![]() シグマ受容体リガンドに結合する化合物の、化学療法の結果発生する神経因性疼痛の治療用への使用
专利摘要:
本発明は、化学療法の結果発生する神経因性疼痛の治療又は予防のためのシグマ受容体に結合する化合物の使用に関する。なし 公开号:JP2011512338A 申请号:JP2010546270 申请日:2009-02-17 公开日:2011-04-21 发明作者:サマニロ−カスタネド,ダニエル;ニエト−ロペス,フランシスコ・ラファエル;バイヤンス−カブレラ,ホセ・マヌエル;ブシュマン,エルムト,アチェ.;ベラ−ヘルナンデス,ホセ−ミゲル 申请人:ラボラトリオス・デル・デエレ・エステベ・エセ・ア; IPC主号:A61K45-00
专利说明:
[0001] 本発明は、シグマ受容体リガンドに結合する化合物の、化学療法から生じる神経因性疼痛の治療又は予防への使用に関する。] 背景技術 [0002] 疼痛症状の治療は医薬において非常に重要である。現在、更なる疼痛治療への世界的要求がある。疼痛症状の特定治療への差し迫った要求は、応用鎮痛学の分野で最近出現した多くの科学研究に文書化されている。] [0003] 疼痛は、疼痛研究国際連合(International Association for the Study of 疼痛)(IASP)により、「実際の又は潜在的組織損傷に伴う不快な感覚的及び情緒的体験、又はかかる損傷に関して記載された不快な感覚的及び情緒的体験」(非特許文献1)と定義される。疼痛は常に主観的であるが、その原因又は症候は分類できる。本発明で論じられる最も関連性のある疼痛サブタイプは神経因性疼痛、異痛、痛覚過敏、及び特に末梢神経障害である。] [0004] 他方、癌およびそれに関連する療法は世界中で最も大きい健康上の問題のいくつかである。化学療法は、外科手術と組み合わされて又は外科手術の代替法として、殆どの場合、癌腫に侵された患者を制御又は助けるための選択方法である。] [0005] 化学療法は、疾病を治療するための化学物質の使用と定義され、そして本発明の意味では、主として、癌を治療するために、化学療法薬物と呼ばれる細胞毒性薬物の使用を云う。癌治療における化学療法は、急速な腫瘍成長を遅らせ、腫瘍を縮小させ、癌細胞を殺しそして癌の拡張を予防するように設計された強力な化学療法薬物の個別の組み合わせから成る。該化学療法薬物は、癌細胞が分裂する、典型的な制御不能なような態様で細胞が複製するのを防止する。] [0006] 末梢神経毒性は癌化学療法の臨床的に重要な厄介な問題である。最も有効な薬物のいくつか(例えば、タキサン類(taxanes)、ビンカアルカロイド類(vinca alkaloids)、シスプラチン(cisplatin)、ボルテゾミブ(bortezomib)、サリドマイド(thalidomide)及びレノリダマイド(lenolidamide))については、神経毒性は用量制限性であり、そして時々、そうでなければ成功する療法の終了を強いる(非特許文献2)。これらの薬物は多くの血液系悪性腫瘍及び固形癌に対する選択治療であるので、10万人の患者が毎年冒される。抗新生物薬で引き起こされる神経毒性からの感覚的異常は、多くの患者において穏和な知覚障害又は異常錯感覚から、いくつかの場合、慢性疼痛性末梢神経障害に及ぶ(非特許文献3)。該神経障害の発生及び重症度は、一回の用量強度、治療期間、累積用量、他の神経障害薬物を用いた以前の又は同時の治療、及び、糖尿病及びアルコール依存症のような共存する症状に依存する(非特許文献4、非特許文献5、非特許文献6、非特許文献7)。神経因性疼痛、異痛、痛覚過敏、及び特に末梢神経障害が化学療法の結果としてかなりの数のケースで発生することは、当業界で知られている。これらは化学療法薬物の神経毒性から生じる非常に特異的な症候である。これらの症候の治療は、苦しむ患者の生活の質を維持するために重大である(非特許文献8、非特許文献9、非特許文献10)。残念なことに、化学療法誘発末梢神経障害のための有効な治療は未だ発見されていない(非特許文献11)。] 先行技術 [0007] IASP, Classification of chronic疼痛, 第2版, IASP Press (2002), 210 Polomano and Bennett, 2001; Park et al., 2008 (Quasthoff and Hartung, 2002) Alberts et al., 1995; Postma et al., 1995; Forsyth et al., 1997; Quasthoff and Hartung, 2002 Mielke et al., 2006 Park et al., 2008 Argyriou et al., 2008 Wolf et al., 2008] 発明が解決しようとする課題 [0008] 従って、本発明の目的は、化学療法の結果発生する神経因性疼痛、異痛、痛覚過敏、及び特に末梢神経障害のための新たな形態の治療を提供することである。] 課題を解決するための手段 [0009] 本発明は、驚くべきことに、シグマ受容体に結合する化合物の投与が、化学療法の後に発生する神経因性疼痛、異痛又は痛覚過敏の治療に非常に有効であることを示す。本発明のこの利益は、シグマリガンドが具体的に、(中性)拮抗薬、逆作動薬又は部分的拮抗薬の形態のシグマ受容体拮抗薬である場合に更に明白である。更に驚くべきことに、本発明は、シグマリガンドと化学療法薬物の同時投与が、化学療法にしばしば伴う疼痛の発生を防止することを示す。] [0010] 本発明は、シグマ受容体に結合する化合物の、化学療法の結果発生する疼痛の治療用薬剤の製造への使用に関する。本発明はまた、化学療法の結果発生する疼痛の予防又は治療用の薬剤の製造への使用に関する。好ましくは、治療されるべき疼痛は神経因性疼痛(neuropathic pain)、異痛(allodynia)又は痛覚過敏(hyperalgesia)である。更に好ましくは、治療されべき疼痛は末梢神経因性疼痛(peripheral neuropathic pain)、異痛(allodynia)、灼熱痛(causalgia)、痛覚過敏(hyperalgesia)、知覚過敏(hyperesthesia)、痛感過敏(hyperpathia)、神経痛(neuralgia)、神経炎(neuritis)又は神経障害(neuropathy)である。] 図面の簡単な説明 [0011] マウスにおけるパクリタクセル誘発異痛の時間経過を示す図である。 アセトン試験における、パクリタクセル+BD-1063(32 mg/kg)又はパクリタクセル+食塩水の同時投与の、後足をなめること(licking)/噛むこと(biting)の持続時間に対する効果の時間経過を示す図である。 パクリタクセルで前処理したマウスにおける、幾つかの用量のBD-1063又は食塩水を用いた1回の治療の、10日目(最大効果の日)における後足をなめること/噛むことの持続時間に対する効果を示す図である。 マウスのグループにおけるパクリタクセル誘発寒冷異痛の時間経過を示す図であり、1つはシグマ-1-受容体ノックアウトマウスであり、他方は野生型マウスである。 マウスにおけるパクリタクセル誘発機械的異痛の時間経過を示す図である。 パクリタクセルで前処理したマウスにおける、幾つかの用量のBD-1063又は食塩水を用いた1回の治療の、10日目(最大効果の日)における限界力(フォン−フレー試験)に対する効果を示す図である。 マウスの2つのグループにおけるパクリタクセル誘発機械的異痛の時間経過を示す図であり、1つはシグマ-1-受容体ノックアウトマウスであり、他方は野生型マウスである。] [0012] 本発明の好ましい態様では、シグマ受容体に結合する化合物は、化学療法の結果発生する疼痛の発生の予防に使用される。] [0013] 本発明の別の好ましい態様では、シグマ受容体に結合する化合物は、化学療法の結果発生する疼痛の治療に使用される。] [0014] 本発明で「化学療法」とは、癌、腫瘍又は悪性新生組織形成の治療用の化学療法薬物の使用と定義される。] [0015] 本発明で「化学療法の結果発生する」とは、a)化学療法の後又は化学療法と共に発生し、従ってb)化学療法薬物の使用と共に又は使用後に一致する。従って、治療される症候は、化学療法薬物の毒性、細胞毒性、または特に末梢神経毒性により生じるようであるか、又は該毒性による。] [0016] 本発明で「化学療法薬物」は、化学療法で使用される化合物類、特に、速分裂性細胞を効率的に標的とすることにより細胞分裂を損なう化合物類である。これらの薬物は細胞に損傷を引き起こすので、細胞毒性と名付けられる。いくつかの薬物は細胞にアポトーシス(「細胞の自殺」と呼ばれる)を蒙らせる。本発明で好ましい化学療法薬物は、プラチン(platin)から誘導された薬物、特にプラチン誘導体シスプラチン(cisplatin)、カルボプラチン(carboplatin)およびオキサリプラチン(oxaliplatin);植物アルカロイド類、及びテルペン類(テルペノイド類)である。本発明で更なる好ましい化学療法薬物は、ボルテゾミブ(bortezomib)、サリドマイド(thalidomide)及びその誘導体、特にレノリダマイド(lenolidamide)である。] [0017] 「植物アルカロイド類」(及びテルペノイド類)は、微小管(microtubule)機能を阻止することにより細胞分裂を遮断する植物から誘導されるアルカロイド類である。微小管は細胞分裂に不可欠であるので、それらの阻止は細胞分裂をも止める。植物アルカロイド類の主な例は、ビンカ(vinca)・アルカロイド類及びタキサン類(taxanes)である。] [0018] 「ビンカ・アルカロイド類」はチューブリン上の特定部位に結合し、チューブリンの集合体が微小管(細胞サイクルのM相)になるのを阻止する。それらはマダガスカルツルニチソウ(Madagascar periwinkle)、カサランサスロセウス(Catharanthus roseus)(以前はビンカ・ロセア(Vinca rosea)として知られた)から誘導される。ビンカ・アルカロイドには、ビンクリスチン(Vincristine)、ビンブラスチン(Vinblastine)、ビノレルビン(Vinorelbine)及びビンデシン(Vindesine)が含まれる。] [0019] “タキサン類”はパシフィック・イチイ(Pacific yew tree)、タキサス・ブレビフォリア(Taxus brevifolia)、から誘導される。タキサン類は微小管の安定性を向上させて、後期(anaphase)の間、染色体の分離を防止する。タキサン類には、パクリタクセル(paclitaxel)及びドセタクセル(Docetaxel)が含まれる。] [0020] パクリタクセル(登録商標:Taxol)、イレッサ(Iressa)、ゲフィンチニブ(Gefintinib)及びキシオタックス(Xyotax)を含む化学療法薬物の例(商標名による)は、 13−シス−レチノイン酸、2-CdA、2-クロロデオキシアデノイジン、5-フルオロウラシル5-FU、 6-メルカプトプリン、6-MP、6-TG6-チオグアニン、アブラキサン(Abraxane)、Accutane(登録商標)、アクチノマイシン(Actinomycin)-D、 Adriamycin(登録商標)、Adrucil Accutane(登録商標)、Agrylin(登録商標) 、Ala-Cort(登録商標、アルデスロイキン(Aldesleukin)、アレムツズマブ(Alemtuzumab)、アリムタ(ALIMTA)、アリトレチノイン(Alitretinoin)、Alkaban-AQ (登録商標)、 Alkeran(登録商標)、全トランスレチノイン酸(All-transretinoic acid)、アルファインターフェロン(Alpha interferon)、アルトレタミン(Altretamine)、アメトプテリン(Amethopterin)、アミフォスチン(Amifostine)、アミノグルテチミド(Aminoglutethimide)、アナグレリド(Anagrelide)、Anandron(登録商標)、アナストロゾール(Anastrozole)、アラビノシルシトシン(Arabinosylcytosine)、アラ(Ara)-C、Aranesp(登録商標)、Aredia(登録商標)、 Arimidex (登録商標)、 Aromasin(登録商標) Arranon(登録商標)、三酸化砒素、アスパラギナーゼ(Asparaginase)、ATRA、 Avastin(登録商標)、アザシチジン(Azacitidine)、BCG、BCNU、ベバシズマブ(Bevacizumab)、ベキサロテン(Bexarotene)、BEXXAR(登録商標)、ビカルタミド(Bicalutamide)、BiCNU、Blenoxane (登録商標)、ブレオマイシン(Bleomycin)、ボルテゾミブ(Bortezomib)、ブスルファン(Busulfan)、Busulfex(登録商標)、C225、カルシウムロイコボリン(Calcium Leucovorin)、Campath(登録商標)、Camptosar(登録商標)、カンプトテシン(Camptothecin)-11、カペシタビン(Capecitabine)、カラック(Carac)TM、カルボプラチン(Carboplatin)、カルムスチン(Carmustine)、カルムスチンウェハー(Carmustine wafer)、Casodex(登録商標)、CC-5013、CCNU (o)、CDDP(t)、CeeNU (t)、セルビジン(Cerubidine)(t)、セツキシマブ(cetuximab)、クロラブシル(Chlorambucil)、シスプラチン(Cisplatin)、シトロボラムファクター(Citrovorum Factor)、クラドリビン(Cladribine)、コルチソン(Cortisone)、コスメゲン(Cosmegen (t)、CPT-11 (o)、シクロホスファミド(Cyclophosphamide)、シタドレン(Cytadren)(t)、シタラビン(Cytarabine)、シタラビンリポサマル(Cytarabine liposomal)、シトサル(Cytosar)-U (t)、Cytoxan(登録商標)、ダカルバジン(Dacarbazine)、ダクチノマイシン(Dactinomycin)、ダルベポエチンアルファ(Darbepoetin alfa)、ダウノマイシン(Daunomycin)、ダウノルビシン(Daunorubicin)、ダウノルビシン塩酸塩(Daunorubicin hydrochloride)(t)、ダウノルビシンリポソーム(Daunorubicin liposomal)、ダウノキソーム(DaunoXome)(t)、デカドロン(Decadron)、デルタ−コルテフ(Delta-Cortef)(t)、デルタソン(Deltasone)(t)、デニロイキン(Denileukin)、ジフチトクス(diftitox)、デポサイト(DepoCyt)(t)、デキサメタソン(Dexamethasone)、デキサメタソンアセテート(Dexamethasone acetate)、デキサメタソンリン酸ナトリウム(dexamethasone sodium phosphate)、デキサソン(Dexasone)(t)、デクスラゾキサン(Dexrazoxane)、DHAD (o)、DIC(t)、ジオデックス(Diodex)(t)、ドデタクセル(Docetaxel)、ドキシル(Doxil)(t)、ドキソルビシン(Doxorubicin)、ドキソルビシン リポソーム(Doxorubicin liposomal)、ドロキシア(Droxia)(t)、DTIC、DTIC-Dome (t)、デュラロン(Duralone)(t)、エフデックス(Efudex)(t)、エリガード(Eligard)(t)、エレンス(Ellence)(t)、エロキサチン(Eloxatin)(t)、エルスパー(Elspar)(t)、エムサイト(Emcyt)(t)、エピルビシン(Epirubicin)、エポエチンアルファ(Epoetin alfa)、エルビツックス(Erbitux)、エルロチニブ(Erlotinib)、エルウィニア(Erwinia)L-アスパラギナーゼ(asparaginase)(t)、エストラムスチン(Estramustine)、エチオール(Ethyol)、エトポフォス(Etopophos)(t)、エトポシド(Etoposide)、エトポシドホスフェート(Etoposide phosphate)(t)、ユーレキシン(Eulexin)(t)、エビスタ(Evista)(t)、エキセメスタン(Exemestane)、ファレストン(Fareston)(t)、ファスロデックス(Faslodex)(t)、Femara(登録商標)、フィルグラスチム(Filgrastim)、フロクスリジン(Floxuridine)、フルダラ(Fludara)(t)、フルダラビン(Fludarabine)、フルオロプレックス(Fluoroplex)(t)、フルオロウラシル(Fluorouracil)、フルオロウラシル(クリ−ム)、フルオキシメステロン(Fluoxymesterone)、フルタミド(Flutamide)、葉酸(o)、FUDR (t)、フルベスタント(Fulvestrant)、G-CSF(t)、ゲフィチニブ(Gefitinib)、ゲムシタビン(Gemcitabine)、ゲムツズマブオゾガミシン(Gemtuzumab ozogamicin)、ゲムザール(Gemzar)(t)、Gleevec(商標)、グリアデルウェファー(Gliadel wafer)(t)、GM-CSF(o)、ゴセレリン(Goserelin)、顆粒−コロニー刺激因子(t)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(o)、ハロテスチン(Halotestin)(t)、ヘルセプチン(Herceptin)(t)、ヘキサドロール(Hexadrol)(t)、ヘキサレン(Hexalen)(t)、ヘキサメチルメラニン(t)、HMM(t)、ハイカムチン(Hycamtin)(t)、ハイドレア(Hydrea)(t)、ハイドロコートアセテート(Hydrocort Acetate)(t)、ハイドロコーチソン(Hydrocortisone)、ハイドロコーチソンリン酸ナトリウム、ハイドロコーチソンコハク酸ナトリウム、ハイドロコーチソンホスフェート(t)、ヒドロキシウレア、イブリツモマブ(Ibritumomab)、イブリツモマブチウキセタン(Ibritumomab Tiuxetan)、Idamycin(登録商標)、Idarubicin Ifex(登録商標)、IFN-アルファ、イフォスファミド(Ifosfamide)、IL-11、IL-2、イマチニブメシラート(Imatinib mesylate)、イミダゾールカルボキサミド、インターフェロンアルファ、インターフェロンアルファ-2b(PEG結合体)(o)、インターロイキン(Interleukin)-2(t)、インターロイキン-11(o)、Intron A(登録商標)(インターフェロンアルファ-2b)、Iressa(登録商標)、イリノテカン(Irinotecan)、イソトレチノイン(Isotretinoin)、キドロラーゼ(Kidrolase)(t)、ラナコート(Lanacort)(t)、L-アスパラギナーゼ(t)、LCR (o)、レナリドマイド(Lenalidomide)(レノリダマイド(Lenolidamide))、レトロゾール(Letrozole)、ロイコボリン(Leucovorin)、ロイケラン(Leukeran)(t)、ロイキン(Leukine)(t)、ロイプロリド(Leuprolide)、ロイロクリスチン(Leurocristine)(o)、ロイスタチン(Leustatin)(t)、リポソーム性Ara-C(t)、液体Pred(t)、ロムスチン(Lomustine)、L-PAM(o)、L-サルコリシン(o)、ルプロン(Lupron)(t)、ルプロンデポット(Lupron Depot)(t)、マツラン(Matulane)(t)、マキシデックス(Maxidex)(t)、メクロレタミン(Mechlorethamine)、メクロレタミン塩酸塩、メドラロン(Medralone)(t)、Medrol(登録商標)、メガセ(Megace)(t)、メゲステロール(Megestrol)、メゲステロールアセテート(Megestrol Acetate)(o)、メルファラン(Melphalan)、メルカプトプリン メンサ(Mercaptopurine Mesna)、メスネックス(Mesnex)(t)、メソトレキセート(Methotrexate)、メソトレキセートナトリウム(Methotrexate Sodium)(o)、メチルプレニソロン(Methylprednisolone)、メチコルテン(Meticorten)(t)、ミトマイシン(Mitomycin)、ミトマイシン-C(o)、ミトキサントロン(Mitoxantrone)、M-プレニソル(Prednisol)(t)、MTC(o)、MTX(o)、ムスタルゲン(Mustargen)(t)、ムスチン(Mustine)、ムタマイシン(Mutamycin)(t)、ミレラン(Myleran)(t)、ミロセル(Mylocel)(t)、ミロターグ(Mylotarg)(t)、ナベルビン(Navelbine)(t)、ネララビン(Nelarabine)、ネオサー(Neosar)(t)、ニューラスタ(Neulasta)(t)、ニューメガ(Neumega)(t)、ニューポゲン(Neupogen)(t)、Nexavar(登録商標)、ニランドロン(Nilandron)(t)、ニルタミド(Nilutamide)、Nipent(登録商標)、窒素マスタード(Nitrogen Mustard)(o)、ノバルデックス(Novaldex)(t)、ノバントロン(Novantrone)(t)、オクトレオチド(Octreotide)、オクトレオチドアセテート(Octreotide acetate)(o)、オンコスパー(Oncospar)(t)、オンコビン(Oncovin)(t)、オンタック(Ontak)(t)、オンタクセル(Onxal)(t)、オプレベルキン(Oprevelkin)、オラプレッド(Orapred)(t)、オラソン(Orasone)(t)、オキサリプラチン(Oxaliplatin)、パクリタクセル(Paclitaxel)、パクリタクセルタンパクボンド(Paclitaxel Protein-bound)、パミドロナート(Pamidronate)、パンレチン(Panretin)(t)、パラプラチン(Paraplatin)(t)、ペジアプレッド(Pediapred)(t)、PEGインターフェロン、ペガスパルガーセ(Pegaspargase)、ペグフィルグラスチム(Pegfilgrastim)、PEG-イントロン(t)、 PEG-L-アスパラギナーゼ、ペメトレキシド(PEMETREXED)、ペントスタチン(Pentostatin)、フェニルアラニンマスタード(Mustard)(o)、プラチノール(Platinol)(t)、プラチノール(Platinol)-AQ(t)、プレニソロン(Prednisolone)、プレニソン(Prednisone)、プレロン(Prelone)(t)、プロカルバジン(Procarbazine)、PROCRIT(登録商標)、プロロイキン(Proleukin)(t)、カムスチンインプラント(Carmustine implant)(t)を有するプロリフェプロスパン(Prolifeprospan)20、プリネトール(Purinethol)(t)、ラロキシフェン(Raloxifene)、Revlimid(登録商標)、リューマトレックス(Rheumatrex)(t)、リツキサン(Rituxan)(t)、リツキシマブ(Rituximab)、Roferon-A(登録商標)、(インターフェロンアルファ-2a)ルベックス(Rubex)(t)、ルビドマイシン塩酸塩(Rubidomycin hydrochloride)(t)、Sandostatin(登録商標)、Sandostatin LAR(t)、サルグラモスチム(Sargramostim)、ソル−コルテフ(Solu-Cortef)(t)、ソル−メドロール(Solu-Medrol)(t)、ソラフェニブ(Sorafenib)、STI-571、ストレプトゾシン(Streptozocin)、SU11248、スニチニブ(Sunitinib)、Sutent(登録商標)、タモキシフェン(Tamoxifen)、Tarceva(登録商標)、タルグレチン(Targretin)(t)、Taxol(登録商標)、タキソテレ(Taxotere)(t)、Temodar(登録商標)、テモゾロマイド(Temozolomide)、テニポシド(Teniposide)、TESPA(o)、サリドマイド(Thalidomide)、Thalomid(登録商標)、セラシス(TheraCys)(t)、チオグアニン(Thioguanine)、チオグアニンタブォイド(Thioguanine Tabloid)(t)、チオホスホアミド(Thiophosphoamide)(o)、チオプレックス(Thioplex)(t)、チオテパ(Thiotepa)、TICE(登録商標)、トポサー(Toposar)(t)、トポテカン(Topotecan)、トレミフェン(Toremifene)、トシツモマブ(Tositumomab)、トラスツマブ(Trastuzumab)、トレチノイン(Tretinoin)、トレキサール(Trexall)(t)、トリセノックス(Trisenox)(t)、TSPA(o)、VCR(o)、ベルバン(Velban)(t)、Velcade(登録商標)、ベペシド(VePesid)(t)、ベサノイド(Vesanoid)(t)、ビアヂュール(Viadur)(t)、ビダザ(Vidaza)(t)、ビンブラスチン(Vinblastine)、ビンブラスチンスルフェート(Vinblastine Sulfate)(o)、ビンカサー(Vincasar)Pfs(t)、ビンクリスチン(Vincristine)、ビノレルビン(Vinorelbine)、ビノレルビンタータレート(Vinorelbine tartrate)(o)、VLB(o)、VM-26(o)、VP-16(t)、ブモン(Vumon)(t)、Xeloda(登録商標)、キシオタック(Xyotax)、ザノサー(Zanosar)(t)、ゼバリン(Zevalin)(商標)、ゼネカード(Zinecard)(t)、Zoladex(登録商標)、ゾレドロン酸、及びZometa(登録商標)。] [0021] 癌療法(殆ど化学療法として)で使用される別の薬物は: (商標として):アルダラ(Aldara)、アリムタ(Alimta)、アンドロカー(Androcur)、アリミデックス(Arimidex)、ボレア(Borea)、カエリクス(Caelyx)、カンプト(Campto)、カソデックス(Casodex)、デパペプチル(Decapeptyl)、エロキサチン(Eloxatin)、ユーチロクス(Eutirox)、ファスロデックス(Faslodex)、フェマラ(Femara)、ゲムザル(Gemzar)、ゴナペプチル(Gonapeptyl)、グリセチン(Grisetin)、ヘルセプチン(Herceptin)、イソボリン(Isovorin)、リソドレン(Lysodren)、メゲフレン(Megefren)、メトビックス(Metvix)、ナベルビン(Navelbine)、ノバルデックス(Novaldex)、ノバントロン(Novantrone)、パラプラチン(Paraplatin)、プロクリン(Procrin)、プロスタカー(Prostacur)、スプレファクト(Suprefact)、タモキシフェノファンク(Tamoxifeno Funk)、タキソール(Taxol)、タキソテレ(Taxotere)、テステックス(Testex)、エルム/プロロングタム(Elmu/Prolongatum)、トムデックス(Tomudex)、ウテフォス(Utefos)、ベペシド(Vepesid)、キソリダ(Xeloda)、ゾラデックス(Zoladex);(活性化合物として):アナストロゾル(Anastrozole)、ビカルタミド(Bicalutamide)、ブセレリン(Busereline)、カペセタビン(Capecetabine)、シスプラチン(Cisplatin)、カルボプラチン(Carboplatin)、デソキソルビシン(Desoxorubicin)、ドセタキセル(Docetaxel)、エトポシド(Etoposid)、フルベストラント(Fulvestrant)、ゲムシタビン(Gemcitabine)、ゴセレリン(Gosereline)、イリノテカン(Irinotecan)、レトロゾル(Letrozole)、ロイプロレリン(Leuproreline)、メゲストロール(Megestrol)、メトタン(Mitotane)、ミトキサントロン(Mitoxantrone)、オキサリプラチン(Oxaliplatin)、パクリタクセル(Paclitaxel)、ペメトレキシド(Pemetrexed)、ラルチトレキシド(Raltitrexed)、タモキシフェン(Tamoxiphen)、テガフル(Tegafur)、トリプトレリン(Triptoreline)、ビンクリスチン(Vincristine)、ビンブラスチン(Vinblastine)、ビノレルビン(Vinorelbine)、及びビンデシン(Vindesine)である。] [0022] パクリタキセル(Paclitaxel)(登録商標:Taxol)は、最も有効なものの一つであり、通常使用される固体腫瘍の治療用の抗新生物薬物である。それは2つの重大な副作用、即ち、骨髄抑制及び末梢神経毒性、を有する。殆どの患者で、顆粒球コロニー刺激因子は有効に好中球減少症を妨げる。しかしながら、神経損傷を防止又は最小にするための許容可能な療法はなく、神経毒性を著しく用量制限性の副作用にする(Rowinsky et al., 1993a, b; Wasserheit et al., 1996; Gordon et al., 1997; Mielke et al., 2006)。パクリタキセル誘発神経毒性は典型的には感覚神経障害として顕れ、最も普通の不満はしびれ感、うずき、灼熱疼痛および寒冷異痛(cold allodynia)である(Rowinsky et al., 1993a; Chaudhry et al., 1994; Forsyth et al., 1997; Dougherty et al., 2004)。感覚症候は通常脚に対称的に始まるが、時々両と足の両方に同時に顕れる(Rowinsky et al., 1993a; Quasthoff and Hartung, 2002; Mielke et al., 2006)。パクリタキセル誘発神経障害を有する臨床的に非常に多くの患者は神経因性疼痛を経験する。例えば、135, 175及び250-300mg/m2のパクリタキセル用量で治療した27人の患者の研究で、神経障害性症候は、それぞれ、患者の50、79及び100%に起き、患者において用量制限性神経毒性がそれぞれ0, 21及び71%に増加する(Postma et al., 1995)。] [0023] 「神経因性疼痛」は、IASPにより「神経系における原発病変(primary lesion)又は不全により開始又は引き起こされる疼痛」と定義される(IASP, Classification of chronic pain, 2nd Edition, IASP Press (2002), 210)。本発明の目的では、この用語はIASPにより「末梢又は中枢神経系における原発病変、不全又は一時的動揺により開始又は引き起こされる疼痛」と定義される「神経性疼痛」と同義と取り扱われる。本発明による神経因性疼痛は、化学療法から生じる神経因性疼痛に制限され、化学療法での化学療法薬物の使用により引き起こされる神経因性疼痛を意味する。この疼痛の最もあり得る原因は化学療法薬物神経毒性、そして更に詳しくはその末梢神経毒性である。] [0024] IASPによると、「異痛(allodynia)」は「普通は疼痛を引き起こさない刺激による疼痛」と定義される(IASP, Classification of chronic pain, 2nd Edition, IASP Press (2002), 210)。IASPによると、「末梢神経因性疼痛(peripheral neuropathic pain)」は、「末梢神経系における原発病変又は不全により開始又は引き起こされる疼痛」と定義され、そして「末梢神経性疼痛(peripheral neurogenic pain)」は、末梢神経系における一時的損傷、不全又は一時的動揺により開始又は引き起こされる疼痛」と定義される(IASP, Classification of chronic pain, 2nd Edition, IASP Press (2002), 213)。] [0025] IASPによると、「灼熱痛(causalgia)」は、「トラウマ的神経損傷の後の持続した灼熱疼痛、異痛及び痛感過敏の症候で、しばしば血管運動及び汗腺運動、及び後期栄養変化と結びついた症候」と定義される(IASP, Classification of chronic 疼痛, 2nd Edition, IASP Press (2002), 210)。] [0026] IASPによると、「痛覚過敏(hyperalgesia)」は、「通常は痛い刺激に対する増大した反応」と定義される(IASP, Classification of chronic pain, 2nd Edition, IASP Press (2002), 211)。] [0027] IASPによると、「知覚過敏(hyperesthesia)」は「感覚(the senses)以外の、刺激に対して高まった感受性」と定義される(IASP, Classification of chronic pain, 2nd Edition, IASP Press (2002), 211)。] [0028] IASPによると、「痛感過敏(hyperpathia)」は、「刺激、特に繰り返す刺激、に対して異常に痛い反応を特徴とする痛い症候、並びに増大し閾値(threshold)」と定義される(IASP, Classification of chronic pain, 2nd Edition, IASP Press (2002), 212)。] [0029] IASPは「異痛」、「痛覚過敏」及び「痛感過敏」の間に下記の相違点を引く(IASP, Classification of chronic pain, 2nd Edition, IASP Press (2002), 212):] [0030] IASPによると、「神経痛(neuralgia)」は、「1つの神経又は複数の神経の分布における疼痛」と定義される(IASP, Classification of chronic pain, 2nd Edition, IASP Press (2002), 212)。] [0031] IASPによると、「神経炎(neuritis)」は「1つの神経又は複数の神経の炎症」と定義される(IASP, Classification of chronic pain, 2nd Edition, IASP Press (2002), 212)。] [0032] IASPによると、「神経障害(neuropathy)/神経炎(neuritis)」は、「一つの神経の単神経障害、いくつかの神経の多発性単神経炎、拡散性で相互的な場合は多発神経障害において、神経における機能の混乱又は病的変化」と定義される(IASP, Classification of chronic pain, 2nd Edition, IASP Press (2002), 212)。] [0033] 本願で使用される「シグマ受容体(類)」は、良く知られそして下記の引用を用いて定義される:「この結合部位は、オピオイド、NMDA,ドーパミン作用性、および他の公知の神経伝達物質又はホルモン受容体族とは異なる典型的なタンパク質を表す」(G. Ronsisvalle et al. Pure Appl. Chem. 73, 1499-1509 (2001))。リガンド結合研究に基づく薬理学的データ、解剖学的分布および生化学的特徴は、少なくとも二つのサブタイプのδ受容体を区別する(R. Quiron et al., TrendsPharmacol. Sci. 13, 85-86 (1992); M.L.Leitner, Eur. J. Pharmacol. 259, 65-69 (1994); S.B. Hellewell and W.D. Bowen; Brain Res. 527, 244-253 (1990)) (G. Ronsisvalle et al. Pure Appl. Chem. 73, 1499-1509 (2001))。シグマ受容体(シグマ1(δ1)及びシグマ2(δ2))のタンパク質配列は当業界で知られている(例えば、Prasad, P.D. et al., J. Neurochem. 70 (2), 443-451 (1998))。それらは、種々の鎮痛剤(例えばペンタゾシン(pentazocine))に対して非常に高い親和性を示す。] [0034] 本願で使用される「シグマ受容体に結合する化合物(類)」又は「シグマリガンド」は、シグマ受容体に対してIC50値≦5000nM、更に好ましくは≦1000nM、一層好ましくは≦500nMを有する化合物と定義される。更に好ましくは、該IC50値は≦250nMである。一層好ましくは、該IC50値は≦100nMである。最も好ましくは、該IC50値は≦50nMである。更に、本願で使用される「シグマ受容体に結合する化合物(類)」の用語は、シグマ受容体に特異的な放射性リガンド(例えば、好ましくは[3H]-(+)ペンタゾシン)を10nM用いて少なくとも≧50%置換を有するものと定義され、従って該シグマ受容体はシグマ受容体サブタイプのいずれかであってもよく、好ましくは、該化合物類はシグマ-1受容体サブタイプに結合する。] [0035] シグマ受容体に結合する化合物類は、一般にはシグマリガンドとも云われ、当業界で知られている。それらの多くは前に定義した「シグマ受容体に結合する化合物(類)」に包含される。シグマリガンドには多くの公知の用途、例えば抗精神病薬、抗不安薬、抗鬱病薬、卒中治療薬、抗癲癇薬、及び、抗片頭痛及び一般的疼痛を含む多くの他の適応(indications)があるが、当業界でこれらの化合物が化学療法の結果生じる疼痛の症候の治療に有効であることは述べられていない。] [0036] 表1〜11は当業界で知られたいくつかのシグマリガンド(即ち、IC50≦5000nMを有する)を掲げる。これらの化合物のいくつかはシグマ-1及び/又はシグマ-2受容体に結合し得る。これらのシグマリガンドはまた、それらのそれぞれの塩、塩基及び酸をも含む。] [0037] ] [0038] ] [0039] ] [0040] ] [0041] ] [0042] ] [0043] ] [0044] ] [0045] ] [0046] ] [0047] 好ましくは、上記の表は還元ハロペリドール(reduced haloperidol)をも含む。還元ハロペリドールは、ヒト中で生成されるハロペリドールの活性代謝物であり、シグマ-1受容体に高い親和性を示し(低ナノモル範囲で)、そして実験動物およびヒト細胞の両方でシグマ-1受容体の不可逆的遮断(blockade)を生成する。] [0048] 表12〜15は当業界で知られた、シグマ受容体に対して表1〜11に掲げた化合物よりも高い親和性を示すいくつかのシグマリガンド(即ち、IC50≦250nMを有する)を示す。これらの化合物のいくつかはシグマ-1及び/又はシグマ-2受容体に結合し得る。これらのシグマリガンドはまた、それぞれの塩、塩基及び酸をも含む。] [0049] ] [0050] ] [0051] ] [0052] ] [0053] 好ましくは、上記の表は還元ハロペリドール(reduced haloperidol)をも含む。還元ハロペリドールは、ヒト中で生成されるハロペリドールの活性代謝物であり、シグマ-1受容体に高い親和性を示し(低ナノモル範囲で)、そして実験動物およびヒト細胞の両方でシグマ-1受容体の不可逆的遮断を生成する。] [0054] 所定の作用性化合物のプロドラッグを製造するための公知の方法の例は当業者に知られている(例えば、Krogsgaard-Larsen et al., Textbook of drug design and Discovery, Taylor & Francis (April 2002))。] [0055] 本願で、「約」は「ほぼ」を意味し、そして例示的には、用語「約」の使用は、引用範囲から僅かに外れた投与量もまた有効で安全であり得ることを示す。かかる投与量もまた本願特許請求の範囲の範囲内に包含される。] [0056] 「シグマ受容体に結合する化合物と共に投与された」化合物又は「シグマ受容体に結合する化合物と組み合わされる」化合物は、同じ治療投薬計画において、同じ組成物の一部として投与しても、又は同時に若しくは別の時間に別々に投与してもよい。] [0057] 本発明に関連して、「中性形」とは、非イオン性形又は中性に正味荷電された形態、例えば等電点で両性イオン、を云う。] [0058] 本発明によると、用語「塩」は、本発明のあらゆる形態の活性化合物であって、イオン形をとるか又は荷電され、そして適用可能であれば、対イオン(カチオン又はアニオン)と結合した該活性化合物を意味すると理解されたい。「塩」はまた、該活性化合物と他の分子及びイオンとの複合体、特にイオン相互作用を介して形成された複合体、とも理解されたい。塩の好ましい例は、アセテート(酢酸塩)、モノ−トリフルオロ酢酸塩、酢酸エステル塩、クエン酸塩、蟻酸塩、ピクリン酸塩、臭化水素酸塩、モノ臭化水素酸塩、モノ塩化水素酸塩又は塩化水素酸塩のイオン及び分子で形成された塩を含む。] [0059] 本発明の文脈で用語「生理学的に許容される塩」とは、ヒト及び/又は哺乳類に生理学的に許容される本発明の化合物の少なくとも1種の塩を意味すると理解される。] [0060] 本発明で用語「溶媒和物」とは、本発明のあらゆる形態の活性化合物であって、非共有結合によりそれに結合した別の分子(極性溶媒が最もあり得る)を有する該化合物を意味すると理解されたい。溶媒和物の例には、水和物及びアルコーラート、例えばメタノラート、が含まれる。] [0061] 本明細書の文脈で、用語「治療」又は「治療すること」とは、神経因性疼痛、痛覚過敏及び/又は異痛に伴う1つ又はそれ以上の症候を予防、緩和又は除去するために、本発明の化合物又は配合物を投与することを意味する。] [0062] 更に、本発明で用語「治療すること」又は「治療」とは、神経因性疼痛、痛覚過敏及び/又は異痛の症候の治療、神経因性疼痛、痛覚過敏及び/又は異痛の症候の防止又は予防、並びに神経因性疼痛、痛覚過敏及び/又は異痛の原因の防止又は予防を意味する。] [0063] 本発明の種々の態様によると、シグマ受容体に結合する化合物、又はそれらを含む薬学的組成物を単位剤形で、腸内に、腸溶的に、非経口的に又は局部的に、経口的に、皮下内に、鼻腔内に、吸入により、経口吸収により、静脈内に、筋肉内に、経皮的に、腸腔内に、直腸内に、膣内に、経皮的に、舌下に、頬内に、経粘膜口的に投与し得る。投与剤形は下記であることができる:錠剤、カプセル、糖衣錠、トローチ剤、パッチ、芳香錠、ゲル、ペースト、点滴剤、エーロゾル、丸薬(ピル)、粉剤、液剤(liquors)、懸濁液、エマルション、顆粒、軟膏、クリーム、座薬、凍結乾燥注射液、注入可能な組成物、食品サプリメント、栄養及び食品バー(nutritional and food bars)、シロップ、飲料、液体(liquids)、コーディアル類(cordials)等であって、正規の製剤、遅延放出性製剤、制御放出性製剤、及び食品サプリメント、栄養及び食品バー、シロップ、飲料、液体(liquids)、コーディアル類中の種々の微顆粒伝達系であることができるもの。錠剤の場合、当業界で知られた種々の担体、例えば希釈剤、及び再吸収剤、例えば澱粉、デキストリン、硫酸カルシウム、カオリン、微結晶性セルロース、珪酸アルミニウム等;湿潤剤及び接着剤、例えば水、グリセリン、ポリエチレングリコール、エタノール、プロパノール、澱粉粘液、デキストリン、シロップ、ハチミツ、グルコース溶液、アカシア、ゼラチン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、セラック、メチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等;崩壊剤、例えば乾燥澱粉、アルギン酸塩、寒天粉末、ラミナラン(laminaran)、重炭酸ナトリウム及びクエン酸、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪族エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、ラクトース、スクロース、マルトース、マンニトール、フルクトース、種々の二糖類及び多糖類等;崩壊阻止剤、例えば、スクロース、トリステアリン、ココナツバター、水素添加油等;吸収促進剤、例えば第4級アンモニウム塩、ラウリル硫酸ナトリウム等;潤滑剤、例えばタルク、シリカ、コーンスターチ、ステアリン酸塩、ホウ酸、流体ワックス、ポリエチレン等を使用し得る。錠剤は、被覆錠剤、例えば糖被覆錠剤、フィルム被覆錠剤、腸溶性被覆錠剤、又は二重層錠剤及び多重層錠剤に更に製剤化してもよい。丸薬(pill)の場合、当業界で知られた種々の担体を使用し得、例えば希釈剤、及び再吸収剤、例えばグルコース、ラクトース、澱粉、カカオバター、水素添加植物性油、ポリビニルピロリドン、カオリン、タルク等;接着剤、例えばアカシア、バッソラガム(bassora gum)、ゼラチン、エタノール、ハチミツ糖(honeyliquid sugar)、米ペースト(rice paste)又は小麦ペースト等;崩壊剤、例えば寒天粉末、乾燥澱粉、アルギン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース等を使用し得る。座薬の場合、当業界で知られた種々の担体を使用し得、例えばポリエチレン、レシチン、カカオバター、高級アルコール類、高級アルコールのエステル類、ゼラチン、半合成グリセリド等を使用し得る。カプセルの場合、シグマ-受容体と結合する化合物を活性成分として上記の担体と混合し、次いで該混合物を硬質ゼラチンカプセル又は軟質ゼラチンカプセルに入れることにより調製し得る。また、シグマ-受容体に結合する該化合物を下記の剤形に適用し得る:ミクロカプセル、水性相中の懸濁液、硬質カプセル、又は注射液。注射液の場合、例えば液(liquor)、エマルション、凍結乾燥注射液及び懸濁液の場合、当業界で普通の希釈液の全てが使用し得、例えば水、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、オキシエチル化イソステアリルアルコール、ポリ酸化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪族エステル等が使用し得る。更に、等浸透圧性注射液を得るために、適当量の塩化ナトリウム、グルコース又はグリセリン、並びに正規の共溶媒(cosolvent)、緩衝剤、pH調整剤等を製剤に加えてもよい。更に、必要な場合は、着色剤、防腐剤、香料、矯正物(correctives)、食品甘味料又は他の物質を薬学的組成物に加えてもよい。] [0064] 本発明のある態様では、配合物又は薬学的組成物は活性成分(シグマ受容体に結合する化合物)、並びに場合によっては少なくとも1種の補助物質及び/又は添加物を含んでもよい。本発明の別の態様では、配合物又は薬学的組成物は場合によっては1種又はそれ以上の追加の活性成分を含んでもよい。] [0065] 本発明のある態様では、補助物質及び/又は添加物は具体的には、保存剤、乳化剤及び/又は非経口用途には担体から選ぶことができる。これらの補助物質及び/又は添加物の選択、及び使用する量の選択は、薬学的組成物の適用の仕方に依存する。これらの例には、非経口用配合物、例えば静脈、皮下または筋肉内用配合物が含まれ、それらはまた、他の投与経路によっても適用できる。] [0066] 本発明のある態様では、シグマ受容体に結合する化合物の投与の経路には、筋肉内注射、静脈内注射、皮下注射、舌下、頬内、皮膚を介するパッチ、経口摂取、埋め込み可能な浸透ポンプ(implantable osmotic pump)、コラーゲンインプラント、エーロゾル又は座薬が含まれる。] [0067] 本発明の別の態様では、シグマ-受容体に結合する該化合物は、1日に1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、11回、12回、13回、14回、15回、16回、17回、18回、19回、20回又はそれ以上の回数の用量で、単独で又は他の医薬と組み合わせて、制限的ではないが1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、14日、16日、18日、20日、24日、30日又はそれ以上;又は1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、12ヶ月、13ヶ月、14ヶ月、16ヶ月、18ヶ月、20ヶ月、24ヶ月、30ヶ月、36ヶ月、48ヶ月、60ヶ月、72ヶ月、84ヶ月又はそれ以上の期間に亘る計画で投与し得る。] [0068] 本発明のいくつかの態様では、1回、2回、3回、4回若しくはそれ以上の用量、又は1日、2日若しくは3日の治療のコースの有効性は、約5,10,15,20,25若しくは30まで持続し得る。本発明の他の態様では、投与は毎日1回だけ、又は2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、14日、16日、18日、20日、24日、30日毎に、若しくはそれ以上の日毎に1回行われる。] [0069] 本願の開示によると、シグマ-受容体に結合する該化合物の用量(dosage)は、疾病の性質及び重症度、性、年齢、体重、及び対象の個々の反応、使用した特定の化合物、投与の経路及び頻度等、を含む種々の因子に依存する。シグマ-受容体に結合する該化合物又は該化合物を含む薬学的組成物は、1回で又は分割した剤形、例えば、1日当り1〜4用量(dose)で投与し得る。当業者は、本願で例示した治療方法に、いろいろな治療要求を反映するために必要な又は望ましい変更を容易に理解しそして実行するであろう。] [0070] 本発明の非常に好ましい態様では、神経因性疼痛は末梢疼痛である。] [0071] IASPによると、「末梢神経因性疼痛(peripheral neuropathic pain)」は、「末梢神経系における原発病変又は機能不全により開始又は引き起こされる疼痛」と定義され、そして「末梢神経性疼痛(peripheral neurogenic pain」は、「末梢神経系における原発病変、機能不全又は一時的動揺により開始又は引き起こされる疼痛」と定義される(IASP, Classification of chronic pain, 2nd Edition, IASP Press (2002), 213)。] [0072] 本発明の別の好ましい態様では、神経因性疼痛は異痛である。] [0073] IASPによると、「異痛」は、「通常は疼痛を引き起こさない刺激による疼痛」と定義される(IASP, Classification of chronic pain, 2nd Edition, IASP Press (2002), 210)。] [0074] 本発明の別の好ましい態様では、「神経因性疼痛」は「灼熱痛」である。] [0075] IASPによると、「灼熱痛」は、「トラウマ的神経損傷後の持続する焼けるような疼痛、異痛及び痛感過敏であって、しばしば血管運動神経および汗腺運動機能不全、および後の栄養変化と組み合わされる症候」と定義される(IASP, Classification of chronic pain, 2nd Edition, IASP Press (2002), 210)。] [0076] 本発明の別の好ましい態様では、「神経因性疼痛」は「痛覚過敏(hyperalgesia)」である。] [0077] IASPによると、「痛覚過敏」は、「通常は痛い刺激に対する増大した反応」と定義される(IASP, Classification of chronic pain, 2nd Edition, IASP Press (2002), 211)。] [0078] 本発明の別の好ましい態様では、「神経因性疼痛」は「知覚過敏(hyperesthesia)」である。] [0079] IASPによると、「知覚過敏」は、「感覚(the senses)以外の、刺激に対して高まった感受性」と定義される(IASP, Classification of chronic pain, 2nd Edition, IASP Press (2002), 211)。] [0080] 本発明の別の好ましい態様では、「神経因性疼痛」は「痛感過敏(hyperpathia)」である。] [0081] IASPによると、「痛感過敏」は、「刺激、特に繰り返す刺激、に対して異常に痛い反応を特徴とする痛い症候、並びに増大した閾値(threshold)」と定義される(IASP, Classification of chronic pain, 2nd Edition, IASP Press (2002), 212)。] [0082] IASPは「異痛」、「痛覚過敏」及び「痛感過敏」の間に下記の相違点を引く(IASP, Classification of chronic pain, 2nd Edition, IASP Press (2002), 212):] [0083] 本発明の別の好ましい態様では、神経因性疼痛は神経痛(neuralgia)である。] [0084] IASPによると、「神経痛」は、「1つの神経又は複数の神経の分布における疼痛」と定義される(IASP, Classification of chronic pain, 2nd Edition, IASP Press (2002), 212)。] [0085] 本発明の別の好ましい態様では、神経因性疼痛は神経炎(neuritis)である。] [0086] IASPによると、「神経炎」は「1つの神経又は複数の神経の炎症」と定義される(IASP, Classification of chronic pain, 2nd Edition, IASP Press (2002), 212)。] [0087] 本発明の別の好ましい態様では、神経因性疼痛は神経障害/神経炎(neuropathy/neuritis)である。] [0088] IASPによると、「神経炎」は、「一つの神経の単神経障害、拡散性で相互的な場合は、いくつかの神経の多発性単神経炎、多発神経障害において、神経における機能の混乱又は病的変化」と定義される(IASP, Classification of chronic pain, 2nd Edition, IASP Press (2002), 212)。] [0089] 本発明の別の好ましい態様では、神経因性疼痛は口腔顔面痛(口腔顔面疼痛)である。] [0090] 本発明の別の観点は、シグマ-受容体に結合する該化合物、場合によってはそのラセミ体、純粋な立体異性体、特にエナンチオマー若しくはジアステレオマーの形態、又は立体異性体、特にエナンチオマー若しくはジアステレオマーの、あらゆる適当な混合比の混合物の形態;中性の形態、酸若しくは塩基の形態、又は塩の形態、特に生理学的に許容される塩、又は溶媒和物の形態、特に水和物の、化学療法の結果発生する異痛の治療への使用に関する。] [0091] 本発明の別の観点は、シグマ-受容体に結合する該化合物、場合によってはそのラセミ体、純粋な立体異性体、特にエナンチオマー若しくはジアステレオマーの形体、又は立体異性体、特にエナンチオマー若しくはジアステレオマーの、あらゆる適当な混合比の混合物の形体;中性の形体、酸若しくは塩基の形体、又は塩の形体、特に生理学的に許容される塩、又は溶媒和物の形体、特に水和物の、化学療法の結果発生する痛覚過敏の治療への使用に関する。] [0092] 本発明の非常に好ましい態様では、化学療法で使用される少なくとも1種の化学療法薬剤は、プラチン(platin)誘導体、ビンカアルカロイド又はタキサンから選ばれる。本発明の別の非常に好ましい態様では、化学療法で使用される少なくとも1種の化学療法薬剤は、プラチン誘導体、ビンカアルカロイド、タキサン、ボルテゾミブ(bortezomib)、サリドマイド(thalidomide)又はその誘導体から選ばれる。] [0093] 本発明の非常に好ましい態様では、化学療法で使用される少なくとも1種の化学療法薬剤は、シスプラチン(cisplatin)、カルボプラチン(carboplatin)及びオキサリプラチン(oxaliplatin);ビンクリスチン(vincristine)、ビンブラスチン(vinblastine)、ビノレルビン(vinorelbine)及びビンデシン(vindesine);パクリタクセル(paclitaxel)及びドセタキセル(docetaxel)から成る群から選ばれる。本発明の非常に好ましい態様では、化学療法で使用される少なくとも1種の化学療法薬剤は、シスプラチン、カルボプラチン及びオキサリプラチン;ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン及びビンデシン;パクリタクセル及びドセタキセル;ボルテゾミブ;サリドマイド及びレノリダマイドから成る群から選ばれる。] [0094] 好ましくは、化学療法で使用される少なくとも1種の化学療法薬剤は、シスプラチンである。] [0095] 好ましくは、化学療法で使用される少なくとも1種の化学療法薬剤は、カルボプラチンである。] [0096] 好ましくは、化学療法で使用される少なくとも1種の化学療法薬剤は、オキサリプラチンである。] [0097] 好ましくは、化学療法で使用される少なくとも1種の化学療法薬剤は、ビンクリスチンである。] [0098] 好ましくは、化学療法で使用される少なくとも1種の化学療法薬剤は、ビンブラスチンである。] [0099] 好ましくは、化学療法で使用される少なくとも1種の化学療法薬剤は、ビノレルビンである。] [0100] 好ましくは、化学療法で使用される少なくとも1種の化学療法薬剤は、ビンデシンである。] [0101] 好ましくは、化学療法で使用される少なくとも1種の化学療法薬剤は、パクリタキセルである。] [0102] 好ましくは、化学療法で使用される少なくとも1種の化学療法薬剤は、ドセタキセルである。] [0103] 好ましくは、化学療法で使用される少なくとも1種の化学療法薬剤は、ボルテゾミブである。] [0104] 好ましくは、化学療法で使用される少なくとも1種の化学療法薬剤は、サリドマイドである。] [0105] 好ましくは、化学療法で使用される少なくとも1種の化学療法薬剤は、レノリダマイドである。] [0106] 本発明はまた、シグマ-受容体に結合する該化合物、場合によってはそのラセミ体、純粋な立体異性体、特にエナンチオマー若しくはジアステレオマーの形態、又は立体異性体、特にエナンチオマー若しくはジアステレオマーの、あらゆる適当な混合比の混合物の形態;中性の形態、酸若しくは塩基の形態、又は塩の形態、特に生理学的に許容される塩、又は溶媒和物の形態、特に水和物の使用を含む、化学療法の結果発生する神経因性疼痛を患う、ヒトを含む患者又は哺乳類の治療方法を含む。本発明による好ましい治療方法は、表1〜11又は12〜15から選ばれるシグマ-受容体に結合する化合物、又は本願で述べた他の化合物を、化学療法を受けている又は受けようとしている患者又は哺乳類に適用することを含む。該治療方法が、プラチン誘導体、ビンカアルカロイド又はタキサンから選ばれる少なくとも1種の化学療法薬剤を適用することを含むのも好ましく、特に少なくとも1種の化学療法薬剤がシスプラチン、カルボプラチン及びオキサリプラチン;ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン及びビンデシン;及びパクリタクセル及びドセタキセルから成る群から選ばれるのもまた好ましい。また、該治療方法が、プラチン誘導体、ビンカアルカロイド、タキサン、ボルテゾミブ;サリドマイド又はその誘導体から選ばれる少なくとも1種の化学療法薬剤を適用することを含むのも好ましく、特に少なくとも1種の化学療法薬剤がシスプラチン、カルボプラチン及びオキサリプラチン;ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン及びビンデシン;パクリタクセル及びドセタキセル;ボルテゾミブ;サリドマイド及びレノリダマイドから成る群から選ばれるのも好ましい。] [0107] 本発明による治療方法はまた、化学療法中に、化学療法薬物又は薬物をシグマ-受容体に結合する化合物と組み合わせて同時投与することを含む。該同時投与は化学療法の前、最中、又は後に行い得る。該同時投与は定期的に又は断続的であることができる。] [0108] 別の非常に好ましい本発明の態様は、化学療法の結果発生する疼痛の治療又は予防であって、ここでシグマ-受容体に結合する化合物は、少なくとも1種の化学療法薬物(B)と組み合わせて、固定された用量の活性物質組合せを形成する。好ましくは、この活性物質組合せ中の化学療法薬物(B)は、プラチン誘導体、ビンカアルカロイド又はタキサンから選ばれ、特に化学療法薬物(B)は、シスプラチン、カルボプラチン及びオキサリプラチン;ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン及びビンデシン;又はパクリタクセル及びドセタキセルから選ばれる。この活性物質組合せ中の化学療法薬物(B)が、プラチン誘導体、ビンカアルカロイド、タキサン、ボルテゾミブ;サリドマイド又はその誘導体から選ばれるのも好ましく、特に該化学療法薬物(B)が、シスプラチン、カルボプラチン及びオキサリプラチン;ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン及びビンデシン;パクリタクセル及びドセタキセル;ボルテゾミブ;又はサリドマイド及びレノリダマイドから選ばれるのが好ましい。] [0109] 別の代替の本発明の態様は、シグマ-受容体に結合する該化合物、場合によってはそのラセミ体、純粋な立体異性体、特にエナンチオマー若しくはジアステレオマーの形態、又は立体異性体、特にエナンチオマー若しくはジアステレオマーの、あらゆる適当な混合比の混合物の形態;中性の形態、酸若しくは塩基の形態、又は塩の形態、特に生理学的に許容される塩、又は溶媒和物の形態、特に水和物、を含むキットに関する。] [0110] 口腔顔面領域、顔及び口は、身体で最も普通のいくつかの疼痛の部位を示す。免疫学的研究は、いくつかの口腔顔面疼痛症状、例えば側頭下顎骨障害(TMD)、灼熱口症候群、及び歯痛の高い有病率を明らかにした(Dworkin, 2001; Feinman and Newton-John, 2004; LeResche, 2001; Lipton et al., 2001)。急性及び慢性の口腔顔面疼痛症状の管理で臨床医が経験する困難の多くは、それらの複合した要因および相互作用の認識と理解の欠乏、多くの症状の原因論又は病因論の不確定性、並びに、口腔顔面疼痛に対する鎮痛薬の比較有効性の情報の欠乏に起因する。] [0111] 従って、本発明の好ましい側面は、シグマ-受容体に結合する該化合物、場合によってはそのラセミ体、純粋な立体異性体、特にエナンチオマー若しくはジアステレオマーの形態、又は立体異性体、特にエナンチオマー若しくはジアステレオマーの、あらゆる適当な混合比の混合物の形態;中性の形態、酸若しくは塩基の形態、又は塩の形態、特に生理学的に許容される塩、又は溶媒和物の形態、特に水和物の、口腔顔面疼痛、好ましくは神経因性疼痛、痛覚過敏又は異痛の形態、更に好ましくは化学療法の結果生じた神経因性疼痛、痛覚過敏又は異痛の形態の口腔顔面疼痛の治療への使用である。] [0112] 上記に述べた全刊行物のそれらの全体を参照用に本願に含める。] [0113] 前述の発明を明瞭化及び理解のために幾分詳細に記述したが、この開示を読むと、当業者は、本発明の真の範囲および添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、形態及び詳細の種々の変更が可能であることを理解するであろう。] [0114] 下記の例及び図面は単に、本発明のある態様を例示するものであり、本発明を決して限定するものではない。] [0115] 例 薬理学的実験 最近、パクリタクセル誘発疼痛神経障害のモデルをマウス及びラットで開発した。これらのモデルは、パクリタクセルの繰り返し投与は機械的痛覚過敏及び異痛(Authier et al., 2000; Polomano et al., 2001; Dina et al., 2001 y 2004; Smith et al., 2004; Flatters y Bennett, 2004)、cold allodynia (Polomano et al., 2001; Smith et al., 2004; Flatters y Bennett, 2004)、そしていくつかの研究で熱(温かい)痛覚過敏(Polomano et al., 2001; Dina et al., 2001; Flatters y Bennett, 2004)を生じることを例証したが、しかし他の研究はこの熱痛覚過敏を見出さなかった(Authier et al., 2000; Smith et al., 2004)。それでも、噛歯動物におけるパクリタクセル誘発疼痛神経障害は、化学療法誘発神経因性疼痛における薬物の効果を試験するための興味深いモデルを示す。] [0116] 図1は、マウスにおけるパクリタクセル誘発異痛の時間経過を示す。動物を、1〜5日間、毎日1回、パクリタクセル(2 mg/kg)又はそのベヒクルで、腹腔内を介して処置した。アセトン試験における後足をなめること(licking)/噛むこと(biting)の持続時間を、パクリタクセル又はそのベヒクルの1回目の注射の3日前(PRE)及び数日後に記録した。各動物を、1つの組織損傷モデルでのみ試験した。各点及び垂直線は、少なくとも12匹のマウスで得られた値の平均± S.E.M.を示す。パクリタクセル処理グループの値とベヒクル処理グループの値との間の統計的に著しい差: * p< 0.05; ** p< 0.01; 処理前(pre-treatment)の日の値と処理後の日の値との間の統計的に著しい差: # p <0.05; ## p<0.01 (両用(two-way)繰り返し方法ANOVA、次いでNewman-Keuls試験)。] 図1 [0117] 図2は、アセトン試験における、パクリタクセル+BD-1063(32 mg/kg)又はパクリタクセル+食塩水の同時投与の、後足をなめること/噛むことの持続時間に対する効果の時間経過を示す。マウスを、パクリタクセル(2 mg/kg)の腹腔内注射の30分前に、1〜5日間毎日1回、BD-1063 (32 mg/kg)又は食塩水の皮下注射で処理した。評価した反応を各動物について、パクリタクセル+BD-1063又はパクリタクセル+食塩水の1回目の注射の3日前(PRE)及び数日後に記録した。各点及び垂直線は、少なくとも16匹の動物で得られた値の平均± S.E.M.を示す。パクリタクセル+食塩水と比較した統計的に著しい差:* p< 0.05, ** p<0.01;及び処理前の日の値と処理後の値との統計的に著しい差:# p <0.05, ## p <0.01 (両用(two-way)繰り返し方法ANOVA、次いでNewman-Keuls試験)。] 図2 [0118] 図3は、パクリタクセルで前処理したマウスにおける、幾つかの用量のBD-1063又は食塩水を用いた1回の処理の、10日目(最大効果の日)における後足をなめること/噛むことの持続時間に対する効果を示す。動物を、パクリタクセル又はそのベヒクルで腹腔内経由にて1〜5日間、毎日1回処理し、そして10日目にBD-1063(8,16,32又は64mg/kg)又は食塩水の1回の注射をした。後足をなめること/噛むことの持続時間を各動物について、パクリタクセル又はそのベヒクルの1回目の注射の3日前(PRE)及び10日後、記録した。この日、BD-1063又は食塩水の注射の直前(時間0)及び注射後の数回(60、120及び180分)、後足をなめること/噛むことの持続時間を記録した。各動物は食塩水又は1用量のBD-1063のいずれかを受け取った。各点及び垂直線は、少なくとも12匹の動物で得られた値の平均± S.E.M.を示す。処理後の同じ日のBD-1063処理グループと食塩水処理グループとの間の統計的に著しい差:* p<0.05; ** p<0.01;処理前の日及び薬物又は食塩水投与後の10日目の異なる時点で得られた値の間の統計的に著しい差:# p <0.05; ## p <0.01 (両用(two-way)繰り返し方法ANOVA、次いでNewman-Keuls試験)。] 図3 [0119] 図4は、マウスのグループにおけるパクリタクセル誘発寒冷(cold)異痛の時間経過を示し、1つはシグマ-1-受容体ノックアウトマウスであり、他方は野生型マウスである。動物を、パクリタクセル(2mg/kg)又はそのベヒクルで腹腔内を介して1〜5日間、毎日1回処理した。アセトン試験における後足をなめること/噛むことの持続時間を、パクリタクセル又はそのベヒクルの1回目の注射の3日前(PRE)及び数日後、記録した。各動物を、1つの組織損傷モデルでのみ試験した。パクリタクセルで処理した野生型動物のみがアセトン試験において後足をなめること/噛むことの持続時間の増加を示すことが分かった。各点及び垂直線は、少なくとも12匹のマウスで得られた値の平均± S.E.M.を示す。パクリタクセル処理グループの値とベヒクル処理グループの値の間の統計的に著しい差:* p<0.05; ** p<0.01;及び処理前の日の値と処理後の値の間の統計的に著しい差:# p<0.05; ## p<0.01(両用(two-way)繰り返し方法ANOVA、次いでNewman-Keuls試験)。] 図4 [0120] 図5は、マウスにおけるパクリタクセル誘発機械的(mechanical)異痛の時間経過を示す。動物を、パクリタクセル(2 mg/kg)又はそのベヒクルで腹腔内を介して1〜5日間、毎日1回処理した。フォン−フレー試験(Von-Frey-test)における限界力(閾値力)(threshold force)を、パクリタクセル又はそのベヒクルの1回目の注射の3日前(PRE)及び数日後、記録した。各動物を、1つの組織損傷モデルでのみ試験した。各点及び垂直線は、少なくとも12匹のマウスで得られた値の平均± S.E.M.を示す。パクリタクセル処理グループの値とベヒクル処理グループの値の間の統計的に著しい差:* p <0.05; ** p <0.01; 及び処理前の日の値と処理後の日の値の間の統計的に著しい差:# p<0.05; ## p <0.01(両用(two-way)繰り返し方法ANOVA、次いでNewman-Keuls試験)。] 図5 [0121] 図6は、パクリタクセルで前処理したマウスにおける、幾つかの用量のBD-1063又は食塩水を用いた1回の治療の、10日目(最大効果の日)における、後足退却を誘発する限界力(フォン−フレー試験)に対する効果を示す。動物を、パクリタクセル又はそのベヒクルで腹腔内を介して1〜5日間、毎日1回処理し、そして10日目にBD-1063(8,16,32又は64mg/kg)又は食塩水の1回の注射をした。各動物において、限界力を、パクリタクセル又はそのベヒクルの1回目の注射の3日前(PRE)及び10日後に記録した。この日、BD-1063又は食塩水の注射の直前(時間0)及び注射後に数回(60、120及び180分)、限界力を記録した。各動物は、食塩水又は1用量のBD-1063のいずれかを受け取った。各点及び垂直線は、少なくとも12匹の動物で得られた値の平均±S.E.M.を示す。治療後の同じ時点におけるBD-1063治療グループと食塩水治療グループの間の統計的に著しい差:** p <0.01;及び薬物又は食塩水の処理前の日と投与後の10日目の異なる時点において得られた値の統計的に著しい差:# p <0.05; ## p<0.01 (両用(two-way)繰り返し方法ANOVA、次いでNewman-Keuls試験)。] 図6 [0122] 図7は、マウスの2つのグループにおけるパクリタクセル誘発機械的異痛の時間経過を示し、1つはシグマ-1-受容体ノックアウトマウスであり、他方は野生型マウスである。動物を、パクリタクセル(2mg/kg)又はそのベヒクルで腹腔内を介して1〜5日間、毎日1回処理した。フォン−フレー試験における限界力を、パクリタクセル又はそのベヒクルの1回目の注射の3日前(PRE)及び数日後に記録した。各動物を、1つの組織損傷モデルでのみ試験した。パクリタクセルで処理した野生型動物のみがフォン−フレー試験において限界力の減少を示すことが分かった。各点及び垂直線は、少なくとも12匹の動物で得られた値の平均±S.E.M.を示す。パクリタクセル処理グループの値とベヒクル処理グループの値の間の統計的に著しい差:* p<0.05; ** p<0.01;及び処理前の日の値と処理後の日における値の統計的に著しい差:# p<0.05; ## p<0.01 (両用(two-way)繰り返し方法ANOVA、次いでNewman-Keuls試験)。] 図7 [0123] 方法: 一般: 実験を、CD-1マウス(Charles River, U.S.A.)において、少なくとも n = 10/実験グループを用いて行った。パクリタクセル誘発疼痛末梢神経障害を、5日間、毎日1回のパクリタクセル腹腔内投与によって生じさせた。対照動物は、同じ容量の溶媒(エタノールとクレモフォー(cremophor)ELとの混合物)を受け取った。] [0124] 機械的異痛を、前に記載したように(Nieto et al., 2008)、電気駆動されたフォン−フレーフィラメント(Dynamic PlantarAesthesiometer, Ugo Basile, Varese, Italy)を用いて評価し、そして寒冷異痛を、アセトン滴下法を用いて評価した(Polomano et al., 2001; Smith et al., 2004)。] [0125] 良く知られたシグマ受容体拮抗薬のBD-1063を、各パクリタクセル注射の直前に皮下注射して、シグマ-拮抗薬が疼痛末梢神経障害の発生に影響するか否か試験するか、或いは各パクリタクセル注射の10日目(パクリタクセル注射が終わりそして神経障害が十分に発生した時)に皮下注射して、BD-1063がパクリタクセル誘発神経因性疼痛の異なるサインの発現を妨げるか否かを試験した。更に、この過程におけるシグマ1受容体の影響を研究するために、異痛の発生の相違を、野生型マウスとシグマ1-受容体ノックアウトマウスを使用して測定した。] [0126] 特定的記述: 25-30gの重量のマウスを使用した。該動物を、実験前に、食物と水に自由に接近できるようにしてコロニーケージに収容した。それらを温度及び光制御した部屋(22 ± 1℃, 08.00時に照明し、そして20.00時に消灯、空気交換は20分毎)内に保持した。試験は明るい状態の間(9.00時から15.00時)に行った。] [0127] パクリタクセルを50%クレムフォーEL及び50%無水エタノールから成る溶液に溶解して、濃度6mg/mlを得た。このパクリタクセル溶液を最大14日間−20℃に保ち、そして投与直前に生理食塩水(NaCl 0.9%)で、最終濃度2mg/10mlに希釈した。パクリタクセルのベヒクルを注射の時に、食塩水(NaCl 0.9%)を用いるパクリタクセル溶液と同じ割合に希釈した。] [0128] パクリタクセル(2 mg/kg)を10 ml/kgの容量で、5日間連続して1日1回腹腔内(i.p.)投与した。従って、累積投与量はマウス当り10 mg/kgであった。対照グループで、パクリタクセルのベヒクルを同じスケジュールに従って投与した。パクリタクセル注射の同じスケジュールを、野生型マウスのグループに対してシグマ-1-ノックアウトマウスのグループを試験するときにも適用した。] [0129] BD-1063を投与直前に生理食塩水に溶解し、そして8、16、32又は64mg/kgの用量で皮下投与した。] [0130] BD-1063のパクリタクセル-誘発神経因性疼痛に対する効果を、2つの異なる方法で調べた。シグマ受容体拮抗薬BD-1063の、パクリタクセル誘発疼痛の発生に対する効果を評価するために、動物は、連続5日間の各パクリタクセル腹腔内注射の30分前に、BD-1063の皮下注射を受けた。該動物の異なる侵害刺激に対する反応を、その後の2-4週間、試験に依存して(下記参照)、追加の処理をせずに試験した。各動物を1つの侵害モデルでのみ試験した。パクリタクセル誘発疼痛の発現に対するBD-1063の効果を試験するために、1回のBD-1063注射を10日目、即ち、機械的異痛又は寒冷異痛の発現が最大の日(詳細には、図面参照)に行った。各動物は1用量だけのBD-1063を受け取り、そして1つの侵害モデルでのみ試験した。] [0131] 寒冷異痛の評価の手順:寒冷異痛を、Smith et al., 2004に前述されたように、後足の足底の皮膚を、薄いポリエチレン管に連結したシリンジで形成したアセトン泡に穏やかに触れさせることにより、試験した。該マウスを、床が金網製の透明プラスチック箱 (7 x 7 x 13 cm)中に30分間収容しそして慣らした。適合期間後に、アセトンを各後足に30秒の間隔で交代に3回適用し、そしてなめること又は噛むことの持続時間及び頻度を記録した。部屋の後ろに小さい鏡を置いて、後足が明瞭に観察できるようにした。後足をなめること又は噛むことに費やした時間をストップウォッチにより記録し、そして6回の測定でなめること/噛むことの累積時間として表した。実験でなめることが10秒を超えて持続するのは極めて異常なので、各試行で10秒のカットオフ時間を使用した。] [0132] 対照マウスにおけるパクリタクセル誘発寒冷異痛の時間経過を解明するために、該動物をパクリタクセル投与の前(処理前値、1回目のパクリタクセル処理の3日前)、及び1回目のパクリタクセル若しくはベヒクル注射後の異なる日々(7日目、10日目、14日目、17日目、21日目、及び24日目)に試験した。] [0133] 同じ手順に従ってシグマ-1-ノックアウトマウスと野生型マウスとを比較し、対照マウスにおけるパクリタクセル誘発寒冷異痛の時間経過を解明した。従って、該動物(ノックアウトマウスと野生型マウスの2つの同等なグループ)をパクリタクセル投与の前(処理前値、1回目のパクリタクセル処理の3日前)、及び1回目のパクリタクセル若しくはベヒクル注射後の異なる日々(7日目、10日目、14日目、17日目、21日目、及び24日目)に試験した。] [0134] 寒冷異痛の発生に対するBD-1063の効果を試験するために、同じ手順に従ったが、このケースでは、BD-1063又はそのベヒクルを、5回のパクリタクセル腹腔内注射の各々の30分前に注射した。もう一度、該動物を、パクリタクセル/BD-1063投与の前(処理前値、1回目のパクリタクセル/BD-1063処理の3日前)、及び1回目のパクリタクセル/BD-1063若しくはベヒクルの注射後の異なる日々(7日目、10日目、14日目、17日目、21日目、及び24日目)に試験した。パクリタクセル誘発寒冷異痛の発現に対するBD-1063の効果を10日目に評価した。何故なら、最大の異痛作用はその日に観察されるからである。従って、装置への慣れ期間後の10日目に、ベースラインを記録し、30分後にBD-1063又は食塩水を皮下注射し、そして後足退却潜伏期間(latencies)を再び、注射の30分、60分、90分、120分及び180分後に評価した。パクリタクセルで処理した対照動物のほぼ33%は寒冷異痛を示さなかった。従って、この試験で、”反応体”マウスと”非反応体”マウスが区別された。該”非反応体”マウスは容易に確認できる。何故なら、それらはパクリタクセル投与後の7日目及び10日目にアセトンで刺激した後足をなめること/噛むことに2秒未満を費やしたからである。該”非反応体”動物は寒冷異痛を十分に発現しないので、寒冷異痛の発現に対するBD-1063の効果を試験するためには使用しなかった。] [0135] 機械的異痛の評価の手順:機械的異痛を評価するために、足退却閾値を、Dynamic PlantarAesthesiometer (Ugo Basile, Italy)を用いて測定した。電子的フォンフレー器具は、20秒にわたって後足の足底表面に対して次第に増加する力(0〜10g)を加える単一の非可撓性フィラメントを使用する。侵害受容性(nocifensive)退却反射神経は自動的に該刺激を止め、機械的閾値(限界値)をスクリーンに示す。実験の日、マウスを個々に、金網底を有する試験区画室(9 x 9 x 14 cm)に置き、そしてそこに2時間慣らさせた。慣れた後、各マウスを3回、各後足を交替に試験した。] [0136] 対照マウスにおけるパクリタクセル-誘発機械的異痛の時間経過を解明するために、該動物をパクリタクセル投与前(処理前の値;パクリタクセル処理の3日前)及び1回目のパクリタクセル若しくはベヒクル注射の後の異なる日(7日目、10日目、14日目及び17日目)に試験した。] [0137] 同じ手順を行って、シグマ-1-ノックアウトマウスと野生型マウスを比較し、対照マウスにおけるパクリタクセル-誘発機械的異痛の時間経過を解明した。従って、該動物(ノックアウトマウスと野生型マウスの2つの同等なグループ)を、パクリタクセル投与の前(処理前値、1回目のパクリタクセル処理の3日前)、及び1回目のパクリタクセル若しくはベヒクルの注射後の異なる日々(7日目、10日目、14日目、17日目、21日目、及び24日目)に試験した。] [0138] 同じ手順を行って、良く知られたシグマ-受容体拮抗薬であるBD-1063の、パクリタクセル-誘発機械的異痛の発生に対する効果を試験した。このケースで、BD-1063又はそのベヒクルを、5回のパクリタクセル腹腔内注射の各々の30分前に皮下注射した。もう一度、該動物を、パクリタクセル/BD-1063投与の前(処理前値、1回目のパクリタクセル/BD-1063処理の3日前)、及び1回目のパクリタクセル/BD-1063若しくはベヒクルの注射後の異なる日々(7日目、10日目、14日目、17日目、21日目、及び24日目)に試験した。パクリタクセル-誘発機械的異痛の発現に対するBD-1063の効果を、10日目に試験した。何故なら、この日に機械的閾値の最大変化が観察されたからである。従って、装置への順応期間後の10日目、ベースライン潜伏期間を記録し、30分後、BD-1063又は食塩水を皮下注射し、そして足退却潜伏期間を再び、注射の30分、60分、90分、120分及び180分後に評価した。パクリタクセル処理した動物の殆んど(96%)は、機械的閾値の減少を示した。機械的異痛を示さなかった動物は、パクリタクセル-誘発機械的異痛の発現に対するBD-1063の効果を試験するためには使用しなかった。] [0139] 結果 A)対照マウスにおけるパクリタクセル誘発寒冷−及び機械的−異痛の時間経過:パクリタクセル-及びベヒクル-処理動物に処理前の日に得られた値は、アセトン試験とフォン−フレー試験で著しく相違してはいなかった。投与5日間のパクリタクセル-ベヒクルの投与は、いかなる試験でも、処理前値と比較して処理後のいかなる日においても該動物の反応を著しく変更しなかった。] [0140] アセトン試験(図1)において、 5日間毎日1回のパクリタクセル投与(2 mg/kg,腹腔内)は、2つのグループの動物の間で反応に応じて区別させた。パクリタクセル処理動物の殆んど(67%)は、刺激された足をなめること/噛むこと(図1)に費やした時間と(図1)、足をなめること/噛むことの頻度が、処理前の日の値と比べて処理後の全ての日で、著しく増加し(p < 0.01)。これらの動物はパクリタクセル−反応体動物(responder animal)を構成する。他方、パクリタクセル処理動物の33%は寒冷異痛を示さず、それらのアセトンに対する反応は、パクリタクセル-ベヒクル処理動物の反応と、両持続時間中(図1)及び足をなめること/噛むことの頻度において、区別できなかった。同じ日の評価で得られた異なるグループ間のこれらの2つの変数の値を比較すると、パクリタクセル−反応体と他の2つのグループ(パクリタクセル−非反応体又はパクリタクセル−ベヒクル)との間に、処理後の評価の各日について統計的に著しい差が観察された(図1)。パクリタクセル誘発寒冷異痛は、記録した両変数について、抗新生物薬の1回目の注射後の10−14日目に最高であった(図1)。従って、寒冷異痛の発現に対するBD-1063の効果を10日目に評価した。] 図1 [0141] パクリタクセルの投与(2 mg/kg、腹腔内、5日間)はマウスに機械的異痛を誘発した。何故なら、それは、10日目のフォンフレー試験において、足退却に対する限界力(閾値力)を、処理前日の値及びパクリタクセル-ベヒクル処理動物において同じ日に得られた値の両方と比べて、著しく減少させたからである(図5)。従って、機械的異痛の発現に対するBD-1063の効果を10日目に評価した。] 図5 [0142] B)パクリタクセル誘発寒冷−及び機械的−異痛の発生に対するBD-1063の効果:処理前の値は、2つの実験グループ(パクリタクセル+食塩水、及びパクリタクセル+BD-1063)でアセトン試験において類似していた。] [0143] パクリタクセル(腹腔内)及び食塩水(皮下)を1−5日間同時投与した動物のグループは、アセトン試験において足をなめること/噛むことの持続時間の著しい増加を示した(図2)。該増加は1回目の注射後の7日目に始まり、10−14日目に最高になった(図1)。該実験で、パクリタクセルのみが注射されたからである。他方、BD-1063を32mg/kgの用量でパクリタクセルと共に1−5日間、腹腔内に同時注射した動物では、足をなめること/噛むことの持続時間(同時投与後の24日間全体)は、足をなめること/噛むことの持続時間が分析された7日以降から、両グループ(パクリタクセル+食塩水と、パクリタクセル+BD-1063(32mg/kg))の間で、得られた値が統計的に著しく異なった。従って、パクリタクセル腹腔内及びBD-1063(32mg/kg)の同時投与は、パクリタクセルにより誘発される寒冷異痛の発生を阻止した。] 図1 図2 [0144] C)パクリタクセル-発寒冷異痛の発現に対するBD-1063の効果:BD-1063又は食塩水での処理前の10日での足をなめること/噛むことの持続時間及び頻度は、処理した動物の全グループにおいて前処理日における値と著しく異なった。予期したように、パクリタクセルはその1回目の注射の10日後に寒冷異痛を誘発した。10日目の1回の食塩水皮下注射はパクリタクセル-誘発寒冷異痛の発現を著しく変更しなかった。種々の量のBD-1063(8, 16, 32又は64 mg/kg)を用いた急性処理はパクリタクセル-誘発寒冷異痛の発現を阻止した。BD-1063のこの効果は用量依存性であり、食塩水の効果と著しく異なった(図3)。] 図3 [0145] D)パクリタクセル誘発機械的異痛の発現に対するBD-1063の効果:BD-1063又は食塩水での処理前の10日目での足をなめること/噛むことの限界力は、処理した動物の全グループにおいて前処理日における値と著しく異なった。予期したように、パクリタクセルはその1回目の注射の10日後に機械的異痛を誘発した。10日目の1回の食塩水皮下注射はパクリタクセル-誘発機械的異痛の発現を著しく変更しなかった。種々の量のBD-1063(32又は64 mg/kg)を用いた急性処理はパクリタクセル誘発機械的異痛の発現を阻止した。BD-1063のこの効果は用量依存性であり、食塩水の効果と著しく異なった(図6)。] 図6 [0146] E)野生型マウスとシグマ-1-受容体ノックアウトマウスとの比較におけるパクリタクセル誘発寒冷異痛の時間経過:アセトン試験において(図4)、パクリタクセル(2mg/kg、腹腔内)の5日間の1日1回の投与は、2つのグループの動物で、異なる効果を示す結果となった。野生型動物で、パクリタクセル誘発寒冷異痛は抗新生物剤の1回目の注射の10日後に最大となった(図4)。これと対照的に、シグマ-1-受容体ノックアウト動物では、パクリタクセル-誘発寒冷異痛は著しく発現はしなかった(図4)。従って、パクリタクセル-誘発寒冷異痛はシグマ-1受容体に関係する効果である。] 図4 実施例 [0147] F)野生型マウスとシグマ-1-受容体ノックアウトマウスとの比較におけるパクリタクセル誘発機械的異痛の時間経過:フォン−フレー試験において(図7)、パクリタクセル(2mg/kg、腹腔内)の5日間の1日1回の投与は、2つのグループの動物で、異なる効果を示す結果となった。野生型動物で、パクリタクセル誘発機械的異痛は抗新生物剤の1回目の注射の10日後に最大となった(図7)。シグマ-1-受容体ノックアウト動物では、パクリタクセル誘発機械的異痛は著しく発現はしなかった(図7)。従って、パクリタクセル誘発機械的異痛はシグマ-1受容体に関係する効果である。] 図7 [0148] Alberts DS, Noel JK.Cisplatin-associated neurotoxicity: can it be prevented? 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权利要求:
請求項1 化学療法の結果発生する疼痛の治療又は予防のための、シグマ受容体に結合する化合物の使用。 請求項2 シグマ受容体に結合する上記化合物が化学療法の結果発生する疼痛の予防のために使用される、請求項1に記載の使用。 請求項3 シグマ受容体に結合する上記化合物が化学療法の結果発生する疼痛の治療のために使用される、請求項1に記載の使用。 請求項4 上記疼痛が神経因性疼痛、異痛又は痛覚過敏(hyperalgesia)である、請求項3に記載の使用。 請求項5 上記神経因性疼痛が、末梢神経因性疼痛、異痛、灼熱痛、痛覚過敏、知覚過敏(hyperesthesia)、痛感過敏(hyperpathia)、神経痛、神経炎又は神経障害から選ばれる、請求項4に記載の使用。 請求項6 上記化合物が、中性の形態、酸若しくは塩基の形態、塩の形態、好ましくは生理学的に許容される塩の形態、溶媒和物の形態、又は多形体(polymorph)の形態、及び/又はそのラセミ体、純粋な立体異性体、特にエナンチオマー若しくはジアステレオマーの形態、又は立体異性体、特にエナンチオマー若しくはジアステレオマーの、あらゆる適当な混合比の混合物の形態であり得る、請求項1に記載の使用。 請求項7 シグマ受容体に結合する上記化合物が、IC50値≦5000nMを有し、好ましくは上記シグマ受容体に結合する化合物がIC50値≦1000nMを有し、更に好ましくは上記シグマ受容体に結合する化合物がIC50値≦500nMを有し、最も好ましくは、上記シグマ受容体に結合する化合物がIC50値≦250nMを有する、請求項1に記載の使用。 請求項8 シグマ受容体に結合する上記化合物が、IC50値≦100nMを有し、最も好ましくは上記シグマ受容体に結合する化合物がIC50値≦50nMを有する、請求項1に記載の使用。 請求項9 使用されるシグマ受容体に結合する上記化合物が、拮抗薬、部分拮抗薬又は逆作用薬として該シグマ受容体に結合する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。 請求項10 シグマ受容体に結合する上記化合物が、シグマ−1受容体サブタイプに結合する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の使用。 請求項11 シグマ受容体に結合する上記化合物が下記から成る群から選ばれる、請求項1に記載の使用: 請求項12 シグマ受容体に結合する上記化合物が下記から成る群から選ばれる、請求項11に記載の使用: 請求項13 化学療法に使用される少なくとも1種の化学療法薬剤が、プラチン誘導体、ビンカアルカロイド若しくはタキサン、ボルテゾミブ若しくはサリドマイド、及びその誘導体から選ばれる、請求項1〜12のいずれか1項に記載の使用。 請求項14 化学療法に使用される少なくとも1種の化学療法薬剤が、シスプラチン、カルボプラチン及びオキサリプラチン;ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン及びビンデシン;パクリタクセル及びドセタクセル;ボルテゾミブ、サリドマイド及びレノリダマイドから選ばれる、請求項13に記載の使用。 請求項15 シグマ受容体に結合する上記化合物が、少なくとも1種の化学療法薬物(B)と組み合わされて、固定用量活性物質の組合せを形成する、請求項1に記載の化学療法の結果発生する疼痛の治療又は予防のための使用。 請求項16 上記化学療法薬物(B)が、プラチン誘導体、ビンカアルカロイド若しくはタキサン、ボルテゾミブ若しくはサリドマイド、及びその誘導体から選ばれ、特に上記化学療法 薬物(B)が、シスプラチン、カルボプラチン及びオキサリプラチン;ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン及びビンデシン;パクリタクセル及びドセタクセル;ボルテゾミブ、サリドマイド及びレノリダマイドから選ばれる、請求項15に記載の使用。
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同族专利:
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