レシオメトリックacワイヤトレーサ
专利摘要:
例えば壁面などの背後に隠れた電気配線を検出する装置および方法の実現手段を提供する。本装置および方法は、多数のセンサ信号を用いていて、これらセンサ信号は、電場または誘電体の変化を測定可能である。信号の各ペアが組み合わされ、検知された基準信号と比較される。多数のセンサが、電気配線に対する方向または勾配の判定を支援する。検出された信号を組み合わせた後、すなわちそれらの平均値を算出した後、組み合わせ信号を基準信号と比較することによって電気配線の検出を支援し、電気配線の検出がセンサと電気配線との相対的な位置関係に依存する度合いを少なくする。 公开号:JP2011516827A 申请号:JP2010549836 申请日:2009-03-04 公开日:2011-05-26 发明作者:リチャード ハリデイ、;チャールズ;イー ヘガー、 申请人:ジルコン・コーポレイションZircon Corporation; IPC主号:G01V3-00
专利说明:
[0001] 本願は、「レシオメトリックACワイヤトレーサ」と題する2008年3月6日出願の米国仮出願61/034,420(代理人整理番号ZIR006PV)に基づき、米国特許法第119条(e)に規定の優先権を主張する。] 発明の背景 [0002] 1.発明の技術分野 本発明は、導体の探知および隠れた電気素子の発見に用いられる電気試験機器に関するものである。] [0003] 2.発明の背景 電気工事には、しばしば、回路の素子を識別したり、壁などの障害物の背後にある回路を発見したりすることが必要となる。例えば電気技術者には、何らかの電気配線が存在しているか否かを判定し、あるいは、特定の壁コンセントに接続された電気配線を発見したいという要望がある。それらの修理が可能となるからである。隠れた電気配線を識別できれば、電気技術者は回路から電気エネルギを抜き取った後に、その配線を露出させて修理を行うことが可能である。例えば電気技術者には、壁に沿った隠れた配線を探知し、より便利な場所に他のコンセントを追加したいという要望もある。] [0004] 電気回路の所在を突き止め、識別する装置として、送信機および受信機を用いているものもある。送信機は、対象となる回路に電流信号を誘導する。受信機は、誘導された信号を検出する。送信機−受信機ペアを用いた回路探知機の詳細については、ミラー他の発明者による「電気回路の探知・識別装置および方法」と題した2005年8月23日の米国特許第6,933,712を参照されたい。この文献を引用することにより、その内容を本文に含める。] [0005] 電気回路およびエネルギが与えられたAC配線を探知・識別する他の検出装置として、手持ち式の受信機のみを用い、静電容量または受信した電場のいずれかの変化に依存するものがある。かかる装置は環境に依存する。環境の要因には、壁の構築に用いられる材料の種類および寸法や、センサと配線との距離が含まれる。こうしたセンサは、目的物の存在・非存在の境界を区分する閾値を決定して作動する。閾値は可変であり、構造物の変化、壁の厚さ、温度や湿度の微妙な変化の影響を受け易い。作業者の靴に用いられる材料の誘電性や、作業者が検出装置をどのように保持しているかも、閾値の決定に影響する要因となり得る。作業中に作業者が他の床材料に移行したり、あるいは壁構造が異なるものになったりした場合、決定された閾値は無効になり、センサは期待どおりに作動できなくなるおそれがある。] [0006] つまり、環境によって予測不能性および不確実性が生じるため、注意深くキャリブレーションを行う必要がある。センサが十分な感度を有し、様々な環境で作動する柔軟性を有するためには、センサを特定の環境に合わせてキャリブレーションする必要がある。センサが適切にキャリブレーションされなければ、センサの感度は低下してしまい(例えば閾値が高すぎる場合)、あるいは偽陽性表示をしてしまう(例えば閾値が低すぎる場合)。] [0007] 上述の従来のセンサは、第2の送信機、または閾値キャリブレーション工程を必要としていた。したがって、不正確なセンサ表示の原因となる環境変数を低減または除去する必要がある。例えば、第2の送信機に頼ることなく隠れた電気配線を発見可能な手持ち式のセンシング装置を作業者に与え、あるいは、初期閾値キャリブレーション工程が負っている重要性を軽減する必要がある。] [0008] 本発明のいくつかの実施形態では、電気配線を検知する手持ち式装置を提供し、同装置は、複数のセンサ電極と、複数の増幅器であって各々が複数のセンサ電極の独立した1つに連結された入力ポートを有し、各々がさらに出力ポートも有する複数の増幅器と、複数の増幅器の複数の出力ポートのうち第1の出力ポートに連結された第1の入力ポート、複数の増幅器の複数の出力ポートのうち第2の出力ポートに連結された第2の入力ポート、および出力ポートを有するコンバイナと、コンバイナの出力ポートに連結された第1の入力と、複数の増幅器の複数の出力ポートのうち第3の出力ポートに連結された第2の入力、および出力ポートを有するコンパレータと、コンパレータの出力ポートのシングルに敏感な表示器とを備える。] [0009] 本発明のいくつかの実施形態では、電気配線を検知する手持ち式装置を提供し、同装置は、少なくとも3つのセンサ電極を含む複数のセンサ電極と、複数の増幅器であって各々が複数のセンサ電極の独立した1つに連結された入力ポートを有し、各々がさらに出力ポートも有する複数の増幅器と、複数の入力ポートであって各々が複数の増幅器の複数の出力ポートにそれぞれ連結された複数の入力ポート、および出力ポートを有するアナログ/デジタルコンバータと、アナログ/デジタルコンバータからのデータを受信し指示を実行するよう連結されたプロセッサと、プロセッサに連結されたメモリとを備え、メモリはプロセッサ用の指示を収容し、プロセッサは複数のセンサ電極のそれぞれのセンサ電極対からのデータを組み合わせ、それぞれの基準信号データをそれぞれのセンサ電極対からの組み合わされたデータの各々と比較する。] [0010] 本発明のいくつかの実施形態では、電気配線検知方法を提供し、同方法は、複数のセンサ電極からの入力信号を検出する工程と、検出された信号の各々を増幅する工程と、増幅された信号の第1のペアを組み合わせて第1の組み合わせ信号とする工程と、基準信号を第1の組み合わせ信号と比較して第1の比較結果とする工程と、増幅された信号の第2のペアを組み合わせて第2の組み合わせ信号とする工程と、基準信号を第2の組み合わせ信号と比較して第2の比較結果とする工程と、第1の比較結果および第2の比較結果に基づいて電気配線の存在を判定する工程と、電気配線の存在を表示する工程とを備える。] [0011] 本発明の上述およびその他の側面、特徴および利点を、以下に記載する実施形態を参照して説明する。] [0012] 本発明の各実施形態を図面を参照しながら、例を挙げて説明する。] 図面の簡単な説明 [0013] 壁20などの物質の背後に隠れた電気配線10およびセンサ30を示す側面図である。 電気配線10、壁20およびセンサ30の正面図である。 電気配線10とセンサ30との距離を様々に変化させたときに壁20に沿って検出された各測定結果を示す図である。 本発明による、電気配線10に対する三電極センサ装置100の装置配置を示す図である。 本発明による、電気配線10と図3Aないし図3Dの装置100との距離を様々に変化させたときに壁20に沿って検出された測定結果を示す図である。 本発明による、電気配線10に対する三電極センサ装置100の装置配置の第2の形態を示す図である。 本発明による、電気配線10と図5Aおよび図5Bの装置100との距離を様々に変化させたときに壁20に沿って検出された測定結果を示す図である。 本発明による、五電極装置100における多数のセンサの配置を示す図である。 本発明による、図7の装置100の電気配線10に対する相対的な配置を示す図である。 本発明による、図8Aないし図8Dに示す電気配線10と装置100との距離を様々に変化させたときに壁20に沿って検出された測定結果を示す図である。 本発明による、図7の装置100の電気配線10に対する相対的な配置を示す図である。 本発明による、図10Aないし図10Dに示すように電気配線10と装置100との距離を様々に変化させたときに壁20に沿って検出された測定結果を示す図である。 本発明による、仮想的なセンサ群の配置と使用方法を示す図である。 本発明による、図7の装置100用の回路の概略図である。 本発明による、仮想的なセンサ群と、図7の装置100の電気配線10に対する相対的な配置とを示す図である。 本発明による、図14Aに示すように電気配線10と装置100との距離を様々に変化させたときに壁20に沿って検出された測定結果を示す図である。 本発明による、仮想的なセンサ群と、図7の装置100の電気配線10に対する相対的な配置とを示す図である。 本発明による、図15Aに示すように電気配線10と装置100との距離を様々に変化させたときに壁20に沿って検出された測定結果を示す図である。 本発明による、図7の装置100用の回路の概略図である。 本発明による、図7の装置100用のソフトウェアのフロー図である。 本発明による、他の実施形態を示す図である。 本発明による、さらに他の実施形態を示す図である。] 図10A 図10D 図14A 図15A 図3A 図3D 図5A 図5B 図7 図8A 発明の詳細な説明 [0014] 以下の説明では、本発明のいくつかの実施形態を示す添付図面を参照されたい。他の各実施形態も利用可能であり、本文の開示の思想および範囲から逸脱することなく、機械面、素材面、構造面、電気面、および操作面において変更してよい。以下の詳細な説明は、限定的な意味に解釈されるものではない。また、以下の詳細な説明のいくつかの部分は、手順群、工程群、論理ブロック群、処理その他のシンボリックに表現されたデータ・ビット操作などの表現を用いて説明し、これらは電子回路内またはコンピュータ・メモリ上で演算可能である。手順、コンピュータで実行される工程、論理ブロック、処理等は、各工程が首尾一貫した順序になるよう、あるいは所望の結果もたらすような指示になるよう、案出される。各工程は、物量を物理的に操作する工程である。これら物量とは、電気、磁気または無線の信号の形態としてよく、保存、転送、組み合わせ、比較が可能であり、その他電子回路またはコンピュータシステム内で操作可能である。これら信号は、ビット、値、成分、記号、文字、用語、序数その他で指示することもある。各工程は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはそれらの組み合わせによって実行してよい。ハードウェアで実装した場合、例えばある処理ユニットは、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASICs)、デジタル信号プロセッサ(DSPs)、デジタル信号処理デバイス(DSPs)、プログラマブルロジックデバイス(PLDs)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGAs)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイスその他のデバイス、ユニットであって本文に記載の機能を実行できるように設計されたおよび/またはかかるデバイス、ユニットの組み合わせによって実装してよい。] [0015] 本明細書全体にわたって見られる「1つの例」、「1つの特徴」、「ある例」または「ある特徴」などの記載が意味するところは、ある特徴および/または例に関して記載された特定の特徴、構造、または性質は、特許請求の範囲の記載事項の少なくとも1つの特徴および/または例に含まれているということである。したがって、本明細書の様々な場所に登場する「1つの例では」、「ある例」、「1つの特徴では」または「ある特徴」などの用語のすべてが、必ずしも同一の特徴および/または例を指すものとは限らない。また、特定の特徴、構造または性質は、1つ以上の例および/または特徴に組み合わされていてもよい。] [0016] 本文でいう「指示」は、1つ以上のロジック操作を表す表現に関するものである。例えば、指示は、1つ以上のデータオブジェクトに対する1つ以上の操作を実行する機械によって解読されることにより、「コンピュータで読取可能」なものとすることができる。しかし、これは単に指示の1つの例であり、特許請求の範囲の記載事項は、この意味に限定されるものではない。他の例では、本文にいう指示は、コード化されたコマンド群に関するものとしてよく、これらコマンド群は、コード化されたコマンド群を含むコマンドセットを有する処理回路によって実行可能である。かかる指示は、処理回路が解読可能な機械語の形式にコード化してよい。これらも指示の例にすぎず、特許請求の範囲の記載事項はこの意味に限定されるものではない。] [0017] 特に断らない限り、以下の説明から明らかなように、本明細書全体にわたり、用語「処理」「コンピューティング」「計算」「選択」「形成」「許可」「禁止」「配置」「終結」「識別」「開始」「検出」「獲得」「ホスティング」「保守」「表現」「推定」「受信」「転送」「決定」および/またはそれらに類する用語を用いた説明は、コンピューティングプラットフォームによって実行可能なアクションおよび/または処理を指している。コンピューティングプラットフォームとはコンピュータまたはそれと同等の電子的なコンピューティングデバイスであり、これは、物理的、電子的、および/または磁気的な量ならびに/あるいは他の物量として表されたデータを、コンピューティングプラットフォームのプロセッサ、メモリ、レジスタおよび/または他の情報ストレージ、送信、受信および/または表示デバイスで操作し、さらに/あるいは変形する。かかるアクションおよび/または処理は、例えばストレージ媒体に保存されたコンピュータで読取可能な指示に基づき、コンピューティングプラットフォームで実行してよい。かかるコンピュータで読取可能な指示は、例えば、コンピューティングプラットフォームの一部として含まれる(例えば処理回路の一部として含まれ、あるいはかかる処理回路の外部にある)ストレージ媒体に保存されたソフトウェアまたはファームウェアを含んでよい。さらに、特に断らない限り、フロー図その他に示す本文に記載の各処理は、その全体または一部を、かかるコンピューティングプラットフォームで実行しさらに/あるいは制御してもよい。] [0018] 本発明の各実施形態によれば、エネルギが与えられた交流(AC)配線を識別可能である一方、誤検出の発生を減少させることができる。本発明のいくつかの実施形態では、一団の検出電極を用いていて、その1つは基準電極として用いられ、これによって一般モードセンシングのエラーを排除する。一般モードセンシングと、基準電極群を有する多電極ACセンシング装置の詳細については、タベルネッティによる「三電極AC検出」と題した1998年6月30日の米国特許第5,773,971を参照されたい。この文献を引用することにより、その内容を本文に含める。] [0019] 図1は壁20などの物質の背後に隠れた電気配線10および電気配線検出用の手持ち式装置30を示す側面図である。電気配線10は、エネルギが与えられていれば、配線を取り巻く電場を生成し、電場は壁を通過し、装置30によって検出される。装置30は、検出電極40、増幅器50、閾値検出器60およびディスプレイ80を含む。電極40が受信した電場は、検出電極40の周囲の絶縁材料に敏感である。検出電極40は、単に金属パッドとしてもよいし、能動的な回路を含んでいてもよい。電場によって生成され検出電極40に誘導される信号は、電極40から増幅器50へと通過し、増幅器50は電子信号を生成して閾値検出器60での比較の対象とする。閾値検出器60は、増幅された信号を所定の基準信号70と比較する。増幅された信号が基準信号より大きい場合は、装置30下に電気配線が存在するとの判定を出力してよい。表示デバイス80を用い、作業者に対して電気配線が検出されたことを指示可能である。増幅された信号がほぼ閾値に等しい場合には、ヒステリシスを用いてブリンキング現象を低減してよい。] 図1 [0020] 図2Aは図1の電気配線10、壁20および手持ち式装置30の正面図である。装置が(X軸に沿って)左から右へ移動すると、増幅された信号は、スケールの一致していない図2Bに示すように、次第に強度が変化する。図2Bは、電気配線10と手持ち式装置30との距離を様々に変化させたときに壁20に沿って検出された各測定結果を示す。検出された各測定結果は、増幅された信号の最大電圧を示し、増幅された信号は、一般的に、電気配線10を通過する交流(AC)周波数に相当する周期信号である。センサ電極40は、正弦波信号を示す一連の振幅を検出するが、簡単のため、検出された信号72は、検出された各信号のある周期にわたる最大値であり、正弦波信号のうち最大値でない信号は廃棄するものと仮定する。] 図1 図2A 図2B [0021] 検出された各測定結果の最高点71は壁20の表面に沿った点(またはライン)を示し、壁20において装置30およびセンサ電極40は電気配線10に最も近接する。検出された各測定結果は、電気配線10と装置30との距離が離れるにつれて次第に減少する。コンパレータ60は、所定の閾値70と検出された各測定結果とを比較する。検出された各測定結果が所定の閾値70より大きい場合には、コンパレータ60は、装置30が電気配線10上にあることを示す判定信号を出力する。検出された各測定結果が所定の閾値70より小さい場合(例えば位置「A」のように3単位だけ中央位置「0」から離れた位置)には、コンパレータ60は、装置30が電気配線上にないことを示す判定信号を出力する。判定信号を用いて、ディスプレイ80により、電気配線10の存在を作業者に知らせることが可能である。] [0022] 図3Aないし図3Dは、本発明による、電気配線10に対する三電極センサ装置100の装置配置を示す図である。センサ装置100は複数のセンサ電極を含む。図示する装置100は、左「L」電極と、中央「C」電極と、右「R」電極とを含む。図3Aに示す第1の位置「A」では、装置100は電気配線10から距離をおいた位置にある。図3Bに示す第2の位置「B」では、右「R」電極が電気配線10上に位置している。図3Cに示す第3の位置「C」では、中央「C」電極が電気配線10上に位置している。図3Dに示す第4の位置「D」では、左「L」電極が電気配線10上に位置している。] 図3A 図3B 図3D [0023] 図4は、本発明による、電気配線10と図3Aないし図3Dの装置100との距離を様々に変化させたときに壁20に沿って検出された測定結果を示す図である。図4では、装置100の各センサ電極に対応して、図2Bの曲線72が曲線73、74、75として繰り返されている。位置「A」では、予測された通り、3つの検出された測定結果のうち、右「R」センサ電極が最も大きな最大振幅を有する。振幅同士を比較してより大きな振幅を決定するとき、信号の軌跡は無視してよく、大きさのみを比較すればよい。センサ電極「R」が電気配線の真上に位置するとき、検出された測定結果73はその最高点に達する。同様に、センサ電極「C」および「L」が電気配線の真上に位置するとき、検出された測定結果74、75がそれぞれ最高点に達する。中央「C」電極から検出された測定結果74を他の2つの電極からの測定結果と比較することにより、装置100が電気配線10の真上に位置しているとの判定を出力可能である。例えば、検出された測定結果74が検出された測定結果73、75のいずれよりも大きい場合に、装置100が電気配線10の真上に位置していると指示してよい。あるいは、検出された測定結果74が、検出された測定結果73および75の両方より大きな所定の閾値より大きい場合にも、装置100が電気配線10の真上に位置していると指示してよい。また、あるいは、検出された測定結果74をスケール変更した結果(例えば10パーセントの拡大をした結果)が、検出された測定結果73および75の両方より大きい場合に、装置100が電気配線10の真上に位置していると指示してもよい。] 図2B 図3A 図3D 図4 [0024] 図5Aおよび図5Bは、本発明による、電気配線10に対する三電極センサ装置100の装置配置の第2の形態を示す図である。装置100と電気配線10との相対的な位置関係は、90度回転移動している。上方の電極を上方「U」電極と呼び、中央の電極を中央「C」電極と予備、下方の電極を下方「D」電極と呼ぶ。図5Aに示す第1の位置「A」では、装置100は電気配線10から横方向に距離をおいた位置にある。図5Bでは、装置100は電気配線10の真上にある。] 図5A 図5B [0025] 図6は、本発明による、電気配線10と図5Aおよび図5Bの装置100との距離を様々に変化させたときに壁20に沿って検出された測定結果76を示す図である。各センサ電極(U、C、D)は電気配線10と同一直線上にあり、各センサ電極それぞれから検出された測定結果は同一であり、共通の曲線76に示す通りである。3つのセンサ電極が同一の信号を生成するため、各検出結果を比較することで電気配線10の真上の位置を識別する方法(図4について説明)は利用できない。これに代えて、閾値を用いる方法(図2Bについて説明)を利用する必要がある。かかる制限を克服するため、多電極センサは、単一のライン上に配置された複数電極ではなく、以下に説明する、面上に分散配置された複数電極を含めてよい。] 図2B 図4 図5A 図5B 図6 [0026] 図7は本発明による、五電極装置100における多数のセンサの配置を示す図である。手持ち式装置100は5個のセンサ電極を含む。これらは図示するように、右上の第1の位置「UR」、右下の第2の位置「LR」、中央の第3の位置「C」、左下の第4の位置「LL」および左上の第5の位置「UL」に配置されている。中央の電極「C」は、後述の基準電極として使用してよい。基準電極を含む各電極は、同様の扱いを受け、検出された信号が等しく増幅され、相互に比較される。周囲の電極(UR、LR、LLおよびUL)によって平面が定義され、それらが生成する信号は、中央の基準電極のそれと比較される。] 図7 [0027] 図8Aないし図8Dは、本発明による、図7の装置100の電気配線10に対する相対的な配置を示す図である。図8Aに示す第1の位置「A」では、装置100は電気配線10から距離をおいた位置にある。図8Bに示す第2の位置「B」では、装置100の電極URおよびLRが電気配線10の真上に位置する。図8Cに示す第3の位置「C」では、装置100の電極URおよびLRと、中央の電極Cとが、電気配線10をまたいでいる。図8Dに示す第4の位置「D」では、装置100の中央の電極「C」が電気配線10の真上に位置する。] 図7 図8A 図8B 図8C 図8D [0028] 図9は、本発明による、図8Aないし図8Dに示す電気配線10と装置100との距離を様々に変化させたときに壁20に沿って検出された測定結果を示す図である。装置100に対して垂直方向の電気配線があるとき、電極URおよびLRは曲線73で示すセンサ測定結果を生成し、電極Cは曲線74で示すセンサ測定結果を生成し、電極ULおよびLLは曲線75で示すセンサ測定結果を生成する。図4について説明したように、電気配線10の中心は、相互の測定信号を検証することで判定可能である。例えば、電極Cからのセンサ測定結果が、他のセンサ測定結果より大きな閾値より大きい場合、装置100は電気配線10の真上に位置すると考えられる。] 図4 図8A 図8D 図9 [0029] 3つの内蔵センサ電極を有する上述の三電極構造と異なり、この五電極構造は、中央の電極の近くに電気配線10があるときに、少なくとも他の2つの電極より中央の電極のほうが測定結果が大きいことを結果として示す。言い換えれば、平面にわたって電極を追加することで、中央の電極の周囲の選択した電極の集合、すなわち電極の部分集合と比較することにより、電気配線10の中心を確認可能である。図9では、第1の曲線73が電極URおよびLRからのセンサ測定結果を示し、第2の曲線74が中央の電極Cからのセンサ測定結果を示し、第3の曲線75が電極ULおよびLLからのセンサ測定結果を示す。] 図9 [0030] 図10Aないし図10Dは、本発明による、図7の装置100の電気配線10に対する相対的な配置を示す図である。装置100と電気配線10とがなす角度は、センサ測定結果を示すため、一例として45度回転している。図10Aに示す第1の位置「A」では、電気配線10はすべてのセンサ電極から距離をおいた位置にある。図10Bに示す第2の位置「B」では、電気配線10の中心がセンサ電極UR上に位置している。図10Cに示す第3の位置「C」では、電気配線10の中心がセンサ電極UL、CおよびLRとセンサ電極URとの間に位置している。図10Dに示す第4の位置「D」では、電気配線10の中心がセンサ電極UL、CおよびLR上の位置している。] 図10A 図10B 図10C 図10D 図7 [0031] 図11は、本発明による、図10Aないし図10Dに示すように電気配線10と装置100との距離を様々に変化させたときに壁20に沿って検出された測定結果を示す図である。得られた曲線73、74および75は、中央の電極Cからの測定結果が、少なくとも、他のすべてのセンサ測定結果より大きくなるとは限らないことを示している。この場合、曲線73は、電極URからのセンサ測定結果を示し、曲線74は、電極C、ULおよびURからのセンサ測定結果を示し、曲線75は、電極LLからのセンサ測定結果を示している。電気配線10が中央の電極Cの近くまたはその上に位置している間、センサ測定結果は、少なくとも他の2つのセンサ信号(すなわちLLおよびUR)より大きくなる。] 図10A 図10D 図11 [0032] 図12Aないし図12Cは、本発明による、仮想的なセンサ群の配置と使用方法を示す図である。図12Aに示すように、図7の五電極構造に、4個の仮想電極(VR、VD、VLおよびVU)を追加したものである。右仮想電極「VR」は、電極URおよびLR(右側の2つの電極)からの測定信号を組み合わせて形成されていて、概念上、電極URおよびLRの真ん中に配置されている。同様に、下仮想電極「VD」は、電極LRおよびLL(下側の2つの電極)からの測定信号を組み合わせて形成されている。右仮想電極「VL」は、電極LLおよびUL(左側の2つの電極)からの測定信号を組み合わせて形成されている。右仮想電極「VU」は、電極ULおよびUR(上側の2つの電極)からの測定信号を組み合わせて形成されている。] 図12A 図12C 図7 [0033] 組み合わせは、単純な合計値、あるいは平均値などのスケール調整した合計値にて形成してよい。例えば、平均値を組み合わせに用いる場合であって、仮に電極URおよびLRの値がそれぞれ8ボルトおよび12ボルトの場合、電極VRの値は10ボルトとなる(8と12の平均値)。合計値を組み合わせに用いる場合、電極UR=8、電極LR=12という値であれば、電極VR=20となる。この場合、中央の電極Cに関連した増幅器(例えば後述の図13Aに示す増幅器120c)は、他の増幅器(例えば後述の図13Aの増幅器120a)の2倍のゲイン値を有してよい。] 図13A [0034] 電気配線は、X軸成分およびY軸成分を有すると見なすことができる。例えば、45度の角度をなす電気配線(例えば図10Cの位置C)は、Y軸に沿った垂直方向の成分と、X軸に沿った水平方向の成分とを有すると見なせる。各成分は全体信号の一部を構成し、傾斜した電気配線10によって生じる。したがって、X軸に沿った各電極は、X軸に対する勾配または方向を判定するのに用いてよい。例えば、中央の電極からX軸(右または左へ向かう)に沿って配置された仮想電極は、電気配線10のX軸へ寄与する相対的な距離または方向を判定するために使用してよい。同様に、中央の電極から垂直方向にずらして配置された仮想電極は、Y軸に対する勾配または方法を判定するために用いてよい。] 図10C [0035] 図12Bでは、仮想電極VRが電極URおよびLRの平均値として計算され、概念上、電極URおよびLRの間に配置されている。電極VRの位置は、中央の電極Cの右へX軸に沿ってわずかにずれた位置である。電気配線10の垂直方向の成分の位置は、電極CおよびVRに関連して判定してよい。例えば、電極CおよびVRの値が等しく、最小閾値より大きい場合、垂直方向の成分は電極CおよびVRの真ん中である。同様に、図12Cは仮想電極VUを示していて、電極VUは、電極ULおよびURの平均値として計算され、概念上、電極ULおよびURの間に配置されている。電極VUの位置は、中央の電極Cの上へY軸に沿ってわずかにずれた位置である。電気配線10の水平方向の成分の位置は、電極CおよびVUに関連して判定してよい。例えば、電極CおよびVUの値が等しく、最小閾値より大きい場合、水平方向の成分は電極CおよびVUの真ん中である。] 図12B 図12C [0036] 図13は、本発明による、図7の装置100用の回路の概略図である。第1のセンサ電極110a(UR)は、生のセンサ信号を第1の増幅器120aに提供する。第1の増幅器はこの信号を増幅し、第1の増幅されたセンサ信号を生成する。第2の電極110b(LR)は、生のセンサ信号を第2の増幅器120bに提供する。第2の増幅器は、この信号を増幅し、第2の増幅されたセンサ信号を生成する。第1および第2の増幅された信号は、コンバイナ152への入力値として用いられる。コンバイナ152は入力値を合算してよい。あるいはコンバイナは、入力値の平均値を算出してもよい。これによって得られる組み合わせ信号は、仮想電極(VR)からの信号と見なすことができる。第3のセンサ電極110c(C)は、生のセンサ信号を第3の増幅器120cに提供する。第1の増幅器は、この信号を増幅し、第3の増幅されたセンサ信号を生成する。この第3の増幅されたセンサ信号は基準信号として用いられ、基準信号は、コンパレータ154への第1の入力となる。組み合わせ信号(VR)は、コンパレータ154への第2の入力信号として用いられる。コンパレータは出力信号として判定を下す。例えば、基準信号がVR信号より大きい場合には、電気配線10が仮想電極VRの左に位置すると判定してよい。図13Aの回路は、この複製を作って追加の仮想電極を形成してよく、これによってハードウェアは、この回路を小さくして電気配線10に適用する必要がある。] 図7 [0037] 各増幅器120のゲインは、工場でのキャリブレーション中に設定してよく、これによってセンサ電極の近辺の絶縁材料の相違による影響を低減することができる。電極の周囲の誘電性の相違を補償することにより、各センサ電極からの測定結果は、より信頼性のあるものとなる。] [0038] 図13Bでは、5個のセンサ電極110a〜110eがそれぞれ電極UR、LR、C、LLおよびULを形成している。各センサ電極は、それぞれの増幅器120a〜120eとペアになっている。各増幅器は、個々のセンサ電極に接続された入力ポートと、出力ポートとを有する。センサ電極信号の各ペアが、コンバイナ152a〜152dによって組み合わされる。コンバイナ152aは、信号URおよびLRを組み合わせる。コンバイナ152bは信号LRおよびLLを組み合わせる。コンバイナ152cは信号LLおよびULを組み合わせる。コンバイナ152dは信号ULおよびURを組み合わせる。図示するように、増幅器120cからの出力信号は基準信号であり、これは他のセンサ電極信号とは組み合わされない。] 図13B [0039] コンパレータ154は、各コンバイナ152a〜152dの出力ポートに接続された複数の入力ポートと、増幅器120cから基準信号を受信する入力ポートとを有する。コンパレータ154は単一のコンパレータと、複数のコンパレータの構造体と、マイクロコントローラなどのプロセッサに保持された追加の一般的な演算素子または指示とによって構成してよい。コンパレータ154からの出力信号は判定信号となり、これは、後続処理、ディスプレイその他の表示器によって用いられる。] [0040] いくつかの実施形態では、コンパレータ154は判定信号を提供し、これは、基準信号がすべての組み合わせ信号より大きい場合に、電気配線10の存在を示すものである。他の実施形態では、コンパレータ154は判定信号を提供し、これは、基準信号が少なくとも2つの組み合わせ信号より大きい場合に、電気配線10の存在を示すものである。コンパレータは、移動中に判定信号がゆらぐことのないよう、ビルト・インされたヒステリシスを含んでもよい。] [0041] 図14Aは、本発明による、仮想的なセンサ群と、図7の装置100の電気配線10に対する相対的な配置とを示す図である。装置100は、電気配線10に対して45度の角度をなす位置にある。第1の位置Aでは、電気配線はセンサ電極URの下にある。第2の位置Bでは、電気配線10は仮想電極VUおよびVRの下にある。第3の位置Cでは、電気配線10はセンサ電極LR、CおよびULの下にある。] 図14A 図7 [0042] 図14Bは、本発明による、図14Aに示すように電気配線10と装置100との距離を様々に変化させたときに壁20に沿って検出された測定結果を示す図である。曲線74は、中央の電極からの測定信号を示す。曲線78は、センサ電極信号UR・LRおよびUL・URそれぞれの組み合わせによって形成された、仮想信号VRおよびVUを示す。曲線79は、センサ電極信号LL・ULおよびLR・LLそれぞれの組み合わせによって形成された、仮想信号VLおよびVDを示す。各センサ電極のサイズまたは面積と、各センサ電極の相対的な配置とに応じて、各仮想曲線は、単一の最高点(図示する単一の峰)を有することもあれば、2つの最高点(2つの峰)を有することもある。簡単のため、各仮想曲線は、破線によって単一の峰を有するものを図示している。] 図14A 図14B [0043] 装置100が位置Aにあるときは、曲線78が最大となる。装置100が位置Bにあるときは、曲線78がその最高点に達する。装置100が位置Cにあるときは、曲線74がその最高点に達する。各仮想曲線(破線で図示)が有する最高点は、中央の電極からの基準信号を示す曲線74の最高点より低いことに留意されたい。コンパレータ154は、基準信号がすべての仮想信号より大きい場合に、判定表示器を設定する。その他、基準信号はスケール変更してもよい(あるいは仮想信号を同等にスケール変更してもよい)。この場合、スケール変更された基準信号が仮想信号より大きくなる範囲は、電気配線10が存在すると考えられるウィンドウを拡大または縮小するよう、大きくなっても小さくなってもよい。] [0044] 図15Aは、本発明による、仮想的なセンサ群と、図7の装置100の電気配線10に対する相対的な配置とを示す図である。装置100は、電気配線10に対して90度の角度をなす位置にある。第1の位置Aでは、電気配線はセンサ電極URおよびLRと仮想電極VRの下にある。第2の位置Bでは、電気配線10は中央の電極Cとセンサ電極URおよびLRとの間にある。第3の位置Cでは、電気配線10はセンサ電極Cと仮想電極VDおよびVUの下にある。] 図15A 図7 [0045] 図15Bは、本発明による、図15Aに示すように電気配線10と装置100との距離を様々に変化させたときに壁20に沿って検出された測定結果を示す図である。曲線74は、中央の電極からの測定信号を示す。曲線78は、仮想信号VRを示す。曲線79Aは、仮想信号VLを示す。曲線79Bは、仮想信号VUおよびVDを示す。] 図15A 図15B [0046] 装置100が位置Aにあるときは、曲線78が他のいずれの曲線よりも大きくなる。装置100が位置Bにあるときは、曲線78がその最高点に達するが、図示するように曲線74のほうが大きな値を有する。装置100が位置Cにあるときは、曲線74がその最高点に達する。コンパレータ154は、上述のように、判定表示器を設定してよい(例えば基準信号Cがすべての仮想信号より大きな場合)。] [0047] 図16は、本発明による、図7の装置100用の回路の概略図である。装置100は5個のセンサ電極110a〜110eを有し、これらはそれぞれ電極UR、LR、C、LLおよびULを形成している。各センサ電極は、それぞれの増幅器120a〜120eとペアになっている。各増幅器は、個々のセンサ電極に接続された入力ポートと、プロセッサ150に接続された出力ポートとを有する。このプロセッサは、アナログ/デジタルコンバータを有し、これは、各増幅器120a〜120eの各出力に接続されている。プロセッサは指示を含み、これら指示は、増幅された各センサ電極信号をデジタル化するとともに、各信号のペアを組み合わせて各仮想信号を形成し、これによって各仮想信号は基準信号と比較され、判定信号は表示デバイス140に与えられる。表示デバイス140は、音声および/または視覚によって、電気配線10の存在を指示する。] 図16 図7 [0048] 図17は、本発明による、図7の装置100用のソフトウェアのフロー図である。工程200では、プロセッサ150がハードウェアおよびソフトウェアを初期化する。例えば、プロセッサ150は指示を実行してアナログ/デジタルコンバータを起動し、その後のデータ捕捉を行わせる。] 図17 図7 [0049] 工程210では、プロセッサ150が各センサ電極信号をサンプリングする。それらサンプルは、ラウンド・ロビン式に採取してよく、あるいは、所定の時間内に採取してよい。プロセッサはアナログ信号のサンプリングを継続してデジタルデータを形成してよい。プロセッサ150は、デジタルデータを解析して、局所的な最高点(1つ以上の周期における最高点)を検出可能であり、これはコンバイナに利用される。] [0050] 工程220では、隣接したセンサ電極のペアの平均を算出することにより、組み合わせ関数が実行される。すなわち、電極URおよびLRからの測定結果が結合されて電極VRを形成し、電極LRおよびLLからの測定結果が結合されて電極VDを形成し、電極LRおよびULからの測定結果が結合されて電極VLを形成し、電極ULおよびURからの測定結果が結合されて電極VUを形成する。各増幅器がすべて共通の増幅を提供すると仮定すると、各組み合わせ信号は、個々の信号の平均値を示すこととなる。] [0051] 工程230では、中央のセンサ電極からの基準値が仮想信号VR、VD、VLおよびVUと比較され、基準信号がこれら仮想信号より大きいか否かが判定される。この比較処理には、基準信号が、各仮想信号からの正(または負)の閾値より大きいことが必要とされる。この比較処理は、ヒステリシス処理を含んでよく、これによって、望ましくない値のはためきを最小限にすることができる。結果として得られる判定により、装置が全体として電気配線10の真上にあることを簡素に表示すればよい。結果として得られる判定により、電気配線10に対する方向を表示してもよい。変化が見られない場合(例えば移動の前後にわたって、装置がいかなる電気配線10の上にも位置していない場合)には、処理は、次のセンササンプルを採取する工程210に戻る。] [0052] 工程240では、工程230からの判定に含まれるあらゆる変化または更新を装置100の作業者に示してよい。表示器はブザーまたはスピーカなどの音声表示器としてよい。また表示器は、LEDや一連のLED、および/またはディスプレイなどの視覚的な表示器としてもよい。一旦表示器が更新されると、処理は、次のセンササンプルを採取する工程210に戻る。] [0053] 図18Aは、本発明による、他の実施形態を示す図である。図示する四電極構造は、4個のセンサ電極を含む。すなわち、上電極(U)、右下電極(LR)、左下電極(LL)および中央の電極(C)である。3個の仮想電極も図示されている。すなわち、仮想右電極(VR)、仮想下電極(VD)および仮想左電極(VL)である。上述のように、仮想電極は、2つの隣接する電極を組み合わせることによって形成される。電極VRは電極UおよびLRの組み合わせである。電極VDは電極LRおよびLLの組み合わせである。電極VLは電極LLおよびUの組み合わせである。各仮想電極および各基準電極は、それらの強度が等しいということによってバランスを保っている。例えば、組み合わせは平均としてよく、中央の測定結果は調整しなくてよい。あるいは、組み合わせは合算としてよく、中央の測定結果は2つの要素によってスケール変更してもよい。] 図18A [0054] 図18Bは、本発明による、電気配線10(図示しない)と図15Aの装置100との距離を様々に変化させたときに壁20に沿って検出された測定結果を示す図である。第1の曲線(C)は中央の電極からの基準測定値を示す。曲線VRは仮想信号VRを示す。曲線VLは仮想信号VLを示す。曲線VDは仮想信号VUおよびVDを示す。装置100が電気配線10上にあるときは、第1の曲線(C)は各仮想曲線より値が大きい。仮想測定値および基準測定値を受け入れたコンパレータは、C=max(C,CR,CD,CL)であってCが最小の閾値より大きい場合に、電気配線10の存在を表示してよい。最小の閾値は、装置が感知中または電気配線10の範囲にあることを表示するのに用いてよい。] 図15A 図18B [0055] 方向は、仮想的なセンサ群を用いて判定してよい。例えば、基準電極(C)に対する位置に応じてウェイトをおいた平均を、仮想的なセンサ群の結果とともに生成してよい。図18Aの場合、電極VR、VDおよびVLの位置平均を計算してよい。電気配線10に対する方向は、基準電極(C)の位置に対する位置平均の方向としてよい。あるいは、方向は、センサ電極の測定結果自体(すなわち組み合わせ前)から決定してもよい。例えば、方向は、各センサ電極が検出する最大の測定結果によって表示してもよい。] 図18A [0056] 図19Aないし図19Dは、本発明による、さらに他の実施形態を示す図である。装置100は3個のセンサ電極を含む。すなわち、上電極(U)、右下電極(LR)および左下電極(LL)である。センサ電極の各ペアは、既に述べたように組み合わせてよく、これによって各仮想電極を形成してよい。すなわち電極UおよびLRは仮想右電極(VR)を形成し、電極LRおよびLLは仮想下電極(VD)を形成し、電極LLおよぼUは仮想左電極(VL)を形成する。図示する本実施形態では、基準電極は何ら提供されない。あるセンサ電極は、相対するセンサ電極のペアが組み合わされて仮想電極を形成すると、基準電極の役割を果たす。各電極は、以下に述べる方法によって、交代で基準電極としての役割を果たす。] 図19A 図19D [0057] 図19Bは第1の操作段階を示し、ここでは、仮想的なセンサVLからの計算されたデータが、センサ電極LRからの測定データと比較される。図19Cは第2の操作段階を示し、ここでは、仮想的なセンサVRからの計算されたデータが、センサ電極LLからの測定データと比較される。図19Dは第3の操作段階を示し、ここでは、仮想的なセンサVDからの計算されたデータが、センサ電極Uからの測定データと比較される。] 図19B 図19D [0058] 各操作段階において、比較データは、検出された電気配線10の方向を示す。例えば、第1の捜査段階では、電極VLが電極LRより大きい場合、電気配線10は電極VLに近いと言える(または全体としてセンサ電極ペアLLおよびUに近いと言える)。この場合、電極LRを始点とし電極VLに向かう方向ベクトルが判定される。第2の捜査段階では、電極VRが電極LLより小さい場合、電気配線10は電極LLに近いと言える。電極VRを始点とし電極LLに向かう方向ベクトルが判定される。第3の捜査段階では、電極VDが電極Uより小さい場合、電気配線10は電極Uに近いと言える。電極VDを始点とし電極Uに向かう方向ベクトルが判定される。] [0059] 電気配線10が装置100に近づき、通過すると、判定された1つ以上の方向ベクトルが方向を変えることとなる。例えば、その後の第1の操作段階では、電極VLが電極LRより小さくなる。この方向の変化は、電気配線10が装置10の近辺にあることを示すものであるから、装置100は作業者に電気配線10が近くにあることを表示してよい。] [0060] また、生および/または仮想的なセンサ電極の測定結果の最大値は、電気配線10に対する全体的な方向を示すのに用いてもよい。さらに、位置に応じてウェイトをおいた平均地点を計算して、電気配線10に対する勾配を判定してもよい。] [0061] このように、本発明は、添付の特許請求の範囲の思想および技術範囲内において変形および変更して実施してよい。明細書本文は、本発明を、開示された詳細な実施形態に限定することを意図したものではない。本発明は、変形および変更して実施可能である。]
权利要求:
請求項1 電気配線を検出する手持ち式装置において、該装置は、複数のセンサ電極と、複数の増幅器であって各々が前記複数のセンサ電極の独立した1つに連結された入力ポートを有し、各々がさらに出力ポートも有する複数の増幅器と、前記複数の増幅器の複数の出力ポートのうち第1の出力ポートに連結された第1の入力ポート、前記複数の増幅器の複数の出力ポートのうち第2の出力ポートに連結された第2の入力ポート、および出力ポートを有するコンバイナと、前記コンバイナの出力ポートに連結された第1の入力、前記複数の増幅器の複数の出力ポートのうち第3の出力ポートに連結された第2の入力、および出力ポートを有するコンパレータと、前記コンパレータの出力ポートの信号に敏感な表示器と、を備えることを特徴とする電気配線を検出する手持ち式装置。 請求項2 請求項1に記載の装置において、前記複数のセンサ電極は複数の電場センサを含むことを特徴とする装置。 請求項3 請求項1に記載の装置において、前記複数のセンサ電極は複数の静電容量センサ含むことを特徴とする装置。 請求項4 請求項1に記載の装置において、該装置はさらに、複数のアナログ/デジタルコンバータであって、各々が、前記複数の増幅器の複数の出力ポートの独立した1つに連結された入力ポートを有する、同じ複数のアナログ/デジタルコンバータと、前記複数のアナログ/デジタルコンバータに連結された入力ポートを有するプロセッサであって、前記コンバイナおよびコンパレータを含むプロセッサと、を備えることを特徴とする装置。 請求項5 請求項4に記載の装置において、該装置はさらにメモリを備え、該メモリは、前記複数のセンサ電極の1番目からの第1の信号を、前記複数のセンサ電極の2番目からの第2の信号に組み合わせた第1の組み合わせ信号を生成する指示と、前記複数のセンサ電極の3番目からの第3の信号を、第1の組み合わせ信号と比較する指示と、を含むことを特徴とする装置。 請求項6 請求項1に記載の装置において、前記コンバイナは、平均値を算出するユニットを含むことを特徴とする装置。 請求項7 請求項1に記載の装置において、前記コンバイナは、加算器を含むことを特徴とする装置。 請求項8 請求項1に記載の装置において、前記複数の増幅器は、各々、等しいゲインを提供することを特徴とする装置。 請求項9 請求項1に記載の装置において、前記複数のセンサ電極の1つは基準電極であり、基準センサは基準信号を提供することを特徴とする装置。 請求項10 請求項9に記載の装置において、前記基準電極に連結された前記複数の増幅器の1つは第1のゲインを提供し、前記複数の増幅器の残りの各々は、第2のゲインを提供することを特徴とする装置。 請求項11 請求項1に記載の装置において、前記複数のセンサ電極の各々は、独立した回路基板を有することを特徴とする装置。 請求項12 請求項1に記載の装置において、該装置はさらに、前記複数のセンサ電極を含む回路基板を備えることを特徴とする装置。 請求項13 請求項1に記載の装置において、該装置はさらに、前記複数の増幅器の複数の出力ポートのうち第2の出力ポートに連結された第1の入力ポート、前記複数の増幅器の複数の出力ポートのうち第4の出力ポートに連結された第2の入力ポート、および出力ポートを有する第2のコンバイナを備え、第2のコンバイナの出力ポートは、前記コンパレータの第3の入力ポートに連結されていることを特徴とする装置。 請求項14 請求項13に記載の装置において、該装置はさらに、前記複数の増幅器の複数の出力ポートのうち第4の出力ポートに連結された第1の入力ポート、前記複数の増幅器の複数の出力ポートのうち第5の出力ポートに連結された第2の入力ポート、および出力ポートを有する第3のコンバイナを備え、第3のコンバイナの出力ポートは、前記コンパレータの第4の入力ポートに連結されていることを特徴とする装置。 請求項15 請求項13に記載の装置において、該装置はさらに、前記複数の増幅器の複数の出力ポートのうち第5の出力ポートに連結された第1の入力ポート、前記複数の増幅器の複数の出力ポートのうち第1の出力ポートに連結された第2の入力ポート、および出力ポートを有する第4のコンバイナを備え、第3のコンバイナの出力ポートは、前記コンパレータの第5の入力ポートに連結されていることを特徴とする装置。 請求項16 電気配線を検出する手持ち式装置において、該装置は、少なくとも3つのセンサ電極を含む複数のセンサ電極と、複数の増幅器であって各々が前記複数のセンサ電極の独立した1つに連結された入力ポートを有し、各々がさらに出力ポートも有する複数の増幅器と、複数の入力ポートであって各々が前記複数の増幅器の複数の出力ポートにそれぞれ連結された複数の入力ポート、および出力ポートを有するアナログ/デジタルコンバータと、前記アナログ/デジタルコンバータからのデータを受信し指示を実行するよう連結されたプロセッサと、前記プロセッサに連結されたメモリとを備え、該メモリは該プロセッサ用の指示を収容し、該プロセッサは前記複数のセンサ電極のそれぞれのセンサ電極対からのデータを組み合わせ、それぞれの基準信号データをそれぞれのセンサ電極対からの組み合わされたデータの各々と比較することを特徴とする装置。 請求項17 請求項16に記載の装置において、前記少なくとも3つのセンサ電極は、少なくとも4つのセンサ電極を含むことを特徴とする装置。 請求項18 複数のセンサ電極からの入力信号を検出する工程と、前記検出された信号の各々を増幅する工程と、増幅された信号の第1のペアを組み合わせて第1の組み合わせ信号とする工程と、基準信号を第1の組み合わせ信号と比較して第1の比較結果とする工程と、増幅された信号の第2のペアを組み合わせて第2の組み合わせ信号とする工程と、基準信号を第2の組み合わせ信号と比較して第2の比較結果とする工程と、第1の比較結果および第2の比較結果に基づいて電気配線の存在を判定する工程と、電気配線の存在を表示する工程と、を備えることを特徴とする電気配線検知方法。 請求項19 請求項18に記載の方法において、該方法はさらに、増幅された信号の第3のペアを組み合わせて第3の組み合わせ信号とする工程と、基準信号を第3の組み合わせ信号と比較して第3の比較結果とする工程と、を備え、前記判定の結果は、さらに第3の比較結果に基づくことを特徴とする電気配線検知方法。 請求項20 請求項19に記載の方法において、該方法はさらに、増幅された信号の第4のペアを組み合わせて第4の組み合わせ信号とする工程と、基準信号を第4の組み合わせ信号と比較して第4の比較結果とする工程と、を備え、前記判定の結果は、さらに第4の比較結果に基づくことを特徴とする電気配線検知方法。 請求項21 請求項18に記載の方法において、前記増幅された信号の第1のペアを組み合わせる処理には、前記増幅された信号の第1のペアの平均値を算出する処理が含まれることを特徴とする電気配線検知方法。 請求項22 請求項18に記載の方法において、前記基準信号を第1の組み合わせ信号と比較する処理には、該基準信号が第1の組み合わせ信号より大きいか否かを判定する処理が含まれ、前記基準信号を第2の組み合わせ信号と比較する処理には、該基準信号が第2の組み合わせ信号より大きいか否かを判定する処理が含まれ、第1の比較結果および第2の比較結果に基づいて電気配線の存在を判定する処理には、基準信号が両方の比較において大きいと判定する処理が含まれることを特徴とする電気配線検知方法。 請求項23 請求項18に記載の方法において、第1の比較結果をもたらす基準信号は、第2の比較結果をもたらす基準信号に等しいことを特徴とする電気配線検知方法。 請求項24 請求項18に記載の方法において、第1の比較結果をもたらす基準信号は、第2の比較結果をもたらす基準信号と異なることを特徴とする電気配線検知方法。 請求項25 請求項18に記載の方法において、前記基準信号を第1の組み合わせ信号と比較する処理には、該基準信号が第1の組み合わせ信号より大きな閾値より大きいことを判定する処理が含まれることを特徴とする電気配線検知方法。 請求項26 請求項18に記載の方法において、該方法はさらに、前記電気配線に対する方向を表示する工程を備えることを特徴とする電気配線検知方法。
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