![]() 触媒コート膜の製造
专利摘要:
触媒コート膜の製造方法および第2の電極より目視上反射性の第1の電極を有する触媒コート膜が開示される。触媒コート膜は、電気化学電池、特に、燃料電池に有用である。 公开号:JP2011508952A 申请号:JP2010540836 申请日:2008-12-22 公开日:2011-03-17 发明作者:ハーベイ;ピー タネンバウム;デイヴィッド;ネヴィル プラグ 申请人:イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company; IPC主号:H01M4-88
专利说明:
[0001] 本開示内容は、触媒コート膜の製造方法、および電気化学電池、特に、燃料電池に有用な触媒コート膜に関する。] 背景技術 [0002] 様々な電気化学電池は、固体高分子電解質(「SPE」)電池と呼ばれるカテゴリに含まれることが多い。SPE電池では、一般に、アノードとカソードの間の物理的なセパレータとなり、一方、電解質ともなるカチオン交換高分子膜を使用する。SPE電池は、電気化学的製造物を製造するための電解浴として機能することができ、または、燃料電池として機能してもよい。] [0003] 燃料電池は、反応物、すなわち、燃料ストリームと酸化剤流体ストリームを転化して、発電し、反応生成物を生成する電気化学電池である。広範囲の反応物を燃料電池に使用でき、かかる反応物を、ガスまたは液体ストリームとして供給してよい。例えば、燃料ストリームは、実質的に純粋な水素ガス、ガス状水素含有の改質油ストリーム、または、水溶性アルコール、例えば、直接式メタノール燃料電池(DMFC)におけるメタノールであってもよい。酸化剤は、例えば、実質的に純粋な酸素、または空気などの希釈した酸素ストリームとしてよい。] [0004] SPE燃料電池では、固体高分子電解質膜は、通常、過フッ化スルホン酸ポリマー等のフッ素化ポリマーで構成されている。こうした燃料電池は、しばしばプロトン交換膜(「PEM」)燃料電池と呼ばれる。この膜は、アノードとカソードの間に接触した状態で配置される。アノードおよびカソードの電極触媒は、通常、所望の電気化学反応を誘起し、例えば、基材上に約された合金または金属触媒、例えば、炭素上の白金であってもよい。SPE燃料電池はまた、通常、各電極と電気的に接触する多孔性の導電性シート材料も含み、それにより電極への反応物の拡散が促される。ガス状の反応物を使用する燃料電池では、この多孔性の導電性シート材料は、ガス拡散層と呼ばれることがあり、それは、炭素繊維ペーパーまたは炭素布として適切に提供される。膜、アノードおよびカソード、ならびに、各電極用のガス拡散層を含む組立体は、膜電極組立体(「MEA」)と呼ばれることがある。導電材料から製造され、反応物用の流れ場を提供するバイポーラプレートは、隣接するMEAの間に配置される。多くのMEAおよびバイポーラプレートがこのようにして組み立てられ、燃料電池スタックが提供される。] [0005] SPE燃料電池用電極を形成するために、本質的に2つの方法が採られている。1つの方法では、適切な液体媒体中の電極触媒およびPTFEの分散粒子を、ガス拡散層、例えば、炭素繊維紙上にコーティングすることによって、電極をガス拡散層上に形成する。電極が膜と接触するようにプレスすることによって、電極が付着した炭素繊維紙および膜をMEAへと組み立てる。このタイプのMEAにおいて、密着しないことから、電極と膜との間で所望のイオン接触を確立することが困難である。その結果、界面抵抗が、求められるより高くなってしまうことがある。電極を形成する他の主な方法では、電極を膜の表面上に形成する。電極がそのように形成された膜は、触媒コート膜(「CCM」)と呼ばれることが多い。CCMを使用すると、ガス拡散層上の電極の形成の性能を向上させることができるが、CCMは、典型的には、製造がより困難である。溶剤から両電極を、非約膜にキャストすると、膜が膨潤して、しわとなり、収率の低い製造プロセスとなってしまう。] [0006] CCM製造のためにさまざまな製造方法が開発されている。これらの方法の多くは、電極触媒およびイオン交換ポリマーを含有し、PTFE分散液等の他の材料を含有していてもよい電極触媒コーティングスラリーを使用している。膜自体および電極触媒コーティング溶液中のイオン交換ポリマーは、加水分解された、または加水分解されていないイオン交換ポリマー(パーフルオロ化スルホン酸ポリマーを使用するときは、スルホニルフルオリド形態)で使用され、後者の場合、製造プロセス中にポリマーを加水分解しなければならない。イオン交換ポリマーを含有する電極触媒コーティング溶液を、膜に直接適用する様々な技術が、CCM製造のために開発されている。しかしながら、コートされたフッ素化ポリマー膜は寸法安定がなく、効率的な大量製造操作で扱うことが非常に困難である。スプレー、ペインティング、パッチコーティングおよびスクリーン印刷等、使用されるコーティング技術は、典型的に遅く、貴重な触媒を損失する可能性があり、比較的厚くコーティングを適用する必要がある。コートした電極の乾燥もまた、CCM製造プロセスを遅くさせることが分かっている。] [0007] いくつかのCCM製造プロセスにおいて、別の基材上に電極触媒コーティング溶液を堆積させ、溶剤を除去し、次に、結果として生じる電極デカールを、膜に転写し、接合させることによって、「デカール」を最初に作製する。電極デカールの機械的取扱い、膜上のデカールの配置、および電極デカールの膜へのホットプレスは、効率的な大量製造操作で行うのが困難である。] [0008] 上述したとおり、CCMは、ガス拡散層とバイポーラプレートとの間にMEAを配置することにより、MEAに組み込まれる。アノードおよびカソード電極は、特定の電極で生じる化学反応に対して、それぞれ特別に調整される異なる組成を有していることが多い。組立中、カソードおよびアノード電極は、区別がつかなくなって、CCMが、MEAの後方に配置されてしまう可能性がある。かかる独特な設計の電極の装着が不適切であると、MEA性能が落ちることとなる。] 発明が解決しようとする課題 [0009] 従って、CCMの大量生産に好適、かつ、先行技術の方法に関連した問題を排除する方法が必要とされている。さらに、カソードおよびアノード電極が互いに容易に区別できるCCMが得られる方法が必要とされている。] 図面の簡単な説明 [0010] 本明細書に開示された触媒コート膜を作製する方法の概略図である。 図1および7の引用符号14で示される点の層状構造の断面である。 図1および7の引用符号20で示される点の層状構造の断面である。 図1の引用符号32で示される点の層状構造の断面である。 図1および7の引用符号40で示される点の層状構造の断面である。 図1および7の引用符号46で示される点の層状構造の断面である。 本明細書に開示された触媒コート膜を作製する他の方法の概略図である。 図7の引用符号41で示される点の層状構造の断面である。 図7の引用符号67で示される点の層状構造の断面である。 図7の引用符号51で示される点の層状構造の断面である。 図7の引用符号53で示される点の層状構造の断面である。 実施例に記載したとおりにして作製されたCCMで測定した電圧対電流密度のグラフである。] 図1 図7 [0011] 本明細書に開示されているのは、触媒コート膜の製造方法である。本方法によれば、フッ素化ポリマー膜が提供される。膜は、寸法安定性のある基材に接合した第1の表面と、反対の第2の表面とを有する。フッ素化ポリマーと、触媒と、液体媒体とで構成された第1の電極触媒コーティング組成物も提供される。液体媒体は、120℃未満の沸点を有する70重量%超の液体で構成されている。開示された方法において、電極触媒コーティング組成物は、膜の第2の表面の少なくとも一部に適用され、乾燥されて、第1の電極を膜に形成する。第1の電極は、膜の第2の表面に隣接する第1の表面と、反対の露出した第2の表面とを有する。] [0012] 開示された方法において、電極デカールも提供される。電極デカールは、寸法安定性のある離型基材に第2の電極を含む。電極デカールは、(1)フッ素化ポリマーと、触媒と、120℃未満の沸点を有する70重量%超の液体で構成された液体媒体とで構成された第2の電極触媒コーティング組成物を提供し、(2)表面を有する寸法安定性のある離型基材を提供し、(3)第2の電極触媒コーティング組成物を、寸法安定性のある離型基材の表面の少なくとも一部に適用し、(4)離型基材の第2の電極触媒コーティング組成物を乾燥させて、電極デカールを、寸法安定性のある離型基材上に形成することにより作製される。電極デカールは、寸法安定性のある離型基材に隣接する第1の表面と、反対の第2の表面とを有する。] [0013] 開示された方法において、第1の寸法安定性のある基材は、ポリマー膜の第1の表面から除去され、電極デカールの第2の表面は、ポリマー膜の第1の表面に適用されて、第1の電極と電極デカールの間にポリマー膜のあるサンドイッチ体を形成する。開示された方法によれば、第1の電極と電極デカールの間にポリマー膜を有するサンドイッチ体を、加熱ローラと他のローラ間に形成された圧縮ニップに通過させて、電極デカールを膜に接合する。寸法安定性のある離型基材を、電極デカールの第1の表面から除去して、電極デカールの第1の表面を露出する。電極デカールの露出した第1の表面は、第1の電極の露出した第2の表面の目視される表面外観とは異なり、より反射性である目視される表面外観を有する。] [0014] フッ素化ポリマー膜 フッ素化ポリマー各は、イオン交換ポリマーで構成されたプロトン交換膜(「PEM」)である。開示された方法に従って作製された触媒コート膜のPEMを作製するのに好適なイオン交換ポリマーとしては、例えば、高度にフッ素化されたイオン交換ポリマーをはじめとする燃料電池の様々な種類に用いることの知られているポリマーが挙げられる。「高度にフッ素化された」とは、ポリマー中の一価の原子の総数の少なくとも90%がフッ素原子であることを意味している。最も典型的には、ポリマーは過フッ素化されている。PEMに用いるポリマーは、スルホネートイオン交換基を有するのが一般的である。本明細書で用いる「スルホネートイオン交換基」という用語は、スルホン酸基またはスルホン酸基の塩のいずれか、典型的には、アルカリ金属またはアンモニウム塩を意味する。] [0015] 使用されるイオン交換ポリマーは、イオン交換基を持つ側鎖のある骨格に付加した繰り返し側鎖を備えたポリマー骨格を含んでなる。ホモポリマーまたはコポリマーまたはそのブレンドを用いることができる。コポリマーは、一般的に、非官能性モノマーで、ポリマー骨格に原子を提供する1つのポリマーと、ポリマー骨格に原子を提供し、カチオン交換基またはその前駆体を持つ側鎖、例えば、スルホネートイオン交換基へと後に加水分解可能なスルホニルフルオリド(−SO2F)等のハロゲン化スルホニル基、にも寄与する第2のモノマーとから形成される。例えば、スルホニルフルオリド基(−SO2F)を有する第2のフッ素化ビニルモノマーと共に、第1のフッ素化ビニルモノマーのコポリマーを用いることができる。ポリマーのスルホン酸形態を利用して、後処理酸交換工程を排除してもよい。第1のフッ素化ビニルモノマーとしては、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニル、フッ化ビニリジン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)およびこれらのうち2つ以上の混合物が例示される。第2のモノマーとしては、所望の側鎖をポリマーに提供することのできるスルホネートイオン交換基または前駆体基を備えたフッ素化ビニルエーテルが例示される。第1のモノマーはまた、スルホネートイオン交換基のイオン交換機能を妨害しない側鎖も有することができる。追加のモノマーもまた、所望であれば、ポリマーに組み込むことができる。] [0016] PEMに用いる典型的なポリマーとしては、式−(O−CF2CFRf)a−(O−CF2)c−(CFR’f)bSO3M(式中、RfおよびR’fは、F、Clまたは1〜10個の炭素原子を有する過フッ素化アルキル基から独立に選択され、a=0、1または2、b=0〜6およびc=0〜1、Mは、H、Li、Na、KまたはN(R1)(R2)(R3)(R4)であり、R1、R2、R3およびR4は、同一または異なり、H、CH3またはC2H5である)で表わされる側鎖を備えた高度にフッ素化された、最も典型的には過フッ素化された炭素骨格を有するポリマーが挙げられる。好適なポリマーの具体例としては、米国特許第3,282,875号明細書、第4,358,545号明細書および第4,940,525号明細書に開示されているものが挙げられる。一例のポリマーは、式−O−CF2CF(CF3)−O−CF2CF2SO3Hで表わされるペルフルオロカーボン骨格と側鎖とを含んでなる。かかるポリマーは、米国特許第3,282,875号明細書に開示されており、テトラフルオロエチレン(TFE)と過フッ素化ビニルエーテルCF2=CF−O−CF2CF(CF3)−O−CF2CF2SO2F、ペルフルオロ(3,6−ジオキサ−4−メチル−7−オクテンスルホニルフルオリド)(PDMOF)の共重合の後、スルホニルフルオリド基の加水分解によるスルホネート基への変換およびプロトン形態としても知られる酸形態に変換するイオン交換により作製することができる。米国特許第4,358,545号明細書および第4,940,525号明細書に開示されたタイプの他のイオン交換ポリマーは、側鎖−O−CF2CF2SO3Hを有している。このポリマーは、テトラフルオロエチレン(TFE)と過フッ素化ビニルエーテルCF2=CF−O−CF2CF2SO2F、ペルフルオロ(3−オキサ−4−ペンテンスルホニルフルオリド)(POPF)の共重合の後、加水分解および酸交換により作製することができる。スルホン酸形態の好適な過フッ素化ポリマーイオン交換膜は、E.I.du Pont de Nemours and Company,Wilmington,DelawareよりNafion(登録商標)という商品名で入手可能である。ある好適な膜は、厚さ1〜2ミルの、プロトン形態にあるNafion(登録商標)211膜等のキャストPFSA膜である。] [0017] 上述した種類の過フッ素化ポリマーについては、ポリマーのイオン交換能は、イオン交換比(「IXR」)で表わすことができる。イオン交換比は、イオン交換基に対するポリマー骨格の炭素原子数である。ポリマーについて、広い範囲のIXR値が可能である。しかしながら、典型的には、過フッ素化スルホネートポリマーについてのIXR範囲は、約7〜約33である。かかるポリマーのIXRの範囲は、約8〜約23(750〜1500当量)、より好ましい範囲は、約9〜約15(800〜1100EW)である。当量(EW)は、NaOHの1当量を中和するのに必要なスルホン酸形態におけるポリマーの重量と定義され、1モル当たりのグラムの単位で表わされる。] [0018] 膜は、公知の押出しまたはキャスティング技術により作製することができ、目的の用途に応じて変えることのできる厚さを有する。膜の厚さは、典型的に、300μm以下であるが、膜によっては、厚さは50μm以下、さらには20ミクロン以下でさえある。] [0019] 強化過フッ素化イオン交換ポリマー膜は、本明細書に開示したCCM製造方法にも用いることができる。強化膜は、多孔性基材をイオン交換ポリマーで含浸することにより作製することができる。多孔性基材は、ある用途における機械的特性を改善し、かつ/またはコストを削減することができる。多孔性基材は、これらに限られるものではないが、平織、朱子織、絡み織りまたはその他の様々な織り方を用いて、不織または織布等、様々な材料から作製することができる。多孔性支持体は、ガラス、炭化水素ポリマー、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンおよびコポリマー)ならびにパーハロゲン化ポリマー、例えば、ポリクロロトリフルオロエチレンから作製してよい。多孔性無機またはセラミック材料を用いてもよい。耐熱および耐化学分解性のために、支持体は、典型的に、フルオロポリマー、より典型的には、パーフルオロポリマーから作製されている。例えば、多孔性支持体のパーフルオロポリマーは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のマイクロポーラスフィルムまたはテトラフルオロエチレンのコポリマーとすることができる。マイクロポーラスPTFEフィルムおよびシートは、支持層として用いるのに好適なことがわかっている。例えば、米国特許第3,664,915号明細書には、少なくとも40%のボイドを有する単軸延伸フィルムが開示されている。米国特許第3,953,566号明細書、米国特許第3,962,153号明細書および米国特許第4,187,390号明細書には、少なくとも70%のボイドを有する多孔性PTFEフィルムが開示されている。膨張PTFE(ePTFE)の、過フッ素化スルホン酸ポリマーによる含浸は、米国特許第5,547,551号明細書および同第6,110,333号明細書に開示されている。ePTFEは、W.L.Gore and Associates,Inc.,Elkton,MDより「Goretex」という商品名およびTetratec,Feasterville,PAより「Tetratex」という商品名で入手可能である。] [0020] 本明細書に開示されたCCM製造方法に用いる膜は、寸法安定性のある基材または離型層に支持されている。好適な寸法安定性のある離型基材材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリカーボネート、フルオロポリマー、ポリアセタール、ポリオレフィンおよびこれらの組み合わせをはじめとするポリエステルで作製された基材が挙げられる。ポリエステルフィルムのいくつかの例としては、Mylar(登録商標)またはMelinex(登録商標)ポリエステルフィルムが挙げられる。高温安定性のあるいくつかの寸法安定性のある離型基材としては、ポリイミドフィルム、例えば、Kapton(登録商標)フィルムまたはTeflon(登録商標)PFAフィルム(両方共、E.I. du Pont de Nemours and Company,Wilmington,Delawareより入手可能)が挙げられる。] [0021] 電極触媒コーティング組成物 電極触媒コーティング組成物は、電極触媒と、フッ素化イオン交換ポリマーと、好適な液体媒体とで構成されたインクまたはペーストである。媒体は、電極層の即時の乾燥が、用いるプロセス条件下で可能なように、120℃未満の沸点を有する少なくとも70重量%の液体で構成されていなければならない。好ましい液体媒体は、温風乾燥機または送風機からの80〜160°Fの温度の温風により加熱すると、即時に蒸発または揮発するものである。液体媒体は、典型的に、イオン交換ポリマーと相溶性のある極性有機液体であり、プロトン交換膜を濡らすことができるのが好ましい。] [0022] 燃料電池において有効に機能するCCMの電極については、有効なアノードおよびカソード電極触媒部位を、アノードおよびカソード電極に与えなければならない。アノードおよびカソードを有効にするためには、(1)電極触媒部位が反応物質に接触可能でなければならず、(2)電極触媒部位が、ガス拡散層に電気的に接続されていなければならず、(3)電極触媒部位は、PEMにイオン的に接続されていなければならない。開示されたCCMにおいて、電極触媒部位は、PEMに、電極のイオン交換ポリマーバインダーを介してイオン的に接続されている。電極を作製するのに用いるイオン交換ポリマーは、PEMの説明で上述したとおりフッ素化イオノマーである。電極に用いるバインダーは、電極触媒粒子のためのバインダーとしてばかりでなく、電極を膜に固定する補助としても機能するため、バインダー組成物中のイオン交換ポリマーは、膜中のイオン交換ポリマーと相溶性があるのが好ましい。最も典型的には、バインダー組成物中のイオン交換ポリマーは、膜中のイオン交換ポリマーと同じである。] [0023] コーティング組成物の電極触媒は、CCMについての特定の目的の用途に基づいて選択される。開示された方法に用いるのに好適な電極触媒としては、白金、ルテニウム、ロジウムおよびイリジウム等の1つ以上の貴金属族、その導電性酸化物ならびにその導電性還元酸化物が挙げられる。触媒は、担持または非担持であってよい。水素燃料電池用に典型的に用いられる電極触媒組成物は、炭素担持白金または白金合金、例えば、60重量%炭素、40重量%白金である。] [0024] アノードまたはカソード電極を形成するには、アノード電極触媒またはカソード電極触媒を、フッ素化されたイオン交換ポリマーの分散液により、好ましくは、アルコールまたは水/アルコール混合物などの有機液体中でスラリー化して、触媒分散液を形成する。当該技術分野において一般的に用いられるような追加の添加剤を、スラリーに組み込んでもよい。様々な極性有機液体およびその混合物は、電極触媒コーティングインクまたはペーストのための好適な液体媒体として作用し得る。水は、コーティングプロセスを妨げないのであれば、媒体として存在させることができる。極性有機液体の中には、大量にあると、膜を膨潤できるものがあるが、電極触媒コーティングに用いる液体の量は、プロセス中の膨潤からの悪影響が最少である、または検出されないよう十分に少ないのが好ましい。電極触媒コーティング組成物の液体媒体は、120℃未満、より好ましくは100℃未満の沸点を有する少なくとも70重量%のアルコールで構成されているのが好ましい。n−、イソ−、sec−およびtert−ブチルアルコール等のC4〜C8アルキルアルコールをはじめとする様々なアルコールが、液体媒体として用いるのに好適である。好ましいアルコールとしては、プロパノール(n−プロピルアルコールおよびイソ−プロピルアルコール)、n−ブタノールおよびn−ヘキサノールが挙げられる。1−プロパノールと2−プロパノールの混合物が、電極触媒コーティング組成物の液体媒体/溶剤として有利に用いられている。液体媒体に存在し得るその他の有機液体としては、フッ素化溶剤、例えば、3M Company製FC−40およびFC−70Fluorinert(商標)ブランドの電子液体の第1級の炭素12個のパーフルオロ化合物、およびジプロピレン−グリコールモノメチルエーテルが挙げられる。電極触媒コーティング組成物に用いる液体媒体の量は異なり、用いる媒体の種類、電極触媒コーティングの構成、用いるコーティング装置の種類、所望の電解質厚さ、プロセス速度等により決まる。] [0025] 電極触媒コーティング組成物の粒子のサイズをグラインディング、ミリングおよび/または超音波処理により減じて、電極触媒としての利用に最適となる粒子サイズを得る。Hegmanゲージにより測定される粒子サイズは、10ミクロン未満、より好ましくは5ミクロン未満まで減じる。電極中の触媒/担持粒子のサイズは1μm未満であることが多い。] [0026] 本明細書に開示された方法において、電極触媒コーティング組成物は、膜の片側および寸法安定性のある離型基材に直接コートされる。公知の電極触媒コーティング技術を用いて、例えば、30μm以上と非常に厚いものから、例えば、1μm以下と非常に薄いものまで実質的に任意の厚さの様々な適用層を作製することができる。CCMの電極を製造するために、電極触媒コーティング組成物を膜または離型基材にコーティングする、スロットダイコーティング方法が開示されている。スロットダイコーティングは、前計量法であり、コーティング組成物を、精密スロットに送り出し、可動基材に隣接させて適用するものである。電極触媒コーティング組成物を、基材に適用するのに、スプレー、ペインティング、パッチコーティングおよびスクリーン印刷またはフレキソ印刷をはじめとする他の方法を用いてもよい。アノードおよびカソード電極の厚さは、典型的に、約2ミクロン〜約30ミクロンの範囲である。] [0027] 本明細書に記載した方法において、電極の1つを、膜に直接コートし、他の電極は、後の膜へのデカール転写のために、寸法安定性のある離型基材にコートし、膜は、寸法安定性のある基材に接合する。一実施形態において、電極触媒コーティング組成物は、スロットダイから膜の片側へ直接コートされる。あるいは、電極触媒コーティング組成物は、スクリーン印刷またはフレキソ印刷技術により膜の片側に適用してもよい。第2の電極は、電極触媒コーティング組成物を、平坦な寸法安定性のある離型基材に広げる、印刷する、またはコーティングすることにより作製する。好適な寸法安定性のある離型基材材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリカーボネート、フルオロポリマー、ポリアセタール、ポリオレフィンおよびこれらの組み合わせをはじめとするポリエステル製の基材が挙げられる。ポリエステルフィルムのいくつかの例として、Mylar(登録商標)またはMelinex(登録商標)ポリエステルフィルムが挙げられる。高温安定性を有するいくつかの寸法安定性のある離型基材としては、Kapton(登録商標)フィルムまたはTeflon(登録商標)PFAフィルム(両方共、E.I. du Pont de Nemours and Company,Wilmington,Delawareより入手可能)等のポリイミドフィルムが挙げられる。電極デカールは、加熱ローラ間に圧力および熱を加えてから、寸法安定性のある離型基材を除去すると、膜の表面に転写されて、以下に詳細を後述するとおり、CCMが提供される。] [0028] CCM作製方法 CCMを製造する開示された方法の実施形態を、図面を参照して説明する。図1に示すとおり、フッ素化ポリマー膜をロール12から巻き戻す。図1の引用符号14で示される点で、図2の断面図に示すような層状構造14をロール12から得る。構造14は、上述したとおり、寸法安定性のある基材19を含む。上述したとおり、フッ素化膜21は、基材19に取り外し可能に接合している。上述した電極触媒コーティング組成物から形成された電極23は、膜21の支持基材19と反対側に形成される。図1に示す方法において、支持基材19は、ローラ16で膜21から除去され、テークアップロール18に集められる。供給ロール17から与えられる離型層43は、電極23表面に、ローラ15で適用される。支持基材19の除去および離型層43の適用後、層状構造20は、図1の引用符号20で示される点で、図3の断面図に示す状態にある。構造20は、膜21、膜の片側に接合した電極23および電極23をカバーする離型層43を有する。離型層43は、プロセス安全性の理由から提供されており、開示された方法により作製されるCCMの品質を改善するためのものである。] 図1 図2 図3 [0029] 図1に示す方法において、電極デカールは、ロール30から提供される。電極デカールは、安定した離型基材に第2の電極を含む。電極デカールは、(1)上述した第2の電極触媒コーティング組成物を提供し、(2)表面を有する寸法安定性のある離型層を提供し、(3)第2の電極触媒コーティング組成物を、寸法安定性のある離型層の表面の少なくとも一部に適用し、(4)離型層の第2の電極触媒コーティング組成物を乾燥させて、電極デカールを、寸法安定性のある離型層に形成することにより作製される。図1の引用符号32で示される点で、図4の断面図に示されるとおり、電極デカール31は、寸法安定性のある離型層41に取り外し可能に取り付けられた第1の表面および反対の第2の表面を有する。] 図1 図4 [0030] 図1に示す方法の実施形態において、電極23を備えた膜21および電極デカール31は、ローラ34によりロールラミネータへガイドされる。電極デカール31の第2の表面は、フッ素化ポリマー膜21の第1の表面に適用されて、第1の電極23と電極デカール31の間にポリマー膜21を有するサンドイッチ体を形成する。開示された方法によれば、第1の電極と電極デカール間にポリマー膜を有するサンドイッチ体は、加熱ローラ36と他のローラ38間に形成された圧縮ニップを通過して、電極デカールが膜に接合される。] 図1 [0031] 本明細書に開示された方法において、圧縮ニップを形成する加熱ローラ36と他のローラ38は、ホットロールラミネーション機のローラであってよい。記載した方法のある好ましい実施形態において、他のローラ38もまた加熱される。加熱ローラ36の温度は、120℃〜160℃の範囲であってよい。使い捨て感圧フィルム(Fuji Filmより入手可能)を用いて測定される圧縮ニップに加えられる圧力は、好ましくは80〜150psiの範囲、より好ましくは90〜110psiの範囲、最も好ましくは90〜100psiの範囲である。図1に開示された実施形態において、サンドイッチ体は、0.1〜1m/分の範囲の線速度、より好ましくは約0.4m/分の線速度で、圧縮ニップを通過する。一実施形態において、ホットロールラミネータは、直径2インチの1つまたは2つの電気的に加熱されたローラからなり、各ローラはデュロメータ硬さが約70ショアAの厚さ0.65インチのゴムカバーを有しており、ローラシャフト端部でエアシリンダにより、ニップ圧を生成する力が加えられる。] 図1 [0032] 図1の引用符号40で示される点で、図5の断面図に示されるとおり、電極23および31が膜21の反対側に接合したCCMが作製される。電極23は、離型層43によりカバーされており、転写された電極デカール31は離型層41によりカバーされている。CCMは、離型層41および43のうち1つまたは両方と共に適所でロールアップすることができ、あるいは、離型層41を、図1に示す剥離バー37により、またはローラ(図示せず)により除去して、ロール42に集めてもよい。同様に、離型層43を、ローラ39または剥離バー(図示せず)により電極23から除去して、テークアップロール44に集めてもよい。離型層41および43の除去の際、CCM46は、図1の引用符号46で示される点で、図6の断面図に示す状態にある。CCM46は、テークアップロール46に集める、あるいは、CCM片を、MEAのための個々のCCMユニットへと切断する切断装置に直接供給してもよい。] 図1 図5 図6 [0033] 転写された電極デカール31の露出した第1の表面は、第1の電極23の露出した第2の表面の目視される表面外観とは異なる、より反射性の目視される表面外観を有している。電極デカールの露出した第1の表面は、NovoGloss光沢計を用いて(85度で)測定すると、第1の電極の露出した第2の表面の光沢より少なくとも10倍大きい光沢を有することが分かった。典型的に、電極デカールの露出した第1の表面の光沢は、10〜20の光沢単位の範囲であり、第1の電極の露出した第2の表面の光沢は、0〜2の光沢単位の範囲である。電極デカールの露出した第1の表面は、電極デカールがコートされ、電極デカールが転写された安定した離型層の平滑な表面を反映するものである。これによって、第1の電極の露出した表面よりはるかに高い反射率が、第1の電極が膜にコートされ形成されたときに露出したデカール電極の露出表面に与えられる。] [0034] 本明細書に記載した方法の他の実施形態を図7に示す。図7に示す方法では、電極は、CCMを製造する連続プロセスの一部としてプロトン交換膜に適用される。図7に示すとおり、フッ素化ポリマー膜をロール54から巻き戻す。図7の引用符号51で示される点で、図10の断面図に示すとおり、層状構造51がロール54から提供される。構造51は、上述したとおり、寸法安定性のある基材19を含む。フッ素化膜21は、上述したとおり、基材19に取り外し可能に接合されている。] 図10 図7 [0035] 上述した電極触媒コーティング組成物は、スロットダイコータ52から、支持基材19の膜21の反対の露出表面に提供される。電極触媒コーティング組成物は、乾燥機56により乾燥されて、電極23が膜21に形成される。図7の引用符号53で示される点で、図11の断面図に示されるとおり、層状構造53は、支持基材19、膜21および電極23を含むものとなる。] 図11 図7 [0036] 図7に示す方法では、寸法安定性のある離型基材41が、ロール64から提供される。図7の引用符号41で示される点で、図8の断面図に示すとおり、離型基材41は追加の層は有していない。電極触媒コーティング組成物は、上述したとおり、スロットダイコータ62から、離型基材41の露出表面に提供される。電極触媒コーティング組成物は、乾燥機66により乾燥されて、電極デカール31が離型基材41に形成される。図7の引用符号67で示される点で、図9の断面図に示されるとおり、層状デカール構造67は、離型基材41および電極デカール31を含むものとなる。乾燥機56および66は、典型的に、80〜160°Fの範囲の温度で空気を吹き出す温風乾燥機であるが、この代わりに、UV放射線乾燥機等の当該技術分野において公知のその他の乾燥機であってもよい。] 図7 図8 図9 [0037] 図7に示す方法では、層状構造53は、支持基材19がローラ16で膜21から除去され、テークアップロール18に集められる点まで、ローラ50を通過する。供給ロール17から提供される離型層43は、ローラ15で、電極23の表面に適用される。図7に示すとおり、離型層43は、支持基材が膜21から除去される同じ点で、電極に適用される。あるいは、これらの操作は、図1に示すとおり、連続的に行うことができる。支持基材19の除去および離型層43の適用後、層状構造20は、図7の引用符号20で示される点で、図3の断面図に示す状態にある。構造20は、膜21を有し、膜の片側に接合した電極23、および電極23をカバーする離型層43がある。離型層43は、方法の安全上の理由から、そして、開示された方法により作製されたCCMの品質を改善するために提供されている。] 図1 図3 図7 [0038] 図7に示す方法の実施形態では、ローラ63および34が、電極デカール31および膜21を、互いに近接させる。電極デカール31の第2の表面は、フッ素化ポリマー膜の第1の表面に適用されて、第1の電極23と電極デカール31の間にポリマー膜21を有するサンドイッチ体を形成する。開示された方法によれば、第1の電極と電極デカール間にポリマー膜を有するサンドイッチ体が、加熱ローラ36と他のローラ38の間に形成された圧縮ニップを通過すると、電極デカールが膜に接合する。] 図7 [0039] 図7に示す方法では、圧縮ニップを形成する加熱ローラ36および他のローラ38は、図1に示した方法に関して上で記載および説明したとおり、ホットロールラミネーション機のローラであってもよい。上述したとおり、他のローラ38を加熱してもよい。加熱ローラ36の温度は、典型的に、120℃〜160℃であり、圧縮ニップに加えられた圧力は、使い捨て感圧フィルムを用いて測定したとき、典型的に、80〜150psiの範囲、より好ましくは90〜110psiの範囲である。図1に示した方法に関して上述したとおり、図7に示す方法では、ラミネートはまた、0.1〜1m/分の範囲の線速度、より好ましくは約0.4m/分の線速度で圧縮ニップを通過する。] 図1 図7 [0040] 図7の引用符号40で示される点で、図5の断面図に示されるとおり、電極23および31が膜21の反対側に接合したCCMが製造される。電極23は、離型基材43によりカバーされており、転写された電極デカール31は、離型基材41によりカバーされている。CCMは、離型基材41および43のうち1つまたは両方と共に適所でロールアップすることができ、あるいは、離型基材41を、図7に示すとおり、剥離バー37により、またはローラ(図示せず)により除去して、ロール42に集めてもよい。同様に、離型基材43を、ローラ39または剥離バー(図示せず)により電極23から除去して、テークアップロール44に集めてもよい。離型基材41および43の除去の際、CCM46は、図7の引用符号46で示される点で、図6の断面図に示す状態にある。CCM46は、テークアップロール46に集める、あるいは、CCM片を、MEAのための個々のCCMユニットへと切断する切断装置に直接供給してもよい。] 図5 図6 図7 [0041] 図1に関して記載した方法と同様に、図7に示すCCM製造方法によりCCMを製造し、電極デカールの露出した第1の表面は、NovoGloss光沢計(85度で)により測定すると、第1の電極の露出した第2の表面の光沢より少なくとも10倍大きい光沢を有することが分かった。典型的に、電極デカールの露出した第1の表面の光沢は、10〜20の光沢単位の範囲であり、第1の電極の露出した第2の表面の光沢は、0〜2の光沢単位の範囲である。] 図1 図7 [0042] 以下の具体的な実施例は、本発明の実施を例示することが目的であり、決して限定されないものとする。] [0043] 触媒コーティング組成物 プロトン形態のNafion(登録商標)920EW分散液(DuPont DE2020、21.3%固体)を117グラムおよびn−プロピルアルコール(「NPA」)223グラムおよびイソ−プロピルアルコール(「IPA」)274グラムを、0.5ガロンのポリ瓶に加え、氷浴に浸漬した。ポリ瓶は、フード中、窒素パージされた箱の中であった。窒素雰囲気中、高速ミキサー(Caframo製BDC2002ミキサー)を用いて600rpmで溶液を攪拌しながら、容器を氷浴中で冷やして溶液温度を約2℃まで下げた。BET表面積215m2/gの炭素担持Pt触媒(67重量%Pt、33重量%微粒子炭素)(Tanaka Kikinzoku Kogyo KK,Kanagawa,Japanより入手したTEC10E70TPM触媒)87グラムを、Nafion(登録商標)溶液に、混合を続けながら、約15分間にわたって徐々に添加した。炭素担持Ptを全て添加した後、攪拌を10分間続けた。このスラリーを、小さな媒体ミル(Eiger Machinery製型番MK11 M100)で5分間、4000rpmで再循環した。ミルは、ZirProER120セラミックビーズで75%充填されていた。ミリング後、ジプロピレン−グリコールモノメチルエーテル(Dow Chemical製DowanolDPM)を、10重量%の溶剤を含むようなレベルで添加した。43重量%のNPA、42重量%のIPA、10重量%のDPMおよび6重量%の脱イオン水のブレンドを用いたスロットダイコーティングの前に、インクを、12%固体まで希釈した。触媒インクの粘度は、20s−1剪断速度で、300センチポイズであった。] [0044] 電極デカール 上述した触媒インクを、厚さ2ミルのパーフルオロアルコキシフィルム(DuPont Teflon(登録商標)PFAタイプ200LP)離型層の幅20cm×長さ20メートルの片に、室温でスロットダイコーティングすることにより作製した。PFAの平滑な表面により、転写されたデカールが高光沢となる。スロットダイ開口部は、厚さ0.007インチ、幅6.75インチであった。120°Fまで加熱した空気を、触媒インクに、4分間吹きつけて、触媒インクを乾燥した。白金充填量を、X線蛍光により測定したところ、0.5mgPt/cm2であった。乾燥コーティング厚さは、約0.3ミル(7.6ミクロン)であった。触媒充填量は、XRF機器を用いて測定した。] [0045] 触媒コート膜 寸法安定性のある厚さ2ミルのポリエステルフィルムに接合したNafion(登録商標)NRE−211パーフルオロスルホン酸の1ミルキャスト膜の幅20cm×長さ15mのシートを提供した。幅6.75インチのアノード電極を、上述した触媒インクを、Nafion(登録商標)NRE−211膜に、室温でスロットダイコーティングすることにより作製した。スロットダイ開口部は、厚さ0.007インチおよび幅6.75インチであった。140°Fまで加熱した空気を、触媒インクに2分間吹きつけて、触媒インクを乾燥した。白金充填量を、X線蛍光により測定したところ、0.1mgPt/cm2であった。乾燥コーティング厚さは、約0.1ミル(2.5ミクロン)であった。触媒充填量は、XRF機器を用いて測定した。] [0046] 上述したカソード電極デカールを、Teflon(登録商標)PFAから、ホットラミネーションにより、Nafion(登録商標)NRE−211膜の未コート側に転写した。これは、カソード電極デカールを、コート膜の未コート側に置き、コート膜およびデカールを、Riston HRL−24ホットロールラミネータの加熱ニップに通過させることにより行った。カソードデカールを、ホットロールラミネータ上部位置から巻き戻し、ニップローラに入る際に、デカールの電極側が下に向くようにした。コートしたNafion(登録商標)NRE−211膜は、そのコート側を下にして、ホットロールラミネータの下部位置から巻き戻した。電極デカールの端部を、膜の反対側にあるコート電極の端部と慎重に位置合わせした。Teflon(登録商標)PFA200LPの追加のキャリアフィルムを、安全上の理由から、アノードとホットニップローラ表面間に挿入した。各ニップを形成する2つのローラは、直径2インチ、幅24インチであった。各ローラは、0.065インチのゴムカバーを有していた。ニップロールは、フィルムで90度包まれている。コートした膜および電極デカールは、ラミネートのニップを、0.4m/分の線速度で通過し、2つのラミネータニップローラの表面は140℃の温度に維持した。ニップ圧力は、90〜100psiであった。PFAデカール離型層を続いて除去し、残りの触媒コート膜(「CCM」)をテープアップロールに巻き上げた。Teflon(登録商標)200LPのキャリアフィルムもまたテークアップロールに集めた。続いて、CCMをロールから巻き戻し、試験のために四角形に手で切断した。各CCMの四角形は、約6.5インチ×6.5インチであった。] [0047] 試験 CCM表面の表面光沢を、Novo−Glass光沢計を用いて、85度の角度で測定した。 カソード表面、5回の読み取り値の平均=15.4 アノード表面、5回の読み取り値の平均=1.3] [0048] CCMの性能を、Fuel Cell Technologies Inc,New Mexicoより入手した単電池試験組立体を用いて測定した。ガス拡散バッキングの2枚のシート間に挟まれた上記CCMの1つを含む膜電極組立体を作製した(GDBが、CCMの電極領域を確実にカバーするよう注意した)。CCMの端部を、Teflon(登録商標)FEPガスケットでシールして、端部に露出した膜がないようにした。アノードおよびカソードガス拡散バッキングは、厚さ12ミルの不織カーボン布(31DC GDL、SGL Carbon Group of Germany製)を含んでいた。厚さ1ミルのFEPポリマースペーサにそれぞれ沿って、厚さ9ミルの2つのFEPガスエットを、電極および膜の反対側のGDBを囲む形状に切断し、配置した。GDBおよびガスケット材料が重ならないよう注意した。挟んだ組立体全体を、25cm2の標準単電池組立体(Fuel Cell Technologies Inc.,Los Alamos,NMより入手)のアノードとカソード流動場グラファイト板の間で組み立てた。試験組立体はまた、タイロッド、絶縁性層および金めっき電流コレクタと結合された、アノード入口、アノード出口、カソードガス入口、カソードガス出口、アルミニウムエンドブロックも備えていた。単電池組立体の外側板にあるボルトを、3ft.lbまでトルクレンチにより締めた。] [0049] 単電池組立体を、燃料電池試験ステーションに接続した。試験ステーションの構成要素は、カソードガスとして用いる酸素供給部、燃料電池からの出力を制御するロードボックス、アノードガスとして用いる水素供給部を有する。電池を室温にして、水素および空気をアノードおよびカソードコンパートメントに、電池の入口を通して、それぞれ、693cc/分と1650cc/分の流量で導入した。単電池の温度を、70℃に達するまで徐々に上げた。空気とH2の両方の化学量論の理論値は1である。これは、空気と水素の100%利用率に相当する。化学量論と利用率間の関係は、%利用率=1/化学量論×100である。このように、高圧試験および低圧試験プロトコルにおいて、2化学量論で実施すると、空気と水素の%利用率は50%である。電池背圧は、電池の出口流れを制限することにより制御され、全体のシステム圧力が増大する。これは、電池出口で制御されるため、背圧と呼ばれる。水素および空気の供給速度は、電流に比例して維持し、回路の抵抗は、電流を増やすために、工程によって変えた。1amps/cm2の電流密度で電池電圧を測定し、下に記録した。] 実施例 [0050] 燃料電池性能を、100%RHおよび65℃で、サンプルについて測定した。1A/cm2の電流密度で、電池の電圧は667mVであり、商業規格の635mVに匹敵し、良好であった。実施例のサンプルについての電圧対電流密度のプロットを図12として添付する。] 図12
权利要求:
請求項1 (a)寸法安定性のある基材に接合した第1の表面と、反対の第2の表面とを有するフッ素化ポリマー膜を提供し、(b)フッ素化ポリマーと、触媒と、120℃未満の沸点を有する70重量%超の液体で構成された液体媒体とで構成された第1の電極触媒コーティング組成物を提供し、(c)前記第1の電極触媒コーティング組成物を、前記膜の第2の表面の少なくとも一部に適用し、(d)前記膜の前記第2の表面の前記電極触媒コーティング組成物を乾燥させて、前記膜に、前記膜の前記第2の表面に隣接する第1の表面および反対の露出した第2の表面を有する第1の電極を形成し、(e)電極デカールを、寸法安定性のある離型基材に提供し、前記電極デカールは、(1)フッ素化ポリマーと、触媒と、120℃未満の沸点を有する70重量%超の液体で構成された液体媒体とで構成された第2の電極触媒コーティング組成物を提供する工程と、(2)表面を有する寸法安定性のある離型基材を提供する工程と、(3)前記第2の電極触媒コーティング組成物を、前記寸法安定性のある離型基材の前記表面の少なくとも一部に適用する工程と、(4)前記離型基材の前記第2の電極触媒コーティング組成物を乾燥させて、前記寸法安定性のある離型基材に、前記寸法安定性のある離型基材に隣接する第1の表面および反対の第2の表面を有する電極デカールを形成する工程とにより作製され、(f)前記第1の寸法安定性のある基材を、前記ポリマー膜の前記第1の表面から除去し、(g)前記電極デカールの前記第2の表面を、前記ポリマー膜の前記第1の表面に適用して、前記第1の電極と前記電極デカール間に前記ポリマー膜を有するサンドイッチ体を形成し、(h)前記サンドイッチ体を、加熱ローラと他のローラ間に形成された圧縮ニップに通過させて、前記電極デカールを前記膜に接合し、(i)前記寸法安定性のある離型基材を、前記電極デカールの前記第1の表面から除去して、前記電極デカールの前記第1の表面を露出することを含み、前記電極デカールの前記露出した第1の表面が、前記第1の電極の前記露出した第2の表面の目視される表面外観とは異なり、より反射性である目視される表面外観を有する、触媒コート膜を製造する方法。 請求項2 工程(h)の圧縮ニップを形成する前記加熱ローラおよび前記他のローラが、ホットロールラミネーション機のローラである請求項1に記載の方法。 請求項3 前記他のローラが加熱されている請求項2に記載の方法。 請求項4 前記加熱ローラの温度が、120℃〜160℃の範囲であり、前記ニップの圧力が、80〜150psiの範囲である請求項2に記載の方法。 請求項5 工程(h)の前記サンドイッチ体が、0.1〜1m/分の範囲の線速度で、前記圧縮ニップを通過する請求項4に記載の方法。 請求項6 工程(h)の前に、前記第1の電極の露出した第2の表面にカバーシートを適用し、工程(h)の後に、前記第1の電極の前記第2の表面から前記カバーシートを除去する請求項1に記載の方法。 請求項7 工程(e)(1)の前記液体媒体が、100℃未満の沸点を有する少なくとも70重量%のアルコールで構成された有機溶剤である請求項1に記載の方法。 請求項8 前記アルコールが、プロパノールである請求項7に記載の方法。 請求項9 前記プロパノールが、1−プロパノールと2−プロパノールの混合物である請求項8に記載の方法。 請求項10 工程(b)の前記液体媒体が、100℃未満の沸点を有する少なくとも70重量%のアルコールで構成された有機溶剤である請求項7に記載の方法。 請求項11 前記アルコールが、プロパノールである請求項10に記載の方法。 請求項12 工程(i)において、前記電極デカールの前記露出した第1の表面が、NovoGloss光沢計を用いて(85度で)測定すると、前記第1の電極の前記露出した第2の表面の光沢より少なくとも10倍大きい光沢を有する請求項1に記載の方法。 請求項13 前記電極デカールの前記露出した第1の表面の光沢が、10〜20の光沢単位の範囲であり、前記第1の電極の前記露出した第2の表面の光沢が、0〜2の光沢単位の範囲である請求項12に記載の方法。 請求項14 工程(c)において、前記電極触媒コーティング組成物を、印刷またはコーティングにより前記膜の前記第2の表面に適用する請求項1に記載の方法。 請求項15 前記電極触媒コーティング組成物を、ダイコーティングにより前記膜の前記第2の表面に適用する請求項14に記載の方法。 請求項16 工程(a)の前記膜の前記フッ素化ポリマー、工程(b)の前記第1の電極触媒コーティング組成物の前記フッ素化ポリマーおよび工程(e)(1)の前記電極触媒コーティング組成物の前記フッ素化ポリマーが、同じ高度にフッ素化されたポリマーである請求項1に記載の方法。 請求項17 (a)寸法安定性のある基材に接合した第1の表面と、反対の第2の表面とを有するフッ素化ポリマー膜の連続片を提供し、(b)フッ素化ポリマーと、触媒と、120℃未満の沸点を有する70重量%超の液体で構成された液体媒体とで構成された第1の電極触媒コーティング組成物を、アプリケータに提供し、(c)前記寸法安定性のある基材上の前記フッ素化ポリマー膜片を前記アプリケータに連続的に通過させて、前記アプリケータからの前記第1の電極触媒コーティング組成物を、前記アプリケータを通過する前記膜の前記第2の表面の少なくとも一部に適用し、(d)前記フッ素化ポリマー膜片、寸法安定性のある基材および第1の電極触媒コーティング組成物を、ドライヤーに連続的に通過させて、前記膜の前記第2の表面の前記第1の電極触媒コーティング組成物を乾燥させて、前記膜片に、前記膜の前記第2の表面に隣接する第1の表面および反対の露出した第2の表面を有する第1の電極を形成し、(e)電極デカール片を含む電極デカールの連続片を、寸法安定性のある離型基材に提供し、前記電極デカール片は、(1)フッ素化ポリマーと、触媒と、120℃未満の沸点を有する70重量%超の液体で構成された液体媒体とで構成された第2の電極触媒コーティング組成物を提供する工程と、(2)表面を有する寸法安定性のある離型基材片を提供する工程と、(3)前記第2の電極触媒コーティング組成物を、前記寸法安定性のある離型基材片の表面に適用する工程と、(4)前記離型基材片の前記第2の電極触媒コーティング組成物を乾燥させて、前記寸法安定性のある離型基材片に、前記寸法安定性のある離型基材に隣接する第1の表面および反対の第2の表面を有する電極デカール片を形成する工程とにより作製され、(f)前記第1の寸法安定性のある基材を、前記フッ素化ポリマー膜片の前記第1の表面から連続的に除去し、(g)前記電極デカール片の前記第2の表面を、前記ポリマー膜片の前記第1の表面に連続的に適用して、前記第1の電極と前記電極デカール間に前記ポリマー膜を有するサンドイッチ体を形成し、(h)前記サンドイッチ体を、加熱ローラと他のローラ間に形成された圧縮ニップに連続的に通過させて、前記電極デカール片を前記膜片に接合し、(i)前記寸法安定性のある離型基材を、前記電極デカール片の前記第1の表面から連続的に除去して、前記電極デカールの前記第1の表面を露出することを含み、前記電極デカールの前記露出した第1の表面が、前記第1の電極の前記露出した第2の表面の目視される表面外観とは異なり、より反射性である目視される表面外観を有する、触媒コート膜を製造する連続的方法。 請求項18 工程(h)の圧縮ニップを形成する前記加熱ローラおよび前記他のローラが、ホットロールラミネーション機のローラである請求項17に記載の方法。 請求項19 前記他のローラが加熱ローラである請求項18に記載の方法。 請求項20 工程(h)の前に、前記第1の電極の露出した第2の表面にカバーシートを連続的に適用し、工程(h)の後に、前記第1の電極の前記第2の表面から前記カバーシートを連続的に除去する請求項17に記載の方法。 請求項21 (a)第1の表面および第2の表面を有するフッ素化ポリマーで構成された膜と、(b)フッ素化ポリマーと、触媒とで構成された第1の電極であって、前記膜の前記第2の表面に接合した第1の表面および反対の露出した第2の表面を有する前記第1の電極と、(c)フッ素化ポリマーと、触媒とで構成された第2の電極であって、前記膜の前記第1の表面に接合した第2の表面および反対の露出した第1の表面を有する前記第2の電極とを含み、前記第2の電極の前記露出した第1の表面が、前記第1の電極の前記露出した第2の表面の目視される外観とは異なり、より反射性の表面外観を有する、触媒コート膜。 請求項22 前記第2の電極の前記露出した第1の表面が、NovoGloss光沢計を用いて(85度で)測定すると、前記第1の電極の前記露出した第2の表面の光沢より少なくとも10倍大きい光沢を有する請求項21に記載の触媒コート膜。 請求項23 NovoGloss光沢計を用いて(85度で)測定すると、前記第2の電極の前記露出した第1の表面の光沢が、10〜20の光沢単位の範囲であり、前記第1の電極の前記露出した第2の表面の光沢が、0〜2光沢単位の範囲である請求項22に記載の触媒コート膜。 請求項24 前記膜が、前記膜に組み込まれた多孔性強化材料をさらに含む請求項21に記載の触媒コート膜。 請求項25 請求項21に記載の触媒コート膜を含む膜電極組立体。
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
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