专利摘要:
本発明は、ニッケル元素の化合物及びモリブデン元素の化合物、第二級及び第三級環式アミノボランから選択される少なくとも1つの第一の還元剤、及び少なくとも1つの錯化剤を含み、pHが8.5〜12の、金属表面上にバリア層を析出するための溶液に関する。
公开号:JP2011510177A
申请号:JP2010543475
申请日:2009-01-20
公开日:2011-03-31
发明作者:メリース ライムント
申请人:ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se;
IPC主号:C23C18-50
专利说明:

[0001] 本発明は、バリア層を無電解析出するための溶液に関する。本発明はさらに、バリア層を析出するための方法に関する。とりわけ本発明は、金属表面を事前に活性化させることなくバリア層を析出させることができる溶液及び方法に関する。]
[0002] 配線密度及びマイクロ電子コンポーネントに対するスピード要求の増大は、接続部配線材料に、従来のアルミニウム(合金)から、銅(Cu)へという変化をもたらした。銅の使用は、この配線密度から生じる接続部の総抵抗を増やすという需要を考慮に入れている。]
[0003] しかしながら、Cuを配線材料として使用することにより、基板(シリコン)又は絶縁材料(例えばSiO2)中での高い拡散活性が原因で、拡散バリアの使用が必要となる。これらの拡散バリアは、Cu配線の下で絶縁材料を保護するために使用され、かつ絶縁層と配線層とのボンディングとして使用される。]
[0004] 同時に、これらのコンポーネントを稼働させる間の高サイクル周波数は、電流密度の増加を必要とし、このことが配線における導電性材料の材料分離をもたらすことがある。エレクトロマイグレーションと呼ばれるこの現象は、コンポーネントの密度の高欠損につながり、この現象はコンポーネントの性能を大きく損なう。]
[0005] 銅配線コンポーネントを製造するための標準的な方法は、ダマスカス法である。ここでは、接続部やパス(via)のような構造が、リソグラフ法によって、及び引き続きドライエッチング法によって絶縁層に製造され、そして引き続き銅で充填される。化学機械研磨(CMP)は、配線構造の平坦化のために使用される。]
[0006] Co及びNiの金属層、又はCo及びNi合金は、銅接続部上に析出され、隣接するSiO2層への銅の拡散のためのバリア層として役立つ。銅上に無電解析出させるためには、2つの方法がある:
a)銅メタライゼーションを、析出プロセス前にパラジウム核を用いて活性化する。引き続き、無電解のニッケル析出法を、通常は約50℃超の温度で行う。還元剤として、次亜リン酸塩が使用される。]
[0007] b)金属の析出を、銅表面の事前の活性化無しで行う。このことは、還元剤としてアミノボラン(DMAB)を使用することによって達成される。この方法において温度は、約80℃〜90℃であり、従ってPd活性化を用いる析出よりも、かなり温度が高い。]
[0008] パラジウムは半導体コンポーネントの電気特性とは反対の効果を有しているので、後者の方法により、より良好な質のバリア層が得られるが、これまではいくつかの工業プロセス的な欠点を有していた。]
[0009] 温度の変動は、析出速度と、析出プロセスの開始挙動に直接的な影響をもたらす。従ってウェハ全体にわたる均一な層厚は、温度が厳密に一定に保たれる場合にのみ達成可能である。プラントでの高温では、このことは困難であり、高いコストによってのみ達成可能である。とりわけ、ウェハを装填するために工程チャンバを開放しておかなければならないタンク型プラントの場合、プロセスが85℃〜90℃の開始温度で行われていれば、約10℃の温度降下が数秒以内に起こる。均一な温度を保証することは、ウェハが大きければ大きいほど重要になり、かつ困難になる。]
[0010] US 4,002,778は、ジメチルアミノボラン(DMAB)を補助的に用いた、Ni及びBを含む層の析出を記載している。]
[0011] US 2003/0113576 A1は、ニッケル又はコバルトを含む二層、三層、又は四層の無電解析出、例えば、NiB、NiBP、NiCrB、NiCrBP、NiMoB、NiMoBP、NiWP、NiWBP、NiMnB、NiMnBP、NiTcB、NiTcBP、NiReB、又はNiReBPを記載している。無電解析出用溶液は、第一の還元剤としてDMABを(ジエチルアミノボラン、及びモルホリン−ボランも代替物として言及されている)、かつ第二の還元剤として次亜リン酸塩を含む。]
[0012] WO 2004/099466 A2は、事前の活性化無しで三層の析出、とりわけCoWPを開示している。この際に銅表面は、次亜リン酸塩又はアミノボラン、好ましくは次亜リン酸塩のような還元剤により、高められた温度で層の析出前に処理される。]
[0013] 上記の先行技術に基づいて、本発明の対象は、低減された温度でパラジウム活性化無しで使用可能な、バリア層を析出するための溶液及び方法である。本発明のさらなる対象は、実際の析出前に個別の還元工程を回避することである。]
[0014] この対象は、金属表面へのバリア層析出用溶液により達成され、該溶液は、
ニッケル元素の化合物、及びモリブデン元素の化合物、
第二級及び第三級環式アミノボランから選択される少なくとも1つの第一の還元剤、及び
少なくとも1つの錯化剤
を含み、該溶液は、8.5〜12のpHを有する。]
[0015] 本発明による溶液を使用すれば、バリア層の無電解析出は、かなり低い温度で実施可能である。これらは制御しやすく、維持するのがより経済的であり、かつ析出浴の稼働寿命に肯定的な影響を与える。]
[0016] 第一の還元剤として、第二級又は第三級の環式アミノボランが使用され、第二級アミノボランが好ましい。環式アミノボランは、飽和、不飽和、又は芳香族であってよく、飽和アミノボランが好ましい。環式アミノボランは、同素環式、又は複素環式であってよく、複素環式アミノボランが好ましい。本発明の目的のために、同素環式とは、ボロンに結合された窒素は別にして、環内にさらなるヘテロ原子が存在しないことを意味する。本発明の目的のために、複素環式とは、ボロンに結合された窒素に加えて、少なくとも1つのさらなるヘテロ原子が、環内に存在することを意味する。好ましいヘテロ原子は例えば、N、O、又はSだが、これらに限定されることはない。]
[0017] 同素環式アミノボランの例は、ピペリジン−ボラン、又はピロリジン−ボランである。飽和複素環式アミノボランの例は、ピペラジン−ボランC4H10N2BH3、イミダゾール−ボランC3H4N2BH3、及びモルホリンボランC4H9NOBH3である。不飽和複素環式アミノボランの例は、ピリジン−ボランC5H5NBH3、及び2−ピコリン−ボランC6H8NBH3である。]
[0018] 好ましいアミノボランは、飽和複素環式アミン−ボランである。とりわけ好ましいのは、モルホリン−ボランである、と言うのも、モルホリン−ボランは比較的安定しており、かつ毒性が低く、かつまたとりわけ均一な析出が得られるからである。]
[0019] 好ましい態様では、溶液は少なくとも1つの第二の還元剤を含む。第二の還元剤としては、さらなるボロン含有還元剤、又はボロン不含の他の還元剤を使用することができる。第二の還元剤の例は、さらなるアミノボラン、リン含有還元剤、及びヒドラジンであるが、これらに限定されることはない。]
[0020] アミノボランの例は、ジメチルアミノボラン(DMAB)、ジエチルアミノボラン(DEAB)、又は他のジアルキルアミノボランである。さらなる例は、エチレンジアミン−ボランH2NCH2CH2NH2BH3、エチレンジアミンビスボランH2NCH2CH2NH2(BH3)2、t−ブチルアミン−ボラン(CH3)3CNH2BH3、及びメトキシエチルアミン−ボランH3CON(C2H5)2BH3である。]
[0021] リン含有還元剤の例は、ホスフィン酸、又はその塩である。ホスフィン酸の塩は例えば、ホスフィン酸アンモニウム、アルカリ金属ホスフィン酸塩又はアルカリ土類金属ホスフィン酸塩、例えばホスフィン酸ナトリウム、ホスフィン酸リチウム、ホスフィン酸カリウム、ホスフィン酸マグネシウム、又はホスフィン酸カルシウム、又は遷移金属ホスフィン酸塩、例えばホスフィン酸ニッケル、及びこれらの混合物である。]
[0022] ヒドラジン化合物の例は、ヒドラジン、ヒドラジン水和物、硫酸ヒドラジン、塩化ヒドラジン、臭化ヒドラジン、ヒドラジンジヒドロクロリド、ヒドラジンジヒドロブロミド、及び酒石酸ヒドラジンである。他のヒドラジン形成化合物は、2−ヒドラジノピペリジン、ヒドラゾベンゼン、フェニルヒドラジン、ヒドラジン−N,N−二酢酸、1,2−ジエチルヒドラジン、モノメチルヒドラジン、1,1−ジメチルヒドラジン、1,2−ジメチルヒドラジン、4−ヒドラジノベンゼンスルホン酸、ヒドラジンカルボン酸、2−ヒドラジノエタノール、セミカルバジド、カルボヒドラジド、アミノグアニジンヒドロクロリド、1,3−ジアミノグアニジンモノヒドロクロリド、及びトリアミノグアニジンヒドロクロリドである。後者は、反応生成物としてヒドラジンを形成する。]
[0023] 他の第二の還元剤は、亜硫酸塩、二亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、メタ二亜硫酸塩などである。さらなる第二の還元剤は、ジチオネート及びテトラチオネートである。他には、チオスルフェート、チオ尿素、ヒドロキシアミン、アルデヒド、グリオキサル酸、及び還元糖である。代替的には、有機金属化合物、例えば水素化ジイソブチルアルミニウム、又はナトリウムビス(2−メトキシエトキシ)ヒドリドアルミネートも使用可能である。]
[0024] 第二の還元剤として好ましいのはリン含有化合物であり、これらは同時に、析出されるバリア層内でリン供給源として役立つ。とりわけ好ましいのは、ホスフィン酸、又はその塩である。]
[0025] 第二の還元剤は、もし存在するならば、通常0〜0.5mol/l、好ましくは0.01〜0.3mol/l、とりわけ好ましくは0.05〜0.15mol/lの濃度で用いる。]
[0026] 本発明による溶液の一成分は、ニッケルイオンの供給源としてのニッケル化合物である。ニッケル化合物は、水酸化物、塩化物、硫酸塩のような無機ニッケル化合物として、又は溶媒に溶解性の他の無機塩として、溶液に加える。代替的には、有機カルボン酸を有するニッケル錯体、例えばアセテート、シトレート、ラクテート、スクシネート、プロピオネート、ヒドロキシアセテート、EDTA、若しくは他のもの、又はこれらの混合物を使用することが可能である。Cl-、又は他のアニオンの比較的高い濃度を避けるべき場合には、Ni(OH)2を使用することができる。好ましい態様では、ニッケルを0.001〜0.5mol/l、好ましくは0.005mol/l〜0.3mol/l、より好ましくは0.01mol/l〜0.2mol/l、とりわけ好ましくは0.05mol/l〜0.1mol/lの濃度で使用する。]
[0027] 本発明による溶液のさらなる成分は、耐火性金属としてのモリブデンイオンの供給源としてのモリブデン化合物である。モリブデン化合物の例は、MoO3、モリブデン酸、又はこれらの塩であり、とりわけアンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、及びアルカリ金属塩、又はこれらの混合物を有するものであるが、これらに限定されることはない。]
[0028] 好ましい態様では、モリブデンを10-4〜1mol/l、好ましくは0.0005mol/l〜0.1mol/l、より好ましくは0.001mol/l〜0.001mol/l、とりわけ好ましくは0.003mol/l〜0.006mol/lの濃度で使用する。]
[0029] 金属のNi及びMoは別として、さらなる金属を含むことが可能であるが、好ましくは溶液中に存在するニッケル及びモリブデンに加えてさらなる金属イオンがない、すなわち溶液は好ましくは、ニッケル及びモリブデンから成る金属イオンを含む。]
[0030] ニッケルイオンを溶液中に保っておくために、溶液は1つ、又は1つより多い錯化剤を含む。塩基性のpHが原因で、ニッケルイオンは水酸化物を形成する傾向があり、この水酸化物は溶液から沈殿する。適切な錯化剤は例えば、クエン酸、マレイン酸、グリシン、プロピオン酸、コハク酸、乳酸、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、及びアンモニウム塩、例えば塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、水酸化アンモニウム、ピロリン酸塩、及びこれらの混合物である。好ましい錯化剤は、ヒドロキシカルボン酸である。錯化剤は通常、0.001mol/l〜1mol/l、好ましくは0.005mol/l〜0.5mol/l、より好ましくは0.01mol/l〜0.3mol/l、より好ましくは0.1mol/l〜0.25mol/l、とりわけ好ましくは0.15mol/l〜0.2mol/lの濃度で用いる。]
[0031] さらには、他の錯化剤、例えばエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸(HEDTA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)を用いることができる。これらは通常、0〜0.05g/l、好ましくは0.001〜0.02g/l、とりわけ好ましくは0.005〜0.01g/lの量で添加する。]
[0032] 溶液はさらに、界面活性剤を含むことができる。好ましい界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、又は非イオン性界面活性剤である。アニオン性界面活性剤の例は、アルキルホスホネート、アルキルエーテルホスフェート、アルキルスルフェート、アルキルエーテルスルフェート、アルキルスルホネート、アルキルエーテルスルホネート、カルボン酸エーテル、カルボン酸エステル、アルキルアリールスルホネート、及びスルホスクシネートである。非イオン性界面活性剤の例は、アルコキシ化されたアルコール、エチレンオキシド−プロピレンオキシド(EO/PO)ブロックコポリマー、アルコキシ化された脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールのグリコールエーテル及びグリセロールエーテルである。好ましい界面活性剤は、ポリオキシエチレン−ソルビトールモノラウレートである。もし使う場合には、界面活性剤は通常、1mg/l〜1000mg/l、好ましくは10mg/l〜200mg/lの濃度で用いる。]
[0033] 溶液のpHは析出の間、可能な限り一定に保つべきである。この際に、市販の緩衝溶液が適している。市販の緩衝溶液は例えば、有機アミン、例えばピリジン又はピロリジン、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、テトラメチルアンモニウム水酸化物(TMAH)、テトラエチルアンモニウム水酸化物(TEAH)、テトラプロピルアンモニウム水酸化物(TPAH)、テトラブチルアンモニウム水酸化物(TBAH)、アニリン、又はトルイジンを含むことができる。]
[0034] 代替的には、強塩基と弱酸の塩、例えばアルカリ金属又はアルカリ土類金属の酢酸塩、プロピオン酸塩、炭酸塩などを使用することができる。緩衝液は好ましくは、0〜1g/l、とりわけ0.01〜0.5g/l、とりわけ好ましくは0.005〜0.15g/lの濃度で使用する。]
[0035] 溶液のpHは、8.5〜12の範囲である。8.5未満のpHでは、カリフラワーのような構造を有する粗い表面が得られる。pH12超では、H2の著しい放出、及び水酸化ニッケルの沈殿が観察される。pHは好ましくは、9〜11.5、とりわけ好ましくは10.5〜11.5である。]
[0036] 上記の成分は別にして、さらなる市販の添加剤、例えば安定剤、促進剤若しくは光沢剤(brightener)、又はレベリング剤を添加することができる。添加剤は通常、0〜1g/l、とりわけ0.01〜0.5g/l、とりわけ好ましくは0.005〜0.15g/lの濃度で用いる。低濃度のPb、Sn、As、Sb、Se、S、及びCdは、安定剤としても役立つ。]
[0037] バリア層析出用の他の溶液のためにも使用可能な好ましい添加剤は、N,N−ジメチルジチオカルバミルプロピルスルホン酸(DPS)である。DPSは例えば、Co又はNiを含む他のバリア層の析出にも適している。DPSの使用はとりわけ、平滑なバリア層の製造を可能にする。]
[0038] とりわけ好ましい溶液は、
ニッケル化合物を0.01〜0.2mol/lの量で
モリブデン化合物を0.001〜0.01mol/lの量で
錯化剤を0.01〜0/3mol/lの量で
第一の還元剤を0.005〜0.05mol/lの量で
第二の還元剤を0.1〜0.3mol/lの量で
含む。]
[0039] さらには、ニッケル化合物対溶液中にある少なくとも1つの錯化剤の比は、好ましくは1:1〜1:2の範囲に調整する。]
[0040] 本発明のさらなる態様は、半導体基板の金属表面上への無電解析出によるバリア層の製造方法であって、本方法は、
a)Ni及びCoから選択される1つの元素の化合物、Mo、W及びReから選択される1つの元素の化合物、並びに第二級及び第三級の環式アミノボランから選択される第一の還元剤を含む溶液を調製する工程、
b)溶液のpHを8.5〜12に調整する工程、
c)溶液の温度を50℃〜85℃に調整する工程、
d)金属表面を、50℃〜85℃の温度で溶液と接触させ、半導体基板上にNi及びCoから選択される1つの元素と、Mo、W、及びReから選択される1つの元素とを含む層を析出させる工程
を含む。]
[0041] 本方法はとりわけ、ニッケル若しくはコバルト含有バリア層を、銅含有集積回路の金属表面上に無電解析出させるために適している。耐火性金属としては、Mo、W、又はReを使用可能である。無電解析出法は、金属基板、とりわけ銅含有基板上にバリア層を析出させるために適しており、析出工程前に金属表面の触媒活性化を必要としない。]
[0042] 適切なニッケル及びコバルト化合物は、先に説明したものであるか、又はWO 2006/044990の冒頭で言及されている先行技術から公知である。とりわけ、NiWB、NiWPB、NiMoB、NiMoPB、NiReB、NiRePB、CoWB、CoWPB、CoMoB、CoMoPB、CoReB、及びCoRePBの層は、本発明の方法によって金属表面に析出させることができるが、本方法はこれらに限定されない。上記のニッケル化合物は同様に、有利には相応するコバルト化合物として使用することができる。同じことがモリブデン化合物にも当てはまり、モリブデンの相応するタングステン化合物及びレニウム化合物は同様に、好ましいタングステン源、又はレニウム源として使用可能である。ニッケルとコバルトの組み合わせ、並びに耐火性金属Mo、W、及びReの組み合わせも考えられる。]
[0043] この際にバリア層は、溶液を、金属、例えば銅で充填されたパスとトレンチを有する構造化された基板と接触させることによって適用される。この際に接触は例えば、浸漬、スプレー、又は他の慣用の技術によって行うことができる。]
[0044] 無電解析出浴は、連続的に稼働される析出方法で使用可能であり、当該方法ではこの浴は多様な基板を処理するために使用される。消費される反応体は交換しなければならず、蓄積される(副)生成物は除去しなければならないが、このことにより定期的な浴の交換が必要となる。比較的低温で析出が可能になることにより、浴の稼働寿命をかなり伸ばすことができ、その結果、浴は、慣用の浴を使用する場合に可能であったよりも著しく長い時間、使用可能である。]
[0045] 代替的には、析出溶液は、「使用−廃棄」析出法という形で使用することができる。この場合、浴は基板の処理後に捨てる。]
[0046] 析出は50℃〜85℃の温度で行う。50℃未満では反応速度が低いため、析出を経済的に行うことができない。85℃超では反応が極めて早く始まり、かつ析出が早く起こりすぎて誘電体上に析出の上昇が見られるほどであり、その結果、基板内でショートが起こり得る。好ましいのは、50〜75℃、より好ましくは52℃〜70℃、とりわけ好ましくは55℃〜65℃の温度での析出である。]
[0047] 無電解析出用溶液の開始挙動は、とりわけ重要なパラメータであり、かつ析出が始まる前の、浸漬後の時間的遅れの指標となる。開始時間は、非常に短いのが望ましい(10秒未満)。この方法でのみ、均一な厚さの層をウェハ上に製造することができる。均一性は、直径300mmのウェハの新たな生産のためにとりわけ重要である。]
[0048] なぜ析出が迅速に始まるべきかというさらなる理由は、長く遅延する場合には、ニッケル析出溶液と、被覆すべき銅メタライゼーションとの二次的な反応が起こり得るからであり、かつこれらは銅表面に悪影響を与える、又は損傷させる(例えばエッチングにより)ことがあるからである。]
[0049] 研究により、環式の第二級又は第三級アミノボランのみが、低温、とりわけ60〜65℃の温度で非常に良好な析出結果を達成可能なことが判明した。]
[0050] 基板上へのバリア層の析出速度は好ましくは、10nm/分より大きいように調整する。とりわけ好ましくは、析出速度は10〜50nm/分である。]
[0051] 言及したすべての文献は、参照を以て本願に組み込まれるものとする。すべての量(パーセンテージ、ppmなど)は、特に指示しない限り質量に関し、混合物の全質量に対するものである。]
[0052] 以下の実施例は本発明を説明するものだが、これらに限定されることはない。]
[0053] 実施例
以下の実施例が示すのは、NiMoP析出溶液中で還元剤としてモルホリン−ボラン(MPB)の使用を、析出方法における温度の著しい低減と結びつけ、ジメチルアミノボラン(DMAB)と比較したものである。]
[0054] 実施例1
以下の組成を有する溶液を調製した:]
[0055] 溶液のpHは、NaOHを用いて10〜10.5に調整した:
様々な温度でのNiMoPの析出の開始挙動は、電気化学的な測定手段により試験した。この目的のため、ウェハを析出溶液に浸漬し、そして開放回路電位(OCP)を時間の関数として測定した。析出の開始は、電位における著しいステップ的増加により明らかに見られた。]
[0056] 結果を表1に示す。]
[0057] 析出はとりわけ、65℃で迅速に起こった。この場合、析出は浸漬すると直ちに始まった。析出はまた、50〜55℃で可能であった。電子顕微鏡写真を撮ると、均一かつ平滑な析出を示した。]
[0058] 実施例2
以下の組成を有する溶液を調製した:]
[0059] 溶液のpHは、NaOHを用いて10〜10.5に調整した。]
[0060] NiMoPの析出の開始挙動は、再び様々な温度で試験した。この結果が表1に示されており、それぞれの温度での開始時間が記録されている。]
[0061] 開始挙動は、モルホリン−ボランを含む溶液を使用する場合よりもかなりゆっくりであることを見ることができる。65℃の温度でさえも、10秒超の不所望に長い開始相の後になってやっと、析出が始まった。]
[0062] 実施例3(比較例)
以下の組成を有する溶液を調製した:]
[0063] 溶液のpHは、NaOHを用いて10〜10.5に調整した。]
[0064] NiMoPの析出の開始挙動は、再び様々な温度で試験した。結果を表1に示す。]
[0065] 開始挙動は、モルホリン−ボランを含む溶液を使用する場合よりもずっとゆっくりであることを見ることができる。65℃の温度では、10秒を充分に超える不所望に長い開始相の後になってやっと、析出が始まった。60℃では、開始相は数分かかり、50℃及び55℃では析出の開始は観察できなかった。]
[0066] ]
[0067] 実施例4
以下の組成を有する、3つの溶液L1、L2、及びL3を調製した:]
[0068] 溶液のpHは、NaOH又はTMAHを用いて調整した。バリア層は実施例1のように析出し、そしてその組成を引き続きXPSを用いて測定した。結果を表2に示す。この結果は、温度が著しく低減されているにも関わらず、本発明の方法によって、適切な組成を有するバリア層を析出可能なことが示している。]
[0069] ]
权利要求:

請求項1
金属表面上にバリア層を析出するための溶液であって、該溶液が:ニッケル元素の化合物、及びモリブデン元素の化合物、第二級及び第三級環式アミノボランから選択される少なくとも1つの第一の還元剤、及び少なくとも1つの錯化剤を含み、該溶液が、8.5〜12のpHを有する、前記溶液。
請求項2
少なくとも1つの第二の還元剤、とりわけホスフィン酸、又はその塩を含む、請求項1に記載の溶液。
請求項3
前記第一の還元剤が、複素環式アミノボラン、とりわけモルホリンボランである、請求項1又は2に記載の溶液。
請求項4
少なくとも1つの錯化剤が、ヒドロキシカルボン酸である、請求項1から3までのいずれか1項に記載の溶液。
請求項5
ニッケル化合物を0.01〜0.2mol/lの量で、モリブデン化合物を0.001〜0.01mol/lの量で、錯化剤を0.01〜0.3mol/lの量で、第一の還元剤を0.005〜0.05mol/lの量で、第二の還元剤を0.1〜0.3mol/lの量で、含む、請求項1から4までのいずれか1項に記載の溶液。
請求項6
ニッケル化合物対少なくとも1つの錯化剤のモル比が、1:1〜1:2である、請求項1から5までのいずれか1項に記載の溶液。
請求項7
銅含有集積回路の金属表面上に、層を無電解析出させるための、請求項1から6までのいずれか1項に記載の溶液の使用。
請求項8
半導体基板の金属表面上に、無電解析出によりバリア層を製造するための方法であって、a)Ni及びCoから選択される1つの元素の化合物、Mo、W及びReから選択される1つの元素の化合物、並びに第二級及び第三級の環式アミノボランから選択される第一の還元剤を含む溶液を調製する工程、b)溶液のpHを8.5〜12に調整する工程、c)溶液の温度を50℃〜85℃に調整する工程、d)金属表面を、50℃〜85℃の温度で溶液と接触させ、半導体基板上にバリア層を析出させる工程を含む、バリア層の製造方法。
請求項9
前記温度が55℃〜65℃である、請求項8に記載の方法。
請求項10
析出速度が、10nm/分より大きい、とりわけ10〜50nm/分である、請求項8又は9に記載の方法。
請求項11
金属表面を溶液と接触させる前に、金属表面の触媒活性化を起こさない、請求項8から10までのいずれか1項に記載の方法。
請求項12
金属表面が、銅を含む、とりわけ銅から成る、請求項8から11までのいずれか1項に記載の方法。
請求項13
さらに第二の還元剤、とりわけホスフィン酸又はその塩を含む溶液が工程aで調製される、請求項8から12までのいずれか1項に記載の方法。
类似技术:
公开号 | 公开日 | 专利标题
JP4598945B2|2010-12-15|シード層修復法
US6165912A|2000-12-26|Electroless metal deposition of electronic components in an enclosable vessel
Shacham-Diamand et al.1999|Integrated electroless metallization for ULSI
TW527666B|2003-04-11|Electroless method of seed layer deposition, repair, and fabrication of Cu interconnects
US6821909B2|2004-11-23|Post rinse to improve selective deposition of electroless cobalt on copper for ULSI application
US7651934B2|2010-01-26|Process for electroless copper deposition
TW593744B|2004-06-21|Plating method
CN1867697B|2010-06-16|无电镀铜溶液和无电镀铜方法
US6899816B2|2005-05-31|Electroless deposition method
US6794288B1|2004-09-21|Method for electroless deposition of phosphorus-containing metal films onto copper with palladium-free activation
EP0811083B1|2000-05-31|Electroless deposition of metal films with spray processor
TWI289327B|2007-11-01|Electroless deposition methods
EP2177646B1|2011-03-23|Stress-reduced Ni-P/Pd stacks for bondable wafer surfaces
US7306662B2|2007-12-11|Plating solution for electroless deposition of copper
CN100408202C|2008-08-06|化学镀溶液和方法
US6824665B2|2004-11-30|Seed layer deposition
US6924232B2|2005-08-02|Semiconductor process and composition for forming a barrier material overlying copper
US6902605B2|2005-06-07|Activation-free electroless solution for deposition of cobalt and method for deposition of cobalt capping/passivation layer on copper
CN101971296B|2012-05-30|用于带有盖层的衬底的沉积后清洁方法和配方
KR20160102906A|2016-08-31|표면 패시베이션의 제거
US7968455B2|2011-06-28|Copper deposition for filling features in manufacture of microelectronic devices
US20120315756A1|2012-12-13|Process for electroless copper deposition on a ruthenium seed
US6911229B2|2005-06-28|Structure comprising an interlayer of palladium and/or platinum and method for fabrication thereof
US20050085031A1|2005-04-21|Heterogeneous activation layers formed by ionic and electroless reactions used for IC interconnect capping layers
KR20010082732A|2001-08-30|반도체 디바이스를 제조하기 위한 방법
同族专利:
公开号 | 公开日
US20110059611A1|2011-03-10|
IL206719A|2014-06-30|
IL206719D0|2010-12-30|
WO2009092706A3|2010-01-07|
CN101925691A|2010-12-22|
TW200949010A|2009-12-01|
KR20100102738A|2010-09-24|
RU2010134880A|2012-02-27|
WO2009092706A2|2009-07-30|
RU2492279C2|2013-09-10|
EP2255024A2|2010-12-01|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
WO2006044990A1|2004-10-18|2006-04-27|Enthone Inc.|Cobalt and nickel electroless plating in microelectronic devices|JP2011174180A|2010-02-05|2011-09-08|E-Chem Enterprise Corp|太陽電池電極を提供するための無電解めっき溶液|US4002778A|1973-08-15|1977-01-11|E. I. Du Pont De Nemours And Company|Chemical plating process|
US6605874B2|2001-12-19|2003-08-12|Intel Corporation|Method of making semiconductor device using an interconnect|
US6645567B2|2001-12-19|2003-11-11|Intel Corporation|Electroless plating bath composition and method of using|
US6902605B2|2003-03-06|2005-06-07|Blue29, Llc|Activation-free electroless solution for deposition of cobalt and method for deposition of cobalt capping/passivation layer on copper|
EP1627098A1|2003-05-09|2006-02-22|Basf Aktiengesellschaft|Zusammensetzungen zur stromlosen abscheidung tern rer materi alien f r die halbleiterindustrie|
US6924232B2|2003-08-27|2005-08-02|Freescale Semiconductor, Inc.|Semiconductor process and composition for forming a barrier material overlying copper|
US7531463B2|2003-10-20|2009-05-12|Novellus Systems, Inc.|Fabrication of semiconductor interconnect structure|
US7268074B2|2004-06-14|2007-09-11|Enthone, Inc.|Capping of metal interconnects in integrated circuit electronic devices|
US7176133B2|2004-11-22|2007-02-13|Freescale Semiconductor, Inc.|Controlled electroless plating|
US7476616B2|2004-12-13|2009-01-13|Fsi International, Inc.|Reagent activator for electroless plating|
US20060188659A1|2005-02-23|2006-08-24|Enthone Inc.|Cobalt self-initiated electroless via fill for stacked memory cells|
US7410899B2|2005-09-20|2008-08-12|Enthone, Inc.|Defectivity and process control of electroless deposition in microelectronics applications|
US7658790B1|2007-07-03|2010-02-09|Intermolecular, Inc.|Concentrated electroless solution for selective deposition of cobalt-based capping/barrier layers|WO2011000758A1|2009-06-30|2011-01-06|Basf Se|Aqueous alkaline cleaning compositions and methods of their use|
US8895441B2|2012-02-24|2014-11-25|Lam Research Corporation|Methods and materials for anchoring gapfill metals|
US9551074B2|2014-06-05|2017-01-24|Lam Research Corporation|Electroless plating solution with at least two borane containing reducing agents|
EP3409815B1|2017-06-02|2020-08-05|ATOTECH Deutschland GmbH|Electroless nickel alloy plating baths, a method for deposition of nickel alloys, nickel alloy deposits and uses of such formed nickel alloy deposits|
EP3679167A1|2018-11-06|2020-07-15|ATOTECH Deutschland GmbH|Electroless nickel plating solution|
法律状态:
2012-01-18| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120117 |
2012-01-18| A621| Written request for application examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120117 |
2013-07-11| A977| Report on retrieval|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130711 |
2013-10-29| A131| Notification of reasons for refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131028 |
2014-01-22| A601| Written request for extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20140121 |
2014-01-29| A602| Written permission of extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20140128 |
2014-02-26| A601| Written request for extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20140225 |
2014-03-05| A602| Written permission of extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20140304 |
2014-04-23| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140422 |
2014-12-02| A02| Decision of refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20141201 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
[返回顶部]