![]() サリノスポラミドaおよびその類似体の全合成
专利摘要:
本願は、特定の化合物、ならびに、化学および医学の分野で用いることができる特定の化合物を作製するための方法に関する。詳細には、本明細書では、種々の化合物および中間体を作製するための方法、ならびにその化合物および中間体自体について述べる。より詳細には、本明細書では、式(VIII)の化合物を形成することを含む、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成するための方法について述べる。 公开号:JP2011514352A 申请号:JP2010549919 申请日:2009-03-06 公开日:2011-05-06 发明作者:タオタオ,リン;ダニシェフスキー,サミュエル 申请人:ネレアス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド; IPC主号:C07D487-00
专利说明:
[0001] 関連出願の相互参照 本願は、いずれの図面も含め、どちらも参照することでその全体が本明細書に組み入れられる2008年3月7日出願の、発明の名称が「Total Synthesis of Salinosporamide A and Analogs Thereof」である米国特許仮出願第61/034,900号;および、2008年6月18日出願の、発明の名称が「Total Synthesis of Salinosporamide A and Analogs Thereof」である第61/073,545号の優先権を主張するものである。] [0002] 本願は、特定の化合物、ならびに、化学および医学の分野で用いることができる特定の化合物を作製するための方法を開示する。] 背景技術 [0003] 癌は米国における死因の第一位である。癌を治療する新たな手法を見出すために著しい努力が行われているにもかかわらず、治療の主たる選択肢は、依然として外科手術、化学療法、および放射線療法を単独で、または組み合わせて行うことである。しかし、外科手術および放射線治療は、相当程度範囲が定められた種類の癌にのみ有用であることが一般的であり、播種性疾患を有する患者の治療への有用性は限られている。化学療法は、白血病などの転移性癌またはびまん性癌を有する患者の治療に一般的に有用である方法である。化学療法は、治療効果をもたらすことは可能であるが、化学療法薬に対して患者の癌細胞が耐性を有するようになることから、この疾患を治癒することができない場合が多い。化学療法薬に対して癌細胞が耐性を有するようになるというこの傾向を1つの理由として、このような薬剤は、組み合わせて用いて患者の治療を行うことが一般的である。] [0004] 同様に、例えば細菌、真菌、および原生動物によって引き起こされる感染性疾患の治療ならびに治癒が、次第に困難になりつつある。例えば、既存の抗生物質および化学療法薬に対して耐性を有する細菌、真菌、ならびに原生動物が増加しつつある。そのような微生物の例としては、バチルス属(Bacillus)、リーシュマニア属(Leishmania)、プラスモジウム属(Plasmodium)、およびトリパノソーマ属(Trypanosoma)が挙げられる。] [0005] さらに、炎症性疾患として分類される疾患および医学的状態の数が増加しつつある。そのような疾患としては、喘息などの状態から循環器疾患までが挙げられる。これらの疾患に罹患する人の数は、新たな治療方法および医学的進歩にもかかわらず、世界中で増え続けている。] [0006] 従って、癌、炎症性疾患、および感染性疾患を治療するための、追加的な化学療法薬、抗菌薬、および抗炎症薬が求められている。有用である可能性のある新たな化学療法薬および抗菌薬を見つけ出す取り組みが、個々の研究者、学界、および企業によって続けられている。] [0007] 海洋由来の天然産物は、新たな抗癌薬および抗菌薬の候補の豊富な供給源である。海洋は膨大な複雑性を有しており、圧力、塩分濃度、および温度が極度に異なる環境下で存在する微生物の多様な集合体を保持している。海洋微生物は、従って、独特の代謝および生理学的能力を発達させており、これは、極度の様々な棲息環境中での生存を確実にするのみならず、陸生の微生物からは見られないであろう代謝物を産生する可能性も提供する(非特許文献1)。そのような代謝物の代表的な構造上の種類としては、テルペン、ペプチド、ポリケチド、および複合した生合成起源(mixed biosynthetic origins)を有する化合物が挙げられる。これらの分子の多くは、明らかな抗腫瘍、抗細菌、抗真菌、抗炎症、または免疫抑制の活性を有しており(非特許文献2、非特許文献3、非特許文献4、非特許文献5、非特許文献6、非特許文献7)、極めて貴重な治療薬の単離にこの供給源が有用であることが確認される。さらに、現在市販されているものの代わりとなる機構的分類を代表する、新規な抗癌および抗菌薬の単離は、生物テロの目的で病原体へと遺伝子操作された可能性のある機構に基づくいずれの耐性をも含め、耐性に関する問題に対処する手助けとなるであろう。] 先行技術 [0008] Okami, Y. 1993 J Mar Biotechnol 1 :59 Bull, A.T. et al. 2000 Microbiol Mol Biol Rev 64:573 Cragg, G.M. & D.J. Newman 2002 TrendsPharmacol Sci 23:404 Kerr, R.G. & S.S. Kerr 1999 Exp Opin Ther Patents 9:1207 Moore, B.S 1999 Nat Prod Rep 16:653 Faulkner, D.J. 2001 Nat Prod Rep 18:1 Mayer, A.M. & V.K. Lehmann 2001 Anticancer Res 21:2489] 課題を解決するための手段 [0009] 本明細書にて開示する態様は、ヘテロ環系化合物およびその類似体を含む化学化合物の全合成全般に関する。ある態様は、この所望される化学化合物および中間体化合物に関する。他の態様は、この化学化合物および中間体化合物を合成する個々の方法に関する。] [0010] 本明細書にて開示する態様は、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成するための方法に関し、ここで、サリノスポラミドAは以下の構造: を有する。] [0011] 本明細書で述べる1つの態様は、式(VII)および(VIII)の化合物から式(IX)の化合物を合成する方法に関し、ここで、式(IX)の化合物を用いて、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成することができる。] [0012] 本明細書で述べる別の態様は、式(IX)、(X−1)、(XI−1)、(XII−1)、(XIII−1)、および(XIV−1)の化合物から式(XV)の化合物を合成する方法に関し、ここで、式(XV)の化合物を用いて、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成することができる。] [0013] 本明細書で述べるさらに別の態様は、式(IX)、(X−2)、(XI−2)、(XII−2)、(XIII−2)、(XIV−2)、および(XVII)の化合物から式(XV)の化合物を合成する方法に関し、ここで、式(XV)の化合物を用いて、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成することができる。] [0014] 本明細書で述べるなおさらに別の態様は、式(IX)、(X−3)、(XI−3)、(XII−3)、(XIII−3)、(XIV−3)、および(XVII)の化合物から式(XV)の化合物を合成する方法に関し、ここで、式(XV)の化合物を用いて、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成することができる。] [0015] 本明細書で述べる1つの態様は、式(I)、(II)、(III−1)、(IV)、(V)、および(VI)の化合物から式(VII)の化合物を合成する方法に関し、ここで、式(VII)の化合物を用いて、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成することができる。] [0016] 本明細書で述べる別の態様は、ジケテン、ならびに式(I)、(III−2)、および(V)の化合物から式(VI)の化合物を合成する方法に関し、ここで、式(VI)の化合物を用いて、サリノスポラミドAおよびその類似体と共に式(VII)の化合物を合成することができる。ある態様では、式(VI)の化合物は、ジケテン、ならびに式(I)および(III−2)の化合物から合成することができる。態様では、式(VI)の化合物は、ジケテン、ならびに式(I)および(III−2)の化合物から、反応中に形成されるいずれの中間体化合物も単離することなく、得ることができる。] [0017] 本明細書で述べるさらに別の態様は、アセト酢酸、ならびに式(I)、(III−2)、および(V)の化合物から式(VI)の化合物を合成する方法に関し、ここで、式(VI)の化合物を用いて、式(VII)の化合物、サリノスポラミドA、およびサリノスポラミドAの類似体を合成することができる。他の態様では、式(VI)の化合物は、アセト酢酸、ならびに式(I)および(III−2)の化合物から合成することができる。態様では、式(VI)の化合物は、アセト酢酸、ならびに式(I)および(III−2)の化合物から、反応中に形成されるいずれの中間体化合物も単離することなく、得ることができる。] [0018] 本明細書で述べるなおさらに別の態様は、式(III−2)の中間体化合物を介して、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成するための方法に関する。本明細書で述べるさらに別の態様は、式(VII)の中間体化合物を介して、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成するための方法に関する。本明細書で述べるなおさらに別の態様は、式(VIII)の中間体化合物を介して、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成するための方法に関する。本明細書で述べる1つの態様は、式(IX)の中間体化合物を介して、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成するための方法に関する。] [0019] 本明細書で述べるある態様は、式(XXII)の中間体化合物を介して、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成するための方法に関する。ある態様では、式(XXII)の化合物を用いて式(VII)の化合物を得ることができ、ここで、式(VII)の化合物を用いて、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成することができる。] [0020] 本明細書で述べる他の態様は、以下の式(XXII)、(XXIV)、(XXV)、(XXVI)、(XXVII)、(XXVIII)、(XXIX)、(XXX)、および(XXXI)の化合物の1または2つ以上を介して、サリノスポラミドAの類似体を合成するための方法に関する。ある態様では、サリノスポラミドAの類似体は、式(XXII)の化合物を介して得ることができる。態様では、サリノスポラミドAの類似体は、式(XXXI−A−1)の化合物の構造を有していてよい。別の態様では、サリノスポラミドAの類似体は、式(XXXV)の化合物の構造を有していてよい。] [0021] 本明細書で述べるさらに他の態様は、式(XXII)および(XXIV)の化合物から式(XXV)の化合物を合成する方法に関し、ここで、式(XXIV)の化合物を用いて、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成することができる。] [0022] 本明細書で述べる態様は、式(VII)の化合物から式(VIII)の化合物を合成する方法に関する。本明細書で述べる他の態様は、式(VIII)の化合物から式(IX)の化合物を合成する方法に関する。本明細書で述べるある態様は、式(Va−A)の化合物などの式(V)の化合物から、式(VI−A)の化合物を例とする式(VI)の化合物を合成する方法に関する。本明細書で述べる他の態様は、式(VI)の化合物から式(VII)の化合物を得る方法に関する。本明細書で述べるさらに他の態様は、式(IX)の化合物から式(X−2)の化合物を合成する方法に関する。本明細書で述べる態様は、式(XXII)の化合物から式(XXIV)の化合物を合成する方法に関する。本明細書で述べる他の態様は、式(XXIV)の化合物から式(XXV)の化合物を合成する方法に関する。] [0023] 本明細書で述べる1つの態様は、式(Va−A)の化合物に関する。本明細書で述べる別の態様は、式(VI−A)の化合物に関する。本明細書で述べるさらに別の態様は、式(VII)の化合物に関する。本明細書で述べるなおさらに別の態様は、式(VIII)の化合物に関する。本明細書で述べるさらに別の態様は、式(IX)の化合物に関する。本明細書で述べる態様は、式(XXII)の化合物に関する。本明細書で述べる別の態様は、式(XXIV)の化合物に関する。本明細書で述べるさらに別の態様は、式(XXV)の化合物に関する。] 図面の簡単な説明 [0024] 図1は、式(VII)の化合物を合成するための逆合成スキームを示す図である。 図2は、式(XIV−1A)、(XIV−2A)、および(XIV−3A)の化合物を合成するための逆合成スキームを示す図である。 図3は、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成するための逆合成スキームを示す図である。 図4−1および4a〜eは、式(I)の化合物と式(II)の化合物、式(I)の化合物とアセト酢酸、または式(I)の化合物とジケテンから開始して、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成する方法を示す図である。 図4−1および4−2a〜eは、式(I)の化合物と式(II)の化合物、式(I)の化合物とアセト酢酸、または式(I)の化合物とジケテンから開始して、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成する方法を示す図である。 図4−1および4−2a〜eは、式(I)の化合物と式(II)の化合物、式(I)の化合物とアセト酢酸、または式(I)の化合物とジケテンから開始して、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成する方法を示す図である。 図4−1および4−2a〜eは、式(I)の化合物と式(II)の化合物、式(I)の化合物とアセト酢酸、または式(I)の化合物とジケテンから開始して、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成する方法を示す図である。 図4−1および4−2a〜eは、式(I)の化合物と式(II)の化合物、式(I)の化合物とアセト酢酸、または式(I)の化合物とジケテンから開始して、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成する方法を示す図である。 図4−1および4−2a〜eは、式(I)の化合物と式(II)の化合物、式(I)の化合物とアセト酢酸、または式(I)の化合物とジケテンから開始して、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成する方法を示す図である。 図5は、(S)−セリンから式(I)の化合物を合成する方法を示す図である。 図6は、サリノスポラミドAの化学構造を示す図である。 図7は、式(I−B)の化合物(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における1HNMRスペクトルを示す図である。 図8は、式(II)の化合物に対するエステル前駆体のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図9は、式(II)の化合物の保護エステル前駆体のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図10は、式(II)の化合物のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図11aは、式(III−1B)の化合物(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図11bは、式(III−1B)の化合物(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のLC−MSを示す図である。 図12aは、式(IV−B)の化合物(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図12bは、式(IV−B)の化合物(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中におけるNOESYスペクトルを示す図である。 図12cは、式(IV−B1)の化合物(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図12dは、式(IV−B2)の化合物(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図12eは、式(IV−B)の化合物(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のLC−MSを示す図である。 図13は、化合物(VI−B)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における1H NMRを示す図である。 図14は、化合物(VI−B)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における13C NMRスペクトルを示す図である。 図15は、化合物(VII−B)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図16は、化合物(VII−B)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における13C NMRスペクトルを示す図である。 図17は、化合物(VIII−B)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図18は、化合物(VIII−B)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における13C NMRスペクトルを示す図である。 図19は、化合物(VIII−B)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中におけるNOESYスペクトルを示す図である。 図20は、化合物(PG1=Bz、R1=t−ブチル、およびR2=メチルであるX−1B)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図21は、化合物(PG1=Bz、R1=t−ブチル、およびR2=メチルであるX−1B)のCDCl3中における13C NMRスペクトルを示す図である。 図22は、式(PG1=Bz、R1=t−ブチル、およびR2=メチルであるX−1B)のCDCl3中における化合物のNOESYスペクトルを示す図である。 図23は、化合物(XI−1B)(PG1=BzおよびR2=メチル)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図24は、化合物(XI−1B)(PG1=BzおよびR2=メチル)のCDCl3中における13C NMRスペクトルを示す図である。 図25は、化合物(X−2B)(R2=メチル)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図26は、化合物(X−2B)(R2=メチル)のCDCl3中における13C NMRスペクトルを示す図である。 図27は、化合物(X−2B)(R2=メチル)のCDCl3中におけるX線結晶構造のORTEP図である。 図28は、式(I−A)の化合物(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図29は、式(I−A)の化合物(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における13C NMRスペクトルを示す図である。 図30は、化合物(III−1A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図31は、化合物(III−1A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における13C NMRスペクトルを示す図である。 図32は、化合物(IV−A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図33は、化合物(IV−A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における13C NMRスペクトルを示す図である。 図34は、化合物(VI−A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図35は、化合物(VI−A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における13C NMRスペクトルを示す図である。 図36は、化合物(VII−A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図37は、化合物(VII−A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における13C NMRスペクトルを示す図である。 図38は、化合物(VIII−A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図39は、化合物(VIII−A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における13C NMRスペクトルを示す図である。 図40は、化合物(X−1A)(PG1=BzおよびR1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図41は、化合物(X−1A)(PG1=BzおよびR1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における13C NMRスペクトルを示す図である。 図42は、化合物(XI−1A)(PG1=BzおよびR2=メチル)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図43は、化合物(XI−1A)(PG1=BzおよびR2=メチル)のCDCl3中における13C NMRスペクトルを示す図である。 図44は、化合物(X−2A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図45は、化合物(X−2A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における13C NMRスペクトルを示す図である。 図46は、化合物(XI−2A)(R2=メチル)のDMSO−d6とCDCl3との混合物中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図47は、化合物(XI−2A)(R2=メチル)のDMSO−d6とCDCl3との混合物中における13C NMRスペクトルを示す図である。 図48は、化合物(XI−2A)(R2=メチルおよびC−5−O−TES)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図49は、化合物(XII−2A)(R2=メチル)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図50は、化合物(XII−2A)(R2=メチル)のCDCl3中における13C NMRスペクトルを示す図である。 図51は、化合物(III−2A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図52は、化合物(Va−A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における1H NMRスペクトルを示す図である。 図53は、化合物(Va−A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)のCDCl3中における13C NMRスペクトルを示す図である。] 図1 図10 図11a 図11b 図12a 図12b 図12c 図12d 図12e 図13 [0025] 本明細書にて数多くの参考文献が引用される。本明細書で引用された米国特許を含む本明細書にて引用された参考文献の各々は、特に断りのない限り、その全体が参照することで本明細書に組み入れられると見なされるべきである。] [0026] 態様には、これらに限定されないが、種々の化合物および中間体の作製のための方法、ならびに化合物および中間体自体が含まれる。ある態様では、1もしくは2つ以上の置換基、1もしくは2つ以上の化合物、または化合物の群が、以下でより詳細に説明する方法または化合物のいずれか1つもしくは2つ以上において特に除外される場合がある。] [0027] 本明細書では、サリノスポラミドAおよびその類似体を合成するための方法について述べる。サリノスポラミドAおよびいくつかの類似体、ならびにそれらを作製する方法は、2003年6月20日出願の米国特許仮出願第60/480,270号;2004年4月30日出願の同第60/566,952号;2004年11月12日出願の同第60/627,461号;2004年12月3日出願の同第60/633,379号;2005年1月13日出願の同第60/643,922号;2005年3月4日出願の同第60/658,884号;2005年4月29日出願の同第60/676,533号;2004年4月30日出願の同第60/567,336号;2004年6月18日出願の同第60/580,838号;2004年7月26日出願の同第60/591,190号;2004年11月12日出願の同第60/627,462号;2005年1月13日出願の同第60/644,132号;2005年3月4日出願の同第60/659,385号;2006年4月6日出願の同第60/790,168号;2006年6月27日出願の同第60/816,968号;2006年8月7日出願の同第60/836,166号;2006年9月12日出願の同第60/844,132号;および2007年1月17日出願の同第60/855,379号;2004年6月18日出願の米国特許出願第10/871,368号;2008年6月1日出願の同第12/136,688号;2005年4月29日出願の同第11/118,260号、現在は米国特許第7,276,530号;2007年10月1日出願の同第11/865,704号;2006年4月27日出願の同第11/412,476号;2006年6月15日出願の同第11/453,374号;および2007年4月6日出願の同第11/697,689号;ならびに、2004年6月18日出願の国際特許出願第PCT/US2004/019543号;2005年12月2日出願の同第PCT/US2005/044091号;2005年4月29日出願の同第PCT/US2005/01484号;2006年4月27日出願の同第PCT/US2006/016104号;および2007年4月6日出願の同第PCT/US2007/008562号;に記載されており、これらの各々はその全体が参照することで本明細書に組み入れられる。] [0028] 本明細書では、式(VII): の中間体化合物を介してサリノスポラミドAおよびその類似体を合成するための方法を提供する。] [0029] 図4−1に示すように、式(VII)の化合物は、本明細書で述べるように、容易に入手可能である出発物質から合成することができる。式(VII)の化合物は、続いて、サリノスポラミドAまたはその類似体へ変換することができる。例えば、サリノスポラミドAまたはその類似体は、スキームAに従って合成することができる。サリノスポラミドAの合成に関する追加の詳細事項を提供する逆合成スキームを図1〜3に示す。態様では、サリノスポラミドAおよびその類似体は、式(VIII): の化合物である中間体化合物を介して得ることができる。] 図1 図2 図3 [0030] 本明細書で述べる化合物に関して、各不斉炭素はRまたはS配置である。本願で例示する具体的な化合物は特定の配置で示される場合があるが、特に断りのない限り、任意のキラル中心におけるいずれかの逆の立体化学を有する化合物、またはそれらの混合物も想定される。化合物の誘導体にキラル中心が存在する場合、特に断りのない限り、この化合物は可能であるすべての立体異性体を包含するものと理解されたい。] [0031] 「置換された」という用語は、関連技術からの数多くの最近の特許に見られるその通常の意味を有する。例えば、これらすべてが参照することでその全体が本明細書に組み入れられる米国特許第6,509,331号;同第6,506,787号;同第6,500,825号;同第5,922,683号;同第5,886,210号;同第5,874,443号;および同第6,350,759号を参照されたい。適切な置換基の例としては、これらに限定されないが、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、アミノアシル、アミノアシルオキシ、オキシアシルアミノ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシル、カルボキシルアルキル、ケト、チオケト、チオール、チオアルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロ環系、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−置換アルキル、−SO−アリール、−SO−へテロアリール、−SO2−H、−SO2−OH、−SO2−アルキル、−SO2−置換アルキル、−SO2−アリールおよび−SO2−へテロアリール、ヘテロアリール、ボロネートアルキル、ボロン酸、(OH)2B−アルキル、ホスフェートおよびホスフェートエステル、ホスホノオキシ、ホスホノオキシアルキル、アジド、アジドアルキル、アンモニウム、カルボキシアルキル、カルボキシアルキルの塩、アルキルアミノ、アルキルアミノの塩、ジアルキルアミノ、ジアルキルアミノの塩、アルキルチオ、アリールチオ、カルボキシ、シアノ、アルカンスルホニル、アルカンスルフィニル、アルコキシスルフィニル、チオシアノ、ボロン酸アルキル(boronic acidalkyl)、ボロン酸エステルアルキル(boronic esteralkyl)、スルホアルキル、スルホアルキルの塩、アルコキシスルホニルアルキル、スルホオキシアルキル、スルホオキシアルキルの塩、アルコキシスルホニルオキシアルキル、ホスホノオキシアルキル、ホスホノオキシアルキルの塩、(アルキルホスホオキシ)アルキル、ホスホリルアルキル、ホスホリルアルキルの塩、(アルキルホスホリル)アルキル、ピリジニルアルキル、ピリジニルアルキルの塩、ヘテロアリールアルキルの塩、グアニジノ、グアニジノの塩、およびグアニジノアルキルが挙げられる。置換基の各々はさらに置換されていてよい。その他の上記で挙げた特許も、当業者によく理解されている「置換された」の用語に対する標準的な定義を提供している。] [0032] 基が「所望される場合は置換されていてよい」として説明される場合はいずれも、この基は、無置換であっても、または本明細書で述べる1または2つ以上の置換基で置換されていてもよい。] [0033] R1、R2、R3、R4、R5、およびR6などであるがこれらに限定されない本明細書で用いるいずれの1または複数の「R」基も、指定された原子に結合することができる置換基を表す。R基は置換されていても置換されていなくてもよい。2つの「R」基が同一の原子または隣接する原子に共有結合する場合、これらは、本明細書で定義するように「一緒になって」、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはへテロ環を形成してよい。例えば、これらに限定されないが、NR1aR1b基のR1aおよびR1bが、「一緒になって」と指定される場合、これらが互いに共有結合して環: を形成することを意味する。] [0034] 本明細書で用いる「アルキル」という用語は、好ましくはC1−C24である、非分岐鎖状または分岐鎖状であり、置換または無置換であるいずれの飽和炭化水素をも意味し、C1−C6炭化水素が好ましく、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、およびtert‐ブチル、ならびにペンチルが最も好ましい。] [0035] 本明細書で用いる「アルケニル」という用語は、非分岐鎖状または分岐鎖状であり、置換または無置換であり、1または2つ以上の二重結合を含有するいずれの不飽和炭化水素をも意味する。アルケニル基のいくつかの例としては、アリル、ホモ‐アリル、ビニル、クロチル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、およびオクテニルが挙げられる。] [0036] 本明細書で用いる「アルキニル」という用語は、非分岐鎖状または分岐鎖状であり、置換または無置換であり、1または2つ以上の三重結合を含有するいずれの不飽和炭化水素をも意味する。] [0037] 「シクロアルキル」という用語は、非芳香族であり、置換または無置換であるいずれの炭化水素環をも意味し、環を形成する5から12個の原子を有することが好ましい。さらに、本発明に関しては、「シクロアルキル」という用語は、この定義に二環式および三環式構造が含まれるように、縮合環系を含む。] [0038] 「シクロアルケニル」という用語は、二重結合を含有する、非芳香族であり、置換または無置換であるいずれの炭化水素環をも意味し、環を形成する5から12個の原子を有することが好ましい。さらに、本発明に関しては、「シクロアルケニル」という用語は、この定義に二環式および三環式構造が含まれるように、縮合環系を含む。] [0039] 「シクロアルキニル」という用語は、三重結合を含有する、非芳香族であり、置換または無置換であるいずれの炭化水素環をも意味し、環を形成する5から12個の原子を有することが好ましい。さらに、本発明に関しては、「シクロアルキニル」という用語は、この定義に二環式および三環式構造が含まれるように、縮合環系を含む。] [0040] 「アシル」という用語は、カルボニル基を介して置換基として結合する水素、低級アルキル、低級アルケニル、またはアリールを意味する。例としては、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ベンゾイル、およびアクリルが挙げられる。アシルは置換されていても置換されていなくてもよい。] [0041] 本発明に関しては、「アリール」という用語は、炭素環式芳香族環または環系を意味することを意図している。さらに、「アリール」という用語は、縮合環系を含み、ここで、少なくとも2つのアリール環、または少なくとも1つのアリールおよび少なくとも1つのC3−8−シクロアルキルが、少なくとも1つのの化学結合を共有している。「アリール」環のいくつかの例としては、所望される場合は置換されていてよい、フェニル、ナフタレニル、フェナントレニル、アントラセニル、テトラリニル、フルオレニル、インデニル、およびインダニルが挙げられる。アリール基は置換されていても置換されていなくてもよい。] [0042] 本発明に関しては、「ヘテロアリール」という用語は、芳香環内の1または2つ以上のの炭素原子が、窒素、硫黄、リン、および酸素を含む群より選択される1または2つ以上のへテロ原子に置き換えられたヘテロ環式芳香族基を意味することを意図している。さらに、本発明に関しては、「ヘテロアリール」という用語は、縮合環系を含み、ここで、少なくとも1つのアリール環および少なくとも1つのへテロアリール環、少なくとも2つのヘテロアリール環、少なくとも1つのへテロアリール環および少なくとも1つのへテロシクリル環、または少なくとも1つのへテロアリール環および少なくとも1つのC3−8−シクロアルキル環が、少なくとも1つのの化学結合を共有している。ヘテロアリールは置換されていても置換されていなくてもよい。] [0043] 「ヘテロ環」および「ヘテロシクリル」という用語は、3員環、4員環、5員環、6員環、7員環、および8員環を意味することを意図しており、ここで、炭素原子が1から3個のヘテロ原子と共に前記環を形成する。ヘテロ環は、所望される場合は1または2つ以上の不飽和結合を含有していてよいが、この不飽和結合は、芳香族π電子系が出現しないように位置する。ヘテロ原子は独立して、酸素、硫黄、および窒素から選択される。ヘテロ環は、さらに、1もしくは2つ以上のカルボニルまたはチオカルボニル官能基を含有していてよく、それによって、その定義に、ラクタム、ラクトン、環状イミド、環状チオイミド、および環状カルバメートなどのオキソ系ならびにチオ系が含まれる。ヘテロシクリル環は、所望される場合は、少なくとも他のヘテロシクリル環、少なくとも1つのC3−8−シクロアルキル環、少なくとも1つのC3−8−シクロアルケニル環、および/または少なくとも1つのC3−8−シクロアルキニル環と縮合していてもよく、それによってその定義に、二環式および三環式構造が含まれる。ベンゾ縮合へテロシクリル基の例としては、これらに限定されないが、ベンズイミダゾリジノン、テトラヒドロキノリン、およびメチレンジオキシベンゼン環構造が挙げられる。「ヘテロ環」のいくつかの例としては、これらに限定されないが、テトラヒドロチオピラン、4H−ピラン、テトラヒドロピラン、ピペリジン、1,3−ジオキシン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキシン、1,4−ジオキサン、ピペラジン、1,3−オキサチアン、1,4−オキサチイン、1,4−オキサチアン、テトラヒドロ−1,4−チアジン、2H−1,2−オキサジン、マレイミド、スクシンイミド、バルビツル酸、チオバルビツル酸、ジオキソピペラジン、ヒダントイン、ジヒドロウラシル、モルホリン、トリオキサン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピリジン、ピリジニウム、ピロリン、ピロリジン、ピロリドン、ピロリジオン、ピラゾリン、ピラゾリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、1,3−ジオキソール、1,3−ジオキソラン、1,3−ジチオール、1,3−ジチオラン、イソキサゾリン、イソキサゾリジン、オキサゾリン、オキサゾリジン、オキサゾリジノン、チアゾリン、チアゾリジン、および1,3−オキサチオランが挙げられる。ヘテロ環基は置換されていても置換されていなくてもよい。] [0044] 「アルコキシ」という用語は、非分岐鎖状または分岐鎖状であり、置換または無置換であり、飽和または不飽和であるいずれのエーテルをも意味し、C1−C6の非分岐鎖状飽和無置換エーテルが好ましく、メトキシが好ましく、さらにジメチル、ジエチル、メチル−イソブチル、およびメチル−tert−ブチルエーテルも好ましい。] [0045] 「シクロアルコキシ」という用語は、酸素へテロ原子を含むいずれの非芳香族炭化水素環をも意味し、環を形成する5から12個の原子を有することが好ましい。シクロアルコキシは置換されていても置換されていなくてもよい。] [0046] 「アルコキシカルボニル」という用語は、カルボニル基に結合した直鎖状、分岐鎖状、環状、飽和、不飽和、脂肪族、または芳香族のいずれのアルコキシをも意味する。例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロピルオキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロへキシルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、フェニルオキシカルボニル基、およびピリジルオキシカルボニル基などが挙げられる。アルコキシカルボニルは置換されていても置換されていなくてもよい。] [0047] 「(シクロアルキル)アルキルという用語は、低級アルキレンを介して置換基として結合するシクロアルキル基として理解される。(シクロアルキル)アルキル基、および(シクロアルキル)アルキル基の低級アルキレンは、置換されていても置換されていなくてもよい。] [0048] 「(ヘテロ環)アルキル」および「(ヘテロシクリル)アルキル」という用語は、低級アルキレンを介して置換基として結合するヘテロ環基として理解される。(ヘテロ環)アルキル基のヘテロ環基および低級アルキレンは、置換されていても置換されていなくてもよい。] [0049] 「アリールアルキル」という用語は、それぞれ本明細書で定義される、低級アルキレンを介して、置換基として結合するアリール基を意味することを意図している。アリールアルキルのアリール基および低級アルキレンは、置換されていても置換されていなくてもよい。例としては、ベンジル、置換ベンジル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、およびナフチルアルキルが挙げられる。] [0050] 「ヘテロアリールアルキル」という用語は、それぞれ本明細書で定義される、低級アルキレンを介して、置換基として結合するヘテロアリール基として理解される。ヘテロアリールアルキル基のヘテロアリールおよび低級アルキレンは、置換されていても置換されていなくてもよい。例としては、2−チエニルメチル、3−チエニルメチル、フリルメチル、チエニルエチル、ピロリルアルキル、ピリジルアルキル、イソキサゾリルアルキル、イミダゾリルアルキル、およびこれらの置換類似体さらにはベンゾ縮合類似体が挙げられる。] [0051] 「低級アルキレン基」という用語は、その末端炭素原子を介して分子断片を連結する結合を形成する、直鎖状係留飽和炭化水素基(straight-chained tethering saturated hydrocarbon groups)である。例としては、これらに限定されないが、メチレン(−CH2−)、エチレン(−CH2CH2−)、プロピレン(−CH2CH2CH2−)、およびブチレン(−(CH2)4−)基が挙げられる。低級アルキレン基は置換されていても置換されていなくてもよい。] [0052] 本明細書で用いる「ハロゲン原子」という用語は、元素周期表第7列の放射線安定原子(radio-stable atoms)のいずれか1つを意味し、すなわち、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素であり、臭素および塩素が好ましい。] [0053] 本明細書で用いられる以下の用語は、化学文献にて容認される意味を有する。 9−BBN :9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン Bn :ベンジル BnOH :ベンジルアルコール BOC :tert−ブトキシカルボニル BOPCl :ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィニッククロリド t−BuOH :tert−ブタノール/tert−ブチルアルコール t−BuOK :カリウムtert−ブトキシド Bz :ベンゾイル CAN :硝酸セリウムアンモニウム DBN :1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5 DBU :1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7 DCC :N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド DDQ :2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン DIBALH:ジイソブチルアルミニウムヒドリド DMDO :ジメチルジオキシラン DMF:N,N−ジメチルホルムアミド ESI :エレクトロスプレーイオン化 EtOAc :酢酸エチル ID :内径 LC−MS :液体クロマトグラフィ−質量分析 LDA :リチウムジイソプロピルアミド LiAlH4 :リチウムアルミニウムヒドリド mCPBA:メタ−クロロペルオキシ安息香酸 MS :質量スペクトル MsCl :メタンスルホニルクロリド NaOMe :ナトリウムメトキシド NaOEt :ナトリウムエトキシド NMO :N−メチルモルホリンN−オキシド NMR:核磁気共鳴 PCC :ピリジニウムクロロクロメート Pd−C :活性炭上のパラジウム PDC :ピリジニウムジクロメート PMB :パラ−メトキシベンジル PDC :ピリジニウムジクロメート PPTS :ピリジニウムp−トルエンスルホネート PTSA:p−トルエンスルホン酸 RT:室温 TES :トリエチルシリル TFA:トリフルオロ酢酸 TFAA :トリフルオロ酢酸無水物 TPAP:テトラプロピルアンモニウムペルルテネート THF :テトラヒドロフラン TLC:薄層クロマトグラフィ] [0054] 本明細書で用いる「有機金属部分」および「複数の有機金属部分」という用語は、主として共有結合的特徴を有する1または複数の金属−元素結合を含有するいずれの化学化合物をも意味する。本明細書で用いる「金属」という用語は、従来から金属として分類される元素(例:リチウム、マグネシウム、亜鉛、およびスズ)、およびメタロイドとして分類される元素(例:ホウ素)を含む。] [0055] 本明細書で用いる「保護基部分」および「複数の保護基部分」という用語は、分子内に存在する基が望ましくない化学反応を起こすことを防ぐために分子へ付加されるいずれの原子または原子の群をも意味する。保護基部分の例は、いずれも参照することで本明細書に組み入れられるT. W. Greene and P. G. M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3. Ed. John Wiley & Sons, 1999、およびJ. F. W. McOmie, Protective Groups in Organic Chemistry Plenum Press, 1973に記載されている。保護基部分は、適用される反応条件に対して安定であり、本技術分野で公知の方法を用いて都合の良い段階で容易に除去されるように選択することができる。保護基の限定されないリストには、ベンジル;置換ベンジル;無置換または置換アルキルカルボニル(例:t−ブトキシカルボニル(BOC));無置換または置換アリールカルボニル;無置換または置換アリールアルキルカルボニル(例:ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイル);無置換または置換アルコキシカルボニル;無置換または置換アリールオキシカルボニル;置換メチルエーテル(例:メトキシメチルエーテル);置換エチルエーテル;テトラヒドロピラニルエーテル;シリルエーテル(例:トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、t−ブチルジメチルシリル、またはt−ブチルジフェニルシリル);エステル(例:ベンゾエートエステル);カーボネート(例:メトキシメチルカーボネート);スルホネート(例:トシレート、メシレート);非環状ケタール(例:ジメチルアセタール);環状ケタール(例:1,3−ジオキサンまたは1,3−ジオキソラン);非環状アセタール;環状アセタール;非環状ヘミアセタール;環状ヘミアセタール;および環状ジチオケタール(例:1,3−ジチアンまたは1,3−ジチオラン)が含まれる。PG1、PG2、PG4、PG5、およびPG6などであるがこれらに限定されない本明細書で用いる1または複数の「PG」基のいずれも、保護基部分を表す。] [0056] 本明細書で用いる「純粋な」、「精製された」、「実質的に精製された」、および「単離された」という用語は、態様の化合物であって、その化合物がその自然の状態で存在した場合に、その自然の状態においてその化合物に付随するであろうその他の異なる化合物を含まない態様の化合物を意味する。本明細書にて「純粋な」、「精製された」、「実質的に精製された」、または「単離された」として説明されるある態様では、化合物は、任意のサンプルの質量の少なくとも50重量%または75重量%を成していてよい。他の態様では、化合物は、任意のサンプルの質量の少なくとも90重量%または95重量%を成していてよい。さらに他の態様では、化合物は、任意のサンプルの質量の少なくとも99重量%を成していてよい。] [0057] 「誘導体」、「変形体(variant)」という用語、またはその他の類似の用語は、他の化合物の類似体である化合物を意味する。] [0058] 式(I)の出発化合物は、容易に入手可能である物質から合成することができる。スキーム1−1に示すように、式(I)の化合物は、セリンエステル塩、アルデヒド、および塩基(例:トリエチルアミン)を加熱することで合成することができる。ある態様では、R1基は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、または無置換もしくは置換アリールであってよい。ある態様では、R2は、水素、無置換または置換C1−6アルキル、無置換または置換アリール、および無置換または置換アリールアルキルから選択することができる。ある態様では、セリンエステル塩は、スキーム1−2に示す立体化学を有する式(I)の化合物を形成することができる(L)−セリンメチルエステル塩であってよい。態様では、アルデヒドは、R1がt−ブチルであるt−ブチルアルデヒドであってよい。ある態様では、R2は無置換または置換C1−6アルキルであってよい。態様では、R2はメチルであってよい。] [0059] ある態様では、式(II)の化合物を、式(I)の化合物と共に出発物質として用いてよい。式(II)の化合物は、スキーム2、3、および4に従って合成することができる。式(II)の化合物のエステル前駆体は、tert−ブチル3−オキソブタノエートおよび塩基(例:t−BuOKまたはNaH)から開始し、次にハロゲン化アリルを添加することで、スキーム2に従って作製することができる。] [0060] 式(II)の化合物のアセタール保護エステル前駆体は、スキーム3に従って作製することができる。] [0061] スキーム4に示すように、式(II)の化合物の保護エステル前駆体は、次に、TFAまたはPTSAなどの適切な酸を用いてカルボン酸相当物へと加水分解し、式(II)の化合物を形成することができる。] [0062] 式(I)および(II)の出発化合物から式(VII)の化合物を作製する方法を以下のスキーム5に示す。] [0063] スキーム5のステップ(a)では、式(I)の化合物を式(II)の化合物と適切な条件下にて反応させることにより、式(III−1)の化合物を形成することができる。ある態様では、R1基は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、または無置換もしくは置換アリールであってよい。態様では、R1基はt−ブチルであってよい。ある態様では、R2は、水素、無置換または置換C1−6アルキル、無置換または置換アリール、および無置換または置換アリールアルキルから選択することができる。ある態様では、R2は無置換または置換C1−6アルキルであってよい。態様では、R2はメチルであってよい。例えば、式(I)の化合物を、式(II)の化合物、穏和な塩基(mild base)(例:トリエチルアミンまたはN−メチルピペリジン)、およびメタンスルホニルクロリド、トリフルオロメタンスルホニルクロリド、またはクロロメチルホルメートなどのアシル化剤を含有する混合物へ添加してよい。] [0064] 例として、式(I)、(II)、および(III−1)の化合物は、以下の構造および立体化学を有することができる:] [0065] 式(III−1)の化合物は、スキーム5のステップ(b)に示すように、脱保護して式(IV)の化合物を形成することができる。アセチル保護基を除去するための1つの方法としては、式(III−1)の化合物を、ヨウ化ナトリウム、および塩化セリウム(III)7水和物などのルイス塩基と反応させることが挙げられる。第二の方法としては、式(III−1)の化合物を、加熱下、アセトン中にてヨウ素と反応させることが挙げられる。別の選択肢として、式(III−1)の化合物を、加熱下、リチウムテトラフルオロボライド(lithium tetrafluoroboride)と反応させて、式(IV)の化合物を形成させてもよい。] [0066] 式(III−1)および(IV)の化合物の典型的な構造および立体化学を以下に示す:] [0067] スキーム5のステップ(c)に示すように、式(IV)の化合物を適切な塩基(例:t−BuOK、NaOMe、NaOEt、またはLDA)で処理することによって分子内アルドール縮合反応を引き起こし、式(VI)の化合物を形成させることができる。] [0068] 態様では、式(IV)および(VI)の化合物は、以下の構造および立体化学を有することができる:] [0069] スキーム5のステップ(d)では、式(VI)の化合物のC−2におけるアリル置換基の末端二重結合を、式(VII)の化合物によって示されるように、1級ヒドロキシル基へ変換することができる。ある態様では、R1基は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、または無置換もしくは置換アリールであってよい。態様では、R1基はt−ブチルであってよい。ある態様では、R2は、水素、無置換または置換C1−6アルキル、無置換または置換アリール、および無置換または置換アリールアルキルから選択することができる。ある態様では、R2は無置換または置換C1−6アルキルであってよい。態様では、R2はメチルであってよい。当業者に公知の方法を用いることで、アルケンを適切な酸化剤(例:オゾン、四酸化オスミウム、および過ヨウ素酸ナトリウム)を用いて酸化して、アルデヒドとすることができる。得られたアルデヒドを、次に、NaBH4、LiAlH4、またはジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBALH)などの適切な還元剤を用いて還元してアルコールとし、式(VII)の化合物を得ることができる。] [0070] 式(VI)および(VII)の化合物の構造および立体化学の例は以下の通りである:] [0071] 別の選択肢として、式(VII)の化合物は、以下のスキーム6に示す方法によって得ることもできる。] [0072] ある態様では、アセト酢酸を式(I)の化合物と共に出発化合物として用いてよい。アセト酢酸は、スキーム6aに示すように、TFA、p−トルエンスルホン酸(PTSA)、またはHClなどの適切な酸でtert−ブチル−3−オキソブタノエートを加水分解することによって作製することができる。] [0073] スキーム6のステップ(a1)では、アセト酢酸および式(I)の化合物を互いに反応させて、式(III−2)の化合物を形成することができる。ある態様では、R1基は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、または無置換もしくは置換アリールであってよい。態様では、R1基はt−ブチルであってよい。ある態様では、R2は、水素、無置換または置換C1−6アルキル、無置換または置換アリール、および無置換または置換アリールアルキルから選択することができる。ある態様では、R2は無置換または置換C1−6アルキルであってよい。態様では、R2はメチルであってよい。式(III−2)の化合物を形成するための1つの方法は、式(I)の化合物を、アセト酢酸およびジシクロへキシルカルボジイミド、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド、および/または1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドなどの適切なカップリング剤と反応させることを含む。] [0074] 式(III−2)の化合物は、ジケテンおよび式(I)の化合物を出発物質として得ることもできる。スキーム6のステップ(a2)に示すように、ジケテンおよび式(I)の化合物を一緒に添加することで、式(III−2)の化合物を形成することができる。ある態様では、R1基は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、または無置換もしくは置換アリールであってよい。態様では、R1基はt−ブチルであってよい。ある態様では、R2は、水素、無置換または置換C1−6アルキル、無置換または置換アリール、および無置換または置換アリールアルキルから選択することができる。ある態様では、R2は無置換または置換C1−6アルキルであってよい。態様では、R2はメチルであってよい。β−ケトアミドを形成する式(I)の化合物とジケテンとのさらなる反応は、塩基を用いることで促進することができる。適切な塩基としては、これらに限定されないが、アミン塩基(例:トリエチルアミン)およびピリジンが挙げられる。] [0075] 態様では、式(I)および(III−2)の化合物は、以下の構造および立体化学を有することができる:] [0076] 式(III−2)の化合物は、アルデヒド(例えば、t−ブチルアルデヒド)、以下の構造、 を有する化合物、およびアセト酢酸またはジケテンを一緒に組み合わせることによって、形成されるいずれの中間体化合物も単離することなく形成することもできる。態様では、 は、(L)−セリンメチルエステル塩などのセリンエステル塩であってよい。この反応を促進するために、トリエチルアミンまたはピリジンなどのアミン塩基を例とする適切な塩基を用いることができる。] [0077] 式(III−2)の化合物は、スキーム6のステップ(b1)に示すように、分子内アルドール反応およびアルキル化を介して式(V)の化合物へ変換することができる。式(III−2)の化合物は、当業者に公知の方法を用いてアルキル化することができる。例えば、式(III−2)の化合物は、臭化アリルなどの適切なアルキル化剤と反応させることができる。アルキル化された式(III−2)の化合物は、次に分子内アルドール反応を起こし、式(V)の化合物を形成することができる。ある態様では、分子内アルドール反応は、カーボネートまたはバイカーボネート塩基などの適切な塩基を用いて誘発することができる。適切なカーボネートおよびバイカーボネート塩基の例としては、これらに限定されないが、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セリウム(IV)、および炭酸水素ナトリウムが挙げられる。態様では、塩基は炭酸カリウムであってよい。態様では、この反応は、式(Va−A)の化合物、式(Vb−A)の化合物、式(Vc−A)の化合物、および式(Vd−A)の化合物を含む式(V)の化合物の1または2つ以上のジアステレオマーを生成し得る。] [0078] 式(III−2)および(V)の化合物の典型的な構造ならびに立体化学は、以下に示す通りである:] [0079] C−2およびC−3の間の二重結合は、スキーム6のステップ(c)に示すように、式(V)の化合物を脱水して式(VI)の化合物を形成することによって得ることができる。式(V)の化合物の脱水は、例えば、式(V)の化合物をアミジン化合物などの適切な塩基と反応させることによって行うことができる。適切なアミジン化合物の2つの例としては、これらに限定されないが、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)および1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5(DBN)が挙げられる。式(Va−A)の化合物、式(Vb−A)の化合物、式(Vc−A)の化合物、および式(Vd−A)の化合物などの式(V)の化合物の前述のジアステレオマーの1または2つ以上を用いて、式(VI)の化合物を得ることができる。] [0080] 態様では、式(V)および(VI)の化合物は、以下の構造および立体化学を有することができる:] [0081] 別の態様では、スキーム6のステップ(b2)に示すように、式(III−2)の化合物から式(VI)の化合物を得ることができる。1つの反応容器内にて、式(III−2)の化合物をアルキル化し、適切な塩基の存在下にて分子内アルドール縮合反応を起こさせ、式(VI)の化合物を得ることができる。既述のように、臭化アリル(アルキル化剤)およびアミジン化合物(塩基)を用いて、式(III−2)の化合物から式(VI)の化合物を得ることができる。] [0082] 例として、式(III−2)および(VI)の化合物は、以下の構造および立体化学を有することができる:] [0083] 既に考察したように、本明細書で述べるようにして式(VI)の化合物を用いて式(VII)の化合物を合成することができる。例えば、適切な酸化剤(例:オゾン、四酸化オスミウム、および過ヨウ素酸ナトリウム)を用いて、アルケンをアルデヒドへと酸化することができる。このアルデヒドを、次に、NaBH4、LiAlH4、またはジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBALH)などの適切な還元剤を用いて還元してアルコールとし、式(VII)の化合物を得ることができる。] [0084] 式(IX)の化合物は、式(VII)の化合物から開始して合成することができ、これをスキーム8に示す。この合成の1つの例を図4−2aに示す。] [0085] 式(VII)の化合物を酸化して式(VIII)の化合物を形成することができ、この化合物には、C−2およびC−3を含むエポキシドが形成される。このエポキシドを形成するための種々の方法が当業者に公知である。ある態様では、このエポキシドの形成は立体特異的であってよい。態様では、このエポキシドの形成は、C−2に(R)−立体中心を、およびC−3に(R)−立体中心を作り出す。エポキシドを立体特異的に形成することにより、サリノスポラミドAおよびその類似体のC−2およびC−3に存在する所望される立体化学を、このエポキシドを開裂することで確立することができる。態様では、このエポキシドは、tert−ブチルヒドロペルオキシド、メタ−クロロペルオキシ安息香酸(mCPBA)、またはジメチルジオキシラン(DMDO)などの適切な過酸化物を用いて形成される。所望される場合は、塩基(例:ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド)を用いて、エポキシ化を促進することもできる。] [0086] 態様では、式(VII)および(VIII)の化合物は、以下の構造および立体化学を有することができる:] [0087] ステップ(f)に示すように、エポキシド環を開環して、式(IX)の化合物を形成することができる。このエポキシド環は、適切な還元剤を用いて開裂することができる。例えば、このエポキシド環は、ヨウ化サマリウムを用いて開環することができる。ある態様では、このエポキシドの開裂により、C−2に(R)−立体中心を、およびC−3に(S)−立体中心を作り出すことができる。既述のように、エポキシドを立体特異的に形成し、次にこのエポキシドを開裂することにより、C−2およびC−3に所望されるキラリティを得ることができる。さらに、別の方法を用いてC−2および/またはC−3に立体化学を得るために必要であり得る追加のステップを回避することができる。] [0088] 式(VIII)および(IX)の化合物の構造ならびに立体化学の例を以下に示す:] [0089] 図2〜3および4a〜dに示すように、式(XV)の化合物の形成にはいくつかの方法を用いることができる。式(IX)の化合物から開始して式(XV)の化合物を形成するための1つの方法を、以下のスキーム9に示す。式(IX)の化合物から式(XV)の化合物を合成する例を、図4−2a〜bに示す。] 図2 図3 [0090] 所望される場合、スキーム9のステップ(g)に示すように、式(IX)の化合物のC−13における1級ヒドロキシ基を保護基部分を用いて保護して、式(X−1)の化合物を形成することができる。ある態様では、PG1は、置換または無置換アリールカルボニル(例:ベンゾイル);置換または無置換アルキルカルボニル(例:アセチル);置換または無置換アリールアルキルカルボニル;置換または無置換アルコキシカルボニル;置換または無置換アリールオキシカルボニル;置換メチルエーテル(例:メトキシメチル);置換エチルエーテル;置換または置換ベンジル(例:ベンジル、4−メトキシベンジル);テトラヒドロピラニルエーテル;シリルエーテル(例:トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、t−ブチルジメチルシリル、またはt−ブチルジフェニルシリル);エステル、カーボネート(例:メトキシメチルカーボネート);およびスルホネート(例:メシレート、トシレート)から選択することができる。ある態様では、R1基は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、または無置換もしくは置換アリールであってよい。態様では、R1基はt−ブチルであってよい。ある態様では、R2は、水素、無置換または置換C1−6アルキル、無置換または置換アリール、および無置換または置換アリールアルキルから選択することができる。ある態様では、R2は無置換または置換C1−6アルキルであってよい。態様では、R2はメチルであってよい。] [0091] 態様では、式(IX)および(X−1)の化合物は、以下の構造および立体化学を有することができる:] [0092] ステップ(h)に示すように、式(X−1)の化合物のアミナール基を開裂して、式(XI−1)の化合物を形成することができる。態様では、このアミナールは、適切な酸(例:トリフリン酸、HCl、PTSA、PPTS、TFA、カンファースルホン酸)を用いて開裂することができる。] [0093] 式(X−1)および(XI−1)の化合物の典型的な構造ならびに立体化学を以下に示す:] [0094] 所望される場合は、式(XI−1)の化合物のラクタム窒素および/または3級ヒドロキシ基を、それぞれPG2およびPG3で表される保護基部分を用いて保護してよい。適切な保護基の例としては、これらに限定されないが、以下のものが挙げられる:置換または無置換アリールカルボニル(例:ベンゾイル);置換または無置換アルキルカルボニル(例:アセチル);置換または無置換アリールアルキルカルボニル;置換または無置換アルコキシカルボニル;置換または無置換アリールオキシカルボニル;置換メチルエーテル(例:メトキシメチル);置換エチルエーテル;置換または置換ベンジル(例:ベンジル、4−メトキシベンジル);テトラヒドロピラニルエーテル;シリルエーテル(例:トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、t−ブチルジメチルシリル、またはt−ブチルジフェニルシリル);エステル、カーボネート(例:メトキシメチルカーボネート);およびスルホネート(例:メシレート、トシレート)。ある態様では、3級ヒドロキシル基および/またはラクタム窒素基を保護することにより、望ましくない副反応を回避し、および/または所望される化合物の単離を容易にすることが望ましい場合がある。態様では、ラクタム窒素を保護することで、2−シクロヘキセニル部分の立体特異的付加が促進される。例として、ラクタム窒素をベンジル基などのかさ高い保護基で保護することにより、2−シクロヘキセニル環がC−5へ付加して(S)−立体中心が形成される。さらに、ラクタム窒素上にかさ高い保護基が存在することにより、C−6での(S)−立体中心の確立も促進することができる。ある態様では、PG2とPG3は同一である。他の態様では、PG2とPG3は異なる保護基である。態様では、保護基PG2およびPG3は、ほぼ同時に付加させてよい。別の態様では、保護基PG2およびPG3は、順番に付加させてよい。例えば、ある態様では、PG2をPG3の前に付加してよい。他の態様では、PG3をPG2の前に付加してよい。ラクタム窒素および/または3級ヒドロキシ基の保護が不要である場合および/または所望されない場合は、スキーム9の残りのステップをPG2およびPG3がいずれも水素である状態で実施してよく、保護基PG2および/またはPG3の付加および除去を示すステップを除外してよい。別の選択肢として、式(XII−1)の化合物の前の化合物において、C−3上の3級ヒドロキシ基を保護してもよい。例えば、式(X−1)の化合物および/または式(XI−1)の化合物上の3級ヒドロキシ基を、既述のものなどの適切な保護基を用いて保護してよい。] [0095] 例として、式(XI−1)および(XII−1)の化合物は、以下の構造および立体化学を有することができる:] [0096] 式(XII−1)のC−5における1級ヒドロキシ基を適切な酸化剤を用いて酸化してアルデヒドとし、式(XIII−1)の化合物を形成することができる。適切な酸化剤は本明細書にて開示される。態様では、C−5における1級ヒドロキシ基は、デス−マーチンペルヨージナン、TPAP/NMO、スワン酸化試薬、PCC、および/またはPDCを用いて酸化することができる。] [0097] 態様では、式(XII−1)および(XIII−1)の化合物は、以下の構造および立体化学を有することができる:] [0098] スキーム9のステップ(k)では、シクロヘキセニル環を式(XIII−1)の化合物のC−5位に付加して、式(XIV−1)の化合物を形成することができる。このアルキル化の方法は、当業者に公知である。例えば、シクロヘキセニル環の付加は、シクロヘキセニル基を有する有機金属部分(例:塩化亜鉛)を用いて達成することができる。] [0099] 適切な有機金属部分の限定されないリストには、有機マグネシウム化合物、有機リチウム化合物、有機スズ化合物、有機銅塩化合物(organocuprates compounds)、有機亜鉛化合物、および有機パラジウム化合物、金属カルボニル、メタロセン、カルビン錯体(carbine complexes)、ならびに有機メタロイド(例:有機ボランおよび有機シラン)が含まれる。ある態様では、有機金属部分は、2−シクロヘキセニル−MgR4、2−シクロヘキセニル−ZnR4、2−シクロヘキセニル−Li、(2−シクロヘキセニル)p−B(R4)3-p、および(2−シクロヘキセニル)q−Sn(R4)4-qから選択することができ;ここで、R4は、ハロゲン、または以下の置換もしくは無置換変形体:アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、イソピノカンフェイル、ヒドロキシ、アルコキシ、およびカルボニルアルコキシ、から選択することができ、ここで、2つ以上のR4が存在する場合、R4基は、所望される場合は互いに結合して、所望される場合は置換されていてよいシクロアルキル(例:9−BBN)、所望される場合は置換されていてよいシクロアルケニル、所望される場合は置換されていてよいヘテロアルキル、または所望される場合は置換されていてよいヘテロアルケニル環を形成してよく;pは、1から3の整数であってよく;ならびに、qは、1から4の整数であってよい。態様では、有機金属部分は、(2−シクロヘキセニル)p−B(R4)3-pであってよい。ある態様では、有機金属部分は、(2−シクロヘキセニル)p−B(R4)3-pであってよく、pは1であり、2つのR4基は一緒になって、所望される場合は置換されていてよいシクロアルキルを形成する。態様では、有機金属部分は、2−シクロヘキセニル−MgR4であってよい。ある態様では、有機金属部分は、2−シクロヘキセニル−MgR4であってよく、R4はハロゲン(例:塩素)である。] [0100] ある態様では、有機金属部分は、2−シクロヘキセニル−ZnR4であってよい。態様では、2−シクロヘキセニル−ZnR4は、2−シクロヘキセニル−ZnClであってよい。] [0101] 式(XIII−1)および(XIV−1)の化合物に対する典型的な構造ならびに立体化学としては、以下のものが挙げられる:] [0102] スキーム9のステップ(l)に示すように、保護基部分の1または2つ以上を、これらが存在する場合、式(XIV−1)の化合物から除去することができる。ある態様では、適切な1または複数の試薬を用いてPG1、PG2、およびPG3を除去することができる。態様では、PG1、PG2、およびPG3をほぼ同時に除去してよい。例えば、PG1、PG2、およびPG3を、1または複数の同一の試薬によって除去してよい。別の態様では、PG1、PG2、およびPG3を順番に除去してよい。ある態様では、PG1およびPG3を除去し、ラクタム窒素は保護された状態を維持してよい。ラクタム窒素が保護された得られた式(XV)の化合物を用いて、本明細書で述べるように、サリノスポラミドAおよびその類似体を形成することができる。サリノスポラミドAまたはその類似体を形成した後に、ラクタム窒素上の保護基を除去することができる。保護基PG2は、当業者に公知の方法を用いて除去することができる。例えば、PG2は、以下の試薬の1または2つ以上を用いて除去することができる:2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノンDDQ、硝酸セリウムアンモニウム(CAN)、TFA(トリフルオロ酢酸)、および水素/Pd−C。同様に、PG1およびPG3は、合成の間の適切ないずれの時点で除去してもよい。ある態様では、PG3は、ヘテロ4員環の形成前のいずれの時点で除去してもよい。同様に、PG1は、所望される基をC−13へ付加する前のいずれの時点で除去してもよい。] [0103] ヘテロ4員環は、当業者に公知の方法を用いて形成して、スキーム9のステップ(l)に示すように式(XV)の化合物を得ることができる。例えば、ベータ−ラクトンは、ラクトン化を誘発する適切な塩基(例:BOPCl/ピリジン、トリエチルアミン)を用いて形成することができる。態様では、C−15のエステルをまず、カルボン酸、活性酸(例:酸ハロゲン化物)、または活性エステル(例:p−ニトロフェニルエステル、ペンタフルオロフェニルエステル、ペンタフルオロエチルエステル、トリフルオロエチルエステル、トリクロロエチルエステル、チオエステルなど)へ転換し、次に適切な試薬で処理してラクトン化反応を誘発することができる。態様では、C−15におけるカルボン酸を適切な塩基で処理して、ラクトン化反応に影響を与えることができる。] [0104] 態様では、式(XIV−1)および(XV)の化合物は、以下の構造および立体化学を有することができる:] [0105] 式(XV)の化合物を式(IX)の化合物から形成するための別の選択肢としての方法を、スキーム10に示す。この合成の例を図4−2aおよび4−2cに示す。] [0106] スキーム10のステップ(g)に示すように、5員環ラクトンは、式(IX)の化合物を適切な酸化剤と反応させることによって形成することができる。ある態様では、R1基は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、または無置換もしくは置換アリールであってよい。態様では、R1基はt−ブチルであってよい。ある態様では、R2は、水素、無置換または置換C1−6アルキル、無置換または置換アリール、および無置換または置換アリールアルキルから選択することができる。ある態様では、R2は無置換または置換C1−6アルキルであってよい。態様では、R2はメチルであってよい。適切な酸化剤としては、これらに限定されないが、ピリジニウムクロロクロメート(PCC)、KMnO4、CrO3、Na2Cr2O7が挙げられる。態様では、酸化剤は、ピリジニウムクロロクロメート(PCC)であってよい。得られた酸化化合物は、次に分子内環化反応を起こして、式(X−2)の化合物を形成することができる。ある態様では、C−13における1級アルコールを酸化してアルデヒドとすることができる。このアルデヒドとC−3における3級アルコールとを互いに反応させ、分子内環化反応を介してヘミアセタールを形成することができる。このヘミアセタールを、次に、さらに酸化してラクトンとすることができる。別の態様では、C−13における1級アルコールを酸化してカルボン酸とすることができる。次に、得られたカルボン酸とC−3における3級アルコールとを互いに環化して、5員環ラクトンを形成することができる。態様では、5員環ラクトンの形成は、不要な副生成物の形成の防止および/または所望される化合物の単離の簡略化のために有利であり得る。ある態様では、5員環ラクトンを形成することにより、C−13およびC−3におけるヒドロキシ基を、別々に付加および/または除去を行うことが必要であり得る複数の保護基ではなく、1つの部分で保護することになることから、合成全体のステップ数を最小限に抑えることができる。] [0107] 式(IX)および(X−2)の化合物の構造ならびに立体化学の例を以下に示す。] [0108] スキーム9に示す反応と同様に、式(X−2)の化合物のアミナール基を開裂して、式(XI−2)の化合物を形成することができる。ある態様では、このアミナール基は、適切な酸(例:トリフリン酸、HCl、PTSA、PPTS、TFA、カンファースルホン酸)を用いて開裂することができる。] [0109] 態様では、式(X−2)および(XI−2)の化合物は、以下の構造および立体化学を有することができる:] [0110] 所望される場合または必要である場合は、式(XI−2)の化合物のラクタム窒素を、PG2で表される適切な保護基部分で保護してよい。スキーム10のステップ(i)に示すように、適切な保護基の例としては、これらに限定されないが、ベンジル、置換ベンジル、シリル、またはメトキシルメチルが挙げられる。ラクタム窒素の保護が所望されない場合および/または必要でない場合は、PG2を水素に置き換えてスキーム10に示す残りのステップを実施し、保護基PG2の付加および除去を示すステップは除外してよい。既述のように、ラクタムを保護することにより、2−シクロヘキセニル部分の立体特異的付加を促進することができる。例えば、所望される場合は置換されていてよいベンジル基などのかさ高い保護基でラクタム窒素を保護することにより、2−シクロヘキセニル環がC−5へ付加して(S)−立体中心が形成され、およびC−6における(S)立体中心が形成される。態様では、ラクタム窒素上の保護基は、p−メトキシベンジルを例とする置換ベンジル基であってよい。] [0111] 式(XI−2)および(XII−2)の化合物の典型的な構造ならびに立体化学を以下に示す:] [0112] スキーム10に示すステップ(j)および(k)は、スキーム9のステップ(j)および(k)について上述したものに類似の反応および条件を用いて実施することができる。] [0113] 態様では、式(XII−2)、(XIII−2)、および(XIV−2)の化合物は、以下の構造および立体化学を有することができる。] [0114] スキーム10のステップ(l)に示すように、式(XIV)の化合物の5員環ラクトンを開裂して、式(XVII)の化合物を形成することができる。このラクトンの開裂に用いることができる方法および試薬は、当業者に公知である。態様では、この5員環ラクトンは、適切な還元剤を用いて開裂することができる。適切な還元剤としては、これらに限定されないが、NaBH4およびLiAlH4が挙げられる。ある態様では、この5員環ラクトンは、適切な還元剤(例:NaBH4)を用いる還元的開環反応を介して開環することができる。還元条件下におけるこのラクトンの開裂により、C−13に1級アルコールが、およびC−3に3級アルコールが形成される。] [0115] 態様では、式(XIV−2)および(XVII)の化合物は、以下の構造および立体化学を有することができる:] [0116] 既述のように、式(XVII)の化合物から開始して、式(XV)の化合物内に存在するベータラクトンを形成することができる。例えば、ラクトンは、ラクトン化を誘発する適切な塩基(例:BOPCl/ピリジン、トリエチルアミン)を用いて形成することができる。さらに、ラクタムが保護されている場合、適切な試薬および条件を用いてこの保護基を除去することができる。保護基PG2を除去するための適切な1または複数の試薬の例としては、これらに限定されないが、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノンDDQ、硝酸セリウムアンモニウム(CAN)、TFA(トリフルオロ酢酸)、および水素/Pd−Cが挙げられる。別の選択肢として、ラクタム窒素の保護基は、存在する場合、シクロヘキセニル環の付加の後を例とするいかなる時点で除去してもよい。従って、PG2で表される保護基は、本明細書で述べるものなどの当業者に公知の方法を用いて、式(XIII−2)および(XIV−2)の化合物から除去することができる。ある態様では、ラクタム窒素は保護されたままであってよく、本明細書で述べる方法および試薬を用いて、ラクタム窒素が保護された式(XV)および(XVI)の化合物の一般構造の化合物を形成することができる。式(XV)および(XVI)の化合物の一般構造の化合物の形成の間、ラクタム窒素が保護されたままである例では、ラクタム窒素の保護基は、当業者に公知の方法を用いていずれの時点で除去してもよい。例えば、ラクタム窒素は、ベータ−ラクトン環の形成前、ベータ−ラクトン環の形成後だがC−13ヒドロキシの置換の前、またはC−13ヒドロキシの置換の後に除去してよい。] [0117] 式(XVII)および(XV)の化合物の構造ならびに立体化学の例としては、以下が挙げられる:] [0118] 式(XV)の化合物は、スキーム11に示すように、および以下で述べるように、式(IX)の化合物から開始して合成することもできる。式(IX)の化合物からの式(XV)の化合物の合成の1つの例を図4−2aおよび4−2dに示す。] [0119] スキーム11に示すように、式(IX)の化合物のC−13と、C−3における3級アルコールの酸素とを互いに環化して、ヘミアセタールを形成することができる。態様では、式(IX)の化合物のC−13における1級アルコールを酸化して、アルデヒドとすることができる。次に、このアルデヒドとC−3における2級アルコールとを互いに反応させて環化し、ヘミアセタールを形成することができる。態様では、式(IX)の化合物から式(X−3)の化合物を得るための方法は、デス−マーチンペルヨージナン、TPAP/NMO、スワン酸化試薬、PCC、およびPDCなどの適切な酸化剤または酸化剤の組み合わせと式(IX)の化合物とを反応させることを含む。態様では、ヘミアセタールの形成は、不要な副生成物の形成の防止および/または所望される化合物の単離の簡略化のために有利であり得る。ある態様では、R1基は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、または無置換もしくは置換アリールであってよい。態様では、R1基はt−ブチルであってよい。ある態様では、R2は、水素、無置換または置換C1−6アルキル、無置換または置換アリール、および無置換または置換アリールアルキルから選択することができる。ある態様では、R2は無置換または置換C1−6アルキルであってよい。態様では、R2はメチルであってよい。] [0120] 所望される場合、PG4で表される適切な保護基を用いてヘミアセタールのヒドロキシ基を保護することにより、ヘミアセタールをアセタールへ変換してよい。適切な保護基としては、これらに限定されないが、置換または無置換アリールカルボニル(例:ベンゾイル);置換または無置換アルキルカルボニル(例:アセチル);置換または無置換アリールアルキルカルボニル;置換または無置換アルコキシカルボニル;置換または無置換アリールオキシカルボニル;置換メチルエーテル(例:メトキシメチル);置換エチルエーテル;置換または置換ベンジル(例:ベンジル、4−メトキシベンジル);テトラヒドロピラニルエーテル;シリルエーテル(例:トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、t−ブチルジメチルシリル、またはt−ブチルジフェニルシリル);エステル、カーボネート(例:メトキシメチルカーボネート);およびスルホネート(例:メシレート、トシレート)が挙げられる。態様では、保護基PG4はベンジル基であってよい。ヘミアセタールのヒドロキシ基が保護されていない場合は、PG4で表される保護基の付加および除去を除いてはスキーム11に示すステップに従って、式(IX)の化合物から式(XV)の化合物を得ることができる。] [0121] 式(IX)および(X−3)の化合物の例としては、以下が挙げられる:] [0122] ステップ(h)に示すように、式(X−3)の化合物のアミナール基を開裂して、式(XI−3)の化合物を形成することができる。ある態様では、このアミナール基は、適切な酸(例:トリフリン酸、HCl、PTSA、PPTS、TFA、カンファースルホン酸)を用いて開裂することができる。] [0123] ある態様では、式(X−3)および(XI−3)の化合物は、以下に示す構造および立体化学であってよい:] [0124] ある態様では、所望される場合および/または必要である場合、式(XI−3)の化合物のラクタム窒素を、適切な保護基(PG2で表される)で保護してよい。適切な保護基としては、これらに限定されないが、ベンジル、置換ベンジル、t−ブトキシカルボニル(t−Boc)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、シリル、またはメトキシルメチルが挙げられる。ラクタム窒素の保護が所望されない場合および/または必要でない場合は、PG2を水素に置き換えてスキーム11に示す残りのステップを実施し、保護基PG2の付加および除去を示すステップは除外してよい。既述のように、ラクタム窒素を保護することにより、2−シクロヘキセニル部分の立体特異的付加を促進することができ、それによって、2−シクロヘキセニル基の付加がC−5における(S)−立体中心を形成する。さらに、ラクタム窒素の保護により、C−6における(S)立体中心を形成することもできる。態様では、ラクタム窒素上の保護基は、p−メトキシベンジルを例とする、所望される場合は置換されていてよいベンジル基であってよい。] [0125] 式(XI−3)および(XII−3)の化合物の典型的な構造ならびに立体化学を以下に示す:] [0126] アセタール環の形成後、スキーム11のステップ(j)および(k)を、スキーム10のステップ(j)および(k)での説明と同様に実施することができる。態様では、式(XIII−3)および(XIV−3)の化合物は、以下の構造および立体化学を有することができる。] [0127] スキーム11に示すステップ(l)については、当業者に公知の還元性の方法および試薬を用いて、アセタール環上に存在するPG4で表されるいずれの保護基も除去してその環を開環し、C−13に結合するヒドロキシ基およびC−3に結合する別のヒドロキシ基を得ることができる。ある態様では、PG4がベンジルの場合、このベンジル基は金属ナトリウムおよび液体アンモニウムを用いて除去することができる。態様では、このアセタール環は、ナトリウムボロヒドリドなどの適切な還元試薬を用いて開裂することができる。] [0128] 式(XV)の化合物を得るために、式(XVII)の化合物から開始し、ラクトン化反応を介してヘテロ4員環を形成することができる。ラクトン化反応を誘発するための方法は既述である。態様では、ラクトン化を誘発する適切な塩基(例:BOPCl/ピリジン、トリエチルアミン)を用いてベータ−ラクトンを形成することができる。さらに、ラクタム窒素が保護されている場合、適切な試薬および条件を用いてこの保護基を除去することができる。ある態様では、ラクタム窒素の保護基は、シクロヘキセニル環の付加の後を例とするいかなる時点で除去してもよい。従って、PG2で表される保護基は、本明細書で述べるものなどの当業者に公知の方法を用いて、式(XIII−3)および(XIV−3)の化合物から除去することができる。ある態様では、ラクタム窒素は保護されたままであってよく、本明細書で述べる方法および試薬を用いて、ラクタム窒素が保護された式(XV)および(XVI)の化合物の一般構造の化合物を形成することができる。式(XV)および(XVI)の化合物の一般構造の化合物の形成の間、ラクタム窒素が保護されたままである例では、ラクタム窒素の保護基は当業者に公知の方法を用いていずれの時点で除去してもよい。例えば、ラクタム窒素は、ベータ−ラクトン環の形成前、ベータ−ラクトン環の形成後だがC−13ヒドロキシの置換の前、またはC−13ヒドロキシの置換の後に除去してよい。] [0129] スキーム12に示すように、式(XV)の化合物は、式(XV)の化合物の1級ヒドロキシ基を置換することによって、さらに式(XVI)の化合物へ転換することができ、ここで、Xは、ハロゲン(例:F、Cl、Br、およびI)、 または、 であってよい。] [0130] 式(XV)および(XVI)の化合物の構造ならびに立体化学の例を以下に示す:] [0131] 1つの態様では、式(XV)の化合物を塩素化することによってサリノスポラミドAを合成することができる。] [0132] 式(XVI−A−2)の化合物の2級ヒドロキシ基の立体化学を反転させることで(例:ミツノブ転換(Mitsunobu transformation)により)、式(XVI−A−1)の化合物を形成することができる。] [0133] 1つの態様では、以下に示すように、式(XVI−A−2)の構造および立体化学を有する化合物からサリノスポラミドAを合成することができ、ここで、XはClである:] [0134] 別の選択肢として、2級ヒドロキシの立体化学の反転は、スキーム13に示すように、2級ヒドロキシをケトンに酸化してこのケトンを立体化学が逆である2級ヒドロキシへ還元することを例とする、多段階プロセスを介して行うことができる。1つの方法では、式(XVI−A−2)の化合物を適切な酸化剤(例:デス−マーチンペルヨージナン、TPAP/NMO、スワン酸化試薬、PCC、またはPDC)で酸化して、式(XVIII)の化合物を形成することができる。次に、式(XVIII)の化合物を、ナトリウムボロヒドリドなどの適切な化学試薬を用いて還元し、式(XVI−A−1)の化合物とすることができる。ある態様では、この還元は、選択的酵素転換を介して達成することができる。態様では、還元酵素は、KRED−EXP−C1Aおよび/またはKRED−EXP−B1Yなどのケトリダクターゼである。] [0135] 別の態様では、以下に示すように、式(XVI−A−2)の構造および立体化学を有する化合物からサリノスポラミドAを合成することができ、ここで、XはClである:] [0136] さらに、C−5における2級ヒドロキシの立体化学の反転は、式(XIII)の化合物へのシクロヘキセニル基の付加の後、いずれの時点で行ってもよい。例えば、この2級ヒドロキシの立体化学の反転は、式(XIV)、(XV)、または(XVII)の化合物内で行ってよい。態様では、本明細書で述べるように、この2級ヒドロキシの立体化学の反転は、一段階プロセスで行ってよい(例:ミツノブ転換により)。また、この反転は、多段階プロセスで行ってもよい。C−5の立体化学を反転するための方法は、本明細書で開示される。] [0137] サリノスポラミドAおよび追加的なその類似体は、スキーム14〜20に示す方法の1または2つ以上を用いて合成することができる。スキーム14〜20において、R1およびR2は、本明細書で既述の置換基のいずれであってもよい。] [0138] スキーム14に示すように、式(II)の化合物の類似体は、臭化アリルをR3−Yの構造を持つ化合物に置き換えることにより、スキーム2〜4に示すような類似の方法で得ることができ、ここで、Yは、適切な脱離基であってよく;ならびに、R3は、無置換または置換C1−24アルキル、無置換または置換C1−24アルケニル、無置換または置換C1−24アルキニル、無置換または置換アリール、無置換または置換ヘテロアリール、無置換または置換C3−24シクロアルキル、無置換または置換C3−24シクロアルケニル、無置換または置換C3−24シクロアルキニル、無置換または置換アリール(C1−6アルキル)、および無置換または置換ヘテロアリール(C1−6アルキル)から選択することができる。ある態様では、R3は、置換C1−24アルキルであってよい。態様では、置換C1−24アルキルは、ハロゲン、トリフレート、アリルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アリルスルホニルオキシ、アリールスルホニルオキシ、およびヘテロアリールスルホニルオキシで置換されていてよい。Yで表される脱離基に関しては、ある態様では、Yはハロゲンまたはトリフレートであってよい。] [0139] 式(XIX)の化合物を、式(III−1)の化合物の作製と類似の条件を用いて式(I)の化合物と反応させて、式(XX)の化合物を形成することができる。式(XX)の化合物を脱保護して、式(XXI)の化合物を形成することができる。アセチル保護基を除去するための方法は、当業者に公知である。例えば、適切な方法は、式(III−1)の化合物から式(IV)の化合物を得るために説明された方法など、本明細書で述べるものである。] [0140] 式(XXII)の化合物は、当業者に公知の方法を用いて、式(XXI)の化合物から合成することができる。ある態様では、式(XXI)の化合物を適切な塩基で処理して分子内アルドール縮合反応を引き起こし、式(XXII)の化合物を得ることができる。式(I)、(XIX)、(XX)、(XXI)、および(XXII)の化合物の構造ならびに立体化学の例をスキーム15に示す。] [0141] 式(XXII)の化合物は、スキーム16に示す転換に従って得ることもできる。上述の条件を用い、アセト酢酸および式(I)の化合物、またはジケテンおよび式(I)の化合物から開始して、式(III−2)の化合物を得ることができる。式(XXIII)の化合物は、式(III−2)の化合物およびR3−Yより、アルキル化反応および分子内アルドール反応を介して得ることができる。既に考察したように、分子内アルドール反応は、式(V)の化合物の合成に関して本明細書で述べるものなどの適切な塩基を用いて誘発することができる。式(XXIII)の化合物を次に式(XXII)の化合物へ変換することができる。適切な塩基を用いて式(XXIII)の化合物を脱水することにより、C−2およびC−3の間に二重結合を形成することができる。適切な塩基は当業者に公知である。例えば、DBUおよびDBNなどのアミジン塩基である。別の選択肢として、ある態様では、式(III−2)の化合物、R3−Y、および塩基を反応させることにより、式(XXII)の化合物を得ることができる。式(XXII)の化合物は、上述の試薬から、bseの存在下、分子内アルドール反応およびアルキル化反応を介して合成することができる。既述のように、式(III−2)の化合物から式(XXII)の化合物を得るために、臭化アリル(アルキル化試薬)およびアミジン化合物(塩基)を用いることができる。スキーム16には、式(I)、(XXII)、および(XXIII)の化合物の構造ならびに立体化学の例も示す。] [0142] 式(XXII)の化合物を用いて式(VII)の化合物を得ることができる。ある態様では、式(VII)の化合物は、酸化/還元の方法を介して式(XXII)の化合物から合成することができる。例えば、式(XXII)の化合物のR3基に含まれる二重結合、三重結合、または芳香族環を適切な酸化剤(例:オゾン、四酸化オスミウム、および過ヨウ素酸ナトリウム)を用いて酸化して、アルデヒドとすることができる。このアルデヒドを、NaBH4、LiAlH4、またはジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBALH)などの適切な還元剤を用いて還元してアルコールとし、式(VII)の化合物を得ることができる。ある態様では、R3は、以下のうちの1つ: から選択することができ、ここで、Arは、無置換または置換アリールであってよく、Hetは、無置換または置換ヘテロアリールであってよく;および、R5は、水素、または置換されたものの定義において挙げられる置換基のいずれか1つを示す。ある態様では、R5は、水素、無置換または置換C1−24アルキル、無置換または置換C1−24アルケニル、無置換または置換C1−24アルキニル、無置換または置換アリール、無置換または置換ヘテロアリール、無置換または置換C3−24シクロアルキル、無置換または置換C3−24シクロアルケニル、無置換または置換C3−24シクロアルキニル、無置換または置換アリール(C1−6アルキル)、および無置換または置換ヘテロアリール(C1−6アルキル)から選択することができる。態様では、R5は水素であってよい。ある態様では、R3は置換C1−24アルキルであってよい。態様では、置換C1−24アルキルは、ハロゲン、トリフレート、アリルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アリルスルホニルオキシ、アリールスルホニルオキシ、およびヘテロアリールスルホニルオキシで置換されていてよい。式(XXII)の化合物から得られた式(VII)の化合物を用いて、スキーム8、9、10、11、12、および13に関して説明したものなどの本明細書で述べる方法を用いることにより、式(VIII)、(IX)、(X−1)、(X−2)、(X−3)、(XI−1)、(XI−2)、(XI−3)、(XII−1)、(XII−2)、(XII−3)、(XIII−1)、(XIII−2)、(XIII−3)、(XIV−1)、(XIV−2)、(XIV−3)、(XVII)、(XVIII)、(XV)、および(XVI)の化合物を合成することができる。] [0143] 式(XXII)の化合物を用いて式(XXIV)の化合物を形成することもできる。式(XXIV)の化合物のエポキシドは、式(VIII)のエポキシドに類似の方法で合成することができる。ある態様では、式(XXII)の化合物を酸化して、C−2およびC−3を含むエポキシドを形成することができる。態様では、エポキシドの形成により、C−2に(R)−立体中心が、およびC−3に(R)−立体中心が確立される。エポキシドを立体特異的に形成することにより、最終化合物における所望される立体化学の確立を促進することができる。式(XXIV)の化合物のエポキシド環は、還元剤などの1または2つ以上の適切な試薬を用いて開裂することができる。態様では、エポキシドの開裂により、C−2に(R)−立体中心が、およびC−3に(S)−立体中心が確立される。所望されるキラリティをC−2およびC−3に確立することにより、所望される立体化学ならびにC−2および/またはC−3を作り出すのに必要であろうさらなるステップを回避することができる。式(XXII)、(XXIV)、および(XXV)の化合物の構造ならびに立体化学の例も、スキーム18に示す。] [0144] スキーム19に示すように、式(XXV)の化合物の3級ヒドロキシを保護基部分PG5で保護して、式(XXVI)の化合物を形成することができる。用いることができる保護基の例としては、これらに限定されないが、以下のものが挙げられる:置換または無置換アリールカルボニル(例:ベンゾイル);置換または無置換アルキルカルボニル(例:アセチル);置換または無置換アリールアルキルカルボニル;置換または無置換アルコキシカルボニル;置換または無置換アリールオキシカルボニル;置換メチルエーテル(例:メトキシメチル);置換エチルエーテル;置換または置換ベンジル(例:ベンジル、4−メトキシベンジル);テトラヒドロピラニルエーテル;シリルエーテル(例:トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、t−ブチルジメチルシリル、またはt−ブチルジフェニルシリル);エステル、カーボネート(例:メトキシメチルカーボネート);およびスルホネート(例:メシレート、トシレート)。] [0145] (XXVI)の化合物のアミナールを酸を用いて開裂して、式(XXVII)の化合物を形成することができる。適切な酸の例としては、これらに限定されないが、トリフリン 酸、HCl、PTSA、PPTS、TFA、および/またはカンファースルホン酸が挙げられる。本明細書で考察するように、ラクタム窒素を保護基PG6で保護して、式(XXVIII)の化合物を形成することができる。適切な保護基の例は本明細書で述べる。ある態様では、PG6は、ベンジル、置換ベンジル、シリル、またはメトキシメチルであってよい。態様では、ラクタム窒素は、2−シクロヘキセニル環がC−5に付加して(S)−立体中心を形成するように保護される。既に考察したように、ラクタム窒素の保護は、C−6における(S)−立体中心の確立の補助も行うことができる。別の選択肢として、C−3上の3級ヒドロキシ基は、アミナールの開裂の後に保護してもよい。例えば、3級ヒドロキシ基は保護されていないままであってよく、そして本明細書で述べるようにアミナールを開裂してよい。アミナールの開裂の後、本明細書で述べるものなどの適切な保護基を用いてC−3上の3級ヒドロキシ基を保護し、式(XXVIII)の化合物を形成することができる。] [0146] C−5における1級アルコールを酸化して、式(XXIX)の化合物を形成することができる。酸化剤の限定されないリストには、デス−マーチンペルヨージナン、TPAP/NMO、スワン酸化試薬、PCC、またはPDCが含まれる。シクロヘキセニル環を式(XXIX)の化合物のC−5位に付加して、式(XXX)の化合物を形成することができる。シクロヘキセニル環を付加するための方法は当業者に公知である。ある態様では、シクロヘキセニル環は、アルキル化反応を介して付加することができる。態様では、このアルキル化反応は、有機金属部分を用いる。適切な有機金属部分は、本明細書で述べる。態様では、有機金属部分は、有機マグネシウム化合物であってよい。] [0147] 保護基が存在する場合は、当業者に公知の方法を用いて除去することができ、適切な方法を用いてヘテロ4員環を形成し、式(XXXI)の化合物を得ることができる。例として、ベータ−ラクトンは、ラクトン化を誘発する適切な塩基(例:BOPCl/ピリジン、トリエチルアミン)を用いて形成することができる。態様では、C−15におけるエステルをまず、カルボン酸、活性酸(例:酸ハロゲン化物)、または活性エステル(例:p−ニトロフェニルエステル、ペンタフルオロフェニルエステル、ペンタフルオロエチルエステル、トリフルオロエチルエステル、トリクロロエチルエステル、チオエステルなど)へ転換し、その後、適切な試薬で処理してラクトン化反応を誘発することができる。態様では、C−15におけるカルボン酸を適切な塩基で処理して、ラクトン化反応に影響を与えることができる。スキーム19では、さらに、式(XXV)、(XXVI)、(XXVII)、(XXVIII)、(XXIX)、(XXX)、および(XXXI)の化合物の構造ならびに立体化学の例も示す。式(XXX)および(XXXI)の化合物の構造ならびに立体化学のさらなる例を、以下のスキーム20に示す。] [0148] 3級ヒドロキシが保護されていない場合であっても、式(XXXI)の化合物を上述の条件および試薬を用いて得ることができる。同様に、ラクタム窒素が保護されていない場合も、上述の条件および試薬を用いて式(XXXI)の化合物を得ることができる。PG5およびPG6の除去は、式(XXXI)の化合物の合成中の適切ないずれの時点で行ってもよい。例えば、ラクタム窒素の保護基は、シクロヘキセニル環の付加後のいずれの時点で除去してもよい。同様に、3級ヒドロキシの保護基PG6は、ヘテロ4員環の形成前のいずれの時点で除去してもよい。] [0149] C−5が(R)−立体中心である場合、本明細書で述べる方法を用いてこの立体中心を(S)−立体中心へ反転させることができる。例えば、C−5のキラリティを、本明細書で述べるものなどの一段階または多段階プロセスを用いて反転させることができる。] [0150] 2−シクロヘキセニルを付加する代わりに、様々な置換基を用いてサリノスポラミドAの類似体を形成することができる。スキーム21に示すように、R6を式(XIII−1)、(XIII−2)、(XIII−3)、または(XXIX−I)の化合物に付加することができ、ここで、R6は、無置換または置換C1−C24アルキル、無置換または置換C2‐C24アルケニル、無置換または置換C2‐C24アルキニル、無置換または置換C3−C24シクロアルキル、無置換または置換C3−C24シクロアルケニル、無置換または置換C3−C24シクロアルキニル、無置換または置換ヘテロシクリル、無置換または置換アリール、無置換または置換ヘテロアリール、無置換または置換アリール(C1−6アルキル)、無置換または置換ヘテロアリール(C1−6アルキル)、無置換または置換C3−C24シクロアルキル(C1−6アルキル)、および無置換または置換ヘテロシクリル(C1−6アルキル)から選択することができ;ここで、R3、R2、PG1、PG2、PG3、PG4、PG5、およびPG6は、本明細書にて既に定義したものである。ある態様では、R6は、無置換または置換C1−C12アルキル、無置換または置換C2−C12アルケニル、無置換または置換C2−C12アルキニル、無置換または置換C3−C12シクロアルキル、無置換または置換C3−C12シクロアルケニル、無置換または置換C3−C12シクロアルキニル、無置換または置換ヘテロシクリル、無置換または置換アリール、無置換または置換ヘテロアリール、無置換または置換アリール(C1−6アルキル)、無置換または置換ヘテロアリール(C1−6アルキル)、無置換または置換C3−C12シクロアルキル(C1−6アルキル)、および無置換または置換ヘテロシクリル(C1−6アルキル)から選択することができる。態様では、R6はC1−24アルキルであってよい。態様では、C1−24アルキルはイソプロピルであってよい。式(XIII−1)、(XIII−2)、(XIII−3)、および(XXIX−1)の化合物の、ならびにR6の付加後のこれらの対応する生成物である、それぞれ式(XXXII−1)、(XXXII−2)、(XXXII−3)、および(XXXIII)の化合物の、構造ならびに立体化学の例もスキーム21に示す。] [0151] 式(XXXII−1)、(XXXII−2)、(XXXII−3)、および(XXXIII)の化合物の構造ならびに立体化学のさらなる例を以下に示す。] [0152] 式(XIII−1)、(XIII−2)、(XIII−3)、および(XXIX−1)の化合物にR6部分を付加するための種々の方法が当業者に公知である。ある態様では、R6は、本明細書で述べるものなどの有機金属部分を用いて付加することができる。適切な有機金属部分の限定されないリストには、有機マグネシウム化合物、有機リチウム化合物、有機スズ化合物、有機銅塩化合物、有機亜鉛、および有機パラジウム化合物、金属カルボニル、メタロセン、カルビン錯体、ならびに有機メタロイド(例:有機ボランおよび有機シラン)が含まれる。ある態様では、有機金属部分は、R6−MgR7、R6−ZnR7、R6−Li、(R6)s−B(R7)3-s、および(R6)t−Sn(R7)4-tから選択することができ;ここで、R7は、ハロゲン、または以下の置換または無置換変形体:アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、イソピノカンフェイル、ヒドロキシ、アルコキシ、およびカルボニルアルコキシ、から選択することができ、ここで、2つ以上のR7が存在する場合、R7基は、所望される場合は互いに結合して、所望される場合は置換されていてよいシクロアルキル(例:9−BBN)、所望される場合は置換されていてよいシクロアルケニル、所望される場合は置換されていてよいヘテロアルキル、または所望される場合は置換されていてよいヘテロアルケニル環を形成してよく;sは、1から3の整数であってよく;ならびに、tは、1から4の整数であってよい。] [0153] R6の付加の後、式(XXXII−1)、(XXXII−2)、(XXXII−3)、および(XXXIII)の化合物を用い、スキーム9、10、11、12、13、および19に関して考察した方法を介して、サリノスポラミドAの類似体を形成することができる。例えば、式(XXXII−1)、(XXXII−2)、(XXXII−3)、および(XXXIII)の化合物上のいずれの保護基も、いずれの適切な順番で除去してもよく、本明細書で述べるものを含む当業者に公知の方法を用いて、ヘテロ4員環を形成することができる。式(XXXIV)および(XXXV)の化合物などの得られた化合物は、スキーム22に示す構造および立体化学を有することができる。所望される場合または必要である場合は、本明細書で述べる1または複数の方法を用いてC−5のキラリティを反転してよい。既に考察したように、式(XIII−1)、(XIII−2)、(XIII−3)、および(XXIX−1)の化合物上に存在するいずれの保護基も、いずれの時点で除去してもよい。さらに、C−5における2級ヒドロキシの立体化学の反転は、式(XIII−1)、(XIII−2)、(XIII−3)、および(XXIX−1)の化合物へR6基の付加を行った後、いずれの時点で行ってもよい。] [0154] 式(XXXIV)および(XXXV)の化合物の構造ならびに立体化学のさらなる例を以下に示す。] [0155] スキーム23に示すように、C−13に結合するヒドロキシ基を置換することにより、サリノスポラミドAのさらなる類似体を得ることができる。R6およびXが本明細書で既に定義されたものである式(XXXIV)および(XXXVI)の化合物の構造ならびに立体化学の例を以下に示す。] [0156] 用いることができる条件および試薬に関するさらなる情報は、2007年2月27日発行の米国特許第7,183,417号;2007年4月6日出願の米国特許出願第11/697,689号および2006年5月16日出願の同11/434,698号;2005年4月11日出願の国際出願第PCT/US2005/012113号、ならびに以下の論文:Margalef et al. Tetrahedron (2008) 64(34) 7896-7901、およびTakahashi et al., Angew. Chemie, Int. Ed. (2008) 47, 1-4、に開示されている。] [0157] 態様を以下の実施例にてより詳細に開示するが、これらの実施例は、請求項の範囲を限定することを意図するものではまったくない。] [0158] 実施例1 (I−B)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)の合成 ペンタン(800mL)中の(R)−セリンメチルエステルヒドロクロリド(25g、160.67mmol)の室温の懸濁液へ、t−ブチルアルデヒド(20.73g、241mmol)およびEt3N(17.85g、176.74mmol)を添加した。この反応混合物をディーンスターク装置を用いて50℃にて15時間還流させた。得られた反応混合物を室温まで冷却し、セライトでろ過し、このセライトケーキをペンタンで洗浄した(2×40mL)。1つにまとめたろ液を減圧下にて濃縮し、高真空下で乾燥させることで透明オイルとして生成物I−Bが得られ(24.5g、131mmol、収率81.5%)、これは、さらなる精製を行わずに用いることができる。化合物I−Bは1H−NMR(CDCl3、500MHz)で同定した。図7参照。] 図7 [0159] 実施例2 化合物(II)のエステル前駆体の合成 方法A 乾燥THF(800mL)中のアセト酢酸t−ブチル(30g、0.19mol)の0℃の溶液へ、t−BuOK(23.41g、95重量/重量%、0.21mol)を添加し、この溶液を約15分間攪拌した。臭化アリル(18.39g、0.152mol)を添加し、この溶液をさらに15分間、0℃にて攪拌した。この反応混合物を、次に、室温まで加温し、N2雰囲気下にて約5時間攪拌した。次に、上記の反応混合物を0℃まで冷却し、H2O(300mL)で反応を停止し、EtOAcで抽出した(3×200mL)。1つにまとめた有機相をNa2SO4上で乾燥し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、100%ヘキサン(1.5L)から1.5%EtOAc/ヘキサン(3L)、2.5%EtOAc/ヘキサン(1L)、4%EtOAc/ヘキサン(700mL)までの溶媒勾配を用いたシリカゲルフラッシュクロマトグラフィ(5cm ID×45cm)で精製し、純粋生成物を得た(14.5g、0.073mol、収率38.5%)。別の選択肢として、粗生成物を高真空下(12mmHg)での分留(130℃の油浴、90〜95℃ bp)によって精製し、生成物である化合物IIのエステル前駆体を得た(収率66%)。] [0160] 方法B 乾燥THF(1.5L)中のt−BuOK(50g、95重量/重量%、0.42mol)の0℃の溶液へ、アセト酢酸t−ブチル(65g、0.41mol)を添加し、この溶液を約15分間N2雰囲気下にて攪拌した。臭化アリル(47g、0.39mol)をゆっくり添加し、この溶液を0℃にて約20時間攪拌した。この反応混合物を室温まで加温し、さらに15時間攪拌した。次に、この反応混合物を0℃にてH2O(1L)で反応停止し、EtOAcで抽出した(3×0.5mL)。有機相をMgSO4上で乾燥し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、高真空下(12mmHg)での分留(130℃の油浴、90〜95℃ bp)によって精製し、生成物である化合物IIのエステル前駆体を得た(54g、0.27mol、収率66%)。1H−NMR(CDCl3、500MHz)(δ):5.68(m,1H),5.03(br dd,J=1,17Hz,1H),4.97(br dd,J=1,10Hz,1H),3.35(t,J=7.5 1H),2.48(br t,J=7.0,2H),2.16(s,3H),1.39(s,9H)。図8参照。] 図8 [0161] 実施例3 化合物(II)の保護エステル前駆体の合成 ヘキサン(1.6L)中のエステル前駆体(45g、0.23mol)の溶液へ、エチレングリコール(70.5g、1.15mol)およびPPTS(2.85g、0.011mol)を添加した。この反応混合物をディーンスターク装置を用いて95℃にて6日間還流させ(注:濃度を維持するために、2日ごとに28.5g、0.46molのエチレングリコールを反応混合物へ添加した)、次に室温まで冷却した。次に、この反応混合物を800μLのEt3Nで中和し、H2O(500mL)で希釈した。有機層を分離し、Na2SO4上で乾燥し、減圧下で濃縮することで、生成物である化合物IIの保護エステル前駆体が得られ(44g、0.18mmol、収率80%)、これは精製を行うことなく次のステップで用いることができる。1H−NMR(CDCl3、500MHz)(δ):5.72(m,1H),5.06(dd,J=1,17Hz,1H),4.97(d,J=10Hz,1H),3.94(m,4H),2.60(dd,J=3.6,11.5Hz,1H),2.43(m,1H),2.29(m,1H),1.42(s,9H),1.38(s,3H)。図9参照。] 図9 [0162] 実施例4 化合物(II)の合成 CH2Cl2(28mL)中の保護エステル前駆体(28g、0.115mol)の0℃の溶液へ、トリフルオロ酢酸(純TFA、56mL、0.727mol)を添加し、この溶液を約5分間攪拌した。次に、この反応混合物を室温まで加温し、1時間攪拌した。この反応混合物をCH2Cl2(400mL)で希釈し、氷冷水で抽出した(3×300mL)。有機層をNa2SO4上で乾燥し、減圧下で濃縮し、高真空下にて約1時間乾燥(残留TFAの除去のため)させることで、生成物である化合物IIが淡黄色オイルとして得られ(15.5g、0.083mol、収率72%)、これは精製を行うことなく次のステップで用いることができる。化合物IIは1H−NMR(CDCl3、500MHz)で同定した:1H−NMR(CDCl3、500MHz)(δ):5.77(m,1H),5.10(br dd,J=1,17Hz,1H),5.02(br d,J=10Hz,1H),4.00(m,4H),2.76(dd,J=3.8,11.0Hz,1H),2.43(m,2H),1.41(s,3H)。図10参照。] 図10 [0163] 実施例5 化合物(III−1B)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)の合成 乾燥CH2Cl2(200mL)中の化合物II(4.8g、25.81mmol)の0℃の溶液へ、Et3N(7.82g、77.42mmol)およびメタンスルホニルクロリド(5.89g、51.62mmol)を添加し、この溶液を約10分間攪拌した。次に、化合物I−B(5.31g、28.4mmol)を添加し、この反応混合物を室温までゆっくり加温し、約15時間攪拌した。次に、この反応混合物をH2O(200mL)で反応停止し、CH2Cl2で抽出した(3×100mL)。1つにまとめた有機層をNa2SO4上で乾燥し、減圧下で濃縮することで、III−1Bが2種類のジアステレオマーの混合物(3:2)として得られた。図11b参照。この粗生成物を、19:1(500mL)から9:1(500mL)、17:3(500mL)、4:1(1.5L)、3:1(1L)ヘキサン/EtOAcまでの溶媒勾配を用いたシリカフラッシュクロマトグラフィ(3cm ID×30cm)で精製し、生成物である化合物III−1Bを得た(6g、16.9mmol、収率65.5%)。化合物III−1Bは、1H−NMR(CDCl3、500MHz)およびLC−MSで同定した。図11aおよび11b参照。MS(ESI)m/z356[M+H]+。] 図11a 図11b [0164] 実施例6 化合物(IV−B)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)の合成 方法A: CH3CN(350mL)中の化合物III−1B(6g、16.9mmol)の溶液へ、ヨウ化ナトリウム(3.3g、21.97mmol)および塩化セリウム(III)7水和物(9.45g、25.35mmol)を添加し、この反応混合物を60〜65℃にて4時間攪拌した(反応の進行はLC−MSでモニタリングすることができる)。上記の反応混合物を、次に、水(200mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(3×150mL)。1つにまとめた有機層(白濁)を減圧下で濃縮してCH3CN/EtOAcをすべて除去し、残った約20mLのH2O(CH3CN可溶部分)をさらにEtOAc(100mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥し、減圧下で濃縮することで、生成物であるIV−B(4.4g、14.2mmol、収率83.5%)が2種類のジアステレオマーの混合物(3:2)として得られた。図12e参照。所望される場合、この生成物は精製することなく次のステップに用いることができる。化合物IV−Bは、1H−NMR(CDCl3、500MHz)およびNOESY(CDCl3、500MHz)で同定した。図12aおよび12b参照。MS(ESI)m/z312[M+H]+。生成物の一部を、C−18カラム(150mm×21mm)、およびH2O中40%アセトニトリルの均一溶媒系を流速14.5mL/分で用いた逆相HPLCでさらに精製し、個々のジアステレオマーIV−B1およびIV−B2を純粋サンプルとして得た。ジアステレオマーIV−B1およびIV−B2は1H−NMR(CDCl3、500MHz)で同定した。図12cおよび12d参照。] 図12a 図12c 図12e [0165] 化合物IV−B1: 1H−NMR(CDCl3、500MHz)(δ):5.73(m,1H),5.34(s,1H),5.12(m,1H),5.05(d,J=10.1Hz,1H),4.64(d,J=6.3Hz,1H),4.53(d,J=8.2Hz,1H),3.90(t,J=7.6Hz,1H),3.80,(s,3H),3.67(t,J=7.6Hz,1H),2.60(m,2H),2.27(s,3H),0.91(s,9H);MS(ESI)m/z312[M+H]+。] [0166] 化合物IV−B2: 1H−NMR(CDCl3、500MHz)(δ):5.76(m,1H),5.28(s,1H),5.18(br d,J=17.3Hz 1H),5.08(d,J=10.1Hz,1H),4.88(m,1H),4.52(d,J=8.2Hz,1H),3.88(m,1H),3.81,(m,1H),3.76(s,3H),2.88(m,1H),2.63(m,1H),2.21(s,3H),0.86(s,9H);MS(ESI)m/z312[M+H]+。] [0167] 方法B:化合物III−1B(175mg、0.493mmol)およびヨウ素(12.52mg、0.0493mmol)のアセトン中(20mL)の混合物を、56℃にて1時間還流させた。この反応混合物を次に室温まで冷却し、アセトンを減圧下で除去し、粗反応生成物をCH2Cl2(20mL)に溶解した。このCH2Cl2溶液を、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液(10mL)、H2O(10mL)、および食塩水(10mL)で順に洗浄した。得られた有機相をNa2SO4上で乾燥し、減圧下で濃縮し、シリカゲルプラグカラム(2.5cm ID×6cm)により19:1(50mL)から9:1(100mL)、4:1(100mL)、3:1(100mL)、7:3(100mL)ヘキサン/EtOAcまでの溶媒勾配を用いて精製し、生成物である化合物IV−Bを得た(97mg、0.312mmol、収率63.3%)。] [0168] 方法C:化合物III−1B(500mg、1.40mmol)およびLiBF4(200mg、2.1mmol)のCH3CN中(6mL、2%H2Oで湿潤)の混合物を、70℃にて1.5から2時間攪拌した(反応の進行はLC−MSでモニタリングすることができる)。上記の反応混合物を次に0℃まで急冷し、短いシリカプラグ(short silica plug)でろ過し、減圧下で濃縮した。生成物を、19:1(50mL)から9:1(50mL)、4:1(50mL)ヘキサン/EtOAcまでの溶媒勾配を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィ(1.25cm ID×5cm)により精製し、精製した生成物である化合物IV−Bを得た(260mg、0.84mmol、収率60%)。] [0169] 実施例7 化合物(VI−B)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)の合成 乾燥THF(2.7L)中の化合物IV−B(26g、83.6mmol)の室温の溶液へ、t−BuOK(4.68g、41.8mmol)を添加した。この反応混合物を、N2雰囲気下、室温にて15分間攪拌し、次に、H2O(900mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(3×400mL)。1つにまとめた有機相を飽和食塩水溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、減圧下で濃縮した。この反応混合物を1:1エーテル:ヘキサン(各75mL)へ溶解し、結晶皿に移して静置し、結晶化させた。1時間後、母液のデカンテーションによってこの結晶(1回目の生成物)を分離した。この結晶をエーテル(2×10mL)およびヘキサン(2×10mL)で洗浄した。1つにまとめた母液および洗浄液を減圧下で濃縮し、1:1 エーテル:ヘキサン(各50mL)へ再度溶解し、上述の結晶化プロセスを繰り返した。母液のデカンテーションによってこの結晶(2回目の生成物)を分離した。母液を、19:1(500mL)から9:1(1L)、17:3(500mL)EtOAc/ヘキサンまでの溶媒勾配を用い、シリカゲルフラッシュカラム上(30×4cm)でクロマトグラフィに掛け、化合物VI−Bを得た。] [0170] 化合物VI−B: 1H−NMR(CDCl3、500MHz)(δ):5.81(m,1H),5.04(br dd,J=1.5,7.5Hz,1H),5.02(s,1H),4.78(d,J=8.5Hz,1H),4.66(s,1H),3.74(s,3H),3.18(d,J=8.5Hz,1H),2.97(t,J=6.5Hz,1H),1.83(s,3H),0.91(s,9H)。図13参照。13C−NMR(CDCl3、125MHz)(δ):178.4,170.0,151.9,133.4,132.8,116.1,96.9,78.0,70.5,52.9,35.2,27.6,24.7,12.1。図14参照。MS(ESI)m/z294[M+H]+。] 図13 図14 [0171] 実施例8 化合物(VI−B)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)の合成 無水トリフルオロ酢酸(TFAA、0.10mL)中の化合物V−B(8mg、0.026mmol)の溶液を、60℃にて16時間還流させた。次にこの反応混合物を25℃まで冷却し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、シリカフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン中のEtOAc、10%から20%)で精製し、化合物VI−Bを得た(7mg、0.024mmol、収率92.3%)。MS(ESI)m/z294[M+H]+。] [0172] 実施例9 化合物(VII−B)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)の合成 方法A: THF/H2O(1:1、1.0mL)中の化合物VI−B(40mg、0.14mmol)の溶液へ、NMO(50重量/重量%水溶液、0.10mL、0.42mmol)およびOsO4(2−メチル−2−プロパノール中2.5重量%、108μL、7μmol)を添加した。得られた混合物を5℃にて15時間攪拌した。次に、NaIO4(150mg、0.70mmol)をリン酸バッファー(pH7.0、5mL)と共に添加し、この反応混合物を室温にてさらに2時間攪拌し、その後酢酸エチル(5mL)で希釈して、水(2×2mL)、飽和Na2SO3水溶液(2mL)、および食塩水(2mL)で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥し、減圧下で濃縮し、高真空下で乾燥した。粗残渣をTHF/H2O((2:1;3mL)へ再度溶解し、次に、NaBH4(16mg、0.42mmol)を添加して、室温にて30分間攪拌した。この反応混合物をH2O(5mL)で希釈し、EtOAc(2×2mL)で、続いてCH2Cl2(3×2mL)で抽出した。有機相をMgSO4上で乾燥し、減圧下で濃縮することで粗残渣が得られ、これをシリカフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン中のEtOAc、10%から50%)で精製して、化合物VII−Bを得た(33mg、0.11mmol、全体の収率78%)。化合物VII−Bは、1Hおよび13C NMRで同定した。図15および16参照。MS(ESI)m/z298[M+H]+。] 図15 [0173] 方法B: THF(20mL)中の化合物VI−B(1.0g、3.40mmol)の溶液を、−80℃にて0.5時間オゾンで処理した(O3はOL80Fオゾン化装置(ozonation equipment)で発生させ、オゾン分解反応の進行はTLCでモニタリングした)。この反応混合物へNaBH4(0.64g、17.0mmol)を添加し、続いて−80℃にてMeOH(5ml)を添加し、次に、この反応混合物をゆっくり25℃まで加温し、この温度で30分間攪拌した。上記の反応混合物をH2O(30mL)で希釈し、EtOAc(2×20mL)で、続いてCH2Cl2(3×20mL)で抽出した。有機相をMgSO4上で乾燥し、減圧下で濃縮した。粗残渣をシリカフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン中のEtOAc、20%から80%)で精製することで、出発物質VI−Bの一部を回収すると共に(150mg、0.51mmol)、VII−Bが得られた(750mg、2.53mmol、収率74%)。MS(ESI)m/z298[M+H]+。] [0174] 実施例10 化合物(VIII−B)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)の合成 トリトンB(ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、メタノール中80重量%、1.41g、8.42mmol)の濃縮懸濁液へ、THF(0.5mL)およびt−ブチルヒドロペルオキシド溶液(デカン中5〜6M、4.21mL、21.04mmol)を添加し、この反応混合物を室温にて10分間攪拌した。THF(0.1mL)中の化合物VII−B(1.25g、4.21mmol)の溶液を上記の反応混合物へ添加し、室温にて18時間攪拌した。この反応混合物をそのまま減圧下で濃縮することで粗残渣が得られ、これをシリカフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン中のEtOAc、10%から50%)で精製して、化合物VIII−B(130mg、0.42mmol、収率10%)および出発物質VII−Bの一部(620mg、2.08mmol)を得た。この生成物は、1Hおよび13C NMRで同定した。図17および18参照。立体化学はNOESYで確認した。図19参照。MS(ESI)m/z314[M+H]+。] 図17 図19 [0175] 実施例11 化合物(X−1B)(PG1=Bz、R1=t−ブチル、およびR2=メチル)の合成 THF/MeOH(1:1、2.0mL)中の化合物VIII−B(150mg、0.48mmol)の溶液へ、ヨウ化サマリウム(II)(THF中0.1M、14.4mL、1.44mmol)を−80℃で添加し、この反応混合物をこの温度にて30分間攪拌した。次にこの反応をNaHCO3水溶液(10mL)およびNa2S2O3で停止し、EtOAc(2×20mL)で抽出した。有機相をMgSO4上で乾燥し、減圧下で濃縮し、高真空下で乾燥して、粗残渣として化合物IX−Bを得た。この粗残渣をCH2Cl2(3mL)へ再度溶解し、ピリジン(116μL、1.44mmol)を添加し、続いて、塩化ベンゾイル(BzCl、100μL、0.86mmol)などの適切な保護基反応物を添加した。得られた反応混合物を室温にて15時間攪拌した。次に、この反応混合物をそのまま減圧下で濃縮し、得られた粗生成物をシリカフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン中のEtOAc、10%から50%)で精製して、化合物X−1B(PG1=Bz)を得た(190mg、0.45mmol、VIII−Bからの全体の収率94%)。化合物X−1B(PG1=Bz)は、1Hおよび13CNMRスペクトルの両方で同定した。図20および21参照。化合物X−1B(PG1=Bz)の立体化学もNOESYで確認した。図22参照。MS(ESI)m/z420[M+H]+。] 図20 図22 [0176] 実施例12 化合物(XI−1B)(PG1=Bz、R2=メチル)の合成 CF3CH2OH(0.5mL)中の化合物X−1B(PG1=Bz)(15mg、36μmol)の溶液へ、1,3−プロパンジチオール(500μL)および触媒量のHCl水溶液(12N、2μL)を添加した。この反応混合物を60℃にて1時間攪拌し、減圧下で濃縮し、次に、得られた粗生成物をシリカフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン中のEtOAc、20%から80%)で精製して、化合物XI−1B(PG1=Bz)を得た(11mg、31μmol、87%)。この生成物は、1Hおよび13C NMRで同定した。図23および24参照。MS(ESI)m/z352[M+H]+。] 図23 [0177] 実施例13 化合物(X−2B)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)の合成 乾燥4Aモレキュラーシーブ(0.10g)を含むCH2Cl2(0.5mL)中の化合物IX−B(32.0mg、0.10mmol)の溶液へ、ピリジニウムクロロクロメート(PCC、88mg、0.40mmol)を添加した。この反応混合物を25℃にて16時間攪拌し、減圧下で濃縮し、次に、得られた粗生成物をシリカフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン中のEtOAc、10%から50%)で精製することで、ラクトン化合物X−2B(25mg、0.08mmol、収率80%)が得られ、これをエチルエーテル/ヘキサン(3:1、4.0mL)中、4℃にて結晶化した。この生成物は、1Hおよび13C NMRで同定し、これは図25および26を参照されたく、立体化学はX線結晶構造解析で確認し、これは図27を参照されたい;MS(ESI)m/z312[M+H]+。従って、C−2およびC−3炭素中心の立体化学は、実施例1〜12の方法および物質を用いて確立することができる。] 図25 図27 [0178] 実施例14 (I−A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)の合成 ペンタン(30mL)中のL−セリンメチルエステルヒドロクロリド(1.88g、0.012mmol)の室温の懸濁液へ、t−ブチルアルデヒド(1.57g、0.018mmol)およびEt3N(1.47g、0.015mmol)を添加した。この反応混合物をディーンスターク装置を用いて50℃にて15時間還流させた。得られた反応混合物を室温まで冷却し、セライトでろ過し、このセライトケーキをペンタンで洗浄した(2×10mL)。1つにまとめたろ液を減圧下にて濃縮し、高真空下で乾燥させることで透明オイルとして化合物I−Aが得られ(1.95g、0.01mmol、収率86.9%)、これは、さらなる精製を行わずに用いることができる。化合物I−Aは1H−NMR(CDCl3、500MHz)および13C−NMR(CDCl3、125MHz)で同定した。図28および29参照。] 図28 [0179] 実施例15 化合物(III−1A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)の合成 乾燥CH2Cl2(15mL)中の化合物II(1.0g、5.32mmol)の0℃の溶液へ、Et3N(2.22mL、15.96mmol)およびメタンスルホニルクロリド(0.82mL、10.6mmol)を添加し、この溶液を約10分間攪拌した。次に、化合物I−A(1.09g、5.85mmol)を添加し;この反応混合物を室温までゆっくり加温し、約15時間攪拌した。次に、この反応混合物をH2O(25mL)で反応停止し、CH2Cl2で抽出した(3×15mL)。1つにまとめた有機層をNa2SO4上で乾燥し、減圧下で濃縮することで、III−1Aが2種類のジアステレオマーの混合物として得られた。この粗生成物を、9:1(50mL)から、4:1(50mL)、3:1(100mL)ヘキサン/EtOAcまでの溶媒勾配を用いたシリカフラッシュクロマトグラフィ(3cm ID×30cm)で精製し、生成物である化合物III−1Aをジアステレオマー混合物として得た(1.14g、3.19mmol、収率60%)。化合物III−1Aは、1H−NMR(CDCl3、500MHz)および13C−NMR(CDCl3、125MHz)で同定した。図30および31参照。MS(ESI)m/z356[M+H]+。] 図30 [0180] 実施例16 化合物(IV−A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)の合成 CH3CN(30mL)中の化合物III−1A(1.14g、3.19mmol)の溶液へ、ヨウ化ナトリウム(0.62g、4.15mmol)および塩化セリウム(III)7水和物(1.78g、4.78mmol)を添加し、この反応混合物を60〜65℃にて4時間攪拌した(反応の進行はLC−MSでモニタリングすることができる)。上記の反応混合物を、次に、水(100mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(3×50mL)。1つにまとめた有機層(白濁)を減圧下で濃縮してCH3CN/EtOAcをすべて除去し、残った約10mLのH2O(CH3CN可溶部分)をさらにEtOAc(15mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥し、減圧下で濃縮することで、生成物であるIV−A(0.71g、2.26mmol、収率71%)が2種類のジアステレオマーの混合物として得られた。所望される場合、この生成物は精製することなく次のステップに用いることができる。化合物IV−Aは、1H−NMR(CDCl3、500MHz)および13C−NMR(CDCl3、125MHz)スペクトルで同定した。図32および33参照。MS(ESI)m/z312[M+H]。] 図32 [0181] 実施例17 化合物(VI−A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)の合成 乾燥THF(5mL)中の化合物IV−A(50mg、0.16mmol)の室温の溶液へ、t−BuOK(9.0mg、0.08mmol)を添加した。この反応混合物を、N2雰囲気下、室温にて15時間攪拌し、次に、H2O(10mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(3×5.0mL)。1つにまとめた有機相を飽和食塩水溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、減圧下で濃縮した)。この粗生成物を、9:1(15mL)から4:1(15mL)ヘキサン/EtOAcまでの溶媒勾配を用いたシリカフラッシュクロマトグラフィ(5mm ID×5cm)で精製し、脱水生成物VI−Aを主たる化合物として得た(20.0mg、0.067mmol、収率42%)。化合物VI−Aは、1H −NMR(CDCl3、500MHz)および13C−NMR(CDCl3、125MHz)スペクトルで同定した。図34および35参照。MS(ESI)m/z294[M+H]+。] 図34 [0182] 実施例18 化合物(VII−A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)の合成 THF(30mL)中の化合物VI−A(1.20g、4.10mmol)の溶液を、−80℃にて0.5時間オゾンで処理した。次に、NaBH4(0.77g、20.5mmol)およびMeOH(6mL)を−80℃にて添加し、次にゆっくり25℃まで加温し、この温度で30分間攪拌した。上記の反応混合物をH2O(40mL)で希釈し、EtOAc(2×30mL)で、続いてCH2Cl2(3×30mL)で抽出した。有機相をMgSO4上で乾燥し、減圧下で濃縮し、粗残渣をシリカフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン中のEtOAc、20%から80%)で精製することで、化合物VII−Aを得た(1.0g、3.36mmol、全体の収率82%)。化合物VII−Aは、1Hおよび13C NMRで同定した。図36および37参照。MS(ESI)m/z298[M+H]+。] 図36 [0183] 実施例19 化合物(VIII−A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)の合成 トリトンB(ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、メタノール中80重量%、1.12g、6.72mmol)の濃縮懸濁液へ、THF(0.6mL)およびt−ブチルヒドロペルオキシド溶液(デカン中5〜6M、3.36mL、16.8mmol)を添加し、この反応混合物を室温にて10分間攪拌した。THF(0.1mL)中の化合物VII−A(1.0g、3.36mmol)の溶液を上記の反応混合物へ添加し、室温にて18時間攪拌した。この反応混合物をそのまま減圧下で濃縮することで粗残渣が得られ、これをシリカフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン中のEtOAc、20%から80%)で精製して、化合物VIII−A(160mg、0.51mmol;全体の収率15.2%)および出発物質VII−A(430mg、1.45mmol)を得た。この生成物は、1Hおよび13C NMRで同定した。図38および39参照。MS(ESI)m/z314[M+H]+。] 図38 [0184] 実施例20 化合物(X−1A)(PG1=Bz、R1=t−ブチル、およびR2=メチル)の合成 THF/MeOH(1:1、2.0mL)中の化合物VIII−A(80mg、0.26mmol)の溶液へ、ヨウ化サマリウム(II)(THF中0.1M、7.6mL、0.76mmol)を−80℃で添加し、この反応混合物をこの温度にて30分間攪拌した。次にこの反応をNaHCO3水溶液(10mL)、Na2S2O3(10mL)で−80℃にて停止し、EtOAc(2×20mL)およびCH2Cl2(2×20mL)で抽出した。有機相をMgSO4上で乾燥し、減圧下で濃縮し、高真空下で乾燥した。この粗残渣をCH2Cl2(2mL)へ再度溶解し、次にピリジン(63μL、0.77mmol)、および塩化ベンゾイル(BzCl、53μL、0.46mmol)などの適切な保護基反応物を添加した。得られた反応混合物を室温にて15時間攪拌した。次に、この反応混合物をそのまま減圧下で濃縮し、得られた粗生成物をシリカフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン中のEtOAc、10%から50%)で精製して、化合物X−1A(PG1=Bz)を得た(92mg、0.22mmol、VIII−Aからの全体の収率86%)。化合物X−1A(PG1=Bz)は、1Hおよび13CNMRスペクトルの両方で同定した。図40および41参照。MS(ESI)m/z420[M+H]+。] 図40 [0185] 実施例21 化合物(XI−1A)(PG1=BzおよびR2=メチル)の合成 CF3CH2OH(0.2mL)中の化合物X−1A(PG1=Bz)(60mg、0.14mmol)の溶液へ、1,3−プロパンジチオール(0.2mL)および触媒量のHCl水溶液(12N、2μL)を添加した。この反応混合物を60℃にて1時間攪拌し、減圧下で濃縮し、次に、得られた粗生成物をシリカフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン中のEtOAc、20%から80%)で精製して、化合物XI−1A(PG1=Bz)を得た(37mg、0.10mmol、71.4%)。この生成物は、1Hおよび13C NMRで同定した。図42および43参照。MS(ESI)m/z352[M+H]+。] 図42 [0186] 実施例22 アセト酢酸の合成 CH2Cl2(3.0mL)中のtert−ブチルアセト酢酸(1.60g、10.1mmol)の0℃の溶液へ、トリフルオロ酢酸(純TFA、3.0mL、40.4mmol)を添加し、この溶液を約5分間攪拌した。次に、この反応混合物を室温まで加温し、1時間攪拌した。この反応混合物をそのまま減圧下で濃縮し、高真空下にて約1時間乾燥(残留TFAの除去のため)させることで、淡黄色オイルとしてアセト酢酸を得た(0.9g、8.8mmol、収率87%)。このアセト酢酸は精製を行うことなく次のステップで用いることができる。生成物は、1H NMR(CDCl3、500MHz)δ11.11(br s,1H),3.51(s,2H),2.29(s,3H)、で同定した。] [0187] 実施例23 化合物(III−2A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)の合成 乾燥CH2Cl2(15mL)中のアセト酢酸(0.9g、8.8mmol)の0℃の溶液へ、化合物I−A(L−セリンから誘導;1.65g、8.8mmol)およびDCC(1.63g、7.92mmol)を添加し、この溶液を約10分間この温度で攪拌した。この反応混合物を室温までゆっくり加温し、約15時間攪拌した。次に、この反応混合物をヘキサン(150mL)で希釈し、短いセライトプラグ(short celite plug)でろ過した。ろ液を減圧下で濃縮し、粗生成物を、9:1(50mL)から4:1(150mL)ヘキサン/EtOAcまでの溶媒勾配を用いたシリカフラッシュクロマトグラフィ(3cm ID×30cm)で精製し、化合物III−2Aをケト−エノール互変異性体(比4:1)として得た(1.5g、5.53mmol、収率62.8%)。生成物は、1H NMRで同定した。図51参照。MS(ESI)m/z272[M+H]+。] 図51 [0188] 実施例24 化合物(III−2A)(R1=t−ブチルおよびR2=メチル)の合成 方法A: 乾燥THF(3.0mL)中のI−A(600mg、3.19mmol)の溶液へ、ジケテン(0.37ml、4.78mmol)およびEt3N(89μl、0.64mmol)を添加し、この反応混合物を50℃にて15時間攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、氷冷塩酸(0.5N、15mL)で希釈し、次にジクロロメタンで抽出し(3×15ml)、1つにまとめた有機相をMgSO4上で乾燥し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、9:1(50mL)から4:1(100mL)ヘキサン/EtOAcまでの溶媒勾配を用いたシリカフラッシュクロマトグラフィ(3cm ID×30cm)で精製し、生成物III−2Aを得た(760mg、2.80mmol、収率87.7%)。1H−NMR(CDCl3、500MHz)。] [0189] 方法B: 乾燥ベンゼン(20.0mL)中のI−A(4.0g、0.021mol)の溶液へ、ジケテン(2.46mL、0.032mol)およびピリジン(0.86mL、0.011mol)を添加し、この反応混合物を60℃にて18時間攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、そのまま減圧下で濃縮した。粗生成物を、9:1(150mL)から4:1(200mL)ヘキサン/EtOAcまでの溶媒勾配を用いたシリカフラッシュクロマトグラフィ(3cm ID×30cm)で精製し、生成物III−2Aを得た(4.30g、0.016mol、収率76.2%)。1H−NMRは図51と同一である。] 図51
权利要求: 請求項1 化学合成の方法であって:(a)式(XXII)の化合物を酸化して式(XXIV)の化合物を形成すること:および、(b)前記式(XXIV)の化合物のエポキシドを開裂して式(XV)の化合物:を形成すること、を含み、ここで:R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択され;ならびに、R3は、無置換もしくは置換C1−24アルキル、無置換もしくは置換C1−24アルケニル、無置換もしくは置換C1−24アルキニル、無置換もしくは置換アリール、無置換もしくは置換ヘテロアリール、無置換もしくは置換C3−24シクロアルキル、無置換もしくは置換C3−24シクロアルケニル、無置換もしくは置換C3−24シクロアルキニル、無置換もしくは置換アリール(C1−6アルキル)、および無置換もしくは置換ヘテロアリール(C1−6アルキル)から成る群より選択される、方法。 請求項2 前記式(XXII)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項1に記載の方法。 請求項3 前記式(XXIV)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項1から2のいずれか1項に記載の方法。 請求項4 前記式(XXV)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。 請求項5 式(XXII)の化合物のR3を酸化してアルデヒドとし、前記アルデヒドを還元してアルコールとして式(VII)の化合物を形成することをさらに含み、ここで:R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択され;R3は、から成る群より選択され、ここで、Arは、無置換もしくは置換アリールであり、Hetは、無置換もしくは置換ヘテロアリールであり;ならびに、R5は、水素、無置換もしくは置換C1−24アルキル、無置換もしくは置換C1−24アルケニル、無置換もしくは置換C1−24アルキニル、無置換もしくは置換アリール、無置換もしくは置換ヘテロアリール、無置換もしくは置換C3−24シクロアルキル、無置換もしくは置換C3−24シクロアルケニル、無置換もしくは置換C3−24シクロアルキニル、無置換もしくは置換アリール(C1−6アルキル)、および無置換もしくは置換ヘテロアリール(C1−6アルキル)から成る群より選択される、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。 請求項6 前記式(XXII)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項5に記載の方法。 請求項7 前記式(VII)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項5から6のいずれか1項に記載の方法。 請求項8 化学合成の方法であって:(a)式(VII)の化合物を酸化して式(VIII)の化合物を形成すること:および、(b)前記式(VIII)の化合物のエポキシドを開裂して式(IX):の化合物を形成すること、を含み、ここで:R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;ならびに、R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択される、方法。 請求項9 前記式(VII)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項8に記載の方法。 請求項10 前記式(VIII)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項8から9のいずれか1項に記載の方法。 請求項11 前記式(IX)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項8から10のいずれか1項に記載の方法。 請求項12 (a)前記式(IX)の化合物のC−13における1級ヒドロキシ基をPG1で保護して式(X−1):の化合物を形成すること;(b)前記式(X−1)の化合物のアミナール基を開裂して式(XI−1):の化合物を形成すること;(c)前記式(XI−1)の化合物のC−3における3級ヒドロキシ基をPG3で保護し、前記式(XI−1)の化合物のラクタム窒素をPG2で保護して式(XII−1):の化合物を形成すること;(d)前記式(XII−1)の化合物のC−5における1級ヒドロキシ基を酸化して式(XIII−1):の化合物を形成すること;(e)前記式(XIII−1)の化合物を、シクロヘキセニル部分を含む有機金属部分と反応させて式(XIV−1):の化合物を形成すること;ならびに、(f)式(XIV−1)の化合物から保護基PG1、PG2、およびPG3を除去し、ベータ−ラクトン環を形成して式(XV):の化合物を得ること、をさらに含み;ここで:R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択され;ならびに、PG1、PG2、およびPG3の各々は、別々の保護基である、請求項8から11のいずれか1項に記載の方法。 請求項13 前記式(X−1)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項12に記載の方法。 請求項14 前記式(XI−1)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項12から13のいずれか1項に記載の方法。 請求項15 前記式(XII−1)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項12から14のいずれか1項に記載の方法。 請求項16 前記式(XIII−1)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項12から15のいずれか1項に記載の方法。 請求項17 前記式(XIV−1)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項12から16のいずれか1項に記載の方法。 請求項18 前記式(XV)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項12から17のいずれか1項に記載の方法。 請求項19 (a)前記式(IX)の化合物のC−13における1級ヒドロキシ基を酸化し、分子内環化反応を介して5員環ラクトンを形成して式(X−2):の化合物を得ること;(b)前記式(X−2)の化合物のアミナール基を開裂して式(XI−2):の化合物を形成すること;(c)前記式(XI−2)の化合物のラクタム窒素をPG2で保護して式(XII−2):の化合物を形成すること;(d)前記式(XII−2)の化合物のC−5における1級ヒドロキシ基を酸化して式(XIII−2):の化合物を形成すること;(e)前記式(XIII−2)の化合物を、シクロヘキセニル部分を含む有機金属部分と反応させて式(XIV−2):の化合物を形成すること;(f)前記式(XIV−2)の化合物の前記5員環ラクトンを開裂して式(XVII):の化合物を形成すること;および、(g)前記式(XVII)の化合物からPG2を除去し、ベータ−ラクトン環を形成して式(XV):の化合物を得ること、をさらに含み;ここで:R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択され;ならびに、PG2は保護基である、請求項8から11のいずれか1項に記載の方法。 請求項20 前記式(X−2)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項19に記載の方法。 請求項21 前記式(XI−2)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項19から20のいずれか1項に記載の方法。 請求項22 前記式(XII−2)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項19から21のいずれか1項に記載の方法。 請求項23 前記式(XIII−2)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項19から22のいずれか1項に記載の方法。 請求項24 前記式(XIV)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項19から23のいずれか1項に記載の方法。 請求項25 前記式(XVII)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項19から24のいずれか1項に記載の方法。 請求項26 前記式(XV)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項19から25のいずれか1項に記載の方法。 請求項27 (a)前記式(IX)の化合物において、C−13におけるアルコールを酸化してアルデヒドとし、前記アルデヒドをC−3における3級ヒドロキシ基と共に環化してヘミ−アセタール環を形成し、前記ヘミ−アセタール環の2級ヒドロキシル基を保護して式(X−3):の化合物を形成すること;(b)前記式(X−3)の化合物のアミナール基を開裂して式(XI−3):の化合物を形成すること;(c)前記式(XI−3)の化合物のラクタム窒素をPG2で保護して式(XII−3):の化合物を形成すること;(d)前記式(XII−3)の化合物のC−5における1級ヒドロキシ基を酸化して式(XIII−3):の化合物を形成すること;(e)前記式(XIII−3)の化合物を、シクロヘキセニル部分を含む有機金属部分と反応させて式(XIV−3):の化合物を形成すること;(f)PG4保護基を除去し、前記式(XIV−3)の化合物のヘミ−アセタール環を還元開裂して式(XVII):の化合物を形成すること;および、(g)前記式(XVII)の化合物からPG2を除去し、ベータ−ラクトン環を形成して式(XV):の化合物を得ること、をさらに含み;ここで:R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択され;ならびに、PG2およびPG4の各々は別々の保護基である、請求項8から11のいずれか1項に記載の方法。 請求項28 前記式(X−3)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項27に記載の方法。 請求項29 前記式(XI−3)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項27から28のいずれか1項に記載の方法。 請求項30 前記式(XII−3)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項27から29のいずれか1項に記載の方法。 請求項31 前記式(XIII−3)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項27から30のいずれか1項に記載の方法。 請求項32 前記式(XIV−3)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項27から31のいずれか1項に記載の方法。 請求項33 前記式(XVII)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項27から32のいずれか1項に記載の方法。 請求項34 前記式(XV)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項27から33のいずれか1項に記載の方法。 請求項35 式(VI)の化合物のC−2におけるアリル置換基の末端二重結合を酸化してアルデヒドとし、前記アルデヒドをヒドロキシ基へ還元して式(VII)の化合物を形成することをさらに含み:ここで:R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;ならびに、R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択される、請求項8から34のいずれか1項に記載の方法。 請求項36 前記式(VI)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項35に記載の方法。 請求項37 前記式(VII)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項35から36のいずれか1項に記載の方法。 請求項38 (a)アセト酢酸を式(I)の化合物と反応させて式(III−2)の化合物を形成すること:(b)前記式(III−2)の化合物を臭化アリルでアルキル化し、分子内アルドール反応を介して式(V):の化合物を形成すること;および、(c)前記式(V)の化合物を脱水してC−2とC−3との間に二重結合を形成し、式(VI):の化合物を得ること、をさらに含み、ここで:R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;ならびに、R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択される、請求項5から37のいずれか1項に記載の方法。 請求項39 前記式(I)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項38に記載の方法。 請求項40 前記式(III−2)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項38から39のいずれか1項に記載の方法。 請求項41 前記式(V)の化合物が:から成る群より選択される構造および立体化学を有する、請求項38から40のいずれか1項に記載の方法。 請求項42 前記式(VI)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項38から41のいずれか1項に記載の方法。 請求項43 (a)アセト酢酸を式(I)の化合物と反応させて式(III−2)の化合物を形成すること:および、(b)前記式(III−2)の化合物を臭化アリルと反応させ、分子内アルドール縮合反応を介して式(VI):の化合物を形成すること、をさらに含み、ここで:R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;ならびに、R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択される、請求項5から37のいずれか1項に記載の方法。 請求項44 前記式(I)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項43に記載の方法。 請求項45 前記式(III−2)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項43から44のいずれか1項に記載の方法。 請求項46 前記式(VI)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項43から45のいずれか1項に記載の方法。 請求項47 (a)式(I)の化合物を式(II)の化合物と反応させて式(III−1)の化合物を形成すること;(b)前記式(III−1)の化合物のヘテロ5員環であるアセタール環を開裂して式(IV):の化合物を形成すること;および、(c)前記式(IV)の化合物の分子内アルドール縮合反応を介して式(VI):の化合物を形成すること、をさらに含み、ここで:R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;ならびに、R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択される、請求項5から37のいずれか1項に記載の方法。 請求項48 前記式(I)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項47に記載の方法。 請求項49 前記式(III−1)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項47から48のいずれか1項に記載の方法。 請求項50 前記式(IV)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項47から49のいずれか1項に記載の方法。 請求項51 前記式(VI)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項47から50のいずれか1項に記載の方法。 請求項52 (a)式(I)の化合物にジケテンを付加して式(III−2)の化合物を形成すること:(b)前記式(III−2)の化合物を臭化アリルでアルキル化し、分子内アルドール反応を介して式(V):の化合物を形成すること;および、(c)前記式(V)の化合物を脱水してC−2とC−3との間に二重結合を形成し、式(VI):の化合物を得ること、をさらに含み、ここで:R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;ならびに、R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択される、請求項5から37のいずれか1項に記載の方法。 請求項53 前記式(I)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項52に記載の方法。 請求項54 前記式(III−2)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項52から53のいずれか1項に記載の方法。 請求項55 前記式(V)の化合物が:から成る群より選択される構造および立体化学を有する、請求項52から54のいずれか1項に記載の方法。 請求項56 前記式(VI)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項52から55のいずれか1項に記載の方法。 請求項57 (a)式(I)の化合物にジケテンを付加して式(III−2)の化合物を形成すること:および、(b)前記式(III−2)の化合物を臭化アリルと反応させ、分子内アルドール縮合反応を介して式(VI):の化合物を形成すること、をさらに含み、ここで:R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;ならびに、R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択される、請求項5から37のいずれか1項に記載の方法。 請求項58 前記式(I)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項57に記載の方法。 請求項59 前記式(III−2)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項57から58のいずれか1項に記載の方法。 請求項60 前記式(VI)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項57から59のいずれか1項に記載の方法。 請求項61 前記式(XV)の化合物のC−13における1級ヒドロキシ基を、ハロゲン、または、で置換して式(XVI)の化合物を形成することをさらに含み、ここで、前記式(XV)の化合物および前記式(XVI)の化合物は、以下の構造:を有し、ここで、Xは、ハロゲン、または、である、請求項5から60のいずれか1項に記載の方法。 請求項62 前記式(XV)の化合物が以下の構造:を有する、請求項61に記載の方法。 請求項63 前記式(XV)の化合物が以下の構造:を有する、請求項61に記載の方法。 請求項64 前記式(XV)の化合物が以下の構造:を有する、請求項61に記載の方法。 請求項65 前記式(XVI)の化合物が以下の構造:を有する、請求項61から64のいずれか1項に記載の方法。 請求項66 前記式(XVI)の化合物が以下の構造:を有する、請求項61から64のいずれか1項に記載の方法。 請求項67 前記式(XVI)の化合物が以下の構造:を有する、請求項61から64のいずれか1項に記載の方法。 請求項68 Xが塩素である、請求項61から67のいずれか1項に記載の方法。 請求項69 (1)前記式(XVI−A−2)の化合物のC−5における2級ヒドロキシル基を酸化して式(XVIII−A)の化合物を形成する工程、および、(2)前記式(XVIII−A)の化合物のC−5に結合したケト基を還元して式(XVI−A−1)の化合物を形成する工程、をさらに含む、請求項67に記載の方法。 請求項70 PG1が、置換もしくは無置換アリールカルボニル、置換もしくは無置換アルキルカルボニル、置換もしくは無置換アリールアルキルカルボニル、置換もしくは無置換アルコキシカルボニル、置換もしくは無置換アリールオキシカルボニル、置換メチルエーテル、置換エチルエーテル;置換もしくは置換ベンジル、テトラヒドロピラニルエーテル;シリルエーテル、エステル、カーボネート、およびスルホネートから成る群より選択される、請求項12から18のいずれか1項に記載の方法。 請求項71 PG1が、無置換ベンジルもしくは置換ベンジルである、請求項12から18のいずれか1項に記載の方法。 請求項72 PG2が、置換もしくは無置換アリールカルボニル、置換もしくは無置換アルキルカルボニル、置換もしくは無置換アリールアルキルカルボニル、置換もしくは無置換アルコキシカルボニル、置換もしくは無置換アリールオキシカルボニル、置換メチルエーテル、置換エチルエーテル;置換もしくは置換ベンジル、テトラヒドロピラニルエーテル;シリルエーテル、エステル、カーボネート、およびスルホネートから成る群より選択される、請求項12から34のいずれか1項に記載の方法。 請求項73 PG2が、無置換ベンジルもしくは置換ベンジルである、請求項12から34のいずれか1項に記載の方法。 請求項74 PG3が、置換もしくは無置換アリールカルボニル、置換もしくは無置換アルキルカルボニル、置換もしくは無置換アリールアルキルカルボニル、置換もしくは無置換アルコキシカルボニル、置換もしくは無置換アリールオキシカルボニル、置換メチルエーテル、置換エチルエーテル;置換もしくは置換ベンジル、テトラヒドロピラニルエーテル;シリルエーテル、エステル、カーボネート、およびスルホネートから成る群より選択される、請求項12から18のいずれか1項に記載の方法。 請求項75 PG3が、無置換ベンジルもしくは置換ベンジルである、請求項12から18のいずれか1項に記載の方法。 請求項76 PG4が、置換もしくは無置換アリールカルボニル、置換もしくは無置換アルキルカルボニル、置換もしくは無置換アリールアルキルカルボニル、置換もしくは無置換アルコキシカルボニル、置換もしくは無置換アリールオキシカルボニル、置換メチルエーテル、置換エチルエーテル;置換もしくは置換ベンジル、テトラヒドロピラニルエーテル;シリルエーテル、エステル、カーボネート、およびスルホネートから成る群より選択される、請求項27から34のいずれか1項に記載の方法。 請求項77 PG4が、無置換ベンジルもしくは置換ベンジルである、請求項27から34のいずれか1項に記載の方法。 請求項78 前記有機金属部分が、(2−シクロヘキセニル)−MgR4、(2−シクロヘキセニル)−ZnR4、2−シクロヘキセニル−Li、(2−シクロヘキセニル)p−B(R4)3-p、および(2−シクロヘキセニル)q−Sn(R4)4-qから成る群より選択され;R4は、ハロゲン、または以下の置換もしくは無置換変形体:アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、イソピノカンフェイル、ヒドロキシ、アルコキシ、およびカルボニルアルコキシ、から成る群より選択され、ここで、2つ以上のR4が存在する場合、前記R4基は、所望される場合は互いに結合して、所望される場合は置換されていてよいシクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアルキル、またはヘテロアルケニル環を形成してよく;pは、1から3の整数であり;ならびに、qは、1から4の整数である、請求項12から77のいずれか1項に記載の方法。 請求項79 前記有機金属部分が、(2−シクロヘキセニル)−ZnClである、請求項78に記載の方法。 請求項80 式(XXII)の化合物を酸化して式(XXIV)の化合物を形成することを含む、式(XXIV)の化合物を形成する方法であって:ここで、R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択され;ならびに、R3は、無置換もしくは置換C1−24アルキル、無置換もしくは置換C1−24アルケニル、無置換もしくは置換C1−24アルキニル、無置換もしくは置換アリール、無置換もしくは置換ヘテロアリール、無置換もしくは置換C3−24シクロアルキル、無置換もしくは置換C3−24シクロアルケニル、無置換もしくは置換C3−24シクロアルキニル、無置換もしくは置換アリール(C1−6アルキル)、および無置換もしくは置換ヘテロアリール(C1−6アルキル)から成る群より選択される、方法。 請求項81 前記式(XXII)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項80に記載の方法。 請求項82 前記式(XXIV)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項80から81のいずれか1項に記載の方法。 請求項83 式(VII)の化合物を酸化して式(VIII)の化合物を形成することを含む、式(VIII)の化合物を形成する方法であって:ここで、R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;ならびに、R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択される、方法。 請求項84 前記式(VII)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項83に記載の方法。 請求項85 前記式(VIII)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項83から84のいずれか1項に記載の方法。 請求項86 前記エポキシドが立体選択的に形成される、請求項80から85のいずれか1項に記載の方法。 請求項87 前記エポキシドが過酸化物を用いて形成される、請求項80から86のいずれか1項に記載の方法。 請求項88 前記過酸化物がtert−ブチルヒドロペルオキシドである、請求項87に記載の方法。 請求項89 式(XXIV)の化合物のエポキシドを開裂して式(XXV)の化合物を形成することを含む、式(XXV)の化合物を形成する方法であって、ここで、R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択され;ならびに、R3は、無置換もしくは置換C1−24アルキル、無置換もしくは置換C1−24アルケニル、無置換もしくは置換C1−24アルキニル、無置換もしくは置換アリール、無置換もしくは置換ヘテロアリール、無置換もしくは置換C3−24シクロアルキル、無置換もしくは置換C3−24シクロアルケニル、無置換もしくは置換C3−24シクロアルキニル、無置換もしくは置換アリール(C1−6アルキル)、および無置換もしくは置換ヘテロアリール(C1−6アルキル)から成る群より選択される、方法。 請求項90 前記式(XXIV)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項89に記載の方法。 請求項91 前記式(XXV)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項89から90のいずれか1項に記載の方法。 請求項92 式(VIII)の化合物のエポキシドを開裂して式(IX)の化合物を形成することを含む、式(IX)の化合物を形成する方法であって、ここで、R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;ならびに、R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択される、方法。 請求項93 前記式(VIII)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項92に記載の方法。 請求項94 前記式(IX)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項92から93のいずれか1項に記載の方法。 請求項95 式(Va−A)の化合物を脱水して式(VI−A)の化合物を形成することを含む、式(VI−A)の化合物を作製する方法であって、ここで、R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;ならびに、R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択される、方法。 請求項96 式(VI)の化合物のC−2におけるアリル置換基の末端二重結合を酸化してアルデヒドとし、前記アルデヒドをヒドロキシ基へ還元して式(VII)の化合物を形成することを含む、式(VII)の化合物を作製する方法であって:ここで:R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;ならびに、R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択される、方法。 請求項97 前記式(VI)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項96に記載の方法。 請求項98 前記式(VII)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項96から97のいずれか1項に記載の方法。 請求項99 前記式(IX)の化合物のC−13における1級ヒドロキシ基を酸化し、分子内環化反応を介して5員環ラクトンを形成することを含む、式(X−2)の化合物を作製する方法であって:ここで、R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;ならびに、R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択される、方法。 請求項100 前記式(IX)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項96に記載の方法。 請求項101 前記式(X−2)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項96から100のいずれか1項に記載の方法。 請求項102 式(VI)の化合物を作製する方法であって:(a)アセト酢酸を式(I)の化合物と反応させて式(III−2)の化合物を形成すること:(b)前記式(III−2)の化合物を臭化アリルでアルキル化し、分子内アルドール反応を介して式(V):の化合物を形成すること;および、(c)前記式(V)の化合物を脱水してC−2とC−3との間に二重結合を形成し、式(VI):の化合物を得ること、を含み、ここで:R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;ならびに、R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択される、方法。 請求項103 前記式(I)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項102に記載の方法。 請求項104 前記式(III−2)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項102から103のいずれか1項に記載の方法。 請求項105 前記式(V)の化合物が:から成る群より選択される構造および立体化学を有する、請求項102から104のいずれか1項に記載の方法。 請求項106 前記式(VI)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項102から105のいずれか1項に記載の方法。 請求項107 式(VI)の化合物を作製する方法であって:(a)アセト酢酸を式(I)の化合物と反応させて式(III−2)の化合物を形成すること:および、(b)前記式(III−2)の化合物を臭化アリルと反応させ、分子内アルドール縮合反応を介して式(VI):の化合物を形成すること、を含み、ここで、R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;ならびに、R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択される、方法。 請求項108 前記式(I)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項107に記載の方法。 請求項109 前記式(III−2)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項107から108のいずれか1項に記載の方法。 請求項110 前記式(VI)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項107から109のいずれか1項に記載の方法。 請求項111 式(VI)の化合物を作製する方法であって:(a)式(I)の化合物にジケテンを付加して式(III−2)の化合物を形成すること:(b)前記式(III−2)の化合物を臭化アリルでアルキル化し、分子内アルドール反応を介して式(V):の化合物を形成すること;および、(c)前記式(V)の化合物を脱水してC−2とC−3との間に二重結合を形成して式(VI)の化合物を形成し、式(VI):の化合物を得ること、を含み、ここで:R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;ならびに、R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択される、方法。 請求項112 前記式(I)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項111に記載の方法。 請求項113 前記式(III−2)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項111から112のいずれか1項に記載の方法。 請求項114 前記式(V)の化合物が:から成る群より選択される構造および立体化学を有する、請求項111から113のいずれか1項に記載の方法。 請求項115 前記式(VI)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項111から114のいずれか1項に記載の方法。 請求項116 式(VI)の化合物を作製する方法であって:(a)式(I)の化合物にジケテンを付加して式(III−2)の化合物を形成すること:および、(b)前記式(III−2)の化合物を臭化アリルでアルキル化し、分子内アルドール縮合反応を介して式(VI):の化合物を形成すること、を含み、ここで:R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;ならびに、R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択される、方法。 請求項117 前記式(I)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項116に記載の方法。 請求項118 前記式(III−2)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項116から117のいずれか1項に記載の方法。 請求項119 前記式(VI)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項116から118のいずれか1項に記載の方法。 請求項120 (c)前記式(XXV)の化合物のC−3に結合した3級アルコールを適切な保護基で保護して式(XXVI);の化合物を形成すること;(d)前記式(XXVI)の化合物のアミナール基を開裂して式(XXVII):の化合物を形成すること;(e)前記式(XXVII)の化合物のラクタム窒素をPG6で保護して式(XXVIII):の化合物を形成すること;(f)前記式(XXVIII)の化合物のC−5における1級ヒドロキシ基を酸化して式(XXIX):の化合物を形成すること;(e)前記式(XXIX)の化合物を、R6部分を含む有機金属部分と反応させて式(XXXIII):の化合物を形成すること;ならびに、(f)前記式(XXXIII)の化合物上のPG5およびPG6を除去し、ベータ−ラクトン環を形成して式(XXXV):の化合物を得ること、をさらに含み;ここで:R1は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、および無置換もしくは置換アリールから成る群より選択され;R2は、水素、無置換もしくは置換C1−6アルキル、無置換もしくは置換アリール、および無置換もしくは置換アリールアルキルから成る群より選択され;R3は、無置換もしくは置換C1−24アルキル、無置換もしくは置換C1−24アルケニル、無置換もしくは置換C1−24アルキニル、無置換もしくは置換アリール、無置換もしくは置換ヘテロアリール、無置換もしくは置換C3−24シクロアルキル、無置換もしくは置換C3−24シクロアルケニル、無置換もしくは置換C3−24シクロアルキニル、無置換もしくは置換アリール(C1−6アルキル)、および無置換もしくは置換ヘテロアリール(C1−6アルキル)から成る群より選択され;R6は、無置換もしくは置換C1−C24アルキル、無置換もしくは置換C2−C24アルケニル、無置換もしくは置換C2−C24アルキニル、無置換もしくは置換C3−C24シクロアルキル、無置換もしくは置換C3−C24シクロアルケニル、無置換もしくは置換C3−C24シクロアルキニル、無置換もしくは置換ヘテロシクリル、無置換もしくは置換アリール、無置換もしくは置換ヘテロアリール、無置換もしくは置換アリール(C1−6アルキル)、無置換もしくは置換ヘテロアリール(C1−6アルキル)、無置換もしくは置換C3−C24シクロアルキル(C1−6アルキル)、および無置換もしくは置換ヘテロシクリル(C1−6アルキル)から成る群より選択され;ならびに、PG5およびPG6の各々は、別々の保護基である、請求項1に記載の方法。 請求項121 前記式(XXV)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項120に記載の方法。 請求項122 前記式(XXVI)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項120から121のいずれか1項に記載の方法。 請求項123 前記式(XXVII)の化合物が以下の構造および立体化学:を有する、請求項120から122のいずれか1項に記載の方法。 請求項124 |