专利摘要:
物品は基材に接着された耐引掻性不粘着仕上塗料を含む。耐引掻性不粘着仕上塗料は、プライマー層、中間コート層およびトップコート層を含む。プライマー層は基材に接着されるとともに、第1のポリマー結合剤およびセラミック大粒子を含み、中間コート層は、第1のフルオロポリマー組成物および無機ホイスカーを含み、トップコート層は第2のフルオロポリマー組成物を含む。不粘着仕上塗料のための液体塗料組成物は、フルオロポリマー、ポリマー結合剤および無機ホイスカーを含む。無機ホイスカーの組成物は、液体塗料組成物の約1−40質量%の範囲内である。
公开号:JP2011514184A
申请号:JP2010546017
申请日:2009-02-06
公开日:2011-05-06
发明作者:ネルソン・レオナード・ジアーニ・カルドーソ;フィリッペ・アンドレ・フェルナント・トマス
申请人:イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company;
IPC主号:A47J36-02
专利说明:

[0001] 本発明は、改善された耐引掻性を示す不粘着フルオロポリマー仕上塗料を有する物品に関する。]
背景技術

[0002] 調理器具のような用途のための剥離表面を形成するためにアルミニウムなどの基材上に不粘着フルオロポリマー仕上塗料を形成する技術は、典型的には、基材上への少なくとも2種のコート、すなわち、基材に接着させるための典型的にはプライマーと呼ばれる下塗塗料と不粘着塗料(仕上塗料)を提供する上塗塗料の使用を含んでいた。]
[0003] 不粘着仕上塗料の耐磨耗性を向上させるために無機非金属粒子の比較的大きな粒子をプライマー層に導入することが知られてきた。Bignamiによる特許文献1は、6.5のモース硬度(820のヌープ硬度に相当する)を有するSiO2鉱物であるクリストバライトのプライマー層中での使用を開示している。Thomasらによる特許文献2およびTannenbaumによる特許文献3は、好ましくは少なくとも1200のヌープ硬度を有するセラミック大粒子のプライマー層中での使用を開示している。]
[0004] 耐摩耗性に加えて、不粘着仕上塗料の耐引掻性を改善することが望ましい。Buffardらによる特許文献4において、「準球」形状を有する直径4μm未満の小さいセラミック粒子が、耐引掻性と耐摩耗性の両方を改善しようとする試みの中で不粘着仕上塗料のプライマー中で用いられている。]
[0005] 不粘着仕上塗料の性能を改善するためにホイスカーなどの他のタイプの粒子を含めることを提案した者もいた。例えば、ホイスカー材料は、後続のトップコートの接着性を改善するために不粘着塗料系のプライマー中で用いられてきた。Leechによる特許文献5は、粗い表面を有するスポンジ様材料および連動流路を含む内部構造を形成するために、高温結合剤樹脂およびフィラメント状粉末、例えば、ニッケルフィラメント状粉末を含むベースコート(すなわち、プライマー)を有する2コート系を記載している。粗い表面を有するこのスポンジ様材料を設ける利点は、スポンジ様材料がフルオロポリマートップコートをスポンジ様材料中に固定することを可能にし、よってベースコートへのトップコートの接着性を改善することである。]
[0006] あるいは、ホイスカー材料は、耐磨耗性を改善するために不粘着仕上塗料のトップコート中で用いられてきた。Maedaらによる特許文献6では、不粘着表面の耐磨耗性および耐引掻性を改善するために、六チタン酸カリウムホイスカーが1コート系および2コート系のフルオロポリマートップコート中で用いられている。Maedaの塗料は、耐摩耗性を改善するために球状セラミック顔料(すなわち、SiO2およびAl2O3を含有するガラスビーズ)を更に含む。]
先行技術

[0007] 欧州特許第0,724,915号明細書
米国特許第6,291,054号明細書
米国特許第6,761,964号明細書
米国特許出願公開第2004/0261932号明細書
米国特許第5,560,978号明細書
日本特許第3,471,562(B2)号公報]
課題を解決するための手段

[0008] 第1の態様において、物品は基材に接着された耐引掻性不粘着仕上塗料を含む。耐引掻性不粘着仕上塗料は、プライマー層、中間コート層およびトップコート層を含む。プライマー層は、基材に接着されるとともに、第1のポリマー結合剤およびセラミック大粒子を含み、中間コート層は第1のフルオロポリマー組成物および無機ホイスカーを含み、トップコート層は第2のフルオロポリマー組成物を含む。]
[0009] 第2の態様において、不粘着仕上塗料のための液体塗料組成物は、フルオロポリマー、ポリマー結合剤および無機ホイスカーを含む。無機ホイスカーの組成物は、液体塗料組成物の約1−40質量%の範囲内である。]
[0010] 第1の態様において、物品は基材に接着された耐引掻性不粘着仕上塗料を含む。耐引掻性不粘着仕上塗料は、プライマー層、中間コート層およびトップコート層を含む。プライマー層は、基材に接着されるとともに、第1のポリマー結合剤およびセラミック大粒子を含み、中間コート層は第1のフルオロポリマー組成物および無機ホイスカーを含み、トップコート層は第2のフルオロポリマー組成物を含む。]
[0011] 第1の態様の一実施形態において、無機ホイスカーは炭化ケイ素を含む。第1の態様の別の実施形態において、無機ホイスカーは少なくとも3.3の繊維アスペクト比を有する。第1の態様のなお別の実施形態において、無機ホイスカーは約0.45−3μmの範囲内の直径を有する。第1の態様のまだ別の実施形態において、無機ホイスカーは約5−80μmの範囲内の長さを有する。]
[0012] 第1の態様の更なる実施形態において、中間コート層の組成物は、乾燥フィルム中の0超−55質量%の範囲内の無機ホイスカーを含む。好ましくは、乾燥フィルム中の無機ホイスカーは、0超−35質量%の範囲内である。乾燥フィルム中の無機ホイスカーは、より好ましくは2.2−27.7質量%未満の範囲内であり、なおより好ましくは5.2−19.3質量%の範囲であり、最も好ましくは、全乾燥フィルム質量の6.3−14.0質量%の範囲である。第1の態様のなお更なる実施形態において、セラミック大粒子は炭化ケイ素を含む。]
[0013] 第1の態様の別の実施形態において、中間コート層は第2のポリマー結合剤を更に含む。より特定の実施形態において、中間コート層の組成物は、乾燥フィルム中で約1−20質量%の範囲内の第2のポリマー結合剤を含む。より特定の別の実施形態において、第2のポリマー結合剤はポリアミドイミドを含む。]
[0014] 第1の態様のなお別の実施形態において、プライマー層は第3のフルオロポリマー組成物を更に含む。第1の態様のまだなお別の実施形態において、セラミック大粒子は約10−50μmの範囲内の平均粒度を有する。]
[0015] 第2の態様において、不粘着仕上塗料のための液体塗料組成物は、フルオロポリマー、ポリマー結合剤および無機ホイスカーを含む。無機ホイスカーの組成物は、液体塗料組成物の0超−40質量%の範囲内である。]
[0016] 耐引掻性の性能の意外な改善がプライマー層中のセラミック大粒子と中間コート層中の無機ホイスカーの組合せを有する3−コート不粘着仕上塗料系において得られることが見出された。良好な耐摩耗性の性能に加えて耐引掻性の組み合わされた改善は、中間コート層中の無機ホイスカーおよびプライマー層中のセラミック大粒子の個々の寄与に基づいて予想された改善より大きい。本明細書において用いられる「耐摩耗性」という用語は、摩擦力に接触する一定体積の塗料系の摩滅をもたらす摩擦力に抗する不粘着仕上塗料系の能力を意味する。摩擦力を繰返しかけると塗料系厚さの激しい損失につながり得る。本明細書において用いられる「耐引掻性」という用語は、引掻力に接触する塗料系の塑性変形に抗する不粘着仕上塗料系の能力を意味する。引掻力の塑性変形は塗料系の体積の損失をもたらす。]
[0017] 中間コート層中の無機ホイスカーに関して、粒子を構成する材料は、不粘着仕上塗料系の他の成分に対して不活性であるとともに、フルオロポリマーを熔解する最終的な焼付温度で熱的に安定である1種以上のセラミック型材料または金属繊維型材料である。無機ホイスカーは水不溶性であり、典型的には、均一に分散するが、フルオロポリマーを分散させる水性媒体または有機媒体に溶解されない。無機ホイスカーは、好ましくは、約0.45−3μmの範囲内の平均粒径(公称)および約5−80μmの範囲の平均長さ(公称)を有する。]
[0018] 無機ホイスカーは、典型的には、3.3より大きい繊維アスペクト比を有する。「繊維アスペクト比」は、ホイスカーの繊維長さまたは寸法(長軸または長さ)対短軸寸法(幅)の直径の比を意味する。繊維アスペクト比は粒子形状を定量化する手段であり、ホイスカーの繊維形状を他の粒子形態(例えば、以下で記載するセラミック大粒子の球、板または不規則形状)と区別するために用いることが可能である。]
[0019] 無機ホイスカーは、ギガパスカル(GPa)で測定される弾性率によって特徴付けることが可能である。不粘着仕上塗料系において耐引掻性を改善するために有用である弾性率が高い無機ホイスカーの例には、無機の酸化物、炭化物、ホウ化物および窒化物、ステンレス鋼などの金属およびそれらの組合せが挙げられる。ジルコニウム、タンタル、チタン、タングステン、ホウ素、アルミニウムおよびベリリウムの無機の酸化物、窒化物、ホウ化物および炭化物が好ましい。好ましい組成物に関する典型的な弾性率値は、窒化ケイ素(310GPa)、ステンレス鋼(180−200GPa)、アルミナ(428GPa)、炭化ホウ素(483GPa)、炭化ケイ素(480GPa)である。無機ホイスカーは、金属元素の酸化物、窒化物、ホウ化物または炭化物ともみなされ得る。無機ホイスカーは、単一セラミックまたは単一金属の粒子、あるいは異なるセラミックまたは金属のホイスカーの混合物の粒子であることが可能である。好ましい無機ホイスカーはSiCである。好ましい別の無機ホイスカーはAl2O3である。]
[0020] フルオロポリマーに関して、以下の説明は、プライマー層、中間コート層およびトップコート層の中に存在し得るフルオロポリマー組成物に当てはまる。フルオロポリマーはフッ化炭化水素樹脂である。フルオロポリマーは、少なくとも1×107Pa・sのメルトクリープ粘度を有する非溶融加工性フルオロポリマーであることが可能である。一実施形態は、フルオロポリマーの内で熱安定性が最も高い380℃で少なくとも1×107Pa・sのメルトクリープ粘度を有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である。こうした非溶融加工性PTFEは、パーフルオロオレフィン、特にヘキサフルオロプロピレン(HFP)または特にアルキル基が1−5個の炭素原子を含むパーフルオロ(アルキルビニル)エーテルなどの、焼付(熔解)中にフィルム形成能力を改善する少量のコモノマー調整剤も含有することが可能である。パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)が好ましい。こうした調整剤の量は、PTFEに溶融加工性を付与するのに不十分であり、一般に、0.5モル%以下である。PTFEは、簡単にするために、通常は少なくとも1×108Pa・sの単一メルトクリープ粘度を有することも可能であるが、不粘着成分を形成するために異なる溶融粘度を有するPTFEの混合物を用いることが可能である。]
[0021] フルオロポリマーは、PTFEと組み合わされて(ブレンドされて)またはフルオロポリマーの代わりに溶融加工性フルオロポリマーであることも可能である。こうした溶融加工性フルオロポリマーの例には、TFEと、TFEホモポリマーの融点より実質的に下に、コポリマーの融点を下げるのに十分な量でポリマー中に存在する少なくとも1種のフッ素化共重合性モノマー(コモノマー)、例えば、315℃以下の溶融温度に下げるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)とのコポリマーが挙げられる。TFEとの好ましいコモノマーには、3−6個の炭素原子を有するパーフルオロオレフィンおよびアルキル基が1−5個の炭素原子、特に1−3個の炭素原子を含むパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)などの過フッ化モノマーが挙げられる。特に好ましいコモノマーには、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)およびパーフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)が挙げられる。好ましいTFEコポリマーには、FEP(TFE/HFPコポリマー)、PFA(TFE/PAVE)コポリマー、TFE/HFP/PAVE(ここで、PAVEはPEVEおよび/またはPPVEである)およびMFA(TFE/PMVE/PAVE(ここで、PAVEのアルキル基は少なくとも2個の炭素原子を有する))が挙げられる。溶融加工性テトラフルオロエチレンコポリマーの分子量がフィルム形成性であるのに十分であるとともに、下塗塗料用途において一体性を有するために成形形状を維持できることを除き、溶融加工性テトラフルオロエチレンコポリマーの分子量は重要ではない。典型的には、溶融粘度は、ASTMD−1238に準拠して372℃で測定されたとき、少なくとも1×102Pa・sであるとともに、約60−100×103Pa・sまでの範囲であってよい。]
[0022] 好ましいフルオロポリマー組成物は、例えば、1×107−1×1011Pa・sの範囲内のメルトクリープ粘度を有する非溶融加工性フルオロポリマーと、例えば、1×103−1×105Pa・sの範囲内の粘度を有する溶融加工性フルオロポリマーとのブレンドである。]
[0023] フルオロポリマー組成物は、プライマー層およびオーバーコート層(すなわち、中間コート層およびトップコート層)において、フルオロポリマーが隣接層中に存在するとき、焼き付けるとすぐに被膜間密着性を達成するために互いに十分に適合性であるように選択される。個々の各層のフルオロポリマー組成物は、1種以上のフルオロポリマーのブレンドであってよい。幾つかの実施形態において、各層(すなわち、プライマー、中間コートおよびトップコート)はフルオロポリマー組成物を含む一方で、他の実施形態において、これらの層の1層または2層のみがフルオロポリマー組成物を含む。幾つかの実施形態において、2層または3層でさえも、それらの層中のフルオロポリマー組成物が同じである一方で、他の実施形態において、フルオロポリマー組成物を有する各層は異なるフルオロポリマー組成物を有する。]
[0024] フルオロポリマー成分は、塗布の容易さおよび環境許容性のために本発明において用いられるプライマー組成物、中間コート組成物およびトップコート組成物に関して好ましい形態である水中のポリマーの分散液として一般に市販されている。「分散液」は、フルオロポリマー樹脂粒子のサイズがコロイドであり、水性媒体に安定して分散されており、粒子の沈殿が分散液を用いる時間内で起きないことを意味する。これは、典型的には、ほぼ0.5μm未満のフルオロポリマー粒子の小さいサイズによって、および分散液製造業者による水性分散液の中での界面活性剤の使用によって達成される。こうした分散液は、水性分散重合として知られている方法によって直接的に、場合により、その後の界面活性剤の濃縮および/または界面活性剤の更なる添加によって得ることが可能である。]
[0025] 上述した層のいずれかを形成するために用いられるべきフルオロポリマーの別の液形態は、有機液中のフルオロポリマーの分散液である。これは、フルオロポリマーが、溶融流動性を有する低分子量PTFEであるPTFE微粉末であるときに特に有用である。PTFE微粉末は、水性分散液形態においても用いることが可能である。上述したフルオロポリマーの水性分散液は混和性有機液を含むことが可能である。]
[0026] セラミック大粒子成分に関して、粒子を構成するセラミックは、組成物の他の成分に対して不活性であるとともに、フルオロポリマーを熔解する最終的な焼付温度で熱的に安定である1種以上の無機非金属充填剤型材料である。セラミック大粒子は水不溶性であり、典型的には均一に分散するが、フルオロポリマーを中で分散している水性媒体または有機媒体に溶解されない。セラミック大粒子は、好ましくは、少なくとも約10μmであるが、約50μm以下である平均粒度を有する。]
[0027] セラミック大粒子は、好ましくは少なくとも1200、より好ましくは少なくとも1500のヌープ硬度を有する。ヌープ硬度は、材料の耐へこみ性または耐引掻性を表すための尺度である。セラミック大粒子は、塗料表面に加えられた摩擦力をそらせることにより不粘着塗料に耐摩耗性を付与する。]
[0028] セラミック大粒子は、典型的には、1.5より大きいアスペクト比を有し、よって形状が多少の不規則性を示すが、好ましくは、板様でないために約2.5以下である。セラミック大粒子の「アスペクト比」は、米国特許第6,291,054号明細書の図1に示された通り、粒子の最長直径または最長寸法(長軸または長さ)対粒子の最長直径に垂直に測定された短寸法(高さ)の最長距離の比を意味する。アスペクト比は、粒子形状を定量化する手段である。]
[0029] 無機充填剤フィルム硬化剤の例には、少なくとも1200のヌープ硬度を有する無機酸化物、無機ホウ化物および無機窒化物が挙げられる。ジルコニウム、タンタル、チタン、タングステン、ホウ素、アルミニウムおよびベリリウムの無機酸化物、無機窒化物、無機ホウ化物および無機炭化物が好ましい。炭化ケイ素および酸化アルミニウムが特に好ましい。好ましい無機組成物に関する典型的なヌープ硬度値は、ジルコニア(1200)、窒化アルミニウム(1225)、酸化ベリリウム(1300)、窒化ジルコニウム(1510)、ホウ化ジルコニウム(1560)、窒化チタン(1770)、炭化タンタル(1800)、炭化タングステン(1880)、アルミナ(2025)、炭化ジルコニウム(2150)、炭化チタン(2470)、炭化ケイ素(2500)、ホウ化アルミニウム(2500)、ホウ化チタン(2850)である。セラミックは、金属元素の酸化物、窒化物、ホウ化物または炭化物ともみなしてよい。セラミック大粒子は、単一セラミックの粒子または異なるセラミックの粒子の混合物であることが可能である。好ましいセラミック大粒子はSiCである。好ましい別のセラミック大粒子はAl2O3である。]
[0030] 追加の成分は、本発明において用いられる不粘着仕上塗料の中に存在してよい。例えば、1層以上の層は、小粒度無機フィルム硬化剤、すなわち、5μm未満、好ましくは約3μm未満、より好ましくは約1マイクロメートル未満の平均粒度を有する無機フィルム硬化剤を含有してよい。小粒度無機フィルム硬化剤の属性は、大粒子および小粒子が同じ粒子属性をもつ必要がないことを除き、セラミック大粒子に関するものと同じであることが可能である。無機フィルム硬化剤の小粒子の存在は、本発明において用いられる組成物から得られた不粘着塗料の耐摩耗性を向上させない傾向があるが、塗料の硬度をまさに増加させ、それによって耐引掻性を更に改善する場合がある。]
[0031] 不粘着仕上塗料は定着剤を更に含有してよい。定着剤は、金属材料、ガラス材料またはセラミック材料などの未被覆基材にプライマー層を接着させるためにプライマー層中に通常は存在する材料である。フルオロポリマーの不粘着特性のゆえに、プライマー層中のフルオロポリマーは未被覆基材に接着せず、従って、定着剤の機能を果たさない。中間コート層およびトップコート層の中に存在するフルオロポリマーも、このフルオロポリマーが、焼付プロセス中にフルオロポリマーを含有する隣接層に1層を接着させる、すなわち、被膜間密着性を提供するにもかかわらず、定着剤ではない。少量の定着剤は、中間コート組成物が上に被覆されるプライマー層がフルオロポリマーを含有しないとき、被膜間密着性を得るために本発明において用いられる中間コート組成物中に存在することが可能である。こうした組成物から形成される層の中の定着剤の存在が、(a)こうした層の露出面の不粘着特性を損なう傾向があり、(b)水性分散液の形態を取る組成物のスプレー塗布において困難を増す傾向があるので、定着剤の量は可能な限り少なくすべきである。組成物中に存在する定着剤の量は、存在する場合、中間コート層中のフルオロポリマーの質量を基準にして好ましくは約8質量%以下、より好ましくは約5質量%以下である。組成物は、定着剤を実質的に含まないことも可能である。すなわち、組成物は、組成物中のフルオロポリマーの質量を基準にして2質量%未満、好ましくは1.5質量%未満、より好ましくは1質量%未満の定着剤を含有する。]
[0032] 定着剤は、一般にフッ素を含有しない。典型的な定着剤は、コロイドシリカおよび/または典型的にはポリマー結合剤と呼ばれる熱的に安定なポリマーなどのプライマー層中で用いられる定着剤である。ポリマー結合剤が一般にフッ素を含有しない一方で、ポリマー結合剤は、プライマーを被着させる基材のみならずフルオロポリマーにも接着する。この場合、定着剤は、特にプライマーがポリマー結合剤を含有する一方でフルオロポリマーを含有しないとき、被膜間密着性を向上させる。好ましいポリマー結合剤は、水または水と結合剤用の有機溶媒(水と混和性である)との混合物に可溶性であるか、または水または水と結合剤用の有機溶媒(水と混和性である)との混合物中で可溶化されるポリマー結合剤である。この溶解性は、結合剤と水性分散液形態を取ったフルオロポリマー成分とのブレンドを助ける。]
[0033] 結合剤成分の例は、組成物を焼き付けるとポリアミドイミドに転化するポリアミド酸である。ポリアミド酸塩を焼き付けることにより得られる完全イミド化形態を取り、この結合剤が250℃を超える連続使用温度を有するので、この結合剤は好ましい。ポリアミド酸塩は、一般に、N,N−ジメチルアセトアミド中の0.5質量%溶液として30℃で測定したとき、少なくとも0.1の固有粘度を有するポリアミド酸として入手できる。ポリアミド酸は、米国特許第4,014,834号明細書(Concannon)において非常に詳しく記載された通り、N−メチルピロリドンなどの融合助剤およびフルフリルアルコールなどの粘度降下剤に溶解され、第三級アミン、好ましくはトリエチルアミンと反応して、水に可溶性である塩を生成する。その後、ポリアミド酸塩を含有する、得られた反応媒体は、フルオロポリマー水性分散液とブレンドすることが可能であり、融合剤および粘度降下剤が水と混和性であるので、このブレンドは均一な塗料組成物を産出する。このブレンドは、フルオロポリマー水性分散液の凝集を避けるために過度な攪拌を用いずに液体の単純な混合によって達成することが可能である。本発明と共に用いるために適する他の結合剤の例には、ポリイミド(PI)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアリーレン−エーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンオキシド(PPO)として一般に知られているポリ(1,4(2,6−ジメチルフェニル)オキシド)が挙げられる。これらの樹脂のすべては、少なくとも140℃の温度で熱的に安定である。ポリエーテルスルホンは、190℃までの持続使用温度(熱安定性)および220℃のガラス転移温度を有する非晶質ポリマーである。ポリアミドイミドは、少なくとも250℃の温度で熱的に安定であり、少なくとも290℃の温度で溶融する。ポリフェニレンスルフィドは285℃で溶融する。ポリアリーレンエーテル−ケトンは、少なくとも250℃の温度で熱的に安定であり、少なくとも300℃の温度で溶融する。]
[0034] 簡単にするために、存在する場合、中間コート層の定着剤成分を形成するために、1種のみのポリマー結合剤を用いてよい。しかし、複数のポリマー結合剤も本発明において用いるために考慮されている。これは、プライマー層中でのポリマー結合剤の使用に関して特に当てはまる。好ましいポリマー結合剤は、PAI、PESおよびPPSからなる群から選択される少なくとも1種のポリマーである。この好ましさは、定着剤が中間コート中に存在する場合、プライマーおよび中間コート中で用いられるポリマー結合剤に当てはまる。]
[0035] 本発明の不粘着塗料は、不粘着塗料を構成する1層以上の層の中で1200未満のヌープ硬度値を有する他の充填剤材料を含有してよい。適する追加の充填剤には、プライマー層、中間コート層および/またはトップコート層の中で用いられ得るガラスフレーク、ガラスビーズ、ガラス繊維、ケイ酸アルミニウムまたはケイ酸ジルコニウム、マイカ、金属フレーク、金属繊維、セラミック微細粉末、二酸化ケイ素、硫酸バリウム、タルクなどが挙げられる。不粘着塗料は顔料も含有してよく、顔料の量は、望まれる色および用いられる特定の顔料に応じて異なる。]
[0036] 本発明の不粘着塗料の層の各々は、好ましくは、液媒体の形態を取った従来の手段、より好ましくは、媒体の液体が水を含み、基材に被着される組成物が水性分散液である従来の手段によって基材に逐次に被着させることが可能である。プライマーは、典型的には、上述したような定着剤および必須原料としてフルオロポリマーを含有する先行技術で開示されたプライマーのいずれかであることが可能である。本質的に柔軟性、硬度または腐蝕保護などの特定の最終用途特性が望まれるとき、複数のポリマー結合剤をプライマー中で用いることが可能である。一般的な組合せには、PAI/PES、PAI/PPS、PAI/PPS/PES、PES/PPSが挙げられる。プライマー中の定着剤は、異なる定着剤、例えば、コロイドシリカとポリマー結合剤の組合せも含んでよい。]
[0037] プライマーは定着剤を含有し、中間コート中で場合により用いられる上述した定着剤をプライマー中で用いることが可能である。プライマー中で用いられる好ましい定着剤には、PAI、PESおよびPPSの少なくとも1種が挙げられる。プライマー層中で用いられるセラミック大粒子(少なくとも10μmの平均サイズ)は、不粘着塗料の耐摩耗性を向上させるために有効な量で存在する。典型的には、これは、プライマー層の質量を基準(乾燥固体基準)にして、プライマー層中の少なくとも3質量%のセラミック大粒子の存在を必要とするであろう。プライマー層は、プライマー層の質量を基準(乾燥固体基準)にして、60質量%までのセラミック大粒子も含有してよい。プライマー層は、上述した通り5μm未満の平均粒度を有する無機フィルム硬化剤も含有してよい。プライマー層中のフルオロポリマーの使用は好ましいが、本発明の実施のために必須ではない。従って、プライマーは、フルオロポリマーを実質的に含まないことが可能である。すなわち、プライマーは、プライマー層組成物中の固体の質量を基準にして10質量%未満、好ましくは5質量%未満のフルオロポリマーを含有する。本明細書における固体質量に関する言及は焼付後の質量を指す。]
[0038] 一般に、フルオロポリマーは、プライマー層中に存在するとき、プライマー層の10−45質量%を構成し、中間コート層の少なくとも70質量%を構成し、トップコート層の少なくとも90質量%を構成する。これらの質量%のすべては固体に基づいている。]
[0039] 一実施形態において、中間コートのための液体塗料組成物は、フルオロポリマー組成物、ポリマー結合剤および無機ホイスカーを含むことが可能である。この塗料組成物中の無機ホイスカーの量は、不粘着仕上塗料の耐引掻性の性能を最適化するように選択することが可能である。幾つかの実施形態において、少量の無機ホイスカーは、不粘着仕上塗料系の改善された耐引掻性を付与するのに十分であってよい一方で、他の実施形態において、より多くの無機ホイスカーを用いてよい。不粘着仕上塗料系の中で用いるための無機ホイスカーの最適量は、ホイスカーの物理的寸法に応じても異なってよい。液体塗料組成物への無機ホイスカーの添加が、液体塗料組成物の流動学的特性に悪影響を及ぼし得、そして場合によって液体塗料組成物にゲルを生じさせる点で限界に到達し得る。ゲル入り組成物の場合、均一な被膜を形成するための組成物の塗布は、周知の液体被覆法を用いては困難であることが判明する場合がある。一実施形態において、液体塗料組成物は、約0−40質量%の無機ホイスカーを含有する。]
[0040] 各層を形成するスプレー塗布およびロール塗布は、プライマーで被覆される基材に応じて最も便利な塗布方法である。浸漬被覆およびコイル被覆を含む周知の他の被覆方法が適している。中間コートは、プライマー層の乾燥前に、プライマー層上に従来の方法によって被着させることが可能である。しかし、プライマー組成物および中間コート組成物が水性分散液であるとき、中間コート組成物は、好ましくは手触りでの乾燥後にプライマー層に被着させることが可能である。中間コート層へのトップコート層の塗布に関して同じことが当てはまる。トップコート組成物は、公表されたトップコートフルオロポリマー組成物のいずれかであることが可能である。有機溶媒からプライマー組成物を被着させることによりプライマー層を作り、水性媒体から中間コート層を被着させるとき、プライマー層は、中間コートの塗布の前にすべての水非相溶性溶媒が除去されるように乾燥させるべきである。基材へのプライマーの接着特性および被膜間密着は、基材上に不粘着仕上塗料を形成するためにプライマーおよびトップコートの乾燥および焼付と一緒に中間コートを乾燥させ焼き付けると発現する。]
[0041] 得られた複合層状構造体は、基材上に不粘着仕上塗料を形成すると同時にすべての塗料を熔解するために焼き付けることが可能である。フルオロポリマーがPTFEであるとき、例えば、800°F(427℃)で出発し815°F(435℃)に上昇する温度で5分にわたる迅速で高い焼付温度は好ましい。プライマーまたは中間コートの中のフルオロポリマーがPTFEとFEPとのブレンド、例えば、PTFE50−70質量%およびFEP50−30質量%のブレンドであるとき、焼付温度は、780°F(415℃)に下げてよく、この温度は3分(全焼付時間)後に800°F(427℃)に上昇する。]
[0042] 得られた被覆された基材は、好ましくは0.8ミル(20μm)以下の厚さ、より好ましくは0.4−0.8ミル(10−20μm)の厚さであるプライマー層を有する。中間コート層は、好ましくはプライマー層より厚く、より好ましくは少なくとも50%より厚い。好ましくは、中間コート層は0.6−1.2ミル(15−30μm)の厚さであり、トップコート層は0.2−0.5ミル(5−12μm)の厚さである。セラミック大粒子を含有する層の厚さは、焼付後に渦電流原理(ASTMB244)によって測定される。渦電流値は、大粒子の高さおよび粒子間の谷の深さを含む基材を横切る値の平均を反映する。この方法は、不粘着塗料の形成における基材上の塗料の層の蓄積に適用される試験方法下で更に記述される。プライマー層の厚さは、被覆された基材、例えばフライパンを切断し、走査電子顕微鏡(SEM)から得られた顕微鏡写真から厚さを測定することにより焼き付けられた不粘着塗料上で測定することも可能である。SEMを用いることにより、大粒子の高さと粒子間の谷の深さとの間で区別をつけることが可能である。粒子間の谷におけるプライマーの厚さを報告するSEM値は、報告された渦電流値の約50%である。]
[0043] 本発明において用いられる基材は、金属またはセラミックであることが可能であり、その例には、アルミニウム、アルマイト、冷間圧延鋼、ステンレス鋼、エナメル、ガラスおよびパイロセラムが挙げられる。これらの材料は、基材全体を形成してよいか、または複合材料の場合、基材の単なる表面を形成してよい。基材は平滑であることが可能であり、すなわち、Alpa Co.(Milan,Italy)によって製造されたモデルRT60表面試験機によって測定して50マイクロインチ(1.25μm)未満の表面状態を有し、清浄にされる必要がある。パイロセラムおよび幾つかのガラスに関しては、裸眼に対して見えない僅かな化学エッチング(すなわち、表面はなお平滑である)などによる基材表面の活性化により改善された結果が得られる。Tannenbaumによる米国特許第5,079,073号明細書において記載されたように、ポリアミド酸の化粧塗などの接着剤で基材を化学的に処理することも可能である。]
[0044] 本発明の不粘着仕上塗料を有する製品には、調理器具、耐熱皿、炊飯器およびその差込み、水ポット、鉄底板、コンベヤー、シュート、ロール表面、刃などが挙げられる。]
[0045] 試験方法
メカニカルタイガーポー磨耗試験(MTP磨耗試験)
基材を加熱するとともに振動発生機上で前後に振動させつつ、被覆された基材の表面上で、3個の秤量されたボールペン先端を連続的に回転させることにより、被覆された基材の耐摩耗性を評価する。MTP磨耗試験を行うために用いた試験装置は、米国特許第6,761,964号明細書の図1、2および3において示され、記載されている。]
[0046] 操作において、被覆されたアルミニウム基材を用いる試験皿を穏やかな洗剤中で洗浄して、一切のごみまたは油を除去する。中心ドライブシャフトに臨時に設置された取り出し可能な心出し棒を用いて試験皿をホットプレート上に置く。心出し棒は、ホットプレートの表面上に皿を置くための垂直線の役目を果たす。その後、心出し棒は取り出される。試験皿にタイガーポーヘッドの作用を受けさせる。タイガーポーヘッドは、使用前に傷のない3個のボールペン替芯を収容する流路を有するディスクである。試験ごとに、新しい3個のペン替芯をタイガーポーヘッドの流路に設置し、各替芯が回転ディスクの底から4分の3インチ(1.9cm)下方に伸びるようにする。ドライブシャフトに取り付けられたドライブディスクから下方に伸びる浮動シャフトにタイガーポーヘッドを取り付ける。タイガーポーヘッドおよび浮動シャフトの質量を調整する。米国特許第6,761,964号明細書において例示された装置において、質量はおよそ400gである。浮動シャフトと座金とを合わせた質量(全部でおよそ115g)、タイガーポーヘッド(およそ279g)およびボールペン先端(およそ10g)は合計で404gである。釣り合せ用の分銅も合計でおよそ400gである。]
[0047] ホットプレートの電源を入れ、試験基材(試験皿)を400°F±10°F(204℃±6℃)の温度に加熱する。基材表面上での赤外線温度測定によって決定された試験温度に皿が到達したとき、振動発生機の振動およびタイガーポーヘッドの回転を開始するために、ペン替芯を皿上に下げ、装置を起動する。こうして、試験装置は、被覆された基材の表面に対面し且つ表面の周りでペンを回転させる。タイガーポーヘッドの回転の速度を30回転/分で制御する。振動発生機の速度を前後振動30回/分に制御する。カウンターは、完了したサイクルの数を記録する。タイマーは、特定の方向におけるタイガーポーの回転の各15分をカウントダウンする。データを15分間隔で記録する。タイガーポーヘッドの回転を各15分後に逆転させる。周期的に、ペン替芯先の塗料の蓄積を検査する。蓄積塗料を必要に応じて除去する。]
[0048] ペン替芯の先が塗料を貫通して裸金属基材に到達するときに発生する卵形をしている通路を観察することにより、基材(試験皿)上の塗料の破損を監視する。基材を加熱することにより、破損までの時間を促進する。かくして、破損までの時間が長ければ長いほど、不粘着塗料の耐久性は良好である。]
[0049] 各15分サイクルの終わりに、以下のMTP数値評点に従い皿を評価する。
10−新しい皿
9−塗料の中に溝
8−金属への最初の刻み目(平滑基材に対して)
表面が粗くなる(グリットブラスト仕上基材に対して)
7−金属への筋(外部および/または内部)
6−外側での卵形開始
5−完全な卵形]
[0050] 機械的道具によるスクラッチ試験(MUST)
MUSTの目的は、強化されたPTFE塗料の耐切断性および耐引掻性を定量化することである。この試験において、ステンレス鋼またはアルミニウムのいずれかで製造された容器、皿、ポット、ベーキングプレートなどの中に塗料を被着させる。基材に到達し、よって試験の終点を示すまで線状経路の中で針(例えば、ボールペン替芯)により繰り返し塗料の表面を引っ掻く。終点までのサイクル数を数え、それを用いて耐引掻性を評価する。結果的に、塗料が硬ければ硬いほど、耐引掻性が高ければ高いほど、サイクル数が多い。]
[0051] 針を保持するスクラッチヘッドに磨耗エレメントを取り替えることにより、改良SBAR機を用いてMUST試験を実施する。このスクラッチヘッドは、British Standard Specification for CookwareBS7069:1988によって推奨された通り、炭化タングステンの1.0mmのボールを有するペン替芯PaperMate91534であってよい。棒は630gの質量を有し、試験の過酷度を増すために更に負荷をかけるか、または試験が過酷過ぎる場合に過酷度を緩めるために負荷を軽減することが可能である。容器を加熱するために用いられるホットプレートの電力を調節することにより容器の温度を200℃に設定する。これらの実施例において、棒を余分の負荷なしで用いる。MUSTを各試験皿上で5回実施し、スクラッチ試験ごとに新しいペン替芯を用いる。各試験間で1cm離して皿の中ほどにおいてスクラッチを行う。従って、24cmの皿に関しては、4回の試験は、皿端の1側面から10.0cm、11.0cm、12.0cm、13.0cmおよび14.0cmにおいて行うことが可能である。]
[0052] 乾燥フィルム厚さ(DFT)
焼き付けられた塗料の厚さをフィルム厚さ計、例えば、渦電流原理(ASTMB244)に基づくFisherscopeにより測定する。塗料中に大粒子が存在するゆえに、厚さの決定は試験皿に入れられたクーポン上で行う。クーポンを調製するために、1つのクーポンを試験皿に取り付け、塗料の一切の被着の前に隣接する2つの箇所をテープで留める。プライマーを被着させ、1つのテープを取り外して、第2のクーポンを上に置く試験皿の裸金属基材を露出させる。中間コートを後で被着させ、第2のテープを取り外して、第3のクーポンを上に被着させる裸金属基材をもう一度露出させる。第1のクーポンの測定は、すべての3つの塗料−プライマー、中間コートおよびトップコートの合計厚さを提供する。第2のクーポンの測定は、中間コートおよびトップコートの厚さを提供する。第3のクーポンの測定はトップコートの厚さを提供する。プライマー厚さおよび中間コート厚さに関する個々の値を3つのクーポンの厚さの差によって計算する。第1のクーポンから第2のクーポンの厚さの値を減算することによりプライマー厚さを決定する。第2のクーポンから第3のクーポンの厚さを減算することにより中間コート厚さを決定する。]
[0053] フルオロポリマー
PTFE分散液:固体含有率59−61質量%およびRDPS200−240ナノメートルのDuPontPTFEフルオロポリマー分散液。PTFEフルオロポリマー分散液グレード30は、DuPont Company(Wilmington,DE)から入手できる。]
[0054] FEP分散液:固体含有率54.5−56.5質量%およびRDPS160−220ナノメートルのTFE/HFPフルオロポリマー分散液。この樹脂は、HFP含有率9.3−12.4質量%および米国特許第4,380,618号明細書に記載された通り、変更されたASTMD−1238の方法により372℃で測定して11.8−21.3g/10分のメルトフローレートを有する。]
[0055] PFA分散液:固体含有率58−62質量%およびRDPS180−220ナノメートルのDuPont PFAフルオロポリマー分散液。この樹脂は、PPVE含有率2.9−3.6質量%および米国特許第4,380,618号明細書に記載された通り、変更されたASTMD−1238の方法により372℃で測定して1−3g/10分のメルトフローレートを有する。PFAフルオロポリマー分散液グレード335は、DuPont Company(Wilmington,DE)から入手できる。]
[0056] ポリマー結合剤
PAIは、Torlon(登録商標)AI−10ポリ(アミド−イミド)(Solvay Advanced Polymers)である。この固体樹脂(ポリアミド酸塩に戻ることが可能である)は3−5%の残留NMPを含有する。]
[0057] ポリアミド酸塩は、一般に、N,N−ジメチルアセトアミド中の0.5質量%溶液として30℃で測定したとき、少なくとも0.1の固有粘度を有するポリアミド酸として入手できる。ポリアミド酸は、米国特許第4,014,834号明細書(Concannon)において非常に詳しく記載された通り、N−メチルピロリドンなどの融合助剤およびフルフリルアルコールなどの粘度降下剤に溶解し、第三級アミン、好ましくはトリエチルアミンと反応して、水に可溶性である塩を生成する。]
[0058] 炭化ケイ素(セラミック大粒子)
炭化ケイ素粒子は、Elektroschmelzwerk Kempten GmbH(ESK)(Munich,Germany)によって供給される。
P600=21.6±1.5μm平均粒度ds50
P400=31.4±1.5μm平均粒度ds50
P320=43.1±1.5μm平均粒度ds50
平均粒度は、供給業者によって提供された情報に従いそれぞれFEPA−規格−43−GB 1984R 1993、ISO6344を用いて沈殿法によって測定される。]
[0059] 炭化ケイ素(無機ホイスカー)
ベータ相(立方晶)炭化ケイ素ホイスカー、99%(金属基準)は、AlfaAesar(a Johnson Matthey Co.,(Ward Hill,MA))によって供給される。
直径−典型的な1−3μm(公称)
長さ−典型的な5−60μm(公称)]
[0060] 酸化アルミニウム
酸化アルミニウム(小粒子)は、Aluminum Corporation of Americaによって供給される。Grade SGA−16は、0.35−0.50μmの平均粒度を有する。]
[0061] 実施例1
実施例1は、プライマー層中のセラミック大粒子と中間コート層中の無機ホイスカーの組合せを有する3−コート不粘着仕上塗料系において耐引掻性の意外な改善が得られることを実証している。改善された耐引掻性の性能と良好な耐摩耗性の性能の組合せは、各成分の個々の寄与に基づき予期される性能より優れる。]
[0062] グリースを除去するために洗浄によって処理されたが、機械的に粗面処理されなかった平滑なアルミニウムの試験皿上に本発明を代表する3−コート不粘着系を噴霧する。プライマー層、中間コート層およびトップコート層の水性分散液組成物をそれぞれ表1、2および3に記載している。プライマー層を噴霧し、乾燥させる。中間コート層を乾燥させたプライマー上に噴霧する一方で、トップコート層を中間コート層上にウェットオンウェットで被着させる。3−コート系を430℃で焼き付けることにより硬化させる。プライマー層の典型的な乾燥フィルム厚さ(DFT)は、約10−20μmの範囲であり、中間コート層のDFTは約20μmである一方で、トップコートの厚さは約5−12μmの範囲内である。]
[0063] ]
[0064] ]
[0065] ]
[0066] (P−I)セラミック大粒子入りおよび(P−II)セラミック大粒子のないプライマーと(M−I)無機ホイスカー入りおよび(M−II)無機ホイスカーのない中間コートとの組合せを用いて、4種の異なる3−コート不粘着仕上塗料系を製造する。トップコートは、すべての場合に同じである。すべての項目をMUSTにおいて試験する。炭化ケイ素ホイスカーを含有する中間コートMIの乾燥フィルム組成物を表4に記載している。]
[0067] ]
[0068] 表5は、4種の異なる系(A−D)に関する結果のまとめを示している。すべてのサンプルは類似の条件で噴霧し、同等のDFT値を示した。結果を3−コート塗料系に関して40マイクロメートル合計DFTに正規化する。]
[0069] ]
[0070] 塗料系Aは、プライマー中に炭化ケイ素粒子も中間コート中に炭化ケイ素ホイスカーも含まない。MUST耐引掻性試験下で、塗料系Aは59サイクル続き、MTP耐摩耗性は180分の試験後に5である。中間コートへの炭化ケイ素ホイスカー単独の添加(系B)は、耐引掻性または耐摩耗性のいずれかの下で性能に有意に影響を及ぼさない。他方、プライマー中での炭化ケイ素の添加は、引掻性能と磨耗性能の両方を改善する(系C)。この場合、塗料系は、MUST下で66サイクルに耐える引掻試験において多少の改善および9のMTP評点により磨耗試験で大幅な改善を示している。]
[0071] 系Dは、プライマー中に炭化ケイ素粒子および中間コート中に炭化ケイ素ホイスカーを含有する。これらの2つの要素の組合せは、耐摩耗性の強力な改善(9のMTP評点)に加えて、MUST下で79サイクルへの耐引掻性の性能の大幅な改善をもたらす。耐引掻性のこの改善は、中間コート中の無機ホイスカー(系B)およびプライマー中のセラミック大粒子(系C)の別々の寄与から予想されなかったであろう。理論に制約されないが、プライマー中の粒子と中間コート中のホイスカーとの間に塗料耐引掻性の特性の向上をもたらす相互作用があることが本発明者らによって考えられている。この改善は、得られた塗料構造によって説明してよい。プライマー中の大粒子がプライマー層によって基材に強力に固定される一方で、中間コート中のホイスカーは大粒子の周りに網目を形成する。3−コート仕上塗料系の塗料表面に対面して引掻用道具を用いるとき、引掻力は、多数のより小さい力成分にホイスカーによって分配され、多数のより小さい力成分は、その後、大粒子に、従って基材に伝達される。従って、塗料構造は、塗料マトリックス中で引掻力を効果的に散逸させることができ、引掻力が散逸されない場合に発生するであろう表面損傷を減少させる。]
[0072] 実施例2
実施例2は、中間コート層中に含まれる無機ホイスカーの量を変えるときの、3−コート不粘着仕上塗料系の耐引掻性の変化を実証している。]
[0073] グリースを除去するために洗浄によって処理されたが、機械的に粗面処理されなかった平滑なアルミニウムの試験皿上に本発明を代表する3−コート不粘着系を噴霧する。プライマーの水性分散液組成物(P−III)を表6に記載している。この場合、炭化ケイ素の3つの異なる粒度を用いる。5つの異なる中間コートを表2に記載された配合に基づいて調製し、炭化ケイ素ホイスカー含有率を湿り配合物の全質量の0−20質量%の範囲内で変えた。プライマー層を噴霧し、乾燥させる。中間コート層を乾燥させたプライマー上に噴霧する一方で、トップコート層を中間コート層上にウェットオンウェットで被着させる。3−コート系を430℃で焼き付けることにより硬化させる。プライマー層の典型的な乾燥フィルム厚さ(DFT)は、約10−20μmの範囲であり、中間コート層DFTは約20μmである一方で、トップコートの厚さは約5−12μmの範囲内である。]
[0074] ]
[0075] 類似条件で噴霧され、同等のDFT値を示す被覆された試験皿サンプルに(例えば、耐引掻性を示す)MUST試験を適用する。(中間コートの全液体組成物質量において)0超−40質量%未満のSiCホイスカーを有する塗料系に関して、MUSTサイクル性能は、耐引掻性の改善を実証している。塗料系が、改善されたMUSTサイクル性能のために、0超−20質量%未満のSiCホイスカー、より好ましくは1〜15質量%未満のSiCホイスカー、なおより好ましくは2.5−10質量%のSiCホイスカーを有することが好ましい。塗料系が、最も改善されたMUSTサイクル性能(すなわち、最適な耐引掻性)のために、3−7質量%のSiCホイスカーを有することが最も好ましい。]
[0076] 従って、3−コート不粘着仕上塗料系の実施例に関して、中間コートが液体組成物中で約3−7質量%の範囲内のSiCホイスカーを含有するとき、最適な耐引掻性が達成されることが考えられる。特定の不粘着仕上塗料系に関して、プライマー中のセラミック大粒子のサイズおよび使用量に基づいて中間コートの無機ホイスカー含有率を調節することにより、耐引掻性を最適化できることを予想することが可能である。従って、中間コート中の無機ホイスカーの最適範囲がプライマーの組成および無機ホイスカーとセラミック大粒子の両方のモルホロジーに応じて異なることが考えられる。]
[0077] 一般的説明または実施例において上述した作業のすべてが必要であるとは限らず、特定の作業の一部を必要としない場合があり、1つ以上のその更なる作業を上述した作業に加えて行ってもよいことに留意されたい。なお更に、作業を記載する順序は、必ずしも作業を行う順序である必要はない。本明細書を読んだ後、当業者は、当業者の特定の必要性または要求のためにどの作業を使用できるかを決定できるであろう。]
[0078] 前述した明細書において、本発明を特定の実施形態に関連して記載してきた。しかし、当業者は、1つ以上の修正または1つ以上の他の変更を以下の特許請求の範囲に規定された本発明の範囲を逸脱せずに実施できることを理解する。従って、本明細書および図面を限定的な意味でなく例示的な意味において考えるべきであり、いかなるおよびすべてのかかる修正および他の変更は本発明の範囲内に含まれるべきことが意図されている。]
[0079] 1つ以上のあらゆる利益、1つ以上の他の利点、1つ以上の課題に対する1つ以上の解決策またはそれらの任意の組合せを1つ以上の特定の実施形態に関して上述してきた。しかし、かかる利益、利点、課題に対する解決策、あるいはあらゆる利益、利点または解決策を想到させるか、またはより明白になるようにさせ得るあらゆる要素は、請求項のいずれかまたはすべての重要な、必要なまたは必須の特徴または要素として解釈されるべきではない。]
実施例

[0080] 別々の実施形態の文脈において上および下で分かりやすくするために記載されている本発明の特定の特徴を単一の実施形態における組合せで提供してもよい。逆に、単一の実施形態の文脈において簡潔にするために記載されている本発明の種々の特徴を別々に、またはあらゆる下位組合せにおいて提供してもよい。更に、範囲において指定された値への言及は当該範囲内の各値およびあらゆる値を含む。]
权利要求:

請求項1
基材に接着された耐引掻性不粘着仕上塗料を含む物品であって、前記耐引掻性不粘着仕上塗料が、プライマー層と中間コート層とトップコート層とを含み、前記プライマー層が、前記基材に接着されるとともに、第1のポリマー結合剤とセラミック大粒子とを含み、前記中間コート層が第1のフルオロポリマー組成物と無機ホイスカーとを含み、前記トップコート層が第2のフルオロポリマー組成物を含む物品。
請求項2
無機ホイスカーが炭化ケイ素を含む請求項1に記載の物品。
請求項3
無機ホイスカーが少なくとも3.3の繊維アスペクト比を有する請求項1に記載の物品。
請求項4
無機ホイスカーが約0.45−3μmの範囲内の直径を有する請求項1に記載の物品。
請求項5
無機ホイスカーが約5−80μmの範囲内の長さを有する請求項1に記載の物品。
請求項6
中間コート層の組成物が、乾燥フィルム中で0超−約55質量%の範囲内の無機ホイスカーを含む請求項1に記載の物品。
請求項7
セラミック大粒子が炭化ケイ素を含む請求項1に記載の物品。
請求項8
中間コート層が第2のポリマー結合剤を更に含む請求項1に記載の物品。
請求項9
中間コート層の組成物が、乾燥フィルム中で約1−20質量%の範囲内で第2のポリマー結合剤を含む請求項8に記載の物品。
請求項10
第2のポリマー結合剤がポリアミドイミドを含む請求項8に記載の物品。
請求項11
プライマー層が第3のフルオロポリマー組成物を更に含む請求項1に記載の物品。
請求項12
セラミック大粒子が約10−50μmの範囲内の平均粒度を有する請求項1に記載の物品。
請求項13
フルオロポリマーとポリマー結合剤と無機ホイスカーとを含む不粘着仕上塗料のための液体塗料組成物であって、前記無機ホイスカーの組成物が、前記液体塗料組成物の0超−40質量%未満の範囲内である液体塗料組成物。
类似技术:
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