专利摘要:
本発明は、癌、特にCD20発現癌の治療のための医薬の製造のための、シクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンからなる群より選ばれる1以上の化学療法剤と組み合わせた、増加した抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を有するII型抗-D20抗体の使用に関する。
公开号:JP2011515428A
申请号:JP2011501133
申请日:2009-03-23
公开日:2011-05-19
发明作者:ウマナ,パブロ;クライン,クリスティアン;デュモント,シャルル;フリース,トマス;ヘルティンク,フランク
申请人:ロシュ グリクアート アクチェンゲゼルシャフト;
IPC主号:A61K39-395
专利说明:

[0001] 本発明は、癌、特にCD20発現癌の治療のための医薬の製造のための、シクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンから成る群より選ばれる化学療法剤と組み合わせた、増加した抗体依存性細胞障害活性(ADCC)を有するII型抗-CD20抗体の使用に関する。]
背景技術

[0002] 発明の背景
CD20分子(ヒトB-リンパ球-制限分化抗原又はBp35とも称される)は、前-B及び成熟Bリンパ球上に位置する約35 kDの分子量を有する疎水性膜貫通型タンパク質である (Valentine, M.A.他, J. Biol. Chem. 264(19) (1989) 11282-11287; 及びEinfield, D,A,他,EMBO J. 7(3) (1988) 711-717)。CD20は、末梢血又はリンパ器官由来のB細胞の90%超の表面上に見られ、初期の前B細胞発生中に発現され、形質細胞分化まで残存する。CD20は、正常なB細胞及び悪性B細胞上に存在する。特に、CD20は、B細胞非-ホジキンリンパ腫(NHL)の90%超に発現されるが (Anderson, K.C.他, Blood 63(6) (1984) 1424-1433))、造血幹細胞、前B細胞、正常血漿、又は他の正常組織上には見られない (Tedder, T.F.他, J, Immunol. 135(2) (1985) 973-979)。]
[0003] CD20の85アミノ酸カルボキシル-末端領域は、細胞質内に位置する。この領域の長さは、それぞれ3、3、28、15及び16個のアミノ酸の比較的短い細胞質内領域を有する、IgM、IgD及びIgGの重鎖又は組織適合性抗原クラスIIもしくはβ鎖のような他のB細胞-特異的表面構造の長さと対照的である (Komaromy, M.他, NAR 11 (1983) 6775-6785)。最後の61個のカルボキシル-末端アミノ酸のうちで、21個は、酸性残基であるは、2個のみはこの領域が強い正味の負電荷を有することを示している。GenBankアクセション番号は、NP-690605である。CD20は、B細胞の活性化及び分化プロセスの初期ステップ(複数)を制御することに関連することがあり (Tedder, T. F.他, Eur. J. Immunol. 16 (1986) 881-887)、カルシウムイオンチャンネルとして機能する (Tedder, T.F.他, J. Cell. Biochem. 14D (1990) 195) と考えられている。]
[0004] CD20結合様式及び生物学的活性が著しく異なる抗-CD20抗体の2つの異なった種類が存在する (Cragg, M.S.他, Blood 103 (2004) 2738-2743; 及びCragg, M.S.他, Blood, 101 (2003) 1045-1052)。例えばリツキシマブのようなI型抗体は、補体介在細胞傷害性が強く、一方、例えばトシツモマブ、11B8、AT80又はヒト化B-Ly1抗体のようなII型抗体(B1)は、ホスファチジルセリン曝露を伴って、カスパーゼ-非依存的アポトーシスを介する標的細胞死を効果的に起こさせる。]
[0005] I型及びII型抗-CD20抗体の共通の特徴を表1に纏める。]
[0006] ]
[0007] 発明の概要
本発明は、CD20発現癌の治療のための医薬の製造のための、シクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンから成る群より選ばれる1以上の化学療法剤と組み合わせた、増加した抗体依存性細胞障害活性(ADCC)を有するII型抗-CD20抗体の使用を含む。]
[0008] 本発明は、CD20発現癌に罹患した患者を治療するための医薬の製造のための、シクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンから成る群より選ばれる1以上の化学療法剤と組み合わせた、増加した抗体依存性細胞障害活性(ADCC)を有するII型抗-CD20抗体の使用を更に含む。]
[0009] 本発明は、CD20発現癌の治療のための、シクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンから成る群より選ばれる1以上の化学療法剤と組み合わせた、増加した抗体依存性細胞障害活性(ADCC)を有するII型抗-CD20抗体を更に含む。]
[0010] 本発明は、CD20発現癌に罹患した患者の治療のための、シクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンから成る群より選ばれる1以上の化学療法剤と組み合わせた、増加した抗体依存性細胞障害活性(ADCC)を有するII型抗-CD20抗体を更に含む。]
[0011] 好ましくは、増加した抗体依存性細胞障害活性(ADCC)を有するII型抗-CD20抗体による治療は、シクロホスファミド及びビンクリスチンと組み合わせたものである。]
[0012] CD20発現癌、特にB-細胞非-ホジキンリンパ腫(NHL)において使用するための、増加した抗体依存性細胞障害活性(ADCC)を有するII型抗-CD20抗体、及びシクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンから成る群より選ばれる1以上の化学療法剤を含む医薬組成物。]
[0013] 好ましくは、前記II型抗-CD20抗体は、糖鎖工学的に作製された(glycoengineered)ヒト化B-Ly1抗体である。]
図面の簡単な説明

[0014] 図1は、a) 増加した抗体依存性細胞障害活性(ADCC)を有するII型抗-CD20抗体 (B-HH6-B-KV1 GE) とシクロホスファミド及びビンクリスチンとの併用療法の相乗抗腫瘍活性、並びに b) WSU-DLCL2ヒトB-細胞非-ホジキン-リンパ腫(NHL) での、I型抗-CD20抗体 (リツキシマブ) とシクロホスファミド及びビンクリスチンとの併用療法との比較を示す。y-軸にプロットされた腫瘍体積の平均値[mm3] ±IQR;x-軸にプロットされた腫瘍細胞注射後の日数。凡例: A)ビヒクル(丸)、B) 週に1回の、シクロホスファミド (25 mg/kg) 及びビンクリスチン (0.25 mg/kg) (バツ)、C) 週に1回のリツキシマブ (30 mg/kg) (三角)、D) 週に1回の、糖鎖工学的に作製された、ヒト化B-ly1 (B-HH6-B-KV1 GE) (30 mg/kg) (四角)、E) 週に1回の、リツキシマブ (30 mg/kg) とシクロホスファミド (25 mg/kg) 及びビンクリスチン (0.25 mg/kg) (菱形)、及びF) 週に1回の、糖鎖工学的に作製された、ヒト化B-ly1 (B-HH6-B-KV1 GE) (30 mg/kg) 及びシクロホスファミド (25 mg/kg) 及びビンクリスチン (0.25 mg/kg) (プラス記号)。
図2は、ラジ細胞(ATCC-No. CCL-86)上の、I型抗-CD20抗体 (Cy5-リツキシマブ =白バー)、及びII型抗-CD20抗体 (Cy5-糖鎖工学的に作製された、ヒト化B-Ly1 B-HH6-B-KV1 GE =黒バー) の平均蛍光強度(MFI, 左y-軸);リツキシマブと比べた、I型抗-CD20抗体 (リツキシマブ)、及びII型抗-CD20抗体 (B-HH6-B-KV1 GE) のCD20への結合能の比率(右y-軸の目盛) を示す。
図3は、a) 増加した抗体依存性細胞障害活性(ADCC)を有するII型抗-CD20抗体 (B-HH6-B-KV1 GE) とドキソルビシンとの併用療法の相乗抗腫瘍活性、並びに b) RLヒト濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL) での、I型抗-CD20抗体 (リツキシマブ) とドキソルビシンとの併用療法との比較を示す。y-軸にプロットされた腫瘍体積の平均値 [mm3] ±IQR;x-軸にプロットされた腫瘍細胞注射後の日数。凡例: A) ビヒクル (プラス記号)、B) 週に1回のドキソルビシン (3 mg/kg) (バツ)、C) 週に1回のリツキシマブ (30 mg/kg) (三角)、D) 週に1回の、糖鎖工学的に作製された、ヒト化B-ly1 (B-HH6-B-KV1 GE) (30 mg/kg) (四角)、E) 週に1回の、リツキシマブ (30 mg/kg) とドキソルビシン (3 mg/kg) (菱形)、及びF) 週に1回の、糖鎖工学的に作製された、ヒト化B-ly1 (B-HH6-B-KV1 GE) (30 mg/kg) 及びドキソルビシン (3 mg/kg) (丸)。
図4は、a) 増加した抗体依存性細胞障害活性(ADCC)を有するII型抗-CD20抗体 (B-HH6-B-KV1 GE) とシクロホスファミドとの併用療法の相乗抗腫瘍活性、並びに b) RLヒト濾胞性非ホジキンリンパ腫 (NHL) での、I型抗-CD20抗体 (リツキシマブ) とシクロホスファミドとの併用療法との比較を示す。y-軸にプロットされた腫瘍体積の平均値 [mm3] ±IQR;x-軸にプロットされた腫瘍細胞注射後の日数。凡例: A) ビヒクル (丸)、B) 週に1回のシクロホスファミド (50 mg/kg) (バツ)、C) 週に1回のリツキシマブ (30 mg/kg) (三角)、D) 週に1回の、糖鎖工学的に作製された、ヒト化B-ly1 (B-HH6-B-KV1 GE) (30 mg/kg) (四角)、E) 週に1回の、リツキシマブ (30 mg/kg) とシクロホスファミド (50 mg/kg) (菱形)、及びF) 週に1回の、糖鎖工学的に作製された、ヒト化B-ly1 (B-HH6-B-KV1 GE) (30 mg/kg) 及びシクロホスファミド (50 mg/kg) (プラス記号)。]
[0015] 発明の詳細な説明
用語「抗体」は、抗体の様々な形態を包含するが、全抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、モノクローナル抗体、キメラ抗体又は組換え抗体のような遺伝子操作によって作製された抗体、並びに本発明の特性が保持されている限り、かかる抗体のフラグメントに限定されない。本明細書で使用される用語「モノクローナル抗体」又は「モノクローナル抗体組成物」は、単一アミノ酸組成物の抗体分子の調製を言う。従って、用語「ヒトモノクローナル抗体」は、生殖細胞免疫グロブリン配列から得られた可変及び定常領域を有する単一結合特異性を示す抗体を言う。1つの実施態様において、ヒトモノクローナル抗体は、不死細胞に融合したヒトの重鎖導入遺伝子及びヒトの軽鎖導入遺伝子を含むゲノムを有する、トランスジェニック非-ヒト動物、例えばトランスジェニックマウスから得られたB細胞を含むハイブリドーマによって産生される。]
[0016] 好ましくは、前記II型抗-CD20抗体はモノクローナル抗体である。]
[0017] 用語「キメラ抗体」は、1つの期限又は種及び異なった起源又は種由来の定常領域の少なくとも一部分から、一般的には組換えDNA技術によって調製される、可変領域、すなわち結合領域を含むモノクローナル抗体を言う。ネズミ可変領域及びヒト定常領域を含むキメラ抗体は特に好ましい。かかるネズミ/ヒトキメラ抗体は、ネズミ免疫グロブリン可変領域をコードするDNA断片、及びヒト免疫グロブリン定常領域をコードするDNA断片を含む発現された免疫グロブリン遺伝子の産物である。]
[0018] 本発明によって包含される「キメラ抗体」の他の形態は、元の抗体の形態からクラス又はサブクラスが修飾されている又は変更されている形態である。かかる「キメラ」抗体は、「クラススイッチ抗体」とも称される。キメラ抗体を産生する方法は、慣用的な組み換えDNA、及び現在では当該分野で周知のトランスフェクション技術を含む。例えば、Morrison, S.L.他, Proc. Natl. Acad Sci. USA 81 (1984) 6851-6855; 米国特許第5,202,238号明細書、及び米国特許第5,204,244号明細書参照。]
[0019] 用語「ヒト化抗体」は、フレームワーク又は「相補性決定領域」(CDR)が、親の免疫グロブリンのCDRと比較して異なった特異性の免疫グロブリンのCDRを含むように修飾されている抗体を言う。好ましい実施態様では、ネズミCDRは、「ヒト化抗体」を調製するために、ヒト抗体のフレームワーク領域に移植される。例えば、Riechmann, L.他, Nature 332 (1988) 323-327; 及びNeuberger, M.S.他, Nature 314 (1985) 268-270参照。特に好ましいCDRは、キメラ及び二重特異性抗体について上述した抗原を認識する配列を提示するCDRに該当する。]
[0020] 本明細書で使用する用語「ヒト抗体」は、生殖細胞免疫グロブリン配列から得られた可変及び定常領域を有する抗体を含む意図である。ヒト抗体は、当該分野の現状では周知である (van Dijk, M.A.及びvan de Winkel, J.G., Curr. Opin. Chem Biol 5 (2001) 368-374)。かかる技術に基づいて、非常に幅広い標的に対するヒト抗体が産生され得る。ヒト抗体の例は、例えばKellermann, S. A.他, Curr Opin Biotechnol. 13 (2002) 593-597に記載されている。]
[0021] 本明細書で使用される用語「組換えヒト抗体」は、組換え手段によって調製され、発現され、作製され又は単離されるすべてのヒト抗体、例えば、NSO又はCHOのような宿主細胞から単離された抗体、あるいは宿主細胞にトランスフェクトされた組換え発現ベクターを用いて発現されたヒト免疫グロブリン遺伝子又は抗体のためのトランスジェニックである動物(例えば、マウス)から単離された抗体、を含む意図である。かかる組換えヒト抗体は、再配列形態で、ヒト生殖細胞免疫グロブリン配列から得られた可変及び定常領域を有する。本発明に従う組換えヒト抗体は、インビボでの体細胞突然変異に供されている。従って、組換え抗体のVH及びVL領域のアミノ酸配列は、ヒト生殖細胞のVH及びVL配列から得られかつそれに関連しているが、本来、インビボでヒト抗体生殖細胞レパートリー内に存在しないことがある、配列である。]
[0022] 本明細書で使用される「特異的結合」又は「特異的に結合する」とは、CD20抗原に特異的に結合する抗体を言う。好ましくは、結合親和性は、KD-値が10-9 mol/1以下 (例えば、10-10 mol/1)、好ましくはKD-値が10-10 mol/1以下 (例えば、10-12 mol/1) の親和性である。結合親和性は。CD20発現細胞でのスキャッチャードプロット分析のような標準的な結合アッセイで決定される。]
[0023] 本明細書で使用される用語「核酸分子」は、DNA分子及びRNA分子を含む意図である。核酸分子は、単一鎖でも二重鎖でもよいが、好ましくは二重鎖DNAである。]
[0024] 「定常ドメイン」は、抗体と結合することに直接関連しないが、エフェクタ機能に関連する (ADCC、補体結合、及びCDC)。]
[0025] 本明細書で使用される「可変領域(軽鎖の可変領域(VL)、重さの可変領域(VH))は、抗原への抗体の結合に直接関連する軽鎖及び重鎖のペアの各々を言う。可変ヒト軽鎖及び重鎖のドメインは、同一の一般的な構造を有し、そして、各々のドメインは、配列が広く保存的であり、3つの「超可変領域」(又は相補性決定領域、CDR)によって連結された、4つのフレームワーク(FR)領域を含む。フレームワーク領域は、b-シート構造を採用し、CDRは、b-シート構造を結合するループを形成することがある。各々の鎖においてCDRは、フレームワーク領域によって3次元構造で維持され、他の鎖由来のCDRと共に抗原結合部位を形成する。抗体の重さ及び軽鎖CDR3領域は、本発明に従う抗体の結合特異性/親和性において特に重要な役割を果たし、よって本発明の更なる目的を提供する。]
[0026] 本明細書で使用される用語「超可変領域」又は「抗体の抗原-結合部位」は、抗原結合の原因となっている抗体のアミノ酸残基を言う。可変領域は、「相補性決定領域」又は「CDR」由来のアミノ酸残基を含む。「フレームワーク」又は「FR」領域は、本明細書で定義される超可変領域残基以外の可変ドメイン領域である。したがって、抗体の軽鎖及び重鎖は、ドメインFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3及びFR4のN-からC-末端までを含む。特に、重さのCDR3は、抗原結合に最も寄与する領域である。CDR及びFR領域は、Kabat他, Sequences of Proteins of Immunological Interest, 第5版, Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD. (1991)) の標準的な定義、及び/又は「超可変ループ」由来のその残基に従って決定される。]
[0027] 用語「CD20」及び「CD20抗原」は、本明細書で交換的に使用され、任意の変異体、アイソフォーム、及び細胞によって自然に発現されるか又はCD20遺伝子でトランスフェクトされた細胞上に発現されるヒトCD20の種ホモログを含む。CD20抗原への本発明の抗体の結合は、CD20の活性化することによって、CD20を発現する細胞(例えば、腫瘍細胞)の死を介在する。CD20を発現する細胞の死は、以下のメカニズムの1以上によって起こり得る:細胞死/アポトーシス誘導、ADCC及びCDC。]
[0028] 当該分野で認識されているCD20の同義語は、B-リンパ球抗原CD20、B-リンパ球表面抗原B1、Leu-16、Bp35、BM5及びLF5を含む。]
[0029] 本発明に従う用語「抗-CD20抗体」は、CD20に特異的に結合する抗体である。CD20抗原に対する抗-CD20抗体の結合性及び生物学的活性に依拠して、抗-CD20抗体の2つのタイプ(I型及びII型の抗-CD20抗体)は、Cragg, M.S.他, Blood 103 (2004) 2738-2743; 及びCragg, M.S.他, Blood 101 (2003) 1045-1052に従って区別される。表2参照。]
[0030] ]
[0031] I型及びII型の抗-CD20抗体の1つの必須の性質は、その結合形式である。従って、I型及びII型の抗-CD20抗体は、リツキシマブに対する抗体の抗-CD20のラジ細胞(ATCC番号CCL-86) へのCD20の結合能力の比によって分類される。]
[0032] II型の抗-CD20抗体は、0.3〜0.6、好ましくは0.35〜0.55、より好ましくは0.4〜0.5である、リツキシマブに対する抗-CD20抗体のラジ細胞(ATCC番号CCL-86) へのCD20の結合能力の比を有する。かかるII型の抗-CD20抗体の例は、例えば、トシツモマブ (B1IgG2a)、ヒト化B-Ly1抗体IgG1 (WO 2005/044859に開示されているキメラヒト化IgG1抗体)、11B8 IgG1 (WO 2004/035607に開示されている)、及びAT80 IgG1を含む。好ましくは、前記II型の抗-CD20抗体は、ヒト化B-Ly1抗体と同一のエピトープに結合するモノクローナル抗体である(WO 2005/044859に開示されている)。]
[0033] II型抗-CD20抗体に対してI型抗-CD20抗体は、0.8〜1.2、好ましくは0.9〜1.1である、リツキシマブに対する抗-CD20抗体のラジ細胞(ATCC番号CCL-86) へのCD20の結合能力の比を有する。かかるI型抗-CD20抗体の例は、例えば、リツキシマブ、1F5IgG2a (ECACC,ハイブリドーマ; Press, O.W.他, Blood 69/2 (1987) 584-591)、HI47 IgG3 (ECACC, ハイブリドーマ)、2C6 IgG1 (WO 2005/103081に開示されている)、2F2 IgG1 (WO 2004/035607及びWO 2005/103081に開示されている) 及び2H7 IgG1 (WO 2004/056312に開示されている) を含む。]
[0034] 「リツキシマブに対する抗-CD20抗体のラジ細胞(ATCC番号CCL-86) へのCD20の結合能力の比」は、実施例2に記載したラジ細胞 (ATCC番号CCL-86) によるFACSArray (Becton Dickinson) にて、Cy5と複合された前記抗-CD20抗体及びCy5と複合されたリツキシマブを用いて、直接的な免疫蛍光測定によって測定され (平均蛍光強度(MFI) が測定される)、以下のように計算される。]
[0035] ]
[0036] MFIは平均蛍光強度である。本明細書で使用される「Cy5-標識率」は、抗体分子当たりCy5-標識分子の数を意味する。典型的には、前記II型抗-CD20抗体は、0.3〜0.6、好ましくは0.35〜0.55、より好ましくは0.4〜0.5である、リツキシマブに対する第二抗-CD20抗体のラジ細胞(ATCC番号CCL-86) へのCD20の結合能力の比を有する。本発明に従う前記II型抗-CD20抗体は、増加した抗体依存性細胞障害活性(ADCC)を有する。「増加した抗体依存性細胞障害活性(ADCC)を有する抗体」又は「増加した抗体依存性細胞障害活性(ADCC)を持つ抗体」は、本明細書で定義される限り、当業者に公知の任意の好適な方法によって決定される増加したADCCを有する。1つの認められたインビトロでのADCCアッセイは以下のとおりである:
1) 上記アッセイは、該抗体の抗原結合領域によって認識される標的抗原を発現することが知られている標的細胞を使用する;
2) 上記アッセイは、エフェクタ細胞としての、無作為に選択された健常ドナーの血液から単離されたヒト末梢血単核細胞(PBMC) を使用する;
3) 上記アッセイは、以下のプロトコールに従って実行される:
i)PBMCは、標準的な濃度遠心法を用いて単離し、RPMI細胞培養培地中で5 x 106細胞/mlで懸濁する;
ii)標的細胞は標準的な組織培養法によって増殖し、90%超の生存性で指数成長相から採取し、RPMI細胞培養培地で洗浄し、100μCiの51Cr標識し、細胞培養培地で2回洗浄し、105細胞/mlの濃度の細胞培養培地に再懸濁する;
iii)100μlの上記の最終標的細胞懸濁液を96-ウェルマイクロタイタープレートの各ウェルに移す;
iv)抗体は、細胞培養培地中4000 ng/ml〜0.04 ng/mlに段階的希釈し、50μlの得られた抗体溶液を96-ウェルマイクロタイタープレートの標的細胞に加え、上記の濃度範囲全体をカバーする3点での様々な抗体濃度を試験する;
v)最大放出(MR)対照について、抗体溶液(上記のiv)の代わりに、標識した標的細胞を含むプレート中の3個の追加のウェルを50μlの2%(VN)非イオン界面活性剤水溶液(Nonidet, Sigma, St. Louis)を加える;
vi)自発的放出(SR)対照について、抗体溶液(上記のiv)の代わりに、標識した標的細胞を含むプレート中の3個の追加のウェルを50μlのRPMI細胞培養培地を加える;
vii)96-ウェルマイクロタイタープレートは次いで、1分間50 x gで遠心し、4℃で1時間インキュベートする;
viii)50μlのPBMC懸濁液(上記のI)を各ウェルに加え、エフェクタ:標的細胞を25:1の割合で得、プレートを37℃4次間、5% CO2雰囲気下でインキュベータ中に置く;
ix)各ウェルからの細胞無しの上清を採取し、実験的に放出された放射活性(ER)をガンマカウンタを用いて定量する;
x)特定の溶解物のパーセンテージは、式(ER-MR)/(MR-SR) x 100(ERは、抗体濃度について定量された平均的放射活性(上記のix参照)であり、MRは、MR対照(上記のv参照)について定量された平均放射活性(上記のix参照)であり、SRは、SR対照(上記のvi参照)について定量された平均放射活性(上記のix参照)である)に従う各抗体濃度について計算する;
4) 「増加したADCC」は、上記の試験された抗体濃度範囲内で観察された特定の溶解物の最大パーセンテージの増加か、及び/又は上記の試験された抗体濃度内で観察された特定の溶解物の最大パーセンテージの半分を達成するために必要とされる抗体濃度の減少と定義される。ADCCの増加は、当業者に公知の同一の標準的な産生、精製、形成及び保存法を用いて同種の宿主細胞によって産生された同一の抗体が介在する上記アッセイを用いて測定されたADCCに対するものであって、GnTIIIを過剰発現するように作製された宿主細胞によって産生されたのではないADCCに対するものである。]
[0037] 前記「増加したADCC」は、前記抗体の糖鎖工学的手法によって得られる。それは、Umana P.他, Nature Biotechnol. 17 (1999) 176-180、及び米国特許第6,602,684号明細書に記載されたそのオリゴ糖成分を作製することによってモノクローナル抗体の、天燃の、細胞-介在エフェクタ機能を意味する。]
[0038] 用語「補体-依存的細胞傷害性(CDC)」は、補体の存在下での本発明に従う抗体によるヒト腫瘍標的細胞の溶解を言う。CDCは、好ましくは、補体の存在下に本発明に従う抗-CD20抗体による、CD20発現細胞の調製物の処理によって測定される。該抗体が、100 nMの濃度で、4時間後に腫瘍細胞の20%以上の溶解(細胞死)を誘導する場合に、CDCが見られる。このアッセイは、好ましくは、51Cr又はEu標識腫瘍細胞、及び放出された51Cr又はEuの測定を用いるのが好ましい。対照は、該抗体でなく、補体による、腫瘍標的細胞のインキュベーションを含む。]
[0039] 典型的には、IgG1アイソタイプのII型抗-CD20抗体は、特徴的なCDC性を示す。II型抗-CD20抗体は、IgG1アイソタイプのI型抗-CD20抗体に比べて減少したCDC(IgG1アイソタイプである場合には)を有する。好ましくは、II型抗-CD20抗体は、IgG1アイソタイプ抗体である。]
[0040] 「リツキシマブ」抗体(参照抗体;I型抗-CD20抗体の例)は、ヒトCD20抗原に対するモノクローナル抗体を含む、遺伝子組み換えにより作製されたキメラヒトガンマ1ネズミ定常ドメインである。このキメラ抗体は、ヒトガンマ1定常ドメインを含み、1998年4月17日に発行されたIDEC Pharmaceuticals Corporationによる米国特許第5,736,137号明細書 (Anderson, K.C.他) において、「C2B8」との名称によって同定される。リツキシマブは、再発性、難治性が低度の、濾胞性の、CD20陽性のB細胞非-ホジキンリンパ腫を有する患者の治療のために承認されている。作用研究のインビトロメカニズムは、リツキシマブがヒト補体依存性細胞傷害性(CDC) を示すことを明らかにしている (Reff, M.E.他, Blood 83(2) (1994) 435-445)。更に、それは、抗体依存性細胞障害活性(ADCC) を測定するアッセイにおいて顕著な活性を示す。]
[0041] 用語「ヒト化B-Ly1抗体」は、IgG1由来のヒト定常ドメインによるキメラ化、続くヒト化によって、ネズミモノクローナル抗-CD20抗体B-Ly1(ネズミ重鎖(VH)の可変領域:配列番号1;ネズミ軽鎖(VL)の可変領域:配列番号1−Poppema, S. 及びVisser, L., Biotest Bulletin 3 (1987) 131-139参照)から得られた、WO 2005/044859及びWO 2007/031875に開示されたヒト化B-Ly1抗体を言う(WO 2005/044859及びWO 2007/031875参照)。これらの「ヒト化B-Ly1抗体」は、2005/044859及びWO 2007/031875に詳細に開示されている。]
[0042] 好ましくは、「ヒト化B-Ly1抗体」は、配列番号3〜配列番号20(WO 2005/044859及びWO 2007/031875のB-HH2〜B-HH9、及びB-HL8)の群より選ばれる重鎖(VH)の可変領域を有する。配列番号3、4、7、9、11、13及び15(WO 2005/044859及びWO 2007/031875のB-HH2、BHH-3、B-HH6、B-HH8、B-HL8、B-HL11及びB-HL13)が特に好ましい。好ましくは、「ヒト化B-Ly1抗体」は、配列番号20(WO 2005/044859及びWO 2007/031875のB-KV1)の軽鎖(VL)の可変領域を有する。更に、ヒト化B-Ly1抗体は、好ましくは、IgG1抗体である。本発明に従うかかるヒト化B-Ly1抗体は、WO 2005/044859、WO 2004/065540、WO 2007/031875、Umana, P.他, Nature Biotechnol. 17 (1999) 176-180、及びWO 99/154342に記載の手法に従って、Fc領域で糖鎖工学的に(GE)に作製される。かかる「糖鎖工学的に作製されたヒト化B-Ly1抗体」は、好ましくはフコース残基の減少したレベルを有するFc領域におけるグルコシル化の変化されたパターンを有する。好ましくは、Fc領域のオリゴ糖の少なくとも40%以上(1つの実施態様では、40%〜60%、別の態様では少なくとも50%、更に別の態様では少なくとも70%以上)が、非-フコシル化されている。更に、Fc領域のオリゴ糖は好ましくは二等分されている。]
[0043] 上記オリゴ糖成分は、物理的安定性、プロテアーゼ攻撃に対する耐性、免疫系との相互作用、薬物動力学、及び特定の生物学的活性を含む治療的糖タンパク質の効力に関連する性質を顕著に影響する。かかる性質は、オリゴ糖の存在又は非存在だけでなく、その特定の構造に依拠することがある。オリゴ糖構造と糖タンパク質機能との間でいくらか一般化をすることができる。例えば、あるオリゴ糖構造は、特定の糖質結合タンパク質との相互作用によって血流から糖タンパク質の急速なクリアランスを介在するが、他のオリゴ糖構造は、抗体によって結合され、望ましくない免疫反応を誘起する (Jenkins, N.他, Nature Biotechnol. 14 (1996) 975-81)。]
[0044] 哺乳動物細胞は、ヒト適用のための最も適合性形態でのタンパク質をグリコシル化するその能力に因って、治療的糖タンパク質の産生のための好ましい宿主である (Cumming, D. A.他, Glycobiology 1 (1991) 115-30; Jenkins, N.他, Nature Biotechnol. 14 (1996) 975-81)。細菌はほとんどタンパク質をグリコシル化せず、酵母、糸状菌、昆虫及び植物細胞のような一般的な宿主の他の種類のように、血流からの急速なクリアランス、望ましくない免疫相互作用、場合によっては減少した生物学的活性に関連したグリコシル化パターンを与える。哺乳動物細胞の中で、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞は、ここ20年間、最も一般的に使用されてきた。所定の好適なグリコシル化パターンに加えて、これらの細胞は、遺伝子的に安定で高い生産性のクロール細胞株の一貫した生成を可能にする。それらは、血清無しの媒体を用いて単一バイオリアクタ中で高濃度で培養され、安全かつ再生可能なバイオプロセスの開発を可能にする。他の一般的に使用されている動物細胞は、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞、NSO-及びSP2/0-マウスミエローマ細胞を含む。ごく最近では、トランスジェニック動物からの産生も試験されている (Jenkins, N.他, Nature Biotechnol. 14 (1996) 975-981)。]
[0045] すべての抗体は、重鎖定常領域中の保存的位置に糖鎖構造を含み、各アイソトープは、タンパク質アセンブリ、分泌又は機能的活性に可変的に影響を与える、N-連結糖鎖構造の異なったアレイを有する (Wright, A.及びMonison, S. L., TrendsBiotech. 15 (1997) 26-32)。結合されたN-連結糖鎖の構造は、プロセシングの程度によって相当に変動し、高-マンノース型、複数分岐型及び二分岐型の複雑なオリゴ糖を含み得る (Wright, A.及びMorrison, S. L., Trends Biotech. 15 (1997) 26-32)。典型的には、モノクローナル抗体さえ複数のグリコフォームとして存在するように、特定のグリコシル化部位に結合されたコアのオリゴ糖構造の不均一なプロセシングがある。同様に、抗体のグリコシル化の主な差異は細胞株間で起こり、異なった培養条件下で成長した所定の細胞数については僅かな差も見られる、ことが分かっている (Lifely, M. R.他, Glycobiology 5(8) (1995) 813-22)。]
[0046] 能力の格段な増加を得、同時に、単一の産生プロセスを維持し、顕著で望ましくない副作用を潜在的に避ける1つの方法は、Umana, P.他, Nature Biotechnol. 17 (1999) 176-180及び米国特許第6,602,684号明細書に記載のオリゴ糖成分を作製することによって、モノクローナル抗体の天燃の、細胞-介在エフェクタ機能を亢進することである。IgG1型抗体は、癌免疫療法で最も一般的に使用される抗体であり、各CH2ドメインのAsn297に保存的N-連結グリコシル化部位を有する糖タンパク質である。Asn297に結合された2つの複合体の2つに枝分かれしたオリゴ糖は、CH2ドメインの間に埋没され、ポリペプチド骨格と幅広く接触し、その存在は、該抗体が、抗体依存性細胞傷害性(ADCC)のようなエフェクタ機能を介在するために必須である(Lifely, M. R.他, Glycobiology 5 (1995) 813-822; Jefferis, R.他, Immunol. Rev. 163 (1998) 59-76; Wright, A. and Morrison, S. L., TrendsBiotechnol. 15 (1997) 26-32)。]
[0047] β(l,4)-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼI11 ("GnTIIl 7y)、すなわち二等分されたオリゴ糖の形成を触媒するグルコシルトランスフェラーゼ、のチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞における過剰発現が、作製されたCHO細胞によって産生された抗神経芽腫キメラモノクローナル抗体(chCE7) のインビトロADCC活性を顕著に増加させる、ことがこれまで明らかになっている (Umana, P.他, Nature Biotechnol. 17 (1999) 176-180; 及びWO 99/154342、その全体的な内容は本明細書に参照として組み込まれている)。上記抗体chCE7は、高い腫瘍親和性及び特異性を有する、多数の非複合化モノクローナル抗体に属するが、GnTIII酵素を欠く標準的な工業的細胞株において産生される時に臨床的に有利である可能性はほとんどない (Umana, P.,他, Nature Biotechnol. 17 (1999) 176-180)。その研究は、ADCC活性の大きな増大が、GnTIIIを発現するための抗体産生細胞を作製することによって得られ、これが、二つに分岐した非-フコシル化オリゴ糖を含む定常領域(Fc)-関連の二つに分岐したオリゴ糖の割合の増加ももたらし、それは、天然の抗体において見られるレベルである、ことを示す最初のものであった。用語「CD20抗原の発現」は、腫瘍又は癌、それぞれ好ましくは非固形腫瘍由来の、好ましくはT-又はB-細胞、好ましくはB-細胞の細胞表面上で、細胞中のCD20抗原の顕著な発現レベルを示す意図である。「CD20発現癌」を有する患者は、当業者に公知の標準的アッセイによって決定され得る。例えば、CD20抗原発現は、免疫組織化学的(IHC)検出、FACSを用いて、又は対応するmRNAのPCR-型検出によって測定される。]
[0048] 本明細書で使用される用語「CD20発現癌」は、癌細胞がCD20抗原の発現を示すすべての癌を言う。かかるCD20発現癌は、例えば、リンパ腫、リンパ性白血病、肺癌、非小細胞肺(NSCL) 癌、細気管支肺胞上皮癌(bronchioloalviolar cell lung cancer)、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭頚部の腫瘍、皮膚の又は眼球内黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門部の癌、胃癌(stomach cancer)、胃癌(gastric cancer)、結腸癌、乳癌、ファローピオ管の腫瘍、子宮内膜腫瘍、子宮頸管腫瘍、膣腫瘍、陰門腫瘍、ホジキン病、食道癌、小腸癌、内分泌系の癌、甲状腺の癌、上皮小体の癌、副腎の癌、柔組織の肉腫、尿道の癌、陰茎の癌、前立腺癌、膀胱癌、腎臓又は尿管の癌、腎細胞癌、腎盂の腫瘍、中皮腫、肝細胞癌、胆道癌、中枢神経(CNS) 腫瘍、脊椎部腫瘍、脳幹膠腫、多形神経膠芽腫、星状細胞腫、シュワン腫(schwanomas)、上衣腫(ependymonas)、髄様上皮腫、髄膜腫、扁平上皮癌、下垂体腺腫(上記癌のいずれかの難治性形態を含む)、あるいは1以上の上記癌の組合せ、でよい。]
[0049] 好ましくは、本明細書で使用されるCD20発現癌は、リンパ腫(好ましくは、B-細胞非-ホジキンリンパ腫(NHL)) 及びリンパ性白血病を言う。かかるリンパ腫及びリンパ性白血病は、例えば、a)濾胞性リンパ腫、b) 小型非切れ込み核細胞性リンパ腫/バーキットリンパ腫(地方性バーキットリンパ腫、散発性バーキットリンパ腫及び非-バーキットリンパ腫を含む)、c)辺縁帯リンパ腫 (外性濾胞辺縁帯B細胞リンパ腫 (粘膜関連リンパ組織リンパ腫, MALT)、節性辺縁帯B細胞リンパ腫及び脾辺縁帯リンパ腫を含む)、d)マントル細胞リンパ腫(MCL)、e)大細胞型リンパ腫 (B-細胞びまん性大細胞性リンパ腫 (DLCL)、びまん性混合細胞性リンパ腫、免疫芽球性リンパ腫、縦隔原発B-細胞性リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫-肺性B-細胞性リンパ腫を含む)、f)ヘアリー細胞白血病、g)リンパ球性リンパ腫、ワルデンシュトレーム・マクログロブリネミア、h)急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫 (SLL)、B-細胞性前リンパ性白血病、i)プラズマ細胞腫瘍、血漿細胞骨髄腫、多発性骨髄腫、形質細胞腫、j)ホジキン病、を含む。]
[0050] より好ましくは、CD20発現願は、B-細胞非ホジキンリンパ腫(NHL) である。特に、CD20発現癌は、マントル細胞リンパ腫(MCL)、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性急性リンパ性白血病 (CLL)、B-細胞びまん性リンパ腫(DLCL)、バーキットリンパ腫、ヘアリー細胞白血病、濾胞性リンパ腫、多発性骨髄腫、辺縁帯リンパ腫、移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)、HIV関連リンパ腫、ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症、又は原発性CNSリンパ腫である。]
[0051] 用語「治療方法」又はその同義語は、例えば癌に適用される場合には、患者の癌細胞数を減少させ又はなくし、あるいは癌の症状を緩和するように設計されている手法又は作用過程を言う。癌又は別の増殖性疾患を「治療する方法」は、癌細胞又は他の疾患が実際になくなり、細胞又は疾患の数が実際に減少し、あるいは癌又は他の疾患の症状が実際に緩和される、ことを意味するとは限らない。通常、癌を治療する方法は、低い成功率でさえも、しかし患者の治療暦及び予測される生存性を考慮して実行され、それにもかかわらず全体的に有益な作用過程を誘導するようである。]
[0052] 1つの実施態様では、増加した抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を用いるII型抗CD20抗体による治療は、シクロホスファミド及びビンクリスチンとの併用である。]
[0053] 別の実施態様では、増加した抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を用いるII型抗CD20抗体による治療は、ドキソルビシンとの併用である。別の実施態様では、増加した抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を用いるII型抗CD20抗体による治療は、シクロホスファミドとの併用である。]
[0054] 別の実施態様では、増加した抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を用いるII型抗CD20抗体による治療は、シクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンの併用である。]
[0055] 本明細書で使用される用語「共投与」、「共投与すること」又は「併用」は、単一製剤又は2つの別個の製剤としての、前記のII型抗CD20抗体及び前記の化学療法剤の投与を意味するのと同一の意味を有する。共投与は、同時に又はいずれかの順序で連続的でよく、好ましくは2つの(又は全ての)活性剤が同時にその生物学的活性を奏する時間があることである。前記のII型抗CD20抗体及び前記の化学療法剤は、同時に又は連続的に共投与される(例えば、連続的注入による静脈的(i.v.)方法によって)(抗体について1つ及び最終的に化学療法剤について1つ;あるいは化学療法剤は経口的に投与される)。2つの化学療法剤が連続的に共投与される場合には、投薬は2つの別個の投与で同一に投与されるか、又は前記物質の1つが1日目に、もう1つが2日目〜7日目、好ましくは2日目〜4日目に共投与される。従って、用語「連続的」は、第1抗体の投薬後7日以内に、好ましくは第1抗体の投薬後4日以内を意味し;用語「同時に」は、同時を意味する。前記のII型抗CD20抗体及び前記の化学療法剤の維持用量に関して、用語「共投与」は、治療周期が2つの物質に好適である場合に、維持用量が同時に、例えば毎週、共投与され得ることを意味する。あるいは、前記化学療法剤は、例えば、例えば毎第1日〜毎第3日目に投与され、前記のII型抗CD20抗体は毎週投与される。あるいは、維持用量は、1日又は数日以内のいずれかに連続的に同時投与される。]
[0056] 前記抗体が、研究者、獣医学者、医者又は他の臨床医学者によって探求されている、組織、系、動物又はヒトの生物学的又は医薬上の反応を誘導する各々の化合物又はその組合せの量である「治療上有効量」(又単に「有効量」)で患者に投与されることは、自明である。前記のII型抗CD20抗体及び前記の化学療法剤の同時投与の量、及び同時投与の時期は、種(種類、性別、年齢、体重等)、及び治療されるべき患者の症状及び治療されるべき疾患又は症状の重度に依拠することになる。前記のII型抗CD20抗体及び前記の化学療法剤は、好適には、治療の1時期又はその期間に渡って患者に同時投与される。疾患の種類及び重度に依拠して、1μg/kg〜50 mg/kg (例えば、0.1〜20 mg/kg) の前記のII型抗CD20抗体、及び1μg/kg〜50 mg/kg (例えば、0.1〜20 mg/kg) の前記の化学療法剤は、患者への2つの物質の同時投与のための最初の候補投薬量である。投与が静脈投与である場合には、前記のII型抗CD20抗体及び前記の化学療法剤のための最初の注入時期は、次の注入時期よりも長く、例えば最初の注入について約90分、及び(最初の注入がうまく寛容される場合には)次の注入について約30分、である。前記II型抗-CD20抗体の好ましい投薬量は、約0.05 mg/kg〜約30 mg/kgの範囲にあることになる。従って、約0.5 mg/kg、2.0 mg/kg、4.0 mg/kg、10 mg/kg又は30 mg/kg(又はそれらの任意の組合せ)の1以上の投薬量が患者に共投与されてよい。前記化学療法剤の好ましい投薬量は、ボルテゾミブについては、0.01 mg/kg〜約30 mg/kg、例えば0.1 mg/kg〜1O.O mg/kgの範囲内になる。種(種類、性別、年齢、体重等)及び患者の状態によって、並びにII型抗-CD20抗体及び化学療法剤の種類によって、前記II型抗-CD20抗体の用量及び投与スケジュールは、化学療法剤の用量と異なることがある。例えば、前記のII型抗-CD20抗体は、例えば毎週〜3週投与されてよく、及び前記の化学療法剤は、毎日又は日に2回〜10回投与されてよい。最初の高いローディング用量、次いで1以上の低用量が投与されてもよい。]
[0057] 好ましい実施態様では、前記医薬は、例えばCD20発現癌に罹患した患者における転移又は更なる進行を抑制又は減少させるために有効である。前記医薬は、かかる患者の生存期間を増加させ、かかる患者の進行のない生存を増加させ、応答期間を増加させるために有効であり、これは、生存期間、進行なしの生存、応答率又は応答期間によって測定される、治療された患者の統計的に有意でかつ臨床的に意義のある改善をもたらす。好ましい実施態様では、前記医薬は、患者群の応答率を増加させるために有用である。]
[0058] CD20発現癌の、前記のII型抗CD20抗体と前記の化学療法剤との併用において使用されてよい。かかる分子は、好適には、意図した目的のために有効である量で組合わせて存在する。そのため、1つの実施態様では、シクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンからなる群より選ばれる1以上の化学療法剤と組合わせた、増加した抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を有する前記のII型抗CD20抗体による治療では、1つの更なるコルチコステロイド、好ましくはプレドニソンが投与される。]
[0059] 1つの実施態様では、前記のII型抗CD20抗体と前記の化学療法剤との併用療法は、かかる追加のコルチコステロイドなしで使用される。]
[0060] 化学療法計画において上記のコルチコステロイドの使用は、癌療法の分野で一般的によく特徴づけられ、本明細書でのその使用は、いくらかの調整があるが、寛容及び効力を監視するため並びに投与経路及び投薬量を制御するために同一の考慮下にある。例えば、化学療法剤及びコルチコステロイドの実際の投薬量は、組織培養法を用いて決定される患者の培養細胞反応に依拠して変動し得る。一般的に、投薬量は、追加の他の物質の非存在において使用される量に比べて減少することになる。]
[0061] 化学療法剤及び/又はコルチコイドの典型的な有効量は、製造者によって推奨される範囲内でよく、インビトロ反応又は動物モデルでの反応によって示される場合には、約1オーダーの濃度又は量まで減少することができる。従って、実際の用量は、医者の判断、患者の状態、及び一次培養された細胞又は組織培養された組織サンプルのインビトロ感応性又は好適な動物モデルで観察された反応に基づく治療法の有効性、に依拠することになる。]
[0062] 本発明に関連して、電離放射線の有効量が実施されるか、及び/又は増加した抗体依存性細胞障害性(ADCC)を有するII型抗-CD20抗体及びCD20発現癌の化学療法剤の併用療法
に加えて放射性医薬が使用されてよい。放射線のソースは、治療さるべき患者に外部又は内部のいずれかでよい。ソースが患者に対して外部の場合には、治療は外部ビーム放射線療法(EBRT)として知られている。放射線のソースが患者に対して内部の場合には、治療は近接照射療法(BT)と称される。本発明に関連して使用される放射活性原子は、ラジウム、セシウム-137、イリジウム-192、アメリシウム-241、金-198、コバルト-57、銅-67、テクネチウム-99、ヨウ素-123、ヨウ素-131、及びインジウム-111を含むがこれらに限定されない。かかる放射性同位体を用いて抗体を標識することできる。好ましくは、増加した抗体依存性細胞障害性(ADCC)を有するII型抗-CD20抗体及び化学療法剤の併用療法は、かかる電離放射線なしで使用される。]
[0063] 放射線療法は、切除不能又は手術不可能な腫瘍及び/又は腫瘍転移を抑制するための標準的な治療法である。改善された結果は、放射線療法が化学療法と併用されてきた時に見られている。放射線療法は、標的部位に送達された高用量の放射線が腫瘍組織及び正常組織において再生細胞の死をもたらすことになるという原則に基いている。放射線投薬レジメは、一般的に、放射線吸収用量(Gy)、時間及び細分化の点で定義され、癌専門医によって注意深く定義される必要がある。患者が受ける放射線量は、様々な考慮に依拠することになるが、2つの重要なことは、体の他の重要な構造又は臓器に関連して腫瘍の位置及び腫瘍が広がる程度である。放射線療法を受ける患者の典型的な治療コースは、約1.8〜2.0 Gyの一日一回の分量で患者に投与される、10〜80 Gyの総投薬量を有する1〜6週間に渡る治療スケジュールである。本発明の好ましい実施態様では、ヒト患者の癌が本発明の治療と放射線との併用で治療される時に相乗効果がある。言い換えれば、本発明の併用を含む薬剤の手段によって腫瘍の阻害は、放射線と組合わされた時に、場合により追加の化学療法剤又は抗癌剤と組合わされた時に、亢進される。補助的な放射線療法のパラメタは、例えばWO 99/60023に記載されている。]
[0064] II型抗-CD20抗体は、公知の方法に従って、ボーラス又は長期間の連続的注入のような静脈投与によって、筋肉内で、腹腔内で、大脳脊髄内で、皮下的に、関節内で、滑液内に、又は鞘内の経路によって患者に投与される。該抗体の静脈又は皮下的投与が好ましい。化学療法剤は、公知の方法、例えば、ボーラス又は長期間の連続的注入のような静脈投与によって、筋肉内で、腹腔内で、大脳脊髄内で、皮下的に、関節内で、滑液内に、鞘内の、又は経口の経路によって投与される。該抗体の静脈又は皮下的投与が好ましいい。該化学療法剤の静脈又は皮下的投与が好ましい。]
[0065] 本発明は、CD20発現癌に罹患した患者の併用療法のための、増加した抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を有するII型抗-CD20抗体、及びシクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンからなる群より選ばれる1以上の化学療法剤を含むキットを更に含む。好ましい実施態様では、該キットは、薬学的に許容される担体を更に含んでよい。該キットは、別個の追加の容器内に好ましくは保存されている殺菌希釈剤を更に含んでよい。該キットは、CD20発現癌、好ましくはB細胞非-ホジキンリンパ腫(NHL)のための方法としての併用療法の使用を指示する印刷した教示を含むパッケージインサートを更に含んでよい。]
[0066] 用語「パッケージインサート」は、症状、使用法、用量、投与、かかる治療薬の使用に関する禁忌及び/又は警告に関する情報を含んでよい、治療薬の商業的包装内に慣例的に含まれた教示を言う。]
[0067] 好ましい実施態様では、製造容器の物品は、薬学的に許容される担体を更に含んでよい。製造物品は、好ましくは別個の追加の容器内に保存されている殺菌希釈剤を更に含んでよい。]
[0068] 本明細書で使用される「薬学的に許容される担体」は、溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌剤及び抗真菌剤、等張剤及び吸収遅延剤、並びに他の物質及び医薬的投与に適合する化合物を含む医薬的投与に適合する任意の及びすべての物質を含む意図である。任意の慣用的な媒体又は物質が活性物質と適合しない範囲を除いて、本発明の組成物における使用が考慮される。補助的な活性化合物も組成物に組み込まれる。]
[0069] 医薬組成物:
医薬組成物は、本発明に従う、増加した抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を有するII型抗-CD20抗体及び/又はシクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンからなる群より選ばれる1以上の化学療法剤を、薬学的に許容される無機又は有機担体と共に加工することによって得られる。ラクトース、コーンスターチ又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩等、例えば錠剤用の担体、コート錠剤、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセルが使用できる。軟ゼラチンカプセル用の好適な担体は、例えば、植物油、ワックス、脂質、半液体及び液状ポリオール等である。活性物質の性質によって担体は不要であるが、軟ゼラチンカプセルの場合に通常必要とされる。液剤及びシロップ剤の製造のための
好適な担体は、例えば、水、ポリオール、グリセロール、植物油等である。座剤のための好適な担体は、例えば、天然又は硬化した油、ワックス、脂肪、半液体又は液体ポリオール等である。]
[0070] 医薬組成物は、更に、保存量、溶解剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色剤、香料、浸透圧を変化させる塩、緩衝剤、マスキング剤又は抗酸化剤を含むことができる。医薬組成物はまた、他の治療上有益な物質を更に含むことができる。]
[0071] 本発明の1つの実施態様は、特にCD20発現癌での使用のための、増加した抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を有するII型抗-D20抗体、及びシクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンからなる群より選ばれる1以上の化学療法剤を含む医薬組成物である。]
[0072] 前記医薬組成物は、1以上の薬学的に許容される担体を更に含んでよい。]
[0073] 本発明は、(i)増加した抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を有するII型抗-D20抗体の有効第1量、及び(ii)シクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンからなる群より選ばれる1以上の化学療法剤の有効第2量を含む、特に癌での使用のための、医薬組成物を更に提供する。かかる組成物は、場合により、薬学的に許容される担体及び/又は賦形剤を含む。本発明に従って単独で用いられた増加した抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を有するII型抗-D20抗体の医薬組成物は、凍結乾燥製剤又は水溶液の形態で、所望の純度を有する抗体を、場合により薬学的に許容される担体、賦形剤又は安定剤(Remington's Pharmaceutical Sciences 第16版, Osol, A.著 (1980))と混合することにより、保存用に調製される。許容される担体、賦形剤又は安定剤は、採用された用量及び濃度でレシピエントに非毒性であり、緩衝剤、例えばリン酸塩、クエン酸塩及び他の有機酸;アスコルビン酸及びメチオニンを含む抗酸化剤;保存料(例えば、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ヘキサメトニウムクロリド、ベンザルコニウムクロリド、ベンゼトニウムクロリド、フェノール、ブチル又はベンジルアルコール、アルキルパラベン、例えばメチル又はプロピルパラベン、カテコール、レゾルシノール、シクロヘキサノール、3-ペンタノール及びm-クレゾール);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;タンパク質、例えば血清アルブミン、ゼラチン、又は免疫グロブリン;親水性ポリマー、例えばポリビニルピロリドン;アミノ酸、例えばグリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン又はリジン;単糖、二糖、及びグルコース、マンノース又はデキストリンを含む他の糖類;キレート剤、例えばEDTA;糖類、例えばショ糖、マンニトール、トレハロース又はソルビトール;塩形成カウンタイオン、例えばナトリウム;金属錯体(例えば、Zn-タンパク質錯);及び/又は非イオン界面活性剤、例えばTWEEN(商標)、PLURONICS(商標)又はポリエチレングリコール(PEG)を含む。]
[0074] シクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンからなる群より選ばれる化学療法剤の医薬組成物は、その医薬的性質、例えば、小化学化合物、例えばボルテゾミブ、に依拠し、1つの製剤は、例えば以下である:
a)錠剤(湿式造粒法):]
[0075] ]
[0076] 製造法:
1.項目1、2、3及び4を混合し、精製水で顆粒にする。
2. 50℃で該顆粒を乾燥する。
3. 該顆粒を好適な細粒装置に通す。
4. 項目5を加え、3分間混合し、好適なプレスにかける。]
[0077] b)カプセル剤:]
[0078] ]
[0079] 製造法:
1.項目1、2及び3を好適なミキサ中で30分間混合する。
2. 項目4及び5を加え、3分間混合する。
3. 好適なカプセルに充填する。]
[0080] 本発明の更なる1つの更なる実施態様では、本発明に従う医薬組成物は、好ましくは、前記の増加した抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を有するII型抗-D20抗体について、及びシクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンからなる群より選ばれる化学療法剤について、2つの別個の製剤である。該活性剤は、例えば、コアセルベーション法又は界面重合によって、例えばそれぞれコロイド状薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンミクロスフェア、ミクロエマルション、ナノ粒子及びナノカプセル)又はマクロエマルションにおける、ヒドロキシメチルセルロース又はゼラチン-マイクロカプセル及びポリ-(メチルメタクリレート)マイクロカプセル、によって調製されたマイクロカプセルに封入されてもよい。かかる技術は、Remington's Pharmaceutical Sciences 第16版, Osol, A.著 (1980) に開示されている。]
[0081] 徐放調製物が調製されてよい。徐放調製物の好適な例は、該抗体を服務固体疎水性ポリマーの半透過性マトリクスを含み、該マトリクスは成形された物品、例えばフィルム又はマイクロカプセルの形態にある。徐放マトリックスの例は、ポリエステル、ハイドロゲル(例えば、ポリ(2-ヒドロキシエチル-メタクリレート)、又はポリ(ビニルアルコール))、ポリ乳酸(米国特許第3,773,919号明細書)、L-グルタミン酸とγ-エチル-L-グルタミン酸とのコポリマー、非-分解性エチレン-ビニル酢酸、分解性乳酸-グリコール酸コポリマー、例えばLUPRON DEPOT(商標)(乳酸-グリコール酸コポリマー及び酢酸ロイプロリドからなる注射可能なマイクロスフェア)、及びポリ-D-(-)-3-ヒドロキシ酪酸を含む。]
[0082] インビボ投与のために使用される製剤は、殺菌されていなければならない。これは、殺菌濾過膜を介する濾過によって容易に達成される。]
[0083] 本発明は、(i)増加した抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を有するII型抗-D20抗体の有効第1量、及び(ii)シクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンからなる群より選ばれる1以上の化学療法剤の有効第2量を含む、癌の治療法を更に提供する。]
[0084] 本発明は、癌の治療法であって、(i)増加した抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を有するII型抗-D20抗体の有効第1量、及び(ii)シクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンからなる群より選ばれる1以上の化学療法剤の有効第2量をその治療を必要とする患者に投与することを含む、治療法を更に提供する。]
[0085] 本明細書で用いる用語「患者」は、好ましくは、目的に応じてII型抗-D20抗体による治療を必要とするヒト(例えば、CD20発現癌に罹患した患者)、及びより好ましくは癌又は前癌症状もしくは障害を治療するためにかかる治療を必要とすするヒトを言う。しかし、用語「患者」は、非-ヒト動物、好ましくは哺乳動物、例えばイヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ、及びそれらの中で非-ヒト霊長類を言うこともある。]
[0086] 本発明は、シクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンからなる群より選ばれる1以上の化学療法剤と組合わせて、CD20発現癌の治療のための、増加した抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を有するII型抗-D20抗体を更に含む。本発明は、シクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンからなる群より選ばれる1以上の化学療法剤と組合わせて、CD20発現癌に罹患した患者の治療のための、増加した抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を有するII型抗-D20抗体を更に含む。]
[0087] 本発明は、CD20発現癌の治療のための、増加した抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を有するII型抗-D20抗体、及びシクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンからなる群より選ばれる1以上の化学療法剤を更に含む。]
[0088] 本発明は、CD20発現癌に罹患した患者の治療に使用するための、増加した抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を有するII型抗-D20抗体、及びシクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンからなる群より選ばれる1以上の化学療法剤を更に含む。好ましくは、増加した抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を有するII型抗-D20抗体は、糖鎖工学的に作製されたヒト化B-Ly1抗体である。]
[0089] 好ましくは、CD20発現癌は、B-細胞非-ホジキンリンパ腫(NHL)である。以下の実施例、配列表及び図面は、本発明の理解を助けるために提供され、その真の範囲は添付のクレームに記載されている。本発明の趣旨から逸脱することなく記載されている方法において変更がなされることを理解されたい。]
[0090] 実験的手法
実施例1
増加した抗体依存性細胞障害性(ADCC)を有するII型抗-CD20抗体(B-HH6-B-KV1 GE)と、シクロホスファミド及びビンクリスチンとの併用療法の抗腫瘍活性
試験試薬:
II型抗-CD20抗体B-HH6-B-KV1 GE (ヒト化B-Ly1、糖鎖工学的に作製したB-HH6-B-KV1、WO 2005/044859及びWO 2007/031875参照) をGlycArt, Schlieren, Switzerland製のストック溶液(c=9.4 mg/ml)として準備した。抗体緩衝液はヒスチジン、トレハロース及びポリソルベート20を含んだ。抗体溶液を注射の前にストックからPBSで好適に希釈した。リツキシマブはHoffmann La Roche, Baselから提供を受けた。シクロホスファミド及びビンクリスチンは、それぞれ、Baxter Oncology GmbH, Halle, ドイツ又はmedac, Gesellschaft fur klinische Spezialpraparate mbH, Hamburg, ドイツから購入した。希釈は再構成したストック溶液から調整した。]
[0091] 細胞株及び培養条件:
WSU-DLCL2ヒト非-ホジキンリンパ腫(NHL)細胞は、Hoffmann-La Roche, Inc., Nutley, NJ, USAから親切に提供を受けた。腫瘍細胞株は、10%ウシ胎児血清(PAA Laboratories,オーストリア)及び2 mM L-グルタミンで補充したRPMI培地(PAA, Laboratories, オーストリア)で、37℃で水飽和雰囲気で5% CO2中で通常通りに培養した。移植のために継代4を使用した。細胞をマトリゲルで共注入した。]
[0092] 動物:
雌性SCIDベージュマウス;(Charles River, Sulzfeld, ドイツから購入した)到着時に7〜8週齢を、認定ガイドライン(GV-Solas; Felasa; TierschG)に従って、12時間の明/12時間の暗の日サイクルで特定の病因のなし状態で維持した。実験的試験プロトコールが検討され、地方自治体によって承認された。到着後、動物は、新しい環境に慣れさせるためと観察のために、1週間、動物施設の隔離部で維持した。通常の基準に従って連続的な健康モニタリングを行った。食事(Provimi Kliba 3337)及び水(pH 2.5〜3に酸性化)は随時与えた。]
[0093] モニタリング:
動物は、臨床的症状及び逆効果の検出のために毎日制御した。実験を通したモニタリングのために、動物の体重を週に2回記録し、腫瘍体積をステージ後にキャリパで測定した。]
[0094] 動物の処置:
細胞移植後9日間の無作為の日に動物処置を開始した。糖鎖工学的に作製されたヒトII型抗-CD20抗体 B-HH6-B-KV1 GE又はリツキシマブは、試験の9、15、23、30、37、44、51及び58日目に30 mg/kgの所定の用量でi.v. q7dで単一剤として投与した。対応するビヒクルは同一の日に投与した。シクロホスファミド及びビンクリスチンは、9、15、23、30、37、44、51及び58日目に、それぞれ、25 mg/kg又は0.25 mg/kgの所定の用量で週に1回i.v.で投与した。併用療法の群では、いずれの抗体も、10、16、24、31、38、45、52及び59日目に化学療法剤の後24時間に投与した。]
[0095] インビボでの腫瘍成長阻害試験:
細胞移植後35日目に、対照群に比べて、リツキシマブ、抗-CD20抗体B-HH6-B-KV1 GE、化学療法剤、化学療法剤と抗-CD20抗体との併用、又は化学療法剤とびリツキシマブとの併用を与えた動物において、それぞれ、73%、85%、66%、94%又は90%の顕著な腫瘍成長阻害が見られた。実験の最後には、化学療法剤/リツキシマブ併用群に比べて、化学療法剤/抗-CD20抗体B-HH6-B-KV1 GEとの併用群では、より顕著な腫瘍成長阻害が観察された。細胞移植後64日目の試験の最後までに異なった処置の効果が腫瘍成長遅延値(T-C、ここで、Tは、1500 mm3の所定の大きさに近づくために処置群腫瘍について必要とされる日数の平均時間であり、Cは、同一のサイズに大きさに近づくために対照群腫瘍について必要とされる日数の平均時間である)によって証明された。結果を以下の表に示す。]
[0096] ]
[0097] 実施例2
リツキシマブと比べた、II型抗-CD20抗体のラジ細胞(ATCC-No. CCL-86) 上でのCD20への結合能の割合の決定
ラジ細胞 (ATCC-No. CCL-86) は、10%FCS(Gibco, Cat-No.10500-064)を含むRPMI-1640培地(PanBiotech GmbH, Cat.-No. PO4-18500) の培養中で維持した。II型抗-CD20抗体 B-HH6-B-KV1 GE (糖鎖工学的に作製されたヒト化B-Ly1抗体 ) 及びリツキシマブは、製造者の教示に従って、Cy5 Mono NHSエステル(Amersham GE Healthcare, Catalogue No. PA15101) を用いて標識した。Cy5-複合化リツキシマブは、抗体当たり2.0モルのCy5の標識率を有した。Cy5-複合化B-HH6-B-KV1は、抗体当たり2.2モルのCy5の標識率を有した。2つの抗体の結合能及び結合様式を測定し及び比較するために、(Cy5-複合化リツキシマブ及びCy5-複合化B-HH6-B-KV1 GEの適定による)結合曲線を、バーキットリンパ腫細胞株ラジ (ATCC-No. CCL-86) を用いて直接的な免疫蛍光法によって作成した。Cy5-複合化リツキシマブ及びCy5-複合化B-HH6-B-KV1 GEそれぞれについて、その平均蛍光強度(MFI) をEC50 (最大強度の50%) として分析した。5*105細胞/サンプルを4℃で30分間染色した。その後、細胞を培養培地で洗浄した。死細胞を排除するためにヨウ化プロピジウム(PI) 染色を使用した。測定は、FACSアレイ(Becton Dickinson) を用いて行い、ヨウ化プロピジウム (PI) を遠赤光Aで測定し、Cy5を赤光Aで測定した。図2は、Cy5-標識B-HH6-B-KV1 GE(黒バー)及びCy5-標識リツキシマブ(白バー)のEC50 (最大強度の50%) での結合についての、平均蛍光強度 (MFI) を示す。]
[0098] 次いで、ラジ細胞(ATCC-No. CCL-86) 上でのCD20への結合能の割合を以下の式に従って計算した。]
[0099] ]
[0100] 従って、典型的なII型抗-CD20抗体としてのB-HH6-B-KV1 GEは、リツキシマブと比べて、結合能力を低減することを示している。]
[0101] 実施例3
増加した抗体依存性細胞障害性(ADCC)を有するII型抗-CD20抗体(B-HH6-B-KV1 GE)と、ドキソルビシンとの併用療法の抗腫瘍活性]
[0102] 試験試薬:
II型抗-CD20抗体B-HH6-B-KV1 GE (ヒト化B-Ly1、糖鎖工学的に作製したB-HH6-B-KV1、WO 2005/044859及びWO 2007/031875参照) をGlycArt, Schlieren, Switzerland製のストック溶液(c=9.4 mg/ml)として準備した。抗体緩衝液はヒスチジン、トレハロース及びポリソルベート20を含んだ。抗体溶液を注射の前にストックからPBSで好適に希釈した。リツキシマブはHoffmann La Roche, Baselから提供を受けた。ドキソルビシンは、exal, Holzkirchen, ドイツから購入した。希釈は再構成したストック溶液から調整した。]
[0103] 細胞株及び培養条件:
RLヒト甲状腺濾胞腺癌非ホジキンリンパ腫細胞は、Dr. Charles Dumontet, INSERM 590, Lyon,フランスから親切に提供を受けた。腫瘍細胞株は、10%ウシ胎児血清(PAA Laboratories,オーストリア)及び2 mM L-グルタミンで補充したRPMI培地(PAA, Laboratories, オーストリア)で、37℃で水飽和雰囲気で5% CO2中で通常通りに培養した。移植のために継代2を使用した。]
[0104] 動物:
雌性SCIDベージュマウス;(Charles River, Sulzfeld, ドイツから購入した)到着時に7〜8週齢を、認定ガイドライン(GV-Solas; Felasa; TierschG)に従って、12時間の明/12時間の暗の日サイクルで特定の病因のなし状態で維持した。実験的試験プロトコールが検討され、地方自治体によって承認された。到着後、動物は、新しい環境に慣れさせるためと観察のために、1週間、動物施設の隔離部で維持した。通常の基準に従って連続的な健康モニタリングを行った。食事(Provimi Kliba 3337)及び水(pH 2.5〜3に酸性化)は随時与えた。]
[0105] モニタリング:
動物は、臨床的症状及び逆効果の検出のために毎日制御した。実験を通したモニタリングのために、動物の体重を週に2回記録し、腫瘍体積をステージ後にキャリパで測定した。]
[0106] 動物の処置:
細胞移植後14日間の無作為の日に動物処置を開始した。糖鎖工学的に作製されたヒトII型抗-CD20抗体 B-HH6-B-KV1 GE又はリツキシマブは、試験の14、21、28、36及び42日目に30 mg/kg又は60 mg/kgの所定の用量でi.v. q7dで単一剤として投与した。対応するビヒクルはドキソルビシンと同一の日に3 mg/kgで週に1回i.v.投与した。併用療法の群では、ドキソルビシンは15、22、29、37及び43日目に3 mg/kgで週に1回i.v.投与し、併用療法の群では、リツキシマブは同一の日に30 mg/kgで週に1回i.v.投与した。]
[0107] 実施例4
RL細胞株におけるII型抗-CD20抗体(B-HH6-B-KV1 GE)と、シクロホスファミドとの併用療法の抗腫瘍活性]
[0108] 試験試薬:
II型抗-CD20抗体B-HH6-B-KV1 GE (ヒト化B-Ly1、糖鎖工学的に作製したB-HH6-B-KV1、WO 2005/044859及びWO 2007/031875参照) をGlycArt, Schlieren, Switzerland製のストック溶液(c=9.4 mg/ml)として準備した。抗体緩衝液はヒスチジン、トレハロース及びポリソルベート20を含んだ。抗体溶液を注射の前にストックからPBSで好適に希釈した。]
[0109] I型抗-CD20抗体リツキシマブはHoffmann La Roche, Basel, スイスからストック溶液(c=10 mg/ml)として提供を受けた。緩衝液は、ポリソルベート80、塩化ナトリウム及びクエン酸ナトリウムを含む。]
[0110] シクロホスファミドは、Baxter Oncology GmbH, Halle, ドイツ、又はmedac, Gesellschaft fur klinische Spezialpraparate mbH, Hamburg, ドイツから、臨床製剤として購入した。希釈は再構成したストック溶液から調整した。]
[0111] 細胞株及び培養条件:
RLヒト濾胞性非ホジキンリンパ腫細胞は、10%ウシ胎児血清及び抗体で補充したRPMI1640培地で、通常通りに培養した。移植のために継代2を使用した。RL細胞は、懸濁液中で成長し、クラスターを形成する。急激に成長する細胞をSCIDマウスに皮下的に投与した。]
[0112] 動物:
動物は、Charles River (L'Arbresle,フランス) から提供された、IPSOS状態の6週齢の雌性SCIDマウスを使用した。動物はRL細胞の注射前少なくとも1週間飼育した。ケージは5動物を含んだ。]
[0113] モニタリング:
動物は、臨床的症状及び逆効果の検出のために毎日制御した。実験を通したモニタリングのために、動物の体重を週に2回記録し、腫瘍体積をステージ後にキャリパで測定した。動物の試験排除基準は、地方の動物実験委員会によって記載され承認された。]
[0114] 動物の処置:
細胞移植後31日間の無作為の日に動物処置を開始した。ヒトII型抗-CD20抗体 B-HH6-B-KV1 GE又はリツキシマブは、30 mg/kgの用量で週に1回i.v.投与した(31、38、45及び52日目)。シクロホスファミドは、50 mg/kgの用量で同一の日に投与した。抗体希釈は使用前にストックから新たに調製した。]
実施例

[0115] インビボでの腫瘍成長阻害試験:
細胞移植後66日目に、リツキシマブとシクロホスファミドとの併用、すなわちII型抗-CD20抗体B-HH6-B-KV1 GE及びリツキシマブ、又はII型抗-CD20抗体B-HH6-B-KV1 GE及びシクロホスファミドを与えた動物では、顕著な腫瘍成長阻害が見られた。従って、II型抗-CD20抗体B-HH6-B-KV1 GE及びシクロホスファミドの併用療法は、シクロホスファミド単独での治療と比べて最良の抗腫瘍活性を示した。]
[0116] 配列表テキスト
配列表の記載
配列番号1ネズミモノクローナル抗-CD20抗体B-Ly1の重鎖(VH)の可変領域のアミノ酸配列
配列番号2 ネズミモノクローナル抗-CD20抗体B-Ly1の軽鎖(VL)の可変領域のアミノ酸配列
配列番号3〜19ヒト化B-Ly1抗体(B-HH2〜B-HH9、B-HL8、及びB-HL10〜B-HL17)の重鎖(VH)の可変領域のアミノ酸配列
配列番号20 ヒト化B-Ly1抗体B-KV1の軽鎖(VL)の可変領域のアミノ酸配列]
权利要求:

請求項1
CD20発現癌の治療のための医薬の製造のための、シクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンから成る群より選ばれる1以上の化学療法剤と組み合わせた、増加した抗体依存性細胞障害活性(ADCC)を有するII型抗-CD20抗体の使用。
請求項2
CD20発現癌に罹患した患者の治療のための医薬の製造のための、シクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンから成る群より選ばれる1以上の化学療法剤と組み合わせた、増加した抗体依存性細胞障害活性(ADCC)を有するII型抗-CD20抗体の使用。
請求項3
II型抗-CD20抗体による治療が、シクロホスファミド及びビンクリスチンと組み合わせたものである、請求項1又は2記載の使用。
請求項4
II型抗-CD20抗体による治療が、ドキソルビシンと組み合わせたものである、請求項1又は2記載の使用。
請求項5
II型抗-CD20抗体による治療が、シクロホスファミドと組み合わせたものである、請求項1又は2記載の使用。
請求項6
II型抗-CD20抗体による治療が、シクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンと組み合わせたものである、請求項1又は2記載の使用。
請求項7
前記II型抗-CD20抗体が、糖鎖工学的に作製された(glycoengineered)ヒト化B-Ly1抗体であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項記載の使用。
請求項8
前記CD20発現癌が、B-細胞非-ホジキンリンパ腫(NHL)である、請求項1〜6のいずれか1項記載の使用。
請求項9
1つの追加のコルチコステロイド、好ましくはプレドニソンが投与される、請求項1〜7のいずれか1項記載の使用。
請求項10
CD20発現癌、特にB-細胞非-ホジキンリンパ腫(NHL)での使用のための、増加した抗体依存性細胞障害活性(ADCC)を有するII型抗-CD20抗体、並びにシクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンから成る群より選ばれる1以上の化学療法剤を含む、医薬組成物。
請求項11
CD20発現癌に罹患した患者の治療のための、シクロホスファミド、ビンクリスチン及びドキソルビシンから成る群より選ばれる1以上の化学療法剤と組み合わせた、増加した抗体依存性細胞障害活性(ADCC)を有するII型抗-CD20抗体。
請求項12
糖鎖工学的に作製された(glycoengineered)ヒト化B-Ly1抗体であることを特徴とする、請求項11記載のII型抗-CD20抗体。
請求項13
前記CD20発現癌がB-細胞非-ホジキンリンパ腫(NHL)であることを特徴とする、請求項12記載のII型抗-CD20抗体。
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公开号 | 公开日
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