![]() 抗ウイルス化合物
专利摘要:
本明細書に脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグを記載する。本プロドラッグをウイルス感染および癌の治療に使用することができる。 公开号:JP2011508740A 申请号:JP2010540664 申请日:2008-12-23 公开日:2011-03-17 发明作者:メル;シー. スクローダー,;スティーブン ドン, 申请人:エピファニー バイオサイエンシズ, インク.Epiphany Biosciences, Inc.; IPC主号:C07H19-056
专利说明:
[0001] 関連出願の相互参照 本出願は、米国特許法第119条(e)(1)項のもとに、2007年12月27日に出願された米国仮特許出願第61/017,116号の利益を主張し、この仮特許出願は参照によりその内容全体が本明細書に援用される。] [0002] 本発明は、新規な抗ウイルス化合物、前記化合物の製造方法、および前記化合物を使用して、例えば、ウイルス感染および癌を含む様々な医学的障害を治療する方法に関する。] 背景技術 [0003] ヌクレオシドは、リボース又はデオキシリボース環に結合した核酸塩基で構成されている。リボースが修飾された環核(「環状」)で又は非環核(「非環状」)で置換されているヌクレオシド類似体(アナログ)が説明されてきた。これらの環状および非環状ヌクレオシド類似体の一部は、抗ウイルス活性を示し、その幾つかは、多数のウイルス感染の治療に臨床的に使用されている。環状ヌクレオシド類似体(アナログ)の例としては、ブリブジン、ジドブジン(AZT、レトロビル(Retrovir))、ジダノシン(ddI、ヴァイデックス(Videx))、ザルシタビン(ddC、ハイビッド(Hivid))、スタブジン(d4T、ゼリット(Zerit))、およびアバカビル(ザイアジェン(Ziagen))が挙げられる。非環状ヌクレオシド類似体(アナログ)の例としては、アシクロビル(ゾビラックス(Zovirax))、ペンシクロビル(デナビル(Denavir))、オマシクロビル(H2G)、およびガンシクロビル(サイトベン(Cytovene))が挙げられる。幾つかの抗ウイルスヌクレオシド類似体は、3回まで、キナーゼによって細胞内でリン酸化され、ヌクレオシド類似体(アナログ)三リン酸を生成する。これらのリン酸化ヌクレオシド類似体は、DNAポリメラーゼおよび逆転写酵素などのウイルス酵素の阻害を含む様々な作用機構により抗ウイルス活性を発揮する。] [0004] リバビリンは、C型肝炎ウイルス(HCV)などのRNAウイルスおよびDNAウイルスに対して幾らかの抗ウイルス活性を示す環状ヌクレオシド類似体の一例である。他のヌクレオシド類似体と異なり、HCVなどのウイルスに対するリバビリンの作用の主要な機構は、まだ明らかになっていない。[Dixit,NM;Perelson,AS Cell Mol Life Sci 2006,63,832;この文献は参照により本明細書に援用される]。しかし、活性型のリバビリンは、その3つの5’−リン酸化状態で構成されている[Wu,JZ;Larson,G;Walker,H;Shim,JH;Hong,Z Antimicro Agent Chemother2005,49,2164;この文献は参照により本明細書に援用される]。例えば、リバビリン−5’−モノホスフェートは、イノシンモノホスフェート脱水素酵素(IMPDH)、即ち、ウイルス複製をサポートする役割を担う酵素を阻害することができる[Gish,RG J Antimicrob Chemother 2005,57,8;この文献は参照により本明細書に援用される]。] [0005] リン酸化ヌクレオシド類似体などのリン酸化化合物を直接投与することの主な制約は、それらが胃腸管から吸収され難いことである。更に、多くは、非経口投与されなければならない。更に、負電荷を有するホスフェート部分は、細胞透過を妨げ、その結果、抗ウイルス活性又は増殖抑制活性を低下させる可能性がある。] [0006] 場合によっては、リン酸化ヌクレオチド類似体はまた毒作用を伴う。例えば、リバビリンの主な制約の1つは、副作用の溶血性貧血である[Russmann,S;Grattagliano,I;Portincasa,P;Palmieri,VO;Palasciano,G Curr Med Chem 2006,13,3351;この文献は参照により本明細書に援用される]。貧血は、アデノシン三リン酸(ATP)依存利用を競合阻害し得るリバビリン−5’−トリホスフェート(RTP)が赤血球中に過剰に蓄積することに起因すると考えられた。赤血球にはRTPを分解してリバビリンに戻すことができる脱リン酸化酵素がないため、赤血球にRTPが蓄積される。] [0007] 従って、ウイルス感染、癌、および、不適切な細胞増殖に関連する他の疾患、例えば、自己免疫疾患によって起こる障害などの様々な障害を治療する、毒性がより低く、より有効なリン酸化ヌクレオチド類似体(アナログ)が依然として求められている。] 発明が解決しようとする課題 [0008] 本発明は、脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグを抗ウイルス剤として提供することによって、リン酸化ヌクレオシド類似体をウイルス感染した細胞又は癌細胞に送達する手段を提供する。これらの脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグは、それを必要とする被験者に投与したとき、もとのヌクレオシド類似体と比較して有害な副作用が最小限になる。] 課題を解決するための手段 [0009] 第1の態様では、本発明は、脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグ化合物およびその医薬組成物を提供する。この組成物は、幾つかの実施形態では、置換されていないアルキルグリセロール、アルキルプロパンジオール又はアルキルエタンジオールなどの置換脂質に(直接又はリンカー分子を介して間接的に)共有結合したリン酸化ヌクレオシド類似体であり、それは抗ウイルス剤のプロドラッグの役割をする。この組成物は、他の実施形態では、ウイルス感染、とりわけ検出可能なHCVを有する成人のC型肝炎(HCV)および代償性肝疾患;呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、インフルエンザ、およびSARSなどの疾患;陰部ヘルペス(HSV−1/2)、帯状疱疹(VZV)、単核細胞症(EBV)、CMV網膜炎、および/又は、HHV−6A、HHV−6B、およびHHV−8に由来する他のヘルペスウイルス感染などの疾患;並びに、抗ウイルス薬治療が有効な他の疾患および症状の予防および/又は治療に有用である。] [0010] 第2の態様では、本発明は、脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグ化合物の調製法を提供する。この方法は、幾つかの実施形態では、ホスホルアミダイト化学を使用して本発明の化合物を合成する。] [0011] 第3の態様では、本発明は、ウイルス感染の治療のために、患者に治療有効量の(a)本発明の脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグ;および任意に、(b)薬学的に適合性のある担体又は希釈剤を投与する、治療方法およびこれらの方法に使用される組成物を提供する。幾つかの実施形態では、本発明は、ウイルス感染の治療のために、患者に(a)本発明の脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグ;(b)1種類以上の追加の抗ウイルス治療薬;および任意に(c)薬学的に適合性のある担体又は希釈剤を同時投与する、治療方法およびこれらの方法に使用される組成物を提供する。幾つかの実施形態では、本発明の脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグおよび追加の抗ウイルス治療薬が別々に投与される。他の実施形態では、1、2又は3種類の薬剤を任意に担体と混合する。] [0012] このような同時投与される追加の抗ウイルス治療薬の非限定例としては、(a)ペグインターフェロンアルファ−2a、ペグ化(pegylated)インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−2a、およびコンセンサスインターフェロンなどのインターフェロン;(b)テラプレビルおよびボセプレビルなどのHCVプロテアーゼ阻害剤;(c)バロピシタビン(valopcitabine)およびR−1626などのHCVポリメラーゼ阻害剤;(d)ザナミビルおよびオセルタミビルなどのノイラミニダーゼ(neuramindase)阻害剤;並びに、(e)アマンタジンおよびリマンタジンなどのM2チャンネル遮断剤が挙げられる。] 図面の簡単な説明 [0013] ヌクレオシド類似体リバビリンを使用する脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグの代表的調製方法を示す図である。] [0014] 雄性マウス(N=3)における5mg/kgの静脈内投与後、および30mg/kgの経口投与後のマウス血漿中の(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグの薬物動態を示す図である。] 実施例 [0015] 本発明の異なる態様および実施形態の詳細な説明は次のように構成されている:セクションIは、有用な定義を記載する;セクションIIは、本発明の化合物および調製方法を記載する;セクションIIIは、治療方法、投与方法、製剤化方法を記載し、本発明のための単位用量形態を記載する;セクションIVは、本発明の化合物を合成し、その活性を実証する例示的方法を記載する。単に読者の便宜を図って、この詳細な説明を複数のセクションに構成しているのに過ぎず、どのセクションに見出される開示も本明細書の他の箇所の開示に適用可能である。] [0016] <セクションI:定義> 本明細書で使用する場合、「アルキル」の用語は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、およびn−ヘキシル等を含む、炭素数1〜24(C1〜C24)の1価の直鎖若しくは分岐鎖又は環状基(環状ラジカル)を指す。] [0017] 本明細書で使用する場合、「置換アルキル」は、ヒドロキシ、アルコキシ、メルカプト、シクロアルキル、置換シクロアルキル、複素環、置換複素環、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ニトロン、アミノ、アミド、ホルミル、アシル、オキシアシル、カルボキシル、カルバメート、スルホニル、スルホンアミド、およびスルフリル等から選択される1つまたはそれ以上の置換基を更に有するアルキル基を含む。] [0018] 本明細書で使用する場合、「アルケニル」は、1つまたはそれ以上の炭素−炭素二重結合を有し、炭素数約2〜24(C1〜C24)の範囲の直鎖又は分岐鎖ヒドロカルビル基を指し、「置換アルケニル」は、置換アルキルの項で定義した1つまたはそれ以上の置換基を更に有するアルケニル基を指す。] [0019] 本明細書で使用する場合、「アリール」は、炭素数6〜14の範囲の芳香族基を指し、「置換アリール」は、置換アルキルの項で定義した1つまたはそれ以上の置換基を更に有するアリール基を指す。] [0020] 本明細書で使用する場合、「ヘテロアリール」は、環構造の一部として1個またはそれ以上のヘテロ原子(例えば、N、O、S、等)を含有し、炭素数3〜14の範囲の芳香族基を指し、「置換ヘテロアリール」は、置換アルキルの項で定義した1つまたはそれ以上の置換基を更に有するヘテロアリール基を指す。] [0021] 本明細書で使用する場合、「結合」又は「原子価結合」の用語は、電子対からなる原子間の結合を指す。] [0022] 本明細書で使用する場合、「薬学的に許容される塩」の用語は、医薬品として使用されることが意図された製剤に使用され得る酸付加塩と塩基付加塩の両方を指す。] [0023] 本明細書で使用する場合、「プロドラッグ」の用語は、生体内(インビボ)の生理学的条件で加溶媒分解又は他の酵素作用により薬学的に活性な化合物になり、化学的に又は代謝により切断可能な基を有すること又は付加可能な基がないことによって対応する薬学的に有効な化合物とは異なる、薬学的に活性な化合物の類似体、誘導体、又は変形を指す。プロドラッグは、このような生体内(ビボ)の生理学的条件でもとの(親)化合物より活性がずっと低くてもよい。] [0024] 本明細書で使用する場合、「脂質」の用語は、単独で、或いはまた上記に定義したアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アリール基、およびヘテロアリール基等との組み合わせで構成される鎖を指す。本発明の目的では、脂質としては、脂肪酸、中性脂肪、ワックス、ステロイド、および他の例示的脂質が挙げられる。] [0025] 本明細書で使用する場合、「ホスホジエステル」の用語は、2つのエステル結合で、他の2つのアルキル基、又は、上記に定義したアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、アリール基、およびヘテロアリール基、脂質基、およびヌクレオシド基等から単独で、若しくはそれらと組み合わせて構成されるこのような基の組み合わせに結合しているリン酸基のリン原子を含有する基を指す。] [0026] 本明細書で使用する場合、「非環状」の用語は、ヌクレオシド類似体の核内に環状構造が存在しないことを示す。本明細書で使用する場合、「環状」の用語は、ヌクレオシド類似体の核内に環状構造が存在することを示す。本明細書で使用する場合、「修飾された環」の用語は、ヌクレオシド類似体の核内に構造的に修飾されたリボースが存在することを示す。] [0027] 本明細書で使用する場合、「同時投与」および「同時投与する」の用語は、物質の生物学的効果が重複し、投与される被験者にその生物学的効果を少なくとも一部同時に及ぼすように、物質を別の物質の投与前、それと同時に、又はその後に投与することを指す。幾つかの実施形態では、本発明の脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグを含む複合薬および他の治療薬が、治療薬の各用量の投与の直前に、それと同時に、又はその直後に、投与される。他の実施形態では、これら薬剤は、患者に投与される前に一緒に混合される。他の実施形態では、これら薬剤は、異なる投与方法で、同時投与される。他の実施形態では、治療薬は、本発明の脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグの一用量を投与する直前に、それと同時に、又はその直後に投与され、脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグの一日量の残りが、単独で治療薬なしで、即ち、治療薬の非存在下で投与される。] [0028] 本明細書で使用する場合、「非経口:parenteral」の用語は、皮下、静脈内、動脈内、筋肉内、又は硝子体内への注射又は注入法を指す。] [0029] <セクションII> 本発明の脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグ化合物は、次の構造を有し: R1およびR1’は、独立して、−H、置換されているか置換されていない、−O(C1〜C24)アルキル、−O(C1〜C24)アルケニル、−O(C1〜C24)アシル、−S(C1〜C24)アルキル、−S(C1〜C24)アルケニル、又は−S(C1〜C24)アシルであり、式中、R1およびR1’の少なくとも1つは−Hではなく、前記アルケニル又はアシル部分は、任意に1〜6の二重結合を有し;] [0030] R2およびR2’は、独立して、−H、置換されているか置換されていない、−O(C1〜C7)アルキル、−O(C1〜C7)アルケニル、−S(C1〜C7)アルキル、−S(C1〜C7)アルケニル、−O(C1〜C7)アシル、−S(C1〜C7)アシル、−N(C1〜C7)アシル、−NH(C1〜C7)アルキル、−N((C1〜C7)アルキル)2、オキソ、ハロゲン、−NH2、−OH、又は−SHであり;] [0031] R3は、リボース又は修飾された環若しくは非環構造を有する非環状又は環状の類似体を含む薬学的に活性なヌクレオシドであり、それぞれの場合で少なくとも1つの修飾可能なヒドロキシル基を含有する修飾された構造を有し、ここでリボースヌクレオシドは、修飾された環で(「環状」)又は非環構造(「非環状」)で置換されている。環状ヌクレオシド類似体の例としては、リバビリン(Copegus,Rebetol,Ribasphere)、ビラミジン(Taribavirin)、バロピシタビン(NM283)、NM107,MK608、R1479、ブリブジン、ジドブジン(AZT、Retrovir)、ジダノシン(ddI、Videx)、ザルシタビン(ddC、Hivid)、スタブジン(d4T、Zerit)、およびアバカビル(Ziagen)、イドクスウリジン、ロブカビル、シクロプロパビル、ラミブジン、シクロヘキセニルG、およびマリバビルが挙げられる。非環状ヌクレオシド類似体の例としては、アシクロビル(Zovirax)、ペンシクロビル(Denavir)、オマシクロビル(H2G)、S2242、A−5021、およびガンシクロビル(Cytovene)が挙げられる。] [0032] mが0より大きいとき、Xは: であり、 mは0〜6の整数である。] [0033] 幾つかの実施形態では、m=0、1又は2であり、R2およびR2’は、Hである。そして、対応する類似体は、本発明の脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグ化合物のエタンジオール誘導体、プロパンジオール誘導体又はブタンジオール誘導体として記載され得る。一実施形態では、上記誘導体は次の構造を有し: 式中、R1およびR1’並びにR3は上記に定義した通りである。] [0034] 幾つかの実施形態では、上記誘導体は次の構造を有し: 式中、m=1であり、R1、R1’ およびR3は上記に定義した通りである。] [0035] 同様に、他の実施形態では、本発明は、次の構造を有するグリセロール誘導体を提供し: 式中、m=1、R2=H、R2’=OHであり、CαのR2とR2’は両方とも−Hである。グリセロール残基を有する本発明の化合物では、−P(O)OH−R3部分は、グリセロールのsn−3位又はsn−1位で結合していてもよい。] [0036] 本発明の脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグ化合物の幾つかの実施形態では、R1は、式−O−(CH2)t−CH3(式中、tは0〜24である)を有するアルコキシ基である。別の実施形態では、tは11〜19である。別の実施形態では、tは15又は17である。] [0037] 本発明に係る幾つかの化合物では、例えば、糖部分に、1つ又はそれ以上のキラル中心を有し、従って、光学活性な形態で存在し得る。同様に、化合物がアルケニル基、又は不飽和アルキル若しくはアシル部分を含有する場合、化合物のシス−およびトランス−異性体の形態が存在する可能性がある。他の不斉炭素原子は、アルキル基などの置換基中に存在し得る。R−異性体およびS−異性体、並びに、ラセミ混合物およびシス異性体とトランス異性体の混合物を含むこれらの混合物が、本発明によって提供される。本発明では全てのこのような異性体並びにこれらの混合物が提供される。特定の立体異性体が所望される場合、不斉中心を含有し、既に分割されている出発物質を用いて立体特異的反応を使用する他の化合物に関して当該技術分野で周知の方法により、又は、代わりに、立体異性体の混合物を得た後、既知の方法で分割する方法により、それを調製することができる。] [0038] <脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグの調製方法> 一態様では、本発明は、ヌクレオシドヒドロキシル基が置換されている又は置換されていない(非置換の)アルキルグリセロール、アルキルプロパンジオール、アルキルエタンジオール、又は関連する部分に(直接又はリンカー分子を介して間接的に)共有結合してホスホジエステルを生成している、脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグを提供する。一実施形態では、脂質修飾基は、オクタデシル−エタンジオール(「ODE」)である。表1は、本発明によって提供されるこのような脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグの非限定例を示す。] [0039] ] [0040] 幾つかの実施形態では、本発明は、ホスホルアミダイト化学を使用する脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグの一般的調製方法を提供する。ヌクレオシド類似体リバビリンを使用する代表例を図1に示す。一態様では、2’,3’−アセトニド保護リバビリン(3)などの、適切に保護された環状や非環状のヌクレオシドを、1−O−オクタデシル−エタンジオール−2−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピル)−ホスホルアミダイト(2)などの脂質修飾ホスホルアミダイトと結合させる。その後、I2などの酸化剤で酸化し、図中の(9)などの脂質修飾ホスホトリエステルヌクレオシド類似体(アナログ)を得る。上記ホスホトリエステルからシアノエトキシ基を塩基性条件下で除去し、図中の(5)などのホスホジエステルを得る。必要に応じて、ヌクレオシドを適切に脱保護し、例えば、図中の(5)の化合物からアセトニド保護基を除去し、本発明により開示される最終的な脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグ、例えば、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグ(6)を得る。] 図1 [0041] <セクションIII> <疾患の治療方法> 本発明は、疾患、ウイルス感染、および癌等に関連する障害を治療又は予防する方法を提供する。本方法は、それを必要とするヒト又は他の哺乳類に、治療有効量の本発明の脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグを投与すること(工程)を含む。] [0042] ウイルス感染又は不適切な細胞増殖、例えば、癌に伴う障害に関して、「治療有効量」は、抗ウイルス性又は抗癌性であるもと(親)の化合物の推奨される投与量に準じて決定される。選択される投与量(用量)は、選択される化合物の活性、投与経路、治療される症状の重症度、並びに、治療される患者の症状および以前の病歴に応じて異なり得る。しかし、所望の治療効果を達成するのに必要なレベルより低いレベルで化合物の用量を開始すること、および所望の効果が達成されるまで投与量を徐々に増加させることは、当業者の範囲内である。必要に応じて、有効な1日量を複数の用量に、例えば、1日当たり2〜4回の用量に分割して投与してもよい。しかし、任意の特定の患者に対する具体的な用量レベルは、体重、全身的健康状態、食事、時間、および投与経路、および他の薬物との組み合わせ、および治療される疾患の重症度を含む様々な要因に依存することが分かる。] [0043] 一般に、本発明の化合物は、活性成分を1%〜100%含む単位投与形態(unit dosage form)に調剤される。患者、例えば、ヒトに薬物として投与されるとき、治療投与量の範囲は、約0.01〜約1,000mg/kg(患者の体重の)/日であり、例えば、約0.10mg/kg/日〜100mg/kg/日が好ましい。特定の患者に対して所望の治療反応を達成するのに有効な活性化合物の量を投与するように、本発明の医薬組成物中の活性成分の実際の投与量レベルを変えてもよい。] [0044] 幾つかの実施形態では、本発明は、RNAウイルスやDNAウイルスによって起こる感染を含むウイルス感染の治療方法を提供し、前記方法は、それを必要とするヒト又は他の哺乳類に、治療有効量の本発明の脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグを投与することを含む。脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグおよび投与単位形態(dosage unit forms)、投与方法、および投与計画の例示的な使用例を表2に記載する。] [0045] ] [0046] 幾つかの実施形態では、本発明は、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを使用するC型肝炎(HCV)の治療方法を提供し、本方法は、それを必要とするヒト又は他の哺乳類に、治療有効量の本発明のオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを投与することを含む。他の実施形態では、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグは、検出可能なC型肝炎ウイルスおよび代償性肝疾患を有する成人に、48週間、1日当たり約100mg〜4000mgの投与単位で1日1回(qd)経口(po)投与される。投与される実際の用量は、患者の体重を含む患者の多数の要因に応じて変わる。] [0047] 幾つかの実施形態では、本発明は、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを使用する呼吸器合胞体ウイルス(RSV)の治療方法を提供し、本方法は、それを必要とするヒト又は他の哺乳類に、治療有効量の本発明のオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを投与することを含む。他の実施形態では、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグは、検出可能なRSV感染および重症の細気管支炎および/又は肺炎を有する小児に、約100mg〜4000mgの投与単位で6時間毎に(q6h)4日間、その後、約100mg〜4000mgの投与単位で8時間毎に(q8h)3日間、経口(po)投与される。投与される実際の用量は、患者の体重を含む患者の多数の要因に応じて変わる。] [0048] 幾つかの実施形態では、本発明は、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを使用するインフルエンザの治療方法を提供し、前記方法は、それを必要とするヒト又は他の哺乳類に、治療有効量の本発明のオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを投与することを含む。他の実施形態では、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグは、インフルエンザ感染による合併症のない単純な(uncomplicated)急性疾患の治療のために、成人に、約100mg〜4000mgの投与単位で6時間毎に(q6h)4日間、その後、約100mg〜4000mgの投与単位で8時間毎に(q8h)3日間、経口(po)投与される。インフルエンザの症状としては、100°Fを超える熱;咳、鼻の症状、又は咽頭痛などの呼吸器症状;および、筋肉痛、悪寒/発汗(swats)、倦怠、疲労、又は頭痛などの全身症状が挙げられる。投与される実際の用量は、患者の体重を含む患者の多数の要因に応じて変わる。] [0049] 幾つかの実施形態では、本発明は、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを使用する重症急性呼吸器症候群(SARS)の治療方法を提供し、前記方法は、それを必要とするヒト又は他の哺乳類に、治療有効量の本発明のオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを投与することを含む。他の実施形態では、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグは、検出可能なSARS感染および/又は、100.4°F以上の熱などのSARS症状を有する成人;非定型肺炎又は呼吸困難症候群の陽性の胸部X線所見を有する成人;SARSと診断された人と最近10日以内に(性的又は日常的)接触をした成人;および/又は、WHOが最近SARSの地域内伝播があった地域と指定した地域のいずれかへ旅行した成人に、約100mg〜4000mgの投与単位で6時間毎に(q6h)4日間、その後、約100mg〜4000mgの投与単位で8時間毎に(q8h)3日間、経口(po)投与される。投与される実際の用量は、患者の体重を含む患者の多数の要因に応じて変わる。] [0050] 幾つかの実施形態では、本発明は、他のウイルス感染によって起こる障害の治療に有用な脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグを提供する。このような治療に適切な適応症としては、B型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、単純ヘルペスウイルス−1(HSV−1)、単純ヘルペスウイルス−2(HSV−2)、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV、HHV−3)、エプスタイン−バールウイルス(EBV、HHV−4)、サイトメガロウイルス(CMV、HHV−5)、ヒトヘルペスウイルス6A(HHV−6A)、ヒトヘルペスウイルス6B(HHV−6B)、カポジ肉腫関連ウイルス(KSHV、HHV−8)などの感受性ウイルス、および、オルトポックスウイルス(例えば、大痘瘡および小痘瘡、痘疹、天然痘、牛痘、ラクダ痘、およびサル痘等)、エボラウイルス、および乳頭腫ウイルス等によって起こる疾患が挙げられる。] [0051] 幾つかの実施形態では、不適切な細胞増殖、例えば、黒色腫;肺癌;すい臓癌;胃癌、大腸癌および直腸癌;前立腺癌;乳癌;白血病およびリンパ腫瘍等の癌によって起こる障害の治療方法を提供し、前記方法は、それを必要とするヒト又は他の哺乳類に治療有効量の本発明の脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグを投与することを含む。本発明は、本発明の化合物として、抗癌性脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグを提供し、それには、シタラビン(ara−C)、フルオロウリジン、フルオロデオキシウリジン(フロクスウリジン)、ゲムシタビン(gemcitibine)、クラドリビン、フルダラビン、ペントスタチン(2’−デオキシコホルマイシン)、6−メルカプトプリン、および6−チオグアニン、置換又は非置換ara−アデノシン(ara−A)、ara−グアノシン(ara−G)、およびara−ウリジン(ara−U)が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の抗癌性化合物は、単独で使用されても、又は、他の代謝拮抗物質(antimetabobtes)と、若しくは他の種類の抗がん剤(例えば、アルカロイド、トポイソメラーゼ阻害剤、アルキル化剤、および抗腫瘍性抗生物質等)と組み合わせて使用されてもよい。] [0052] 別の態様では、本発明は、脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグを別の治療薬と組み合わせて使用する疾患の治療方法を提供し、前記方法は、それを必要とするヒト又は他の哺乳類に、治療有効量の本発明の脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグを別の治療薬と組み合わせて投与することを含む。他の治療薬と組み合わせた脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグ、投与単位形態、および本発明の方法および組成物に使用するのに適した量の例示的な例を表3に記載する。] [0053] ] [0054] 幾つかの実施形態では、本発明は、PEGASYS(ペグインターフェロンアルファ−2a)と併用して、患者にオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを投与することを採用する、C型肝炎(HCV)の治療方法を提供する。他の実施形態では、検出可能なC型肝炎ウイルスおよび代償性肝疾患を有する成人に、48週間、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグが1日当たり約100mg〜4000mgの投与単位で1日1回(qd)経口(po)投与され、それと併用してペグインターフェロンアルファ−2aが約180μgの投与単位で週1回皮下(SC)投与される。投与される実際の用量は、患者の体重を含む患者の多数の要因に応じて変わる。本発明のオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグでは、溶血性貧血の有害な副作用の低減と併せて肝臓への選択的分布による改善された効力、活性なリン酸化した形態のリバビリンの放出、および治療される組織中での細胞内異化作用の低下により、もとの薬物(親薬物)であるリバビリンと比較して改善された治療の徴候が得られる。] [0055] 幾つかの実施形態では、本発明は、Peg−Intron(ペグ化インターフェロンアルファ−2b)と同時投与されるオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを使用するC型肝炎(HCV)の治療方法を提供する。他の実施形態では、検出可能なC型肝炎ウイルスおよび代償性肝疾患を有する成人に、48週間、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグが1日当たり約100mg〜4000mgの投与単位で1日1回(qd)経口(po)投与され、それと併用してペグ化インターフェロンアルファ−2bが約15μg/kgの投与単位で週1回皮下(SC)投与される。投与される実際の用量は、患者の体重を含む患者の多数の要因に応じて変わる。] [0056] 幾つかの実施形態では、本発明は、インターフェロンアルファ−2b(Intron−A;REBETRON)と同時投与されるオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを使用するC型肝炎(HCV)の治療方法を提供する。他の実施形態では、検出可能なC型肝炎ウイルスおよび代償性肝疾患を有する成人に、48週間、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグが1日当たり約100mg〜4000mgの投与単位で1日1回(qd)経口(po)投与され、それと併用してインターフェロンアルファ−2bが約3百万単位(3MIU)の投与単位で週3回(TIW)皮下(SC)投与される。投与される実際の用量は、患者の体重を含む患者の多数の要因に応じて変わる。] [0057] 幾つかの実施形態では、本発明は、インターフェロンアルファ−2a(Roferon)と同時投与されるオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを使用するC型肝炎(HCV)の治療方法を提供する。他の実施形態では、検出可能なC型肝炎ウイルスおよび代償性肝疾患を有する成人に、48週間、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグが1日当たり約100mg〜4000mgの投与単位で1日1回(qd)経口(po)投与され、それと併用してインターフェロンアルファ−2aが約3百万単位(3MIU)の投与単位で週3回(TIW)皮下(SC)投与される。投与される実際の用量は、患者の体重を含む患者の多数の要因に応じて変わる。] [0058] 幾つかの実施形態では、本発明は、テラプレビル(HCVプロテアーゼ阻害剤、VX−950)と同時投与されるオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを使用するC型肝炎(HCV)の治療方法を提供する。他の実施形態では、検出可能なC型肝炎ウイルスおよび代償性肝疾患を有する成人に、48週間、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグが1日当たり約100mg〜4000mgの投与単位で1日1回(qd)経口(po)投与され、それと併用してテラプレビルが1日当たり約100mg〜4000mgの投与単位で1日3回(tid)経口投与される。投与される実際の用量は、患者の体重を含む患者の多数の要因に応じて変わる。] [0059] 幾つかの実施形態では、本発明は、R−1626(HCVポリメラーゼ阻害剤)と同時投与されるオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを使用するC型肝炎(HCV)の治療方法を提供する。他の実施形態では、検出可能なC型肝炎ウイルスおよび代償性肝疾患を有する成人に、48週間、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグが1日当たり約100mg〜4000mgの投与単位で1日1回(qd)経口(po)投与され、それと併用してR−1626が1日当たり約100mg〜4000mgの投与単位で1日2回(bid)経口投与される。投与される実際の用量は、患者の体重を含む患者の多数の要因に応じて変わる。] [0060] 幾つかの実施形態では、本発明は、PEGASYS(ペグインターフェロンアルファ−2a)およびテラプレビル(HCVプロテアーゼ阻害剤)と同時投与されるオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを使用する、C型肝炎(HCV)の治療方法を提供する。他の実施形態では、検出可能なC型肝炎ウイルスおよび代償性肝疾患を有する成人に、48週間、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグが1日当たり約100mg〜4000mgの投与単位で1日1回(qd)経口(po)投与され、それと併用してペグインターフェロンアルファ−2aが約180μgの投与単位で週1回皮下(SC)投与され、テラプレビルが1日当たり約100mg〜4000mgの投与単位で1日3回(tid)経口投与される。投与される実際の用量は、患者の体重を含む患者の多数の要因に応じて変わる。] [0061] 幾つかの実施形態では、本発明は、PEGASYS(ペグインターフェロンアルファ−2a)およびR−1626(HCVポリメラーゼ阻害剤)と同時投与されるオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを使用する、C型肝炎(HCV)の治療方法を提供する。他の実施形態では、検出可能なC型肝炎ウイルスおよび代償性肝疾患を有する成人に、48週間、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグが1日当たり約100mg〜4000mgの投与単位で1日1回(qd)経口(po)投与され、それと併用してペグインターフェロンアルファ−2aが約180μgの投与単位で週1回皮下(SC)投与され、R−1626が1日当たり約100mg〜4000mgの投与単位で1日2回(bid)経口投与される。投与される実際の用量は、患者の体重を含む患者の多数の要因に応じて変わる。] [0062] 別の態様では、本発明は、オセルタミビル(TAMIFLU、ノイラミニダーゼ阻害剤)と同時投与されるオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを使用する、インフルエンザの治療方法を提供する。幾つかの実施形態では、インフルエンザ感染による単純性急性疾患の治療のために、成人に、約7日間、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグが1日当たり約100mg〜4000mgの投与単位で1日1回(qd)経口(po)投与され、それと併用してオセルタミビルが1日当たり約10mg〜2000mgの投与単位で1日2回(bid)経口投与される。投与される実際の用量は、患者の体重を含む患者の多数の要因に応じて変わる。] [0063] 別の態様では、本発明は、リマンチジン(M2チャンネル遮断剤)と同時投与されるオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを使用する、インフルエンザの治療方法を提供する。幾つかの実施形態では、インフルエンザ感染による単純性急性疾患の治療のために、成人に、約7日間、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグが1日当たり約100mg〜4000mgの投与単位で1日1回(qd)経口(po)投与され、それと併用してリマンチジンが1日当たり約10mg〜2000mgの投与単位で1日1回(qd)経口投与される。投与される実際の用量は、患者の体重を含む患者の多数の要因に応じて変わる。] [0064] 本発明の組成物および治療薬の組み合わせは、抗ウイルス治療を必要とする被験者に、ウイルス感染を治療又は予防する治療有効量で投与される。前述の様々な組成物および治療薬の組み合わせの1日量を被験者に、必要に応じて、1用量で、又は複数の部分用量(subdoses)で投与することができる。例えば、部分用量を1日当たり2〜6回投与することができる。また、徐放投与を使用し、投与頻度を少なくすることができる。脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグと他の抗ウイルス治療薬が別々に投与される幾つかの実施形態では、1日当たりに投与される各成分の投与回数は必ずしも同じでなくてもよく、例えば、ある成分は作用の持続時間が比較的長くてもよく、従ってその投与頻度が比較的少なくてもよい。] [0065] 本発明の組成物および医薬は、更に、1種類以上の薬学的に許容される担体、1種類以上の賦形剤および/又は1種類以上の添加剤を含むことができる。医薬組成物は、活性成分を約1〜約99重量%、例えば、活性成分を約5〜約95%含むことができる。] [0066] 薬学的に許容される有用な担体は、固体であっても、液体であっても、又は気体であってもよい。薬学的に許容される担体の非限定例としては、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、乳糖、エタノール、グリセロール、および水等の固体および/又は液体が挙げられる。単位用量形態又は処方中の担体の量は、治療組成物又は治療薬の組み合わせの総重量の約5〜約99重量%の範囲であってもよい。薬学的に許容される適した賦形剤および添加剤の非限定例としては、非毒性適合性充填剤、結合剤(デンプン、ポリビニルピロリドン、又はセルロースエーテルなど)、崩壊剤(デンプングリコール酸ナトリウム、架橋ポリビニルピロリドン、又はクロスカルメロースナトリウムなど)、緩衝剤、防腐剤、酸化防止剤、滑沢剤、香味料、増粘剤、着色剤、湿潤剤(ラウリル硫酸ナトリウムなど)、および乳化剤等が挙げられる。賦形剤又は添加剤の量は、単位用量形態又は処方の総重量の約0.1〜約95重量%の範囲であってもよい。当業者は、担体、賦形剤、および添加剤(存在する場合)の量は変わってもよいことが分かる。薬学的に許容される担体および様々な組成物の製造方法の他の例は、A.Gennaro(ed.),Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st Edition,(2005),Lippincott Williams&Wilkins,Baltimore,Mdに見ることができる。] [0067] 本発明の目的に有用な固体の形態の製剤としては、散剤(powders)、錠剤、分散性顆粒、カプセル剤、カシェ剤および坐剤が挙げられる。好ましい固体の形態の投与処方の製剤の一例を後述する。] [0068] 本発明の目的に有用な液体の形態の製剤としては、溶液、懸濁剤、および乳剤が挙げられる。例としては、非経口注射用の水又は水−プロピレングリコール溶液が挙げられる。経口溶液、懸濁剤および乳剤は、甘味料および乳白剤を含有することができる。また、本発明の液体の形態の製剤としては、鼻腔内投与用の溶液が挙げられる。] [0069] 吸入に適した本発明のエアゾール製剤としては、溶液および粉末の形態の固体が挙げられ、それは、不活性圧縮ガス(例えば、窒素)などの薬学的に許容される担体との組み合わせであってもよい。] [0070] 本発明は、経口又は非経口投与するために、使用直前に液体の形態の製剤に変換されることが意図されている固体の形態の製剤を含む。このような液体の形態としては、溶液、懸濁剤(サスペンジョン)および乳剤(エマルジョン)が挙げられる。] [0071] 本発明の方法および組成物に使用される医薬活性成分(「API」又は「治療薬」)は、経皮投与することができる。経皮組成物は、クリーム剤、ローション剤、エアゾール剤、および/又は乳剤の形態を取ることができ、他の目的で当該技術分野で通常用いられているマトリックス又はリザーバタイプの経皮パッチに含まれ得る。] [0072] 幾つかの実施形態では、本発明の組成物および方法中のAPIは、経口投与される。他の実施形態では、本発明の組成物および方法中のAPIは、適した経口投与形態になっている。例えば、本発明の組成物を通常の方法で圧縮し、単層又は多層の錠剤にすることができる。更に、それらをコーティング錠(タブレット)の形態で製造するか又は硬カプセル(ハードシェルカプセル)の形態で提供することができる。また、それらを経口懸濁剤、又は、経口懸濁剤に再構成される散剤(パウダー)として提供することができる。一般に、本明細書の開示を考慮して従来の手順および技術で本組成物の様々な経口投与形態を調製することができる。このような方法および技術の本発明の組成物の製剤化への適用性は、本開示を考慮して当業者に容易に明らかになる。] [0073] 前述の治療活性成分の他に、本発明の組成物は、任意成分として、医薬製剤の製造に通常使用される様々な希釈剤のいずれかを含有することができる。従って、例えば、本発明の組成物を所望の経口投与形態に製剤化する際、任意成分として、通常の充填剤、崩壊剤、又は滑沢剤、例えば、乳糖、アラビアゴム、デンプン、タルク、ステアリン酸マグネシウム又はカルシウム、およびゼラチン等を使用してもよい。しかし、本明細書に記載の任意成分は、例として記載されているに過ぎず、本発明はそれらの使用に限定されないことを十分に理解すべきである。それどころか、識別情報(identity)および使用が当該技術分野で周知の防腐剤、安定剤、懸濁化剤、又は緩衝剤などの他の補助剤を本発明の実施に使用することができ、使用される。] [0074] 前記方法を実施する際、脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグと、テラプレビル、ボセプレビル、バロピシタビン、R−1626、オセルタミビル、アマンタジン、又はリマンチジンなどの別の抗ウイルス剤を含む代表的処方の別々の錠剤又はカプセルでの同時投与を使用することができる。] [0075] 本発明は、また、活性成分の組み合わせを有する抗ウイルス治療用キットも提供し、ここで、活性成分は、別々に投与されても、又は混合物として投与されてもよく、本発明は、また、任意に使用説明書と一緒にキット内に包装された医薬組成物も提供する。キットは、少なくとも1種類の抗ウイルス剤を含む医薬組成物、および、別の抗ウイルス剤若しくは抗ウイルス剤の組み合わせを含む別の医薬組成物、又は前述のような両方の混合物からなる単一の組成物、並びに、任意にキットに含まれる組成物を投与するための説明書を含む。キットは、例えば、別々の成分を異なる投与形態(例えば、経口および非経口)で投与しなければならないとき又は別々の成分を異なる投与間隔で投与するときに、有利な可能性がある。] [0076] <IV.実施例> 以下の非限定例を参照することによって、本発明をより詳細に説明する。以下の実施例は、リバビリン5‘−ホスホジエステル脂質プロドラッグの調製を記載する。合成による調製で本発明の化合物を調製するために本発明によって提供される例示的方法の要約を図1に示す。図1を参照し、実施例1〜7は、合成の様々な工程を記載する。当業者には、本明細書に記載の実施例に使用される方法が、セクションIIで検討される他の関連するヌクレオシドホスホジエステル脂質プロドラッグの調製に容易に適用可能であることが理解される。] 図1 [0077] <実施例1: 1−O−オクタデシル−エタンジオール−2−ジクロロホスフェート(以下の式の2)の合成>] [0078] 2−(オクタデシルオキシ)エタノール(上記式の1、1.0g、3.18mmol、1eq)を無水エーテル(20mL)中に溶解させ、N2下で0℃に冷却する。トリエチルアミン(0.45ml、3.18mmol、1eq)およびPOCl3(0.29ml、3.18mmol、1eq)をゆっくりと添加する。N2下で0℃で30分間撹拌した後、反応物をろ過してトリエチルアミン塩酸塩を除去し、粗生成物(上記式の2)を得る。] [0079] <実施例2: 1−O−オクタデシル−エタンジオール−2−クロロホスホ−リバビリン−2’,3’−アセトニド(以下の式の4)の合成] [0080] ジクロロホスフェート(上記式の2)(1.0g、2.32mmol、1eq)を無水THF(15mL)中に溶解させ、その溶液をN2下で0℃に冷却する。トリエチルアミン(0.32ml、2.32mmol、1eq)およびリバビリン−2’,3’−アセトニド(上記式の3、0.66g、2.32mmol、1eq)をゆっくりと添加する。N2下で0℃で30分間撹拌した後、12時間にわたって反応物を室温に加熱する。そして反応物をろ過してトリエチルアミン塩酸塩を除去し、粗生成物(上記式の4)を得る。] [0081] <実施例3: 1−O−オクタデシル−エタンジオール−2−ホスホ−リバビリン−2’,3’−アセトニド(以下の式の5)の合成>] [0082] クロロホスフェート(上記式の4)(1.0g、1.47mmol、1eq)をTHF(15mL)中に溶解させる。飽和K2CO3水溶液(0.1mL)を添加し、反応物を室温で1時間撹拌する。そして反応物を減圧下で濃縮する。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、グラディエント(勾配)70:30:3:3/CHCl3:MeOH:NH4OH:H2O)で精製し、上記式の5の物質を得る。] [0083] <実施例4: 1−O−オクタデシル−エタンジオール−2−ホスホ−リバビリン(以下の式の6)の合成>] [0084] アセトニド(上記式の5)(1.0g、1.51mmol、1eq)を85%AcOH(5mL)で処理し、室温で12時間撹拌する。そして反応物を減圧下で濃縮する。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、グラディエント(勾配)70:30:3:3/CHCl3:MeOH:NH4OH:H2O)で精製し、上記式の6の物質を得る。] [0085] <実施例5: 1−O−オクタデシル−エタンジオール−2−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピル)−ホスホルアミダイト(以下の式の8)の合成>] [0086] 2−(オクタデシルオキシ)エタノール(上記式の1、1.0g、3.18mmol、1eq)を無水CH2Cl2(20mL)中に溶解させる。ジイソプロピルエチルアミン(1.66ml、9.54mmol、3eq)および2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホルアミドクロライト(0.99ml、4.45mmol、1.4eq)をN2下で滴下する。N2下で室温で1時間撹拌した後、反応物を酢酸エチル(250ml)で希釈し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮する。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、1:1/へキサン:Et2O+1%NEt3)で精製し、上記式の8の物質を得る。] [0087] <実施例6: 1−O−オクタデシル−エタンジオール−2−(2−シアノエチル)−5’−リバビリン−ホスホトリエステル(以下の式の9)の合成>] [0088] リバビリン−2’,3’−アセトニド(上記式の3、1.0g、3.52mmol、1eq)を無水CH3CN:CH2Cl2/1:1(20mL)中に溶解させる。ホスホルアミダイト(上記式の8)(1.81g、3.52mmol、1eq)および1−H−テトラゾール(0.74g、10.56mmol、3eq)をN2下で添加し、そして反応物をN2下で室温で24時間撹拌する。] [0089] t−BuOOH(デカン中に5.5M、2.56ml、14.08mmol、4eq)を添加し、そして反応物を室温で1時間撹拌する。そして反応物をCHCl3と飽和Na2S2O3の間で分配し、CHCl3で抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮する。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、25%EtOAc:へキサン)で精製し、上記式の9の物質を得る。] [0090] <実施例7: 1−O−オクタデシル−エタンジオール−2−ホスホ−リバビリン−2’,3’−アセトニド(以下の式の5)の合成>] [0091] トリエステル(上記式の9)(1.0g、1.4mmol、1eq)をNEt3/ピリジン(1:1、10mL)で処理し、室温で12時間撹拌する。そして反応物を減圧下で濃縮する。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、グラディエント(勾配)70:30:3:3/CHCl3:MeOH:NH4OH:H2O)で精製し、上記式の5の物質を得る。] [0092] <実施例8: 1−(2,3−O−イソプロピリデン−β−D−リボフラノシル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミド(以下の式の10)の合成>] [0093] オルト蟻酸トリエチル(5.99mL/36.0mmol)およびp−トルエンスルホン酸(0.068g/0.360mmol)をアセトン(40mL)に添加し、反応物を室温で終夜撹拌した。得られた赤色の溶液を、無水DMF(10mL)中のリバビリン(4.00g/16.4mmol)の懸濁液に添加した。赤色はほとんど消えた。懸濁液を50℃で12時間撹拌した後、室温で終夜撹拌した。反応物を減圧下で濃縮し、粘稠な黄色の残留物を得た。残留物をTHF中に再溶解させた。シリカゲルをTHF溶液に添加し、懸濁液を減圧下で濃縮した。90gのシリカゲルカートリッジの上に残留物を載せ、その後、ジクロロメタン(400mL)、次いで、ジクロロメタン中5%のメタノール(1L)、最後にジクロロメタン中10%のメタノール(1L)で溶出した。純粋な生成物の同様のフラクションを合わせ、減圧下で濃縮した。残留物をクロロホルム中に懸濁させ、減圧下で濃縮し、標題化合物(上記式の10)(4.02g/86%)を白色固体として得た。 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm 1.33(s,3H)1.51(s,3H)3.36−3.53(m,2H)4.23(dt,J=6.06,1.76Hz,1H)4.91(dd,J=6.01,1.87Hz,1H)4.94−5.01(m,1H)5.19(dd,J=6.01,1.45Hz,1H)6.21(d,J=1.45Hz,1H)7.66(s,1H)7.86(s,1H)8.81(s,1H).MSES+ m/z 307.2(M+Na)+,285.3(M+H)+.MS ES− m/z 283.3(M−H)+.] [0094] <実施例9: 1−{5−O−[(2−クロロフェノキシ)(オクタデシルオキシ)ホスホリル]−2,3−O−イソプロピリデン−β−D−リボフラノシル}−1H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミド(以下の式の11)>] [0095] トリアゾール(0.146g/2.12mmol)、トリエチルアミン(0.215g/2.12mmol)および無水THF(2.1mL)の溶液に、無水THF(1.3mL)中に溶解した2−クロロフェニルホスホロジクロリダート(0.259g/1.06mmol)の溶液を添加した。白色の固体が形成された。そして反応物を室温で1時間撹拌した後、ろ過した。フィルターパッドを無水THF(2.1mL)で洗浄した。ろ液に、追加のTHF(1.2mL)、1−(2,3−O−イソプロピリデン−β−D−リボフラノシル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミド(0.226g/0.795mmol)(上記式の10)および1−メチルイミダゾール(0.084mL/1.06mmol)を添加した。反応物を室温で1時間撹拌した後、2−(オクタデシルオキシ)エタノール(0.250g/0.795mmol)を添加し、そして反応物を室温で終夜撹拌した。その反応物を減圧下で濃縮し、残留物をジクロロメタンに溶解させ、ジクロロメタンで予め平衡化させた40gのシリカゲルカートリッジ上に注いだ。その後、カラムをジクロロメタン(100ml)、次いで、ジクロロメタン中2.5%のメタノール(250mL)、最後にジクロロメタン中5%のメタノールで溶出した。分離は不良であり、生成物を含有する全てのフラクションを合わせて、減圧下で濃縮した。残留物をジクロロメタン中に再溶解させ、ジクロロメタンで予め平衡化させた40gのシリカゲルカートリッジ上に注いだ。その後、カラムをジクロロメタン(250ml)、次いで、ジクロロメタン中1%のメタノール(250mL)、次いで、ジクロロメタン中2%のメタノール(250mL)、最後にジクロロメタン中4%のメタノールで溶出した。純粋な生成物の同様のフラクションを合わせて、減圧下で濃縮した。残留物をジクロロメタン中に溶解させ、減圧下で濃縮し、標題化合物(上記式の11)(0.439g/71%)を無色の粘稠な油状物質として得た。 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm0.80−0.90(m,3H)1.15−1.30(m,30H)1.33(s,3H)1.39−1.48(m,2H)1.51(s、3H)3.29−3.39(m、2H)3.50−3.59(m、2H)4.13−4.30(m、3H)4.31−4.41(m、1H)4.43−4.51(m、1H)5.02(dd,J=5.81,2.28Hz,1H)5.12−5.18(m,1H)6.38(d,J=5.60Hz,1H)7.20−7.27(m,1H)7.27−7.39(m,2H)7.51−7.58(m,1H)7.67(s,1H)7.86(br,s,1H)8.81(s,1H).MSES+ m/z 793.9(M+Na)+.] [0096] <実施例10: 1−(5−O−{ヒドロキシ[2−(オクタデシルオキシ)エトキシ]ホスホリル}−2,3−O−イソプロピリデン−β−D−リボフラノシル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミド(以下の式の12)>] [0097] 1−{5−O−[(2−クロロフェノキシ)(オクタデシルオキシ)ホスホリル]−2,3−O−イソプロピリデン−β−D−リボフラノシル}−1H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミド(上記式の11)(0.448g/0.581mmol)および無水THF(8.0mL)の溶液に、無水THF(4.2mL)中に溶解させた1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(0.378g/3.28mmol)およびsyn−2−ピリジンアルドキシム(0.401g/3.28mmol)の溶液を添加した。そして反応物を追加の無水THF(4.2mL)で希釈し、室温で終夜撹拌した。次いで、反応物を減圧下で濃縮し、残留物をジクロロメタンに溶解させ、ジクロロメタンで予め平衡化させた40gのシリカゲルカートリッジ上に注いだ。その後、カラムをジクロロメタン(40mL)、ジクロロメタン中10%のメタノール(250mL)、ジクロロメタン中20%のメタノール(250mL)、最後にジクロロメタン中30%のメタノールで溶出した。純粋な生成物の同様のフラクションを合わせて、減圧下で濃縮し、微量の1,1,3,3−テトラメチルグアニジンを含有する標題化合物(0.368g/96%)を得た。不純物を含むこの物質(0.345g)を、THFと酢酸エチルの1:1溶液(15mL)に溶解させ、この溶液に水(5mL)を添加した。得られた2相混合物を氷/水浴中で冷却し、水相を低温の1M HClでpH=1〜2に酸性化した。酸性化した混合物を振盪した後、低温に維持し、その間、層が分離した。有機層を単離し、水層を水(5mL)で希釈した。水層をTHFと酢酸エチルの1:1溶液で更に2回洗浄した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留水の除去を助けるため、残留物をメタノールに溶解させ、減圧下で濃縮した。このプロセスを更に3回繰り返した。残留物をジクロロメタンに溶解させ、減圧下で濃縮し、標題化合物(上記式の12)(0.312g/81%)を白色固体として得た。 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm0.85(t,J−6.70Hz,3H)1.17−1.29(m,30H)1.33(s,3H)1.46(t,J=6.43Hz,2H)1.51(s、3H)3.35(t,J=6.63Hz,2H)3.47(t,J=4.46Hz,2H)3.84−3.98(m、3H)3.98−4.08(m、1H)4.40(dt,J=6.43,2.07Hz,1H)5.00(dd,J=5.91,2.18Hz,1H)5.13−5.19(m,1H)6.30−6.37(m,1H)7.67(s,1H)7.91(s,1H)8.81(s,1H).MSES+ m/z 661.5(M+H)+.MS ES− m/z 659.6(M−H)+.HPLC=100%.] [0098] <実施例11: 1−(5−O−{ヒドロキシ[2−(オクタデシルオキシ)エトキシ]ホスホリル}−β−D−リボフラノシル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミド(以下の式の13)>] [0099] 上記のアセトニド、即ち1−(5−O−{ヒドロキシ[2−(オクタデシルオキシ)エトキシ]ホスホリル}−2,3−O−イソプロピリデン−β−D−リボフラノシル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミド(上記式の12)(0.304g/0.460mmol)を、トリフルオロ酢酸と水の9:1混合物(4mL)に溶解させ、室温で撹拌した。45分間攪拌した後、反応物を減圧下で濃縮した。残留物にトルエンを添加し、その混合物を減圧下で濃縮した。このプロセスを数回繰り返し、残留物から残留水を共沸させた。その残留物にメタノールを添加し、懸濁液を濃縮した。このプロセスを数回繰り返した後、減圧下で濃縮することによって白色固体を得た。その白色固体をジクロロメタンに溶解させ、減圧下で濃縮し、標題化合物(0.264g/93%)を白色固体として得た。 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm0.81−0.91(m、3H)1.16−1.33(m,30H)1.46(t,J=6.22Hz,2H)3.34(t,J=6.63Hz,2H)3.47(t,J=4.46Hz,2H)3.86−4.03(m、3H)4.05−4.16(m、2H)4.19−4.26(m、1H)4.31−4.38(m、1H)5.88(d,J=3.52Hz,1H)7.64(s,1H)7.87(s,1H)8.82(s,1H).MSES+ m/z 659.4(M+K)+.643.4(M+Na)+,621.4(M+H)+.MS ES− m/z 619.5(M−H)+.HPLC=100%.] [0100] <実施例12:インビトロでの赤血球ATPレベルのアッセイ> 赤血球ATPレベルを代用マーカーとして使用し、化合物が望ましくない副作用である溶血性貧血を引き起こす可能性を実証する。特に、赤血球ATPレベルに対するオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグの影響を測定するため、120mmol/LのNaCl、5mmol/LのKCl、1.2mmol/LのMgSO4、1.2mmol/LのKH2PO4、24mmol/LのNaHCO3を含有し、pH7.4で、50%血漿および10mmol/Lのブドウ糖を補い、リバビリンリン脂質プロドラッグ又はリバビリン(1mmol/L)含有又は非含有の緩衝液中で、洗浄した赤血球をヘマトクリット10%でインキュベートする。37℃で12時間インキュベートした後、赤血球をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中で4回洗浄し、直ぐに様々な測定に使用する。中性にした過塩素酸抽出物中の赤血球ATPレベルの分析は、標準的分光光度法で実施する。ATPレベルの差は、溶血作用と相関する。] [0101] <実施例13:試験管内でのHCVレプリコンに対する効力のアッセイ> HCVRNAレプリコンアッセイは、セルライン「Huh7ET(luc−ubi−neo/ET)」を使用し、それは、安定なルシフェラーゼ(LUC)レポーター(Murray,M;Korba,B“Hepatitis C Virus Assays”,http://niaid−aacf.org/protocols/HCV.htm)を有するHCV RNAレプリコンを含有する。かかるLUCレポーターは、HCV複製の間接的尺度として使用される。LUCレポーターの活性は、HCV RNAレベルに正比例し、ポジティブコントロールの抗ウイルス化合物は、LUC又はRNAエンドポイントを使用して同等の作用をする。かかるHCV RNAレプリコンアッセイを使用して、5つの半対数希釈濃度(half−log concentrations)でそれぞれ、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグの影響を試験する。ヒトインターフェロンアルファ−2bは、各実験においてポジティブコントロール化合物として含まれる。上記ETセルラインのサブコンフルエントな(subconfluent)培養物を96ウェルのプレート各々に播種し、それらを細胞数(細胞毒性)又は抗ウイルス活性の分析に割り当て、翌日、適切なウェルに薬物を添加する。細胞を72時間後に処理し、その時、細胞はまだサブコンフルエントな状態である。ODEホスホジエステルリバビリンプロドラッグのEC50およびEC90値(抗ウイルス活性)は、HCV RNAレプリコン由来LUC活性として又はTaqManRT−PCRを使用してHCV RNAとして評価されるHCV RNAレベルから導き出される。ODEホスホジエステルリバビリンプロドラッグのIC50およびIC90値(細胞毒性)は、LUCアッセイシステムを使用するとき、細胞数および細胞毒性のインジケータとして使用される比色アッセイであるCytoTox−1(Promega)を使用して算出され、TaqMan RT−PCRで測定されるリボソーム(rRNA)レベルはRNAベースのアッセイで細胞数のインジケータとして使用される。] [0102] <実施例14:細胞培養物中でのHCV複製の阻害に関するオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグの評価> 供試化合物の抗ウイルス活性を、安定HCV複製ラインであるAVA5(遺伝子型1b、サブゲノム、レプリコン(genotype 1b,subgenomic,replicon),Blight et al.,2000,Sci.290:1972)およびAPC103(遺伝子型1a、ゲノムレプリコン(genotype 1a,genomic replicon))で評価した(Okuse et al.,2005,Antivir.Res.65:23参照)。(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを分裂する培養物に3日間毎日添加した。培養物は、一般に、30〜50%のコンフルエンスでアッセイを開始し、処理の最後の日にコンフルエンスに達する。細胞内HCV RNAレベルおよび細胞毒性(96ウェルのプレート上にて)を利用した。合計12の未処理対照培養物と、α−インターフェロンおよび2’CmeCで処理されたトリプリケートの(triplicate)培養物がアッセイ対照の役割をした。] [0103] HCVRNAレベル用のトリプリケートの培養物を、一般的なブロットハイブリダイゼーション法を使用して測定した。該測定においてHCV RNAレベルは、個々の培養物のβ−アクチンRNAのレベルに標準化した(Okuse et al.,2005,Antivir.Res.65:23)。確立された中性赤色色素取り込みアッセイ(neutral red dye uptake assay: Korba et al.,1992,Antivir.Res.19:55、Okuse et al.,Antivir.Res.65:23)を使用して細胞毒性を測定した。供試化合物を、ドライアイス上で粉末として受け取り、10mMの100%組織培養用DMSO(Sigma,Inc.)液中に溶解させた。1日の処置に十分な供試化合物のアリコートを個々の管(チューブ)内で作製し、全ての材料を−20℃で貯蔵した。処置のそれぞれの日に、その日に使用するアリコートを培地に室温で懸濁させ、直ぐに細胞培養物に添加した。] [0104] (ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグは、試験した濃度でAVA5およびAPC103培養物によって生成された細胞内HCVRNAレベルの選択的低下を誘導した。抗ウイルス分析に使用した濃度のリバビリンでは、著しい毒性(未処理の細胞で観察された色素取り込みレベルの50%超の低下)が観察された。(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグでは、著しい毒性は観察されなかった。] [0105] <実施例15:雄性CD−1マウスに単回経口か静脈内投与した後の(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグの薬物動態試験> この試験の目的は、雄性CD−1マウスに単回経口(P.O.)か静脈内(I.V.)投与した後の、(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグの薬物動態(PK)プロファイルを評価することであった。] [0106] 試験用に選択された48匹の雄性CD−1マウスを3つの試験群に分け、6匹のマウスは、処置を行わない、投与前PKサンプル採集のためのグループ1に、21匹のマウスは30mg/kgで(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを経口投与するためのグループ2に、21匹のマウスは5mg/kgで(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを静脈内投与するためのグループ3に分けた。血漿サンプルは、P.O.処置群では、投与前、投与の1、3、6、12、24、48および72時間後にそれぞれ採集され、I.V.処置群では、投与前、投与の0.25、2、6、12、24、48、および72時間後に採集された。全てのサンプルは、目的の時間の±2分以内に採集された。] [0107] マウス血漿中の(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを定量するためのLC−MS/MS法が開発された。フェノールフタレインを内部標準として使用した。この方法は、マウス血漿中の(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグに特有のものであり、濃度−反応の関係は5.0〜500ng/mLの較正範囲で直線であり、回帰係数は0.9981以上であった。サンプル処理は、1:1のアセトニトリル:水(又は、較正標準およびQCサンプルのための(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグ検量線用溶液)50μL、500ng/mLの内部標準50μLおよびアセトニトリル150μLをマウス血漿(又は、較正標準およびQCサンプルのためのブランクのプールされたマウス血漿)50μLに添加することを含んだ。5分間ボルテックスミキサで混合すること(vortexing)によってサンプルを混合し、4℃で10分間、15,000rpmで遠心分離した。上澄みの150μLのアリコートを96ウェルのプレートに移し、上澄みサンプル10μLをLC−MS/MSシステムに注入して分析した。各分析バッチで、PKサンプルを較正標準(ブランク、0、5、10、25、50、100、150、300および500ng/mL)、並びに、低、中、高、および10倍希釈QCサンプル(15、250、400、および2000ng/mL)と同時に実験した。] [0108] ノンコンパートメンタルモデル解析(WinNonlin Professional,version 5.0.1)を使用して、マウス血漿中の(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグの薬物動態パラメータを得た。1/Y2重み係数(weighting factor)を使用した。] [0109] (ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを5mg/kgで静脈内投与した後のTmaxおよびCmaxを、それぞれ、0.25時間および1960ng/mLで観察した。(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグは、1.13時間の血漿半減期を有した。AUC0→∞の値は、2659hr・ng/mLと算出された。定常状態での総クリアランス(Cl)および分布容積(Vss)が得られ、それぞれ、1881mL/hr/kgおよび913mL/kgであった。] [0110] (ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを30mg/kgで経口投与した後のTmaxおよびCmaxを、それぞれ、3.0時間および407ng/mLで観察した。AUC0→∞の値は、1705hr・ng/mLと算出された。(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグの経口バイオアベイラビリティは、10.7%と算出された。] [0111] 経口投与の24時間後から72時間後まで、および静脈内投与の12時間後から72時間後まで、(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグの血漿レベルは、定量下限:LLOQ(5ng/mL)未満であった。] [0112] インライフフェーズ(in−life phase)の間、ケージの傍で1日2回観察し、投与前に詳細な臨床観察を実施した。] [0113] ] [0114] 図2は、雄性マウス(N=3)に5mg/kgで静脈内投与した後、あるいは30mg/kgで経口投与した後、のマウス血漿中の(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグの薬物動態を示す。] 図2 [0115] <実施例15: HepG2細胞、CEM細胞およびPBMC細胞に対する細胞毒性に関するオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグの評価> Cyto Tox−ONE(商標)均質膜完全性アッセイキット(Promega)を細胞毒性試験に使用した。アッセイは、膜が損傷した細胞からの乳酸脱水素酵素(LDH)の放出を蛍光定量的な均質フォーマットで測定した。レサズリンが蛍光レゾルフィン生成物に変換される結合酵素アッセイで、培地に放出されたLDHを測定した。発生した蛍光の量は、溶解した細胞の数に比例する。96ウェルのプレートに培地、薬物、細胞およびウイルスを割り付けるために指定されたプレートフォーマットを使用して、細胞毒性評価アッセイを実施した。6つの系列希釈された濃度のオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを細胞に適用し、TC50(細胞の生存度を50%低下させる薬物の毒性濃度)値、TC90(細胞の生存度を90%低下させる薬物の毒性濃度)値、およびTC95(細胞の生存度を95%低減する薬物の毒性濃度)値を導き出した。HepG2細胞に対して、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグのTC50値、TC90値、およびTC95値は、それぞれ13.15μM、28.32μM、および41.69μMであった。CEM細胞に対して、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグのTC50値、TC90値、およびTC95値は、それぞれ14.06μM、63.41μM、および84.55μMであった。PBMC細胞に対して、オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグのTC50値、TC90値、およびTC95値は、それぞれ111μM、245μM、および272μMであった。] [0116] <実施例16:インフルエンザA型に対するオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグ活性の評価> CPE(ウイルス誘導細胞変性効果)抑制アッセイ手順を使用し、Madin−Darbyイヌ腎臓(MDCK)細胞でインフルエンザA型に対する抗ウイルス活性に関してオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグを評価した。抗ウイルスアッセイは、インフルエンザA型に対して、6つの濃度のオクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグをトリプリケートで試験するように設計された。培地だけを含有する細胞コントロール、培地およびウイルスを含有するウイルス感染した細胞コントロール、培地および各薬物濃度を含有する薬物細胞毒性コントロール、培地だけ(細胞を含まない)を含有する試薬コントロール、および、薬物および培地(細胞を含まない)を含有する薬物熱量測定コントロールを、試験サンプルと同時に実験した。リバビリンを陽性対照(ポジティブコントロール)化合物として使用した。未処理のウイルスコントロール培養物で最大CPEが観察されるまで、5%CO2を含有する加湿雰囲気中で37℃でプレートをインキュベートした。生細胞の数を測定するための熱量測定法であるCell Titer(登録商標)AQueous One Solution Cell Proliferationアッセイ(Promega)を使用して、(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグによるCPEの抑制を測定した。試薬は、新規なテトラゾリウム化合物、MTS、および、混合時に安定な溶液を形成する電子カップリング剤(electron coupling agent)、PESを含有する。MTSテトラゾリウム化合物は、代謝活性細胞中で脱水素酵素によって生成されるNADPH又はNADHによって生体内還元(bioreduced)される。従って、測定されるホルマザン生成量は、培養物中の生細胞の数に正比例する。コンピュータプログラムを使用して、ウイルス感染した細胞のCPE低下率および非感染薬物コントロールのウェルの生存率を算出する。CPEを50%低下させる最小抑制薬物濃度(IC50)、および、生細胞を50%減少させる最小毒性薬物濃度(TC50)を算出した。TC50をIC50で除することによって治療指数(TI50)を求めた。オクタデシル−エタンジオール修飾(ODE)ホスホジエステルリバビリンプロドラッグの測定されたIC50は、0.316μM未満であり、TC50は66.4μMであり、TIは210より大きかった。] [0117] 明瞭で理解しやすいように、例証および例示により前述の本発明を幾らか詳細に説明してきたが、本発明の教示に鑑みて、当業者には、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、本発明にある一定の変更および修正を行い得ることが明らかであろう。]
权利要求:
請求項1 脂質に共有結合したリン酸化ヌクレオシド類似体を含む、脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグ化合物。 請求項2 次式の構造:式中、R1およびR1’は、独立して、水素、置換されているか置換されていない、−O(C1〜C24)アルキル、−O(C1〜C24)アルケニル、−O(C1〜C24)アシル、−S(C1〜C24)アルキル、−S(C1〜C24)アルケニル、又は−S(C1〜C24)アシルであり、式中、R1およびR1’の少なくとも1つは水素ではなく、前記アルケニル又はアシル部分は、1〜6の二重結合を有し;式中、R2およびR2’は、独立して、水素、置換されているか置換されていない、−O(C1〜C7)アルキル、−O(C1〜C7)アルケニル、−S(C1〜C7)アルキル、−S(C1〜C7)アルケニル、−O(C1〜C7)アシル、−S(C1〜C7)アシル、−N(C1〜C7)アシル、−NH(C1〜C7)アルキル、−N((C1〜C7)アルキル)2、オキソ、ハロゲン、−NH2、−OH、又は−SHであり;式中、R3は、リボース、又は、リン酸エステル結合を介してリンに結合している修飾された環若しくは非環構造を含むヌクレオシドであり;式中、Xは炭素であり、mは0〜6の整数である;を有する、請求項1に記載の化合物。 請求項3 前記mが0、1又は2であり、R2およびR2’がHを含む、請求項2に記載の化合物。 請求項4 次の構造:を有する、請求項3に記載の化合物。 請求項5 次の構造:を有する、請求項3に記載の化合物。 請求項6 前記グリセリンリン酸種が次の構造:を有する、請求項3に記載の化合物。 請求項7 前記R1が−O(C1〜C24)アルキルである、請求項2に記載の化合物。 請求項8 前記R1が−O(C12〜C19)アルキルである、請求項2に記載の化合物。 請求項9 前記R1が−O(C16〜C17)アルキルである、請求項2に記載の化合物。 請求項10 治療を必要とする被験者に治療有効量の請求項1に記載の脂質修飾ホスホジエステルヌクレオシドプロドラッグを投与することを含む、ウイルス感染の治療方法。 請求項11 前記投与量が0.01〜1000mg/kg/日の間にある、請求項10に記載の方法。 請求項12 前記投与量が0.10〜100mg/kg/日の間にある、請求項10に記載の方法。 請求項13 前記ウイルス感染がC型肝炎感染であり、前記プロドラッグが次の構造:を有する、請求項10に記載の方法。 請求項14 前記治療有効量が、100〜4000mg/日の間の用量である、請求項13に記載の方法。 請求項15 前記ウイルス感染が、呼吸器合胞体ウイルス感染であり、前記プロドラッグが次の構造:を有する、請求項10に記載の方法。 請求項16 前記治療有効量が、4日間、6時間毎に100〜4000mgの用量の後、3日間、8時間毎に100〜4000mgの用量である、請求項15に記載の方法。 請求項17 前記ウイルス感染が、インフルエンザウイルス感染であり、前記プロドラッグが次の構造:を有する、請求項10に記載の方法。 請求項18 前記治療有効量が、4日間、6時間毎に100〜4000mgの用量の後、3日間、8時間毎に100〜4000mgの用量である、請求項17に記載の方法。 請求項19 前記ウイルス感染が、呼吸器症候群ウイルス感染であり、前記プロドラッグが次の構造:を有する、請求項10に記載の方法。 請求項20 前記治療有効量が、4日間、6時間毎に100〜4000mgの用量の後、3日間、8時間毎に100〜4000mgの用量である、請求項19に記載の方法。
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
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