专利摘要:
サンプルを、結合メンバーとコンジュゲートしている環境感受性色素を有するバイオセンサーと接触させることを包含するサンプル中の1つまたは複数のリガンドまたは分析物の存在または量を決定するための方法であって、バイオセンサー化合物が、リガンドまたは分析物との結合の結果として、またはサンプル中のリガンドまたは分析物の濃度の変化の結果として検出可能な色変化を示す方法。本明細書に開示されているバイオセンサーを使用し、生物学的サンプル中の、グルコース、脂肪酸、およびラクテートなどの生理学的に重要な代謝物の存在または量を検出することができる。
公开号:JP2011508183A
申请号:JP2010530116
申请日:2008-10-16
公开日:2011-03-10
发明作者:トーマス ジョセフ;トッド;キャッシュ マイケル
申请人:ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニーBecton, Dickinson And Company;
IPC主号:G01N33-542
专利说明:

[0001] 本明細書に開示されている内容は、1つまたは複数のリガンドまたは分析物に対する親和性および特異性を有する結合メンバーとコンジュゲートしている環境感受性色素を包含するバイオセンサーならびに生物学的サンプル中の1つまたは複数のリガンドまたは分析物、例えば、グルコースなどの関心のある1つまたは複数の代謝物を検出するためにそれらを使用する方法に関する。]
背景技術

[0002] 生物学的サンプル中の代謝物などの生理学的に重要な分子の検出は、対象の状態または疾患状態をモニターするために不可欠なことがある。例えば、グルコースのモニタリングを使用し、糖尿病を診断および管理し、インスリン療法で血液グルコースを70mg/dLから120mg/dLの正常範囲に維持することができ、グルコースモニタリングの増加は、1型および2型糖尿病を包含する糖尿病に罹患している対象の長期予後を改善することができる。しかしながら、グルコースレベル単独では、糖尿病およびその進行の根底にある代謝プロセスを理解するための十分な情報を提供しないことが多い。脂肪酸などの他の代謝物のモニタリングは、前糖尿病状態、または糖尿病(特に2型糖尿病)に罹患している対象におけるインスリン抵抗性の進行につながる事象に関する追加の理解を提供することができる。同様に、適度な運動の副成物であるラクテートなどのエネルギー代謝物をモニターし、対象のエネルギー消費、運動負担、または疲労レベルを評価することができる。]
[0003] 生物学的サンプル中のグルコース、脂肪酸、およびラクテートなどの代謝物を検出するための1つの方法は、リガンドまたは分析物(例えば、関心のある代謝物)に対する親和性および特異性を有する結合メンバー(例えば、結合タンパク質)に対して蛍光色素をコンジュゲートさせ、リガンド結合による蛍光の変化を測定することを包含する。蛍光ベースの検出システムは信頼できるものであるが、それらは、高性能な計測器を必要とすることがあり、そのようなシステムに関係するコストは、高いことがある。したがって、当技術分野において、生物学的サンプル中のグルコースなどの代謝物を検出するための単純で対費用効果の高いセンサーの必要性が存在する。本明細書に開示されている内容は、当技術分野におけるこれらおよび他の必要性に、全体的または部分的に対処する。]
[0004] 米国特許出願公開第2006/0280652号明細書
米国特許第7,064,103号明細書
米国特許第6,855,556号明細書
米国特許出願第11/738,442号明細書
米国特許出願公開第2008−0044856号明細書
米国特許出願公開第2006/0078908号明細書
米国特許第6,922,576号明細書
米国特許第6,192,891号明細書
米国特許第3,964,871号明細書
米国特許出願公開第2005/0113658号明細書
米国特許出願公開第2005/0240119号明細書
米国特許第6,277,627号明細書
米国特許出願公開第2005/0042704号明細書
米国特許出願公開第2005/0014290号明細書]
先行技術

[0005] Richieri, G. V. et al., J. Biol. Chem., 267: 23495-501 (1992)
Alexeev, V., et al., Photonic Crystal Glucose-Sensing Material for Noninvasive Monitoring of Glucose in Tear Fluid," Clinical Chemistry, 50:2353 (2004)
Long, J., et al., J. Heterocyclic Chem., 36:895-899 (1999)]
課題を解決するための手段

[0006] 本明細書に開示されている内容は、結合メンバー(例えば、変異体グルコース結合タンパク質などの結合タンパク質)とコンジュゲートしている環境感受性色素を含むバイオセンサー化合物を提供する。結合タンパク質は、関心のあるリガンドまたは分析物との結合によりコンホメーション変化を受けることができる。いずれか1つの特定の理論に束縛されたくはないが、結合タンパク質におけるこのコンホメーション変化は、色素の電子構造および色素の光物理的特性の変化をもたらす色素の環境の変化を誘発し、色素の色の変化に変換される。そのようなバイオセンサーを使用し、生物学的サンプル中のグルコースなどの関心のある代謝物の存在または量を検出および/またはモニターすることができる。]
[0007] したがって、一部の実施形態において、本明細書に開示されている内容は、生物学的サンプル中の1つまたは複数のリガンドまたは分析物、例えば、グルコースなどの1つまたは複数の代謝物を検出するための方法を提供する。一部の実施形態において、本方法は:
(a)式(I〜IV)のバイオセンサー化合物]
[0008] ]
[0009] (式中
rは、1から8の整数であり、
Dは、CHまたはNであり、
R1およびR2は、各々独立して、アルキル、置換アルキル、および(CH2)sCO2H(式中、sは、2から5の整数である)からなる群から選択され、
Zは、S、O、および−CR3R4(式中、R3およびR4は、各々独立して、アルキルまたは置換アルキルである)からなる群から選択され、
W1は、H、アルキル、置換アルキル、SO3H、縮合ベンゼン、および縮合スルホベンゼンからなる群から選択され、
W2は、H、アルキル、置換アルキル、SO3H、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換シクロヘテロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、アミノアルキル、アシルオキシル、アルキルアミノアルキル、およびアルコキシカルボニルからなる群から選択され、
Y−Bは、
−(CH2)nX1C(=O)−(CH2)m−B、]
[0010] ]
[0011] (式中、
m、n、およびpは、各々独立して、1から8の整数であり、
X1は、OまたはNR6であり、
R5およびR6は、各々独立して、H、アルキル、置換アルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換シクロヘテロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、アミノアルキル、アシルオキシル、アルキルアミノアルキル、およびアルコキシカルボニルからなる群から選択され、
Bは、検出すべきリガンドまたは分析物に対する結合親和性を有する結合メンバーである)からなる群から選択される))
であって、リガンドもしくは分析物との結合の結果として、またはサンプル中のリガンドもしくは分析物の濃度の変化の結果として検出可能な色変化を示すバイオセンサー化合物を提供すること;]
[0012] (b)バイオセンサー化合物を、1つまたは複数のリガンドまたは分析物を含有する疑いのあるサンプルと接触させ、存在する場合に、1つまたは複数のリガンドまたは分析物を、結合メンバー、例えば、結合タンパク質と結合させること;および]
[0013] (c)色変化を検出し、サンプル中の1つまたは複数のリガンドまたは分析物の存在または量を決定すること
を含む。]
[0014] ある実施形態において、本明細書に開示されている式(I〜IV)のバイオセンサー化合物は、変異体グルコース結合タンパク質(例えば、本明細書において定義されているように、W183CまたはSM4における変異を有する変異体グルコース結合タンパク質)とコンジュゲートしている環境感受性色素を含む。一部の実施形態において、観察される色素の色は、D−グルコースの存在下で、マゼンタ色(例えば、約550nmの吸収波長)から青色(例えば、約590nmの吸収波長)に変化する。他の実施形態において、観察される色素の色は、D−グルコースの存在下で、オレンジ色(例えば、約490nmの吸収波長)から赤色(例えば、約520nmの吸収波長)に変化する。さらに、本明細書に開示されているバイオセンサー化合物のグルコース結合範囲は、グルコースのヒト生理学的範囲(Kd=15mM)の中にある。したがって、本明細書に開示されているバイオセンサー化合物は、D−グルコースに対して選択的および特異的であり、当該バイオセンサー化合物を使用して複雑な生物学的マトリックス中のグルコースを検出することを可能にする。]
[0015] 色変化を、視覚的に(例えば、肉眼で)観察し、サンプル中の関心のあるリガンドまたは分析物の存在を示すこと(例えば、リガンドまたは分析物の定性的決定)を提供することができる。さらに、一部の実施形態において、単純な計測器(例えば、測光器などの吸収検出装置、または、一部の実施形態において、カラーホイール)を使用して、色変化をサンプル中のリガンドまたは分析物の濃度と相関させ、サンプル中のリガンドまたは分析物の定量的決定を提供することができる。一部の実施形態において、バイオセンサー化合物は、1つまたは複数のリガンドまたは分析物に対するレシオメトリックな応答を示す。さらに、一部の実施形態において、本明細書に開示されているセンサー化合物を、固体マトリックス(例えば、クロマトグラフィーのテストストリップ)上に固定化し、グルコースセンサーなどのセンサー装置内に包含することができる。]
[0016] したがって、一部の実施形態において、本明細書に開示されている内容は、式(I〜IV)のバイオセンサー化合物を含むバイオセンサー装置(例えば、グルコースセンサー)を提供する。一部の実施形態において、本明細書に開示されている内容は、サンプル中の1つまたは複数のリガンドまたは分析物の存在または量を決定するための試薬であって、式(I〜IV)のバイオセンサー化合物を含む試薬を提供する。一部の実施形態において、本明細書に開示されている内容は、サンプル中の1つまたは複数のリガンドまたは分析物の存在または量を決定するためのキットであって、式(I〜IV)のバイオセンサー化合物を含むキットを提供する。]
[0017] 本明細書に開示されている内容により全体的または部分的に対処されている本明細書に開示されている主題のある態様について上述したが、他の態様は、以下の本明細書において最も良く記載されているような添付の実施例および図面に関連して解釈される場合に、説明が進むにつれて明らかになるであろう。]
図面の簡単な説明

[0018] 本明細書に開示されている内容について一般的用語で記載してきたが、次に、必ずしも正確な縮尺率で描かれていない添付の図面に言及することとする。
グルコースの添加前(A)および添加後(B)の、183位のトリプトファンを置換したシステインを有する変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質(W183C)とコンジュゲートしている式(Ia)の本明細書に開示されているバイオセンサー化合物の代表的な吸収スペクトルを示す図である。
約0mMから約100mMのグルコース濃度範囲にわたってグルコース濃度を増加させた、式(IIIa)のバイオセンサー化合物(例えば、SM4−ICOPIC)の代表的な吸収スペクトルの変化を示す図であり、A=0mM、B=2.5mM、C=5mM、D=10mM、E=20mM、F=30mM、およびG=100mMを示す図である。
約0mMから約100mMの範囲のグルコース濃度にわたる式(IIIa)のバイオセンサー化合物(例えば、SM4−ICOPIC)の吸収スペクトルから得られる代表的なレシオメトリックなグルコース結合曲線を示す図である。
約0mMから約100mMの範囲のグルコース濃度にわたる式(IIIa)のバイオセンサー化合物(例えば、SM4−ICOPIC)の蛍光スペクトルに対する励起波長の影響を証明する図であり、485nmにおいて励起された式(IIIa)のバイオセンサー化合物、例えば、SM4−ICOPICの一連の蛍光スペクトルを示す図であり、A=0mM、B=2.5mM、C=5mM、D=10mM、E=20mM、F=30mM、およびG=100mMを示す図である。
約0mMから約100mMの範囲のグルコース濃度にわたる式(IIIa)のバイオセンサー化合物(例えば、SM4−ICOPIC)の蛍光スペクトルに対する励起波長の影響を証明する図であり、495nmにおいて励起された式(IIIa)のバイオセンサー化合物、例えば、SM4−ICOPICの一連の蛍光スペクトルを示す図であり、A=0mM、B=2.5mM、C=5mM、D=10mM、E=20mM、F=30mM、およびG=100mMを示す図である。
約0mMから約100mMの範囲のグルコース濃度にわたる式(IIIa)のバイオセンサー化合物(例えば、SM4−ICOPIC)の蛍光スペクトルに対する励起波長の影響を証明する図であり、505nmにおいて励起された式(IIIa)のバイオセンサー化合物、例えば、SM4−ICOPICの一連の蛍光スペクトルを示す図であり、A=0mM、B=2.5mM、C=5mM、D=10mM、E=20mM、F=30mM、およびG=100mMを示す図である。
約0mMから約100mMの範囲のグルコース濃度にわたる式(IIIa)のバイオセンサー化合物(例えば、SM4−ICOPIC)の蛍光スペクトルに対する励起波長の影響を証明する図であり、515nmにおいて励起された式(IIIa)のバイオセンサー化合物、例えば、SM4−ICOPICの一連の蛍光スペクトルを示す図であり、A=0mM、B=2.5mM、C=5mM、D=10mM、E=20mM、F=30mM、およびG=100mMを示す図である。]
[0019] 次に、本明細書に開示されている内容について、本明細書に開示されている内容のすべてではないが一部の実施形態が示されている添付の図面を参照して本明細書において以後により完全に記載することとする。本明細書に記載されている本明細書に開示されている内容の多くの修正形態および他の実施形態は、先の説明および付随する図面に提示されている教示の利益を有する本明細書に開示されている主題に関係する当業者に思い当たるであろう。したがって、本明細書に開示されている主題は、開示されている具体的な実施形態に限定されるべきでなく、修正形態および他の実施形態は、添付の特許請求の範囲の範囲内に包含されることが意図されていることが理解されるべきである。具体的な用語が本明細書において用いられるが、それらは、限定の目的ではなく、一般的および記述的意味のみで使用される。]
[0020] 「ある(a)」、「ある(an)」および「その(the)」という用語は、特許請求の範囲を包含する本出願で使用される場合、「1つまたは複数の」を指す。したがって、例えば、「あるサンプル(a sample)」への言及は、文脈が明確にそれと反対でない限り(例えば、複数のサンプル)、複数のサンプルなどを包含する。]
[0021] 本明細書および特許請求の範囲を通じて、「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、および「含む(comprising)」という単語は、文脈が他の意味を必要とする場合を除いて、非排他的意味で使用される。]
[0022] 本明細書で使用する「約」という用語は、ある値に言及する場合に、指定量からの、一部の実施形態において±50%、一部の実施形態において±20%、一部の実施形態において±10%、一部の実施形態において±5%、一部の実施形態において±1%、一部の実施形態において±0.5%、および一部の実施形態において±0.1%の変動を包含することを意味しており、そのような変動は、開示の方法を行うか開示の組成物を用いるのに適している。]
[0023] I.式(I〜IV)のバイオセンサー化合物
グルコースなどの標的のリガンドまたは分析物の生理学的に適切な範囲において色変化を示すバイオセンサーシステムを設計することは、色素、色素−タンパク質リンカー、タンパク質、およびタンパク質コンジュゲーション部位の考慮を必要とする。本明細書に開示されている内容は、可視スペクトル領域内に吸収波長を有するバイオセンサー化合物を含む。本明細書で使用する「バイオセンサー」および「バイオセンサー化合物」という用語は、リガンドまたは分析物の存在に対する特異的応答の検出可能な変化を受ける装置または化合物を一般的に指す。そのようなバイオセンサーは、結合タンパク質などの生物学的巨大分子の分子認識特性を、リガンドまたは分析物の結合により検出可能な色変化を生じる環境感受性色素と組み合わせる。検出可能な色変化は、吸収波長のシフト、強度の変化、またはそれらの組合せを含むことができる。したがって、バイオセンサーは、結合事象を、直接測定できる測光的または測色的な特性に変換する。]
[0024] より詳細には、一部の実施形態において、本明細書に開示されている内容は、式(I−IV)のバイオセンサー化合物を提供し、]
[0025] ]
[0026] 式中、
rは、1から8の整数であり、
Dは、CHまたはNであり、
R1およびR2は、各々独立して、アルキル、置換アルキル、および(CH2)sCO2H(式中、sは、2から5の整数である)からなる群から選択され、
Zは、S、O、および−CR3R4(式中、R3およびR4は、各々独立して、アルキルまたは置換アルキルである)からなる群から選択され、
W1は、H、アルキル、置換アルキル、SO3H、縮合ベンゼン、および縮合スルホベンゼンからなる群から選択され、
W2は、H、アルキル、置換アルキル、SO3H、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換シクロヘテロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、アミノアルキル、アシルオキシル、アルキルアミノアルキル、およびアルコキシカルボニルからなる群から選択され、
Y−Bは、
−(CH2)nX1C(=O)−(CH2)m−B、]
[0027] ]
[0028] 式中、
m、n、およびpは、各々独立して、1から8の整数であり、
X1は、OまたはNR6であり、
R5およびR6は、各々独立して、H、アルキル、置換アルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換シクロヘテロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、アミノアルキル、アシルオキシル、アルキルアミノアルキル、およびアルコキシカルボニルからなる群から選択され、
Bは、検出すべきリガンドまたは分析物に対する結合親和性を有する結合メンバーである)からなる群から選択され、
バイオセンサー化合物は、リガンドもしくは分析物との結合の結果として、またはサンプル中のリガンドもしくは分析物の濃度の変化の結果として検出可能な色変化を示す。]
[0029] 一部の実施形態において、バイオセンサー化合物は、]
[0030] ]
[0031] (式中、Bは、本明細書において上で定義されている通りである)からなる群から選択される構造を有する。]
[0032] 一部の実施形態において、本明細書に開示されている式(I−IV)のバイオセンサー化合物は、クマリン核またはクマリン核の誘導体を包含する。適当な核およびクマリン核誘導体を調製するための方法は、その全体が参照により組み込まれている2005年5月18日出願の特許文献1に記載されている。本明細書で使用する「クマリン核の誘導体」とは、親化合物(例えば、クマリン)から誘導または獲得され、親化合物の本質的要素を含有するが、典型的には1つまたは複数の異なる官能基を含む化合物を指す。そのような官能基を親化合物に付加し、例えば、分子の溶解度、吸収、生物学的半減期、分光的または測色的な特性などを改善すること、または、分子の毒性を減少させ、分子の任意の望ましくない副作用などを解消または軽減することができる。]
[0033] クマリン核の誘導体とは、クマリン核への任意の化学的な修飾、付加、除去、または置換を含むことを意味する。さらに、クマリン核の誘導体は、誘導体の任意の反応生成物(例えば、誘導体のアミノ酸残基との反応生成物)を含むことができる。したがって、一部の実施形態において、本明細書に開示されているバイオセンサー化合物は、アミノ酸(例えば、タンパク質のアミノ酸残基)とコンジュゲートすること(例えば、共有結合的に結合すること)ができる反応性基を有するクマリン核を含むことができる。クマリンの誘導体の非限定的な例は、カルボン酸官能基を有するクマリン核のエステルまたはアミドである。]
[0034] より詳細には、一部の実施形態において、クマリン核は、天然タンパク質または設計もしくは変異されたタンパク質中のシステインアミノ酸残基のチオール部分とコンジュゲートさせることができるチオール反応性基を含むことができる。本明細書で使用する「チオール反応性基」という用語は、チオール部分と反応し、炭素−硫黄結合を形成することができる置換基を指す。本明細書に開示されているバイオセンサー化合物中に導入することができる適当なチオール反応性基の例は、ハロ−アセチル基およびハロ−アセトアミド基を包含する。一部の実施形態において、ハロ−アセチル基は、ヨードアセチル基を含み、一方、ハロ−アセトアミド基は、ヨードアセトアミド基またはブロモアセトアミド基を含む。当業者は、本明細書に開示されている内容を再検討することにより、マレイミド基などの当技術分野において知られている他のチオール反応性基が、本明細書に開示されている内容で使用するのに適していることを認識するであろう。]
[0035] 本明細書においてすぐ下に記載されるように、本明細書に開示されている式(I−IV)のバイオセンサー化合物は、結合タンパク質などの特異的結合ペアの結合メンバーを含み、例えば、それとコンジュゲートしており、被試験サンプル中の1つまたは複数の分析物を検出するのに使用することができるバイオセンサー化合物を形成する。適当な結合タンパク質は、その全体が参照により組み込まれている2005年5月18日出願の特許文献1に記載されている。]
[0036] 本明細書で使用する「コンジュゲート」という用語は、場合により連結基を介して、一緒に結合し、単一分子構造を形成する2つ以上のサブユニットを含む分子を指す。結合は、サブユニット間の直接化学結合または、連結基の介在のいずれかにより行うことができる。コンジュゲートにおけるそのような結合は、典型的には非可逆的である。]
[0037] 本明細書で使用する「親和性」という用語は、特定の結合部位における、特異的結合ペアの一方の結合メンバーと特異的結合ペアの他方の結合メンバーの間の誘引力の強さを指す。「特異性」という用語およびその派生語は、ある結合メンバーが、特異的結合ペアの他方のメンバーと結合する可能性を指す。一方の結合メンバー(例えば、結合タンパク質)と、特異的結合ペアの他方の結合メンバー(例えば、リガンドまたは分析物)の間のそのような結合は、可逆的であってよい。]
[0038] 本明細書で使用する「結合タンパク質」という用語は、環境感受性色素とコンジュゲートしている場合に検出可能なシグナルを生成することが可能な形で特異的な分析物またはリガンドと相互作用するタンパク質であって、該シグナルによって、標的の分析物もしくはリガンドが存在または不存在、あるいは標的の分析物もしくはリガンドが時間と共に変化する濃度での存在を弁別することを可能にするタンパク質を指す。「検出可能なシグナルを生成すること」という用語は、リガンド−タンパク質結合の検出を可能にする形で、レポーター基(例えば、色素)の特性の変化を認識する能力を指す。さらに、検出可能なシグナルを生成することは、可逆的または非可逆的であってよい。シグナル生成事象は、連続式、プログラム式、および一時式(episodic)の手段を含み、それらは1回限りの適用または再使用可能な適用を含む。可逆的シグナル生成事象は、分析物の存在または濃度との相関関係が確立されている限り、瞬間的であってよく、または時間依存的であってよい。]
[0039] 一部の実施形態において、結合メンバーは、グルコース/ガラクトース結合タンパク質(GGBP)、脂肪酸結合タンパク質(FABP)、またはGGBP誘導体を含む。本明細書に開示されている内容の一実施形態において、W183C、SM4、またはY10C(以下で定義される)などの変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質は、検出可能なレポーター基(例えば、その検出可能な特徴がグルコース結合により変化する、式I−IVで表されるようなクマリンベースの色素)を含む。一部の実施形態において、FABPは、腸の脂肪酸結合タンパク質(I−FABP)である。]
[0040] 検出可能な特徴の変化は、変異GGBPに接続している色素の環境の変化または結合によって生じるタンパク質のコンホメーション変化に起因することができる。いずれか1つの特定の理論に束縛されたくはないが、バイオセンサーを含む結合タンパク質は、2つのコンホメーション、すなわち、リガンドフリーの開放形態およびリガンドと結合している場合の閉鎖形態を取ることができる。これら2つのコンホメーションは、例えば、リガンド結合またはリガンド濃度の変化による全体的なヒンジ結合機構を介して相互変換することができる。これらの全体的なコンホメーション変化に呼応して局所的コンホメーション変化を受ける場所に環境感受性色素を配置することにより、そのようなリガンド媒介性コンホメーション変化を利用し、リガンド結合を色変化に結び付けることができる。したがって、これらの設計されたコンホメーションカップリング機構は、選択された結合タンパク質および環境感受性色素から無試薬光学的バイオセンサーを形成することを可能にする。結合タンパク質の例示的変異は、2006年6月20日発行のPitnerらによる特許文献2、2005年2月15日発行のAmissらによる特許文献3、および2005年5月18日出願の特許文献1に記載されており、それらの各々は、その全体が本明細書に参照により組み込まれるものとする。]
[0041] GGBPタンパク質の変異の特定の例(例えば、その全記録が参照により組み込まれている、GenBankAccession No.2GBPとしてThe National Center for Biotechnology Information(NCBI)用のデータベースにおいてアクセス可能なアミノ酸配列を有する大腸菌(E.coli.)GGBP)は、10位のチロシンを置換したシステインを有するGGBPタンパク質(Y10C)、183位のトリプトファンを置換したシステインを有するGGBPタンパク質(W183C)、下記の置換、N39I、G82E、Q83K、N84D、Q175E、Q177H、L178M、W183C、N259EおよびN260S(「SM4」と呼ばれる)を有する変異GGBP、ならびに全体が参照により本明細書に組み込まれている2007年4月20日出願の特許文献5として公開の同時係属の特許文献4に開示されている他の変異GGBPを含むが、これらに限定されるものではない。したがって、一部の実施形態において、結合タンパク質は、W183C、SM4、およびY10Cからなる群から選択される。]
[0042] 変異は、いくつかの目的のうちの1つまたは複数に役立つことができる。例えば、天然に存在するタンパク質を変異させて、タンパク質の長期安定性(熱安定性を含む)を変化させること、タンパク質を特定のカプセル化マトリックスまたはポリマーとコンジュゲートさせること、検出可能なレポーター基のための結合部位を提供すること、特定の分析物に関してその結合定数を調整すること、またはそれらの組合せを行うことができる。]
[0043] 関心のある標的の分析物またはリガンドおよび変異タンパク質は、結合パートナーとして働くことができる。本明細書で使用する「会合する」または「結合する」という用語は、検出手段によりタンパク質との結合を検出するのに十分に強い相対的結合定数(Kd)を有する結合パートナーを指す。Kdは、タンパク質の半数が結合している際の遊離分析物の濃度、またはその逆として計算することができる。関心のある分析物がグルコースである場合、結合パートナーとしてのKd値は、約0.0001mMと約50mMの間である。]
[0044] 結合の特徴を変化させる他に、誘導体化したポリペプチドまたはタンパク質を使用し、結合メンバー上にまたは結合メンバー内に本明細書に開示されている色素を組み入れることができる。色素を使用して結合メンバーの変化を示すことができ、それら変化は、三次元のコンホメーション変化、タンパク質性結合ドメインのアミノ酸側鎖の配向の変化、および結合メンバーの酸化還元状態を含むがこれらに限定されない。タンパク質の一次構造中への1つまたは複数の残基の付加/置換については、本方法および組成物において使用される標識部分の一部を、化学的手段(還元、酸化、コンジュゲーション、および縮合反応など)によって結合することを可能にする。タンパク質を標識するために一般的に使用される残基の例は、リシンおよびシステインを包含するが、これらに限定されるものではない。例えば、任意のチオール反応性基を使用し、色素を、ポリペプチドの一次構造において天然に存在するか設計されたシステインに接続することができる。また、例えば、リシン残基を、色素のスクシンイミドエステル誘導体を使用して標識することができる。参照により本明細書に組み込まれている非特許文献1を参照されたい。]
[0045] 環境感受性色素(例えば、本明細書に開示されている式(I−IV)のバイオセンサー化合物、またはそれらの誘導体を含む色素などのクマリン核を有する色素)を、部位特異的に結合タンパク質と共有結合的に結合させ、望ましい色変化を得ることができる。色素を、コンホメーション変化が色変化を最大化するように、結合タンパク質上の部位に結合することができる。様々な部位(例えば、変異GGBPにおいて構築されたシステイン変異体部位)において接続された色素を含有するコンジュゲートをスクリーニングし、どの部位がグルコース結合により最大の色変化をもたらすかを特定することができる。]
[0046] II.B分析物の存在または量を検出する方法
式(I−IV)のバイオセンサー化合物を、結合タンパク質アッセイと組み合わせて使用し、生物学的サンプル中の生理学的に重要な分子(グルコース、脂肪酸、およびラクテートなどの代謝物を含む)を検出することができる。したがって、本明細書に開示されている式(I−IV)のバイオセンサー化合物は、特異的なリガンドまたは分析物に対する親和性を有する別の分子(結合タンパク質または受容体などの特異的結合ペアのメンバーを含む)と色素をカップリングまたはコンジュゲートさせるために使用することができる反応性基を含む。]
[0047] 一部の実施形態において、本明細書に開示されている内容は、サンプル中の1つまたは複数のリガンドまたは分析物の存在または量を決定するための方法であって、
(a)式(I〜1V)のバイオセンサー化合物]
[0048] ]
[0049] (式中
rは、1から8の整数であり、
Dは、CHまたはNであり、
R1およびR2は、各々独立して、アルキル、置換アルキル、および(CH2)sCO2H(式中、sは、2から5の整数である)からなる群から選択され、
Zは、S、O、および−CR3R4(式中、R3およびR4は、各々独立して、アルキルまたは置換アルキルである)からなる群から選択され、
W1は、H、アルキル、置換アルキル、SO3H、縮合ベンゼン、および縮合スルホベンゼンからなる群から選択され、
W2は、H、アルキル、置換アルキル、SO3H、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換シクロヘテロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、アミノアルキル、アシルオキシル、アルキルアミノアルキル、およびアルコキシカルボニルからなる群から選択され、
Y−Bは、
−(CH2)nX1C(=O)−(CH2)m−B、]
[0050] ]
[0051] (式中、
m、n、およびpは、各々独立して、1から8の整数であり、
X1は、OまたはNR6であり、
R5およびR6は、各々独立して、H、アルキル、置換アルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換シクロヘテロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、アミノアルキル、アシルオキシル、アルキルアミノアルキル、およびアルコキシカルボニルからなる群から選択され、
Bは、検出すべきリガンドまたは分析物に対する結合親和性を有する結合メンバーである)からなる群から選択される)
であって、リガンドもしくは分析物との結合の結果として、またはサンプル中のリガンドもしくは分析物の濃度の変化の結果として検出可能な色変化を示すバイオセンサー化合物を提供すること、]
[0052] (b)バイオセンサー化合物を、1つまたは複数のリガンドまたは分析物を含有する疑いのあるサンプルと接触させ、存在する場合に、1つまたは複数のリガンドまたは分析物を、結合メンバーと結合させること、および]
[0053] (c)色変化を検出し、サンプル中の1つまたは複数のリガンドまたは分析物の存在または量を決定すること
を含む方法を提供する。]
[0054] リガンド結合により吸収波長のシフトを示す実施形態は、本明細書に開示されている式(I−IV)のバイオセンサー化合物を含むバイオセンサーが自己標準性(self-referencing)であることを可能にする。そのような実施形態において、バイオセンサー化合物は、グルコースなどの代謝物の存在下で、第1の吸収波長の増加および第2の吸収波長の減少を示す。第1の吸収波長と第2の吸収波長の間の比を計算し、被試験サンプル中のグルコースの濃度を決定することができる。そのような自己標準性は、標準(reference)色素を必要とすることなく、バイオセンサーの変動(ノイズまたは不安定性により引き起こされる変動など)を補正することを可能にする。そのような波長を使用し、バイオセンサーの出力におけるレシオメトリックな応答を観察することができる。本明細書で使用する「レシオメトリックな応答」という用語は、第1の吸収波長および第2の吸収波長の強度が独立して変化し、二つの吸収波長の比(「レシオメトリックな比」)を使用してサンプル中のリガンドまたは分析物の存在および/または量(例えば、濃度)を示すことができるようにすることを意味する。]
[0055] したがって、一部の実施形態において、本明細書に開示されている方法は、(a)バイオセンサー化合物を、1つまたは複数のリガンドまたは分析物を含有する疑いのあるサンプルと接触させる前に第1の吸収波長で吸収強度を測定すること、(b)バイオセンサー化合物を、1つまたは複数のリガンドまたは分析物を含有する疑いのあるサンプルと接触させた後に第2の吸収波長で吸収強度を測定すること、および(c)第2の吸収波長の第1の吸収波長に対する比を決定し、サンプル中の1つまたは複数のリガンドまたは分析物の存在または量を決定することをさらに含む。]
[0056] 結合メンバーを含むバイオセンサー化合物と、1つまたは複数の標的のリガンドまたは分析物の結合は、バイオセンサー化合物の環境感受性色素の識別可能な色変化を誘発する。識別可能な色変化は、吸収波長のシフトおよび/または変化(例えば、シグナル強度の増加または減少)を含むが、これらに限定されるものではない。一部の実施形態において、バイオセンサー化合物は、標的の分析物と結合していない場合でさえ、シグナル、例えば、第1の吸収波長を発生する。そのような実施形態において、標的の分析物の結合は、結合が識別可能であるように、色変化をもたらすことができる。また、標的のリガンドまたは分析物と、バイオセンサー化合物の結合は、シグナル強度の増加または減少を引き起こすことがある。]
[0057] 結合メンバー(例えば、結合タンパク質)のコンホメーション変化、それに続く色素の微小環境の変化のいずれかまたは両方に起因して検出される色変化を、1つまたは複数の標的のリガンドまたは分析物の存在および/または量(すなわち、分析物濃度)と相関させることができる。本明細書に開示されている方法の一部の実施形態において、結合タンパク質は、1つまたは複数のリガンドまたは分析物を含有する疑いのあるサンプルのリガンドまたは分析物の濃度の変化の結果としてのコンホメーション変化を受ける。したがって、本方法は、リガンドまたは分析物の濃度の変化の結果としての色変化を検出する。そのような色変化は、様々なグルコース濃度にわたって視覚的に区別可能な色勾配を提供することができる。本明細書に開示されている方法は、例えば、約5mg/dLから約100mg/dLのダイナミックレンジを示すことができるが、より広いまたはより狭いダイナミックレンジを示す方法は、本明細書に開示されている内容の範囲内にある。]
[0058] 一部の実施形態において、観察される色素の色は、D−グルコースの存在下で、マゼンタ色(例えば、約550nmの吸収波長)から青色(例えば、約590nmの吸収波長)に変化する。他の実施形態において、観察される色素の色は、D−グルコースの存在下で、オレンジ色(例えば、約490nmの吸収波長)から赤色(例えば、約520nmの吸収波長)に変化する。色変化を肉眼で観察し、サンプル中の関心のあるリガンドまたは分析物の存在を示すこと、例えば、リガンドまたは分析物の定性的決定を提供することができる。さらに、一部の実施形態において、色変化を、単純な計測器(例えば、測光器などの吸収検出装置、または、一部の実施形態において、カラーホイール)を使用して、サンプル中のリガンドまたは分析物の濃度と相関させ、サンプル中のリガンドまたは分析物、例えば、グルコースの定量的決定を提供することができる。]
[0059] 被試験サンプル中に存在する1つまたは複数のリガンドまたは分析物の量を、濃度として表すことができる。本明細書で使用する「濃度」という用語は、その当技術分野における通常の意味を有する。濃度は、陰性タイプもしくは陽性タイプの結果などの定性値(例えば、標的の分析物の有無を示す「イエス」もしくは「ノー」応答)として、として、または、定量値(例えばmg/dLの単位で)として表すことができる。さらに、所与の分析物の濃度を、相対量または絶対量として報告することができる。本明細書で使用する「定量的結果」とは、絶対値または相対値を提供する結果を指す。]
[0060] リガンドまたは分析物の量(濃度)は、ゼロに等しいことがあり、探索される特定のリガンドも分析物も存在しないこと、あるいは、特定のリガンドまたは分析物の濃度がバイオセンサーの検出限界未満であることを示す。測定される量は、いかなる追加の測定も操作もなく、測定されるシグナル(例えば、色変化)であってよい。あるいは、測定される量は、別の化合物(標準物質または別のリガンドまたは分析物を含むがそれらに限定されない)の測定値に対する、特定の分析物の測定値の差、割合または比として表すことができる。差は、負であることがあり、測定した1つまたは複数のリガンドまたは1つまたは複数の分析物の量の減少を示す。1つまたは複数のリガンドまたは1つまたは複数の分析物の量は、異なる時点において測定されるそれら自身の量に対する差または比として表すこともできる。リガンドまたは分析物の量は、発生シグナルから直接決定することができる。または、発生シグナルの値をサンプル中の1つまたは複数のリガンドまたは1つまたは複数の分析物の量に相関させるように設計されたアルゴリズムで、発生シグナルを使用することができる。]
[0061] 色変化の検出は、連続的に行うこともできるし、分析物(例えば、グルコース)の一時式(episodic)または連続式センシングを行うことが可能な所定の時間において断続的に行うこともできる。したがって、本明細書に開示されているバイオセンサー化合物は、1つまたは複数の分析物の濃度を連続的に測定することが可能である装置で使用するのに適している。]
[0062] したがって、一部の実施形態において、本方法は、連続的に、(a)バイオセンサー化合物を、1つまたは複数のリガンドまたは分析物を含有する疑いのあるサンプルと接触させること、および(b)色変化を検出することをさらに含む。本明細書で使用される際に、リガンドまたは分析物の測定に関連する「連続的に」という用語は、バイオセンサーが、バイオセンサーの寿命中はいつでも、検出可能なシグナルを発生すること、または該シグナルを発生可能であるかのいずれかであることを意味する。たとえシグナルが検出されなくても、バイオセンサーがシグナルを常に発生しているという場合、検出可能なシグナルは一定であってよい。あるいは、バイオセンサーは、検出可能なシグナルを任意の望ましい時間に発生させ、検出することができるように一時的(episodically)に使用することができる。]
[0063] 本明細書において以上に提供されているように、本明細書に開示されている方法は、関心のある特定の1つまたは複数の分析物に対して特異的な結合パートナーとコンジュゲートしている環境感受性色素を包含するバイオセンサー化合物を含む。本明細書で使用する特異的な結合パートナーまたはメンバーとは、特異的結合ペアのメンバーである。「特異的結合ペア」とは、分子のうちの1つが化学的または物理的手段によって第2の分子と特異的に結合する、2つの異なる分子を指す。この意味において、分析物は、特異的結合ペアの相補的(reciprocal)メンバーである。さらに、特異的結合ペアは、元の特異的結合パートナーの類似体(例えば、分析物と類似の構造を有する分析物類似体)であるメンバーを包含することができる。「類似の」とは、例えば、当技術分野においてよく知られているアラインメントプログラムおよび標準パラメーターを使用する分析物アミノ酸配列と比較して、分析物類似体が、少なくとも約60%または65%の配列同一性、約70%または75%の配列同一性、約80%または85%の配列同一性、約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上のアミノ酸配列同一性を有することを意図する。分析物の類似体は、分析物と同じ機能を有することもある。]
[0064] 本明細書で使用する「分析物」という用語は、一般的には、試験サンプル中に存在するか存在していることが疑われる、検出すべき物質を指す。より詳細には、「分析物」とは、天然に存在する特異的結合パートナー(結合タンパク質または受容体など)が存在するか、特異的結合パートナーを調製することができる任意の物質であってよい。したがって、「分析物」とは、アッセイにおいて1つまたは複数の特異的結合パートナーと結合することができる物質である。一部の実施形態において、分析物は、少なくとも1つの結合部位を有する、検出または測定される任意の化合物(代謝物など)であってよい。]
[0065] 一部の実施形態において、分析物は、リガンドである。本明細書で使用する「リガンド」という用語は、活性部位を介して、結合メンバー(例えば、結合タンパク質)と結合することが可能である任意の分子を指す。一部の実施形態において、リガンドは、タンパク質、ペプチドまたはハプテン抗原(細菌性抗原など)、またはホルモン、サイトカイン、インターロイキン、腫瘍壊死因子(TNF)成長因子、ウイルスタンパク質、またはペプチドもしくはヌクレオチド配列である。本明細書で使用する「活性部位」という用語は、リガンドの結合に寄与する、結合メンバーのアミノ酸残基を指す。この活性部位は、「結合部位」または「パラトープ」と呼ばれることもある。]
[0066] 標的の分析物またはリガンドは、被試験サンプル中の存在または量を決定すべき任意の分子または化合物であってよい。本明細書に開示されている方法により測定することができる分析物のクラスの例は、炭水化物、脂肪酸、ラクテートまたは乳酸、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、脂質、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、糖タンパク質またはプロテオグリカン、リポタンパク質、リポ多糖、薬物、薬物代謝物、小さな有機分子、無機分子、および天然または合成ポリマーを含むが、これらに限定されるものではない。標的の分析物の例は、グルコース、遊離脂肪酸、ラクテートまたは乳酸、C反応性タンパク質および抗炎症性メディエーター(サイトカイン、エイコサノイド、またはロイコトリエンなど)を含むが、これらに限定されるものではない。一部の実施形態において、標的の分析物は、脂肪酸、C反応性タンパク質、およびロイコトリエンからなる群から選択される。別の実施形態において、標的の分析物は、グルコース、ラクテートまたは乳酸および脂肪酸からなる群から選択される。]
[0067] 本明細書で使用する「炭水化物」という用語は、グルコースなどの単糖、二糖、オリゴ糖および多糖を包含するが、これらに限定されるものではない。「炭水化物」とは、糖の伝統的定義(すなわち、少なくとも3個の炭素原子を含有する直鎖ポリヒドロキシルアルコールのアルデヒドまたはケトン誘導体)の範囲に入らない、炭素、水素および酸素を含む分子も含むが、それらに限定されるものではない。したがって、例えば、本明細書で使用する炭水化物は、3個未満の炭素原子を含有することがある。]
[0068] 本明細書で使用する「脂肪酸」という用語は、遊離脂肪酸(FFA)および他の分子にエステル化されている脂肪酸を含む、すべての脂肪酸を含む。具体的な脂肪酸の例は、パルミテート、ステアレート、オレエート、リノレエート、リノレネート、およびアラキドネートを含むが、これらに限定されるものではない。「遊離脂肪酸」という用語は、本明細書において、FFAが他の分子(トリグリセリドまたはリン脂質など)の一部ではないという点で当技術分野において知られているような意味で使用される。遊離脂肪酸は、アルブミンと結合しているかアルブミン上に吸着されている非エステル化脂肪酸も含む。本明細書で使用する「非結合遊離脂肪酸」(非結合FFA)という用語は、遊離脂肪酸またはアルブミンもしくは他の血清タンパク質上に結合も吸着もされていない遊離脂肪酸を示すために使用される。]
[0069] 本明細書で使用する「脂質」という用語は、当技術分野で使用されるように使用され、すなわち、大部分の有機溶媒に容易に溶けるが、水性溶媒にはわずかに溶けるに過ぎないように主にまたは専ら非極性の化学基で構成されている生物学的起源の物質である。脂質の例は、脂肪酸、トリアシルグリセロール、グリセロリン脂質、スフィンゴ脂質、コレステロール、ステロイドおよびそれらの誘導体を含むが、これらに限定されるものではない。例えば、「脂質」とは、スフィンゴ脂質の誘導体であるセラミドならびにセラミドの誘導体(スフィンゴミエリン、セレブロシドおよびガングリオシドなど)を含むが、これらに限定されるものではない。「脂質」とは、ホスファチジル酸、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセロールなどのグリセロリン脂質(または、リン脂質)の一般的クラスも含むが、これらに限定されるものではない。]
[0070] 本明細書で使用する「薬物」とは、知られている薬物または、特定の細胞タイプに対するその活性または効果がまだ知られていない薬物候補であってよい。「薬物代謝物」とは、別の1つまたは複数の化合物へと化学的に変化される、薬物の副成物または分解生成物のいずれかである。本明細書で使用する「小さな有機分子」とは、本明細書において強調表示されている他の分類に正確に当てはまらない有機分子または化合物を含むが、これらに限定されるものではない。より詳細には、本明細書で使用する「小さな有機分子」とは、天然に存在するか人為的に作成されたか(例えば、化学合成を介して)にかかわらず、比較的低分子量を有し、タンパク質でも、ポリペプチドでも、核酸でもない有機化合物を指す。典型的には、小さな分子は、約1500g/mol未満の分子量を有する。また、小さな分子は、典型的には、複数の炭素−炭素結合を有する。]
[0071] 本明細書で使用する「サンプル」という用語は、任意の液体または流体のサンプルを含み、生理学的流体などの生物学的起源に由来するサンプルを含む。生理学的流体は、全血または赤血球、白血球、血小板、血清および血漿などの全血構成成分;腹水;尿;唾液;汗;乳;滑液;羊水;ペルセレブロスピナル(percerebrospinal)液;リンパ液;肺塞栓;脳脊髄液;心嚢液;頸膣サンプル;組織抽出液;細胞抽出液;および関心のある分析物を含有する疑いのある身体の他の構成要素を含む。生理学的流体の他に、環境アッセイまたは食料生産アッセイを行うための水、食品などの他の液体サンプルは、本明細書に開示されている内容で使用するのに適している。分析物を含有する疑いのある固体材料も、試験サンプルとして使用することができる。一部の場合において、固体試験サンプルを修飾し、液体媒質を形成するか分析物を放出することが有利なことがある。]
[0072] 一部の実施形態において、サンプルは、使用に先立って前処理(血液から血漿を調製すること、粘稠な流体を希釈することなど)をすることができる。処理のそのような方法は、濾過、蒸留、濃縮、妨害物質の不活性化、および試薬の添加を含むことができる。]
[0073] サンプルは、対象から得られる任意のサンプルであってよい。「対象」という用語は、サンプルを得ることができる有機体、組織、または細胞を指す。対象は、状態または疾患の診断および/または治療などの医学的目的のためのヒト対象、または医学的、獣医学的目的、もしくは発生的目的のための動物対象を含むことができる。対象は、組織培養、細胞培養、器官複製、肝細胞産生などからのサンプル材料を含むことができる。適当な動物対象は、哺乳類および鳥類を包含する。本明細書で使用する「鳥類」という用語は、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、ウズラ、シチメンチョウ、およびキジを含むが、これらに限定されるものではない。本明細書で使用する「哺乳類」という用語は、霊長類、例えば、ヒト、サル、類人猿など;ウシ科動物、例えば、ウシ類、雄ウシなど;ヒツジ科動物、例えば、ヒツジなど;ヤギ科動物、例えば、ヤギなど;ブタ科動物、例えば、ブタ、雄ブタなど;ウマ科動物、例えば、ウマ、ロバ、シマウマなど;野性および家庭のネコを含むネコ科動物;イヌを包含するイヌ科動物;ウサギ、ノウサギなどを含むウサギ目動物;およびマウス、ラットなどを含むげっ歯類を含むが、これらに限定されるものではない。好ましくは、対象は、哺乳類または哺乳類細胞である。より好ましくは、対象は、ヒトまたはヒト細胞である。ヒト対象は、胎児、新生児、幼児、若年および成人対象を含むが、これらに限定されるものではない。さらに、「対象」とは、状態または疾患に罹患しているか罹患している疑いのある患者を包含することができる。したがって、「対象」および「患者」という用語は、本明細書において互換的に使用される。対象は、生存度、分化、マーカー生成、発現などのための試験における実験室培養またはバイオプロセシング培養における細胞または細胞の集合体も指すことがある。]
[0074] 本明細書に開示されている方法を使用し、予後、または疾患状態もしくは状態のモニタリングのために診断することができる。本明細書で使用する「診断」という用語は、疾患、障害または他の医学的状態の存在、非存在、重症度または治療経過が評価される予測プロセスを指す。本明細書における目的で、診断は、治療から生じる結果を決定するための予測プロセスも包含する。同様に、「診断すること」という用語は、サンプル標本が状態または疾患の1つまたは複数の特徴を示すかどうかの決定を指す。「診断すること」という用語は、例えば、標的抗原もしくは試薬結合標的の有無を明らかにすること、あるいは、状態もしくは疾患、または類似の状態の1つまたは複数の特徴(タイプ、グレード、ステージを含む)を明らかにするか、もしくは別の方法で決定することを包含する。本明細書で使用する「診断すること」という用語は、ある疾患の1つの形態を別の形態と区別することを含むことができる。「診断すること」という用語は、初期の診断または検出、予後、および状態または疾患のモニタリングを包含する。]
[0075] 「予後」という用語、およびその派生語は、疾患または状態の経過の決定または予測を指す。疾患または状態の経過は、例えば、平均余命または生活の質に基づいて決定することができる。「予後」は、1つまたは複数の治療の有無に関わらず、疾患または状態の時間経過の決定を含む。1つまたは複数の治療が企図される場合、予後は、疾患または状態について治療の有効性を決定することを含む。]
[0076] 本明細書で使用する「リスク」という用語は、特定の結果の確率が評価される予測プロセスを指す。]
[0077] 「疾患または状態の過程をモニターすること」などにおける「モニターすること」という用語は、疾患または状態を有するか有することが疑われる対象から得られるサンプルの進行中の診断を指す。]
[0078] 「マーカー」という用語は、サンプル中で検出される場合に、疾患または状態に特徴的であるか疾患または状態の存在を示す分子(タンパク質など、抗原を含む)を指す。]
[0079] 本明細書に開示されている内容は、慢性疾患を包含する対象における疾患状態をモニターするための方法も提供する。慢性疾患は、糖尿病(1型および2型糖尿病を含む)、心疾患、冠動脈疾患、代謝性障害、関節リウマチなどの炎症性疾患、および癌などであるが、これらに限定されない。代謝性障害は、高脂血症、低脂血症、甲状腺機能亢進症、および甲状腺機能低下症を含むことができるが、これらに限定されるものではない。]
[0080] さらに、本明細書に開示されている方法を使用し、慢性疾患の特異的マーカーをモニターすることができる。分子状人為産物、代謝産物、ならびに疾患状態の有害および/または有益な分子の濃度をモニターすることにより、対象の進行、退行または安定性を評価することができ、治療法をそれ相応に調整または修正することができる。例えば、本明細書に開示されているバイオセンサーを使用してモニターすることができる心疾患用のマーカーは、全脂肪酸、ラクテート、グルコース、遊離脂肪酸ならびに様々な強心剤(強心配糖体および交感神経作用薬などであるが、これらに限定されない)を含むが、これらに限定されるものではない。]
[0081] 糖尿病のマーカーは、グルコース、ラクテートおよび脂肪酸を含むが、これらに限定されるものではない。同様に、冠動脈疾患用のマーカーは、C反応性ペプチドおよび遊離脂肪酸を含むが、これらに限定されるものではない。一般的に、様々な代謝性障害のマーカーは、特異的脂肪酸を含むが、これに限定されるものではない。]
[0082] 本明細書に開示されているバイオセンサー化合物は、薬物治療をモニターするための装置において使用するのにも適している。実際に、バイオセンサーを、薬物、薬物候補または薬物代謝物と特異的に結合するように設計することができるであろう。この方法においては、薬物の血漿濃度をモニターし、センサーにより提供される濃度測定値に基づいて、用量を調整または維持することができるであろう。したがって、薬物または薬物代謝物と特異的および可逆的に結合することができるバイオセンサーを使用して薬物の血漿濃度を決定することを含む、医薬処方計画(regimen)を個々の対象について個別化できるであろう。次いで、センサーにより提供される濃度を使用し、対象における薬物の生物学的利用能を決定することができる。次いで、対象に投与される薬物の投与量を変更し、対象に対する薬物の生物学的利用能を増加または減少させ、最大の治療的利益を提供し、毒性を回避することができる。]
[0083] 本明細書に開示されているバイオセンサー化合物を含むバイオセンサー装置を使用し、様々な代謝物を同時にモニターすることができ、その測定値を使用し、対象の代謝状態または身体状態をプロファイルすることができるであろう。例えば、長期間の激しい運動中に、グルコースは、嫌気性プロセスで乳酸に分解される。本明細書に開示されているバイオセンサーを使用し、運動選手のラクテート閾値を決定し、トレーニングの有益性を最大化し、回復時間を短縮することができる。同様に、バイオセンサーを使用し、兵士におけるラクテート閾値を決定し、疲労および消耗を防ぎ、回復時間を短縮することができる。そのために、本明細書に開示されているバイオセンサーを使用し、グルコースレベル、乳酸レベルおよび運動または肉体的ストレス中の他の代謝物をモニターすることができる。]
[0084] III.式(I−IV)のバイオセンサー化合物を包含するバイオセンサー装置、試薬、およびキット
A.式(I−IV)の化合物を包含するバイオセンサー装置
一部の実施形態において、本明細書に開示されているバイオセンサー化合物を、シグナル(例えば、環境感受性色素の吸収スペクトルまたは吸収スペクトルの変化に関連するシグナル)を、当該シグナルを検出することが可能である検出器に伝達することが可能であるバイオセンサー装置内に包含させることができる。一部の実施形態において、装置は検出器を含み、一方、他の実施形態においては、装置は検出器を含まない(すなわち、検出器は、装置の外部にある)。装置により発生されるシグナルは、1つまたは複数の標的分析物の、色素を随伴する結合メンバー(例えば、結合タンパク質または受容体)との結合の直接指標であり得る。]
[0085] したがって、一部の実施形態において、本明細書に開示されている主題は、式(I〜1V)のバイオセンサー化合物を含むグルコースセンサー装置を提供し、]
[0086] ]
[0087] 式中
rは、1から8の整数であり、
Dは、CHまたはNであり、
R1およびR2は、各々独立して、アルキル、置換アルキル、および(CH2)sCO2H(式中、sは、2から5の整数である)からなる群から選択され、
Zは、S、O、および−CR3R4(式中、R3およびR4は、各々独立して、アルキルまたは置換アルキルである)からなる群から選択され、
W1は、H、アルキル、置換アルキル、SO3H、縮合ベンゼン、および縮合スルホベンゼンからなる群から選択され、
W2は、H、アルキル、置換アルキル、SO3H、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換シクロヘテロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、アミノアルキル、アシルオキシル、アルキルアミノアルキル、およびアルコキシカルボニルからなる群から選択され、
Y−Bは、
−(CH2)nX1C(=O)−(CH2)m−B、]
[0088] ]
[0089] (式中、
m、n、およびpは、各々独立して、1から8の整数であり、
X1は、OまたはNR6であり、
R5およびR6は、各々独立して、H、アルキル、置換アルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換シクロヘテロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、アミノアルキル、アシルオキシル、アルキルアミノアルキル、およびアルコキシカルボニルからなる群から選択され、
Bは、グルコース/ガラクトース結合タンパク質(GGBP)または変異GGBPである)からなる群から選択され、
バイオセンサー化合物は、グルコースとの結合の結果として、またはサンプル中のグルコースの濃度の変化の結果として検出可能な色変化を示す。]
[0090] 一部の実施形態において、本明細書に開示されているグルコースセンサー装置は、]
[0091] ]
[0092] からなる群から選択される構造を有するバイオセンサー化合物を含み、]
[0093] 式中、Bは、グルコース/ガラクトース結合タンパク質(GGBP)または変異GGBPである。一部の実施形態において、変異GGBPは、W183C、SM4、およびY10Cからなる群から選択される。一部の実施形態において、変異GGBPは、W183Cである。他の実施形態において、変異GGBPは、SM4である。]
[0094] 本明細書に開示されているバイオセンサー化合物は、様々な場面で使用するのに適しているバイオセンサー装置において使用することができる。そのような装置は、対象における代謝基質レベルをモニターするための医療装置を含む。例示的バイオセンサー装置は、2007年4月20日出願の同時係属の特許文献4、2005年6月7日出願のPitnerらによる特許文献6、2005年7月26日発行のRaskasによる特許文献7に記載されているバイオセンサー装置、2001年2月27日発行のGravelらによる特許文献8、1976年6月22日発行のHochstrasserによる特許文献9、2004年10月19日出願のJacobsonらによる特許文献10、2005年4月15日出願のDraudtらによる特許文献11に記載されているものなどの統合されたデリバリーおよびモニタリング装置を包含するが、これらに限定されるものではなく、それらの特許の各々は、全体が参照により組み込まれ、そのような装置、またはそれらの構成要素は、グルコースなどの標的の分析物またはリガンドの存在下で本明細書に開示されているバイオセンサー化合物の色変化を検出するのに適合している。]
[0095] 本明細書に開示されているバイオセンサー化合物を含むバイオセンサー装置を使用し、緊急治療室または術後回復室または病院などの救急施設における患者において状態または疾患状態をモニターすることができる。例えば、対象におけるグルコースレベルをモニターするための方法を提供する実施形態において、研究によれば、グルコースレベルがモニターされて正常に保たれる場合に、術後患者における死亡率を30%程度減らすことができることを明らかにされている。したがって、本明細書に開示されているバイオセンサーは、グルコースまたは他の代謝物をモニターすることが対象の健康全般を改善するのに不可欠である状況で使用することができる。]
[0096] 本明細書に開示されているバイオセンサーは、ストリップ剤、インプラント剤、マイクロ−およびナノ−粒子剤などで使用するか、それらにおいて使用するのに適合させることができる。より詳細には、一部の実施形態において、本明細書に開示されているセンサーは、固体マトリックス、例えば、クロマトグラフィーのテストストリップ上に固定化することができる。]
[0097] B.式(I−IV)の化合物を包含する試薬
一部の実施形態において、本明細書に開示されている内容は、サンプル中のグルコースの存在または量を決定するための試薬を提供し、試薬は、式(I−IV)のバイオセンサー化合物を含み、]
[0098] ]
[0099] 式中
rは、1から8の整数であり、
Dは、CHまたはNであり、
R1およびR2は、各々独立して、アルキル、置換アルキル、および(CH2)sCO2H(式中、sは、2から5の整数である)からなる群から選択され、
Zは、S、O、および−CR3R4(式中、R3およびR4は、各々独立して、アルキルまたは置換アルキルである)からなる群から選択され、
W1は、H、アルキル、置換アルキル、SO3H、縮合ベンゼン、および縮合スルホベンゼンからなる群から選択され、
W2は、H、アルキル、置換アルキル、SO3H、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換シクロヘテロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、アミノアルキル、アシルオキシル、アルキルアミノアルキル、およびアルコキシカルボニルからなる群から選択され、
Y−Bは、
−(CH2)nX1C(=O)−(CH2)m−B、]
[0100] ]
[0101] (式中、
m、n、およびpは、各々独立して、1から8の整数であり、
X1は、OまたはNR6であり、
R5およびR6は、各々独立して、H、アルキル、置換アルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換シクロヘテロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、アミノアルキル、アシルオキシル、アルキルアミノアルキル、およびアルコキシカルボニルからなる群から選択され、
Bは、グルコース/ガラクトース結合タンパク質(GGBP)または変異GGBPである)からなる群から選択され、
バイオセンサー化合物は、グルコースとの結合の結果として、またはサンプル中のグルコースの濃度の変化の結果として検出可能な色変化を示す。]
[0102] C.式(I−IV)の化合物を包含するキット
一部の実施形態において、本明細書に開示されている内容は、サンプル中のグルコースの存在または量を決定するためのキットを提供し、キットは、式(I−IV)のバイオセンサー化合物を含み、]
[0103] ]
[0104] 式中
rは、1から8の整数であり、
Dは、CHまたはNであり、
R1およびR2は、各々独立して、アルキル、置換アルキル、および(CH2)sCO2H(式中、sは、2から5の整数である)からなる群から選択され、
Zは、S、O、および−CR3R4(式中、R3およびR4は、各々独立して、アルキルまたは置換アルキルである)からなる群から選択され、
W1は、H、アルキル、置換アルキル、SO3H、縮合ベンゼン、および縮合スルホベンゼンからなる群から選択され、
W2は、H、アルキル、置換アルキル、SO3H、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換シクロヘテロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、アミノアルキル、アシルオキシル、アルキルアミノアルキル、およびアルコキシカルボニルからなる群から選択され、
Y−Bは、
−(CH2)nX1C(=O)−(CH2)m−B、]
[0105] ]
[0106] (式中、
m、n、およびpは、各々独立して、1から8の整数であり、
X1は、OまたはNR6であり、
R5およびR6は、各々独立して、H、アルキル、置換アルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換シクロヘテロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、アミノアルキル、アシルオキシル、アルキルアミノアルキル、およびアルコキシカルボニルからなる群から選択され、]
[0107] Bは、グルコース/ガラクトース結合タンパク質(GGBP)または変異GGBPである)からなる群から選択され、]
[0108] バイオセンサー化合物は、グルコースとの結合の結果として、またはサンプル中のグルコースの濃度の変化の結果として検出可能な色変化を示す。]
[0109] IV.化学的定義
下記の用語は、当業者により十分に理解されていると考えられるが、下記の定義は、本明細書に開示されている内容の説明を容易にするために示される。別に定義されていない限り、本明細書において使用されるすべての技術的および科学的用語は、本記載主題が属する当業者により一般的に理解されているのと同じ意味を有する。]
[0110] 明細書および特許請求の範囲を通して、所与の化学式または化学名は、すべての光学および立体異性体、ならびにそのような異性体および混合物が存在するラセミ混合物を包含するものとする。]
[0111] 「独立して選択される」という用語が使用される場合、言及されている置換基(例えば、基R1、R2などのR基、または基X1およびX2)は、同一であってもよいし、異なっていてよい。例えば、両方のR1とR2が置換アルキルであってよく、またはR1が水素であってよく、R2が置換アルキルなどであってよい。]
[0112] 指名された「R」または「X」基は、本明細書において他に規定されていない限り、その名前を有する基に対応すると当技術分野において認識される構造を一般的に有するであろう。例示の目的で、上に示されるようなある種の代表的な「R」および「X」基は、下で定義される。これらの定義は、本明細書に開示されている再検討により当業者には明らかであろう定義を除外するのではなく、補足および例示することが意図されている。]
[0113] 本明細書で使用する「アルキル」という用語は、C1~20の、線状(すなわち、「直鎖」)、分岐、または環式の、飽和または少なくとも部分的に、および一部の場合に、完全に不飽和の(すなわち、アルケニルおよびアルキニル)炭化水素鎖を指し、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、オクテニル、ブタジエニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、へプチニル、およびアレニル基を包含する。「分岐の」とは、低級アルキル基(メチル、エチルまたはプロピルなど)が線状アルキル鎖に結合しているアルキル基を指す。「低級アルキル」とは、1から約8個の炭素原子(すなわち、C1~8アルキル)、例えば、1、2、3、4、5、6、7、または8個の炭素原子を有するアルキル基を指す。「高級アルキル」とは、約10から約20個の炭素原子、例えば、10、11、12、13,14、15、16、17、18、19、または20個の炭素原子を有するアルキル基を指す。ある実施形態において、「アルキル」とは、特に、C1~8直鎖アルキルを指す。他の実施形態において、「アルキル」とは、特に、C1~8分岐鎖アルキルを指す。]
[0114] アルキル基は、同じか異なっていてよい1つまたは複数のアルキル基置換基で置換されていてもよい(「置換アルキル」)。「アルキル基置換基」という用語は、アルキル、置換アルキル、ハロ、アリールアミノ、アシル、ヒドロキシル、アリールオキシル、アルコキシル、アルキルチオ、アリールチオ、アラルキルオキシル、アラルキルチオ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、オキソ、およびシクロアルキルを含むが、これらに限定されるものではない。1つまたは複数の酸素、硫黄または置換もしくは非置換窒素原子がアルキル鎖に沿って挿入されていてもよく、窒素置換基は、水素、低級アルキル(本明細書において「アルキルアミノアルキル」とも呼ばれる)、またはアリールである。]
[0115] したがって、本明細書で使用する「置換アルキル」という用語は、アルキル基の1つまたは複数の原子または官能基が、別の原子または官能基(例えば、アルキル、置換アルキル、ハロゲン、アリール、置換アリール、アルコキシル、ヒドロキシル、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、サルフェート、およびメルカプトを含む)で置換されている、本明細書において定義されているようなアルキル基を含む。]
[0116] 「環式の」および「シクロアルキル」とは、約3から約10個の炭素原子、例えば、3、4、5、6、7、8、9、または10個の炭素原子の非芳香族の単環式または多環式の環系を指す。シクロアルキル基は、部分的に不飽和であってもよい。シクロアルキル基はまた、本明細書において定義されているようなアルキル基置換基、オキソ、および/またはアルキレンで置換されていてもよい。1つまたは複数の酸素、硫黄または置換もしくは非置換窒素原子が環式アルキル鎖に沿って挿入されていてもよく、窒素置換基は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリールであり、したがって、ヘテロ環式基を提供する。代表的な単環式シクロアルキル環は、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロヘプチルを含む。多環式シクロアルキル環は、アダマンチル、オクタヒドロナフチル、デカリン、カンファー、カンファン、およびノルアダマンチルを含む。]
[0117] 本明細書で使用する「シクロアルキルアルキル」という用語は、上で定義されているようなアルキル基を介して親分子部分に結合している、本明細書において上で定義されているようなシクロアルキル基を指す。シクロアルキルアルキル基の例は、シクロプロピルメチルおよびシクロペンチルエチルを含む。]
[0118] 「シクロヘテロアルキル」または「ヘテロシクロアルキル」という用語は、N、O、およびSからなる群から選択される1つまたは複数のヘテロ原子(同一であっても、異なっていてもよい)を含み、1つまたは複数の二重結合を包含していてもよい、3から7員の置換または非置換のシクロアルキル環系などの非芳香族の環系を指す。シクロヘテロアルキル環は、他のシクロヘテロアルキル環および/または非芳香族の炭化水素環と、縮合または別の方法で結合していてもよい。代表的なシクロヘテロアルキル環系は、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジル、ピペラジニル、インドリニル、キヌクリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアジアジナニル、テトラヒドロフラニルなどを含むが、これらに限定されるものではない。]
[0119] 本明細書で使用する「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有する計画数の(designed)炭素原子の線状または分岐の炭化水素を指す。「アルケニル」の例は、ビニル、アリル、2−メチル−3−ヘプテンなどを含む。]
[0120] 本明細書で使用する「シクロアルケニル」という用語は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有する環式炭化水素を指す。シクロアルケニル基の例は、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエン、シクロヘキセニル、1,3−シクロヘキサジエン、シクロヘプテニル、シクロヘプタトリエニル、およびシクロオクテニルを包含する。]
[0121] 本明細書で使用する「アルキニル」という用語は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含有する計画数の炭素原子の直線または分岐の炭化水素を指す。「アルキニル」の例は、プロパルギル、プロピン、および3−ヘキシンを包含する。]
[0122] 「アルキレン」とは、1から約20個の炭素原子、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の炭素原子を有する直線または分岐の二価脂肪族炭化水素基を指す。アルキレン基は、直線、分岐または環式であってよい。アルキレン基も、不飽和であってもよく、および/または1つまたは複数の「アルキル基置換基」で置換されていてもよい。1つまたは複数の酸素、硫黄または置換もしくは非置換窒素原子(本明細書において「アルキルアミノアルキル」とも呼ばれる)がアルキレン基に沿って挿入されていてもよく、窒素置換基は、前に記載されているようなアルキルである。例示的アルキレン基は、メチレン(−CH2−)、エチレン(−CH2−CH2−)、プロピレン(−(CH2)3−)、シクロへキシレン(−C6H10−)、−CH=CH−CH=CH−、−CH=CH−CH2−、−(CH2)q−N(R)−(CH2)r(式中、qおよびrの各々は、独立して、0から約20の整数、例えば、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20であり、Rは、水素または低級アルキルである)、メチレンジオキシル(−O−CH2−O−)、およびエチレンジオキシル(−O−(CH2)2−O−)を包含する。アルキレン基は、約2から約3個の炭素原子を有することができ、6〜20個の炭素をさらに有することができる。]
[0123] 「アリール」という用語は、本明細書において芳香族置換基を指すために使用され、芳香族置換基は、単一の芳香族環、または縮合、共有結合的な連結、または共通の基(メチレンもしくはエチレン部分などであるがそれらに限定されない)に対する連結をしている複数の芳香族環であってよい。共通の連結基はまた、ベンゾフェノンにおけるようなカルボニル、またはジフェニルエーテルにおけるような酸素、またはジフェニルアミンにおけるような窒素であってよい。「アリール」という用語は、ヘテロ環式芳香族化合物を具体的に包含する。1つまたは複数の芳香族環は、とりわけ、フェニル、ナフチル、ビフェニル、ジフェニルエーテル、ジフェニルアミンおよびベンゾフェノンを含むことができる。特定の実施形態において、「アリール」という用語は、約5から約10個の炭素原子、例えば、5、6、7、8、9、または10個の炭素原子を含み、5および6員の炭化水素芳香族環およびヘテロ環式芳香族環を含む、環式芳香族を意味する。]
[0124] アリール基は、同じか異なってよい1つまたは複数のアリール基置換基で置換されていてもよく(「置換アリール」)、「アリール基置換基」とは、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アリールオキシル、アラルキルオキシル、カルボキシル、アシル、ハロ、ニトロ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アシルオキシル、アシルアミノ、アロイルアミノ、カルバモイル、アルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、アリールチオ、アルキルチオ、アルキレン、および−NR’R”(式中、R’およびR”は、各々独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、およびアラルキルであってよい)を含む。]
[0125] したがって、本明細書で使用する「置換アリール」という用語は、アリール基の1つまたは複数の原子または官能基が別の原子または官能基(例えば、アルキル、置換アルキル、ハロゲン、アリール、置換アリール、アルコキシル、ヒドロキシル、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、サルフェート、およびメルカプトを含む)で置換されている、本明細書において定義されているようなアリール基を包含する。]
[0126] アリール基の具体的な例は、シクロペンタジエニル、フェニル、フラン、チオフェン、ピロール、ピラン、ピリジン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、ピラゾール、ピラジン、トリアジン、ピリミジン、キノリン、イソキノリン、インドール、カルバゾールなどを包含するが、これらに限定されるものではない。]
[0127] 「ヘテロアリール」という用語は、N、O、およびSからなる群から選択される1つまたは複数のヘテロ原子(同一であっても異なっていてもよい)を包含する、5または6員の環系などであるがそれらに限定されない芳香族環系を指す。ヘテロアリール環は、1つまたは複数のヘテロアリール環、芳香族または非芳香族の炭化水素環、またはヘテロシクロアルキル環と縮合または別の方法で結合していてよい。代表的なヘテロアリール環系は、ピリジル、ピリミジル、ピロリル、ピラゾリル、アゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、フラニル、チエニル、キノリニル、イソキノリニル、インドリニル、インドリル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、エンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリルなどを包含するが、これらに限定されるものではない。]
[0128] 本明細書で使用する、環構造が、芳香族または非芳香族であってよい式]
[0129] ]
[0130] により一般的に表される構造は、例えば、3−炭素、4−炭素、5−炭素、6−炭素などの脂肪族および/または芳香族の環式化合物であるがそれらに限定されない環構造を指し、置換R基を含む本明細書において定義されているような飽和環構造、部分飽和環構造、および不飽和環構造を含み、R基は、存在しても存在しなくてもよく、存在する場合、1つまたは複数のR基は、各々、環構造の1つまたは複数の利用可能な炭素原子上で置換されていてよい。R基の有無およびR基の数は、整数nの値により決定される。各R基は、2つ以上の場合、別のR基上ではなく、環構造の利用可能な炭素上で置換される。例えば、nが、0から2である上の構造は、]
[0131] ]
[0132] などを包含するがこれらに限定されない化合物群を含むであろう。]
[0133] 環式環構造において結合を表す破線は、結合が、環内に存在するか存在しないかのどちらかであってよいことを示す。すなわち、環式環構造において結合を表す破線は、環構造が、飽和環構造、部分飽和環構造、および不飽和環構造からなる群から選択されることを示す。]
[0134] 芳香族環またはヘテロ環式芳香族環の指定された原子が、「存在しない」と定義されている場合、指定された原子は、直接結合により置き換えられる。]
[0135] 本明細書で使用する「アシル」という用語は、カルボキシル基の−OHが、別の置換基で置換された有機酸基(すなわち、RCO−(式中、Rは、本明細書において定義されているようなアルキルまたはアリール基である)により表される)を指す。したがって、「アシル」という用語は、アセチルフランおよびフェナシル基などのアリールアシル基を具体的に包含する。アシル基の具体的な例は、アセチルおよびベンゾイルを包含する。]
[0136] 「アルコキシル」とは、アルキル−O−基を指し、アルキルは、前に記載されている通りである。本明細書で使用する「アルコキシル」という用語は、C1~20(端数を含む)の、線状、分岐、または環式の、飽和または不飽和のオキソ−炭化水素鎖を指すことができ、例えば、メトキシル、エトキシル、プロポキシル、イソプロポキシル、ブトキシル、t−ブトキシル、およびペントキシルを包含する。]
[0137] 本明細書で使用する「アルコキシアルキル」という用語は、アルキル−O−アルキルエーテル、例えば、メトキシエチルまたはエトキシメチル基を指す。]
[0138] 「アリールオキシル」とは、アリール−O−基を指し、アリール基は、前に記載されている通りであり、置換アリールを包含する。本明細書で使用する「アリールオキシル」という用語は、フェニルオキシルまたはヘキシルオキシル、およびアルキル、置換アルキル、ハロ、またはアルコキシル置換のフェニルオキシルまたはヘキシルオキシルを指すことがある。]
[0139] 本明細書で使用する「アルキル−チオ−アルキル」という用語は、アルキル−S−アルキルチオエーテル、例えば、メチルチオメチルまたはメチルチオエチル基を指す。]
[0140] 「アラルキル」とは、アリール−アルキル基を指し、アリールおよびアルキルは、前に記載されている通りであり、置換アリールおよび置換アルキルが包含される。例示的アラルキル基は、ベンジル、フェニルエチル、およびナフチルメチルを包含する。]
[0141] 「アラルキルオキシル」とは、アラルキル−O−基を指し、アラルキル基は、前に記載されている通りである。例示的アラルキルオキシル基は、ベンジルオキシルである。]
[0142] 「アルコキシカルボニル」とは、アルキル−O−CO−基を指す。例示的アルコキシカルボニル基は、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル、およびt−ブチルオキシカルボニルを含む。「アリールオキシカルボニル」とは、アリール−O−CO−基を指す。例示的アリールオキシカルボニル基は、フェノキシ−カルボニルおよびナフトキシ−カルボニルを含む。「アラルコキシカルボニル」とは、アラルキル−O−CO−基を指す。例示的アラルコキシカルボニル基は、ベンジルオキシカルボニルである。]
[0143] 「カルバモイル」とは、H2N−CO−基を指す。「アルキルカルバモイル」とは、R’RN−CO−基を指し、RおよびR’の一方は水素であり、RおよびR’のもう一方は、前に記載されているようなアルキルおよび/または置換アルキルである。「ジアルキルカルバモイル」とは、R’RN−CO−基を指し、RおよびR’の各々は、独立して、前に記載されているようなアルキルおよび/または置換アルキルである。]
[0144] 「アシルオキシル」とは、アシル−O−基を指し、アシルは、前に記載されている通りである。]
[0145] 「アミノ」という用語は、−NH2基を指し、有機ラジカルにより1つまたは複数の水素ラジカルを置き換えることによりアンモニアから誘導される当技術分野において知られているような窒素含有基も指す。例えば、「アシルアミノ」および「アルキルアミノ」という用語は、それぞれアシルおよびアルキル置換基による具体的なN−置換有機ラジカルを指す。]
[0146] 「アルキルアミノ」という用語は、−NHR基を指し、Rは、前に記載されているようなアルキル基および/または置換アルキル基である。例示的アルキルアミノ基は、メチルアミノ、エチルアミノなどを包含する。]
[0147] 「ジアルキルアミノ」は、−NRR’基を指し、RおよびR’の各々は、独立して、前に記載されているようなアルキル基および/または置換アルキル基である。例示的ジアルキルアミノ基は、エチルメチルアミノ、ジメチルアミノ、およびジエチルアミノを包含する。]
[0148] 「アシルアミノ」とは、アシル−NH−基を指し、アシルは、前に記載されている通りである。「アロイルアミノ」とは、アロイル−NH−基を指し、アロイルは、前に記載されている通りである。]
[0149] 「カルボニル」という用語は、−(C=O)−基を指す。
「カルボキシル」という用語は、−COOH基を指す。
本明細書で使用する「ハロ」、「ハライド」、または「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨード基を指す。
「ヒドロキシル」という用語は、−OH基を指す。
「ヒドロキシアルキル」という用語は、−OH基で置換されているアルキル基を指す。
「メルカプト」という用語は、−SH基を指す。
「オキソ」という用語は、炭素原子が酸素原子により置き換えられている本明細書において前に記載されている化合物を指す。
「ニトロ」という用語は、−NO2基を指す。
「チオ」という用語は、炭素または酸素原子が、硫黄原子により置き換えられている本明細書において前に記載されている化合物を指す。
「サルフェート」という用語は、−SO4基を指す。]
[0150] 下記の実施例は、本明細書に開示されている内容の代表的な実施形態を実施するための当業者への指針を提供するために包含されている。本開示および当技術分野における技術の一般レベルに照らして、当業者は、下記の実施例が例示的に過ぎないことが意図されていること、ならびに本明細書に開示されている主題の範囲を逸脱することなく多くの変更形態、修正形態、および変形形態を用いることができることを理解することができる。下記の実施例は、限定のためではなく、例示のために提供される。]
[0151] (実施例1)
GGBP変異体W183Cを、Paragon Biosciences(Baltimore, Maryland)により調製した。タンパク質への色素の標識化は、以下の通り行うことができる。凍結乾燥タンパク質約0.8mgを、リン酸緩衝食塩水(PBS)(7.4のpH)0.4mLに溶かし、次いで、30分にわたって2−mMジチオスレイトール(DTT)15μLで処理する。色素、例えば、式Iaのバイオセンサー化合物で表されるような色素分子1mgを、ジメチルスルホキシド(DMSO)100μLに溶かし、この溶液15μLを反応混合物に加え、4時間にわたって暗所に保つ。色素標識タンパク質は、NAP5カラムを使用するサイズ排除クロマトグラフィーにより分離することができる。この溶液100μLを、1Mグルコース溶液10μLで処理し、100mMの最終グルコース濃度とする。]
[0152] これらの条件下で、溶液の色は、瞬時にマゼンタ色から青色に変化した。図1は、グルコースの添加前およびグルコースの添加後の色素の代表的な吸収スペクトルを示している。グルコースの添加前の色素の吸収極大は、約550nmを中心とした。吸収極大は、100mMグルコースの添加後に約590nmへシフトした。] 図1
[0153] (実施例2)
本明細書に開示されているバイオセンサー化合物は、グルコースの存在下で吸収スペクトルの変化を示すことができる。例えば、図2は、約0mMから約100mMのグルコース濃度範囲にわたってグルコース濃度を増加させた、式(IIIa)のバイオセンサー化合物(例えば、SM4−ICOPIC)の代表的な吸収スペクトルの変化を示している。さらに、本明細書に開示されているバイオセンサー化合物のグルコース結合範囲は、グルコースのヒト生理学的範囲(Kd=15mM)の中にある。約0mMから約100mMの範囲のグルコース濃度にわたる式(IIIa)のバイオセンサー化合物、例えば、SM4−ICOPICの吸収スペクトルから得られる代表的なレシオメトリックなグルコース結合曲線を示す図3を参照されたい。] 図2 図3
[0154] (実施例3)
グルコースと結合することによる吸収スペクトルの変化は、異なる波長でタンパク質−色素系を励起し、観察される蛍光スペクトルの変動を生み出す機会も提供する。蛍光スペクトルの変化は、較正パラメーターおよび他の計測器ベースのデータ分析を調整する能力を提供する。例えば、それぞれ485nm、495nm、505nm、および515nmの励起波長における、式(IIIa)のバイオセンサー化合物(例えば、SM4−ICOPIC)の蛍光スペクトルに対する励起波長の影響を示す図4A〜4Dを参照されたい。] 図4A 図4B 図4C 図4D
[0155] (実施例4)
KdおよびQR*に対する励起波長の影響を例示する値を表1に示す。]
[0156] ]
[0157] すべての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は、各個々の刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に指示されている場合と同じ程度に参照により本明細書に組み込まれるものとする。多くの特許出願、特許、および他の参考文献が本明細書において言及されているが、そのような言及は、これらの文書のいずれかが当技術分野における共通の一般知識の一部を形成することを容認しないことが理解されるであろう。]
[0158] 下に列挙される参考文献、ならびに本明細書において引用されているすべての参考文献は、それらが、本明細書において用いられる方法論、技法および/または組成物を補足し、説明し、それらの背景を提供し、またはそれらを教示する程度に参照により本明細書に組み込まれるものとする。
非特許文献2。
非特許文献3。
2001年8月21日発行のHellingaによる特許文献12。
2005年2月15日発行のAmissらによる特許文献3。
2005年5月18日出願の、Long Wavelength Thiol Reactive FluorophoresというタイトルのPitnerらによる特許文献1。
2004年9月27日出願の、Entrapped Binding Protein as BiosensorsというタイトルのAlarconらによる特許文献13。
2004年2月12日出願の、Binding Protein as BiosensorsというタイトルのHsiehらによる特許文献14。]
実施例

[0159] 先の内容について、理解の明瞭化を目的として例示および実施例によっていくらか詳細に記載してきたが、ある種の変更形態および修正形態を添付の特許請求の範囲内で実施することができることは当業者により理解されるであろう。]
权利要求:

請求項1
サンプル中の1つまたは複数のリガンドまたは分析物の存在または量を決定する方法であって、(a)式(I〜IV)のバイオセンサー化合物(式中rは、1から8の整数であり、Dは、CHまたはNであり、R1およびR2は、各々独立して、アルキル、置換アルキル、および(CH2)sCO2H(式中、sは、2から5の整数である)からなる群から選択され、Zは、S、O、および−CR3R4(式中、R3およびR4は、各々独立して、アルキルまたは置換アルキルである)からなる群から選択され、W1は、H、アルキル、置換アルキル、SO3H、縮合ベンゼン、および縮合スルホベンゼンからなる群から選択され、W2は、H、アルキル、置換アルキル、SO3H、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換シクロヘテロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、アミノアルキル、アシルオキシル、アルキルアミノアルキル、およびアルコキシカルボニルからなる群から選択され、Y−Bは、−(CH2)nX1C(=O)−(CH2)m−B、(式中、m、n、およびpは、各々独立して、1から8の整数であり、X1は、OまたはNR6であり、R5およびR6は、各々独立して、H、アルキル、置換アルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換シクロヘテロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキル、アミノアルキル、アシルオキシル、アルキルアミノアルキル、およびアルコキシカルボニルからなる群から選択され、Bは、検出すべきリガンドまたは分析物に対する結合親和性を有する結合メンバーである)からなる群から選択される)であって、リガンドもしくは分析物との結合の結果として、または前記サンプル中のリガンドもしくは分析物の濃度の変化の結果として検出可能な色変化を示すバイオセンサー化合物を提供するステップと、(b)前記バイオセンサー化合物を、1つもしくは複数のリガンドまたは分析物を含有する疑いのあるサンプルと接触させ、存在する場合に、前記1つまたは複数のリガンドまたは分析物を、結合タンパク質と結合させるステップと、(c)色変化を検出し、前記サンプル中の1つまたは複数のリガンドまたは分析物の存在または量を決定するステップとを含むことを特徴とする方法。
請求項2
前記バイオセンサー化合物は、(式中、Bは、検出すべきリガンドまたは分析物に対する結合親和性を有する結合メンバーである)からなる群から選択される構造を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
請求項3
前記結合メンバーは、結合タンパク質であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
請求項4
前記結合タンパク質は、グルコース/ガラクトース結合タンパク質(GGBP)および脂肪酸結合タンパク質からなる群から選択されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
請求項5
前記結合タンパク質は、変異GGBPであることを特徴とする請求項4に記載の方法。
請求項6
前記変異GGBPは、W183C、SM4、およびY10Cからなる群から選択されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
請求項7
前記結合メンバーは、W183Cであることを特徴とする請求項2に記載の方法。
請求項8
前記結合メンバーは、SM4であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
請求項9
(a)前記バイオセンサー化合物を、前記1つまたは複数のリガンドまたは分析物を含有する疑いのあるサンプルと接触させる前に第1の吸収波長で吸収強度を測定するステップと、(b)前記バイオセンサー化合物を、前記1つまたは複数のリガンドまたは分析物を含有する疑いのあるサンプルと接触させた後に第2の吸収波長で吸収強度を測定するステップと、(c)前記第2の吸収波長の前記第1の吸収波長に対する比を決定し、前記サンプル中の1つまたは複数のリガンドまたは分析物の存在または量を決定するステップとをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
請求項10
連続的に、(a)前記結合タンパク質を、前記1つまたは複数のリガンドまたは分析物を含有する疑いのあるサンプルと接触させるステップと、(b)色変化を検出するステップとをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
請求項11
前記結合タンパク質は、前記1つまたは複数のリガンドまたは分析物を含有する疑いのあるサンプルのリガンドまたは分析物の濃度の変化の結果としてコンホメーション変化を受け、前記リガンドまたは分析物の濃度の変化の結果としての色変化を検出することを特徴とする請求項3に記載の方法。
請求項12
前記1つまたは複数のリガンドまたは分析物は、グルコース、脂肪酸、およびラクテートからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
請求項13
前記式(I−IV)のバイオセンサー化合物は、固体マトリックス上に固定化されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
請求項14
前記固体マトリックスは、クロマトグラフィーのテストストリップを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
請求項15
前記色変化は、前記バイオセンサー化合物を前記1つまたは複数のリガンドまたは分析物を含有する疑いのあるサンプルと接触させる前の約550nmの第1の吸収波長から前記バイオセンサー化合物を前記1つまたは複数のリガンドまたは分析物を含有する疑いのあるサンプルと接触させた後の約590nmの第2の吸収波長までの変化を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
請求項16
前記色変化は、前記バイオセンサー化合物を前記1つまたは複数のリガンドまたは分析物を含有する疑いのあるサンプルと接触させる前の約490nmの第1の吸収波長から前記バイオセンサー化合物を前記1つまたは複数のリガンドまたは分析物を含有する疑いのあるサンプルと接触させた後の約520nmの第2の吸収波長までの変化を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
請求項17
前記色変化を検出するステップは、吸収検出装置で前記バイオセンサー化合物の吸収波長または吸収波長の強度を測定することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
請求項18
前記色変化を検出するステップは、カラーホイールで前記バイオセンサー化合物の吸収波長または吸収波長の強度を比較することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
請求項19
前記バイオセンサー化合物は、式(Ia)の化合物であり、前記結合メンバーBは、W183Cであることを特徴とする請求項2に記載の方法。
請求項20
前記バイオセンサー化合物は、式(IIIa)の化合物であり、前記結合メンバーBは、SM4であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
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