专利摘要:
コストと、得られるZnO単結晶の大きさと、単結晶の品質との間の最適な妥協点を達成でき、同時に最も低いコストで最も優れた大きさと品質とが得られる、ZnO単結晶を調製するための方法が必要とされている。多結晶または単結晶酸化亜鉛ZnOを制御雰囲気下にてエンクロージャに配置されたシード上に調製する方法であって、エンクロージャ内部にあり、シードとは離れたるつぼ中に配置された酸化亜鉛供給源の昇華により、ガス種を形成し、ガス種を輸送し、ガス種をシード上で凝結させ、シード表面にてZnOを再結合させ、多結晶または単結晶ZnOをシード上で成長させ、多結晶または単結晶ZnOを冷却することにより調製するための方法であり、ここで: −酸化亜鉛供給源は、2.10−3気圧〜0.9気圧の圧力下にて、温度、いわゆる900〜1,400℃のいわゆる昇華温度に誘導により加熱される; −COは、エンクロージャ内部に配置された固体炭素供給源上の少なくとも1つの酸化種または酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの混合物を提供することによって昇華活性化剤としてインサイチュで発生させる; −および、ZnOの化学量論の制御は、例えば、ZnOの成長界面の近位にて少なくとも1つの酸化種、または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの混合物の1SCCM〜100SCCMの量にて、制御された流速にて局在化した供給を達成することにより行われる、方法。 この方法を行うためのデバイス。
公开号:JP2011516388A
申请号:JP2011503457
申请日:2009-04-09
公开日:2011-05-26
发明作者:モーリス クショー,;ジャン―ルイ サンテイエ,;ギ シシニュー,
申请人:コミッサリア ア ロンネルジー アトミック エ オ ゾンネルジー ザルテルナティーフ;
IPC主号:C30B29-16
专利说明:

[0001] 本発明は、高温で化学的に活性化された昇華によりシード上に酸化亜鉛(ZnO)の多結晶および単結晶を調製、形成する方法に関する。
本発明はさらに、この方法を行うためのデバイスに関する。
より詳細には、本発明は、化学的に補助された気相の物理的輸送方法(SCVTすなわち≪Sublimation and Chemical Vapor Transport≫)により、シード上に酸化亜鉛(ZnO)の多結晶および単結晶を調製する方法に関する。
こうして調製された酸化亜鉛は、種々の分野での基板または検出器として、特に電気、圧電、電気−光学および/または光電子工学構成部品におけるようなものとして使用できる。特に、ZnOは、照明用途のための発光ダイオードの分野において大きな可能性を有し、ZnOを用いれば、数ナノ秒のシンチレーション期間を有する超高速シンイレータを製造することもできる。
故に本発明の技術分野は、酸化亜鉛(ZnO)の多結晶および単結晶の調製、作製、形成を行う分野として規定できる。]
背景技術

[0002] 酸化亜鉛(ZnO)は、300Kにおいて広い直接バンドギャップ:Eg≒3.35eVを有する半導体II−IVである。それは、緑色および青色発光、ならびに特に紫外線発光が可能である。その通常の結晶学的構造は、ウルツ鉱型六方晶系タイプ(空間群P63mc)である。その格子パラメータは、a≒3.25Åおよびc≒5.20Åである。それは、ホモエピタキシーのための基板(n−pZnOおよび/またはMg1−xZnxO(0<x<0.2)、ZnOおよびn−pCdO構造)またはその他には窒化ガリウム(GaN)に基づく化合物のためのヘテロ基板として、発光ダイオード(≪LED≫)タイプの用途のために、換言すれば固体状態の半導体を用いる照明用途のために使用できる。
ZnOの利益は、この材料がAlN、GaNなどのようなその競合物と比較した場合に興味深いサイズに作製できるという事実にある。
マイクロエレクトロニクス用のp型ドーピングを制御でき、および低い欠陥密度、例えば102−103転位/cm2を有することができるようにするためには、大きな課題が残されている。]
[0003] 一般に、ZnOのような広いバンドギャップを有する化合物のための結晶発生プロセスは、これらの化合物の内在特性のために、例えばSiCおよびAlNに関しては2,000〜2,500℃の非常に高温および/または例えばZnOおよびGaNに関しては50barを超える高圧の技術を使用するので、達成するのが非常に困難である。
このように、ZnOの融解温度は1.06気圧下で1,980℃付近であり、その融解温度での強い(高い)蒸気圧のために、それは液相から作製するのが非常に困難な材料である。
しかし、特に強い圧力下にてバルク(固体)ZnO単結晶を作製するための方法が記載されている。
これらの方法は、4つの主要なカテゴリに分類できる、すなわち:ZnOの調製が、液体のZnOから達成される方法、成長が液体溶媒中のZnO溶液から達成される方法、水熱合成方法、およびこれらの中でもZnO粉末の昇華を使用する気相方法。]
[0004] このように溶融塊からZnOの単結晶を調製する方法は、文献US−A−5,900,060[1](この文献は、強い雰囲気下、自己るつぼ(self-crucible)中でのZnOの成長に関する);および文献US−B2−6,936,101[2](この文献は、圧力下、変更されたBridgman方法によるZnOの成長に関する)に記載されている。
強い(高い)圧力下でZnOの溶融塊を用いるこれらの方法は、技術的に適用するのが未だ困難である。
溶媒を用いるZnO単結晶を調製するための代表的方法は、文献US−A1−2006/0124051[3](この文献は、1,060℃をわずかに超える温度および大気圧にて溶液中のZnOの成長方法に関する)に示される。使用される溶媒は、例えばMoO3、PbO、B2O3タイプである。
現在の溶液中での成長方法では数mm3オーダーの小体積ZnO結晶しか製造できない。
今のところ、水熱方法が、バルクZnO単結晶の調製に使用するのに最も成功した方法である。]
[0005] 非常に強い(高い)圧力下、350℃での水熱合成による成長方法が、例えば文献DE−A1−10 204 003 596[4]に記載されている。
水熱方法の成長条件では、マイクロエレクトロニクスに使用するのに適した2インチを超える大きさと、例えば20〜30mmの厚さとを有する優れた構造的品質を有する結晶を得ることができる。しかし、その非常に遅い成長速度は、一般に1日あたり200μmを超えない。この方法によって作製される材料は、一般にn型であり、そのドーピングは、溶媒による混入、特に化学量論からの偏差に由来する。
化学気相輸送SCVT(≪Sublimation Chemical Vapor Transport≫)または物理気相輸送PVT(≪Physical Vapor Transport≫)を用いる昇華方法が、文献[5]、[6]、[7]、[8]、[9]、[10]、[11]、[12]および[13]に記載されている。
Wangの2007年10月9日の文献US−B1−7,279,040[5]には、閉じ込め管外部の本質的に抵抗性の加熱を用いて、高温(1,300〜1,800℃)PVT方法により0.01〜800torrで変動する酸素分圧下にて固体ZnO供給源からZnOを成長させることが記載されている。その管は、アルミナA12O3またはY2O3で安定化されたジルコニア製であることができる。成長速度は、酸素と任意に混合された中性気体によって制御できる。成長デバイスの構成は、垂直または水平であってもよく、1つのシードまたは2つのシードを含有していてもよい。]
[0006] 文献[6]は、ZnO昇華の活性化剤として、ガスおよびガス混合物、例えば水素、アルゴン、水素および水混合物中に存在する残存水を用いるSCVT(≪Sublimation and Chemical Vapor Transport≫)によるZnOの成長に関し、その成長は、低温550〜600℃で達成される。
文献[7]は、輸送剤として塩素および炭素を使用する≪CVT≫方法によるZnO結晶の成長に関する。
供給源の温度は、950℃〜1,000℃であり、るつぼはシリカ製であり、試験の期間は800時間までの範囲である。
1,000℃以上の成長温度において、結晶は、橙色になり、透明で伝導性になる。1cm3のサイズを有する最良の結晶は、1,000℃の供給源温度、供給源の温度と成長温度との温度差30℃、堆積時間40日間で得られる。
微量の炭素および塩素(0.053%)が結晶中に見られる。
文献[8]にも、950〜1,050℃の供給源温度にて輸送剤として炭素を用いる≪CVT≫方法による石英るつぼ中のZnOの成長が記載されている。得られた単結晶中に炭素残留物がないことは、種の輸送に決定的な役割を果たすのはCO2であることを示している。]
[0007] この文献においてはまた、酸化された雰囲気下で結晶のアリーリングを続けることにより文献[7]にて得られた結晶の赤−橙色を、無色透明の結晶を得るために取り除くことができることが示されている。
文献[9]ではまた、1,010℃の成長温度および1,016℃の供給源温度にて輸送剤として炭素を用いることにより、依然として石英るつぼ中にて≪CVT≫方法によるZnOの成長が記載されている。
文献[10]は、≪CVT≫および≪PVT≫方法によって石英るつぼ中でのZnOの成長に関し、ここで昇華および気相輸送は、C、Zn、Fe、CuおよびH2の補助により達成される。
文献[11]は、昇華活性化剤を意図的に用いず、高温でのPVT方法(1,600℃、空気下、1atmにて)により多結晶ZnOの作製を示す方法に関する。
この方法は、酸化条件下、1,700℃までの範囲の温度にて操作可能なモリブデンジシリサイド製の加熱要素を装備した2つの領域を有するオーブン中で行われる。ZnO粉末が、アルミナるつぼに置かれ、1,650℃〜1,680℃にある温度まで1時間加熱され、次いで常圧にて空気下で5〜10時間の期間この温度に維持される。]
[0008] 文献[11]において保持される構成は成長構成ではなく、その試験の結果は、るつぼの縁部におけるZnOの自発的発芽である。これは、基板での制御された成長に対応していない。さらに、いかなる場合にも空気である成長雰囲気を制御するための手段はない。
文献[12]および[13]は、900〜1,100℃で行われる≪CVT≫方法を記載している。亜鉛の分圧は、低温点の温度によって制御されている。ZnO供給源ならびに水素存在下での金属亜鉛は、温度勾配のある封止された石英エンベロープ、アンプル中に置かれる。
文献[14]は、輸送剤としてCO2およびZnを用いることによる≪CVT≫によるZnOの成長に関する。
ZnO粉末および亜鉛粉末は、石英エンベロープ、アンプル中に置かれ、そこでZnおよびZnO供給源中の微量の水を除去するために加熱され、次いで0.1〜0.3atmのCO2の残留圧力下で気密封止される。炭素、特にグラファイトとしての炭素が、アンプルへ導入されるのではなく、直接CO2が導入される。例えば酸化ガスと炭素との反応から得ることができるCOは、この文献からは生じない。
文献[15]は、輸送剤としてポリビニルアルコール(PVA)を用いることにより≪CVT≫方法によって成長するバルク(固体)ZnO結晶を記載する。ZnOおよびPVAは、結晶ZnOシードを有する閉じたエンベロープ、アンプル中に配置される。
供給源は、1,100℃まで加熱される。PVAは、CO、CO2およびH2に分解し、それが輸送剤として使用される。]
[0009] 特にグラファイトのような炭素は、エンベロープ、アンプルに導入されない。水素生成は、水素が一般に回避されるのが望ましいZnOの固有のn型ドーピングの主要な原因であるので、有利な現象ではない。
文献[16]は、大きなサイズのバルク(固体)窒化アルミニウム単結晶を調製するための方法および装置に関する。装置は、高周波コイルのような熱源を含み、それは成長エンクロージャ中で電磁場を発生させる。この磁場はスライディング管によって形成される金属サセプタとカップリングし、その管内部において、多結晶AlNである供給源材料およびシードを有するるつぼが配置されている。
上述の文献[5]、[6]、[7]、[8]、[9]、[10]、[11]、[12]および[13]に記載される昇華方法は、200μm/hまでの範囲であり得る成長速度にて、石英るつぼでのZnO結晶の調製を可能にするが、これらの結晶は、水熱成長プロセスによって調製される結晶よりも欠陥密度が高い。]
発明が解決しようとする課題

[0010] 故に上述したことを考慮すると、例えば200μm/hを超える速い成長速度において欠陥のレベルが少なく、不純物がなく、例えば200cm3より大きい相当な体積を有する優れた構造的品質を有するZnO単結晶を調製できる方法が必要とされている。
さらに、特に強い高圧下での方法と比較した場合に、簡便であり、信頼度が高く、適用、実施が容易であり、工程数が限られた方法が必要とされている。
換言すれば、適用に必要とされる配向を有する所望のウルツ鉱型ZnO相を特に作製できるとともに、材料の品質を制御でき、さらにマイクロエレクトロニクスのために単結晶を興味深い大きさ、すなわち一般に2インチを超える直径および一般に5mmより大きい厚さを有するように調製できるZnO単結晶を成長するための方法が必要されている。
要約すれば、コストと、得られるZnO単結晶の大きさと、単結晶の品質との間の最適な妥協点を達成でき、同時に最も低いコストで最も優れた大きさと品質とが得られる、ZnO単結晶を調製するための方法が必要とされている。]
[0011] より詳細には、文献[5]、[6]、[7]、[8]、[9]、[10]、[11]、[12]、[13]および[14]、[15]および[16]に記載される方法の欠点を有していない、昇華および化学気相輸送SCVT(≪Sublimation Chemical Vapor Transport≫)方法によって酸化亜鉛ZnOの単結晶を調製、成長させるための方法が必要とされている。
本発明の目標は、上記で列挙した必要性、必須要件および基準の全体を満たすZnO多結晶および単結晶を調製するための方法を提供することである。
本発明の目標はまた、先行技術の方法の欠点、欠陥、限定および不利益を有さず、先行技術の方法の問題を解決するZnOの多結晶および単結晶を調製するための方法を提供することである。]
課題を解決するための手段

[0012] 故に、本発明によれば、文献[6]、[7]、[8]、[9]、[10]、[12]、[13]に使用されるシリカ管の使用の制限を除くことができる。実際、シリカエンベロープアンプル付近に配置された抵抗タイプの加熱要素の使用は約1,100℃に作用温度を制限する。これらの温度にて、シリカは軟化し、ガス種、特に亜鉛との化学反応が活性化される。
故に、本発明によれば、MoSi2要素(抵抗性)によっても加熱されるアルミナAl2O3またはY2O3安定化ZrO2管を使用している文献[5]および[11]に示されている使用の制限を除くことができる。このシステムでは、1,650℃付近の高温を達成できる[5]。しかしこの手法では、酸素圧力が低過ぎると作用させることはできない。MoSi2に関して、雰囲気は、酸化雰囲気を常に維持しなければならない。文献[11]に示唆されていない雰囲気の制御は、文献[5]において操作可能である;一方でアルミナとZnOとの間の熱膨張係数の差によって結晶中にクラックが生じないように著者が必要とする封止されていないるつぼが課される。
この目標およびさらに他の目標は、多結晶または単結晶酸化亜鉛ZnOを制御雰囲気下にてエンクロージャ(チャンバ)に配置されたシード上で調製する方法であって、エンクロージャ内部にあり、置かれ、シードとは離れたるつぼ中に配置された酸化亜鉛供給源の昇華により、ガス種を形成し、ガス種を輸送し、ガス種をシード上で凝結させ、シード表面にてZnOを再結合させ、多結晶または単結晶ZnOをシード上で成長させ、多結晶または単結晶ZnOを冷却することにより、調製するための方法によって本発明に従って達成され、ここで:]
[0013] −酸化亜鉛供給源は、2.10−3気圧〜0.9気圧の圧力下にて、温度、いわゆる900〜1,400℃のいわゆる昇華温度に誘導により加熱される;
−COは、エンクロージャ内部に配置された固体炭素供給源上の少なくとも1つの酸化種または酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの混合物を提供することによって昇華活性化剤としてインサイチュで発生させる;
−および、ZnOの化学量論の制御は、例えばZnOの成長界面の近位にて、少なくとも1つの酸化種、または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの混合物の1SCCM(標準状態での1分あたりの立方センチメートル)〜100SCCMの量にて、制御された流速にて局在化した供給を達成することにより行われる。
本発明に従う方法は、昇華および化学輸送気相方法SCVT(≪Sublimation Chemical Vapor Transport≫)として規定でき、それを用いて、多結晶または単結晶ZnO結晶を調製でき、供給源、例えば酸化亜鉛粉末は2.10−3atm〜0.9atmの特定圧力下にて900〜1,400℃の特定温度に加熱され、るつぼの加熱、ひいては酸化亜鉛供給源の加熱は誘導によって行われ、少なくとも1つの酸化種の供給、好ましくは局在化し、制御された供給がZnOの成長界面の近位にてグラファイトのような固体炭素供給源に与えられる。]
[0014] 故に、本発明に従う方法は、先行技術の方法、特に文献[5]に記載されるPVT方法とは、少なくとも4つの基本的な特徴によって基本的に区別される。
まず、本発明に従う方法は、誘導加熱を使用し、次いで本発明に従う方法は、特定温度および圧力範囲、すなわちそれぞれ900〜1,400℃および2.10−3atm〜0.9atmを使用し、それが実際、真に同時に達成できる。
次に、本発明に従う方法は、固体の炭素供給源上だけでなく、同時にZnOの成長界面の近位においても少なくとも1つの酸化種の供給を好ましくは制御し、局在化させる。
本発明によれば、≪SCVT≫手法が適用され、ここで酸化種の供給が達成され、より詳細には酸化種のフロー、特に酸素フローは、ZnOの化学量論を制御するために、精製グラファイトのような固体炭素供給源上と、ZnO結晶界面との両方にて制御されることに注目できる。
故にSCVT方法である本発明に従う方法は、インサイチュで発生するCOのストリーム、フローおよびO2のストリーム、フローによって、PVT方法である文献[5]の方法とは顕著に異なる。本発明に従う方法はまた、キャリアガスとしては特に、昇華活性化剤としてのCOを使用するという事実により、先行技術の方法、例えば文献[5]の方法または文献[15]の方法とは異なる。文献[5]ではキャリアガスとして、決してCOではなくH2またはH2Oを記載している。]
[0015] キャリアガスとして水素を使用しないことで、その使用に関する不利益のすべてを回避する。
本発明によれば、昇華活性化剤ガスは、ZnO供給源のZnおよびO2昇華レベルを実質的に増大させるCOである。それによって得られる大きな昇華レベルにより、一般に200〜400m/h、および800m/hまでの成長速度を可能にするような凝結速度が可能であり、得られた結晶の品質と成長速度との間で優れた妥協点がある。
誘導加熱は、制御された雰囲気下でのエンクロージャの内部または外部のいずれかであってもよい。
より詳細には、こうした誘導加熱は、るつぼおよびインダクタまたはワンターン誘導コイルと接触するエンクロージャに配置されるサセプタを含む誘導加熱手段により達成されてもよい。
インダクタは、制御された雰囲気下でエンクロージャの内側、または制御された雰囲気下でエンクロージャの外側のいずれかに位置してもよい。
インダクタまたはワンターン誘導コイルは、サセプタに≪カップリング≫し、それによってZnO供給源を含有するるつぼを加熱する。]
[0016] サセプタは、イリジウム、白金またはジルコニウムのような金属から選択される材料製であり;または他に特に有利な方法において、サセプタはグラファイト製である。
サセプタ用に使用される材料は、同様のデバイスのために先行技術にて使用される材料とは異なる特性を有する。
進行過程での制御された雰囲気の特性は、サセプタの特性に依存する。
誘導加熱を適用する本発明に従う方法を用いれば、文献[6]、[7]、[8]、[9]、[10]、[12]、[13]におけるシリカ管の使用に関する制限を除くことができる。実際、これらの文献において、シリカアンプル近くに配置された抵抗タイプの加熱要素の使用は、作用温度を約1,100℃に制限する。これらの温度において、シリカは軟化し、ガス種、特に亜鉛との化学反応が活性化される。
本発明に従う方法を用いれば、文献[5]および[11]において、さらに(抵抗性)MoSi2要素によっても加熱される、アルミナAl2O3管またはY2O3によって安定化されるジルコニアZrO2製管の使用に関する制限を除くことができる。このシステムに関して、1,650℃に近い高温を達成できるが[5]、低下し過ぎた酸素圧力では作用できない。さらに、MoSi2に関して、雰囲気は常に酸化雰囲気を維持しなければならない。文献[11]には示唆されていない雰囲気の制御は、文献[5]において適用されるが、アルミナとZnOとの間の熱膨張係数の差により結晶中にクラックを生じさせないため、著者が必要とする封止されていないるつぼが課される。]
[0017] 本発明に従う方法、およびより詳細にはその成長期は、COである昇華活性化剤のインサイチュ発生を伴って行われる。
COである昇華活性化剤のこうしたインサイチュ発生は、エンクロージャ内部に配置された固体炭素供給源上に酸化種または酸化種および少なくとも1つの天然ガスの混合物を与えることによって達成される。
エンクロージャ内部に配置された固体炭素供給源上への酸化種または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの天然ガスの混合物のこうした供給は、異なる方法によって達成できる。
第1の実施形態において、固体炭素供給源と酸化亜鉛供給源とを分離させるために、るつぼ内に規定された区画に固体の炭素供給源を配置する;少なくとも1つの酸化種または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの混合物のストリームをこの区画に送る。
好ましくは、少なくとも1つの酸化種または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの混合物のストリームは、固体炭素供給源に局在化され、調節され制御された流速、例えば1SCCM〜100SCCMの量を有するストリームである。
この実施形態において、固体の炭素供給源は、1つ以上のグラファイトブラックの形態であるのが有利なようである。]
[0018] 第2の実施形態において、固体の炭素供給源は、るつぼと接触したグラファイトサセプタで構成され、酸素の供給はエンクロージャ内部の酸化雰囲気を確立することによって達成される。
グラファイトサセプタを用いて誘導加熱が使用される第2の実施形態では、加熱手段を有することもでき、COの容易な生成を確実にすることもできる。
固体炭素供給源上の酸化種の供給の第1の実施形態において、サセプタは好ましくは金属、例えば白金、イリジウム、ジルコニウム製;またはグラファイト製である。サセプタがグラファイト製である必要はない。
本発明によれば、ZnOの化学量論の制御は、成長界面の近位に、少なくとも1つの酸化種または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの混合物の局在化した供給を提供することによって達成され、換言すれば、この酸化種またはこの混合物の局在化した供給を、成長界面にて、または成長界面の近位に提供する。この供給は、制御され、調節された流速で与えられる。]
[0019] 酸化種または混合物のこうした供給を、成長が生じるエンクロージャ内部に拡がる雰囲気に加えることに注目すべきである。
この酸化種は、酸素およびオゾンから選択されてもよく、この不活性ガスは、窒素、アルゴン、ヘリウムなどから選択されてもよい。
より詳細には、成長界面の近位における少なくとも1つの酸化種または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの混合物の局在化した供給により、成長界面の近位、付近、または成長界面上にて酸素分圧を制御することで、ZnOの化学量論を非常に正確に制御できる。
酸素分圧および結果としてZnOの化学量論を制御できる手段は、一般に、ZnOを含有するるつぼに一般に設置されている≪酸素セル≫と呼ばれるデバイスによって構成される。
このセルにより、成長調製期間中、すなわち温度を上昇させる工程および作用圧力を設定する工程中であって、昇華雰囲気およびセル雰囲気が共用されているような厳密には成長期間中と、最後には冷却期間中との両方において、成長界面近くにて分圧を制御できる。
好ましくは、供給源、例えばるつぼ内の酸化亜鉛粉末が加熱される温度は1,100〜1,200℃である。]
[0020] 好ましくは、酸化亜鉛供給源が加熱される圧力(2.10−3〜0.9atm)は、一般にガス種の輸送が達成される圧力に類似し、0.1〜0.5atmであり、この圧力は制御され、調節された圧力であるのが有利である。
有利なことには、シードの温度または結晶化温度は、800℃〜1,200℃、好ましくは1,000〜1,100℃に設定される。
成長勾配、ZnO供給源の昇華温度と単結晶シード上での結晶化温度との差は、一般に10℃〜100℃/cm、好ましくは20℃/cm〜30℃/cmである。
本発明によれば、特に、昇華および化学気相輸送方法≪SCVT≫(Sublimation Chemical Vapor Transport)により、いかなる特定の調製も必要とせずに、<0001>配向したサファイアシード(ヘテロエピタキシー)上に<0001>配向した単結晶ZnOを成長させることができた。
本発明によればまた、昇華および化学気相輸送方法「SCVT」(Sublimation Chemical Vapor Transport)により、シードの特定調製を用いて、特に<0001>配向したZnOのシード(ZnまたはO表面極性)上に<0001>配向した単結晶ZnOを成長(ホモエピタキシー)させることができた。
本発明に従って使用される特定温度および圧力ドメインを用いれば、一般に10μm/h〜5mm/h、好ましくは100μm/h〜400μm/hを含む広範囲において、平均成長速度を変更できる。]
[0021] 従って本発明に従う方法を用いれば、水熱方法を用いて得られた成長速度よりも明らかに大きい成長速度を達成できる。これらの成長速度は、得られたZnO単結晶の品質を劣化させることなく得られる。
こうして、欠陥密度が非常に小さい良好な構造的品質のZnO単結晶が得られた。
本発明に従う方法の成長速度は魅力的なものであり、バルク(固体)材料を得るように適合させることができ、すなわちその厚さは、ZnOインゴットを300〜600μmの厚さを有する基板に切断できるようにするために、一般に5mmを超える。
本発明に従う方法を用いればさらに、≪大きい≫サイズ、すなわち一般に5.08cm(2インチ)〜10.16cm(4インチ)およびそれを超える結晶を調製でき、この結晶のサイズは、特にマイクロエレクトロニクスにおける用途のために使用されるシードのサイズに依存する。
本発明に従う方法は、ZnO単結晶を調製する方法について上記で列挙された必要性を満たし、その方法は、文献[5]に記載される方法のような先行技術の方法、特にPVT方法の欠点、欠陥を有していない。]
[0022] 本発明に従う方法は、低圧力および高温にて操作し、固体−気体−固体ZnOの連続的変換を使用する。
本発明に従う方法は、制御された雰囲気下で行われる。制御された雰囲気とは、一般にこの雰囲気が、方法のいかなる瞬間においても完全に組成および圧力が制御されていることを意味する。
本発明に従う方法は、還元雰囲気、例えばH2雰囲気;または酸化雰囲気、例えばO2雰囲気;または中性雰囲気、例えばアルゴンもしくは窒素雰囲気またはアルゴンと窒素との混合物の雰囲気;またはさらには混合雰囲気、例えばアルゴンおよび酸素の混合物もしくは窒素および酸素の混合物の雰囲気中のいずれかで行われてもよい。
混合雰囲気、例えば一般に5〜40%のN2(体積)のAr/N2を用いて、非常に高純度のZnO材料を作製してもよく、特にp型ZnO材料を得てもよい。
酸化亜鉛供給源は、酸化亜鉛粉末(一般には≪5N≫タイプの高純度粉末)、またはZnO顆粒、またはZnOセラミックのいずれかからなってもよい。]
[0023] 供給源が酸化亜鉛粉末からなる場合、この酸化亜鉛粉末の平均グレインサイズは、一般に10〜100μmである。こうしたグレインサイズは方法中の粉末の適切な焼結を可能にする。
シード上での回復制御は、チャンバ内部における圧力の初期圧力(一般には1atmである)から輸送圧力への低下を制御することによって、および/または輸送圧力において粉末/気相と気相/ZnO結晶表面の間の温度勾配を制御することにより可能になる。
本発明に従う方法は、非常に多様なシード上でZnO単結晶の成長を確実にする。
シードは、例えば(0001)、(11−20)、(1−100)に沿って配向するサファイアAl2O3シード;(0001)、(000−1)、(11−20)、(1−100)に沿って配向するZnOシード;(0001) (000−1)、(11−20)、(1−100)に沿って配向する4H−SiCまたは6H−SiCシード;(100)または(111)に沿って配向する3C−SiCシード;(0001) (000−1)、(11−20)、(1−100)に沿って配向するGaNシード;(0001) (000−1)、(11−20)、(1−100)に沿って配向するAlNシード;マグネシアスピネルMgAl2O4から選択されてもよい。]
[0024] シードは単結晶であってもよい。
一般に別の顕著な結晶方位に対して0〜8°の先に述べられたシードのわずかな配向ずれが、ZnOについて2D成長(結晶上のステップを前進させることによる成長)条件を促進する。
るつぼは、一般にAl2O3、MgO、またはZrO2のようなセラミックのるつぼであり、好ましくはセラミックは多孔性である。
るつぼの内面は、るつぼと同じ特性または異なる特性を有するコーティングで覆われていてもよい。
本発明はさらに、上述の方法を行うデバイスに関し:
−エンクロージャ、および制御された雰囲気下でエンクロージャを維持するための手段;
−このエンクロージャ中にてシードを受容できる手段;
−このシードと離れるように酸化亜鉛の供給源を受容できるエンクロージャ内部のるつぼ;
−このエンクロージャ内部に配置された固体の炭素供給源;
−誘導によりエンクロージャを加熱するための手段;
−ZnOの成長界面の近位において、少なくとも1つの酸化種または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの制御された流速にて局在化した供給を与えるための手段;
−固体炭素供給源上に、少なくとも1つの酸化種または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの混合物の供給を与える手段
を含む。]
[0025] 有利なことには、誘導によるエンクロージャの加熱手段は、るつぼおよびインダクタと接触するサセプタを含んでいてもよい。
第1の実施形態に従って、固体炭素供給源は、るつぼ内部に規定された区画に配置されてもよく、この区画は酸化亜鉛供給源から固体炭素供給源を分離させ、この区画に少なくとも1つの酸化種または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの混合物のストリームを送るための手段が提供されてもよい。
有利なことには、この区画に少なくとも1つの酸化種または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの混合物のストリームを送るための手段は、炭素供給源上に局在化したストリームを制御された流速で供給するために提供されてもよい。
有利なことには、この区画に配置された固体炭素供給源は、1つ以上のグラファイトブロックの形態であってもよい。
第2の実施形態によれば、固体のグラファイト供給源は、るつぼと接触する、好ましくは精製されたグラファイトであるグラファイトサセプタからなる。]
図面の簡単な説明

[0026] ここで、本発明を、添付の図面を参照して、制限としてではなく例示として与えられる次の説明において詳細に記載する:
昇華によるZnOの成長原理を示す概略図である;
10−1atmの総圧力において、ZnO(曲線(1))、O2(曲線(2))およびZn(曲線(3))の温度T(℃)に対するモル分画を与える算出されたグラフである;
直接輸送を可能にするのに十分なガスフローが存在するZnOの≪SCVT≫および≪PVT≫ドメインを示す算出されたグラフである;昇華チャンバ中の総圧力(atm単位)は、縦軸にプロットされ、温度および温度T(℃単位)は横軸にプロットされる;
≪酸素セル≫を含む本発明に従う方法を行うための可能なデバイスを例示する概略断面図である;
≪酸素セル≫および≪COセル≫を含む本発明に従う方法を行うための可能なデバイスを例示する概略断面図である;
本発明に従う方法に使用されてもよい異なる温度プロファイル(曲線1)および圧力プロファイル(タイプ1:曲線2およびタイプ2:曲線3)を例示するグラフである。 時間(時)は横軸にプロットされ、圧力P(atm単位)または温度T(℃単位)は縦軸にプロットされる;
実施例で得られたZnOのX線粉末回折図(コバルトアノード)である。 強度Iは任意単位(a.u.)で縦軸にプロットされ、回折角度2θ(°)は横軸にプロットされる;
研磨後に実施例にて得られた2インチサファイア上のZnOのサンプルを示す写真である。図8上にプロットされたスケールは10mmを表す。] 図8
[0027] 本発明に従う方法のような昇華によるZnOを成長させるための方法の概略図を図1に例示する。
一般にるつぼ(図示せず)内に堆積したZnO供給源、例えばZnO粉末(1)は、一般に閉じられているが、気密封止されてはいないエンクロージャまたは昇華チャンバ(2)に配置され、例えば本発明の場合には誘導コイルターン(3)からなる加熱デバイスにより加熱される。
こうした昇華チャンバの上部にて、結晶化シード(5)は上方壁またはリッド(4)の内面に一般に位置する。ZnO供給源の加熱により発生した亜鉛および酸素を含有するガス種は、昇華チャンバ中で蒸発して(6)、ZnO結晶(7)を形成するためにシード(5)上で凝結する。
本発明の方法の概略図は、実質的に図1と同様であるが、本発明に従う方法は、基本的に、誘導加熱の使用、特定温度および圧力の使用、ならびに形成されたガス種と他の材料との補助的反応の使用により特徴付けられ、これが本発明に従う方法によって与えられる利点の起源である。] 図1
[0028] ZnO材料は、減圧下での温度上昇中に固相がガス種に解離する特性を有することが知られている。本発明者らは、ソフトウェアパッケージ≪Thermosuite≫を用いて均質化学反応中で行われた熱力学シュミレーションから図2の曲線を算出および確立した。この曲線は、温度Tおよび圧力Pに対する種ZnおよびO2の固体ZnOとの平衡分圧を示す。
これらの算出は、PVTの範囲内、すなわち中性アルゴン雰囲気下で行われた。まず、固体ZnOと平衡にあるガス種の同定を可能にする。≪低≫温および高圧において(すなわち1,000℃未満の温度および1atm下)、固体と接触する大部分の種はZnOガスのようである(式1):
<ZnO>⇔[ZnO] 式1
しかし、この種の分圧は非常に低く、10−10atmオーダーであり、そのことがこの単一ベクトルを介したガスとしてのバルクZnOの輸送を想定し得ないものにする。一方で、本発明に従う高温および/または低圧での操作により、固体<ZnO>とガス相との平衡はガス[Zn]および[O2]の形成により変化する(式2):
<ZnO>⇔[Zn]+1/2[O2] 式2
これらの分圧値は、炭化ケイ素を作製するために得られたものに非常に近く、これはZnOの成長に適用されるPVT手法にとっては正の要素である(Tは2,000℃を超える、Pは10−2atm未満)。] 図2
[0029] しかし、それぞれ10−3atmと1atmとの間に含まれる圧力に関しては1,400℃〜1,950℃で生じるZnOの昇華平衡の存在によって制限が生じ、その期間では[Zn]および[O2]の分圧が非常に強く増大し(図3参照)、このことがPVTを、これらの条件下で制御するのを困難にする。
図3において、≪SCVT≫および≪PVT≫ドメインを示す、すなわちそれぞれ昇華反応が化学的≪SCVT≫種によって活性化されなければならないか、または他に直接輸送が生じるのに十分なガスフローが存在する温度および圧力ドメインを示す。
本発明によれば、≪SCVT≫ドメイン中で操作する。
複合的平衡のこれらの算出結果は、利用可能な熱力学データベースの有効性に基づくものであり、このデータは例えばケイ素または炭化ケイ素に関連するものよりも正確性が低く、完全ではないが、本発明者らによって行われた実験試験によりこれらの結果を確認した。
本発明によれば、酸化種の供給は、固体炭素供給源の役割を果たすグラファイトサセプタ上でのカップリングを伴う誘導加熱を用い、エンクロージャ内の酸化雰囲気を維持することによって;または好ましくは局在化した酸化ガスのストリームを制御された流速で、好ましくは1つ以上のグラファイトブラックとしての固体炭素供給源が見られるるつぼの区画に送ることによって固体の炭素供給源上に与えられる。] 図3
[0030] 故に、グラファイトの無限供給源が利用可能であり、それにより次の式3によって規定される反応を完全に制御できる:
2<C>+3/2[O2]=[CO]+[CO2] 式3
式2によって規定された初期昇華反応は、本発明に従う方法においてZnおよびO種の生成にはあまり寄与しない。本発明に従う≪SCVT≫手法において、主要な反応は、次の式4によって規定されるものである:
[CO]+<ZnO>=[Zn]+[CO2] 式4
故に、昇華速度は、文献[5]の≪PVT≫における場合よりもかなり大きい。本発明に従う方法の利点の1つは、(等しい圧力にて)低温にてより多くの種が生成することである。
さらに、結晶化界面付近においては、亜鉛濃度が重要であり、そのため本発明に従えば、次の式2に従う凝結収率は:
[Zn]+1/2[O2]=<ZnO>
追加の酸素の局在化した供給を達成することにより増大し、それは凝結速度を顕著に増大させ、ZnO結晶の結晶化前面の化学量論の制御を可能にする。
さらに、反応はすべて昇華界面と凝結界面との両方においてそれらの間の平衡に供され、本発明によれば、すべてのこうした反応系は完全に定量されている。]
[0031] 本発明の方法は、温度および圧力条件を適合させることによって、この装置にるつぼの誘導加熱と、≪酸素セル≫と、酸素のような酸化種をグラファイトのような固体炭素供給源に供給することによるエンクロージャ内部のCOのインサイチュ生成を可能にする手段とを与えることによって、いずれかの既知のPVT昇華装置、例えばEP−A1−0 801 155(US−A−6,113,692)に記載されるようなものに適用でき、この文献の記載を本明細書に参考として組み込む。
本発明に従う方法を行うのに特に好適なデバイスが図4に記載されている。このデバイスにおいて、固体炭素供給源は、好ましくは精製されたグラファイトであるグラファイトサセプタからなる。
故にこのデバイスは、側壁および底部を含む一般に円筒状の形状を有する容器を形成するサセプタ(41)を含む。このサセプタ(41)は、高密度セラミック、例えばAl2O3、MgO、またはZrO2製のるつぼ(42)を受容、含有し、そこには例えばZnO粉末(43)からなる酸化亜鉛供給源が配置される。るつぼはまた一般に、サセプタよりも小さい直径を有する円筒状の形状を有する。] 図4
[0032] グラファイト製のサセプタ(41)は、上方端部にて解放されており、その側壁は上方縁部を有し、その縁部に、るつぼの側壁上部によって支持されてもいる環状部分(44)の外部周囲がある。故にこの環状部分は、サセプタの直径に実質的に等しい外部直径を有し、るつぼの直径に実質的に等しい内部直径を有する。この環状部分は、一般にるつぼと同じ材料、すなわち高密度セラミック、例えばAl2O3、MgO、またはZrO2製である。
環状部分(44)は、一般にリッドを形成するディスク形状を有する部品(45)を受容するショルダを内部周囲上に含む。部品(45)は、るつぼの材料、すなわち高密度セラミック、例えばAl2O3、MgO、またはZrO2と一般に同一の材料製である。従ってこの部品は、るつぼ(42)の上方端部に近く、環状セラミック部分(44)のショルダーに保持されることによってるつぼのリッドを形成する。
リッド(45)の下方内面では、このようにしてZnO供給源の表面に面し、そこに基板であるシード(46)、例えば一般に2インチの大きさを有する<0001>サファイアが取り付けられる。この基板であるシード(46)上にてZnO結晶(47)が成長する。
昇華チャンバまたはエンクロージャ(48)は、リッド(45)の下方面またはより正確にはシードである基板(46)の下方面と、供給源、例えばZnO粉末(43)の上方面との間に規定される。]
[0033] サセプタ(41)は、例えばAl2O3、MgO、またはZrO2製の絶縁高密度セラミック管(49)で構成されるエンクロージャ内に配置され、その管は同様に絶縁高密度セラミック、例えばAl2O3、MgO、またはZrO2製であるリッドまたはクラウン(410)を備える。リッド(410)は、リッド(45)の空隙(413)に至る「上方」熱電対と呼ばれる熱電対(412)を通すためのボア(411)と交差する。この熱電対(412)により、シード(46)近位で温度測定ができる。
サセプタ(41)および管(49)は、一般にAl2O3、MgO、またはZrO2タイプのセラミック製である支持体(414)にあり、そのボア(415)は、熱電対(416)(一般にその中心)、いわゆる≪下方熱電対≫、例えばPtRh−Pt熱電対のための経路を提供することを目的として提供される。この熱電対により、サセプタの近位の温度を測定できる。
支持体(414)に配置されたそのリッド(410)を備えた管(49)自体は、電気的に絶縁したシリカエンクロージャ(417)中に取り付けられ、シリカエンクロージャ(417)とセラミック管(49)との空間は一般に、例えばAl2O3に基づく絶縁セラミック(ウール)で満たされている。]
[0034] 本発明に従うエンクロージャ(417)は、制御された雰囲気下にエンクロージャを維持するための手段を有する。従ってこれらの手段は、一次および二次真空を生じるためのシステム、ならびにガスのストリーム、フローをエンクロージャ(417)に送る手段、およびガスのストリーム、フローをエンクロージャ(417)から放出する手段を、例えばエンクロージャを通過する供給および放出導管(418,419)の形態で含んでいてもよい。エンクロージャはまた、ガスフロー、例えばアルゴン、窒素、酸素、オゾン、N2O、H2、COを制御するため、および圧力を制御するためのデバイス(図示せず)を備えていてもよい。
サセプタ(41)の加熱は図4にて、本発明に従って、例えばシリカエンクロージャ(417)の外側にあり、エンクロージャを取り囲む誘導コイルターン(420)によって達成される。これらの誘導コイルターンは、一般に水の連続循環によって冷却される。
実際、900〜1,400℃である本発明の方法において目標とする温度範囲のため、誘導加熱が必要である。] 図4
[0035] このことは既に上記で記載された通りであり、図4のデバイスの場合には、使用されるサセプタはグラファイト製であり、作用雰囲気は、特に中性ガス−例えばアルゴン−、または非常にわずかに酸化性のガス(COの形成)である。図3の≪SCVT≫ドメインにグラファイトサセプタを使用すると、るつぼが完全に封止されていないので、酸素と熱グラファイトとの間で二次反応(式3)が生じ、次いで酸化亜鉛と一酸化炭素との間の反応(式4)が生じる:
2<C>+3/2[O2]=[CO]+[CO2] 式3
[CO]+<ZnO>=[Zn]+[CO2] 式4
式3によって例示される反応に含まれる酸素は、式1に従うZnOの分解から、≪酸素セル≫(以下参照)から生じる過剰の酸素から、および任意にエンクロージャに供給されるフロー(418)から生じる。
グラファイトサセプタは、この場合、加熱要素としてのその初期の役割に加えて「無限」固体炭素供給源の役割を果たし、それは特に有利である。
≪封止されていない≫、「気密性でない」るつぼとは、るつぼが多孔性であってもよいが、この多孔性は必須ではないことを意味する。実際、エンクロージャ中のセラミックアセンブリは封止されておらず、気密性でない。封止された気密性は要求されておらず、アセンブリが封止されず、気密でもないこと、および圧力平衡がエンクロージャ内部で確立されることを確実にする。] 図3 図4
[0036] 故にZnO供給源の昇華は、COによって化学的に活性化され、200〜800μm/hの成長速度でのシード上へのZnOの結晶化を可能にする。この反応手法は、実験的観測により立証される;グラファイトのわすかなエッチング、外部の冷却部分での亜鉛の形成、調節インターバルにおける圧力の連続的増大。
この場合、そうして形成されたZnO結晶は、透明でわずかに黄色−橙色であり、酸素の化学量論的欠如を示す。
この問題への改善策を提供するために提案された解決策は、本発明に従って、少なくとも1つの酸化種または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの制御された流速での局在化した供給を達成するための手段をZnOの成長界面近位に提供することからなる。故に、少なくとも1つの酸化種、例えば酸素、または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの混合物の供給が加えられてもよく、この供給は、成長界面近くに局在化されている。≪酸素セル≫と呼ばれるこのデバイスも図4に示される。
それは、酸素またはオゾンのような酸化ガス(422)または酸化ガスおよび窒素のような不活性ガスの混合物を供給するための導管(412)を含み、その導管は、成長が生じる表面近位にてシード近くのるつぼに位置する分配ランプ(423)を供給するため、そしてそれによって成長界面付近または成長界面に酸化ガスまたは酸化ガスおよび不活性ガスの混合物のストリーム(424)を提供するように、エンクロージャ(417)の基部、支持体(414)、およびサセプタ(41)の基部およびるつぼ(42)の基部と交差して、通過する。] 図4
[0037] ≪酸素セル≫デバイスに関して、式2の反応の平衡を酸素リッチ側にわずかに移行させることができる。
本発明のデバイスに使用される絶縁材料に関して、特にるつぼにZnOを閉じ込めるために使用されるZnOと直接接触する材料ついて、本発明によればタイプMgOおよびZrO2の酸化物が好ましい。
アルミナおよびサファイアは、ZnOと直接接触してスピネル型ZnAl2O4を形成するので、一般に回避すべきである。
開始から完全に封止、気密されていないシステムは、るつぼ(42)をシードホルダーリッド(45)で≪封止≫した後に疑似封止、疑似気密される場合があり、そのバインダはるつぼ(42)の縁部にて結晶化したZnOの堆積物であることに注目すべきである。この現象は、るつぼ内の温度および圧力条件に依存する。
るつぼが封止、気密になるこうした条件下では、原料の過剰な損失が回避され、システムは、気相レベルでの熱力学的平衡条件(圧力およびガス種)下で操作されるか、または≪酸素セル≫を用いてわずかに過剰の酸素を有する。]
[0038] 図5は、本発明に従う方法を行うために特に好適な別のデバイスを示す。このデバイスは、図4のデバイスに実質的に類似するが、このデバイスでは、固体の炭素供給源がるつぼに規定された区画に配置されている。
故に図5のデバイスは、るつぼの下方部分に規定された区画またはチャンバ(425)をさらに含む。こうした区画またはチャンバ(425)は、るつぼの側壁と接触する環状部分(426)によって形成され、その上にリッド(427)がある。例えばZnO粉末からなる酸化亜鉛供給源(43)は、リッド(427)上に配置される。
1つ以上の精製されたグラファイトブロック(428)で一般に構成される固体炭素供給源は、この区画またはチャンバ(425)に配置される。この(これらの)ブロックは、そうしてグラファイトの予備を形成するものであり、一般に0.5〜1cm3のサイズを有する。
図5のデバイスはさらに、少なくとも1つの酸化種または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの混合物のストリームをこの区画に送る手段を含む。これらの手段は、図5に示されるように、酸化ガス(430)、例えば酸素またはオゾン、または酸化ガスおよび不活性ガス、例えば窒素の混合物を供給するための導管(429)を含んでいてもよく、この導管は、区画またはチャンバに開き、それによって酸化ガスまたは酸化ガスおよび不活性ガスの混合物のストリーム(431)をグラファイトブロック(428)に提供するために、エンクロージャ(417)の基部、支持体(414)、およびサセプタ(41)の基部およびるつぼ(42)の基部と交差して通る。このストリームは、一般に局在化したストリームであり、すなわちそれは、例えば導管を出来るだけブロックに近づけることによってブロックの表面に正確に向け、バルブ、マスフローメータ、および当業者に既知の調節デバイス(図示せず)のような手段によって流速が調節され、調整され、モニターされ、制御されるという意味において、調節され、モニターされ、制御される。] 図4 図5
[0039] 図5のデバイスにおいて、サセプタは図4にあるようにグラファイト製である必要はない。
図5のデバイスに使用されるサセプタは、金属に対する熱化学的適合性の最良の選択肢である白金サセプタであってもよく、または他には温度に対して良好な抵抗性を有するが、酸化雰囲気下でサセプタの酸化および過剰の減圧下ではサセプタの分解の可能性があるイリジウム製サセプタであってもよい。
本発明によれば、種々の温度および圧力プロファイルは、図6に示すように使用されてもよい:
−冷および/または低温にて二次真空における脱気サイクル後、所望の作用圧力を設定し、作用温度を除々に上昇させる。
脱気工程後のこの第1の場合において、作用圧力は、例えば10−3atm〜1atm(タイプ1の圧力、図6の曲線2)に設定し、次いで温度を、例えば150〜400℃/hの割合でZnO粉末の所望の昇華温度(900〜1,400℃)まで除々に上昇させる(図6の曲線(1))。この温度を安定域の期間中、すなわち例えば1〜20時間の所望の輸送時間中は維持し、次いで温度を150〜400℃/hの割合で室温まで低下させる。
−または強(高)圧力、例えば1atm(いわゆるブロッキング圧力、すなわち作用温度での種の平衡圧力を超える)を設定し、作用温度を、150〜400℃/hの割合でZnO粉末の所望の昇華温度(1,200〜1,500℃)に上昇させ、次いで圧力を昇華試験に関して所望の設定圧力バルブにまで非常に穏やかに低下させる、例えば10−3atm〜1atm(タイプ2の圧力、図6の曲線3)。] 図4 図5 図6
[0040] 本発明は、ここで、限定としてではなく例示として与えられる次の実施例を参照して記載される。]
[0041] 本実施例において、本発明の方法を行うことによって、ZnOの成長を、2インチの大きさを有し、c(0001)に配向したKYOCERA(登録商標)(例として)からのサファイア基板にて達成される。
使用されるデバイスは、図4に記載されるものである。
10〜100μmのグレインサイズを有するNEYCO(登録商標)またはCERAC(登録商標)からのZnO粉末5Nを、グラファイトるつぼに配置する。
昇華温度は、1,350〜1,370℃の範囲であるが、シードでの結晶化温度は、1,150〜1,200℃の範囲である。
作用圧力は、10−2atmであり、温度は先に記載されたようなタイプ2の手法に従って設定される。
これらの条件下、方向c(0001)に沿って配向したZnOの単結晶が、サファイアシード上に形成されたが、このことは図7のX線粉末回折図において示される通りであり、ここでZnO(002)および(004)のピークが明らかに観察される。
この実施例において得られたサンプルを、次いで例えば研磨処理を行うべきである。
図8は、研磨後のサファイア上のZnOサンプルの写真である。
このように平均成長速度は500μm/hである。] 図4 図7 図8
実施例

[0042] <参考文献>
[1] US-A-5 900 600
[2] US 6 936
101
[3] US-A1-2006/0124051
[4] DE-A1-10 2004003596
[5] US-B1-7,279,040 dated October 9th 2007.
[6] J.-M. Ntep, Mr. Barbe, G. Cohen-Solal, F. Bailly, A. Lusson, R. Triboulet. ZnO growth by chemically assisted Sublimation. Journal of Crystal Growth 184-185
(1998) 1026-1030.
[7] J.-M. Ntep, S. Said Hassani, A. Lusson, A. Tromson-Carli, D. Ballutaud, G. Didier, R. Triboulet.
ZnO growth by chemical vapour
transport. Journal of Crystal
Growth 207 (1999) 30-34.
[8] Makoto Mikami, Takashi Sato, JiFeng
Wang, Yoshohiko Masa,
Minoru Isshiki. Growth of zinc oxide by chemical vapour transport. Journal of Crystal Growth 276 (2005) 389-392.
[9] Makoto Mikami, Takashi Sato, JiFeng
Wang, Yoshohiko Masa,
Minoru Isshiki. Improved reproductibility
in zinc oxide single crystal growth by chemical vapor transport. Journal of Crystal Growth 286 (2006)
213-217.
[10] R. Tena-Zaera,
M.C. Martinez-Toma, S. Hassani,
R. Triboulet, V. Munoz-Sanjose.
Study of the ZnO crystal growth by vapor transport
methods. Journal of Crystal
Growth 270 (2004) 711-721.
[11] J. Carlos Rojo,
Shanshan Liang, Hui Chen,
Michael Dudley. Physical vapor transport crystal growth of ZnO.
Proceedings of SPIE, Vol. 6122 (2006).
[12] Krzysztof. Grasza, Andrezej Mycielski. ContactlessCVT growth of ZnO
crystals. Physica Status Soilidi
( c ) 2, No. 3, 1115-1118 (2005).
[13] K. Grasza,
A. Mycielski, J. Domagala,
V. Domukhovski, W. Paszkowicz,
H. Sarkoska, W. Hofman. ZnO crystals for substrates in micro and optoelectronic
applications. Physica Status Soilidi
( c ) 3, No. 4, 793-796 (2006).
(14] M.MIKAMI et al. Growth of ZnO
by chemical vapor transport using CO2 and Zn as a transport agent.
Journal of Crystal
Growth 304 (2007), 37-41.
[15] H. UDONO et al. Crystal Growth of ZnO bulk by CUTmethod usingPVA. Journal of Crystal Growth 310
(2008), 1827-1831.
[16] WO-A2-2004/061896.]
权利要求:

請求項1
多結晶または単結晶酸化亜鉛ZnOを制御雰囲気下にてエンクロージャに配置されたシード上に調製する方法であって、エンクロージャ内部にあり、シードとは離れたるつぼ中に配置された酸化亜鉛供給源の昇華により、ガス種を形成し、ガス種を輸送し、ガス種をシード上に凝結させ、シード表面にてZnOを再結合させ、多結晶または単結晶ZnOをシード上で成長させ、多結晶または単結晶ZnOを冷却することにより調製するための方法であり、ここで:−酸化亜鉛供給源は、2.10−3気圧〜0.9気圧の圧力下にて、温度、いわゆる900〜1,400℃のいわゆる昇華温度に誘導により加熱される;−COは、エンクロージャ内部に配置された固体炭素供給源上の少なくとも1つの酸化種または酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの混合物を提供することによって昇華活性化剤としてインサイチュで発生させる;−および、ZnOの化学量論の制御は、例えば、ZnOの成長界面の近位にて少なくとも1つの酸化種、または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの混合物の1SCCM〜100SCCMの量にて、制御された流速にて局在化した供給を達成することにより行われる、方法。
請求項2
誘導加熱が、るつぼおよびインダクタと接触し、エンクロージャ中に配置されたサセプタを含む誘導加熱手段によって達成される、請求項1に記載の方法。
請求項3
インダクタが、制御された雰囲気下、エンクロージャ内部または外部に位置する、請求項2に記載の方法。
請求項4
サセプタが、金属、例えばイリジウム、白金およびジルコニウム;およびグラファイトから選択される材料製である、請求項2に記載の方法。
請求項5
固体炭素供給源と酸化亜鉛供給源とを分離させるために、るつぼ内部に規定された区画に固体の炭素供給源を配置し;少なくとも1つの酸化種または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの混合物のストリームをこの区画に送る、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
請求項6
少なくとも1つの酸化種または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの混合物のストリームが、固体炭素供給源に局在化され、制御された流速、例えば1SCCM〜100SCCMでのストリームである、請求項5に記載の方法。
請求項7
固体の炭素供給源が、1つ以上のグラファイトブロックの形態である、請求項5または6に記載の方法。
請求項8
固体の炭素供給源が、るつぼと接触するグラファイトサセプタで構成され、少なくとも1つの酸化種の供給が、エンクロージャ内部の酸化雰囲気を確立するために達成される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
請求項9
酸化種が酸素およびオゾンから選択され、不活性ガスが窒素、アルゴンおよびヘリウムから選択される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
請求項10
酸化亜鉛供給源が1,100〜1,200℃の温度に加熱される、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
請求項11
ガス種の輸送が0.1〜0.5atmの圧力下で達成される、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
請求項12
シードの温度である結晶化温度が、800〜1,200℃、例えば1,000〜1,100℃である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
請求項13
昇華温度と結晶化温度との差が、10〜100℃/cm、好ましくは20℃/cm〜30℃/cmである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
請求項14
単結晶酸化亜鉛が、10μm/h〜5mm/h、好ましくは100μm/h〜400μm/hの速度にてシード上で成長する、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
請求項15
酸化亜鉛供給源が、酸化亜鉛粉末、ZnO顆粒、またはZnOセラミックである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
請求項16
酸化亜鉛粉末が≪5N≫タイプの高純度粉末である、請求項15に記載の方法。
請求項17
酸化亜鉛粉末が10〜100μmの平均グレインサイズを有する、請求項15または16に記載の方法。
請求項18
シードが、(0001)、(11−20)、(1−100)に沿って配向するサファイアAl2O3シード;(0001)、(000−1)、(11−20)、(1−100)に沿って配向するZnOシード;(0001)(000−1)、(11−20)、(1−100)に沿って配向する4H−SiCまたは6H−SiCシード;(100)または(111)に沿って配向する3C−SiCシード;(0001)(000−1)、(11−20)、(1−100)に沿って配向するGaNシード;(0001)(000−1)、(11−20)、(1−100)に沿って配向するAlNシード;マグネシアスピネルMgAl2O4から選択される、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
請求項19
シードが、別の顕著な結晶方位に対して0〜8°配向がずれている、請求項18に記載の方法。
請求項20
シードが単結晶である、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
請求項21
方法が、還元雰囲気、例えばH2雰囲気;酸化雰囲気、例えばO2雰囲気;中性雰囲気、例えばアルゴンもしくは窒素雰囲気またはアルゴンと窒素との混合物の雰囲気;または混合雰囲気、例えばアルゴンおよび酸素の混合物もしくは窒素および酸素の混合物の雰囲気中で行われる、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
請求項22
方法が、5〜40体積%の窒素を含むアルゴンおよび窒素雰囲気中で行われる、請求項21に記載の方法。
請求項23
るつぼが、Al2O3、MgO、またはZrO2のようなセラミック製のるつぼであり、好ましくはセラミックは多孔性である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
請求項24
るつぼの内面が、るつぼと同じ特性または異なる特性を有するコーティングで覆われている、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
請求項25
請求項1から24のいずれか一項に記載の方法を行うためのデバイスであって: −エンクロージャ(49,410)、および制御された雰囲気下でエンクロージャを維持するための手段(418,419);−このエンクロージャ中にてシード(46)を受容できる手段(45);−このシード(46)と離れるように酸化亜鉛の供給源(43)を受容できるエンクロージャ内部のるつぼ(42);−このエンクロージャ内部に配置された固体の炭素供給源(41,428);−誘導によりエンクロージャを加熱するための手段(41,420);−ZnOの成長界面の近位において、少なくとも1つの酸化種または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの不活性ガス(424)の制御された流速にて局在化した供給を与えるための手段(421,423);−固体炭素供給源(428)上に、少なくとも1つの酸化種または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの混合物(431)の供給を与える手段を含む、デバイス。
請求項26
誘導によるエンクロージャの加熱手段が、るつぼおよびインダクタ(420)と接触するサセプタ(41)を含む、請求項25に記載のデバイス。
請求項27
固体炭素供給源がるつぼ内部に規定された区画(425)に配置され、この区画が酸化亜鉛供給源(43)から固体炭素供給源(428)を分離させ、少なくとも1つの酸化種または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの混合物(431)のストリームを送るための手段(429)がこの区画(425)に提供される、請求項25または26に記載のデバイス。
請求項28
この区画に少なくとも1つの酸化種または少なくとも1つの酸化種および少なくとも1つの不活性ガスの混合物のストリームを送るための手段(429)が、炭素供給源上に局在化したストリーム(431)を制御された流速で供給するために提供される、請求項27に記載のデバイス。
請求項29
固体炭素供給源は、1つ以上のグラファイトブロック(428)の形態である、請求項27または28に記載のデバイス。
請求項30
固体のグラファイト供給源が、るつぼ(42)と接触するグラファイトサセプタ(41)からなる、請求項26および27のいずれか一項に記載のデバイス。
类似技术:
公开号 | 公开日 | 专利标题
Galazka2018|β-Ga2O3 for wide-bandgap electronics and optoelectronics
Porowski1998|Bulk and homoepitaxial GaN-growth and characterisation
Baldini et al.2018|Recent progress in the growth of β-Ga2O3 for power electronics applications
US7645340B2|2010-01-12|Vapor phase growth method for A1-containing III-V group compound semiconductor, and method and device for producing A1-containing III-V group compound semiconductor
CA2206884C|2005-05-24|Single crystal of nitride and process for preparing the same
KR101146050B1|2012-05-14|기체 투과성 도가니 벽을 이용하여 ain 단결정을제조하기 위한 방법 및 장치
CN1316070C|2007-05-16|取向生长用基底
EP0713542B1|2000-07-19|Crystalline multilayer structure and manufacturing method thereof
US8092596B2|2012-01-10|Bulk GaN and AlGaN single crystals
EP1471168B2|2011-08-10|Device and method for producing single crystals by vapour deposition
KR100883472B1|2009-02-16|단결정 실리콘 카바이드 잉곳, 단결정 실리콘 카바이드웨이퍼 및 이들을 제조하는 방법
JP5291932B2|2013-09-18|単結晶の製造方法、及びガリウム含有窒化物のバルク単結晶
US7279047B2|2007-10-09|Reactor for extended duration growth of gallium containing single crystals
US6193797B1|2001-02-27|Method of making SiC single crystal and apparatus for making SiC single crystal
KR101310546B1|2013-09-23|탄화규소 단결정의 제조 방법
US20140030549A1|2014-01-30|Group iii element nitride crystal producing method and group-iii element nitride crystal
TWI277666B|2007-04-01|Process and apparatus for obtaining bulk mono-crystalline gallium-containing nitride
US7462238B2|2008-12-09|Crystal growth apparatus and method of producing a crystal
US7449065B1|2008-11-11|Method for the growth of large low-defect single crystals
KR101192061B1|2012-10-17|GaN 결정의 제조 방법, GaN 결정, GaN 결정 기판, 반도체 장치 및 GaN 결정 제조 장치
KR100806999B1|2008-02-25|탄화규소(SiC) 단결정의 제조 방법 및 이에 의해얻어진 탄화규소(SiC)단결정
KR100902525B1|2009-06-15|산화아연 단결정
US7147713B2|2006-12-12|Phase controlled sublimation
US7097707B2|2006-08-29|GaN boule grown from liquid melt using GaN seed wafers
RU2485219C1|2013-06-20|Устройство для производства монокристаллического нитрида алюминия, способ производства монокристаллического нитрида алюминия и монокристаллический нитрид алюминия
同族专利:
公开号 | 公开日
FR2929959A1|2009-10-16|
US20110030611A1|2011-02-10|
WO2009125009A1|2009-10-15|
FR2929959B1|2010-08-27|
EP2262935A1|2010-12-22|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
JPH03279214A|1990-03-29|1991-12-10|Lion Corp|Production of transparent zinc oxide|
JP2000031559A|1998-07-14|2000-01-28|Sekisui Plastics Co Ltd|酸化亜鉛圧電体およびその製造方法|
JP2005272282A|2004-03-26|2005-10-06|Minoru Isshiki|Method for growing zinc oxide crystals|JP2013035720A|2011-08-09|2013-02-21|Fujikura Ltd|窒化アルミニウム単結晶の製造装置及び製造方法|
WO2017057997A1|2015-10-02|2017-04-06|Seoul Viosys Co., Ltd.|Light emitting diode devices with zinc oxide layer|
WO2019098295A1|2017-11-15|2019-05-23|株式会社Flosfia|p型酸化物半導体膜及びその形成方法|
WO2019098294A1|2017-11-15|2019-05-23|株式会社Flosfia|p型酸化物半導体膜の形成方法|DE68924646T2|1988-12-16|1996-06-13|Matsushita Electric Ind Co Ltd|Verfahren zur herstellung von zinkoxid-whiskern.|
US5900060A|1996-07-03|1999-05-04|Cermet, Inc.|Pressurized skull crucible apparatus for crystal growth and related system and methods|
US5750188A|1996-08-29|1998-05-12|Motorola, Inc.|Method for forming a thin film of a non-stoichiometric metal oxide|
US6527858B1|1998-10-09|2003-03-04|Rohm Co. Ltd.|P-type ZnO single crystal and method for producing the same|
US6358378B2|2000-01-26|2002-03-19|Korea Institute Of Science And Technology|Method for fabricating ZnO thin film for ultraviolet detection and emission source operated at room temperature, and apparatus therefor|
JP3694736B2|2001-06-12|2005-09-14|独立行政法人産業技術総合研究所|酸化亜鉛単結晶の製造方法|
US20060005763A1|2001-12-24|2006-01-12|Crystal Is, Inc.|Method and apparatus for producing large, single-crystals of aluminum nitride|
US6770135B2|2001-12-24|2004-08-03|Crystal Is, Inc.|Method and apparatus for producing large, single-crystals of aluminum nitride|
US6624441B2|2002-02-07|2003-09-23|Eagle-Picher Technologies, Llc|Homoepitaxial layers of p-type zinc oxide and the fabrication thereof|
CN1445821A|2002-03-15|2003-10-01|三洋电机株式会社|ZnO膜和ZnO半导体层的形成方法、半导体元件及其制造方法|
US6936101B2|2002-06-24|2005-08-30|Cermet, Inc.|Semi-insulating bulk zinc oxide single crystal|
ES2214139B2|2003-02-21|2005-03-16|Universidade De Santiago De Compostela|Procedimiento de obtencion de recubrimientos superficiales de nitruro de silicio sobre piezas y componentes ceramicos.|
EP1616981A4|2003-04-03|2009-06-03|Tokyo Denpa Kk|Zinc oxide single crystal|
JP5276769B2|2004-10-01|2013-08-28|東京電波株式会社|六方晶系ウルツ鉱型単結晶、その製造方法、および六方晶系ウルツ鉱型単結晶基板|
US7279040B1|2005-06-16|2007-10-09|Fairfield Crystal Technology, Llc|Method and apparatus for zinc oxide single crystal boule growth|
JP5080043B2|2006-08-31|2012-11-21|新電元工業株式会社|半導体装置の製造方法、半導体装置の製造用治具、および半導体装置の製造装置|US8557628B2|2010-10-07|2013-10-15|Fairfield Crystal Technology, Llc|Method for production of zinc oxide single crystals|
US8821634B2|2011-03-22|2014-09-02|Gtat Corporation|High temperature furnace insulation|
CN102703973B|2012-06-05|2015-03-25|西安理工大学|一种生长氧化锌晶体的方法|
CN102703972A|2012-06-05|2012-10-03|西安理工大学|一种生长氧化锌晶体的装置|
JPWO2014174803A1|2013-04-22|2017-02-23|株式会社Joled|El表示装置の製造方法|
CN106637411B|2016-12-22|2019-04-05|苏州奥趋光电技术有限公司|一种氮化铝单晶生长方法|
法律状态:
2012-03-31| A621| Written request for application examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120330 |
2013-06-17| A977| Report on retrieval|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130617 |
2013-06-27| A131| Notification of reasons for refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130626 |
2013-11-28| A02| Decision of refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20131127 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
[返回顶部]