アスファルトの製造方法
专利摘要:
(i)ビチューメンを加熱する工程、(ii)骨材を加熱する工程、(iii)該熱ビチューメンと該熱骨材とを混合ユニット中で混合してアスファルトを形成する工程を含むアスファルトの製造方法において、前記(i)、(ii)又は(iii)の少なくとも1つの工程において、ビチューメンの重量に対し10〜200重量%の硫黄を添加すると共に、前記(i)、(ii)又は(iii)の少なくとも1つの工程において、ビチューメンの重量に対し0.1〜20重量%の式A: (但し、R1及びR2は独立にC6〜C30のアルキル又はアルケニルから選ばれる)の化合物を添加する該方法。化1 公开号:JP2011516650A 申请号:JP2011502381 申请日:2009-04-01 公开日:2011-05-26 发明作者:ジャック・コランジュ;デヴィッド・ストリックランド 申请人:シエル・インターナシヨネイル・リサーチ・マーチヤツピイ・ベー・ウイShell Internationale Research Maatschappij Besloten Vennootshap; IPC主号:C08J3-20
专利说明:
[0001] 発明の分野 本発明はアスファルトに硫黄を取込むアスファルトの製造方法に関する。] 背景技術 [0002] 発明の背景 道路建設及び道路舗装工業では、砂、砂利、砕石又はそれらの混合物のような骨材を熱流動ビチューメンで被覆し、該被覆材を、まだ熱い間に道路床又は予め造った道路に均一な層として広げ、次いで均一層を重いローラーで圧延、圧縮(compact)して表面平滑な道路を形成するのは、よく行われる方法である。] [0003] ビチューメンと、砂、砂利、砕石又はそれらの混合物のような骨材との組合わせは、“アスファルト”と言われている。“アスファルトバインダー”とも言われるビチューメンは、通常、アスファルト、樹脂及び油を含む液体バインダーである。ビチューメンは、例えば残留油、ピッチ又はそれらの混合物のような石油残留物から誘導された混合物を含有する。] [0004] 道路建設及び道路舗装工業で施工のため、硫黄をビチューメンと混合できることが当業界で知られている。硫黄をビチューメンに使用した際、遭遇する問題の一つは、例えば140℃を超える高温ではビチューメンと硫黄との間で脱水素反応が生じて、不要の硫化水素が形成されることである。] [0005] かなりの量の硫黄を使用することを考慮すると、特に例えば硫黄−ビチューメン重量比が1:1のように高いアスファルトでは、硫化水素の放出は深刻な危害である。したがって、硫黄含有アスファルトからの硫化水素の不要な形成及び放出を減少させることが望ましい。] 発明が解決しようとする課題 [0006] 熱流延硫黄−アスファルト混合物から硫化水素の放出を減少させる一方法がWO 2005/059016に記載されている。塩化鉄のような硫化水素抑制剤を硫黄ペレットに取込むと、硫黄含有アスファルトの製造中、硫化水素の放出を減少できる。しかし、硫化鉄は取扱いが困難である可能性があるし、空気中の水分と反応し易いので、硫黄−アスファルト混合物から硫化水素の放出を減少させる代替手段を見出すことが望ましい。] 課題を解決するための手段 [0007] 発明の概要 本発明者等は、硫黄含有アスファルトの製造中に別の成分を添加すると、該アスファルトの製造温度を低下できることを今回発見した。混合温度及び/又は圧縮温度を下げると、アスファルト舗装の製造中に遊離する硫化水素の量が減少する。低温混合及び/又は低温圧縮にも拘らず、得られるアスファルトは耐久性があり、また水感度が低い。] [0008] したがって、本発明は (i)ビチューメンを加熱する工程、 (ii)骨材を加熱する工程、 (iii)該熱ビチューメンと該熱骨材とを混合ユニット中で混合してアスファルトを形成する工程、 を含むアスファルトの製造方法において、前記(i)、(ii)及び(iii)の少なくとも1つの工程において、ビチューメンの重量に対し10〜200重量%の硫黄を添加すると共に、前記(i)、(ii)及び(iii)の少なくとも1つの工程において、ビチューメンの重量に対し0.1〜20重量%の式A: (但し、R1及びR2は独立にC6〜C30のアルキル又はアルケニルから選ばれる) の化合物を添加する該方法を提供する。] [0009] また本発明は、アスファルトが本発明方法により製造され、更に (iv)該アスファルトを1層に広げる工程、及び (v)該層を圧縮する工程、 を含むアスファルト舗装の製造方法を提供する。更に本発明は、本発明方法で製造したアスファルト及びアスファルト舗装を提供する。] [0010] 本発明の一実施態様では、硫黄及び式Aの化合物が一緒に添加され、また硫黄はペレットの形態であり、式Aの化合物はこの硫黄ペレットに取込まれる。したがって、本発明は更に、式A: (但し、R1及びR2は独立にC6〜C30のアルキル又はアルケニルから選ばれる) の化合物を含有する硫黄ペレットを提供する。硫黄ペレットは本発明方法に有利に使用される。] [0011] 発明の詳細な説明 本発明方法の工程(i)では、ビチューメンは60〜200℃、好ましくは80〜150℃、更に好ましくは100〜140℃の温度に加熱することが好ましい。ビチューメンは、道路の施工に好適な舗装グレードである針入度(EN 1426:1999に従って25℃で試験)が例えば9〜1000dmm、更に好ましくは15〜450dmmで、軟化点(EN 1427:1999に従って試験)が25〜100℃、更に好ましくは25〜50℃のビチューメンが好ましい。] [0012] 本方法の工程(ii)では、骨材は60〜200℃、好ましくは80〜150℃、更に好ましくは100〜140℃の温度に加熱することが好ましい。骨材は道路の施工に好適ないかなる骨材でもよい。骨材は、粗い骨材(4mmのふるいに残る)、微細骨材(4mmのふるいは通過するが、63μmのふるいには残る)及び充填剤(63μmのふるいを通過する)の混合物で構成してよい。] [0013] 工程(iii)では、熱ビチューメン及び熱骨材は、混合ユニット中で混合される。好適には混合は80〜200℃、好ましくは90〜150℃、更に好ましくは100〜140℃の温度で行われる。通常、混合時間は10〜60秒、好ましくは20〜40秒である。] [0014] ビチューメン及び骨材を加熱し、混合する温度は、硫黄を添加した際、硫化水素の放出を減少させるため、できるだけ低く保持することが望ましい。しかし、この温度は、ビチューメンが骨材を効果的に被覆できるよう、十分高くする必要がある。本発明者等は、式Aの化合物を取込むと、所望の強度及び耐久性のアスファルトを製造できる温度が低下することを見出した。] [0015] ビチューメン、骨材又はビチューメン/骨材混合物への硫黄の添加量は、ビチューメンの重量に対し10〜200重量%、好ましくは20重量%〜、更に好ましくは40重量%〜好ましくは100重量%、更に好ましくは80重量%である。アスファルト舗装混合物中に硫黄が存在すると、舗装混合物の強度及び耐わだち性を向上できるので、これらの利点を実現するのに十分な硫黄を含有することが重要である。更に、硫黄を増量して取込むと、舗装混合物のコストを低下できる。しかし、過剰の硫黄は舗装混合物の作業性を低下させるので、硫黄ペレットに対し200重量%以下、好ましくは100重量%以下使用することが重要である。] [0016] 硫黄はペレットの形態で取込むことが好ましい。ここで、ペレットは硫黄材料の溶融状態から或る種の規則的な大きさの粒子、例えばフレーク、スレート、又は金属粒、小粒、塊及び錠剤のような球状硫黄或いは豆半身(half pea)の大きさの硫黄に注型したいかなる種類の硫黄材料でもよい。硫黄ペレットは、通常、硫黄を硫黄ペレットの重量に対し50〜99重量%、好ましくは60重量%〜、更に好ましくは70重量%〜通常95重量%、好ましくは90重量%含有する。好ましい範囲は60〜90重量%である。] [0017] 硫黄ペレットは他の成分を含有してよく、例えば酢酸アミルをペレットの重量に対し約0.08重量%以上の濃度で含有してよい、及び/又は炭素を0.25重量%以上の濃度で含有してよい。WO 03/14231に記載されるように、液体硫黄は、炭素を0.25重量%以上の濃度で添加すると、可塑化でき、また約0.08重量%以上の濃度の酢酸アミルで処理して、なお一層取扱い可能に可塑化された硫黄ペレットを製造できる。] [0018] ビチューメン、骨材又はビチューメン/骨材混合物への式Aの化合物の添加量は、ビチューメンの重量に対し0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜20重量%、更に好ましくは1〜8重量%である。式Aの化合物は、好ましくはフィッシャー・トロプシュ法で得られる蝋である。式Aの化合物は、本質的にエチレンジアミンと1種以上の脂肪酸との縮合生成物である。R1及びR2は独立にC6〜C30のアルキル又はアルケニルから選ばれるが、R1及びR2は同一であることが好ましい。R1及びR2は好ましくはC10〜C20のアルキル又はアルケニルであり、更に好ましくはR1及びR2はC12〜C18のアルキル又はアルケニルである。最も好ましいR1及びR2は、化合物AがエチレンビスステアラミドとなるようなCH3(CH2)16である。] [0019] 式Aの化合物をアスファルト混合物に取込むと、アスファルトを製造できる温度が低下する。また化合物Aを取込むと、得られるアスファルトの水感度が低下する。] [0020] 硫黄及び式Aの化合物は一緒に、即ち、工程(i)、工程(ii)又は工程(iii)において両方とも添加することが好ましい。第一の実施態様では、熱骨材は硫黄及び式Aの化合物と混合される。次いで、この熱骨材−硫黄混合物に熱ビチューメンが添加される。第二の実施態様では、熱骨材は熱ビチューメンと混合され、更に、この熱ビチューメン−熱骨材混合物に硫黄及び式Aの化合物が添加される。この実施態様は、一層強力な硫黄−アスファルト混合物強度を生じる利点がある。第三の実施態様では、熱ビチューメンは、硫黄及び式Aの化合物と混合され、更に、得られた熱ビチューメン−硫黄混合物は熱骨材と混合されて、硫黄含有アスファルト混合物が得られる。] [0021] 或いは、硫黄及び式Aの化合物は別々に添加してもよい。例えば工程(i)で式Aの化合物をビチューメンに添加してよく、また工程(iii)で硫黄を添加してよい。] [0022] 本発明の好ましい実施態様では、硫黄及び式Aの化合物は一緒に添加され、硫黄はペレットの形態であり、また式Aの化合物はこの硫黄ペレットに取込まれる。硫黄ペレットは式Aの化合物を硫黄の重量に対し、好ましくは0.2〜30重量%、更に好ましくは1〜12重量%含有する。硫黄ペレットは、好適には液体硫黄を式Aの化合物、及び任意にカーボン又は酢酸アミルのような追加の成分と混合する方法で製造される。次いで、この混合物は造形及び/又はペレット化される。] [0023] 本発明の一実施態様では、硫黄は2種の硫黄ペレットの形態、即ち、式Aの化合物を含む第一種の硫黄ペレット及び式Aの化合物を含有しない第二種の硫黄ペレットの形態で添加してよい。この形態は、第一種の硫黄ペレットに式Aの化合物が本質的に濃縮され、硫黄要件の残りを作製するのに従来の硫黄ペレットが使用できるという利点がある。] [0024] 更に本発明は、本発明方法で製造したアスファルトを提供する。このアスファルトは、ビチューメンをアスファルトの重量に対し、通常、1重量%以上含有する。ビチューメンを約1〜約10重量%含有するアスファルトが好ましく、ビチューメンをアスファルトの重量に対し、約3〜約6重量%含有するアスファルトが特に好ましい。] [0025] 更に本発明は、アスファルトが本発明方法により製造され、更に (iv)該アスファルトを1層に広げる工程、及び (v)該層を圧縮する工程、 を含むアスファルト舗装の製造方法を提供する。更に本発明は、本発明方法により製造されたアスファルト舗装を提供する。] [0026] 工程(v)の圧縮は、好適には80〜200℃、好ましくは90〜150℃、更に好ましくは100〜140℃の温度で行われる。この圧縮温度は、硫化水素の放出を減少させるため、できるだけ低く保持することが望ましい。一方、得られるアスファルトの空隙含有量を十分少なくして、アスファルトに耐久性及び耐水性を付与するためには、圧縮温度は十分高い必要がある。] [0027] 以下に本発明を実施例を参照して説明するが、これらの実施例は本発明の限定を意図するものではない。] [0028] 比較例1 密粒度アスファルトコンクリート[DAC(Dense Asphalt Concrete)]0/11規格によるアスファルトを製造した。骨材を140℃に加熱し、ビチューメンを140℃に加熱し、この骨材とビチューメンとを140℃で混合した。ビチューメンは、70/100針入度等級のビチューメンであり、ビチューメンの量は骨材の重量に対し5.8重量%である。このアスファルトを1層に成形し、130℃の温度で圧縮した。] [0029] 比較例2 ビチューメンを、70/100針入度等級のビチューメンと硫黄ペレットとの混合物に置換えた他は比較例1に従ってアスファルトを製造した。(注意:バインダー含有量は、比較例1及び比較例2のアスファルトの容量組成が本質的に同じになるように調節した。これは、バインダーの重量%が比較例1よりも比較例2の方が僅かに大きいことを意味する。)ビチューメン:硫黄ペレットの比は60重量%:40重量%である。硫黄ペレットはShellからのSEAMTMペレットで、主として硫黄からなり、またカーボンブラックを含有する。] [0030] 実施例1 アスファルトにエチレンビスステアラミド(EBS)を、ビチューメンと硫黄ペレットとを組合わせた重量に対し1.5重量%取込んだ他は比較例2に従ってアスファルトを製造した。] [0031] 実施例2 アスファルトにエチレンビスステアラミド(EBS)を、ビチューメンと硫黄ペレットとを組合わせた重量に対し3重量%取込んだ他は実施例1に従ってアスファルトを製造した。 混合及び圧縮の温度、並びに生じた空隙含有量: アスファルトの混合及び圧縮の温度を変化させ、また得られたアスファルトの空隙含有量をEN 12697−6規格測定法を用いて測定した。結果を表1に示す。] [0032] ] [0033] 全ての比較例及び実施例で適用した圧縮は同じである。密粒度アスファルトコンクリートでは、空隙含有量は少ないことが望ましく、空隙含有量が多いことは、潜在的にアスファルトが耐久性の問題を有することを意味する。比較例1のアスファルト(硫黄を含有しない)は、混合及び圧縮の温度140℃及び130℃で受入れ可能の空隙含有量5.4%を示す。比較例2aのアスファルト(ビチューメン:硫黄の比=60:40重量%比)は、混合及び圧縮の温度140℃及び130℃で空隙含有量6.5%を示す。混合及び圧縮の温度を下げると、空隙含有量が増大する(比較例2a−dと実施例1a−dとを比較)。しかし、EBSを1.5重量%又は3重量%をアスファルトに取込むと、空隙含有量は、一般に低下した温度で少なくなる(例えば比較例2dを実施例1d及び2bと比較)。これは、EBSの取込みにより、アスファルトの耐久性に有害な影響を与えることなく混合及び圧縮の温度を低下できることを意味する。] [0034] 混合及び圧縮の温度、並びに保持安定度: アスファルト試料は、圧縮後、硫黄の結晶化による強度の形成に14日間必要とする。14日後、硫黄含有アスファルトのマーシャル安定度(比較例1の約2倍)をEN 12697−34規格に従って測定した。保持されたマーシャル安定度は、試料の幾つかを減圧下、水中で状態調節(24mバール絶対圧、4℃、3時間)した後、0℃、大気圧で1時間、次いで60℃の水浴中に48時間保持した。保持された安定度を直接マーシャル安定度の%として示す。結果を表2に示す。] [0035] ] 実施例 [0036] 比較例1のアスファルト(硫黄を含有しない)の保持安定度は高いのに対し、比較例2aのアスファルト(ビチューメン:硫黄の比=60:40重量%比)の保持安定度は著しく低い。しかし、実施例1a及び1bの保持安定度はEBSの存在により比較例2a及び2bの保持安定度よりも高く、比較例1の保持安定度に近接する。EBSを取入れると、硫黄含有アスファルトの水感度を低下できる。] 先行技術 [0037] WO 2005/059016 WO 03/14231]
权利要求:
請求項1 (i)ビチューメンを加熱する工程、(ii)骨材を加熱する工程、(iii)該熱ビチューメンと該熱骨材とを混合ユニット中で混合してアスファルトを形成する工程、を含むアスファルトの製造方法において、前記(i)、(ii)又は(iii)の少なくとも1つの工程において、ビチューメンの重量に対し10〜200重量%の硫黄を添加すると共に、前記(i)、(ii)又は(iii)の少なくとも1つの工程において、ビチューメンの重量に対し0.1〜20重量%の式A:(但し、R1及びR2は独立にC6〜C30のアルキル又はアルケニルから選ばれる)の化合物を添加する該方法。 請求項2 前記硫黄がペレットの形態である請求項1に記載の方法。 請求項3 前記式Aの化合物がエチレンビスステアラミドである請求項1又は2に記載の方法。 請求項4 前記硫黄及び前記式Aの化合物が同時に添加される請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。 請求項5 前記硫黄がペレットの形態であり、前記式Aの化合物が該硫黄ペレットに取込まれる請求項4に記載の方法。 請求項6 式A:(但し、R1及びR2は独立にC6〜C30のアルキル又はアルケニルから選ばれる)の化合物を含有する硫黄ペレット。 請求項7 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法により製造されたアスファルト。 請求項8 アスファルトが請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法により製造され、更に(iv)該アスファルトを1層に広げる工程、及び(v)該層を圧縮する工程、を含むアスファルト舗装の製造方法。 請求項9 請求項8に記載の方法で製造されたアスファルト舗装。
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