![]() 血管硬化症の治療における使用のためのbmp−7
专利摘要:
本発明は、モルフォゲンを使用する、血管硬化症、血管石灰化(VC)、および新生内膜過形成の予防および治療に関する。本発明の一態様において、血管硬化症は、CKDを伴うまたはCKDによって誘発される。本発明はまた、血管平滑筋細胞の分化を誘発するための組成物および方法にも関する。いくつかの実施形態において、本発明は、対象における血管硬化症を治療するためのまたは予防するための方法であって、BMP−7、BMP−5、BMP−6、OP−2(BMP−8)、およびそれらの変異体から選択されるモルフォゲンを上述の対象に投与するステップを含む方法を提供する。 公开号:JP2011514331A 申请号:JP2010546922 申请日:2009-02-13 公开日:2011-05-06 发明作者:エリック;ティー. チョイ,;キース フルスカ, 申请人:エリック ティー. チョイ,;キース フルスカ,; IPC主号:A61K38-00
专利说明:
[0001] 政府基金 本発明は、主要な研究者としてのKeith A.Hruskaによって、NIH助成金DK059602、DK070790およびAR41677により支援された。] [0002] 発明の分野 本発明は、血管硬化症、新生内膜過形成、および血管石灰化(VC)の予防および治療に関する。] 背景技術 [0003] 発明の背景 慢性腎疾患(CKD)は、致命的な病気であり、心血管合併症(静脈新生内膜過形成(NH)病変による動静脈(AV)アクセス不全を含む)は、罹患および死亡の主な原因である(Go, A.S.ら、New Engl. J. Med. 351巻:1296〜1305頁、2004年;Berl, T.およびHenrich, W.、Clin. J. Am. Soc. Nephrol. 1巻:8〜18頁、2006年)1;2。心血管死亡と関連する標準的な危険因子の役割が、CKDにおける危険性の増加の理由を説明しないので、CKDと関連する過剰な心血管死亡の原因は、未知である(Berl、同書)。] [0004] 本来の血管を用いて構築されるAV瘻は、血管移植片または中心静脈カテーテルと比較して、狭窄症、血栓症、および感染症のより低い発生率のために、利用可能な最良の血管アクセスであるが、成熟の後でさえ、2年間での66%の不全率は、なお容認できないままであり(Shenoy S,ら、J Vasc Surg. 2003年;38巻(2号):229〜235頁)54、血液透析アクセス関連性の入院は、かなり費用がかかり続けており、アメリカ合衆国において1年当たり10億ドルを超える(Lee H,ら、Am J Kidney Dis. 2002年;40巻(3号):611〜622頁)55。] [0005] AVアクセス不全の原因は、インサイツ血栓症が続く、吻合および/または流出静脈での閉塞性新生内膜過形成性病変形成に主に付随する(Mattana J,ら、Kidney Int. 1997年;52巻(6号):1478〜1485頁;Ezzahiri R,ら、Nephrol Dial Transplant. 1999年;14巻(9号):2110〜2115頁;CinatME,ら、Ann Vasc Surg. 1999年;13巻(2号):191〜198頁;Tordoir JHら、Eur J Vasc Endovasc Surg. 1995年;9巻(3号):305〜309頁)56〜59。血管形成術およびステント術の後の、閉塞前のアテローム硬化性動脈で見られる再狭窄とは異なり、新生内膜(新内膜)過形成(NH)は、四肢において、動脈または人工移植片(たとえばePTFE、Dacron)および静脈を含む吻合で見られる。これらの血管は、通常、アテローム斑がないが、それらは、石灰化、既存のNH、および針刺し傷害を起こしやすい。そのため、静脈管腔表面への平滑筋細胞(SMC)の指向性の移動は、吻合部周囲のNH病変形成にとって重大である(Roy−Chaudhury Pら、J Am Soc Nephrol.2006年;17巻(4号):1112〜1127頁;Nikkari STら、Ann Med. 1994年;26巻(2号):95〜100頁)60,61。] [0006] CKDは、血行力学的な力、炎症性メディエーター、血小板活性化、凝固カスケード、および代謝因子などのような多数の他の混乱した因子と共に、アテローム性動脈硬化症の発症に関係する。さらに、血清リンは、CKDにおける心血管事象および死亡に対して非依存性の危険因子であるという強い疫学的証拠がある(Kestenbaum, B.ら、J. Am. Soc. Nephrol. 16巻:520〜528頁、2005年;Slinin, Y.ら、J. Am. Soc. Nephrol. 16巻:1788〜1793頁、2005年)3;4。血清リンは、CKDにおいて、他の心血管危険因子、血管硬直の重要な原因である血管石灰化(VC)に関連づけられてきた(Kestenbaumら 2005年;London, G.M.ら、Nephrol. Dial. Transplant. 18巻:1731〜1740頁、2003年;Raggi, P.ら、J. Am. Coll. Cardiol. 39巻:695〜701頁、2002年)3;5;6。CKD、アテローム性動脈硬化症、代謝性疾患、および糖尿病を含む様々な原因に由来する血管硬直は、主な心血管危険因子であり、脈波伝播速度の増加、心仕事量の増加、左室肥大、および冠状動脈血流量の減少に至る(Raggi 2002年;Zile, M.R.ら、New Engl. J. Med. 350巻:1953〜1959頁、2004年;Ohtake, T.ら、J. Am. Soc. Nephrol. 16巻:1141〜1148頁、2005年)6〜8。リンは、それが、骨芽細胞機能−骨形成(Tyson, K.L.ら、Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol. 23巻:489〜494頁、2003年)9および刺激的なマトリックスミネラル化(Steitz, S.A.ら、Circ. Res. 89巻:1147〜1154頁、2001年;Jono, S.ら、Cir. Res. 87巻:e10〜e17頁、2000年;Reynolds, J.L.ら、J. Am. Soc. Nephrol. 15巻:2857〜2867頁、2004年)10〜12に関与するタンパク質の遺伝子転写を増加させることによって血管平滑筋細胞における表現型の変化を誘発することを実証したインビトロにおける研究を通して、VCの原因としてさらに関連づけられている。尿毒症性の石灰化環境において、α−平滑筋アクチン、SM22、および重鎖ミオシンなどのような、血管平滑筋細胞の収縮性タンパク質の発現は、抑制されるが(Trion, A.およびvan der Laarse, A.、Am. Heart J. 147巻:808〜814頁、2004年)13、オステオカルシン、オステオポンチン、骨形成タンパク質2、および骨形成タンパク質4などのような骨芽細胞系統マーカーは、増加する(Tyson 2003年;Moe, S.M.ら、Kidney Int’l 61巻:638〜647頁、2002年;Bostrom, K.ら、J Clin. Invest. 91巻:1800〜1809頁、1993年;Dhore, C.R.ら、Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol. 21巻:1998〜2003頁、2001年)9;14〜16。さらに、骨格の骨形成を指示する、骨芽細胞特異的な転写因子RUNX2(Ducy, P.ら、Cell 89巻:747〜754頁、1997年)17は、末期CKD(ESKD)を有する対象の脈管構造において発現する(Tyson 2003年;Moe, S.M.ら、Kidney Int’l 63巻:1003〜1011頁、2003年)9;18。] [0007] 高食餌性脂肪を摂食させた、アテローム硬化性低密度リポタンパク質受容体欠損マウスにおけるCKD刺激性VCの動物モデルが、最近同定された(Davies, M.R.ら、J. Am. Soc. Nephrol. 14巻:1559〜1567頁、2003年)19。このモデルにおけるCKDは、高リン酸血症と関連する。高リン酸血症は、CKDにおいてVCの直接的な原因であることが実証された(Davies, M.R.ら、J. Am. Soc. Neph. 16巻:917〜928頁、2005年)20。これは、高リン酸血症が、その疾患の心血管合併症の原因となるというインビボにおける最初の実証となった。さらに、CKDにおける骨格は、摂取されたリンの腸管吸収および腎排泄の減少と共に、高リン酸血症へのリンの重要な寄与体であることが実証された(Davies 2005年;Lund, R,Jら、J. Am. Soc. Nephrol. 15巻:359〜369頁、2004年)20;21。これは、血清リンを通しての、CKDにおける骨格のリモデリングおよびVCの間の直接的な関連を確証する。脈管構造のレベルでのリン作用のメカニズムは、このイオンの直接的な作用を示唆する最近の進展にもかかわらず、まだ実証されていない(Jono 2000年;Li, X.ら、Circ. Res. 98巻:905〜912頁、2006年)11;22。] 課題を解決するための手段 [0008] 発明の要旨 本発明は、血管硬化症を治療するまたは予防するための組成物および方法に関する。本発明の一態様において、血管硬化症は、CKDを伴うまたはCKDによって誘発される。本発明はまた、血管平滑筋細胞の分化を誘発するための組成物および方法にも関する。] [0009] 本発明の一態様は、血管硬化症を治療するためのまたは予防するためのものである。いくつかの実施形態において、本発明は、対象における血管硬化症を治療するためのまたは予防するための方法であって、BMP−7、BMP−5、BMP−6、OP−2(BMP−8)、およびそれらの変異体から選択されるモルフォゲンを上述の対象に投与するステップを含む方法を提供する。好ましい実施形態において、モルフォゲンは、BMP−7である。他の実施形態において、本発明は、対象における血管硬化症を治療するためのまたは予防するための方法であって、ミネラル化BMPのアンタゴニストを上述の対象に投与するステップを含む方法を提供する。ある実施形態において、ミネラル化BMPは、BMP−2もしくはBMP−4またはその類似体である。いくつかの実施形態において、血管硬化症は、慢性腎疾患によって誘発される。] [0010] 本発明の他の態様は、新生内膜過形成を治療する、予防する、または低下させるためのものである。いくつかの実施形態において、本発明は、対象における新生内膜過形成を治療する、予防する、または低下させるための方法であって、BMP−7、BMP−5、BMP−6、OP−2(BMP−8)、およびそれらの変異体から選択されるモルフォゲンを上述の対象に投与するステップを含む方法を提供する。好ましい実施形態において、モルフォゲンは、BMP−7である。他の実施形態において、本発明は、対象における新生内膜過形成を治療する、予防する、または低下させるための方法であって、ミネラル化BMPのアンタゴニストを上述の対象に投与するステップを含む方法を提供する。ある実施形態において、ミネラル化BMPは、BMP−2もしくはBMP−4またはその類似体である。いくつかの実施形態において、新生内膜過形成は、吻合と関連する。いくつかの実施形態において、新生内膜過形成は、慢性腎疾患によって誘発される。] [0011] 本発明の他の態様は、血管平滑筋分化を誘発するためのものである。いくつかの実施形態において、本発明は、血管平滑筋細胞分化を誘発するための方法であって、血管平滑筋前駆細胞または未分化もしくは脱分化血管平滑筋細胞を、BMP−7、BMP−5、BMP−6、OP−2(BMP−8)、およびそれらの変異体から選択されるモルフォゲンと接触させるステップを含む方法を提供する。好ましい実施形態において、モルフォゲンは、BMP−7である。他の実施形態において、本発明は、血管平滑筋細胞分化を誘発するための方法であって、血管平滑筋前駆細胞または未分化もしくは脱分化血管平滑筋細胞を、ミネラル化BMPのアンタゴニストと接触させるステップを含む方法をも提供する。ある実施形態において、ミネラル化BMPは、BMP−2もしくはBMP−4またはその類似体である。] [0012] 本発明は、血管の石灰化によって引き起こされる慢性の血管硬化症を予防し、減少させることにさらに関する。石灰化を減少させるための代表的な方法のメカニズムは、高リン酸血症および関連するリン代謝をコントロールすることによるものである。CKDは、部分的にアテローム硬化性石灰化を増加させることを通してVCを刺激する。第2に、アテローム硬化性石灰化は、脈管構造における骨芽細胞の分化および機能の異所的発現によるものである。第3に、高リン酸血症は、血管石灰化の刺激を通してCKDにおける心血管危険因子となる。血管石灰化のリン媒介性の誘発のメカニズムは、CKDにおける血管新生内膜および血管中膜におけるosterixのその刺激を通してのものである。osterixのリン刺激性の活性は、BMP−2/MSX2が指示するプログラムが完了し、ミネラル化が刺激されることを可能にした。] [0013] 本発明の一態様は、ミネラル化骨形成タンパク質(BMP)活性を阻害することによって、ミネラル化を予防するまたは血管のさらなるミネラル化および/もしくは石灰化を停止させるためのものである。本発明の一実施形態は、ミネラル化BMPのアンタゴニスト、つまりミネラル化対抗BMPと筋細胞を接触させ、それによってミネラル化BMP活性を阻害することによって、リンの存在下における最初のまたはさらなる血管のミネラル化/石灰化を予防するための方法である。特定の実施形態において、筋細胞は、血管平滑筋細胞である。特定の実施形態において、ミネラル化BMPは、BMP−2もしくはBMP−4またはその類似体である。さらなる特定の実施形態において、筋細胞は、大動脈細胞である。一実施形態において、ミネラル化BMPのアンタゴニストは、nogginである。他の実施形態において、ミネラル化BMPのアンタゴニストは、BMP−7などのような他のBMPまたはその類似体である。] [0014] 本発明の他の実施形態は、osterix活性を低下させることによって、リンの存在下における血管の最初のまたはさらなる石灰化を予防するための方法である。ある実施形態において、osterix活性は、osterixの発現を低下させることによって低下する。特定の実施形態において、osterixの発現は、osterixmRNA転写を低下させることによって低下する。他の実施形態において、osterixの発現は、osterixタンパク質翻訳を阻害することによって阻害される。他の特定の実施形態において、osterix活性は、osterixタンパク質の活性を直接阻害することによって低下する。] [0015] 本発明の他の態様は、ミネラル化骨形成タンパク質(BMP)活性を阻害することによって血管の石灰化を治療するための方法である。本発明の一実施形態は、ミネラル化BMPのアンタゴニストを投与し、それによってミネラル化BMP活性を阻害することによって、慢性の血管ミネラル化を治療するための方法である。本発明の好ましい実施形態は、CKDによって誘発される血管硬化症を治療するためのそのような方法であって、血清におけるリンレベルは、上昇している方法である。特定の実施形態において、ミネラル化BMP活性のアンタゴニストは、BMP−7またはその類似体である。] [0016] 本発明の他の態様は、対象における血管硬化症を治療するためのまたは予防するための、BMP−7、BMP−5、BMP−6、OP−2(BMP−8)、およびそれらの変異体から選択されるモルフォゲンを含む医薬組成物である。好ましい実施形態において、モルフォゲンは、BMP−7である。本発明の他の態様は、対象における血管硬化症を治療するためのまたは予防するための、ミネラル化BMPのアンタゴニストを含む医薬組成物である。いくつかの実施形態において、ミネラル化BMPは、BMP−2またはBMP−4である。いくつかの実施形態において、血管硬化症は、慢性腎疾患によって誘発される。] [0017] 本発明の他の態様は、対象における新生内膜過形成を治療する、予防する、または低下させるための、BMP−7、BMP−5、BMP−6、OP−2(BMP−8)、およびそれらの変異体から選択されるモルフォゲンを含む医薬組成物である。好ましい実施形態において、モルフォゲンは、BMP−7である。本発明の他の態様は、対象における新生内膜過形成を治療する、予防する、または低下させるための、ミネラル化BMPのアンタゴニストを含む医薬組成物である。いくつかの実施形態において、ミネラル化BMPは、BMP−2またはBMP−4である。いくつかの実施形態において、新生内膜過形成は、吻合と関連する。他の実施形態において、新生内膜過形成は、慢性腎疾患によって誘発される。] [0018] 本発明の他の態様は、血管平滑筋前駆細胞または未分化もしくは脱分化血管平滑筋細胞の分化を誘発するための、BMP−7、BMP−5、BMP−6、OP−2(BMP−8)、およびそれらの変異体から選択されるモルフォゲンを含む医薬組成物である。好ましい実施形態において、モルフォゲンは、BMP−7である。本発明の他の態様は、血管平滑筋前駆細胞または未分化もしくは脱分化血管平滑筋細胞の分化の誘発のための、ミネラル化BMPのアンタゴニストを含む医薬組成物である。いくつかの実施形態において、ミネラル化BMPは、BMP−2またはBMP−4である。] [0019] 本発明の他の態様は、高リン酸血症、したがって血管石灰化の治療のためのリン結合剤を含む医薬組成物である。本発明の他の態様は、血管石灰化の治療のための、BMP阻害剤を含む医薬組成物である。本発明のさらなる他の態様は、血管石灰化の治療のための、BMP−7を含む医薬組成物である。] [0020] 本発明の、記載された態様および実施形態のいずれにおいても、指定されるBMPの類似体は、高度に相同性の構造、つまり、ジスルフィド結合を通して、ポリペプチドのC末端部分で明確な構造を形成する6または7個のシステイン骨格を有する任意の類似するBMPを表し、そのような6または7個のシステイン骨格のアミノ酸配列は、システインを保存しながら、70、80、90、または95%の類似性または同一性を共有し、それらの生物学的活性は、部分的にまたは全体的に、指定されるBMPの代わりになってもよい。] 図面の簡単な説明 [0021] 図1は、CKDにおける血管石灰化に対するBMP−7の効果を示す図である。 図2は、CKDにおける血管石灰化に対する、食餌中に共に3%混合されたCaCO3およびLaCO3の効果を示す図である。 図3は、LDLR−/−高脂肪摂食マウスにおける大規模な石灰化されたアテローム斑を実証する近位大動脈の切片を示す図である。 図4は、マトリックスミネラル化が、アテローム硬化性ドナーから単離されたヒト血管平滑筋細胞(hVSMC)の培養物中で刺激されることを示す図である。 図5は、osterixの誘発を通しての、NaH2PO4/NaHPO4による、BMP−2/MSX2が指示する骨芽細胞の分化プログラムの刺激を示す図である。 図6は、VSMCミネラル化および遺伝子発現に対する、骨形成タンパク質特異的阻害剤nogginの効果を示す図である。 図7は、骨芽細胞様細胞によるリン刺激性のミネラル化に対する、osterixノックダウンの効果を示す図である。osterixに対するsiRNAを発現するSAOS細胞系を、実施例11において記載されるように発生させた。パネルA.osterixに対するmRNAのレベルは、2つの個別の細胞系(osxsiRNA#1およびosxsiRNA#2)において50%超減少した。パネルB.osterixのタンパク質レベルは、osxsiRNA#1およびosxsiRNA#2におけるウエスタン分析によって非常に減少した。ヒストンH3レベルは、ウエスタンブロット上でローディングコントロールとして測定された。パネルC〜G.高リン条件によって刺激された培養物のvonKossa染色(パネルC〜E)およびアリザリンレッド(パネルF、G)染色。パネルC.高リンミネラル化条件における、7日目の、スクランブルsiRNAを発現する細胞を含有するウェルの周囲におけるミネラル化結節。パネルD.高リンミネラル化条件における、7日目の、スクランブルsiRNAを発現する細胞を含有するウェルの中心におけるミネラル化結節。パネルE.高リンミネラル化条件における、7日目の、osxsiRNA#1を発現するウェルの周囲における、von Kossa染色によって検出されるミネラル化の不在。パネルF.高リンミネラル化条件における、7日目の、スクランブルsiRNAを発現する細胞を含有するウェルの周囲におけるアリザリンレッド染色結節。パネルG.高リンミネラル化条件における、7日目の、osxsiRNA#1を発現するウェルの周囲におけるアリザリンレッド染色によって検出されるミネラル化の不在。オレンジは、アリザリンレッドネガティブ染色におけるバックグラウンド染色である。パネルH.osterixに対するsiRNAを発現する細胞系の培養物のマトリックスにおけるカルシウムレベル。 図8は、hVSMCにおける収縮性VSMCマーカーの発現を示す図である。 図9は、リアルタイムRT−PCRによって測定される、LDLR−/−高脂肪摂食マウスの様々なグループの大動脈における様々な石灰化関連性の遺伝子の発現を示す図である。 図10は、様々な骨形成タンパク質の間の相同性を示す図である。 図11は、AV吻合の略図である。側面の左外頸静脈に対する末端の左総頸動脈の端側吻合によるAV瘻造設のマウスモデルの実際の写真(B)および模式図(A)。AV瘻造設の3週間後の静脈吻合の100ミクロンの断面図(C〜F)。バー=100μm。 図12は、吻合NH病変形成のCKD誘発に対するBMP−7投与の効果を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。 図13は、様々なモルフォゲンの配列を示す図である。] 図1 図10 図11 図12 図2 図3 図4 図5 図6 図7 [0022] 本明細書において記載される本発明が、十分に理解されるために、以下の詳細な説明が、記載される。] [0023] I.定義 その他に定義されない限り、本明細書において使用される技術用語および科学用語はすべて、本発明が属する当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本発明の実施または試験において、本明細書において記載されるものに類似するまたはそれと等価な方法および物質を使用することができるが、適した方法および物質は、下記に記載される。物質、方法、および実施例は、単なる例示であり、限定を意図するものではない。本明細書において言及される刊行物、特許、および他の文書はすべて、それらの全体が参照によって組み込まれる。] [0024] 本明細書の全体にわたって、「含む(comprise)」という語または「含む(comprises)」もしくは「含むこと(comprising)」などのような語尾変化は、任意の他の整数または整数のグループの排除ではなく、述べられる整数または整数のグループの包含を暗示するように理解されるであろう。] [0025] OP/BMPモルフォゲン.本明細書において使用されるように、用語「OP/BMPモルフォゲン」、「BMP」、「OP」、「モルフォゲン」、「骨モルフォゲンタンパク質」、および「骨形成タンパク質」は、区別なく使用され、BMP−7(OP−1)、OP−2(BMP−8)、OP−3、BMP2、BMP3、BMP4、BMP5、BMP6、BMP9、および「モルフォゲン類似体」から成る群から選択される哺乳動物タンパク質のC末端の6または7個のシステインドメインを少なくとも含むポリペプチドまたはポリペプチドの機能的変異体を意味する。「モルフォゲン類似体」は、C末端の6または7個のシステイン骨格(互いのおよび互いの間でのならびに他のアミノ酸残基との空間的関係を保存する足場を形成するシステインを有する)を含み、システインではない、この骨格におけるアミノ酸の間で、それがその類似体であるモルフォゲンの7システインドメインのアミノ酸配列と少なくとも65%またはより好ましくは70%、75% 80%、85%、90%、もしくは95%のアミノ酸配列相同性または少なくとも50%、より好ましくは55%、60%、70%、80%、90%、99%、もしくはそれ以上の同一性を示すタンパク質として本明細書において定義される。モルフォゲン類似体は、完全長モルフォゲンと比較して、N末端で切断されてもよいまたは異なる種に由来する、対応するタンパク質であってもよい。モルフォゲン類似体は、人工的に調製されてもよい。モルフォゲン類似体は、翻訳後修飾を有していてもよいまたは非アミノ酸を組み込んでいてもよいまたはD−アミノ酸などのような非天然アミノ酸またはそれらが交換されたアミノ酸残基と実質的に類似するコンホメーションを有する多糖を含んでいてもよい。モルフォゲン類似体は、それがその類似体であるタンパク質と類似する生物学的活性を有していてもよい。そのような活性は、(a)Reddi−Sampath異所性骨アッセイ(SampathおよびReddi 1981年、Proc. Natl. Acad. Sci. (USA) 78巻:7599〜7603頁)もしくは実質的に等価なアッセイにおいて軟骨形成を誘発することができる活性、(b)慢性腎不全の標準的な動物モデルにおいて腎機能の進行性の損失を有意に予防する、阻害する、遅延させる、もしくは緩和することができる活性、または(c)慢性腎不全のもしくは慢性腎不全の危険性がある哺乳動物に投与した場合に、腎機能の標準的なマーカーにおいて臨床的に有意な改善を引き起こすことができる活性である。] [0026] 本明細書において使用されるように、「ミネラル化骨形成タンパク質」または「ミネラル化BMP」は、組織の骨芽細胞分化および石灰化を促進する、OP/BMPモルフォゲン(上記に定義される)のサブセットを指す。ミネラル化BMPの例は、BMP−2およびBMP−4ならびにBMP−2およびBMP−4の類似体である。] [0027] 本明細書において使用されるように、「ミネラル化対抗BMP」は、ミネラル化BMPの活性に対抗し、そのため、組織のミネラル化を妨害する、BMP−7などのようなある種のBMPを意味する。] [0028] 本明細書において使用されるように、「アミノ酸配列相同性」または2つのアミノ酸配列の間の「相同性」パーセントは、アミノ酸配列同一性および保存された置換の両方を含むように本明細書において理解される。したがって、本明細書において使用されるように、2つのアミノ酸配列の間の「相同性」パーセントは、配列の間で同一であるまたは保存された置換であるアミノ酸残基の割合を示す。アミノ酸の「保存的置換」は、Dayhoffら(1978年)、Atlas of Protein Sequence and Structure 5巻(補足3)、354〜352頁、Natl. Biomed. Res. Found.、Washington, D.C.における「許容される点突然変異(accepted point mutation)」について定義される基準を満たす。したがって、「保存的置換」は、類似するサイズ、形状、電荷、および/または共有結合もしくは水素結合またはその他同種のものを形成するための能力などのような化学的特性を有する対応する参照残基に物理的にまたは機能的に類似する残基である。好ましい保存的置換の例は、類似する特徴を有する他のアミノ酸に対するあるアミノ酸の置換、たとえば以下のグループ内の置換:(a)Ser、Thr、Pro、Ala、Gly;(b)Asn、Asp、Glu、Gln;(c)His、Arg、Lys;(d)Met、Ile、Leu、Val;(e)Phe、Tyr、Trpを含む。最も好ましい実施形態において、保存的置換は、以下のグループ内の他のアミノ酸に対するあるアミノ酸の置換を含む:(a)グリシン、アラニン;(b)バリン、イソロイシン、ロイシン;(c)アスパラギン酸、グルタミン酸;(d)アスパラギン、グルタミン;(e)セリン、トレオニン;(f)リジン、アルギニン、ヒスチジン;および(g)フェニルアラニン、チロシン。Dayhoffら(1978年)、Atlas of Protein Sequence and Structure 5巻(補足3)、354〜352頁、Natl. Biomed. Res. Found.、Washington, D.C.の図84を参照されたい。用語「保存的置換」または「保存的変化」はまた、所与のポリペプチド鎖における非置換親アミノ酸の代わりに、置換アミノ酸の使用をも含む、但し、結果として生じる置換ポリペプチド鎖もまた、本発明において治療的効能を有することを条件とする。] [0029] 本明細書において使用されるように、本発明の治療剤(モルフォゲン)は、「治療的効能」を有すると表現され、治療剤の量は、治療剤のその量の投与が、血管硬化症のまたはその危険性がある哺乳動物対象(たとえばヒト患者)に投与された場合に、心血管健康状態の標準的なマーカーにおける臨床的に有意な改善を引き起こすのに十分である場合に、「治療的に有効である」と表現される。血管硬化症のそのようなマーカーは、医学文献において周知であり、限定されることなく、心拍数、心臓のリズム、ならびに血管造影法、ストレステスト、心電図、心エコー図、コンピュータ断層撮影法、心臓スコアリング(heartscoring)、心石灰化スコアリング(cardiac calcification scoring)、カルシウムスコアリング、および心臓スキャニングなどのような試験の結果を含む。] [0030] 本明細書において使用される語句「治療有効量」は、動物における細胞の少なくとも1つのサブ集団においていくらかの望ましい治療効果をもたらすのに有効であり、それによって、任意の医療に適用可能である適切なベネフィット/リスク比で、治療細胞におけるその経路の生物学的転帰をブロックする、本発明の化合物を含む化合物、物質、または組成物の量を意味する。] [0031] 語句「薬学的に許容可能な」は、安全な医学的判断(sound medical judgment)の範囲内で、過度の毒性、刺激作用、アレルギー応答、または他の問題もしくは合併症を伴うことなく、ヒトおよび動物の組織に接触する使用に適しており、適切なベネフィット/リスク比に相応しいそれらの化合物、物質、組成物、および/または剤形を指すように本明細書において用いられる。] [0032] 本明細書において使用される語句「薬学的に許容可能なキャリヤー」は、ある器官または身体の部分から他の器官または身体の部分に主題の化合物を運搬するまたは輸送するのに関与する、液体または固体の増量剤、希釈剤、賦形剤、溶剤、またはカプセル化物質などのような、薬学的に許容可能な物質、組成物、または媒体を意味する。それぞれのキャリヤーは、製剤の他の成分と適合性であり、患者にとって傷害性でないという意味において、「許容可能で」なければならない。薬学的に許容可能なキャリヤーとして役立ち得る物質のいくつかの例は、(1)ラクトース、グルコース、およびスクロースなどのような糖;(2)トウモロコシデンプンおよびバレイショデンプンなどのようなデンプン;(3)セルロースならびにカルボキシルメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、および酢酸セルロースなどのようなその誘導体;(4)粉末トラガント;(5)バクガ;(6)ゼラチン;(7)タルク;(8)カカオバターおよび坐薬ワックスなどのような賦形剤;(9)ラッカセイ油、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、およびダイズ油などのような油;(10)プロピレングリコールなどのようなグリコール;(11)グリセリン、ソルビトール、マンニトール、およびポリエチレングリコールなどのようなポリオール;(12)オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなどのようなエステル;(13)寒天;(14)水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなどのような緩衝剤;(15)アルギン酸;(16)パイロジェンフリー水;(17)等張生理食塩水;(18)リンガー溶液;(19)エチルアルコール;(20)リン酸緩衝溶液;ならびに(21)医薬製剤において用いられる他の無毒性の適合性物質を含む。] [0033] 本明細書において使用されるように、「治療する(treat)」または「治療すること(treating)」は、対象における、記載される状態、疾患、または障害と関連する、1つまたは複数の症状の重症度を緩和するまたは和らげることを指す。しかしながら、治療するまたは治療することという用語は、対象の健康をその状態の前の状況(state)に回復させるのに100%有効である完全な治癒または治療のプロセスを意味するものでも、その他の様式で必要とするものでもない。] [0034] 本明細書において使用されるように、「予防する」または「予防」は、対象(細胞、組織、器官、もしくは生物など)において、ある状態を発病する可能性/危険性を低下させること、または対象において、ある状態の発症を遅延させること、または対象において発病し得る状態の1つもしくは複数の症状の重症度を和らげることまたはその任意の組合せを意味する。] [0035] 本明細書において使用されるように、「対象」は、動物を指す。いくつかの実施形態において、動物は、ヒト、ウシ、およびげっ歯動物を含むが、これらに限定されない哺乳動物である。好ましい実施形態において、哺乳動物は、ヒトである。] [0036] 本明細書において使用されるように、一般に腎疾患に関して、より具体的に尿円柱、測定GFR、または腎機能の他のマーカーなどのような臨床的指標に関して、これらのそれぞれは、下記に記載され、「慢性」は、少なくとも3か月、より好ましくは少なくとも6か月の期間の間、持続することを意味する。したがって、たとえば、慢性的に50%未満のGFRexpの測定GFRを有する対象は、GFRが、少なくとも3か月、より好ましくは少なくとも6か月隔てられた少なくとも2回の測定において、測定され、50%未満のGFRexpであることが分かり、GFRが、介入期間の間に実質的に(たとえば10%)高くなったと考える、医学的に安全な理由がない対象である。] [0037] 本明細書において使用されるように、対象は、診断試験が、治療する医師の見解に立って、承認される健康レベルを超える血管石灰化の存在を示す場合、血管硬化症を有すると表現される。対象は、対象が、腎臓病、肥満症、メタボリックシンドローム、II型糖尿病、高脂血症、および骨粗鬆症を含む、血管石灰化についての1つまたは複数の危険因子の存在により、血管硬化症を発病することが合理的に予想される場合、「血管硬化症を発病する危険性がある」と表現される。血管硬化症の存在または危険性は、関連する医学的または獣医学的技術における熟練者によってルーチン的になされてもよい決定である。対象は、彼または彼女が、慢性腎不全、末期腎臓病、慢性糖尿病性腎症、高血圧性腎硬化症、慢性糸球体腎炎、遺伝性腎炎、および/または腎異形成の症状を示す場合;対象が、糸球体肥大、尿細管肥大、慢性糸球体硬化症、および/または慢性尿細管間質性硬化症を示す生検材料を有する場合;対象が、腎線維症を示す超音波、NMR、CATスキャン、または他の非侵襲性検査を有する場合;対象が、尿沈渣中に存在する、異常な数の大きな円柱を有する場合;対象が、慢性的に、対象についての約50%未満、より特に約40%、30%、もしくは20%未満の予想GFRの寒天を有する場合;ヒト男性対象が、少なくとも約50kgの体重であり、慢性的に、約50ml/分未満、より特に約40ml/分、30ml/分、または20ml/分未満のGFRを有する場合;ヒト女性対象が、少なくとも約40kgの体重であり、慢性的に、約40ml/分未満、より特に約30ml/分、20ml/分、または10ml/分未満のGFRを有する場合;対象が、健康な対象、そうでなければ類似する対象が有する機能的なネフロン単位の数の約50%未満、より特に約40%、30%、または20%未満の機能的なネフロン単位の数を有する場合;たった1つの腎臓を有する対象の場合;ならびに腎臓移植レシピエントである対象の場合、腎臓病に罹患していると見なされてもよい。] [0038] II.概要 血管硬化症、すなわち血管の硬化は、複数の関連する心血管傷害および不全に至る。血管硬化症は、それ自体、慢性腎疾患(CKD)などのような腎臓病、アテローム性動脈硬化症、代謝性疾患、メタボリックシンドローム、肥満症、骨粗鬆症、高血圧症、II型糖尿病などを含む多くの疾患において発症する可能性がある。CDKは、複雑な多臓器機能不全である。それは、心血管事象による高い死亡率と関連する。] [0039] 高リン酸血症および血管石灰化(VC)または血管ミネラル化(これらの2つの用語は、本明細書において区別なく使用される)は、CKDにおける心血管危険因子である。アテローム性動脈硬化症および2型糖尿病の動物モデルにおいて、CKDは、高リン酸血症およびVCを刺激することが実証された。さらに、高リン酸血症は、このモデルを使用して実証されるように、VCに直接関連づけられることおよびBMP−7または腸管のリン結合は、このモデルにおいて、高リン酸血症を直し、慢性のVCを減少させたことが本明細書において開示される。] [0040] 本発明は、血管硬化症を治療するためのまたは予防するための組成物および方法に関する。一態様において、本発明は、対象におけるCKDが伴うまたはCKDによって誘発される血管硬化症の予防治療および治療処置に関する。他の態様において、本発明は、CKDが伴うまたはCKDによって誘発される、対象における血管硬化症を低下させるまたはコントロールすることに関する。いくつかの実施形態において、本発明は、対象における血管硬化症を治療するための方法であって、BMP−7、BMP−5、BMP−6、OP−2(BMP−8)、およびそれらの変異体から選択されるモルフォゲンを上述の対象に投与するステップを含む方法を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、対象における血管硬化症を治療するための方法であって、血管平滑筋細胞を、BMP−7、BMP−5、BMP−6、またはOP−2(BMP−8)と接触させるステップを含む方法を提供する。いくつかの好ましい実施形態において、モルフォゲンは、BMP−7である。] [0041] いくつかの実施形態において、本発明は、対象における血管硬化症を治療するための方法であって、ミネラル化BMPのアンタゴニストを上述の対象に投与するステップを含む方法を提供する。他の実施形態において、本発明は、血管硬化症を治療するための方法であって、血管平滑筋細胞を、ミネラル化BMPのアンタゴニストと接触させるステップを含む方法を提供する。ある実施形態において、ミネラル化BMPは、BMP−2もしくはBMP−4またはその類似体である。いくつかの実施形態において、ミネラル化BMPアンタゴニストは、nogginである。他の実施形態において、ミネラル化BMPアンタゴニストは、ミネラル化対抗BMPである。] [0042] いくつかの実施形態において、本発明は、対象における血管硬化症を予防するための方法であって、BMP−7、BMP−5、BMP−6、OP−2(BMP−8)、およびそれらの変異体から成る群から選択されるモルフォゲンを上述の対象に投与するステップを含む方法を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、対象における血管硬化症を予防するための方法であって、血管平滑筋細胞を、BMP−7、BMP−5、BMP−6、またはOP−2(BMP−8)と接触させるステップを含む方法を提供する。好ましい実施形態において、モルフォゲンは、BMP−7である。他の実施形態において、本発明は、対象における血管硬化症を予防するための方法であって、血管平滑筋細胞を、ミネラル化BMPのアンタゴニストと接触させるステップを含む方法を提供する。ある実施形態において、ミネラル化BMPは、BMP−2もしくはBMP−4またはその類似体である。いくつかの実施形態において、ミネラル化BMPアンタゴニストは、nogginである。他の実施形態において、ミネラル化BMPアンタゴニストは、ミネラル化対抗BMPである。] [0043] いくつかの実施形態において、本発明は、対象における血管硬化症を低下させるまたはコントロールするための方法であって、BMP−7、BMP−5、BMP−6、OP−2(BMP−8)、およびそれらの変異体から成る群から選択されるモルフォゲンを上述の対象に投与するステップを含む方法を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、対象における血管硬化症を低下させるまたはコントロールするための方法であって、血管平滑筋細胞を、BMP−7、BMP−5、BMP−6、またはOP−2(BMP−8)と接触させるステップを含む方法を提供する。好ましい実施形態において、モルフォゲンは、BMP−7である。他の実施形態において、本発明は、対象における血管硬化症を治療するための方法であって、血管平滑筋細胞を、ミネラル化BMPのアンタゴニストと接触させるステップを含む方法を提供する。ある実施形態において、ミネラル化BMPは、BMP−2もしくはBMP−4またはその類似体である。いくつかの実施形態において、ミネラル化BMPアンタゴニストは、nogginである。他の実施形態において、ミネラル化BMPアンタゴニストは、ミネラル化対抗BMPである。他の実施形態において、血管硬化症は、CKDを伴うまたはCKDによって誘発される。] [0044] 本発明の他の態様は、対象における新生内膜過形成を治療する、予防する、または低下させるためのものである。いくつかの実施形態において、本発明は、対象における新生内膜過形成を治療するための方法であって、BMP−7、BMP−5、BMP−6、OP−2(BMP−8)、およびそれらの変異体から選択されるモルフォゲンを上述の対象に投与するステップを含む方法を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、対象における新生内膜過形成を治療するための方法であって、血管平滑筋細胞を、BMP−7、BMP−5、BMP−6、およびOP−2(BMP−8)から選択されるモルフォゲンと接触させるステップを含む方法を提供する。好ましい実施形態において、モルフォゲンは、BMP−7である。他の実施形態において、本発明は、対象における新生内膜過形成を治療するための方法であって、血管平滑筋細胞を、ミネラル化BMPのアンタゴニストと接触させるステップを含む方法を提供する。ある実施形態において、ミネラル化BMPは、BMP−2もしくはBMP−4またはその類似体である。いくつかの実施形態において、ミネラル化BMPアンタゴニストは、nogginである。他の実施形態において、ミネラル化BMPアンタゴニストは、ミネラル化対抗BMPである。いくつかの実施形態において、新生内膜過形成は、吻合と関連する。いくつかの実施形態において、新生内膜過形成は、CKDを伴うまたはCKDによって誘発される。] [0045] いくつかの実施形態において、本発明は、対象における新生内膜過形成を予防するための方法であって、BMP−7、BMP−5、BMP−6、OP−2(BMP−8)、およびそれらの変異体から選択されるモルフォゲンを上述の対象に投与するステップを含む方法を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、対象における新生内膜過形成を予防するための方法であって、血管平滑筋細胞を、BMP−7、BMP−5、BMP−6、およびOP−2(BMP−8)から選択されるモルフォゲンと接触させるステップを含む方法を提供する。好ましい実施形態において、モルフォゲンは、BMP−7である。他の実施形態において、本発明は、対象における新生内膜過形成を予防するための方法であって、血管平滑筋細胞を、ミネラル化BMPのアンタゴニストと接触させるステップを含む方法を提供する。ある実施形態において、ミネラル化BMPは、BMP−2もしくはBMP−4またはその類似体である。いくつかの実施形態において、ミネラル化BMPアンタゴニストは、nogginである。いくつかの実施形態において、新生内膜過形成は、吻合と関連する。いくつかの実施形態において、新生内膜過形成は、CKDを伴うまたはCKDによって誘発される。] [0046] いくつかの実施形態において、本発明は、対象における新生内膜過形成を低下させるための方法であって、BMP−7、BMP−5、BMP−6、OP−2(BMP−8)、およびそれらの変異体から選択されるモルフォゲンを上述の対象に投与するステップを含む方法を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、対象における新生内膜過形成を低下させるための方法であって、血管平滑筋細胞を、BMP−7、BMP−5、BMP−6、およびOP−2(BMP−8)から選択されるモルフォゲンと接触させるステップを含む方法を提供する。好ましい実施形態において、モルフォゲンは、BMP−7である。他の実施形態において、本発明は、対象における新生内膜過形成を低下させるための方法であって、血管平滑筋細胞を、ミネラル化BMPのアンタゴニストと接触させるステップを含む方法を提供する。ある実施形態において、ミネラル化BMPは、BMP−2もしくはBMP−4またはその類似体である。いくつかの実施形態において、ミネラル化BMPアンタゴニストは、nogginである。他の実施形態において、ミネラル化BMPアンタゴニストは、ミネラル化対抗BMPである。いくつかの実施形態において、新生内膜過形成は、吻合と関連する。いくつかの実施形態において、新生内膜過形成は、慢性腎疾患によって誘発される。] [0047] 本発明はまた、血管平滑筋細胞の分化を誘発するための組成物および方法に関する。いくつかの実施形態において、本発明は、血管平滑筋細胞分化を誘発するための方法であって、血管平滑筋前駆細胞または未分化もしくは脱分化血管平滑筋細胞を、BMP−7、BMP−5、BMP−6、およびOP−2(BMP−8)から成る群から選択されるモルフォゲンと接触させるステップを含む方法を提供する。好ましい実施形態において、モルフォゲンは、BMP−7である。いくつかの実施形態において、本発明は、血管平滑筋細胞分化を誘発するための方法であって、血管平滑筋前駆細胞または未分化もしくは脱分化血管平滑筋細胞を、ミネラル化BMPのアンタゴニストと接触させるステップを含む方法を提供する。ある実施形態において、ミネラル化BMPは、BMP−2もしくはBMP−4またはその類似体である。いくつかの実施形態において、ミネラル化BMPアンタゴニストは、nogginである。他の実施形態において、ミネラル化BMPアンタゴニストは、ミネラル化対抗BMPである。いくつかの実施形態において、血管平滑筋細胞の脱分化は、CKD伴うまたはCKDによって誘発される。] [0048] 本発明はまた、血管石灰化(VC)の予防および治療にも関する。一態様において、本発明は、CKDを伴うまたはCKDによって誘発される血管石灰化の予防治療および治療処置に関する。上記に記載されるCKD刺激性VCの動物モデルにおいて、マトリックスミネラル化は、培地のリンが、BMP−2の存在下において増加し、RUNX2が、骨芽細胞の転写を指示した場合に観察された。インビトロにおけるこのリン刺激性のミネラル化は、第2の重大な骨芽細胞転写因子であるosterixの阻害によっておよびBMP−2アンタゴニストであるnogginによるBMP−2作用の阻害によって静められた。] [0049] したがって、本発明の一態様は、ミネラル化を促進するBMPを阻害することによって、マトリックスミネラル化を低下させること、コントロールすること、および予防することに関する。本発明の他の態様は、osterixを阻害することによってマトリックスミネラル化を低下させること、コントロールすること、および予防することである。一実施形態において、本発明は、BMPアンタゴニストであるnogginによってBMP−2作用を阻害することによってマトリックスミネラル化を低下させること、コントロールすること、および予防することに関する。他の実施形態において、BMP−2作用は、他のBMP、たとえばBMP−7が対抗する。] [0050] インビボにおいて、CKDは、高リン酸血症をもたらし、大動脈osterix発現を刺激した。ホスフェート結合剤またはBMP−7を用いた高リン酸血症のコントロールは、osterix発現および大動脈ミネラル化を減少させた。] [0051] したがって、本発明の他の態様は、高リン酸血症をコントロールすることによって、血管ミネラル化を低下させること、コントロールすること、および予防することに関する。本発明の一実施形態は、その必要性のある対象において、高リン酸血症を低下させる、コントロールする、および予防するための方法であって、ホスフェート結合剤を投与し、それによって血清リン含有量を低下させるステップ含む方法を提供する。他の実施形態において、BMP−7は、高リン酸血症を低下させる、コントロールする、または予防するために投与される。本発明の一実施形態は、高リン酸血症をコントロールすることによって、血管ミネラル化を低下させる、コントロールする、および予防するための方法である。本発明の他の実施形態は、osterix発現を低下させるための方法であって、ホスフェート結合剤またはBMP−7を投与するステップを含む方法である。] [0052] アテローム硬化性大動脈から単離されたヒト大動脈平滑筋細胞培養物は、BMP−2およびBMP−4が、骨芽細胞の遺伝子転写プログラムを活性化したことを実証した(Lecanda, F.ら、J. Cell Biochem. 67巻:386〜398頁、1997年)23。リンは、インビトロにおいて、骨形成に類似した、これらの培養物の細胞外マトリックスのミネラル化を刺激した。ミネラル化は、高リンの存在下において、BMPアンタゴニストであるnogginによってブロックされた。リンは、骨芽細胞特異的転写因子であるosterixの発現の増加を通して、骨芽細胞ミネラル化プログラムの決定的な刺激を増加させた(Nakashima, K.ら、Cell 108巻:17〜29頁、2002年;Lee, M.−H.ら、Biochem. Biophys. Res. Comm. 309巻:689〜694頁、2003年)24;25。ミネラル化の阻害は、高培地ホスフェートの存在下において、osterix発現を減少させることによってもたらされた。インビトロにおけるデータは、高リンシグナルを刺激することによって、部分的に、CKDによるインビボにおけるデータと完全に一致した。高脂肪摂食アテローム硬化性LDLR−/−マウスは、BMP−4およびRUNX2を発現し、いくらかの低レベルの大動脈ミネラル化を有した。CKDは、高リン酸血症、osterix発現、および大動脈ミネラル化を刺激した。ミネラル化は、高リン酸血症の治療によってまたはosterix発現のサイレンシングと関連するBMP−7(これはまた高リン酸血症を直した)を用いると、部分的に可逆的なものとなった。] [0053] 本発明は、対象における血管硬化症を治療するまたは予防するための、BMP−7、BMP−5、BMP−6、およびOP−2(BMP−8)から選択されるモルフォゲンを含む医薬組成物に関する。好ましい実施形態において、血管硬化症を治療するまたは予防するための医薬組成物は、BMP−7を含む。本発明はまた、対象における血管硬化症を治療するまたは予防するための、ミネラル化BMPのアンタゴニストを含む医薬組成物に関する。ある実施形態において、ミネラル化BMPは、BMP−2もしくはBMP−4またはその類似体である。いくつかの実施形態において、ミネラル化BMPアンタゴニストは、nogginである。他の実施形態において、ミネラル化BMPアンタゴニストは、ミネラル化対抗BMPである。いくつかの実施形態において、血管硬化症は慢性腎疾患を伴うまたは慢性腎疾患によって誘発される。] [0054] 本発明は、対象における新生内膜過形成を治療する、予防する、または低下させるための、BMP−7、BMP−5、BMP−6、およびOP−2(BMP−8)から選択されるモルフォゲンを含む医薬組成物に関する。好ましい実施形態において、新生内膜過形成を治療する、予防する、または低下させるための医薬組成物は、BMP−7を含む。本発明はまた、新生内膜過形成を治療する、予防する、または低下させるための、ミネラル化BMPのアンタゴニストを含む医薬組成物にも関する。ある実施形態において、ミネラル化BMPは、BMP−2もしくはBMP−4またはその類似体である。いくつかの実施形態において、ミネラル化BMPアンタゴニストは、nogginである。他の実施形態において、ミネラル化BMPアンタゴニストは、ミネラル化対抗BMPである。いくつかの実施形態において、新生内膜過形成は、吻合と関連する。いくつかの実施形態において、新生内膜過形成は、慢性腎疾患を伴うまたは慢性腎疾患によって誘発される。] [0055] 本発明はまた、血管平滑筋前駆細胞または未分化もしくは脱分化血管平滑筋細胞の分化を誘発するための、BMP−7、BMP−5、BMP−6、およびOP−2(BMP−8)から選択されるモルフォゲンを含む医薬組成物にも関する。好ましい実施形態において、血管平滑筋前駆細胞または未分化もしくは脱分化血管平滑筋細胞の分化を誘発するための医薬組成物は、BMP−7を含む。本発明はまた、血管平滑筋前駆細胞または未分化もしくは脱分化血管平滑筋細胞の分化の誘発のための、ミネラル化BMPのアンタゴニストを含む医薬組成物にも関する。ある実施形態において、ミネラル化BMPは、BMP−2もしくはBMP−4またはその類似体である。いくつかの実施形態において、ミネラル化BMPアンタゴニストは、nogginである。他の実施形態において、ミネラル化BMPアンタゴニストは、ミネラル化対抗BMPである。ある実施形態において、血管平滑筋細胞の脱分化は、CKDを伴うまたはCKDによって誘発される。] [0056] 本発明は、高リン酸血症、したがって血管石灰化の治療のための、リン結合剤を含む医薬組成物に関する。本発明は、さらに、血管石灰化の治療のための、BMP阻害剤を含む医薬組成物に関する。本発明はまた、血管石灰化の治療のための、BMP−7を含む医薬組成物にも関する。] [0057] III.基本的な腎臓機能およびそれらの指標 BUNおよびクレアチニン.尿素として公知の血液尿素窒素(BUN)およびクレアチニン(Cr)の血液中の濃度(血液レベル)は、日常検査室試験によって測定することができる。BUNおよびクレアチニンのレベルは、腎臓の全般的な機能を示す。BUNは、肉、鶏肉、およびある種の野菜などのようなタンパク質に富んだ食物の代謝副産物である。BUNは、腎臓によって血液から濾過され、尿中に排泄される。クレアチニンは、筋肉内の正常な細胞代謝によって絶えず生成される。クレアチニンもまた、腎臓によって血液から濾過され、尿中に排泄される。] [0058] 血液中のBUNおよびクレアチニンの量は、腎臓によって排泄される量に等しい。BUNおよびCrの血液レベルは、腎(つまり腎臓)機能の急激な悪化がなければ、変わらない。腎臓が、急激に、機能することができなくなると、BUNおよびCrは、日ごとに増加する。この状態は、急性腎不全として公知である。慢性腎不全は、長期間にわたるBUNおよびCrの漸進的な増加によって区別される状態である。] [0059] 腎臓機能の測定.腎機能が低下すると、腎臓が血液を効率的に浄化することができないので、CrおよびBUNの血液レベルは増加する。腎臓に関係しない因子もまた、BUNおよびCrのレベルに影響を与える。クレアチニンは、特に、年齢、性別、体重、および筋量が影響する。] [0060] 腎機能は、両方の腎臓が血液を浄化することができる速度を評価するために測定される。腎機能を測定するために、24時間の尿試料を収集しなければならない。24時間の試料が完全である(つまり尿が欠けていない)ことが重要であり、その結果、真の腎機能は、過小評価されないであろう。] [0061] 尿試料中のCrの量は、Crの血液レベルと比較される。この数値は、両方の腎臓が血液を浄化する速度であるクレアチニンクリアランス(CrCl)として公知である。正常なCrClは、毎分約90〜130ミリリットル(mL/分)である。多くの人々は、年を取るとともに、漸進的に腎機能を失う。代替の腎機能測定は、年齢、体重、性別、および血液クレアチニンを考慮に入れる表または式に依存する。] [0062] アメリカ合衆国におけるいくつかの医療施設は、腎機能を評価するためにGlofil−125アッセイを提案している。イオタラム酸ナトリウムI−125(放射性医薬品)は、皮膚に注射され、血液および尿の試料は、腎機能を測定するために得られる。この試験は、実行するのが容易であり、血液クレアチニン測定よりも感度がよく、2〜3時間以内に結果を提供する。腎機能の測定は、腎臓機能障害の重症度を決定する。治療を伴う悪化または改善の速度を立証するためにある期間にわたって腎機能をモニターすることは重要である。] [0063] 糸球体濾過速度(GFR).「糸球体濾過速度」または「GFR」は、血清タンパク質が結合せず、糸球体を横切って大量に濾過され、かつ腎尿細管によって分泌も再吸収もされない血漿媒介性の物質の尿へのクリアランスの速度に比例する。したがって、本明細書において使用されるように、GFRは、以下の等式によって好ましくは規定される。] [0064] GFR=Uconc×V/Pconc ここで、Uconcは、マーカーの尿濃度であり、Pconcは、マーカーの血漿濃度であり、Vは、ml/分の尿の流速である。任意選択で、GFRは、体表面積について補正される。したがって、本明細書において使用されるGFR値は、ml/分/1.73m2の単位であると見なされてもよい。] [0065] GFRの好ましい尺度は、イヌリンのクリアランスであるが、この物質の濃度を測定するのが困難なために、クレアチニンのクリアランスが、臨床設定において典型的に使用される。たとえば、平均サイズ、健康なヒト男性(70kg、20〜40歳)について、クレアチニンクリアランスによって測定される典型的なGFRは、約125ml/分であることが予想され、クレアチニンの血漿濃度は、0.7〜1.5mg/dLである。相当する平均的なサイズの女性について、クレアチニンクリアランスによって測定される典型的なGFRは、約115ml/分であることが予想され、クレアチニンレベルは、0.5〜1.3mg/dLである。良好な健康状態の場合、ヒトGFR値は、GFRが典型的に年齢と共に低下し始める約40歳まで比較的安定している。85〜90歳まで生存する対象については、GFRは、40歳時に相当する値の50%まで低下する可能性がある。] [0066] 予想糸球体濾過速度(GFRexp).「予想GFR」または「GFRexp」の推定は、対象の年齢、体重、性別、体表面積、および筋組織の程度ならびに血液試験によって測定されるいくつかのマーカー化合物(たとえばクレアチニン)の血漿濃度の考察に基づいて提供されてもよい。したがって、例として、予想GFRまたはGFRexpは、以下のように推定されてもよい。] [0067] GFRexp=(140−年齢)×体重(kg)/[72×Pconc(mg/dl)] この推定は、表面積、筋組織の程度、または体脂肪の割合のような因子を考慮に入れない。それにもかかわらず、マーカーとして血漿クレアチニンレベルを使用して、この式は、GFRを推定するための低費用の手段としてヒト男性に用いられてきた。クレアチニンが、横紋筋によって産生されるので、ヒト女性対象の予想GFRまたはGFRexpは、筋量における予想される差異の理由を説明するために0.85を掛けた同じ等式によって推定される。(Lemannら(1990年)Am. J. Kidney Dis. 16巻(3号):236頁を参照されたい)。] [0068] 大きな円柱.形成されたエレメントの存在についての尿沈渣の顕微鏡検査は、尿分析における標準的な手順である。尿中に存在する可能性がある、形成されたエレメントの中に、典型的に遠位曲尿細管または集合尿細管の管腔の鋳型または「円柱」に相当する凝集した物質の円柱状の塊がある。健康なヒト対象において、そのような円柱は、典型的に、15〜25μmの直径を有する。しかしながら、慢性腎不全を有する対象において、尿細管の肥大は、正常な円柱の直径の2〜6倍であり、多くの場合、均一な滑らかな外観を有する「大きな円柱」または「腎不全円柱」の存在をもたらす可能性がある。したがって、本明細書において使用されるように、「大きな円柱」は、ヒト円柱について正常の2〜6倍または約30〜150μmの直径を有する尿沈渣円柱を意味する。] [0069] IV.血管硬化症および石灰化 高脂肪食を摂食させたLDLR−/−マウスにおける血管石灰化(VC)は、2型糖尿病、メタボリックシンドローム、肥満症、およびアテロームにおいて、VCの臨床的に関連するモデルとなることが示され(Towler, D.A.ら、J. Biol. Chem. 273巻:30427〜30434頁、1998年;Shao, J.S.らJ. Clin. Invest. 115巻:1210〜1220頁、2005年)26;27、これは、CKDによる血管石灰化の刺激のモデルとなる(Davies 2003年)19。先の研究は、BMP−7が、骨格の沈着の増加による、高リン酸血症のコントロールに至る骨形成の刺激を部分的に通しての、高脂肪食を摂食させたCKDを有するLDLR−/−マウスにおける大動脈石灰化の発症を予防したことを実証した(Davies 2003年;Davies 2005年)19;20。慢性のVCの治療に対するBMP−7および高リン酸血症コントロールの作用を検査するために、本発明の発明者らは、「治療研究」の実験計画に取りかかった、ここで、療法は、先の予防研究が終了した時に始め、発明者らは、6週間、それを継続した。] [0070] A.治療剤 本発明のモルフォゲンは、タンパク質のTGF−βスーパーファミリー内の骨原性タンパク質/骨形成タンパク質(OP/BMP)ファミリーにおける天然に存在するタンパク質または天然に存在するタンパク質の機能的変異体および類似体である。] [0071] (i)モルフォゲンのOP/BMPファミリー タンパク質の「OP/BMPファミリー」は、TGF−βスーパーファミリーとして公知の配列関連性のタンパク質の緩い進化的なグルーピング内で特異なサブグループを形成する。このタンパク質ファミリーのメンバーは、共通の構造的な特徴を共有し、プロタンパク質から同様に処理され、カルボキシ末端の成熟タンパク質を産出する分泌ポリペプチドを含む。タンパク質のこのファミリーはまた、モルフォゲンとも呼ばれる。上記に述べられるように、本明細書において定義されるように、タンパク質は、それが、新しい器官特異的組織の形成に達する、細胞および分子の事象の発達的なカスケードを誘発する場合、モルフォゲンタンパク質である。] [0072] 本発明について、「OP/BMPファミリー」は、少なくとも2つのグループにさらに分類することができ、定義の部において上記に記載されるように、一方は、「ミネラル化BMP」ファミリーであり、他方は、「ミネラル化対抗BMP」ファミリーである。] [0073] 本発明の好ましい実施形態において、本発明の実施に有用なモルフォゲンは、二量体タンパク質であり、このそれぞれのポリペプチド成分は、少なくとも、ヒトBMPタンパク質の保存されたC末端の6または7個のシステイン骨格に相当するまたは機能的に等価である配列を有する。ミネラル化対抗BMPについては、好ましい実施形態は、配列番号2に含まれるBMP−7(OP−1)および/またはこの領域においてBMP−7(OP−1)と70%のアミノ酸配列相同性もしくは50%の同一性を共有するその類似体を使用する。ミネラル化BMPの同定について、好ましい実施形態は、BMP−2もしくはBMP−4またはその類似体である。モルフォゲンは、一般的に、モルフォゲンが許容的な環境において、以下を含む事象のカスケードを誘発する能力がある:前駆細胞の増殖の刺激;前駆細胞の分化の刺激;分化細胞の増殖の刺激;ならびに分化細胞の成長および維持の支持。適切な条件下で、モルフォゲンはまた、異常な分化を受けた細胞の再分化を誘発する能力もある。本発明において有用なモルフォゲンがどのように同定されたのかについての詳細およびモルフォゲン活性のためにそれらを作製し、使用し、かつ試験するための方法についての説明は、米国特許第5,011,691号および第5,266,683号ならびに国際特許出願公開WO 92/15323;WO93/04692;およびWO94/03200を含む、多数の刊行物において開示されており、これらのそれぞれは、本明細書において参照によって組み込まれる。そこに開示されるように、モルフォゲンは、天然源の物質から精製することができるまたはそこに開示される遺伝子配列を使用して、原核生物または真核生物の宿主細胞から組換えで生産することができる。その代わりに、新規なモルフォゲン配列は、そこに開示される手順に従って同定することができる。] [0074] 天然に存在するモルフォゲンは、それらのC末端配列において実質的なアミノ酸配列相同性を共有する(この領域における保存システインについての「6または7個のシステイン骨格」配列と呼ばれる領域)。典型的に、天然に存在するモルフォゲンは、切断されて、生物学的に活性なC末端骨格配列を含む成熟ポリペプチドを産出する「プロ」ドメインが続く、典型的に長さが約35未満の残基のN末端シグナルペプチド配列を有する前駆体として翻訳される。シグナルペプチドは、Von Heijne、Nucleic AcidsResearch 14巻:4683〜4691頁(1986年)の方法を使用して所与の配列において予測することができる切断部位で、翻訳に際して速やかに切断される。「プロ」ドメインは、配列および長さの両方においての不定であり、約200〜400超の残基まで及ぶ。プロドメインは、切断されて、約115〜180残基の「成熟」C末端ドメインを産出し、これは、97〜106残基の保存された6または7個のシステインC末端ドメインを含む。プロポリペプチドは、典型的に、完全に処理された成熟C末端ポリペプチドよりも約3倍大きい。本来の条件下で、タンパク質は、成熟二量体として分泌され、切断されたプロポリペプチドは、それと結合したままであり、タンパク質複合体を形成し、おそらく、成熟二量体タンパク質の可溶性を改善すると考えられる。モルフォゲンの複合体形成形態は、生理的条件下で、成熟形態よりも可溶性であることが一般的に観察される。] [0075] 本明細書において使用されるように、OP/BMPファミリーメンバーの「プロ形態」は、ポリペプチドのフォールドされたペアを含むタンパク質を指し、それぞれ、OP/BMPポリペプチドの成熟ドメインと共有結合または非共有結合したプロドメインを含む。プロ形態は、培養哺乳動物細胞から分泌される一次形態であるように思われる。タンパク質の「成熟形態」は、プロドメインと共有結合も非共有結合もしていない成熟C末端ドメインを指す。BMP−7(OP−1)の任意の調製物は、調製物におけるプロドメインの量が、「成熟」C末端ドメインの量のわずか5%である場合、成熟形態を含有すると考えられる。] [0076] その成熟した本来の形態の、自然源のモルフォゲンタンパク質は、典型的に、グリコシル化二量体であり、SDS−PAGEによって決定されるように約30〜36kDaの見かけ上の分子量を有する。還元されると、30kDaタンパク質は、約16kDaおよび約18kDaの範囲の見かけ上の分子量を有する2つのグリコシル化ポリペプチドサブユニットを生じる。非グリコシル化二量体タンパク質は、これもまたモルフォゲン活性を有するが、典型的に、約27kDaの範囲の見かけ上の分子量を有する。還元されると、27kDaタンパク質は、典型的に約14kDa〜約16kDaの範囲の分子量を有する2つの非グリコシル化ポリペプチドを生じる。] [0077] 本明細書において有用なOP/BMPファミリーメンバーは、天然源のものであるまたは生合成的に生産されるかどうかにかかわらず、その対立遺伝子同等物、系統発生的同等物、および他の変異体を含む公知の天然に存在する本来のタンパク質(たとえば「ムテイン」または「突然変異タンパク質」を含む)ならびにタンパク質のOP/BMPファミリーの新しい活性なメンバーのうちのいずれかを含む。特に有用な配列は、哺乳動物のC末端の7個のシステインドメインを含み、すべてのシステインが保存されているもの、好ましくはヒトBMP−7(OP−1)、BMP5、BMP6、およびGDF−5を含む。本発明の実施において有用な他のタンパク質は、様々な生物に由来するVg1、Vgr−1、60A、GDF−1、GDF−3、GDF−5、GDF−6、GDF−7、BMP10、BMP11;BMP13、BMP15、UNIVIN、NODAL、SCREW、ADMP、またはNEURALおよびその類似体の活性形態を含む。これらのタンパク質およびBMP−7の生物学的活性を有するポリペプチドのいずれか1つは、ミネラル化対抗BMPとして使用されてもよい。] [0078] 好ましい一実施形態において、本発明のモルフォゲンは、BMP−7(OP−1)である。特に好ましい実施形態において、BMP−7は、可溶性形態をしている。好ましい実施形態において、本明細書において定義される二量体モルフォゲンタンパク質のポリペプチドサブユニットのそれぞれは、参照モルフォゲンのアミノ酸配列と規定される関係を共有するアミノ酸配列を含む。一実施形態において、好ましいモルフォゲンポリペプチド鎖は、モルフォゲン活性完全長ヒトBMP−7(OP−1)、配列番号3中に存在する配列と規定される関係を共有する。しかしながら、任意の1つまたは複数の、本明細書において開示される天然に存在するモルフォゲンタンパク質または生合成モルフォゲンタンパク質は、同様に、参照配列として使用することができる。好ましいモルフォゲンポリペプチド鎖は、少なくとも、ヒトBMP−7(OP−1)のC末端の6個のシステイン骨格、配列番号3の残基335〜431(または配列番号1の残基43〜139)と規定される関係を共有する。好ましくは、モルフォゲンタンパク質は、少なくとも、ヒトBMP−7(OP−1)のC末端の7個のシステイン骨格、配列番号3の残基330〜431(または配列番号1の残基38〜139)と規定される関係を共有する。] [0079] 機能的に等価な配列は、これらのシステインの一次配置を改変するが、モルフォゲンの活性に必要となる可能性がある、そのような鎖内または鎖間ジスルフィド結合を形成するそれらの能力を含む、二量体モルフォゲンタンパク質のフォールド構造におけるそれらの関係を実質的に損なわない、アミノ酸挿入または欠失を含む、参照配列内に配置される、システイン残基の機能的に等価な配置を含む。機能的に等価な配列は、さらに、1つまたは複数のアミノ酸残基が、参照配列の対応する残基、たとえばヒトBMP−7(OP−1)のC末端の7個システイン骨格と異なるものを含む、但し、この差異は、組織モルフォゲン活性を破壊しないことを条件とする。したがって、参照配列における対応するアミノ酸の保存的置換は、好ましい。] [0080] 下記の表Iは、現在までに同定されたOP/BMPファミリーの様々な天然に存在するメンバーを概説するものであり、本明細書において使用されるそれらの命名法、それらの配列表の参照、および配列表において含まれていない、完全長タンパク質についてのアミノ酸配列についての公開源を含む。表Iにおいて記載される一般名称のそれぞれは、下記に言及されるまた配列表において記載される、同定された配列をコードする核酸から発現される、治療的に有効なタンパク質またはその活性断片もしくは前駆体または天然に存在する変異体もしくは生合成変異体などのようなその機能的等価物を包含するように意図されるまたはそのように理解されるべきである。天然に存在する変異体は、単一の生物種の他の個体から単離される対立遺伝子変異形態および系統発生的に別個の生物学的種から単離される種変異体(相同性)を含む。これらのモルフォゲンは、ミネラル化BMPまたはミネラル化対抗BMPであってもよい。] [0081] ] [0082] ] [0083] OP−2(BMP−8)タンパク質は、このファミリーにおける他のタンパク質と共通して、保存システイン骨格に加えて、この領域において「さらなる」システイン残基を有する(たとえば配列番号21および23の残基41を参照されたい)。GDF−1タンパク質は、保存された骨格内に4個のアミノ酸挿入を有するが(配列番号19を配列番号13と比較)、この挿入は、おそらく、フォールド構造におけるシステインの関係に干渉しない。そのうえ、CBMP2タンパク質は、システイン骨格内に、1つのアミノ酸残基を欠いている。] [0084] モルフォゲンは、還元された場合、不活性であるが、本発明の他のモルフォゲンと組み合わせて酸化された場合、酸化ホモ二量体として活性となる(たとえばヘテロ二量体として)。したがって、本明細書において規定されるように、モルフォゲンは、ポリペプチド鎖のペアを含む二量体タンパク質であり、それぞれのポリペプチド鎖は、これらのシステインの機能的に等価な配置(たとえばフォールド構造において、配列におけるシステインの一次配置を改変するが、それらの関係を改変しないアミノ酸挿入または欠失)を含む、配列番号1の残基43〜139によって規定されるC末端の6個のシステイン骨格を少なくとも含み、その結果、ポリペプチド鎖が、フォールドされる場合、ポリペプチド鎖のペアを含む二量体タンパク質種は、タンパク質が、本明細書において規定されるようにモルフォゲンとして作用することができるように適切な鎖内または鎖間ジスルフィド結合を含む、適切な3次元構造を有する。特に、モルフォゲンは、一般的に、モルフォゲンが許容的な環境において以下のすべての生物学的機能が可能である:前駆細胞の増殖の刺激;前駆細胞の分化の刺激;分化細胞の増殖の刺激;および形質転換細胞の「再分化」を含む、分化細胞の成長および維持の支持。そのうえ、これらのモルフォゲンは、適切な環境条件下で、コミット細胞(committed cell)の再分化を誘発することができることもまた予期される。] [0085] 以下の刊行物は、天然に存在するモルフォゲンおよび/または合成モルフォゲンの公開されたモルフォゲンポリペプチド配列ならびに関連する化学的特性および物理的特性を開示する:BMP−7(OP−1)およびOP−2(BMP−8):米国特許第5,011,691号および米国特許第5,266,683号、Ozkaynakら、EMBO J. 9巻:2085〜2093頁(1990年);OP−3:WO94/10203(PCT US93/10520);BMP−2、BMP−3、およびBMP−4:WO88/00205、Wozneyら、Science 242巻:1528〜1534頁(1988年);BMP−5およびBMP−6:Celesteら、PNAS 87巻:9843〜9847頁(1991年);Vgr1:Lyonsら、PNAS 86巻:4554〜4558頁(1989年);DPP:Padgettら、Nature 325巻:81〜84頁(1987年);Vg−1:Weeks Cell 51巻:861〜867頁(1987年);BMP−9:WO95/33830(PCT/US95/07084);BMP−10:WO94/26893(PCT/US94/05290);BMP−11:WO94/26892(PCT/US94/05288);BMP−12:WO95/16035(PCT/US94/14030);BMP−13:WO95/16035(PCT/US94/14030);GDF−1:WO92/00382(PCT/US91/04096)およびLeeら、PNAS 88巻:4250〜4254頁(1991年);GDF−8:WO94/21681(PCT/US94/03019);GDF−9:WO94/15966(PCT/US94/00685);GDF−10:WO95/10539(PCT/US94/11440);GDF−11:WO96/01845(PCT/US95/08543);BMP−15:WO96/36710(PCT/US96/06540);MP121:WO96/01316(PCT/EP95/02552);GDF−5(CDMP−1、MP52):WO94/15949(PCT/US94/00657)およびWO96/14335(PCT/US94/12814)およびWO93/16099(PCT/EP93/00350);GDF−6(CDMP−2、BMP−13):WO95/01801(PCT/US94/07762)およびWO96/14335およびWO95/10635(PCT/US94/14030);GDF−7(CDMP−3、BMP−12):WO95/10802(PCT/US94/07799)およびWO95/10635(PCT/US94/14030)。他の実施形態において、有用なタンパク質は、新規な生合成モルフォゲンタンパク質および2つまたはそれ以上の公知のモルフォゲンに由来する配列を使用して設計されるキメラタンパク質を含む、生物学的に活性な生合成構築物を含む。米国特許第5,011,691号において開示される生合成構築物もまた参照されたい(たとえばCBMP−7(OP−1)、COP−3、COP−4、COP−5、COP−7、およびCBMP−7(OP−1)6)。モルフォゲンおよび他の関連するタンパク質を記載する、すべての引用される参考文献の開示は、参考文献によって本明細書において組み込まれる。] [0086] ある好ましい実施形態において、有用なモルフォゲンタンパク質は、アミノ酸配列が、少なくとも70%のアミノ酸配列相同性(同一性または保存置換)、好ましくは80%、85%、90%、95%、または99%の相同性を、本明細書において挙げられる例示的な天然に存在するモルフォゲンタンパク質から選択される参照モルフォゲンタンパク質と共有する配列を含むものを含む。好ましくは、ミネラル化対抗BMPについての参照タンパク質は、ヒトBMP−7(OP−1)であり、その参照配列は、ヒトBMP−7(OP−1)、配列番号3の残基330〜431(または配列番号1の残基38〜139)の骨原性活性形態中に存在するC末端の7個のシステイン骨格である。有用なモルフォゲンタンパク質は、したがって、天然に存在するまたは生合成的に生産されるかどうかにかかわらず、好ましい参照配列の対立遺伝子同等物、系統発生的同等物、および他の変異体(たとえば「ムテイン」または「突然変異タンパク質」を含む)ならびに上記に記載され、同定されるものを含む、タンパク質の一般的なモルフォゲンのファミリーの新規なメンバーを含む。ある種の特に好ましいモルフォゲンポリペプチドは、ヒトBMP−7(OP−1)の好ましい参照配列または上記に記載される他のモルフォゲンのうちのいずれかと、少なくとも50%のアミノ酸同一性を共有する。より好ましくは、少なくとも55%、60%、65%、70%、80%、85%、90%、95%、99%、またはそれ以上のアミノ酸同一性をそれと共有する。] [0087] 図10は、参照配列としてBMP−7(OP−1)を使用する、TGF−βスーパーファミリーの様々な代表的なメンバーのC末端の7個のシステイン骨格内のアミノ酸配列相同性パーセントおよび同一性パーセントを記載する。図において記載される相同性パーセントは、MegaAlignプログラム(DNAstar,Inc.)を使用して配列をアライメントすることによって決定される。参照モルフォゲン配列(hBMP−7(OP−1)のC末端の生物学的に活性な7個のシステイン骨格)からの挿入および欠失は、計算の目的のために無視される(詳細は下記を参照されたい)。] 図10 [0088] 他の好ましい実施形態において、本発明において有用なモルフォゲンポリペプチドのファミリーおよびそのメンバーは、上位のアミノ酸配列によって規定される。] [0089] ミネラル化を抑制するための本発明におけるモルフォゲンとしての使用のための特に有用な配列は、C末端ドメイン、たとえばVgl、Vgr−1、BMP−7(OP−1)、OP−2(BMP−8)、GDF−1、GDF−5のC末端96〜102アミノ酸残基(下記の表IIおよび配列番号1〜13を参照されたい)ならびに60A、BMP5、およびBMP6のC末端ドメインを含むタンパク質(配列番号12、14〜16を参照されたい)を含み、これらのすべては、保存された6または7個のシステイン骨格を少なくとも含む。そのうえ、米国特許第5,011,691号において開示されるCBMP−7(OP−1)、3〜5、7、16などのような上位の配列から設計される生合成構築物もまた有用である。他の配列は、インヒビン/アクチビンタンパク質を含む(たとえば米国特許第4,968,590号および第5,011,691号を参照されたい)。したがって、他の有用な配列は、上記の配列のうちのいずれかと少なくとも70%のアミノ酸配列相同性または50%の同一性、好ましくは80%の相同性または70%の同一性を共有するものである。これらは、対立遺伝子変異体および種変異体および突然変異体ならびに生合成ムテインならびにタンパク質のこのモルフォゲンファミリーの新規なメンバーを含むことが予期される。特に、関連するタンパク質のファミリーにおいて、モルフォゲン活性を呈するタンパク質が想定され、好ましい配列からのアミノ酸変化は、保存的変化を含む。保存アミノ酸変化に関する情報は、当技術分野において周知である。たとえば、Dayhoffらは、Atlas of Protein Sequence and Structure;5巻、補足3、345〜362頁(M.O. Dayhoff編、Nat’l BioMed. Research Fdn.、Washington, D.C. 1978年)において、進化的保存タンパク質の間のある種のアミノ酸置換が、偶然が可能にするよりも、予想頻度よりも高い頻度で生じることを記載した。したがって、保存アミノ酸置換は、図84に従って決定することができる(前掲)。本明細書において使用されるように、可能性として有用な配列は、Needlemanら((1970年) J. Mol. Biol. 48巻:443〜453頁)の方法を使用して、公知のモルフォゲン配列とアライメントされ、同一性は、MegaAlignプログラム(DNAstar,Inc.)によって計算される。] [0090] 下記に記載される表IIは、ヒトBMP−7(OP−1)(hBMP−7(OP−1)、配列番号1〜3)、マウスBMP−7(OP−1)(mBMP−7(OP−1)、配列番号4および19)、ヒトおよびマウスOP−2(BMP−8)(配列番号5、6、21、および23)、CBMP2A(配列番号10)、CBMP2B(配列番号11)、BMP3(配列番号12)、DPP(Drosophilaに由来、配列番号7)、Vgl(Xenopus、配列番号8に由来)、Vgr−1(マウスに由来、配列番号9)、GDF−1(マウスに由来、配列番号13)、60Aタンパク質(Drosophilaに由来、配列番号14)、BMP5(配列番号15)、ならびにBMP6(配列番号16)を含む、モルフォゲンとして同定された本来のタンパク質の活性領域のアミノ酸配列を比較する。配列は、Needlemanら(1970年)J. Mol. Biol.、48巻:443〜453頁の方法に従って本質的にアライメントされ、Alignプログラム(DNAstar,Inc.)を使用して計算される。表において、3個のドットは、その位置におけるアミノ酸が、hBMP−7(OP−1)におけるアミノ酸と同じであることを示す。3個のダッシュは、アミノ酸が、その位置に存在せず、相同性を説明する目的のために含まれることを示す。たとえば、CBMP−2AおよびCBMP−2Bのアミノ酸残基60は、「欠けている」。] [0091] ] [0092] ] [0093] ] [0094] ] [0095] 先のアミノ酸配列比較から明白なように、いくつかのアミノ酸変化は、モルフォゲン活性を保持しながら、上位の配列内でなされ得る。配列についての観察は、サブファミリーがこのファミリー内にあることを容易に明らかにする:ヒトおよびマウスBMP−7は、密接に関連づけられ、BMP−5、BMP−6、およびVgr−1と共に、1つのサブファミリーを形成する。CBMP−2AおよびCBMP−2Bは、DPPと共に、他のサブファミリーを形成する。変化したアミノ酸残基は、生物学的活性にとって重大ではなく、アミノ酸残基は、交換可能であることが予想される。そのため、サブファミリーのすべてのメンバーを包含する配列を有する上位の配列は、それぞれのサブファミリーに対して容易に理解され得る、また上位の配列の範囲内の任意の配列は、同じまたは類似する活性を有することが予想される。] [0096] たとえば、ミネラル化対抗BMP(マウスおよびヒトBMP−7)ならびに関連づけられる配列(BMP−5、BMP−6、およびVGR−1)を包含する上位の配列No.1(配列番号24)は、以下のように記載することができる。] [0097] それぞれのXaaは、以下のように規定される、1つまたは複数の指定されるアミノ酸の群から独立して選択される:「Res.」は、「残基」を意味し;res.6のXaa=(ArgまたはGln);res.8のXaa=(LeuまたはVal);res.18のXaa=(GluまたはLys);res.23のXaa=(Tyr、Asn、またはPhe);res.26のXaa=(GluまたはAsp);res.30のXaa=(AlaまたはSer);res.31のXaa=(Phe、Leu、またはTyr);res.33のXaa=(Leu、Val、またはMet);res.34のXaa=(Asn、Asp、Ala、Thr、またはPro);res.35のXaa=(SerまたはAla);res.36のXaa=(TyrまたはHis);res.51のXaa=(Phe、Leu、またはVal);res.52のXaa=(IleまたはMet);res.53のXaa=(AsnまたはPhe);res.55のXaa=(GluまたはAsp);res.66のXaa=(GlnまたはLys);res.67のXaa=(LeuまたはVal);res.88のXaa=(AsnまたはTrp);res.90のXaa=(Val、Thr、Ala、またはIle);res.92のXaa=(Arg、Lys、Val、Asp、Gln、またはGlu);およびres.93のXaa=(AlaまたはSer)。そのような上位の配列は、BMP−7の活性を保存するすべての予想されるモルフォゲンを示す。他の上位の配列は、サブファミリー配列を使用し、交換可能なアミノ酸残基を考慮に入れて構築することができる。] [0098] 上記に述べられるように、本発明において有用な、ある種の好ましいモルフォゲンポリペプチド配列は、50%以上の同一性、好ましくは55%、60%、65%、70%、80%、85%、90%、95%、またはさらに99%以上の同一性を、hBMP−7(OP−1)の好ましい参照配列を規定するアミノ酸配列(とりわけ、hBMP−7(OP−1)の6〜7個の保存されたシステイン骨格、たとえば配列番号1の残基38〜139)または本出願において記載される他のモルフォゲンに由来する等価な領域を有する。これらの特に好ましい配列は、Drosophila 60Aタンパク質を含む、BMP−7(OP−1)タンパク質およびOP−2タンパク質の対立遺伝子同等物変異体および系統発生的同等物変異体ならびに密接に関連づけられるタンパク質BMP5、BMP6、およびVgr−1を含む。したがって、ある特に好ましい実施形態において、有用なモルフォゲンタンパク質は、7個のシステイン骨格を規定し、BMP−7(OP−1)およびOP−2(BMP−8)のいくつかの同定された変異体の間の相同性を組み込む本明細書において「OPX」(配列番号25)と呼ばれる上位のアミノ酸配列内のポリペプチド鎖のペアを含む活性タンパク質を含む。したがって、OPXにおける所与の位置のそれぞれの「Xaa」は、マウスまたはヒトBMP−7(OP−1)またはOP−2(BMP−8)のC末端配列において対応する位置に生じる残基から独立して選択される。特に、それぞれの「Xaa」は、下記に規定される、1つまたは複数の指定されるアミノ酸の群から独立して選択される(配列番号25)。] [0099] res.2のXaa=(LysまたはArg);res.3のXaa=(LysまたはArg);res.11のXaa=(ArgまたはGln);res.16のXaa=(GlnまたはLeu);res.19のXaa.=(IleまたはVal);res.23のXaa=(GluまたはGln);res.26のXaa=(AlaまたはSer);res.35のXaa=(AlaまたはSer);res.39のXaa=(AsnまたはAsp);res.41のXaa=(TyrまたはCys);res.50のXaa=(ValまたはLeu);res.52のXaa=(SerまたはThr);res.56のXaa=(PheまたはLeu);res.57のXaa=(IleまたはMet);res.58のXaa=(AsnまたはLys);res.60のXaa=(Glu、Asp、またはAsn);res.61のXaa=(Thr、AlaまたはVal);res.65のXaa=(ProまたはAla);res.71のXaa=(GlnまたはLys);res.73のXaa=(AsnまたはSer);res.75のXaa=(IleまたはThr);res.80のXaa=(PheまたはTyr);res.82のXaa=(AspまたはSer);res.84のXaa=(SerまたはAsn);res.89のXaa=(LysまたはArg);res.91のXaa=(TyrまたはHis);およびres.96のXaa=(ArgまたはLys)。] [0100] 以下の特許または刊行物または特許出願は、モルフォゲンまたは有用な/活性なモルフォゲンの式を開示し、これらの全内容は、本明細書において参照によって組み込まれる:欧州特許第601106号およびUSSN08/937,755(1997年9月25日に提出)。] [0101] 本発明の方法、組成物、およびデバイスにおいて有用なモルフォゲンは、天然に存在する源から単離されるまたは組換えDNA技術もしくは他の合成技術によって生産されるかどうかにかかわらず、適切なサブファミリーにある、上記に記載されるポリペプチド鎖のうちのいずれかを含むタンパク質を含み、これらのタンパク質の対立遺伝子変異体および種変異体、その天然に存在する突然変異体または生合成突然変異体、ならびに様々な切断構築物および融合構築物を含む。欠失突然変異体または追加突然変異体もまた、活性であることが想定され、保存されたC末端のシステイン骨格を改変する可能性があるものを含む、但し、改変が、フォールド構造におけるこれらのシステインの関係を機能的に破壊しないことを条件とする。したがって、そのような活性形態は、本明細書において開示される、特に記載される構築物の等価物と考えられる。] [0102] タンパク質は、多様なグリコシル化パターン、多様なN末端、アミノ酸配列相同性の領域を有する、関連づけられるタンパク質のファミリー、および宿主細胞における組換えDNAの発現によって生産される、本来のタンパク質または生合成タンパク質の活性切断形態または活性突然変異形態を有する形態を含んでいてもよい。] [0103] 本明細書において企図されるモルフォゲンは、原核生物宿主細胞または真核生物宿主細胞において、完全もしくは切断ゲノムもしくはcDNAからまたは合成DNAから発現し、精製し、切断し、リフォールドし、二量体化して、モルフォゲン活性組成物を形成することができる。二量体タンパク質は、インビトロにおいて、培地から単離しかつ/またはリフォールドしかつ二量体化して、生物学的に活性な組成物を形成することができる。ヘテロ二量体は、個別の別個のポリペプチド鎖を組み合わせることによってインビトロにおいて形成することができる。その代わりに、ヘテロ二量体は、個別の別個のポリペプチド鎖をコードする核酸を同時発現することによって、単一の細胞において形成することができる。いくつかの例示的な組換えヘテロ二量体タンパク質生産プロトコールについて、たとえばWO93/09229または米国特許第5,411,941号を参照されたい。現在、好ましい宿主細胞は、限定を伴うことなく、E. coliを含む原核生物もしくは酵母(S.cerevisiaeなど)を含む真核生物、昆虫細胞、またはCHO細胞、COS細胞、もしくはBSC細胞などのような任意の適した哺乳動物宿主細胞を含む。当業者は、他の宿主細胞を有利に使用することができることを十分に理解するであろう。それらを作製し、使用し、かつ軟骨形成活性について試験する方法を含む、本発明の方法、組成物、およびデバイスにおいて有用なモルフォゲンの詳細な説明は、米国特許第5,266,683号および第5,011,691号を含む、多数の刊行物において開示され、これらの明細書は、参照によって本明細書において組み込まれる。] [0104] 他の好ましい実施形態において、有用なモルフォゲン活性タンパク質は、参照モルフォゲン配列をコードするDNAまたはRNAとハイブリダイズする核酸によってコードされる配列、たとえば、BMP−7(OP−1)、OP−2(BMP−8)、BMP5、BMP6、Vgr−1、60A、GDF−3、GDF−5、GDF−6、GDF−7、およびその他同種のものの保存された7個のシステイン骨格を規定するC末端配列を含むアミノ酸配列を有するポリペプチド鎖を有する。本明細書において使用されるように、高ストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件は、一晩、37℃での40%ホルムアミド、5×SSPE、5×デンハート溶液、および0.1%SDSにおける、公知の技術によるハイブリダイゼーションならびに50℃での、0.1×SSPE、0.1%SDS中での洗浄として規定される。標準的なストリンジェンシー条件は、標準的な分子生物学クローニングテキストにおいて十分に特徴づけられている。たとえばMOLECULAR CLONING−A LABORATORYMANUAL、第2版、Sambrook、Fritsch、およびManiatis編(Cold Spring Harbor Laboratory Press:1989年);DNA CLONING、I巻およびII巻(D.N. Glover編、1985年);OLIGONUCLEOTIDESYNTHESIS(M.J. Gait編、1984年);NUCLEIC ACID HYBRIDIZATION(B. D. Hames & S.J. Higgins編 1984年);ならびにB. Perbal、A PRACTICALGUIDE TO MOLECULAR CLONING(1984年)を参照されたい。] [0105] 他の実施形態において、モルフォゲンタンパク質の投与の代替として、哺乳動物において内因性モルフォゲン発現の増加を刺激するまたは誘発する能力がある、有効な量の作用物質は、本明細書において記載されるルートのうちのいずれかによって投与されてもよい。そのようなモルフォゲン誘発剤は、たとえば哺乳動物への全身投与によってまたは血管への直接的な投与によって哺乳動物に提供されてもよい。所与の組織において内因性モルフォゲンのレベルを調節する能力がある誘発剤(刺激剤)を同定しかつ試験するための方法は、公開出願WO93/05172およびWO93/05751において記載され、これらのそれぞれは、本明細書において参照によって組み込まれる。手短に言えば、候補化合物は、この化合物が生産に影響するのに、つまり、その組織の細胞によって生産されるモルフォゲンの発現および/または分泌を引き起こすのに十分な時間の、試験組織もしくは試験細胞またはそれに由来する培養細胞系とのインビトロにおけるインキュベーションによって、同定され、かつ試験される。適した組織または適した組織の培養細胞は、腎上皮、卵巣組織、線維芽細胞、および骨芽細胞から好ましくは選択される。] [0106] 他の実施形態において、モルフォゲン受容体のアゴニストとして作用する作用物質は、モルフォゲンそれ自体の代わりに投与されてもよい。そのような作用物質はまた、モルフォゲン「模倣物」、モルフォゲン「ミメティック」、またはモルフォゲン「類似体」と呼ばれてもよい。したがって、たとえば、モルフォゲンの受容体に結合し、かつそれを活性化する際のモルフォゲンの活性を模倣することができる小さなペプチドまたは他の分子は、モルフォゲンの等価物として用いられてもよい。好ましくは、アゴニストは、完全なアゴニストであるが、部分的なモルフォゲン受容体アゴニストもまた、有利に用いられてもよい。そのようなアゴニストを同定するための方法は、当技術分野において公知であり、モルフォゲン媒介性の応答を誘発する化合物についてのアッセイを含む(たとえば後腎間充織の分化の誘発、軟骨内骨形成の誘発)。たとえば、モルフォゲン誘発剤またはモルフォゲン受容体のアゴニストを同定するための方法は、1995年6月7日に提出されたU.S.S.N.08/478,097;2001年2月22日に提出されたU.S.S.N.09/791946;米国特許第5,834,188号;米国特許第6,273,598号;WO97/26277;欧州特許第0876401号;1998年3月30日に提出された米国仮出願第60/080032号;2001年6月10日に提出された米国仮出願第60/296291号;2002年2月5日に提出された米国仮出願第60/354820号;および2002年4月10日に提出された米国仮出願(第1の指定された発明者Peter Keck、発明の名称:「MORPHOGEN ANALOGS AND METHODS FOR PRODUCING THEM」)において見つけられてもよく、これらの開示は、参照によって本明細書において組み込まれる。] [0107] 本発明のモルフォゲンのOP/BMPファミリーはまた、当業者らによって容易に確認されてもよい生物学的活性によっても特徴づけられる。特に、本発明のモルフォゲンは、(a)Reddi−Sampath異所性骨アッセイ(SampathおよびReddi(1981年)、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 78巻:7599〜7603頁)もしくは実質的に等価なアッセイにおいて軟骨形成を誘発することができる、(b)慢性腎不全の標準的な動物モデルにおいて腎機能の進行性の損失を有意に予防する、阻害する、遅延させる、もしくは緩和することができる、または(c)慢性腎不全であるもしくは慢性腎不全の危険性がある哺乳動物に投与した場合に、腎機能の標準的なマーカーにおいて臨床的に有意な改善を引き起こすことができる。] [0108] Reddi−Sampath異所性骨アッセイは、軟骨形成活性のアッセイとして当技術分野において周知である。このアッセイは、容易に実行することができるが、たとえばSarnpathおよびReddi(1981年)において、慢性腎不全を特徴づける機能が記載され、論じられる。] [0109] 最終的に、本発明のモルフォゲンは、慢性腎不全であるまたはその危険性がある哺乳動物対象(たとえばヒト患者)に投与された場合に、腎機能の標準的なマーカーにおける臨床的に有意な改善を引き起こす際のそれらの治療的効能について評価されてもよい。腎機能のそのようなマーカーは、医学文献において周知であり、限定されることなく、BUNレベルの増加の速度、血清クレアチニンの増加の速度、BUNの静的測定、血清クレアチニンの静的測定、糸球体濾過速度(GFR)、BUN/クレアチニンの比、ナトリウム(Na+)の血清濃度、クレアチニンについての尿/血漿比、尿素についての尿/血漿比、尿重量オスモル濃度、毎日の尿量、およびその他同種のものを含む(たとえばBrennerおよびLazarus(1994年)、Harrison’s Principles of Internal Medicine、第13版、Isselbacherら編、McGraw Hill Text、New York;LukeおよびStrom(1994年)、Internal Medicine、第4版、J.H. Stein編、Mosby−Year Book, Inc. St.Louisを参照されたい)。] [0110] 医薬組成物 本発明において有用な医薬組成物は、様々な形態をしていてもよい。これらは、たとえば、液体の溶液、注入可能な溶液、乳剤、ゲル、懸濁剤、錠剤、および丸剤などのような液体、固体、または半固体の剤形を含む。好ましい形態は、投与の意図したモードおよび治療適用に依存し、当業者によって選択されてもよい。投与のモードは、静脈内、経口、非経口、筋肉内、腹腔内、皮下、病巣内、外科的移植、または局所的投与を含んでいてもよい。組成物は、投与のそれぞれのルートに適切な剤形で製剤されてもよい。いくつかの実施形態において、本発明の医薬組成物は、血管組織に投与されるであろう。他の実施形態において、本発明の医薬組成物は、標的血管組織の近傍に投与されるであろう。他の実施形態において、医薬品は、標的組織から遠位の部位に投与される。たとえば、いくつかの実施形態において、本発明の医薬組成物は、全身に投与されてもよい。] [0111] 組成物はまた、好ましくは、当技術分野において周知の従来の薬学的に許容可能なキャリヤーをも含むであろう(たとえばRemington’s Pharmaceutical Sciences、第16版、Mac Publishing Company(1980年)を参照されたい)。そのような薬学的に許容可能なキャリヤーは、ヒト血清アルブミンまたは血漿の調製物などのような、他の薬剤、キャリヤー、遺伝的キャリヤー、アジュバント、賦形剤などを含んでいてもよい。好ましくは、キャリヤーは、等張性である。そのようなキャリヤー媒体の例は、水、生理食塩水、リンガー溶液、緩衝水溶液、ヒアルロナン、ヒアルロン酸、およびブドウ糖溶液を含む。不揮発性油およびオレイン酸エチルなどのような非水性の媒体もまた本明細書において有用である。] [0112] いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、徐放性製剤、スローデリバリー製剤、またはモルフォゲンのクリアランスを遅延させる製剤である。マイクロスフェア(たとえばポリ乳酸/ポリグリコール酸ポリマー)、リポソーム、ポリエチレングリコール(PEG)、ゼラチン、および他の微粒子デリバリー系、または徐放性製剤を含むが、これらに限定されない、これらの組成物の調製に利用可能な多数のデリバリー物質がある。いくつかの実施形態において、モルフォゲンは、デリバリー物質に共有結合される。] [0113] 様々な成長因子、サイトカイン、ホルモン、栄養剤、ならびに抗生物質および化学療法剤、酵素、酵素阻害剤、ならびに他の生理活性作用物質を含む治療剤もまた、医薬組成物において含まれてもよい。] [0114] 1日当たり約1μgおよび約1000μgの間の、好ましくは1日当たり3μgおよび50μgの間のモルフォゲンの投薬レベルは、有用である。当業者は、十分に理解するであろうが、記載される用量よりも低いまたはより高い用量が必要とされてもよい。組成物は、好ましくは、単位用量の形態をしており、通常、特定の組織治療に依存する用量レジメンとして投与されるであろう。組成物は、組織治癒または回復を最適化する、当技術分野において公知の投与頻度で、1回または複数回投与されてもよい。組成物は、たとえば、毎日、毎週、毎月、半月毎に、隔月に、四半期毎に、二年毎に、または毎年投与することができる。任意の特定の患者についての特定の投薬量および治療レジメンは、用いられるモルフォゲンの活性、年齢、体重、一般的な健康状態、性別、食餌、投与の時間、排泄の速度、薬剤の組合せ、組織損傷の重症度、および治療する医師の判断を含む、様々な因子に依存するであろう。] [0115] 一般的な問題として、本発明のモルフォゲンは、対象においてCKD、血管硬化症、新生内膜過形成、および/または血管石灰化の危険性があるまたはそれに罹患している任意の哺乳動物対象の治療のための医薬の調製において使用されてもよい。さらに、本発明の方法は、CKD、血管硬化症、新生内膜過形成、および/または血管石灰化の危険性があるまたはそれに罹患している、任意の哺乳動物対象の治療に適用されてもよい。本発明は、任意の霊長動物、好ましくは、ヒトなどのようなより高等な霊長動物の治療に適している。そのうえ、しかしながら、本発明は、ヒトのコンパニオンとして管理される(たとえばイヌ、ネコ、ウマ)、重要な商品価値を有する(たとえばヤギ、ブタ、ヒツジ、ウシ、狩猟動物、または役畜)、重要な科学的価値を有する(たとえば絶滅危惧種の捕えられている標本もしくは自由な標本または同系動物もしくは遺伝子操作動物)、またはその他に価値を有する飼い慣らされた哺乳動物の治療において用いられてもよい。] [0116] (実施例1) 動物および食餌:C57Bl/6JバックグラウンドのLDL受容体ヌル(LDLR−/−)マウスは、Jackson Laboratory(Bar Harbor、Maine)から購入し、病原体がいない環境において飼育した。動物は、3週目に離乳させ、固形飼料にした[Pico Labげっ歯動物固形飼料20およびマウス固形飼料20の1:1混合物、脂肪として6.75%カロリー]。10週目で、動物は、この固形飼料を継続したまたは脂肪として42%カロリーを含有する高コレステロール(0.15%)食餌を始めた[Harlan Teklad、Madison WI、製品No.TD88137]。何匹かの動物については、食餌に、1%または3%のCaCO3を補足した。CaCO3を補足した動物食餌は、先に報告されている20。動物は、自由に、水を摂取した。BMP−7は、Johnson and Johnson(Raritan、NJ)によって提供された。Washington University Animal Care committeeは、研究プロトコールを承認した。動物実験は、NIH Guide for the Care and Use of Laboratory Animalsに従って実行し、Washington University Animal Studies Committeeによって承認された。] [0117] (実施例2) CKDの誘発:先に記載されるように、2段階の手順を利用して、尿毒症を引き起こした(Davies 2003年;Lund、2004年)19;21。伏在静脈血液試料は、手術後の腎機能のベースラインを評価するために、第2の外科手術の1週間後に採取した。動物は、出生の28週間後に、麻酔下で犠牲死させた。犠牲死の時に、血液を、心臓内穿刺によって採取し、心臓および大動脈を、ひとまとめにして解剖した。BMP−7治療グループは、100μl媒体[マンニトール(5%w/v)、酢酸Na緩衝液(20mM、pH4.0〜4.5)、滅菌水]中の毎週1回のBMP−7 10μg/kg乾重量の腹腔内注射を受けた。これは、発明者らの先の研究において使用されるのと同じ用量である(Davies 2003年;Davies 2005年)19;20。] [0118] 動物は、第2の外科手術の後に、7つのCKD高脂肪摂食グループのうちの1つに割り当てた:他のコントロールグループは、固形飼料のLDLR−/−偽手術マウスおよび固形飼料の、CKDを有するLDLR−/−マウスを含んだ。固形飼料を摂食したC57B16 WTマウスは、正常なベンチマーク源となった。これらのコントロールグループに由来するデータは、示さない。グループ1は、22週目に犠牲死させた高脂肪食のLDLR−/−マウスとした。グループ2は、高脂肪食を摂食させ、媒体IPを用いて22〜28週目に毎週治療した、CKDを有するLDLR−/−マウスとした。このグループは、高血清リンおよびVCを発病することが予想された。グループ3は、第1の治療グループとした。これらは、BMP−7治療(毎週10μg/kg IP)を受けた、高脂肪食の、CKDを有するLDLR−/−マウスとした。グループ4は、セベラマーCO31%を用いて治療した、高脂肪食の、CKDを有するLDLR−/−マウスとした。グループ5は、セベラマーCO33%を用いて治療した、高脂肪食の、CKDを有するLDLR−/−マウスとした。グループ6は、CaCO33%を用いて治療した、高脂肪食の、CKDを有するLDLR−/−マウスとした。グループ7は、CaCO33%を用いて治療した、高脂肪食の、CKDを有するLDLR−/−マウスとした。一度、マウスを無作為化して、グループにしたら、それらに、出生後の14週目〜22週目まで石灰化を発病させた。療法は、出生後の23週目に始め、マウスを検査する出生後の28週目まで継続した。] [0119] (実施例3) 血液試験:血清は、標準的な検査法によって、血液尿素窒素[BUN]、コレステロール、カルシウム、およびホスフェートについて血液採取の日に分析した。療法の開始の前に、血液は、伏在静脈を通して得た。犠牲死の時に、血液は、心臓内穿刺を通して得た。] [0120] (実施例4) 組織調製:切除した標本は、液体窒素中で急速冷凍し、次いで、以下のように分類した:心臓、上行大動脈、および大動脈弓は、下行大動脈から分離し、大動脈流出路を通して矢状方向に二分した。下行大動脈は、その長さに沿って冠状におよそ中間で二分した。組織切片における石灰化を視覚化するために、組織薄片(5μm厚)をカットし、vonKossa染色およびTrap染色を用いて染色した。] [0121] (実施例5) 化学的石灰化定量:発明者らの先の実験計画に類似する(Davies 2003年;Davies 2005年)19;20。大動脈および心臓は、犠牲死時に解剖し、すべての付着組織は、解剖顕微鏡下でブラントジセクションによって除去した。組織は、60℃で20〜24時間乾燥させ、計量し、粉砕して、乳棒および乳鉢を用いて粉末にした。カルシウムを、4℃、24時間、1N HCL中で溶出した。溶出液のカルシウム含有量は、メーカーの指示に従って、クレゾールフタレインコンプレキソン法(Sigma、St Louis)を使用してアッセイし、結果は、心臓および大動脈についての乾燥組織体重に対して補正した。] [0122] (実施例6) 細胞培養:ヒト成人大動脈は、アテローム性動脈硬化症のためにMid−America Transplant Services(St.Louis、Mo)によって拒絶された7人の死体器官ドナーから得、ヒト平滑筋細胞(HSMC)を得るために酵素で消化した。内側組織を、外膜および内膜から分離し、1時間、I型コラゲナーゼ(Worthington、Lakewood、NJ)2mg/mlを用いて消化し、ハンクス平衡塩類溶液(HBSS)を用いて洗浄した。それに続けて、さらなる消化を、4時間、II型コラゲナーゼ1mg/ml(Worthington、Lakewood、NJ)およびエラスターゼ.25mg/ml(Worthington、Lakewood、NJ)を用いて行った。細胞浮遊液を、HBSSを用いて2回洗浄し、37℃で、95%/5%大気/CO2加湿環境において3週間、T−75フラスコ中で培養した。使用した成長培地は、4.5%グルコース(高グルコース)、10%ウシ胎仔血清(FBS、Atlas、Fort Collins、CO)、1mMピルビン酸ナトリウム、100ユニット/mlペニシリン、および100mg/mlストレプトマイシン(Sigma、St Louis、Mo)を含有するDMEMとした。細胞純度は、α−平滑筋アクチンおよびカルポニンについてのポジティブ免疫染色によっておよびフォンウィレブランド因子の不在について評価した。すべての実験プロトコールにおいて、細胞は、6ウェルプレート中に1×105細胞/ウェルで接種した。培地は、最初の日に交換し、その後、3日毎に交換した。すべての症例において、使用した細胞は、継代2および5の間であった(表3)。] [0123] (実施例7) 石灰化の誘発:コンフルエンスの時に、細胞は、1または2mM Piを補足したDMEMから成るミネラル化培地に切り換えた。BMP−7治療に曝露した細胞に対して、媒体(マンニトール、酢酸、アセテート)または媒体中のBMP−7のいずれかを含有する新鮮なミネラル化培地を、0.1、1.0、10、または100ng/mlで追加した。培地を、2日または3日毎に交換した。noggin(Pepro Tech.、Rocky Hill、NJ)を、100ng/mlの最終濃度でミネラル化培地に追加した。カルシウム含有量を定量し、記載されるように細胞タンパク質に対して標準化した(Jono 2000年;Moe S.M.ら、Kidney Int 67巻:2295〜2304頁、2005年)11;52。] [0124] (実施例8) RT−PCR:RNAは、RNeasy Mini Kit(Qiagen、Valencia、CA)を使用して、細胞培養物から抽出した。半定量的RT−PCRは、2段階の方法を使用して、メーカーの指示に従って、Roche 1st StrandcDNASynthesis Kit(Indianapolis、IN)およびInvitrogen(Grand Island、NY)からのPCRキットを使用して行った。1μgの全RNAは、逆転写し、ランダムプライマーは、PCR前に42℃で60分間追加した。フォワードプライマーおよびリバースプライマー(表4)を追加し、反応を、20〜35サイクルのPCRにかけた。cDNAを増幅するが、指数関数的増幅範囲内にとどまるのに必要であるサイクルの数は、それぞれのプライマーセットに対して決定した。GAPDHを、ローディングを評価するために内部標準として使用した。ゲノムコンタミネーションは、RT−PCR前に逆転写酵素の熱不活化によって評価した。プライマーは、VectorNTIソフトウェア(Invitrogen、Grand Island、NY)を使用して設計し、それぞれのプライマーペアの最適条件を、決定した(表4)。Perkin−Elmer DNAサーマルサイクラーを、反応を実行するために使用した。産物は、2%アガロースE−ゲル(Invitrogen、Grand Island、NY)上で分離し、臭化エチジウムを用いて視覚化した。バンド強度は、Typhoon 9410ゲルイメージャー(Amersham Biosciences)上で、ゲルをスキャニングすることによって最初に分析し、TotalLabソフトウェアv2003.03(Nonlinear Dynamics、Durham、NC)を使用することによって定量し、GAPGHに対する比較によってローディングに対して標準化した。ネガティブコントロールは、ゲノムDNAが増幅されなかったことを保証するために、RT−PCR前に5分間、煮沸することによって逆転写酵素を不活性化することによって実行した。] [0125] (実施例9) リアルタイム定量的RT−PCR:上記のように実行した逆転写後に、リアルタイムを、MX 4000(Strategene、La Jolla、CA)、Sigma(St.Louis)からのSYBR Green、およびInvitrogenからのPCRキットを使用して実行した。それぞれの反応を、95℃、45秒間および60℃、30秒間および72℃で60秒間、40サイクルを3回実行した。これに、72℃〜99℃の温度の段階的な増加から成る融解サイクルを続けた。単一の優勢なピークが、それぞれの遺伝子の解離曲線において観察され、PCR産物の特異性を支持した。Ct値(閾値)を、PCRの対数期の範囲内に設定し、所望の遺伝子の発現レベルを計算するために使用した。GAPDHは、内部標準として使用し、値を標準化するために使用した。CT対ログcDNA希釈液(ログコピー数に相当する)から成る標準曲線を、未知の量のアンプリコンに対応するcDNAの段階希釈液の増幅によって生成した。] [0126] (実施例10) osterix siRNA構築物:ヒトosterix(osx)siRNA標的配列は、Enhanced siDirect(RNAi Co.,Ltd.)(表4)によって設計した。DNAオリゴヌクレオチドの63塩基長センス鎖およびアンチセンス鎖を、Integrated DNA Technologiesによって合成した。siRNAのデリバリーのためのレトロウイルスベクターの構築は、メーカーの指示に従ってpSilencer5.1−Hレトロウイルス系(Ambion)を使用して実行した。スクランブルsiRNAネガティブコントロールレトロウイルスベクターは、Ambionから購入した。] [0127] (実施例11) 安定感染細胞の確立:Dr.Garry Nolan(スタンフォード大学医科大学院、カリフォルニア州スタンフォード)からの寄贈であるサブコンフルエントPhoenix−Aのパッケージング細胞を、FuGene 6(Roche)を使用して、siRNAレトロウイルスベクター(8μg DNA/100mm皿)を用いてトランスフェクトした。48時間後、上清を収集し、0.45μmシリンジフィルターで濾過し、標的細胞を形質導入するために使用した。それぞれの上清(5ml)を、8μg/mlポリブレン(Sigma)と混合した。この感染カクテル(10ml)を、6時間、SaOs細胞(2×105細胞/100mm皿)に感染させるために使用した。感染細胞を、3日間、4μg/mlプロマイシン(Sigma)の存在下において選択し、感染細胞をアッセイした。] [0128] (実施例12) 免疫ブロット法:siRNAによるノックダウンの効果を評価するために、細胞の核溶解物は、osterix(Santa Cruz Biotechnology,Inc.)およびヒストンH3(Cell Signaling)に対する特異的な抗体を使用して、免疫ブロット法によってアッセイした。ヒストンH3抗体を、ローディングコントロールとして使用した。免疫ブロット法の方法論は、当技術分野において周知である。] [0129] (実施例13) ミネラル化アッセイ:インビトロにおいてミネラル化を誘発するために、感染細胞を、7日間、50ug/mlアスコルビン酸(Sigma)を有する無血清HL−1培地(Lonza)中で培養した。7日間の培養の後、感染細胞を、ミネラル化を検出するために、von Kossaまたはアリザリンレッドによって染色した(1、2)。カルシウム定量化のために、カルシウムを、超音波処理の後に16時間、0.1%Triton X−100および4N HCLを含む0.1M Tris緩衝液(pH7.2)中で溶解した。溶解カルシウムの含有量は、Calcium C−Test(Wako)によって測定した。] [0130] (実施例14) 統計分析:データは、ANOVAを使用して、統計的有意性(P<.05)について分析した。22週目に犠牲死させた動物(コントロールグループ)およびBMP−7またはCaCO3を用いて治療した、28週目に犠牲死させたものの間で比較した。細胞培養物について、系のデータを、ANOVAを使用して、統計的有意性(P<.05)について分析した。これらの分析を、Systat,Software Inc(Point Richmond、CA)を用いて実行した。] [0131] (実施例15) 大動脈Caの定量.出生の14週後に誘発し、22週後に安楽死させた、CKDを有する脂肪摂食マウスにおける大動脈Caの定量は、CKDが石灰化を刺激したことを実証した(図1A)。マウスを、毎週1回腹腔内注射した10mcg/kg BMP−7を用いて治療した。パネルAは、血管石灰化の程度の変化が、媒体治療動物において22週目から28週目まで増加したが、大動脈カルシウムは、BMP−7を用いて治療した動物において減少したことを示す。パネルBは、コントロール動物およびBMP−7治療動物の血清におけるリンのレベルを示す。治療されなければ、それは、22週目および28週目の間で不変であったが、BMP−7を用いる治療によって正常なレベルまで低下した。データは、グループ平均値±SEM(n=4〜7)として表現する。出生後22週目で始めて出生後28週目までの6週間の、媒体を用いる療法は、血管カルシウムのさらなる蓄積をもたらす(図1A)。22〜28週の期間、先の予防試験(Davies 2003年;Davies 2005年)19;20において使用されるのと同じ用量である、毎週10μg/kg IPのBMP−7を用いる療法は、22週目の開始時点と比較して、大動脈石灰化の有意な低下をもたらし(図1A)、高リン酸血症の改善をもたらした(図1B)。] 図1A 図1B [0132] (実施例16) 石灰化に対する高リン酸血症の直接的な効果.BMP−7が、高リン酸血症を低下させることに加えて、直接脈管構造に対する作用を有するので(Dorai Hら、J. Cellular Physiol. 184巻:37〜45頁、2000年;Dorai HおよびSampath TK、J. Bone Joint Surg. 83巻:S70〜S78頁、2001年)28;29、本発明の発明者は、高リン酸血症のみのコントロールの効果を分析した。本発明の発明者らは、最初に、高リン酸血症を改善するために、腸管腔ホスフェートおよび胆汁酸塩の非吸収性結合剤であるセベラマーCO3を選んだが、この結合剤は、有効であるが(表5)、多面的な作用を有した(Mathew Sら、J. Am. Soc. Nephrol. 18巻:122〜130頁、2007年)30。] [0133] したがって、本発明の発明者らは、食糧において十分に混合された場合および血清Caに影響しない場合、作用がホスフェート結合に限られる可能性があるCaCO3を選んだ。臨床的に使用される他の非カルシウム含有ホスフェート結合剤であるLaCO3も研究した。血管石灰化が、媒体治療動物において22週目〜28週目まで有意に増加したが、大動脈カルシウムは、3%CaCO3を用いて治療した動物において22週目のレベルより下に低下した。3%LaCO3治療動物における22週目からの有意な変化はなかった。データは、グループ平均値±SEM(n=4〜5)として表現する。食餌に追加したCaCO3は、BMP−7効果に類似して、22週目の開始時点の動物と比較して、血管石灰化を有意に低下させた(図2)。CaCO3の治療作用は、高リン酸血症がCaCO3によって予防された場合にVCの予防を実証する、発明者らの公開研究に類似した(Davies 2005年)20。CaCO3は、血清Caに影響しなかった(表5)。LaCO3はまた、CaCO3に類似して、22〜28週目まで血管石灰化の増加を予防したが、22週目に観察されたレベルより下に血管カルシウムレベルを低下させなかった。セベラマーCO3療法は、血清コレステロールを低下させたが、他の治療のどれも、LDLR−/−マウスの高コレステロール血症に影響しなかった。] 図2 [0134] 実験動物の大動脈が、大動脈カルシウム含有量を定量するための技術によって破壊されたので、治療の効果を定量するために、さらなるマウスを、大動脈の定性分析のための研究に登録した。血管石灰化は、大部分は、大動脈アテローム斑関連性のものであり(図3)、中膜における点状の石灰化が、観察された。パネルA:偽手術高脂肪摂食LDLR−/−マウスの近位大動脈における大きな、脂質を含んだ斑(矢印の間)。太い矢印は、斑の基部の限局的な石灰化を同定する。パネルB:CKD高脂肪摂食LDLR−/−マウスの近位大動脈における大きな石灰化斑(矢印の間)。パネルC:BMP−7治療CKD高脂肪摂食LDLR−/−マウスの近位大動脈における大きな、脂質を含んだ斑(矢印の間)。染色は、アリザリンレッドとする。倍率は、A〜Cにおいて400×とする。BMP−7、CaCO3、またはLaCO3を用いる治療は、斑関連性のカルシウム沈着を減少させたが、それらは、アテローム硬化性病変のサイズを減少させなかった(図3)。] 図3 [0135] (実施例17) インビトロマトリックスミネラル化.リン刺激性の血管石灰化のメカニズムを分析するために、本発明の発明者らは、このアテローム硬化性マウスモデルを模倣するためにインビトロにおいてアテローム硬化性ドナーから単離したヒト血管平滑筋細胞(hVSMC)(表3)によってマトリックスミネラル化を検査した。本発明の発明者らは、CKDの高リン酸血症を模倣するために培地リンを増加させた。モデルの概念は、ヒト組織に適した、先に確立された石灰化血管平滑筋細胞培養系10〜12に従う。本明細書において使用されるhVSMCは、基本条件において細胞外マトリックスをミネラル化しなかったが、培地中に既に存在する1mM以上のリンの増加に曝露した場合(最終Pi 2mM)、hVSMCは、ある期間にわたってそれらのマトリックスをミネラル化した(図4)。7人のドナーに由来するhVSMCは、実施例6において記載されるようなDMEM(グループA)または1mM NaH2PO4/NaHPO4、pH7.4を補足したDMEM(グループB)において成長させた。グループC、D、およびEにおいて、BMP−7の0.1、1、および10ng/mlは、それぞれ、NaH2PO4/NaHPO4補足培地に追加した。培養は、14日目(A)および21日目(B)に終了した。データは、平均値±SEM、n=7ドナーとする。14日間(図4A)または21日間(図4B)のBMP−7曝露は、高リン培地におけるECMのミネラル化を減少させた。] 図4 図4A 図4B [0136] (実施例18) osterix誘発を通しての骨芽細胞の分化の刺激.RT−PCRは、hVSMC初代培養物が、分化骨芽細胞のマーカーであるオステオカルシンを発現したことを実証するために使用した(Aubin JE、Liu F:The osteoblast lineage。実施例6において記載されるようにDMEMにおいて培養し、RT−PCR(挿入図)によって検出した、hVSMCにおける遺伝子発現の基本レベルを、1の基準値として設定した(白棒、グループA)。高リン(2mM NaH2PO4/(Na)2HPO4)培地(黒棒、グループB)および2mMリン+10ng/ml BMP−7(斜線棒、グループC)による誘発倍数を決定した。BMP−2/MSX2によって指示された骨芽細胞の転写プログラムは、オステオカルシン(A)、BMP−2(B)、MSX2(C)、およびRUNX2(D)遺伝子転写の存在によって実証されるように、hVSMC培養物中に存在した。osterix(E)は、基本の培養条件において弱く発現しただけであった。osterix(E)のリン刺激性の転写。BMP−7は、osterixおよびオステオカルシンの発現を阻害した。A〜Eにおけるデータは、基本の培養条件における発現レベルに対して標準化し、誘発倍数、平均値±SEM、n=3として表現した。Principles of Bone Biology、Bilezikian JPら編、New York、Academic Press、1996年、51〜67頁;Hoffmann HMら、Proc. Nat. Acad. Sci. USA 91巻:12887〜12891頁、1994年)31;32(図5A)において、発明者らおよび同僚らによるインビボにおける先の免疫組織的研究(Davies 2003年)19と一致して、骨芽細胞の分化が、異所的ミネラル化のメカニズムであることを示唆する。骨芽細胞の分化の誘発剤であるBMP−2およびMSX2の転写(Cheng SLら、J. Biol. Chem. 278巻:45969〜45977頁、2003年;Harris SEら、Mol Cell Different 3巻:137〜155頁、1995年)33;34は、この可能性と一致して、初代培養物中に存在したが(図5B、C)、それらのレベルは、高リン条件によって誘発されなかった。同様に、骨芽細胞組織特異的転写因子であるRUNX2/Cbfa1(Ducy 1997ら;Komori Tら、Cell 89巻:755〜764頁、1997年)17;35は、未治療hVSMC細胞において発現し(図5D)、培地リンによって刺激されなかった。しかしながら、BMP−2およびBMP−4の下流の、第2の骨芽細胞組織特異的転写因子、osterix24;25は、それが高リン培地によって誘発されるまで、低レベルで発現した(図5E)。RUNX2およびosterixは、骨芽細胞のモルフォゲンBMP−2およびBMP−4によって指示される骨芽細胞のプログラムを通して間葉系統細胞を誘導することができる骨芽細胞の転写因子である(Nakashima 2002年;Lee 2003年;Komori 1997年)24;25;35。(Harris 1995年)34BMP−7は、osterixの上流のBMP−2経路(BMP−2およびRUNX2)の発現に影響しなかったが(図5B、C、D)、それは、osterix発現(図5E)および骨芽細胞の表現型マーカーであるタンパク質の発現(図5A)を強く阻害した。] 図5A 図5B 図5D 図5E [0137] (実施例19) BMP−2阻害剤によるミネラル化の阻害.骨芽細胞の分化およびミネラル化の誘発におけるBMP−2の決定的に重要な役割は、BMP−2の阻害剤、nogginを追加した場合の、高リン培地におけるミネラル化の消失によって実証された(図6A)。パネルAは、高リン培地に追加したnogginの効果、(10〜100ng/ml)、斜線棒により、リンによって刺激されるマトリックスミネラル化が阻害されたことを示す。パネルBは、noggin、100ng/mlが、リン誘発性osterix発現をブロックしたことを示す。nogginの追加(図6B)はまた、高リン培地刺激性osterix発現をも阻害し、高リンの作用が、BMP−2およびBMP−4刺激骨芽細胞分化と協調的であることを示唆する。高ホスフェートによる、発達後期の第2の骨芽細胞特異的転写因子、osterixの刺激は、osterixがBMP−7治療によって阻害された場合のミネラル化の転換によって示されるように、細胞外マトリックスにおけるミネラル沈着をもたらす骨芽細胞分化の最終ステップとなった(図6B、図1)。] 図1 図6A 図6B [0138] (実施例20) osterixノックダウン細胞のミネラル化.ホスフェート応答性ミネラル化細胞系、SAOSにおいて、osterix siRNAのレトロウイルス誘発性発現は、実施例11において記載されるように、予想されるように、高培地ホスフェート刺激マトリックスミネラル化をブロックしたが、osterix配列に由来するレトロウイルス誘発性スクランブルsiRNAは、高ホスフェートHL−1培地に応答した(図7)。] 図7
权利要求:
請求項1 対象における血管硬化症を治療するための方法であって、BMP−7、BMP−5、BMP−6、OP−2(BMP−8)、およびその変異体から成る群から選択されるモルフォゲンを前記対象に投与するステップを含む方法。 請求項2 対象における血管硬化症を予防するための方法であって、BMP−7、BMP−5、BMP−6、OP−2(BMP−8)、およびその変異体から成る群から選択されるモルフォゲンを前記対象に投与するステップを含む方法。 請求項3 対象における血管硬化症を治療するための方法であって、ミネラル化BMPのアンタゴニストを前記対象に投与するステップを含む方法。 請求項4 対象における血管硬化症を予防するための方法であって、ミネラル化BMPのアンタゴニストを前記対象に投与するステップを含む方法。 請求項5 前記モルフォゲンは、BMP−7である、請求項1または2に記載の方法。 請求項6 前記ミネラル化BMPは、BMP−2もしくはBMP−4またはその類似体である、請求項3または4に記載の方法。 請求項7 前記ミネラル化BMPアンタゴニストは、nogginである、請求項3または4に記載の方法。 請求項8 前記血管硬化症は、慢性腎疾患によって誘発される、請求項1から4に記載のいずれか一項に記載の方法。 請求項9 対象における新生内膜過形成を治療する、予防する、または低下させるための方法であって、BMP−7、BMP−5、BMP−6、OP−2(BMP−8)、およびその変異体から成る群から選択されるモルフォゲンを前記対象に投与するステップを含む方法。 請求項10 対象における新生内膜過形成を治療する、予防する、または低下させるための方法であって、ミネラル化BMPのアンタゴニストを前記対象に投与するステップを含む方法。 請求項11 前記モルフォゲンは、BMP−7である、請求項9に記載の方法。 請求項12 前記ミネラル化BMPは、BMP−2もしくはBMP−4またはその類似体である、請求項10に記載の方法。 請求項13 前記ミネラル化BMPアンタゴニストは、nogginである、請求項10に記載の方法。 請求項14 前記新生内膜過形成は、吻合と関連する、請求項9または10に記載の方法。 請求項15 前記新生内膜過形成は、慢性腎疾患によって誘発される、請求項9または10に記載の方法。 請求項16 血管平滑筋細胞分化を誘発するための方法であって、血管平滑筋前駆細胞または未分化もしくは脱分化血管平滑筋細胞を、BMP−7、BMP−5、BMP−6、およびOP−2(BMP−8)ならびにそれらの変異体から成る群から選択されるモルフォゲンと接触させるステップを含む方法。 請求項17 血管平滑筋細胞分化を誘発するための方法であって、血管平滑筋前駆細胞または未分化もしくは脱分化血管平滑筋細胞を、ミネラル化BMPのアンタゴニストと接触させるステップを含む方法。 請求項18 前記モルフォゲンは、BMP−7である、請求項16に記載の方法。 請求項19 前記ミネラル化BMPは、BMP−2もしくはBMP−4またはその類似体である、請求項17に記載の方法。 請求項20 前記ミネラル化BMPアンタゴニストは、nogginである、請求項17に記載の方法。 請求項21 筋細胞をミネラル化骨形成タンパク質(BMP)のアンタゴニストと接触させ、それにより、ミネラル化を阻害することによって、リンの存在下においてミネラル化BMP活性を阻害することにより、血管の最初のまたはさらなるミネラル化を予防するための方法。 請求項22 前記筋細胞は、血管平滑筋細胞である、請求項21に記載の方法。 請求項23 前記ミネラル化BMPは、BMP−2またはBMP−4である、請求項21に記載の方法。 請求項24 前記ミネラル化BMPアンタゴニストは、nogginである、請求項21に記載の方法。 請求項25 前記ミネラル化BMPアンタゴニストは、ミネラル化対抗BMPである、請求項21に記載の方法。 請求項26 前記ミネラル化対抗BMPは、BMP−7である、請求項25に記載の方法。 請求項27 osterix活性を低下させ、それにより、ミネラル化を阻害することによって、リンの存在下において血管の最初のまたはさらなるミネラル化を予防するための方法。 請求項28 osterix活性は、osterixの前記発現を低下させることによって低下する、請求項27に記載の方法。 請求項29 osterixの前記発現は、osterixmRNA転写を低下させることによって低下する、請求項28に記載の方法。 請求項30 osterixの前記発現は、osterixタンパク質翻訳を低下させることによって低下する、請求項28に記載の方法。 請求項31 osterix活性は、osterixタンパク質の前記活性を直接阻害することによって低下する、請求項27に記載の方法。 請求項32 治療の必要性がある対象に、ミネラル化骨形成タンパク質(BMP)のアンタゴニストを投与することによって、前記ミネラル化BMP活性を阻害することにより血管のミネラル化を治療するための、前記対象を治療するための方法。 請求項33 前記ミネラル化BMPは、BMP−2またはBMP−4である、請求項32に記載の方法。 請求項34 前記ミネラル化BMPアンタゴニストは、nogginである、請求項32に記載の方法。 請求項35 前記ミネラル化BMPアンタゴニストは、ミネラル化対抗BMPである、請求項32に記載の方法。 請求項36 前記ミネラル化対抗BMPは、BMP−7である、請求項35に記載の方法。 請求項37 高リン酸血症の治療の必要性がある対象にBMP−7を投与するステップから成る、高リン酸血症を治療するための方法。 請求項38 対象における血管硬化症を治療するためのまたは予防するための、BMP−7、BMP−5、BMP−6、OP−2(BMP−8)、およびそれらの変異体から成る群から選択されるモルフォゲンを含む医薬組成物。 請求項39 対象における血管硬化症を治療するまたは予防するための、ミネラル化BMPのアンタゴニストを含む医薬組成物。 請求項40 前記血管硬化症は、慢性腎疾患によって誘発される、請求項38または39に記載の医薬組成物。 請求項41 対象における新生内膜過形成を治療する、予防する、または低下させるための、BMP−7、BMP−5、BMP−6、OP−2(BMP−8)、および変異体から成る群から選択されるモルフォゲンを含む医薬組成物。 請求項42 対象における新生内膜過形成を治療する、予防する、または低下させるための、ミネラル化BMPのアンタゴニストを含む医薬組成物。 請求項43 前記新生内膜過形成は、吻合と関連する、請求項41または42に記載の医薬組成物。 請求項44 前記新生内膜過形成は、慢性腎疾患によって誘発される、請求項41または42に記載の医薬組成物。 請求項45 血管平滑筋前駆細胞または未分化もしくは脱分化血管平滑筋細胞の分化を誘発するための、BMP−7、BMP−5、BMP−6、OP−2(BMP−8)、および変異体から成る群から選択されるモルフォゲンを含む医薬組成物。 請求項46 血管平滑筋前駆細胞または未分化もしくは脱分化血管平滑筋細胞の分化を誘発するための、ミネラル化BMPのアンタゴニストを含む医薬組成物。 請求項39 前記モルフォゲンは、BMP−7である、請求項38、41、または45のいずれか一項に記載の医薬組成物。 請求項41 前記ミネラル化BMPは、BMP−2もしくはBMP−4またはその類似体である、請求項39、42、または46のいずれか一項に記載の医薬組成物。 請求項42 前記ミネラル化BMPアンタゴニストは、nogginである、請求項39、42、または46のいずれか一項に記載の医薬組成物。 請求項43 血管石灰化の治療のためのリン結合剤を含む医薬組成物。 請求項44 血管石灰化の治療のための、ミネラル化BMPのアンタゴニストを含む、請求項43に記載の医薬組成物。 請求項45 BMP−7を含む、血管石灰化の治療のための、請求項43に記載の医薬組成物。 請求項46 リン結合剤をさらに含む、請求項43に記載の医薬組成物。 請求項47 前記リン結合剤は、LaCO3である、請求項46に記載の医薬組成物。
类似技术:
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同族专利:
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