专利摘要:
ポジ型画像形成性要素を画像形成して、現像することにより平版印刷版等の画像形成された要素を作成する。該画像形成性要素は、1種又は2種以上のアルカリ可溶性の高分子バインダー、及び各分子中に少なくとも1つのアミノ基及び少なくとも1つのカルボン酸基を有する有機化合物である明細書中に記載された構造(DEC)又は(DEC1)によって表される現像性向上化合物を含む。
公开号:JP2011508259A
申请号:JP2010539426
申请日:2008-12-05
公开日:2011-03-10
发明作者:ナカシュ,モシェ;レバノン,モシェ
申请人:イーストマン コダック カンパニー;
IPC主号:G03F7-004
专利说明:

[0001] 本発明は、独自の現像性向上化合物を含有するポジ型画像形成性要素に関する。本発明はまた、平版印刷版として使用することができる画像形成された要素を提供するためのこれらの要素の画像形成法に関する。]
背景技術

[0002] 平版印刷では、画像領域として知られるインク受容領域が親水性表面上に生成される。表面が水で湿潤され、そしてインクが着けられると、親水性領域は水を保持してインクを弾き、そしてインク受容領域はインクを受容して水を弾く。次いでインクは画像が再現されるべき好適な材料の表面に転写される。いくつかの事例では、インクは中間ブランケットに先ず転写することができ、このブランケットは、画像が再現されるべき材料の表面にインクを転写するために使用される。]
[0003] 平版(又はオフセット)印刷版を調製するのに有用な画像形成性要素は、典型的には、基板の親水性表面(又は中間層)上に適用された1つ又は2つ以上の画像形成性層を含む。画像形成性層は、好適なバインダー中に分散された1種又は2種以上の輻射線感光性成分を含むことができる。画像形成に続いて、画像形成性層の露光された領域又は非露光領域が、好適な現像剤によって除去され、下側に位置する親水性の基板表面が露出する。露光された領域が除去される場合には、要素はポジ型と考えられる。逆に、非画像形成領域が除去される場合には、要素はネガ型と考えられる。それぞれの事例において、残される画像形成性層領域はインク受容性であり、そして、現像処理によって露出された親水性表面領域は、水及び水溶液(典型的には湿し水溶液)を受容し、そしてインクを弾く。]
[0004] 同様に、プリント基板(PCB)生産におけるレジスト・パターン、薄膜・厚膜回路、レジスタ、キャパシタ、及びインダクタ、マルチチップ・デバイス、集積回路、及びアクティブ半導体デバイスを形成するために、ポジ型組成物を使用することもできる。]
[0005] コンピュータからのデジタルデータを使用してオフセット印刷版又はプリント基板を直接形成する「レーザーダイレクト画像形成」法(LDI)が知られており、これらの方法は、写真フィルムのマスキングを用いた以前の方法を凌ぐ数多くの利点をもたらす。より効率的なレーザー、改善された画像形成性組成物、及びこれらの成分から、この分野ではかなりの開発が進んでいる。]
[0006] 感熱性画像形成性要素は、適量の熱エネルギーに対する曝露、又は適量の熱エネルギーの吸収に応答して化学的変換を受ける要素として分類することができる。熱誘発型化学変換は、要素中の画像形成性組成物をアブレートすること、又は特定の現像剤中の溶解度を変化させること、又は感熱性層の表面層の粘着性又は親水性又は疎水性を変化させることである。このようなものとして、平版印刷表面又はPCB生産におけるレジスト・パターンとして役立つことができる所定の画像形成性層領域を露出させるために、熱画像形成を用いることができる。]
[0007] ノボラック又は他のフェノール高分子バインダー及びジアゾキノン画像形成成分を含有するポジ型画像形成性組成物が、長年にわたって平版印刷版及びフォトレジストの業界において優勢である。種々のフェノール樹脂及び赤外線吸収化合物を基剤とする画像形成性組成物も良く知られている。]
[0008] サーモグラフィ記録材料として有用な広範囲の熱画像形成性組成物が、英国特許出願公開第1,245,924号明細書(Brinckman)に記載されている。この明細書には、短時間の高強度可視光又は赤外線に間接的に当てることにより画像形成性層を加熱することによって、所与の溶剤中の任意の画像形成性層領域の溶解度を高めることが記載されている。この輻射線は、記録材料と接触して配置されているグラフィック・オリジナルの背景領域から透過又は反射することができる。この明細書には、種々のメカニズム及び現像材料が記載されており、輻射線吸収化合物、例えばカーボンブラック又はC.I. Pigment Blue 27を含むこともできる水性現像可能組成物の中にはノボラック樹脂が含まれる。]
[0009] 国際公開第2004/081662号パンフレット(Memetea他)には、所要画像形成エネルギーが低減されるようにポジ型組成物及び要素の感度を向上させるために、フェノールポリマー又はポリ(ビニルアセタール)を含む酸性の種々の現像性向上化合物を使用することが記載されている。このような組成物及び要素に特に有用なポリ(ビニルアセタール)のうちのいくつが、米国特許第6,255,033号(Levanon他)及び同第6,541,181号(Levanon他)の各明細書には記載されている。]
[0010] この業界は、好適な熱エネルギーに曝露する前には画像形成性層内のフェノールバインダーの露光領域の溶解度を減少させ(溶解抑制剤)、そして熱エネルギーに曝露した後にはこれらの溶解度を高くする(溶解向上剤)必要性に焦点を当てている。ポジ型組成物の感度を高めることができるいくつかの材料が記載されている。一般に、記載された以前の溶解向上剤は、酸性であり、スルホン酸、スルフィン酸、アルキル硫酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、リン酸エステル、カルボン酸、フェノール、スルホンアミド、及びスルホンイミドを含む。]
[0011] 同一譲受人による同時係属中の米国特許出願第11/677,599号明細書(M. Levanon, L. Postel, M Rubin, 及びT. Kurtserにより2007年2月22日付けで出願)に記載されているように、塩基性窒素含有有機アルコール化合物を含む特定の塩基性窒素含有現像性向上材料を含有する熱画像形成性要素が、ポリ(ビニルアセタール)と一緒に使用される。やはりポジ型画像形成性要素中に使用することができる独自のポリ(ビニルアセタール)が、同一譲受人による同時係属中の米国特許出願第11/769,766号明細書(M. Levanon, E. Lurie, 及びV. Kampelにより2007年6月28日付けで出願)に記載されている。]
発明が解決しようとする課題

[0012] この技術分野において記載された組成物は、技術の重要な進歩をもたらしてはいるが、特に赤外線に応答するポジ型の組成物及び要素の感度を、他の所望の特性を損なうことなしに、より一層改善することが引き続き必要である。]
課題を解決するための手段

[0013] 本発明は、新規の輻射線感光性画像形成性要素によって技術の進歩をもたらす。こうして本発明は、基板を含み、基板上に:
水性アルカリ現像剤可溶性の高分子バインダー、現像性向上化合物、及び輻射線吸収化合物を含む画像形成性層
を有するポジ型画像形成性要素であって、
現像性向上化合物が、少なくとも1つのアミノ基及び少なくとも1つのカルボン酸基を有する有機化合物である、
ポジ型画像形成性要素を提供する。]
[0014] 多くの態様の場合、現像性向上化合物は、下記構造(DEC):]
[0015] ]
[0016] によって表され、
上記式中:
R1及びR2は独立して、水素、置換型もしくは無置換型アルキル、置換型もしくは無置換型シクロアルキル、又は置換型もしくは無置換型アリール基であり、
Aは、鎖内に少なくとも1つの、炭素、窒素、硫黄、又は酸素原子を有する置換型又は無置換型の有機連結基であり、Aはまた−[N(R1)(R2)]nに直接に結合された置換型又は無置換型アリーレン基を含み、
mは1〜4の整数であり、そして
nは1〜4の整数である。]
[0017] 他の態様の場合、現像性向上化合物は、上記構造(DEC)によって表され、R1及びR2のうちの少なくとも一方は、置換型又は無置換型アリール基であり、そして他方は、水素、又は置換型もしくは無置換型アルキル、置換型もしくは無置換型シクロアルキル、又は置換型もしくは無置換型アリール基であり、Aは、鎖内に少なくとも1つの、炭素、窒素、硫黄、又は酸素原子を有する置換型又は無置換型の有機連結基であり、Aはまた−[N(R1)(R2)]nに直接に結合された置換型又は無置換型アルキレン基を含み、mは1〜4の整数であり、そしてnは1〜4の整数である。]
[0018] 本発明のさらに他の態様は、アルミニウム含有基板を含んで成るポジ型赤外線感光性画像形成性要素であって、該基板上に:
水性アルカリ現像剤可溶性の高分子バインダー、現像性向上化合物、及び輻射線吸収色素とを含む最も外側の単一の画像形成性層を有し、
現像性向上化合物が、下記構造(DEC1):]
[0019] によって表され、
上記式中:
R1及びR2は独立して、水素、又は置換型もしくは無置換型アルキル、置換型もしくは無置換型シクロアルキル、又は置換型もしくは無置換型アリール基であり、
Aは、−[N(R1)(R2)]nに直接に結合された置換型又は無置換型フェニレンを有する有機連結基であり、
Bは、単結合、又は鎖内に少なくとも1つの、炭素、酸素、硫黄、又は窒素原子を有する有機連結基であり、
mは1又は2の整数であり、
nは1又は2の整数であり、
高分子バインダーが、フェノール樹脂、又は下記構造(PVAc):]
[0020] ]
[0021] (上記式中、R及びR’は独立して、水素、又は置換型もしくは無置換型アルキル、置換型もしくは無置換型シクロアルキル、又はハロ基であり、そしてR2は置換型又は無置換型の、フェノール、ナフトール、又はアントラセノール基である)
によって表される、総反復単位を基準として少なくとも40モル%且つ最大80モル%までの反復単位を含むポリ(ビニルアセタール)を含む、
ポジ型赤外線感光性画像形成性要素を含む。]
[0022] さらに、本発明は、画像を形成する方法であって:
A) 本発明の画像形成性要素を像様露光して、露光された領域と非露光領域とを提供する工程、そして
B) 主として前記露光された領域だけを除去するように前記像様露光された要素を現像して、前記画像形成され、現像された要素内に画像を提供する工程
を含んで成る、画像を形成する方法を提供する。]
発明の効果

[0023] 本発明のポジ型画像形成性要素は、画像形成輻射線に対する改善された感度を呈する。加えて、本発明の画像形成性要素は、改善された機械強度、及び現像後のベーキングなしでの極めて良好なプレス性能、並びに所望の耐プレス化学薬品性を提供することが見いだされた。これらの品質は、要素内で使用される特定の基板、又は平版印刷版を調製するために用いるアルミニウム含有基板の処理のタイプには依存しない。]
[0024] これらの利点は、上記構造(DEC)又は(DEC1)によって規定された現像性向上化合物を使用することにより達成された。構造(DEC)又は(DEC1)から明らかなように、これらの化合物は、同じ分子の中に酸性部分と塩基性部分との両方を有している。これは、分子内に酸性部分だけ又は塩基性部分だけを有する公知の現像性向上化合物とは対照的である。これらの化合物は、特にフェノールバインダー又はポリ(ビニルアセタール)ポリマーバインダーとの混和において利益をもたらすように使用される。]
[0025] 定義
文脈が特に示すのでない限り、「画像形成性要素」という用語は、本発明の態様を意味するものとする。さらに、「輻射線感光性組成物」という用語は、本発明における有用な配合の組成物を意味するものとする。]
[0026] 加えて、文脈が特に示すのでない限り、本明細書中に記載された種々の成分、例えば、「一次高分子バインダー」、「フェノール樹脂」、「ポリ(ビニルアセタール)」、「輻射線吸収化合物」、及び「現像性向上化合物」は、このような成分の混合物も意味する。従って、単数を表す冠詞の使用は、単一の成分だけを必ずしも意味するものではない。]
[0027] 特に断りのない限り、パーセンテージは、輻射線感光性組成物又は配合物の総固形分、又は層の乾燥塗膜重量を基準とした重量パーセンテージである。]
[0028] 「単一層画像形成性要素」という用語は、画像形成のために唯1つの層を有する画像形成性要素を意味するが、しかし下でより詳細に指摘するように、このような要素は、種々の特性を提供するために画像形成性層の下又は上に1つ又は2つ以上の層(例えばトップ塗膜)を含んでもよい。]
[0029] 本明細書中に使用された「輻射線吸収化合物」とは、或る特定の輻射線波長に対して感光性であり、これらが配置された層内部で光子を熱に変換することができる化合物を意味する。これらの化合物は「光熱変換材料」、「増感剤」、又は「光−熱変換体」としても知られ得る。]
[0030] ポリマーに関連するあらゆる用語の定義を明らかにするために、International Union of Pure and Applied Chemistry(「IUPAC」)によって発行された「Glossary of Basic Terms in Polymer Science」Pure Appl. Chem. 68, 2287-2311(1996)を参照されたい。しかし、本明細書中のあらゆる定義が支配的なものと見なされるべきである。]
[0031] 「ポリマー」という用語(例えばフェノール樹脂及びポリビニルアセタール)は、オリゴマーを含む高分子量及び低分子量ポリマーを意味し、ホモポリマー及びコポリマーの両方を含む。]
[0032] 「コポリマー」という用語は、2種又は3種以上の異なるモノマーから誘導されたポリマー、又は、たとえ同じモノマーから誘導されるとしても、2種又は3種以上の異なる反復単位を有するポリマーを意味する。]
[0033] 「主鎖」という用語は、複数のペンダント基が結合されたポリマー中の原子鎖を意味する。このような主鎖の例は、1種又は2種以上のエチレン系不飽和重合性モノマーの重合から得られた「全炭素」主鎖である。しかしながら、他の主鎖がヘテロ原子を含むこともでき、この場合、ポリマーは、縮合反応又は何らかの他の手段によって形成される。]
[0034] 用途
本明細書に記載された輻射線感光性組成物は、プリント基板(PCB)生産におけるレジスト・パターン、薄膜・厚膜回路、レジスタ、キャパシタ、インダクタ、マルチチップ・デバイス、集積回路、及びアクティブ半導体デバイスを形成するために使用することができる。加えて、輻射線感光性組成物は、親水性表面を備えた基板を有する平版印刷版を提供するために使用することができるポジ型画像形成性要素を提供するために使用することができる。他の画像形成性要素が当業者には容易に明らかである。]
[0035] 輻射線感光性組成物
画像形成性要素を提供するために有用な輻射線感光性組成物は、一次高分子バインダーとして、1種又は2種以上の水性アルカリ溶剤(現像剤)可溶性高分子バインダーを含む。これらの一次高分子バインダーは、種々のフェノール樹脂及びポリ(ビニルアセタール)を含む。一次バインダーとして有用なポリマーの重量平均分子量(Mw)は、標準的な手順を用いて測定して、一般に少なくとも5,000であり、そして最大15,000であってよく、そして典型的には約20,000〜約60,000である。最適なMwは、具体的なポリマークラス及びその使用に伴って変化し得る。]
[0036] 一次高分子バインダーは、輻射線感光性組成物(又は画像形成性層)中の唯一のバインダーであってよいが、しかしより一般的には、これらは、全ての高分子バインダーの乾燥重量を基準として、少なくとも10重量%、より典型的には少なくとも50重量%、そして最大90重量%を占める。いくつかの態様の場合、一次高分子バインダーの量は、全ての高分子バインダーの乾燥重量を基準として、約55〜約80重量%であってよい。]
[0037] 全て上述の米国特許第6,255,033号及び同第6,541,181号の各明細書、並びに国際公開第2004/081662号パンフレット(全て、参考のため本明細書中に引用する)に、いくつかの有用なポリ(ビニルアセタール)が記載されている。同じ又は同様のポリ(ビニルアセタール)が、欧州特許第1,627,732号明細書(Hatanaka他)、米国特許出願公開第2005/0214677号明細書(Nagashima)及び同第2005/0214678号明細書(Nagashima)の構造単位(a)〜(e)を含有する構造(I)及び(II)によって記述されている。これら全てを、それらに記載されているポリ(ビニルアセタール)に関して参考のため引用する。]
[0038] 欧州特許第1,627,732号明細書(上記)の構造(I)及び(II)は、下記構造(I)及び(II)と混同されるべきではない。いくつかの有用なポリ(ビニルアセタール)は、反復単位の少なくとも50モル%(約50モル%〜約75モル%、より典型的には少なくとも60モル%)がアセタール含有反復単位である限り、アセタール含有反復単位以外の反復単位を含む。このような高分子バインダーの場合、非アセタール含有反復単位は、同じか又は異なるペンダント・フェノール基を有していてもよく、或いは、これらはペンダント・フェノール基を有さない反復単位であってもよく、或いは、これらは両タイプの反復単位を含んでもよい。例えば、ポリ(ビニルアセタール)は、イタコン酸又はクロトン酸基を含む反復単位を含むこともできる。加えて、ペンダント・フェノール基を含む反復単位がある場合、これらの反復単位は、種々異なるフェノール基を有することもできる[例えば、ポリ(ビニルアセタール)は、アセタール含有反復単位と、異なるペンダント・フェノール基を含む2種又は3種以上の異なるタイプの反復単位とを有することもできる]。さらに他の態様において、ポリ(ビニルアセタール)中の僅かなモル量(20モル%未満)のアセタール基を、環状無水物又はイソシアネート化合物、例えばトルエンスルホニルイソシアネートと反応させることができる。]
[0039] いくつかの態様の場合、輻射線感光性組成物は、フェノール樹脂(例えばノボラック樹脂)、又は約40〜約80モル%の反復アセタール含有単位を有するポリ(ビニルアセタール)を含む高分子バインダーを含む。例えば、有用な高分子バインダーは、下記構造(PVAc):]
[0040] ]
[0041] によって表される、総反復単位を基準として少なくとも40モル%且つ最大80モル%までの反復単位を含むポリ(ビニルアセタール)を含む。]
[0042] 構造(PVAc)において、R及びR’は、独立して水素、又は炭素原子数1〜6の置換型又は無置換型の線状又は分枝状アルキル基(例えばメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、クロロメチル、トリクロロメチル、イソ−プロピル、イソ−ブチル、t−ブチル、イソ−ペンチル、neo−ペンチル、1−メチルブチル及びイソ−ヘキシル基)、又は環内炭素原子数3〜6の置換型又は無置換型シクロアルキル環(例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、メチルシクロヘキシル、及びシクロヘキシル基)、又はハロ基(例えばフルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨード)である。典型的には、R及びR’は、独立して水素、又は置換型又は無置換型メチル又はクロロ基であり、又は例えば、これらは独立して水素、又は無置換型メチルである。言うまでもなく、高分子バインダー内の異なる反復単位のR及びR’基は、上記規定から選ばれた同じか又は異なる基であることが可能である。]
[0043] R2は置換型もしくは無置換型フェノール、置換型もしくは無置換型ナフトール、又は置換型もしくは無置換型アントラセノール基である。これらのフェノール、ナフトール、及びアントラセノール基は、必要に応じて最大3つの追加の置換基を有することができ、これらには、追加のヒドロキシ置換基、メトキシ、アルコキシ、アリールオキシ、チオアリールオキシ、ハロメチル、トリハロメチル、ハロ、ニトロ、アゾ、チオヒドロキシ、チオアルコキシ、シアノ、アミノ、カルボキシ、エテニル、カルボキシアルキル、フェニル、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及び複素脂環式基が含まれる。例えば、R2は、無置換型フェノール又はナフトール基、例えば2−ヒドロキシフェニル基又はヒドロキシナフチル基である。]
[0044] 加えて、有用なポリ(ビニルアセタール)は、上記反復単位を含む下記構造(I):]
[0045] ]
[0046] によって表され、
上記式中:
Aは、下記構造(Ia):]
[0047] ]
[0048] によって表される反復単位を表し、
Bは、下記構造(Ib):]
[0049] ]
[0050] によって表される反復単位を表し、
Cは、下記構造(Ic):]
[0051] ]
[0052] によって表される反復単位を表し、
Dは、下記構造(Id):]
[0053] ]
[0054] によって表される反復単位を表し、
Eは、下記構造(Ie):]
[0055] ]
[0056] によって表される反復単位を表し、
mは約5〜約40モル%(典型的には約15〜約35モル%)であり、nは約10〜約60モル%(典型的には約20〜約40モル%)であり、pは0〜約20モル%(典型的には0〜約10モル%)であり、qは1〜約20モル%(典型的には約1〜約15モル%)であり、そしてrは約5〜約49モル%(典型的には約15〜約49モル%)である。]
[0057] R及びR’は構造(PVAc)に関して上で規定された通りである。]
[0058] R1は、炭素原子数1〜12の置換型又は無置換型の線状又は分枝状アルキル基(例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、t−ブチル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、メトキシメチル、クロロメチル、トリクロロメチル、ベンジル、シナモイル、イソ−プロピル、イソ−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、イソ−ペンチル、neo−ペンチル、1−メチルブチル、及びイソ−ヘキシル基)、環内炭素原子数3〜6の置換型又は無置換型シクロアルキル環(例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、メチルシクロヘキシル、及びシクロヘキシル基)、又はフェノール又はナフトール以外の芳香環内炭素原子数6〜10の置換型又は無置換型アリール基(例えばフェニル、キシリル、トルリル、p−メトキシフェニル、3−クロロフェニル、及びナフチルを含む置換型又は無置換型フェニル及びナフチル基)である。典型的には、R1は、炭素原子数1〜6の置換型又は無置換型アルキル基、例えばn−プロピルである。]
[0059] R2は、構造(PVAc)に関して上で規定された通りである。]
[0060] R3は、炭素原子数2〜4の置換型又は無置換型アルキニル基(例えばエチニル基)、又は置換型もしくは無置換型フェニル基(例えばフェニル、4−カルボキシフェニル、カルボキシアルキレンオキシフェニル、及びカルボキシアルキルフェニル基)である。典型的には、R3はカルボキシアルキルフェニル基、4−カルボキシフェニル、カルボキシアルキレンオキシフェニル基、又は別のカルボキシ含有フェニル基である。]
[0061] R4は−O−C(=O)−R5基であり、R5は、上記R1の規定と同様に、炭素原子数1〜12の置換型又は無置換型アルキル、又は芳香環内炭素原子数6又は10の置換型又は無置換型アリール基である。典型的には、R5は、炭素原子数1〜6の置換型又は無置換型アルキル基、例えば無置換型メチル基である。]
[0062] R6はヒドロキシ基である。]
[0063] 構造(I)内の反復単位の比によって示されるように、ポリ(ビニルアセタール)は、存在する異なる反復単位の数に応じて少なくとも四量体となることができる。例えば、構造(Ia)から(Ie)までの規定された反復単位クラスのうちのいずれかから形成された複数のタイプの反復単位があってよい。例えば構造(I)のポリ(ビニルアセタール)は、異なるR1基を有する構造(Ia)反復単位を有していてよい。このような多様な反復単位は、構造(Ib)〜(Ie)のいずれかによって表される反復単位にも当てはまる。]
[0064] 構造(I)によって表される一次高分子バインダーは、構造(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)及び(Ie)によって規定されたもの以外の反復単位を含有してよく、このような反復単位は当業者には明らかである。従って、構造(I)は最も広い意味において、規定された反復単位に限定されることはないが、しかしいくつかの態様の場合には、構造(I)内の反復単位だけが存在する。]
[0065] 輻射線感光性層を形成する輻射線感光性組成物中の一次高分子バインダーの含有率は、一般には総乾燥重量の約10〜約99%であり、また典型的には総乾燥重量の約30〜約95%である。多くの態様は、組成物又は層の総乾燥重量の約50〜約90%の量の一次高分子バインダーを含む。]
[0066] 本明細書中に記載されたポリ(ビニルアセタール)は、米国特許第6,541,181号明細書(上記)に記載されたものを含む公知の出発材料及び反応条件を用いて調製することができる。]
[0067] 例えば米国特許第4,665,124号(Dhillon他)、同第4,940,646号(Pawlowski)、同第5,169,898号(Walls他)、同第5,700,619号(Dwars他)、及び同第5,792,823号(Kim他)の各明細書、及び特開平09−328,519号公報(Yoshinaga)に記載されているような公知の標準的な方法に従って、ポリビニルアルコールのアセタール化が行われる。]
[0068] このアセタール化反応は一般に、強無機触媒酸又は強有機触媒酸を添加することを必要とする。触媒酸の例は、塩酸、硫酸、リン酸、及びp−トルエンスルホン酸である。その他の強酸、例えばペルフルオロアルキルスルホン酸及び他のペルフルオロ活性化酸も有用である。酸の量は、プロトン化が発生するのを効果的に可能にするべきであるが、しかし、アセタール基の望まれない加水分解を引き起こすことにより最終生成物を著しく変化させることがない量である。アセタール化の反応温度は、アルデヒドの種類並びに所望の置換レベルに依存する。この温度は0℃と、適用可能であるならば溶剤の沸点との間である。有機溶剤並びに水と有機溶剤との混合物が反応のために使用される。例えば、好適な有機溶剤はアルコール(例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、及びグリコールエーテル)、環状エーテル(例えば1,4−ジオキサン)、及び双極性非プロトン性溶剤(例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン又はジメチルスルホキシド)である。有機溶剤中又は有機溶剤と水との混合物中でアセタール化を実施する場合には、出発ポリビニルアルコールが完全には溶解されなくても、反応生成物が溶液中にしばしば残る。有機溶剤中の出発ポリビニルアルコールの溶解が不完全であることの欠点は、再生産不能な変換度及び異なる生成物を招くおそれがあることである。ポリビニルアルコール、及びアセタール化の結果としての再生可能な生成物の完全な溶解を達成するために、水、又は有機溶剤と水との混合物を使用するべきである。種々のアセタール化剤の添加順序は、多くの場合さほど重要ではなく、種々異なる調製順序から同等に完成生成物が得られる。固形物としての完成生成物を単離するために、ポリマー溶液は、強力に攪拌しながら、非溶剤中に導入され、濾過され、そして乾燥させられる。水が、ポリマーのための非溶剤として特に適している。]
[0069] ヒドロキシル置換型芳香族アルデヒドによるアセタール化によって達成されるアセタール基の望まれない加水分解は、同じ合成条件において脂肪族又は無置換型芳香族アルデヒドから、又はカルボキシル部分を含有するアルデヒドから形成されたアセタールの場合よりも著しく容易に生じる。反応混合物中に水が少量でも存在すると、アセタール化度が低くなり、使用される芳香族ヒドロキシアルデヒドの変換が不完全になる。他方において、水が存在しなければ、ヒドロキシ置換型芳香族アルデヒドが、アルコールのヒドロキシル基とすぐに、ほとんど100%の変換率で反応することが判った。従って、所望のポリビニルアセタールを得るために、ヒドロキシ置換型芳香族アルデヒドによってポリビニルアルコールをアセタール化するプロセスは、当業者に知られた手順とは異なる手順で行うことができる。水は合成中に減圧下での蒸留によって反応混合物から除去し、そして有機溶剤と交換することができる。残りの水は、水と容易に反応する有機材料を混合物に添加し、そして反応の結果として揮発性材料又は不活性化合物を生成することにより、除去することができる。これらの材料は、炭酸塩、水と容易に反応する炭酸又はカルボン酸のオルトエステル、シリカ含有化合物、例えば炭酸ジエチル、オルト蟻酸トリメチル、炭酸テトラエチル、及びケイ酸テトラエチルから選択されてよい。反応混合物へこれらの材料を添加すると、使用されたアルデヒドの変換率が100%になる。]
[0070] このように、有用なポリ(ビニルアセタール)の調製は、80〜90℃のDMSO中に出発ポリビニルアルコールを溶解することで始まることができ、次いでこの溶液を60℃まで冷却し、そして有機溶剤中に溶解された酸性触媒を添加する。次いでこの溶液に、同じ溶剤中の脂肪族アルデヒドの溶液を添加し、溶液を60℃で30分間にわたって保持し、そして同じ溶剤中の芳香族アルデヒド及び/又はカルボン酸置換型アルデヒド、又は他のアルデヒドの溶液を添加する。反応混合物にアニソールを添加し、水とアニソールとの共沸混合物を蒸留によって除去し、そしてこれを有機溶剤と交換する。この段階で、芳香族ヒドロキシアルデヒドの変換率は95〜98%に達する。反応混合物中の酸を中和し、そして混合物を水とブレンドすることによりポリマーを沈殿させ、これを濾過し、水で洗浄し、そして乾燥させる。芳香族ヒドロキシアルデヒドからベンザルへの変換率100%を達成するための第2の方法は、反応混合物にアルデヒドを添加したあと、水を除去する有機材料(例えば炭酸塩又はオルト蟻酸塩)を添加することである。]
[0071] 他の有用な高分子バインダーは、下記構造(I−A):]
[0072] ]
[0073] によって表される反復単位を含むポリ(ビニルアセタール)であり、
上記式中:
Aは、下記構造(Ia−A):]
[0074] ]
[0075] によって表される反復単位を表し、
Bは、下記構造(Ib−A):]
[0076] ]
[0077] によって表される反復単位を表す。]
[0078] いくつかの態様において、有用なポリ(ビニルアセタール)はさらに、下記構造(Ic−A)、(Id−A)、(Ie−A)、(If−A)、及び(Ig−A):]
[0079] ]
[0080] ]
[0081] のうちの1つ又は2つ以上によって表される反復単位を含む。]
[0082] 上記構造において、R、R’、R1、R2、R3、R4、R6は、構造(I)及び(Ia)〜(Ie)に関して上で規定した通りである。]
[0083] R7は下記基:]
[0084] ]
[0085] であり、
上記式中、Xは直接の単結合又は−O−CH2−基である。]
[0086] 当業者には明らかなように、R7は「開かれていない形」(すなわち縮合環を有する)で上に示されているが、これは「開かれた形」で存在することもでき、この場合には複素環はなく、また−CH<基とフェニル環との間には結合はなく、そして追加の炭素原子価の代わりに、水素原子が位置する。このように、R7の「開かれた形」及び「開かれていない形」は、本発明の目的において等価であると考えられる。]
[0087] 構造(I−A)において、mは少なくとも20モル%であり、典型的には少なくとも30モル%であるか又は約50〜約80モル%であり、nは少なくとも10モル%であり、典型的には少なくとも20モル%であり、mとnとの和(m+n)は、実際に可能な限り多くでよいが、しかしいくつかの態様では、この和は75モル%以下であり、典型的には60モル%以下である。]
[0088] 構造(Ic−A)、(Id−A)、(Ie−A)、(If−A)、及び(Ig−A)によって表される反復単位が、高分子バインダー内に存在する場合には、これらは下記の量:
約2〜約10モル%の構造(Ic−A)によって表される反復単位、
約2〜約25モル%の構造(Id−A)及び(Ie−A)の両方によって表される反復単位、
約1〜約15モル%の構造(If−A)によって表される反復単位、及び
約15〜約30モル%の構造(Ig−A)によって表される反復単位
で存在する。]
[0089] いくつかの更なる態様の場合、アルカリ可溶性高分子バインダーは、
下記構造(I−AA):]
[0090] ]
[0091] によって表され、
上記式中:
Aは、下記構造(Ia−A):]
[0092] ]
[0093] によって表される反復単位を表し、
Bは、下記構造(Ib−A):]
[0094] ]
[0095] によって表される反復単位を表し、
Cは、下記構造(Ic−A):]
[0096] ]
[0097] によって表される反復単位を表し、
Dは、下記構造(Id−A):]
[0098] ]
[0099] によって表される反復単位を表し、
Eは、下記構造(Ie−A):]
[0100] ]
[0101] によって表される反復単位を表し、
Fは、下記構造(If−A):]
[0102] ]
[0103] によって表される反復単位を表し、そして
Gは、下記構造(Ig−A):]
[0104] ]
[0105] によって表される反復単位を表し、
上記式中、
R、R’、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は、上で規定した通りであり、
mは少なくとも30モル%であり、nは少なくとも20モル%であり、mとnとの和(m+n)は60モル%以下であり、
pは、約2〜約10モル%であり、
q及びrは独立して約2〜約25モル%であり、
sは、約1〜約15モル%であり、そして
tは、約15〜約30モル%である。]
[0106] 構造(I−A)又は(I−AA)によって表される一次高分子バインダーは、上記構造によって規定されたもの以外の反復単位を含有してよく、このような反復単位は当業者には明らかである。従って、構造(I−A)及び(I−AA)は最も広い意味において、規定された反復単位に限定されることはない。しかしいくつかの態様の場合には、構造(I−A)又は(I−AA)内で具体的に規定された反復単位だけが存在する。]
[0107] 異なる置換基を有する構造(Ia−A)〜(Ig−A)の規定されたクラスの反復単位のうちのいずれからも、様々なタイプの反復単位が存在し得る。例えば、異なるR1基を有する構造(Ia−A)の様々なタイプの反復単位が存在し得る。このような多様な反復単位は、構造(Ib−A)、(Ic−A)、(Id−A)、(Ie−A)、(If−A)、及び(Ig−A)のいずれかによって表された反復単位にも当てはまることが可能である。]
[0108] 画像形成性層又は輻射線感光性層を形成する輻射線感光性組成物中の一次高分子バインダーの含有率は、一般には総乾燥重量の約10〜約99%であり、また典型的には総乾燥重量の約30〜約95%である。多くの態様は、組成物又は層の総乾燥重量の約50〜約90%の量の一次高分子バインダーを含む。]
[0109] 本明細書中に記載された構造(I−A)又は(I−AA)のポリ(ビニルアセタール)は、構造(PVAc)及び(I)において上で規定された高分子バインダーを形成することに関して記載されたものを含む公知の出発材料及び反応条件を用いて調製することができる。]
[0110] 全てのアセタール基は、6員環状アセタール基である。ラクトン部分は、反応の蒸留段階中に脱水によって、クロトン酸成分から誘導される。]
[0111] 本発明における有用な一次高分子バインダーとして、ノボラック樹脂、例えばフェノールとホルムアルデヒドとの縮合ポリマー、m−クレゾールとホルムアルデヒドとの縮合ポリマー、p−クレゾールとホルムアルデヒドとの縮合ポリマー、m−/p−混合型クレゾールとホルムアルデヒドとの縮合ポリマー、フェノールとクレゾール(m−、p−、又はm−/p−混合物)とホルムアルデヒドとの縮合ポリマー、ピロガロールとアセトンとの縮合コポリマーを含む、種々のフェノール樹脂を使用することができる。さらに、側鎖中にフェノール基を含む化合物を共重合することにより得られるコポリマーを使用することもできる。このような高分子バインダーの混合物を使用することもできる。]
[0112] 重量平均分子量が少なくとも1500であり、また数平均分子量が少なくとも300であるノボラック樹脂が有用である。一般に、重量平均分子量は、約3,000〜約300,000であり、数平均分子量は、約500〜約250,000であり、そして分散度は(重量平均分子量/数平均分子量)は、約1.1〜約10である。]
[0113] 1種又は2種以上のポリ(ビニルアセタール)と1種又は2種以上のフェノール樹脂との混合物を含む、上記一次高分子バインダーの特定の混合物を使用することができる。例えば、1種又は2種以上のポリ(ビニルアセタール)と、1種又は2種以上のノボラック又はレゾール樹脂(又はノボラック及びレゾール樹脂の双方)との混合物を使用することができる。]
[0114] 他の有用な樹脂は、フェノールヒドロキシル基を有するポリビニル化合物、例えばポリ(ヒドロキシスチレン)、及びヒドロキシスチレンの反復単位を含有するコポリマー、及び置換型ヒドロキシスチレンの反復単位を含有するポリマー及びコポリマーを含む。]
[0115] 例えば米国特許第5,554,719号明細書(Sounik)、米国特許第6,551,758号明細書(Ohsawa他)、米国特許出願公開第2003/0050191号明細書(Bhatt他)、及び米国特許出願公開第2005/0051053号明細書(Wisnudel他)、及び同一譲受人による米国特許出願公開第2008/0008956号明細書(Levanon他)に記載されているように、4−ヒドロキシスチレンから誘導された複数の分枝状ヒドロキシスチレン反復単位を有する分枝状ポリ(ヒドロキシスチレン)も有用である。例えばこのような分枝状ヒドロキシスチレンポリマーは、ヒドロキシスチレン、例えば4−ヒドロキシスチレンから誘導された反復単位を含み、これらの反復単位はさらに、ヒドロキシ基に対してorthoに位置する反復ヒドロキシスチレン単位(例えば4−ヒドロキシスチレン単位)で置換されている。これらの分枝状ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、1,000〜30,000、好ましくは1,000〜10,000、より好ましくは3,000〜7,000であり得る。加えて、これらの多分散度は2未満、好ましくは1.5〜1.9であってよい。分枝状ポリ(ヒドロキシスチレン)は、非分枝状のヒドロキシスチレン反復単位を有するホモポリマー又はコポリマーであることが可能である。]
[0116] 上記1種又は2種以上の一次高分子バインダーとともに「二次」高分子バインダーを含むことが有用である場合がある。具体的には、このような二次高分子バインダーは、上記ポリ(ビニルアセタール)との組み合わせにおいて有用であり得る。一次高分子バインダーと一緒に使用することができる二次高分子バインダーのタイプは、特に限定されることはない。一般に、画像形成性要素のポジ型の輻射線感光性を減退させないという観点から、二次高分子バインダーも一般に、アルカリ可溶性ポリマーである。]
[0117] 二次高分子バインダーの例は、主鎖及び/又は側鎖上に下記(1)〜(5)の酸性基(ペンダント基)を有する下記クラスのポリマーを含む。
(1)スルホンアミド(−SO2NH−R)、
(2)置換型スルホンアミドに基づく酸基(以後、活性イミド基と呼ぶ)[例えば−SO2NHCOR、SO2NHSO2R、−CONHSO2R]、
(3)カルボン酸基(−CO2H)、
(4)スルホン酸基(−SO3H)、及び
(5)リン酸基(−OPO3H2)。
上述の基(1)〜(5)におけるRは、水素又は炭化水素基を表す。]
[0118] 基(1)スルホンアミド基を有する代表的な二次高分子バインダーは例えば、スルホンアミド基を有する化合物から誘導される主成分としての最小構成単位から成るポリマーである。従って、このような化合物の例は、少なくとも1つの水素原子が窒素原子に結合されている少なくとも1つのスルホンアミド基と、少なくとも1つの重合性不飽和基とを、その分子中に有する化合物を含む。これらの化合物の中では、m−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、及びN−(p−アミノスルホニルフェニル)アクリルアミドがある。こうして、スルホンアミド基、例えばm−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、又はN−(p−アミノスルホニルフェニル)アクリルアミドを有する重合モノマーから成るホモポリマー又はコポリマーを使用することができる。]
[0119] 基(2)活性化イミド基を有する二次高分子バインダーの例は、主成分として活性化イミド基を有する化合物から誘導された反復単位を含むポリマーである。このような化合物の例は、下記構造式によって規定された部分を有する重合性不飽和化合物を含む。]
[0120] ]
[0121] N−(p−トルエンスルホニル)メタクリルアミド及びN−(p−トルエンスルホニル)アクリルアミドは、このような重合性化合物の例である。]
[0122] 基(3)〜(5)のいずれかを有する二次高分子バインダーは、所望の酸性基、又は重合後にこのような酸性基に変換することができる基を有するエチレン系不飽和重合性モノマーを反応させることにより容易に調製されたバインダーを含む。]
[0123] (1)〜(5)から選択された酸性基を有する最小構成単位に関しては、ポリマー中に唯1種の酸性基を使用する必要はなく、またいくつかの態様の場合、少なくとも2種の酸性基を有することが有用であり得る。言うまでもなく、二次高分子バインダー中の反復単位毎に酸性基のうちの1つを有する必要はなく、通常は少なくとも10モル%及び典型的には少なくとも20モル%が、上記酸性基のうちの1つを有する反復単位を含む。]
[0124] 二次高分子バインダーは、重量平均分子量が少なくとも2,000であり、また数平均分子量が少なくとも500であることが可能である。典型的には、重量平均分子量は5,000〜300,000であり、数平均分子量は800〜250,000であり、そして分散度は(重量平均分子量/数平均分子量)は、1.1〜10である。]
[0125] 二次高分子バインダーの混合物を、1種又は2種以上の一次高分子バインダーと一緒に使用してもよい。二次高分子バインダーは、輻射線感光性組成物又は画像形成性層内の総高分子バインダーの乾燥重量を基準として、少なくとも1重量%から最大50重量%までの量で、また典型的には5〜30重量%の量で存在することができる。]
[0126] 画像形成性要素はさらに、1つ又は2つ以上のアミノ酸及び1つ又は2つ以上のカルボン酸(カルボキシ)基で置換された有機酸(特に芳香族酸)である現像性向上化合物を含む。このような基は、1つ又は2つ以上の脂肪族又は芳香族基を介して結合することができる。例えば、アミノ基は、より詳細に下で規定するアルキレン、アリーレン、及びシクロアルキレン基に直接結合することができる。加えて、アミノ基は、芳香族又は非芳香族の複素環式N含有環の部分であることが可能である。アミノ酸基及びカルボン酸基のそれぞれのうちの最大4つの基が、現像性向上化合物分子中に存在してよく、そして具体的には、少なくとも1つのアミノ基が存在し、そして置換型又は無置換型アリール基(例えば置換型又は無置換型フェニル基)に直接結合することができる。]
[0127] 代表的な現像性向上化合物は、下記構造(DEC):]
[0128] によって規定することができる。]
[0129] 構造DECにおいて、R1及びR2は同じか又は異なる、水素、又は炭素原子数1〜6の置換型又は無置換型の線状又は分枝状アルキル基(例えばメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、クロロメチル、トリクロロメチル、イソ−プロピル、イソ−ブチル、t−ブチル、イソ−ペンチル、neo−ペンチル、1−メチルブチル及びイソ−ヘキシル基)、又は炭化水素環内炭素原子数5〜10の置換型又は無置換型シクロアルキル基、又は芳香環内炭素原子数6,10又は14の置換型もしくは無置換型アリール基であることが可能である。いくつかの態様の場合、R1及びR2は、同じか又は異なる置換型もしくは無置換型アリール基(例えばフェニル又はナフチル基)であることが可能であり、そして、Aが−[N(R1)(R2)]nに直接結合されているアルキレン基を含む場合には、R1及びR2のうちの少なくとも一方は、置換型又は無置換型アリール基であることが特に有用である。]
[0130] 他の態様において、R1及びR2は同じか又は異なる、水素、又は炭素原子数1〜6の置換型もしくは無置換型の線状又は分枝状アルキル基(上記の通り)、置換型もしくは無置換型シクロアルキル基、又は置換型もしくは無置換型のフェニル又はナフチル基であり得る。]
[0131] 構造(DEC)において、Aは、鎖内に少なくとも1つの炭素、窒素、硫黄、又は酸素原子を有する置換型もしくは無置換型の有機連結基であり、Aはまた−[N(R1)(R2)]nに直接に結合された置換型又は無置換型アリーレン基(例えば置換型又は無置換型フェニレン基)を含む。こうして、Aは、1つ又は2つ以上のアリーレン(例えば芳香環内炭素原子数6又は10)、シクロアルキレン(例えば炭素環内炭素原子数5〜10)、アルキレン(例えば鎖内炭素原子数1〜12、線状及び分枝状基を含む)、オキシ、チオ、アミド、カルボニル、カルボンアミド、スルホンアミド、エテニレン(−CH=CH−)、エチニレン(−CH≡CH−)、又はセレノ基、又はこれらの任意の組み合わせを含むことができる。いくつかの特に有用な態様の場合、Aは、置換型又は無置換型アリーレン基(例えば置換型又は無置換型フェニレン基)から成る。]
[0132] 構造(DEC)において、mは1〜4の整数(典型的1又は2)、そしてnは1〜4の整数(典型的1又は2)であり、mとnとは同じであっても異なっていてもよい。]
[0133] さらに他の態様の場合、現像性向上化合物は、下記構造(DEC1):]
[0134] ]
[0135] によって規定することができ、
上記式中:
R1及びR2は上で規定した通りであり、Aは、−[N(R1)(R2)]nに直接に結合された置換型又は無置換型フェニレンを有する有機連結基であり、Bは、単結合、又は鎖内に少なくとも1つの炭素、酸素、硫黄、又は窒素原子を有する有機連結基であり、mは1又は2の整数であり、nは1又は2の整数である。「B」有機連結基は、Bがアリーレン基を含有することが必要とされないことを除けば、Aが上で規定されたのと同じように規定することができ、また通常Bはこれが存在するならばAとは異なる。]
[0136] 本明細書中に記載されたアリール(及びアリーレン)、シクロアルキル、及びアルキル(及びアルキレン)基は、必要に応じて最大4つの置換基を有することができる。これらの置換基の一例としては、ヒドロキシ、メトキシ及び他のアルコキシ基、アリールオキシ基、例えばフェニルオキシ、チオアリールオキシ基、ハロメチル、トリハロメチル、ハロ、ニトロ、アゾ、チオヒドロキシ、チオアルコキシ基、例えばチオメチル、シアノ、アミノ、カルボキシ、エテニル及び他のアルケニル基、カルボキシアルキル、アリール基、例えばフェニル、アルキル基、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロアリール、及び複素脂環式基が挙げられる。]
[0137] 画像形成性要素は、1種又は2種以上のアミノ安息香酸、ジメチルアミノ安息香酸、アミノサリチル酸、インドール酢酸、アニリノ二酢酸、N−フェニルグリシン、又はこれらの任意の組み合わせを、現像性向上化合物として含むことができる。例えば、このような化合物の一例としては、4−アミノ安息香酸、4−(N,N’−ジメチルアミノ)安息香酸、アニリノ二酢酸、N−フェニルグリシン、3−インドール酢酸、及び4−アミノサリチル酸が挙げられる。]
[0138] 上記1種又は2種以上の現像性向上化合物は一般に、1〜30重量%、又は必要に応じて2〜20重量%の量で存在する。]
[0139] 多くの態様の場合、輻射線感光性組成物及び画像形成性要素は、30〜95重量%の被覆量で存在する上記高分子バインダーと、1〜30重量%の被覆量で存在する1種又は2種以上の現像性向上化合物と、1〜25重量%の被覆量で存在する赤外線吸収化合物として形成された1種又は2種以上の現像性向上化合物とを有することができる。]
[0140] 構造(DEC)又は(DEC1)の現像性向上化合物のうちの1種又は2種以上を、1種又は2種以上の酸性現像性向上化合物(ADEC)、例えばカルボン酸又は環状酸無水物、スルホン酸、スルフィン酸、アルキル硫酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、ホスホン酸エステル、フェノール、スルホンアミド、又はスルホンイミドとの組み合わせで使用することも可能である。それというのも、このような組み合わせは、さらに改善された現像ラチチュード及び印刷耐久性を許すことができるからである。このような化合物の代表例は、米国特許出願公開第2005/0214677号明細書(上記)の[0030]〜[0036]において示されている。これを酸性現像性向上化合物に関して本明細書中に引用する。このような化合物は、輻射線感光性組成物又は画像形成性層の総乾燥重量を基準として、0.1〜30重量%の量で存在してよい。]
[0141] いくつかの場合では、これらの酸性現像性向上化合物のうちの少なくとも2種が、構造(DEC)又は(DEC1)によって上に記した現像性向上化合物のうちの1種又は2種以上(例えば2種)との組み合わせで使用される。]
[0142] 上記現像性向上化合物の2つのタイプの組み合わせにおいて、構造(DEC)又は(DEC1)によって表される1種又は2種以上の化合物と、1種又は2種以上の(ADEC)現像性向上化合物とのモル比は、0.1:1〜10:1であり、より典型的には0.5:1〜2:1である。]
[0143] ここでもまた、構造(DEC)又は(DEC1)によって記された現像性向上化合物は、同一譲受人による同時係属中の米国特許出願第11/677,599号明細書(Levanon, Postel, Rubin, 及びKurtserにより2007年2月22日付けで出願)に記載された塩基性現像性向上化合物と組み合わせて使用することができる。このような化合物は、下記構造(BDEC):]
[0144] ]
[0145] によって規定することができ、
上記tは1〜6であり、sは0、1、又は2であり、そしてvは1〜3であり、但しsとvとの和が3であることを条件とする。sが1である場合には、R7は、水素、又はアルキル、アルキルアミン、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアミン、又はヘテロアリール基であり、そして、sが2である場合には、複数のR7基は、同じか又は異なるアルキル、アルキルアミン、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアミン、又はヘテロアリール基であり、或いは、2つのR7基は、窒素原子と一緒に、置換型又は無置換型の複素環を形成することもできる。R8及びR9は独立して水素、又はアルキル基である。]
[0146] このような有機BDEC化合物の例は、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、N−フェニルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−[ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ヒドロキシメチル−1.3−プロパンジオール、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)−エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)−エチレンジアミン、3−[(2−ヒドロキシエチル)フェニルアミノ]プロピオニトリル、及びヘキサヒドロ−1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−s−トリアジンである。これらの化合物のうちの2種又は3種以上の混合物も有用である。]
[0147] 上記現像性向上化合物の2つのタイプの組み合わせにおいて、構造(DEC)又は(DEC1)によって表される1種又は2種以上の化合物と、1種又は2種以上の(BDEC)現像性向上化合物とのモル比は、0.1:1〜10:1であり、より典型的には0.5:1〜2:1である。]
[0148] ここでもまた、構造(DEC)又は(DEC1)によって上に記された化合物は、ADEC化合物として上に特定された化合物のうちの1種又は2種と、そして構造(BDEC)によって上に特定された化合物のうちの1種又は2種と、任意の好適なモル比で組み合わせて使用することができる。]
[0149] 輻射線感光性組成物は、画像形成性層に関して下で説明する他の任意選択的な添加物を含むことができる。]
[0150] 画像形成性要素
一般に、画像形成性要素は、画像形成性層を形成するために、1種又は2種以上の高分子バインダー、現像性向上化合物、及び典型的には輻射線吸収化合物(下記)、並びに他の任意選択的な添加物を、好適な基板に好適に適用することによって形成される。この基板は、配合物の適用の前に、下記のような種々の方法で処理又は塗布することができる。例えば、基板は、改善された付着性又は親水性のために「中間層」を提供するように処理することができ、そして画像形成層は中間層上に適用される。]
[0151] 基板は一般に、親水性表面、又は画像形成側上の適用された画像形成用配合物よりも高親水性である表面を有している。基板は、画像形成性要素、例えば平版印刷版を調製するために従来より使用されている任意の材料から構成され得る支持体を含む。基板は通常、シート、フィルム、又はフォイルの形態を成しており、そして強固であり、安定であり、そして可撓性であり、また色記録がフルカラー画像を見当合わせするような使用条件下では耐寸法変化性である。典型的には、支持体は、高分子フィルム(例えばポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロースエステルポリマー、及びポリスチレンフィルム)、ガラス、セラミック、金属シート又はフォイル、又は剛性紙(樹脂塗布紙及び金属化紙を含む)、又はこれらの材料のうちのいずれかのラミネーション(例えばポリエステルフィルム上へのアルミニウムホイルのラミネーション)を含むいかなる自立型材料であってもよい。金属支持体は、アルミニウム、銅、亜鉛、チタン及びこれらの合金のシート又はフォイルを含む。]
[0152] 高分子フィルム支持体の一方又は両方の表面を、親水性を高めるために「下塗り」層で改質することができ、或いは、平坦性を高めるために、紙支持体を同様に塗布することができる。下塗り層材料の一例としては、アルコキシシラン、アミノ−プロピルトリエトキシシラン、グリシジオキシプロピル−トリエトキシシラン、及びエポキシ官能性ポリマー、並びに、ハロゲン化銀写真フィルム内に使用されるコンベンショナルな親水性下塗り材料(例えばゼラチン、及びその他の自然発生型及び合成型の親水性コロイド、並びに塩化ビニリデンコポリマーを含むビニルポリマー)が挙げられる。]
[0153] 1つの基板は、物理的グレイニング、電気化学的グレイニング、化学的グレイニング、及びこれに続く陽極酸化を含む、当業者に知られた技術によって塗布又は処理することができるアルミニウム支持体から構成される。アルミニウム・シートは、化学的又は電気化学的にグレイニングし、リン酸又は硫酸、及びコンベンショナルな手順を用いて陽極酸化することができる。]
[0154] 例えばケイ酸塩、デキストリン、フッ化カルシウムジルコニウム、ヘキサフルオロケイ酸、リン酸塩/フッ化ナトリウム、ポリ(ビニルホスホン酸)(PVPA)、ビニルホスホン酸コポリマー、ポリ(アクリル酸)、又はアクリル酸コポリマー溶液でアルミニウム支持体を処理することにより、必要に応じて中間層を形成することができる。グレイニング及び陽極酸化が施されたアルミニウム支持体は、表面親水性を改善するために周知の手順を用いてポリ(アクリル酸)で処理することができる。]
[0155] 基板の厚さは多様であることが可能であるが、しかし、印刷から生じる摩耗に耐えるのに十分な厚さを有し、しかも印刷版の周りに巻き付けるのに十分に薄くあるべきである。好ましい態様は、厚さ100μm〜600μmの処理されたアルミニウムホイルを含む。]
[0156] 基板の裏側(非画像形成側)には、画像形成性要素の取り扱い及び「感触」を改善するために、静電防止剤及び/又はスリップ層又は艶消し層を被覆することができる。]
[0157] 基板は、輻射線感光性組成物が適用された円筒形表面であってもよく、ひいては印刷装置の一体部分であってもよい。このような画像形成された胴の使用は、例えば米国特許第5,713,287号明細書(Gelbart)に記載されている。]
[0158] 画像形成性層は典型的には、1種又は2種以上の輻射線吸収化合物を含む。これらの化合物は、約150〜約1500nmの任意の好適なエネルギー形態(例えばUV、可視、及びIR線)に対して感光し得るが、これらは典型的には赤外線に対して感光し、このように、輻射線吸収化合物は、600〜1400nm、より適切には700〜1200nmの輻射線を吸収する赤外線吸収化合物(「IR吸収化合物」)として知られる。画像形成性層は一般には、画像形成性要素中の最外層である。]
[0159] 好適なIR吸収化合物の一例としては、例えばアゾ色素、スクアリリウム色素、クロコネート色素、トリアリールアミン色素、チアゾリウム色素、インドリウム色素、オキソノール色素、オキサゾリウム色素、シアニン色素、メロシアニン色素、フタロシアニン色素、インドシアニン色素、インドトリカルボシアニン色素、ヘミシアニン色素、ストレプトシアニン色素、オキサトリカルボシアニン色素、チオシアニン色素、チアトリカルボシアニン色素、メロシアニン色素、クリプトシアニン色素、ナフタロシアニン色素、ポリアニリン色素、ポリピロール色素、ポリチオフェン色素、カルコゲノピリロアリーリデン及びビ(カルコゲノピリロ)ポリメチン色素、オキシインドリジン色素、ピリリウム色素、ピラゾリンアゾ色素、及びオキサジン色素、ナフトキノン色素、アントラキノン色素、キノンイミン色素、メチン色素、アリールメチン色素、ポリメチン色素、スクアリン色素、オキサゾール色素、クロコニン色素、ポルフィリン色素、及び前記色素クラスの任意の置換形態又はイオン形態を含むIR色素が挙げられる。好適な色素は、例えば米国特許第4,973,572号明細書(DeBoer)、及び同第5,208,135号明細書(Patel他)、同第5,244,771号明細書(Jandrue Sr.他)、及び同第5,401,618号明細書(Chapman他)、及び欧州特許出願公開第0 823 327号明細書(Nagasaka他)に開示されている。]
[0160] アニオン性発色団を有するシアニン色素も有用である。例えば、シアニン色素は、2つの複素環式基を有する発色団を有することができる。別の態様の場合、シアニン色素は、少なくとも2つのスルホン酸基、例えば2つのスルホン酸基と2つのインドレニン基とを有することができる。このタイプの有用なIR感光性シアニン色素が、米国特許出願公開第2005−0130059号明細書(Tao)に記載されている。]
[0161] 好適なシアニン色素の有用なクラスに関する全般的な説明が、国際公開第2004/101280号パンフレット(Munnelly他)の[0026]における式によって示されている。]
[0162] 低分子量IR吸収色素に加えて、ポリマーに結合されたIR色素部分を使用することもできる。さらに、IR色素カチオンを使用することができ、すなわち、このカチオンは、カルボキシ、スルホ、ホスホ、又はホスホノ基を側鎖内に含むポリマーとイオン相互作用する色素塩のIR吸収部分である。]
[0163] 近赤外線吸収シアニン色素も有用であり、そして例えば米国特許第6,309,792号明細書(Hauck他)、同第6,264,920号明細書(Achilefu他)、同第6,153,356号明細書(Urano他)、同第5,496,903号明細書(Watanate他)に記載されている。好適な色素は、コンベンショナルな方法及び出発材料を用いて形成することができ、或いは、American Dye Source(カナダ国ケベック州Baie D'Urfe)及びFEW Chemicals(ドイツ国)を含む種々の商業的供給元から得ることができる。近赤外線ダイオード・レーザービームのための他の有用な色素が、例えば米国特許第4,973,572号明細書(上記)に記載されている。]
[0164] 有用なIR吸収化合物はまた、カーボンブラック、例えば当業者によく知られているように可溶化基で表面官能化されたカーボンブラックを含む種々の顔料を含む。親水性、非イオン性ポリマーにグラフトされるカーボンブラック、例えばFX-GE-003(Nippon Shokubai製)、又はアニオン基で表面官能化されたカーボンブラック、例えばCAB-O-JET(登録商標)200又はCAB-O-JET(登録商標)300(Cabot Corporation製)も有用である。他の有用な顔料としては、ヘリオゲン・グリーン、ニグロシン・ベース、酸化鉄(III)、酸化マンガン、プリシアン・ブルー、及びパリス・ブルーが挙げられる。顔料粒子のサイズは、画像形成性層の厚さを上回るべきではなく、典型的には、粒子のサイズは、画像形成性層の厚さの半分未満になる。]
[0165] 画像形成性要素において、輻射線吸収化合物は一般には、0.1〜30重量%、又は典型的には0.5〜20重量%の乾燥被覆量で存在する。この目的に必要な特定の量は、使用される具体的な化合物に応じて、当業者には容易に明らかである。]
[0166] 或いは、輻射線吸収化合物は、単一の画像形成性層と熱接触する分離層内に含まれてもよい。従って画像形成中に、分離層内の輻射線吸収化合物の作用を、化合物が当初は内蔵されていない画像形成性層に移すことができる。]
[0167] 画像形成性層(及び輻射線感光性組成物)は、着色剤色素として作用する1種又は2種以上の追加の化合物を含むこともできる。アルカリ現像剤中に可溶性の着色剤色素が有用である。着色剤色素のための有用な極性基の一例として、エーテル基、アミン基、アゾ基、ニトロ基、フェロセニウム基、スルホキシド基、スルホン基、ジアゾ基、ジアゾニウム基、ケト基、スルホン酸エステル基、リン酸エステル基、トリアリールメタン基、オニウム基(例えばスルホニウム、ヨードニウム、及びホスホニウム基)、窒素原子が複素環内に内蔵されている基、及び正電荷原子を含有する基(例えば四級化アンモニウム基)が挙げられる。溶解抑制剤として有用な正電荷窒素原子を含有する化合物は、例えばテトラルキルアンモニウム化合物、及び四級化複素環化合物、例えばキノリニウム化合物、ベンゾチアゾリウム化合物、ピリジニウム化合物、及びイミダゾリウム化合物を含む。有用な着色剤色素は、トリアリールメタン色素、例えばエチル・バイオレット、クリスタル・バイオレット、マラカイト・グリーン、ブリリアント・グリーン、ビクトリア・ブルーB、ビクトリア・ブルーR、及びビクトリア・ピュアブルーBO、BASONYL(登録商標)バイオレット610及びD11(仏国Longjumeau在、PCAS)を含む。これらの化合物は、現像された画像形成性要素内の非露光(非画像形成)領域を露光された(画像形成された)領域から区別するコントラスト色素として作用することもできる。]
[0168] 着色剤色素が画像形成性層内に存在する場合には、その量は極めて多様であり得るが、しかし一般には、(総乾燥層重量を基準として)0.5重量%〜30重量%の量で存在する。]
[0169] 画像形成性層(及び輻射線感光性組成物)はさらに、分散剤、保湿剤、殺生物剤、可塑剤、塗布可能性又はその他の特性のための非イオン性又は両性界面活性剤(例えばフルオロポリマー)、耐摩耗性ポリマー(例えばポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリアミド、及びアクリル樹脂)、粘度形成剤、充填剤及び増量剤、書き込まれた画像の視覚化を可能にするための色素又は着色剤、pH調整剤、乾燥剤、消泡剤、保存剤、抗酸化剤、現像助剤、レオロジー調整剤、又はこれらの組み合わせ、又は平版印刷分野において共通に使用される任意の他の添加物を、コンベンショナルな量(例えばNagashimaの米国特許出願公開第2005/0214677号明細書に記載)で含む種々の添加剤を含む。]
[0170] ポジ型画像形成性要素は、コンベンショナルな塗布法又はラミネーション法を用いて、基板の表面(及び表面上に設けられた任意の他の親水性層)の上方に画像形成性層配合物を適用することにより調製することができる。こうして、好適な塗布用溶剤中に所望の成分を分散又は溶解させることにより配合物を適用することができ、そして結果として生じた配合物は、好適な装置及び手順、例えばスピン塗布、ナイフ塗布、グラビア塗布、ダイ塗布、スロット塗布、バー塗布、ワイヤロッド塗布、ローラ塗布、又は押し出しホッパー塗布を用いて、基板に適用される。配合物は、好適な支持体(例えば機上印刷胴)上に噴霧することにより適用することもできる。]
[0171] 単一の画像形成性層の塗布重量は、0.5〜2.5g/m2、好ましくは1〜2g/m2である。]
[0172] 層配合物を塗布するために使用される溶剤は、配合物中の高分子バインダー及びその他の高分子材料及び非高分子成分の性質に応じて選択される。一般に、画像形成性層配合物は、当業者によく知られている条件及び技術を用いて、アセトン、メチルエチルケトン、又は別のケトン、テトラヒドロフラン、1−メトキシプロパン−2−オール(又は1−メトキシ−2−プロパノール)、N−メチルピロリドン、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、γ−ブチロラクトン、及びこれらの混合物から塗布される。]
[0173] 或いは、それぞれの層組成物の溶融混合物からコンベンショナルな押し出し塗布法によって層を適用することもできる。典型的には、このような溶融混合物は、揮発性有機溶剤を含有しない。]
[0174] 他の配合物の塗布前に溶剤を除去するために、種々の層配合物を適用する間に、中間乾燥工程を用いることができる。乾燥工程は、種々の層の混和を防止するのを助けることもできる。]
[0175] 基板上で画像形成性層配合物を乾燥させた後(すなわち、塗膜が自立し、指触乾燥状態になった後)、要素を少なくとも4時間、典型的には少なくとも20時間にわたって、又は少なくとも24時間にわたって、40℃〜90℃(好ましくは50〜70℃)で熱処理する。最大熱処理時間は96時間もの長さであってよいが、しかし熱処理のための最適な時間及び温度は、日常の試験によって容易に決定することができる。このような処理は、例えば欧州特許第823,327号明細書(Nagasaka他)及び同第1,024,958号明細書(McCullough他)に記載されている。]
[0176] 熱処理中、画像形成性要素は、前駆体からの湿分除去に対する効果的なバリアを形成するために、不透水性シート材料内に包まれるか又は収容される。画像形成性要素の個々のスタック又はコイル体のためのこのコンディショニング法の更なる詳細は、米国特許第7,175,969号明細書(Ray他)に記載されている。]
[0177] 画像形成及び現像
本発明の画像形成性要素は、例えば印刷版前駆体、印刷胴、印刷スリーブ、及び印刷テープ(可撓性印刷ウェブを含む)を含むいかなる有用な形態をも有することができる。例えば、画像形成性部材は、平版印刷版を形成するための平版印刷版前駆体である。]
[0178] 印刷版前駆体は、好適な基板上に配置された所要の画像形成性層を有する、任意の有用なサイズ及び形状(例えば正方形又は長方形)から成ることができる。印刷胴及びスリーブは、円筒形態の基板と画像形成層とを有する回転印刷部材として知られる。印刷スリーブのための基板として、中空又は中実の金属コアを使用することができる。]
[0179] 使用中、画像形成性要素は、輻射線感光性組成物中に存在する輻射線吸収化合物に応じて、波長150〜1500nmの輻射線、例えばUV、可視線、又は赤外線の好適な源に当てられる。大抵の態様の場合、画像形成は、波長700〜1200nmの赤外線レーザーを使用して行われる。画像形成部材に露光を施すために使用されるレーザーは、ダイオード・レーザー・システムの信頼性及びメンテナンスの手間の少なさにより、ダイオード・レーザーであることが可能であるが、しかし他のレーザー、例えば気体又は固体レーザーを使用することもできる。レーザー画像形成のための出力、強度、及び露光時間の組み合わせは、当業者には容易に明らかである。目下、商業的に入手可能なイメージセッターにおいて使用される高性能レーザー又はレーザー・ダイオードは、波長800〜850nm又は1060〜1120nmの赤外線を放射する。]
[0180] 画像形成装置は、単にプレートセッターとしてだけ機能することができ、或いは、平版印刷機内にこれを直接的に内蔵することもできる。後者の場合、印刷は画像形成直後に開始することができ、これにより印刷機設定時間をかなり軽減することができる。画像形成装置は、画像形成性部材をドラムの内側又は外側の円筒面に装着した状態で、平床型記録器として、又はドラム型記録器として構成することができる。有用な画像形成装置は、波長約830nmの近赤外線を発光するレーザー・ダイオードを含有する、Eastman Kodak Company(カナダ国ブリティッシュコロンビア州Burnaby)から入手可能なKodak Trendsetterイメージセッターのモデルとして入手することができる。他の好適な輻射線源は、波長1064nmで作動するCrescent 42T プレートセッター(イリノイ州Chicago在、Gerber Scientificから入手可能)、及びScreen PlateRite 4300シリーズ又は8600シリーズのプレートセッター(イリノイ州Chicago在、Screenから入手可能)を含む。追加の有用な輻射線源は、要素が印刷版胴に取り付けられている間に要素に画像を形成するために使用することができるダイレクト画像形成印刷機を含む。好適なダイレクト画像形成印刷機の例は、HeidelbergSM74-DIプレス(オハイオ州Dayton在、Heidelbergから入手可能)を含む。]
[0181] 画像形成スピードは、30〜1500mJ/cm2の範囲、又は40〜200mJ/cm2の範囲内にあってよい。]
[0182] レーザー画像形成が通常実施されるが、熱エネルギーを像様に提供する任意の他の手段によって画像形成を行うこともできる。例えば米国特許第5,488,025号明細書(Martin他)に記載された「サーマル印刷」として知られているものにおいて熱抵抗ヘッド(サーマル印刷ヘッド)を使用して画像形成を達成することができる。サーマル印刷ヘッドは商業的に利用可能である(例えばFujitsu Thermal Head FTP-040 MCS001、及びTDK Thermal Head F415 HH7-1089)。]
[0183] 画像形成は一般に、ダイレクト・デジタル画像形成によって実施される。画像信号は、コンピュータ上のビットマップ・データ・ファイルとして記憶される。このようなファイルは、ラスター画像プロセッサ(RIP)、又はその他の好適な手段によって生成することができる。ビットマップは、カラーの色相、並びにスクリーンの頻度及び角度を規定するために構成される。]
[0184] 画像形成性要素に画像を形成することにより、画像形成された(露光された)領域と非画像形成(非露光)領域とから成る潜像を含む画像形成された要素を生成する。好適な現像剤を用いて画像形成された要素を現像することによって、画像形成性層及びその下側の任意の層の露光された領域を除去し、そして基板の親水性表面を露出させる。従って、このような画像形成性要素は、「ポジ型」である(例えば「ポジ型」平版印刷版前駆体)。]
[0185] 従って、現像は、画像形成性層の主に画像形成された(露光された)領域だけを除去するのに十分な時間にわたって、しかし画像形成性層の非画像形成(非露光)領域の大部分を除去するほどには長くない時間にわたって実施される。従って、画像形成性層の画像形成された(露光された)領域は、現像剤中で「可溶性」又は「除去可能」と記述される。なぜならば、これらの領域は、画像形成性層の非画像形成(非露光)領域よりも容易に、現像剤中で除去、溶解又は分散されるからである。従って「可溶性」という用語は、「分散性」であることをも意味する。]
[0186] 画像形成された要素は、一般に、コンベンショナルな処理条件を用いて現像される。水性アルカリ現像剤及び有機溶剤含有現像剤の両方を使用することができる。本発明の方法の大抵の態様では、pHがより高い水性アルカリ現像剤が使用される。]
[0187] 水性アルカリ現像剤は一般に、少なくとも7のpH、そして典型的には少なくとも11のpHを有する。有用なアルカリ性水性現像剤は、3000 Developer、9000 Developer、GoldStar Developer、GoldStar Plus Developer、GoldStar Premium Developer、GREENSTAR Developer、ThermalPro Developer、PROTHERM Developer、MX1813 Developer、MX1710 Developer、及びT-203.1 Developer(全てコネティカット州Norwalk在、Eastman Kodak Companyから入手可能)、Fuji HDP7 Developer (Fuji Photo)及びEnergy CTPDeveloper (Agfa)を含む。これらの組成物はまた一般に、界面活性剤、キレート剤(例えばエチレンジアミン四酢酸の塩)、及びアルカリ成分(例えば無機メタケイ酸塩、有機メタケイ酸塩、水酸化物、及び重炭酸塩)を含む。]
[0188] 有機溶剤含有現像剤は一般に、水と混和可能な1種又は2種以上の有機溶剤の単一相溶液である。有用な有機溶剤は、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドとのフェノールの反応生成物[例えばエチレングリコールフェニルエーテル(フェノキシエタノール)]、ベンジルアルコール、エチレングリコール及びプロピレングリコールの炭素原子数6以下の酸とのエステル、及び炭素原子数6以下のアルキル基を有する、エチレングリコール、ジエチレングリコール、及びプロピレングリコールのエーテル、例えば2−エチルエタノール、及び2−ブトキシエタノールを含む。有機溶剤は一般に、現像剤総重量を基準として0.5〜15%の量で存在する。このような現像剤は、pHが中性、アルカリ性、又は弱酸性であってよい。これらの現像剤のほとんどは、pHがアルカリ性であり、最大でpH11である。]
[0189] 代表的な有機溶剤含有アルカリ現像剤は、ND-1 Developer、「2 in 1」Developer、955 Developer、及び956 Developer(全てコネティカット州Norwalk在、Eastman Kodak Companyから入手可能)、HDN-1 Developer(Fujiから入手可能)、及びEN 232 Developer (Agfaから入手可能)を含む。]
[0190] 一般に、現像剤は、現像剤を含有するアプリケーターで要素を擦るか又は拭うことにより、画像形成された要素に適用される。或いは、画像形成された要素は、現像剤をブラシ塗布することもでき、又は露光された領域を除去するのに十分な力で要素に噴霧することにより、現像剤を適用することができる。この場合もやはり、現像剤中に画像形成された要素を浸漬することができる。全ての事例において、プレス室化学薬品に対して優れた耐性を有する現像された画像が、平版印刷版において生成される。]
[0191] 現像に続いて、画像形成された要素は水で濯ぎ、そして好適な様式で乾燥させることができる。乾燥させた要素は、コンベンショナルなガミング溶液(好ましくはアラビアゴム)で処理することもできる。]
[0192] 画像形成され、現像された要素は、結果として得られる画像形成された要素の連続運転時間を長くするために実施することができる露光後ベーキング作業において、ベーキングすることもできる。ベーキングは、例えば0.5〜10分間にわたって220℃〜240℃、又は30分間にわたって120℃で実施することができる。]
[0193] 画像形成された要素の印刷面に平版印刷インク及び湿し水溶液を適用することにより、印刷を実施することができる。インクは、画像形成性層の非画像形成(非露光又は非除去)領域によって取り込まれ、そして湿し水溶液は、画像形成・現像プロセスによって露出された基板の親水性表面によって取り込まれる。インクは次いで、その上に画像の所望の刷りを提供するために、好適な受容材料(例えば布地、紙、金属、ガラス、又はプラスチック)に転写される。所望の場合、画像形成された部材から受容材料へインクを転写するために、中間「ブランケット」ローラを使用することができる。画像形成された部材は、所望の場合には、コンベンショナルなクリーニング手段及び化学薬品を使用して、刷りの間にクリーニングすることができる。]
[0194] 下記例は、本発明の実施を例示するために提供されるものであって、本発明を限定しようと意図するものでは決してない。]
[0195] 下記成分を例の調製及び使用において使用した。特に断りのない限り、成分は、Aldrich Chemical Company(ウィスコンシン州Milwaukee)から入手可能である。]
[0196] ABAは、4−アミノ安息香酸を表す。
BF-03は、Chang Chun Petrochemical Co. Ltd.(台湾)から入手した、加水分解率98%(Mw=15,000)のポリ(ビニルアセタール)を表す。
BIS-TRISは、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−2,2’,2’’−ニトリロトリエタノールを表す。
クリスタル・バイオレット(C. I. 42555)は、Basic Violet 3又はヘキサメチルパラローザニリンクロリド(λmax=588nm)である。
DMABAは、4−(ジメチルアミノ)安息香酸を表す。
DMSOは、ジメチルスルホキシドを表す。]
[0197] GoldStar(登録商標) Premium Developerは、Eastman Kodak Company(コネティカット州Norwalk)から入手可能なケイ酸ナトリウム含有アルカリ現像剤である。
IAAは、3−インドール酢酸を表す。
LB 9900は、Hexion Specialty Chemicals AG (ドイツ国)から入手したレゾール樹脂である。
MEKは、メチルエチルケトンを表す。
MSAは、メタンスルホン酸(99%)を表す。
PASAは、4−アミノ−2−ヒドロキシ安息香酸を表す。
Polyfox(登録商標) PF 652は、Omnova Solutions Inc. (オハイオ州Fairlawn)から入手した界面活性剤である。]
[0198] PMは1−メトキシ−2−プロパノールを表す(Dow Chemicalから入手可能なDowanol(登録商標) PM、又はLyondellBissel Industriesから入手可能なArcosolve(登録商標) PMとしても知られる)。
S 0094は、FEW Chemicals (ドイツ国)から入手したIR色素(λmax=813nm)である。
Sudan Black Bは、Acros Organics (ベルギー国Geel)から入手可能な中性ジアゾ色素(C. U. 26150)である。
TEAはトリエタノールアミンである。
TETRAKISは、Acros Organicsから得られたN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)−エチレンジアミンを表す。
THPEは、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンを表す。]
[0199] ポリマーAを下記のように調製した:
BF-03(50g)を、水冷凝縮器、滴下漏斗、及び温度計を備えた、DMSO(200g)を含有する反応容器に添加した。連続的に攪拌しながら、混合物をこれが透明な溶液になるまで、80℃で30分間にわたって加熱した。次いで温度を60℃に調節し、そしてDMSO(50g)中のMSA(2.7g)を添加した。15分間にわたって、反応混合物にブチルアルデヒド(10.4g)の溶液を添加し、そしてこれを1時間にわたって55〜60℃で維持した。DMSO(100g)中の2−ヒドロキシベンズアルデヒド(サリチル酸アルデヒド、39g)を、反応混合物を添加した。次いで、反応混合物をアニゾール(350g)で希釈し、そして真空蒸留を開始した。アニゾール:水共沸混合物を反応混合物から蒸留した(0.1%未満の水が溶液中に残った)。反応混合物を室温まで冷却し、そしてDMSO(30g)中に溶解されたTEA(8g)で中和し、次いで6kgの水とブレンドした。結果として生じた沈殿ポリマーを水で洗浄し、濾過し、そして50℃で24時間にわたって真空中で乾燥させることにより、86gの乾燥ポリマーAを得た。]
[0200] 発明例1−4及び比較例1&2:
本発明の4種の画像形成性要素、及び本発明以外の2種の比較例要素を、以下のように調製した。]
[0201] 下記の成分を有する下記輻射線感光性組成物を使用して、発明例1〜4の画像形成性要素を調製した:
発明例1〜4:
ポリマーA 22.18g
LB 9900(PM中49%) 24.49g
S 0094IR色素1.000g
クリスタル・バイオレット0.800g
Sudan Black 0.800g
現像性向上化合物(表I) 3.100g
PF 652(PM中10%) 1.150g
PM 273.0g
MEK 161.5g]
[0202] 配合物を濾過し、そして一般的な方法によってリン酸ナトリウム/フッ化ナトリウムの水溶液による処理を施されている、電気化学的粗面化・陽極酸化アルミニウム基板に適用し、そして結果として生じる画像形成性層を、Glunz&Jensen “Unigraph Quartz”炉内で、100℃で1分間にわたって乾燥させた。画像形成性層の乾燥被覆量は約1.5g/m2であった。単一の画像形成性層は、画像形成性要素の最外層であった。]
[0203] 結果として生じた画像形成性要素を、40mJ/cm2〜200mJ/cm2のエネルギー範囲で、Kodak Lotem 400 Quantum画像形成装置上で露光し、そしてGoldStar(登録商標) Premium Developerを使用して、Mercury V6プロセッサ内で現像した。結果として得られた印刷版を、感度(クリアリング・ポイント:露光された領域が所与の温度及び時間で現像剤によって完全に除去された最低画像形成エネルギー)、(リニアリティ・ポイント:200 lpiスクリーンにおける50%のドットが50%±0.2%のドットとして再現されるエネルギー)、及び非露光領域内の塗膜重量損失の尺度である、非露光(非画像形成)領域内のシアン濃度損失に関して評価した。結果を下記表Iに示す。]
[0204] 比較例1画像形成性要素を、下記輻射線感光性組成物の成分を使用して同様に調製した:
ポリマーA 20.81g
LB 9900(PM中49%) 23.41g
S 0094IR色素0.960g
クリスタル・バイオレット0.770g
Sudan Black 0.770g
BIS-TRIS 2.300g
TETRAKIS 1.150g
PF 652(PM中10%) 1.150g
PM 273.0g
MEK 154.5g
比較例1の評価も下記表Iに示す。]
[0205] 比較例2画像形成性要素を、下記輻射線感光性組成物の成分を使用して同様に調製した:
ポリマーA 20.81g
LB 9900(PM中49%) 23.41g
S 0094IR色素0.960g
クリスタル・バイオレット0.770g
Sudan Black 0.770g
THPE 3.450g
PF 652(PM中10%) 1.150g
PM 273.0g
MEK 154.5g
比較例2の評価も下記表Iに示す。]
[0206] ]
実施例

[0207] ポリ(ビニルアセタール)含有輻射線感受性組成物及び画像形成性層に、本発明(発明例1〜4)による現像性向上化合物を添加することにより、IRレーザー線を使用して画像形成されると、高感度の印刷版前駆体(画像形成性要素)が提供されることを、表Iの結果は示している。また、LPデータが示すように、発明例1、2、3又は4のうちのいずれの例の印刷版も、低いエネルギーで所望の機能を発揮することができ、ひいては、画像形成装置における高いスループットを可能にした。加えて、本発明の要素が水性アルカリ現像剤中で現像される場合の、非露光領域内に観察される重量損失は少なかった。本発明例1〜4において調製された印刷版の優れた性能は、比較例1及び2によって得られた印刷版と比較して低い現像性向上化合物濃度で達成された。]
权利要求:

請求項1
基板を含んで成るポジ型画像形成性要素であって、該基板上に:水性アルカリ現像剤可溶性の高分子バインダー、現像性向上化合物、及び輻射線吸収化合物含む画像形成性層を有し、前記現像性向上化合物が、少なくとも1つのアミノ基及び少なくとも1つのカルボン酸基を有する有機化合物である、ポジ型画像形成性要素。
請求項2
前記少なくとも1つのアミノ基が、アリール基に直接結合されている、請求項1に記載の要素。
請求項3
前記要素を赤外線に対して感光性にする赤外線吸収化合物を含む、請求項1に記載の要素。
請求項4
前記現像性向上化合物が、下記構造(DEC):[上記式中:R1及びR2は独立して、水素、又は置換型もしくは無置換型アルキル、置換型もしくは無置換型シクロアルキル、又は置換型もしくは無置換型アリール基であり、Aは、鎖内に少なくとも1つの、炭素、窒素、硫黄、又は酸素原子を有する置換型又は無置換型の有機連結基であり、Aはまた−[N(R1)(R2)]n(ここで、mは1〜4の整数であり、そしてnは1〜4の整数である)に直接に結合された置換型又は無置換型アリーレン基を含む]によって表される、請求項1に記載の要素。
請求項5
Aが、−[N(R1)(R2)]nに直接に結合された置換型又は無置換型フェニレン基を含み、そしてm及びnは独立して1又は2である、請求項4に記載の要素。
請求項6
現像性向上化合物として、1種又は2種以上の、アミノ安息香酸、ジメチルアミノ安息香酸、アミノサリチル酸、インドール酢酸、もしくはアニリノ二酢酸、N−フェニルグリシン、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の要素。
請求項7
前記現像性向上化合物が、下記構造(DEC):[上記式中:R1及びR2のうちの少なくとも一方は、置換型又は無置換型アリール基であり、そして他方は、水素、又は置換型もしくは無置換型アルキル、置換型もしくは無置換型シクロアルキル、又は置換型もしくは無置換型アリール基であり、Aは、鎖内に少なくとも1つの、炭素、窒素、硫黄、又は酸素原子を有する置換型又は無置換型の有機連結基であり、Aはまた−[N(R1)(R2)]n(ここで、mは1〜4の整数であり、そしてnは1〜4の整数である)に直接に結合された置換型又は無置換型アリーレン基を含む]によって表される、請求項1に記載の要素。
請求項8
前記画像形成性要素内の、の最外層である単一の画像形成性層の総乾燥重量を基準として、前記高分子バインダーが30〜95重量%の被覆量で存在し、前記現像性向上組成物が1〜30重量%の被覆量で存在し、そして前記輻射線吸収化合物が、1〜25重量%の被覆量で存在する赤外線吸収化合物である、請求項1に記載の要素。
請求項9
前記高分子バインダーが、フェノール樹脂、又は下記構造(PVAc):(上記式中、R及びR’は独立して、水素、又は置換型もしくは無置換型アルキル、置換型もしくは無置換型シクロアルキル、又はハロ基であり、そしてR2は置換型又は無置換型の、フェノール、ナフトール、又はアントラセノール基である)によって表される、総反復単位を基準として少なくとも40モル%且つ最大80モル%までの反復単位を含むポリ(ビニルアセタール)を含む、請求項1に記載の要素。
請求項10
前記高分子バインダーが、下記構造(I):によって表されるポリ(ビニルアセタール)を含み、上記式中:Aは、下記構造(Ia):によって表される反復単位を表し、Bは、下記構造(Ib):によって表される反復単位を表し、Cは、下記構造(Ic):によって表される反復単位を表し、Dは、下記構造(Id):によって表される反復単位を表し、Eは、下記構造(Ie):によって表される反復単位を表し、mは5〜40モル%であり、nは10〜60モル%であり、pは0〜20モル%であり、qは1〜20モル%であり、そしてrは5〜49モル%であるが、但しm+n+pが少なくとも50モル%であることを条件とし、R及びR’は独立して、水素、又は置換型もしくは無置換型アルキル、置換型もしくは無置換型シクロアルキル、又はハロ基であり、R1は置換型もしくは無置換型アルキル、置換型もしくは無置換型シクロアルキル、又は置換型又は無置換型のフェノール又はナフトール基以外の置換型又は無置換型アリール基であり、R2は置換型もしくは無置換型フェノール、置換型もしくは無置換型ナフトール、又は置換型もしくは無置換型アントラセノール基であり、R3は置換型又は無置換型のアルキニル又はフェニル基であり、R4は−O−C(=O)−R5基であり、ここでR5は置換型もしくは無置換型アルキル、又は置換型もしくは無置換型アリール基であり、そしてR6はヒドロキシ基である、請求項9に記載の要素。
請求項11
アルミニウム含有基板を含んで成るポジ型赤外線感光性画像形成性要素であって、該基板上に:水性アルカリ現像剤可溶性の高分子バインダー、現像性向上化合物、及び輻射線吸収色素を含む最も外側の単一の画像形成性層を有し、前記現像性向上化合物が、下記構造(DEC1):によって表され、上記式中:R1及びR2は独立して、水素、又は置換型もしくは無置換型アルキル、置換型もしくは無置換型シクロアルキル、又は置換型もしくは無置換型アリール基であり、Aは、−[N(R1)(R2)]nに直接に結合された置換型又は無置換型フェニレンを有する有機連結基であり、Bは、単結合、又は鎖内に少なくとも1つの、炭素、酸素、硫黄、又は窒素原子を有する有機連結基であり、mは1又は2の整数であり、nは1又は2の整数であり、前記高分子バインダーが、フェノール樹脂、又は下記構造(PVAc):(上記式中、R及びR’は独立して、水素、又は置換型もしくは無置換型アルキル、置換型もしくは無置換型シクロアルキル、又はハロ基であり、そしてR2は置換型又は無置換型の、フェノール、ナフトール、又はアントラセノール基である)によって表される、総反復単位を基準として少なくとも40モル%且つ最大80モル%までの反復単位を含むポリ(ビニルアセタール)を含む、ポジ型赤外線感光性画像形成性要素。
請求項12
前記ポリ(ビニルアセタール)が、下記構造(I):によって表され、上記式中:Aは、下記構造(Ia):によって表される反復単位を表し、Bは、下記構造(Ib):によって表される反復単位を表し、Cは、下記構造(Ic):によって表される反復単位を表し、Dは、下記構造(Id):によって表される反復単位を表し、Eは、下記構造(Ie):によって表される反復単位を表し、mは5〜40モル%であり、nは10〜60モル%であり、pは0〜20モル%であり、qは1〜20モル%であり、そしてrは5〜49モル%であるが、但しm+n+pが少なくとも50モル%であることを条件とし、R及びR’は独立して、水素、又は置換型もしくは無置換型アルキル、置換型もしくは無置換型シクロアルキル、又はハロ基であり、R1は置換型もしくは無置換型アルキル、置換型もしくは無置換型シクロアルキル、又は置換型又は無置換型のフェノール又はナフトール以外の置換型又は無置換型アリール基であり、R2は置換型もしくは無置換型フェノール、置換型もしくは無置換型ナフトール、又は置換型もしくは無置換型アントラセノール基であり、R3は置換型又は無置換型アルキニル又はフェニル基であり、R4は−O−C(=O)−R5基であり、ここでR5は置換型もしくは無置換型アルキル、又は置換型もしくは無置換型アリール基であり、そしてR6はヒドロキシ基である、請求項11に記載の要素。
請求項13
4−アミノ安息香酸、4−(N,N’−ジメチルアミノ)安息香酸、アニリノ二酢酸、N−フェニルグリシン、3−インドール酢酸、及び4−アミノサリチル酸のうちの1種又は2種以上を含む、請求項11に記載の要素。
請求項14
A)請求項1に記載のポジ型画像形成性要素を像様露光して、露光された領域と非露光領域とを提供する工程、そしてB)主として前記露光された領域だけを除去するように前記像様露光された要素を現像して、前記画像形成され、現像された要素内に画像を提供する工程を含んで成る、画像を形成する方法。
請求項15
前記画像形成性要素が、赤外線吸収色素を含有しており、700〜1200nmの波長のところで画像形成され、そして前記画像形成性要素が、前記画像形成性層内の高分子バインダーとして、フェノール樹脂又はポリ(ビニルアセタール)を含む、請求項14に記載の方法。
請求項16
前記要素が、少なくとも1つのアミノ基に直接に結合されたアリーレン基を有する現像性向上化合物を含む、請求項14に記載の方法。
請求項17
前記画像形成性要素が、下記構造(DEC):[上記式中:R1及びR2は独立して、水素、又は置換型もしくは無置換型アルキル、置換型もしくは無置換型シクロアルキル、又は置換型もしくは無置換型アリール基であり、Aは、鎖内に少なくとも1つの、炭素、窒素、硫黄、又は酸素原子を有する置換型又は無置換型の有機連結基であり、Aはまた−[N(R1)(R2)]n(ここで、mは1又は2の整数であり、そしてnは1又は2の整数である)に直接に結合された置換型又は無置換型フェニレン基を含む]によって表される現像性向上化合物を含む、請求項14に記載の方法。
請求項18
前記画像形成性要素が、1種又は2種以上の、アミノ安息香酸、ジメチルアミノ安息香酸、アミノサリチル酸、インドール酢酸、N−フェニルグリシン、又はアニリノ二酢酸を含む、請求項14に記載の方法。
請求項19
親水性アルミニウム含有基板を有する平版印刷版を提供するための、請求項15に記載の方法。
类似技术:
公开号 | 公开日 | 专利标题
DE60208124T2|2006-08-03|Ein mehrschichtiges thermisch bebilderbares Element
US7659046B2|2010-02-09|Water-developable infrared-sensitive printing plate
EP1024958B1|2003-01-15|Manufacture of lithographic printing forms
JP4884466B2|2012-02-29|感熱性像形成要素
DE60119662T2|2007-05-16|Flachdruckplattenvorläufer
AU707872B2|1999-07-22|Heat-sensitive composition and method of making a lithographic printing form with it
EP1268660B1|2004-07-28|Lithographic printing plate having high chemical resistance
JP4473262B2|2010-06-02|放射線感受性素子の現像性促進
US7060415B2|2006-06-13|Printing plate precursor comprising solvent-resistant copolymer
JP4382669B2|2009-12-16|感熱性多層画像形成性エレメント
EP0939698B1|2003-09-24|Method for forminglithographic printing plates
US7089856B2|2006-08-15|On-press development of thermosensitive lithographic printing member
US5466557A|1995-11-14|Radiation-sensitive composition containing a resole resin, a novolac resin, a latent bronsted acid, an infrared absorber and terephthalaldehyde and use thereof in lithographic printing plates
EP1903396B1|2011-01-26|Image forming method using a lithographic printing plate
DE60320436T2|2009-05-14|Polymer für wärmeempfindliche lithographische druckplattenvorläufer
EP1101607B1|2006-06-07|Article having imageable coatings
DE60315491T2|2008-04-30|Wärmeempfindlicher vorläufer für eine lithographische druckplatte
EP1543046B1|2006-05-10|Heat-sensitive positive working lithographic printing plate precursor with a high resistance to chemicals
CN101616804B|2012-12-12|具有碱性显影增强剂的辐射敏感性组合物和元件
DE60314168T2|2008-01-24|Polymer für wärmeemfindlicher lithographischer druckplattevorläufer
EP0908307B1|2003-11-26|A method for making positive printing plates from a heat mode sensitive imaging element
JP4511523B2|2010-07-28|平版印刷版の製造方法
DE602004008224T2|2008-05-15|Wärmeempfindlicher lithographischer druckplattenvorläufer
US7781148B2|2010-08-24|Dual-layer heat-sensitive imageable elements with a polyvinyl acetal top layer
US7186482B2|2007-03-06|Multilayer imageable elements
同族专利:
公开号 | 公开日
WO2009085093A1|2009-07-09|
EP2222469B1|2014-01-15|
JP5547652B2|2014-07-16|
US20090162783A1|2009-06-25|
CN101903177B|2013-04-03|
US8088549B2|2012-01-03|
EP2222469A1|2010-09-01|
CN101903177A|2010-12-01|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2011-12-03| A621| Written request for application examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20111202 |
2011-12-03| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111202 |
2013-05-15| A977| Report on retrieval|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130515 |
2013-05-22| A131| Notification of reasons for refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130521 |
2013-08-21| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130820 |
2014-04-07| TRDD| Decision of grant or rejection written|
2014-04-16| A01| Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140415 |
2014-05-22| A61| First payment of annual fees (during grant procedure)|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140515 |
2014-05-23| R150| Certificate of patent or registration of utility model|Ref document number: 5547652 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
2017-05-16| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
2018-05-08| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
2019-05-14| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
2020-04-30| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
2021-05-23| LAPS| Cancellation because of no payment of annual fees|
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
[返回顶部]