专利摘要:
引き伸ばし剥離可能な接着テープ、この接着テープを含有する物品、及びこの接着テープの用途が開示される。接着テープは、少なくとも1つの感圧性接着剤層に隣接する裏材層を含む。典型的に裏材層は光学的に透明であり、ポリ(アルキレン)コポリマーを含む。感圧性接着剤層はシリコーン系接着剤組成物である。多くの実施形態で、接着テープは光学的に透明である。
公开号:JP2011514418A
申请号:JP2010550862
申请日:2009-03-12
公开日:2011-05-06
发明作者:アイ. イブラーツ,アルバート;オー. エムスランダー,ジェフリー;セス,ジェイシュリー;ディー. デターマン,マイケル;ティー. トラン,ス−バン;ディー. パーゲット,マーク;エル. ブリース,ジェイムズ
申请人:スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー;
IPC主号:C09J183-00
专利说明:

[0001] (関連出願の相互参照)
本出願は、2008年3月14日付で出願された米国仮特許出願第61/036,501号に対する優先権を主張するものであり、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。]
[0002] (発明の分野)
引き伸ばし剥離可能な接着テープ、この接着テープを含む物品、この接着テープを作製する方法、及びこの接着テープの用途を説明する。]
背景技術

[0003] 引き伸ばし剥離可能な接着テープは、物品を基材に結合するために使用されてきた。物品は、多くの場合、フック、クランプ、ハンガー、又は小物入れであり、基材は、多くの場合、壁の表面である。接着テープの引き伸ばしによって、物品を基材から剥離することができる。]
課題を解決するための手段

[0004] 引き伸ばし剥離可能な接着テープ、この接着テープを含有する物品、この接着テープを作製する方法、及びこの接着テープの用途が開示される。接着テープは、少なくとも1つの感圧性接着剤層に隣接する裏材層を含む。典型的に裏材層は光学的に透明であり、ポリ(アルキレン)コポリマーを含む。感圧性接着剤層はシリコーン系接着剤組成物である。多くの実施形態で、接着テープは光学的に透明である。]
[0005] 第1の態様では、接着テープについて説明する。接着テープは、(A)裏材層と、(B)裏材層の主面に隣接する少なくとも1つの感圧性接着剤層とを含む。裏材層は、(1)エテン、プロペン、又はこれらの混合物から選択された第1のアルケンと、(2)4〜8個の炭素原子を有する1,2−アルケンから選択された第2のアルケンと、を含有する反応混合物の重合生成物であるポリ(アルキレン)コポリマーを含有する。裏材層は、ASTMD1003−07の方法を用いた測定で5パーセント以下の曇り及び少なくとも85パーセントと等しい視感透過率を有する。少なくとも1つの感圧性接着剤層は、シリコーン系接着剤組成物を含有する。接着テープは、破断せずに第1の方向に少なくとも50パーセント引き伸ばし可能である。]
[0006] 第2の態様では、物品について説明する。第1の実施形態では、物品は、第1の基材と、第1の基材に接着された接着テープと、を含む。接着テープは、(A)裏材層と、(B)裏材層の第1の主面に隣接する第1の感圧性接着剤層と、(C)第1の基材を超えて延在するツメと、を含む。ツメを引くことによって接着テープが引き伸ばされ、第1の基材から接着テープが剥離される。接着テープは、破断せずに第1の方向に少なくとも50パーセント引き伸ばし可能である。裏材層は、(1)エテン、プロペン、又はこれらの混合物から選択された第1のアルケンと、(2)4〜8個の炭素原子を有する1,2−アルケンから選択された第2のアルケンと、を含有する反応混合物の重合生成物であるポリ(アルキレン)コポリマーを含有する。裏材層は、ASTMD1003−07の方法を用いた測定で5パーセント以下の曇り及び少なくとも85パーセントと等しい視感透過率を有する。第1の感圧性接着剤層は、シリコーン系接着剤組成物を含有する。]
[0007] 第2の実施形態では、物品は、第1の基材と、第2の基材と、第1の基材と第2の基材との間に位置付けられた接着テープと、を含む。接着テープは、第1の基材を第2の基材に連結する。接着テープは、(A)裏材層と、(B)裏材層の第1の主面に隣接する第1の感圧性接着剤層及び裏材層の第2の主面に隣接する第2の感圧性接着剤層と、(C)第1の基材及び第2の基材の少なくとも1つを超えて延在するツメと、を含む。ツメを引くことによって接着テープが引き伸ばされ、第1の基材から、又は第2の基材から、又は第1の基材及び第2の基材の両方から、接着テープが剥離される。接着テープは、ツメが引かれたとき、破断せずに第1の方向に少なくとも50パーセント引き伸ばし可能である。裏材層は、(1)エテン、プロペン、又はこれらの混合物から選択された第1のアルケンと、(2)4〜8個の炭素原子を有する1,2−アルケンから選択された第2のアルケンと、を含む反応混合物の重合生成物であるポリ(アルキレン)コポリマーを含有する。裏材層は、ASTMD1003−07の方法を用いた測定で5パーセント以下の曇り及び少なくとも85パーセントと等しい視感透過率を有する。第1の感圧性接着剤層及び第2の感圧性接着剤層は、それぞれ、シリコーン系接着剤組成物を含有する。]
[0008] 第3の態様では、2つの基材を連結及び分離する方法を提供する。この方法は、第1の基材及び第2の基材を提供することを含む。この方法は、接着テープが第1の基材を第2の基材に連結するように第1の基材と第2の基材との間に接着テープを位置付けることを更に含む。接着テープは、(A)裏材層と、(B)裏材層の第1の主面に隣接する第1の感圧性接着剤層及び裏材層の第2の主面に隣接する第2の感圧性接着剤層と、(C)第1の基材及び第2の基材の少なくとも1つを超えて延在するツメと、を含む。裏材層は、(1)エテン、プロペン、又はこれらの混合物から選択された第1のアルケンと、(2)4〜8個の炭素原子を有する1,2−アルケンから選択された第2のアルケンと、を含有する反応混合物の重合生成物であるポリ(アルキレン)コポリマーを含有する。裏材層は、ASTMD1003−07の方法を用いた測定で5パーセント以下の曇り及び少なくとも85パーセントと等しい視感透過率を有する。第1の感圧性接着剤層及び第2の感圧性接着剤層は、それぞれ、シリコーン系接着剤組成物を含有する。この方法は、接着テープのツメを引いて、第1の基材から、又は第2の基材から、又は第1の基材及び第2の基材の両方から、接着テープを剥離することを更に含む。引かれると、接着テープは破断せずに第1の方向に少なくとも50パーセント引き伸ばし可能である。]
[0009] 第4の態様では、接着テープを調製する方法を提供する。この方法は、(1)エテン、プロペン、又はこれらの混合物から選択された第1のアルケンと、(2)4〜8個の炭素原子を有する1,2−アルケンから選択された第2のアルケンと、を含む反応混合物の重合生成物であるポリ(アルキレン)コポリマーを提供する工程を含む。この方法は、ASTMD1003−07に基づき裏材層が5パーセント以下の曇り及び少なくとも85パーセントの視感透過率を有するように、第1の支持層と第2の支持層との間にポリ(アルキレン)コポリマーを備える裏材層を鋳造する工程を更に含む。この方法はまた、少なくとも1つの感圧性接着剤層を裏材層の第1の主面に隣接して位置付ける工程を更に含む。少なくとも1つの感圧性接着剤層は、シリコーン系接着剤組成物を含有する。]
[0010] 上記の本発明の概要は、本発明のそれぞれの実施形態又は全ての実現形態を説明することを意図したものではない。以下の図面、発明を実施するための形態、及び実施例が、これらの実施形態をより具体的に例示する。]
図面の簡単な説明

[0011] 添付の図面と共に以下の本発明の様々な実施形態の詳細な説明を検討することで、本発明はより完全に理解され得る。
代表的な引き伸ばし剥離可能な接着テープの概略図。
図1に例示した引き伸ばし剥離可能な接着テープを使用して1つに連結された2つの基材を含む代表的な物品の概略図。
別の代表的な引き伸ばし剥離可能な接着テープの概略図。
図3に例示した光学的に透明な引き伸ばし剥離可能な接着テープを使用して1つに連結された2つの基材を含む別の代表的な物品の概略図。] 図1 図3
[0012] 本発明は種々の修正及び代替の形態に容易に応じるが、その細部は一例として図面に示しており、また詳しく説明することにする。しかしながら、その意図は、記載された特定の実施形態に本発明を限定することにないことを理解するべきである。それに対して、本発明は、本発明の趣旨及び範囲内にある全ての修正形態、等価形態、及び代替形態を網羅することを意図している。]
[0013] 接着テープ、この接着テープを含有する物品、この接着テープを作製する方法、及びこの接着テープの用途について説明する。より具体的には、この接着テープは、裏材層と、裏材層の主面に隣接する少なくとも1つの感圧性接着剤層とを含む。ポリ(アルキレン)コポリマーを含有するこの裏材層は、典型的に、光学的に透明である。多くの実施形態で、裏材層及びそれぞれの感圧性接着剤層は光学的に透明である。少なくとも1つの感圧性接着剤層は、シリコーン系接着剤組成物を含有する。接着テープは、基材に接着された後に、引き伸ばすことによって取り外し可能である。]
[0014] 本明細書で用いられる用語「接着剤」及び「感圧性接着剤」は、互換的に用いられる。同様に、「接着剤層」及び「感圧性接着剤層」という用語は、互換的に用いられる。「感圧性接着剤」及び「PSA」という用語は、互換的に用いられる。]
[0015] 本明細書で用いられる用語「〜の範囲」は、終点及びそれら終点間の全ての値を含む。]
[0016] 第1の態様では、引き伸ばし剥離可能な接着テープが提供される。引き伸ばし剥離可能な接着テープは、裏材層と、裏材層に隣接する少なくとも1つの感圧性接着剤層とを含む。いくつかの実施形態で、引き伸ばし剥離可能な接着テープは、裏材層の第1の主面に隣接して(例えば、接着されて)位置付けられた単一の感圧性接着剤層を含む。そのような引き伸ばし剥離可能な接着テープは、任意の所望の目的のために基材の外側表面に配置する(例えば、接着する)ことができる。例えば、接着テープは保護機能を提供することができ、保護がもはや必要なくなった又は望まれなくなった場合に、取り外すことができる。他の例では、接着テープは書き込み可能又は印刷可能な表面を提供することができる(例えば、裏材層上に書き込むこと又は印刷することが可能である)。より具体的ないくつかの例では、接着テープは、もはや必要なくなったときに取り外すことが可能なラベル又は価格シールとして機能できる。]
[0017] 他の実施形態では、接着テープは、裏材層の両側の(opposite)主面に隣接して(例えば、接着されて)位置付けられる2つの感圧性接着剤層を含む。2つの感圧性接着剤層を伴う接着テープを用いて、2つの基材を1つに連結することができる。後の任意のときに、第1の基材を第2の基材から分離することが望まれる場合は、接着テープを引き伸ばして取り外すことができる(例えば、接着テープを引き伸ばして、第1の基材から、又は第2の基材から、又は第1及び第2の基材の両方から、剥離する)。2つの基材は、多くの場合、どちらの基材も損なわずに分離され得る。接着テープ及び互いから分離された後、基材は再び使用可能である。これは、基材の少なくとも1つが高価である、又は脆性である、又は製造が困難である時に特に有利である。]
[0018] 2つの感圧性接着剤層を伴う代表的な引き伸ばし剥離可能な接着テープの構造を図1に概略的に示す。接着テープ100は、2つの感圧性接着剤層10と30との間に位置付けられる裏材層20を含む。第1の接着剤層10は、裏材層20の第1の主面22に隣接しており、第2の接着剤層30は、裏材層20の第2の主面23に隣接している。裏材層20の第1の主面22は、裏材層20の第2の主面23の反対側である。図1に示すように、第1の接着剤層10及び第2の接着剤層30は両方とも裏材層20に接触しており、裏材層20に直接に接着されている。図示されていない他の実施形態では、第1の接着剤層10及び第2の接着剤層30は、プライマー層のような1つ以上の介在層を介して裏材層20に間接に接着される。裏材層20は、第1の接着剤層10及び第2の接着剤層30の両方を超えて延在する。接着剤層を超えて延在する裏材層21の領域は、ツメ21として機能できる。図1では、ツメ21は裏材層の一部、すなわち裏材層の延長である。] 図1
[0019] 図2は、図1に概略的に示した引き伸ばし剥離可能な接着テープを使用して連結された2つの基材を含む代表的な物品200の概略図である。引き伸ばし剥離可能な接着テープは、第1の基材40と第2の基材50との間に位置付けられる。すなわち、物品200は、次の順序で、第1の基材40、第1の接着剤層10、裏材層20、第2の接着剤層30、及び第2の基材50を含む。第1の接着剤層10が第1の基材40に接着し、第2の接着剤層30が第2の基材50に接着する。感圧性接着剤層は、典型的に、指圧以下で基材に接着され得、取り外しのために接着テープが引き伸ばされるまで基材に接着したまま維持され得る。第1の基材40は、接着テープを介して第2の基材50に連結される。] 図1 図2
[0020] 図2で、裏材層20は第1の接着剤層10及び第2の接着剤層30の両方を超えて延在する。第1の接着剤層10及び第2の接着剤層30の両方を超えて延在する裏材層の領域は、基材40及び50の両方から接着テープを引き伸ばし剥離するためのツメ21として機能できる。ツメ21を引き、接着テープを引き伸ばすことによって、第1の接着剤層10を第1の基材40から剥離することができる、又は第2の接着剤層30を第2の基材50から剥離することができる、又は接着剤層10及び30の両方を基材40及び50の両方から剥離することができる。この組み合わせ剥離は、第2の基材からの第1の基材の分離及び第1の基材と第2の基材との間からの接着テープの取り外しを可能にする。] 図2
[0021] 裏材層20及び2つの感圧性接着剤層10、30を含む、別の引き伸ばし剥離可能な接着テープ300の概略図を図3に示す。この実施形態では、裏材層20は第1の接着剤層10からも第2の接着剤層30からも延在していない。この接着テープを使用して第1の基材40と第2の基材50とを連結した図を、図4に概略的に示す。接着テープの領域(層10、20、及び30)は、基材40及び50の両方を超えて延在している。基材40及び50の両方を超えて延在している接着テープの領域は、ツメ24として機能できる。ツメ24は外側表面が接着剤層10及び30であるので、粘着性である。あるいは、フィルム又は別の、タルク又はインク(印刷されたもの)のような非粘着性の層のような追加的な層(図3に図示せず)をツメのこの領域に、接着剤層10及び30を覆って配置して、非粘着性の表面を提供することができる。ツメ24を引き、接着テープを引き伸ばすことによって、第1の接着剤層10を第1の基材40から剥離することができる、又は第2の接着剤層30を第2の基材50から剥離することができる、又は接着剤層10及び30の両方を基材40及び50の両方から剥離することができる。この組み合わせ剥離は、第2の基材からの第1の基材の分離及び第1の基材40と第2の基材50との間の接着テープ(層10、20、及び30)の取り外しを可能にする。] 図3 図4
[0022] 接着テープを伴い、接着剤を1つ又は両方の基材から剥離することは、ツメを引くこと及び引き伸ばすことを含む。ツメは、基材の少なくとも1つを超えて延在している。ツメは、裏材層の一部(すなわち、裏材層の延長)であること、少なくとも1つの接着剤層の一部(すなわち、接着剤層の延長)であること、裏材層に付着されること、少なくとも1つの接着剤層に付着されること、又は裏材層及び少なくとも1つの接着剤層の両方の一部(すなわち、裏材層及び少なくとも1つの接着剤層の両方の延長)であることができる。少なくとも1つの基材は、ツメのこの領域では接着剤層に接触していない。概して、この物品に2つの基材がある場合、両方の基材がツメのこの領域では接着剤層に接触していない。ツメは、通常、基材の表面に平行又は実質的に平行な方向に引かれる。すなわち、ツメは、0度、5度未満、10度未満、15度未満、20度未満、25度未満、30度未満、又は35度未満の方向に引かれる。ツメは、多くの場合、裏材層の一部である。いくつかの実施形態では、ツメは、接着剤層と接触している裏材層の第1の領域を超えて延在する、裏材層の第2の領域から形成される。ツメは、多くの場合、これらの実施形態において非粘着性である。他の実施形態では、ツメは裏材層及び接着剤層の少なくとも1つを含む。ツメは、多くの場合、これらの実施形態において粘着性である。粘着性のツメは、ツメ領域を非粘着性材料で覆うことによって非粘着性にすることができる。]
[0023] 接着テープの接着剤層及び裏材層は、典型的に高延伸性である。ツメを引くことは、接着テープの伸長又は引き伸ばしを引き起こす。引き伸ばすことは、第1の基材と第2の基材との間の領域における接着テープの体積を減少し、1つ又は両方の基材からの接着テープの剥離を促進する。ツメを引くことは、接着剤層が十分な凝集強さを有する場合、接着剤層が基材に対してよりも裏材層に対して強く接着している場合、及び基材間の接着テープの体積を減らすために十分に接着テープを伸長できる場合に、接着テープが破断することなく、又は元の位置若しくは寸法にはね戻ることなく、両方の基材から接着剤層を剥離することを可能にする。引き伸ばされた接着テープを2つの基材の間から取り外すことができる、又は2つの基材を分離することができる、又はそれら両方である。接着テープは、典型的に、引き伸ばし剥離条件下で破断すること又は切れることなく、第1の方向に(多くの場合、第1の方向は長手方向であり、長さを少なくとも50パーセント増加し得る)少なくとも50パーセント引き伸ばし可能である。]
[0024] 図1及び図3の概略図が示す裏材層は、典型的に、光学的に透明である。多くの実施形態で、接着剤層及び引き伸ばし剥離可能な接着テープ(すなわち、裏材層及びそれぞれの感圧性接着剤層)もまた、光学的に透明である。本明細書で用いられる用語「光学的に透明」とは、ASTMD1003−07の方法を用いた測定で少なくとも85パーセントの視感透過率及び5パーセント以下の曇りを有する裏材層、接着剤層、又は接着テープを指す。この方法を用いて、400〜700ナノメートルの波長範囲で測定を行った。視感透過率は、多くの場合、少なくとも88パーセント、少なくとも90パーセント、少なくとも91パーセント、少なくとも92パーセント、又は少なくとも93パーセントと同等である。曇りは、多くの場合、4以下、3以下、2以下、又は1以下である。いくつかの代表的な接着テープは、ASTM D1003−7の方法を用いた測定で3パーセント以下の曇り及び少なくとも85パーセントと等しい視感透過率を有する。他の代表的な接着テープは、ASTM D1003−07の方法を用いた測定で2パーセント以下の曇り及び少なくとも85パーセントと等しい視感透過率を有する。視覚的に透明な全ての材料が光学的に透明と見なされるのではない。すなわち、視覚的透明性は、必ずしも光学的透明性と同義ではない。視覚的に透明な材料が、5より大きい曇り、又は85パーセント未満の視感透過率、又はこれら両方を有する場合がある。] 図1 図3
[0025] いくつかの物品では、引き伸ばし剥離可能な接着テープは光学的に透明である。すなわち、裏材層及びそれぞれの感圧性接着剤層が光学的に透明である。第1の基材及び光学的に透明な接着テープの両方を通して見たときに第2の基材が可視であるように、光学的に透明な接着テープを2つの基材の間に位置付けることができる。接着テープが光学的に透明な場合、図2及び図3の第2の基材50は、多くの場合、第1の基材40及び接着テープ(図では、接着テープは層10、20、及び30に相当する)を通して見ることによって目視できる。例えば、光学的に透明な接着テープを用いて、光学的に透明な基材(例えばカバーレンズ)のような第1の基材を、ディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ)のような第2の基材に連結することができる。連結に欠陥がない場合は、光学的に透明な接着テープは第1の基材とディスプレイとの間に位置付けられたまま維持される。しかし、連結に欠陥がある場合は、接着テープを引き伸ばすことによって、ディスプレイを損傷せずに接着テープを取り外すことができる。接着テープを交換し、第1の基材及びディスプレイを、別の光学的に透明な引き伸ばし剥離可能な接着テープで再び連結することができる。] 図2 図3
[0026] 裏材層は、光学的に透明であることに加えて、引き伸ばし剥離可能な接着テープにおける使用に好適な機械的特性を有するように選択される。例えば、裏材層は、引かれたときに破断せずに第1の方向(例えば、長手方向)に少なくとも50パーセント引き伸ばされる(伸長される)ように選択される。すなわち、裏材層を破断せずに、引き伸ばすことによって、長さのような少なくとも1つの寸法を少なくとも50パーセント増加させることができる。いくつかの実施形態では、裏材層は、破断せずに少なくとも100パーセント、少なくとも150パーセント、少なくとも200パーセント、少なくとも300パーセント、少なくとも400パーセント、又は少なくとも500パーセント引き伸ばし可能である。裏材層は、多くの場合、破断せずに最高1200パーセントまで、最高1000パーセントまで、最高800パーセントまで、最高750パーセントまで、又は最高700パーセントまで、引き伸ばし可能である。これらの比較的大きい伸長値は、基材に接着された後の接着テープの引き伸ばし剥離を促進する。]
[0027] 裏材層のヤング率は、引き伸ばしに対する裏材層の抵抗力の指標となり得る。ヤング率は、多くの場合、約10MPa〜約75MPaの範囲である。例えば、ヤング率は20〜75MPaの範囲、20〜60MPaの範囲、20〜50MPaの範囲、又は25〜50MPaの範囲である場合がある。ヤング率は、例えば、ASTMD790−07又はASTM D882−02の方法を用いて測定できる。]
[0028] 裏材層の引張り強度は、裏材層が破断せずに支持可能な荷重の指標であり、裏材層が破断せずにどれだけ遠くまで引き伸ばされ得るかの指標である。引張り強度は、典型的に、約10MPa〜約60MPa又はそれ以上の範囲である。例えば、引張り強度は10〜60MPaの範囲、10〜50MPaの範囲、20〜60MPaの範囲、20〜55MPaの範囲、又は25〜50MPaの範囲である場合がある。引張り強度は、ASTMD882−02の方法を用いて測定できる。]
[0029] ポリ(アルキレン)コポリマーを含有する裏材層20は、光学的透明性及び機械的特性の望ましい組み合わせを有することができる。好適なポリ(アルキレン)コポリマーは、(1)エテン、プロペン、又はこれらの混合物から選択された第1のアルケンと、(2)4〜8個の炭素原子を有する1,2−アルケンから選択された第2のアルケンと、を含む反応混合物の重合生成物である。多くのポリ(アルキレン)コポリマーにおいて、1,2−アルケンはブテン、ヘキセン、又はオクタンから選択される。より具体的には、多くの好適なポリ(アルキレン)コポリマーは、エテン及びブタン、エテン及びヘキサン、又はエテン及びオクタンを含有する反応混合物から調製される。ポリ(アルキレン)コポリマーはランダムコポリマーでもブロックコポリマーでもよい。これらのコポリマーは、典型的に、メタロセン触媒を用いて調製される。複数の異なるポリ(アルキレン)コポリマーを裏材層に含めることができる。]
[0030] 全てのポリ(アルキレン)コポリマーが裏材層の調製に好適であるとは限らない。すなわち、全ての既知のポリ(アルキレン)コポリマーを使用して、好ましい機械的特性と光学的特性の組み合わせを有する裏材層を提供できるわけではない。好適な機械的特性を伴うポリ(アルキレン)コポリマーの多くは、光学的に透明な裏材層の調製に通常必要とされる低い曇り(すなわち、ASTMD1003−07の方法を用いた測定で5パーセント以下)及び高い視感透過率(すなわち、ASTM D1003−07を用いた測定で少なくとも85パーセントの視感透過率)を有さない。例えば、多くのポリ(アルキレン)コポリマーの比較的大きい結晶サイズ、多くの市販のポリ(アルキレン)コポリマーにおける多様な添加剤の使用、及びポリ(アルキレン)コポリマーのフィルムの形成に使用される特定の方法によって、光学的に透明な裏材層として使用するのに好適ではないポリ(アルキレン)コポリマーになる場合がある。]
[0031] 裏材層のポリ(アルキレン)コポリマーは、完全に非晶質でなく、ある程度の結晶性材料を有する方が好ましい。結晶性材料は、物理的架橋剤として機能することによって裏材層に強度を付加する傾向がある。しかし、結晶性材料のサイズが大きすぎると、裏材層の曇りが許容範囲を超える場合がある。結晶性材料は、可視光の波長より小さいサイズを有するのが好ましい。好適なポリ(アルキレン)コポリマーの多くの実施形態において、結晶性材料の少なくとも95パーセントは400ナノメートル未満の結晶サイズを有する。例えば、結晶性材料の少なくとも95パーセントは、300ナノメートル未満、200ナノメートル未満、又は100ナノメートル未満の結晶サイズを有することができる。小さい結晶サイズは、光学的に透明な裏材層の形成を促進する。]
[0032] 400ナノメートル未満の結晶性材料を用いる裏材層は、多様な方法で調製可能である。1つの方法では、裏材層の形成に使用されるポリ(アルキレン)コポリマーは、結晶のアライメント及び成長を最低限にするために、融解、押出成形、及び急冷される。別の方法では、シード材料(すなわち成核剤)を付加し、冷却の際にコポリマー内で多くの結晶形成を促進して、固化フィルムを形成することができる。より多くの結晶の形成は、より小さい結晶サイズをもたらす傾向がある。更に別の方法では、コポリマー組成物を変化させて、結晶サイズを変更することができる。4〜8個の炭素原子を有する第2のアルケンモノマーの量が多いほど、より小さい結晶サイズがもたらされる傾向がある。第2のアルケンモノマーの量が増すにつれて、密度又は比重は低減する傾向がある。多くの場合、比重は0.91以下である。例えば、多くの場合、比重は0.90以下又は0.89以下である。多くの場合、比重は0.86〜0.91の範囲内、0.87〜0.90の範囲内、又は0.88〜0.90の範囲内である。]
[0033] 裏材層は、曇りに寄与する又は視感透過率を低下する添加剤を含まない若しくは実質的に含まないことが好ましい。例えば、裏材層は、典型的に、抗ブロッキング剤、スリップ剤、又はこれら両方を含まない。すなわち、裏材層は、通常、抗ブロッキング剤、スリップ剤、又はこれら両方を含まない若しくは実質的に含まない。抗ブロッキング剤又はスリップ剤を参照して本明細書で用いられる「実質的に含まない」という用語は、これらの薬剤がそれぞれ、0.5重量パーセント以下、0.3重量パーセント以下、0.2重量パーセント以下、0.1重量パーセント以下、0.05重量パーセント以下、又は0.01重量パーセント以下の量で存在することを意味する。抗ブロッキング剤は、多くの場合、フィルムをポリ(アルキレン)コポリマーから調製する際に、ロールを形成するようなときにフィルム同士の付着を防ぐために添加される。代表的な抗ブロッキング剤としてはケイソウ土及びタルクのような粒子が挙げられるが、これらに限定されない。スリップ剤は、多くの場合、ロールでのフィルム同士の摩擦又はフィルムと生産機器の摩擦のような摩擦を低減するために添加される。また、これらのスリップ剤の存在は、少なくとも1つの感圧性接着剤層との良好な接着を妨害する場合がある。一般に使用される多くのスリップ剤は、アミド化によって長鎖脂肪酸から作られるような一級アミドである。スリップ剤の例としては、ステアルアミド、オレアミド、及びエルカミドが挙げられるが、これらに限定されない。]
[0034] 多くの実施形態において、裏材層は、ポリ(アルキレン)コポリマーを少なくとも99パーセント含有する。例えば、裏材層は、少なくとも99.1重量パーセント、少なくとも99.2重量パーセント、少なくとも99.3重量パーセント、少なくとも99.4重量パーセント、少なくとも99.5重量パーセント、少なくとも99.6重量パーセント、少なくとも99.7重量パーセント、少なくとも99.8重量パーセント、又は少なくとも99.9重量パーセントのポリ(アルキレン)コポリマーを含有する。]
[0035] 光学的に透明な裏材層を調製するために使用可能な代表的なポリ(アルキレン)コポリマーは、Exxon Mobil Chemical(Houston,TX)から商品名EXACT(例えばEXACT 3024、3040、4011、4151、5181、及び8210)及び商品名VISTAMAXX(例えばVISTAMAXX 6202、6102、及び3000)として市販されている。他の代表的なポリ(アルキレン)コポリマーは、Dow Chemical(Midland,MI)から商品名AFFINITY(例えばAFFINITY PT 1845G、PL1845G、PF 1140G、PL 1850G、PL 1880G)、商品名ENGAGE(例えばENGAGE 8003)及び商品名INFUSE(例えばINFUSE D9530.05)として市販されている。]
[0036] 市販されているポリ(アルキレン)コポリマーの多くは、ブテン、ヘキセン、又はオクテンから選択された第2のアルケンを伴うエテンの反応生成物である。EXACT 3024及びEXACT 4011はエチレン−ブテンコポリマーである。EXACT 3040及びEXACT 4151はエチレン−ヘキセンコポリマーである。EXACT 8210、EXACT 5181、ENGAGE 8003、及びINFUSE D9530.05はエチレン−オクテンコポリマーである。]
[0037] ポリ(アルキレン)コポリマーは、結果的にもたらされる裏材層が光学的に透明である限り、他の高分子材料と配合できる。好適な配合されたコポリマーは、多くの場合、例えばエチレンビニルアセテート及びエチレンメチルアクリレートのようなエチレンコポリマーである。配合されたコポリマーとしは、典型的に、ポリ(アルキレン)コポリマーと混和性があるもの、光学的に透明なもの、曇り又は視感透過率の低下に寄与し得る添加剤を含まない又は実質的に含まないもの、及び裏材層の形成のための上述のプロセスに使用するために好適なものが選択される。配合されたコポリマーにおける添加剤を参照して本明細書で用いられる「実質的に含まない」という用語は、これらの添加剤がそれぞれ、0.5重量パーセント以下、0.4重量パーセント以下、0.3重量パーセント以下、0.2重量パーセント以下、0.1重量パーセント以下の量で存在することを意味する。例えば、裏材層は、50重量パーセントまで、40重量パーセントまで、30重量パーセントまで、20重量パーセントまで、又は10重量パーセントまでの、配合されたコポリマーを含有することができる。]
[0038] 低い曇りと高い視感透過率とを備える裏材層をもたらす好適な材料を選択することに加えて、裏材層を調製する方法は、多くの場合、これらの値を維持するように選択される。すなわち、裏材層の作製方法は、典型的に、比較的平滑な表面及び比較的均一な厚さを提供するように選択される。表面が粗くなると、曇り率が希望に反して過大になる場合がある。厚さが比較的均一でないと、視感透過率が希望に反して不均一になる場合がある。好適な光学的透明性を提供するために、裏材層全体で任意の方向に比較的均一な厚さを提供するようにプロセスが使用される。例えば、厚さは、多くの場合、裏材層全体で任意の方向に10パーセント未満、8パーセント未満、6パーセント未満、又は5パーセント未満、変化する。より具体的には、0.1ミリメートル又は100マイクロメートル(4ミル)の平均厚さを有する裏材層は、裏材層全体で任意の方向に10マイクロメートル未満、8マイクロメートル未満、6マイクロメートル未満、又は5マイクロメートル未満の厚さの変化を有する。]
[0039] ポリ(アルキレン)コポリマーのフィルムの形成に用いられる従来の方法の多くは、結果的にもたらされるフィルムが要求される平滑度を有さないため、好適ではない。例えば、ブローイング法は、通常、抗ブロッキング剤又はスリップ剤の添加を受けることが多いので、好適ではない。これらの薬剤の添加は、多くの場合、結果的にもたらされるフィルムの表面を粗くする傾向がある。冷硬ローラーとの接触を最低限にするためにフィルムに粗い表面を与えるキャスト押出成形法は、通常、好適ではない。]
[0040] 多様な方法を使用して、好適な平滑度及び厚さの均一性を伴う裏材層を調製することができる。第1の例では、ポリ(アルキレン)コポリマーを、剥離ライナーのような2つの平滑な支持層間で、又は平滑な支持層と平滑なローラーとの間で、鋳造することができる。ブロッキング剤又はスリップ剤は必要なく、これらの薬剤がないことは好ましい。支持層(例えば剥離ライナー)は、結果的にもたらされるゴム状の裏材層を強化する傾向があり、裏材層を歪めずに又は引き伸ばさずに更なる処理にかけることを可能にする。更に、支持層は、裏材層が少なくとも1つの感圧性接着剤層と組み合わされるまで、裏材層の表面を保護する傾向がある。]
[0041] より具体的には、ポリ(アルキレン)コポリマーは、例えばフラット型キャスト用押出成形ダイを用いて、溶融フィルムとして押出成形可能である。押出成形温度は、約150℃〜200℃の範囲が可能である。ポリ(アルキレン)コポリマーの押出成形フィルムは、2つの支持体フィルム間で押出成形することができる。結果的にもたらされる支持体フィルム/ポリ(アルキレン)コポリマーフィルム/支持体フィルムの構成体を、次に、冷やしたロールスタックに通して、ポリ(アルキレン)コポリマーフィルムを冷却及び固化することができる。この方法を用いて調製された裏材フィルムは、比較的均一な厚さを有する傾向があり、かつ比較的平滑である傾向がある。]
[0042] 裏材層の形成には、任意の好適な支持体表面を使用することができる。多くの実施形態で、支持体は剥離ライナーである。任意の好適な剥離ライナーを使用することができる。好適な剥離ライナーは、典型的に、紙(例えばクラフト紙)又は高分子フィルムである。多くの用途で、高分子フィルムが好ましい。剥離ライナーとして使用される高分子フィルムは、例えば、ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル、又はポリエチレン若しくはポリプロピレンのようなポリオレフィン、又はこれらの組み合わせから形成することができる。剥離ライナーの表面は、所望により、シリコーン、フルオロシリコーンのようなフッ素性化学物質、又はポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、又は低密度ポリエチレン)のような他の低表面エネルギー材料のような剥離剤で処理することができる。代表的なフルオロシリコーンは、Dow Corningから、商品名SYL−OFF(例えば、SYL−OFF Q2−7785又はSYL−OFF Q2−7786)で市販されている。他の剥離ライナーとしては、例えば、CPI Films(St.Louis,MO)から商品名CLEARSIL(例えば、CLEARSIL T10又はT50)で、及びLoparex(Willowbrook,IL)から商品名LOPAREX(例えば、LOPAREX 5100)で市販されているものが挙げられる。ライナーを処理するための好適な剥離ライナー及び方法は、例えば、米国特許第4,472,480号(Olson)、同第4,980,443号(Kendziorski)、及び同第4,736,048号(Brownら)、同第5,578,381号(Hamadaら)、及び同第5,082,706号(Tangney)、並びに米国公開特許出願第2008/0280086号(Sheridanら)に更に記述されている。]
[0043] 多くの場合、裏材層の厚さは、望まれる引き伸ばし剥離力に基づいて選択される。通常、裏材層の厚さが増加するほど、大きい引き伸ばし剥離力が必要とされる。逆に、裏材層の厚さが減少するほど、低い引き伸ばし剥離力が必要とされる。裏材層の厚さは、例えば、最高1.0ミリメートル又は1000マイクロメートル(40ミル)である場合がある。本明細書で用いられる用語「ミル」は、0.001インチであり、1ミルは約0.0025センチメートル又は約0.025ミリメートル又は約25マイクロメートルに等しい。多くの実施形態において、厚さは最高750マイクロメートル(30ミル)、最高500マイクロメートル(20ミル)、最高250マイクロメートル(10ミル)、最高200マイクロメートル(8ミル)、最高150マイクロメートル(6ミル)、又は最高125マイクロメートル(5ミル)である。多くの場合、厚さは少なくとも0.025ミリメートル又は25マイクロメートル(1ミル)、少なくとも50マイクロメートル(2ミル)、少なくとも75マイクロメートル(3ミル)、又は少なくとも100マイクロメートル(4ミル)である。いくつかの好適な裏材層が有する厚さは、25マイクロメートル(1ミル)〜500マイクロメートル(20ミル)の範囲、25マイクロメートル(1ミル)〜250マイクロメートル(10ミル)の範囲、25マイクロメートル(1ミル)〜200マイクロメートル(8ミル)の範囲、25マイクロメートル(1ミル)〜175マイクロメートル(7ミル)の範囲、50マイクロメートル(2ミル)〜200マイクロメートル(8ミル)の範囲、75マイクロメートル(3ミル)〜150マイクロメートル(6ミル)の範囲、又は100マイクロメートル(4ミル)〜125マイクロメートル(5ミル)の範囲である。]
[0044] 調製の際、裏材層は、通常、比較的平滑な表面及び比較的均一な厚さを有するゴムのような材料である。多くの実施形態において、裏材層はわずかに粘着性である。感圧性接着剤層は、裏材層の少なくとも1つの主面に隣接して位置付けることができる。多くの実施形態において、第1の感圧性接着剤層は裏材層の第1の主面に隣接して位置付けられ、第2の感圧性接着剤層は裏材層の第2の主面に隣接して位置付けられる。裏材層の第2の主面は、第1の主面の反対側の表面である。本明細書で用いられる、感圧性接着剤層及び裏材層を参照しての用語「隣接」とは、感圧性接着剤層が裏材層と接触していること又は1つ以上の介在層によって裏材層から分離されていることを意味する。すなわち、それぞれの感圧性接着剤層は、裏材層に直接又は間接に接着される。]
[0045] 裏材層は、少なくとも1つの感圧性接着剤層に隣接して位置付ける前にプライミング処理することができる。プライマー処理は、裏材層と感圧性接着剤層との間の粘着力を増加する傾向がある。多くの場合、この粘着力の増加は引き伸ばし剥離接着テープにとって望ましい。すなわち、通常、裏材層に対する感圧性接着剤層の粘着力は、基材に対する感圧性接着剤層の粘着力より強いことが望ましい。当該技術分野において既知の任意の好適なプライミング処理を利用することができる。例えば、プライミング処理は、化学的プライマー組成物での処理、コロナ放電若しくはプラズマ放電による処理、電子ビーム若しくは紫外線への曝露、酸組成物でのエッチング、又はこれらの組み合わせを含むことができる。]
[0046] いくつかの実施形態では、プライマー処理は、裏材層の表面にプライマー組成物を適用することを含む。任意の好適なプライマー組成物を使用することができる。プライマー組成物としては、例えば、反応性化学接着促進剤(例えば、その構成要素が裏材層、接着剤層、又はこれら両方と反応することができる)が挙げられる。代表的なプライマー組成物としては、米国特許第5,677,376号(Groves)に記述されているものが含まれ、その全文は参照により本明細書に組み込まれる。すなわち、プライマー組成物は、(1)マレイン酸又は無水マレイン酸で修飾されたスチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコポリマーのようなブロックコポリマーと、(2)(a)1〜14個の炭素原子を有する非三級アルコールの少なくとも1つのアルキル(メタ)アクリレートエステル及び(b)少なくとも1つの窒素含有モノマーと、を含む一価モノマー混合物の高分子反応生成物との配合物を含むことができる。ブロックコポリマーは、例えば、Shell Chemical Co.が市販する商品名KRATON FG−1901Xであってよい。他の好適なプライマー組成物としては、DSMNeoResins(Wilmington,MA)が市販する商品名NEOREZ(NEOREZ R551)が挙げられる。このプライマー組成物は、水媒介性のポリウレタンを含有する。]
[0047] 少なくとも1つの感圧性接着剤層が、裏材層の主面に直接又は間接に接着される。接着テープの多くの実施形態で、裏材層の両側の主面に位置付けられた感圧性接着剤層は2つある。当該技術分野で用いられる用語「感圧性接着剤」とは、(1)攻撃的及び永久的粘着力、(2)指圧以下の圧力による接着力、(3)被着体に付着し続ける十分な能力、及び(4)被着体からきれいに取り外すのに十分な凝集強さを含む特性を有する接着剤組成物を指す。]
[0048] 感圧性接着剤層に含まれる組成物は、典型的に、粘着力、引きはがし粘着力、及びせん断保持力の望ましいバランスを達成するために要求される粘弾性を提供するように処方される。より具体的には、感圧性接着剤層の各組成物は、典型的に、そのヤング率が裏材層のヤング率より低いものが選択される。各接着剤層のヤング率が裏材層のヤング率より低いと、接着剤層は引き伸ばし剥離中の裏材層の変形中に降伏し、裏材層が引き裂かれる可能性はより低くなる。]
[0049] 加えて、多くの場合、各接着剤層の組成物は、接着剤層の破断点伸び率が裏材層のそれより大きくなるように選択される。この条件が満たされると、基材から剥離される際に接着剤層が残留物を基材上に残す可能性はより低くなる。すなわち、裏材層と同様に、接着テープは、ツメが引かれたときに破断せずに第1の方向に少なくとも50パーセント引き伸ばし可能である。いくつかの実施形態では、1つ又は2つの感圧性接着剤層を伴う接着テープは、少なくとも100パーセント、少なくとも150パーセント、少なくとも200パーセント、少なくとも300パーセント、少なくとも400パーセント、又は少なくとも500パーセント引き伸ばし可能である。接着テープは、多くの場合、破断せずに最高1200パーセントまで、最高1000パーセントまで、最高800パーセントまで、最高750パーセントまで、又は最高700パーセントまで、引き伸ばし可能である。これらの比較的大きい伸長値は、基材に接着された後の接着テープの引き伸ばし剥離を促進する。]
[0050] 少なくとも1つの感圧性接着剤層は、シリコーン系接着剤組成物を含む。本明細書で用いられる用語「シリコーン系」とは、シリコーン単位を含有する巨大分子(例えば、コポリマーのポリマー)を指す。本明細書で用いられる用語「コポリマー」とは、2つ以上のタイプの繰り返し単位を有する高分子材料を指す。シリコーン又はシロキサンという用語は互換的に使用されるものであり、シロキサン(−Si(R1)2O−)繰り返し単位を指すか(式中、R1は以下のように定義される)、又はこれらの単位を有する化合物を指す。多くの実施形態で、R1はアルキル(例えば、メチル又はエチル)又はアリール(例えば、フェニル)である。シリコーン系接着剤組成物は、シリコーンエラストマー、シリコーンガム、又はこれらの混合物から選択されたシリコーン材料を含む。本明細書で用いられるフレーズ「シリコーンエラストマー及び/又はシリコーンガム」は、「シリコーンエラストマー、シリコーンガム、又はこれらの混合物」というフレーズと互換的に用いられる。これらのフレーズは両方とも、シリコーンエラストマー及びシリコーンガムのどちらか又は両方が接着剤組成物に存在し得ることを意味する。]
[0051] シリコーンエラストマー及び/又はガムは、多くの場合、少なくとも1つのポリジオルガノシロキサン単位を含有する。シリコーンエラストマー及び/又はガムは、線状ポリマー又はコポリマーである場合がある。あるいは、シリコーンエラストマー及び/又はガムは、キュアーされる(すなわち、共有結合により架橋される)場合がある。接着剤組成物は、粘着付与樹脂のような他の任意の成分を含有することができる。すなわち、シリコーン系接着剤組成物は、(a)シリコーンエラストマー、シリコーンガム、又はこれらの混合物から選択されたシリコーン材料と、(b)粘着付与樹脂とを含有することができる。「エラストマー」及び「エラストマー材料」という用語は、互換的に用いられる。]
[0052] 代表的なシリコーンエラストマーとしては、限定はしないが、尿素系シリコーンコポリマー、オキサミド系シリコーンコポリマー、アミド系シリコーンコポリマー、ウレタン系シリコーンコポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。代表的なキュアーされたエラストマーとしては、限定はしないが、キュアーされた尿素系シリコーンコポリマー、キュアーされたオキサミド系シリコーンコポリマー、キュアーされたアミド系シリコーンコポリマー、キュアーされたウレタン系シリコーンコポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。好適なシリコーンガムとしては、限定はしないが、ポリジメチルシロキサンガムが挙げられる。代表的なキュアーされたシリコーンガムとしては、限定はしないが、キュアーされたポリジメチルシロキサンガムが挙げられる。]
[0053] 用語「尿素系」は、本明細書で使用するとき、少なくとも1つの尿素連結を含有する、セグメント化コポリマーである巨大分子を指す。本明細書で用いられる用語「アミド系」は、本明細書で使用するとき、少なくとも1つのアミド連結を含有する、セグメント化コポリマーである巨大分子を指す。本明細書で用いられる用語「ウレタン系」は、少なくとも1つのウレタン連結を含有する、セグメント化コポリマーである巨大分子を指す。]
[0054] 用語「アルキル」は、飽和炭化水素であるアルカンのラジカルである一価の基を指す。アルキルは、直鎖、分岐鎖、環状、又はそれらの組み合わせであることができ、かつ典型的には、1〜20個の炭素原子を有する。]
[0055] 用語「ハロアルキル」とは、ハロで置換された少なくとも1つの水素原子を有するアルキルを意味する。用語「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨードを指す。いくつかのハロアルキル基は、フルオロアルキル基、クロロアルキル基、及びブロモアルキル基である。用語「ペルフルオロアルキル」とは、水素原子のすべてがフッ素原子で置換されたアルキル基を指す。]
[0056] 用語「アルケニル」とは、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を備えた炭化水素であるアルケンのラジカルである一価の基を意味する。アルケニルは、直鎖、分枝状、環状、又はこれらの組み合わせであることができ、典型的には、2〜20個の炭素原子を含有する。]
[0057] 用語「アラルキル」とは、アリール基で置換されたアルキル基を指す。好適なアラルキル基は、多くの場合、1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基及び6〜12個の炭素原子を有するアリール基を有する。]
[0058] 用語「アリール」とは、芳香族及び炭素環式である一価の基を指す。アリールは、芳香環に接続又は縮合した、1〜5個の環を有することができる。その他の環状構造は、芳香族、非芳香族、又はこれらの組み合わせであることができる。]
[0059] 用語「アルキレン」は、アルカンのラジカルである二価の基を指す。アルキレンは、直鎖、分枝状、環状、又はこれらの組み合わせであることができる。アルキレンは、多くの場合、1〜20個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルキレンは、1〜18個、1〜12個、1〜10個、1〜8個、1〜6個、又は1〜4個の炭素原子を含有する。アルキレンのラジカル中心は、同一炭素原子上に(すなわち、アルキリデン)、又は異なる炭素原子上にあることができる。]
[0060] 用語「ヘテロアルキレン」とは、チオ、オキシ、又は−NR−(式中、Rはアルキルである)によって接続された、少なくとも2つのアルキレン基を含む、二価の基を指す。ヘテロアルキレンは、直鎖、分枝状、環状、アルキル基によって置換される、又はこれらの組み合わせであってもよい。いくつかのヘテロアルキレンは、ヘテロ原子が酸素であるポリ(オキシアルキレン)の二価のラジカルである。代表的なヘテロアルキレンは、式−CH2CH2(OCH2CH2)nOCH2CH2−(式中nは少なくとも1と等しい)のポリ(オキシアルキレン)の二価ラジカルである。]
[0061] 用語「アリーレン」とは、炭素環式かつ芳香族である、二価の基を指す。この基は、接続している、縮合している、又はこれらの組み合わせである1〜5個の環を有する。その他の環は、芳香族、非芳香族、又はこれらの組み合わせであることができる。いくつかの実施形態では、アリーレン基は、5個以下の環、4個以下の環、3個以下の環、2個以下の環、又は1個の芳香環を有する。例えば、アリーレン基は、フェニレンであることができる。]
[0062] 用語「ヘテロアリーレン」とは、炭素環式及び芳香族であり、硫黄、酸素、又は窒素のようなヘテロ原子を含有する二価の基を指す。]
[0063] 用語「アラルキレン」とは、式−Ra−Ara(式中、Raはアルキレンであり、Araはアリーレンである)(すなわち、アルキレンがアリーレンに結合している)の2価の基を指す。]
[0064] 有用な分類のシリコーンエラストマーの一例は、シリコーンポリ尿素ブロックコポリマーのような尿素系シリコーンポリマーである。シリコーンポリ尿素ブロックコポリマーは、ポリジオルガノシロキサンジアミン(シリコーンジアミンとも呼ばれる)と、ポリイソシアネートと、所望により有機ポリアミンとの反応生成物を含む。本明細書で用いられる用語「ポリイソシアネート」とは、2つ以上のイソシアネート基を有する化合物を指す。本明細書で用いられる用語「ポリアミン」とは、2つ以上のアミノ基(例えば、一級アミノ基、二級アミノ基、又はこれらの組み合わせ)を有する化合物を指す。]
[0065] 好適なシリコーンポリ尿素ブロックコポリマーは、式−NH−(CO)−ND−の尿素連結を伴う式(I)の繰り返し単位によって表される。]
[0066] ]
[0067] 式(I)においては、各R1は、独立してアルキル、ハロアルキル、アルケニル、アラルキル、アリール、又はアルキル、アルコキシ、若しくはハロで置換されたアリールである。式(III)のR1の好適なアルキル基は、典型的には、1〜10個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、又は1〜4個の炭素原子を有する。代表的なアルキル基としては、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブチル、及びイソブチルが挙げられるが、これらに限定されない。R1に好適なハロアルキル基は、多くの場合、ハロゲンで置換された、対応するアルキル基の水素原子のほんの一部しか有しない。代表的なハロアルキル基としては、1〜3個のハロ原子及び3〜10個の炭素原子を有するクロロアルキル及びフルオロアルキル基が挙げられる。R1に好適なアルケニル基は、2〜10個の炭素原子を有することが多い。代表的なアルケニル基は、多くの場合、エテニル、n−プロペニル、及びn−ブテニルのような、2〜8個、2〜6個、又は2〜4個の炭素原子を有する。R1に好適なアリール基は、6〜12個の炭素原子を有することが多い。フェニルは、代表的なアリール基である。アリール基は、非置換であっても、又は、アルキル(例えば、1〜10個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、又は1〜4個の炭素原子を有するアルキル)、アルコキシ(例えば、1〜10個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、又は1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ)、若しくはハロ(例えば、クロロ、ブロモ、又はフルオロ)によって置換されていてもよい。R1に好適なアラルキル基は、多くの場合、6〜12個の炭素原子を有するアリール基で置換された1〜10個の炭素原子を有するアルキル基を有する。代表的なアラルキル基としては、フェニル基で置換された、1〜10個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、又は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基が挙げられる。]
[0068] 多くの実施形態で、R1基の少なくとも50パーセントがメチルである。例えば、少なくとも60パーセント、少なくとも70パーセント、少なくとも80パーセント、少なくとも90パーセント、少なくとも95パーセント、少なくとも98パーセント、又は少なくとも99パーセントのR1基が、メチルであることができる。残りのR1基は、少なくとも2つの炭素原子を有するアルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルケニル、アリール、又はアルキル、アルコキシ、若しくはハロで置換されたアリールから選択することができる。例えば、全てのR1基がアルキル(例えば、メチル若しくはエチル)又はアリール(例えば、フェニル)である場合がある。]
[0069] 式(I)中の各基Zは、独立してアリーレン、アラルキレン、又はアルキレンである。代表的なアリーレンは6〜20個の炭素原子を有し、代表的なアラルキレンは7〜20個の炭素原子を有する。アリーレン及びアラルキレンは、未置換であっても、又は、アルキル(例えば、1〜10個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、又は1〜4個の炭素原子を有するアルキル)、アルコキシ(例えば、1〜10個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、又は1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ)、若しくはハロ(例えば、クロロ、ブロモ、又はフルオロ)によって置換されていてもよい。アルキレンは、線状、分岐、環状、又はこれらの組み合わせであってよく、1〜20個の炭素原子を有することができる。いくつかの実施形態では、Zは2,6−トリレン、4,4’−メチレンジフェニレン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレン、テトラメチル−m−キシリレン、4,4’−メチレンジシクロヘキシレン、3,5,5−トリメチル−3−メチレンシクロヘキシレン、1,6−ヘキサメチレン、1,4−シクロヘキシレン、2,2,4−トリメチルヘキシレン、及びこれらの組み合わせである。]
[0070] 式(I)の各Yは、独立して、アルキレン、アラルキレン、アリーレン、又はこれらの組み合わせである。線状、分岐、又はこれらの組み合わせであってよい代表的なアルキレンは、多くの場合、1〜10個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、又は1〜4個の炭素原子を有する。代表的なアリーレンは、多くの場合、6〜20個の炭素原子、6〜12個の炭素原子、又は6個の炭素原子(すなわち、フェニレン)を有する。代表的なアラルキレンは、多くの場合、7〜20個の炭素原子、7〜18個の炭素原子、7〜12個の炭素原子を有する。アラルキレンは、多くの場合、1〜12個の炭素原子、1〜10個の炭素原子、又は1〜6個の炭素原子を有するアルキレンが結合したフェニレン基を含む。]
[0071] 各Dは、水素、アルキル(例えば、1〜10個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、又は1〜4個の炭素原子を有するアルキル)、6〜12個の炭素原子(例えば、フェニル)を有するアリール、又はB若しくはYを含む環構造を完成してヘテロ環を形成するラジカルから選択される。各Dは、多くの場合、水素又はアルキル基である。]
[0072] 基Bは、アルキレン(例えば、1〜10個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、又は1〜4個の炭素原子を有するアルキレン)、アラルキレン、フェニレンのようなアリーレン、又はヘテロアルキレンから選択される。ヘテロアルキレンの例としては、ポリエチレンオキシド(ポリ(オキシエチレン)とも呼ばれる)、ポリプロピレンオキシド(ポリ(オキシプロピレン)とも呼ばれる)、ポリテトラメチレンオキシド(ポリ(オキシテトラメチレン)とも呼ばれる)の二価の基、並びにこれらのコポリマー及び混合物が挙げられる。]
[0073] 変数mは0〜約1000の数、pは少なくとも1である数、及びnは0〜1500の範囲の数である。各アスタリスク(*)は、繰り返し単位がコポリマー内の別の基、例えば式(I)の別の繰り返し単位などへ結合する部位を示す。]
[0074] 有用なシリコーンポリ尿素ブロックコポリマーは、米国特許第5,512,650号(Leirら)、同第5,214,119号(Leirら)、同第5,461,134号(Leirら)、同第6,407,195号(Shermanら)、同第6,441,118号(Shermanら)、同第6,846,893号(Shermanら)、同第7,153,924号(Kuepferら)、並びに国際公開特許第97/40103号(Paulickら)に開示されている。]
[0075] シリコーンポリ尿素ブロックコポリマーの調製に使用可能な有用なシリコーンジアミンの例としては、式(II)で表されるポリジオルガノシロキサンジアミンが挙げられる。]
[0076] ]
[0077] 式(II)中、各R1は、独立して、上記式(I)で定義されたアルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルケニル、アリール、又はアルキル、アルコキシ、若しくはハロで置換されたアリールである。各Yは、独立して、上記式(I)で定義されたアルキレン、アリーレン、又はアラルキレンである。変数nは0〜1500の整数である。]
[0078] 式(II)のポリジオルガノシロキサンジアミンは、任意の既知の方法により調製することができ、かつ任意の好適な分子量、例えば700〜150,000グラム/モルの範囲内の重量平均分子量を有することができる。好適なポリジオルガノシロキサンジアミン及びポリジオルガノシロキサンジアミンの製造方法については、例えば、米国特許第3,890,269号(Martin)、同第4,661,577号(Laneら)、同第5,026,890号(Webbら)、同第5,276,122号(Aokiら)、同第5,214,119号(Leirら)、同第5,461,134号(Leirら)、同第5,512,650号(Leirら)、及び同第6,355,759号(Shermanら)に記載されている。いくつかのポリジオルガノシロキサンジアミンは、例えば、Shin Etsu Silicones of America,Inc.(Torrance,CA)及びGelest Inc.(Morrisville,PA)から市販されている。]
[0079] 2,000グラム/モル超又は5,000グラム/モル超の分子量を有するポリジオルガノシロキサンジアミンは、米国特許第5,214,119号(Leirら)、同第5,461,134号(Leirら)、及び同第5,512,650号(Leirら)に記載されている方法を使用して調製可能である。記載した方法の1つは、反応条件下及び不活性雰囲気下にて、(a)以下の式のアミン官能性末端ブロック剤]
[0080] ]
[0081] (式中、Y及びR1は、式(I)及び(II)について定義されたものと同一)と、(b)アミン官能性末端ブロック剤と反応して、2,000グラム/モル未満の分子量を有するポリジオルガノシロキサンジアミンを形成するのに十分な環状シロキサンと、(c)次の式の無水アミノアルキルシラノレート触媒]
[0082] ]
[0083] (式中、Y及びR1は、式(I)及び(II)について定義されたものと同一であり、M+は、ナトリウムイオン、カリウムイオン、セシウムイオン、ルビジウムイオン、又はテトラメチルアンモニウムイオンである)とを組み合わせることを含む。全て又は実質的に全てのアミン官能性末端ブロック剤が消費されるまで、反応を継続し、次いで、追加の環状シロキサンを添加して、分子量を増大させる。追加の環状シロキサンは多くの場合、ゆっくりと添加される(例えば、滴下)。多くの場合、反応温度は80℃〜90℃の範囲内とされ、反応時間は5〜7時間である。得られたポリジオルガノシロキサンジアミンは、高純度であることができる(例えば、2重量パーセント未満、1.5重量パーセント未満、1重量パーセント未満、0.5重量パーセント未満、0.1重量パーセント未満、0.05重量パーセント未満、又は0.01重量パーセント未満のシラノール不純物)。アミン官能性末端ブロック剤対環状シロキサンの比を変更することによって、式(II)の得られたポリジオルガノシロキサンジアミンの分子量を変えることができる。]
[0084] 式(II)のポリジオルガノシロキサンジアミンを調製する別の方法は、反応条件下及び不活性雰囲気下にて、(a)以下の式のアミン官能性末端ブロック剤]
[0085] ]
[0086] (式中、R1及びYは、式(I)について記載されたものと同一であり、且つ、添字xが、1〜150の整数に等しい)と、(b)アミン官能性末端ブロック剤の平均分子量より大きい平均分子量を有するポリジオルガノシロキサンジアミンを得るのに十分な環状シロキサンと、(c)水酸化セシウム、セシウムシラノレート、ルビジウムシラノレート、セシウムポリシロキサノレート、ルビジウムポリシロキサノレート、及びこれらの混合物から選択された触媒とを組み合わせることを含む。実質的に全てのアミン官能性末端ブロック剤が消費されるまで、反応を継続する。この方法は、米国特許第6,355,759号(Shermanら)に更に記載されている。この手順を使用して、任意の分子量のポリジオルガノシロキサンジアミンを調製することができる。]
[0087] 式(II)のポリジオルガノシロキサンジアミンを調製するための更に別の方法は、米国特許第6,531,620号(Braderら)に記載されている。本方法では、以下の反応に示すように、環状シラザンは、ヒドロキシ末端基を有するシロキサン材料と反応する。]
[0088] ]
[0089] 基R1及び基Yは、式(II)について記載されたものと同一である。添字qは、1以上の整数である。]
[0090] ポリジオルガノシロキサンジアミンの例としては、ポリジメチルシロキサンジアミン、ポリジフェニルシロキサンジアミン、ポリトリフルオロプロピルメチルシロキサンジアミン、ポリフェニルメチルシロキサンジアミン、ポリジエチルシロキサンジアミン、ポリジビニルシロキサンジアミン、ポリビニルメチルシロキサンジアミン、ポリ(5−ヘキセニル)メチルシロキサンジアミン、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。]
[0091] ポリジオルガノシロキサンジアミン成分の分子量は、結果として得られるシリコーンポリ尿素ブロックコポリマーの弾性率を調整する手段を提供する。一般に、高分子量ポリジオルガノシロキサンジアミンは、低弾性率のコポリマーを提供するが、低分子量ポリジオルガノシロキサンポリアミンは、より高い弾性率のコポリマーを提供する。]
[0092] 式(II)のポリジオルガノシロキサンジアミン成分は、ポリイソシアネートと反応して、シリコーンポリ尿素ブロックコポリマーを生成する。式(I)の基Zは、ポリイソシアネートから複数のイソシアネート基を差し引いたものと同等である。上記のポリジオルガノシロキサンジアミンと反応できる任意のポリイソシアネートを使用することができる。これらのポリイソシアネートは、典型的に、ジイソシアネート又はトリイソシアネートである。好適なジイソシアネートの例としては、2,6−トルエンジイソシアネート、2,5−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、メチレンジフェニレン−4,4’−ジイソシアネート、ポリカーボジイミド修飾メチレンジフェニレンジイソシアネート、(4,4’−ジイソシアネート−3,3’,5,5’−テトラエチル)ジフェニルメタン、4,4−ジイソシアネート−3,3’−ジメトキシビフェニル(o−ジアニシジンジイソシアネート)、5−クロロ−2,4−トルエンジイソシアネート、1−クロロメチル−2,4−ジイソシアネートベンゼン、m−キシレンジイソシアネート、及びテトラメチル−m−キシレンジイソシアネートのような芳香族ジイソシアネート、並びに1,4−ジイソシアネートブタン、1,6−ジイソシアネートヘキサン、1,12−ジイソシアネートドデカン、及び2−メチル−1,5−ジイソシアネートペンタンのような脂肪族ジイソシアネート、並びにメチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソフォロンジイソシアネート)、及びシクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネートのような脂環式ジイソシアネートが挙げられる。好適なトリイソシアネートの例としては、ビウレット、イソシアヌレート、及び付加物から生成されるものが挙げられる。市販のポリイソシアネートの例には、Bayerから商品名DESMODUR及びMONDURで、及びDow Plastics(Midland,MI)から商品名PAPIで、入手可能なポリイソシアネートのシリーズの一部が挙げられる。]
[0093] 式(I)のシリコーンポリ尿素ブロックコポリマーを調製するために使用される反応混合物は、所望により有機ポリアミンを含むことができる。有機ポリアミンが使用されない場合は、式(I)中の変数mはゼロと等しい。有機ポリアミンが使用される場合は、式(I)中の変数mはゼロより大きい値である。「ポリアミン」という用語は、少なくとも2つのアミノ基を有する化合物を指す。「有機ポリアミン」という用語は、シリコーン基を含まないポリアミンを指す。式(I)中の基Bは、ポリアミンから複数のアミン基を差し引いたものと等しい。有用な有機ポリアミンの例としては、Hunstman Corporation(Houston,TX)から商品名D−230、D−400、D−2000、D−4000、ED−2001、及びEDR−148で市販されているようなポリオキシアルキレンジアミン、Hunstman Corporationから商品名T−403、T−3000、及びT−5000で市販されているようなポリオキシアルキレントリアミン、エチレンジアミンのようなアルキレンジアミン、並びにINVISTA Specialty Intermediates(Wilmington,DE)から商品名DYTEK(例えば、DYTEK Aは2−メチルペンタメチレンジアミン、DYTEK EPは1,3−ペンタンジアミン)で市販されているような、多様なポリアミンが挙げられる。]
[0094] 所望による有機ポリアミンは、コポリマーの弾性率を改良する更なる手段を提供する。有機ポリアミンの濃度、タイプ及び分子量は、シリコーンポリ尿素ブロックコポリマーの弾性率に影響を与えることができる。典型的に、ポリアミンは約300グラム/モル以下の分子量を有する。]
[0095] 式(I)のシリコーンポリ尿素ブロックコポリマーを調製するには、シロキサンポリ尿素ブロックコポリマーを調整するために、反応混合物中に含まれるポリジオルガノシロキサンジアミンの量及び任意の所望の有機ポリアミンの量に基づいて化学量論的量でポリイソシアネートが典型的に添加される。]
[0096] シリコーンエラストマーの別の有用な分類は、ポリジオルガノシロキサンポリオキサミドブロックコポリマーのようなオキサミド系ポリマーである。ポリジオルガノシロキサンポリオキサミドブロックコポリマーの例は、米国特許出願第2007/0148474号(Leirら)に記載されている。ポリジオルガノシロキサンポリオキサミドブロックコポリマーは、式(III)の繰り返し単位を少なくとも2つ含有する。]
[0097] ]
[0098] 式(III)で、R1及びYは、上記式(I)について記載されたものと同一である。すなわち、各R1は、独立してアルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルケニル、アリール、又はアルキル、アルコキシ、若しくはハロで置換されたアリールである。各Yは、独立して、アルキレン、アラルキレン又はこれらの組み合わせである。各アスタリスク(*)は、繰り返し単位がコポリマー内の別の基、例えば式(III)の別の繰り返し単位などへ結合する部位を示す。]
[0099] 式(III)中の各添字nは、独立して40〜1500の整数である。例えば、添字nは、1000以下、500以下、400以下、300以下、200以下、100以下、80以下、又は60以下の整数であることができる。nの値は、多くの場合、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、又は少なくとも55である。例えば、添字nは、40〜1000、40〜500、50〜500、50〜400、50〜300、50〜200、50〜100、50〜80、又は50〜60の範囲内であることができる。]
[0100] 添字pは、1〜10の整数である。例えば、pの値は、多くの場合、9以下、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、3以下、又は2以下の整数である。pの値は、1〜8、1〜6、又は1〜4の範囲内であることができる。]
[0101] 式(III)中の基Gは、残留単位であり、これは、式R3HN−G−NHR3のジアミン化合物から、2つのアミノ基(例えば、−NHR3基)を差し引いたものに等しい。基R3は、水素若しくはアルキル(例えば、1〜10個、1〜6個、又は1〜4個の炭素原子を有するアルキル)であるか、又はR3はGと共にそれら両方が結合した窒素と一緒になって複素環基(例えば、R3HN−G−NHR3はピペラジン等)を生成する。ジアミンは、一級又は二級アミノ基を有することができる。大部分の実施形態では、R3は水素又はアルキルである。多くの実施形態では、ジアミンの両方のアミノ基は、一級アミノ基であり(即ち、両方のR3基が水素である)、かつジアミンが、式H2N−G−NH2である。]
[0102] いくつかの実施形態では、Gは、アルキレン、ヘテロアルキレン、ポリジオルガノシロキサン、アリーレン、アラルキレン、又はこれらの組み合わせである。好適なアルキレンは、2〜10個、2〜6個、又は2〜4個の炭素原子を有することが多い。代表的なアルキレン基としては、エチレン、プロピレン、ブチレン等が挙げられる。好適なヘテロアルキレンは、少なくとも2つのエチレン単位を有するポリオキシエチレン、少なくとも2つのプロピレン単位を有するポリオキシプロピレン、又はこれらのコポリマーのような、ポリオキシアルキレンであることが多い。好適なポリジオルガノシロキサンとしては、式(II)のポリジオルガノシロキサンジアミン(上記)から2個のアミノ基を差し引いたものが挙げられる。代表的なポリジオルガノシロキサンとしては、アルキレンY基を有するポリジメチルシロキサンが挙げられるが、これらに限定されない。好適なアラルキレン基は、通常、1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基に結合した、6〜12個の炭素原子を有するアリーレン基を含有する。いくつかの代表的なアラルキレン基は、フェニレン−アルキレンであり、ここで、フェニレンは、1〜10個の炭素原子、1〜8個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、又は1〜4個の炭素原子を有するアルキレンに結合している。本明細書で使用するとき、基Gに関して「これらの組み合わせ」とは、アルキレン、ヘテロアルキレン、ポリジオルガノシロキサン、アリーレン、及びアラルキレンから選択された2つ又はそれ以上の基の組み合わせを指す。組み合わせは、例えば、アルキレンに結合したアラルキレン(例えば、アルキレン−アリーレン−アルキレン)であることができる。1つの代表的なアルキレン−アリーレン−アルキレンの組み合わせでは、アリーレンはフェニレンであり、各アルキレンは、1〜10個、1〜6個、又は1〜4個の炭素原子を有する。]
[0103] ポリジオルガノシロキサンポリオキサミドは、式−Ra−(CO)−NH−(式中、Raはアルキレンである)を有する基を含まない傾向がある。共重合材料の主鎖に沿った全てのカルボニルアミノ基は、オキサリルアミノ基(すなわち、−(CO)−(CO)−NH−基)の一部である。すなわち、共重合材料の主鎖に沿った任意のカルボニル基は、別のカルボニル基に結合し、オキサリル基の一部である。より具体的には、ポリジオルガノシロキサンポリオキサミドは、複数のアミノオキサリルアミノ基を有する。]
[0104] ポリジオルガノシロキサンポリオキサミドは、通常、線状のブロックコポリマーであり、かつエラストマー材料である。脆性固体又は硬質プラスティックとして一般に処方される、周知のポリジオルガノシロキサンポリアミドの多くとは異なり、ポリジオルガノシロキサンポリオキサミドは、コポリマーの重量に基づいて、50重量パーセント超のポリジオルガノシロキサンセグメントを含むように処方することができる。ジオルガノシロキサンのポリジオルガノシロキサンポリオキサミド中での重量パーセントは、より高分子量のポリジオルガノシロキサンセグメントを使用することによって増大させることができ、60重量パーセント超、70重量パーセント超、80重量パーセント超、90重量パーセント超、95重量パーセント超、又は98重量パーセント超のポリジオルガノシロキサンポリオキサミド中のポリジオルガノシロキサンセグメントを提供することができる。より多量のポリジオルガノシロキサンを使用して、妥当な強度を維持しつつ、より低弾性率のエラストマー材料を調製することができる。]
[0105] ポリジオルガノシロキサンポリオキサミドのいくつかは、当該材料を顕著に分解させることなく、最高200℃、最高225℃、最高250℃、最高275℃又は最高300℃の温度まで加熱することができる。例えば、空気の存在下で、熱重量分析器内で加熱されたとき、コポリマーは、多くの場合、毎分50℃の速度にて、20℃〜約350℃の範囲内で走査した際に10パーセント未満の重量喪失を有する。更に、コポリマーは、冷却時の機械的強さの検出できない喪失がないことよって同定されるように、多くの場合、顕著に分解されることなく、例えば250℃の温度にて1時間空気中で加熱することができる。]
[0106] ポリジオルガノシロキサンポリオキサミドコポリマーは、低いガラス転移温度、熱的安定性及び酸化安定性、耐紫外線性、低表面エネルギー及び低疎水性、数多くのガスに対する高透過性などのポリシロキサンの望ましい特徴の多くを有する。更に、コポリマーは、良好乃至優れた機械的強度を示す。]
[0107] 別の有用なシリコーンエラストマーは、アミド系シリコーンコポリマーである。そのようなポリマーは、尿素系ポリマーと類似であるが、−(CO)−がカルボニル基を表す尿素連結(−N(D)−(CO)−NH−)の代わりにアミド連結(アルキレン又はアリーレン基に結合されたカルボニル基を伴う−N(D)−(CO)−)を含有し、Dは上記の式(I)について定義されたものと同じである。基Dは、多くの場合、水素又はアルキルである。]
[0108] アミド系コポリマーは、多様な異なる方法で調製することができる。式(II)に上述したポリジオルガノシロキサンジアミンから出発し、アミド系コポリマーは、ポリ(カルボン酸)又は例えばポリ(カルボン酸)のエステルのようなポリ(カルボン酸)誘導体との反応によって調製することができる。いくつかの実施形態では、アミド系シリコーンエラストマーは、ポリジオルガノシロキサンジアミンとアジピン酸のジメチルサリチル酸塩との反応によって調製される。]
[0109] アミド系シリコーンエラストマーへの別の反応経路は、カルボン酸エステルのようなシリコーンジカルボン酸誘導体を利用する。シリコーンカルボン酸エステルは、シリコーンハイドライド(すなわち、水素化ケイ素(Si−H)基を末端基とするシリコーン)とエチレン性不飽和エステルのヒドロシル化反応を介して調製することができる。例えば、シリコーンジハイドライドは、例えば、CH2=CH−(CH2)v−(CO)−ORのようなエチレン性不飽和エステルで反応させることができ、式中、−(CO)−はカルボニル基を表し、vは15までの整数であり、Rはアルキル、アリール、又は置換されたアリール基であり、−Si−(CH2)v+2−(CO)−ORで末端保護されたシリコーン鎖をもたらす。−(CO)−OR基は、シリコーンジアミン、ポリアミン、又はこれらの組み合わせと反応させることができるカルボン酸誘導体である。好適なシリコーンジアミン及びポリアミンは、上で説明したものであり、脂肪族、芳香族、又はオリゴマーのジアミン(例えば、エチレンジアミン、フェニレンジアミン、キシレンジアミン、ポリオキシアルキレンジアミンなど)を含む。]
[0110] シリコーンエラストマーの別の有用な分類は、シリコーンポリ尿素ウレタンブロックコポリマーのようなウレタン系シリコーンポリマーである。シリコーンポリ尿素ウレタンブロックコポリマーは、ポリジオルガノシロキサンジアミン(シリコーンジアミンとも呼ばれる)と、ジイソシアネートと、有機ポリオールとの反応生成物を含む。そのような材料は、構造上、式(I)の構造に非常に類似であるが、−N(D)−B−N(D)−リンクが−O−B−O−リンクで置換されている点で異なる。そのようなポリマーの例は、米国特許第5,214,119号(Leirら)に更に記載されている。]
[0111] これらのウレタン系シリコーンポリマーは、尿素系シリコーンポリマーと同じ方法で調製されるが、有機ポリアミンの代わりに有機ポリオールが用いられる点で異なる。典型的に、アルコールとイソシアネートとの間の反応はアミンとイソシアネートとの間の反応より遅いので、触媒が使用される。触媒は、多くの場合、スズ含有化合物である。]
[0112] シリコーンエラストマーは、溶媒系プロセス、無溶媒プロセス、又はこれらの組み合わせによって調製され得る。有用な溶媒系プロセスは、例えば、米国特許第5,214,119号(Leirら)に記載されている。シリコーンエラストマーを製造する有用な方法は、また、米国特許第5,512,650号(Leirら)、及び同第5,461,134号(Leirら)、同第6,664,359号(Kangasら)、同第6,846,893号(Shermanら)、及び第6,407,195号(Shermanら)、並びに米国公開特許第2007/0148475号(Shermanら)及び同第2007/0148475号(Leirら)にも記載されている。]
[0113] シリコーン系接着剤に含まれるシリコーン材料は、シリコーンガムを含むことができる。シリコーンガムは、多くの場合、アルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルケニル、アリール、又はアルキル、アルコキシ若しくはハロで置換されたアリールから選択されたオルガノ基を伴うポリジオルガノシロキサンである。代表的なオルガノ基としては、限定はしないが、メチル、エチル、及びフェニルが挙げられる。多くの場合、シリコーンガムのオルガノ基の少なくとも50パーセントはメチル基である。いくつかの例で、シリコーンガムはポリジメチルシロキサンである。好適なシリコーンガムは、General Electric、Dow Corning、及びWacker Chemieを含む複数の供給元から市販されている。]
[0114] 任意のシリコーンエラストマー又はシリコーンガムをキュアー(架橋)することができる。任意の好適なキュアリング方法を用いることができる。例えば、キュアリング反応は、過酸化物の存在下での遊離基反応、プラチナ系触媒若しくはロジウム系触媒の存在下での付加反応、又はスズ系触媒の存在下での縮合反応であってよい。]
[0115] シリコーンエラストマー及び/又はガムをキュアーするための好適な過酸化物としては、限定はしないが、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、デカノイルペルオキシド、及びジクミルペルオキシドが挙げられる。ペルオキシドは、典型的に、接着剤組成物中の固体の総重量を基準として0.1〜4重量パーセントの範囲、0.5〜4重量パーセントの範囲、又は0.5〜3重量パーセントの範囲の量で添加される。接着剤組成物に含まれ得る任意の溶媒は、典型的に、シリコーンエラストマー及び/又はガムのキュアリングの前に取り除かれる。例えば、溶媒は60℃〜90℃の範囲の温度で取り除くことができ、キュアリング反応は130℃〜200℃の範囲の温度で生じ得る。キュアリング反応は、過酸化化合物の分解と、それに付随する遊離基の生成を伴う。これらの遊離基は、次に、ポリジオルガノシロキサン単位のオルガノ基を攻撃し、プロトンを抽出し、追加的な遊離基を生成することができる。架橋は、同一のポリジオルガノシロキサン単位又は複数のポリジオルガノシロキサン単位の2つの遊離基が組み合わされたときに形成される。]
[0116] 付加反応及び/又は縮合反応に好適な触媒は、多くの場合、例えば、オルガノ−プラチナ化合物、オルガノ−ロジウム化合物、及びオルガノ−スズ化合物を含む。代表的な触媒は、Dow Corning Corporation(Midland,MI)から商品名SYL−OFF4000及びSYL−OFF 7044で、及びMomentive(Albany,NY)から商品名SILOPREN Uで市販されている。これらの触媒を伴ういくつかの付加キュアリング反応では、水素化ケイ素基を有する第1のシリコーン化合物(例えば、シリコーンハイドライド末端基を伴うポリジオルガノシロキサン、又は水素化ケイ素末端基を伴うポリジオルガノシロキサン単位)を、ビニル基(例えば、複数のビニル末端基を伴うポリジオルガノシロキサン、又は1つのビニル末端基を伴うポリジオルガノシロキサン単位)を有する第2のシリコーン化合物と反応させる。いくつかの縮合キュアリング反応では、シラノール基(例えば、複数のシラノール末端基を伴うポリジオルガノシロキサン、又は1つのシラノール末端基を伴うポリジオルガノシロキサン単位)を伴う化合物を一緒に反応させる。付加反応及び縮合反応の両方で、存在する任意の溶媒は、キュアリングプロセス中に接着剤組成物から取り除くことができる。これらの反応は、多くの場合、100℃〜150℃の範囲の温度で生じる。]
[0117] 多くの代表的な感圧性接着剤組成物は、シリコーンエラストマー及び/又はガムのほかに粘着付与樹脂を含む。任意の好適な粘着付与樹脂を使用することができるが、多くの場合、シリコーン粘着付与樹脂(すなわち、MQ粘着付与樹脂)が選択される。MQ粘着付与樹脂及びシリコーンエラストマー及び/又はガムは、概して、配合物の形態で存在する。配合物は、1つ以上のMQ粘着付与樹脂を含むことができる。]
[0118] MQ粘着付与樹脂は、シリコーン樹脂、シリコーン粘着付与樹脂、共重合性シリコーン樹脂、又は共重合性シリコーン粘着付与樹脂と呼ばれる場合がある。有用なMQ粘着付与樹脂としては、例えば、MQシリコーン樹脂、MQDシリコーン樹脂、及びMQTシリコーン樹脂が挙げられる。これらのシリコーン樹脂の配合物を使用することができる。これらの粘着付与樹脂は、多くの場合、約100〜約50,000、又は約500〜約20,000の数平均分子量を有し、概して、メチル置換基を有する。MQシリコーン樹脂は、非官能性樹脂及び官能性樹脂の両方を含む。官能性シリコーン樹脂は、例えば、ケイ素結合された水素、ケイ素結合されたアルケニル、又はシラノール基を含む1つ以上の官能性を有する。]
[0119] MQシリコーン樹脂は、R’3SiO1/2単位(M単位)とSiO4/2単位(Q単位)とを有する共重合性シリコーン樹脂である。このような樹脂は、例えば、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering,vol.15,John Wiley & Sons,New York,(1989),pp.265〜270、並びに米国特許第2,676,182号(Daudtら)、同第3,627,851号(Brady)、同第3,772,247号(Flannigan)、及び同第5,248,739号(Schmidtら)に記載されている。官能基を有するMQシリコーン樹脂は、シリルハイドライド基を開示している米国特許第4,774,310号(Butler)、ビニル基及びトリフルオロプロピル基を開示している同第5,262,558号(Kobayashiら)、シリルハイドライド基及びビニル基を開示している同第4,707,531号(Shirahata)に記載されている。上述の樹脂は、一般に、溶媒中で調製される。乾燥した又は無溶媒のMQシリコーン樹脂は、米国特許第5,319,040号(Wengroviusら)、同第5,302,685号(Tsumuraら)、及び同第4,935,484号(Wolfgruberら)に記載されているようにして調製することができる。]
[0120] MQDシリコーン樹脂は、例えば、米国特許第5,110,890号(Butler)に記載されているような、R’3SiO1/2単位(M単位)、SiO4/2単位(Q単位)、及びR’2SiO2/2単位(D単位)を有するターポリマーである。]
[0121] MQTシリコーン樹脂は、R’3SiO1/2単位(M単位)、SiO4/2単位(Q単位)、及びR’SiO3/2単位(T単位)を有するターポリマーである(MQT樹脂)。]
[0122] MQシリコーン樹脂は、多くの場合、有機溶媒中にて供給される。市販されているMQシリコーン樹脂としては、General Electric Co.,Silicone Resins Division(Waterford,N.Y.)から入手可能なトルエン中のSR−545MQ樹脂、及びPCR,Inc.(Gainesville,Fla.)から入手可能なトルエン中のMQOH樹脂が挙げられる。MQシリコーン樹脂のこれら有機溶液は、供給元から提供されたそのままで使用してよく、又は当該技術分野において既知の任意数の技法で乾燥してMQシリコーン樹脂を不揮発性含量100パーセントで提供してもよい。好適な乾燥方法としては、限定はしないが、スプレー乾燥、炉内乾燥、蒸気分離乾燥などが挙げられる。]
[0123] 典型的に、シリコーンエラストマー及び/又はガムは、感圧性接着剤組成物中に、感圧性接着剤の重量に基づいて、又は接着剤組成物の固体含有量に基づいて、少なくとも30重量パーセントに等しい量で存在する。シリコーンエラストマー及び/又はガムの量は、多くの場合、30〜90重量パーセント、30〜85重量パーセント、30〜70重量パーセント、40〜80重量パーセント、40〜60重量パーセント、又は45〜55重量パーセントの範囲である。シリコーン粘着付与樹脂(すなわち、MQ粘着付与樹脂)は、存在する場合、典型的に、感圧性接着剤の重量に基づいて、又は接着剤組成物の固体含有量に基づいて、少なくとも10重量パーセントに等しい量で存在する。いくつかの実施形態では、シリコーン粘着付与樹脂は、感圧性接着剤組成物中に、10〜70重量パーセント、20〜約70重量パーセント、30〜70重量パーセント、40〜60重量パーセント、又は45重量パーセント〜55重量パーセントの範囲の量で存在する。多くの感圧性接着剤層は、30〜90重量パーセントのシリコーンエラストマー及び/又はガムと10〜70重量パーセントのシリコーン粘着付与樹脂、40〜80重量パーセントのシリコーンエラストマー及び/又はガムと20〜60重量パーセントのシリコーン粘着付与樹脂、40〜60重量パーセントのシリコーンエラストマー及び/又はガムと40〜60重量パーセントのシリコーン粘着付与樹脂を含有する。これらの量は、感圧性接着剤組成物の固体含有量に基づく。]
[0124] 接着剤組成物は、溶媒系プロセス、無溶媒プロセス、又はこれらの組み合わせによって調製することができる。溶媒系プロセスを用いてシリコーンエラストマーを形成する場合は、例えば、任意の粘着付与樹脂を、シリコーンエラストマーを形成するために使用される反応物質を反応混合物に導入する前、間、又は後に導入することができる。重合反応は、単一の溶媒中で又は溶媒の混合物中で実行することができる。溶媒は、好ましくは、反応混合物の成分と反応しないものである。出発物質(すなわち、反応物質)及び最終生成物は、好ましくは重合反応中又はその達成後、溶媒中に完全に混和したままである。これらの反応は室温又は溶媒の沸点までの温度で実行できるが、概して、反応は50℃までの周辺温度で実行される。多くの溶媒系プロセスにおいて、任意の粘着付与樹脂はシリコーンエラストマーが形成された後に付加される。]
[0125] 実質的に無溶媒のプロセスでは、シリコーンエラストマーを形成するために使用される反応物質をリアクター内で任意の粘着付与樹脂と混合することができる。すなわち、重合反応は、粘着付与樹脂の存在下で生じることができる。あるいは、シリコーンエラストマーを無溶媒プロセスで作製してから、粘着付与樹脂と組み合わせることができる。例えば、シリコーンエラストマーを調製してから、ミキサー又は押出し成形機内で粘着付与樹脂と組み合わせることができる。]
[0126] 溶媒系プロセスと無溶媒プロセスとの組み合わせを包含する1つの有用な方法には、シリコーンエラストマーを無溶媒プロセスで調製した後、シリコーンエラストマーと粘着付与樹脂とを溶媒中で混合することが含まれる。]
[0127] 任意の好適な方法を用いて、接着剤層を調製することができる。例えば、感圧性接着剤組成物は、剥離ライナーのような支持層にコーティングすること、裏材層に直接にコーティングすること、又は裏材層と共押出成形することができる。いくつかの実施形態では、接着剤層は2つの剥離ライナーの間に配置されてから、裏材層に積層される。裏材層の調製に用いるものとして説明したのと同じタイプの剥離ライナーを、接着剤層の調製に使用することができる。]
[0128] シリコーンエラストマー及び/又はガムをキュアーする場合、キュアリング反応は、多くの場合、接着剤層が形成された後に生じる。例えば、接着剤層を形成してから加熱して、存在し得る全ての溶媒を除去し、シリコーンエラストマー及び/又はガムをキュアーすることができる。溶媒は、多くの場合、キュアリング反応と同時に除去することができる。しかし、過酸化物をキュアリングに用いた場合は、典型的に、溶媒を第1の温度で取り除いてから、キュアリングのために温度を上げる。]
[0129] いくつかの実施形態では、接着剤層の一方又は両方の主面に、微細構造化表面を付与することが望ましい場合もある。接着剤の少なくとも1つの表面に微細構造表面を持たせることにより、積層中の空気排出を助けることが望ましい場合がある。接着剤フィルムの一方又は両方の表面上に、微細構造化表面を有することが望ましい場合、接着剤コーティング又はフィルムを、微細構造の特徴を有するツール又はライナー上に載置してもよい。次いで、ライナー又はツールを取り除いて、微細構造化表面を有する接着剤フィルムを露出させてもよい。光学的用途においては一般に、光学的特性との干渉を防ぐため、微細構造は時間と共に消失することが望ましい。]
[0130] 任意の好適な厚さを、1つ又は複数の感圧性接着剤層に使用することができる。多くの実施形態において、それぞれの感圧性接着剤層は、500マイクロメートル(20ミル)以下、250マイクロメートル(10ミル)以下、125マイクロメートル(5ミル)以下、100マイクロメートル(4ミル)以下、75マイクロメートル(3ミル)以下、又は50マイクロメートル(2ミル)以下の厚さを有する。感圧性接着剤層の厚さは、多くの場合、少なくとも12.5マイクロメートル(0.5ミル)又は少なくとも25マイクロメートル(1ミル)である。例えば、感圧性接着剤層の厚さは、2.5マイクロメートル(0.5ミル)〜250マイクロメートル(10ミル)の範囲、5マイクロメートル(0.5ミル)〜250マイクロメートル(10ミル)の範囲、12.5マイクロメートル(0.5ミル)〜125マイクロメートル(5ミル)の範囲、25マイクロメートル(1ミル)〜75マイクロメートル(3ミル)の範囲、又は25マイクロメートル(1ミル)〜50マイクロメートル(2ミル)の範囲であってよい。]
[0131] いくつかの実施形態では、接着テープは裏材層に直接又は間接に接着された単一の感圧性接着剤層を有する。他の実施形態では、接着テープは裏材層の第1の主面に直接又は間接に接着された第1の感圧性接着剤層と、裏材層の第2の主面に直接又は間接に接着された第2の感圧性接着剤層とを有する。2つの感圧性接着剤層があるとき、これら2つの層は同じであっても異なっていてもよい。異なる接着剤層を伴ういくつかの接着テープでは、異なるシリコーンエラストマー及び/若しくはガム、又は異なる量の同じシリコーンエラストマー及び/若しくはガムが、2つの接着剤層に使用される。異なる接着剤層を伴う、その他の接着テープでは、異なる粘着付与樹脂、又は異なる量の粘着付与樹脂が、2つの接着剤層に使用される。更にその他の、異なる接着剤層を伴う接着テープでは、シリコーンエラストマー及び/又はガムを異なる程度に架橋する(例えば、一方の接着剤層をキュアーし、他方の接着剤層はキュアーしない)。多くの場合、第1の感圧性接着剤層の接着強度が第2の感圧性接着剤層の接着強度とは異なるように、組成物が選択される。]
[0132] 裏材層及び少なくとも1つの感圧性接着剤層を含有する接着テープは、任意の好適な方法で形成できる。多くの実施形態において、裏材層は、感圧性接着剤層と別に調製される。裏材層の調製後、少なくとも1つの、別に形成された感圧性接着剤層を、裏材層の主面に積層することができる。多くの場合、第1の感圧性接着剤層は裏材層の第1の主面に積層され、第2の感圧性接着剤層は裏材層の第2の主面(すなわち、第1の主面の反対側)に隣積層される。]
[0133] 他の実施形態では、裏材層を形成してから、先に調製された裏材層の少なくとも1つの表面に第1の感圧性接着剤層を適用する。すなわち、裏材層は、第1の感圧性接着剤層の付着のための支持体として機能する。コーティング又は押出成形のような、任意の付着方法を使用することができる。2つの感圧性接着剤層を接着テープが有する場合は、別に形成された第2の感圧性接着剤層の積層によって、第2の感圧性接着剤層を、裏材層のもう一方の主面(すなわち、第2の主面)に隣接させて位置付けることができる。あるいは、第2の感圧性接着剤組成物を裏材層のもう一方の主面にコーティングすること又は押出成形することができる。この代替実施形態では、第1の感圧性接着剤層は、多くの場合、第1の剥離ライナーに隣接して位置付けられる。]
[0134] 2つの接着剤層を伴う接着テープを作製する別の例では、剥離ライナーに配置された2つの接着剤層の間に裏材層を鋳造することができる。すなわち、第1の感圧性接着剤層を第1の剥離ライナー上に調製することができ、第2の感圧性接着剤層を第2の剥離ライナー上に調製することができ、ポリ(アルキレン)コポリマーをこれら2つの接着剤層の間に鋳造することができる。熱いポリ(アルキレン)コポリマー押出品を、第1の接着剤層及び第2の接着剤層に積層することができる。ブロッキング剤又はスリップ剤は必要ない。その結果得られる構成体は、次の層:第1の剥離ライナー−第1の接着剤層−裏材層−第2の接着剤層−第2の剥離ライナー、を有することができる。]
[0135] 更に別の方法では、裏材層及び感圧性接着剤層(接着剤層が1つ又は2つ望まれるかどうかによって、1つ又は2つ)を2つのライナーの間に押出成形することができる。あるいはまた、剥離ライナーを共押出成形してもよい。2つの剥離ライナーの使用を伴うこれらの方法のほとんどにおいて、抗ブロッキング剤及びスリップ剤のような添加剤は必要ない。光学的透明性を提供又は維持するために想定され得る、任意の他の方法もまた使用することができる。]
[0136] 別の態様では、物品を提供する。第1の実施形態では、物品は、第1の基材と、第1の基材に接着された接着テープと、を含む。接着テープは、(A)裏材層と、(B)裏材層の第1の主面に隣接する第1の感圧性接着剤層と、(C)第1の基材を超えて延在するツメと、を含む。接着テープは、上述したものと同じである。ツメを引くことによって接着テープが引き伸ばされ、第1の基材から接着テープが剥離される。接着テープは、ツメが引かれたとき、破断せずに第1の方向に少なくとも50パーセント引き伸ばし可能である。物品のこの実施形態では、第1の感圧性接着剤層は第1の基材と裏材層との間に位置付けられ、感圧性接着剤層は第1の基材及び裏材層の両方に直接又は間接に接着される。]
[0137] 第2の実施形態では、物品は、第1の基材と、第2の基材と、第1の基材と第2の基材との間に位置付けられた接着テープと、を含む。接着テープは、第1の基材を第2の基材に連結する。接着テープは、(A)裏材層と、(B)裏材層の第1の主面に隣接する第1の感圧性接着剤層及び裏材層の第2の主面に隣接する第2の感圧性接着剤層と、(C)第1の基材及び第2の基材の少なくとも1つを超えて延在するツメと、を含み、ツメは裏材層の部分であるか、又は裏材層に付着される。接着テープは、上述したものと同じである。ツメを引くことによって接着テープが引き伸ばされ、第1の基材から、又は第2の基材から、又は第1の基材及び第2の基材の両方から、接着テープが剥離される。接着テープは、ツメが引かれたとき、破断せずに第1の方向に少なくとも50パーセント引き伸ばし可能である。物品のこの実施形態では、第1の感圧性接着剤層は第1の基材と裏材層との間に位置付けられ、第1の感圧性接着剤層は第1の基材及び裏材層の両方に直接又は間接に接着される。加えて、第2の感圧性接着剤層は第2の基材と裏材層との間に位置付けられ、第2の感圧性接着剤層は第2の基材及び裏材層の両方に直接又は間接に接着される。]
[0138] 2つの基材を接着テープで連結する工程は、それぞれの接着剤層に隣接する剥離ライナーを含む形態で接着テープを提供することを含み得る。すなわち、接着テープは、第1の剥離ライナー−第1の接着剤層−裏材層−第2の接着剤層−第2の剥離ライナーという順序で配列された層の構成体として提供され得る。第1の剥離ライナーを取り外して、第1の接着剤層を曝露することができる。次に、曝露された第1の接着剤層を第1の基材に隣接させて位置づけ、第1の基材に直接又は間接に接着することができる。次に、第2の剥離ライナーを取り外して、第2の接着剤層を曝露することができる。次に、曝露された第2の接着剤層を第2の基材に隣接させて位置づけ、第2の基材に直接又は間接に接着することができる。多くの場合、一方が他方からより容易に取り外されるように、異なる剥離ライナーが使用される。]
[0139] 任意の好適な基材を、それぞれの感圧性接着剤層に接着することができる。基材は、任意の望まれる機能を提供することができ、任意の好適な材料から形成することができ、かつ任意の望まれる可撓性、サイズ、形状、厚さ、又はアスペクト比を有することができる。基材は単層であってもよく、支持層、プライマー層、ハードコート層(例えばアクリル系又はポリウレタン)、装飾デザインなどのような材料の多重層を含んでもよい。一方の基材又は両方の基材が、別の物品の外側の表面の層であってもよい。一方の基材又は両方の基材が、高分子材料、ガラス材料、セラミック材料、金属含有材料(例えば、金属、金属酸化物、金属合金、又は有機金属化合物)、又はこれらの組み合わせのような任意の好適な材料を含有することができる。]
[0140] 基材に使用される代表的な金属、金属酸化物、又は金属合金は、インジウムスズ酸化物、チタン、ニッケル、スチール、アルミニウム、銅、亜鉛、鉄、コバルト、銀、金、プラチナ、鉛などを含有することができる。基材に使用される代表的な高分子材料としては、ポリカーボネート、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレート)、ポリウレタン、ポリ(メタ)アクリレート(例えば、ポリメチルメタクリレート)、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンのようなポリオレフィン、ポリプロピレン、又はポリノルボルネンのようなポリ(環式オレフィン)、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、セルローストリアセテート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー、エポキシ、ナイロンなどが挙げられる。]
[0141] 物品のいくつかの実施形態では、第2の基材が第1の基材及び第2の基材の両方を通して見えるように、光学的に透明な接着テープを第1の基材と第2の基材との間に位置付けることができる。すなわち、2つの基材間に位置付けられた接着テープの領域は、光学的に透明である。第2の基材は、好ましくは、第1の基材及び引き伸ばし剥離可能な接着テープの両方を通して、歪みなく見ることができる。第2の基材及び第1の基材は、例えば、光学的に連結され得る。本明細書で用いられる用語「光学的に連結される」とは、第1の基材と第2の基材との間のあらゆる空隙が除去されることを意味する。空隙は、基材間の屈折率の不一致をもたらす場合がある。基材の光学的連結は、多くの場合、輝度の強化及びコントラストの強化をもたらす。更に、基材の連結は、構造的支持の増加を提供することができる。]
[0142] 各基材は、例えば、可撓性、剛性、強度又は支持、伝導性又は絶縁性、反射率、抗反射率、偏光、又は透過率(例えば、異なる波長に対して選択的)を提供するような種々の機能を有してもよい。すなわち、基材は可撓性又は剛性であり得、反射性又は非反射性であり得、視覚的に透明、着色しているが透過性、又は不透明(例えば、非透過性)であり得、及び偏光性又は非偏光性であり得る。結果的に得られる物品は、光学素子であってよく、又は光学素子を調製するために使用されてもよい。本明細書で使用される用語「光学素子」とは、光学的効果又は光学的用途を有する物品又は構成要素を指す。光学素子は、例えば、電子ディスプレイ投射装置又はアプリケーション、フォトニクス装置又はアプリケーション、及びグラフィック装置又はアプリケーションに使用することができる。]
[0143] これらの装置又はアプリケーションのいくつかでは、第1の基材及び第2の基材のうちの少なくとも1つは、ディスプレイ(例えば、電子ディスプレイ)、偏光器、タッチパネル、レンズ、リフレクター、回折格子、鏡、投射プリズム、又は多層光学フィルムの外側層から選択される。代表的な基材としては、限定はしないが、液晶ディスプレイ、エレクトロウェッティングディスプレイ、プラズマディスプレイ、陰極線管、又はタッチセンサーの外側層が挙げられる。]
[0144] より具体的には、第1の基材と、第2の基材と、第1の基材と第2の基材との間に位置付けられた引き伸ばし剥離可能な接着テープと、を含む物品が提供される。第1の基材及び第2の基材のうちの少なくとも1つは、ディスプレイ、偏光器、タッチパネル、レンズ、リフレクター、回折格子、鏡、投射プリズム、又は多層光学フィルムから選択される。引き伸ばし剥離可能な接着テープは光学的に透明であり、第1の基材を第2の基材に連結する。第2の基材は、第1の基材及び接着テープの両方を通して見たときに可視である。引き伸ばし剥離可能な接着テープは、(A)ポリ(アルキレン)コポリマーを含有する裏材層と、(B)裏材層の第1の主面に隣接する第1の感圧性接着剤層及び裏材層の第2の主面に隣接する第2の感圧性接着剤層であって、それぞれの感圧性接着剤層がシリコーン系接着剤組成物を含む、第1の感圧性接着剤層及び第2の感圧性接着剤層と、(C)第1の基材及び第2の基材の少なくとも1つを超えて延在するツメと、を含む。接着テープは、破断せずに第1の方向に少なくとも50パーセント引き伸ばし可能である。例えば、接着テープの長さは、破断せずに少なくとも50パーセント増加することができる。]
[0145] いくつかの用途では、第1の基材は、情報ディスプレイ装置の部分である第2の基材に連結された保護層である。保護層は、保護フィルム、ガラスの層、ポリカーボネートの層などであってよい。保護層は、例えば、情報ディスプレイ装置のカバーレンズとして機能することができる。情報ディスプレイ装置の例としては、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、フロント及びリアプロジェクションディスプレイ、陰極線管及び看板を含む、広範な表示域構成を有する装置が挙げられる。このような表示域構成を、携帯情報端末、携帯電話、タッチスクリーン、腕時計、カーナビゲーションシステム、グローバルポジショニングシステム、測深器、計算機、電子書籍、CD又はDVDプレーヤー、投射型テレビスクリーン、コンピュータモニタ、ノートパソコンのディスプレイ、計器、計器パネルカバー、又はグラフィックディスプレイのような看板等を含む、種々の持ち運び可能な及び持ち運びできない情報ディスプレイ装置で使用することができる。いくつかの用途では、全ての空隙が除去された剛性カバーとディスプレイ画面との間の結合は、表示される画像の質を向上することができる。]
[0146] いくつかの特定の用途では、光学的に透明な、引き伸ばし剥離可能な接着テープは、情報ディスプレイ装置と、ガラス又はポリカーボネートで調製されたカバーレンズとを連結することができる。すなわち、物品は、次の構成体を有することができる:カバーレンズ−光学的に透明な、引き伸ばし剥離可能な接着テープ−情報ディスプレイ装置。より具体的には、物品は、カバーレンズ−第1の光学的に透明な接着剤層−裏材層−第2の光学的に透明な接着剤層−情報ディスプレイ装置の順序で配列され得る。情報ディスプレイ装置は、カバーレンズと、光学的に透明な、引き伸ばし剥離可能な接着テープとの両方を通して見ることによって目視できる。例えば、第1の基材がカバーレンズであり、第2の基材が液晶ディスプレイである場合がある。液晶ディスプレイの外側表面は、多くの場合、偏光器である。他の例では、第1の基材がカバーレンズであり、第2の基材が、主にガラスである外側表面を伴うエレクトロウェッティングディスプレイである場合がある。]
[0147] 光学的に透明な接着テープを用いて、2つより多くの基材を1つに連結することができる。すなわち、物品は、2つより多くの基材及び2つ以上の光学的に透明な接着テープを含むことができる。例えば、物品は、第1の基材−第1の光学的に透明な、引き伸ばし剥離可能な接着テープ−第2の基材−第2の光学的に透明な、引き伸ばし剥離可能な接着テープ−第3の基材という順序で配列され得る。より具体的には、物品は、第1の基材−第1の光学的に透明な接着剤層−第1の裏材層−第2の光学的に透明な接着剤層−第2の基材−第3の光学的に透明な接着剤層−第2の裏材層−第4の光学的に透明な接着剤層−第3の基材という順序で配列されることになる。第3の基材は、第1の基材、第1の光学的に透明な接着剤層、第2の基材、及び第2の光学的に透明な接着剤層を通して見ることによって目視することができる。例えば、第1の基材はカバーレンズである場合があり、第2の基材はタッチパネルである場合があり、第3の基材は液晶ディスプレイのような情報ディスプレイ装置である場合がある。タッチパネルは、多くの場合、ガラス、ポリエステル、又はインジウムスズ酸化物の外側表面を有する。]
[0148] あるいは、光学的に透明な、引き伸ばし剥離可能な接着テープを用いて2つの基材を1つに連結し、別の光学的に透明な接着剤を用いて追加的な基材を接合することができる。例えば、物品は、第1の基材−光学的に透明な接着剤−第2の基材−光学的に透明な、引き伸ばし剥離可能な接着テープ−第3の基材という順序で配列され得る。具体的な例として、第1の基材はカバーレンズである場合があり、第2の基材はタッチパネルである場合があり、第3の基材は液晶ディスプレイのような情報ディスプレイ装置である場合がある。この実施形態は、情報ディスプレイ装置をほかの物品に連結するためだけに、引き伸ばし剥離可能な接着テープを使用する。より安価な構成要素は、引き伸ばし剥離可能でない接着剤を使用して連結することができる。]
[0149] 他の用途では、基材の少なくとも1つは光学フィルムである。任意の好適な光学フィルムを物品に使用することができる。本明細書で使用される用語「光学フィルム」は、光学的効果を生み出すために使用できるフィルムを指す。光学フィルムは通常、単層又は複層であり得る、ポリマー含有フィルムである。いくつかの光学フィルムは、異なる屈折率を有する高分子材料を交互に重ねた層を有する。他の光学フィルムは、高分子層と金属含有層とを交互に重ねた層を有する。光学フィルムは可撓性であり、好適な任意の厚さにすることができる。光学フィルムは、多くの場合、電磁スペクトルの一部の波長(例えば、電磁スペクトルの可視紫外線範囲、赤外線範囲の波長、又は無線周波数範囲)に対して、少なくとも部分的に透過性、反射性、反射防止性、偏光性、光学的に透明、又は拡散性である。代表的な光学フィルムには、可視光鏡面フィルム、カラー鏡面フィルム、太陽光反射フィルム、赤外線反射フィルム、紫外線反射フィルム、反射偏光フィルム(輝度上昇フィルム及びデュアル輝度上昇フィルムを含む)、吸収性偏光フィルム、光学的に透明なフィルム、色つきフィルム、及び反射防止性フィルムが挙げられるが、これらに限定されない。代表的な光学フィルムについては、米国特許第6,049,419号(Wheatleyら)、第5,882,774号(Jonzaら)、第6,049,419号(Wheatleyら)、RE第34,605号(Schrenkら)、第5,579,162号(Bjornardら)、及び第5,360,659号(Arendsら)に更に説明されている。]
[0150] 引き伸ばし剥離可能な接着テープと連結された2つの基材を含む物品は、耐久性であることができる。本明細書で用いられる用語「耐久性である」とは、物品を高い温度(例えば、少なくとも50℃、少なくとも60℃、少なくとも70℃、少なくとも80℃、又は少なくとも85℃)及び湿度条件(例えば、少なくとも70パーセントの相対湿度、少なくとも75パーセントの相対湿度、少なくとも80パーセントの相対湿度、少なくとも85パーセントの相対湿度、又は少なくとも90パーセントの相対湿度)に曝しても層間剥離がないことを意味する。高い温度及び相対湿度の条件を少なくとも1日間、少なくとも2日間、少なくとも3日間、少なくとも4日間、少なくとも5日間、少なくとも6日間、又は少なくとも7日間、維持することができる。例えば、物品を、60℃及び90パーセントの相対湿度、又は85℃及び85パーセントの相対湿度のような条件に1週間、層間剥離なく曝すことができる。接着テープが光学的に透明な多くの実施形態では、接着テープは、高い温度及び湿度条件に曝露された後でさえ光学的に透明に維持される。例えば、曇りは5以下に維持することができ、視感透過率は少なくとも90パーセントであることができる。好ましくは、高い温度及び湿度条件に曝されることにより物品内に気泡は形成されず、光学的歪みも生じない。]
[0151] 別の言い方をすれば、感圧性接着剤層は、典型的に、残留物をほとんど又は全く残さずに取り外す(剥離する)ことができる。接着剤層の取り外しの後、基材に接着剤はない又は実質的にない。例えば、接着剤層は、ガラス基材に少なくとも1週間又は少なくとも4週間のような長期間にわたって接着していた後に、ガラス基材に接着剤がない(すなわち接着剤残留物がない)又は実質的にない(すなわち接着剤残留物がほとんどない)ように取り外すことができる。]
[0152] 加えて、接着テープ又は感圧性接着剤層は、好ましくは、高い温度及び湿度条件に曝露されたときに黄変しない。すなわち、接着テープは、長期間にわたって紫外線に対する抵抗性を有することができる。なお更に、接着テープは、湿気に曝露される条件下で使用することができる。接着剤は、多くの場合、屋内及び屋外両方の用途に使用することができる。]
[0153] 両面接着テープは、2つの基材に接着した後に(すなわち、接着テープは2つの基材間に位置づけることができる)、接着テープの裏材層及び接着剤層を引き伸ばすことによって、一方又は両方の基材から剥離することができる。剥離された後、接着テープを2つの基材の間から取り外し、基材を互いに分離することができる。接着テープは、第2の感圧性接着剤を第2の基材から完全に剥離する前に、第1の感圧性接着剤層を第1の基材から剥離できるように構成することができる。すなわち、接着テープは、第1の基材から、及び第2の基材からの制御された順序の剥離を提供するように構成することができる。これは、多くの場合、第1の感圧性接着剤と第2の感圧性接着剤の層の組成物を変化させることによって達成することができる。あるいは、これは、米国特許第6,001,471号(Briesら)に記載されているように、感圧性接着剤層の1つに非接着域を有することによって達成することができる。]
[0154] 接着テープは、2つの基材の連結に欠陥がある場合に、引き伸ばしによって剥離することができる。製作中の欠陥は、2つの基材の不整合、2つの基材間への気泡の入り込み、又は模様若しくは皺の形成の結果である場合がある。あるいは、基材は、基材のうち少なくとも1つを再使用できるように分離することができる。典型的に、引き伸ばし剥離接着テープは、基材間から、視認できる接着剤残留物をどちらの基材にも残さず又はほとんど残さずに、きれいに取り外すことができる。加えて、引き伸ばし剥離接着テープは、通常、いずれの基材の外観、機能、又は性能も損なわずに取り外すことができる。接着テープは引き伸ばしによって取り外すことができるが、接着テープは、引き伸ばされるまでは高荷重のせん断粘着力を提供することができる。]
[0155] また、装置の耐用期間にわたって、交換又はリサイクルのために基材のうちの1つを取り外すことが望まれる場合は、基材間の接着テープを引き伸ばし剥離することによって2つの基材を分離することができる。それらの基材は、いずれの基材も損なわずに分離することができる。これは、基材の一方又は両方を損なう場合のある応力レベルを典型的に導入する他の多くの分離方法に勝る利点である。そのような分離は、多くの既知の感圧性接着剤では非常に困難である場合がある。]
[0156] いくつかの用途では、引き伸ばし剥離プロセスを助けるために巻き取り用具を使用して、2つの基材間からの接着テープの取り外しを促進することが望ましい場合がある。そのような巻き取り用具は、接着テープのツメを付着させる円筒のような、ごく単純なものである場合がある。巻き取り用具を回転し、接着テープが引き伸ばされるにつれて巻き取られるようにすることができる。そのようなプロセスでは、十分な幅の電動ローラーを用いて機械化することにより、ツメの全幅を同時にかつ滑らかに引いて、ゼロ度剥離によって基材から接着テープを取り外すことができる。機械化された装置により接着テープに付加される応力及びひずみ率を制御することによって、裏材層を引き裂かずに、かつ基材に接着剤残留物を一切残さずに、接着テープを剥離及び取り外しすることができる。機械化のアプローチは、大型の電子ディスプレイ又はグラフィックのような大きい基材を分離する場合に特に有利であろう。真空操作装置を用いて、分離する工程中の基材を持ち上げ、支持することができる。真空操作用具で基材を固定することにより、2つの基材間からの接着テープの剥離及び取り外しを阻止又は妨害し得る追加的な圧縮力を接着テープに与えずに基材を固定することができるまた、真空操作用具を用いて、接着テープの取り外し後に損傷なく基材を回収することができる。]
[0157] これらの実施例は、例示のためだけのものであり、添付の特許請求の範囲を限定することを意味しない。別段の記載のない限り、実施例及びこれ以降の明細書に記載される部、百分率、及び比率はすべて、重量に基づく。用いた溶媒及びその他の試薬は、別段の記載のない限り、Sigma−Aldrich Chemical Company(Milwaukee,WI)から入手した。]
[0158] 用語
EXACT 5181とは、ExxonMobil Chemical(Houston,TX)の商品名であり、メタロセン触媒を用いて製造されたエチレン−オクテンコポリマーを指す。このコポリマーは、0.882グラム/立方センチメートルの密度を有する。]
[0159] EXACT 8210とは、ExxonMobil Chemical(Houston,TX)の商品名であり、メタロセン触媒を用いて製造されたエチレン−オクテンコポリマーを指す。このコポリマーは、0.882グラム/立方センチメートルの密度を有する。]
[0160] EXACT 3040とは、ExxonMobil Chemical(Houston,TX)の商品名であり、メタロセン触媒を用いて製造されたエチレン−ヘキセンコポリマーを指す。このコポリマーは、0.900グラム/立方センチメートルの密度を有する。]
[0161] INFUSE D9530.05とは、Dow Chemical Co.(Freeport,TX)の商品名であり、エチレン−オクテンブロックコポリマーを指す。このコポリマーは、0.877グラム/立方センチメートルの密度を有する。]
[0162] VISTAMAXX 6102とは、ExxonMobil Chemical(Houston,TX)の商品名であり、メタロセン触媒の存在下でエテン、プロペン、及び別のアルファ−アルケンから調製された高分子材料を指す。このコポリマーは、0.862グラム/立方センチメートルの密度を有する。]
[0163] PETは、厚さが50マイクロメートル(2ミル(1ミルは0.001インチと等しい))のポリエチレンテレフタレートフィルムであり、3M(St.Paul,MN)から商品名SCOTCHPARで市販されている。]
[0164] SPUエラストマーとは、シリコーンポリ尿素ブロックコポリマーを指す。その調製を以下に説明する。]
[0165] SPOxエラストマーとは、ポリ(ジメチルシロキサン−オキサミド)線状コポリマーを指す。その調製を以下に説明する。]
[0166] DYTEK Aとは、INVISTA Specialty Intermediates(Wilmington,DE)から市販されている2−メチルペンタメチレンジアミンの商品名である。]
[0167] H12MDIとは、Bayer(Pittsburgh,PA)から商品名DESMODUR Wで市販されているメチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネートを指す。]
[0168] PDMSジアミンとは、米国特許第5,461,134号の実施例2のプロセスを用いて調製されたα,ω−ビス(アミノプロピル)ポリジメチルシロキサンジアミンを指す。重量平均分子量は、約35,000グラム/モルである。]
[0169] SR−545とは、GE Silicones(Waterford,NY)から市販されているトルエン中のMQシリコーン樹脂を指す(60重量パーセント固体)。]
[0170] DC Q2−7066とは、Dow Corning Corporation(Midland,MI)から市販されているキシレン中MQシリコーン樹脂(62.7重量パーセント固体)を指す。]
[0171] DC Q2−7735とは、Dow Corning Corporation(Midland,MI)から市販されている感圧性接着剤(56重量パーセント固体)を指す。この接着剤は、ポリジメチルシロキサンガム及び樹脂分散液を含有する。]
[0172] DOW CORNING 7657接着剤は、Dow Corning Corporation(Midland,MI)から市販されているポリジメチルシロキサンガム(シリコーンガム)と樹脂(粘着付与剤)との混合物であり、キシレン中に分散されている。]
[0173] SYL−OFF4000触媒とは、Dow Corning Corporation(Midland,MI)から市販されているポリシロキサン中に分散された反応性オルガノ−プラチナ複合体を指す。]
[0174] SID 3352.0とは、Gelest(Morrisville,PA)から市販されている50重量パーセントのジクロロベンゾイルペルオキシドと50重量パーセントのシリコーン流体とからなるペーストを指す。]
[0175] LOPAREX 5100とは、LOPAREX(Willowbrook,IL)から市販されている剥離ライナーの商品名である。この剥離ライナーは、フルオロシリコーンコーティングを伴うPETフィルムである。]
[0176] 試験方法
ゼロ度剥離力(引き伸ばし剥離力)
接着テープ試料(裏材層の両面に接着剤)を、得られるアセンブリの一端から接着剤のないツメが突出するようにして、2枚のガラス顕微鏡スライド基材(7.6cm(3インチ)×2.5cm(1インチ)の間に配置した。このアセンブリを、4.5キログラムのローラーで2回圧延して、接着テープを2枚の基材にしっかりと接合した。接着剤を少なくとも15分以上、基材上に静置した。基材を下位(固定)のつかみ具で把持し、接着剤のないツメを上位(クロスヘッド)のつかみ具で挟むようにして、アセンブリを引張り試験機(Instron Co.(Canton,MA)のINS(登録商標)TRONモデル4501)に装着した。ツメを、基材の接着面に対して0度で引張り、引き伸ばして、基材を剥離(分離)した。クロスヘッド速度を記録した。引き伸ばしによる剥離を引き起こすために必要な平均応力を記録した。]
[0177] 曇り及び視感透過率
曇り及び視感透過率を、BYK Gardner(Columbia,Md.)のGardner BYK ColorTCSPlusモデル8870光分析装置を用いて、ASTM1003−07に記述されている方法に従って測定した。CIE標準発光体Aを使用した。曇り及び視感透過率の測定用試料を調製するために、接着剤層から剥離ライナーを1枚取り外し、接着剤層を25マイクロメートル(1ミル)厚のポリエステルフィルム(DuPont(Wilmington,DE)から商品名MELINEXで市販)に手作業で積層した。接着剤層とポリエステルフィルムとの間に気泡が入り込まないように注意した。75×50mm顕微鏡ガラススライド(Plain Micro Slide(Dow Corning))をイソプロパノールで3回洗浄し、TEXWIPE 309(Texwipe Company(NY))で乾燥した。接着剤層から第2の剥離ライナーを取り外し、次に、ハンドローラーを用いて接着剤層の暴露された面をガラススライドに積層した。試料を検査し、試験用積層標本に粉塵及び気泡が入り込んでいないことを確認した。試験試料の厚さ、曇り率(パーセント)、視感透過率(パーセント)を記録した。]
[0178] 裏材層
裏材層1:EXACT 5181
ポリ(アルキレン)コポリマーのフィルム(EXACT 5181)を、1.9cm(0.75インチ)Brabender実験室用押出成形機で、ミキシングスクリューを用いて調製した。溶融及び混合した後、押出物を15cm(6インチ)のフラット型キャスト用押出ダイに押し通して、溶融フィルムを生成した。押出成形機内の温度は、それぞれ、160℃(区域1)、180℃(区域2)、190℃(区域3)、190℃(アダプター)、及び190℃(ダイ)であった。次に、溶融フィルムのそれぞれの面に50マイクロメートル(2ミル)の未処理PETフィルムを積層した。その結果得られた積層体(PET/溶融ポリマー/PET)を、冷したロールスタックに通して冷却し、ポリ(アルキレン)コポリマーを固化フィルムに固化した。約100マイクロメートル(4ミル)のキャリパーで固化フィルムを製造するために、ラインスピードを調整した。]
[0179] 裏材層2:EXACT 8210
ポリ(アルキレン)コポリマーのフィルム(EXACT 8210)を、1.9cm(0.75インチ)Brabender実験室用押出成形機で、ミキシングスクリューを用いて調製した。溶融及び混合した後、押出物を15cm(6インチ)のフラット型キャスト用押出ダイに押し通して、溶融フィルムを生成した。押出成形機内の温度は、それぞれ、160℃(区域1)、180℃(区域2)、190℃(区域3)、190℃(アダプター)、及び190℃(ダイ)であった。次に、溶融フィルムのそれぞれの面に50マイクロメートル(2ミル)の未処理PETフィルムを積層した。その結果得られた積層体(PET/溶融ポリマー/PET)を、冷したロールスタックに通して冷却し、ポリ(アルキレン)コポリマーを固化フィルムに固化した。約100マイクロメートル(4ミル)のキャリパーで固化フィルムを製造するために、ラインスピードを調整した。]
[0180] 裏材層3:EXACT 3040
ポリ(アルキレン)コポリマーのフィルム(EXACT 3040)を、1.9cm(0.75インチ)Brabender実験室用押出成形機で、ミキシングスクリューを用いて調製した。溶融及び混合した後、押出物を15cm(6インチ)のフラット型キャスト用押出ダイに押し通して、溶融フィルムを生成した。押出成形機内の温度は、それぞれ、160℃(区域1)、180℃(区域2)、190℃(区域3)、190℃(アダプター)、及び190℃(ダイ)であった。次に、溶融フィルムのそれぞれの面に50マイクロメートル(2ミル)の未処理PETフィルムを積層した。その結果得られた積層体(PET/溶融ポリマー/PET)を、冷したロールスタックに通して冷却し、ポリ(アルキレン)コポリマーを固化フィルムに固化した。約100マイクロメートル(4ミル)のキャリパーで固化フィルムを製造するために、ラインスピードを調整した。]
[0181] 裏材層4:INFUSE D9530.05
ポリ(アルキレン)コポリマーのフィルム(INFUSE D9530.05)を、1.9cm(0.75インチ)Brabender実験室用押出成形機で、ミキシングスクリューを用いて調製した。溶融及び混合した後、押出物を15cm(6インチ)のフラット型キャスト用押出ダイに押し通して、溶融フィルムを生成した。押出成形機内の温度は、それぞれ、160℃(区域1)、180℃(区域2)、190℃(区域3)、190℃(アダプター)、及び190℃(ダイ)であった。次に、溶融フィルムのそれぞれの面に50マイクロメートル(2ミル)の未処理PETフィルムを積層した。その結果得られた積層体(PET/溶融ポリマー/PET)を、冷したロールスタックに通して冷却し、ポリ(アルキレン)コポリマーを固化フィルムに固化した。約100マイクロメートル(4ミル)のキャリパーで固化フィルムを製造するために、ラインスピードを調整した。]
[0182] 裏材層5:VISTAMAXX 6102
ポリ(アルキレン)コポリマーのフィルム(VISTAMAXX 6102)を、1.9cm(0.75インチ)Brabender実験室用押出成形機で、ミキシングスクリューを用いて調製した。溶融及び混合した後、押出物を15cm(6インチ)のフラット型キャスト用押出ダイに押し通して、溶融フィルムを生成した。押出成形機内の温度は、それぞれ、160℃(区域1)、180℃(区域2)、190℃(区域3)、190℃(アダプター)、及び190℃(ダイ)であった。次に、溶融フィルムのそれぞれの面に50マイクロメートル(2ミル)の未処理PETフィルムを積層した。その結果得られた積層体(PET/溶融ポリマー/PET)を、冷したロールスタックに通して冷却し、ポリ(アルキレン)コポリマーを固化フィルムに固化した。約100マイクロメートル(4ミル)のキャリパーで固化フィルムを製造するために、ラインスピードを調整した。]
[0183] 接着剤層
接着剤層1
SPUエラストマー(シリコーンポリ尿素ブロックコポリマー)は、(1)およそ35,000グラム/モルの重量平均分子量を有するα,ω−ビス(アミノプロピル)ポリジメチルシロキサンジアミンと、(2)2−メチルペンタメチレンジアミン(DYTEK A)と、(3)H12MDIとを、重量比1/0.5/1.5で、トルエン/イソプロパノール混合物(70/30重量)とともに混合して作製し、ポリマーを完全に鎖拡張させた。このエラストマー混合物の最終的な固体含有量は20重量パーセントであった。]
[0184] このエラストマーに、トルエン(SR−545)中のMQ粘着付与樹脂60重量パーセント溶液を更に配合して、SPUエラストマー/MQ粘着付与樹脂の30重量パーセント固体混合物を調製した。エラストマー対MQ樹脂の重量比は固体ベースで50/50であった。]
[0185] 完全に混合した後、接着剤組成物を剥離ライナー(LOPAREX 5100)にコーティングし、70℃の炉で15分間炉内乾燥して、SPU感圧性接着剤の乾燥したコーティングを得た。乾燥した接着剤の厚さは約1.5マイクロメートルであった。一定の温度及び湿度の部屋で約24時間状態調節した後(温度23℃、相対湿度50パーセント)、裏材層に積層する感圧性接着剤層の準備ができた。]
[0186] 接着剤層2
この接着剤組成物は、SPUエラストマー対MQ粘着付与樹脂の重量比を固体ベースで45/55に調整したことを除き、上述の接着剤組成物1に用いたのと同じ手順に従って調製された。接着剤層は、接着剤層1について説明したのと同じ手順に従って調製した。]
[0187] 接着剤層3
この接着剤組成物は、Dow Corning(Midland,MI)から商品名Q2−7735(又はDC Q2−7735)で市販されているポリジメチルシロキサンガム及び樹脂分散液を用いて調製した。受領したままのDC Q2−7735は、キシレン中56重量パーセントの固体を有していた。この混合物を更にトルエンで希釈して、30重量パーセントの最終的な固体含有量を得た。接着剤層は、接着剤層1について説明したのと同じ手順に従って調製した。]
[0188] 接着剤層4
シリコーンポリオキサミド(SPOx)エラストマーは、2工程で調製した。工程1では、25,000グラム/モルの分子量のα,ω−ビス(アミノプロピル)ポリジメチルシロキサンジアミンをジエチルオキサレートで末端保護して、α,ω−オキサミドオキサレートエステルで末端保護された前駆体を得た。この工程は、米国特許第7,371,464号の調製例1の一般的手順に従って完了した。ジエチルオキサレートをジアミンに対してモル過剰に使用して、α,ω−オキサミドオキサレートエステルで末端保護された前駆体を得た。この前駆体を、前駆体の混合物の代わりに上述の調製された前駆体のみを用い反応時間を4日間としたという点を除いて、米国特許第7,371,464号の実施例3の一般手順に従い、エチレンジアミンを用いて、シリコーンポリオキサミドエラストマーに鎖拡張した。前駆体とエチレンジアミンのモル比は1対1であった。材料は、硬度を測定せずに純なまま(neat)使用した。]
[0189] 感圧性接着剤組成物は、2546グラムのDC Q2−7066MQ樹脂(トルエン中、62.7重量パーセント固体)と、7300グラムのトルエンと、1306グラムのシリコーンポリオキサミドエラストマーとを組み合わせることによって調製した。シリコーンポリオキサミドエラストマーとMQ樹脂とを、ローラーミルで、シリコーンポリオキサミドエラストマーが溶解するまで(一晩)混合した。この接着剤は45重量パーセントのシリコーンポリオキサミドエラストマーと、55重量パーセントのMQ樹脂とを含有し、混合物の最終的な固体の割合は26重量パーセントであった。接着剤層は、接着剤層1について説明したのと同じ手順に従って調製した。]
[0190] 接着剤層5
この接着剤組成物は、SPUエラストマーを異なるMQ粘着付与樹脂(DC Q2−7066)と配合したことを除き、上述の接着剤組成物1に用いたのと同じ手順に従って調製した。エラストマー対MQ粘着付与樹脂の重量比は固体ベースで45/55とした。]
[0191] 接着剤層6
この接着剤組成物は、市販の接着剤(DOW CORNING 7657)を用いて調製した。受領したDOW CORNING 7657接着剤は、キシレン中、56.5重量パーセント固体であった。DOW CORNING 7657接着剤(100グラム)をトルエン(88.3グラム)で希釈して30重量パーセント固体とし、次に、触媒(SYL−OFF4000触媒、0.04グラム)0.4パーセント(partsper hundred)と混合した。]
[0192] 完全に混合した後、接着剤組成物を剥離ライナー(LOPAREX 5100)にコーティングし、100℃の炉で15分間炉内乾燥した。乾燥した接着剤の厚さは約1.5マイクロメートルであった。一定の温度及び湿度の部屋で約24時間状態調節した後(温度23℃、相対湿度50パーセント)、裏材層に積層する感圧性接着剤層の準備ができた。]
[0193] 接着剤層7
この接着剤組成物は、Dow Corning(Midland,MI)から市販されている接着剤(Q2−7735又はDC Q2−7735)を用いて調製した。受領したままのQ2−7735は、キシレン中56重量パーセントの固体を有していた。]
权利要求:

請求項1
接着テープであって、ASTMD1003−07の方法を用いた測定で5パーセント以下の曇り及び少なくとも85パーセントと等しい視感透過率を有する裏材層であって、前記裏材層が、反応混合物の重合生成物を含むポリ(アルキレン)コポリマーを含み、前記反応混合物が、(1)エテン、プロペン、又はこれらの混合物から選択された第1のアルケンと、(2)4〜8個の炭素原子を有する1,2−アルケンから選択された第2のアルケンと、を含む、裏材層と、前記裏材層の主面に隣接する少なくとも1つの感圧性接着剤層であって、シリコーン系接着剤組成物を含む、感圧性接着剤層と、を備え、破断せずに第1の方向に少なくとも50パーセント引き伸ばし可能である、接着テープ。
請求項2
前記シリコーン系接着剤組成物が、少なくとも1つのシリコーンエラストマー、シリコーンガム、又はこれらの混合物から選択されたシリコーン材料を含む、請求項1に記載の接着テープ。
請求項3
前記シリコーン材料が、少なくとも1つのポリジオルガノシロキサン単位を含む、請求項2に記載の接着テープ。
請求項4
前記シリコーン材料がキュアーされる、請求項2又は3に記載の接着テープ。
請求項5
前記シリコーン材料が、尿素系シリコーンコポリマー、オキサミド系シリコーンコポリマー、アミド系シリコーンコポリマー、ウレタン系シリコーンコポリマー、キュアーされたシリコーンエラストマー、キュアーされたシリコーンガム、又はこれらの混合物から選択される、請求項2〜4のいずれか一項に記載の接着テープ。
請求項6
前記シリコーン系接着剤組成物が、粘着付与樹脂を更に含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の接着テープ。
請求項7
前記シリコーン系接着剤組成物が、(a)少なくとも1つのシリコーンエラストマー、シリコーンガム、又はこれらの混合物から選択された30〜90重量パーセントのシリコーン材料と、(b)10〜70重量パーセントのシリコーン粘着付与樹脂と、を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の接着テープ。
請求項8
前記ポリ(アルキレン)コポリマーが、0.86〜0.91の範囲の比重を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の接着テープ。
請求項9
それぞれの感圧性接着剤層が光学的に透明である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の接着テープ。
請求項10
前記接着テープが、前記裏材層と、前記裏材層の第1の主面に隣接する第1の感圧性接着剤層と、前記裏材層の第2の主面に隣接する第2の感圧性接着剤層と、を備える、請求項1〜9のいずれか一項に記載の接着テープ。
請求項11
前記第1の感圧性接着剤層が、前記第2の感圧性接着剤層とは異なる、請求項10に記載の接着テープ。
請求項12
物品であって、第1の基材と、前記第1の基材に接着された接着テープであって、この接着テープが、(A)第1の重合可能な反応混合物の重合生成物を含むポリ(アルキレン)コポリマーを含む裏材層であって、前記反応混合物が、(1)エテン、プロペン、又はこれらの混合物から選択された第1のアルケンと、(2)4〜8個の炭素原子を有する1,2−アルケンから選択された第2のアルケンと、を含み、ASTMD1003−07を用いて、5パーセント以下の曇り及び少なくとも85パーセントと等しい視感透過率を有する、裏材層と、(B)前記裏材層の第1の主面に隣接する第1の感圧性接着剤層であって、シリコーン系接着剤組成物を含む、第1の感圧性接着剤層と、(C)前記第1の基材を超えて延在するツメであって、前記ツメを引くと前記接着テープが引き伸ばされて前記第1の基材から前記接着テープが剥離される、ツメと、を備え、前記ツメが引かれたときに、前記接着テープが破断せずに第1の方向に少なくとも50パーセント引き伸ばし可能である、物品。
請求項13
前記第1の感圧性接着剤層が光学的に透明である、請求項12に記載の物品。
請求項14
前記シリコーン系接着剤組成物が、(a)少なくとも1つのシリコーンエラストマー、シリコーンガム、又はこれらの混合物を含む、30〜90重量パーセントのシリコーン材料と、(b)10〜70重量パーセントのシリコーン粘着付与樹脂と、を含む、請求項12又は13に記載の物品。
請求項15
物品であって、第1の基材と、第2の基材と、第1の基材と第2の基材との間に位置付けられた接着テープであって、前記第1の基材を前記第2の基材に連結する接着テープと、を備え、前記接着テープが、(A)第1の重合可能な反応混合物の重合生成物を含むポリ(アルキレン)コポリマーを含む裏材層であって、前記反応混合物が、(1)エテン、プロペン、又はこれらの混合物から選択された第1のアルケンと、(2)4〜8個の炭素原子を有する1,2−アルケンから選択された第2のアルケンと、を含み、ASTMD1003−07を用いて、5パーセント以下の曇り及び少なくとも85パーセントと等しい視感透過率を有する、裏材層と、(B)前記裏材層の第1の主面に隣接する第1の感圧性接着剤層及び前記裏材層の第2の主面に隣接する第2の感圧性接着剤層であって、前記第1の感圧性接着剤層及び前記第2の感圧性接着剤層がそれぞれシリコーン系接着剤組成物を含む、第1の感圧性接着剤層及び第2の感圧性接着剤層と、(C)前記第1の基材及び前記第2の基材の少なくとも1つを超えて延在するツメであって、前記ツメを引くと前記接着テープが引き延ばされて、前記接着テープが前記第1の基材から又は前記第2の基材から又は前記第1の基材及び前記第2の基材の両方から剥離される、ツメと、を備え、前記ツメが引かれたときに、前記接着テープが破断せずに第1の方向に少なくとも50パーセント引き伸ばし可能である、物品。
請求項16
前記接着テープが光学的に透明であって、前記第1の基材又は前記第2の基材の少なくとも1つが、ディスプレイ、偏光器、タッチパネル、レンズ、リフレクター、回折格子、鏡、投射プリズム、又は多層光学フィルムから選択される、請求項15に記載の物品。
請求項17
前記シリコーン系接着剤組成物が、(a)少なくとも1つのシリコーンエラストマー、シリコーンガム、又はこれらの混合物を含む、30〜90重量パーセントのシリコーン材料と、(b)10〜70重量パーセントのシリコーン粘着付与樹脂と、を含む、請求項15又は16に記載の物品。
請求項18
2つの基材を連結及び分離する方法であって、第1及び第2の基材を提供する工程と、前記第1の基材と前記第2の基材との間に接着テープを位置付ける工程であって、前記接着テープが前記第1の基材を前記第2の基材に連結し、前記接着テープが、(A)第1の重合可能な反応混合物の重合生成物を含むポリ(アルキレン)コポリマーを含む裏材層であって、前記反応混合物が、(1)エテン、プロペン、又はこれらの混合物から選択された第1のアルケンと、(2)4〜8個の炭素原子を有する1,2−アルケンから選択された第2のアルケンと、を含み、ASTMD1003−07に基づき、5パーセント以下の曇り及び少なくとも85パーセントと等しい視感透過率を有する、裏材層と、(B)前記裏材層の第1の主面に隣接する第1の感圧性接着剤層及び前記裏材層の第2の主面に隣接する第2の感圧性接着剤層であって、それぞれシリコーン系接着剤組成物を含む、第1の感圧性接着剤層及び第2の感圧性接着剤層と、(C)前記第1の基材及び前記第2の基材の少なくとも1つを超えて延在するツメと、を備える、接着テープを位置付ける工程と、前記接着テープを引き伸ばして、前記接着テープを前記第1の基材から又は前記第2の基材から又は前記第1の基材及び前記第2の基材の両方から剥離するために前記接着テープの前記ツメを引く工程と、を含み、前記接着テープが破断せずに第1の方向に少なくとも50パーセント引き伸ばし可能である、方法。
請求項19
接着テープを作製する方法であって、第1の重合可能な混合物の重合生成物であるポリ(アルキレン)コポリマーを提供する工程であって、前記混合物が、(1)エテン、プロペン、又はこれらの混合物から選択された第1のアルケンと、(2)4〜8個の炭素原子を有する1,2−アルケンから選択された第2のアルケンと、を含む、工程と、第1の支持層と第2の支持層との間に前記ポリ(アルキレン)コポリマーを備える裏材層を鋳造する工程であって、ASTMD1003−07に基づき、前記裏材層が5パーセント以下の曇り及び少なくとも85パーセントの視感透過率を有する、工程と、少なくとも1つの感圧性接着剤層を前記裏材層の第1の主面に隣接して位置付ける工程であって、前記少なくとも1つの感圧性接着剤層がシリコーン系接着剤組成物を含む、工程と、を含む、方法。
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