专利摘要:
プロテアーゼに対して耐性を示す新規のアシル化されたインスリンアナログは、効果的に経肺的に又は経口的に投与することができる。該インスリンアナログは、B25H及びA14E又はA14Hを含む。
公开号:JP2011515358A
申请号:JP2011500166
申请日:2009-03-13
公开日:2011-05-19
发明作者:パトリック;ウィリアム ガリベイ,;ティン グレンドーフ,;トマス;ボーグラム ケルセン,;ヨノス;ティボー コドラ,;ティナ;モラー タグモセ,;ヤコブ,;ステン ピーターセン,;トマス ヘーグ−イェンセン,;ペーター マドセン,;パレ ヤコブセン,
申请人:ノボ・ノルデイスク・エー/エス;
IPC主号:C07K14-62
专利说明:

[0001] 本発明は、プロテアーゼに対する耐性を示す新規のアシル化インスリンアナログ、このようなインスリンアナログの調製方法、本発明のインスリンアナログを含有するインスリン調製物、及びこれらのインスリンアナログを使用する真性糖尿病の処置方法に関する。]
背景技術

[0002] 真性糖尿病は、グルコースを利用する能力が部分的又は完全に喪失している代謝性疾患である。全人口の約5%が糖尿病に罹患しており、疾患は流行となる割合に近づいている。1920年代にインスリンが導入されて以来、真性糖尿病の処置を改善するための、絶え間ない努力がなされている。糖尿病に罹患している人々は、数十年以上、長期間にわたる処置を受けているために、安全で簡便であり、生活の質を改善するインスリン製剤が深刻に必要とされている。]
[0003] 経口経路は、薬剤投与で最も幅広く使用されている経路であり、特に長期治療を受けている患者に、一般に非常によく受け入れられている。しかしながら、治療用ペプチド又はタンパク質の投与は、胃腸(GI)管及び腸管粘膜での酵素的分解、薬剤排出ポンプ、腸粘膜からの不十分で変動する吸収、並びに肝臓での初回通過代謝等のいくつかの障壁のために、多くの場合、好ましい経口投与よりも、非経口投与に限定されている。]
[0004] 通常、インスリン製剤は、皮下注射により投与される。しかしながら、他の経路、例えば経口又は肺による投与は、患者のコンプライアンス、安全性及び簡便性のために有利である。商業的に入手可能なインスリン製剤のいくつかは、作用発現が速いことで特徴付けられ、他の製剤は、作用発現は比較的遅いが、程度の差はあるが、長時間にわたる作用性を示す。様々な作用期間(作用プロファイル)を有する非常に多様なインスリンが市場に存在することは、糖尿病患者にとって非常に重要である。簡潔に述べると、インスリンは、速効型、中間型又は遅効型に分類することができる。]
[0005] 国際公開第2008/034881号は、少なくとも2のアミノ酸が親水性アミノ酸で置換されているある種のインスリンアナログに関するもので、ここで、そのインスリンアナログはアシル化されていない。
欧州特許出願公開第2008/060733号及び欧州特許出願公開第2008/060733号は、ある種のアシル化インスリンアナログに関するもので、ここで、そのインスリンアナログは、A21アミノ酸にC末端が結合したアミノ酸又はペプチドを有する伸長部を含む。
欧州特許出願公開第2008/060734号は、アシル部分が親インスリンに結合しているある種のアシル化インスリンに関するもので、そのアシル部分はアミノ酸を含むアルキレングリコールの繰り返し単位を含む。]
発明の態様

[0006] この発明の態様は、経口投与された場合に、血糖値の満足な制御をもたらしうるインスリンアナログを提供することに関する。
この発明の他の態様は、経口投与された場合に、グルコースレベルを長時間低下可能なインスリンアナログを提供することに関する。
この発明の他の態様は、経口投与された場合に、グルコースレベルを長時間低下可能な基礎インスリンアナログを提供することに関する。
この発明の他の態様は、経口投与された場合に、1日に3回投与した後、血糖値を満足に制御可能な基礎インスリンアナログを提供することに関する。
この発明の他の態様は、経口投与された場合に、1日に2回投与した後、血糖値を満足に制御可能な基礎インスリンアナログを提供することに関する。
この発明の他の態様は、経口投与された場合に、1日に1回投与した後、血糖値を満足に制御可能な基礎インスリンアナログを提供することに関する。]
[0007] この発明の他の態様は、親水性である基礎インスリンアナログを提供することに関する。
この発明の他の態様は、ヒトインスリンよりも親水性である基礎インスリンアナログを提供することに関する。]
[0008] この発明の他の態様は、ここに記載する相対的疎水性(k'rel)により測定される場合、ヒトインスリンよりも疎水性ではない基礎インスリンアナログを提供することに関する。
この発明の他の態様は、ここに記載する相対的疎水性(k'rel)により測定される場合、同様のアシル部分でアシル化された、同様のプロテアーゼ安定していない親インスリンよりも疎水性ではない基礎インスリンアナログを提供することに関する。本発明の基礎インスリンアナログのk'relは、好ましくは5未満、より好ましくは3未満、より好ましくは2未満、より好ましくは1未満、より好ましくは0.8未満、より好ましくは0.6未満、より好ましくは0.5未満、より好ましくは0.4未満、より好ましくは0.3未満、より好ましくは0.2未満、より好ましくは0.1未満である。]
[0009] この発明の他の態様は、経口投与された場合に、満足のいく生物学的利用能を有する基礎インスリンアナログを提供することに関する。同様の投与量で与えられる、プロテアーゼ安定化変異を有さない同様のアシル化インスリンの生物学的利用能と比較して、この発明の好ましい化合物の生物学的利用能は、プロテアーゼ安定していない比較体よりも、少なくとも10%、好ましくは20%、好ましくは25%、好ましくは30%、好ましくは35%、好ましくは40%、好ましくは45%、好ましくは50%、好ましくは55%、好ましくは60%、好ましくは65%、好ましくは70%、好ましくは80%、好ましくは90%、好ましくは100%高い。]
[0010] この発明の他の態様は、経口投与された場合に、満足のいく生物学的利用能を有する基礎インスリンアナログを提供することに関する。この発明の好ましい化合物の生物学的利用能は、(静脈投与に対して)少なくとも0.3%、好ましくは>0.5%、好ましくは>1%、好ましくは>1.5%、好ましくは>2%、好ましくは>2.5%、好ましくは>3%、好ましくは>3.5%、好ましくは>4%、好ましくは>5%、好ましくは>6%、好ましくは>7%、好ましくは>8%、好ましくは>9%、好ましくは>10%である。]
[0011] この発明の他の態様は、静脈内注入により投与された場合に、満足のいく効力を有する基礎インスリンアナログを提供することに関する。ヒトインスリンの効力と比較して、本発明の好ましいプロテアーゼ安定化インスリンアナログの効力は、好ましくは>5%、好ましくは>10%、好ましくは>20%、好ましくは>30%、好ましくは>40%、好ましくは>50%、好ましくは>75%、及び好ましくは>100%である。]
[0012] この発明の他の態様は、肺投与された場合に、血糖値を満足に制御可能なインスリンアナログを提供することに関する。
この発明の他の態様は、肺投与された場合に、比較的ゆっくりと作用発現し、及び/又は程度の差はあるが長時間作用しつつ、血糖値を満足に制御可能なインスリンアナログを提供することに関する。]
[0013] この発明の他の態様は、肺投与された後、満足のいく程度に長時間作用するインスリンアナログを提供することに関する。同様の投与量で与えられる、プロテアーゼ安定化変異を有さない同様のアシル化インスリンと比較して、この発明の好ましい化合物の作用時間は、比較体よりも、少なくとも10%、好ましくは20%、好ましくは25%、好ましくは30%、好ましくは35%、好ましくは40%、好ましくは45%、好ましくは50%、好ましくは55%、好ましくは60%、好ましくは65%、好ましくは70%、好ましくは80%、好ましくは90%、好ましくは100%、好ましくは100%以上長い。作用時間は、血糖が抑制される時間、又は例えばt1/2又はMRT(平均滞留時間)等の関連薬物動態学的特性の測定により、決定することができる。]
[0014] この発明の他の態様は、満足のいく肺生物学的利用能を有するインスリンアナログを提供することに関する。ヒトインスリンの生物学的利用能と比較して、又は同様の投与量で与えられるプロテアーゼ安定化変異を有さない同様のアシル化インスリンと比較して、この発明の好ましい化合物の生物学的利用能は、比較体よりも、少なくとも10%、好ましくは20%、好ましくは25%、好ましくは30%、好ましくは35%、好ましくは40%、好ましくは45%、好ましくは50%、好ましくは55%、好ましくは60%、好ましくは65%、好ましくは70%、好ましくは80%、好ましくは90%、好ましくは100%、好ましくは100%以上高い。]
[0015] この発明の他の態様は、増加した見かけのインビボ効力を有するインスリンアナログを提供することに関する。
この発明の他の態様は、経口生物学的利用能を有し、長時間作用するインスリンを提供することに関する。]
[0016] この発明の他の態様は、ヒトインスリンの安定性と比較して、増加したタンパク質分解安定性を有するインスリンアナログを提供することに関する。ヒトインスリンと比較して、この発明の好ましい化合物のタンパク質分解安定性は、2倍、好ましくは3倍、好ましくは3、好ましくは4、好ましくは5、好ましくは6、好ましくは7、好ましくは8、好ましくは9、好ましくは10、好ましくは12、好ましくは14、好ましくは16、好ましくは18、好ましくは20、好ましくは25、好ましくは25倍以上安定している。タンパク質分解安定性は、タンパク質分解酵素、例えばここに記載の腸酵素の抽出物(の混合物)にインスリンを暴露することにより測定することができる。
この発明の目的は、従来技術の少なくとも一の不具合を克服又は改善し、又は有用な代替物を提供することにある。]
[0017] <定義>
ここで、インスリンなる用語は、自然に生じるインスリン、例えばヒトインスリン、並びにそのインスリンアナログをカバーする。ヒトインスリンは、それぞれ21及び30のアミノ酸残基を有し、2つのシステインジスルフィド架橋により互いに連結している、いわゆるA及びB鎖といった2つのポリペプチド鎖からなる。
ここで、アミノ酸残基なる用語は、水素原子がアミノ基から除去された、及び/又はヒドロキシ基がカルボキシ基から除去された、及び/又は水素原子がメルカプト基から除去されたアミノ酸をカバーする。不正確ではあるが、アミノ酸残基をアミノ酸と言う場合がある。]
[0018] ここで、疎水性アミノ酸は、自然に生じるアミノ酸であるトリプトファン(Trp、W)、フェニルアラニン(Phe、F)、バリン(Val、V)、イソロイシン(Ile、I)、ロイシン(Leu、L)及びチロシン(Tyr、Y)と理解される(()内に1文字及び3文字略語を付与)。
ここで、親水性アミノ酸は、上述した疎水性アミノ酸ではない天然のアミノ酸であると理解される。一実施態様において、本発明の親水性の酸は:グルタミン酸(Glu、E)、アスパラギン酸(Asp、D)、ヒスチジン(His、H)、グルタミン(Gln、Q)、アスパラギン(Asn、N)、セリン(Ser、S)、スレオニン(Thr、T)、プロリン(Pro、P)、グリシン(Gly、G)、リジン(Lys、K)及びアルギニン(Arg、R)からなる群から選択される。さらなる実施態様において、本発明の親水性アミノ酸は:グルタミン酸(Glu、E)、アスパラギン酸(Asp、D)、ヒスチジン(His、H)、グルタミン(Gln、Q)、アスパラギン(Asn、N)、リジン(Lys、K)及びアルギニン(Arg、R)からなる群から選択される。]
[0019] ここで、インスリンアナログなる用語は、天然インスリン中に生じる一又は複数のアミノ酸残基を欠失及び/又は置換する(置き換える)ことにより、及び/又は一又は複数のアミノ酸残基を付加することにより、例えばヒトインスリン等の自然に生じるインスリンの構造体から形式上誘導可能な分子構造体を有するポリペプチドをカバーする。付加及び/又は置換されたアミノ酸残基は、コード性アミノ酸残基又は他の自然に生じるアミノ酸残基又は純粋に合成されたアミノ酸残基のいずれかとすることができる。好ましい実施態様において、インスリンアナログは、ヒトインスリンと比較して、2又はそれ以上の変異を有する。]
[0020] ここで、プロテアーゼ安定化インスリンなる用語は、付加されたアシル部分を有さないインスリンを意味する。前記プロテアーゼ安定化インスリンは、プロテアーゼによる分解に対して、改善された安定性を有する。
ここで、親インスリンなる用語は、付加されたアシル部分を有さず、プロテアーゼによる分解に対する安定性を改善するための変異がなされていないインスリンを意味する。前記親インスリンは、場合によってはヒトインスリンに対して変異している。よって、親インスリンは、上述したインスリンアナログでもある。ここで、親インスリン及びプロテアーゼ安定していないインスリンなる用語は、同様の化合物をカバーする。
ここで、変異なる用語は、アミノ酸配列における任意の変化をカバーする(コード性アミノ酸の挿入及び置換、並びに欠失)。
ここで、ヒトインスリンのA鎖のアナログ及びB鎖のアナログなる用語は、それぞれ、ヒトインスリンのA及びB鎖に対し、A及びBアミノ酸鎖の一又は複数の置換、欠失及び/又は伸長(付加)を有する、ヒトインスリンのA及びB鎖をカバーする。]
[0021] ここで、A1、A2、A3等の用語は、それぞれ、(N末端から数えて)インスリンのA鎖の位置1、2及び3を示す。同様に、B1、B2、B3等の用語は、それぞれ、(N末端から数えて)インスリンのB鎖の位置1、2及び3を示す。アミノ酸用の1文字コードを使用すると、A21A、A21G及びA21Q等の用語は、A21位にあるアミノ酸が、それぞれA、G及びQであることを示す。アミノ酸用の3文字コードを使用すると、対応する表現は、それぞれAlaA21、GlyA21及びGlnA21となる。
ここで、A(0)又はB(0)なる用語は、それぞれA又はB鎖において、A1又はB1位のN末端よりに隣接した位置を示す。A(−1)又はB(−1)なる用語は、それぞれA(0)又はB(0)に対してN末端よりの第1のアミノ酸の位置を示す。よって、A(−2)及びB(−2)は、それぞれA(−1)及びB(−1)に対してN末端よりの位置を示し、A(−3)及びB(−3)は、それぞれA(−2)及びB(−2)に対してN末端寄りの位置を示す。
ここで、desB29及びdesB30等の用語は、それぞれB29又はB30アミノ酸残基を欠く、インスリンアナログを示す。]
[0022] 「速効型インスリン」なる用語は、通常の又は定型的なヒトインスリンよりも作用発生が速いインスリンをカバーする。
ここで、「長時間作用するインスリン」なる用語、又は「基礎インスリン」なる用語は、通常の又は定型的なヒトインスリンよりも作用の持続期間が長いインスリンをカバーする。好ましくは、作用時間は5時間以上、又は8時間、特に少なくとも9時間である。好ましくは、基礎インスリンは少なくとも10時間の作用時間を有する。基礎インスリンはよって約8〜24時間の範囲、好ましくは約9〜約15時間の範囲の作用時間を有しうる。
インスリンアナログ、インスリン及びA及びB鎖における位置の番号付けは、親化合物がそのために使用される番号を有するヒトインスリンであるようになされる。]
[0023] ここで、「アシル化インスリン」なる用語は、プロテアーゼ安定化インスリンに、リンカーを介して一又は複数のアシル部分が結合することによる、インスリンの修飾をカバーする。
インスリン活性を有するアシル化インスリンとは、ラット、ウサギ、又はブタモデルであってよい、適切な動物モデルにおいて測定して、例えば静脈内又は皮下投与によって適切に投与した後、哺乳動物の血糖を低下させる能力、又はインスリンレセプター結合親和性を有する、アシル化インスリンを意味する。]
[0024] ここで、アルキルなる用語は、飽和した、分枝状又は直鎖状の炭化水素基をカバーする。
ここで、アルコキシなる用語は、基「アルキル-O-」をカバーする。代表例はメトキシ、エトキシ、プロポキシ(例えば、1-プロポキシ及び2-プロポキシ)、ブトキシ(例えば、1-ブトキシ、2-ブトキシ、及び2-メチル-2-プロポキシ)、ペントキシ(1-ペントキシ及び2-ペントキシ)、ヘキソキシ(1-ヘキソキシ及び3-ヘキソキシ)等である。
ここで、アルキレンなる用語は、1〜12の炭素原子を有する、飽和した、分枝状又は直鎖状の二価の炭化水素基をカバーする。代表例には、限定されるものではないが、メチレン;1,2-エチレン;1,3-プロピレン;1,2-プロピレン;1,3-ブチレン;1,4-ブチレン;1,4-ペンチレン;1,5-ペンチレン;1,5-ヘキシレン;1,6-ヘキシレン等が含まれる。]
[0025] ここで、「中性の直鎖状アミノ酸」なる用語はカバーする。中性の直鎖状アミノ酸の非限定的例である。
ここで、「環状アミノ酸」なる用語はカバーする。環状アミノ酸の非限定的例である。
ここで、「酸性アミノ酸」なる用語はカバーする。酸性アミノ酸の非限定的例である。]
[0026] ここで、「脂肪酸」なる用語は、少なくとも2の炭素原子を有し、飽和又は不飽和であり、直鎖状又は分枝状で脂肪族のカルボン酸をカバーする。脂肪酸の非限定的例は、ミリスチン酸、パルミチン酸、及びステアリン酸である。
ここで、脂肪二酸とは、少なくとも2の炭素原子を有し、飽和又は不飽和である直鎖状又は分枝状で脂肪族のジカルボン酸をカバーする。脂肪二酸の非限定的例は、コハク酸、ヘキサン二酸、オクタン二酸、デカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、ヘキサデカン二酸、ヘプタデカン二酸、オクタデカン二酸、及びエイコサン二酸である。]
[0027] インスリンの命名は次の原則に従う:名称は、ヒトインスリンに対する変異及び修飾(アシル化)として付与される。アシル部分の命名について、命名はIUPAC命名法に従い実施され、他の場合はペプチド命名法に従う。例えば、アシル部分:

の命名は「オクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG」、又は「17-カルボキシヘプタデカノイル-γGlu-OEG-OEG」とすることができ、ここで、
OEGは、アミノ酸NH2(CH2)2O(CH2)2OCH2CO2Hの略語であり、
γGluは、アミノ酸ガンマグルタミン酸の略語である。
アミノ酸についての他の略語は、例えば:
PEG3はNH2((CH2)2O)4CH2CH2CO2Hであり、
PEG7はNH2((CH2)2O)8CH2CH2CO2Hである。]
[0028] 例えば、実施例9のインスリン(以下に付与する配列/構造)は「A14E,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン」と命名され、ヒトインスリンにおけるA14位のアミノ酸YはEに変異され、ヒトインスリンにおけるB25位のアミノ酸FはHに変異され、ヒトインスリンにおけるB29位のアミノ酸Kは、残基オクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEGによりNεを示す、B29のリジン残基のイプシロン窒素のアシル化により修飾され、ヒトインスリンにおけるB30位のアミノ酸Tは欠失していることが示される。以下の式の星印は、当該問題の残基が、ヒトインスリンと比較して異なっている(すなわち変異している)ことを示す。この出願にわたって、本発明の好ましいインスリンの式及び名称の双方を、以下に与える。]
[0029] ここで、「化学的安定性」及び「高い化学的安定性」なる用語は、所望の製剤において、本発明のインスリンが、化学的十分に安定していることを意味する。化学的分解生成物は、最終製剤の有効期間を損なわないような量でのみ形成される。化学的分解生成物には、脱アミド生成物、イソ-アスパルテート形成、二量体形成、ラセミ化生成物、脱水過程において生じた生成物などが含まれる。化学的安定性は、古いサンプル又は製剤のHPLC分析により測定されてよい。
ここで、「高い物理的安定性」なる用語は、フィブリル化傾向がヒトインスリンの50%未満であることをカバーする。フィブリル化は、付与された条件で線維形成が開始する前のラグタイムにより記載されてよい。]
[0030] インスリンレセプター及びIGF-1レセプター親和性を有するポリペプチドは、適当な結合アッセイにおいてインスリンレセプター及びIGF-1レセプターと相互作用可能なポリペプチドである。このようなレセプターアッセイは、当該分野でよく知られており、実施例にさらに記載されている。本アシル化インスリンは、IGF-1レセプターに結合しないか、又は該レセプターに対し、さらに低い親和性しか有さない。より厳密には、この発明のアシル化インスリンは、ヒトインスリンと実質的同程度又はそれ以下のIGF-1レセプターに対する親和性を有しているであろう。]
[0031] ここで使用される場合、「薬学的に許容可能な」なる用語は、通常の製薬用途に適している、すなわち患者に重大な有害事象を引き起こさないことを意味する。
ここで使用される場合、処置及び処置するといった用語は、病気、疾患又は病状に抗する目的で、患者を管理及びケアすることを意味する。本用語は、病気、疾患又は病状の進行の遅延化、症候群及び合併症の緩和又は軽減、及び/又は病気、疾患又は病状の治癒又は除去を意味している。処置される患者は、好ましくは哺乳動物、特にヒトである。
ここで使用される場合、病気の処置なる用語は、病気、病状又は疾患を発症した患者の管理及びケアを意味する。処置の目的は、病気、病状又は疾患に抗することである。処置には、病気、病状又は疾患の除去又は制御、並びに病気、病状又は疾患に関連する症候群又は合併症を緩和するために、活性化合物を投与することを含む。
ここで使用される場合、病気の予防なる用語は、病気の臨床的発症の前に、病気を発症する危険性を、個々に管理及びケアすることと定義される。予防の目的は、病気、病状又は疾患の発症に抗することであり、症候群又は合併症の発症を予防又は遅延化、及び関連する病気、病状又は疾患の発症を予防又は遅延化させるために、活性化合物を投与することを含む。]
[0032] ここで使用される場合、有効量なる用語は、処置しない場合と比較して、効果的に患者を処置するのに十分な用量を意味する。
POTは、分裂酵母トリオースリン酸イソメラーゼ遺伝子であり、TPI1は出芽酵母トリオースリン酸イソメラーゼ遺伝子である。
リーダーとは、プレ-ペプチド(シグナルペプチド)及びプロ-ペプチドからなるアミノ酸配列を意味する。]
[0033] シグナルペプチドなる用語は、タンパク質の前駆体において、N末端配列として存在するプレ-ペプチドを意味すると理解される。シグナルペプチドの機能は、異種タンパク質が小胞体への転位置を容易できることである。もちろん、シグナルペプチドはこのプロセス中に通常は切断される。シグナルペプチドはタンパク質を生成する酵母生物体に対して異種又は同族であってもよい。この発明のDNAコンストラクトを用いて使用され得る多くのシグナルペプチドには、酵母アスパラギン酸プロテアーゼ3(YAP3)シグナルペプチド、又は任意の機能的アナログ(Egel-Mitaniら、(1990) YEAST6:127-137及び米国特許第5726038号)、及びMFα1遺伝子のα-因子シグナル(Thorner(1981)、The Molecular Biology of the Yeast Saccharomyces cerevisiae, Strathernら編, pp 143-180, Cold Spring Harbor Laboratory, NY、及び米国特許第487000号)が含まれる。]
[0034] ここで、「プロペプチド」なる用語は、その機能が、小胞体からゴルジ体へ、さらには培養媒体への分泌のための分泌小胞への、発現ポリペプチドの指向を可能にすることであるポリペプチド配列をカバーする(すなわち、ポリペプチドは、酵母細胞のペリプラズム空間に、細胞壁又は少なくとも細胞膜を介して出て行く)。プロ-ペプチドは酵母α-因子プロ-ペプチドであってよく、米国特許第4546082号及び同第4870008号を参照。またプロ-ペプチドは、天然には見出されないプロ-ペプチドであると言われている、合成プロ-ペプチドであってよい。適切な合成プロ-ペプチドは米国特許第5395922号;同第5795746号;同第5162498号及び国際公開第98/32867号に開示されているものである。好ましくは、プロ-ペプチドは、Lys-Arg配列又はその任意の機能的アナログ等、C末端にエンドペプチダーゼプロセシング部位を有するであろう。]
[0035] 明確に示さない限りは、ここに記載したアミノ酸はLアミノ酸である。さらに、他に特定しない限りは、ペプチドのアミノ酸配列の左又は右末端は、それぞれN及びC末端である。]
[0036] (特異的な変異により)タンパク質分解に対して安定しており、B29-リジンでアシル化しているインスリンは、効果的かつ持続的に作用し、肺又は経口的に投与可能な持続的インスリンとしての高い可能性を有することが見出されている。アシル化により血清アルブミンに結合し、従って持続化する。さらに、経口投与した後、本発明のアシル化インスリンは、タンパク質分解に対して安定していない同様のアシル化インスリンと比較して、インスリンレセプター親和性がかなり低下している。インスリンが内在しており、レセプター活性化において分解するため、本発明のアルブミン結合インスリンのインスリンレセプター親和性におけるこの低減が、循環におけるアシル化インスリンの持続性に寄与する。よって、本発明のインスリンのクリアランスが低減する。例えば、ここに記載した高インスリン血糖正常値クランプで測定される場合、インスリンレセプター親和性の低減によっても、おそらく作用強度の低下は引き起こされないであろう。しかして、高アルブミン結合親和性及び低インスリンレセプター親和性を組合せることは、インスリン(基礎インスリン)の作用時間を長くするのに有用である。さらに、経口投与した後、これらのアシル化インスリンは、タンパク質分解に対して安定していない、同様の公知のアシル化インスリンよりも高い生物学的利用能を有する。よって、これらのアシル化インスリンアナログは、経口投与にとって有益である。同様に、肺投与後、これらのプロテアーゼ安定化アシル化インスリンは、タンパク質分解に対して安定していない、同様の公知のアシル化インスリンよりも高い見掛け作用強度及び/又は生物学的利用能を示す。またさらに、これらのプロテアーゼ安定化アシル化インスリンは、哺乳動物の肺に投与された場合、長時間にわたって作用するプロファイルを示す。よって、これらのアシル化インスリンアナログは、肺投与にとって有益である。
タンパク質分解に対して安定している上述のインスリンは、ここではプロテアーゼ安定化インスリンと称される。]
[0037] プロテアーゼ安定化インスリン分子は、明細書の詳細な部分に説明されているように、ヒトインスリンに対して、限定された数の自然に生じるアミノ酸残基が、他のアミノ酸残基で置換されたものである。]
[0038] 一実施態様において、この発明はアシル化インスリンに関し、ここでプロテアーゼ安定化インスリンアナログは、次の欠失又は置換の一又は複数において、ヒトインスリンから逸脱している:A18位においてQ、A21位においてA、G又はQ、B1位においてG又はQ、又はB1位においてアミノ酸残基なし、B3位においてQ、S又はT、又はB3位においてアミノ酸残基なし、B13位においてQ、B27位においてアミノ酸残基なし、B28位においてD、E又はR、B30位においてアミノ酸残基なし。]
[0039] さらなる態様において、この発明は、この発明のアシル化インスリン、及び適切なアジュバント及び添加剤、例えば安定化、防腐又は等張化に適した一又は複数の薬剤、特に亜鉛イオン、フェノール、クレゾール、パラベン、塩化ナトリウム、グリセロール又はマンニトールを含有する製薬用調製物に関する。本製剤の亜鉛含量は、インスリン6分子当たり0から約6個の亜鉛原子でありうる。製薬用調製物のpH値は約4から約8.5の間、約4から約5の間、又は約6.5から約7.5の間でありうる。]
[0040] さらなる実施態様において、この発明は、哺乳動物の血糖値を低減するため、特に糖尿病を処置するための製剤としての、アシル化インスリンの使用に関する。
さらなる態様において、この発明は、哺乳動物の血糖値を低減する、特に糖尿病を処置する製薬用調製物を調製するための、アシル化インスリンの使用に関する。
さらなる実施態様において、この発明は、このような処置を必要とする患者に、この発明のアシル化インスリンを治療的活性用量投与することにより、哺乳動物の血糖値を低減する方法に関する。
この発明のさらなる態様では、アシル化インスリンは、任意の適切な比で一又は複数のさらなる活性物質と併用されて投与される。かかるさらなる活性剤は、ヒトインスリン、速効型インスリンアナログ、抗糖尿病剤、抗脂質異常症剤、抗肥満剤、抗高血圧剤、及び糖尿病から生じるか糖尿病に関連する合併症の治療剤から選択されうる。
一実施態様において、2つの活性成分は、混合製薬用調製物として投与される。他の実施態様において、2つの成分は、同時に又は逐次、別個に投与される。]
[0041] 一実施態様では、この発明のアシル化インスリンは、速効型ヒトインスリン又はヒトインスリンアナログと共に投与されてよい。かかる速効型インスリンアナログは、B28位のアミノ酸残基がAsp、Lys、Leu、Val、又はAlaであり、B29位のアミノ酸残基がLys又はProであるようなもの、des(B28-B30)ヒトインスリン、des(B27)ヒトインスリン又はdes(B30)ヒトインスリン、及びB3位のアミノ酸残基がLysであり、B29位のアミノ酸残基がGlu又はAspであるアナログである。この発明のアシル化インスリンと速効型ヒトインスリン又はヒトインスリンアナログは、約10%の速効型ヒトインスリン又はヒトインスリンアナログに対して、約90%のアシル化インスリン;好ましくは約30%の速効型ヒトインスリン又はヒトインスリンアナログに対して、約70%のアシル化インスリン;さらに好ましくは約50%の速効型ヒトインスリン又はヒトインスリンアナログに対して、約50%のアシル化インスリンの割合で混合することができる(%は重量パーセンテージである)。
この発明のアシル化インスリンは、抗糖尿病剤と共に、併用処置に使用されてもよい。]
[0042] 抗糖尿病剤には、インスリン、国際公開第98/08871号、国際公開第99/43706号、米国特許第5424286号、国際公開第00/09666号、国際公開第2006/097537号、PCT/EP2008/061755号、及びPCT/EP2008/061830号に記載されたGLP-1(1-37)(グルカゴン様ペプチド-1)、GLP-2、エキセンディン-4(1-39)、そのインスリン分泌促進断片、そのインスリン分泌促進アナログ、及びそのインスリン分泌促進誘導体が含まれる。GLP-1(1-37)のインスリン分泌促進断片は、全配列がGLP-1(1-37)の配列に見出すことができ、少なくとも一つの末端アミノ酸が欠失されているインスリン分泌促進ペプチドである。]
[0043] この発明のアシル化インスリンは、またチアゾリジンジオン、メトホルミンのような経口抗糖尿病剤、及び経口治処置のための他の2型糖尿病製薬用調製物と共に、併用処置に使用してもよい。
さらに、この発明のアシル化インスリンは、一又は複数の抗肥満剤又は食欲調節剤と併用されて投与されてもよい。
一実施態様において、この発明は、この発明のアシル化インスリン、及び適切なアジュバント及び添加剤、例えば安定化、防腐又は等張化に適した一又は複数の薬剤、例えば亜鉛イオン、フェノール、クレゾール、パラベン、塩化ナトリウム、グリセロール、プロピレングリコール又はマンニトールを含有する肺用の製薬用調製物に関する。
食事制限及び/又は運動、一又は複数の上述の化合物、場合によっては一又は複数の他の活性物質と、アシル化インスリンとの任意の適切な組合せがこの発明の範囲内であると考えられると理解されるべきである。]
図面の簡単な説明

[0044] 一晩絶食させた雄ウィスターラットにおける先行技術の化合物の経口効果を示す。
一晩絶食させた雄ウィスターラットにおける本発明の化合物の経口効果を示す。
一晩絶食させた雄ウィスターラットにおける本発明の化合物の経口効果を示す。
一晩絶食させた雄ウィスターラットにおける本発明の化合物の経口効果を示す。
一晩絶食させた雄ウィスターラットにおける本発明の化合物の経口効果を示す。
一晩絶食させた雄ウィスターラットにおける本発明の化合物の経口効果を示す。
一晩絶食させた雄ウィスターラットにおける本発明の化合物の経口効果を示す。
一晩絶食させた雄ィスターラットにおける本発明の化合物の経口効果を示す。
従来技術のプロテアーゼ耐性のないインスリン(実施例183)である以外は同様であるものと比較した本発明のインスリン(実施例9)の気管内滴下注入からの、血糖低減効果と血漿インスリン濃度を示す。
従来技術のプロテアーゼ耐性のないインスリン(実施例183)である以外は同様であるものと比較した本発明のインスリン(実施例9)の気管内滴下注入からの、血糖低減効果と血漿インスリン濃度を示す。
図10及び11は、同じインスリンであるが、プロテアーゼ安定化A14E及びB25H変異のないもの(先行技術のインスリン)と比較した実施例9のインスリンの薬物動態プロファイルを示す。データは同じ実験からのものであり、図10は最初の250分のデータを示す。
図11は完全な24時間(1440分)の時間過程を示す。] 図10 図11
[0045] インスリンの安定性及び溶解性は、現在のインスリン療法にとって、根本にある重要な側面である。この発明は、安定した、アシル化インスリンアナログを提供することにより、これらの問題点に取り組むものであり、ここでアシル化より、分子の可動性が低減し、附随してフィブリル化傾向が低下し、pH降下域が制限又は変更される。
この発明のアシル化インスリンは、例えばヒトインスリン及びアシル化ヒトインスリンと比較して、相対的に高い生物学的利用能であるために、特に肺又は経口投与を意図している。さらに、アシル化インスリンは、持続性インスリン活性を有しているであろう。
上述したように、タンパク質分解に対して安定したインスリンは、ここではプロテアーゼ安定化インスリンと称される。この発明のアシル化インスリンは、ここで記載したようにアシル化されている、前記プロテアーゼ安定化インスリンである。
前記プロテアーゼ安定化インスリンは、ここでは親インスリン又はプロテアーゼ安定していないインスリンと称されるインスリン化合物から誘導される。]
[0046] 一実施態様において、親インスリンは:a)ヒトインスリン;b)B28位にあるアミノ酸残基がPro、Asp、Lys、Leu、Val又はAlaであり、B29位にあるアミノ酸残基がLys又はProであり、場合によってはB30位にあるアミノ酸残基が欠失している、ヒトインスリンのインスリンアナログ;c)des(B28-B30)ヒトインスリン、des(B27)ヒトインスリン、又はdes(B30)ヒトインスリンであるインスリンアナログ;d)B3位にあるアミノ酸残基がLysであり、B29位にあるアミノ酸残基がGlu又はAspである、ヒトインスリンのインスリンアナログ;e)A21位にあるアミノ酸残基がGlyであり、2つのアルギニン残基でC末端がさらに伸長している、ヒトインスリンのインスリンアナログ;f)B30位にあるアミノ酸残基がスレオニンメチルエステルで置換されているインスリン誘導体;及びg)des(B30)ヒトインスリンのB29位にあるリジンのNε位に、テトラデカノイル鎖が結合したインスリン誘導体からなる群から選択される。これらの群のそれぞれは特定の実施態様である。]
[0047] 他の実施態様において、親インスリンは:ヒトインスリン;desB30ヒトインスリン;AspB28ヒトインスリン;AspB28,DesB30ヒトインスリン;LysB3,GluB29ヒトインスリン;LysB28,ProB29ヒトインスリン;GlyA21,ArgB31,ArgB32ヒトインスリン;及びdesB30,ArgB31,ArgB32ヒトインスリンからなる群から選択される。]
[0048] 特に、プロテアーゼ安定化インスリンは、親インスリンに対して、A及び/又はB鎖が2又はそれ以上変異しているインスリン分子である。驚くべきことに、インスリンにおける2又はそれ以上のプロテアーゼ部位の内部又は近接近した2又はそれ以上の疎水性アミノ酸を、親水性アミノ酸で置換することにより、親インスリンに対してタンパク質分解的により安定したインスリンアナログ(すなわちプロテアーゼ安定化インスリン)が得られることが見出された。広範囲の態様において、プロテアーゼ安定化インスリンはインスリンアナログであり、ここで少なくとも2の疎水性アミノ酸は、親インスリンに対して、親水性アミノ酸で置換されており、置換が、親インスリンの2又はそれ以上のプロテアーゼ切断部位の内部又は近接して存在し、このようなインスリンアナログは、場合によっては一又は複数の付加的な変異をさらに含む。]
[0049] 他の実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、
・A12位のアミノ酸がGlu又はAspであり、及び/又はA13位のアミノ酸がHis、Asn、Glu又はAspであり、及び/又はA14位のアミノ酸がAsn、Gln、Glu、Arg、Asp、Gly又はHisであり、及び/又はA15位のアミノ酸がGlu又はAspであり;及び
・B24位のアミノ酸がHisであり、及び/又はB25位のアミノ酸がHisであり、及び/又はB26位のアミノ酸がHis、Gly、Asp又はThrであり、及び/又はB27位のアミノ酸がHis、Glu、Lys、Gly又はArgであり、及び/又はB28位のアミノ酸がHis、Gly又はAspであり;
場合によっては、一又は複数の付加的な変異をさらに含む、インスリンアナログである。]
[0050] 他の実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、B27での変異と組合せて、場合によっては他の変異と組合せて、B25H又はB25N変異を含むアナログである。
他の実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、B27での変異と組合せて、場合によっては他の変異と組合せて、B25H又はB25N変異を含むアナログである。B27位での変異は、例えばGlu又はAspとすることができる。
B25及びB27変異を双方とも有する、これらのプロテアーゼ安定化アシル化インスリンアナログは、有利な特性を有する。]
[0051] 他の実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、次の式1のA鎖アミノ酸配列:
XaaA(−2)-XaaA(−1)-XaaA0-Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-XaaA8-Ser-Ile-Cys-XaaA12-XaaA13-XaaA14-XaaA15-Leu-Glu-XaaA18-Tyr-Cys-XaaA21
式(1)(配列番号:1)
次の式2のB鎖アミノ酸配列:
XaaB(−2)-XaaB(−1)-XaaB0-XaaB1-XaaB2-XaaB3-XaaB4-His-Leu-Cys-Gly-Ser-XaaB10-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-XaaB16-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-XaaB24-XaaB25-XaaB26-XaaB27-XaaB28-XaaB29-XaaB30-XaaB31-XaaB32
式(2)(配列番号:2)
[ここで、
XaaA(−2)は存在しないか、又はGlyであり;
XaaA(−1)は存在しないか、又はProであり;
XaaA0は存在しないか、又はProであり;
XaaA8は独立して、Thr及びHisから選択され;
XaaA12は独立して、Ser、Asp及びGluから選択され;
XaaA13は独立して、Leu、Thr、Asn、Asp、Gln、His、Lys、Gly、Arg、Pro、Ser及びGluから選択され;
XaaA14は独立して、Tyr、Thr、Asn、Asp、Gln、His、Lys、Gly、Arg、Pro、Ser及びGluから選択され;
XaaA15は独立して、Gln、Asp及びGluから選択され;
XaaA18は独立して、Asn、Lys及びGlnから選択され;
XaaA21は独立して、Asn及びGlnから選択され;
XaaB(−2)は存在しないか、又はGlyであり;
XaaB(−1)は存在しないか、又はProであり;
XaaB0は存在しないか、又はProであり;
XaaB1は存在しないか、又は独立してPhe及びGluから選択され;
XaaB2は存在しないか、又はValであり;
XaaB3は存在しないか、又は独立してAsn及びGlnから選択され;
XaaB4は独立して、Gln及びGluから選択され;
XaaB10は独立して、His、Asp、Pro及びGluから選択され;
XaaB16は独立して、Tyr、Asp、Gln、His、Arg、及びGluから選択され;
XaaB24は独立して、Phe及びHisから選択され;
XaaB25は独立して、Asn、Phe及びHisから選択され;
XaaB26は存在しないか、又は独立してTyr、His、Thr、Gly及びAspから選択され;
XaaB27は存在しないか、又は独立してThr、Asn、Asp、Gln、His、Lys、Gly、Arg、Pro、Ser及びGluから選択され;
XaaB28は存在しないか、又は独立してPro、His、Gly及びAspから選択され;
XaaB29は存在しないか、又は独立してLys、Arg及びGlnから選択され;好ましくはXaaB29は存在しないか、又は独立してLys及びGlnから選択され;
XaaB30は存在しないか、又はThrであり;
XaaB31は存在しないか、又はLeuであり;
XaaB32は存在しないか、又はGluであり;
場合によっては、C末端はアミドとして誘導体化されていてもよく;
ここで、A鎖アミノ酸配列及びB鎖アミノ酸配列は、A鎖の7位にあるシステインとB鎖の7位にあるシステインとの間、及びA鎖の20位にあるシステインとB鎖の19位にあるシステインとの間でジスルフィド架橋により結合しており、A鎖の6及び11位にあるシステインはジスルフィド架橋により結合している]
を含むインスリンアナログである。]
[0052] 他の実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、次の式3のA鎖アミノ酸配列:
Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-XaaA8-Ser-Ile-Cys-XaaA12-XaaA13-XaaA14-XaaA15-Leu-Glu-XaaA18-Tyr-Cys-XaaA21
式(3)(配列番号:3)
及び次の式4のB鎖アミノ酸配列:
XaaB1-Val-XaaB3-XaaB4-His-Leu-Cys-Gly-Ser-XaaB10-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-XaaB16-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-XaaB24-His-XaaB26-XaaB27-XaaB28-XaaB29-XaaB30
式(4)(配列番号:4)
[ここで、
XaaA8は独立して、Thr及びHisから選択され;
XaaA12は独立して、Ser、Asp及びGluから選択され;
XaaA13は独立して、Leu、Thr、Asn、Asp、Gln、His、Lys、Gly、Arg、Pro、Ser及びGluから選択され;
XaaA14は独立して、Thr、Asn、Asp、Gln、His、Lys、Gly、Arg、Pro、Ser及びGluから選択され;
XaaA15は独立して、Gln、Asp及びGluから選択され;
XaaA18は独立して、Asn、Lys及びGlnから選択され;
XaaA21は独立して、Asn、及びGlnから選択され;
XaaB1は独立して、Phe及びGluから選択され;
XaaB3は独立して、Asn及びGlnから選択され;
XaaB4は独立して、Gln及びGluから選択され;
XaaB10は独立して、His、Asp、Pro及びGluから選択され;
XaaB16は独立して、Tyr、Asp、Gln、His、Arg、及びGluから選択され;
XaaB24は独立して、Phe及びHisから選択され;
XaaB26は存在しないか、又は独立してTyr、His、Thr、Gly及びAspから選択され;
XaaB27は存在しないか、又は独立してThr、Asn、Asp、Gln、His、Lys、Gly、Arg、Pro、Ser及びGluから選択され;
XaaB28は存在しないか、又は独立してPro、His、Gly及びAspから選択され;
XaaB29は存在しないか、又は独立してLys、Arg及びGlnから選択され、XaaB29は存在しないか、又は独立してLys及びGlnから選択され;
XaaB30は存在しないか又はThrであり;
場合によっては、C末端はアミドとして誘導体化されていてもよく;
ここで、A鎖アミノ酸配列及びB鎖アミノ酸配列は、A鎖の7位にあるシステインとB鎖の7位にあるシステインとの間、及びA鎖の20位にあるシステインとB鎖の19位にあるシステインとの間でジスルフィド架橋により結合しており、A鎖の6及び11位にあるシステインはジスルフィド架橋により結合している]
を含むインスリンアナログである。]
[0053] 他の実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンはインスリン誘導体であり、ここで、
XaaA8は独立して、Thr及びHisから選択され;
XaaA12は独立して、Ser及びGluから選択され;
XaaA13は独立して、Leu、Thr、Asn、Asp、Gln、His、Lys、Gly、Arg、Pro、Ser及びGluから選択され;
XaaA14は独立して、Asp、His及びGluから選択され;
XaaA15は独立して、Gln及びGluから選択され;
XaaA18は独立して、Asn、Lys及びGlnから選択され;
XaaA21は独立して、Asn、及びGlnから選択され;
XaaB1は独立して、Phe及びGluから選択され;
XaaB3は独立して、Asn及びGlnから選択され;
XaaB4は独立して、Gln及びGluから選択され;
XaaB10は独立して、His、Asp、Pro及びGluから選択され;
XaaB16は独立して、Tyr、Asp、Gln、His、Arg、及びGluから選択され;
XaaB24は独立して、Phe及びHisから選択され;
XaaB25は独立して、Phe、Asn、及びHisから選択され;
XaaB26は独立して、Tyr、Thr、Gly及びAspから選択され;
XaaB27は独立して、Thr、Asn、Asp、Gln、His、Lys、Gly、Arg、及びGluから選択され;
XaaB28は独立して、Pro、Gly及びAspから選択され;
XaaB29は独立して、Lys及びGlnから選択され;
XaaB30は存在しないか又はThrであり;
場合によっては、C末端はアミドとして誘導体化されていてもよく;
ここで、A鎖アミノ酸配列及びB鎖アミノ酸配列は、A鎖の7位にあるシステインとB鎖の7位にあるシステインとの間、及びA鎖の20位にあるシステインとB鎖の19位にあるシステインとの間でジスルフィド架橋により結合しており、A鎖の6及び11位にあるシステインはジスルフィド架橋により結合している。]
[0054] プロテアーゼ安定化インスリンの他の実施態様を以下に記載する。
「プロテアーゼ」又は「プロテアーゼ酵素」は、タンパク質及びペプチドを分解し、ヒトの体の種々の組織、胃(ペプシン)、腸内腔(キモトリプシン、トリプシン、エラスターゼ、カルボキシペプチダーゼ等)、又はGI管の粘膜表面(アミノペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ、エンテロペプチダーゼ、ジペプチジルペプチダーゼ、エンドペプチダーゼ等)、肝臓(インスリン分解酵素、カテプシンD等)、及び他の組織に見出される消化酵素である。]
[0055] ここでタンパク質分解的に安定したインスリンアナログ(プロテアーゼ安定化インスリンとも称される)とは、一又は複数のプロテアーゼで、ヒトインスリンよりもゆっくりと分解するインスリンアナログとして理解される。一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、一又は複数のプロテアーゼで、親インスリンよりもゆっくりと分解する。さらなる実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは:ペプシン(例えば、イソ型のペプシンA、ペプシンB、ペプシンC及び/又はペプシンF)、キモトリプシン(例えば、イソ型のキモトリプシンA、キモトリプシンB及び/又はキモトリプシンC)、トリプシン、インスリン分解酵素(IDE)、エラスターゼ(例えば、イソ型の膵エラスターゼI及び/又はII)、カルボキシペプチダーゼ(例えば、イソ型のカルボキシペプチダーゼA、カルボキシペプチダーゼA2、及び/又はカルボキシペプチダーゼB)、アミノペプチダーゼ、カテプシンD、及びラット、ブタ又はヒトから誘導される腸抽出物に存在する他の酵素からなる群から選択される一又は複数の酵素による分解に対して安定している。]
[0056] 一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは:キモトリプシン、トリプシン、インスリン分解酵素(IDE)、エラスターゼ、カルボキシペプチダーゼ、アミノペプチダーゼ、及びカテプシンDからなる群から選択される一又は複数の酵素による分解に対して安定している。さらなる実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは:キモトリプシン、カルボキシペプチダーゼ及びIDEからなる群から選択される一又は複数の酵素による分解に対して安定している。さらなる実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは:キモトリプシン及びカルボキシペプチダーゼから選択される一又は複数の酵素による分解に対して安定している。]
[0057] T1/2は、キモトリプシン、ペプシン及び/又はカルボキシペプチダーゼA等のプロテアーゼ酵素に対する、プロテアーゼ安定化インスリンのタンパク質分解安定性を測定する場合に、実施例に記載するように測定されてよい。本発明の一実施態様において、T1/2はヒトインスリンに対して増加している。さらなる実施態様において、T1/2は親インスリンに対して増加している。さらなる実施態様において、T1/2は親インスリンの少なくとも2倍に増加している。さらなる実施態様において、T1/2は親インスリンの少なくとも3倍に増加している。さらなる実施態様において、T1/2は親インスリンの少なくとも4倍に増加している。さらなる実施態様において、T1/2は親インスリンの少なくとも5倍に増加している。さらなる実施態様において、T1/2は親インスリンの少なくとも10倍に増加している。]
[0058] タンパク質分解安定性を測定するための他の方法は、比較体、例えばヒトインスリンに対する相対的安定性を測定することである。相対的安定性はT1/2/T1/2(比較体)として定義され、ここでT1/2及びT1/2(比較体)は、分解アッセイにおける、アナログ及び比較体それぞれの半減期である。実施例の部分においては、ラットの十二指腸から抽出された酵素混合物に対する、本発明の選択されたインスリンの相対的安定性が付与されている(ヒトインスリン、並びにアシル化していないプロテアーゼ耐性インスリンに対して)。]
[0059] プロテアーゼ切断部位(ここでは、プロテアーゼ部位とも記載する)は、プロテアーゼにより認識されるアミノ酸残基、及び/又はそのペプチド結合がプロテアーゼにより切断されるアミノ酸残基として理解される。プロテアーゼ切断部位は、HPLC、MS又はLC-MS分析により切断「ホットスポット」を決定する、及び/又はプロテアーゼ切断部位を決定するための、プロテアーゼ酵素の酵素特異性に基づいた予測により、決定されてよい。当業者であれば、例えば、Handbook of Proteolytical Enzymes, 第2版, Barrett, A.J., Rawlings, N.D., Woesner, J.F編, Elsevier Academic Press 2004に記載されているように、酵素特異性に基いた、プロテアーゼ切断部位の決定の方法を知っているであろう。例えばキモトリプシンは、芳香族残基(Trp、Tyr、Phe又はLeu)にProが続かないように、ペプチド結合のC末端を切断すると予測されている。同様に、トリプシンは、塩基性残基Lys又はArgにProが続かないように、ペプチド結合のC末端を切断すると予想されており、エラスターゼは、Ala、Val、Gly又はSerに対し、残基C末端を切断すると予想されており、カルボキシペプチダーゼAは、Arg、Lys又はProを除く、任意のC末端アミノ酸を除去するであろう。インスリン分解酵素(IDE)は、ヒトインスリンのB9−10、B10−11、B13−14、B14−15、B24−25、B25−26、A13−14及びA14−15の後続位を決断すると予想されている。]
[0060] プロテアーゼ切断部位の「内部又は近接近した」アミノ酸置換なる用語は、プロテアーゼ切断部位が決定された親インスリンの位置の内部又は近接近したアミノ酸の置換を示すために、ここで使用される。一実施態様において、インスリンにおける2又はそれ以上のプロテアーゼ部位の内部又は近接近した2又はそれ以上の疎水性アミノ酸が置換されており、ここで、該疎水性アミノ酸は親水性アミノ酸で置換されている。さらなる実施態様において、インスリンにおける2又はそれ以上のプロテアーゼ部位の内部の2又はそれ以上の疎水性アミノ酸は、親水性アミノ酸で置換されている。さらなる実施態様において、インスリンにおける2又はそれ以上のプロテアーゼ部位の隣に位置する、2又はそれ以上の疎水性アミノ酸は、親水性アミノ酸で置換されている。さらなる実施態様において、インスリンにおける2又はそれ以上のプロテアーゼ部位から2つのアミノ酸分離れて位置する2又はそれ以上の疎水性アミノ酸は、親水性アミノ酸で置換されている。さらなる実施態様において、インスリンにおける2又はそれ以上のプロテアーゼ部位から3つのアミノ酸分離れて位置する2又はそれ以上の疎水性アミノ酸は、親水性アミノ酸で置換されている。さらなる実施態様において、インスリンにおける2又はそれ以上のプロテアーゼ部位から4つのアミノ酸分離れて位置する2又はそれ以上の疎水性アミノ酸は、親水性アミノ酸で置換されている。さらなる実施態様において、インスリンにおける2又はそれ以上のプロテアーゼ部位の内部又はこれから1、2又は3つのアミノ酸分離れて位置する2又はそれ以上の疎水性アミノ酸は、親水性アミノ酸で置換されている。さらなる実施態様において、インスリンにおける2又はそれ以上のプロテアーゼ部位の内部又はこれから1又は2つのアミノ酸分離れて位置する2又はそれ以上の疎水性アミノ酸は、親水性アミノ酸で置換されている。さらなる実施態様において、インスリンにおける2又はそれ以上のプロテアーゼ部位の内部又は隣に位置する2又はそれ以上の疎水性アミノ酸は、親水性アミノ酸で置換されている。]
[0061] プロテアーゼ安定化インスリンは、親インスリンの正味荷電とは異なる正味荷電を有していてもよい。一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンの正味荷電は、親インスリンの正味荷電よりもさらに正である。一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンの正味荷電は、親インスリンの正味荷電よりもさらに負である。一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンの平均の正の正味荷電は、水溶液で測定して0.5〜5である。一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンの平均の正の正味荷電は1〜5である。一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンの平均の正の正味荷電は1〜4である。一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンの平均の正の正味荷電は1〜3である。一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンの平均の正の正味荷電は2〜3である。一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンの平均の負の正味荷電は、水溶液で測定して−0.5〜−5である。一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンの平均の負の正味荷電は−1〜−5である。一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンの平均の負の正味荷電は−1〜−4である。一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンの平均の負の正味荷電は−1〜−3である。一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンの平均の負の正味荷電は−2〜−3である。]
[0062] 一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、ヒトインスリンよりも増加した溶解度を有する。さらなる実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、pH3-9で、ヒトインスリンよりも増加した溶解度を有する。さらなる実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、pH4-8.5で、ヒトインスリンよりも増加した溶解度を有する。さらなる実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、pH4-8で、ヒトインスリンよりも増加した溶解度を有する。さらなる実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、pH4.5−8で、ヒトインスリンよりも増加した溶解度を有する。さらなる実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、pH5−8で、ヒトインスリンよりも増加した溶解度を有する。さらなる実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、pH5.5−8で、ヒトインスリンよりも増加した溶解度を有する。さらなる実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、pH6−8で、ヒトインスリンよりも増加した溶解度を有する。
一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、pH2−4で、ヒトインスリンよりも増加した溶解度を有する。]
[0063] 一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、親インスリンよりも増加した溶解度を有する。さらなる実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、pH3−9で、親インスリンよりも増加した溶解度を有する。さらなる実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、pH4−8.5で、親インスリンよりも増加した溶解度を有する。さらなる実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、pH4−8で、親インスリンよりも増加した溶解度を有する。さらなる実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、pH4.5−8で、親インスリンよりも増加した溶解度を有する。さらなる実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、pH5−8で、親インスリンよりも増加した溶解度を有する。さらなる実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、pH5.5−8で、親インスリンよりも増加した溶解度を有する。さらなる実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、pH6−8で、親インスリンよりも増加した溶解度を有する。
一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、pH2−4で、親インスリンよりも増加した溶解度を有する。]
[0064] 「付与されたpHで増加した溶解度」とは、親インスリンと比較して、高濃度のプロテアーゼ安定化インスリンが、溶液のpHで水又はバッファー溶液に溶解していることを意味する。溶液に含有されるインスリンが溶解しているかどうかを測定する方法は、当該技術で公知である。
一実施態様においては、溶液を30000gで20分、遠心分離にかけ、ついで上清のインスリン濃度をRP-HPLCにより測定してもよい。この濃度が、組成物を作製するときに通常使用されるインスリン濃度に等しいか、実験誤差の範囲内であるならば、インスリンは本発明の組成物に十分溶解している。他の実施態様において、本発明の組成物におけるインスリンの溶解度は、簡単には、組成物を収容する容器を、眼で観察することにより測定することができる。溶液が、目で見て透明であり、粒子状物質が懸濁していないか、又は容器の側面/底に沈殿していないならば、インスリンは溶解している。]
[0065] プロテアーゼ安定化インスリンは、測定時に比較して、親インスリンよりも増加した見かけ作用強度及び/又は生物学的利用能を有している。
インスリンのインビトロ作用強度を測定するための標準的なアッセイは、当業者に公知であり、とりわけ(1)インスリンの相対的作用強度が、ラットの肝臓細胞膜分画等、細胞膜に存在するインスリンレセプターに特異的に結合する125I-インスリンの50%が置き換えられるのに必要なインスリンアナログに対するインスリンの比率として定義される、インスリンラジオレセプターアッセイ;(2)インスリンの相対的作用強度が、有機抽出可能物(例えば脂質)への[3-3H]グルコースの最大転換率の50%に達するのに必要なインスリンアナログに対するインスリンの比率として定義される、ラットの脂肪細胞などを用いて実施される、脂質生成アッセイ;(3)インスリンアナログの相対的作用強度が、グルコース-1-[14C]の[14CO2]への最大転換率の50%に達するためのインスリンアナログに対するインスリンの比率として定義される、単離された脂肪細胞におけるグルコース酸化アッセイ;(4)特定の抗インスリン抗体への結合において、インスリン又はインスリンアナログが125I-インスリンと競合することにより有効性を測定する、インスリンアナログの免疫原性を測定可能なインスリンラジオイムノアッセイ;及び(5)特定のインスリン抗体を有するELISAアッセイ等、動物の血漿サンプルにおける、抗体へのインスリン又はインスリンアナログの結合性を測定する他のアッセイが含まれる。]
[0066] 増加した見かけインビトロ作用強度は、同様の用量で付与される、プロテアーゼ安定した変異を有さない同様のインスリンと、当該問題のインスリンの、時間プロファイルに対する血糖を比較することにより、推定/可視化することができる。本発明のインスリンは比較体に対して、増加した血糖低下効果を有するであろう。]
[0067] インスリン生物学的利用能を測定するための標準的なアッセイは、当業者に公知であり、とりわけ、同種の肺又は経口及び静脈内(i.v.)に投与された、当該問題のインスリンの濃度についての、曲線下の相対的面積(AUC)の測定が含まれる。血液(血漿)サンプルにおけるインスリン濃度の定量は、例えば抗体アッセイ(ELISA)又は質量分析を使用して実施することができる。肺投与はいくつかの手段より実施することができる。例えば、インスリンは、ラットには点滴、又はブタには乾燥パウダーの吹送により投与することができる。]
[0068] プロテアーゼ安定化インスリンは、場合によっては、親水性アミノ酸で、一又は複数の疎水性アミノ酸をさらに置換してもよい、さらなるプロテアーゼ部位について分析されてもよい。プロテアーゼ安定化インスリンは、親インスリン、第1の修飾されたインスリンと比較して、プロテアーゼ部位において少なくとも2の親水性酸を有し、第1の修飾されたインスリンの新規のプロテアーゼ部位に少なくとも一のアミノ酸置換をさらに有するインスリンアナログであってよく、ここで少なくとも一の疎水性アミノ酸は少なくとも一の親水性アミノ酸で置換されている。]
[0069] 便宜上、以下、丸括弧中の通常の3文字コード及び1文字コードを有するコード可能な天然のアミノ酸の名称である:グリシン(Gly及びG)、プロリン(Pro及びP)、アラニン(Ala及びA)、バリン(Val及びV)、ロイシン(Leu及びL)、イソロイシン(Ile及びI)、メチオニン(Met及びM)、システイン(Cys及びC)、フェニルアラニン(Phe及びF)、チロシン(Tyr及びY)、トリプトファン(Trp及びW)、ヒスチジン(His及びH)、リジン(Lys及びK)、アルギニン(Arg及びR)、グルタミン(Gln及びQ)、アスパラギン(Asn及びN)、グルタミン酸(Glu及びE)、アスパラギン酸(Asp及びD)、セリン(Ser及びS)及びスレオニン(Thr及びT)。もし、タイピングミスのために、通常使用されているコードから逸脱しているならば、通常使用されるコードを適用する。この発明のインスリンに存在するアミノ酸は、好ましくは核酸によりコード可能なアミノ酸である。一実施態様において、インスリン又はインスリンアナログは、Gly、Glu、Asp、His、Gln、Asn、Ser、Thr、Lys、Arg及び/又はProで置換されており、及び/又はGly、Glu、Asp、His、Gln、Asn、Ser、Thr、Lys、Arg及び/又はProが、インスリン又はインスリンアナログに付加されている。一実施態様において、インスリン又はインスリンアナログは、Glu、Asp、His、Gln、Asn、Lys及び/又はArgで置換されており、及び/又はGlu、Asp、His、Gln、Asn、Lys及び/又はArgが、インスリン又はインスリンアナログに付加されている。]
[0070] 一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、次の化合物:A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A14H,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B16E,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B28D,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B27E,desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B25H,B27E,desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B16E,B25H,B27E,desB30ヒトインスリン;A8H,A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A8H,A14E,B25H,B27E,desB30ヒトインスリン;A8H,A14E,B1E,B25H,desB30ヒトインスリン;A8H,A14E,B1E,B25H,B27E,desB30ヒトインスリン;A8H,A14E,B1E,B16E,B25H,B27E,desB30ヒトインスリン;A8H,A14E,B16E,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B26D,desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B27E,desB30ヒトインスリン;A14E,B27E,desB30ヒトインスリン;A14E,B28D,desB30ヒトインスリン;A14E,B28E,desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B28E,desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B27E,B28E,desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B25H,B28E,desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B25H,B27E,B28E,desB30ヒトインスリン;A14D,B25H,desB30ヒトインスリン;B25N,B27E,desB30ヒトインスリン;A8H,B25N,B27E,desB30ヒトインスリン;A14E,B27E,B28E,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B28E,desB30ヒトインスリン;B25H,B27E,desB30ヒトインスリン;B1E,B25H,B27E,desb30ヒトインスリン;A8H,B1E,B25H,B27E,desB30ヒトインスリン;A8H,B25H,B27E,desB30ヒトインスリン;B25N,B27D,desB30ヒトインスリン;A8H,B25N,B27D,desB30ヒトインスリン;B25H,B27D,desB309ヒトインスリン;A8H,B25H,B27D,desB30ヒトインスリン;A(−1
)P,A(0)P,A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B(−1)P,B(0)P,B25H,desB30ヒトインスリン;A(−1)P,A(0)P,A14E,B(−1)P,B(0)P,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B30T,B31L,B32Eヒトインスリン;A14E,B25Hヒトインスリン;A14E,B16H,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B10P,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B10E,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B4E,B25H,desB30ヒトインスリン;A14H,B16H,B25H,desB30ヒトインスリン;A14H,B10E,B25H,desB30ヒトインスリン;A13H,A14E,B10E,B25H,desB30ヒトインスリン;A13H,A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,A18Q,B3Q,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B24H,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B26G,B27G,B28G,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B26G,B27G,B28G,B29R,desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,B26G,B27G,B28G,desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,B26G,B27G,B28G,B29R,desB30ヒトインスリン;A14E,A18Q,A21Q,B3Q,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,A18Q,A21Q,B3Q,B25H,B27E,desB30ヒトインスリン;A14E,A18Q,B3Q,B25H,desB30ヒトインスリン;A13H,A14E,B1E,B25H,desB30ヒトインスリン;A13N,A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A13N,A14E,B1E,B25H,desB30ヒトインスリン;A(−2)G,A(−1)P,A(0)P,A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B(−2)G,B(−1)P,B(0)P,B25H,desB30ヒトインスリン;A(−2)G,A(−1)P,A(0)P,A14E,B(−2)G,B(−1)P,B(0)P,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B27R,B28D,B29K,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B27R,B28D,B29K,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B26T,B27R,B28D,B29K,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B27R,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B27H,desB30ヒトインスリン;A14E,A18Q,B3Q,B25H,desB30ヒトインスリン;A13E,A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A12E,A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A15E,A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A13E,B25H,desB30ヒトインスリン;A12E,B25H,desB30ヒトインスリン;A15E,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,desB27,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B26D,B27E,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B27R,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B27N,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B27D,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B27Q,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B27E,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B27G,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B27H,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B27K,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B27P,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B27S,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B27T,desB30ヒトインスリン;A13R,A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A13N,A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A13D,A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A13Q,A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A13E,A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A13G,A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A13H,A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A13K,A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A13P,A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A13S,A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A13T,A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B16R,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B16D,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B16Q,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B16E,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B16H,B25H,desB30ヒトインスリン;A14R,B25H,desB30ヒトインスリン;A14N,B25H,desB30ヒトインスリン;A14D,B25H,desB30ヒトインスリン;A14Q,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A14G,B25H,desB30ヒトインスリン;A14H,B25H,desB30ヒトインスリン;A8H,B10D,B25Hヒトインスリン;及びA8H,A14E,B10E,B25H,desB30ヒトインスリンからなる群から選択され;この実施態様では、場合によってはA14E,B25H,B29R,desB30ヒトインスリン;B25H,desB30ヒトインスリン;及びB25N,desB30ヒトインスリンが含まれ得る。]
[0071] 好ましい実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、次の化合物:A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B16H,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B16E,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29R,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B26G,B27G,B28G,desB30ヒトインスリン;B25H,desB30ヒトインスリン、及びA14E,B25H,desB27,desB30ヒトインスリンからなる群から選択される。
好ましい実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、上述した任意の群から選択され、desB27変異をさらに有する。]
[0072] 好ましい実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、次の化合物:A14E,B25H,desB27,desB30ヒトインスリン;A14E,B16H,B25H,desB27,desB30ヒトインスリン;A14E,B16E,B25H,desB27,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,desB27,B29R,desB30ヒトインスリン、及びB25H,desB27,desB30ヒトインスリンからなる群から選択される。
一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、上述した任意の群から選択され、化学的安定性を改善するためにA21及び/又はB3位に次の変異:A21G,desA21,B3Q,又はB3Gをさらに含む。]
[0073] 好ましい実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、次のプロテアーゼ安定化インスリン:A14E,A21G,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B16H,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B16E,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,desB27,desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,desB27,desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,B26G,B27G,B28G,desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,B26G,B27G,B28G,B29R,desB30ヒトインスリン;A21G,B25H,desB30ヒトインスリン及びA21G,B25N,desB30ヒトインスリンから選択され、好ましくは次のプロテアーゼ安定化インスリン:A14E,A21G,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B16H,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B16E,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,desB27,desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,desB27,desB30ヒトインスリン;A21G,B25H,desB30ヒトインスリン、及び A21G,B25N,desB30ヒトインスリンから選択される。]
[0074] 好ましい実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、B29位において、B29Kのイプシロン窒素位置でアシル化されている。
好ましい実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、A1位において、A1のアルファ窒素位置でアシル化されている。
好ましい実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンは、A1位において、A1のアルファ窒素位置でアシル化されており、プロテアーゼ安定化インスリンはB29R変異を含む。]
[0075] プロテアーゼ安定化インスリンは、例えば米国特許第6,500,645号に開示されたようなよく知られた技術によって適当な宿主細胞中で当該インスリンをコードするDNA配列を発現させることによって生成される。プロテアーゼ安定化インスリンは、直接又はB鎖にN末端伸長を有する前駆体分子として発現される。このN末端伸長は直接発現される産物の収率を増大させる機能を有している場合があり、15アミノ酸残基長まででありうる。N末端伸長は培養ブロスからの単離後にインビトロで切断するためであり、従ってB1の隣に切断部位を有している。この発明に適したタイプのN末端伸長は米国特許第5,395,922号及び欧州特許出願公開第765,395A号に開示されている。]
[0076] プロテアーゼ安定化インスリンをコードするポリヌクレオチド配列は、確立された標準的な方法、例えばBeaucage等 (1981) Tetrahedron Letters 22:1859-1869に記載されているホスホアミダイト(phosphoamidite)法、又はMatthes等 (1984)EMBO Journal 3:801-805に記載されている方法によって、合成的に調製することができる。ホスホアミダイト法によれば、オリゴヌクレオチドは、例えば自動DNA合成器において合成され、精製され、二本鎖にされ、ライゲーションされて、合成DNAコンストラクトが形成される。DNAコンストラクトを調製する現在の好ましい方法はポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)による。]
[0077] ポリヌクレオチド配列は、混合ゲノム、cDNA、及び合成由来であってもよい。例えば、リーダーペプチドをコードするゲノム又はcDNA配列を、A鎖及びB鎖をコードするゲノム又はcDNA配列に結合させた後、よく知られた手順に従って相同組換えのために所望のアミノ酸配列をコードする合成オリゴヌクレオチドを挿入し、又は好ましくは適当なオリゴヌクレオチドを使用するPCRによって所望の配列を生産することによって、所定部位でDNA配列を修飾してもよい。]
[0078] 組換え法は、典型的には、選択された微生物又は宿主細胞中で複製可能であり、プロテアーゼ安定化インスリンをコードするポリヌクレオチド配列を担持するベクターを使用してなされる。組換えベクターは、自己複製ベクター、すなわち染色体外実体として存在するベクター、染色体複製とは独立した複製、例えばプラスミド、染色体外エレメント、ミニ染色体、又は人工染色体でありうる。ベクターは自己複製を確実にする任意の手段を含みうる。あるいは、ベクターは、宿主細胞に導入されたときに、ゲノムに組み込まれ、それが組み込まれた染色体と共に複製されるものでありうる。さらに、トランスポゾン、又は宿主細胞のゲノムに導入されるために、全DNAを含有する単一のベクター又はプラスミド、又は2つ又はそれ以上のベクター又はプラスミドが使用されてもよい。ベクターは直鎖又は閉環状プラスミドであってよく、宿主細胞のゲノムへのベクターの安定した組込、又はゲノムとは独立した細胞におけるベクターの自己複製を可能にするエレメント(類)を、好ましくは含有する。
組換え発現ベクターは酵母中で複製可能である。ベクターを酵母中で複製させることができる配列の例は酵母プラスミド2μm複製遺伝子REP1-3及び複製起点である。]
[0079] ベクターは、形質転換細胞の選択を容易にする一又は複数の選択可能マーカーを含みうる。選択可能マーカーは、その産物が殺生物剤又はウイルス耐性、重金属、原栄養体、栄養要求体等に対する耐性を提供する遺伝子である。細菌性選択可能マーカーの例は、Bacillus subtilis又は Bacillus licheniformis由来のdal遺伝子、あるいはアンピシリン、カナマイシン、クロラムフェニコール又はテトラサイクリン耐性等の抗生物質耐性を付与するマーカーである。糸状菌宿主細胞における使用に適切なマーカーには、amdS(アセタミダーゼ)、argB(オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ)、pyrG(オロチジン-5'-ホスファートデカルボキシラーゼ)及びtrpC(アントラニル酸シンターゼ)が含まれる。酵母宿主細胞のための適切なマーカーは、ADE2、HIS3、LEU2、LYS2、MET3、TRP1、及びURA3である。酵母によく適した選択可能マーカーは分裂酵母TPI遺伝子(Russell (1985) Gene 40:125-130)である。]
[0080] ベクター中において、ポリヌクレオチド配列は適切なプロモーター配列に作用可能に結合している。プロモーターは、変異、切断、及びハイブリッドプロモーターを含む選択宿主細胞中で転写活性を示す任意の核酸配列であり得、宿主細胞に相同か又は異種性である細胞外又は細胞内ポリペプチドをコードする遺伝子から得ることができる。
細菌宿主細胞における転写を指向するのに適切なプロモーターの例は、大腸菌lacオペロン、ストレプトマイセス・セリカラーアガラーゼ(agarase)遺伝子(dagA)、枯草菌レバンスクラーゼ(levansucrase)遺伝子(sacB)、バチルス・リケニホルミスアルファ-アミラーゼ遺伝子(amyL)、バチルス・ステアロサーモフィルスマルトゲンアミラーゼ遺伝子(amyM)、バチルス・アミロリケファシエンスアルファ-アミラーゼ遺伝子(amyQ)、及びバチルス・リケニホルミスペニシリナーゼ遺伝子(penP)から得られるプロモーターである。糸状菌宿主細胞における転写を指向するのに適切なプロモーターの例は、コウジカビTAKAアミラーゼ、リゾムコール・ミエヘイ(miehei)アスパラギン酸プロテイナーゼ、クロコウジカビ中性アルファ-アミラーゼ、及びクロコウジカビ酸安定性アルファ-アミラーゼの遺伝子から得られるプロモーターである。酵母宿主では、有用なプロモーターは、出芽酵母Ma1、TPI、ADH又はPGKプロモーターである。
プロテアーゼ安定化インスリンをコードするポリヌクレオチド配列は、典型的には適切なターミネーターに作用可能に連結しているであろう。酵母において、適切なターミネーターはTPIターミネーター(Alber等 (1982) J. Mol. Appl. Genet. 1:419-434)である。]
[0081] プロテアーゼ安定化インスリンをコードするポリヌクレオチド配列、プロモーター及びターミネーターをそれぞれライゲーションし、選択宿主での複製に必要な情報を含む適切なベクターにそれらを挿入するのに使用される手順は、当業者によく知られている。ベクターは、まずこの発明のインスリンをコードする全DNA配列を含有するDNAコンストラクトを調製し、続いて適切な発現ベクターにこのフラグメントを挿入するか、又は個々のエレメント(例えば、シグナル、プロ-ペプチド、連結ペプチド、A及びB鎖)についての遺伝的情報を含むDNAフラグメントを挿入し、続いてライゲーションすることにより構築されると理解されるであろう。]
[0082] プロテアーゼ安定化インスリンをコードするポリヌクレオチド配列を含むベクターを、ベクターが染色体組み込み体として又は自己複製染色体外ベクターとして維持されるように、宿主細胞に導入する。「宿主細胞」なる用語は、複製中に生じる変異のために、親細胞と同一ではない親細胞の任意の子孫を包含する。宿主細胞は、単細胞生物、例えば原核生物、又は非単細胞生物、例えば真核生物であってよい。有用な単細胞は細菌細胞、例えば限定されるものではないが、バチルス細胞、ストレプトマイセス細胞を含むグラム陽性菌、又はグラム陰性菌、例えば大腸菌及びシュードモナス属である。真核細胞は、哺乳動物、昆虫、植物、又は真菌細胞であってよい。一実施態様において、宿主細胞は酵母細胞である。酵母生物は、培養で、本発明の単鎖インスリンを多量に生産する任意の適切な酵母生物でありうる。適切な酵母生物の例は、酵母種出芽酵母、サッカロマイセス・クルイベリ(kluyveri)、分裂酵母、サッカロマイセス・ウバルム(uvarum)、クルイベロマイセス・ラクチス、ハンゼヌラ・ポリモルファ、ピキア・パストリス、ピキア・メタノリカ、ピキア・クルイベリ、ヤロウイア・リポリティカ(lipolytica)、カンジダ種、トルラ酵母、カンジダ・カカオイ(cacaoi)、ゲオトリクム種、及びゲオトリクム・フェルメンタンス(fermentans)から選択される株である。]
[0083] 酵母細胞の形質転換は、例えば原形質体形成に続く形質転換によりそれ自体知られている方式でなされうる。細胞を培養するのに使用される培地は酵母生物を増殖させるのに適した任意の従来からの培地であってよい。分泌されるインスリンは、その有意な割合が正しくプロセシングされた形態で培地中に存在するが、遠心分離、濾過による培地からの酵母細胞の分離、又はイオン交換マトリックス又は逆相吸収マトリックスによるインスリン前駆体の捕捉、例えば硫酸アンモニウムのような塩による上清又は濾液のタンパク質性成分の沈殿と、続く例えばイオン交換クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィー等のような様々なクロマトグラフィー法による精製を含む、従来からの手順により培地から回収されうる。]
[0084] 好ましくは、この発明のアシル化インスリンは、プロテアーゼ安定化インスリン分子のリジンアミノ酸残基に結合した唯一のアシル化基を有し、一置換されている。
一実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンに結合したアシル部分は、次の一般式:
Acy-AA1n-AA2m-AA3p- (I)
[上式中、nは0又は1〜3の範囲の整数であり;mは0又は1〜10の範囲の整数であり;pは0又は1〜10の範囲の整数であり;Acyは約8〜約24の炭素原子を有する脂肪酸又は脂肪二酸であり;AA1は中性の直鎖状又は環状のアミノ酸残基であり;AA2は酸性アミノ酸残基であり;AA3は中性のアルキレングリコール含有アミノ酸残基であり;式中にAA1、AA2及びAA3が現れる順序は、独立して交換可能であり;AA2は式において数回存在可能であり(例えば、Acy-AA2-AA32-AA2-);AA2は式において、独立して(異なって)数回存在可能であり(例えば、Acy-AA2-AA32-AA2-);AA1、AA2及び/又はAA3の結合は、Acy、AA1、AA2及びAA3のそれぞれから水素原子又はヒドロキシル基(水)を除去することにより形式的に得ることができるアミド(ペプチド)結合であり;プロテアーゼ安定化インスリンへの結合が、式(I)のアシル部分にあるAA1、AA2、又はAA3残基から、又は式(I)の部分に存在するAA2残基の側鎖(類)の一つからのものとすることができる]
を有する。]
[0085] 他の実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンに結合するアシル部分は、一般式Acy-AA1n-AA2m-AA3p-(I)を有するものであり、ここでAA1はGly、D-又はL-Ala、βAla、4-アミノ酪酸、5-アミノ吉草酸、6-アミノヘキサン酸、D-又はL-Glu-α-アミド、D-又はL-Glu-γ-アミド、D-又はL-Asp-α-アミド、D-又はL-Asp-β-アミド、又は式:

の一つの基から選択され、ここで水素原子及び/又はヒドロキシル基は除去されており、qは0、1、2、3又は4であり、この実施態様において、AA1は7-アミノヘプタン酸又は8-アミノオクタン酸であってよい。]
[0086] 他の実施態様において、プロテアーゼ安定化インスリンに結合するアシル部分は、一般式Acy-AA1n-AA2m-AA3p-(I)を有するものであり、ここでAA1は上述にて定めたものであり、AA2は、L-又はD-Glu、L-又はD-Asp、L-又はD-ホモGlu、又は次の式:

のいずれかから選択され、ここで水素原子及び/又はヒドロキシル基は除去されており、矢印は、AA1、AA2、AA3のアミノ基又はプロテアーゼ安定化インスリンのアミノ基に対する結合点を示す。]
[0087] 一実施態様において、AA1と称される中性の環状アミノ酸残基は、飽和した6員の炭素環を含み、場合によっては窒素ヘテロ原子を含むアミノ酸であり、好ましくは該環はシクロヘキサン環又はピリジン環である。好ましくは、この中性の環状アミノ酸の分子量は、約100〜約200Daの範囲内になる。
AA2と称される酸性アミノ酸残基は、2つのカルボン酸基と1つの第1級又は第2級アミノ基を有する、約200Daまでの分子量を有するアミノ酸である。また、AA2と称される酸性アミノ酸は、1つのカルボン酸基と1つの第1級又は第2級スルホンアミド基を有する、約250Daまでの分子量を有するアミノ酸である。]
[0088] AA3と称される中性のアルキレングリコール含有アミノ酸残基は、一端にカルボン酸官能性、他端にアミノ基官能性を有する、アルキレングリコール部分、場合によってはオリゴ-又はポリアルキレングリコール部分である。
ここで、アルキレングリコール部分なる用語は、モノ-アルキレングリコール部分、並びにオリゴ-アルキレングリコール部分をカバーする。モノ-及びオリゴアルキレングリコール類は、モノ-及びオリゴエチレングリコールベース、モノ-及びオリゴプロピレングリコールベース、及びモノ-及びオリゴブチレングリコールベースの鎖、すなわち繰り返し単位-CH2CH2O-、-CH2CH2CH2O-又は-CH2CH2CH2CH2O-をベースにした鎖を含む。アルキレングリコール部分は単分散(明確に定義された長さ/分子量を有する)である。モノアルキレングリコール部分は、各末端に異なる基を有する-OCH2CH2O-、-OCH2CH2CH2O-又は-OCH2CH2CH2CH2O-を含む。]
[0089] ここで記載したように、式(I)を有するアシル部分にAA1、AA2及びAA3が現れる順序(Acy-AA1n-AA2m-AA3p-)は、独立して交換可能である。その結果、式Acy-AA1n-AA2m-AA3p-はまた、同様の部分、例えばAcy-AA2m-AA1n-AA3p-、式Acy-AA2-AA3n-AA2-、及び式Acy-AA3p-AA2m-AA1n-もカバーするものであり、ここでAcy、AA1、AA2、AA3、n、m及びpは、ここで定めたものである。]
[0090] ここで記載したように、部分Acy、AA1、AA2及び/又はAA3間の結合は、それらが形式的に構築されている親化合物からの水の除去によるアミド結合(ペプチド結合)の形成(-CONH-)から形式的に得られる。これは、式(I)のアシル部分(Acy-AA1n-AA2m-AA3p-、ここで、Acy、AA1、AA2、AA3、n、m及びpは、ここで定めたものである)について完全な式を得るためには、Acy、AA1、AA2及びAA3の用語に対して与えられた化合物を形式的にとり、それらから水素及び/又はヒドロキシルを除去し、形式的に、そのようにして得られた遊離端にそのようにして得られた構築ブロックを結合させなければならないことを意味する。]
[0091] この発明のアシル化インスリンアナログ中に存在し得る式Acy-AA1n-AA2m-AA3p-のアシル部分の非限定的な特定の例は、次の通りである:]
[0092] 式Acy-AA1n-AA2m-AA3p-のアシル部分の上述した任意の非限定的な特定の例は、こインスリンアナログの上述した非限定的な特定の例のいずれかに存在するリジン残基のイプシロンアミノ基に結合可能であり、よってこの発明のアシル化インスリンアナログのさらなる特定の例が付与される。
式Acy-AA1n-AA2m-AA3p-のアシル部分の上述した任意の非限定的な特定の例は、インスリンアナログの上述した非限定的な特定の例のいずれかに存在するA1残基のアルファアミノ基に結合可能であり、よってこの発明のアシル化インスリンアナログのさらなる特定の例が付与される。]
[0093] プロテアーゼ安定化インスリンは、インスリンのリジン残基又はN末端位置に、式Acy-AA1n-AA2m-AA3p-の所望の基を導入することにより、この発明のプロテアーゼ安定化アシル化インスリンに転換させることができる。式Acy-AA1n-AA2m-AA3p-の所望の基は、任意の簡便な方法で導入可能であり、このようなアナログについての先行技術に、多くの方法が開示されている。さらなる詳細はここの実施例により明らかになる。
一実施態様において、本発明は、欧州特許出願公開第07114387号に記載の化合物、すなわちアシル部分が親インスリンに結合しているアシル化インスリンに関連しておらず、ここで該アシル部分は、アミノ酸を含有するアルキレングリコールの繰り返し単位を含み、親インスリンには唯一のリジン残基(K及びLys)が存在する。]
[0094] (薬学的組成物)
この発明のアシル化インスリンは、皮下、鼻、経口又は肺に投与されてよい。
皮下投与用として、この発明のアシル化インスリンは、公知のインスリンの製剤と同じように処方される。さらに、皮下投与用として、この発明のアシル化インスリンは、公知のインスリンの投与と同じように投与され、医者はこの手順に通じている。
この発明のアシル化インスリンは、循環インスリンレベルを増加させ、及び/又は循環グルコースレベルを低下させるのに効果的な用量で、吸入により投与されてよい。このような投与は、糖尿病又は高血糖症等の疾患を処置するのに効果的である。インスリンの効果的な投与を達成するには、この発明のアシル化インスリンを、約0.5μg/kg〜約50μg/kg以上の吸入量で投与することが必要である。治療的有効量は、インスリンレベル、血糖値、患者の身体コンディション、患者の肺の状態等を含む要因を考慮し、博識な実施者により決定することができる。]
[0095] この発明のアシル化インスリンは、吸収の遅延化、及び/又はその全身クリアランスの低減を達成するために、吸入により送達されてもよい。同様の粒子径及び同様の肺沈着レベルで比較される場合、典型的には、種々の吸入装置により、同様の薬物動態が提供される。
この発明のアシル化インスリンは、吸入による治療剤の投与について、当該技術で公知の任意の様々な吸入装置により送達され得る。これらの装置には、定量噴霧式吸入器、ネブライザー、乾燥パウダー発生器、、スプレー等が含まれる。好ましくは、このアシル化インスリンは、乾燥パウダー吸入器又はスプレーにより送達される。この発明のアシル化インスリンを投与するための吸入装置には、いくつかの所望される特徴がある。例えば、吸入装置による送達には、有利には信頼性、再現性及び正確性がある。良好な呼吸性のためには、吸入装置は、小粒子又はエアゾール、例えば約10μm、例えば約1-5μm未満のものを送達すべきである。この発明の実施に適した商業的に入手可能な吸入装置のいくつかの特定の例は、TurbohalerTM(Astra)、Rotahaler(登録商標)(Glaxo)、Diskus(登録商標)(Glaxo)、SpirosTM吸入器(Dura)、吸入治療用に市販されている装置、AERxTM(Aradigm)、Ultravent(登録商標)ネブライザー(Mallinckrodt)、Acorn II(登録商標)ネブライザー(Marquest Medical Products)、Ventolin(登録商標)定量噴霧式吸入器(Glaxo)、Spinhaler(登録商標)パウダー吸入器(Fisons)等である。]
[0096] 当業者は、この発明のアシル化インスリンの処方、送達される製剤の量、及び単一用量の投与の持続時間は、使用される吸入装置の種類に依存することを認識しているであろう。ネブライザー等、いくつかのエアゾール送達システムにとって、投与頻度及びシステムが稼働している時間の長さは、主として、エアゾール中のアシル化インスリンの濃度に依存するであろう。例えば、投与時間が短いと、ネブライザー溶液においては、より高い濃度のアシル化インスリンを使用することができる。定量噴霧式吸入器等の装置は、高濃度のエアゾールを生成することができ、所望の量のアシル化インスリンの送達を、より短い時間で作動させることができる。パウダー吸入器等の装置は、付与された充填量の薬剤が装置から排出されるまで、活性剤を送達させる。この種の吸入器において、付与されたパウダー量における、この発明のアシル化インスリンのインスリン量により、一回の投与で送達される用量が決定される。]
[0097] 吸入装置で送達される製剤における、この発明のアシル化インスリンの粒子径は、肺、好ましくは気道下部及び肺胞内においてなされる、インスリンの能力に関して重要である。好ましくは、この発明のアシル化インスリンは、送達されるアシル化インスリンの少なくとも約10%、好ましくは約10%〜20%、又はそれ以上が肺に沈着するように処方される。口呼吸するヒトにとって、肺沈着の最大効率は、約2μm〜約3μmの粒子径で得られることが知られている。粒子径が約5μm以上になると、肺沈着はかなり低減する。粒子径が約1μm以下であると、肺沈着の低下が引き起こされ、治療に有効な十分な量の粒子を送達することが困難になる。よって、吸入器により送達されるアシル化インスリンの粒子は、好ましくは約10μm未満、より好ましくは約1μm〜5μmの範囲の粒子径を有する。アシル化インスリンの処方は、選択された吸入装置において所望される粒子径が生じるように選択される。]
[0098] 乾燥パウダーとしての投与に有利には、この発明のアシル化インスリンは、約10μm未満、好ましくは約1μm〜約5μmの粒子径を有する微粒子型に調製される。より好ましい粒子径は、患者の肺の肺胞に送達するのに効果的なものである。好ましくは、乾燥パウダーは、多くの粒子が所望する範囲のサイズを有するように生成された粒子から、ほとんどなる。有利には、乾燥パウダーの少なくとも50%が、約10μm未満の直径を有する粒子から作製される。このような処方は、この発明のアシル化インスリン及び他の所望する成分を含有する溶液を、噴霧乾燥、製粉、又は臨界点濃縮することにより達成可能である。また、本発明に有用な粒子を作製するのに適切な他の方法も、当該技術で公知である。]
[0099] 粒子は、通常、容器中で乾燥パウダー製剤から分離され、ついで運搬気流を介して患者の肺に移送される。典型的には。現在の乾燥パウダー吸入器において、固形物を破壊する力は、単に、患者の吸入により提供される。他の種類の吸入器においては、患者の吸入により生じる気流が、粒子を凝集させない推進モーターを駆動させる。]
[0100] 乾燥パウダー吸入器から投与されるこの発明のアシル化インスリンの製剤は、典型的には、誘導体を含有する微細に分割された乾燥パウダーを含むが、パウダーは、さらに増量剤、担体、賦形剤、他の添加剤等をさらに含むことができる。例えば特定のパウダー吸入器から送達させるのに必要なパウダーを希釈するため、処方のプロセシングを容易にするため、製剤に有利なパウダー性を付与するため、吸入装置からのパウダーの分散を容易にするため、製剤を安定させるため(例えば、酸化防止剤又はバッファー)、製剤に味を付与するため等に、添加剤をアシル化インスリンの乾燥パウダー製剤に含有させることができる。有利には、添加剤は患者の気道に悪影響を与えないものである。アシル化インスリンは分子レベルで添加剤と混合することができ、又は固体状製剤は添加剤の粒子と混合して、又はこれでコーティングされた、アシル化インスリンの粒子を含有することができる。典型的な添加剤には、単糖類、二糖類、及び多糖類;糖アルコール類及び他のポリオール類、例えばラクトース、グルコース、ラフィノース、メレジトース、ラクチトール(lactitol)、マルチトール、トレハロース、スクロース、マンニトール、デンプン、又はそれらの組合せ;界面活性剤、例えばソルビトール類、ジホスファチジルコリン、又はレシチン等が含まれる。典型的には、添加剤、例えば増量剤は、上述した目的に対して有効な量、多くの場合は製剤の重量に対して約50%〜約90%の量で存在している。インスリンアナログタンパク質等の、タンパク質の製剤について、当該技術で公知の添加剤も、本製剤に含めることができる。]
[0101] この発明のアシル化インスリンを含むスプレーは、アシル化インスリンの懸濁液又は溶液を、加圧下にて、強いてノズルを通過させることにより生成させることができる。ノズルサイズ及び構造、適用圧力、及び液体供給速度は、所望する出量及び粒子径が達成されるように選択することができる。例えば、キャピラリー又はノズルフィード部に接続された電場により、電気スプレーを製造することができる。有利には、スプレーにより送達されるインスリンコンジュゲートの粒子は、約10μm未満、好ましくは約1μm〜約5μmの範囲の粒子径を有する。]
[0102] スプレーを用いて使用するのに適したこの発明のアシル化インスリンの製剤は、典型的には、溶液1ml当たり、約1mg〜約5000mgのアシル化インスリン濃度で、水溶液中にアシル化インスリンを含有している。選択されるアシル化インスリン及び医者に公知の他の要因に応じて、溶液1ml当たりのアシル化インスリンの上限は、例えば450、400、350、300、250、200、150、120、100又は50mgの以下であってよい。製剤は、賦形剤、バッファー、等張剤、防腐剤、界面活性剤、好ましくは亜鉛等の薬剤を含有することができる。また製剤は、賦形剤、又はアシル化インスリンを安定化させるための薬剤、例えばバッファー、還元剤、バルクタンパク質、又は炭水化物をさらに含有可能である。インスリンコンジュゲートの処方に有用なバルクタンパク質には、アルブミン、プロタミン等が含まれる。アシル化インスリンの処方に有用な典型的な炭水化物には、スクロース、マンニトール、ラクトース、トレハロース、グルコース等が含まれる。またアシル化インスリン製剤は、エアゾールの形成において、溶液の噴霧化により生じるインスリンコンジュゲートの表面誘起凝集を低減又は防止可能な界面活性剤を、さらに含有することができる。種々の従来からの界面活性剤、例えばポリオキシエチレン脂肪酸エステル及びアルコール類、及びポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルを使用することもできる。量は、一般的には、製剤の重量に対して約0.001〜約4%の範囲である。]
[0103] この発明のアシル化インスリンを含有する薬学的組成物は、このような処置が必要な患者に非経口的に投与されてよい。非経口投与は、シリンジ、場合によってはペン様シリンジにより、皮下、筋肉内又は静脈内注射することにより実施されてよい。または、非経口投与は、輸液ポンプにより実施することもできる。]
[0104] この発明のアシル化インスリンの注射用組成物は、所望する最終生成物が得られるように、適切であるならば、成分を溶解及び混合することを含む、製薬工業の従来からの技術を使用して調製することができる。よって、一手順に従えば、アシル化インスリンは、調製される組成物の最終容量よりも幾分少ない量の水に溶解される。必要に応じて、亜鉛、等張剤、防腐剤及び/又はバッファーが添加され、必要ならば、塩酸等の酸、又は水酸化ナトリウム水等の塩基を使用して、溶液のpH値が調節される。最後に、溶液の容量は、所望の濃度の成分が付与されるように、水を用いて調節される。]
[0105] この発明のさらなる実施態様において、バッファーは酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、シタラート、グリシルグリシン、ヒスチジン、グリシン、リジン、アルギニン、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウム、及びトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、ビシン(bicine)、トリシン、リンゴ酸、スクシナート、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、アスパラギン酸、又はそれらの混合物からなる群から選択される。これらの特定のバッファーのそれぞれ一つは、この発明の別の実施態様を構成する。]
[0106] この発明のさらなる実施態様において、製剤は、フェノール、o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール、p-ヒドロキシ安息香酸メチル、p-ヒドロキシ安息香酸プロピル、2-フェノキシエタノール、p-ヒドロキシ安息香酸ブチル、2-フェニルエタノール、ベンジルアルコール、クロロブタノール、及びチメロサール(thiomerosal)、ブロノポール、安息香酸、イミド尿素、クロロヘキシジン、デヒドロ酢酸ナトリウム、クロロクレゾール、p-ヒドロキシ安息香酸エチル、塩化ベンゼトニウム、クロルフェネシン(chlorphenesine)(3-(4-クロロフェノキシ)-1,2-プロパンジオール)又はそれらの混合物からなる群から選択され得る、薬学的に許容可能な防腐剤をさらに含有する。この発明のさらなる実施態様において、防腐剤は約0.1mg/ml〜20mg/mlの濃度で存在している。この発明のさらなる実施態様において、防腐剤は約0.1mg/ml〜5mg/mlの濃度で存在している。この発明のさらなる実施態様において、防腐剤は約5mg/ml〜10mg/mlの濃度で存在している。この発明のさらなる実施態様において、防腐剤は約10mg/ml〜20mg/mlの濃度で存在している。これらの特定の防腐剤各自は、この発明の別の態様を構成する。薬学的組成物に防腐剤を使用することは、当業者によく知られている。便宜的な参照として、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, 第19版, 1995が挙げられる。]
[0107] この発明のさらなる実施態様において、製剤は、塩(例えば塩化ナトリウム)、糖又は糖アルコール、アミノ酸(例えば、L-グリシン、L-ヒスチジン、アルギニン、リジン、イソロイシン、アスパラギン酸、トリプトファン、又はスレオニン)、アルジトール(例えばグリセロール(グリセリン)、1,2-プロパンジオール(プロピレングリコール)、1,3-プロパンジオール、又は1,3-ブタンジオール)、ポリエチレングリコール(例えばPEG400)、又はそれらの混合物からなる群から選択され得る等張剤をさらに含有する。任意の糖、例えば単糖類、二糖類又は多糖類、又は水溶性グルカン類、例えばフルクトース、グルコース、マンノース、ソルボース、キシロース、マルトース、ラクトース、スクロース、トレハロース、デキストラン、プルラン、デキストリン、シクロデキストリン、可溶性デンプン、ヒドロキシエチルデンプン、及びカルボキシメチルセルロース-Naを使用してもよい。一実施態様において、糖添加剤はスクロースである。糖アルコールは、少なくとも一の-OH基を有するC4-C8炭化水素と定義され、例えばマンニトール、ソルビトール、イノシトール、ガラクチトール(galactitol)、ズルシトール、キシリトール、及びアラビトールを含む。一実施態様において、糖アルコール添加剤はマンニトールである。上述した糖又は糖アルコールは、個々に又は組合せて使用されてよい。使用される量は、糖又は糖アルコールが液状調製物に溶解し、この発明の方法を使用して得られた安定化効果に悪影響を与えない限りは、限定されて固定されるものではない。一実施態様において、糖又は糖アルコールの濃度は、約1mg/ml〜約150mg/mlである。この発明のさらなる実施態様において、等張剤は約1mg/ml〜50mg/mlの濃度で存在している。この発明のさらなる実施態様において、等張剤は約1mg/ml〜7mg/mlの濃度で存在している。この発明のさらなる実施態様において、等張剤は約8mg/ml〜24mg/mlの濃度で存在している。この発明のさらなる実施態様において、等張剤は約25mg/ml〜50mg/mlの濃度で存在している。これらの特定の等張剤各自は、この発明の別の実施態様を構成する。薬学的組成物に等張剤を使用することは、当業者によく知られている。便宜的な参照として、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, 第19版, 1995が挙げられる。]
[0108] 典型的な等張剤は、塩化ナトリウム、マンニトール、ジメチルスルホン及びグリセロールであり、典型的な防腐剤は、フェノール、m-クレゾール、p-ヒドロキシ安息香酸メチル及びベンジルアルコールである。
適切なバッファーの例は、酢酸ナトリウム、グリシルグリシン、HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸)及びリン酸ナトリウムである。]
[0109] この発明のアシル化インスリンの鼻投与用の組成物は、例えば、欧州特許出願公開第272,097号に記載されているようにして調製されてよい。]
[0110] この発明のプロテアーゼ安定化アシル化インスリンを含有する経口調製物は、それ自体公知の方式で調製可能である。簡便に経口投与可能であり、この発明のプロテアーゼ安定化アシル化インスリン含有する調製物を作製する一方法は、国際公開第2008/145728号に記載されている方法に類似した手順を使用してなされる。]
[0111] この発明のプロテアーゼ安定化アシル化インスリンを含有する経口調製物を調製する他の方法は、この発明のプロテアーゼ安定化アシル化インスリン(a)、プロテアーゼ安定化アシル化インスリン用の少なくとも一の極性有機溶媒(b)、少なくとも一の脂質親和性成分(c)、及び場合によっては界面活性剤(d)、及び/又は少なくとも一の固体状の親水性成分(e)を含有する、水分を含有しない、液状又は半固体状の薬学的組成物を調製することである。これは油性溶液の形態とすることができる。また、少なくとも一の固体状の親水性成分(d)は少なくとも一の固体状の親水性ポリマーである。また、少なくとも一の固体状の親水性組成物を含有する薬学的組成物は、少なくとも8のHLB値を有する界面活性剤を含有しておらず、すなわち、少なくとも8のHLB値を有する界面活性剤は、組成物には存在しない。
例えば、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンを含有する薬学的組成物は、水分を含有しない油性溶液及び/又はSEDDS又はSMEDDS薬学的組成物であってよい。
また前記薬学的組成物は、自己乳化薬剤送達システム(ここではSEDDSと称される)である。]
[0112] 薬学的組成物の極性有機溶媒中のプロテアーゼ安定化アシル化インスリンが高溶解度であるために、前記薬学的組成物に必要な極性有機溶媒の全量は比較的少量とでき、カプセル物質と薬学的組成物との融和性が改善される。]
[0113] 薬学的組成物は、脂質親和性成分、界面活性剤、及び極性有機溶媒、場合によっては固体状の親水性成分(e)を含有する担体を含んでいてよい。固体状の親水性成分が存在する場合、脂質親和性成分及び界面活性剤からなる群から選択される少なくとも一の成分は液状又は半固体状である。液状の親水性成分(e)が存在する場合は、脂質親和性成分と界面活性剤の双方とも固体状であってよい。例えば、界面活性剤は液状又は半固体状である。一態様において、固体状の親水性成分が存在する。]
[0114] ここで使用される場合、「担体」なる用語は、体液中、又は生体膜を通過する、治療的に活性な水溶性ポリペプチドを運ぶ薬学的に許容可能なビヒクルを称する。担体は、脂質親和性成分及び極性有機溶媒、場合によっては固体状の親水性成分及び/又は界面活性剤を含有する。担体は、分散又は希釈されて、水性媒体、例えば水、水を含有する流体、又は哺乳動物中のインビボ媒体、例えば胃腸管の胃液と接触した場合に、エマルション又はコロイド状構造を自発的に生成可能である。コロイド状構造は、ドメイン、小滴、ミセル、混合ミセル、小胞体及びナノ粒子を含む、固体状又は液状粒子とすることができる。]
[0115] 例えば、薬学的組成物が水性媒体と接触した場合、エマルション、例えばマイクロエマルションが自発的に形成される。特に、エマルション又はマイクロエマルションは、送達システムが経口的に摂取される場合、哺乳動物の消化管で形成される。上述した成分に加えて、自発的に分散する予備濃縮体は、場合によっては他の賦形剤、例えばバッファー、pH調節剤、安定剤、及びこのような製薬用途に適していると当業者に認知されている他のアジュバントをさらに含有することもできる。]
[0116] ここで使用される場合、「水分を含有しない」なる用語は、薬学的組成物の調製中、水分が添加されない組成物を称する。薬学的組成物中のプロテアーゼ安定化アシル化インスリン及び/又は一又は複数の賦形剤は、薬学的組成物の調製前に、それと結合した少量の水分を含有し得る。例えば、水分を含有しない薬学的組成物は、10%w/w未満の水分、例えば5%w/w未満の水分、例えば4%w/w未満の水分、例えば3%w/w未満の水分、例えば2%w/w未満の水分、例えば1%w/w未満の水分を含有する。]
[0117] ここで使用される場合、「マイクロエマルション予備濃縮体」なる用語は、経口投与後に、水又は胃腸液等の水性媒体において、自発的にマイクロエマルション、例えば水中油型マイクロエマルションを形成する組成物を意味する。組成物は、例えば1:5、1:10、1:50、1:100又はそれ以上の希釈度で、水性媒体への希釈時に自己乳化する。
プロテアーゼ安定化アシル化インスリンは高溶解度であるため、SEDDSにおける極性有機溶媒の全量を低く維持することができ、一方ではカプセル物質と製剤との融和性が改善され、他方では組成物にさらなる設計空間が付与される。]
[0118] 薬学的組成物は、脂質親和性成分、及び極性の有機成分を含有する。薬剤送達システムの成分は、任意の相対量で存在可能である。例えば、薬剤送達システムは、担体の組成物の重量に対して、40%までの極性有機成分を、例えば30%、20%、15%又は10%未満含有可能である。他の態様において、薬剤送達システムは、担体の全組成の、5〜40重量%の極性有機溶媒を含有する。さらなる態様において、薬剤送達システムは、担体の全組成の、10〜30重量%の極性有機溶媒を含有する。]
[0119] 薬学的組成物は、非パウダー状組成物の形態、すなわち半固体状又は液状の形態であってよい。
ここで使用される場合、「液状」なる用語は、室温(「RT」)で液体状態であり、例えば20℃以下の融点を有する成分又は組成物を意味する。ここで使用される場合、室温(RT)は約20-25℃である。
ここで使用される場合、「半固体状」なる用語は、室温で液状ではなく、例えば室温〜約40℃の融点を有する成分又は組成物を意味する。半固体状では、物質が固体及び液体の双方の状態の品質及び/又は特性を有することができる。ここで使用される場合、「固める」なる用語は、固体状又は半固体状のものを作製することを意味する。
半固体状又は液状組成物の例は、油、溶液、液状又は半固体状のSMEDDS及び液状又は半固体状のSEDDS等の形態の薬学的組成物である。]
[0120] 「SMEDDS」(自己マイクロ乳化薬剤送達システムの略語)は、ここでは、GI管において遭遇するであろう、ゆっくりとした攪拌及び消化運動の条件下、水性媒体に暴露された場合に、水中油型マイクロエマルションを急速に形成する、親水性成分、界面活性剤、場合によっては共界面活性剤及び薬剤の等方混合物として定義される。
「SEDDS」(自己乳化薬剤送達システムの略語)は、ここでは、GI管において遭遇するであろう、ゆっくりとした攪拌及び消化運動の条件下、水性媒体に暴露された場合に、微細な水中油型エマルションを自発的に形成する、親水性成分、界面活性剤、場合によっては共界面活性剤及び薬剤の混合物として定義される。]
[0121] ここで使用される場合、「マイクロエマルション」なる用語は、その成分が水性媒体と接触した場合に、自発的又は実質的に自発的に形成される、透明又は半透明、わずかに不透明、乳白色、非不透明又は実質的に非不透明なコロイド状分散液を称する。
ここで使用される場合、「エマルション」なる用語は、その成分が水性媒体と接触した場合に、自発的又は実質的に自発的に形成される、わずかに不透明、乳白色、又は不透明なコロイド状分散液を称する。]
[0122] マイクロエマルションは熱力学的に安定しており、例えばMALVERN ZETASIZERNano ZSを使用する標準的な光散乱技術により測定した場合に、約500nm未満、例えば約400nm未満又は300nm未満、200nm未満、100nm未満で、約2-4nm以上の平均直径を有する、例えば固体状又は液状(例えば、液状の脂質粒子又は小滴)の均質に分散した粒子又はドメインを含有する。ここで使用される場合、「ドメインサイズ」なる用語は、反復散乱単位を称し、例えば小角X線により測定可能である。一態様において、ドメインサイズは400nmより小さく、別の態様においては300nmより小さく、さらに別の態様では200nmより小さい。]
[0123] ここで使用される場合、予備濃縮体に対して称される際の「自発的に分散」なる用語は、水性媒体で希釈された場合、例えば10秒程の短い時間、単に手で振盪させることにより、組成物の成分を水性媒体と接触させた場合、マイクロエマルション、エマルション及び他のコロイド状システムを生成可能な組成物を称する。一態様において、本発明の自発的に分散可能な濃縮体はSEDDS又はSMEDDSである。]
[0124] ここで使用される場合、「脂質親和性成分」なる用語は、水よりも油と融和性のある物質、材料、又は成分を称する。脂質親和性を有する物質は、水には不溶又はほとんど不溶であるが、油又は他の無極性溶媒には容易に溶解する。「脂質親和性成分」なる用語は、一又は複数の脂質親和性物質を含有可能である。多くの脂質親和性物質が自発的に分散する予備濃縮体の脂質親和性相を構成し、例えば水中油型エマルション又はマイクロエマルションの油相を形成する。室温では、脂質親和性成分及び自発的に分散した予備濃縮体の脂質親和性相は、固体状、半固体状又は液状であってよい。例えば固体状の脂質親和性成分は、ペースト、顆粒形態、パウダー又はフレークとして存在可能である。1以上の賦形剤が脂質親和性成分を含有する場合、脂質親和性成分は液状、固体状又は双方の混合物とすることができる。]
[0125] 一態様において、脂質親和性成分は少なくとも20%w/wの量で、薬学的組成物に存在している。さらなる態様において、脂質親和性成分は、少なくとも30%、少なくとも50%、少なくとも80%、又は少なくとも90%w/wの量で存在している。例えば、脂質親和性成分は、組成物の約5重量%〜約90重量%、例えば約15重量%〜約60重量%、例えば約20重量%〜約40重量%で存在していてよい。固体状の脂質親和性組成物、すなわち室温で固体状又は半固体状の脂質親和性組成物には、限定されるものではないが、以下のものが含まれる:
1.Sasol Germany (Witten, Germany)からWITEPSOL HI5として商業的に入手可能な、モノ-、ジ-及びトリグリセリド類の混合物、例えば水素化ココ-グリセリド類(融点(m.p.)、約33.5℃〜約37℃];脂肪酸トリグリセリド類の例 例えば、C10-C22脂肪酸トリグリセリド類には天然の水素化油、例えば植物性油が含まれる;
2.エステル、例えばGattefosse Corp. (Paramus, NJ)からMONOSTEOL(融点、約33℃〜約36℃)として商業的に入手可能なプロピレングリコール(PG)ステアラート、Gattefosse Corp.からHYDRINE(約44.5℃ 〜約48.5℃の融点)として入手可能なジエチレングリコールパルミトステアラート;
3.Gelucire 33/01、又はGattefosse Corp.からLABRAFILM2130 CSとして商業的に入手可能なポリグリコシル化した飽和グリセリド類、例えば水素化パーム油/パーム核油PEG-6エステル(融点、約30.5℃〜約38℃) ;
4.脂肪アルコール類、例えばCognis Corp. (Cincinnati, OH)からLANETTE 14として商業的に入手可能なミリスチルアルコール(融点、約39℃);脂肪酸と脂肪アルコールとのエステル、例えばパルミチン酸セチル(融点、約50℃);例えば、約43℃の融点を有する、Uniqema (New Castle, Delaware)からARLAMOLISMLの商品名で商業的に入手可能なモノラウリン酸イソソルバイド(isosorbid monolaurate);
5.約33℃の融点を有し、例えばUniqemaからBRlJ 52として商業的に入手可能なポリオキシエチレン(2)セチルエーテル、又は約43℃の融点を有し、例えばUniqemaからBRIJ 72として商業的に入手可能なポリオキシエチレン(2)ステアリルエーテルを含む、PEG-脂肪アルコールエーテル
6.ソルビタンエステル、例えばそれぞれ約43℃〜48℃、又は約53℃〜57℃、及び41℃ 〜54℃の融点を有し、例えばUniqemaからSPAN 40又はSPAN 60として商業的に入手可能な例えばソルビタン脂肪酸エステル、例えば、モノパルミチン酸ソルビタン又はモノステアリン酸ソルビタン;
7.グリセリルモノ-C6-C14-脂肪酸エステル。これらは、植物性油でグリセロールをエステル化し、続いて分子蒸溜することにより得られる。モノグリセリド類には、限定されるものではないが、対称(すなわち、β-モノグリセリド類)並びに非対称モノグリセリド類(α-モノグリセリド類)の双方が含まれる。またそれらには、均一なグリセリド類 (ここで、脂肪酸構成成分は主として単一の脂肪酸からなる)、並びに混合グリセリド類(すなわち、 脂肪酸構成成分は種々の脂肪酸からなる)の双方が含まれる。脂肪酸構成成分は、例えば、約C8-C14.の鎖長さを有する、飽和又は不飽和の双方の脂肪酸を含む。特に適切なものは、モノラウリン酸グリセシル、例えばSasol North America (Houston, TX)からIMWITOR 312として商業的に入手可能なもの(融点、約56-約60℃)、例えばSasolからIMWITOR 928として商業的に入手可能なもの(融点、約33℃-37℃);IMWITOR 370として商業的に入手可能なクエン酸モノグリセリル(融点、約59〜約63℃);又は例えばSasolからIMWITOR 900として商業的に入手可能なモノステアリン酸グリセリル;又は例えばSasolからIMWITOR 960として商業的に入手可能な自己乳化したモノステアリン酸グリセリル(融点、約56℃-61℃)である。]
[0126] 液状の脂質親和性成分、すなわち室温で液状の脂質親和性成分の例には、限定されるものではないが、次のものが含まれる:
1.モノ-、ジ-及びトリグリセリド類、例えばAbitec Corp. (Columbus, OH)からCAPMULMCMとして商業的に入手可能な、中程度の鎖のモノ-及びジグリセリド類、カプリル酸/カプリン酸グリセリル;
2.グリセリルモノ-又はジ脂肪酸エステル、例えばC6-C18、例えばC6-C16、例えばC8-C10、例えばC8脂肪酸のもの、又はそのアセチル化誘導体、例えばEastman Chemicals (Kingsport, TN)のMYVACET 9-45又は9-08、もしくはSasolのIMWITOR 308又は312;
3.プロピレングリコールモノ-又はジ-脂肪酸エステル、例えばC8-C20、例えばC8-C12の脂肪酸のもの、例えばAbitec Corp.のLAUROGLYCOL 90、SEFSOL 218、又はCAPRYOL 90又はCAPMULPG-8(カプリル酸プロピレングリコールと同様);
4.油、例えばベニバナ油、ゴマ油、アルモンド油、ピーナッツ油、パーム油、小麦胚芽油、トウモロコシ油、ヒマシ油、ココナツ油、綿実油、大豆油、オリブ油、及び鉱物性油;
5.脂肪酸又はアルコール類、例えばC8-C20で飽和した、又は一又は二不飽和のもの、例えばオレイン酸、オレイルアルコール、リノール酸、カプリン酸、カプリル酸、カプロン酸、テトラデカノール、ドデカノール、デカノール;
6.中程度の鎖の脂肪酸トリグリセリド類、例えばC8-C12のもの、例えばMIGLYOL 812、又は長鎖の, or long chain 脂肪酸 トリグリセリド類、例えば、vegetable oils;
7.エステル転移したエトキシル化植物性油、例えばGattefosse CorpからLABRAFILM2125 CSとして商業的に入手可能なもの;
8.脂肪酸と第1級アルコールのエステル化化合物、例えばC8-C20脂肪酸とC2-C3アルコールとのもの、例えばNikko Chemicals (Tokyo, Japan)からのNIKKOL VF-Eとして商業的に入手可能なリノール酸エチル、酪酸エチル、カプリル酸エチル、オレイン酸、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、及びカプリル酸エチル;
9.精油、又は植物にその独特のにおいを付与する任意のクラスの植物性油、例えばスペアミント油、丁子油、レモン油、及びペパーミント油;
10.精油のフラクション又は成分、例えばメントール、カルバクロール、及びチモール;
11.合成油、例えばトリアセチン、トリブチリン;
12.クエン酸トリエチル、クエン酸トリエチルアセチル、クエン酸トリブチル、クエン酸トリブチルアセチル;
13.ポリグリセロール脂肪酸エステル、例えばモノオレイン酸ジグリセリル、例えばNikko ChemicalsのDGMO-C、DGMO- 90、DGDO;
14.ソルビタンエステル、例えばソルビタン脂肪酸エステル、例えばUniqemaからSPAN 20として商業的に入手可能なモノラウリン酸ソルビタン;
15.リン脂質、例えばアルキル-O-リン脂質、ホスファチジン酸ジアシル、ジアシルホスファチジルコリン、ジアシルホスファチジルエタノールアミン、ジアシルホスファチジルグリセロール、ジ-O-アルキルホスファチジン酸、L-アルファ-リゾホスファチジルコリン(LPC)、L-アルファ-リゾホスファチジルエタノールアミン(LPE)、L-アルファ-リゾホスファチジルグリセロール(LPG)、L-アルファ-リゾホスファチジルイノシトール(LPI)、L-アルファ-ホスファチジン酸(PA)、L-アルファ-ホスファチジルコリン(PC)、L-アルファ-ホスファチジルエタノールアミン(PE)、L-アルファ-ホスファチジルグリセロール(PG)、カルジオリピン(CL)、L-アルファ-ホスファチジルイノシトール(PI)、L-アルファ-ホスファチジルセリン(PS)、リゾ-ホスファチジルコリン、リゾ-ホスファチジルグリセロール、sn-グリセロホスホリルコリンで、 LARODANから商業的に入手可能なもの、又はLipoid GmbHから商業的に入手可能な大豆リン脂質(Lipoid S100)。]
[0127] 例えば、脂質親和性成分はモノ-、ジ-、及びトリグリセリド類からなる群から選択される一又は複数のものである。一態様において、脂質親和性成分はモノ-及びグリセリド類からなる群から選択される一又は複数のものである。さらなる態様において、脂質親和性成分は、CapmulMCM又はCapmulPG-8である。またさらなる態様において、脂質親和性成分はCapmul PG-8である。]
[0128] 一態様において、「極性有機溶媒」なる用語は、O-H又はN-H結合を有する、親水性で水混和性の炭素含有溶媒、又はその混合物である「プロトン性の極性有機溶媒」を称する。極性は溶媒の比誘電率又は双極子モーメントに反映される。溶媒の極性は、溶解する化合物の種類、混和している他の溶媒又は液状化合物に応じて決定される。典型的には、極性有機溶媒は極性化合物を溶解させ、無極性溶媒は無極性化合物を溶解させ:「同類のものが同類のものを溶解する」。無機塩(例えば塩化ナトリウム)等、強い極性化合物は、超極性溶媒にのみ溶解する。]
[0129] 極性有機溶媒は、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンが、他の溶媒よりも、極性有機溶媒においてより良好な溶解度を示す溶媒から選択され得る。
よって、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンは、水分を含有しない薬学的に許容可能な極性有機溶媒、例えばプロピレングリコール、グリセロール及びPEG200に高程度で溶解可能である。例えば、少なくとも20%(w/w)のプロテアーゼ安定化アシル化インスリンが、水分を含有しない薬学的に許容可能な極性有機溶媒に溶解し、すなわち、極性有機溶媒に20%w/wのプロテアーゼ安定化アシル化インスリンを添加した場合に、透明な溶液が得られる。他の態様において、少なくとも25%、30%、40%又は50%(w/w)のプロテアーゼ安定化アシル化インスリンが、水分を含有しない薬学的に許容可能な極性有機溶媒に溶解する。]
[0130] よって、極性有機溶媒は、O-H又はN-H結合を有する、親水性で水混和性の炭素含有溶媒、又はその混合物を称してよい。極性は溶媒の比誘電率又は双極子モーメントに反映される。溶媒の極性は、溶解する化合物の種類、混和している他の溶媒又は液状化合物に応じて決定される。典型的には、極性溶媒は極性化合物を溶解させ、無極性溶媒は無極性化合物を溶解させ:「同類のものが同類のものを溶解する」。無機塩(例えば塩化ナトリウム)等、強い極性化合物は、超極性溶媒にのみ溶解する。
例えば、極性有機溶媒は、20以上、好ましくは20-50の範囲の比誘電率を有する溶媒である。種々の極性有機溶媒の例を、参照として、水と共に表1に列挙する。
表1.選択された極性有機溶媒及び参考としての水の比誘電率(静的誘電率)(Handbook of Chemistry and Physics,CMCPress, 比誘電率は、静電場、又は緩和が生じない比較的低頻度で測定される)]
[0131] 本文中、1,2-プロパンジオールとプロピレングリコールは交換可能に使用される。本文中、プロパントリオールとグリセロールは交換可能に使用される。本文中、エタンジオールとエチレングリコールは交換可能に使用される。
例えば、極性有機溶媒は、ポリオール類からなる群から選択される。ここで使用される場合「ポリオール」なる用語は、複数のヒドロキシル基を有する化学化合物を称する。
一態様において、極性有機溶媒は、ジオール類及びトリオール類からなる群から選択される。ここで使用される場合「ジオール」なる用語は、2つのヒドロキシル基を有する化学化合物を称する。ここで使用される場合「トリオール」なる用語は、3つのヒドロキシル基を有する化学化合物を称する。]
[0132] 例えば、極性有機溶媒は、グリセロール(プロパントリオール)、エタンジオール(エチレングリコール)、1,3-プロパンジオール、メタノール、1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、プロピレングリコール(1,2-プロパンジオール)、エタノール、及びイソプロパノール、又はそれらの混合物からなる群から選択される。他にも、極性有機溶媒はプロピレングリコール及びグリセロールからなる群から選択される。グリセロールは高用量であっても生体融合性があり、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンに対して高い溶媒キャパシティを有する。また、極性有機溶媒はプロピレングリコール及びエチレングリコールからなる群から選択される。これらの極性有機溶媒は低粘度であり、中程度の用量で生体融合性があり、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンに対して非常に高い極性有機溶媒キャパシティを有する。]
[0133] 極性有機溶媒は、メイラード反応等、溶解したポリペプチドの化学的劣化を最小にするために、例えばアルデヒド類、ケトン類及び他の還元不純物が低含有量である、高純度のものであることが好ましい。ポリペプチドの劣化を低下させるために、ポリオール等の極性有機溶媒(類)を含有する製剤に、グリシルグリシン及びエチレンジアミン等のスカベンジャー分子を添加してもよく、さらなる還元不純物の形成率を低下させるために、酸化防止剤を添加することもできる。]
[0134] 本発明の一態様において、極性有機溶媒は、1-50%w/w、例えば5-40%w/w、例えば5-30%w/wの量で、薬学的組成物に存在している。また、極性有機溶媒は、10-30%w/w、例えば10-25%w/w、例えば約20%w/w、又は約15%w/wの量で存在している。
例えば、極性有機溶媒はプロピレングリコールであり、1-50%w/w、例えば5-40%w/w、例えば10-30%w/w、例えば10-25%w/w、例えば約10-20%w/w、例えば約20%w/w、又は約15%w/wの量で、薬学的組成物に存在している。
例えば、極性有機溶媒は、グリセロール、プロピレングリコール及びそれらの混合物からなる群から選択される。]
[0135] 固体状の親水性成分は、薬学的組成物が室温で固体状又は半固体状であるようにする、又はそれを補助するために、薬学的組成物に添加されてもよい。親水性成分は1以上の賦形剤を含有可能である。1以上の賦形剤が親水性成分を含有している場合、親水性成分は、液体、固形物又は双方の混合物であってよい。
固体状の親水性成分が存在する場合、薬学的組成物は、約1重量%〜約25重量%、例えば約2重量%〜約20重量%、例えば約3重量%〜約15重量%、例えば約4重量%〜約10重量%の固体状の親水性成分を含有してよい。]
[0136] 親水性成分の例はPEGであり、これは、一般にH(OCH2CH2)nOHに一致し、nがポリマーの平均分子量と相関する、エチレンオキシドのポリマーである。
薬学的組成物を調製するのに有用なPEGの種類は、物質の状態、すなわち物質が、室温及び圧力で、固体状又は液状で存在しているかどうかにより、分類することができる。ここで使用される場合、「固体状PEG」とは、物質が室温及び圧力で固体状であるような分子量を有するPEGを称する。例えば1000〜10000の範囲の分子量を有するPEGは、固体状PEGである。このようなPEGには、限定されるものではないが、PEG1000、PEG1550、PEG2000、PEG3000、PEG3350、PEG4000又はPEG8000が含まれる。特に有用な固体状PEGは、1450〜8000の分子量をものである。固体状PEGとして特に有用なものは、PEG1450、PEG3350、PEG4000、PEG8000、及びその誘導体及び混合物である。種々の分子量のPEGが、Dow Chemicals (Danbury, CT)からCARBOWAX SENTRYシリーズとして商業的に入手可能である。さらに、固体状PEGは結晶構造又はポリマーマトリックスを有しており、鎖長さと末端基以外はPEGと同様の構造を有するポリエチレンオキシド(「PEO」)も適している。種々の等級のPEOが、Dow ChemicalsからPOLYOXとして商業的に入手可能である。PEOは、例えば約100000〜7000000の範囲の分子量を有する。親水性成分はPEG、PEO、及び上述した任意の組合せを含有可能である。]
[0137] 親水性成分は、場合によっては低級アルカノール、例えばエタノールを含むことができる。エタノールの使用は必須ではないのだが、それにより、担体中のポリペプチドの溶解性が改善され、保存性が改善され、及び/又は薬剤沈殿の危険性が低減する。]
[0138] 他の例示的な態様において、担体の親水性成分は、単一の親水性成分、例えば固体状PEG、特にPEG1450、PEG3350、PEG4000及びPEG8000からなる。この例示的態様において、マイクロエマルションの親水性相は単一の親水性物質からなる。例えば、担体がPEG3350を含有している場合、担体は、他の親水性物質、例えば低級アルカノール(低級アルキルはC1-C4である)、特にエタノール;又は水を含有しない。
さらなる別の例示的態様において、担体の親水性成分は固体状PEGの混合物からなる。例えば、親水性成分は、PEG1450、PEG3350、PEG4000、PEG8000、それらの誘導体及び任意の組合せ及び混合物を含有する。]
[0139] 一態様において、担体は一又は複数の界面活性剤、すなわち場合によっては界面活性剤の混合物;又は界面張力を低下させる界面活性剤を含有する。界面活性剤は、副生成物、又はその調製における未反応の出発生成物を含有する複合混合物であってよく、例えば、ポリオキシエチル化により作製された界面活性剤は、PEG等の他の副生成物を含有してよい。界面活性剤又は界面活性剤類は、少なくとも8の親水性-脂質親和性バランス(HLB)を有する。例えば、界面活性剤は8-30、例えば12-30、12-20又は13-15の平均HLB値を有してよい。界面活性剤は液状、半固体状又は固体状であってよい。]
[0140] ここで使用される場合「界面活性剤」なる用語は、表面及び界面、例えば液体-空気、液体-液体、液体-容器、又は液体-任意の固体に吸着可能な任意の物質、特に洗浄剤を称する。界面活性剤は、洗浄剤、エトキシル化ヒマシ油、ポリグリコール化グリセリド、アセチル化モノグリセリド、ソルビタンの脂肪酸エステル、ポリソルバート、例えばポリソルバート20、ポロキサマー、例えばポロキサマー188及びポロキサマー407、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン誘導体、例えばアルキル化及びアルコキシル化された誘導体(トゥイーン類(tweens)、例えばトゥイーン-20又はトゥイーン80)、モノグリセリド類又はそのエトキシル化誘導体、ジグリセリド類又はそのポリオキシエチレン誘導体、グリセロール、コール酸又はその誘導体、レシチン類、アルコール類及びリン脂質、グリセロリン脂質(レシチン類、ケファリン類、ホスファチジルセリン)、グリセロ糖脂質(ガラクトピラノシド)、スフィンゴリン脂質(スフィンゴミエリン)、及びスフィンゴ糖脂質(セラミド類、ガングリオシド類)、DSS(ドキュセートナトリウム、CAS登録番号[577-11-7])、ドキュセートカルシウム、CAS登録番号[128-49-4])、ドキュセートカリウム、CAS登録番号[7491-09-0])、SDS(ドデシル硫酸ナトリウム又はラウリル硫酸ナトリウム)、ホスファチジン酸ジパルミトイル、カプリル酸ナトリウム、胆汁酸及びその塩、及びグリシン又はタウリンコンジュゲート、ウルソデオキシコール酸、コール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、グリココール酸ナトリウム、N-ヘキサデシル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンスルホナート、アニオン性(アルキルアリール-スルホナート類)の一価の界面活性剤、パルミトイル-リゾホスファチジル-L-セリン、リゾリン脂質(例えば、エタノールアミン、コリン、セリン又はスレオニンの1-アシル-sn-グリセロ-3-ホスファートエステル)、リゾホスファチジル及びホスファチジルコリンのアルキル、アルコキシル(アルキルエステル)、アルコキシ(アルキルエーテル)-誘導体、例えばリゾホスファチジルコリンのラウロイル及びミリストイル誘導体、ジパルミトイルホスファチジルコリン及び極性頭部基の修飾体、コリン類、エタノールアミン類、ホスファチジン酸、セリン類、スレオニン類、グリセロール、イノシトール、及び正に帯電したDODAC、DOTMA、DCP、BISHOP、リゾホスファチジルセリン、及びリゾホスファチジルスレオニン、双性イオン性界面活性剤(例えば、N-アルキル-N,N-ジメチルアンモニオ-1-プロパンスルホナート、3-コールアミド-1-プロピルジメチルアンモニオ-1-プロパンスルホナート、ドデシルホスホコリン、ミリストイルリゾホスファチジルコリン、鶏卵リゾレシチン)、カチオン性界面活性剤(第4級アンモニウム塩基)(例えばセチル-トリメチルアンモニウムブロミド、セチルピリジニウムクロリド)、非イオン性界面活性剤(例えば、アルキルグルコシド類、例えばドデシル-β-D-グルコピラノシド、ドデシル-β-D-マルトシド、テトラデシル-β-D-グルコピラノシド、デシル-β-D-マルトシド、ドデシル-β-D-マルトシド、テトラデシル-β-D-マルトシド、ヘキサデシル-β-D-マルトシド、デシル-β-D-マルトトリオシド、ドデシル-β-D-マルトトリオシド、テトラデシル-β-D-マルトトリオシド、ヘキサデシル-β-D-マルトトリオシド、n-ドデシル-スクロース、n-デシル-スクロース、脂肪アルコールエトキシラート(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、例えばオクタエチレングリコールモノトリデシルエーテル、オクタエチレングリコールモノドデシルエーテル、オクタエチレングリコールモノテトラデシルエーテル)、ブロックコポリマー、例えばポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシドのブロックコポリマー(Pluronics/Tetronics、Triton X-100)、エトキシル化ソルビタンアルカノアート類の界面活性剤(例えば、トゥイーン-40、トゥイーン80、Brij-35)、フシジン酸誘導体(例えばタウロ-ジヒドロフジシン酸ナトリウム等)、長鎖脂肪酸及びそれらのC8-C20塩(例えばオレイン酸及びカプリル酸)、アシルカルニチン類及び誘導体、リジン、アルギニン又はヒスチジンのN-アシル化誘導体、リジン又はアルギニンの側鎖アシル化誘導体、リジン、アルギニン又はヒスチジンと中性又は酸性アミノ酸の任意の組合せを含有するジペプチドのN-アシル化誘導体、中性アミノ酸と2つの帯電したアミノ酸の任意の組合せを含有するトリペプチドのN-アシル化誘導体から選択されてよく、又は界面活性剤は、イミダゾリン誘導体又はそれらの混合物の群から選択されてもよい。]
[0141] 固体状の界面活性剤の例には、限定されるものではないが、以下のものが含まれる:
1.天然又は硬化ヒマシ油とエチレンオキシドの反応生成物。天然又は硬化ヒマシ油は、約1:35〜約1:60のモル比で、エチレンオキシドと反応させてよく、場合によっては、生成物からPEG成分が除去される。種々のこのような界面活性剤は商業的に入手可能であり、例えばBASFCorp. (Mt. Olive, NJ)のCREMOPHORシリーズ、例えば約50-60の鹸化値を有し、約1未満の酸価、水分含有量、すなわち約2%未満のフィッシャー、約1.453-1.457のnD60、及び約14-16のHLBを有するPEG40硬化ヒマシ油であるCREMOPHOR RH 40である。
2.ポリオキシエチレンステアリン酸エステルを含むポリオキシエチレン脂肪酸エステル、例えばUniqemaからのMYRシリーズ、特に融点約47℃を有するMYRJ 53。
MYRJシリーズの特定の化合物は、例えば約47℃の融点を有するMYRJ 53、及びMYRJ 52として入手可能なPEG-40-ステアラートである。
3.トゥイーン60等、Uniqemaのトゥイーンシリーズを含むソルビタン誘導体;
4.ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンのコポリマー及びブロックコポリマー又はポロキサマー、例えばBASFのPluronic F127, Pluronic F68;
5.ポリオキシエチレンアルキルエーテル、例えばC12-C18のアルコールのポリオキシエチレングリコール、例えばポリオキシル10-又は20-セチルエーテル又はポリオキシル23-ラウリルエーテル、又は20-オレイルエーテル、又はポリオキシル10-、20-又は100-ステアリルエーテルで、UniqemaからBRlJシリーズとして公知であり、商業的に入手可能なもの。BRIJシリーズの特に有用な生成物は、BRIJ 58;BRIJ 76;BRIJ 78;BRIJ 35、すなわちポリオキシル23ラウリルエーテル;及びBRIJ 98、すなわちポリオキシル20オレイルエーテルである。これらの生成物は約32℃ 〜約43℃の融点を有する。
6.融点約36℃を有し、Eastman Chemical Co.から入手可能な水溶性のトコフェリルPEGコハク酸エステル、例えばTPGS、特にビタミンETPGS。
7.5-35[CH2-CH,-O]単位、例えば20-30単位を有するPEGステロールエーテル、例えばChemron(Paso Robles, CA)のSOLULAN C24(Choleth-24及びCetheth-24);使用され得る同様の生成物は、公知であり、Nikko ChemicalsからNIKKOL BPS-30(ポリエトキシル化30フィトステロール)及びNIKKOL BPSH-25(ポリエトキシル化25フィトスタノール)として商業的に入手可能なものである。
8.例えば4-10の範囲のグリセロール単位、又は4、6又は10グリセロール単位を有するポリグリセロール脂肪酸エステル。例えば、特に適しているのは、デカ-/ヘキサ-/テトラグリセリルモノステアラート、例えばNikko ChemicalsのDECAGLYN、HEXAGLYN及びTETRGLYNである。
9.アルキレンポリオールエーテル又はエステル、例えば、それぞれGELUCIRE 44/14及びGELUCIRE 50/13である、ラウロイルマクロゴール-32グリセリド類及び/又はステアロイルマクロゴール-32グリセリド類;
10.飽和したC10ないしC22、例えばC18の置換された、例えばヒドロキシ脂肪酸のポリオキシエチレンモノエステル;例えば12ヒドロキシステアリン酸PEGエステル、特に約600-900PEGのもの、例えば660 Daltons MW、例えばBASF(Ludwigshafen, 20 Germany)のSOLUTOL HS 15。BASFのテクニカルリーフレットMEF 151E (1986)に従えば、SOLUTOL HS 15は、約70重量%のポリエトキシル化12-ヒドロキシステアリン酸、及び約30重量%のエステル化していないポリエチレングリコール成分を含有する。それは、90〜110の水素化値、53〜63の鹸化値、及び最大1の酸価、0.5重量%の最大水分含有量を有する。
11.ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン-アルキルエーテル、例えば、C12-C18エーテルのポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン-エーテル、例えばNikko ChemicalsからNIKKOL PBC 34として商業的に入手可能な、ポリオキシエチレン-20-ポリオキシプロピレン-4-セチルエーテル;
12.UniqemaからATLAS G 1821、Nikko ChemicalsからNIKKOCDS-6000Pの商品名で商業的に入手可能なポリエトキシル化ジステアラート;
13.レシチン類、例えばLipoid GmbH(Ludwigshafen, Germany)からLIPOID S75として商業的に入手可能な大豆リン脂質、又はNattermann Phospholipid (Cologne, Germany)からPHOSPHOLIPON90として商業的に入手可能な卵リン脂質。]
[0142] 液状の界面活性剤の例には、限定されるものではないが、ソルビタン誘導体、例えばトゥイーン20、トゥイーン40及びトゥイーン80、SYNPERONIC L44、及びポリオキシル10-オレイルエーテルで、全てUniqemaから入手可能なもの、及びポリオキシエチレン含有界面活性剤、例えば、PEG-8カプリル酸/カプリン酸グリセリド類(例えば、Gattefosseから入手可能なLabrasol)が含まれる。]
[0143] 本発明の組成物は、約0〜約95重量%、例えば約5重量%〜約80重量%、例えば約10重量%〜約70重量%、例えば約20重量%〜約60重量%、例えば約30重量%〜約50重量%の界面活性剤を含有してよい。
一態様において、界面活性剤は、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンのコポリマー又はブロックコポリマー又はポロキサマー、例えばBASFのPluronic F127、Pluronic F68である。
一態様において、界面活性剤はポロキサマーである。さらなる態様において、界面活性剤はポロキサマー188、ポロキサマー407、及びポロキサマー407とポロキサマー118の混合物からなる群から選択される。
一態様において、界面活性剤はポリオキシエチレン含有界面活性剤、例えばPEG-8カプリル酸/カプリン酸グリセリド類(例えば、Gattefosseから入手可能なLabrasol)である。
一態様において、界面活性剤はラウロイルポリオキシルグリセリド(例えば、Gattefosseから入手可能なGelucire 44/14)である。
一態様において、界面活性剤はBASFのCremophor RH40である。]
[0144] ある態様において、薬学的組成物は、薬学的組成物に一般的に見出されるさらなる賦形剤を含有してよく、このような賦形剤の例には、限定されるものではないが、酸化防止剤、抗菌剤、酵素インヒビター、安定剤、防腐剤、香料、甘味料、及び参照としてここに導入される、Handbook of Pharmaceutical Excipients, Roweら, 第4'h版, Pharmaceutical Press (2003)に記載の他の成分が含まれる。
これらの付加的な賦形剤は、全薬学的組成物の約0.05-5重量%の量で存在し得る。酸化防止剤、抗菌剤、酵素インヒビター、安定剤又は防腐剤は、典型的には、全薬学的組成物の約0.05-1重量%までで提供される。甘味料又は香料は、典型的には、全薬学的組成物の約2.5又は5重量%までで提供される。
酸化防止剤の例には、限定されるものではないが、アスコルビン酸又はその誘導体、トコフェロール及びその誘導体、ブチルヒドロキシアニソール及びブチルヒドロキシトルエンが含まれる。]
[0145] 一態様において、組成物はバッファーを含有する。ここで使用される場合「バッファー」なる用語は、経時的、そうでなければ化学反応の故に生じるであろう、組成物のpHが変化する傾向を低減させる、薬学的組成物中の化学化合物を称する。バッファーには、化学物質、例えばリン酸ナトリウム、トリス、グリシン、及びクエン酸ナトリウムが含まれる。
ここで使用される場合「防腐剤」なる用語は、微生物活性(成長及び代謝)を防止又は遅延化させるために、薬学的組成物に添加される化学化合物を称する。薬学的に許容可能な防腐剤の例は、フェノール、m-クレゾール、及びフェノールとm-クレゾールの混合物である。
ここで使用される場合「安定剤」なる用語は、ペプチドを安定するために、すなわちこのような組成物の保存期間及び/又は使用期間を増加させるために、ペプチドを含有する薬学的組成物に添加される化学物質を称する。製薬用製剤に使用される安定剤の例は、L-グリシン、L-ヒスチジン、アルギニン、グリシルグリシン、エチレンジアミン、シタラート、EDTA、亜鉛、塩化ナトリウム、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、及び界面活性剤及び酸化防止剤、特にα-トコフェロール及びl-アスコルビン酸である。]
[0146] さらなる態様において、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンを含有する薬学的組成物を調製するための方法は、薬剤、極性有機溶媒を含む担体、脂質親和性成分、場合によっては界面活性剤及び/又は親水性成分を、念入りに混合する工程を含む。例えば、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンと担体を、例えば約20℃〜約80℃まで加熱することにより液状化させ、ついで、室温まで冷却することにより固化させることができる。
極性有機溶媒を含む担体、脂質親和性成分、及び場合によっては界面活性剤及び/又は親水性成分と、誘導体化されたインスリンペプチドとを念入りに混合する前、担体は別に調製することができる。また、担体の1、2又はそれ以上の成分が、ポリペプチドと混合可能である。
プロテアーゼ安定化アシル化インスリンは極性有機溶媒に溶解し、ついで、液状成分、場合によっては界面活性剤と混合可能となる。]
[0147] また、薬学的組成物、例えばプロテアーゼ安定化アシル化インスリンを含有するSEDDS又はSMEDDS(カプセル、例えば腸溶性コーティングカプセル、ソフトカプセル、腸溶性ソフトカプセル)を調製するための方法は、次の工程:
(a)極性有機溶媒に誘導体化インスリンペプチドを溶解させ、
(b)脂質親和性成分、界面活性剤、場合によっては親水性成分を混合する;
ことを含む。
例えば、薬学的組成物を調製するための方法は、低い温度(例えば、室温又は室温以下)で実施される。]
[0148] 薬学的組成物を調製する場合、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンは、例えば以下の方法を使用して、極性有機溶媒に溶解されてもよい:
a)場合によっては賦形剤を含有する、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンの水溶液を提供し、
b)pH値を、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンのpIより、1単位、又は2単位、又は2.5pH単位以上又は以下のの標的pH値に調節し、
c)従来からの乾燥技術、例えば凍結-及び噴霧乾燥により、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンから水分を除去(脱水)し、
d)例えば攪拌、回転又は他の混合方法により、極性非水性媒体に、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンを混合及び溶解させ、
e)場合によっては、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンの非水性溶液を濾過又は遠心分離し、溶解していない無機塩を除去し、
f)場合によっては、例えば固形乾燥剤の添加又は真空乾燥により、残留していた水分を除去する。]
[0149] 例えば、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンは、以下の方法により、極性有機溶媒に溶解される:
a)場合によっては安定剤、例えば亜鉛及びグリシルグリシンを含有する、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンの水溶液を提供し、
b)例えば、非揮発性塩基又は酸、特に塩酸又は水酸化ナトリウムを溶液に添加することにより、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンのpIより、1単位、又は2単位、又は2.5pH単位以上又は以下のpH値に調節し、
c)従来からの乾燥技術、例えば凍結-及び噴霧乾燥により、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンから水分を除去(脱水)し、
d)例えば攪拌、回転又は他の混合方法により、極性非水性媒体に、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンを混合及び溶解させ、
e)場合によっては、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンの非水性溶液を濾過又は遠心分離し、溶解していない無機塩を除去し、
f)場合によっては、例えば固体状乾燥剤の添加又は真空乾燥により、残留していた水分を除去する。]
[0150] 「揮発性塩基」とは、室温で65Pa以上の蒸気圧を有する塩基、又は室温で65Pa以上の蒸気圧を有する塩基を含む水性共沸混合物等、加熱及び/又は減圧時に、ある程度蒸発するであろう塩基を意味する。揮発性塩基の例は、水酸化アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム水酸化物、第2級アミン類、第3級アミン類、アリールアミン類、脂肪族アミン類又は重炭酸アンモニウム又は組合せである。例えば、揮発性塩基は、重炭酸塩、炭酸塩、アンモニア、ヒドラジン、又は有機塩基、例えば低級脂肪族アミン類、特にトリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエタノールアミン類、トリエタノールアミン、及びそれらの塩であってよい。さらに、揮発性塩基は、水酸化アンモニウム、エチルアミン又はメチルアミン又はそれらの組合せであってよい。
「揮発性酸」とは、室温で65Pa以上の蒸気圧を有する酸、又は室温で65Pa以上の蒸気圧を有する酸を含む水性共沸混合物等、加熱及び/又は減圧時に、ある程度蒸発するであろう酸を意味する。揮発性酸の例は、炭酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、及び酪酸である。]
[0151] ここに記載するような「非揮発性塩基」とは、室温で65Pa以下の蒸気圧を有する塩基等、加熱時に蒸発しない又は一部のみが蒸発する塩基を意味する。非揮発性塩基は、アルカリ金属塩、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属塩、アルカリ土類金属の水酸化物、及びアミノ酸、又はその組合せからなる群から選択可能である。非揮発性塩基の例は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、及び酸化カルシウムである。
ここに記載するような「非揮発性酸」とは、室温で65Pa以下の蒸気圧を有する酸等、加熱時に蒸発しない又は一部のみが蒸発する酸を意味する。非揮発性酸の例は、塩酸、リン酸及び硫酸である。]
[0152] プロテアーゼ安定化アシル化インスリンは、組成物の約40重量%まで、例えば約20重量%まで、又は組成物の約0.01重量%から、例えば約0.1重量%からで、又は約0.01重量%〜約20重量%、又は約1重量%〜20重量%、又は約1重量%〜10重量%の量で存在し得る。しかしながら、特定のレベルのポリペプチドの選択は、極性有機溶媒におけるポリペプチドの溶解度、又は場合によっては使用される親水性成分又は界面活性剤、投与方式、大きさ、及び患者の状態を含む、製薬分野においてよく知られている要因に従いなされるであろう。
例えば、製薬用製剤は、0.1%w/w〜30%w/wの濃度で、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンを含有する。]
[0153] 各単位用量は、適切には、0.1mg〜300mgのプロテアーゼ安定化アシル化インスリンポリペプチド、例えば、約0.1mg、1mg、5mg、10mg、15mg、25mg、50mg、100mg、200mg、250mg、300mg、例えば5mg〜300mgのプロテアーゼ安定化アシル化インスリンを含有するであろう。例えば、各単位用量は、10mg〜300mg、例えば10mg〜100mg、又は20mg〜300mg、例えば20mg〜100mgのプロテアーゼ安定化アシル化インスリンを含有する。このような単位用量は、特定の目的の治療に応じて、1日に1-5回投与するのが適切である。]
[0154] プロテアーゼ安定化アシル化インスリンは、極性有機溶媒における溶解度を改善するために、極性有機溶媒に溶解させる前に、最適にされたpHである。
「最適にされたpH」なる用語を使用する場合、ここではプロテアーゼ安定化アシル化インスリンが、水溶液において、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンのpIから少なくとも一の1pH単位の標的pHで脱水されることを意味する。よって、標的pHは、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンの等電点から1pH単位以上、上である。また、標的pHは、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンの等電点から1pH単位以上、下である。しかして、標的pHは、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンのpIより、1.5pH単位以上、例えば2.0pH単位以上、例えば2.5pH単位以上、上又は下である。]
[0155] プロテアーゼ安定化アシル化インスリンに関連してここで使用される場合、「脱水」なる用語は、水溶液から乾燥され、誘導体化されたプロテアーゼ安定化アシル化インスリンを称する。ここで使用される場合、「標的pH」なる用語は、脱水されたプロテアーゼ安定化アシル化インスリンが、約40mg/ml又はそれ以上の濃度で、純水に再水和された場合に確立されるであろう水溶液のpHを称する。標的pHは、乾燥によりプロテアーゼ安定化アシル化インスリンが回収される、プロテアーゼ安定化アシル化インスリンの水溶液のpHと、典型的には同一である。しかしながら、プロテアーゼ安定化アシル化インスリン溶液が揮発性の酸又は塩基を含有しているならば、プロテアーゼ安定化アシル化インスリン溶液のpHは標的pHと同一ではない。プロテアーゼ安定化アシル化インスリンのpH履歴は、極性有機溶媒に溶解可能なプロテアーゼ安定化アシル化インスリンの量に対する決定因子となるであろうことが見出されている。]
[0156] ここで使用される場合「ポリペプチドのpI」なる用語は、ポリペプチドの等電点を称する。
ここで使用される場合「等電点」なる用語は、ペプチド等の高分子の全体的な正味荷電が0であるpH値を意味する。ペプチドにはいくつかの荷電基が存在してよく、等電点においては、これら全ての荷電の合計が0になる。等電点を超えたpHでは、ペプチドの全体的な正味荷電は負であるのに対し、等電点以下のpH値では、ペプチドの全体的な正味荷電は正となるであろう。]
权利要求:

請求項1
アシル化されたプロテアーゼ安定化インスリンであって、プロテアーゼ安定化インスリンが、少なくとも一の疎水性アミノ酸が親水性アミノ酸で置換された非プロテアーゼ安定化インスリン(親インスリン)から形式的になり、ここで、該置換が非プロテアーゼ安定化インスリン(親インスリン)の一又は複数のプロテアーゼ切断部位の内部に又はそれに近接しており、該プロテアーゼ安定化インスリンは、場合によっては一又は複数の付加的な変異をさらに有していてもよく、但し、安定化インスリンにはただ一つのリジン残基があり、アシル部分がプロテアーゼ安定化インスリンのN末端位又はリジン残基に結合している、アシル化されたプロテアーゼ安定化インスリン。
請求項2
非プロテアーゼ安定化インスリン中の少なくとも2の疎水性アミノ酸が親水性アミノ酸で置換されている請求項1に記載のアシル化されたプロテアーゼ安定化インスリン。
請求項3
アシル部分がプロテアーゼ安定化インスリン中のリジン残基に結合している請求項1又は2に記載のアシル化されたプロテアーゼ安定化インスリン。
請求項4
アシル部分がプロテアーゼ安定化インスリン中のA鎖N末端残基のアミノ基に結合している請求項1から3の何れか一項に記載のアシル化されたプロテアーゼ安定化インスリン。
請求項5
プロテアーゼ安定化インスリンが、A8H,B25N,B27E,desB30ヒトインスリン;A14E,A18L,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,desB27,desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B25H,B27E,B28E,desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B25H,B28E,desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B27E,B28E,desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B28E,desB30ヒトインスリン;A14E,B16H,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B26G,B27G,B28G,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B27E,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,desB27,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29R,desB30ヒトインスリン;A14E,B28D,desB30ヒトインスリン;A14E,B28E,desB30ヒトインスリン;B25N,B27E,desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B16H,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,B26G,B27G,B28G,desB30ヒトインスリン;B25H,desB30ヒトインスリン;A21G,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,desB30ヒトインスリン及びA14E,A21G,B25H,desB27,desB30ヒトインスリンからなる群から選択される請求項1から4の何れか一に記載のアシル化されたプロテアーゼ安定化インスリン。
請求項6
プロテアーゼ安定化インスリンに結合したアシル部分が、一般式Acy-AA1n-AA2m-AA3p- (I)[該式中、nは0又は1〜3の範囲の整数であり;mは0又は1〜10の範囲の整数であり;pは0又は1〜10の範囲の整数であり;Acyは約8〜約24の炭素原子を有する脂肪酸又は脂肪二酸であり;AA1は中性の直鎖状又は環状のアミノ酸残基であり;AA2は酸性アミノ酸残基であり;AA3は中性のアルキレングリコール含有アミノ酸残基であり;式中にAA1、AA2及びAA3が現れる順序は、独立して交換可能であり;AA2は式に沿って数回存在可能であり(例えば、Acy-AA2-AA32-AA2-);AA2は式に沿って独立して(異なって)数回存在可能であり(例えば、Acy-AA2-AA32-AA2-);AA1、AA2及び/又はAA3の結合は、Acy、AA1、AA2及びAA3のそれぞれから水素原子又はヒドロキシル基(水)を除去することにより形式的に得ることができるアミド(ペプチド)結合であり;プロテアーゼ安定化インスリンへの結合が、式(I)のアシル部分にあるAA1、AA2、又はAA3残基から、又は式(I)の部分に存在するAA2残基の側鎖の一つからのものとすることができる]を有する請求項1から5の何れか一に記載のアシル化されたプロテアーゼ安定化インスリン。
請求項7
明細書に特に記載された化合物の何れか一である請求項1から6の何れか一に記載のアシル化されたプロテアーゼ安定化インスリン。
請求項8
A14E,B25H,B29K(Nε-ヘキサデカンジオイル),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nε3-カルボキシ-5-オクタデカンジオイルアミノベンゾイル),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nε-N-オクタデカンジオイル-N-(2-カルボキシエチル)グリシル),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nε(N-オクタデカンジオイル-N-カルボキシメチル)-β-アラニル),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nε4-([4-({19-カルボキシノナデカノイルアミノ}メチル)トランス-シクロヘキサンカルボニル]-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεヘプタデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεmyristyl),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nε4-([4-({19-カルボキシノナデカノイルアミノ}メチル)トランス-シクロヘキサンカルボニル]-γGlu-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B28D,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-PEG7),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-(3-(2-{2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)プロピオニル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεヘプタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-γGlu-γGlu-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-γGlu-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B27E,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B26G,B27G,B28G,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B16H,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B16E,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B16H,B25H,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B16E,B25H,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B16H,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-γGlu-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B26G,B27G,B28G,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B16H,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B16H,B25H,B29K(N(eps)エイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-OEG-γGlu-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,A18L,B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,A18L,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B27E,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A1G(Nαオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),A14E,B25H,B29R,desB30ヒトインスリン;A14E,B1F(Nαオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),B25H,B29R,desB30ヒトインスリン;A1G(Nαヘキサデカンジオイル-γGlu),A14E,B25H,B29R,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-Abu-Abu-Abu-Abu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nαエイコサンジオイル),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nα4-[16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル]ブタノイル,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B26G,B27G,B28G,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B26G,B27G,B28G,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B26G,B27G,B28G,B29K(Nεオクタデカンジオイル),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B26G,B27G,B28G,B29K(Nεエイコサンジオイル),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B26G,B27G,B28G,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεドコサンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεドコサンジオイル-γGlu-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(N-エイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nε(N-イコサンジオイル-N-カルボキシメチル)-bAla),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nε3-[2-(2-{2-[2-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]プロピオニル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nε3-[2-(2-{2-[2-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]プロピオニル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-(3-(2-{2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)プロピオニル),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-(3-(2-{2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)プロピオニル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nエイコサンジオイル-γGlu-(3-(2-{2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)プロピオニル),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nε4-([4-({17-カルボキシノナデカノイルアミノ}メチル)トランス-シクロヘキサンカルボニル]-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nε4-([4-({17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ}メチル)トランス-シクロヘキサンカルボニル]-γGlu-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B28D,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B28D,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B28D,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B28D,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B28E,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B28E,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B28E,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B28E,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B28E,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B28E,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B28E,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B28E,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B28E,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B28E,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B28E,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B27E,B28E,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B27E,B28E,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B27E,B28E,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B27E,B28E,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B27E,B28E,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B27E,B28E,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B25H,B28E,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B25H,B28E,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B25H,B28E,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B25H,B28E,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B25H,B28E,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B25H,B28E,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B25H,B27E,B28E,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B25H,B27E,B28E,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B25H,B27E,B28E,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B25H,B27E,B28E,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B25H,B27E,B28E,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B1E,B25H,B27E,B28E,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B28D,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B28E,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;B25N,B27E,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;B25N,B27E,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;B25N,B27E,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;B25N,B27E,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;B25N,B27E,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;B25N,B27E,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A8H,B25N,B27E,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A8H,B25N,B27E,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A8H,B25N,B27E,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A8H,B25N,B27E,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A8H,B25N,B27E,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A8H,B25N,B27E,B29K(Nεヘキサデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nε(N-イコサンジオイル-N-カルボキシメチル)-bAla-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nε(N-オクタデカンジオイル-N-カルボキシメチル)-bAla-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nε(N-ヘキサデカンジオイル-N-カルボキシメチル)-bAla-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-2-[(3-{2-[2-(3-アミノプロポキシ)エトキシ]エトキシ}プロピルカルバモイル)メトキシ]アセチル),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-2-[(3-{2-[2-(3-アミノプロポキシ)エトキシ]エトキシ}プロピルカルバモイル)メトキシ]アセチル),desB30ヒトインスリン;A14E,B16H,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-2-[(3-{2-[2-(3-アミノプロポキシ)エトキシ]エトキシ}プロピルカルバモイル)メトキシ]アセチル),desB30ヒトインスリン;A14E,B16H,B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-2-[(3-{2-[2-(3-アミノプロポキシ)エトキシ]エトキシ}プロピルカルバモイル)メトキシ]アセチル),desB30ヒトインスリン;B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル),desB30ヒトインスリン;B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル),desB30ヒトインスリン;B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル),desB30ヒトインスリン;B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル),desB30ヒトインスリン;B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,desB27,B29K(Nεオクタデカンジオイル),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,desB27,B29K(Nεエイコサンジオイル),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,desB27,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,desB27,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,desB27,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,desB27,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,desB27,B29K(Nεオクタデカンジオイル),desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,desB27,B29K(Nεエイコサンジオイル),desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,desB27,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,desB27,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,desB27,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,desB27,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A1G(Nαオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),A14E,A21G,B25H,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B27K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB28,desB29,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nε(5-エイコサンジオイルaminoisophthalicacid)),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル),desB30ヒトインスリン;A14E,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B26G,B27G,B28G,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-Aoc),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B26G,B27G,B28G,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B26G,B27G,B28G,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,desB27,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B16H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A1G(Nαオクタデカンジオイル),A14E,B25H,B29R,desB30ヒトインスリン;A14E,B16H,B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B27K(Nεエイコサンジオイル-γGlu),desB28,desB29,desB30ヒトインスリン;A14E,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-γGlu-γGlu),desB30ヒトインスリン;A21G,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル),desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,desB27,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu-OEG-OEG),desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,B29K(Nεエイコサンジオイル),desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル-γGlu),desB30ヒトインスリン;A14E,A21G,B25H,B29K(Nεオクタデカンジオイル),desB30ヒトインスリン;A14E,B25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請求項9
医薬として使用するための請求項1から8の何れか一項に記載のアシル化されたプロテアーゼ安定化インスリン。
請求項10
高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、肥満、X症候群、又は脂質代謝異常の治療又は予防に使用するための請求項1から9の何れか一項に記載のアシル化されたプロテアーゼ安定化インスリン。
請求項11
高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、肥満、X症候群、又は脂質代謝異常の治療又は予防のための薬学的製剤の調製のための、請求項1から10の何れか一項に記載のプロテアーゼ安定化インスリンの治療的有効量の使用。
請求項12
ここに記載された新規な特徴又は特徴の組合せ。
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