![]() 処理実行に使用する機器および容器
专利摘要:
複数の処理ステップまたは処理を独立にまたは同時に実行できるように配列されている複数の相互接続された室を有する容器を形成することである。容器は、液体を乾燥された試薬から分離し、乾燥された試薬の安定性を維持するように製造される。処理材料の装填を制御し、乾燥された試薬の混合および再構成を容易にし、反応材料の加熱を制御し、固相担体材料を濃縮して流体接続部の詰まりを防ぎ、流体移動用に最低限の容積を備え、処理材料が室表面に固着するのを防ぐために、油などの非混和性液が加えられる。容器は、室と検出器との間で流体物質を選択的に移動するためのアクチュエータシステムを備える処理機器を有するシステムで使用するように適合されうる。アクチュエータシステムは、試料中に存在する分析対象を濃縮するように配列できる。検出器は、容器の内容物によって放射される光信号を検出するために使用されうる。 公开号:JP2011508589A 申请号:JP2010513253 申请日:2008-06-20 公开日:2011-03-17 发明作者:ダニエル;エル. カシアン,;マシュー;ジェイ. スコット;ジェイソン;エー. テイラー,;ノーマン;シー. ネルソン,;サラ;エイチ. ファン,;スコット;エス. ブレイデンタル,;リチャード;エス. リー, 申请人:クアリジェン, インコーポレイテッド;ジェン−プロウブ インコーポレイテッド; IPC主号:C12M1-00
专利说明:
[0001] (優先権主張/関連出願の相互参照) 本願は、米国仮特許出願第60/945,520号(2007年6月21日出願)の米国特許法第119条第(e)項の利益を主張し、この出願の開示はその全体が本明細書に参考として援用される。] [0002] (発明の分野) 本発明は、多室型容器および関連する機器、ならびに複雑な処理を実行する際に使用する検出装置に関する。] 背景技術 [0003] 本明細書で参照されているすべての文書、または指示されている部分は、参照により本明細書に組み込まれる。ただし、いかなる文書も、請求項に記載の発明対象に対する先行技術であるとは認められない。] [0004] 複数の処理ステップが同時に、また互いに独立に実行されることを必要とする複雑な検定を実行するための高度に精巧な機器が開発されている。このような機器は、化学分析、免疫検定、分子ベースの検査、および同様の分析を実行するために使用できる。このような機器のうちの最先端のものは、ウォークアウェイ試験を可能にする試料抽出から結果取得までの核酸増幅検査(「NAAT」)を実行することができる。非特許文献1および非特許文献2を参照されたい。完全自動化されたNAAT試験は、汚染またはユーザーエラーが入り込む可能性を低くするものであり、NAAT検査などのより複雑な検定を実施する訓練を受けている医療技術者が国内に不足しているため、次第に重要になってきている。完全自動化した機器によって人の介入を最小限に抑えつつ、検定の必要なすべてのステップを実行する。NAAT検定では、これらのステップは、注目する1つまたは複数の核酸を抽出し、潜在的に干渉する材料から核酸を分離するために生試料を処理すること、ポリメラーゼベースの伸長反応などの増幅反応を実行して検定の感度を高めること(例えば、TMA、SDA、またはPCR)、および注目する核酸を検出することを含む。しかし、一般に、NAAT検定を実行するために使用される機器は、持ち運びしにくく、その有用性は、典型的には、制御された環境下における大規模試験に限定される。そこで、現在、現場試験または臨床用途などのポイントオブユース試験において、試料抽出から結果取得までのNAAT検定を実行できるコンパクトなシステムが必要とされている。] 先行技術 [0005] Friedenberg et al.,“Developinga Fully Automated Instrument for Molecular Diagnostic Assays”,IVD Technology(2005)11(6):47−53 Hill,“Automating Nucleic Acid Amplification Tests”,IVD Technology(2000)6(7):36−45] 発明が解決しようとする課題 [0006] 本発明は、コンパクトな機器、検出器、および関連する容器、ならびに従来の大規模計装システムに対して大幅なコスト削減となる形でポイントオブユース試験を可能にする、試料抽出から結果取得までのNAAT検定などの複雑な検査手順を実行するための処理を実現する。容器は、検定を実行するために必要な試薬すべてを収める単位用量形態でプリパッケージされうる相互接続された室を備える。容器は、汚染の発生機会を最小限に抑える閉鎖系である。] 課題を解決するための手段 [0007] 第1の実施形態では、複数の処理ステップまたは処理を独立に、および/または同時に実行することを可能にする多室型容器が形成される。一実施形態では、容器は、(i)第1の開放可能な接続部によって接続される第1および第2の室であって、第1および第2の室ならびに第1の開放可能な接続部は、物質を移動する力が第1の室の内容物に付与され、第1の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態へ変更されたときに第1の室から第2の室への物質移動が可能になるように構成されている、第1および第2の室と、第2の開放可能な接続部によって接続される第3および第4の室であって、第3および第4の室ならびに第2の開放可能な接続部は、物質を移動する力が第3の室の内容物に付与され、第2の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態へ変更されたときに第3の室から第4の室への物質移動が可能になるように構成されている、第3および第4の室と、第2の室と第4の室との間の中間の室とを備える複数の開放可能な接続部によって相互接続される室の第1の直線経路と、(ii)試料を試料収容室に収容するための試料吸入口とを備えるが、ただし、試料収容室が第1の直線経路の室である場合に試料収容室は第2の室と第4の室との間にあることを前提条件とする。試料吸入口は、例えば、ルアー接続で閉じることができる。中間の室は、第3の開放可能な接続部によって第2の室に直接的に、または間接的に接続され、第2の室、中間の室、および第3の開放可能な接続部は、物質を移動する力が第2の室の内容物に付与され、第3の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態へ変更されたときに、第2の室から中間の室に、または中間の室の方へ物質移動が可能になるように構成される。中間の室は、さらに、第4の開放可能な接続部によって第4の室に直接的に、または間接的に接続され、第4の室、中間の室、および第4の開放可能な接続部は、物質を移動する力が第4の室の内容物に付与され、第4の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態へ変更されたときに、第4の室から中間の室に、または中間の室の方へ物質移動が可能になるように構成される。室の第1の直線経路は、物質を移動する力が第1の室の内容物に付与された場合に、第3の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態に変更されないように構成される。室の第1の直線経路は、さらに、物質を移動する力が第3の室の内容物に付与された場合に、第4の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態に変更されないように構成される。第2および第4の室は、中間の室を含まない室の配列構成によって相互接続されることはない。好ましい一態様では、複数の相互接続された室はそれぞれ、容器の少なくとも1つの他の室に隣接する(分離している室だけを封止する)。それに加えて、容器の室は、放射状配列構成をとることができ、末端室(つまり、室の直線経路の一番外側の室)は、非円形配列構成をとる。] [0008] 一態様では、容器は、室の第2および第3の直線経路を備え、第2および第3の直線経路のそれぞれの直線経路の室は、複数の開放可能な接続部によって相互接続され、第5の開放可能な接続部によって第1の処理室に接続された第6の室を備え、第1の処理室は、第1の室と第3の室との間に配置されている第1の直線経路の任意の室であり、第6の処理室、第1の処理室、および第5の開放可能な接続部は、物質を移動する力が第6の室の内容物に付与され、第5の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態に変更されたときに、第6の室から第1の処理室への物質異動が可能になるように構成されている。この態様の第2の直線経路は、第1の室を含むが、第1の直線経路の第3の室を含まず、第3の直線経路は、第3の室を含むが、第1の直線経路の第1の室を含まない。中間の室は、第1の処理室または試料収容室とすることができる。その代わりに、第6の室は、試料収容室とすることもできる。] [0009] 他の態様では、容器は、第6の開放可能な接続部によって第6の室に接続された第7の室を備え、第6の室、第7の室、および第6の開放可能な接続部は、物質を移動する力が第7の室の内容物に付与され、第6の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態へ変更されたときに、第7の室から第6の室に物質移動が可能になるように構成される。この態様では、第6の室は、試料収容室とすることもできる。] [0010] 第2および第3の直線経路の1つまたは複数の室は、試料中の分析対象を固定化するための固相担体を収納できる。固相担体は、注目する分析対象を固定化することができる自然または修飾形態の任意の材料としてもよい。好ましい固相担体は、印加磁場によって操作されうる磁気応答性粒子またはビーズである。固相担体は、例えば、第6、第7、および第1の処理室のいずれかに供給できる。室内の固相担体を濃縮する(つまり、室へ供給される固相担体材料の総量を増やさずに室の一領域内の固相担体材料の密度を高める)ために、固相担体を室の他の成分と反応しない(つまり、不活性の)非混和性液とともに室に供給することができる。非混和性液は、油、好ましくは鉱物油とすることができる。] [0011] さらに他の態様では、容器は、複数の開放可能な接続部によって相互接続された室の第4の直線経路を備え、第7の開放可能な接続部によって第2および第3の直線経路のうちの少なくとも1つの第2の処理室に接続された第8の室であって、第8の室、第2の処理室、および第7の開放可能な接続部は、物質を移動する力が第8の室の内容物に付与され、第7の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態へ変更されたときに、第8の室から第2の処理室に物質移動が可能になるように構成されている、第8の室と、第8の開放可能な接続部によって第2の処理室に接続された第9の室であって、第9の室、第2の処理室、および第8の開放可能な接続部は、物質を移動する力が第2の処理室の内容物に付与され、第8の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態へ変更されたときに、第2の処理室から第9の室に物質移動が可能になるように構成され、第4の直線経路は、第2の処理室以外の第2または第3の直線経路の室を含まない、第9の室とを備える。第2の処理室は、試料収容室に隣接するか、または試料収容室であるものとしてもよい。試料中の1つまたは複数の分析対象を精製するために、第8の室には、試料から不要な材料を取り除くための洗浄溶液を収納し、第9の室は、使用済み洗浄溶液用の廃液室として機能することができるように実質的に空にしておくとよい。] [0012] 他の態様では、容器は、第9の開放可能な接続部によって中間の室に接続された第10の室を備え、第10の室、中間の室、および第9の開放可能な接続部は、物質を移動する力が第10の室の内容物に付与され、第9の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態へ変更されたときに、第10の室から中間の室に物質移動が可能になるように構成される。この態様の第1の直線経路は、第10の室を含まない。] [0013] 室に柔軟な部分を持たせ適度の外力(つまり、室を定める部材を破裂させたり、あるいは容器を他の何らかの形で破損して、意図されている目的にかなった動作をさせなくしたりすることのない力)が加わったときにたわむようにすることで、室と室との間の物質移動をしやすくできる。したがって、容器は、上部および底部の、または対向する部材を備え、それらの部材の少なくとも1つは軟質シートとすることができる。軟質シートは、許容可能な光、水、および/または酸素透過特性を呈示する複数の層(所望の結合特性を有するように選択された1つまたは複数のプラスチック層を含む)を有するものとすることができる。対向する部材のそれぞれは、軟質シートから形成できる。これらの軟質シートの少なくとも1つは、箔層を含むことができる。] [0014] 結合される材料の種類に応じて、相互接続された室の境界は、接着剤またはヒートシール、超音波溶接、または高周波(「RF」)溶接を含む、任意の封止手段によって定められうる。容器の部材の1つが、露出プラスチック層を有する軟質シートである場合、相互接続された室の境界を定めるためにヒートシールが使用されうる。それぞれの開放可能な接続部は、閉鎖状態のときに室と室との間の物質移動を防ぐために、接続部に施されるシール、弁、または外力(例えば、アクチュエータ)を含む、1つの障壁または障壁の組み合わせにより遮断できる。シールは、破裂性シール(例えば、山形またはV字型シールなどの剥離可能なヒートシール)とすることができる。室と室を定めるシールとの間の接続部を遮断するシールは、好ましくは、力を開放可能な接続部に付与して閉鎖状態から開放状態に変えるときに室を定めるシールが剥離または破裂に抵抗するように異なる条件の下で形成される。この点で、室を定めるシールは、「永久シール」と称される。] [0015] 容器の開放可能な接続部のうちの少なくとも1つは、物質を移動する力が隣接する室に付与されることによって閉鎖状態から開放状態に変えられるように構成されうる。物質を移動する力は、例えば、内部圧縮機、真空、または隣接する室の柔軟な、少なくとも部分的に圧縮可能な部分を圧接するローラーもしくはアクチュエータの形をとるものとすることができる。外部アクチュエータの例として、室またはその柔軟な部分の形状に概ね適合するような形状にされた圧縮パッドを有する空気圧式アクチュエータまたはアクチュエータのグループが挙げられる。その代わりに、物質を移動する力は、手動のデジタルな力とすることもできる。] [0016] 大きな試料を処理するために、試料収容室の容積容量は、末端室とは別の試料収容室に直接接続された室の容積容量より大きいものとすることができる。試料の一部を順次処理することにより、望ましくない試料および処理材料を取り除いて、廃棄物室に、またはすでに処理材料が取り除かれている室に移すことができ、また試料中の分析対象を、分析のために取り扱いやすい大きさにまで濃縮することができる。分析対象を濃縮できることにより、容器の必要寸法が制限され、このことは、容器が大きければ試料を処理するのに必要な機器の大きさも大きく、重いものとなるため、特に、現場用途にとって有利である。分析対象の濃縮は、柔軟な部材を有する容器、および一定分量の試料を漸増しつつ移動して処理できる連携アクチュエータアレイを使用して実行できる。] [0017] 検出構成要素を有する処理では、これらの室のうちの少なくとも1つは、試料の特性を検出することを可能にするように構成されうる。検出されるのは、例えば、分析対象の存在、化学反応、または試料もしくは試料成分の特性の変化とすることができる。一態様では、検出は、試料の特性を示す信号の存在もしくは量を測定することを含みうる。このような信号の例としては、光(例えば、ルミネッセンス発光または蛍光発光)、濁度、放射能、および電流が挙げられる。光検出の場合、検出室の少なくとも一部は、光透過材料(例えば、透明または半透明の材料)で形成される必要がある。] [0018] 試料または試料の成分を調製するか、試料または試料の成分を修飾するか、試料または試料の成分と反応するか、または他の何らかの形で試料または試料の成分に影響を及ぼす際に使用する処理材料を容器の任意の室に供給できる。処理材料は、第1および第2の室のうちの少なくとも1つに供給されうる。同じ、または異なる処理材料を第1および第2の室に供給することができ、例えば、乾燥された試薬(例えば、凍結乾燥された、またはタブレット状にされた試薬)を第2の室に供給し、乾燥された試薬を再構成するために再構成試薬を第1の室に供給することができる。処理材料のこの特定の組み合わせでは、非混和性液(例えば、鉱物油などの油)を乾燥された試薬の再構成を促進するために十分な量だけ第1の室にさらに入れることが望ましい場合がある。(再構成試薬および非混和性液は、第2の室から一緒に供給されるか、または異なる室から第1の室に供給されうる。)この態様では、非混和性液と再構成試薬との比は、好ましくは、約1:10から約10:1、より好ましくは約1:3から約10:1までである。非混和性液は、乾燥された試薬または再構成試薬との反応性を有しているべきでない。同様に、第3および第4の室には、再構成試薬および乾燥された試薬をそれぞれ供給することができ、乾燥された試薬の再構成形態を1つにまとめて複合効果を得ることができる。例えば、第2および第4の室の乾燥された試薬は、それぞれ、核酸増幅反応に必要な成分を有する増幅試薬および酵素試薬とすることができる。また非混和性液を第3の室の再構成試薬と組み合わせることで、第4の室に収納されている乾燥された試薬の再構成を促進することもできる。] [0019] 第2および第4の室内に存在する乾燥された試薬の1つは、核酸増幅反応の産物とのプローブ:標的複合体を形成するためのプローブなどの、結合剤を含むことができる。プローブは、核酸増幅反応の増幅産物に特異的にハイブリダイズする(つまり、試料中の非標的核酸には検出可能な形でハイブリダイズしない)オリゴヌクレオチド成分を有するものとすることができる。検出については、プローブは、蛍光発光部分、ルミネッセンス発光部分、または放射能を持つ部分などの標識に関連するものとしてもよい。その代わりに、反応に、インターカレーティング式(例えば、臭化エチジウムまたはSYBR(登録商標)Green)などのプローブ:標的複合体の形成を認識する標識を含めるか、またはプローブ:標的複合体の形成に関連する電気信号または質量変化を検出することなどによって、標識の助けを借りずに検出を行うことができる。核酸増幅反応でリアルタイム検出を行えるようにするために、プローブは、ハイブリダイズされていない状態のときよりもハイブリダイズされている状態のときに異なる、検出可能な立体配座をとることができる。このようなプローブは、プローブが増幅産物と複合体を形成するときに検出可能な信号変化が生じる相互作用する標識を含むことができる。] [0020] 乾燥された試薬を備える室では、それらの室を構成するために使用される材料の全部または一部は、容器の少なくとも1つの他の室、特に、液体を収納している直接接続された室を構成するために使用される材料に比べて大きな水蒸気透過速度(「WVTR」)を呈示しうる。例えば、直接接続された室は、1つまたは複数の軟質プラスチック層で形成され、液体収納室は、さらに、直接接続された室のそれぞれを形成するために使用されるプラスチック層に比べて低い水蒸気透過速度を有する1つまたは複数の箔層を備えることができる。一態様では、乾燥された試薬を収納している室の少なくとも一部は、室の内容物が光学センサー(例えば、蛍光光度計または照度計)によって調べられるように光透過材料で構成される。] [0021] 乾燥された試薬を収納している室の中の水分レベルをさらに制御するために、容器を、使用するようになるまで封止された容器内に保管しておくとよい。封止された容器には、容器から水分を抜き取り、乾燥された試薬の安定性を最大にするための乾燥剤を入れることができる。] [0022] この実施形態の容器は、本明細書で説明されている他の実施形態のどれかで使用できるか、または使用するように適合されうる。] [0023] 他の実施形態では、複数の相互接続された室を有する容器内にある試料を処理する第1の方法が提供され、この方法は、試料を容器の第1の室に供給するステップと、容器の別々の室内で(i)容器の第1の室の中に収納されている試料の少なくとも一部および容器の第2の室の中に収納されている試料処理試薬の少なくとも一部と、(ii)第3の室の中に収納されている物質の少なくとも一部および第4の室の中に収納されている物質の少なくとも一部と、(iii)第5の室の中に収納されている物質の少なくとも一部および第6の室の中に収納されている物質の少なくとも一部と独立に組み合わせるステップと、部分ステップ(i)〜(iii)を実行した後に、容器の室の中で、試料の成分と部分ステップ(ii)および(iii)の結果として得られる組み合わせのそれぞれの少なくとも一部と組み合わせるステップとを含む。好ましい一態様では、複数の相互接続された室はそれぞれ、容器の少なくとも1つの他の室に隣接する(分離している室だけを封止する)。それに加えて、容器の室は、放射状配列構成をとることができ、容器の末端室(つまり、室の直線経路の一番外側の室)は、非円形配列構成をとる。] [0024] 一態様では、第1および第2の室は、互いに直接接続され、第3および第4の室は、互いに直接接続され、第5および第6の室は、直接互いに接続される。他の態様では、この方法は、さらに、部分ステップ(i)〜(iii)のうちの少なくとも1つの結果として得られる組み合わせを、容器内の一対の直接接続された室の間でこの組み合わせを交互に移動することにより混合するステップを含む。さらに他の態様では、第1の室は、第4の室と第6の室との間の中間にあり、容器は、試料を第1の室の中に収容するための試料吸入口を備える。さらに他の態様では、部分ステップ(i)の結果として得られる組み合わせは、第1の室と第4の室および第6の室のうちの少なくとも1つとの間の中間にある第7の室に移動され、その後に、試料の成分を部分ステップ(ii)および(iii)の結果として得られる組み合わせのそれぞれの少なくとも一部と組み合わせる。他の態様では、第4の室と第6の室は、それぞれ、第1の室に直接接続されるが、互いに直接接続されることはない。さらに他の態様では、試料のどの成分も、第3または第4の室に移動されないし、あるいはその代わりにこの方法を実行するときに第5または第6の室に移動されることもない。試料処理室は、第1の室であるか、または第1の室に直接接続されてもよい。] [0025] 試料中に存在する分析対象を固定化するために、固相担体が試料処理試薬に含まれていてもよい。固相担体上に固定化され、試料処理室内に収納されている間に、試料の1つまたは複数の非分析対象成分を取り除いて、試料処理室に直接接続されている第8の室とすることもできる容器の廃棄物室に移すことができる。非分析対象成分を除去するときに磁力に曝される磁気応答性粒子またはビーズなどの、好ましい固相担体が液状媒質中に分散可能である。] [0026] 他の態様では、この方法は、さらに、洗浄溶液を試料処理室に供給するステップと、試料処理室内の固相担体と洗浄溶液とを混合するステップと、分析対象が試料処理室の中の固相担体によって固定化されたままである間に試料処理室から洗浄溶液を取り出して第8の室に移すステップとを含む。洗浄溶液は、試料処理室に直接接続されている第9の室から供給される非反応性の緩衝溶液とすることができる。それに加えて、洗浄溶液が容器内の所望の反応を阻害することが知られている1つまたは複数の成分を含むとき(例えば、核酸増幅反応を阻害する洗浄剤)など、試料処理室の中の残留洗浄溶液を除去するために必要であるか、または有用であるときに、試料処理室に直接接続されている第10の室からすすぎ溶液を供給することができる。] [0027] 乾燥された試薬は、部分ステップ(ii)および(iii)のうちの少なくとも一方で再構成されうるが、ただし、これら2つの部分ステップの室のうちの少なくとも1つに、対応する乾燥された試薬を再構成するために調製された溶液を入れる。乾燥された試薬は、例えば、凍結乾燥された、またはタブレット状にされた形態のものとすることができる。] [0028] さらに他の態様では、この実施形態の方法は、さらに、試料の成分と部分ステップ(ii)および(iii)の結果として得られる組み合わせの少なくとも一部とを組み合わせた後に、容器の検出室の内容物の特性を検出するステップを含む。検出するステップは、試料の成分の存在もしくは量を示す信号の存在または量を測定することを含みうる。検出室の少なくとも一部は、光透過材料で構成することができ、このため、検出室の内容物を検出室に隣接する位置に配置されるか、またはその位置に移動された光センサーによって調べることが可能である。検出室は、第3の室、第4の室、第5の室、または第6の室とすることができる。] [0029] 検出室内で検出されるものは、増幅反応の産物であるものとしてよい。増幅反応は、核酸増幅反応(例えば、標的もしくは信号増幅)とすることができる。このような用途のために、部分ステップ(ii)において、乾燥された酵素試薬を再構成することができる。乾燥された酵素試薬を部分ステップ(ii)において再構成することに加えて、乾燥された増幅試薬を部分ステップ(iii)において再構成することができる。増幅試薬および酵素試薬のうちの少なくとも一方は、核酸増幅反応の産物との検出可能なプローブ:標的複合体を形成することができるプローブ(例えば、ハイブリダイジングプローブ)を含むことができる。プローブは、検出を補助するための1つまたは複数の標識を含むことができる。核酸増幅反応の産物は、増幅反応の終結時に、またはリアルタイムで、例えば、反応産物にハイブリダイズされるときに異なる形で検出可能な立体配座をとるプローブを使用して、検出されうる。] [0030] この実施形態の容器は、圧縮力が加わるとたわむ柔軟な部分を備えることができ、これにより、室と室の間の物質移動が容易になる。容器は、対向する部材を備え、それらの部材の少なくとも1つは軟質シートを含むことができる。室、および関連する相互接続部は、結合される材料に応じて、上述のように、接着剤またはヒートシール、超音波溶接またはRF溶接を含む、任意の封止手段によって形成できる、対向する部材の間の封止係合によって定められうる。対向する部材のそれぞれは、軟質シートを含むことができる。軟質シートは、許容可能な光、水、および/または酸素透過特性を呈示する複数の層(所望の結合特性を有するように選択された1つまたは複数のプラスチック層を含む)を有するものとすることができる。これらの軟質シートの少なくとも1つは、箔層を含むことができる。] [0031] 容器の室は、複数の開放可能な接続部によって接続することができ、それぞれの開放可能な接続部は、物質を移動する力が直接接続された室のうちの少なくとも1つの室の内容物に付与され、開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態に変更されたときに直接接続された室の間の物質移動が可能になるように構成されている。閉鎖状態にある接続部は、接続部に施されるシール、弁、または外力(例えば、アクチュエータ)を含む、1つの閉塞物または閉塞物の組み合わせにより遮断できる。シールは、破裂性シール(例えば、山形またはV字型シールなどの剥離可能なヒートシール)とすることができる。] [0032] さらに他の態様では、この実施形態の方法は、さらに、物質を移動する力を複数の室のそれぞれに付与するステップを含み、物質を移動する力は、1つまたは複数のアクチュエータを含み、複数の室のそれぞれは、複数の室の間の物質移動の際にアクチュエータと連携するように適合されている。アクチュエータは、室の柔軟な部分の形状に概ね適合する圧縮パッドを備えることができる。1つまたは複数のアクチュエータは、空気圧式アクチュエータとすることができる。その代わりに、物質を移動する力は、外部ローラーによる力または容器内で付与される正もしくは負の力を含みうる。] [0033] さらに他の実施形態では、複数の相互接続された室を有する容器内にある試料を処理するための第2の方法が提供され、この方法は、試料を容器の第1の室に供給するステップと、容器の別々の室内で(i)容器の第1の室の中に収納されている試料の少なくとも一部および容器の第2の室の中に収納されている試料処理試薬の少なくとも一部と、(ii)第3の室の中に収納されている物質の少なくとも一部および第4の室の中に収納されている物質の少なくとも一部とを独立に組み合わせるステップと、部分ステップ(i)および(ii)を実行した後に、容器の室の中で、試料の成分と部分ステップ(ii)の結果として得られる組み合わせの少なくとも一部および第5の室の中に収納されている1つの物質または複数の物質の組み合わせの少なくとも一部と組み合わせるステップとを含むが、ただし、試料のどの成分も、第5の室が第4の室に直接接続されている場合にこの方法の実行時に第3および第5の室のうちの少なくとも一方に移動されないことを条件とし、また試料のどの成分も、第5の室が第3および第4の室のいずれかに直接接続されていない場合にこの方法の実行時に第3および第5の室のうちの少なくとも一方に移動されないことを条件とし、さらに試料のどの成分も、第5の室が第3の室に直接接続されているが、第4の室には直接接続されていない場合にこの方法の実行時に第5の室に移動されないことを条件とする。容器の室は、放射状配列構成をとることができ、容器の末端室は、非円形配列構成をとる。] [0034] 一態様では、第1および第2の室は、互いに直接接続され、第3および第4の室は、互いに直接接続される。他の態様では、この実施形態の方法は、さらに、部分ステップ(i)および(ii)のうちの少なくとも一方の結果として得られる組み合わせを、容器内の一対の直接接続された室の間でこの組み合わせを交互に移動することにより混合するステップを含む。さらに他の態様では、第1の室は、第4の室と第5の室との間の中間にあり、容器は、試料を第1の室の中に収容するための試料吸入口を備える。さらに他の態様では、第4の室と第5の室は、それぞれ、第1の室に直接接続される。他の態様では、部分ステップ(i)の結果として得られる組み合わせは、第1の室と第4の室との間の中間にある第6の室に移動される。さらに他の態様では、第4の室と第5の室は、第7の室に直接接続される。他の態様では、第5の室は、第3の室に直接接続されるが、第4の室には直接接続されない。さらに他の態様では、第3の室と第5の室のそれぞれは、第4の室に直接接続される。試料処理室は、第1の室であるか、または第1の室に直接接続されうる。] [0035] 他の態様では、この実施形態の方法は、さらに、試料中に存在する分析対象が容器の試料処理室に収納されている固相担体によって固定化されたままである間に試料の1つまたは複数の非分析対象成分を取り出して容器の廃棄物室に移すステップを含む。試料処理試薬中の固相担体を容器に供給することができる。好ましくは、非分析対象成分を除去するときに磁場に曝される磁気応答性粒子またはビーズなどの、固相担体が液状媒質中に分散可能である。廃棄物室は、試料処理室に直接接続されている第7の室とすることができる。] [0036] さらに他の態様では、この実施形態の方法は、さらに、洗浄溶液を試料処理室に供給するステップと、試料処理室内の固相担体と洗浄溶液とを混合するステップと、分析対象が試料処理室の中の固相担体によって固定化されたままである間に試料処理室から洗浄溶液を取り出して第7の室に移すステップとを含む。洗浄溶液は、試料処理室に直接接続されている第8の室から供給されうる。] [0037] 第1の乾燥された試薬は、部分ステップ(ii)で再構成され、第5の室は、第2の乾燥された試薬の再構成形態を収納することができる。第1の乾燥された試薬は、核酸増幅反応の産物との検出可能なプローブ:標的複合体を形成することができるプローブを含むことができる。第1の乾燥された試薬は、酵素試薬であり、第5の室は、増幅試薬を収納することができる。乾燥された試薬は、凍結乾燥形態のものとしてよい。] [0038] この実施形態の方法で使用されうる容器の他の処理ステップおよび詳細は、複数の相互接続された室を有する容器内で試料を処理する方法の第1の実施形態の上の説明の中で述べられている。] [0039] さらに他の実施形態では、本明細書で説明されている方法に従って試料を処理するようにプログラムされている機器が実現される。機器は、この機器に関連する静止している容器受容領域内で相互接続された室の非直線的配列構成を有する容器を収容し、位置を揃えるように適合される。機器は、これらの室の少なくとも一部の配列構成に従うように、またこれらの室の柔軟な部分に圧力を選択的に付与し、これにより流体物質を直接接続されている室と室との間に移動するようにアレイ状に配置された複数のアクチュエータを備える容器受容領域に関して動作可能なように配置されているアクチュエータシステムを備える。機器は、さらに、機器に備えられる容器内に収納されている検出室に動作可能な形で近接するように容器受容領域に隣接して動作可能な形で配置されている検出器を備え、検出器は検出室の内容物の特性を検出することができる。機器は、さらに、アクチュエータシステム、検出器、および熱素子を含む、機器の動作を制御するようにプログラムされたコントローラを備える。] [0040] 他の実施形態では、試料を処理するための上述の機器および容器受容領域内に配置されている容器を備えるシステムが実現される。好ましい一態様では、容器は、複数の相互接続された室を定めるように互いに結合されている第1および第2の対向する部材から形成される。いくつかの用途では、容器は、最低でも5つの室を有する直線経路を備える。対向する部材のうちの少なくとも一方は、柔軟な部分を備え、通路の少なくとも一部は、流体障壁を備える。] [0041] さらに他の実施形態では、試料中の1つまたは複数の分析対象の存在、量、または状態を示すことができる光信号を検出するための検出器は、それぞれが規定の励起光学特性の励起信号を試料に向けて送るように適合されている1つまたは複数の励起チャネルを備える。それぞれの励起チャネルは、励起光を放射するように適合された発光素子および励起光軸を有する励起光路を定める励起光学素子を備える。励起光学素子は、規定された励起光学特性を有する発光素子によって試料に向けて放射される光の少なくとも一部を透過するように構成され、配列される。検出器は、さらに、それぞれが試料から放射信号を受信するように適合された1つまたは複数の放射チャネルを備える。それぞれの放射チャネルは、放射光軸を有する放射光路を定める放射光学素子を備え、放射光学素子は、規定された放射光学特性を有する試料によって放射される光の少なくとも一部を透過するように構成され、配列される。それぞれの放射チャネルは、さらに、放射光学素子によって透過される光を検出し、検出された光を検出された光の存在および強度のうちの少なくとも一方を示す電子信号に変換するように適合された光検出素子および関連回路を備える。発光素子および光検出素子は、単一の回路基板に動作可能なように接続される。検出器は、さらに、それぞれの励起チャネルから励起信号を受信してそれぞれの励起信号の少なくとも一部を規定された位置に向け、また規定された位置で試料から放射された放射信号を受信し、受信された放射信号の少なくとも一部をそれぞれの放射チャネルに向けるように構成され、配列された1つまたは複数の光学素子を備える。検出器は、反射要素上に当たったすべての光の方向を当たった光の入射方向と異なる方向に変えるための反射要素を備えず、また検出器は、第1の光特性を有する分離要素上に当たった光の一部の方向を当たった光の入射方向と異なる方向に変え、第2の光特性を有する分離要素上に当たった光の一部を透過するための光特性分離要素を備えない。] [0042] 他の態様では、それぞれの励起チャネルの励起光軸およびそれぞれの放射チャネルの放射光軸は、それらの広がり全体にわたって互いに平行である。] [0043] 他の態様では、1つまたは複数の光学素子は、(1)それぞれの励起チャネルから励起信号を受信し、励起信号の少なくとも一部を処理される試料が入っている容器上の規定された位置に向け、(2)容器内の試料から放射された放射信号を受信し、受信された放射信号の少なくとも一部をそれぞれの放射チャネルに向けるように構成され、配列される。] [0044] 他の態様では、検出器は、2つ以上の励起チャネルおよび2つ以上の放射チャネルを備える。] [0045] 他の態様では、1つまたは複数の光学素子は、単一の非分割レンズからなる。] [0046] さらに他の実施形態では、試料から試料中の1つまたは複数の分析対象の存在、量、または状態を示しうる光信号を検出するための検出器は、1つまたは複数の励起チャネルを備え、それぞれの励起チャネルは規定された励起波長または励起波長の範囲の励起信号を試料および1つまたは複数の放射チャネルに向けるように適合され、またそれぞれの励起チャネルは試料から放射信号を受信し、規定された放射波長または放射波長の範囲を有する放射信号を検出するように適合されている。それぞれの励起チャネルは、励起光を放射するように適合された発光素子および励起光軸を有する励起光路を定める励起光学素子を備える。励起光学素子は、規定された励起波長または励起波長の範囲を有する発光素子によって試料に向けて放射される光の少なくとも一部を透過するように構成され、配列される。それぞれの放射チャネルは、放射光軸を有する放射光路を定める放射光学素子を備える。放射光学素子は、規定された放射波長または放射波長の範囲を有する試料によって放射される光の少なくとも一部を透過するように構成され、配列される。それぞれの放射チャネルは、さらに、放射光学素子によって透過される光を検出し、検出された光を検出された光の存在および強度のうちの少なくとも一方を示す電子信号に変換するように適合された光検出素子を備える。励起光軸および放射光軸は、それらの広がり全体にわたって互いに平行である。また、検出器は、さらに、(1)それぞれの励起チャネルによって透過され、光学レンズの異なる部分に当たった励起光を規定された位置に向け、(2)規定された位置で試料によって放射された放射信号を受信し、受信された放射信号の少なくとも一部をそれぞれの放射チャネルに向けるように励起チャネルおよび放射チャネルに関して構成され、配列された光学レンズを備える。] [0047] 他の態様では、発光素子は、発光ダイオードを含む。] [0048] 他の態様では、それぞれの励起チャネルの励起光学素子は、レンズと規定された励起波長または励起波長の範囲を有する光のみを透過するように構成され、配列された励起フィルタとを備える。] [0049] 他の態様では、光検出素子は、光ダイオードを含む。] [0050] 他の態様では、それぞれの放射チャネルの放射光学素子は、レンズと規定された放射波長または放射波長の範囲を有する光のみを透過するように構成され、配列された放射フィルタとを備える。] [0051] 他の態様では、励起チャネルの発光素子および放射チャネルの光検出素子は、同じ平面上に取り付けられる。] [0052] 他の態様では、検出器は、さらに、筺体を備え、励起チャネルおよび放射チャネルはそれぞれ、その筺体内に定められた異なる導管内に配置される。] [0053] 他の態様では、検出器は、2つの励起チャネルと2つの放射チャネルを備え、励起チャネルおよび放射チャネルの導管は、円形パターンで配置され、これらの導管は約90°隔てて並べられる。] [0054] 他の態様では、検出器は、さらに、少なくとも1つのプリント基板を含む基部を備え、筺体はこの基部に取り付けられ、励起チャネルの発光素子および放射チャネルの光検出素子は、プリント基板に動作可能なように接続される。] [0055] 他の態様では、検出器は、さらに、励起変調回路および検出回路を備える周辺光フィルタリング回路を具備する。励起変調回路は、所定の励起周波数でそれぞれの励起チャネルの励起信号を変調するように構成され、配列され、検出回路は、実質的に励起周波数である検出された光のその部分を識別するように構成され、配列される。] [0056] 他の態様では、検出器は、2つ以上の励起チャネルを備え、励起周波数は、それぞれの励起チャネルの励起信号に対し異なる。] [0057] 他の態様では、検出器は、2つ以上の励起チャネルを備え、励起周波数は、それぞれの励起チャネルの励起信号に対し同じである。] [0058] 他の態様では、励起光学素子および放射光学素子は、光ファイバーを含まない。] [0059] さらに他の実施形態では、試料からの2つ以上の異なる波長または波長の範囲の光の放射を検出する検出器が実現され、2つ以上の異なる波長の放射は、試料中の注目する2つ以上の分析対象の存在、量、または状態を示すことができ、またこれらの放射は、試料に関して検出器の構成要素を移動することなく検出される。検出器は、試料および互いに関して固定された2つ以上の励起チャネルと試料、励起チャネル、および互いに関して固定された2つ以上の放射チャネルを備える。それぞれの励起チャネルは、異なる規定された励起波長または励起波長の範囲の励起信号を試料に向けるように適合され、それぞれの励起チャネルは、励起光を放射するように適合された発光素子および励起光軸を有する励起光路を定める励起光学素子を備える。励起光学素子は、規定された励起波長または励起波長の範囲を有する発光素子によって試料に向けて放射される光の少なくとも一部を透過するように構成され、配列される。それぞれの放射チャネルは、試料から異なる規定された放射波長または放射波長の範囲の放射信号を受信し、検出するように適合され、それぞれの放射チャネルは、放射光軸を有する放射光路を定める放射光学素子を備え、放射光学素子は、規定された放射波長または放射波長の範囲を有する試料によって放射される光の少なくとも一部を透過するように構成され、配列される。それぞれの放射チャネルは、さらに、放射光学素子によって透過される光を検出し、検出された光を検出された光の存在および強度のうちの少なくとも一方を示す電子信号に変換するように適合された光検出素子を備える。検出器は、試料または互いに関して励起チャネルまたは放射チャネルを移動することなく、励起チャネルのそれぞれを用いて固有の励起波長または励起波長の範囲を有する光を試料に向け、放射チャネルのそれぞれを用いて試料から放射される固有の放射波長または放射波長の範囲を有する光を検出するように適合される。] [0060] 他の態様では、励起光学素子は、規定された励起波長または励起波長の範囲を有する発光素子によって処理される試料が入っている容器に向けて放射される光の少なくとも一部を透過するように構成され、配列される。放射光学素子は、容器内からの試料によって放射される規定された放射波長または放射波長の範囲を有する光の少なくとも一部を透過するように構成され、配列される。検出器は、容器または互いに関して励起チャネルまたは放射チャネルを移動することなく、励起チャネルのそれぞれを用いて固有の励起波長または励起波長の範囲を有する光を容器に向け、放射チャネルのそれぞれを用いて容器から放射される固有の放射波長または放射波長の範囲を有する光を検出するように適合される。] [0061] さらに他の実施形態では、試料中の1つまたは複数の分析対象の存在、量、または状態を示すことができる光信号を検出するための方法は、第1の励起信号を発生し、第1の励起経路にそって第1の励起波長または励起波長の範囲を有する第1の励起信号の一部を透過することと、光学レンズの第1の部分を用いて第1の励起信号を試料に集束させることと、光学レンズの第2の部分を使用してもしあれば試料によって放射される信号の一部を第1の放射経路に向け、第1の放射経路にそって第1の放射波長または放射波長の範囲を有する光を透過し、第1の放射波長または放射波長の範囲を有する光を検出することとを含む。第1の励起経路および第1の放射経路は、それらの広がり全体にわたって互いに平行である。] [0062] 他の態様では、この方法は、さらに、第2の励起信号を発生し、第2の励起経路にそって第2の励起波長または励起波長の範囲を有する第2の励起信号の一部を透過することと、光学レンズの第3の部分を用いて第2の励起信号を試料に集束させることと、光学レンズの第4の部分を使用してもしあれば試料によって放射される信号の一部を第2の放射経路に向け、第2の放射経路にそって第2の放射波長または放射波長の範囲を有する光を透過し、第2の放射波長または放射波長の範囲を有する光を検出することとを含む。第1および第2の励起経路ならびに第1および第2の放射経路は、それらの広がり全体にわたって互いに平行である。] [0063] 他の態様では、第1の励起信号を試料に集束させることは、処理される試料が入っている容器の内容物に第1の励起信号を集束させることを含む。] [0064] 他の態様では、試料によって放射される信号の一部を第1の放射経路内に向けることは、容器内の試料によって放射される信号の方向を決めることを含む。] [0065] 他の態様では、光学レンズは、固体の非分割レンズを含む。] [0066] 他の態様では、この方法は、(1)反射要素上に当たったすべての光の方向を当たった光の入射方向と異なる方向に変えるための反射要素または(2)第1の光特性を有する分離要素上に当たった光の一部の方向を当たった光の入射方向と異なる方向に変え、第2の光特性を有する分離要素上に当たった光の一部を透過するための光特性分離要素を使用せずに、第1の励起経路にそって第1の励起信号を伝送することおよび第1の放射経路にそって光を透過することを含む。] [0067] 他の態様では、光を集束するステップおよび光を向けるステップは、第1の励起経路および第1の放射経路の外にある単一レンズ以外の光学素子を使用せずに実行される。] [0068] 他の態様では、信号を発生するステップは、発光ダイオードによって実行される。] [0069] 他の態様では、第1の励起経路にそって第1の励起波長または励起波長の範囲を有する第1の励起信号の部分を伝送することは、第1の励起信号のフィルタリングを行って第1の励起波長または励起波長の範囲以外の第1の励起信号の波長を除去することを含み、第1の放射経路にそって第1の放射波長または放射波長の範囲を有する光を透過することは、第1の放射経路内に向けられた放射信号の部分のフィルタリングを行って第1の放射波長または放射波長の範囲以外の第1の放射信号の波長を除去することを含む。] [0070] 他の態様では、この方法は、さらに、励起信号を所定の励起周波数で変調することと、実質的に励起周波数である検出された光のその部分を識別することとを含む。] [0071] 第1の励起波長を有する第1の励起信号の部分を伝送することおよび第1の放射経路にそって第1の放射波長を有する光を透過することは、光ファイバーに光を透過させることを含まない。] [0072] 次に、本発明による容器の製造法および特殊用途について説明する。説明されている実施形態に関して、容器は、複数の相互接続されている室を定めるように構成された対向する部材を備えることができ、これらの室は、通路または開口部によって、隣接する室の間にあるように、またはチャネルまたは通路によって、隔てられている室の間にあるように、結合される。これらの複数の相互接続されている室は、例えば、接着剤またはヒートシール、超音波溶接またはRF溶接などの封止手段によって対向する部材の間に形成されたシールによって定められうる。対向する部材のうちの少なくとも一方は、室の柔軟な、少なくとも部分的には圧縮可能な部分を備える軟質シートを含みうる。軟質シートは、所望の結合特性、さらには許容可能な光、水、および/または酸素透過特性を有するように選択された1つまたは複数のプラスチック層を含む、複数の層を有するものとすることができる。対向する部材は両方とも、軟質シートで形成することができ、その少なくとも一方は、箔層を含みうる。] [0073] これらの容器の直接接続された室は、物質を移動する力が室の内容物に付与されたときに閉鎖状態から開放状態に変えられる開放可能な接続部によって遮断できる。それぞれの物質を移動する力は、例えば、1つまたは複数のアクチュエータ(例えば、空気圧式アクチュエータ)またはローラーによる力などの室を押し付ける外力を含むことができ、または容器内に付与される正の力または負の力を含むことができる。物質を移動する力が、1つまたは複数のアクチュエータである場合、アクチュエータは、室壁などの室の柔軟な部分の形状に概ね適合する圧縮パッドを備えることができる。接続部は、接続部に施されるシール、弁、または外力(例えば、アクチュエータ)を含む、1つの閉塞物または閉塞物の組み合わせにより閉鎖状態で遮断できる。シールは、剥離可能なヒートシール(例えば、山形またはV字型シール)などの破裂性シールとすることができる。] [0074] 他の実施形態では、複数の相互接続された室を有する容器内に液状物質を装填するための方法が提供され、この方法は、非混和性液および液状物質(液状物質は非混和性液の後に続く)を容器の開いた室に順次供給するステップであって、非混和性液は液状物質より低い密度を有し、非混和性液は開いた室内の液状物質のウィッキングを制御するのに十分な量だけ開いた室に供給される、ステップと、開いた室を閉じて実質的に流体密のシールを形成するステップとを含む。開いた室は、容器の側面に対して開いた、検定を実行する際に使用する物質を収容するように適合された複数の室のうちの1つとすることができる。密度が低い非混和性液は、液状物質上に浮かぶが、これは、隣接する室の内容物を汚染したり、または反応もしくは他の処理で使用される処理材料の濃度に影響を及ぼす可能性のある、開いた室内のウィッキングを制御することがわかっている。非混和性液は、好ましくは、その液状物質と反応せず、開いた室に供給される非混和性液の量は、少なくとも一部は、室の容積容量および開いた室に供給される液状物質の体積に依存する。それにもかかわらず、非混和性液と液状物質との比は、好ましくは最大約10:1までである。どのような非混和性液も考えられるが、油(例えば、鉱物油)が、本質的に適している。] [0075] 容器は、対向する部材からなり、それらの部材の少なくとも1つは軟質シートを含むことができる。軟質シートは、非混和性液および液状物質が開いた室に送られたときに供給するステップの実行時に対向する部材から引き離される開いた室の柔軟な部分を含みうる。対向する部材は、対向する軟質シートを備えることができ、対向する軟質シートは、供給するステップの実行時に互いから引き離される開いた室の対向する柔軟な部分を含む。非混和性液および液状物質を開いた室に送った後、開いた室は、開いた室の対向する部材の間に形成されるヒートシールなどの流体密シールを形成するのに十分な手段によって閉じることができる。この方法のステップは、好ましくは自動化される。] [0076] さらに他の実施形態では、液体と乾燥された物質を別々に収納するように複数の相互接続された室を有する容器を製造する方法が提供され、この方法は、少なくとも1つの液状物質を、容器の第1の側面に対して開いた1つまたは複数の第1の室に供給するステップと、第1の室を閉じて実質的に流体密のエンクロージャを形成するステップと、少なくとも1つの乾燥された物質を、容器の第2の側面に対して開いた1つまたは複数の第2の室に供給するステップと、第2の室を閉じて実質的に流体密のエンクロージャを形成するステップとを含み、容器の室は、流体障壁によって互いに隔てられ、乾燥された物質は、第1の側面に対して開いた室には供給されず、液状物質は、第2の側面に対して開いた室には供給されない。液状物質は、乾燥された物質を1つまたは複数の室に供給する前にその後閉じられる容器の1つまたは複数の室に供給することができ、またその逆も行える。容器の第1および第2の側面は、互いに隣接して、または好ましくは、互いに対向するように、配置される。] [0077] 非混和性液は、液状物質を供給する前に容器の第1の室のうちの1つまたは複数に供給することができ、非混和性液は、容器に供給される液状物質よりも低い密度を有するように選択される。非混和性液は、好ましくは、液状物質のどれとも反応せず、また例えば、油(例えば、鉱物油)とすることもできる。非混和性液と液状物質との比は、好ましくは最大約10:1までである。] [0078] 液体と乾燥された物質は、検定を実行するために使用されうる。液状物質の少なくとも一部は、乾燥された物質の再構成、溶解、または再水和を行うために使用されうる。特に好ましい一実施形態では、乾燥された物質は、核酸増幅反応を行うための増幅試薬および酵素試薬を含み、液状物質は、対応する再構成試薬を含む。] [0079] 容器は、対向する部材からなり、それらの部材の少なくとも1つは軟質シートを含むことができる。軟質シートは、供給するステップの実行時に対向する部材から引き離される開いた室の柔軟な部分を含んでいてもよい。対向する部材は、対向する軟質シートを備えることができ、対向する軟質シートは、供給するステップの実行時に互いから引き離される開いた室の、室壁などの対向する柔軟な部分を含む。供給するステップのそれぞれに続いて、第1の室および/または第2の室は、開いた室の対向する部材の間に形成されるヒートシールなどの流体密シールを形成するのに十分な手段によって閉じられる。この方法のステップは、好ましくは自動化される。] [0080] さらに他の実施形態では、複数の相互接続された室を有する容器に送られる試料に含まれる分析対象を濃縮するための方法が提供される。この方法は、容器の第1の室の中に、試料および固相担体が入る第1の容積を形成するステップと、固相担体上に分析対象を固定化するステップと、分析対象から試料の非分析対象成分を取り除くステップと、分析対象を含む第2の容積を第1の室の分割された区画または容器の第2の室に移動するステップであって、第2の容積と第1の室の分割された区画または第2の室の容積容量がそれぞれ第1の容積より小さい、ステップとを含む。第1の室は、試料添加口を有する試料収容室とすることができる。] [0081] 第1の容積の固相担体は、この実施形態の方法が開始されたときに第1の室の中に存在するか、または形成するステップの前に、または形成するステップにおいて、第3の室から第1の室に移動されうる。試料の非分析対象成分は、分析対象が第1の室または第1の室以外の室の中で固相担体上に固定化されている間に分析対象から除去できる。室と室との間の第2の容積の移動を容易にするために、または固相担体が室と室との間の接続を塞ぐのを防止するために、第1の容積には、さらに、非反応性の非混和性液を入れてもよい。非混和性液は、例えば、油(例えば、鉱物油)とすることができる。非混和性液と第1の室の中の第1の容積の残り部分との比は、好ましくは、約1:10から約10:1、より好ましくは約1:3から約10:1までである。] [0082] 第2の容積を第2の室に移動することは、圧縮可能な室壁などの第1の室の柔軟な部分に物質を移動する力を付与することによって行われ、これにより、第2の容積を第2の室との接続部に力ずくで通すことができる。接続部は、物質を移動する力が第1の室の柔軟な部分に付与されたときに閉鎖状態から開放状態に変えることができる、シールなどの開放可能な接続部とすることができる。] [0083] その代わりに、またはシールと組み合わせて、移動するステップの前に接続部に付与される引き込み可能な外力によって第1および第2の室を互いから分離することができる。閉鎖する外力は、単独で、またはシールと組み合わせて、実質的に流体密のシールを形成し、また接続部上に広がる圧縮パッドを有する、空気圧式アクチュエータなどの1つまたは複数のアクチュエータを備えることができる。] [0084] この実施形態の固相担体は、粒子またはビーズの形態をとるものとしてよい。固相担体は、試料の非分析対象成分が分析対象から除去されるときに磁場に曝される磁気応答性材料とすることができる。] [0085] 固定化するステップは、分析対象に対し特異的であるか、または部分的に特異的であるか、または非特異的であるものとすることができる。例えば、分析対象が標的核酸である場合、固相担体を使用して、試料中に存在する本質的に任意の核酸、標的核酸が属する核酸−有機体の系統発生学的グループ分けから得られるものなど−のグループ、または試料中に存在する他の核酸ではない、標的核酸を固定化することができる。分析対象は、移動するステップにおいて固相担体によって固定化されたままであるか、または最初に溶離され、次いで固相担体と無関係に移動されうる。後者の場合、固相担体は、分析対象が第2の室に移動されている間、第1の室内に留まりうる。] [0086] 他の実施形態では、複数の相互接続された室を有する容器に送られる試料に含まれる分析対象を濃縮するための方法が提供される。この方法は、容器の第1の室の中に、試料および固相担体が入る第1の容積部を形成するステップと、固相担体上に分析対象を固定化するステップと、第1の容積の一定分量を第1の室から、第1の室に直接接続されている容器の第2の室に移動するステップであって、第2の室の容積容量は、第1の容積より小さい、ステップと、第2の室の中で固相担体を分離するステップと、試料の非分析対象成分を取り出して、第2の室に直接接続されている、容器の廃棄物室に移すステップと、移動するステップ、分離するステップ、および取り除くステップを1回または複数回繰り返すステップとを含む。圧縮可能な室壁などの第1の室の柔軟な部分に物質を移動する力を付与することによって、第1の容積の一定分量を第2の室に移動し、この一定分量が第2の室との接続部を通るようにできる。試料中に存在する分析対象を濃縮する際に使用するための上述の容器は、この実施形態の方法での使用に適合されうる。] [0087] さらに他の実施形態では、複数の相互接続された室を有する容器が形成され、容器の室は、第2の室に直接接続され、液状媒質中の分散可能な固相担体を含む試料処理試薬を収納する第1の室を備える。第1の室には、さらに、固相担体が接続部を塞ぐのを妨げるのに十分な量の非混和性液が収納される。非混和性液は、好ましくは、試料処理試薬の他の成分と反応せず、また例えば、油(例えば、鉱物油)とすることもできる。固相担体は、磁力の存在下で分離されうる磁気応答性粒子またはビーズなどの粒子またはビーズとすることができる。試料処理試薬が第1の室の中の液状試料と接触する場合、非混和性液と液状媒質/流体試料の組み合わせとの比は、好ましくは、約1:10から約10:1、より好ましくは約1:3から約10:1までである。] [0088] 容器が対向する部材からなる場合、容器の両側面は、対向する部材を結合することによって形成される。使用時に向きがあるため上端に示されているこれらの側面の一方は、試料を試料収容室内に収容するための試料添加口を持つ試料収容室を備えることができる。第2の室の少なくとも一部は、第1の室よりも容器の下端に近い位置に配置されうる。この構成をとる場合、第1の室から第2の室への接続部は、好ましくは、上端に関して一般的に下方の向きを有する(つまり、この接続部は、第1の室の下半分を第2の室の上半分に結合する)。試料収容室は、第1の室とすることもできる。] [0089] この実施形態の固相担体は、対応する保持室の容積容量に比べて小さい。したがって、固相担体は、それらの室の液状内容物中に分散可能であり、そのため、磁力の影響を受ける充填固相担体の場合のように、容器内での操作の影響を受けやすい。固相担体は、好ましくは、試料中に存在することが疑われる注目する1つまたは複数の分析対象を固定化するように適合され、これにより、分析対象を分離し、また非分析対象成分を試料から除去することができ、特に、結果または手順の実行に影響を及ぼしうる干渉材料から除去することができる。固相担体は、分析対象を固定化するために、捕捉プローブなどの捕捉剤と併用できる。] [0090] 他の実施形態では、容器の室と室との間で流体物質の移動を行わせるために、上記の容器を使用する方法が提供される。この方法の第1のステップでは、流体試料は、容器の第1の処理室内で試料処理試薬および非混和性液と組み合わされ、非混和性液は第1の処理室内の固相担体を濃縮するのに十分な量だけ供給される。固相担体を濃縮することで、室の中での分散が制限され、固相担体は非混和性液が存在しない場合と比べてその分散は小さい。次いで、これにより、室の周辺部、特に室と室との間の接続部に隣接する部分における固相担体の存在が最小限に抑えられる。第2のステップでは、流体物質は、第1の処理室から容器の第2の室へ、室と室との間の通路またはチャネルなどの接続部を通して移動される。流体物質は、第1のステップの、結果としてもたらされる組み合わせであるか、または例えば、試料中に存在する場合に分析対象の精製された形態を含む緩衝液とすることができる。第1のステップで非混和性液が存在するため、接続部を通る流体物質の移動を固相担体が遮ることが防止される。] [0091] さらに他の実施形態では、液状物質と同じ容器内に保管されている乾燥された物質の安定性を改善するために容器が備えられる。容器は、互いに直接接続される第1および第2の室を備える複数の相互接続された室を有する。第1の室は、乾燥された物質を収納し、第2の室は、乾燥された物質の状態または特性を変化させることができる液状物質を収納する。液状物質は、接触後、乾燥された物質を再構成するか、溶解するか、または再水和するように調製されうる。乾燥された物質は、例えば、凍結乾燥された、またはタブレット状にされた試薬とすることができる。乾燥された物質および液状物質が互いに接触することが早すぎないようにするため、第1の室と第2の室との間の接続部は、通常、例えば、シール、弁、または外力を含む他の閉塞物によって遮断される。接続部は、物質を移動する力が第2の室の内容物に付与されたときに閉鎖状態から開放状態に変えることができる開放可能な接続部によって遮断されうる。物質を移動する力は、第2の室の柔軟な部分に付与される、1つまたは複数の空気圧式アクチュエータなどの、1つまたは複数の圧縮力であってもよい。] [0092] 第1および第2の室は、水蒸気が、第2の室から移動してくる場合よりも高速に第1の室から移動してくるように構成される。この点で、水蒸気は、検定の安定性および性能に影響を及ぼすおそれのある乾燥された物質の実質的再水和を行うことなく、第2の室から引き出され、第1の室を通り、周囲環境内に運ばれると考えられる。複数の室が第1の室に直接接続されている場合、水蒸気は、直接接続されている液体保持室から、また好ましくは直接接続されている室から移動してくるのよりも高速に第1の室から移動してくる。この効果を引き出すために、第1の室は、好ましくは、容器の直接接続されている液体保持室の室壁に比べて大きな水蒸気透過速度を有する少なくとも1つの室を含む。] [0093] 一態様では、第1および第2の室のそれぞれは、柔軟な室壁を備える。これらの柔軟な壁は、複数の層を備え、それらの層のうちの1つまたは複数は、プラスチック層であってもよい。光、蒸気、および/または酸素が室壁を透過するのを制限するために、これらの層のうちの少なくとも1つは、箔層を含むとよい。他の態様では、第2の室の柔軟な壁は、箔層を完全に含み、第1の室の柔軟な壁は、箔層を完全には含まない。第1の室の柔軟な壁は、第2の室の柔軟な壁の層のうちの1つまたは複数の、ただし全数未満の数の層を含むことができる。第1の室の内容物からの光信号の検出を容易にするために、第1の室の室壁は、光透過領域を備えることができる。他の態様では、第2の室は、室壁の水蒸気透過速度および乾燥された物質の安定性に影響を及ぼす可能性がある、光透過領域を有する室壁を含まないように構成される。] [0094] 乾燥された物質の安定性に影響を及ぼす可能性のある周囲条件(例えば、光、水、および/または酸素)への曝露を制限するために、容器は、封止された容器内に収納するとよい。好ましくは、封止された容器に乾燥剤を入れておく。] [0095] さらに他の実施形態では、複数の室のうちの1つの室の内容物を移動するのに重力に依存する複数の相互接続された室を有する容器の第1および第2の室の中に収納されている物質を混合するための方法が提供される。この方法では、容器は、最初に、第1の室が第2の室の上に実質的に位置するように分析装置内で向き付けられ、これにより、第1の室と第2の室との間で流体的な連通が確立されたときに第1の室の内容物を重力(または負圧)によって引き出し第2の室の中に入れることができる。好ましい一実施形態では、第2の室の柔軟な部分に付与される1つまたは複数の圧縮力などの第2の室の内容物に付与される物質を移動する力によって第1の室と第2の室との間の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態に変えられたときに流体的な連通が確立される。第1の室と第2の室との間で流体的な連通を確立するために使用されるのと同じ力が、さらに、第2の室の内容物を第1の室に移動するために使用されうる。第2の室の内容物を第1の室の中に移動した後、物質を移動する力は、第1の室の内容物が第2の室の中に引き込まれうるように取り除かれる。この処理を1回またはそれ以上の回数繰り返すことで、この手順の開始前に第1および第2の室に保管されている物質の完全混合を果たすことができる。] [0096] 第1および第2の室に、それぞれ流体物質が収納されるか、あるいは第1の室に、凍結乾燥された、またはタブレット状にされた試薬などの乾燥された物質が収納されうる。乾燥された物質が第1の室の中に収納されている場合、乾燥された物質を再構成するか、または溶解するか、または再水和するために第2の室の流体物質が供給される。第2の室の流体物質と反応しない非混和性液を入れると、特に乾燥された物質が水和されている場合に、組み合わせるべき物質のより完全な混合が促進されることが発見された。非混和性液は、鉱物油などの油としてもよく、非混和性液と流体物質との比は、好ましくは、約1:10から約10:1、より好ましくは約1:3から約10:1までである。] [0097] 他の実施形態では、複数の相互接続された室を有する容器の第1および第2の室に収納されている物質の重力支援混合を実行するためのシステムが実現される。このシステムは、上述の容器のうちの1つおよび容器を動作可能な位置で支持する分析装置を備える。分析装置は、圧縮力を第2の室に付与してこれにより第2の室の内容物の少なくとも一部を第1の室の中に移動するための1つまたは複数のアクチュエータを備える。第2の室から圧縮力を取り除くと、圧縮力を第1の室の内容物に付与しなくても、第1の室の内容物は重力によって第2の室の中に流れ込むことができる。分析装置は、アクチュエータの動作を制御して、第2の室の内容物を第1の室と第2の室との間に複数回移動させ、これにより、第1および第2の室の組み合わされた内容物を混合するようにプログラムされる。アクチュエータは、空気圧式アクチュエータとすることができ、また好ましくは、第2の室の形状、または少なくとも第2の室の柔軟な部分に概ね適合するように配列されている圧縮パッドを有する。] [0098] 好ましい一態様では、容器の室のそれぞれは、室と室との間で物質が移動しやすいようにする少なくとも部分的に圧縮可能な室である。この態様によれば、分析装置は、複数のアクチュエータを備え、それぞれのアクチュエータは、容器の複数の室のうちの少なくとも1つに関連付けられ、コントローラは、アクチュエータの動作を制御し、アクチュエータがアクチュエータによる外力の選択的付与によってさまざまな室の間に物質を移動することを行わせるようにプログラムされる。コントローラは、分析装置に圧縮力を第1の室の内容物に付与することを行わせるようにプログラムされないか、またはその代わりに、分析装置は、第1の室に関連付けられているアクチュエータを備えない。いくつかの態様では、アクチュエータを収納するために備えられているアクチュエータプレートは、第1の室に隣接する開口部を備え、これにより、検出器は、光信号など、第1の室の内容物の特性を検出することができる。] [0099] さらに他の実施形態では、収納されている液状物質の蒸発を制限するように処理された少なくとも1つの室を含む複数の相互接続された室を有する容器が形成される。室は、圧縮可能な室壁などの柔軟な部分を有し、液状物質に加えて、非混和性液を収納する。非混和性液は、室の内面を被覆し、これにより、室から液状物質が蒸発するのを制限する。非混和性液は、好ましくは、室の他の内容物と反応せず、また例えば、油(例えば、鉱物油)とすることもできる。非混和性液と室の他の液状内容物との比は、好ましくは、約1:10から約10:1、より好ましくは約1:3から約10:1までである。] [0100] 他の実施形態では、複数の相互接続された室を有する容器に収納されている物質を混合するための方法が提供される。この実施形態の第1の態様では、この方法は、容器の第1の室の中に、第1および第2の物質ならびに第1および第2の物質と好ましくは反応しない非混和性液を含む容積を形成するステップと、この容積を容器の第1の室と第2の室との間の接続部に1回または複数回通して非混和性液の存在下での第1および第2の物質の混合を促進するステップとを含む。この態様の第1および第2の室は、物質を移動する力の作用によってたわむ柔軟な部分を備えることができる。この実施形態の第2の態様では、この方法は、物質を移動する力の作用によってたわむ柔軟な部分を備える容器の閉鎖された室の中に、第1および第2の物質ならびに好ましくは非反応性の非混和性液を含む容積を形成するステップと、室を閉じて実質的に流体密のシールを形成するステップと、閉じられた室の中の非混和性液の存在下で第1および第2の物質を混合するために交互に行う形で物質を移動する力を柔軟な部分の異なるいくつかの部分に付与するステップとを含む。好ましいいくつかの態様では、非混和性液は、とりわけ、室の中心に向けて混合される物質を一般的に濃縮することによって混合を改善することが判明した。室の中の非混和性液と他の液状物質との比は、好ましくは、約1:10から約10:1、より好ましくは約1:3から約10:1までである。] [0101] この実施形態の第1の態様において混合を行わせるために、物質を移動する力が移動するステップにおいて第1および第2の室の柔軟な部分に交互に付与されることが好ましい。(接続部および/または第2の室は、さらに、第1の室から移動されるときに物質の乱流および混合が促進されるように構成されうる。)この態様では、物質を移動する力は、第1および第2の室のそれぞれの、室壁などの柔軟な部分の形状に概ね適合する圧縮パッドを有する1つまたは複数のアクチュエータによって付与されうる圧縮力である。この実施形態の第2の態様では、物質を移動する力は、閉じられた室の柔軟な部分の形状に概ね適合するように配列されている圧縮パッドを有する2つ以上のアクチュエータを含んでいてもよい圧縮力である。アクチュエータは、好ましくは空気圧式アクチュエータである。] [0102] その代わりに、または内部障壁(例えば、シール)と組み合わせて、移動するステップの前に接続部に付与される引き込み可能な圧縮性の外力によって第1および第2の室を互いから分離することができる。閉鎖する外力は、単独で、または内部閉塞物と併せて、実質的に流体密のシールを形成し、また接続部上に広がる圧縮パッドを有する1つまたは複数のアクチュエータを備えることができる。空気圧式アクチュエータが、特に好ましい。] [0103] 混合するこの方法の容積を形成するために使用される物質は、典型的には液体であり、非混和性液は、例えば、油(例えば、鉱物油)とすることができる。] [0104] さらに他の実施形態では、複数の相互接続された室を有する容器が実現され、これらの室のうちの1つは、処理材料、および第1の室の内面を実質的に被覆する、したがって処理材料が内面に固着するのを防ぐ十分な量の好ましくは非反応性の非混和性液を収納した第1の室である。処理材料は、好ましくは、再構成試薬などの液体であり、非混和性液は、好ましくは油(例えば、鉱物油)である。非混和性液と処理材料との比は、好ましくは、約1:10から約10:1、より好ましくは約1:3から約10:1までである。第1の室は、容器の第2の室に直接接続され、物質を移動する力の作用によってたわむ、圧縮可能な室壁などの柔軟な部分を備えることができる。] [0105] さらに他の実施形態では、複数の相互接続された室を有する容器内にある処理材料を移動する方法が提供され、この方法は、容器の第1の室の中に、処理材料と第1の室の内面を実質的に被覆する、したがって処理材料が第1の室の内面に固着するのを防ぐのに十分な量の非混和性液とが入る容積を形成するステップと、その容積を第1の室から容器の第2の室に、第1の室と第2の室との間の接続部を通して移動するステップとを含む。室の内面を被覆する際に使用する上述の容器は、この方法で使用できる。] [0106] 他の実施形態では、液状物質を第1の室から容器の第2の室に移動する方法が提供され、第1および第2の室は、開放可能な接続部によって互いに直接接続される。この方法は、液状物質および好ましくは非反応性の非混和性液を入れた第1の室の中に容積を形成するステップと、開放可能な接続部を閉鎖状態から開放状態に変更し、第1の室の容積を第2の室に移動するのには十分であるが、非混和性液の不在下では開放可能な接続部を閉鎖状態から開放状態に変更するのには不十分である第1の室の容積に物質を移動する力を付与するステップとを含む。非混和性液は、例えば、油(例えば、鉱物油)とすることができる。] [0107] さらに他の実施形態では、容器の室に収納されている液状物質の温度を変える方法が提供される。この方法は、第1の室壁の柔軟な部分が広がって第1の室に隣接して配置される静的熱要素と接触するように容器の第1の室の中に容積を形成する第1のステップを含む。第1の室の中の容積は、液状物質および対応する非混和性液を含み、非混和性液が存在することで、第1の室の柔軟な部分は、非混和性液が第1の室に存在していなかった場合に比べて広い範囲にわって熱要素と接触する。第2のステップでは、第1の室の中の液状物質の温度は、熱要素と容積との間の熱エネルギーの伝達によって変更される。この方法の液状物質は、検定を実行するための試薬であってもよく、また非混和性液は、好ましくは、検定のどの成分とも反応しないような不活性を有する。非混和性液と第1の室の中の残留容積との比は、好ましくは最大約10:1までである。好適な非混和性液としては、例えば、油(例えば、鉱物油)が挙げられる。] [0108] 第1の室を容器の1つまたは複数の他の室に結合するために1つまたは複数の接続部を備えることができ、これらの接続部は、変更するステップにおいて少なくとも流体容積の所定の温度に達するまで遮断されたままである。これらの接続部のうちの少なくとも1つは、物質を移動する力が処理室の内容物に付与されたときに閉鎖状態から開放状態に変更することができる開放可能な接続部とすることができる。閉鎖状態では、少なくとも1つの接続部は、内部障壁および/またはアクチュエータなどの閉じる外力によって遮断されうる。] [0109] 第1の室は、さらに、物質を移動する力の作用によってたわむ第2の室壁の柔軟な部分を備えることもできる。第2の柔軟な部分は、熱要素の向かい側に配置されている、物質を移動する力に隣接する位置に配置されうる。物質を移動する力としては、第2の柔軟な部分の形状に概ね適合する圧縮パッドを有する1つまたは複数のアクチュエータを挙げることができる。1つまたは複数のアクチュエータは、空気圧式アクチュエータとすることができる。この態様では、物質を移動する力は、この方法の実行時に第2の柔軟な部分と接触する。第2の柔軟な部分は、流体容積形成ステップの実行中に拡大できるが、必ず拡大する必要があるわけではない。] [0110] 熱要素は、単独で機能するか、または物質を移動する力と連携して、変更するステップで流体容積の温度を変更することができる(例えば、物質を移動する力は、熱伝導媒質としても機能しうる)。例えば、Devaneyらの「Temperature Control Device and Reaction Vessel」という表題の米国特許第5,460,780号を参照のこと。熱要素としては、アルミニウムまたは他の金属または金属の組み合わせなどの熱伝導材料から形成された熱伝達要素を挙げることができる。熱伝達要素は、温度変化をもたらすように熱電装置と熱で接触する状態に置かれうる。熱伝達要素の温度を増減するために、熱電装置はペルチェ効果に基づく動作を行うことができる。流体容積の温度は、一般に、温度変更ステップにおいて上昇し、いくつかの用途では、異なる温度の間で上昇下降を繰り返しうる(例えば、一本鎖核酸鋳型の存在下でのプライマーの結合および伸長ならびに二本鎖伸長産物の溶融をもたらすPCR温度循環)。] [0111] さらに他の実施形態では、複数の相互接続された室を有する容器内で試料を処理するための機器は、処理時に動作可能な位置で容器を支持するように構成され配列される。機器は、1つまたは多室熱ゾーンを定める1つまたは複数の熱要素を備える。多室熱ゾーンは、容器と熱的に連通しており、それぞれの多室熱ゾーンと容器の関連領域との間で熱エネルギーを伝達するように構成され配列され、容器の関連領域は、容器の2つまたはそれ以上の、ただし全数未満の数の室のうちのそれぞれの室の全部または一部を包含する。機器は、さらに、多室熱ゾーンに関連付けられている領域内に包含される室を選択的に加熱または冷却するように多室熱ゾーンを定める1つまたは複数の熱要素の動作を制御するようにプログラムされたコントローラを備える。] [0112] 他の態様では、機器は、さらに、容器と熱的に連通するように配置され、それぞれの単一室熱ゾーンと容器の1つの室の全部または一部を包含する容器の関連領域との間で熱エネルギーを伝達するように構成され配列されている1つまたは複数の単一室熱ゾーンを定める1つまたは複数の熱要素を備える。コントローラは、さらに、単一室熱ゾーンに関連付けられている領域内に包含される室を選択的に加熱または冷却するように単一室熱ゾーンを定める熱要素の動作を制御するようにプログラムされる。] [0113] 機器は、すべての多室熱ゾーンまたは多室熱ゾーンと単一室熱ゾーンの組み合わせを含む1個から5個の熱ゾーンのうちのどれかの場所を有することができる。] [0114] 他の態様では、熱要素は、ペルチェ装置が熱的接触している本体を選択的に加熱または冷却するためにコントローラによって制御される1つまたは複数のペルチェ装置を備える。] [0115] 他の態様では、熱要素は、熱伝達要素によって定められる多室熱ゾーンの所定の形状に対応する周辺形状を有する、熱伝導性材料から形成される熱伝達要素を備える。熱伝達要素は、アルミニウムで形成できる。] [0116] 他の態様では、機器は、さらに、熱伝達要素と熱的に連通する温度センサーを備える。センサーは、熱伝達要素の温度を感知し、感知された温度をコントローラに伝えるように適合されている。] [0117] 熱伝達要素は、機器内で、容器に関して固定された位置に保持できる。] [0118] 他の態様では、熱要素は、ペルチェ装置が熱的接触している本体を選択的に加熱または冷却するためにコントローラによって制御される1つまたは複数のペルチェ装置、およびそれぞれの多室熱ゾーンに関連付けられている熱伝達要素を備える。熱伝達要素は、熱伝導性材料から形成され、略平坦な表面を有し、また熱伝達要素によって定められる多室熱ゾーンの所定の形状に対応する周辺形状を有し、ペルチェ装置は、熱伝達要素と熱的接触している。] [0119] 他の態様では、それぞれの多室熱ゾーンは、非熱伝導性材料を含む構造を分離することによって他の多室熱ゾーンから分離される。熱伝達要素および断熱構造は、機器内で、容器に関して固定された位置に保持できる。] [0120] 機器は、さらに、ペルチェ装置から熱を放散するように構成され配列されている熱放散要素を備えることができる。また、熱放散要素は、伝導性材料から形成され、少なくとも1つのペルチェ装置と熱的に連通する一方の側と熱放散フィンがブロックから伸びている反対の側を有するブロックを備えるヒートシンクを具備することができる。一実施形態では、ヒートシンクは、アルミニウムで構成することもできる。] [0121] 他の態様では、熱放散要素は、さらに、ヒートシンクに隣接して配置され、ヒートシンクの熱放散フィン上に空気流を発生するように構成されているファンを備えることができる。ファンの動作は、コントローラによって制御できる。] [0122] 他の態様では、機器は、それぞれの熱ゾーンの温度を感知し、感知された温度をコントローラに伝達するための1つまたは複数の温度センサーを備えることができる。] [0123] 他の態様では、コントローラは、熱要素の動作を制御し規定された温度範囲内で周囲温度を確定するように構成される。規定された温度範囲は、約20℃から40℃まで、または約25℃から37℃までとすることができる。] [0124] 他の態様では、コントローラは、熱要素の動作を制御し1つまたは複数の室を加熱して規定された温度範囲内の温度にするように構成される。室の規定された温度範囲は、温度機器を必要とする処理を実行するのに要求される温度を包含しうる。規定された温度範囲は、約5℃から95℃までとすることができる。] [0125] 他の態様では、この処理は、PCR増幅反応であるものとすることができる。] [0126] 他の態様では、コントローラは、熱要素の動作を制御し多室熱ゾーンに関連付けられている領域に包含される室の内容物を加熱または冷却して所定の時間内に所定の温度にするように構成できる。] [0127] 他の態様では、容器が機器内の動作可能位置で支持されているときに、多室熱ゾーンに関連付けられている領域内に包含されている室に流体を充填することで、室と多室熱ゾーンとの間の熱的連通が高まる。] [0128] さらに他の実施形態では、複数の相互接続された室を有する容器内の物質を加熱または冷却するための方法は、分析装置内に収納されている1つまたは複数の多室熱ゾーンと熱的に連通するように容器を配置するステップを含む。それぞれの多室熱ゾーンは、容器の2つまたはそれ以上の、ただし全数未満の数の室のうちのそれぞれの室の全部または一部を包含する容器の領域に関連付けられている。この方法は、さらに、それぞれの多室熱ゾーンと、多室熱ゾーンに関連付けられている領域によって包含されている室との間に熱エネルギーを伝達し、包含されている室の中に収納されている物質を選択的に加熱または冷却して少なくとも1つの他の領域によって包含される室の温度と異なる温度にすることを含む。] [0129] 他の態様では、この方法は、さらに、分析装置内に収納されている1つまたは複数の単一室熱ゾーンと熱的に連通するように容器を配置することを含み、それぞれの単一室熱ゾーンは容器の1つの室の全部または一部を包含する容器の領域に関連付けられる。] [0130] 他の態様では、伝達するステップは、1つまたは複数のペルチェ装置を使って熱ゾーンを加熱または冷却することを含む。] [0131] 他の態様では、分析装置の周囲温度は、この方法の実行時にそれぞれの熱ゾーンに関連付けられている容器の領域によって包含される室の中に収納されている物質の温度と異なる。] [0132] 他の態様では、伝達するステップは、多室熱ゾーンの少なくとも1つの加熱および冷却を交互に行うことを含む。] [0133] 他の態様では、この方法は、さらに、それぞれの熱ゾーンを他の熱ゾーンから熱的に分離することを含む。] [0134] 他の態様では、この方法は、さらに、熱ゾーンから熱を放散することを含む。] [0135] 他の態様では、この方法は、さらに、それぞれの熱ゾーンの温度を感知することを含む。] [0136] 他の態様では、この方法は、さらに、多室熱ゾーンに関連付けられている容器の領域によって包含される室を拡大し、拡大した室と関連する多室熱ゾーンとの間の熱的な連通を高めることを含む。] [0137] 他の態様では、分析装置は、少なくとも3つの多室熱ゾーンを収納している。] [0138] 他の態様では、複数の相互接続された室はそれぞれ、容器の少なくとも1つの他の室に隣接する。] [0139] 本発明のこれら、および他の特徴、態様、および利点は、以下の詳細な説明、付属の請求項、および付属の図面を考察した後、当業者にとってさらに明らかなものとなるであろう。] 図面の簡単な説明 [0140] 図1A〜1Cは、本発明の態様を具現化する多室型容器を例示する平面図である。 図1A〜1Cは、本発明の態様を具現化する多室型容器を例示する平面図である。 図1A〜1Cは、本発明の態様を具現化する多室型容器を例示する平面図である。 図2は、本発明の態様を具現化するシステムの機能アーキテクチャの概略ブロック図である。 図3は、本発明の態様を具現化する自動化機器の分解斜視図である。 図4は、機器の圧力機構クラスタの圧縮パッドの配列構成を例示する略図である。 図5は、機器のドアアセンブリの前側の平面図である。 図6は、本発明の態様を具現化する蛍光光度計の分解斜視図である。 図7は、蛍光光度計の後部筺体の斜視図である。 図8Aは、蛍光光度計の後部筺体の端面図である。 図8Bは、図8Aの直線8B−8Bにそって切り取った後部筺体の断面図である。 図8Cは、図8Bの直線8C−8Cにそって切り取った後部筺体の断面図である。 図9Aは、蛍光光度計の端面図である。 図9Bは、図9Aの直線9B−9Bにそって切り取った蛍光光度計の断面図である。 図9Cは、図9Bの直線9C−9Cにそって切り取った蛍光光度計の断面図である。 図10Aおよび10Bは、それぞれ信号検出器と一体化されている圧縮パッドの一実施形態の側面図および上面図である。 図10Aおよび10Bは、それぞれ信号検出器と一体化されている圧縮パッドの一実施形態の側面図および上面図である。 図11は、信号検出器と一体化されている圧縮パッドの一代替実施形態の斜視図である。 図12Aは、本発明の態様を具現化する多室型容器の一代替実施形態を例示する平面図である。 図12Bは、図12Aの容器の分解斜視図である。 図13は、本発明の態様を具現化する自動化機器の一代替実施形態の正面斜視図である。 図14は、筺体の内部を示すために外部筺体の上部分が取り除かれている、図13の機器の後面斜視図である。 図15は、外部筺体の上部分が取り除かれている、図13の機器の正面斜視図である。 図16は、図13の機器の圧力機構クラスタの圧縮パッドの配列構成を例示する正面略図である。 図17Aは、図13の機器の空気分流板および取り付けられている構成要素の後面斜視図である。 図17Bは、機器の空気圧システムの回路図である。 図18は、信号検出器と一体化されている圧縮パッドの一代替実施形態の断面図である。 図19は、磁石アクチュエータと一体化されている圧縮パッドの一代替実施形態の断面図である。 図20は、図13の機器の温度制御システムの分解斜視図である。 図21は、図6〜9Cの蛍光光度計用の相互接続回路および電源の略図である。 図22は、蛍光光度計用の制御、処理、および通信回路の略図である。 図23は、蛍光光度計の電圧測定およびLED制御を行うための回路の略図である。 図24は、蛍光光度計用のLED、RF遮蔽、および電力フィルタリング回路の略図である。 図25Aは、蛍光光度計用の第1のフロントエンド増幅器回路の略図である。 図25Bは、蛍光光度計用の第2のフロントエンド増幅器回路の略図である。 図26は、蛍光光度計用の復調回路の略図である。 図27は、一組の手動で実行されるリアルタイム増幅反応に対する検出された相対蛍光単位と時間との関係を示すグラフである。 図28は、本発明の態様を具現化する液体試薬および容器および機器を使用して実行される一組のリアルタイム増幅反応に対する検出された相対蛍光単位と時間との関係を示すグラフである。 図29は、本発明の態様を具現化する、尿試料、液体試薬および容器および機器を使用して実行される一組のリアルタイム増幅反応に対する検出された相対蛍光単位と時間との関係を示すグラフである。 図30は、本発明の態様を具現化する乾燥された試薬および容器および機器を使用して実行される一組のリアルタイム増幅反応に対する検出された相対蛍光単位と時間との関係を示すグラフである。 図31は、増幅および/または酵素試薬に油を入れた場合と入れない場合に実行される一組のリアルタイム増幅反応に対する検出された相対蛍光単位と時間との関係を示すグラフである。] 図10A 図11 図12A 図12B 図13 図14 図15 図16 図17A 図17B [0141] 本発明は、物質の化学組成を決定する、一群の代謝酵素の活性を測定する、または試料中に1つまたは複数の分析対象が存在するかどうかを検査することなどの、注目する試料を使って1つまたは複数の手動の、もしくは自動化された処理を実行するために使用されうる多室型容器に関するものである。容器の室のうちのいくつかまたはすべては、室と室との間に物質を移動できるように恒久的に、または一時的に開放できる遮断または封止されている通路を使って相互接続される。容器内の室の配列構成は、1つまたは複数の処理の異なるステップを非順次的に、および/または同時に実行できるようにすることによって複合処理を実行できるようにするものである。] [0142] 本発明の容器は、柔軟な、または剛性のある材料、さらにはその組み合わせで構成できるが、ただし、これらの容器では室と室との間で物質を圧入または吸引できることを条件とする。これらの室のうちの少なくともいくつかは、試料材料を装填するのに先立って、処理材料(例えば、試薬)が事前充填され、次いで、封入または密封で環境から遮断されるようにできる。処理材料および試料材料は、液体、固体、気体、またはこれらの組み合わせから構成されうる。試料材料が1つまたは複数の室の中に装填された後、容器を封止するか、または他の何らかの方法で閉じて、手順実行中に容器内のすべての材料を保持するようにできる。その代わりに、手順の開始後に試料材料の一部または全部が容器に加えられるように手順が開始された後に試料室を開いたままにしておいてもよい。] [0143] 室と室とを相互接続する通路は、隣接する室の間を物質が通過可能な大きさを有し、配列される。物質は、好ましくは流体または流動化された物質であり、例えば、ゲル、乳濁液、懸濁液、および固形物を含むものとすることができ、固形物は、通路だけを通って、または例えば、不活性油などの流体担体を使用して運ぶことができる。物質が通路を通って移動することを、このような移動が望ましい状況になるまで遮断しておく障壁が形成される。容器、または自動化機器と連携する容器は、1つまたは複数の種類の障壁を備えることができる。このような障壁は、容器の材料で構成されるか(例えば、開放可能なシール)、または通路に隣接する位置に配置されるか、または通路内に挿入される固定された、または移動可能な、または変更可能な構成要素または物質であるか(例えば、弁、磁気応答性粒子、または感熱ワックスプラグ)、または可逆圧縮力を通路に付与する自動化機器の構成要素とすることができる(例えば、アクチュエータ)。] [0144] 隣接する室の間の障壁を変更するか、または取り外すことで、一方の室の中に存在する物質を隣接する室の中に押し込むか、または引き込むことができる。この移動は、例えば、圧力を室の外側に付与して室を潰すか、または部分的に潰して材料の全部または一部を室と室との間に押し込むように適合されているアクチュエータまたは一群のアクチュエータなどの圧力源の作用によって達成されうる。材料は、例えば、組み合わされた材料の混合が望ましい場合に室と室との間で一方向に、または双方向に移動させることができる。] [0145] 室は、処理の複数のステップを互いに独立に実行できるようにする少なくとも2つの非直線的経路があるように容器内に配列される。これは、2つまたはそれ以上の組の室の物質が混合されるか、または組み合わされてから、その結果として得られる混合または組み合わせ、または別の組の室の基礎をなす物質が互いに接触するようにできるという点で大きなメリットをもたらす。処理ステップを互いに独立に実行できるようにすることにより、直線的に実行できない、または好ましくは直線的に実行されない一連のステップ(つまり、ステップは順次実行される)を有する複合手順は、本発明の容器を使って実行できる。] [0146] 本発明の容器およびシステムの設計はコンパクトであるため、ポイントオブケアおよび現場用途で使用するのに特に適している。処理を実行するために必要な処理材料を事前充填された室を密封することにより、汚染およびユーザーエラーの問題が実質的に最小限に抑えられる。本発明の容器は、さらに、単位用量試験には理想的であり、容器の室は、検査を実施するために必要な正確な量の処理材料を事前装填される。] [0147] 本発明は、さまざまな形態で具現化することができるが、以下の説明および付属の図面は、これらの形態のうちのいくつかを本発明の特定の例としてのみ開示することを意図されている。したがって、本発明は、そのように説明され例示されている形態もしくは実施形態に限定されることを意図されていない。] [0148] (定義) 以下の用語は、別に明記されていない限り以下の意味を有する。「1つの」(付けない場合もある)(英語原文中の「a」または「an」という語)実体は、その実体の1つまたは複数を指し、例えば、「1つの分析対象」は、1つまたは複数の分析対象を表すものと理解されることに留意されたい。したがって、「1つの」、「1つまたは複数の」、および「少なくとも1つの」(「a」、「an」、および「at least one」)という語は、本明細書では入れ替えて使用することができる。] [0149] 隣接する/隣接して。室を参照する場合、「隣接する」(「adjacent」)または「隣接して」(「adjacently」)という語は、参照されている室が互いに隣接していることを意味する(つまり、これらの室は、容器内で互いに直接隣り合うように位置する)。処理が開始されたときに容器の隣接する室を分離する唯一の構造は、シールである。したがって、隣接して配置される室は、チャネルまたは通路によって互いに接続されることはない。] [0150] 増幅/増幅反応。「増幅」または「増幅反応」とは、試料中の分析対象の存在を示す物質の量、濃度、または検出可能性を高めるための手順を意味する。] [0151] 増幅条件。「増幅条件」は、増幅反応をもたらすのに適した温度条件を意味する。] [0152] 増幅オリゴヌクレオチド。「増幅オリゴヌクレオチド」は、標的核酸、またはその相補体に結合し、核酸増幅反応に関与するオリゴヌクレオチドを意味する。] [0153] 増幅産物。「増幅産物」は、検出対象の標的配列を含む核酸増幅反応で生成される核酸を意味する。] [0154] 増幅試薬。「増幅試薬」は、増幅反応に必要な1つまたは複数の成分を含む材料を意味する。核酸増幅反応では、このような成分として、増幅オリゴヌクレオチド(例えば、プライマーおよび/またはプロモータープライマー)、ヌクレオシド三リン酸、および/または標的核酸配列の増幅に必要な補因子(例えば、Mg++などの二価陽イオン)を挙げることができる。] [0155] 分析対象。「分析対象」は、分析を受ける試料、または試料の成分を意味する。] [0156] 検定。「検定」は、1つまたは複数の分析対象の定性的または定量的分析を意味する。] [0157] 障壁。「障壁」は、空間と空間との間の物質の移動を妨げるか、または防ぐ構造もしくは材料を意味する。] [0158] 遮断(される)。「遮断(される)」は、物質の移動に対して閉ざされていることを意味する。] [0159] 結合剤。「結合剤」は、試料または反応混合物の成分に結合できる分子または分子複合体を意味する。結合剤は、例えば、抗体、抗原、ペプチド、タンパク質、核酸またはその類似体、有機分子、または前記の物質の複合体(例えば、抗体:核酸複合体)とすることができる。] [0160] 破裂性シール。「破裂性シール」は、十分な圧力がシールに付与されたときに破裂または剥離するシールを意味する。] [0161] 捕捉剤。「捕捉剤」は、分析対象に結合することができ、また固相担体に直接または間接的に結合されうる結合剤を意味する。] [0162] 捕捉プローブ。「捕捉プローブ」は、核酸分析対象に結合できる結合剤を意味する。] [0163] 室。「室」は、容器内の明確に区別できる区画または空間を意味する。] [0164] 室を定める部材。「室を定める部材」は、室の容積を決定するものの全体(例えば、膀胱)または一部分(例えば、壁)を意味する。室を定める部材は、単一構成要素(例えば、1つの層)または複数の構成要素(例えば、一緒に結合されている複数の層)からなるものとすることができる。] [0165] 閉じられる/閉じる(または閉鎖)。室を参照する場合、「閉じられる(閉鎖される)」または「閉じる(閉鎖する)」は、容器の室が、流体的に連通していないか、または室が容器の他のどの室とも流体的に連通していない状態に置かれることを意味する。試料保持容器を参照する場合、「閉じられる(閉鎖される)」は、容器のすべての室が、周囲環境に関して実質的に気密状態の環境に保持されることを意味する。試料を加える前の容器を参照する場合、「閉じられる(閉鎖される)」は、試料収容室を除く容器のすべての室が、周囲環境に関して実質的に気密状態の環境に保持されることを意味する。] [0166] 濃縮(する)。「濃縮(する)」は、室の中の1つまたは複数の成分の分散を制限することを意味する。] [0167] 室の隣接経路。「室の隣接経路」は、一連の隣接して接続されている室を意味する。] [0168] 直接接続(される)。「直接接続(される)」は、2つの参照されている室の間の接続にどのような室も介在していないことを意味する。] [0169] 明確に区別できる接続部。「明確に区別できる接続部」は、容器の他の接続部から隔てられ、重なり合わない接続部を意味する。] [0170] 末端室。「末端室」は、室の直線経路の一番外側の室を意味する。] [0171] 酵素試薬。「酵素試薬」という語句は、処理に関与する少なくとも1つの酵素を含む材料を指す。核酸増幅反応では、酵素試薬は、DNAまたはRNAの既存の鎖を鋳型として使用してDNAおよび/またはRNAポリヌクレオチドの合成を触媒する1つまたは複数の酵素を含むことができる。このような酵素の例としては、DNA依存性DNAポリメラーゼ(例えば、大腸菌のDNAポリメラーゼIおよびバクテリオファージT7 DNAポリメラーゼ)、DNA依存性RNAポリメラーゼまたは転写酵素(例えば、大腸菌のDNA依存性RNAポリメラーゼおよびバクテリオファージT7、T3、およびSP6)、RNA依存性DNAポリメラーゼまたは逆転写酵素、およびRNA依存性RNAポリメラーゼ(例えば、RNAレプリカーゼ)が挙げられる。] [0172] 柔軟な(または軟質)。「柔軟な(または軟質)」は、引き裂いたり破いたりせずに合理的な力の作用で撓みうる材料の特性を意味する。] [0173] 流体。「流体」は、流れる傾向を有するか、または容器の形状に適合する傾向を有する物質(例えば、液体または気体)を意味する。流体は、乳濁液などの液体または気体の流動化された物質または混合物とすることもできる。本明細書で使用されているように、「流体」という用語は、さらに、その形状を変化させることによって圧力の作用に従う、ペーストなどの物質を指す。] [0174] 流動化。「流動化」は、流体特性を有する形態または媒質となるように変更された物質を意味する。] [0175] 非混和性流体。「非混和性流体」は、容器内に収納されている1つまたは複数の液体と混合しない流体を意味する。] [0176] 免疫検定。「免疫検定」は、抗体−抗原相互作用を伴う検定を意味する。] [0177] 独立に組み合わせる。「独立に組み合わせる」という語句は、容器の明確に区別できる室の中で2つまたはそれ以上の組の物質を別々に組み合わせて、その際に物質の別々の組み合わせが互いに接触しないようにすることを意味する。] [0178] 間接的に接続(される)。「間接的に接続(される)」は、2つの参照されている室の間の接続に1つまたは複数の室が介在していることを意味する。] [0179] 相互接続(される)。「相互接続(される)」という語は、開放可能な接続部の場合のように、流体的に接続されているか、または接続可能である室を指す。] [0180] 〜との間の中間にある。「〜との間の中間にある」という語句は、参照されている室が、2つの他の識別された室の間に、それらの室のそれぞれと同じ直線経路内で配置されているか、または参照されている室が、2つの他の識別された室の間に、それらの室のそれぞれと異なる直線経路内に配置されていることを意味する。] [0181] 中間の室。「中間の室」は、少なくとも2つの他の室への開放可能な接続部によって接続されている室を意味する。] [0182] 分離(される)。「分離(される)」は、試料の1つまたは複数の成分が、その試料の1つまたは複数の他の成分から隔離されることを意味する。] [0183] 標識。「標識」は、検出可能な特性を有する物質を意味する。] [0184] 直線経路。「直線経路」は、複数の開放可能な接続部によって相互接続され、最初の末端室、最後の末端室、および最初の末端室と最後の末端室との間に配置されている1つまたは複数の中間の室によって定められる連続的に順序付けられている室の隣接経路を意味する。] [0185] 非円形配列構成。「非円形配列構成」という語句は、2つまたはそれ以上の直線経路を含む相互接続された室の、直線経路の末端室が中央にある室を中心として円形に配列されていない、配列構成を指す。] [0186] 非直線的。「非直線的」は、全数未満の数の室を共有する連続的に順序付けられている室の少なくとも2つの隣接経路を意味する。] [0187] 非順次的。「非順次的」は、処理の特定のいくつかのステップが、順序通りにではなく、互いに無関係に実行されることを意味する。] [0188] 核酸増幅。「核酸増幅」は、核酸の存在に依存する増幅反応を意味する。] [0189] オリゴヌクレオチド。「オリゴヌクレオチド」は、少なくとも2つ、一般的には約5から約100個までの化学的サブユニットのポリマー鎖を意味し、それぞれのサブユニットはヌクレオチド塩基部分、糖部分、および直線的空間構成でサブユニット同士を結合する結合部分を含んでいる。一般的なヌクレオチド塩基部分は、グアニン(G)、アデニン(A)、シトシン(C)、チミン(T)、およびウラシル(U)であるが、水素結合できる他の微量の、または修飾されたヌクレオチド塩基も、当業者によく知られている。オリゴヌクレオチドは、適宜、糖部分、塩基部分、および骨格構成要素のうちのどれかの類似体を含みうる。本発明の好ましいオリゴヌクレオチドは、大きさに関して、約10から約100個までの残基を含む。オリゴヌクレオチドは、天然のものから精製してもよいが、好ましくは、さまざまなよく知られている酵素法または化学的な方法を用いて合成される。] [0190] 開放可能な接続部。「開放可能な接続部」は、接続部が障壁によって遮断されている「閉鎖」状態から物質が通路内の開口部を通過できるように障壁が修正または移動されている「開放」状態に一時的に、または恒久的に変更できる通路を意味する。] [0191] 光透過。「光透過」という語句は、光の通過を許す材料を指す言葉であり、これらの材料の一方の側で放射される光は、これらの材料の反対側に位置する光学装置によって検出可能である。] [0192] プライマー。「プライマー」は、鋳型に依存してポリメラーゼの存在下その3’末端を延長できる増幅オリゴヌクレオチドを意味する。] [0193] プローブ。「プローブ」は、反応混合物中の分析対象または他の物質に結合して処理の条件の下で試料中の分析対象の存在を示す検出可能なプローブ:標的複合体を形成する結合剤を意味する。核酸に基づく反応では、プローブは、検出可能なプローブ:標的複合体を形成するために標的核酸の存在を示す核酸配列に十分相補的な塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを含む。プローブは、さらに、固相担体上にプローブを固定化するための配列、プロモーター配列、RNA転写のための結合部位、制限エンドヌクレアーゼ認識部位、または検出および/または増幅を促進するために使用できる、触媒活性部位もしくはヘアピン構造などの所望の二次もしくは三次構造を与える配列などの非相補的配列を含むことができる。定義されている配列のプローブは、化学合成および組み換え核酸分子からのin vitroまたはin vivo発現などの、当業者に知られている技術によって生成できる。] [0194] 処理。「処理」は、結果を引き起こすために物質に対し実行される、または物質とともに実行される一連の作用、変化、または機能を意味する。] [0195] 精製(される)。「精製(される)」は、試料の1つまたは複数の成分が、その試料の1つまたは複数の他の成分から除去されることを意味する。] [0196] 試薬。「試薬」は、化学的反応、生化学的反応、または生物学的反応における反応物、希釈剤、溶媒、洗浄材料、すすぎ材料、緩衝液、および同様の材料を含む、処理で使用される非試料物質を意味する。] [0197] リアルタイム。「リアルタイム」という語句は、反応の特性が、反応が生じて続いているときに検出されるか、または検出できることを意味する。] [0198] 容器。「容器」は、物質を収容および/または保持することができる複数の相互接続された室を有する装置を意味する。] [0199] 再構成試薬。「再構成試薬」は、非流体処理材料を流体または流動化状態に変更するために使用される試薬を意味する。] [0200] 試料。「試料」は、処理に全部または一部曝すことができる物質を意味する。] [0201] 試料処理試薬。「試料処理試薬」は、試料の元の状態を変える、または変えるために使用される試薬を意味する。] [0202] 試料収容室。「試料収容室」は、処理すべき試料を収容するために開いたか、または開放可能な容器の室を意味する。] [0203] シール。「シール」は、隣接する室の間に形成される障壁を意味する。シールは、例えば、対向する熱可塑性シートの間に形成されるヒートシールとすることができる。] [0204] 標的核酸。「標的核酸」は、核酸分析対象を意味する。] [0205] 標的配列。「標的配列」は、標的核酸または検出検定において増幅され、および/または検出されるその相補体内に含まれる核酸配列を意味する。] [0206] 水蒸気透過速度。「水蒸気透過速度」または「WVTR」は、水蒸気が温度および相対湿度の指定条件で材料を透過する定常状態速度を意味する。水蒸気透過速度の値は、g/m2/24時間単位で表される。ミネソタ州ミネアポリス所在のMOCON,Inc.社から市販されているPERMATRAN−W(登録商標)水蒸気透過速度計測器(モデル3/33)は、ASTMF1249に従ってWVTRを測定するために使用できる。] [0207] (多室型容器) 本発明による容器は、1つまたは複数の処理を実行するようにアレイ状に並ぶ複数の相互接続された非直線状に配列された室を備える。容器の正確な寸法は、室の数および配列構成、さらにはそれらの室に装填または移動される物質の量に依存する。容器は、好ましくは、その厚さに関して比較的広い表面積を有するが、これは必須条件というわけではない。容器は、好ましくは上部および底部から形成され、それぞれ剛性のある、および/または柔軟な材料で作ることができる。好ましい様式では、好ましい容器の上部および底部のうちの少なくとも一方は、少なくとも部分的に柔軟である。] [0208] 室の非直線的な配列構成により、容器内の試料を非順次的に処理することができる。室の正確な数、構成、大きさ、および配列構成は、実行される特定の1つまたは複数の処理に依存する。周囲の容器材料と明確に異なり、これらの室は、剛性のある、または柔軟な材料、またはそれらの組み合わせで構成できる。材料の選択は、室が室と室との間で物質を移動するために外力の作用でたわまなければならないかどうかに一部は依存する。これらの室は、室と室との間の物質の移動に干渉しない形状のものとすることができ、これは、半球形および球形を含む、概ね平面状の、または気泡状の形状を含む。好ましい一実施形態では、これらの室は、概ね平坦であり、また物質を開いた接続通路を通して隣接する室に流し込む涙滴形状を有する。涙滴形状の室は、さらに、圧力を接続通路に集中させ、これにより、隣接する室へのアクセスを一時的に遮断するために使用されるシールおよび弁などの障壁をより容易に開けるため有利である。これらの室は、同じ、または異なる形状および/または大きさを有することができる。] [0209] 容器の室を接続するために使用される通路は、例えば、処理内で使用される物質を室と室との間で移動させることができる寸法を有する入口または通路とすることができる。入口の場合、隣接する室を隔てるのは、シールまたは他の障壁が実質的にすべてである。その一方、通路は、室と室との間に延びる導管を含む。入口が好ましいのは、容器の設計がコンパクト化され、さまざまな室の間の材料の移動距離が小さくて済むからである。廃棄物室に至る通路など通路の一部は、処理全体を通じて開いたままであってよいが、他の通路は、室と室との間で物質を移動する必要が生じるまで障壁によって遮断される。障壁は、物質移動接続部を形成するために「閉鎖」状態から「開放」状態に選択的に変更することができ、この物質移動接続部は好ましくは流体および物質を流動化形態で移動するための流体移動接続部である。障壁は、例えば締め付け装置によってもたらされる圧縮力などの外力とすることができるか(例えば、締め付けパッドを有する空気圧駆動アクチュエータ)、あるいは室と室との間に開口部を形成するように圧力の作用を受けて曲がるか、または機械的に作動されるか、または例えば、熱、レーザー切断、もしくは化学的もしくは生化学的反応によって変化するシールもしくは弁とすることができるか、あるいは外力/シールの組み合わせとすることができる。好ましい一実施形態では、通路は、使用時に圧縮力で強化されるV字型または山形シールなどのヒートシールで遮断される。いくつかの障壁の遮断特性は、熱などの条件の影響を受けるように設計されるか(例えば、ワックスプラグ)、または室の中に移動されるか、または形成される化学薬剤の影響を受けうるが、容器内に形成されるか、または配置される障壁は別に環境条件または室の中に収納される物質の影響を受けるべきではない。] [0210] 隣接する室を隔てる障壁が、取り除かれるか、または変更されて開口部を形成した後、重力などによって、物質を隣の室の中に押し込むか、圧縮して入れるか、引き込むか、または他の何らかの方法で移動させることができる。ローラーまたはアクチュエータ駆動圧縮パッドなどの押付力を室に作用させて、室と室との間で物質を移動させる場合には、室は、押付力の圧力の作用でたわむ少なくとも1つの柔軟な表面を有するように形成される。他の場合には、これらの室は、パッドまたは真空を用いて物質を隣接する室の中に押し込むか、または引き込む場合のように、剛性のある材料で構成することができる。これは、重力が収容室の上に位置する室から物質を引き出す場合に成り立つことであるが、いくつかの用途では、物質を室と室との間で往復させて2つの物質を混合できるように少なくとも1つの柔軟な表面を両方の室に持たせることが望ましい。] [0211] これらの室は、少なくとも2つの明確に区別できる直線経路があるように容器内に配列される。これらの経路のそれぞれは、少なくとも3つの、隣接して接続される室を備え、これらの経路のうちの少なくとも1つは好ましくは5つまたはそれ以上の、隣接して接続される室を備える。本明細書で使用されているように、「隣接して接続される室」という語句は、一方の室が次の室の後に来る形で室が次々につながって配列されている一連の直接接続されている室を指す。これらの経路のそれぞれは、少なくとも1つの、ただし全数未満の数の室を容器内の他の経路と共有することができる。室のこのような配列構成により、処理のいくつかのステップを独立に、および/または同時に実行することができる。この方法では、複合処理で使用される物質は準備され、組み合わせるのが望ましい状況になるまで隔離状態に置かれるようにできる。このような独立の活動としては、例えば、物質を溶解すること、希釈すること、混合すること、組み合わせること、または反応させることを挙げることができる。例に過ぎないが、一組の隣接する室は、試料中に存在する標的核酸配列を増幅する際に使用するための乾燥されたプライマー含有増幅試薬、および増幅試薬を再構成するための試薬を収納することができるが、他方の一組の隣接する室は、標的核酸配列を増幅し、検出する際に使用するための乾燥された酵素/プローブ試薬、および酵素試薬を再構成するための試薬を収納することができる。この特定の例において、増幅試薬および酵素/プローブ試薬を再構成形態に組み合わせるのが早すぎた場合、標的に無関係の増幅が標的の増幅に干渉するか、または増幅には十分でない試薬を消費してしまう危険性がある。例えば、Adamsらの「Decoy Probes」という表題の米国特許第6,297,365号を参照のこと。したがって、これらの試薬を別々に再構成し、次いで、標的核酸の存在下で組み合わせることが望ましい。] [0212] 例示することのみを目的としているが、図1Cは、多数の明確に区別できる直線経路を定める室の非直線的配列構成を有する容器10を示している。この容器の可能な直線経路のいくつかは、英字で識別され、直線経路のそれぞれの室は同じ英字を有し(つまり、A、B、C、またはD)、直線経路のそれぞれの室は明確に区別できる番号を割り当てられている。これらの経路の配列構成は、処理のステップが非順次的に実行されうるような構成である。例えば、試料材料は、室A3内で分析対象を分離し精製する前に、室A2に加えられ、室A1から供給される結合剤と混合されうる。同時に、または異なるときに、室B2内の第1の乾燥された、または固形の処理材料が、室B1から供給された第1の再構成試薬(例えば、第1の溶媒)と一緒に再構成されうる。また、同時に、または異なるときに、室B4内の第2の乾燥された、または固形の処理材料が、室B5から供給された第2の再構成試薬(例えば、第2の溶媒)と一緒に再構成されうる。最後に、分析対象を検出するために、精製された分析対象ならびに再構成された第1および第2の処理材料が、室B3またはB4内で組み合わされるようにできる。図1Cには4つの明確に区別できる直線経路しか明示されていないが、他の可能な直線経路および直線経路の組み合わせも利用できることはただちにわかる。] 図1C [0213] 容器内の室が非直線的配列構成であるため、同じ、または異なる種類の複数の処理を実行する際にこれらの室を利用しやくできる。これは、物質および/または処理間で共有されない室が処理の実行中に分離されたままであるように、これらの室を配列できるからである。したがって、本発明は、複数の用途のために、処理材料を事前装填することを含む単一の容器の設計および製造が可能な「ユニバーサル」容器にも関係する。この方法では、エンドユーザーは、実行される処理毎に異なる容器を用意する必要も、また特定の処理の容積要件を予め予測しておく必要もない。本発明の室および障壁を形成するために使用される材料は、処理を実行するために使用されるさまざまな物質の許容可能な安定性および反応性のレベルを維持するように選択されるべきである。このような材料は、例えば、水分によって変化したり、劣化したり、または水分の何らかの影響を受ける物質に対する水分障壁を形成できる。代替えの、または補完的なアプローチでは、酸化カルシウムなどの乾燥剤を乾燥された処理材料とともに装填し、室の中の水分の影響を最小限に抑えることができる。容器内で処理が実行されているときに、乾燥された処理材料を伴う反応に干渉したり、または変化させることがないように乾燥剤を隔離しておくことが望ましいことがある。乾燥剤は、例えば、乾燥された処理材料を収納する室の一区画に配置するか、または乾燥された処理材料を保持している室との開いた接続部を有する隣接する室の中に乾燥剤を配置することによって隔離できる。再構成された処理材料との不要な相互作用を防ぐために、乾燥された処理材料を再構成した後、この開いた接続部を遮断しておくことが望ましいことがある。さらに他のアプローチでは、水分障壁を形成し、および/または乾燥剤を含む1つまたは複数の材料から形成された容器内に容器を保管する。一般的な乾燥剤としては、粘土、シリカゲル、酸化カルシウム、および合成分子篩が挙げられる。分子篩の一例として、直径0.45”、高さ0.125”のType 4A Molecular Sieve Multiform(登録商標)Tabletが挙げられるが、ただし、「Type 4A」は、細孔大きさ4オングストロームを示している(ニューヨーク州バッファロー所在のMultisorb Technologies,Inc.社。製品番号02−00674AH01)。] [0214] 同様に、容器の材料は、酸素または電磁放射線に曝露されたときの環境影響から物質を保護するように選択できる。その代わりに、容器を形成するために使用される材料は、容器内で使用することを意図されている液体、固体、または気体の透過に対する障壁を形成する材料を選択することによって保管されている物質が互いに悪影響を生じる形で相互作用するのを防ぐように選択されうる。また、物質の活性が変化するのを防ぐため物質の蒸発を保護する材料を容器を構成する際に使用することが望ましい場合もある。さらに、使用のため選択された材料は、保管されている物質の意図された機能を著しく変化させてはならず、また1つまたは複数の処理に関与する能力に著しい影響を及ぼす形で反応物に付着したり、または他の何らかの形で反応物を結合することがあってはならない。] [0215] 手順が、室の中、または室と室との間で磁性粒子を濃縮または移動することを必要とする試料操作を伴う場合、容器の少なくとも一部は、隣接する位置にある磁石によって発生する磁場の作用に実質的に干渉しない材料で構成される必要がある。連続的に、または正確な期間にわたって、室の全部または一部の加熱および/または冷却を必要とする処理の場合、容器は、加熱および/または冷却を必要とする室の内容物の熱的状態に影響を及ぼすことができる容器の少なくとも一方の側にエネルギー伝達を行うことができなければならない。それに加えて、容器は、色または濁度などの試料の物理的特性の変化を検出するために、または注目する分析対象の存在を示す標識を検出することができるようにするために、可視スペクトル、赤外線スペクトル、および/または紫外線スペクトルの光を透過できる光学的に透明な部分を備えることができる。] [0216] 本発明の容器は、ポリマー、ガラス、シリコン、金属、セラミック、およびこれらの組み合わせなどの材料から構成することができる。使用される材料は、一部は、室と室との間で物質を移動するために選択された手段、試料中の物理的変化が視覚化されるのか、または検出された光信号でなければならないかどうか、および磁性粒子などの容器内に存在する物質を操作する方法に依存する。容器を作成するために使用される材料は、予想される輸送、保管、および使用条件の下で安定していなければならない。このような条件としては、温度、圧力、湿度、および保管時間がある。また、容器の柔軟な室を形成するために使用される材料は、破ったり、穿刺したり、破裂させたりすることなく室と室との間で物質を移動するために選択された圧力の作用によってたわまなければならない。] [0217] 好ましい一実施形態では、容器は、同じ、または異なる材料である柔軟な上側シートおよび下側シートから形成され、また多くの薄層からなるものとしてよい。それぞれのシートは、好ましくは、少なくとも1つの液体不浸透層を有し、これらのシートは、好ましくは、約0.05mmから2.0mmの間であってよい比較的一様な厚さを有する。また、多くの薄層のうちの1つの選択領域は、好ましくは光学的に透明または半透明である。これらのシートは、例えば、箔−必要に応じて検出窓が形成されるように箔に1つまたは複数の孔を開ける−および/またはポリプロピレン(例えば、テキサス州ダラス所在のRexene Corporation社から市販されているReflex(登録商標)ポリオレフィン)、ポリエステル、ポリエチレン(例えば、ポリエチレンテレフタレート(「PET」)、およびポリエチレンナフタレート(「PAN」))、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート樹脂(例えば、ポリフッ化ビニルフィルム)、およびポリウレタンなどの熱可塑性プラスチック材料から形成できる。特に好ましい一実施形態では、上側シートおよび下側シートは、それぞれ多くの薄層であり、これの例は、Perflex(登録商標)箔層(ウィスコンシン州オシュコッシュ所在のPerfecseal社。製品番号35786)に結合されたScotchpak(登録商標)フィルム層(ミネソタ州セントポール所在の3M Corporation社。カタログ番号ES−48)である。この実施形態の軟質シートを形成するために適している他の材料については、当業者によって理解されるであろう。例えば、Burke(1992年)WAAC Newsletter14巻(2号):13〜17頁を参照のこと。] [0218] 例示的なラミネートとしては、Surlyn(登録商標)ブレンド剥離層を使用した箔被覆PET(4.5ミル)、共押し出し剥離層を使用した低密度ポリエチレン(「LPDE」)上の透明二重AlOx被覆PET(4.5ミル)、共押出し剥離層を使用した箔被覆LDPE(4.5ミル)、箔被覆LDPEシール層(3.5ミル)、剥離層を使用した二軸延伸ポリアミド上の透明単一AlOx被覆PET(4ミル)、ゾーンコートで定められた壊れやすいシールを使用したLDPEシール層上の透明AlOx被覆PET(2.5ミル)、剥離シーラントを使用した箔障壁(3.5ミル)、LDPEシール層上の透明なAlOx被覆PET(2.5ミル)、LDPEシール層上の透明なAlOx被覆PET(4ミル)、HDPEシール層を使用したPET被覆箔、EVAベースの剥離層を使用した透明なAlOx被覆PET(3ミル)、およびSurlyn(登録商標)ブレンド剥離層を使用した箔被覆PET(4.5ミル)、さらには不透明なポリエチレンテレフタレート(「OPET」)、インク、白色LDPE、アルミニウム箔、ポリエチレン(「PE」)、鎖状低密度ポリエチレン(「LLDPE」)、ならびにナイロンおよびOPETのラミネート、白色PE、箔、接着剤、およびEZ Peel(登録商標)Sealantが挙げられる。] [0219] 好ましい容器内の上側シートおよび下側シートの対向する内側熱封止層が結合され、当技術分野で知られている熱封止技術を使用してこれらの室の壁および隣接する室を分離する開放可能なシール(例えば、山形シール)を形成する。室の壁を定める結合部は、押付力が室に付与されたときに室の壁を剥がすのではなくむしろ室と室との間に材料が押し込まれるように室を隔てる開放可能なシールよりも強力である。室のシールに対する目標シール強度は、約9〜10lb/インチのオーダーとしてよく、剥離可能シールに対する目標シール強度は、2.2〜2.3lb/インチのオーダーとすることができる。] [0220] より具体的には、柔軟な、または半剛体の容器、あるいはパウチ−室、通路、恒久的および半恒久的(例えば、破壊可能、破裂可能、剥離可能、壊れやすいなど)シールなどの容器の特徴を含む−は、加熱フィラメント、熱封止ダイ、インパルス溶接機、または超音波溶接機もしくは他の知られている技術を使用して2つのフィルムを溶接することによって形成できる。その代わりに、差動シール強度の結合部を形成することができる接着剤、または他の結合技術も使用できる。] [0221] 本発明の範囲内で実装のために構成される容器は、好ましくは、結合部の剥離またはクリープを回避するために室の周辺に形成されている恒久的フィルム間結合部によって定められる室を含む。隣接する室を相互接続する通路または入口を最初に遮断するために使用される半恒久的シールは、所定の、好ましくは一貫した力の作用を受けたときに破壊または破裂して隣接する室の間に流体連通をもたらすように構成され、配列される。圧縮力を室に付与すると、力の方向に対し横断的な方向で室に収納されている流体または他の物質が横方向に膨張する。室を定める恒久的および半恒久的なフィルム間結合部は、破裂圧力、またはシール強度を好ましくは有し、これにより膨張する流体は、半恒久的シールを流体圧力で剥離または破壊する十分な力を発生するが、室の周囲の残り部分を定める恒久的結合部を剥離するのに十分な力を発生することはない。当技術分野でよく知られているように、知られている技術によって形成されたシールまたは結合部の破裂圧力、またはシール強度は、結合される材料の性質、材料の界面における温度、材料に付与される圧力、および組み立てられたフィルムが高温および高圧に曝される際の滞留時間または期間を含む、多数の因子によって決まる。] [0222] 差動シール強度の結合部を有するそのような容器を形成するための方法は、当技術分野でよく知られている。例示的な開示は、Johnsonらの「Analytical Test Pack and Process for Analysis」という表題の米国特許第3,476,515号、第3段の36〜56行、Freshourらの「Flexible Packages Containing Nonfusible High Peel Strength Heat Seals」という表題の米国特許第3,496,061号、第2段の6〜52行、および第7段の50〜59行、Farmerの「Packaging Device」という表題の米国特許第5,131,760号、第4段の25〜34行、Robinsonらの「Diagnostics Instrument」という表題の米国特許第5,374,395号、第31段の27〜58行、およびReesらの「Method and Apparatus for Forming Heat Seals with Films」という表題の米国特許第6,342,123号(開示は、単一ダイによる差動シールの形成を対象とする)に見ることができる。]
权利要求: 請求項1 試料を処理する際に使用するための多室型容器であって、複数の開放可能な接続部によって相互接続される室の第1の直線経路であって、第1の開放可能な接続部によって接続される第1および第2の室であって、該第1および第2の室ならびに該第1の開放可能な接続部は、物質を移動する力が該第1の室の内容物に付与され、該第1の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態まで変更されたときに該第1の室から該第2の室までの物質移動が可能になるように構成、配列されている、第1および第2の室と、第2の開放可能な接続部によって接続される第3および第4の室であって、該第3および第4の室ならびに該第2の開放可能な接続部は、物質を移動する力が該第3の室の内容物に付与され、該第2の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態まで変更されたときに該第3の室から該第4の室までの物質移動が可能になるように構成、配列されている、第3および第4の室と、該第2の室と該第4の室との間の中間の室とを備える、室の第1の直線経路を備え、該中間の室は、第3の開放可能な接続部によって該第2の室に直接的に、または間接的に接続され、該第2の室、該中間の室、および該第3の開放可能な接続部は物質を移動する力が該第2の室の内容物に付与され、該第3の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態まで変更されたときに、該第2の室から該中間の室まで、または該中間の室の方へ物質移動が可能になるように構成、配列され、該中間の室は、第4の開放可能な接続部によって該第4の室に直接的に、または間接的に接続され、該第4の室、該中間の室、および該第4の開放可能な接続部は物質を移動する力が該第4の室の内容物に付与され、該第4の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態まで変更されたときに、該第4の室から該中間の室まで、または該中間の室の方へ物質移動が可能になるように構成、配列され、該室の第1の直線経路は、物質を移動する力が該第1の室の内容物に付与された場合に、該第3の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態まで変更されないように構成、配列され、該室の第1の直線経路は、物質を移動する力が該第3の室の内容物に付与された場合に、該第4の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態まで変更されないように構成、配列され、該第2および第4の室は、該中間の室を含まない室の配置構成によって相互接続されることはなく、さらに、試料を試料収容室に受容するための試料吸入口を備えるが、該試料収容室が該第1の直線経路の室である場合に、該試料収容室は該第2の室と該第4の室との間にあることを前提条件とする、多室型容器。 請求項2 室の第2および第3の直線経路をさらに備え、該第2および第3の直線経路の各々の該室は複数の開放可能な接続部によって相互接続され、第5の開放可能な接続部によって第1の処理室に接続される第6の室を備え、該第1の処理室は前記第1の室と第3の室との間に配置されている前記第1の直線経路の任意の室であり、該第6の室、該第1の処理室、および該第5の開放可能な接続部は、物質を移動する力が該第6の室の内容物に付与され、該第5の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態まで変更されたときに、該第6の室から該第1の処理室までの物質移動が可能になるように構成、配列され、該第2の直線経路は、該第1の室を備えるが、該第1の直線経路の該第3の室を備えず、該第3の直線経路は、該第3の室を備えるが、該第1の直線経路の該第1の室を備えない、請求項1に記載の容器。 請求項3 前記第2および第3の直線経路の1つまたは複数の室は、前記試料中の分析対象を固定化するための固相担体を備える、請求項2に記載の容器。 請求項4 前記固相担体は、磁気応答性粒子またはビーズを備える、請求項3に記載の容器。 請求項5 前記第6の室は、固相担体を備える、請求項3または4に記載の容器。 請求項6 前記第1の処理室は、固相担体を備える、請求項3または4に記載の容器。 請求項7 前記中間の室は、前記第1の処理室である、請求項2から6のいずれか一項に記載の容器。 請求項8 前記中間の室は、前記試料収容室である、請求項2から7のいずれか一項に記載の容器。 請求項9 前記第6の室は、前記試料収容室である、請求項2から7のいずれか一項に記載の容器。 請求項10 第6の開放可能な接続部によって前記第6の室に接続される第7の室をさらに備え、該第6の室と、該第7の室と、該第6の開放可能な接続部とは、物質を移動する力が該第7の室の内容物に付与され、該第6の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態まで変更されたときに、該第7の室から該第6の室まで物質移動が可能になるように構成、配列される、請求項2に記載の容器。 請求項11 前記第2および第3の直線経路の1つまたは複数の室は、前記試料中の分析対象を固定化するための固相担体を備える、請求項10に記載の容器。 請求項12 前記固相担体は、磁気応答性粒子またはビーズを含む、請求項11に記載の容器。 請求項13 前記第6の室は、固相担体を備える、請求項11または12に記載の容器。 請求項14 前記第7の室は、固相担体を備える、請求項11または12に記載の容器。 請求項15 前記第6の室は、前記試料収容室である、請求項10から14のいずれか一項に記載の容器。 請求項16 複数の開放可能な接続部によって相互接続される室の第4の直線経路をさら備え、第7の開放可能な接続部によって前記第2および第3の直線経路のうちの少なくとも1つの第2の処理室に接続される第8の室であって、該第8の室、該第2の処理室、および該第7の開放可能な接続部は物質を移動する力が該第8の室の内容物に付与され、該第7の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態まで変更されたときに該第8の室から該第2の処理室まで物質移動が可能になるように構成、配列される、第8の室と、第8の開放可能な接続部によって該第2の処理室に接続される第9の室であって、該第9の室、該第2の処理室、および該第8の開放可能な接続部は物質を移動する力が該第2の処理室の内容物に付与され、該第8の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態まで変更されたときに該第2の処理室から該第9の室まで物質移動が可能になるように構成、配列され、該第4の直線経路は、該第2の処理室以外の該第2または第3の直線経路の室を含まない、第9の室とを備える、請求項10から14のいずれか一項に記載の容器。 請求項17 前記第2の処理室は、前記試料収容室に隣接する、請求項16に記載の容器。 請求項18 前記第2の処理室は、前記試料収容室である、請求項16に記載の容器。 請求項19 前記第8の室は、不要な材料を前記試料から取り除くための洗浄溶液を含む、請求項16から18のいずれか一項に記載の容器。 請求項20 前記第9の室は、実質的に空である、請求項16から19のいずれか一項に記載の容器。 請求項21 第9の開放可能な接続部によって前記中間の室に接続される第10の室をさらに備え、該第10の室、該中間の室、および該第9の開放可能な接続部は物質を移動する力が該第10の室の内容物に付与され、該第9の開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態まで変更されたときに該第10の室から該中間の室に物質移動が可能になるように構成、配列され、前記第1の直線経路は該第10の室を備えない、請求項16から20のいずれか一項に記載の容器。 請求項22 前記容器の前記室の各々は、室と室との間の物質移動を促進する柔軟な部分を備える、請求項1から21のいずれか一項に記載の容器。 請求項23 前記容器は、対向する部材を備え、該部材の少なくとも1つは軟質シートを備える、請求項22に記載の容器。 請求項24 前記対向する部材の各々は、軟質シートを備える、請求項23に記載の容器。 請求項25 前記軟質シートの少なくとも1つは箔層を備える、請求項24に記載の容器。 請求項26 前記開放可能な接続部は、室と室との間の物質移動を防ぐため破裂性シールによって閉鎖状態に遮断される、請求項23から25のいずれか一項に記載の容器。 請求項27 前記室は、恒久的シールによって画定される、請求項26に記載の容器。 請求項28 前記破裂性シールおよび恒久的シールは、ヒートシールである、請求項27に記載の容器。 請求項29 前記破裂性シールおよび恒久的シールは、破裂性シールが恒久的シールに比べて弱いシールとなるように異なる条件の下で形成される、請求項28に記載の容器。 請求項30 前記破裂性シールは、山形シールである、請求項29に記載の容器。 請求項31 前記開放可能な接続部のうちの少なくとも1つは、物質を移動する力が隣接する室の柔軟な部分に付与されることによって前記閉鎖状態から前記開放状態に変えられるように構成され、配列される、請求項1から30のいずれか一項に記載の容器。 請求項32 前記試料収容室の容積容量は、末端室とは別の該試料収容室に直接接続された室の容積容量より大きい、請求項1から31のいずれか一項に記載の容器。 請求項33 前記室の少なくとも1つは、試料の特性を検出可能にするように構成され、配列される、請求項1から32のいずれか一項に記載の容器。 請求項34 前記検出は、前記試料の前記特性を示す信号の存在もしくは量を測定することを備える、請求項33に記載の容器。 請求項35 前記検出室は、該検出室の内面に固定化される1つまたは複数のプローブを含み、該プローブの各々は標的核酸によって検出可能なプローブ:標的複合体を形成することができる、請求項33または34に記載の容器。 請求項36 前記プローブの各々は、検出可能な標識を含む、請求項35に記載の容器。 請求項37 前記プローブの各々は、結合されたプローブと結合されていないプローブとを区別することができる一対の相互作用標識を含む、請求項36に記載の容器。 請求項38 前記第1および第2の室のうちの少なくとも1つは、処理材料を含む、請求項1から37のいずれか一項に記載の容器。 請求項39 前記第1の室は、第1の処理材料を含み、前記第2の室は、第2の処理材料を含む、請求項38に記載の容器。 請求項40 前記第2の処理材料は、第1の乾燥された試薬であり、前記第1の処理材料は、該第1の乾燥された試薬を再構成するための第1の再構成試薬である、請求項39に記載の容器。 請求項41 前記第1の乾燥された試薬は、凍結乾燥された試薬である、請求項40に記載の容器。 請求項42 前記第2の室の少なくとも部分は、光学的に透明な材料で構成され、これにより、該第2の室の内容物を光センサーで調べることができる、請求項38から41のいずれか一項に記載の容器。 請求項43 前記第3および第4の室のうちの少なくとも1つは、処理材料を含む、請求項38から42のいずれか一項に記載の容器。 請求項44 前記第3の室は、第3の処理材料を含み、前記第4の室は、第4の処理材料を含む、請求項43に記載の容器。 請求項45 前記第4の処理材料は、第2の乾燥された試薬であり、前記第3の処理材料は、該第2の乾燥された試薬を再構成するための第2の再構成試薬である、請求項44に記載の容器。 請求項46 前記第2の乾燥された試薬は、凍結乾燥された試薬である、請求項45に記載の容器。 請求項47 前記第1の乾燥された試薬は、増幅試薬であり、前記第2の乾燥された試薬は、酵素試薬であり、該第1および第2の乾燥された試薬は核酸増幅反応を実行するために使用できる、請求項45または46に記載の容器。 請求項48 前記増幅および酵素試薬のうちの少なくとも一方は、1つまたは複数のプローブを含み、該プローブの各々は前記核酸増幅反応の産物によって検出可能なプローブ:標的複合体を形成することができる、請求項47に記載の容器。 請求項49 前記酵素試薬は、前記1つまたは複数のプローブを備える、請求項48に記載の容器。 請求項50 前記プローブの各々は、検出可能な標識を備える、請求項48に記載の容器。 請求項51 前記プローブの各々は、結合されたプローブと結合されていないプローブとを区別することができる一対の相互作用標識を含む、請求項50に記載の容器。 請求項52 前記容器は、封止されたコンテナ内に保持される、請求項1から51のいずれか一項に記載の容器。 請求項53 前記コンテナはさらに、乾燥剤を保持する、請求項52に記載の容器。 請求項54 前記容器の前記室は、放射状の配列構成をとり、該容器の前記末端室は、非円形の配列構成をとる、請求項1から53のいずれか一項に記載の容器。 請求項55 前記複数の相互接続された室の各々は、前記容器の少なくとも1つの他の室に隣接する、請求項1から54のいずれか一項に記載の容器。 請求項56 前記試料吸入口は、ルアー接続部によって閉じられる、請求項1から55のいずれか一項に記載の容器。 請求項57 前記複数の相互接続された室を有する容器内にある試料を処理する方法であって、(a)試料を該容器の第1の室に供給するステップと、(b)該容器の別々の室内において、(i)該容器の該第1の室の中に含まれる該試料の少なくとも一部および該容器の第2の室の中に含まれる試料処理試薬の少なくとも一部と、(ii)第3の室の中に含まれる物質の少なくとも一部および第4の室の中に含まれる物質の少なくとも一部と、(iii)第5の室の中に含まれる物質の少なくとも一部および第6の室の中に含まれる物質の少なくとも一部とを独立に組み合わせるステップと、(c)ステップ(b)の後に、該容器の室の中において、該試料の成分を部分ステップ(ii)および(iii)の組み合わせの各々の少なくとも一部と組み合わせるステップとを備える、方法。 請求項58 前記第1および第2の室は、互いに直接接続され、前記第3および第4の室は、互いに直接接続され、前記第5および第6の室は、互いに直接接続される、請求項57に記載の方法。 請求項59 部分ステップ(i)〜(iii)のうちの少なくとも1つの組み合わせを、前記容器内の一対の直接接続された室の間でこの組み合わせを交互に移動することにより混合するステップをさらに含む、請求項57または58に記載の方法。 請求項60 前記第1の室は、前記第4の室と前記第6の室との間の中間にあり、前記容器は、前記試料を該第1の室の中に受容するための試料吸入口を備える、請求項57から59のいずれか一項に記載の方法。 請求項61 部分ステップ(i)の前記組み合わせは、ステップ(c)の前に前記第1の室と前記第4および第6の室のうちの少なくとも一方との間の中間にある第7の室に移動される、請求項57から60のいずれか一項に記載の方法。 請求項62 前記第4および第6の室は、各々、前記第1の室に直接接続されるが、互いに直接接続されることはない、請求項57から59のいずれか一項に記載の方法。 請求項63 前記試料のどの成分も、前記第3若しくは第4の室に、またはその代わりに、前記第5または第6の室に、移動されない、請求項57から62のいずれか一項に記載の方法。 請求項64 前記試料処理試薬は、前記試料中に存在することが疑われる分析対象を固定化するための固相担体を含む、請求項57から63のいずれか一項に記載の方法。 請求項65 前記固相担体は、磁気応答性粒子またはビーズを備える、請求項64に記載の方法。 請求項66 前記分析対象が前記容器の試料処理室内で前記固相担体によって固定化されたままである間に、前記試料の1つまたは複数の非分析対象成分を容器の廃棄物室に移動するステップをさらに備える、請求項64または65に記載の方法。 請求項67 前記廃棄物室は、前記試料処理室に直接接続されている第8の室である、請求項66に記載の方法。 請求項68 前記非分析対象成分は、前記試料処理室から上に向かって前記廃棄物室に移動される、請求項67に記載の方法。 請求項69 洗浄溶液を前記試料処理室に供給するステップと、該試料処理室内の前記固相担体と該洗浄溶液とを混合するステップと、前記分析対象が該試料処理室の中の該固相担体によって固定化されたままである間に、該試料処理室から該洗浄溶液を取り出して前記廃棄物室に移すステップとを含む、請求項66から68のいずれか一項に記載の方法。 請求項70 前記洗浄溶液は、前記試料処理室に直接接続されている第9の室から供給される、請求項69に記載の方法。 請求項71 前記試料処理室は、前記第1の室である、請求項66から70のいずれか一項に記載の方法。 請求項72 前記試料処理室は、前記第1の室に直接接続される、請求項66から70のいずれか一項に記載の方法。 請求項73 第1の乾燥された試薬は、部分ステップ(ii)で再構成される、請求項57から72のいずれか一項に記載の方法。 請求項74 第2の乾燥された試薬は、部分ステップ(iii)で再構成される、請求項73に記載の方法。 請求項75 前記第1および第2の乾燥された試薬の各々は、凍結乾燥された試薬である、請求項74に記載の方法。 請求項76 ステップ(c)の後に、前記容器の検出室の内容物の少なくとも1つの特性を検出するステップをさらに備える、請求項57から75のいずれか一項に記載の方法。 請求項77 前記検出するステップは、前記試料の成分の存在もしくは量を示す少なくとも1つの信号の存在または量を測定するステップを含む、請求項76に記載の方法。 請求項78 前記検出室は、1つまたは複数のプローブを含み、該プローブの各々は該検出室の内面に固定され、該プローブの各々は標的核酸によって検出可能なプローブ:標的複合体を形成することができる、請求項77に記載の方法。 請求項79 前記プローブの各々は、検出可能な標識を含む、請求項78に記載の方法。 請求項80 前記検出室は、複数のプローブを収納し、該プローブの各々は、異なる標的核酸によって検出可能なプローブ:標的複合体を形成することができる、請求項78または79に記載の方法。 請求項81 前記検出室の少なくとも一部は、光学的に透明な材料で構成され、これにより、該検出室の内容物を光センサーで調べることができる、請求項76から80のいずれか一項に記載の方法。 請求項82 前記検出室は、前記第3、第4、第5、および第6の室のうちの1つである、請求項76から81のいずれか一項に記載の方法。 請求項83 増幅反応と同じかまたは異なる産物が検出される、請求項76から82のいずれか一項に記載の方法。 請求項84 前記増幅反応は、核酸増幅反応である、請求項83に記載の方法。 請求項85 乾燥された酵素試薬は、部分ステップ(ii)で再構成される、請求項84に記載の方法。 請求項86 前記乾燥された酵素試薬は、1つまたは複数のプローブを含み、該プローブの各々は前記核酸増幅反応の産物によって検出可能なプローブ:標的複合体を形成することができる、請求項85に記載の方法。 請求項87 乾燥された酵素試薬は、部分ステップ(ii)で再構成され、乾燥された増幅試薬は、部分ステップ(iii)で再構成される、請求項84に記載の方法。 請求項88 前記酵素および増幅試薬のうちの少なくとも一方は、1つまたは複数のプローブを含み、該プローブの各々は前記核酸増幅反応の産物によって検出可能なプローブ:標的複合体を形成することができる、請求項87に記載の方法。 請求項89 前記プローブの各々は、検出可能な標識を含む、請求項88に記載の方法。 請求項90 前記核酸増幅反応の前記産物は、リアルタイムで検出される、請求項84から89のいずれか一項に記載の方法。 請求項91 前記容器の前記室は、複数の開放可能な接続部によって接続され、該開放可能な接続部の各々は、物質を移動する力が一対の直接接続された室のうちの少なくとも1つの室の内容物に付与され、該開放可能な接続部が閉鎖状態から開放状態まで変更されたときに、該一対の直接接続された室の間の物質移動が可能になるように構成され、配列される、請求項57から90のいずれか一項に記載の方法。 請求項92 前記容器の前記複数の室の各々は、室と室との間の物質移動を促進する柔軟な部分を備える、請求項91に記載の方法。 請求項93 前記容器は、対向する部材を備え、該対向する部材の少なくとも1つは軟質シートを含む、請求項92に記載の方法。 請求項94 前記対向する部材の各々は、軟質シートを含む、請求項93に記載の方法。 請求項95 前記開放可能な接続部は、室と室との間の物質移動を防ぐために破裂性シールによって閉鎖状態に遮断される、請求項92から94のいずれか一項に記載の方法。 請求項96 前記室は、恒久的シールによって定められる、請求項95に記載の方法。 請求項97 前記破裂性シールおよび恒久的シールは、ヒートシールである、請求項96に記載の方法。 請求項98 前記破裂性シールおよび恒久的シールは、該破裂性シールが該恒久的シールよりも弱いシールとなるように異なる条件の下で形成される、請求項97に記載の方法。 請求項99 前記破裂性シールは、山形シールである、請求項98に記載の方法。 請求項100 前記物質を移動する力は、圧縮力である、請求項91から99のいずれか一項に記載の方法。 請求項101 物質を移動する力を前記複数の室の各々に付与するステップをさらに含み、該複数の室の各々に対して該物質を移動する力は1つまたは複数のアクチュエータを含み、該複数の室の各々は該複数の室の間の物質移動の際に該対応するアクチュエータと連携するように適合される、請求項91から99のいずれか一項に記載の方法。 請求項102 前記1つまたは複数のアクチュエータは、空気圧式アクチュエータである、請求項101に記載の方法。 請求項103 前記容器の前記室は、放射状の配列構成をとり、該容器の前記末端室は、非円形の配列構成をとる、請求項57から102のいずれか一項に記載の方法。 請求項104 前記複数の相互接続された室の各々は、前記容器の少なくとも1つの他の室に隣接する、請求項57から103のいずれか一項に記載の方法。 請求項105 前記複数の相互接続された室を有する容器内にある試料を処理する方法であって、(a)試料を該容器の第1の室に供給するステップと、(b)該容器の別々の室内において、(i)該容器の第1の室の中に含まれている該試料の少なくとも一部および該容器の第2の室の中に含まれている試料処理試薬の少なくとも一部と、(ii)第3の室の中に含まれている物質の少なくとも一部および第4の室の中に含まれている物質の少なくとも一部とを独立に組み合わせるステップと、(c)ステップ(b)の後に、該容器の室の中において、該試料の成分を部分ステップ(ii)と第5の室に含まれる物質または物質の組み合わせの少なくとも一部との該組み合わせの少なくとも一部と組み合わせるステップとを含み、該第5の室が該第4の室に直接接続されている場合に、該試料のどの成分も該第3および第5の室の少なくとも一方の中に移動されないことを前提条件とし、該第5の室が該第3および第4の室のいずれかに直接接続されていない場合に、該試料の成分はどれも該第3および第5の室の少なくとも一方の中に移動されないことを前提条件とし、該第5の室が該第3の室に直接接続されているが、該第4の室には接続されていない場合に、該試料のどの成分も該第5の室の中に移動されないことを前提条件とする、方法。 請求項106 前記第1および第2の室は、互いに直接接続され、前記第3および第4の室は、互いに直接接続される、請求項105に記載の方法。 請求項107 部分ステップ(i)および(ii)のうちの少なくとも1つの組み合わせを、前記容器内の一対の直接接続された室の間において、この組み合わせを交互に移動することによって混合するステップを含む、請求項105または106に記載の方法。 請求項108 前記第1の室は、前記第4の室と前記第5の室との間の中間にあり、前記容器は、前記試料を該第1の室の中に受容するための試料吸入口を備える、請求項105から107のいずれか一項に記載の方法。 請求項109 前記第4の室および第5の室は、各々、前記第1の室に直接接続される、請求項108に記載の方法。 請求項110 部分ステップ(i)の組み合わせは、前記第1の室と前記第4の室との中間にある第6の室に移動される、請求項105から107のいずれか一項に記載の方法。 請求項111 前記第4の室および第5の室は、前記第6の室に直接接続される、請求項110に記載の方法。 請求項112 前記第5の室は、前記第3の室に直接接続されるが、前記第4の室には接続されない、請求項105から107のいずれか一項に記載の方法。 請求項113 前記第3および第5の室の各々は、前記第4の室に直接接続される、請求項105から107のいずれか一項に記載の方法。 請求項114 前記試料処理試薬は、前記試料中に存在することが疑われる分析対象を固定化するための固相担体を含む、請求項105から113のいずれか一項に記載の方法。 請求項115 前記固相担体は、磁気応答性粒子またはビーズを備える、請求項114に記載の方法。 請求項116 前記分析対象が前記容器の試料処理室内で前記固相担体によって固定化されたままである間に、前記試料の1つまたは複数の非分析対象成分を取り出して容器の廃棄物室に移すステップをさらに備える、請求項114または115に記載の方法。 請求項117 前記廃棄物室は、前記試料処理室に直接接続されている第7の室である、請求項116に記載の方法。 請求項118 前記非分析対象成分は、前記試料処理室から上に向かって前記廃棄物室に移動される、請求項117に記載の方法。 請求項119 洗浄溶液を前記試料処理室に供給するステップと、該試料処理室内の前記固相担体と該洗浄溶液とを混合するステップと、前記分析対象が該試料処理室の中の該固相担体によって固定化されたままである間に、該試料処理室から該洗浄溶液を取り出して前記廃棄物室に移すステップとを含む、請求項116から118のいずれか一項に記載の方法。 請求項120 前記洗浄溶液は、前記試料処理室に直接接続されている第8の室から供給される、請求項119に記載の方法。 請求項121 前記試料処理室は、前記第1の室である、請求項116から120のいずれか一項に記載の方法。 請求項122 前記試料処理室は、前記第1の室に直接接続される、請求項116から120のいずれか一項に記載の方法。 請求項123 第1の乾燥された試薬は、部分ステップ(ii)で再構成される、請求項105から122のいずれか一項に記載の方法。 請求項124 |