![]() 制御弁エレメントが支持範囲を有している燃料インジェクタ
专利摘要:
本発明は、内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射するためのインジェクタ(1)、特にコモンレールインジェクタであって、閉鎖位置と開放位置との間で調節可能な噴射弁エレメント(11)が設けられていて、該噴射弁エレメント(11)が、制御弁(26)によって制御可能であり、該制御弁(26)が、アクチュエータ(27)によって閉鎖位置と開放位置との間で調節可能でかつ閉鎖位置で少なくともほぼ圧力補償されている制御弁エレメント(25)を有しており、該制御弁エレメント(25)が、シールライン(34)を備えており、該シールライン(34)が、前記制御弁エレメント(25)の閉鎖位置で制御弁座(28)と協働してシール機能を発揮するようになっており、前記シールライン(34)が、前記制御弁エレメント(25)の開放位置で前記制御弁座(28)から持ち上げられて、当該インジェクタ(1)の高圧範囲(37)から低圧範囲(9)への燃料流を解放するようになっている形式のものに関する。本発明の構成では、前記制御弁エレメント(25)が、前記シールライン(34)を半径方向で高圧範囲(37)に向かって超えて張り出した支持範囲(40)を有している。 公开号:JP2011510221A 申请号:JP2010543409 申请日:2008-12-30 公开日:2011-03-31 发明作者:アイゼンメンガー ナディア;マーゲル ハンス−クリストフ 申请人:ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングRobert Bosch Gmbh; IPC主号:F02M47-00
专利说明:
[0001] 背景技術 本発明は、請求項1の上位概念部に記載の形式の、内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射するためのインジェクタ、特にコモンレールインジェクタ、すなわち閉鎖位置と開放位置との間で調節可能な噴射弁エレメントが設けられていて、該噴射弁エレメントが、制御弁によって制御可能であり、該制御弁が、アクチュエータによって閉鎖位置と開放位置との間で調節可能でかつ閉鎖位置で少なくともほぼ圧力補償されている制御弁エレメントを有しており、該制御弁エレメントが、シールラインを備えており、該シールラインが、前記制御弁エレメントの閉鎖位置で制御弁座と協働してシール機能を発揮するようになっており、前記シールラインが、前記制御弁エレメントの開放位置で前記制御弁座から持ち上げられて、当該インジェクタの高圧範囲から低圧範囲への燃料流を解放するようになっている形式のものに関する。] [0002] 欧州特許出願公開第1612403号明細書に基づき、コモンレールインジェクタとして形成されたインジェクタが公知である。このインジェクタは、制御室からの燃料流出通路の遮断および開放のための、軸方向で圧力補償された制御弁(サーボ弁)を備えている。この制御弁を用いて、制御室内部の燃料圧に影響を与えることができる。この場合、制御室には、流入絞りを介して、高圧下にある燃料が永続的に供給される。制御室内部の燃料圧の変化により、噴射弁エレメントが開放位置と閉鎖位置との間で調節され、この場合、噴射弁エレメントはその開放位置において、内燃機関の燃焼室内への燃料流を解放する。前記制御弁は、軸方向において電磁式のアクチュエータによって調節可能であるスリーブ状の制御弁エレメントを有している。この制御弁エレメントは、弁部材と一体に形成されたガイドピンに案内されている。スリーブ状の制御弁エレメントの内周面は、前記制御弁の、ガイドピンの減径された区分に形成された弁室を半径方向外側でしか画定していないので、前記制御弁には、弁室内部の高圧下にある燃料の開放力または閉鎖力が作用しない。制御弁エレメントの端面には、シールラインが配置されている。このシールラインは弁部材に配置された制御弁座と協働してシール作用を発揮する。シールラインの直径はこの場合、制御弁エレメントの案内直径に相当しており、この場合、この案内直径はガイドピンの外径に最小遊びを加算した寸法に相当している。前記制御弁はその圧力補償性に基づいて、極めて大きな圧力を切り換えるために適している。公知のインジェクタにおいて不都合になるのは、制御弁の閉鎖時にライン形のシールエッジに加えられる高い負荷である。このような高い負荷はシールラインにおいて著しい摩耗を招く恐れがある。] [0003] 発明の開示 技術的な課題 本発明の根底を成す課題は、制御弁エレメントのシールライン摩耗が減じられているような、少なくともほぼ軸方向において圧力補償されている制御弁を備えたインジェクタを提供することである。] [0004] 技術的な解決手段 この課題は、請求項1の特徴部に記載の特徴を有するインジェクタ、すなわち前記制御弁エレメントが、前記シールラインを半径方向で高圧範囲に向かって超えて張り出した支持範囲を有していることを特徴とする、内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射するためのインジェクタにより解決される。請求項2以下には、本発明の有利な改良形が記載されている。明細書、特許請求の範囲および/または図面に開示された特徴のうちの少なくとも2つの特徴からの全ての組合せも、本発明の枠内に包含される。] [0005] 本発明の根底を成す思想は、制御弁の閉鎖位置において制御弁座に密に接触する制御弁エレメントのほぼ線状のシールエッジ(シールライン)に、半径方向で見てシールラインを超えてインジェクタの高圧範囲に突入するように延びる支持範囲を対応させることにより、制御弁エレメントの安定性、すなわち摩耗安定性を高めることである。高圧範囲は制御弁の開放された状態においてインジェクタの低圧範囲に接続されており、これによりインジェクタの制御室内での急速な圧力降下が生ぜしめられ、このことから噴射弁エレメントの開放運動が生ぜしめられる。言い換えれば、制御弁エレメントは、本発明のコンセプトにより形成されたインジェクタの場合には半径方向においてシールエッジによって圧力室に向かって画定されるのではなく、シールラインに隣接した支持範囲によって画定される。本発明の構成では、支持範囲を設けることによって、制御弁エレメントが、該制御弁エレメントに対応配置された制御弁座を打撃することによって生じる打撃衝撃が、制御弁内に、特に制御弁エレメント内に一層均一に分配され、その結果、比較的僅かな構成部分応力しか生ぜしめない。このことは、やはり制御弁エレメントの高められた安定性をもたらし、ひいてはシールラインの摩耗現象がインジェクタの寿命にわたって最小限に抑えられるという好都合な結果をもたらす。] [0006] 本発明の改良形では、支持範囲が、制御弁エレメントの閉鎖位置において該制御弁エレメントが圧力補償されていることに不都合な影響を与えないか、または少なくとも著しい影響を与えないように前記支持範囲が形成されかつ/または配置されていると有利である。このことは、たとえば支持範囲に互いに逆向きの方向で作用する押圧力が、少なくともほぼ完全に、有利には完全に相殺し合うように前記支持範囲が形成されかつ/または配置されていることにより実現され得る。このことは、互いに逆向きの方向に向いた押圧力を発生させるための作用面もしくは投影面が等しい大きさに形成されているような支持範囲を用いて達成される。このことは、たとえばシールラインの範囲における制御弁エレメントの内側の直径または外側の直径(構造に関連して)が、前記支持範囲の上方における制御弁エレメントの直径に相当することにより実現され得る。] [0007] 回避することのできない摩耗現象によりインジェクタの寿命にわたって少しだけ拡幅するシールラインの直径が、案内直径(制御弁エレメントの構造に関連して、制御弁エレメントの内径または外径)に相当するようなインジェクタの実施態様が特に有利である。シールラインの内側の直径が、制御弁エレメントの内側の案内直径に正確に相当しているか、もしくはシールラインの外側の直径が、制御弁エレメントの外側の案内直径に正確に相当していると、十分に圧力補償された制御弁が得られる。] [0008] 制御弁の圧力補償された特性に対する、回避され得ないシールライン摩耗の影響を最小限に抑えるためには、制御弁の高圧解放角度が、制御弁の低圧解放角度よりも大きく形成されているようなインジェクタの実施態様が有利である。この場合、高圧解放角度(Hochdruckfreilassungswinkel)とは、支持範囲もしくは制御弁エレメントの、シールラインに隣接した輪郭画定ラインと、制御弁座面との間の、高圧範囲に設定された角度である。低圧解放角度(Niederdruckfreilassungswinkel)とは、制御弁エレメントの(下側の)輪郭画定ラインと制御弁座面との間の、インジェクタの低圧範囲に設定された角度である。] [0009] 特に有利な実施態様では、低圧解放角度が、約0゜〜約10゜の角度範囲から選択されている。低圧解放角度は有利には約0.5゜〜約5゜、特に有利には約0.5゜〜約2゜である。理想的には、前記高圧解放角度が、約5゜〜約60゜の角度範囲、有利には約10゜〜約50゜の角度範囲、特に有利には約20゜〜約40゜の角度範囲から選択されている。高圧解放角度と低圧解放角度との間の差が、最大約10゜までの角度範囲から選択されているような実施態様が特に有利である。理想的には、前記角度差が約1゜〜約5゜、特に有利には約1.5゜〜約3゜である。] [0010] 本発明のコンセプトにより形成されたインジェクタにおけるシールラインの製作精度を、許容し得る手間をかけるだけで保証することができるようにするためには、制御弁エレメントの、半径方向に延びかつシールラインに隣接した前記両輪郭画定ラインによって形成される制御弁エレメント角度と、制御弁座角度とが等しい大きさに形成されていないような実施態様が有利である。特に有利には角度差が10゜よりも大きく、特に有利には20゜よりも大きく設定されている。約30゜〜約60゜の範囲から選択された角度差において、シールラインの製作精度に関する特に良好な結果を期待することができる。理想的には、制御弁座角度が制御弁エレメント角度よりも大きく形成されている。制御弁エレメント角度と制御弁座角度との間の前記角度差の設定により、第1には支持範囲の十分に大きな支持作用が与えられており、第2にはシールライン(シールエッジ)の正確な製作可能性が得られる。支持作用を(正確な製作可能性の負担で)高めるためには、一層小さな角度差を選択することもできる。] [0011] 支持範囲の簡単な製作可能性の点では、支持範囲が少なくともほぼ台形状に形成されていることが有利である。この場合、台形の斜めの側縁は制御弁エレメントの長手方向中心軸線に対して平行に延びるラインによって互いに結ばれている。] [0012] 圧力補償された制御弁は、スリーブ状の制御弁エレメント(弁スリーブ)を用いても、ピストン状の(一貫して中空ではない)制御弁エレメントを用いても、実現され得る。弁スリーブとして形成された制御弁エレメントが設けられている場合には、制御弁エレメントの内部に押圧ピンが収容されている実施態様が有利である。この場合、この押圧ピンは制御弁座を有する弁部材とは別個の構成部分として形成されていると有利である。この構成部分は制御弁エレメントの半径方向内側に形成された弁室を軸方向においてシールしている。スリーブ状の制御弁エレメントはこの場合、その内周面によって押圧ピンの外周面に案内されていると有利である。押圧ピンはインジェクタ構成部分に軸方向で、有利にはインジェクタカバーまたは電磁石装置に支持されていることが有利である。内側のガイドとしての押圧ピンの構成に対して付加的にまたは択一的に、スリーブ状の制御弁エレメントのために外側ガイドを設けることができる。弁スリーブのために内側のガイドおよび/または外側のガイドが設けられるのかどうかとは無関係に、シールラインの直径は押圧ピンの外径に場合によっては最小遊びを加算した寸法に少なくともほぼ相当していると有利である。弁スリーブとしての制御弁エレメントの実施態様では、支持範囲が、有利には、スリーブ状の制御弁エレメントの内部に形成された、有利には直接に制御室に接続された弁室内に突入していて、軸方向で見てシールラインと押圧ピンとの間に位置している。] [0013] ピストンとして形成された制御弁エレメントを備えたインジェクタでは、前で説明した実施態様とは異なり、支持範囲が外周面に設けられていると有利である。この場合、支持範囲は軸方向で見て制御弁エレメントのシールラインと案内構成部分との間に位置している。シールラインの(外側の)直径はピストン状の制御弁エレメントの案内直径に相当していると有利である。] [0014] 制御弁座が平座または円錐座として形成されていると特に有利である。] [0015] 本発明の別の利点、特徴および詳細は、以下に説明する有利な実施形態ならびに図面につき明らかである。] 図面の簡単な説明 [0016] シールラインのための半径方向内側に向けられた支持範囲を有するスリーブ状の制御弁エレメントを備えた、コモンレールインジェクタとして形成されたインジェクタの概略図である。 スリーブ状の制御弁エレメントが、半径方向内側に向けられた支持範囲を有していて、しかも制御弁座が、図1に示した実施形態とは異なって円錐座として形成されている、インジェクタの択一的な別の実施形態を示す不完全な概略図である。 制御弁エレメントが、外周面にシールラインに対して軸方向で隣接して環状の支持範囲を支持している中実なピストンとして形成されている、インジェクタのさらに別の実施形態を示す不完全な概略図である。] 図1 [0017] 発明の実施形態 図面中、同一の構成部分および同一機能を有する構成部分は同じ符号で示されている。] [0018] 図1には、自動車の内燃機関の燃焼室(図示しない)内に燃料を噴射するための、コモンレールインジェクタとして形成されたインジェクタ1が図示されている。燃料は高圧ポンプ2によってリザーバタンク3から燃料高圧アキュムレータ4(レール)内に圧送される。この燃料高圧アキュムレータ4には、燃料、特にディーゼルまたはガソリンが、高い圧力下に、本実施形態では約2000バールの圧力下に、蓄えられている。燃料高圧アキュムレータ4には、インジェクタ1が、図示されていない他のインジェクタと共に供給管路5を介して接続されている。この供給管路5は圧力室6に開口している。戻し管路8によって、インジェクタ1の低圧範囲9がリザーバタンク3に接続されている。この戻し管路8を介して、燃料の制御量(あとで詳しく説明する)が、インジェクタ1からリザーバタンク3へ流出するようになっている。] 図1 [0019] ノズルボディ13の内部には、噴射弁エレメント11が配置されている。この噴射弁エレメント11は、一方では弁部材12の下側のスリーブ状の区分内に長手方向摺動可能に案内されていて、他方では弁部材12に対して軸方向間隔を置いてノズルボディ13の孔内に長手方向摺動可能に案内されている。この場合、噴射弁エレメント11の外周面には、ノズルボディ13の内部に案内されている範囲において複数の軸方向通路14(研削加工部)が形成されている。これらの軸方向通路14を介して、圧力室6はノズル室7に接続されている。ノズルボディ13は袋ナット(図示しない)を介してインジェクタボディ10と締結されている。] [0020] 噴射弁エレメント11の先端部15は閉鎖面16を有している。この閉鎖面16によって噴射弁エレメント11はノズルボディ13の内部に形成された噴射弁エレメントシート17に密に当付け可能となる。噴射弁エレメント11が噴射弁エレメントシート17に接触していると、つまり噴射弁エレメント11が閉鎖位置に位置していると、ノズル孔配列18からの燃料流出は遮断されている。それに対して、噴射弁エレメント11が噴射弁エレメントシート17から持ち上げられていると、燃料は圧力室6から複数の軸方向通路14を介してノズル室7に流入して噴射弁エレメント11の傍らを流れて、ノズルボディ13の内部に設けられたノズル孔配列18に到達し、そして実質的に高圧下(レール圧)にある状態で燃焼室(図示しない)内へ噴射され得る。] [0021] 噴射弁エレメント11は図示されているように単一部材から一体に形成されているが、しかしこのような単一部材から成る構成の代わりに複数の部材から形成されていてもよい。噴射弁エレメント11の上側の端面19と、弁部材12の、図平面で見て下側のスリーブ状の区分とによって、制御室20が画定される。この制御室20には、弁部材12のスリーブ状の区分に半径方向に延びる流入絞り21を介して、高圧下にある燃料が圧力室6から供給される。制御室20は弁部材12の上側のプレート状の区分に配置された、流出絞り23を備えた流出通路22を介して弁室24に接続されている。この弁室24は半径方向外側で制御弁26(サーボ弁)のスリーブ状の制御弁エレメント25によって画定されている。電磁式のアクチュエータ27によって操作可能な制御弁エレメント25が、平座として形成されかつ弁部材12のプレート状の区分に配置された制御弁座28から持ち上げられていると、すなわち制御弁26が開放されていると、燃料は弁室24(高圧範囲)からインジェクタ1の低圧範囲9へ流入することができる。制御弁座角度は図示の平座の場合、180゜である。流入絞り21の通流横断面と、流出絞り23の通流横断面とは、制御弁26が開放された状態で、制御室20から弁室24を介してインジェクタ1の低圧範囲9に流出し、さらに戻し管路8を介してリザーバタンク3へ流出する燃料の正味流出量(制御量)が生ぜしめられるように互いに合わせて調整されている。] [0022] 制御弁26は、閉じられた状態において軸方向で圧力補償された弁として形成されている。この場合、制御弁エレメント25の、図平面で見て上側の区分は、可動子であるアーマチュアプレート29と一体に形成されている。このアーマチュアプレート29は電磁式のアクチュエータ(ソレノイド)27の電磁石装置30と協働する。スリーブ状の制御弁エレメント25の半径方向内側には、押圧ピン31が配置されている。この押圧ピン31は弁部材12とは別個の構成部分として形成されている。押圧ピン31は弁室24を軸方向で上方に対してシールしている。押圧ピン31は、この押圧ピン31に作用する押圧力を、インジェクタボディ10と螺合されたインジェクタカバー32に支持している。このためには、押圧ピン31が、電磁石装置30の内部の中央の貫通開口33を貫通している。制御弁エレメント25は、制御弁26の閉じられた状態において制御弁座28と協働してシール作用を発揮する円環状の線状のシールライン34を有している。このシールライン34は内側の案内直径DiFの描く円周に沿って位置しており、この内側の案内直径iFによって制御弁エレメント25は押圧ピン31に案内されている。付加的に、制御弁エレメント25の外周面はガイドプレート35によって案内されている。このガイドプレート35は制御弁エレメント25によって貫通されている。ガイドプレート35は軸方向でアーマチュアプレート29と、弁部材12の制御弁座28の側との間に位置している。貫通開口33の内部には、本実施形態では単一部分から形成されている押圧ピン31(ただし複数部分から形成されていてもよい)の他に、制御閉鎖ばね36が配置されている。この制御閉鎖ばね36は軸方向において一方ではインジェクタカバー32に支持されており、他方では制御弁エレメント25とアーマチュアプレート29とから成るユニットに支持されている。] [0023] 電磁式のアクチュエータ27の電磁石装置30が通電されると、スリーブ状の制御弁エレメント25は平座として形成された制御弁座28から持ち上げられる。これにより、弁室24、つまりインジェクタ1の高圧範囲37は、低圧範囲9に接続され、これによって、流出絞り23を介して弁室24にハイドロリック的に接続された制御室20内部の圧力は迅速に低下し、噴射弁エレメント11は軸方向で図平面で見て上方に向かって制御室20内に突入するように運動し、これにより、燃料はノズル室7から燃焼室内へ流入することができる。] [0024] 噴射過程を終了させるためには、電磁式のアクチュエータ27の電磁石装置30の通電が中断される。その結果、制御閉鎖ばね36がスリーブ状の制御弁エレメント25を、弁部材12の、図平面で見て上側の面に設けられた制御弁座28にまで戻す。流入絞り21を通じて後流する燃料によって、制御室20内の圧力は迅速に増大し、これにより噴射弁エレメント11は、この噴射弁エレメント11に設けられた周方向つば39と、弁部材12のスリーブ状の下側の区分とに支持されている閉鎖ばね38のばね力により助成されて、噴射弁エレメントシート17の方向に運動させられ、これによりノズル孔配列18から燃焼室内への燃料流は遮断される。] [0025] 既に説明したように、少なくともほぼ線状のシールエッジ(シールライン34)は内側の案内直径DiFを有する円周に沿って位置している。言い換えれば、シールライン34の(内側の)直径DDは制御弁エレメント25の内側の案内直径DiFに相当している。半径方向において、シールライン34を超えて、このシールライン34を起点とした環状の横断面台形の支持範囲40が張り出している。この支持範囲40は完全に高圧範囲37の内部、より正確に言えば、弁室24の内部に配置されている。第1の軸方向への押圧力のための支持範囲の有効受圧面と、第1の軸方向とは逆向きの第2の軸方向への押圧力のための支持範囲の有効受圧面とは等しい大きさに形成されているので、制御弁エレメント25が軸方向で圧力補償されているという特性に、横断面台形の環状の支持範囲40によって不都合な影響は与えられない。図1から容易に判るように、支持範囲40は軸方向で見て、図平面において押圧ピン31の下側の自由端面と、平座として形成された制御弁座28との間に位置している。支持範囲40が設けられていることに基づき、シールライン34は制御弁エレメント25の半径方向で最も内側の境界を形成していない。] 図1 [0026] 以下に、図2に拡大図示した実施形態につき、シールライン34の範囲と、制御弁座28の範囲とにおける有利な角度特性を説明する。この場合、図1に示した実施形態とは異なり、平座として形成された制御弁座28の代わりに、アウタコーン、つまり外側円錐体として形成された円錐状の制御弁座28が設けられている。その他の点で、図2に示した実施形態は図1に示した実施形態にほぼ相当しているので、繰り返しを避けるために共通の点については、上記説明ならびに図1を参照するものとする。] 図1 図2 [0027] 図2には、スリーブ状の制御弁エレメント25が図示されている。この制御弁エレメント25内には、押圧ピン31が突入している。制御弁エレメント25が(付加的に)その外周面において案内されている図示の実施形態の代わりに、スリーブ状の制御弁エレメントのための外側案内が不要にされるようなインジェクタ1の実施形態も実現可能である。] 図2 [0028] 図2から判るように、スリーブ状の制御弁エレメント25は図平面で見てその下側の端面のところで、輪郭画定ライン41によって画定されている。この輪郭画定ライン41は図示の実施形態では、シールライン34を起点として正確に半径方向外側に向かって延びている。半径方向内側でシールライン34には、支持範囲40の下側の輪郭画定ライン42が隣接している。両輪郭画定ライン41,42は制御弁エレメント角度αを成している。この制御弁エレメント角度αは図示の実施形態では、約140゜である。制御弁座角度β、つまり制御弁座28の直径方向で向かい合って位置する2つの面区分の間の角度は、図示の実施形態では約160゜である。すなわち、角度αと角度βとの間の差は20゜である。] 図2 [0029] 支持範囲40の(下側の)輪郭画定ライン42と、高圧範囲37における円錐状の制御弁座面43との間の高圧解放角度γは、低圧範囲9における制御弁エレメント25の下側の輪郭画定ライン41と、制御弁座面43との間の低圧解放角度δよりも約3゜だけ大きく形成されている。図2につき説明した角度特性は、図1に示した実施形態にも適用される。この場合、制御弁座28だけが円錐弁座として形成されているのではなく、平座として形成されており、これにより、図1に示した実施形態に比べて、輪郭画定ライン41は制御弁エレメント25の長手方向中心軸線に対して正確に直角に延びることができなくなる。] 図1 図2 [0030] 図3に部分的に図示されたインジェクタ1では、制御弁エレメント25が中実材料ピストンとして形成されている。すなわち、制御弁エレメント25は軸方向の貫通通路を有しない制御弁エレメント25として形成されている。制御弁26には、アーマチュアプレート29が位置固定されている。このアーマチュアプレート29は前で説明した実施形態と同様に、電磁石装置30と協働する。この電磁石装置30はインジェクタカバー32に支持されている。] 図3 [0031] 制御弁エレメント25の外周面は案内構成部分44内に案内されている。この案内構成部分44は、制御弁エレメント25によって貫通される。この場合、制御弁エレメント25の案内範囲は、端面側の円環状のシールライン34の直径に相当する外径DaFを有している。前で説明した実施形態とは異なり、インジェクタ1の高圧範囲37に所属する弁室24は制御弁エレメント25の半径方向内側に位置しているのではなく、制御弁26の閉じられた状態においてこの制御弁エレメント25を半径方向外側で画定している。したがって、流出絞り23を備えた流出通路22は制御弁エレメント25の半径方向外側に配置された弁室24に通じている。この場合、流出通路22は図示の実施形態では、弁部材12のプレート状の区分の内部に傾斜通路として形成されている。] [0032] 制御弁26が開放された状態、つまり平座として形成された制御弁座28から制御弁エレメント25が持ち上げられた状態では、燃料は弁室24から半径方向内側へ向かって、弁部材12内部の低圧通路45に流入する。この場合、低圧通路45はインジェクタ1の低圧範囲9に所属する。低圧通路45は半径方向外側に配置された環状の低圧室46に開口している。この低圧室46は半径方向通路47を介してアーマチュア室48にハイドロリック的に接続されている。このアーマチュア室48を介して燃料は戻し管路8(インジェクタリターンライン)に流れ、そしてこの戻し管路8を介してリザーバタンク3に流出することができる。] [0033] 図3に図示したインジェクタ1において重要となるのは、シールライン34を半径方向で超えて張り出しかつ弁室24内に、ひいてはインジェクタ1の高圧範囲37に配置されている支持範囲40が、制御弁エレメント25の外周面に配置されていることである。この場合、支持範囲40は制御弁エレメント25の案内範囲における外径DaFを超えて張り出しており、ひいては上で述べたように、シールライン34を半径方向で超えて張り出している。制御弁座角度β(書き込まれていない)は図示の実施形態では180゜であり、それに対して制御弁エレメント角度αは約160゜である。さらに、半径方向外側に配置された高圧解放角度γは、シールライン34に関して半径方向内側に位置する低圧解放角度δよりも少しだけ大きく形成されている。] 図3
权利要求:
請求項1 内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射するためのインジェクタ、特にコモンレールインジェクタであって、閉鎖位置と開放位置との間で調節可能な噴射弁エレメント(11)が設けられていて、該噴射弁エレメント(11)が、制御弁(26)によって制御可能であり、該制御弁(26)が、アクチュエータ(27)によって閉鎖位置と開放位置との間で調節可能でかつ閉鎖位置で少なくともほぼ圧力補償されている制御弁エレメント(25)を有しており、該制御弁エレメント(25)が、シールライン(34)を備えており、該シールライン(34)が、前記制御弁エレメント(25)の閉鎖位置で制御弁座(28)と協働してシール機能を発揮するようになっており、前記シールライン(34)が、前記制御弁エレメント(25)の開放位置で前記制御弁座(28)から持ち上げられて、当該インジェクタ(1)の高圧範囲(37)から低圧範囲(9)への燃料流を解放するようになっている形式のものにおいて、前記制御弁エレメント(25)が、前記シールライン(34)を半径方向で高圧範囲(37)に向かって超えて張り出した支持範囲(40)を有していることを特徴とする、内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射するためのインジェクタ。 請求項2 制御弁(26)が閉鎖された状態で前記支持範囲(40)に軸方向の合成押圧力が作用しないように前記支持範囲(40)が形成されかつ/または配置されている、請求項1記載のインジェクタ。 請求項3 前記シールライン(34)の直径(Dd)が、前記制御弁エレメント(25)の案内直径(DiF,DaF)に少なくともほぼ、有利には正確に相当している、請求項1または2記載のインジェクタ。 請求項4 制御弁座(28)に面した側の、高圧範囲(37)において前記シールライン(34)に隣接した、前記支持範囲(40)の輪郭を画定する輪郭画定ライン(42)と、制御弁座面(43)との間の高圧解放角度(γ)が、低圧範囲(9)において前記シールライン(34)に隣接した、制御弁座(28)に面した側の前記制御弁エレメント(25)の輪郭を画定する輪郭画定ライン(41)と、制御弁座(43)との間の低圧解放角度(δ)よりも大きく設定されている、請求項1から3までのいずれか1項記載のインジェクタ。 請求項5 前記低圧解放角度(δ)が、約0゜〜約10゜、有利には約0.5゜〜約5゜、特に有利には約0.5゜〜約2゜の角度範囲から設定されており、かつ/または前記高圧解放角度(γ)が、約5゜〜約60゜、有利には約10゜〜約50゜、特に有利には約20゜〜約40゜の角度範囲から設定されている、請求項4記載のインジェクタ。 請求項6 前記シールライン(34)に隣接した前記両輪郭画定ライン(41,42)によって形成された制御弁エレメント角度(α)と制御弁座角度(β)との間の差が、10゜よりも大きく、有利には20゜よりも大きく、特に有利には30゜よりも大きく設定されている、請求項1から5までのいずれか1項記載のインジェクタ。 請求項7 前記支持範囲(40)が、横断面で見て少なくもほぼ台形に形成されている、請求項1から6までのいずれか1項記載のインジェクタ。 請求項8 制御弁エレメント(25)が、スリーブとして形成されている、請求項1から7までのいずれか1項記載のインジェクタ。 請求項9 前記スリーブ内に、制御弁座(28)を有する弁部材(12)とは別個の、単一部分または複数部分から成る押圧ピン(31)が収容されており、前記支持範囲(40)が、前記スリーブの内周面に、軸方向で見て前記押圧ピン(31)と制御弁座(28)との間で配置されている、請求項8記載のインジェクタ。 請求項10 制御弁エレメント(25)が、ピストンとして形成されている、請求項1から7までのいずれか1項記載のインジェクタ。 請求項11 前記支持範囲(40)が、前記ピストンの外周面に、軸方向で見て前記ピストンのための案内構成部分(44)と制御弁座(28)との間で配置されている、請求項10記載のインジェクタ。 請求項12 制御弁座(28)が、平座または円錐座として形成されている、請求項1から11までのいずれか1項記載のインジェクタ。
类似技术:
公开号 | 公开日 | 专利标题 JP5542879B2|2014-07-09|内燃機関用の燃料噴射弁の弁ニードルにおける絞り EP2021618B1|2010-09-01|Kraftstoffinjektor mit druckausgeglichenem steuerventil EP1303697B1|2004-10-20|Brennstoffeinspritzventil EP1287254B1|2006-05-24|Einspritzanordnung für ein kraftstoff-speichereinspritzsystem einer verbrennungsmaschine RU2505701C2|2014-01-27|Топливная форсунка, клапанный элемент управляющего клапана которой имеет опорную часть EP1759114B1|2008-07-23|Kraftstoffinjektor mit variabler aktorhubübersetzung US20050077378A1|2005-04-14|Device for damping the needle lift in fuel injectors EP2918820A1|2015-09-16|Kraftstoffinjektor, insbesondere Common-Rail-Injektor US7309027B2|2007-12-18|Fuel injector for internal combustion engines EP1733139B1|2008-03-26|Common-rail-injektor EP1707797B1|2007-08-22|Adjustable metering servovalve for a fuel injector US7316361B2|2008-01-08|Control valve with pressure compensation for a fuel injector comprising a pressure intensifier EP2079922B1|2010-12-08|Injektor zum einspritzen von kraftstoff US7278593B2|2007-10-09|Common rail fuel injector US8069840B2|2011-12-06|Injector for injecting fuel into combustion chambers of internal combustion engines WO2002090756A1|2002-11-14|Kraftstoff-einspritzvorrichtung für brennkraftmaschinen, insbesondere common-rail-injektor, sowie kraftstoffsystem und brennkraftmaschine DE102011079468A1|2013-01-24|Piezoinjektor US20070152080A1|2007-07-05|Fuel injector with directly triggered injection valve member EP2386746A2|2011-11-16|Kraftstoffinjektor EP1115971B1|2004-08-11|Brennstoffeinspritzventil US20090230220A1|2009-09-17|Injectorforafuelinjectionsystem WO2006067015A1|2006-06-29|Injektor eines kraftstoffeinspritzsystems einer brennkraftmaschine EP1990532A1|2008-11-12|Kraftstoffinjektor für eine Brennkraftmaschine mit Common-Rail-Einspritzsystem EP2735725B1|2015-12-30|Kraftstoffeinspritzventil für Brennkraftmaschinen DE10335059A1|2005-02-17|Schaltventil für einen Kraftstoffinjektor mit Druckübersetzer
同族专利:
公开号 | 公开日 EP2235354B1|2015-07-08| US20100294241A1|2010-11-25| US8671912B2|2014-03-18| WO2009092507A1|2009-07-30| RU2505701C9|2014-05-27| CN101925733A|2010-12-22| DE102008005532A1|2009-07-23| RU2505701C2|2014-01-27| JP5264934B2|2013-08-14| CN101925733B|2014-07-02| EP2235354A1|2010-10-06| RU2010134798A|2012-02-27|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2012-05-17| A977| Report on retrieval|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120517 | 2012-05-24| A131| Notification of reasons for refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120523 | 2012-08-24| A601| Written request for extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20120823 | 2012-08-31| A602| Written permission of extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20120830 | 2012-11-17| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121116 | 2013-03-25| TRDD| Decision of grant or rejection written| 2013-04-02| A01| Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130401 | 2013-05-09| A61| First payment of annual fees (during grant procedure)|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130430 | 2013-05-10| R150| Certificate of patent or registration of utility model|Ref document number: 5264934 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 | 2016-05-17| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 | 2017-05-16| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 | 2018-05-15| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 | 2019-05-21| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 | 2020-05-08| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 | 2021-05-06| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
优先权:
[返回顶部]
申请号 | 申请日 | 专利标题 相关专利
Sulfonates, polymers, resist compositions and patterning process
Washing machine
Washing machine
Device for fixture finishing and tension adjusting of membrane
Structure for Equipping Band in a Plane Cathode Ray Tube
Process for preparation of 7 alpha-carboxyl 9, 11-epoxy steroids and intermediates useful therein an
国家/地区
|