专利摘要:
化合物がインビボアッセイにおいて骨髄毒性を示す可能性を、選択された群からの少なくとも8種のキナーゼを阻害する化合物の能力により予測した。
公开号:JP2011512132A
申请号:JP2010546248
申请日:2009-02-06
公开日:2011-04-21
发明作者:ハーデシュ ウパル;アンドリュー;ジェームズ オラハースキー;デビッド;マイケル ゴールドステイン;カイル;エル. コラジャ;ハンス;マーカス;ラドウィグ ビター;ヘンリー リン
申请人:エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft;
IPC主号:C12Q1-48
专利说明:

[0001] 本発明は、概して毒物学の分野に関する。より詳細には、本発明は、骨髄毒性を予測するための方法、および潜在的な骨髄毒性について化合物をスクリーニングするための方法に関する。]
背景技術

[0002] 前駆骨髄細胞が高度に増殖性であり、かつ、細胞周期停止、DNA損傷、およびアポトーシスに感受性であるため、骨髄除去は、効き目の強い細胞毒性薬学的化合物についてのインビボ毒性研究の間にしばしば観察される。好中球減少症、貧血、および全身免疫抑制を引き起こすことが可能なため、骨髄毒性は、特に腫瘍学よりも適応症のために開発された薬物で主要な問題となっている。このように、インビボ毒性研究において骨髄を除去する化合物は、プログラム遅延および実質的な財政上の支出となるさらなる開発から、しばしば落とされる。]
[0003] 骨髄除去を決定するためのインビボ毒性研究の実行は、煩雑で時間がかかり、高価であり、かつ一般的には大量の化合物を必要とする。特異的前駆幹細胞群毒性および/またはコロニー形成を測定するインビトロアッセイを、インビボ毒性研究のための代用として用いることができる。しかし、これらの方法は、インビボ研究で観察された複雑性およびニュアンスを繰り返すことが可能か否かを確かめるため、さらなる確認を必要とする。]
[0004] キナーゼは、基質のリン酸化、ならびに、細胞間および細胞内シグナルの伝達に関与する酵素である。これらは、前駆幹細胞分化において、ならびに、造血前駆幹細胞における有糸分裂の開始、伝播、および終了において不可欠な役割を果たす。多くのシグナルカスケードが様々な疾患において公知の役割を担うため、キナーゼはしばしば薬学的研究の標的とされる。しばしば、小分子キナーゼ阻害剤(SMKI)は、キナーゼATP結合ポケットに競合的に結合して、基質をリン酸化する酵素の能力をブロックする。しばしば、SMKIは、キノーム(kinome)内のATP結合ポケットの高度に保存された性質のために所望の標的に加え多くのキナーゼを阻害し、そのため、標的ではないキナーゼの阻害に関連する毒性がこのクラスの化合物の問題となっている。特に、細胞分化または増殖に関与するキナーゼが阻害され得るので、臨床またはインビボ毒性研究において観察される骨髄毒性または除去は、SMKIに関する一般的な毒物学上の不利益である。]
[0005] そこで、本発明者らは、より早い、より少量の試薬を用いる、より容易に自動化される、かつ大変安価である方法を用いてどの化合物がインビボの骨髄毒性研究において陽性(すなわち、骨髄毒性)結果を示すのかを予測するための、インビトロの方法を発明した。本開示において引用されるすべての出版物は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。]
[0006] 本発明は、化合物と複数のキナーゼとの間の相互作用(キナーゼ結合および/または阻害)を調べることにより、インビトロの毒性アッセイにおいて骨髄毒性を速やかに決定するための方法を提供する。キナーゼ阻害および/または結合は速やかに、かつ自動化された方法を用いることにより決定されるので、本発明の方法により、骨髄毒性(またはそれが無いこと)について化合物のハイスループットスクリーニングが可能となる。]
[0007] 一つの好ましい態様において、キナーゼ活性の阻害は前記キナーゼに対する前記化合物の親和性を決定することにより測定される。実施において、結合および阻害は、当技術分野において公知の方法を用いて決定できる。例えば、参照により全体が本明細書に組み入れられる、M. A.Fabian et al., Nature Biotechnol(2005)23:329-36を参照のこと。概して、所与のキナーゼに対する化合物の結合親和性は、そのキナーゼの活性を阻害する化合物の能力とよく相関しており、そのため、結合親和性は阻害活性の信頼できる代替物である。結合親和性は当技術分野において公知の種々の方法により;例えば、固定化キナーゼ(または固定化試験化合物もしくは固定化競合リガンド。これらのいずれもが標識されていてもよい)を用いる競合アッセイにより、決定できる。化合物およびキナーゼは、例えばビオチン化およびストレプトアビジン被覆基質上での捕捉などの標準的な方法により、固定化できる。]
[0008] このように、好ましくは、本明細書で同定した19種:ANKK1(SEQID NO:1)、AURKC(SEQ ID NO:2)、CLK4(SEQ ID NO:3)、IRAK3(SEQ ID NO:4)、JAK1(SEQ ID NO:5)、MARK2(SEQ ID NO:6)、MUSK(SEQ ID NO:7)、MYLK2(SEQ ID NO:8)、RIPK1(SEQ ID NO:9)、STK17A(SEQ ID NO:10)、STK17B(SEQ ID NO:11)、SGK110(SEQ ID NO:12)、TRKA(SEQ ID NO:13)、TRKC(SEQ ID NO:14)、ULK1(SEQ ID NO:15)、ULK2(SEQ ID NO:16)、ZAP70(SEQ ID NO:17)、TYK2(SEQ ID NO:18)、ROCK2(SEQ ID NO:19)を含む例えば複数の固定化キナーゼを有する試験基質を調製できる。]
[0009] 以下のさらなるキナーゼもまた試験できる:これらのさらなるキナーゼ(同定された19種のキナーゼの大部分に加えて)の一つまたは複数に対する化合物の高い親和性は、より高い骨髄毒性に相関する。さらなるキナーゼは、次のキナーゼである:AMPKA1(SEQID NO:20)、CDK7(SEQ ID NO:21)、IKKE(SEQ ID NO:22)、MLK2(SEQ ID NO:23)、MLK3(SEQ ID NO:24)、MERTK(SEQ ID NO:25)、MLCK(SEQ ID NO:26)、PAK4(SEQ ID NO:27)、SLK(SEQ ID NO:28)、MST3(SEQ ID NO:29)、STK33(SEQ ID NO:30)、SYK(SEQ ID NO:31)、TRKB(SEQ ID NO:32)、TSSK1(SEQ ID NO:33)、JAK2(SEQ ID NO:34)。]
[0010] 好ましいキナーゼは配列表中に示すヒトキナーゼである。しかしながら、任意の他の生物由来のキナーゼを本方法で使用することもできる。]
[0011] 本発明の一つの好ましい態様は、化合物のインビボ骨髄毒性を予測するための方法を含み、該方法は、試験化合物を提供する工程と、予測的キナーゼのあるセットのキナーゼ活性を阻害する該化合物の能力を決定する工程であって、各予測的キナーゼが、ANKK1、AURKC、CLK4、IRAK3、JAK1、MARK2、MUSK、MYLK2、RIPK1、ROCK2、STK17A、STK17B、SGK110、TRKA、TRKC、ULK1、ULK2、ZAP70、およびTYK2からなる群より選択される、工程とを含み、少なくとも8種の予測的キナーゼのキナーゼ活性の、85%またはそれより大きい阻害は、該化合物がインビボで骨髄毒性を示すであろうことを示す。]
[0012] 別の好ましい態様において、予測的キナーゼのセットはAMPKA1、CDK7、IKKE、MLK2、MLK3、MERTK、MLCK、PAK4、SLK、MST3、STK33、SYK、TRKB、TSSK1、およびJAK2をさらに含む。]
[0013] 一つの好ましい態様において、前記方法の予測的キナーゼの前記セットは、MUSKを含む。別の好ましい態様において、該方法の予測的キナーゼの該セットはTYK2およびIRAK3をさらに含む。別の好ましい態様において、該方法の予測的キナーゼの該セットは、SgK110およびTRKCをさらに含む。別の好ましい態様において、該方法の予測的キナーゼの該セットは、ZAP70およびROCK2をさらに含む。別の好ましい態様において、該方法の予測的キナーゼの該セットは、MYLK2、TRKA、ULK1、およびCLK4をさらに含む。別の好ましい態様において、該方法の予測的キナーゼの該セットは、ANKK1をさらに含む。別の好ましい態様において、該方法の予測的キナーゼの該セットは、JAK1をさらに含む。]
[0014] キナーゼは表面に直接的に(すなわち、吸着、共有結合、もしくはビオチン-アビジン結合などにより)、または、間接的に(例えば、吸着、共有結合、ビオチン-アビジンまたは他の連結により表面につながれたリガンドへの結合により)固定化できる。ついで、キナーゼを試験化合物と接触させ、親和性(または酵素阻害)を、例えば標識化合物の結合または標識競合物の損失を測定することにより決定する。]
[0015] 各化合物のキナーゼ親和性を、モデルを含むキナーゼに対して測定する。高い全活性(total activity)(例えば、19種のキナーゼのうちの8種またはそれ以上に対して高い親和性を示す)を有する化合物は、骨髄毒性の高い可能性を有する:この化合物はインビボの試験システムにおいて骨髄毒性について試験で陽性であると予想される。同定されたキナーゼのうちの16種またはそれ以上に対して高い親和性を有する化合物は、骨髄毒性を示す可能性が極めて高い。低い全活性(例えば、同定されたキナーゼに対して低い親和性のみを示す、または、1〜4種の同定されたキナーゼにのみ高い親和性を示す)を有する化合物は、毒性アッセイにおいて試験で陰性であると予想される。本明細書で用いる「高い親和性」という用語は、約10μMにて少なくとも約85%の、キナーゼ活性の阻害を意味する。一つの好ましい態様において、試験化合物は、約10μMの濃度にて試験される。]
[0016] 本発明の一つの好ましい態様において、少なくとも10種の予測的キナーゼの85%の阻害は、前記試験化合物がインビボで骨髄毒性を示すであろうことを示す。]
[0017] 本発明の一つの好ましい態様において、少なくとも15種の予測的キナーゼの85%の阻害は、前記試験化合物がインビボで骨髄毒性を示すであろうことを示す。]
[0018] 本発明の一つの好ましい態様において、少なくとも18種の予測的キナーゼの85%の阻害は、前記試験化合物がインビボで骨髄毒性を示すであろうことを示す。]
[0019] 本発明の一つの好ましい態様において、少なくとも19種の予測的キナーゼの85%の阻害は、前記試験化合物がインビボで骨髄毒性を示すであろうことを示す。]
[0020] 本発明の別の局面は、薬物を開発するための方法であり、該方法は、以下の工程を含む:複数の化合物を提供する工程;予測的キナーゼのあるセットのキナーゼ活性を阻害する各化合物の能力を決定する工程であって、各予測的キナーゼが、ANKK1、AURKC、CLK4、IRAK3、JAK1、MARK2、MUSK、MYLK2、RIPK1、ROCK2、STK17A、STK17B、SGK110、TRKA、TRKC、ULK1、ULK2、ZAP70、およびTYK2からなる群より選択される、工程;ならびに閾値数の予測的キナーゼのキナーゼ活性の85%またはそれより大きい阻害を示す各化合物を除外する工程。一つの好ましい態様において、薬物を開発するための方法の予測的キナーゼの該セットは、AMPKA1、CDK7、IKKE、MLK2、MLK3、MERTK、MLCK、PAK4、SLK、MST3、STK33、SYK、TRKB、TSSK1、およびJAK2をさらに含む。好ましい態様において、該方法の予測的キナーゼの閾値数は14である。別の好ましい態様において、該方法の予測的キナーゼの閾値数は16である。別の好ましい態様において、該方法の予測的キナーゼの閾値数は18である。別の好ましい態様において、該方法の予測的キナーゼの閾値数は19である。]
[0021] 薬物を開発するための方法の一つの好ましい態様において、キナーゼ活性の阻害を前記予測的キナーゼに対する前記化合物の親和性を決定することにより測定する。本発明の別の局面は、潜在的な骨髄毒性について化合物を試験するための基質であって、ANKK1、AURKC、CLK4、IRAK3、JAK1、MARK2、MUSK、MYLK2、RIPK1、ROCK2、STK17A、STK17B、SGK110、TRKA、TRKC、ULK1、ULK2、ZAP70、およびTYK2からなる群より選択される予測的キナーゼのあるセットが結合している表面を含む基質である。]
[0022] 別の態様において、化合物を試験するための基質は、前記固体支持体に固定化された、AMPKA1、CDK7、IKKE、MLK2、MLK3、MERTK、MLCK、PAK4、SLK、MST3、STK33、SYK、TRKB、TSSK1、およびJAK2からなる群より選択されるキナーゼの少なくとも1種をさらに含む。]
[0023] 本発明のアッセイにおいて試験で陽性である候補薬物(すなわち、インビボアッセイにおいて骨髄毒性を示すことが予想されるもの)を、概して「骨髄除去」または「潜在的に骨髄除去」であると同定し、さらなる開発から除外するかさもなければ落とす。ハイスループットスクリーニング用途の場合には、そのような化合物を潜在的に骨髄除去であるとして印をつけることができ(例えば、自動化ハイスループットシステムの場合にはシステムを管理するソフトウェアにより)、それゆえより早期の意思決定が可能となる。]
[0024] このように、本発明の方法を用いて、骨髄毒性についての化合物の潜在性に一部基づき、製薬開発のために、候補化合物に優先順位をつけること、および候補化合物を選択することができる。例えば、選択した標的に対して同様な活性を有する複数の化合物(例えば、50種またはそれより多く)を調製し、かつさらなる開発のために該化合物の優先順位をつけること、または部分集団を選択することを望む場合、化合物の全体の群を本発明の方法で試験して、骨髄毒性の陽性の徴候を示すすべての化合物を放棄するかまたは除外することができる。このことは、早い時期に毒性の重要なソースを同定することにより、製薬開発のコスト、および開発用に選択された任意の化合物への投資量を減少させる。本発明の方法は、迅速かつ容易に自動化されるので、他の方法では可能でも実際的でもない、化合物の大量のスクリーニングを可能とする。]
[0025] 環境汚染物質および同様なものもまた、本発明の方法を用いて同定でき、この場合、典型的には、そのような化合物をそれらの毒性性質へのさらなる研究のために同定する。本発明の方法のこの用途において、公知の方法(例えば、クロマトグラフィー)により環境試料(例えば、汚染が疑われる土壌、水、または空気)を分画し、該フラクションを本発明の方法に供することができる。ついで骨髄毒性の徴候を示すフラクションをさらに分画し、(本発明の方法を用いて)、原因である毒性物質を同定できる。あるいは、環境汚染物質である疑いのある純粋なまたは精製された化合物を用いて本発明の方法を行い、骨髄毒性についてそれらの潜在性を決定できる。本発明の方法は、迅速かつ容易に自動化されるので、他の方法では可能でも実際的でもない、試料の大量のスクリーニングを可能とする。]
[0026] 定義
特記しない限り、明細書および特許請求の範囲を含む本出願において使用する下記の用語は、以下に示す定義を有する。文脈が明らかに別のことを示さない限り、単数形「ある(a)」、「ある(an)」、および「その(the)」は、複数の言及を包含する。]
[0027] 本明細書で用いる「骨髄毒性」という用語は、化学物質または生物学的物質の投与またはこれらとの接触により引き起こされる、B細胞、T細胞、NK細胞、好中球、好酸球、好塩基球、樹状細胞、肥満細胞、巨核球、血小板、赤血球、または鳥類もしくは哺乳類の任意のそれらの前駆体を包含する、造血細胞系の低細胞性(hypocellularity)を意味する。最も多くの場合、鳥類または哺乳類は、マウス、ラット、ビーグル犬、または前臨床安全研究のために用いられる非ヒト霊長類であるが、ヒトであってもよい。「骨髄毒性の可能性」は、問題の化合物が少なくとも75%の信頼性でのインビボ骨髄試験において骨髄毒性またはそれが無いことを示すことが予想されることを特に意味する。]
[0028] 「試験化合物」という用語は、骨髄毒性について試験される物質を意味する。試験化合物は候補薬物またはリード化合物、化学中間体、環境汚染物質、化合物の混合物などであり得る。]
[0029] 「キナーゼ」という用語は、タンパク質または分子にリン酸基を結合させるおよび/またはタンパク質または分子からリン酸基を取り除くことのできる酵素を意味する。「キナーゼ活性の阻害」は、このようなホスファターゼ活性を減少させるかまたはこれに干渉する化合物の能力を意味する。所与のキナーゼに対する小分子の結合親和性は、キナーゼ活性を阻害する該分子の能力とよく相関しているので、結合親和性は本明細書においてキナーゼ活性と同義であると考えられ、高い結合親和性は、高いキナーゼ阻害活性と等価であると考えられる。]
[0030] 試験化合物が骨髄毒性を示すことを示すであろうキナーゼのセットを同定するために、以下の分析を行った。第一に、65種の適当な小分子キナーゼ阻害剤(「SMKI」)を選択して、トレーニングセットを形成した。第二に、トレーニングセットの各化合物について、322種のキナーゼに対するインビボ試験結果およびシングルポイント阻害プロフィールを取得した。ついで、統計学的分析を行って、(1)該骨髄毒性結果を予測するために該シングルポイントキナーゼ阻害プロフィールを用いてモデルを構築し、(2)骨髄毒性結果と相関するキナーゼを同定した。]
[0031] 322種のキナーゼに対する阻害プロフィールおよびインビボアッセイ結果をトレーニングセット(N=65)にて各化合物について取得した。2種の異なる読み出しをこのアッセイ結果について得た:陰性(N=40)および陽性(N=25)。第一に、前処理をすべての阻害プロフィールのセットを通して行い、情報価値がないかまたは偏りのあるキナーゼを除いた。65種の化合物のセットを通して変動のないキナーゼを、情報価値がないものとして除いた。]
[0032] 特徴選択(FS)およびパターン認識(PR)を、モデルを構築するために行った。すべての分析のため、交差検定を用いていくつかのトライアルでのモデルパフォーマンスを評価した。各トライアルは、初期データをトレーニングセットおよび試験セットにランダムに分割した;トレーニングセットを使用して一時的なモデルを構築し、試験セットを使用して結果を予測し、ついでパフォーマンスを検証した。特徴選択法を用いて、どのキナーゼまたは「特徴」が最も骨髄毒性結果と相関しているらしいかを決定した。各トライアルにおいて、選んだ特徴に対する阻害値をパターンに関するインプットとして使用した。]
[0033] FS1用のQ-value/Wilcox T検定ハイブリッドアルゴリズム(Storey JD., "A direct approach to false discovery rates"(2002, J. Royal Stat. Soc. B, 64: 479-498); Storey JD et al., "Statistical significance for genome-wide experiments"(2003, Proc Natl Acad Sci USA, 100: 9440-45); Storey JD., "The positive false discovery rate: A Bayesian interpretation and the q-value" (2003, Ann. Stat, 31: 2013-35); Storey JD et al., "Strong control, conservative point estimation, and simultaneous conservative consistency of false discovery rates: A unified approach"(2004, J. Royal Stat. Soc. B, 66: 187-205))およびPR用のサポートベクターマシン(T. Hastie et al., "The Elements of Statistical Learning"(2001, Springer-Verlag); R.O. Duda et al., "Pattern Classification, 2nd Ed."(2000, Wiley-Interscience);および"Feature Extraction-Foundations and Applications"(2006, Springer-Verlag, I. Guyon et al. Eds.))の組み合わせ。]
[0034] 複数の方法のうち選ばれた組み合わせを用いて、PR用のインプットとして用いるキナーゼの数を変えることによりモデルのパフォーマンスを最適化した。平均エラー率は19種のキナーゼを選択したときに最も低かった。]
[0035] 特徴選択およびパターン認識法のこの組み合わせ、特徴の数および最適調整パラメーターを用いるモデルの正確さを、ついで10回の5分割交差検定を行うことにより評価した。重要なことには、特徴選択およびパターン認識を各交差検定分割内で行った。得られたモデルは、85%±5%の正確さを有していた:すなわち、モデルは平均で骨髄毒性結果を85%の確率で正確に予測した。]
[0036] 10回の5分割交差検定を用い、骨髄毒性結果に相関するキナーゼもまた決定した。キナーゼの選択は、キナーゼを50回のトライアル(10回の5分割交差検定)の中で有意であると選んだ回数、および、妥当なエラー率が15〜25種の特徴間で得られたという事実に基づいた。上位19種の頻繁に選ばれたキナーゼを選択して、最終モデルに含めた。試験の複数回の実行を通して、これら19種のキナーゼに対するキナーゼ阻害プロフィールが、実際の骨髄毒性を予測するのに有意であることを見出した。]
[0037] 各SMKIについて、モデルは、以下の19種のキナーゼ: ANKK1、AURKC、CLK4、IRAK3、JAK1、MARK2、MUSK、MYLK2、RIPK1、ROCK2、STK17A、STK17B、SGK110、TRKA、TRKC、ULK1、ULK2、ZAP70、およびTYK2に対するシングルポイントキナーゼ阻害プロフィールからなる。さらに、キナーゼのふるい分けが行われた濃度でのインビボ骨髄毒性アッセイの結果が包含される。]
[0038] 本発明をこれらの特定の態様に関して記載したが、本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、種々の変更が可能であり、等価物が置き換えられ得ることが、当業者に理解されるべきである。加えて、特定の状況、材料、物質の組成、プロセス、プロセス工程または工程を本発明の目的の精神および範囲に適合させるために、多くの改変が成され得る。すべてのこのような改変は、本明細書に添付の特許請求の範囲の範囲内にあると意図される。]
実施例

[0039] 本明細書で示したすべての特許および出版物は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。]
权利要求:

請求項1
(a)試験化合物を提供する工程;(b)予測的キナーゼのセットのキナーゼ活性を阻害する該化合物の能力を決定する工程であって、各予測的キナーゼがANKK1、AURKC、CLK4、IRAK3、JAK1、MARK2、MUSK、MYLK2、RIPK1、ROCK2、STK17A、STK17B、SGK110、TRKA、TRKC、ULK1、ULK2、ZAP70、およびTYK2からなる群より選択される、工程を含む、化合物のインビボの骨髄毒性を予測するための方法であって、少なくとも8種の予測的キナーゼのキナーゼ活性の85%またはそれより大きい阻害が、該化合物がインビボで骨髄毒性を示すと考えられることを示す、前記方法。
請求項2
予測的キナーゼの前記セットが、AMPKA1、CDK7、IKKE、MLK2、MLK3、MERTK、MLCK、PAK4、SLK、MST3、STK33、SYK、TRKB、TSSK1、およびJAK2をさらに含む、請求項1記載の方法。
請求項3
予測的キナーゼの前記セットがMUSKを含む、請求項1〜2のいずれか一項記載の方法。
請求項4
予測的キナーゼの前記セットが、TYK2およびIRAK3をさらに含む、請求項1〜3のいずれか一項記載の方法。
請求項5
予測的キナーゼの前記セットが、SgK110およびTRKCをさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
請求項6
予測的キナーゼの前記セットが、ZAP70およびROCK2をさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項記載の方法。
請求項7
予測的キナーゼの前記セットが、MYLK2、TRKA、ULK1、およびCLK4をさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項記載の方法。
請求項8
予測的キナーゼの前記セットがANKK1をさらに含む、請求項1〜7のいずれか一項記載の方法。
請求項9
予測的キナーゼの前記セットがJAK1をさらに含む、請求項1〜8のいずれか一項記載の方法。
請求項10
前記試験化合物が約10μMの濃度で試験される、請求項1〜9のいずれか一項記載の方法。
請求項11
少なくとも10種の予測的キナーゼのキナーゼ活性の85%またはそれより大きい阻害が、前記化合物がインビボで骨髄毒性を示すと考えられることを示す、請求項1〜10のいずれか一項記載の方法。
請求項12
少なくとも15種の予測的キナーゼのキナーゼ活性の85%またはそれより大きい阻害が、前記化合物がインビボで骨髄毒性を示すと考えられることを示す、請求項1〜11のいずれか一項記載の方法。
請求項13
少なくとも18種の予測的キナーゼのキナーゼ活性の85%またはそれより大きい阻害が、前記化合物がインビボで骨髄毒性を示すと考えられることを示す、請求項1〜12のいずれか一項記載の方法。
請求項14
19種の予測的キナーゼのキナーゼ活性の85%またはそれより大きい阻害が、前記化合物がインビボで骨髄毒性を示すと考えられることを示す、請求項1〜13のいずれか一項記載の方法。
請求項15
キナーゼ活性の阻害が、前記予測的キナーゼに対する前記化合物の親和性を決定することにより測定される、請求項1〜14のいずれか一項記載の方法。
請求項16
(a)複数の化合物を提供する工程;(b)予測的キナーゼのセットのキナーゼ活性を阻害する各化合物の能力を決定する工程であって、各予測的キナーゼがANKK1、AURKC、CLK4、IRAK3、JAK1、MARK2、MUSK、MYLK2、RIPK1、ROCK2、STK17A、STK17B、SGK110、TRKA、TRKC、ULK1、ULK2、ZAP70、およびTYK2からなる群より選択される、工程;ならびに(c)閾値数の予測的キナーゼのキナーゼ活性の約85%またはそれより大きい阻害を示す各化合物を除外する工程を含む、薬物を開発するための方法。
請求項17
予測的キナーゼの前記セットがAMPKA1、CDK7、IKKE、MLK2、MLK3、MERTK、MLCK、PAK4、SLK、MST3、STK33、SYK、TRKB、TSSK1、およびJAK2をさらに含む、請求項16記載の方法。
請求項18
予測的キナーゼの前記閾値数が14である、請求項16〜17のいずれか一項記載の方法。
請求項19
予測的キナーゼの前記閾値数が16である、請求項16〜18のいずれか一項記載の方法。
請求項20
予測的キナーゼの前記閾値数が18である、請求項16〜19のいずれか一項記載の方法。
請求項21
予測的キナーゼの前記閾値数が19である、請求項16〜20のいずれか一項記載の方法。
請求項22
キナーゼ活性の阻害が、前記予測的キナーゼに対する前記化合物の親和性を決定することにより測定される、請求項16〜21のいずれか一項記載の方法。
請求項23
固体支持体;ならびに前記固体支持体上に固定化された、ANKK1、AURKC、CLK4、IRAK3、JAK1、MARK2、MUSK、MYLK2、RIPK1、ROCK2、STK17A、STK17B、SGK110、TRKA、TRKC、ULK1、ULK2、ZAP70、およびTYK2からなる群より選択される少なくとも一つのキナーゼを含む、試験基質。
請求項24
前記固形支持体上に固定化された、AMPKA1、CDK7、IKKE、MLK2、MLK3、MERTK、MLCK、PAK4、SLK、MST3、STK33、SYK、TRKB、TSSK1、およびJAK2からなる群より選択される少なくとも一つのキナーゼをさらに含む、請求項23記載の試験基質。
請求項25
特に前述の実施例を参照して、本明細書において実質的に記載される、方法および試験基質。
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同族专利:
公开号 | 公开日
EP2245182A1|2010-11-03|
CN101952458A|2011-01-19|
CA2714183A1|2009-08-20|
WO2009100859A1|2009-08-20|
US20090208991A1|2009-08-20|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2012-10-11| A131| Notification of reasons for refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121010 |
2013-03-05| A02| Decision of refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130304 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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