![]() 押出された又は射出成形された成形品少なくとも1つを包含している系、その製造法及び使用
专利摘要:
本発明は、ポリマー物質を含有している成形コンパウンドから押出された又は射出成形された成形品(5)少なくとも1つを包含している系(1)に関し、この際、この成形コンパウンドは少なくとも1種の強化用充填剤を含有している。この成形コンパウンド中の強化用充填剤の割合は20〜80質量%の範囲である。更に本発明は、系(1)の製造法に関し、この際、少なくとも1種の強化用充填剤を含有している成形コンパウンドは、押出法によって成形されて、成形品(5)にされる。更に、本発明はこの系(1)の使用に関する。 公开号:JP2011514400A 申请号:JP2010545475 申请日:2009-02-06 公开日:2011-05-06 发明作者:ホメス アンゲリカ;アイパー アンドレアス;ミヒャエル;ブロックミュラー カイ;ヘネンベルガー フローリアン;フェルケル マルク 申请人:ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se; IPC主号:C08L101-00
专利说明:
[0001] 本発明は、ポリマー物質を含有している成形コンパウンドから押出された又は射出成形された成形品(Formteil)少なくとも1つを包含している系に由来しており、この際、この成形コンパウンドは少なくとも1種の強化用充填剤を含有している。更に本発明は、このような系の製造法及びこのような系の使用に関する。] [0002] 少なくとも1つの押出された又は射出成形された成形品を包含している系の製造のためには、一般に押出成形法(Strangpressverfahren)が使用される。連続異形材(Endlosprofile)の製造のために、殊に押出機が使用される。ポリマー物質が1押出機中で溶融され、加圧下に工具(Werkzeug)を通して成形されて、ストランド異形材(Strangprofils)にされる。殊に、強化されたポリマーからストランド異形材を製造する場合には、いわゆる引出し成形法(PultrusionsVerfahren)を使用することも慣例である。この場合のストランド異形材の形は、適切な工具によって、このストランド異形材が、可塑化装置、例えば押出機から離れた側上でこの工具を通して引き出されることによって、支持される。] [0003] ポリマー物質からのストランド異形材は、例えば支持材、ケーブル管路、補強プレート、ドア−又は窓側柱、ドアスチル、窓ベンチ、レーン、ドアストップ、サッシ窓、枠、壁−及び天井パネル、家具並びにドア−及び窓枠として使用される。] [0004] 殊に、ポリマー異形材上に圧力又はたわみ力がかけられる用途のためのポリマー異形材の製造の際には、これら異形材を強化して、静力学的要求を満たすようにすることが必要である。] [0005] 一般にドア及び窓の製造のために使用される異形材(Profil)は、ポリ塩化ビニルから製造されている。この場合にこれらの異形材は、一般に、補強異形材を収容するためのそれぞれ少なくとも1つの補強空間を有している空所異形材(Hohlkammerprofil)である。補強異形材としては、例えば鋼異形材又はアルミニウム異形材又は繊維強化されたプラスチックからの異形材も使用されている。例えばDE−A19736393からは、鋼−又はアルミニウム−補強異形材又は繊維強化されたプラスチックからの補強異形材をプラスチック異形材の補強空所中に挿入できることが公知である。しかしながら、鋼−又はアルミニウム異形材の使用は、これらが使用ポリマー物質とは異なる熱膨張係数を有することが欠点である。もう一つの欠点は、これら補強異形材がそれらの機能を実現するためには、ぴったり合ってプラスチック異形材中に挿入されるべきであることである。] [0006] 選択的に、例えばEP−B0747205から、繊維強化された物質を直接成形して構築部材にすることも公知である。この繊維強化によって、これらは既に高い強度を有する。EP−B0747205から公知のこの方法では、差し当たりPVC約60部と繊維40部とからなる複合物が押出機に通されている。成形コンパウンドは、羽口ノズルによって圧縮され、口径測定装置を通して引出し装置によって引出される。この口径測定装置中でストランドは冷却される。このストランドの引出し装置に、引出し成形ノズル(Pultrushionsduese)が接続されている。連続的繊維ストランドをPVC/繊維−複合物質からのストランド上に施与するために、熱硬化性プラスチックで濡らされる連続的繊維ストランドが、この引出し成形ノズル中を通される。繊維強化された熱可塑性プラスチック芯は、単に熱硬化性プラスチック層の成形マンドレル(Pilgernadel)として作用する。強化は、繊維強化された熱可塑性プラスチックと繊維強化された熱硬化性プラスチックからの外層との組み合わせから生じる。] [0007] 繊維強化された熱可塑性プラスチックを引出し装置なしに押出すことは、例えばEP−B0820848から公知である。この場合には、最大15容量%の繊維を含有している複合加工材料が、標準の押出成形装置によって成形されて、ストランド異形材にされている。好適なポリマーとしては、低い溶融粘度を有する結晶ポリマーが挙げられている。しかしながら、最大15容量%の繊維の小割合は、例えばそれがドア又は窓中で使用されるような異形材を充分強化するためには一般には充分ではない。] [0008] 殊に窓又はドアの枠を製造するための異形材片も、DE−A320918から公知である。この場合には芯異形材が、ガラス繊維強化されたポリ塩化ビニルコンパウンドから製造されている。これはガラス繊維50質量%までを含有している。この芯異形材は、ポリ塩化ビニルと相容性で、芯異形材の耐衝撃性を越えるプラスチックからなるシェルと結合される。この芯異形材を製造できるためには、強化されていないPVCに比べて著しく高い滑剤添加量が必要であることが記載されている。] [0009] 本発明の課題は、強化のために使用される構築部材の機械的強度の要求を満たすポリマー物質から押出された又は射出成形された成形品少なくとも1つを包含している系を提供することである。] [0010] この課題は、ポリマー物質を含有している成形コンパウンドから押出された又は射出成形された成形品少なくとも1つを包含している系によって解決され、この際に、この成形コンパウンドは、少なくとも1種の充填剤を含有している。ポリマー物質中の強化用充填剤の割合は、10〜80質量%の範囲である。充填剤の割合は好ましくは20〜70質量%の範囲、特別好ましくは30〜65質量%の範囲である。] [0011] 技術水準から公知の異形材系に比べたポリマー物質中の充填剤のこの高割合によって、公知系に比べて高い強度が達成される。その高い強度に基づき、本発明による系は、例えば、枠、例えば太陽熱集熱器、ボード、ディスプレィスクリーン、窓又はドアの枠の製造のために使用される異形材の強化のために好適である。この関連で、窓及びドアの枠は、窓−又はドア枠とも開き窓及び開きドア枠とも理解される。大きい圧力又はたわみ力に露呈される他の異形材、例えば商品棚異形材(Regalprofile)又は枠組みの異形材も本発明による系で強化されうる。] [0012] この成形品を得るために使用されるポリマー物質は、有利に熱可塑性プラスチックである。熱可塑性プラスチックの利点は、例えば複数の成形品を相互に溶接させることができることである。このことは、個々の成形品の安定な結合を可能とする。従って、例えばこの系が窓又はドアの枠中で補強材として使用される場合には、この補強材の溶接も可能である。このことは、枠の付加的に改良された補強をもたらす。] [0013] ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT);ポリエチレンナフタレート(PEN);ポリアミド(PA)、殊にPA6.6;ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVdC)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、スチレン−アクリロニトリル−共重合体(SAN)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−共重合体(ABS)、アクリロニトリル−スチレン−アクリルエステル(ASA)、ポリオキシメチレン(POM)からなる群から選択される熱可塑性プラスチックが好ましい。] [0014] 熱可塑性プラスチックは、熱可塑性ポリエステルが特別好ましい。この場合には一般に、芳香族ジカルボン酸及び脂肪族又は芳香族ジヒドロキシ化合物をベースとするポリエステルが使用される。] [0015] 好ましいポリエステルの第1の群は、ポリアルキレンテレフタレート、殊にアルコール部中にC−原子2〜10個を有するものである。] [0016] このようなポリアルキレンテレフタレートは自体公知であり、文献中に記載されている。これらは、主鎖中に、芳香族ジカルボン酸に由来する芳香環を含有している。この芳香環は、例えば塩素及び臭素のようなハロゲンで又はC1〜C4−アルキル基、例えばメチル−、エチル−、i−又はn−プロピル−及びn−、i−又はt−ブチル基で置換されていてもよい。] [0017] これらのポリアルキレンテレフタレートは、芳香族ジカルボン酸、そのエステル又は他のエステル形成性誘導体と脂肪族ジヒドロキシ化合物との反応によって自体公知の方法で製造されうる。] [0018] 好ましいジカルボン酸としては、2,6−ナフタリンジカルボン酸、テレフタル酸及びイソフタル酸又はこれらの混合物が挙げられる。芳香族ジカルボン酸の30モル%まで、有利には10モル%を下回る分を、脂肪族又は脂環式ジカルボン酸、例えばアジピン酸、セバシン酸、ドデカンジ酸及びシクロヘキサンジカルボン酸で換えることもできる。] [0019] 脂肪族ジヒドロキシ化合物のうち、炭素原子数2〜6を有するジオール、殊に1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール及びネオペンチルグリコール又はこれらの混合物が好ましい。] [0020] 特別好ましいポリエステルとしては、C−原子数2〜6を有するアルカンジオールに由来するポリアルキレンテレフタレートが挙げられる。これらのうち、殊にポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレート又はこれらの混合物が好ましい。更に、1質量%まで、有利に0.75質量%までの1,6−ヘキサンジオール及び/又は2−メチル−1,5−ペンタンジオールを他のモノマー単位として含有しているPET及び/又はPBTも好ましい。] [0021] ポリエステルの粘度数は、一般に50〜220、特に80〜160(ISO 1628に従い、フェノール/o−ジクロロベンゼン混合物(質量%−比1:1、25℃で)中の0.5質量%溶液中で測定)の範囲である。] [0022] そのカルボキシル末端基含分が、100mVal/ポリエステルkgまで、好ましくは50mval/ポリエステルkgまで、殊に40mval/ポリエステルkgまでであるポリエステルが特に好ましい。このようなポリエステルは、例えばDE−A4401055の方法によって製造することができる。このカルボキシル末端基含分は、一般に滴定法によって、例えば電位差滴定法によって測定される。] [0023] PTBとは異なるポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)からの混合物を使用することが特に好ましい。例えばポリエチレンテレフタレートの割合は、この混合物中で、ポリエステル100質量%に対して有利に50質量%まで、殊に10〜35質量%である。] [0024] 更に、PET−リサイクル品(スクラップ−PETとも称される)を、場合によってはポリアルキレンテレフタレート、例えばPBTと混合して使用することも有利である。] [0025] リサイクル品とは、一般に次のものであると理解される: 1.いわゆる工業リサイクル品:ここでこれは、重縮合時又は加工時の製品廃棄物、例えば射出成形加工時のスプルー(Anguesse)、射出成形又は押出成形時の始動屑又は押出されたプレート又はシートの縁部切断片である、 2.使用後リサイクル品:ここでこれは、最終消費者による使用の後に集められ、かつ後処理されるプラスチック製品である。量的に支配的な分は、ミネラル水、ソフトドリンク及び果汁用の吹込み成形されたPET−ボトルである。] [0026] 双方の種類のリサイクル品は、粉砕品として又は顆粒の形で存在することができる。後者の場合に、リサイクル原料は分離及び浄化の後に押出機中で溶融され、造粒される。これによって大抵は、更なる加工工程のための取扱い性、流動性及び配量可能性が容易にされる。] [0027] 造粒されて又は粉砕物として存在するリサイクル品を使用することができ、この際、最大稜長(Kantenlaenge)は10mmであり、有利には8mmを下回るべきである。] [0028] 加工時の、例えば痕跡量の水分によるポリエステルの加水分解に基づき、このリサイクル品は、完全に乾燥されていること、即ち乾燥後の残留水分が有利に0.2%を下回る、殊に0.05%を下回ることが推奨される。] [0029] 他の群として、芳香族ジカルボン酸と芳香族ジヒドロキシ化合物に由来する完全芳香族ポリエステルが挙げられる。] [0030] 芳香族ジカルボン酸としては、既にポリアルキレンテレフタレートの場合に記載されている化合物が好適である。イソフタル酸5〜100モル%とテレフタル酸0〜95モル%との混合物、殊にテレフタル酸約80%とイソフタル酸20%との混合物からこれら双方の酸のほぼ等量混合物までが好ましい。] [0031] 芳香族ジヒドロキシ化合物は、有利に、一般式: [式中、ZはC−原子数8までを有するアルキレン−又はシクロアルキレン基、C−原子数12までを有するアリーレン基、カルボニル基、スルホニル基、酸素−又は硫黄原子又は化学結合を表し、式中、mは0〜2の値を有する]を有する。これら化合物は、フェニレン基に、C1〜C6−アルキル−又はアルコキシ基及び弗素、塩素、臭素を置換基として有していることができる。] [0032] これらの化合物の母体としては、例えばジヒドロキシジフェニル、ジ(ヒドロキシフェニル)アルカン、ジ−(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ジ−(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ジ−(ヒドロキシフェニル)エーテル、ジ−(ヒドロキシフェニル)ケトン、ジ−(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、α,α−ジ−(ヒドロキシフェニル)ジアルキルベンゼン、ジ−(ヒドロキシフェニル)スルホン、ジ−(ヒドロキシフェニル)ベンゼン、レゾルシン及びヒドロキノン並びにこれらの核アルキル化又は核ハロゲン化された誘導体が挙げられる。] [0033] これらのうち次のものが好ましい:4,4’−ジヒドロキシジフェニル、2,4−ジ−(4’−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、α,α’−ジ−(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,2−ジ−(3’−メチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロパン及び2,2−ジ−(3’−クロル−4’−ヒドロキシフェニル)プロパン並びに殊に2,2−ジ−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ジ−(3’,5−ジクロルジヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ジ−(4’−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、3,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び2,2−ジ(3’,5’−ジメチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロパン又はこれらの混合物。] [0034] 勿論、ポリアルキレンテレフタレート及び完全芳香族ポリエステルの混合物も使用できる。これは、一般にポリアルキレンテレフタレート20〜98質量%及び完全芳香族ポリエステル2〜80質量%を含有する。] [0035] 勿論、ポリエステルブロックコポリマー、例えばコポリエーテルエステルも使用できる。このような製品は自体公知であるか、又は文献中、例えばUS−A3651014中に記載されている。市場でも相応する製品、例えばHytrel(R)(DuPont)が得られる。] [0036] 本発明によれば、ハロゲン不含のポリカーボネートもポリエステルとして理解される。好適なハロゲン不含のポリカーボネートは、例えば一般式(II): [式中、Qは単結合、C1〜C8−アルキレン−、C2〜C3−アルキリデン−、C3〜C6−シクロアルキリデン基、C6〜C12−アリーレン基並びに−O−、−S−又は−SO2−を表し、mは0〜2の整数である]のジフェノールをベースとするものである。] [0037] このジフェノールは、フェニレン基上に置換基、例えばC1〜C6−アルキル又はC1〜C6−アルコキシを有していることもできる。] [0038] 式(II)の好ましいジフェノールは、例えば、ヒドロキノン、レゾルシン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサンである。2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン及び1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン並びに1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが特別好ましい。] [0039] ホモポリカーボネートもコポリカーボネートもポリマー物質として好適であり、ビスフェノールA−ホモポリマーと並んでビスフェノールAのコポリカーボネートが好ましい。] [0040] 好適なポリカーボネートは、公知のように分枝していてよく、しかも有利には、使用ジフェノールの合計に対して、少なくとも3官能性の化合物、例えばフェノール性OH−基3個以上を有する化合物0.05〜2.0モル%の取込みによって分枝されていてよい。] [0041] 1.10〜1.50、殊に1.25〜1.40の相対粘度ηrelを有するポリカーボネートが特別好適である。これは、10000〜200000、有利に20000〜80000g/モルの平均分子量Mw(重量平均)に相当する。] [0042] 一般式(II)のジフェノールは、それ自体公知であるか又は公知方法により製造可能である。] [0043] ポリカーボネートの製造は、例えばジフェノールとホスゲンとの相界面法による反応によるか又は均一相中(いわゆるピリジン法)でのホスゲンとの反応により行うことができ、この際、その都度調節すべき分子量は、公知方法で、相応する量の公知連鎖停止剤によって達成される(ポリジオルガノシロキサン含有ポリカーボネートに関して、例えばDE−OS3334782参照)。] [0044] 好適な連鎖停止剤は、例えばフェノール、p−t−ブチルフェノールであるが、長鎖アルキルフェノール、例えば、DE−OS2842005による4−(1,3−テトラメチル−ブチル)−フェノール又はDE−A3506472によるアルキル置換基中にC−原子数8〜20を有するモノアルキルフェノール又はジアルキルフェノール、例えばp−ノニルフェニル、3,5−ジ−t−ブチルフェノール、p−t−オクチルフェノール、p−ドデシルフェノール、2−(3,5−ジメチル−ヘプチル)−フェノール及び4−(3,5−ジメチルヘプチル)−フェノールでもある。] [0045] 本発明の意義におけるハロゲン不含のポリカーボネートとは、このポリカーボネートがハロゲン不含のジフェノール、ハロゲン不含の連鎖停止剤及び場合によるハロゲン不含の分枝剤(Verzweiger)から構成されていることを意味しており、この際、例えば相界面法によるホスゲンを用いるポリカーボネートの製造から生じる鹸化可能な塩素のppm−量での下位含分は、本発明の意義ではハロゲン含有とはみなされない。鹸化可能な塩素をppm−含分で有しているこのようなポリカーボネートは、本発明の意義ではハロゲン不含のポリカーボネートである。] [0046] 更なる好適なポリマー物質としては、非晶質のポリエステルカーボネートが挙げられ、この際には、その製造時に、ホスゲンは芳香族ジカルボン酸単位、例えばイソフタル酸及び/又はテレフタル酸単位で置換された。ここで、更なる詳細については、EP−A711810を参照できる。] [0047] モノマー単位としてシクロアルキル基を有する他の好適なコポリカーボネートは、EP−A365916中に記載されている。] [0048] 更に、ビスフェノールAをビスフェノールTMCで交換することができる。このようなポリカーボネートは、APECHAT(R)なる名称でFirma Bayerから入手可能である。] [0049] 前記のポリエステルと並んで、PA6.6がポリマー物質として特に好ましい。PA6.6の利点は、これが良好なガラス繊維結合性を示すことである。更に、PA6.6は、高い剛性をも有し、かつPCV製の中空異形材中での使用の際には、PVCとの良好な付着性を有する。] [0050] 強化用充填剤は、繊維状又は粒子状で存在することができる。例えば炭素繊維、ガラス繊維、ガラス球、非晶質珪酸、アスベスト、珪酸カルシウム、メタ珪酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、チョーク、紛末石英、雲母、硫酸バリウム及び長石を使用することができる。] [0051] 充分な強化、殊に充分な引張り強度又は圧縮強度を得るためには、強化用充填剤が繊維の形で存在することが有利である。] [0052] 好ましい繊維状充填剤は、ガラス繊維、炭素繊維、アミド繊維及びチタン酸カリウム繊維である。この場合にガラス繊維が特別好ましい。繊維状充填剤を、ロービング、マット又は切断ガラスとして、慣用の形で使用することができる。] [0053] これらの繊維は短繊維として特に好ましく使用され、通常は0.1〜0.4mmの範囲の長さを有する。繊維の直径は、5〜20μmの範囲であることが有利である。] [0054] 熱可塑性プラスチックとの相容性を改良するために、これら強化用充填剤を、シラン化合物で表面的に前処理することができる。] [0055] 好適なシラン化合物は、一般式: (X−(CH2)n)k−Si(O−CmH2m+1)4−k [式中、置換基は次のものを表す: nは2〜10、好ましくは3〜4の整数、mは1〜5、好ましくは1〜2の整数、 kは1〜3、好ましくは1の整数である]の化合物である。] [0056] 好ましいシラン化合物は、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノブチルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノブチルトリエトキシシラン並びに置換基Xとしてグリシジル基を含有している相応するシランである。] [0057] これらシラン化合物は、一般に充填剤の質量に対して、0.05〜5、有利に0.5〜1.5、殊に0.8〜1質量%の量で使用される。記載の繊維−又は粒子状充填剤と並んで、無機充填剤も好適である。] [0058] 無機充填剤は、場合によっては前記のシラン化合物で前処理されていてよい。しかしながら、この前処理は必ずしも必要ではない。] [0059] 更なる充填剤として、カオリン、石灰化されたカオリン、珪灰石、タルク及びチョークも挙げられる。] [0060] 少なくとも1種の強化用填剤を含有しているポリマー物質の加工可能性を改良するため、殊に押出可能性を改良するために、強化用充填剤少なくとも1種を含有しているポリマー物質は、更にKOH1〜600mg/ポリカーボネートgのOH−価を有する高−又は超分枝したポリカーボネート少なくとも1種、タイプAxBy(ここでxは少なくとも1.1であり、yは少なくとも2.1である)の高−又は超分枝したポリエステル少なくとも1種又はこれらの混合物を含有する。] [0061] 高−又は超分枝したポリカーボネート又は高−又は超分枝したポリエステルによって、充填剤少なくとも1種を含有しているポリマー物質のより迅速な溶融が得られる。改良された結合も得られる。これによって、強化用充填剤少なくとも1種を含有しているポリマー物質からの成形品を、例えばより良好に溶接させることができる。] [0062] 強化用充填剤少なくとも1種を含有しているポリマー物質は、KOH1〜600、特に10〜550、殊に50〜550mg/ポリカーボネートgのOH−価(DIN53240、パート2による)を有する高−又は超分枝したポリカーボネート少なくとも1種又は超分枝したポリエステル少なくとも1種又はそれらの混合物を含有することが有利である。] [0063] 本発明の範囲で高−又は超分枝したポリカーボネートとは、ヒドロキシル基及びカーボネート基を有する非架橋の巨大分子(Makromolekuehle)(これは構造的にも分子的にも不統一である)であると理解される。一方でこれは、デンドリマーと類似して1個の中心分子から成っているが、樹枝の不統一な連鎖長を有して構成されていることができる。他方でこれは、官能性側鎖基を有して線状に構成されているか、又は双方の極端な組み合わせとしての線状及び分枝した分子部分を有することができる。デンドリマー及び超分枝したポリマーの定義に関しては、P.J. FloryのJ.Am.Chem.Soc.1952,74,2718及びH. Frey et.al.,Chem.Eur.J. 2000,6,No.14,2499をも参照されたし。] [0064] 本発明の関連で「超分枝した」とは、分枝度(分枝の度合い、DB)、即ち1分子当たりの樹枝状結合の平均数+末端基の平均数が10〜99.9%、好ましくは20〜99%、特別好ましくは20〜95%であることであると理解される。] [0065] 本発明との関連において「デンドリマー」とは、分枝度が99.9〜100%であることを意味する。この「分枝の度合い」の定義に関しては、H.Frey et al., Acta Polym. 1997,48,30をも参照されたし。] [0066] 当該物質の分枝度DBは、 [式中、Tは末端モノマー単位の平均数を意味し、Zは分枝したモノマー単位の平均数を意味し、Lはそれぞれの物質の巨大分子中の線状モノマー単位の平均数を意味する]として定義される。] [0067] 高−又は超分枝したポリカーボネートは、有利に100〜15000、特に200〜12000、殊に500〜10000g/モルの数平均分子量Mnを有する(PC、標準PMMA)。] [0068] ガラス転移温度Tgは、殊に−80℃〜+140℃、有利に−60℃〜120℃である(DSC、DIN53765による)。] [0069] 23℃での粘度は、有利に50〜200000mPasの範囲、殊に100〜150000mPasの範囲、全く特別好ましくは200〜100000mPasの範囲である。] [0070] 高−又は超分枝したポリカーボネートは、有利には、少なくとも次の工程を内容とする方法によって得られる: a)一般式RO[(CO)]nORの有機カーボネート少なくとも1種と少なくとも3個のOH−基を有する脂肪族、脂肪/芳香族又は芳香族アルコール少なくとも1種との、アルコールROHの排除下での反応によって、1種以上の縮合生成物を得る(この際、Rはそれぞれ相互に無関係に、C−原子数1〜20を有する直鎖又は分枝鎖の脂肪族、芳香/脂肪族又は芳香族炭化水素であり、かつここで、基Rは、相互に結合して環を形成していてもよく、nは1〜5の整数である)か、又は ab)塩化水素除去下における、ホスゲン、ジホスゲン又はトリホスゲンと少なくとも3個のOH−基を有している脂肪族、脂肪/芳香族又は芳香族アルコールとの反応 並びに b)縮合生成物の分子間反応によって、高官能性の高−又は超分枝したポリカーボネートにする、 この際、反応混合物中のOH−基とカーボネートとの量比を、縮合生成物が平均して1個のカーボネート基と1個以上のOH−基又は1個のOH−基と1個以上のカーボネート基を有するように選択する。] [0071] 出発物質として、ホスゲン、ジホスゲン又はトリホスゲンを使用することができるが、この際には、有機のカーボネートが好ましい。] [0072] 出発物質として使用される一般式RO(CO)ORの有機カーボネートの基Rは、それぞれ相互に無関係に、C−原子数1〜20を有する直鎖又は分枝鎖の脂肪族、芳香/脂肪族又は芳香族の炭化水素基である。双方の基Rが相互に結合して環を形成していてもよい。この基は好ましくは脂肪族炭化水素基であり、特別好ましくはC−原子数1〜5を有する直鎖又は分枝鎖のアルキル基又は置換又は非置換のフェニル基である。] [0073] 殊に、式RO(CO)nORの簡単なカーボネートが使用される。nは有利には1〜3、殊に1である。] [0074] ジアルキル−又はジアリールカーボネートは、例えば、脂肪族、芳香脂肪族又は芳香族アルコール、有利にモノアルコールとホスゲンとの反応から製造することができる。更にこれは、貴金属、酸素又はNOxの存在下での、COを用いるアルコール又はフェノールの酸化性カルボニル化によって製造することもできる。ジアリール−又はジアルキルカーボネートの製造法に関しては、"Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry", 6th. Edition,2000 Electronic Release,Verlag Wiley-VCH"も参照されたし。] [0075] 好適なカーボネートの例には、脂肪族、芳香/脂肪族又は芳香族カーボネート、例えばエチレンカーボネート、1,2−又は1,3−プロピレンカーボネート、ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート、ジキシリルカーボネート、ジナフチルカーボネート、エチルフェニルカーボネート、ジベンジルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジイソブチルカーボネート、ジペンチルカーボネート、ジヘキシルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート、ジヘプチルカーボネート、ジオクチルカーボネート、ジデシルカーボネート又はジドデシルカーボネートが包含される。] [0076] nが1より大きいカーボネートの例には、ジアルキルジカーボネート、例えばジ(−t−ブチル)ジカーボネート又はジアルキルトリカーボネート、例えばジ(t−ブチルトリカーボネート)が包含される。] [0077] 脂肪族カーボネート、殊に基がC−原子数1〜5を有するもの、例えばジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジブチルカーボネート又はジイソブチルカーボネートを使用することが好ましい。] [0078] 有機カーボネートが、少なくとも3個のOH−基を有する脂肪族アルコール少なくとも1種又は2種以上の種々のアルコールの混合物と反応される。] [0079] 少なくとも3個のOH−基を有する化合物の例には、グリセリン、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン,1,2,4−ブタントリオール、トリス(ヒドロキシメチル)アミン、トリス(ヒドロキシエチル)アミン、トリス(ヒドロキシプロピル)アミン、ペンタエリスリット、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、ビス(トリ−メチロールプロパン)、トリス(ヒドロキシメチル)イソシアヌレート、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、フロログルシノール、トリヒドロキシトルエン、トリヒドロキシジメチルベンゼン、フロログルシド、ヘキサヒドロキシベンゼン、1,3,5−ベンゼントリメタノール、1,1,1−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン又は糖、例えばグルコース、トリ−又は多官能性アルコールとエチレンオキシド、プロピレンオキシド又はブチレンオキシドとをベースとするトリ−又は多官能性ポリエーテロール又はポリ−エステロールが包含される。この場合に、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,4−ブタン−トリオール、ペンタエリスリット並びにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドをベースとするこれらポリエーテロールが特別好ましい。] [0080] これらの多官能性アルコールを、全ての使用アルコールの平均のOH−官能性が合計して2より大きいことを条件として、2官能性アルコールと混合して使用することもできる。2個のOH−基を有する好適な化合物の例には、次のものが包含される:エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−及び1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2−、1,3−及び1,4−ブタンジオール、1,2−、1,3−及び1,5−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)メタン、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、レゾルシン、ヒドロキノン、4,4’−ジヒドロキシフェニル、ビス−(4−ビス(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼン、ビス(ヒドロキシメチル)トルエン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ジヒドロキシベンゾフェノン、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド又はこれら混合物をベースとする2官能性ポリエーテルポリオール、ポリテトラヒドロフラン、ポリカプロラクトン又はジオールとジカルボン酸とをベースとするポリエステロール。] [0081] これらのジオールは、ポリカーボネートの特性を微調整する作用をする。2官能性アルコールが使用される場合には、2官能性アルコールと少なくとも3官能性のアルコールとの比は、ポリカーボネートの所望の特性に応じて当業者によって決定される。通常の場合に、2官能性アルコールの量は、全ての2官能性及び3官能性アルコールの合計量に対して0〜39.9モル%である。この量は、0〜35モル%、特別好ましくは0〜25モル%及び全く特別好ましくは0〜10モル%であることが好ましい。] [0082] ホスゲン、ジホスゲン又はトリホスゲンとアルコール又はアルコール混合物との反応は、通常は、塩化水素の排除下に行われ、カーボネートとアルコール又はアルコール混合物との反応で本発明による高官能性の、高分枝したポリカーボネートを得ることは、カーボネート−分子からの1官能性アルコール又はフェノールの排除下に行われる。] [0083] 本発明による方法で形成される高官能性の、高分枝したポリカーボネートは、この反応の後に、即ち更なる変性なしに、ヒドロキシル基及び/又はカーボネート基で終端されている。これは、種々の溶剤、例えば水、アルコール、例えばメタノール、エタノール、ブタノール、アルコール/水−混合物、アセトン、2−ブタノン、酢酸エステル、酢酸ブチル、メトキシプロピルアセテート、メトキシエチルアセテート、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセタミド、N−メチルピロリドン、エチレンカーボネート又はプロピレンカーボネート中に良好に溶解する。] [0084] 本発明の範囲で、高官能性ポリカーボネートとは、ポリマー骨格を形成するカーボネート基と共に、末端−又は側鎖位に更に少なくとも3個の、好ましくは少なくとも6個の、より好ましくは少なくとも10個の官能基を有する生成物であると理解することができる。これらの官能基は、カーボネート基及び/又はOH−基である。末端位又は側鎖位の官能基の数に原則的には上限がないが、非常に高い数の官能基を有する生成物は、不所望の特性、例えば高い粘度又は劣悪な溶解性を有することができる。本発明の高官能性ポリカーボネートは、大抵は500個を越えない末端位又は側鎖位の官能基、好ましくは100個を越えない末端位又は側鎖位の官能基を有する。] [0085] 高−又は超分枝したポリカーボネートの製造時には、OH−基を含有する化合物とホスゲン又はカーボネートとの比を、生じる最も簡単な縮合生成物が平均して1個のカーボネート基又はカルバモイル基と1個より多いOH−基又は1個のOH−基と1個より多いカーボネート基又はカルバモイル基を含有するように調節することが必要である。この際、1個のカーボネートと1個のジ−又はポリアルコールとからの縮合生成物の最も簡単な構造は、配列XYn又はYnX(ここで、Xはカーボネート基、Yはヒドロキシル基であり、nは通常1〜6、有利に1〜4、特別好ましくは1〜3の数である)である。この場合に、単独基として生じる反応性基が、以下において、一般に「フォーカル基」と称される。] [0086] カーボネートと2価アルコールとからの最も簡単な縮合生成物を製造する場合の反応比が1:1である場合には、平均してタイプXYの分子が生じ、一般式(III)により示される:] [0087] 反応比1:1でカーボネートと3価アルコールとからの縮合生成物を製造する場合には、平均して、一般式(IV)に示されているように、タイプXY2の分子が生じる。ここで、フォーカル基はカーボネート基である。] [0088] ] [0089] 同様に反応比1:1でのカーボネートと4価アルコールとから縮合生成物を製造する場合には、平均して一般式(V)に示されているように、タイプXY3の分子が生じる。ここで、フォーカル基はカーボネート基である。] [0090] ] [0091] 式III〜V中で、Rは先に定義されたものを表し、R1は脂肪族又は芳香族基を表す。] [0092] 更に、例えばカーボネートと3価アルコールとからのこの縮合生成物の製造を、一般式(VI)により示されているように行うことができ、この際、反応比は2:1モルである。この際に、平均してタイプX2Yの分子が生じ、フォーカル基はOH−基である。式VI中で、R及びR1は、式III〜V中におけると同じものを表す。] [0093] ] [0094] この成分に、付加的に2官能性化合物、例えばジカーボネート又はジオールを加えると、このことは、例えば一般式VIIに示されているように、連鎖の延長に作用する。平均して、再びタイプXY2の分子が生じ、フォーカル基はカーボネート基である。] [0095] ] [0096] 式VII中で、R2は有機の、好ましくは脂肪族基を表し、R及びR1は前記と同様に定義される。] [0097] 合成のために複数の縮合生成物を使用することもできる。この場合には、一方で複数のアルコール又は複数のカーボネートを使用することができる。更に、使用アルコールとカーボネート又はホスゲンとの比の選択によって、異なる構造の種々の縮合生成物の混合物を得ることができる。このことは、カーボネートと3価アルコールとの反応の例で例示的に説明される。出発物質を比1:1で使用すると、式IVに示されているように、分子XY2が得られる。出発物質を2:1の比で使用すると、式VIに示されているように、分子X2Yが得られる。1:1〜2:1の比の場合には、分子XY2とX2Yとの混合物が得られる。] [0098] 例えば式III〜VIIに記載のような簡単な縮合生成物は、本発明により好ましく、高官能性重縮合生成物の形成下に、分子間で反応する。縮合生成物及び重縮合生成物までのこの反応は、通常は0〜250℃、好ましくは60〜160℃の温度で、塊状で又は溶液中で行われる。この場合には、一般に、それぞれの出発物質に対して不活性である全ての溶剤を使用することができる。好ましくは、有機溶剤、例えばデカン、ドデカン、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセタミド又は溶剤ナフサが使用される。] [0099] 好ましい1実施形では、この縮合反応は塊状で実施される。この反応の促進のために、この反応時に放出される1官能性アルコールROH又はフェノールを、場合による減圧下での蒸留によって、この反応平衡から除去することができる。] [0100] 留去が予期される場合には、通常は、反応時に140℃より低い沸点を有するアルコールROHを放出するようなカーボネートを使用することが推奨される。] [0101] この反応を促進するために、触媒又は触媒混合物を添加することもできる。好適な触媒は、エステル化又はエステル交換に触媒作用をする化合物、例えば特にナトリウム、カリウム又はセシウムのアルカリ水酸化物、炭酸アルカリ塩、炭酸水素アルカリ塩、3級アミン、グアニジン、アンモニウム化合物、ホスホニウム化合物、アルミニウム−、錫−、亜鉛−、チタン−、ジルコニウム−又はビスマス−有機化合物、更に例えばDE10138216又はDE10147712中に記載されているような、いわゆる二重金属シアニド(Doppelmetallcyanid:DMC)−触媒である。] [0102] 水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロノネン(DBN)、ジアザビシクロウンデカン(DBU)、イミダゾール類、例えばイミダゾール、1−メチルイミダゾール又は1,2−ジメチルイミダゾール、チタンテトラブチレート、チタンテトライソプロピレート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫−ジラウレート、錫ジオクトエート、ジルコニウムアセチルアセトネート又はこれらの混合物を使用することが有利である。] [0103] 触媒の添加は、一般に、使用アルコール又はアルコール混合物の量に対して50〜10000、好ましくは100〜5000重量ppmの量で行われる。] [0104] 更に、好適な触媒の添加によっても、好適な温度の選択によっても、この分子間重縮合反応を制御することが可能である。更に、出発成分の組成により、かつ滞留時間によって、ポリマーの平均分子量を調節することができる。] [0105] 高い温度で製造された縮合生成物又は重縮合生成物は、通常は室温で長時間にわたり安定である。] [0106] 縮合生成物の性質に基づき、この縮合反応から、分枝を有するが架橋を有していない種々異なる構造を有する重縮合生成物を生じさせることができる。更に、この重縮合生成物は理論的には、フォーカル基としての1個のカーボネート基及び2個以上のOH−基を有するか又はフォーカル基としての1個のOH基と2個以上のカーボネート基を有する。この場合に反応性基の数は、使用縮合生成物の性質及び重縮合度から明らかである。] [0107] 例えば、一般式IVによる縮合生成物は、三重の分子間縮合反応によって、一般式VIII及びIXで記載される2種の異なる重縮合生成物を生じることができる。] [0108] ] [0109] 式VIII及びIX中で、R及びR1は前記と同様に定義される。] [0110] 分子間重縮合反応の中断のためには種々の可能性がある。例えば、温度を、反応が静止し、縮合生成物又は重縮合生成物が貯蔵安定である範囲まで低下させることができる。] [0111] 更に触媒を、塩基性で、例えばルイス酸又はプロトン酸の添加によって失活させることができる。] [0112] もう一つの実施形では、縮合生成物の分子間反応に基づき、所望の重縮合度を有する重縮合生成物が存在する場合に、この生成物に、反応の中断のために、縮合生成物のフォーカル基に対して反応性の基を有する生成物を添加することができる。従って、例えばフォーカル基として1個のカーボネート基の場合には、モノ−、ジ−又はポリアミンを加えることができる。フォーカル基としての1個のヒドロキシル基の場合には、この重縮合生成物に、例えばモノ−、ジ−又はポリイソシアネート、エポキシド基含有化合物又はOH−基と反応性の酸誘導体を加えることができる。] [0113] 本発明による高官能性ポリカーボネートの製造は、大抵の場合、0.1ミリバール〜20バール、好ましくは1バール〜5バールの圧力範囲で、バッチ法で半連続的に又は連続的に操作されうる反応器又は反応器カスケード中で行われる。] [0114] 反応条件の前記の調節及び場合による好適な溶剤の選択によって、本発明による生成物を、その製造後に、更なる精製なしに更に加工することができる。] [0115] もう一つの好ましい実施形では、この生成物から、低分子量の揮発性化合物を取り除く。更にこの触媒の所望の反応度の達成の後に、場合によっては失活させ、かつ低分子量の揮発性成分、例えばモノアルコール、フェノール、カーボネート、塩化水素又は易揮発性のオリゴマー又は環式化合物を、場合によってはガス、特に窒素、二酸化炭素又は空気の導入下に、場合によっては減圧下に、蒸留により除去することができる。] [0116] もう一つの好ましい実施形では、高−又は超分枝したポリカーボネートは、既にこの反応により得られる官能基と共に、更なる官能基を獲得することができる。この場合のこの官能化は、分子量増成の間に又は後に、即ち特有の重縮合の終了後に行うこともできる。] [0117] このような作用効果は、例えばこの重縮合の間に、ヒドロキシル基、カーボネート基又はカルバモイル基と共に、更なる官能基又は官能性元素、例えばメルカプト基、1級、2級又は3級のアミノ基、エーテル基、カルボン酸の誘導体、スルホン酸の誘導体、ホスホン酸の誘導体、シラン基、シロキサン基、アリール基又は長鎖アルキル基を有している化合物を添加することによって達成することができる。カルバメート基を用いる変性のために、例えば、エタノールアミン、プロパノールアミン、イソプロパノールアミン、2−(ブチルアミノ)エタノール、2−(シクロヘキシルアミノ)エタノール、2−アミノ−1−ブタノール、2−(2’−アミノ−エトキシ)エタノール又はアンモニアの高度アルコキシル化生成物、4−ヒドロキシ−ピペリジン、1−ヒドロキシエチルピペラジン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、トリス(ヒドロキシエチル)アミノメタン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン又はイソホロンジアミンを使用することができる。] [0118] メルカプト基を用いる変性のために、例えばメルカプトエタノールを使用することができる。例えばN−メチルジエタノールアミン、N−メチルジプロパノールアミン又はN,N−ジメチルエタノールアミンの取込みによって、3級アミノ基を得ることができる。エーテル基は、例えば、二−又は多官能性のポリエ−テロールの縮合導入によって生じさせることができる。長鎖アルカンジオールとの反応により、長鎖アルキル基を導入することができ、アルキル−又はアリールジイソシアネートとの反応は、アルキル−、アリール−及びウレタン基又は尿素基を有するポリカーボネートを生じさせることができる。] [0119] ジカルボン酸、トリカルボン酸、例えばテレフタル酸−ジメチルエステル又はトリカルボン酸エステルの添加によってエステル基を得ることができる。] [0120] 後続の官能化は、得られた高官能性の高−又は超分枝したポリカーボネートを、付加的な方法で、ポリカーボネートのOH−及び/又はカーボネート−基又はカルバモイル基と反応することのできる好適な官能化試薬と反応させることにより達成することができる。] [0121] ヒドロキシル基を含有する、高官能性の高−又は超分枝したポリカーボネートを、例えば、酸基又はイソシアネート基を含有する分子の添加によって変性させることができる。例えば、アンヒドリド基を含有する化合物との反応によって、酸基を含有するポリカーボネートを得ることができる。] [0122] 更に、ヒドロキシル基を含有する高官能性ポリカーボネートを、アルキレンオキシド、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド又はブチレンオキシドとの反応によって、高官能性のポリカーボネート−ポリエーテルポリオールに変じることもできる。] [0123] 高−又は超分枝したポリエステルとして、ポリマー物質は、タイプAxByの超分枝したポリエステル少なくとも1種を含有することができ、ここで、 xは、最低1.1、有利には最低1.3、殊に最低2であり、 yは、最低2.1、有利には最低2.5、殊に最低3である。] [0124] 勿論、単位A又はBとして、混合物を使用することもできる。] [0125] タイプAxByのポリエステルとは、x−官能性分子A1個とy−官能性分子B1個とから構成されている縮合物であると理解される。例として、分子Aとしてのアジピン酸(x=2)と分子Bとしてのグリセリン(y=3)とからのポリエステルが挙げられる。] [0126] 本発明の範囲における超分枝したポリエステルとは、構造的にも分子的にも不統一であるヒドロキシル−及びカルボキシル基を有する非架橋の巨大分子であると理解される。一方で、これはデンドリマーと類似の中心分子に由来していることができるが、枝の不統一な鎖長を有して構成されていることができる。他方で、これは線状の官能性側鎖基を有して構成されていてよいか又は双方の極端な組み合わせとして線状及び分枝した分子部分を有していることができる。デンドリマーの及び超分枝したポリマーの定義に関しては、P.J. Flory, J.Am.Chem.Soc.1952,74,2718及びH.Frey et al.,Chem.Eur.J. 2000,6, No. 14,2499をも参照されたし。] [0127] 本発明との関連で「超分枝した」とは、分枝度(分枝の度合い、DB)、即ち1分子当たりの樹枝状結合の平均数+末端基の平均数が10〜99.9%、好ましくは20〜99%、特別好ましくは20〜95%であることと理解される。] [0128] 本発明との関連で「デンドリマーの」とは、分枝度が99.9〜100%であることであると理解される。「分枝の度合い」の定義に関しては、H.Frey et al.,Acta Polym. 1997,48,30及び高−又は超分枝したポリカーボネートの場合に挙げられている式を参照されたし。] [0129] 高−又は超分枝したポリエステルは、有利に300〜30000、殊に400〜25000、全く特別に500〜20000g/モルの平均分子量(GPC、標準PMMA,展開剤ジメチルアセタミドを用いて測定)を有する。] [0130] 有利にこの高−又は超分枝したポリエステルは、DIN 53240によるKOH0〜600、特に1〜500、殊に20〜500mg/ポリエステルgのOH−価並びに好ましくはKOH0〜600、特に1〜500、殊に2〜500mg/ポリエステルgのCOOH−価を有する。] [0131] ガラス転移温度Tgは、有利に−50℃〜140℃、殊に−50℃〜100℃(DIN53765により、DSCを用いる)である。] [0132] 殊に、少なくとも0より大きい、有利に0.1より大きい、殊に0.5より大きいOH−又はCOOH−価を有する、高−又は超分枝したポリエステルが好ましい。] [0133] この高−又は超分枝したポリエステルは、例えば、 (a)1種以上のジカルボン酸又は1種以上のその誘導体と1種以上の少なくとも3官能性のアルコールとを、 又は (b)1種以上のトリカルボン酸又は高級ポリカルボン酸又は1種以上のその誘導体と1種以上のジオールとを、 溶剤の存在下に、かつ場合によっては無機、有機金属又は低分子量有機の触媒又は酵素の存在下に反応させることによって得られる。溶剤中でのこの反応は好ましい製造法である。] [0134] 本発明の意義における高官能性の超分枝したポリエステルは、分子的及び構造的に不統一である。これらは、その分子的不統一性によってデンドリマーとは異なっており、従って極めて低いコストで製造することができる。] [0135] 変法(a)で反応可能なジカルボン酸には、例えば、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、ピメリン酸、コルク酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン−α,ω−ジカルボン酸、ドデカン−α,ω−ジカルボン酸、シス−及びトランス−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸、シス−及びトランス−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、シス−及びトランス−シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、シス−及びトランス−シクロペンタン−1,2−ジカルボン酸並びにシス−及びトランス−シクロペンタン−1,3−ジカルボン酸がこれに属し、 この際、前記のジカルボン酸は、次のものから選択される1個以上の基で置換されていてよい: C1〜C10−アルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソ−ペンチル、s−ペンチル、ネオ−ペンチル、1,2−ジメチルプロピル、イソ−アミル、n−ヘキシル、イソ−ヘキシル、s−ヘキシル、n−ヘプチル、イソ−ヘプチル,n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル又はn−デシル; C3〜C12−シクロアルキル基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル及びシクロドデシル;好ましくはシクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチル; アルキレン基、例えばメチレン又はエチレン又は C6〜C14−アリール基、例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、1−アンスリル、2−アンスリル、9−アンスリル、1−フェナンスリル、2−フェナンスリル、3−フェナンスリル、4−フェナンスリル及び9−フェナンスリル、好ましくはフェニル、1−ナフチル及び2−ナフチル、特別好ましくはフェニル。] [0136] 置換されたジカルボン酸の代表的な例としては次のものが挙げられる:2−メチルマロン酸、2−エチルマロン酸、2−フェニルマロン酸、2−メチルコハク酸、2−エチルコハク酸、2−フェニルコハク酸、イタコン酸、3,3−ジメチルグルタール酸。] [0137] 更に、変法(a)により反応可能なジカルボン酸には、エチレン系不飽和酸、例えばマレイン酸及びフマル酸並びに芳香族ジカルボン酸、例えばフタル酸、イソフタル酸又はテレフタル酸がこれに属する。] [0138] 更に、前記の代表物の2種以上の混合物を使用することができる。] [0139] これらジカルボン酸は、それ自体として又は誘導体の形で使用することができる。] [0140] 誘導体とは、好ましくは次のものであると理解される: モノマー又はポリマー形の当該無水物、 モノ−又はジアルキルエステル、好ましくはモノ−又はジメチルエステル又は相応するモノ−又はジエチルエステル、高級アルコールから、例えばn−プロパノール、イソ−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノールから誘導されるモノ−及びジアルキルエステル、 更にモノ−及びジビニルエステル並びに 混合エステル、好ましくはメチルエチルエステル。] [0141] 好ましい製造の範囲で、ジカルボン酸1種とその誘導体1種以上とからの混合物を使用することも可能である。同様に、1種以上のジカルボン酸の複数の種々の誘導体の混合物を使用することが可能である。] [0142] コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸又はこれらのモノ−又はジメチルエステルを使用することが特別好ましい。アジピン酸を使用することが全く特別好ましい。] [0143] 少なくとも3官能性のアルコールとして、例えば次のものを反応させることができる:グリセリン、ブタン−1,2,4−トリオール、n−ペンタン−1,2,5−トリオール、n−ペンタン−1,3,5−トリオール、n−ヘキサン−1,2,6−トリオール、n−ヘキサン−1,2,5−トリオール、n−ヘキサン−1,3,6−トリオール、トリメチロールブタン、トリメチロールプロパン又はジ−トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリット又はジペンタエリスリット;糖アルコール、例えばメソエリスリット、スレイトール、ソルビット、マンニット又は前記の少なくとも3官能性のアルコールの混合物。グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン及びペンタエリスリットが好ましく使用される。] [0144] 変法(b)により反応可能なトリカルボン酸又はポリカルボン酸は、例えば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸並びにメリット酸(Mellitsaeure)である。] [0145] 本発明による反応では、トリカルボン酸又はポリカルボン酸を、それ自体として又は誘導体の形で使用することができる。] [0146] 誘導体とは、好ましくは次のものであると理解される: −モノマー又はポリマーの形の当該無水物 −モノ−、ジ−又はトリアルキルエステル、好ましくはモノ−、ジ−又はトリメチルエステル又は相応するモノ−、ジ−又はトリエチルエステル、更により高級なアルコールから、例えばn−プロパノール、イソ−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール,t−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノールから誘導されるモノ−、ジ−及びトリエステル、更にモノ−、ジ−又はトリビニルエステル − 並びに混合メチルエチルエステル。] [0147] 本発明の範囲では、トリ−又はポリカルボン酸1種とそれらの誘導体1種以上とからの混合物を使用することも可能である。同様に本発明の範囲で高−又は超分枝したポリエステルを得るために、1種以上のトリ−又はポリカルボン酸の種々の誘導体の複数の混合物を使用することが可能である。] [0148] 本発明の変法(b)のためのジオールとして、例えば次のものが使用される:エチレングリコール、プロパン−1,2−ジオール、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,2−ジオール、ブタン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ブタン−2,3−ジオール、ペンタン−1,2−ジオール、ペンタン−1,3−ジオール、ペンタン−1,4−ジオール、ペンタン−1,5−ジオール、ペンタン−2,3−ジオール、ペンタン−2,4−ジオール、ヘキサン−1,2−ジオール、ヘキサン−1,3−ジオール、ヘキサン−1,4−ジオール、ヘキサン−1,5−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、ヘキサン−2,5−ジオール、ヘプタン−1,2−ジオール、1,7−ヘプタン−ジオール、1,8−オクタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,2−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,5−ヘキサジエン−3,4−ジオール、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、イノシトール及び誘導体、(2)−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ピナコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールHO(CH2CH2O)n−H又はポリプロピレングリコールHO(CH[CH3]CH2O)n−H又は前記化合物の代表2種以上の混合物(ここで、nは整数であり、n≦4である)。この場合に、前記のジオール中のヒドロキシル基の1方又は双方はSH−基で置換されていてもよい。エチレングリコール、プロパン−1,2−ジオール並びにジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール及びトリプロピレングリコールが好ましい。] [0149] 変法(a)及び(b)におけるAxBy−ポリエステル中の分子Aと分子Bとのモル比は4:1〜1:4、殊に2:1〜1:2である。] [0150] この方法の変法(a)により反応される少なくとも3官能性のアルコールは、それぞれ同じ反応性のヒドロキシル基を有することができる。ここでそのOH−基は、最初は同じ反応性であるが、少なくとも1個の酸基との反応によって、立体的又は電気的影響により制限されて、残りのOH−基において反応低下を誘発することのできる、少なくとも3官能性のアルコールも好ましい。これは、例えばトリメチロールプロパン又はペンタエリスリットの使用の場合である。] [0151] しかしながら、変法(a)により反応される少なくとも3官能性アルコールは、少なくとも2つの化学的に異なる反応性を有するヒドロキシル基を有することもできる。] [0152] この場合に、この官能性基の異なる反応性は、化学的原因(例えば1級/2級/3級のOH基)又は立体的原因に基づく。] [0153] 例えばトリオールは、1級及び2級のヒドロキシル基を有するトリオールであることができ、好ましい例はグリセリンである。] [0154] 変法(a)による本発明の反応の実施の際には、ジオール及び1官能性アルコールの不存在下に操作することが好ましい。] [0155] 変法(b)による本発明の実施の際には、モノ−又はジカルボン酸の不存在下に操作することが好ましい。] [0156] 本発明の方法は、溶剤の存在下に実施される。例えばパラフィン又は芳香族炭化水素のような炭化水素が好適である。特別好適なパラフィンは、n−ヘプタン及びシクロヘキサンである。特別好ましい芳香族炭化水素は、トルエン、オルト−キシレン、メタ−キシレン、パラ−キシレン、異性体混合物としてのキシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン及びオルト−及びメタ−ジクロロベンゼンである。更に、酸性触媒の不存在下での溶剤として全く特別に好ましいものは次のものである:エーテル、例えばジオキサン又はテトラヒドロフラン及びケトン、例えばメチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン。] [0157] 本発明により添加すべき溶剤の量は、使用出発物質の質量に対して少なくとも0.1質量%、好ましくは少なくとも1質量%、特別好ましくは少なくとも10質量%である。反応されるべき使用出発物質の質量に対して過剰の、例えば1.01〜10倍の溶剤を使用することもできる。反応されるべき使用出発物質の質量に対して100倍を上回る溶剤の量は有利ではない。それというのも、反応成分の明らかに低い濃度の場合には、反応速度が明らかに低下し、これが不経済に長い反応時間をもたらすからである。] [0158] 本発明による好ましい方法の実施のために、反応の開始のために添加される添加物としての脱水剤の存在下に操作することができる。例えばモレキュラーシーブ、殊にモレキュラーシーブ4Å、MgSO4及びNa2SO4が好適である。この反応の間に更なる脱水剤を加えるか又は脱水剤を新鮮な脱水剤で交換することもできる。この反応の間に形成される水又はアルコールを留去すること及び例えば水滴分離器を使用することもできる。] [0159] この方法を、酸性触媒の不存在下に実施することができる。酸性の無機、有機金属又は有機の触媒又は複数の酸性の無機、有機金属又は有機の触媒からの混合物の存在下に操作することが有利である。] [0160] 本発明の意義における酸性の無機触媒としては、例えば硫酸、燐酸、ホスホン酸、次亜燐酸、硫酸アルミニウム水和物、明礬、酸性シリカゲル(pH=6、殊に=5)及び酸性酸化アルミニウムが挙げられる。更に例えば一般式Al(OR)3のアルミニウム化合物及び一般式Ti(OR)4のチタン酸塩が酸性の無機触媒として使用可能であり、ここで基Rはそれぞれ同じ又は異なるものであってよく、相互に無関係に次のものから選択される:C1〜C10−アルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソ−ペンチル、s−ペンチル、ネオ−ペンチル、1,2−ジメチルプロピル、イソ−アミル、n−ヘキシル、イソ−ヘキシル、s−ヘキシル、n−ヘプチル、イソ−ヘプチル,n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル又はn−デシル; C3〜C12−シクロアルキル基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル及びシクロドデシル;好ましくはシクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチル。] [0161] Al(OR)3又はTi(OR)4中の基Rは、それぞれ同じもので、イソプロピル又は2−エチルヘキシルから選択されることが好ましい。] [0162] 好ましい酸性の有機金属触媒は、例えばジアルキル錫オキシドR2SnO(ここで、Rは前記のように定義される)から選択される。酸性の有機金属触媒の特別好ましい代表化合物は、いわゆるオキソ−錫として市販されているジ−n−ブチル錫オキシド又はジ−n−ブチル錫ジラウレートである。] [0163] 好ましい酸性の有機触媒は、例えば燐酸基、スルホン酸基、硫酸基又はホスホン酸基を有する酸性の有機化合物である。スルホン酸、例えばパラ−トルエンスルホン酸が特別好ましい。酸性の有機触媒として、酸性のイオン交換体、例えば、ジビニルベンゼン約2モル%と架橋しているスルホン酸基−含有ポリスチレン樹脂を使用することもできる。] [0164] 前記の触媒の2種以上の組み合わせ物を使用することもできる。離散分子(diskreter Molekuele)の形で存在するような有機又は有機金属又は無機の触媒を、固定化された形(in immobilisierter Form)で使用することも可能である。] [0165] 酸性の無機、有機金属又は有機の触媒を使用することが望ましい場合には、本発明により、触媒0.1〜10質量%、好ましくは0.2〜2質量%を使用する。] [0166] 高−又は超分枝したポリエステルの製造法は、有利に不活性ガス雰囲気下に、即ち例えば二酸化炭素、窒素又は希ガス(その内で特記すべきはアルゴンである)下に実施される。] [0167] 高−又は超分枝したポリエステルの製造法が実施される温度は、60〜200℃の範囲内であるのが有利である。130〜180℃、殊に150℃まで又はそれを下回る温度で操作することが有利である。145℃までの最大温度が特別好ましく、135℃までが全く特別好ましい。] [0168] 高−又は超分枝したポリエステルの製造法の圧力条件は、それ自体厳密ではない。例えば10〜500ミリバールでの明らかに低い圧力で操作することができる。本発明による方法は、500ミリバールを上回る圧力で実施することもできる。単純化の理由から、大気圧での反応が好ましい。しかしながら、例えば1200ミリバールまでの僅かに高められた圧力での実施も可能である。例えば10バールまでの圧力での明らかに高められた圧力下に操作することもできる。しかしながら大気圧下での反応が好ましい。] [0169] 高−又は超分枝したポリエステルの製造法の反応時間は、通常は10分〜25時間、好ましくは30分〜10時間、特別好ましくは、1〜8時間である。] [0170] 反応終了後に高官能性の超分枝したポリエステルを、容易に、例えば触媒の濾過により単離し、濃縮させることができ、この際この濃縮は通常は減圧下に実施される。更なる好適な後処理法は、水の添加後の沈殿及び引き続く洗浄及び乾燥である。] [0171] 更に、この高−又は超分枝したポリエステルは、酵素又は酵素の分解生成物の存在下に製造することもできる(DE−A10163163により)。本発明により反応されるジカルボン酸は、本発明の意義における酸性の有機触媒には属しない。] [0172] リパーゼ又はエステラーゼの使用が好ましい。非常に好適なリパーゼ及びエステラーゼは、カンジダシリンドラツェア、カンジダリポリティカ、カンジダ ルゴサ、カンジダアンタルクチカ、カンジダ ウチリス、クロモバクテリウムビスコスム、ゲオトリクムビスコスム、ゲオトリクムカンジデウム、ムコルジャバニクム、ムコル ミエヘイ、ブタ膵臓、シュードモナスspp.、シュードモナスフルオレッセンス、シュードモナスセパシア、リゾプスアルヒズス、リゾプス デレマール、リゾプスニベウス、リゾプスオリザエ、アスペルギルスニゲル、ペニシリウムロクエフォルティ、ペニシリウムカメンベルティ又はバシルスspp.及びバシルステルモグルコシダシウスからのエステラーゼである。] [0173] カンジダアンタルクチカリパーゼBが特別好ましい。挙げられている酵素は、市場で、例えば、Novozymes Biotech Inc.,Daenemarkから入手可能である。] [0174] この酵素を、例えばシリカゲル又はLewatit(R)上で固定化された形で使用することが好ましい。酵素の固定化法は、例えば、KurtFaber "Biotransformations in organic chemistry",3.Auflage 1997,Springer Verlag,Kapitel 3.2 "Immobilization" 345−356頁から自体公知である。固定化された酵素は、市場で、例えばNovozymes Biotech Inc.,Daenemarkから入手可能である。] [0175] 使用される固定化された酵素の量は、反応されるべき全出発物質の使用質量に対して0.1〜20質量%、殊に10〜15質量%である。] [0176] 高−又は超分枝したポリエステルの製造法は、60℃を上回る温度で実施される。100℃以下の温度で操作することが有利である。80℃までの温度が好ましく、全く好ましくは62〜75℃、なお好ましくは65〜75℃である。] [0177] この高−又は超分枝したポリエステルの製造法は、溶剤の存在下に実施される。例えばパラフィン又は芳香族炭化水素のような炭化水素が好適である。特別好適なパラフィンは、n−ヘプタン及びシクロヘキサンである。特別好適な芳香族炭化水素は、トルエン、オルト−キシレン、メタ−キシレン、パラ−キシレン、異性体混合物としてのキシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン及びオルト−及びメタ−ジクロロベンゼンである。他の全く特別好適なものは、エーテル、例えばジオキサン又はテトラヒドロフラン及びケトン、例えばメチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトンである。] [0178] 添加されるべき溶剤の量は、反応されるべき出発物質の使用質量に対して少なくとも5質量部、好ましくは少なくとも50質量部、特別好ましくは少なくとも100質量部である。10000質量部を上回る量の溶剤は望ましくない。それというのも、明らかに低い濃度では反応速度が明らかに低下し、このことが不所望の長い反応時間をもたらすからである。] [0179] 高−又は超分枝したポリエステルの製造法は、500ミリバールを上回る圧力で実施される。大気圧又は僅かに高められた、例えば1200ミリバールまでの圧力での反応が好ましい。明らかに高められた圧力下に、例えば10バールまでの圧力で操作することもできる。大気圧での反応が好ましい。] [0180] 酵素又は酵素の分解生成物の存在下で高−又は超分枝したポリエステルを製造する方法の反応時間は、通常は4時間〜6日、好ましくは5時間〜5日、特別好ましくは8時間〜4日である。] [0181] 反応終了後に、この高−又は超分枝したポリエステルを、例えば酵素の濾去及び濃縮によって単離することができ、この際この濃縮を、通常は減圧下に実施する。他の好適な後処理法は、水の添加後の沈殿及び引き続く洗浄及び乾燥である。] [0182] 酵素又は酵素の分解生成物の存在下で製造された、高官能性の超分枝したポリエステルは、着色及び樹脂化の特別低い割合によって優れている。] [0183] 本発明によるこのポリエステルは、500〜50000g/モル、好ましくは1000〜20000g/モル、特別好ましくは1000〜19000g/モルの分子量Mwを有する。多分散性は、1.2〜50、好ましくは1.4〜40、特別好ましくは1.5〜30、全く特別好ましくは1.5〜10である。これは、通常は良好な可溶性である、即ち、テトラヒドロフラン、n−酢酸ブチル、エタノール及び他の多くの溶剤中の本発明によるポリエステル50質量%まで、特有の場合には80質量%まで澄明溶液を、肉眼的にゲル粒子を検知することなしに、製造することができる。] [0184] 本発明による高官能性の、超分枝したポリエステルは、カルボキシ−終端され、カルボキシ−又はヒドロキシル基−終端され及び有利にはヒドロキシル基−終端されている。] [0185] 高−又は超分枝したポリカーボネートと高−又は超分枝したポリエステルとの割合は、これらが混合して使用される場合には、有利に1:20〜20:1、殊に1:15〜15:1、全く特別に1:5〜5:1である。] [0186] 使用される超分枝したポリカーボネート及び/又は超分枝したポリエステルはナノ粒子である。コンパウンド中のこの粒子の寸法は、20〜500nm、有利には50〜300nmである。このようなコンパウンドは、市場で、例えば、Ultradur(R)high speedとして入手可能である。強化用充填剤少なくとも1種を含有しているポリマー物質中の高−又は超分枝したポリカーボネート、高−又は超分枝したポリエステル又はこれらの混合物の割合は、有利に0.1〜2質量%の範囲内にある。高−又は超分枝したポリカーボネート、高−又は超分枝したポリエステル又はこれらの混合物の割合は、0.4〜0.9質量%の範囲内にあることが特別好ましい。] [0187] 更に、この成形コンパウンド中には、熱可塑性のポリエステル−エラストマーを含有するができる。この熱可塑性ポリエステル−エラストマーの割合は15質量%までであることが有利である。] [0188] ここで、ポリエステル−エラストマーとは、通常、ポリ(アルキレン)エーテルグリコールに由来する長鎖セグメント及び低分子量ジオール及びジカルボン酸に由来する短鎖セグメントを含有している、セグメント化されたコポリエーテルエステルであると理解される。] [0189] このような生成物は自体公知であり、文献中に記載されている。ここで、例として、US−特許3651014、3784520、4185003及び4136090並びにG.K.Hoeschele(Chimia 28,(9),544(1974);Angew.Makromolek,Chemie 58/59,299-319 (1977)及びPol.Eng.Sci.1974,848)を参照することができる。市場で相応する製品を、Hytrel(R)(Du Pont)、Arnitel(R)(Akzo)並びにPelprene(R)(Toyobo Co.ltd.)なる名称で入手可能でもある。] [0190] 更に、この成形コンパウンドは更なる添加物及び加工助剤を含有することができる。] [0191] 使用される慣用の添加物及び加工助剤は、例えばC−原子数10〜40、好ましくは16〜22を有する飽和又は不飽和の脂肪族カルボン酸とC−原子数2〜40、有利に2〜6を有する脂肪族飽和アルコール又はアミンとのエステル又はアミドである。] [0192] カルボン酸は1−又は2−価であってよい。好適なカルボン酸は、例えばペラルゴン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、マーガリン酸、ドデカンジ酸、ベヘン酸及び特別好ましくはステアリン酸、カプリン酸並びにモンタン酸、C−原子数30〜40を有する脂肪酸の混合物である。] [0193] 脂肪族アルコールは、1〜4価であってよい。アルコールの例は、n−ブタノール、n−オクタノール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリットであり、この際、グリセリン及びペンタエリスリットが好ましい。] [0194] 脂肪族アミンは1〜3価であってよい。その例は、ステアリルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジ(6−アミノヘキシル)アミンであり、この際、エチレンジアミン及びヘキサメチレンジアミンが特別好ましい。好ましいエステル又はアミドは、相応してグリセリンジステアレート、グリセリントリステアレート、エチレンジアミンジステアレート、グリセリンモノパルミテート、グリセリントリラウレート、グリセリンモノベヘネート及びペンタエリスリットテトラステアレートである。] [0195] 種々のエステル又はアミドの混合物又はエステルとアミドとを組み合わせて使用することもでき、この際、その混合比は任意である。] [0196] 更なる慣用の添加物は、例えば、屡々衝撃強度変性剤、エラストマー又はゴムとも称されるゴム弾性のポリマーでもある。] [0197] この場合に、全く一般的にこれは、次のモノマーの少なくとも2種から構成されているコポリマーである:エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソブテン、イソプレン、クロロプレンン、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル及びアルコール成分中のC−原子数1〜18を有するアクリル−又はメタクリル酸エステル。] [0198] 少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドから押出され又は射出成形された少なくとも1つの成形品は、有利に8000N/mm2を上回る、殊に10000N/mm2を上回るE−モジュール、100℃を上回る、殊に150℃を上回る軟化温度及び6・10−5K−1を下回る、有利に5・10−5K−1を下回る、殊に4・10−5K−1を下回る膨張係数(Dehnungskoeffizient)を有する。] [0199] 本発明の1実施形では、少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドから押出された又は射出成形された成形品少なくとも1つが、中空異形材の1空所中に収容されている。この場合に、中空異形材の内部断面は、中空異形材中に収容される異形材の外部断面に一致することが有利である。これによって、少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドから押出され又は射出成形された成形品が中空異形材に接して存在して、これを補強することができる。この場合に、中空異形材の空所はそれぞれ任意の断面を有することができる。この断面は、通常は長方形である。しかしながらこの異形材の機能に依存して、各々任意の他の断面を使用することもできる。] [0200] この場合に、少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドから押出され又は射出成形された成形品は、それ自体中空異形材として構成されていてもよいか又は中実であることもできる。中実な形に比べて、中空異形材は、更なる重量節約をもたらす。しかしながら、一般に中空異形材の強度は、中実異形材のそれより低い。] [0201] 空所内に、少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドから押出され又は射出成形された成形品を有することによって補強される中空異形材は、1以上の空所を有することができる。この中空異形材が複数の空所を有する場合には、少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドからのこの異形材が1空所内に又は複数の空所内に収容されることが可能である。複数の空所内に、少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドから押出された又は射出成形された成形品が収容されている場合には、充填剤を含有している成形コンパウンドから押出された又は射出成形されたこの成形品は、それぞれ同じ断面又は異なる断面を有することができる。この場合に、少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドから押出された又は射出成形されたこの成形品の断面は、中空異形材の形状に依存する。] [0202] この中空異形材が例えば押出法により製造できるためには、これを熱可塑性プラスチックから製造することが好ましい。この場合にこの中空異形材の製造のためには、当業者に公知の任意の熱可塑性プラスチックが好適である。この中空異形材の製造のために好適な熱可塑性プラスチックは、例えばポリオレフィン、ポリビニル−化合物、ポリアクリレート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエステル、ポリカーボネート及びセルロース誘導体である。] [0203] 好適なポリオレフィンは、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリテトラフルオロエテン及びポリトリフルオロクロロエテンである。ポリビニルとしては、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル−共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−共重合体、アクリロニトリル−スチレン−アクリルエステル、ポリビニルカルバゾール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール及びポリビニルエーテルである。] [0204] 好適なポリアクリレートは、例えばポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、例えばポリメチルメタアクリレート、ポリアクリロニトリル、メタクリル酸メチルエステルとアクリロニトリルとからの共重合体である。通常使用されるポリアミドは、例えばポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド6/6、ポリアミド6/10及びポリアミド6/12である。更にポリウレタンが好適である。] [0205] ポリアセタールとしては、例えばポリオキシメチレンが好適である。] [0206] 好適なポリエステルは、例えばポリテレフタル酸エステルである。] [0207] セルロース誘導体として、例えば再生セルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、アセト酪酸セルロース又は硝酸セルロースを使用することができる。] [0208] 殊に、この系を例えば太陽熱集熱器、ボード、ディスプレィスクリーン、窓又はドアの枠を得るために使用する場合には、ポリ塩化ビニルが特別好ましい。] [0209] 一般には、これから中空異形材が成形される熱可塑性プラスチックは、強化されていない。しかしながら、これから中空異形材が成形される熱可塑性プラスチックは強化されていることも可能である。これから中空異形材が製造される熱可塑性プラスチックが強化されている場合には、その組成は、強化のために少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドの組成に一致することが有利である。] [0210] この系の製造のために、強化用充填剤少なくとも1種を含有している成形コンパウンドを押出成形法によって成形品に成形することが有利である。] [0211] 一般に、押出成形法(Strangpressverfahren)として、その方法で連続異形材を得ることのできる押出法が使用される。この方法の実施のために、一般に当業者に公知であるような往復スクリュウ射出成形機(Scneckenkolbenmaschinen)が使用される。このような往復スクリュウ射出成形機は、通常は、少なくとも1つの装入帯域、1つの転換帯域及び1つの排出帯域から成っている。] [0212] 一般にこの成形コンパウンドは、顆粒の形で、この往復スクリュウ射出成形機の装入帯域中に加えられる。このためにこの装入帯域は、充填オリフィスを有している。この充填オリフィスは、各々、当業者に公知の任意の配量装置を備えていることができる。顆粒の添加と並んで、選択的ではあるが、溶融物を添加することも可能である。成形コンパウンドが複数の成分を含有している場合には、これらを一緒に又は別々に加えることができる。別々添加の場合には、この添加を共通の一つの充填オリフィスを経て又は別々の充填オリフィスを経て行うことができる。従って例えば複数の成分の添加の場合には、複数の装入帯域を備えることも可能である。この場合に、それら装入帯域は、直接前後して存在するか又はそれぞれ転換帯域によって分離されていることができる。] [0213] 成形コンパウンドが顆粒の形で加えられる場合には、これらは装入帯域中で圧縮される。この装入帯域に、転換帯域が接続されており、その中で成形コンパウンドが可塑化される。同時にホモゲナイジングが行われる。] [0214] 場合によりなお成形コンパウンド中に含有されている溶剤残分又はモノマー単位の除去のために、この押出機は、少なくとも1個の脱ガスオリフィスを有していることができる。この脱ガスオリフィスを通って、成形コンパウンドのガス状成分が除去される。] [0215] 転換帯域に後続している排出帯域中で、この成形コンパウンドの更なるホモゲナイジング及び放出圧力までの圧縮が行われる。この圧力で、成形コンパウンドは工具の間を圧送される。この工具は一般に、その断面が製造されるべき押出された成形品の断面に一致するノズルである。] [0216] 押出法のために使用される往復スクリュウ射出成形機は、通常、1本以上のスクリュウを有する。一般に、使用される往復スクリュウ射出成形機は1本又は2本のスクリュウを有する。しかしながら、2本を上回るスクリュウを使用することもできる。2本を上回るスクリュウの使用の場合には、これらは、例えば1本の中心スクリュウとその中心スクリュウの周りに配置された複数のスクリュウを有する、プラネット配列の形で配置されていることができる。2本のスクリュウを有する往復スクリュウ射出成形機が使用される場合には、これらは同方向又は反対方向に回転することができる。一般には、同方向に回転する2本のスクリュウを有する往復スクリュウ射出成形機が使用される。] [0217] 本発明による異形材を製造するために、1本スクリュウを有する押出機を使用することが好ましい。スクリュウタイプとしては、殊に3帯域スクリュウ(Dreizonen-schnecken)又はバリアスクリュウ(Barrierschnecken)が好適である。] [0218] 往復スクリュウ射出成形機の使用と並んで、当業者に公知である所望の任意の他の可塑化装置を使用することもできる。] [0219] 押出法に対して選択的に、例えは射出成形法によってこの成形品を製造することも可能である。射出成形法でも、一般に往復スクリュウ射出成形機が使用される。しかしながら、往復スクリュウ射出成形機と並んで、例えば溶融ポンプを使用することもできる。] [0220] 少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドから押出された又は射出成形された成形品が、中空異形材の空所中に収容される場合の第1実施形では、この異形材系の製造のために、少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドから押出された又は射出成形された成形品を、中空異形材の空所中に挿入することができる。この場合に充分な補強を得るためには、この空所も、挿入されるべき異形材も、良好な寸法安定性(Masshaltigkeit)が必要である。選択的に、押出された又は射出成形された成形品と中空異形材との間の残空間にポリマーを充填することも可能である。この場合には、場合により強化されていてよいポリマーフォームが特別好ましい。これによって、少なくとも1種の強化用充填剤を含有している成形コンパウンドから押出された又は射出成形された成形品と中空異形材との堅固な結合が得られる。] [0221] この場合に、この中空異形材は、1つの空所又は複数の空所を有すること、即ち多室異形材であることができる。この場合にこれらの空所は、一般に異形材の全長にわたって相互に隣接しているように構成されているが、この中空異形材の全長にわたって伸びていない密閉室(abgeschlossene Kammern)であることもできる。] [0222] しかしながら、特別好ましい1変法では、中空異形材及びこの中空異形材の空所中に含有されている、少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドから押出された又は射出成形された成形品が、同時押出成形法によって成形される。この場合には、当業者に公知の任意の同時押出成形法を使用することができる。一般に、この同時押出成形法では、少なくとも2つの往復スクリュウ射出成形機が使用され、この際に、各々の往復スクリュウ射出成形機中で1成分が可塑化される。少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドからの異形材1個のみを有している中空異形材の場合には、1往復スクリュウ射出成形機中で、中空異形材のポリマーが可塑化され、他の往復スクリュウ射出成形機中で、充填剤含有成形コンパウンドが可塑化される。双方の往復スクリュウ射出成形機は一般に1工具と結合されていて、1操作工程で、既に少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドからの成形品を1空所中に含有している中空異形材が得られる。この同時押出成形法の利点は、少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドからの成形品がぴったり合って(passgenau)この空所中に収容されることである。中空異形材と少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドから押出された又は射出成形された成形品との安定な結合は、例えば少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドから押出された又は射出成形されたこの成形品が、少なくともその頭部又は脚部で中空異形材と結合していることによって達成される。] [0223] 少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドからの複数の成形品を中空異形材の複数の空所中で使用されるべき場合で、全ての成形品が充填剤を含有する同じ成形コンパウンドから製造される場合には、少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドを、1往復スクリュウ射出成形機中で可塑化させることが可能である。しかしながら、少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドから個々の成形品を得るために、特有の1往復スクリュウ射出成形機を使用することもできる。殊に、少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドからの成形品がこの成形コンパウンドと異なる組成を有する場合には、各々の成形品に対して1つの往復スクリュウ装置を使用することが好ましい。] [0224] 殊に1つの異形材系を得るために少なくとも2つの押出された又は射出成形された成形品が相互に結合されているべき場合には、これらを溶接法によって相互に結合させることが有利である。この場合には、押出された又は射出成形された成形品を、任意の角度で相互に結合させることができる。殊に、それぞれ少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドから押出された又は射出成形された成形品少なくとも1個を少なくとも1つの空所中に含有している少なくとも2つの中空異形材が相互に結合される場合には、この溶接法によって、中空異形材のみならず、少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドから押出された又は射出成形された成形品も、相互に結合される。これによって付加的な安定性が得られる。殊に、例えば補強用の金属インサートを有している中空異形材と比べて、より良好に補強された系を得ることができる。] [0225] 少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドから押出され又は射出成形された少なくとも2つの成形品の結合のため、又は少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドから押出された又は射出成形された少なくとも1つの成形品を少なくとも1つの空所中に有している少なくとも2つの中空異形材の結合のためのこの溶接法と並んで、これらを、当業者に公知の任意の他の方法によって相互に結合させることもできる。しかしながら、殊により安定な結合を得るためには、溶接法が好ましい。] [0226] 本発明による系は、例えば、窓又はドアの枠、即ち窓枠、ドア枠又は開きドア枠の製造のため、カバーパネル、分離パネル、分離壁、天井パネルの枠、例えば太陽熱集熱器の枠(ここで、太陽熱集熱器には、光発電装置も水加熱用装置も包含される)、ボード、ディスプレイスクリーンの枠;家具、例えば商品棚材、椅子材、机の枠の製造;枠組み、例えば鉱業用の支柱枠、ケーブルダクト又はケーブル管路のライニング材、トラックの屋根支柱又は屋根構造の横梁の製造のために使用される。更に本発明による系は、壁パネルの強化材の製造のためにも好適である。] [0227] 次に、簡単な異形材の例で、本発明を図示説明する。] 図面の簡単な説明 [0228] 図1は、長方形断面を有する中実異形材の切断面を示す。 図2は、長方形断面を有する中空異形材の切断面を示す。 図3は、円形断面を有する中空異形材の切断面を示す。 図4は、第1実施形での、補強材を有する長方形異形材の切断面を示す。 図5は、第2実施形での、補強材を有する長方形異形材の切断面を示す。] 図1 図2 図3 図4 図5 [0229] 図1は、長方形断面を有する中実異形材の切断面を示している。] 図1 [0230] 中実異形材2は、ポリマー物質を含有している成形コンパウンドから押出され又は射出成形される。この成形コンパウンドは、更に強化用充填剤少なくとも1種を含有している。しかしながらこの中実異形材2は、ここに描かれている長方形断面と並んで他の任意の断面を有することもできる。即ちこの断面は、例えば円形、楕円形、三角形又は任意の多角を有する多角形の形であってもよい。この断面は、例えばアンダーカット(Hinterschneidung)又はリブ(Rippen)を有することもできる。] [0231] 図2及び3中には、それぞれ中空異形材が描かれている。図2中には、長方形異形材の形で構成されている中空異形材3が描かれている。図3中には、円形断面を有する中空異形材3が描かれている。] 図2 図3 [0232] 図2による長方形断面又は図3中に描かれている円形断面と並んで、中空異形材3は、その都度任意の他の断面で実施することも可能である。中空異形材3は、例えばリブを有することも可能である。この場合に、この中空異形材3の形は、この異形材の適用範囲に依存している。] 図2 図3 [0233] 中実異形材2又は中空異形材3の充分な剛性を得るために、この中実異形材2又は中空異形材3は、強化用充填剤少なくとも1種を含有しているポリマー物質を含有している成形コンパウンドから成形されている。この場合に、強化用充填剤の割合は20〜80質量%の範囲である。ポリマー物質としては、一般に、熱可塑性プラスチック、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、スチレン−アクリロニトリル−共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−共重合体、アクリロニトリル−スチレン−アクリルエステル又はポリオキシメチレンが使用される。好ましいポリマー物質は、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート又はポリトリメチレンテレフタレートである。ポリマー物質を強化するための充填剤は、繊維の形で存在するのが有利である。好適な繊維は、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維及びチタン酸カリウム繊維である。これらの繊維は、一般に、0.1〜0.4mmの長さを有する。成形コンパウンドの改良された押出可能性を得るために、これは更に少なくとも1種の高−又は超分枝したポリカーボネート、少なくとも1種の高−又は超分枝したポリエステル又はこれらの混合物を含有していることが有利である。] [0234] 図4は、本発明により形成された第1実施形での、中に成形品を収容している中空異形材を有する系を示している。] 図4 [0235] 本発明により形成されている系1は、中空異形材3を包含している。ここに描かれている実施形で、中空異形材は長方形異形材の形で形成されている。ここに描かれている長方形に形成されている中空異形材3と並んで、この中空異形材3は、その都度任意の他の形を有することもできる。例えば、この中空異形材3は、円形断面、楕円形断面、三角形断面又は任意の多角を有する多角形の断面を有することも可能である。この中空異形材3が3以上の角を有する多角形で構成されている場合には、稜の長さはそれぞれ同じ長さ又は異なる長さであることができる。] [0236] ここに描かれている実施形で中空異形材3は、その中に押出された又は射出成形された成形品5を収容する空所を有している。この場合に、押出された又は射出成形された成形品5は、全ての側で同一平面で中空異形材3により包囲されている。こうして、押出された又は射出成形された成形品5は中空異形材3中で固定される。] [0237] 押出された又は射出成形された成形品5を中空異形材3中で固定するために、これを、例えばその中で溶接、接着させるか又はその他の任意の当業者に公知の方法で、中空異形材3と結合させることができる。例えば押出された又は射出成形された成形品5を中空異形材3中に挿入し、かつ中空異形材3と押出された又は射出成形された成形品5との間に形成される空間に、ポリマー物質、特にポリマーフォームを充填することも可能である。] [0238] 押出された又は射出成形された成形品5で充填される1つの空所を有する中空異形材3を有しているここに描かれている実施態様と並んで、複数の空所を有する中空異形材3を使用することも可能である。これらの空所は、ここに描かれている四角形と並んで、それぞれ任意の他の形を有することも可能である。更に、例えばリブがこの空所中に突入していることも可能である。押出された又は射出成形された成形品5が全ての側で中空異形材3の空所を包囲している壁7に接している場合には、押出された又は射出成形された成形品5の断面は空所の断面と一致している。] [0239] 押出された又は射出成形された成形品5を収容するために、この空所内に、押出された又は射出成形された成形品5が挿入されるポケットが形成されていることも可能である。この場合には、押出された又は射出成形された成形品5は有利に、それぞれその正面でこのポケットによって包囲されている。] [0240] この系1の製造は、例えば同時押出法によって行うことができる。この場合には、この中空異形材3及び押出された成形品5は、この同時押出法により1操作工程で製造される。] [0241] 選択的に、例えば先ず押出法によって中空異形材3を製造し、かつ、少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドから押出された又は射出成形された成形品5を、この中空異形材3の空所中に挿入することも可能である。この場合には、この成形品5は、その形及び長さに依存して、一般に押出法又は射出成形法によって製造される。] [0242] 図5中には、本発明により形成される系1の選択的1実施形が描かれている。] 図5 [0243] 図5中に描かれている系1は、同様に長方形の中空異形材3を有している。図4中に描かれている中空異形材とは異なり、この長方形中空異形材3は、空所9を有し、この中に2つの押出された又は射出成形された成形品5が挿入されている。この場合に図5中に描かれている実施形では、押出された又は射出成形された成形品5が3方側で、空所9の壁7と接している。この場合に押出された又は射出成形された成形品の固定は、例えば摩擦力により(kraftschlussig)又はインターロックによって(formschlussig)行われる。従って、押出された又は射出成形された成形品を、例えば空所9中に溶接、接着、ねじ込み又は他の方法によって固定することができる。押出された又は射出成形された成形品5で充填されていない残りの空所9に、ポリマー物質、特にポリマーフォームを充填することも可能である。図5中に描かれている実施形を同時押出法によって製造することも好ましい。この同時押出法は、場合により現れる寸法不精確性(Massungenauigkeit)が、射出成形された又は押出された成形品5の挿入を困難にするであろう場合に、有利である。] 図4 図5 [0244] 図4及び5中に描かれているような中空異形材3は、ポリ塩化ビニルから製造されていることが好ましい。押出された又は射出成形された成形品5のポリマー物質としては、充填剤としてのガラス繊維を含有している熱可塑性ポリエステルが特別好ましい。成形品5の溶接特性を改良するために、この成形コンパウンド中には、高−又は超分枝したポリカーボネート又は高−又は超分枝したポリエステルをナノ粒子の形で含有することも有利である。] 図4 [0245] 中空異形材3の形状に依存して、成形品5で補強された中空異形材3を、任意の用途で使用することができる。従ってこれを、例えば太陽熱集熱器の枠、ボード、ディスプレィスクリーンの枠、窓又はドアの枠の製造のため、壁−又は天井パネルの製造のため、壁パネルの固定のため、家具、例えば棚、椅子又はテーブルの製造のため、枠組み、例えば鉱業で使用されるような支持枠の製造のため、ケーブルダクト又はケーブル管路のライニング材の製造のため、例えばトラックの屋根支柱の製造及び屋根構築用の横梁の製造のために好適である。] [0246] 1 系、 2中実異形材、 3中空異形材、 5成形品、 7 壁、 9 空所]
权利要求:
請求項1 ポリマー物質を含有している成形コンパウンドから押出された又は射出成形された成形品(5)少なくとも1つを包含し、前記成形コンパウンドが少なくとも1種の強化用充填剤を含有している系において、前記成形コンパウンド中の強化用充填剤の割合は、20〜80質量%の範囲であることを特徴とする系。 請求項2 ポリマー物質は熱可塑性プラスチックであることを特徴とする、請求項1に記載の系。 請求項3 熱可塑性プラスチックは、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、スチレン−アクリロニトリル−共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−共重合体、アクリロニトリル−スチレン−アクリルエステル及びポリオキシメチレンからなる群から選択されていることを特徴とする、請求項2に記載の系。 請求項4 ポリエステルは、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート又はポリトリメチレンテレフタレートであることを特徴とする、請求項3に記載の系。 請求項5 少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドは、更に少なくとも1種の高−又は超分枝したポリカーボネート、少なくとも1種の高−又は超分枝したポリエステル又はこれらの混合物を含有していることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の系。 請求項6 高−又は超分枝したポリカーボネート、高−又は超分枝したポリエステル又はこれらの混合物の割合は、0.1〜2質量%の範囲であることを特徴とする、請求項5に記載の系。 請求項7 強化用充填剤は繊維の形で存在することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の系。 請求項8 繊維は、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維及びチタン酸カリウム繊維からなる群から選択されていることを特徴とする、請求項7に記載の系。 請求項9 繊維は、0.1〜0.4mmの長さを有していることを特徴とする、請求項7又は8に記載の系。 請求項10 少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドからの異形材少なくとも1つが、中空異形材(3)の空所(9)中に収容されていることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項に記載の系。 請求項11 中空異形材(3)は、熱可塑性プラスチックから製造されていることを特徴とする、請求項10に記載の系。 請求項12 中空異形材(3)が製造されている熱可塑性プラスチックは、強化されていないことを特徴とする、請求項11に記載の系。 請求項13 強化されていない熱可塑性プラスチックは、ポリ塩化ビニルであることを特徴とする、請求項11又は12に記載の系。 請求項14 請求項1から13までのいずれか1項に記載の系(1)の製造法において、少なくとも1種の強化用充填剤を含有している成形コンパウンドを押出し法によって成形して成形品(5)にする、系(1)を製造する方法。 請求項15 少なくとも1種の強化用充填剤を含有している成形コンパウンドからの成形品(5)を、中空異形材(3)の空所(9)中に挿入することを特徴とする、請求項14に記載の方法。 請求項16 中空異形材(3)及びこの中空異形材(3)の空所(9)中に含有される成形品(5)を、少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドから同時押出法によって成形することを特徴とする、請求項14に記載の方法。 請求項17 少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドからの成形品(5)少なくとも2つを、又は少なくとも1種の充填剤を含有している成形コンパウンドからの成形品(5)少なくとも1つを少なくとも1つの空所(9)内に有している中空異形材(3)少なくとも2つを、溶接法によって相互に結合させることを特徴とする、請求項14から16までのいずれか1項に記載の方法。 請求項18 太陽熱集熱器、ボード、ディスプレィスクリーン、窓又はドアの枠の製造のため、壁−又は天井パネルの補強材の製造のため、家具、枠組み、支持枠、自動車の屋根支柱の製造のため、ケーブルダクト又はケーブル管路のライニング材、屋根構築用の横梁又は壁パネルの補強材の製造のために使用する、請求項1から13までのいずれか1項に記載の系(1)の使用。
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2012-05-01| A300| Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20120501 |
优先权:
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