专利摘要:
本発明は、汚染されたイオン交換樹脂が水と混合され、水に添加される酸化剤により少なくとも部分的に水溶性の細片に分解され、その際生じた水溶液が、場合によっては水の蒸発による凝縮後に、結合剤により固化されるコンディショニング方法に関する。
公开号:JP2011510281A
申请号:JP2010542625
申请日:2009-01-15
公开日:2011-03-31
发明作者:ガッセン、ライナー
申请人:アレヴァ エンペー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング;
IPC主号:G21F9-30
专利说明:

[0001] 本発明は、放射性イオン交換樹脂のコンディショニング方法に関する。一般にほぼ球形の粒子として存在するイオン交換樹脂は、例えば原子力設備の運転時に、一次系統の冷却材、即ち水、を浄化するのに使用される。この浄化の目的は、一次系統のコンポーネントの表面上にある望ましくない堆積物の除去、腐食の防止及び設備の一次回路における汚染構造物の削減である。この浄化では、酸性の陽イオン交換体のみならず塩基性の陰イオン交換体も使用され、前者の交換体は金属陽イオンを、後者の交換体は陰イオン化合物、例えば金属錯体、を捕捉する。金属の一部は放射性核種であるので、使用済み又は付着イオン交換体は、放射性廃棄物であり、中間ないし最終貯蔵所に搬出しなければならない。放射能で汚染されたイオン交換樹脂は、また、原子力設備の除染、例えば一次回路の除染、に付随して発生する。このような方法では、一次回路コンポーネントの表面にある金属酸化物層は除染溶液により溶離され、この溶液は除染中又は除染後、それに含まれる放射線又は金属陽イオンを除去するためイオン交換体に通される。]
背景技術

[0002] 最終又は中間貯蔵のためには、汚染されたイオン交換体、主として酸性又は塩基性の基を有する有機樹脂がコンディショニングを受ける必要がある。この場合、コンディショニングとは、一般に放射性廃棄物を貯蔵可能な形態に移行させることを意味するものとする。]
[0003] 原子力設備の場合、使用済みイオン交換樹脂は、通常、乾燥され、放射能が所定の限界値に低下するまで、若干の貯蔵期間又は減衰期間後に、貯蔵の目的で、固体マトリックスに埋め込まれ、例えばセメント化される。固体マトリックスへのイオン交換樹脂の埋め込みは、樹脂容積の6倍以上の容積の増大をもたらす。大量に発生する廃棄物のため、原子力発電所の管理者にとっては中間及び最終貯蔵にかなりの経費が生じる。従って、イオン交換樹脂の容積を低減する幾つかの構想が展開されている。これらの構想の一つは、燃焼を前提としている。しかし、これは放射能の環境への流出を防ぐために出費のかかるフィルタ設備を必要とする。更に、燃焼は、樹脂中に通常含まれる酸性又は塩基性基により、それほど良好には、機能しない。それ故、代替手段として、金属及び従って放射性物質が酸又はアルカリにより完全に樹脂から除去され、これにより樹脂が再使用できるようにすることが行われている。これに使用される酸又はアルカリは、純有機性の、即ち、酸性基も塩基性基も含まず従って容易に燃焼可能な、樹脂中を通され、この樹脂が金属(及び放射性物質)を吸着する。酸性又は塩基性のイオン交換樹脂の完全な再生に際しては、かなりの量の酸/塩が二次廃棄物として発生するので、これを処理する必要がある。]
[0004] 別の構想はイオン交換樹脂の完全なミネラル化を前提とするもので、ここでは金属塩が若干残るだけである。例えば、特許文献1から公知のこのような処理方法では、実質的に全樹脂が酸化されて二酸化炭素及び水になる。これは、極めて多量の過酸化水素のような酸化剤を必要とし、特にガスとして存在する二酸化炭素の浄化のために、莫大な装置上の及びプロセス上の技術的経費を必要とする。]
先行技術

[0005] 独国特許出願公開第602004003464T2号公報]
発明が解決しようとする課題

[0006] 本発明の課題は、固体マトリックスへの直接的な埋め込みに比べて容積の低減を図ることができ、時間及び材料経費を少なくして実施できる、汚染されたイオン交換樹脂のコンディショニング方法を提供することにある。]
課題を解決するための手段

[0007] この課題は、請求項1による方法により、即ち、イオン交換樹脂を水と混合し、水に添加される酸化剤により少なくとも部分的に水溶性の細片に分解し、生じた水溶液を結合剤で固化することにより解決される。固体樹脂粒子のセメント化に対して、この方法により得られる容量の低減は主として、樹脂がマクロ分子の嵩張る網状構造からこの網状構造の溶離した細片へ移行することに基づく。この方法は、本質的には、樹脂の酸化を実施するための容器以外は必要とせず、更に必要とあれば固化のための第2の容器を要する。添加される酸化剤は、樹脂、例えばビニルベンゼン及びジビニルベンゼンからなるコポリマー、のポリマー網状組織が破砕され、水溶性の細片が生じるように作用する。水溶性は、細片に存在する酸性基又は塩基性基(例えばスルフォン酸基又はアミノエチル基)から生じる。できるだけ大きな容積の低減を達成するためには、酸化は、全部又はほとんど全部の樹脂が溶液化するまで、長く継続すると好適である。イオン交換樹脂は、それ故、好適には完全に水溶性の細片の形になるまで酸化処理される。この場合に発生する二酸化炭素の量は比較的少ない。二酸化炭素のほかに少量の酸素も存在することがあるが、これは酸化剤として過酸化水素を使用する場合に、自己酸化により生じるものである。樹脂が完全に水溶性細片になった後でも酸化を続けると、本発明による効果は目に見えて少なくなる。本発明によれば、そのため、イオン交換樹脂に含まれる炭素のできるだけ多くの部分が可溶性分子細片の形に留まり、従って二酸化炭素や水になるまで酸化されないようにする。本発明によれば、それ故、酸化率は、イオン交換樹脂の炭素含有量の50%以下、好適には20%以下とされる。それぞれの必要量は、樹脂の炭素含有量及びその化学的構造を調べた上で算定される。しばしばイオン交換樹脂の必要データが得られないことがあるが、その場合には、酸化剤の必要量は予備実験により経験的に求められる。固化は、酸化処理の最後に行われる少なくとも同量のセメントとの混合により、簡単に行われる。セメントのほかに、場合によっては、例えば水ガラスのような、ほかの結合剤も使用できる。上述したような未処理イオン交換樹脂をセメントに直接結合する場合には、容積増加は、もともとの樹脂嵩容積の6倍であるのに比して、本発明による処置では、既存の水/樹脂比及び水/セメント値次第では2倍から4倍にすぎない。この係数は固化前に水の一部を蒸発により溶液から除去すれば更に低減することができる。]
[0008] セメント、例えばポートランドセメント、は、大抵の場合、高含有量の酸化カルシウムを含有するが、これは、ケイ酸塩との結合過程において、調合水によりセメント固化の作用をする水和物を形成する。固化すべき混合物の水が酸性であれば、酸化カルシウムは溶解し、水和物の形成、従ってセメント固化、にはもはや役立たなくなる。これを避けるために有利な実施態様では、混合物に酸の中和のため及び混合物のpH値を高めるため、塩基を添加し、混合物が最終的に弱酸性から塩基性になるようにされる。塩基としては、アルカリ土類酸化物及びアルカリ土類水酸化物を使用するとよい。]
[0009] イオン交換樹脂の酸化は、原理的には、任意の酸化剤で行うことができる。しかし、好適には、樹脂との反応に際して、セメントやほかの結合剤の結合作用を妨げるような反応生成物を形成しないものが使用される。この特性を有する酸化剤として、過酸化水素やオゾンが使用される。過酸化水素からは単に無害の水が残るだけであり、オゾンは、酸素に還元されて大部分が混合物から消失する。樹脂の酸化の際にはCO2(これは大部分が消失する)と水が生じる。]
[0010] 本発明方法は種々の樹脂で実験された。その際、それぞれ所定の樹脂容積(嵩容積50ml、球状粒子、直径約1mm以下)が水と混合され、この混合物に30パーセントの過酸化水素(水溶液)が添加されるかオゾンが導入された。詳細は次表から明らかである。]
[0011] ]
[0012] 樹脂1,2はジビニルベンゼン単位が約4−6%のポリスチレン系の比較的網状化の少ない樹脂である。樹脂3,4は網状化の強いものでジビニルベンゼン単位を8−12%有する。実験の結果、全ての樹脂が同じように分解可能でないことが判明した。高網状化樹脂(No.3、4)を完全に溶離するための消費時間は、より大きい。消費時間は、勿論、温度によっても決定される(実験No.1,2参照)。酸化の促進は、高濃度の過酸化水素を添加することによっても達成される。オゾンによる酸化に際しては、オゾンは、ガラスフリットを利用してガス状に混合物に導入された。オゾンでも樹脂1の完全な溶解が達成されたが、このためには60時間が必要であった。全ての事例において、混合物はイオン交換樹脂の完全な溶解後、セメントにより、水−セメント質量比0.5で固化された。生じたセメント石の容積は、樹脂の嵩容積の2倍ないし3倍であった。全ての事例において、アルカリ溶液で作業が行われた。]
权利要求:

請求項1
汚染されたイオン交換樹脂のコンディショニング方法であって、イオン交換樹脂が水と混合され、水に添加される酸化剤により少なくとも部分的に水溶性の細片に分解され、その際に生じた水溶液が、場合によっては水の蒸発による濃縮後に、結合剤により固化される方法。
請求項2
結合剤としてセメントが使用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
請求項3
混合物のセメントによる固化の前に塩基が添加されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
請求項4
塩基としてアルカリ土類酸化物又はアルカリ土類水酸化物が使用されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
請求項5
酸化剤として過酸化水素又はオゾンが使用されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
請求項6
酸化処理が室温より高い温度で実施されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
請求項7
酸化処理が80℃〜100℃の温度で実施されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
請求項8
酸化剤の量が、イオン交換樹脂に含まれる炭素の50%以下が二酸化炭素及び水に酸化されるように、選ばれることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
請求項9
酸化剤の量が、イオン交換樹脂に含まれる炭素の20%以下が二酸化炭素及び水に酸化されるように、選ばれることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
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同族专利:
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
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