改善された低温硬化性を有するエポキシ樹脂組成物並びにその製造方法及び製造中間体
专利摘要:
二液型エポキシ樹脂組成物を開示する。ポリエポキシド成分は、少なくとも1個の芳香環置換基R4X1−[式中、R4は、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基、ポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である)、或いは共有結合によってアリール基に直接結合した又はオキシ、チオ若しくはカルボニルオキシ二価連結基によってアリール基に結合した1つ又はそれ以上の前記置換基を有するアリール基、或いはそれらの組合せを表し;そしてX1は、共有結合又はオキシ、チオ、カルボニルオキシ及び−X2C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2O−(式中、X2は共有結合又はオキシ、チオ及びカルボニルオキシから選ばれた二価部分を表し、R1は−H又は−C1〜C14アルキルを表す)から選ばれた二価部分を表し;各Rは独立してH又は−CH3を表す]を有する1種又はそれ以上のオリゴマーを含む。硬化剤成分は、式(VI)[式中、各Zは独立して炭素数2〜20の二価ヒドロカルビレン基を表し;R5はCg−2O飽和若しくは不飽和脂肪族環置換基を表し;各R6は独立して水素原子、又は1〜10個の炭素原子及び、任意的に、少なくとも1個のヘテロ原子を有するヒドロカルビル基を表し;各mは独立して1〜4の範囲の整数であり;kは1〜3の範囲の整数を表し;jは1又は2を表す]の1種若しくはそれ以上の化合物及び/又は1種若しくはそれ以上の式(VI)の化合物の1種若しくはそれ以上の付加物を含む。2液型エポキシ樹脂組成物は、10℃未満(例えば5℃未満又は更には0℃未満)のような低い周囲温度において、より速く硬化して、良好な外観を有する非粘着性のコーティング及びシールを速く形成できる。 公开号:JP2011516662A 申请号:JP2011503012 申请日:2009-03-10 公开日:2011-05-26 发明作者:クロード ウォスケ,ジャン;エーライザー,マヌエラ;ヘロルト,ウルリッヒ 申请人:ダウ グローバル テクノロジーズ リミティド ライアビリティ カンパニー; IPC主号:C08G59-14
专利说明:
[0001] 本発明はコーティング及び接着剤配合物への使用に適当なエポキシ樹脂並びにその製造方法に関する。詳細には、本発明は低温でより速く硬化できるエポキシ樹脂組成物に関する。] 背景技術 [0002] コーティング及び接着剤配合物への使用に適当なエポキシ樹脂組成物はよく知られている。これらは、一液型及び二液型として市販されている。二液型はポリエポキシド組成物と硬化剤を含む。ポリエポキシド組成物は、硬化剤がポリエポキシド組成物と混合された後に硬化する。二液型は、コーティング又はシールの適用を周囲条件下で行わざるを得ない橋梁、船舶、工業用タンクなどのような大型の金属又はコンクリート構造体に、特に耐久性、耐蝕性且つ強接着性のコーティング又はシールが必要とされる場合に、用いられることが多い。] [0003] 二液型エポキシコーティングにしばしば付随する問題は、低温、特に10℃未満、とりわけ5℃未満の温度で硬化速度が著しく低下することである。このような低温では、多くのエポキシ硬化剤は硬化中に表面まで上昇する傾向もあり、その結果、表面にグリース状被膜を残す傾向がある。グリース状被膜は、コーティング又はシールの外観に悪影響を及ぼす傾向があり、その後のコーティング層又はシール層の適用時に層間剥離(intercoat adhesion tailure)を引き起こすおそれがある。] [0004] この問題への対処に現在用いられている1つの方法は、冬用エポキシ配合物中においてフェナルカミン(phenalkamine)硬化剤を、ビスフェノールAを基材とする二官能価エポキシ樹脂と組合せて使用することである。この方法は、低い周囲温度における硬化によって、良好な外観を有する耐蝕性のコーティングを形成できるが、硬化速度は、コーティング及びシーラントのユーザーの要求よりも依然として遅い。] [0005] エポキシ樹脂の官能価の増加によって硬化速度を増加させようとする場合には、このような官能価がより高いエポキシ樹脂とフェナルカミン硬化剤とを組み合わせることによって生成されるコーティングは滑らかでない外観(grainy appearance)を有し、長期間粘着性であり続ける不均一な被膜を形成することが観察されている。] 発明が解決しようとする課題 [0006] 従って、低い周囲温度においてより速い硬化速度で良好な外観と高い耐蝕性を有する非粘着性エポキシコーティング又はシールを提供する、二液型のポリエポキシド組成物と硬化剤の組合せが望ましい。] [0007] 本発明は、これと以下により詳細に説明する他の問題を解決するものである。] 課題を解決するための手段 [0008] 本発明の一態様は、 (A)式(I): [Ph(−R)x(−X−)y] (I) {式中、Phはフェニル環を表し; 各Xは独立して、炭素数1〜6の二価ヒドロカルビレン基、炭素数2〜6のエーテル基及び−OC(R2)2C(R1)(OR3)C(R2)2O−から選ばれた、フェニル環に共有結合した二価の基を表し; 各Rは独立して、R4X1−及び] [0009] ] [0010] から選ばれた、フェニル環に共有結合した一価の基を表し; 各R1は独立して、−H又は−C1〜C14アルキルを表し; 各R2は独立して、−H又は−CH3を表し; 各R3は独立して、−H又は−C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2OPh(R)x(−X−)yを表し; 各R4は独立して、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基;炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基;ポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である);或いは共有結合によってアリール基に直接結合した又はオキシ、チオ若しくはカルボニルオキシ二価連結基によってアリール基に結合した1つ若しくはそれ以上の置換基[炭素数が少なくとも4の1種若しくはそれ以上の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の1種若しくはそれ以上の置換若しくは非置換の脂環式基、及び/又は1種若しくはそれ以上のポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である)又はそれらの組合せを含む]を有する置換アリール基を表し; 各X1は、独立して、共有結合又はオキシ、チオ、カルボニルオキシ及び−X2C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2O−[式中、X2は共有結合又はオキシ、チオ及びカルボニルオキシから選ばれた二価部分を表す]から選ばれた二価部分を表し; xは0〜6−yの範囲の整数を表し; yは0〜3の範囲の整数を表し; x+y≧1である} の複数の単位を含む少なくとも1種のオリゴマー(ここで前記オリゴマーは分子当たり少なくとも式(I)の3個の単位及び分子当たり少なくとも2のエポキシ官能価を有し;前記オリゴマーは分子当たり少なくとも1個の二価X基を有し;Phは、任意的に、R4X1−及び] [0011] ] [0012] 以外の1個若しくはそれ以上の一価芳香環置換基を有し;オリゴマー分子当たりのPh基の数は同一オリゴマー分子中の二価X基の数より多く;且つ前記オリゴマーは、少なくとも1つのR置換基がR4X1−である式(I)の少なくとも1つの単位を含む)を含むポリエポキシド含有組成物;並びに (B)式(VI) (R5)Ph(OH)j[CHR6NH(ZNH)mH]k (VI) [式中、各Zは独立して、炭素数2〜20の二価ヒドロカルビレン基を表し; R5はC8〜C20飽和若しくは不飽和脂肪族環置換基を表し; 各R6は独立して、水素原子、若しくは1〜10個の炭素原子及び、任意的に、少なくとも1個のヘテロ原子を有するヒドロカルビル基を表し; 各mは独立して、1〜4の範囲の整数であり; kは1〜3の範囲の整数を表し; jは1若しくは2を表す] の1種若しくはそれ以上の化合物、及び/又は式(VI)の1種若しくはそれ以上の化合物の1種若しくはそれ以上の付加物から選ばれた1種又はそれ以上の硬化剤 を含んでなる、硬化性ポリエポキシド組成物を製造するためのキットである。] [0013] 本発明の別の面は、分子当たり式(I): [Ph(−R)x(−X−)y] (I) {式中、Phはフェニル環を表し; 各Xは、独立して、炭素数1〜6の二価ヒドロカルビレン基、炭素数2〜6のエーテル基及び−OC(R2)2C(R1)(OR3)C(R2)2O−から選ばれた、フェニル環に共有結合した二価の基を表し; 各Rは、独立して、R4X1−及び] [0014] ] [0015] から選ばれた、フェニル環に共有結合した一価の基を表し; 各R1は、独立して、−H又は−C1〜C14アルキルを表し; 各R2は、独立して、−H又は−CH3を表し; 各R3は、独立して、−H又は−C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2OPh(R)x(−X−)yを表し; 各R4は、独立して、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基;炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基;ポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である);或いはアリール基に共有結合によって直接結合した又はオキシ、チオ若しくはカルボニルオキシ二価連結基によってアリール基に結合した1つ若しくはそれ以上の置換基[炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基、ポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である)から選ばれる]を有するアリール基;或いはそれらの組合せを表し; 各X1は、独立して、共有結合又はオキシ、チオ、カルボニルオキシ及び−X2C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2O−[式中、X2は共有結合又はオキシ及びチオから選ばれた二価部分を表す]から選ばれた二価部分を表し; xは0〜6−yの範囲の整数を表し; yは0、1又は2を表し; x+y≧1である} の複数の単位を有する2種又はそれ以上のオリゴマーの混合物(ここで前記オリゴマー混合物は式(I)の分子当たり平均少なくとも2.5個の単位及び分子当たり少なくとも2の平均エポキシ官能価を有し;オリゴマー分子当たりの二価X基の平均数は少なくとも1個であり;Phは、任意的に、R4X1−及び] [0016] ] [0017] 以外の1個若しくはそれ以上の一価芳香環置換基を有し;オリゴマー分子当たりのPh基の平均数はオリゴマー分子当たりの二価X基の平均数より多く;且つ前記オリゴマー混合物中のPh基の総数の0.05〜50%が少なくとも1つのR4X1−芳香環置換基を有する)を含んでなる、本発明のキットへの使用に適当なポリエポキシド組成物である。] [0018] 本発明の別の面は、オリゴマー分子当たり少なくとも2のエポキシ官能価を有し且つオリゴマー分子当たり前記式(I)で表される複数の単位を含む本発明に係るオリゴマーであって、 (1)オリゴマー分子内の式(I)の単位当たり、少なくとも1つの二価基Xが、少なくとも1つの、炭素数1〜6の二価ヒドロカルビレン基若しくは炭素数2〜6のエーテル基であり、オリゴマー分子内の式(I)の同一単位(そのオリゴマー分子内の式(I)の単位全てではないが)が少なくとも1つのR4X1−芳香環置換基を有し;且つ/又は (2)オリゴマー分子内の少なくとも1つの式(I)の単位が、少なくとも1つのR4X1−芳香環置換基{R4X1−は、R4X2C(R2)2C(R1)(OR3)C(R2)2O−[式中、(a)X2は共有結合、オキシ又はチオを表し;R1、R2、R3及びR4は式(I)の場合と同一の意味を有し;且つ/又は(b)X2、R1及びR2は式(I)の場合と同一の意味を有し;R4は、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基又はポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である)、或いはそれらの組合せを表す]を表す}を有する オリゴマーである。] [0019] 本発明の別の面は、任意的に、1種又はそれ以上の触媒の存在下で、 (a)分子当たり平均少なくとも2.5個のエポキシ基を有する少なくとも1種の芳香族ポリエポキシド化合物を、 (b)前記エポキシ化合物(a)のエポキシ当量当たり0.05当量〜0.5当量未満の、少なくとも1つのR4置換基(ここで各R4置換基は独立して式(I)の場合と同じ意味を有する)及びエポキシ基と反応して、ポリエポキシド化合物(a)とエポキシ反応性化合物(b)との間に少なくとも1つの共有結合を形成することができる少なくとも1つの官能基を有する少なくとも1種のエポキシ反応性化合物 と反応させることを含んでなる、本発明に係るキットへの使用に適当なポリエポキシド組成物の製造方法である。] [0020] 本発明の別の面は、1種若しくはそれ以上のリチウム及び/若しくはセシウム化合物の存在下で、分子当たり平均少なくとも1.5個のエポキシ基を有する芳香族エポキシド化合物の混合物を分岐させて、芳香族エポキシド化合物の分子当たりの所望のエポキシ基の平均数少なくとも2.2個が得られるまで芳香族エポキシド化合物の分子当たりのエポキシ基の平均数を増加させ、その後に分岐反応を停止させる[分岐に供する芳香族エポキシド化合物の混合物は、少なくとも1つのR4X1−芳香環置換基(R4及びX1−は式(I)の場合と同じ意味を有する)を有する少なくとも1種の芳香族エポキシド化合物とR4X1−芳香環置換基を少なくとも1つも有さない少なくとも1種の芳香族エポキシド化合物を含む]ことを含んでなる、本発明に係るキットへの使用に適当なポリエポキシド組成物の製造方法である。] [0021] 本発明の更なる面は、本発明に係る少なくとも1種のフェノール性前駆体をエポキシ化させることを含んでなる、本発明に係るオリゴマーの製造に適当な方法である。] [0022] 本発明に係るオリゴマーの製造に適当なフェノール性前駆体は、フェノール性前駆体分子内に式(IB): [Ph(−RB)x(−X−)y] (IB) [式中、式(IB)の各RBは独立して、R4X1−及び−OHから選ばれた、Phに共有結合した一価の基を表し; Ph、X、X1、R4、x及びyは、それぞれ独立して、式(I)の前記ポリエポキシド単位の場合と同じ意味を有する] の複数の単位を含んでなる本発明に係るフェノール性前駆体を含み、前記フェノール前駆体内の式(IB)の複数の単位が少なくとも2つのフェノール性−OH基を含み;前フェノール性前駆体分子当たりの二価X基の平均数が少なくとも1であり;Phが、任意的に、R4X1−及び] [0023] ] [0024] 以外の1つ又はそれ以上の一価芳香環置換基を有し;フェノール性前駆体分子当たりのPh基の平均数がフェノール性前駆体分子当たりの二価X基の平均数より多く、且つ (1)式(IB)の単位当たり少なくとも1つの二価X基が、炭素数1〜6の二価ヒドロカルビレン基若しくは炭素数2〜6のエーテル基であり、式(IB)の同一単位(フェノール性前駆体分子当たりの式(IB)の単位全てではないが)が少なくとも1つのR4X1−芳香環置換基を有し;且つ/又は (2)フェノール性前駆体分子内の少なくとも1つの式(IB)の単位が、少なくとも1つの特定のR4X1−芳香環置換基{ここで前記の特定のR4X1−芳香環置換基はR4X2C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2O−[式中、(a)X2は共有結合、オキシ又はチオを表し;R1、R2及びR4は前に定義した通りであり;且つ/又は(b)X2、R1及びR2は式(IB)において前に定義した通りであり、前記の特定のR4X1−芳香環置換基のR4は、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基又はポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である)を表す]を表す}を有する。] [0025] 本発明の別の面は、任意的に、1種又はそれ以上の触媒の存在下で、 (a)平均少なくとも2.5個のフェノール性−OH基を有するフェノール性化合物を、 (b)前記フェノール性化合物(a)のフェノール性ヒドロキシ基当量当たり平均0.05当量〜0.5当量未満の、1つのR4[R4は、式(I)及び(IB)の場合と同じ意味を有する]及び前記フェノール性化合物(a)のフェノール性ヒドロキシ基と反応して、一官能価化合物(b)と前記フェノール性化合物(a)との間に少なくとも1つの共有結合を形成することができる1つの官能基を含む少なくとも1種の一官能価化合物 と反応させることによって製造されるフェノール性前駆体である。] [0026] 本発明の別の面は、任意的に、1種又はそれ以上の触媒の存在下で、(1)(a)特定のR4X1−芳香環置換基を少なくとも1つも有さない少なくとも1種のフェノール性化合物並びに(b)分子当たり少なくとも2つのフェノール性−OH基及び少なくとも1つの特定のR4X1−芳香環置換基(特定のR4X1−芳香環置換基のR4及びX1は式(I)及び(IB)の場合と同じ意味を有する)を有する少なくとも1種のフェノール性化合物と、(2)分子当たり少なくとも2のエポキシ官能価を有する少なくとも1種のエポキシ化合物とを反応させることを含んでなる、フェノール性前駆体の製造方法である。] [0027] 本発明の別の面は、任意的に、1種又はそれ以上の触媒の存在下で、(1)(a)少なくとも2つのフェノール性−OH置換基を有する少なくとも1種のフェノール性化合物と、(2)少なくとも1つの特定のR4基[各R4基は独立して、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基又はポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である)から選ばれる]を有する少なくとも1種のモノエポキシ化合物とを、0.05:1〜0.5:1の範囲のモノエポキシ化合物当量対フェノール性化合物当量比で反応させることを含んでなる、フェノール性前駆体の製造方法である。] [0028] 本発明の更に別の面は、前記オリゴマーを含むポリエポキシド組成物を含んでなる、硬化剤によって硬化させてコーティング及びシールを生成させるのに適当なエポキシベース組成物である。このようなコーティング及びシーラントは、20℃未満、例えば15℃若しくはそれ以下、10℃若しくはそれ以下、5℃若しくはそれ以下又は0℃若しくはそれ以下の温度において最新の冬用エポキシコーティング及びシーラントよりも速く硬化して、表面を腐蝕から保護できる、良好な外観を有する滑らかで非粘着性の表面を有する硬化コーティングを形成する。] [0029] 本発明の別の面は、ポリエポキシド組成物を硬化させるための、オリゴマー(A)と混合された少なくとも1種の硬化剤(B)を含んでなる組成物である。] [0030] 本発明の別の面は、式(II) [((Ph(X’)z”(X1R4)c−X−)ePh(X’)z’(X1R4)b−X−)dPh(X1R4)a(X)y(X’)z] (II) {式中、各X’は、独立して、化学式:−(T)kPh(OH)j(R5)[Tは(−OC(R2)2C(R1)(OR3)CH2(NZ)mNCHR6j)k−を表し;Tは式(II)のフェニル環に共有結合する]の多価の基を表し;Ph、X、X1、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立して、式(I)の場合と同じ意味を有し;R5、R6、Z、m、k及びjはそれぞれ独立して式(VI)の場合と同じ意味を有し;a、b、c、e、y、z、z’及びz”は、それぞれ独立して、0、1又は2に等しく;dは1又は2に等しく;a+b+c≧1であり;z+z’+z”≧1である} の複数の単位を含む原子の三次元共有結合架橋ポリマーネットワークである。] [0031] 定義: 本明細書中で使用する用語「オリゴマー」は、特定の単位式で定義された複数の単位を有する化合物を意味する。この単位は同一であっても異なっていてもよく、互いに間接的に又は好ましくは直接的に結合することができる。この用語は、少なくとも2単位(例えば二量体)、より好ましくは少なくとも3単位(三量体)であって、10単位以下、より好ましくは8単位以下、更に好ましくは6単位以下、更に好ましくは5単位以下、更に好ましくは4単位以下(例えば四量体)を含むものとする。] [0032] 本明細書中で使用する用語「フェノール性化合物」は、芳香環に共有結合した分子当たり1つ又はそれ以上のフェノール性−OH基を有する1つ又はそれ以上の置換又は非置換の芳香環を含む化合物を意味する。用語「モノフェノール性化合物」は、分子当たり1つのフェノール性−OH基を有するフェノール性化合物を意味し、用語「ポリフェノール性化合物」は、分子当たり1個より多くのフェノール性−OH基を有するフェノール性化合物を意味する。モノフェノール性化合物の例としては、フェノール;モノアルキルフェノール、例えばo−クレゾール、p−クレゾール、n−ブチルフェノール、i−ブチルフェノール、t−ブチルフェノール、アミルフェノール、ヘキシルフェノール、ヘプチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、デシルフェノール、ドデシルフェノール、ペンタデシルフェノール、ペンタデセニルフェノール及びオクタデシルフェノール;ジアルキルフェノール、例えば2,4−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、アルキルクレゾール、ジプロピルフェノール、ジブチルフェノール、ジアミルフェノール、ジヘキシルフェノール、ジヘプチルフェノール、ジオクチルフェノール、ジノニルフェノール、ジデシルフェノール、ジドデシルフェノール、ジペンタデシルフェノール及びジオクタデシルフェノール;トリアルキルフェノール、例えばアルキルキシリルフェノール;並びにアルコキシフェノール、例えばo−メトキシフェノール、p−メトキシフェノール;更にそれらの混合物が挙げられる。ポリフェノール性化合物の例としては、レソルシノール、カテコール、ヒドロキシノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ノボラック及びそれらの混合物が挙げられる。] [0033] 本明細書中で使用する用語「ヒドロカルビル」及び「ヒドロカルビレン」は、それぞれ、互いに共有結合した炭素原子及び水素原子を含む一価及び二価化学構造(又は部分)を意味する。この構造(又は部分)は飽和であっても不飽和であってもよく、1つ又はそれ以上の直鎖、分岐鎖及び/又は環構造を含むことができる。このような構造(又は部分)は、炭素及び水素以外の原子(本明細書中では「ヘテロ」原子と称する)を含むことができる。このような許容可能なヘテロ原子の例は窒素、酸素、イオウ及びリン原子である。(炭素原子数+水素原子数)対(ヘテロ原子数)の比は、少なくとも1、好ましくは少なくとも2、より好ましくは少なくとも3である。このようなヒドロカルビル又はヒドロカルビレン構造(又は部分)は好ましくは、ヘテロ原子を含まない。] [0034] 特に断らない限り、用語「アルキル」は第一、第二及び第三のアルキル基並びに/又は分岐鎖及び直鎖アルキル基を含む。] [0035] 本明細書中で使用する用語「エポキシ官能基」及び「エポキシ官能価」は、オキシラン環を含む置換基を意味する。好ましいエポキシ官能基及びエポキシ官能価はグリシジルエーテル基及びグリシジルエステル基を含む。グリシジルエーテル基はグリシジルエステル基よりも好ましい。] [0036] 本明細書中で使用する用語「グリシジルエーテル」はメチレン基によって二価オキシに結合したオキシラン環を含むエポキシ官能性末端基を意味する。メチレン基は置換又は非置換のオキシラン環炭素原子に結合している。置換オキシラン環の炭素原子はC1〜C14アルキル基を有することができる。] [0037] エポキシ当量(以下、「EEW」と略す)は、 [エポキシ化合物の数平均分子量(MWn)]÷[分子当たりのエポキシ基の平均数] を意味する。] [0038] 1種又はそれ以上のエポキシ化合物に関する「エポキシ当量」の数は1種又はそれ以上のエポキシ化合物のそれぞれの寄与の合計である。エポキシ当量への1種又はそれ以上のエポキシ化合物のそれぞれの寄与は、 (エポキシ化合物のグラム数)÷(エポキシ化合物のエポキシ当量重量) と定義し、エポキシ化合物のエポキシ当量重量は、エポキシ基1モルに相当するエポキシ化合物のグラム数として算出する。エポキシ化合物との付加物に関しては、付加(adductation)前の反応体の寄与を、エポキシベース系における「エポキシ当量」の数の算出に使用する。] [0039] 本明細書中で使用する用語「活性水素当量」は、窒素に結合した反応性水素原子のみに関する。] [0040] 1種又はそれ以上の硬化剤に関する「活性水素当量」の数は1種又はそれ以上の硬化剤のそれぞれの寄与の合計である。活性水素当量への1種又はそれ以上の硬化剤のそれぞれの寄与は、 (硬化剤のグラム数)÷(硬化剤の活性水素当量重量) と定義し、硬化剤の活性水素当量重量は、活性水素1モルに相当する硬化剤のグラム数として算出する。エポキシ樹脂との付加物に関しては、付加前の反応体の寄与を、エポキシベースのバインダー系中の「活性水素当量」の数の算出に用いる。] [0041] 本明細書中で使用する用語「エポキシベース」は、硬化コーティング又はシールを生成させるための、1種若しくはそれ以上の硬化剤又は硬化剤組成物との併用に適当な少なくとも1種のポリエポキシドオリゴマーを含む組成物を意味する。エポキシベースは好ましくは、1種又はそれ以上の補助成分を、少なくとも1種のポリエポキシドオリゴマーと混合して含む。補助成分の例としては、触媒、チキソトロープ、溶剤、充填剤、脱泡剤(air releasing additive)、顔料、湿潤剤、粘着付与剤、可塑剤、界面活性剤、分散剤、消泡剤(defoaming agent)、安定剤、エポキシ促進剤、腐蝕防止剤、融合助剤(coalescing agent)、沈殿防止剤及び/又は染料が挙げられる。] [0042] 本明細書中で使用する用語「硬化剤組成物」は、少なくとも1種の硬化剤を含む組成物を意味する。硬化剤組成物は、1種又はそれ以上の補助成分を1種又はそれ以上の硬化剤と混合して含むことができる。任意的な補助成分の例としては、触媒、溶剤、脱泡剤、顔料、湿潤剤、粘着付与剤、可塑剤、界面活性剤、分散剤、消泡剤、安定剤、エポキシ促進剤、腐蝕防止剤、融合助剤、沈殿防止剤及び/又は染料が挙げられる。] [0043] ポリエポキシド組成物(A): 前述のように、ポリエポキシド組成物は、前記式(I)の複数の単位を含む少なくとも1種のオリゴマーを含む。] [0044] 二価基の平均数yは、好ましくは少なくとも0.5、より好ましくは少なくとも0.6、更に好ましくは少なくとも0.7であって、好ましくは平均して1以下である。] [0045] 一価置換基の平均数xは、好ましくは0超、より好ましくは0.5超、更に好ましくは0.9超であって、好ましくは3以下、より好ましくは2以下、更に好ましくは1.5以下である。] [0046] R4の置換又は非置換の脂肪族基は、炭素数が少なくとも4、好ましくは少なくとも6、より好ましくは少なくとも8、更に好ましくは少なくとも9であって、好ましくは20以下、より好ましくは18以下、更に好ましくは16以下であり、分岐していてもいなくてもよく、飽和でも不飽和でもよい。不飽和度は好ましくはモノエン、ジエン又はトリエンであり、より好ましくはモノエンである。脂肪族基上に置換基が存在する場合には、その好ましい例としては、オキシアルキレン、エーテル、ポリ(エーテル)及びエステルが挙げられる。R4脂肪族基の例としては、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、ドデシル、ドデセニル、ペンタデシル及びペンタデセニルが挙げられる。] [0047] R4の置換又は非置換の脂環式基は、炭素数が少なくとも5、好ましくは少なくとも6であり、置換又は非置換の脂肪族、オキシアルキレン、エーテル、ポリ(エーテル)及び/又はエステル基で置換されることができる。好ましい脂環式基の例としては、シクロヘキサン、及び1つ又はそれ以上の前記脂肪族基を有するシクロヘキサンが挙げられる。] [0048] R4のポリ(オキシアルキレン)基は、オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数が少なくとも3、好ましくは少なくとも4であって、好ましくは8以下、より好ましくは6以下である。ポリ(オキシアルキレン)基当たりのオキシアルキレン単位の平均数は、好ましくは少なくとも2、より好ましくは少なくとも4、更に好ましくは少なくとも6であって、好ましくは30以下、より好ましくは20以下、更に好ましくは12以下である。好ましいポリ(オキシアルキレン)基の例として、ポリ(オキシブチレン)、ポリ(オキシイソブチレン)及びポリ(テトラヒドロフラン)が挙げられる。] [0049] R4のアリール基は、好ましくは少なくとも1つの六員芳香環、例えばフェニル環又はナフチル環を含む芳香環系である。アリール基は、前述の(前記優先傾向を含む)脂肪族基、脂環式基及びポリ(オキシアルキレン)基から独立して選ばれた1つ又はそれ以上の置換基を有する。] [0050] R4の置換基は、C1〜C3アルキル基、C1〜C3アルコキシ基、ハロゲン原子及び官能基を含む(これらに限定するものではないが)広範囲から選ばれることができる。官能基は好ましくは、アミノ基及び/又はオキシラン基を含まない。官能基が存在する場合には、好ましい官能基は、1つ又はそれ以上の−OH基、特に1つ又はそれ以上のアルコール性−OH基を含む。好ましい態様において、R4は任意の官能基を含まない。] [0051] 式(I)に係る複数の単位を有するオリゴマー分子中のエポキシ置換基に対するR4−X1−置換基のモル比は、好ましくは1:1以下、より好ましくは0.8:1以下、更に好ましくは0.6:1以下であって、少なくとも0.1:1、より好ましくは少なくとも0.2:1である。] [0052] R1、R2及びR3はそれぞれ独立して、好ましくは−Hを表す。] [0053] 二価基Xの炭素数1〜6の二価ヒドロカルビレン基は好ましくは、置換若しくは非置換のメチレン基又は炭素数2〜6の直鎖若しくは分岐鎖アルキレン基である。置換メチレン基上の置換基は好ましくはメチル基である。] [0054] 二価基Xの炭素数2〜6のエーテル基は好ましくは、ジメチレンエーテル基、ジエチレンエーテル基、ジプロピレンエーテル基又はジイソプロピレンエーテル基である。] [0055] 式(I)の各単位は好ましくは、二価X基によって、式(I)の別の単位のフェニル環の環炭素原子に結合されている。より好ましい態様において、オリゴマーは、式(I)に係る単位のみからなる。] [0056] 好ましい態様において、分子当たり式(I)の複数の単位を含むオリゴマーは、分子当たり式(III): [(−X−)y’Ph(−R)x−X−Ph(−R)x’(−X−)y”] (III) の少なくとも1つの単位を含む。] [0057] 式(III)において、Ph、X及びRは、それぞれ独立して、式(I)の場合と同じ意味を有し;x及びx’は、それぞれ独立して、0超、好ましくは少なくとも1であって、好ましくは3以下、より好ましくは2以下の平均数を表し;各y’は、独立して、0〜3の範囲、好ましくは0又は1、更に好ましくは0の数を表し;y”は、独立して、0〜3の範囲、好ましくは0又は1、更に好ましくは1の数を表す。] [0058] 置換基RのR4及びX1は、それぞれ独立して、式(I)の場合と同じ意味を有する。好ましい態様において、各X1は、独立して、共有結合、オキシ、チオ、カルボニルオキシ又は−X2C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2O−[式中、X2は共有結合、オキシ又はチオを表し、R1及びR2は、それぞれ独立して、式(I)において前に定義したのと同じ意味を有する]を表す。] [0059] オリゴマー中の式(III)の単位の平均数は少なくとも1である。一態様において、オリゴマーは少なくとも式(III)の1つの単位、及び式(III)の単位に含まれる式(I)の単位以外の式(I)の単位を少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つ含む。] [0060] 特に好ましい態様において、オリゴマーは式(IV): Ph(−R)x[−X−Ph(−R)x’−]nX−Ph(−R)x” (IV) で表されることができる。] [0061] 式(IV)において、Ph、X及びR基は、それぞれ、式(I)の場合と同じ意味(前記優先傾向を含む)を有し;x、x’及びx”は、それぞれ独立して、1から各Ph芳香環上で利用できる位置の最大数まで、好ましくは1、2又は3、更に好ましくは1又は2の整数を表し;nは1〜5の範囲、好ましくは1又は2、更に好ましくは1の整数を表す。式(IV)のオリゴマー中のR基の総数は、好ましくは少なくとも3、より好ましくは少なくとも4であって、好ましくは8以下、より好ましくは6以下である。式(IV)のオリゴマーの少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つのR基は、式:] [0062] ] [0063] で表され、少なくとも1つのR基はR4X1−である。X1、R1、R2及びR4は、それぞれ独立して、式(I)の場合と同じ意味(前記優先傾向を含む)を有する。好ましい態様において、各X1は、独立して、共有結合、オキシ、チオ、カルボニルオキシ又は−X2C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2O−[式中、X2は共有結合、オキシ又はチオを表し、R1及びR2は、それぞれ独立して、式(I)において前に定義したのと同じ意味を有する]を表す。] [0064] ポリエポキシド組成物は、2種又はそれ以上の前記オリゴマーの混合物を含むことができる。混合物は、望ましくは(1)オリゴマー分子当たり式(I)の単位を平均少なくとも2.5個、好ましくは少なくとも3個であって、好ましくは8個以下、より好ましくは5個以下有する1種若しくはそれ以上の、好ましくは少なくとも2種のオリゴマー、(2)分子当たり式(III)の単位を少なくとも1個であって、好ましくは2単位以下有する1種若しくはそれ以上の、好ましくは少なくとも2種のオリゴマー及び/又は(3)式(IV)に係る1種又はそれ以上の、好ましくは2種のオリゴマーを含む。混合物は好ましくは少なくとも2.2、好ましくは少なくとも2.5、更に好ましくは少なくとも2.8であって、好ましくは5以下、より好ましくは4以下の平均エポキシ官能価を有する。] [0065] ポリエポキシド組成物は、(1)前記式(I)で表される複数の単位を含み、(2)前記式(III)の少なくとも1つの単位を含み且つ/又は(3)前記式(IV)で表される、少なくとも1つのR4X1−芳香環置換基[R4及びX1は式(I)の場合と同じ意味を有する]を有するオリゴマーを、好ましくは少なくとも5重量%、より好ましくは少なくとも10重量%、更に好ましくは15重量%以下であって、好ましくは80重量%以下、より好ましくは50重量%以下含む。ポリエポキシド組成物の残りの部分は、好ましくは(1)前記式(I)で表される複数の単位を含み、(2)前記式(III)の少なくとも1つの単位を含み且つ/又は(3)前記式(IV)で表されるオリゴマーを含み;より好ましくは、少なくとも1つの特定のR4X1−芳香環置換基を有する、混合物中に存在するポリエポキシドオリゴマーの1種又はそれ以上のポリエポキシド前駆体を含む。] [0066] 特に好ましい態様において、ポリエポキシド組成物はR4X1−芳香環置換基がオリゴマー分子中に存在する少なくとも1種の前記オリゴマーと1種又はそれ以上のそのポリエポキシド前駆体を含む。この態様によれば、1つ又はそれ以上のR4基を有するポリエポキシド組成物中に存在するオリゴマーの好ましくは少なくとも20重量%、より好ましくは少なくとも50重量%、更に好ましくは少なくとも80重量%が、ポリエオキシド組成物の残りの部分に存在するのと同じ1種又はそれ以上のポリエポキシド前駆体に由来する。ポリエポキシド前駆体は好ましくは、式(IB)の複数の単位、式(IIIB)の少なくとも1つの単位及び、任意的に、式(IB)の少なくとも1つの単位を含み、且つ/又は式(IVB)で表される。] [0067] 本発明の別の面は、任意的に、1種又はそれ以上の触媒(例えば第四ホスホニウム塩及び/又は第四アンモニウム塩)の存在下で、 (a)平均少なくとも2.5個のエポキシ基を有する少なくとも1種の芳香族ポリエポキシド反応体を (b)前記芳香族ポリエポキシド反応体(a)のエポキシ当量当たり0.05当量〜0.5当量未満の、少なくとも1つのR4X1置換基[R4及びX1は、式(I)と同じ様に定義される]を有し且つエポキシ基と反応してポリエポキシド化合物(a)とエポキシド反応性化合物(b)との間に少なくとも1つの共有結合を形成できる1つの官能基を有する少なくとも1種のエポキシ反応性化合物 と反応させることを含んでなる、本発明に係るキットへの使用に適当なポリエポキシド組成物の製造方法である。] [0068] 芳香族ポリエポキシド反応体(a)は、好ましくは式(IA): [Ph(−RA)x(−X−)y] (IA) [式中、各RAは、] [0069] ] [0070] を表し、Ph、X、R1、R2、x及びyは、それぞれ独立して、式(I)の前記ポリエポキシド単位の場合と同じ意味を有する] の単位を有する。] [0071] 好ましい態様において、式(IA)に係る複数の単位を含む芳香族ポリエポキシド(a)は、式(IIIA): [(−X−)y’Ph(−RA)x−X−Ph(−RA)x’(−X−)y”] (IIIA) [式中、各RAは、独立して、式(IA)の場合と同じ意味を有し、Ph、X、x、x’、z及びz’は、それぞれ独立して、式(III)の前記ポリエポキシド単位の場合と同じ意味を有する] の少なくとも1つの単位を含む。好ましい態様において、芳香族ポリエポキシド(a)は、式(IIIA)の1つの単位及び式(IA)の少なくとも1つ、好ましくは2つの単位を含む。] [0072] 特に好ましい態様において、芳香族ポリエポキシド(a)は、式(IVA): Ph(−RA)x−[−X−Ph(−RA)x’−]n−X−Ph(−RA)x” (IVA) [式中、各RAは、独立して、式(IA)の場合と同じ意味を有し、Ph、X、R1、R2、x、x’、x”及びnは、それぞれ独立して、式(IV)の前記ポリエポキシド単位の場合と同じ意味を有する] で表されることができる。] [0073] 式(IA)の複数の単位及び/又は式(IIIA)の少なくとも1つの単位を含み且つ/又は式(IVA)で表される芳香族ポリエポキシド反応体は、式(IA)の平均少なくとも2.5個の単位及び分子当たり好ましくは1個未満、より好ましくは0.5未満、更に好ましくは0のR4X1置換基を含み、且つ/又は分子当たりの平均エポキシ官能価が1.5超、好ましくは2超、更に好ましくは2.5超であって、好ましくは8以下、より好ましくは5以下である。芳香族ポリエポキシド反応体は好ましくはノボラック系ポリエポキシド、例えばD.E.N.431及びD.E.N.438エポキシノボラック(The Dow Chemical Companyから入手可能)である。] [0074] エポキシ反応性化合物は、エポキシ基と反応して共有結合を形成できる官能基を有する。官能基の例としては、チオール、ヒドロキシ、カルボキシ及びカルボン酸エステルが挙げられる。該当エポキシ反応性基としては、R4SQ、R4C(O)OQ及びR4OQ[式中、R4は式(I)の場合と同じ意味(前記好ましい意味を含む)を有し、Qは水素原子又は陽イオンを意味する]が挙げられる。陽イオンQは、好ましくはアンモニウム、ホスホニウム及び/又は金属陽イオン、好ましくはアルカリ金属陽イオン、例えばNa+、Li+及びK+から選ばれる。エポキシ反応性化合物及びエポキシ反応性化合物と芳香族ポリエポキシドとの反応方法の例は、EP 1 620 484及びUS4,722,990に記載されており、これらの関連部分を引用することによって本明細書中に組み入れる。] [0075] ポリエポキシドオリゴマー(a)と反応させるエポキシ反応性化合物(b)の量は、エポキシ当量当たり少なくとも0.05当量、好ましくは少なくとも0.1当量、より好ましくは0.2当量であって、0.5当量以下、好ましくは0.4当量以下、より好ましくは0.3当量以下である。] [0076] オリゴマー: 本発明の別の面は、少なくとも2の平均エポキシ官能価を有し且つ前記式(I)で表される単位をオリゴマー分子当たり複数含む、好ましくは式(III)の少なくとも1つの単位を単独で、又は好ましくは式(I)の単位少なくとも1つ、好ましくは2つ以下と組み合わさせて含む、本発明に係るキットへの使用に適当なオリゴマーであって、 (1)(a)オリゴマー分子内の式(I)の少なくとも1つの単位が、前記二価基Xとしての少なくとも1つの−C(R2)2−及び/若しくは−C(R2)2OC(R2)2−並びに前記の少なくとも1つのR4X1−置換基を有し、且つ(b)同一オリゴマー分子内の式(I)の少なくとも1つの単位がR4X1−置換基を少なくとも1つも有さず、しかも/或いは (2)オリゴマー分子内の式(I)の少なくとも1つの単位が、好ましくは式(III)の少なくとも1つの単位が、少なくとも1つのR4X1−置換基{R4X1−はR4X2C(R2)2C(R1)(OR3)C(R2)2O−[式中、(a)R1、R2、R3及びR4は式(I)の場合と同一の意味を有し;X2は共有結合、オキシ若しくはチオを表し;且つ/又は(b)X2、R1、R2及びR3は式(I)の場合と同一の意味を有し;R4は、前述した、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基又はポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン基当たりの平均炭素数は少なくとも3である)を表す]を表す}を有する オリゴマーである。] [0077] オリゴマーは、好ましくは前記式(IV)によって表されることができ、基R1、R2、R3、R4、X1及びX2は、それぞれ独立して、前記定義と一致する範囲内において、前セクションに示した好ましい意味を含む。] [0078] 本発明の更なる面は、任意的に、1種又はそれ以上の触媒(例えば第四アンモニウム塩)の存在下で、本発明に係る少なくとも1種のフェノール性前駆体をエポキシ化することを含んでなる、本発明に係るオリゴマーの製造に適当な方法である。] [0079] 本発明に係るオリゴマーの製造に適当なフェノール性前駆体は、フェノール性前駆体分子内に、フェノール前駆体分子当たり平均少なくとも2.5個、好ましくは少なくとも3個のフェノール性−OH置換基と式(IA): [Ph(−RB)x(−X−)y] (IB) [式中、式(IB)の各RBは、独立して、R4X1−及び−OHから選ばれた、芳香環に共有結合した一価基を表し;式(IB)のPh、X、X1、R4、x及びyは、それぞれ独立して、式(I)の前記ポリエポキシド単位の場合と同じ意味を有する] の複数の単位を含んでなり、フェノール性前駆体分子当たりのPh基の数が同じフェノール性前駆体分子中のX基の数よりも1つ多く;フェノール性前駆体内の式(IB)の複数の単位が、 (1)(a)フェノール性前駆体分子内の式(IB)の少なくとも1つの単位が、前記二価基Xとしての少なくとも1つの−C(R2)2−及び/若しくは−C(R2)2OC(R2)2−並びに前記の少なくとも1つのR4X1−置換基を有し、且つ(b)同一フェノール性前駆体分子内の式(IB)の少なくとも1つの単位がR4X1−置換基を少なくとも1つも有さず、しかも/或いは (2)フェノール性前駆体分子内の式(IB)の少なくとも1つの単位が、少なくとも1つのR4X1−置換基{R4X1−はR4X2C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2O−[式中、X2、R1及びR2は式(IA)の場合と同一の意味を有し;R4は、前述の置換若しくは非置換の脂肪族基、置換若しくは非置換の脂環式基又はポリ(オキシアルキレン)基を表す]を表す}を有する 本発明に係るフェノール性前駆体を含む。] [0080] 好ましい態様において、式(IB)に係る複数の単位を含むフェノール性前駆体は、式(IIIB): [(−X−)y’Ph(−RB)x−X−Ph(−RB)x’(−X−)y”] (IIIB) [式中、各RBは、独立して、式(IB)の場合と同じ意味を有し、Ph、X、x、x’、y’及びy”はそれぞれ独立して、式(III)の場合と同じ意味を有する] の少なくとも1つの単位を含む。好ましい態様において、芳香族ポリエポキシド(a)は、式(IIIB)の1つの単位及び式(IB)の少なくとも1つ、好ましくは2つの単位を含む。] [0081] 特に好ましい態様において、芳香族ポリエポキシド(a)は、式(IVB): Ph(−RB)x−[−X−Ph(−RB)x’−]n−X−Ph(−RB)x” (IVB) [式中、各RBは独立して、式(IB)の場合と同じ意味を有し、Ph、X、R1、R2、x、x’、x”及びnはそれぞれ独立して、式(IV)の場合と同じ意味を有する] で表されることができる。] [0082] 基R1、R2,R4、X1及びX2は、それぞれ独立して、前記定義と一致する範囲内において、前セクションに示した好ましい意味を含む。] [0083] 式(IB)の複数の単位及び/若しくは式(IIIB)の少なくとも1つの単位を含むフェノール性前駆体並びに/又は式(IVB)のフェノール性前駆体は望ましくは、式(IB)の平均少なくとも2.5個の単位及び/又は1.5超、好ましくは2超、更に好ましくは2.5超であって、好ましくは8以下、より好ましくは5以下の分子当たりの平均フェノール性−OH官能価を含む。フェノール性前駆体は好ましくはノボラック、例えばフェノールノボラック又はクレゾールノボラックである。] [0084] 適当なフェノール性前駆体はR4X1−置換基を少なくとも1つも有さない少なくとも1種のフェノール性化合物及び少なくとも1つのR4X1−置換基[ここでR4X1−置換基は前記式(I)及び(IB)において定義した通りである]を有する少なくとも1種のフェノール性化合物を含む混合物を、任意的に、1種又はそれ以上の縮合反応用酸性触媒の存在下で、少なくとも1種のアルデヒド及び/又はケトンと縮合させることによって得ることもできる。アルデヒドは好ましくはホルムアルデヒドであり、ケトンは好ましくはアセトンである。この方法は米国特許第4,250,076号により詳細に記載されており、その関連する開示を本明細書中に組み入れる。] [0085] 本発明に係るオリゴマーの製造に適当なフェノール性前駆体は、式(IB)の複数の単位及び、好ましくは分子当たり平均1個未満、好ましくは0.5個未満、更に好ましくは0個のR4X1−置換基を有する(少なくとも0.05、好ましくは少なくとも0.1、更に好ましくは少なくとも0.2であって、0.5以下、好ましくは0.4以下、より好ましくは0.3以下の範囲の式(IB)単位に対するR4基の平均モル比で)1種又はそれ以上のフェノール性化合物の1つ又はそれ以上の芳香環上の1つ又はそれ以上のR4基をグラフトさせることによって得ることもできる。1つ又はそれ以上のR4基は、1つ又はそれ以上の芳香環上で、式R4H[式中、R4は少なくとも1つ、好ましくは1つ以下の不飽和炭素−炭素結合を有する]の1種又はそれ以上の化合物を反応させることによってグラフト化させる。式R4Hの少なくとも1つ、好ましくは1つ以下の不飽和炭素−炭素結合は、末端不飽和炭素−炭素結合であるのが望ましい。不飽和炭素−炭素結合は好ましくは、芳香環の環員間ではない。式R4Hの適当な不飽和化合物の例は、不飽和炭素−炭素結合を有する脂肪族基を含み、例えばヘキサン類、オクテン類、ノネン類、デセン類、エチルデセン類、ペンチルデセン類、特に末端不飽和を有する脂肪族化合物、例えばα−オレフィン(例えばヘキサ−1−エン、オクタ−1−エン、デカ−1−エン、ドデカ−1−エン及びペンタデカ−1−エン);好ましくは炭素数が6〜10の不飽和脂環式化合物、例えばビニルシクロヘキサン類、シクロヘキサン類、ジシクロペンタジエン、ピネン類、カンフェン類及び他のテルペン類;並びに共有結合によってアリール基に直接結合した又はオキシ、チオ若しくはカルボニルオキシ二価連結基によってアリール基に結合した1つ又はそれ以上の置換基[例えば炭素数が少なくとも4の1種若しくはそれ以上の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の1種若しくはそれ以上の置換若しくは非置換の脂環式基、及び/又は1種若しくはそれ以上のポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である)]を有するビニルベンゼン類、例えば、スチレンである。グラフト化法は、米国特許第4,250,076号により詳細に記載されており、その関連する開示を本明細書中に組み入れる。] [0086] 適当なフェノール性前駆体は、 (a)平均少なくとも2.5個、好ましくは少なくとも3個のフェノール性−OH基を有する少なくとも1種のフェノール性化合物を、 (b)前記フェノール性化合物(a)のフェノール性ヒドロキシ基当量当たり平均0.05当量〜0.5当量未満の、R4(R4は、前述したのと同じ意味を有し、前記好ましい意味を含む)及びフェノール性化合物(a)のフェノール性ヒドロキシ基と反応して、化合物(b)とフェノール性化合物(a)との間に少なくとも1つの共有結合を形成することができる1つの官能基を含む少なくとも1種の一官能価化合物 と反応させることによっても製造できる。] [0087] フェノール性化合物(a)は、分子当たり平均で好ましくは1個未満、より好ましくは0.5個未満、更に好ましくは0個のR4X1置換基を有する。] [0088] フェノール性化合物(a)は、好ましくは(1)アルデヒド及び/若しくはケトンと(2)分子当たり、平均少なくとも1個、好ましくは少なくとも1.5個であって、3個以下、好ましくは2個以下のフェノール性−OH基及び好ましくは0.75個未満、より好ましくは0.5個未満、より好ましくは0個のR4X1−置換基を有する少なくとも1種のフェノール性化合物との反応生成物を含む。アルデヒドは好ましくはホルムアルデヒド及び/又はアセトアルデヒドであり、ケトンは好ましくはアセトンである。] [0089] フェノール性化合物(a)は、好ましくはノボラック、最も好ましくはフェノールノボラック又はクレゾールノボラックである。フェノールノボラックはフェノール類とアルデヒドとの酸触媒縮合によって得ることができる。クレゾールノボラックはクレゾールとアルデヒドとの酸触媒縮合によって得られる。] [0090] 一官能価化合物は、式(I)及び(IB)において定義されたR4基、及びフェノール性化合物(a)のフェノール性−OH基と反応して、一般には各フェノール性−OH基の酸素原子によって共有結合を形成できる1つの官能基を含む。適当な官能基の例としては、オキシラン環、アルコール性−OH基、環状アルキレンカーボネート及び求電子種(electrophile)、例えばトシレート、臭化物及びヨウ化物を有する基が挙げられる。] [0091] 一官能価化合物(b)は好ましくは、式:] [0092] ] [0093] [式中、R1、R2、R4及びX2は、独立して、前記式(I)及び(IA)の場合と同じ意味を有する] で表される少なくとも1種の化合物を含む。モノエポキシド化合物の例としては、ノニルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、トリデシルグリシジルエーテル、テトラデシルグリシジルエーテル、ペンタデシルグリシジルエーテル、ノニルフェノールグリシジルエーテル、デシルフェノールグリシジルエーテルなどが挙げられる。α−オレフィンに由来するモノエポキシド化合物の例としては、1,2−エポキシデカン;1,2−エポキシドデカン;1,2−エポキシテトラデカン;1,2−エポキシヘキサデカン;1,2−エポキシオクタデカンなどが挙げられる。] [0094] R4OHとフェノール性化合物(a)のフェノール性−OH基との反応は、好ましくは適当な条件下で、例えばウィリアムソン・エーテル合成によって行う。ウィリアムソン・エーテル合成法によれば、フェノール性化合物は好ましくはアルカリ金属、例えばナトリウム若しくはカリウム又はアルカリ金属塩、例えば炭酸ナトリウムと反応して、アルカリ金属フェノレート中間体を形成する。アルカリ金属フェノレート中間体は好ましくは、前記求電子種の1つを末端基とするR4基と反応して、X’[X’はフェノール性化合物(a)の先のフェノール性−OH基に由来するオキシ(−O−)を表す]によってR4をフェノレート中間体の芳香環に結合させる。求電子種を末端基とするR4基は好ましくはR4OHに由来する。] [0095] 環状アルキレンカーボネートを含む一官能価化合物としては、少なくとも1つのR4基を含む1,3−ジオキソラン−2−オンが挙げられる。このようなカーボネートは、適当な触媒、例えば1種又はそれ以上のハロゲン化アルキルアンモニウム触媒の存在下で適当なオキシラン環含有化合物のオキシラン環中への二酸化炭素挿入によって得ることができる。適当な環状アルキレンカーボネートの製造方法は、米国特許第2,987,555号に記載されており、この特許の関連する開示を引用することによって本明細書中に組み入れる。] [0096] R4を含む環状アルキレンカーボネートは、1種又はそれ以上のアルカリ触媒の存在下で、1種又はそれ以上のフェノール性化合物(a)と反応させて、X1としての酸素原子によってR4をフェニル環に結合させ、R4上にヒドロキシル置換基を導入することができる。この反応及び適当なアルカリ触媒は、米国特許第5,679,871号により詳細に記載されており、この特許の関連する開示を引用することによって本明細書中に組み入れる。] [0097] フェノール性化合物(a)と反応させる一官能価化合物(b)の量は、フェノール性化合物(a)のフェノール性ヒドロキシ基当量当たり、少なくとも0.05当量、好ましくは少なくとも0.1当量、より好ましくは0.2当量であって、0.5当量以下、好ましくは0.4当量以下、より好ましくは0.3当量以下である。] [0098] 本発明の別の面は、任意的に、1種又はそれ以上の触媒の存在下で、(1)(a)R4X1−置換基を少なくとも1つも有さない少なくとも1種のフェノール性化合物及び(b)少なくとも1つのR4X1−置換基を有する少なくとも1種のフェノール性化合物を、(2)分子当たり少なくとも2の平均エポキシ官能価を有する少なくとも1種のエポキシ化合物と反応させる[前記フェノール性化合物は分子当たり平均少なくとも2個、好ましくは少なくとも2.5個のフェノール性−OH基を有し、R4X1−置換基は前記式(I)及び(IA)に定義した通りである]ことを含んでなる、フェノール性前駆体の製造方法である。] [0099] 本発明の別の面は、任意的に、1種又はそれ以上の触媒(例えば第四ホスホニウム塩及び/又は第四アンモニウム塩)の存在下で、(1)フェノール性化合物分子当たり、平均少なくとも2.5個、より好ましくは少なくとも3個のフェノール性−OH置換基及びフェノール性化合物分子当たり好ましくは1個未満、好ましくは0.5個未満、更に好ましくは0のR4X1−置換基を有する少なくとも1種のフェノール性化合物と、(2)少なくとも1個のR4基を含む、1.5未満、好ましくは1の平均エポキシ官能価を有する少なくとも1種のエポキシ化合物とを反応させる[各R4は独立して、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基、又はポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である)から選ばれる]ことを含んでなる、フェノール性前駆体の製造方法である。] [0100] 式(I)の複数の単位を有するオリゴマーは、前記方法の任意の1つに従って得られるフェノール性前駆体をエポキシ化することによって製造できる。詳細には、フェノール性前駆体は、フェノール性前駆体を過剰のエピクロロヒドリンと反応させた後、脱ハロゲン化水素化を行うことによって、例えば反応生成物を例えば水酸化ナトリウムのような強塩基と接触させることによって、エポキシ化させることができる。この方法は、任意的に、1種又はそれ以上の触媒、例えば1種又はそれ以上の第四アンモニウム触媒の存在下で実施できる。] [0101] 少なくとも1個のエポキシ基の存在を必要とする、Phに関連する前記の各化学式において、各Phは、任意的に、R4X1−及び] [0102] ] [0103] 以外の1個又はそれ以上の一価芳香環置換基を有し;少なくとも1個のフェノール性ヒドロキシ基の存在を必要とする、Phに関連する前記の各化学式において、各Phは任意的に、R4X1−及びフェノール性ヒドロキシ以外の1個又はそれ以上の一価芳香環置換基を有する。このような他の一価芳香環置換基は好ましくは、任意的に、1個又はそれ以上のヘテロ原子を有する一価ヒドロカルビル基である。このような他の一価芳香環置換基の例としては、R4X1−以外のアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル及び/若しくはイソプロピル、並びに/又はR4X1−以外のアルコキシ基、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ及びイソプロポキシが挙げられる。] [0104] R4X1−のR4の炭素数が少なくとも6であるか又はX1−が共有結合でない場合には、他の好ましい一価芳香環置換基としては、より高級のアルキル基、例えばn−ブチル、イソブチル、t−ブチル及びアミルが挙げられる。] [0105] R4X1−のR4の炭素数が少なくとも6であるか又はX1−がオキシでない場合には、他の好ましい一価芳香環置換基としては、より高級のアルコキシ基、例えばn−ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ及びアミルオキシが挙げられる。] [0106] 硬化剤: 硬化剤は、式(VI): (R5)Ph(OH)j[CHR6NH(ZNH)mH]k (VI) [式中、Zは二価ヒドロカルビレン基を表し; R5はC8〜C20飽和若しくは不飽和脂肪族環置換基を表し; 各R6は、独立して、水素原子、1〜10個の炭素原子又は1個のヘテロ原子を有するヒドロカルビル基、好ましくは水素原子を表し; mは、1〜5以下の範囲、好ましくは3以下、より好ましくは1以下の整数であり; kは1〜3以下の範囲、好ましくは1の整数を表し;そして jは1若しくは2を表す] の硬化剤化合物及び/又は式(VI)の1種若しくはそれ以上の化合物の1種若しくはそれ以上の付加物から選ばれる。] [0107] 二価ヒドロカルビレン基Zは、炭素数が1〜30以下、より好ましくは20以下、更に好ましくは10以下であることができ;且つ炭素数が少なくとも1、より好ましくは少なくとも2であって、20以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは4以下の二価分岐鎖若しくは直鎖、飽和若しくは不飽和脂肪族基;炭素数が5〜7の置換若しくは非置換の飽和若しくは不飽和脂環式環;炭素数が好ましくは6の置換若しくは非置換の芳香環;又前記の組合せであることができる。] [0108] 好ましい一態様において、Zはエチレン、プロピレン、イソプロピレン、n−ブチレン又はi−ブチレンを表す。] [0109] 別の好ましい態様において、Zは−C(R7)2−A−C(R7)2−[式中、各R7は独立して、−H又はC1〜C4アルキル基を表し、Aは置換若しくは非置換のシクロヘキシレン若しくはフェニレン基を表す]を表す。] [0110] フェノールのフェニル環上の脂肪族置換基R5は好ましくは、少なくとも12個で好ましくは18個以下の炭素原子及び3個以下の炭素−炭素二重結合を有し、より好ましくは15個の炭素原子及び0〜3個の炭素−炭素二重結合を有する直鎖非置換の脂肪族ヒドロカルビル基である。脂肪族基は好ましくは、フェノール性ヒドロキシル基に対してメタ位である。好ましい態様において、少なくとも1個のC8〜C20脂肪族環置換基を有するフェノールはカルダノールである。カルダノールは、カシューナッツ殻液(CNSL)の熱処理によって得られる主生成物である。カルダノールと反応させたポリアミンを、フェナルカミンと称する。Cardolite(登録商標)540、541及び541LVフェナルカミン硬化剤(Newark,New Jersey,U.S.A.にオフィスを有するCardolite Corporationから市販されている)のようなフェナルカミンが好ましい。] [0111] より具体的な態様において、硬化剤は、下記式(VII): (R5)Ph(OH)[CH2NH(ZNH)mH]k (VII) [式中、Zは二価分岐鎖又は直鎖C2〜C8アルキレン基(好ましくはエチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン及びイソブチレンから選ばれ、更に好ましくはエチレンである)を表し; R5は前述のC8〜C20脂肪族環置換基を表し; mは、式(V)の場合と同じ意味を有し; kは、少なくとも1、好ましくは少なくとも1.5であって、3以下、好ましくは2.5以下の平均数を表す] で表されることができる。R5環置換基は、好ましくはフェノール性−OH基に対してメタ位である。] [0112] 硬化剤及びこのような化合物の付加物は、好ましくは少なくとも1個のR5置換基を有する少なくとも1種のフェノール、少なくとも1種のポリアミン及び少なくとも1種のアルデヒドを、同時に又は任意の順序で、反応させることによって得ることができる。] [0113] 好ましい態様において、ポリアミンは、式(VIII): H2N(ZNH)mH (VIII) [式中、Z及びmは、それぞれ、式(VI)の場合と同じ意味を有し、より好ましくはZ及びmはそれぞれ、式(VII)と同じ意味を有する] を有する。] [0114] より具体的な態様において、式(VII)で表される硬化剤の製造に適当なポリアミンは、好ましくは分子当たり少なくとも2個のアミン基を有するポリ(アルキレンアミン)である。アルキレン基は、炭素数が好ましくは少なくとも1、より好ましくは少なくとも2であって、好ましくは6以下、より好ましくは3以下である。好ましいアルキレン基はエチレン基である。より好ましくは、ポリアミンは式(IX): H2N(CH2CH2NH)mH (IX) [式中、mは1〜5の範囲の整数である] を有する。少なくとも1個のC8〜C20脂肪族環置換基を有するフェノールに対するポリアミンのモル比は好ましくは1.5〜3の範囲である。反応生成物は、分子当たり平均で、好ましくは少なくとも1個、より好ましくは少なくとも1.5個であって、3個以下、より好ましくは2.5個以下の第一アミン基を含む。] [0115] 少なくとも1個のR5置換基を有するフェノールに対するアルデヒドのモル比は好ましくは1.6〜2.5の範囲である。ポリアミンに対するアルデヒドのモル比は好ましくは1.05〜1.25の範囲である。アルデヒドは好ましくはホルムアルデヒドである。] [0116] 適当な硬化剤及びそれらの製造方法の更なる説明は、GB 1529740及びEP 1 091 926に示されており、これらの関連する開示を引用することによって本明細書中に組み入れる。] [0117] 硬化剤は、前記硬化剤の少なくとも1種の付加物であることもできる。付加物は、(メタ)クリレート、ポリ(メタ)クリレート、モノ−及びポリエポキシド、遊離モノ−及びポリイソシアネート、ブロックトポリイソシアネート、並びにそれらの混合物であることができる。Huntsman Chemicals製のAardur(登録商標)3467のようなフェナルカミン付加物が好ましい。] [0118] 式(VI)の硬化剤の付加(adduction)の実施方法に関しては、EP 684 268 A1に記載されており、その関連する開示を引用することによって本明細書中に組み入れる。] [0119] 第二アミンの共反応を促進するために、第三アミンをルイス塩基触媒としてアミン硬化剤成分中に使用することができる。アミン硬化剤成分中に含ませることができる適当な第三アミン化合物としては、置換フェノール性アミン、例えば2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール及びジメチルアミノメチルフェノールが挙げられる。アミン硬化剤成分中の第三アミン化合物の割合は、典型的には、アミン硬化剤成分中のアミンの総重量に基づき、約20重量%以下である。] [0120] 配合物: ポリエポキシド組成物及び硬化剤は、コーティング及びシーラントのような、硬化性二液型エポキシ樹脂組成物を必要とする用途に使用するためのエポキシベース及び硬化剤組成物として配合できる。このような配合物は、触媒、チキソトロープ、溶剤、充填剤、脱泡剤、顔料、湿潤剤、粘着付与剤、可塑剤、界面活性剤、分散剤、消泡剤、安定剤、エポキシ促進剤、腐蝕防止剤、融合助剤、沈殿防止剤及び/又は染料のような機能範疇の補助成分を含むことができる。エポキシベース及び/又は硬化剤組成物は、好ましくは少なくとも1種、より好ましくは少なくとも2種、更に好ましくは少なくとも3種の前記補助成分機能範疇の補助成分を含む。] [0121] コーティング系にはチキソトロープを含ませることができる。適当なチキソトロープとしては、エポキシコーティング系一般に適当なもの、例えば繊維状鉱物(例えばウォラストナイト)、アラミド繊維、粒子又はチップ(例えばKEVLAR)、クレイ(例えばベントナイト、ヘクトナイト、スメクタイト、アタパルジャイト)、非晶質ヒュームドシリカ(amorphous fumed silica)(未処理のもの及び表面処理されたものの両方)、及びワックス(例えばポリアミドワックス、水素化ヒマシ油)が挙げられる。] [0122] 溶剤は、コーティング系の総重量に基づき約40重量%以下の量で含ませることができ、典型的には、エポキシコーティング系に適当と一般に考えられるものから選ばれる。溶剤の例は、アルコール、例えばプロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、フルフリルアルコール及びベンジルアルコール;芳香族炭化水素、例えばトルエン、キシレン、ナフサ溶剤、及びAROMATIC 100(石油炭化水素);ケトン、例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−アミルケトン、メチルイソアミルケトン、ジアセトンアルコール及びシクロヘキサノン;エーテルアルコール、例えば2−ブトキシエタノール、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル及びブチルジグリコール;エステル、例えば酢酸メトキシプロピル、酢酸n−ブチル及び酢酸2−エトキシエチル;並びにそれらの混合物である。] [0123] 充填剤は、コーティング系の総重量に基づき、約25〜約40重量%の範囲の量で含ませることができる。これらは、コーティングを増量することによって施工コストを削減する役割を果たす。適当な充填剤としては、硫酸バリウム、シリカ、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、タルクなどが挙げられる。] [0124] ある種の顔料及び充填剤は、耐蝕性に対して有益な効果を有する。例は、アルミニウム顔料、燐酸亜鉛及びマイカである。ペイント組成物において、顔料及び充填剤の総量は、ペイントの固形分体積の0〜50%(例えば5〜50%)、好ましくはペイントの固形分体積の10〜45%(例えば10〜40%)の範囲であることができる。] [0125] 可塑剤の例は、炭化水素樹脂、フタレート及びベンジルアルコールである。好ましい一態様において、ペイント組成物は可塑剤として炭化水素樹脂を含む。] [0126] 配合物はエポキシ促進剤を含むことができる。例は、置換フェノール類、例えばp−tert−ブチルフェノール、ノニルフェノールなどである。] [0127] 前記ポリエポキシド組成物はエポキシベース中に、エポキシベースの総重量に基づき好ましくは少なくとも1重量%、より好ましくは少なくとも5重量%、更に好ましくは少なくとも10重量%であって、好ましくは100重量%以下、より好ましくは60重量%以下、更に好ましくは30重量%以下の量で存在する。] [0128] 配合物の硬化: 前記ポリエポキシド組成物(任意的に前述のようにしてエポキシベースとして配合)及び前記硬化剤(任意的に硬化剤組成物として配合)は、ペイント及びシーラントのような、硬化性エポキシ樹脂組成物を必要とする用途に使用するためのキットとして、エンドユーザーに供給することができる。硬化剤成分/硬化剤組成物は、コーティング又はシーラントとしての使用の直前にエポキシベースと混合して、オリゴマー(A)/エポキシ樹脂と混合された少なくとも1種の硬化剤(B)/硬化剤組成物を含む組成物を形成する。組成物は、15℃、10℃、5℃、更には0℃のような低い周囲温度において硬化して、10時間未満で、好ましくは8時間未満で指触乾燥塗膜(dry-to-touch coating)又はシールを形成できる。コーティングプロセスは、一態様においては10℃又はそれ以下の周囲温度において、別の態様においては、0℃又はそれ以下の周囲温度において実施する。別の態様において、コーティングプロセスは約0〜約10℃の周囲温度で実施する。] [0129] エポキシベースキット成分は、コーティング系を適用すべき時まで、アミン硬化剤キット成分と分離させておく。この時点で、アミン硬化剤成分をエポキシ成分と混合する。得られる混合物を、混合時点から約10分〜約60分以内に、コーティングすべき表面に適用する。混合物は、コーティングすべき表面にロール塗りし、はけ塗りし又は吹付け、硬化に充分な時間放置することができる。] [0130] 1種又はそれ以上の硬化剤の活性水素当量と1種又はそれ以上のエポキシ樹脂のエポキシ当量の比の選択は、コーティング組成物の性能にある程度の貢献をする。好ましくは、1種又はそれ以上の硬化剤の活性水素当量と1種又はそれ以上のエポキシ樹脂のエポキシ当量の比は、20:100〜120:100の範囲である。特に好ましいエポキシベースのバインダー系は、1種又はそれ以上の硬化剤の活性水素当量と1種又はそれ以上のエポキシ樹脂のエポキシ当量の比が60:100〜120:100、例えば70:100〜110:100の範囲である。] [0131] 硬化剤とエポキシベースのポリエポキシドオリゴマーとの反応は、三次元共有結合架橋ポリマー網状構造(network)を形成する。三次元共有結合架橋ポリマー網状構造は望ましくは、式(II) [((Ph(X’)z”(X1R4)c−X−)ePh(X’)z’(X1R4)b−X−)dPh(X1R4)a(X)y(X’)z] (II) {式中、各X’は、独立して、化学式:−(T)kPh(OH)j(R5)[Tは、(−OC(R2)2C(R1)(OR3)CH2(NZ)mNCHR6j)k−を表し、Tは式(II)のフェニル環に共有結合する]の多価の基を表し;Ph、X、X1、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、式(I)の場合と同じ意味(前記優先傾向を含む)を有し;R5、R6、Z、m、k及びjはそれぞれ独立して式(VI)の場合と同じ意味(前記優先傾向を含む)を有し;a、b、c、e、y、z、z’及びz”は、それぞれ独立して、0、1又は2に等しく;dは1又は2に等しく;a+b+c≧1、好ましくは1であり;z+z’+z”≧1である} の少なくとも1単位、好ましくは複数の単位を含む。] [0132] 式(II)において、a、b、c及びyは、それぞれ独立して、好ましくは0若しくは1であり;dは好ましくは1であり;且つ/又はeは好ましくは1である。一態様において、aは好ましくは1であり;z’+z”の和は好ましくは1若しくはそれ以上の数に等しく、より好ましくは少なくとも2であり:且つ/又はb及びcはそれぞれ独立して、より好ましくはb及びcの両方が、好ましくは0に等しい。別の態様において、bは好ましくは1であり;z’+z”の和は好ましくは1若しくはそれ以上の数に等しく、より好ましくは少なくとも2であり;且つ/又はa及びcはそれぞれ独立して、より好ましくはa及びcの両方が、好ましくは0に等しい。] [0133] 本発明を以下の実施例によって更に説明する。 本発明に係る改質エポキシ樹脂、並びに比較例として示す未改質エポキシ樹脂及びアルキルフェノールを含む組成物は、下記表Iに指定した出発材料に以下の一般的操作を適用することによって製造する。] [0134] 実施例1〜3 D.E.N.438(約180のEEW及び分子当たり平均約3.6個のエポキシ基を有する、The Dow Chemical Companyから市販されているエポキシノボラック樹脂)及び4−ドデシルフェノールを、凝縮器を装着した化学反応器中に装入する。反応器内容物を、窒素パージ下で90℃まで加熱する。この温度において、反応混合物の総重量に基づき580ppmの、メタノール中エチルトリフェニルホスホニウムアセテートの70重量%溶液を触媒として加え、反応器内容物の温度を190℃まで上昇させ、同温度に約30分間保持する。] [0135] 次いで、反応器内容物を約100℃まで冷却し、反応器内容物の不揮発分を80重量%まで減少させるのに充分なキシレンで稀釈する。反応生成物のEEW及びドデシル鎖含量(重量%)を下記表Iに示す。] [0136] 実施例4 エポキシ樹脂当量当たり0.095モルの3−ペンタデセニルフェノール(Cardanol)を用いる以外は、実施例1と同様に行った。反応完了後、樹脂をキシレンで不揮発分含量80%まで稀釈した。] [0137] 得られた生成物はEEW=231.5及びC15アルキル鎖9.4重量%(固形分に基づく)を有する。] [0138] 実施例5 D.E.N.438エポキシノボラック樹脂89.1重量部を、凝縮器を装着した化学反応器中に装入した後、酸価201mgKOH/gの蒸留アマニ脂肪酸10.9部を加えた(エポキシ樹脂当量当たり酸0.08モル)。反応器内容物を、窒素パージ下で90℃まで加熱し、その時点でエチルトリフェニルホスホニウムアセテート触媒500ppmを加えた。次いで、温度を約140℃まで上昇させ、未反応のアマニ酸のレベルが0.1%未満に達するまで、窒素パージ下で140℃に約1時間保持する。次に、反応生成物を約100℃まで冷却し、不揮発分含量が80%となるまでキシレンで稀釈した。得られた生成物は、EEW=222及びカルボン酸アルキル鎖10.9重量%(固形分に基づく)を有する。] [0139] 実施例6 D.E.N.438エポキシノボラック樹脂180重量部を、凝縮器を装着した反応器中に装入した後、キシレン45部を加えた。この内容物を、窒素パージ下で撹拌しながら50℃まで加熱する。その時点でエチルトリフェニルホスホニウムアセテート触媒1000ppmを加えた。1時間以内に、ドデシルメルカプタン16.2g(エポキシ樹脂当量当たり0.08モル)を加える。発熱反応の開始後、冷却を適用して、温度を50〜60℃に保持する。次いで、遊離SHレベルが検出レベル未満に低下するまで、温度を同レベルに3〜4時間保持する。次に、反応生成物を約25℃に冷却し、不揮発分含量が80%となるまで、キシレンで更に稀釈した。 得られた生成物は、EEW=215及びC12アルキル鎖6.9重量%(固形分に基づく)を有する。] [0140] 実施例7 分子当たり平均3.4個のベンゼン環を有するフェノールホルムアルデヒドノボラック樹脂77.4重量部を、凝縮器を装着した反応器中に装入し、EEWが299のC12〜C14アルキルグリシジルエーテル22.6部と混合する(フェノール性OH当量当たりエポキシ0.1モル)。この内容物を窒素パージ下で100℃まで加熱する。その時点で、エチルトリフェニルホスホニウムアセテート触媒1000ppmを加えた。次いで、温度を約190℃まで上昇させ、190℃に約60分間保持し、その時点でサンプルを滴定して、オキシラン基が全て反応し尽くされていることを確認する。次に、反応生成物を冷却する。] [0141] 得られた改質フェノールノボラック樹脂を続いて、Houben-Weyl handbook(1987)、Vol.E20,pages 1916-1917に記載された従来の方法によって、エピクロロヒドリンと反応させる。この反応により、相当する多官能価グリシジルエーテルが得られる。このエポキシ樹脂を、不揮発分含量が80%となるまで、キシレンで稀釈する。 得られた生成物はEEW=233(固形分に基づく)を有し、且つC12〜C14アルキルグリシジルエーテルからの脂肪族側鎖約16重量%を含む。] [0142] 実施例8 分子当たり平均3.4個のベンゼン環を有するフェノールホルムアルデヒドノボラック樹脂78.1重量部を、凝縮器を装着した反応器中に装入し、EEWが240のC16α−オレフィンエポキシド21.9部と混合する(フェノール性OH当量当たりエポキシド0.12モル)。この内容物を窒素パージ下で100℃まで加熱する。その時点で、エチルトリフェニルホスホニウムアセテート触媒1500ppmを加えた。温度を180℃まで徐々に上昇させ、次いで約90分間一定に保持し、その時点でサンプルを滴定して、オキシラン基が全て反応し尽くされていることを確認する。] [0143] 得られた改質フェノールノボラック樹脂を続いて、実施例7と同様にして多官能価グリシジルエーテルに転化させる。このエポキシ樹脂を最後に、不揮発分含量が80%となるまで、キシレンで稀釈する。 得られた生成物はEEW=235(固形分に基づく)を有し、且つC16α−オレフィンエポキシドからの脂肪族側鎖約16重量%を含む。] [0144] 実施例9 フェノール75.2g(0.8モル)、4−ドデシルフェノール52.5g(0.2モル)及びシュウ酸1gを、凝縮器を装着した適当な反応器中に装入する。 この混合物を、Houben-Weyl handbook(1987),Vol.E20,pages 1800-1802に記載された従来の方法によって、45%ホルムアルデヒド溶液47.1g(0.7モル)と凝縮させる。 残留モノマーを、165℃において真空下でストリッピングによって除去した。] [0145] 得られたノボラックコポリマー樹脂を続いて、前の実施例と同様な常法によって、エピクロロヒドリンと反応させる。形成されたノボラックグリシジルエーテルを、不揮発分含量が80%となるまで、キシレンで稀釈する。 得られた生成物はEEW=226(固形分に基づく)を有し、且つ4−ドデシルフェノールモノマーからのC12脂肪族側鎖約17.6重量%を含む。] [0146] 比較例1〜3 比較例1〜3は、反応器内容物にエチルトリフェニルホスホニウム酸アセテート触媒を加えず且つ成分を80℃の温度で混合する以外は、本発明の実施例1〜3と同様にして製造した。触媒の不存在下では、それらの条件下でD.E.N.438と4−ドデシルフェノールとの間に感知できるほどの反応はない。] [0147] 従って、比較例1〜3は、それぞれ、実施例1〜3との比較のために、固形分が80重量%となるまでキシレンで稀釈された、表Iに指定された割合の4−ドデシルフェノールと未改質エポキシ樹脂との混合物を含む組成物に相当する。] [0148] ] [0149] エポキシ樹脂組成物及び硬化剤を用いて製造された配合物の評価 実施例1〜4及び比較例1〜3は、それぞれ、エポキシ樹脂に基づき1重量%のAncamine K54触媒(Air Productsから市販されている)と混合することによって配合して硬化性コーティング組成物を生成させ、得られた組成物を、Cardolite(登録商標)514Vフェナルカミン硬化剤(Newark,New Jersey,U.S.A.にオフィスを有するCardolite Corporationから市販されている)を最終NH:エポキシ当量比0.85:1で混合することによって硬化させる。] [0150] 各コーティング配合物中に硬化剤を分散させた後、各コーティング配合物を直ちに金属パネル及びガラスストリップに約400ミクロンの湿潤フィルム厚で適用する。乾燥時間をBK乾燥時間記録計(Mickle Laboratoriesから入手可能なSN 9.51/Model BK3,Drying Time Recorder)を用いて周囲温度及び0℃において測定する。] [0151] ] [0152] 前記データは、エポキシノボラック樹脂D.E.N.438X80を用いて製造されたコーティング配合物が、室温及び0℃においてフェナルカミン硬化剤を用いて硬化させた場合に滑らかでない(grainy)外観を有すること、並びに硬化フィルムが10日間の熟成後に依然として粘着性であることを示している。] [0153] D.E.N.438X80と4−ドデシルフェノールとの混合物を用いて製造された比較例1〜3のコーティング配合物は、触感と10日間熟成後の外観が同様に不所望であった。] [0154] フェナルカミン硬化剤を用いて硬化させた、エポキシノボラック樹脂と4−ドデシルフェノールとの反応生成物を用いて製造された実施例1〜3のコーティング配合物は、室温及び0℃における乾燥時間が、相当する硬化温度におけるD.E.N.438X80又はD.E.R.377X80よりも速く、明澄で非粘着性のコーティングを生じた。実施例1〜3は、エポキシ樹脂と反応させる4−ドデシルフェノールのモル%を増加させることによって、光沢度も、特に低い硬化温度において改善できることを示している。] [0155] エポキシノボラック樹脂と3−ペンタデセニルフェノール(Cardanol)との反応生成物を用いて製造された実施例4は、実施例1によって得られたのと同様な性能と、0℃で硬化させたパネルの外観の改善を示した。] [0156] 従って、本発明に係る改質エポキシ樹脂は、特に低温環境での適用時に、エポキシコーティングの硬化速度と外観を同時に改善する。] 実施例 [0157] 本発明の利点を挙げると、以下の通りである: 1.10℃未満の温度で硬化させる場合に、エポキシ成分とフェナルカミン硬化剤とのより良好な相溶性。 2.フェナルカミン硬化剤とを用いて硬化させる場合に、改善された、欠陥のない外観。 3.20℃未満、特に10℃未満の温度におけるより速い硬化速度;且つ 4.20℃未満、特に10℃未満の温度におけるより速い硬度発現。]
权利要求:
請求項1 (A)式(I):[Ph(−R)x(−X−)y](I){式中、Phはフェニル環を表し;各Xは、独立して、炭素数1〜6の二価ヒドロカルビレン基、炭素数2〜6のエーテル基及び−OC(R2)2C(R1)(OR3)C(R2)2O−から選ばれた、フェニル環に共有結合した二価の基を表し;各Rは、独立して、R4X1−及びから選ばれた、フェニル環に共有結合した一価の基を表し;各R1は、独立して、−H又は−C1〜C14アルキルを表し;各R2は、独立して、−H又は−CH3を表し;各R3は、独立して、−H又は−C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2OPh(R)x(−X−)yを表し;各R4は、独立して、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基;炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基;ポリ(オキシアルキレン)基(ここでオキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である);或いは共有結合によってアリール基に直接結合した又はオキシ、チオ若しくはカルボニルオキシ二価連結基によってアリール基に結合した1つ若しくはそれ以上の置換基[炭素数が少なくとも4の1種若しくはそれ以上の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の1種若しくはそれ以上の置換若しくは非置換の脂環式基、及び/又は1種若しくはそれ以上のポリ(オキシアルキレン)基(ここでオキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である)を含む]を有する置換アリール基;或いはそれらの組合せを表し;各X1は、独立して、共有結合又はオキシ、チオ、カルボニルオキシ及び−X2C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2O−[式中、X2は共有結合又はオキシ、チオ及びカルボニルオキシから選ばれた二価部分を表す]から選ばれた二価部分を表し;xは0〜6−yの範囲の整数を表し;yは0〜3の範囲の整数を表し;x+y≧1である}の複数の単位を含む少なくとも1種のオリゴマー(前記オリゴマーは分子当たり少なくとも3個の式(I)の単位及び分子当たり少なくとも2のエポキシ官能価を有し;前記オリゴマーは分子当たり少なくとも1つの二価X基を有し;Phは、任意的に、R4X1−及び以外の1個若しくはそれ以上の一価芳香環置換基を有し;オリゴマー分子当たりのPh基の数は同一オリゴマー分子中の二価X基の数より多く;且つ前記オリゴマーは、少なくとも1つのR置換基がR4X1−である式(I)の少なくとも1つの単位を含む)を含むポリエポキシド含有組成物を含むエポキシベース;並びに式(VI):(R5)Ph(OH)j[CHR6NH(ZNH)mH]k(VI)[式中、各Zは、独立して、炭素数2〜20の二価ヒドロカルビレン基を表し;R5はC8〜C20飽和若しくは不飽和脂肪族環置換基を表し;各R6は、独立して、水素原子又は1〜10個の炭素原子及び、任意的に、少なくとも1個のヘテロ原子を有するヒドロカルビル基を表し;各mは、独立して、1〜4の範囲の整数であり;kは1〜3の範囲の整数であり;jは1若しくは2を表す]の1種若しくはそれ以上の化合物及び/又は式(VI)の1種若しくはそれ以上の化合物の1種若しくはそれ以上の付加物から選ばれた1種又はそれ以上の硬化剤を含んでなる硬化性ポリエポキシド組成物を製造するためのキット。 請求項2 前記硬化剤が下記式(VII):(R5)Ph(OH)[CH2NH(ZNH)mH]k(VII)[式中、Zは二価分岐鎖又は直鎖C2〜C8アルキレン基を表し;R5はC8〜C20脂肪族環置換基を表し;mは式(VI)の場合と同じ意味を有し;kは少なくとも1の平均数を表す]で表される少なくとも1種の化合物を含む請求項1に記載のキット。 請求項3 (A)式(I):[Ph(−R)x(−X−)y](I){式中、Phはフェニル環を表し;各Xは独立して、炭素数1〜6の二価ヒドロカルビレン基、炭素数2〜6のエーテル基及び−OC(R2)2C(R1)(OR3)C(R2)2O−から選ばれた、フェニル環に共有結合した二価の基を表し;各Rは、独立して、R4X1−及びから選ばれた、フェニル環に共有結合した一価の基を表し;各R1は、独立して、−H又は−C1〜C14アルキルを表し;各R2は、独立して、−H又は−CH3を表し;各R3は、独立して、−H又は−C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2OPh(R)x(−X−)yを表し;各R4は独立して、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基;炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基;ポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である);或いは共有結合によってアリール基に直接結合した又はオキシ、チオ若しくはカルボニルオキシ二価連結基によってアリール基に結合した1つ若しくはそれ以上の置換基[炭素数が少なくとも4の1種若しくはそれ以上の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の1種若しくはそれ以上の置換若しくは非置換の脂環式基及び/又は1種若しくはそれ以上のポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である)を含む]を有する置換アリール基;或いはそれらの組合せを表し;各X1は、独立して、共有結合又はオキシ、チオ、カルボニルオキシ及び−X2C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2O−[式中、X2は共有結合又はオキシ、チオ及びカルボニルオキシから選ばれた二価部分を表す]から選ばれた二価部分を表し;xは0〜6−yの範囲の整数を表し;yは0〜3の範囲の整数を表し;x+y≧1である}の複数の単位を含む少なくとも1種のオリゴマー(前記オリゴマーは分子当たり少なくとも3個の式(I)の単位及び分子当たり少なくとも2のエポキシ官能価を有し;前記オリゴマーは分子当たり少なくとも1個の二価X基を有し;Phは任意的に、R4X1−及び以外の1個若しくはそれ以上の一価芳香環置換基を有し;オリゴマー分子当たりのPh基の数は同一オリゴマー分子中の二価X基の数より多く;且つ前記オリゴマーは、少なくとも1つのR置換基がR4X1−である式(I)の少なくとも1つの単位を含む)を含むポリエポキシド含有組成物;並びに(B)式(VI):(R5)Ph(OH)j[CHR6NH(ZNH)mH]k(VI)[式中、各Zは独立して、炭素数2〜20の二価ヒドロカルビレン基を表し;R5はC8〜C20飽和若しくは不飽和脂肪族環置換基を表し;各R6は、独立して、水素原子、又は1〜10個の炭素原子及び、任意的に、少なくとも1個のヘテロ原子を有するヒドロカルビル基を表し;各mは、独立して、1〜4の範囲の整数であり;kは1〜3の範囲の整数を表し;そしてjは1若しくは2を表す]の1種若しくはそれ以上の化合物及び/又は式(VI)の1種若しくはそれ以上の化合物の1種若しくはそれ以上の付加物から選ばれた1種又はそれ以上の硬化剤を含んでなる組成物。 請求項4 式(II)[((Ph(X’)z”(X1R4)c−X−)ePh(X’)z’(X1R4)b−X−)dPh(X1R4)a(X)y’(X’)z]{式中、各X’は、独立して、化学式:−(T)kPh(OH)j(R5)[ここでTは(−OC(R2)2C(R1)(OR3)CH2(NZ)mNCHR6j)k−を表し、そしてTは式(II)のフェニル環に共有結合する]の多価の基を表し;Phはフェニル環を表し;各Xは、独立して、炭素数1〜6の二価ヒドロカルビレン基、炭素数2〜6のエーテル基及び−OC(R2)2C(R1)(OR3)C(R2)2O−から選ばれた、フェニル環に共有結合した二価の基を表し;各Rは、独立して、R4X1−及びから選ばれた、フェニル環に共有結合した一価の基を表し;各R1は、独立して、−H又は−C1〜C14アルキルを表し;各R2は、独立して、−H又は−CH3を表し;各R3は、独立して、−H又は−C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2OPh(R)x(−X−)yを表し;各R4は、独立して、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基;炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基;ポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である);或いは共有結合によってアリール基に直接結合した又はオキシ、チオ若しくはカルボニルオキシ二価連結基によってアリール基に結合した1つ若しくはそれ以上の置換基[炭素数が少なくとも4の1種若しくはそれ以上の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の1種若しくはそれ以上の置換若しくは非置換の脂環式基及び/又は1種若しくはそれ以上のポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である)を含む]を有する置換アリール基;或いはそれらの組合せを表し;各X1は、独立して、共有結合又はオキシ、チオ、カルボニルオキシ及び−X2C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2O−[式中、X2は共有結合又はオキシ、チオ及びカルボニルオキシから選ばれた二価部分を表す]から選ばれた二価部分を表し;各Zは、独立して、炭素数2〜20の二価ヒドロカルビレン基を表し;各R5は、独立して、C8〜C20飽和若しくは不飽和脂肪族環置換基を表し;各R6は、独立して、水素原子又は1〜10個の炭素原子及び、任意的に、少なくとも1個のヘテロ原子を有するヒドロカルビル基を表し;各mは、独立して、1〜4の範囲の整数であり;kは1〜3の範囲の整数を表し;jは1又は2を表し;a、b、c、e、y、y’、z、z’及びz”は、それぞれ独立して、0、1又は2に等しく;dは1又は2に等しく;a+b+c≧1であり;そしてz+z’+z”≧1である}の少なくとも1つの単位を含む原子の三次元共有結合架橋ポリマー網状構造。 請求項5 a、b、c及びyがそれぞれ独立して0又は1であり且つeが1である請求項4に記載の原子のポリマー網状構造。 請求項6 分子当たり式(I):[Ph(−R)x(−X−)y](I){式中、Phはフェニル環を表し;各Xは独立して、炭素数1〜6の二価ヒドロカルビレン基、炭素数2〜6のエーテル基及び−OC(R2)2C(R1)(OR3)C(R2)2O−から選ばれた、フェニル環に共有結合した二価の基を表し;各Rは、独立して、R4X1−及びから選ばれた、フェニル環に共有結合した一価の基を表し;各R1は、独立して、−H又は−C1〜C14アルキルを表し;各R2は、独立して、−H又は−CH3を表し;各R3は、独立して、−H又は−C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2OPh(R)x(−X−)yを表し;各R4は、独立して、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基;炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基;ポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である);或いは共有結合によってアリール基に直接結合した又はオキシ、チオ若しくはカルボニルオキシ二価連結基によってアリール基に結合した1つ若しくはそれ以上の置換基[炭素数が少なくとも4の1種若しくはそれ以上の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の1種若しくはそれ以上の置換若しくは非置換の脂環式基及び/又は1種若しくはそれ以上のポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である)を含む]を有する置換アリール基;或いはそれらの組合せを表し;各X1は、独立して、共有結合又はオキシ、チオ、カルボニルオキシ及び−X2C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2O−[式中、X2は共有結合又はオキシ、チオ及びカルボニルオキシから選ばれた二価部分を表す]から選ばれた二価部分を表し;xは(0〜6)−yの範囲の整数を表し;yは0〜3の範囲の整数を表し;x+y≧1である}の複数の単位を有するオリゴマーの混合物(前記オリゴマーは分子当たり少なくとも1個の二価X基を有し;Phは、任意的に、R4X1−及び以外の1個若しくはそれ以上の一価芳香環置換基を有し;オリゴマー分子当たりのPh基の数は同一オリゴマー分子中の二価X基の数より多く;且つ前記オリゴマーは、少なくとも1つのR置換基がR4X1−である式(I)の少なくとも1つの単位を含み;オリゴマーの混合物が分子当たり平均少なくとも2.5個の式(I)の単位及び/又は分子当たり少なくとも2の平均エポキシ官能価を有する)を含んでなり、(式(I)の少なくとも1つの単位中にR4X1−置換基が1つも存在しないポリエポオキシド組成物中のオリゴマー分子)対(式(I)の少なくとも1つの単位が少なくとも1つのR4X1−置換基を有するポリエポオキシド組成物中のオリゴマー分子)の重量比が5:95〜80:20の範囲であるポリエポキシド組成物。 請求項7 少なくとも2のエポキシ官能価を有し且つオリゴマー分子当たり式(I):[Ph(−R)x(−X−)y](I){式中、Phはフェニル環を表し;各Xは、独立して、炭素数1〜6の二価ヒドロカルビレン基、炭素数2〜6のエーテル基及び−OC(R2)2C(R1)(OR3)C(R2)2O−から選ばれた、フェニル環に共有結合した二価の基を表し;各Rは、独立して、R4X1−及びから選ばれた、フェニル環に共有結合した一価の基を表し;各R1は、独立して、−H又は−C1〜C14アルキルを表し;各R2は、独立して、−H又は−CH3を表し;各R3は、独立して、−H又は−C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2OPh(R)x(−X−)yを表し;各R4は独立して、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基;炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基;ポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である);或いは共有結合によってアリール基に直接結合した又はオキシ、チオ若しくはカルボニルオキシ二価連結基によってアリール基に結合した1つ若しくはそれ以上の置換基[炭素数が少なくとも4の1種若しくはそれ以上の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の1種若しくはそれ以上の置換若しくは非置換の脂環式基、及び/又は1種若しくはそれ以上のポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である)]を有する置換アリール基;或いはそれらの組合せを表し;各X1は、独立して、共有結合又はオキシ、チオ、カルボニルオキシ及び−X2C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2O−[式中、X2は共有結合又はオキシ及びチオから選ばれた二価部分を表す]から選ばれた二価部分を表し;xは0〜6−yの範囲の整数を表し;yは0〜3の範囲の整数を表し;x+y≧1である}の複数の単位を含むオリゴマー(前記オリゴマーは分子当たり少なくとも1つの二価X基を有し;Phは、任意的に、R4X1−及び以外の1個若しくはそれ以上の一価芳香環置換基を有し;前記オリゴマーは分子当たり少なくとも3個の式(I)の単位及び/又は分子当たり少なくとも2のエポキシ官能価を有し;オリゴマー分子当たりのPh基の数は同一オリゴマー分子中の二価X基の数より多く;且つ前記オリゴマーは、少なくとも1つのR置換基がR4X1−である式(I)の少なくとも1つの単位を含む)であって、(1)オリゴマー分子内の式(I)の単位当たり少なくとも1つの二価基Xが、少なくとも1つの、炭素数1〜6の二価ヒドロカルビレン基若しくは炭素数2〜6のエーテル基であり、オリゴマー分子内の式(I)の同一単位(そのオリゴマー分子内の式(I)の単位全てより少なくはないが)が少なくとも1つのR4X1−芳香環置換基を有し;且つ/又は(2)オリゴマー分子内の少なくとも1つの式(I)の単位が、少なくとも1つのR4X1−芳香環置換基{R4X1−は、R4X2C(R2)2C(R1)(OR3)C(R2)2O−[式中、(a)X2は共有結合、オキシ又はチオを表し;R1、R2、R3及びR4は式(I)の場合と同一の意味を有し;且つ/又は(b)X2、R1及びR2は式(I)の場合と同一の意味を有し、R4は、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基又はポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である)、或いはそれらの組合せを表す]を表す}を含むオリゴマー。 請求項8 前記オリゴマーが、式(I)の少なくとも1つの単位及び式(III):[(−X−)zPh(−R)x−X−Ph(−R)x’(−X−)z’](III)[式中、Ph、X及びRは、それぞれ独立して、式(I)の場合と同じ意味を有し;x及びx’は、それぞれ独立して0超の平均数を表し;各zは、独立して、0〜3の範囲の数を表し;z’は、独立して、0〜3の範囲の数を表す]の少なくとも1つの単位を含む請求項7に記載のオリゴマー。 請求項9 前記オリゴマーが、式(IV):Ph(−R)x[−X−Ph(−R)x’−]nX−Ph(−R)x”(IV)[式中、Ph、X及びR基は、それぞれ独立して、式(I)の場合と同じ意味を有し;x、x’及びx”は、それぞれ独立して、1から各Ph芳香環上で利用できる位置の最大数までの整数を表し;nは1又は2を表す]で表され;式(IV)のオリゴマーの少なくとも2つのR基が、式:[式中、R1及びR2は、それぞれ独立して、式(I)の場合と同じ意味を有する]で表され;且つ少なくとも1つのR基がR4X1−[X1及びR4は、それぞれ独立して、式(I)の場合と同じ意味を有する]である請求項7に記載のオリゴマー。 請求項10 任意的に、触媒の存在下において、(a)平均少なくとも2.5個のエポキシ基を有する少なくとも1種の芳香族ポリエポキシド反応体を、(b)前記芳香族ポリエポキシド反応体(a)のエポキシ当量当たり、0.05当量〜0.5当量未満の、少なくとも1つの置換基及びエポキシ基と反応して、ポリエポキシド化合物(a)とエポキシ反応性化合物(b)との間に少なくとも1つの共有結合を形成することができる少なくとも1つの官能基を有する少なくとも1種のエポキシ反応性化合物と反応させることを含んでなるポリエポキシド組成物の製造方法であって、各エポキシ反応性化合物(b)置換基が、独立して、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基、ポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である)、或いは共有結合によってアリール基に直接結合した又はオキシ、チオ若しくはカルボニルオキシ二価連結基によってアリール基に結合した1つ又はそれ以上の置換基[この置換基は、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基、ポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である)から選ばれる]を有するアリール基並びに、任意的に、1種若しくはそれ以上のC1〜C3アルキル基、C1〜C3アルコキシ基及び/又は官能基を表す製造方法。 請求項11 フェノール性前駆体分子当たり少なくとも2個のフェノール性−OH置換基及びフェノール性前駆体分子当たり式(IB):[Ph(−RB)x(−X−)y](IB){式中、式(IB)の各RBは、独立して、R4X1−及び−OHから選ばれた、Phに共有結合した一価の基を表し;Phはフェニル環を表し;各Xは独立して、炭素数1〜6の二価ヒドロカルビレン基、炭素数2〜6のエーテル基及び−OC(R2)2C(R1)(OR3)C(R2)2O−から選ばれた、フェニル環に共有結合した二価の基を表し;各R3は独立して、−H又は−C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2OPh(R)x(−X−)yを表し;各R4は独立して、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基;炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基;ポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である);或いは共有結合によってアリール基に直接結合した又はオキシ、チオ若しくはカルボニルオキシ二価連結基によってアリール基に結合した1つ若しくはそれ以上の置換基[炭素数が少なくとも4の1種若しくはそれ以上の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の1種若しくはそれ以上の置換若しくは非置換の脂環式基、及び/又は1種若しくはそれ以上のポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である]を有する置換アリール基;或いはそれらの組合せを表し;各X1は独立して、共有結合又はオキシ、チオ、カルボニルオキシ及び−X2C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2O−[式中、X2は共有結合又はオキシ及びチオから選ばれた二価部分を表す]から選ばれた二価部分を表し;xは0〜6−yの範囲の整数を表し;yは0〜3の範囲の整数を表し;x+y≧1である}の複数の単位を含む1種又はそれ以上のフェノール性前駆体をエポキシ化をすることを含んでなるポリエポキシド組成物の製造方法であって、前記オリゴマーが、少なくとも1つのR置換基がR4X1−である式(I)の少なくとも1つの単位を含み;前記フェノール性前駆体内の式(IB)の複数の単位が少なくとも2個のフェノール性−OH基を含み;フェノール性前駆体分子当たりの二価X基の平均数が少なくとも1であり;Phが、任意的に、R4X1−及びOH以外の1個又はそれ以上の一価芳香環置換基を有し;フェノール性前駆体分子当たりのPh基の平均数がフェノール性前駆体分子当たりの二価X基の平均数より多く;そして(1)式(IB)の単位当たり少なくとも1個の二価X基が、炭素数1〜6の二価ヒドロキシカルビレン基又は炭素数2〜6のエーテル基であり、式(IB)の同一単位(フェノール性前駆体分子当たりの式(IB)の単位全てより少なくはないが)が少なくとも1つのR4X1−芳香環置換基を有し;且つ/又は(2)フェノール性前駆体分子内の式(IB)の少なくとも1つの単位が、少なくとも1つの特定のR4X1−芳香環置換基{前記の特定のR4X1−芳香環置換基はR4X2C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2O−[式中、(a)X2は共有結合、オキシ又はチオを表し;R1、R2及びR4は前に定義した通りであり;且つ/又は(b)X2、R1及びR2は式(IB)において前に定義した通りである]を表し;前記の特定のR4X1−芳香環置換基のR4は、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基、又はポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である)を表す}を有する製造方法。 請求項12 前記フェノール性前駆体が、(i)少なくとも1つのR4X1−置換基も有さない少なくとも1種のフェノール性化合物及び少なくとも1つのR4X1−置換基を有する少なくとも1種のフェノール性化合物を含む混合物を、任意的に、1種若しくはそれ以上の触媒の存在下で、少なくとも1種のアルデヒド及び/若しくはケトンと縮合させることによって得られる;或いは前記フェノール性前駆体が、(ii)分子当たり少なくとも2つのフェノール性−OH基を有する1種若しくはそれ以上のフェノール性化合物の1つ若しくはそれ以上の芳香環上の式R4Hの1種若しくはそれ以上の化合物をグラフト化させることによって得られる(前記1種若しくはそれ以上のフェノール性化合物は、フェノール性前駆体分子当たり、置換基R4X1−が存在しない式(IB)の複数の単位を含み;且つR4HのR4は少なくとも1つの不飽和炭素−炭素結合を有する);或いは前記フェノール性前駆体が、(iii)任意的に1種若しくはそれ以上の触媒の存在下で、(a)平均少なくとも2.5個のフェノール性−OH基を有するフェノール性化合物を、(b)前記フェノール性化合物(a)のフェノール性ヒドロキシ基当量当たり平均0.05当量〜0.5当量未満の、R4及びフェノール性化合物(a)のフェノール性ヒドロキシ基と反応して、一官能価化合物(b)とフェノール性化合物(a)との間に少なくとも1つの共有結合を形成することができる1つの官能基を含む少なくとも1種の一官能価化合物と反応させることによって得られる{各R4は独立して、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基;炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基;ポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である);又は共有結合によってアリール基に直接結合した又はオキシ、チオ若しくはカルボニルオキシ二価連結基によってアリール基に結合した1個又はそれ以上の置換基[炭素数が少なくとも4の1種若しくはそれ以上の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の1種若しくはそれ以上の置換若しくは非置換の脂環式基、及び/又は1種若しくはそれ以上のポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である)を含む]を有する置換アリール基;或いはそれらの組合せを表す};或いは前記フェノール性前駆体が、(iv)任意的に、1種又はそれ以上の触媒の存在下で、(1)(a)少なくとも1つの特定のR4X1−芳香環置換基も有さない少なくとも1種のフェノール性化合物及び(b)分子当たり少なくとも2つのフェノール性−OH基及び少なくとも1個の特定のR4X1−芳香環置換基を有する少なくとも1種のフェノール性化合物を(2)分子当たり少なくとも2のエポキシ官能価を有する少なくとも1種のエポキシ化合物と反応させることによって得られる{各X1は、独立して、共有結合又はオキシ、チオ、カルボニルオキシ及び−X2C(R2)2C(R1)(OH)C(R2)2O−[式中、各X2は、独立して、共有結合又はオキシ及びチオから選ばれた二価部分を表し、各R1は独立して−H又は−C1〜C14アルキルを表し;各R2は、独立して−H又は−HC3を表す]から選ばれた二価部分を表し;各R4は、独立して、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基;炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基;ポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である);或いは共有結合によってアリール基に直接結合した又はオキシ、チオ若しくはカルボニルオキシ二価連結基によってアリール基に結合した1個又はそれ以上の置換基[炭素数が少なくとも4の1種若しくはそれ以上の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の1種若しくはそれ以上の置換若しくは非置換の脂環式基、及び/又は1種若しくはそれ以上のポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である)]を有する置換アリール基;或いはそれらの組合せを表す};或いは前記フェノール性前駆体が、(v)任意的に、1種又はそれ以上の触媒の存在下で、(1)少なくとも2つのフェノール性−OH置換基を有する少なくとも1種のフェノール性化合物と(2)少なくとも1種の特定のR4基を有する少なくとも1種のモノエポキシ化合物とを0.05:1〜0.5:1の範囲のモノエポキシ化合物当量対フェノール性化合物当量の比で反応させることによって得られる[各R4基は独立して、炭素数が少なくとも4の置換若しくは非置換の脂肪族基、炭素数が少なくとも5の置換若しくは非置換の脂環式基、又はポリ(オキシアルキレン)基(オキシアルキレン単位当たりの平均炭素数は少なくとも3である)から選ばれる]物質のいずれか1つによって得られる請求項11に記載の方法。 請求項13 請求項7〜9のいずれか1項に記載の1種又はそれ以上のオリゴマーを含む、又は請求項10若しくは11のいずれか1項に従って得られるポリエポキシド組成物。 請求項14 請求項6又は13に記載のポリエポキシド組成物並びに触媒、チキソトロープ、充填剤、脱泡剤、顔料、湿潤剤、粘着付与剤、可塑剤、界面活性剤、分散剤、消泡剤、安定剤、エポキシ促進剤、腐蝕防止剤、融合助剤、沈殿防止剤及び/又は染料からなる群から選ばれた少なくとも1種の補助成分を含んでなるエポキシベース。 請求項15 請求項14に記載のエポキシベース並びに式(VI):(R5)Ph(OH)j[CHR6NH(ZNH)mH]k(VI)[式中、各Zは独立して、炭素数2〜20の二価ヒドロカルビレン基を表し;R5は、C8〜C20飽和若しくは不飽和脂肪族環置換基を表し;各R6は独立して、水素原子若しくは1〜10個の炭素原子及び、任意的に、少なくとも1個のヘテロ原子を有するヒドロカルビル基を表し;各mは独立して1〜4の範囲の整数であり;kは1〜3の範囲の整数を表し;そしてjは1若しくは2を表す]の1種若しくはそれ以上の化合物、及び/又は1種若しくはそれ以上の式(VI)の化合物の1種若しくはそれ以上の付加物から選ばれた1種又はそれ以上の硬化剤を含んでなるキット。 請求項16 請求項14に記載のエポキシベースを1種又はそれ以上の硬化剤と混合し、基材へのコーティングを適用することを含んでなるコーティング方法であって、前記の1種又はそれ以上の硬化剤が、式(VI)(R5)Ph(OH)j[CHR6NH(ZNH)mH]k(VI)[式中、各Zは独立して、炭素数2〜20の二価ヒドロカルビレン基を表し;R5はC8〜C20飽和若しくは不飽和脂肪族環置換基を表し;各R6は独立して、水素原子若しくは1〜10個の炭素原子及び、任意的に、少なくとも1個のヘテロ原子を有するヒドロカルビル基を表し;各mは独立して1〜4の範囲の整数であり;kは1〜3の範囲の整数を表し;jは1若しくは2を表す]の1種若しくはそれ以上の化合物及び/又は1種若しくはそれ以上の式(VI)の化合物の1種若しくはそれ以上の付加物から選ばれるコーティング方法。 請求項17 前記方法を10℃又はそれ以下の周囲温度で実施する請求項16に記載の方法。 請求項18 前記コーティングを、海洋環境への使用に適合した物品に適用し、且つ前記物品が航洋船又は海洋プラットフォームである請求項16に記載の方法。
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