![]() アデノシンA2a受容体アンタゴニストとして使用するためのアミノ−キノキサリンおよびアミノ−キノリン化合物
专利摘要:
Wが、CHまたはNを表し;そしてQが、−CN、−C(=NOH)NH2、−CONHR1、または本明細書中に記載される種々の複素環式基を表す式(I)の化合物;ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステル、またはプロドラッグは、アデノシンA2a受容体アンタゴニストであり、したがって、中枢神経系の疾患、特にパーキンソン病の処置において有用である。本発明の別の局面は、治療有効量の、式Iの化合物のうちの少なくとも一つを、薬学的に受容可能なキャリア中に含有する薬学的組成物である。 公开号:JP2011514350A 申请号:JP2010549803 申请日:2009-03-03 公开日:2011-05-06 发明作者:アンドリュー;ダブリュー. スタンフォード,;バーナード;アール. ニュースタット,;ジンソン ハオ,;ジョエル;エム. ハリス,;ホン リュー, 申请人:シェーリング コーポレイションSchering Corporation; IPC主号:C07D215-48
专利说明:
[0001] (発明の背景) (1.発明の分野) 本発明は、アミノ−キノキサリンおよびアミノ−キノリン化合物であるアデノシンA2a受容体アンタゴニスト化合物、中枢神経系疾患、とくにパーキンソン病の処置における上記化合物の使用方法、ならびに上記化合物を含有する薬学的組成物に関する。] 背景技術 [0002] (2.関連分野の説明) アデノシンは、数々の生理的機能の内因性調節因子であることが知られる。心血管系レベルにおいて、アデノシンは、強力な血管拡張薬であり、そして心臓減圧薬である。中枢神経系において、アデノシンは、鎮静効果、抗不安効果、および鎮痙性効果を誘起する。呼吸器系において、アデノシンは、気管支収縮を誘起する。腎臓レベルにおいて、アデノシンは、低濃度において血管収縮を誘起し、そして高投薬量において血管拡張を誘起することで、二相性の作用を及ぼす。アデノシンは脂肪細胞においてリポリーシス阻害剤として作用し、そして血小板において抗凝集剤として作用する。] [0003] アデノシンの作用は、異なる膜に特有の受容体(Gタンパク質と結合する受容体のファミリーに属する)との相互作用により、媒介される。生化学的な研究および薬理学的な研究は、分子生物学の進歩と共に、少なくとも4つのアデノシン受容体のサブタイプ:A1、A2a、A2bおよびA3の同定を可能にした。A1およびA3は、高親和性であり、酵素アデニレートシクラーゼの活性を阻害し、そしてA2aおよびA2bは、低親和性であり、同じ酵素の活性を刺激する。アンタゴニストとしてA1、A2a、A2bおよびA3の受容体と相互作用可能なアデノシンの類似物もまた、同定されている。] [0004] A2a受容体に対する選択的なアンタゴニストは、その低下した副作用の水準から、薬理学的な関心の対象である。中枢神経系において、A2aアンタゴニストは、抗うつ特性を有し得、そして認知機能を刺激し得る。さらに、データは、行動の調節において重要であると知られる脳幹神経節に、A2a受容体が高密度で存在することを示している。それゆえ、A2aアンタゴニストは、神経変性疾患(例えば、パーキンソン病、アルツハイマー病におけるような老人性認知症、および器質性の精神病)に起因する運動障害を改善し得る。] [0005] いくつかのキサンチン−関連化合物が、A1受容体選択的アンタゴニストであることが見出されており、そしてキサンチン化合物および非キサンチン化合物が、A2a対A1選択性の程度は変わるが、高いA2a親和性を有することが見出されている。トリアゾロピリミジンアデノシンA2a受容体アンタゴニストは以前に開示されている(例えば、特許文献1;特許文献2;特許文献3;特許文献4;特許文献5;2002年10月11日に出願されたPCT/US02/32630;および特許文献6)。] [0006] アデノシンA2a受容体アンタゴニストは、錐体外路症候群、ジストニー、レストレスレッグ症候群(RLS)または睡眠時周期性四肢運動(PLMS)の処置または予防に有用であると、2003年12月17日に出願されたPCT/US03/40456に開示されており、そして、注意欠陥過活動性障害(ADHD)の処置に有用であると特許文献7に記載されている。] 先行技術 [0007] 国際公開第95/01356号 米国特許第5,565,460号明細書 国際公開第97/05138号 国際公開第98/52568号 国際公開第01/92264号 米国特許第6,897,217号明細書 国際公開第02/055083号] 課題を解決するための手段 [0008] (発明の要旨) 本発明は、以下の構造式I:] [0009] の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグに関し、 式中、 Wは、CH、またはNを表し; Zは、水素、ハロゲン、またはハロアルキルを表し; nは、0〜4の整数を表し; Qは、−CN、−C(=NOH)NH2、または−CONHR1を表すか;あるいは、以下:] [0010] からなる群から選択される複素環式基(radical)を表し、 R1は、水素、アラルキル、アリールオキシアルキル、ベンゾシクロアルキル、またはヘテロアリールアルキルを表し;そして R2は、アミノ、アリール、ヘテロアリール、アリールアミノ、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルを表す。] [0011] 本発明の別の局面は、治療有効量の、式Iの化合物のうちの少なくとも一つを、薬学的に受容可能なキャリア中に含有する薬学的組成物である。] [0012] 本発明のさらに別の局面は、中枢神経系の疾患(例えば、うつ、認知障害および神経変性疾患(例えば、パーキンソン病、老人性認知症または器質性の精神病))および脳卒中を処置する方法であり、この方法は、これらの処置を必要とする哺乳動物に、そのための治療受容可能量の、式Iの化合物のうちの少なくとも一つを投与する工程を包含する。] [0013] 本発明はまた、注意関連の障害(例えば、注意欠陥障害(ADD)および注意欠陥過活動性障害(ADHD))を処置する方法に関し、この方法は、これらの処置を必要とする哺乳動物に、そのための治療受容可能量の、式Iの化合物のうちの少なくとも一つを投与する工程を包含する。] [0014] 本発明はまた、錐体外路症候群(例えば、ジストニー、静座不能、偽パーキンソン症候群および遅発性ジスキネジー)を処置あるいは予防する方法、原発性(突発性)ジストニーを処置する方法、および三環性抗うつ剤、リチウムもしくは抗痙攣剤による処置の結果としてジストニーを示す患者またはコカインを使用していた患者におけるジストニーを処置または予防する方法に関し、この方法は、これらの処置を必要とする哺乳動物に処置のための治療受容可能量の、式Iの化合物のうちの少なくとも一つを投与する工程を包含する。] [0015] 本発明は、異常運動障害(例えば、レストレスレッグ症候群(RLS)、または睡眠時周期性四肢運動(PLMS))を処置する方法にさらに関し、この方法は、それを必要とする患者に、そのための治療有効量の、式Iの化合物のうちの少なくとも一つを投与する工程を包含する。] [0016] 特に、本発明により、パーキンソン病を処置する方法が引き出され、この方法は、この処置を必要とする哺乳動物に、そのための治療受容可能量の式Iの化合物のうちの少なくとも一つを投与する工程を包含する。] [0017] 本発明のさらに別の局面は、パーキンソン病を処置する方法であり、この方法は、そのための治療受容可能量の、式Iの化合物のうちの少なくとも一つと、パーキンソン病の処置において有用である一つ以上の薬剤(例えば、ドーパミン;ドーパミン作用アゴニスト;モノアミンオキシダーゼB型(MAO−B)の阻害剤;DOPAデカルボキシラーゼ阻害剤(DCI);またはカテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害剤)との組み合わせを用いる。] [0018] 本発明は、治療受容可能量の、式Iの化合物のうちの少なくとも一つおよびパーキンソン病の治療において有用であると知られる一つ以上の薬剤を、薬学的に受容可能なキャリア中に含有する薬学的組成物にさらに関する。] [0019] 本発明はまた、RLSまたはPLMSを処置する方法を包含し、それを必要とする患者に治療受容可能量の式Iの化合物のうちの少なくとも一つと、RLSまたはPLMSの処置において有用である別の薬剤(例えば、レボドパ/カルビドパ、レボドパ/ベンセラジド、ドーパミンアゴニスト、ベンゾジアゼピン、オピオイド、抗痙攣薬または鉄)とを組み合わせて投与する工程を包含する。] [0020] (発明の詳細な記述) 一つの好ましい実施形態において、式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグは、Wが、Nを表す式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグである。] [0021] 別の好ましい実施形態において、式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグは、Qが、−CONHR1を表す式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグである。] [0022] 別の好ましい実施形態において、式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグは、Qが、以下の式:] [0023] の複素環式基を表す式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグである。] [0024] 特に好ましい実施形態において、式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグは、 Wが、Nを表し; Zが、水素、ハロゲン、またはハロアルキルを表し; nが、0〜2の整数を表し; Qが、−CONHR1を表すか;あるいは、以下の式:] [0025] の複素環式基を表し、 R1がアラルキル、ベンゾシクロアルキル、またはヘテロアリールアルキルを表し;そして R2は、アリール、ヘテロアリール、またはアリールアルキルを表す、式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグである。] [0026] 上述で用いられるとき、および本開示全体を通して、以下の用語は、そうではないと示されない限り、以下の意味を有すると理解される: 「患者」は、ヒトおよび動物の両方を含む。] [0027] 「哺乳動物」は、ヒトおよび他の哺乳類の動物を意味する。] [0028] 「アルキル」は、直鎖状であっても、分枝状であってもよい脂肪族炭化水素基であり、そして鎖中に約1〜約20個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキル基は、鎖中に約1〜約12個の炭素原子を含む。より好ましいアルキル基は、鎖中に約1〜約6個の炭素原子を含む。分枝状とは、一つ以上の低級アルキル基(例えば、メチル、エチルまたはプロピル)が、直鎖状のアルキル鎖に結合していることを意味する。「低級アルキル」は、直鎖状であっても、分枝状であってもよい、鎖中に約1〜約6個の炭素原子を有する基を意味する。「アルキル」は、非置換であっても、一つ以上の置換基により必要に応じて置換されてもよく、これらの置換基は、同一であっても、異なっていてもよく、これらの置換基は、各々独立して、ハロ、アルキル、アリール、シクロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオ、アミノ、−NH(アルキル)、−NH(シクロアルキル)、−N(アルキル)2、−O−C(O)−アルキル、−O−C(O)−アリール、−O−C(O)−シクロアルキル、カルボキシおよび−C(O)O−アルキルからなる群より選択される。適切なアルキル基の非限定的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルおよびt−ブチルが挙げられる。] [0029] 「アルケニル」は、少なくとも一つの炭素−炭素二重結合を有し、そして、直鎖状であっても、分枝状であってもよく、そして鎖中に約2〜約15個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルケニル基は、鎖中に約2〜約12個の炭素原子を含み;そしてより好ましいアルケニル基は、鎖中に約2〜約6個の炭素原子を含む。分枝状とは、一つ以上の低級アルキル基(例えば、メチル、エチルまたはプロピル)が、直鎖状のアルケニル鎖に結合していることを意味する。「低級アルケニル」は、直鎖状であっても、分枝状であってもよい鎖中の約2〜約6個の炭素原子を意味する。「アルケニル」は、非置換であっても、一つ以上の置換基により必要に応じて置換されてもよく、これらの置換基は、同一であっても、異なっていてもよく、これらの置換基は、各々独立して、ハロ、アルキル、アリール、シクロアルキル、シアノ、アルコキシ、および−S(アルキル)からなる群より選択される。適切なアルケニル基の非限定的な例としては、エテニル、プロペニル、n−ブテニル、3−メチルブタ−2−エニル、n−ペンテニル、オクテニル、およびデセニルが挙げられる。] [0030] 「アルキレン」は、上述で定義されるアルキル基から一つの水素原子を取り除くことにより得られる二官能性の基を意味する。アルキレンの非限定的な例としては、メチレン、エチレン、およびプロピレンが挙げられる。] [0031] 「アルキニル」は、少なくとも一つの炭素−炭素三重結合を有し、そして、直鎖状であっても、分枝状であってもよく、そして鎖中に約2〜約15個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキニル基は、鎖中に約2〜約12個の炭素原子を含み;そしてより好ましいアルキニル基は、鎖中に約2〜約4個の炭素原子を含む。分枝状とは、一つ以上の低級アルキル基(例えば、メチル、エチルまたはプロピル)が、直鎖状のアルキニル鎖に結合していることを意味する。「低級アルキニル」は、直鎖状であっても、分枝状であってもよい鎖中の約2〜約6個の炭素原子を意味する。適切なアルキニル基の非限定的な例としては、エチニル、2−プロピニル、2−ブチニル、および3−メチル−1−ブチニルが挙げられる。「アルキニル」は、非置換であっても、一つ以上の置換基により必要に応じて置換されてもよく、これらの置換基は、同一であっても、異なっていてもよく、これらの置換基は、各々独立して、アルキル、アリール、およびシクロアルキルからなる群より選択される。] [0032] 「アリール」は、約6〜約14個の炭素原子、好ましくは、約6〜約10個の炭素原子を含む芳香族単環式環系または芳香族多環式環系を意味する。アリール基は、必要に応じて、一つ以上の「環系置換基」により置換され得、環系置換基は、同一であっても、異なっていてもよく、そして本明細書中で定義される通りである。適切なアリール基の非限定的な例としては、フェニルおよびナフチルが挙げられる。] [0033] 「ヘテロアリール」は、約5〜約14個の環原子、好ましくは、約5〜約10個の環原子を含む芳香族単環式環系または芳香族多環式環系であって、一つ以上の環原子が、単独の炭素以外の元素(例えば、窒素、酸素または硫黄)または炭素以外の元素(例えば、窒素、酸素または硫黄)の組み合わせである芳香族単環式環系または芳香族多式環系を意味する。好ましいヘテロアリールは、約5〜約6個の環原子を含む。「ヘテロアリール」は、必要に応じて、一つ以上の「環系置換基」により置換され得、環系置換基は、同一であっても、異なっていてもよく、そして本明細書中で定義される通りである。ヘテロアリールの基名の前に位置する接頭辞アザ、オキサまたはチアは、環原子として、少なくとも窒素原子、酸素原子、または硫黄原子が存在していることをそれぞれ意味する。ヘテロアリールの窒素原子は、必要に応じて対応するN−オキシドへと酸化され得る。「ヘテロアリール」はまた、上述で定義されるアリールと縮合された上述で定義されるヘテロアリールを含み得る。適切なヘテロアリールの非限定的な例としては、ピリジル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピリミジニル、ピリドン(N−置換ピリドンを含む)、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、フラザニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、ピリダニジル、キノキサリニル、フタラジニル、オキシインドリル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[2,1−b]チアゾリル、ベンゾフラザニル、インドリル、アザインドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、イミダゾリル、チエノピリジル、キナゾリニル、チエノピリミジル、ピロロピリジル、イミダゾピリジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリル、1,2,4−トリアジニル、ベンゾチアゾリルなどが挙げられる。用語「ヘテロアリール」とは、例えば、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニルなどのような部分的に飽和であるヘテロアリール部分をもいう。] [0034] 「アラルキル」または「アリールアルキル」は、アリール−アルキル−基を意味し、ここで、このアリールおよびアルキルは、前述で定義されるとおりである。好ましいアラルキルは、低級アルキル基を含む。適切なアラルキル基の非限定的な例としては、ベンジル、2−フェネチルおよびナフタレニルメチルが挙げられる。母体部分への結合は、アルキルを介する。] [0035] 「アルキルアリール」は、アルキル−アリール−基を意味し、ここで、このアルキルおよびアリールは、前述で定義されるとおりである。好ましいアルキルアリールは、低級アルキル基を含む。適切なアルキルアリール基の非限定的な例は、トリルである。母体部分への結合は、アリールを介する。] [0036] 「シクロアルキル」は、約3〜約10個の炭素原子、好ましくは、約5〜約10個の炭素原子を含む非芳香族単環式環系または非芳香族多環式環系を意味する。好ましいシクロアルキル環は、約5〜約7個の環原子を含む。シクロアルキルは、必要に応じて、一つ以上の「環系置換基」により置換され得、環系置換基は、同一であっても、異なっていてもよく、そして上述で定義される通りである。適切な単環式シクロアルキルの非限定的な例としては、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられる。適切な多環式シクロアルキルの非限定的な例としては、1−デカリニル、ノルボルニル、アダマンチルなどが挙げられる。] [0037] 「シクロアルキルアルキル」は、アルキル部分(上述で定義される)を介して、母体コアに結合している、上述で定義されるとおりのシクロアルキル部分を意味する。適切なシクロアルキルアルキルの非限定的な例としては、シクロヘキシルメチル、アダマンチルメチルなどが挙げられる。] [0038] 「シクロアルケニル」は、約3〜約10個の炭素原子、好ましくは、約5〜約10個の炭素原子を含む非芳香族単環式環系または非芳香族多環式環系であって、少なくとも 一つの炭素−炭素二重結合を含む非芳香族単環式環系または非芳香族多環式環系を意味する。好ましいシクロアルケニル環は、約5〜約7個の環原子を含む。シクロアルケニルは、必要に応じて、一つ以上の「環系置換基」により置換され得、環系置換基は、同一であっても、異なっていてもよく、そして上述で定義される通りである。適切な単環式シクロアルケニルの非限定的な例としては、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプタ−1,3−ジエニルなどが挙げられる。適切な多環式シクロアルキルの非限定的な例は、ノルボルニレニルである。] [0039] 「シクロアルケニルアルキル」は、アルキル部分(上述で定義される)を介して、母体コアに結合している、上述で定義されるとおりのシクロアルケニル部分を意味する。適切なシクロアルケニルアルキルの非限定的な例としては、シクロペンテニルメチル、シクロヘキセニルメチルなどが挙げられる。] [0040] 「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。好ましいものは、フッ素、塩素および臭素である。] [0041] 「環系置換基」は、芳香族環系または非芳香族環系に結合する置換基であって、例えば環系上の利用可能な水素を置き換える置換基を意味する。環系置換基は、同一であっても、異なっていてもよく、各々独立して、アルキル、ハロアルキル、アルキルスルホニルアルキル、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、アルキルヘテロアリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アシル、アロイル、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオ、ヘテロアラルキルチオ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C(=N−CN)−NH2、−C(=NH)−NH2、−C(=NH)−NH(アルキル)、Y1Y2N−、Y1Y2N−アルキル−、Y1Y2NC(O)−、およびY1Y2NSO2−からなる群より選択され、ここで、Y1およびY2は、同一であっても、異なっていてもよく、そして、独立して、水素、アルキル、アルコキシカルボニル、アリール、シクロアルキル、アシル、アルキルスルホニルおよびアラルキルからなる群より選択される。「環系置換基」はまた、環系上の二つの隣接する炭素上の二つの利用可能な水素(それぞれの炭素上の一つのH)を同時に置き換える単一の部分を意味する。このような部分の例としては、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、−C(CH3)2−などであり、これらは、例えば、] [0042] のような部分を形成する。 「ヘテロアリールアルキル」は、アルキル部分(上述で定義される)を介して、母体コアに結合している、上述で定義されるとおりのヘテロアリール部分を意味する。適切なヘテロアリールの非限定的な例としては、2−ピリジニルメチル、キノリニルメチルなどが挙げられる。] [0043] 「ヘテロシクリル」は、約3〜約10個の環原子、好ましくは、約5〜約10個の環原子を含む非芳香族の飽和単環式環系または非芳香族の飽和多環式環系であって、環系の一つ以上の環原子が、単独の炭素以外の元素(例えば、窒素、酸素または硫黄)または炭素以外の元素(例えば、窒素、酸素または硫黄)の組み合わせである非芳香族の飽和単環式環系または非芳香族の飽和多環式環系を意味する。環系内に隣接した酸素原子および/または硫黄原子は存在しない。好ましいヘテロシクリルは、約5〜約6個の環原子を含む。ヘテロシクリル基名の前に位置する接頭辞アザ、オキサ、またはチアは、環原子として、少なくとも窒素原子、酸素原子または硫黄原子が存在していることをそれぞれ意味する。ヘテロシクリル環中の任意の−NHは、例えば、−N(Boc)、−N(CBz)、−N(Tos)基などのように、保護されて存在し得;これらの保護もまた、本発明の一部としてみなされる。ヘテロシクリルは、必要に応じて、一つ以上の「環系置換基」により置換され得、環系置換基は、同一であっても、異なっていてもよく、そして本明細書で定義される通りである。ヘテロシクリルの窒素原子または硫黄原子は、必要に応じて、対応するN−オキシド、S−オキシド、またはS,S−ジオキシドへと酸化され得る。適切な単環式ヘテロシクリル環の非限定的な例としては、ピペリジル、ピロリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、1,4−ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ラクタム、ラクトンなどが挙げられる。「ヘテロシクリル」はまた、環系上の同一の炭素原子上の二つの利用可能な水素を同時に置き換える単一の部分(例えば、カルボニル)を含み得る。この部分の例は、2−ピロリドン:] [0044] である。] [0045] 「ヘテロシクリルアルキル」は、アルキル部分(上述で定義される)を介して、母体コアに結合している、上述で定義されるとおりのヘテロシクリル部分を意味する。適切なヘテロシクリルアルキルの非限定的な例としては、ピペリジニルメチル、ピペラジニルメチルなどが挙げられる。] [0046] 「ヘテロシクレニル」は、約3〜約10個の環原子、好ましくは、約5〜約10個の環原子を含む非芳香族の単環式環系または非芳香族の多環式環系であって、環系の一つ以上の環原子が、単独の炭素以外の元素(例えば、窒素、酸素または硫黄)または炭素以外の元素の組み合わせ(例えば、窒素、酸素または硫黄)であり、そして炭素−炭素二重結合または炭素−窒素二重結合のうちの少なくとも一つを含む非芳香族の単環式環系または非芳香族の多環式環系を意味する。この環系内には、隣接した酸素原子および/または硫黄原子は存在しない。好ましいヘテロシクレニル環は、約5〜約6個の環原子を含む。ヘテロシクレニル基名の前に位置する接頭辞アザ、オキサ、またはチアは、環原子として、少なくとも窒素原子、酸素原子または硫黄原子が存在していることをそれぞれ意味する。ヘテロシクレニルは、必要に応じて、一つ以上の環系置換基により置換され得、ここで「環系置換基」は上述で定義される通りである。ヘテロシクレニルの窒素原子または硫黄原子は、必要に応じて、対応するN−オキシド、S−オキシド、またはS,S−ジオキシドへと酸化され得る。適切なヘテロシクレニル基の非限定的な例としては、1,2,3,4−テトラヒドロピリジニル、1,2−ジヒドロピリジニル、1,4−ジヒドロピリジニル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、2−イミダゾリニル、2−ピラゾリニル、ジヒドロイミダゾリル、ジヒドロオキサゾリル、ジヒドロオキサジアゾリル、ジヒドロチアゾリル、3,4−ジヒドロ−2H−ピラニル、ジヒドロフラニル、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプテニル、ジヒドロチオフェニル、ジヒドロチオピラニルなどが挙げられる。「ヘテロシクレニル」は、環系上の同一の炭素原子上の二つの利用可能な水素を同時に置き換える単一の部分(例えば、カルボニル)を含み得る。この部分の例は、1,2−ジヒドロ−ピロール−3−オン:] [0047] である。] [0048] 「ヘテロシクレニルアルキル」は、アルキル部分(上述で定義される)を介して、母体コアに結合している、上述で定義されるとおりのヘテロシクレニル部分を意味する。] [0049] ヘテロ原子を含有する本発明の環系において、N、O、またはSに隣接する炭素原子上にヒドロキシル基は存在せず、そして別のヘテロ原子に隣接する炭素上にN基またはS基は存在しないことは留意されるべきである。したがって、例えば環:] [0050] において、2および5で印を付けられた炭素に直接結合した−OHは存在しない。] [0051] 例えば、以下の部分:] [0052] のような互変異性形態は、本発明の特定の実施形態における等価物であるとみなされることに留意すべきである。] [0053] 「アルキニルアルキル」は、アルキニル−アルキル基を意味し、ここで、アルキニルおよびアルキルは上述で記載されるとおりである。好ましいアルキニルアルキルは、低級アルキニル基および低級アルキル基を含む。母体部分への結合はアルキルを介する。適切なアルキニルアルキル基の非限定的な例としては、プロパルギルメチルが挙げられる。] [0054] 「ヒドロキシアルキル」は、HO−アルキル−基を意味し、ここでアルキルは前述で定義されている。好ましいヒドロキシアルキルは、低級アルキルを含む。適切なヒドロキシアルキル基の非限定的な例としては、ヒドロキシメチルおよび2−ヒドロキシエチルが挙げられる。] [0055] 「アシル」は、H−C(O)−,アルキル−C(O)−またはシクロアルキル−C(O)−基を意味し、種々の基は、前述で記載されるとおりである。母体部分への結合は、カルボニルを介する。好ましいアシルは、低級アルキルを含む。適切なアシル基の非限定的な例としては、ホルミル、アセチル、およびプロパノイルが挙げられる。] [0056] 「アロイル」は、アリール−C(O)−基を意味し、このアリール基は、前述に記載されるとおりである。母体部分への結合は、カルボニルを介する。適切な基の非限定的な例としては、ベンゾイルおよび1−ナフトイルが挙げられる。] [0057] 「アルコキシ」は、アルキル−O−基を意味し、このアルキル基は、前述に記載されるとおりである。適切なアルコキシ基の非限定的な例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシおよびn−ブトキシが挙げられる。母体部分への結合は、エーテル酸素を介する。] [0058] 「アリールオキシ」は、アリール−O−基を意味し、このアリール基は、前述に記載されるとおりである。適切なアリールオキシ基の非限定的な例としては、フェノキシおよびナフトキシが挙げられる。母体部分への結合は、エーテル酸素を介する。] [0059] 「アラルキルオキシ」は、アラルキル−O−基を意味し、このアラルキル基は、前述に記載されるとおりである。適切なアラルキルオキシ基の非限定的な例としては、ベンジルオキシおよび1−または2−ナフタレンメトキシが挙げられる。母体部分への結合は、エーテル酸素を介する。] [0060] 「アルキルチオ」は、アルキル−S−基を意味し、このアルキル基は、前述で記載されるとおりである。適切なアルキルチオ基の非限定的な例としては、メチルチオおよびエチルチオが挙げられる。母体部分への結合は、硫黄を介する。] [0061] 「アリールチオ」は、アリール−S−基を意味し、このアリール基は、前述で記載されるとおりである。適切なアリールチオ基の非限定的な例としては、フェニルチオおよびナフチルチオが挙げられる。母体部分への結合は、硫黄を介する。] [0062] 「アラルキルチオ」は、アラルキル−S−基を意味し、このアラルキル基は、前述で記載されるとおりである。適切なアラルキルチオ基の非限定的な例は、ベンジルチオである。母体部分への結合は、硫黄を介する。] [0063] 「アリールアミノ」は、アリール−NH−基を意味し、このアリール基は、前述で記載される通りである。適切なアリールアミノ基の非限定的な例は、フェニルアミノである。母体部分への結合は、窒素を介する。] [0064] 「アルコキシカルボニル」は、アルキル−O−CO−基を意味する。適切なアルコキシカルボニル基の非限定的な例としては、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルが挙げられる。母体部分への結合は、カルボニルを介する。] [0065] 「アリールオキシカルボニル」は、アリール−O−CO−基を意味する。適切なアリールオキシカルボニル基の非限定的な例としては、フェノキシカルボニルおよびナフトキシカルボニルが挙げられる。母体部分への結合は、カルボニルを介する。] [0066] 「アラルコキシカルボニル」は、アラルキル−O−CO−基を意味する。適切なアラルコキシカルボニル基の非限定的な例としては、ベンジルオキシカルボニルが挙げられる。母体部分への結合は、カルボニルを介する。] [0067] 「アルキルスルホニル」は、アルキル−S(O2)−基を意味する。好ましい基は、アルキル基が低級アルキルである基である。母体部分への結合は、スルホニルを介する。] [0068] 「アリールスルホニル」は、アリール−S(O2)−基を意味する。母体部分への結合は、スルホニルを介する。] [0069] 用語「置換される」は、指定された原子が、その存在している状況において、通常の原子価を超えない限りにおいて、指定された原子上の一つ以上の水素が、指示された基から選択されたもので置き換えられることならびにその置換が安定な化合物をもたらすことを意味する。置換基および/または変数の組み合わせは、そのような組み合わせが、安定な化合物をもたらすときのみ、許容される。「安定な化合物」または「安定な構造」は、反応混合物からの有用な度合いの純度まで単離され有効な治療剤への処方に耐えるのに十分頑丈である化合物を意味する。] [0070] 用語「必要に応じて置換される」は、特定の基(group)、基(radical)または部分による必要に応じた置換を意味する。] [0071] 化合物についての用語「精製された」「精製された形態における」または「単離され、そして精製された形態における」は、合成プロセスからの単離(例えば、反応混合物からの単離)後、または天然の供給源からの単離後、またはこれらの組み合わせ後の、上記の化合物の物理状態を指す。したがって、化合物についての用語「精製された」「精製された形態における」または「単離され、そして精製された形態における」は、本明細書中に記載されるか、または当業者にとって周知である一つまたは複数の精製プロセス(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)から得られた後の、本明細書中に記載されるか、または当業者にとって周知である標準的な分析技術により特徴づけ可能である十分な純度にある上記の化合物の物理状態を指す。] [0072] 本明細書中の本文、スキーム、実施例、および表における、満たされていない原子価を有する任意の炭素原子およびヘテロ原子は、その原子価を満たすのに十分な数の水素原子を有すると推測されることは、留意されるべきである。] [0073] 化合物における官能基が、「保護される」と称されるとき、このことは、上記の化合物が、反応に供されるとき、上記の基が、保護された位置での望ましくない副反応を妨げるための改変された形態にあることを意味する。適切な保護基は、当業者および例えば、T.W.Greeneら、Protective Groups in Organic Synthesis(1991),Wiley,New Yorkのような標準的な教科書を参照することにより認識される。] [0074] 任意の変数(例えば、アリール、複素環、R2など)が、任意の構成要素または式Iにおいて複数回出現するとき、各々の出現におけるその定義は、他のあらゆる出現における、その定義から独立している。] [0075] 本明細書中で用いられるとき、用語「組成物」は、特定の成分を特定の量で含有する生成物、および特定の量の特定の成分の組み合わせから直接的または間接的にもたらされる任意の生成物を含むことが意図される。] [0076] 用語「薬学的組成物」は、形態において上述で定義される組成物であって、薬学的な使用に適した活性な成分、ビヒクル、キャリアおよび/または補助物を含有する組成物を意味する。] [0077] 本発明の化合物のプロドラッグおよび溶媒和物もまた、本明細書中で企図される。プロドラッグの議論は、A.C.S.Symposium SeriesのT.HiguchiおよびV.Stella,Pro−drugs as Novel Delivery Systems(1987)14およびBioreversible Carriers in Drug Design,(1987)Edward B.Roche編、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press中に与えられる。用語「プロドラッグ」は、in vivoで変換され式Iの化合物またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物を与える化合物(例えば、薬物前駆体)を意味する。この変換は、例えば、血中での加水分解を介するような、種々の機構により(例えば代謝プロセスまたは化学プロセスにより)起こり得る。プロドラッグの使用の議論は、A.C.S.Symposium SeriesのT.HiguchiおよびW.Stella,「Pro−drugs as Novel Delivery Systems」14巻およびBioreversible Carriers in Drug Design,(1987)Edward B.Roche編、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press中に与えられる。] [0078] 例えば、式Iの化合物またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物が、カルボン酸官能基を含むとき、プロドラッグは、上記の酸基の水素原子を例えば、(C1〜C8)アルキル、(C2〜C12)アルカノイルオキシメチル、4〜9個の炭素原子を有する1−(アルカノイルオキシ)エチル、5〜10個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルカノイルオキシ)−エチル、3〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4〜7個の炭素原子を有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5〜8個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3〜9個の炭素原子を有するN−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、4〜10個の炭素原子を有する1−(N−アルコキシカルボニル)アミノ)エチル、3−フタリジル、4−クロトノラクトニル、γ−ブチロラクトン−4−イル、ジ−N,N−(C1〜C2)アルキルアミノ(C2〜C3)アルキル(例えば、β−ジメチルアミノエチル)、カルバモイル−(C1〜C2)アルキル、N,N−ジ(C1〜C2)アルキルカルバモイル−(C1〜C2)アルキルおよびピペリジノ(C2〜C3)アルキル、ピロリジノ(C2〜C3)アルキル、またはモルホリノ(C2〜C3)アルキルなどのような基で置き換えられることにより形成されるエステルを含み得る。] [0079] 同様に、式Iの化合物が、アルコール官能基を含むとき、プロドラッグは、アルコール基の水素原子を、例えば、(C1〜C6)アルカノイルオキシメチル、1−((C1〜C6)アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C1〜C6)アルカノイルオキシ)エチル、(C1〜C6)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C1〜C6)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシノイル、(C1〜C6)アルカノイル、α−アミノ(C1〜C4)アルカニル(alkanyl)、アリールアシルおよびα−アミノアシル基、または、α−アミノアシル−α−アミノアシルのような基で置き換えられることにより形成され得、ここで上記のα−アミノアシル基は、各々独立して、天然由来のL−アミノ酸、P(O)(OH)2、−P(O)(O(C1〜C6)アルキル)2またはグリコシル(炭水化物のヘミアセタール形態のヒドロキシル基を取り除くことにより得られる基)などから選択される。] [0080] 式Iの化合物が、アミン官能基を組み入れるとき、プロドラッグは、アミン基の水素原子を、例えば、R−カルボニル、RO−カルボニル、NRR’−カルボニル(ここで、RおよびR’は、各々独立して、(C1〜C10)アルキル、(C3〜C7)シクロアルキル、ベンジルであり、またはR−カルボニルは、天然のα−アミノアシルもしくは天然のα−アミノアシルである)、−CH(OH)C(O)OY1(ここで、Y1は、H、(C1〜C6)アルキルまたはベンジルである)、−CH(OY2)Y3(ここで、Y2は、(C1〜C4)アルキルであり、そしてY3は、(C1〜C6)アルキル、カルボキシ(C1〜C6)アルキル、アミノ(C1〜C4)アルキルまたは、モノ−N−もしくはジ−N,N−(C1〜C6)アルキルアミノアルキルである)、−CH(Y4)Y5(Y4は、Hまたはメチルであり、そしてY5は、モノ−N−、もしくはジ−N,N−(C1〜C6)アルキルアミノモルホリノ、ピペリジン−1−イル、もしくはピロリジン−1−イルである)などのような基で置き換えられることにより形成され得る。] [0081] 本発明の一つ以上の化合物は、溶媒和されない形態および、薬学的に受容可能な溶媒(例えば、水、エタノールなど)と溶媒和された形態で存在し得、そして、本発明は、溶媒和された形態および溶媒和されない形態両方を包含することが意図される。「溶媒和(物)」とは、本発明の化合物と、一つ以上の溶媒分子との物理的な会合を意味する。この物理的会合は、異なる度合いのイオン性結合および共有結合性結合(水素結合を含む)を伴う。特定の例において、上記の溶媒和物は、例えば、一つ以上の溶媒分子が、結晶性個体の結晶格子に組み入れられるとき、単離することが可能である。「溶媒和(物)」は、液相の溶媒和物および単離可能な溶媒和物両方を包含する。適切な溶媒和物の非限定的な例としては、エタノール和物、メタノール和物などが挙げられる。「水和物」は、上記の溶媒分子が、H2Oである溶媒和物である。] [0082] 本発明の一つ以上の化合物は、必要に応じて、溶媒和物へと転換され得る。溶媒和物の調製は、一般に公知である。したがって、例えば、M.Cairaら、J.Pharmaceutical Sci.,93(3),601−611(2004)は、抗真菌性フルコナゾールの酢酸エチル中および水からの溶媒和物の調製を記載する。溶媒和物、ヘミ溶媒和物、水和物などの類似の調製は、E.C.van Tonderら、AAPSPharmSciTech.,5(1),項目12(2004);およびA.L.Binghamら、Chem.Commun.,603−604(2001)により記載される。代表的かつ非限定的なプロセスは、本発明の化合物を、所望の量の所望の溶媒(有機溶媒、または水、またはそれらの混合物)中に周囲温度より高い温度で溶解させ、そして、標準の方法により、その後単離される結晶を形成するのに十分な速度で、上記の溶液を冷却することを含む。例えばI.R.分光法のような分析技術は、溶媒和物(または水和物)としての結晶中の溶媒(または水)の存在を示す。] [0083] 「有効量」または「治療有効量」は、上述の疾患を阻害することにおいて有効である本発明の化合物または組成物の量を記載し、そしてそこで所望の、治療、改善、阻害または予防効果をもたらすことを意味する。] [0084] 式Iの化合物は、塩を形成し得、この塩もまた本発明の範囲内である。本明細書中の式Iの化合物への参照は、そうではないと示されない限り、それらの塩への参照を含むと理解される。本明細書中で使用されるとき、用語「塩」は、無機酸および/または有機酸を用いて形成される酸性塩ならびに無機塩基および/または有機塩基を用いて形成される塩基性塩を示す。加えて、式Iの化合物が、(ピリジン、またはイミダゾールのような、ただし、これらに限定されない)塩基性部分および(カルボン酸のような、ただし、これに限定されない)酸性部分両方を有するとき、双性イオン(「内部塩」)が形成され得、そして、本明細書で用いられる用語「塩」の範囲内に含められる。他の塩もまた有用であるが、薬学的に受容可能な(すなわち、無毒、生理学的に受容可能な)塩が好ましい。式Iの化合物の塩は、例えば、上記の塩が析出するような媒質中または水性媒質中で、式Iの化合物と(当量のような)量の酸または塩基とを反応させ、続いて凍結乾燥することにより、形成され得る。] [0085] 例示的な酸付加塩としては、酢酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、硫酸水素塩、ホウ酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩(トシラートとしても公知である)などが挙げられる。さらに、塩基性薬学的化合物から薬学的に有用な塩を形成するために適していると一般にみなされている酸は、例えば、P.Stahlら、Camille G.(編)Handbook of Pharmaceutical Salts.Properties,Selection and Use.(2002)Zurich:Wiley−VCH;S.Bergeら、Journal of Pharmaceutical Sciences(1977)66(1)1−19;P.Gould,International J. of Pharmaceutics(1986)33 201−217;Andersonら、The Practice of Medicinal Chemistry(1996),Academic Press,New York;により議論され、そしてThe Orange Book (Food & Drug Administration, Washington,D.C.そのウェブサイト上)において議論される。これらの開示は、これらに対する参照により、本明細書中で援用される。] [0086] 例示的な塩基性塩としては、アンモニウム塩、ナトリウム塩、リチウム塩、およびカリウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム塩およびマグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、有機塩基(たとえば、ジシクロヘキシルアミン、t−ブチルアミンのような有機アミン)との塩、アルギニン、リジンなどのアミノ酸との塩などが挙げられる。塩基性の窒素含有基は、低級ハロゲン化アルキル(例えば、メチル、エチルおよびブチルクロリド、メチル、エチルおよびブチルブロミド、ならびにメチル、エチルおよびブチルヨージド)、ジアルキル硫酸(例えば、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、およびジブチル硫酸)、長鎖ハロゲン化物(例えば、デシル、ラウリル、およびステアリルクロリド、デシル、ラウリル、およびステアリルブロミド、ならびにデシル、ラウリル、およびステアリルヨージド)、ハロゲン化アラルキル(例えば、臭化ベンジルおよび臭化フェネチル)および他の試薬のような試薬を用いて、四級化(quarternized)され得る。] [0087] 上記のような酸性塩および塩基性塩は全て、本発明の範囲内である薬学的に受容可能な塩であることを意図され、そして本発明の目的に対して、酸性塩および塩基性塩は全て、対応する化合物の遊離形態と等価であるとみなされる。] [0088] 本発明の化合物の薬学的に受容可能なエステルとしては、以下の群:(1)ヒドロキシ基をエステル化することにより得られるカルボン酸エステル(ここでエステル基のカルボン酸部位の非カルボニル部分は、直鎖状アルキルまたは分枝状アルキル(例えば、メチル、n−プロピル、t−ブチル、またはn−ブチル)、アルコキシアルキル(例えば、メトキシメチル)、アラルキル(例えば、ベンジル)、アリールオキシアルキル(例えば、フェノキシメチル)、アリール(例えば、必要に応じて、例えばハロゲン、C1〜4アルキルまたはC1〜4アルコキシまたはアミノで置換されたフェニル)から選択される);(2)アルキルスルホニルまたはアラルキルスルホニル(例えば、メタンスルホニル)のようなスルホン酸エステル;(3)アミノ酸エステル(例えば、L−バリルまたはL−イソロイシル);(4)ホスホン酸エステルおよび(5)一リン酸エステル、二リン酸エステルまたは三リン酸エステルが挙げられる。上記のリン酸エステルは、例えば、C1〜20アルコールもしくはその反応活性な誘導体により、または2,3−ジ(C6〜24)アシルグリセロールにより、さらにエステル化され得る。] [0089] 式Iの化合物、ならびにその塩、溶媒和物、エステルおよびプロドラッグは、その互変異性形態(例えば、アミドまたはイミノアルコールのような)で存在し得る。そのような互変異性形態は全て、本発明の一部として本明細書中で企図される。] [0090] 式Iの化合物は不斉中心またはキラル中心を含み得、そして、したがって異なる立体異性体の形態で存在し得る。式Iの化合物の全ての立体異性体の形態および、それらの混合物(ラセミ混合物を含む)は、本発明の一部を構成することが意図される。加えて、本発明は、全ての幾何異性体および位置異性体を包含する。例えば、式Iの化合物が二重結合または縮合環を含むとき、シス体およびトランス体両方ならびに混合物は、本発明の範囲内に含められる。] [0091] ジアステレオマー混合物は、それらの物理化学的差異に基づき、(例えば、クロマトグラフィーおよび/または分別結晶化のような)当業者に周知の方法により、それらの個々のジアステレオマーへと分離されることが可能である。適切な光学活性化合物(例えば、キラルアルコールまたはMosher酸塩化物のようなキラル補助基)と反応させることにより、エナンチオマー混合物をジアステレオマー混合物へと変換し、そのジアステレオマーを分離し、そしてその個々のジアステレオマーを対応する純粋なエナンチオマーへと変換(例えば、加水分解)することにより、そのエナンチオマーは分離されることが可能である。また、式Iの化合物の一部は、アトロプ異性体(例えば、置換ビアリール)であり得、そして本発明の一部としてみなされる。エナンチオマーはまた、キラルHPLCカラムの使用により分離されることが可能である。] [0092] 本発明の化合物の個々の立体異性体は、例えば、本質的に他の異性体を含み得ないか、または、例えば、ラセミ体として混和され得るか、または、他の全ての立体異性体もしくは選択された他の立体異性体と混和され得る。本発明のキラル中心は、IUPAC 1974 Recommendationsにより定義されるS配座またはR配座を有し得る。用語「塩」、「溶媒和物」、「エステル」、「プロドラッグ」などの使用は、本発明の化合物のエナンチオマー、立体異性体、回転異性体、互変異性体、位置異性体、ラセミ体またはプロドラッグの塩、溶媒和物、エステル、およびプロドラッグに等しく適用されることが意図される。] [0093] 本発明はまた、本発明の同位体標識化合物を含み、一つ以上の原子が、天然に通常見出される原子量または質量数とは異なる原子量または質量数を有する原子により置き換えられるという事実以外は、本発明の同位体標識化合物は、本明細書中に記載される化合物と同一である。本発明の化合物へと含まれ得る同位体の例としては、2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18Fおよび36Clのようなそれぞれ、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体が挙げられる。] [0094] 特定の同位体標識された式Iの化合物(例えば、3Hおよび14Cにより標識された化合物)は、化合物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。三重水素同位体(すなわち、3H)および炭素−14同位体(すなわち、14C)は、それらの調製の容易さおよび検出能のために特に好まれる。さらに、重水素(すなわち、2H)のような重い同位体による置換は、より優れた代謝安定性(例えば、インビボでの半減期の増加または必要投薬量の減少)に由来する特定の治療上の利点を提供し得、そして、したがって、ある状況において好まれ得る。本明細書中の下記のスキームおよび/または実施例で開示される手順に類似した手順(非同位体標識試薬を適切な同位体標識試薬に置き換えることによる)に従うことにより、同位体標識された式Iの化合物は一般に調製され得る。] [0095] 式Iの化合物ならびに式I化合物の塩、溶媒和物、エステル、およびプロドラッグの多形形態は、本発明に含められることが意図される。] [0096] 用語「薬学的組成物」はまた、一つより多い(例えば、二つ)薬学的に活性な薬剤(例えば、本発明の化合物および本明細書中に記載される追加の薬剤の一覧から選択される追加の薬剤)からなり、任意の薬学的に不活性な賦形剤を伴うバルクの組成物ならびに、個々の投薬単位の両方を包含する。バルクの組成物および個々の投薬単位各々は、固定された量の、上述の「一つより多い薬学的に活性な薬剤」を含み得る。バルクの組成物は、個々の投薬単位へと形成されていない物質である。例示的な投薬単位は、経口投薬単位(例えば、錠剤、丸剤など)である。同様に、本明細書中に記載される、本発明の薬学的組成物を投与することにより、患者を処置する方法はまた、上述のバルクの組成物および個々の投薬単位の投与を包含することを意図される。] [0097] 一般に、本発明の化合物は、公知の出発物質または容易に調製される出発物質から、有機合成の当業者に公知の方法に従って、調製され得る。アミノ−キノキサリンおよび関連する複素環式誘導体を作製するために有用な方法は、以下の実施例中に記載され、そして、スキーム1〜5に概説される。代替の合成経路および類縁体の構造は、有機合成の当業者にとって明らかである。化合物の全ての立体異性体および互変異性形態が企図される。] [0098] 構造Dの化合物の調製をスキーム1に示す。カルボン酸Aの塩化チオニルとの反応は、キノキサリンBを与える。その後、キノキサリンBを種々のアミンと反応させることによりキノキサリンCを与え得る。その後、キノキサリンCと高温でのアンモニアとの次の反応は、化合物Dを与える。] [0099] (スキーム1)] [0100] 構造Hの化合物は、スキーム2に示されるように調製され得る。DMSO中での、EDCIおよびHOBtの存在下のカルボン酸Eと種々のヒドラジドとの反応は、キノキサリンFを与える。その後、キノキサリンFをオキシ塩化リンで処理し、キノキサリンGを与え得る。その後、キノキサリンGと高温でのアンモニアとの次の反応は、化合物Hを与える。] [0101] (スキーム2)] [0102] 構造Mの化合物は、スキーム3に示されるように調製され得る。ベンゾフロキサンIとマロノニトリルとの反応は、2−アミノ−3−シアノキノキサリン1,4−ジオキシドJを与える。化合物Jとヒドロ亜硫酸ナトリウムとの反応は、2−アミノ−3−シアノキノキサリンKを与える。キノキサリンKのヒドロキシルアミン塩酸塩での処理は、アミド−オキシムLを与える。化合物Lと、種々の酸塩化物との高温での反応は、タイプMの化合物を与える。] [0103] 構造Rの化合物は、スキーム3に示されるように調製され得る。キノキサリンカルボン酸Nと、塩化チオニルとの高温での反応は、ジクロリドOを与える。ジクロリドOの種々のアミド−オキシムでの処理は、クロリドPを与える。化合物Pの環化は、高温でPOCl3を用いることで達成され、オキサジアゾールQを与える。タイプRの化合物は、オキサジアゾールQと、イソプロパノール中2MのNH3との反応により、もたらされる。] [0104] (スキーム3)] [0105] 構造Vの化合物は、スキーム4に示されるように調製され得る。キノキサリン−2,3−ジオールSと、三臭化リンとの高温での反応は、2,3−ジブロモキノキサリンTを与える。キノキサリンTのエタノール中のアンモニアでの処理は、2−アミノ−3−ブロモキノキサリンUを与える。化合物Uと、5−フェニルオキサゾールとのカップリングは、タイプVの化合物を与える。] [0106] 構造Yの化合物は、スキーム4に示されるように調製され得る。3−フェニル−1H−ピラゾールの水素化ナトリウムでの処理、および2,3−ジクロロキノキサリンWとの反応は、キノキサリンXを与える。化合物Xの塩素を、イソプロパノール中2Mのアンモニアで置き換え、タイプYの化合物を得る。] [0107] 構造BBの化合物は、スキーム4に示されるように調製され得る。2,3−ジクロロキノキサリンWのヒドラジン水和物での処理は、ヒドラジンZを与える。ヒドラジンZと2−フェニルマロノアルデヒドとの縮合は、キノキサリンAAを与える。化合物AAの塩素を、イソプロパノール中2Mのアンモニアで置き換え、タイプBBの化合物を得る。] [0108] (スキーム4)] [0109] 構造DDの化合物は、スキーム5に示されるように調製され得る。ベンゾフロキサンIの2−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)アセトニトリルおよびナトリウムtert−ブトキシドによるDMF中での処理は、2−アミノ−3−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)キノキサリン1,4−ジオキシドCCを与える。化合物CCの、ヒドロ亜硫酸ナトリウムを用いる還元は、タイプDDの化合物を与える。] [0110] (スキーム5)] [0111] スキーム1〜5に記載される出発物質および試薬は、Sigma−Aldrich(St.Louis,MO)およびAcros Organics Co.(Fair Lawn,NJ)のような商業的な供給元から入手可能であるか、または有機合成の当業者に周知の方法を用いて調製され得るかのいずれかである。] [0112] 当業者は、式Iの化合物の合成が、特定の官能基の保護(すなわち、特定の反応条件との化学的な適合性のための誘導体化)を必要とし得ることを認識する。式Iの化合物の種々の官能基に適した保護基ならびに、その導入および除去のための方法は、Greeneら、Protective Groups in Organic Synthesis,Wiley−Interscience,New York,(1999)中に見出され得る。] [0113] (実施例) 以下の実施例は、本発明の化合物の例示的な例を構成するものであり、本開示の範囲を制限すると解釈されない。本発明の範囲内である、代替的な機構の経路および類縁体の構造は、当業者にとって明らかであり得る。] [0114] (一般的な方法) 市販の溶媒、試薬、および中間体は、受け取ったままで使用した。市販でない試薬および中間体は、下記に記載される方法で調製した。マイクロ波反応は、Biotage initiatorマイクロ波を用いて実施した。1HNMRスペクトルはGemini AS400(400MHz)で得、そして、括弧内に示されるプロトンの数、多重度、およびHertzでのカップリング定数とともに、Me4Siからの低場ppmで報告する。LC/MSデータが示されるとき、分析はApplied BiosystemsAPI−100質量分析計およびShimadzu SCL−10A LCカラム(AltechプラチナC18、3ミクロン、33mm×7mm内径;勾配流:0分−10%CH3CN,5分−95%CH3CN,7分−95%CH3CN,7.5分−10%CH3CN,9分−終了)を用いて実施した。観測された親イオンを示す。] [0115] 以下の溶媒および試薬が、その略語により参照され得る: Me=メチル;Et=エチル;Pr=プロピル;Bu=ブチル;Ph=フェニル、およびAc=アセチル μl=マイクロリットル EtOAc=酢酸エチル AcOHまたはHOAc=酢酸 Atm=気圧 BINAP=rac−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル BocまたはBOC=tert−ブトキシカルボニル BSA=N,O−(ビストリメチルシリル)アセトアミド CH2Cl2=ジクロロメタン DIPEA=ジイソプロピルエチルアミン DMAP=4−ジメチルアミノピリジン DMF=ジメチルホルムアミド DMSO=ジメチルスルホキシド EDCI=1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド EDTA=エチレンジアミン四酢酸 EtOH=エタノール g=グラム h=時間 HOBt=1−ヒドロキシベンゾトリアゾール LAH=水素化アルミニウムリチウム LCMSまたはLC/MS=液体クロマトグラフィー質量分析 min=分 mg=ミリグラム mL=ミリリットル mmol=ミリモル mCPBA=3−クロロ過酸化安息香酸 MeOH=メタノール MS=質量分析 NMR=核磁気共鳴分光法 RTまたはrt=室温(周囲温、約25℃) TEAまたはEt3N=トリエチルアミン TFA=トリフルオロ酢酸 THF=テトラヒドロフラン TLC=薄層クロマトグラフィー TMS=トリメチルシリル TMSOTf=トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート TBS=tert−ブチルジメチルシリル X−Phos=2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル 一般に、本発明の化合物は、公知の出発物質または容易に調製される出発物質から、有機合成の当業者に公知の方法に従って調製され得る。化合物の全ての立体異性体および互変異性形態は企図される。] [0116] (実施例1) 化合物1の調製] [0117] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、化合物1を、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを2,6−ジクロロベンジルアミンで置き換えることにより、調製した。] [0118] (実施例2) 化合物2の調製] [0119] 工程A−化合物2bの合成 3−ヒドロキシ−2−キノキサリンカルボン酸(1.0g、5.3mmol)に、塩化チオニル(10mL)およびDMF(5滴)を加え、そしてこの溶液を撹拌し、そして80℃に24時間加熱した。冷却し、そして真空下で濃縮して、化合物2b(1.2g、99%)を得た。] [0120] 工程B−化合物2cの合成 化合物2b(100mg、0.44mmol)に、CH2Cl2(6mL)、Et3N(0.09mL、0.66mmol)、および2−クロロ−6−メチルベンジルアミン(78mg、0.48mmol)を加え、そしてこの溶液を1時間撹拌した。分液漏斗に移し、H2Oで洗浄し、ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、ろ過し、そして濃縮して、化合物2c(152mg、100%)を得た。] [0121] 工程C−化合物2の合成 化合物2c(152mg、0.44mmol)に、イソプロパノール(8mL)中、2MのNH3(または、エタノール中2MのNH3)を加え、管を密封し、そしてこの溶液を撹拌し、そして100℃に、20時間加熱した。冷却し、そして真空下で濃縮した。粗製の物質を分取TLC(5%MeOH/CH2Cl2)により精製し、化合物2(140mg、98%)を得た。] [0122] (実施例3) 化合物3の調製] [0123] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、化合物3を、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを2,6−ジフルオロベンジルアミンで置き換えることにより、調製した。] [0124] (実施例4) 化合物4の調製] [0125] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、化合物4を、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを(S)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミンで置き換えることにより、調製した。] [0126] (実施例5) 化合物5の調製] [0127] 工程A−化合物5bの合成 化合物5a(2.2g、15.3mmol)にEtOH(40mL)およびジエチルケトマロネート(2.83mL、18.3mmol)を加え、そしてこの溶液を撹拌し、そして16時間加熱還流した。冷却し、そして真空下で濃縮した。シリカゲルを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)により精製し、化合物5b(3.2g、82%)を得た。] [0128] 工程B−化合物5cの合成 化合物5b(2.0g、7.9mmol)に、1N NaOH(23.6mL、23.6mmol)およびEtOH(20mL)を加え、そしてこの溶液を2時間加熱還流した。冷却し、1N HCl(25mL)を加え、そしてこの溶液を30分間撹拌した。固体をろ過し、そして乾燥して化合物5c(1.3g、73%)を得た。] [0129] 工程C−化合物5の合成 実施例2からの工程A、BおよびCを用いて、化合物2aを化合物5cに置き換え、そして2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを2,6−ジフルオロベンジルアミンで置き換えることにより、化合物5を調製した。] [0130] (実施例6) 化合物6の調製] [0131] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを2−メチルチオベンジルアミンで置き換えることにより、化合物6を調製した。] [0132] (実施例7) 化合物7の調製] [0133] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンをメチル2−(アミノエチル)ベンゾエートで置き換えることにより、化合物7を調製した。] [0134] (実施例8) 化合物8の調製] [0135] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを1−ナフタレンメチルアミンで置き換えることにより、化合物8を調製した。] [0136] (実施例9) 化合物9の調製] [0137] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを2−メトキシベンジルアミンで置き換えることにより、化合物9を調製した。] [0138] (実施例10) 化合物10の調製] [0139] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミンで置き換えることにより、化合物10を調製した。] [0140] (実施例11) 化合物11の調製] [0141] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを2−トリフルオロメチルベンジルアミンで置き換えることにより、化合物11を調製した。] [0142] (実施例12) 化合物12の調製] [0143] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを2,3−ジフルオロベンジルアミンで置き換えることにより、化合物12を調製した。] [0144] (実施例13) 化合物13bおよび化合物13の調製] [0145] 工程A−化合物13bの合成 LiAlH4(5.6g、147mmol)のエーテル(45mL)中の溶液に、エーテル(75mL)中のメチル2−シアノベンゾエート(4.8g、30mmol)を加え、そしてこの溶液を、還流において、5時間撹拌した。氷浴中で溶液を冷却し、水を滴下し、白色固体をろ過により除去し、そしてエーテルでリンスした。このエーテル層を乾燥(MgSO4)し、ろ過し、濃縮し、ジオキサン中4NのHClを加え、塩をろ過し、そして酢酸エチルから再結晶して、化合物13bをHCl塩として得た(2.26g、43%)。] [0146] 工程B−化合物13の合成 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを化合物13bで置き換えることにより、化合物13を調製した。] [0147] (実施例14) 化合物14の調製] [0148] 工程A−化合物14の合成 化合物7(57mg、0.17mmol)にTHF(6mL)およびMeMgCl(THF中3.0M、0.17mL、0.51mmol)を加え、そしてこの溶液を5時間撹拌した。この反応物を、真空下で濃縮し、そして分取TLC(5%CH3OH/CH2Cl2)により精製し、化合物14(8mg、14%)を得た。] [0149] (実施例15) 化合物15の調製] [0150] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンをベンジルアミンで置き換えることにより、化合物15を調製した。] [0151] (実施例16) 化合物16の調製] [0152] 実施例5に記載される工程Cを用いて、2,6−ジフルオロベンジルアミンを2−トリフルオロメチルベンジルアミンで置き換えることにより、化合物16を調製した。] [0153] (実施例17) 化合物17の調製] [0154] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを2−フェニルベンジルアミンで置き換えることにより、化合物17を調製した。] [0155] (実施例18) 化合物18の調製] [0156] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを2−アミノメチルピリジンで置き換えることにより、化合物18を調製した。] [0157] (実施例19) 化合物19cおよび19の調製] [0158] 工程A−化合物19bの合成 化合物19a(3.0g、15.3mmol)に、THF(25mL)およびメタンスルフィン酸ナトリウム塩(1.77g、16.8mmol)を加え、そしてこの溶液を撹拌し、そして31時間、加熱還流した。固体の析出物を除去し、そしてろ液を濃縮して化合物19b(2.73g、91%)を得た。] [0159] 工程B−化合物19cの合成 化合物19b(200mg、1.02mmol)にTHF(6mL)を加え、氷浴中で冷却し、そして、BH3・Me2S錯体(THF中2M、3.1mL、3.06mmol)を加えた。この溶液を0℃で30分間撹拌し、そして室温で17時間撹拌した。この溶液にMeOHを加え、真空下で濃縮し、そしてフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物19c(128mg、62%)を得た。] [0160] 工程C−化合物19の合成 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを化合物19cで置き換えることにより、化合物19を調製した。] [0161] (実施例20) 化合物20の調製] [0162] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを2−アミノメチルチアゾールで置き換えることにより、化合物20を調製した。] [0163] (実施例21) 化合物21の調製] [0164] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを3−トリフロメチルベンジルアミンで置き換えることにより、化合物21を調製した。] [0165] (実施例22) 化合物22の調製] [0166] 実施例5に記載される工程Cを用いて、2,6−ジフルオロベンジルアミンをベンジルアミンで置き換えることにより、化合物22を調製した。] [0167] (実施例23) 化合物23の調製] [0168] 工程A−化合物23の合成 化合物24(225mg、0.70mmol)にEtOH(8mL)、H2O(2mL)、AcOH(10mL)、Fe粉末(292mg、5.2mmol)、および濃HCl(5滴)を加え、そしてこの溶液を100℃で30分間撹拌した。冷却し、セライトのプラグを通してろ過し、そして真空下で濃縮した。分取TLC(10%MeOH/CH2Cl2)により精製し、化合物23(39mg、19%)を得た。] [0169] (実施例24) 化合物24の調製] [0170] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを2−ニトロベンジルアミンで置き換えることにより、化合物24を調製した。] [0171] (実施例25) 化合物25の調製] [0172] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを(R)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミンで置き換えることにより、化合物25を調製した。 (実施例26) 化合物26の調製] [0173] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンをtert−ブチル2−(アミノメチル)フェニルカルバメートで置き換えることにより、化合物26を調製した。] [0174] (実施例27) 化合物27の調製] [0175] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを2−(メタンスルホニル)ベンジルアミン塩酸塩で置き換えることにより、化合物27を調製した。] [0176] (実施例28) 化合物28の調製] [0177] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを4−フルオロベンジルアミンで置き換えることにより、化合物28を調製した。] [0178] (実施例29) 化合物29の調製] [0179] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを3,4−メチレンジオキシベンジルアミンで置き換えることにより、化合物29を調製した。] [0180] (実施例30) 化合物30の調製] [0181] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを3,5−ジフルオロベンジルアミンで置き換えることにより、化合物30を調製した。] [0182] (実施例31) 化合物31の調製] [0183] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを(1S,2R)−(−)−cis−1−アミノ−2−インダノールで置き換えることにより、化合物31を調製した。] [0184] (実施例32) 化合物32の調製] [0185] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフチルアミンで置き換えることにより、化合物32を調製した。] [0186] (実施例33) 化合物33の調製] [0187] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを4−トリフルオロメチルベンジルアミンで置き換えることにより、化合物33を調製した。] [0188] (実施例34) 化合物34の調製] [0189] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを3−フェニルベンジルアミンで置き換えることにより、化合物34を調製した。] [0190] (実施例35) 化合物35の調製] [0191] 実施例5からの工程A、BおよびCを用いて、化合物5aを化合物35aに置き換え、そして2−クロロ−6−メチルベンジルアミンをベンジルアミンで置き換えることにより、化合物35を調製した。] [0192] (実施例36) 化合物36の調製] [0193] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンをメチル3−(アミノメチル)ベンゾエートで置き換えることにより、化合物36を調製した。] [0194] (実施例37) 化合物37の調製] [0195] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを3−アミノメチルピリジンで置き換えることにより、化合物37を調製した。] [0196] (実施例38) 化合物38の調製] [0197] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンをDL−α−メチルベンジルアミンで置き換えることにより、化合物38を調製した。] [0198] (実施例39) 化合物39の調製] [0199] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを3−(メタンスルホニル)ベンジルアミンで置き換えることにより、化合物39を調製した。] [0200] (実施例40) 化合物40の調製] [0201] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンをN−[3−(アミノメチル)フェニル]−N−メチルアセトアミド塩酸塩で置き換えることにより、化合物40を調製した。] [0202] (実施例41) 化合物41の調製] [0203] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを4−メトキシベンジルアミンで置き換えることにより、化合物41を調製した。] [0204] (実施例42) 化合物42の調製] [0205] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを2−フェノキシエタンアミンで置き換えることにより、化合物42を調製した。] [0206] (実施例43) 化合物43の調製] [0207] 実施例2に記載される工程Cを用いて、化合物2cを化合物2bで置き換えることにより、化合物43を調製した。] [0208] (実施例44) 化合物44の調製] [0209] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンを2−フェネチルアミンで置き換えることにより、化合物44を調製した。] [0210] (実施例45) 化合物45の調製] [0211] 工程A−化合物45bの合成 ベンゾフロキサン(20g、147mmol)に、DMF(100mL)、Et3N(3.0mL、21.5mmol)、およびマロノニトリル(10g、156mmol)を加え、そしてこの溶液を0℃で3時間撹拌した。この溶液をろ過し、エーテルでリンスし、そして乾燥して、化合物45b(23g、77%)を得た。] [0212] 工程B−化合物45の合成 化合物45b(2.0g、9.9mmol)に、MeOH(20mL)を加え、そしてこの溶液を50℃に加熱した。H2O(20mL)中のNa2S2O4(4.8g、28mmol)の溶液を加え、そしてこの溶液を6時間撹拌した。この溶液に、H2O(20mL)中のNa2S2O4(4.8g、28mmol)の溶液を加え、そしてこの溶液を12時間撹拌した。室温へと冷却し、黄色固体をろ過し、そして乾燥して化合物45(1.3g、78%)を得た。] [0213] (実施例46) 化合物46の調製] [0214] 実施例2に記載される工程A、BおよびCを用いて、工程Aにおいて化合物2aを2−クロロ−3−キノリンカルボン酸に置き換え、そして工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンをベンジルアミンで置き換えることにより、化合物46を調製した。] [0215] (実施例47) 化合物47の調製] [0216] 工程A−化合物47の合成 化合物45(1.0g、5.9mmol)に、EtOH(30mL)、ピリジン(5mL、62mmol)、DBU(0.1mL、0.7mmol)、およびヒドロキシルアミン塩酸塩(0.8g、12mmol)を加えた。この溶液を5時間加熱還流した。冷却し、そして16時間、静置した。固体をろ過により集め、化合物47(1.1g、92%)を得た。] [0217] (実施例48) 化合物48の調製] [0218] 実施例2に記載される工程BおよびCを用いて、工程Bにおいて2−クロロ−6−メチルベンジルアミンをN−[3−(アミノメチル)フェニル]アセトアミド塩酸塩で置き換えることにより、化合物48を調製した。] [0219] (実施例49) 化合物49の調製] [0220] 工程A−化合物49bの合成 化合物2a(150mg、0.79mmol)に、2−メトキシベンゾヒドラジド(171mg、1.0mmol)、EDCI(228mg、1.19mmol)、HOBt(161mg、1.19mmol)、およびDMSO(6mL)を加え、そしてこの溶液を16時間撹拌した。この溶液にH2O(150mL)を加え、20分間撹拌し、固体をろ過し、そして乾燥して化合物49b(255mg、95%)を得た。] [0221] 工程B−化合物49cの合成 化合物49b(255mg、0.77mmol)に、POCl3(20mL)を加え、そしてこの溶液を撹拌し、そして105℃に16時間加熱した。冷却し、そして真空下で濃縮し、H2O(100mL)を加え、30分間撹拌し、固体をろ過し、そして乾燥して化合物49c(245mg、96%)を得た。] [0222] 工程C−化合物49の合成 化合物49c(245mg、0.72mmol)に、イソプロパノール(15mL)中2MのNH3を加え、管を密封し、撹拌し、そして80℃に24時間加熱した。冷却し、固体をろ過し、MeOHでリンスし、そして乾燥して化合物49(190mg、83%)を得た。] [0223] (実施例50) 化合物50の調製] [0224] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを2−トリフルオロメチルベンゾヒドラジドに置き換えることにより、化合物50を調製した。] [0225] (実施例51) 化合物51の調製] [0226] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを2−フェニルアセトヒドラジドに置き換えることにより、化合物51を調製した。] [0227] (実施例52) 化合物52bおよび52の調製] [0228] 工程A−化合物52bの合成 化合物52a(1.0g、4.3mmol)に、1,4−ジオキサン(10mL)およびヒドラジン(1.35mL、43mmol)を加え、そしてこの溶液を、還流において16時間撹拌した。冷却し、そして真空下で濃縮して、化合物52b(0.94g、100%)を得た。] [0229] 工程B−化合物52の合成 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを化合物52bに置き換えることにより、化合物52を調製した。] [0230] (実施例53) 化合物53aおよび53の調製] [0231] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを化合物53a(実施例52からの工程Aを用いて化合物52aをエチル2−(2,6−ジフルオロフェニル)アセテートに置き換えることにより調製した)に置き換えることにより、化合物53を調製した。] [0232] (実施例54) 化合物54の調製] [0233] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを2−メチルベンゾヒドラジドに置き換えることにより、化合物54を調製した。] [0234] (実施例55) 化合物55aおよび55の調製] [0235] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを化合物55a(実施例52からの工程Aを用いて化合物52aをエチル2−(トリフルオロメトキシ)ベンゾエートに置き換えることにより調製した)に置き換えることにより、化合物55を調製した。] [0236] (実施例56) 化合物56の調製] [0237] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを2−クロロベンゾヒドラジドに置き換えることにより、化合物56を調製した。] [0238] (実施例57) 化合物57の調製] [0239] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを2−フルオロベンゾヒドラジドに置き換えることにより、化合物57を調製した。] [0240] (実施例58) 化合物58の調製] [0241] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドをベンゾヒドラジドに置き換えることにより、化合物58を調製した。] [0242] (実施例59) 化合物59の調製] [0243] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを2−ピコリンヒドラジドに置き換えることにより、化合物59を調製した。] [0244] (実施例60) 化合物60の調製] [0245] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを2,6−ジフルオロベンゾヒドラジドに置き換えることにより、化合物60を調製した。] [0246] (実施例61) 化合物61の調製] [0247] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドをチオフェン−2−カルボヒドラジドに置き換えることにより、化合物61を調製した。] [0248] (実施例62) 化合物62および86の調製] [0249] 工程A−化合物62および86の合成 化合物47(300mg、1.48mmol)に、1,4−ジオキサン(10mL)、ピリジン(1.0mL、12.5mmol)、およびフェニルアセチルクロリド(0.236mL、1.78mmol)を加えた。この溶液を16時間撹拌した。反応物を分取TLC(30%EtOAc/ヘキサン)により精製し、化合物62(50mg、11%)および化合物86(13mg、3%)を得た。] [0250] (実施例63) 化合物63の調製] [0251] 工程A−化合物63aの合成 化合物82a(実施例82において調製した、150mg、0.39mmol)に、CH2Cl2(10mL)、ピリジン(0.065mL、0.79mmol)、およびメタンスルホニルクロリド(0.061mL、0.79mmol)を加え、そしてこの溶液を14時間撹拌した。この反応物を分取TLC(25%EtOAc/ヘキサン)により精製し、化合物63a(130mg、83%)を得た。] [0252] 工程B−化合物63の合成 実施例49からの工程Cを用いて、化合物49cを化合物63aに置き換えることにより、化合物63を調製した。] [0253] (実施例64) 化合物64の調製] [0254] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを2−フルオロベンゾヒドラジドに置き換えることにより、化合物64を調製した。] [0255] (実施例65) 化合物65の調製] [0256] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを2−(メチルスルホニル)ベンゾヒドラジドに置き換えることにより、化合物65を調製した。] [0257] (実施例66) 化合物66の調製] [0258] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを2,5−ジクロロベンゾヒドラジドに置き換えることにより、化合物66を調製した。] [0259] (実施例67) 化合物67の調製] [0260] 工程A−化合物67aの合成 化合物82a(実施例82において調製した、200mg、0.62mmol)に、CH2Cl2(6mL)、ピリジン(0.10mL、1.24mmol)、およびメチルクロロホルメート(0.062mL、0.79mmol)を加え、そしてこの溶液を1時間撹拌した。溶液を分液漏斗に移し、H2O(50mL)を加え、CH2Cl2(50mL)を加え、混合し、分離し、乾燥(MgSO4)し、ろ過し、そして濃縮して、化合物67aを得た。] [0261] 工程B−化合物67の合成 実施例49からの工程Cを用いて、化合物49cを化合物67aに置き換えることにより、化合物67を調製した。] [0262] (実施例68) 化合物68の調製] [0263] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを4−フルオロベンゾヒドラジドに置き換えることにより、化合物68を調製した。] [0264] (実施例69) 化合物69の調製] [0265] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを2−ニトロベンゾヒドラジドに置き換えることにより、化合物69を調製した。] [0266] (実施例70) 化合物70の調製] [0267] 工程A−化合物70aの合成 化合物2b(477mg、2.10mmol)に、THF(20mL)、DIPEA(0.55mL、3.15mmol)、N’−ヒドロキシ−2−フェニルアセトイミダミド(316mg、2.10mmol)を加え、そしてこの溶液を16時間撹拌した。反応物を濃縮し、そしてPOCl3(10mL)を加え、そしてこの溶液を撹拌し、そして100℃に16時間加熱した。冷却し、真空下で濃縮し、氷水を加え、CH2Cl2で抽出し、乾燥(MgSO4)し、ろ過し、そして濃縮した。分取TLC(30%EtOAc/ヘキサン)により精製し、化合物70a(200mg、30%)を得た。 工程B−化合物70の合成 実施例2からの工程Cを用いて、化合物2cを化合物70aに置き換えることにより、化合物70を調製した。] [0268] (実施例71) 化合物71の調製] [0269] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを3−メトキシベンゾヒドラジドに置き換えることにより、化合物71を調製した。] [0270] (実施例72) 化合物72の調製] [0271] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを3,4−ジフルオロベンゾヒドラジドに置き換えることにより、化合物72を調製した。] [0272] (実施例73) 化合物73の調製] [0273] 工程A−化合物73aの合成 化合物82a(実施例82において調製した、150mg、0.39mmol)に、CH2Cl2(8mL)、ピリジン(0.065mL、0.79mmol)および無水酢酸(0.07mL、0.79mmol)を加え、そしてこの溶液を16時間撹拌した。この反応物を分取TLC(30%EtOAc/ヘキサン)により精製し、化合物73a(140mg、98%)を得た。] [0274] 工程B−化合物73の合成 実施例49からの工程Cを用いて、化合物49cを化合物73aに置き換えることにより、化合物73を調製した。] [0275] (実施例74) 化合物74の調製] [0276] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、化合物2aを化合物5cに置き換え、そして2−メトキシベンゾヒドラジドをベンゾヒドラジドに置き換えることにより、化合物74を調製した。] [0277] (実施例75) 化合物75の調製] [0278] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドをN−フェニルヒドラジンカルボキサミドに置き換えることにより、化合物75を調製した。] [0279] (実施例76) 化合物76の調製] [0280] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを3−トリフルオロメチルベンゾヒドラジドに置き換えることにより、化合物76を調製した。] [0281] (実施例77) 化合物77の調製] [0282] 工程A−化合物77bの合成 化合物77a(3.0g、18.5mmol)に、PBr5(17g)を加え、そしてこの溶液を160℃に2時間加熱した。0℃に冷却し、そして氷を加え、そして30分間撹拌した。この溶液をCH2Cl2で抽出し、1N NaOHで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、ろ過し、そして濃縮して化合物77b(5.2g、98%)を得た。] [0283] 工程B−化合物77cの合成 実施例2からの工程Cを用いて、化合物2cを化合物77bに置き換えることにより、化合物77cを調製した。] [0284] 工程C−化合物77の合成 化合物77c(150mg、0.67mmol)に、KOAc(131mg、1.3mmol)、CuI(19mg、0.066mmol)、PdCl2(PPh3)2(35mg、0.066mmol)、THF(3mL)、および5−フェニルオキサゾール(97mg、0.67mmol)を加えた。この溶液を撹拌し、そして60℃に48時間撹拌した。この反応物を分取TLC(30%EtOAc/ヘキサン)により精製し、化合物77(20mg、10%)を得た。] [0285] (実施例78) 化合物78の調製] [0286] 工程A−化合物78bの合成 DMF(8mL)中の3−フェニル−1H−ピラゾール(188mg、1.3mmol)に、NaH(油中60%、60mg、1.5mmol)を加え、そしてこの溶液を5分間撹拌した。この溶液に、化合物78a(200mg、1.0mmol)を加え、そしてこの溶液を60℃に1時間加熱した。冷却し、真空下で濃縮し、そして分取TLC(30%EtOAc/ヘキサン)により精製し、化合物78b(61mg、20%)を得た。] [0287] 工程B−化合物78の合成 実施例2からの工程Cを用いて、化合物2cを化合物78bに置き換えることにより、化合物78を調製した。] [0288] (実施例79) 化合物79の調製] [0289] 実施例62からの工程Aを用いて、フェニルアセチルクロリドをベンゾイルクロリドに置き換えることにより、化合物79を調製した。] [0290] (実施例80) 化合物80の調製] [0291] 工程A−化合物80bの合成 化合物80a(7.6g、38mmol)に、EtOH(125mL)およびヒドラジン水和物(5.6mL、114mmol)を加え、そしてこの溶液を24時間撹拌した。固体をろ過し、EtOHでリンスし、そして乾燥して化合物80b(3.7g、50%)を得た。] [0292] 工程B−化合物80cの合成 化合物80b(100mg、0.52mmol)に、EtOH(6mL)および2−フェニルマロンジアルデヒド(76mg、0.52mmol)を加え、そしてこの溶液を1時間撹拌した。この反応物を濃縮し、MeOHを用いて磨砕し、化合物80c(90mg、57%)を得た。 工程C−化合物80の合成 実施例2からの工程Cを用いて、化合物2cを化合物80cに置き換えることにより、化合物80を調製した。] [0293] (実施例81) 化合物81の調製] [0294] 工程A−化合物81aの合成 エーテル中のヒドラジン(0.83mL、26mmol)の溶液に、フェニルクロロホルメート(0.92mL、7.4mmol)を−20℃で加えた。この溶液を1時間撹拌し、ろ過により固体を除去し、そしてろ液を濃縮し、フェニルヒドラジンカルボキシレートを得た。フェニルヒドラジンカルボキシレートに化合物2b(1.2g、5.2mmol)、THF(20mL)、およびDIPEA(1.5mL)を加え、そしてこの溶液を1時間撹拌した。反応物を飽和NaHCO3水溶液とCH2Cl2との間で分配し、乾燥(MgSO4)し、ろ過し、そして濃縮して化合物81a(400mg、22%)を得た。] [0295] 工程B−化合物81の合成 実施例49からの工程BおよびCを用いて、化合物49bを化合物81aに置き換えることにより、化合物81を調製した。] [0296] (実施例82) 化合物82の調製] [0297] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを2−アミノベンゾヒドラジドに置き換えることにより、化合物82を調製した。] [0298] (実施例83) 化合物83の調製] [0299] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを4−メトキシベンゾヒドラジドに置き換えることにより、化合物83を調製した。] [0300] (実施例84) 化合物84の調製] [0301] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドをニコチノヒドラジドに置き換えることにより、化合物84を調製した。] [0302] (実施例85) 化合物85の調製] [0303] 実施例49からの工程A、BおよびCを用いて、2−メトキシベンゾヒドラジドを2,4−ジクロロベンゾヒドラジドに置き換えることにより、化合物85を調製した。] [0304] (実施例86) 化合物87の調製] [0305] 実施例45からの工程Aを用いて、マロノニトリルをベンゾチアゾール−2−アセトニトリルに置き換え、そしてEt3NをNaOtBuに置き換えることにより、化合物87aを調製した。実施例45からの工程Bを用いて、化合物45bを化合物87aに置き換えることにより、化合物87を調製した。] [0306] (実施例87) 選択された化合物のLC/MSデータ 選択されたアミノ−キノキサリンおよび関連する複素環誘導体のLC/MSデータを以下の表1に与える。ここで化合物番号は、本明細書の上述において記載される化合物の番号付けに対応している。] [0307] (表1) 選択されたアミノ−キノキサリンおよび関連する複素環誘導体のLC/MSデータ] [0308] ] [0309] ] [0310] ] [0311] 本発明の化合物は、そのアデノシンA2a受容体アンタゴニスト活性のため、うつ、認知機能疾患、ならびに神経変性疾患(例えば、パーキンソン病、アルツハイマー病におけるような老人性認知症、器質性の精神病、注意欠陥障害、EPS、ジストニー、RLSおよびPLMS)の処置において有用である。特に、本発明の化合物は、パーキンソン病のような神経変性疾患に起因する運動障害を改善し得る。] [0312] 式Iの化合物と組み合わせて投与され得る、パーキンソン病の処置において有用であることが知られる他の薬剤としては:L−DOPA;ドーパミン作用アゴニスト(例えば、キンピロール(quinpirole)、ロピニロール(ropinirole)、プラミペキソール、ペルゴリドおよびブロモクリプチン);MAO−B阻害剤(例えば、デプレニールおよびセレジリン);DOPAデカルボキシラーゼ阻害剤(例えば、カルビドパおよびベンセラジド);ならびにCOMT阻害剤(例えば、トルカポン(tolcapone)およびエンタカポン(entacapone))が挙げられる。] [0313] 本明細書中で、用語「少なくとも一つの式Iの化合物(またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステル、もしくはプロドラッグ)」は、1個〜3個の異なる式Iの化合物(またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステル、もしくはプロドラッグ)が、薬学的組成物において、または処置の方法において、用いられ得ることを意味する。好ましくは、一個の式Iの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステル、もしくはプロドラッグが用いられる。同様に、「一つ以上のパーキンソン病の処置において有用な薬剤」は、1個〜3個の異なる薬剤、好ましくは一つの薬剤が、薬学的組成物において、または処置の方法において、用いられ得ることを意味する。好ましくは、一つの薬剤は、一個の式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステル、もしくはプロドラッグと組み合わせて用いられる。] [0314] 本発明の化合物の薬理学的活性を、A2a受容体活性を測定するための以下のインビトロでのアッセイにより決定した。] [0315] (ヒトアデノシンA2a受容体およびA1受容体競争結合アッセイプロトコル) 膜源: A2a:ヒトA2aアデノシン受容体膜、カタログ番号RB−HA2a、Receptor Biology,Inc.,Beltsville,MD。膜希釈緩衝剤中で17μg/100μlへと希釈する(以下を参照)。] [0316] アッセイ緩衝剤: 膜希釈緩衝剤:Dulbeccoのリン酸緩衝生理的食塩水(Gibco/BRL)+10mM MgCl2 化合物希釈緩衝剤:Dulbeccoのリン酸緩衝生理的食塩水(Gibco/BRL)+10mM MgCl2(1.6mg/mlのメチルセルロースおよび16%のDMSOで補充された)。 日々、新しく調製する。] [0317] リガンド: A2a:[3H]−SCH 58261、custom synthesis,AmershamPharmacia Biotech,Piscataway,NJ。ストック(stock)を、膜希釈緩衝剤中で、1nMで調製する。最終アッセイ濃度は0.5nMである。] [0318] A1:[3H]−DPCPX、AmershamPharmacia Biotech,Piscataway,NJ。ストックを、膜希釈緩衝剤中で、2nMで調製する。最終アッセイ濃度は1nMである。] [0319] 非特異的な結合: A2a:非特異的な結合を測定するため、100nMのCGS15923(RBI,Natick,MA)を加える。ワーキングストック(working)を、化合物希釈緩衝剤中、400nMで調製する。] [0320] A1:非特異的な結合を測定するため、100μMのNECA(RBI,Natick,MA)を加える。ワーキングストックを、化合物希釈緩衝剤中、400μMで調製する。] [0321] 化合物の希釈: 100%DMSO中、化合物の1mMの保存溶液を調製する。化合物希釈緩衝剤で希釈する。3μM〜30pMの範囲の10個の濃度で試験する。作業溶液を、化合物希釈溶液中で最終濃度の4倍の濃度で調製する。] [0322] アッセイ手順: ディープウェル96ウェルプレートでアッセイを実施する。総アッセイ量は、200μlである。50μlの化合物希釈緩衝剤(総リガンド結合)または50μlのCGS15923作業溶液(A2a非特異的結合)または50μlのNECA作業溶液(A1非特異的結合)、または50μlの薬物作業溶液を加える。50μlのリガンドストック(A2aに対して、[3H]−SCH 58261、A1に対して、[3H]−DPCPX)を加える。100μlの適切な受容体を含有する膜希釈物を加える。混合する。室温で90分間インキュベートする。Brandel細胞回収機を用いて、Packard GF/Bフィルタープレート上に回収する。45μlのMicroscint20(Packard)を加え、そしてPackard TopCount Microscintillation Counterを用いて数える。IC50値を、反復曲線フィッティングプログラム(Excel)を用いて、置換曲線をフィットさせることにより決定する。Ki値を、Cheng−Prusoff式を用いて決定する。] [0323] 上述の試験手順を用いて、本発明の好ましい化合物および/または代表的な化合物について以下の結果を得た。] [0324] 本発明の化合物の結合アッセイの結果は、0.2〜97.2nMの間のA2aKi値を示し、好ましい化合物は、0.2〜5.0nMの間のKi値を示した。選択性は、A1受容体に対するKi値を、A2受容体に対するKi値で割ることにより決定される。本発明の好ましい化合物は、約100〜約1500の範囲の選択性を有する。] [0325] 本発明により記載される化合物から薬学的組成物を調製するための、不活性で、薬学的に受容可能なキャリアは、固体または液体のいずれかであり得る。固体形態の調製物としては、散剤、錠剤、分散可能な顆粒剤、カプセル剤、カシェ剤、および坐剤が挙げられる。散剤および錠剤は、約5%〜約70%の活性な成分から構成され得る。適切な固体のキャリアは、当該分野で公知であり、例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトースである。錠剤、散剤、カシェ剤およびカプセル剤は、経口投与に適した固体の投薬形態として用いられ得る。] [0326] 坐剤を調製するために、脂肪酸グリセリドまたはカカオバターの混合物のような低融点のロウが初めに融かされ、そして撹拌することにより、活性成分が融解物中で均一に分散される。その後、融解した均一の混合物を手ごろなサイズの型に注ぎ、冷やし、それにより固化する。] [0327] 液体形態の調製物としては、液剤、懸濁剤、および乳剤が挙げられる。例として、非経口注射のための水溶液または水−プロピレングリコール溶液も挙げられ得る。] [0328] 液体形態調製物としては、鼻内投与のための液剤もまた挙げられ得る。] [0329] 吸入に適したエアゾール剤調製物としては、液体および粉末形態の固体が挙げられ得、これらは不活性な圧縮ガスのような薬学的に受容可能なキャリアとの組み合わせであり得る。] [0330] 使用の少し前に、経口投与または非経口投与いずれかのための液体形態調製物へと変換されることが意図される固体形態調製物も挙げられ得る。そのような液体形態としては、液剤、懸濁剤および乳剤が挙げられる。] [0331] 本発明の化合物はまた、経皮的に送達可能であり得る。経皮用の組成物はクリーム、ローション剤、エアゾール剤および/または乳剤の形態をとり得、そして上記の目的のために当該分野で慣用的である、マトリックス型またはリザーバー型の経皮パッチに含められ得る。] [0332] 好ましくは、上記の化合物は経口投与される。] [0333] 好ましくは、薬学的調製物は、単位投薬量の形態である。そのような形態において、上記の調製物は、適切な量(例えば、所望の目的を達成するための有効量)の活性成分を含有する単位投薬量へと小分けされる。] [0334] 調製物の単位用量における、活性な式Iの化合物の量は、特定の応用にしたがって、約0.1mg〜約1000mgに、より好ましくは約1mg〜300mgに変え得るか、または調節され得る。] [0335] 使用される実際の投薬量は、患者の要求および処置される状態の重症度に依存して変動し得る。特定の状況に対する適切な投薬量を決定することは、当該分野の技術の範囲内である。一般に、処置は、上記の化合物の最適な投薬量より少ない、より少量の投薬量から開始する。その後、その状況下で最善の結果に達するまで、投薬量を少しずつ増加させる。簡便のため、一日の投薬量の総量は分割され得、そして所望されるなら、一日の間に複数回投与され得る。] [0336] 本発明の化合物およびその薬学的に受容可能な塩の投与の量および頻度は、患者の年齢、状態および大きさ、ならびに処置される症状の重篤度のような因子を考慮して、主治医の判断に従い、調節される。式Iの化合物の代表的に推奨される投薬レジメンは、一日あたり10mg〜2000mgの、好ましくは一日あたり10mg〜1000mgの経口投与であり、パーキンソン病のような中枢神経系疾患または上述に一覧される他の疾患もしくは状態から軽減をもたらすために2分割から4分割される。] [0337] ドーパミン作用薬剤の用量および投薬レジメンは、添付文書における認可された用量または投薬レジメンを考慮し、患者の年齢、性別、および状態、ならびに疾患の重篤度を考慮して、主治医により決定される。式Iの化合物とドーパミン作用薬剤との組み合わせが投与されるとき、より少量の用量の成分が、単一の治療剤として投与される上記の成分の用量と比較して、効果的であることが考えられる。] 実施例 [0338] 本発明は、上述に記載される特定の実施形態にしたがって記載されている一方で、その多くの代替物、改変、および他の変更が、当業者にとって明らかである。これら全ての代替物、改変、および変更が、本発明の精神および範囲の内であることが意図される。]
权利要求:
請求項1 構造式I:により表される化合物または該式Iの化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグであって、式中、Wは、CH、またはNを表し;Zは、水素、ハロゲン、またはハロアルキルを表し;Qは、−CN、−C(=NOH)NH2、または−CONHR1を表すか;あるいは、以下:からなる群から選択される複素環式基を表し、R1は、水素、アラルキル、アリールオキシアルキル、ベンゾシクロアルキル、またはヘテロアリールアルキルを表し;そしてR2は、アミノ、アリール、ヘテロアリール、アリールアミノ、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルを表す、化合物または該式Iの化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグ。 請求項2 Wが、Nを表す、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグ。 請求項3 Qが、−CONHR1を表す、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグ。 請求項4 Qが、以下の式:の複素環式基を表す、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグ。 請求項5 Wが、Nを表し;Zが、水素、ハロゲン、またはハロアルキルを表し;nが、0〜2の整数を表し;Qが、−CONHR1を表すか;あるいは、以下の式:の複素環式基を表し、R1がアラルキル、ベンゾシクロアルキル、またはヘテロアリールアルキルを表し;そしてR2が、アリール、ヘテロアリール、またはアリールアルキルを表す、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステルもしくはプロドラッグ。 請求項6 以下:からなる群より選択される、化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステル、もしくはプロドラッグ。 請求項7 少なくとも一つの請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステル、もしくはプロドラッグ、および少なくとも一つの薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、またはビヒクルを含有する、薬学的組成物。 請求項8 少なくとも一つの請求項6に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステル、もしくはプロドラッグ、および少なくとも一つの薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、またはビヒクルを含有する、薬学的組成物。 請求項9 一つ以上の追加の治療剤をさらに含有する、請求項7に記載の薬学的組成物。 請求項10 一つ以上の追加の治療剤をさらに含有する、請求項8に記載の薬学的組成物。 請求項11 前記一つ以上の追加の治療剤が、パーキンソン病の処置において有用である一つ以上の治療剤である、請求項9に記載の薬学的組成物。 請求項12 前記一つ以上の追加の治療剤が、パーキンソン病の処置において有用である一つ以上の治療剤である、請求項10に記載の薬学的組成物。 請求項13 前記パーキンソン病の処置において有用である一つ以上の治療剤が、L−DOPA、ドーパミン作用アゴニスト、MAO−B阻害剤、DOPAデカルボキシラーゼ阻害剤、およびCOMT阻害剤からなる群より選択される一つ以上の治療剤である、請求項11に記載の薬学的組成物。 請求項14 前記パーキンソン病の処置において有用である一つ以上の治療剤が、L−DOPA、ドーパミン作用アゴニスト、MAO−B阻害剤、DOPAデカルボキシラーゼ阻害剤、およびCOMT阻害剤からなる群より選択される一つ以上の治療剤である、請求項12に記載の薬学的組成物。 請求項15 中枢神経系の疾患または脳卒中を処置する方法であって、該方法は、中枢神経系の疾患または脳卒中の処置を必要とする哺乳動物に、そのための有効量の、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、エステル、もしくはプロドラッグを投与する工程を包含する、方法。 請求項16 前記中枢神経系の疾患が、うつ、認知疾患または神経変性疾患である、請求項15に記載の方法。 請求項17 前記中枢神経系の疾患が、パーキンソン病、老人性認知症、器質性の精神病、注意欠陥障害、錐体外路症候群、ジストニー、レストレスレッグ症候群または睡眠時周期性四肢運動である、請求項15に記載の方法。 請求項18 パーキンソン病を処置する方法であって、該方法は、パーキンソン病の処置を必要とする哺乳動物に、そのための有効量の請求項7に記載の薬学的組成物を投与する工程を包含する、方法。 請求項19 請求項18に記載の方法であって、前記薬学的組成物が、治療有効量の、以下:からなる群より選択される化合物を含有する、方法。 請求項20 前記薬学的組成物が、パーキンソン病の処置において有用である一つ以上の治療剤である一つ以上の追加の治療剤をさらに含有する、請求項18に記載の方法。 請求項21 前記パーキンソン病の処置において有用である一つ以上の治療剤が、L−DOPA、ドーパミン作用アゴニスト、MAO−B阻害剤、DOPAデカルボキシラーゼ阻害剤、およびCOMT阻害剤からなる群より選択される一つ以上の治療剤である、請求項20に記載の方法。
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同族专利:
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