专利摘要:
該本発明は、溶接線の無いかつ多結晶金属からなる、単一部品で構成される金属ストリップであって、結晶子の配向の異方性が比較的強い少なくとも一つの領域と、結晶子の配向の異方性が比較的あまり強くない少なくとも一つの領域と、を有し、該ストリップの二つの任意点におけるCuKアルファ放射線を用いて測定されるθ−2θX線回折形にはそれぞれ対応するピークの位置又は形状に関して統計学的有意差がないことを特徴とする金属ストリップに関し、さらに、該金属ストリップを備えるピンセット、支持用インプラント、及び人工関節に関する。
公开号:JP2011514438A
申请号:JP2010544553
申请日:2009-01-28
公开日:2011-05-06
发明作者:ヴァリザー、アントン
申请人:デュモント スイッツァランド アクチェンゲゼルシャフト;
IPC主号:C22C38-00
专利说明:

[0001] (先行出願の参照)
本出願は、スイス国特許出願番号141/08の優先権を主張し、当該出願の全内容はここに引用して組み込んでいるものとする。]
[0002] 本発明は、ピンセットなどの精密器具の製造に関する。]
背景技術

[0003] 上記のような器具は二つの脚を有し、該二つの脚はそれらの一端においてスポット溶接などにより互いに接続されている。前記二つの脚の他端は両方とも自由であり且つ互いの間にわずかな距離をあけて配置され、互いに弾性的に押し付けられるよう近づけられる。ピンセットの場合、例えば、前記脚の自由端は先の細い形状を有し、該ピンセットが正しく機能するためにはそれらが互いに完全に合わさる必要がある。二つの脚がそれらの他端において互いに結合されるのは、それらの自由な先端が作成された後でしかないことから、通常、ピンセットにおいては前記先端の整合を手により確認する後処理が行われなくてはならない。]
[0004] 一方で、周知のように、レール、輪郭、又はワイヤーなどの連続的な金属パーツは、2シリンダ型圧延装置を用いて作成される。該装置は対称的な押出し力を金属に及ぼす。新たに層状に重ねられた構造の結晶格子軸は、中心部から圧延方向の両側に向かって伸びる星状構造に方向づけられており、圧延の前に「圧延峰部(roll ridge)」が形成される。その結果、圧延された材料は幅方向と長さ方向の両方に広がることとなる。横方向デリミターを用いて又は圧延シリンダ内に開口を設けて、圧延される材料が幅方向に広がるのを防止することはできず、何故なら、広がりつつある材料に横方向の力を加えることはバリ形成を伴う爆発的作用を生じさせ得るからである。このことは、圧延シリンダの破壊又は装置全体の破壊又は故障の原因となる。2シリンダ型圧延装置において圧延される材料が横方向に広がることを防止するためには、圧延される材料が横方向にわずかにしか広がらないことを確実とする十分大きな引っ張り力を及ぼすけん引装置を、圧延装置の後ろに設ける必要がある。]
[0005] 欧州特許第1275472Aの第五段落には、単一ロール機械工具を用いて圧延することにより複雑な輪郭を形成することができること、そのなかで圧延プロセスがロールと工具の表面との間の作用点において行われることが記載されている。]
[0006] 国際特許第01/13756Aには、軽量な金属からなる、溶接スポットの無い、単一部品で構成されるピンセットが記載されている。前記ピンセットは、押出しされた軽量な金属の輪郭を複数の上記のようなピンセットに分離させることにより、圧延されることなく作成される。]
発明が解決しようとする課題

[0007] 本発明の第一の目的は、冒頭に記載したような器具を製造するために好適な新たな材料特性を持つ金属ストリップの形を有する中間製品を提供することである。さらなる目的は、そのような金属ストラップを作成するプロセス及び関連する装置を提供することであり、該プロセスは特に、冒頭に記載されるような器具の脚の弾性復元力(resilient)のある部分を金属ストリップに作成する。本発明のさらなる目的は、弾性復元力を有する領域を含む又は複雑な輪郭形状を有するその他の金属対象物を作成するためのプロセスを提供することである。]
課題を解決するための手段

[0008] 前記第一の目的は本発明により達成される。該本発明は、溶接線の無い、多結晶金属からなる、単一部品(single-piece)で構成される金属ストリップにおいて、結晶子の配向の異方性が比較的高い少なくとも一つの領域と、結晶子の配向の異方性が比較的低い少なくとも一つの領域と、を有し、前記ストリップの二つの任意点におけるCuKα放射線を用いて測定されるθ−2θX線回折図形には、対応するピーク間における位置又は形状に関する統計学的有意差がない。一方の領域における比較的より顕著な結晶子の配向の異方性は、他方の領域における比較的あまり顕著でない結晶子の配向の異方性よりも顕著である。]
[0009] 結晶子の配向の異方性が比較的より顕著な、弾性復元力のある前記領域は、金属の初期形状の本体を変形する圧延プロセスにより得られる。該圧延プロセスは、回転軸及び圧延表面を有する一方側のロールと、支持表面を有する他方側の支持部との間で実施される。特徴として、ロールの角速度ωを、圧延中に初期形状本体と接触する圧延表面の少なくとも一つの点において、
0≦ω<ν/R (1)
となるように制御する。ここで、νは回転速度であり、Rは、前記ロールの回転軸に対して垂直に測定される、前記回転軸と前記圧延表面上の前記点との間の距離である。]
[0010] 本発明に係る金属ストラップ、作成プロセス、及び好ましくは関連する装置の好ましい実施形態は、特許請求の範囲の従属項に記載される。本発明によるプロセスを実施するための圧延装置並びに本発明によるプロセスを用いて得られるピンセットも同様に本発明の対象である。]
[0011] 上式(1)の「回転速度」は、回転軸がロールの二つの前面と交差する点の間に等距離的に横たわるロール回転軸上の仮想点が、ロールと支持体との間の圧延区域に初期形状本体が侵入する前の時点で該初期形状本体に対して移動する際の速度である。]
[0012] 本発明によるプロセスは、ロールの角速度ωがν/Rで圧延される際に、圧延表面上の少なくとも一つの点が初期形状本体と接触するように、実施される。ここで、ν及びRは上記のように定義される。この圧延点は、回転軸からの距離Rが圧延表面上のその他の圧延点からの距離Rに比べて最小となる圧延点又は複数の圧延点でもよい。圧延表面の各圧延点について、ωはν/Rとなることが好ましく、ν及びRは上記のように定義される。これらの特徴は二つの逆回転ロールを有する従来の圧延プロセスと異なり、従来の圧延プロセスにおいては、両方のロールの圧延表面の各圧延点における問題のロールの角速度ωは係数ν/Rよりも大きい。ここでν及びRは上記のように定義されるものである。]
[0013] 角速度ωは、単位時間当たりにロールが回転する角度(ラジアンで測定される)である。角速度ωの単位はしたがってs-1である。]
[0014] 角速度ωの値は、ν/Rの商の好ましくは30から95%、より好ましくは50から80%である。]
[0015] 本発明による圧延プロセスにおける角速度ωの低下は次のように達成される。ロールは、初期形状本体を変形させるのに十分な通常の力Fで、圧延される初期形状本体に対して押し付けられて支持部上に横たえられる。ロールは、その後、この押し付けられた状態において、初期形状本体にわたって所望の回転速度νで押される又は引かれる。本発明における使用のために、角速度ωを確実にν/R未満に維持するために、ロールの回転は、同時に妨害又は抑制される。本発明によるプロセスにおいてロールの回転が抑制されると、初期形状本体が単に平らに圧延されるだけでなく、材料が圧縮されることによりロールの前面において隆起が形成され、これが圧力波のようにロールの前方へ押される。]
[0016] このようなロールの回転の妨害又は抑制は、圧延プロセス中にロールに作用する適切なブレーキ装置を介して達成される。一方、上記の材料隆起もまたロールの角速度ωを抑制するよう作用する。接触圧や圧延速度などの圧延プロセスのパラメータが適切に選択された場合、好ましい状況において、上記の材料隆起が形成されるとすぐに、ロールに明らかなブレーキをかける手間を省くことができる。ブレーキを用いる場合、ブレーキはどの様なタイプのものでも良く、例えば、ドラム式ブレーキ、ディスク又はウェッジ式ブレーキ、過電流ブレーキ、又は油圧で操作又は駆動されるブレーキ(粘度ブレーキ)などの、摩擦式ブレーキでもよい。ロールの角速度はまた電気又は油圧モータを設けることにより制御することができ、該モータはそれ自体でロールを駆動させることができ、そしてその速度はロールの角速度のそのような制御を可能とするよう選択される。ブレーキの力は適切なブレーキ力調整装置を用いて設定または制御されてもよい。最低限必要なブレーキ力とは、角速度ω<ν/Rが達成されるまでロールの表面の少なくとも一つの圧延点においてロールの回転が抑制されるものとして定義される。しかしながら一方では、ブレーキ力は、また、部分的に又は完全にロールの回転を停止させるよう十分大きいものとされる(即ち、ω≧0)。ブレーキ力は、これらの二つの閾値間で変動してもよく、したがって、ロールの角速度ωは、ν/Rよりも小さくかつゼロ以上である。]
[0017] 引き(押し)の大きさは、初期形状本体に対するロールの接触圧、それによりロールの前方に形成される圧力波、及び圧延速度νに依存する。接触圧は圧延過程の形成の所望の度合いに対して一定でなければならなく、かつ、初期形状本体の材料の降伏強度に近づく又はそれを超える結果となり得る圧力よりも小さくなければならない。ロールの前方へと押されるブレーキング材料隆起の大きさは、圧延圧の大きさに直接依存する。角速度ω、及びロールの圧延速度、即ち引き(押し)も含む、への、ブレーキによる影響は、ロールを輪郭形成されたロール(profiled roll)として設計することにより増加させることができ、これにより、冷間成形の度合いが大きくなり、したがって、ロールによるより大きな作業エネルギーが必要とされる。圧延速度νは、材料隆起の高さ及びそれと並行してその他の要因に影響を及ぼす。]
[0018] 本発明によるプロセスにおいては、圧延される初期形状本体にわたって、所望される輪郭に従って所定の直線的な又は屈曲した経路に沿ってロールがガイドされてもよい。本発明によれば、この様な状況において、本発明を用いてロールが押されることが好ましい。]
[0019] 支持部の寸法が有限であることから、本発明によるプロセスは連続的に動作するプロセスではなく、圧延サイクルは、遅くとも、支持部全体にわたってロールによる圧延がなされた後に終了する。一方、これにより、また、様々な連続的サイクルにおける初期形状本体の圧延も提供され、これらのサイクルは交互に実行されてもよく、例えば毎回同じロールが用いられて又は二つの連続的なサイクル間でロールが交換されて、実行されてもよい。]
[0020] 本発明によれば、ロールはシリンダ形状のロールである必要はなく非シリンダ形状のロールであってもよい。ロールの回転軸、ここから圧延表面の圧延点までの距離Rが測定される、は、ロール内部に配置される必要はないが、好ましくはロール内部に配置される。これらの距離Rはゼロよりも大きく、極端な場合は無限近くまで設定可能であり、後者の場合は平坦な圧延表面を有するロールに対応する。本発明のためには、しかしながら、ロールは、好ましくはシリンダ形状のロール、又は回転対称な輪郭形成されたロール、又はシリンダ形状、又は回転対称の輪郭を有する圧延表面を有するセクターロールである。シリンダ形状のロール、回転対称な輪郭形成されたロール、若しくはシリンダ形状、又は回転対称の輪郭を有する圧延表面を有するセクターロールの場合、ロールの対称軸がロールの中心軸と一致することが好ましい。シリンダ形状のロール、セクターロール、回転対称な輪郭形成されたロール、又は回転対称圧延輪郭を有する表面を有するセクターロールの場合、回転軸と圧延表面の圧延点との間の距離はこの点におけるロールの半径Rに一致する。圧延表面に任意で適用してもよいロールの輪郭は、好ましくは、その断面の輪郭の基準値が圧延される初期形状本体のストリップ幅(即ち、本発明に係る金属ストリップの圧延された領域)に対応する。本発明による圧延プロセス、即ち無視できない横方向の広がりが生じないプロセス、が実施されるためには、圧延された金属ストリップの断面積は好ましくはそれ自体の輪郭の再形成中一定に保たれる。本発明によるプロセス中、ロールは二つの機能を同時に果たし、該機能とは、1)初期形状本体の厚みを減少させるための押圧機能、及び2)圧延された材料を伸ばすための引き機能であって断面の幅が不変又はわずかにしか増大しないような断面の減少に対応する機能である。]
[0021] 支持部は平らでもよいが、三空間次元に適切に屈曲又は輪郭形成された表面を有していてもよい。この場合、初期形状本体は圧延変形されるだけでなく成形圧延される。表面が輪郭形成されないならば、この輪郭は、好ましくはそれ自体で断面が一定に保たれる再成形がなされるように、選択される。]
[0022] 本発明によるプロセスにおいては、好ましくは明らかな加熱はされず、そのため初期形状本体上に作用する熱源は圧延中に初期形状本体自体内に発生する熱のみである。これは、初期形状本体及び前圧延プロセス中に結果として得られる圧延された金属ストリップの温度が、何れの点においても100℃を超えないことが好ましいことを意味する。]
[0023] 本発明によるプロセスにより圧延可能な初期形状本体は、十分な延性を有する金属で構成される。本発明に係る金属ストリップが作成される場合、初期形状本体はまた多結晶金属で構成される。そのような金属の例としては、合金鋼、青銅、アルミニウム、銅、チタン、又は真ちゅうが挙げられる。好ましくは、フェライト、マルテンサイト、又はフェライト/マルテンサイト混合鋼などの、体心立方(bcc)格子状に結晶化した金属である。マルテンサイト又はフェライト/マルテンサイト混合鋼のうち、マルテンサイトのα´変態が好ましい。厳密に言えば、これは、体心正方格子状に結晶化するものの、実用目的のために体心立方状に結晶化してもよいとも考えられる。本発明によれば、ニッケル及びモリブデンの存在しないマルテンサイト鋼が好ましい(この状況においては「存在しない」という表現は、0.01重量パーセント未満の含有量を有することを意味する)。より好ましくは、Crが12.50〜14.50重量パーセント、Cが0.42〜0.50重量パーセント、Siが最大1.00重量パーセント、Mnが最大1.00重量パーセント、Pが最大0.045重量パーセント、Sが最大0.030重量パーセント、残りが主に鉄及び不可避な混入物質からなる組成となっている。特に、材料番号1.4034に対応する鋼であってもよい。]
[0024] 初期形状本体は、すでに金属ストリップの形状であること又はシート状金属の形状であることが好ましい。]
[0025] 圧延変形がより簡単にそしてより低い圧力で実施可能となるように、金属製の初期形状本体は、合金鋼で構成される場合、予め加熱され好ましくは続いて冷水中で急冷される。この処理により金属の強度が等方的に減少する。合金鋼の分野においては、この熱的な処理は固溶化熱処理として知られ、典型的には1050〜1080℃の温度範囲が選択され、前記熱処理は、典型的に約10分から約1時間続き、好ましくは30分続く。]
[0026] 本発明による方法は、全タイプのピンセット、針挟み、バネ、解剖用器具、締め具、ハサミ(例えば理髪用ハサミ)、ナイフ(この場合、圧延は、これまでのように、刃の軸を横切るように実施される代わりに刃の軸に沿って実施される)、又はあらゆる類の特別な輪郭(例えば建物の壁面またはパイプを構成するためのもの)の作成に適している。本発明の方法は特に、少なくとも一つの弾性復元力のある領域を有するパーツを作成するのに適しており、したがって例えばピンセット、針挟み、又はバネ、及び特に付加的な前方もしくは後方作用切断機能を有するピンセット(ピンセットハサミ)、又は手術用又は整形外科用インプラントを製造するのに適している。]
[0027] 本発明のプロセスが実施されるのに用いられる本発明の装置には、少なくとも一つのロール、一つの支持部、及び、上述したような例示した目的のためのブレーキであって圧延中にロールの角速度ωを抑制する一つのブレーキ、が設けられている。支持部自体は可動であっても固定されていてもよいが、固定されているのが好ましい。]
[0028] 本発明の装置には、さらに、ベアリングと、ロールを材料に押し付けるとともに動かす(押す又は引く)ために必要な関連するガイドと、が設けられている。これらのロールガイドには、好ましくは、油圧式シリンダ、若しくは、支持部にわたってロールを正確にそして一定の又は制御された距離曲線に沿ってガイドする能力のある機械的システム(したがって、作成される圧延された金属ストリップの厚さはそれぞれ一定又は変動する)が含まれる。これらの油圧式又は機械的ロールガイドは、圧延の分野においては周知でありこれ以上の記載は不要である。適切に制御されたロールに対するブレーキがけ及び同時に行われる該ロールによる前方方向の引き又は押しにより、本発明の装置は、圧延された材料のための追加の引き延ばし装置を不要とする。]
[0029] 発明に係るプロセス及びその他の任意の事前成形工程により、少なくとも部分的に圧延された金属ストリップが作成される。この金属ストリップは標準の形状又は平らな形状である必要はない。金属ストリップは一体成形されており、即ち該金属ストリップは二以上の別々のパーツがネジ留め又はリベット接合又は固定されて構成されているものではない。さらに該金属ストリップには溶接線がない。]
[0030] 通常、本発明のストリップは、結晶子の配向の異方性が比較的より顕著な上記のような圧延された領域を有する多結晶金属からなる。圧延されていない領域又は複数の領域においては、初期形状本体の結晶配向が保たれ、即ち結晶子の配向が比較的あまり顕著でなく又は時に本質的に等方であってもよい。「圧延されていない」なる語はまたロールの下方にある初期形状本体の事前処理を示し、そのような事前処理の最終工程は上記したような熱処理であり、これにより圧延が原因で生じた格子の変化が元通りになる。]
[0031] 結晶子の配向は、本発明のために、当該技術分野においてはODFの略で知られる結晶方位分布関数(orientation density function)として定義される。これは英語では「orientational distribution function」と称され、これもまたODFと略される。]
[0032] 本願のために、圧延されたストリップにおいては直交座標系が用いられ、そのX軸は本発明による圧延されたストリップ領域の圧延方向に平行に伸び、そのY軸は前記圧延方向に垂直に伸びるとともに前記ストリップを上から見た時に左側に伸び、そのZ軸は前記X軸とZ軸で形成する面(cross product)に垂直である。]
[0033] 結晶方位分布関数ODFは、本発明の範囲内においては、CuKα放射線(λ=1.54オングストローム)を用いて得られるX線構造データから決定される。一方、例えば、照射される平坦な表面を有する円盤状のサンプルが、分析のためにストリップから切り抜かれる。この場合、分析されるサンプルは、放射される表面がZ軸上に立設するようにストリップから切り抜かれる。ストリップがZ軸上に立設する平坦な表面をすでに有している場合、このストリップはこの表面において直接測定されてもよい。]
[0034] 上記ODFは、一方で、以下のように定義される。]
[0035] このODFは、



として極点図測定を用いて計算されてもよい。極点図及びODFは一般化された球面調和関数の級数展開として近似され、これらの二つの近似はテクスチャ解析の基本法的式の中に挿入され、ここから前記級数展開の係数が計算される。この方法は、L. Spiess、R. Schwarzer、H. Behnken、G. Teichert著のテキストブック「Moderne Rontgenbeugung」(最新X線回折)、2005年10月、B. G. Teubner Verlag、ウィースバーデン、ドイツ、の11.4.1章及び11.6.5章(「調和関数法」)に記載されている。この記載は本明細書に参照することにより盛り込まれている。]
[0036] あるいは、ODFはさらに下式(2b)を用いて定義される。]
[0037] この結晶方位分布関数、



は、内部結晶子座標系のZ軸から測定される極角θと、X軸から測定される変数である方位角、



と、を含む。上記ODFは、以下のステップa)〜c)を用いて取得される(J. Appli. Cryst.、1970年3、313頁以下参照)。]
[0038] a)サンプルは、該サンプルの照射される表面に垂直な表面が回折計の軸に垂直になるよう、回折図形(diffractogram)のサンプルホルダ上に固定される。与えられたミラー指数(hkl)を有する結晶格子面の群(family)における回折が検出されるよう、ゴニオメータの角度は2θに選択される。その後、照射される表面に垂直な表面が、前記結晶格子面の群に垂直な面から回折計の軸に近づく方向に角度αだけ回転されるよう、前記サンプル(又はストリップ自体)が傾斜される。このように傾斜されたまま、及び、ゴニオメータの角度が予め選択された2θに維持されている間に前記サンプルが放射される表面に垂直な表面の周りに360°同時に回転され、累積回折強度Ihkl(α)が測定される。この測定は、号合計K個の異なる角度αについて実施され、常に同じθが用いられる。]
[0039] b)a)で決定された各Ihkl(α)が、以下のフォームの級数展開により表わされると仮定される。]
[0040] 上式において、



は、内部結晶座標系におけるミラー指数(hkl)を有する結晶面の群の垂直ベクトルの方角を表す角度のペア、



における、問題の金属の結晶格子対称性に適応される「対称性に適応した(symmetry-adapted)球面調和関数」(SASH)Kvwの値である。添字vはゼロより大きい偶数であって最大の数Vまでにわたる。Vの値が大きいほど正確性も高くなる。添字wはそのような次数vの直線的に独立な球面調和関数の全体にわたる。a)で測定されたIhkl(α)の数Kは式(3)の二重和における加数の総数よりも大きいものでなければならない。Pv(cosα)は、cosαにおける次数vのルジャンドル多項式の値である。式(3)はまた以下を含む。]
[0041] 式(3)から、係数Cvw及びQが順次決定される。]
[0042] c)結晶方位分布関数、



が、b)に含まれる係数Cvwを用いて以下の式から取得される。]
[0043] 上式において、



は、再び、上記の対称性に適応した球面調和関数であり、内部結晶子座標系内の角度のペア、



は、上記したものであり、かつ、v、V、w、Wは上で定義されたものである。]
[0044] 本発明により圧延された領域内の結晶子の配向の異方性は、圧延されていない又は従来法で圧延された別の領域のものよりも強い。より顕著な異方性を有する領域内の結晶子の配向の異方性は、上記の式(2b)のODFが、近似的な級数展開内の0.050以上の大きさのCvwを少なくとも一つ含むことが好ましい。このCvwは、特に0.100以上の大きさであることが好ましく、そして、とりわけ0.200以上であることが好ましい。一方で、結晶子の配向の異方性が比較的あまり顕著でない領域内の、上式(2b)により表わされるODFは、前記ODF級数展開において全てのCvwの大きさが0.050以下であることが好ましく、即ち本質的に等方であることが好ましい(純粋に等方な結晶子の配向においては全てのCvwがゼロとなる)。]
[0045] 本発明により圧延された領域と圧延されていない領域とを有し、かつ、上記のフェライト、マルテンサイト、又はフェライト/マルテンサイト混合鋼から構成されたストリップの場合、この配向の異方性は、具体的に次のように表わされる。回折計の軸が照射されるサンプルの表面に平行となるように、上記のようなストリップにおける圧延された領域及び圧延されていない領域のサンプルについてθ−2θ回折図形が記録された場合、本発明により圧延された領域内の結晶子は比較的よりよく配向し、かつミラー指数(200)を有する前記結晶子の面の群が照射される表面に平行となる。それほどではないがミラー指数(211)を有する前記結晶子の面の群がより高い頻度で照射される表面に平行となるように、前記結晶子が配向している。このような特別な結晶配向は、本発明により圧延された領域の縁域から(外側から)中央に近づく(内側に近づく)方向に進むにつれてより顕著になる。対称的に、同じ金属から作成されたストリップであるが従来法(二つのロールを含む)で圧延された領域を含むストリップ上では、そのような特別な配向はみられない。]
[0046] また一般論として、多結晶金属からなり、好ましくは立方体心(bcc)結晶格子状に結晶化する金属からなり、特に好ましくは上記したようなフェライト、マルテンサイト、又はフェライト/マルテンサイト混合鋼(特に材料番号1.4034に対応するもの)からなり、本発明により圧延された領域及び圧延されていない領域を含むストリップにおいては、以下のようなことが観察される。このようなストリップの任意の二点について、前段落で記載した回折法を用いて分析すると、二つの回折図形の対応するピーク(pikes)を互いに比較した場合、これらのピーク間には位置又は形状に関する統計学的有意差はなく、即ち、これらのピークの位置及び形状をみたときにこれら二つのピークは統計学的に有意な程度まで互いに異ならない。繰り返すと、同じ金属から作成されたストリップではあるが、該ストリップは、従来法(二つのロールを含む)で圧延された領域を含むストリップとは異なる。この場合、圧延された領域の回折図形のピークは、統計学的に有意な程度にまでシフトしており、及び/又は、その形状は、圧延されていない領域の回折図形の対応するピークに対して統計学的に有意な程度にまで歪んでいる。]
[0047] 本発明の応用のために、ピークの「形状」は、その最大値に対するピークの対称性及びその鋭さ(半値幅対最大強度の比)である。ピークの強度は該ピークの「形状」ではない。]
[0048] 二つのピークが互いに「これらの位置及び形状に関して統計学的に有意な程度」異なるか否かを決定するために、以下のステップ1)〜4)が、本発明の応用のために実施される。]
[0049] 1)比較のための二つの回折図形が提供され、該二つの回折図形は、比較のための二つの絶対強度曲線が2θの関数として離散的なカウンティング間隔、幅0.05°でプロットされる。これらのカウンティング間隔は、関連する添字iにより以下に示される。]
[0050] 2)二つの回折図形の各々において、可能な限り大きな連続的な整合する2θ領域がサーチされ、該領域は比較される二つのピークの最大値を含み、そして、該領域において、常に、第一回折図形からのi番目のカウンティング間隔の絶対強度が関連する基準値の二倍以上の大きさである、又は、第二回折図形からのi番目のカウンティング間隔の絶対強度が関連する基準値の二倍以上の大きさである、又は、両方のi番目の強度の各々が関連する各基準値の二倍以上である。そのような領域が存在しない場合、これら二つのピークは「位置に関して統計学的に有意な程度互いに異なる」と考えられ、残りのテストはそれ以上実施されない。]
[0051] 3)しかしながら、合計k個の連続的なカウンティング間隔を有するそのような領域が存在する場合、それらの連続的なカウンティング間隔全てから、特徴的なカイ二乗が計算される。]
[0052] 上式において、1bi及び2biは、それぞれ、i番目のカウンティング間隔における第一及び第二ピークの強度であり、これらの基準値強度は除去されかつピーク最大が100(百)カウントに規格化されている。この比較されるピークの最大100カウントへの規格化を行う理由には、第一に、照射される結晶子が一つのサンプリング部位と別のサンプリング部位とで一定でないこと(その結果、二つのサンプリング部位で取得される回折図形において強度が異なる)、及び、第二に、結晶子の配向の異方性が異なり得ること(その結果、同一の回折図形内でピークの強度比が変動する;本発明によるストリップの場合、結晶子の配向の異方性が比較的より顕著な少なくとも一つの領域と結晶子の配向の異方性が比較的あまり顕著でない少なくとも一つの領域とが、特に必要とされる)が挙げられる。しかしながら、本明細書に記載される統計学的テストは、結晶子の配向の異方性を考慮せずこれとは無関係に、結晶子自体の性質における統計学的有意差、例えば、より低い平均サイズ(ピークの広がりとして見られる)、又は結晶格子内の張力(ピーク最大値のシフト、ピークの広がり、又はピーク形状の非対称性から見られる)、のみを示すべきである。上式(6)は、1biから2biの平均をとる場合観察されるカウンティング強度1bi又は2biに対して変動するカイ二乗検定における計算法として知られる式から導くことができ、μiは関連するi番目の期待値であり、標準偏差σiはこの平均値の平方根である。]
[0053] 4)ステップ3)で計算されたカイ二乗特性は、以下の表1に従う有意閾値(significance threshold)0.001%の時の自由度kに対するカイ二乗分布の値と比較される(kは、ステップ2)で示された連続的な領域のカウンティング間隔の数である)。]
[0054] ステップ3)で計算されたカイ二乗特性が、自由度kの適切な数について表1にリストされた値よりも大きい場合、二つのピークは「位置又は形状の何れかに関して統計学的に有意な程度互いに異なる」か、そうでないならば、これらは「位置及び形状に関して統計学的に有意な程度互いに異ならない」とされる。]
[0055] 本発明を用いて部分的に圧延されたしかしどの部分も従来技術に基づき圧延されていないストリップの二つの任意の部位からの、二つの異なる回折図形の二つの対応するピークからのこのカイ二乗特性は、好ましくは常に非常に小さく、そのため前記二つのピークは、上記表から用いられた値が有意閾値0.001%に対する値でなく0.01%、0.1%、1%、5%、又は10%に対する値であっても、それでもまだ「位置及び形状に関して統計学的に有意な程度互いに異ならない」と評価される。]
[0056] 体心、特に体心立方(bcc)結晶格子(好適なフェライト、マルテンサイト、又はフェライト/マルテンサイト混合鋼を含む)又は面心格子(例えばオーステナイト鋼)状に結晶化する金属の場合、ミラー指数(200)を有するピークを比較した時に統計学的有意差が二つの回折図形間で最も容易に観察される。]
[0057] 例えば、材料番号1.4034の長さ70mmで幅10mmの、一端が圧延されず一定の厚さ約1.5mmを有し他端が本発明を用いて(ストリップA)又は従来技術を用いて(ストリップB)一定の厚さ約0.85mmに圧延された鋼からなる二つのストリップA及びBからの回折図形を、上記の統計学的テストに従うコンピュータプログラムを用いて分析した。2θ=おおよそ64.8°におけるピーク((200)ピーク)が、統計学的有意差を調べるためにテストされた。前記プログラムは、ピークの最大値の位置及び両方のピークの右左の基準値領域の手動入力を必要とする。基準値強度として、ソフトウェアによりこれらの基準値領域の両方から全ての強度の平均が計算される。前記プログラムは、その後、上記ステップ2)に基づき最大可能な連続的な2θ領域及び自由度kの数を特定し、上式(6)を用いてカイ二乗値を計算する。以下のカイ二乗値及び関連する自由度kが得られる。]
[0058] 従来技術に基づいて圧延されたストリップBが、圧延されていない及び圧延された範囲の回折図形を互いに比較した時に、64.8°において「位置又は形状の何れかに関して統計学的に有意な程度異なる」ピークを示すことがわかる。対称的に、本発明を用いて圧延されたストリップAについては、比較された二つの回折図形の測定部位に関係なく、そのような統計学的に有意な程度の差異は観察されなかった。その他の任意の有意閾値を表1から選択した場合にも同様の結果が得られる。]
[0059] 本発明によるストリップにおいては、結晶子の配向の異方性が比較的より顕著な領域は、好ましくは結晶子の配向の異方性が比較的あまり顕著でない領域よりも、より均一でない(less homogeneous)微細構造を有し、これもまた本発明による圧延方法に起因する。これらの微細構造の均一性の差は、問題となる領域からのストリップ材料の部分のマイクロ写真を比較することにより直接観察されてもよい。]
[0060] それと同時に、本発明による圧延方法はどのような内部ストレスをも生じさせず、このことは後続の機械加工ステップ中において圧延された領域又は複数の領域に、ひずみが全く生じないという事実から認められる。どのような物体においてもそうであるように、この金属ストリップは三つの慣性主軸を有する。本発明による金属ストリップがやや長細いことから、三つの慣性主軸のうちの一つに関連する慣性モーメントは、その他の二つの軸に関連する慣性モーメントよりも小さい。この最小主慣性モーメントは、その他の二つの周慣性モーメントに比べて、好ましくは少なくとも10倍、より好ましくは少なくとも50倍小さい。]
[0061] さらに、本発明によるプロセスを用いて圧延された金属ストリップの領域は、従来技術により圧延された領域に比べ最大6倍向上した弾性復元力を有する。本発明の圧延プロセスを用いて、与えられた一定の厚さに圧延されたストリップは、二つのロールを用いる従来の圧延プロセスにより圧延された同じ金属のストリップに比べ、圧延された領域内において、より平らなバネ特性を有し、即ち、本発明により圧延されたストリップは従来技術により圧延された同じ厚さのストリップよりも小さな力で屈曲する。さらに、本発明のプロセスで一定の厚さに圧延されたストリップにおけるバネ特性はわずかに減少し、即ち、屈曲が大きくなるとストリップをさらに屈曲させるために必要とされる力が小さくなる。例えば、上記のストリップA及びBが、それらの1.5mm厚の端において固定された場合、端から70mm離れたそれらの0.85mm厚の自由端から様々な重りを吊るした時に、以下の偏位置が観察された(5つのストリップそれぞれからの平均値)。]
[0062] 本発明により圧延されたストリップAと従来技術により圧延されたストリップBとの間のバネ特性の差は、ストリップがより薄く圧延されると共に、即ち焼き入れの度合い(圧延後のストリップの高さと圧延前のストリップの高さ間の比)がより小さくなると共に、より顕著になる。バネ特性のこの変動は、前述の、本発明の圧延プロセスを用いた場合の、ストリップの圧延されていない領域と比較した時の微細構造の不均一性の増大に起因すると考えられる。一方、必要な領域を変動する厚さに圧延することにより、本発明のプロセスを用いて、バネ特性の向上した板バネ部を設けることも可能である。]
[0063] 前述のストリップA及びBは、圧延厚1.5mmのより厚い端及び圧延厚0.85mmのより薄い端において、圧延方向に対して横方向に切断され、各ストリップのこれらの二つの切断表面のビッカーズ硬さが、Leitz Miniload2微小硬さ試験機を用いてISO4516及びISO6507/1に基づきテストされ、以下のビッカーズ硬さの値(MPa)が決定された。]
[0064] 本発明により圧延された比較的厚い領域は、したがって、従来手段により同じ厚さに圧延された領域よりも、非常に高いビッカーズ硬さを有する。より薄い圧延されたストリップにおいては、この差は小さくなる。]
[0065] 金属ストリップが合金鋼から作成された場合、概して、圧延された部位においてかなりの割合で変形マルテンサイトが明らかに見られ、典型的には、金属の約5〜約50パーセント体積の範囲で見られる。]
[0066] 第一の実施形態においては、本発明による金属ストリップはおおよそ直線的で、かつ、その長さの少なくとも一部が本発明の方法を用いて圧延される。ここで、「長さ」なる語は、最小慣性モーメントを有する上記した主慣性軸上へ金属ストリップを投影したものを意味する。]
[0067] 別の実施形態においては、前記の少なくとも部分的に圧延された金属ストリップが、二つの脚を有するようにU字状に曲げられる。これらの脚の各々は、本発明の圧延プロセスにより得られる、前述した性質を有する一つ又は複数(好ましくはぴったり一つ)の、U字状屈曲点に近接する(bois adjacent) 領域を有する。上記した最小慣性モーメントを有する主慣性軸上に投影された上記の好ましいU字状金属ストリップの長さは、好ましくは約90〜約200mmであり、より好ましくは約100〜約160mmである。本発明により圧延された、上記主慣性軸上に投影された二つの脚の領域の長さは、好ましくは約30〜約90mmであり、より好ましくは約40〜約80mmである。圧延されるU字状金属ストリップの二つの脚の厚さは、好ましくは約1〜約3mmの範囲内であり、より好ましくは約1.25〜約2.75mmの範囲内である。本発明により圧延された二つの脚の領域の厚さは、好ましくは約0.5〜約1mmの範囲内であり、より好ましくは約0.7〜約0.9mmの範囲内である。変形度、



は、以下の式により計算される。]
[0068] 上式において、l1は脚の圧延された領域の厚さであり、l0は同じ領域の圧延する前の厚さであり、前記変形度は好ましくは約50%〜約120%の範囲内である。U字状の金属ストリップは、最初にU字状に曲げられた後、本発明の圧延プロセス中に、二つのロールとそれらの間に位置付けされた支持部とを用いて、各脚上の領域が同時に圧延されてもよい。あるいは、最初に、U字状に曲げられていない初期形状本体上の二つの領域を、本発明によるプロセス中に唯一のロールと支持部とを用いて個別に圧延し、その後、初期形状本体を二つの圧延された領域の間でU字状に曲げてもよい。この場合、圧延が実施される支持部が、圧延される二つの脚の二つの領域を含むすでにU字状に屈曲された初期形状本体の内側輪郭とぴったり一致する表面輪郭を有することが好ましい。その後、圧延される二つの脚が支持部の二つの表面側上にぶら下がるよう、圧延される初期形状本体が全体的に正確に支持部上に配置してもよい。好ましくは各々がロールを有する一対の同じ装置を備えた本発明による圧延装置を用いて、その後、二つの脚を同時に圧延、好ましくはロール装置を上側から下側へと稼働させることにより、圧延動作中に初期形状本体が滑り落ちることが防止される。]
[0069] 本発明による金属ストリップは、例として上記したような様々な物体の製造における中間製品に適している。このため、金属ストリップは、所望の最終製品を作成するために、例えばスタンピング、掘削、引き延ばし、屈曲、粉砕、又は、本発明の圧延プロセスを用いるような後続の処理ステップにおいて、さらに処理されてもよい。]
[0070] 本発明による金属ストリップが直線的な場合、該金属ストリップは、例えば、バネ、特に板バネ、らせんバネ、もしくはぜんまいバネ、又は、ナイフの刃部を作成するためにさらに処理されてもよい。後者の場合、ナイフの刃部は本発明のプロセスを用いて圧延される。]
[0071] 金属ストリップが本発明において好ましいようにU字状に屈曲された場合、該金属ストリップは、例えばピンセット、ピンセットハサミ、トング(角砂糖又は角氷トング)などのグリップ機能を有する一体成形器具を作成するためにさらに処理されてもよい。ピンセットハサミとは、二つの脚の自由端がハサミの刃状に成形され、該脚が握られた時に各々が互いの上をスライドしてハサミのように機能するものである。このハサミ効果は、前方又は後方に向かうとされてもよい。後方へのハサミ作用を有するピンセットハサミは、脚の端のハサミの刃部を成形した後に脚の先端を内側及び後ろ側に曲げることにより作成される。]
[0072] 前方へのハサミ作用を有するピンセットについては、本発明のために「前方切断ピンセットハサミ」なる語も用いられる。後方へのハサミ作用を有するピンセットについては、本発明のために「後方切断ピンセットハサミ」なる語も用いられる。]
[0073] U字状の屈曲点により、ハサミ作用を有する又は有さない本発明のピンセットが作成され、これらは二つの脚が鋭角で交わる後方端に結合点がないので消毒及び洗浄が容易である。従来知られる器具のこの鋭角の届き難い結合部は、汚れや細菌が集まる場所である。ハサミ作用を有する又は有さない本発明のピンセットは、従来知られる器具に比べてより長くより弾性復元力の大きい脚を有し、したがって二つの脚を閉じる又は解放する際に握り圧の調整がより良くなる。従来知られる器具の後方端における溶接スポットは、腐食しやすい場所であり、本発明のピンセットにおいては、本発明による単一ステップの圧延と溶接を用いないU字状への屈曲とによって、該溶接スポットは回避されている(二つの対の装置でプロセスが異なる場合、各々一つのロールを用いて提供されたものが選択される)。二つの脚の端は、互いにより正確にかみ合い、これにより、脚の溶接などを含む従来知られる製造プロセスにおいてしばしば必要とされた脚の手による再加工が回避される。]
[0074] 本発明の金属ストリップは、支持用インプラント、及び正常に機能しない関節機能を支持するよう設計された人工関節の製造にも用いられる。これらは関節の共働パーツの拡張を助ける(支持用インプラント、特に尻、膝、又はその他の関節を支持するためのもの)、又は、失われた関節機能を置換する(人工関節)。]
[0075] そのような支持用インプラント又は人工装具全てに共通な特徴は、本発明のプロセスを用いて圧延された板バネ要素が問題の関節の主要負荷方向における動きやすさを確保にすることである。関節の動きの種類、即ち屈曲/押出し、外転/内転、横方向の屈曲又は内部および外部回転、に依存して、一又は複数のそのような板バネが存在し、かつ、該板バネは好ましくはけん引により負荷がかけられるが、該板バネは圧縮又は捩れを維持するように設計されてもよい。]
[0076] 本発明の人工関節は関節全体を置換するために用いられ、一般的には任意の関節、例えば尻、背骨、手首及び足首又は下顎関節に適応されてもよい。後者は関節の好ましい例である。人工関節は、屈筋側の関節の二つの残りの骨端や伸縮筋側の関節の二つの残りの骨端の何れかに連結されてもよく、又は、屈筋側の関節の一つの骨端及び伸縮筋側の関節の他方の骨端にクロスさせてもよい。背骨の場合、上記構成要素は棘突起/肋骨連結部位の領域内の両側に連結されてもよい。]
[0077] 本発明の支持用インプラントにはさらに、前述した板バネ部品の他に、結晶子の異方性がしたがって再びより顕著でない、圧延されていないU字状屈曲点が含まれる。本発明においては、「U字状」屈曲点は必ずしも屈曲点が180°の方向変更を生じさせることを意味するものではなく、「U字状」は、典型的に、90°〜220°の偏位、好ましくは160°〜210°の偏位、より好ましくは170°〜200°の偏位、最も好ましくは175°〜186°の偏位を意味し、正確には180°の偏位を意味する。板バネ部品自体は平らであってもよく、あるいは、一定もしくは変動する半径の特定の曲率又は隆起部を有していてもよい。板バネ部品はまた、その伸縮効果を安定させるために、漸進的に又は部分的に有用なスクイブ(squib)として設計されてもよい。本発明の支持用インプラントにおいては、板バネ部品及び屈曲が好ましくは交互に配列される。本発明の支持用インプラントにより支持され得る関節の好ましい例には、楕円関節(Articulatio ellipsoidea)、蝶番関節(Ginglymus、例えば指関節)、車軸関節(Articulatio trochoidea、例えば尺骨ととう骨との間の関節)、又は双顆関節(Articulatio bicondylaris、例えば膝関節)が含まれる。膝関節は特に好ましい例である。]
図面の簡単な説明

[0078] 本発明に係る圧延プロセスの2つの変形例及び関連する装置を示す概略図である。
本発明に係る圧延プロセスの2つの変形例及び関連する装置を示す概略図である。
本発明に係る、中間製品としての、好ましくはU字状に屈曲された金属ストリップを用いて得られるピンセット及びピンセットハサミを示す図である。
本発明に係る、中間製品としての、好ましくはU字状に屈曲された金属ストリップを用いて得られるピンセット及びピンセットハサミを示す図である。
本発明に係る、中間製品としての、好ましくはU字状に屈曲された金属ストリップを用いて得られるピンセット及びピンセットハサミを示す図である。
本発明に係る、中間製品としての、好ましくはU字状に屈曲された金属ストリップを用いて得られるピンセット及びピンセットハサミを示す図である。
膝関節が伸ばされた状態における、膝関節のための本発明に係る支持用インプラントを示す図である。
膝関節が伸ばされた状態における、膝関節のための本発明に係る支持用インプラントを示す図である。
膝が曲げられた状態における、図7及び図8の支持用インプラントを示す図である。
本発明に係る下顎用人工関節の機能を示す概略図である。
本発明に係る下顎用人工関節の機能を示す概略図である。] 図7 図8
実施例

[0079] 以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。]
[0080] 第一の実施形態(図1)においては、本発明によるプロセスが、単一のシリンダ状のロール21及び支持部31により特徴づけられる。初期形状本体11が、少なくとも部分的に圧延された金属ストリップ111を形成するために処理される。さらに図において、請求項1に記載される距離R、角速度ω、及び圧延速度vが示される。ロールの回転軸2111は、板面に対し垂直に伸びるのでここではただの点として示される。図1の右上の詳細図は、回転対称な輪郭形成されたロールとしての関連するロール21の断面を示す。この詳細図は回転軸から圧延表面上の圧延点までの距離R1を示し、これは、圧延表面上の別の圧延点の第二距離R2と比べると小さい。詳細図はさらに、ロール21を通過する二つの213、214を含む、点線で示される回転軸211を示す。この場合、支持部31が平坦な支持表面311を有することから、通常は直線的な圧延方向vを生じる。図に示されるディスクブレーキなどの摩擦ブレーキ41は、ロール21の角速度ωを抑制する効果がある。ブレーキ41は、本発明のプロセスにおいては任意であるが、本発明の装置においては必須である。図は、さらに、本発明の圧延プロセスの結果として生じるロール前方における材料隆起112の形成の様子、及び、それがロール21にブレーキをかける様子を示す。ロール21を押し前方に押しやる機能を果たす二つの油圧式ガイド511及び512がさらに示される。] 図1
[0081] 本発明のプロセスの第二実施形態(図2)においては、例えば図1に詳細に示された種類の、正確には二つのロール221、222が設けられており、これらは支持部32のどちらかの側から初期形状本体12上を圧延するよう作用する(ここでは二つの脚121,122を有するU字状に予め屈曲されている)。第一圧延動作が第一ロール221を用いて第一支持表面321上で第一脚121に対して実施され、同時に、別の圧延動作が第二ロール222を用いて前記第一支持表面321の反対側を向く第二支持322上で第二脚122に対して実施される。この場合、支持表面321、322はもはや平坦でないことから、二つのロール221、222に対する結果として生じる圧延方向vはもはや直線的でなく、支持表面321、322の表面屈曲率を反映して、屈曲している。これにより、さらに、大きさが直線的でなく変動する圧延速度vを生じる結果となる。図は、二つの摩擦ブレーキ421、422(例えばドラム式ブレーキ)を示し、これらはロール221及び222の速度をそれぞれ低下させる。ブレーキは、本発明の方法においては任意であるものの、本発明の装置においては必須である。二つのロール221及び222のそれぞれはさらに初期形状本体12に押し付けられ、一対の油圧式ガイド521、522及び523、524により前方へとそれぞれ押される。図2に示される装置は二つの同一の装置パーツから構成されてもよく、第一装置パーツはロール221、ブレーキ421、及び油圧式ガイド521、522を有し、第二装置パーツはロール222、ブレーキ422、及び油圧式ガイド523、524を有し、これらの装置パーツはその構成が同じでありかつ互いに同期して動作する。] 図1 図2
[0082] 図3から図6は、本発明による、ハサミ作用を伴う又は伴わないピンセットの実施形態を示す。これらのピンセットの全てに共通する特徴は、U字状の屈曲133、143、153及び163、及び、二つの脚131/132、141/142、151/152、及び161/162であり、それぞれの場合各々について、各脚131、132、141、142、151、152、161、及び162は、領域1312、1322、1412、1422、1512、1522、1612、及び1622を、それぞれ有しており、これらは、本発明の方法を用いて圧延されるとともにそれぞれが屈曲部133、143、153、及び163に隣接している。これらの共通の特徴の全ては、U字状に屈曲された金属ストリップから得られるものであり、かつ、図2に示されるプロセス及び装置を介して中間製品として得られるものである。これらのピンセットは、ハサミ作用の有無に依らず、全て合金鋼から作成されることが好ましい。] 図2 図3 図6
[0083] 図3は、本発明に係るピンセット13を示す。一方の脚131は本発明のプロセスにより圧延された領域1312を有し、他方の脚132は本発明のプロセスにより圧延された領域1322を有する。二つの脚131、132の二つの自由端1311、1321もまた尖った先端となるよう圧延されかつ歯のようにスタンピング処理され、そして、その後、前記歯が互いに係合するよう前記尖った先端が互いに近づくように曲げられる。したがって、ここで示される実施形態は手術用のポンセットである。下側の自由端1321が単一の歯を有する一方で上側の自由端1311は二つの歯を有する。] 図3
[0084] 図4は、本発明に係る、針挟み用のピンセット14を示す。一方の脚141は本発明のプロセスにより圧延された領域1412を有し、他方の脚142は本発明のプロセスにより圧延された領域1422を有する。二つの脚141、142の二つの自由端1411、1421は、ピンセットが比較的大きな接触面積が得られるような方向を向くように、互いに離れる方向にわずかに曲げられ、これにより針を挟むことが可能となる。この実施形態は、圧延されていない脚の部分上に横方向に伸びる溝を含み、その輪郭のみが図から見てとれる。これらの横方向の溝は、両方の脚141、142を囲む維持リング64を用いて針挟み14を閉じ位置にロックするために用いられてもよい。] 図4
[0085] 図5は、本発明に係る前方切断ピンセットハサミ15を示す。一方の脚151は、本発明のプロセスにより圧延された少なくとも一つの領域1512を有し、他方の脚152は、本発明のプロセスにより圧延された少なくとも一つの領域1522を有する。二つの自由端1511、1521は互いに重なり、各々がそれぞれ刃部15111及び15211を有する。二つの脚151、152が共に両側から押されると、脚152は第一脚151(紙面に対して垂直に見た時に前方にわずかに突出している)に設けられた回転中心1513の周りにレバーのように動き、それにより、端1511、1521が互いに近づく方向に動くとともに刃部15111、15211が前方に向かうような動作で互いにせん断する。] 図5
[0086] 図6は、本発明に係る後方切断ピンセットハサミ16を示す。一方の脚161は、本発明のプロセスにより圧延された少なくとも一つの領域1612を有し、他方の脚162は、本発明のプロセスにより圧延された少なくとも一つの領域1622を有する。二つの自由端1611、1621は、それぞれ、第一反転点164及び第二反転点165を介して内側かつ後方に、U字状屈曲点163に向かって曲げられている。また、各自由端1611、1621は、それぞれ、反転点164及び165から、端1611及び1621の全長に沿って伸びる刃部16111、16211を有する。脚161、162が互いに押し付けられるように近づけられると、反転点164、165は互いに近づく方向に動いて互いにクロスして越え、その結果、続いて刃部16111、16211も互いにクロスして越え、その後、後方に向かうせん断動作をするよう互いにスライドして通過し、その後、U字状の屈曲点163に向かって後方に連続的にせん断するように互いにスライドして通過することで、後方切断ハサミ効果を生じさせる。] 図6
[0087] 図7及び8は、本発明に係る膝関節用の支持用インプラントを示す。側面から見ると(図8)、支持用インプラントはほぼギリシャ文字のオメガ「Ω」を平坦にした形に成形される。支持用インプラントの可動部は、組み合わされたC状バネの形状を有しており、該C状バネは、本発明のプロセスを用いて圧延された三つの板バネ部173、174、175と、四つのU字状屈曲部178、179、180、及び181とから形成される。板バネが圧延プロセスにより典型的に薄く作られることを示すために、該板バネは、支持用インプラントの可動部のその他の部分よりもいくらか細い線で描かれている。図7及び8には、大腿骨171と腓骨172とにより関節が概略的に表わされている(参照符号なしで膝蓋骨も示されている)。支持用インプラントは、さらに、支持用インプラントを膝関節の屈曲する側に取り付けるために用いられる二つの足要素を有する。第一足要素は、通常は本発明のプロセスを用いて圧延されたものでない領域176を有し、そのためこの領域における結晶子の異方的配向は三つの板バネ部173、174、175よりも顕著でない。また該領域176は通常は板状である。第一足要素は第一屈曲部178に直接又は好ましくは短い第三板バネ部1761を介して隣接しており、該第三板バネ部1761により柔軟性が増大する。第二足要素にも同様の構成が当てはまり、該第二足要素は、本発明のプロセスで圧延されていない領域177を有し、かつ、第四U字状屈曲部181と直接又は好ましくは第四の別の板バネ部1771を介して隣接してもよい。図7及び8に示される実施形態においては、支持用インプラントは、大腿骨171と腓骨172との曲がる側に取り付けられるように設計されており、本発明を用いて圧延されていない領域176、177が図示される例と異なる形状を有する場合には、支持用インプラントはさらに、関節の伸筋側又は側面に沿うように、大腿骨171及び腓骨172上の別の場所に取り付けられてもよい。三つの板バネ部173、174、175は、互いに連結し、かつ、通常本発明の方法で圧延されていないU字状屈曲部178、179、180、181を介して足要素に連結する。第一屈曲部178は第一足要素を第一短板バネ部173に連結させ、第二屈曲部179は第一短板バネ部173を長板バネ部175に連結させ、第三屈曲部180は長板バネ部175を第二短板バネ部174に連結させ、そして、第四屈曲部181は第二のより小さい板バネ部174を第二足要素に連結させる。第一短板バネ部173と第二U字状屈曲部179と長板バネ部175と第三U字状屈曲部180と第二短板バネ部174とが、一体となってC状バネの形をした支持用インプラントの前記可動部を構成する。このC状バネの反対側は、長板バネ部175によって直接的に形成される。長板バネ部175は、第二U字状屈曲部179及び第三U字状屈曲部180のU字状の湾曲とは逆に湾曲し、即ち凹曲面を有し、そして、C状バネの開口部の方を向いている。したがって、膝に取り付けられると、C状バネは膝に近づく方向に曲がり、特に膝の窪みに近づく方向に曲がる。長板バネ部175は、該長板バネ部175の長手方向に伸びる、そして好ましくはその全長にわたって伸びる、細長いスロット状又は方形の開口1751を有することが好ましい。この開口1751は、膝が曲げられた時に重要になる(以下の図9に関する記載参照)。大腿骨及び腓骨の先頭部の非対称性に合わせるために、支持用インプラントの全体的な構造もまた非対称的である。] 図7 図8 図9
[0088] 図9は、膝が曲げられた時に、図7及び8の支持用インプラントがどのように同時につぶれるか又は折りたたまれるかを示す。この場合、第一U字状屈曲178及び第四U字状屈曲181が、長板バネ部175の開口1751から突出し、また、第一短板バネ部173の少なくとも一部及び第二短板バネ部174の少なくとも一部も同様である。逆に、長板バネ部175は膝のくぼみに近づく方にさらに屈曲する。二つの短板バネ部173、174の外縁と、長板バネ部175の開口1751の長い内側とが、ほぼせん断するように互いにすれ違って動く。三つの板バネ部173、174、175及び二つのさらなる任意の板バネ部1761、1771は、様々な方向に対する高い度合いの柔軟性を支持用インプラントに与え、これは、さらに、第一屈曲部178及び第四屈曲部181の横方向からの関節の突出又は後退動作にしたがってもよい。このように同時につぶれる又は折りたたまれることにより、膝が曲げられた時に支持用インプラントにより占有される空間は、膝が伸ばされた時に占有される空間とほぼ変わらなくなる。] 図7 図9
[0089] 図7〜9の支持用インプラントは、その拡張効果(distraction effect)により、非常に大きな圧縮力がかかったとしても、関節の任意の位置において関節のギャップが空いたままとなることを保証し、その結果、関節に関連する骨は、接触することなく互いに近づくように動くことができる(軟骨の層が擦り切れることにより欠けている又は部分的に破壊されている場所があると、骨が骨の上に擦りつけられ、痛みの原因となる)。出願人により入手可能な最新の情報によると、側面からみたときに平坦化された文字Ωとなる形状は、膝関節の運動シーケンスを可能な限り正確に再生するために最適な実施形態であることがわかっている。] 図7 図8 図9
[0090] 図10及び11は、本発明に係る、下顎の人工関節としての使用に特に最適な人工関節を示す。該人工関節には、上顎部191、板バネ部192、上行脚部193、支持部194、下行脚部195、及び下顎部196を含む。図10は、患者の口が閉じている時の、移植された状態の下顎人工関節を示す。] 図10
[0091] 本明細書において、上顎部191はネジ199により上顎の残りの部分に取り付けられ、下顎部196はネジ198により下顎の残りの部分に取り付けられる。支持部194は下側191から上顎部191に対して嵌合され、支持部194と上顎部191の下側面とが一体となって、顎の自然な動き(下顎及び上顎の互いに対する回転及び変位)に近い動作を確保する。このために人工関節において必要とされる弾性復元力のある柔軟性が、本発明を用いて圧延される板バネ部192により提供される。図11は、患者の口が開いた時の、同じ人工下顎を示す。この場合、板バネ部192はわずかに後方に屈曲するとともにわずかに伸び、そして、支持部194は下行脚部195と下顎部196とともに下側に回転し、これにより支持部194が上顎部191の下側面に沿って前方にわずかにスライドすることが可能となる。この人工下顎は、上顎と下顎の過度な拡張動作(distraction movement)を防止する。そのような拡張の防止は、板バネ部192がほぼ完全に直線状になったときに始まる。] 図11
权利要求:

請求項1
溶接線の無いかつ多結晶金属からなる、単一部品で構成される金属ストリップであって、結晶子の配向の異方性が比較的高い少なくとも一つの領域と、結晶子の配向の異方性が比較的低い少なくとも一つの領域と、を有し、前記ストリップの二つの任意点におけるCuKα放射線を用いて測定されるθ−2θX線回折図形には、対応するピーク間の位置又は形状に関する統計学的有意差がないことを特徴とする金属ストリップ。
請求項2
前記金属ストリップが、体心立方(bcc)格子状に結晶化した金属から構成され、好ましくは、フェライト、マルテンサイト、又はフェライト/マルテンサイト混合鋼から構成され、より好ましくは、Crが12.50〜14.50重量パーセント、Cが0.42〜0.50重量パーセント、Siが最大1.00重量パーセント、Mnが最大1.00重量パーセント、Pが最大0.045重量パーセント、Sが最大0.030重量パーセント、残りが主に鉄及び不可避な混入物質である組成の鋼から構成されることを特徴とする請求項1に記載の金属ストリップ。
請求項3
前記金属ストリップが平坦な表面を有し、かつ、前記結晶子の配向の異方性が比較的高い領域における(200)結晶面の群が、前記結晶子の配向の異方性が比較的低い領域における(200)結晶面の群よりも高い頻度で前記表面に対して平行であるとされることを特徴とする請求項2に記載の金属ストリップ。
請求項4
前記結晶子の配向の異方性が比較的高い領域が、前記結晶子の配向の異方性が比較的低い領域と比べて比較的より顕著な不均一性を有する微細構造を有していることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の金属ストリップ。
請求項5
回転軸(211、2211、2221)及び圧延表面(212、2212、2222)を有する一方側のロール(21、221、222)と、支持表面(311、321、322)を有する他方側の支持部(31、32)と、の間で圧延作用圧延プロセスが実施される、金属の初期形状本体(11、12)を成形するための圧延方法において、前記ロールの角速度ωを、圧延中に前記初期形状本体(11、12)と接触する前記圧延表面(212、2212、2222)の少なくとも一点において、となるよう制御し、式中、νは回転速度、Rは、前記ロールの回転軸(211、2211、2221)に対して垂直に測定される、該回転軸(211、2211、2221)と前記圧延表面(212、2212、2222)上の前記点との間の距離であり、このような圧延プロセスによって請求項1〜4の何れか一項に記載の金属ストリップを得る又は得てもよく、前記圧延プロセスによって圧延された領域は結晶子の配向の異方性が比較的より顕著な領域であり、そして、圧延されていない領域は結晶子の配向の異方性が比較的低い領域であることを特徴とする金属の初期形状本体を成形するための圧延方法。
請求項6
前記ロールの角速度ωを、圧延中に前記初期形状本体(11,12)と接触する前記圧延表面(212、2212、2222)の各点において、となるように制御し、式中のω、v及びRは請求項1に記載されたものと同じ定義を有することを特徴とする請求項5に記載の金属の初期形状本体を成形するための圧延方法。
請求項7
前記初期形状本体(12)が、二つの脚(121、122)を有するようU字状に曲げられ、前記支持部(32)には、第一支持表面(321)と第二支持表面(322)とが設けられ、第一ロール(221)の第一圧延表面(2212)と前記第一支持表面(321)との間で前記第一の脚(121)が圧延されると同時に、第二ロール(222)の第二圧延表面(2222)と前記第二支持表面(322)との間で前記第二の脚(122)が圧延されることを特徴とする請求項5又は6に記載の金属の初期形状本体を成形するための圧延方法。
請求項8
各ロール(21、221、222)の前記角速度ωが、ν/Rの商の30〜95%の範囲内、好ましくは50〜80%の範囲内とされることを特徴とする請求項5〜7の何れか一項に記載の金属の初期形状本体を成形するための圧延方法。
請求項9
ディスクブレーキ(41)もしくはドラム式ブレーキ(421、422)もしくは過電流ブレーキなどの摩擦ブレーキを用いて前記ロール又は複数のロール(21、221、222)にブレーキがかけられる、又は、電気もしくは油圧モータの回転速度を介して前記ロールの角速度が制御されることを特徴とする請求項5〜8の何れか一項に記載の金属の初期形状本体を成形するための圧延方法。
請求項10
前記初期形状本体(11、12)が、合金鋼から構成され、好ましくはフェライト、マルテンサイト、又はフェライト/マルテンサイト混合鋼から構成され、より好ましくはCrが12.50〜14.50重量パーセント、Cが0.42〜0.50重量パーセント、Siが最大1.00重量パーセント、Mnが最大1.00重量パーセント、Pが最大0.045重量パーセント、Sが最大0.030重量パーセント、残りが主に鉄及び不可避な混入物質である組成の鋼から構成されることを特徴とする請求項5〜9の何れか一項に記載の金属の初期形状本体を成形するための圧延方法。
請求項11
前記ロールが輪郭形成されたロールであることを特徴とする請求項5〜10の何れか一項に記載の金属の初期形状本体を成形するための圧延方法。
請求項12
請求項5に記載のプロセスを実施するための圧延装置において、回転軸(211、2212、2222)及び圧延表面(212、2212、2222)が設けられたロールと、支持表面(311、321、322)が設けられた支持部(31、32)と、圧延中に前記ロール(21又は221又は222)にブレーキをかけるブレーキ(41又は421又は422)と、を有していることを特徴とする圧延装置。
請求項13
前記圧延装置が、第一回転軸(2211)及び第一圧延表面(2212)が設けられた第一ロール(221)と、第一ブレーキ(421)と、第二回転軸(2221)及び第二圧延表面(2222)が設けられた第二ロール(222)と、第二ブレーキ(422)と、第一支持表面(321)及び第二支持表面(322)が設けられた支持部(32)と、を有し、前記第一ロール(221)が前記第一支持表面(321)上に圧延作用を及ぼすと同時に前記第二ロール(222)が前記第二支持表面(322)上に圧延作用を及ぼすように設けられ、そして、前記第一ブレーキ(421)が前記第一ロール(221)にブレーキをかけ、前記第二ブレーキ(422)が第二ロール(222)にブレーキをかけるように設けられていることを特徴とする請求項12に記載の圧延装置。
請求項14
U字状屈曲点(133、143、153、163)と二つの弾性復元力のある脚(131/132、141/142、151/152、161/162)とを有する、溶接スポットの無い、単一部品で構成されるピンセット(13、14、15、16)において、各脚(131、132、141、142、151、152、161、162)には、末端(それぞれ、1311、1321、1411、1421、1511、1521、1611、1621)が設けられ、前記各脚(それぞれ、131、132、141、142、151、152、161、162)には、少なくとも一つの領域が設けられ、前記領域が、請求項5〜11の何れか一項に記載の圧延プロセスを用いて得られる領域、又は、前記結晶子の配向の異方性が比較的高い領域とされ、前記ピンセットの屈曲点(133、143、153、163)が、前記結晶子の配向の異方性が比較的低い領域とされ、そして、前記ピンセットの二つの任意点におけるCuKα放射線を用いて測定されるθ−2θX線回折図形には、対応するピーク間における位置又は形状に関する統計学的有意差がないとされることを特徴とする単一部品で構成されるピンセット(13、14、15、16)。
請求項15
前記末端(1511又は1521)には刃(それぞれ15111及び15211)が設けられ、前記第一脚(151)には、回転中心(1513)が設けられ、前記回転中心は、前記脚(151、152)が共に両側から押された時に、前記第二脚(152)が前記回転中心の周りに動き、前記端(1511、1521)が互いに向かって動き、そして、この近づき運動中に前記刃(15111、15211)がせん断するように互いを通り越してスライドするように、設計されていることを特徴とする請求項14に記載の単一部品で構成されるピンセット(15)。
請求項16
前記末端(1611及び1621)のそれぞれが、反転点(それぞれ164及び165)を介して前記U字状の屈曲点(163)に向かって内側かつ後方に曲げられ、各端(1611及び1621)には、前記反転点(それぞれ164及び165)から刃(それぞれ16111及び16211)が設けられ、前記脚(161、162)が共に押されると、前記反転点(164、165)が互いに近づく方向に動き互いにクロスして越えて、前記反転点(164、165)が互いに近づく方向に動いて互いにクロスして越えた後に前記刃(15111、15211)が後方に向かってせん断動作をするよう互いにスライドして通過するよう設けられていることを特徴とする請求項14に記載の単一部品で構成されるピンセット(16)。
請求項17
合金鋼から構成され、好ましくはフェライト、マルテンサイト、又はフェライト/マルテンサイト混合鋼から構成され、より好ましくはCrが12.50〜14.50重量パーセント、Cが0.42〜0.50重量パーセント、Siが最大1.00重量パーセント、Mnが最大1.00重量パーセント、Pが最大0.045重量パーセント、Sが最大0.030重量パーセント、残りが主に鉄及び不可避な混入物質である組成の鋼から構成されていることを特徴とする請求項14〜16の何れか一項に記載の単一部品で構成されるピンセット。
請求項18
関節用の支持用インプラントにおいて、末骨端と基部骨端とが設けられ、前記末骨端と前記基部骨端とが関節接合により互いに接続され、そして、前記支持用インプラントが、請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の金属ストリップを有する又は該金属ストリップから構成されることを特徴とする関節用の支持用インプラント。
請求項19
前記支持用インプラントが膝関節用であり、前記金属ストリップが、前記結晶子の配向の異方性が比較的高い又は請求項5〜11の何れか一項に記載の圧延プロセスを用いて得られる、三つの板バネ部(173、174、175)である三つの領域を有し、前記金属ストリップには、四つのU字状屈曲部(178、179、180、181)と二つの足要素(176/1761、177/1771)である二つの領域とが設けられ、前記屈曲部及び前記足要素のそれぞれが、前記結晶子の配向の異方性が比較的低い又は圧延されていない領域(176、177)を有し、a)第一足要素(176/1761)が第一U字状屈曲部(178)に隣接し、第一短板バネ部(173)が前記第一U字状屈曲部(178)に隣接し、第二U字状屈曲部(179)が前記第一短板バネ部(173)に隣接し、長板バネ部(175)であって該長板バネ部内に適合するように設けられた細長い特にスロット状又は方形の開口(1751)を有する前記長板バネ部(175)が前記第二U字状屈曲部(179)に隣接し、第三U字状屈曲部(180)が前記長板バネ部(175)に隣接し、第二短板バネ部(174)が前記第三U字状屈曲部(180)に隣接し、第四U字状屈曲部(181)が前記第二短板バネ部(174)に隣接し、そして、第二足部(177/1771)が前記第四U字状屈曲部(181)に隣接するよう設けられ、それにより、前記第一短板バネ部(173)と前記第二U字状屈曲部(179)と前記長板バネ部(175)と前記第三U字状屈曲部(180)と前記第二短板バネ部(174)とが一体となってC状バネを形成するよう構成され、前記C状バネの反対側は、最も長い前記長板バネ部(175)により形成され、かつ、前記C状バネの開口部に向かう方向に湾曲するよう構成され、そして、前記第一U字状屈曲部(178)及び前記第四U字状屈曲部(181)に隣接する前記二つの足要素(176/1761、177/1771)が前記C状バネの開口部から離れる方向に伸びるよう、前記第一U字状屈曲部(178)及び前記第四U字状屈曲部(181)の開口が前記C状バネの開口部から離れる方を向くよう設けられ、b)前記C状バネが前記膝関節が曲がる面に沿って位置するよう且つ前記C状バネの開口部が前記膝関節の方に向くように、前記支持用インプラントが、前記二つの足要素の一方(176/1761)を介して前記大腿骨(171)に且つ前記二つの足要素の他方(177/1771)を介して前記腓骨(172)に取り付けられるよう構成され、c)前記支持用インプラントが前記膝に取り付けられた場合、前記膝が曲げられた時に前記C状バネの反対側が該膝にさらに近づく方に屈曲するよう構成され、そして、前記膝が曲げられた時に、一方側の前記第一U字状屈曲部(178)及び前記第一短板バネ部(173)と、前記第三U字状屈曲部(180)及び前記第二短板バネ部(174)と、の二つの集合体が、少なくとも部分的に前記開口(1751)から突出するよう設けられていることを特徴とする請求項18記載の関節用の支持用インプラント。
請求項20
前記第一足要素の結晶子の配向の異方性が比較的低い領域(176)が、第三短板バネ部(1761)を介して前記第一U字状屈曲部(178)と隣接すよう設けられ、かつ、前記第二足要素の結晶子の配向の異方性が比較的低い領域(177)が、第四短板バネ部(1771)を介して前記第四U字状屈曲部(181)と隣接するよう設けられていることを特徴とする請求項19記載の関節用の支持用インプラント。
請求項21
請求項1〜4の何れか一項に記載の金属ストリップを有する又は該金属ストリップから構成されていることを特徴とする関節を完全に交換するための人工関節。
請求項22
前記人工関節が下顎関節を完全に交換するための人工関節とされ、前記金属ストリップには、結晶子の配向の異方性が比較的高い又は請求項5〜11の何れか一項に記載の圧延プロセスを用いて得られる、板バネ部(192)の形の領域と、上顎部(191)と、上行脚部(193)と、支持部(194)と、下行脚部(195)と、下顎部(196)と、から構成される、好ましくは結晶子の配向の異方性が比較的低い五つの領域と、が設けられ、前記板バネ部(192)が前記上顎部(191)に隣接し、前記上行脚部(193)が前記板バネ部(192)に隣接し、前記支持部(194)が前記上行脚部(193)に隣接し、前記下行脚部(195)が前記支持部(194)に隣接し、そして、前記下顎部(196)が前記下行脚部(195)に隣接するよう設けられ、板バネ部(192)と上行脚部(193)とが第一ループを形成して該第一ループの開口部が前記上顎部(191)の方を向き、かつ、上行脚部(193)と支持部(194)と下行脚部(195)とが第二ループを形成して該第二ループの開口部が反対の方を向くよう、構成され、前記支持部(194)が前記上顎部(191)上で回転且つ該上顎部(191)に沿ってスライドするよう、支持部(194)と上顎部(191)とが互いに接触するよう、構成され、これにより、前記板バネ部(192)によって、前記人工関節が、前記上顎部(191)と前記支持部(194)との間の接触点において下顎関節の運動機能を有していることを特徴とする請求項21に記載の関節を完全に交換するための人工関節。
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