![]() Bh4応答性状態を治療するためのプテリン類似体
专利摘要:
本明細書において、テトラヒドロビオプテリンの類似体、該類似体を含む組成物、及び該類似体の投与によってテトラヒドロビオプテリンに応答する状態に苦しむ個人を治療する方法が開示される。これらの類似体は、テトラヒドロビオプテリンがテトラヒドロビオプテリン療法に応答する状態を治療するために現在使用される全ての使用のために意される。なし 公开号:JP2011508775A 申请号:JP2010541450 申请日:2008-07-07 公开日:2011-03-17 发明作者:ディー.カッキス エミル 申请人:ビオマリン プハルマセウトイカル インコーポレイテッド; IPC主号:C07D475-04
专利说明:
[0001] (関連出願への相互参照) 2008年1月3日に出願された米国仮出願番号第61/018,735号、及び2008年1月8日に出願された米国仮出願番号第61/019,753号の米国特許法§119の下の利益を主張し、各々の開示は引用により本明細書に組み込まれる。] [0002] (本発明の背景) (開示の分野) 本開示は、全般に、テトラヒドロビオプテリンの類似体、該類似体を含む組成物、及び該類似体の投与によってテトラヒドロビオプテリンに応答する状態に苦しんでいる個人を治療する方法に関する。] 背景技術 [0003] (関連技術の簡単な説明) テトラヒドロビオプテリン(本明細書において「BH4」ともいう)は、天然に存在する化合物であり、かつプテリンファミリーの生物活性アミンである。1つの立体異性体(サプロプテリン)は、以下の式IIで示される:] [0004] 天然に存在するにもかかわらず、テトラヒドロビオプテリンも様々な方法により合成でき、そのいくつかは、例えば、米国特許第2,601,215;3,505,329;4,540,783;4,550,109;4,587,340;4,595,752;4,649,197;4,665,182;4,701,455;4,713,454;4,937,342;5,037,981;5,198,547;5,350,851;5,401,844;5,698,408;及び5,698,408号において、並びにカナダ特許出願番号第2,420,374号において開示されている。] [0005] プテリンは、カルボニル酸素及びアミノ基を有するピラジン環並びにピリミジン環を含む二環式化合物である。プテリンは、酵素触媒において補因子として機能する。テトラヒドロビオプテリンは、フェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)、チロシン3-ヒドロキシラーゼ、トリプトファン5-ヒドロキシラーゼ及び一酸化窒素シンターゼ(NOS)の3形態の全てを含む、様々な酵素の補因子として機能する。また、テトラヒドロビオプテリンは、クリチジア・ファシキュラタ(Crithidia fasciculata)のための成長因子であり、造血細胞において増殖活性を有し、及び一酸化窒素毒性のための自己保護因子として作用する。テトラヒドロビオプテリンのこれらの及び他の補因子並びに細胞機能に加え、テトラヒドロビオプテリン欠乏に関する障害が、Thonyらの文献(2000)Biochem. J. 347:1-16において開示されている。テトラヒドロビオプテリン欠乏に関する障害は、Blauらの文献、「遺伝性疾患の代謝的及び分子的基盤」1275-776(第8編、McGraw-Hill Publishing社、ニューヨーク、NY、2001)における「テトラヒドロビオプテリン及び関連生体アミン障害」にも全般的に記載されている。] [0006] テトラヒドロビオプテリンは親水性化合物であり、膜の横断並びに血液‐脳関門の横断に困難性を有する。血液‐脳関門は、通常、血液から中枢神経系(CNS)への物質の通過を制御する膜である。それは局所血管と大部分のCNSとの間の物理的障壁として機能し、特定の(及び多くの)化合物がCNSに達するのを防ぐ。身体において毛細血管を規定する壁は、小さな隙間によって分離されている内皮細胞から成る。これらの隙間は、組織内において可溶性化学物質が血流に入ることを可能にし、このようにして該化学物質が身体の全体にわたって運搬されることができ、その後様々な組織に血液が出て行くことができる。脳において、これらの血管内皮細胞はより緊密に密集し、従ってその隙間はさらに小さい。これらのより小さな隙間は、脂溶性に起因して細胞膜を横断するもの(例えば、酸素、二酸化炭素、エタノール)及び特定の輸送系により通るもの(例えば、糖、選択されたアミノ酸)を除く、全ての分子の通過を遮断する。多くの薬剤は、治療法を提供するのに有効な量で血液‐脳関門を横断しない。物理的障壁をCNSに提供することに加え、脳の内皮細胞はまた、特定の分子(薬剤)を代謝し、それらがCNSに決して到達しないようにすることができる。] [0007] 本発明は、テトラヒドロビオプテリンに応答する障害及び状態に有効な治療法を提供するために、テトラヒドロビオプテリンを身体並びにCNSに送達する、より効率的な方法に関する。] [0008] (本発明の要旨) 本明細書に開示するのは、テトラヒドロビオプテリンの類似体、該類似体を含む組成物、及び1以上の該類似体の投与によりテトラヒドロビオプテリン治療法に応答する状態に苦しむ個人を治療する方法である。] [0009] 本明細書中に開示される化合物は類似体であり、それぞれ、インビボで、テトラヒドロビオプテリン若しくはその誘導体を生成できるテトラヒドロビオプテリン又はテトラヒドロビオプテリン誘導体のプロドラッグであり得る。テトラヒドロビオプテリンは天然に存在する化学物質であり、これは当業者に知られている化学合成によっても得られる。] [0010] 経口投与されたテトラヒドロビオプテリンは低い生体利用効率を有するということが発見されている。この低い生体利用効率は、概して、胃腸(GI)管からの劣った吸収、GI管及び/又は血流における酸化、吸収前の分解又は代謝、並びに吸収の後の分解又は代謝の少なくとも一つに起因していると考えられている。さらにまた、テトラヒドロビオプテリンは、劣った(脂質)溶解性、胃及び血流における潜在的化学的不安定性、及びGI管壁の透過不可能性を呈することが考えられる。] [0011] 本開示の一態様は、治療上有効量のテトラヒドロビオプテリンの類似体及び/又はプロドラッグをその必要のある個人に投与することによる、個人におけるテトラヒドロビオプテリンの生体利用効率を向上させることに関し、そこで該類似体がBH4のプロドラッグである場合、内因性の酵素は、それぞれ、インビボで活性なテトラヒドロビオプテリン又はテトラヒドロビオプテリン誘導体を放出できる。プロドラッグアプローチはテトラヒドロビオプテリンの場合に有効である。なぜならこの化合物は、少なくとも6つの異なる酵素(例えば、フェニルアラニンヒドロキシラーゼ、チロシンヒドロキシラーゼ、トリプトファンヒドロキシラーゼ、内皮一酸化窒素シンターゼ、ニューロン一酸化窒素シンターゼ、及び誘導可能な一酸化窒素シンターゼ)と相互作用するからである。加えて、テトラヒドロビオプテリンは、2つの他の酵素を必要とするヒドロキシル化反応に関与した後に、再資源化される。従って、これらの6種の酵素と適切に相互作用せず、かつ2種の追加的な酵素により再利用されないテトラヒドロビオプテリンの類似体は、補因子として十分に機能することができず、また特に適切に再利用されない場合には化学量論的に使用できない。これらの理由により、天然テトラヒドロビオプテリン化合物を生成する類似体は、より良好な生体利用効率を有するが、テトラヒドロビオプテリンの全ての細胞標的と適切に相互作用できない化合物より、はるかに優れている。] [0012] したがって、本発明の一態様は、テトラヒドロビオプテリンの類似体に関する。テトラヒドロビオプテリンの類似体は、式Iの化合物(1つの具体的な立体異性体として以下に示される)又はその医薬として許容し得る塩である:] [0013] BH4の他の7つの可能的な立体異性体も意図される。BH4の類似体は、生物学的条件下でBH4を遊離できるプロドラッグであるが、これに限定されない。] [0014] 式Iの化合物の実施態様によると、R3、R4、R5、R6及びR7は全てが水素であり、かつR1及びR2は共に-C(Rc)Rd-であって5員環を形成するか、又はR1及びR2は独立に、水素、C3-8シクロアルキル、C1-40アルキル、C1-40置換アルキル、C3-8ヘテロシクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、C3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニル、C2-40置換アルケニル、C3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンアリール、C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)H、C(O)C3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキル、C(O)C1-40置換アルキル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)アリール、C(O)ヘテロアリール、C(O)アルキレンアリール、C(O)アルキレンヘテロアリール、C(O)C3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニル、C(O)C2-40置換アルケニル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンアリール、C(O)C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)NRaRb、C(O)ORa、C(O)SRa、又はアミノ酸誘導体であり、但しR1及びR2は両方ともが水素、C(O)H、グルコシル、アミノグルコシル又は同じC(O)C1-10アルキルでないことを条件とする。この実施態様において、R1及びR2はアミノ酸誘導体、及びR基が水素で誘導体化された非アミノ酸から独立に選択される。一実施態様において、R1はアミノ酸誘導体から選択され、かつR2は水素である。別の実施態様において、R2はアミノ酸誘導体から選択され、かつR1は水素である。(例えばR1又はR2における)アミノ酸誘導体はバリルアミノ酸部分を含み得るが、これに限定されない。] [0015] 式Iの化合物の別の実施態様によると、R1、R2、R5、R6及びR7は全て水素であり;かつR3及びR4は独立に、水素、C3-8シクロアルキル、C2-40アルキル、C1-40置換アルキル、C3-8ヘテロシクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、C3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニル、C2-40置換アルケニル、C3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンアリール、C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)H、C(O)C3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキル、C(O)C1-40置換アルキル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)アリール、C(O)ヘテロアリール、C(O)アルキレンアリール、C(O)アルキレンヘテロアリール、C(O)C3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニル、C(O)C2-40置換アルケニル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンアリール、C(O)C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)NRaRb、C(O)ORa、又はC(O)SRaであり、但しR3が水素である場合にR4が水素又はリボースでないこと、及びR4が水素である場合にR3が水素、C(O)H、アセタート、ヒドロキシメチル、又はアミノアルキルでないことを条件とする。] [0016] 式Iの化合物のさらに別の実施態様によると、R1、R2、R3、R4及びR5は全て水素であり;かつR6及びR7は独立に、水素、C3-8シクロアルキル、C1-40アルキル、C1-40置換アルキル、C3-8ヘテロシクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、C3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニル、C2-40置換アルケニル、C3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンアリール、C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)H、C(O)C3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキル、C(O)C1-40置換アルキル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C(O)1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)アリール、C(O)ヘテロアリール、C(O)アルキレンアリール、C(O)アルキレンヘテロアリール、C(O)C3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニル、C(O)C2-40置換アルケニル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンアリール、C(O)C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)NRaRb、C(O)ORa、又はC(O)SRaであり、但しR6が水素である場合にR7が水素、メチル、CH2(CH2)4CO2H、又はCH2CH2-アリールでなく、及びR7が水素である場合にR6が水素でないことを条件とする。] [0017] 式Iの化合物のさらに別の実施態様によると、R1、R2、R3、R4、R6及びR7は全て水素であり;かつR5はC3-8シクロアルキル、C1-40アルキル、C1-40置換アルキル、C3-8ヘテロシクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、C3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニル、C2-40置換アルケニル、C3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンアリール、C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)H、C(O)C3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキル、C(O)C1-40置換アルキル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)アリール、C(O)ヘテロアリール、C(O)アルキレンアリール、C(O)アルキレンヘテロアリール、C(O)C3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニル、C(O)C2-40置換アルケニル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンアリール、C(O)C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)NRaRb、C(O)ORa、又はC(O)SRaである。] [0018] 式Iの化合物の別の意図されたタイプの実施態様において、R3、R4、R5、R6及びR7は全ての水素であり、かつR1及びR2はそれぞれ独立に水素及びアミノ酸誘導体から選択され、ここでR1及びR2は両方が水素であることができない。そのようなタイプの実施態様において、アミノ酸誘導体は、エステル結合を介する式Iの化合物の一部である。具体的実施態様において、アミノ酸誘導体は単一のアミノ酸である一方、他の実施態様では、アミノ酸誘導体は、アミド結合若しくはエステル結合又はその両方を介して共に共有結合した2、3、4又はそれより多いアミノ酸である。特定の意図された実施態様において、例えば、R1は水素であり、R2はアラニン、バリン、又はグルタミン酸及びアラニンを含むジペプチドを含む。他の具体的実施態様において、R1及びR2は、両方ともバリンを含む。] [0019] 式Iの化合物の別の意図されたタイプの実施態様において、R1、R2、R4、R5、R6及びR7は全ての水素であり、かつR3はアミノ酸誘導体である。そのようなタイプの実施態様において、アミノ酸誘導体は単一のアミノ酸である一方、他の実施態様では、アミノ酸誘導体は、アミド結合若しくはエステル結合又はその両方を介して共に共有結合した2、3、4又はそれより多いアミノ酸である。] [0020] 式Iの化合物の上述の実施態様のそれぞれにおいて、Ra及びRbは独立に、水素、C3-8シクロアルキル、C1-40アルキル、C1-40置換アルキル、C3-8ヘテロシクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、C3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニル、C2-40置換アルケニル、C3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンアリール、C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)H、C(O)C3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキル、C(O)C1-40置換アルキル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)アリール、C(O)ヘテロアリール、C(O)アルキレンアリール、C(O)アルキレンヘテロアリール、C(O)C3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニル、C(O)C2-40置換アルケニル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、ポリエチレングリコール、C(O)C2-40アルケニレンアリール、又はC(O)C2-40アルケニレンヘテロアリールである。] [0021] また、式Iの化合物の上述の実施態様のそれぞれにおいて、Rc及びRdは共にオキソであるか、又はRc及びRdは独立に、水素、C3-8シクロアルキル、C1-40アルキル、C1-40置換アルキル、C3-8ヘテロシクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、C3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニル、C2-40置換アルケニル、C3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンアリール、C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)H、C(O)C3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキル、C(O)C1-40置換アルキル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)アリール、C(O)ヘテロアリール、C(O)アルキレンアリール、C(O)アルキレンヘテロアリール、C(O)C3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニル、C(O)C2-40置換アルケニル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンアリール、又はC(O)C2-40アルケニレンヘテロアリールである。] [0022] 本発明は、テトラヒドロビオプテリン療法に応答する状態を患っている個人を治療するための組成物を提供することにも関する。本組成物には、通常、式Iの化合物の上記の好ましい実施態様のいずれか1つ、及び任意に、医薬として許容し得る賦形剤、例えばそのための希釈剤又は担体を含むことができる。] [0023] 本発明の更に別の態様は、上述した組成物のいずれか1つの投与によって、BH4応答性状態を患っている個人を治療する方法を提供することである。該方法は、式Iの化合物の治療上有効量を個人に投与することを含む。BH4応答性状態は、概して、BH4又はその誘導体に感受性である状態を含む。BH4応答性状態には、糖尿病関連の血管合併症を含み、該障害には、一般的血管機能の障害(異常な脈管コンプライアンス、内皮機能不全及び高血圧症);不応性高血圧症;インスリン感応性/グルコース制御障害;異常な末梢潅流(間欠跛行、減少した末梢潅流、減少した皮膚血流及び不完全な創傷治癒);心臓病(うっ血心不全、うっ血性心不全の有無にかかわらない肺高血圧、運動関連性狭心症、冠状動脈疾患、関連したアテローム性動脈硬化症);眼の疾患(視神経萎縮、糖尿病性網膜疾患);及び、腎疾患(糖尿病性腎疾患、腎不全、糸球体濾過率減少におけるミクロアルブミン尿症);を含むがこれらに限定されない。] [0024] BH4応答状態には、肺血管疾患、溶血性貧血、脳卒中及び関連した虚血性血管疾患(例えば脳卒中、心臓若しくは冠状動脈疾患、動脈硬化、又は末梢血管疾患)、血栓症、移植に関連した内皮機能不全、及び心臓若しくは冠状動脈疾患からなる群から選択される糖尿病には関連しない血管疾患も含む。一実施態様において、肺血管疾患には、鎌状赤血球貧血及び他のヘモグロビン異常症における肺緊張、特発性肺高血圧、新生児の持続性肺高血圧症(PPHN)を含むが、これに限定されるものではない。さらなる態様において、溶血性貧血は、遺伝性溶血性貧血及び後天性溶血性貧血を含む。遺伝性溶血性貧血には、鎌状赤血球貧血症、サラセミア、G6PD欠乏による又は溶血に関連した溶血性貧血、ピルビン酸キナーゼ欠乏、遺伝性楕円赤血球症、遺伝性球状赤血球症、遺伝口唇状赤血球症、遺伝性卵形赤血球症、発作性夜間ヘモグロビン尿症、及びヘモグロビンSC病を含むが、これらに限定されるものではない。後天性溶血性貧血には、細血管障害性溶血性貧血、特発性自己免疫溶血性貧血、化学的若しくは物理的薬剤若しくは装置(左室補助装置)により生じる非免疫性溶血性貧血、機械の心臓弁及びバイパス装置)、及び二次免疫溶血性貧血を含むが、これらに限定されるものではない。] [0025] 別の実施態様において、脳卒中及び関連した虚血性血管疾患は、脳卒中後脳血管攣縮などの血管痙攣を含むが、これに限定されるものではない。血栓症には、血栓形成、血栓症、凝血(clotting)、及び凝固(coagulation)を含むが、これらに限定されるものではない。さらなる態様において、移植に関連する内皮機能不全には、固体臓器移植及びシクロスポリンA誘導性の内皮機能不全後の脈管機能不全を含むが、これらに限定されるものではない。さらに別の実施形態では、心臓又は冠状動脈疾患には、うっ血性心不全、高コレステロール血症と関連する脈管機能不全及び狭心症、並びに喫煙と関連する脈管機能不全及び狭心症を含むが、これらに限定されるものではない。] [0026] 本明細書中に記載されている組成物及び方法について、好ましい特徴、例えばその構成要素、構成範囲、条件及び工程は、本明細書に提供される様々な例から選択できる。] [0027] 本発明の付加的な特徴は、添付の請求の範囲と併せ、以下の詳細な説明を再検討することにより、当業者に明らかになるであろう。] 図面の簡単な説明 [0028] ビオプテリンの測定のためのフローチャートを示す。] [0029] 体液及び組織のビオプテリンを測定するアッセイの検証からの結果の概要を示す。] [0030] 60分間に渡る、ヒト血漿における実施例2、3、4、及び20の化合物の安定性を示す。] [0031] 60分間に渡る、ラット血漿における実施例2、3、4、及び20の化合物の安定性を示す。] [0032] 60分間に渡ってシミュレーションされた胃液における実施例2、3、4、及び20の化合物の安定性を示す。] [0033] BH4と比較して、絶食されたサルへの様々なBH4プロドラッグの経口投与後25時間に渡るBH4血漿レベルを示す。] [0034] カニクイザルにおけるBH4(2mg/kg)の静脈内投与後のBH4、BH2及びビオプテリンの薬物動態を示す。] [0035] カニクイザルにおけるBH4(40mg/kg)の経口投与後のBH4、BH2及びビオプテリンの薬物動態を示す。] [0036] カニクイザルにおける実施例5の化合物(BH4当量で2mg/kg)の静脈内投与後の実施例5の化合物、BH4、BH2及びビオプテリンの薬物動態を示す。] [0037] カニクイザルにおける実施例5の化合物(BH4当量で5mg/kg)の経口投与後の実施例5の化合物、BH4、BH2及びビオプテリンの薬物動態を示す。] [0038] カニクイザルにおける実施例5の化合物(BH4当量で20mg/kg)の経口投与後の実施例5の化合物、BH4、BH2及びビオプテリンの薬物動態を示す。] [0039] BH4(40mg/kg、比較のために5mg/kgに変換される)又は(BH4当量で)5mg/kg若しくは20mg/kgの実施例5の化合物の経口投与後のBH4薬物動態の比較を示す。] [0040] BH4(2mg/kg)又は実施例5の化合物(BH4当量で2mg/kg)の静脈内投与後の薬物動態を示す。] [0041] BH4(2mg/kg)又は実施例5の化合物(BH4当量で2mg/kg)の静脈内投与後のBH4薬物動態を示す。] [0042] BH4(2mg/kg)又は実施例5の化合物(BH4当量で2mg/kg)の静脈内投与後のでBH4、BH2及びビオプテリンの薬物動態を示す。] [0043] 実施例5の化合物(2% MeOH移動相)の投与後2時間におけるカニクイザルの血漿からのBH4クロマトグラムを示す。] [0044] 様々な濃度のBH4並びに実施例5、7及び9の化合物を用いた5時間の処理後における亜硝酸塩+硝酸塩の増加の割合を示す。] [0045] 様々な濃度のBH4並びに実施例5、7及び9の化合物を用いた17時間の処理後における亜硝酸塩+硝酸塩の増加の割合を示す。] [0046] 様々な濃度のBH4並びに実施例5、7及び9の化合物を用いた22時間の処理後における亜硝酸塩+硝酸塩の増加の割合を示す。] [0047] 様々な濃度のBH4並びに実施例5及び6の化合物を用いた5時間の処理後における亜硝酸塩+硝酸塩の増加の割合を示す(μM濃度で示す)。] [0048] 様々な濃度のBH4並びに実施例5及び6の化合物を用いた20時間の処理後における亜硝酸塩+硝酸塩の増加の割合を示す(μM濃度で示す)。] [0049] 緩衝液、対照、様々な濃度のBH4、実施例5及び6S-BH4を用いての処理後におけるインビトロ無細胞eNOS増強アッセイでの亜硝酸塩+硝酸塩の増加の割合を示す(μM濃度で示す)。] [0050] 緩衝液、対照、様々な濃度のBH4、実施例5、実施例6、実施例7及び実施例9を用いての処理後におけるインビトロ無細胞eNOS増強アッセイでの亜硝酸塩+硝酸塩の増加の割合を示す(μM濃度で示す)。] [0051] 高血圧症と、水投与(Wistar-Kyotoラットに対し自然発症高血圧ラット(SHR))、SHRでのビヒクル投与、様々な濃度のBH4の投与及び実施例5の化合物の投与とを比較する、3週間の処置期間の間の体重の変遷を示す。] [0052] Wistar-Kyotoラット(WKY)と、同齢の自然発症高血圧ラット(SHR)とを比較する、水投与を用いた3週間の処置期間の間の収縮期の血圧の変遷を示す。] [0053] 水又はビヒクルのいずれかで処置したSHRにおける、3週間の処置期間の間の収縮期の血圧の変遷を示す。] [0054] ビヒクル又は100mg/kg/日のBH4で処置したSHRにおける、3週間の処置期間の間の収縮期の血圧の変遷を示す。] [0055] ビヒクル又は2mg/kg/日の実施例5の化合物で処置したSHRにおける、3週間の処置期間の間の収縮期の血圧の変遷を示す。] [0056] ビヒクル又は10mg/kg/日の実施例5の化合物で処置したSHRにおける、3週間の処置期間の間の収縮期の血圧の変遷を示す。] [0057] ビヒクル又は30mg/kg/日の実施例5の化合物で処置したSHRにおける、3週間の処置期間の間の収縮期の血圧の変遷を示す。] [0058] ビヒクル、BH4(100mg/kg/日)又は10mg/kg/日の実施例5の化合物で処置したSHRにおける、3週間の処置期間の間の収縮期の血圧の変遷の比較を示す。] [0059] (発明の詳細な説明) 血流に入っている薬剤量がしばしば有効な療法をもたらさない、又は有意な臨床的利益を達成するためにより多くの用量の化合物の投与を必要とするという点において、経口投与テトラヒドロビオプテリンは劣った生体利用効率を呈する。さらに、血液‐脳関門は、通常、小分子を透過し得ると同時に、例えば、テトラヒドロビオプテリンの取り込みに対する天然の障壁である。本発明は、経口投与テトラヒドロビオプテリンの劣った生体利用効率、及びテトラヒドロビオプテリンに応答する状態の治療法を提供するのに有効な量でテトラヒドロビオプテリンを身体及びCNSの両方に提供することにおける困難性に対処する。] [0060] 本発明は、全般に、テトラヒドロビオプテリンの類似体、該類似体を含む医薬組成物、及び該類似体の投与によりテトラヒドロビオプテリンに応答する状態を患っている個人を治療する方法に関し、これらの全ては以下で更に詳細に記載する。] [0061] BH4は、生体利用効率特性を改善させるのに必要なだけでなく、複数の細胞標的に機能する能力も保持しなければならない類似体を生産することが困難である複数の作用を有する天然物であるので、類似体が特に有用であり得る。類似体の抑制性又は予想外の毒作用の両方を回避することは、胃腸管から血流への流入を遂げた後に該天然化合物に変換する類似体(例えば、プロドラッグ)で達成できる。] [0062] (用語) 本明細書で用いられる用語「生体利用効率」とは、投与された薬剤の用量の体循環に入っている割合をいう。薬剤が静注で投与される場合、その生体利用効率は、理論的に100%であろう。しかしながら、薬剤が他の経路(例えば、経口)を介して投与される場合、その生体利用効率は、例えば吸収及び/又は肝初回通過効果に先立つGI管での不完全な吸収、分解又は代謝の結果として、典型的には100%未満であろう。] [0063] 本明細書で使用される用語「アルキル」とは、直鎖及び分岐の炭化水素基をいい、その非限定的例には、メチル、エチル、並びに直鎖及び分岐のプロピル及びブチル基を含む。用語「アルキル」には、「架橋されたアルキル」、すなわち二環式であるか多環式の炭化水素基、例えば、ノルボルニル、アダマンチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、又はデカハイドロナフチルを含む。アルキル基は、例えば、ヒドロキシ(OH)、ハロ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、及びアミノで任意に置換できる。本明細書に記載されている全ての実施態様を含む、式Iに従って本明細書に記載されている類似体において、アルキル基は、1〜40の炭素原子、又は1〜25の炭素原子、又は1〜15の炭素原子、又は1〜12の炭素原子、又は1〜10の炭素原子又は1〜8の炭素原子、又は1〜6の炭素原子から成ることが特に意図される。] [0064] 本明細書で使用される用語「シクロアルキル」とは、環状炭化水素基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル及びシクロペンチルをいう。「ヘテロシクロアルキル」は、環が、酸素、窒素及び硫黄からなる群から独立に選択される1〜3の異種原子を含むことを除き、シクロアルキルと同様に定義される。ヘテロシクロアルキル基の非限定的な例には、ピペルジニル(piperdinyl)、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロフラニルなどを含む。シクロアルキル及びヘテロシクロアルキル基は、例えば、アルキル、アルキレンOH、C(O)NH2、NH2、オキソ(=O)、アリール、ハロアルキル、ハロ及びOHからなる群から独立して選択される1〜3個の基で任意に置換された飽和又は部分不飽和環系であり得る。ヘテロシクロアルキル基は、任意にアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキレンアリール又はアルキレンヘテロアリールで更にN置換できる。] [0065] 本明細書で使用される用語「アルケニル」は、該基が、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含むことを除いて「アルキル」と同じく定義される。] [0066] 本明細書で使用される用語「アルキレン」とは、置換基を有するアルキル基をいう。例えば、用語「アルキレンヘテロシクロアルキル」とは、ヘテロシクロアルキル基で置換されたアルキル基をいう。アルキレン基は、先に任意的アルキル置換基として収載された1以上の置換基によって任意に置換される。] [0067] 本明細書で使用される用語「アルケニレン」は、該基が少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含むことを除き、「アルキレン」と同一に定義される。] [0068] 本明細書で使用される用語「アリール」とは、単環式又は多環式の芳香族基をいう。アリール基は単環又は二環の芳香族基、例えばフェニル又はナフチルであり得るが、これに限定されない。特に明記しない限り、アリール基は、非置換であり得るか、又は例えば、ハロ、アルキル、アルケニル、OCF3、NO2、CN、NC、OH、アルコキシ、アミノ、CO2H、CO2アルキル、アリール、及びヘテロアリールから独立に選択される1つ以上及び特に1〜4つの基で置換できる。典型的なアリール基は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、クロロフェニル、メチルフェニル、メトキシフェニル、トリフルオロメチルフェニル、ニトロフェニル、2,4-メトキシクロロフェニルなどを含むが、これらに限定されるものではない。] [0069] 本明細書で使用される用語「ヘテロアリール」とは、1つ若しくは2つの芳香環を含み、かつ芳香環に少なくとも1つの窒素、酸素若しくは硫黄原子を含んでいる単環式又は二環式の環系をいう。特に明記しない限り、ヘテロアリール基は、非置換であり得るか、又は例えば、ハロ、アルキル、アルケニル、OCF3、NO2、CN、NC、OH、アルコキシ、アミノ、CO2H、CO2アルキル、アリール及びヘテロアリールから選択される1つ以上、特に1〜4つの置換基で置換できる。ヘテロアリール基の例には、チエニル、フリル、ピリジル、オキサゾリル、キノリル、チオフェニル、イソキノリル、インドリル、トリアジニル、トリアゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、チアゾリル及びチアジアゾリルを含むが、これらに限定されない。] [0070] 本明細書で使用される用語「アミノ酸誘導体」とは、NH2、NHR又はNR2のいずれかとしてのアミン官能基、及びカルボン酸官能基の両方を有する部分をいう。アミノ酸は、α-アミノ酸、β-アミノ酸又はγ-アミノ酸であり得る。特に明記しない限り、本明細書にいうアミノ酸構造は、あらゆる可能的な立体異性体、例えば、D又はL鏡像異性体であり得る。アミノ酸は、グリシン、アラニン、β-アラニン、ロイシン、イソロイシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン、アルギニン、システイン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、ヒスチジン、リジン、プロリン、セリン、スレオニン又はバリンのL鏡像異性体などの天然存在型アミノ酸であり得る。他のアミノ酸には、グリシン、アラニン、β-アラニン、ロイシン、イソロイシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン、アルギニン、システイン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、ヒスチジン、リジン、プロリン、セリン、スレオニン若しくはバリンのD鏡像異性体など、又はオルニチン、置換フェニルアラニン(例えば、4-メトキシフェニルアラニン(4-methoxyphenylaline))、ピリジイルアラニン(pyridiyl alanines)及びその他など他のアミノ酸を使用できる。アミノ酸は、周知の技術に従って合成できるか、又は供給元、例えばSigma-Aldrich(ミルウォーキー、WI)又はChem-lmpex International社(ウッドデール、IL)から購入できる。アミノ酸誘導体は、バリン、アラニン、ロイシン、又はイソロイシンであり得るが、これらに限定されない。例えば、あるクラスの実施態様で意図するのは、例えば以下の式Iの化合物に示されるように2つ以上のアミノ酸を有することができるアミノ酸誘導体であり、式中、R2はγ-D-グルタミン酸-D-アラニン誘導体である:] [0071] 本明細書で使用される用語「ポリエチレングリコール」とは、式RO(CH2CH2O-)nの化学基をいい、式中、Rがアルキル基であり、かつnが1〜1000の整数でありかつ10〜500、20〜300、25〜250又は30〜200であり得る] [0072] 本明細書で使用される用語「保護基」とは、以下の特徴を呈する化学基をいう:(1)選択的に所望の官能性と反応し、保護が要求される計画された反応に安定である被保護基質を好収率で与える;(2)所望の官能性を産生するために、被保護基質から選択的に脱離可能である;及び、(3)この種の保護反応において生成する他の官能基と互換性を持つ試薬剤によって、好収率で脱離可能である。保護基の例は、Greeneらの文献、「有機合成における保護基」、第2版(John Wiley & Sons, lnc , New York, 1991)に見い出され得る。] [0073] 人体において実施する方法の特許権取得を禁止する管轄区域において、ヒト対象に組成物を「投与する」ことの意味は、ヒト対象が任意の技術(例えば、経口、吸入、局所適用、注入、挿入、その他)によって自己投与する規制物質を処方することに制限されるものとする。特許可能な主題を規定する法律又は規制と整合する最も幅広い合理的な解釈が意図される。人体において実施する方法の特許権取得を禁止しない管轄区域において、組成物の「投与」には、人体において実施される方法、並びに前述の動作の両方を含む。] [0074] (テトラヒドロビオプテリンの類似体) 本発明の一実施態様は、テトラヒドロビオプテリンの類似体に関する。テトラヒドロビオプテリンの類似体は、テトラヒドロビオプテリンのプロドラッグであり得るがこれに限定されない。テトラヒドロビオプテリンの類似体(例えば、プロドラッグ)は、式Iの化合物(以下に示される)、又は様々な条件下で代謝若しくは変換されてテトラヒドロビオプテリンを提供し得るその医薬として許容し得る塩であり得る:] [0075] (C-1'及び/又はC-2'位での修飾) 式Iの実施態様において、化合物はC-1'及びC-2'位の1つのみにて又はその両方で修飾される。そのような実施態様において、R3、R4、R5、R6及びR7はすべてが水素であり、かつR1及びR2は共に-C(Rc)Rd-であって5員環を形成するか、又はR1及びR2は独立に、水素、C3-8シクロアルキル、C1-40アルキル、C1-40置換アルキル、C3-8ヘテロシクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、C3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニル、C2-40置換アルケニル、C3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンアリール、C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)H、C(O)C3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキル、C(O)C1-40置換アルキル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)アリール、C(O)ヘテロアリール、C(O)アルキレンアリール、C(O)アルキレンヘテロアリール、C(O)C3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニル、C(O)C2-40置換アルケニル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンアリール、C(O)C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)NRaRb、C(O)ORa、又はC(O)SRaであり、但しR1及びR2は両方ともが水素、C(O)H、グルコシル、アミノグルコシル、又は同じC(O)C1-10アルキルでないことを条件とする。] [0076] Ra及びRbは独立に、水素、C3-8シクロアルキル、C1-40アルキル、C1-40置換アルキル、C3-8ヘテロシクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、C3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニル、C2-40置換アルケニル、C3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンアリール、C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)H、C(O)C3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキル、C(O)C1-40置換アルキル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)アリール、C(O)ヘテロアリール、C(O)アルキレンアリール、C(O)アルキレンヘテロアリール、C(O)C3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニル、C(O)C2-40置換アルケニル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、ポリエチレングリコール、C(O)C2-40アルケニレンアリール、又はC(O)C2-40アルケニレンヘテロアリールである。] [0077] Rc及びRdは共にオキソであるか、又はRc及びRdは独立に、水素、C3-8シクロアルキル、C1-40アルキル、C1-40置換アルキル、C3-8ヘテロシクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、C3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニル、C2-40置換アルケニル、C3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンアリール、C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)H、C(O)C3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキル、C(O)C1-40置換アルキル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)アリール、C(O)ヘテロアリール、C(O)アルキレンアリール、C(O)アルキレンヘテロアリール、C(O)C3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニル、C(O)C2-40置換アルケニル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンアリール、又はC(O)C2-40アルケニレンヘテロアリールである。] [0078] BH4のエステル及びジエステルは、本明細書に開示されるように、類似体として意図され、かつプロドラッグであり得る。第一級及び第二級アルコールは、様々な化学試薬、例えば、酸クロリド(例えば、塩化アセチル)及び酸無水物などによって容易にエステルに変わる。酸クロリド(例えば、塩化アセチル)は、酸掃去剤(例えば、トリエチルアミン)の存在下でアルコール部分と反応し、対応するエステル及び塩酸を形成できる。同様に、酸無水物(例えば、無水酢酸)は、アルコール部分と反応し、対応するエステル及び酢酸を形成することができる。副産物は、鉱酸(例えば、塩化アセチルについての塩酸)とは対照的に、対応する有機酸(例えば、無水酢酸についての酢酸)であるので、酸無水物との反応は一般により穏やかである。例えばHardenらの文献(1989) J. Med. Chem. 32:1738-43を参照されたい。テトラヒドロビオプテリン(ジオール)は、当該技術分野において公知のこれらの及び他の試薬により、変換できる。テトラヒドロビオプテリンのアミン官能基の存在下で選択的に1以上のヒドロキシル基を誘導体化するために、以下に詳細に説明するように、適切にこれらの基及び官能基を保護することにより、これらの基及び官能基の電子性質並びに立体環境を利用できる。] [0079] C-1'及びC-2'位の一方又は両方の修飾は、様々な方法で達成できる。例えば、テトラヒドロビオプテリン(また、以下「BH4」とも称される)は、塩基捕捉溶媒、例えばピリジン又はトリエチルアミンなどに溶解できる。溶解したBH4は、モル過剰の無水物と反応してBH4のモノエステルを形成することができ、該反応が完了まで続き、このようにしてC-1' 位及びC-2'位の両方のヒドロキシルがジエステル類似体(例えば、プロドラッグ)に変換される。下で示される反応スキーム(I)は、無水物の使用によるC-1'位及びC-2'位の一方又は両方を修飾することに適している合成の代表的な描写である:] [0080] 代替的合成は、C-2位、N-3位、N-5位、及びN-8位で潜在的反応性アミンを保護するために保護基を使用することを含むことができる。] [0081] 開示される類似体として意図されるBH4のエステル及びジエステルはアミノ酸から誘導でき、例えば、BH4の1',2'-ジオールもアミノ酸エステルに変換することができる。アシクロビルのアルコールはL-バリンアミノ酸エステルに変換され、生体利用効率の顕著な増加を生じ、ヒト腸のペプチド輸送されたhPEPT1を介する腸を通る能動輸送に起因する。他のアミノ酸は、同様に働くことができる。副産物は、生物学的に良性である。アミノ酸(AA)誘導体の例は、反応スキーム(IA)、(IA')及び(IB)で概説されるように調製できる。反応スキーム(IA)はBH4のアミノ酸類似体を調製する方法を示し、該アミノ酸はC1'、C2'又は両方の位置にある。反応スキーム(IA')は、4N HCl/ジオキサンを使用する、終末産物へのジ-bocイミンの直接の脱保護を含む代替例の特定の実施例を示す。反応スキーム(IB)はBH4のペプチジル誘導体を調製する方法を示し、C1'、C2'又は両方が、ジペプチド、トリペプチド又はテトラペプチド部分で修飾される。より長いペプチド修飾は、類似の合成方法を使用してなされることもできる。様々に保護されたアミノ酸誘導体は、周知の合成技術を介して、又は商業的供給元、例えばSigma-Aldrich (Milwaukee, WI)又はChem Impex (Wood Dale,IL)を介して入手できる。] [0082] 環式のケタール及びアセタールは、それぞれ、ジオールをケトン及びアルデヒドと反応させることにより形成できる。例えばHardenらの文献(1989) J. Med. Chem. 32:1738-43;Songらの文献(2005) J. Med. Chem. 48:1274-77を参照されたい。環式のケタール及びアセタールは、インビボで加水分解的に又は酵素的に変換され、ジオールへと戻り得る。R1及びR2が共に-C(Rc)Rd-であって五員環を形成し、BH4のアセタール類似体を形成する修飾は、反応スキーム(II)に記載し、以下に示すように、BH4の1',2'-ジオールを2,2-ジメトキシプロパン及びp-トルエンスルホン酸一水和物(pTSA)と共にアルデヒド(例えば、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF))と反応させBH4のアセタール類似体を形成することにより達成することができる:] [0083] R1及びR2が共に-C(Rc)Rd-であって五員環を形成し、BH4のケタール類似体を形成する修飾は、反応スキーム(III)に記載し、以下に記載するように、触媒の存在下で、BH4の1',2'-ジオールをケタール又はケトンと反応させることによって達成できる:] [0084] (N-5及び/又はN-8位での修飾) 式Iの化合物の別の実施態様において、該化合物は、N-5位及びN-8位の一方のみ又は両方で修飾される。そのような実施態様において、R1、R2、R5、R6、及びR7は全てが水素であり;R3及びR4は独立に、水素、C3-8シクロアルキル、C2-40アルキル、C1-40置換アルキル、C3-8ヘテロシクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、C3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニル、C2-40置換アルケニル、C3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンアリール、C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)H、C(O)C3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキル、C(O)C1-40置換アルキル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)アリール、C(O)ヘテロアリール、C(O)アルキレンアリール、C(O)アルキレンヘテロアリール、C(O)C3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニル、C(O)C2-40置換アルケニル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンアリール、C(O)C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)NRaRb、C(O)ORa、又はC(O)SRaであり、但し、R3が水素である場合にR4は水素又はリボースではなく、及びR4が水素である場合にR3は水素、C(O)H、アセタート、ヒドロキシメチル、又はアミノアルキルでないことを条件とする。1つのクラスの実施態様において、R3+はアミノ酸誘導体である。] [0085] N-5位及びN-8位の一方又は両方での修飾は、様々な方法で達成できる。例えば、BH4のアミド(又はジアミド)類似体は、BH4を、モル過剰の適切なアルコール保護基、例えば塩化t-ブチルジメチルシリル(TBDMSCI)とイミダゾール存在下で処理することによって、反応性ジオール位を保護することができる。その後、被保護BH4を塩基と反応させた後に酸クロリドと反応させることによって、被保護N-5及び/又はN-8中間体を生成できる。これらの反応の後、該中間体上のジオール位は、該中間体を適切な脱保護剤、例えば、TBDMSCIの場合にはテトラ-n-ブチルフッ化アンモニウム(TBAF)で処理することにより脱保護され、BH4のアミド類似体を生成する。合成は一般的に、以下に示される反応スキーム(IV)に続く:] [0086] 別の実施態様において、BH4のカルバモイル(又はジカルバモイル)類似体は、イミダゾール存在下で、BH4をモル過剰のTBDMSCIなどのアルコール保護基で処理し、反応性ジオール位を保護することにより得ることができる。その後、被保護BH4は、塩基と反応させ、それに続きクロロギ酸塩(例えば、ブチリルクロロギ酸塩)と反応させることができる。これらの反応の後、中間体上のジオール位は、例えば、該中間体をTBAFと反応させることによって脱保護化され、BH4のジアミド類似体を生産する。合成は一般的に、以下に示す反応スキーム(V)に続く:] [0087] 実施態様のさらに別のクラスにおいて、式Iの化合物は、アミノ酸又はペプチジル部分を有するN-5位で修飾される。この種の誘導体は、以下の反応スキーム(VI)に従って調製できる。] [0088] (C-2位での修飾) 式Iの化合物のさらに別の実施態様において、該化合物はC-2位でのみ修飾される。そのような実施態様において、R1、R2、R3、R4及びR5は全てが水素であり;かつ、R6、及びR7は独立に、水素、C3-8シクロアルキル、C1-40アルキル、C1-40置換アルキル、C3-8ヘテロシクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、C3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニル、C2-40置換アルケニル、C3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンアリール、C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)H、C(O)C3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキル、C(O)C1-40置換アルキル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)アリール、C(O)ヘテロアリール、C(O)アルキレンアリール、C(O)アルキレンヘテロアリール、C(O)C3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニル、C(O)C2-40置換アルケニル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンアリール、C(O)C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)NRaRb、C(O)ORa、又はC(O)SRaであり、但し、R6が水素である場合にR7は水素、メチル、CH2(CH2)4CO2H、又はCH2CH2-アリールではなく、及びR7が水素である場合にR6は水素ではないことを条件とする。] [0089] C-2での修飾は、周知の反応、例えばアミンからアミドへの転換、アミンのアルキル化、アミンのアリール化などを使用する、C-2でのNH2基の修飾前におけるBH4のジオール部分の保護基操作を含む、多くの典型的有機化学技術を介して生じることができる。被保護ジオール部をそれから、C-2位でのみ修飾されたBH4の類似体を提供するために任意に脱保護化できる。] [0090] (N-3位での修飾) 式Iのさらに別の実施態様において、該化合物はN-3位でのみ修飾される。そのような実施態様において、R1、R2、R3、R4、R6及びR7は全てが水素であり;かつ、R5は、C3-8シクロアルキル、C1-40アルキル、C1-40置換アルキル、C3-8ヘテロシクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、C3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニル、C2-40置換アルケニル、C3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンアリール、C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)H、C(O)C3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキル、C(O)C1-40置換アルキル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)アリール、C(O)ヘテロアリール、C(O)アルキレンアリール、C(O)アルキレンヘテロアリール、C(O)C3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニル、C(O)C2-40置換アルケニル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C(O)2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンアリール、C(O)C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)NRaRb、C(O)ORa又はC(O)SRaである。] [0091] 式Iの化合物の先に記載した実施態様のそれぞれにおいて、Ra及びRbは独立に、水素、C3-8シクロアルキル、C1-40アルキル、C1-40置換アルキル、C3-8ヘテロシクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレンアリール、アルキレンヘテロアリール、C3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニル、C2-40置換アルケニル、C3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、C2-40アルケニレンアリール、C2-40アルケニレンヘテロアリール、C(O)H、C(O)C3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキル、C(O)C1-40置換アルキル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8シクロアルキル、C(O)C1-40アルキレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)アリール、C(O)ヘテロアリール、C(O)アルキレンアリール、C(O)アルキレンヘテロアリール、C(O)C3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニル、C(O)C2-40置換アルケニル、C(O)C3-8ヘテロシクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8シクロアルケニル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルキル、C(O)C2-40アルケニレンC3-8ヘテロシクロアルケニル、ポリエチレングリコール、C(O)C2-40アルケニレンアリール、又はC(O)C2-40アルケニレンヘテロアリールである。] [0092] N-3位での修飾は、周知の反応、例えばアミンからアミドへの転換、アミンのアルキル化、アミンのアリール化などを使用する、アミンの修飾前におけるBH4のジオール部分の保護基操作を含む、多くの典型的有機化学技術を介して生じることができる。] [0093] (BH4のアシル誘導体) また、トリアシル誘導体を提供するC1'、C2'及びN5でのBH4の修飾も意図される。この種の化合物を、以下の反応スキーム(VII)で概説されるように調製できる。] [0094] (テトラヒドロビオプテリンの類似体を評価する方法) 本明細書に開示されるテトラヒドロビオプテリンの類似体は、様々な方法で評価できる。例えば、これらの類似体は、代謝安定性について評価できる。薬物代謝は、肝臓での2つの主要酵素反応を介して達成される。第I相酵素は、滑面小胞体に局在する、シトクロム450(CYP)ファミリーの酵素を含む。第I相反応は、酸化、還元及び/又は加水分解を含み、それらの多くはCYP酵素により媒介され、かつ補因子としてNADPHを必要とする。第II相反応は、原形質及び小胞体に位置し、例えばグルクロン酸、グルタチオン、硫酸及びグルタミンとの抱合を含む。第II相反応は、薬剤を不活化し、及び/又は薬剤分子が身体によってよりよく除去されることを可能にする。薬剤は、第I相又は第II相反応のいずれかにより、又は両方によって、代謝できる。試験化合物の代謝安定性は、第I相代謝の間における潜在的に毒性であるか薬理的に不活性な代謝物を生成する、又は不十分な代謝分解のために蓄積する、該化合物の能力を評価することで決定される。肝ミクロソームは、CYPを含む多くの薬剤代謝酵素を含む細胞小器官画分(小胞体)である。肝ミクロソームは、試験化合物の代謝運命を評価するためのインビトロモデル系として一般に使用される。代謝安定性の他の態様は、テトラヒドロビオプテリン又は誘導体の酸化に関することができる。テトラヒドロビオプテリンは、酸化に感応性であり、酸化は温度及び還元電位に関する哺乳類の身体条件下において、代謝を介して、又は物理作用を介して発生することがあり得る。加えて、類似体は、該類似体を切断することができ、かつ組織並びに血流において見出し得るエステラーゼ及び他の酵素を介するその代謝について試験できる。] [0095] また、これらの類似体は、水溶解度並びに脂肪親和性について評価できる。水溶解度は、候補薬剤の生体利用効率及び有用性の重要な決定要素である。比濁分析(光散乱)は、多数のリード化合物の見かけ上の溶解度を迅速に決定するために認められた技術である。脂肪親和性は、膜のモデルとして、オクタノール:水分配係数を使用して決定できる。オクタノール:水分配係数は、コンピュータ算出フラグメント法を使用して推定することもできる。約2の分配係数(log P)のログは、膜浸透のための最適なlog Pを表すと考えられる。] [0096] さらにまた、これらの類似体は、膜透過性について評価できる。CaCO-2細胞は、膜透過性、及びそれゆえ、潜在的経口生体利用効率を評価するために一般に使用される。CaCO-2細胞は典型的には、ヒト結腸癌細胞系に由来し、拡散チャンバに取り付けられるコンフルエントな単層又は多孔性メンブランフィルタにおいて成長する。膜透過性は、受領者区画の試験化合物の見かけの速度に基づいて測定される。単層の頂端(ドナー)表面は微小絨毛から成り、それ故、腸の刷子縁の特徴を保持する。加えて、細胞は、機能的な輸送タンパク質及び代謝性酵素を発現することもできる(Inuiらの文献, J. Pharmacol. Exp. Ther. 261:195-201 (1992);Luらの文献, Pharm. Res. 11:S-258 (1994);Jorgeらの文献, Pharm. Res. 8:1441〜1443 (1991))。CaCO-2細胞を使用するインビトロ評価は、ヒトの胃腸吸収を予示すると考えられる(Stewartらの文献, Pharm. Res. 12:693-699 (1995))。ヒトの腸由来のCaco-2細胞が、腸の膜全体の通過の間、プロドラッグから親薬剤を放出できる様々なエステラーゼを発現するとも測定された。(Imaiらの文献, Drug Metabolism and Disposition 2005, 33, 1185-1190;Miyazakiらの文献, Antimicrobial Agents and Chemotherapy 2004, 48, 2604-2609)。例えば、特定のアルコールのバリンエステルを加水分解するビフェニルヒドロキシラーゼ様タンパク質は、ヒトの腸に由来するCaCO-2細胞から同定された(Amidonらの文献, J. Biol. Chem. 2003, 273, 25348-25356)。] [0097] またさらに、これらの類似体は、腸の透過性について評価できる。経口投与を意図する化合物の腸の透過性の評価は、商業的な薬剤開発の候補を選択することにおいて重要な役割を果たす。吸収可能性の順に一連のリード化合物にランクを付けることは、化合物の選択及び最適化を促進する。一連中の化合物の吸収可能性の調査のために現在認められた方法は、CaCO-2又はMDCK単層培養物を通る見かけの透過性の比較によるものである(Artusson及びBorchardtの文献, Pharm. Res. 1997, 14, 1655- 1657)。これらの吸収モデルは、活性な輸送機構に関与するものを含む、開発において更に開発される化合物に関連するいかなる吸収問題を理解することにも有用である。] [0098] ラット又はイヌなどの動物モデルを使用して、それらの生体利用効率及びBH4への転換のための類似体を更に評価できる。こうした状況において、経口投与薬剤は静脈内投与にて提供されたものと比較され、かつ両方の経路の薬物動態が薬剤濃度について分析される。肝臓、心臓、脈管系及び脳を含む関心のある組織を、テトラヒドロビオプテリンの組織レベルについて分析し、類似体及び天然の形態の両方の投与の後に達成される濃度と比較できる。] [0099] (式Iの化合物を含む組成物) 本発明の更なる態様は、希釈剤又は担体などの医薬として許容し得る賦形剤と共に本発明の化合物を含む医薬組成物に関する。本発明の使用に適している化合物及び医薬組成物は、該化合物がその意図された目的を達成するための有効量で投与できるものを含む。化合物の投与は以下で更に詳細に記載した。] [0100] 適切な医薬組成物は、投与及び所望の投与量の経路に応じて、当業者により決定できる。例えば、「レミントンの薬学(Remington's Pharmaceutical Sciences)」, 1435-712 (第18版, Mack Publishing Co, Easton, Pennsylvania, 1990)を参照されたい。剤形は、物理状態、安定性、インビボ放出速度、及び投与された薬剤のインビボでのクリアランス速度に影響し得る。投与の経路に応じて、適切な用量は、体重、体表面積又は器官サイズに従って算出できる。適当な処理用量を決定するのに必要な算出の更なる改良は、特に本明細書に開示される投与量情報及びアッセイ、並びに動物又はヒトの臨床試験を通じて入手できる薬物動態的データに照らし、過度の実験なく当業者によって日常的になされる。] [0101] 「医薬として許容し得る」又は「薬理的に許容し得る」という句は、動物若しくはヒトに投与した場合に、有害反応、アレルギー反応、又は他の厄介な反応をもたらさない分子的実体及び組成物をいう。本明細書で用いられる「医薬として許容し得る担体」には、任意の及び全ての溶媒、分散媒、コーティング、抗細菌剤及び抗真菌剤、等張剤及び吸収遅延剤などを含む。薬学的に活性な物質のためのこの種の賦形剤の使用は、当業界において公知である。任意の従来の媒体又は薬剤が該治療組成物と不適合である限りを除き、治療組成物におけるその使用が意図される。補助活性成分も、組成物に組み込むことができる。例示的実施形態において、製剤は、コーンシロップ固形物、高オレイン酸サフラワー油、ヤシ油、ダイズ油、L-ロイシン、三塩基性リン酸カルシウム、L-チロシン、L-プロリン、L-リジン酢酸塩、DATEM(乳化剤)、L-グルタミン、L-バリン、二塩基リン酸カリウム、L-イソロイシン、L-アルギニン、L-アラニン、グリシン、L-アスパラギン一水和物、L-セリン、クエン酸カリウム、L-スレオニン、クエン酸ナトリウム、塩化マグネシウム、L-ヒスチジン、L-メチオニン、アスコルビン酸、炭酸カルシウム、L-グルタミン酸、L-シスチン二塩酸塩、L-トリプトファン、L-アスパラギン酸、塩化コリン、タウリン、m-イノシトール、硫酸第一鉄、アスコルビン酸パルミテート、硫酸亜鉛、L-カルニチン、α-酢酸トコフェロール、塩化ナトリウム、ナイアシンアミド、混合トコフェロール、パントテン酸カルシウム、硫酸第二銅、塩酸チアミンクロライド、ビタミンAパルミチン酸塩、硫酸マンガン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、葉酸、βカロテン、ヨウ化カリウム、フィロキノン、ビオチン、セレン酸ナトリウム、塩化クロム、モリブデン酸ナトリウム、ビタミンD3及びシアノコバラミンを含んでよい。追加のアミノ酸、ミネラル及びビタミンは、成分の各々の推奨された1日用量を提供する量で提供すべきである。] [0102] 本明細書で用いられる「医薬として許容し得る塩」は、例えば、塩基付加塩及び酸付加塩を含む。] [0103] 医薬として許容し得る塩基付加塩は、アルカリ及びアルカリ土類金属若しくは有機アミンなどの金属又はアミンで形成できる。化合物の医薬として許容し得る塩は、医薬として許容し得るカチオンでも調製できる。適切な医薬として許容し得るカチオンは、当業者に周知で、かつアルカリカチオン、アルカリ土類カチオン、アンモニウムカチオン及び四級アンモニウムカチオンを含む。炭酸塩又は炭酸水素塩も可能である。カチオンとして使用する金属の例は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、アンモニウム、カルシウム、又は第二鉄などである。適切なアミンの例には、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ヒスチジン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、N-メチルグルカミン及びプロカインを含む。] [0104] 医薬として許容し得る酸付加塩は、無機酸塩又は有機酸塩を含む。適切な酸塩の例は、塩酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、サリチル酸塩、硝酸塩、リン酸塩を含む。他の適切な医薬として許容し得る塩は当業者に周知であり、例えば、酢酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、酒石酸塩、又はマンデル酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸若しくはリン酸を;有機カルボン酸、スルホン酸、スルホ酸又はホスホ酸又はN-置換スルファミン酸、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸(TFA)、プロピオン酸、グリコール酸、コハク酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、メチルマレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、シュウ酸、グルコン酸、グルカル酸、グルクロン酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、サリチル酸、4-アミノサリチル酸、2-フェノキシ安息香酸、2-アセトキシ安息香酸、エンボニン酸(embonic acid)、ニコチン酸又はイソニコチン酸と共に;及び、天然のタンパク質の合成に関与する20種のαアミノ酸などのアミノ酸、例えばグルタミン酸又はアスパラギン酸、並びに、フェニル酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2‐ヒドロキシエタンスルホン酸、エタン1,2-二スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4-メチルベンゼンスルホン酸、ナフタレン2-スルホン酸、ナフタレン1,5-二スルホン酸、2-若しくは3-ホスホグリセリン酸、グルコース6-リン酸、N-シクロヘキシルスルファミン酸(シクラマートの形成に伴う)と共に、又はアスコルビン酸などの他の酸性の有機化合物と共に;含む。] [0105] 類似体塩は無機酸又は有機酸と形成できる。代替的な類似体塩形態の非限定的な例には、酢酸、クエン酸、シュウ酸、酒石酸、フマル酸及びマンデル酸の類似体塩を含む。特定の実施態様において、本明細書に記載されている組成物において使用する類似体は、二塩酸塩として製剤される。] [0106] 本発明の類似体を含む医薬組成物は、従来の様式で、例えば、従来の混合により、溶解、粒状化、糖衣製造、すりつぶし、乳状化、カプセル化、捕捉化、又は凍結乾燥により製造できる。適切な剤形は、選択される投与の経路に依る。本発明の類似体の治療上有効量が経口で投与される場合、組成物は、典型的には固体(例えば、錠剤、カプセル、ピル、粉末又はトローチ)又は液状剤形(例えば、水性懸濁液、溶液、エリキシル又はシロップ)の形態である。] [0107] 錠剤形態で投与される場合、組成物は、機能性固体及び/又は固体担体、例えばゼラチン又はアジュバントをさらに含むことができる。錠剤、カプセル及び粉剤は、本発明の約1〜約95%の類似体、及び好ましくは本発明の約25〜約90%の類似体を含有できる。] [0108] 液体又は懸濁液形態で投与される場合、機能的な液体及び/又は液体担体、例えば動物若しくは植物起源の水、石油又は油を加えることが可能である。組成物の液体形態は、生理的食塩水、糖アルコール溶液、ブドウ糖若しくはその他の糖溶液、又はグリコールを更に含むことができる。特定の実施態様では糖アルコール溶液に取り込まれる。液体又は懸濁液形態で投与される場合、組成物は、本発明の類似体の約0.5〜約90重量%及び例えば本発明の類似体の約1〜約50%を含むことができる。意図される一実施態様において、液体担体は、非水性又は実質的に非水性である。液体形態での投与について、組成物は、投与直前の溶解又は懸濁のための急速溶解性製剤として供給できる。] [0109] 本発明の類似体の治療上有効量が、静脈内注射、皮膚注射、又は皮下注射により投与される場合、組成物は、発熱物質を含まない非経口的に受け入れられる水溶液の形態である。pH、等張性、安定性などに十分な考慮を有するこの種の非経口的に受け入れられる溶液の調製は、当業界における技術の範囲内である。一実施態様において、静脈内注射、皮膚注射、又は皮下注射のための好ましい組成物は、典型的には、本発明の化合物に加えて、等張性ビヒクルを含む。この種の類似体組成物は、ヒドロキシプロピルセルロースなど界面活性剤と適切に混合された遊離塩基又は薬理的に許容し得る塩の溶液としての投与のために調製できる。分散剤も、グリセロール、液体ポリエチレングリコール及びそれらの混合物において、並びに油において調製できる。通常の貯蔵状態及び使用条件下で、これらの調製物は、微生物の成長を防止するために防腐剤を任意に含むことができる。] [0110] 注射可能な類似体組成物は、滅菌水溶液、懸濁液、又は分散剤、及び無菌の注射可能な溶液、懸濁液又は分散剤の即時調製用の無菌の粉末を含むことができる。全ての場合において、形態は、無菌でなければならず、かつ容易に注射できる程度に流動的でなければならない。形態は、製造及び貯蔵条件下で安定でなければならず、かつ防腐剤の任意の包含によって細菌及び菌類などの微生物の汚染作用に抵抗しなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール及び液体ポリエチレングリコールなど)、適切なそれらの混合物及び植物油を含む溶媒又は分散媒であり得る。意図される一実施態様において、担体は、非水性又は実質的に非水性である。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用により、分散剤の場合には類似体の要求される粒度の維持により、及び界面活性剤の使用により維持できる。微生物の作用の防止は、様々な抗細菌剤及び抗菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどによりもたらされ得る。本発明の組成物は、等張剤、例えば糖又は塩化ナトリウムを含むことができる。注射可能組成物の長期にわたる吸収は、吸収遅延剤、例えばモノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンの組成物における使用によってもたらされ得る。] [0111] 無菌の注射可能溶液は、適切な溶媒中の必要量の活性化合物を、先に列挙した様々な他の成分と共に取り込ませ、必要に応じて、その後にフィルタ処理殺菌することにより調製される。通常、分散剤は、様々な殺菌された活性成分を、基本的な分散媒及び先に列挙したものからの必要な他の成分を含む無菌ビヒクルに組み込むことにより調製される。無菌の注射可能溶液の調製のための無菌粉末の場合、調製法には真空乾燥及び凍結乾燥技術を含み、これらは活性成分の粉末、及び前もって無菌濾過したその溶液からの任意のさらなる所望の成分を生じる。] [0112] 経口投与のために、適切な組成物は、本発明の類似体を、当業界において公知の担体などの医薬として許容し得る賦形剤と組み合わせることによって容易に調製できる。この種の賦形剤及び担体は、本化合物が、治療すべき患者による経口摂取用に、錠剤、ピル、糖衣錠、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液などとして製剤化されることを可能にする。経口的使用のための医薬製剤は、式Iの化合物を固体の賦形剤に加え、任意に挽いて混合物を生じさせ、適切な助剤を加えた後に顆粒の混合物を加工することにより得ることが可能であり、必要に応じて、錠剤又は糖衣錠コアを得ることができる。適切な賦形剤は、例えば、充填剤及びセルロース調製物を含む。必要に応じて、崩壊剤を加えることが可能である。医薬として許容し得る成分は、様々なタイプの製剤について周知であり、例えば、様々な製剤タイプのための結合剤(例えば、天然又は合成ポリマー)、潤滑剤、界面活性剤、甘味料及び香料、被覆物質、防腐剤、色素、増粘剤、アジュバント、抗微生物剤、抗酸化剤及び担体でもよい。] [0113] 本明細書に記載されている組成物に有用な結合剤の非限定的な例には、トラガカントゴム、アカシア、デンプン、ゼラチン及び生体分解性ポリマー、例えば、ジカルボン酸、アルキレングリコール、ポリアルキレングリコール及び/又は脂肪族ヒドロキシルカルボン酸のホモ又はコポリエステル;ジカルボン酸、アルキレンジアミン及び/又は脂肪族アミノカルボン酸のホモ又はコポリアミド;対応するポリエステル-ポリアミド-コポリマー、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリホスファゼン及びポリカーボネート;を含む。生体分解性ポリマーは、直鎖状、分岐状、又は架橋されていてよい。具体例は、ポリグリコール酸、ポリ乳酸及びポリ-d,l-ラクチド/グリコリドである。ポリマーのための他の実施態様は、水溶性ポリマー、例えば、ポリオキサアルキレン(ポリオキサエチレン、ポリオキサプロピレン及びその混合ポリマー、ポリアクリルアミド及びヒドロキシルアルキル化されたポリアクリルアミド、ポリマレイン酸及びそのエステル又はアミド、ポリアクリル酸及びそのエステル又はアミド、ポリビニルアルコール及びそのエステル又はエーテル、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピロリドン、並びにキトサンのような天然ポリマーである。] [0114] 本明細書に記載されている組成物に有用な賦形剤を錠剤化することの非限定的な例には、リン酸二カルシウムなどのリン酸塩を含む。] [0115] 本明細書に記載されている組成物における使用のための界面活性剤は、アニオン性であり得るか、カチオン性であり得るか、両性であり得るか、又は中性であり得る。本明細書に記載されている組成物に有用な界面活性剤の非限定的な例には、レシチン、リン脂質、オクチル硫酸塩、デシル硫酸塩、ドデシル硫酸塩、テトラデシル硫酸塩、ヘキサデシル硫酸塩及びオクタデシル硫酸塩、オレイン酸ナトリウム又はカプリン酸ナトリウム、1-アシルアミノエタン-2-スルホン酸、例えば、1-オクタノイルアミノエタン-2-スルホン酸、1-デカノイルアミノエタン-2-スルホン酸、1-ドデカノイルアミノエタン-2-スルホン酸、1-テトラデカノイルアミノエタン-2-スルホン酸、1-ヘキサデカノイルアミノエタン-2-スルホン酸、及び1-オクタデカノイルアミノエタン-2-スルホン酸、並びにタウロコール酸及びタウロデオキシコール酸、胆汁酸及びそれらの塩、例えば、コール酸、デオキシコール酸及びグリココール酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム又はラウリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム、硫酸化されたヒマシ油及びジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、コカミドプロピルベタイン及びラウリルベタイン、脂肪族アルコール、コレステロール、モノ又はジステアリン酸グリセロール、モノ又はジオレイン酸グリセロール及びモノ又はジパルミチン酸グリセロール、並びにステアリン酸ポリオキシエチレンを含む。] [0116] 本明細書に記載されている組成物に有用な甘味料の非限定的な例には、糖アルコール、例えば、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、グリセロール、エリトリトール、アラビトール、イソモルト、マルチトール及びラクチトール、並びにサッカリン、スクラロース及びアスパルテームを含む。一実施態様において、甘味料は、糖アルコール、アスパルテーム及びスクラロースから選択される。別の実施態様において、甘味料は糖ではない。本明細書に記載されている組成物における使用のための香料の非限定的な例には、ペパーミント、ウィンターグリーン油、又はチェリー香料及びオレンジ香料などのフルーツ香料を含む。] [0117] 本明細書に記載されている組成物に有用な被覆物質の非限定的な例には、タルク、トウモロコシ澱粉、二酸化ケイ素、ラウリル硫酸ナトリウム、ゼラチン、ワックス、セラック、糖、生体分解性ポリマー及び金属ステアリン酸塩を含む。一実施態様において、被覆物質はタルク、トウモロコシ澱粉、二酸化ケイ素、ラウリル硫酸ナトリウム、ゼラチン、ワックス、生体分解性ポリマー及び金属ステアリン酸塩から選択される。被覆物質は、約0.2重量%から約15重量%まで、例えば0.5重量%から約5重量%までの量で組成物に存在してもよい。] [0118] 組成物に使用できる潤滑剤は、天然又は合成油、脂肪、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸、ステアリルフマル酸ナトリウム、水素化された綿実油(Sterotex)、タルク及びワックスを含むがこれらに限定されるものではなく、蜜蝋、カルヌバ(carnuba)ワックス、セチルアルコール、ステアリン酸グリセリル、パルミチン酸グリセリル、ベヘン酸グリセリル、水素化された植物油、及びステアリルアルコールを含むがこれらに限定されるものではない。潤滑剤は、約0.2重量%〜約20重量%、例えば約0.5重量%〜約5重量%の量で存在してもよい。] [0119] 本明細書に記載されている組成物に有用な防腐剤の非限定的な例には、ソルビン酸、クロロブタノール、チメロサール、ベンジルアルコール、塩化ベンザルコニウム、フェノール、m-クレゾール、p-ヒドロキシ安息香酸メチル、安息香酸、フェノキシエタノール、メチルパラベン、及びプロピルパラベン並びに上記のいずれかの組合せを含む。] [0120] 本明細書に記載されている組成物に有用なアジュバントの非限定的な例には、アルミニウム水酸化物、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム(ミョウバン)、硫酸ベリリウム、シリカ、カオリン、炭素、油中水型乳剤、水中油型乳剤、ムラミルジペプチド、細菌内毒素、脂質X、コリネバクテリウム・パルバム(Corynebacterium parvum)(プロピオノバクテリウム・アクネス(Propionobacterium acnes))、百日咳菌、ポリリボヌクレオチド、アルギン酸ナトリウム、ラノリン、リゾレシチン、ビタミンA、サポニン、リポソーム、レバミゾール、DEAE-デキストラン、ブロックコポリマー又は他の合成アジュバントを含む。この種のアジュバントは、様々な供給源、例えば、Merck Adjuvant 65 (Merck and Company, Inc., Rahway, N.J.)又はフロイント不完全アジュバント及び完全アジュバント(Difco Laboratories, Detroit, Michigan)から商業的に入手可能である。典型的には、Amphigen(水中油)、Alhydrogel(アルミニウム水酸化物)、又はAmphigenとAlhydrogelとの混合物などのアジュバントが使われる。] [0121] 本明細書に記載されている組成物に有用な抗微生物剤の非限定的な例には、トリクロサン、フェノキシイソプロパノール、フェノキシエタノール、PCMX、天然精油及びそれらの主成分、並びにそれらの混合物を含む。] [0122] 本明細書に記載されている組成物に有用な抗酸化剤の非限定的な例には、アスコルビン酸(ビタミンC)、αトコフェロール(ビタミンE)、ビタミンA、セレン、βカロテン、カロテノイド、フラボン、フラボノイド、葉酸塩、フラバノン、イソフラボン、カテキン、アントシアニジン、カルコン及びそれらの組み合わせを含む。] [0123] また、遅延放出又は徐放性製剤は、GI管において体液と接触する活性化合物の徐放を達成するために、及び血漿中の活性化合物の実質的に一定かつ有効なレベルを提供するために、本明細書に記載されている類似体から調製することができる。例えば、放出は、溶解、拡散、及びイオン交換の1以上により制御できる。加えて、遅延放出方法は、GI管内において飽和性であるか又は限定された経路を介して吸収を強化できる。例えば、類似体は、生体分解性ポリマー、水溶性ポリマー又は両方の混合物のポリマーマトリクス、並びに任意に適切な界面活性剤に、この目的のために埋め込むことが可能である。埋め込みは、この文脈において、ポリマーのマトリクスにおける微小粒子の組み込みを意味できる。徐放製剤は、周知の拡散又はエマルジョン被覆物質技術を介して、分散微粒子又は乳状微液滴のカプセル化からも得られる。] [0124] 吸入による投与について、本発明の化合物は、適切な推進体を使用して、加圧パック又は噴霧器からエアゾールスプレープレゼンテーションの形態で都合よく送達される。加圧エアゾールの場合、用量単位は、測られた量を送達するための弁を提供することにより決定できる。吸入器(inhaler)又は吸入器(insufflator)における使用のための例えばゼラチンのカプセル及びカートリッジは、本化合物及びラクトース又はデンプンなどの適切な粉基剤の粉末混合物を含めて製剤化できる。] [0125] 類似体は、注入によって、例えば、ボーラス注射又は持続性点滴によって、非経口投与のために製剤化できる。注入用製剤は、単位用量形態、例えばアンプル又は複用量容器で、追加的な防腐剤と共に提供できる。組成物は、油性又は水性溶媒における懸濁液、溶液又はエマルジョンなどの形態をとることができ、かつ懸濁剤、安定化剤及び/又は分散剤などの製剤化剤を含むことができる。] [0126] 非経口投与用医薬製剤は、水溶性形態での類似体の水溶液を含む。加えて、類似体の懸濁液は、適切な油性注入懸濁液として調製できる。適切な親油性溶媒又はビヒクルは、脂肪油又は合成脂肪酸エステルを含む。水性注入懸濁液は、該懸濁液の粘度を上昇させる物質を含むことができる。任意に、懸濁液は、化合物の溶解性を増加させ、かつ高度に濃縮された溶液の調製を可能にする適切な安定剤又は薬剤を含み得る。別法として、本組成物は、使用前における適切なビヒクル、例えば無菌の発熱物質不含水での構成用に粉末形態であり得る。] [0127] 本発明の類似体は、例えば従来の座薬基剤を含有している坐薬又は保持浣腸などの直腸組成物で製剤化することもできる。先に記載されている製剤に加えて、該類似体は、時効性製剤としても製剤化できる。そのような長時間作用性製剤は、移植(例えば、皮下又は筋肉内)によって、又は、筋肉注射により投与できる。従って、例えば、化合物は、適切なポリマー性材料若しくは疎水性材料(例えば、許容可能な油中エマルジョンとして)又はイオン交換樹脂で、あるいはやや難溶性の誘導体として、例えばやや難溶性の塩として製剤化できる。] [0128] 特に、本発明の類似体は、デンプン又はラクトースなどの賦形剤を含む錠剤の形態で、又はカプセル又は胚珠(ovule)で、単独で若しくは賦形剤との混合物のいずれかで、又は香料若しくは着色料を含むエリキシル又は懸濁液の形態で、経口投与、頬投与、又は舌下投与できる。そのような液体調製物を懸濁剤などの医薬として許容し得る添加剤と共に調製できる。類似体は、非経口注入、例えば静脈内注入、筋肉内注入、皮下注入又は、冠内注入することもできる。非経口投与について、類似体は、他の物質、例えば塩、又は糖アルコール、例えばマンニトール、若しくはグルコースなどを含み、血液に等張の溶液を作成し得る滅菌水溶液の形態で最もよく用いられる。] [0129] 獣医学使用について、本発明の類似体又はその無毒性塩は、通常の獣医学実行に従って適切に受け入れられる製剤として投与される。獣医師は、特定の動物に最も好ましい投与計画及び投与経路を容易に決定できる。] [0130] 本発明の特定の態様において、BH4の類似体を単独で若しくは別の薬剤との併用で使用する疾患の治療のため、又は伝統的にそのような疾患の治療のために使用される介入のための全ての必要な成分をキットに梱包できる。具体的には、本発明は、BH4の類似体又はその誘導体、並びに前記薬剤の送達可能形態を調製するためのバッファ及び他の成分、及び/又はこの種の薬剤を送達する装置、及び/又はBH4に基づく薬剤との併用療法において使用される全ての薬剤、及び/又は該薬剤と共に梱包される疾患の治療のための説明書を含む、梱包された一連の医薬を含む、疾患の治療的介入における使用のためのキットを提供する。説明書は、任意の有形媒体、例えば印刷紙、又はコンピュータ読み取り可能な磁気若しくは光学媒体、又はインターネットを介してアクセス可能なワールドワイドウェブページなどのリモートコンピュータデータソースを参照するための指示書で用意できる。] [0131] (式Iの化合物を利用する治療方法) 上記のように、本発明の態様は、テトラヒドロビオプテリンの類似体を含む組成物を含む。本発明の更なる態様は、上述した組成物のいずれか1つの投与によって、BH4応答性状態を患っている個人を治療する方法を含む。該方法は、式Iの化合物の治療上有効量を個人に投与することを含む。BH4応答性状態は一般的に、BH4又はその誘導体に感受性の状態を含む。BH4応答性状態は、タイプI糖尿病、タイプII糖尿病、糖尿病性網膜症、糖尿病ネフロパシ、血管疾患、溶血性貧血(例えば、溶血関連性)、鎌状赤血球貧血、神経精神障害、BH4欠乏に伴う神経精神障害、チロシンヒドロキシラーゼ機能低下又はトリプトファンヒドロキシラーゼ機能低下に関連した神経精神障害、メタボリックシンドロームなどの代謝異常、高血圧症、末梢動脈性疾患、間欠跛行、重症虚血肢、心不全、アテローム性動脈硬化症、内皮機能不全、及び高フェニルアラニン血症(hyperphenylalanemia)を含む。これらの状態は、以下に更に詳細に記載されている。] [0132] 「治療上有効量」は、治療される対象の治療に、若しくは進行の阻止に、又は既存の症状を軽減するのに有効な量を意味する。特に本明細書に提供されている詳細な開示に照らし、有効量の測定は十分当業者能力の範囲内である。通常、「治療的に有効な用量」は、所期の効果の達成をもたらす類似体のその量をいう。例えば、一実施態様において、本明細書に開示したBH4の類似体の治療上有効量は、流量媒介型拡張研究での5分の虚血などの一般的シグナルに応答して、50若しくは100%以上、血管拡張の程度を増加させる。別の実施態様において、本明細書に開示したBH4の類似体の治療上有効量は、5mmHg若しくは10mmHg、又は患者によっては15mmHg以上、収縮期血圧を減少させる。さらに別の実施態様において、本明細書に開示したBH4の類似体の治療上有効量は、流量媒介型拡張又は他の態様、例えば細胞接着分子の発現、過剰な酸化性種生成、又は凝固若しくは血栓症を促進する傾向によって測定される内皮機能不全を減らす。さらに別の実施態様において、本明細書に開示したBH4の類似体の治療上有効量は、BH4に応答する患者に対し、L-Dopa又はセロトニンの神経伝達物質レベルを少なくとも10%上昇させる。] [0133] 本類似体の毒性及び治療有効性は、細胞培養又は実験動物の標準的薬学手順により、例えば、LD50(集団の50%に致死的な用量)及びED50(集団の50%において治療的に有効な用量)を決定するために測定できる。毒性効果及び治療効果の間の用量比は治療指数であり、これはLD50とED50との間の比として発現される。高い治療指数を呈する化合物が好ましい。得られたデータは、ヒトにおける用量範囲を策定する際に使うことができる。この種の化合物の適用量は、ほとんど又は全く毒性を有しないED50を含む循環濃度の範囲内にある。該用量は、使用される剤形及び利用される投与経路によって、この範囲の中で変更できる。] [0134] 正確な剤形、投与経路及び投与量は、治療されている特定の疾患及び患者の状態を考慮して個々の医師によって選択できる。投与量及び間隔を個別的に調整し、治療効果を維持するのに十分であるBH4類似体、BH4又はそれらの組み合わせの血漿レベルを提供することができる。] [0135] 投与される類似体の量は、対象の年齢、健康、性別及び重量、併用治療の種類(もしあれば)、苦痛の厳しさ、要求される効果の性質、治療の様式及び頻度、並びに処方する医師の判断に基づき、対象によって決まり得る。また、投与頻度は、動脈酸素圧に対する薬剤力学的効果によって決まり得る。しかしながら、最も好ましい投与量は、当業者によく理解され、かつ決定できるように、過度の実験なく、個々の対象に合わせて調整できる。これは、典型的には、標準用量の調整(例えば、患者が低体重を有する場合の用量の減少)を含む。] [0136] 個々のニーズは変化するが、本類似体の有効量の最適範囲の決定は、当業者の範囲内である。本明細書中に同定される状態及び障害の治療又は予防治療におけるヒトに対する投与のために、例えば、本発明の類似体の典型的用量は、日当たりの体重キログラム当たりの活性成分(mg/kg)の約0.1ミリグラム〜約40mg/kgであり得、例えば少なくとも0.2mg/kg、少なくとも0.3mg/kg、少なくとも0.4mg/kg、又は少なくとも0.5mg/kg、及び例えば30mg/kg以下又は20mg/kg以下、例えば約2.5mg/日(0.5mg/kg×5kg)〜約2000mg/日(20mg/kg×100kg)であり得る。この種の用量は、単回投与で投与してよく、又はそれを複数回投与に分割してもよい。例示的実施形態において、1日用量は、0.5mg/kg 、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、10mg/kg、11mg/kg、12mg/kg、13mg/kg、14mg/kg、15mg/kg、16mg/kg、17mg/kg、18mg/kg、19mg/kg若しくは20mg/kg、又はそのいかなる分率でもよい。] [0137] 適切な投与量は、関連した用量反応データに関連してフェニルアラニン(Phe)の血中濃度を測定するための確立したアッセイを使用することにより確認できる。最終的な投与計画は主治医により決定され、薬剤の作用を修飾する要因、例えば、薬剤の比活性、損傷の重症度及び患者の応答性、年齢、状態、体重、性別及び患者の食事、全ての感染の重篤性、投与時間、並びに他の臨床要因が考慮される。研究が行われるにつれて、適切な投与量レベル並びに特定の疾患及び状態の治療期間に関するさらなる情報が現れる。] [0138] 本発明の医薬組成物及び治療方法がヒト医学及び獣医学の分野に有用であり得ることは理解される。従って、治療される個人(又は対象)は、哺乳類、好ましくはヒト又は他の動物でよい。獣医学目的について、対象は、例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ及びヤギを含む家畜、イヌ及びネコなどの伴侶動物、外来性及び/又は動物園動物、マウスラット、ウサギ、モルモット及びハムスターなどの実験動物;及び、ニワトリ、シチメンチョウカモ及びガチョウなどの家禽を含む。] [0139] 継続的な毎日投与が意図されるが、特定の臨床指標が特定の閾値レベルを上回って改善される場合には、治療法を中止することが望ましい場合がある。もちろん、治療法は、臨床的改善指標が悪化する事象において再び開始できる。実際には、医師は、個々の患者に最も適している実際の投与計画を決定し、投与量を特定の患者の年齢、重量及び応答により変更する。上記の用量範囲は、平均的場合の典型であるが、より高いか又は低い投与量に利点を有する個別的場合があり得、そのような場合も本発明の範囲内である。] [0140] 本発明の類似体は、単独で、又は、該疾患を対象にするか若しくはその他の症状を対象にする他の治療薬と併せて投与できる。類似体は一般的に、意図された投与経路及び標準的薬剤実務に関して選択される医薬として許容し得る担体との混合物で投与される。本発明に従う使用のための医薬組成物は、このように、調製物への本類似体の加工を容易にし、薬学的に使用できる賦形剤及び助剤を含む、一以上の生理的に受け入れられる担体を使用して従来の様式で製剤化できる。] [0141] (BH4応答性状態) 先に開示したように、BH4応答性状態には、タイプI糖尿病、タイプII糖尿病、糖尿病性網膜症、糖尿病ネフロパシ、血管疾患、溶血性貧血、鎌状赤血球貧血、神経精神障害、BH4欠乏に伴う神経精神障害、チロシンヒドロキシラーゼ機能低下又はトリプトファンヒドロキシラーゼ機能低下に伴う神経精神障害、メタボリックシンドロームなどの代謝異常、高血圧症、末梢動脈性疾患、間欠跛行、重症虚血肢、心不全、アテローム性動脈硬化症、内皮機能不全、及び高フェニルアラニン血症を含む。] [0142] タイプI糖尿病、タイプII糖尿病、糖尿病性網膜症及び糖尿病ネフロパシは、BH4応答性状態の1つである。真正糖尿病及び他の心血管疾患状態は、内皮において血管拡張神経と血管収縮神経とのバランスの変更を生じ、かつ内皮機能不全の一因となる一酸化窒素(NO)生理活性の損失によって特徴づけられる。内皮機能不全は、高血圧症を生じる血管収縮の増加、流量又は他のシグナルに対する不適切な拡張反応、血栓形成及び血小板凝集の増加、セレクチンなどの細胞表面細胞接着因子の増加、凝固因子の増加、並びに活性酸素種(ROS)、例えばスーパーオキサイド分子などの過剰なフリーラジカル産生に起因する加速性アテローム性動脈硬化症(accelerated atherosclerosis)の基礎をなす。NOは脈管ホメオスタシスを維持することにおいて中心的役割を果たすので、NO生理活性の損失は血管疾患発病の一因となり、かつ該疾患の有害転帰の標識である。加えて、適切なテトラヒドロビオプテリンの非存在下における反応酸化性種の産生も、加速性アテローム性動脈硬化症の一因となる。] [0143] 酸化ストレスにさらされた動脈におけるBH4の生合成及び異化の促進は、糖尿病を患っている患者の動脈の中に存在することが公知の内皮機能不全の発病に寄与し得る。加えて、グルコース上昇は、GTPシクロヒドロラーゼと呼ばれているBH4を生じる経路における第1の生合成酵素の抑制に起因して、BH4の細胞レベルの増加を防止し得る。非共役内皮一酸化窒素シンターゼを介する過剰な酸化性種の産生はテトラヒドロビオプテリンの更なる分解を導き、eNOSに対するBH4レベルの有効性の減少にも寄与する。eNOSによる酸化性種の産生はBH4の限定欠失により強化され、これらの酸化性種(例えば、パーオキシナイトライトをもたらすスーパーオキサイド)は更にBH4を破壊し、自律的下方螺旋をもたらす。幸いにも、動物及びヒトにおいて、BH4の実験的補給は、内皮機能に有益な効果を示した。本明細書に開示されるBH4の類似体は、天然のBH4より実質的に低用量であるが類似の有益な効果を示すことができると考えられる。糖尿病又はアテローム性動脈硬化症を有する動物からの血管環、及び哺乳動物における糖尿病患者からの胸動脈環を使用する高濃度BH4補給研究は、BH4が潜在的に、内皮機能不全を潜在的に改善し、酸化ストレスを減らし、かつ血管機能を復元することができるというアイデアを支持する。本明細書に開示されるBH4の類似体は同様に、内皮機能不全を改善することができ、かつ血管機能を復元できると考えられる。心血管及び糖尿病の対象上のBH4における陽性影響のいくつかの例は、以下を含む:BH4投与は、糖尿病又は高コレステロール血症を有する患者の前腕血流におけるNO媒介型効果を増補するが、正常被験者では増補しないようである(Heitzerらの文献、Diabetologia,43(11):1435-8(2000))。急性のBH4は、冠状動脈バイパス移植手術を受けている糖尿病対象において、静脈移植片及び動脈の血管機能を修復する(Guzikらの文献、Circulation 105(14):1656- 1662(2002))。BH4は、対照被験者と比較して、II型糖尿病及び冠動脈心疾患患者のインスリン感応性を増加させる(Nystromらの文献、Am J Physiol Endocrinol Metab. 2004 Nov;287(5):E919-25. Epub (2004))。生合成経路のBH4前駆体の補給は、増加したBH4レベルを細胞内的に援助し、インビボでNO合成を改善して、内皮機能を高めることも示した。] [0144] 別のBH4応答性状態は、血管疾患である。血管疾患は、末梢血管疾患、間欠跛行、冠状動脈疾患、高コレステロール血症と関連した血管疾患、喫煙と関連した血管疾患、高血圧症、不応性又は非制御性高血圧症、肺動脈高血圧、特発性肺高血圧、新生児の肺高血圧(PPHN)、アテローム性動脈硬化症、脳卒中、脳卒中後血管痙攣、心筋梗塞、虚血-再灌流損傷、うっ血性心不全、移植後虚血-再灌流損傷、移植後脈管損傷、血管痙攣、血栓形成、血栓症、凝血及び凝固からなる群から選択される疾患であり得る。] [0145] 通常、血管疾患の治療はホメオスタシスを維持することを志向し、補助療法及び特異的療法を提供し、臨床関連したエンドポイントを改善させる。これらの効果は、通常のシグナルに応答しての血管拡張の改善、血管への酸化傷害の減少、並びにアテローム性動脈硬化症又は血管系の閉塞若しくは血栓の傾向のある他の状態の全般的減少及び潜在的逆転を通じて媒介され得る。これらの臨床エンドポイントは、心筋梗塞、狭心症による入院、心血管疾患による死、四肢の損失の原因となる劣った末梢潅流、皮膚潰瘍の発病率の減少を含むことができる。血管機能の改善は5分の虚血に応答しての腕動脈の拡張を評価している流れ媒介型拡張を使用して測定できるか、又は、末梢潅流については、腓腹の痛みを被ることなく歩く能力、又は痛みに至る歩行時間の量を評価する段階的なトレッドミル試験を使用して測定できる。患者は、狭心症の発症、又は心臓潅流若しくは活動の減少の徴候に関する運動試験でも調査され得る。加えて、心エコーを、駆出分画、心拍出量、心臓拡張機能、心臓サイズ、三尖弁逆流速度、及び心臓又は脈管疾患の他の徴候を評価するために行うことができる。冠血管は、アセチルコリンに応答する心臓の潅流を評価するためにアンジオグラフィを介して検討されるであろう。ホメオスタシスは、損傷フリーラジカル(例えば、パーオキシナイトライトに至るスーパーオキシドラジカル)を生成しない低レベルのBH4及び不十分なNO産生を含む、脈管機能不全をもたらす補正要因によって典型的に維持される。補助療法は、典型的には、初期療法の効果を増加させる薬剤又は介入を投与することを含む。特異的療法は、通常の臨床関連したエンドポイントを維持することを志向する。] [0146] 本明細書に開示されるBH4の類似体を使用して、様々な形態の血管疾患を有する対象を含む患者集団を治療することができると考えられ、該疾患にはこれらに限定されないが、糖尿病の存在及び不在における、不応性又は非制御性高血圧症、間欠跛行、冠状動脈機能、心不全、肺動脈高血圧及び溶血性貧血を含み、鎌状赤血球病を含む。本明細書に開示されるBH4のこの種の類似体は、単独で、又は、血管障害の治療のために一般に使用される他の全ての治療薬剤及び/又は介入と組み合わせても投与できる。糖尿病を治療するために使用する薬剤は、PPARγリガンド(チアゾリジンドン、グリタゾン、トログリタゾン、ロシグリタゾン(アバンディア)、ピオグリタゾン)などのインスリン感応性を改善する薬剤、スルホニルウレア(グリキドン、トルブタミド、グリメプリド、クロルプロパミド、グリピジド、グリブリド、アセトヘキサミド)及びメグリチニド(メグリチニド、レパグリニド、ナテグリニド)などのインスリン分泌の刺激因子、並びにメトホルミンなどのグルコースの肝臓生産を減らす薬剤を含むが、これらに限定されるものではない。血管疾患を治療するために使用する薬剤は、高血圧症治療及び他の内皮機能不全関連の障害のために共通に使用されるエンドセリン受容体アンタゴニスト、例えばボセンタン、ダルセンタン、エンラセンタン、テゾセンタン、アトラセンタン、アンブリセンタンシタクスセンタン;平滑筋弛緩物質、例えばPDE5阻害剤(間接作用)及びミノキシジル(直接作用);アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、例えばカプトプリル、エナラプリル、リシノプリル、フォシノプリル、ペリンドプリル、キナプリル、トランドラプリル、ベナゼプリル、ラミプリル;アンギオテンシンII受容体遮断薬、例えばイルベサルタン、ロサルタン、バルサルタン、エプロサルタン、オルメサルタン、カンデサルタン、テルミサルタン;β受容体遮断薬、例えばアテノロール、メトプロロール、ナドロール、ビソプロロール、ピンドロール、アセブトロール、ベタキソロール、プロプラノロール;利尿剤、例えばヒドロクロロチアジド、フロセミド、トルセミド、メトラゾン;カルシウムチャネル遮断薬、例えばアムロジピン、フェロジピン、ニソルジピン、ニフェジピン、ベラパミル、ジルチアゼム;α受容体遮断薬、例えばドキサゾシン、テラゾシン、アルフゾシン、タムスロシン;及び、中枢αアゴニスト、例えばクロニジン;を含むが、これらに限定されるものではない。高脂血症を治療するために使用する薬剤は、スタチン(アトバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンカルシウム、シンバスタチン)及びニコチン酸などのLDLを低減させる薬剤、フィブラートなどのPPARαを刺激する薬剤、ゲムフィブロジル、フェノフィブレート、ベザフィブラート、シプロフィブラート、胆汁酸の再吸着を拘束及び防止して、コレステロールレベルを減らす薬剤、例えば胆汁酸捕捉剤、コレスチラミン及びコレスチポール、並びにコレステロール吸収阻害剤を含むが、これらに限定されるものではない。] [0147] 上記のように、本明細書で開示するのは、BH4の類似体を単独で、又は従来の脈管治療と組み合わせて含む組成物を対象に投与することによる血管疾患の治療方法であり、ここで、該投与は、BH4類似体単独の不在下、又は従来の脈管治療と組み合わせたBH4の類似体の不在下での濃度と比較して、前記対象の臨床的に関連したエンドポイントを改善するのに効果的である。本発明の一実施態様は、値を正常化するのに有効な量において異常なエンドポイントをもつ個人にBH4の類似体を投与することを含むことができる。一実施態様において、個人は、特定の血管疾患と診断される。本発明は、本明細書中に記載したBH4の類似体を、特定の症状によって及び/又は正常レベルまでエンドポイントを改善するのに有効な量で特定の血管疾患を診断するために使用する一般の試験によって特徴づけられる特定の血管疾患を有すると診断された患者に投与することを意図する。] [0148] また、溶血性貧血及び鎌状赤血球貧血は、BH4応答性状態の1つである。内皮機能不全が溶血性貧血を有する患者に起こることを示すいくつかのデータが存在し、NOの欠如はこの問題の基礎をなす。BH4欠乏は、BH4プールの酸化分解、又はBH4プールレベルを生合成して維持する能力の減少をもたらす内皮への損傷によって引き起こされるようである。動物試験は、NOが鎌状赤血球症に付随する慢性脈管損傷に応答して補償的役割を演ずることを示唆する。循環血漿ヘモグロビン及びスーパーオキサイドの併用効果は、NOの滅失に結果としてなる(Reiterらの文献、Current Opinions in Hematology 10:99-107 (2003))。NOの生体利用効率を増加させるか又は酸化ストレスに反対に作用する新規な治療方法及び鎌状赤血球症に伴う制御されていないフリーラジカル拡散を考慮している。アルギニンのヒドロキシウレアとの同時投与は、NOの生産を増やすことができ、かつ定常状態でSCDを有する患者のアルギニンの使用を改善できる。Morrisらの文献(2003) J. Pediatric Hematology 25:629-34を参照されたい。ヒドロキシウレア及びアルギニンに加えて、他の治療法、例えばNOレベルを上昇させるNO吸入、NO滅失を減らすアロプリノール、並びにNO反応を増幅するスタチン及びシルデナフィルが考慮されている。Mackらの文献, (2005、近刊) Intl. J. Biochem.Cell Biol.を参照されたい。米国特許出願公開第2003/0078231号は、鎌状赤血球貧血を含む、酸化ストレス及び制御されていないフリーラジカル拡散から生じているいくつかの疾患を治療する抗酸化剤特性を有する栄養又は食品補助食品としてのオルト分子スルホ-アデノシルメチオニン誘導体の使用を開示する。米国特許出願公開公報2005/0239807 A1は、鎌状赤血球貧血などの酸化ストレスと関連した疾患を治療するためにNOドナー生理活性(例えばアロプリノール)を提供している群を含む、反応性酸素生成酵素の阻害剤の使用を記載する。] [0149] 鎌状赤血球症において、NOは、接着分子の内皮発現を減少させ、その結果赤血球及び白血球の接着を減少させ、これにより血管閉塞危機の進展を防ぐ。Spaceらの文献(2000) Am. J. Hematology 63:200-04を参照されたい。細胞関連性NADPHオキシダーゼは、スーパーオキサイドの出所であることを示した。Woodらの文献(2005)FASEB J. 19:989-91を参照されたい。鎌状赤血球症に関連したスーパーオキシドラジカルの迅速な生成は、BH4を酸化させることが公知であるOH及びONOOなどの第2の反応性酸素及び窒素代謝物の生産を誘発でき、それによって、BH4の不足を引き起こす。ある研究において、鎌型赤血球トランスジェニック(βs)マウスに対するセピアプテリン(BH4の前駆体)の投与は、血液細胞接着のアテニュエーションを伴った。Woodらの文献(2006) J. Free Radical Biology & Medicine 40:1443-53を参照されたい。本発明と一致するにもかかわらず、著者は、特にセピアプテリンが外来性BH4の抗-及び自己-酸化特性を欠いていることを示し、その使用は本発明において意図される。更に、トランスジェニック鎌型赤血球マウスモデルは、ヒトにおいて観測される、NOS、NO及びBH4のレベルを制御する複雑な恒常性機構を正確に反映することができない。Reiterらの文献(2003) Current Opinion in Hematology 10:99-107を参照されたい。本明細書に開示されるBH4の類似体をBH4と同様に使用して、溶血性貧血及び鎌型赤血球のような状態を治療することが可能であると考えられる。] [0150] BH4応答性状態は、神経精神障害、BH4欠乏に伴う神経精神障害、及びチロシンヒドロキシラーゼ機能の減少又はトリプトファンヒドロキシラーゼ機能の減少に関連した神経精神障害も含む。一実施形態において、該神経精神障害は、パーキンソン病、注意欠陥多動障害、双極疾患、自閉症、うつ病及びジストニアからなる群から選択される障害である。] [0151] 通常、多くの神経精神障害の障害は、神経伝達物質のレベルの減少又は不適切さに関連がある。うつ病において、セロトニンの不適切なレベルがうつ病の根底にあるようであり、それ故、セロトニン再摂取阻害剤の使用は神経終板でのセロトニンレベルを増加させる。BH4はセロトニン生合成のために要求される補因子であり、不十分な状態で、BH4の添加は、PKU患者の血小板のセロトニンレベルを研究しているある研究で観察されるセロトニンの産生を刺激できる。精神分裂症の患者が、低いカテコールアミンレベル及び低いビオプテリンレベルを有し得ることも観測されており、したがって、BH4の添加は、カテコールアミンへの経路におけるチロシンのヒドロキシル化の生合成におけるBH4の役割に起因して、カテコールアミン神経伝達物質の産生を強化できる。加えて、ある調査は、BH4が、神経終板で受容体を結合でき、これが制御神経伝達におけるBH4のためのさらに別の役割であり得る神経伝達物質の放出を変えることを示唆した。BH4は、ADD/ADHD又は児童の活動亢進症候群のための治療法としても提案された。これらの患者において、刺激薬剤の使用は、活性レベルの増加を抑制するのを助け、より良好な濃度を可能にする。BH4は刺激性神経伝達物質の生産又は放出を増加させるか又は改善することができ、そうして活動亢進の抑制を増大させる。本明細書に開示されるBH4の類似体をBH4のように同様に使用して、神経精神障害、BH4欠乏に伴う神経精神障害、及びチロシンヒドロキシラーゼ機能の減少又はトリプトファンヒドロキシラーゼ機能の減少と関連した神経精神障害を治療することができると考えられる。] [0152] 本明細書に開示されるBH4の類似体(例えば、プロドラッグ)の治療上有効量は、チロシンヒドロキシラーゼ機能又はトリプトファンヒドロキシラーゼ機能を増加させ得ると考えられる。] [0153] 別のBH4応答性状態は、メタボリックシンドロームである。通常、メタボリックシンドローム患者は、血圧の増加、インスリン耐性、高脂血症、肥満度指数の増加、及びアテローム性動脈硬化の増加を示す。メタボリックシンドロームの正確な根本病因は非常に討議されているが、高脂肪高/炭水化物食物及び運動の減少が肥満につながることは明白である。BH4レベルは、この状態において低くあり得、この症候群の原因及び進行の一部であり得る。インスリン耐性に至っているフラクトース食餌ラットモデルにおいて、BH4レベルは低く、かつBH4の交換はインスリン耐性状態の血管効果を高める。本明細書に開示されるBH4の類似体をBH4のように同様に使用して、メタボリックシンドロームを治療することができると考えられる。] [0154] また、高フェニルアラニン血症は、BH4応答性状態の1つである。一実施態様において、高フェニルアラニン血症は、軽度のフェニルケトン尿症、古典的なフェニルケトン尿症、及び重度のフェニルケトン尿症(PKU)、更に、BH4の生合成又は再資源化の遺伝子の欠損と関連した非定型又は悪性の高フェニルアラニン血症、肝臓疾患に伴う高フェニルアラニン血症、及びマラリアに伴う高フェニルアラニン血症からなる群からも選択される。] [0155] 通常、PKUは、フェニルアラニンヒドロキシラーゼ酵素の遺伝子又は発現又は活性における欠損を生じ、これが高いフェニルアラニン血中濃度をもたらす。これらの高いレベルは、脳外傷、並びに発作、発疹、低集中力、実行機能の減少、及び脳の白質異常などの他の神経学的及び身体の疾患を生じる。高いフェニルアラニンレベルは、通常、フェニルアラニン摂取を制限する厳しい医学食により制御される。BH4は、経口摂取後の血液Pheレベルを減少させる多数の公表事例及び一連の報告において使用されている(Blauらの文献 2002)。PKU患者は、5年を越えて成功裏に治療され、患者の制限的医学食に対する依存を減らすことができるPheレベルに臨床的に顕著な減少を成し遂げた。BH4欠乏において、BH4の投与は、血液フェニルアラニンレベルを非常に減少させることができ、かつ脳脊髄液の神経伝達物質レベルを改善できる。しかしながら、脳疾患の十分な治療は、BH4の劣ったCNS貫通のために困難である。本明細書に開示されるBH4の類似体をBH4のように同様に使用して、高フェニルアラニン血症を治療することが可能であると考えられる。] [0156] 本発明は、BH4の類似体の投与に基づいて、血管障害の医薬的介入を記載する。安定化された又は他の形態における類似体を使用して、糖尿病の有無における様々な形態の血管疾患を有する対象を含む患者集団を治療することがさらに意図され、該疾患にはこれらに限定されないが、高血圧症、不応性又は非制御性高血圧症、肺動脈高血圧、特発性肺高血圧、新生児の肺高血圧(PPHN)、及び鎌状赤血球症を含む溶血性貧血、冠状動脈疾患、冠状脈管動脈、頸動脈脈管動脈、脳脈管動脈、又は末梢脈管動脈を含む任意の動脈のアテローム性動脈硬化症、脳卒中、脳卒中後血管痙攣、心筋梗塞、虚血-再灌流損傷、うっ血心不全、移植後虚血-再灌流損傷、移植後脈管損傷、血管痙攣、血栓形成、血栓症、凝血、凝固、傷害性内皮、器官及び組織に対する不十分な酸素流、全身血管抵抗の上昇(高血圧)、脈管平滑筋拡散、脈管狭窄症(狭くなる)及び炎症の進行、虚血-再灌流損傷、高血圧症、糖尿病、糖尿病性脈管障害、心血管疾患、末梢血管疾患、間欠跛行、高コレステロール血症に伴う血管疾患、喫煙と関連した血管疾患、又は虚血及び/若しくは脈管炎症から生じている神経組織の状態を含む。] [0157] 従って、これらの状態のいずれかの治療は、本発明の方法に従って意図される。この種のBH4ベースの組成物は、単独で、又は、糖尿病、血管疾患、高血圧症及び高脂血症を含む関連した臨床症状又は基礎疾患の治療のために一般に使用され、本明細書に記載されている周知の治療薬剤を含む任意の他の治療薬剤及び/又は介入と組み合わせて使用できる。] [0158] 本発明の特定の実施態様は、単独で、又は従来の脈管治療と組合わせて、BH4の類似体又はその前駆体若しくは誘導体を含む組成物を対象に投与して脈管の機能不全を治療することに関し、ここで該類似体単独の投与、又は従来の脈管治療法と組み合わせての投与は、該類似体単独の不在下、又は従来の脈管治療と組み合わせた該類似体の不在下での前記濃度と比較して、前記対象の臨床的に関連したエンドポイントを改善するのに効果的である。] [0159] 例示的実施形態において、BH4の類似体又は前駆体又は誘導体は、BH4に応答する患者において平均で約5mmHgの血圧を減少させるのに有効な量で、又はBH4に応答する患者において約5%、10%、15%、20%若しくは30%NO血清又は尿レベルを増加させるのに有効な量で、又はBH4に応答する患者において平均で約200%までNO血清又は尿レベルを増加させるのに有効な量で投与される。] [0160] 一酸化窒素シンターゼ活性の強化は、本明細書に組み込まれる米国特許第6,410,535号に記載されているように、高いスーパーオキサイドレベル、増加したインスリン感応性、及びインスリン耐性を伴う脈管機能不全の減少の低減に結果としてなることも示唆された。従って、糖尿病(タイプI又はタイプII)、高インスリン血症又はインスリン耐性の治療は、本発明により意図される。インスリン耐性を伴う脈管機能不全を有する疾患には、インスリン耐性によって生じる疾患若しくはインスリン耐性によって悪化する疾患、又は治癒がインスリン耐性によって遅延する疾患、例えば、高血圧症、高脂血症、動脈硬化、冠状動脈血管収縮の狭心症、労作性狭心症、脳血管収縮性の病変、脳血管不全、脳血管痙攣、末梢循環障害、経皮経管冠動脈形成(PTCA)若しくは冠状動脈バイパス移植(CABG)後の冠状動脈動脈再狭窄、肥満、インスリン非依存性糖尿病、高インスリン血症、脂質代謝異常、冠状動脈動脈硬化性心疾患、又はインスリン耐性と関係している限りにおける同様の疾患を含む。これらの疾患患者に投与される場合、BH4がNOSの機能を活性化させ、NO産生を増加させ、活性酸素種の生産を抑制してこれらの疾患を予防又は治療し、血管内皮細胞の障害を改善することができると考えられる。糖尿病、例えば網膜症又は腎症の下流の合併症を低減することができることも考えられる。] [0161] nNOSによるNO過剰産生は、脳卒中、片頭痛、アルツハイマー病、並びにモルヒネに対する耐性及び依存性に関連している。BH4誘導体は、これらの状態のいずれかのために投与できる。BH4誘導体を投与できる他の典型的な神経精神障害は、パーキンソン病、アルツハイマー病、精神分裂病、分裂病様障害、分裂情動障害、短期精神病性障害、妄想性障害、共有精神病性障害、一般的な医学的状態に起因する精神病性障害、物質誘導性精神病性障害、他の精神病性障害、遅発性ジスキネジア、マチャド-ジョセフ病、脊髄小脳変性、小脳性運動失調、ジストニア、慢性疲労症候群、急性又は慢性うつ病、慢性ストレス症候群、線維筋痛、片頭痛、注意欠陥多動障害、双極疾患及び自閉症を含む。神経精神障害は、チロシンヒドロキシラーゼ機能の減少又はトリプトファンヒドロキシラーゼ機能の減少と関係し得る。本願明細書における神経精神障害は、状況に応じて、パーキンソン病、うつ病及びアルツハイマー病を除外する。] [0162] BH4誘導体は、本発明の方法に従って、抗鬱剤、トリプトファン、チロシン、セロトニンなどの神経伝達物質前駆体、ロフェプラミン、デシプラミン、レボキセチン、チロシンなどのノルアドレナリン系を活性化させる薬剤、好ましくセロトニンに作用する薬剤、ベンラファキシン、デュロキセチン又はミルナシプランなどのノルアドレナリン及びセロトニン取り込みの複合阻害剤、及びブプロピオンなどのドーパミン及びノルアドレナリン再取り込みの複合阻害剤である薬剤を含む一種以上の他の神経精神医学的活性薬剤と共同投与できる。] [0163] 例示的実施形態において、投与されるBH4又は前駆体又は誘導体の量は、チロシンヒドロキシラーゼ機能又はトリプトファンヒドロキシラーゼ機能を少なくとも5、10、15、20、25、30、35、40%、50、75又は100%増加させるか、又はBH4応答性患者のL-Dopa又はセロトニンの神経伝達物質レベルを少なくとも5、10、15、20、25、30、40%、50、75又は100%上昇させる。] [0164] 例示的な代謝疾患は、高フェニルアラニン血症、例えば、軽度のフェニルケトン尿症、古典的なフェニルケトン尿症、重度のフェニルケトン尿症、BH4欠乏に伴う非定型又は悪性フェニルケトン尿症、肝臓疾患に伴う高フェニルアラニン血症、及びマラリアに伴う高フェニルアラニン血症を含む。例示的な患者集団は、乳児、児童、ティーンエイジャー、成人、妊娠可能な年齢の女性、及び妊婦を含む。個人は、該類似体又は前駆体又は誘導体での治療(前治療)がない場合に1000μMを上回る血漿フェニルアラニン濃度を有し得、該化合物の投与は、該個人の血漿フェニルアラニン濃度を、約1000μM未満、又は約800μM未満、又は約700μM未満、又は約600μM未満、又は約500μM未満、又は約450μM±15μM未満まで減少させるのに有効な量である。] [0165] 以下の実施例は、本発明を例示するために提供されているが、その範囲を制限することは意図しない。] [0166] (BH4類似体の合成) (実施例1−BH4ジドデカノアート) この実施例は、BH4の類似体の合成を記載する。BH4は、適切な溶媒に溶かされ、イミダゾール存在下でモル過剰のドデカン酸クロライドと反応させる。反応物は終夜室温で撹拌し、結果として生じるジアシルBH4類似体を分離して再結晶化する。] [0167] (実施例2−酢酸2-アセトキシ-1-(5-アセチル-2-アミノ-4-オキソ-3,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-プテリジン-6-イル)-プロピルエステル(Ac3-BH4)) 2-アミノ-6-(1,2-ジヒドロキシプロピル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-1H-プテリジン-4-オン二塩酸塩(0.1g、0.32mmol)を、酢酸(3ml)中でスラリー化した。無水酢酸(300uL、3.2mmol)を加え、該混合物を加熱して12時間還流した。反応物を濃縮し、該粗製物質を分取RP-HPLCにより精製し、白色固体(0.096g、82%)として最終産物を得た。] [0168] (実施例3−プロピオン酸1-(2-アミノ-4-オキソ-5-プロピオニル-3,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-プテリジン-6-イル)-2-プロピオニルオキシ-プロピルエステル(Pr3-BH4)) 表題化合物は、実施例2に記載されている方法により、2-アミノ-6-(1,2-ジヒドロキシ-プロピル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-1H-プテリジン-4-オン二塩酸塩(0.2g、0.64mmol)、無水プロピオン酸(0.83ml、6.4mmol)及びプロピオン酸(6ml)を使用して調製し、白色固体(0.20g、75%)として生成物を得た。] [0169] (実施例4−酪酸1-(2-アミノ-5-ブチリル-4-オキソ-3,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-プテリジン-6-イル)-2-ブチリルオキシ-プロピルエステル(Bu3-BH4)) 標題化合物は、実施例2に記載されている方法により、2-アミノ-6-(1,2-ジヒドロキシプロピル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-1H-プテリジン-4-オン二塩酸塩(0.2g、0.64mmol)、酪酸無水物(1.05ml、6.4mmol)及び酪酸(6ml)を使用して調製し、白色固体(0.21g、71%)として生成物を得た。] [0170] (実施例5−2-アミノ-4-メチルペンタン酸2-(2-アミノ-4-オキソ-3,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-プテリジン-6-イル)-2-ヒドロキシ-1-メチル-エチルエステル二塩酸塩(Val-BH4)) a) 2-アミノ-6-(1,2-ジヒドロキシ-プロピル)-4-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-1H-プテリジン-5-カルボン酸tert-ブチルエステル) 窒素雰囲気下で、ピリジン(75ml)中2-アミノ-6-(1,2-ジヒドロキシプロピル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-1H-プテリジン-4-オン二塩酸塩(BH4、5g、15.9 mmol)撹拌懸濁液に、ジ-tert-ブチル二炭素酸塩(5.2g、23.8mmol)を加えた。該混合物を、より多くのBH4(5g、15.9mmol)及びジ-tert-ブチル二炭素酸塩(5.2g、23.8mmol)の添加前に撹拌した。4-(ジエチルアミノ)ピリジン(触媒)も加え、該混合物を窒素雰囲気下で12時間室温で撹拌した。溶媒を真空蒸発させ、該残留物を真空下に24時間おいた。該残留物をメタノール(150ml)に溶かし、30gのMP-炭酸塩(Biotage、3.14mmol/g)を加えた。該混合物を室温で12時間穏やかに撹拌した。該混合物をセライトを通して濾過し、該濾液を真空蒸発させてさらなる精製なしに黄色固体を得た。MS:ESI (正イオン):342 (M+H)。] [0171] b) 6-(1,2-ジヒドロキシ-プロピル)-2-(ジメチルアミノ-メチレンアミノ)-4-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-1H-プテリジン-5-カルボン酸tert-ブチルエステル 工程a)の生成物を75mLのDMFに溶かし、及びN,N-ジメチルホルムアミドジエチルアセタール(13mL、76.2mmol)で処理した。混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を高真空下(温度<50℃)で蒸発させた。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製し(勾配溶出DCM中0-20%メタノール)、薄黄色固体(2工程にわたり5.7g、45%収率)生成物を得た。] [0172] c) 6-[2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-メチル-ブチリルオキシ)-1-ヒドロキシ-プロピル]-2-(ジメチルアミノ-メチレンアミノ)-4-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-1H-プテリジン-5-カルボン酸tert-ブチルエステル 0℃のジクロロメタン(DCM、40ml)中N-Boc-L-バリン(19.12g、88mmol)の撹拌溶液に、DCM(40ml)中DCC(9.1g、44mmol)の溶液を加えた。結果溶液を1時間撹拌し、その後白色沈殿が形成された。白色固体を濾過し、濾液をピリジン(200 mL)に溶解された工程b)の生成物(4.4 g, 11mmol)の撹拌溶液に添加した。混合物を窒素雰囲気下で室温にて12時間撹拌した。反応混合物はメタノール(20ml)の添加によりクエンチした。溶媒を真空蒸発させ、残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(勾配溶出0-6% DCM中メタノール)によって精製し、薄黄色固体として副題生成物を得た(3.1g、47%収率−HPLCによる〜9:1位置異性体混合物)。] [0173] d)2-アミノ-6-[2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-メチル-ブチリルオキシ)-1-ヒドロキシ-プロピル]-4-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-1H-プテリジン-5-カルボン酸tert-ブチルエステル 工程c)の生成物(3.1g、5.15mmol)は、アセトニトリル(ACN、130ml)に溶解させ、1N HCl(13ml、13mmol)で処理した。混合物は出発物質が存在しなくなるまで(〜18時間)室温にて撹拌した。反応混合物を、炭酸水素ナトリウム飽和溶液の添加により中和した。溶媒をそれから真空で蒸発させ(温度<40℃)、薄黄色固体を得た。固体をDCM(50ml)においてスラリー化し、フィルターに通した。濾過液を蒸発させ、残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィ(勾配溶出DCM中0〜20%メタノール)により精製し、副題生成物を得た(1.75g、63%、〜9:1位置異性体混合物)。] [0174] e)2-アミノ-3-メチル酪酸2-(2-アミノ-4-オキソ-3,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-プテリジン-6-イル)-2-ヒドロキシ-1-メチル-エチルエステル二塩酸塩 工程d)の生成物(1.75g、3.24mmol)を、ジオキサン(10ml)に溶解し、4N HCl/ジオキサン(80ml、320mmol)で処理した。反応混合物を窒素雰囲気下において室温にて2時間撹拌した。生成物を濾過により分離し、45℃で窒素除去された真空オーブンにおいて乾燥させ、白色固体として1.34g(100%)の標題化合物を得た。] [0175] f) 2-アミノ-3-メチル-酪酸2-(2-アミノ-4-オキソ-3,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-プテリジン-6-イル)-2-ヒドロキシ-1-メチル-エチルエステル二塩酸塩 方法e)に代わるものとして、工程cの生成物(0.5g、0.8mmol)をジオキサン(5ml)に溶解し、アルゴン雰囲気下において、4N HCl/ジオキサン(20mL、80mmol)で処理した。15時間室温で撹拌した後に、白色固体が形成した。この物質を分離した後、乾燥させ、0.24g(73%)の標題化合物を得た。] [0176] (実施例6−2-アミノ-3-メチル-ペンタン酸2-(2-アミノ-4-オキソ-3,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-プテリジン-6-イル)-2-ヒドロキシ-1-メチル-エチルエステル(Ile-BH4) a) 6-[2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-メチル-ペンタノイルオキシ)-1-ヒドロキシ-プロピル]-2-(ジメチルアミノ-メチレンアミノ)-4-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-1H-プテリジン-5-カルボン酸tert-ブチルエステル 実施例5、工程b)の生成物を、N-Boc-L-イソロイシン(3.70g、16mmol)を使用した以外は実施例5、工程c)に記載されているのと同じ方法で処理し、薄黄色固体として副題化合物を得た(0.29g、48%)。クロマトグラフィの後得られた生成物はまだ不純物を含んでおり、さらなる精製をせずに次の工程に使用した。MS:ESI (正イオン):610 (M+H)。] [0177] b)2-アミノ-6-[2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-メチル-ペンタノイルオキシ)-1-ヒドロキシ-プロピル]-4-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-1H-プテリジン-5-カルボン酸tert-ブチルエステル 工程a) での生成物(0.29g、0.48mmol)を、該反応からの残留物以外は実施例5、工程d)で記載されている方法によって処理し、分取RP-HPLCにより精製してオフホワイトの固体として副題化合物を得た(0.10g、38%)。] [0178] c)2-アミノ-3-メチルペンタン酸2-(2-アミノ-4-オキソ-3,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-プテリジン-6-イル)-2-ヒドロキシ-1-メチル-エチルエステルジトリフルオロアセタート 工程b)の生成物(0.1g、0.18mmol)を、2mlのDCM中トリフルオロ酢酸(2ml、27mmol)で処理した。混合物を、窒素雰囲気下において室温にて1時間撹拌した。生成物を、20mlのジエチルエーテルの添加によって沈殿させた。生成物を濾過し、窒素除去された真空オーブンにおいて乾燥させ、白色固体として標題化合物を得た(0.10g、100%)。] [0179] (実施例7−2,6-ジアミノ-ヘキサン酸2-(2-アミノ-4-オキソ-3,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-プテリジン-6-イル)-2-ヒドロキシ-1-メチル-エチルエステル三塩酸塩(Lys-BH4)) a) 6-[2-(2,6-ビス-tert-ブトキシカルボニルアミノ-ヘキサノイルオキシ)-1-ヒドロキシ-プロピル]-2-(ジメチルアミノ-メチレンアミノ)-4-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-1H-プテリジン-5-カルボン酸tert-ブチルエステル 実施例5、工程b)の生成物は、N-Boc-L-リジン-N-Boc(8.26g、23.8mmol)が使われたこと以外は実施例5、工程d) に記載されている方法と同法で処理し、真空での溶媒蒸発の後、粗製物質を酢酸エチルに溶かし、続けて1Nクエン酸(2×)、飽和重炭酸ナトリウム(2×)及び鹹水で洗浄した。有機層は硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で溶媒蒸発させた。粗生成物を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィ(勾配溶出DCM中0-8%メタノール)で精製し、淡黄色固体として副題化合物を得た(2.55g、74%)。クロマトグラフィー後に得られた生成物はまだ不純物を含み、更なる精製なく次の工程に使用した。] [0180] b)2-アミノ-6-[2-(2,6-ビス-tert-ブトキシカルボニルアミノ-ヘキサノイルオキシ)-1-ヒドロキシ-プロピル]-4-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-1H-プテリジン-5-カルボン酸tert-ブチルエステル 工程a)の生成物(2.55g、3.52mmol)は、反応からの残留物を除いては実施例5、工程d)に記載されている方法によって処理し、分取RP-HPLCで精製して、オフホワイトの固体として副題化合物を得た(1.30g、55%)。分析HPLCは、8:2の比率で2つの位置異性体の存在を示す。] [0181] c) 2,6-ジアミノ-ヘキサン酸2-(2-アミノ-4-オキソ-3,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-プテリジン-6-イル)-2-ヒドロキシ-1 -メチル-エチルエステル三塩酸塩 工程b) の生成物(1.30g、1.94mmol)を、実施例5、工程e) に記載されている方法により処理し、白色固体として標題化合物を得た(0.93g、100%)。] [0182] (実施例8−4-アミノ-4-(1-カルボキシ-エチルカルバモイル)-酪酸2-(2-アミノ-4-オキソ-3,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-プテリジン-6-イル)-2-ヒドロキシ-1-メチル-エチルエステル二塩酸塩) a)6-{2-[4-tert-ブトキシカルボニルアミノ-4-(1-tert-ブトキシカルボニル-エチルカルバモイル)-ブチリルオキシ]-1-ヒドロキシ-プロピル}-2-(ジメチルアミノ-メチレンアミノ)-4-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-1H-プテリジン-5-カルボン酸tert-ブチルエステル ピリジン(10ml)中、実施例19、工程b)の生成物(0.45g、1.20mmol)の撹拌溶液に、EDC(0.23g、1.20mmol)及びDMAP(0.15g、1.20mmol)を加えた。混合物を窒素雰囲気下で室温にて2時間撹拌した後、実施例4、工程c)の生成物(0.12g、0.30mmol)を添加した。混合物をさらに48時間撹拌した。溶媒を真空蒸発させ、分取RP-HPLCにより残留物を精製し、淡黄色半固体として副題化合物を得た(0.12g、55%)。クロマトグラフィーの後に得られた生成物はまだ不純物を含み、更なる精製なく次の工程の用に供した。分析HPLCは、10:1の位置異性体比を示す。MS:ESI (正イオン):753 (M+H)。]
权利要求:
請求項1 下記式を有する化合物又はその医薬として許容し得る塩。 請求項2 請求項1記載の化合物及び医薬として許容し得る希釈剤又は担体を含む、組成物。 請求項3 前記組成物が経口投与に適している、請求項2記載の組成物。 請求項4 固体の形態である、請求項2又は3記載の組成物。 請求項5 液体の形態である、請求項2又は3記載の組成物。 請求項6 BH4応答性状態を患っている個人を治療する方法であって、該個人に、治療上有効量の請求項1記載の化合物又は請求項2〜5のいずれか1項記載の組成物を投与することを含む、前記方法。 請求項7 BH4応答性状態の治療のための医薬の製造における、請求項1記載の化合物又は請求項2〜5のいずれか1項記載の組成物の使用。 請求項8 前記BH4応答性状態が、高血圧症、末梢動脈性疾患、間欠跛行、重症虚血肢、心不全、アテローム性動脈硬化症、内皮機能不全、血管疾患、タイプII糖尿病、糖尿病性網膜症、メタボリックシンドローム、タイプI糖尿病に関連する内皮機能不全、及び糖尿病性腎症からなる群から選択される、請求項6又は7記載の方法又は使用。 請求項9 前記BH4応答性状態が、血管疾患である、請求項6又は7記載の方法又は使用。 請求項10 前記血管疾患が、末梢血管疾患、間欠跛行、冠状動脈疾患、高コレステロール血症と関連した血管疾患、喫煙と関連した血管疾患、高血圧症、不応性又は非制御性高血圧症、肺動脈高血圧、特発性肺高血圧、新生児の肺高血圧(PPHN)、アテローム性動脈硬化症、脳卒中、脳卒中後血管痙攣、心筋梗塞、虚血-再灌流損傷、うっ血性心不全、移植後虚血-再灌流損傷、移植後脈管損傷、血管痙攣、血栓形成、血栓症、凝血及び凝固からなる群から選択される疾患である、請求項9記載の方法又は使用。 請求項11 前記BH4応答性状態が、溶血に関連する溶血性貧血又は鎌状赤血球病である、請求項6又は7記載の方法又は使用。 請求項12 前記BH4応答性状態が、神経精神障害である、請求項6又は7記載の方法又は使用。 請求項13 前記神経精神障害が、パーキンソン病、注意欠陥多動障害、双極疾患、自閉症、うつ病及びジストニアからなる群から選択される障害である、請求項12記載の方法又は使用。 請求項14 前記BH4応答性状態が、BH4欠乏に伴う神経精神障害である、請求項12記載の方法又は使用。 請求項15 前記BH4応答性状態が、チロシンヒドロキシラーゼ機能の減少又はトリプトファンヒドロキシラーゼ機能の減少と関連した神経精神障害である、請求項12記載の方法又は使用。 請求項16 前記治療上有効量の請求項1記載の化合物が、チロシンヒドロキシラーゼ機能又はトリプトファンヒドロキシラーゼ機能を増加させる、請求項15記載の方法又は使用。 請求項17 前記BH4応答性状態が、高血圧症、高脂血症、肥満指数増加、インスリン耐性又はそれらの組み合わせと関連しているメタボリックシンドロームである、請求項6又は7記載の方法又は使用。 請求項18 前記BH4応答性状態が、高フェニルアラニン血症である、請求項6又は7記載の方法又は使用。 請求項19 前記高フェニルアラニン血症が、軽度のフェニルケトン尿症、古典的なフェニルケトン尿症、重度のフェニルケトン尿症、BH4欠損と関連した高フェニルアラニン血症、肝臓疾患に伴う高フェニルアラニン血症、及びマラリアに伴う高フェニルアラニン血症からなる群から選択される、請求項18記載の方法又は使用。 請求項20 BH4応答性状態の治療のための請求項1記載の化合物又は請求項2〜5のいずれか1項記載の組成物の使用。
类似技术:
公开号 | 公开日 | 专利标题 JP5766749B2|2015-08-19|Nafldの治療における使用のためのdpp−iv阻害剤 US20160367558A1|2016-12-22|Methods and compositions for the treatment of metabolic disorders US8273715B2|2012-09-25|Methods of treating fragile X syndrome US20170000793A1|2017-01-05|Methods of administering tetrahydrobiopterin, associated compositions, and methods of measuring TWI520738B|2016-02-11|Dpp-4抑制劑於已接受抗糖尿病藥物療法而血糖控制仍不足之患者之用途 US10010618B2|2018-07-03|Methods for treating cancer using combination therapies KR100568063B1|2006-04-07|제약상 활성인 모르폴리놀 ES2584418T3|2016-09-27|Aliphanes, cyclophanes, heteraphans, heterophanes, hetero-heteraphans and substituted metallocenes useful for the treatment of HCV infections ES2480966T3|2014-07-29|Droxidopa y composición farmacéutica de la misma para el tratamiento de la fibromialgia Baldessarini1987|Neuropharmacology of S-adenosyl-L-methionine ES2728948T3|2019-10-29|Tratamiento de la inflamación cerebral usando Fenilacetato de L-Ornitina ES2367028T3|2011-10-27|Composiciones sinérgicas con fk-228. EP1718322B1|2011-07-13|Synergistic compositions with fk-228 ES2677874T3|2018-08-07|Tratamiento del cáncer con inhibidores de la cinasa TOR RU2403030C2|2010-11-10|ПРОИЗВОДНЫЕ α-АМИНОАМИДА, ПОЛЕЗНЫЕ ПРИ ЛЕЧЕНИИ СИНДРОМА УСТАЛЫХ НОГ И ВЫЗЫВАЮЩИХ ПРИВЫКАНИЕ РАССТРОЙСТВ US9738660B2|2017-08-22|Selective inhibitors for protein kinases and pharmaceutical composition and use thereof JP2013032377A|2013-02-14|糖尿病の処置方法 JP2018012726A|2018-01-25|アテローム性硬化症の処置方法 US8324278B2|2012-12-04|Amino acid based compositions for the treatment of pathological conditions distinguished by insufficient mitochondrial function Pardridge et al.1975|Pekmeability changes in the blood-brain barrier: causes and consequences US8691829B2|2014-04-08|Treatment of liver disorders with PI3K inhibitors US20050164987A1|2005-07-28|Melatonin combination therapy for improving sleep quality EP3074016A2|2016-10-05|Therapies for treating myeloproliferative disorders Zeidan et al.2007|Evidence for imidazoline receptors involvement in the agmatine antidepressant-like effect in the forced swimming test Molderings et al.2012|Agmatine |: physiological role and therapeutic potential
同族专利:
公开号 | 公开日 CN101969953A|2011-02-09| AU2008347005A1|2009-07-16| AU2008347005B2|2013-10-03| US7601717B2|2009-10-13| EP2224927A1|2010-09-08| US8324210B2|2012-12-04| RU2010132278A|2012-02-10| US20090176790A1|2009-07-09| CN101969953B|2013-01-09| EP2224927B1|2014-08-20| ES2524026T3|2014-12-03| RU2470642C2|2012-12-27| US20100093742A1|2010-04-15| CA2711160A1|2009-07-16| WO2009088530A1|2009-07-16| MX2010006025A|2010-06-30| BRPI0821970A2|2015-06-23|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题 JPS5883691A|1981-11-13|1983-05-19|Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd|1',2'-diacyl--5,6,7,8-tetrahydro-l-biopterin and its preparation| JPS59112987A|1982-12-20|1984-06-29|Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd|1',2'-diacyl--5,6,7,8-tetrahydro-l-biopterin and preparation thereof| US20060194808A1|2005-01-14|2006-08-31|Chronorx Llc, An Alaska Limited Liability Company|Clinical applications of tetrahydrobiopterin, lipoic acid and their salts and methods of preparing tetrahydrobiopterin bis-lipoate|JP2010515747A|2007-01-12|2010-05-13|ビオマリンプハルマセウトイカルインコーポレイテッド|テトラヒドロビオプテリンプロドラッグ| JP5066756B2|2010-04-22|2012-11-07|学校法人日本大学|Drugs and foods for prevention and improvement of brain dysfunction| JP2016504286A|2012-11-14|2016-02-12|バイアル−ポルテラ アンド シーエー,エス.エー.|肺動脈高血圧症及び肺障害の治療に使用するための1,3‐ジヒドロイミダゾール‐2‐チオン誘導体|US2601215A|1948-03-17|1952-06-17|American Cyanamid Co|Process of preparing dihydropterins| US3505329A|1968-02-06|1970-04-07|Smithkline Corp|Process for the synthesis of biopterin| CH651755A5|1982-03-03|1985-10-15|Kanegafuchi Chemical Ind|Use of pterin derivatives| JPH0369890B2|1982-03-03|1991-11-05|Kanegafuchi Chemical Ind|| JPH0533229B2|1982-09-20|1993-05-19|Wellcome Found|| US5196533A|1983-04-11|1993-03-23|South Alabama Medical Science Foundation, Usa|Cyclization of 5 amino-pyrimidines to quinoid 6,6 disubstituted dihydropteridines| GB8318833D0|1983-07-12|1983-08-10|Wellcome Found|Chemical compounds| US4587340A|1983-09-19|1986-05-06|Burroughs Wellcome Co.|Biopterin analogs| JPH0212475B2|1984-02-23|1990-03-20|Kanegafuchi Chemical Ind|| JPH0469157B2|1984-03-24|1992-11-05|Kanegafuchi Chemical Ind|| US4550109A|1984-05-31|1985-10-29|The Board Of Regents, The University Of Texas System|Lipoidal biopterin compounds| JPH0531556B2|1984-06-21|1993-05-12|Kanegafuchi Chemical Ind|| CA1262347A|1985-01-28|1989-10-17|Suntory Limited|Preparation process of -tetrahydro-l-biopterin| JPH0380127B2|1985-06-04|1991-12-24|Suntory Ltd|| DE3520896A1|1985-06-11|1986-12-11|Wolfgang Prof Dr Dr Pfleiderer|Neue pterin-derivate und diese enthaltende arzneimittel| JPH0586394B2|1985-06-22|1993-12-10|Kanegafuchi Chemical Ind|| GB8719367D0|1987-08-15|1987-09-23|Wellcome Found|Therapeutic compounds| DE3853711D1|1987-11-30|1995-06-08|Vitamin Kenkyusho Kk|Zwischenverbindungen für die Synthese von 5,6,7,8-Tetrahydro-L-erythro-biopterin und seiner Derivate.| JP2575781B2|1988-02-29|1997-01-29|日清製粉株式会社|2,3−ジアシルオキシ−4−ヒドロキシ−トペンタナールおよびその製造方法| EP0375329B1|1988-12-19|1995-05-31|The Wellcome Foundation Limited|Antiviral pyrimidine and purine compounds, process for their preparation and pharmaceutical compositions containing them| US5198547A|1992-03-16|1993-03-30|South Alabama Medical Science Foundation, Usa|Process for N5-formylating tetrahydropteridines| DE4308739C1|1993-03-19|1994-06-23|Henning Berlin Gmbh|Pterinderivate, ihre Herstellung und ihre Verwendung| DE4418097A1|1994-05-24|1995-11-30|Cassella Ag|Verwendung von Tetrahydropteridin-Derivaten als Hemmstoffe der NO-Synthase| WO1996003989A1|1994-08-05|1996-02-15|Suntory Limited|Remedy for spinocerebellar degeneration| AU739069B2|1996-07-31|2001-10-04|Cmic Co., Ltd.|Active oxygen scavengers containing pterin derivatives| KR100650962B1|1996-08-30|2007-07-18|다이이치 아스비오파마 가부시키가이샤|질소산화물합성효소의기능저하에의해유발되는질환의예방또는치료제| JP4306825B2|1998-02-27|2009-08-05|アスビオファーマ株式会社|インスリン抵抗性が関与する血管機能異常を伴う疾患の予防または治療剤| DE19944767A1|1999-09-17|2001-03-29|Vasopharm Biotech Gmbh & Co Kg|N-substituierte 4-Aminopteridine, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung als Arzneimittel| IL154530D0|2000-08-31|2003-09-17|Suntory Ltd|Process for production of biopterin compound| US20030078231A1|2001-06-22|2003-04-24|Wilburn Michael D.|Orthomolecular sulpho-adenosylmethionine derivatives with antioxidant properties| DE10260263A1|2002-12-20|2004-07-15|Biocrates Life Sciences Gmbh|Use of tetrahydrobiopterin derivatives for the treatment and nutrition of patients with amino acid metabolism disorders| WO2005037286A1|2003-03-25|2005-04-28|Vasopharm Biotech Gmbh|Use of pteridine derivatives for the treatment of increased intracranial pressure and secondary ischemia| US20050137141A1|2003-10-24|2005-06-23|John Hilfinger|Prodrug composition| US20070167353A1|2003-10-24|2007-07-19|John Hilfinger|Prodrug composition| JP5184783B2|2003-11-17|2013-04-17|バイオマリンファーマシューティカルインコーポレイテッド|テトラヒドロビオプテリン、及びテトラヒドロビオプテリン類似体の製造方法| CN1905863B|2003-11-17|2012-03-14|生物马林药物股份有限公司|用于治疗代谢紊乱的方法和组合物| US7067659B2|2004-04-23|2006-06-27|Duke University|Reactive oxygen generating enzyme inhibitor with nitric oxide bioactivity and uses thereof| US8124653B2|2004-06-25|2012-02-28|The Board Of Regents Of The University Of Texas System|Methods and compositions for the treatment of attention deficit hyperactivity disorder and hyperphenylalanemia| CA2581814C|2004-11-17|2015-10-13|Biomarin Pharmaceutical Inc.|Stable tablet formulation of tetrahydrobiopterin| AU2005313940A1|2004-12-08|2006-06-15|Biomarin Pharmaceutical Inc.|Methods and compositions for the treatment of pulmonary hypertension of the newborn| US20060194800A1|2005-01-07|2006-08-31|University Of Strathclyde|Pteridine derivatives as nitric oxide synthase activators| JP2009518415A|2005-12-05|2009-05-07|バイオマリンファーマシューティカルインコーポレイテッド|疾患の処置のための方法および組成物| EP2114944A2|2007-01-12|2009-11-11|BioMarin Pharmaceutical Inc.|Tetrahydrobiopterin prodrugs| JP5704990B2|2011-03-29|2015-04-22|株式会社日本触媒|固体酸化物形燃料電池用電解質シートおよびその製造方法、並びにそれを用いた固体酸化物形燃料電池用セル|WO2012058598A1|2010-10-29|2012-05-03|The Trustees Of Columbia University In The City Of New York|Methods of preventing and treating hyperlipidemia or atherosclerosis| US10047386B2|2011-10-11|2018-08-14|The Regents Of The University Of California|Biomarker for abdominal aortic aneurysm| WO2019067782A1|2017-09-28|2019-04-04|University Of Massachusetts|Combination treatment for neuropsychiatric disorders| WO2019175328A1|2018-03-14|2019-09-19|Imba - Institut Für Molekulare Biotechnologie Gmbh|Bh4pathwayactivationandusethereoffortreatingcancer| WO2019175332A1|2018-03-14|2019-09-19|Imba - Institut Für Molekulare Biotechnologie Gmbh|Bh4 pathway inhibition and use thereof for treating t-cell mediated autoimmune diseases or hypersensitivity|
法律状态:
2011-07-06| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110705 | 2011-07-06| A621| Written request for application examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110705 | 2013-03-19| A01| Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130319 | 2013-08-20| A045| Written measure of dismissal of application|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045 Effective date: 20130820 |
优先权:
[返回顶部]
申请号 | 申请日 | 专利标题 相关专利
Sulfonates, polymers, resist compositions and patterning process
Washing machine
Washing machine
Device for fixture finishing and tension adjusting of membrane
Structure for Equipping Band in a Plane Cathode Ray Tube
Process for preparation of 7 alpha-carboxyl 9, 11-epoxy steroids and intermediates useful therein an
国家/地区
|