专利摘要:
本発明は、表面の粗さ特性高度Rzが、Rz≧1.5μmである、ニトロ化又はニトロ浸炭化された鋼製部材の耐蝕性表面の製造方法に関する。本発明は以下の方法工程:第一の酸化工程として、ニトロ化又はニトロ浸炭化された部材表面の酸化、直ちに引き続いた酸化工程での部材表面の少なくとも1回の第二の酸化、最後の酸化に直ちに引き続いた、最終的な方法工程での部材表面の研磨を含む。
公开号:JP2011506762A
申请号:JP2010537266
申请日:2008-10-29
公开日:2011-03-03
发明作者:バウディス ウルリッヒ
申请人:ドゥルフェリット ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングDurferrit GmbH;
IPC主号:C23C8-42
专利说明:

[0001] 本発明は、ニトロ化又はニトロ浸炭化された(nitorocarburiert)鋼製部材の耐蝕性表面の製造方法に関する。]
[0002] 鋼表面のニトロ化又はニトロ浸炭化は、鋼製部材の耐摩耗性、及び耐振動性を向上させるために、何十年来適用されている。何千もの適用が公知であり、例えば自動車製造におけるクランクシャフトのニトロ化、及びカムシャフトのニトロ浸炭化が挙げられる。]
[0003] ニトロ化とニトロ浸炭化は、よく似たプロセスである。ニトロ化の場合には元素の窒素を部材表面に導入し、ニトロ浸炭化の場合には拡散された窒素と、僅少量の炭素とを部材表面に導入する。このプロセスは通常、540℃〜630℃の温度、大抵は580〜610℃の温度で行う。工程時間は比較的短いので、工業技術においてニトロ浸炭化はかなり定着している。ニトロ浸炭化は、ガス、プラズマ、又は溶融された塩の中で行うことができる。]
[0004] ニトロ浸炭化の際に、部材表面に窒化鉄から成る緻密層が形成され、この層内にはまた、鋼が合金化されていれば、合金元素の硝酸塩とカーボナイトライドも含まれている。この層は、「化合層」とも呼ばれる。この化合層は、その下にある拡散帯域に加えて、硬度、靭性、及び耐摩耗性の向上を第一に担う。化合層の厚さは、材料、工程所要時間、及び温度に依存し、かつ通常は約20μmである。外部領域では化合層は常に多孔質である、すなわち微細な孔が混じっている。いわゆる細孔帯域は、一般的に化合層の層厚の10〜50%の深さまでである。20μmの化合層厚では、一般的に細孔帯域が2〜10μmで見られる。]
[0005] ニトロ化又はニトロ浸炭された鋼表面は、ニトロ浸炭化に表面酸化が連続していれば、前述の耐摩耗性に加えて高い耐蝕性を有することは、公知である。酸化によって化合層上には薄い、緻密な酸化鉄層が生成し、この層は1マイクロメーターに満たない値から最大数マイクロメーターの厚さであってよい。加えて化合層の細孔は、酸化鉄によって充填される。こうして、ニトロ浸炭化された表面上に、主に黒色酸化鉄マグネタイト(Fe3O4)から成り、かつ部材に高い耐蝕性を付与する不活性層が生成する。]
[0006] ニトロ浸炭化層の酸化は、気体、例えば二酸化炭素、酸化窒素、又は水蒸気によって行うことができる。酸化のためにはまた、溶融された塩を使用することもでき、たいていはアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属の硝酸塩と亜硝酸塩、並びにアルカリ金属炭酸塩から成る塩混合物を利用する。]
[0007] このようにして処理された、すなわちニトロ浸炭化され、かつ酸化された部材には、向上された耐摩耗性の他に、耐蝕性の著しい向上も見られる。例えば耐蝕性は、DIN EN ISO 9227 : 2006の基準に従って測定すると、合金化されていない鋼C15と比較して、表面を溶融された塩でニトロ浸炭化した場合には、1%食塩溶液に対して35℃で、1時間から12〜24時間に向上する。しかしながら、部材表面をニトロ浸炭化後にさらに付加的に酸化すると、耐蝕性は基本的に500時間、及びそれ以上の値にさらに向上する。これによって耐蝕性は、大抵の電着された層、例えば類似の目的に使用されるニッケル又は硬クロムの耐蝕性を上回る。さらに、ニトロ浸炭化され、かつその後に酸化された層は、需要の多い装飾的な黒い色を有する。]
[0008] しかしながら、鋼表面のニトロ浸炭化及び酸化のこうした肯定的な面に加えて、問題も生じるのだが、そうした問題はしばしば見過ごされる。]
[0009] 多くの部材、例えば油圧シリンダー、ガスばね、球状ボルト、球状連結部、空気シリンダーは、作用面で一定の粗さを越えてはならない。しかしながら部材表面の粗さは、ニトロ化若しくはニトロ浸炭化により高まる。引き続いた酸化は粗さを高めるが、些細な程度に過ぎない。表面の粗さのための、若しくは表面の粗さの変化の基準としては、最大粗さ特性高度(Rauigkeitsprofilhoehe)と呼ばれ、DIN EN ISO 4287標準に従って測定される、Rzの値の測定が有効と実証されている。許容される粗さの限界は、上記部材でRz値が1.5μmである。]
[0010] 油圧、空気圧、又はガスばねで使用される部材のための厳格な基準として通用するのは、以下の基準である:
これらの作用領域で使用される部材は、Rz=1.5μmの粗さを越えてはならない。一般的にこのような部材の粗さはそれどころか、Rzが1.0μm未満である。]
[0011] 実地的な経験によれば、未処理の部材のRz0.5〜1.5μmという当初の粗さは、溶融された塩でのニトロ浸炭化によって二倍〜三倍になり、そして引き続いた酸化により元々のRz値の四倍にまで高まる。つまり例えば、当初の状態でRz=1μmが、ニトロ浸炭化後にはRz=3μmに、そしてニトロ浸炭化及び酸化の後にはRz=3.5〜4μmになる。]
[0012] この粗さは部材の研磨によって、再度必要なRz、すなわち1.5μm未満の値に、大抵はRz=1μm未満の値に戻さなければならない。このため、工業技術的には以下のように行う:
シアネート、シアニド、及びカーボネートから成る溶融塩でのニトロ浸炭化の後、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、及び亜硝酸塩から成る酸化性溶融物の中に部材を移し、そしてそこで表面を酸化させる。同時にニトロ浸炭化溶融物の付着性残分を酸化させる、すなわち塩浴中でニトロ浸炭化された部材に付着するシアネート及び少量のシアニドを酸化させて炭酸塩にする。引き続き、部材を水中で焼き入れする。するとこれらの部材は既に所望の黒色、耐摩耗性、及び耐蝕性を有する。しかしながら先に記載したように、粗さが高くなりすぎ、最初の値の二倍、三倍、又はそれどころか四倍の値になる。それゆえこれらの部材は、装填台から取り出し、そして研磨する。この際、研磨盤、研磨ベルトで、又はガラスビーズによる磨き、又は振動式研磨機での研磨石による潤滑研磨によって、酸化表面での例えばRz=1μm、又はそれ未満という相応する粗さの要求が再度得られる。]
[0013] しかしながらこの研磨によって、耐蝕性不活性層の一部が剥がれ、このことによって一回の酸化と研磨後に残っている層の耐蝕性が、もはや要求を満たさないことになる。このことが原因となって、ニトロ化され、酸化され、かつ研磨された部材はもう一度装填台に置き、酸化性の溶融塩に15〜60分間、大抵は30分間導入する。この際に、研磨により弱くなった表面はあらためて酸化され、そしてほとんど修復される。第二の酸化は、第一の酸化と同じ酸化溶融物中で行う。この第二の酸化では、粗さはそれほど高まらない。と言うのも、細孔は既に酸化され、そして化合層の高い部分(Spitz)は既に剥がれているからである。第二の酸化後、部材を再度水で焼き入れし、場合によりフェルト片、又は非摩擦性媒体の布でぬぐい、若しくは水の染み、及び付着している表面の汚れをきれいにし、そして油を塗る。こうしてこれらの部材は完成する。この方法は技術上、QPQプロセスと呼ばれる。Quench−Polish−Quench(急冷−研磨−急冷)の略称である。ここで"Q"はそれぞれ、酸化性溶融塩での酸化を表す。]
[0014] この方法は、ガスばね用の球状連結部ボルト又は球状ピストン棒において優れた耐蝕性、及び充分に滑らかで、かつ耐摩耗性のある表面(粗さ特性値Rz<1.5μm、大抵はそれどころか0.7μm未満)につながる。]
[0015] しかしながら今日まで大規模工業で一般的なこの方法には、はっきりとした経済上の欠点がある。表面の酸化後、部材を装填台から取り出し、そして研磨機上に置かなければならない。QPQ法の第二の酸化の過程に入れるためには、研磨後に部材をあらためてきれいにし、そしてもう一度(大抵は手作業で)装填台に戻さなければならない。]
[0016] 本発明は、粗さが僅かな耐蝕性表面を有する、ニトロ化又はニトロ浸炭化された部材を製造するための合理的な方法を提供するという課題に基づく。]
[0017] 前記課題は、請求項1及び14の特徴で解決される。本発明の好ましい実施態様及び目的にかなったさらなる構成は、それらの従属形式請求項に記載されている。]
[0018] 本発明の第一の変法によれば、表面の粗さ特性高度RzがRz≧1.5μmである、ニトロ化又はニトロ浸炭化された鋼製部材の耐蝕性表面の製造方法は、以下の方法工程を含む:
第一の酸化工程として、ニトロ化又はニトロ浸炭化された部材の表面の酸化、
直ちに引き続いた酸化工程での部材表面の少なくとも一回の第二の酸化、
最後の酸化に直ちに引き続いた、最終的な方法工程での部材表面の研磨。]
[0019] 本発明の第二の変法によれば、表面の粗さ特性高度Rzが、Rz≦1.5μmである、ニトロ化又はニトロ浸炭化された鋼製部材の耐蝕性表面の製造方法は、以下の方法工程を含む:
ニトロ化又はニトロ浸炭化された部材の表面の、リチウムイオン含有溶融塩中での酸化、
酸化に直ちに引き続いた、最終的な方法工程での部材表面の研磨。]
[0020] 本発明の両方の変法では、ニトロ化又はニトロ浸炭化された鋼製部材における、粗さ高度が僅かな耐蝕性表面の合理的な製造が得られる。このことは、部材表面の研磨が、表面加工の最後の方法工程を完全に構成することに基づく。これによって部材を一度だけ台に装填すればよくなり、この際にこの台上で部材はニトロ化又はニトロ浸炭化されるだけではない。それどころか、腐蝕性表面を製造するための全酸化工程をも行い、その結果、部材の脱装填後、最終的な方法工程としての研磨のみをさらに行うだけでよくなる。]
[0021] 同様に粗さが僅かな耐蝕性部材表面を有する、従来技術より公知のQPQ法とは異なり、酸化処理を研磨工程で中断する必要がなくなり、その結果、これまで必要だった複数回の部材装填と脱装填が不要になる。]
[0022] 本発明による方法は、粗さと耐蝕性について同じ結果をもたらす一連のQPQプロセスに比較して、約25%の工程時間短縮、及び20〜35%の工程コスト節約につながる。]
[0023] 本発明による方法の前提となるのは、充分に強く、稠密であり、かつしっかり付着する酸化層、すなわち化学的に不活性な層を部材上に生成する、適切な酸化性媒体の使用であり、この結果、ニトロ化又はニトロ浸炭化された表面を酸化した後の研磨が、耐蝕性の低下につながることなく、結果として、研磨後の酸化がもはや必要でなくなる。]
[0024] 本発明の第一の変法は、QQPプロセス又は一般的にQnP−プロセスを構成し、ニトロ化又はニトロ浸炭化後直ちに、2回の、又は一般的にn回の酸化工程(Q=急冷)が連続し、それから最後の酸化層上に直接、最終的な研磨工程が続く(P=研磨)。]
[0025] 溶融された塩浴(溶融塩)内における部材表面のニトロ浸炭化の場合、有利には、解毒反応と連結された第一の酸化に、他の別個の塩浴内で、又は強酸化性のアルカリ金属水性媒体での第二の酸化が続くようにする。この際に第二の酸化浴の化学的な組成は、第一の酸化浴の組成と異なってもよい。ガス又はプラズマを援用するニトロ浸炭化の場合、酸化性媒体は大抵、水蒸気であるか、又は水蒸気、酸素、空気、若しくは二酸化炭素から成る混合物である。酸化性媒体の工程パラメータ、とりわけ滞留時間及び温度は、異なっていてよい。研磨可能な表面が生成する原因は、連続して続く複数回の酸化(Q1−Qn)によって、形成されるFe3O4から成る不活性層がさらに強固に材料表面と結合し、そしてFe3O4自身の中に含まれる細孔が、直ちに連続して続く複数回の酸化によって閉鎖されることにあると考えられる。]
[0026] 本発明の第二の変法はQPプロセスであり、これはつまり、この変法ではたった一回だけの酸化で足りるようになるということである。このためには、酸化性媒体が溶融塩であり、かつリチウムイオン(Li+)を好適には少なくとも0.25〜9.0%の濃度で含むことが絶対に必要となる。有利にはリチウムイオンの濃度は、前記酸化性媒体中で1〜2質量%である。リチウムイオンは好適には、炭酸リチウム(Li2CO3)、硝酸リチウム(LiNO3)、又は塩化リチウム(LiCl)といった塩の形で導入する。酸化性媒体中にリチウムイオンが存在すると、部材表面に酸化鉄Fe3O4のみならず、Fe3O4と、リチウムの酸化物及び二重酸化物とから成る混合物、例えばLi2Fe3O5、Li2Fe2O4、及びLiFeO2も形成される。これら(混合酸化物から構成される表面)は、特に稠密で、しっかりと付着し、かつ研磨可能な表面であり、この表面によって、この表面の耐蝕性を損なうことなく、研磨により最大粗さ特性高度Rz<1.5μmを得ることが可能となる。]
[0027] 本発明による方法は一般的に、鋼製部材における、粗さが僅かな耐蝕性部材表面に適している。これらの部材は、油圧システムにおけるシリンダー、ピストン、又は管として形成されていてよい。さらにこれらの部材は、ガスばね若しくは空気圧システムにおける球状ボルト、球状連結部、又はピストン棒として形成されていてよい。]
[0028] 本発明を、以下に実施例及び図面をもとに詳説する。]
図面の簡単な説明

[0029] 従来技術より公知のQPQプロセスの流れの図解である。
本発明によるQQPプロセスの流れの図解である。
本発明によるQnPプロセスの流れの図解である。
本発明によるQPプロセスの流れの図解である。]
[0030] 図1は、ニトロ浸炭化された鋼製部材に粗さ高度が僅かな耐蝕性部材表面を製造するための、従来技術より公知のQPQ法の流れを図式的に示す。] 図1
[0031] 図1では、図2〜4と同様に、説明するプロセスの各方法工程に対して以下の略号を使用する。] 図1 図2 図3 図4
[0032] CH 台への部材の装填
NC部材のニトロ浸炭化若しくはニトロ化
Q、Q1〜Qn 部材の酸化
D−CH 台からの部材の脱装填/取り外し
P 部材の研磨。]
[0033] この際に図1〜4は、各方法工程に対する温度を定性的に示す。] 図1 図2 図3 図4
[0034] 図1に表された方法では、部材をまず台に搭載する、すなわち部材の装填(CH)を行う。この後、部材をニトロ浸炭化(NC)し、そして連続する方法工程で酸化する(Q)。引き続き、部材の脱装填(D−CH)、すなわち台からの取り外しを行い、その結果、連続する方法工程で部材を研磨(P)することができ、このことによって表面の粗さ高度を<1.5μmに減少させることができる。しかしながらこのことは、部材表面の耐蝕性の損傷と結びついており、その結果、後処理のために部材を再び台に搭載しなければならず、この後もう一度酸化処理(Q)に供する。] 図1
[0035] 図2は、本発明による方法の第一の実施態様を示す。この方法は、QQPプロセスである。第一の方法工程では、台への部材の装填(CH)を行う。引き続き、部材のニトロ浸炭化(NC)を行う。この直後、2回の酸化プロセス(Q)を行う、すなわち部材を二回連続して続く酸化工程で酸化する。この後、部材の脱装填(D−CH)、及び引き続いて部材の研磨(P)を行う。研磨によって部材表面に、Rz<1.5μmの粗さ高度が得られる。先に実施した両方の酸化工程によって、充分に強く、稠密で、かつ付着力のある酸化層が部材表面上に得られ、その結果研磨によって、部材表面の耐蝕性が損なわれることはほとんどない。従って、研磨工程でのさらなる酸化工程は、もはや必要でなくなる、すなわち研磨工程が本方法の最後の方法工程を構成する。しかしながらこのことによって、QPQ法の場合にはさらに必要となる中間工程、すなわち脱装填と研磨工程後の装填(図1では斜線で示した)を避けることができ、このことによって著しい時間の節約と、コストの節約が達成される。] 図1 図2
[0036] 図3に表された、本発明による方法の第二の実施態様は、QnPプロセスである。この方法が図2に記載の実施態様と異なる点は、第二の酸化工程の代わりに、ここではn回の酸化工程Q1・・・Qnが部材のニトロ浸炭化の直後に続くことだけである。QnPプロセスではまた、図1に記載のQPQ法の場合にはさらに必要となる中間工程、すなわち研磨前の脱装填と研磨工程後の装填(図1では斜線で示した)を省くことができる。] 図1 図2 図3
[0037] 図2と3に記載の方法の場合、全酸化工程(すなわち図2では両方のQプロセス、そして図3ではQ1・・・Qnプロセス)の実施のために、溶融塩を使用することができる。] 図2 図3
[0038] 各酸化工程のための溶融塩は、異なる組成を有していてよい。この場合、酸化工程のためのプロセス条件は、同一に、又は異なって形成されていてよい。]
[0039] 代替的には、各酸化工程のために同一の組成を有する溶融塩を使用することができ、この際に酸化工程はプロセス条件、とりわけ滞留時間と温度の点で異なる。]
[0040] 上記方法において酸化工程を実施するための溶融塩は、有利には以下の成分から成る:
NaNO3 10〜50質量%、
KNO3 0〜40質量%、
NaNO2 0〜20質量%、
NaOH 20〜70質量%、
KOH 0〜60質量%、
Na2CO3 3〜30質量%、
K2CO3 3〜30質量%、
Li2CO3 0〜10質量%。]
[0041] 特に有利には、当該溶融塩は、以下の成分から構成されている:
NaNO3 5〜15質量%、
NaNO2 1〜15質量%、
NaOH 20〜30質量%、
KOH 0〜60質量%、
Na2CO3 20〜40質量%。]
[0042] 酸化工程の実施のために、滞留時間は好適には5〜120分の範囲、特に有利には30〜40分の範囲である。温度は有利には300〜500℃の範囲、特に有利には380゜〜430℃の範囲である。]
[0043] 図2と3に記載の方法の代替的な構成ではそれぞれ、第一の酸化工程のために溶融塩を、そして1つの、又は複数のさらなる酸化工程のために強酸化性のアルカリ金属水性媒体、例えばさび止め浴(Bruenierbad)、又はこれに似た媒体を使用することができる。] 図2
[0044] この水性媒体は有利には、以下の成分から構成されている:
水 35〜60質量%、
NaNO3 3〜15質量%、
NaNO2 1〜10質量%、
NaCl 0〜5質量%、
チオ硫酸ナトリウム0〜5質量%、
NaOH 30〜50質量%、
KOH 30〜50質量%、
LiCl 0〜5質量%、
Li2NO3 0〜5質量%、
Na4P2O7 0〜5質量%。]
[0045] 特に有利には、当該水性媒体は、以下の成分から構成されている:
水 40〜50質量%、
NaNO3 5〜10質量%、
NaNO2 1〜5質量%、
NaCl 0.5〜2質量%、
チオ硫酸ナトリウム0.5〜2質量%、
NaOH 40〜45質量%。]
[0046] この水性媒体は120℃〜160℃の温度、特に有利には135℃〜140℃の温度で沸騰状態に保つ。この際に部材の処理時間は、5〜120分の範囲であり、特に有利には30分である。]
[0047] 図4は、QPプロセスの形での本発明による方法の変法を示す。図4に記載の方法が、図2に記載の方法と異なる点は、第二の酸化工程の代わりに、部材の酸化(Q)を一回だけ行えばよいことのみである。研磨(P)の前に一回の酸化工程を実施するだけであるにもかかわらず、研磨後に部材をもう一度酸化させる必要がない。] 図2 図4
[0048] このことは、図1に記載の方法における酸化工程を、特製のリチウムイオン含有溶融塩を用いて行うことに基づく。この際にこの溶融塩は、リチウムイオン(Li+)を少なくとも0.25%〜9.0%の濃度で含む。有利にはリチウムイオンの濃度は、1〜2質量%である。リチウムイオンは好適には、炭酸リチウム(Li2CO3)、硝酸リチウム(LiNO3)、又は塩化リチウム(LiCl)といった塩の形で導入する。酸化性媒体中にリチウムイオンが存在すると、部材表面に酸化鉄Fe3O4のみならず、Fe3O4と、リチウムの酸化物及び二重酸化物とから成る混合物、例えばLi2Fe3O5、Li2Fe2O4、及びLiFeO2も形成される。これらの(混合酸化物から構成される)表面は、特に稠密で、しっかりと付着し、かつ研磨可能な表面であり、この表面によって、この表面の耐蝕性を損なうことなく、研磨により最大粗さ特性高度Rz<1.5μmを得ることが可能となる。] 図1
[0049] これらのリチウムイオン含有溶融塩は有利には、以下の成分から構成されている:
NaNO3 20〜50質量%、
KNO3 0〜40質量%、
NaNO2 0〜5質量%、
NaOH 20〜60質量%、
KOH 0〜20質量%、
Na2CO3 3〜25質量%、
K2CO3 3〜15質量%、
Li2CO3 1〜30質量%
Li2NO3 1〜10質量%
LiCl 1〜10質量%。]
[0050] 特に有利には、当該溶融塩は、以下の成分から構成されている:
NaNO3 30〜40質量%、
NaNO2 2質量%、
NaOH 40〜50質量%、
Na2CO3 3〜8質量%、
K2CO3 3〜8質量%、
Li2CO3 1.5〜10質量%
Li2NO3 0〜2質量%。]
[0051] 基本的に図4に記載の方法に使用される溶融塩はまた、図2及び図3に記載の方法における第一の酸化工程を実施するために使用することもできる。] 図2 図3 図4
[0052] 以下の実施例は、本発明による方法のさらなる説明に役立つものである。]
[0053] 実施例1
空気弁で使用するためのC45材料から成る、長さ18cm、直径12mmの104本のピストン棒を、90分間、チタン製るつぼ中のTF1(R)−ニトロ浸炭化塩浴に、いわゆるTenifer(R)法(シアネート含分37.5質量%、シアニド含分4.2質量%、鉄含分200ppm未満、温度580℃+/−5℃、溶融物中のNa+/K+の比は約20/80)の標準的な工程条件下でニトロ浸炭化し、この結果、厚さ18〜21μmの化合層が生成した。平均粗さは、2つの棒について、3つの異なる箇所で長さ方向にDIN EN ISO 4287に従って測定し、算数的に平均したところ、処理前のもともとの部材は、Rzが0.52μmだった。]
[0054] 塩浴ニトロ浸炭化の後、2つの棒を取り出し、そして水中で焼き入れした。これらの部材では、同じ方法で測定したところ、粗さが平均値でRz=1.82μmに高まっていた。]
[0055] 残りの102本の棒はニトロ浸炭化後に、以下の組成の酸化性塩浴中で処理した:
NaNO3 10質量%、NaNO2 3質量%、NaOH 10質量%、KOH 45質量%、Na2CO3 32質量%。温度は410℃であり、滞留時間は20分だった。これらの部材は酸化後に水中で焼き入れし、そして乾燥させた。これらの部材は、つや消しの黒色表面を有していた。2つの棒を取り出して測定した。粗さをそれぞれ3つの測定箇所について測定したところ、平均値でRz=2.02μmであった。]
[0056] 残りの100本の棒は、以下のようにさらに処理した。]
[0057] 25本の棒を、製品名「Loeser」のSuperfinish研磨機を用いて、粒度1000の微細な鋼玉−研磨ベルトを使用してRz=0.57μmの粗さに研磨し、DIN EN ISO 9227に従った塩噴霧試験に導入した。中止の基準としては、部材の作用表面上の最初の錆箇所の出現を用いた。これらの棒の平均耐久時間は、23本の棒について測定して算数的に平均したところ、72時間であり、この際にこれらの棒のうち1つとして個別の耐久時間が196時間を超えたものはなく、試験は196時間後に中断した。]
[0058] 25本の棒を同じ研磨機でRz=0.57μmの粗さに磨き、しかしながらその後に、もう一度装填して上記の酸化性塩浴に導入し、そしてさらにもう一度30分間、420℃で酸化させ、そうしてあらためて水中で焼き入れし、そして乾燥させる。この方法は、図1に記載のQPQプロセスに相当する。こうして処理された棒は、平均粗さが0.67μmであり、そして塩噴霧試験に移した。これらの棒の平均耐久時間は、23本の棒について測定し、算数的に測定したところ、496時間であって、この際に1本の棒は720時間(30日間)の耐久時間を示し、試験は720時間で中断した。この棒の耐久時間は、平均値形成の際に720時間で組み込んだ。中止の基準としては、作用表面上の最初の錆箇所の出現を用いた。] 図1
[0059] 50本の棒は第一の酸化後、装填台にそのままにしておき、そして引き続き、以下の組成の第二の酸化性溶融塩に導入した:
NaNO3 30質量%、NaNO2 2質量%、NaOH 39質量%、Na2CO3 20質量%、Li2CO3 9質量%、及び425℃の温度で35分間酸化し、その後、水中で焼き入れし、そして乾燥させた。このようにして処理した棒は、平均粗さRz=2.14μmであった。このようにして処理された棒は、製品名「Loeser」のSuperfinish研磨機を用いて、微細な研磨ベルトを使用してRz=0.62μmの粗さに研磨した。この方法は、図2に記載の本発明によるQQPの過程に相当する。] 図2
[0060] これらの棒をこの後、DIN EN ISO 9227に従った塩噴霧試験に導入した。中止の基準としては、作用表面上の最初の錆箇所の出現を用いた。これらの棒の平均耐久時間は、48本の棒について測定し算数的に平均したところ、498時間であり、この際に試験を720時間で中断し、試験中の2つの棒はなお錆びた箇所が無かった。これら2つの棒の耐久時間は、平均値形成の際に720時間で組み込んだ。]
[0061] この実施例は、ニトロ浸炭化された表面を二回連続して酸化させ、そしてその終わりになって初めて研磨するという方法過程が、研磨により中断された二重の酸化処理と同一の、又はそれどころかより良好な耐蝕性を有することを示す。]
[0062] 実施例2:
ガスばねでピストン棒として使用するための、C35材料から成る、寸法が長さ27cm、直径8mmの27本のピストン棒を、60分間、チタン製るつぼ中のTF1(R)−ニトロ浸炭化塩浴に、いわゆるTenifer(R)法(シアネート含分37.5質量%、シアニド含分4.2質量%、鉄含分200ppm未満)、温度600℃+/−5℃という工程条件下でニトロ浸炭化し、この結果、厚さ18〜22μmの化合層が生成した。平均粗さは、2つの棒について、3つの異なる箇所で長さ方向にDIN EN ISO 4287に従って測定し、算数的に平均したところ、処理前のもともとの部材は、Rzが0.62μmだった。これらのピストン棒をニトロ浸炭化塩浴から取り出し、そして酸化性の、リチウム含有塩浴で45分間、430℃で酸化し、この際に溶融物は以下の成分から構成されていた:
NaNO3 30質量%、NaNO2 2質量%、NaOH 45質量%、KOH 5質量%、Na2CO3 5質量%、K2CO3 5質量%、Li2CO3 5質量%、LiNo3 3質量%。こうして処理された棒は、水中での冷却と洗浄後、平均粗さがRz=2.68μmであった。これらの棒はまず、平均粒径75μmのガラスビーズで1.5barの圧力で磨き、そしてその後、製品名「Loeser」という研磨機で粒度1000の研磨ベルトで非常に細かく研磨し、平均粗さRz=0.66μmにした。この方法変法は、図4に記載の方法に相当する。これらの棒をこの後、DIN EN ISO 9227に従った塩噴霧試験に導入する。中止の基準としては、表面上の最初の錆箇所の出現を用いた。これらの棒の平均耐久時間は、25本の棒について測定し算数的に平均したところ、420時間であり、この際に試験は720時間で中断し、試験中の1つの棒はなお錆びた箇所が無かった。この棒の耐久時間は、平均値形成の際に720時間で組み込んだ。] 図4
[0063] この実施例は、部材表面の酸化のために適切なリチウム含有溶融塩を使用すると、既に一回の酸化で足りるようにでき、所望の研磨可能な耐蝕性表面が生成されることを示す。]
[0064] 実施例3
ガスばねでピストン棒として使用するための、C35材料から成る、長さ27cm、及び直径8mmの27本のピストン棒を実施例(2)のように60分間、チタン製るつぼ中のTF1(R)−ニトロ浸炭化塩浴に、いわゆるTenifer(R)法(シアネート含分37.5質量%、シアニド含分4.2質量%、鉄含分200ppm未満)、温度600℃+/−5℃という工程条件下でニトロ浸炭化し、この結果、厚さ18〜22μmの化合層が生成した。平均粗さは、2つの棒について、3つの異なる箇所で長さ方向にDIN EN ISO 4287に従って測定し、算数的に平均したところ、実施例(2)と同様に、処理前のもともとの部材は、Rzが0.62μmだった。ピストン棒をニトロ浸炭化塩浴から取り出し、そして以下の組成の酸化性リチウム含有塩浴中で45分間、430℃で酸化した:
NaNO3 30質量%、NaNO2 1質量%、NaOH 40質量%、KOH 5質量%、Na2CO3 10質量%、K2CO3 5質量%、Li2CO3 8質量%、その後、水中で焼き入れした。まだ湿っている棒をさらに、沸騰している酸化性媒体中で142℃で25分間さらに酸化させ、この際に水性媒体は以下の成分から構成されていた:
水39質量%、NaNO3 10質量%、NaNO2 3質量%、NaCl 1質量%、Na2S2O3 1質量%、NaOH 45質量%、LiNO3 1質量%、その後取り出し、洗浄し、そして乾燥させた。これらの棒はこの後、製品名「Loeser」の研磨機を用いて、粒度1000の研磨ベルトで非常に細かく研磨し、Rz=0.72μmの平均粗さにした。この方法変法は、図2に記載の方法に相当する。研磨されたこれらの棒を、DIN EN ISO 9227に従った塩噴霧試験に導入した。中止の基準としては、表面上の最初の錆箇所の出現を用いた。これらの棒の平均耐久時間は、25本の棒について測定し算数的に平均したところ、414時間であり、この際に試験を500時間で中断し、試験中の1つの棒はなお錆びた箇所が無かった。この棒の耐久時間は、平均値形成の際に500時間で組み込んだ。] 図2
[0065] TF1(R)、及びTenifer(R)は、Mannheim在、DurferritGmbH社の登録商標である。]
权利要求:

請求項1
表面の粗さ特性高度RzがRz≦1.5μmである、ニトロ化又はニトロ浸炭化された鋼製部材の耐蝕性表面の製造方法であって、以下の方法工程:第一の酸化工程としての、ニトロ化又はニトロ浸炭化された部材の表面の酸化、直ちに引き続いた酸化工程での部材表面の少なくとも一回の第二の酸化の実施、最後の酸化に直ちに引き続いた、最終的な方法工程での部材表面の研磨を含む、製造方法。
請求項2
2回以上行われる酸化の際に、全酸化工程が直ちに連続して行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
請求項3
全酸化工程を実施するために、その都度、溶融塩を使用することを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
請求項4
酸化工程のために使用される溶融塩の組成が異なっており、かつ酸化工程のための工程条件が同一であるか、又は異なっていることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
請求項5
酸化工程のために使用される溶融塩の組成は同一であるが、酸化工程のための工程条件が異なっていることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
請求項6
酸化工程の実施のために使用される溶融塩が、以下の成分:NaNO310〜50質量%、KNO30〜40質量%、NaNO20〜20質量%、NaOH20〜70質量%、KOH0〜60質量%、Na2CO33〜30質量%、K2CO33〜30質量%、Li2CO30〜10質量%から構成されていることを特徴とする、請求項3から5までのいずれか1項に記載の方法。
請求項7
前記溶融塩が、以下の成分:NaNO35〜15質量%、NaNO21〜15質量%、NaOH20〜30質量%、KOH0〜60質量%、Na2CO320〜40質量%、から構成されていることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
請求項8
酸化工程の実施のために溶融塩を用いて、5〜120分の、好適には30〜40分の滞留時間、及び300〜500℃の、好適には380〜430℃の温度を適用することを特徴とする、請求項3から7までのいずれか1項に記載の方法。
請求項9
第一の酸化工程の実施のために溶融塩を使用し、かつ一回又は複数回の後続の酸化工程の実施のためにその都度、強酸化性のアルカリ金属水性媒体を、とりわけさび止め浴の形で、又はさび止め浴に似た媒体の形で使用することを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
請求項10
強酸化性のアルカリ金属水性媒体が、以下の成分:水35〜60質量%、NaNO33〜15質量%、NaNO21〜10質量%、NaCl0〜5質量%、チオ硫酸ナトリウム0〜5質量%、NaOH30〜50質量%、KOH30〜50質量%、LiCl0〜5質量%、Li2NO30〜5質量%、Na4P2O70〜5質量%、から構成されていることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
請求項11
強酸化性のアルカリ金属水性媒体が、以下の成分:水40〜50質量%、NaNO35〜10質量%、NaNO21〜5質量%、NaCl0.5〜2質量%、チオ硫酸ナトリウム0.5〜2質量%、NaOH40〜45質量%、から構成されていることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
請求項12
強酸化性のアルカリ金属水性媒体が、120℃〜160℃の温度、好適には135℃〜140℃の温度で沸騰状態に保たれ、かつ沸騰媒体内での部材の処理時間が、5〜120分、好適には30分であることを特徴とする、請求項10又は11に記載の方法。
請求項13
第一の酸化工程を実施するためにリチウムイオン含有溶融塩を使用し、かつさらなる一回又は複数回の酸化工程を実施するために、さらなる溶融塩、又は強酸化性アルカリ金属水性媒体を使用することを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
請求項14
表面の粗さ特性高度RzがRz≦1.5μmである、ニトロ化又はニトロ浸炭化された鋼製部材の耐蝕性表面の製造方法であって、以下の方法工程:リチウムイオン含有溶融塩内でのニトロ化又はニトロ浸炭化された部材の表面の酸化、前記酸化に直ちに引き続いた最終的な方法工程での部材表面の研磨を含む、製造方法。
請求項15
第一の、又は唯一の酸化工程を実施するための溶融塩が、0.25質量%〜9.0質量%、好適には1質量%〜2質量%の濃度でリチウムイオンを含むことを特徴とする、請求項13又は14に記載の方法。
請求項16
リチウムイオン含有溶融塩が、以下の成分:NaNO320〜50質量%、KNO30〜40質量%、NaNO20〜5質量%、NaOH20〜60質量%、KOH0〜20質量%、Na2CO33〜25質量%、K2CO33〜15質量%、Li2CO31〜30質量%Li2NO31〜10質量%LiCl1〜10質量%から構成されていることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
請求項17
リチウムイオン含有溶融塩が、以下の成分:NaNO330〜40質量%、NaNO22質量%、NaOH40〜50質量%、Na2CO33〜8質量%、K2CO33〜8質量%、Li2CO31.5〜10質量%Li2NO30〜2質量%から構成されていることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
請求項18
請求項1から17までのいずれか1項に記載の方法により得られ、粗さ特性高度Rz≦1.5μmの酸化された表面を有する、ニトロ化又はニトロ浸炭化された鋼製部材であって、この際に前記部材が、油圧システムの構成部材としてのシリンダー、ピストン若しくは管として、又はガスばね若しくは空気圧システムの構成部材としての、球状ボルト若しくは球状連結部として、又はピストン棒として形成されている、部材。
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