![]() テンタークリップの開閉装置、及び欠陥のあるテンタークリップを検出する方法及び装置
专利摘要:
本発明のテンタークリップクローザは、カムを有する第一のクローザと、回転自在な円板を有する第二のクローザとを具備する。本発明のテンタークリップオープナーは、クリップアームに抵抗する付勢手段により駆動される回転自在な板状オープナーを具備し、異常クリップのために板状オープナーに異常な力がかかったときに板状オープナーは付勢手段に逆らって異常クリップから遠ざかるように枢動する。欠陥テンタークリップを検出する本発明の装置は、テンタークリップを開閉する少なくとも1つのテンタークリップ駆動装置を具備する。力が基準値を超えると、監視手段からの信号は、異常クリップの後で駆動装置に接触したクリップの数を自動的にカウントするカウンターを自動的に作動する。 公开号:JP2011507722A 申请号:JP2010525134 申请日:2008-12-25 公开日:2011-03-10 发明作者:宏成 葛野 申请人:東燃化学株式会社; IPC主号:B29C55-20
专利说明:
[0001] 本発明はポリマーウェブ(例えばフィルム又は押出物)を延伸する装置及び方法に関し、特にウェブの対向端を保持してウェブを搬送するテンタークリップを有する被駆動コンベアを具備する装置に関する。クリップを開閉するために装置の上流端及び下流端に自動開閉装置が設けられており、テンタークリップはクランプ面及び枢動自在なクランプアームを有し、クランプアームはカムフォロアを有する上端部と把持面を有する下端部とを有し、把持面とクランプ面とでウェブを把持する。クランプアームは、ウェブを把持するためにカムフォロアを枢動させるカムを有する第一のクローザにより作動される。第一のクリップの下流に位置する第二のクローザは少なくとも部分的に枢動したカムフォロアと接触し、第一のクローザにより完全に閉じていないクリップを閉じる。] [0002] 本発明はまたクリップアームに回転欠陥を有するテンタークリップ、特に異常テンタークリップを検出する方法及び装置に関する。異常テンタークリップ、例えばクリップアームの回転が不十分なテンタークリップは、テンタークリップと少なくとも1つのテンタークリップ駆動装置との間の力監視手段により検出される。力が基準値を超えると、監視手段からの信号は、異常クリップの後で駆動装置と接触したクリップの数を自動的にカウントするカウンターを自動的に作動させる。機械を停止し、駆動装置からのクリップの数をカウントすることにより、異常クリップを特定することができる。異常クリップを修理又は置換し、例えば延伸装置への損傷を防止することができる。] 背景技術 [0003] ポリマー材料のウェブ(例えば押出物又はフィルム)の延伸にテンター式延伸装置を使用することができる。延伸は一軸方向(ウェブの一軸線に沿った延伸)又は二軸方向のいずれでも良い。二軸延伸の場合、順次延伸(一方向に延伸し、次いで他方向に延伸する)、同時延伸(両方向に同時に延伸する)、又はこれらの組合せで良い。] [0004] 例えば米国特許4,065,838号に開示の従来のテンター装置は、一般にテンタークリップを搬送するために、一対の拡開するトラックにガイドされた2つのエンドレスチェーンに取り付けられた複数のテンタークリップを具備する。テンタークリップは開放位置から閉鎖位置まで移動し、ポリマー押出物又はフィルムのようなウェブの端部を把持する。ウェブが拡開するトラックに沿ってクリップに把持された状態で機械方向に移動すると、ウェブは両方向(機械方向及び横手方向)に同時に延伸される。] [0005] 従来のテンター装置では、ウェブの端部を受承する位置までテンタークリップは移動し、各クランプアームは閉鎖位置まで動き、ウェブを把持する。テンタークリップが拡開トラックに沿って動くと、ウェブは延伸される。最後に、エンドレスチェーンに沿って進むと、各クランプアームは再度開き、ウェブを開放する。このような開放手段及び閉鎖手段は周知である(例えば米国特許4,065,838号及び米国特許4,193,175号を参照)。] [0006] 従来の閉鎖手段は、例えばテンター装置の入口の対向側に設けられた閉鎖用カムを具備する。同様に、延伸したウェブを開放するカムが機械の出口端の対向側に設けられている。入口端及び出口端の両対のカムは、テンタークリップ搬送用エンドレスチェーンに取り付けられたテンタークリップ上の各カムフォロアを作動させる位置にある。例えば米国特許4,193,175号を参照。] [0007] このようにテンター装置の典型的な操作では、連続ウェブが機械内を動くとテンタークリップは繰り返し開閉する。繰り返しの開放によりクリップは劣化し、破損することもある。カムフォロアの開放後に開放位置に固着したままの欠陥がある場合、テンター装置の下流端におけるテンタークリップとクリップクローザとの干渉により、クリップ、軸受、パンタグラフ及び駆動装置のようなテンター装置の他の部品も損傷を受ける。] [0008] テンタークリップの損傷について、米国特許2,096,283号は、一サイクル当たりの開閉用テンタークリップの数を4から2に低減することにより半減したと記載している。その他にテンタークリップ自身も改良し、例えばテンタークリップのカムフォロア機構に柔軟性を付加して、クリップの劣化を低減した。例えばEP 212985号を参照。クリップクローザ又はオープナーのその他の改良は、クリップの摩耗を低減することである。例えば米国特許4,065,838号は、クリップアームと接触してテンタークリップを作動させるパッドを外周に有する被動円板を開示している。米国特許5,781,974号はテンタークリップ駆動用磁気装置を開示している。] [0009] 特開2001-162681号及び特開2002-18691号は、クリップアームの局所的な摩耗を防止するクリップオープナーとして、自由に回転する円板の外周を利用している。その他、例えば特開昭59-48123号に開示のクリップ駆動装置は、クリップの閉鎖用アームと接触してクリップを閉じる自由回転円板を具備する。円板はブラケット及びバネにより位置を保ち、損傷したクリップのアームから遠ざかるように枢動し、次いでバネの作用により元の位置に戻る。] [0010] テンター式延伸の設計は次第に改良されてきたが、欠陥テンタークリップからの損傷に耐え又は防止することができるようにテンタークリップ開閉装置を改良する必要がある。特に、ほとんど摩耗なしにクリップをより完全に閉じることができる改良されたテンタークリップクローザが要求されている。] [0011] 異常クリップを検出する方法として、特開2006-130770号は、把持跡検出器を用いてフィルムの端部を把持するテンタークリップの痕跡を分析する方法を開示している。異常な痕跡を発見すると機械を停止し、異常クリップを修理又は置換する。また特開平6-247615号は、テンター装置に沿った点でクリップの輪郭を隣接するクリップの輪郭又は基準輪郭と比較することを開示している。クリップの輪郭が隣接するクリップの輪郭又は基準輪郭と異なる場合、テンター装置を停止し、異常クリップを修理又は置換する。] [0012] 特開2006-130770号の方法は改良されているが、テンター装置の全操作期間中フィルム上のテンタークリップの痕跡を連続的に監視する必要があるので、実施が困難である。特開平6-247615号の方法はまた連続監視を必要とする。さらにどの基準も、閉鎖位置から開放位置までクリップオープナーによりトグル運動するときに正常に機能しないクリップを特定するのに適しない。正常に開くクリップはフィルムの端部に適当な痕跡を残し、かつ適当な輪郭を有する。しかし、開く間に誤動作したクリップは、テンター装置の下流端部に再循環したとき正常に閉じず、テンター装置を損傷する。従って、さらなる改良が必要である。] 課題を解決するための手段 [0013] 本発明の第一のポリマーウェブの延伸装置は、 (a)ウェブの対向端を保持し、装置内で上流の把持領域から下流の延伸領域までウェブを機械方向に搬送し、制御により開閉するテンタークリップを具備する被駆動コンベアと、 (b) 前記テンタークリップを少なくとも部分的に閉じて前記ウェブを把持するために把持領域に位置する第一のテンタークリップクローザと、 (c) さらに前記テンタークリップを閉じるために前記把持領域内で前記第一のテンタークリップクローザの下流に位置する第二のテンタークリップクローザとを具備することを特徴とする。] [0014] 本発明の一実施形態によるポリマーウェブの連続延伸法は、 (a) (i)クランプ面及び枢動自在なクランプアームを有する複数のテンタークリップ(前記クランプアームはカムフォロアを有する上端部と、把持面を有する下端部とを有する。)と、(ii)上流の把持領域及び前記把持領域の下流の延伸領域を有し、複数のテンタークリップを搬送する対向トラックとを具備する延伸装置に前記ポリマーウェブを搬送し、 (b) 前記把持領域内で一連の対向するテンタークリップ対のカムフォロアを一対の対向する第一のクリップクローザと接触させて少なくとも部分的に前記テンタークリップを閉じ、もって前記ウェブの対向端部を対向対のテンタークリップで順次把持して、前記ウェブを前記延伸領域に搬送し、 (c) 一連の対向するテンタークリップ対のカムフォロアを、前記把持領域内だが前記第一のクリップクローザの下流に位置する第二の対向するクリップクローザ対と接触させ、次いで (d) 前記ウェブを前記対向トラックに沿って前記延伸領域まで搬送し、前記延伸領域で前記ウェブを延伸することを特徴とする。] [0015] 本発明の第一のテンタークリップクローザは、テンタークリップに把持されたウェブを搬送するテンターの入口領域(把持領域とも呼ぶ)に配置することができる。テンタークリップは、ウェブの両側に設けられた一対のループ状レールに沿って連続的に搬送することができる。第一のテンタークリップクローザでは、例えばテンタークリップ上の枢動自在なクリップアームは接触により回転し、テンタークリップはウェブを把持する閉鎖位置又は部分的な閉鎖位置になる。第二のテンタークリップクローザは第一のテンタークリップクローザの下流に配置されている。第二のテンタークリップクローザは閉鎖力を付加し、テンタークリップ(特に、例えば枢軸領域内でのゴミの蓄積により完全に閉鎖しにくくなったテンタークリップ)をより完全に閉じる。] [0016] 一実施形態では、第一のテンタークリップクローザはカムであり、第二のテンタークリップクローザは円板である。テンタークリップの一部であるカムフォロアに対してカム又は円板を作用させることにより、テンタークリップを閉鎖位置まで移動し得る。] [0017] 第一のテンタークリップクローザのカムは、例えば細長い長方形板状又は楔状とすることができる。一実施形態では、カムはウェブの進行方向に関して上流から下流にかけて僅かに外方に曲がる曲面を有する。例えばカムは、テンタークリップの進行方向に関して内側下方に傾斜している長手方向板、又は徐々に外方に傾斜している外面を有する水平板で良い。カムは金属製で良い。第二のテンタークリップクローザの円板は耐摩耗性樹脂製で良い。] [0018] 一実施形態では、第二のテンタークリップクローザの円板は、円板面に垂直な軸がウェブ面に関して鋭角に傾斜するように、テンター装置に取り付けられている。例えば、クリップをより完全に閉じるように円板の側面(又は平面)がテンタークリップのカムフォロアを押すように、円板を取り付けることができる。] [0019] 本発明の第二のポリマーウェブの延伸装置は、前記ウェブを対向端を保持して機械方向に延伸領域に搬送し、制御により開閉し得るテンタークリップを有する被駆動コンベアと、少なくとも1つの枢動自在なテンタークリップオープナーとを具備し、前記テンタークリップオープナーは、前記ウェブを開放するために前記テンタークリップを少なくとも部分的に開く固定カムと、前記固定カムをテンタークリップから遠ざかるように枢動させるために前記固定カムに連結された枢軸とを具備することを特徴とする。] [0020] 本発明の一実施形態によるポリマーウェブの連続延伸法は、 (a) 前記ポリマーウェブを、(i)クランプ面及び枢動自在なクランプアームを有する複数のテンタークリップ(前記クランプアームはカムフォロアを有する上端部と、把持面を有する下端部とを有する。)と、(ii)把持領域、前記把持領域の下流の延伸領域及び前記延伸領域の下流の開放領域を有し、複数のテンタークリップを搬送する対向トラックとを具備する延伸装置に搬送し、 (b) 前記把持領域内で一連の対向するテンタークリップ対のカムフォロアを少なくとも一対の対向する第一のクリップクローザと接触させて前記テンタークリップを少なくとも部分的に閉じ、もって前記ウェブの対向端部を対向対のテンタークリップで順次把持して前記ウェブを延伸領域に搬送し、 (d) 前記ウェブを前記対向トラックに沿って前記延伸領域まで搬送して、そこで前記ウェブを延伸し、 (e) 前記テンタークリップを少なくとも部分的に開いて前記ウェブの把持部分を順次開放するために、前記開放領域で一連の対向する閉鎖テンタークリップ対のカムフォロアを少なくとも一対の対向するクリップオープナーと接触させ、前記クリップオープナーは、前記ウェブを開放するために前記テンタークリップを少なくとも部分的に開く固定カムと、前記固定カムをテンタークリップから遠ざかるように枢動させるために前記固定カムに連結された枢軸とを具備することを特徴とする。] [0021] 本発明の第三のポリマーウェブの延伸装置は、 (a) 前記ウェブを対向端を保持して機械方向に延伸領域に搬送するとともに、制御により開閉し得るテンタークリップを具備する被駆動コンベアと、 (b) 前記ウェブを把持又は開放するためにテンタークリップを少なくとも部分的に開閉する少なくとも1つのテンタークリップ駆動装置(接触によりそのさらなる動きを阻止するストッパに向けて前記テンタークリップから遠ざかるように動く。)と、 (c) 前記ストッパにより自動的に作動され、作動後に前記テンタークリップ駆動装置に運ばれたテンタークリップの数をカウントするカウンターとを具備することを特徴とする。] [0022] ポリマーウェブの連続延伸法において異常テンタークリップを特定する本発明の方法は、 (a) 前記ポリマーウェブを延伸装置に搬送し、前記延伸装置は(i) 前記ウェブの対向端を把持して搬送するとともにトグル運動により開閉するように制御される複数のテンタークリップ(異常テンタークリップはトグル運動に抵抗する。)と、(ii) 前記テンタークリップをトグル運動により開閉してウェブを開放する少なくとも1つのテンタークリップ駆動装置(テンタークリップ駆動装置はテンタークリップから遠ざかってストッパ方向に動くようになっており、異常テンタークリップが駆動装置によりトグル運動するときにはストッパに接触するが、正常に機能するテンタークリップが前記駆動装置と接触するときにはストッパと接触せず、前記ストッパは前記テンタークリップ駆動装置のさらなる動きを阻止する。)と、(iii) 接触したストッパにより自動的に作動され、作動後に前記テンタークリップ駆動装置に運ばれたテンタークリップの数をカウントするカウンターとを具備し、 (b) 前記異常クリップと前記テンタークリップ駆動装置とを接触させて前記テンタークリップ駆動装置を前記ストッパまで動かし、前記カウンターを作動させ、 (c) テンタークリップの搬送を停止し、 (d) 前記駆動装置と前記異常テンタークリップとの間のテンタークリップの数を前記カウンターによりカウントし、異常テンタークリップを特定することを特徴とする。] [0023] 一実施形態では、欠陥クリップの位置はカウンターから直接決定する。別の実施形態では、基準クリップを使用し、第二のカウンターのカウント値は各テンタークリップにユニークな番号とする。異常クリップの位置は、基準クリップの番号及び位置から加算又は減算(例えばコンピュータ、その他の自動データ処理装置により自動的に行うことができる。)により決定することができる。異常クリップを検出したときに機械を自動的に停止するために、コンピュータを、テンタークリップの搬送制御装置と連動させることができる。] [0024] 基準クリップは、例えばクリップ上又はクリップ付近(例えばパンタグラフのアーム上)の磁気部材(例えば磁気ボルト)を用いて、自動的に特定することができる。磁気部材は電磁場の変化を検出できるセンサにより感知される。] [0025] クリップ駆動装置はクリップオープナー、クリップクローザ又は両方である。一般にウェブの各端部に対して、一対以上の対向するクリップオープナー、及び一対以上の対向するクリップクローザを使用する。] 図面の簡単な説明 [0026] 本発明の一実施形態による第一及び第二のテンタークリップクローザ及びオープナーを具備するテンター装置を示す概略図である。 図1のテンターのテンタークリップを示す側面図であって、(a) は開いたテンタークリップを示し、(b) は部分的に開閉したテンタークリップを示し、(c) は閉じたテンタークリップを示す。 図1の第一及び第二のテンタークリップクローザの一例を示す斜視図であって、第一及び第二のテンタークリップクローザに固定された従動取付部材(第一又は第二のテンタークリップクローザに異常な力がかかったとき、例えば破損したテンタークリップ又は欠陥テンタークリップがクローザ又は両方に作用したときに、第一及び第二のテンタークリップクローザをテンタークリップから遠ざかるように枢動させる)を示す斜視図である。 図3の実施形態におけるテンタークリップクローザを示す平面図である。 図3の実施形態におけるテンタークリップクローザを示す側面図である。 図1のテンタークリップオープナーを示す斜視図である。 本発明のテンタークリップオープナーの別の例を示す斜視図である。 図7のテンタークリップオープナーを示す平面図である。 本発明の一実施形態による異常テンタークリップを検出・特定する装置を示す概略図である。 代表的な基準クリップ検出センサを示す斜視図である。 テンター、及び基準クリップに対してクリップを特定するユニークな番号を各テンタークリップに付与する代表的な装置の感知部を示す拡大部分平面図である。 図9のテンタークリップクローザを示す斜視図である。 テンター装置内を運ばれるテンタークリップがクリップ駆動装置と接触するときの応力変化を示す概略図である。 図9のテンタークリップオープナーを示す斜視図である。 第一のテンタークリップクローザを有するが第二のテンタークリップクローザを有さない従来のテンター装置を示す概略図である。 従来の円板型テンタークリップクローザを示す概略図である。] 図1 実施例 [0027] [1]テンタークリップクローザ 本発明のテンタークリップクローザは、閉鎖作用を2つのテンタークリップクローザに分けることにより、すなわち、第一の上流側クローザによりテンタークリップを少なくとも部分的に閉じ、次いで第一のテンタークリップクローザの下流(ウェブの機械方向)の第二のテンタークリップクローザによりクリップをより完全に閉じて、ウェブの把持を確実にすることにより、テンタークリップを少ない摩耗で繰り返し作動することができるという発見に部分的に基づく。第一のテンタークリップクローザが機械方向に細長い長方形板状のカムを有する場合、カムは例えばウェブから遠ざかるように外方に曲がる曲面及び/又は傾斜面を有し、カムの上流端は下流端よりウェブから遠い。細長い曲面カムは、円板状クローザより長距離(及び長時間)にわたってクリップに緩やかな閉鎖力を付えるのが望ましいことが分った。カムからテンタークリップにかかる力は比較的小さいので、クリップの摩耗は少ない。テンタークリップは一般にクリップアームのトグル運動(枢動)により作動するので、特に第一のテンタークリップクローザにより部分的にしか閉じていないクリップに、アームをトグル運動させるのに有効な比較的大きな力を付与するために、第二のテンタークリップクローザは自由に回転する円板状であるのが望ましい。また、例えば第一又は第二のテンタークリップクローザにより欠陥テンタークリップが作動される場合のように、いずれかのクローザに異常な力がかかったときに板状クローザ及び円板状押圧部材が後退できるように、第一及び/又は第二のテンタークリップクローザを適当な力(例えばバネ、空気シリンダー又は両方により発生した力)で偏圧しておくのが有利であることが分った。] [0028] 図15は、連続プラスチックフィルムを面方向(横手方向及び機械方向)に延伸するのに普通に使用される従来のテンター装置を示す。テンターは、フィルム400の両側に配置された一対のループ状レール100及び100と、軸受を介して前記レールに沿って循環するパンタグラフと、パンタグラフに一定の間隔で取り付けられた複数のテンタークリップ121と、テンターの入口領域に配置され、機械方向に対して僅かに外方に曲がった曲面を有する細長い板状のテンタークリップクローザ250及び250と、テンターの出口領域(開放領域とも呼ぶ)に配置され、機械方向に対して徐々に内側に曲がった曲面を有する細長い板状のオープナー300及び300とを具備する。テンターは駆動手段(例えばチェーン駆動、ベルト駆動、歯車駆動等)により駆動され、テンタークリップ121をテンター上流端の把持領域から下流の延伸領域に搬送する。] [0029] テンタークリップ121の進行によりその閉鎖用アーム121’がテンター入口のクローザ250と接触すると、開いたクリップ121は閉じてフィルム400の端部を把持し、クリップ121が機械方向に進行するにつれてフィルム400は延伸される。テンタークリップ121のアーム121’がオープナー300に接触すると、クリップ121は開き、延伸されたフィルム400を開放する。] [0030] ウェブ(例えばフィルム)をテンタークリップにより強固に把持するために、クローザはテンタークリップ121の閉鎖用アーム121'をフィルムから横手方向に遠ざけるようにアームを動かす。ウェブを把持するテンタークリップを閉じるためには相当な力が必要であるので、クローザ250によりクリップアーム121’は激しく摩耗し、特に両者が金属製の場合、金属製微粉末が発生して、テンターの種々の部品(例えばテンタークリップアームの枢軸)に入って劣化させ、延伸されるフィルムも汚染する。特にバッテリーセパレータ用フィルムの場合、金属製微粉末がバッテリー内の短絡を引き起こすので、問題となる。さらに、クリップアーム121’を作動させるのに単一の強い力を用いると、パンタグラフやそれをレール上に走らせるのに用いる軸受にも比較的大きな負荷がかかり、パンタグラフ及びパンタグラフとテンタークリップとの間に介在する軸受にさらなる摩耗及び劣化が起こる。この問題は、特にテンタークリップ121のクリップアームが開放位置にはまった欠陥カムの場合、クリップアームに対するクローザ250の大きな閉鎖力によりクローザ250だけでなくパンタグラフ及び軸受も変形又は損傷するので、重大であることが分った。] [0031] この問題を克服するために、特開昭59-48123号は図16に示すテンタークリップクローザを開示している。このクローザは、クリップレバー131と接するように配置されたウエアディスク260と、円板を回転自在に支持するアーム261と、圧縮バネ262を保持するリテイナ263と、リテイナ263と一体的に形成され、アーム261の一端を枢動自在に支持する支持ブラケット264とを具備し、リテイナ263の一端はアーム261の他端に支持されている。このクリップクローザは、異常な力がかかると後退するようになっている。この装置では、ウエアディスク260は、クリップレバー131を押圧するとともに、テンタークリップを閉じるように回転している。異常なテンタークリップ(例えば、クリップに対する不適当なアームの枢軸の結果、オープナーにはまったテンタークリップ)の力によりアーム261が枢動すると、円板260は後退する。] [0032] 従来技術のように円板状クローザだけを用いると、テンタークリップのクリップアームと円板との接触時間が短すぎて、クリップを完全に閉じてウェブを十分に把持するようにクリップアームを常に押圧しておくことができないことが分った。] [0033] 図1はこの困難を克服するように改良されたテンター装置の一実施形態を示す。一実施形態では、改良されたテンターは、フィルム4の両側に設けられた一対のループ状レール1と、軸受を介して前記レールに沿って循環する複数のパンタグラフと、一定の間隔でパンタグラフに取り付けられた複数のテンタークリップ11とを具備し、一対のテンタークリップクローザ組立体2はテンター装置の入口領域に配置されており、一対のテンタークリップオープナー3はテンター装置の出口領域に配置されている。フィルム4が上流から下流に機械方向に進むにつれて、レール対1の間隔はテンター装置の延伸領域内で広がる。このようにフィルムを把持するテンタークリップが延伸領域に入って進むにつれてフィルムは延伸される。] 図1 [0034] 本発明に使用し得るテンタークリップの一例を図2に示す。テンタークリップ11は、(a)C形フレーム11a、(b) 前記フレームに枢着された枢動自在なクリップアーム11b、(c) クリップアームの底部に枢着された枢動自在な把持部材11c、(d) 前記可動部材に回転自在に取り付けられた円筒状上歯(把持面を有する。)11d、(e) C形フレーム11aの下方アームに固定された円筒状下歯11e(クリップが閉じたときに前記把持面とともにウェブをクランプするクランプ面を有する。)、(f) 第一の端部がC形フレーム11aに枢着され、第二の端部がクリップアーム11bの突出部110bに枢着された管状(好ましくは円筒状)部材11f、及び(g) クリップアーム11bを偏圧するように円筒状部材11fの回りに取り付けられたバネ11g(一般に圧縮されている。)を具備する。バネ11gを適当に選択すると、クリップアーム11bは、ウェブを把持する位置とウェブを開放する位置との間で、すなわち閉鎖位置と開放位置との間でトグル運動する。クリップアーム11bの第一の端部はカムフォロアを有し、カムフォロアに作用する少なくとも第一のクリップクローザのカムにより、クリップアーム11bは軸111b(クリップアーム枢軸)を中心に枢動し、もってクリップアーム11bは開放位置から閉鎖位置まで少なくとも部分的に動く。テンタークリップは、テンター装置の開放領域でテンタークリップオープナーと接触する第二のカムフォロアを有する。一実施形態では、第二のカムフォロアは一般にテンタークリップの枢動自在なアームの第一の端部近辺に位置し、第一のカムフォロアに対向している。] [0035] 図3〜図5は、ウェブの両側に配置された一対のテンタークリップクローザ組立体2の一方の一例を詳細に示す。上記の通り、各テンタークリップクローザは第一のテンタークリップクローザと、第一のテンタークリップクローザの下流の第二のテンタークリップクローザとを具備する。一実施形態では、テンタークリップクローザ組立体2は、(a)フィルム4の方に横手方向に延び、外端部に脚部を有する支持アーム20、(b) 支持アーム20を挟む2つの逆J字状側板200a及び200aと、前記側板を平行に連結する上板200b及び200bとを具備する支持体200、(c)枢軸21aを有する枢動自在なアーム21(細長い長方形状で良く、例えば支持体200の下端部で支持アーム20の下方で、支持体上の枢軸を中心にシーソーのように枢動自在である。)、(d) 枢動自在なアーム21の第一の端部に取り付けられた第一のテンタークリップクローザ(機械方向に対して徐々に外方に曲がる曲面を有し、フィルム面に向かって傾斜しているカム2aを有する。)、(e) 第二のテンタークリップクローザ2b(例えばU字状支持部材211に回転自在に取り付けられた円板状であり、第一及び第二のテンタークリップクローザはリンク部材210を介して枢動自在なアーム21に取り付けられている。)、(f)付勢手段22(例えばバネ、又は圧縮されたガス又は液体により駆動されるピストンであって、第一の端部は支持体200に取り付けられており、第二の端部は枢動自在なアーム21に取り付けられており、もって枢動自在なアームはテンタークリップに近づいたり遠ざかったりするように枢動する。)、(g) 枢動自在なアームが停止点を越えて枢動するのを防止するストッパ201、及び(h)リニアゲージ202(枢動自在なアーム21の第二の端部の付近に設けられており、例えば円板状押圧部材2bの位置を測定するのに用いる。)を具備する。] [0036] 図3、図4及び図5を参照して、第一のテンタークリップクローザ2aはクリップ11の進行方向に沿って内側下方に傾斜しながら徐々に外方に凸の曲面を有することができる。その結果、テンタークリップ11が進み、開いたクリップ11のアーム11bのカムフォロアが第一のテンタークリップクローザ2aのカムと接触すると(図2(a)参照)、クリップアーム11bはカム作用によりフィルムの外方に押されて枢動し、クリップ11は図2(b)及び図2(c) に示すように閉じる。クリップアーム11bが枢動するにつれ、円筒状部材11fも枢動し、クリップアーム11bの底部は圧縮バネ11gにより偏圧され、クリップ11はトグル運動して閉じ、フィルム4を上歯11d及び下歯11eで把持する。] [0037] 細長い板状クローザ2aの寸法、曲率、傾斜角及び配置は、フィルム4を把持するためにクリップ11が開放状態から閉鎖状態になるように選択する。具体的には、クリップアーム11bはその中立位置(例えば図2(b) に示すように突出部110bの頂点が円筒状部材11fの軸線上に位置した状態)を越える角度まで枢動すると、圧縮バネ11gの偏圧力により閉じるので、第一のクリップクローザ2aのカムの寸法、曲率、傾斜角及び配置は、クリップアーム11bを中立位置を越える角度まで押圧できるように設定すべきである。] [0038] 第一のテンタークリップクローザ2aのカムは曲面を有すると説明したが、これは限定的ではない。カム面はテンタークリップのカムフォロアを作動させることができる限り、いかなる面でも良い。一実施形態ではカムは金属製であるが、限定的ではない。] [0039] クリップ11が第一のテンタークリップクローザと接触して少なくとも部分的に閉じた後、クリップアーム11bはさらに第二のテンタークリップクローザ2b(図示のように一般に円板状の押圧部材である。)と接触すると枢動する。第二のテンタークリップクローザ2bの円板は一般に、その外面がクリップアーム11bの上部(一般にカムフォロア部分)と接触するように、傾斜した回転軸に回転自在に支持されている。テンタークリップが第二のテンタークリップクローザ付近に運ばれてくると、円板はクリップアーム11bのカムに作用し、少なくとも部分的に閉じたクリップをさらにトグル運動により閉鎖位置に移動させる。テンタークリップが機械方向に進行すると、テンタークリップクローザ組立体を通過するまで2bの円板は回転し続ける。円板状押圧部材2bの寸法及び配置は限定的ではなく、クリップアーム11bがクリップ11に把持されたフィルム4により深く押圧されるように選択することができる。限定的ではないが、円板状押圧部材2bの直径は例えば約10〜30 cmの範囲内でよい。必須ではないが、2bの円板は、改良された高耐久性のために耐摩耗性樹脂(例えば硬質ナイロン)により形成することができる。] [0040] 一実施形態では、例えば第二のテンタークリップクローザ2bがクリップアーム11bとの接触抵抗に勝る押圧力を発生して、クリップアーム11bを中立位置を越える角度まで傾斜させるように、付勢手段(例えば空気シリンダー)22の偏圧力を選択する。クリップ11に把持されたフィルム4にクリップアーム11bがさらに押圧されるように、円板状押圧部材2bの押圧力を大きくするのが望ましい。付勢手段により付与される力は、欠陥テンタークリップがテンター装置の把持領域内を運ばれている間、第一又は第二のテンタークリップクローザが欠陥又は異常テンタークリップを特定する(例えば枢動により)のを妨げるほど大きくてはいけない。例えば付勢手段22の偏圧力は、第一及び第二のテンタークリップクローザの一方又は両方が欠陥テンタークリップと接触したときにかかる力より弱いように設定する。その場合、例えばテンタークリップのクリップアームが直立(開放)位置に固定されたために第一又は第二のテンタークリップクローザに異常な力がかかったとき、枢動自在なアーム21は図5に示すように枢動し、テンタークリップクローザ組立体は欠陥テンタークリップから遠ざかる。このような状態は、テンタークリップアームの枢軸が腐食又は摩耗したときに起こる可能性がある。実際、例えばロードセル又は歪みゲージで測定することにより、適当な力を選択することができる。第一及び/又は第二のテンタークリップクローザを用いてテンタークリップを閉じるには、10〜300 Nの力が必要である。第二のテンタークリップクローザの力は第一のテンタークリップクローザの力より大きいのが望ましい。一実施形態では、第一のテンタークリップクローザを用いてテンタークリップを閉じるのに10〜50 Nの力が必要であり、第二のテンタークリップクローザを用いてテンタークリップを閉じるのに50〜300 Nの力が必要であり、好ましくは100〜200 Nである。] [0041] テンタークリップのアームを第一のテンタークリップクローザで少なくとも部分的に閉じた後、第二のテンタークリップクローザとの接触により確実かつ完全に閉じることができ、例えばトグルバネの摩耗、テンタークリップアームの枢軸の摩耗、クリップアームの枢軸のゴミや腐食等のためにトグル運動で閉じるのが困難なテンタークリップでも閉じることができることが分った。さらに、クリップアーム11bを第一のテンタークリップクローザで完全に閉じる必要がないので、クリップを完全に閉じなければならないカム/カムフォロア配置と比較して、クリップアームのカムフォロアとテンタークリップクローザのカムとの間の摩擦力を低減することができる。その結果、第二のクリップクローザの比較的大きな力により、クリップアームのカムの摩耗を著しく増大させることなくテンタークリップを完全な閉鎖位置までトグル運動させることができる。テンタークリップが完全に閉鎖位置にあると、テンター装置への損傷のおそれが少ない。また第一及び/又は第二のテンタークリップクローザは欠陥又は異常テンタークリップから遠ざかるように動けるので、第一のテンタークリップクローザ、第二のテンタークリップクローザ、パンタグラフ及び軸受への損傷のおそれを著しく低減し、あるいは防止することができる。] [0042] 本発明は広範な厚さ(例えば10μm以下の厚さから10 mm以上の厚さまで)のフィルムのテンター延伸に適用することができる。第一又は第二のテンタークリップクローザ、又は第一及び第二のテンタークリップクローザを具備するテンタークリップ組立体に、テンタークリップを閉じている間クローザの一方又は両方の位置を感知する位置センサを設けることができる。例えば円板状押圧部材2bの位置は目盛板202a及び支持部材202bを具備するリニアゲージ202を用いてモニターすることができ、上歯11dと下歯11eとの隙間の増減は円板状押圧部材2bの位置を測定することによりモニターすることができる。前記隙間が所定値を超えると、円板状押圧部材2bの押圧力を増大するために付勢手段22の偏圧力を大きくすることができる。このように円板状押圧部材2bの押圧力はフィルム4の厚さに従って調節することができる。] [0043] 図2(b) 及び図2(c) に示すように、クリップ11がテンターの出口部(開放領域)まで進むと、クリップ11を開放位置までトグル運動させるために、クリップアーム11bをテンタークリップオープナー3により(フィルム方向)内側に押すことができる。クリップアーム11bが傾くと円筒状部材11fが転回し、クリップアーム11bの上部が圧縮バネ11gにより偏圧されるので(図2(a)参照)、クリップ11はフィルム4を開放する。正常に開いたクリップを図示したが、本発明は正常に閉じたテンタークリップにも適用可能である。以上トグル運動(すなわち開放位置及び閉鎖位置に比較して不安定な中立位置を有する。)により開放位置から閉鎖位置まで及び閉鎖位置から開放位置まで駆動されるテンタークリップについて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されず、安定又は準安定な中立位置を有するテンタークリップも本発明に使用可能である。] [0044] フィルムのないウオームアップ期間中にテンター装置を動かす(例えばフィルムの延伸開始前に機械を潤滑したり調整したりする)のが有利であることが分った。本発明では、例えば付勢手段22の偏圧力を低減して可動アーム21を傾斜させることにより第一又は第二のテンタークリップをテンタークリップから退避させることができるので、ウオームアップ期間中にも有用である。ウオームアップ期間中にテンタークリップを閉じると、上歯11dはフィルムの介在なしに下歯11eに直接当たり、上歯11d及び/又は下歯11eは損傷を受ける。従って、ウオームアップ期間中、テンタークリップクローザ又はテンタークリップクローザ組立体(例えば図3に示すもの)を作動させるのが有利である。] [0045] [2]テンタークリップオープナー 本発明のテンタークリップオープナーは、欠陥又は異常テンタークリップから遠ざかるように回動できるテンタークリップオープナーを発見したことに基づく。一実施形態では、クリップオープナーは細長い固定されたカム(回転する車輪又はカムではない)を具備する。カムは固定されている(回転しない)が、枢軸を中心に360°未満、一般に約10°未満だけ枢動自在である。一般に、クリップが開く間、カムはクリップからクリップオープナーにかかる力に応じて付勢手段に逆らって動く。クリップを開放するためにカムをクリップに十分押し付けるが、クリップに欠陥又は異常がある場合にはテンタークリップオープナーがクリップから遠ざかるように枢動するのを妨げられないように、付勢手段の押圧力を選択する。一実施形態では、クリップオープナーのカムは細長い長方形状であり、例えばカムの付近でテンタークリップから(またウェブの端部から)遠ざかるように曲がっている。このような細長いカムは、長時間にわたって比較的小さなカム力を及ぼすだけでなく、閉鎖位置にはまった異常クリップから遠ざかるように回動できるので、回転する車輪又は固定カムよりやさしくテンタークリップを開放できることが分った。] [0046] 図15に示すように、ウェブ(例えばフィルム)をテンタークリップから開放するために、従来のテンターのオープナー300はテンタークリップ121の駆動手段(例えば枢動自在なクリップアーム)121'と接触し、アームを開く方向(図2に示すテンタークリップにとってウェブに向かう横手方向)に押す。ウェブを開放するためにクリップ駆動手段を閉鎖位置から開放位置まで動かすには相当大きな力が必要であるので、オープナーはクリップアーム121’を激しく摩耗し、特に両者が金属製の場合金属微粉末が発生し、テンターの種々の部品(例えばテンタークリップアームの枢軸)に入って劣化させるおそれがある。延伸するウェブも微粉末で汚染され、特に上記フィルムにとって問題である。さらに、クリップアーム121’を作動するのに硬質のカムを使用すると、上記の通りパンタグラフ及び軸受の摩耗、裂け及び劣化が激しくなる。この問題は特に異常テンタークリップ(例えばアームが開放位置にはまったテンタークリップ)に対して重大であることが分った。というのは、テンタークリップ121のはまったクリップアームに対するクリップオープナー300の作用によりオープナー300だけでなくパンタグラフ及び軸受も変形又は損傷するほど大きな開放力が発生するからである。] [0047] 特開2001-162681号に開示された回転円板状クリップオープナーのような剛直なクリップオープナーでは、異常テンタークリップから異常に大きな力を受けたときにクリップオープナーは後退できないので、欠陥又は異常テンタークリップの問題を解決することができない。] [0048] 一実施形態では、本発明のクリップオープナーは、クリップオープナーが異常テンタークリップから遠ざかるようにテンターに枢着された固定カムを具備する。例えばクリップオープナーは第一の端部及び第二の端部を有する細長い長方形カムを有し、第二の端部は枢動自在なアームに取り付けられている。枢動自在なアームは、カムに取り付けられた第一の端部及び付勢手段に取り付けられた第二の端部を有する。枢軸第一の端部と第二の端部との間にある。カム及び枢動自在なアームの配置に応じて、異常テンタークリップの力により発生する第一のトルクは、第二のトルク(枢動自在なアームの第二の端部に作用する付勢手段の力×枢軸と第二の端部との距離)を超える。第一のトルクが第二のトルクを超えると、カムは異常テンタークリップから遠ざかるように枢動する。] [0049] 別の実施形態では、テンタークリップオープナーは細長い長方形楔状の固定カムを有する。カムの第一の端部は自由に動き、カムの第二の端部(一般に幅広の端部)は付勢手段に係合する。枢軸はカムの第一の端部と第二の端部との間にある。クリップがオープナーを越えて運ばれると、クリップの駆動手段はカムの上流端付近に接触し、次いで接触点は徐々にカムの下流端方向に進む。テンタークリップが進につれてカム力は徐々に増大し、テンタークリップを閉鎖位置から開放位置まで駆動する。上記実施形態と同様に、第一のトルク(カム力にテンタークリップのカムとの接触点と枢軸との距離を掛けたものに等しい)は、第二のトルク(付勢手段の力に付勢手段とカムとの接触点と枢軸との距離を掛けたものに等しい)と釣り合っている。異常テンタークリップにより異常に大きな力がかかると、第一のトルクは第二のトルクを超え、カムは異常テンタークリップから遠ざかるように回動する。] [0050] 一実施形態では、カムは、テンタークリップの駆動手段と接触するために下流から上流までウェブから遠ざかるように曲がったカム面を有する細長い長方形状又は楔状である。必須ではないが、カム面はウェブ面に垂直な線に対して正の角度だけ傾斜しても良い。換言すれば、テンタークリップのフレームに最も近いカムの第一の端部はウェブの方向に傾斜しており、カムの第二の端部(テンタークリップのフレームから最も遠い端部)はテンタークリップから遠ざかるように傾斜している。図6に示すように、カムの長さ方向に徐々に設けられた傾斜により、カム3aに捻じりが与えられる。カムの材料は例えば金属又は耐摩耗性樹脂で良いが、限定的ではない。] [0051] 必須ではないが、第一のトルクと第二のトルクが均衡したカムの中立位置から例えば±10°、±20°、±45°又は±60°の所定の角度範囲を超えてカムが枢動するのを防止するために、テンタークリップオープナーはさらに機械的ストッパ又はリミッタのようなストッパを有しても良い。本発明のテンタークリップオープナーは、上記板状オープナーを固定位置に保持するストッパを有するのが好ましい。付勢手段は、弾性体(例えばバネ)又は圧縮ガス又は液体により駆動されるピストン(例えば空気シリンダー)で良い。] [0052] 本発明を図示の実施形態により説明する。図6に示すように、一対のテンタークリップオープナー3の一方の一例は、以下の部材を具備する。 (a) テンタークリップオープナーをテンター装置に固定する手段(例えば、フィルムの端部から遠い第一の端部から第二の端部まで延びる支持部材30)。 (b)枢軸支持部材(例えば支持アーム30の第一の端部の下流側付近に固定されたU字状支持部材304のようなU字状部材)。 (c) 図6に示すZ状アームのような枢動自在なアーム31。図示のアームは、機械方向にほぼ平行な第一の部分31aと、部分31aの上流端に取り付けて第一の端部から第二の端部まで延びる第二の部分31bと、31aの下流端に取り付けられた第一の端部から開放カムの下流端に取り付けられた第二の端部まで延びる第三の部分31cとを有する。図示のように、枢軸31dは、第一の部分と第二の部分との交点付近(例えば第二の部分の下流端に近い第二の部分上)に位置する枢動自在なアームを有し、上記(b) の枢軸支持部材(例えば割りピン)に設けられている。 (d) 自由な第一の端部と第一の端部の下流の第二の端部とを有し、第二の端部が枢動自在なアームの部分31cの第二の端部に連結しているカム3a。図示のように、カムは第一の端部から第二の端部までフィルムから遠ざかるように横方向に曲がる曲面で良い。円弧の曲率は例えば放物線状、円状、楕円状及び双曲線状の一つ又は二つ以上で良い。図示のように、カムは細長い長方形(又は長方形部材)の形状にあり、第二の端部から第一の端部に向けて下流方向に緩やかに左巻きに捩れていても良い。捩れによりカム面は傾斜し、フィルムに近いカムの長手方向端部はフィルムにより近くなり、フィルムから最も遠い長手方向端部はフィルムの端部から遠ざかる。一般に、カムの全長にわたって、カム面は数分の一回転(例えば一回転の1/64、1/32、1/16又は1/8)だけ捻じれている。カム面はテンタークリップ11の進行方向に対して緩やかに内側かつ下方に傾斜している。 (e) 脚部301のような付勢手段の固定手段を支持アーム30の下流面に取り付けることができる。 (f) 例えば図示するように脚部301から機械方向下流に延びる支持台302のような固定手段をさらに設けても良い。 (g) 付勢手段(例えば第一の端部が支持台302に取り付けられたL字状部材303に取り付けられ、第二の端部が可動アーム31の部分31bの下流面に取り付けられた引張バネ32)。付勢手段は、図示のようにカム3aの下流部分を機械方向にほぼ平行に維持するのに十分な張力を付与する。 (h) 枢動自在なアーム31の部分31bが付勢手段の張力下で下流方向に進むのを防止するためのストッパ(例えば支持台302 に設けられた機械的ストッパ33)。 (i) 正常な状態では閉鎖位置にあるリミットスイッチ34のような警報手段(枢動自在なアーム31の部分31bの下流面付近に設けることができる)。上で定義した第一のトルクが第二のトルクを超えると枢動自在なアームの下流面はリミットスイッチから遠ざかるように枢動し、リミットスイッチは開放される。リミットスイッチの開放により、テンタークリップの搬送を停止するために自動制御手段に信号を送ることができる。] [0053] 再度図6を参照して、カム3aはテンタークリップ11の進行方向(機械方向)に沿って緩やかに内側に凸の曲面を有し、曲面は内側及び下方に傾斜している(例えば僅かに捻じれている)。クリップ11がオープナー付近まで運ばれると、完全に又は部分的に閉じたテンタークリップ11(図2(c)参照)のクリップ11bの開放用カムフォロアはカムのカム面(フィルム側)と接触し、図2(a) 及び図2(b) に示すようにクリップアーム11bをフィルムの方向に押し、テンタークリップ11を少なくとも部分的に開放してフィルムを開放する。換言すれば、クリップアーム11bが枢動すると、管状部材11fは回動し、押圧バネ11gに押されたクリップアーム11bの第一の端部はトグル運動してテンタークリップ11を開放位置にし、もってフィルム4を開放する。細長い板状オープナー3aの寸法、曲率、傾斜角及び設置位置は、クリップ11が閉鎖位置から開放位置まで容易にトグル運動できるように設定する。カムに押されてクリップアーム11bの開放用カムフォロアが枢動すると、クリップアームは付勢手段(圧力バネ11g)の作用により閉鎖位置から中立位置[図2(b)]を経て開放位置[図2(a)]までトグル運動する。] [0054] この実施形態を曲面カムに関して説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、カム3aはテンタークリップ11の進行方向に対して緩やかに内側に傾斜したカム面を有しても良い。カム3aは金属で良いが、限定的ではない。] [0055] 再度図6を参照して、付勢手段(例えばバネ32)は、クリップアーム11bの開放用カムフォロアによりカム3aにかかる力に抵抗するように、枢動自在なアーム31に作用する。枢動自在なアーム31がストッパ33に当接した中立位置を維持する引張バネ32の力は、枢動自在なアーム31を枢軸31dを中心に枢動させるカム力にほぼ等しい逆方向の力である。換言すれば、第一のトルクは、閉鎖位置から開放位置までトグル運動するときにテンタークリップの開放用カムフォロアにかかるカム3aの最大のカム力に、枢動自在なアームの枢軸31dと最大のカム力が発生するカム面上の点との距離を掛けたものである。同様に、第二のトルクは、部分31bに作用する付勢手段の力に、枢軸31dと付勢手段が部分31bに係合する位置との距離を掛けたものである。付勢手段は、第二のトルクが、テンタークリップを開放するようにトグル運動させるための第一のトルクを僅かに超えるように選択する。欠陥又は異常があるクリップが完全に又は部分的に閉じた状態でオープナーまで運ばれると、異常に大きなカム力が発生して第一のトルクが第二のトルクを超え、枢動自在なアーム31はストッパ33から遠ざかるように動き、カム3aはクリップアーム11bのカムフォロアから遠ざかるように動き、もってテンター装置に対する損傷を低減又は防止できる。必須ではないが、テンタークリップアームが作用しても、開放位置から閉鎖位置までのトグル運動に必要な最小の力ではカム3aが回動しないように、付勢手段32を選択することができる。僅かに硬いトグルを有するテンタークリップ(例えば、経時変化及び通常の摩耗により僅かに固くなったクリップアームを有するテンタークリップ)がオープナーに来ると、部分31bの下流面はストッパ33から遠ざかるように回動する。この実施形態では、バネ32により、カム3aがテンタークリップを開放するのに必要な最小の力だけを与えることが確実になる。この実施形態ではクリップのトグル運動に必要な最小限のカム力たけを使用するので、クリップ、パンタグラフ、軸受等が摩耗することが少ない。欠陥又は異常テンタークリップがカム3aまで運ばれたときにさらなる回動を防止するとともに、警報信号を発信するために、第一のストッパ及び第一のリミットスイッチに対向して第二のストッパ及び第二のリミットスイッチを使用することができる。] [0056] 図7及び図8はテンタークリップオープナーの第二の実施形態を示す。この実施形態では、テンタークリップ装置3’は以下の構成要素を有する。 (a) 端部に枢軸支持部材(例えば割りピン)を有し、フィルム4から遠ざかるように横方向に延びる支持アーム35。 (b) 支持アーム35の枢軸支持部材の内側の第一の端部を中心に自由に枢動し得る細長い楔状カム3a’。枢軸は例えば図示の割りピンである。カムは、フィルム面及び相互にほぼ平行な第一及び第二の面と、カムの下流(第一)端部から上流(第二)端部までフィルムの方向に僅かに傾斜したカム面とを有する。カムは第四の面(カムが中立位置にあるとき機械方向に実質的に平行である。)を有する。 (c) 細長い長方形状部材350(カムの第四の面に対向する第一の面と、カムの第一の面と実質的に同じ幾何学的面にある第二の面と、カムの第二の面と実質的に同じ幾何学的面にある第三の面とを有する。)。 (d)板部材350を通過し、カム3a'の第四の面と接触(あるいはほとんど接触)する管状部材36。管状部材のまわりに、テンタークリップオープナー付近のテンタークリップの開放用カムフォロアに対してカム3a’のカム面を押し付ける押圧バネ360のような付勢手段が設けられている。 (e) カムが割りピン31a'を中心にして枢動するときに部材350の第二の面をカムの第一の面3a'と実質的に同じ面に保持するために、部材350の第二の面及びカムの第一の面3a'に取り付けられたストッパ351のようなストッパ(図示のガイド手段ともなる)。小判形状のスロット351a'及びガイドピン30a'は、例えばカムが枢動するときにカムをガイドするために使用することができる。 (f) 警報手段(例えば第一の実施形態について記載したように、警報信号を発信するためにカムの第二の端部に取り付けられた部材37により作動されるリミットスイッチ38)。] [0057] 第二の実施形態のオープナーは、テンタークリップ11が機械方向に進むにつれてフィルムの方向に緩やかに傾斜する楔状カムを有する。枢軸位置の選択及び付勢手段の調整は第一の実施形態について記載したのと同じである。テンタークリップは必要最小限の力で閉鎖位置から開放位置までトグル運動するので、テンタークリップ及びテンターの摩耗を低減できる。一実0施形態では、20 N超、好ましくは50 Nの力がかかると、オープナーは後退する。] [0058] 関連する実施形態では、カム3a’は楔の代わりに、第一の実施形態について記載した曲面のカム面を有する部材である。第一の実施形態と同様に、限定的ではないがカム3a'は金属製で良い。耐摩耗性樹脂(例えば硬質ナイロン)のような他の材料をカム面又はカム全体に使用することもできる。] [0059] 適当な調整により、付勢手段360(例えばバネ、又は圧縮ガス又は液体で駆動されるピストン)はカム3a'に対するテンタークリップのカムフォロアのカム力に対抗するように設定する。付勢手段360がカム3a'の第四の面に当る位置は、テンタークリップがテンタークリップオープナーを横切るときにカム力が最大となるように選択することができる。一般に、この位置は図示のようにカム3a'の下流端部付近である。この位置が最大の力がカムフォロアからカム面にかかる位置に対向するとき、枢軸31a'のまわりの各力のレバーアームは等しく、第一の実施形態と比較して第一及び第二のトルクを計算するのが比較的容易である。必須ではないが、付勢手段360を適宜選択することにより、損傷又は異常があるクリップのアーム11b(閉鎖位置に固着している)の押圧力がテンター装置の一つ以上の部品を損傷させるほど大きくなる前に、カム3a'を付勢手段に逆らって異常クリップから遠ざかるように枢動させる。] [0060] 上記の通り、第二の装置でも、テンタークリップから異常に大きな力を受けるとカム3a’は僅かに遠ざかるように枢動し、もってクリップを含むテンター部品が摩耗するのを防止又は低減することができる。テンタークリップがトグル運動により開く位置はカム3a'の面に沿って下流に移動する。装置の老化により必要が生じた場合、カムを新品に置換することにより長寿命化できる。] [0061] [3]欠陥のあるテンタークリップの検出方法及び装置 欠陥テンタークリップを検出する本発明の方法及び装置を説明する。本発明の一実施形態は異常テンタークリップ(例えば摩耗又は摩耗屑の蓄積により開閉抵抗が大きくなったテンタークリップ)を検出する装置及びシステムに関する。装置は上記テンターに適用することができる。異常クリップが開閉のためにテンタークリップ駆動装置付近に運ばれると、異常クリップの駆動(一般にトグル運動)に対する抵抗のために、駆動装置はストッパに逆らって動く。駆動装置の動きを検証した結果、正常に動作するクリップ(異常クリップより動作抵抗が著しく少ない)ではクリップ駆動装置はストッパに接触しない。ストッパは2つの機能を行う。第一に、ストッパは、テンタークリップ駆動装置が限界点を越えてテンタークリップからさらに遠ざかるのを防止し、第二に、第二の限界点(第一の限界点と同じでも良い)にあるストッパは、自動的にテンタークリップカウンターを駆動し、異常クリップに続いて駆動装置を越えて運ばれたテンタークリップの数をカウントする。異常テンタークリップの位置は、テンタークリップ駆動装置におけるテンタークリップから進行方向下流の異常テンタークリップまで自動的、手動的又はその他の方法でカウントした数値から直接決定することができる。ストッパ(駆動装置がテンタークリップから遠ざかるのを防止する手段、及びカウンターを作動させるために警報及び/又は警報信号を発生する手段)の機能は、連結したストッパ及び警報部品(例えば機械式リミット及び電気式リミットスイッチ)又はそれらを組合せた単一部品により得られる。] [0062] クリップのカウントは、例えばコンピュータのような自動データ処理装置により自動的に行うことができる。制御手段により、テンター駆動装置を自動的に制御し、ストッパが異常クリップを検出した後でテンターを自動的に停止する。制御手段及びカウント手段を、例えばコンピュータのような自動プロセス制御装置に組み込んでも良い。] [0063] 従って、本発明の別の実施形態は、ポリマーウェブの連続延伸法において異常テンタークリップを特定する方法に関する。この方法は、 (a) ポリマーウェブを上記実施形態の装置を具備する延伸装置に搬送する工程、 (b) 異常クリップをテンタークリップ駆動装置に接触させて、テンタークリップ駆動装置をストッパまで動かし、カウンターを作動させる工程、 (c) テンタークリップの搬送を停止する工程、及び (d)駆動装置と異常テンタークリップとの間のテンタークリップの数をカウンターによりカウントして、異常テンタークリップを特定する工程を有する。テンター駆動装置を自動的に停止するために自動データ処理/制御手段を使用することができる。テンターの機械的機構により、機械は直ちに停止せずに慣性が消滅するまでの期間連続的に進む。カウント手段がこの期間テンタークリップをカウントし続けて、異常クリップがテンタークリップ駆動装置付近から遠ざかっても特定できることは本発明の利点である。一実施形態では、本発明に従ってストッパ及びカウンターを具備する駆動装置が対向するテンタークリップクローザの少なくとも1つにある場合に、本発明の方法を実施可能である。この実施形態では、異常クリップがループ状レールに沿って把持領域(クリップオープナー、パンタグラフ、軸受等を損傷するおそれがある)に再循環する前に、特定することができる。本発明のシステム及び方法は、異常クリップが駆動装置付近にあるときだけ駆動されるという利点を有するので、テンタークリップがシステム全体を進む間連続的に駆動される公知のシステム及び方法より効率的である。] [0064] 別の実施形態では、(1) 同じループ状レールを循環するテンタークリップの1つを基準クリップとし、(2) 前記基準クリップだけを検出するセンサ及び全てのテンタークリップをカウントするクリップカウンターをループ状レールに沿って配置し、(3) 前記基準クリップ検出センサ及び前記クリップカウンターにより検出されたテンター情報を含む信号を自動データ処理装置(例えばコンピュータ)に送り、そこで基準クリップ信号を受信するとテンターの各テンタークリップにユニークなシリアル番号を付与して記録し、(4)テンタークリップクローザは把持領域に位置する少なくとも1つのテンタークリップクローザを具備し、テンタークリップクローザ は(a) テンタークリップがテンタークリップクローザ(好ましくは第一のクローザの下流に位置する第二のクローザ)まで運ばれたときに、テンタークリップを少なくとも部分的に閉じ、把持面とクランプ面とでウェブを把持するために、テンタークリップのカムフォロア(及びクリップアーム)をクリップアームの枢軸を中心にして回転させる閉鎖用カムと、(b) 固定位置にある第一及び第二のクローザの少なくとも1つを保持するストッパとを具備し、(5) テンタークリップのカムフォロアに対するクローザのカムの作用に応じてテンタークリップクローザのストッパにかかる力を、全てのテンタークリップに対して力感知手段(例えばロードセル又は歪みゲージ)により測定し、感知手段からの信号をコンピュータに送り、感知した力が所定の閾値未満である場合、対応するクリップを異常クリップとして記録し、(6) ユニークなクリップ番号又は異常クリップの番号を特定するために、(a) 各テンタークリップのユニークなクリップ番号と(b) 感知手段からの信号とを対応させ、(7)テンタークリップオープナーは、(a) ウェブを開放するためにテンタークリップを少なくとも部分的に開く少なくとも1つのテンタークリップオープナー(例えば固定された又は回転するカム及び/又は車輪)、及びテンタークリップのカムフォロアがクリップオープナーと接触したときに、テンタークリップオープナーをテンタークリップから遠ざかるように回動するする枢軸と、(b)オープナーを固定位置に保持するストッパとを具備し、(8) テンタークリップのカムフォロアに対するオープナーのカム及び/又は車輪の作用に応じてテンタークリップオープナーのストッパにかかる力を、全てのテンタークリップに対して第二の力感知手段(例えばロードセル又は歪みゲージ)により測定し、第二の力感知手段からの信号をコンピュータに送り、感知した力が所定の閾値未満の場合、対応するクリップを異常クリップとして記録し、(9) ユニークなクリップ番号又は異常クリップの番号を特定するために、(a) 各テンタークリップのユニークなクリップ番号と(b) 第二の感知手段からの信号とを対応させる。上記特徴の全てを同時に有する、(4)、(5)及び(6) を必須とし、(7)、(8) 及び(9) を任意としても良く、その逆でも良い。上記特徴は全て本発明のシステム、装置及び方法に適用用可能である。この実施形態の特徴は前述した実施形態と組合せ可能である。] [0065] 本発明の特徴を図面を参照して説明したが、本発明はそれらに限定されない。] [0066] 図9は欠陥テンタークリップ検出する本発明の方法を実施する装置の一例を示す。テンターは、上記と同じように、一対の連続ループ状レール1、1、パンタグラフ、テンタークリップ11、テンタークリップクローザ2、2、及びテンタークリップオープナー3、3を具備する。パンタグラフは、自由に伸縮し得る1本のアームと、前記アームに支持された複数の平行なアーム10bとを有する。テンタークリップ11は平行なアーム10bに設けられている。] [0067] 一実施形態では、コンピュータ6に接続したクリップカウントセンサ5aはループ状レール1の外側に配置されている。クリップカウントセンサ5aとして、光学センサ(例えば赤外線センサ)を使用することができる。クリップカウントセンサ5aにより検出されたデジタル情報はコンピュータ6に送られる。] [0068] 一実施形態では、基準クリップ検出センサ5b(基準クリップ11'のみを検出する)はループ状レール1の内側に配置されている。基準クリップ11'として、パンタグラフ上で運ばれる複数のテンタークリップ11の1つを選択する。図10は基準クリップ検出センサ5bの一例を示す。磁性材料からなるダミーボルト10cは基準クリップ11'を支持する平行なアーム10bの内側端部に取り付けられている。基準クリップ検出センサ5bはダミーボルト10cがセンサ付近を通過するような位置にセットされている。本発明を、基準クリップを特定する磁気手段について説明する。基準クリップを検出するのに磁気ボルト/電磁又は磁気センサを使用できるが、限定的ではなく、その他の特定手段(例えば光学手段)も使用可能である。電磁又は磁気センサを適当な高さに設置すると、ダミーボルト10cは検知範囲に入るが、平行なアーム10bは検知範囲外となる。平行なアーム10bは一般に磁性体であるので、電磁又は磁気センサは一般にボルト10cを検出するが、アーム10bを検出しない高さに設置する。図9に示すように、基準クリップ検出センサ5bはコンピュータ6に接続している。基準クリップ検出センサ5bにより検出されたデジタル情報は、例えばデジタル化できるアナログ信号の形でコンピュータ6 に送られる。] [0069] 一実施形態では、図11に示すように、クリップカウントセンサ5a及び基準クリップ検出センサ5bはレール1を挟むように配置されているが、限定的ではない。基準クリップ検出センサ5bはクリップカウントセンサ5aの下流又は上流に配置することができる。例えばクリップカウントセンサ5aの位置は、「ダミー」ボルト10cが基準クリップ検出センサ5bの真下にあるときは、基準クリップ11'と次のクリップ11との間で良い。] [0070] ダミーボルト10cを検出した基準クリップ検出センサ5bの信号はコンピュータ6に送られ、クリップカウントセンサ5aから得られたクリップのカウント値をリセットする。基準クリップ11'の次のクリップ11から始まるカウント値(整数)を順次記録する。このようにして全てのテンタークリップ11にユニークなシリアル番号を付与する。カウント値のリセット及びクリップ11へのシリアル番号の付与をクリップ11の搬送とともに繰り返す。クリップカウントセンサ5aの位置でクリップ11に付与されたユニークなシリアル番号は、モニターパネル7に順次表示し、コンピュータに蓄積することができる。] [0071] 上記の通り、異常クリップ(例えばクリップアーム11bの不十分な回転のために欠陥クリップとなったもの)は、テンタークリップクローザ2及びオープナー3により検出することができる。] [0072] 図12は一対のテンタークリップクローザ組立体2の一方を詳細に示す。このテンタークリップクローザ組立体2は、ストッパ201の端部と係合する感知手段203を有することを除いて、図3〜図5に示す実施形態と同じである。力感知手段203はストッパ201にかかる力を測定するために使用することができる。] [0073] 力感知手段203は、図示のようにストッパ201の端部に設けることができる。図12に示すように、クローザ2a及び2bが固定位置にあるとき可動アーム21の回動部分は付勢手段22により上方に押圧されているので、クローザ2a及び2bといずれかのクリップ11との接触により僅かな変化があっても、ストッパ201にほぼ一定の力がかかる。異常クリップがクローザ2a及び2bに接触すると、異常クリップのトグル運動への抵抗のために、正常なクリップが閉じるときにかかる力を超える力がかかり、力センサ203により感知される力は低下する。そのため異常クリップは、センサ203により測定した力から直接特定できる。別の実施形態では、ストッパ201上にロードセル203の代わりに歪みゲージを使用する。] [0074] 図9に示すように、ロードセル203の信号をコンピュータ6に送ることができる。全てのテンタークリップ11の信号中のデジタル情報はコンピュータ6に記録することができる。ロードセル203により測定した力は連続的にモニターすることができ、もしその力が所定の閾値未満に低下したら、コンピュータにより対応するクリップを異常クリップと特定する。例えば図13に示すように、閾値P1は、正常に機能するクリップ11がクローザまで運ばれたときに測定される力P1より小さい。センサにより測定された力がP1未満(例えばP1の75%、50%、25%又は10%)であるとき、そのクリップは異常クリップであると特定できる。しかしこれに限定されない。] [0075] 図14は、本発明に用いることができる一対のテンタークリップオープナー3の一方を詳細に示す。このテンタークリップオープナー3は、力感知手段330を有する以外図6に示す実施形態のものと同じである。力感知手段330はフィルムの延伸中ストッパ33にかかる力を測定するのに使用することができる。] [0076] 力感知手段(例えばロードセル330)はストッパ33の端部に取り付けることができる。ロードセル330は可動アーム31の下流面の部分31bと接触する。可動アーム31は引張バネ32により付勢されてクリップアーム11bに対して抵抗するので、通常細長い板状オープナー3aが固定位置にあるときに、ストッパ33にほぼ一定の力がかかる(図14参照)。しかし、異常クリップがオープナーに運ばれると、比較的大きな力がかかり、ストッパ33にかかる力は低下する。その結果、異常クリップを検出できる。クローザの場合のように、ロードセル330の他に又はそれに加えて歪みゲージをストッパ32上の使用することができる。] [0077] 図9に示すように、ロードセル330により測定した応力を常に監視するために、全てのテンタークリップ11の信号はロードセル330からコンピュータ6に送られる。その応力が所定の閾値P1'未満に低下すると、対応するクリップを異常クリップと(例えば自動的に)特定することができる。閾値P1'は初期応力P0'(細長い板状オープナー3aとクリップ11とが接触していないときの応力)の75%、50%、25%又は10%の範囲内に設定するのが好ましい。] [0078] 一実施形態では、異常クリップをテンタークリップクローザ2により検出することができる。この場合、異常クリップがテンタークリップクローザ2により検出されたときに、クリップカウントセンサ5aによりカウントされたクリップ番号からクリップカウントセンサ5aとテンタークリップクローザ2との間のクリップの数を差し引くことにより求めた値を、異常クリップの番号とする。] [0079] 一実施形態では、異常クリップをテンタークリップオープナー3により検出することができる。この場合、異常クリップがテンタークリップオープナー3により検出されたときに、クリップカウントセンサ5aによりカウントされたクリップの番号からクリップカウントセンサ5aとテンタークリップオープナー3との間のクリップの数を差し引くことにより求めた値を、異常クリップの番号とする。] [0080] テンタークリップクローザ2及び/又はオープナー3により特定した欠陥クリップの番号をモニターパネル7に表示し、駆動手段を停止し、特定したクリップを置換又は修理のために特定位置から取り出すことができる。] [0081] 必須ではないが、欠陥クリップがテンタークリップクローザ2及び/又はオープナー3により検出されたときに警報を直接発するように、装置のプログラムを作成することができる。例えば図13に示すように、応力が閾値P1未満に低下したときに警報を発するように適当にプログラムする。操作者は、警報が発せられた後テンターを停止し、特定されたクリップの状態をチェックし、必要に応じてクリップを置換/修理することができる。これは、例えばいずれかの感知手段により感知された力が閾値P1より低い閾値P2未満に低下した場合にテンターを停止するコマンドを実行することにより、自動的に行うことができる。必須ではないが、閾値P2はP0の75%、50%、25%又は10%の範囲内に設定することができる。] [0082] 本発明を図面を参照して説明したが、本発明は図示の実施形態に限定されない。] [0083] 本発明を限定的でない以下の実施形態を参照してさらに説明する。] [0084] 1.ポリマーウェブの延伸装置であって、 (a)ウェブの対向端を保持し、装置内で上流の把持領域から下流の延伸領域までウェブを機械方向に搬送し、制御により開閉するテンタークリップを具備する被駆動コンベアと、 (b) 前記テンタークリップを少なくとも部分的に閉じて前記ウェブを把持するために把持領域に位置する第一のテンタークリップクローザと、 (c) さらに前記テンタークリップを閉じるために前記把持領域内で前記第一のテンタークリップクローザの下流に位置する第二のテンタークリップクローザとを具備する装置。] [0085] 2. 実施形態1の装置において、各テンタークリップはクランプ面及び枢動自在なクランプアームを有し、前記クランプアームはカムフォロアを有する第一の端部と、前記テンタークリップが少なくとも部分的に閉じるときクランプ面との間に前記ウェブを把持する把持面を有する第二の端部とを有する装置。] [0086] 3. 実施形態1又は2の装置において、前記第一のテンタークリップクローザはテンタークリップのカムフォロアを枢動させるカムを有し、もってテンタークリップが前記第一のテンタークリップクローザまで運ばれたときに、前記テンタークリップは把持面とクランプ面とで前記ウェブを把持する装置。] [0087] 4. 実施形態1〜3のいずれかの装置において、前記第二のテンタークリップクローザは、テンタークリップが前記第二のクリップクローザまで運ばれたときに少なくとも部分的に枢動したカムフォロアと接触する回転自在な円板を具備する装置。] [0088] 5. 実施形態1〜4のいずれかの装置において、前記ウェブを延伸するためにテンタークリップが拡開する経路を移動するように、前記コンベアは前記延伸領域内に配置されている装置。] [0089] 6. 実施形態2〜5のいずれかの装置において、さらに枢軸を介して第一の端部及び第二の端部を有する枢動自在な部材を具備し、前記枢動自在な部材の第一の端部に前記第一のテンタークリップクローザ及び前記第二のテンタークリップクローザの一方又は両方が取り付けられており、前記枢動自在な部材の第二の端部はウェブ面に対して垂直に作用する力F1により固定位置にある装置。] [0090] 7. 実施形態6の装置において、さらにカムフォロアから第一又は第二のテンタークリップクローザに異常な力F2をかける欠陥テンタークリップがある場合に力F2により前記部材の枢軸を中心として生ずる第一のトルクが、前記付勢手段を中心とした逆方向の力F1により生ずる第二のトルクと等しくなると、前記枢動自在な部材がテンタークリップから遠ざかる装置。] [0091] 8. 実施形態6又は7の装置において、前記第一のテンタークリップクローザのカムは、把持領域内を前記ウェブから遠ざかるように曲がりながら上流方向に延びる曲面と、前記ウェブの方向に傾斜している上端部を有するカム面とを有する装置。] [0092] 9. 実施形態6〜8のいずれかの装置において、前記カムが金属製であり、前記円板が耐摩耗性樹脂製である装置。] [0093] 10. 実施形態6〜9のいずれかに記載のテンタークリップクローザにおいて、円板の側面が少なくとも部分的に枢動したカムフォロアに接触するテンタークリップクローザ。] [0094] 11.ポリマーウェブの連続延伸法であって、 (a) (i)クランプ面及び枢動自在なクランプアームを有する複数のテンタークリップ(前記クランプアームはカムフォロアを有する上端部と、把持面を有する下端部とを有する。)と、(ii)上流の把持領域及び前記把持領域の下流の延伸領域を有し、複数のテンタークリップを搬送する対向トラックとを具備する延伸装置に前記ポリマーウェブを搬送し、 (b) 前記把持領域内で一連の対向するテンタークリップ対のカムフォロアを一対の対向する第一のクリップクローザと接触させて少なくとも部分的に前記テンタークリップを閉じ、もって前記ウェブの対向端部を対向対のテンタークリップで順次把持して、前記ウェブを前記延伸領域に搬送し、 (c) 一連の対向するテンタークリップ対のカムフォロアを、前記把持領域内だが前記第一のクリップクローザの下流に位置する第二の対向するクリップクローザ対と接触させ、次いで (d) 前記ウェブを前記対向トラックに沿って前記延伸領域まで搬送し、前記延伸領域で前記ウェブを延伸する連続延伸法。] [0095] 12.ポリマーウェブの延伸装置であって、前記ウェブを対向端を保持して機械方向に延伸領域に搬送し、制御により開閉し得るテンタークリップを有する被駆動コンベアと、少なくとも1つの枢動自在なテンタークリップオープナーとを具備し、前記テンタークリップオープナーは、前記ウェブを開放するために前記テンタークリップを少なくとも部分的に開く固定カムと、前記固定カムをテンタークリップから遠ざかるように枢動させるために前記固定カムに連結された枢軸とを具備する装置。] [0096] 13. 実施形態12の装置において、前記テンタークリップオープナーがさらに前記固定カムの枢動に逆らう付勢手段を具備する装置。] [0097] 14. 実施形態12又は13の装置において、 (a) 前記テンタークリップはクランプ面及び枢動自在なクランプアームを具備し、前記クランプアームはカムフォロアを有する第一の端部と、前記テンタークリップが少なくとも部分的に閉じるときクランプ面との間に前記ウェブを把持する把持面を有する第二の端部とを有し、 (b) 前記装置はさらに(i) 前記延伸領域の上流の把持領域と、(ii) 前記把持領域に位置する少なくとも1つのテンタークリップクローザ(前記テンタークリップが前記テンタークリップクローザまで運ばれたときに、前記テンタークリップを少なくとも部分的に閉じて把持面とクランプ面とで前記ウェブを把持するために、前記枢軸を中心に前記カムフォロアを回転させる閉鎖用カムを具備する。)とを具備し、 (c) 前記テンタークリップが前記テンタークリップオープナーまで運ばれたときに把持面とクランプ面とで把持された前記ウェブを開放するために、前記テンタークリップオープナーのカムは前記テンタークリップの枢軸を中心にして前記カムフォロアを回転させる装置。] [0098] 15. 実施形態14の装置において、前記テンタークリップオープナーは前記延伸領域の下流の開放領域に位置し、前記テンタークリップオープナーはさらに枢動自在な部材を具備し、前記枢動自在な部材は前記テンタークリップオープナーのカムが取り付けられた第一の端部と、前記付勢手段に連結した第二の端部とを有し、前記テンタークリップオープナーの枢軸は前記枢動自在な部材上に位置する装置。] [0099] 16. 実施形態12〜15のいずれかの装置において、前記テンタークリップオープナーのカムが細長い長方形板状又は細長い楔状である装置。] [0100] 17. 実施形態16の装置において、前記カムと前記カムフォロアは前記板のカム面で接触し、前記カム面は前記板の第一の端部から第二の端部まで前記フィルムから横方向に遠ざかるように曲がった曲面である装置。] [0101] 18. 実施形態17の装置において、前記曲面の少なくとも一部が放物線状、円状、楕円状又は双曲線状である装置。] [0102] 19. 実施形態15の装置において、前記付勢手段が一以上のバネ又は液体又はガスにより駆動されるピストンである装置。] [0103] 20. 実施形態13〜19のいずれかの装置において、前記付勢手段は前記テンタークリップオープナーのカムの下流端部を支持し、前記カムが前記カムフォロアを押すと、前記テンタークリップオープナーのカムの下流端部は前記付勢手段に逆らってテンタークリップのカムフォロアから遠ざかるように枢動する装置。] [0104] 21. 実施形態14〜20のいずれかの装置において、前記テンタークリップオープナーはさらに、前記テンタークリップオープナーの枢軸を中心とした前記カムの動きを中立位置から±45°の角度に制限する少なくとも1つの機械的リミッタを具備する装置。] [0105] 22.ポリマーウェブの連続延伸法であって、 (a) 前記ポリマーウェブを、(i)クランプ面及び枢動自在なクランプアームを有する複数のテンタークリップ(前記クランプアームはカムフォロアを有する上端部と、把持面を有する下端部とを有する。)と、(ii)把持領域、前記把持領域の下流の延伸領域及び前記延伸領域の下流の開放領域を有し、複数のテンタークリップを搬送する対向トラックとを具備する延伸装置に搬送し、 (b) 前記把持領域内で一連の対向するテンタークリップ対のカムフォロアを少なくとも一対の対向する第一のクリップクローザと接触させて前記テンタークリップを少なくとも部分的に閉じ、もって前記ウェブの対向端部を対向対のテンタークリップで順次把持して前記ウェブを延伸領域に搬送し、 (d) 前記ウェブを前記対向トラックに沿って前記延伸領域まで搬送して、そこで前記ウェブを延伸し、 (e) 前記テンタークリップを少なくとも部分的に開いて前記ウェブの把持部分を順次開放するために、前記開放領域で一連の対向する閉鎖テンタークリップ対のカムフォロアを少なくとも一対の対向するクリップオープナーと接触させ、前記クリップオープナーは、前記ウェブを開放するために前記テンタークリップを少なくとも部分的に開く固定カムと、前記固定カムをテンタークリップから遠ざかるように枢動させるために前記固定カムに連結された枢軸とを具備する連続延伸法。] [0106] 23.ポリマーウェブの延伸装置であって、 (a) 前記ウェブを対向端を保持して機械方向に延伸領域に搬送するとともに、制御により開閉し得るテンタークリップを具備する被駆動コンベアと、 (b) 前記ウェブを把持又は開放するためにテンタークリップを少なくとも部分的に開閉する少なくとも1つのテンタークリップ駆動装置(接触によりそのさらなる動きを阻止するストッパに向けて前記テンタークリップから遠ざかるように動く。)と、 (c) 前記ストッパにより自動的に作動され、作動後に前記テンタークリップ駆動装置に運ばれたテンタークリップの数をカウントするカウンターとを具備する延伸装置。] [0107] 24. 実施形態23の装置において、前記テンタークリップ駆動装置が、前記ウェブを開放するために前記テンタークリップを少なくとも部分的に開く固定カムと、前記固定カムを前記テンタークリップから遠ざかるように枢動させるために前記固定カムに連結された枢軸と、前記固定カムの枢動に逆らう付勢手段とを具備する枢動自在なテンタークリップオープナーである装置。] [0108] 25. 実施形態24の装置において、 (a) 前記テンタークリップはクランプ面及び枢動自在なクランプアームを具備し、前記クランプアームはカムフォロアを有する第一の端部と、前記テンタークリップが少なくとも部分的に閉じるときクランプ面との間に前記ウェブを把持する把持面を有する第二の端部とを有し、 (b) 前記装置はさらに、(i) 前記延伸領域の上流の把持領域と、(ii) 前記把持領域に位置する少なくとも1つのテンタークリップクローザ(前記テンタークリップが前記テンタークリップクローザまで運ばれたときに、前記テンタークリップを少なくとも部分的に閉じて把持面とクランプ面とで前記ウェブを把持するために、前記枢軸を中心に前記カムフォロアを回転させる閉鎖用カムを具備する。)とを具備し、 (c) 前記テンタークリップが前記テンタークリップオープナーまで運ばれたときに把持面とクランプ面とで把持された前記ウェブを開放するために、前記テンタークリップオープナーのカムは前記テンタークリップの枢軸を中心にして前記カムフォロアを回転させ、 (d) 前記ストッパはロードセル又は歪みゲージに接続しており、ロードセル又は歪みゲージからの信号により前記カウンターが作動する装置。] [0109] 26. 実施形態24又は25のいずれかの装置において、前記テンタークリップオープナーは前記延伸領域の下流の開放領域に位置し、前記テンタークリップオープナーはさらに枢動自在な部材(前記テンタークリップオープナーのカムに取り付けられた第一の端部と、前記付勢手段に連結した第二の端部とを有する。)を具備し、前記テンタークリップオープナーの枢軸は前記枢動自在な部材上に位置する装置。] [0110] 27. 実施形態24〜26のいずれかの装置において、前記テンタークリップオープナーのカムが細長い長方形板状又は細長い楔状である装置。] [0111] 28. 実施形態24〜27のいずれかの装置において、前記カムと前記カムフォロアは前記板のカム面で接触し、前記カム面は前記板の第一の端部から第二の端部まで前記フィルムから横方向に遠ざかるように曲がった曲面である装置。] [0112] 29. 実施形態28の装置において、前記曲面の少なくとも一部が放物線状、円状、楕円状又は双曲線状である装置。] [0113] 30. 実施形態26〜29のいずれかの装置において、前記付勢手段が一以上のバネ又は液体又はガスにより駆動されるピストンである装置。] [0114] 31. 実施形態24〜30のいずれかの装置において、前記付勢手段は前記テンタークリップオープナーのカムの下流端部を支持し、前記カムが前記カムフォロアを押すと、前記テンタークリップオープナーのカムの下流端部は前記付勢手段に逆らってテンタークリップのカムフォロアから遠ざかるように枢動する装置。] [0115] 32. 実施形態28〜31のいずれかの装置において、前記テンタークリップオープナーはさらに、前記テンタークリップオープナーの枢軸を中心とした前記カムの動きを中立位置から±45°の角度に制限する少なくとも1つの機械的リミッタを具備する装置。] [0116] 33.ポリマーウェブの連続延伸法において異常テンタークリップを特定する方法であって、 (a) 前記ポリマーウェブを延伸装置に搬送し、前記延伸装置は(i) 前記ウェブの対向端を把持して搬送するとともにトグル運動により開閉するように制御される複数のテンタークリップ(異常テンタークリップはトグル運動に抵抗する。)と、(ii) 前記テンタークリップをトグル運動により開閉してウェブを開放する少なくとも1つのテンタークリップ駆動装置(テンタークリップ駆動装置はテンタークリップから遠ざかってストッパ方向に動くようになっており、異常テンタークリップが駆動装置によりトグル運動するときにはストッパに接触するが、正常に機能するテンタークリップが前記駆動装置と接触するときにはストッパと接触せず、前記ストッパは前記テンタークリップ駆動装置のさらなる動きを阻止する。)と、(iii) 接触したストッパにより自動的に作動され、作動後に前記テンタークリップ駆動装置に運ばれたテンタークリップの数をカウントするカウンターとを具備し、 (b) 前記異常クリップと前記テンタークリップ駆動装置とを接触させて前記テンタークリップ駆動装置を前記ストッパまで動かし、前記カウンターを作動させ、 (d) 前記駆動装置と前記異常テンタークリップとの間のテンタークリップの数を前記カウンターによりカウントし、異常テンタークリップを特定する方法。] [0117] 34. 実施形態33の方法において、前記延伸装置はさらに、(iv)テンタークリップを把持領域から下流方向延伸領域を経て開放領域まで搬送するために前記ウェブの両側に配置された一対の連続レール(前記把持領域内における少なくとも1つの駆動装置はテンタークリップクローザであり、前記開放領域内における少なくとも1つの駆動装置はテンタークリップオープナーである。)と、(v) 少なくとも1つの基準テンタークリップと、(vi) 前記基準クリップを感知する基準クリップセンサと、(vii) 前記基準クリップの後に前記第二のカウンターを通過したテンタークリップの数をカウントする第二のカウンターと、(viii) 前記第二のカウンターを読んで、前記基準クリップに関して複数のテンタークリップの各々を特定するデータ処理装置とを具備し、 前記方法はさらに (c) テンタークリップの搬送を停止し、 (e) 前記第二のカウンターがカウントした番号と各クリップの番号とを対応させ、もって各クリップと基準クリップとの間のクリップの数を表すユニークな番号により各クリップを特定し、 (f) 前記異常クリップのユニークな番号を決定する方法。] [0118] 35. 実施形態33又は34の方法において、異常クリップが前記テンタークリップオープナーと接触する場合は、前記第二のクリップカウンターと前記テンタークリップオープナーとの間のクリップの数を差し引くことにより前記異常クリップのユニークな番号を決定し、異常クリップが前記テンタークリップクローザと接触する場合は、第二のクリップカウンターとテンタークリップクローザとの間のクリップの数を差し引くことにより前記異常クリップのユニークな番号を決定する方法。] [0119] 36. 実施形態33〜35のいずれかの方法において、複数のテンタークリップはパンタグラフに設けられており、前記パンタグラフは、自由に伸縮自在なパンタグラフアームと、前記パンタグラフアームに支持された複数の平行なアームと、基準クリップに近い平行なアーム上の磁気基準部材とを有し、前記パンタグラフは前記ループ状レールに沿って循環し、前記基準クリップセンサは、その検知範囲内に前記基準部材が入るが前記平行なアームが入らないように配置された磁気センサである方法。]
权利要求:
請求項1 ポリマーウェブの延伸装置であって、(a)ウェブの対向端を保持し、装置内で上流の把持領域から下流の延伸領域までウェブを機械方向に搬送し、制御により開閉するテンタークリップを具備する被駆動コンベアと、(b) 前記テンタークリップを少なくとも部分的に閉じて前記ウェブを把持するために把持領域に位置する第一のテンタークリップクローザと、(c) さらに前記テンタークリップを閉じるために前記把持領域内で前記第一のテンタークリップクローザの下流に位置する第二のテンタークリップクローザとを具備することを特徴とする装置。 請求項2 請求項1に記載の装置において、各テンタークリップはクランプ面及び枢動自在なクランプアームを有し、前記クランプアームはカムフォロアを有する第一の端部と、前記テンタークリップが少なくとも部分的に閉じるときクランプ面との間に前記ウェブを把持する把持面を有する第二の端部とを有することを特徴とする装置。 請求項3 請求項1又は2に記載の装置において、前記第一のテンタークリップクローザはテンタークリップのカムフォロアを枢動させるカムを有し、もってテンタークリップが前記第一のテンタークリップクローザまで運ばれたときに、前記テンタークリップは把持面とクランプ面とで前記ウェブを把持する装置。 請求項4 請求項1〜3のいずれかに記載の装置において、前記第二のテンタークリップクローザは、テンタークリップが前記第二のクリップクローザまで運ばれたときに少なくとも部分的に枢動したカムフォロアと接触する回転自在な円板を具備する装置。 請求項5 請求項1〜4のいずれかに記載の装置において、前記ウェブを延伸するためにテンタークリップが拡開する経路を移動するように、前記コンベアは前記延伸領域内に配置されていることを特徴とする装置。 請求項6 請求項1〜5のいずれかに記載の装置において、さらに枢軸を介して第一の端部及び第二の端部を有する枢動自在な部材を具備し、前記枢動自在な部材の第一の端部に前記第一のテンタークリップクローザ及び前記第二のテンタークリップクローザの一方又は両方が取り付けられており、前記枢動自在な部材の第二の端部はウェブ面に対して垂直に作用する力F1により固定位置にあることを特徴とする装置。 請求項7 請求項6に記載の装置において、カムフォロアから第一又は第二のテンタークリップクローザに異常な力F2をかける欠陥テンタークリップがある場合に力F2により前記部材の枢軸を中心として生ずる第一のトルクが、前記付勢手段を中心とした逆方向の力F1により生ずる第二のトルクと等しくなると、前記枢動自在な部材がテンタークリップから遠ざかることを特徴とする装置。 請求項8 請求項3〜7のいずれかに記載の装置において、前記第一のテンタークリップクローザのカムは、把持領域内を前記ウェブから遠ざかるように曲がりながら上流方向に延びる曲面と、前記ウェブの方向に傾斜している上端部を有するカム面とを有することを特徴とする装置。 請求項9 請求項3〜8のいずれかに記載の装置において、前記カムが金属製であり、前記円板が耐摩耗性樹脂製であることを特徴とする装置。 請求項10 請求項4〜9のいずれかに記載の装置において、前記第二のテンタークリップクローザの円板の側面は少なくとも部分的に枢動したカムフォロアに接触することを特徴とする装置。 請求項11 ポリマーウェブの連続延伸法であって、(a) (i)クランプ面及び枢動自在なクランプアームを有する複数のテンタークリップ(前記クランプアームはカムフォロアを有する上端部と、把持面を有する下端部とを有する。)と、(ii)上流の把持領域及び前記把持領域の下流の延伸領域を有し、複数のテンタークリップを搬送する対向トラックとを具備する延伸装置に前記ポリマーウェブを搬送し、(b) 前記把持領域内で一連の対向するテンタークリップ対のカムフォロアを一対の対向する第一のクリップクローザと接触させて少なくとも部分的に前記テンタークリップを閉じ、もって前記ウェブの対向端部を対向対のテンタークリップで順次把持して、前記ウェブを前記延伸領域に搬送し、(c) 一連の対向するテンタークリップ対のカムフォロアを、前記把持領域内だが前記第一のクリップクローザの下流に位置する第二の対向するクリップクローザ対と接触させ、次いで(d) 前記ウェブを前記対向トラックに沿って前記延伸領域まで搬送し、前記延伸領域で前記ウェブを延伸することを特徴とするポリマーウェブの連続延伸法。 請求項12 ポリマーウェブの延伸装置であって、前記ウェブを対向端を保持して機械方向に延伸領域に搬送し、制御により開閉し得るテンタークリップを有する被駆動コンベアと、少なくとも1つの枢動自在なテンタークリップオープナーとを具備し、前記テンタークリップオープナーは、前記ウェブを開放するために前記テンタークリップを少なくとも部分的に開く固定カムと、前記固定カムをテンタークリップから遠ざかるように枢動させるために前記固定カムに連結された枢軸とを具備することを特徴とする装置。 請求項13 請求項12に記載の装置において、前記テンタークリップオープナーがさらに前記固定カムの枢動に逆らう付勢手段を具備することを特徴とする装置。 請求項14 請求項12又は13に記載の装置において、(a) 前記テンタークリップはクランプ面及び枢動自在なクランプアームを具備し、前記クランプアームはカムフォロアを有する第一の端部と、前記テンタークリップが少なくとも部分的に閉じるときクランプ面との間に前記ウェブを把持する把持面を有する第二の端部とを有し、(b) 前記装置はさらに(i) 前記延伸領域の上流の把持領域と、(ii) 前記把持領域に位置する少なくとも1つのテンタークリップクローザ(前記テンタークリップが前記テンタークリップクローザまで運ばれたときに、前記テンタークリップを少なくとも部分的に閉じて把持面とクランプ面とで前記ウェブを把持するために、前記枢軸を中心に前記カムフォロアを回転させる閉鎖用カムを具備する。)とを具備し、(c) 前記テンタークリップが前記テンタークリップオープナーまで運ばれたときに把持面とクランプ面とで把持された前記ウェブを開放するために、前記テンタークリップオープナーのカムは前記テンタークリップの枢軸を中心にして前記カムフォロアを回転させることを特徴とする装置。 請求項15 請求項12〜14のいずれかに記載の装置において、前記テンタークリップオープナーは前記延伸領域の下流の開放領域に位置し、前記テンタークリップオープナーはさらに枢動自在な部材を具備し、前記枢動自在な部材は前記テンタークリップオープナーのカムが取り付けられた第一の端部と、前記付勢手段に連結した第二の端部とを有し、前記テンタークリップオープナーの枢軸は前記枢動自在な部材上に位置することを特徴とする装置。 請求項16 請求項12〜15のいずれかに記載の装置において、前記テンタークリップオープナーのカムが細長い長方形板状又は細長い楔状であることを特徴とする装置。 請求項17 請求項16に記載の装置において、前記カムと前記カムフォロアは前記板のカム面で接触し、前記カム面は前記板の第一の端部から第二の端部まで前記フィルムから横方向に遠ざかるように曲がった曲面であることを特徴とする装置。 請求項18 請求項17に記載の装置において、前記曲面の少なくとも一部が放物線状、円状、楕円状又は双曲線状であることを特徴とする装置。 請求項19 請求項15に記載の装置において、前記付勢手段が一以上のバネ又は液体又はガスにより駆動されるピストンであることを特徴とする装置。 請求項20 請求項15又は19に記載の装置において、前記付勢手段は前記テンタークリップオープナーのカムの下流端部を支持し、前記カムが前記カムフォロアを押すと、前記テンタークリップオープナーのカムの下流端部は前記付勢手段に逆らってテンタークリップのカムフォロアから遠ざかるように枢動することを特徴とする装置。 請求項21 請求項12〜20のいずれかに記載の装置において、前記テンタークリップオープナーはさらに、前記テンタークリップオープナーの枢軸を中心とした前記カムの動きを中立位置から±45°の角度に制限する少なくとも1つの機械的リミッタを具備することを特徴とする装置。 請求項22 ポリマーウェブの連続延伸法であって、(a) 前記ポリマーウェブを、(i)クランプ面及び枢動自在なクランプアームを有する複数のテンタークリップ(前記クランプアームはカムフォロアを有する上端部と、把持面を有する下端部とを有する。)と、(ii)把持領域、前記把持領域の下流の延伸領域及び前記延伸領域の下流の開放領域を有し、複数のテンタークリップを搬送する対向トラックとを具備する延伸装置に搬送し、(b) 前記把持領域内で一連の対向するテンタークリップ対のカムフォロアを少なくとも一対の対向する第一のクリップクローザと接触させて前記テンタークリップを少なくとも部分的に閉じ、もって前記ウェブの対向端部を対向対のテンタークリップで順次把持して前記ウェブを延伸領域に搬送し、(d) 前記ウェブを前記対向トラックに沿って前記延伸領域まで搬送して、そこで前記ウェブを延伸し、(e) 前記テンタークリップを少なくとも部分的に開いて前記ウェブの把持部分を順次開放するために、前記開放領域で一連の対向する閉鎖テンタークリップ対のカムフォロアを少なくとも一対の対向するクリップオープナーと接触させ、前記クリップオープナーは、前記ウェブを開放するために前記テンタークリップを少なくとも部分的に開く固定カムと、前記固定カムをテンタークリップから遠ざかるように枢動させるために前記固定カムに連結された枢軸とを具備することを特徴とするポリマーウェブの連続延伸法。 請求項23 ポリマーウェブの延伸装置であって、(a) 前記ウェブを対向端を保持して機械方向に延伸領域に搬送するとともに、制御により開閉し得るテンタークリップを具備する被駆動コンベアと、(b) 前記ウェブを把持又は開放するためにテンタークリップを少なくとも部分的に開閉する少なくとも1つのテンタークリップ駆動装置(接触によりそのさらなる動きを阻止するストッパに向けて前記テンタークリップから遠ざかるように動く。)と、(c) 前記ストッパにより自動的に作動され、作動後に前記テンタークリップ駆動装置に運ばれたテンタークリップの数をカウントするカウンターとを具備することを特徴とするポリマーウェブの延伸装置。 請求項24 請求項23に記載の装置において、前記テンタークリップ駆動装置が、前記ウェブを開放するために前記テンタークリップを少なくとも部分的に開く固定カムと、前記固定カムを前記テンタークリップから遠ざかるように枢動させるために前記固定カムに連結された枢軸と、前記固定カムの枢動に逆らう付勢手段とを具備する枢動自在なテンタークリップオープナーであることを特徴とする装置。 請求項25 請求項24に記載の装置において、(a) 前記テンタークリップはクランプ面及び枢動自在なクランプアームを具備し、前記クランプアームはカムフォロアを有する第一の端部と、前記テンタークリップが少なくとも部分的に閉じるときクランプ面との間に前記ウェブを把持する把持面を有する第二の端部とを有し、(b) 前記装置はさらに、(i) 前記延伸領域の上流の把持領域と、(ii) 前記把持領域に位置する少なくとも1つのテンタークリップクローザ(前記テンタークリップが前記テンタークリップクローザまで運ばれたときに、前記テンタークリップを少なくとも部分的に閉じて把持面とクランプ面とで前記ウェブを把持するために、前記枢軸を中心に前記カムフォロアを回転させる閉鎖用カムを具備する。)とを具備し、(c) 前記テンタークリップが前記テンタークリップオープナーまで運ばれたときに把持面とクランプ面とで把持された前記ウェブを開放するために、前記テンタークリップオープナーのカムは前記テンタークリップの枢軸を中心にして前記カムフォロアを回転させ、(d) 前記ストッパはロードセル又は歪みゲージに接続しており、ロードセル又は歪みゲージからの信号により前記カウンターが作動することを特徴とする装置。 請求項26 請求項24又は25に記載の装置において、前記テンタークリップオープナーは前記延伸領域の下流の開放領域に位置し、前記テンタークリップオープナーはさらに枢動自在な部材(前記テンタークリップオープナーのカムに取り付けられた第一の端部と、前記付勢手段に連結した第二の端部とを有する。)を具備し、前記テンタークリップオープナーの枢軸は前記枢動自在な部材上に位置することを特徴とする装置。 請求項27 請求項24〜26のいずれかに記載の装置において、前記テンタークリップオープナーのカムが細長い長方形板状又は細長い楔状であることを特徴とする装置。 請求項28 請求項27に記載の装置において、前記カムと前記カムフォロアは前記板のカム面で接触し、前記カム面は前記板の第一の端部から第二の端部まで前記フィルムから横方向に遠ざかるように曲がった曲面であることを特徴とする装置。 請求項29 請求項28に記載の装置において、前記曲面の少なくとも一部が放物線状、円状、楕円状又は双曲線状であることを特徴とする装置。 請求項30 請求項24〜29のいずれかに記載の装置において、前記付勢手段が一以上のバネ又は液体又はガスにより駆動されるピストンであることを特徴とする装置。 請求項31 請求項24〜30のいずれかに記載の装置において、前記付勢手段は前記テンタークリップオープナーのカムの下流端部を支持し、前記カムが前記カムフォロアを押すと、前記テンタークリップオープナーのカムの下流端部は前記付勢手段に逆らってテンタークリップのカムフォロアから遠ざかるように枢動することを特徴とする装置。 請求項32 請求項24〜31のいずれかに記載の装置において、前記テンタークリップオープナーはさらに、前記テンタークリップオープナーの枢軸を中心とした前記カムの動きを中立位置から±45°の角度に制限する少なくとも1つの機械的リミッタを具備することを特徴とする装置。 請求項33 ポリマーウェブの連続延伸法において異常テンタークリップを特定する方法であって、(a) 前記ポリマーウェブを延伸装置に搬送し、前記延伸装置は(i) 前記ウェブの対向端を把持して搬送するとともにトグル運動により開閉するように制御される複数のテンタークリップ(異常テンタークリップはトグル運動に抵抗する。)と、(ii) 前記テンタークリップをトグル運動により開閉してウェブを開放する少なくとも1つのテンタークリップ駆動装置(テンタークリップ駆動装置はテンタークリップから遠ざかってストッパ方向に動くようになっており、異常テンタークリップが駆動装置によりトグル運動するときにはストッパに接触するが、正常に機能するテンタークリップが前記駆動装置と接触するときにはストッパと接触せず、前記ストッパは前記テンタークリップ駆動装置のさらなる動きを阻止する。)と、(iii) 接触したストッパにより自動的に作動され、作動後に前記テンタークリップ駆動装置に運ばれたテンタークリップの数をカウントするカウンターとを具備し、(b) 前記異常クリップと前記テンタークリップ駆動装置とを接触させて前記テンタークリップ駆動装置を前記ストッパまで動かし、前記カウンターを作動させ、(d) 前記駆動装置と前記異常テンタークリップとの間のテンタークリップの数を前記カウンターによりカウントし、異常テンタークリップを特定することを特徴とする方法。 請求項34 請求項33に記載の方法において、さらに(c)テンタークリップの搬送を停止することを特徴とする方法。 請求項35 請求項33又は34に記載の方法において、前記延伸装置はさらに、(iv)テンタークリップを把持領域から下流方向延伸領域を経て開放領域まで搬送するために前記ウェブの両側に配置された一対の連続レール(前記把持領域内における少なくとも1つの駆動装置はテンタークリップクローザであり、前記開放領域内における少なくとも1つの駆動装置はテンタークリップオープナーである。)と、(v) 少なくとも1つの基準テンタークリップと、(vi) 前記基準クリップを感知する基準クリップセンサと、(vii) 前記基準クリップの後に前記第二のカウンターを通過したテンタークリップの数をカウントする第二のカウンターと、(viii) 前記第二のカウンターを読んで、前記基準クリップに関して複数のテンタークリップの各々を特定するデータ処理装置とを具備し、前記方法はさらに(e) 前記第二のカウンターがカウントした番号と各クリップの番号とを対応させ、もって各クリップと基準クリップとの間のクリップの数を表すユニークな番号により各クリップを特定し、(f) 前記異常クリップをクリップのユニークな番号により特定することを特徴とする方法。 請求項36 請求項35に記載の方法において、異常クリップが前記テンタークリップオープナーと接触する場合は、前記第二のクリップカウンターと前記テンタークリップオープナーとの間のクリップの数を差し引くことにより前記異常クリップのユニークな番号を決定し、異常クリップが前記テンタークリップクローザと接触する場合は、第二のクリップカウンターとテンタークリップクローザとの間のクリップの数を差し引くことにより前記異常クリップのユニークな番号を決定することを特徴とする方法。 請求項37 請求項35又は36に記載の方法において、複数のテンタークリップはパンタグラフに設けられており、前記パンタグラフは、自由に伸縮自在なパンタグラフアームと、前記パンタグラフアームに支持された複数の平行なアームと、基準クリップに近い平行なアーム上の磁気基準部材とを有し、前記パンタグラフは前記ループ状レールに沿って循環し、前記基準クリップセンサは、その検知範囲内に前記基準部材が入るが前記平行なアームが入らないように配置された磁気センサであることを特徴とする方法。
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