![]() 分子インプリントポリマに基づいた小分子およびタンパク質分析デバイス
专利摘要:
液体サンプル中の小分子、ポリペプチド、タンパク質、細胞および感染症作用物質を含む標的分子の高速で簡易な定量用のデバイス、方法およびキットは、流体サンプル中のこれらの実体の実時間計測が可能であり、高い選択性、高い感度、簡単な操作性、低コストおよび携帯可能である。デバイス、方法およびキットはまた、少なくとも幾つかの実施例で、貫流または側流デバイスでMIPsの使用を提供する。 A 公开号:JP2011508233A 申请号:JP2010540221 申请日:2008-12-28 公开日:2011-03-10 发明作者:ドルーミー,ヤルデン;マルガリット,イド;レヴィ,ラファエル 申请人:インフィゴ ダイアグノスティクス リミテッドInfigo Diagnostics Ltd.; IPC主号:G01N33-543
专利说明:
[0001] 本発明は、診断の分野に関し、特に液体サンプル中の被検体レベルの測定用の分子インプリントポリマの使用に基づいた貫流または側流デバイス、およびその使用方法とキットに関する。] 背景技術 [0002] 液体サンプル中のタンパク質関連被検体などの被検体のレベルの効率的で精密な検出および定量用の方法およびデバイスは、広範囲のアプリケーションでの使用に特に関心がある。] [0003] 現在、タンパク質分子とバクテリアやウィルスなどの有機体を含むタンパク質の検出および測定は、標的の特異的抗体を使用するイムノアッセイに関係している。液体サンプル中の様々な被検体や関心のタンパク質関連分子の高速で、リアルタイムで、単純な分析は、高度な機器と抗体型デバイスを用いて、今日行われている。] [0004] 抗体は、治療、免疫親和力精製および特にイムノアッセイなどのいくつかの分野で用いられる。抗体は、それぞれの抗原を持った動物の免疫処置によって生成されて、多クローン性抗体を導くか、または融合細胞を用いることによって生成されて、得られた細胞系統がモノクローナル抗体を生成する。] [0005] 抗体または抗体様化合物の別の生成方法を開発する試みは、バクテリアまたは植物に適用された組み換え技術に関係している。抗体は、ほとんどの化合物に対して浮き彫りにすることができ、基礎研究から臨床分析までの様々なアプリケーション(Kohler&Milstein,1975,Nature 256,495 497;Oellerich,.1984,J.Clin.Chem.Clin.Biochem.22,895 904 Gosling,1990.Clin.Chem.36,1408 1427;Kurstak,1986,in Enzyme Immunodiagnosis,Kurstak,ed,pp 5 11,Academic Press,London)で用いられてきた。] [0006] 標識化されたレポータを用いる免疫手法は、生物学的および医学的研究および臨床診断で広く用いられてきた。豊富な既知レポータと手順にも拘わらず(Oellerich,1984,Clin.Chem.Clin.Biochem.22,895−904;Gosling,1990,Clin.Chem.36,1408−1427)、現在既知の免疫診断的な技術は全て、抗体の著しい親和性と特異性を利用する。] [0007] しかしながら、抗体は注意深い取り扱いと保存を必要とする不安定なバイオ分子である。それらの生成は、時間のかかる手順であり(Kurstak,1986,in Enzyme Immunodiagnosis,Kurstak,ed,pp 5−11,Academic Press,London)、担体タンパク質へのハプテンの結合、動物の免疫処置、動物の出血および免疫グロブリンの単離と精製などの面倒なステップを含む。] [0008] 非生物学的な抗体模倣体(人為抗体)は、自然抗体の有益な代わりとなる。そのようなシステムの使用は、動物源のニーズを軽減することができた。さらに、抗体模倣体は、免疫抑制剤、ショートペプチドまたは他の小分子などの抗体を浮き彫りにするのが困難もしくは不可能であると一般に考えられている分子に対して得ることができる。化学的手法によって準備されたそのような非生物系はまた、自然抗体よりはるかに安定しており、反復使用、高温性能、容易な滅菌および多量のロットからロットの再生産までを可能にするであろう。] [0009] この方法は、分子インプリントポリマ(MIPs)を利用する。分子インプリントポリマは、テンプレートまたは「プリント」分子まわりの機能性単量体を重合することによって準備されるポリマであり、次いでテンプレートまたはプリント分子は抽出または他の手段によってこのポリマから取り除かれ、その結果プリント分子に再び露出する際にこのポリマがテンプレートまたはプリント分子を選択的に吸収するものである。Mosbach,et alの米国特許第5,821,311号明細書;第5,872,198号明細書;および第5,959,050号明細書は、クロマトグラフィの媒体として使用するためのMIP高分子、重合工程、および機能性単量体から懸濁重合によって生成された対称的なビーズについて記載する。] [0010] 分子インプリンティング法は、近年多くの注目を得た(Alexander et al.2006,J.MoI.Recognit;19:106−180)。分子インプリンティング法は、鋳型重合によってポリマ内にオーダーメイドの認識部位を作成するというコンセプトから始まっている(Mosbach K.et al.,Bio/Technology,1996,14,163−170;Ansell R.J.et al.,Curr.Opin.Biotechnol.,1996,7,89−94;Wulff G.Angew.Chem.Int.Ed.Engl.,1995,34,1812−32;Vidyasankar S.et al.,Curr.Opin.Biotechnol.,1995,6,218−224;and Shea K.J,TrendsIn Polymer Science,1994,2,166−173)。分子インプリントポリマは、著しい認識特性を証明し、これは薬物分離(Fischer L.,et al.,J.Am.Chem.Soc.,1991,113,9358−9360;Kempe M,et al.,J.Chromatogr.,1994,664,276−279;Nilsson K.,et al.,J.Chromatogr.,1994,680,57−61)、レセプタ模倣体(Ramstrom O.,et al.,Tetrahedron:Asymmetry,1994,5,649−656;Ramstrom O.,et al.,J.MoI.Recogn.,1996,9,691−696;Andersson L.I,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.,1995,92,4788−4792;Andersson L.I.,Anal.Chem.,1996,68,111−117)、バイオ模倣センサ(Kriz D.,et al.,Anal.Chem.,1995,67,2142−2144)、抗体模倣体(Vlatakis G.,et al.,Nature,1993,361,645−647)、テンプレート支援合成(Bystrom S.E.,et al,J.Am.Chem.Soc,1993,115,2081−2083)、および触媒(Muller R.,et al.,Makromol.Chem.,1993,14,637−641;Beach J.V.,et al.,J.Am.Chem.Soc,1994,Vol.116,379−380)などの様々な分野に適用された。] [0011] タンパク質および他の高分子をインプリントする様々な方法が記載されている。例えば、ポリペプチドのイオンの分子像は、分子像によって結合すべき完全なポリペプチド鎖と母体材料を混合することによって作成された(米国特許第5,756,717号明細書)。シトクロムc、ヘモグロビンおよびミオグロビンの分子のインプリントはそれぞれ、完全な各タンパク質の存在下でアクリルアミドを重合することによって準備されている(米国特許第5,814,223号明細書)。馬のミオグロビンのインプリントは、クジラのミオグロビンを含むタンパク質の混合物から馬のミオグロビンを選択的に結合した(米国第5,814,223号)。] [0012] 有機溶媒と水溶液間の界面でプリント分子とホストポリマの存在下に、モノマの界面重合によって大きな生体分子をインプリントする方法は、米国特許第6,582,971号明細書に記載されている。テンプレート分子が関心の高分子の一部に典型的に対応しており、テンプレート分子のインプリントを規定する母体材料を具えるインプリント組成物が、米国特許第6,979,573号明細書に記載されている。] [0013] MIPsを準備し、タバコモザイクウイルスを標的とすることができることが示されている(Linden et al.,2006,Biomaterials 27,4165−4168)。] [0014] 分子インプリンティング法は、「エピトープインプリンティング」(Rachkov and Minoura,2000,J.Chromatogr A.;889,111−118)に関係しており、重要なエピトープがタンパク質の表面上で特定され、標的としてこのエピトープを表す直鎖状ペプチドにMIPが準備される。] [0015] 様々な被検体検出用の多数の分子インプリンティング法に基づいた分析デバイスおよび方法は、Ye and Haupt(Anal.Bioanal.Chem.2004,378,1887−1897)によって見直されてきた。主なチャレンジは、ポリマ被検体の結合イベントから明白なシグナルを得ることである。様々なアプローチが提案されており、まだこれらの大多数は高度な方法と機械類に関係している。MIP型センサのいくつかの実施例は以下のとおりである:] [0016] Yan et al.(米国特許第5,587,273号明細書)は、分子でインプリントされたフィルムを使用し、露出するステップの後にフィルムの静電容量または光学特性を測定するか、またはフィルムを分光器で分析するセンサについて記載している。高分子を検出し、分析し、定量するためのMIP型デバイスが、Huang(米国特許第6,680,210号明細書)に開示されている。検出は、結合後にポリマから被検体分子を分離し、次にそれらを分析することによって行われる。] [0017] Williams et al.(米国特許第6,807,842号明細書)は、被検体の存在と濃度の検出用の分子認識センサシステムを開示しており、被検体に晒されたときに膨張する半導体高分子フィルムを有する抵抗センサを含む。] [0018] Kroeger et al.(英国特許第2,337,332号明細書)は、インプリントされた合成ポリマで修正された表面を有する電極を開示しており、電極表面近傍で、被検体を特に認識し、結合し、集中させる。] [0019] Penelle(米国特許第6,890,486号明細書)は、水晶結晶板微量天びん(QCM)にMIP技術を組み合わせたヘキサクロロベンゼンMIP型センサを開示している。] [0020] Green et al.(米国特許第6,638,498号明細書)は、DCAとCDCAなど、特に胆汁酸および/または胆汁酸塩に特異的結合能力を持ったMIPsを利用するデバイスを開示している。この検出は、サンプル中のCDCAによる放射性標識化CDCAの置換によって行われる。上記の変異では、コール酸の蛍光誘導体が分析物質として用いられる。] [0021] Lawrence et al.(米国特許第6,833,274号明細書)は、コルチゾールインプリントポリマを用いるコルチゾールファイバ光学式センサ、およびコルチゾール蛍光発色基結合体の置換を開示している。] [0022] Schwartz et al.(米国特許第6,967,103号明細書)は、MIPコートした二股の光ファイバケーブルのアレイを利用する爆発物検出器を開示している。個々のセンサのファイバアセンブリは、それぞれ調整された気流で、標的分子にファイバを露出するのに用いられる。この検出器は、各ファイバの専用の励起光源を起動し、フィルタとフォトダイオードを具える検出器を介して、標的分子の濃度を表す最終的な蛍光強度を同時に読み取って処理する。] [0023] 被検体マーカ結合体の置換により結合したMIPsの使用は、いくつかの研究室で実用的であることが示された(Vlatakis G.et al.,Nature,1993,361,645−647,Levi et al.,1997,Anal.Chem.69.2017−2021;Nathaniel T.et al.,J.Am.Chem.Soc.2005,127,5695−5700;Nicholls C.et al,Biosens.Bioelec,2006,21,1171−1177)。感知方法としてMIPsと共に被検体マーカ結合体と被検体の競合も用いられた(Piletsky S.A.et al,Analytical Letters,1997,30,445−455;Surugiu I.et al,Analyst,2000,125,13−16)。] [0024] 国際出願公開第07/002237号明細書は、MIPとサンプルを接触するステップを具える液体サンプルの分析方法を記載している。] [0025] 米国特許第6,890,486号明細書は、MIP技術と水晶結晶板微量天びんセンサの使用を記載している。] [0026] 背景技術は、貫流または側流デバイスにおけるMIPsの使用について開示していない。さらに背景技術の方法は、煩わしいサンプルの準備に関係しており、熟練した人材による高度な補助的な分析機器の使用を必要とする。] [0027] したがって、先行技術の限定の少なくともいくつかを無くした、小分子、高分子、細胞および全ての有機体の診断用MIPSを用いる高速で簡易なデバイスとキットに対して、広く認識された要望があり、これを有することは大きな有利となるであろう。] [0028] 本発明は、その様々な実施形態で、液体サンプル中の小分子、ポリペプチド、タンパク質、細胞および感染症作用物質を含む標的分子の高速で簡易な定量用のデバイス、方法およびキットを提供し、これは流体サンプル中のこれらの実体の実時間計測ができ、これは高い選択性、高い感度、簡単な操作性、低コストおよび携帯可能である。このデバイス、方法およびキットはまた、少なくともいくつかの実施形態において、貫流または側流デバイスでMIPsを使用する。] [0029] このデバイス、方法およびキットは、機器を操作するのに非凡さや複雑さを要求せずに熟練していない人材による使用に適している。本発明のキットが任意に補助機器を必要とするとき、それは携帯および手持ち型で、相対的に安く、使用が簡単であることが好ましい。] [0030] 本発明は、ホーム、クリニック、医院、病院のベッドサイド、工場または現場で用いるために設計された液体サンプル中の標的ポリペプチド、タンパク質、細胞および感染症作用物質の測定用の高速で使用が簡単な分析デバイス、方法およびキットを提供する。分析デバイスは、従来のデバイスによって生成されたものより強力および/または安定した視覚信号、結果の容易な解釈、および不確定結果の発生の軽減を導きながら、特異性を妥協することなく、従来の高速試験分析より高い感度を達成する。複雑なサンプルの準備手順を要求することなく、短時間で様々な生物学的環境や工業上のサンプルの標的被検体を検出するのに、このデバイスを用いてもよく、したがって現場条件により熟練していない人材の使用にも適している。] [0031] 本発明は、側流と貫流デバイスの利点(高速で、相対的に安く、使用が簡単)と、新しい二重置換反応/競合アプローチによる診断用MIPsの利点(特異性、生成物の制御、および高い安定性)とを組み合わせる。] [0032] 本発明のデバイスは、少なくともいくつかの実施形態において、「リアルタイム」測定、すなわち相対的に高速な検出時間、好ましくは約15分、さらに好ましくは15分未満を提供すると考えられる。あるいは、用いられる検出可能レポータに依存して、その結果を解釈するのに、読取部、スキャナなどの商業上利用可能であり、使用が簡単な補助機器を用いてもよい。] [0033] 標的特異的分子インプリントポリマ(MIP)は、MIPによる被検体の結合に基づいてサンプル中の標的被検体の存在を検出するために用いられる。] [0034] 本発明のいくつかの実施形態によれば、液体サンプル中の少なくとも1つの被検体を検出する方法が提供される。この方法は、固体担体に固定される被検体特異的結合部位を有する分子インプリントポリマを具える診断デバイスを提供するステップであって、前記液体サンプルが、前記固体担体に沿った流路もしくは前記固体担体を通る流路、および前記デバイスに前記液体サンプルを適用するためのサンプル適用エリアに沿って移動可能であるステップと;前記サンプル適用エリアに前記液体サンプルを適用し、前記サンプルが前記固体担体に沿って、もしくは前記固体担体を通って流れ、前記分子インプリントポリマと接触するのを可能にするステップと;前記分子インプリントポリマへの前記被検体の結合を検出するステップと、を具えることを特徴とする。] [0035] 本発明のいくつかの実施形態によれば、液体サンプル中の少なくとも1つの被検体を検出するための診断デバイスであって、当該デバイスが、固体担体に固定される被検体特異的結合部位を有する分子インプリントポリマと、前記液体サンプルが前記固体担体に沿った流路に沿って移動可能であり;前記デバイスに前記液体サンプルを適用し、前記液体サンプルを前記分子インプリントポリマと接触させるためのサンプル適用エリアと;前記分子インプリントポリマへの前記被検体の結合を検出するための検出ゾーンと、を具えることを特徴とする。] [0036] 本発明の方法あるいはデバイスのいくつかの実施形態によれば、当該デバイスが側流デバイス、貫流デバイス、または側流と貫流の要素を組み合わせたデバイスを具え、前記液体サンプルが前記デバイスの流路に沿って前記デバイスの前記固体担体要素に沿って、もしくは前記固体担体要素を通って前記サンプル適用エリアから流れることを特徴とする。] [0037] いくつかの実施形態によれば、前記被検体が分子インプリントポリマに解除可能に結合された被検体類似体:レポータ結合体を置換し、前記被検体類似体:レポータ結合体の置換が前記サンプル中の前記被検体の存在を示すことを特徴とする。] [0038] いくつかの実施形態によれば、解除可能な被検体類似体:レポータ結合体は前記分子インプリントポリマに結合され、前記分子インプリントポリマの結合部位に対する前記被検体の親和力は、前記分子インプリントポリマの被検体特異的結合部位に対する前記被検体類似体:レポータ結合体の親和力と少なくとも等しく、前記分子インプリントポリマが前記液体サンプル中の前記被検体と接触すると、前記被検体が結合し、前記被検体類似体:レポータ結合体が置換され、前記デバイスがさらに、前記サンプルの前記流路上の前記固体担体に固定された被検体類似体:レポータ結合体結合要素を具える結果ゾーンを具え、前記レポータ結合体結合要素は、置換された被検体類似体:レポーター結合体を結合可能であり、前記被検体類似体:レポータ結合体の置換は、前記液体サンプル中の前記被検体の濃度に比例しており、前記分子インプリントポリマへの前記被検体の結合を検出するステップが、前記被検体類似体:レポータ結合体結合要素への前記置換された被検体類似体:レポータ結合体の前記結合を検出するステップを具えることを特徴とする。] [0039] いくつかの実施形態によれば、前記被検体は前記分子インプリントポリマに解除可能に結合された第1の結合剤:被検体結合体を置換し、前記置換された第1の結合剤:被検体結合体は、前記固体担体に解除可能に結合された第2の結合剤:レポータ結合体を置換し、前記第2の結合剤:レポータ結合体の置換は、前記サンプル中の前記被検体の存在を示すことを特徴とする。] [0040] いくつかの実施形態によれば、解除可能な第1の結合剤:被検体結合体は前記分子インプリントポリマに結合され、前記分子インプリントポリマの前記結合部位に対する前記被検体の親和力は、前記分子インプリントポリマの前記被検体特異的結合部位に対する前記第1の結合剤:被検体結合体の親和力と少なくとも等しいことを特徴とする。前記分子インプリントポリマが前記液体サンプル中の前記被検体と接触すると、前記被検体が結合し、前記第1の結合剤:被検体結合体が置換されることを特徴とする。前記デバイスが選択的にさらに、検出可能で解除可能な第2の結合剤:レポータ結合体が付着する結合部位を有するレポータ結合体結合要素であって、前記液体サンプルの流路上の前記固体担体に固定されたレポータ結合体結合要素を具えるレポータ結合体結合ゾーンを具えることを特徴とする。選択的に好ましくは、前記レポータ結合体結合要素の前記被検体特異的結合部位に対する前記第1の結合剤:被検体結合体の親和力が、前記レポータ結合体結合要素の前記結合部位に対する前記第2の結合剤:レポータ結合体の親和力と少なくとも等しいことを特徴とする。前記第1の結合剤:被検体結合体の結合が、前記第2の結合剤:レポータ結合体を置換し、前記第2の結合剤:レポータ結合体の置換が選択的に好ましくは、前記液体サンプル中の前記被検体の濃度に比例することを特徴とする。前記デバイスが選択的にさらに、前記置換された第2の結合剤:レポータ結合体を結合可能である第2の結合剤:レポータ結合体結合要素であって、前記サンプルの前記流路上の前記固体担体に固定される第2の結合剤:レポータ結合体結合要素を具えることを特徴とする。前記分子インプリントポリマへの前記被検体の結合を検出するステップが、前記被検体類似体:レポータ結合体結合要素への前記第2の結合剤:レポータ結合体の結合を検出するステップを具えることを特徴とする。] [0041] いくつかの実施形態によれば、本発明の方法あるいはデバイスは、被検体類似体:レポータ結合体を具え、前記被検体が、前記分子インプリントポリマの前記被検体特異的結合部位に対して前記被検体類似体:レポータ結合体と競合し、未結合の被検体類似体:レポータ結合体の存在が検出され、前記サンプル中の前記被検体の存在を示すことを特徴とする。] [0042] いくつかの実施形態によれば、本発明の方法あるいはデバイスは、被検体類似体:レポータ結合体を具え、前記分子インプリントポリマの前記被検体特異的結合部位に対する前記被検体の親和力が、前記分子インプリントポリマの前記被検体特異的結合部位に対する前記被検体類似体:レポータ結合体の親和力と少なくとも等しいことを特徴とする。前記分子インプリントポリマが前記液体サンプル中の前記被検体と接触すると、前記被検体と被検体類似体:レポータ結合体が前記分子インプリントポリマの前記結合部位に対して競合することを特徴とする。前記デバイスが好ましくはさらに、前記固体担体に結合された被検体類似体:レポータ結合体結合要素を具える結果ゾーンを具え、前記レポータ結合体結合要素が前記未結合の被検体類似体:レポータ結合体を結合可能であり、前記液体サンプル中の前記被検体の濃度を示す検出可能信号を提供することを特徴とする。] [0043] いくつかの実施形態によれば、本発明の方法あるいはデバイスは、第1の結合剤:被検体結合体と、第2の結合剤:レポータ結合体と、第2の結合剤:レポータ結合体結合要素とを具えることを特徴とする。前記被検体が、前記分子インプリントポリマの前記被検体特異的結合部位に対して前記第1の結合剤:被検体結合体と競合し、前記被検体の存在下では、前記第1の結合剤:被検体結合体の少なくとも一部が未結合であることを特徴とする。前記未結合の第1の結合剤:被検体結合体が次に、前記第2の結合剤:レポータ結合体結合要素への結合に対して前記第2の結合剤:レポータ結合体と競合することを特徴とする。] [0044] いくつかの実施形態によれば、本発明の方法あるいはデバイスは、第1の結合剤:被検体結合体を具え、前記分子インプリントポリマの前記被検体特異的結合部位に対する前記被検体の親和力が、前記分子インプリントポリマの前記被検体特異的結合部位に対する前記第1の結合剤:被検体結合体の親和力と少なくとも等しいことを特徴とする。前記分子インプリントポリマが前記液体サンプル中の前記被検体と接触すると、前記被検体と第1の結合剤:被検体結合体が前記分子インプリントポリマの被検体特異的結合部位に対して競合することを特徴とする。未結合の第1の結合剤:被検体結合体が、前記液体サンプルの流路を流れることを特徴とする。前記デバイスが選択的にさらに、乾燥状態の第2の結合剤:レポータ結合体を具える第2の結合剤:レポータ適用エリアと;前記液体サンプルの前記流路上の前記固体担体に固定されるレポータ結合体結合要素を具えるレポータ結合体結合ゾーン下流とを具えることを特徴とする。前記レポータ結合体結合要素への前記第1の結合剤:被検体結合体の親和力が、前記結合部位への前記第2の結合剤:レポータ結合体の親和力と少なくとも等しいことを特徴とする。前記乾燥した第2の結合剤:レポータ結合体が前記未結合の第1の結合剤:被検体結合体と接触すると、前記第2の結合剤:レポータ結合体と前記未結合の第1の結合剤:被検体結合体が前記レポータ結合体結合要素への結合に対して競合し、前記未結合の第2の結合剤:レポータ結合体が前記液体サンプルの前記流路の下流に流れることを特徴とする。前記デバイスは選択的にさらに、前記未結合の第2の結合剤:レポータ結合体に結合可能であり、前記液体サンプル中の前記被検体の濃度を示す検出可能信号を提供する第2の結合剤:レポータ結合体結合要素であって、前記固体担体に結合された第2の結合剤:レポータ結合体結合要素を具える結果ゾーンを具えることを特徴とする。] [0045] いくつかの実施形態によれば、本発明の方法あるいはデバイスはさらに、第1の結合剤:被検体類似体を具え、未結合の第1の結合剤:被検体類似体が、前記分子インプリントポリマの結合部位に対する前記被検体との競合および前記分子インプリントポリマから前記被検体による置換の少なくとも1つによって生成されることを特徴とする。前記デバイスは選択的にさらに、第2の結合剤:レポータ結合体結合要素を具え、未結合の第2の結合剤:レポータ結合体が、前記第1の結合剤:被検体結合体との競合および前記第1の結合剤:被検体結合体による置換の少なくとも1つによって生成され、未結合の第2の結合剤:レポータ結合体の存在が、前記サンプル中の前記被検体の存在を示すことを特徴とする。] [0046] いくつかの実施形態によれば、前記第1の結合剤:被検体類似体が、前記サンプル適用エリアで提供されるか、または前記分子インプリントポリマに結合されることを特徴とする。前記レポータ結合体結合要素が、前記液体サンプルの前記流路上の前記固体担体に固定されることを特徴とする。前記第2の結合剤:レポータ結合体が前記レポータ結合体適用エリアで提供されるか、または前記レポータ結合体結合要素に解除可能に結合される。前記デバイスが好ましくはさらに、前記未結合の第2の結合剤:レポータ結合体に結合可能であり、前記液体サンプル中の前記被検体の濃度を示す検出可能信号を提供する第2の結合剤:レポータ結合体結合要素であって、前記固体担体に結合された第2の結合剤:レポータ結合体結合要素を具える結果ゾーンを具えることを特徴とする。] [0047] いくつかの実施形態によれば、前記レポータ結合体または前記結合剤結合体の少なくとも1つがビオチンを具え、前記結合要素がアビジン、NeutrAvidinおよびExtravidinから成る群から選択されることを特徴とする。] [0048] いくつかの実施形態によれば、前記レポータ結合体結合要素が前記固体担体上の前記サンプル液体の流路に水平に固定され、前記未結合のレポータ結合体が前記レポータ結合体結合要素の前記結合部位を飽和させることを特徴とする。前記サンプル中の前記被検体の量に比例した長さを有する昇列として前記結果が視覚化されることを特徴とする。] [0049] いくつかの実施形態によれば、前記デバイスがさらに、正の制御ゾーンと;参照ゾーンと;前記液体サンプルを吸収可能な吸収材料を具える吸収ゾーンであって、前記液体サンプルの前記流路上の前記結果ゾーンの下流にある吸収ゾーンと;前記デバイス上の試験結果の観察を可能にする前記結果ゾーン、参照ゾーンおよび制御ゾーンの少なくとも1つと整列した少なくとも1つのウィンドウを含むハウジングと、の少なくとも1つを具えることを特徴とする。] [0050] いくつかの実施形態によれば、前記結果ゾーンの信号強度が前記参照ゾーンの信号強度と比較され、前記被検体が閾値レベルで、または閾値レベルを超えて存在するとき陽性の結果を提供し、前記サンプル中の前記被検体の濃度を示すように前記デバイスが配置され、構成されることを特徴とする。] [0051] いくつかの実施形態によれば、前記デバイスがさらに、参照ゾーンを具え、前記参照ゾーンが既知数の前記被検体類似体:レポータ結合体を具える結合要素の少なくとも1つの別個のバンドを具え、前記参照ゾーンからの信号強度を前記結果ゾーンからの前記信号強度と比較することによって前記サンプル中の前記標的被検体の存在または不在が決定されることを特徴とする。] [0052] いくつかの実施形態によれば、当該デバイスは参照ゾーンが無く、前記結果ゾーンがさらに、分析される前記液体サンプル中の前記被検体濃度に対応させるよう調整され、前記固定されたレポータ結合体結合要素と平行なスケールを具え、前記結果ゾーン内の前記レポータ結合体結合要素に沿った、および前記レポータ結合体結合要素を通った前記レポータ結合体によりカバーされたエリアによって前記液体中の被検体の存在および濃度が測定されることを特徴とする。] [0053] いくつかの実施形態によれば、前記サンプルが、生体液、環境サンプル、食物、毒素、工業サンプルおよび工業生産処理の副産物から成る群から選択されることを特徴とする。] [0054] いくつかの実施形態によれば、前記被検体が、細胞、有機体、小分子、タンパク質、ホルモン、酵素、バイオマーカ、バイオマーカ代謝産物、薬物代謝産物、薬物、薬物代謝産物と薬物タンパク複合体、薬物代謝産物タンパク複合体、ビタミン、悪用薬物、自然もしくは合成毒素、化学もしくは生物学的戦争作用物質、薬物抗体、感染因子抗体、環境汚染物、免疫グロブリン、リンホカイン、サイトカイン、可溶性癌抗原、成長因子、神経伝達物質、食料の安全性または品質を示す分子、処理化学物、生産プロセスの副産物、農薬、殺虫剤、除草剤、肥料、界面活性剤、接着剤、および食物、工業作用物質または化学製品の製造で用いられる作用物質から成る群から選択されることを特徴とする。] [0055] いくつかの実施形態によれば、前記被検体が、MMA、ホモシステイン、トロポニンサブユニットIまたはT、CKMB、LDHとGOT/SGOT、シトロジン、アセトアミノフェン、カルバマゼピン、クロラムフェニコール、ジギトキシン、ジゴキシン、ゲンタミシン、カナマイシン、リドカイン、リチウム、メトトレキセート、フェノバルビタール、プロプラノロール、キニジン、テオフィリン、BNP、FSH、キュマジン、ビタミンK、アフラトキシン、リシン、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸(2−4,D)、アトラジン、アラクロール、シアナジン、メトラクロール、シマジン、エピネフリン、アンフェタミン、TSH、遊離T3 T4、PSA、ステロイド、エストラジオール、プロゲステロン、テストステロン、エストロゲン、ヒ素、シアニド、ストリキニーネ、鳥インフルエンザウイルス、HIVウィルス、肝炎ウイルス、ポリオウィルス、サイトメガロウィルス、デング熱、エボラ、ヘルペスウイルス、麻疹、EBV、狂犬病ウィルス、呼吸器合胞体ウイルス、ロタウイルス、SARSウィルス、西ナイルウイルス、黄熱ウイルス、キャンピロバクター、クラミジア、コレラ、クロストリジウム属、ジフテリア、E.Coli、ナイセリア、ヘリコバクター、ヘモフィルス属、ミコバクテリウム、ブドウ球菌、百日咳、サルモネラ、赤痢菌、連鎖球菌、トレポネーマ、破傷風、エルシニアブドウ球菌腸毒素、ブドウ球菌腸毒素B、リシン、ボツリヌス毒素、マイコトキシン、破傷風毒素、コレラ毒素、トリコテセンマイコトキシン、感染症作用物質および自己免疫疾患と関係する自己抗体に特有の抗体、癌細胞、ウイルス感染細胞、ウイルス、細菌細胞および真菌細胞から成る群から選択されることを特徴とする。] [0056] いくつかの実施形態によれば、前記解除可能な第1の結合剤が、ビオチン、ビオチン類似体、ビオチン誘導体、抗原、プロテインAとプロテインG、セルロース結合タンパク質、ホルモン、毒素、脂質、脂肪酸、核酸、糖共役体、レクチン、基材および配位子から成る群から選択されることを特徴とする。] [0057] いくつかの実施形態によれば、前記解除可能な第2の結合剤が、ビオチン、ビオチン類似体、ビオチン誘導体、HABA、DTB抗原、プロテインAとプロテインG、セルロース結合タンパク質、リポソーム、ホルモン、毒素、脂質、脂肪酸、核酸、糖共役体、レクチン、基材および配位子またはそれらの類似体から成る群から選択されることを特徴とする。] [0058] いくつかの実施形態によれば、前記レポータが、HABA、染料、蛍光剤、蛍光染料、放射標識、磁気微粒子、金属粒子、半導体粒子、量子ドット、有色粒子、蛍光性粒子、金属塩、酵素基質、酵素、化学蛍光剤、光増感剤およびサスペンダブル粒子から成る群から選択されることを特徴とする。] [0059] いくつかの実施形態によれば、前記第1の結合剤と前記第2の結合剤が同一または異なっており、各々はビオチン、膜、レセプタ、免疫グロブリン、セルロース、酵素、レクチン、糖共役体、相補核酸およびそれらのそれぞれの結合パートナに対して強い親和力を有する疎水性部位に対して強い特異的親和力を有するアビジン、ストレプトアビジン、NeutrAvidin、ExtrAvidinの化合物から成る群から選択されることを特徴とする。] [0060] いくつかの実施形態によれば、前記固体担体が、多孔性物質、多孔質膜、顆粒状物および吸収材料から成る群から選択されることを特徴とする。] [0061] いくつかの実施形態によれば、前記分子インプリントポリマが、前記標的被検体とその結合体を選択的に結合する性能を有するポリマであって、標的被検体または標的被検体結合体およびポロゲンの存在下で架橋剤で架橋された1以上のモノマから重合したポリマと;MMAを選択的に結合する性能を有するポリマであって、MMAの存在下で重合したポリマと;TSHを選択的に結合する性能を有するポリマであって、アミノ酸LSCKCGKCNTDYを具える合成ペプチド、またはポロゲン内にTSHのβサブユニットのエピトープを表すペプチドの存在下で重合したポリマと、から成る群から選択されたポリマとを具えることを特徴とする。] [0062] いくつかの実施形態によれば、液体サンプル中に存在するTSHを検出する方法が提供され、当該方法が、本発明のデバイスに前記サンプルと接触するステップと、前記サンプル中のTSHの存在または量を示すレポータ結合体の量であって、レポータ結合体結合要素に結合されたレポータ結合体の量を、結果ゾーンで、検出するステップと、甲状腺機能低下または甲状腺機能亢進症の状態を診断するステップと、を具えることを特徴とする。] [0063] いくつかの実施形態によれば、本発明のデバイスと;選択的に、前記被検体を溶出するよう前記サンプルを抽出または処理するための1以上の試薬または組成物と;選択的に、1以上の希釈剤と;選択的に、液体サンプル中の標的被検体の存在、不在または濃度を検出および測定する方法を実施するための命令と、を具えることを特徴とするキットが提供される。] [0064] いくつかの実施形態によれば、前記被検体を検出するステップが補助検出デバイスを使用するステップを具え、前記検出デバイスが蛍光センサ、磁気センサ、化学蛍光センサ、濃度計、画像解析機および放射能センサから成る群から選択されることを特徴とする。] [0065] いくつかの実施形態によれば、前記サンプルが前記サンプルの特徴を変更するよう前処理されることを特徴とする。] [0066] いくつかの実施形態によれば、前記前処理は、希釈、ろ過、蒸留、濃度、阻害要素の不活性化、および試薬の添加もしくはその組み合わせから成る群から選択されることを特徴とする。] [0067] いくつかの実施形態によれば、前記デバイスが、前記サンプル適用ゾーン、前記結果ゾーン、前記参照ゾーン、制御ゾーンまたは前記吸収ゾーンの1以上に配置された少なくとも1つの多孔性パッドを具えることを特徴とする。選択的に、前記パッドが、前記デバイスを通る前記サンプルの流速を促進するか、または制御するよう前処理される特徴とする。] [0068] 本発明の前述その他の特徴と利点は、添付図面とクレームに関して後述する以下の記載から明白になるであろう。] 図面の簡単な説明 [0069] 本発明は、添付の図面と以下の詳細な記載に関して実施例のみによりここで記載され、その詳細は実施例と例示的な論述のみにより示され、最も有益で容易に理解されると考えられる本発明の実施形態の記載を提供するように提示されるものと理解されたい。本発明を根本的に理解するのに必要以上により詳細に本発明の構造の細部を示してはおらず、図面と共になされた記載は、本発明のいくつかの形態が実際にどのように具体化されるのかを当業者に明白にするものである。] [0070] 図1Aは、実施例1に記載される競合または単純置換反応および垂直視覚化を伴う側流デバイスの第1の実施形態の側面図であり、図1Bは、実施例2に記載される競合または単純置換反応および水平視覚化を伴う側流デバイスの側面図である。 図2Aは、実施例3に記載される競合/二重置換反応および垂直ビジュアル化を伴う側流デバイスの側面図であり、図2Bは、実施例4に記載される競合/二重置換反応および水平視覚化を伴う側流デバイスの側面図である。 図3Aは、実施例5に記載される競合または単純置換反応および垂直視覚化を伴う貫流デバイスの側面図であり、図3Bは、実施例6に記載される競合または単純置換反応および水平視覚化を伴う貫流デバイスの側面図である。 図4Aは、実施例7に記載される競合/二重置換反応および垂直視覚化を伴う貫流デバイスの側面図であり、図4Bは、実施例8に記載される競合/二重置換反応および水平視覚化を伴う貫流デバイスの側面図である。 図5は、実施例9に記載される側流の側面図である。] 図1A 図1B 図2A 図2B 図3A 図3B 図4A 図4B 図5 実施例 [0071] 本発明は、液体サンプル中の少なくとも1つの被検体の存在あるいは不在または濃度を測定するための診断法、デバイスおよびキットを提供する。] [0072] 本発明による診断法、デバイスおよびキットは、添付図面、実施例および記載を参照してよく理解されるであろう。本発明は、以下の記載もしくは図面で説明されたか、または実施例によって例示された詳細のそのアプリケーションに限定されないと考えられる。本発明は、様々なその他の方法で実施されてもよいし、その他の実施形態を可能とする。また、本書で用いられる言葉遣いおよび用語は記載の目的のためであり、限定するものとみなすべきではない。] [0073] 本発明の特定の方法およびデバイスを記載する前に、少なくともいくつかの実施形態に本発明の一般的な特徴が記載されるであろう。] [0074] いくつかの実施例によれば、液体サンプル中の少なくとも1つの被検体を検出するための診断デバイスが提供され、このデバイスが、被検体特異的結合部位を有する分子インプリントポリマ(MIP)を結合される少なくとも1つの固体担体と;サンプル適用エリアと;検出ゾーンとを具える。] [0075] MIPは、物理的手段によって、または担体への物体の化学結合(固定化)によって固体担体に結合される。] [0076] 液体サンプルは、例えばキャピラリ動作によって、または任意の種類の流動によって固体担体に沿った流路または固体担体を通る流路に沿って移動可能である。] [0077] 液体サンプルは、サンプル適用エリアに適用され、液体サンプルの流路上で、サンプル適用エリア下流にある分子インプリントポリマに接触させる。] [0078] 分子インプリントポリマへの被検体の結合は検出ゾーンで測定され、好ましくは分子インプリントポリマの位置の下流に位置している。好ましくは、検出ゾーンは液体サンプル中の被検体の存在を示す検出可能信号を提供する。しかしながら、そのような検出は選択的に、サンプル中の被検体の直接検出に関係している一方、あるいは(またはさらに)そのような検出は選択的に、例えば競合および/または置換またはその組み合わせによって、サンプル中の被検体の間接検出に関係していることに注目すべきである。] [0079] いくつかの実施例によれば、液体サンプル中の少なくとも1つの被検体を検出する方法が提供され、この方法が、被検体特異的結合部位を有する分子インプリントポリマを結合される少なくとも1つの固体担体と、サンプル適用エリアと、検出ゾーンとを具えるデバイスであって、液体サンプル中の少なくとも1つの被検体を検出するための診断デバイスを提供するステップと;サンプル適用エリアに液体サンプルを適用するステップと、分子インプリントポリマへの被検体の結合を検出するステップとを具える。] [0080] 本書で用いられるように、用語「被検体」は、検出または測定を要求される自然源もしくは合成源の分子、分子群または化合物、またはそれらの類似体もしくは誘導体に関係し、それは少なくとも1つの結合パートナ(例えば、MIP)に特異的な結合を可能とする。類似体または誘導体は、被検体自体のそれと実質的に同じ方法で、結合ペアの1つのメンバとして、分析に関係するときに用いられてもよい。] [0081] 本発明の方法は、実際に任意の被検体に対する分析で実施されてもよい。被検体はサイズが様々であり、小分子、30未満のアミノ酸を有するポリペプチド被検体から、バクテリアなどの全ての有機体まで及んでもよい。] [0082] 標的被検体は、任意の分子、ポリペプチド、タンパク質または関心の感染症作用物質でもよい。適切な被検体特異的MIPを準備できる任意の既知の被検体は、開示された方法およびデバイスを用いて容易に検出および/または定量される。本書で記載された方法とデバイスは、基本的な科学的調査、獣医学および歯科医学を含む薬剤の実施、法医学的分析、環境保全モニタリングと研究、工業または化学製造、および医薬品、食物および化粧品の開発と試験の実施に関して用いることができる。] [0083] 検出された被検体は、限定されないが、バイオマーカ、殺虫剤、悪用タンパク質の薬物、ホルモン、酵素、バイオマーカ、自然または合成毒素、化学戦争薬、生物学的戦争作用物質、薬物抗体、感染因子抗体、免疫グロブリン、リンホカイン、サイトカイン、可溶性癌抗原、成長因子および感染症作用物質から成る群から選択された被検体を含む。] [0084] 実施例として、任意の方法に限定されないが、被検体はメチルマロン酸(MMA)、ホモシステイン、クレアチニン、TSH、BNP、FSH、トロポニン、CK、CKMB、AST、GOT、LDH、ミオグロビン、PSA、AST、ALT、ALKP、GGTおよびビリルビンから成る群から選択されたバイオマーカ(人間および動物用)を具えてもよい。被検体は、鳥インフルエンザ、HIVウィルス、肝炎ウイルス、ポリオウイルス、サイトメガロウィルス、デング熱、エボラ、ヘルペスウイルス、麻疹、EBV、狂犬病ウィルス、呼吸器合胞体ウイルス、ロタウイルス、SARSウイルス、西ナイルウイルス、黄熱ウイルス、キャンピロバクタ、クラミジア、コレラ、クロストリジウム属、ジフテリア、E.Coli、ナイセリア、ヘリコバクタ、ヘモフィルス属、結核菌、ブドウ球菌、百日咳、サルモネラ、赤痢菌、連鎖球菌、トレポネーマ、破傷風およびエルシニアから成る群から選択された感染症作用物質を具えてもよい。被検体は、ブドウ球菌エンテロトキシン、ブドウ球菌エンテロトキシンB、リシン、ボツリヌス毒素、マイコトキシン、破傷風毒素、コレラ毒素およびトリコテセンマイコトキシンから成る群から選択された毒素を具えてもよい。被検体は、感染症作用物質に特異的な抗体または自己免疫疾患に関係する自己抗体から成る群から選択されてもよい。] [0085] いくつかの実施例によれば、本発明の液体サンプルは、特定の標的被検体を含む任意の液体を選択的に具える。そのような液体は、工業生産手順の生体液、環境サンプル、食料、薬物、毒素、工業サンプルおよび副産物を含む。生体液は、体液、息から得られる液体、組織ホモジネートおよびプロセス流体から成る群から選択的に好ましくは選択される。] [0086] 液体サンプルは、水、油、液体廃棄物などの液体、または固体廃棄物、土および植物から抽出された液体などの固体から抽出された液体から成る群から選択された環境サンプルを任意に具えてもよい。] [0087] 資源から直接得られるサンプルか、またはその特徴を変更するように前処理に続いて得られるサンプルを選択的に用いることができる。前処理は、例えば、血液から血漿の分離、粘性流体の希釈、サンプルの希釈またはこれと同様なものに関係してもよい。治療法は、ろ過、蒸留、濃度、阻害要素の不活性化、および試薬の添加に関係することができる。例えば、サンプルは、粉粒体を取り除くために遠心分離機にかけたり、ろ過されたり、または被検体のより効率的な検出を可能にするために適切な媒体を提供するよう緩衝液もしくは界面活性剤に溶かすか、または緩衝液もしくは界面活性剤で補ってもよい。適切な緩衝液は、1乃至1,000mMトリス溶液(TRIZMA,Sigma Chemical Co.,St.Louis,Mo.)、または1乃至1,000mMTRIS(2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール)もしくは0.05乃至0.5%の界面活性剤ポリソルベート20(商業上Tween(登録商標)20として知られている)などの熟練した職人に知られているものを含む。その他の緩衝液は、燐酸塩緩衝食塩水(PBS)、クエン酸塩緩衝液、または重炭酸塩緩衝液を含む。] [0088] 本発明はまた選択的に、固相サンプル内に初めから含まれている被検体を検出するのに用いられてもよい。これらの被検体は単に、サンプルを抽出または被検体を溶出するようサンプルを処理するための適切な試薬または組成物を用いて、分析に先立って抽出され、液体に懸濁されるか、または溶かされるであろう。抽出プロセスは、上記に列挙されたものなど、希釈剤あるいは緩衝液中の固体サンプルを振るのと同じくらい簡単にでき、これを次に固体担体に適用することができるであろう。選択的に、手動プレス、モルタルおよび乳棒、ホモジナイザ、ジューサ、ミキサまたは食品処理装置などの機器を用いて、サンプルを下処理または抽出して標的被検体をデバイスで試験するのに適切な液状形態にしてもよい。固体サンプルは、生物組織(例えば、生検を行う過程で得られるもの)、土、または葉を含んでもよい。] [0089] いくつかの実施例によれば、被検体特異的分子インプリントポリマ(MIP)は、当業者に知られている任意の技術に従って準備されてもよい。これらの方法は、共有結合インプリンティングを含み(Wullf G,1982,Pure & Appl.Chem.,54,2093−2102)、これによってモノマは共役結合で被検体に付着され、架橋剤を用いて重合される。続いて、この被検体は被検体特異的結合キャビティを出るポリマから切り裂かれる。あるいは、Mosbach(米国特許第5,110,833号明細書)によって開示されたような非共有結合インプリンティング方法を用いてもよく、これによってモノマは非共有結合力によって標的分子と相互に作用し、次いで標的分子の除去後に標的特異的結合部位を形成するために架橋剤を介して接続される。これらの方法の変形例を用いて、薄分子でインプリントされたフィルムと膜(Hong et al.1998 Chem.Mater.,10,1029−1033);固体担体の表面上のインプリンティング(Blanco−Lopez,et al,2004,Anal.Bioanal.Chem.,378,1922−1928;Sulitzky C.et al,2002 Macromolecules,35,79−91);ミクロスフェア(Ye et al.,2000,Macromolecules,33,8239−8245)およびタンパク質と全微生物(Hayden et al 2006Adv.Funct.Mater.,16,1269−1278)を構成してもよい。] [0090] 好ましくは、分子インプリントポリマは、標的被検体およびポロゲンの存在下で架橋剤で架橋されたモノマから重合されたポリマを具え、このポリマは選択的に標的被検体を結合する性能を有している。タンパク質インプリンティングの関連方法は、「エピトープインプリンティング」(Rachkov and Minoura,2000,J.Chromatogr A.;889,111−118)と呼ばれ、重要なエピトープがタンパク質の表面上に特定され、MIPは標的としてこのエピトープを表す直鎖状ペプチドで準備される。] [0091] MIPは、被検体に対して準備されるか、またはその他の分子と被検体の任意の結合体に対して準備されてもよく、MIPが被検体とその結合体の両方に特異的に結合する。] [0092] 本発明のデバイスのいくつかの実施例によれば、MIPはMIP結合体ゾーンで提供され、これは被検体特異的分子インプリントポリマ(「MIP」)を具えるデバイス上のゾーンであり、MIPは検査される被検体へ、被検体全体へ、被検体の個々の部分へ、または被検体上の特定のエピトープを表すペプチドへの何れかに直接または間接的に特異的結合親和力を有する。] [0093] いくつかの実施例によれば、MIPの被検体特異的結合部位は、解除可能な被検体類似体:レポータ結合体、または解除可能な第1の結合剤:被検体結合体の何れかの分子で飽和される。] [0094] 本書で用いられるように、用語「被検体特異的」は、分子の不均一集団の存在下で被検体の存在の決定因である結合反応のことをいう。] [0095] 本書で用いられるように、用語「被検体類似体」は、変更済の被検体または任意のその他の分子あるいはその組み合わせに関係し、それはサンプル中に潜在的に発見される被検体の形態に対して構造的類似性を有しており、これは少なくとも1つの被検体結合パートナに結合することができる。本発明のある実施例では、被検体類似体は検出可能な被検体類似体−レポータ結合体である。例えば、被検体類似体−レポータ結合体は、ビオチンまたは任意のその他のレポータペア結合要素に結合した被検体を具え、ビオチンはレポータペアの2分の1を形成する、そのような要素の実施例である。被検体類似体は、MMA、標的タンパク質または検査される被検体上の個々のエピトープを表すペプチドとすることができる。] [0096] 本書で用いられるように、用語「レポータ」は、分光学的、光化学的、生化学的、免疫化学的、電気的、光学的、無線アクティビティ検出または化学手段によって検出できる被検体、被検体類似体または結合パートナに付着される任意の分子、粒子または組成物のことをいう。レポータは、分析デバイスの所望の特質によって、種々様々の利用可能な分子および粒子から選択される。そのようなレポータのいくつかの実施例は、これは任意の方法に限定されるとみなすべきでないが、HABA、染料、蛍光染料、放射標識、磁気微粒子、金属粒子、有色粒子(金およびラテックスゾルなど)、蛍光性粒子、金属ゾル、酵素基質と酵素、化学発光分子、光増感剤、半導体粒子、量子ドットおよびサスペンダブル粒子を含む。レポータへの化合物(例えば被検体)の連結は、共有結合、イオン結合、水素結合、キレート形成、吸着法、疎水的相互作用、疎水的相互作用、静電的相互作用など、またはこれらの結合と相互作用の任意の組み合わせを介して行われるか、および/または連結基に関係してもよい。] [0097] 検出可能レポータは、HABA、染料、蛍光剤、蛍光染料、放射標識、磁気微粒子、金属粒子、有色粒子、金属ゾル、酵素基質、酵素、化学発光剤、光増感剤、サスペンダブル粒子、ポリマ粒子、半導体粒子、量子ドットから成る群から任意に選択される。] [0098] 前記リストから明白なように、検出可能レポータは、有色のラテックスビーズなどの可視の物質でもよく、それは有色の生成物が生成される反応に関係してもよい。この反応生成物は肉眼で観察したとき可視でもよく、または例えば紫外線光などの特殊な発光源に晒されたときに識別できてもよい。結果ゾーンを(直接または間接的に)観察することが、試験結果が得られる第一の方法となることが予測されるが、例えばスキャナへの後露出によって検出される蛍光物質に被検体が関係するといったその他の方法もまた、本発明の範囲内と考えられる。] [0099] サンプル中の被検体の濃度は、質または量に拘わらず、検出可能レポータの量によって示され、これは続いて結果ゾーンに関係するようになる。被検体の濃度を示す検出可能信号は、結果ゾーンで生成される。] [0100] 本書で用いられるように、用語「被検体類似体:レポータ結合体」は、小分子の検出に用いられる結合体に関係し、「エピトープインプリンティング」の方法は被検体特異的MIPの生成に用いられる。合成ペプチド、または単一分子またはそのような分子群を示すその他の合成もしくは自然で得られる分子は、被検体特異的エピトープまたはその類似体を示し、例えば金ゾルなどの以下で論じられた分子群から選択されるレポータ分子に結合する。被検体類似体:レポータ結合体は、被検体特異的MIPへの強い結合親和力を有しているが、未変更の被検体の親和力より弱い。この結合分子は、もし検査される液体サンプル中の標的被検体によって用量依存的な手法で選択的に好ましくそれらが置換されなければ、湿った状態でさえ被検体特異的MIPの結合キャビティへ付着されたままとなる。ポリマから置換されたとき、被検体類似体:レポータ結合体は、湿った固体担体内で自由に流動する。] [0101] 本書で用いられるように、用語「被検体類似体:レポータ:結合パートナ結合体」は、全てのポリペプチド/タンパク質またはその他の分子もしくは分子群をインプリントするときに用いられる結合体のことをいう。標的被検体またはその類似体は、金ゾルなど以下で論じる分子群および粒子からレポータに結合され、ビオチンなど以下で論じる群から結合パートナにも結合された。被検体類似体:レポータ:結合パートナ結合体は、未変更の被検体の親和力より弱いが、被検体特異的MIPへの強い結合親和力を有する。この結合分子は、もし検査される液体サンプル中の標的被検体によって用量依存的な手法でそれらが置換されなければ、湿った状態でさえ被検体特異的MIPの結合キャビティに付着されたままとなる。ポリマから置換されたとき、被検体類似体:レポータ:結合パートナ結合体は、湿った固体担体内で自由に流動する。ポリペプチドとタンパク質の場合には、被検体類似体:レポータ:結合パートナ結合体は、金ゾルなどのレポータと同様にビオチンなどの結合剤に同時に結合され、それを用いて置換された被検体類似体:レポータ:結合パートナ結合体を捕捉することができる。] [0102] 本書で用いられるように、用語「結合親和力」は、別の分子への1つの分子の結合強度のことをいう。特定の分子が別の特定の分子と結合するか、または具体的に連結する場合、これら2つの分子はお互いに結合親和力を示すといわれる。結合親和力は、一組の分子に対して結合定数と解離定数に関係しているが、これらの定数を測定または決定するのは本発明に重要ではない。むしろ、上記方法の分子とデバイス間の相互作用を記載するために本書で用いられる親和力は、実証研究で観察される(さもなければ別の方法で特定される)ほぼ明らかな親和力であり、1つの分子(例えばMIPまたはその他特異的結合パートナ)が2つのその他の分子(例えば被検体および被検体−レポータ結合体)に結び付く相対的強度を比較するのにこれを用いることができる。結合親和力、結合定数、および解離定数の概念は周知である。] [0103] いくつかの実施例によれば、MIPの被検体特異的結合部位は占有されておらず、被検体または結合する競合相手によって結合されるのに利用可能である。] [0104] いくつかの実施例によれば、MIPはTSHに特異的である。選択的に、そのようなMIPは、TSHβサブユニット(LSCKCGKCNTDY)の位置95乃至112のアミノ酸残基などTSHβサブユニット上のエピトープに対応する合成ペプチドの存在下で、モノマとしてメタクリル酸(MAA)と、架橋剤としてエチレングリコールジメタクリラート(EGDMA)と、開始剤として2,2P−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(ABDV)と、ポロゲンとしてアセトニトリル3%水溶液とから重合したポリマを具える。合成ペプチドは任意に、標準手順を用いる従来のペプチドシンセサイザ上で準備されてもよい。] [0105] 本発明のデバイスのいくつかの実施例によれば、固体担体は流動デバイス産業で用いられる任意の多孔性物質を具えてもよく、これはキャピラリ力によってデバイスに沿って液体の前進を容易にする多孔質組織を有する。好ましくは、固体担体は、多孔性物質、多孔質膜、顆粒状物および吸収材料から成る群から選択される。これらの材料はしばしばまた、タンパク質に対する有効な結合性能を有する。そのような材料の実施例は、任意の方法に限定されないが、ニトロセルロース(高タンパク結合)酢酸セルロース(低タンパク結合)ガラス繊維膜(非タンパク結合)、ナイロンで作られた膜、Millipore Corporation、Pall CorporationおよびWhatmanなど診断膜の製造を専門とする会社と同様に米国特許出願第20050042766号明細書に開示されたシステムなどの新しいマイクロ流体システムで利用可能であり、またはこれらの会社によって開発されるポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエーテルスルホン(PES)またはこの特徴を持つその他の膜を含む。] [0106] デバイスは選択的に1以上の固体担体を具え、これによって1以上の被検体をサンプル中で検出することができる。] [0107] 本発明のデバイスのいくつかの実施例によれば、サンプル適用エリアは、液体を急速に吸収することができる吸水性、多孔性、または繊維性の材料で作られた吸収性パッドを具える。その多孔性は、一方向でもよいし(すなわち、流動軸と完全にまたは顕著に平行な空隙またはファイバを有する)または多方面でもよい(すなわち、全方向性、スポンジ状の構造)。ポリプロピレン、ポリエチレン(好ましくは非常に高分子量)、重合ビニリデンフッ素、エチレン酢酸ビニル、アクリロニトリルおよびポリテトラフルオロエチレンなどの多孔質プラスチック材料を用いてもよい。製造中の界面活性剤による前処理を任意に用いて、本質的な疎水性を軽減し、かつ湿ったサンプルを急速に効率的に輸送する性能を改善してもよい。この材料はまた、紙またはその他のセルロース系材料で作ってもよい。この材料は、デバイスのケーシングの開口をデバイスの固体担体に接続する。] [0108] 米国特許第5,660,798号明細書に記載されているような全血から血清を分離するパッドは、血清中の被検体を検査するデバイスと共に用いられてもよい。サンプル適用エリアに適用されたサンプルは、吸収性パッドに吸収され、キャピラリ力によって自由に流れて、固体担体に接する。デバイスの種類によって、デバイスに入るサンプルの容量はランダムか、または正確な所定のサンプル容量がデバイスに入るのを可能にするスマートな適用パッドによって制御されてもよい(例えば米国特許第6,008,056号明細書を参照)。] [0109] いくつかの実施例によれば、本発明のデバイスはさらに、ケーシングを具える。ケーシングは、全デバイスの正確な機能を確認するために適切な構成で固体担体を維持する。] [0110] ケーシングは選択的に、ウィンドウ、好ましくは1乃至4つのウィンドウを具える。より好適には、ケーシングは結果の観察を可能とする結果ウィンドウを具える。さらに好ましくは、ケーシングは例えば、検査の適切な性能を確認するために制御反応を観察することができる制御ウィンドウを具える。また選択的に、ケーシングは第3のウィンドウまたはケーシングの開口を具え、これはサンプルにデバイスを直接配置することによって(開口ウィンドウでサンプルの接触を可能とする)、または滴瓶または類似のデバイスでサンプルウィンドウにサンプルを適用することによって、このサンプルウィンドウで、サンプル適用エリアへの液体サンプルの適用を可能にする。さらに、ケーシングは選択的に参照ウィンドウを具え、参照ゾーンの指標バンドの強度と結果ゾーンの結果の強度との比較を可能にしてもよい。] [0111] 選択的に、固体担体はさらに参照ゾーンを具える。本書で用いられるように、参照ゾーンは、数ラインの被検体類似体−レポータ結合体結合要素が固体担体に固定されるゾーンであり、既知量の被検体類似体−レポータ結合体をそれに結合し、結合レポータの量に比例した強度で特別な信号を生成する。] [0112] デバイスは選択的にさらに、正の制御を生成する手段を具える正の制御ゾーンを具えてもよく、適切な流動と結果ゾーンへの被検体類似体:レポータ結合体の結合を確認して、これによって検査が機能していることを判定する。] [0113] 選択的に、本発明のデバイスは、1以上の吸収性パッドを含んでもよく、これは結果ゾーン、参照ゾーン、および/または制御ゾーンに渡って被検体の流動を容易にするよう配置される。] [0114] さらに、この担体は選択的に吸収材料のパッドを具える吸収ゾーンを含んでもよく、パッドと固体担体が湿っているときに固体担体と液通し、このパッドは十分な多孔性と過剰な液体を吸収する性能を有する。] [0115] いくつかの実施例によれば、本発明のデバイスは、計量棒型のデバイスを含むように意図した側流デバイス、または貫流デバイス、またはその組み合わせの何れかを具えてもよい。] [0116] いくつかの実施例によれば、以下でさらに詳細に説明されるように、検出システムは、単純置換反応もしくは競合および結合レポータの直接的なモニタリングまたは二重置換反応もしくは競合アプローチの何れかによってもよい。しかしながら、任意の以下の実施例について、選択的に貫流または側流が実装されてもよい。] [0117] 単純置換反応 本発明のいくつかの実施例によれば、液体サンプル中に存在する標的被検体の存在、不在または濃度を決定するための単純置換反応の診断デバイスが提供される。このデバイスは、固体担体上の分子インプリントポリマに解除可能に結合される被検体類似体:レポータ結合体と;デバイスにサンプルを適用し、これを固体担体に接触させるためのサンプル適用エリアと;検出エリアとを具える。被検体は、MIPの結合部位への被検体類似体:レポータ結合体の親和力と等しい、またはそれより大きい親和力を有し、被検体とMIP間の接触が被検体類似体:レポータの置換を引き起こす。] [0118] さらなる態様では、本発明は、分析によって液体サンプル中に存在する標的被検体の存在、不在または濃度を検出および測定する方法に向けられており、この分析は、本発明の単純置換反応診断デバイスのサンプル適用エリアに被検体を含む疑いをかけられたサンプルを適用するステップと、サンプルが固体担体に沿って、または固体担体を通って流れ、MIP結合体ゾーンに接触するのを可能にするステップと、被検体がサンプル中に存在する場合に、被検体がMIPの結合部位へ結合し、被検体類似体:レポータ結合体結合要素によって捕捉される結果ゾーンに流れる被検体類似体:レポータ結合体を置換するステップと、サンプル中の被検体の存在または量を示す検出可能信号を生成するステップとを具える。] [0119] 検出エリアは好ましくは、固体担体に固定される被検体類似体:レポータ結合体結合要素を具える結果ゾーンを具え、レポータ結合体結合要素は置換された被検体類似体:レポータ結合体を結合可能である。] [0120] 本書で用いられるように、用語「被検体類似体:レポータ結合体結合要素」は、被検体類似体:レポータ結合体分子への強い親和力を有する要素を具えるデバイス上のゾーンのことをいう。これらの要素は選択的に、限定されないが、ビオチン結合要素(例えばアビジン、ストレプトアビジン、NeutrAvidinおよびExtrAvidin)、レポータ特異的抗体、酵素、基材および被検体類似体:レポータ結合体に対して特異的に準備されたMIPを具える。] [0121] 単純置換反応の方法は、サンプル適用エリアへ検査すべき被検体を含む疑いをかけられた液体サンプルを導入するステップと、サンプルが担体に沿って移動するのを可能にするステップとを具える。被検体がサンプル中に存在する場合に、それはMIPの被検体特異的結合部位へ結合し、被検体類似体:レポータ結合体を置換する。置換されたレポータ結合体は、結果ゾーンへ固体担体に沿って、または固体担体を通って移動し、それは検出可能信号を提供するレポータ結合体結合要素に結合する。検出可能信号の存在および/または強度は好ましくは、少なくともサンプル中の被検体の量と関係し、量的または質的かどうか、選択的に「はい/いいえ」の2値の応答が得られるが;これはまた選択的に以下のその他の実施例に関して可能である。] [0122] 二重置換反応 別の態様では、本発明は、液体サンプル中の標的被検体の存在、不在または濃度を直接的に検出および測定するための二重置換反応診断デバイスに向けられる。デバイスは、MIPを結合される固体担体と、このMIPに結合される解除可能な第1の結合剤:被検体結合体と;サンプル適用エリアと;サンプル適用エリア下流のレポータ:結合体結合ゾーンとを具える。] [0123] 二重置換反応のアプローチは、信号の形成と解釈を容易にするよう設計され、それは類似する特徴を持ったその他の装置に適用されてもよい。このアプローチは、確立したビオチン−アビジンシステムで特別な利用を発見し、これは用いられる多くの類似体および誘導体と共に非常に強力な結合親和力を提示する。「エピトープインプリンティング」方法を取り扱うときに二重置換反応のアプローチが高度に適用可能であり、結合剤:被検体結合体が標的被検体上のエピトープを表す合成ペプチドであるとき、これに対して特異的なMIPが準備され、ビオチンなどの結合剤に結合される。] [0124] レポータが標的分子に直接結合されるとき、この二重置換反応のアプローチは、一般的な単純置換反応の方法を超えるいくつかの利点を有する。ビオチンは相対的に小分子であるので、標的分子にそれを加えるのは被検体特異的MIPとの相互作用にあまり干渉すべきではない。ビオチンの化学作用は十分に確立されており、多くの商用試薬が標的被検体の変更に利用可能である。様々なビオチン結合要素へのビオチンの結合は非常に高速で強く、デバイスの全体的な性能に寄与する。レポータは被検体に直接結合しないので、レポータの選択とビオチン誘導体にそれを結合する性能には大きな柔軟性がある。レポータ分子をある被検体に結合する際の無力さまたは困難さは、これらの場合に置換アプローチを用いることに対して制限因子となるかもしれない。さらに、当業者に知られている信号増幅のいろいろな方法が検出素子と結果エリア間を分離することによって使用されるので、それはデバイスの感度を増加させることができる。] [0125] 別の利点は、様々な被検体に対するデバイスについて、本発明が同一の信号形成方法を使用するということであり、大抵の生成は類似しており、全ての個々の製品用について特異的MIPとビオチンに結合した被検体のみを開発する必要があるであろう。これは、新製品を市場へ出す時間をより短くし、開発と生産コストを低減する。] [0126] 全タンパク質がインプリントされる場合、結合剤:被検体結合体は選択的に、結合剤とレポータ分子の双方が結合される標的タンパク質から構成されてもよい。この場合、増幅を必要としないように、結合体は十分なレポータ分子を所持してもよい。] [0127] 本書で用いられるように、用語「結合剤:被検体結合体」は、結合剤(好ましくはビオチンまたはビオチンの誘導体)に直接またはスペーサを介して結合する標的被検体のことをいう。あるいは、結合剤:被検体結合体は選択的に、結合剤に結合した被検体上のエピトープに対応するペプチドとすることができる。結合剤は、その対応する結合パートナに対して特異的親和力を有している。結合剤がビオチンとその誘導体である場合、対応する結合パートナまたはエージェントはアビジン、ストレプトアビジン、NeutrAvidinおよび類似するビオチン結合剤である。] [0128] 第1の結合剤:被検体結合体は、被検体特異的MIPへの強い結合親和力を有するが、未変更の被検体の親和力より弱い。第1の結合剤:被検体結合体分子は、もし検査される液体サンプル中の標的被検体によって用量依存的な手法でそれらが置換されなければ、湿った状態でさえ被検体特異的MIPの結合部位へ付着されたままとなる。ポリマから置換されたとき、第1の結合剤:被検体結合体は、湿った固体担体内で自由に移動可能である。] [0129] 二重置換反応デバイスはさらに結果ゾーンを具え、これはサンプルの流路上の固体担体に結合された第2の結合剤:レポータ結合体結合要素を具える。レポータ結合体結合要素は、検出可能で解除可能な第2の結合剤:レポータ結合体が付着する結合部位を有する。] [0130] 本書で用いられるように、用語「結合要素」は、十分な親和力を持ったそのそれぞれの結合パートナに特異的に結合できる分子構造のことをいう。結合活性が示される限り、そのような要素の特異的配列も特異的境界も重要ではない。結合活性が示される限り、結合特性は必然的に一連の親和力、結合力と特異性、およびそれらの組み合わせを含む。] [0131] 結合剤:レポータ結合体は任意のレポータ実体を具え、これは上述したように被検体類似体:レポータ結合体に対して結合剤:被検体結合体と同じ結合要素に特異的に結合するのが可能な結合剤に結合される。] [0132] 第2の結合剤は、デバイスで使用される第1の結合剤:被検体結合体の親和力よりも弱いが、この結合要素に対して強い親和力を有する。したがって、第1の結合剤:被検体結合体と結合要素間の接触は、第2の結合剤:レポータ結合体の置換を引き起こす。第2の結合剤:レポータ結合体の置換は、液体サンプル中の被検体の濃度に比例し、検知可能信号の存在および/または強度がサンプル中の被検体の量と関係する。] [0133] ビオチンが例えば、結合剤:被検体結合体中の結合剤としてデバイスで使用されるとき、ビオチンよりビオチン結合要素(アビジン、ストレプトアビジン、NeutrAvidinおよびExtrAvidinなど)への弱い親和力を有するビオチンの誘導体または他の分子(HABAやDTBなど)は、結合剤:レポータ結合体の構造に用いられる。] [0134] 本書で用いられるように、用語「結合パートナ」または「結合剤」は、別の分子または組成物の特異的な構造的特徴を認識し、これに結合可能な任意の分子または組成物のことをいう。そのような結合パートナ、対応する分子または組成物の実施例は、ビオチン/アビジン、抗原/抗体、部分抗原/抗体、ホルモン/レセプタ、核酸ストランド/相補的核酸ストランド、基体/酵素、阻害剤/酵素、プロテインA(またはG)免疫グロブリン、炭水化物/レクチン、ウィルス/細胞レセプタおよびアポ蛋白質/脂質を含む。] [0135] 解除可能な第1の結合剤は、ビオチン、ビオチン類似体、ビオチン誘導体、抗原、プロテインAおよびプロテインG、セルロース結合タンパク質、ホルモン、毒素、脂質、脂肪酸、相補的核酸配列、糖共役体、レクチン、基体および配位子から成る群から選ばれる。] [0136] 前記第2の結合剤が前記第1の結合剤よりレポータ結合体結合要素への弱い親和力を有しているならば、解除可能な第2の結合剤は、ビオチン類似体、HABA、DTB、抗原、プロテインAおよびプロテインG、セルロース結合タンパク質、リポソーム、ホルモン、毒素、脂質、脂肪酸、相補的核酸、糖共役体、レクチン、基体および配位子、またはそれらの類似体から成る群から選択されてもよい。ビオチン類似体は、Advances in Protein Chemistry,edited by Anfinsen,Edsall and Richards,Academic Press (1975),pages 104−111で特定されている。] [0137] 単一競合 本発明はさらに、サンプル適用エリアが被検体:類似体結合体を具え、MIPの結合部位が占有されていない診断デバイスを提供する。結合体は、例えばパッドで提供されてもよく、結合体はサンプルによって一度水和されて自由に流れるようになる。この場合、被検体類似体:レポータ結合体は、MIPの被検体特異的結合部位をサンプル中の被検体と競合する。未結合の結合体は次いで移動し、上述したように置換された結合体を検出される。] [0138] さらにさらなる態様では、本発明は、分析によって液体サンプル中の標的被検体の存在、不在または濃度を検出および測定する方法に向けられており、この分析は、本発明の競合型診断デバイスのサンプル適用エリアに被検体を含む疑いのあるサンプルを適用するステップと、サンプルが固体担体に沿って、または固体担体を通って流れ、MIP結合体ゾーンに接触するのを可能にするステップとを具え、その結果、被検体がサンプル中に存在する場合に、被検体がMIPの結合部位を被検体類似体:レポータ結合体と競合する。非結合被検体類似体−レポータ結合体は結果ゾーンに流れ、それは被検体類似体:レポータ結合体結合要素によって捕捉され、サンプル中の被検体の存在または量を示す検知可能信号を生成する。] [0139] 二重競合 本発明はさらに、第1の結合剤:被検体結合体、第2の結合剤:レポータ結合体および第2の結合剤:レセプタ結合体結合要素を具える診断デバイスを提供する。第1の結合剤:被検体結合体は選択的に、サンプル適用エリアに提供され、MIPの被検体特異的結合部位を被検体と競合する。未結合の第1の結合剤:被検体結合体は下流に流れて、第2の結合剤:レセプタ結合体結合要素への結合を第2の結合剤:レポータ結合体と競合する。] [0140] さらに別の態様では、本発明は、分析によって液体サンプル中に存在する標的被検体の存在、不在または濃度を検出および測定する方法に向けられ、この方法は、 (a)本発明の二重置換反応の診断デバイスのサンプル適用エリアに被検体を含む疑いのあるサンプルを適用するステップと; (b)サンプルが固体担体に沿って、または固体担体を通って流れ、MIP結合体ゾーンに接触するのを可能にするステップとを具え、その結果、被検体がサンプル中に存在する場合に、被検体がMIPの結合部位に結合して第1の結合剤:被検体結合体を置換し、これはレポータ−結合体結合ゾーンに流れ、第1の結合エリアのレポータ結合体結合要素が、置換された第1の結合剤:被検体結合体に結合し、これによって第2の結合剤:レポータ結合体を置換し、これは結果ゾーンへ液体の流路に沿って流れ続け、第2の結合エリアのレポータ結合体結合要素によって捕捉され、サンプル中の被検体の存在および/または量を示す検知可能信号を生成し、捕捉された第2の結合剤:レポータ結合体の量はサンプル中の前記標的被検体の濃度に比例する。] [0141] 別の態様では、本発明は、選択的にスペーサを介して、ビオチンに結合された被検体を具える被検体類似体結合体であって、この被検体類似体結合体を含浸されたサンプル適用パッドを具える第1のコンポーネントと(選択的に、被検体:類似体結合体はサンプルパッドとMIP間の専用試薬パッドに含浸されてもよい);被検体特異的MIPを具える第2のコンポーネントと、レポータに結合されたビオチン(デスチオビオチン−DTBなど)よりビオチン結合要素に弱い親和力を有するビオチン類似体を具えるレポータ結合体であって、このレポータ結合体で飽和された第1のビオチン結合要素を含む第3のコンポーネントと、第2のビオチン結合要素を具える第4のコンポーネントと、を含む固体担体を具えるデバイスに向けられる。] [0142] さらに別の態様では、本発明は、選択的にスペーサを介して、ビオチンに結合された被検体を具える被検体類似体結合体であって、この被検体類似体結合体で飽和された被検体特異的MIPを具える第1のコンポーネントと;レポータに結合されたビオチンよりビオチン結合要素に弱い親和力を有するビオチン類似体を具えるレポータ結合体であって、このレポータ結合体で飽和された第1のビオチン結合要素を具える第2のコンポーネントと、第2のビオチン結合要素を具える第3のコンポーネントと、を含む固体担体を具えるデバイスに向けられる。] [0143] 置換と競合 本発明は選択的にさらに、任意の順序と組み合わせで、競合と置換の方法を具える診断デバイスおよび方法を提供する。] [0144] 例えば、この方法は、MIPに結合される第1の結合剤:被検体結合体が被検体によって置換される第1のステップと;置換された結合体がレポータ結合体結合要素の結合部位を第2の結合剤:レポータ結合体と競合する第2のステップとを具えてもよい。] [0145] あるいは、第1のステップは、MIPの結合部位に対する第1の結合剤:被検体結合体と被検体間の競合を具えてもよく;第2のステップは、未結合の被検体結合体によるレポータ結合体結合要素から第2の結合剤:レポータ結合体の置換を具えてもよい。] [0146] さらにさらなる態様では、この方法は、結果ゾーンの信号強度を参照ゾーンの信号強度と比較し、サンプル中の被検体の濃度を測定するステップを含む。] [0147] さらにさらなる態様では、結果ゾーンは固定されたレポータ結合体結合要素と平行なスケールを含み、これは分析される液体サンプル中の被検体濃度に対応させるよう調整され、結果ゾーンのレポータ結合体結合要素に沿った、およびレポータ結合体結合要素を通ったレポータ結合体によってカバーされるエリアによって液体中の被検体の存在および濃度が測定される。] [0148] さらに別の態様では、本発明は、液体サンプル中のTSHの存在を検出する方法に向けられており、この方法が、 a)本発明による競合、単純置換反応あるいは二重置換反応のデバイスにサンプルを接触するステップと、 b)サンプル中のTSHの存在または量の表すレポータ結合体の量であって、レポータ結合体結合要素に結合されたレポータ結合体の量を、結果ゾーンで、検出するステップと; c)甲状腺の活性を診断するステップとを具える。] [0149] TSHを検出する方法は、体重増加、疲労、乾燥皮膚、便秘、悪寒または頻繁な月経期などの徴候を引き起こしうる不活発な甲状腺(甲状腺機能低下症);または減量、速い心拍数、神経質、下痢、熱感または不規則な月経期などの徴候を引き起こしうる甲状腺機能亢進(甲状腺機能亢進症)の特定に用いられてもよい。] [0150] 別の態様では、本発明のデバイスは任意もしくは全ての希釈剤あるいは試薬を診断キットと一緒に包装されてもよく、これはサンプルを抽出または処理して被検体を溶出し、所定の被検体を検出する。] [0151] さらに他の態様では、診断キットがさらに包装材料および少なくとも一種類の液体サンプルの定量分析の実行するための指示書を含む。] [0152] 特別な分析の感度は、相対的親和力の機能と様々な試薬の濃度、特別の試薬と被検体が互いに接触している時間とレポーティングシステムによって生成される信号強度である。当業者は、側流と貫流デバイスで用いられる従来の分析の感度および用量作用特性を最適化し、特徴づける方法に精通している。] [0153] 本発明の別の重要な実施例は、結果ウィンドウでの信号の視覚モニタリングと解釈のための方法である。「垂直視覚化方法」と名付けられたモニタリングシステムの1つの変形例では、レポータ結合体結合要素(ビオチン結合、またはその他のレポータペア結合、要素あるいは被検体−レポータ結合要素の何れか)は、サンプル流路に垂直に配置され、ランダムな順序で自由に流れるレポータ結合分子をできる限り多く捕捉し、集中する。結合要素を結合するレポータ結合体の量(これは検査されるサンプル中の被検体の量の直接表現である)が大きいほど、得られる視覚信号が強くなる。結果ウィンドウの隣りには、増加する正確な量のレポータ結合体で各々含浸された結合要素のいくつかの指標ラインで構成された参照ウィンドウがある。これらのラインは、それらに結合した既知量のレポータ結合体に比例する色彩強度の範囲を示すであろう。隣接した参照ウィンドウのラインの強度と結果ウィンドウの信号強度の比較により、検査されるサンプル中の被検体の量を有効に評価することができる。] [0154] 「水平視覚化方法」と名付けられたモニタリングシステムの別の変形例では、十分に定義されたストライプのレポータ結合体結合要素が、サンプルの流路で水平に正確に配置される。この配置のデバイスは、レポータ結合体結合要素でカバーされたエリアを介してのみ液体が流れるのを可能にし、結合要素でカバーされたエリアの周りまたはその要素より下でサンプルが流れるのを回避するよう測定するといった手法で操作されるべきである。これは、例えば結合要素でカバーされたエリアのみが流路に残るように多孔性物質を物理的に切断することによって、または写真平版によるフローチャネルのパタニングなどの方法を用いることによって達成される[Martinez et al,2007 Angwe.Chem.Int.119,1340−1342].これは、サンプル中の被検体の存在に応じて置換される全ての結合したレポータ分子が、固定された結合要素に到達するのを保証する。結合要素に到達する置換されたレポータ結合体の分子はキャピラリ動作によって移動し、任意のレポータ結合体分子が結合要素によって捕捉される。しかしながら、結合要素の吸収能力が制限されるので、および結合要素の結合部位がレポータ結合体分子で飽和されるようになるので、ストライプの前方の結合要素分子は飽和するようになり、レポータ結合体分子がストライプの下にさらに移動して自由な結合部位を見つけなければならない。サンプル中の被検体の濃度が高いほど、レポータ結合体がカバーする結合要素のエリアが大きくなる。既知量のレポータ結合体によってカバーされるエリアの事前調整は、固定された結合要素の隣りに調整スケールをデバイスに組み入れることによって、結合要素のストライプに沿ってレポータ結合体によってカバーされた距離に従って被検体濃度の精密測定を可能にし、ユーザがサンプル中の被検体の量を測定するのを可能にするであろう。] [0155] デバイスは1以上の固体担体を具えてもよく、これによって1以上の被検体をサンプル中で検出することができる。] [0156] レポータ結合体結合要素の第1の結合エリア、およびレポータ結合体結合要素の第2のエリアは同一でもよいし、または異なっていてもよく、それぞれアビジン、ストレプトアビジン、NeutrAvidin、ExtrAvidinの化合物から成る群から選択され、これはビオチン、膜、レセプタ、免疫グロブリン、セルロース、酵素、レクチン、糖共役体、相補的核酸およびそれぞれの結合パートナに対して強い親和力を有する疎水性部位に対して強い特異的親和力を有する。] [0157] 図面および実施例の詳細な説明 以下の実施例は本発明の例示であり、任意の方法で限定するよう意図されていない。当業者は、変更することができる様々な非臨界パラメータを認識するであろう。側流デバイスの様々な構成要素は、明瞭さのために水平に示されているが、互いに上側にあってもよいし、または必要に応じて重なってもよい。図1乃至2は、本発明の側流デバイスの4つの異なる実施例を示し、図3乃至4は、本発明の貫流デバイスの4つの異なる実施例を示し、図5は、側流と貫流要素を結合するデバイスの実施例を示し、これらの各々は実施例1乃至9に別々に記載される。] 図5 [0158] 実施例1:図1Aの実施例 競合または単純置換反応と垂直視覚化を有する側流デバイスの構造と動作を以下に記載する。] 図1A [0159] 図1Aは、液体サンプル中に存在する標的被検体の存在、不在または濃度を検出および測定するための側流デバイスの側面図である。分析的試査デバイスは中空の固体ケーシング10を具え、これは自身を通って液体サンプルを運ぶことが可能なキャリヤとして機能する固体担体12を多孔性の試験ストリップの形態で含み、サンプルはキャピラリ動作によって液体の流路で固体担体に沿って移動可能である。固体担体12は、サンプル適用パッド14を具えるサンプル適用エリアを含むゾーンを規定しており、デバイスにサンプルを適用し、それを固体担体12に接触させる。サンプル適用パッド14は、液体サンプルを適用するためにケーシング10の開口部またはウィンドウ16に隣接して配置される。競合タイプが使用されるとき、サンプル適用パッド14は乾燥状態で解除可能な被検体類似体:レポータ結合体で含浸されるか、あるいは専用パッドを加えることができる。] 図1A [0160] 標的被検体は、液体サンプル中に存在する場合、サンプル適用エリア下流のMlP結合体ゾーンへサンプル適用エリアから運ばれ、このMIP結合体ゾーンはサンプルの流路上の固体担体12に固定される被検体特異的MIP18を具える。MIPは、乾燥状態で解除可能な被検体類似体:レポータ結合体で飽和された被検体特異的結合部位を有し、結合パートナおよびレポータ分子に結合した標的被検体を具える。被検体特異的MIPの結合部位への被検体の親和力は、被検体特異的MIPの結合部位への被検体類似体:レポータ結合体の親和力より強い。被検体を含む液体サンプルが被検体特異的MIPに接触するとき、サンプル中の被検体はMIPの被検体特異的キャビティに結合し、これによって特異的被検体の濃度に正比例する量でこれらのキャビティを占有する被検体類似体レポータ結合体を置換し、置換された被検体類似体:レポータ結合体が液体の流路の下流に流れるようになる。競合の場合には、液体サンプルが、含浸された被検体類似体:レポータ結合体を溶かし、サンプル中の被検体と混合される。液体が被検体特異的MIPに到達するとき、2つの分子が被検体特異的結合部位に対して競合する。被検体類似体:レポータ結合体の量は、未結合で残り、液体の流路で下流に流れる特異的被検体の濃度に比例する。] [0161] 固体担体12上のさらに下流には、被検体類似体:レポータ結合体結合要素があり、これは被検体類似体:レポータ結合体に結合される結合要素の結合パートナであり、符号20は被検体特異的MIP18の下流のサンプル流路上の固体担体12に固定される。ケーシング10の開口部は、被検体類似体:レポータ結合体結合パートナ20より上に配置されるデバイスの結果ウィンドウ22を具える。レポータ結合体結合パートナ20は、被検体を含む液体サンプルが流路ゾーンに流れ、サンプル中の被検体の存在あるいは濃度を示す結果ウィンドウ22内に検知可能信号を提供するとき、未結合または被検体特異的MIP18から置換された置換済み被検体類似体:レポータ結合体に結合する。] [0162] 固体担体12上のさらに下流には、被検体類似体:レポータ結合体結合パートナの3つの別個の重複しない指標バンドがあり、これらの各々はストリップ上に縦に延在し、符号24aは低濃度参照バンドを表し、符号24bは中濃度参照バンドを表し、符号24cは高濃度参照バンドを表す。3つの指標バンドは、検査されるサンプル中の被検体の存在あるいは半定量を測定する際に基準点を設定するための参照ゾーンを具える。対応する参照ウィンドウ26は、参照バンド24a、24bおよび24cより上のケーシング1内に出現する。サンプル中の標的被検体の存在または不在が測定される場合に、参照ゾーンは、既知数の被検体類似体:レポータ結合体で含浸された結合要素の少なくとも1つの別個のバンドを具えてもよい。参照ゾーンは、多量の被検体類似体:レポータ結合体で各々含浸された結合要素の少なくとも2つの間隔を隔てた指標バンドを具え、サンプル中の標的被検体の量が測定される場合に、そこに結合される被検体類似体レポータ結合体の量に比例した色彩強度の範囲を示す。結果ウィンドウ22内の信号強度を参照ウィンドウ26内の1以上のバンドの強度と視覚的に比較することによって、ユーザは結果を解釈し、サンプル中の被検体の存在、不在またはその濃度の半定量を測定する。] [0163] 参照バンド24a、24bおよび24cの下流には、被検体類似体:レポータ結合体で含浸された制御パッド32があり、被検体類似体:レポータ結合体は乾燥状態で静止しているが、固体担体12がサンプルの液体で湿るときに自由に流れるようになる。さらに下流には、固体担体12にしっかり固定された別の被検体類似体:レポータ結合体結合パートナ34がある。結果を観察するために、類似体:レポータ結合体結合パートナ34より上のケーシングに、対応する制御ウィンドウ30がある。サンプルから液体によって制御パッド32から解除される被検体類似体:レポータ結合体は、結合パートナ34に到達し、固体担体12に固定されるようになり、制御ウィンドウ30内に視覚信号を生成する。制御パッドおよび被検体類似体:レポータ結合体結合要素34は共に、正の制御を生成するための制御ゾーンを具え、適切な流動と結果ゾーンへの被検体類似体:レポータ結合体の結合を確認し、これによって検査が適切に機能していることを判定する。] [0164] デバイスの遠位端には、吸収材料の吸収性パッド36があり、パッド36と固体担体12が湿っているときに固体担体12と液通する。パッドは、十分な多孔性、および過剰な液体を吸収し、かつデバイスの全体に渡って連続流を保証する性能を有する。] [0165] 実施例2:図1Bの実施例 競合または単純置換反応および試験結果の水平視覚化を有する側流デバイスの構造と動作を以下に記載する。] 図1B [0166] 側流デバイスは、参照符号と文字「a」が添えられて変更が示される場合を除き、同一部分を示す同一符号を持った実施例1で上述したものと同じである。その変更は以下のとおりである:図1Bのデバイスに参照ゾーンはないので、ケーシング38はウィンドウまたは開口部が少なく、大きな結果ウィンドウ42を有する。結果は、被検体類似体:レポータ結合体がカバーした距離に従って結果ウィンドウ42からのみ読み取られる。固定された被検体類似体:レポータ結合体結合要素44によってカバーされたエリアは、それと平行に走るスケール46と共に大きくされている。スケール46と固定された被検体類似体:レポータ結合体結合要素44によってカバーされるエリアは、分析される液体サンプル中の被検体濃度に対応させるために共に調整される。液体中の被検体の存在および濃度は、被検体:類似体レポータ結合体結合要素44に沿って通った被検体類似体:レポータ結合体によってカバーされるエリアによって結果ウィンドウ42で測定される。制御信号の結果は、制御ウィンドウ30aで観察される。] 図1B [0167] 実施例3:図2Aの実施例 競合/二重置換反応および試験結果の垂直視覚化を有する側流デバイスの構造および動作を以下に記載する。] 図2A [0168] 図2Aは、液体サンプル中の標的被検体の存在、不在または濃度を検出および測定するための側流デバイスの側面図である。デバイスは、中空の固体ケーシング10bを具え、これは自身を通って液体サンプルを運ぶことが可能なテスト用ストリップ形態の固体の多孔質担体12bを含む。サンプルはキャピラリ動作によって液体の流路で固体担体に沿って移動可能である。固体担体12bは、サンプル適用パッド14bを具えるサンプル適用エリアを含むゾーンを規定しており、デバイスにサンプルを適用して、サンプルを固体担体12bに接触させる。サンプル適用パッド14bは、液体サンプルを適用するためのケーシング10b内に開口部またはウィンドウ16bに隣接して配置される。競合タイプが使用されるとき、サンプル適用パッド14bは乾燥状態で解除可能な被検体類似体:レポータ結合体で含浸されるか、あるいは専用パッドを加えることができる。] 図2A [0169] 標的被検体は、液体サンプル中に存在する場合、サンプル適用エリア14b下流のMlP結合体ゾーンに沿って、および通ってサンプル適用パッド14bから運ばれ、このMIP結合体ゾーンはサンプルの流路上の固体担体12bに固定される被検体特異的MIP50を具える。MIP50は、解除可能な第1の結合剤:被検体結合体で飽和される被検体特異的結合部位を有し、解除可能な第1の結合剤:被検体結合体は乾燥状態で結合要素に結合した標的である。被検体特異的MIP50の結合部位への被検体の親和力は、被検体特異的MIP50の結合部位への第1の結合剤:被検体結合体の親和力より十分に強く、被検体の存在下でMIP50の被検体特異的結合部位から第1の結合剤:被検体結合体の置換をもたらす。被検体を含む液体サンプルが、被検体特異的MIP50に接触するとき、サンプル中の被検体はMIPの被検体特異的キャビティに結合し、これによって特異的被検体の濃度に正比例する量でこれらのキャビティを占有する第1の結合剤:被検体結合体を置換し、置換された第1の結合剤:被検体結合体が液体の流路の下流に流れるようになる。競合の場合には、液体サンプルが、含浸された被検体類似体:レポータ結合体を溶かし、サンプル中の被検体と混合される。液体が被検体特異的MIPに到達するとき、2つの分子が被検体特異的結合部位に対して競合する。被検体類似体:レポータ結合体の量は、未結合で残り、液体の流路で下流に流れる特異的被検体の濃度に比例する。] [0170] 固体担体12b上のさらに下流には、レポータ結合体結合ゾーンがあり、これは乾燥状態で検出可能で、解除可能な第2の結合剤:レポータ結合体で飽和された結合部位を持ったレポータ結合体結合要素52であって、被検体特異的MIP50の下流のサンプル流路上の固体担体12bに固定されたレポータ結合体結合要素52の第1の結合エリアを具える。レポータ結合体結合要素52の結合部位への第1の結合剤:被検体結合体の親和力は、レポータ結合体結合要素52の結合部位への第2の結合剤:レポータ結合体の親和力より強い。第1の結合エリアのレポータ結合体結合要素52は、第1の結合剤:被検体結合体に結合し、サンプル中の特異的被検体の濃度に正比例する量で第2の結合剤:レポータ結合体を置換し、置換された第2の結合剤:レポータ結合体が液体の流路の下流に移動し続けるようにする。あるいは、競合を用いることができ、第2の結合剤:レポータ結合体をパッド上で乾燥し、サンプル液体によって水分補給されて、第1の結合エリアで結合部位に対して第1の結合剤:被検体結合体と競合することができ、この場合、レポータ結合体結合要素52の結合部位への第1の結合剤:被検体の親和力は強い必要はない。過剰な未結合の第2の結合剤:レポータ結合体が液体の流路の下流に移動し続ける。] [0171] 固体担体12b上のさらに下流には、第1の結合エリアのレポータ結合体結合要素52の下流のサンプル流路上の固体担体12bに固定されたレポータ結合体結合要素54の第2の結合エリアがある。ケーシング10bの開口部は、第2の結合エリアのレポータ結合体結合要素54より上に配置され、デバイスの結果ウィンドウ22bを具える。被検体を含む液体サンプルが流路ゾーンに流れて、サンプル中の被検体の存在あるいは濃度を示す検出可能信号を提供するときに、第2の結合エリアのレポータ結合体結合要素54は、第1の結合エリアのレポータ結合体結合要素52から置換済みの第2の結合剤:レポータ結合体を結合する。] [0172] 実施例1Aのデバイスに関して記載されるように、固体担体12bのさらに下流に、3つの別個の重複しない指標バンドの第2の結合剤:レポータ結合体結合要素が配置され、符号56aは低濃度参照バンドを表し、符号56bは中濃度参照バンドを表し、符号56cは高濃度参照バンドを表す。3つの指標バンドは、検査されるサンプル中の被検体の存在あるいは半定量を測定する際に基準点を設定するための参照ゾーンを具え、これより上のケーシング10bに、対応する参照ウィンドウ26bがある。結果ウィンドウ22b内の信号強度を参照ウィンドウ26b内の1以上のバンド強度と視覚的に比較することによって、ユーザは結果を解釈し、サンプル中の被検体の存在、不在またはその濃度の半定量を測定する。] [0173] 実施例1Aおよび1Bに関して上述したように、参照ウィンドウ26bの下流には、第2の結合剤:レポータ結合体を含浸させた制御パッド32bがあり、これは乾燥状態で静止しているが、固体担体12bがサンプルの液体で湿ったときに自由に流れるようになる。さらに下流には、固体担体12bにしっかり固定された別のレポータ結合体結合要素56がある。結果を観察するため、レポータ結合体結合要素56より上のケーシング10bに、対応する制御ウィンドウ30aがある。サンプルからの液体によって制御パッド32bから解除される第2の結合剤:レポータ結合体は、結合要素56に到達し、固体担体12bに固定されるようになり、制御ウィンドウ30b内で観察される視覚信号を生成する。制御パッド32bとレポータ結合体結合要素56は共に、正の制御を生成するために制御ゾーンを具える。] [0174] デバイスの遠位端には、吸収材料で作られた吸収性パッド36bがあり、パッド36bと固体担体12bが湿っているときに固体担体12bと液通する。パッドは、十分な多孔性、および過剰な液体を吸収し、かつデバイスの全体に渡って連続流を保証する性能を有する。] [0175] 実施例4:図2Bの実施例 競合/二重置換反応および試験結果の水平視覚化を有する側流デバイスの構造および動作を以下に記載する。側流デバイスは、参照符号と文字「a」が添えられて変更が示される場合を除き、同一部分を示す同一符号を持った実施例3で上述したものと同じである。その変更は以下のとおりである:図2Bのデバイスに参照ゾーンはない。結果は、第2の結合剤:レポータ結合体がカバーした距離に従って結果ウィンドウ60からのみ読み取られる。ケーシング38aの結果ウィンドウ60下のレポータ結合体結合要素66の第2の結合エリアは拡張され、レポータ結合体結合要素66を固定された第2の結合エリアと平行なスケール68を含み、これは分析される液体サンプル中の被検体濃度に対応させるよう調整される。液体中の被検体の存在および濃度は、レポータ結合体結合要素66の第2の結合エリアに沿って第2の結合剤:レポータ結合体によってカバーされたエリアによって測定され、結果ウィンドウ60で観察される。] 図2B [0176] 実施例5:図3Aの実施例 競合または単純置換反応と垂直視覚化を有する貫流デバイスの構造と動作を以下に記載する。] 図3A [0177] 図3Aは、液体サンプル中の標的被検体の存在、不在または濃度を検出および測定するための貫流デバイスの側面図である。デバイスは中空の固体ケーシング80を具え、これは試薬を含む多孔性物質で作られた規定済みの層またはゾーンを含み、デバイスの頂部に適用される液体がデバイスの底部の吸収材料に接触するまで、ある層から別の層へ、デバイスの様々な層を通って垂直に流れるように配置される。] 図3A [0178] サンプル適用エリアは、デバイスにサンプルを適用するためのサンプル適用パッド82を具え、デバイスの頂部にケーシング80の開口部またはウィンドウ84に隣接して配置され、乾燥状態で解除可能な被検体類似体:レポータ結合体で飽和された被検体特異的結合部位を有する被検体特異的MIP86を具えるMIP結合体ゾーンに導く。被検体類似体:レポータ結合体は、結合パートナとレポータ分子の双方に結合した標的被検体に対応するポリペプチドまたはタンパク質を具えてもよい。被検体特異的MIP86の結合部位への被検体の親和力は、被検体特異的MIP86の結合部位への被検体類似体:レポータ結合体の親和力より強い。競合タイプのデバイス、適用パッドまたは専用の試薬パッドベローの場合には、それは被検体類似体:レポータ結合体で含浸される一方、MIP86はその結合部位を自由にしており、この場合、MIPへの親和力の差異は必須ではない。標的被検体は、液体サンプル中に存在する場合、被検体特異的MIP86を通ってサンプル適用パッド82から移動する。被検体を含む液体サンプルが、被検体特異的MIP86に接触するとき、サンプル中の被検体はMIPの被検体特異的キャビティに結合し、これによってサンプル中の特異的被検体の濃度に正比例する量でこれらのキャビティを占有する被検体類似体:レポータ結合体を置換し、置換された被検体類似体:レポータ結合体がデバイスを通ってさらに下に移動するようにする。競合タイプのデバイスについては、サンプルの液体は、サンプルパッドまたは専用の試薬パッドから被検体類似体:レポータ結合体を溶かし、被検体類似体:レポータ結合体はサンプル中の被検体と共に混合され、それらが被検体特異的結合部位に対して競合するMIPゾーン86まで共に流れる。被検体類似体:レポータ結合体の量は、未結合で残っており、かつデバイスのさらに下流に移動するサンプル中の特異的被検体の濃度に正比例する。] [0179] 次に被検体類似体:レポータ結合体結合要素90があり、これは特に被検体類似体:レポータ結合体に結合されたその結合パートナに結合し、被検体特異的MIP86の下流のサンプル流路上の多孔質担体または担体88に固定される。固体ケーシング80の透明なウィンドウは、被検体類似体:レポータ結合体結合要素90の前に配置され、デバイスの結果ウィンドウ92を具える。未結合の被検体類似体:レポータ結合体または被検体によって被検体特異的MIP86から置換された被検体類似体:レポータ結合体は、それらが捕捉される被検体類似体:レポータ結合体結合要素90に移動し、サンプルの被検体の存在あるいは濃度の検出可能信号、指標を結果ウィンドウ92に提供する。] [0180] 次のゾーンは、3つの別個の重複しない被検体類似体:レポータ結合体結合要素の指標バンドを具える参照ゾーンであり、これは多孔質担体ゾーン88によって分離され、符号94aは低濃度の参照バンドを表し、符号94bは中濃度の参照バンドを表し、符号94cは高濃度の参照バンドを表す。透明な参照ウィンドウ96は、3つの指標バンド94a、94bおよび94cの前に配置される。ユーザは、結果ウィンドウ92内の信号強度を参照ウィンドウ96内のバンド強度と視覚的に比較することによって結果を解釈する。] [0181] 参照ゾーンの真下には多孔質担体ゾーン88があり、次いで制御エリア100があり、これは未結合の被検体類似体:レポータ結合体を含浸させた多孔質担体を具える。この結合体100は、乾燥状態で静止しているが、多孔質担体がサンプルの液体で湿ったときに自由に流れるようになる。さらに下には別の被検体類似体:レポータ結合体結合要素102があり、別の多孔質担体ゾーン88によって分離される。制御ウィンドウ104は、レポータ結合体結合要素102の前に配置される。サンプルからの液体によって制御エリア100から解除される被検体類似体:レポータ結合体は、被検体類似体:レポータ結合体結合要素102に到達し、担体に結合され、制御ウィンドウ104で可視の視覚信号を生成する。デバイスの遠位端には吸収材料106があり、過剰な液体を吸収し、デバイスの全体に渡って連続流を保証する。] [0182] 実施例6:図3Bの実施例 競合または単純置換反応および試験結果の水平視覚化を有する貫流デバイスの構造と動作を以下に記載する。] 図3B [0183] 貫流デバイスは、以下の小さな変更と、同一部分を示す同一符号を持った実施例5で上述したものと同じである。図3Bのデバイスのケーシング108に参照ゾーンはない。結果は、被検体類似体:レポータ結合体がカバーした距離に従って結果ウィンドウ114からのみ読み取られる。被検体類似体:レポータ結合体結合要素110も結果ウィンドウ114も拡張されている。固定された被検体類似体:レポータ結合体結合要素110と平行に走るスケール112は両方とも共に調整され、分析される液体サンプル中の被検体濃度に対応する。液体中の被検体の存在および濃度は、被検体:類似体レポータ結合体結合要素を通った被検体類似体:レポータ結合体によってカバーされたエリアによって測定され、結果ウィンドウ114で観察される。制御結果は、制御ウィンドウ104aで観察される。] 図3B [0184] 実施例7:図4Aの実施例 競合/二重置換反応および試験結果の垂直視覚化を有する貫流デバイスの構造および動作を以下に記載する。] 図4A [0185] 図4Aは、液体サンプル中の標的被検体の存在、不在または濃度を検出および測定するための貫流デバイスの側面図である。デバイスは中空の固体ケーシング80bを具え、これは試薬を含む多孔性物質で作られた規定済みの層またはゾーンを含み、デバイスの頂部に適用される液体がデバイスの底部の吸収材料に接触するまで、ある層から別の層へ、デバイスの様々な層を通って垂直に流れるよう配置される。] 図4A [0186] デバイスにサンプルを適用するためのサンプル適用パッド82bは、デバイスの頂部にケーシング80bの開口部またはウィンドウ84bに隣接して配置され、乾燥状態で解除可能な第1の結合剤:被検体結合体で飽和された被検体特異的結合部位を有する被検体特異的MIP122を具えるMIP結合体ゾーンに導く。第1の結合剤:被検体結合体は、インプリントされ、結合パートナに結合された標的のエピトープに対応する合成ペプチドを具えてもよい。被検体特異的MIP122の結合部位への被検体の親和力は、被検体特異的MIP122の結合部位への第1の結合剤:被検体結合体の親和力より強い。液体サンプル中で発見された標的被検体は、MIP122の被検体特異的キャビティに結合し、これによって特異的被検体の濃度に正比例する量でこれらのキャビティを占有する第1の結合剤:被検体結合体を置換し、これはMIP結合体ゾーンを通ってサンプル適用パッド82から移動し、置換された第1の結合剤:被検体結合体がデバイスを通ってさらに下方へ移動するようになる。あるいは、競合タイプのデバイスが用いられる場合、適用パッド82b、または専用の試薬パッドは、解除可能な第1の結合剤:被検体結合体を含浸させられる。競合タイプのデバイスについては、サンプルの液体は、サンプルパッドまたは専用の試薬パッドから被検体類似体:レポータ結合体を溶かし、被検体類似体:レポータ結合体はサンプル中の被検体と共に混合され、それらが被検体特異的結合部位に対して競合するMIPゾーン122まで共に流れ、被検体類似体:レポータ結合体の量は、未結合で残っており、かつデバイスのさらに下流に移動するサンプル中の特異的被検体の濃度に正比例する。] [0187] 次の層は多孔質担体または担体88bであり、次いでレポータ結合体結合ゾーンの層があり、これは乾燥状態で検出可能で、解除可能な第2の結合剤:レポータ結合体で飽和された結合部位を有するレポータ結合体結合要素124の第1の結合エリアを具える。この結合要素は、第1の結合剤:被検体と第2の結合剤:レポータ結合体の双方に結合したその結合パートナに特異的親和力を有する。レポータ結合体結合要素124の結合部位への第1の結合剤:被検体結合体の親和力は、レポータ結合体結合要素124の結合部位への第2の結合剤:レポータ結合体の親和力より強い。レポータ結合体結合ゾーンの第1の結合エリアのレポータ結合体結合要素124は、第1の結合剤:被検体結合体に結合し、サンプル中の特異的被検体の濃度に正比例する量で第2の結合剤:レポータ結合体を置換し、置換された(置換)または未結合(競合)の第2の結合剤:レポータ結合体がデバイスのさらに下方へ移動し続けるようになる。あるいは、競合を用いることができ、第2の結合剤:レポータ結合体をレポータ結合体結合要素124の結合エリアより前に乾燥して、サンプル液体によって水分補給され、第1の結合エリアで結合部位に対して第1の結合剤:被検体結合体と競合することができる。この場合、レポータ結合体結合要素124の結合部位への第1の結合剤:被検体の親和力が強い必要はない。過剰な未結合の第2の結合剤:レポータ結合体は、液体の流路の下流に移動し続けるであろう。] [0188] 次は、多孔質担体に固定させたレポータ結合体結合要素126の第2の結合エリアである。ケーシング80bの開口部は、レポータ結合体結合要素126の前に配置され、デバイスの結果ウィンドウ92bを具える。第2の結合エリアのレポータ結合体結合要素126は、被検体を含む液体サンプルがレポータ結合体結合要素126に移動するときに、未結合または被検体特異的MIP122から来る置換済みの第2の結合剤:レポータ結合体を結合し、結果ウィンドウ92bにサンプル中の被検体の存在あるいは濃度を示す検出可能信号を提供する。] [0189] 次のゾーンは、3つの別個で重複しない第2の結合剤:レポータ結合体結合要素の指標バンドを具える参照ゾーンであり、符号128aは低濃度の参照バンドを表し、符号128bは中濃度の参照バンドを表し、符号128cは高濃度の参照バンドを表す。透明な参照ウィンドウ96bは、参照バンドの前に配置される。ユーザは、結果ウィンドウ92b内の信号強度を参照ウィンドウ96b内のバンド強度と視覚的に比較することによって結果を解釈する。] [0190] 参照ゾーンの真下には制御ゾーンがあり、これは未結合の第2の結合剤:レポータ結合体を含浸させた多孔質担体132を具える。この結合体は、乾燥状態で静止しているが、多孔質担体がサンプルの液体で湿ったときに自由に流れるようになる。さらに下には、制御ウィンドウ104bで可視の別のレポータ結合体結合要素134がある。サンプルからの液体によって制御パッド132から解除される第2の結合剤:レポータ結合体は、レポータ結合体結合要素134に到達し、担体に結合され、制御ウィンドウ104bで視覚信号を生成する。デバイスの遠位端には吸収材料106bがあり、過剰な液体を吸収し、デバイスの全体に渡って連続流を保証する。] [0191] 実施例8:図4Bの実施例 競合/二重置換反応および試験結果の垂直視覚化を有する貫流デバイスの構造および動作を以下に記載する。貫流デバイスは、参照符号と文字「b」が添えられて変更が示される場合を除き、同一部分を示す同一符号を持った実施例7で上述したものと同じである。その変更は以下のとおりである:図4Bのデバイスのケーシング108bに参照ゾーンはない。結果は、第2の結合剤:レポータ結合体がカバーした距離に従って結果ウィンドウからのみ読み取られる。固定された第2の結合剤:レポータ結合体結合要素136も結果ウィンドウ114bも拡張される。固定された第2の結合剤:レポータ結合体結合要素136と平行に走るスケール112bは共に調整され、分析される液体サンプル中の被検体濃度に対応する。液体中の被検体の存在および濃度は、結果ウィンドウ114で観察される第2の結合剤:レポータ結合体結合要素136を介して第2の結合剤:レポータ結合体によってカバーされたエリアによって測定される。] 図4B [0192] 実施例9:図5の実施例 競合および試験結果の垂直視覚化を有する結合された側流/貫流デバイスの構造および動作を以下に記載する。図5は、液体サンプル中に存在する標的被検体の存在、不在または濃度を検出および測定するための側流デバイスの側面図である。デバイスは中空の固体ケーシング40を具え、これは解除可能な第1の結合剤:被検体結合体を含浸させた指定の多孔性パッド、サンプルパッド14c、結合体パッド70を含む。MIPパッド72は、被検体特異的MIPと、第2の結合剤:レポータ結合体を含浸させた試薬レポータパッド74とを具え、全て他方の頂部に近接して積み重ねられ、パッド74は多孔質担体12cに近接する。積み重ねられたパッドと以下の試験ストリップは、自身を通って液体サンプルを運ぶことができ、サンプルはパッドを通って、および重力とキャピラリ動作によって液体の流路の固体担体に沿って移動可能である。サンプル適用パッド14cは、ケーシング40の開口部あるいはウィンドウ16cに隣接して配置され、液体サンプルを適用する。標的被検体は、液体サンプル中にある場合、結合体パッド70内へサンプル適用パッド14cから運ばれ、液体サンプルが含浸された解除可能な第1の結合剤:被検体結合体を溶かし、サンプル中の被検体と混合される。液体がMIPゾーン70に配置された被検体特異的MIPへ下方に流れるとき、2つの分子が被検体特異的結合部位に対して競合する。第1の結合剤:被検体結合体の量は、未結合で残り、かつ液体の流路の下流に流れるサンプル中の特異的被検体の濃度に比例する。未結合の第1の結合剤:被検体結合体は、レポータ試薬パッド74へサンプル液体と共に流れ続け、液体が第2の結合剤:レポータ結合体パッドを溶かす。未結合の第1の結合剤:被検体結合体を含む液体と第2の結合剤:レポータ結合体は、パッド74を通って流れ、固体の多孔質担体12cに接触し、これは固体担体12cに固定されたレポータ結合体結合要素を具える第1のレポータ結合体結合ゾーン54cへ液体の流れをさらに下流に運ぶ。第1の結合剤:被検体結合体と第2の結合剤:レポータ結合体は、第1のレポータ結合体結合ゾーンの結合部位に対して競合し、未結合の第2の結合剤:レポータ結合体を生存させる。未結合の第2の結合剤:レポータ結合体は、液体の流路の下流に移動し続ける。] 図5 [0193] 固体担体12c上のさらに下流には、レポータ結合体結合要素60cの第2の結合エリアがあり、これはサンプルの流路上の固体担体12cに固定される。ケーシング40の結果ウィンドウ60c下のレポータ結合体結合要素66cの第2の結合エリアは拡張され、これはレポータ結合体結合要素66cを固定された第2の結合エリアと平行なスケール68cを含み、これは分析される液体サンプル中の被検体濃度に対応させるよう調整される。液体中の被検体の存在および濃度は、レポータ結合体結合要素66の第2の結合エリアに沿った第2の結合剤:レポータ結合体によってカバーされたエリア長によって測定され、結果ウィンドウ60で観察される。] [0194] 結果を観察するため、レポータ結合体結合要素64cより上のケーシング40に、対応する制御ウィンドウ30cがある。サンプル液体によって制御パッド58cから解除される第2の結合剤:レポータ結合体は、結合要素64cに到達し、固体担体12cに固定されるようになり、制御ウィンドウ30c内で観察される視覚信号を生成する。制御パッド58cとレポータ結合体結合要素64cは共に、正の制御を生成するために制御ゾーンを具える。] [0195] デバイスの遠位端には吸収材料で作られた吸収性パッド36cがあり、これは固体担体12cと液通する。パッドは、十分な多孔性、および過剰な液体を吸収し、かつデバイスの全体に渡って連続流を保証する性能を有する。] [0196] 実施例10:材料と方法 以下の材料および方法が後述した実施例で用いられた。A.多孔性の固体担体:本発明の高速診断デバイスで用いられる多孔性の固体担体は薄膜フィルタであり、これは後製造処置のない100%ニトロセルロースであるPuraBind(登録商標)(Whatman,USA)など、大きな表面積を有する強力な吸着性物質を具える。] [0197] B.TSHのβサブユニット上のエピトープを表す合成ペプチドの準備:標的エピトープ(LSCKCGKCNTDY)のアミノ酸配列は、TSH(Fairlie et al,1995,Biochem.J.308,203−210)のβサブユニット上の抗体の結合部位を記載した論文から得られた。ペプチドは自動化433Aペプチドシンセサイザ(Applied Biosystems,USA)を用いて準備された。] [0198] C.TSH特異的MIPの準備:準備は、以下のようにYan and Row (Int.J.MoI.Sci.2006,7,155−178)による調査で説明された方法に従った。機能性単量体、メタクリル酸(MAA)(Cat.No.155721,Aldrich)は、標的プリント分子、この場合上述した合成ペプチドと、アセトニトリル(Cat.No.360457,Sigma−Aldrich)の3%水溶液中の架橋モノマエチレングリコールジメタクリラート(EGDMA)(Cat.No.33568−1,Aldrich)と、開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(Cat.No.002094,Chemos GmBH,Germany)と共に混合される。混合物はガス抜きされ、5分間窒素で浄化され、続いて40℃で16時間重合を行い、ポリマ網目内に存在するTSH特異的結合キャビティを持った硬質な不溶性ポリマを得た。塊状ポリマは、機械製のモルタルで粉砕され、25μmのこし器を介して水でふるいに掛けられた。プリント分子は、メタノール酢酸(9/1およびv/v)と共に粒子の広汎な洗浄によって抽出され、ポリマー粒子は真空下で乾燥され、乾燥保存された。] [0199] D.TSHペプチドビオチン複合体の準備:合成ペプチドは、PeptiTag−Biotinキット(BioSight,Israel)を用いてビオチンに結合された。] [0200] E.MIP結合体ゾーンの準備:TSH特異的MIPの結合キャビティは最初に、37℃で24時間TSHペプチドビオチン結合体の溶液で、ふるいに掛けられたTSH特異的MIP粒子を定温放置し、次いで過剰な複合体を除去するために洗浄することによってTSHペプチド複合体(すなわちペプチドビオチン複合体)で飽和される。次に、洗浄されたMIP粒子は、オーブンで60℃で乾燥され、ティーバッグとして用いられるものと類似し、FiltechFabrics Ltd,Indiaによって製造された濾紙バッグ内に包装される。積み込まれたMIP粒子を含むバッグは、圧感接着コートフィルム(Cat.No.ARcare(登録商標)8570,Adhesives Research,U.S.)によってMIP結合体ゾーンでニトロセルロース膜に取り付けられる。] [0201] F.レポータ結合体の準備:レポータ結合体分子として、4−ヒドロキシアゾベンゼン−2−カルボン酸(HABA)(Cat.No.54791,Fluka)が用いられ、これはコロイド金粒子でコートされたBSA(Cat.No.A3902,Sigma)に結合される。HABAは、Hofstetter et al.(Analytical Biochemistry (2000) 284,354−366)によって記載された方法に従ってBSAに取り付けられる。HABAアゾ染料は、Kd=10−6Mの親和定数でアビジンのビオチン結合部位へ結合する。HABAは、Kd=10−15の親和定数を有するビオチンによってこの結合部位から置換される。金ゾルは、BioAssay Works MD,USAから利用可能である。金ゾルを持ったHABA−BSA結合体の充填は、Horrisberger and Clerc (Histochemistry,1985,82,219−223A)によって記載された結合方法を用いて行われる。] [0202] G.ゾーンを含む双方のビオチン結合要素については、好ましくはNeutrAvidin(登録商標)ビオチン結合タンパク質(Pierce,USA)が使用される。非特異的結合を最小化しなければならない場合に、このタンパク質は、アビジンまたはストレプトアビジンなど、その他のビオチン結合タンパク質の優れた代替実施例である。その固定化は、ニトロセルロース膜へのNeutrAvidinの直接的吸取り法によって行われた。0.5Mの燐酸緩衝液中の20μg/mlのNeutrAvidin 、pH7.2の0.5MのNaClは、室温でO.N.培養され、PBSと空気乾燥で一度洗浄された。準備した膜は、デバイスの最終的な構造となるまで室温で乾燥保存された。]
权利要求:
請求項1 液体サンプル中の少なくとも1つの被検体を検出する方法であって、当該方法が、a)固体担体に固定される被検体特異的結合部位を有する分子インプリントポリマを含む診断デバイスを提供するステップであって、前記液体サンプルが、前記固体担体に沿った流路もしくは前記固体担体を通る流路、および前記デバイスに前記液体サンプルを適用するためのサンプル適用エリアに沿って移動可能であるステップと;b)前記サンプル適用エリアに前記液体サンプルを適用し、前記サンプルが前記固体担体に沿って、もしくは前記固体担体を通って流れ、前記分子インプリントポリマと接触するのを可能にするステップと;c)前記分子インプリントポリマへの前記被検体の結合を検出するステップと、を具えることを特徴とする方法。 請求項2 液体サンプル中の少なくとも1つの被検体を検出するための診断デバイスであって、当該デバイスが、a)固体担体に固定される被検体特異的結合部位を有する分子インプリントポリマと、前記液体サンプルが前記固体担体に沿った流路に沿って移動可能であり;b)前記デバイスに前記液体サンプルを適用し、前記液体サンプルを前記分子インプリントポリマと接触させるためのサンプル適用エリアと;c)前記分子インプリントポリマへの前記被検体の結合を検出するための検出ゾーンと、を具えることを特徴とするデバイス。 請求項3 請求項1または2に記載の方法またはデバイスにおいて、当該デバイスが側流デバイス、貫流デバイス、または側流と貫流の要素を組み合わせたデバイスを具え、前記液体サンプルが前記デバイスの流路に沿って前記デバイスの前記固体担体要素に沿って、もしくは前記固体担体要素を通って前記サンプル適用エリアから流れることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項4 請求項1乃至3の何れかに記載の方法またはデバイスにおいて、前記被検体が前記分子インプリントポリマに解除可能に結合された被検体類似体:レポータ結合体を置換し、前記被検体類似体:レポータ結合体の置換が前記サンプル中の前記被検体の存在を示すことを特徴とする方法またはデバイス。 請求項5 請求項4に記載の方法またはデバイスにおいて、解除可能な被検体類似体:レポータ結合体は前記分子インプリントポリマに結合され、前記分子インプリントポリマの結合部位に対する前記被検体の親和力は、前記分子インプリントポリマの被検体特異的結合部位に対する前記被検体類似体:レポータ結合体の親和力と少なくとも等しく、前記分子インプリントポリマが前記液体サンプル中の前記被検体と接触すると、前記被検体が結合し、前記被検体類似体:レポータ結合体が置換され、前記デバイスがさらに、前記サンプルの前記流路上の前記固体担体に固定された被検体類似体:レポータ結合体結合要素を含む結果ゾーンを具え、前記レポータ結合体結合要素は、置換された被検体類似体:レポータ結合体を結合可能であり、前記被検体類似体:レポータ結合体の置換は、前記液体サンプル中の前記被検体の濃度に比例しており、前記分子インプリントポリマへの前記被検体の結合を検出するステップが、前記被検体類似体:レポータ結合体結合要素への前記置換された被検体類似体:レポータ結合体の前記結合を検出するステップを具えることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項6 請求項1乃至3の何れかに記載の方法またはデバイスにおいて、前記被検体は前記分子インプリントポリマに解除可能に結合された第1の結合剤:被検体結合体を置換し、前記置換された第1の結合剤:被検体結合体は、前記固体担体に解除可能に結合された第2の結合剤:レポータ結合体を置換し、前記第2の結合剤:レポータ結合体の置換が、前記サンプル中の前記被検体の存在を示すことを特徴とする方法またはデバイス。 請求項7 請求項6に記載の方法またはデバイスにおいて、解除可能な第1の結合剤:被検体結合体は前記分子インプリントポリマに結合され、前記分子インプリントポリマの前記結合部位に対する前記被検体の親和力は、前記分子インプリントポリマの前記被検体特異的結合部位に対する前記第1の結合剤:被検体結合体の親和力と少なくとも等しく、前記分子インプリントポリマが前記液体サンプル中の前記被検体と接触すると、前記被検体が結合し、前記第1の結合剤:被検体結合体が置換され、前記デバイスがさらに、i)検出可能で解除可能な第2の結合剤:レポータ結合体が付着する結合部位を有するレポータ結合体結合要素であって、前記液体サンプルの流路上の前記固体担体に固定されたレポータ結合体結合要素を具えるレポータ結合体結合ゾーンと、ここで前記レポータ結合体結合要素の前記被検体特異的結合部位に対する前記第1の結合剤:被検体結合体の親和力が、前記レポータ結合体結合要素の前記結合部位に対する前記第2の結合剤:レポータ結合体の親和力と少なくとも等しく、前記第1の結合剤:被検体結合体の結合が、前記第2の結合剤:レポータ結合体を置換し、前記第2の結合剤:レポータ結合体の置換が、前記液体サンプル中の前記被検体の濃度に比例しており;ii)前記サンプルの前記流路上の前記固体担体に固定される第2の結合剤:レポータ結合体結合要素を具える結果ゾーンと、を具え、前記第2の結合剤:レポータ結合体結合要素は前記置換された第2の結合剤:レポータ結合体を結合可能であり、前記分子インプリントポリマへの前記被検体の結合を検出するステップが、前記被検体類似体:レポータ結合体結合要素への前記第2の結合剤:レポータ結合体の結合を検出するステップを具えることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項8 請求項1乃至3の何れか1項に記載の方法またはデバイスにおいて、被検体類似体:レポータ結合体を具え、前記被検体が、前記分子インプリントポリマの前記被検体特異的結合部位に対して前記被検体類似体:レポータ結合体と競合し、未結合の被検体類似体:レポータ結合体の存在が検出され、前記サンプル中の前記被検体の存在を示すことを特徴とする方法またはデバイス。 請求項9 請求項8に記載の方法またはデバイスにおいて、被検体類似体:レポータ結合体を具え、前記分子インプリントポリマの前記被検体特異的結合部位に対する前記被検体の親和力が、前記分子インプリントポリマの前記被検体特異的結合部位に対する前記被検体類似体:レポータ結合体の親和力と少なくとも等しく、前記分子インプリントポリマが前記液体サンプル中の前記被検体と接触すると、前記被検体と被検体類似体:レポータ結合体が前記分子インプリントポリマの前記結合部位に対して競合し、前記デバイスがさらに、前記固体担体に結合された被検体類似体:レポータ結合体結合要素を具える結果ゾーンを具え、前記レポータ結合体結合要素が前記未結合の被検体類似体:レポータ結合体を結合可能であり、前記液体サンプル中の前記被検体の濃度を示す検出可能信号を提供することを特徴とする方法またはデバイス。 請求項10 請求項1乃至3の何れか1項に記載の方法またはデバイスにおいて、第1の結合剤:被検体結合体と、第2の結合剤:レポータ結合体と、第2の結合剤:レポータ結合体結合要素とを具え、前記被検体が、前記分子インプリントポリマの前記被検体特異的結合部位に対して前記第1の結合剤:被検体結合体と競合し、前記被検体の存在下では、前記第1の結合剤:被検体結合体の少なくとも一部が未結合であり、前記未結合の第1の結合剤:被検体結合体が、前記第2の結合剤:レポータ結合体結合要素への結合に対して前記第2の結合剤:レポータ結合体と競合することを特徴とする方法またはデバイス。 請求項11 請求項10に記載の方法またはデバイスにおいて、第1の結合剤:被検体結合体を具え、前記分子インプリントポリマの前記被検体特異的結合部位に対する前記被検体の親和力が、前記分子インプリントポリマの前記被検体特異的結合部位に対する前記第1の結合剤:被検体結合体の親和力と少なくとも等しく、前記分子インプリントポリマが前記液体サンプル中の前記被検体と接触すると、前記被検体と第1の結合剤:被検体結合体が前記分子インプリントポリマの被検体特異的結合部位に対して競合し、未結合の第1の結合剤:被検体結合体が、前記液体サンプルの流路を流れ、前記デバイスがさらに、i)乾燥状態の第2の結合剤:レポータ結合体を具える第2の結合剤:レポータ適用エリアと;ii)前記液体サンプルの前記流路上の前記固体担体に固定されるレポータ結合体結合要素を具えるレポータ結合体結合ゾーン下流と、前記レポータ結合体結合要素への前記第1の結合剤:被検体結合体の親和力が、前記結合部位への前記第2の結合剤:レポータ結合体の親和力と少なくとも等しく、前記乾燥した第2の結合剤:レポータ結合体が前記未結合の第1の結合剤:被検体結合体と接触すると、前記第2の結合剤:レポータ結合体と前記未結合の第1の結合剤:被検体結合体が前記レポータ結合体結合要素への結合に対して競合し、前記未結合の第2の結合剤:レポータ結合体が前記液体サンプルの前記流路の下流に流れ;iii)前記未結合の第2の結合剤:レポータ結合体に結合可能であり、前記液体サンプル中の前記被検体の濃度を示す検出可能信号を提供する第2の結合剤:レポータ結合体結合要素であって、前記固体担体に結合された第2の結合剤:レポータ結合体結合要素を具える結果ゾーンと、を具えることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項12 請求項1乃至3の何れか1項に記載の方法またはデバイスにおいて、第1の結合剤:被検体類似体を具え、未結合の第1の結合剤:被検体類似体が、前記分子インプリントポリマの結合部位に対する前記被検体との競合および前記分子インプリントポリマから前記被検体による置換の少なくとも1つによって生成され;前記デバイスがさらに、第2の結合剤:レポータ結合体結合要素を具え、未結合の第2の結合剤:レポータ結合体が、前記第1の結合剤:被検体結合体との競合および前記第1の結合剤:被検体結合体による置換の少なくとも1つによって生成され、未結合の第2の結合剤:レポータ結合体の存在が、前記サンプル中の前記被検体の存在を示すことを特徴とする方法またはデバイス。 請求項13 請求項12に記載の方法またはデバイスにおいて、前記第1の結合剤:被検体類似体が、前記サンプル適用エリアで提供されるか、または前記分子インプリントポリマに結合され;前記レポータ結合体結合要素が、前記液体サンプルの前記流路上の前記固体担体に固定され、前記第2の結合剤:レポータ結合体が前記レポータ結合体適用エリアで提供されるか、または前記レポータ結合体結合要素に解除可能に結合されており、前記デバイスがさらに、前記未結合の第2の結合剤:レポータ結合体に結合可能であり、前記液体サンプル中の前記被検体の濃度を示す検出可能信号を提供する第2の結合剤:レポータ結合体結合要素であって、前記固体担体に結合された第2の結合剤:レポータ結合体結合要素を具える結果ゾーンを具えることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項14 請求項4乃至13の何れか1項に記載の方法またはデバイスにおいて、前記レポータ結合体または前記結合剤結合体の少なくとも1つがビオチンを具え、前記結合要素がアビジン、NeutrAvidinおよびExtravidinから成る群から選択されることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項15 請求項5、7、9または10の何れか1項に記載の方法またはデバイスにおいて、前記レポータ結合体結合要素が前記固体担体上の前記サンプル液体の流路に水平に固定され、前記未結合のレポータ結合体が前記レポータ結合体結合要素の前記結合部位を飽和させ、前記サンプル中の前記被検体の量に比例した長さを有する昇列として前記結果が視覚化されることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項16 請求項5、7、9、11または13の何れか1項に記載の方法またはデバイスにおいて、正の制御ゾーンと;参照ゾーンと;前記液体サンプルを吸収可能な吸収材料を具える吸収ゾーンであって、前記液体サンプルの前記流路上の前記結果ゾーンの下流にある吸収ゾーンと;前記デバイス上の試験結果の観察を可能にする前記結果ゾーン、参照ゾーンおよび制御ゾーンの少なくとも1つと整列した少なくとも1つのウィンドウを含むハウジングと、の少なくとも1つをさらに具えることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項17 請求項17に記載の方法またはデバイスにおいて、前記結果ゾーンの信号強度が前記参照ゾーンの信号強度と比較され、前記被検体が閾値レベルで、または閾値レベルを超えて存在するとき陽性の結果を提供し、前記サンプル中の前記被検体の濃度を示すように前記デバイスが配置され、構成されることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項18 請求項5、7、9、11または13の何れか1項に記載の方法またはデバイスにおいて、参照ゾーンをさらに具え、前記参照ゾーンが既知数の前記被検体類似体:レポータ結合体を具える結合要素の少なくとも1つの別個のバンドを具え、前記参照ゾーンからの信号強度を前記結果ゾーンからの前記信号強度と比較することによって前記サンプル中の前記標的被検体の存在または不在が決定されることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項19 請求項5、7、9、11または13の何れか1項に記載の方法またはデバイスにおいて、当該デバイスは参照ゾーンが無く、前記結果ゾーンがさらに、分析される前記液体サンプル中の前記被検体濃度に対応させるよう調整され、前記固定されたレポータ結合体結合要素と平行なスケールを具え、前記結果ゾーン内の前記レポータ結合体結合要素に沿った、および前記レポータ結合体結合要素を通った前記レポータ結合体によりカバーされたエリアによって前記液体中の被検体の存在および濃度が測定されることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項20 請求項1乃至19の何れか1項に記載の方法またはデバイスにおいて、前記サンプルが、生体液、環境サンプル、食物、毒素、工業サンプルおよび工業生産処理の副産物から成る群から選択されることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項21 請求項20に記載の方法またはデバイスにおいて、前記被検体が、細胞、有機体、小分子、タンパク質、ホルモン、酵素、バイオマーカ、バイオマーカ代謝産物、薬物代謝産物、薬物、薬物代謝産物と薬物タンパク複合体、薬物代謝産物タンパク複合体、ビタミン、悪用薬物、自然もしくは合成毒素、化学もしくは生物学的戦争作用物質、薬物抗体、感染因子抗体、環境汚染物、免疫グロブリン、リンホカイン、サイトカイン、可溶性癌抗原、成長因子、神経伝達物質、食料の安全性または品質を示す分子、処理化学物、生産プロセスの副産物、農薬、殺虫剤、除草剤、肥料、界面活性剤、接着剤、および食物、工業作用物質または化学製品の製造で用いられる作用物質から成る群から選択されることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項22 請求項21に記載の方法またはデバイスにおいて、前記被検体が、MMA、ホモシステイン、トロポニンサブユニットIまたはT、CKMB、LDHとGOT/SGOT、シトロジン、アセトアミノフェン、カルバマゼピン、クロラムフェニコール、ジギトキシン、ジゴキシン、ゲンタミシン、カナマイシン、リドカイン、リチウム、メトトレキセート、フェノバルビタール、プロプラノロール、キニジン、テオフィリン、BNP、FSH、キュマジン、ビタミンK、アフラトキシン、リシン、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸(2−4,D)、アトラジン、アラクロール、シアナジン、メトラクロール、シマジン、エピネフリン、アンフェタミン、TSH、遊離T3T4、PSA、ステロイド、エストラジオール、プロゲステロン、テストステロン、エストロゲン、ヒ素、シアニド、ストリキニーネ、鳥インフルエンザウイルス、HIVウィルス、肝炎ウイルス、ポリオウィルス、サイトメガロウィルス、デング熱、エボラ、ヘルペスウイルス、麻疹、EBV、狂犬病ウィルス、呼吸器合胞体ウイルス、ロタウイルス、SARSウィルス、西ナイルウイルス、黄熱ウイルス、キャンピロバクター、クラミジア、コレラ、クロストリジウム属、ジフテリア、E.Coli、ナイセリア、ヘリコバクター、ヘモフィルス属、ミコバクテリウム、ブドウ球菌、百日咳、サルモネラ、赤痢菌、連鎖球菌、トレポネーマ、破傷風、エルシニアブドウ球菌腸毒素、ブドウ球菌腸毒素B、リシン、ボツリヌス毒素、マイコトキシン、破傷風毒素、コレラ毒素、トリコテセンマイコトキシン、感染症作用物質および自己免疫疾患と関係する自己抗体に特有の抗体、癌細胞、ウイルス感染細胞、ウイルス、細菌細胞および真菌細胞から成る群から選択されることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項23 請求項5に記載の方法またはデバイスにおいて、前記解除可能な第1の結合剤が、ビオチン、ビオチン類似体、ビオチン誘導体、抗原、プロテインAとプロテインG、セルロース結合タンパク質、ホルモン、毒素、脂質、脂肪酸、核酸、糖共役体、レクチン、基材および配位子から成る群から選択されることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項24 請求項5に記載の方法またはデバイスにおいて、前記解除可能な第2の結合剤が、ビオチン、ビオチン類似体、ビオチン誘導体、HABA、DTB抗原、プロテインAとプロテインG、セルロース結合タンパク質、リポソーム、ホルモン、毒素、脂質、脂肪酸、核酸、糖共役体、レクチン、基材および配位子またはそれらの類似体から成る群から選択されることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項25 請求項1乃至24の何れか1項に記載の方法またはデバイスにおいて、前記レポータが、HABA、染料、蛍光剤、蛍光染料、放射標識、磁気微粒子、金属粒子、半導体粒子、量子ドット、有色粒子、蛍光性粒子、金属塩、酵素基質、酵素、化学蛍光剤、光増感剤およびサスペンダブル粒子から成る群から選択されることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項26 請求項5に記載の方法またはデバイスにおいて、前記第1の結合剤と前記第2の結合剤が同一または異なっており、各々はビオチン、膜、レセプタ、免疫グロブリン、セルロース、酵素、レクチン、糖共役体、相補核酸およびそれらのそれぞれの結合パートナに対して強い親和力を有する疎水性部位に対して強い特異的親和力を有するアビジン、ストレプトアビジン、NeutrAvidin、ExtrAvidinの化合物から成る群から選択されることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項27 請求項1乃至26の何れか1項に記載の方法またはデバイスにおいて、前記固体担体が、多孔性物質、多孔質膜、顆粒状物および吸収材料から成る群から選択されることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項28 請求項1乃至27の何れか1項に記載の方法またはデバイスにおいて、前記分子インプリントポリマが、前記標的被検体とその結合体を選択的に結合する性能を有するポリマであって、標的被検体または標的被検体結合体およびポロゲンの存在下で架橋剤で架橋された1以上のモノマから重合したポリマと;MMAを選択的に結合する性能を有するポリマであって、MMAの存在下で重合したポリマと;TSHを選択的に結合する性能を有するポリマであって、アミノ酸LSCKCGKCNTDYを具える合成ペプチド、またはポロゲン内にTSHのβサブユニットのエピトープを表すペプチドの存在下で重合したポリマと、から成る群から選択されたポリマとを具えることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項29 液体サンプル中に存在するTSHを検出する方法において、当該方法が、a)請求項5、7、9、11、13の何れか1項に記載のデバイスの何れかに前記サンプルを接触するステップと、b)前記サンプル中のTSHの存在または量を示すレポータ結合体の量であって、レポータ結合体結合要素に結合されたレポータ結合体の量を、結果ゾーンで、検出するステップと、c)甲状腺機能低下または甲状腺機能亢進症の状態を診断するステップと、を具えることを特徴とする方法。 請求項30 a.請求項1乃至3のデバイスの何れかと、b.選択的に、前記被検体を溶出するよう前記サンプルを抽出または処理するための1以上の試薬または組成物と;c.選択的に、1以上の希釈剤と;d.選択的に、液体サンプル中の標的被検体の存在、不在または濃度を検出および測定する方法を実施するための命令と、を具えることを特徴とするキット。 請求項31 請求項1乃至30の何れか1項に記載の方法またはデバイスにおいて、前記被検体を検出するステップが補助検出デバイスを使用するステップを具え、前記検出デバイスが蛍光センサ、磁気センサ、化学蛍光センサ、濃度計、画像解析機および放射能センサから成る群から選択されることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項32 請求項1乃至31の何れか1項に記載の方法またはデバイスにおいて、前記サンプルが前記サンプルの特徴を変更するよう前処理されることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項33 請求項32に記載の方法またはデバイスにおいて、前記前処理は、希釈、ろ過、蒸留、濃度、阻害要素の不活性化、および試薬の添加もしくはその組み合わせから成る群から選択されることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項34 請求項16に記載の方法またはデバイスにおいて、前記デバイスが、前記サンプル適用ゾーン、前記結果ゾーン、前記参照ゾーン、制御ゾーンまたは前記吸収ゾーンの1以上に配置された少なくとも1つの多孔性パッドを具えることを特徴とする方法またはデバイス。 請求項35 請求項34に記載の方法またはデバイスにおいて、前記パッドが、前記デバイスを通る前記サンプルの流速を促進するか、または制御するよう前処理される特徴とする方法またはデバイス。
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公开号 | 公开日 WO2009083975A3|2010-03-11| CN101945990A|2011-01-12| EP2245135A2|2010-11-03| WO2009083975A2|2009-07-09| EP2245135A4|2011-01-12|
引用文献:
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