专利摘要:
本発明は、ヒトにおける非常に優れた平均余命に関連するエキソヌクレアーゼ1(EXO1)プロモータ多型に関する。より具体的には本発明は、遺伝子が突然変異していることが分かっているEXO1のプロモータ領域に関する。さらに本発明は、EXO1の転写リプレッサーとして転写因子E47を伴う遺伝子制御機構に関する。
公开号:JP2011510615A
申请号:JP2010538489
申请日:2008-12-22
公开日:2011-04-07
发明作者:シュライバー,シュテファン;ティル,アンドレアス;ネーベル,アルムート;フラッチバルト,フリーデリケ;ローゼンスティール,フィリップ
申请人:ユニヴェルズィテーツクリニクム シュレースヴィッヒ‐ホルシュタイン;
IPC主号:C12Q1-68
专利说明:

[0001] 本発明は、ヒトにおいて非常に優れた平均余命に関連することが分かっているエキソヌクレアーゼ1(EXO1)の遺伝子に関する。より具体的には本発明は、遺伝子が突然変異していることが分かっているEXO1のプロモータ領域に関する。さらに本発明は、EXO1の転写リプレッサーとして転写因子E47を伴う遺伝子制御機構に関する。]
背景技術

[0002] 体細胞突然変異がヒトを含む様々な種で年齢と共に徐々に蓄積することが次第に明らかになっている(非特許文献1、非特許文献2)。広範な外因性因子(例えばUV光)及び細胞代謝の副生成物(例えば活性酸素種)が、遺伝物質に悪影響を与えることが知られている。また突然変異は、自然複製エラーに起因し得る(非特許文献3)。DNA損傷が細胞機能の制御異常、アポトーシス、発癌性形質転換、ゲノムの不安定性及び老化を引き起こし得るので、維持システムが細胞及び生物の恒常性及び生存の両方に重要である(非特許文献4)。したがって、DNA損傷を阻止する又は消失させる、多くの遺伝的に決定される経路が、強く保存された「長寿命保証機構(longevity assurance mechanisms)」として展開されている(非特許文献3)。Hart & Setlowは1974年には既に、様々な種における修復機構の固有の忠実性及び活性が年齢に関連した機能低下速度に影響を与え得ることを示唆していた。DNA修復と加齢とを結び付ける別の証拠は、多くのヒト分節性早老障害、例えばウェルナー症候群がDNA維持に関与する遺伝子における突然変異により引き起こされることである(非特許文献2でレビューされる)。同様に、マウスモデル試験により、ゲノムの完全性に作用する遺伝的欠陥が、幾つかの加齢表現型の促進の基礎となることが示されている(非特許文献2、非特許文献4)。]
[0003] またこれらの研究結果は、体細胞の維持及び修復機能のレベルを制御する遺伝子における変異が、正常な加齢過程を調節し、且つ「保証された長寿命」期間を決定することができるという考えを支持している(非特許文献5)。ヒトにおいて、遺伝的素因及び/又は環境要因の影響のために、これらの生存機構の限定により、虚弱、年齢に関連する機能障害及び平均余命の低下がもたらされ得ると考えられる。反対に、これらの機能がより効率的であれば、人が良好な身体及び認知状態で高齢に達する可能性が高くなり、寿命(life span)だけでなく「健康寿命(health span)」が延びる。実際、加齢過程の減速及び年齢に関連する疾患の発症遅延を特徴とすることが多い高齢者(LLI、すなわち90歳代の人及び100歳以上の人)(非特許文献6)は、若齢の対照と比較して「長寿命保証遺伝子」における有利な変異が豊富であることを前提としている(非特許文献7)。最近の疫学試験は、ヒトの平均余命に対する遺伝的関与(約25%〜32%)は60歳を前に最小となるが、非常に高齢での生存に特に重要となることを示すことにより、この仮説を強固なものにしている(非特許文献8)。]
先行技術

[0004] Vijg, J. Somatic mutations and aging: a re-evaluation. Mutat. Res. 447, 117-135 (2000)
Hasty, P., Campisi, J., Hoeijmakers, J., van Steeg, H., Vijg, J. Aging and genome maintenance: lessons from the mouse? Science 299, 1355-1359 (2003)
Hasty, P. The impact of DNA damage, genetic mutation and cellular responses on cancer prevention, longevity and aging: observations in humans and mice. Mech. Ageing Dev. 126, 71-77 (2005)
Lombard, D.B. et al. DNA repair, genome stability, and aging. Cell 120, 497-512 (2005)
Kirkwood, T.B. Understanding the odd science of aging. Cell 120, 437-447 (2005)
Hitt, R., Young-Xu, Y., Silver, M., Perls, T. Centenarians: the older you get, the healthier you have been. Lancet 354, 652 (1999)
Perls, T., Kunkel, L.M., Puca, A.A. The genetics of exceptional human longevity. J. Am. Geriatr. Soc. 50, 359-368 (2002)
Hjelmborg, J. et al. Genetic influence on human lifespan and longevity. Hum. Genet. 119, 312-321 (2006)]
[0005] 本発明者らは、ヒトにおける非常に優れた平均余命に関する新規の感受性遺伝子としてエキソヌクレアーゼ1(EXO1)を同定した。EXO1はゲノム安定性に作用する様々なDNA代謝経路に関与する。本発明の詳細な機能的及び遺伝的な解析により、409人の若齢の対照と比較して、381人の100歳以上のドイツ人で有意に濃縮されるEXO1プロモータにおけるSNP rs1776180の共通の対立遺伝子(C)が明らかになった。この研究結果は、559人の100歳以上のフランス人及び対照の独立試料で再現される。C対立遺伝子は、転写因子E47に対する結合部位を欠失しており、そのためEXO1発現が高くなる。このようにして本発明者らは、EXO1転写の負の制御因子としてのE47に関するこれまでに説明されていない役割を見つけた。SNP rs1776180のC対立遺伝子に関連する、観察された延命効果(survival advantage)を考慮すると、EXO1は、新規の長寿命を可能にする遺伝子であると見なすことができる。E47及びEXO1の両方がリンパ細胞系統の発生に重要であるので、EXO1活性の増強の有益な効果は、加齢中に起こる免疫不全の軽減にあると仮定することができる。さらに観察される効果は、EXO1及びE47の同時発現を示す全ての組織で重要であり得る。]
[0006] 本試験において、本発明者らは、381人の100歳以上のドイツ人及び409人の若齢の対照(60歳〜75歳)の広範な試料集合において、49個のDNA修復遺伝子で合計92個のコーディングSNP(cSNP)を解析し、エキソヌクレアーゼ1(EXO1)をコードする遺伝子である新規の長寿命感受性遺伝子座を同定した。詳細な機能的及び遺伝的な解析により、100歳以上の人で濃縮され、且つ転写因子E47の異なる結合を介して遺伝子発現に影響を与えるEXO1プロモータにおける共通の対立遺伝子変異体が明らかになった。]
[0007] そのため本発明の目的は、長寿命若しくは年齢に関連した疾患、又は長寿命に関連した形質(例えば癌)に相関がある遺伝的変異を保有する人を同定する方法であって、rs1776180を1つ又は複数のオリゴヌクレオチドプライマーを用いて増幅する、方法を提供することである。本発明の別の目的は、平均余命の増大をもたらす突然変異を同定する方法を提供することである。さらに本発明の目的は、例えば人の免疫系又は生殖細胞を支持すること、及び例えば癌又は一般的な機能低下をもたらすDNA損傷の蓄積を防ぐことによる疾患の治療のために医薬調製物を調製する方法を提供することである。最後に、本発明の目的は、非常に優れた平均余命に影響を与えるE47依存的な遺伝子制御ネットワークを同定する方法を提供することである。]
[0008] 遺伝的感受性検査の当業者には、本発明が、
突然変異のないEXO1遺伝子を有する、そのためEXO1遺伝子に基づき平均余命が増大しているとはいえない人を同定するために、
EXO1遺伝子に基づき平均余命の増大に関連した突然変異が起こったEXO1遺伝子を有する人を同定するために、
EXO1遺伝子の発現に影響を与える物質を同定するために、
感染性及び/又は悪性の疾患、及び/又は加齢に関連した疾患の治療のための医薬組成物を調製するために、並びに
遺伝子治療を行うために特に有用であることが分かっている。]
図面の簡単な説明

[0009] EXO1遺伝子構造及び解析したSNPの位置の概略図である。
コーディングSNPがUV B処理後にEXO1のDNA修復能に影響を与えないことを示す図である。
EXO1のSNP rs1776180CのC対立遺伝子がプロモータ活性の増大に寄与することを示す図である。
転写因子E47がEXO1転写リプレッサーとして働くことを示す図である。
転写因子E47がEXO1転写リプレッサーとして働くことを示す図である。
EXO1の5’UTRハプロタイプの解析を示す図である。]
[0010] DNA修復遺伝子のスクリーニングにより候補遺伝子としてEXO1が明らかになる
本発明者らは、長寿命表現型との関連性に関して、49個の選択されたDNA修復遺伝子において92個のcSNPを調べた(表3を参照)。スクリーニングは、さらなる機能的及び遺伝的な追跡検査に有力なマーカーを同定する働きをした本実験の調査段階を表す。関連性解析のために、ヒトの遺伝的長寿命調査で最も一般的に使用される試験設計を、100歳以上の人(n=381、年齢100歳〜110歳)を若齢及び具体的に適合させた対照(n=409、年齢60歳〜75歳)と比較することにより適用した。このアプローチの妥当性及び有効性はこれまでに実証されている(Nebel et al. 2005)。解析したcSNPは全て、少なくとも1%の最小対立遺伝子頻度と、95%の最小全呼率(minimaloverall call rate)とを有し、対照においてハーディ・ワインベルグ平衡(HWE)からの有意な逸脱は示されなかった(PHWE値>0.05)。遺伝子マーカーに関して、対立遺伝子(PCCA)及び遺伝子型(PCCG)症例対照比較を行った。]
[0011] 最も重要なcSNP、rs735943は、EXO1遺伝子のエキソン10に位置していた(8.16×10−4のPCCA及びPCCG0.0012、表1)。さらなる関連性シグナル(rs4149965)は同じ遺伝子のエキソン11に存在していた(表1)。2つの異なる遺伝子にマッピングされた、2つの他の名目上重要なcSNPをこの解析で得た。そのPCCA又はPCCG(0.08>P>0.01)がEXO1のcSNP rs735943に対応する値よりもずっと高かったので(表4)、これらをさらに試験することはなかった。EXO1のリードSNP rs735943が最高の(top-ranking)マーカーとして同定され、且つ隣接エキソンにおける別のシグナルによりさらに支持されるので、EXO1遺伝子に関して、より徹底した研究を行った。世界中の100歳以上の人の試料が入手しにくいことを考慮して、機能的に関連したSNPのみを複製することにした。以下の突然変異の検出において、精細マッピング及び機能的試験を、関連性の基礎となる多型を同定及び確認するために適用した。全ての既知のエキソン、47人の100歳以上の人でのEXO1におけるエキソン−イントロン境界及びプロモータ領域のシークエンシングにより、遺伝子全体に広がる43個のSNPを使用して、続く精細マッピングに含まれていた幾つかの既知の及び1つの新規の多型が明らかになった(表5)。14個のこれらのSNPは関連性シグナルの程度をカバーし(図1a)、そのうち7個が潜在的に機能的な領域に位置している(表2a及び図1b)。] 図1a 図1b
[0012] 図1aを参照して、染色体1上のEXO1領域の概観が与えられる。対立遺伝子に基づくP値(−log10、x軸)と共に、全ての遺伝子型分類したSNP(y軸)の物理的位置、及びNM_130398に関する遺伝子構造の概略図を示す。P=0.05の有意閾値を示す。座標はNCBIゲノムアセンブリbuild36を表す。遺伝子座のLDプロット(r2)を、対照のドイツ人の遺伝子型を使用してHaploview3.32により作成した。新規のSNP EXO1_e08に関するより多くの情報に関しては、表5を参照されたい。] 図1a
[0013] 7個の関連したEXO1のSNPは、潜在的に機能的な関連性を有する
一貫して平均余命に影響を与えることが分かっている唯一の遺伝子であるAPOE(Christensen et al. 2006)に関して調整を行い、ロジスティック回帰により別々にこれらの潜在的に機能的なSNPを解析すると、7個のSNP全てが調整なしのものよりも強い効果を示した(表2a)。任意の2つのSNPの間、又はSNPとAPOEとの間には有意な相互作用は観察されなかった。対立遺伝子変異は潜在的に長寿命表現型に男性と女性とで異なる影響を与え得るので(Franceschiet al. 2000、Candore et al. 2006)、さらに性別層別解析を行った。男性では、有意な関連性は検出されず(データ図示せず)、これは研究した男性の数が少なかったことにより解析能力がなかったためだと思われる(79人の100歳以上の人対77人の対照)。女性では、1つを除く全てのSNPが、複合解析(表2a)よりも強い効果を示した(表2b)。]
[0014] 図1bを参照して、潜在的に機能的に関連したSNPの位置と共にEXO1遺伝子モデルの図が与えられる。EXO1は幾つかのアイソフォームを有するが、ここでは本発明者らは、16個のエキソンを含有するNM_130398を表す(その中の13個のエキソンがコーティング領域(大きい四角で示す)を示し、3個のエキソン(エキソン1、エキソン2及び代替的にエキソン2a)が5’UTRを示し、最後のエキソン(名目上のエキソン15)がコーティング配列と3’UTR(小さい四角)とを含有する)。本試験で解析する7個のSNPは、機能的に関連した領域内に位置している:5’近位プロモータ領域における2つのSNP(rs1776181A/G、rs1776180C/G)、5’UTRにおける3つのSNP(rs1776178A/G、rs1635517G/A、rs1776177C/T)及びコーティング領域における2個の非同義SNP(アミノ酸置換H354Rが起こるrs735943A/G、アミノ酸置換V458Mが起こるrs4149965G/A)。ATG:名目上のエキソン3における開始コドン、TAA:名目上のエキソン15における終止コドン。Eponine予測プログラムで予測される転写開始部位の位置をアスタリスク(*)で示す。] 図1b
[0015] 7個の関連したSNPの中でどれがEXO1タンパク質の発現又は機能に影響を与えるかを評価するために、様々なin vitroアッセイを適用した。]
[0016] コーディングSNPは、UV B処理後にEXO1のDNA修復能に影響を与えない
ヒトEXO1タンパク質は、UV B放射により引き起こされるDNA損傷を防ぐ際にその酵母ホモログを補うことができる(Qiu et al. 1999)。そのため、同じ遺伝子ファミリーに属する別のエキソヌクレアーゼである酵母exo1及びrad51を欠いたサッカロマイセス・セレヴィシエ(S.cerevisiae)酵母株が、ヒトEXO1機能を解析するのに十分に確立されたモデルを表す。2つのEXO1のcSNPの効果を評価するために、本発明者らは、UV B感受性FDER酵母細胞(Δexo1/Δrad51)においていずれかの変異体(rs735943A/Gに起因するH354R及びrs4149965G/Aに起因するV458M)を有するヒトEXO1タンパク質を過剰発現させた。本試験でのEXO1タンパク質は全て、酵母細胞をDNA損傷誘導性の細胞死に対して脱感作させることができた(図2)。] 図2
[0017] 図2は実験結果を示し、ここではexo1及びrad51を遺伝的に欠いた酵母細胞(Δexo1/Δrad51)を、ヒトEXO1タンパク質変異体に対する3つの独立クローン(EXO1_354H_458V、EXO1_354R_458V及びEXO1_354H_458M)を確立するのに使用した。図2aは、酵母ゲノムへの構築物の挿入を、ヒトEXO1に関するプライマー又は対照として酵母グリセルアルデヒド−3−リン酸(phosphat)デヒドロゲナーゼ(tdh1)を使用するPCRにより調べた結果を示す。図2は、細胞を成長プレート上に広げ、様々なUV線量に曝し、DNA損傷を誘導した結果を示す。48時間後、コロニーを計測し、UV B線量に応じて生存率を算出した。試験したEXO1タンパク質変異体全てが、酵母細胞をDNA損傷誘導性の細胞死から部分的に守る(ctrl株:UV B非感受性サッカロマイセス・セレヴィシエMaV203、vc:対照ベクター(vc)として空の発現ベクターpDB20で形質転換したΔexo1/Δrad51株。データは、各構築物に対して3つの独立クローンによる独立実験(n=3)の平均±SDを示す)。] 図2 図2a
[0018] 酵母細胞をUV B誘導性のDNA損傷から保護するそれらの能力において3つのタンパク質変異体間には定量的な差異は観察されなかった。ヒトEXO1タンパク質変異体の突然変異回避を容易にさせる能力は、同じ実験設定を使用した本発明者らのこれまでの研究結果に一致している(Qiu et al. 1999)。EXO1のcSNP対立遺伝子はUV誘導性のDNA損傷を修復する能力に影響を与えないと結論付けられた。しかしながら、ゲノム安定性の維持におけるEXO1の複合的な役割を考えると、2つの解析したcSNPが、ここで調べたもう1つのものとは異なる内容で機能的に関連し得る可能性は排除できない。]
[0019] EXO1の5’UTRハプロタイプは、レポーター遺伝子活性に対して異なる影響を示さない
本願の発明者らは、本発明の試料で観察された、4つの最も一般的なEXO1の5’UTRハプロタイプ(rs1776178、rs1635517及びrs1776177に関してハプロタイプAGC、GAT及びGACを表す、図5aを参照されたい)の効果を、異種レポーター遺伝子の前にそれらを挿入し、HeLa細胞を用いてデュアルルシフェラーゼアッセイを行うことにより解析した。] 図5a
[0020] 図5は、EXO1の5’UTRハプロタイプの解析結果を示す。図5aは、ハプロタイプがrs1776178、rs1635517及びrs1776177の順番でSNPにより規定されていることを示す。3つのSNP対のr2値は0.452〜0.897の範囲である。対照の人において頻度が3%を超えるものだけが一般的なハプロタイプを与える。図5bは、5’UTRハプロタイプの解析に関するデュアルルシフェラーゼアッセイ結果を示す。ハプロタイプ特異的構築物を、補足方法に記載されるようにレポーター遺伝子ベクターpGL3対照を使用して確立した。調べたハプロタイプ全てで、空のベクター(vc)と比較してレポーター遺伝子の活性が減少した。ハプロタイプ間では有意な差異は観察されなかった。RLU:相対発光量(relative light units)、vc:対照ベクター。] 図5 図5a 図5b
[0021] 4つ全てのEXO1の5’UTRハプロタイプの挿入により、レポーター遺伝子の発現が4分の1〜6分の1に減少し、このことからRNAプロセシング及び/又は翻訳効率におけるこの制御領域の阻害的役割が論じられた。しかしながら、4つのハプロタイプには互いに有意な差異はなく(図5b)、このことは解析した5’UTR変異体がEXO1の転写後プロセシング又は翻訳効率に影響を与えないことを示していた。] 図5b
[0022] SNP rs1776180は対立遺伝子特異的にEXO1プロモータ活性に影響を与える
プロモータSNP rs1776180及びrs1776181の機能的影響を研究するために、4つの可能性のあるハプロタイプに基づいたレポーター遺伝子構築物を確立した。図3aは、対照の人で観察された4つのハプロタイプの頻度を示す(ハプロタイプは、rs1776181及びrs1776180の順番でSNPにより規定され、SNP対に関するr2値は0.431である)。] 図3a
[0023] 任意のプロモータ断片の挿入により、空のベクターと比較して最大90倍にレポーター遺伝子活性が増大した。より重要なことは、本発明者らのデータは、EXO1プロモータ活性に対するrs1776180対立遺伝子の顕著な影響を示している。図3bは、プロモータ活性を定量するために、EXO1プロモータハプロタイプを表すレポーター遺伝子構築物を用いたデュアルルシフェラーゼアッセイの結果を示す。HeLa細胞又はHEK293細胞(図示せず)は記載のようにトランスフェクトし、構成的プロモータの活性を定量するのに使用した。対照ベクター(vc)として、空ベクターpGL3エンハンサーを使用した。rs1776180のC対立遺伝子を含有するハプロタイプが両方とも、rs1776181での対立遺伝子に関係なくG対立遺伝子を保有する対応するハプロタイプよりも6倍〜9倍高い活性を示していた(**、両方の構築物でP<0.01)。データを相対発光量(RLU)で表し、平均値+SD(n=3)を示す。] 図3b
[0024] rs1776180のC対立遺伝子を含有するハプロタイプが両方とも、rs1776181での対立遺伝子に関係なくG対立遺伝子を保有する対応するハプロタイプよりも6倍〜9倍高い活性を示していた(両方の構築物でP<0.01)。rs1776181でいずれかの変異を保有する2つの構築物間でプロモータ活性に対する有意な影響は全く観察されなかった。このため、rs1776180のC対立遺伝子は、EXO1のプロモータ活性を高めることに関して自立している(self-sufficient)と考えられる。興味深いことに、rs1776180のC対立遺伝子は100歳以上の人で統計的に有意に過剰発現している(表2a)。]
[0025] EXO1のmRNAレベルがSNP rs1776180のC対立遺伝子を保有する女性で上方制御される
上記の結果が、本発明者らにrs1776180遺伝子型に関してEXO1発現のex vivo解析を行うことを促した。有意な遺伝子型依存的なEXO1のmRNA制御は、男性に由来するリンパ芽球細胞株では全く観察されなかった。これに対して、EXO1転写レベルは、GG遺伝子型の女性(n=23)と比較して、CC遺伝子型の女性(n=10)に由来する細胞株において有意に上方制御された(P=0.034、1.34倍誘導)(EXO1の遺伝子型特異的な発現を示す図3cにおけるRT−PCRデータを参照されたい。リアルタイムPCRを、rs1776180遺伝子型に関してヒトリンパ芽球細胞においてEXO1のmRNAの相対的発現レベルを定量するのに使用した。データは、ハウスキーピング遺伝子β−アクチンに対して正規化したEXO1の発現レベルを表し、中央値±SDで示す。女性では、rs1776180の遺伝子型CC(n=10)が、遺伝子型GG(n=23)と比較して相対的に1.39倍高いEXO1発現に関連している)。さらに、G対立遺伝子の女性保有者(carriers)に比べてEXO1のmRNAレベルの増大がCC遺伝子型の女性において見られた(n=59、P=0.016、1.37倍誘導、図示せず)。] 図3c
[0026] これらのデータは、既に遺伝子解析において観察されたように、女性に特異的な機能的効果があるという考えを裏付けている。]
[0027] E47の対立遺伝子特異的な結合がEXO1の転写抑制に寄与する
EXO1の対立遺伝子依存的なプロモータ活性に続く機能的機構にさらに焦点を当てるために、本発明者らはrs1776180周辺の領域を表すオリゴヌクレオチドと、異なるヒト細胞株に由来する核抽出物のパネルとを用いてバンドシフトアッセイを行った。調べた全ての抽出物でrs1776180のG対立遺伝子に関してタンパク質結合の著しい増大が検出された(図4a、左側のパネルを参照)。結合特異性を競合実験で実証した(図4a、右側のパネルを参照)。]
[0028] 転写因子E47がEXO1の転写リプレッサーとして働くことを示す図4において、図1aは、rs177618のG対立遺伝子の存在が核タンパク質の結合増大をもたらすことを示す。それぞれrs1776180のG対立遺伝子又はC対立遺伝子を表すオリゴヌクレオチドと、HeLa細胞、HEK293細胞、THP1細胞、ジャーカット細胞及び膵臓癌細胞の核抽出物とを用いて、バンドシフトアッセイを行った。解析した全ての核抽出物で、G対立遺伝子に対するタンパク質結合の増大が観察される(左側のパネル)。100倍又は200倍モル過剰で非標識の特異的オリゴヌクレオチド又は非特異的オリゴヌクレオチドを使用する競合実験によりG対立遺伝子に対する結合特異性が示された(右側のパネル)。FP:遊離プローブ、PC:膵臓癌、矢印:特異的バンドシフト。] 図1a
[0029] これらの研究結果は、プロモータ活性の変化に対する決定因子として転写の潜在的な負の制御因子を示す。Consite転写因子結合部位予測ツールは、rs1776180のC対立遺伝子により、転写因子E47に特異的な結合部位が失われることを示した。E47は遺伝子TCF3(別名E2A)によりコードされる。遺伝子座でのほとんどの対立遺伝子変異をカバーするSNPによるTCF3の解析では、長寿命との関連性に対する証拠は与えられなかった(表7)。E47とEXO1制御との間の機能的クロストークのさらなる解析のために、E47のRNAi媒介性の遺伝子ノックダウンとE47−EYFP融合タンパク質の一時的過剰発現とを利用した。]
[0030] 図4bはE47タンパク質レベルのRNAi媒介性のノックダウンを示す。HeLa細胞に、E47に指向性を有する独立した標的配列(si1〜si4)又は非特異的な対照配列(si−ctrl)を保有するpSUPER構築物を一次的にトランスフェクトした。タンパク質を48時間後に抽出し、抗E47抗体を使用してウェスタンブロット解析を行った。構築物si1及びsi3で、E47タンパク質発現の顕著な低減が起こったので、これらをデュアルルシフェラーゼアッセイで使用するために選択した。図4cは、プロモータハプロタイプrs176181_A/rs1776180_Gを表すpGL3エンハンサー構築物を用いるデュアルルシフェラーゼアッセイの結果を示す。shRNA構築物si1及びsi3によるE47の遺伝子サイレンシングがプロモータ活性を有意に増大させたが、非特異的な対照shRNAは対照ベクター(vc、空のpGL3エンハンサー)との比較で全く効果を示さなかった。さらに、E47−EYFP融合タンパク質の過剰発現により、レポーター遺伝子の発現が損われた。(+)はctrl−siに対する有意な上方制御を示し、(−)はctrl−siに対する有意な下方制御を示している(*P<0.05、**P<0.01)。図4dはEXO1及びE47/TCF3の重複組織発現パターンを示す。市販のヒトcDNA組織パネルを、RT−PCRによる組織分布を解析するのに使用した(詳細に関しては以下の「補足方法」を参照されたい)。発現の重複を、脾臓、胸腺、肝臓、精巣及び卵巣で検出することができる。GAPDHの発現を対照として示す。]
[0031] 予想通り、RNAiによるE47のノックダウンにより、EXO1プロモータ活性の統計的に有意な増大が起こり(図4b)、E47の過剰発現により、ルシフェラーゼ活性が低減した(図4c)。この新規の制御機構は、EXO1及びE47/TCF3の両方を発現する組織及び細胞型にしか関連しないので、両方の遺伝子の組織分布パターンを解析した。図4dに示されるように、EXO1は胸腺、脾臓及び精巣で強く発現し、脳、肝臓及び卵巣では検出可能ではあったが弱い発現しか示さなかった。最も興味深いことには、E47/TCF3のmRNAが、脾臓、胸腺、肝臓及び精巣において最も高いシグナルで顕著に類似した発現パターンを示し、心臓、脳及び卵巣ではより低い発現しか示さなかった。このため、EXO1及びE47/TCF3の同時発現はリンパ組織及び生殖管で最も顕著であった。]
[0032] まとめると、本発明者らのデータは、EXO1転写制御に対するプロモータSNP rs1776180の対立遺伝子変異体の大きな影響を示し、EXO1発現のリプレッサーとしてのE47に関する重要で且つこれまでに記載されていない役割を示唆している。]
[0033] 100歳以上のフランス人女性で確認されたプロモータSNP rs1776180と長寿命表現型との関連性
機能的多型rs1776180と長寿命との間の関連性の独立検証を得るために、450人の100歳以上のフランス人及び年齢範囲が対照のドイツ人のものと同程度であった109人の若齢者の集団においてSNPを解析した。マーカーの効果はドイツ人女性でのみ明らかであったので(表2b及び図3c)、複製に関しては、女性だけを考慮した。フランス人では、APOEに関して調整した解析により関連性シグナルが確認された(PAPOE=0.044)(表2c)。両方の集団で、対立遺伝子及び遺伝子型の頻度は非常に類似しており、対照と比較して100歳以上の人でC対立遺伝子が濃縮された。このため、複合的な遺伝子及び機能解析により、極めて高齢まで生存する能力に影響を与えるEXO1の対立遺伝子特異的な制御におけるrs1776180の極めて重要な役割が指摘される。] 図3c
[0034] 考察
本願の発明者らは、ヒトにおける非常に優れた平均余命に関する新規の感受性遺伝子座としてエキソヌクレアーゼ1遺伝子(EXO1)を同定している。関連のプロモータSNP rs1776180は、EXO1発現に影響することにより機能的に関連することが見出された。興味深いことに、この関連性は、男性よりも女性でより強く現れた。rs1776180周辺のプロモータ領域は、G対立遺伝子が存在する場合に限り、E47に対する結合部位を含有する。C対立遺伝子が100歳以上の人で濃縮され、結合部位が失われる。E47がEXO1転写のリプレッサーとして働くので、結果としてrs176180でのGのCへの置換によりプロモータ活性が高くなる。女性において遺伝子発現の統計的に有意な増大を示したリンパ芽球細胞株でのEXO1のmRNAレベルのex vivo解析により、裏付けとなる証拠が得られた。]
[0035] EXO1は、DNAミスマッチ修復(MMR)、並びに有糸分裂性及び減数分裂性の組換え、二本鎖破壊及びUV損傷修復を含む、ゲノム安定性に作用する他のDNA代謝経路、並びにテロメア完全性に関与する5’−3’エキソヌクレアーゼを表す(Qiu et al. 1999、Liberti & Rasmussen 2004)。EXO1はヒト早老疾患の1つであるウェルナー症候群に関与する遺伝子によりコードされるWRNタンパク質に物理的に相互作用する(Sharmaet al. 2003)。WRNはゲノム安定性の全体の維持に重要であり、またEXO1のように、DNA修復及びテロメア代謝に必要とされる(非特許文献4)。両方のタンパク質の結合により、EXO1の強い活性化が引き起こされる(Sharmaet al. 2003)。EXO1のWRN刺激は、テロメアの複製及び安定性、及び/又はテロメアが短くなるのに対するDNA損傷及びシグナルチェックポイント経路の活性化に重要であり得ることが示唆されている(Sharmaet al. 2003)。EXO1がこれらの経路に関与することが、テロメア機能不全酵母及びマウスモデルの両方で示されている(Maringele &Lydall 2002、Schaetzlein et al. 2007)。]
[0036] 平均余命の制御におけるEXO1の重要な役割が、この遺伝子のヌクレアーゼドメインにおける欠失に関してホモ型である2つの異なるノックアウトマウス株(Exo1−/−)でこれまでに報告されてきた。これらの動物は生存することができたが、その寿命は非常に短かった(Wei et al. 2003、Schaetzlein et al. 2007)。1匹目のExo1−/−ノックアウトマウスを混合遺伝的背景で生成した。これらの動物はそのMMR系を欠いており、癌の自然発生率がわずかに高かった(Weiet al. 2003)。これらの結果は、寿命に対するEXO1活性増大の有益な影響が突然変異回避をもたらし、これにより腫瘍形成が予防されるという可能性を提起している。しかしながら、最近の試験により、これまでのものとは異なる遺伝的背景のノックアウトマウスでのExo1不活性化が(Weiet al. 2003)、有意に癌形成を起こすことなく生存を大幅に妨げたことが示されており、このことは他の因子がExo1−/−マウスの寿命の減少に寄与していることを示している(Schaetzleinet al. 2007)。同様に、ヒトにおいて突然変異によるEXO1効率の変化が発癌性に作用するかどうかについても明らかになってはいない(Liberti& Rasmussen 2004でレビューされる)。EXO1変異と、癌と、平均余命とが関係する可能性をさらに解明する必要がある。]
[0037] 本発明のデータは、E47を、EXO1転写のリプレッサーとして見なす。E47(遺伝子TCF3/E2Aによりコードされる)は、ベーシックへリックス−ループ−へリックス転写因子のファミリーに属しており、細胞の寄与(commitment)、成長及び分化の制御に関与している(Slattery et al. 2007)。TCF3/E2A欠損マウスリンパ腫細胞株を使用した最近の試験及びDNAマイクロアレイデータの階層的クラスター解析が細胞周期の進行、脂質代謝、ストレス応答及び細胞生存に寄与するE47依存的な遺伝子発現パターンを同定した(SchwartzR et al., 2006)。興味深いことに、E47と加齢プロセスとを結び付ける幾つかの証拠が存在する:E47のmRNAレベル及び活性が若齢のマウスと比較して高齢のマウスの脾臓及び骨髄で低減する(FrascaD. et al., 2003)。さらに、E47活性の低下が、老化B細胞における免疫グロブリンクラススイッチの低減に相関があることが分かっている(FrascaD. et al., 2004)。細胞加齢プロセスへのE47の寄与が、E47の遺伝子サイレンシングがヒト線維芽細胞における細胞の老化の開始を遅らせるという研究結果からさらに強調されている(ZhengW et al., 2004)。その上、E47はリンパ系統の発生に重要である。E47は成熟B細胞及びT細胞並びにその前駆体の両方で検出されており(Murre2005)、造血活性のある領域である組織、すなわち成人の骨髄(Liberti & Rasmussen 2004)、脾臓及び胸腺で高い発現を示す(図4d)。この試験で観察されたEXO1発現に対するE47の制御機構は、rs1776180のC対立遺伝子が有益となるには、両方の遺伝子の同時発現が必要とされることを示唆している。厳密には、本発明者らのデータにより、肝臓、胸腺、脾臓、精巣及び卵巣を含む多くの組織での発現プロファイルの重複が明らかになる。生殖器における両方の遺伝子の同時発現は、EXO1の対立遺伝子特異的な発現が減数分裂性組換え中のDNA損傷からの生殖細胞系の保護に関与し得るという見解を支持する。生殖細胞成熟中の突然変異回避が平均余命の増大と結び付くかどうかについては依然として明らかになっていない。一方で、E47/TCF3及びEXO1の重複発現はリンパ組織でも検出可能であり、これにより造血及び免疫応答の制御に特異的な役割が論じられた。このシナリオは、E47及びEXO1の両方が例えばクラススイッチ組換え及びB細胞発生中の抗体多様性の発生に関与するという見解により支持される(Liberti& Rasmussen 2004、Murre 2005)。このため、EXO1活性の増強が、加齢中に起こる体液性及び細胞性の免疫不全を軽減させることができると仮定される。]
[0038] 本試験において、女性に特異的であると考えられる、EXO1プロモータSNPと長寿命との関連性が観察された。性別が、様々な年齢に関連する疾患頻度における重要な差異を説明しており、また極めて高齢に達する能力に対して遺伝的影響における役割を果たすと考えられることから、この研究結果は何ら驚くべきものではない。高齢者の中で女性の有病率は異なっており、100歳以上の人(centenarians and super-centenarians)の集団によっては最大85%にも達することもある(Perls& Terry 2003)。男性及び女性における死亡率は加齢中の異なる軌跡に従い、環境要因と遺伝的要因との複雑な相互作用が長寿命を達成する性別特異的な可能性に影響を与えると考えられることが示唆されている(Franceschiet al. 2000、Candore et al. 2006)。]
[0039] EXO1遺伝子に関する本発明の結果は、遺伝的な長寿命の調査における100歳以上の人の重要性のもう1つの例である。超高齢者は、各出生コホート特異的な年齢分布の最上部のパーセンタイルに属し、ほとんどの同格人(peers)よりも数十年、長生きする。平均余命に対する遺伝的関与が非常に高齢で最も強いので(非特許文献8)、100歳以上の人は、長寿命を可能にする遺伝子において有益な変異が特に豊富であり得る(非特許文献7)。この仮説は、EXO1の変異が非常に高齢での遺伝子発現の増大及び延命効果をもたらすことを実証する、本試験での研究結果により強固なものとなる。したがって、EXO1は新規の長寿命を可能にする遺伝子であると考えることができる。]
[0040] 実施例
方法
試験参加者
ドイツ人のDNAコレクション及び採用方法は他で詳細に報告された(Nebel et al. 2005)。試料には、381人の100歳以上の人(100歳〜110歳(確認済(at ascertainment))、平均101.3歳)(その79%が女性であった)が含まれていた。100歳以上の人の症例試料を、性別及び国内の地理的起源を考慮することにより、409人の若齢の対照群(60歳〜75歳、平均66.6歳)に特異的に適合させた。100歳以上の人及び対照を地域及び性別で適合し、ドイツ人において異なる集団間で非常に低いFST値が報告されたので、結果を潜在的な集団基礎構造(substructure)に関しては補正しなかった(Steffenset al. 2006)。さらに、本発明者らの長寿命試験集団の妥当性及び有効性がこれまでに実証されている(Nebel et al. 2005)。フランス人の試料集合は、これまでに示されたように、450人の100歳以上の女性(平均年齢103.7歳)と、109人の対照女性(年齢60歳〜70歳、平均年齢64.5歳)とから成っていた(Blanche et al. 2001)。標準的な方法を用いて全ての参加者の血液試料からDNAを単離した。全ての被験者は、参加する前に書面によるインフォームド・コンセントを行った。試験は、参加センターの審査委員会組織のそれぞれで承認された。]
[0041] 遺伝子及びcSNP選択
研究した92個のコーディングSNP(表3)は、DNA修復プロセスに関与する49個の遺伝子に位置しており、他で記載のcSNPパネルのサブセットを表している(Hampe et al. 2007、以下のURLを参照されたい)。]
[0042] 遺伝子型決定
遺伝子型決定を、SNPlex(商標)遺伝子型決定システム及びTaqMan(登録商標)SNP遺伝子型決定アッセイ(Applied Biosystems, FosterCity, USA)を使用して行った。]
[0043] 統計解析
単一マーカーの症例対照解析を、Genomizer(以下のURLを参照されたい)を用いて行った。タギングSNPをヨーロッパ人のHapMap遺伝子型に基づき選択し(以下のURLを参照されたい)、ペアワイズタギングオプションをHaploview v3.32プログラムで実行した(以下のURLを参照されたい)(最小対立遺伝子頻度0.03、ペアワイズr2≧0.8、PHWE>0.01、タグSNPに関しては表5を参照されたい)。Haploviewを、対照におけるSNP間の連鎖不均衡(LD)の評価基準r2を決定するのにも使用した。ドイツ人の試料において分類された7つのEXO1のSNP(表2a)と、フランス人の試料集合で分類された機能的に関連したSNP rs1776180との両方を、統計プログラムR(以下のURLを参照されたい)による遺伝子型に関する乗法効果モデルを使用し、APOEに関して調整して、ロジスティック回帰により解析した。0.05未満のP値を統計的に有意であるとみなした。]
[0044] 突然変異検出
EXO1のエキソン、イントロン−エキソン境界及びプロモータ領域のシークエンシングを、BigDye(登録商標)Chemistry(Applied Biosystems)を用いて47人の100歳以上の人で行った(プライマー配列に関しては、表7を参照されたい)。「ヒトDNAに関する第1エキソン及びプロモータ予測プログラム(FirstExon and Promoter Prediction Program for Human DNA)」(以下のURLを参照されたい)によりEXO1プロモータの位置を特定した。シークエンシングトレースを、novoSNPを使用してSNP及びインデルの存在に関して検査した(Weckxet al. 2005)。]
[0045] ヒト細胞株の細胞培養及びトランスフェクション
ヒト細胞株を、補足方法(以下を参照されたい)に記載のような標準的な条件下で培養した。トランスフェクションを、製造業者のマニュアルに従ってFugene6(商標)(Roche, Basel, Switzerland)を使用して行った。]
[0046] プラスミドの構築
酵母におけるヒトEXO1タンパク質変異体の過剰発現(2つのcSNP rs735943A/G[H354R]及びrs4149965G/A[5458M]で異なる対立遺伝子による)のためのプラスミドの構築、及びEXO1の5’UTR及び5’プロモータ領域の定量解析を、補足方法(以下を参照されたい)に記載のような標準的なクローニング法を使用して行った。]
[0047] 酵母株及びDNA損傷処理
UV B感受性酵母株FDER(Δexo1/Δrad51、Qiu et al. 1999)を、標準的な酵母形質転換法を使用して、ヒトEXO1タンパク質変異体に関する過剰発現クローンの作製に使用した。UV B誘導性のDNA損傷の定量のために、酵母細胞を成長プレート上に広げ、0mJ/cm2〜40mJ/cm2の範囲の様々なUV線量に曝し、30℃で48時間インキュベートした。さらなる詳細は、補足方法(以下を参照されたい)で与えられる。]
[0048] デュアルルシフェラーゼアッセイ
5’UTR及び5’近位プロモータ領域の定量解析のために、pGL3構築物を、以前に記載されたようなデュアルルシフェラーゼレポーター遺伝子アッセイに使用した(Till et al. 2005)。さらなる情報は、補足方法(以下を参照されたい)で与えられる。]
[0049] 電気泳動移動度シフトアッセイ
ヒト細胞株由来の核抽出物の調製及びバンドシフトアッセイを、これまでに記載されたように行った(Arlt et al. 2004)。使用するオリゴヌクレオチドの配列及びさらなる詳細は、補足方法(以下を参照されたい)に概説される。]
[0050] 転写因子結合部位の解析
SNP rs1776181及びrs1776180に対立遺伝子変異を含有するEXO1プロモータ領域の解析のために、この配列を、Consite(以下のURLを参照されたい)を使用して潜在的な転写因子結合部位に関して解析した。]
[0051] リンパ芽球細胞株におけるEXO1転写レベルの定量
合計123個のリンパ芽球細胞株を、標準的なEBV形質転換法を使用して、非関連の健常ドナーのヘパリン化血液試料(Popgenバイオバンクのもの、Krawczak et al. 2006)から得た。DNAを標準的な方法で単離し、TaqMan(登録商標)SNP遺伝子型決定アッセイ(AppliedBiosystems, FosterCity, USA)を使用して、rs1776180に関して遺伝子型分類した。総RNAを抽出し、製造業者のガイドライン(Qiagen,Hilden, Germany)に従ってQiagenのRNeasy Kitでプロセシングした。リアルタイムPCRを、7900HTFast Real Time PCR−System(AppliedBiosystems, Foster City, USA)を使用して行った。EXO1の発現レベル(アッセイHs00243513_m1)を、標準的な曲線法により算出した(Livak& Schmittgen 2001)。有意性をマンホイットニーU検定を使用して求めた。]
[0052] 組織特異的な発現パターンの解析
EXO1及びE47/TCF3の組織発現パターンを解析するために、市販のヒトcDNA組織パネル(Clontech)及び標準的なPCR法を使用した。プライマー配列及びさらなる情報に関しては、以下の「補足方法」を参照されたい。]
[0053] 補足方法
細胞培養
ヒト胚腎臓HEK293(ACC305)、子宮頸癌HeLa細胞(ACC57)、ヒト急性単球細胞株THP−1(ACC16)及びヒトT細胞白血病ジャーカット細胞(AC282)をGerman Collection of Microorganisms and Cell Cultures(DSMZ、Braunschweig, Germany)から購入し、DMEM(HEK293)又はRPMI1640(THP−1、ジャーカット、HeLa(全てPAALaboratories(Paschberg, Austria)の培地))で培養した。膵臓癌細胞(PC)は、Ming-Sound Tsao(Ontario,Canada)により無償で提供され、RPMIで培養した。培地に、10%ウシ胎児血清(FCS)及びペニシリン/ストレプトマイシン(それぞれ50μg/ml)を添加し、細胞を5% CO2において37℃で成長させた。トランスフェクションを、製造業者のマニュアルに従ってFugene6(商標)(Roche,Basel, Switzerland)を使用して行った。]
[0054] プラスミドの構築
酵母細胞におけるヒトEXO1タンパク質の過剰発現のためのプラスミドを、EXO1の全長cDNAを、発現ベクターpDB20の2つのNot I部位間に挿入することにより作製した。EXO1の5’UTRの解析のための構築物を、ヒトcDNA組織パネル(Clontech, Palo Alto, CA)から584bpの5’UTR領域を増幅し、pGL3対照(Promega, Madison,WI)のHind III部位及びNco I部位に挿入することにより設計した。EXO1の5’近位プロモータの解析のための構築物を、ヒトゲノムDNAから1199bpのプロモータ領域を増幅し、pGL3エンハンサー(Promega)のNhe I部位及びXho I部位に挿入することにより設計した。対立遺伝子特異的な構築物を、QuickChange突然変異誘発キット(Stratagene,La Jolla, CA)を使用する部位特異的(site-directed)突然変異により確立した。過剰発現構築物pMyc−E47−EYFPは、NaiheJing(上海の生物科学研究所(Shanghai Institutes for Biological Sciences), Shanghai, China)により無償で提供された。E47/TCF3発現のRNAi媒介性ノックダウンのために、E47/TCF3のmRNAに指向性を有する4つの独立標的配列(E47_si1(配列番号39):TGAACCAGCCGCAGAGGAT、E47_si2(配列番号40):GAAGGTCCGGAAGGTCCCG、E47_si3(配列番号41):GGTGTCAGGTGTGGTTGGA、E47_si4(配列番号42):GCCCACAACCCCGCCGGGC)を、pSU−PER.Neo+GFP(OligoEngine,Seattle, WA)に挿入し、ウェスタンブロッティングによるE47タンパク質発現のサイレンシングに関して確認した。E47発現をノックダウンさせる効率が最も高い2つの構築物をさらなる実験のために選択した。]
[0055] 酵母株及びDNA損傷処理
UV B感受性酵母株FDER(Δexo1/Δrad51)を、標準的な酵母形質転換法を適用して、EXO1の対立遺伝子特異的な変異体に関する過剰発現クローンの作製に使用した。酵母ゲノムへの構築物の挿入を、ヒトEXO1に関するプライマー又は対照として酵母グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(tdh1)を用いてPCRにより調べた。以下のプライマーを使用した:Sc_TDH1−225F(配列番号43):CCAAGAAAGAGACCCAGCTAAC、Sc_TDH1−855R(配列番号44):CAAGAAATCAGAGGAGACAACG、EXO1−996F(配列番号45):GATGCCCCACAATTGAAGG、EXO1−1510R(配列番号46):CGTGCTACATCTGTGTCAACC。3つの独立クローンを各構築物で作製し、空の発現ベクター(pDB20)を含有するクローンは陰性対照として働き、UV B非感受性酵母株MaV203は特異性対照として働いた。UV B誘導性のDNA損傷の定量のために、酵母細胞を成長プレート上に広げ、0mJ/cm2〜40mJ/cm2の範囲の様々なUV線量に曝し(UVB光源、PhillipsTL20/W12、Eindhoven, Netherlands)、30℃で48時間インキュベートした。得られたコロニー数を計測し、非処理対照の割合として算出した。]
[0056] デュアルルシフェラーゼアッセイ
5’UTR及び5’近位プロモータ領域の定量解析のために、pGL3構築物を、以前に記載されたようなデュアルルシフェラーゼレポーター遺伝子アッセイに使用した(Till A. et al. 2005)。要するに、HeLa細胞又はHEK293(図示せず)に、pRL−TK参照プラスミド(Promega)と組合せてpGL3レポーター遺伝子構築物をトランスフェクトした。幾つかの実験で、細胞に、E47を標的とするpSUPERのshRNA構築物又は過剰発現構築物pMyc_E47_EYFPを同時トランスフェクトした。トランスフェクションの24時間後、細胞をPassive Lysis Buffer(Promega)中で溶解し、MicroLumatPlus Luminometer(Berthold,Germany)を使用してレポーター遺伝子活性に関して化学分析した。]
[0057] 電気泳動移動度シフトアッセイ
ヒト細胞株由来の核抽出物の調製及びバンドシフトアッセイを、これまでに記載されたように行った(Arlt et al. 2004)。EXO1プロモータの対立遺伝子変異を表すオリゴヌクレオチドの配列は、EXO1P_rs1776180_C(配列番号1):5’−CGGGCCGGCAGCAGCGGCTGCAGTCGTATGGCAGTGAGCCGCTGTCTACC−3'及びEXO1P_rs1776180_G(配列番号2):5’−CGGGCCGGCAGCAGCGGCTGGAGTCGTATGGCAGTGAGCCGCTGTCTACC−3’であった(変異を受ける(affected)ヌクレオチド位置を下線処理している)。記載のように、特異的な結合の競合を、100倍モル過剰で非標識オリゴヌクレオチドEXO1P_rs1776180_Gを添加することにより調べ、また非特異的な競合を、100倍及び200倍モル過剰で非標識oct−1オリゴ(Promega)を添加することにより調べた。]
[0058] ウェスタンブロッティング
E47/TCF3を標的とするpSUPER構築物を一時的にトランスフェクトしたHeLa細胞をプロテアーゼ阻害剤の存在下でLaemmli緩衝液中に溶解した。透明になった(Cleared)タンパク質抽出物をSDS−PAGEにかけ、ウェスタンブロッティングをこれまでに記載されたように行った(Till, A.et al. 2005)。E47タンパク質レベルを特異的なマウス抗E47抗体(G98−271、BD Biosciences, San Jose, CA)を使用して検出し、挿入量(equalloading)をβ−アクチン(マウス抗アクチン抗体、Sigma-Aldrich Corp.(St. Louis, MO)から購入)の可視化により明らかにした。]
[0059] 組織特異的な発現パターンの解析
EXO1及びE47/TCF3の組織発現パターンを解析するために、市販のヒトcDNA組織パネル(Clontech)及び標準的なPCR法を使用した。以下のプライマーを使用した:ヒトEXO1の解析では、EXO1−996F(配列番号45):GATGCCCCACAATTGAAGG、EXO1−1510R(配列番号46):CGTGCTACATCTGTGTCAACC、E47/TCF3の解析では、TCF3−266F(配列番号47):CCTCTCTTCATCCACATTCCTG、TCF3−1893R(配列番号48):CCACACCTGACACCTTTTCCTC。ハウスキーピング遺伝子GAPDHを対照として使用し、以下のプライマーを使用して増幅した:GAPDH_F(配列番号49):TGAAGGTCGGAGTCAACGGATTTGGT、GAPDH_R(配列番号50):CATGTGGGCCATGAGGTCCACCAC。]
[0060] 産業上の利用可能性
本発明は特に、非常に優れた平均余命に関連するヌクレオチド配列を有する人のスクリーニングに有用である。さらに、本発明は、生殖細胞系の保護と、感染性及び悪性の疾患並びに加齢に関連する疾患の治療とのために医薬組成物を調製するのに有用である。さらに、本発明は、競合結合因子として転写因子E47を使用することによるEXO1遺伝子の発現に作用する物質のスクリーニングに有用であることが理解される。最後に、転写因子E47自体が、治療、例えばRNA干渉を介した遺伝的標的化の基礎となり得る。]
[0061] ]
[0062] 表2a:関連したEXO1のSNPの潜在的な機能的関連性(ドイツ人試料)]
[0063] 表2b:EXO1のSNPに関する女性のサブグループ解析(ドイツ人試料)]
[0064] 表2c:フランス人試料集団(女性)におけるEXO1プロモータSNP rs1776180に関する複製結果]
[0065] 表2a〜表2cに対する説明
MA:最小対立遺伝子
MAF:最小対立遺伝子頻度
PCCA:対立遺伝子に基づく症例対照χ2検定により得られたP値
PCCG:遺伝子型に基づく症例対照χ2検定により得られたP値
PAPOE:乗法モデルでAPOEに関して調整した後にロジスティック回帰解析により得られたP値
ORAPOE:APOEに関して調整した、参照対立遺伝子として対照において最小対立遺伝子で高齢に達するオッズ比;CI:ORAPOEでの95%信頼区間]
[0066] 表3:解析した49個の修復遺伝子における92個のcSNPのリスト]
[0067] 表4:他のDNA修復遺伝子におけるわずかに有意なSNPに関する相関性統計(ドイツ人試料)]
[0068] 表5:EXO1領域の精細マッピング]
[0069] 表6:TCF3遺伝子領域の精細マッピング]
[0070] 表7:EXO1の突然変異検出に使用したプライマー配列]
実施例

[0071] エキソンの数字は、NM_003686に関するNCBI命名法に従う。NM_130398アイソフォームの付加的なエキソンをここでは02aと称する。表7で与えられるヌクレオチド配列は、配列番号3〜配列番号38に等しい。

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权利要求:

請求項1
非常に優れた平均余命に関連しない核酸分子を有する人を同定する方法であって、(a)人のヌクレオチド配列内の配列と特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプライマーを使用して、(i)配列番号2で示されるヌクレオチド配列を含む核酸分子、(ii)相補的な鎖が(i)の核酸分子とハイブリダイズする核酸分子、及び(iii)配列が遺伝子コードの縮重のために(ii)の核酸分子の配列とは異なる核酸分子の群から選択される人のヌクレオチド配列を含むDNA断片を増幅する工程と、(b)前記増幅されたDNA断片をシークエンシングする工程と、(c)該人のヌクレオチド配列を、配列番号2で示されるヌクレオチド配列と比較する工程と、(d)配列番号2で示されるヌクレオチド配列の21位での該人のヌクレオチド配列における多型変異の非存在を決定する工程と、を含む、方法。
請求項2
配列番号1で示されるEXO1遺伝子のSNPrs1776180の21位での多型の存在に起因する非常に優れた平均余命に関連する核酸分子を有する人を同定する方法であって、(a)人のヌクレオチド配列内の配列と特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプライマーを使用して、(i)配列番号1で示されるヌクレオチド配列を含む核酸分子、(ii)相補的な鎖が(i)の核酸分子とハイブリダイズする核酸分子、及び(iii)配列が遺伝子コードの縮重のために(ii)の核酸分子の配列とは異なる核酸分子の群から選択される人のヌクレオチド配列を含むDNA断片を増幅する工程と、(b)前記増幅されたDNA断片をシークエンシングする工程と、(c)該人のヌクレオチド配列を、配列番号2で示されるヌクレオチド配列と比較する工程と、(d)配列番号2で示されるヌクレオチド配列の21位での該人のヌクレオチド配列における多型変異の存在を決定する工程であって、前記多型変異が、GがCに置換される単一のヌクレオチド多型である、決定する工程と、を含む、方法。
請求項3
感染性及び/又は悪性の疾患、及び/又は加齢に関連する疾患の治療のために医薬組成物を調製するための、配列番号1のヌクレオチド配列を含むベクターの使用。
請求項4
生殖細胞系の保護及び安定性のために医薬組成物を調製するための、配列番号1のヌクレオチド配列を含むベクターの使用。
請求項5
EXO1遺伝子の発現に作用する物質のスクリーニングのための転写因子E47の使用。
請求項6
E47を、物質と、(i)配列番号2で示されるヌクレオチド配列、(ii)相補的な鎖が(i)の核酸分子とハイブリダイズする核酸分子、及び(iii)配列が遺伝子コードの縮重のために(ii)の核酸分子の配列とは異なる核酸分子の群から選択されるヌクレオチド配列との結合に関する競合因子として使用することを特徴とする、請求項5に記載の転写因子E47の使用。
請求項7
E47を、該EXO1遺伝子の発現に作用する物質のスクリーニングに関する標的として使用することを特徴とする、請求項5に記載の転写因子E47の使用。
請求項8
感染性及び/又は悪性の疾患、及び/又は加齢に関連する疾患の治療のために医薬組成物を調製するための、配列番号39、配列番号40、配列番号41及び/又は配列番号42で示されるヌクレオチド配列の使用。
請求項9
生殖細胞系の保護及び安定性のために医薬組成物を調製するための、配列番号39、配列番号40、配列番号41及び/又は配列番号42で示されるヌクレオチド配列の使用。
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