专利摘要:
メシル酸ドキサゾシンの結晶形態(IV)、その製造方法、及びその使用。 なし
公开号:JP2011507938A
申请号:JP2010540168
申请日:2008-07-10
公开日:2011-03-10
发明作者:スレシュ;ムドガル シュリカント;ラマチャンドラ;ラオ ドハルマラジェ;ゴパルダス;ガングラデ マニシュ;ナラヤンラオ;カンカン ラジェンドラ
申请人:シプラ・リミテッド;
IPC主号:C07D405-12
专利说明:

[0001] (発明の分野)
本発明は、メシル酸ドキサゾシンとしても公知の1-(4-アミノ-6,7-ジメトキシ-2-キナゾリニル)-4-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル)カルボニルピペラジンモノメタンスルホナートの新規の結晶形態に関する。より具体的には、本発明はメシル酸ドキサゾシンの新規形態IV、該メシル酸ドキサゾシンの新規形態の製造方法、及び該メシル酸ドキサゾシンの新規形態を含む医薬製剤に関する。ドキサゾシンの構造を下記に示す。]
背景技術

[0002] (発明の背景)
医薬品の固形物は、様々な結晶形態、例えば、結晶性、非晶質、又はガラスなどで存在し、かつ溶媒和状態又は水和状態でも存在し得る(Haleblianらの文献、1969、1975;Kuhnert-Brandstaetterの文献、1973;Sohnの文献、2004)。多形性とは、2つ以上の異なった結晶種として結晶化する任意の元素又は化合物の能力である。
同じ薬剤の異なった多形形態は、特定の薬剤的に重要な物理化学的特性、例えば、安定性、溶解性、溶出速度、晶癖、錠剤化挙動などにおいて、実質的な差異を有する場合があるということは、周知の事実である。これらの生理化学的特性のいくつかの変化は、最終的に、薬剤の生物学的利用能に影響を及ぼし得る。更に、異なる物理的形態は、異なる粒径、硬度及びガラス転移温度を有する場合がある。]
[0003] 監督官庁は、薬剤を含有する製品の認可前に、同定される新規の原薬の全ての考え得る多形形態を入手することを要望している。しかし、当該分野で周知のように、どんな既知の化合物の多形形態の存在でも、予測することはできず、かつこれまで未知の多形形態を製造するための標準的な方法もない。多形が同定された後でさえ、更なる形態が発見されるかどうかを予測することはできない。このことは、A. Gohoの文献(Science News、Vol. 166、No. 8、122-123ページ(2004年8月))を含む、多くの近年の文献に記載されている。]
[0004] メシル酸ドキサゾシンは、α-アドレナリン受容体のα-1サブタイプの選択的阻害剤である、キナゾリン化合物である。それは、ヒトにおいて排尿困難(躊躇、滴下、尿勢減弱、及び排尿不全)、排尿時痛、並びに尿意頻数及び尿意切迫を含む前立腺腫大(良性前立腺肥大症又はBPH)の症状を治療するのに有用であることが知られている。また、ドキサゾシン(Cardura)は、高血圧症を治療するのに、単独で又は他の薬剤と組み合わせて使用される。ドキサゾシンは、α遮断薬と呼ばれる薬剤の分類に属している。該ドキサゾシンは、膀胱及び前立腺の筋肉を弛緩させることによってBPHの症状を軽減する。該ドキサゾシンは、血管を弛緩させることによって血圧を低下させて、血液が体中をより容易に流れることができるようにする。]
[0005] 文献のデータは、メシル酸ドキサゾシンが種々の結晶多形形態で存在していることを示している。
Chinese Journal of Medicinal Chemistry(1995、5:266-270)に初めて、3つの結晶形態:形態A、形態B及び形態Cが記載された。
その後、M. Gremanらの文献(Farmacevtski vestnik、1997、48:292-293)に、5つの異なる形態、すなわち、メシル酸ドキサゾシンのA、B、C、D及びEが記載された。
Grafe及びMorsdorfの文献(CA02224884、CA0224916、CA0222022)には、本発明の多形形態とは相当しない、メシル酸ドキサゾシンの形態の製造方法が開示されている。]
[0006] WO99/35143及びWO00/56731は、形態Aの製造方法を請求している。
US2002/0065287 A1(Giridherらの文献)には、2つの結晶形態A及びDが記載されている。
EP849264、EP849265及びEP849266には、メシル酸ドキサゾシンの3つの結晶形態、それぞれ、形態I、形態Il及び形態IIIが開示されている。
近年、Young-Taek Soh及びYoon-Hee Leeは、Arch Pharm Res Journal(VoI 28, No. 6. 730-735, 2005)において、メシル酸ドキサゾシンの9つの形態を記載している。9つのドキサゾシンメシアルト(doxazosin mesyalte)形態のXRDパターンは、文献で既に報告されたものとは異なっている。
したがって、溶解性が増大したメシル酸ドキサゾシンの結晶形態及び製造方法、医薬製剤、並びにその使用方法を提供することは、当該分野への多大な貢献となるであろう。]
[0007] (発明の概要)
本発明は、形態IVとして表されるメシル酸ドキサゾシンの新規の結晶形態、該新規形態の製造方法、及びそれを含有する医薬組成物を提供する。該方法の利点は、単純さ、環境保全性、及び商業利用への適合性にある。
本発明は結晶性メシル酸ドキサゾシン形態IVに関する。したがって、本発明の第1の態様により、メシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVを提供する。]
[0008] 一実施態様において、メシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVは、7.1、11.8及び13.9°2θ±0.2°2θにピークをもつXRDパターンを有することを特徴とする。該XRDパターンは、15.9及び22.3°2θ±0.2°2θに更なるピークを有してもよい。該XRDパターンは、9.3及び24.2°2θ±0.2°2θにより更なるピークを有する。該XRDパターンは、17.3及び23.7°2θ±0.2°2θにより更なるピークを有してもよい。]
[0009] 一実施態様において、メシル酸ドキサゾシンの結晶多形形態IVは、7.1、9.3、11.8、13.9、15.9、22.3及び24.2°2θ±0.2°2θにピークをもつXRDパターンを有することを特徴とする。
別の実施態様において、メシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVは、図1に示すXRDパターンを有することを特徴とする。]
[0010] また、メシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVは、約3345cm-1、3185cm-1、3033cm-1、2934cm-1、1660cm-1、1635cm-1、1597cm-1、1533cm-1、1492cm-1、1469cm-1、1438cm-1、1397cm-1、1317cm-1、1262cm-1、1236cm-1、1215cm-1、1183cm-1、1112cm-1、1046cm-1、989.9cm-1、927cm-1、869cm-1、846cm-1、819cm-1、771cm-1、756cm-1、720cm-1、663cm-1、628cm-1、575cm-1、553cm-1、522cm-1、453cm-1及び433cm-1±2cm-1に特有のIRスペクトルピークをもつIRスペクトルを有することを特徴とする。]
[0011] 一実施態様において、メシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVは、図2に示すIRスペクトルを有することを特徴とする。
また、メシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVは、およそ258℃に顕著なピークを示すDSCスペクトルを有することを特徴とする。
一実施態様において、メシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVは、図3に示すDSCスペクトルを有することを特徴とする。
別の実施態様において、メシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVは、図4に示す固有溶出プロファイルを有することを特徴とする。]
[0012] 本発明の別の態様により、メシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVの製造方法を提供する。該方法は、ドキサゾシン塩基及びメタンスルホン酸を極性非プロトン性溶媒に溶解すること、該反応塊(reaction mass)を約30分〜約5時間の範囲の時間、約25℃〜溶媒の沸点の範囲の温度で撹拌すること、該反応塊を約20℃〜30℃の範囲の温度まで冷却して、約30分〜約2日の範囲の時間撹拌すること、及び沈殿したメシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVを単離することを含む。該方法で製造されたメシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVは、前記のものとなり得る。]
[0013] 該ドキサゾシン塩基は、任意の多形形態又は任意の多形形態の混合物とすることができる。
一実施態様において、該溶媒は、メタノール、テトラヒドロフラン、アセトン、1,4-ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、及びN-メチル-2-ピロリドンから選択される。好ましくは、該溶媒は、アセトン又はメタノールである。
第1の撹拌工程において、該反応塊は、約25℃〜約40℃の範囲の温度、約30℃〜約40℃の範囲の温度で撹拌することができる。
第2の撹拌工程において、1時間〜2日の範囲の時間、撹拌することができる。]
[0014] 本発明の別の態様により、前記方法に従った方法で製造されたメシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVを提供する。
本発明の別の態様により、前記メシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVを、1つ以上の医薬として許容し得る賦形剤とともに含む医薬組成物を提供する。
好適には、該医薬組成物は、経口送達に適した錠剤の形態である。]
[0015] 本発明の別の態様により、薬剤に使用するための前記メシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVを提供する。
本発明の別の態様により、高血圧症又は良性前立腺肥大症の治療に使用するための前記メシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVを提供する。]
[0016] 本発明の別の態様により、高血圧症又は良性前立腺肥大症を治療するための薬剤の製造に使用するための、前記メシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVの使用を提供する。
本発明の別の態様により、高血圧症又は良性前立腺肥大症の治療方法を提供する。該方法は、それを必要とする患者に、治療上有効な量の前記メシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVを投与することを含む。]
図面の簡単な説明

[0017] (添付図面の簡単な説明)
本発明の結晶性メシル酸ドキサゾシン形態IVの粉末X線回折図形(XRD)である。
本発明の結晶性メシル酸ドキサゾシン形態IVの赤外(IR)吸収スペクトルである。
本発明の結晶性メシル酸ドキサゾシン形態IVの示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムである。
HPLC-UV法による、本発明のメシル酸ドキサゾシン形態IVの固有溶出プロファイルと、先行技術のメシル酸ドキサゾシンの形態D及びMの固有溶出プロファイルとの比較である。]
[0018] (詳細な説明)
一態様において、本発明は、実質的に非吸湿性で、かつ良好な流動特性を有する、安定なメシル酸ドキサゾシンの結晶多形を提供する。具体的には、該メシル酸ドキサゾシンの形態IVは、特にメシル酸ドキサゾシンの先行技術の形態と比較して、優れた固有溶出を有する。
別の態様において、本発明は、形態IVとして表されるメシル酸ドキサゾシンの新規形態の製造方法を提供する。一実施態様において、該方法は、溶媒和物を含まない。また、本発明は、メシル酸ドキサゾシンの形態IVを含む医薬組成物を提供する。
該方法は、高収率及び高純度のメシル酸ドキサゾシンの形態IVを生成する。]
[0019] 一実施態様において、該方法は、溶媒を含まない媒体におけるメシル酸ドキサゾシンの形態IVの単離を含む。したがって、溶媒を含まない又は無視できる程度の溶媒含量を有するメシル酸ドキサゾシンが生成される。一実施態様において、メシル酸ドキサゾシンの形態IVの溶媒含有量は、8000パーツパーミリオン(ppm)以下である。通常、メタノール含有量は3000ppm以下であり、好ましくは、最大でおよそ69ppmである。通常、アセトン含有量は5000ppm以下であり、好ましくは、最大でおよそ254ppmである。]
[0020] メシル酸ドキサゾシンの形態IVの結晶性質は、それ自体公知の技術である粉末X線回折によって、分析し、特徴付けし、かつ識別されている。
メシル酸ドキサゾシンの結晶多形形態IVの粉末X線回折パターンは、銅-K-α放射線源を備えた最新の粉末X線回折計Rigaku社Dmax 2200で測定した。]
[0021] 一実施態態様において、メシル酸ドキサゾシンの結晶多形形態IVは、7.1、11.8及び13.9°2θ±0.2°2θにピークをもつXRDパターンを有する。メシル酸ドキサゾシンの結晶多形形態IVは、15.9及び22.3°2θ±0.2°2θに更なるピークを有する。したがって、通常、メシル酸ドキサゾシンの結晶多形形態IVは、7.1、11.8、13.9、15.9及び22.3°2θ±0.2°2θにピークをもつXRDパターンを有する。メシル酸ドキサゾシンの結晶多形形態IVは、9.3及び24.2°2θ±0.2°2θにより更なるピークをもつXRDパターンを有してもよい。メシル酸ドキサゾシンの結晶多形形態IVは、17.3及び23.7°2θ±0.2°2θに更なるピークをもつXRDパターンを有してもよい。したがって、更なる実施態様において、メシル酸ドキサゾシンの結晶多形形態IVは、7.1、9.3、11.8、13.9、15.9、22.3及び24.2°2θ±0.2°2θにピークをもつXRDパターンを有する。]
[0022] 一実施態様において、メシル酸ドキサゾシンの結晶多形形態IVは、表1に示すように、2θ値にピークを有するXRDパターンを有する。]
[0023] 別の実施態様において、本発明のメシル酸ドキサゾシンの形態IVは、図1に示す粉末X線回折スペクトルを有することを特徴とする。
赤外(FT-IR)スペクトルは、Perkin Elmer社FT-IR分光光度計Spectrum 1000を分解能4cm-1で使用して、KBrディスクで得られた。特有の吸収バンドはcm-1で表されている。]
[0024] 一実施態様において、本発明のメシル酸ドキサゾシンの形態IVは、約3345cm-1、3185cm-1、3033cm-1、2934cm-1、1660cm-1、1635cm-1、1597cm-1、1533cm-1、1492cm-1、1469cm-1、1438cm-1、1397cm-1、1317cm-1、1262cm-1、1236cm-1、1215cm-1、1183cm-1、1112cm-1、1046cm-1、989.9cm-1、927cm-1、869cm-1、846cm-1、819cm-1、771cm-1、756cm-1、720cm-1、663cm-1、628cm-1、575cm-1、553cm-1、522cm-1、453cm-1及び433cm-1に特有のIRスペクトルピークを有することを特徴とする。]
[0025] 別の実施態様において、本発明のメシル酸ドキサゾシンの形態IVは、図2に示すIRスペクトルを有することを特徴とする。
一実施態様において、本発明のメシル酸ドキサゾシンの形態IVは、およそ258℃に顕著なピークを示すDSCを有することを特徴とする。別の実施態様において、本発明のメシル酸ドキサゾシンの形態IVは、図3に示すDSCを有することを特徴とする。
一実施態様において、本発明のメシル酸ドキサゾシンの形態IVは、図4に示す固有溶出プロファイルを有することを特徴とする。]
[0026] メシル酸ドキサゾシンの形態IV、形態M及び形態Dの固有溶出を測定するために、試料を測定して、種々のパラメータ設定の影響を比較した。適切な時間間隔で、自動サンプルコレクターが分析のために溶出媒体から一定分量を取り除く。試料採取の時間間隔は、使用する薬剤及び溶出媒体の特性に応じて、例えば、2〜30分で変動できる。これらの操作に適した溶出装置を挙げると、LAB INDIA社DISSO 2000がある。]
[0027] 別の態様において、本発明は、メシル酸ドキサゾシンの形態IVの製造方法を提供する。該多形を製造するのに使用するドキサゾシン塩基は、先行技術(それらは、その全体を参照によって本明細書中に組み込まれている。)に記載された方法によって得ることができる。出発物質として使用するドキサゾシンは、任意の形態とすることができる、例えば、反応溶液、懸濁液、粗製物、又は無水物、水和物若しくは溶媒和物の形態とすることができる。]
[0028] 形態IVのメシル酸ドキサゾシンは、任意の形態の、又は任意の形態の混合物のドキサゾシン塩基を、メタンスルホン酸とともに極性非プロトン性溶媒に溶解することによって製造することができる。該反応塊は、約30分〜約5時間、約25℃〜溶媒の沸点の温度で撹拌することができる。該反応溶液中で生成した形態IVは、室温付近に冷却すること及び長時間撹拌することによって単離することができる。長時間の例を挙げると、限定はされないが、30分〜数時間、例えば、2時間、又は〜数日、例えば、2日間などである。一実施態様において、第2の長時間とは、約1時間〜約数日、好ましくは、約1時間〜約1日、より好ましくは、約1時間〜約3時間である。]
[0029] この方法に用いられる溶媒は、極性非プロトン性溶媒であり、テトラヒドロフラン、アセトン、1,4-ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、及びN-メチル-2-ピロリドンから選択することができる。好ましい実施態様において、該溶媒はアセトンである。
好ましくは、該反応は、約25℃〜約40℃の範囲の温度で行われる。好ましくは、該反応は、約30〜約40℃の範囲の温度で行われる。通常、該反応時間は、約2〜約4時間の範囲である。沈殿した形態IVは、例えば、重力又は吸引のどちらかによる濾過で単離することができる。該沈殿物を室温で及び/又は真空中で乾燥させて、形態IVを得ることができる。]
[0030] 本発明によって得られる新規のメシル酸ドキサゾシンの多形は、メシル酸ドキサゾシンの他の結晶形態及び非晶質形態を実質的に含まない。メシル酸ドキサゾシンの他の形態を「実質的に含まない」とは、メシル酸ドキサゾシンの多形が10%未満、好ましくは、5%未満のメシル酸ドキサゾシンの任意の他の形態、及び1%未満の他の不純物、水又は溶媒和物を含有することを意味すると理解すべきである。したがって、本発明で製造されるメシル酸ドキサゾシンの形態IVは、11%未満の総不純物、好ましくは、6%未満の総不純物を含有する。特に好ましい実施態様において、本発明で製造されるメシル酸ドキサゾシンの形態IVは、1%未満の総不純物を含有する。例えば、下記の実施例1及び2に記載される方法で製造されたメシル酸ドキサゾシンの形態IVは、それぞれ、99.89%及び99.91%である。]
[0031] 本発明の方法は、メシル酸ドキサゾシンの任意の形態を精製するための方法、並びに新規の多形形態IVを製造するための方法として使用することができる。
メシル酸ドキサゾシンは、血圧の上昇(高血圧症)の制御に、及び良性前立腺肥大症(前立腺の非癌性の肥大)に有効であることが見出されている。本発明の医薬組成物は、活性成分として形態IVのメシル酸ドキサゾシンを、1つ以上の医薬として許容し得る担体、賦形剤又は希釈剤とともに含む。任意の従来技術を使用して、本発明の医薬組成物を製造することができる。]
[0032] 医薬組成物は、経口送達のために錠剤の形態で製剤してもよい。好ましくは、本発明の医薬組成物は、1mg、2mg、4mg又は8mgの活性成分を、医薬として許容し得る担体とともに含むことができる。本発明のメシル酸ドキサゾシンの錠剤を、毎日同じ時間に食物を伴い、又は伴わずに摂取して、適切な血中レベルを維持することができる。]
[0033] 下記の実施例を参照して、本発明を更に説明する。該実施例は、本発明の化合物及び組成物の特定の態様及び実施態様を詳細に説明する。材料及び方法のどちらにも、本発明の目的及び意図を逸脱することなく、多くの改良が実施され得ることが、当業者には理解されるであろう。下記の実施例は、上記の本明細書に記載される又は下記に請求される本発明の範囲を限定することを意図するものではない。]
[0034] (実施例1)
(メシル酸ドキサゾシンの形態IVの製造)
ドキサゾシン(100gms)を室温でアセトン(0.8lit)に加えた。該内容物を25〜30℃で10分間撹拌した。メタンスルホン酸(23.2ml)を25〜30℃でゆっくりと加えた。該反応塊を35〜38℃で加熱し、かつ該温度を2時間維持した。該反応塊を25〜30℃まで冷却し、かつ1時間撹拌した。得られた固形物を濾過し、かつアセトン(100ml)で洗浄した。該生成物を真空下55〜60℃で乾燥して、純粋な形態IVのメシル酸ドキサゾシン(115〜120gms)を得た。これをXRD、IR及びDSCによって特徴付けした。HPLCによる純度:〜99.89%。]
[0035] (実施例2)
(メシル酸ドキサゾシンの形態IVの製造)
メシル酸ドキサゾシン(100gms)を室温でメタノール(1.0lit)に加えた。該内容物を還流するまで1時間加熱した。該反応塊を室温まで冷却し、かつ更に1時間撹拌した。該生成物を減圧濾過で単離し、真空下55〜60℃で乾燥して、純粋な形態IVのメシル酸ドキサゾシン(85gms)を得た。これをXRD、IR及びDSCによって特徴付けした。HPLCによる純度:〜99.91%。]
[0036] (実施例3)
(比較固有溶出研究)
メシル酸ドキサゾシンだけを含む(すなわち、賦形剤を含まない)錠剤化した混合物(50mg)を製造し、手動のハンドプレスを用いて、5トンの圧縮圧力で5分間作動してペレット状に圧縮した。
インビトロ溶出研究を、LAB INDIA社DISSO 2000において50mgのペレットで行った。
該ペレットをPFTEホルダーに固定し、その結果、ペレット表面だけが溶出媒体と接触する状態にした。PFTE装着ホルダーを37±0.5℃の0.01N HClを900ml含有する溶出用容器内に設置した。実験の計画の各実行についてこれらのペレットを測定した。50rpmで回転するパドルで撹拌を行った。溶出は最大1440分追跡し、試験媒体に溶出した活性成分、メシル酸ドキサゾシンの濃度を、特定の時間で10mlの試料を取り除いて測定した。]
[0037] HPLCUV法(極大波長245nm、下記の条件下)によってメシル酸ドキサゾシンの濃度を定量化した。
移動相:450:450:100::緩衝液:MeOH:アセトニトリル
緩衝液:0.3% v/vジエチルアミン。オルトリン酸でpHを2.5に調節した。
カラム:lnersilODS 15cm
流量 :1.0ml/分]
[0038] 放出されたメシル酸ドキサゾシンのパーセンテージを時間に対してプロットした。固有溶出速度をこの曲線の傾きから算出した。
メシル酸ドキサゾシンの既知の形態(形態M及び形態D)と比較した場合、新規の形態IVは、下記の表2に示すように、優れた溶出速度を示した。該新規の形態IVについて、720分に最大の溶出81.1%を達成したが、一方で、同時間において、形態Mについては67.0%、及び形態Dについては74.5%であった。]
実施例

[0039] 更に、先行技術の形態の中で最も高い溶出を有する既知の形態Dと比較した場合、該新規の形態IVは、30分で8%高く、60分で10.84%高く、120分で15.14%高く、180分で21.74%高く、及び240分で29.33%高いなどの溶解速度を示した。このデータも図4にグラフを用いて示す。



本発明は添付の特許請求の範囲の範囲内で、改良され得ることが理解されるであろう。]
权利要求:

請求項1
メシル酸ドキサゾシンの結晶形態IV。
請求項2
7.1、11.8及び13.9°2θ±0.2°2θにピークをもつXRDパターンを有することを特徴とする、請求項1記載のメシル酸ドキサゾシンの結晶形態IV。
請求項3
15.9及び22.3°2θ±0.2°2θに更なるピークをもつXRDパターンを有することを特徴とする、請求項2記載のメシル酸ドキサゾシンの結晶多形形態IV。
請求項4
9.3及び24.2°2θ±0.2°2θに更なるピークをもつXRDパターンを有することを特徴とする、請求項2又は3記載のメシル酸ドキサゾシンの結晶多形形態IV。
請求項5
17.3及び23.7°2θ±0.2°2θに更なるピークをもつXRDパターンを有することを特徴とする、請求項2、3又は4記載のメシル酸ドキサゾシンの結晶多形形態IV。
請求項6
7.1、9.3、11.8、13.9、15.9、22.3及び24.2°2θ±0.2°2θにピークをもつXRDパターンを有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項記載のメシル酸ドキサゾシンの結晶多形形態IV。
請求項7
図1に示されるXRDパターンを有することを特徴とする、請求項1記載のメシル酸ドキサゾシンの結晶形態IV。
請求項8
約3345cm-1、3185cm-1、3033cm-1、2934cm-1、1660cm-1、1635cm-1、1597cm-1、1533cm-1、1492cm-1、1469cm-1、1438cm-1、1397cm-1、1317cm-1、1262cm-1、1236cm-1、1215cm-1、1183cm-1、1112cm-1、1046cm-1、989.9cm-1、927cm-1、869cm-1、846cm-1、819cm-1、771cm-1、756cm-1、720cm-1、663cm-1、628cm-1、575cm-1、553cm-1、522cm-1、453cm-1及び433cm-1±2cm-1に特有のIRスペクトルピークをもつIRスペクトルを有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項記載のメシル酸ドキサゾシンの結晶形態IV。
請求項9
図2に示されるIRスペクトルを有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項記載のメシル酸ドキサゾシンの結晶形態IV。
請求項10
およそ258℃に顕著なピークを示すDSCスペクトルを有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項記載のメシル酸ドキサゾシンの結晶形態IV。
請求項11
図3に示されるDSCスペクトルを有することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項記載のメシル酸ドキサゾシンの結晶形態IV。
請求項12
図4に示される固有溶出プロファイルを有することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項記載のメシル酸ドキサゾシンの結晶形態IV。
請求項13
請求項1〜12のいずれか一項記載のメシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVの製造方法であって、ドキサゾシン塩基及びメタンスルホン酸を極性非プロトン性溶媒に溶解すること、該反応塊を約30分〜約5時間の範囲の時間、約25℃〜溶媒の沸点の範囲の温度で撹拌すること、該反応塊を約20℃〜30℃の範囲の温度まで冷却して、約30分〜約2日の範囲の時間撹拌すること、及び沈殿したメシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVを単離することを含む、前記製造方法。
請求項14
前記ドキサゾシン塩基が、任意の多形形態又は任意の多形形態の混合物である、請求項13記載の方法。
請求項15
第2の撹拌工程が、1時間〜2日の範囲の時間である、請求項13又は14記載の方法。
請求項16
前記溶媒が、テトラヒドロフラン、アセトン、1,4-ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、及びN-メチル-2-ピロリドンから選択される、請求項13、14又は15記載の方法。
請求項17
前記溶媒が、アセトンである、請求項16記載の方法。
請求項18
第1の撹拌工程において、前記反応塊が約25℃〜約40℃の範囲の温度で撹拌される、請求項13〜17のいずれか一項記載の方法。
請求項19
第1の撹拌工程において、前記反応塊が約30℃〜約40℃の範囲の温度で撹拌される、請求項18記載の方法。
請求項20
請求項13〜19のいずれか一項記載の方法によって製造された、メシル酸ドキサゾシンの結晶形態IV。
請求項21
請求項1〜12又は20のいずれか一項記載のメシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVを、1つ以上の医薬として許容し得る賦形剤とともに含む、医薬組成物。
請求項22
経口送達に適した錠剤の形態である、請求項21記載の医薬組成物。
請求項23
薬剤に使用するための、請求項1〜12又は20のいずれか一項記載のメシル酸ドキサゾシンの結晶形態IV。
請求項24
高血圧症又は良性前立腺肥大症の治療に使用するための、請求項1〜12又は20のいずれか一項記載のメシル酸ドキサゾシンの結晶形態IV。
請求項25
高血圧症又は良性前立腺肥大症を治療するための薬剤の製造に使用するための、請求項1〜12又は20のいずれか一項記載のメシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVの使用。
請求項26
それを必要とする患者に、治療上有効な量の、請求項1〜12又は20のいずれか一項記載のメシル酸ドキサゾシンの結晶形態IVを投与することを含む、高血圧症又は良性前立腺肥大症の治療方法。
請求項27
実施例を参照して、実質的に本明細書中に記載されるメシル酸ドキサゾシンの結晶形態IV。
請求項28
実施例を参照して、実質的に本明細書中に記載される方法。
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同族专利:
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2011-07-09| A621| Written request for application examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110708 |
2013-03-26| A131| Notification of reasons for refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130326 |
2013-09-10| A02| Decision of refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130910 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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