专利摘要:
本発明は、個人の脳におけるβ−アミロイドペプチド凝集を検出するための方法、及びそのキットに関連している。前記方法は、有効な量のAβ−結合放射性医薬品を個人へ投与する工程、一定期間待つ工程、放射線検出装置を用いて前記個人の皮質に相当する頭の外部領域でガンマ放射線数値を測定する工程、及び前記ガンマ放射線数値をコントロールガンマ放射線数値と比較する工程とを有するものである。
公开号:JP2011514343A
申请号:JP2010548814
申请日:2009-02-23
公开日:2011-05-06
发明作者:カーペンター、アラン、ピー.
申请人:アビッド レディオファーマシューティカルズ、インク.;
IPC主号:A61K51-00
专利说明:

[0001] 関連出願の相互参照
本出願は、2008年2月27日に出願された米国仮出願第61/031,809号に対して35U.S.C.§119(e)に従って優先権を主張するものである。]
[0002] 技術分野
本発明は一般的に、ヒト脳において生理学的活性をモニタリングすること、より特異的には、β−アミロイドプラークに結合するガンマ−放射性医薬品と共に放射線検出装置を用いてヒト脳におけるアミロイドプラークの存在を検出することに関連している。]
背景技術

[0003] アルツハイマー病(AD)は、認知力低下、不可逆的記憶喪失、見当識障害、及び言語障害によって特徴付けされる進行性神経変性疾患である。これは米国において最も一般的な認知症の原因である。ADは40〜50歳の人を襲うが、脳組織の病理組織学的検査なしに検出することが難しいので、生存する対象における発症時が分からない。ADの有病率は年齢と共に増加し、85〜90歳で40%の人口が罹患していると予想されている。]
[0004] 現実では、ADは脳組織の検査を通じて、通常は剖検で確実に診断される。AD脳切片の死後検査では、アミロイド−β(Aβ)ペプチド凝集体から構成される豊富な老人斑(SPs)、及び高度にリン酸化されたタウタンパク質のフィラメントによって形成された神経原繊維タングル(NFTs)が見られる。]
[0005] Aβ凝集及びADの間のネクサスを鑑みて、放射線標識化合物はAβ凝集体(すなわちアミロイドプラーク)を画像化するために開発された。例えば、いくつかの放射性同位元素的に標識されたAβ−凝集体特異的リガンドは、ポジトロン放出断層撮影法(PET)或いは単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)を用いて生存する対象におけるアミロイドプラークの画像化に利用可能である。]
[0006] アミロイドプラークのin vivo画像化の潜在的利点にも関わらず、PET或いはSPACT画像化技術の使用はスクリーニングツールとして使用されている。例えば、これらの画像化技術は、特殊化された画像装置、及びそのようが画像化を実行するために高度に訓練された医療従事者を必要とし、その結果高いコストが掛かる。米国において1500万人の対象、世界では8000万人の対象が21世紀半ばにはADのリスクがあることを考えると、アミロイドプラークを有するリスクが上昇した個人を同定するために対象をスクリーニングする低いコストの方法に対するニーズが存在する。]
課題を解決するための手段

[0007] 本発明の実施形態において、個人の脳においてβ−アミロイド凝集体を検出するための方法が提供され、これは有効な量のAβ−結合放射性医薬品を個人へ投与する工程、一定期間待つ工程、放射線検出装置を用いて前記個人の皮質に相当する頭の外部領域でガンマ放射線数値を測定する工程、及び前記ガンマ放射線数値をコントロールガンマ放射線数値と比較する工程とを含むものである。]
[0008] いくつかの実施形態において、前記有効な量は、約0.1〜約20mCiのAβ−結合放射性医薬品を有する。他の実施形態において、有効な量のAβ−結合放射性医薬品は、約0.1〜約2mCiを有する。]
[0009] 特定の実施形態のAβ−結合放射性医薬品には、Aβ−凝集体に対して100nM以下の結合親和性を有する化合物が含まれる。いくつかの実施形態において、前記Aβ−結合放射性医薬品には、約10nM或いはそれ以下の結合親和性を有する化合物が含まれる。]
[0010] 本発明のいくつかの実施形態において、前記待つ工程の時間は、約5分から、Aβ−結合放射性医薬品の放射性同位元素の放射性半減期の約2倍に相当する時間までである。他の実施形態において、前記待つ工程の時間は、約10分から、Aβ−結合放射性医薬品の放射性同位元素の放射性半減期の約2倍に相当する時間までである。特定の実施形態における前記待つ工程の時間は、約1〜60分である。]
[0011] 本発明の実施形態のコントロールガンマ放射線数値は、個人の脳におけるコントロール領域のガンマ放射線数値である。いくつかの実施形態において、前記コントロールガンマ放射線数値は、健康なコントロール集団からの個人の皮質に相当する頭の外部領域で得られたガンマ放射線数値である。特定の実施形態において、前記コントロールガンマ放射線数値は、健康な個人の集団でガンマ放射線数値測定を繰り返し、このコントロール集団の平均或いは中央数値を計算することによって決定された平均或いは中央ガンマ数値である。]
[0012] 個人の脳におけるβ−アミロイド凝集体を検出する方法の実施形態における比較する工程には、コントロールガンマ放射線数値に対する個人の皮質ガンマ放射線数値の比を計算する工程が含まれている。いくつかの実施形態において、約1.4以上の計算比は、前記個人の脳におけるβ−アミロイドペプチド凝集体の存在に一致する。]
[0013] 本発明の1実施形態に従うと、有効な量のAβ−結合放射性医薬品には、約0.1から約20mCiが含まれ、前記Aβ−結合放射性医薬品は、Aβ−凝集体に対して100nM以下の結合親和性を有する化合物を有し、前記待つ工程の時間は約0.1時間から、前記Aβ−結合放射性医薬品に結合した放射性同位元素の放射性半減期にほぼ相当する時間までであり、前記コントロールガンマ放射線数値は、前記放射線検出装置を用いて前記個人の小脳領域に相当する頭の外部領域でガンマ放射線を測定することによって得られるものである。]
[0014] 本発明の別の実施形態において、個人の脳におけるアミロイドプラークを検出するためのキットが提供され、これにはAβ−結合放射性医薬品、及びAβ−結合放射性医薬品を使用するための説明書が含まれるものである。前記説明書には、有効な量のAβ−結合放射性医薬品を個人に投与するための指示、一定時間待つための指示、放射線検出装置を用いて前記個人の皮質に相当する頭の外部領域でガンマ放射線数値を測定するための指示が含まれている。特定の実施形態のAβ−結合放射性医薬品は、静脈内注射用の投薬形態で存在する。いくつかの実施形態において、前記キットにはさらに、放射線検出装置、及びそのような放射線検出装置を使用するための説明書が含まれる.他の実施形態において、前記キットはさらに、開頭された(disclosed)位置で放射線検出装置を使用するための説明書が含まれる。]
図面の簡単な説明

[0015] 図1は、本発明の1実施形態に従った、放射線標識されたAβ−結合化合物の注射後のアミロイドプラークのガンマプローブ検出を模式的に図示したものである。] 図1
[0016] 本発明は、記載されたような特定の組成物或いは方法論に限定されるものではなく、それらは変更され得る。全ての特許、特許文献及び特許公報を含む本明細書で引用された全ての刊行物及び参考文献は、この参照によって組込まれるものである。本明細書には、本発明は先行発明によるそのような開示を先行する権利がないということの承認として解釈されるものはない。]
[0017] 加えて、本明細書で使用された用語は、特定のバージョン或いは実施形態のみを記載しており、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。他に定義されない限り、本明細書に使用された全ての技術及び科学用語は、本分野の1当業者によって一般的に理解されているものと同じ意味である。]
[0018] 本明細書で用いられたように、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈で明らかに他を指示しない限り、複数形も含む。]
[0019] 本明細書で用いられたように、「Aβ−結合放射性医薬品」、「Aβ−凝集体結合放射性医薬品」及び「Aベータ−結合放射性医薬品」という用語は、アミロイド−βペプチド凝集体或いはアミロイドプラークに結合し、ガンマ−線の放射と共に破壊する或いは代わりに2つの反対511keVガンマ線を生じる消滅を起こすポジトロンを放射する同位元素で放射線標識された化合物、或いはその薬学的に許容可能な塩を意味する。]
[0020] 本明細書で用いられたように、「約」という用語は、使用された数の数値のプラスマイナス10%を意味する。従って、約50%とは、40%〜60%の範囲を意味する。]
[0021] 治療薬との組み合わせで使用した場合の「投与する工程」とは、標的組織中或いは表的組織上へ直接治療薬を投与する、若しくは治療薬が標的とした組織へ影響を及ぼすように、患者へ治療薬を投与することを意味する。組成物を「投与する工程」は、例えば注射、注入によって、或いは他の既知技術との組み合わせたあらゆる方法によって達成される。そのような組み合わせ技術には、加熱、放射線及び超音波が含まれる。]
[0022] 本明細書で用いられたように、「β−アミロイド凝集体」、「β−アミロイドペプチド凝集体」、「アミロイドプラーク」及び「Aβ凝集体」という用語には、これに限定されるものではないが、Aβ40或いはAβ42ペプチドの不溶性ポリマー或いは凝集体が含まれる。]
[0023] 本明細書で用いられたように、「結合親和性」という用語は、β−アミロイド凝集体へ結合する放射性医薬品に対するKd(或いはKi対(vs)よく特徴付けされた競合Aβ−結合リガンド)を意味する。]
[0024] いくつかの実施形態において、「コントロールガンマ放射線数値」という用語は、Aβ−結合放射性医薬品の注射後、健康な個人の脳での測定における放射線検出装置で得られたガンマ放射線数値、若しくはそのような個人の集団で得られた平均或いは中間ガンマ放射線数値を意味する。他の実施形態において、「コントロールガンマ放射線数値」という用語は、小脳(例えば、頭の後部及び基部での)などの通常Aβ−凝集体を含まない個人の脳領域での測定において、Aβ−結合放射性医薬品の注射後、放射線検出装置で得られたガンマ放射線数値を意味する。]
[0025] 本明細書で用いられたように、「検出器部品」という用語は、ガンマ線を捕獲し、そのような捕獲ガンマ線を電気検出器アウトプットへと変換するための要素或いは要素群を意味する。適切な検出器部品には、これに限定されるものではないが、ガンマ線を捕獲し、それらを光シグナルへ変換するシンチレーション結晶、及び光シグナルを電気検出器アウトプットへ変換する部品を含む。]
[0026] 本明細書で用いられたように、「検出器アウトプット増幅部品」という用語は、これに限定されるものではないが、光シグナルを増強するための1若しくはそれ以上の光電子増倍管或いは光ダイオードアレイ、或いはそれらの組み合わせなどの、初期検出器アウトプットを増強するための要素或いは要素群を意味する。]
[0027] 本明細書で用いられたように、「病変組織」という用語は、これに限定されるものではないが、骨、肺、血管、神経、結腸、卵巣、乳房及び前立腺癌などのあらゆるタイプの固形癌を含む、病変状態に関連した或いは病期の症状を示している組織或いは細胞を意味する。「病変組織」という用語はさらに、炎症性滑膜組織などの関節炎の関節の組織も含まれる。]
[0028] 本明細書で用いられたように、「高齢者個人」という用語は、約50歳以上の人を意味する。]
[0029] 本明細書で用いられたように、「ガンマ放射線数値」という用語は、これに限定されるものではないが、放射線数値比(数値/時間)、或いはこれに限定されるものではないが、1〜2分或いはそれ以下などの短時間で得た総放射線数値を含む。]
[0030] 本明細書で用いられたように、「影響を与える」という用語は、提供、適用或いは投与される組織の外見、形態、特徴及び/若しくは物理的性状を本発明が変化させることを意味する。]
[0031] 本明細書で用いられたように、「個人」という用語は、生存する生物を意味する。]
[0032] 本明細書で用いられたように、「説明書」という用語は、これに限定されるものではないが、ラベル、パンフレット或いは製品挿入物などの文書指示書、電子メディア、ウェブサイト上で提供される電子指示書、若しくはウェブサイト或いはカスタマーサービスラインへの参照を含む、キットを使用するためのあらゆる指示書を意味する。]
[0033] 本明細書で用いられたように、「同位体的に標識された」、「放射線標識された」、「標識された」、「検出可能な」或いは「検出可能なアミロイド結合性」化合物、「放射性リガンド」或いは「放射線標識された医薬品」とは、1若しくはそれ以上の原子が、自然に(例えば天然に存在する)典型的に見出される原子質量或いは質量数とは異なる原子質量或いは質量数を有する原子で交換或いは置換された、本発明の化合物を意味する。本発明の化合物に取り込まれる適切な放射性核種(すなわち「検出可能な同位元素」)は、これに限定されるものではないが、11C、13N、15O、18F、75Br、76Br、77Br、82Br、99mTc、123I、124I、125I及び131Iを含む。同位体的に標識された化合物は、特定の適用に適した技術での検出を可能にする程度で検出可能な同位元素で強化されることのみが必要である。]
[0034] 本明細書で用いられたように、「健康な個人」、「正常な個人」或いは「正常で健康な個人」という用語は、これに限定されるものではないが、認知症或いはアルツハイマー病などのあらゆる認知障害を患う疑いがない個人、及び/若しくはこれに限定されるものではないが、50歳未満の人などの脳の皮質にβ−アミロイドペプチド凝集体を有する疑いがない個人を意味する。]
[0035] 本明細書で用いられたように、「任意の」或いは「任意に」とは、後に記載される構造、イベント或いは環境が生じるかどうか分からない、或いは前記イベントが生じる例とそれが生じない例とを本発明の記載が含むということを意味するものである。]
[0036] 本明細書で用いられたように、「平行アパーチャ(collimating aperture)での放射線シールド」という用語は、これに限定されるものではないが、ガンマ放射線検出装置に関連して頭から斜角で放出されるガンマ放射線を吸収し、これに限定されるものではないが、ガンマ線が検出器の視線に沿って進み通過し、放射線検出装置によって検出されることを可能にする、約0.1〜約2cmの直径を有する開口部を含む、鉛或いはタングステンなどのガンマ線吸収物質である。]
[0037] 本明細書で用いられたように、「標的」という用語は、非活性化、破裂、崩壊或いは破壊が望ましい物質を意味する。例えば、病変組織、病原体或いは感染物質は標的である。]
[0038] 本明細書で用いられたように、「医薬品」とは、患者における状態を治療する、闘う、回復させる、影響を与える或いは予防するために利用する薬剤を意味する。]
[0039] 本明細書で用いられたように、組成物の「治療上有効な量」或いは「有効な量」とは、望ましい効果を達成するように計算された予定量である。本発明のいくつかの実施形態において、「治療上有効な量」或いは「有効な量」という用語は、脳の皮質にAβ凝集体を有する個人のガンマ放射線数値を、コントロールガンマ放射線数値(健康な個人の小脳或いは皮質におけるガンマ放射線数値など)から区別するために十分なガンマ放射線数値を生じるAβ−結合放射性医薬品(群)の量を意味する。]
[0040] 本明細書で用いられたように、「組織」という用語は、特定の機能の実行において同様に特徴付けされた細胞単位のあらゆる凝集体を意味する。]
[0041] 本発明の実施形態は、β−アミロイドプラークと結合するガンマ放出放射性医薬品と共に放射線検出装置を用いて、ヒト脳におけるアミロイドプラークの存在をスクリーニングする低コスト方法に関するものである。]
[0042] 特に、本発明の実施形態は、脳においてAβアミロイドプラークを有する個人のリスクに関連し得る数値を導く測定法を提供する。さらに、前記測定法は、PET或いはSPECT画像化計測手段の使用を命令しない。本発明の観点のスクリーニング方法は、アルツハイマー病(AD)或いはAβプラークの存在に関連した他の神経変性障害を発症する個人のリスクを推定し、AD或いは他の神経変性障害の進行を評価し、AD或いは他の神経変性障害を診断し、AD或いは他の神経変性障害の進行もモニタリングすることを提供するために使用され得る。]
[0043] 特に、本明細書で示された本発明の実施形態は、後天性AD或いは他の神経変性障害を有する或いはリスクを有する個人の非侵襲性(すなわち非外科的)スクリーニングに対する携帯或いは固定放射線プローブ検出器の使用を対象にしている。前記スクリーニングは、脳においてAβ凝集体に特異的に結合する放射性医薬品の投与後に短時間で頭蓋の表面上での放射線数値比或いは総放射線数値測定を利用することで実行される。]
[0044] 本発明の実施形態には、個人の脳においてβ−アミロイドペプチド凝集体を検出する方法が含まれ、この方法には、(a)有効な量のガンマ−放出Aβ−凝集体結合放射性医薬品を個人に投与する工程;(b)一定期間待つ工程(すなわち「待ち時間」);(c)放射線検出装置を用いて、個人の皮質(例えば眼窩前頭領域)に相当する頭の外部領域でガンマ放射線数値を測定する工程;及び(d)工程(c)で検出されたガンマ放射線数値をコントロールガンマ放射線数値と比較する工程、が含まれる。]
[0045] 上記を具体化した方法の工程(a)には、脳におけるAβ凝集体に結合する、有効な量のガンマ−放出放射性医薬品の投与が含まれる。本発明の様々な観点において投与される放射性医薬品は、Aβ凝集体に親和性を有する、本分野で既知のあらゆる放射性医薬品であり、特定の実施形態において、2或いはそれ以上の放射性医薬品が投与される。いくつかの実施形態において、前記Aβ−凝集体結合放射性医薬品はさらに、薬学的に許容可能な担体を含む。]
[0046] 本発明の実施形態の工程(b)には、ガンマ−放出性Aβ−凝集体結合放射性医薬品の投与後、一定期間待つ工程が含まれる。待つ工程の時間は、Aβ−結合放射性医薬品が、テストされる個人の血流から十分に除去され、そのような個人の脳に局在し、もし存在するのであれば脳におけるアミロイドプラークへ結合することを可能にするあらゆる期間の時間である。待つ工程の時間は、例えばやり方、位置及び投与されたAβ−結合放射性医薬品の量、Aβ−凝集体への放射性医薬品の親和性、及び個人の健康の結果として実施形態間で変わる。待つ工程の時間は一般的に、ガンマ放射線数値のあらゆる測定に先行する。しかしながら、いくつかの実施形態において、工程(c)で提供されたように、前記ガンマ放射線数値の測定は、Aβ−結合放射性医薬品の投与後すぐ開始する。この場合において、待ち時間は、投与と最初の測定が行われた時間との間の時間である。これらの初期測定は任意に、最終ガンマ放射線数値を計算するために使用される。]
[0047] いくつかの実施形態において、前記待つ工程の時間は、約5分から、Aβ−結合放射性医薬品の放射性同位元素の放射活性半減期の約2倍に相当する時間までである。他の実施形態において、前記待つ工程の時間は、約10分から、Aβ−結合放射性医薬品の放射性同位元素の放射活性半減期に相当する時間までである。例えば、本発明の様々な観点において、前記待つ工程の時間は、約0.1時間〜約24時間、約0.1時間〜約12時間、約0.1時間〜約6時間、約0.1時間〜約2時間、或いは約0.1時間〜約60分である。特定の実施形態において、前記待つ工程の時間は、約1分〜約60分である。患者の利便性などを考慮すると、それは投与時間から1時間以内に測定を行うことがいくつかの実施形態において好ましい。]
[0048] 上記を具体化した方法の工程(c)には、放射線検出装置を用いて、個人の皮質に相当する頭の外部領域でガンマ放射線数値を測定する工程を含む。様々な実施形態のガンマ放射線数値比は、放射線数値比、或いはAβ−凝集体結合放射性医薬品の投与後短時間での頭蓋の表面上での総放射線数値測定である。]
[0049] ガンマ放出測定は一般的に、脳の皮質上でなされる。例えば、いくつかの実施形態において、外部測定は、個人の頭側の眼窩前頭皮質でなされる。ガンマ放出測定は、例えば頭の後部の小脳、例えば耳の中央より後ろ及びほぼ同じ位置などのアミロイドプラークを含まない個人の頭の一部での測定を行うこと、若しくは健康な個人からの測定を行うことに先行する、それらの後に行う或いは同時に行われる。そのような測定は、コントロールガンマ放射線数値を得るために行われる。]
[0050] 本発明は、あらゆる特定の放射線検出装置、及び本発明によって含まれる本分野の当業者によって考え出されたあらゆる代替物に限定されるものではない。特定の実施形態において、放射線検出装置には、以下の部品:ガンマ線を捕獲し、回収したシグナルを光或いは電気インパルスへ変換するための検出器部品(例えばシンチレーション結晶);光電子増倍管或いは一連の光ダイオード増幅器を有する、シグナル増幅ステージ;バックグラウンドノイズのフィルタリング用及び検出した放射活性壊変からの前記シグナルの増幅用の電子回路;検出したガンマ線の数を合計するための積算器;及び検出した放射活性壊変の比率を測定する計数率計、のいくつかが含まれる。いくつかの実施形態において、前記放射線検出装置は、3次元画像化技術を除外する。]
[0051] いくつかの実施形態において、前記放射線検出装置には、検出器部品アウトプットを提供する検出器部品、及びガンマ放射線数値を測定するための計数率計、スケーラー或いは積算器が含まれる。いくつかの実施形態において、前記検出器部品は、シンチレーション結晶、及び1若しくはそれ以上の光電子増倍管、1若しくはそれ以上の光ダイオード増幅器及びそれらの組み合わせから選択された検出器アウトプット増幅部品を有する。本発明の様々な実施形態において、前記放射線検出装置は、脳における比較的少量の放射能を検出するのに十分な感度である。いくつかの実施形態において、前記放射線検出装置は運搬可能である。いくつかの実施形態において、前記放射線検出装置は固定型である。]
[0052] 他の実施形態において、前記放射線検出装置はさらに、検出器部品と皮質に相当する個人の頭の外部領域との間に位置付けされた平行アパーチャを有するガンマ放射線シールドを含む。平行アパーチャを有する前記ガンマ放射線シールドは、例えば、鉛或いはタングステンから成る。本発明の他の実施形態において、前記放射線検出装置はさらに、検出器部品アウトプットを増幅するための回路を有する。さらなる実施形態において、前記放射線検出装置には、前記検出器部品アウトプットからのバックグラウンドノイズをフィルタリングするための回路が含まれる。前記回路はさらに、バックグラウンドノイズからフィルタリングした後に電気インパルスも増幅する。]
[0053] 本発明の実施形態の工程(d)には、工程(c)で検出されたガンマ放射線数値を、コントロールガンマ放射線数値と比較する工程が含まれる。工程(d)は、例えば個人の皮質に相当する頭の外部領域でのガンマ放射線数値を、個人の脳のコントロール領域のガンマ放射線数値と比較する工程などの多くの方法で実行される。或いは、工程(d)は、Aβプラークを有するリスクを有する個人の皮質に相当する頭の外部領域でのガンマ放射線数値を、健康なコントロール集団で行われた同じ測定と比較する工程によって実行される。]
[0054] 特定の実施形態において、前記コントロールガンマ放射線数値は、健康な個人の前頭皮質に相当する頭の外部領域で、放射線検出装置を用いてガンマ放射線数値を測定することによって得られる。別の実施形態において、平均或いは中央ガンマ放射線数値であるコントロールガンマ放射線数値は、放射線検出装置を用いて健康な個人の皮質に相当する頭の外部領域でガンマ放射線数値を測定し、健康な個人の集団で測定を繰り返し、コントロール集団に対する中央数値を平均化或いは計算することによって得られる。さらなる他の実施形態において、前記コントロールガンマ放射線数値は、放射線検出装置を用いて個人の小脳に相当する頭の外部領域でガンマ放射線数値を測定し、個人の集団で測定を繰り返し、前記コントロール集団の数値を平均化することによって得られた平均ガンマ放射線数値である。]
[0055] ADの上昇したリスクを有する、或いは実際にADを患った(例えば脳において当該量のAβプラークを有している)個人における放射線数値の皮質測定値は一般的に、健康な個人における放射線数値の皮質測定値よりも有意に高い。加えて、個人における小脳領域と比較した前頭領域における放射線数値の比は、ADの上昇したリスクを有する或いは実際にADを患った個人では、健康な個人で得られた比と比較して、有意に高い。]
[0056] いくつかの実施形態において、工程(d)の比較は、コントロールガンマ放射線数値に対する工程(c)で測定された個人の皮質ガンマ放射線数値の比を計算する工程が含まれる。より高い比は、個人の脳におけるβ−アミロイドペプチド凝集体の存在に一致する。いくつかの実施形態において、約1.4以上の比は、AD或いは他の神経変性障害に対するより高いリスクと一致し、約1.4或いはそれ以下の比は、より低いリスクの指標となる。より低い比は、脳において十分な量のアミロイドプラークを有さないということと一致する。より高い比は、脳における十分な量のアミロイドプラークを意味する。]
[0057] 図1は、本発明の1実施形態に従った、放射線標識したAβ−結合化合物の注射後のアミロイドプラークのガンマプローブ検出を図式的に説明したものである。図1に示されたように、ヒト脳の眼窩前頭領域におけるAβ−凝集体10は、Aβ−結合放射性医薬品の投与に続く十分な待ち時間の後のガンマ−放出性Aβ−凝集体結合放射性医薬品で標識されている。ガンマ放射線数値は、シールドコリメータ20を有する運搬可能なガンマ検出器プローブを用いて、眼窩前頭領域に相当する頭の外部領域で測定される。前記ガンマ検出器プローブ20はさらに、積算器/カウンターと同様に、増幅器及びフィルター電気回路を有する。測定されたガンマ放射線数値は次に、コントロールガンマ放射線数値と比較される。前記コントロール放射線数値は、運搬可能なガンマ検出器プローブ20を用いて、参照/コントロール領域における小脳と相当する頭の外部領域で測定される。] 図1
[0058] いくつかの実施形態において、個人の脳におけるβ−アミロイドペプチド凝集体を検出するための方法は、アルツハイマー病(AD)を発症する個人の相対リスクを推定するために使用される。他の実施形態において、前記方法は、個人におけるADの進行を評価するために使用される。さらなる他の実施形態において、前記方法は、個人におけるアルツハイマー病を診断する、或いはアルツハイマー病の存在を除外するために使用される。]
[0059] 本発明の実施形態のAβ−結合放射性医薬品は、脳におけるアミロイドプラークを同定し、その結果AD或いは他の神経変性障害を有する或いは発症する上昇したリスクを有する個人を同定するための低コスト検出方法において、頭蓋外でのガンマプローブ測定を容易にする。本発明の実施形態に利用されたAβ−結合放射性医薬品は、選択的にAβ−凝集体に対する高親和性を示す。例えば、いくつかの実施形態において、Aβ−結合放射性医薬品の親和性(例えばKd)は、約100nM未満或いは同等である。他の実施形態において、前記結合親和性は、約10nM或いはそれ以下である。]
[0060] 本発明の様々な実施形態のAβ−結合放射性医薬品には、放射活性粒子に繋留された、或いは本分野で既知の多数のあらゆる方法によって放射線標識された、Aβ凝集体に選択的に結合する化合物が含まれる。特定の実施形態において、前記Aβ−結合放射性医薬品には、放射線標識された抗体、タンパク質、ペプチド、核酸、有機物質、ポリマー或いはそれらの組み合わせが含まれる。特に、特定の実施形態において、Aβ−結合放射性医薬品内の同位元素は、脳組織を横断し、外部放射線検出装置で検出されるのに十分なエネルギーのガンマ線を放出する。]
[0061] これに限定されるものではないが、75Br、123I、125I、131I、99mTc、11C及び18Fなどのアミロイドプラークを局在化するために様々な放射性同位元素がAβ−結合放射性医薬品に付着される。本発明の観点において有用な放射性同位元素は、外部プローブ検出方法論(すなわち個人の頭蓋の外でなされた測定)を用いて検出可能なガンマ線の放出を伴って壊変する。他の実施形態において、Aβ−結合放射性医薬品は、本分野で既知の結合アッセイを用いて同定される。本発明の他の実施形態において、わずかに修飾されたアッセイを使用することができる。]
[0062] 特定の実施形態において、前記放射線標識された化合物は、プローブ測定が完了後、患者において比較的早い放射性医薬品の壊変を可能にし、それによって対象が安全に仕事や家庭に帰ることができる特異的な壊変半減期(約110分)を有するが、その壊変半減期は注射後の最初の30〜60分での十分な血液クリアランスの前に脳におけるシグナルの大きな損失を引き起こすほど短くもないという理由から、18Fが含まれる。]
[0063] 前記Aβ−結合放射性医薬品は、光学異性体(鏡像異性体)及びジアステレオマーを生じることができる1若しくはそれ以上の不斉中心を含む。従って、前記Aβ−結合放射性医薬品は、前記Aβ−結合放射性医薬品の鏡像異性体、ジアステレオマー、ラセミ体或いはそれらの混合物を含むことができる。いくつかの実施形態において、前記Aβ−結合放射性医薬品は、幾何学異性体として存在する。加えて、本発明には、例えば、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーなどの本分野の当業者には既知の標準的な分離手順によって純粋な形態で得られる、全ての可能な位置異性体及びそれらの混合物が含まれる。前記Aβ−結合放射性医薬品に対する互変異性体も本発明の実施形態に含まれる。]
[0064] 本発明の実施形態におけるAβ−結合放射性医薬品の例としては、これに限定されるものではないが、国際公報WO2006/014381号(PCT/US/2005/023617号)、米国公報第US2003/0236391号(Ser.No.10/388,173号)、米国公報第US2005/0043523号(Ser.No.10/645,847号)、国際公報第WO2007/047204(PCT/US200/039412)、国際公報第WO2007/086800号(PCT/SE2007/000068)、国際公報第WO2006/057323号、欧州特許第1815872号(PCT/JP2005/021642)、国際公報第WO2005/016888号、欧州特許第EP1655287号(PCT/JP04/11546)、米国特許第6,696,039号、米国特許第6,946,116号、米国特許第7,250,525号、国際公報第WO2006/078384号(PCT/US2005/045683)、国際公報第2006/066104号(PCT/US2005/045682)、国際公報第2007/126733号(PCT/US2007/007400)、米国公報第2006/269473号、米国公報第2006/269474号、米国公報第US2005/0271584号、米国公報第US2007/0031328号、Mathis et al.,J Med.Chem.2003,46:2740−2754;Small et al.,N Engl.J.Med.2006,355:2652−2663;Zhang et al.,Nucl.Med.Biol.2005,32:799−809;Ono et al.,Nucl.Med.Biol.2002,29:633−642;Ono et al.,Nucl.Med.Biol.2005,32:329−335;Qu et al.,Bioinorg.Med.Chem.Lett.2007,17:3581−3584;Kemppainen et al.,Neurology 2007,68:1603−1606,Pike et al.,Brain 2007,130;2837−2844;Klunk et al,Ann.Neurol.2004;55,306−319;Verhoeff et al.,Am J Geriatr Psychiatry 2004;12,584−595;及びNewberg et al.,J Nucl Med.2006;47,748−754に記載されたものが含まれ、これらのそれぞれはこの参照によって本明細書にその全てが組込まれるものである。]
[0065] 本発明の実施形態のAβ−結合放射性医薬品の半減期は、利用される放射性同位元素に依存して変わるものである。従って、いくつかの実施形態において、前記Aβ−結合放射性医薬品は、約24時間或いはそれ以下の放射活性半減期を有している。他の実施形態において、前記Aβ−結合放射性医薬品の放射活性半減期は、約12時間或いはそれ以下であり、さらに他には約6時間或いはそれ以下、いくつかにおいては約2時間〜約1時間或いはそれ以下である。]
[0066] 前記Aβ−結合放射性医薬品によって放出された放射能は、実施形態の間で変わり、手順(すなわち待つ工程の時間)の様々な観点、或いは個人の生理機能に依存する。そのようなものとして、投与されたAβ−結合放射性医薬品の量は、例えば有効な量のAβ−結合放射性医薬品など、実施形態の間で変わる。例えば、いくつかの実施形態において、0.1〜20mCi(3.7〜740MBq)のAβ−結合放射性医薬品が個人へ投与される。この場合において、有効な量は約0.1〜約20mCiのAβ−結合放射性医薬品までである。他の実施形態において、前記Aβ−結合放射性医薬品の有効な量は、約0.1〜約10mCiまでである。さらなる他の実施形態において、前記有効な量は、約0.1〜約2mCiまでである。さらなる実施形態において、Aβ−結合放射性医薬品のより低い投与量が投与され、有効な量として機能する。]
[0067] Aβ−結合放射性医薬品は、あらゆる投与方法で投与される。例えば、いくつかの実施形態において、前記Aβ−結合放射性医薬品は、経口的、直腸性、非経口的(例えば静脈内、筋肉内或いは皮下)、大槽内、膣内、腹腔内、膀胱内、若しくは例えば粉末、軟膏或いは点滴などとして或いはバッカルスプレー或いは経鼻スプレーとして局所的に投与される。好ましい実施形態において、前記Aβ−結合放射性医薬品は注射によって投与され、より好ましくは静脈内注射によって投与される。本発明の実施形態において有用なAβ−凝集体結合放射性医薬品は、単位剤形における薬学的組成物で投与され得る。例えば、静脈内投与用に処方されたAβ−凝集体結合放射性医薬品は、適切な量の活性成分を含む単位投与量シリンジで調合される。]
[0068] 脳におけるAβアミロイドプラークの存在を測定される様々な実施形態における個人は、生存した生物である。例えば、いくつかの実施形態において、前記個人は哺乳類であり、好ましくは生存した人である。特定の実施形態において、前記個人はアミロイドプラーク及び/若しくはアルツハイマー病を発症するリスクを有している、或いはアルツハイマー病を患った疑いがあり、特定の実施形態において、前記個人は高齢者個人である。]
[0069] 本発明のより特異的な実施形態は以下に提供される。これらの実施形態は、制限することを意味するものではない。明確にするために別々の実施形態の文脈において記載されている本発明の特定の特徴はさらに、個々の実施形態における組み合わせでも提供され得ることが評価されている。反対に、簡潔にするために個々の実施形態の文脈において記載された本発明の様々な特徴はさらに、別々に或いはあらゆる適切なサブコンビネーションにおいても提供され得る。本明細書に記載された要素及び工程は、当業者によって決定されたような様々な方法で組み合わされ、本発明の観点及び範囲から逸脱することなく望ましい結果に影響を及ぼす。例えば、いくつかの実施形態において、有効な量のAβ−結合放射性医薬品には、約0.1〜約20mCiの放射性同位元素が含まれ、ここにおいて前記放射性医薬品は、Aβ−凝集体に対して100nM以下の結合親和性を有する化合物であり、例えば11C、18F、99mTc、123I、或いはそれらの組み合わせなどの、24時間或いはそれ以下の放射活性半減期を有する1若しくはそれ以上の放射性同位元素で標識されている。この実施形態において、前記待つ工程の時間は、約1時間から、Aβ−結合放射性医薬品へ付着した放射性同位元素の放射活性半減期にほぼ相当する時間までである。加えて、この実施形態において、前記コントロールガンマ放射線数値は、放射線検出装置を用いて個人の小脳領域に相当する頭の外部領域でガンマ放射線を測定することによって、或いは健康な個人の頭の外部領域でガンマ放射線を測定することによって得られる。]
[0070] 他の実施形態において、有効な量のAβ−結合放射性医薬品には、約0.1〜約10mCiの放射性同位元素が含まれており:前記Aβ−結合放射性医薬品は、11C、18F、99mTc、123I、或いはそれらの組み合わせで放射線標識された化合物であり;前記待つ工程の時間は、約0.1時間から、前記Aβ−結合放射性医薬品に付着した放射性同位元素の半減期にほぼ相当する時間までであり;前記コントロールガンマ放射線数値は、個人の小脳に相当する頭の外部領域でガンマ放射線を測定することによって得られるものである。]
[0071] さらなる他の実施形態において、有効な量のAβ−結合放射性医薬品には、約0.1〜約2mCiの放射性同位元素が含まれており:前記Aβ−結合放射性医薬品は、11C、18F、99mTc、123I、或いはそれらの組み合わせで放射線標識された化合物であり;前記待つ工程の時間は、約0.1時間から、前記Aβ−結合放射性医薬品に付着した放射性同位元素の半減期にほぼ相当する時間までであり;前記コントロールガンマ放射線数値は、個人の小脳に相当する頭の外部領域でガンマ放射線を測定することによって得られるものである。]
[0072] 本発明の他の実施形態において、有効な量のAβ−結合放射性医薬品には、約0.1〜約20mCiの放射性同位元素が含まれており:前記Aβ−結合放射性医薬品は、18Fで放射線標識された化合物であり;前記待つ工程の時間は、約0.1時間から18Fの半減期にほぼ相当する時間までであり;前記コントロールガンマ放射線数値は、個人の小脳に相当する頭の外部領域でガンマ放射線を測定することによって得られるものである。]
[0073] さらなる他の実施形態において、有効な量のAβ−結合放射性医薬品には、約0.1〜約10mCiの放射性同位元素が含まれており:前記Aβ−結合放射性医薬品は、18Fで放射線標識された化合物であり;前記待つ工程の時間は、約0.1時間から18Fの半減期にほぼ相当する時間までであり;前記コントロールガンマ放射線数値は、個人の小脳に相当する頭の外部領域でガンマ放射線を測定することによって得られるものである。]
[0074] 他の実施形態において、有効な量のAβ−結合放射性医薬品には、約0.1〜約2mCiの放射性同位元素が含まれており:前記Aβ−結合放射性医薬品は、18Fで放射線標識された化合物であり;前記待つ工程の時間は、約0.1時間から18Fの半減期にほぼ相当する時間までであり;前記コントロールガンマ放射線数値は、個人の小脳に相当する頭の外部領域でガンマ放射線を測定することによって得られるものである。]
[0075] いくつかの実施形態において、有効な量のAβ−結合放射性医薬品は、約0.1〜約20mCiの放射性同位元素を有しており;前記待つ工程の時間は、約0.1時間〜約6時間であり;前記コントロールガンマ放射線数値は、個人の小脳に相当する頭の外部領域でガンマ放射線を測定することによって得られるものである。]
[0076] 他の実施形態において、有効な量のAβ−結合放射性医薬品は、約0.1〜約20mCiの放射性同位元素を有しており;前記待つ工程の時間は、約0.1時間〜約2時間であり;前記コントロールガンマ放射線数値は、個人の小脳に相当する頭の外部領域でガンマ放射線を測定することによって得られるものである。]
[0077] さらなる他の実施形態において、有効な量のAβ−結合放射性医薬品は、約0.1〜約20mCiの放射性同位元素を有しており;前記待つ工程の時間は、約10分〜約60分であり;前記コントロールガンマ放射線数値は、個人の小脳に相当する頭の外部領域でガンマ放射線を測定することによって得られるものである。]
[0078] さらなる実施形態において、有効な量のAβ−結合放射性医薬品は、約0.1〜約10mCiの放射性同位元素を有しており;前記待つ工程の時間は、約0.1時間〜約6時間であり;前記コントロールガンマ放射線数値は、個人の小脳に相当する頭の外部領域でガンマ放射線を測定することによって得られるものである。]
[0079] いくつかの実施形態において、有効な量のAβ−結合放射性医薬品は、約0.1〜約10mCiの放射性同位元素を有しており;前記待つ工程の時間は、約0.1時間〜約2時間であり;前記コントロールガンマ放射線数値は、個人の小脳に相当する頭の外部領域でガンマ放射線を測定することによって得られるものである。]
[0080] 他の実施形態において、有効な量のAβ−結合放射性医薬品は、約0.1〜約10mCiの放射性同位元素を有しており;前記待つ工程の時間は、約10分〜約60分であり;前記コントロールガンマ放射線数値は、個人の小脳に相当する頭の外部領域でガンマ放射線を測定することによって得られるものである。]
[0081] さらなる他の実施形態において、有効な量のAβ−結合放射性医薬品は、約0.1〜約2mCiの放射性同位元素を有しており;前記待つ工程の時間は、約0.1時間〜約6時間であり;前記コントロールガンマ放射線数値は、個人の小脳に相当する頭の外部領域でガンマ放射線を測定することによって得られるものである。]
[0082] 他の実施形態において、有効な量のAβ−結合放射性医薬品は、約0.1〜約2mCiの放射性同位元素を有しており;前記待つ工程の時間は、約0.1時間〜約2時間であり;前記コントロールガンマ放射線数値は、個人の小脳に相当する頭の外部領域でガンマ放射線を測定することによって得られるものである。]
[0083] いくつかの実施形態において、有効な量のAβ−結合放射性医薬品は、約0.1〜約20mCiの放射性同位元素を有しており;前記待つ工程の時間は、約10分〜約60分であり;前記コントロールガンマ放射線数値は、個人の小脳に相当する頭の外部領域でガンマ放射線を測定することによって得られるものである。]
[0084] 本発明の実施形態はさらに、個人の脳におけるアミロイドプラークを検出するためのキットも含む。前記キットは一般的に、Aβ−結合放射性医薬品を個人へ投与する工程、一定期間待つ工程、及び放射線検出装置を用いて前記個人の皮質に相当する頭の外部領域でガンマ放射線数値を測定する工程を指示する説明書と共に、Aβ−結合放射性医薬品を含む。特定の実施形態において、前記Aβ−結合放射性医薬品は、静脈内注射用の投薬形態で提供される。前記説明書はさらに、ガンマ放射線数値をコントロールガンマ放射線数値と比較するための指示も有しており、特定の実施形態において、前記説明書はさらに、例えば前記個人の小脳に相当する領域などの、皮質から離れた頭の外部領域で前記ガンマ放射線数値を測定し、前記ガンマ放射線数値をコントロールガンマ放射線数値と比較するための指示も含まれる。他の実施形態において、前記キットにはさらに、放射線検出装置及びそのような放射線検出装置を用いるための説明書も含まれる。さらなる他の実施形態において、前記キットには、開頭された位置で放射線検出装置を用いるための説明書も含まれる。本発明の様々な観点における前記キットは、本明細書で具体化されたあらゆる方法に従って使用される。]
[0085] 実施例
本明細書で開示された本発明をより有効に理解するために、実施例を提供する。以下の実施例は、説明のみが目的であり、本発明をあらゆるやり方に制限するものとして解釈されるものではない。]
[0086] アルツハイマー病(AD)対象の脳における放射活性の存在量を検出するための本発明の1実施形態の実行可能性を実証するために、AD対象に、実施例1に示した構造物である、18F放射線標識した(E)−4−(2−(6−(2−(2−(2−フルオロ(18)−エトキシ)エトキシ)エトキシ)ピリジン−3−イル)ビニル)−N−メチルベンゼンアミンを約10mCi注射した。]
[0087] ]
[0088] AD対象の脳のポジトロン放出断層撮影(PET)スキャンを行い、解析した。それぞれのAD対象の前頭皮質領域における18Fの量は、PET画像から、放射活性数値の数/ボクセル/分に基づいて特徴付けした。このデータは、前頭皮質における脳組織のkBq/ccの単位へ変換した。これは、2.1〜2.9kBq/ccの間になるように(対象間及び前頭皮質においてサンプリングされたボクセルのいくつかのバリエーションを有して)決定した。加えて、前記PET画像は、アミロイドプラークが少量或いはほとんどない脳の参照領域である、小脳における18F Aβ−結合化合物のおおよその量を決定するために解析した。小脳における放射活性の量は、1.0〜1.5kBq/ccの範囲であった。]
[0089] 小脳に対する脳の前頭領域(AD患者においてアミロイドプラークが典型的に見出される)における18F Aβ−結合化合物の量に基づいて、それぞれ約100ccの水(前記脳の前頭及び小脳領域の容量をまねている)を入れた2つのビーカーで、それぞれ0.05μCi/cc(約2kBq/cc)及び0.025μCi/cc(約1kBq/cc)の18Fを調合した。]
[0090] ガンマ放射線プローブ検出器(Ludlum Measurements,Inc.,Model 44−38)を装備した汎用ガンマ放射線サーベイメータ(Ludlu Measurements,Inc.,Model 3 Survey Meter)を利用した。10mmコリメータ開口部を有する約1cm厚さの鉛シールドを、前記検出器の末端に位置付けし、各ビーカーの表面に隣接した10mm凝りメータシールド開口部でガンマ放射線レベルの測定を行った。サーベイメータ解析値は、溶液中に18Fの2kBq/ccを含有するビーカーでは100カウント/分(CPM)であり、前記メータ解析値は、溶液中に1kBq/ccを含有するビーカーでは50CPMであった。これらの測定値は、PETスキャンに対して、18F放射線標識したアミロイドプラーク−結合化合物を注射されたAD対象の前頭及び小脳領域において見出される18Fのレベルと類似した、18Fのレベルを検出するためにコリメーションと共にガンマプローブを用いることの実行可能性を示すものであった。さらに、鉛コリメータシールド開口部を有するガンマプローブでの測定値は、18F放射線標識したアミロイドプラーク−結合化合物を注射されたAD対象の前頭及び小脳領域間のシグナル差異に近似する、18Fレベルからのシグナルにおける約2倍の差異を検出する実行可能性を示すものであった。]
[0091] (予言的)
37〜74Mbqの18F放射線標識した(E)−4−(2−(6−(2−(2−(2−フルオロ(18)−エトキシ)エトキシ)エトキシ)ピリジン−3−イル)ビニル)−N−メチルベンゼンアミンの静脈内注射を個人に投与した。プローブで脳の前頭−眼窩皮質領域におけるガンマ放射線を検出するように、45分の待ち時間の後、実施例1に記載したように、個人の頭の側面をシールドされたコリメータガンマ検出プローブに隣接して位置付けした。或いは、NaIシンチレーションプローブ(Ludlum Measurements,Inc.,Model44−2)を利用した。総ガンマ放射線数値の測定は、60秒期間で行った。次にガンマ放射線数値測定を、小脳領域での頭の後部の側面上において同じやり方で繰り返した。小脳領域に対する前頭領域の放射線数値比は、脳においてAβ凝集体を有する個人の相対的リスクの指標であった。特に、約1.4以上の比はより高いリスクと一致し、約1.3以下の比は、脳においてAβ凝集体を有する個人のより低いリスクの指標であった。]
実施例

[0092] 本明細書に記載されたものに加えて、本発明の様々な修飾は、先行する記載から本分野の当業者には明らかであろう。そのような修飾は、添付された請求項の範囲内にあることが意図されるものである。]
权利要求:

請求項1
個人の脳におけるβ−アミロイド凝集体を検出するための方法であって、有効な量のAβ−結合放射性医薬品を個人へ投与する工程と、一定期間待つ工程と、放射線検出装置を用いて、前記個人の皮質に相当する頭の外部領域でガンマ放射線数値を測定する工程と、前記ガンマ放射線数値をコントロールガンマ放射線数値と比較する工程とを有する、方法。
請求項2
請求項1の方法において、前記有効な量は、約0.1〜約20mCiの前記Aβ−結合放射性医薬品を有するものである、方法。
請求項3
請求項1の方法において、前記有効な量は、約0.1〜約10mCiの前記Aβ−結合放射性医薬品を有するものである、方法。
請求項4
請求項1の方法において、前記有効な量は、約0.1〜約2mCiの前記Aβ−結合放射性医薬品を有するものである、方法。
請求項5
請求項1の方法において、前記Aβ−結合放射性医薬品は、Aβ−凝集体に対して100nM以下の結合親和性を有する化合物を有するものである、方法。
請求項6
請求項1の方法において、前記Aβ−結合放射性医薬品は、約10nM或いはそれ以下の結合親和性を有する化合物を有するものである、方法。
請求項7
請求項1の方法において、前記Aβ−結合放射性医薬品は、76Br、123I、125I、131I、99mTc、11C或いは18Fを有するものである、方法。
請求項8
請求項1の方法において、前記待つ工程の時間は、約5分から、前記Aβ−結合放射性医薬品の放射活性同位元素の放射活性半減期の約2倍に相当する時間までである、方法。
請求項9
請求項1の方法において、前記待つ工程の時間は、約10分から、前記Aβ−結合放射性医薬品の放射活性同位元素の放射活性半減期に相当する時間までである、方法。
請求項10
請求項1の方法において、前記待つ工程の時間は、約1〜約60分である、方法。
請求項11
請求項1の方法において、前記コントロールガンマ放射線数値は、個人の脳におけるコントロール領域のガンマ放射線数値である、方法。
請求項12
請求項1の方法において、前記コントロールガンマ放射線数値は、健康なコントロール集団からの個人の皮質に相当する頭の外部領域で得られたガンマ放射線数値である、方法。
請求項13
請求項1或いは12の方法において、前記コントロールガンマ放射線数値は、健康な個人の集団でガンマ放射線数値測定を繰り返し、前記コントロール集団に対する平均或いは中央数値を計算することによって決定された、平均或いは中央ガンマ放射線数値である、方法。
請求項14
請求項1の方法において、前記比較する工程は、前記コントロールガンマ放射線数値に対する個人の皮質ガンマ放射線数値の比を計算する工程を有するものである、方法。
請求項15
請求項14の方法において、約1.4以上の前記計算された比は、前記個人の脳におけるβ−アミロイドペプチド凝集体の存在に一致するものである、方法。
請求項16
請求項1の方法において、前記有効な量は、約0.1〜約20mCiの前記Aβ−結合放射性医薬品を有し、前記Aβ−結合放射性医薬品は、Aβ−凝集体に対して100nM以下の結合親和性を有する化合物を有し、前記待つ工程の時間は、約0.1時間から、前記Aβ−結合放射性医薬品に付着した放射性同位元素の放射活性半減期にほぼ相当する時間までであり、且つ前記コントロールガンマ放射線数値は、前記放射線検出装置を用いて、前記個人の小脳領域に相当する頭の外部領域でガンマ放射線を測定することによって得られるものである、方法。
請求項17
個人の脳におけるアミロイドプラークを検出するためのキットであって、Aβ−結合放射性医薬品と、前記Aβ−結合放射性医薬品を使用するための説明書とを有し、前記説明書は、有効な量のAβ−結合放射性医薬品を個人に投与するための指示;一定期間待つための指示;及び放射線検出装置を用いて前記個人の皮質に相当する頭の外部領域でガンマ放射線数値を測定するための指示を有するものである、キット。
請求項18
請求項17のキットにおいて、前記Aβ−結合放射性医薬品は、静脈内注射用の投薬形態である、キット。
請求項19
請求項17のキットであって、さらに、放射線検出装置、及びそのような放射線検出装置を使用するための説明書を有するものである、キット。
請求項20
請求項17のキットであって、さらに、開頭された位置で放射線検出装置を使用するための説明書を有するものである、キット。
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