![]() 急性冠動脈障害のためのバイオマーカー
专利摘要:
本発明は、急性心障害または心臓移植拒絶の発症または急性心障害または心臓移植拒絶の提示の直後に対象から採取される試料におけるANPシグナルペプチドレベルを測定することによって、急性心障害、心臓移植拒絶を予測する、診断する、もしくはモニターするため、または急性心障害を肺障害と区別するための方法を提供する。本発明の方法において有用な抗体もまた提供される。一実施形態において、測定工程は、(a)ANP−SPを結合剤と結合させる工程および(b)結合したANP−SPのレベルを測定する工程を含む。 公开号:JP2011514156A 申请号:JP2010547586 申请日:2009-02-20 公开日:2011-05-06 发明作者:マイケル;ゲイリー ニコルズ,;クリストファー;ジョセフ ペンバートン,;ティモシー;グラント ヤンドル,;アーサー;マーク リチャーズ, 申请人:オタゴ イノベーション リミテッド; IPC主号:C12N15-09
专利说明:
[0001] 本発明は、ANPシグナルペプチド(ANP−SP)ならびに血行路へのバイオマーカーの放出をもたらす対象における、急性冠動脈症候群を含む急性心障害の予後、診断、およびモニタリングにおけるその使用に関する。特に、本発明は、障害の発症の直後にまたは障害の臨床提示のときに採取された試料におけるANP−SPレベルを測定することによって、対象における急性心障害を予測する、診断する、またはモニターするための方法に関する。] 背景技術 [0002] 急性冠動脈症候群(ACS)を含む急性心障害は、不安定狭心症から急性心筋梗塞(AMI)まで及ぶ、広い範囲の心性虚血性事象を包含する。AMIはこれらの事象のうちで最も重篤なものとして現れ、そのため、迅速で正確な診断を必要とする。2つまたはそれを超える記載される特徴(虚血性の胸部不快感の病歴、連続心電図(ECG)トレース上の漸進的変化、ならびに血漿心性バイオマーカーの上昇および低下)の症状を示す患者は、AMIを被っているとして明らかに同定される25。しかしながら、疑わしいAMIの症状を示す、かなりの割合の患者(40%〜50%)は、ECG上の連続変化または典型的な症状を有しておらず、したがって、正確な診断のために、循環バイオマーカー濃度に関し大きな重点が置かれる25、26。] [0003] 心筋梗塞の正確な早期診断は、有効な経皮的血管再生または血栓溶解血管再生ならびに付属的な抗凝固療法および抗血小板療法を含む再灌流治療の即時の導入を容易にする。そのような治療は、診断および管理におけるそれぞれの時間遅延を伴い、死亡率および罹患率を低下させるのに、漸進的に有効性が低下する2〜4。この臨床的状況における意思決定の加速に対する必要性を考慮すれば、たとえば急性心障害、特にAMIの早期で、特異的な診断を提供する循環バイオマーカーの同定に対する相当な関心がある。] [0004] 実際に、現在の臨床ガイドラインは、心筋梗塞および急性冠動脈症候群の同定において、バイオマーカー測定の重要性を強調する25。クレアチンキナーゼ−MB(CK−MB)、トロポニンT(TnT)、トロポニンI(TnI)、およびミオグロビンを含む多くのバイオマーカーは、この目的のために提案されてきたが、それらの使用に限界がある。血漿心性バイオマーカーの検出可能なまたは異常な上昇に対する時間は、6時間(ミオグロビン、CK−MB)〜12時間(TnT、TnI)であり得、ピークレベルは、傷害の発症の24〜48時間後まで生じず、的確な診断および治療に際して、時間の遅延を課す1〜4。さらに、ミオグロビンおよびCK−MBの両方は、非特異的であり、とりわけ外傷または外科手術の間に、心外性の源から分泌され得る1。この目的に有用な他のバイオマーカーは、ANP(プレプロANP(124〜151))、N−ANP(プレプロANP 26〜123)(図1を参照されたい)、BNP(プレプロBNP 103〜134)、およびN−BNP(NT−プロBNPとしても公知のプレプロBNP(27〜134))である。これらのペプチドは、血行路へ分泌される6。] 図1 [0005] AMI後早期のANPおよびN−ANPの血漿濃度の測定は、有力な予後的価値を有し2、3、7、治療レジメンへのこれらのペプチドの血漿濃度の組み込みは、心不全を有する患者の臨床的結果を改善し得る8。これは、ANPよりも約20倍長い半減期を有するN−ANPに特に該当し5、したがって、AMIの後の長期的な心機能に関するさらなる重要な情報を提供する。] [0006] 上記の心臓バイオマーカーがそうであるように、ANPおよびN−ANPは、傷害の発症後の6〜12時間の間に、検出可能なまたは異常なレベルに達しない可能性があり、ピークレベルは、発症後の24〜48時間まで生じない可能性がある。そのため、ANPおよびN−ANPの長期的な診断/予測能力は、臨床提示の最初の数時間以内に、急性心外傷などの急性心障害の早期の特異的な診断を提供する特異的マーカーの付随的な能力を欠く。そのような早期マーカーに対するその必要性は、存在する。] [0007] より最近では、ANP−SPおよびBNP−SPは、心臓病を診断するのに有用であり得ることが示唆された(特許文献1、特許文献2)。ANP−SPおよびBNP−SPのレベルは、普通の患者よりも心不全患者において高いということが、一般的に示されている。いつANP−SPまたはBNP−SPのレベルを測定するべきかに関する時間的経過の情報は、提供されていない。BNP−SPレベルがN−BNPと関連して上昇することが述べられている。] [0008] 本発明の目的は、急性心障害の早期マーカーの必要性を満たすおよび/または有用な選択肢を公衆に少なくとも提供するのにいくらか役立つことである。] 先行技術 [0009] 米国特許出願公開第2005/0244904号明細書 国際公開第2005/052593号] 課題を解決するための手段 [0010] ヒト心房性ナトリウム利尿シグナルペプチド(ANP−SP)またはプレプロANP(1〜25)は、プレプロANP(1〜151)配列番号1から切断される25アミノ酸ペプチドである。ANP−SP(1〜25)を、配列番号14に単独で示す。] [0011] 出願人らは、驚いたことに、ANP−SPの循環濃度が、疑わしい急性冠動脈症候群(ACS)の発症後の最初の数時間においてまたは疑わしい急性冠動脈症候群(ACS)の臨床提示のときに最も高いことを発見した。ピークは、これらの最初の時間において、正常コントロール集団よりも、約5〜15倍、一般的に3〜7倍高い。] [0012] したがって、第1の態様において、本発明は、対象における急性心障害(ACD)を予測する、診断する、またはモニターするための方法であって、ACDの発症の4時間以内にまたはACDの提示の4時間以内に対象から得られる生物学的試料におけるANP−SPのレベルを測定する工程および上述のANP−SPのレベルを、コントロールからのANP−SPレベルと比較する工程を含み、コントロールレベルよりも高いANP−SPの測定レベルは、ACDを示す方法を提供する。] [0013] 本発明はまた、対象における、急性心障害(ACD)の治療に対する応答をモニターするための方法であって、ACDの発症の4時間以内にまたはACDの提示の4時間以内に対象から得られる生物学的試料におけるANP−SPのレベルを測定する工程および上述のANP−SPのレベルを、コントロールからのANP−SPレベルと比較する工程を含み、コントロールレベルからのANP−SPの測定レベルにおける変化は、治療に対する応答を示す方法をも提供する。] [0014] 他の態様において、本発明はまた、対象における心臓移植拒絶エピソードを予測する、診断する、またはモニターするための方法であって、心臓移植の4時間以内に対象から得られる生物学的試料におけるANP−SPのレベルを測定する工程および上述のANP−SPのレベルを、コントロールからのANP−SPレベルと比較する工程を含み、コントロールレベルよりも高いANP−SPの測定レベルは、移植拒絶を示す方法をも提供する。] [0015] 本発明はまた、対象における肺障害および急性心障害(ACD)を区別するための方法であって、障害の提示の4時間以内に対象から得られる生物学的試料におけるANP−SPのレベルを測定する工程および上述のANP−SPのレベルを、コントロールからのANP−SPレベルと比較する工程を含み、コントロールレベルよりも高いANP−SPの測定レベルは、ACDを示す方法をも提供する。] [0016] 本発明はまた、対象における急性心障害(ACD)、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害を予測する、診断する、またはモニターするための方法であって、ACD、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害の発症またはその臨床提示の最初の4時間以内に、対象から得られる生物学的試料におけるANP−SPのレベルを測定する工程を含み、ANP−SPの測定レベルは、コントロールからのANP−SPレベルと比較され、コントロールレベルよりも高いANP−SPの測定レベルは、ACDまたは心臓移植拒絶を示す方法をも提供する。] [0017] 一実施形態において、本発明の方法は、インビトロ方法である。] [0018] 一実施形態において、ANP−SPレベルの測定は、発症または臨床提示の2時間以内もしくは1時間以内にまたは30分以内に実行される。] [0019] 一実施形態において、生物学的試料は、血液、唾液、間質液、血漿、尿、血清、または心臓組織である。] [0020] 一実施形態において、測定工程は、 (a)ANP−SPを結合剤と結合させる工程および (b)結合したANP−SPのレベルを測定する工程を含む。] [0021] 一実施形態における結合剤は、抗体または抗体の断片である。最も一般的に、抗体は、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、キメラ抗体、またはヒト化抗体である。一実施形態において、抗体は、モノクローナル抗体である。] [0022] 代替の実施形態において、ANP−SPのレベルは、質量分析を使用して測定される。] [0023] 抗体が結合するANP−SPは、完全長ヒトANP−SP分子(配列番号14)またはその変異体もしくは断片である。一実施形態において、結合は、選択的である。一実施形態において、断片は、長さが少なくとも4つの隣接するアミノ酸である。望ましくは、抗体は、ANP−SPのN末端またはC末端に結合する。] [0024] 結合剤が結合するまたは選択的に結合する特異的な抗原性ペプチドは、ヒトANP−SP(16〜25)(配列番号12)、ヒトANP−SP(1〜10)(配列番号16)、またはその抗原性結合断片もしくは変異体を含む。] [0025] 一実施形態におけるANP−SPの結合は、固相上に固定されている抗体または抗体断片を使用して測定される。] [0026] ANP−SPのレベルは、RIA、ELISA、蛍光免疫測定、免疫蛍光アッセイ、マススペクトロメトリー、およびイムノラジオメトリックアッセイから選択されるアッセイを用いて有用に測定されてもよい。] [0027] したがって、本発明はまた、ACD、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害の発症から4時間以内にまたはその臨床提示の4時間以内に、対象から得られる生物学的試料におけるANP−SPについてのアッセイであって、任意の公知の方法を使用して、試料におけるANP−SPのレベルを検出し、測定する工程を含むアッセイをも提供する。] [0028] 本発明はまた、ANP−SPについてのアッセイであって、 (a)生物学的試料からの1つまたは複数のANP−SPポリペプチドを結合させる工程であって、ANP−SPポリペプチドは、群ANP−SP 1〜10(配列番号16)およびANP−SP 16〜25(配列番号12)またはその変異体もしくは断片から選択される工程ならびに (b)結合したANP−SPポリペプチドのレベルを測定する工程を含むアッセイをも提供する。] [0029] 一実施形態において、アッセイは、インビトロアッセイである。] [0030] 本発明の方法は、上述のACDまたは心臓移植拒絶またはACD/肺障害の1つまたは複数の非ANP−SPマーカーのレベルを測定する工程およびそれらのレベルをコントロールからのマーカーレベルと比較する工程をさらに含み、非ANP−SPマーカーのコントロールレベルからの測定レベルにおける偏差は、ANP−SPのコントロールレベルよりも高いANP−SPの測定レベルと共に、ACDを予測するもしくは診断するものとなるまたは上述のACD、心臓移植拒絶、もしくはACD/肺障害をモニターするために使用することができる。] [0031] 急性冠動脈症候群との関連において使用されるマーカーは、トロポニンT、トロポニンI、クレアチンキナーゼMB、ミオグロビン、BNP、BNP−SP、NT−BNP、LDH、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、および心臓特異的脂肪酸結合タンパク質(H−FABP)を含む。] [0032] 他の態様において、本発明はまた、対象における急性心障害(ACD)、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害を予測する、診断する、またはモニターするのに使用される、ANP−SP(配列番号14)またはその抗原性結合断片もしくは変異体に結合するまたは選択的に結合するANP−SP結合剤であって、ACD、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害は、ACD、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害の発症の4時間以内にまたはその臨床提示の4時間以内に対象から得られる生物学的試料におけるANP−SPの出現によって特徴づけられるANP−SP結合剤をも提供する。] [0033] 一実施形態において、結合剤は、抗体またはその抗原結合断片である。] [0034] 本発明はまた、 (a)ANP−SPアミノ酸配列16〜25(配列番号12)もしくは1〜10(配列番号16)、 (b)配列番号13もしくは配列番号17から選択されるヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列、または (c)(a)もしくは(b)の変異体もしくは断片に結合する抗体またはその抗原結合断片をも提供する。] [0035] 抗体は、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、キメラ抗体、またはヒト化抗体であってもよい。] [0036] 本発明はまた、対象における急性心障害(ACD)、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害を評価するための予後ツール、診断ツール、またはモニターツールの製造における、ANP−SP結合剤の使用であって、評価は、ACD、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害の発症の4時間以内にまたはその臨床提示の4時間以内に実行されるANP−SP結合剤の使用にも関する。] [0037] 本発明はまた、対象における急性心障害(ACD)、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害を評価するための予後ツール、診断ツール、またはモニターツールの製造における、本発明の抗体または抗原結合断片の使用にも関する。] [0038] 本発明はまた、予後ツール、診断ツール、またはモニターツールが、0.1〜500pmol/Lまたは1〜300pmol/Lまたは2〜100pmol/Lまたは5〜150pmol/Lの範囲におけるANP−SPレベルを測定するために較正される、本発明の使用にも関する。] [0039] 他の態様において、本発明は、ANP−SP結合剤を含む、急性心障害(ACD)、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害を予測する、診断する、またはモニターするためのキットであって、キットは、ACD、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害の発症またはその臨床提示の4時間以内に対象から得られる生物学的試料を用いて使用するためのものであるキットを提供する。] [0040] 本発明はまた、本発明の抗体または抗原結合断片を含む、急性心障害(ACD)、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害を予測する、診断する、またはモニターするためのキットをも提供する。] [0041] 本発明はまた、本発明の結合剤または抗体もしくは抗原結合断片を含む、急性心障害(ACD)を予測する、診断する、またはモニターするためのキットをも提供する。一実施形態において、キットは、0.1〜500pmol/Lまたは1〜300pmol/Lまたは2〜100pmol/Lまたは5〜150pmol/Lの範囲におけるANP−SPレベルを測定するために較正される。] [0042] 一実施形態において、キットはまた、発症または臨床提示の4時間以内に得られた生物学的試料において測定されるANP−SPレベルから、発症または臨床提示の4時間以内の、対象におけるACD、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害を予測する、診断する、またはモニタリングするためのおよび測定レベルをコントロールレベルと比較するための説明書をも含む。コントロールレベルよりも高く測定されたANP−SPレベルは、ACDまたは移植拒絶を示す。] [0043] 他の態様において、本発明は、ANP−SP(16〜25)(配列番号12)またはANP−SP(1〜10)(配列番号16)をコードする核酸分子であって、上述の核酸は、 (a)配列番号13または配列番号17またはその変異体もしくは断片、 (b)配列番号13または配列番号17に対して70%、75%、80%、90%、95%、または99%の配列同一性を有する配列、 (c)配列番号13または配列番号17に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズする配列またはその断片もしくは変異体、 (d)ストリンジェントな条件下で(a)〜(c)のいずれか1つの配列にハイブリダイズすることができる、長さが少なくとも10ヌクレオチドの配列、 (e)(a)〜(d)のいずれか1つの相補体であり、 ただし、上記配列が配列番号15ではないということを条件とする、核酸分子に関する。] [0044] 本発明はまた、本発明の核酸分子を含む遺伝子構築物、遺伝子構築物を含むベクター、遺伝子構築物またはベクターを含む宿主細胞、本発明の核酸分子によってコードされるポリペプチド、本発明のポリペプチドに選択的に結合する抗体、および本発明のポリペプチドを組換えで生産するための方法をも提供する。] [0045] したがって、他の態様において、本発明は、 (a)ANP−SP(16〜25)(配列番号12)またはその変異体もしくは断片、 (b)ANP−SP(1〜10)(配列番号16)またはその変異体もしくは断片、または (c)配列番号12または配列番号16のポリペプチドに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、または99%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列から選択されるANP−SPポリペプチドまたはその変異体もしくは断片を提供する。] [0046] 本発明は、ここでは、添付図面における図に関連して記載される。] 図面の簡単な説明 [0047] 図1は、遊離シグナル、N−ANP、およびANPペプチドの生成をもたらすヒトプレプロANPのプロセシングを概説する概略図である。 図2Aは、6種におけるプレプロANPシグナルペプチド配列のClustal Wバージョン1.83 JALVIEWマルチプル配列アライメントを示す図である。デフォルトClustal Wパラメーターは、このアライメントにおいて以下のように使用した:DNA Gapオープンペナルティー=15.0;DNA Gapエクステンションペナルティー=6.66;DNAマトリックス=Identity;タンパク質Gapオープンペナルティー=10.0;タンパク質Gapエクステンションペナルティー=0.2;タンパク質マトリックス=Gonnet;タンパク質/DNA ENDGAP=−1;タンパク質/DNA GAPDIST=4。アミノ酸は、Pearson(fasta)フォーマットに従った9。 図2Bは、単一文字表記フォーマットの、6種におけるプレプロANP配列を示す図である。シグナルペプチド領域は、太字で示す。 図3は、ANP−SP標準曲線(黒丸)と並行に希釈したヒト血漿抽出物(白四角)を用いるラジオイムノアッセイの結果を示す図である。 図4Aは、ラジオイムノアッセイ結果を示す図である。上パネル:入院からの示される時間にAMI患者(n=3)から採取された血漿におけるANP−SPの濃度。最も高いANP−SPのレベルは、入院の1〜2時間後に見られ、正常で健康な個人において測定されたレベル(下の黒丸、n=8、百分位数の範囲を示す)よりも平均でおよそ6〜7倍高い。下パネル:上パネルと同じ患者における、CK−MB、ミオグロビン、およびTnTの、一致する時間的経過濃度プロファイル。図4Bは、ラジオイムノアッセイ結果を示す図である。上パネル:入院からの示される時間にAMI患者(n=23)から採取された血漿におけるANP−SPの濃度。最も高いANP−SPのレベルは、入院の1〜2時間後に見られ、正常で健康な個人において測定されたレベル(下の黒丸、n=66、百分位数の範囲を示す)よりも平均でおよそ5〜7倍高い。下パネル:上パネルと同じ患者における、CK−MB、ミオグロビン(myglobin)、およびTnTの、一致する時間的経過濃度プロファイル。 図5は、ANP−SP抗血清の交差反応性データの表である。 図6は、患者における循環ANP−SP濃度が、心性の源に由来することを示す棒グラフである。] 図1 図2A 図2B 図3 図4A 図4B 図5 図6 [0048] 定義 急性心障害(ACD)は、提示されるECG上でのST上昇を伴う急性心筋梗塞(AMI)、不安定狭心症、および急性非ST上昇心筋梗塞(MI);心虚血;急性心外傷;急性薬物中毒に起因する急性心損傷、急性心筋症、および心臓移植拒絶を含むが、これらに限定されない。これらの障害の十分な説明的な定義は、参考文献1において見つけられる。] [0049] ACD/肺障害は、診断未確定のまたは疑わしいACDまたは肺障害を有する対象を指す。] [0050] 急性冠動脈症候群(ACS)は、不安定狭心症、主要心電図(ECG)上でのST上昇を伴う急性心筋梗塞、およびECG上でのSTセグメント上昇を伴わない急性心筋梗塞を含む広い範囲の心虚血事象を包含する。] [0051] 用語「抗体」は、抗体を合成するために使用される抗原を含む分子と特異的に相互作用する(結合する)かまたはそれと密接に関係する抗原と特異的に相互作用する(結合する)特異的な構造を有する免疫グロブリン分子を指す。本明細書において使用されるように、用語「抗体」は、完全長抗体を広く含み、そのある種の抗体断片を含んでいてもよい。モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体、多価抗体および一価抗体、多特異的抗体(たとえば二特異性抗体)、キメラ抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、ならびに親和性成熟した抗体もまた含まれる。抗体が、ANP−SPに優先的に結合する、たとえば、非ANP−SPポリペプチドと25%未満または10%未満または1%未満または0.1%未満の交差反応性を有する場合、抗体は、本発明のANP−SPポリペプチドに選択的にまたは特異的に結合する。通常、抗体は、抗原またはエピトープに対して、10−6もしくは10−7M以下のまたは約10−8Mもしくは10−9Mもしくは10−10もしくは10−11もしくは10−12M未満の結合親和性(解離定数(Kd)値)を有する。結合親和性は、表面プラズマ共鳴を使用して評価されてもよい。] [0052] 本明細書において使用されるように、「抗原結合断片」または「抗体断片」は、好ましくは、その抗体断片の正常な機能のほとんどまたはすべてまたは最小ではその抗体断片の正常な機能の少なくとも1つを保持する、完全な抗体(intact antibody)の部分を意味する。抗体断片は、たとえば、完全な抗体における対応するFc領域の機能のすべてまたはほとんどまたはいくつかを保持するFc領域を含んでいてもよい。抗体断片の例は、Fab、Fab’、F(ab’)2、およびFv断片、直鎖状抗体、ダイアボディ、一本鎖抗体(ScFV)、ならびに多特異的抗体を含む。] [0053] 本明細書において使用されるように、「モノクローナル抗体」は、たった1つの標的抗原に対して向けられる、高度に特異的な抗体である抗体を意味する。モノクローナル抗体は、同種の抗体または実質的に同種の抗体の集団から得られてもよく、それぞれのモノクローナル抗体は、若干、生じる可能性のある自然突然変異を除いて、同一でありそして/または同じエピトープに結合する。] [0054] 「単離抗体」は、その自然環境の構成要素から分離されたもしくは回収されたかまたはその両方である、同定された抗体である。たとえば、酵素およびホルモンを含むタンパク質から分離される。一実施形態において、抗体は、抗体の少なくとも95重量%または96重量%または97重量%または98重量%または99重量%まで精製される。純度は、たとえばローリー法によって決定することができる。通常、抗体は、少なくとも1回の精製工程によって調製される。] [0055] 本明細書において使用される用語「結合剤」は、ANP−SPまたはその断片もしくは変異体に結合することができる任意の固体または非固体物質を指す。一実施形態において、この用語は、ANP−SPまたはその断片もしくは変異体に結合する任意の天然分子または非天然分子を指す。結合剤の例は、タンパク質、ペプチド、核酸、炭水化物、脂質、および小分子化合物を含む。選択的なまたは特異的な結合剤は、抗体またはその抗原結合断片である。] [0056] 本明細書において使用される生物学的試料は、スクリーニングされることとなる対象に由来する任意の試料を意味する。試料は、ANP−SPが検出することができる、当技術分野において公知の任意の試料であってもよい。血漿、血液、唾液、間質液、血清、尿、滑液、脳脊髄液、リンパ液、精液、羊膜液、心臓周囲液、および腹水などの任意の体液ならびに心組織などの組織もまた含まれるが、これらに限定されない。] [0057] 用語「エピトープ」は、免疫グロブリンおよび/またはT細胞受容体への特異的な結合ができる任意のタンパク質決定基を含む。それは、B細胞および/またはT細胞が応答する抗原上の部位である。エピトープ決定基は、通常、アミノ酸または糖側鎖などの、分子の化学的に活性な表面の群(grouping)から成り、通常、特異的な3次元構造の特徴および特異的な電荷の特徴を有する。エピトープは、典型的に、3個、5個、または通常8〜10個のアミノ酸を含む。アミノ酸は、隣接アミノ酸または三次フォールディングによって近接する非隣接アミノ酸であってもよい。] [0058] 「発症または臨床提示の4時間以内」という用語は、ACD、心臓移植拒絶、または診断未確定のもしくは疑わしいACD/肺障害の発症または医療施設での提示から、240分を含め、1分〜240分を含む。好ましくは、測定は、発症または症状から2時間(120分を含め、1分〜120分)以内に、または1時間(60分を含め、1分〜60分)以内に、発症または提示の5〜45分以内、15〜40分以内、20〜35分以内に、または25〜30分以内になされてもよい。] [0059] コントロールよりも「高い」もしくは「低い」レベルまたはコントロールからの変化、もしくは偏差は、一実施形態において、統計的に有意である。レベルが、コントロールレベルと比較して、5%以上、10%以上、20%以上、または50%以上、コントロールレベルと異なる場合、コントロールレベルまたは平均コントロールレベルからのより高いレベル、より低いレベル、それからの偏差またはそれからの変化は、存在すると考えることができる。統計的に有意は、その代わりに、P≦0.05として計算されてもよい。さらなる代替において、より高いレベル、より低いレベル、偏差および変化は、アッセイ対照標準限界またはアッセイ対照標準範囲により決定することができる。これらは、直感的な評価またはノンパラメトリック法から計算することができる。全体的に、これらの方法は、0.025および0.975の分位点(fractile)を0.025*(n+1)および0.975(n+1)として計算する。そのような方法は、当技術分野において周知である22、23。コントロールにおいて不在のマーカーの存在もまた、より高いレベル、偏差、または変化として予期される。コントロールにおいて存在するマーカーの不在もまた、より低いレベル、偏差、または変化として予期される。] [0060] ACDの病歴を有していない正常で健康な対象ならびに急性冠動脈症候群:提示されるECG上でのST上昇を伴う(AMI)、不安定狭心症、および急性非ST上昇MI;心虚血;急性心外傷;急性物中毒に起因する急性心損傷、急性心筋症、および心臓移植拒絶を含むが、これらに限定されない様々なACDを有する対象からなどの、任意の対象に由来する試料が含まれる。] [0061] 用語ANP−SPは、ヒトプレプロANP配列(配列番号1)についての、完全な25アミノ酸ANPシグナルペプチドを指す。ANP−SP(1〜25)は、配列番号14に単独で示し、図2Bにおいて下線を引く。ANP−SPの変異体または断片もまた用語ANP−SPの範囲内に包含される。一実施形態において、ANP−SPは、シグナルポリペプチドとしてまたは抗体が結合することができる抗原性ポリペプチドとして機能する。ANP−SPの変異体および断片は、これらの機能のどちらかまたは両方を保持する変異体および断片を含む。] 図2B [0062] 本明細書において使用される用語「心筋症」は、心筋層の疾患を指し、ここで、心筋層または心臓筋肉は、弱っている。これは、心臓のポンピングの低下をもたらし得る。心筋症の一般的な原因は、心臓発作、ウイルス感染症、高血圧、アルコール中毒症、および自己免疫疾患である。] [0063] 本明細書および特許請求の範囲において使用される用語「含む(comprising)」は、「〜から少なくとも部分的に成る(consisting at least in part of)」ことを意味する、すなわち、「含む(comprising)」を含む本明細書および特許請求の範囲における記載を解釈する場合、それぞれの記載においてこの用語によって前置きされた特徴はすべて、存在する必要があるが、他の特徴もまた、存在することができる。「含む(comprise)」および「含まれる(comprised)」などの関連する用語は、同様に解釈されることとなる。] [0064] 本明細書において使用される用語「(1つまたは複数の)ポリヌクレオチド」は、任意の長さの単鎖または二本鎖デオキシリボヌクレオチドポリマーまたはリボヌクレオチドポリマーを意味し、非限定的な例として、遺伝子のコード配列および非コード配列、センス配列およびアンチセンス配列、エキソン、イントロン、ゲノムDNA、cDNA、プレmRNA、mRNA、rRNA、siRNA、miRNA、tRNA、リボザイム、組換えポリヌクレオチド、単離されそして精製された天然に存在するDNA配列またはRNA配列、合成RNA配列および合成DNA配列、核酸プローブ、プライマー、断片、遺伝子構築物、ベクター、ならびに修飾ポリヌクレオチドを含む。核酸分子に対する言及は、同様に理解されることとなる。] [0065] 本明細書において提供されるポリヌクレオチド配列の「断片」は、所望の標的に対する特異的なハイブリダイゼーションができる隣接するヌクレオチドの部分配列であり、たとえば、長さが少なくとも10ヌクレオチドである配列である。本発明の断片は、配列番号15のポリヌクレオチドの少なくとも10、15、16、17、18、19、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73または74の隣接するヌクレオチドを含む。ポリヌクレオチド配列の断片は、マイクロアレイ中に含ませて、プライマー、プローブとして使用することができるか、または本明細書におけるポリヌクレオチドベースの選択方法において使用することができる。本発明の他のポリヌクレオチドの断片(配列番号13もしくは配列番号17など)または本明細書において記載されるポリヌクレオチドの断片は、同様に理解されるはずである。] [0066] 用語「プライマー」は、鋳型にハイブリダイズし、標的に相補的なポリヌクレオチドのポリメリゼーションのプライミングに使用される、通常遊離3’OH基を有する短いポリヌクレオチドを指す。] [0067] 用語「プローブ」は、ハイブリダイゼーションベースのアッセイにおいて、プローブに相補的なポリヌクレオチド配列を検出するために使用される短いポリヌクレオチドを指す。プローブは、本明細書において定義される、ポリヌクレオチドの「断片」から成ってもよい。] [0068] 本明細書において使用される用語「ポリペプチド」は、任意の長さのアミノ酸鎖を包含するが、一般的に、アミノ酸残基が、共有ペプチド結合によって連結される、完全長ANP−SPタンパク質(配列番号14)の少なくとも4つのアミノ酸、少なくとも5つのアミノ酸、または少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、少なくとも23、少なくとも24、もしくはすべての25のアミノ酸のアミノ酸鎖を包含する。本発明において有用なポリペプチドは、精製天然産物であっても、または組換え技術もしくは合成技術を使用して部分的にもしくは全体的に生産されてもよい。その用語は、ポリペプチド、二量体もしくは他の多量体などのポリペプチドの集合体、融合ポリペプチド、ポリペプチド断片、ポリペプチド変異体、またはその誘導体を指してもよい。本発明の他のポリペプチド(配列番号12もしくは配列番号16など)または本明細書において記載される他のポリペプチドに対する言及は、同様に理解されるべきである。] [0069] ポリペプチドの「断片」は、生物学的活性もしくは結合に必要とされるおよび/またはポリペプチドの3次元構造を提供する機能を果たす、ポリペプチドの部分配列である。その用語は、ポリペプチド、二量体もしくは他の多量体などのポリペプチドの集合体、融合ポリペプチド、ポリペプチド断片、ポリペプチド変異体、またはその誘導体を指してもよい。一実施形態において、断片は、上記のシグナルペプチド活性を果たすことができるかまたはANP−SP(1〜25)、ANP−SP(1〜10)、もしくはANP−SP(16〜25)または本発明の他のポリペプチドもしくは本明細書において記載されるポリペプチドの抗原性結合特性を保持する。] [0070] 本明細書において開示されるポリヌクレオチド配列またはポリペプチド配列に適用される用語「単離(isolated)」は、それらの自然の細胞環境から取り出される配列を指すために使用される。単離分子は、生化学的技術、組換え技術、および合成技術を含む任意の方法または生化学的技術、組換え技術、および合成技術を含む方法の組み合わせによって得られてもよい。ポリヌクレオチド配列またはポリペプチド配列は、少なくとも1つの精製工程によって調製されてもよい。] [0071] 本明細書において使用される用語「精製(purified)」は、完全な純度を必要としない。精製は、一実施形態において、試料におけるポリヌクレオチド、ポリペプチド抗体、または宿主細胞の少なくとも90%または95%または98%または99%の均一性を指す。用語は、本明細書において記載される他の分子および構築物に関して同様に理解されるはずである。] [0072] 細胞または宿主細胞に適用される用語「単離」は、生物からまたはその自然環境から得られたかまたは取り出され、引き続いて、当技術分野において公知である実験室環境において維持される細胞または宿主細胞を記載する。その用語は、それ自体、単細胞類(single cells)自体に限定されないが、細胞培養物中に含まれる細胞または宿主細胞を指し、単細胞(single cell)または単一の宿主細胞を含むことができる。] [0073] 用語「組換え体(recombinant)」は、その自然の状況においてそれを囲む配列から取り出されそして/またはその自然の状況において存在しない配列で組換えられるポリヌクレオチド配列を指す。] [0074] 「組換え(recombinant)」ポリペプチド配列は、「組換え」ポリヌクレオチド配列から翻訳によって生産される。] [0075] 本明細書において使用されるように、用語「変異体」は、明確に同定される配列とは異なるポリヌクレオチド配列またはポリペプチド配列を指し、1またはそれを超えるヌクレオチドまたはアミノ酸残基が、欠失している、置換されている、または追加されている。変異体は、天然に存在する対立遺伝子変異体または天然に存在しない変異体であってもよい。変異体は、同じ種または他の種からのものであってもよく、相同体、パラログ、およびオルソログを包含していてもよい。ある実施形態において、本発明において有用なポリペプチドの変異体は、親ポリペプチドまたは親ポリヌクレオチドと同じかまたは類似しているシグナルペプチド活性または抗原性結合特性を含む生物学的活性を有する。ポリヌクレオチドおよびポリペプチドに関しての用語「変異体」は、本明細書において定義されるポリヌクレオチドおよびポリペプチドの形態をすべて包含する。] [0076] 変異体ポリヌクレオチド配列は、本発明の配列に対して、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも71%、少なくとも72%、少なくとも73%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の同一性を呈する。同一性は、少なくとも10のヌクレオチド位置、少なくとも15のヌクレオチド位置、少なくとも20のヌクレオチド位置、少なくとも27のヌクレオチド位置、少なくとも40のヌクレオチド位置、少なくとも50のヌクレオチド位置、少なくとも60、もしくは少なくとも70のヌクレオチド位置の比較ウィンドウにわたり見つけられるかまたは配列番号13、配列番号15、配列番号17のポリヌクレオチドまたは本明細書において開示される他のポリヌクレオチドの全長にわたり見つけられる。] [0077] ポリヌクレオチド配列同一性は、グローバル配列アライメントプログラム(global sequence alignment program)を使用して、候補ポリヌクレオチド配列および対象ポリヌクレオチド配列の間の重複の全長にわたり計算し得る(たとえばNeedleman, S. B.およびWunsch, C. D.(1970年)J. Mol. Biol. 48巻、443〜453頁)。Needleman−Wunschグローバルアライメントアルゴリズムの完全な実装は、http://www.hgmp.mrc.ac.uk/Software/EMBOSS/から得ることができるEMBOSSパッケージにおけるニードルプログラム(needle program)において見つけられる(Rice,P. Longden,I.、およびBleasby,A. EMBOSS: The European Molecular Biology Open Software Suite、Trendsin Genetics 2000年6月、16巻、6号、276〜277頁)。European Bioinformatics Instituteサーバーもまた、http:/www.ebi.ac.uk/emboss/align/で、2つの配列の間でEMBOSS−ニードルグローバルアライメントをオンラインで実行するための機能を提供している。] [0078] その代わりに、末端ギャップにペナルティーを課さずに、2つの配列の最適なグローバルアライメントを算出するGAPプログラムが、使用されてもよい。GAPは、以下の論文において記載されている。Huang, X.(1994年)On Global Sequence Alignment(Computer Applications in the Biosciences 10巻、227〜235頁)。] [0079] ポリヌクレオチド変異体はまた、それらの配列の機能的等価性を保つであろう1つまたは複数の明確に同定された配列に対して類似性を呈し、偶然によって生じたことを合理的に予想することができないものをも包含する。このプログラムは、配列間での、類似性の領域を見つけ、それぞれのそのような領域について、ランダム配列を含有する固定基準サイズのデータベースにおいて、そのようなマッチが偶然見られることを予想することができる回数の期待数である「E値」を報告する。このデータベースのサイズは、bl2seqプログラムにおいてデフォルトに設定されている。1よりもかなり低い、小さなE値については、E値は、ほぼ、そのようなランダムマッチの蓋然性がある。] [0080] 変異体ポリヌクレオチド配列は、好ましくは、明確に同定された配列のいずれか1つと比較した場合、1×10−5未満、1×10−6未満、1×10−9未満、1×10−12未満、1×10−15未満、1×10−18未満、または1×10−21未満のE値を呈する。] [0081] ポリヌクレオチド配列同一性および類似性はまた、以下の方法において決定することもできる。対象ポリヌクレオチド配列は、配列アライメントアルゴリズムならびにGenbank、EMBL、Swiss−PROTおよび他のデータベースなどの配列類似性検索ツールを使用して、候補ポリヌクレオチド配列と比較される。Nucleic AcidsRes 29巻:1〜10頁および11〜16頁、2001年は、オンラインリソースの例を提供する。] [0082] BLASTNの使用は、本発明によるポリヌクレオチド変異体についての配列同一性の決定において使用するのに好ましい。] [0083] BLASTN(bl2seqにおけるプログラムのBLASTスーツ、バージョン2.2.18 2008年4月から)(Tatiana A.ら、FEMS Microbiol Lett. 174巻:247〜250頁(1999年)、Altschulら、Nuc.Acis Res 25巻:3389〜3402頁(1997年))は、NCBI(ftp://ftp.ncbi.nih.gov/blast/)またはBethesda、Maryland、USAのNCB1から公的に入手可能である。ローコンプレキシティパート(low complexity part)のフィルタリングをオフにするべき以外は、bl2seqのデフォルトパラメーターが利用される。] [0084] ポリヌクレオチド配列の同一性は、以下のUNIX(登録商標)コマンドラインパラメーターを使用して検査されてもよい。 bl2seq −i nucleotideseq1 −j nucleotideseq2 −F F −p blastn パラメーター−F Fは、ローコンプレキシティセクション(low complexity section)のフィルタリングをオフにする。パラメーター−pは、配列のペアに適切なアルゴリズムを選択する。bl2seqプログラムは、「同一性=」という行において同一のヌクレオチドの数およびパーセンテージの両方として配列同一性を報告する。] [0085] その代わりに、変異体ポリヌクレオチドは、ストリンジェントな条件下で、指定されるポリヌクレオチド配列またはその相補体にハイブリダイズするポリヌクレオチドである。] [0086] 用語「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする」およびその文法的な等価物は、温度および塩濃度の規定された条件下で、標的ポリヌクレオチド分子にハイブリダイズするポリヌクレオチド分子の能力を指す(サザンブロットまたはノーザンブロットなどのDNAブロットまたはRNAブロット上に固定された標的ポリヌクレオチド分子など)。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする能力は、それほどストリンジェントではない条件下で最初にハイブリダイズし、次いで、望ましいストリンジェンシーまでストリンジェンシーを増加させることによって決定することができる。] [0087] 長さが約100塩基よりも大きなポリヌクレオチド分子に関して、典型的なストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、未変性二重鎖の融解温度(Tm)以下の、25〜30℃以下(たとえば10℃)である(一般的に、参照によって本明細書において組み込まれるSambrookら編、1987年、Molecular Cloning, A Laboratory Manual、第2版 Cold Spring Harbor Press;Ausubelら、1987年、Current Protocols in Molecular Biology、Greene Publishingを参照されたい)。約100塩基よりも大きなポリヌクレオチド分子についてのTmは、式Tm=81.5+0.41%(G+C−log(Na+)によって計算することができる(Sambrookら編、1987年、Molecular Cloning, A Laboratory Manual、第2版 Cold Spring Harbor Press;BoltonおよびMcCarthy、1962年、PNAS 84巻:1390頁)。長さが100塩基よりも大きなポリヌクレオチドについての典型的なストリンジェントな条件は、6×SSC、0.2%SDSの溶液中での予洗;65℃、6×SSC、0.2%SDSで、一晩のハイブリダイズ;その後、65℃での、それぞれ1×SSC、0.1%SDS中での30分間の2回の洗浄、および65℃での、それぞれ0.2×SSC、0.1%SDS中での30分間の2回の洗浄などのハイブリダイゼーション条件になるであろう。] [0088] 一実施形態において、ストリンジェントな条件は、42℃の50%ホルムアミド、5×SSC、50mMリン酸ナトリウム(pH6.8)、0.1%ピロリン酸ナトリウム、5×デンハート溶液、超音波処理サケ精子DNA(50μg/ml)、0.1%SDS、および10%硫酸デキストランを使用し、55℃の0.2×SSCおよび50%ホルムアミド中での42℃での洗浄、その後、55℃での、EDTAを含有する0.1×SSCからなる洗浄液で洗浄する。] [0089] 100基礎未満の長さを有するポリヌクレオチド分子に関して、例示的なストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、Tm以下の5〜10℃である。平均で、100bp未満の長さのポリヌクレオチド分子のTmは、ほぼ、(500/オリゴヌクレオチド長)℃、低下する。] [0090] ペプチド核酸(PNA)として公知のDNA模倣物に関して(Nielsenら、Science. 1991年12月6日;254巻(5037号):1497〜500頁)、Tm値は、DNA−DNAハイブリッドまたはDNA−RNAハイブリッドについてのものよりも高く、Giesenら、Nucleic AcidsRes. 1998年11月1日; 26巻(21号):5004〜6頁において記載される式を使用して計算することができる。100塩基未満の長さを有するDNA−PNAハイブリッドについての例示的なストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、Tm以下の5〜10℃である。] [0091] 変異体ポリヌクレオチドはまた、本発明の配列とは異なるが、遺伝子コードの縮重の結果として、本発明のポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドに類似する活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドをも包含する。ポリペプチドのアミノ酸配列を変化させない配列改変は、「サイレント変異」である。ATG(メチオニン)およびTGG(トリプトファン)を除いて、同じアミノ酸についての他のコドンは、たとえば、特定の宿主生物においてコドン発現を最適化するために、当技術分野で認識されている技術によって変化させてもよい。] [0092] その生物学的活性を著しく変えることなく、コードされたポリペプチド配列における1つまたはいくつかのアミノ酸の保存的置換をもたらすポリヌクレオチド配列改変もまた、本発明において含まれる。当業者は、表現型的にサイレントなアミノ酸置換をなすための方法を認識しているであろう(たとえばBowieら、1990年、Science 247巻、13069頁を参照されたい)。] [0093] コードされたポリペプチド配列におけるサイレント変異および保存的置換による変異体ポリヌクレオチドは、上記に記載されるように、tblastxアルゴリズムを介して、bl2seqプログラムを使用して決定されてもよい。] [0094] ポリペプチドに関しての用語「変異体」はまた、天然に存在するポリペプチド、組換えで生産されたポリペプチド、および合成的に生産されたポリペプチドをも包含する。変異体ポリペプチド配列は、好ましくは、本発明の配列に対して、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも71%、少なくとも72%、少なくとも73%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の同一性を呈する。同一性は、少なくとも5、少なくとも7、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、または少なくとも24のアミノ酸位置の比較ウィンドウにわたり見つけられるかまたは配列番号12、配列番号14または配列番号16のポリペプチドまたは本発明において開示されるかもしくは使用される他のポリペプチドの全長にわたり見つけられる。] [0095] ポリペプチド変異体はまた、それらの配列の機能的等価性を保つ可能性がある1つまたは複数の明確に同定された配列に対して類似性を呈し、偶然によって生じたことを合理的に予想することができないものをも包含する。上記に論じられるように、ANP−SP変異体の場合には、機能は、シグナルポリペプチドもしくは抗原性ポリペプチドまたはその両方であってもよい。] [0096] ポリペプチド配列同一性および類似性は、以下の方法において決定することができる。対象ポリペプチド配列は、BLASTP(bl2seqにおけるプログラムのBLASTスーツ、バージョン2.2.18[2008年4月]から)を使用して、候補ポリペプチド配列と比較されるが、これは、NCBI(ftp://ftp.ncbi.nih.gov/blast/)から公的に入手可能である。ローコンプレキシティ領域(low complexity region)のフィルタリングをオフにするべき以外は、bl2seqのデフォルトパラメーターが利用される。] [0097] ポリペプチド配列の類似性は、以下のUNIX(登録商標)コマンドラインパラメーターを使用して検査されてもよい。 bl2seq −i peptideseq1 −j peptideseq2 −F F −p blastp パラメーター−F Fは、ローコンプレキシティセクションのフィルタリングをオフにする。パラメーター−pは、配列のペアに適切なアルゴリズムを選択する。このプログラムは、配列の間での、類似性の領域を見つけ、それぞれのそのような領域について、ランダム配列を含有する固定基準サイズのデータベースにおいて、そのようなマッチが偶然見られることを予想することができる回数の期待数である「E値」を報告する。1よりもかなり低い、小さなE値については、これは、ほぼ、そのようなランダムマッチの蓋然性がある。] [0098] 変異体ポリペプチド配列は、一般的に、明確に同定された配列のいずれか1つと比較した場合、1×10−5未満、1×10−6未満、1×10−9未満、1×10−12未満、1×10−15未満、1×10−18未満、または1×10−21未満のE値を呈する。] [0099] ポリペプチド配列同一性もまた、グローバル配列アライメントプログラムを使用して、候補ポリペプチド配列および対象ポリペプチド配列の間の重複の全長にわたり計算し得る。EMBOSS−ニードル(http:/www.ebi.ac.uk/emboss/align/で入手可能)およびGAP(Huang, X.(1994年)On Global Sequence Alignment Computer Applications in the Biosciences 10巻、227〜235頁)はまた、上記に論じられるように、ポリペプチド配列同一性を計算するのに適したグローバル配列アライメントプログラムでもある。] [0100] 上記に記載されるBLASTPの使用は、本発明によるポリペプチド変異体の決定において使用するのに好ましい。] [0101] 一実施形態において、変異体は、配列が、1またはそれを超える保存的アミノ酸置換、欠失、または追加もしくは挿入によって、本明細書におけるヒトANP−SP(1〜25)配列番号14、ANP−SP(16〜25)配列番号12、またはANP−SP(1〜10)配列番号16とは異なるペプチドであって、これらは、ペプチドの生物学的活性に影響しないペプチドを含む。保存的置換は、典型的に、一つのアミノ酸による、類似する特徴を有する別のアミノ酸を代える置換、たとえば以下のグループ内の置換:バリン、グリシン;グリシン、アラニン;バリン、イソロイシン、ロイシン;アスパラギン酸、グルタミン酸;アスパラギン、グルタミン;セリン、トレオニン;リシン、アルギニン;およびフェニルアラニン、チロシンを含む。保存的置換の例はまた、ヒト配列と比較される、異なる哺乳動物種における置換が示される図2Aおよび図2B中の、ANP−SPの配列においても見つけることができる。他の保存的および半保存的置換の例は、下記の表1から得ることができる。] 図2A 図2B [0102] 天然に存在する残基は、共通の側鎖特性に基づいて、グループ分けされる: (1)疎水性:ノルロイシン、met、ala、val、leu、ile; (2)中性親水性:cys、ser、thr; (3)酸性:asp、glu; (4)塩基性:asn、gln、his、lys、arg: (5)鎖配向に影響を及ぼす残基:gly、pro;および (6)芳香族:trp、tyr、phe 非保存的置換は、これらのクラスのうちの1つのメンバーの、他のクラスのメンバーとの交換を伴うであろう。例えば、ANP−SP2において、SはMによって置換されることを参照のこと。] [0103] 他の変異体は、ペプチド安定性に影響を及ぼす改変を有するペプチドを含む。そのような類似体は、たとえば、ペプチド配列において、1つまたは複数の非ペプチド結合(ペプチド結合に取って代わる)を含有していてもよい。天然に存在するL−アミノ酸以外の残基、たとえば、D−アミノ酸または天然に存在しない合成アミノ酸、たとえばベータアミノ酸もしくはガンマアミノ酸および環状類似体を含む類似体もまた含まれる。] [0104] 置換、欠失、追加、または挿入は、当技術分野において公知の突然変異誘発方法によってなされてもよい。当業者は、表現型的にサイレントなアミノ酸置換をなす方法を認識しているであろう。たとえばBowieら、1990年、Science 247巻、1306頁9、Kunkel, T; 1985年、PNAS, 82巻488頁27を参照されたい。] [0105] 合成の間にまたは合成の後に、たとえばビオチン化、ベンジル化、グリコシル化、リン酸化、アミド化によって、ブロッキング基/保護基を使用する誘導体化、およびその他同種のものによって改変されたものもまた本発明のポリペプチドに含まれる。そのような改変は、ポリペプチドの安定性または活性を増加させてもよい。そのような改変は、当技術分野において周知である。たとえばSambrookおよびAusubel(前掲)ならびにLundblad, R、CRCPress、1995年28を参照されたい。] [0106] 用語「遺伝子構築物」は、ポリヌクレオチド分子、通常二本鎖DNAを指し、これは、これに限定されないが、cDNA分子などの他のポリヌクレオチド分子(挿入ポリヌクレオチド分子)をそれに挿入していてもよい。遺伝子構築物は、挿入ポリヌクレオチド分子を転写し、任意選択で、転写物をポリペプチドに翻訳することを可能にする、必要なエレメントを含有していてもよい。挿入ポリヌクレオチド分子は、宿主細胞に由来してもよいしまたは異なる細胞もしくは異なる生物に由来してもよいしかつ/または組換えポリヌクレオチドであってもよい。一度、宿主細胞の内部に入ると、遺伝子構築物は、宿主染色体DNA中に組み込まれるようになり得る。遺伝子構築物は、ベクターに連結されてもよい。] [0107] 用語「ベクター」は、ポリヌクレオチド分子、通常二本鎖DNAを指し、これは、宿主細胞へ遺伝子構築物を運搬するために使用される。ベクターは、E. coliなどの少なくとも1つのさらなる宿主系において複製ができてもよい。] [0108] 用語「発現構築物」は、挿入ポリヌクレオチド分子を転写し、任意選択で、転写物をポリペプチドに翻訳することを可能にする、必要なエレメントを含む遺伝子構築物を指す。発現構築物は、典型的に、5’から3’方向に、 (a)構築物が形質転換される宿主細胞における機能的なプロモーター、 (b)発現されることとなるポリヌクレオチド、および (c)構築物が形質転換される宿主細胞における機能的なターミネーターを含む。] [0109] 用語「コード領域」または「オープンリーディングフレーム」(ORF)は、適切な調節配列のコントロール下で、転写産物および/またはポリペプチドを生産することができる、ゲノムDNA配列またはcDNA配列のセンス鎖を指す。コード配列は、5’翻訳開始コドンおよび3’翻訳終止コドンの存在によって同定される。遺伝子構築物に挿入される場合、「コード配列」は、それが、プロモーター配列およびターミネーター配列ならびに/または他の調節エレメントに作動可能に連結される場合、発現することができる。] [0110] 「調節エレメント」および「ポリヌクレオチド調節エレメント」は、ベクター、遺伝子構築物、または発現カセットからのポリヌクレオチド挿入物の発現をコントロールするかまたはそれに影響を及ぼし、プロモーター、転写コントロール配列、翻訳コントロール配列、複製開始点、組織特異的調節エレメント、一過性調節エレメント、エンハンサー、ポリアデニル化シグナル、リプレッサー、およびターミネーターを含む任意のエレメントを意味する。調節エレメントは、本発明によるベクター、遺伝子構築物、または発現カセットから発現されることとなるポリヌクレオチド挿入物に対して同種または異種であってもよい。] [0111] ポリヌクレオチド調節エレメント(PRE)およびPREが遺伝子構築物において作動可能に連結される配列の間の関係に関して本明細書において使用される「同種」は、PREが、それが構築物において作動可能に連結されるコード配列と、通常、自然状態では関連することを意味する。同種のポリヌクレオチド調節エレメントは、所望のポリヌクレオチドが、本発明によるベクター、遺伝子構築物、または発現カセットから発現することができるように、所望のポリヌクレオチドに作動可能に連結されてもよい。] [0112] ポリヌクレオチド調節エレメント(PRE)およびPREが遺伝子構築物において作動可能に連結される配列の間の関係に関して本明細書において使用される「異種」は、PREが、それが構築物において作動可能に連結されるコード配列と、通常、自然状態では関連していないことを意味する。そのようなPREは、通常、異なる遺伝子(ANP以外の)と関連するプロモーターおよび/または任意の他の細菌、ウイルス、真核生物、もしくは哺乳動物の細胞から単離されるプロモーターを含んでいてもよい。] [0113] 「作動可能に連結される」は、発現されることとなる配列が、プロモーター、転写コントロール配列、翻訳コントロール配列、複製開始点、組織特異的調節エレメント、一過性調節エレメント、エンハンサー、ポリアデニル化シグナル、リプレッサー、およびターミネーターを含む調節エレメントのコントロール下に配置されることを意味する。] [0114] 用語「非コード領域」は、翻訳開始部位の上流および翻訳終止部位の下流にある非翻訳配列を指す。これらの配列はまた、それぞれ、5’UTRおよび3’UTRとも呼ばれる。これらの領域は、転写開始および転写終結ならびに翻訳効率の調節に必要とされるエレメントを含む。] [0115] ターミネーターは、転写を終結させ、翻訳配列の下流の遺伝子の3’非翻訳末端において見つけられる配列である。ターミネーターは、mRNA安定性の重要な決定基で、いくつかの場合には、空間的な調節機能を有することが見つけられた。] [0116] 用語「プロモーター」は、遺伝子転写を調節する、コード領域の上流の非転写シス調節エレメントを指す。プロモーターは、転写開始部位およびTATAボックスなどの保存ボックスならびに転写因子が結合するモチーフを特定するシスイニシエーターエレメントを含む。] [0117] 本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドの「発現を改変する」および「発現の改変」という用語は、本発明のポリヌクレオチドに対応するゲノムDNAが、改変され、したがって、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドの発現の改変に至る状況を包含するように意図される。ゲノムDNAの改変は、遺伝子形質転換または突然変異を誘発するための、当技術分野において公知の他の方法によるものであってもよい。「発現の改変」は、生産されるメッセンジャーRNAおよび/またはポリペプチドの量の増加または減少に関するものとすることができ、また、生産されるポリヌクレオチドおよびポリペプチドの配列における改変により、ポリペプチドの活性の改変をもたらしてもよい。] [0118] 本明細書において使用される「対象」は、好ましくは、哺乳動物であり、ヒトならびにネコ、イヌ、ウマ、ウシ、ヒツジ、シカ、マウス、ラット、霊長動物(ゴリラ、アカゲザル、およびチンパンジーを含む)、ポッサム、ならびに他の家畜動物または動物園の動物などの非ヒト哺乳動物を含む。好ましくは、哺乳動物は、ヒトである。] [0119] 本明細書において使用される用語「提示」は、クリニックまたは病院などの医療施設での対象の提示を指す。] [0120] 本明細書において使用される「治療有効量」または「治療有効用量」は、望ましい生理的効果をもたらすのに十分な量または特に、疾患もしくは状態の1つもしくは複数の症状もしくは徴候を低下させるかもしくは取り除くことを含む、所望の疾患または状態の治療に対し、望ましい結果を達成することができる量を意味する。] [0121] 用語「治療する」「治療すること」、または「治療」および「予防すること」は、ACD、もしくは心臓移植拒絶またはその影響、特にACSの影響を緩和する、回復させる、管理する、予防する、抑制する、停止させる、または逆戻りさせる治療手段または予防手段を指す。対象は、TnI、TnT BNP、N−BNPおよび、改善を示す、当業者らに公知の他の通例の臨床的マーカーのうちの1つまたは複数における、観察可能なまたは測定可能な(統計的に有意な)低下を示し得る。] [0122] 本明細書において使用される用語「マススペクトロメトリー」は、電荷に対するイオンの質量比に基づき、イオンを濾過し、検出し、測定するための方法を指す。たとえば米国特許第5,719,060号、米国特許第6,204,500号、米国特許第6,107,623号、米国特許第6,124,137号、米国特許第6,225,047号、米国特許第6,268,144号、米国特許第7,057,165号、および米国特許第7,045,366号を参照されたい。一般的なマススペクトロメトリー技術は、マトリックス支援レーザー脱離イオン化法(MALDI)および表面増強レーザー脱離イオン化法(surface-enhanced laser desorption ionization)(SELDI)を含む。両方とも、非常に短いイオンパルスでフェムトモルレベルで分析物の分析を可能にする飛行時間型分析機器とつながれてもよい(MALDI−TOFおよびSELDI−TOF)。] [0123] 本発明において有用である、たとえば米国特許第5,719,600号、米国特許第6,124,137号、および米国特許第6,225,047号において論じられるSELDIのバージョンは、表面増強アフィニティーキャプチャー(Surface-Enhanced Affinity Capture)(SEAC)、表面増強ニート脱離(Surface-Enhanced Neat Desorption)(SEND)、ならびに表面増強感光性アタッチメントおよびリリース(Surface-Enhanced Photolabile Attachment and Release)(SEPAR)を含む。] [0124] 本明細書において開示される一連の数に対する言及(たとえば1〜10)は、また、その範囲内のすべての関連する数に対する言及をも組み込み(たとえば1、1.1、2、3、3.9、4、5、6、6.5、7、8、9、および10)、また、その範囲内の有理数の任意の範囲をも組み込むことが意図され(たとえば2〜8、1.5〜5.5、および3.1〜4.7)、そのため、本明細書において明確に開示されるすべての範囲のすべての部分範囲は、明確に開示される。これらは、明確に意図されるものについてのほんの例であり、列挙される最低値および最高値の間の数値の可能なすべての組み合わせが、同様に、本出願において明確に述べられると考えられる。] [0125] 発明の詳細な説明 ヒト心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)は、心臓ナトリウム利尿ペプチドファミリーのメンバーである。図1において示されるように、プレプロANPは、151アミノ酸分子である。シグナルペプチドANP−SP(1〜25)(図2Bにおいて太字で示す)が、切断されて、プレプロANP(26〜151)を生じる。プレプロANP(26〜151)は、順に、さらに処理されて、生理活性形態のプレプロANP(124〜151)およびプレプロANP(26〜123)を生じる。プレプロANPは、心房筋細胞によって合成され、貯蔵され、放出される28アミノ酸ペプチドである。成熟ヒトANPは、図2Bに下線を引いて示す。ANP−SPは、通常ANP−SP(1〜25)配列の疎水性の中心の領域の近くで、シグナルペプチダーゼ(SPP)によってより小さな断片へ分解されうる。] 図1 図2B [0126] ANP−SPの機能的役割は、小胞体におけるANPの輸送のコントロールに限られていると長く考えられてきた。一度、これが達成されると、次いで、シグナルペプチドは、細胞からなお分泌されることなく分解されると仮定されてきた。] [0127] ごく最近では、ANP−SPが、血行路中に出現する可能性があることが推論された(しかし証明されていない)(WO2005/052593;US2005/0244904)。この推論に基づいて、ANP−SPは、心疾患についての循環バイオマーカーとしての使用について示唆されてきた。本発明の出願人らは、さらに非常に予想外の発見をした。急性心筋梗塞(AMI)を有する患者において、ANS−SPの循環濃度が、患者の症状の発症後の最初の数時間において−実際に、病院またはクリニックへの提示のときに最も高い。これは、ANP−SPレベルが、N−ANPレベルと相互に関連し、そのため、ACD、心臓移植拒絶の発症または臨床提示から、またはACDもしくは肺障害の診断未確定の発症または臨床提示から、もしくは疑わしいACDもしくは肺障害の発症または臨床提示から12〜24時間でそれらのピークに達することを予想することができるという予想に反する。最初の数時間において観察されるレベルは、驚いたことに、非常に高く、多くの場合、正常なコントロール集団におけるレベルよりもおよそ5〜15倍、一般的に3〜7倍高いピークに達する。] [0128] このANP−SPのレベルは、コントロール集団におけるANP−SPレベルよりも高いままである。これらの発見は、ANP−SPが、心臓移植拒絶、AMIなどの急性冠動脈症候群(ACS)を含むACD、特に非ST上昇MI、急性心虚血の非常に明瞭な初期段階マーカーとして有用であり、ACDを肺障害から区別するために使用できることを示唆する。] [0129] これらの驚くべき発見に基づいて、本出願人らは、それが、障害の発症の4、もしくは2時間以内にまたは障害の臨床提示のときに、対象から採取した生物学的試料中の循環ANP−SPまたはその変異体もしくは断片ならびにまたは代わりに、ANP−SPもしくはその変異体および断片をコードするヌクレオチド配列に対してスクリーニングするのに有用であろうということを初めて決定した。] [0130] 本発明において有用なのは、長さが最小4または5のアミノ酸であるANP−SPの抗原性断片または変異体である。わずか4つのアミノ酸を有するペプチドは、生物学的に活性であることが公知である。たとえば、Gilchristら、Biology and Reproduction, 21巻、732〜739頁、2004年ならびにSelaら、Behring Ins. Mitt., 91巻、54〜66頁、1992年を参照されたい。特に有用な断片は、ANP−SPのN末端(1〜13)またはC末端(16〜25)にある。特異的な抗原性ペプチドの例は、ANP−SP(16〜25)配列番号12およびANP−SP(1〜10)配列番号16である。これらの対応するヌクレオチド配列は、それぞれ、配列番号13および17に示す。これらの配列は、出願人らによって初めて提供される。核酸分子およびペプチド形態の両方は本発明の態様として形成する。] [0131] したがって、第1の態様において、本発明は、ANP−SP(16〜25)(配列番号12)またはANP−SP(1〜10)(配列番号16)またはその変異体もしくは断片をコードする単離核酸分子であって、上述の核酸は、 (a)配列番号13または配列番号17またはその変異体もしくは断片、 (b)配列番号13または配列番号17に対して70%、75%、80%、90%、95%、または99%の配列同一性を有する配列、 (c)配列番号13または配列番号17に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズする配列またはその断片もしくは変異体、 (d)ストリンジェントな条件下で(a)〜(c)のいずれか1つの配列にハイブリダイズすることができる、長さが少なくとも10ヌクレオチドの配列、 (e)(a)〜(d)のいずれか1つの相補体であり、 ただし、上記配列が配列番号15ではないということを条件とする、単離核酸分子を提供する。] [0132] 本発明はまた、本発明の核酸分子によってコードされる、単離ANP−SPポリペプチドを提供する。] [0133] 本発明の特定のポリペプチドは、すべて添付の配列表に記載される配列番号12または配列番号16のアミノ酸配列を有するポリペプチドを含む。本明細書において規定されるこれらのポリペプチドの変異体および断片または配列番号12もしくは配列番号16のポリペプチドに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは99%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列もまた本発明の一部として企図される。一実施形態において、変異体または断片は、機能的に等価な変異体または断片である。すなわち、変異体または断片は、抗原またはシグナルペプチドとしての配列番号12または配列番号16の機能を維持する。] [0134] 本発明のまたはそうでなければ本明細書において記載される核酸分子は、一実施形態において、単離される。それらは、当業者らに公知の様々な技術を使用して、生物学的試料から単離されてもよい。例として、そのようなポリヌクレオチドは、Mullisら編、1994年 The Polymerase Chain Reaction、Birkhauserにおいて記載されるポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の使用を通して単離することができる。本発明の核酸分子は、本発明のポリヌクレオチド配列に由来する、本明細書において規定されるプライマーを使用して増幅することができる(たとえば、Mullis, Sambrook前掲およびMolecular Diagnostic PCR Handbook Gerrit, Vら、Springer、2005年を参照されたい)。] [0135] ポリヌクレオチドを単離するためのさらなる方法は、ハイブリダイゼーションプローブとしての、本発明のポリヌクレオチド、特に配列番号13または配列番号17において記載される配列を有するポリヌクレオチドのすべてまたは部分の使用を含む。ニトロセルロースフィルターまたはナイロン膜などの固体支持体上に固定されたポリヌクレオチドに、標識ポリヌクレオチドプローブをハイブリダイズするための技術は、ゲノムライブラリーまたはcDNAライブラリーをスクリーニングするために使用することができる。同様に、プローブは、ビーズに結合し、標的配列にハイブリダイズされてもよい。単離は、磁気分離などの公知の技術プロトコールを使用して達成することができる。例示的なストリンジェントなハイブリダイゼーション条件および洗浄条件は、上記に示されるとおりである。] [0136] ポリヌクレオチド断片は、制限エンドヌクレアーゼ消化およびオリゴヌクレオチド合成などの、当技術分野において周知の技術によって生産されてもよい。] [0137] 部分的なポリヌクレオチド配列は、試料における対応する完全長ポリヌクレオチド配列を同定するために、当技術分野において周知の方法において、プローブとして使用されてもよい。そのような方法は、PCRベースの方法、5’RACE(MethodsEnzymol. 218巻:340〜56頁(1993年);Sambrookら、前掲)、およびハイブリダイゼーションベースの方法、コンピューター/データベースベースの方法を含む。放射性同位体、蛍光標識、化学発光標識、および生物発光標識などの検出可能な標識は、検出を容易にするために使用されてもよい。逆PCRはまた、公知の領域に基づくプライマーから始めて、本明細書において開示されるポリヌクレオチド配列の側面に位置する未知の配列の獲得を可能にする(Trigliaら、Nucleic Acids Res 16巻、8186頁、(1998年))。方法は、遺伝子の公知の領域において適した断片を生成するためにいくつかの制限酵素を使用する。次いで、断片は、分子内ライゲーションによって環状化され、PCR鋳型として使用される。異なるプライマーは、公知の領域から設計される。完全長クローンを物理的に構築するために、標準的な分子生物学アプローチを利用することができる(Sambrookら、前掲)。本発明のポリヌクレオチドの増幅を可能にするプライマーおよびプライマーペアはまた、本発明のさらなる態様をも形成する。] [0138] 変異体(オルソログを含む)は、記載される方法によって同定されてもよい。変異体ポリヌクレオチドは、PCRベースの方法を使用して同定されてもよい(Mullisら編 1994年 The Polymerase Chain Reaction、Birkhauser)。典型的に、PCRによってポリヌクレオチド分子の変異体を増幅するのに有用なプライマーのポリヌクレオチド配列は、対応するアミノ酸配列の保存領域をコードする配列に基づいてもよい。] [0139] 変異体ポリヌクレオチドを同定するためのさらなる方法は、上記に記載されるように、ゲノムライブラリーまたはcDNAライブラリーをスクリーニングするための、ハイブリダイゼーションプローブとしての特定されるポリヌクレオチドのすべてまたは部分の使用を含む。典型的に、対応するアミノ酸配列の保存領域をコードする配列に基づくプローブが使用されてもよい。ハイブリダイゼーション条件もまた、プローブに同一の配列をスクリーニングする場合に使用される条件よりもストリンジェントではなくてもよい。] [0140] ポリヌクレオチド変異体およびポリペプチド変異体の両方を含む変異体配列はまた、上記に論じられる、コンピューターベースの方法によって同定されてもよい。さらに、関連する配列のグループの複数回の配列アライメントは、CLUSTALW(Thompsonら、Nucleic AcidsResearch, 22巻:4673〜4680頁(1994年)、http://www−igbmc.u−strasbg.fr/BioInfo/ClustalW/Top.html)またはT−COFFEE(Cedric Notredameら、J. Mol. Biol. 302巻:205〜217頁(2000年)))または累進的ペアワイズアライメントを使用するPILEUP(Fengら、J. Mol. Evol. 25巻、351頁(1987年))を用いて実行することができる。] [0141] パターン認識ソフトウェアアプリケーションは、モチーフまたはシグネチャ配列を発見するのに利用可能である。たとえば、MEME(Multiple Em for Motif Elicitation)は、配列のセットにおけるモチーフおよびシグネチャ配列を見つけ、MAST(Motif Alignment and Search Tool)は、クエリー配列における類似するまたは同じモチーフを同定するために、これらのモチーフを使用する。MAST結果は、適切な統計データおよび見つけられたモチーフの視覚的全体像と共に、一連のアライメントとして提供される。MEMEおよびMASTは、University of California、San Diegoで開発された。] [0142] PROSITE(Bairochら、Nucleic AcidsRes. 22巻、3583頁(1994年);Hofmannら、Nucleic Acids Res. 27巻、215頁(1999年))は、ゲノム配列またはcDNA配列から翻訳される、特徴づけられていないタンパク質の機能を同定するための方法である。PROSITEデータベース(www.expasy.org/prosite)は、生物学的に有意なパターンおよびプロファイルを含有し、タンパク質の公知のファミリーに新しい配列を割り当てるために、またはどの(1つもしくは複数の)公知のドメインが配列中に存在するかを決定するために、適切なコンピューターツールと共にそれを使用することができるように設計されている(Falquetら、Nucleic Acids Res. 30巻、235頁(2002年))。Prosearchは、所与の配列パターンまたはシグネチャを用いてSWISS−PROTおよびEMBLのデータベースを検索することができるツールである。] [0143] タンパク質は、同じゲノム(パラログ)または異なるゲノム(オルソログ)における他のタンパク質に対するそれらの配列関連性に従って分類することができる。オルソロガス遺伝子は、共通の祖先の遺伝子からの種分化によって進化し、それらが進化させるのと同じ機能を通常保持する遺伝子である。パラロガス遺伝子は、ゲノム内で重複している遺伝子であり、遺伝子は、本来のものに関する可能性がある新しい特異性または修飾機能を獲得する可能性がある。系統発生解析法は、Tatusovら、Science 278巻、631〜637頁、1997年において概説される。] [0144] 上記に述べられるように、本発明はまた、本発明の核酸分子によってコードされるANP−SPポリペプチドにも関し、これらのポリペプチドの変異体および断片を含む。] [0145] 上記に記載されるコンピューター/データベース方法に加えて、ポリペプチド変異体は、物理的方法によって、たとえば、本発明のポリペプチドに対して産生させた抗体を使用して発現ライブラリーをスクリーニングすることによって(Sambrookら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual、第2版 Cold Spring Harbor Press、1987年)、またSambrookらによって記載される組換えDNA技術によって、またはそのような抗体の助けによって自然源からポリペプチドを同定することによって同定されてもよい。] [0146] 変異体ポリペプチドを含むポリペプチドは、固相技術を使用する直接的なペプチド合成(たとえばMerrifield、1963年、in J. Am Chem. Soc. 85巻、2149頁;Stewartら、1969年、Solid-Phase Peptide Synthesis、WH Freeman Co、San Francisco California;Matteucciら J. Am. Chem. Soc. 103巻:3185〜3191頁、1981年、およびAthertonら、Solid Phase Peptide Synthesis: a practical approach,. IRL press(1989年))またはたとえば、Applied Biosystems(California、USA)からのシンセサイザーを使用する自動合成などの、当技術分野において周知のペプチド合成方法を使用して調製されてもよい。ポリペプチドの突然変異形態はまた、Adelmenら; DNA 2巻、183頁(1983年)によって記載されるように、アミノ酸配列をコードするDNAの部位特異的突然変異誘発などの合成方法を使用して生産されてもよい。Protein Protocols Handbook; Walker, J. Humana Press 2002年もまた参照されたい。] [0147] 本明細書におけるポリペプチドおよび変異体ポリペプチドは、一実施形態において単離される。それらは、当技術分野において周知の様々な技術を使用して、自然源から単離されてもよいしまたは精製されてもよい(たとえばDeutscher、1990年編、Methodsin Enzymology、182巻、Guide to Protein Purification, および Protein Protocols Handbook、前掲)。技術は、HPLC、イオン交換クロマトグラフィー、および免疫クロマトグラフィーを含むが、これらに限定されない。] [0148] その代わりに、ポリペプチドおよび変異体ポリペプチドは、下記論じられるように、適した宿主細胞において組換えで発現され、細胞から分離されてよい。ポリペプチドおよび変異体は、他の使用の中でも、抗体を生成する際のおよびリガンドを生成する際の有用性を有する。] [0149] 本明細書において記載される遺伝子構築物は、本発明の開示されるポリペプチドをコードする、1つまたは複数の開示されるポリヌクレオチド配列および/またはポリヌクレオチドを含んでいてもよく、たとえば、細菌、菌類、昆虫、哺乳動物、または植物の生物体を形質転換するのに有用であり得る。本発明の遺伝子構築物は、本明細書において規定される発現構築物を含むように意図される。ベクター(pBR322、pUC18、pU19、Mp18、Mp19、ColE1、PCR1、およびpKRCなど)、ファージ(ラムダgt10など)、ならびにM13プラスミド(pBR322、pACYC184、pT127、RP4、p1J101、SV40、およびBPVなど)、コスミド、YACS、BAC、pSA3などのシャトルベクター、PAT28トランスポゾン(米国特許第5,792,294号において記載されるものなど)、ならびにその他同種のものが含まれる。] [0150] 構築物は、好都合に、選択遺伝子または選択可能マーカーを含んでいてもよい。典型的に、アンピシリン、メトトレキサート、またはテトラサイクリンなどの抗生物質抵抗性マーカーが使用される。] [0151] 構築物において有用なプロモーターは、当技術分野においてすべて周知のβ−ラクタマーゼプロモーター系、アルカリホスファターゼプロモーター系、トリプトファンプロモーター系、およびtacプロモーター系を含む。酵母プロモーターは、3−ホスホグリセレートキナーゼ、エノラーゼ、ヘキソキナーゼ、ピルビン酸デカルボキシラーゼ、グルコキナーゼ、およびグリセルアルデヒドレート−3−ホスホネートデヒドロゲナーゼを含むが、これらに限定されない。] [0152] エンハンサーもまた、転写を増強するためにプロモーターに作用するように使用されてもよい。本明細書における使用に適したエンハンサーは、SV40エンハンサー、サイトメガロウイルス(cytomeglovirus)初期プロモーターエンハンサー、グロビン、アルブミン、インスリン、およびその他同種のものを含む。] [0153] 遺伝子構築物およびベクターを生産するおよび使用するための方法は、当技術分野において周知であり、一般的に、Sambrookら(前掲)およびAusubelら、Current Protocols in Molecular Biology、Greene Publishing、1987年において記載される。選択された宿主細胞をベクターを用いて形質転換するための方法、たとえば、Cohen, SN; PNAS 69巻、2110頁、1972年によって記載される塩化カルシウム処理もまた公知である。] [0154] 構築物、プロモーター、エンハンサー、および宿主細胞の全般的な議論については、Principles of Gene Manipulation and Genomics; Primrose, Sら、Blackwell Publishing 2006年、第7版およびFrom Genes to Genomes: Concepts and Applications of DNA Technology、Dale, Jら、Wiley-Interscience、2007年、第2版を参照されたい。] [0155] 記載される遺伝子構築物およびベクターを含む宿主細胞は、原核生物または真核生物、たとえば酵母、細菌、菌類、昆虫(たとえばバキュロウイルス)、動物、哺乳動物、または植物の生物体の源に由来してもよい。一実施形態において、宿主細胞は、単離宿主細胞である。宿主細胞として最も一般的に使用される原核生物は、E. coliの株である。他の原核生物宿主は、Pseudomonas、Bacillus、Serratia、Klebsiella、Streptomyces、Listeria、Saccharomyces、SalmonellaおよびMycobacteriaを含むが、これらに限定されない。] [0156] 組換えタンパク質の発現のための真核細胞は、Vero細胞、HeLa、CHO(チャイニーズハムスター卵巣細胞)、293、BHK細胞、MDCK細胞、およびCOS細胞ならびにPrEC、LNCaP、Du 145、およびRWPE−2などの前立腺癌細胞系を含むが、これらに限定されない。細胞は、ATCC、Virginia、USAから入手可能である。] [0157] 本発明の核酸分子の発現と適合性の原核生物プロモーターは、公知技術の構成的プロモーター(バクテリオファージラムダのintプロモーターおよびpBR322のベータ−ラクタマーゼ遺伝子配列のblaプロモーターなど)ならびに調節可能プロモーター(lacZ、recA、およびgalなど)を含む。コード配列の上流のリボソーム結合部位もまた、発現に必要とされ得る。] [0158] 発現構築物などの遺伝子構築物を含む宿主細胞は、ポリペプチドの組換え生産のための方法において有用である。そのような方法は、当技術分野において周知である(たとえばSambrookら前掲を参照されたい)。方法は、一般的に、本発明のポリペプチドの発現および選択に適したまたは本発明のポリペプチドの発現および選択を促す条件の適切な培地における宿主細胞の培養を含む。選択可能マーカーを有する細胞は、本発明のポリペプチドを発現する宿主細胞の選択に適切な培地上でさらに成長させてもよい。本発明のポリペプチドを発現する形質転換宿主細胞は、ポリペプチドの発現に適した条件下で選択され、培養される。発現組換えポリペプチドは、硫酸アンモニウム沈殿、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過、アフィニティークロマトグラフィー、電気泳動、およびその他同種のものを含む、当技術分野において周知の方法を使用して、培地から分離され、精製されてもよい(たとえばDeutscher編、1990年、Methodsin Enzymology、182巻、Guide to Protein Purification)。宿主細胞はまた、本発明の発現ポリペプチドによって生成される産物の生産のための方法において有用である可能性がある。] [0159] 他の態様において、本発明は、対象における急性心障害(ACD)を予測する、診断する、またはモニターするための方法であって、 ACDの発症の4もしくは2時間以内にまたはACDの提示の4もしくは2時間以内に対象から得られる生物学的試料におけるANP−SPのレベルを測定する工程および 上述のANP−SPのレベルを、コントロールからのANP−SPレベルと比較する工程を含み、コントロールレベルよりも高いANP−SPの測定レベルは、ACDを示す方法を提供する。。] [0160] 他の態様において、本発明は、対象における、急性心障害(ACD)の治療に対する応答をモニターするための方法であって、ACDの発症の4もしくは2時間以内にまたはACDの提示の4もしくは2時間以内に対象から得られる生物学的試料におけるANP−SPのレベルを測定する工程および上述のANP−SPのレベルをコントロールからのANP−SPレベルと比較する工程を含み、コントロールレベルからのANP−SPの測定レベルにおける変化は、治療に対する応答を示す方法を提供する。] [0161] BNP前駆体、たとえばBNP27〜102などの他の心臓ナトリウム利尿ペプチドが、心臓移植拒絶エピソードを予測するまたは診断するのにならびに呼吸困難(息切れ)に関する肺の原因と心血管の原因との間を区別するために使用することができることは当技術分野において公知である。US2005/0244902を参照されたい。したがって、ANP−SPが、心組織分析に基づく心臓移植拒絶の早期マーカーとしておよび急性心障害と肺障害を区別するために使用することができることは同様に予測可能である。] [0162] したがって、本発明はまた、対象における心臓移植拒絶エピソードを予測する、診断する、またはモニターするための方法であって、心臓移植の4時間以内に対象から得られる生物学的試料におけるANP−SPのレベルを測定する工程および上述のANP−SPのレベルを、コントロールからのANP−SPレベルと比較する工程を含み、コントロールレベルよりも高いANP−SPの測定レベルは、移植拒絶を示す方法をも提供する。] [0163] 本発明はまた、対象における肺障害と急性心障害(ACD)と区別するための方法であって、障害の提示の4時間以内に対象から得られる生物学的試料におけるANP−SPのレベルを測定する工程および上述のANP−SPのレベルをコントロールからのANP−SPレベルと比較する工程を含み、コントロールレベルよりも高い、測定ANP−SPレベルは、ACDを示す方法をも提供する。] [0164] 一実施形態において、本発明は、対象における急性心障害(ACD)、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害を予測する、診断する、またはモニターするための方法であって、ACD、移植拒絶、またはACD/肺障害の発症またはその臨床提示の最初の4時間以内に、対象から得られる生物学的試料におけるANP−SPのレベルを測定する工程を含む方法を提供する。ANP−SPの測定レベルは、コントロールからのANP−SPレベルと比較され、コントロールレベルよりも高いANP−SPの測定レベルは、ACDまたは移植拒絶を示す。] [0165] 当業者ならば、評価目的のために、ANP−SPレベルが、対照標準値またはコントロール値との相互関係を必要とすることを十分に理解するであろう。] [0166] 本明細書において使用されるように、コントロールは、ANP−SP試料が採取され、平均ANP−SPレベルが決定される個人または群のものとすることができる。通常、個人または群は、正常で健康な個人またはACD、心臓移植拒絶、もしくはACD/肺障害に罹患していることが知られていない個人の群を含む。ほとんどの個人におけるANP−SPレベルは、14〜26pmol/Lの間にあり、平均コントロールレベルは、約20.8pmol/Lである。その代わりに、コントロールレベルは、以前に試験された個人または群からの複数の読み取り値に基づいて評価されてもよい。コントロールレベルの他の例は、心組織におけるANP−SPおよびANPのレベルの間のレシオメトリックな尺度(ratiometric measure)である。対象のANP−SPレベルは、そのコントロール集団についての平均ANP−SPレベルと比較することができる。心組織コントロール集団におけるANP−SPレベルは、正常なコントロール集団におけるANP−SPレベルよりも、約1.5〜3倍、一般的に2〜3倍、または2.5〜3倍高くあり得る。その代わりに、コントロールは、より早期の時間に、同じ対象からとられる1つまたは複数の読み取り値またはそのような読み取り値の平均値であってもよい。特定の方法に適切なコントロールおよびコントロールレベルの確認は、当技術分野において周知である。] [0167] 試料におけるANP−SPレベルを測定する工程は、1つの試料に対する1回の測定またはいくつかの試料に対する繰り返しの測定としてもよいことが理解されるであろう。したがって、一実施形態において、測定は、臨床提示開始の、または臨床提示の最初の4時間以内に、2時間以内に、または1時間以内の異なる時間において対象から採取された試料におけるANP−SPの1〜20回の測定、1〜10回、1〜5回、1〜3回、1もしくは2回、または2もしくは3回の測定を含んでいてもよい。上記4時間または2時間の期間外の1回のまたは繰り返しの測定もまた、ANP−SPレベルが、正常なコントロールレベルまたは心組織コントロールレベルに対して低下したかどうかを確証するためになされてもよい。] [0168] 一実施形態において、方法は、発症または提示の1時間内に採取された1つまたは2つの試料におけるANP−SPレベルを測定する工程、その後の、発症もしくは提示またはANP−SPレベルの最初の測定の2〜4時間以内または2〜3時間以内に採取された1つまたは2つの試料におけるANP−SPレベルを測定する工程を含む。] [0169] 上記に述べられるように、発症または提示の最初の4または2時間以内に測定されるANP−SPレベルは、正常なコントロールにおいて測定されるANP−SPレベルよりも通常3〜7倍または5〜7倍高い。上記に述べられるように、3〜6、3〜5、3〜4、4〜7、4〜6、4〜5、および5〜6倍高い特定の範囲もまた範囲内に含まれる。] [0170] 他の実施形態において、40〜300pmol/Lまたは42〜200pmol/Lまたは45〜200pmol/Lまたは45〜150pmol/Lの範囲の、試料におけるANP−SPのレベルは、ACD、心臓移植拒絶を示すまたはACDを肺障害と区別する。] [0171] 上記に述べられるように、範囲はまた、50〜130pmol/L、55〜120pmol/L、60〜90pmol/L、およびその他同種のものなどの範囲内の任意の値を含む。] [0172] 上記に規定される生物学的試料は、ANP−SPがそこに存在し得るかまたは分泌され得る任意の生物学的物質とすることができる。一実施形態において、上記生物学的試料は、循環性生物学的試料、たとえば血液、血清、または血漿である。一実施形態において、生物学的試料は、心組織である。] [0173] 核酸アッセイ 試料におけるANP−SPの存在およびその発現レベルは、サザンブロッティング、ノーザンブロッティング、FISH、もしくはmRNAの転写を定量するための定量的PCR[(Thomas、Proc. Nat, Acad. Sci. USA 77巻:5201〜5205頁 1980年)、(Jain KK、Med Device Technol. 2004年5月;15巻(4号):14〜7頁)]、ドットブロッティング、DNA分析、または本明細書において提供される配列に基づいて、適切に標識されたプローブを使用するインサイツハイブリダイゼーションなどの、当技術分野において公知の方法に従って決定されてもよい。] [0174] したがって、本発明はまた、試料における、本発明の核酸分子の存在の検出のためのアッセイであって、該方法は、 (a)ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で核酸配列にハイブリダイズするポリヌクレオチドプローブと試料を接触させる工程および (b)試料におけるハイブリダイゼーション複合体の存在を検出する工程を含むアッセイをも提供する。] [0175] 一実施形態において、核酸分子は、配列番号13もしくは配列番号17またはその変異体もしくは断片である。] [0176] 好ましくは、ハイブリダイゼーションプローブは、標識プローブである。標識の例は、蛍光標識、化学発光標識、放射性酵素標識、およびビオチン−アビジン標識を含む。標識プローブの標識および可視化は、上記のものなどの公知の技術の方法に従って実行される。] [0177] 便宜上、核酸プローブは、樹脂(ポリアクリルアミドなど)、炭水化物(セファロースなど)、プラスチック(ポリカーボネートなど)、およびラテックスビーズを含む固体支持体上に固定されてもよい。] [0178] 上記に論じられるように、核酸分子プローブは、好ましくは、RNA、cDNA、またはDNA分子であってもよい。一実施形態において、プローブは、配列番号13および配列番号17であるかまたは配列番号13および配列番号17を含む。] [0179] ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、上記に論じられるとおりである。] [0180] 核酸マーカーの発現レベルは、RT−PCRおよびSDS−PAGEを含む電気泳動技術などの、公知技術の技法を使用して決定されてもよい。これらの技法を使用して、本発明の核酸分子のDNA配列またはcDNA配列は、対象試料において増幅され、DNAもしくはcDNAまたはRNAのレベルが測定される。] [0181] 代替方法において、DNA、cDNA、またはRNAのレベルは、増幅を伴わないで試料において直接測定されてもよい。] [0182] 最近の好ましい方法は、ノーザンブロットハイブリダイゼーション分析である。ノーザンブロットハイブリダイゼーション分析における使用のためのプローブは、本明細書において同定されるマーカー配列に基づいて調製されてもよい。一実施形態において、プローブは、対照標準配列の少なくとも10、少なくとも12、少なくとも15、少なくとも18、少なくとも24、少なくとも30、少なくとも36、少なくとも42、少なくとも51、少なくとも60、もしくは少なくとも70、またはそれを超える隣接するヌクレオチドを含む。] [0183] その代わりに、発現レベルは、核酸配列に特異的なプライマーを使用して、逆転写ベースのPCR(RT−PCR)アッセイを使用して測定されてもよい。望ましい場合、試料におけるマーカーのレベルの比較は、コントロール核酸分子に関してなすことができ、この発現は、測定されているパラメーターまたは条件に非依存性である。コントロール核酸分子は、レベルが障害または移植拒絶状態と健康な状態との間で異ならない分子を指す。コントロール分子のレベルは、比較集団におけるレベルを標準化するために使用することができる。そのようなコントロール分子の例は、GAP−DHである。本発明のマーカーは、障害で、レベルを変化させる。] [0184] ペプチドアッセイ 一実施形態において、測定工程は、ANP−SPおよびANP−SPまたはその断片もしくは変異体に結合する(選択的にまたは特異的に結合することを含む)結合剤の間の結合を検出する工程を含む。測定におけるプレ工程として、ANP−SPは、ANP−SPまたはその断片もしくは変異体に結合する結合剤と結合されてもよい。] [0185] したがって、一実施形態において、本発明は、ACD、心臓移植拒絶、もしくはACD/肺障害の発症から4時間以内にまたはACD、心臓移植拒絶、もしくはACD/肺障害の臨床提示の4時間以内に対象から得られる生物学的試料におけるANP−SPについてのアッセイであって、任意の公知の方法を使用して、試料におけるANP−SPのレベルを検出し、測定する工程を含むアッセイを提供する。] [0186] 他の実施形態において、本発明は、ANP−SPについてのアッセイであって、 (a)生物学的試料からの1つまたは複数のANP−SPポリペプチドを結合させる工程であって、ANP−SPポリペプチドは、群ANP−SP 1〜10およびANP−SP 16〜25またはその変異体もしくは断片から選択される工程ならびに (b)結合したANP−SPポリペプチドのレベルを測定する工程を含むアッセイを提供する。] [0187] 一実施形態において、結合剤は、選択的(特異的)結合剤である。すなわち、それは、生物学的事象の他のマーカー、より具体的にはANPまたはNT−ANPと低い交差反応性を有する。一実施形態における結合剤は、抗体またはその抗原結合断片である。] [0188] 本発明はまた、そのような抗体または抗体の抗原結合断片に関する。抗体は、単離形態または精製形態であってもよい。ANP−SPまたはその断片もしくは変異体に結合する抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、一本鎖抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、および遺伝的組換えによって生産されるキメラ抗体のすべてのクラスを含む任意の形態であってもよい。マウス、ラットまたはウサギなどの動物を、ANP−SPまたはその断片もしくは変異体で免疫することによって得られる抗血清も含まれる。抗体は、ANP−SP断片のグループにおける共通のANP−SP配列にまたは特異的なANP−SP断片にまたはANP−SP断片のセットに結合してもよい。] [0189] 抗体の断片または修飾抗体もまた、それが、ANP−SPまたはその断片もしくは変異体に結合する限り、本明細書において使用されてもよい。抗原結合断片は、Fab、F(ab’)2、F(ab’)、Fc、またはFv断片もしくはH鎖およびL鎖からのFv断片が、適切なリンカーによってライゲーションされる一本鎖Fv(scFv)であってもよい(Hustonら Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85巻:5879〜83頁(1988年))。抗体の「Fc」部分は、1つまたは複数の重鎖定常領域ドメイン;CH1、CH2、およびCH3を含むが重鎖可変領域を含まない免疫グロブリン重鎖の部分を指す。] [0190] 抗体の「Fv」部分は、完全抗原認識部位および抗原結合性部位を含有する最小の抗体断片である。領域は、密接な非共有結合の1つの重鎖可変ドメインおよび1つの軽鎖可変ドメインの二量体から成る。] [0191] Fab断片は、軽鎖の定常ドメインおよび重鎖の第1の定常ドメイン(CHI)を含有する。Fab’断片は、抗体ヒンジ領域からの1つまたは複数のシステインを含む、CHIドメインのFabカルボキシ末端に追加された少数の残基を有する。F(ab’)2断片は、分離された、Fab’断片の間にシステインヒンジを有する、Fab’断片の対を表す。F(ab’)2断片は、2つの抗原結合性部位を有する。Fab断片は、抗体のパパイン消化によって生産され得る。] [0192] 抗体および断片の議論については、たとえば、PNAS USA 81巻:6851〜6855頁(1984年)、Protein Eng 8巻(10号)1057〜1062頁(1995年);The Pharmacology of Monoclonal Antibodies、113巻、Springer-verlag 1994年、RosenburgおよびMoore編;PNAS USA 90巻:6444〜6448頁(1993年);Nature 321巻:522〜525頁(1986年);Nature 332巻:323〜329頁(1988年)、ならびにWO2005/003154を参照されたい。] [0193] 抗体を調製し、抗体を検出し、改変し、単離するための方法は、当技術分野において周知である(たとえばMaintaining and using Antibodies: A Practical Handbook、Howard, Gら、CRCPress 2006年;Protein-protein Interactions: A Molecular Cloning Manual、Golemis E(編)、CSHLPress、2002年;HarlowおよびLane(1998年)10、Milstein18、Suresh19、およびBrennan20)参照。一実施形態において、使用される抗体は、適した宿主哺乳動物を免疫することによって生産される。ANP−SPを含む融合タンパク質もまた、免疫原として使用されてもよい。] [0194] 抗体は、本明細書において論じられるポリエチレングリコール(PEG)、ビオチン、ストレプトアビジン、ならびに化学発光標識、蛍光標識、熱量測定標識、および放射性免疫測定標識などの様々な分子との抱合によって改変されてもよい。改変抗体は、抗体を化学的に改変することによって得ることができる。これらの改変方法は、本分野において従来のものである。] [0195] その代わりに、抗体は、非ヒト抗体に由来する可変領域およびヒト抗体に由来する定常領域の間のキメラ抗体として得ることができるかまたは非ヒト抗体に由来する相補性決定領域(CDR)、ヒト抗体に由来するフレームワーク領域、(FR)、および定常領域を含むヒト化抗体として得られてもよい。そのような抗体は、公知技術の方法を使用して調製することができる16、17、22。] [0196] 手短に言えば、ポリクローナル抗体を調製するための方法は、当業者に公知である。ポリクローナル抗体は、たとえば、免疫剤および望ましい場合、アジュバントの1回または複数回の注射によって、哺乳動物において産生させることができる。典型的に、免疫剤および/またはアジュバントは、複数回の皮下注射または腹腔内注射によって哺乳動物に注射される。免疫剤は、ANP−SPまたはその断片もしくは変異体またはその融合タンパク質を含んでいてもよい。免疫されている哺乳動物において免疫原性であることが公知のタンパク質に免疫剤を結合させることは有用である可能性がある。そのような免疫原性タンパク質の例は、キーホールリンペットヘモシニアン、ウシ血清アルブミン、ウシチログロブリン、およびダイズトリプシン阻害剤を含むが、これらに限定されない。用いられてもよいアジュバントの例は、フロイント完全アジュバントおよびMPLTDMアジュバント(モノホスホリル脂質A、合成トレハロースジコリノミコレート)を含む。免疫プロトコールは、不必要な実験を伴わないで当業者によって選択されてもよい。] [0197] モノクローナル抗体は、当技術分野において周知のハイブリドーマ方法を使用して調製されてもよい。たとえばKohlerおよびMilstein、1975年11、米国特許第4,196,265号、米国特許第4,816,567号、およびGolemis(前掲)を参照されたい。ハイブリドーマ細胞は、適した培地において培養されてもよい、その代わりに、ハイブリドーマ細胞は、哺乳動物における腹水としてインビボで成長させてもよい。好ましい不死化細胞系は、マウス骨髄腫系であり、これは、たとえばAmerican Type Culture Collection、Virginia、USAから得ることができる。イムノアッセイは、所望の抗体を分泌する不死化細胞系をスクリーニングするために使用することができる。ANP−SPまたはその断片もしくは変異体の配列は、スクリーニングにおいて使用されてもよい。] [0198] したがって、ANP−SP特異的モノクローナル抗体を分泌することができる不死化細胞系であるハイブリドーマもまた本明細書において企図される。] [0199] ハイブリドーマ細胞によって生産されるモノクローナル抗体の結合特異性を確証するための周知の手段は、免疫沈降、放射結合免疫アッセイ(radiolinked immunoassay)(RIA)、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)、およびウエスタンブロットを含む(Lutzら、Exp. Cell. Res. 175巻:109〜124頁(1988年)、Golemis(前掲)、およびHoward(前掲))。たとえば、モノクローナル抗体の結合親和性は、たとえば、Munsonら、Anal Biochem 107巻:220頁(1980年)において記載されるスキャッチャード分析によって決定することができる。免疫動物からの試料は、ポリクローナル抗体の存在について同様にスクリーニングされてもよい。] [0200] モノクローナル抗体はまた、組換え宿主細胞から得ることもできる。抗体をコードするDNAは、ハイブリドーマ細胞系から得ることができる。次いで、DNAは、発現ベクターの中に配置され、宿主細胞(たとえばCOS細胞、CHO細胞、E.coli細胞)の中にトランスフェクトされ、抗体は、宿主細胞において生産される。次いで、抗体は、標準的な技術を使用して単離されてもよいしかつ/または精製されてもよい。] [0201] ファージライブラリーからなどのモノクローナル抗体生産のための他の公知の技術の技術もまた使用されてもよい。たとえばNature 352巻:624〜628頁(1991年)を参照されたい。] [0202] 検出を容易にするために、本明細書における抗体および断片は、蛍光化合物、生物発光化合物、および化学発光化合物ならびに放射性同位体、磁気ビーズ、ならびに親和性標識(たとえばビオチンおよびアビジン)などの検出可能なマーカーを用いて標識されてもよい。結合の間接的な測定を可能にする標識の例は、基質が有色蛍光産物を提供できる酵素を含み、適した酵素は、ホースラディシュペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ、およびその他同種のものを含む。蛍光色素(たとえばテキサスレッド、フルオレスセイン、フィコビリタンパク質、およびフィコエリトリン)は、蛍光活性化セルソーターと共に使用することができる。標識技術は、当技術分野において周知である。] [0203] 細胞によって分泌されるモノクローナル抗体は、たとえば逆相HPLC、プロテインA−セファロース、ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析、またはアフィニティークロマトグラフィーなどの従来の免疫グロブリン精製手順によって、培地または腹水から単離されてもよいしまたは精製されてもよい。たとえばScopes、Protein Purification: Principles and Practice、Springer-Verlag、NY(1982年)を参照されたい。] [0204] モノクローナル抗体または断片はまた、組換えDNA手段によって生産されてもよい(たとえば米国特許第4,816,567号を参照されたい)。同種のマウス配列の代わりにヒト重鎖定常ドメインおよびヒト軽鎖定常ドメインについてのコード配列を置換する(上記の米国特許第4,816,567号)などのDNA改変もまた可能である。抗体は、一価抗体であってもよい。一価抗体を調製するための方法は、当技術分野において周知である(米国特許第5,334,708号、第5,821,047号、および第7,476,724号)。キメラ(米国特許第4,816,567号)、二価抗体(米国特許第5,843,708号)、および多価抗体の生産もまた、本明細書において企図される(米国特許第6,020,153号)。] [0205] キメラモノクローナル抗体は、重鎖および/または軽鎖の部分が、特定の種に由来するまたは特定の抗体(サブ)クラスに属する抗体における対応する配列と同一であるまたは同種である抗体である。鎖の残りは、それらが、必要とされる生物学的活性を呈する限り、他の種に由来するまたは他の抗体(サブ)クラスに属する抗体における対応する配列およびその断片に同一であるまたは同種である。(米国特許第4,816,567号前掲を参照されたい)。] [0206] 本発明の抗体は、ヒト化抗体またはヒト抗体をさらに含んでいてもよい。ヒト化抗体は、レシピエントの相補性決定領域(CDR)からの残基が非ヒト種のCDRからの残基で交換されるヒト免疫グロブリンを含む。ウサギ、ラット、およびマウスなどの非ヒト源からのヒト化抗体の生産は、周知である12、13、14。] [0207] ヒト抗体はまた、ファージディスプレーライブラリー15およびトランスジェニック方法を含む、当技術分野において公知の様々な技術を使用して生産することができる。たとえばNeuberger 1996年16およびVaughanら、1998年17を参照されたい。] [0208] 二重特異性抗体もまた、有用であり得る。これらの抗体は、少なくとも2つの異なる抗原に対する結合特異性を有するモノクローナル抗体、好ましくはヒト抗体またはヒト化抗体である。ANP−SPまたはその変異体もしくは断片およびプレプロANP、ANP、CK−MB、TnT、TnI、BNP、BNP−SP、およびミオグロビンを含む群から選択される抗原。2つを超える特異性を有する抗体、たとえば三重特異性抗体もまた、本明細書において企図される。] [0209] 二重特異性抗体を作製するための方法は、当技術分野において公知である。たとえばMilsteinおよびCuello 1983年18、Sureshら、1986年19、およびBrennanら、1985年20を参照されたい。] [0210] 抗体が結合するまたは選択的に結合するANP−SPは、上記に論じられるANP−SPまたはその変異体もしくは断片である。] [0211] 一実施形態において、抗体は、ANP−SPのC末端(16〜25)に結合する。結合剤が選択的に結合する特異的な抗原性ペプチドの例は、ANP−SP(16〜25)配列番号12である。他の例は、ANP−SP(1〜10)配列番号16である。] [0212] ANP−SPの結合は、特異的(抗体ベース)および非特異的(HPLC固相など)を含む、当技術分野において公知の任意の手段によって検出することができる。最も一般的に、本明細書における抗体は、上記に述べられるELISAまたはRIAなどのアッセイを使用して検出される。単独のまたはクロマトグラフィーフォーマットなどの非特異的結合剤と組み合わせた競合的結合測定、サンドイッチアッセイ、非競合的アッセイ、蛍光免疫測定、免疫蛍光アッセイ、またはイムノラジオメトリックアッセイ、ルミネセンスアッセイ、ケミルミネセンス(chemiluniescence)アッセイ、および表面増強レーザー脱離イオン化法(SELDI)、エレクトロスプレーイオン化法(ESI)、マトリックス支援レーザー脱離イオン化法(MALDI)、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質量分析(FTICR)などのマススペクトロメトリー分析もまた実行可能である。たとえばGolemis, EおよびHoward G.(前掲)を参照されたい。] [0213] 好都合に、抗体は、ANP−SP/抗体複合体の洗浄および単離を容易にするために固体基質に固定することができる。固体支持体への抗体の結合は、公知技術の技法を使用して達成されてもよい。たとえばHandbook of Experimental Immunology、第4版、Blackwell Scientific Publications、Oxford(1986年)を参照されたい。抗体に有用な固体基質は、ガラス、ナイロン、紙、およびプラスチックを含む。同様に、ANP−SPは、イオン交換、逆相(たとえばC18コーティング)、または他の材料を用いて任意選択でコートされたかまたは誘導体化された吸着性シリカまたは樹脂粒子またはシリコンチップなどの固体基質上に吸着することができる。基質は、ビーズ、プレート、チューブ、スティック、またはバイオチップの形態をしていてもよい。バイオチップの例は、Ciphergen、ProteinChipアレイ(Ciphergen Biosystems(CA、USA))およびPerkin Elmer、USAから入手可能なPackard BioChipを含む。米国特許第6,225,047号および米国特許第6,329,209号を参照されたい。バイオチップは、クロマトグラフィー表面を含んでいてもよい。アドレス指定可能な位置を有するバイオチップまたはプレートおよび別々の(discreet)マイクロタイタープレートは、特に有用である。複数の分析物に向けられる抗体を含有するビーズが、単一の試料における分析物のレベルを測定するために使用される多重システムもまた使用に好ましい。測定されることとなる分析物は、他の心性のマーカーおよびANP−SPまたはその変異体もしくは断片を含んでいてもよい。本明細書における使用に適した多重ビーズシステムの1つの例は、Luminex Flurokine Multianalyte Profilingシステム(R&D Systems,MN,USA)である。] [0214] 抗体アッセイ方法は、当技術分野において周知である。たとえば米国特許第5,221,685号、米国特許第5,310,687号、米国特許第5,480,792号、米国特許第5,525,524号、米国特許第5,679,526号、米国特許第5,824,799号、米国特許第5,851,776号、米国特許第5,885,527号、米国特許第5,922,615号、米国特許第5,939,272号、米国特許第5,647,124号、米国特許第5,985,579号、米国特許第6,019,944号、米国特許第6113,855号、米国特許第6,143,576号ならびに非標識アッセイについては、米国特許第5,955,377号および米国特許第5,631,171号を参照されたい。アッセイフォーマットおよび条件の記載についてはZola、Monoclonal Antibodies: A Manual of Techniques 147〜158頁(CRCPress, Inc 1987年)、HarlowおよびLane(1998年)Antibodies, A Laboratory Manual、Cold Spring Harbour Publications、New York、ならびにUS 2005/0064511も参照されたい。上記の参考文献はすべて、それらの全体が参照によって本明細書において組み込まれる。] [0215] イムノアッセイ分析機器もまた、周知であり、十分に記載されるものの中でもBeckman Accessシステム、Abbott AxSymシステム、Roche ElecSysシステム、およびDade Behring Statusシステムが挙げられる21。] [0216] ANP−SPおよび抗体の結合による複合体の形成を、直接または間接的に検出することができる。直接的な検出は、蛍光、ルミネセンス、放射性核種、金属、染料、およびその他同種のものなどの標識を使用して実行される。間接的な検出は、ジゴキシンなどの検出可能な標識またはホースラディシュペルオキシダーゼおよびアルカリホスファターゼなどの酵素を結合させて標識ANP−SP抗体を形成し、その後の工程で、検出試薬の添加により標識を検出することが含まれる。] [0217] ホースラディシュペルオキシダーゼは、たとえば、o−フェニレンジアミンジヒドロクロリド(OPD)およびペルオキシドなどの基質とインキュベートすることによって吸光度を測定することができる有色産物を生成することができるか、またはルミノールおよびペルオキシドとインキュベートすることによって当技術分野において公知なルミノメーターにおいて測定することができる化学発光の光を生じさせることができる。ビオチンまたはジゴキシンは、それらに強く結合する結合剤と反応させることができる。たとえば、タンパク質アビジンおよびストレプトアビジンは、ビオチンに強く結合する。次いで、さらなる測定可能な標識は、タンパク質との直接反応によってもしくはMCSおよびカルボジイミドなどの一般的に使用可能な架橋剤の使用を通してもしくはキレート剤の追加によってのいずれかでそれに共有結合させるかまたはそれに連結させる。]
权利要求:
請求項1 (a)ANP−SPアミノ酸配列16〜25(配列番号12)もしくは1〜10(配列番号16)、(b)配列番号13もしくは配列番号17から選択されるヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列、または(c)(a)もしくは(b)の変異体もしくは断片に結合する抗体またはその抗原結合断片。 請求項2 ANP(16〜25)またはANP(1〜10)に選択的に結合する、請求項1に記載の抗体または抗原結合断片。 請求項3 モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、キメラ抗体、もしくはヒト化抗体または断片である、請求項1または2に記載の抗体または抗原結合断片。 請求項4 検出可能なマーカーを用いて標識される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の抗体または抗原結合断片。 請求項5 対象における急性心障害(ACD)を予測する、診断する、またはモニターするための方法であって、前記ACDの発症の4時間以内にまたは前記ACDの提示の4時間以内に前記対象から得られる生物学的試料におけるANP−SPのレベルを測定する工程および前記ANP−SPの前記レベルをコントロールからのANP−SPレベルと比較する工程を含み、前記コントロールレベルよりも高いANP−SPの測定レベルは、ACDを示す方法。 請求項6 対象における、急性心障害(ACD)の治療に対する応答をモニターするための方法であって、前記ACDの発症の4時間以内にまたは前記ACDの提示の4時間以内に前記対象から得られる生物学的試料におけるANP−SPのレベルを測定する工程および前記ANP−SPの前記レベルをコントロールからのANP−SPレベルと比較する工程を含み、前記コントロールレベルからのANP−SPの前記測定レベルにおける変化は、前記治療に対する応答を示す方法。 請求項7 対象における心臓移植拒絶エピソードを予測する、診断する、またはモニターするための方法であって、心臓移植の4時間以内に対象から得られる生物学的試料におけるANP−SPのレベルを測定する工程および前記ANP−SPの前記レベルを、コントロールからのANP−SPレベルと比較する工程を含み、前記コントロールレベルよりも高いANP−SPの測定レベルは、移植拒絶を示す方法。 請求項8 対象における肺障害と急性心障害(ACD)とを区別するための方法であって、前記障害の提示の4時間以内に対象から得られる生物学的試料におけるANP−SPのレベルを測定する工程および前記ANP−SPの前記レベルを、コントロールからのANP−SPレベルと比較する工程を含み、前記コントロールレベルよりも高い、測定ANP−SPレベルは、ACDを示す方法。 請求項9 対象における急性心障害(ACD)、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害を予測する、診断する、またはモニターするための方法であって、ACD、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害の発症の最初の4時間以内に、またはACD、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害の臨床提示の最初の4時間以内に、前記対象から得られる生物学的試料におけるANP−SPのレベルを測定する工程を含み、ANP−SPの前記測定レベルは、コントロールからのANP−SPレベルと比較され、前記コントロールレベルよりも高いANP−SPの測定レベルは、ACDまたは移植拒絶を示す方法。 請求項10 ANP−SPの前記レベルは、ACDの発症の最初の2時間、1時間、または30分以内に測定されるか、またはACD、心臓移植拒絶、もしくはACD/肺障害の臨床提示の最初の2時間、1時間、または30分以内に測定される、請求項5〜9のいずれか一項に記載の方法。 請求項11 繰り返し測定は、発症もしくは臨床提示の4〜6時間以内になされるかまたは最初の測定の2〜3時間以内になされる、請求項5〜10のいずれか一項に記載の方法。 請求項12 40〜300pmol/Lまたは42〜200pmol/Lまたは45〜200pmol/Lまたは45〜150pmol/Lの範囲の、前記試料におけるANP−SPのレベルは、ACDもしくは心臓移植拒絶を示すまたはACDを肺障害と区別する、請求項5〜11のいずれか一項に記載の方法。 請求項13 前記コントロールレベルよりも3〜8倍高い、前記試料におけるANP−SPのレベルは、ACDもしくは心臓移植拒絶を示すまたはACDを肺障害と区別する、請求項5〜11のいずれか一項に記載の方法。 請求項14 前記ACDは、急性冠動脈症候群:提示されるECG上でのST上昇を伴うAMI、不安定狭心症、および非ST上昇MI;心虚血、急性心外傷、急性薬物中毒に起因する急性心損傷、急性心筋症、ならびに心臓移植拒絶から成る群から選択される、請求項5〜13のいずれか一項に記載の方法。 請求項15 前記ACDは、非ST上昇MIである、請求項14に記載の方法。 請求項16 前記ACDは、急性心虚血である、請求項14に記載の方法。 請求項17 前記生物学的試料は、血液、血漿、血清、唾液、間質液、尿、または心臓組織試料である、請求項5〜16のいずれか一項に記載の方法。 請求項18 前記測定工程は、(a)ANP−SPを結合剤と結合させる工程および(b)結合したANP−SPのレベルを測定する工程を含む、請求項5〜17のいずれか一項に記載の方法。 請求項19 前記結合剤は、抗体またはその抗原結合断片である、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。 請求項20 前記抗体が結合するまたは選択的に結合するANP−SPは、ANP−SP(配列番号14)またはその抗原性断片もしくは変異体である、請求項19に記載の方法。 請求項21 前記抗体は、ANP−SPのN末端またはC末端に結合する、請求項19または20に記載の方法。 請求項22 前記抗体または抗原結合断片は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の抗体または断片である、請求項19〜21のいずれか一項に記載の方法。 請求項23 ANP−SPの結合は、固相上に固定されている抗体または抗原結合断片を使用して測定される、請求項18〜22のいずれか一項に記載の方法。 請求項24 ANP−SPのレベルは、RIA、ELISA、質量分析、蛍光免疫測定、免疫蛍光アッセイ、およびイムノラジオメトリックアッセイから選択されるアッセイを使用して測定される、請求項5〜23のいずれか一項に記載の方法。 請求項25 ANP−SPのレベルは、質量分析を使用して測定される、請求項5〜23のいずれか一項に記載の方法。 請求項26 前記質量分析は、SELDI、ESI、MALDI、またはFTICRである、請求項25に記載の方法。 請求項27 前記ACDまたは心臓移植拒絶またはACD/肺障害の1つまたは複数の非ANP−SPマーカーのレベルを測定する工程および前記レベルをコントロールからのマーカーレベルと比較する工程をさらに含み、前記コントロールレベルからの前記測定レベルにおける偏差は、ANP−SPの前記コントロールレベルよりも高いANP−SPの測定レベルと共に、前記ACDを予測するもしくは診断するものとなる、または前記ACD、心臓移植拒絶、もしくはACD/肺障害をモニターするために使用することができる、請求項5〜26のいずれか一項に記載の方法。 請求項28 前記非ANP−SPマーカーは、トロポニンT、トロポニンI、クレアチンキナーゼ−MB、ミオグロビン、BNP、NT−BNP、BNP−SP、LDH、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、およびH−FABPから成る群から選択される、請求項27に記載の方法。 請求項29 前記コントロールレベルからの測定レベルにおける前記偏差は、前記非ANP−SPマーカーの、より高い測定レベルを含む、請求項27または28に記載の方法。 請求項30 前記モニタリングは、再灌流治療に対する応答のモニタリングである、請求項5〜29のいずれか一項に記載の方法。 請求項31 ACD、心臓移植拒絶、もしくはACD/肺障害の発症から4時間以内、またはACD、心臓移植拒絶、もしくはACD/肺障害の臨床提示の4時間以内に対象から得られる生物学的試料におけるANP−SPについてのアッセイであって、任意の公知の方法を使用して、前記試料におけるANP−SPのレベルを検出し、測定する工程を含むアッセイ。 請求項32 ANP−SPのレベルは、ANP−SPに結合するまたは選択的に結合する結合剤へのANP−SPの結合を通して前記試料において検出される、請求項31に記載のアッセイ。 請求項33 (a)生物学的試料からの1つまたは複数のANP−SPポリペプチドを結合させる工程であって、前記ANP−SPポリペプチドは、群ANP−SP(1〜10)(配列番号16)およびANP−SP16〜25(配列番号12)またはその変異体もしくは断片から選択される工程ならびに(b)結合したANP−SPポリペプチドのレベルを測定する工程を含む、ANP−SPについてのアッセイ。 請求項34 前記ANP−SPポリペプチドは、ANP−SP結合剤、または請求項1〜4のいずれか一項に記載の抗体もしくはその抗原結合断片を使用して結合される、請求項33に記載のアッセイ。 請求項35 前記ANP−SPのレベルは、マススペクトロメトリーを使用して測定される、請求項31〜34のいずれか一項に記載のアッセイ。 請求項36 前記マススペクトロメトリーは、SELDI、ESI、MALDI、またはFTICRである、請求項35に記載のアッセイ。 請求項37 前記測定は、基質に結合したANP−SP抗体または抗原結合断片を含むSELDIプローブを提供する工程、前記抗体または断片が、生物学的試料からの1つまたは複数のANP−SPポリペプチドを捕捉するように、前記抗体または断片を前記生物学的試料と接触させる工程、およびSELDIを使用して、結合したANP−SPのレベルを測定する工程を含む、請求項36に記載のアッセイ。 請求項38 前記SELDIは、クロマトグラフィー表面でSELDIバイオチップを使用して実行される、請求項37に記載のアッセイ。 請求項39 前記ANP−SPのレベルは、RIA、ELISA、免疫蛍光アッセイ、およびイムノラジオメトリックアッセイから選択されるアッセイを使用して測定される、請求項31〜34のいずれか一項に記載のアッセイ。 請求項40 対象における急性心障害(ACD)、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害を予測する、診断する、またはモニターするのに使用される、ANP−SP(配列番号14)またはその断片もしくは変異体に結合するANP−SP結合剤であって、前記ACD、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害は、ACD、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害の発症の4時間以内にまたはACD、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害の臨床提示の4時間以内に前記対象から得られる生物学的試料におけるANP−SPの出現によって特徴づけられるANP−SP結合剤。 請求項41 ANP−SPは、40〜300pmol/Lまたは42〜200pmol/Lまたは45〜200pmol/Lまたは45〜150pmol/Lの範囲で前記試料において存在する、請求項40に記載のANP−SP結合剤。 請求項42 ANP−SPは、ANP−SPの平均コントロールよりも3〜7倍高いレベルで前記試料において存在する、請求項40に記載のANP−SP結合剤。 請求項43 請求項1〜4のいずれか一項に記載の抗体または抗原結合断片である、請求項40〜42のいずれか一項に記載のANP−SP結合剤。 請求項44 対象における急性心障害(ACD)、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害を評価するための予後ツール、診断ツール、またはモニターツールの製造における、ANP−SP結合剤の使用であって、評価は、ACD、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害の発症の4時間以内にまたはACD、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害の臨床提示の4時間以内に実行される使用。 請求項45 前記予後ツール、診断ツール、またはモニターツールは、0.1〜500pmol/Lまたは1〜300pmol/Lまたは2〜100pmol/Lまたは5〜150pmol/Lの範囲におけるANP−SPレベルを測定するために較正される、請求項44に記載の使用。 請求項46 前記予後ツール、診断ツール、またはモニターツールは、ANP−SPコントロールレベルよりも3〜7倍高い範囲のANP−SPレベルを測定するために較正される、請求項44に記載の使用。 請求項47 対象における急性心障害(ACD)、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害の予測、診断、またはモニタリングのためのANP−SP結合剤の使用であって、予後、診断、またはモニタリングは、ACD、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害の発症の4時間以内にまたはACD、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害の臨床提示の4時間以内に実行される使用。 請求項48 前記予測、診断、またはモニタリングは、請求項5〜30のいずれか一項に記載の方法または請求項31〜39のいずれか一項に記載のアッセイを使用して達成される、請求項47に記載の使用。 請求項49 前記結合剤は、ANP−SP(配列番号14)またはその断片もしくは変異体に結合するまたは選択的に結合する結合剤である、請求項44〜48のいずれか一項に記載の使用。 請求項50 前記結合剤は、抗体またはその抗原結合断片である、請求項49に記載の使用。 請求項51 前記抗体または抗原結合断片は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の抗体または抗原結合断片である、請求項50に記載の使用。 請求項52 対象における急性心障害(ACD)、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害を評価するための予後ツール、診断ツール、またはモニターツールの製造における、請求項1〜4のいずれか一項に記載のANP−SP抗体またはその抗原結合断片の使用。 請求項53 対象における急性心障害(ACD)、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害の予測、診断、またはモニタリングのための、請求項1〜4のいずれか一項に記載のANP−SP抗体またはその抗原結合断片の使用。 請求項54 請求項40〜43のいずれか一項に記載のANP−SP結合剤を含む、急性心障害(ACD)、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害を予測する、診断する、またはモニターするためのキットであって、前記キットは、ACD、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害の発症の4時間以内に、またはACD、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害の臨床提示の4時間以内に対象から得られる生物学的試料を用いる使用のためのものであるキット。 請求項55 請求項40〜43のいずれか一項に記載の結合剤を含む、急性心障害(ACD)、心臓(cardia)移植拒絶、またはACD/肺障害を予測する、診断する、またはモニターするためのキットであって、前記キットは、0.1〜500pmol/L、好ましくは1〜300pmol/L、好ましくは2〜100pmol/Lの範囲におけるANP−SPレベルを測定するために較正されるキット。 請求項56 請求項1〜4のいずれか一項に記載のANP−SP抗体またはその抗原結合断片を含む、急性心障害(ACD)、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害を予測する、診断する、またはモニターするためのキット。 請求項57 前記結合剤または抗体が固定されている固相をさらに含む、請求項54〜56のいずれか一項に記載のキット。 請求項58 発症または臨床提示の4時間以内に得られた前記生物学的試料において測定されるANP−SPレベルから、発症または臨床提示の4時間以内に、対象におけるACD、心臓移植拒絶、またはACD/肺障害を予測する、診断する、またはモニタリングするための説明書をさらに含む、請求項54〜57のいずれか一項に記載のキット。 請求項59 ANP−SP(16〜25)(配列番号12)もしくはANP−SP(1〜10)(配列番号16)をコードする核酸分子またはその断片もしくは変異体であって、前記核酸は、(a)配列番号13もしくは配列番号17またはその変異体もしくは断片、(b)配列番号13または配列番号17に対して70%、75%、80%、90%、95%、または99%の配列同一性を有する配列、(c)配列番号13もしくは配列番号17に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズする配列またはその断片もしくは変異体、(d)ストリンジェントな条件下で(a)〜(c)のいずれか1つの配列にハイブリダイズすることができる、長さが少なくとも10ヌクレオチドの配列、(e)(a)〜(d)のいずれか1つの相補体であり、ただし、前記配列が配列番号15ではないということを条件とする、核酸分子またはその断片もしくは変異体。 請求項60 請求項59に記載の核酸分子を含む遺伝子構築物。 請求項61 発現構築物である、請求項60に記載の遺伝子構築物。 請求項62 請求項60または61に記載の遺伝子構築物を含むベクター。 請求項63 請求項60〜62のいずれか一項に記載の遺伝子構築物またはベクターを含む宿主細胞。 請求項64 請求項59に記載の核酸分子によってコードされるANP−SPポリペプチドまたはその変異体もしくは断片。 請求項65 (a)ANP−SP(16〜25)(配列番号12)またはその変異体もしくは断片、(b)ANP−SP(1〜10)(配列番号16)またはその変異体もしくは断片、または(c)配列番号12または配列番号16のポリペプチドに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、または99%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列から選択されるANP−SPポリペプチドまたはその変異体もしくは断片。 請求項66 (a)請求項64または65に記載のポリペプチドを発現することができる、請求項60または61に記載の遺伝子構築物を含む宿主細胞を培養する工程および(b)本発明の前記ポリペプチドを発現する細胞を選択する工程、(c)前記細胞から前記発現ポリペプチドを分離する工程、ならびに任意選択で(d)前記発現ポリペプチドを精製する工程を含む、請求項64または65に記載のポリペプチドの組換え生産のための方法。 請求項67 前記構築物を用いて前記宿主細胞をトランスフェクトするためのプレ工程を含む、請求項66に記載の方法。
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
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