発泡性ポリスチレンの調製プロセス
专利摘要:
本発明は、次の工程を含む発泡性ポリスチレンの調製プロセスに関する:i°)スチレンモノマーおよび式(I)1−アルコキシ−1−t−アルキルペルオキシシクロヘキサン(ここで、アルコキシ基は1から4個の炭素原子を含有し、t−アルキル基は4から12個の炭素原子を含有し、シクロヘキサン環は場合により1から3個のアルキル基で置換されてもよく、このアルキル基それぞれが独立に1から3個の炭素原子を有する。)の少なくとも1つの有機ペルオキシド開始剤を含む水性懸濁液を100から120℃の範囲の温度に加熱する工程;ii°)4から6個の炭素原子を有するアルカンおよびこれらの混合物からなる群から選択される発泡剤を添加する工程。本発明はまた、こうしたプロセスに従って得ることができる発泡性ポリスチレン、およびこうした発泡性ポリスチレンを含む絶縁部品および包装に関する。 公开号:JP2011515548A 申请号:JP2011501171 申请日:2009-03-13 公开日:2011-05-19 发明作者:コシエ,ジヤツク;ニコル,パスカル 申请人:アルケマ フランス; IPC主号:C08F12-08
专利说明:
[0001] 本発明は、発泡性ポリスチレンの調製プロセスおよびこうしたプロセスによって得ることができる発泡性ポリスチレンに関する。] 背景技術 [0002] 発泡性ポリスチレンポリマー(以降、EPSと称する。)を製造するための既知の方法は、水性懸濁重合によるものである。これは、通常、段階的に上昇する、連続的または組み合わせの温度プロファイルを用いて、2つ以上のモノマー可溶性重合開始剤を使用するバッチプロセスである。このプロセスのための開始剤は、許容可能な期間内に有効な転化が生じるように温度プロファイルに沿って選択された時点で測定供給量のラジカルを与えるために、この半減期温度を基準にして選択される。スチレン重合に関しては、1時間の期間にわたって開始剤の出発濃度の半分の分解を生じるのに十分な温度として定義される1時間の半減期温度の観点から、開始剤分解性能を記載するのが好都合である。] [0003] 従来、EPSを調製するための懸濁重合は、2つの異なる温度段階と、2つの開始剤であって、異なる半減期温度を有し、このそれぞれが特定の温度段階に適切である第1段階の開始剤および第2段階または「仕上げ」開始剤とを用いるプロセスにて行われる。こうしたプロセスにおいて、ジベンゾイルペルオキシド(BPO)が、約82℃から95℃の反応温度にて第1段階の開始剤として使用されることが多い。この温度範囲において有用な他の第1段階の開始剤としては、三級ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノアート、三級アミルペルオキシ−2−エチルヘキサノアートおよび2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルペルオキシ)ヘキサンを挙げることができる。三級ブチルペルオキシベンゾアート(TBP)またはジクミルペルオキシド(DCP)のような開始剤は、115℃から135℃での高温段階、即ち第2段階用に広く使用されている。第2段階は、通常、EPS中の残存モノマーを最小限にすることを目的とした仕上げ工程である。商業的プロセスにおいて、この段階は、モノマー含量を許容可能なレベルまで低減するために、長期間の間隔にて、125℃超過に保持されることが多い。] [0004] 従来のプロセスの特徴的な欠点は、第1段階での適切な転化および第2段階に必要な相対的に高い仕上げ温度を得るためには長い反応時間が必要となることである。] [0005] この欠点を緩和するという観点において、文献US 6,608,150は、「中間」温度ペルオキシド、即ち101から111℃の範囲の1時間半減期温度を有する開始剤ペルオキシドを使用する発泡性ポリスチレンの改善された調製プロセスを提案している。この文献によれば、発泡性ポリスチレンの調製におけるこうした「中間」ペルオキシドの使用により、転化時間を数時間短縮できる。] [0006] 懸濁プロセスにおいて調製されるような発泡性ポリスチレンは、本質的に球状ビーズの形態である。US 6,608,150には、ポリスチレンビーズを発泡性にするために、ペンタンのような特定の発泡剤をプロセスに使用してもよいことが述べられている。] [0007] しかし、発泡性ポリスチレンの調製プロセスにおけるペンタンの使用は、アルカン剤での移動機構の結果として分子量が低減してしまうことが知られている(Principles of Polymerization−George Odian p203−217,McGraw−Hill Book Company 1970を参照のこと)。] [0008] さらに、産業界では、ポリスチレン樹脂は安全性の理由から難燃添加剤を含むことがますます必要となっている。例えば、難燃化樹脂は、絶縁用途に広く使用されている。こうした添加剤の添加も、得られるポリスチレンの分子量の低下を導く場合がある。] [0009] 米国特許第6,608,150号明細書] 先行技術 [0010] Principles of Polymerization−George Odian p203−217,McGraw−Hill Book Company 1970] 発明が解決しようとする課題 [0011] ここで、発泡性ポリスチレンの調製プロセスにおいて、幾つかの要因が、こうした発泡性ポリスチレンの分子量の顕著な低減を導き得ることは明らかである。] 課題を解決するための手段 [0012] 「分子量」とは、本出願によれば、重量平均分子量(Mw)を意味する。本発明によれば、分子量は、ポリスチレン標準を用いるSEC(サイズ排除クロマトグラフィ)方法に従って測定される。] [0013] 発泡性ポリスチレンは、最終材料の機械的特性を保証するために高分子量を有することが重要である。] [0014] 本出願人は、今般、特定の開始剤ペルオキシドを用いることによって、発泡剤を用いながら発泡性ポリスチレンの調製を加速させ、特定の高分子量を有するポリスチレンをなおも得ることができることを見出した。] [0015] 本発明の第1の態様は、次の工程を含む発泡性ポリスチレンの調製プロセスに関する: −i°)スチレンモノマーおよび式(I)1−アルコキシ−1−t−アルキルペルオキシシクロヘキサン(ここで、アルコキシ基は1から4個の炭素原子を含有し、t−アルキル基は4から12個の炭素原子を含有し、シクロヘキサン環は場合により1から3個のアルキル基で置換されてもよく、このアルキル基それぞれが独立に1から3個の炭素原子を有する。)の少なくとも1つの有機ペルオキシド開始剤を含む水性懸濁液を100から120℃の範囲の温度にて加熱する工程; −ii°)4から6個の炭素原子を有するアルカンおよびこれらの混合物からなる群から選択される発泡剤を添加する工程。] [0016] 本発明に従うプロセスは、高分子量を示す発泡性ポリスチレンを得ることができる。好ましくは、本発明のプロセスに従って得ることができる発泡性ポリスチレンは、少なくとも170,000g/mol、好ましくは少なくとも175,000g/mol、およびより好ましくは少なくとも190,000g/molの分子量(Mw)を示す。] [0017] この高分子量のために、本発明に従う発泡性ポリスチレンは、絶縁または包装用途に効果的に使用できる。] [0018] さらに、本発明のプロセスは、先行技術のプロセスに比べて転化時間を短縮する。] [0019] 本発明のプロセスは、式(I)、即ち1−アルコキシ−1−t−アルキルペルオキシシクロヘキサンの少なくとも1つの有機ペルオキシド開始剤を使用し、ここでアルコキシ基は1から4個の炭素原子を含有し、t−アルキル基は4から12個の炭素原子を含有し、シクロヘキサン環は場合により1から3個のアルキル基で置換されてもよく、このアルキル基それぞれが独立に1から3個の炭素原子を有する。] [0020] 本発明によれば、式(I)のこうした特定の有機ペルオキシドを、4から6個の炭素原子を有するアルカンおよびこれらの混合物のような発泡剤と組み合わせて使用することにより、高分子量を有する発泡性ポリスチレンを短時間で得ることができることを見出した。こうした結果は、式(I)とは異なる化学式を有するが式(I)の化合物と類似する1時間の半減期温度を有する他の有機ペルオキシドでは得ることができない。] [0021] 式(I)の有機ペルオキシドとして、1−アルコキシ−1−t−アミルペルオキシシクロヘキサンおよび1−アルコキシ−1−t−ヘキシルペルオキシシクロヘキサンを記載することができ、ここでアルコキシ基は1から4個の炭素原子を含有し、シクロヘキサン環は場合により1から3個のアルキル基で置換されてもよく、このアルキル基のそれぞれが独立に1から3個の炭素原子を有する。] [0022] 本発明の実施形態において、少なくとも1つの有機ペルオキシド開始剤は、1−メトキシ−1−t−アミルペルオキシシクロヘキサン(以降、TAPMCとも呼ばれる。)である。] [0023] 式(I)の有機ペルオキシド開始剤は、本発明のプロセスの第1の工程i°)にて使用され、この工程の間、前記有機ペルオキシド開始剤は、100から120℃の範囲の温度に加熱される。本発明の実施形態において、この温度は105℃から115℃の範囲であり、好ましくは110℃である。こうした温度は、芳香族溶媒クメン中で開始剤の分解速度を測定する周知の技術に従って測定される場合に、式(I)の有機ペルオキシドの1時間半減期温度に近い。実際、本発明の好ましい実施形態において、式(I)の有機ペルオキシドは、第1段階の開始剤として使用される。こうした場合において、好ましくは、式(I)の有機ペルオキシドは、100℃から120℃、好ましくは105℃から115℃、およびより好ましくは110℃の前記温度にて、前記開始剤の分解が少なくとも部分的に生じ、スチレンモノマーの重合を開始するのに十分な時間加熱される。この時間は、約1.5時間から約3時間の範囲であってもよい。] [0024] 本発明の実施形態において、工程i°)の水性懸濁液はさらに、前記式(I)の有機ペルオキシド開始剤とは異なる少なくとも1つの追加有機ペルオキシド開始剤を含む。] [0025] 好ましくは、前記追加の有機ペルオキシド開始剤は、第2段階の開始剤の役割を果たす。工程i°)の水性懸濁液が、第1段階の開始剤として式(I)の有機ペルオキシド開始剤および第2段階の開始剤として少なくとも1つの追加の他の有機ペルオキシド開始剤を含む場合、工程i°)は、前記懸濁液が100から120℃、好ましくは105℃から115℃、およびより好ましくは110℃の範囲の温度に加熱される第1段階、および前記懸濁液が、少なくとも1つの追加の他の有機ペルオキシドの1時間半減期温度に対応する温度に加熱される第2段階を含む。] [0026] 前記追加のペルオキシド開始剤は、式(I)とは異なり、芳香族溶媒クメン中で開始剤の分解速度を測定する周知の技術に従って測定される場合に、110℃を超える1時間半減期温度を有するいずれかの有機ペルオキシド開始剤から選択できる。本発明の実施形態において、追加のペルオキシド開始剤は、式(II)、即ちOO−t−アルキル−O−アルキルモノペルオキシカルボナートを有する化合物およびこれらの混合物からなる群から選択され、t−アルキルは、4から12個の炭素原子、好ましくは4から5個の炭素原子を含有し、アルキルは、3から12個の炭素原子、および好ましくは8個の炭素原子を含有する。] [0027] 本発明のプロセスの実施形態において、少なくとも1つの追加ペルオキシド開始剤は、OO−t−アミル−O−2−エチルヘキシルモノペルオキシカルボナート(以降TAECとも呼ばれる。)である。] [0028] 本発明のプロセスの別の実施形態において、少なくとも1つの追加ペルオキシド開始剤は、OO−t−ブチル−O−2−エチルヘキシルモノペルオキシカルボナート(以降TBECとも呼ばれる。)である。] [0029] これらの生成物は、それぞれARKEMA社から、商標名「Luperox(登録商標)TAEC」および「Luperox(登録商標)TBEC」として市販されている。] [0030] 本発明のプロセスの実施形態において、OO−t−アミル−O−2−エチルヘキシルモノペルオキシカルボナートまたはOO−t−ブチル−O−2−エチルヘキシルモノペルオキシカルボナートが第2段階の開始剤として使用される場合は特に、水性懸濁液は、前記第2段階中、120℃から140℃の範囲の温度、好ましくは約130℃の温度に加熱される。前記第2段階は、1から3時間継続してもよい。] [0031] 本発明のプロセスの実施形態において、前記第1段階は約2から3時間継続し、前記第2段階は約2時間継続する。] [0032] 本発明のプロセスの別の実施形態において、式(I)の有機ペルオキシドは、第2段階の開始剤の役割を果たし、前記追加のペルオキシド開始剤は第1段階の開始剤の役割を果たす。] [0033] 本発明の実施形態において、前記式(I)の有機ペルオキシド開始剤は、スチレン1リットルあたり4から25ミリ当量の開始剤、より好ましくはスチレン1リットルあたり12から20ミリ当量の開始剤の量で、工程i°)の水性懸濁液に使用される。] [0034] スチレンは本発明のプロセスに好ましいモノマーである。しかし、15重量%までのスチレンは、他のエチレン性不飽和共重合性モノマー、例えばアルキルスチレン、αメチルスチレン、アクリル酸エステルおよびアクリロニトリルによって交換されてもよい。例えば、重合されるべきスチレンモノマーはまた、スチレンの総重量に関して、15重量%までのスチレンモノマー以外の共重合性モノマーを含有してもよい。] [0035] 本発明の実施形態において、前記追加の有機ペルオキシド開始剤は、工程i°)の水性懸濁液において、スチレン1リットルあたり1から20ミリ当量の開始剤、より好ましくはスチレン1リットルあたり2から10ミリ当量の開始剤の量で使用される。] [0036] 本発明のプロセスはまた、1つの工程である、4から6個の炭素原子を有するアルカンおよびこれらの混合物からなる群から選択される発泡剤の添加工程ii°)を含む。] [0037] 発泡剤は、工程i°)中または工程i°)の完了後、いずれかの時間にて水性懸濁液に添加されてもよい。] [0038] 本発明の実施形態において、発泡剤は、工程i°)中、即ちスチレンモノマーの重合中に添加される。こうした場合、工程i°)が第1および第2段階を含む場合、発泡剤は、工程i°)の第1段階中に添加されてもよい。例えば、発泡剤は、工程i°)中の第1段階の終わりに添加されてもよい。] [0039] 本発明の別の実施形態において、工程i°)の終わりに得られたポリスチレンの球状ビーズは、サイズによって分別され、発泡剤は、分別された球状ビーズに添加される。このプロセスの実施形態によりビーズサイズをより精密に制御できる。] [0040] 本発明の実施形態において、前記発泡剤は、ブタン、2−メチルブタン、ペンタン、シクロヘキサンおよびこれらの混合物からなる群から選択される。こうした発泡剤は、市販されている周知の製品である。] [0041] 好ましくは、前記発泡剤はペンタンである。] [0042] 本発明の実施形態において、発泡剤は、スチレンの重量に関して、5から10重量%の範囲の量で添加される。] [0043] 本発明の実施形態において、難燃剤、無機懸濁液安定剤、例えばリン酸カルシウムまたはピロリン酸マグネシウム、有機懸濁液安定剤、例えばポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールまたはヒドロキシエチルセルロース、界面活性剤、連鎖移動剤、核形成剤、発泡助剤、潤滑剤、可塑剤、およびこれらの混合物からなる群から選択される添加剤を、工程i°)にてまたは工程ii°)にて水性懸濁液に添加する。] [0044] 難燃剤は、ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)、テトラブロモビスフェノールA(TBBPA)、デカブロモジフェニルエーテル(Deca−BDE)、ペンタブロモジフェニルエーテル(Penta−BDE)、オクタブロモジフェニルエーテル(Octa−BDE)、トリス−(ジブロモプロピル)ホスファート、カーボンテトラブロミド、β−ジブロモプロピオナート、テトラブロモエチレン、1−2−ジブロモ−1,1,2,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テトラブロモエタン、ジブロモジクロロエタン、1,2−ジブロモ−1,1−ジクロロエタン、1,2−ジブロモ−1,2,2−トリクロロエタン、1,2,3,4−テトラブロモブタン、1,2,3−トリブロモプロパン、ペンタブロモエタン、トリブロモトリクロロシクロヘキサン、1,2,4−トリブロモブタン、テトラブロモペンタン、ヘキサブロモエタン、テトラブロモジクロロシクロヘキサン、ペンタブロモモノクロロシクロヘキサン、1,2−ジ−(ジブロモメチル)ベンゼン、α、β−ジブロモエチルベンゼン、α,β−ジブロモプロピオナート、およびこれらの混合物を含む群から選択されてもよい。] [0045] 好ましくは、難燃剤は、ヘキサブロモシクロドデカンである。] [0046] 本発明の別の態様は、上述のプロセスによって得ることができる発泡性ポリスチレンに関する。こうした発泡性ポリスチレンは、高分子量を示し、故に絶縁または包装用途に有用である。例えば、本発明に従う発泡性ポリスチレンは、例えば輸送産業において絶縁部品の製造に使用できる。本発明に従う発泡性ポリスチレンはまた、良好な機械的特性を有する包装の製造に使用されてもよい。本発明のさらなる態様は、本発明に従う発泡性ポリスチレンを含む絶縁部品に関する。本発明の別の態様は、本発明に従う発泡性ポリスチレンを含む包装に関する。] [0047] ここで、本発明は次の実施例によってさらに明示される。] [0048] 実施例: 以下の実施例すべてにおいて、得られた生成物の分子量は、本出願の説明において上記で与えられた方法に従って測定される。] [0049] 1−メトキシ−1−t−アミルペルオキシシクロヘキサン(TAPMC)の調製 t−アミルヒドロペルオキシド(TAHP)、シクロヘキサノンおよびメタノールの混合物は、−6℃から−4℃にて70%硫酸で処理される。15分以内に、1−メトキシ−1−t−アミルペルオキシシクロヘキサン、1,1−ジ−(t−アミルペルオキシ)−シクロヘキサンおよび未反応出発材料のシクロヘキサノンおよびTAHPの平衡混合物が形成される。少量(約2%)のシクロヘキサン−1,1−ジメトキシケタール(CDMK)も反応混合物中に生成する。反応混合物を冷水でクエンチし、水相を有機相から分離し、これを洗浄することによって精製する。] [0050] (本発明) ダブルエンベロープおよび特定の撹拌手段(4ブレード撹拌機)を備えたBuchiタイプの2リットル圧力容器に、20℃にて、撹拌下で、脱イオン水680gとともにポリビニルアルコール(HARCO社から入手可能なAlcotex(登録商標)72.5)0.64gを添加した。スチレンモノマー320gとともに上記実施例1にて得られた1−メトキシ−1−t−アミルペルオキシシクロヘキサン(TAPMC)1.02gおよびOO−t−アミルO−2−エチルヘキシルモノペルオキシカルボナート(ARKEMA社から商標名Luperox(登録商標)TAECとして入手可能なTAEC)0.42gをさらに添加した。この水性懸濁液を110℃にて加熱し、第1の重合段階の間に2.5時間この温度にて維持した。この実施例において、1−メトキシ−1−t−アミルペルオキシシクロヘキサンを第1段階の開始剤として使用する。] [0051] 2.5時間後、高圧ポンプを用いて2分以内にペンタン21.1gをさらに添加した。次いで反応媒体を130℃に加熱し、この温度で2時間維持した。この実施例において、OO−t−アミルO−2−エチルヘキシルモノペルオキシカルボナートを第2段階の開始剤として使用する。] [0052] 次いで反応媒体を冷却した。得られたポリスチレンビーズをろ過により回収し、乾燥する。] [0053] 得られた生成物は、226,000g/molの分子量(Mw)を有し、残存スチレンモノマーは700ppmである。] [0054] 本実施例にて得られた発泡性ポリスチレンの分子量の高い値は、前記発泡性ポリスチレンを含む最終材料のさらなる機械的特性、例えば荷重時の抵抗性、破断時の曲げおよび引張強度を確実にするのに有用である。] [0055] (本発明) TAEC0.42gをOO−t−ブチルO−2−エチルヘキシルモノペルオキシカルボナート(ARKEMA社から入手可能なLuperox(登録商標)TBEC)0.42gに換える以外、実施例2と同じプロセスを同じ量で繰り返す。] [0056] この実施例では、1−メトキシ−1−t−アミルペルオキシシクロヘキサンを第1段階の開始剤として使用し、OO−t−ブチルO−2−エチルヘキシルモノペルオキシカルボナートを第2段階の開始剤として使用する。] [0057] 得られた生成物は、220,000g/molの分子量(Mw)を有し、残存スチレンモノマーは500ppmである。] [0058] 本実施例にて得られた発泡性ポリスチレンの分子量の高い値は、前記発泡性ポリスチレンを含む最終材料のさらなる機械的特性、例えば荷重時の抵抗性、破断時の曲げおよび引張強度を確実にするのに有用である。] [0059] (本発明) ヘキサブロモシクロドデカン2.1gをスチレンモノマーの水性懸濁液に添加する以外、実施例2と同じプロセスを同じ量で繰り返す。] [0060] 得られた生成物は、195,000g/molの分子量(Mw)を有し、残存スチレンモノマーは970ppmである。] [0061] 故に本発明のプロセスにより、高分子量を有する難燃性の発泡性ポリスチレンを得ることができる。本実施例にて得られたもののような発泡性ポリスチレンを含む最終材料は、良好な絶縁特性および良好な機械的特性、例えば荷重時の抵抗性、破断時の曲げおよび引張強度を示す。] [0062] (比較例) ダブルエンベロープおよび特定の撹拌手段(2つのレベルでの3ブレード撹拌機)を備えたBuchiタイプの2リットル圧力容器に、20℃にて、撹拌下で、脱イオン水680gとともにポリビニルアルコール(HARCO社から入手可能なAlcotex(登録商標)72.5)0.64gを添加した。スチレンモノマー320gとともに、ジベンゾイルペルオキシド(ARKEMA社から入手可能なLuperox(登録商標)A75)1.44g、およびOO−t−アミルO−2−エチルヘキシルモノペルオキシカルボナート(ARKEMA社から商標名Luperox(登録商標)TAECとして入手可能なTAEC)0.42gをさらに添加した。この水性懸濁液を90℃に加熱し、第1重合段階の間4時間にわたってこの温度を維持した。この実施例において、ジベンゾイルペルオキシドを第1段階の開始剤として使用する。] [0063] 4時間後、高圧ポンプを用いて2分以内にペンタン21.1gをさらに添加した。次いで反応媒体を130℃に加熱し、この温度を2時間維持した。この実施例において、OO−t−アミルO−2−エチルヘキシルモノペルオキシカルボナートを第2段階の開始剤として使用する。] [0064] 次いで反応媒体を冷却した。得られたポリスチレンビーズをろ過によって回収し、乾燥する。] [0065] 得られた生成物は158,000g/molの分子量(Mw)を有し、残存スチレンモノマーは970ppmである。この分子量は、本発明の実施例2に従って得られた発泡性ポリスチレンについて得られた分子量よりもかなり低い。本比較例のプロセスに従って得られたポリスチレンは、本発明の実施例2の分子量よりも低い分子量を示し、最終材料の機械的特性が劣る可能性がある。] [0066] (比較例) TAEC0.42gをOO−t−ブチルO−2−エチルヘキシルモノペルオキシカルボナート(ARKEMA社から入手可能なLuperox(登録商標)TBEC)0.42gに換える以外、実施例5と同じプロセスを同じ量で繰り返す。] [0067] 得られた生成物は、169,000g/molの分子量(Mw)を有し、残存スチレンモノマーは800ppmである。この分子量は、本発明の実施例3に従って得られた発泡性ポリスチレンについて得られた分子量よりもかなり低く、本比較例に従って得られたポリスチレンは、最終材料の機械的特性が劣る可能性がある。] [0068] (比較例) ヘキサブロモシクロドデカン2.1gをスチレンモノマーの水性懸濁液に添加する以外、実施例5と同じプロセスを同じ量で繰り返す。] 実施例 [0069] 得られた生成物は、153,000g/molの分子量(Mw)を有し、残存スチレンモノマーは1600ppmである。この分子量は、本発明の実施例4に従って得られた発泡性ポリスチレンについて得られた分子量よりもかなり低く、本比較例に従って得られたポリスチレンは、最終材料の機械的特性が劣る可能性がある。]
权利要求:
請求項1 次の工程を含む発泡性ポリスチレンの調製プロセス:−i°)スチレンモノマーおよび式(I)1−アルコキシ−1−t−アルキルペルオキシシクロヘキサン(ここで、アルコキシ基は1から4個の炭素原子を含有し、t−アルキル基は4から12個の炭素原子を含有し、シクロヘキサン環は場合により1から3個のアルキル基で置換されてもよく、このアルキル基それぞれが独立に1から3個の炭素原子を有する。)の少なくとも1つの有機ペルオキシド開始剤を含む水性懸濁液を100から120℃の範囲の温度に加熱する工程;−ii°)4から6個の炭素原子を有するアルカンおよびこれらの混合物からなる群から選択される発泡剤を添加する工程。 請求項2 少なくとも1つの有機ペルオキシド開始剤が、1−メトキシ−1−t−アミルペルオキシシクロヘキサン(TAPMC)である、請求項1に記載のプロセス。 請求項3 前記発泡剤が、ブタン、2−メチルブタン、ペンタン、シクロヘキサンおよびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1または2に記載のプロセス。 請求項4 前記発泡剤がペンタンである、請求項1から3のいずれかに記載のプロセス。 請求項5 工程i°)の温度が、105から115℃の範囲であり、好ましくは110℃である、請求項1から4のいずれかに記載のプロセス。 請求項6 工程i°)の水性懸濁液が、前記式(I)の有機ペルオキシド開始剤とは異なる、少なくとも1つの追加の有機ペルオキシド開始剤をさらに含む、請求項1から5のいずれかに記載のプロセス。 請求項7 前記追加のペルオキシド開始剤が、式(II)、即ちOO−t−アルキル−O−アルキルモノペルオキシカルボナート(t−アルキルが4から12個の炭素原子、好ましくは4から5個の炭素原子を含有し、アルキルが3から12個の炭素原子、および好ましくは8個の炭素原子を含有する。)を有する化合物およびこれらの混合物から成る群から選択される、請求項6に記載のプロセス。 請求項8 前記式(I)の有機ペルオキシド開始剤が、スチレン1リットルあたり4から25ミリ当量の開始剤、より好ましくはスチレン1リットルあたり12から20ミリ当量の量で、工程i°)の水性懸濁液に使用される、請求項1から7のいずれかに記載のプロセス。 請求項9 重合されるべきスチレンモノマーがまた、スチレンの総重量に関して15重量%までのスチレンモノマー以外の共重合性モノマーを含有する、請求項1から8のいずれかに記載のプロセス。 請求項10 発泡剤が、スチレンの重量に関して、5から10重量%の範囲の量で添加される、請求項1から9のいずれかに記載のプロセス。 請求項11 難燃剤、無機懸濁液安定剤、例えばリン酸カルシウムまたはピロリン酸マグネシウム、有機懸濁液安定剤、例えばポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールまたはヒドロキシエチルセルロース、界面活性剤、連鎖移動剤、核形成剤、発泡助剤、潤滑剤、可塑剤、およびこれらの混合物を含む群から選択される添加剤を、工程i°)または工程ii°)にて水性懸濁液に添加する、請求項1から10のいずれかに記載のプロセス。 請求項12 難燃剤が、ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)、テトラブロモビスフェノールA(TBBPA)、デカブロモジフェニルエーテル(Deca−BDE)、ペンタブロモジフェニルエーテル(Penta−BDE)、オクタブロモジフェニルエーテル(Octa−BDE)、トリス−(ジブロモプロピル)ホスファート、カーボンテトラブロミド、β−ジブロモプロピオナート、テトラブロモエチレン、1−2−ジブロモ−1,1,2,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テトラブロモエタン、ジブロモジクロロエタン、1,2−ジブロモ−1,1−ジクロロエタン、1,2−ジブロモ−1,2,2−トリクロロエタン、1,2,3,4−テトラブロモブタン、1,2,3−トリブロモプロパン、ペンタブロモエタン、トリブロモトリクロロシクロヘキサン、1,2,4−トリブロモブタン、テトラブロモペンタン、ヘキサブロモエタン、テトラブロモジクロロシクロヘキサン、ペンタブロモモノクロロシクロヘキサン、1,2−ジ−(ジブロモメチル)ベンゼン、α、β−ジブロモエチルベンゼン、α,β−ジブロモプロピオナート、およびこれらの混合物を含む群から選択される、請求項11に記載のプロセス。 請求項13 難燃剤がヘキサブロモシクロドデカンである、請求項12に記載のプロセス。 請求項14 前記工程i°)の水性懸濁液が、第1および第2段階を含み、前記式(I)の有機ペルオキシド開始剤が第1段階の開始剤であり、前記少なくとも1つの追加の他の有機ペルオキシドが第2段階の開始剤であり、前記懸濁液を100から120℃、好ましくは105℃から115℃、およびより好ましくは110℃の範囲の温度にて前記第1段階の間加熱し、前記懸濁液を、少なくとも1つの追加の他の有機ペルオキシドの1時間半減期温度に対応する温度にて第2段階の間加熱する、請求項6から13のいずれかに記載のプロセス。 請求項15 前記発泡剤が工程i°)の間に添加される、請求項1から14のいずれかに記載のプロセス。 請求項16 前記発泡剤が工程i°)の第1段階の終わりに添加される、請求項14に記載のプロセス。 請求項17 請求項1から16のいずれかに記載のプロセスによって得ることができる発泡性ポリスチレン。 請求項18 少なくとも170,000g/mol、好ましくは少なくとも175,000g/mol、およびより好ましくは少なくとも190,000g/molの分子量(Mw)を示す、請求項17に記載の発泡性ポリスチレン。 請求項19 請求項17または18に記載の発泡性ポリスチレン、または請求項1から16の一項に記載のプロセスに従って得られた発泡性ポリスチレンを含む絶縁部品。 請求項20 請求項17または18に記載の発泡性ポリスチレン、または請求項1から16の一項に記載のプロセスに従って得られた発泡性ポリスチレンを含む包装。
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