0083] 何れかの選ばれた方向下で検出器に向けて屈折させられる一次出力光ビームL2における光の量は、ウェッジ構造50の適切な設計によって最適化することが可能である。図5のグラフは、i=70度の入射角、及び水に対するポリスチレンを備えたウェッティング構造のシミュレーションの結果を示し、ウェッジ角αは65度乃至75度の間で変動する(垂直軸:正規化された主反射強度I(L2))。図6は、一次出力光ビ—ムL2の対応する出射角eを示す。] 図5 図6 [0084] 上述のウェッティング・センサは、臨界角に近い入射角を使用するので、屈折角は、屈折率における変動に対する感応度が非常に高い。よって、センサは、屈折率センサとしても使用することが可能である。図7乃至図9は、水に似た液体の屈折率n2を1.3から1.4に変動させたシミュレーションの結果を示す。いくつかの数量、例えば、 一次出力光ビームL2の強度I(L2)(図7、垂直軸上の正規化された単位)、 (例えば、位置感応性ダイオードを使用した)一次出力光ビームL2の「反射」の角度e(図8)、 一次出力光ビームL2及び二次出力光ビームL2’の強度の比I(L2)/I(L2‘)(図9) は、測定された信号から屈折率n2を抽出するために使用することが可能である。] 図7 図8 図9 [0085] 別の実施例では、光学的構造50は、構造の傾斜角(及び、よって、グルーブのピッチ)が、そのx位置の関数として(すなわち、表面に沿って)線形に増加させられ/減少させられる傾斜した構造の正則のアレイを含み得る。構造が次いで、2D検出器又は行アレイに撮像されると、光検出におけるカットオフが、全内部反射が生じる位置で生じる。光学的構造50の幾何構造及び担体の屈折率n1を前提とすれば、このカットオフの位置(mm単位、又は検出器画素単位)は、サンプル・チェンバにおける媒質の屈折率n2の直接の尺度である。] [0086] 低い分析物濃度を検出することができるためには、単一の結合事象に対して、できるだけ多くの信号を得ることが重要である。以下では、単一の結合事象に対して、より多くの磁性標的粒子(ビーズ)をどのようにして検出することが可能であるかに関する手法を説明する。要約すれば、このことは、センサ表面に対して垂直の磁界線を備えた磁界が検出中に施される場合に実現することが可能であり、2つ以上のビーズ直径の探測深度を有する検出手法が使用される。あるいは、センサ表面に対して平行の磁界線を備えた磁界を使用することが可能であり、その場合、何れかの表面感応性検出手法を使用することが可能である。] [0087] 図10は、図1及び図2の光学的構造50による検出について、前述の概念を例示的に示す。磁性標的粒子1を使用する主な利点の1つは、磁気駆動によって可能なバイオアッセイを行うために必要な時間における減少である。通常の手順では、磁性粒子がセンサ表面12に駆動され、表面に結合する粒子の数は、分析物の濃度に依存する。この結合工程後、磁気洗浄工程が、通常、センサ表面から非結合粒子を除去するよう組み入れられる。結合粒子は次いで、表面に近い粒子に対してのみ感応度が高い手法を使用して検出される。] 図1 図10 図2 [0088] 非常に低い分析物濃度の検出の場合、非常に少ないビーズのみがセンサ表面上に残る。したがって、単一の結合事象の場合、できる限り大きな信号を有することが望ましい。ビーズ毎の信号を増加させようとする代わりに、本願提案の手法は、単一の結合事象について、より多くのビーズ1を得ることを目的としている。これは、(高い局所磁場勾配により、)近傍ビーズによって発生する磁力は、洗浄磁石によって発生する磁力よりもずっと強い。(通常の)単一のコイルが、磁気洗浄に使用された場合、上部磁石42に向けられた小さな柱1’がしたがって、磁石に向けてビーズ全てを移動させる代わりに、結合ビーズから形成される。] [0089] 阻害された全内部反射(FTIR)検出を使用したバイオセンサ機構では、柱1’における更なるビーズは検出することが可能でない。エバネッセント場は通常、100nm程度の深度を有し、ビーズ直径は通常、500nm程度である。しかし、表面構造50による、上記2つの屈折検出(DRD)を使用すれば、探測深度は、柱1’における前述の更なるビーズを検出し、その結果、信号の増幅をもたらすよう増加させることが可能である。] [0090] 信号Sのこの増幅は、図11からも明らかであり、磁気洗浄工程(MW)で終わるトロポニン・サンドイッチ・アッセイの通常の測定に、流体洗浄工程(FW)が続く。阻害された全内部反射(FTIR)及び複屈折検出(DRD)それぞれを使用した測定に対応する2つの曲線を示す。磁気洗浄MWの間、ビーズは図10に表すような柱を形成し、DRD手法における更なる信号をもたらす。しかし、流体洗浄FWの間、前述の更なるビーズは除去され、表面に結合されたビーズのみが残留し、それにより、信号の低減がもたらされる。この特定の例における信号増幅度は1.3である。すなわち、ビーズ毎に、30%多い信号が得られる。] 図10 図11 [0091] 駆動プロトコル及びDRD構造を最適にすることにより、なお高い増幅度が可能である。例えば、深度がより高い構造(すなわち、2μmよりも深いグルーブ)は、より多いビーズ(長い柱)の検出を可能にする。更に、駆動プロトコルは、表面に近いビーズの数を最大にするよう最適化することが可能である。] [0092] 図12は、垂直でなく、表面に対して平行にビーズ連鎖1’を整列させることにより、信号振幅を増加させるための別の手法を示す。これを実現するための1つのやり方には、図13(一定の縮尺で拡大縮小していない)に示すように、上部磁石42として馬蹄形状の機構を使用するということがある。磁石の先端が、反対の極性(北N/南S)を有する場合、磁界線Bは、両方の先端間で、センサ表面12に対して実質的に平行に通り、一連のビーズ1’はこの方向に整列する。] 図12 図13 [0093] 図14は、DRD構造上の垂直に配向された一連のビーズと、平行に配向された一連のビーズとの間の信号変動における差を示す。DRD構造に印刷された抗体にビーズが結合されたアッセイの後、上部の馬蹄磁石42が、洗浄工程MW_parとして北・南構成において使用された。この工程の間、磁界線が表面に対して平行に配向されるが、磁場勾配▽Bは、大部分のビーズが、(図12及び図13に示すように)上方に移動させられることを確実にする。この最初の洗浄工程後、上部の馬蹄磁石42は、磁界線がセンサ表面に対して垂直に配向される北・北の構成において使用される(添字MW_ort)。これにより、信号における大きな低減がもたらされる。DRD構造に沿って最初に配向されたビーズの一部は次いで、構造から外に向けて指し示される列に整列させられる。] 図12 図13 図14 [0094] 前述の手法では、複数のビーズが、センサ表面に対して平行に、かつセンサ表面近くに整列するので、前述の更なるビーズはDRDによって検出することが可能でないのみならず、他の表面検出手法(例えば、FTIR検出)によっても検出することが可能である。図15は、上部の馬蹄磁石を使用してFTIRによって測定される、トロポニン・アッセイの用量反応曲線を示す(垂直軸:相対単位における信号S、水平軸:トロポニン濃度c)。測定毎に、信号Sが、平行な磁界線(MW_par)又は垂直な磁界線(MW ort。単一の上部コイルによる通常の洗浄上と同様)による、磁気洗浄工程を使用して求められる。検出の間、一連の磁気ビーズはよって、表面に対して平行に(上の曲線)、又は表面に対して垂直に(下の曲線)配向される。図から分かるように、並列磁気信号増幅は、垂直の検出と比較して、信号における3倍の増加をもたらす。破線が近寄っている実線の水平線は、0pMトロポニンの場合の測定値を示す。] 図15 [0095] 図16は、細長い形状を有するサンプル・チェンバ2との組み合わせに特に適した、本発明の実施例による装置100(一定の縮尺で拡大縮小していない)を概略側面図で示す。図示した例では、細長い形状は、流体サンプルがx方向(矢印)に流れ得る流体チャネルであることによる。サンプル・チェンバ2は、例えば、光学的な手法又は他の手法により、標的粒子を検出することが可能な下部表面12を含む。] 図16 [0096] 図示した設計の不可欠な局面は、サンプル・チェンバ2の対向する長辺に極N及びSが配置された少なくとも1つの磁界発生器42、43である。このようにして、結果として生じる磁界Bは、大領域内で、最も正則(すなわち、平行)であるということが保証され得る。] [0097] 図は特に、馬蹄磁石として設計された下部の磁石43及び上部の磁石42を示し、それらの極をつなぐ弓が、サンプル・チェンバ2の下及び上に延びる。両方の磁石が、サンプル・チェンバ内の表面12に対して実質的に平行な磁界を発生させるが、前述の磁界の勾配は、逆方向を有する。特に、下部の磁石43は、磁性粒子を表面12に引き寄せる磁界を生成する一方、上部の磁石42の勾配は、表面12から磁性粒子を引き離す。] [0098] 本発明は特定の実施例を参照して上述したが、種々の修正及び拡張が考えられる。例えば、 分子標的は多くの場合、より大きな部分(例えば、細胞、ウイルス、細胞又はウイルスの分画、組織抽出物等)の存在及び/又は濃度を定める。] [0099] 分子分析に加えて、より大きな部分(例えば、細胞、ウイルス、細胞やウイルスの分画や、組織抽出物等)を、本発明による磁気センサ・デバイスによって検出することが可能である。] [0100] 検出は、センサ表面に対する、センサ素子の走査の有無に係わらず、行うことが可能である。] [0101] 測定データは、端点の測定として得ることが可能であり、信号を動力学的に又は断続的に記録することによって得ることが可能である。] [0102] 標識としての役目を担う粒子は、検出方法によって直接検出することが可能である。更に、粒子は検出前に更に処理することが可能である。更なる処理の例には、材料が追加されるか、又は、標識の(生)化学的特性又は物理的特性が、検出を容易にするよう修正されるということがある。] [0103] 本願の装置及び方法は、いくつかの生化学アッセイ・タイプ(例えば、結合/非結合アッセイ、サンドイッチ・アッセイ、競合アッセイ、置換アッセイ、酵素アッセイ、クラスタ・アッセイ等)に使用することが可能である。特に、磁気駆動による高速アッセイ、及びDNA検出に適している。大規模なマルチプレクシングが容易に可能であり、別々のオリゴのスポッティングを基質上のインクジェット印刷によって行うことが可能であるからである。] [0104] 装置及び方法は、センサ多重化(すなわち、別々のセンサ及びセンサ表面の並列的な使用)、ラベル多重化(すなわち、各種ラベルの並列的な使用)、並びに、チェンバ多重化(すなわち、別々の反応チェンバの並列的な使用)に適している。] [0105] 装置及び方法は、小サンプル体積用に、迅速で、ロバストで、かつ使用が容易なポイントオブケア・バイオセンサとして使用することが可能である。反応チェンバは、1つ又は複数の磁場発生手段及び1つ又は複数の検出手段を含むコンパクトな読み出し器とともに使用される対象の処分可能な品目であり得る。更に、本発明の装置、方法及びシステムを、自動化された高スループット検査において使用することが可能である。この場合、反応チェンバは例えば、自動化された計測器に収まるウェル・プレート又はキュベットである。] [0106] ナノ粒子とは、3nm以上5000nm以下(好ましくは、10nm以上3000nm。より好ましくは、50nm以上1000nm以下)に及ぶ少なくとも1つの寸法を有する粒子を意味する。] 実施例 [0107] 最後に、本願では、「comprising」の語は、他の構成要素又は構成工程を排除せず、「a」又は「an」は複数形を排除せず、単一のプロセッサや他の装置はいくつかの手段の機能を満たし得る。本発明は、新しい特徴的構成全て及び特徴的構成の組合せ全てにおいて存在している。更に、特許請求の範囲における参照符号は、当該範囲を限定するものと解されるべきでない。]
权利要求:
請求項1 隣接サンプル・チェンバ内のサンプルにおける光検出のための担体であって、前記担体は、前記隣接サンプル・チェンバに入力光ビームを屈折させることが可能であり、同時に、前記サンプル・チェンバからそれに当たる出力光ビームを集光することが可能な光学的構造をその表面上に備え、前記出力光ビームは前記入力光ビームから生じる光を含む担体。 請求項2 サンプル・チェンバ内のサンプルにおける光検出のための装置であって、a)入力光ビームを隣接サンプル・チェンバに屈折させることが可能であり、前記サンプル・チェンバからそれに当たる出力光ビームを同時に集光することが可能な光学的構造をその表面上に備えた担体であって、前記出力光ビームは前記入力光ビームから生じる光を含む担体と、b)前記光学的構造に向けて前記担体を介して入力光ビームを放出する光源とを備える装置。 請求項3 請求項1記載の担体、又は請求項2記載の装置であって、前記出力光ビームとして集光される光が、前記サンプル・チェンバを通って、1000μm未満進み、好ましくは100μm未満進み、最も好ましくは10μm未満進む担体又は装置。 請求項4 請求項1記載の担体又は請求項2記載の装置であって、前記光学的構造は、前記サンプル・チェンバに前記入力光ビームの光を放出することが可能な少なくとも1つの励起ファセット、及び前記放出された光を再集光させることが可能な少なくとも1つの対応する集光ファセットを備える担体又は装置。 請求項5 請求項1記載の担体又は請求項2記載の装置であって、前記出力光ビームは、前記入力光ビームにより、前記サンプル・チェンバにおいて刺激されるホトルミネセンス剤からの光を含み得る担体又は装置。 請求項6 請求項1記載の担体又は請求項2記載の装置であって、前記光学的構造は前記担体の前記表面における少なくとも1つのホール又はグルーブを備え、前記ホール又はグルーブは好ましくは、反対方向に傾斜した対向するファセットを備えた断面、特に、三角形状の断面を有する担体又は装置。 請求項7 請求項1記載の担体又は請求項2記載の装置であって、前記担体は、光学的構造を有する孤立した複数の調査領域を備えた接触表面を備える担体又は装置。 請求項8 請求項1記載の担体又は請求項2記載の装置であって、前記光学的構造は、サンプルの標的成分の結合部位を備える担体又は装置。 請求項9 請求項2記載の装置であって、前記サンプル・チェンバにおいて磁界、特に、前記担体の前記表面に対して略平行であり、変調されており、及び/又は、回転磁界である磁界を発生させる磁界発生器を備える装置。 請求項10 請求項2記載の装置であって、前記入力光ビームの少なくとも一部が、a)第1の特定の間隔内に位置している屈折率を備えた媒質を備えている場合に、前記サンプル・チャンバに屈折させられ、b)第2の特定の間隔内に位置している屈折率を備えた媒質を前記サンプル・チェンバが備えている場合に、前記サンプル・チャンバに屈折させられないが、前記光学的構造で全内部反射させられる装置。 請求項11 請求項2記載の装置であって、前記入力光ビームから生じる光の特徴的パラメータ、特に、前記出力光ビームの特徴的パラメータを検出する光検出器を備え、前記光検出器は、好ましくは、前記担体によって屈折させられ、かつ/又は反射させられた回数において異なる前記出力光ビームの成分を別個に検出するよう適合される装置。 請求項12 請求項11記載の装置であって、前記サンプル・チェンバにおける標的成分の存在、前記サンプル・チェンバにおける標的成分の存在、前記サンプル・チェンバに存在し得る別々の2つの媒質間の区別、及び/又は、前記サンプル・チェンバにおける前記媒質の前記屈折率に対して、前記光検出器の検出信号を評価する評価装置を備える装置。 請求項13 サンプル・チェンバ内に備えられるサンプルにおける磁性粒子の検出のための装置、特に請求項2記載の装置であって、a)磁性粒子を検出することが可能な前記サンプル・チェンバに隣接した表面を備えた担体と、b)前記担体の前記表面に対して略平行である磁界を前記サンプル・チェンバ内に発生させ、前記表面から引き離す磁力を前記サンプル・チェンバ内の磁性粒子に同時に加える磁界発生器とを備える装置。 請求項14 請求項2又は請求項13記載の装置であって、前記サンプル・チェンバは、長辺及び短辺を備えた細長い形状を有し、前記サンプル・チェンバの対応する長辺にその極を備えた少なくとも1つの磁界発生器を備える装置。 請求項15 サンプル・チェンバにおける磁気粒子の検出のための方法であって、粒子の向きに依存する測定信号が記録され、前記粒子の向きが、前記記録中に、磁界によって変調される方法。
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