表面を連続波またはパルス光で照射するための方法および装置
专利摘要:
表面を、光学素子の出射面から出射された少なくとも1つの光ビームで照射する方法および装置。この少なくとも1つの光ビームの、断面は約2cm2より大きく、この断面における時間平均放射照度は約10mW/cm2から約10W/cm2の範囲にある。この少なくとも1つの光ビームは、一時パルス幅が約0.1ミリ秒と約150秒の間の範囲にあり、時間平均放射照度が約1mW/cm2と約100W/cm2の間の範囲にある、複数のパルスを含み得る。 公开号:JP2011515152A 申请号:JP2011500878 申请日:2009-03-13 公开日:2011-05-19 发明作者:ストリーター,ジャクソン;デ・タボアダ,ルイス;ディラップ,スコット;ブラッドリー,スコット;マクネイル,テリー 申请人:フォトテラ・インコーポレーテッド; IPC主号:A61N5-06
专利说明:
[0001] 優先権主張 本願は、その全体を本明細書に引用により援用する2009年2月20日に出願された米国特許出願第12/389,294号の、一部継続出願である。本願はまた、その全体を本明細書に引用により援用する2008年3月18日に提出された米国仮出願第61/037,668号の優先権を主張する。] [0002] 発明の背景 発明の分野 本発明は、一般的には光線療法に関し、より特定的には脳組織の光線療法のための新たな装置および方法に関する。] 背景技術 [0003] 関連技術の説明 神経変性病(たとえばアルツハイマー病、パーキンソン病)、ハンチントン舞踏病、脱髄症(たとえば多発性硬化症)、脳神経麻痺、外傷性脳損傷、脳卒中、および脊髄損傷といった、多数の神経学的疾患があり、これらはおそらく光線療法適用の恩恵を受けることができるであろう。これらの疾患のほとんどは、深刻な病的状態および死亡率の原因となり、かつ、社会、家族および介護者の多大な負担を強いる。多くの神経学的疾患には、現在適用できる有効な治療法がない、または、適用可能な治療法は、機能回復、生活の質の維持、もしくは疾患の進行の停止には十分ではない。] [0004] 今もなお満たされていない主な医学的必要性である神経学的疾患の一例は、脳血管発作(CVA)とも呼ばれる脳卒中である。脳卒中は、脳のある領域に血液を供給する動脈内に血栓が留まることによって生じる、脳の離散的領域への血流の突然の乱れを原因とする(虚血性脳卒中と呼ばれる)か、または、破裂した動脈瘤もしくは動脈破裂による脳出血を原因とする(出血性脳卒中と呼ばれる)。米国では、脳卒中の犠牲者は年間750,000人を超え、すべての脳卒中のうち、およそ85%が虚血性であり、15%が出血性である。脳卒中の結果、影響を受けた脳部位における機能損失、およびこれに付随する、影響を受けた脳部位によって制御される身体の領域における身体機能の損失が生じる。脳内の主な損傷の程度および場所によって、機能損失は、軽度のものから重度のものまで大きく異なり、一時的な場合もあれば永久的な場合もある。喫煙、ダイエット、身体活動のレベル、および高コレステロールといった生活要因が脳卒中の危険を高めるため、脳卒中は、先進国における人間の苦痛の主な原因である。脳卒中は、米国を含むほとんどの先進国において第3位の死因である。] [0005] 脳卒中治療は、脳卒中発症時の基本的救命措置およびその後のリハビリテーションに限定されることが多い。現在、虚血性脳卒中に対する唯一のFDA認可治療は、組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)を使用する血栓溶解療法を含む。しかしながら、tPAは、脳卒中発症から3時間以内にしか使用できず、いくつかの禁忌があるため、脳卒中患者のうちこの薬を受ける患者の割合はほんのわずかである。] [0006] 外傷性脳損傷(TBI)は、突然の身体的外傷(たとえば、脳、脊髄、神経もしくは網膜の圧挫または圧迫損傷を含む、中枢神経系内の圧挫もしくは圧迫損傷、または、細胞死をもたらす何らかの急性損傷もしくは発作)が、頭部に障害を引起すときに生じる。たとえば、頭部が突然のおよび/または激しい強打を受けると、または、物体が頭蓋骨を貫通して脳組織の中に入ると、TBIが生じる可能性がある。脳の障害の程度は重度である可能性があるが、軽度でそれほど重大ではないTBIでさえ、長く続く可能性がある神経学的後遺症に関係している。神経変性疾患の進行は、TBIと関連付けられてきた。TBIは結果として、脳の離散的領域への血流の突然の乱れを招く可能性がある。脳卒中またはTBIの結果、影響を受けた脳部位における機能損失、およびこれに付随する、影響を受けた脳部位によって制御される身体の領域における身体機能の損失が生じ得る。脳内の主な損傷の程度および場所によって、機能損失は、軽度のものから重度のものまで大きく異なり、一時的な場合もあれば永久的な場合もある。] [0007] 毎年何百万人もの生命に打撃を与え続けており有効な治療法がほとんどない脳卒中およびその他の神経学的疾患の治療のための新たな改善された治療介入の発見には、今も大きな関心および臨床的必要性がある。] 課題を解決するための手段 [0008] 発明の要約 ある実施例では、患者の頭皮または頭蓋骨の一部を光で照射するための装置が提供される。この装置は、光源と、光源と光学的に連通する出力光学素子とを含む。出力光学素子は、0.1ミリ秒と150秒の間の範囲にある一時パルス幅を有する複数のパルスを含むパルス光ビームを出射するように構成された出射面を含む。パルス光ビームの、出力光学素子の出射面での断面は約2cm2より大きく、この断面における時間平均放射照度は約10mW/cm2から約10W/cm2の範囲にある。] [0009] ある実施例では、表面を光で照射する方法が提供される。この方法は、表面を、光学素子の出射面から出射された少なくとも1つのパルス光ビームで照射することを含む。この少なくとも1つのパルス光ビームは、約0.1ミリ秒と約150秒の間の範囲にある一時パルス幅を有する複数のパルスを含む。この少なくとも1つのパルス光ビームの、出射面でのビーム断面は約2cm2より大きく、時間平均放射照度は約1mW/cm2と約100W/cm2の間の範囲にある。] [0010] ある実施例では、患者の脳を治療する方法が提供される。この方法は、患者の頭皮または頭蓋骨の少なくとも一部を、患者の頭蓋骨を通して送られる複数のパルスを含む少なくとも1つのパルス光ビームで照射して、脳の少なくとも一部を照射することを含む。この少なくとも1つのパルス光ビームの一時プロファイルの、頭皮における1秒間の平均である時間平均放射照度は、約100mW/cm2と約10W/cm2の間の範囲にあり、頭皮におけるピーク放射照度は、約12.5mW/cm2と約1000W/cm2の間の範囲にある。] [0011] ある実施例では、外傷性脳損傷を受けた患者を治療する方法が提供される。この方法は、患者の頭皮または頭蓋骨の少なくとも一部を、患者の頭蓋骨を透過するパルス光で非侵襲的に照射して、患者の脳細胞を照射および刺激することを含む。このパルス光の一時プロファイルは、1パルス当たりの平均放射照度、一時パルス幅、およびパルスデューティサイクルを含む。この一時プロファイルを選択することにより、外傷性脳損傷の後、照射された脳細胞の、細胞生存、細胞機能、または双方の向上、回復、または促進のために、膜電位を調節する。] [0012] ある実施例では、神経変性病または鬱病の患者を治療する方法が提供される。この方法は、患者の頭皮または頭蓋骨の少なくとも一部を、患者の頭蓋骨を透過するパルス光で非侵襲的に照射して、患者の脳細胞を照射および刺激することを含む。このパルス光の一時プロファイルは、1パルス当たりの平均放射照度、一時パルス幅、およびパルスデューティサイクルを含む。この一時プロファイルを選択することにより、照射された脳細胞の、細胞生存、細胞機能、または双方の向上、回復、または促進のために、膜電位を調節する。] [0013] ある実施例では、患者の頭皮の一部を光で照射するための装置が提供される。この装置は、約630ナノメートルから約1064ナノメートルの範囲にある1つ以上の波長を含む光源を含む。この装置はさらに、光源と光学的に連通する出力光学素子を含む。出力光学素子は、出力光学素子の出射面での断面が約2cm2より大きくかつこの断面における時間平均放射照度が約10mW/cm2から約10W/cm2の範囲にある光ビームを出射するように構成された出射面を含む。この装置はさらに、患者の頭皮の照射部分と熱的に連通する状態で配置されるように、かつ、熱を患者の頭皮の照射部分から約0.1ワットから約5ワットの範囲にあるレートで除去するように構成された、熱伝導性部分を含む。] [0014] ある実施例では、表面を光で照射する方法が提供される。この方法は、光学素子の出射面から光ビームを出射することを含む。出射面における光ビームは、約630ナノメートルから約1064ナノメートルの範囲にある1つ以上の波長と、約2cm2より大きい断面と、この断面における約10mW/cm2から約10W/cm2の範囲にある時間平均放射照度とを有する。この方法はさらに、熱を出射面から約0.1ワットから約5ワットの範囲にあるレートで除去することを含む。] [0015] ある実施例では、患者の頭皮を光で照射するための装置が提供される。この装置は、第1の部分と、第1の部分に機械的に結合されかつ第1の部分と光学的に連通する第2の部分とを含む。第2の部分は、装置の動作中に第1の部分からの光が第2の部分を通して伝播するよう、患者の頭皮と熱的に連通する状態で配置される。第1の部分および第2の部分は、第2の部分が患者の頭皮と熱的に連通する状態で配置されたことに応じて相対的に移動するように構成される。] [0016] ある実施例では、表面を光で照射する方法が提供される。この方法は、第1の部分と、第1の部分に機械的に結合されかつ第1の部分と光学的に連通する第2の部分とを含む装置を提供することを含む。第1の部分および第2の部分は、相対的に移動するように構成される。この方法はさらに、第2の部分を表面と熱的に連通する状態で配置することを含む。この方法はさらに、第1の部分からの光が第2の部分を通して伝播するように表面を照射することを含む。この方法はさらに、第2の部分が表面と熱的に連通する状態で配置されたことに応じて、第1の部分および第2の部分を相対的に移動させることを含む。] [0017] ある実施例では、患者の頭皮を光で照射するための装置が提供される。この装置は、出射面を含む出力光学アセンブリを含み、この装置の動作中、光は、出力光学アセンブリを通過し第1の光学経路に沿って出射面まで伝播する。この装置はさらに、出力光学アセンブリから間隔を置いて設けられたセンサを含む。センサは、出力光学アセンブリを通過し第2の光学経路に沿って伝播する出力光学アセンブリからの放射を受けるように位置付けられ、第1の光学経路と第2の光学経路間との間は非ゼロ角度である。] [0018] ある実施例では、表面を光で照射する方法が提供される。この方法は、実質的に光透過性でありかつ実質的に熱伝導性である材料を含む光学素子を与えることを含み、光学素子は第1の表面および第2の表面を有する。この方法はさらに、第1の表面を照射面と熱的に連通する状態で配置することを含む。この方法はさらに、光を、第1の光学経路に沿って、第2の表面を通してかつ第1の表面を通して照射面まで伝播させることを含む。この方法はさらに、第2の表面の少なくとも一部から第2の光学経路に沿って伝播する照射を検出することを含み、第1の光学経路と第2の光学経路の間は非ゼロ角度である。] [0019] ある実施例では、表面を光で照射する方法が提供される。この方法は、実質的に光透過性でありかつ実質的に熱伝導性である材料を含む光学素子を与えることを含み、光学素子は第1の表面および第2の表面を有する。この方法はさらに、第1の表面を照射面と熱的に連通する状態で配置することを含む。この方法はさらに、光を第1の光学経路に沿って第2の表面を通してかつ第1の表面を通して照射面まで伝播させることを含む。この方法はさらに、第2の表面の少なくとも一部から第2の光学経路に沿って伝播する放射を検出することを含み、第1の光学経路と第2の光学経路の間は非ゼロ角度である。] [0020] ある実施例では、患者の頭皮を光で照射するための装置が提供される。この装置は熱電アセンブリを含み、熱電アセンブリは、電流が熱電アセンブリに印加されたことに応じて、熱電アセンブリの少なくとも第1の表面を冷却し、かつ、熱電アセンブリの少なくとも第2の表面を加熱する。熱電アセンブリは、出力光学アセンブリと解放可能な状態で機械的に結合されて第1の表面を出力光学アセンブリと熱的に連通させるように構成される。熱電アセンブリは第1の領域を全体的に取囲み、装置の動作中、患者の頭皮の一部を照射した光は第1の領域を通して伝播する。この装置はさらに、熱電アセンブリの第2の表面と熱的に連通するヒートシンクを含む。] [0021] ある実施例では、患者が装着可能な装置が提供される。この装置は、患者の頭皮の少なくとも一部の上に装着されるようにされた本体を含む。この装置はさらに、光が当てられて患者の脳の少なくとも一部を照射する場所である患者の頭皮の複数の治療部位位置に対応する複数のインジケータを含む。] [0022] ある実施例では、患者が装着可能な装置が提供される。この装置は、光が当てられて患者の脳の少なくとも一部を照射する場所である患者の頭皮の複数の治療部位位置を識別するための手段を含む。この装置はさらに、オペレータに対し、治療部位位置を照射する順序を示すための手段を含む。] [0023] ある実施例では、脳の光線療法の手順を示す方法が提供される。この方法は、患者の頭皮の複数の治療部位位置を識別することを含み、この治療部位位置のうち少なくとも1つの面積は1cm2以上である。この方法はさらに、治療部位位置の照射の順序を示すことを含む。] [0024] ある実施例では、患者の脳を治療する方法が提供される。この方法は、患者の頭皮の1cm2以上の第1の領域を、第1の期間の間、レーザ光で非侵襲的に照射することを含む。この方法はさらに、患者の頭皮の1cm2以上の第2の領域を、第2の期間の間、レーザ光で非侵襲的に照射することを含み、第1の領域および第2の領域は重ならず、第1の期間および第2の期間は重ならない。] [0025] 本発明の概要を示すために、本発明のいくつかの局面、利点、および新たな特徴についてここまで述べてきた。しかしながら、必ずしもこのような利点すべてが本発明の特定の実施例に従って得られるとは限らないことが理解されるはずである。よって、本発明は、本明細書で教示される1つの利点または一群の利点を、本明細書で教示または示唆されるであろう他の利点が達成されるか否かに関わらず、達成または最適化するようなやり方で、実施または実行されるであろう。] 図面の簡単な説明 [0026] 図1は、本明細書に記載のある実施例に従うビーム送達装置の一例を概略的に示す。 図2Aは、本明細書に記載のある実施例に従う出力光学アセンブリの一例の断面図を概略的に示す。 図2Bは、本明細書に記載のある実施例に従う出力光学アセンブリの別の例を概略的に示す。 図3Aは、出力光学アセンブリによる光に対する拡散効果を概略的に示す。 図3Bは、出力光学アセンブリによる光に対する拡散効果を概略的に示す。 図4Aは、本明細書に記載のある実施例に従うビーム送達装置の2つの例のうち1つの断面図を概略的に示す。 図4Bは、本明細書に記載のある実施例に従うビーム送達装置の2つの例のうち1つの断面図を概略的に示す。 図5は、本明細書に記載のある実施例に従うファイバ整列機構の一例を概略的に示す。 図6は、本明細書に記載のある実施例に対応するミラーの一例を概略的に示す。 図7は、本明細書に記載のある実施例に従う光ファイバから出射された光の第1の光学経路の一例を概略的に示す。 図8は、センサが受けた放射の第2の光学経路の一例を概略的に示す。 図9Aは、本明細書に記載のある実施例に従う熱電素子の一例を概略的に示す。 図9Bは、本明細書に記載のある実施例に従う熱導管の一例の2つの図を概略的に示す。 図10Aは、本明細書に記載のある実施例に従う熱電素子の別の例を概略的に示す。 図10Bは、本明細書に記載のある実施例に従う熱導管の別の例の2つの図を概略的に示す。 図11Aは、本明細書に記載のある実施例に従うヒートシンクの一例の断面図を概略的に示す。 図11Bは、本明細書に記載のある実施例に従うヒートシンクの別の例を概略的に示す。 図12Aは、熱電アセンブリとともにウインドウの2つの構成例のうち1つを概略的に示す。 図12Bは、熱電アセンブリとともにウインドウの2つの構成例のうち1つを概略的に示す。 図13Aは、本明細書に記載のある実施例に従うハウジング内のビーム送達装置のさまざまな構成要素を支持するための支持部の一例を概略的に示す。 図13Bは、本明細書に記載のある実施例に従う支持部の別の例を概略的に示す。 図14Aは、本明細書に記載のある実施例に従う支持部およびハウジングの構成の一例の断面図を概略的に示す。 図14Bは、本明細書に記載のある実施例に従う支持部およびハウジングの構成の別の例を概略的に示す。 図14Cは、本明細書に記載のある実施例に従う支持部およびハウジングの構成の別の例を概略的に示す。 図15Aは、本明細書に記載のある実施例に従うセンサの一例の2つの状態のうち1つを概略的に示す。 図15Bは、本明細書に記載のある実施例に従うセンサの一例の2つの状態のうち1つを概略的に示す。 図15Cは、本明細書に記載のある実施例に従うセンサの別の例の2つの状態のうち1つを概略的に示す。 図15Dは、本明細書に記載のある実施例に従うセンサの別の例の2つの状態のうち1つを概略的に示す。 図16Aは、本明細書に記載のある実施例に従うトリガ力ばねおよびトリガ力調整機構の構成の2つの例のうち1つを概略的に示す。 図16Bは、本明細書に記載のある実施例に従うトリガ力ばねおよびトリガ力調整機構の構成の2つの例のうち1つを概略的に示す。 図17は、本明細書に記載のある実施例に従うレンズアセンブリセンサの一例を概略的に示す。 図18は、本明細書に記載のある実施例に従う光源を制御するためのプログラマブルコントローラを含む制御回路のブロック図である。 図19Aは、血液を通過する光の透過率(任意単位)を波長の関数として示すグラフである。 図19Bは、脳組織による光の吸収のグラフである。 図19Cは、エネルギ送達の効率を波長の関数として示す。 図20は、さまざまなラット組織を通過した808ナノメートルの光について測定された吸収を示す。 図21Aは、本明細書に記載のある実施例に従うパルスの例を概略的に示す。 図21Bは、本明細書に記載のある実施例に従うパルスの例を概略的に示す。 図21Cは、本明細書に記載のある実施例に従うパルスの例を概略的に示す。 図21Dは、本明細書に記載のある実施例に従うパルスの例を概略的に示す。 図22Aは、装置が、患者の頭皮の部分に対応する複数の治療部位に対して連続的に熱的に連通する状態で配置される実施例を、概略的に示す。 図22Bは、装置が、患者の頭皮の部分に対応する複数の治療部位に対して連続的に熱的に連通する状態で配置される実施例を、概略的に示す。 図22Cは、装置が、患者の頭皮の部分に対応する複数の治療部位に対して連続的に熱的に連通する状態で配置される実施例を、概略的に示す。 図23は、患者の脳の治療のために患者が装着可能な装置の一例を概略的に示す。 図24Aは、治療部位に対応するインジケータがラベルで実質的に覆われた装置の一例の左側および右側の一方を概略的に示す。 図24Bは、治療部位に対応するインジケータがラベルで実質的に覆われた装置の一例の左側および右側の一方を概略的に示す。 図24Cは、図24Aおよび図24Bの装置を平らにしたときの図を上から見たラベル付け構成の一例を概略的に示す。 図25は、表面を光で照射するための方法の一例のフロー図である。 図26は、表面を光で照射するための方法の一例のフロー図である。 図27は、表面を光で照射するための方法の一例のフロー図である。 図28は、表面を光で照射するための方法の一例のフロー図である。 図29は、患者の頭皮の少なくとも1つの予め定められた領域を制御可能な態様でレーザ光に対して露出させて患者の脳を照射するための方法の一例のフロー図である。 図30は、患者の脳を治療するための方法の別の例のフロー図である。 図31は、入力電力密度がl0mW/cm2の場合の、電力密度対硬膜からの深さのグラフであり、以下で説明するように、白のバーは電力密度の予測値に対応し、黒のバーは7.5μW/cm2である推定最小作用PDに対応する。 図32は、NEST−1研究における患者の構成を示す。 図33は、NEST−1研究の各治療グループについて平均NIHSSを時間の経過とともに示す。 図34は、NEST−1研究の各治療グループについて平均mRSを時間の経過とともに示す。 図35は、NEST−2研究における患者の構成を示す。 図36は、NEST−2研究におけるmRSのスコアの分布を示す。 図37は、NEST−2研究における、選択されたベースライン特性のカテゴリによって定められるデータの部分集合について、主要エンドポイントに対するTLTの効果を示す。 図38は、本明細書に記載のある実施例に従う脳組織の治療方法の一例のフロー図である。 図39は、脳外傷の発生後の異なる時間間隔における、制御/非レーザ治療(薄い色のバー)およびレーザ照射(暗い色のバー)を受けたマウスの神経学的スコア(NSS)のグラフである。 図40は、制御非レーザ治療マウスの脳およびレーザ治療マウスの脳の断面の代表的な顕微鏡写真を示す。 図41は、頭部外傷発生から28日経過時の、制御(薄い色のバー)およびレーザ治療(暗い色のバー)を受けた、外傷を受けた脳の病変体積のグラフである。 図42Aは、塞栓後6時間治療を用いたウサギモデルの脳卒中の研究結果を示す。 図42Bは、塞栓後6時間治療を用いたウサギモデルの脳卒中の研究結果を示す。 図42Cは、塞栓後6時間治療を用いたウサギモデルの脳卒中の研究結果を示す。 図43Aは、塞栓後12時間治療を用いたウサギモデルの脳卒中の研究結果を示す。 図43Bは、塞栓後12時間治療を用いたウサギモデルの脳卒中の研究結果を示す。 図44は、各グループについて、平均±SEMの、マウスにおけるAβアミロイド沈着に対するLLTの効果を示す。APPトランスジェニック動物がTLTでおよびレーザなしで治療され、治療は0日(年齢3ヶ月)に開始され26週間続けられた(3X/週治療)。動物は26週目に処分および処理されてアミノロイド蓄積が求められた。 図45Aは、各グループについて、平均±SEMの、隠されたプラットホーム(モリス水迷路)を発見するための潜時に対するLLTの効果を示す。APPトランスジェニック動物がTLTでおよびレーザなしで治療され、治療は0日(年齢3ヶ月)に開始され180日まで続けられ(3X/週治療)、水迷路が適用されてプラットホームに到達するのに要した時間が記録された。動物は180日分析され処理されて潜時が求められた。 図45Bは、各グループについて、平均±SEMの、隠されたプラットホーム(モリス水迷路)を発見するための距離に対するLLTの効果を示す。APPトランスジェニック動物がTLTでおよびレーザなしで治療され、治療は0日(年齢3ヶ月)に開始され26週間続けられ(3X/週治療)、水迷路が適用されてプラットホームに到達するのに要した距離が記録された。動物は分析され処理されてこの距離が求められた。 図46Aは、各グループについて、平均±SEMの、APPトランスジェニックマウスの脳内の炎症性メディエータに対するLLTの効果を示す。APPトランスジェニック動物がTLTでおよびレーザなしで治療され、治療は0日(年齢3ヶ月)に開始され26週間続けられた(3X/週治療)。動物は26週目に処分され処理されて、炎症性マーカ、インターロイキン−1(IL−1)、腫瘍壊死因子−α(TNF)および形質転換成長因子−β(TGF−β)が求められた。動物は分析および処理されて、免疫組織化学的および画像分析によって炎症性マーカが求められた。 図46Bは、各グループについて、平均±SEMの、APPトランスジェニックマウスの脳内の炎症性メディエータに対するLLTの効果を示す。 図46Cは、各グループについて、平均±SEMの、APPトランスジェニックマウスの脳内の炎症性メディエータに対するLLTの効果を示す。 図47Aは、各グループについて、平均±SEMの、APPトランスジェニックマウスの脳内のAβペプチドレベルに対するLLTの効果を示す。APPトランスジェニック動物がTLTでおよびレーザなしで治療され、治療は0日(年齢3ヶ月)に開始され26週間続けられた(3X/週治療)。動物は26週目に処分され、脳がAβペプチド分析にかけられレーザなしの制御と比較された。動物は分析および処理されて脳Aβペプチドレベルが求められた。 図47Bは、各グループについて、平均±SEMの、APPトランスジェニックマウスの脳内のAβペプチドレベルに対するLLTの効果を示す。 図48Aは、各グループについて、平均±SEMの、13週におけるAPPトランスジェニックマウスの血漿中のAβペプチドレベルに対するLLTの効果を示す。APPトランスジェニック動物がTLTでおよびレーザなしで治療され、治療は0日(年齢3ヶ月)に開始され26週間続けられ(3X/週治療)、血漿がAβペプチド分析にかけられレーザなしの制御と比較された。血液は第13週目にAPPトランスジェニック動物から採取され処理されて、血漿Aβペプチドレベルが求められた。 図48Aは、各グループについて、平均±SEMの、26週におけるAPPトランスジェニックマウスの血漿中のAβペプチドレベルに対するLLTの効果を示す。APPトランスジェニック動物がTLTでおよびレーザなしで治療され、治療は0日(年齢3ヶ月)に開始され26週間続けられ(3X/週治療)、血漿がAβペプチド分析にかけられレーザなしの制御と比較された。血液は第26週目にAPPトランスジェニック動物から採取され処理されて、血漿Aβペプチドレベルが求められた。 図49Aは、各グループについて、平均±SEMの、APPトランスジェニックマウスの脳内のsAAPαレベルに対するLLTの効果を示す。APPトランスジェニック動物がTLTでおよびレーザなしで治療され、治療は0日(年齢3ヶ月)に開始され26週間続けられた(3X/週治療)。動物は26週目に処分され、脳はウェスタンブロット法によるsAAPαタンパク質分析にかけられレーザなしの制御と比較された。動物は分析および処理されて、脳のタンパク質レベルが求められた。 図49Bは、各グループについて、平均±SEMの、APPトランスジェニックマウスの脳内のCTFβレベルに対するLLTの効果を示す。APPトランスジェニック動物がTLTでおよびレーザなしで治療され、治療は0日(年齢3ヶ月)に開始され26週間続けられた(3X/週治療)。動物は26週目に処分され、脳はウェスタンブロット法によるCTFβタンパク質分析にかけられレーザなしの制御と比較された。動物は分析および処理されて、脳のタンパク質レベルが求められた。 図50は、各グループについて、平均±SEMの、APPトランスジェニックマウス内のCSFAβペプチドレベルに対するLLTの効果を示す。APPトランスジェニック動物がTLTでおよびレーザなしで治療され、治療は0日(年齢3ヶ月)に開始され26週間続けられた(3X/週治療)。動物は26週目に処分され、CSFはELISAによる総Aβペプチド分析にかけられレーザなしの制御と比較された。動物は分析され処理されて、CSFAβペプチドレベルが求められた。] 図1 図10A 図10B 図11A 図11B 図12A 図12B 図13A 図13B 図14A 実施例 [0027] 好ましい実施例の詳細な説明 低レベル光療法(「LLLT」)または光線療法は、生物組織の切断、焼灼または除去に使用される放射照度よりも低い放射照度で、治療を目的として患者に光エネルギを照射することを含み、結果として、組織に損傷を与えることなく所望の生物刺激効果が得られる。非侵襲的光線療法では、身体の外側に位置する光源を用いて、有効量の光エネルギを、治療対象の内部組織に照射することが望ましい(たとえば、ともにその全体が本明細書に引用により援用される米国特許第6,537,304号および第6,918,922号参照)。] [0028] レーザ療法は、リンパ浮腫および筋肉外傷ならびに手根管症候群の治療を含むさまざまな状況において有効であることが示されている。最近の研究は、レーザで生成された赤外線が、脳を含むさまざまな組織を透過することができ、かつ機能を修正することができることを示している。加えて、レーザで生成された赤外線は、血管形成を含むがこれに限定されない効果を生むことができ、成長因子(形質転換成長因子−β)シグナリング経路を修正することができ、かつタンパク質合成を促進することができる。] [0029] しかしながら、介在する組織が光エネルギを吸収するため、この介在する組織が加熱される一方で、目的組織部位に送達される光エネルギの量が制限される可能性がある。加えて、介在する組織が光エネルギを散乱させるので、目的組織部位に送達される放射照度(もしくは電力密度)またはエネルギ密度が制限される可能性がある。身体の外側の表面に加えられる電力および/または放射照度を増すことによって強引にこれらの効果を回避しようとすると、結果として介在する組織に損傷を与える(たとえば焼く)可能性がある。たとえば、TBIを受けた患者については、頭蓋骨の中で多量の出血が生じることがあり(たとえば「フィールド内の血液(blood in the field)」)、この血液が照射された光を吸収することによって、血液で満たされた領域の下にある脳組織への光エネルギの伝播が妨げられ温度の上昇を引起す可能性がある。] [0030] 非侵襲的光線療法は、選択された治療パラメーターを特定の範囲内に設定することによって好ましくは介在する組織への損傷を回避することによって、制限される。この分野における既存の科学文献を見直すと、神経学的疾患の治療について、損傷を与えないが有効である一組のパラメータが発見できるのか否か疑問が生じるであろう。しかしながら、いくつかの実施例は、本明細書に記載のように、この目標を達成可能な装置および方法を提供する。] [0031] そのような実施例は、介在する組織による吸収が損傷レベル未満となる光の波長の選択を含み得る。そのような実施例はまた、光源の出力を、目的組織部位における低いが有効な放射照度に設定すること(たとえば約100μW/cm2から約10W/cm2の間)、頭部に照射される光の一時プロファイルを設定すること(たとえば、一時パルス幅、一時パルス形状、デューティサイクル、パルス周波数)、および、光エネルギ照射期間を数百マイクロ秒から数分に設定することによって、治療されている目的組織部位における有効なエネルギ密度を得ることも、含み得る。光線療法の使用において、他のパラメータも変えることが可能である。こうした他のパラメータは、治療される組織に実際に送達される光エネルギに寄与し、光線療法の有効性に対して重要な役割を果たし得る。ある実施例では、脳において照射される部分は、脳全体を含む可能性がある。] [0032] ある実施例では、患者の脳の目標領域は、たとえば「危険ゾーン」内のニューロンの、損傷領域を含む。他の実施例では、目標領域は、危険ゾーン外の脳の部分を含む。光線療法に含まれる生物医学的メカニズムまたは反応に関する情報は、ティーナI.カル(Tiina I. Karu)による「細胞レベルでの低出力レーザ光作用のメカニズム(Mechanisms of Low-Power Laser Light Action on Cellular Level)」、SPIE議事録第4159巻(2000)、生体系に対する低出力光の効果V、レイチェルルーバート(Rachel Lubart)編集、1−17頁、および、マイケルR.ハンブリン(Michael R. Hamblin)、「低レベル光治療のメカニズム(Mechanisms of Low Level Light Therapy)」、SPIE議事録第6140巻、614001(2006)によって提供され、これらは各々その全体が本明細書に引用により援用される。] [0033] ある実施例では、本明細書に記載の光線療法の装置および方法は、身体的外傷(たとえばTBIもしくは虚血性脳卒中)または神経変性のその他の根源の治療のために使用される。本明細書で使用される、「神経変性」という用語は、脳卒中またはCVAといった一次的な破壊的事象の結果として生じる細胞破壊のプロセス、および、一次的な破壊的事象が発生したために細胞によって誘発される、二次的な遅発性および進行性の破壊メカニズムを指す。一次的な破壊的事象は、脳卒中を含む疾病過程または身体的損傷もしくは障害を含み、それだけでなく、他の疾病および状態を含み、その例として、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、熱中症、癲癇、アルツハイマー病、エイズや局所的脳虚血を含む脳虚血といった他の原因で生じる認知症が挙げられ、さらに、脳、脊髄、神経または網膜の圧挫もしくは圧迫損傷を含むCNS内の圧挫もしくは圧迫損傷といった身体的外傷、または、神経変性を生じさせる急性損傷もしくは障害を含む。二次的な破壊メカニズムは、神経毒性分子の生成および放出につながるメカニズムを含み、これは、アポトーシス、ミトコンドリア膜透過性の変化を原因とする細胞エネルギの枯渇、過剰グルタミン酸塩の放出または再摂取の失敗、再かん流障害、ならびにサイトカインおよび炎症の活性を含む。一次的および二次的メカニズムはいずれも、ニューロンに関する「危険ゾーン」の形成に寄与し、このゾーン内のニューロンは、少なくとも一時的には一次的破壊事象に耐えるが、遅発性効果のある過程が原因で、死の危険に瀕している。] [0034] ある実施例では、本明細書に記載の装置および方法を用いて神経防護作用を提供する。本明細書で使用される「神経防護作用」という用語は、神経変性損失が一次的破壊的事象または二次的破壊的メカニズムに関連する疾病メカニズムが原因か否かに関わらず、一次的破壊的事象後の神経変性が原因で、さもなければ修復不能なニューロンの損失を遅らせるまたは防止するための治療方針を指す。] [0035] ある実施例では、本明細書に記載の装置および方法を用いて、神経学的機能を改善し、神経学的向上をもたらし、または、以前に失われた神経学的機能を回復させる。本明細書で使用される「神経学的機能」という用語は、認知機能および運動機能双方を含む。本明細書で使用される「神経学的向上」という用語は、認知機能の向上および運動機能の向上双方を含む。本明細書で使用される「認知機能の向上」および「運動機能の向上」という用語はそれぞれ、認知機能および運動機能を改善することまたは高めることを意味する。] [0036] 本明細書で使用される「認知機能」という用語は、知ること、思考、学習、認知、記憶(即時記憶、近時記憶または遠隔記憶を含む)、および判断に関連するものを含めた、認知および認知または心的過程または機能を意味する。認知機能の損失の兆候は、患者の人格、感情、および行動における変化を含むこともある。本明細書で使用される「運動機能」という用語は、主として意識的な筋肉運動である筋肉運動に関連する身体機能を意味し、運動協調性、単純および複雑な運動性行為の実行などを含む。] [0037] 神経学的機能に影響する疾病または疾患は、アルツハイマー病、認知症、エイズまたはHIV感染、クロイツェルヤコブ病、頭部外傷(単事象外傷および複数回の脳震盪といった長期的外傷またはスポーツ外傷に起因することがある他の外傷を含む)、レビー小体病、ピック病、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、薬物またはアルコール依存症、脳腫瘍、水頭症、腎臓または肝臓病、脳卒中、鬱病、および、認知機能の障害および神経変性の原因となるその他の精神疾患を含むが、これらに限定されない。] [0038] ビーム送達装置 本明細書に記載の神経学的疾患(たとえば虚血性脳卒中、アルツハイマー病、パーキンソン病、鬱病またはTBI)の治療のための光線療法の方法は、さまざまな光送達システムを使用して実施および説明することができる。このような光送達システムは、各々がその全体を本明細書に引用により援用される、米国特許第6,214,035号、第6,267,780号、第6,273,905号、第6,290,714号および第7,303,578号、米国特許出願第12/389,294号、ならびに米国特許出願公開第2005/0107851号Alおよび第2007/0179571号Alに示され記載されるもののような、低レベルレーザ療法の装置を含み得る。たとえば、ある実施例では、光送達装置は、患者の頭皮または頭蓋骨の一部を照射するとともに、その間、頭皮または頭蓋骨の照射部分を冷却することができる。他のある実施例では、患者の頭皮または頭蓋骨の一部を照射する間、その頭皮または頭蓋骨の照射部分を冷却しない。] [0039] これらの以前に開示された光送達装置は、主として脳卒中の光線療法の治療との関連で説明された。しかしながら、ある実施例では、そのような光送達装置を、他の神経学的疾患(たとえばアルツハイマー病、パーキンソン病、鬱病、TBI)の光線療法の治療にも使用することができる。TBIを受けた患者は、その患者の頭皮の一部に傷を受けたために頭蓋または頭蓋骨の一部が露出していることがある。そのようなある実施例では、光送達装置は、光が頭皮組織を通して伝播することなく、頭蓋または頭蓋骨の露出した部分を照射することができる。本明細書に記載のある実施例は、頭皮の少なくとも一部に当てられる光で、または、頭皮を通して伝播せずに頭蓋または頭蓋骨の少なくとも一部に当てられる光で、脳を照射することに対応している。] [0040] 図1は、本明細書に記載のある実施例に従うビーム送達装置10の一例を概略的に示す。この装置10は、ハウジング12と、動作可能な状態でハウジング12に結合された可撓性の導管14と、少なくとも1つの状態インジケータ16とを含む。ある実施例では、この装置10は、光ビーム30が出射される出射面22を含む出力光学アセンブリ20を備える。出力光学アセンブリ20は、装置10の他の構成要素に解放可能な状態で機械的に結合されるように構成される。] 図1 [0041] ある実施例では、ハウジング12は片手で容易に保持される大きさである(たとえば長さ約5.5インチ)。ある実施例のハウジング12はさらに、1つ以上の部分12a、12bを含み、これらの部分は生体適合性材料を含む。なぜなら、これらはオペレータ、患者または双方と接触する可能性があるからである。たとえば、ある実施例では、1つ以上の低デュロメータのエラストマ材料(たとえばゴム、ポリマ、熱可塑性樹脂)を用いることが可能である。部分12aは、装置10の作動中ユーザの手で把持されるように構成される。ある実施例のハウジング12は、出射面22を手で適所で保持しかつ連続的に移動させて患者の皮膚の選択された部分を照射できるように構成される。ある実施例では、ハウジング12は、ハウジング12をユーザが把持しやすくなるよう1つ以上の窪みまたは突起を含む。ある実施例では、ハウジング12は、装置10の動作パラメータを測定またはモニタするために試験システムの上に配置されるように構成される。このようなある実施例のハウジング12は、試験システム上の対応する位置合わせ窪みと係合して出射面22を試験システムと適切に整列し易くする位置合わせ突起を与えるように構成される。ある実施例のハウジング12は、組合されて、他の動作構成要素がその中で保持される外殻部を形成する、2つ以上の部分(たとえば60Aのオーバーモールディングが施された2ピース注型ウレタンまたは熱可塑性エラストマオーバーモールディングが施された3ピースラストラン(Lustran)(登録商標))を含む。ある実施例では、装置10が使用する光は、個人が見るとその目に障害を与える可能性がある。このような実施例では、装置10を、個人が光を見ないように目の保護を設けるように構成することができる。たとえば、不透明材料をハウジング12に対して使用し適所に配置することにより、光が直接見えないようにすることができる。加えて、インターロックを設けて装置10が適所に配置されなければ光源が作動しないようにすることができる、または、その他の適切な安全策を取る。] [0042] ある実施例では、ハウジング12はさらに、出力光学アセンブリ20に解放可能な状態で設けられた装置10の一部を全体的の囲む可撓性の固定具17を含む。ある実施例の固定具17は、バリアを設けて、汚染物質がハウジング12内に入ることを、制御、抑制、防止、最小化または低減する。このように、バリアを設ける固定具17があるので、固定具17がバリアを設けない場合と比較して、ハウジング17に入る汚染物質は少ない。可撓性固定具17の材料の例は、ゴムまたはその他のエラストマを含むがこれに限定されない。] [0043] ある実施例では、導管14は、ハウジング12から距離をおいて設けられたさまざまな制御、電力および冷却システムに、動作可能な状態で装置10を結合するように構成される。ある実施例では、導管14は、出射面22から出射される、光源からの光を、装置10に伝えるように構成される。ある実施例では、導管14はさらに、1つ以上の導電性ワイヤ(たとえば1つの20導体ケーブル、4つの6導体ケーブル、接地編組)を含み、このワイヤは、信号を、装置10(たとえば装置10内のトリガスイッチまたは温度センサ)と、装置10から間隔をおいて設けられた制御システムとの間で送信し、および/または、電力システムから電力を装置10に(たとえば熱電クーラーのために)提供するように構成される。さらに他の実施例では、装置10は電源を含む(たとえばバッテリ)。ある実施例では、導管14は、冷却剤(たとえば液体または気体)が冷却システムから装置10に流れるように構成された、1つ以上の冷却剤管(たとえば内径0.125インチ)を含む。ある実施例では、導管14は、ハウジング12内の1つ以上の対応するコネクタに機械的に結合された1つ以上のコネクタを含む。たとえば、導管14は、ハウジング12内の対応するSMAマウントに機械的に結合された光ファイバの一端でSMAコネクタを含むことができる。] [0044] ある実施例では、導管14は、導管14の1つ以上のファイバ、ワイヤ、および管の周りに保護シースを含む。ある実施例の保護シースは、少なくとも1本の光ファイバの故障の際に導管14から光が出ることを制御、抑制、防止、最小化、または低減する。このように、シースがあるので、ファイバの故障の際に導管14から出る光は、シースがない場合のものよりも少ない。ある実施例では、保護シースは、複数の剛体セグメント(たとえばステンレス鋼)を有する張り緩和装置を含み、各セグメントは全体的に円筒形の管状であり長手方向の軸を有する。各セグメントは、隣接するセグメントの長手方向の軸の間の角度が予め定められた角度未満に制限されるように、近隣のセグメントと関節状に結合される。ある実施例では、保護シースは、導管14を移動および屈曲させるが、好都合には、その屈曲の曲率半径を、その中にある1つ以上のファイバ、ワイヤ、または管の破損を回避するのに十分大きくなるように、制限する。ある実施例では、シースは可撓性圧縮ばね(たとえば長さ4インチ)を含むことにより、屈曲緩和および/または張力ラインを与えて張りを緩和する。] [0045] ある実施例では、上記少なくとも1つの状態インジケータ16は、点灯されると装置10の状態に関する情報をユーザに対して視覚的に提供する、1つ、2つまたはそれ以上の発光ダイオード(LED)を含む。たとえば、この少なくとも1つの状態インジケータ16を、ある実施例で使用して、レーザ光源が、未だ生じていないトリガの係合にレーザ光を当てる準備がいつ整ったのかを表示する。ある実施例では、LEDを点灯させて、装置10に提供されている光パワー、電力または冷却剤の流れが装置10の動作にとって十分であるか否かにに応じて、異なる色を示すことができる。ある実施例では、この少なくとも1つの状態インジケータ16は、出力光学アセンブリ20が装置10に適切に装着されているか否かに関する情報を提供する。これ以外の種類の状態インジケータ(たとえばフラグ、音声警告)も、本明細書に記載のある実施例に対応可能である。] [0046] 図2Aは、本明細書に記載のある実施例に従う出力光学アセンブリ20の一例の断面図を概略的に示す。図2Bは、本明細書に記載のある実施例に従う出力光学アセンブリの別の例20を概略的に示す。出力光学アセンブリ20は、出射面22と、全体的に出射面22と離れた方を向く面24とを含む光学素子23を含む。本明細書で使用される「素子」という用語は、最も広い意味で使用され、複合装置の1つの構成要素または異なる部分を指しているがこれに限定されない。出力光学アセンブリ20はさらに、光学素子23と(たとえば面24の一部と)熱的に連通する熱導管25を含む。熱導管25は、装置10の少なくとも1つの放熱面(たとえば冷却機構の表面)と熱的に連通するように構成された少なくとも1つの面26を含む。出力光学アセンブリ20はさらに、ハウジング12に対して解放可能な状態で装着され取外されるように構成された結合部分27(たとえばばね負荷3ピン差込装置または4ピン差込装置)を含む。ある実施例では、出力光学アセンブリ20は、1つ以上のばねを含み、このばねは、上記少なくとも1つの面26上に、装置10の少なくとも1つの放熱面に向かって十分な力を加えて、これら2つの間に所望の熱伝達が生じるようにする。本明細書に記載のある実施例に対応する出力光学アセンブリ20のさまざまな例については、本明細書にその全体を引用により援用する米国特許出願第12/233,498号においてより詳細に記載されている。] 図2A 図2B [0047] ある実施例では、出力光学アセンブリ20は、患者の頭皮または頭蓋骨と熱的に連通するように配置される(たとえば、光学素子23は、患者の頭皮または頭蓋骨と接触するように構成される、または、患者の頭皮または頭蓋骨から間隔をおいて設けられるが患者の頭皮または頭蓋骨と接触する熱伝導性材料と接触するように構成される)。出力光学アセンブリ20が冷却されるある実施例では、出力光学アセンブリ20は、患者の頭皮または頭蓋骨の少なくとも一部(たとえば照射されている頭皮または頭蓋骨の部分)を冷却する。このように、ある実施例では、出力光学アセンブリ20は、光によって生じる頭皮または頭蓋骨における温度の上昇を、制御、抑制、防止、最小化または低減するようにされている。このように、出力光学アセンブリ20が照射されている患者の頭皮または頭蓋骨部分を冷却するので、患者の頭皮または頭蓋骨の照射部分の温度は、出力光学アセンブリ20が頭皮または頭蓋骨の照射部分を冷却しなかった場合よりも、低い。たとえば、光出力アセンブリ20を用いて患者の頭皮または頭蓋骨の照射部分を冷却することにより、患者の頭皮または頭蓋骨の照射部分の温度を、照射されなかった場合より高いが、照射されたが冷却されなかった場合よりも低くすることができる。ある実施例では、患者の頭皮は、患者の頭蓋骨を覆う毛髪と皮膚とを含む。他の実施例では、毛髪の少なくとも一部を光線療法の治療の前に除去して、出力光学アセンブリ20が実質的に頭皮の皮膚と接触するようにする。] [0048] ある実施例の光学素子23は、熱伝導性であり、皮膚によって伝えられる波長では光学的に透過性である。たとえば、ある実施例では、光学素子23の熱伝導性は、患者の頭皮または頭蓋骨の照射部分から熱を除去するのに十分であり、光学素子23の光透過性は、脳の目標領域で所望の放射照度を与えるように選択された波長では、光の所望の放射照度が光学素子23を通して伝搬し患者の頭皮または頭蓋骨を照射するのに十分である。ある実施例では、光学素子23は剛性の材料を含むが、他のある実施例では、光学素子23は低デュロメータで熱伝導性かつ光透過性の材料(たとえば水などの熱伝導性かつ光透過性の液体で満たされた可撓性の袋または容器)を含む。光学素子23の剛性の材料の例は、サファイア、ダイヤモンド、フッ化カルシウム、およびセレン化亜鉛を含むがこれらに限定されない。ある実施例では、光学素子23は、照射される表面(たとえば患者の頭皮または頭蓋骨)に全体的に向くように構成された出射面22を有する。ある実施例では、出射面22は、照射面と、または、照射面と接触する実質的に光透過性であり実質的に熱伝導性である材料と、接触するように配置される。ある実施例の出射面22は、出射面22から出射される光で照射される表面と熱的に連通するように構成される。このようなある実施例では、光学素子23の熱伝導性は、出射面22からの熱が熱導管25に向かって十分な速度で流れることによって、照射が原因で皮膚が過剰に加熱されることによって患者に対して与えられる皮膚の損傷または不快感を、制御、抑制、防止、最小化または低減するのに十分高い。このように、光学素子23が熱伝導性であるため、患者の皮膚の損傷または不快感を、光学素子23が十分に高い熱伝導性を有していない場合と比較して、低くすることができる。たとえば、患者の皮膚の損傷または不快感は、患者の頭皮の一部が照射されなかった場合と比較して高くなる可能性があるが、患者の皮膚の損傷または不快感は、光学素子23が十分に高い熱伝導性を有していない場合と比較して低いであろう。] [0049] ある実施例では、光学素子23は、少なくとも約10ワット/メートル−Kの熱伝導性を有する。他のある実施例では、光学素子23の熱伝導性は、少なくとも約15ワット/メートル−Kである。本明細書に記載のある実施例に従う光学素子23の材料の例は、熱伝導性が約23.1ワット/メートル−Kであるサファイア、および熱伝導性が約895ワット/メートル−Kと約2300ワット/メートル−Kの間にあるダイヤモンドを含むがこれらに限定されない。] [0050] ある実施例では、出射面22は、頭皮または頭蓋骨の曲率と一致するようにされる。ある実施例の出射面22は凹面である(たとえば全体的に球形であり曲率半径が約100ミリメートル)。頭皮または頭蓋骨の曲率に合わせることにより、出射面22は好都合に、出射面22と頭皮または頭蓋骨との間に空気で満たされた隙間がある場合よりも、頭皮または頭蓋骨における温度上昇を制御、抑制、防止、最小化または低減する。このように、出射面22を照射されている患者の頭皮または頭蓋骨の部分の曲率に合わせているため、患者の頭皮または頭蓋骨の照射部分の温度は、出射面22が頭皮または頭蓋骨の照射部分の曲率と合っていない場合よりも、低い。たとえば、出射面22を患者の頭皮または頭蓋骨の照射部分の曲率に合わせることによって、患者の頭皮または頭蓋骨の照射部分の温度を、患者の頭皮または頭蓋骨が照射されていないより高い可能性があるが、患者の頭皮または頭蓋骨が照射されたが出射面22が患者の頭皮または頭蓋骨の部分と合っていない場合よりも低くすることができる。出射面22と頭皮または頭蓋骨との間に空隙があると、出射面22と頭皮または頭蓋骨との間の熱伝導性を減少させて頭皮または頭蓋骨を照射によって加熱する可能性を増大させる可能性がある。] [0051] 加えて、このような空隙と出射面22および/または頭皮または頭蓋骨との間の屈折率の不整合は、頭皮または頭蓋骨に向かって伝搬する光の一部を、頭皮または頭蓋骨から反射させる可能性がある。ある実施例では、出射面22を頭皮または頭蓋骨と接触させて、光の光学経路における、出射面22と頭皮または頭蓋骨との間の空隙を好都合に実質的に減じる。介在する材料(たとえば実質的に光透過性で実質的に熱伝導性のジェル)が頭皮または頭蓋骨および出射面22と接触している他の実施例では、出射面22をこの介在する材料と接触させて、出射面22と介在する材料との間の空隙または介在する材料と頭皮または頭蓋骨との間の空隙が好都合に生まれないようにする。ある実施例では、頭皮に当たる光の波長での介在する材料の屈折率は、頭皮の屈折率(たとえば約1.3)と実質的に一致するので、出射面22と頭皮との間の屈折率の不整合により生まれる後方反射を減じることができる。このような本明細書に記載のある実施例に対応する材料の例は、グリセロール、水、およびシリカゲルを含むがこれらに限定されない。屈折率が一致するゲルの例は、マサチューセッツ州フェアヘブン(Fairhaven)のナイルブリカト社(Nye Lubricants, Inc.)から入手可能であるがこれに限定されない。] [0052] ある実施例では、出射面22は、伝達される光の光学経路において、後方反射を減じるようにされた、1つ以上の光学コーティング、フィルム、層、膜などを含む。後方反射を減じることにより、出射面22は、脳に伝達される光の量を増し、さもなければ頭皮または頭蓋骨における温度上昇を生じさせるであろうより高い放射照度を使用する必要が減少する。] [0053] ある実施例では、出力光学アセンブリ20は、光を、頭皮または頭蓋骨に到達する前に拡散させて、出射面22に到達する前に光ビームを好都合に均一化する。一般的に、頭皮または頭蓋骨の介在する組織は散乱性が高く、これは、患者の大脳皮質の照射上の不均一なビーム強度分布の影響を減じることができる。しかしながら、実質的に不均質である不均一なビーム強度分布の結果、加熱されている患者の頭皮または頭蓋骨のいくつかの部分が他の部分よりも加熱される可能性がある(たとえば光ビームの「ホットスポット」が患者の頭皮または頭蓋骨に当たる局所的な加熱)。ある実施例では、出力光学アセンブリ20は好都合に、光ビームを均質化して不均一性を約3ミリメートル未満にする。図3Aおよび図3Bは、出力光学アセンブリ20による光に対する拡散効果を示す。図3Aに示されるように、出力光学アセンブリ20を通して伝達される前の光のエネルギ密度プロファイルの例は、特定の発光角度でピークに達する。図3Bに示されるように、出力光学アセンブリ20によって拡散された後、光のエネルギ密度プロファイルは、特定の発光角度において実質的なピークを有さないが、ある発光角度の範囲において実質的に均質的に分布する。光を拡散させることによって、出力光学アセンブリ20は、光エネルギを照射される領域において実質的に均等に分布させることにより、さもなければ頭皮または頭蓋骨の温度上昇を引起すであろう「ホットスポット」を、制御、抑制、防止、最小化または低減することができる。このように、出力光学アセンブリ20が光を拡散するので、患者の頭皮または頭蓋骨の照射部分の温度は、出力光学アセンブリ20が光を拡散しない場合と比べて低い。たとえば、出力光学アセンブリ20を用いて光を拡散することにより、患者の頭皮または頭蓋骨の照射部分の温度は、照射されなかった場合の患者の頭皮または頭蓋骨の部分の温度よりも高くなる可能性があるが、出力光学アセンブリ20によって光が照射されたが拡散されなかった場合の患者の頭皮または頭蓋骨の部分の温度よりも低くすることができる。加えて、光を頭皮または頭蓋骨に達する前に拡散することによって、出力光学アセンブリ20は、頭皮または頭蓋骨に当たる光のスポットサイズを効果的に増すことができ、これによって好都合に頭皮または頭蓋骨の放射照度を低減する。これは、本明細書にその全体を引用により援用する米国特許第7,303,578号に記載されている。] 図3A 図3B [0054] ある実施例では、出力光学アセンブリ20は、光を十分に拡散させるので、光の放射照度は、頭皮、頭蓋骨または脳の最大許容レベルよりも小さい。たとえば、ある実施例の最大許容可能レベルは、患者が不快または痛みを感じるレベルであり、他のある実施例では、最大レベルは患者の頭皮または頭蓋骨が損傷を受ける(たとえば焼ける)レベルである。他のある実施例では、出力光学アセンブリ20は、十分に光を拡散するので、光の放射照度は、皮下の目的組織の治療の値に等しい。出力光学アセンブリ20は、カリフォルニア州トーランス(Torrance)のフィジカルオプティクス社(Physical Optics Corp.)から入手可能なものおよびコネチカット州エーボン(Avon)のリフレキサイト社(Reflexite Corp.)のディスプレイ光学装置P/NSN1333のようなホログラフィック拡散器を含むがこれに限定されない拡散器の例を含むことができる。] [0055] ある実施例では、出力光学アセンブリ20は、装置10と患者の頭皮または頭蓋骨との間に再利用可能な界面を与える。このような実施例では、出力光学アセンブリ20を装置10の使用の間に、特に異なる患者による使用の間に、洗浄または消毒することができる。他の実施例では、出力光学アセンブリ20は、装置10と患者の頭皮または頭蓋骨との間に、使い捨ての交換可能な界面を与える。予め消毒され予め梱包された交換可能な界面を用いることにより、いくつかの実施例は、好都合に、使用の直前に洗浄または消毒処理がなされなくとも、消毒された界面を与えることができる。] [0056] ある実施例では、出力光学アセンブリ20は、頭皮の少なくとも放射される部分に圧力を加えるようにされる。たとえば、出力光学アセンブリ20は、装置10に(たとえば装置10のオペレータが手で装置10を患者の頭皮に押付けることによりまたは重量、ばね、張力ストラップなどのように力を発生する機械的手段により)加えられている力があると、頭皮の照射された部分に少なくとも圧力を加えることができる。十分な圧力を加えることにより、出力光学アセンブリ20は、少なくともある量の血液を光エネルギの光学経路の外に出すことによって頭皮のその部分を白くすることができる(皮膚を白くすることに関する一般的な議論については、たとえばA.C.バートン(A.C. Burton)他、「人間の前腕における血圧と血流の関係(Relation Between Blood Pressure and Flow in the Human Forearm)」、J. Appl. Physiology、第4巻第5号、329−339頁(1951)、A.マタス(A. Matas)他、「白色化反応の評価における皮膚色の問題の排除(Eliminating the Issue of Skin Color in Assessment of the Blanch Response)」、Adv. in Skin & Wound Care、第14巻(4、2のパート1)、180−188頁(2001年7/8月)、J.ニイツマ(J. Niitsuma)他、「ウサギの耳垂における褥瘡性潰瘍形成の実験研究(Experimental study of decubitus ulcer formation in the rabbit ear lobe)」、J. Of Rehab. Res. And Dev.、第40巻第1号、67−72頁(2003年1/2月)参照)。出力光学アセンブリ20が頭皮に圧力を加えた結果血液が除去されると、これに対応する、頭皮内の血液による光エネルギの吸収が減少する。結果として、頭皮において血液が光エネルギを吸収することによる温度の上昇は減じられる。さらに、結果として、脳の皮下目標組織に伝達される光エネルギの一部が増す。ある実施例では、1平方インチ当たり少なくとも0.1ポンドの圧力を用いて、頭皮の照射部分を白くする。他のある実施例では、1平方インチ当たり少なくとも1ポンドの圧力を用いて、頭皮の照射部分を白くする。ある実施例では、1平方インチ当たり少なくとも2ポンドの圧力を用いて、頭皮の照射部分を白くする。頭皮の照射部分を白くするための圧力のその他値または範囲も、本明細書に記載のある実施例に対応する。頭皮の照射部分を白くするのに使用される最大圧力は、ある実施例では、患者の快適レベルおよび組織損傷レベルによって制限される。] [0057] 図4Aおよび図4Bは、本明細書に記載のある実施例に従うビーム送達装置10の2つの例の断面図を概略的に示す。図4Aおよび図4Bにおいて、装置10は、出射面22を有し装置10のその他の構成要素に解放可能な状態でかつ動作可能な状態で結合された、出力光学アセンブリ20を含む。装置10は、光ファイバ40、光ファイバ40に動作可能な状態で結合されたファイバ整列機構50、光ファイバ40と光学的に連通するミラー60、およびミラー60と光学的に連通するウインドウ70とを含む。装置10の動作中、光ファイバ40からの光30はミラー60まで伝搬しミラー60によって反射されてウインドウ70を通して伝搬する。ウインドウ70を通して伝達された光30は出力光学アセンブリ20を通して第1の光学経路に沿って伝搬し、出射面22から出射される。ある実施例では、装置10は、光ファイバ40を介して受けた光の少なくとも一部を出射面22に伝達するさらなる光学素子(たとえばレンズ、デフューザおよび/または導波管)を含む。そのようなある実施例では、装置10のさらなる光学素子は、出射面22から出射された光ビームが所望のビーム強度プロファイルを有するよう、光を成形、フォーマット、または修正する。] 図4A 図4B [0058] ある実施例では、光ファイバ40は、ステップ型または段階型光ファイバを含む。ある実施例の光ファイバ40は単一モードであり、他のある実施例では光ファイバはマルチモードである。本明細書に記載のある実施例に対応する光ファイバ40の例は、直径1000ミクロンであり開口は約0.22である。] [0059] 図5は、本明細書に記載のある実施例に従うファイバ整列機構50の一例を概略的に示す。ある実施例では、ファイバ整列機構50は、光ファイバ40の一部に機械的に結合され、光が出射される光ファイバ40の端部の位置、傾斜または双方を調整するように構成される。ある実施例では、ファイバ整列機構50は、少なくとも±5度の調整範囲を提供する。図5のファイバ整列機構50は、光ファイバ40に機械的に結合されたコネクタ52(たとえばSMAコネクタ)と、コネクタ52に機械的に結合されたプレート54(たとえば運動学的傾斜段)と、プレート54に調整可能な状態で結合された調整ねじ56(たとえば1インチ当たりの巻数80または1インチ当たりの巻数100)とを含む。調整ねじ56を巻くことにより、プレート54の一部と基準構造58の対応する部分との間の距離を調整することができる。ある実施例では、ファイバ整列機構50は、プレート54を、基準構造58に対し、ある位置、方位または双方で固定するように締付けられるように構成された1つ以上のロックねじを含む。ファイバ整列機構50のその他の構成も本明細書に記載のある実施例に対応する。] 図5 [0060] 図6は、本明細書に記載のある実施例に対応するミラー60の一例を概略的に示す。ある実施例では、ミラー60は、光ファイバ40から出射された光を実質的に反射してこの光を非ゼロ角(たとえば90度)で反射する。ある実施例のミラー60は、金属(たとえば金またはアルミニウム)によって少なくとも片側がコーティングされたガラス基板を含む。本明細書に記載のある実施例に対応するミラー60の例は、平坦で全体的に平らなガラスミラー(たとえばニュージャージー州バーリントン(Barrignton)のエドモンドオプティクス社(Edmund Optics Inc.)から入手可能なNT43−886)を含むがこれに限定されない。ある実施例のミラー60は、ある屈折力を有するように構成することができ(たとえばミラー60は凹面でもよい)、かつ光を成形、整形さもなければ修正して所望のビーム強度プロファイルを生むようにすることができる。ある実施例では、ミラー60の周囲を接着剤(たとえばコネチカット州トーリントン(Torrington)のダイマックス社(Dymax Corp.)から入手可能なOP−29)で支持構造62に接着する。] 図6 [0061] ある実施例では、ミラー60は、光ファイバ40から出射された光を一部透過する。そのようなある実施例では、支持構造62は、開口を含み、装置10は、ミラー60および支持構造62の開口を通して伝達された光を受けるように位置付けられた少なくとも1つの光センサ64を含む。この少なくとも1つの光センサ64は、受けた光の強度を示すことによりミラー60に到達する光の強度の測定値を提供する信号を生成するように構成される。本明細書に記載のある実施例に対応する光センサ64の例は、テキサス州ダラス(Dallas)のテキサスインスツルメント(Texas Instruments)から入手可能なOPT101フォトダイオードを含むがこれに限定されない。ある実施例では、複数の光センサ64を使用して動作の冗長性を与え、装置10の動作にとって十分な強度の光が光ファイバ40によって提供されていることを確認する。ある実施例では、拡散器66を配置し、ミラー60を通して伝達される光を、この光が光センサ64に当たる前に拡散する。ある実施例では、光センサ64を、光センサ64を全体的に囲む不透明の側壁68によって迷光から保護する。] [0062] ある実施例では、ウインドウ70は、赤外線を実質的に透過する。本明細書に記載のある実施例に対応するウインドウ70の一例は、平坦で全体的に平らなCaF2ウインドウ(たとえばニュージャージー州バーリントンのエドモンドオプティクスから入手可能なTechSpec(登録商標)フッ化カルシウムウインドウ)を含むがこれに限定されない。] [0063] ある実施例では、ウインドウ70は少なくとも部分的に、ミラー60を含む装置10内の領域を囲む。そのようなある実施例のウインドウ70は、この領域を実質的に封止して、汚染物質(たとえば埃、塵)が領域の外からこの領域に入らないようにしている。たとえば、出力光学アセンブリ20を装置10から外したとき、ウインドウ70は、この領域に入る汚染物質を制御、抑制、防止、最小化または低減する。このように、ウインドウ70が実質的にこの領域を封止しているので、この領域の汚染は、ウインドウ70がこの領域を実質的に封止していない場合と比べて少ない。] [0064] 図7は、本明細書に記載のある実施例に従う光ファイバ40から出射される光30の第1の光学経路32の一例を概略的に示す。光ファイバ40から出て分岐する光30は、第1の光学経路32に沿いミラー60に向かって伝搬する。この光30は、ミラー60によって反射され、第1の光学経路32に沿いウインドウ70を通して伝搬し、光学素子23の表面24に当たるかまたはここで受けられて、出射面22から、照射する表面に向けて出射される。ある実施例では、ミラー60は、約90度の角度で光30を反射する。ある実施例では、ミラー60は、光ファイバ40の面から約2.3インチであり、第1の光学経路32はファイバの出力面から光学素子23の出射面22までの長さが約4.55インチである。] 図7 [0065] ある実施例では、装置10はさらに、出力光学アセンブリ20から間隔をおいて設けられたセンサ80を含む。図8は、センサ80が受ける放射84の第2の光学経路82の一例を概略的に示す。センサ80は、第2の光学経路82に沿って出力光学アセンブリ20を通して伝搬する出力光学アセンブリ20からの放射84を受けるように配置される。第1の光学経路32と第2の光学経路82との間は非ゼロ角度である。ある実施例では、第2の光学経路82は第1の光学経路32と同一平面にあり、他のある実施例では、第1の光学経路32と第2の光学経路82とは同一平面にない。ある実施例のセンサ80は、装置10の動作中、光学素子23の面24の少なくとも一部から第2の光学経路82に沿って伝搬する放射84を受ける。] 図8 [0066] ある実施例のセンサ80は、ある領域からの赤外線を受けその領域の温度を示す信号を生成するように構成された温度センサ(たとえば熱電対列)を含む。本明細書に記載のある実施例に対応する温度センサの例は、ミシガン州デクスター(Dexter)のデクスターリサーチセンタ社(Dexter Research Center, Inc.)から入手可能なDX−0496熱電対列を含むがこれに限定されない。ある実施例では、センサ80の視野は、熱導管25から(たとえば0.05インチと0.3インチの間の距離だけ)間隔をおいて設けられた面24の約0.26平方インチの領域を含む。他のある実施例では、センサ80の視野は、面24の約0.57平方インチの領域を含む。] [0067] ある実施例では、センサ80は、放射84を受けたことに応じて、出力光学アセンブリ20の一部(たとえば光学素子23)のまたは皮膚の温度を示す信号を発生する。そのようなある実施例では、装置10はさらに、センサ80からの信号を受け、温度が予め定められたしきい値(たとえば42度)の温度を上回ることを示す信号に対して、警告を発生させる、第1の光学経路32に沿って伝搬する光の光源をオフにする、または双方を行なうように構成された、コントローラを含む。] [0068] ある実施例のセンサ80は、出力光学アセンブリ20と熱的に連通しない。図8に示されるように、赤外線透過ウインドウ70は、センサ80と出力光学アセンブリ20との間にある。第1の光学経路32に沿って伝搬する光30および第2の光学経路82に沿って伝搬する赤外線84は双方ともにウインドウ70を通して伝搬する。ある実施例では、センサ80はその全体がまたは少なくとも一部が、ウインドウ70によって少なくとも一部が囲まれ実質的に封止されたハウジング12の領域の中にあり、汚染物質がこの領域の外側からこの領域に入らないようにする。] 図8 [0069] ある実施例では、装置10は、頭皮または頭蓋骨から熱を除去することによってこの頭皮または頭蓋骨の照射部分を冷却して、頭皮または頭蓋骨における温度上昇を制御、抑制、防止、最小化または低減する。このように、装置10が患者の頭皮または頭蓋骨の照射部分を冷却するので、患者の頭皮または頭蓋骨の照射部分の温度は、装置10が頭皮または頭蓋骨の照射部分を冷却しない場合と比較して低い。たとえば、患者の頭皮または頭蓋骨の照射部分を装置10を用いて冷却することにより、患者の頭皮または頭蓋骨の照射部分の温度は、患者の頭皮または頭蓋骨の一部が照射されていない場合の温度よりも高い可能性があるが、患者の頭皮または頭蓋骨が照射されたが冷却されなかった場合よりも低い。図4Aおよび図4Bを参照して、ある実施例では、装置10は、熱電アセンブリ90と、熱電アセンブリ90と熱的に連通するヒートシンク100とを含む。ある実施例では、熱電アセンブリ90は、患者の頭皮または頭蓋骨を出力光学アセンブリ20を介して積極的に冷却することにより、好都合に、さもなければ患者に不快を与える頭皮または頭蓋骨での大きな温度勾配を回避する。ある実施例では、装置10はさらに、熱電アセンブリ90の温度を示す電気信号を生成する1つ以上の温度センサ(たとえば熱電対、サーミスタ)を含む。] 図4A 図4B [0070] ある実施例では、熱電アセンブリ90は、少なくとも1つの熱電素子91と熱導管92とを含む。熱電アセンブリ90のこの少なくとも1つの熱電素子91は、熱電アセンブリ90から電流が印加されたことに応じて、熱電アセンブリ90の少なくとも第1の表面93を冷却し熱電アセンブリ90の少なくとも第2の表面94を加熱する。熱電アセンブリ90は、第1の表面93が出力光学アセンブリ20と熱的に連通するように、出力光学アセンブリ20に解放可能な状態でかつ機械的に結合されるように構成される。ある実施例では、第1の表面93は熱導管92の表面を含み、第2の表面94は熱電素子91の表面を含む。] [0071] 本明細書に記載のある実施例に従い、図9Aは、熱電素子91の一例を概略的に示し、図9Bは、熱導管92の一例の2つの図を概略的に示す。本明細書に記載のある実施例に従い、図10Aは、熱電素子91の別の例を概略的に示し、図10Bは、熱導管92の別の例の2つの図を概略的に示す。熱電素子91は、(たとえば熱伝導性接着剤によって)熱導管92の対応する表面96と熱的に連通するように構成された面95を有する。熱電素子91に電流を印加すると、第2の表面94が加熱され面95が冷却されることによって、第1の表面93が冷却される。このようなある実施例では、第1の表面93は、出力光学アセンブリ20の熱導管25の少なくとも1つの面26と熱的に連通するように構成された装置10の少なくとも1つの放熱面として機能する(たとえば接触または係合によって熱電アセンブリ26と出力光学アセンブリ20との間に熱伝導性接続を設ける)。熱伝導性出力光学アセンブリ20が熱電アセンブリ90と熱的に連通するので、ある実施例は好都合に、熱を治療部位(たとえば皮膚)から遠ざけるように伝達するための導管を設ける。ある実施例では、出力光学アセンブリ20は、患者の皮膚に押付けられ熱を治療部位から遠ざけるように伝える。] 図10A 図10B 図9A 図9B [0072] 本明細書に記載のある実施例に対応する熱電素子91の例は、テキサス州ダラスのマーロー社(Marlow Industries)から入手可能なDT12−6、Qmax=60W、正方形の熱電素子、および、ニューハンプシャー州ベッドフォード(Bedford)のフェロテック社(Ferrotec Corp.)から入手可能なトロイダルまたはドーナツ形状の熱電素子、Qmax=45Wを含むが、これらに限定されない。ある実施例では、熱電素子91は、出力光学アセンブリ20から、熱を、約0.1ワットから約5ワットの範囲または約1ワットから約3ワットの範囲にあるレートで除去する。本明細書に記載のある実施例に従う熱電アセンブリ90を作動させるための温度コントローラの例は、モンタナ州ボーズマン(Bozeman)のウェーブレングスエレクトロニクス社(Wavelength Electronics, Inc.)から入手可能なMPT−5000を含むがこれに限定されない。本明細書に記載のある実施例に対応する熱導管92の材料の例は、アルミニウムおよび銅を含むがこれらに限定されない。ある実施例の熱導管92の、熱質量は約30グラムから約70グラムの範囲にあり、表面93と表面96との間の熱長さは約0.5インチから約3.5インチの範囲にある。] [0073] ある実施例では、熱電アセンブリ90は全体的に第1の領域97を囲み、装置10の動作中、患者の皮膚の一部を照射する光は第1の領域97を通して伝搬する。図9Bおよび図10Bに示されるように、ある実施例では、第1の領域97は、熱導管92を通る開口を含む。図10Bに示されるように、ある実施例の第1の領域97はさらに、熱電素子91を通る開口を含む。ある実施例では、熱電アセンブリ90は、互いに間隔をおいて設けられ第1の領域97を全体的に囲むように配置された複数の熱電素子91を含む。本明細書で使用される「全体的に囲む」という用語は、妥当な最も広い解釈を受けるものであり、その領域の少なくとも1つの縁を取囲むまたはその周りに延在し、または少なくとも1つの縁に沿って1つ以上の隙間を残してその領域の少なくとも1つの縁を囲むように配置される。] 図10B 図9B [0074] 本明細書に記載のある実施例に従い、図11Aは、ヒートシンク100の一例の断面図を概略的に示し、図11Bは、ヒートシンク100の別の例を概略的に示す。ヒートシンク100は、入口101と、出口102と、入口101および出口102と流体連通状態にある流体導管103とを含む。ある実施例の入口101および出口102は、流体導管103を通して流れ流体導管103から熱を除去する冷却剤(たとえば水、空気、グリセロール)を与える管(たとえばナイロンまたはステンレス鋼のホースバルブ(barb)ロック、クランプ、またはクリンプを用いたもの)に接続されるように構成されたステンレス鋼バルブ(barb)を含む。ある実施例では、冷却剤は、冷却剤がヒートシンク100に与えられる前に冷却剤を冷却する冷却器またはその他の熱伝達装置によって提供される。] 図11A 図11B [0075] 図11Aのヒートシンク100の例は、アルミニウムブロックから機械加工されたものであり、熱電アセンブリ90が配置されてヒートシンク100と熱電アセンブリ90の第2の表面94との間に熱的な連通を提供するように配置された窪み104を有する。図11Bのヒートシンク100の一例は、第1の部分105と第2の部分106とを含み、これらは組合されて冷却剤の導管103を形成する。ある実施例では、熱伝導性接着剤(たとえばウィスコンシン州ジャーマンタウン(Germantown)のレジンラブ社(Resinlab,LLC)から入手可能なEP1200熱接着剤、0.005インチのステンレス鋼のワイヤを用いて接着線を設定)を用いて熱電アセンブリ90とヒートシンク100とを接着し互いに熱的に連通させる。] 図11A 図11B [0076] 出力光学アセンブリ20は、熱電アセンブリ90の第1の表面と熱的に連通するように構成された少なくとも1つの表面26を有する熱伝導性熱導管25を含む。図2Aおよび図2Bに示されるように、熱導管25は第2の領域28を全体的に囲んでいる。装置10の動作中、光は、第1の領域97、第2の領域28および光学素子23を通して伝搬する。ある実施例では、ヒートシンク100は、図11Bに概略的に示されるように第3の領域107を全体的に囲んでいる。このようなある実施例における装置10の動作中、光は、第3の領域107、第1の領域97、第2の領域28、および光学素子23を通して伝搬する。] 図11B 図2A 図2B [0077] 図12Aおよび図12Bは、熱電アセンブリ90とともにウインドウ70の構成の2つの例を概略的に示す。ある実施例では、ウインドウ70は、熱電アセンブリ90の少なくとも一部と熱的に連通する(たとえば図12Aに示されるように、コネチカット州トーリントンのダイママックス社から入手可能なOP−29接着剤を用いて、熱導管92の窪みに接着される)。ある実施例では、ウインドウ70は、図12Bに示されるように、ヒートシンク100の少なくとも一部と熱的に連通する(たとえばヒートシンク100内のOリングによって保持される)。ある実施例では、ウインドウ70は、熱電アセンブリ90ともヒートシンク100とも熱的に連通しない。] 図12A 図12B [0078] 図13Aは、本明細書に記載のある実施例に従うハウジング12内のビーム送達装置10のさまざまな構成要素を支持するための支持部110の一例を概略的に示す。図13Aの支持部110は、ビーム送達装置10のさまざまな構成要素を装着するために使用されるさまざまな表面および穴を提供するように機械加工された単一のまたは一体化された部分を含む。図13Bは、本明細書に記載のある実施例に従う支持部110の別の例を概略的に示す。図13Bの支持部110は、ともにボルト締めまたはピン留めされる複数の部分を含む。] 図13A 図13B [0079] 図14Aは、本明細書に記載のある実施例に従う支持部110およびハウジング12の構成の一例の断面図を概略的に示す。ある実施例の支持部110は接地接続され、他のある実施例では、支持部110は接地から絶縁される(たとえば浮動)。ある実施例では、支持部110はハウジング12に対して移動するように構成される。たとえば、支持部110およびハウジング12は、図14Aによって概略的に示されるように、ピボット112によって機械的に結合される。光ファイバ40、ファイバ調整装置50、ミラー60、ウインドウ70、センサ80、およびヒートシンク100は各々、支持部110に機械的に結合される。出力光学アセンブリ20も、熱電アセンブリ90およびヒートシンク100を介して支持部110に機械的に結合される。] 図14A [0080] 図14Aの構成について、出力光学アセンブリ20の出射面22は、ハウジング12を頭皮または頭蓋骨に押付けるユーザによって患者の頭皮または頭蓋骨と熱的に連通する(たとえば接触する)ように配置される。ピボット112は、支持部110を、ハウジング12に対してピボット112を中心として回転させる(たとえば1および2度の間の角度または約1.75度だけ)ので、出射面22はハウジング12に向かって移動する(たとえば0.05−0.3インチまたは約0.1インチの距離だけ)。このようなある実施例では、支持部110のこの移動ならびにファイバ調整装置50および光ファイバ40の移動によって、光ファイバ40の一部が屈曲する(たとえばハウジング12と導管14との結合部の近傍で)。] 図14A [0081] この光ファイバ40の屈曲は、ある状況では望ましくない場合がある。たとえば、光ファイバ40またはそのファイバ調整装置50との接続が脆く屈曲が繰返されると破損または故障しやすい場合である。図14Bおよび図14Cは、本明細書に記載のある実施例に従う支持部110およびハウジング12の構成の別の例を概略的に示す。支持部110は、第1の支持部素子120および第1の支持部素子120に機械的に結合された第2の支持部素子122を含み、このため、第1の支持部素子120および第2の支持部素子122は相対的に移動可能である。たとえば、ある実施例では、装置10はさらに、ヒンジ124(たとえばピボットまたは可撓性の部分)を含み、それを中心として第1の支持部素子120および第2の支持部素子122は相対的に偏向するように構成される。] 図14B 図14C [0082] ある実施例では、第1の支持部素子120はハウジング12に機械的に結合され、光ファイバ40、ファイバ調整装置50、ミラー60、およびセンサ80(各々図14Cでは点線で示される)は、第1の支持部素子120に機械的に結合される。第2の支持部素子122は、ウインドウ70、熱電アセンブリ90、およびヒートシンク100(各々図14Cでは点線で示される)に機械的に結合される。出力光学アセンブリ20も、熱電アセンブリ90およびヒートシンク100を介して第2の支持部素子122に機械的に結合される。このように、このようなある実施例では、装置10の第1の部分は、ハウジング12と、第1の支持部素子120と、光ファイバ40と、ファイバ調整装置50と、ミラー60と、センサ80とを含み、装置10の第2の部分は、第2の支持部素子122と、ウインドウ70と、熱電アセンブリ90と、ヒートシンク100と、出力光学アセンブリ20とを含む。第2の部分は第1の部分に機械的に結合されるとともに第1の部分と光学的に連通する。第2の部分は、患者の皮膚と熱的に連通するように配置されて、第1の部分からの光が装置10の動作中第2の部分を通して伝搬するようにする。第1の部分および第2の部分は、互いに、第2の部分が患者の皮膚と熱的に連通するように配置されたことに応じて、相対的に移動するように構成される。] 図14C [0083] ある実施例では、第2の部分は出力光学アセンブリ20を含み、第1の部分および第2の部分は非ゼロの角度で相対的に偏向するように構成される。ある実施例では,この偏向は、出力光学アセンブリ20が、患者の頭皮の一部に、患者の頭皮のその部分を少なくとも一部白くするのに十分な圧力を、加えたときに生じる。ある実施例では、この偏向は、出力光学アセンブリ20が、患者の頭皮または頭蓋骨と熱的に連通するように配置されているときに生じる。ある実施例では、装置10はさらに、第1の部分および第2の部分に機械的に結合されたばねを含む。このばねは、第1の部分と第2の部分が相対的に移動したことに応じて復元力を与える。] [0084] 図14Bおよび図14Cの構成について、出力光学アセンブリ20の出射面22は、ハウジング12を頭皮または頭蓋骨に向けて押すユーザによって、患者の頭皮または頭蓋骨と熱的に連通する(たとえば接触する)ように配置される。ヒンジ124によって、第2の部分(たとえば第2の支持部素子122を含む)は、第1の部分(たとえば第1の支持部素子120を含む)に対してヒンジ124を中心として回転する。この回転は、1度と3度の間の角度(または約2.3度)であることによって、出射面22をハウジング12に向かって移動させることができる(たとえば0.05−0.3インチまたは約0.08インチの距離だけ)。第1の部分が光ファイバ40を含むそのようなある実施例では、第1の部分および第2の部分の相対的な偏向は、光ファイバの屈曲または移動を、制御、抑制、防止、最小化または低減する(たとえば光ファイバ40の損傷を制御、抑制、防止、最小化または低減する)。このように、第1および第2の部分が相対的に移動することによって、光ファイバ40の屈曲、移動または損傷は、第1および第2の部分が相対的に移動しない場合と比べて小さくなる。] 図14B 図14C [0085] ある実施例では、出力光学アセンブリ20およびミラー60が相対的に移動することによって、光ビーム30は出力光学アセンブリ20の熱導管25によって少なくとも一部がブロックされるまたは「切取られる」。たとえば、光ビームの直径が30ミリメートルの場合、光ビーム30は熱導管25によって切取られない。光ビームの直径がより大きな場合、光ビーム30は熱導管25によってその一部がブロックされる。光ビームの直径が31ミリメートルの場合、この光ビームの面積の約0.02%がブロックされ、32ミリメートルの場合は光ビームの面積の約1.56%がブロックされて、約0.08%未満の推定パワー損失となる。] [0086] ある実施例では、装置10はさらに、第1の部分および第2の部分の相対的な移動(たとえば第1の支持部素子120および第2の支持部素子122の相対的な移動)を検出するように構成されたセンサ130を含む。センサ130は、信号を受けるようにかつ信号に応答して光源を制御するように構成されたコントローラに、信号を送信するように構成され、光源は、患者の頭皮または頭蓋骨を照射する装置10によって使用される光を生成するように構成される。ある実施例では、センサ130は、信号を、第1の部分および第2の部分間の移動が予め決定されたしきい値よりも大きいことが検出されたときに、送信する。このようにして、センサ130は、装置10をトリガするために使用されるトリガスイッチの役割を果たす(たとえば、センサ130が、装置10が使用される状態にあることを示す、第1の部分および第2の部分間の予め定められた量の移動を検出すると、装置10に光を供給する)。ある実施例のトリガスイッチは、出力光学アセンブリ20を表面に対して押付けることによって起動される。装置10に光を供給する光源は、このトリガスイッチに応じて、トリガスイッチが起動されたときにのみ、光を出射する。したがって、このようなある実施例では、装置10を使用するために、出力光学アセンブリ20は上記のように、患者の皮膚に対して押付けられる。] [0087] 図15Aおよび図15Bは、本明細書に記載のある実施例に従うセンサ130の一例の2つの状態を概略的に示す。センサ130は、第1の部分(たとえばハウジング12)に機械的に結合された少なくとも1つのトリガフラグ132と、第2の部分(たとえば第2の支持部素子122)に機械的に結合された少なくとも1つの光スイッチ134とを含む。たとえば、ある実施例のこの少なくとも1つの光スイッチ134は、イリノイ州シャンバーグ(Schaumburg)のオムロンエレクトロニクスコンポーネント社(Omron Electronics ComponentsLLC)から入手可能な、1つ、2つまたはそれ以上のEE−SX−1035光スイッチを含む。第1の状態において、トリガフラグ132は、光スイッチ134によって検出されたセンサ光ビームから遠ざけるようにずらされる。出力光学アセンブリ20を、患者の頭皮または頭蓋骨と熱的に連通する状態で押すと、光スイッチ134はトリガフラグ132に対して移動(たとえば約0.07インチの距離だけ)し、トリガフラグ132は、センサ光ビームを、これが光スイッチ134によって検出されないよう、遮断する。この第2の状態に応じ、センサ130は対応する信号を生成する。他のある実施例において、トリガフラグ132を、第1の状態においてセンサ光ビームを遮断し第2の状態においてセンサ光ビームを遮断しないように、配置することができる。] 図15A 図15B [0088] 図15Cおよび図15Dは、本明細書に記載のある実施例に従うセンサ130の別の例の2つの状態を概略的に示す。センサ130は、第1の部分(たとえば第1の支持部素子120)に機械的に結合された反射素子135と、第2の部分(たとえば第2の支持部素子122)に機械的に結合された少なくとも1つの光源/検出器対136とを含む。たとえば、ある実施例のこの少なくとも1つの光源/検出器対136a、136bは、カリフォルニア州サンホセ(San Jose)のフェアーチャイルドセミコンダクター社(Fairchild Semiconductor Corp.)から入手可能な、1つ、2つ、またはそれ以上のQRE1113GR反射センサを含む。第1の状態では、反射面135は、光源/検出器対136a、136bから第1の距離だけ離れているため、光源136aからのセンサ光ビームは、表面135で反射されるが検出器136bによって検出されることはない。出力光学アセンブリ20を患者の頭皮または頭蓋骨と熱的に連通する状態で押すと、反射面135が(たとえば約0.04インチの距離だけ)、光源/検出器対136a、136bから第2の距離の場所まで移動し、光源136aからのセンサ光ビームは、表面135で反射され検出器136bによって検出される。この第2の状態に応じて、センサ130は対応する信号を生成する。ある実施例において、センサ130はさらに、検出器136bを迷光から保護するように構成された側壁137を含む。他のある実施例では、反射面135を、第1の状態において検出器136bへセンサ光ビームを反射し第2の状態において検出器136bへセンサ光ビームを反射しないように位置付けることができる。] 図15C 図15D [0089] ある実施例では、装置10はさらに、予め定められたしきい値の設定、予め定められたしきい値の変更、または双方を行なうように構成された調整メカニズムを含む。このようなある実施例において、調整メカニズムは、相対的に移動するセンサ130の2つの部分の相対的な位置を変える止めねじを含む。ある実施例はさらに、第1の部分および第2の部分の相対的な移動の範囲を制限するように構成された止め具を含む。] [0090] ある実施例では、装置10は、トリガ力ばね140およびトリガ力調整メカニズム142を含む。図16Aおよび図16Bは、本発明のある実施例に従うトリガ力ばね140およびトリガ力調整メカニズム142の構成の2つの例を概略的に示す。トリガ力ばね140は、第1の部分(たとえば第1の支持部素子120)および第2の部分(たとえば第2の支持部素子122)に機械的に結合され、第1の部分および第2の部分が相対的に移動したときに復元力を与える。図16Aのトリガ力調整メカニズム142は、ばね140と第1の部分および第2の部分のうち少なくとも一方との間に設けられた1つ以上のシム(たとえば各シムは約100グラムの調整を与える)。図16Bのトリガ力調整メカニズム142は、1つ、2つまたはそれ以上の止めねじを含む。いずれの構成でも、トリガ力調整メカニズム142は、ばね140を圧縮して、第1および第2の部分を、装置10をトリガするのに十分な量だけ相対的に移動させる力の量を調整する。ある実施例では、トリガ力調整メカニズム142は、装置10が、1平方インチ当たり少なくとも0.1ポンド、1平方インチ当たり少なくとも1ポンド、1平方インチ当たり少なくとも約2ポンドの、出射面22に対しハウジング12に向かって加えられる圧力によって、トリガされるように、設定される。] 図16A 図16B [0091] ある実施例では、装置10はさらに、装置10の上に設けられた出力光学アセンブリ20の存在を検出するように構成されたレンズアセンブリセンサ150を含む。図17は、本明細書に記載のある実施例に従うレンズアセンブリセンサ150の一例を概略的に示す。たとえば、ある実施例のレンズアセンブリセンサ150は、少なくとも1つの反射面152と少なくとも1つの光源/検出器対154a、154bとを含む(たとえばカリフォルニア州サンホセのフェアチャイルドセミコンダクター社から入手可能な1つ、2つまたはそれ以上のQRE1113GR反射センサ)。反射面152は、出力光学アセンブリ20が熱導管92と熱的に連通する状態で配置されると、光源/検出器対154a、154bに対して移動する。たとえば、出力光学アセンブリ20が装着されると、差込ピンが下向きに引張られる。この移動に応じて、センサ150は対応する信号を生成する。ある実施例では、センサ150はさらに、検出器154bを迷光から保護するように構成された側壁156を含む。] 図17 [0092] 制御回路 図18は、本明細書に記載の実施例に従う光源207を制御するためのプログラム可能なコントローラ205を含む制御回路200のブロック図である。制御回路200は、脳の目標領域に対して、予め定められた表面下放射照度といった予め定められたエネルギ伝達プロファイルに対応する予め定められた表面放射照度を、頭皮または頭蓋骨で、出射面22から出射された光が生成するように、光源207によって生成された光エネルギの出力を調整するように構成される。] 図18 [0093] ある実施例では、プログラム可能なコントローラ205は、論理回路210と、論理回路210に結合されたクロック212と、論理回路210に結合されたインターフェイス214とを含む。ある実施例のクロック212は、論理回路210にタイミング信号を与えて、論理回路210が与えられた光の時間間隔をモニタし制御できるようにする。タイミング間隔の例は、総治療時間、照射される光のパルスについてのパルス幅時間、および照射される光のパルス間の時間間隔を含むがこれらに限定されない。ある実施例では、光源207を選択的にオンオフして、頭皮または頭蓋骨に対する熱負荷を減じるとともに脳の特定の領域に対して選択された放射照度が送達されるようにする。] [0094] ある実施例のインターフェイス214は、信号を論理回路210に与え、論理回路210はこれを用いて照射される光を制御する。インターフェイス214は、ユーザインターフェイスまたはインターフェイスを含んで治療の少なくとも1つのパラメータをモニタすることができる。そのようなある実施例では、プログラム可能なコントローラ126は、センサからの信号に応答して、好ましくは治療パラメータを調整して測定された反応を最適化する。このようにしてプログラム可能なコントローラ126は、閉ループモニタおよびさまざまな治療パラメータの調整を行なって光線療法を最適化する。ユーザからインターフェイス214によって与えられる信号は、患者の特徴(たとえば皮膚のタイプ、脂肪率)、選択された放射照度、目標時間間隔、および照射される光についての放射照度/タイミングプロファイルを含むがこれらに限定されないパラメータを示す。] [0095] ある実施例では、論理回路210は光源ドライバ220に結合される。光源ドライバ220は、ある実施例ではバッテリを含み他の実施例では交流源を含む電源230に結合される。光源ドライバ220は光源207にも結合される。論理回路210は、クロック212からの信号およびユーザインターフェイス214からのユーザ入力に応答して、制御信号を光源ドライバ220に送信する。この論理回路210からの制御信号に応答して、光源ドライバ220は、光源に与えられるパワーを調整および制御する。図18の制御回路200の以外の他の制御回路は、本明細書に記載の実施例に対応する。] 図18 [0096] ある実施例では、論理回路110は、治療の少なくとも1つのパラメータをモニタするセンサからの信号に応答し、照射される光を制御する。たとえば、ある実施例は、頭皮または頭蓋骨と熱的に連通して頭皮または頭蓋骨の温度に関する情報を論理回路210に与える温度センサを含む。このような実施例では、論理回路210は、温度センサからの情報に応答して、制御信号を光源ドライバ220に送信することによって、照射される光のパラメータを調整し頭皮または頭蓋骨の温度を予め定められたレベルを下回るように維持する。他の実施例は、血流センサ、血液ガス(たとえば酸素化)センサ、ATP生産センサ、または細胞活動センサを含むがこれに限定されない生物医学センサの例を含む。このような生体医学センサは、論理回路210に対して、情報をリアルタイムでフィードバックすることができる。そのようなある実施例では、論理回路110は、センサからの信号に応答して、好ましくは照射される光のパラメータを調整して測定される反応を最適化する。このようにして、論理回路110は、閉ループモニタおよび照射される光のさまざまなパラメータの調整を提供して光線療法を最適化する。] [0097] 光のパラメータ 出射面22から出射される光ビームのさまざまなパラメータは、好都合に選択されて、治療を行なう一方で、光により頭皮または頭蓋骨が加熱されて患者に生じる損傷または不快感を、制御、抑制、防止、最小化、または低減する。別々に説明するが、以下のこれらさまざまなパラメータは、本明細書に記載の実施例に従い開示された値の範囲内で互いに組合せることができる。] [0098] 波長 ある実施例では、可視から近赤外波長範囲にある光を用いて患者の頭皮または頭蓋骨を照射する。ある実施例では、光は実質的に単色である(すなわち1つの波長を有する光または波長範囲の狭い光)。このため、脳に伝達される光の量は最大化され、光の波長はある実施例では介在する組織に対して伝達ピークまたはそれに近く(または吸収最低値またはその近く)となるように選択される。このようなある実施例では、波長は、約820ナノメートルの、組織の伝達スペクトルにおけるピークに対応する。他のある実施例では、光は、約630ナノメートルと約1064ナノメートルとの間、約600ナノメートルと約980ナノメートルとの間、約780ナノメートルと約840ナノメートルとの間、約805ナノメートルと約820ナノメートルとの間の、1つ以上の波長を含み、または、約785、790、795、800、805、810、815、820、825、または830ナノメートルの波長を含む。およそ730ナノメートルとおよそ750ナノメートルとの間の範囲にある中間波長(たとえば約739ナノメートル)が、頭蓋骨を透過するのに適切であると思われるが、他の波長も適切であり使用し得るものである。他の実施例では、複数の波長を使用する(たとえば同時にまたは連続的に照射)。ある実施例では、光の波長分布のピークはピーク波長にあり、線幅はピーク波長から±10ナノメートル未満である。このようなある実施例では、光の線幅は4ナノメートル未満でありエネルギの90%の全幅である。ある実施例では、中心波長は、(808±10)ナノメートルであり、スペクトル線幅は4ナノメートル未満でありエネルギの90%の全幅である。] [0099] ある実施例では、光は、各々コヒーレント光を与える1つ以上のレーザダイオードを含む光源によって生成される。光源からの光がコヒーレントである実施例において、出射された光は、光のコヒーレント干渉のために「スペックル」を生じさせる可能性がある。このスペックルは、波面干渉効果によって生まれ治療されている目標組織の近くで生じ得る強度スパイクを含む。たとえば、平均放射照度または電力密度は約10mW/cm2となる可能性があり、治療する脳組織近くのこのような強度スパイクの電力密度はおよそ300mW/cm2となる可能性がある。ある実施例では、スペックルが原因でこのように電力密度が増大すると、より深い組織の照射のためにインコヒーレント光を用いる治療と比較してコヒーレント光を用いる治療の効果が改善される。加えて、スペックルは、照射されている組織を過剰に加熱することなく電力密度を増大することができる。スペックルのフィールドまたは孤立領域内の光であってこれらの強度スパイクを含むものは分極され、ある実施例では、この分極された光が、同一の強度または放射照度の分極されていない光を超える向上した効率をもたらす。] [0100] ある実施例では、光源は、波長が約830ナノメートルである連続発光GaAlAsレーザダイオードを少なくとも1つ含む。別の実施例では、光源は、波長が約808ナノメートルであるレーザ光源を含む。さらに他の実施例では、光源は、少なくとも1つの垂直キャビティ面発光レーザ(VCSEL)ダイオードを含む。本明細書に記載の実施例に従う他の光源は、発光ダイオード(LED)およびフィルタ付きランプを含むがこれらに限定されない。] [0101] ある実施例では、上記1つ以上の波長は、目標組織内で1つ以上の発色団とともに作用するように選択される。理論によってまたは特定のメカニズムによって制限されなければ、発色団の照射により目標組織内のATPの発生を増加させ、および/または損傷を受けた組織のアポトーシスを制御、抑制、防止、最小化または低減することにより、以下でさらに説明する有効な効果が生まれると、考えられている。] [0102] 水またはヘモグロビンといったいくつかの発色団は、いたるところに存在し、光を、組織内への光エネルギの伝播がほとんどないまたは全くなくなる程度まで、光を吸収する。たとえば、水はおよそ1300ナノメートルを超える光を吸収する。このように、この範囲のエネルギは、水分含有量のために、組織を貫通することがほぼ不可能である。しかしながら、水は、300と1300ナノメートルの間の波長では透過性またはほぼ透過性である。別の例はヘモグロビンであり、ヘモグロビンは300と670ナノメートルの間の領域で吸収度が高いが、670ナノメートルを超えると適度に透過性である。] [0103] これらの広範な想定に基づいて、「IRウインドウ」を身体の中に定めることができる。このウインドウ内では、どちらかといえば貫通しやすいいくつかの波長がある。この考察は、介在する組織の波長依存散乱効果は含まない。] [0104] さまざまな組織の吸収/透過率を直接測定してさまざまな波長の有用性を求めてきた。図19Aは、血液に対する光の透過率(任意単位)を波長の関数として表わしたグラフである。血液は、700ナノメートルを超える領域内で吸収は小さいが、780ナノメートルを超える波長では特に透過性がある。700ナノメートルを下回る波長の吸収は大きいので、治療には有効ではないと思われる(局所的な表示を除く)。] 図19A [0105] 図19Bは、脳組織による光の吸収のグラフである。脳内の吸収は、682および980ナノメートルの間の波長については大きい。この範囲はミトコンドリア吸収における銅中心でもある。脳は、代謝的に非常に活発な組織(脳は血流および酸素消費の約20%に相当する)であるため、特にミトコンドリアが多い。したがって、光刺激効果が生じるとすれば620から980ナノメートルの範囲の吸収が期待される。] 図19B [0106] 図19Aおよび図19Bを組合せると、図19Cに示されるように、エネルギ送達の効率を波長の関数として計算することができる。脳を目標とする際、780と880ナノメートルの間の波長が好ましい(0.6以上の効率)。ピーク効率は約800から830ナノメートルである(効率が1.0以上)。これらの波長は、水またはヘモグロビンによって吸収されず、脳に浸透しやすい。これらの波長は、脳に達すると、脳によって吸収され有用なエネルギに変換される。] 図19A 図19B 図19C [0107] これらの効果は直接的にラット組織の中で示すことができる。808ナノメートルの光の吸収は、図20に示されるように、さまざまなラット組織を通して測定された。皮膚および脂肪といった柔らかい組織は光をほとんど吸収しない。ミトコンドリアが多い筋肉はより多くの光を吸収する。骨でさえかなり透過性である。しかしながら、上記のように、脳組織および脊髄組織は、808ナノメートルの光を十分に吸収する。] 図20 [0108] 放射照度または電力密度 ある実施例において、光ビームの、出力光学アセンブリ20の出射面22での時間平均放射照度または電力密度は、光ビームの断面において、約10mW/cm2から約10W/cm2の間、約100mW/cm2から約1000mW/cm2の間、約500mW/cm2から約1W/cm2の間、または約650mW/cm2から約750mW/cm2の間である。パルス光ビームについて、時間平均放射照度は、パルスの一時パルス幅と比較して長い期間について平均したものである(たとえば一時パルス幅よりも長いわずかな時間、1秒、または数秒について平均)。放射照度が時間で変動する連続波(CW)光ビームについて、時間平均放射照度は、光ビーム変動の特徴的な期間よりも長い期間について平均した瞬間放射照度の平均とすることができる。ある実施例では、1%と80%の間の範囲、10%と30%の間の範囲、または約20%のデューティサイクルを、光ビームの断面における、約12.5mW/cm2から約1000W/cm2の間、約50mW/cm2から約50W/cm2の間、約500mW/cm2から約5000mW/cm2の間、約2500mW/cm2から約5W/cm2の間、または約3.25W/cm2から約3.75W/cm2の間の、出力光学アセンブリ20の出射面22でのピーク放射照度とともに、使用することができる。ある実施例では、出力光学アセンブリ20の出射面22における、パルス光ビームのエネルギまたはフルーエンス(たとえば一時パルス幅で乗算したピーク放射照度)は、約12.5μJ/cm2から約1J/cm2の間、約50μJ/cm2から約50mJ/cm2の間、約500μJ/cm2から約5mJ/cm2の間、約2.5mJ/cm2から約5mJ/cm2の間、または約3.25mJ/cm2から約3.75mJ/cm2の間である。] [0109] ある実施例(たとえばマルチモードビーム)の光ビームの断面積を、ビーム強度分布の近似を用いて近似することができる。たとえば、以下でより詳しく説明するように、ビーム強度分布の測定値を、ガウス(1/e2測定値)によってまたは「シルクハット」分布によって近似することができ、ビーム強度分布の選択された周囲を用いて光ビームの領域の境界を定めることができる。ある実施例では、出射面22での放射照度を選択して皮下目的組織での所望の放射照度を提供する。光ビームの放射照度は好ましくは制御可能に可変であり、発光エネルギを調整して治療されている皮下組織で選択された放射照度を与えることができる。ある実施例では、出射面22から出射された光ビームは連続しており、全放射電力は約4ワットから約6ワットの範囲にある。ある実施例では、光ビームの放射電力は5ワット±20%(CW)である。ある実施例では、パルス光のピークパワーは、約10ワットから約30ワット(たとえば20ワット)の範囲にある。ある実施例では、パルス光のデューティサイクルで乗算したパルス光のピークパワーは、約4ワットから約6ワットの範囲(たとえば5ワット)の平均放射電力を生み出す。] [0110] ある実施例では、皮下目的組織(たとえば硬膜の下およそ2センチメートルの深さ)での時間平均放射照度は、組織のレベルで、少なくとも約0.01mW/cm2および約1W/cm2までである。さまざまな実施例において、目的組織における時間平均皮下放射照度は、所望の臨床成績に応じて、少なくとも約0.01、0.05、0.1、0.5、1、5、10、15、20、30、40、50、60、70、80、または90mW/cm2である。ある実施例では、目的組織における時間平均皮下放射照度は、約0.01mW/cm2から約100mW/cm2、約0.01mW/cm2から約50mW/cm2、約2mW/cm2から約20mW/cm2、または約5mW/cm2から約25mW/cm2である。ある実施例では、1%と80%の間の範囲、10%と30%の間の範囲、または約20%のデューティサイクルを、0.05mW/cm2から約500mW/cm2、約0.05mW/cm2から約250mW/cm2、約10mW/cm2から約100mW/cm2、または約25mW/cm2から約125mW/cm2の、目標組織におけるピーク放射照度とともに用いることができる。] [0111] ある実施例では、光ビームの放射照度を選択して皮下目的組織(たとえば硬膜からおよそ2センチメートルの深さ)における予め定められた放射照度を与える。所望の皮下放射照度を得るために使用する、出射面から出射される光ビームの適切な放射照度の選択は、好ましくは介在する組織による散乱を考慮することを含む。組織による光の散乱に関するさらなる情報は、本明細書にその全体を引用により援用する米国特許第7,303,578号、およびその全体を本明細書に引用により援用するV.トゥーチン(V. Tuchin)、「組織光学:医療診断のための光散乱方法および機器(Tissue Optics: Light Scattering Methodsand Instruments for Medical Diagnosis)」、SPIEPress(2000)、ワシントン州ベーリンガム(Bellingham)、3−11頁において、提供される。] [0112] 神経学的疾患(たとえば虚血性脳卒中、アルツハイマー病、パーキンソン病、鬱病またはTBI)の治療のための光線療法は、組織に与えられる放射照度または電力密度(すなわち単位面積当たりのパワーまたは単位時間当たりの単位面積当たりの光子の数)およびエネルギ密度(すなわち単位面積当たりのエネルギまたは単位面積当たりの光子の数)が、低レベル光線療法の相対的な有効性を判断する上で重要な要素であると思われるという発見に、一部基づいている。この発見は特に、治療および救済生存に関して適用可能であるが、一次的損傷の周りの危険ゾーンのニューロンを危険にさらす。本明細書に記載のいくつかの実施例は、光エネルギの選択された波長があるとすると、光線療法の相対的な有効性を判断する上で重要な要素であると思われるものは、(組織に送達される総パワーまたは総エネルギとは対照的に)組織に送達される光の放射照度および/またはエネルギ密度であるという所見に、少なくとも一部基づいている。] [0113] 理論または特定のメカニズムによる制約を受けなければ、ある範囲内の放射照度およびエネルギ密度の光エネルギの送達は、細胞内環境に対して所望の生体刺激効果を与え、危険に晒されたニューロンにおいて以前機能していなかったまたは機能不良であったミトコンドリアに適切な機能が戻されると考えられる。生体刺激効果は、目的組織内の発色団との相互作用を含み得るものであり、これによって、ATPの生成が容易になりおよび/または(たとえば脳卒中またはTBIが原因で)血流が減少した損傷を受けた細胞のアポトーシスを制御、抑制、防止、最小化、または低減する。脳卒中およびTBIは脳の部分の血流の妨害に相当するため、光線療法によって血流を増すという効果は、脳卒中またはTBIの患者に対する光線療法の有効性についてはさほど重要でないと考えられる。放射照度および露出時間の役割に関するさらなる情報は、本明細書にその全体を引用により援用する、ハンスH.F.Iファンブリューゲル(Hans H.F.I. van Breugel)およびP.R.ドップバール(P.R. Dop Bar)、「インビトロにおけるヒトの線維芽細胞の光生体調整においてHe−Neレーザ照射の電力密度および露出時間は総エネルギ量よりも重要である(Power Density and Exposure Time of He-Ne Laser Irradiation Are More Important Than Total Energy Dose in Photo-Biomodulation of Human Fibroblasts In Vitro)」、Lasers in Surgery and Medicine、第12巻第528〜537頁(1992)に記載されている。加えて、脳組織の光線療法において使用される装置および方法に関する光線療法で使用される放射照度の重要性については、各々本明細書にその全体を引用により援用する、米国特許第7,303,578号、米国特許出願公開第2005/0107851号A1、2007/0179570号A1、および2007/0179571号A1において、より詳細に記載されている。こうした以前の放射照度に関する議論は、主として脳卒中の光線療法と関連していたが、TBIの光線療法にも適用される。たとえば、ある実施例では、TBIを治療するために脳の所望の平均電力密度を得るために、頭皮または頭蓋骨におけるより大きな総パワーを、頭皮または頭蓋骨におけるより大きなスポットサイズと関連付けて用いることができる。このように、頭皮または頭蓋骨でのスポットサイズを大きくすることによって、脳において所望の平均電力密度を得ることができ、頭皮または頭蓋骨での電力密度はより低いため、頭皮、頭蓋骨または脳が過熱される可能性を低減する。] [0114] ある実施例では、神経保護作用量の光を送達することは、脳の目標領域での予め定められた放射照度に対応する、頭皮または頭蓋骨での光エネルギの表面放射照度を選択することを含む。上記のように、組織を通して伝搬する光は、組織によって散乱し吸収される。脳の選択された目標領域に予め定められた放射照度を送達するために頭皮または頭蓋骨に与えられる放射照度の計算は、好ましくは、皮膚および骨や脳組織といった他の組織を通して光が伝播する際の光エネルギの減衰を考慮する。頭皮または頭蓋骨から脳に伝搬する光の減衰に影響するとわかっている要素は、皮膚色素沈着、治療される領域における毛髪の存在、種類および色、脂肪組織の量、障害組織の存在、頭蓋骨の厚み、患者の年齢および性別、ならびに脳の目標領域の場所、特に頭皮または頭蓋骨の表面に関する領域の深さを含むが、これらに限定されない。(身体内のメラニンによる光の吸収に関する一般的な議論については、例として、「メラニンの光吸収スペクトル−理論的結果および実験結果の比較(Optical Absorption Spectra of Melanins-a Comparison of Theoretical and Experimental Results)」、accelrys.com/references/case- studies/melanins_partll.pdf.参照。)皮膚色素沈着レベルが高いほど、より高い放射照度が頭皮に与えられ光エネルギの予め定められた放射照度が脳の皮下部位に伝達される。患者の脳の目標領域は、標準的な医療画像形成技術を用いるなどして予め識別することができる。] [0115] 患者の脳の目標領域に与えられるように選択される放射照度は、数多くの要素に依存し、この要素は、照射される光の波長、CVAの種類(虚血性または出血性)、および影響を受けた脳領域の範囲を含む患者の臨床状態を含むが、これらに限定されない。患者の脳の目標領域に送達される光エネルギの放射照度または電力密度も、他の1つまたは複数の治療薬、特に神経保護薬と組合わされるように調整して、所望の生物学的効果を得てもよい。このような実施例では、選択された放射照度は、追加される選択された1つまたは複数の治療薬にも依存し得る。] [0116] 一時パルス幅、一時パルス形状、デューティサイクル、繰返し率および1パルス当たり放射照度 図21Aは、本明細書に記載のある実施例に従うパルス光ビームの一般化された一時プロファイルを概略的に示す。この一時プロファイルは、複数のパルス(P1、P2、…、Pi)を含み、各パルスは一時パルス幅を有し、このパルス幅の間、パルスの瞬間的な強度または放射照度I(t)は実質的に非ゼロである。たとえば、図21Aのパルス光ビームについて、パルスP1は、時間t=0から時間t=T1までの一時パルス幅を有し、パルスP2は、時間t=T2から時間t=T3までの一時パルス幅を有し、パルスPiは、時間t=Tiから時間t=Ti+1までの一時パルス幅を有する。一時パルス幅は、「パルスオン時間」と言うこともできる。パルスの間には時間的にある期間の間隔があり、その期間の間、ビームの強度または放射照度は実質的にゼロである。たとえば、パルスP1は時間的にパルスP2からt=T2−T1分だけ離れている。パルス間の時間を「パルスオフ時間」と言うこともできる。ある実施例では、パルスのパルスオン時間は実質的に等しく、他のある実施例では、パルスオン時間は互いに異なる。ある実施例では、パルス間のパルスオフ時間は実質的に等しく、他のある実施例では、パルス間のパルスオフ時間は互いに異なる。本明細書で使用される「デューティサイクル」という用語は、最も広い妥当な解釈がなされ、パルスオン時間をパルスオン時間とパルスオフ時間との和によって除算したものを含むがこれに限定されない。あるパルス光ビームについて、デューティサイクルは1未満である。デューティサイクルおよび一時的パルス幅の値は、パルス光ビームの繰返し率を十分に規定する。] 図21A [0117] パルスは各々、パルスの瞬間的な強度または放射照度I(t)を時間の関数として説明する一時パルス形状を有することができる。たとえば、図21Aに示されるように、パルス光ビームの一時パルス形状は不規則であり、さまざまなパルスの間で同一ではない。ある実施例では、パルス光ビームの一時パルス形状は、さまざまなパルスの間で実質的に同一である。たとえば、図21Bにおいて概略的に示されるように、パルスは正方形の一時パルス形状を有することができ、各パルスはパルスオン時間にわたって実質的に一定の瞬間放射照度を有する。ある実施例では、パルスのピーク放射照度は互いに異なり(たとえば図21Aおよび図21B参照)、他のある実施例では、パルスのピーク放射照度は実質的に互いに等しい(たとえば図21Cおよび図21D参照)。その他のさまざまな一時パルス形状(たとえば三角形、台形)も本明細書に記載のある実施例に対応する。図21Cは、複数の台形パルスを概略的に示し、各パルスは、立上がり時間(たとえばゼロの瞬間放射照度とパルスのピーク放射照度との間の時間に相当する)および立下がり時間(たとえばパルスのピーク放射照度とゼロの瞬間放射照度との間の時間に相当する)を有する。ある実施例では、立上がり時間および立下がり時間を、パルスのピーク放射照度の特定の割合を基準として表わすことができる(たとえばパルスのピーク放射照度の50%まで立上がる/立下がる時間)。] 図21A 図21B 図21C 図21D [0118] 本明細書で使用されるパルスPiの「ピーク放射照度」という用語は、妥当な最も広い解釈がなされ、パルスの一時パルス幅の間の瞬間的な放射照度I(t)の最大値を含むがこれに限定されない。ある実施例では、瞬間放射照度は、パルスの一時パルス幅の間に変化し(図21Aおよび図21C参照)、他のある実施例では、瞬間放射照度は、パルスの一時パルス幅の間実質的に一定である(図21Bおよび図21D参照)。] 図21A 図21B 図21C 図21D [0119] 本明細書で使用されるパルスPiの「パルス放射照度」IPiという用語は、妥当な最も広い解釈がなされ、以下の式で示されるパルスの一時パルス幅におけるパルスPiの瞬間放射照度I(t)の積分を含むがこれに限定されない。] [0120] ] [0121] 本明細書で使用される「総放射照度」ITOTALは、妥当な最も広い解釈がなされ、以下の式で示されるパルスのパルス放射照度の総和を含むがこれに限定されない。] [0122] ] [0123] 本明細書で使用される「時間平均放射照度」IAVEという用語は、妥当な最も広い解釈がなされ、以下の式で示される、パルスの一時パルス幅と比較される期間Tにおける瞬間放射照度I(t)の積分を含むがこれに限定されない。] [0124] ] [0125] たとえば、異なるパルス放射照度IPiおよび異なる一時パルス幅ΔTiを有する複数の矩形パルスについて、期間Tにおける時間平均放射照度は、以下の式で示されるものに等しい。] [0126] ] [0127] 別の例として、等しいパルス放射照度Ip、等しい一時パルス幅、および等しいパルスオフ時間(デューティサイクルがD)を有する複数の矩形パルスの場合、時間平均放射照度は、IAVE=IP・Dに等しい。たとえば、図21Dに示されるように、時間平均放射照度(点線で示される)は、パルスのパルス放射照度未満である。] 図21D [0128] パルス放射照度およびデューティサイクルを選択して予め定められた時間平均放射照度を与えることができる。時間平均放射照度が連続波(CW)光ビームの放射照度に等しいある実施例では、パルス光ビームおよびCW光ビームは、互いに同一の光子数または光束を有する。たとえば、パルス放射照度が5mW/cm2であり、デューティサイクルが20%であるパルス光ビームは、放射照度が1mW/cm2のCW光ビームと同一数の光子を与える。しかしながら、CW光ビームと異なり、パルス光ビームのパラメータを選択して、CW光ビームを用いた場合は得ることができない結果を得るようなやり方で光子を送達することができる。] [0129] たとえば、除毛、刺青除去または皺伸しのために、以前はパルス光ビームを用いて選択的光熱分解を行なっており、この場合、皮膚の選択された部分を十分に高い温度に晒すことによって、それぞれ、毛包に損傷を与え(たとえば摂氏60度より高い温度)、刺青のインクを除去し(摂氏60度よりもはるかに高い温度)、またはコラーゲン分子を収縮させ(たとえば摂氏60度から70度の間の温度)、その一方で、皮膚の他の部分は十分に低い温度に保つことによって望ましくない損傷または不快感を回避する。これらのパルス光ビームのパラメータを選択して、選択された発色団による光の吸収によって皮膚の選択された部分を所望の高温にする一方で、パルスオフ時間の間は熱を放散させて(熱緩和時間として特徴付けられる)皮膚の他の領域をより低い温度に保つ。J.レプセルター(J. Lepselter)他、「レーザ除毛における生物学的および臨床的側面(Biological and clinical aspects in laser hair removal)」、J. Dermatological Treatment、第15巻第72〜83頁(2004)に記載されているように、除毛のためのパルスオン時間は、表皮のための熱緩和時間(約3−10ミリ秒)と毛包のための熱緩和時間(約40−100ミリ秒)との間となるように選択される。このようにして、毛包を十分に高い温度まで加熱して、周囲の皮膚に過剰な損傷を与えることなく、毛包に損傷を与えることができる。] [0130] 皮膚の少なくとも一部に熱的な損傷を与えることに基づくこうした治療とは異なり、本明細書に記載のある実施例は、皮膚の少なくとも一部に熱的な損傷を生じさせないパルスパラメータを利用する。ある実施例では、パルス光ビームの、一時パルス幅、一時パルス形状、デューティサイクル、繰返し率、およびパルス放射照度のうちの1つ以上を選択し、皮膚のどの部分も、摂氏60度を超える温度、摂氏55度を超える温度、摂氏50度を超える温度、または摂氏45度を超える温度まで加熱されないようにする。ある実施例では、パルス光ビームの、一時パルス幅、一時パルス形状、デューティサイクル、繰返し率、およびパルス放射照度のうちの1つ以上を選択して、皮膚のどの部分も、ベースライン温度上摂氏30度を超える温度、ベースライン上摂氏20度を超える温度、またはベースライン温度上摂氏10度を超える温度まで加熱されないようにする。ある実施例では、パルス光ビームの、一時パルス幅、一時パルス形状、デューティサイクル、繰返し率、およびパルス放射照度のうちの1つ以上を選択して、脳のどの部分も、ベースライン温度上摂氏5度を超える温度、ベースライン温度上摂氏3度を超える温度、またはベースライン温度上摂氏1度を超える温度まで加熱されないようにする。本明細書で使用される「ベースライン温度」という用語は、妥当な最も広い解釈がなされ、組織が光で照射されなかった場合にその組織が有するであろう温度を含むがこれに限定されない。先の低光レベル療法と異なり、パルス光ビームは、平均放射電力が、約1ワットから約6ワットの範囲または約4ワットから約6ワットの範囲にある。] [0131] ある実施例では、パルスパラメータを選択して、CW光ビームを用いた場合に得ることができる効果を超える他の効果を得る。たとえば、インビボの脳細胞のCW照射は有効な脳卒中治療をもたらすが、TBIの治療にCW照射を用いるのはより困難であり、その理由の一部として、照射される頭皮、頭蓋骨、または頭蓋の領域内に過剰な血液があることが挙げられる(たとえば頭蓋内出血)。この過剰な血液は、光源と照射する目標脳組織との間であるかもしれず、その結果、頭皮または頭蓋骨に照射された光が、目標組織まで伝播出来るよりも前に、多量に吸収される。この吸収によって、目標組織に到達する光の量が減少する可能性があり、かつ介在する組織を望ましくないレベルまで過度に加熱する可能性がある。] [0132] 本明細書に記載のある実施例において、パルス照射はより有効な治療を提供し得る。パルス照射は、より短時間でより高いピーク放射照度を与えることができ、これによって、さらに多くのパワーを目標組織に伝搬させる一方で、パルスの間で、介在する組織および血液を熱的に緩和することによって介在する組織の過度の加熱を回避する。この熱緩和の時間スケールは典型的には数ミリ秒の範囲にある。たとえば、人間の皮膚の熱緩和時定数(たとえば組織が上昇させた温度からその温度の2分の1まで冷却されるのに要する時間)は、約3−10ミリ秒であり、人間の毛包の熱緩和時定数は、約40−100ミリ秒である。このように、以前の、除毛のための身体へのパルス光の照射は、40ミリ秒より大きい最適化された一時パルス幅を有し、この場合のパルスとパルスの間の時間は数百ミリ秒である。] [0133] しかしながら、この時間スケールのパルス光は、好都合に介在する組織および血液の加熱を減じるが、他の時間スケールと比較すると最適量の有効性は提供しない。本明細書に記載のある実施例において、熱的効果を減じるように最適化されておらず、その代わりに、脳細胞の能力または生存能力の存続、再生または回復に関わる1つ以上の細胞間または細胞内生物学的プロセスを刺激、励起、誘起、または支援するように最適化されたパラメータを有するパルス光で、患者の頭皮または頭蓋骨を照射する。このように、こうしたある実施例では、選択された一時プロファイルは、結果として、他の一時プロファイルの結果得られる温度よりも高い、照射組織の温度をもたらす可能性があるが、これは、この他の一時プロファイルよりも有効である。ある実施例では、パルスパラメータを選択して、組織の熱的緩和を最適化するのではなく生物学的プロセスの動力学を利用する。ある実施例では、外傷的脳損傷の後に照射された脳細胞の細胞生存、細胞機能または双方の向上、回復または促進のために膜電位を調整するように選択された、一時プロファイル(たとえば1パルス当たりのピーク放射照度、一時パルス幅、およびパルスデューティサイクル)を有する。たとえば、ある実施例では、パルス光は、脳細胞の生存または再生に関わる細胞間または細胞内生物学的プロセスのうち1つ以上を支援する一時プロファイルを有するが、これは照射される組織の熱的緩和を最適化しない。ある実施例では、脳細胞は、照射を行なわなかった場合の脳細胞の生存と比較して、照射後より長く生存する。たとえば、ある実施例の光は、脳細胞に対する保護効果がある、または、脳細胞内の再生プロセスを引起すことができる。] [0134] ある実施例では、一時プロファイル(たとえばピーク放射照度、一時パルス幅およびデューティサイクル)を選択して、生物学的プロセスの動力学を利用する一方で、頭皮または頭蓋骨の照射部分を予め定められた温度以下に保つ。この予め定められた温度は、照射による周囲組織の温度上昇を最小にするよう最適化された他の一時プロファイル(たとえばピーク放射照度、一時パルス幅およびデューティサイクルの他の値)について達成可能な最適化温度よりも高い。たとえば、ピーク放射照度が10W/cm2でありデューティサイクルが20%である一時プロファイルは、時間平均放射照度が2W/cm2である。このようなパルス光ビームは、放射照度が2W/cm2である連続波(CW)光ビームと同一数の光子を照射面に与える。しかしながら、パルス間の「暗時間(dark time)」のため、パルス光ビームは結果として、CW光ビームと比較してより小さい温度上昇にすることができる。頭皮または頭蓋骨の照射部分の温度上昇を最小にするために、一時パルス幅およびデューティサイクルを選択して、1パルス当たり発生する熱の大部分を、次のパルスが照射部分に到達する前に、放散することができる。本明細書に記載のある実施例では、ビームの一時パラメータを最適化して温度上昇を最小にするのではなく、一時パラメータを選択して、効果的に、光子の吸収に関わる生体分子プロセスのタイミングに対応するまたは十分に近いものにすることによって、有効性を高める。一時パルス幅をおよそ数百マイクロ秒にするのではなく、本明細書に記載のある実施例は、照射される組織の熱緩和を最適化しない一時パルス幅を利用する(たとえばミリ秒、数十ミリ秒、数百ミリ秒)。これらのパルス幅は熱緩和時間スケールよりもはるかに長いため、結果としての温度上昇は、パルス幅がより小さいものよりも大きいが、それでもパルス間の時間の熱放散のためCW光ビームの場合よりも小さい。] [0135] 数多くの研究が、細胞のさまざまな側面に対する、パルス光を用いた細胞のインビトロ照射の効果について調べてきた。インビトロ細胞接着に対する、波長820ナノメートルのインコヒーレントなパルス放射(パルス繰返し周波数10Hz、ハルス幅20ミリ秒、パルス間の暗期間80ミリ秒、およびデューティファクタ(パルス期間に対するパルス持続時間の割合)20%)の作用メカニズムの研究は、820ナノメートルのパルス赤外線は、細胞と基質の接着を増すことを見出した。(本明細書にその全体を引用により援用する、T.I.カル(T.I. Karu)他、「細胞外基質への細胞接着は、820nmのパルス放射および細胞膜における酵素の活性を修正する化学物質によって調整される(Cell Attachment to Extracellular Matrices is Modulated by Pulsed Radiation at 820 nm and Chemicals that Modify the Activity of Enzymes in the Plasma Membrane)、Lasers in Surgery and Medicine、第29巻第274−281頁(2001)。)この研究は、アラキドン酸の放出ではなく細胞膜における一価イオン束の調整が、820ナノメートルの照射によって活性化される細胞シグナリング経路に関与すると仮定している。腹側光受容体細胞の膜コンダクタンスの光誘起変化の研究は、パルスパラメータに依存し、2つの光誘起プロセスを示す、挙動を発見した。(本明細書にその全体を引用により援用する、J.E.リスマン(J.E. Lisman)他、「カブトガニの腹側の目の光受容体細胞における2つの光誘起プロセス(Two Light-Induced Processes in the Photoreceptor Cells of Limulus Ventral Eye)」、J. Gen. Physiology、第58巻第544−561頁(1971)。)酸化されたシトクロムcオキシダーゼへのレーザ活性化電子注入の研究は、プロトンポンプメカニズムの反応シーケンスを確立する動力学を観察した。また、その熱力学的特性のうちいくつかは、およそ数ミリ秒の時定数を有する。(本明細書にいずれもその全体を引用により援用する、I.ベルビッチ(I. Belevich)他、「実時間でのシトクロムcオキシダーゼのプロトンポンプメカニズムの調査(Exploring the proton pump mechanism of cytochrome c oxidase in real time)」、Proc. Nat'l Acad. Sci.、第104巻第2685−2690頁(2007)およびI.ベルビッチ他、「プロトン結合電子移動がシトクロムcオキシダーゼのプロトンポンプを駆動する(Proton-coupled electron transfer drives the proton pump of cytochrome c oxidase)」、Nature、第440巻第829−832頁(2006)。)パルス赤外光に基づく神経活性化のインビボ研究は、活動電位の伝搬を生じさせる直接的または間接的な膜貫通イオンチャネルの活性化を引起す過渡的組織温度変化から光熱効果を提案した。(本明細書にその全体を引用により援用する、J.ウェルズ(J. Wells)他、「神経組織のパルス低レベルレーザ励起に関与する生物物理学的メカニズム(Biophysical mechanisms responsible for pulsed low-level laser excitation of neural tissue)」、Proc. SPIE、第6084巻第60840X頁(2006)。) ある実施例では、パルス光ビームの一時プロファイルは、ピーク放射照度、一時パルス幅、一時パルス形状、デューティサイクル、およびパルス繰返し率または周波数を含む。少なくとも1つの身体的外傷を原因とする(たとえば頭蓋内出血を原因とする)過剰な量の出血を含む頭皮または頭蓋骨の領域をパルス光ビームが透過する実施例では、ピーク放射照度、一時パルス幅、一時パルス形状、デューティサイクル、およびパルス繰返し率または周波数のうち少なくとも1つを選択して、光ビームの断面における、約10mW/cm2から約10W/cm2の間、約100mW/cm2から約1000mW/cm2の間、約500mW/cm2から約1W/cm2の間、または約650mW/cm2から約750mW/cm2の間の、出力光学アセンブリ20の出射面22における、時間平均放射照度(複数のパルスを含む期間にわたって平均したもの)を提供する。このようなある実施例では、治療されている脳細胞における時間平均放射照度(たとえば硬膜下およそ2センチメートルの深さ)は、0.01mW/cm2より大きい。] [0136] ある実施例では、出力光学アセンブリ20の出射面22における光ビームの断面の1パルス当たりのピーク放射照度は、約10mW/cm2から約10W/cm2の間、約100mW/cm2から約1000mW/cm2の間、約500mW/cm2から約1W/cm2の間、約650mW/cm2から約750mW/cm2の間、約20mW/cm2から約20W/cm2の間、約200mW/cm2から約2000mW/cm2の間、約1W/cm2から約2W/cm2の間、約1300mW/cm2から約1500mW/cm2の間、約1W/cm2から約1000W/cm2の間、約10W/cm2から約100W/cm2の間、約50W/cm2から約100W/cm2の間、または約65W/cm2から約75W/cm2の間の範囲にある。ある実施例では、一時パルス形状は全体的に矩形、全体的に三角形、または他の形状である。ある実施例では、パルスは、立上がり時間(たとえばピーク放射照度の10%からピーク放射照度の90%まで)がパルスオン時間の1%未満、または、立下がり時間(たとえばピーク放射照度の90%からピーク放射照度の10%まで)がパルスオン時間の1%未満である。] [0137] ある実施例では、パルスの一時パルス幅(たとえばパルスオン時間)は、約0.001ミリ秒と約150秒の間、約0.01ミリ秒と約10秒の間、約0.1ミリ秒と約1秒の間、約0.5ミリ秒と約100ミリ秒の間、約2ミリ秒と約20ミリ秒の間、または約1ミリ秒と約10ミリ秒の間の範囲にある。ある実施例では、パルス幅は、約0.5、1、2、4、6、8、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、220、240、260、280または300ミリ秒である。ある実施例では、一時パルス幅は、約0.1ミリ秒と150秒の間の範囲にある。] [0138] ある実施例では、パルスとパルスの間の時間(たとえばパルスオフ時間)は、約0.01ミリ秒と約150秒の間、約0.1ミリ秒と約100ミリ秒の間、約4ミリ秒と約1秒の間、約8ミリ秒と約500ミリ秒の間、約8ミリ秒と約80ミリ秒の間、または約10ミリ秒と約200ミリ秒の間の範囲にある。ある実施例では、パルスとパルスの間の時間は、約4、8、10、20、50、100、200、500、700、または1000ミリ秒である。] [0139] ある実施例では、パルスデューティサイクルは、約1%と約80%の間の範囲または約10%と約30%の間の範囲にある。ある実施例では、パルスデューティサイクルは、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%または90%である。] [0140] ビームサイズおよびビームプロファイル ある実施例では、出力光学アセンブリ20から出射される光ビームの公称直径は、約10ミリメートルから約40ミリメートルの範囲にある、約20ミリメートルから約35ミリメートルの範囲にある、または約30ミリメートルに等しい。ある実施例では、断面領域は全体的に円形であり、半径は約1センチメートルから約2センチメートルの範囲にある。ある実施例では、出射面22から出射される光ビームの断面積は、光学素子23の出射面22において、約2cm2より大きいかまたは約2cm2から約20cm2の範囲にある。ある実施例では、出力光学素子23の開口の直径は33ミリメートル未満である。] [0141] 本明細書で使用されるビーム直径は、光ビームの最大強度の少なくとも1/e2の強度で光ビームによって照射される頭皮または頭蓋骨の領域の周囲の最大弦として定義される。ビームの直径を求めるために使用される光ビームの周囲は、ある実施例では、光ビームの強度が光ビームの最大強度の1/e2であるポイントとして定義される。ある実施例の最大有用直径は、患者の頭部の大きさによっておよび患者の頭部の照射による加熱によって制限される。ある実施例の最小有用直径は、加熱によっておよび実際に可能な治療部位の総数によって制限される。たとえば、ビーム直径の小さなビームで患者の頭蓋骨を覆うことは、これに対応して多数の治療部位を使用する。ある実施例では、1つの治療部位当たりの照射時間を調整しこれに応じて所望の照射線量にすることができる。] [0142] 円形開口内の全光束を、出射孔に中心がある特定の半径で特定することは(「囲まれたエネルギ」)、出射面22から出射される光ビームにおけるパワー(放射照度)の分布を特定する方法である。「囲まれたエネルギ」を用いて、確実に、光ビームが集中しすぎない、大きすぎない、または小さすぎないようにすることができる。ある実施例では、出射面から出射される光ビームは総放射電力を有し、光ビームは、総放射電力の75%以下である、出射面22での光ビームに中心がある直径20ミリメートルの断面の円の内側の全光束を有する。このようなある実施例では、総放射電力の50%以上である、出射面22での光ビームに中心がある直径26ミリメートルの断面の円の内側の全光束を有する。] [0143] ある実施例では、ビーム強度プロファイルはセミガウスプロファイルを有し、他のある実施例では、ビーム強度プロファイルは「シルクハット」プロファイルを有する。ある実施例では、光ビームには実質的に、3ミリメートル×3ミリメートルの領域で平均した局所光束が平均光束よりも10%大きい、ビーム強度プロファイルにおける高光束領域または「ホットスポット」がない。装置10のある実施例は好都合に、実質的にホットスポットのない光ビームを生成することによって、さもなければ患者に不快感を与える患者の皮膚における大きな温度勾配を回避する。] [0144] 広がり ある実施例では、出射面22から出射されるビームの広がりは、典型的には数度である照射されている身体組織の内側の光の散乱角よりも大幅に小さい。ある実施例では、光ビームの広がりの角度はゼロより大きく35度未満である。] [0145] 光源と観察者との間の距離が大きいほど、光源の直径とビームの広がりの考慮との関係は小さくなる。たとえば、光を与える光ファイバ40の端部の直径は約1ミリメートルである。より近い距離では、特定の場所から観察すると、光ファイバのエッジからの光線は大きく異なる角度で観察点に到達する可能性がある。しかしながら、観察ポイントが光源から離れると、角度の相違は小さくなり光源はむしろ点光源のように見える。] [0146] ある実施例では、出力光学アセンブリ20を装置10上に載置した状態で、出射面22と光ファイバ40の端部との間の光学距離は約82.7ミリメートルである。光ファイバ40の開口数および光学素子23の出射孔によって定められるビームの広がりは約23度である。ある実施例では、出力光学アセンブリ20を装置10の上に載置していない状態で、ウインドウ70と光ファイバの端部との間の光学距離は約57.5ミリメートルであり、光ファイバ40の開口数およびウインドウ70の出射孔によって定められるビームの広がりは約16度である。光源の直径が約1ミリメートルのとき、ビームの広がりの角度的な不明確さは約±0.35度である。このように、角度的な不明確さは、出力光学アセンブリ20が装置10の上に載置されているか否かにかかわらず、ビームの広がりの角度よりもはるかに小さいため、光ファイバ40は点光源として扱うことができる。このようなある実施例では、ビームの広がりまたは放射強度(たとえばワット/ステラジアンで測定)は、ビームプロファイルからまたは放射照度から直接計算することができる。]
权利要求: 請求項1 患者の頭皮または頭蓋骨の一部を光で照射するための装置であって、光源と、前記光源と光学的に連通する出力光学素子とを含み、前記出力光学素子は、一時パルス幅が0.1ミリ秒と150秒の間の範囲にある複数のパルスを含むパルス光ビームを出射するように構成された出射面を含み、前記パルス光ビームの断面は前記出力光学素子の出射面で約2cm2よりも大きく、前記パルス光ビームの時間平均放射照度は前記断面において約10mW/cm2から約10W/cm2である、装置。 請求項2 前記パルス光ビームは、脳細胞の生存、再生、働きの復元または生存能力に関与する1つ以上の細胞間または細胞内生物学的プロセスを、刺激、活性化、誘導または支援する、請求項1に記載の装置。 請求項3 パルス光ビームはデューティサイクルを有し、前記一時パルス幅および前記デューティサイクルは、パルス光ビームが頭蓋骨を透過して膜電位を調整することにより照射された脳細胞の細胞生存、細胞機能または双方を向上させるのに十分である、請求項1に記載の装置。 請求項4 前記出射面でのパルス光ビームの、ビーム直径は、10ミリメートルと40ミリメートルの間の範囲にあり、1パルス当たりの平均放射照度は10mW/cm2と10W/cm2の間の範囲にあり、1つ以上の波長は600ナノメートルと980ナノメートルの間の範囲にあり、デューティサイクルは10%と30%の間の範囲にある、請求項1に記載の装置。 請求項5 表面を光で照射する方法であって、光学素子の出射面から出射された少なくとも1つのパルス光ビームで表面を照射するステップを含み、前記少なくとも1つのパルス光ビームは、一時パルス幅が約0.1ミリ秒と約150秒の間の範囲にある複数のパルスを含み、前記少なくとも1つのパルス光ビームの、出射面におけるビーム断面は約2cm2よりも大きく、時間平均放射照度は約1mW/cm2と約100W/cm2の間の範囲にある、方法。 請求項6 前記出射面でのビーム断面は、約1cm2と約20cm2の間の範囲にある、請求項5に記載の方法。 請求項7 前記出射面での1パルス当たりの平均放射照度は、約10mW/cm2と約10W/cm2の間の範囲にある、請求項5に記載の方法。 請求項8 前記出射面での1パルス当たりの平均放射照度は、約100mW/cm2と約1W/cm2の間の範囲にある、請求項5に記載の方法。 請求項9 前記一時パルス幅は、約0.1ミリ秒と約100ミリ秒の間の範囲にある、請求項5に記載の方法。 請求項10 前記少なくとも1つのパルス光ビームは、1つ以上の波長を有し、前記1つ以上の波長は、約600ナノメートルと約980ナノメートルの間の範囲にある、請求項5に記載の方法。 請求項11 前記少なくとも1つのパルス光ビームのデューティサイクルは約1%と約80%の間の範囲にある、請求項5に記載の方法。 請求項12 前記少なくとも1つのパルス光ビームの前記出射面でのビーム発散角は、ゼロよりも大きく35度よりも小さい、請求項5に記載の方法。 請求項13 前記照射される表面は、脳に少なくとも1つの身体的外傷がある患者の頭皮または頭蓋骨の少なくとも一部を含み、前記少なくとも1つのパルス光ビームの少なくとも一部は頭蓋骨を透過して患者の脳の少なくとも一部を照射する、請求項5に記載の方法。 請求項14 前記照射される表面は、頭皮の照射される部分を含み、前記頭皮の照射される部分は、前記頭皮の部分が照射されている間白くされない、請求項13に記載の方法。 請求項15 前記照射される表面は、頭皮の照射される部分を含み、前記頭皮の照射される部分は、前記頭皮の部分が照射されている間白くされる、請求項13に記載の方法。 請求項16 前記照射される表面は、前記照射される表面の照射の間に冷却される、請求項13に記載の方法。 請求項17 前記照射される表面は、前記照射される表面の照射の間冷却されない、請求項13に記載の方法。 請求項18 前記照射される表面は、頭皮の照射される部分を含み、前記方法はさらに、前記頭皮の照射される部分の照射の前に前記頭皮の照射される部分から毛の少なくとも一部を除去することを含む、請求項13に記載の方法。 請求項19 前記表面を照射するステップは、頭皮の複数の治療部位をパルス光ビームで連続的に照射することを含む、請求項13に記載の方法。 請求項20 前記複数の治療部位は少なくとも10の治療部位を含む、請求項19に記載の方法。 請求項21 前記複数の治療部位は15と25の間の治療部位を含む、請求項19に記載の方法。 請求項22 頭皮または頭蓋骨での平均放射照度を選択して、硬膜の下約2センチメートルの深さで0.01mW/cm2よりも大きい平均放射照度を与える、請求項13に記載の方法。 請求項23 前記少なくとも1つの身体的外傷が原因で過剰な量の出血を含む患者の頭蓋骨の領域を通して光が伝達される、請求項13に記載の方法。 請求項24 照射される表面は、パルス光ビームの1つ以上のパラメータを測定するように構成された光検出システムの一部を含む、請求項5に記載の方法。 請求項25 照射される表面に当たるパルス光ビームの1つ以上のパラメータを測定するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。 請求項26 患者の脳を治療する方法であって、前記方法は、患者の頭皮または頭蓋骨の少なくとも一部を、患者の頭蓋骨を透過する複数のパルスを含む少なくとも1つのパルス光ビームで照射して脳の少なくとも一部を照射するステップを含み、前記少なくとも1つのパルス光ビームは、一時プロファイルを有し、前記一時プロファイルは、約100mW/cm2と約10W/cm2の間の範囲にある、1秒間で平均した頭皮の時間平均放射照度、および、約12.5mW/cm2と約1000W/cm2の間の範囲にある、頭皮でのピーク放射照度を含む、方法。 請求項27 前記一時プロファイルは、照射される組織の熱的緩和を最適化しない、請求項26に記載の方法。 請求項28 前記少なくとも1つのパルス光ビームは、頭皮でのビーム断面が約2cm2よりも大きく、1つ以上の波長が約780ナノメートルと約840ナノメートルの間の範囲にある、請求項26に記載の方法。 請求項29 前記一時プロファイルはさらに、約0.1ミリ秒と約300ミリ秒の間の範囲にある一時パルス幅、および、約10%と約30%の間の範囲にあるデューティサイクルを含む、請求項26に記載の方法。 請求項30 頭皮または頭蓋骨の少なくとも一部を照射するステップは、複数の治療部位を複数のパルス光ビームで連続的に照射することを含む、請求項26に記載の方法。 請求項31 頭皮または頭蓋骨の少なくとも一部の照射は、60秒から600秒の期間実施される、請求項26に記載の方法。 請求項32 外傷性脳損傷を受けた患者を治療する方法であって、前記方法は、前記患者の頭皮または頭蓋骨の少なくとも一部を前記患者の頭蓋骨を貫通するパルス光で非侵襲的に照射して患者の脳細胞を照射および刺激するステップを含み、前記パルス光は、1パルス当たりの平均放射照度、一時パルス幅、およびパルスデューティサイクルを含む一時プロファイルを有し、前記一時プロファイルを選択して、前記外傷性脳損傷後、照射された脳細胞の細胞生存、細胞機能または双方を向上、復元または促進するために、膜電位を調整する、方法。 請求項33 前記1パルス当たりの平均放射照度は、約10mW/cm2と約10W/cm2の間の範囲にある、請求項32に記載の方法。 請求項34 前記パルス光は、ビーム断面積が2cm2と20cm2の間の範囲にある光ビームを含む、請求項32に記載の方法。 請求項35 前記一時パルス幅は約0.1ミリ秒と約300ミリ秒の間の範囲にある、請求項32に記載の方法。 請求項36 前記パルスデューティサイクルは約10%と約30%の間の範囲にある、請求項32に記載の方法。 請求項37 神経変性疾患または鬱病の患者を治療する方法であって、前記方法は、前記患者の頭皮または頭蓋骨の少なくとも一部を前記患者の頭蓋骨を透過するパルス光で照射して前記患者の脳細胞を照射および刺激するステップを含み、前記パルス光は、1パルス当たりの平均放射照度、一時パルス幅、およびパルスデューティサイクルを含む一時プロファイルを有し、前記一時プロファイルは、照射された脳細胞の細胞生存、細胞機能または双方を向上、復元または促進するために膜電位を調節するように選択される、方法。 請求項38 前記神経変性疾患は、アルツハイマー病またはパーキンソン病を含む、請求項37に記載の方法。 請求項39 患者の頭皮の一部を光で照射するための装置であって、前記装置は、約630ナノメートルから約1064ナノメートルの範囲にある1つ以上の波長を含む光源と、前記光源と光学的に連通する出力光学素子とを含み、前記出力光学素子は出射面を含み、前記出射面は、前記出力光学素子の出射面での断面が約2cm2よりも大きくかつ前記断面における時間平均放射照度が約10mW/cm2から約10W/cm2の範囲にある光ビームを出射するように構成され、前記患者の頭皮の照射される部分と熱的に連通する状態で配置されるようにかつ前記患者の頭皮の照射される部分から約0.1ワットから約5ワットの範囲にあるレートで熱を除去するように構成された熱伝導性部分をさらに含む、装置。 請求項40 前記断面は約2cm2から約20cm2の範囲にある、請求項39に記載の装置。 請求項41 前記断面は全体的に円形であり、半径は約1センチメートルから約2センチメートルの範囲にある、請求項39に記載の装置。 請求項42 前記時間平均放射照度は、約500mW/cm2から約1W/cm2の範囲にある、請求項39に記載の装置。 請求項43 前記光は、約805ナノメートルから約820ナノメートルの範囲にある1つ以上の波長を有する、請求項39に記載の装置。 請求項44 前記光は、ピーク波長にピークがある波長分布を有し、前記ピーク波長から±10ナノメートル未満の線幅を有する、請求項43に記載の装置。 請求項45 前記光の線幅は4ナノメートル未満であり、全幅はエネルギの90%である、請求項43に記載の装置。 請求項46 前記光ビームは連続する、請求項39に記載の装置。 請求項47 前記出射面から出射された光ビームの総放射パワーは約4ワットから約6ワットの範囲にある、請求項46に記載の装置。 請求項48 前記光ビームは、総放射パワーの75%以下である、出射面での光ビームを中心とする20ミリメートルの直径の断面の円の内側に全光束を有する、請求項47に記載の装置。 請求項49 前記光ビームは、総放射パワーの50%以上である、出射面での光ビームを中心とする直径26ミリメートルの断面の円の内側に全光束を有する、請求項48に記載の装置。 請求項50 前記光ビームはパルス状である、請求項39に記載の装置。 請求項51 前記熱伝導性部分は光学出力素子を含む、請求項39に記載の装置。 請求項52 前記熱伝導性部分は前記光学出力素子に解放可能な状態で結合される、請求項51に記載の装置。 請求項53 前記レートは、約1ワットから約3ワットの範囲にある、請求項39に記載の装置。 請求項54 前記熱伝導性部分は、前記患者の頭皮の照射される部分の温度を摂氏42度未満に保つように構成される、請求項39に記載の装置。 請求項55 前記熱伝導性部分は出射面と熱的に連通し、前記出射面の温度を2ワットの熱負荷下で摂氏18度から摂氏25度の範囲に保つように構成される、請求項39に記載の装置。 請求項56 前記光ビームの発散角はゼロよりも大きく35度未満である、請求項39に記載の装置。 請求項57 前記光ビームの発散角は約16度である、請求項56に記載の装置。 請求項58 前記光ビームの発散角は約28度である、請求項56に記載の装置。 請求項59 前記装置は、前記熱伝導性部分が前記装置の第2の部分に対して移動するように構成され、前記第2の部分に対する前記熱伝導性部分の移動は、予め定められたしきい値の圧力を上回る圧力が、前記熱伝導性部分が前記装置の第2の部分に対して移動する方向に、前記熱伝導性部分に対して加えられたときに生じる、請求項39に記載の装置。 請求項60 前記熱伝導性部分の前記装置の第2の部分に対する移動に応答して前記移動を示す信号を生成するように構成されたセンサをさらに含み、前記予め定められたしきい値の圧力は、前記熱伝導性部分を前記患者の頭皮の一部と熱的に連通させるのに十分大きい、請求項59に記載の装置。 請求項61 前記光源および前記センサに動作可能な状態で結合されたコントローラをさらに含み、前記コントローラは、前記信号を受取り前記信号に応答して前記光源をオンするように構成される、請求項60に記載の装置。 請求項62 前記しきい値の圧力は1平方インチ当たり0.1ポンドである、請求項60に記載の装置。 請求項63 前記しきい値の圧力は1平方インチ当たり約2ポンドである、請求項60に記載の装置。 請求項64 前記出力光学素子は直径は33ミリメートル未満の開口を有する、請求項39に記載の装置。 請求項65 前記出射面は凹面である、請求項39に記載の装置。 請求項66 前記出射面は全体的に球形であり、曲率半径が約100ミリメートルである、請求項65に記載の装置。 請求項67 表面を光で照射する方法であって、前記方法は、(a)光学素子の出射面から光ビームを出射するステップを含み、前記出射面での光ビームは、約630ナノメートルから約1064ナノメートルの範囲にある1つ以上の波長と、約2cm2よりも大きな断面と、前記断面における約10mW/cm2から約10m/cm2の範囲にある時間平均放射照度とを有し、(b)前記出射面から約0.1ワットから約5ワットの範囲のレートで熱を除去するステップと、(c)前記照射される表面に光ビームを当てるステップとを含む、方法。 請求項68 前記照射される表面は、光ビームの1つ以上のパラメータを測定するよう構成された光検出システムの一部を含み、前記方法はさらに、前記照射される表面に当たる光ビームの1つ以上のパラメータを測定することを含む、請求項67に記載の方法。 請求項69 前記照射される表面は患者の頭皮の一部を含む、請求項67に記載の方法。 請求項70 前記出射面を前記照射される表面と熱的に連通する状態で配置するステップをさらに含む、請求項69に記載の方法。 請求項71 前記方法は前記照射される表面に圧力を加えるステップをさらに含み、前記圧力は1平方インチ当たり0.1ポンドよりも大きい、請求項70に記載の方法。 請求項72 前記照射される表面に圧力を加えるステップは、力を、前記出射面に対し、全体的に前記照射される表面に向かう方向に加えることを含む、請求項71に記載の方法。 請求項73 前記圧力は1平方インチ当たり約2ポンドである、請求項71に記載の方法。 請求項74 前記照射される表面に光ビームを当てるステップは、10秒から2時間の期間実施される、請求項69に記載の方法。 請求項75 前記照射される表面に光ビームを当てるステップは、60秒から600秒の期間実施される、請求項69に記載の方法。 請求項76 前記照射される表面に光ビームを当てるステップは、約120秒の期間実施される、請求項69に記載の方法。 請求項77 (a)、(b)、および(c)は同時に実施される、請求項69に記載の方法。 請求項78 (d)前記出射面を、前記照射される表面の第1の部分に光ビームが当てられる第1の位置から第2の位置に移動させるステップと、(e)(a)−(c)を繰返して前記照射される表面の第2の部分に前記出射面から出射された光を当てるステップとをさらに含む、請求項69に記載の方法。 請求項79 前記照射される表面の第1の部分および前記照射される表面の第2の部分は互いに重なり合わない、請求項78に記載の方法。 請求項80 (a)−(e)を繰返して前記照射される表面の20の部分に前記出射面から出射された光を当てるステップをさらに含む、請求項78に記載の方法。 請求項81 前記出射される表面の20の部分は互いに重なり合わない、請求項80に記載の方法。 請求項82 患者の頭皮を光で照射するための装置であって、前記装置は、第1の部分と、前記第1の部分に機械的に結合され前記第1の部分と光学的に連通する第2の部分とを含み、前記第2の部分は、前記第1の部分からの光が前記装置の動作中前記第2の部分を透過するように、前記患者の頭皮と熱的に連通する状態で配置され、前記第1の部分および前記第2の部分は、前記第2の部分が患者の頭皮と熱的に連通する状態で配置されたことに応じて相対的に移動するように構成される、装置。 請求項83 前記第2の部分は出力光学アセンブリを含む、請求項82に記載の装置。 請求項84 前記第1の部分および前記第2の部分は、出力光学アセンブリが前記患者の頭皮の一部に対して前記患者の頭皮の一部を少なくとも部分的に白くするのに十分な圧力を加えると、非ゼロ角度で互いに対して偏向するように構成される、請求項82に記載の装置。 請求項85 前記第1の部分および前記第2の部分は、出力光学アセンブリが前記患者の頭皮と熱的に連通するように配置されると非ゼロ角度で相対的に偏向するように構成される、請求項82に記載の装置。 請求項86 前記第1の部分は光ファイバを含み、前記第1の部分および前記第2の部分の相対的な偏向は、前記光ファイバの屈曲または移動を制御、抑制、防止、最小化、または低減する、請求項85に記載の装置。 請求項87 前記第1の部分は第1の支持要素を含み、前記第2の部分は第2の支持要素を含み、前記装置はさらに、前記第1の支持要素および前記第2の支持要素の相対的な偏向の中心となるヒンジを含む、請求項82に記載の装置。 請求項88 前記ヒンジは旋回軸を含む、請求項87に記載の装置。 請求項89 前記ヒンジは可撓性部分を含む、請求項87に記載の装置。 請求項90 前記装置はさらに、前記第1の部分と前記第2の部分とに機械的に結合されたばねを含み、前記ばねは、前記第1の部分および前記第2の部分の相対的な移動に応じて復元力を与える、請求項82に記載の装置。 請求項91 前記第1の部分および前記第2の部分の相対的な移動を検出するように構成されたセンサをさらに含む、請求項82に記載の装置。 請求項92 前記センサは、信号をコントローラに送信するように構成され、前記コントローラは前記信号を受けるようにかつ前記信号に応答して光源を制御するように構成され、前記光源は前記装置が患者の頭皮を照射するのに使用する光を発生するように構成される、請求項91に記載の装置。 請求項93 前記センサは、前記第1の部分および前記第2の部分間の移動が予め定められたしきい値よりも大きいことを検出すると、前記信号を前記コントローラに送信する、請求項92に記載の装置。 請求項94 前記予め定められたしきい値を設定するように、前記予め定められたしきい値を変更するように、または双方を行なうように構成された調整メカニズムをさらに含む、請求項93に記載の装置。 請求項95 前記第1の部分および前記第2の部分の相対的な移動の範囲を制限するように構成された止め具をさらに含む、請求項82に記載の装置。 請求項96 表面を光で照射する方法であって、前記方法は、装置を準備するステップを含み、前記装置は、第1の部分と、前記第1の部分と機械的に結合され前記第1の部分と光学的に連通する第2の部分とを含み、前記第1の部分および前記第2の部分は相対的に移動するように構成され、前記第2の部分を前記表面と熱的に連通する状態で配置するステップと、前記表面を、前記第1の部分からの光が前記第2の部分を透過するように照射するステップと、前記第1の部分および前記第2の部分を、前記第2の部分が前記表面と熱的に連通する状態で配置されたことに応じて相対的に移動させるステップとを含む、方法。 請求項97 前記表面は、前記表面を照射する光の1つ以上のパラメータを測定するように構成された光検出システムの一部を含み、前記方法はさらに、前記表面に当たる前記装置からの光の1つ以上のパラメータを測定するステップを含む、請求項96に記載の方法。 請求項98 前記第2の部分を前記表面と熱的に連通する状態で配置するステップは、前記第2の部分を前記表面に解放可能かつ動作可能な状態で結合することを含む、請求項96に記載の方法。 請求項99 前記表面は患者の頭皮の一部を含む、請求項96に記載の方法。 請求項100 患者の頭皮を光で照射するための装置であって、前記装置は、出射面を含む出力光学アセンブリを含み、前記装置の動作中、光は、前記出力光学アセンブリを通り第1の光学経路に沿って前記出射面まで伝搬し、前記出力光学アセンブリから間隔をおいて設けられたセンサをさらに含み、前記センサは、前記出力光学アセンブリを通り第2の光学経路に沿って伝搬する前記出力光学アセンブリからの放射を受けるように位置付けられ、前記第1の光学経路および前記第2の光学経路の間の角度は非ゼロ角度である、装置。 請求項101 前記出力光学アセンブリは、剛性で実質的に光透過性かつ実質的に熱伝導性の材料を含む第1の光学素子を含み、前記第1の光学素子は第1の表面および第2の表面を有し、前記第1の表面は前記装置の動作中患者の頭皮の前記一部と熱的に連通する状態で配置されるように構成され、前記第2の部分は前記装置の動作中前記第1の光学経路に沿って伝搬する光を受けるように構成され、前記センサは、前記装置の動作中前記第1の光学素子の前記第2の表面の少なくとも一部から前記第2の光学経路に沿って伝搬する放射を受けるように構成される、請求項100に記載の装置。 請求項102 前記第1の光学素子はサファイアを含む、請求項101に記載の装置。 請求項103 前記第1の光学素子は、ダイヤモンド、フッ化カルシウムまたはセレン化亜鉛を含む、請求項101に記載の装置。 請求項104 前記センサは、受けた光に応答して前記頭皮のまたは前記出力光学アセンブリの一部の温度を示す信号を発生する、請求項100に記載の装置。 請求項105 前記センサからの信号を受けるように、かつ、前記温度が予め定められたしきい値を上回ることを示す前記信号に応答して、警告を発生させる、前記第1の光学経路に沿って伝搬する光の光源をオフする、または双方を行なうように構成されたコントローラをさらに含む、請求項104に記載の装置。 請求項106 前記センサは熱電対列を含む、請求項100に記載の装置。 請求項107 前記センサは前記出力光学アセンブリと熱的に連通しない、請求項106に記載の装置。 請求項108 赤外線透過材料を含む第2の光学素子をさらに含み、前記装置の動作中、前記放射は赤外線を含み前記第1の光学経路に沿って伝搬する光および前記第2の光学経路に沿って伝搬する赤外線はともに第2の光学素子を通して伝搬する、請求項100に記載の装置。 請求項109 前記赤外線透過材料はフッ化カルシウムを含む、請求項108に記載の装置。 請求項110 前記第2の光学素子は前記装置内の領域を少なくとも部分的に囲み、前記領域は、前記領域の外側から汚染物質が前記領域に入らぬように実質的に封止された領域である、請求項108に記載の装置。 請求項111 前記センサは少なくとも部分的に前記領域の中にある、請求項110に記載の装置。 請求項112 前記出力光学アセンブリは前記装置の一部に解放可能な状態で結合され、前記第2の光学素子は、前記出力光学アセンブリが前記装置の一部から外される間前記領域に入る汚染物質を、制御、抑制、防止、最小化または低減する、請求項110に記載の装置。 請求項113 表面を光で照射するための方法であって、前記方法は、実質的に光透過性で実質的に熱伝導性の材料を含む光学素子を準備するステップを含み、前記光学素子は第1の表面および第2の表面を有し、前記第1の表面を照射される表面と熱的に連通する状態で配置するステップと、光を第1の光学経路に沿い前記第2の表面を通してかつ前記第1の表面を通して照射される表面まで伝搬するステップと、前記第2の表面の少なくとも一部から第2の光学経路に沿って伝搬する放射を検出するステップとを含み、前記第1の光学経路および前記第2の光学経路の間の角度は非ゼロ角度である、方法。 請求項114 前記第1の表面および前記第2の表面は全体的に逆方向において向き合い、前記第1の表面は前記第2の光学経路に沿っていない、請求項113に記載の方法。 請求項115 前記第1の表面を照射される表面と熱的に連通する状態で配置するステップは、前記第1の表面を前記照射される表面に解放可能かつ動作可能な状態で結合するステップを含む、請求項113に記載の方法。 請求項116 前記照射される表面は患者の頭皮の一部を含む、請求項113に記載の方法。 請求項117 患者の頭皮を光で照射するための装置であって、前記装置は、熱電アセンブリを含み、前記熱電アセンブリは、前記熱電アセンブリに対して印加される電流に応答して、前記熱電アセンブリの少なくとも第1の表面を冷却しかつ前記熱電アセンブリの少なくとも第2の表面を加熱し、前記熱電アセンブリは、出力光学アセンブリに解放可能な状態で機械的に結合されて前記第1の表面を前記出力光学アセンブリと熱的に連通させるように構成され、前記熱電アセンブリは第1の領域を全体的に囲み、前記装置の動作中、患者の頭皮の一部を照射する光は前記第1の領域を通して伝搬し、前記装置はさらに前記熱電アセンブリの第2の表面と熱的に連通するヒートシンクを含む、装置。 請求項118 前記出力光学アセンブリは、前記熱電アセンブリの第1の表面と熱的に連通するように構成された熱伝導性部分を含み、前記熱伝導性部分は第2の領域を全体的に囲み、剛性で実質的に光透過性かつ実質的に熱伝導性の材料を含む光学素子を含み、前記光学素子は、前記熱伝導性部分と熱的に連通し、かつ、前記装置の動作中前記患者の頭皮の一部と熱的に連通するように配置されるように構成され、前記装置の動作中光は第1の領域、第2の領域、および前記光学素子を通して伝搬する、請求項117に記載の装置。 請求項119 前記ヒートシンクは第3の領域を全体的に囲み、前記装置の動作中、光は前記第3の領域、前記第1の領域、前記第2の領域、および前記光学素子を通して伝搬する、請求項118に記載の装置。 請求項120 前記熱電アセンブリは複数の熱電素子を含む、請求項117に記載の装置。 請求項121 前記ヒートシンクは、流体管を含み、前記流体管は冷却剤が前記流体管を流れ前記流体管から熱を除去するように構成される、請求項117に記載の装置。 請求項122 前記冷却剤は水を含む、請求項121に記載の装置。 請求項123 前記項光学素子はサファイアを含む、請求項117に記載の装置。 請求項124 |