专利摘要:
少なくとも1種類のエクリン誘導化合物を含む、物品の表面上に配置されている潜在バイオメトリクスを用意し;潜在バイオメトリクスを、ニンヒドリン及び1,8−ジアザフルオレン−9−オンから選択される少なくとも1種類の画像化剤、及び少なくとも1種類のC3〜C4ヒドロフルオロカーボンを含むキャリア溶媒を含む現像液と接触させ;そして、画像化剤をエクリン誘導化合物と反応させて顕在生理学的バイオメトリクスを生成させる;ことを含む、潜在生理学的バイオメトリクスを顕在生理学的バイオメトリクスに変化させる方法及び組成物を提供する。なし
公开号:JP2011516236A
申请号:JP2011505120
申请日:2009-04-14
公开日:2011-05-26
发明作者:キャントロン,シェリル・エル;シャンクランド,イアン;シン,ラジヴ・ラトナ;ナレワジェク,デーヴィッド;ポス,アンドリュー・ジェイ
申请人:ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド;
IPC主号:A61B5-117
专利说明:

[0001] 本出願は、2008年4月14日出願の米国仮出願61/044,873(参照として本明細書中に包含する)の優先権の利益を請求する。
本発明は、潜在生理学的マーカーを検出するための組成物及び方法に関する。より詳しくは、本発明は有機溶媒を含む潜在指紋検出配合物に関する。]
背景技術

[0002] 指紋は、犯罪容疑者を犯罪に結びつけるために用いることができ、したがって犯罪現場において採取することのできる最も価値のある証拠の1つである。指紋は、一般に3つのカテゴリー:顕在指紋;圧痕指紋;及び潜在指紋;に分類される。顕在指紋及び圧痕指紋は肉眼で容易に見ることができ、写真撮影によって記録することができるが、潜在指紋は、化学的、物理的、又は電気的処理技術を用いずには視覚的に検出することができない。殆どの潜在指紋は、通常は皮膚の摩擦隆線に対応する痕跡として生じる物品の表面上の皮膚の自然分泌物の見えない付着物である。エクリン腺によって産生されるこれらの分泌物は、通常は水、可溶性アミノ酸、ペプチド、塩、脂質などを含む。これらの付着物を視覚的に検出しうる画像に変化させることができる。痕跡が人の指、掌等の独特の摩擦隆線に対応するパターンを形成している場合には、潜在指紋は指紋鑑定において有用である可能性がある。]
[0003] 潜在指紋を視覚的に検出し分析するためには、好ましくはキャリア溶媒中に画像化剤を含む組成物で現像することによって残留物を処理しなければならない。例えば、1910年に発見されたニンヒドリン(Ruhemannら, J. Chem. Soc. 1910, 97, 1438-49)は、長い間潜在指紋を検出するために用いられている(Odenら, Nature, 1954, 173, 449)。より最近では、1,8−ジアザフルオレン−9−オン(DFO)及び1,2−インダンジオンのような他の化合物が、潜在指紋を画像化するための画像化剤として用いられている(例えば、Poundsら, J. For. Sci., 1990, 35(1), 169-175、及びGardenerら, J. For. Sci., 2003, 48(6), 1-5を参照)。これらの画像化剤はいずれも、エクリン分泌物中に存在しているペプチド及び/又はタンパク質から誘導されるアミノ酸及びアミン(例えば末端アミン又はリシン残渣)と反応して、視覚的に検出しうる色素を生成する。特に、ニンヒドリンは、一連の反応によってアミノ酸をアルデヒド、アンモニア、及びCO2に分解する。ニンヒドリンの一部はヒドリンダンチンに還元される。残余のニンヒドリンの一部は、アンモニア及びヒドリンダンチンと縮合してルーエマンパープルとしても知られている濃青色又は紫色の顔料を生成する。したがって、指紋に対応する隆線のようなパターン中にエクリン残留物が存在すると、この顔料によって潜在指紋が視覚的に検出しうる画像になる。また、DFOはエクリン残留物中のアミノ酸と相互作用して淡桃色の画像を生成する。DFO−アミノ酸コンプレックスは強く発光するので、この観察画像は560〜620nmの光を用いることによって増強することができる(Champodら, "Fingerprints and Other Ridge Skin Impressions", 第1版,CRCPress, 2004, 128-131)。]
[0004] ニンヒドリン又はDFOのような画像化剤に加えて、現像組成物は、通常はキャリア溶媒を含む。例えば、ある種のニンヒドリン配合物は、キャリア溶媒として1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン(CFC−113)を用いていた(Hewlettら, J. For. Indentification, 1999, 49(4), 338)。しかしながら、地球オゾン層に対するその悪影響のために、CFC−113はもはや商業的には用いられていない。]
[0005] 1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−141b)のようなヒドロクロロフルオロカーボン(HCFC)もまた、幾つかの用途においてはキャリア溶媒として有用であるが、CFCに比べてより低いオゾン層破壊係数(ODP)を有する。したがって、HCFCはCFCキャリア溶媒の代替物として通常用いられる。しかしながら、これらのタイプの化合物も、それらの比較的高い地球温暖化係数(GWP)のために現在では商業使用が廃止されている。]
[0006] ヒドロフルオロカーボン(HFC)は、一般にHCFCに比べてより低いGWPを有しているが、HFCを画像化剤用のキャリア溶媒として好適な代替化合物として認めることは困難である。例えば、HFC−4310meeは可能性のある代替キャリア溶媒として研究されているが、この化合物は比較的高いGWP(CO2に対して1500)を有しており、DFO用のキャリア溶媒としては有効でない(Hewlettら)。]
先行技術

[0007] Ruhemannら, J. Chem. Soc. 1910, 97, 1438-49
Odenら, Nature, 1954, 173, 449
Poundsら, J. For. Sci., 1990, 35(1), 169-175
Gardenerら, J. For. Sci., 2003, 48(6), 1-5
Champodら, "Fingerprints and Other Ridge Skin Impressions", 第1版,CRCPress, 2004, 128-131
Hewlettら, J. For. Indentification, 1999, 49(4), 338]
発明が解決しようとする課題

[0008] したがって、これらの材料に起因する制限及び環境的な欠点を有しない、CFC及びHCFCの代替物として好適なキャリア溶媒を確認する必要性が未だ存在する。]
課題を解決するための手段

[0009] 本出願人は、C3〜C4ヒドロフルオロカーボンを、潜在指紋及び他のバイオメトリクスを検出するのに用いる組成物におけるキャリア溶媒として有効に用いることができることを見出した。特に本出願人は、これらのキャリア溶媒は、一般に0に近いオゾン層破壊係数を有し;低い地球温暖化係数(例えば1000より低い)を有し;揮発性で、無毒で、不燃性であり;エクリン残留物を画像化することができる化学薬品に関して十分な溶解度を示し;比較的非極性で、画像を捕捉するために指紋を適当に現像することが可能である;ことを見出した。]
[0010] したがって、少なくとも1種類のC3〜C4ヒドロフルオロカーボン、好ましくはペンタフルオロプロパン又はペンタフルオロブタンを含むキャリア溶媒中に溶解しているニンヒドリン、ヒドリンダンチン、1,8−ジアザフルオレン−9−オン、1,2−インダンジオン、及びこれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1種類の画像化剤を含む組成物が提供される。]
[0011] 本発明の他の形態によれば、(a)物品の表面上に付着した潜在バイオメトリクスを現像組成物と接触させ(ここで、バイオメトリクスはエクリン腺から誘導される残留物のパターンを含み、現像組成物は、少なくとも1種類のC3〜C4ヒドロフルオロカーボンを含むキャリア溶媒中に、ニンヒドリン、1,8−ジアザフルオレン−9−オン、及び1,2−インダンジオンからなる群から選択される少なくとも1種類の画像化剤を含む);そして(b)画像化剤を残留物と反応させて色素を生成させる(ここで、色素はパターンの少なくとも一部に対応する視覚的に検出しうる画像を形成する);ことを含む、潜在生理学的バイオメトリクスの視覚的に検出しうる画像を生成させる方法が提供される。]
[0012] 本発明の好ましい態様においては、現像組成物は、C3〜C4ヒドロフルオロカーボンキャリア溶媒、及び潜在バイオメトリクスを可視画像にすることができる画像化剤を含む。]
[0013] ここで用いる「バイオメトリクス」という用語は、人間によって生成した、人間の皮膚の皮膚隆線の形状、形態、及び/又はパターンと関係する生理学的な付着物、例えば指紋、掌の形状、足跡、足指紋などを意味する。好ましいバイオメトリクスとしては、指紋のような個人に結びつけることができる独特か又は稀少の印を形成するものが挙げられる。生理学的付着物の例としては、摩擦隆線の皮膚上に存在するエクリン腺の自然の分泌物から誘導される残留物が挙げられる。かかる残留物は、通常は、水、及び可溶性アミノ酸、ペプチド、塩、脂質などのような1種類以上の有機化合物を含む。具体的な有機化合物としては、アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、プロリン、セリン、及びチロシンが挙げられる。]
[0014] バイオメトリクスに関してここで用いる「潜在」という用語は、物体の表面に接触した人に由来する人体の一部の見えない痕跡を意味し、「見えない」という用語は装置又は現像プロセスを用いずには視覚的に感知できないことを意味する。]
[0015] 好ましいC3〜C4ヒドロフルオロカーボンは、一般式:
CnHmFz
(式中、nは2〜4からなる群から選択され、mは1〜4からなる群から選択され、式:z=(2n+2)−mに合致する群から選択される)
のものであり、但しヒドロフルオロカーボンのGWP値はCO2に対して1000以下である。本発明において有用なC3〜C4ヒドロフルオロカーボンの例としては、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン及び1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンのようなペンタフルオロプロパン;1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンのようなヘキサフルオロプロパン;1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンのようなヘプタフルオロプロパン;1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタンのようなペンタフルオロブタン;が挙げられる。キャリア溶媒はまた、これらの2種類以上の混合物を含んでいてもよい。好ましいヒドロフルオロカーボンとしては、ペンタフルオロプロパン:C3H3F5の異性体が挙げられる。好ましい異性体としては、1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245ca)及び1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)が挙げられ、HFC−245faがより好ましい。HFC−245faは950のGWP計算値を有し、一方HFC−245caは640のGWP計算値を有する。]
[0016] ペンタフルオロブタン:C4H5F5の異性体も、本発明において用いることが意図される。ペンタフルオロブタンの多くの異性体が可能であるが、本発明において用いるのに最も好ましい異性体は1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC−365mfc)である。HCF−365mfcは890のGWP計算値を有する。]
[0017] キャリア溶媒は1種類以上のヒドロフルオロカーボン共溶媒を含んでいてもよいことも意図される。好ましくは、共溶媒は次の有利性:潜在指紋画像化剤の溶解度を向上させる;共溶媒のGWP値を減少させる;並びに、例えばよりコスト高のキャリア溶媒が使用する共溶媒と比較して所望の溶解度を与える場合には、より高価な画像化剤の使用を最小にする;の1以上を得るように選択する。本発明において用いる共溶媒としては、ペンタフルオロプロパン類とペンタフルオロブタン類との混合物が挙げられる。HFC−245fa及びHFC−365mfcから誘導される共溶媒混合物が、本出願のために特に好適である。かかる混合物は、約1重量部〜約99重量部のHFC−245faの範囲であり、HFC−365mfcに関する対応する値は99部〜1部の範囲である。]
[0018] 本発明の溶液は、ヒドロフルオロカーボンと種々の有機化合物との共沸混合物又は共沸様混合物を含んでいてよい。可能な有機化合物としては、他のヒドロフルオロカーボン又はヒドロフルオロエーテルが挙げられる。他のヒドロフルオロカーボンの代表例は、商業的に入手できるものであり、1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245ca)、1H−ヘプタフルオロプロパン(HFC−227ea)、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC−236fa)、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152a)、及び2H,3H−デカフルオロペンタンを含むリストから選択することができる。ヒドロフルオロエーテルの代表例は、メチルノナフルオロブチルエーテルとメチルノナフルオロイソブチルエーテルとのとの混合物(この混合物はHFE−7100として販売されている)、及び1,1,2,2−テトラフルオロメチルエーテル(HFE−254pc)である。HFC−245fa/ヒドロフルオロカーボン又はヒドロフルオロエーテル、並びにHFC−365mfc/ヒドロフルオロカーボン又はヒドロフルオロエーテルの共沸混合物の組成は、広範囲に変化させることができる。これらの組成物に関するHFC/他の成分の比の代表例は、99〜1重量%であり、より好ましい比は99〜30重量%であり、99〜50重量%が最も好ましい。]
[0019] 好ましい画像化剤は、潜在バイオメトリクスの残留物と接触させた後にそのバイオメトリクスを可視画像にすることができるものである。通常は、この変化は、画像化剤又は1種類以上のその誘導体が視覚的に検出しうるか及び/又は蛍光を発する色素に転化する画像化剤と残留物の1種類以上の化合物との間の化学反応を包含する。好ましい画像化剤としては、ニンヒドリン、ヒドリンダンチン、1,8−ジアザフルオレン−9−オン、1,2−インダンジオン、及びそれらの誘導体が挙げられる。「誘導体」とは、参照する化合物に機能的及び/又は構造的に関連する化合物を意味する。誘導体としては、参照する化合物を包含する反応の生成物又は副生成物が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない。]
[0020] 現像組成物は、好ましくは、まず所望の画像化剤を、少量の開始溶媒、好適な溶媒、又は溶媒ブレンド中に溶解することによって形成する。この初期溶解のために好ましい開始溶媒の例としては、トランスジクロロエチレン、及び有機アルコール、好ましくはメチル又はエチルアルコールが挙げられる。例えば、約100mgの画像化剤を1mLのエタノール中に溶解することができる。これらの「原液」をキャリア溶媒、則ち1種類又は複数のC3〜C4ヒドロフルオロカーボンで更に希釈して「調製溶液」を形成する。画像化剤は広範囲の濃度にわたって調製溶液中に存在させることができる。しかしながら、容易に適用するためには、本発明において用いる画像化剤は、ミリモルオーダーの濃度、例えば0.1ミリモル〜200ミリモルの範囲の濃度を有する。好ましい濃度は0.1〜30ミリモルである。]
[0021] 本発明の配合物は、従来技術の発明が示しているように画像化剤の溶解性を確保するために酢酸を用いる必要がないことに注意されたい。これは、酸を含まない配合物が長い寿命を有する配合物を与えるならば、本発明の更に他の有利性である。更に、酸を含まない配合物は、インクが滲んだり又は隆線パターンが混じり合わないという有利性も有する。]
[0022] 幾つかの好ましい態様においては、本発明の現像組成物は、2つの技術:(1)「浸漬」、及び(2)エアロゾル噴霧;の1つを用いて物品に適用する。しかしながら、これらの2つの技術の以下の説明は、本発明の範囲がこれらの2つの技術のみに限定されることを示唆又は暗示することは意図しない。ポンプ噴霧ボトルを介して配合物を適用することができる霧化のような他の適用技術を用いることが可能であることは、当業者には明らかである。]
[0023] 第1の方法においては、指紋で汚染された物品の表面を、好適な量の液体配合物を有する容器内に配置する。物品の表面を配合物と完全に接触させる。接触時間は変化させてよい。1秒〜120秒の接触時間が許容できることが分かった。最も好ましい時間は10秒〜30秒であるが、他の好ましい範囲としては約1〜約15秒、及び約2〜約5秒が挙げられる。この時間枠によって、良好な隆線の細部を示す顕在化指紋が形成され、物品の表面上の付着物の可溶化によって細部が不明瞭になる可能性が最小になる。]
[0024] 第2の方法においては、エアロゾル缶から物品の表面上に画像化剤を噴霧することによって配合物を付着させる。画像化剤の濃度は上記に記載のものと同等であり、エアロゾル中に噴射剤を加えることによって生じる希釈は無視する。この用途のためにも用いることのできる噴射剤としては、缶から配合物を放出するのに好適な圧力を与える、窒素ガス、二酸化炭素ガス、及びヒドロフルオロカーボンベースのものが挙げられる。かかるヒドロフルオロカーボンガスの代表例は、HFC−134aとしても知られているテトラフルオロエタンである。このフルオロカーボンガスの使用は、この用途のために選択される噴射剤の範囲を限定することは意図しておらず、例示のみの目的で用いる。噴霧に必要な時間の量は重要ではないが、画像化剤を維持するのに可能な限り短くなくてはならない。1〜15秒の代表例な噴霧時間が可能であり、2〜5秒の好ましい時間が最も好ましい。浸漬又は噴霧が完了した後、物品の表面をニートのキャリア液中に浸漬するか、或いはニートのキャリア液を物品の表面に噴霧することのいずれかによって、過剰の画像化剤を除去することができる。プロセスを完了させるためには、物品の表面を乾燥して顕在化指紋の最適の見え方を与えなければならない。乾燥は、蒸発プロセスを促進させるための手段として熱及び約100℃の湿潤空気を適用することによりキャリア液を蒸発させることによって行うことができる。湿潤空気を使用することにより、特にニンヒドリンを画像化剤として用いる場合には最も明るい部分の隆線の細部の現像が促進される。]
[0025] 広範囲の物品材料を本発明において用いることができる。好ましい物品としては、繊維布帛、不織布、又は紙、例えばセルロース、ポリエステル、ポリエチレン、アクリル、ナイロン、ポリウレタン、オレフィン、又はこれらの幾つかの組み合わせから構成されるものが挙げられる。好ましい物品の例としては、コピー紙、ファイルカード用紙、新聞用紙、マニラ封筒、褐色紙袋、白黒及びカラーの新聞印刷物、ボール紙、Post-it付箋紙(3M Companyの製品)、及び銀行券のような紙幣が挙げられるが、これらに限定されない。]
[0026] 本発明の配合物に合致する他の目的は、インクが縞状化しないようにする画像化剤キャリアを提供することである。この目的にしたがい、上記の配合物を以下のインク:赤色、黒色、又は青色のボールペン(Papermate)、フレアペン、ゲルペン(Avery)、及びシャーピーペン;に対して試験した。いずれの配合物に関しても縞状化又は滲みは観察されなかった。]
[0027] 本発明をより容易に理解することができるように以下の実施例を参照するが、これらは本発明を例示することを意図するものであり、本発明の範囲を限定することは意図しない。]
[0028] 比較実施例1:
本実施例は、指紋画像化の品質を比較するための対照例として用いる、キャリアとして公知のHFC−4310meeを用いる標準配合物の製造を説明する。]
[0029] ニンヒドリン(5g、0.0281モル)を、5mLの酢酸エチル及び10mLの酢酸を含む15mLのエタノール中に溶解した。均一な溶液が得られた後、これを1LのHFC−4310meeで希釈して、比較のために用いる最終配合物を調製した。]
[0030] 実施例2:
本実施例は、本発明による新規な配合物の製造を説明する。
ニンヒドリン(0.1079g、6.05×10−4モル)を0.75mLのエタノール中に溶解した。ニンヒドリンが溶解した後、これを30mLのHFC−245faで希釈した。均一な溶液が得られた。この溶液を、種々の物品上の指紋を現像するために用いた。]
[0031] 実施例3:
本実施例は、実施例1において記載した全ての成分を用い、本発明のヒドロフルオロカーボンを用いて有害な結果が得られないことを示すために用いる。]
[0032] ニンヒドリン(0.2437g、1.367×10−3モル)を、0.1mLの酢酸エチル及び0.25mLの酢酸を含む2.25mLのエタノール中に溶解した。ニンヒドリンが溶解した後、これを50mLのHFC−245faで希釈した。均一な溶液が得られた。この溶液を、下記に記載する種々の物品上の指紋を現像するために用いた。]
[0033] 実施例4:
本実施例は、本特許による異なるHFCの使用を示す。
ニンヒドリン(0.1431g、8.03×10−4モル)を0.75mLのエタノール中に溶解した。ニンヒドリンが溶解した後、この溶液を30mLのHFC−365mfcで希釈した。均一な溶液が得られた。この溶液を、下記に記載する種々の物品上の指紋を現像するために用いた。]
[0034] 実施例5:
本実施例は、異なる画像化剤がHFC中に可溶であることを示すために用いる。
DFO(0.0344g、1.88×10−4モル)を1mLのエタノール中に溶解した。これらの条件下では溶解は完了しなかった。濾過によって未溶解のDFOを除去し、残りの均一な溶液を30mLのHFC−245faで希釈した。この溶液を、下記に記載する種々の物品上の指紋を現像するために用いた。]
[0035] 実施例6:
これは、0.25mLの酢酸を用いてDFO試薬を完全に溶解させた他は実施例5の繰り返しであった。均一な溶液が得られた。]
[0036] 実施例7:
本実施例の配合物は、HFCをHFC−365mfcに変えた他は実施例6において記載したものと同一であった。均一な溶液が得られた。]
[0037] 実施例8:
本実施例の配合物は、キャリア溶媒としてHFC−246fa及びHFC−365mcfの50/50混合物(体積比)を用いた他は実施例6と同一であった。均一な溶液が得られた。]
[0038] 実施例9:
本実施例の配合物は、キャリア溶媒がトランス−1,2−ジクロロエタンとHFC−245faとの9体積%の混合物であった他は実施例2において記載したものと同等であった。均一な溶液が得られた。]
[0039] 実施例10:
本実施例の配合物は、キャリア溶媒がHFC−245faとHFC−4310meeとの70/30混合物(体積比)であった他は実施例2において記載したものと同等であった。均一な溶液が得られた。]
[0040] 実施例11:
本実施例の配合物は、キャリア溶媒としてHFC−245faとHFC−4310meeとの50/50混合物(体積比)を用いた他は実施例10に記載したものと同等であった。均一な溶液が得られた。]
[0041] 実施例12:
下記の配合物を含むエアロゾル缶を製造するために以下の実施例を行った。
ニンヒドリン(0.7338g、4.12×10−3モル)を5mLのエタノール中に溶解した。この画像化剤溶液を200mLのHFC−245faに加え、内容物を300mLのエアロゾル缶中に配置した。配合物用の噴射剤としてHFC−134a(30g)を加えた。均一な溶液が得られた。この混合物を用いて、種々の物品上の潜在指紋を噴霧現像した。]
[0042] 以下の実施例は、本発明の配合物を用いる潜在指紋の現像を説明する。
実施例13:
潜在指紋の残留物を有するコピー紙の片を、実施例2において記載した配合物中に10秒間浸漬し、次に5秒間浸漬することによってHFC−245faですすぎ、次に湿潤空気中約100℃において乾燥した。この溶液から得られた結果は、明確な隆線を有する身性によく見える紫色の指紋であった。]
[0043] 実施例14:
本実施例は、物品をファイルカード用紙に変えた他は実施例13において記載した手順にしたがった。この溶液から得られた結果は、明確な隆線を有する非常によく見える紫色の指紋であった。]
[0044] 実施例15:
本実施例は、物品を白黒の新聞印刷物に変えた他は実施例13において記載した手順にしたがった。この溶液から得られた結果は、明確な隆線を有する非常によく見える紫色の指紋であった。]
[0045] 実施例16:
本実施例は、物品をカラーの新聞印刷物に変えた他は実施例13において記載した手順にしたがった。この溶液から得られた結果は、明確な隆線を有する非常によく見える紫色の指紋であった。]
[0046] 実施例17:
本実施例は、物品をマニラ封筒に変えた他は実施例13において記載した手順にしたがった。この溶液から得られた結果は、明確な隆線を有する非常によく見える紫色の指紋であった。]
[0047] 実施例18:
本実施例は、物品を褐色紙袋に変えた他は実施例13において記載した手順にしたがった。この溶液から得られた結果は、明確な隆線を有する非常によく見える紫色の指紋であった。]
[0048] 実施例19:
本実施例は、物品をボール紙に変えた他は実施例13において記載した手順にしたがった。この溶液から得られた結果は、明確な隆線を有する非常によく見える紫色の指紋であった。]
[0049] 実施例20:
本実施例は、物品を黄色のPost-it付箋紙に変えた他は実施例13において記載した手順にしたがった。この溶液から得られた結果は、明確な隆線を有する非常によく見える紫色の指紋であった。]
[0050] 実施例21:
本実施例は、物品を紙幣に変えた他は実施例13において記載した手順にしたがった。この溶液から得られた結果は、明確な隆線を有する非常によく見える紫色の指紋であった。]
[0051] 実施例22:
実施例12のエアロゾル配合物を用い、コピー紙の片に現像剤配合物を5秒間噴霧し、次にニートのHFC−245fa中で第2のすすぎを行った。湿潤空気中約100℃で乾燥すると、よく現像された非常によく見える紫色の指紋隆線が得られた。]
[0052] 実施例23:
本実施例は、物品をファイルカード用紙に変えた他は実施例22において記載した手順にしたがった。この溶液から得られた結果は、明確な隆線を有する非常によく見える紫色の指紋であった。]
[0053] 実施例24:
本実施例は、物品を白黒の新聞印刷物に変えた他は実施例22において記載した手順にしたがった。この溶液から得られた結果は、明確な隆線を有する非常によく見える紫色の指紋であった。]
[0054] 実施例25:
本実施例は、物品をカラーの新聞印刷物に変えた他は実施例22において記載した手順にしたがった。この溶液から得られた結果は、明確な隆線を有する非常によく見える紫色の指紋であった。]
[0055] 実施例26:
本実施例は、物品をマニラ封筒に変えた他は実施例22において記載した手順にしたがった。この溶液から得られた結果は、明確な隆線を有する非常によく見える紫色の指紋であった。]
[0056] 実施例27:
本実施例は、物品を褐色紙袋に変えた他は実施例22において記載した手順にしたがった。この溶液から得られた結果は、明確な隆線を有する非常によく見える紫色の指紋であった。]
[0057] 実施例28:
本実施例は、物品をボール紙に変えた他は実施例22において記載した手順にしたがった。この溶液から得られた結果は、明確な隆線を有する非常によく見える紫色の指紋であった。]
[0058] 実施例29:
本実施例は、物品を黄色のPost-it付箋紙に変えた他は実施例22において記載した手順にしたがった。この溶液から得られた結果は、明確な隆線を有する非常によく見える紫色の指紋であった。]
[0059] 実施例30:
本実施例は、物品を紙幣に変えた他は実施例22において記載した手順にしたがった。この溶液から得られた結果は、明確な隆線を有する非常によく見える紫色の指紋であった。]
[0060] 実施例31:
本実施例は、HFC及びHFEから調製される混合キャリア溶媒の使用を示す。
HFC−245faとHFE−7100の50/50混合物(体積比)を調製した。50mLのこの混合物に、0.75mLのエタノール中に溶解したニンヒドリン(0.1164g、6.6×10−4モル)を加えた。潜在指紋を有するコピー紙、マニラ封筒、及び新聞印刷物を、この配合物中に10秒間浸漬し、次に湿潤空気を含む100℃において乾燥した。全てのケースにおいて、指紋の隆線が良好に現像された。]
[0061] 実施例32:
本実施例は、HFC−245fa/HFE−7100の混合比を70/30に変えた他は実施例31と同様であった。全ての指紋が良好に現像された。]
[0062] 実施例33:
本実施例は、更に他の共溶媒と共にHFCを使用することを示す。
ニンヒドリン(0.1594g、8.9×10−4モル)を0.73mLのエタノール中に溶解した。この溶液を、HFC−245fa及びトランスジクロロエチレン(9重量%)を含む30mLの共溶媒溶液に加えた。コピー紙から潜在指紋が得られた。]
[0063] 実施例34:
本実施例は、本発明の溶媒に種々のインクを曝露した結果を説明する。
以下のインク試料:黒色又は青色ボールペン(Papermate)、フレアペン、ゲルペン(Avery)、及びシャーピーペン;でコピー紙上に描線した。紙を、実施例2で記載した配合物中に10秒間浸漬した。インクの縞状化は起こらなかった。浸漬を更に12サイクル繰り返して行った。いずれのインクも縞状化は起こらなかった。]
実施例

[0064] 本発明は、種々の物品に指紋画像化剤を移送する環境に優しい解決策を提供する。好ましい態様の種々の修正は、特許請求の範囲によって規定される本発明の精神及び範囲から逸脱することなく当業者に想到しうる。]
权利要求:

請求項1
皮膚隆線のパターンの少なくとも一部に対応するパターンで配列されている少なくとも1種類のエクリン誘導化合物を含む、物品の表面上に配置されている潜在バイオメトリクスを用意し;潜在バイオメトリクスを、ニンヒドリン、ヒドリンダンチン、1,8−ジアザフルオレン−9−オン、1,2−インダンジオン、及びそれらの誘導体から選択される少なくとも1種類の画像化剤、及び少なくとも1種類のC3〜C4ヒドロフルオロカーボンを含むキャリア溶媒を含む現像液と接触させ;そして画像化剤をエクリン誘導化合物と反応させて顕在生理学的バイオメトリクスを生成させる;ことを含む、潜在生理学的バイオメトリクスを顕在生理学的バイオメトリクスに変化させる方法。
請求項2
潜在生理学的バイオメトリクスが指紋である、請求項1に記載の方法。
請求項3
a.ニンヒドリン、ヒドリンダンチン、1,2−インダンジオン、及び1,8−ジアザフルオレン−9−オンから選択される画像化剤;及びb.少なくとも1種類のC3〜C4ヒドロフルオロカーボンを含むキャリア溶媒;を含む組成物。
請求項4
キャリア溶媒が少なくとも約99重量%のC3〜C4ヒドロフルオロカーボンを含む、請求項8に記載の組成物。
請求項5
ヒドロフルオロカーボンが、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン;1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン;1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン;1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン;1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン;及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項8に記載の組成物。
請求項6
キャリア溶媒が、少なくとも1種類のC3〜C4ヒドロフルオロカーボンと1種類以上の有機化合物との共沸混合物を更に含む、請求項8に記載の組成物。
請求項7
画像化剤がニンヒドリンである、請求項8に記載の組成物。
請求項8
画像化剤が1,8−ジアザフルオレン−9−オンである、請求項8に記載の組成物。
請求項9
画像化剤がヒドリンダンチンである、請求項8に記載の組成物。
請求項10
画像化剤が1,2−インダンジオンである、請求項8に記載の組成物。
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