![]() インフルエンザウイルスワクチン抗原の調製における改良
专利摘要:
分解されたインフルエンザウイルスからワクチン抗原を調製するための多数の改良が開示される。分割工程の後に界面活性剤交換を続けてもよい。分割は、より高いイオン強度の緩衝液の存在下で、および/またはリン酸緩衝液の存在下で行ってもよい。一局面において、本発明は、インフルエンザビリオンを分裂させるためのプロセスを提供し、このプロセスは、(i)界面活性剤の非存在下でインフルエンザビリオンを含んでいる組成物を得る工程と;(ii)界面活性剤の非存在下で該インフルエンザビリオンを不活化する工程と;(iii)該不活化ビリオンを第一の界面活性剤を含んでいる試薬を用いて分割する工程と;(iv)該第一の界面活性剤を第二の界面活性剤と交換する工程とを包含する。 公开号:JP2011515387A 申请号:JP2011500313 申请日:2009-03-18 公开日:2011-05-19 发明作者:フランク ハウスシルト,;クリストフ ハウスマン,;ビョルン ヨープスト, 申请人:ノバルティス アーゲー; IPC主号:A61K39-145
专利说明:
[0001] この出願は、米国仮出願第61/069,868号(2008年3月18日出願)(この完全な内容は、参考として本明細書に援用される)からの優先権を主張する。] [0002] (技術分野) 本発明はインフルエンザワクチン調製の分野にある。] 背景技術 [0003] (背景分野) 現在一般に使用されるインフルエンザワクチンは、引用文献1の第17章および18章に記載されている。それらは生ウイルスまたは不活化ウイルスに基づいており、不活化ワクチンは、ウイルスまるごとに、「分割(スプリット)」ウイルスに、または精製された表面抗原(赤血球凝集素およびまた通常はノイラミニダーゼを含む)に基づいてもよい。] [0004] 分割(スプリット)ワクチンおよび表面抗原ワクチンの両方を調製するためには種々の異なる手順が公知である。例えば、種々の分割手順が引用文献2〜8(特許文献1〜4、非特許文献1、特許文献5〜6)に開示されており、そして表面抗原ワクチンを調製するための種々の方法は引用文献9〜14(特許文献7〜6)に開示されている。] [0005] 国際公開第02/067983号 国際公開第02/074336号 国際公開第01/21151号 国際公開第02/28422号 国際公開第02/097072号 国際公開第2005/113756号 米国特許第4,140,762号明細書 米国特許第4,327,182号明細書 米国特許第4,158,054号明細書 米国特許第4,064,232号明細書 米国特許第6,048,537号明細書 米国特許第5,948,410号明細書] 先行技術 [0006] Grossら、J Clin Microbiol(1981)14:534〜8] 発明が解決しようとする課題 [0007] 分割(スプリット)ワクチンおよび表面抗原ワクチンを調製するためのさらなる方法および改良方法を提供することが本発明の目的である。] 課題を解決するための手段 [0008] (発明の開示) 本発明者らは、分解されたインフルエンザウイルスからワクチン抗原を調製するための既存のプロセスに対する多数の改良を考案している。] [0009] (界面活性剤使用の改変されたタイミング) 既存の精製プロセスでは、インフルエンザビリオンを第二の界面活性剤(例えば、CTAB)による分割の前に第一の界面活性剤(例えば、ポリソルベート、例えば、ポリソルベート80)に曝す。この第一の界面活性剤は、ウイルスの不活化の前に用いるが、第二の界面活性剤は不活化の後に添加する。この第二の界面活性剤は、このプロセスの後の方で除去されるが、第一の界面活性剤は残り、それによって抗原の溶解性が促進される。] [0010] 対照的に、本発明の第一の局面によれば、この第一の界面活性剤はこのプロセスの後の方で、特に第二の界面活性剤が既にビリオンを分割するために用いられた後に用いられている。このタイミングおよび順序の変更は、特にH5サブタイプのインフルエンザAウイルスにおいては、抗原収率の20倍を超える増大を伴っている。] [0011] 従って、本発明はインフルエンザビリオンを分裂させるためのプロセスであって:(i)界面活性剤の非存在下でインフルエンザビリオンを含んでいる組成物を得る工程と;(ii)界面活性剤の非存在下でインフルエンザビリオンを不活化する工程と;(iii)この不活化ビリオンを第一の界面活性剤を含んでいる試薬を用いて分割する工程と;(iv)この第一の界面活性剤を第二の界面活性剤と交換する工程とを包含するプロセスを提供する。この界面活性剤交換工程は、この分割工程後任意の時点で行ってもよいが、理想的には、例えば、アフィニティー捕獲、偽アフィニティー捕獲(pseudo−affinity capture)、クロマトグラフィーまたは吸着(以下を参照のこと)から選択されるプロセスによるビリオン捕獲の工程の前に行う。従って第二の界面活性剤は分割後であるが、ビリオン捕獲の前に添加されてもよい。特に以前に添加された第二の界面活性剤の量が1.5g/L未満であった場合、さらなる量の第二の界面活性剤が、ビリオン捕獲の後に添加されてもよい。] [0012] このプロセスによって得られる分裂したビリオンをインフルエンザワクチンの調製のために用いてもよい。] [0013] 本発明はまた、インフルエンザビリオンを分裂させるためのプロセスにおいて、以下:界面活性剤の非存在下でインフルエンザビリオンを不活化する工程と;この不活化ビリオンを第一の界面活性剤を含んでいる試薬を用いて分割する工程と;分割後に第二の界面活性剤で第一の界面活性剤を交換する工程からなる改良をもたらす。] [0014] 第一の局面の別の実施形態では、この第二の界面活性剤は、不活化の後だが分割の前に添加される。従って、本発明は、インフルエンザビリオンを分裂させるためのプロセスであって:(i)界面活性剤の非存在下でインフルエンザビリオンを含んでいる組成物を得る工程と;(ii)界面活性剤の非存在下でインフルエンザビリオンを不活化する工程と;(iii)この不活化ビリオンを分割することなく、第二の界面活性剤を添加する工程と;(iv)第一の界面活性剤を含んでいる試薬を用いてこの第二の界面活性剤の存在下でこの不活化ビリオンを分割する工程と;(v)この第二の界面活性剤を残しながらこの第一の界面活性剤を除去する工程とを包含するプロセスを提供する。] [0015] このプロセスによって得られる分裂したビリオンをインフルエンザワクチンの調製のために用いてもよい。] [0016] 本発明はまた、インフルエンザビリオンを分裂させるためのプロセスにおいて、以下:界面活性剤の非存在下でインフルエンザビリオンを不活化する工程と;第二の界面活性剤の存在下で第一の界面活性剤を含んでいる試薬を用いてこの不活化ビリオンを分割する工程と;この第二の界面活性剤を残しながら分割後にこの第一の界面活性剤を除去する工程からなる改良をもたらす。] [0017] 界面活性剤使用のタイミングの改変を伴うさらに別の実施形態では、界面活性剤を、ビリオン不活化の前だが、ビリオンに対する限外濾過/ダイアフィルトレーション工程が行われた後に添加する。従って、本発明は、インフルエンザビリオンを分裂させるためのプロセスであって:(i)界面活性剤の非存在下でインフルエンザビリオンを含んでいる組成物を得る工程と;(ii)このビリオン含有組成物に対して限外濾過/ダイアフィルトレーションを行う工程と;(iii)このビリオンを分割することなくこの濾過されたビリオン含有組成物に対して界面活性剤を添加する工程と;(iv)このインフルエンザビリオンを不活化する工程とを包含するプロセスを提供する。このプロセスは、(v)この不活化ビリオンを界面活性剤を用いて分割するさらなる工程を包含してもよい。工程(v)で用いられる界面活性剤は、工程(iii)で用いられる界面活性剤とは異なってもよい。特に、工程(iii)で添加された界面活性剤の量が1.5g/L未満である場合、工程(iii)で用いられた同じ界面活性剤の追加量を工程(v)の後に添加してもよい。] [0018] 前に添加された量が1.5g/L未満である場合に追加量の界面活性剤が添加される実施形態では、さらなる限外濾過/ダイアフィルトレーションの工程の前にさらなる追加を行ってもよい。] 図面の簡単な説明 [0019] 図1は抗原精製の間の5つの段階のSDS−PAGE分析を示す。5つのレーンは左から右に、以下の段階で存在するタンパク質を示す:(i)β−プロピオラクトン不活化後;(ii)CTAB分割後;(iii)吸着によるCTAB除去の15時間後;(iv)吸着の完了後;および(v)吸着後の無菌濾過の後。 図2は抗原精製の間の5つの段階のSDS−PAGE分析を示す。5つのレーンは左から右に、以下の段階で存在するタンパク質を示す:(i)β−プロピオラクトン不活化後;(ii)CTAB分割後;(iii)吸着によるCTAB除去の15時間後;(iv)吸着の完了後;および(v)吸着後の無菌濾過の後。] 図1 図2 [0020] (分割手順の改良) インフルエンザワクチンのための分割手順には、可溶化濃度の界面活性剤を用いるビリオンの処理を包含する。適切な界面活性剤としては、ポリソルベート(Tween)[6]、Triton X−100[6、10、15]、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)[9、16]、およびデオキシコール酸塩[2、17]が挙げられる。] [0021] 既存の精製プロセスでは、インフルエンザビリオンは、20mMのTris/HClの存在下において、界面活性剤に対する曝露によって分割される。対照的に、本発明の第二の局面によれば、この界面活性剤は、より高いイオン強度の緩衝液の存在下で用いられる。従って、本発明はインフルエンザビリオンを分裂させるためのプロセスであって:(i)インフルエンザビリオンを含んでいる組成物を得る工程と;(ii)100mM以上のイオン強度を有している緩衝液において、界面活性剤に対する曝露によってこのビリオンを分割する工程とを包含するプロセスを提供する。この増大したイオン強度は、特にH5サブタイプのインフルエンザAウイルスでは、抗原収率の20倍を超える増大を伴っている。] [0022] このプロセスによって得られる分裂したビリオンをインフルエンザワクチンの調製のために用いてもよい。] [0023] 有用な緩衝液は、少なくとも100mM、例えば、≧200mM、≧300mM、≧400mM、≧500mM、≧600mM、≧700mM、≧800mMなどのイオン強度を有する。この高いイオン強度は、種々の方法で、例えば、一価のイオン(例えば、NaCl)、二価のイオン(例えば、硫酸塩)、三価のイオン(例えば、リン酸塩)などを用いることによって達成され得る。三価のイオンの使用は、イオン強度を増大する便利な方法である。特にCTABベースの分割手順で用いる場合、1つの適切な緩衝液としては、50mMリン酸緩衝液(pH7.5)中の200mMのNaClが挙げられる。多量のDNAの可溶化を回避して、DNAがその後さらなる処理工程の間保持されるように、特に細胞培養中で増殖させられたウイルスに対しては、分割の間イオン強度を増大する時には注意を払わなければならない。] [0024] 本発明はまた、インフルエンザビリオンを分裂させるためのプロセスにおいて、100mM以上のイオン強度を有している緩衝液中で界面活性剤を用いてビリオンを分割する工程からなる改良をもたらす。] [0025] (リン酸緩衝液) 既存の精製プロセスでは、インフルエンザビリオンは、Tris緩衝液中で分割の前、間および後に維持される。対照的に、本発明の第三の局面によれば、このビリオンは、リン酸塩緩衝液中で分割の前、間および後に維持される。この緩衝液の交換は、特にH5サブタイプインフルエンザAウイルスでの抗原収率の20倍を超える増大をともなっていた。] [0026] 従って、本発明は、インフルエンザビリオンを分裂させるためのプロセスであって、(i)リン酸緩衝液の存在下でインフルエンザビリオンを含んでいる組成物を得る工程と;(ii)リン酸緩衝液の存在下でインフルエンザビリオンを不活化する工程と;(iii)リン酸緩衝液の存在下でこの不活化されたビリオンを分割する工程とを包含するプロセスを提供する。] [0027] このプロセスによって得られる分裂したビリオンをインフルエンザワクチンの調製のために用いてもよい。] [0028] 有用なリン酸緩衝液は6.5〜8.5、例えば、7.0〜8.0、または約7.5のpHを有する。] [0029] 本発明はまた、インフルエンザビリオンを分裂させるためのプロセスにおいて、以下の工程:リン酸緩衝液の存在下でビリオンを不活化し次いで分割する両方の工程からなる改良をもたらす。] [0030] (限外濾過膜) 既存の精製プロセスでは、半精製(semi−purified)の分割後インフルエンザ表面抗原をさらに、ポリエーテルスルホン(PES)膜による限外濾過/ダイアフィルトレーションによって精製する。対照的に、本発明の第四の局面によれば、限外濾過はセルロース膜を用いる。この膜交換(疎水性およびタンパク質保持を低下させる)は、特にH5サブタイプインフルエンザAウイルスでの抗原収率の20倍を超える増大をともなっていた。] [0031] 従って、本発明は、糖タンパク質を含んでいる混合物からインフルエンザウイルス表面糖タンパク質を精製するためのプロセスであって、セルロース膜を通じてこの混合物を限外濾過する工程を包含するプロセスを提供する。このプロセスによって得られる精製された糖タンパク質をインフルエンザワクチンの調製のために用いてもよい。] [0032] 本発明はまた、限外濾過によって糖タンパク質を含んでいる混合物からインフルエンザウイルス表面糖タンパク質を精製するためのプロセスにおいて、セルロース限外濾過膜を用いることからなる改良を提供する。] [0033] 種々のタイプのセルロース膜を用いてもよい。これらは、セルロース自体、セルロースエステル(例えば、ジアセタート、トリアセテート、硝酸塩など)、またはその混合物に基づいてもよい。例えば、引用文献18は、セルロースおよび/または酢酸セルロースから形成される膜層を有する非線維性ポリマー細孔性ベースを有している膜を開示している。この膜層は、1〜20μmの厚みを有し得、そして5〜30μmまで細孔性ベース中に拡張し得る。引用文献19は、必要に応じて最大30%の二酢酸セルロースで置換されている、三酢酸セルロースに基づく非対称的な限外濾過膜を開示している。引用文献20は酢酸セルロースまたは酢酸セルロース誘導体から作製されている、連続的内腔を有する中空繊維(ホローファイバー)の形態におけるダイアフィルトレーション膜を開示している。] [0034] (第一のクロマトグラフィー工程の前への追加の処理工程の導入) 既存の精製プロセスにおいて細胞培養発酵培地成分からインフルエンザビリオンを分離するために、インフルエンザビリオンを、培養ハーベストから樹脂上に捕獲する。樹脂に対する結合は、いくつかの株に関しては不十分であることが観察されている。] [0035] 本発明の第四の局面によれば、捕獲工程の前にウイルスハーベストを低伝導性緩衝液中への限外/ダイアフィルトレーション工程に供する。この最初の工程は、インフルエンザウイルス株次第で抗原収率の最大10倍の増大を生じ得、捕獲剤に結合しないビリオンには特に有用である。] [0036] 従って、本発明は、インフルエンザビリオンを含んでいる液体培地を処理するためのプロセスであって、低伝導性緩衝液を含んでいるビリオン含有残留物を提供するための液体培地のダイアフィルトレーション工程を包含するプロセスを提供する。次いで、この残留物を、例えば、アフィニティー捕獲、吸着、クロマトグラフィーなどによってさらに処理してもよい。] [0037] 本発明はまた、インフルエンザビリオンを含んでいる液体培地からインフルエンザビリオンを分離するためのプロセスにおいて、分離の前に、低伝導性緩衝液を含んでいるビリオン含有残留物を提供する液体培地をダイアフィルトレーションする工程からなる改良を提供する。] [0038] 本発明はまた、インフルエンザビリオンを含んでいる液体培地からこのインフルエンザビリオンを分離するためのプロセスであって:(i)低伝導性緩衝液を含んでいるビリオン含有残留物を提供するために液体培地をダイアフィルトレーションする工程;および、その後の(ii)アフィニティー捕獲、偽アフィニティー捕獲、クロマトグラフィーまたは吸着から選択されるプロセスによって残留物からビリオンを捕獲する工程を包含するプロセスを提供する。] [0039] これらのプロセスによって得られる残留物およびビリオンは、インフルエンザワクチンの調製に用いられ得る。] [0040] ダイアフィルトレーションは浸透性膜フィルターを利用して、溶液および懸濁液の成分をそれらの分子サイズに基づいて分離する。小さい成分は、膜を通り抜けて濾液を形成し得るが、より大きい成分(例えば、ビリオン)は通過できず、そのため保持される。ダイアフィルトレーションは、液体培地中の塩、溶媒または他の低分子量種の濃度を低下するために、および必要に応じて新しい種を導入するために(例えば、緩衝液を交換するために)用いられ得る。ダイアフィルトレーションは連続、または不連続のいずれであってもよい。連続ダイアフィルトレーションは、濾液が形成されるのと実質的に同じ速度でサンプルに対して水または緩衝液を添加することにより、もとの低分子量種を洗い去る工程を包含する。緩衝液をダイアフィルトレーションについて用いるならば、サンプル中の新しい緩衝液塩の濃度は、除去されている種のものとは反比例する速度で増大する。連続ダイアフィルトレーションを用いて、100%の透過性溶質のうち99.5%より多くが、典型的には、6サンプル当量の選り抜きの緩衝液による洗浄によって除去され得る。不連続ダイアフィルトレーションはある容積の水または緩衝液を用いてサンプルを希釈し、次いでもとの容積に濃縮し戻す。連続ダイアフィルトレーションが本発明では好ましい。代表的には、培地のダイアフィルトレーションは、少なくとも2(例えば、3、4、5、6、7、8、9、10以上)のダイアフィルトレーション容積(すなわち、ダイアフィルトレーションの開始時の少なくとも2倍容積のサンプル)を含む。] [0041] ダイアフィルトレーションは任意の適切な形態(例えば、中空繊維、カセット、スパイラルなど)で任意の適切な膜(例えば、上で考察されるPES、セルロースなど)を用いてもよい。この膜は、ビリオンを保持するカットオフ限界、例えば、500kDaを有する。] [0042] 例えば、液体培地を濃縮するために、限外濾過工程がこのダイアフィルトレーション工程に先行してもよい。このような濃縮は通常は、少なくとも2倍濃縮、例えば、>2倍、>3倍、>4倍、>5倍、>10倍などである。この限外濾過/濃縮および引き続くダイアフィルトレーションは、同じ装置を用いて行ってもよい。ダイアフィルトレーションの前の濃縮は、ダイアフィルトレーションを完了するために必要な液体の容積を低下させるので有利である。] [0043] ダイアフィルトレーション後、残留物は低伝導性緩衝液を含む。適切な緩衝液としては、リン酸緩衝液、Tris/HCl緩衝液、TES緩衝液、クエン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、酢酸緩衝液、グリシン緩衝液などが挙げられる。この残留物は代表的には、20mS/cm未満、例えば、0.5〜10mS/cm、または1.0〜1.4mS/cmという伝導率を有する。10mMのリン酸緩衝液が適切である。] [0044] ダイアフィルトレーション残留物由来のビリオンを捕獲するには、アフィニティー捕獲、偽アフィニティー捕獲、クロマトグラフィーまたは吸着を用いてもよい。適切な技術がインフルエンザウイルスについて公知である。例えば、アフィニティーまたは偽アフィニティー捕獲が公知であり、これはEuonymus europaeusレクチン[21]を用いるか、またはCellufine Sulfate(CS)もしくは硫酸化Sephadexカラムを用いる。吸着は、例えば、高分子電解質に対して[22]、硫酸バリウム[23]に対して、リン酸カルシウム塩[24]に対してなどに用いられ得る。有用なことに、使用前に、捕獲物質は、残留物中に存在する低伝導性緩衝液を用いて平衡化される。従って、例えば、捕獲樹脂は、10mMのリン酸緩衝液で平衡にしてもよい。同じ緩衝液をまた、捕獲されたビリオンの放出前に捕獲物質を洗浄するために用いてもよい。] [0045] (インフルエンザウイルス) 本発明は、インフルエンザA、BおよびCウイルスを含む任意の適切なインフルエンザウイルスから抗原を調製する場合に用いられ得る。これはヒトに感染し得るインフルエンザAウイルスの株での使用に特に有用である。] [0046] ワクチンにおける使用のためのインフルエンザ株は季節ごとに変化する。現在の大流行間期においては、ワクチンは代表的には2つのインフルエンザA株(H1N1およびH3N2)、および1つのインフルエンザB株を含み、三価のワクチンが代表的である。本発明は、このような大流行間期のウイルスで用いられ得るが、流行性の株(すなわち、その株に対してワクチンのレシピエントおよび一般的なヒト集団が免疫学的にナイーブである株)由来のウイルス、特にインフルエンザAウイルスにおいて用いてもよい。従って本発明は、任意のインフルエンザAウイルスの赤血球凝集素サブタイプH1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15またはH16で用いてもよい。このウイルスはさらに任意のNAサブタイプN1、N2、N3、N4、N5、N6、N7、N8またはN9を有し得る。] [0047] 本発明は、特に、流行性インフルエンザAウイルス株、例えば、H5N1株で有用である。流行性株の特徴は以下である:(a)現在広まっているヒト株における赤血球凝集素に比較して新規な赤血球凝集素、すなわち、10年以上の間ヒト集団中で顕在性でなかったもの(例えば、H2)か、またはヒトの集団では以前にまったく見られていなかったもの(例えば、トリの集団でのみ一般に見られていたH5、H6またはH9)を含み、この結果、ワクチンのレシピエントおよび一般的なヒト集団はこの株の赤血球凝集素に対して免疫学的にナイーブである;(b)ヒトの集団内で水平感染できる;ならびに(c)ヒトにとって病原性である。流行性株は、H2、H5、H7またはH9サブタイプ株、例えば、H5N1、H5N3、H9N2、H2N2、H7N1およびH7N7株である。H5サブタイプ内では、ウイルスは多数の分岐群(clade)、例えば、分岐群1または分岐群2に分類され得る。分岐群2の6つの亜分岐群(sub−clade)は、別個の地理的分布を有している亜分岐群1、2および3と結び付けられており、ヒト感染におけるその関与に起因して、特に関連性を有している。] [0048] インフルエンザBウイルスは現在、異なるHAサブタイプを示すことはないが、インフルエンザBウイルス株は、2つの別個の系統に分類される。これらの系統は1980年代後期に出現し、お互いとは抗原的におよび/または遺伝学的に識別可能なHAを有する[25]。現在のインフルエンザBウイルス株は、B/Victoria/2/87様、またはB/Yamagata/16/88様のいずれかである。これらの株は通常は抗原的に識別されるが、アミノ酸配列中の相違も2つの系統を識別するために記載されており、例えば、B/Yamagata/16/88様株はしばしば(常にではないが)、アミノ酸残基164(「Lee40」HA配列に対して番号付けされた)で欠失を有するHAタンパク質を有する[26]。本発明は、いずれかの系統のBウイルス由来の抗原で用いられ得る。] [0049] インフルエンザウイルスは、弱毒化されてもよい。インフルエンザウイルスは温度感受性であり得る。インフルエンザウイルスは、低温適応性であり得る。しかし、これらの3つの特徴は、ワクチン抗原として生きたウイルスを調製する場合、さらに一般的である。] [0050] インフルエンザウイルスは、抗ウイルス療法(例えば、オセルタミビル[27]および/またはザナミビル)に対して抵抗性であり得、これには抵抗性の流行性株を含む[28]。] [0051] 本発明で用いられるインフルエンザウイルスは再集合体株であってもよく、逆遺伝学的技術(reverse genetics technique)によって得られてもよい。逆遺伝学的技術[例えば、29〜33]によって、インフルエンザウイルスはプラスミドを用いてインビトロで調製される所望のゲノムセグメントを有することが可能になる。代表的には、これは、(a)例えば、polIプロモーターまたはバクテリオファージRNAポリメラーゼプロモーターから、所望のウイルスRNA分子をコードするDNA分子を発現する工程、および(b)例えば、polIIプロモーターからウイルスタンパク質をコードするDNA分子を発現する工程を包含し、この結果、細胞中の両方のタイプのDNAの発現が完全なインタクト感染性ビリオンのアセンブリをもたらす。このDNAは好ましくはウイルスRNAおよびタンパク質の全てを提供するが、いくつかのRNAおよびタンパク質を提供するためにヘルパーウイルスを用いることも可能である。] [0052] 各々のウイルスRNAを作製するために別個のプラスミドを用いるプラスミドベースの方法を用いてもよく[34〜36]、これらの方法はまた、いくつかの方法で用いられている最大12個のプラスミドを用いる、ウイルスタンパク質の全てまたはいくつか(例えば、PB1、PB2、PAおよびNPタンパク質だけ)を発現するためのプラスミドの使用を包含する。必要なプラスミドの数を減らすために、最近のアプローチ[37]では、同じプラスミド上の(ウイルスRNA合成のための)複数のRNAポリメラーゼI転写カセット(例えば、1、2、3、4、5、6、7または8つ全てのインフルエンザAのvRNAセグメントをコードする配列)と、別のプラスミド上のRNAポリメラーゼIIプロモーターを有する複数のタンパク質コード領域(例えば、1、2、3、4、5、6、7または8つ全てのインフルエンザAのmRNA転写物をコードする配列)とを組み合わせる。引用文献37の方法の好ましい局面は以下を包含する:(a)単一のプラスミド上のPB1、PB2およびPAのmRNAコード領域;ならびに(b)単一プラスミド上に8つ全てのvRNAコードセグメント。1つのプラスミド上にNAセグメントおよびHAセグメントを含むこと、ならびに別のプラスミド上に6つの他のセグメントを含むことでも問題を容易にできる。] [0053] PolIプロモーターは種特異的である傾向があり、そのためプロモーターは、逆遺伝学が生じる細胞タイプに適合するように選択され得、例えば、イヌ細胞では、イヌのpolIプロモーターを用いることが好ましい[38、39]。しかし、ウイルスRNAセグメントをコード化するためにpolIプロモーターを用いる代わりに、バクテリオファージのポリメラーゼプロモーターを用いることが可能である[40]。例えば、SP6、T3またはT7ポリメラーゼのプロモーターは、都合よく用いられ得る。また、細胞は外因性のポリメラーゼ酵素をコードするプラスミドで感染されなければならないが、polIプロモーターの種特異性のため、バクテリオファージプロモーターはいくつかの細胞タイプでより好都合であり得る。] [0054] 他の技術では、ウイルスRNAを、および単一のテンプレート由来の発現可能なmRNAを同時にコードするために二重の(dual)polIおよびpolIIプロモーターを用いることが可能である[41、42]。] [0055] 従って、インフルエンザAウイルスは、A/PR/8/34ウイルス由来の1つ以上のRNAセグメントを包含し得る(代表的には、6つのセグメントは、A/PR/8/34に由来し、HAおよびNセグメントはワクチン株由来する、すなわち6:2再集合体である)。これはまた、A/WSN/33ウイルス由来の、またはワクチン調製物のための再集合体ウイルスを作製するために有用な任意の他のウイルス株由来の、1つ以上のRNAセグメントを含んでもよい。インフルエンザAウイルスは、AA/6/60インフルエンザウイルス(A/Ann Arbor/6/60)由来の6つ未満(すなわち、0、1、2、3、4または5)のウイルスセグメントを含み得る。インフルエンザBウイルスは、AA/1/66インフルエンザウイルス(B/Ann Arbor/1/66)由来の6つ未満(すなわち、0、1、2、3、4または5)のウイルスセグメントを含み得る。代表的には、本発明は、ヒトからヒトへ感染し得る株に対して防御し、そのためこの株のゲノムは通常は、哺乳動物における(例えば、ヒトにおける)インフルエンザウイルスに由来する少なくとも1つのRNAセグメントを含む。鳥類のインフルエンザウイルスに由来するNSセグメントを含んでもよい。] [0056] (インフルエンザウイルス増殖およびビリオン精製) 本発明のプロセスは、インフルエンザビリオンを含んでいる出発材料に対して行ってもよい。これらのビリオンは卵(例えば、特定病原体除去卵(specific pathogen free egg))または細胞培養物中のいずれかで増殖したウイルスの産物であり得る。インフルエンザウイルス増殖のための現在の標準的な方法は、孵化鶏卵を用い、ここではウイルスは卵の内容物(尿膜腔液)から精製される。しかし、近年ではウイルスは動物細胞培養で増殖され、そして速度および患者のアレルギーの理由で、この増殖方法が好ましい。] [0057] インフルエンザウイルスを増殖するために用いられる細胞株は代表的には哺乳動物起源である。適切な哺乳動物細胞の起源としては、限定するものではないが、ハムスター、ウシ、霊長類(ヒトおよびサルを含む)およびイヌの細胞が挙げられるが、霊長類の細胞の使用は好ましくない。種々の細胞タイプ、例えば、腎臓細胞、線維芽細胞、網膜細胞、肺細胞などを用いてもよい。適切なハムスター細胞の例は、BHK21またはHKCCという名称を有する細胞株である。適切なサル細胞は、例えば、アフリカミドリザル細胞、例えば、Vero細胞株などの腎臓細胞である[43〜45]。適切なイヌの細胞は、例えば、CLDKおよびMDCK細胞株などの腎臓細胞である。] [0058] したがって、適切な細胞株としては限定するものではないが以下が挙げられる:MDCK;CHO;CLDK;HKCC;293T;BHK;Vero;MRC−5;PER.C6[46];FRhL2;WI−38;など。適切な細胞株は、例えば、American Type Cell Culture(ATCC)コレクション[47]から、Coriell Cell Repositories[48]から、またはEuropean Collection of Cell Cultures(ECACC)から広く入手可能である。例えば、ATCCはカタログ番号CCL−81、CCL−81.2、CRL−1586およびCRL−1587として種々の異なるVero細胞を供給し、MDCK細胞をカタログ番号CCL−34として供給する。PER.C6はECACCから寄託番号96022940として入手可能である。] [0059] 最も好ましい細胞株は、哺乳動物型のグリコシル化を有する細胞株である。哺乳動物細胞株に対するやや好ましくない代替として、ウイルスは鳥類細胞株で増殖し得[例えば、引用文献49〜51]、この鳥類細胞株としては、アヒル(例えば、アヒルの網膜)またはニワトリ由来の細胞株が挙げられる。鳥類の細胞株の例としては、鳥類胚性幹細胞[49、52]およびアヒル網膜細胞[50]が挙げられる。適切な鳥類胚性幹細胞としては、EBx細胞株(ニワトリ胚性幹細胞由来)EB45、EB14、およびEB14−074[53]が挙げられる。ニワトリ胚線維芽細胞(CEF)も用いられてもよい。しかし、鳥類細胞を用いるのではなく、哺乳動物細胞を使用することは、ワクチンが鳥類のDNAおよび卵のタンパク質(例えば、オボアルブミンおよびオボムコイド)を含まないことが可能で、それによってアレルゲン性を軽減するということを意味する。] [0060] インフルエンザウイルスを増殖するのに最も好ましい細胞株は、Madin Darbyイヌ腎臓由来のMDCK細胞株である[54〜57]。もともとのMDCK細胞株はATCCからCCL−34として入手可能であるが、この細胞株の誘導体も用いられてもよい。例えば、引用文献54は、懸濁培養中での増殖に適したMDCK細胞株を開示している(「MDCK33016」DSMACC2219として寄託された)。同様に、引用文献58は、無血清培養中での懸濁物中で増殖するMDCK−由来細胞株を開示している(「B−702」、FERM BP−7449として寄託された)。引用文献59は非腫瘍原性MDCK細胞を開示しており、これは「MDCK−S」(ATCCPTA−6500)、「MDCK−SF101」(ATCC PTA−6501)、「MDCK−SF102」(ATCC PTA−6502)および「MDCK−SF103」(PTA−6503)を含む。引用文献60は、感染に対する感受性の高いMDCK細胞株を開示しており、これは「MDCK.5F1」細胞(ATCC CRL−12042)を含む。これらのMDCK細胞株のいずれを用いてもよい。] [0061] ウイルスは接着培養中または懸濁物中の細胞において増殖してもよい。マイクロキャリア培養も用いてもよい。いくつかの実施形態では、細胞は、したがって、懸濁物中での増殖に適合させられ得る。] [0062] 細胞株は、好ましくは、無血清培地および/またはタンパク質を含まない培地中で増殖させられる。培地は、ヒトまたは動物起源の血清に由来する添加物がない本発明の状況において、無血清培地と呼ばれる。上記培地中で増殖する細胞は、自身のタンパク質を当然ながら含むが、タンパク質なしの培地とは細胞の増殖がタンパク質、増殖因子、他のタンパク質添加物および非血清タンパク質を排除した状態で生じる培地を意味することが理解され、しかし必要に応じてトリプシンまたはウイルス増殖に必要であり得る他のプロテアーゼなどのタンパク質を含んでもよい。] [0063] インフルエンザウイルス複製を支持する細胞株は好ましくは、ウイルス複製の間、37℃未満[61](例えば、30〜36℃、または約30℃、31℃、32℃、33℃、34℃、35℃、36℃)で増殖される。] [0064] 培養細胞中でインフルエンザウイルスを増殖させるための方法は一般に、細胞の培養物に増殖すべき株の接種材料を接種する工程、例えばウイルス力価または抗原発現(例えば、接種後24〜168時間の間)などによって決定される、ウイルス増殖のための所望の期間にわたって感染細胞を培養する工程、および増殖したウイルスを収集する工程を包含する。この培養された細胞は、1:500〜1:1、好ましくは1:100〜1:5、さらに好ましくは1:50〜1:10というウイルス(PFUまたはTCID50によって測定)対細胞比で接種される。このウイルスは、細胞の懸濁物に添加されるか、または細胞の単層に与えられ、そのウイルスは少なくとも60分間、ただし通常は300分未満、好ましくは90〜240分間、25℃〜40℃で、好ましくは28℃〜37℃でその細胞上に吸収される。この感染した細胞培養物(例えば、単層)は、回収される培養上清のウイルス含量を増大させるために凍結解凍によって、または酵素作用によってのいずれかで除去され得る。次いでこの回収された流体は不活化されるか、または凍結保存される。培養された細胞は、約0.0001〜10、好ましくは0.002〜5、さらに好ましくは0.001〜2という感染効率(multiplicity of infection)(「m.o.i.」)で感染させられ得る。それよりさらに好ましくは、細胞は約0.01というm.o.iで感染させられる。感染した細胞は、感染の30〜60時間後に回収され得る。好ましくは、細胞は感染の34〜48時間後に回収される。それよりさらに好ましくは、細胞は感染の38〜40時間後に回収される。プロテアーゼ(代表的にはトリプシン)は一般に、ウイルス放出を可能にするために細胞培養の間に添加され、プロテアーゼは、培養の間、任意の適切な段階で添加されてよく、例えば、接種の前に添加されても、接種と同時に添加されても、または接種の後に添加されてもよい[61]。] [0065] 好ましい実施形態では、特にMDCK細胞では、細胞株は、40集団倍加レベル(population−doubling level)を上回ってマスターワーキングセルバンク(master working cell bank)から継代されない。] [0066] ウイルス接種材料およびウイルス培養物は好ましくは、単純ヘルペスウイルス、RSウイルス、パラインフルエンザウイルス3、SARSコロナウイルス、アデノウイルス、ライノウイルス、レオウイルス、ポリオーマウイルス、ビルナウイルス、サーコウイルス、および/またはパルボウイルスを含まない(すなわち、それらによる汚染について試験され、かつ陰性の結果が得られている)[62]。単純ヘルペスウイルスが存在しないことが特に好ましい。] [0067] インフルエンザウイルスの増殖後、卵または細胞培養物中のいずれかで、ビリオン含有流体が入手可能である。本発明はこのような流体から抗原を調製するために用いられてもよく、代表的な最初の工程はこの流体からビリオンを精製(または濃縮)することである。この精製は、種々の方法で達成され得る[63、64]。例えば、直線的スクロース勾配溶液を用いるゾーン遠心分離[65]を用いてもよい。密度勾配遠心分離は、速度ゾーンローター(rate zonal rotor)または連続流ローター(continuous−flow rotor)[66]を用いてもよい。沈殿方法はまた、例えば、ポリエチレングリコールを用いて行ってもよい[67]。例えば、上記されるように、アフィニティーまたは偽アフィニティー捕獲を用いてもよい(本発明の第五の局面)。このような精製方法の前に、ビリオン含有流体を濾過(例えば、細胞砕片を除去するため)および/または限外濾過(代表的には、高分子量のカットオフ、例えば、≧300kDa,≧500kDa、またはそれ以上を有する)および/またはダイアフィルトレーション(本発明の第五の局面について上記されるとおり)に供してもよい。] [0068] (ウイルス不活化) 本発明のプロセスは代表的には、ウイルスが不活化されその感染性が除かれる工程を包含する。ウイルスを不活化するための化学的手段としては、以下の薬剤のうちの1つ以上の有効量での処理が挙げられる:界面活性剤、ホルムアルデヒド(例えば、ホルマリンとして)、β−プロピオラクトン、メチレンブルー、ソラレン(psoralen)、カルボキシフラーレン(C60)またはそれらの任意の組み合わせ。ウイルス不活化の他の方法、例えば、バイナリーエチルアミン(binary ethylamine)、アセチルエチレンイミンまたはガンマ線照射もしくはUV光などが当該分野で公知である。] [0069] β−プロピオラクトンでの処理は、引用文献68に開示されるように、特に有用である。本発明のいくつかの実施形態において、β−プロピオラクトンはリン酸緩衝液中に存在してもよい。] [0070] 不活化に先行する工程において、ビリオンは通常は上記のように濃縮される。] [0071] (分割) 分割ビリオンは精製されたビリオンを界面活性剤(イオン性または非イオン性)および/または溶媒を用いて処理して、サブビリオンの調製物を生成することによって得られる。上で言及されるとおり、インフルエンザウイルスを分割する方法は当該分野で周知であり、これには「Tweenエーテル」法が挙げられる。分割は代表的には、丸ごとのビリオン(これは感染性であっても非感染性であってもよい)に対して行われる。分裂の結果、ウイルスタンパク質の完全または部分的な可溶化がもたらされ、ウイルスの完全性が変更される。BEGRIVAC(商標)、FLUARIX(商標)、FLUZONE(商標)、およびFLUSHIELD(商標)という製品は分割ワクチンである。] [0072] 適切な分割剤としては限定するものではないが以下が挙げられる:エチルエーテル、ポリソルベート80、デオキシコール酸塩、トリ−N−ブチルホスフェート、アルキルグリコシド、アルキルチオグリコシド、アシル糖、スルホベタイン、ベタイン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、N,N−ジアルキル−グルカミド、Hecameg、アルキルフェノキシ−ポリエトキシエタノール、第四級アンモニウム化合物、サルコシル、臭化セチルトリメチルアンモニウム(例えば、Cetavlon(商標))、トリ−N−ブチルホスフェート、ミリスチルトリメチルアンモニウム塩、リポフェクチン、リポフェクタミンおよびDOT−MA、オクチルフェノキシポリオキシエタノールまたはノニルフェノキシポリオキシエタノール(例えば、Tritonサーファクタント(例えば、Triton X−100またはTriton N101)、ノノキシノール9(NP9)Sympatens−NP/090,)、ポリオキシエチレンソルビタンエステル(Tweenサーファクタント)、ポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンエステルなど。1つの有用な分割手順は、デオキシコール酸ナトリウムおよびホルムアルデヒドの連続的効果を用い、そして分割は、最初のビリオン精製の間に(例えば、スクロース密度勾配溶液中で)行ってもよい。] [0073] 好ましい分割剤はイオン性(例えば、陽イオン性)界面活性剤、例えば、臭化セチルトリメトルアンモニウム(CTAB)である。] [0074] 分割は、リン酸緩衝液などの緩衝液の存在下で生じ得る。この緩衝液は通常は、わずかに酸性のpH、例えば、7.1〜9.0、7.2〜8.0、または約7.5を有し得る。] [0075] 分割は通常は、水溶液中で、例えば、緩衝化水溶液中で生じる。上記のように、この溶液は、100mM以上のイオン強度、例えば、≧200mM、≧300mM、≧400mM、≧500mM、≧600mM、≧700mM、≧800mMなどを有し得る。] [0076] (界面活性剤の交換) 分割工程後、分割界面活性剤は吸着によって除去されることが通常である。例えば、引用文献14は、Amberlite XAD−4(マクロ網状架橋芳香族ポリマー(macroreticular cross−linked aromatic polymer))をCTAB/Tween分割工程の後に添加して界面活性剤を除去することを報告している。次いでこのポリマーはそれ自体濾過によって除去される。] [0077] いくつかの環境では、界面活性剤については、例えば、特定の活性成分を可溶化するために最終の薬学的処方物中に残ることが所望される。この場合、ビリオンからインフルエンザ抗原を調製するための以前のプロセスは、イオン性界面活性剤の分割剤(例えば、CTAB)の前に、またはそれとともに、非イオン性界面活性剤(例えば、ポリソルベート)を添加した。次いでイオン性界面活性剤は完全に除去されるが(例えば、Amberlite吸着によって)、非イオン性界面活性剤は可溶化目的で残されている。非イオン性界面活性剤はまた、抗原を可溶化するために用いられてもよく、その結果それらの抗原はイオン性界面活性剤の除去の間に吸着されることがなく、例えば、アンバーライト吸着がCTABを除去し、赤血球凝集素を除去しないことが確実になる。] [0078] このアプローチでの問題は、非イオン性界面活性剤の所望の最終濃度を達成することが極めて困難であるということである。なぜなら分割後に溶液中で残る非イオン性界面活性剤の量は、分割工程の前に存在するタンパク質、脂質などの量に依存するからである:低レベルの材料インプットでは、非イオン性界面活性剤の残留濃度が高くなり、逆もまた真である。] [0079] この問題を回避するために、本発明のいくつかの実施形態では、分割工程の前にビリオンを界面活性剤に曝さない。分割は、所望の濃度で第一の界面活性剤(例えば、CTABなどのイオン性界面活性剤)に対してビリオンを曝す。次いで第一の界面活性剤は除去されるが、第二の界面活性剤(例えば、非イオン性界面活性剤、例えば、ポリソルベート80)によって置換され、すなわち、この第一の界面活性剤は第二の界面活性剤で交換される。この工程は以下を包含し得る:第一の界面活性剤の除去および第二の界面活性剤の添加を同時に行うこと;第二の界面活性剤の添加およびその後の第一の界面活性剤の除去;または第一の界面活性剤の除去およびその後の第二の界面活性剤の添加。交換後に存在する第二の界面活性剤の量は、交換の前に存在した第一の界面活性剤の量より少なくても、高くても、または等しくてもよい。重要なことには、この工程後に残る第二の界面活性剤の濃度は、制御かつ規定され得るが(例えば、インフルエンザ抗原の量に対して)、しかし、第二の界面活性剤の早期の添加は、分割界面活性剤が除去された後に残る第二の界面活性剤の量の変動を生じ得る。] [0080] 界面活性剤の交換は分割後直ちに生じる必要はない。例えば、さらなる抗原精製は分割後、ただし、界面活性剤交換前に行うことが可能であり、例えば、表面抗原は、交換前に分割ビリオン(下を参照)から精製されてもよい。] [0081] (分割ビリオンのさらなる処理) 本発明は、インフルエンザウイルス分割手順における種々の改良を提供し、それによって分割ウイルスワクチンの製造に用いられ得る。しかし、さらに、本発明によって調製される分割ビリオンは、例えば、精製されたインフルエンザウイルス表面抗原(赤血球凝集素、および代表的にはノイラミニダーゼ)が得られるように、さらに処理されてもよい。上述のとおり、このタイプのワクチンを調製するプロセスは当該分野で周知であって、FLUVIRIN(商標)、AGRIPPAL(商標)およびINFLUVAC(商標)という製品がこのようなワクチンである。例えば、分割ビリオンの超遠心分離を用いて、精製された表面抗原を調製してもよい。同様に、分割ビリオンのゾーン勾配遠心分離を用いてもよい(引用文献9の実施例1を参照のこと)。] [0082] 従って、インフルエンザビリオンを分裂させるための本発明のプロセスは、分割ウイルスワクチンを調製するため、または精製された表面抗原ワクチンを調製するための全体的プロセスの一部として用いられ得る。このプロセスでは、赤血球凝集素含有抗原調製物を、インフルエンザビリオンが分裂させられるプロセス(本明細書において記載のプロセスによる)によって、ウイルスから得る。次いで、この赤血球凝集素含有抗原調製物を用いて、これも本明細書に記載のように、ワクチンを調製する。] [0083] HAは、現在の不活化インフルエンザワクチンにおいて主要な免疫原であり、ワクチン用量は、代表的にはSRIDで測定される、HAレベルに対する参照によって標準化される。既存のワクチンは代表的には、1株あたり約15μgのHAを含むが、例えば、小児には、または流行の状況では、またはアジュバントを用いる場合、それより低用量を用いてもよい。分割用量、例えば、1/2(すなわち、1株あたり7.5μgのHA)、1/4および1/8が用いられており、それより高用量も用いられている(例えば、3×または9×用量[69、70])。従って、ワクチンは1インフルエンザ株あたり0.1〜150μgのHA、好ましくは0.1〜50μg、例えば、0.1〜20μg、0.1〜15μg、0.1〜10μg、0.1〜7.5μg、0.5〜5μgなどを含んでもよい。特定の用量としては、例えば、1株あたり約45、約30、約15、約10、約7.5、約5、約3.8、約1.9、約1.5などが挙げられる。1株あたり7.5μgの用量が小児での使用には理想的である。] [0084] ワクチンは、インフルエンザAウイルスおよび/またはインフルエンザBウイルスを含む1つ以上(例えば、1、2、3、4またはそれ以上)のインフルエンザウイルス株由来の抗原(単数または複数)を含んでもよい。ワクチンが2つ以上のインフルエンザ株を含む場合、異なる株が代表的には別々に増殖し、ウイルスが回収されて抗原が調製された後に混合される。そのため、2つ以上のインフルエンザ株由来の抗原を含むワクチンについては、本発明のプロセスを、単価バルク抗原の調製中に用いてもよく、次いで複数の単価バルクを混合して多価ワクチンを調製してもよい。従って、本発明のプロセスは、2つ以上のインフルエンザ株由来の抗原(赤血球凝集素含有抗原調製物)を混合する工程を包含し得る。] [0085] 本発明で用いられるHAは、ウイルスで見出されるような天然のHAであってもよいし、または改変されていてもよい。例えば、ウイルスを鳥類の種で極めて病原性にさせる決定因子(例えば、HA1とHA2との間の切断部位周辺の超塩基性領域)を除去するためにHAを修飾することが公知である。なぜならこれらの決定基は、そうしなければ、ウイルスが卵中で増殖することを妨げ得るからである。] [0086] ワクチンは、この抗原内に位置する追加のT細胞エピトープから利益を得るために、マトリクス(基質)タンパク質を含んでもよい。従って、赤血球凝集素およびノイラミニダーゼを含むワクチンはさらに、M1および/またはM2のマトリクスタンパク質を含んでもよい。有用なマトリクスフラグメントは、引用文献71に開示されている。核タンパク質も存在してもよい。] [0087] (アジュバント) 本発明のワクチン組成物は、その組成物を投与される患者で惹起される免疫応答(体液性および/または細胞性)を増強するように機能し得るアジュバントを含んでもよい。本発明で用いられ得るワクチンアジュバントとしては限定するものではないが以下が挙げられる: ●ミネラル含有組成物(カルシウム塩およびアルミニウム塩(またはそれらの混合物)を含む)。カルシウム塩としては、リン酸カルシウム(例えば、引用文献72で開示される「CAP」粒子)が挙げられる。アルミニウム塩としては、水酸化物、リン酸塩、硫酸塩などが挙げられ、この塩は任意の適切な形態をとる(例えば、ゲル、結晶、アモルファスなど)。これらの塩に対する吸着は好ましい。ミネラル含有組成物はまた、金属塩の粒子として処方されてもよい[73]。水酸化アルミニウムおよびリン酸アルミニウムとして公知のアジュバントが用いられ得る。これらの名称は慣習的であるが、簡便のために用いられるに過ぎず、存在する実際の化合物の正確な説明でもない(例えば、引用文献157の第9章を参照のこと)。本発明は、アジュバントとして一般的に用いられる任意の「水酸化物」または「リン酸塩」アジュバントを用いてもよい。「水酸化アルミニウム」として公知のアジュバントは代表的にはオキシ水酸化アルミニウム塩であり、これは通常は少なくとも部分的に結晶性である。「リン酸アルミニウム」として公知のアジュバントは、代表的にはヒドロキシリン酸アルミニウムであり、これはまたしばしば少量の硫酸塩(すなわち、ヒドロキシリン酸アルミニウム硫酸塩)も含む。それらは、沈殿によって得てもよく、沈殿の間の反応条件および濃度は、塩におけるヒドロキシルへのリン酸塩の置換の程度に影響する。本発明は、水酸化アルミニウムおよびリン酸アルミニウムの両方の混合物を用いてもよい。この場合、水酸化アルミニウムよりもリン酸アルミニウムが多く(例えば、少なくとも2:1、例えば、≧5:1、≧6:1、≧7:1、≧8:1、≧9:1などの重量比)あってもよい。患者への投与のための組成物中のAl+++の濃度は好ましくは10mg/ml未満、例えば、≦5mg/ml、≦4mg/ml、≦3mg/ml、≦2mg/ml、≦1mg/mlなどである。好ましい範囲は、0.3〜1mg/mlである。1用量あたり最大で0.85mgが好ましい。] [0088] ●サポニン[引用文献157の第22章]、これはステロールグリセリドおよびトリテルペノイドグリコシドの異種グループ(heterologous group)であり、広範な種々の植物種の樹皮、葉、茎、根およびさらに花で見られる。Quillaia saponaria Molinaの樹の樹皮由来のサポニンはアジュバントとして広く研究されている。サポニンはまた、Smilax ornata(サルサパリラ)、Gypsophilla paniculata(ブライダル・ベール(brides veil))、およびSaponaria officianalis(ソープルート(soap root))から商業的に入手することもできる。サポニンアジュバント処方物としては、精製された処方物、例えば、QS21、ならびに液体処方物、例えば、ISCOMが挙げられる。QS21はStimulon(商標)として上市されている。サポニン組成物は、HPLCおよびRP−HPLCを用いて精製されている。これらの技術を用いる特定の精製画分は特定されており、これにはQS7、QS17、QS18、QS21、QH−A、QH−BおよびQH−Cが挙げられる。好ましくはサポニンはQS21である。QS21の産生の方法は、引用文献[74]に開示されている。サポニン処方物はまた、ステロール、例えば、コレステロールを含んでもよい[75]。サポニンおよびコレステロールの組み合わせを用いて、免疫刺激複合体(ISCOM)と呼ばれる特有の粒子を形成してもよい[引用文献157の第23章]。ISCOMは代表的にはまた、ホスファチジルエタノールアミンまたはホスファチジルコリンなどのリン脂質を含む。任意の公知のサポニンをISCOMで用いてもよい。好ましくは、ISCOMは、QuilA、QHAおよびQHCのうち1つ以上を含む。ISCOMはさらに、引用文献75〜77に記載されている。必要に応じて、ISCOMSは、追加の界面活性剤を欠いてもよい[78]。サポニンベースのアジュバントの開発の概説は引用文献79および80に見出され得る。] [0089] ●細菌性ADPリボシル化毒素(例えば、E.coli熱不安定性エンテロトキシン「LT」、コレラ毒素「CT」、または百日咳毒素「PT」)、および特にその無毒化誘導体、例えば、LT−K63およびLT−R72[81]またはCT−E29H[82]として公知の変異体毒素。無毒化ADPリボシル化毒素の使用は、引用文献83に粘膜アジュバントとして、そして引用文献84には非経口的アジュバントとして記載されている。] [0090] ●生体接着物(bioadhesive)および粘膜接着物(mucoadhesive)、例えば、エステル化ヒアルロン酸ミクロスフェア[85]またはキトサンおよびその誘導体[86]。] [0091] ●マイクロ粒子(すなわち、約100nm〜約150μmの直径、さらに好ましくは約200nm〜約30μmの直径、または約500nm〜約10μmの直径の粒子)であって、生分解性および非毒性である物質(例えば、ポリ(α−ヒドロキシ酸)、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアンハイドライド、ポリカプロラクトンなど)から形成され、ここでポリ(ラクチド−co−グリコリド)が好ましく、必要に応じて、負に荷電された表面(例えば、SDSで)または正に荷電された表面(例えば、陽イオン性界面活性剤、例えば、CTABで)を有するように処理されている、マイクロ粒子。] [0092] ●リポソーム(引用文献157の第13章および14章)。アジュバントとしての使用に適切なリポソーム処方物の例は引用文献87〜89に記載されている。] [0093] ●ムラミルペプチド、例えば、N−アセチルムラミル−L−トレオニル−D−イソグルタミン(「thr−MDP」)、N−アセチル−ノルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(nor−MDP)、N−アセチルグルコサミニル(acetylglucsaminyl)−N−アセチルムラミル−L−Al−D−イソグル−L−Ala−ジパルミトキシ(dipalmitoxy)プロピルアミド(「DTP−DPP」,または「Theramide」(商標))、N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミニル−L−アラニン−2−(1’−2’ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ヒドロキシホスホリルオキシ)−エチルアミン(「MTP−PE」)。] [0094] ●ポリオキシドニウムポリマー[90、91]または他のN−酸化ポリエチレン−ピペラジン誘導体。] [0095] ●メチルイノシン5’−モノホスフェート(「MIMP」)[92]。] [0096] ●ポリヒドロキシル化ピロリジン化合物[93]、例えば、式:] [0097] を有する化合物であって、 式中、Rは水素、直鎖または分枝鎖の、非置換または置換の、飽和または不飽和のアシル基、アルキル基(例えば、シクロアルキル基)、アルケニル基、アルキニル基およびアリール基、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは誘導体からなる群より選択される。例としては限定するものではないが:カスアリン(casuarine)、カスアリン−6−α−D−グルコピラノース、3−epi−カスアリン、7−epi−カスアリン、3,7−ジepi−カスアリンなどが挙げられる。] [0098] ●CD1dリガンド、例えば、α−グリコシルセラミド[94〜101](例えば、α−ガラクトシルセラミド)、フィトスフィンゴシン含有α−グリコシルセラミド、OCH、KRN7000[(2S,3S,4R)−1−O−(α−D−ガラクトピラノシル)−2−(N−ヘキサコサノイルアミノ(hexacosanoylamino))−1,3,4−オクタデカントリオール]、CRONY−101、3’’−O−スルホ−ガラクトシルセラミド、など。] [0099] ●ガンマイヌリン[102]またはその誘導体、例えば、アルガムリン(algammulin)。] [0100] ●水中油型(oil−in−water)エマルジョン。種々のこのようなエマルジョンが公知であり、それらは代表的には、少なくとも1つのオイルおよび少なくとも1つのサーファクタントを含み、このオイルおよびサーファクタントは生分解性(代謝可能)および生体適合性である。さらなる詳細を下に示す。] [0101] ●免疫刺激性オリゴヌクレオチド、例えば、CpGモチーフ(グアノシン残基にリン酸結合によって連結された非メチル化シトシン残基を含んでいるジヌクレオチド配列)、もしくはCpIモチーフ(イノシンに連結されたシトシンを含んでいるジヌクレオチド配列)を含むもの、または二重鎖RNA、またはパリンドローム配列を含んでいるオリゴヌクレオチド、またはポリ(dG)配列を含んでいるオリゴヌクレオチド。免疫刺激性オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチド修飾/アナログ、例えば、ホスホロチオエート修飾を含んでもよく、二本鎖または(RNAを除く)一本鎖であってもよい。引用文献103、104および105は、可能なアナログ置換、例えば、2’−デオキシ−7−デアザグアノシンでのグアノシンの置換を開示している。CpGオリゴヌクレオチドのアジュバント効果はさらに、引用文献106〜111に考察されている。CpG配列は、モチーフGTCGTTまたはTTCGTTなどのTLR9に関連し得る[112]。このCpG配列は、CpG−AODN(オリゴデオキシヌクレオチド)のようにTh1免疫応答を誘導するために特異的であってもよく、またはCpG−B ODNのようにB細胞応答を誘導するためにさらに特異的であってもよい。CpG−AおよびCpG−B ODNは、引用文献113〜115に考察される。好ましくは、CpGはCpG−A ODNである。好ましくはCpGオリゴヌクレオチドは、5’末端がレセプター認識に利用可能であるように構築される。必要に応じて、2つのCpGオリゴヌクレオチド配列を、その3’末端で結合させて、「イムノマー」を形成してもよい。例えば、引用文献112および116〜118を参照のこと。有用なCpGアジュバントは、ProMune(商標)(Coley Pharmaceutical Group, Inc.)としても公知であるCpG7909である。別にはCpG1826がある。CpG配列を用いる代わりに、またはCpG配列の使用に加えて、TpG配列を用いてもよく[119]、そしてこれらのオリゴヌクレオチドは非メチル化CpGモチーフを含まない場合がある。この免疫刺激性オリゴヌクレオチドはピリミジンリッチであってもよい。例えば、これは、2つ以上の連続性のチミジンヌクレオチドを含んでもよく(例えば、引用文献119に開示されるように、TTTT)、および/または、これは、チミジンが25%を超えるヌクレオチド組成物(例えば、>35%、>40%、>50%、>60%、>80%など)を有してもよい。例えば、これは、2つ以上の連続性のシトシンヌクレオチドを含んでもよく(例えば、引用文献119に開示されるように、CCCC)、および/または、これは、シトシンが25%を超えるヌクレオチド組成物(例えば、>35%、>40%、>50%、>60%、>80%など)を有してもよい。これらのオリゴヌクレオチドは、非メチル化CpGモチーフを含まない場合がある。免疫刺激性オリゴヌクレオチドは代表的には、少なくとも20ヌクレオチドを含む。それらが含むのは100ヌクレオチド未満であってもよい。] [0102] 免疫刺激性オリゴヌクレオチドなどに基づいて特に有用なアジュバントは、IC31(商標)として公知である[120]。従って、本発明で用いられるアジュバントは、(i)少なくとも1つの(好ましくは複数の)CpIモチーフを含んでいるオリゴヌクレオチド(例えば、15〜40ヌクレオチド)、および(ii)少なくとも1つの(および好ましくは複数の)Lys−Arg−Lysのトリペプチド配列を含んでいるオリゴヌクレオチド(例えば、5〜20アミノ酸)などのポリカチオン性ポリマーの混合物を含んでもよい。このオリゴヌクレオチドは、26マーの配列5’−(IC)13−3’(配列番号: ____)を含んでいるデオキシヌクレオチドであってもよい。このポリカチオン性ポリマーは、11マーのアミノ酸配列KLKLLLLLKLK(配列番号: ____)を含むペプチドであってもよい。] [0103] ●3−O−脱アシル化モノホスホリルリピドA(「3dMPL」、「MPL(商標)」としても公知)[121〜124]。水性の状態では、3dMPLは、異なるサイズ、例えば、<150nmまたは>500nmの直径を有するミセル凝集物または粒子を形成し得る。これらのいずれかまたは両方を本発明で用いてもよく、よい方の粒子を通常のアッセイで選択してもよい。より小さい粒子(例えば、3dMPLの透明な水性懸濁物を得るのに十分小さい粒子)が、その優れた活性のため、本発明による使用に好ましい[125]。好ましい粒子は220nm未満、さらに好ましくは200nm未満、または150nm未満もしくは120nm未満の平均直径を有し、100nm未満の平均直径を有してさえよい。しかし、ほとんどの場合、平均直径は50nm未満ではない。] [0104] ●イミダゾキノリン化合物、例えば、Imiquimod(「R−837」)[126、127]、Resiquimod(「R−848」)[128]、およびそれらのアナログ;ならびにそれらの塩(例えば、塩酸塩)。免疫刺激性イミダゾキノリンについてのさらなる詳細は、引用文献129〜133に見出され得る。] [0105] ●チオセミカルバゾン化合物、例えば、引用文献134に開示されるもの。活性化合物について処方、製造およびスクリーニングする方法も引用文献134に記載されている。チオセミカルバゾンは、TNF−αのようなサイトカインの産生のためのヒト末梢血単核球の刺激に特に有効である。] [0106] ●トリプタントリン(tryptanthrin)化合物、例えば、引用文献135に開示される化合物。活性化合物について処方、製造およびスクリーニングする方法も引用文献135に記載されている。チオセミカルバゾンは、TNF−αのようなサイトカインの産生のためのヒト末梢血単核球の刺激に特に有効である。] [0107] ●ヌクレオシドアナログ、例えば:(a)イサトラビン(Isatorabine)(ANA−245;7−チア−8−オキソグアノシン):] [0108] およびそのプロドラッグ;(b)ANA975;(c)ANA−025−1;(d)ANA380;(e)引用文献136〜138に開示される化合物。TLR4アンタゴニストE5564[139、140]:] [0109] などのホスフェート含有非環式骨格に連結された脂質を含んでいる化合物。] [0110] ●引用文献141に規定されるような置換尿素または式I、IIもしくはIIIの化合物またはその塩:] [0111] 、「ER803058」、「ER 803732」、「ER 804053」、ER 804058」、「ER 804059」、「ER 804442」、「ER 804680」、「ER 804764」、ER 803022または「ER 804057」例えば:] [0112] など。] [0113] ●Escherichia coli由来のリピドAの誘導体、例えばOM−174(引用文献142および143に記載される)。] [0114] ●Loxoribine(7−アリル−8−オキソグアノシン)[144]。] [0115] ●引用文献145に開示される化合物、これには以下を包含する:アシルピペラジン化合物、インドールジオン化合物、テトラヒドライソキノリン(THIQ)化合物、ベンゾシクロジオン化合物、アミノアザビニル化合物、アミノベンズイミダゾールキノリノン(ABIQ)化合物[146、147]、ヒドラフタラミド化合物、ベンゾフェノン化合物、イソキサゾール化合物、ステロール化合物、キナゾリノン(Quinazilinone)化合物、ピロール化合物[148]、アントラキノン化合物、キノキサリン化合物、トリアジン化合物、ピラゾロピリミジン(Pyrazalopyrimidine)化合物、およびベンザゾール化合物[149]。] [0116] ●アミノアルキルグルコサミニドホスフェート誘導体、例えば、RC−529[150、151]。] [0117] ●ホスファゼン、例えば、引用文献152および153に記載されるような、ポリ[ジ(カルボキシレートフェノキシ)ホスファゼン](「PCPP」)など。] [0118] これらおよび他のアジュバント活性物質は、引用文献157&158に、より詳細に考察されている。] [0119] 組成物は、このようなアジュバントの2つ以上を含んでもよい。個々のアジュバントはTh1応答またはTh2応答のいずれかを優先的に誘導し得、そしてアジュバントの有用な組み合わせとしては、Th2アジュバント(例えば、水中油型エマルジョンまたはアルミニウム塩)、およびTh1アジュバント(例えば、3dMPL、サポニン、または免疫刺激性オリゴヌクレオチド)の両方を挙げることができる。例えば、組成物は、有利に以下を含む:アルミニウム塩および免疫刺激性オリゴデオキシヌクレオチドの両方;アルミニウム塩および式I、IIまたはIIIの化合物の両方;水中油型エマルジョンおよび式I、IIまたはIIIの化合物の両方;水中油型エマルジョンおよび免疫刺激性オリゴデオキシヌクレオチドの両方;アルミニウム塩およびα−グリコシルセラミドの両方;水中油型エマルジョンおよびα−グリコシルセラミドの両方;水中油型エマルジョンおよび3dMPLの両方;水中油型エマルジョンおよびサポニンの両方;など。3dMPLおよび水中油型エマルジョンの混合物は極めて有用である。] [0120] 本発明での使用のための好ましいアジュバントは水中油型エマルジョンであり、これはインフルエンザウイルスワクチンの補助に用いるのに特に適していることが見出されている。種々のこのようなエマルジョンが公知であり、それらは代表的には、少なくとも1つのオイルおよび少なくとも1つのサーファクタントを含み、このオイルおよびサーファクタントは生分解性(代謝性)であり、かつ生体適合性である。このエマルジョン中の油滴は一般には、直径5μm未満であり、理想的には、サブミクロンの直径を有し、これらの小さいサイズは、マイクロフルイダイザー(microfluidiser)で達成されて安定なエマルジョンが得られている。220nm未満のサイズを有する液滴が好ましい。なぜならそれらは濾過滅菌にかけることができるからである。] [0121] このエマルジョンは、動物(例えば、魚)または植物由来のオイルなどのオイルを含んでもよい。植物油の供給源としては、ナッツ、種子および穀類が挙げられる。ピーナツオイル、ダイズ油、ヤシ油およびオリーブ油が最も通常に利用可能であり、典型的なナッツ油である。例えば、ホホバ豆から得られるホホバ油を用いてもよい。種油としては、サフラワー油、綿実油、ヒマワリ種子油、ゴマ油などが挙げられる。穀類の群では、コーン油が最も容易に入手可能であるが、コムギ、カラスムギ、ライムギ、米、テフ、ライコムギなどの他のシリアル穀物のオイルも用いられてもよい。グリセロールおよび1,2−プロパンジオールの6〜10炭素の脂肪酸エステル(種油中には天然には存在しない)は、ナッツおよび種子の油から出発する適切な材料の加水分解、分離およびエステル化によって調製され得る。哺乳動物のミルク由来の脂肪および油は代謝性であり、従って本発明の実施で用いられ得る。動物の供給源から純粋なオイルを得るために必要な分離、精製、けん化および他の手段のための手段は、当該分野で周知である。ほとんどの魚は代謝性の油を含み、これは容易に回収され得る。例えば、タラの肝油、サメの肝油および鯨油、例えば、鯨ろうは、本明細書で用いられ得るいくつかの魚油の例である。多数の分枝鎖油が5炭素イソプレン単位で生化学的に合成され、一般にはテルペノイドと呼ばれる。サメ肝油は、スクアレン、2,6,10,15,19,23−ヘキサメチル−2,6,10,14,18,22−テトラコサヘキサエンとして公知の分枝、不飽和のテルペノイドを含み、本明細書において特に好ましい。スクアランはスクアレンに対する飽和アナログであり、これも好ましい油である。スクアレンおよびスクアランを含んでいる魚油は商業的供給源から容易に入手可能であるか、または当該分野で公知の方法によって得られ得る。他の好ましい油は、トコフェロールである(以下を参照のこと)。油の混合物を用いてもよい。] [0122] サーファクタントは、それらの「HLB」(親水性/親油性バランス)によって分類され得る。本発明の好ましいサーファクタントは、少なくとも10、好ましくは少なくとも15、およびより好ましくは少なくとも16のHLBを有する。本発明は、サーファクタントとともに使用されてもよく、このサーファクタントとしては、限定するものではないが以下が挙げられる:ポリオキシエチレンソルビタンエステルサーファクタント(一般に、Tweenといわれる)、特に、ポリソルベート20およびポリソルベート80;エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、および/もしくはブチレンオキシド(BO)のコポリマー(例えば、DOWFAX(商標)の商標名で販売される、直線状EO/POブロックコポリマー);オクトキシノール(これは、反復するエトキシ(オキシ−1,2−エタンジイル)基の数が変動し得る)、ここでオクトキシノール−9(Triton X−100、もしくはt−オクチルフェノキシポリエトキシエタノール)が、特に重要である;(オクチルフェノキシ)ポリエトキシエタノール(IGEPAL CA−630/NP−40);リン脂質、例えば、ホスファチジルコリン(レシチン);ノニルフェノールエトキシレート、例えば、Tergitol(商標)NPシリーズ;ラウリル、セチル、ステアリルおよびオレイルアルコール由来のポリオキシエチレン脂肪エーテル(Brijサーファクタントとして公知)、例えば、トリエチレングリコールモノラウリルエーテル(Brij 30);ならびにソルビタンエステル(一般に、SPANとして公知)、例えば、ソルビタントリオレエート(Span 85)およびソルビタンモノラウレート。非イオン性サーファクタントが好ましい。エマルジョンに含めるための好ましいサーファクタントは、Tween80(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)、Span85(ソルビタントリオレエート)、レシチンおよびTriton X−100である。] [0123] サーファクタントの混合物、例えば、Tween 80/Span 85混合物が用いられてもよい。ポリオキシエチレンソルビタンエステル(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween80))およびオクトキシノール(例えば、t−オクチルフェノキシポリエトキシエタノール(TritonX−100))の組み合わせも適切である。別の有用な組み合わせは、ラウレス9に加えてポリオキシエチレンソルビタンエステルおよび/もしくはオクトキシノールを含む。] [0124] サーファクタントの好ましい量(重量%)は、以下のとおりである:ポリオキシエチレンソルビタンエステル(例えば、Tween80)0.01〜1%、特に、約0.1%;オクチルフェノキシポリオキシエタノールもしくはノニルフェノキシポリオキシエタノール(例えば、Triton X−100もしくはTritonシリーズの他の界面活性剤)0.001〜0.1%、特に、0.005〜0.02%;ポリオキシエチレンエーテル(例えば、ラウレス9)0.1〜20%、好ましくは、0.1〜10%および特に、0.1〜1%もしくは約0.5%。] [0125] 好ましいエマルジョンアジュバントは1μm未満、例えば≦750nm、≦500nm、≦400nm、≦300nm、≦250nm、≦220nm、≦200nm、またはそれ未満という平均の液滴サイズを有する。これらの液滴サイズは、マイクロフルイダイゼーション(microfluidisation)などの技術によって都合よく達成され得る。] [0126] 本発明で有用な特定の水中油型エマルジョンアジュバントとしては、限定するものではないが以下が挙げられる: ●スクアレン、Tween80、およびSpan85のサブミクロンエマルジョン。エマルジョンの組成は容積として、約5%スクアレン、約0.5%ポリソルベート80および約0.5%Span85であり得る。重量の観点では、これらの比は、4.3%スクアレン、0.5%ポリソルベート80および0.48%Span85になる。このアジュバントは、参考文献157の第10章および参考文献158の第12章により詳細に記載されるように、「MF59」[154〜156]として公知である。上記MF59エマルジョンは、クエン酸イオン(例えば、10mMのクエン酸ナトリウム緩衝液)を含むことが有利である。] [0127] ●スクアレン、トコフェロール、およびポリソルベート80(Tween80)のエマルジョン。このエマルジョンは、リン酸緩衝化生理食塩水を含んでもよい。このエマルジョンはまた、Span85(例えば、1%で)および/もしくはレシチンを含んでもよい。これらエマルジョンは、2〜10%のスクアレン、2〜10%のトコフェロールおよび0.3〜3%のTween80を有し得、スクアレン:トコフェロールの重量比は、好ましくは1以下である。なぜなら、これは、より安定なエマルジョンを提供するからである。スクアレンおよびTween80は、約5:2の容積比でまたは約11:5の重量比で存在し得る。1つのこのようなエマルジョンは、Tween80をPBS中に溶解して、2%溶液を提供し、次いで、この溶液の90mlと、(5gのDL−α−トコフェロールおよび5mlのスクアレン)の混合物とを混合し、次いで、この混合物をマイクロフルイダイザーにかけることによって、作製され得る。この得られたエマルジョンは、サブミクロンの油滴(例えば、100〜250nm、好ましくは、約180nmの平均直径を有する)を有し得る。このエマルジョンはまた、3−de−O−アシル化モノホスホリルリピドA(3d−MPL)を含んでもよい。このタイプの別の有用なエマルジョンはヒトの1用量あたり、0.5〜10mgのスクアレン、0.5〜11mgのトコフェロール、および0.1〜4mgのポリソルベート80を含んでもよい[159]。] [0128] ●スクアレン、トコフェロール、およびTriton界面活性剤(例えば、Triton X−100)のエマルジョン。このエマルジョンは3d−MPL(下参照)も含んでもよい。このエマルジョンは、リン酸緩衝液も含んでもよい。] [0129] ●ポリソルベート(例えば、ポリソルベート80)、Triton界面活性剤(例えば、TritonX−100)およびトコフェロール(例えば、コハク酸α−トコフェロール)を含んでいるエマルジョン。上記エマルジョンは、これら3つの成分を、約75:11:10の質量比(例えば、750μg/mlのポリソルベート80、110μg/mlのTritonX−100および100μg/mlのコハク酸α−トコフェロール)で含んでもよく、そしてこれらの濃度は、抗原からのこれら成分のなんらかの寄与を含むはずである。このエマルジョンはまた、スクアレンを含んでもよい。このエマルジョンはまた、3d−MPL(以下を参照のこと)を含んでもよい。水相は、リン酸塩緩衝液を含んでもよい。] [0130] ●スクアラン、ポリソルベート80およびポロキサマー401(「Pluronic(商標)L121」)のエマルジョン。このエマルジョンは、リン酸緩衝化生理食塩水(pH7.4)中に処方され得る。このエマルジョンは、ムラミルジペプチドのための有用な送達ビヒクルであり、そして「SAF−1」アジュバント中でスレオニル−MDPとともに使用されてきた[160](0.05〜1%のThr−MDP、5%のスクアラン、2.5%のPluronic L121および0.2%のポリソルベート80)。このエマルジョンはまた、「AF」アジュバント[161](5%スクアラン、1.25%Pluronic L121および0.2%ポリソルベート80)のように、Thr−MDPなしで用いることも可能である。マイクロフルイダイゼーションが好ましい。] [0131] ●スクアレン、水性溶媒、ポリオキシエチレンアルキルエーテル親水性非イオン性サーファクタント(例えば、ポリオキシエチレン(12)セトステアリルエーテル)および疎水性非イオン性サーファクタント(例えば、ソルビタンエステルもしくはマンニドエステル(例えば、ソルビタンモノオレエート(monoleate)もしくは「Span 80」))を含んでいるエマルジョン。このエマルジョンは、好ましくは、熱可逆性であり、そして/または少なくとも90%(容積で)の200nm未満のサイズである油滴を有する[162]。このエマルジョンはまた、以下のうちの1種以上を含んでもよい:アルジトール;凍結保護剤(例えば、糖(例えば、ドデシルマルトシドおよび/もしくはスクロース));および/もしくはアルキルポリグリコシド。このエマルジョンは、TLR4アゴニストを含んでもよい[163]。このようなエマルジョンは凍結乾燥されてもよい。] [0132] ●スクアレン、ポロキサマー105およびAbil−Careのエマルジョン[164]。アジュバントが加えられたワクチン中のこれらの成分の最終濃度(重量)は、5%スクアレン、4%ポロキサマー105(プルロニックポリオール)および2%のAbil−Care85(Bis−PEG/PPG−16/16 PEG/PPG−16/16ジメチコン;カプリル/カプリン酸トリグリセリド)。] [0133] ●0.5〜50%の油、0.1〜10%のリン脂質、および0.05〜5%の非イオン性サーファクタントを有しているエマルジョン。参考文献165に記載されるように、好ましいリン脂質成分は、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、スフィンゴミエリンおよびカルジオリピンである。サブミクロンの液滴サイズが有利である。] [0134] ●非代謝性油(例えば、軽油)および少なくとも1種のサーファクタント(例えば、レシチン、Tween80もしくはSpan80)のサブミクロンの水中油型エマルジョン。QuilAサポニン、コレステロール、サポニン−親油性結合体(例えば、参考文献166に記載され、グルクロン酸のカルボキシル基を介して脂肪族アミンをデスアシルサポニンに付加することによって形成されるGPI−0100)、ジメチルジオクタデシルアンモニウムブロミド(dimethyidioctadecylammonium bromide)および/もしくはN,N−ジオクタデシル−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)プロパンジアミンなどの添加物が含まれてもよい。] [0135] ●サポニン(例えば、QuilAもしくはQS21)およびステロール(例えば、コレステロール)が螺旋状ミセル(helical micelle)として会合されているエマルジョン[167]。] [0136] ●鉱油、非イオン性親油性エトキシ化脂肪アルコール、および非イオン性親水性サーファクタント(例えば、エトキシ化脂肪アルコールおよび/もしくはポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー)を含んでいるエマルジョン[168]。] [0137] ●鉱油、非イオン性親水性エトキシ化脂肪アルコール、および非イオン性親油性サーファクタント(例えば、エトキシ化脂肪アルコールおよび/もしくはポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー)を含んでいるエマルジョン[168]。] [0138] いくつかの実施形態では、エマルジョンは、送達時に即座に抗原と混合されてもよく、従って、上記アジュバントおよび抗原は、パッケージされたワクチンまたは区分されたワクチンにおいて別個に保持され得、使用時に最終処方物が準備できた状態になり得る。他の実施形態では、エマルジョンは製造の間に抗原と混合され、従ってこの組成物は、FLUAD(商標)製品のように液体のアジュバントが加えられた形態でパッケージングされる。この抗原は、一般には、水性形態において存在し、その結果、上記ワクチンは、2つの液体を混合することによって、最終的に調製される。上記2つの流体の混合のための容積比は、変動してもよい(例えば、5:1〜1:5の間で)が、一般には、約1:1である。成分の濃度が特定のエマルジョンについての上記説明で与えられる場合、これらの濃度は代表的には、未希釈の組成物についてであり、従って抗原溶液との混合後の濃度は低下する。] [0139] 組成物中の抗原およびエマルジョンは、最初は、即座の混合のための別成分のキットの形態で提示され得るが、それらは代表的には混合される。組成物は一般には、被験体に投与される場合水性の形態である。] [0140] 上記抗原およびアジュバントを混合した後、赤血球凝集素抗原は、一般には、水溶液中に残っているが、それ自体は、油/水の界面の周りに位置し得る。一般に、任意の赤血球凝集素が上記エマルジョンの油層に入り込む場合はほとんどない。] [0141] 組成物が、トコフェロールを含む場合、αトコフェロール、βトコフェロール、γトコフェロール、δトコフェロール、εトコフェロールもしくはξトコフェロールのうちのいずれが使用されてもよいが、α−トコフェロールが好ましい。このトコフェロールは、いくつかの形態(例えば、異なる塩および/もしくは異性体)をとり得る。塩としては、有機塩、例えば、コハク酸塩、酢酸塩、ニコチン酸塩などが挙げられる。D−α−トコフェロールおよびDL−α−トコフェロールは、両方とも用いられてよい。トコフェロールは、年配の患者(例えば、60歳以上の年齢)において用いるためのワクチン中に含まれることが有利である。なぜなら、ビタミンEは、この患者群における免疫応答に対して陽性の影響を有することが報告されているからである[169]。それらはまた、上記エマルジョンを安定化するための一助となり得る抗酸化特性を有する[170]。好ましいα−トコフェロールは、DL−α−トコフェロールであり、そしてこのトコフェロールの好ましい塩は、コハク酸塩である。上記コハク酸塩は、TNF関連リガンドとインビボで協力することが見いだされた。さらに、コハク酸α−トコフェロールは、インフルエンザワクチンと適合し、水銀化合物の代替として有用な保存剤であることが公知である[5]。] [0142] (薬学的組成物) 患者への投与のための本発明の組成物は、薬学的に受容可能である。それらは、抗原に加えて成分を含んでもよく、例えば、それらは、代表的には、1種以上の薬学的キャリアおよび/もしくは賦形剤を含む。このような成分の完全な考察は、参考文献171において入手可能である。] [0143] この組成物は、保存剤、例えば、チオメルサールまたは2−フェノキシエタノールを含んでもよい。しかし、このワクチンは、好ましくは、水銀物質を実質的に含まない(すなわち、5μg/ml未満)、例えば、チオメルサールフリーであるべきである[172、173]。水銀含有なしのワクチンがさらに好ましく、コハク酸αトコフェロールを、水銀化合物の代替として含んでもよい[5]。防腐剤なしのワクチンが最も好ましい。] [0144] 張度を制御するために、生理学的塩、例えば、ナトリウム塩を含むことが好ましい。塩化ナトリウム(NaCl)が好ましく、この塩は、1〜20mg/mlの間で存在し得る。存在し得る他の塩としては、塩化カリウム、二水素リン酸カリウム、リン酸二ナトリウム(無水)、塩化マグネシウム、塩化カルシウムなどが挙げられる。] [0145] 組成物は、一般に、200mOsm/kg〜400mOsm/kgの間、好ましくは、240〜360mOsm/kgの間のオスモル濃度を有し、およびより好ましくは、290〜310mOsm/kgの範囲内におさまる。オスモル濃度は、ワクチン接種によって引き起こされる疼痛に対して影響を有しないと以前に報告されている[174]が、それでもこの範囲にあるオスモル濃度を維持することが好ましい。] [0146] 組成物は、1種以上の緩衝液を含んでもよい。代表的な緩衝液としては、以下が挙げられる:リン酸緩衝液;Tris緩衝液;ホウ酸緩衝液;コハク酸緩衝液;ヒスチジン緩衝液(特に水酸化アルミニウムアジュバントを有するもの);またはクエン酸緩衝液。緩衝液は、代表的には、5〜20mM範囲に含まれる。] [0147] 組成物のpHは、一般に、5.0〜8.1の間、より代表的には、6.0〜8.0の間、例えば、6.5〜7.5の間、または7.0〜7.8の間である。本発明のプロセスは、従って、パッケージングする前にバルクワクチンのpHを調節する工程を包含し得る。] [0148] この組成物は、好ましくは、無菌である。この組成物は、好ましくは非発熱性であり、例えば、1用量あたり1EU未満(内毒素単位、標準的測定)、好ましくは1用量あたり0.1未満のEUを含有する。この組成物は好ましくはグルテンを含まない。] [0149] この組成物は、単回免疫のための物質を含んでもよく、または複数回免疫のための物質を含んでもよい(すなわち、「マルチドーズ」キット)。防腐剤を含むことは、マルチドーズの手配には好ましい。マルチドーズ組成物中に防腐剤を含むことの代わりとして(またはそれに加えて)、組成物は、材料の取り出しのための無菌アダプターを有している容器中に含まれてもよい。] [0150] インフルエンザワクチンは代表的には、約0.5mlの投与容積において投与されるが、半用量(すなわち、約0.25ml)が、本発明に従って小児に投与されてもよい。] [0151] 組成物およびキットは2℃〜8℃で保管されることが好ましい。それらは凍結されるべきではない。それらは、理想的には光の直射を避けなければならない。] [0152] ウイルスが、細胞株で増殖させられる場合、細胞株DNAのなんらかの腫瘍形成活性を最少にするために、その最終ワクチン中に残留する細胞株DNAの量を最少にすることは、標準的技法である。従って、本発明によって調製されるワクチン組成物は、微量の宿主細胞DNAが存在し得るが、好ましくは、1用量あたり10ng未満(好ましくは、1ng未満、およびより好ましくは、100pg未満)の残留の宿主細胞DNAを含む。] [0153] 容積0.25mlあたり10ng未満(例えば、<1ng、<100pg)の宿主細胞DNAを含有しているワクチンであるような、赤血球凝集素15μgあたり10ng未満(例えば、<1ng、<100pg)の宿主細胞DNAを含んでいるワクチンが好ましい。容積0.5mlあたり10ng未満(例えば、<1ng、<100pg)の宿主細胞DNAを含有しているワクチンであるような、赤血球凝集素50μgあたり10ng未満(例えば、<1ng、<100pg)の宿主細胞DNAを含んでいるワクチンがさらに好ましい。] [0154] 任意の残留宿主細胞DNAの平均長は500bp未満、例えば、400bp未満、300bp未満、200bp未満、100bp未満などであることが好ましい。] [0155] 混入しているDNAは、標準的精製手順、例えば、クロマトグラフィーなどを用いるワクチン調製の間に除去され得る。残留の宿主細胞DNAの除去は、ヌクレアーゼ処理によって、例えば、DNaseを使用することによって、強化され得る。宿主細胞DNA混入を低下させるための簡便な方法は、参考文献175および14に開示されており、これらの方法は、2工程処理を包含し、第1は、ウイルス増殖の間に用いられ得るDNase(例えば、Benzonase)を用い、次いで、ビリオン分裂の間に用いられ得る陽イオン性界面活性剤(例えば、CTAB)を用いる。β−プロピオラクトン処理による除去も用いられ得る[68]。] [0156] 残留の宿主細胞DNAの測定は、現在、生物製剤の慣例的な規制要件であり、当業者の通常の能力の範囲内である。DNAを測定するために使用されるアッセイは、代表的には、確証されたアッセイである[176、177]。確証されたアッセイの能力的特徴は、数学的かつ定量的な用語で記載され得、その誤差の考えられる原因が同定されている。このアッセイは、一般に、正確性、精度、特異性のような特徴について試験されている。一旦アッセイが調整され(例えば、宿主細胞DNAの既知の標準的な量に対して)、試験されたならば、定量的DNA測定が、慣用的に行われ得る。DNA定量の3つの主要な技術が用いられ得る:ハイブリダイゼーション法、例えば、サザンブロットもしくはスロットブロット[178];イムノアッセイ法、例えば、Threshold(商標)System[179];および定量的PCR[180]。各方法の正確な特徴は、該当の宿主細胞に依存する場合があるが(例えば、ハイブリダイゼーションのためのプローブの選択、増幅のためのプライマーおよび/もしくはプローブの選択など)、これらの方法は全て、当業者によく知られている。Molecular DevicesのThreshold(商標)システムは、総DNAのピコグラムレベルについての定量的アッセイであり、生物薬剤中の混入しているDNAのレベルをモニターするために用いられてきた[179]。代表的なアッセイは、ビオチン化ssDNA結合タンパク質と、ウレアーゼ結合体化抗ssDNA抗体と、DNAとの間の反応複合体の非配列特異的形成を伴う。全てのアッセイ成分は、製造業者から入手可能な完全なTotal DNA Assay Kit中に含まれる。種々の商業的製造業者が、残留の宿主細胞DNAを検出するための定量的PCRアッセイを提供している(例えば、AppTec(商標)Laboratory Services、BioReliance(商標)、Althea Technologiesなど)。ヒトウイルスワクチンの宿主細胞DNA混入を測定するための、化学発光ハイブリダイゼーションアッセイと総DNA Threshold(商標)システムとの比較は、参考文献181中に見いだされ得る。] [0157] (本発明のキット) ワクチンは送達の時点で、特にアジュバントが用いられているとき、即時に調製されてもよい。従って、本発明は、混合のために準備された種々の構成要素を含んでいるキットを提供する。このキットによってアジュバントおよび抗原を、使用の時点まで別々に保持することが可能になる。この構成は水中油型エマルジョンのアジュバントを用いる場合に有用であり得る。] [0158] この成分はキット内でお互いから物理的に別々であり、この分離は種々の方法で達成され得る。例えば、2つの成分を2つの別々の容器、例えば、バイアル中に入れてもよい。その後、2つのバイアルの内容物は、例えば、1つのバイアルの内容物を取り出すことおよびそれらを他のバイアルに添加することによって、または両方のバイアルの内容物を別々に取り出してそれらを第三の容器内で混合することによって混合され得る。] [0159] 好ましい構成では、キットの成分の1つは、シリンジ内であって、他はバイアルのような容器内である。このシリンジは、混合するために第二の容器内にその内容物を入れるために用いられ得(例えば、ニードルとともに)、次いでこの混合物がシリンジ内に吸引され得る。次に、このシリンジの混合された内容物は、新しい無菌のニードルを代表的には通して患者に投与され得る。シリンジ中に1つの成分をパッキングすることで、患者投与のために別のシリンジを用いる必要が省かれる。] [0160] 別の好ましい構成では、2つのキット成分が一緒に、ただし同じシリンジ内で別々に保持される(例えば、引用文献182〜189などに開示されるシリンジのような二重チャンバシリンジ)。シリンジが作動される場合(例えば、患者への投与の間)、この2つのチャンバの内容物は混合される。この構成によって、使用の時点での、別個の混合工程の必要性はなくなる。] [0161] このキット成分は一般には、水性型である。いくつかの構成では、ある成分(代表的には、アジュバント成分以外の抗原成分)は乾燥型(例えば、凍結乾燥型)であり、他の成分は水性型である。この2つの成分は、乾燥成分を再活性化して、患者への投与のための水性組成物を得るために混合されてもよい。凍結乾燥成分は代表的には、シリンジでなくバイアル内にある。乾燥成分は、ラクトース、スクロースまたはマンニトールなどの安定化剤、ならびにそれらの混合物、例えば、ラクトース/スクロース混合物、スクロース/マンニトール混合物などを含んでもよい。1つの可能な構成では、プレフィルド(事前充填)シリンジ中の水性アジュバント成分およびバイアル中の凍結乾燥された抗原成分を用いる。] [0162] (組成物もしくはキット成分のパッケージング) 本発明の組成物(またはキット成分)のための適切な容器としては、バイアル、シリンジ(例えば、使い捨てシリンジ)、鼻用スプレーなどが挙げられる。これらの容器は無菌でなければならない。] [0163] 組成物/成分がバイアル中にある場合、このバイアルは、好ましくは、ガラスもしくはプラスチック物質から作製されている。このバイアルは、好ましくは、組成物が添加される前に滅菌される。ラテックス感受性の患者に伴う問題を回避するために、バイアルは、好ましくは、ラテックスを含まないストッパーで密封され、全てのパッケージング材料にラテックスがないことが好ましい。このバイアルは、単一用量のワクチンを含んでもよいし、またはこのバイアルは、2用量以上(「マルチドーズのバイアル」)、例えば、10用量を含んでもよい。好ましいバイアルは、無色のガラスから作製される。] [0164] バイアルは、プレフィルド(予め充填された)シリンジがキャップに挿入され得るように適合したキャップ(例えば、ルアーロック)を有してもよく、このシリンジの内容物は、このバイアルに放出され得(例えば、その中で凍結乾燥された物質を再構成するように)、このバイアルの内容物は、シリンジへと戻されてもよい。このバイアルからシリンジを取り外した後に、続いてニードルが取り付けられてもよく、そしてこの組成物は、患者に投与され得る。このキャップは、好ましくは、シールもしくはカバーの内部に位置し、その結果、このシールもしくはカバーは、このキャップが接近する前に外されなければならない。バイアルは、特に、マルチドーズバイアルのため、その内容物の無菌的取り出しを可能にする、キャップを備えてもよい。] [0165] 成分がシリンジ中にパッケージングされる場合、このシリンジは、このシリンジに取り付けられたニードルを有し得る。ニードルが取り付けられていない場合、別個のニードルが、組み立ておよび使用のために、このシリンジとともに供給されてもよい。そのようなニードルは、シース(sheath)に入れられてもよい。安全ニードルが好ましい。1インチ23ゲージ、1インチ25ゲージおよび5/8インチ25ゲージのニードルが代表的である。シリンジは、記録の保持を容易にするため、そのロット番号、インフルエンザ流行期およびこの内容物の使用期限日が印刷され得る剥離ラベルとともに提供されてもよい。このシリンジにおけるプランジャーは、好ましくは、プランジャーが吸引の間に偶然外れてしまわないようにストッパーを有する。このシリンジは、ラテックスゴムキャップおよび/またはプランジャーを有してもよい。使い捨てシリンジは、単一用量のワクチンを含む。このシリンジは、一般に、ニードルを取り付ける前に、先端をシールするために先端キャップを有し、この先端キャップは、好ましくは、ブチルゴムから作製される。このシリンジおよびニードルが別個にパッケージされる場合、このニードルは、好ましくは、ブチルゴム遮蔽物が取り付けられる。有用なシリンジは、商品名「Tip−Lok」(商標)の下で販売されるシリンジである。] [0166] 容器は、半用量の容積を示すために、例えば、小児への送達を容易にするために、印が付けられてもよい。例えば、0.5ml用量を含むシリンジは、0.25ml容量を示す印を有してもよい。] [0167] ガラス容器(例えば、シリンジもしくはバイアル)が用いられるならば、ソーダ石灰ガラスよりも、ホウケイ酸ガラスから作製される容器を使用することが好ましい。] [0168] キットまたは組成物は、このワクチンの詳細(例えば、投与のための説明書、このワクチン内の抗原の詳細など)を含むリーフレットと一緒に(例えば、同じボックス中に)パッケージングされてもよい。この説明書はまた、警告(例えば、ワクチン接種後のアナフィラキシー反応の場合にすぐに使用できるように、アドレナリンの溶液を保持することなど)を含む場合がある。] [0169] (処置およびワクチンの投与の方法) 本発明のワクチンは、ヒト患者への投与のために適切であり、本発明は、患者における免疫応答を惹起するための方法を提供し、この方法は、本発明の組成物をこの患者に投与する工程を包含する。] [0170] 本発明はまた、医薬としての使用のための本発明のキットもしくは組成物を提供する。本発明はまた、上記で考察される医学的用途を提供する。] [0171] これらの方法および用途は一般に、抗体応答、好ましくは、防御的抗体応答を生成するために用いられる。インフルエンザウイルスワクチン接種後の抗体応答、中和能力および防御を評価するための方法は、当該分野で周知である。ヒト研究は、ヒトインフルエンザウイルスの赤血球凝集素に対する抗体力価が、防御と相関することを示した(約30〜40の血清サンプル赤血球凝集阻害力価は、同種のウイルスによる感染に対して約50%の防御を与える)[190]。抗体応答は、代表的には、赤血球凝集阻害によって、マイクロ中和(microneutralisation)によって、一元放射状免疫拡散法(SRID)によって、および/または一元放射状溶血(SRH)によって測定される。これらアッセイ技術は、当該分野で周知である。] [0172] 本発明の組成物は、種々の方法で投与され得る。最も好ましい免疫経路は、筋肉内注射(例えば、腕もしくは足へ)によるものであるが、他の利用可能な経路としては、皮下注射、鼻内[191〜193]、経口[194]、皮内[195、196]、経皮的(transcutaneous)、経皮的(transdermal)[197]などが挙げられる。] [0173] 本発明のワクチンは、小児および成人の両方を処置するために用いられ得る。インフルエンザワクチンは現在、6ヶ月の年齢から、小児および成人の免疫における使用に推奨されている。従って、この患者は、1歳未満、1〜5歳、5〜15歳、15〜55歳、または少なくとも55歳であってもよい。このワクチンを受けるための好ましい患者は、高齢患者(例えば、≧50歳、≧60歳、好ましくは、≧65歳)、若年患者(例えば、≦5歳)、入院患者、ヘルスケア労働者、軍職員(armed service and military personnel)、妊婦、慢性疾患患者、免疫不全患者、このワクチンを受ける7日前に抗ウイルス化合物を摂取している患者(例えば、オセルタミビルもしくはザナミビル化合物;以下を参照のこと)、卵アレルギーを有するヒトおよび外国渡航者である。しかし、このワクチンは、これら群の対してのみ適切であるわけではなく、集団においてはより一般的に用いられ得る。流行株に関して、全ての年齢群への投与が好ましい。] [0174] 本発明の好ましい組成物は、各々のインフルエンザ株についての成体への有効性に関し、CPMP基準の1、2もしくは3を満たし、それらを小児に投与する場合でも満たす。これらの基準は、以下のとおりである:(1)≧70%のセロプロテクション(seroprotection);(2)≧40%のセロコンバージョン(seroconversion)もしくは優位な増大;および/または(3)≧2.5倍のGMT増大。高齢者(>60歳)において、これらの基準は、以下である:(1)≧60%のセロプロテクション;(2)≧30%のセロコンバージョン;および/または(3)≧2倍のGMT増大。これら基準は、少なくとも50名の患者での非盲検研究に基づく。] [0175] 処置は、単一用量スケジュールもしくはマルチドーズスケジュールによるものでもよい。従って、任意の特定のインフルエンザのシーズンでは(例えば、所定の12ヶ月間に、代表的には秋または冬に)、患者は本発明の組成物の単一用量または2回以上の用量(例えば、2用量)を受け得る。単一用量は、インフルエンザAウイルスのサブタイプH3N2に対する有用な免疫応答を生じ得るが、インフルエンザAウイルスのサブタイプH1N1に対して、およびインフルエンザBウイルスに対して有用な免疫応答を追加的に提供するには2用量が必要な場合がある。マルチドーズスケジュールにおいて、種々の用量は、同じもしくは異なる経路(例えば、非経口的プライムおよび粘膜によるブースト、粘膜によるプライムおよび非経口的ブーストなど)によって与えられてもよい。代表的には、それらは同じ経路によって与えられる。複数回の用量が代表的には少なくとも1週間(例えば、約2週間、約3週間、約4週間、約6週間、約8週間、約12週間、約16週間など)間隔を空けて投与される。25〜30日(例えば、28日)隔てて2用量を与えることが特に有用である。] [0176] 本発明によって生成されるワクチンは、他のワクチン、例えば、麻疹ワクチン、流行耳下腺炎ワクチン、風疹ワクチン、MMRワクチン、水痘ワクチン、MMRVワクチン、ジフテリアワクチン、破傷風ワクチン、百日咳ワクチン、DTPワクチン、結合体化H.influenzae b型ワクチン、不活化ポリオウイルスワクチン、B型肝炎ウイルスワクチン、髄膜炎菌結合体ワクチン(例えば、四価A−C−W135−Yワクチン)、肺炎球菌結合体ワクチンなどと実質的に同時に、(例えば、同じ医学的診察の間に、またはヘルスケア専門家もしくはワクチン接種施設への訪問の間に)患者に投与されてもよい。] [0177] 同様に、本発明のワクチンは、抗ウイルス化合物、および特に、インフルエンザウイルスに対して活性な抗ウイルス化合物(例えば、オセルタミビルおよび/もしくはザナミビル)と実質的に同時に(例えば、同じ医学的診察の間に、またはヘルスケア専門家への訪問の間に)、患者に投与されてもよい。これら抗ウイルス剤としては、ノイラミニダーゼインヒビター(例えば、(3R,4R,5S)−4−アセチルアミノ−5−アミノ−3(1−エチルプロポキシ)−1−シクロヘキセン−1−カルボン酸もしくは5−(アセチルアミノ)−4−[(アミノイミノメチル)−アミノ]−2,6−アンヒドロ−3,4,5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−ガラクトノン−2−エノン酸(それらのエステル(例えば、そのエチルエステル)およびその塩(例えば、リン酸塩)を含む))が挙げられる。好ましい抗ウイルス剤は、(3R,4R,5S)−4−アセチルアミノ−5−アミノ−3(1−エチルプロポキシ)−1−シクロヘキセン−1−カルボン酸、エチルエステル、ホスフェート(1:1)(リン酸オセルタミビル(TAMIFLU(商標))としても公知)である。] [0178] (本発明の組み合わせた局面) 上記で考察されるとおり、本発明は、分解されたインフルエンザウイルスからワクチン抗原を調製するための既存のプロセスに対する多数の改良を提供する。別々に用いるのと同様、これらの改良を組み合わせて用いてもよい。このような組み合わせを含んでいるプロセスによって得られる分裂させられたビリオンをインフルエンザワクチンの調製のために用いてもよい。] [0179] 従って、例えば、本発明は、分裂させられたインフルエンザビリオンを調製するためのプロセスを提供し、このプロセスは以下の工程を包含する:(i)界面活性剤の非存在下でおよび好ましくは、リン酸緩衝液の存在下でインフルエンザビリオンを含んでいる組成物を得る工程と;(ii)界面活性剤の非存在下で、および、好ましくはリン酸緩衝液の存在下でインフルエンザビリオンを不活化する工程と;(iii)この不活化されたビリオンを100mM以上のイオン強度を有している緩衝液(好ましくはリン酸緩衝液)において第一の界面活性剤を含んでいる試薬を用いて分割する工程と;(iv)この第一の界面活性剤を第二の界面活性剤で交換する工程。] [0180] 界面活性剤交換後に得られる物質をさらに精製してもよく、これにはセルロース限外濾過膜を通じた限外濾過の使用が挙げられる(第四の局面による)。] [0181] 同様に、本発明は、分裂させられたインフルエンザビリオンを調製するためのプロセスを提供し、このプロセスは以下の工程を包含する:(i)インフルエンザビリオンを含んでいる液体培地を得る工程と;(ii)この培地を必要に応じて濃縮する工程と;(iii)低伝導性緩衝液を含んでいるビリオン含有残留物を提供するために液体培地をダイアフィルトレーションする工程と;(iv)アフィニティー捕獲、偽アフィニティー捕獲、クロマトグラフィーまたは吸着から選択されるプロセスによってこの残留物からビリオンを捕獲する工程と;(v)界面活性剤の非存在下で、および好ましくはリン酸緩衝液の存在下でインフルエンザビリオンを不活化する工程と;(vi)100mM以上のイオン強度を有している緩衝液(好ましくはリン酸緩衝液)において第一の界面活性剤を含んでいる試薬を用いて不活化ビリオンを分割する工程と;(vii)第二の界面活性剤で第一の界面活性剤を交換する工程。上記の様な物質はさらに精製してもよい。] [0182] (一般) 「含む(comprising)」という用語は、「含む(including)」および「からなる(consisting)」を包含し、例えば、Xを「含む」組成物は、排他的にXからなってもよいし、またはさらなる何かを含んでいてもよい(例えば、X+Y)。] [0183] 「実質的に(substantially)」という用語は、「完全に(completely)」を排除せず、例えば、Yを「実質的に含まない」組成物は、Yを完全に含まなくてもよい。必要な場合、語句「実質的に」とは、本発明の定義から省略されてもよい。] [0184] 数値xに関して「約」という用語は、例えば、x±10%を意味する。] [0185] 具体的に示されなければ、2種以上の成分を混合する工程を包含するプロセスは、なんら特定の混合の順序を要することはない。従って、成分は、任意の順序で混合されてもよい。3種の成分が存在するならば、2種の成分が互いに合わされてもよく、次いで、その組み合わせが、第3の成分と合わされてもよいなど。] [0186] 動物(および特にウシ)の物質を、細胞培養において用いる場合、それらは、伝染性海綿状脳症(TSE)がない、特に、ウシ海綿状脳症(BSE)がない供給源から得られるべきである。全体として、動物由来物質の完全な非存在下で細胞を培養することが好ましい。] [0187] 化合物が組成物の一部として身体に投与されるならば、その化合物は、代わりに適切なプロドラッグで置き換えられてもよい。] [0188] 細胞基質が、再集合手順もしくは逆遺伝学手順のために用いられる場合、それは、好ましくは、例えば、Ph Eur general chapter 5.2.3.にあるような、ヒトワクチン手順における使用について承認されたものである。] [0189] (発明を実施するための形態) インフルエンザAウイルスのH5N1株をMDCK細胞で首尾よく増殖させた。この株から精製された表面糖タンパク質を調製するための最初の試みでは、H1N1株で以前に首尾よく用いられたプロセスを用いたが、このプロセスは極めて良くなかった。ウイルスHAの95%より多くがCTABベースの分割工程後に失われており、CTABを除去するために用いた工程でもHAの75%より多くが除去された。さらに、最終のHAは抗原的に損傷されており、そのかなりの部分がSRIDで検出されなかった。従ってH1N1のプロセスを改変した。] [0190] ウイルスの増殖および回収は変更しなかった。しかし、回収後、限外濾過を用いてビリオンを5倍に濃縮し(中空繊維PES膜、500kDaカットオフ)、この濃縮されたビリオン懸濁物を次に10mMのリン酸緩衝液(pH7.0±0.1)中にダイアフィルトレートした。CS樹脂(同じ10mMのリン酸緩衝液中で平衡化した)を用いてビリオンを精製した(濃縮した)。さらなる限外濾過/ダイアフィルトレーション工程では、新しい緩衝液を用いた。H1N1プロセスのようにTris緩衝液を用いるのではなく、平衡およびダイアフィルトレーションにはリン酸緩衝液を用いた(緩衝液「A」:50mMのリン酸塩、pH7.5)。さらに、H1N1プロセスとは異なり、この緩衝液はポリソルベート80を含まなかった。] [0191] 次いで、精製されたビリオンをβ−プロピオラクトンを用いて不活化した。しかし、H1N1プロセスとは異なり、β−プロピオラクトンを緩衝液「A」中で調製した。] [0192] 次いで不活化ビリオンをCTABを用いて分割したが、ここでもCTABは緩衝液「A」中で調製した。さらに、低濃度のTris緩衝液中で分割を行うのではなく、これは50mMのリン酸塩を含む200mMのNaCl(pH7.5)中で行った。従って、分割の間に用いたイオン強度および緩衝液系を両方変化させた。] [0193] 超遠心分離を用いて、H1N1プロセスと同じ方法で表面抗原を調製したが、その後のCTAB除去(吸着による)工程を変更した。H1N1プロセスにおいてCTAB吸着剤をTris緩衝液中で平衡にしたが、H5N1については、これを2.5g/Lのポリソルベート80を補充した緩衝液「A」中で平衡にした。この段階でのポリソルベート80の添加を、H1N1プロセスにおけるポリソルベート80の事前不活化添加の代わりとした。] [0194] 引き続く精製工程は、同じであったが、ただしここでも、Tris緩衝液は緩衝液「A」で置き換え、ならびに最終限外濾過膜を変えて疎水性を減らし、かつそのサイズ排除限界を低減した(選択される低い内因性のタンパク質吸着特徴を有する親水性の酢酸セルロース膜に変えた)。] [0195] 図1および図2は抗原精製に対するこれらの変化の効果を示す。図1(H5N1ウイルスに対してH1N1プロセスを用いた結果を示す)では、HA抗原の量は分割後に大きく低下するが、その一方で、図2では同じ低下は見られていない。さらに、高レベルのHAがその後の精製工程の間に残っている。] 図1 図2 [0196] H1N1プロセスを、H5N1ウイルスで行った場合、<10μg/mLという最終HA濃度が得られたが、改変したプロセスでは、505μg/mLという最終濃度、すなわち、50倍を超える改善が得られた。総HA回収はSRIDで測定した場合、36%と評価された。HA純度は極めて良かった。残留CTAB濃度はHA1μgあたり0.05μg未満であった。] [0197] 同じプロセスがまた、他のインフルエンザAウイルス、例えば、H1N1株を処理するためにも有用である。改変したプロセスも有用であり、改変したプロセスでは、ポリソルベート80をCSクロマトグラフィー工程後に、ただし分割前に、または分割後だがCTAB除去の前に添加する。これらの工程のいずれかで添加されたポリソルベート80の量が1.5g/L未満である場合、さらにポリソルベート80をその後の精製工程で、ただし最終の限外濾過の前に添加する。] [0198] 本発明は、例示によってのみ記載されており、改変は、本発明の範囲および精神の範囲内にとどまりながら行われ得ることが理解されるべきである。] [0199] 参考文献(この内容は、参考として本明細書に援用される)] [0200] ] [0201] ] [0202] ] [0203] ] 実施例 [0204] ]
权利要求:
請求項1 インフルエンザビリオンを分裂させるためのプロセスであって:(i)界面活性剤の非存在下でインフルエンザビリオンを含んでいる組成物を得る工程と;(ii)界面活性剤の非存在下で該インフルエンザビリオンを不活化する工程と;(iii)該不活化ビリオンを第一の界面活性剤を含んでいる試薬を用いて分割する工程と;(iv)該第一の界面活性剤を第二の界面活性剤と交換する工程とを包含するプロセス。 請求項2 インフルエンザビリオンを分裂させるためのプロセスであって:(i)インフルエンザビリオンを含んでいる組成物を得る工程と;(ii)100mM以上のイオン強度を有している緩衝液において界面活性剤に対する曝露によって該ビリオンを分割する工程とを包含するプロセス。 請求項3 インフルエンザビリオンを分裂させるためのプロセスであって:(i)リン酸緩衝液の存在下でインフルエンザビリオンを含んでいる組成物を得る工程と;(ii)リン酸緩衝液の存在下で該インフルエンザビリオンを不活化する工程と;(iii)リン酸緩衝液の存在下で該不活化ビリオンを分割する工程とを包含するプロセス。 請求項4 インフルエンザワクチンを調製するためのプロセスであって、ここで(a)赤血球凝集素含有抗原調製物は、前述の請求項のいずれかに記載のプロセスによりインルフエンザビリオンが分裂させられるプロセスによってウイルスから得られ、かつ(b)該赤血球凝集素含有抗原調製物が該ワクチンの調製のために用いられる、プロセス。 請求項5 前記インフルエンザビリオンがインフルエンザAウイルス由来である、前述の請求項のいずれかに記載のプロセス。 請求項6 前記インフルエンザビリオンがH5赤血球凝集素サブタイプのインフルエンザAウイルス由来である、前述の請求項のいずれかに記載のプロセス。 請求項7 前記インフルエンザビリオンが卵から調製される、前述の請求項のいずれかに記載のプロセス。 請求項8 前記インフルエンザビリオンが哺乳動物細胞培養物から調製される、前述の請求項のいずれかに記載のプロセス。 請求項9 前記ワクチンが1株あたり7.5μgで赤血球凝集素を含む、請求項4〜8のいずれか1項に記載のプロセス。 請求項10 前記ワクチンがアジュバントを含む、請求項4〜9のいずれか1項に記載のプロセス。 請求項11 前記アジュバントが水中油型エマルジョンを含む、請求項10に記載のプロセス。 請求項12 請求項4〜11のいずれか1項に記載のプロセスによって調製されるワクチンを投与する工程を包含する、患者において免疫応答を惹起する方法。
类似技术:
公开号 | 公开日 | 专利标题 JP2017186367A|2017-10-12|新規なワクチン US20180339037A1|2018-11-29|Oil-in-water emulsion influenza vaccine US20190134186A1|2019-05-09|Influenza vaccines with reduced amount of emulsion adjuvant US9730999B2|2017-08-15|Adjuvanted influenza virus compositions US9574181B2|2017-02-21|Influenza virus reassortment method EP1216053B1|2005-11-16|Influenza vaccine ES2694805T3|2018-12-27|Fabricación de vacunas contra virus de la gripe sin usar huevos EP1407008B1|2009-01-07|Influenza vaccine composition US20140302090A1|2014-10-09|Novel vaccine JP6639077B2|2020-02-05|β−プロピオラクトン処理による低レベルの残存細胞DNAを含む細胞由来のウイルスワクチン US20190314483A1|2019-10-17|Vaccines Including Antigen From Four Strains of Influenza Virus US20190247489A1|2019-08-15|Adjuvanted influenza b virus vaccines for pediatric priming AU2014203436B2|2016-11-17|Vaccination with multiple clades of H5 influenza A virus US20180207258A1|2018-07-26|Adjuvanted influenza vaccines for pediatric use US20160158340A1|2016-06-09|Influenza vaccines containing hemagglutinin and matrix proteins US20080254065A1|2008-10-16|Influenza Virus Vaccines AU2006310337B2|2013-07-04|Adjuvanted influenza vaccines including cytokine-inducing agents US10398771B2|2019-09-03|Process for producing influenza vaccine US20200215184A1|2020-07-09|Influenza virus reassortment US20190167786A1|2019-06-06|Emulsions with free aqueous-phase surfactant for adjuvanting split influenza vaccines EP2032163B1|2013-01-23|Adjuvant-sparing multi-dose influenza vaccination regimen US9566326B2|2017-02-14|Adjuvanted influenza vaccines for pediatric use WO2005113756A1|2005-12-01|Method US20140363468A1|2014-12-11|Combined influenza vaccines for seasonal and pandemic protection AU2008269439B2|2013-12-19|Low-additive influenza vaccines
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сывороток и предприятие по производству бактерийных препаратов" Федерального медико-биологического агентства|Способ получения антигена или антигенов для производства противогриппозной вакцины и вакцина на его основе|
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