专利摘要:
N−(4−(4−((2−(4−クロロフェニル)−5,5−ジメチル−1−シクロヘキサ−1−エン−1−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾイル)−4−(((1R)−3−(モルホリン−4−イル)−1−((フェニルスルファニル)メチル)プロピル)アミノ)−3−((トリフルオロメチル)スルホニル)ベンゼンスルホンアミドを使用して癌を治療する方法を開示する。
公开号:JP2011506338A
申请号:JP2010537097
申请日:2008-12-05
公开日:2011-03-03
发明作者:クリボシク,アンドリユー
申请人:アボット・ラボラトリーズAbbott Laboratories;
IPC主号:A61K31-5377
专利说明:

[0001] (発明の分野)
本発明は、N−(4−(4−((2−(4−クロロフェニル)−5,5−ジメチル−1−シクロヘキサ−1−エン−1−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾイル)−4−(((1R)−3−(モルホリン−4−イル)−l−((フェニルスルファニル)メチル)プロピル)アミノ)−3−((トリフルオロメチル)スルホニル)ベンゼンスルホンアミドを使用して、癌を治療する方法に関する。]
背景技術

[0002] (発明の背景)
抗アポトーシスBcl−2ファミリータンパク質メンバーは数多くの疾患に関連し、従って、有望な治療薬剤標的として研究中である。介入療法のためのこれらの重要な標的として、例えば、タンパク質Bcl−2、Bcl−XLおよびBcl−wのBcl−2ファミリーが挙げられる。この技術は、標的タンパク質への結合を有する阻害剤を教示するが、この教示は、化合物をさらなるまたは連続した薬物開発のために調査する場合、考慮しなければならない多くの側面のひとつに過ぎない。この開発の一環として、哺乳類に対し経口的に有効であり、容認できる副作用プロファイルを持つ化合物が開発されることが非常に望まれ、該副作用の特性は、哺乳類に投与し、この副作用および重症度を測定することによって決定されることが好ましい。]
発明が解決しようとする課題

[0003] 従って、治療分野では、容認できる副作用プロファイルを持つ、有効な癌化学療法剤の必要性が存在している。]
課題を解決するための手段

[0004] 本発明は、N−(4−(4−((2−(4−クロロフェニル)−5,5−ジメチル−1−シクロヘキサ−1−エン−1−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾイル)−4−(((1R)−3−(モルホリン−4−イル)−1−((フェニルスルファニル)メチル)プロピル)アミノ)−3−((トリフルオロメチル)スルホニル)ベンゼンスルホンアミド、Phosal(登録商標)53中鎖トリグリセリドおよび無水エタノールを含む経口投与用組成物に関する。]
図面の簡単な説明

[0005] 315mgで投薬中の平均ABT−263血漿中濃度を示すグラフ。
絶食および非絶食状態下の用量比例性を示すグラフ。
数回の投薬サイクルにおける異なる用量での血小板に対するABT−263の影響を示す。
血小板に対するABT−263の時期−用量依存性の効果を示す。]
実施例

[0006] 化合物、N−(4−(4−((2−(4−クロロフェニル)−5,5−ジメチル−1−シクロヘキサ−1−エン−1−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾイル)−4−(((1R)−3−(モルホリン−4−イル)−1−((フェニルスルファニル)メチル)プロピル)アミノ)−3−((トリフルオロメチル)スルホニル)ベンゼンスルホンアミドは、本明細書では、ABT−263とも称される。]
[0007] ABT−263は、Bcl−XL、Bcl−2、Bcl−wおよびBcl−Bを含む複数の抗アポトーシスBcl−2ファミリータンパク質に、高い親和力(Ki≦1nM)で結合する、低分子Bcl−2ファミリータンパク質阻害剤である。これらのタンパク質に結合することによって、ABT−263は、アポトーシス促進ファミリーメンバーを放出し、それによってアポトーシスによる細胞死を起こす。ABT−263は、小細胞肺癌およびリンパ系腫瘍に由来するヒト腫瘍細胞株に対して、強力なメカニズムに基づく細胞毒性(EC50≦1μM)を示す。また、ABT−263は、複数の白血病およびB−細胞、ならびにT−細胞悪性腫瘍の両方に広がるリンパ腫型からなる10から22個の細胞株に対して、強力な単一の薬剤活性も示す。]
[0008] また、インビトロまたはインビボ代謝経路によって産生されるABT−263の代謝産物も、癌治療に対して有用性を有し得る。]
[0009] ABT−263のある前駆体化合物は、インビトロまたはインビボで代謝してABT−263を形成し、それによって、これも癌の治療に対する有用性をもつ可能性がある。]
[0010] ABT−263の治療的に有効な量は、治療を受ける者、治療される疾患およびこの重症度、ABT−263を含む組成物、投与の時間、投与経路、治療期間、力価、クリアランス速度、および他の薬物を共投与するかどうかに依存する。]
[0011] ABT−263は、賦形剤とともにまたは賦形剤なしで投与してもよい。賦形剤としては、例えば、カプセル化剤、ならびに、吸収促進剤、抗酸化剤、結合剤、緩衝液、被覆剤、着色剤、希釈剤、崩解剤、乳化剤、増量剤、充填剤、香味剤、保湿剤、潤滑剤、香料、保存剤、推進剤、離型剤、安定剤、甘味剤、可溶化剤、湿潤剤およびこれらの混合物のような添加剤が挙げられる。]
[0012] びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の2つの隣接するモデル(DoHH−2およびWSU−DLCL2)において、ABT−263を100mg/kg/日の用量で、1日4回(q.d.)、17日間経口投与(p.o.)した場合、顕著な単独療法活性が記録された。これらの腫瘍は、両方とも、t(14;18)転座のため、高いレベルのBcl−2を発現することが知られている。WSU−DLCL2ラインは、疾患が化学療法、放射線療法および骨髄移植の後に進行した患者から単離され、治療耐性リンパ腫のモデルとして認識されている。]
[0013] ABT−263の薬物動態プロファイルは、CD−1マウス、Sprague−Dawley系ラット、ビーグル犬およびカニクイザルを含む、複数の動物モデルにおいて評価された。ABT−263の非臨床薬物動態プロファイルは、研究した全ての種において、非常に低い血漿クリアランスおよび低い分配量を特徴とし、消失半減期は、4.6から8.4時間の範囲内であった。該化合物の経口生物学的利用能は、形態依存性であり、イヌで、プロトタイプ固体分散体および脂質系の処方剤から、30%から50%の値が得られた。ラットでは、(14C)ABT−263は、ゆっくり吸収され、主に胆汁中で代謝産物のクリアランスが行なわれる。全放射活性の排除は迅速で、用量の90%が投薬後24時間以内に回復する。親薬物が、全身循環系における主成分である。]
[0014] 臨床前証拠に基づく、潜在的治療関連副作用として、薬物相互作用、リンパ球減少、精巣への影響、および血小板減少が挙げられる。ヒトにおいては、6.7iMの生物学的に効果のある期待血漿中濃度で、ABT−263は、CYP2C8およびCYP2C9の基質である薬物の代謝を阻害する可能性が高い。ヒトにおける350mgのq.d.投与模擬実験では、定常状態で92.ig.hr/mLのAUC、’6.5.ig/mLのCmaxを示した。これらの条件下、定常状態で、血小板値は、’25K/.iLであることが予測される。予測される効果的な範囲の下端で、53.ig.hr/mLのAUC(ヒトで、200mgの予測q.d.投薬量)が、定常状態で、血小板50K/.iLを超える血小板値をまだ保持しながら、達成できることが予想される。]
[0015] 毒性
ABT−263の潜在的遺伝毒素を、サルモネラ−大腸菌(Salmonella−Escherichia coli)細菌突然変異試験、培養ヒト末梢血リンパ球における染色体異常試験、およびインビボ・ラット小核試験で評価した。ABT−263は、代謝活性化の有無にかかわらず、エイムス試験において変異原生ではなく、代謝活性化の有無にかかわらず、インビトロでヒトリンパ球中に染色体異常を含まず、およびインビボ・ラット小核試験において、染色体異常誘発性ではなかった。これらの発見により、ABT−263は、遺伝毒性ではないことが示唆される。]
[0016] ラットにおいて、ABT−263関連毒性としては、血小板の軽度から顕著な減少、リンパ球の最小から中程度の減少、および肝臓酵素(アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、およびアルカリホスファターゼ)の最小から軽度の増加が挙げられた。ラットは、ABT−263の単独投与の後、血小板の軽度から顕著な増加があったが、繰り返し投与の間に、血小板の減少に対する正常な生理学的反応を表わす可能性のある、血小板の部分的な回復があった。血小板濃度は、ABT−263での治療の中断後、正常に戻った。さらに、ラットで観察されるABT−263関連顕微鏡的変化としては、複数の上皮細胞型(肝細胞、鼻上皮、耳下唾液腺、膵臓、精嚢および尿管)における単一細胞壊死、精原細胞および精母細胞の欠乏、および胸腺萎縮と一致する、胸腺における皮質(cortexical)および髄質リンパ球の減少が挙げられた。4週間のラット毒性試験からのデータに基づいて、全ての用量での血小板への影響のため、無毒性量(NOAEL)は達成されなかったが、10mg/kg/日の用量は、許容用量と考えられた。]
[0017] イヌでは、毒性としては、血小板の顕著な減少およびリンパ球の軽度の減少があった。2週間の毒性試験では、血小板数が少ない(<50K/μL)イヌは、対照のイヌまたはこれら自身の基準線値と比べて、出血時間が長引く傾向があった。4週間の毒性試験では、イヌに、循環血小板数の顕著な減少があり、その後、ある用量での治療期間にこの数は増加した。この血小板への影響は、ABT−263治療が終了した後、7日未満の間に十分元に戻った。イヌにおける標的器官としては、リンパ組織(脾臓、パイエル板、リンパ節および胸腺(2週間試験))、雄性生殖組織(精巣および精巣上体)、および膵臓であった。これらの標的器官において観察された顕微鏡的変化として、リンパ組織中のろ胞、皮質および/または胚中心の大きさの減少、暗殻帯、胚中心および/またはリンパ組織のろ胞間細胞の周辺における細胞充実性の減少、精原細胞、精母細胞および/または精子細胞(円形および長尺状)の欠乏;および膵腺房細胞の単一細胞壊死があった。膵腺房細胞の単一細胞壊死の例外に関して、これらの顕微鏡的変化は、4週間の投薬をしない回復期間の後にも見られた。イヌに対するABT−263の4週間投与後のNOAELは、1mg/kg/日であった。]
[0018] マウス、ラットおよびイヌにおける循環血小板の減少の主な毒性の発見は、濃度依存性であり、ヒトにおけるABT−263に関して、毒性を制限する用量があることが期待される。血小板減少は、一用量の投与の後に見られ、Cmaxの時間に存在する。一回投与の後、平均血小板容積の増加を伴いながら、血小板数は、約1週間で正常値に戻る。血小板の顕著な減少があるものの、この毒性は、ラットおよびイヌの両方において、28日間までの間耐容性を示した。]
[0019] 非ホジキンリンパ腫(NHL)
NHLは、米国において、第6番目に多い新しい癌のタイプであり、主に60から70歳の患者に起こる。NHLは、一群の関連疾患であり、臨床特質および組織診断を含む複数の特徴に基づいて分類される。1つの分類方法は、異なる組織学的サブタイプを、疾患の自然経過に基づく2つの主要分類、無痛性および侵襲性に置く。一般的に、無痛性サブタイプは、ゆっくり成長し、一般的に不治であり、一方侵襲性サブタイプは急激に成長し、治る可能性がある。濾胞性リンパ腫は、最も一般的な無痛性サブタイプであり、びまん性大細胞型リンパ腫は、最も一般的な侵襲性サブタイプを構成する。腫瘍性タンパク質Bcl−2は、最初は、非ホジキンB細胞リンパ腫に記載された。濾胞性リンパ腫の治療は、通常、生物学に基づいたまたは併用化学療法で構成される。リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチンおよびプレドニゾンによる治療(R−CHOP)は、リツキシマブ、シクロホスファミド、ビンクリスチンおよびプレドニゾン(RCVP)による治療と同様に、日常的に使用される。単剤リツキシマブ(均一に発現したCD20を標的とする。)およびフルダラビンも使用され、リツキシマブ(リツキサン)を加えた化学療法レジメンでは、応答率が改善され、無進行生存率(PFS)が高められたことが示されている。放射免疫療法剤および幹細胞移植も難治性疾患を治療するために使用され得る。しかし、標準的な治療では治癒することはまれであり、現在の治療指針では、たとえ最初の発症の設定であっても、患者は、臨床治験に照らして治療すべきことを推奨している。侵襲性大細胞型B細胞リンパ腫を患う患者の第一選択療法は、通常、リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチンおよびプレドニゾン(R−CHOP)、またはエトポシド、プレドニゾン、ビンクリスチン、シクロホスファミドおよびドキソルビシン(DA−EPOCH−R)からなる。高用量化学療法および幹細胞移植も、再発または難治性疾患を治療するために使用してもよい。現在、治癒をもたらす認可された治療レジメンはなく、現在の治療指針では、たとえ最初の発症の設定であっても、患者は、臨床治験に照らして治療すべきことを推奨している。]
[0020] ほとんどのリンパ腫は、これらの治療のいずれか1つに最初に応答するが、腫瘍は、通常再発し、最終的には難治性になる。患者が受けるレジメンの数は増加するので、化学療法に対してより耐性のある疾患となる。第一選択療法に対する平均応答は、約75%であり、第二選択療法では60%、第三選択療法では50%、第四選択療法では約35から40%である。20%に近づく複数の再発設定における単剤に関する応答率は、陽性と考えられ、さらに試験を行うことを正当化する。現在の化学療法剤は、種々のメカニズムを介してアポトーシスを誘導することによって、これらの抗腫瘍応答を誘発する。しかし、多くの腫瘍は、これらの薬剤に対して最終的には耐性となる。Bcl−2およびBcl−XLは、インビトロでの短期間生存性アッセイおよびより近年では、インビボでの同アッセイの両方において、化学療法に対し耐性があることが示されている。このことは、Bcl−2およびBcl−XLの機能の抑制を目的とする治療法は、この化学療法耐性の克服が成功し得ることを示唆している。]
[0021] リンパ系腫瘍は、患者の高い割合において、Bcl−2過剰発現に起因するABT−263の魅力的な標的である。従って、再発または難治性リンパ系腫瘍を患う対象において、経口投与されたBcl−2ファミリーのタンパク質阻害剤、ABT−263の安全性、薬物動態および予備的な有効性を評価するフェーズ1/2a試験が開始された。フェーズ1は、段階的用量増加の試験部分であり、フェーズ2aは、推奨されたフェーズ2の用量での安全性拡大の試験部分である。]
[0022] 試験を、2つの区別される部分で構成した。試験のフェーズ1部分では、用量制限毒性(DLT)および最大耐用量(MTD)の規定を目的とする用量拡大の後、約30から40人の対象において、ABT−263の薬物動態プロファイルおよび安全性を評価した。生物学的利用能における食物の影響も、フェーズ1で査定した。対象は、フェーズ1の試験部分のために、約8箇所の研究現場に登録された。フェーズ2aの試験部分では、項目に規定されるように、追加の安全性情報および効力の初期評価を得るために、約40人の濾胞性リンパ腫を持つ対象および20人の侵襲性大細胞型B細胞リンパ腫を持つ対象において、規定された推奨フェーズ2用量(RPTD)でABT−263を評価した。A部門は、約20人の再発または難治性濾胞性リンパ腫を持つ対象で構成されていた。B部門は、約20人のリツキシマブに対して耐性を持ち始めた(先のリツキシマブ治療の6ヶ月以内に進行した)濾胞性リンパ腫を持つ対象で構成されていた。C部門は、約20人の侵襲性大細胞型B細胞リンパ腫を持つ対象で構成されていた。フェーズ2aの試験部分の中の対象は、約20箇所の研究現場に登録された。]
[0023] フェーズ1
選択基準
対象に関し、以下の場合、試験への参加を認めた。彼/彼女が約18歳の場合、世界保健機関(WHO)分類表で規定されている、リンパ系腫瘍の組織学的に証明された診断書を持つこと;リンパ系腫瘍に対する先行化学療法の治療レジメンを少なくとも1回受けていて、この疾患が難治性であり、または該対象は治療の後、進行性疾患を経験していること;彼/彼女が70歳を超える場合、試験薬物の最初の投薬の28日以内に、硬膜下または硬膜外血腫に対して陰性であると立証された脳画像診断書(MRIまたはCT)を持つこと;米国東海岸癌臨床試験グループ(ECOG)の行動スコアが約1であったこと;彼/彼女が選択的セロトニン再吸収阻害剤、抗うつ剤(例えば、プロザック)を摂取している場合、試験薬物の第一投薬の少なくとも21日間前は安定な用量を受けていなければならず、現場の検査室基準に従って、以下に示す範囲の適正な骨髄、腎臓および肝機能を持っていること。骨髄:好中球絶対数(ANC)が約1,000/il;血小板が約100,000/mm3;およびヘモグロビンが約9.0g/dL、腎臓機能:血清クリアチニンが約2.0mg/dLまたはクリアチニンクリアランスの計算値が約50;肝機能および酵素:ASTおよびALTが機関の正常範囲の約3.0×正常上限値(ULN);ビリルビン、約1.5×ULN。ジルベール症候群のある対象は、ビリルビンが>1.5×ULNであり、凝固:aPTT、PTは、1.2×ULNを超えない可能性がある。女性の対象は、手術により妊孕力を喪失していなければならず、少なくとも1年前から閉経し、または妊娠テストで陰性の結果が出、および精管切除術を受けていない男性対象は、慣行の産児制限を受けなければならない。]
[0024] ABT−263投与
フェーズ1の第1サイクルでは、第3日(サイクル1の第1日の3日前の日)、および1日から14日まで、ABT−263を投与し、その後7日間薬物を投与せずに、24日間サイクルを完了した(サイクル1のみ)。ABT−263薬物動態プロファイルに対する食物の影響を試験するために、全ての対象は、第3日は絶食状態で、および第1日は非絶食状態(標準的な朝食後)で、ABT−263を受けた。一用量の薬物動態および毒性を検査するために、第1サイクルの最初の投薬(第3日)の後、72時間は、薬物を投与しなかった。後に続く全てのサイクルでは、ABT−263を、14日間連続して投与した後、7日間薬物を投与しなかった(21日間サイクル)。第1サイクルの第3日および第1日を除いて、対象には、フェーズ1の投与日には、食後約30分で、ABT−263を、1日1回自分で経口投与する(QD)ことが指示された。薬物動態に対する食物の影響を評価し、絶食状態が優れていれば、変更を開始した。]
[0025] ABT−263投薬量
ABT−263の投薬量は、10mgで始め、各コホート中の3人の対象の最小値で、MTDに増大した。試験薬物用量を、グレード1の毒性が3回またはグレード2の毒性が2回起こるまで、倍加用量で増大しその後、用量増大を、標準の25%から40%増加で続けた。この範囲は、必要な注入量から経口用量の正確な分配を考慮に入れている。その後、各コホートでの血小板濃度が、研究者および生体情報モニターによって検討され、全ての用量増大判断が通知された。ABT−263の予測効果的濃度は、200mgから350mgの範囲で起こることが予測された。]
[0026] 各用量コホートにおける第一対象は、追加の対象が登録され得る前に2週間の投薬を完了しなければならない。安全情報を、研究者および生体情報モニターにより、早期コホートの点から見直すため、この規定は中断されるかもしれず、用量増加は、登録された対象において食い違いなしに安全に続行することができると決定される。所与のコホートにおける全ての指定された対象が、用量制限毒性(DLT)を起こすことなく、サイクルを完了すれば、次の用量レベルに対するABT−263の段階的拡大が進められるであろう。任意の用量レベル内の1人の対象が、DLTを経験した場合、合計6人の対象は、この用量レベルがDLTと記録された。6人の対象中2人以上がDLTを経験すれば、以前の用量が、MTDと考えられ、または用量の段階的減少を以下のように行ってもよい。]
[0027] 以前の用量の倍加の後、任意の用量レベルで、コホート中2人以上の対象が、DLTを経験した場合、次の用量レベルを、現在の用量から20から25%まで減らした。6人の対象の2人未満が、この減らしたレベルでDLTを経験した場合、この用量を宣言されたMTDとした。追加の20から25%用量減少は、コホート内の2人以上の対象がまだDLTを経験する場合、必要であるかもしれない。テストした20から25%用量減少が、十分耐容性を示す(0/3のDLT)と判断する場合は、スポンサーおよび研究者の裁量で、10から15%増加を開始してもよい。]
[0028] MTDは、6人の対象中2人未満がDLTを経験した最も高い用量レベルで規定される。]
[0029] ]
[0030] 安全性および臨床的進行の対象検査を、最初の2サイクルの間1週間ごとに続けた。続いて、安全性および臨床的進行の対象検査を、サイクルごとに1回(3週間ごと)に行った。]
[0031] フェーズ1における個体内用量段階的増加および連続用量
ABT−263の代替投薬量計画に関する情報を集めるために、対象は、現在指定されている用量レベルで、21日間サイクルに関する連続投薬量計画に変更する場合がある。対象は、14日間の投薬、続けて7日間の投薬なしの最初の投薬量計画で、2サイクルを完了する必要があった。対象が、最初の2サイクルの薬剤に耐え、生体情報モニターが適格性について一致すれば、対象は、連続投薬量計画に対し資格がないと判断される可能性がある。]
[0032] 一度対象が連続投薬量計画に変更されれば、変更が研究者の判断に基づき、毒性により正当化されるまで、該対象はこの計画(たとえ、対象への後の投与量が増大しても)を続行した。]
[0033] さらに、適切な用量で情報の採取を最大にし、個々の効率性の劣る用量への露出を最小にするために、対象は、現在の用量を、ABT−263投与の2サイクルを通して耐容性のある最高用量レベルに、漸進的に増大させてもよい。個々は、任意の段階的用量増加の前に、最初に指定された用量レベルおよび後続の用量レベルで、少なくとも2サイクルを完了する必要があるだろう。]
[0034] 全ての個体内用量段階的増加および連続用量決定は、Abbott生体情報モニターとともに、研究者の判断に基づいた。一度、MTDが宣言され、RPTDが決定すると、試験を続け、薬物に耐容性を示し続けた対象は、連続投薬量計画下で、RPTDであると決定された用量レベル、またはRPTD未満の用量レベルに増大させてもよい。RPTDは、観察されたDLTおよびMTDの測定によって規定された。]
[0035] 安全性(理学的検査、生活反応、化学検査、血液検査、尿検査および有害事象検査)に関する対象検査は、新しく増大した用量または新しい用量計画で第1サイクルの間、毎週行い、ついで各サイクルで1回続けた。他の全ての手順(血小板計測、心エコーおよびECG)は、検査計画に従って、行った。]
[0036] フェーズ1部からフェーズ2a部へのABT−263投薬の移行
一度MTDに到達した時、試験のフェーズ1部分の登録を終了し、安全性分析を行った。安全性分析の結果および推奨されるフェーズ2の投薬が、試験のフェーズ2a部における登録の開始前に、参加している研究現場全てに伝えられた。フェーズ1の対象は、試験のフェーズ2a部での登録に対し資格はないが、薬物に対する耐容性が続き、疾患進行の証拠がなく、対象を中断させるいかなる判定基準にも合わなければ、1年間までABT−263の投与を継続してもよい。]
[0037] フェーズ2a
選択基準
対象に関し、以下の場合、試験への参加を認めた。彼/彼女が18歳以上の場合、濾胞性リンパ腫に関し組織学的に考証された診断を持つこと(C部門に入る対象は、侵襲性大細胞型B細胞リンパ腫の組織学的に証明された診断を持たなければならない。);国際ワーキング・グループ(IWG)の腫瘍応答の基準による測定可能な疾患があること;以下の基準、少なくとも1つで4つ以下の従来の化学療法レジメンを先に受けた濾胞性リンパ腫(A部門)であって、この疾患は難治性であった、または該対象は、治療の後、進行性疾患を経験した、リツキシマブに対して耐性を持ち始めた(即ち、先行のリツキシマブ治療の6ヶ月以内に進行した)濾胞性リンパ腫(B部門)、少なくとも1つおよび4つ以下の従来の化学療法レジメンを先に受けた後の侵襲性大細胞型B細胞リンパ腫(C部門)であって、この疾患は、難治性であった、または該対象は、治療の後、進行性疾患を経験したことの1つに合致すること;臨床的に指摘がある場合(例えば、対象が70歳を超える。)、試験薬物の最初の投与の28日以内に硬膜下または硬膜外血腫に関して陰性であることが証明された脳画像診断(MRIまたはCT)を持っていること;Bcl−2ファミリータンパク質発現の評価に利用できる保管された診断組織を持つこと;薬力学的分析に利用可能なスクリーニングで得た悪性リンパ節のコア針生検、リンパ腫陽性のスクリーニングで得た骨髄吸引液またはコア、生検時から介入治療を受けていない保管腫瘍組織(例えば、減量から、再発または骨髄試料で得た組織)の1つを持つこと;米国東海岸癌臨床試験グループの行動スコアが約1であること;彼/彼女が選択的セロトニン再吸収阻害剤(SSRI)、抗うつ剤(例えば、プロザック)を摂取している場合、試験薬物の第一投薬の少なくとも21日間前は安定な用量を受けていなければならず、現場の検査室基準に従って、以下に示す範囲の適正な骨髄、腎臓および肝機能を持っていること。骨髄:好中球絶対数(ANC)が約1,000/il;血小板が約100,000/mm3;およびヘモグロビンが約9.0g/dL、腎臓機能:血清クリアチニンが約2.0mg/dLまたはクリアチニンクリアランスの計算値が約50;肝機能および酵素:ASTおよびALTが機関の正常範囲の約3.0×正常上限値(ULN);ビリルビンが約1.5×ULN。ジルベール症候群のある対象は、ビリルビンが>1.5×ULNであり、凝固:aPTT、PTは、1.2×ULNを超えない場合がある。女性の対象は、手術により妊孕力を喪失していなければならず、少なくとも1年前から閉経し、または妊娠テストで陰性の結果が出、および精管切除術を受けていない男性対象は、慣行の産児制限を受けなければならない。]
[0038] ABT−263投薬
試験のフェーズ2a部では、ABT−263を連続して14日間投与し、その後7日間投薬しなかった。A部門では、再発または難治性濾胞性リンパ腫のある対象において、ABT−263を評価し、B部門では、リツキシマブ耐性濾胞性リンパ腫のある対象において、ABT−263を評価し、およびC部門では、侵襲性大細胞型B細胞リンパ腫のある対象においてABT−263を評価するであろう。フェーズ1食物効果試験の結果が、絶食状態が優れていると示さない限り、全ての対象は、朝食後約30分でABT−263を自己投与した。フェーズ2aの間、用量制限毒性がMTDの規定を超える頻度(>33%)で観察された場合、研究者は、データを検討し、投薬を続けるべきか、または新しいより低い推奨されるフェーズ2投薬量を規定するべきかを決定した。]
[0039] 身体検査
身体検査(体重測定を含む。)は、スクリーニング時、サイクル1第3日(フェーズ1)またはサイクル1第1日(フェーズ2a)、各後続のサイクルの第1日(または72時間前以内)、最終来院時、および安全性の経過観察来院時に行った。症状関連身体検査を、最初の2サイクルの間は毎週、および必要に応じて行った。身長は、スクリーニング時にのみ測定した。スクリーニングで行われた身体検査は、臨床評価のベースライン身体検査値としての役割を果たすであろう。投薬後に発見されたいかなる臨床的に有意な身体検査値は、有害事象として記録された。]
[0040] バイタルサイン
体温(経口)、血圧および脈拍を、スクリーニング時、サイクル1第3日(フェーズ1)またはサイクル1第1日(フェーズ2a)、最初の2サイクルの間は1週間ごと、各後続のサイクルの第1日(または72時間前以内)、最終来院時および安全性の経過観察検診時に測定した。スクリーニング時のバイタルサイン測定は、臨床評価のベースライン測定値としての役割を果たす。]
[0041] 血圧および脈拍は、試験薬物投与後30から60分で、対象が少なくとも5分間座った後に測定した。]
[0042] 血小板計測
血小板計測を直ちに行い、試験薬物投与の前に、研究者または担当研究者によって、以下のように評価した。]
[0043] フェーズ1:
スクリーニング
サイクル1:
第3日から第2日
血小板数は、第3日から第2日までの全ての薬物動態サンプリング時点で記載した。]
[0044] 第3、4、5、6および8日
血小板数が第8日に50,000/mm3未満の場合、血小板数を、第9日および第10日は連日記載した。]
[0045] 第11日
血小板数が、第11日に50,000/mm3未満の場合、血小板数を第12日および第13日は連日記載した。]
[0046] 第14日
表5に示すように、血小板数を、第14日に、全ての薬物動態サンプリング時点で記載した。]
[0047] 第16日
必要に応じて]
[0048] 後続サイクル:
第1、3、5、8および16日
必要に応じて]
[0049] 最終来院および安全性の経過観察検診
21/21日間連続投薬量計画−フェーズ1b
スクリーニング
導入期間
導入第1、2、3、5および7日
導入期間が7日を超えて延長される場合、血小板数を、各追加の導入日の投薬の前に記載する(導入8から14日間)。]
[0050] サイクル1:
第1日
血小板数を、第1日の全ての薬物動態サンプリング時点で記載する。]
[0051] 第2、3、5および8日
第14日
血小板数を、第1日の全ての薬物動態サンプリング時点で記載する。]
[0052] 第16日
必要に応じて]
[0053] 後続サイクル:
毎週
任意の所与の日の血小板数が50,000/mm3未満であれば、追加の血小板計測を毎日または研究者の裁量で行うべきである。
必要に応じて]
[0054] 最終来院および安全性の経過観察検診]
[0055] フェーズ2a:
スクリーニングサイクル1:
第1、2、3、5、8、14および16日
必要に応じて]
[0056] 後続サイクル
毎週または必要に応じて
研究者およびAbbott生体情報モニターが共に、サイクル4の間、血小板数は安定していたことに同意する場合、サイクル5およびこれ以後の血小板計測の頻度は、各サイクルの第1日および必要な時に減らしてもよい。]
[0057] 最終来院および安全性の経過観察検診]
[0058] フェーズ1a、フェーズ1bおよびフェーズ2a
任意の所与の日の血小板数が、50,000/mm3未満の場合、追加の血小板計測をこの日または研究者の裁量で行うべきである。]
[0059] 血小板輸血が必要な場合、血小板輸血後の血小板数を、該輸血が完了してから10から60分以内に取得するべきである。]
[0060] サイクル1第3日(投与前)に得た血小板数測定値は、試験のフェーズ1a部における臨床評価のベースラインとしての役割を果たす。]
[0061] 導入第1日(投与前)に得た血小板測定値は、試験のフェーズ1b部における臨床評価のベースラインとして役割を果たす。]
[0062] サイクル1第1日(投与前)に得た血小板測定値は、試験のフェーズ2a部における臨床評価のベースラインとしての役割を果たす。]
[0063] 自動読取りからの血小板数が25,000/mm3未満の場合、同じ日に手動による読取りで確認すべきで、別に端に記載する。管理治療指針に従って、ABT−263を維持するまたは中断する場合、対象から追加の血小板数を得る。]
[0064] フェーズ1aのサイクル4およびフェーズ1bから得た血小板測定値は全て、6.5項に規定される連絡先情報を通じて、24時間以内に癌治療グループ(Oncology Group)のセイフティ・デスクにファックスされる。]
[0065] 試験薬物投与に応答した血小板の期待される減少に関して、情報が得られるので、血小板計測計画の評価を、改変してもよい。これは、研究者およびAbbott生体情報モニターとの間の討論に基づいて行われるであろう。]
[0066] スクリーニングからのリンパ球数測定結果は、臨床評価のベースラインとしての役割を果たす。]
[0067] BおよびT細胞リンパ球サブ集団を同定するために、リンパ球数測定は、各対象について、スクリーニング時、サイクル1第14日、サイクル4後、および最終来院時に行った。試験のフェーズ1aおよびフェーズ1b部で得られたリンパ球数測定結果は全て、これらが可能になればすぐに、6.5項に規定される連絡先情報を通じて、癌治療グループのセイフティ・デスクにファックスされる。]
[0068] 状態
ECOG機能状態は、スクリーニング時、サイクル1第3日(フェーズ1a)またはサイクル1第1日(フェーズ1bおよびフェーズ2a)、最初の2サイクルの間、1週間ごと、各後続サイクルの第1日(または72時間前以内)、最終来院時および安全性の経過観察検診時に、以下のように評価した。]
[0069] グレード説明
0 充分に活動的、制限なしに疾患前の活動全てを行うことができる。
1 激しい身体運動には制限があるが、歩行でき、軽いまたは座位の仕事、例えば、軽度の家事、事務作業を行うことができる。]
[0070] 2歩行でき、全ての自己管理は可能であるが、どのような作業活動もできない。約50%以上覚醒時間。
3 限られた自己管理しかできず、覚醒時間の50%を超える時間を床またはいすに拘束される。
4 完全に動作不可能。どのような自己管理もできない。床またはいすに完全に拘束される。]
[0071] ECOG機能状態は、導入第1日(フェーズ1b)に評価することができる。スクリーニングで評価されるECOG機能状態は、臨床評価のベースラインとしての役割を果たす。]
[0072] 12誘導心電図(ECG)(フェーズ1)
12誘導安静時ECGを、最初の2コホートの全対象に対し、スクリーニング時、サイクル1第3日、サイクル1第14日、各後続サイクルの第1日、および最終来院時に行った。後続のコホートに対し、ECGを、スクリーニング時、サイクル1第3日および第14日、サイクル3第1日および第14日、および最終来院時に行った。]
[0073] フェーズ1bに登録された対象に対し、Eggを、スクリーニング時、サイクル1第1日、サイクル1第14日、サイクル3第1日、サイクル3第14日、および最終来院時に行う。また、ECGは、導入期間の間の導入第1日にも行う。データを、進行中の基準で評価し、ECGモニタリングは、臨床的に有意な任意の所見の観察に従って調整してもよい。]
[0074] 全てのECGは、投薬後約6から8時間(投薬後2から8時間が許容できる時間枠である。)で、可能であれば、この日と殆ど同じ時間に取るべきである。薬物動態データが、親薬物または主な代謝産物のCmaxが、この特定の範囲とは異なる時間で起こることを示す場合、ECGの時間調整を変更した。有資格医師が、署名し、ECGの日付を書き、正常な生理学的変動の範囲外の任意の所見が、臨床的に有意であるかどうかを決定し(必要であれば、心臓専門医と相談して)、このことを適正なCRFに記載する。医者の検査により調査した最初のECGは、試験部門で、対象の記録に保存され、コピーが、連絡先情報を通じて、癌治療グループのセイフティ・デスクにファックスされた。スクリーニング時に得たECG測定値は、必要であれば、安全性比較ができるように、対象のベースライン状態を立証するために使用した。臨床的に必要であればいつでも、ECGを繰り返し行った。]
[0075] 12誘導心電図(ECG)(フェーズ2a)
12誘導安静時ECGを、試験のフェーズ2a部における全対象に対して、スクリーニング時、サイクル1第14日、サイクル3第14日、および最終来院時に行った。全てのECGは、投薬後約6から8時間(投薬後2から8時間が許容できる時間枠である。)で、可能であれば、この日と殆ど同じ時間に取るべきである。薬物動態データが、親薬物または主な代謝産物のCmaxが、この特定の範囲とは異なる時間で起こることを示す場合、ECGの時間調整を変更してもよい。有資格医師が、署名し、ECGの日付を書き、正常な生理学的変動の範囲外の任意の所見が、臨床的に有意であるかどうかを決定し(必要であれば、心臓専門医と相談して)、このことを適正なCRFに記載する。調査した最初のECGは、試験部門で、対象の記録に保存され、コピーが、6.5項に規定される連絡先情報を通じて、癌治療グループのセイフティ・デスクにファックスされる。スクリーニング時に得たECG測定値は、必要であれば、安全性比較ができるように、対象のベースライン状態を立証するために使用した。臨床的に必要であればいつでも、ECGを繰り返し行った。]
[0076] ドップラーによる2D心エコー(フェーズ1aおよびフェーズ1b)
フェーズ1aにおいて、ドップラーによる2D心エコーを、最初の2コホートにおける全対象に対して、スクリーニング時、サイクル1第3日および第14日、各後続サイクルの第1日、および最終来院時に行った。フェーズ1aの後続のコホートに関して、ドップラーによる心エコーを、スクリーニング時、サイクル1第3日および第14日、サイクル3第1日および第14日、および最終来院時に行った。フェーズ1bに登録されている対象に関して、ドップラーによる心エコーは、スクリーニング時、サイクル1第1日、サイクル1第14日、サイクル3第1日、サイクル3第14日、および最終来院時に行う。心エコーは、導入期間の間、導入第1日に行う。]
[0077] 必要であれば、サイクル1第14日、およびサイクル3第14日に心エコーを、第14日前3日以内に行ってもよい。また、心エコーは、導入期間の間、導入第1日にも行う。テスト結果を、進行中の基準で評価し、モニタリングは、臨床的に有意な任意の所見の観察に従って調整してもよい。]
[0078] 全ての心エコーは、投薬後約6から8時間(投薬後2から8時間が許容できる時間枠である。)で、可能であれば、この日と殆ど同じ時間に取るべきである。薬物動態データが、親薬物または主な代謝産物のCmaxが、この特定の範囲とは異なる時間で起こることを示す場合、心エコーの時間調整を変更した。有資格医師が、署名し、心エコー報告の日付を書き、正常な生理学的変動の範囲外の任意の所見が、臨床的に有意であるかどうかを決定し、このことを適正なCRFに記載する。医者の検査による最初の心エコー報告は、試験部門で、対象の記録に保存され、コピーが、6.5項に規定される連絡先情報を通じて、癌治療グループのセイフティ・デスクにファックスされた。さらに、Abbottは、必要に応じて、心エコーの記録にアクセスすることを要求する。スクリーニング時に得た心エコー結果は、必要であれば、安全性比較ができるように、対象のベースライン状態を立証するために使用した。臨床的に必要であればいつでも、心エコーを繰り返し行った。]
[0079] 骨髄生検
骨髄中の疾患侵襲を測定し、薬力学的分析のために、骨髄生検を、全ての対象に対して、スクリーニング時(試験薬物の最初の投薬前21日以内)に行った。]
[0080] 薬力学的分析のための骨髄生検は、5.3.7項に記載されている。スクリーニング時の骨髄生検は、標準的処置によって得られるものが他になければ、他の適格基準が全て合致した後に行うべきである。試験開始時に骨髄への侵襲のある対象に関しては、対象のABT−263に対する最高の反応が、完全寛解(CR)であると判定された場合、繰り返し骨髄生検を得るべきである。これは、基準(CR)が最初に合致した後、8から12週間以内に行うべきである。]
[0081] NCI−WG基準での骨髄穿刺液および生検
骨髄穿刺液および生検を、介在治療なしに、試験薬剤の開始の12週間以内に得る場合を除いて、骨髄生検は、スクリーニング時(試験薬剤の最初の投与の前21日以内)に行い、これは対象の現存するCLLを代表するものである。標準的処置によって他に得られなければ、骨髄穿刺液および生検は、全ての適格基準が合致した後、行うべきである。]
[0082] 対象が、完全寛解(CR)の全ての臨床検査基準(潜在的な薬物関連毒性による血小板数を除いて)に合致する場合、CRを確認するため、骨髄穿刺液および生検を、基準を最初に満たした後3ヶ月で行うべきである。]
[0083] また、試験を通して標準的処置として行われた骨髄穿刺液および生検は、症例報告書に記載される。]
[0084] IWG基準での腫瘍評価
関連する解剖学的部位のコンピュータ断層撮影(CT)、核磁気共鳴画像(MRI、医学的に示す場合)および骨髄生検(医学的に示す場合)を、全ての対象の評価において、腫瘍反応のIWG基準を用いて、スクリーニング時、サイクル2およびサイクル4の終わり、第3サイクルごと、その後最終来院時に、使用した。腫瘍転移の証拠によりモニターの中止が正当化されない限り、対象のモニターを同じ方法で続ける。スクリーニング時に行った腫瘍評価は、臨床評価のベースラインとしての役割を果たす。反応基準の定義は、5.3.3.1項に略述されている。]
[0085] フルオロデオキシグルコース(FDG)を使用するPETスキャンを使用して、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫のあるフェーズ2aに登録された対象(C部門)に関して、未確定の完全寛解(Cru)と完全寛解(CR)との間の区別を行う。以下の完全寛解に関するIWG基準を、この集団に関して使用する。]
[0086] 代表的なFDG集積を示すリンパ腫:治療前PETスキャンを受けていない患者において、または治療の前のPETスキャンが陽性の場合、PET陰性である限り、いかなるサイズの治療後残渣腫瘤も許可される。]
[0087] 可変FDG集積リンパ腫/未知のFDG集積:処置前PETスキャンを受けていない患者において、または処置前PETスキャンが陰性の場合、全てのリンパ節および結節腫瘤は、CTで、減少したサイズから正常なサイズ(1.5cm以下、リンパ節に関して、治療前、最大直径は、>1.5cm)でなければならない。治療前、長軸が1.1から1.5cm、短軸が1.0cmを超える、先に侵襲された結節は、治療後、短軸が≦1.0cmに減少されていなければならない。]
[0088] 腫瘍転移の証拠によりモニターの中止が正当化されない限り、対象のモニターを同じ方法で続ける。腫瘍評価は、スクリーニング時に行われ、臨床評価のベースラインとしての役割を果たす。]
[0089] NCI−WG基準での腫瘍評価
末梢血の分析、身体検査、骨髄穿刺液および生検、関連する解剖学的領域のCTスキャンおよびMRI(医学的に示す場合)を使用する。]
[0090] 対象を、サイクル2の終わり、サイクル4の終わり、その後各第3サイクル、および最終来院時で、NCI−WG基準21(身体検査/CT/MRI)に対して評価する。末梢血の分析は、以下のサイクルの第1日(投与前)に、腫瘍応答評価のNCI−WG基準に対して評価する。例えば、対象がサイクル2を完了した場合、サイクル3の第1日(投与前)の実験値を、腫瘍応答を評価するために使用する。
関連する解剖学的部位のCTスキャン(またはMRI、医学的に示す場合)を、スクリーニング時(試験薬物の最初の投薬前21日以内)に行う。スクリーニング時に行った腫瘍評価は、臨床評価のベースラインとしての役割を果たす。
対象が、完全寛解(CR)または部分応答(PR)の臨床検査基準の全て(潜在的な薬物関連毒性による血小板数を除いて)に合致する場合、CRまたはPRを確認するため、CTスキャンを、基準を最初に満たした後3ヶ月または2ヶ月で行うべきである。]
[0091] また、試験を通して標準的処置として行われたCTスキャンおよびMRIは、症例報告書に記載されるべきである。]
[0092] 妊娠テスト
潜在的に妊娠可能な女性の対象に関して、現場の委託検査室は、スクリーニング時に血清妊娠テスト、およびサイクル1第3日(フェーズ1)またはサイクル1第1日(フェーズ2a)に、投薬前、尿妊娠テストを行う。テスト結果は、検討され、投薬前に陰性であるかを決定しなければならない。]
[0093] 妊娠の可能性がないとみなされた対象は、手術による妊孕力の喪失または閉経後(少なくとも1年)であることが実証されなければならない。]
[0094] 臨床検査
フェーズ1aおよびフェーズ1bにおいて、現場の検査室は、臨床検査結果を行い提供するために利用される。主任研究者または担当研究者は、全ての検査室結果を検討し、署名し、日付をつける。検査室テスト結果は、症例報告書に纏められる。]
[0095] フェーズ1aおよびフェーズ1bにおけるサイクル2の第1日で得た全ての検査室測定値を、6.5項に規定される連絡先情報を通じて、24時間以内に、癌治療グループのセイフティ・デスクにファックスする。]
[0096] フェーズ1a
血液分析、化学分析および尿分析は、以下の時点で採取する。]
[0097] スクリーニング
サイクル1第3日
サイクル1第1日、第2日および第3日(化学および血液分析のみ)
サイクル2は1週間ごと
後続サイクルの第1日(または72時間以内)
最終来院
安全性の経過観察検診血液分析、化学分析および尿分析の試料は、スクリーニング時、サイクル1第3日(フェーズ1)またはサイクル1第1日(フェーズ2a)、サイクル1第2日(フェーズ1)またはサイクル1第3日(フェーズ2a)(化学および血液分析のみ)、最初の2サイクルは1週間ごと、各後続サイクルの第1日(または前72時間以内)、最終来院時および安全性の経過観察検診時に採取した。結果は投薬の前に入手可能にし、検討しなければならない。スクリーニングからの検査室テスト結果(血小板数を除いて)は、臨床評価のベースラインとしての役割を果たす。]
[0098] 化学テストは、可能なら、絶食状態で入手すべきである。]
[0099] トリグリセリドは、スクリーニング時および最終来院時にのみ採取する。]
[0100] 現場の検査室は、臨床検査結果を行い提供するために利用された。主任研究者または担当研究者は、全ての検査室結果を検討し、署名し、日付をつける。検査室テスト結果は、症例報告書に纏められた。]
[0101] ]
[0102] 研究者が臨床的に有意であると考える、基準範囲外の検査室のテスト値に関して、
研究者は、範囲外の値を検証するために、テストを繰り返してもよい。]
[0103] 研究者は、臨床的解決を満足するために、範囲外の値を経過観察する。]
[0104] 試験を中止すべき対象であることを要請する検査室テスト値を、有害事象として記録した。]
[0105] フェーズ2a
フェーズ2aで得られた臨床検査試料は、認定された中央検査室(Quest Diagnostics)を使用して評価される。このデータは、全てのデータ分析に使用される。この試験のための中央検査室は、これらの試料の採取、処理および輸送に関する指示を提供する。全ての検査室試料は、中央検査室に輸送されるべきである。]
[0106] フェーズ2a
フェーズ2aで得られた臨床検査試料は、認定された中央検査室(Quest Diagnostics)を使用して評価される。このデータは、全てのデータ分析に使用される。この試験のための中央検査室は、これらの試料の採取、処理および輸送に関する指示を提供する。全ての検査室試料は、中央検査室に輸送されるべきである。]
[0107] 血液分析、化学分析および尿分析は、以下で採取される。]
[0108] スクリーニング
サイクル1第1日
サイクル1第2日および第3日(化学および血液分析のみ)
サイクル2では1週間ごと
後続サイクルの第1日(または72時間以内)
最終来院
安全性の経過観察検診
サイクル2およびこれ以降の間、腫瘍崩壊症候群の危険性の高い対象に関して、6.7.5項の管理治療指針に従って、追加の血液および化学試料を採取してもよい。]
[0109] 迅速な対象管理のために、認証された現場の委託検査室が血液および化学テストを行ってもよいが、分割試料または同時試料は、抜き取り、分析のための中央検査室に送らなければならない。]
[0110] 現場の検査室は、全ての血小板数の結果を処理し、提供するために利用される。血小板数の結果は、投薬前、利用可能で、検討されなければならない。スクリーニングからの検査室テスト結果(血小板数を除いて)は、臨床評価のベースラインとしての役割を果たす。]
[0111] 表9.臨床検査
血液
ヘマトクリット
ヘモグロビン
赤血球(RBC)数
白血球(WBC)数
好中球
バンド
リンパ球
単球
好塩基球
好酸球
血小板数(不適合を評価)
プロトロンビン時間(PT)
活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)
平均血小板容積(MPV)
平均赤血球ヘモグロビン量(MCH)
平均赤血球容積(MCV)
平均赤血球ヘモグロビン濃度(MCHC)
網状赤血球数

臨床化学(a,b)
血中尿素窒素(BUN)
クリアチニン
総ビリルビン量
血清グルタミン酸ビルビン酸トランスアミナーゼ(SGPT/ALT)
血清グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(SGOT/AST)
アルカリホスファターゼ
ナトリウム
カリウム
カルシウム
無機リン
尿酸
コレステロール
総タンパク質
グルコース
トリグリセリド
アルブミン
乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)
マグネシウム
塩化物
炭酸水素塩
アミラーゼ(スクリーニング、C1D14および最終来院)
リパーゼ(スクリーニング、C1D14および最終来院)

尿検査
比重
ケトン
pH
タンパク質
血液
グルコース
顕微鏡検査
(指示されたように)
a.化学テストは、可能なら、絶食状態下で得るべきである。
b.トリグリセリドは、スクリーニング時、および最終来院時にのみ行われる。]
[0112] 研究者が臨床的に有意であると考える、基準範囲外の検査室のテスト値に関して、
研究者は、範囲外の値を検証するために、テストを繰り返してもよい。]
[0113] 研究者は、臨床的解決を満足するために、範囲外の値を経過観察する。]
[0114] 試験を中止すべき対象であることを要請する検査室テスト値を、有害事象として記録する。]
[0115] 対象数の指定
試験のフェーズ1部に関して、スクリーニングおよび投与前試験第1日(または導入期間の導入第1日)評価の全ての結果は、対象に試験薬物が投与され得る前、Abbott生体情報モニターまたは被指名者の同意を得て、研究者により検討される時に、臨床的に許容限界内でなければならない。検査室または他のスクリーニング結果が臨床的許容限界内でない場合、対象は、試験に登録されない。選択基準に合致し、いかなる除外基準にも合致しない対象は、固有の対象番号が指定された。]
[0116] スクリーニングおよび投与前試験第1日の評価の全ての結果は、対象に試験薬物が投与され得る前の、研究者により検討される時に、臨床的に許容限界(5.2.1項の選択基準に従った)内でなければならない。検査室または他のスクリーニング結果が臨床的許容限界内でない場合は、対象は、試験に登録されない。選択基準に合致し、いかなる除外基準にも合致しない対象は、5.5.3項に記載されるように、Abbottによって、固有の対象番号が指定される。]
[0117] 食事および食物の必要要件
フェーズ1試験の第1サイクルに関し、絶食状態第3日、および非絶食状態第1日から14日に、ABT−263を、全ての対象に投与した。対象は、CYP3A−介在代謝相互作用の可能性のため、最初の薬物投与前の第3日期間内および最後の治療サイクルが完了するまで、グレープフルーツまたはグレープフルーツ製品を消費しないこともある。第3日、投薬の8時間前から、4時間の血液試料の採取の後まで、対象は、乾きを止めるための水を除いて、食べ物または飲み物を取ることは許されない。投薬の1時間前からおよび投薬後1時間は、投薬に必要な流体を除いて、流体は許されなかった。第1および14日、全ての対象は、ABT−263の投与の前に試験現場で標準的な朝食を取る。食事の内容は、約520Kcalであり、脂肪から約30%のカロリーを取る。]
[0118] 薬理遺伝学分析のための血液試料
DNA
DNA単離用に1回4mLの全血液試料を、スクリーニング時に、同意した対象それぞれから採取し、薬理遺伝学分析用の試料を得た。]
[0119] 試料は、EDTA管に集め、ドライアイスでAbbottに輸送されるまで、冷凍条件下で保存した。]
[0120] 薬理遺伝学テストを行う場合、個々の対象からの結果は、コード化され、極秘扱いであった。Abbottは、秘密を守るのに適正な手段で、安全な保管場所にDNA試料を補完する。試料は、対象の識別が、遺伝子型同定分析を行う科学者にわからないように、コード化された。]
[0121] 薬力学的分析のための検体
プロテオミクス用の血液採取
血液約6mLを、スクリーニング時、サイクル1第14日、サイクル2第14日および最終来院時に、全ての対象から、1本6mL容のEDTA(紫色のキャップ)管に、静脈穿刺によって採取した。採取は、以下に記載するように行われるべきである。遠心、クライオバイアルへの移し変え、および冷凍は、採血から1時間未満で完了すべきである。]
[0122] 血液試料を6mL容EDTA(紫色の上端)管へ採取する。
採取物を素早く8から10回反転させる(血塊の形成を減らすために)。
試料を1200から1500×g、15分間、2から8℃で遠心する。
15分以内に、血漿を別の4mLの標識の付いたクライオバイアルに移し、−70℃で冷凍する。
試料を、Abbottに、3日分のドライアイスで輸送するまで、−70℃で保存する。]
[0123] 薬力学的分析のための検体
フェーズ1aおよびIb薬力学的採取
必須採取物
プロテオミクス
腫瘍細胞用の骨髄穿刺液。骨髄穿刺液が採取されない場合は、骨髄コア生検を得てもよい。]
[0124] 光学的採取物
DNA試料
IHCおよびFISH分析のためのホルマリン固定、パラフィン埋包保管診断組織
コア針生検(2個が好ましい。)
1つのコア針生検は、IHCおよびFISH分析用にホルマリン固定されている。
1つのコア針生検は、CGH/マイクロアレイ分析用に、フラッシュ冷凍されている。]
[0125] フェーズ2a薬力学的採取物
必須採取物
試験のフェーズ2a部では、全ての対象に、以下の1つが求められる。
悪性リンパ節のコア針生検
リンパ腫用の骨髄穿刺液または陽性のコア
生検から治療が介在していない保管腫瘍組織(例えば、減量から、再発または骨髄試料で得た組織)
プロテオミクス]
[0126] 光学的採取物
DNA試料
潜在的な対象(フェーズ1a、フェーズ1bおよびフェーズ2a)が、上記の項目を1つも持たない場合、Abbott生体情報モニターに連絡すべきである。]
[0127] また、針生検は、試験のフェーズ2a部において、再発時、全ての対象から得る。]
[0128] 薬力学的検体の手順
プロテオミクス用の血液採取
血液約6mLを、スクリーニング時、サイクル1第14日、サイクル2第14日、および最終来院時に、全ての対象から、1本の6mL容EDTA(紫色のキャップ)管に、静脈穿刺によって採取される。採取は、以下に記載するように行われるべきである。遠心、クライオバイアルへの移し変え、および冷凍は、採血から1時間未満で完了すべきである。]
[0129] 血液試料を6mL容EDTA(紫色の上端)管へ採取する。
採取物を素早く8から10回反転させる(血塊の形成を減らすために)。
試料を1200から1500×g、15分間、2から8℃で遠心する。
15分以内に、血漿を別の4mLの標識の付いたクライオバイアルに移し、−70℃で冷凍する。
試料を、3日分に十分なドライアイスでAbbottに、輸送するまで、−70℃で保存する。]
[0130] IHCおよびFISH固定試料用の組織採取
免疫組織化学的検査(IHC)および蛍光インサイチュハイブリダイゼーション法(FISH)を、試験のフェーズ1部で同意した全ての対象および試験のフェーズ2a部の全ての対象の保管、診断用、ホルマリン固定、パラフィン埋包(FFPE)組織の塊からの組織切片で行った。]
[0131] 現場の病理検査室は、各代表的なFFPE塊から、厚さが約4から6ミクロンの組織切片を15片作成し、IHCおよびFISH分析に使用される正電荷切片に適用する。従って、最小限(15)の4から6ミクロンの組織切片を、各対象塊から採取すべきである。これらの切片を得るのに利用可能な組織が十分に適正でない場合は、研究者は、病理検査室に連絡し、提供できる切片の最大数を決定し、切片作成の前に、この情報をAbbottに伝える。]
[0132] 最適なサンプリングを確保するために、2つの品質対照切片も病理検査室によって作成され、Abbottへ送る切片の中に入れなければならない。これらの品質対照切片は、組織切片の始めと終わりを代表した。これらの切片は、ヘマトキシリン−エオシン(H&E)を使用して染色され、生存腫瘍および正常細胞の診断品質を確保するために、現場の病理学者によって検討される(即ち、主に線維結合組織または脂肪組織で構成される壊死の大きな領域または範囲は、優性特徴ではない。)。無染色切片用に作成された残りの組織は、適正な診断品質の部分に一番近い部分から作成した。]
[0133] 各発送物には、病理報告および完成した出荷目録書のコピーが含まれているべきである。組織切片は、スライドボックスで輸送された。スライドボックスは、適切な輸送材を使用して包装され、室温でAbbottに送られるべきである。]
[0134] 針生検フェーズ1
針生検は、治療前、可能であれば再発時に、承諾し、腫瘍組織に容易に接触可能な試験のフェーズ1部の全ての対象から得た。生検は、承諾した後、薬物投与の前であって、対象が治療で再発した後に行った。]
[0135] フェーズ2a
試験のフェーズ2a部の全ての対象に関して、以下が求められる。]
[0136] スクリーニング時に得た悪性リンパ節のコア針生検
スクリーニング時に得た骨髄穿刺液またはコア、リンパ腫に関して陽性。
生検時から介入治療を受けていない保管腫瘍組織(例えば、減量から、再発または骨髄試料で得た組織)]
[0137] 潜在的対象が、上記の項目を1つも持たない場合、Abbott生体情報モニターに連絡すべきである。]
[0138] 針生検も、再発時に、試験のフェーズ2a部の全ての対象から得られる。]
[0139] 少なくとも2個のコア生検を得るのが好ましい。これらの生検は、直径が少なくとも18ゲージで、長さが少なくとも1cmであるべきである。各生検から、2から5ミクロンの細胞の間にあると推測される。生検は、機関の標準的手順または以下の指示に従って処理してもよい。以下に記載の指示とは別の手順を使用する場合、該手順の記載をAbbottに提出すべきである。]
[0140] 1つのコア生検を、ホルマリンに8から24時間の間に固定し、ついでパラフィンに包埋し、常温でAbbottに輸送するまで、−20℃で保存する。第二コア生検標本は、正しく標識されたクライオバイアルに置くべきである。腫瘍試料は、採取直後に液体窒素でフラッシュ冷凍された。検体は、Abbottに輸送されるまで、−70℃で冷凍保存した。3日分に十分なドライアイス上で、Abbottに輸送されるべきである。]
[0141] 骨髄採取骨髄穿刺液
骨髄穿刺液は、診断生検とともに、ベースラインで吸引すべきである。吸引液は、機関の標準手順に従って、または以下の指示に従って処理してもよい。以下に記載の指示とは別の手順を使用する場合、該手順の記載をAbbottに提出すべきである。]
[0142] 新しい固定溶液は、管A中の濃縮固定溶液8mlを、希釈液32mLを含む管B(両管ともフォイルに巻かれている。)に加え、5、6回混合して調製すべきである。骨髄穿刺液約2mLを、リン酸緩衝食塩水(PBS)2mLで希釈し、10mLのピペットを用いて、5、6回ピペットで上下させ(滴定し)、単一細胞懸濁液を作成する。この懸濁液4mLを、調製した固定溶液に加え、5、6回混合し、該試料を、Abbottに輸送するまで、−70℃の冷凍庫に置くべきである。]
[0143] 骨髄コア生検
骨髄穿刺液を採取しなかった場合、骨髄コア生検を得てもよい。コア生検は、機関の標準手順に従って、または以下の指示に従って処理してもよい。以下に記載の指示とは別の手順を使用する場合、該手順の記載をAbbottに提出すべきである。]
[0144] コアは、新しく調製された4%パラホルムアルデヒドに固定すべきである。20%パラホルムアルデヒドの10mLアンプルおよびIXPBS40mLを含む50mL容三角管(管C)が用意された。該アンプルからのパラホルムアルデヒドを、管Cに加え、4、5回混合し、次いでコア骨髄生検を加えるべきである。試料を、4℃で16から24時間固定させ、次いでパラフィンに包埋すべきである。]
[0145] ]
[0146] ]
[0147] 薬物濃度測定
分析用試料の採取
ABT−263アッセイ用の血液試料
フェーズ1に関し、ABT−263アッセイ用の血液試料を、静脈穿刺により、サイクル1の以下の時点で、排気され、カリウムEDTAを含む3mL容採取管に採取した。第3日、投薬前(0時)、および投薬後0.5、1、2、3、4、6、8、24、48および72時間(第1日、投与前試料);第1日、投薬後0.5、1、2、3、4、6、8および24時間(第2日、投与前試料);第14日、投薬前(0時)および投薬後、0.5、1、2、3、4、6、8時間。追加の血液試料を、第14日、サイクル2からサイクル6に、0時(投与前)に採取した。十分な血液を採取し、各試料から血漿約1mLを得た。サイクル1の間に、1対象当たり、合計27個の薬物動態分析用の血液試料(約81mL)を、および1対象および後続のサイクル(サイクル6まで)の1サイクル当たり、1個の追加の血液試料を採取した。]
[0148] フェーズ2aに関し、血液試料(約3mL)を、投与前(0時)およびサイクル1で投薬後4時間でのみ採取した。]
[0149] 血液および血漿試料は、採取、処理および保存の間、直射日光から保護しなければならない。採取の直後、血液試料を、血液と抗凝血剤との良好な混合を確保するために、数回反転させ、氷浴中に置いた。]
[0150] 血液採取の時期は、投薬を除いて、全ての他の計画された試験行為よりも優先する。血液採取の順番は、先行の投薬に対する時間間隔が全ての対象に関して同じとなるように、時間を守った。各血液試料を採取する時間は、最も近い分で記録した。]
[0151] ABT−263アッセイ用の尿試料(フェーズ1)
ABT−263アッセイ用の尿を、フェーズ1の段階的用量増加試験に参加した対象から、サイクル1第3日にのみ、投薬後0から24時間で、防腐剤の入っていない容器に採取した。対象は、投薬直後、排尿するよう指示され、1本の3mLアリコートが、ベースライン薬物アッセイ用に保持された(投与前試料)。その後、尿を、投薬後0から24時間採取した。採取間隔の開始および終了時を、最も近い分で記録した。採取間隔の間に採取された全ての尿を、該間隔の最終まで、冷凍した。完全な尿採取を確保するため、対象は、採取間隔の終了時に、容器に排尿することを指示された。]
[0152] 試料の取扱い/処理
ABT−263アッセイ用血液試料
ABT−263アッセイ用の血液試料を、採取から1時間以内に、冷凍遠心機(2から8℃)を用いて、1200から1500×gで15分間遠心し、血漿を分離した。血漿試料を、プラスチック・ピペットを用いて、薬物の番号、名前、試料の種類(血漿)、プロトコル番号、対象番号、試験サイクル、および日にちおよび投薬に対するサンプリングの予定された時間がラベルに記載された、スクリューが付いたポリプロピレン管に移した。血漿試料を−20℃以下で採取から1時間以内に冷凍し、輸送まで冷凍を保つ。]
[0153] ABT−263アッセイ用の尿試料
特定された時間間隔で採取された全ての尿を、十分に混合し、容量を測定し、記録した。1本3mL容のアリコートを、薬物番号、名前、試料の種類(尿)、プロトコル番号、対象番号、試験サイクル、および日にちおよび予定された採取間隔がラベルに記載された、スクリューが付いたポリプロピレン管に置いた。尿試料は輸送まで、−20℃で冷凍した。]
[0154] 効力変数
全ての効力に関する分析は、実際、予備的である。予備効力項目として、腫瘍応答(IWG基準を用いて決定)、無進行生存(PFS)、腫瘍進行までの時間(TTP)、全生存期間(OS)、全体応答の機関およびECOG機能状態が挙げられる。]
[0155] 腫瘍応答用のIWG基準
測定可能な疾患のある対象だけが、試験のフェーズ2aへの資格がある。治療の間の測定可能な病変の変化は、以下に挙げるIWG基準を使用して評価した。]
[0156] 適格性
ベースラインで測定可能な疾患のある対象のみが、項目として評価された目的の腫瘍応答を有することができる。]
[0157] 測定可能な疾患
少なくとも1つの測定可能な病変の存在。測定可能な疾患が孤立した病変に限られている場合、この腫瘍性特性を細胞診断/組織診断によって確認すべきである。]
[0158] 測定可能な病変
少なくとも1つの寸法を正確に測定できる病変であって、最長直径が≧10mm。]
[0159] 全ての測定値を、定規またはカリパスを使用してメートル法で取り、記録すべきである。全てのベースライン評価は、治療開始で治療開始前4週間以下にできるだけ近づけて行うべきである。]
[0160] ベースラインおよび経過観察の間、同定され報告された各病変を特徴付けるために、同じ評価方法および同じ手法を使用すべきである。]
[0161] 病変が表層性(例えば、皮膚結節および触知できるリンパ節)の場合、臨床病変は、測定可能なものだけを考慮する。皮膚病変の場合に関しては、病変のサイズを測るためのルーラーを含むカラー写真による文書が必要である。]
[0162] 測定方法
CTは、反応評価のために選択された病変を測定する方法が好ましい。MRIは、医学的に指示のある場合(例えば、重度コントラストアレルギー)、使用してもよい。従来のCTおよびMRIは、切片厚さが7mm以下の切片で、連続して行うべきである。スパイラルCTは、5mmの近接再構成アルゴリズムを使用して行うべきである。これは、胸、腹部および骨盤の腫瘍に適用される。]
[0163] 胸部X線による病変は、通気された肺によって明らかに際立たち、囲まれている場合、測定可能な病変として容認されるが、CTが好ましい。]
[0164] 正確な客観的応答評価のためには、超音波(US)を、腫瘍病変を測定するために使用すべきではない。しかし、USは、触診可能な表層性リンパ節、皮下病変および甲状腺結節の臨床測定に代わり得る。また、USは、普通臨床検査で評価される臨床表層性病変の完全な消滅を確認するために、有用である可能性がある。]
[0165] 細胞診断および組織診断は、部分応答(PR)と完全寛解(CR)とを区別するために、稀なケース(例えば、治療後、胚細胞性腫瘍のような腫瘍型において、残渣良性病変と残渣悪性病変とを区別するため)で、使用することができる。]
[0166] 応答の評価は、研究者によって行われ、適正なCRFに記載した。]
[0167] 完全寛解(CR)は、以下を必要とする。]
[0168] 1.治療前に存在する場合、疾患の全ての測定可能な臨床およびX線証拠の完全な消滅および全ての疾患関連症状の消滅、およびリンパ腫関連生化学的異常の正常化。]
[0169] 2.全てのリンパ節および結節腫瘤は、正常サイズに退行していなければならない(治療前最大横直径が>1.5cmの結節の場合、最大横直径が≦1.5cm)。治療前、最大横直径が1.1から1.5cmであった先に侵襲された結節は、治療後、最大横直径は≦1cmに減少し、または該最大直径の腫瘍の合計(SPD)が75%以上でなければならない。]
[0170] 3.治療前、CTスキャンに基づいて脾臓が、肥大していると考える場合、脾臓のサイズが減少し、身体検査で触診できない状態でなければならない。]
[0171] 4.骨髄に疾患のある対象に関して、腫瘍浸潤は、骨髄の繰返し穿刺および同じ部位の生検上で取除かれていなければならない。この測定を行う試料は、適したものでなければならない(≧20mm生検コア)。]
[0172] 完全寛解/未確認(CRu):
1.CR/未確認(CRu)は、前記基準1および3を満たすが、1つ以上以下の特徴を有する患者を含む。]
[0173] 2.最大横直径が1.5cmを超える残留結節腫瘤であって、SPDが75%以上に退行。先に融合した個々の結節は、最初の腫瘤のサイズと比べてこのSPDが75%以上に退行していなければならない。]
[0174] 3.不確定骨髄(細胞診的異型または構造的異型がなく、凝集体の数またはサイズが増加している。)。]
[0175] 部分応答(PR)は、以下を必要とする。]
[0176] 1.6個の最大結節または結節腫瘤のSPDの減少が、≧50%であること。これらの結節または腫瘤は、以下の特性によって選択されるべきである。]
[0177] (a)結節または腫瘤は、少なくとも2つの垂直方向の寸法が明らかに測定可能であるべきであり、
(b)できるだけ体の異なる領域から得るべきであり、および
(c)縦隔および後腹膜部位が関与する場合、これらの部位の疾患を含むべきである。]
[0178] 2.他の結節、肝臓または脾臓のサイズが増加しない。]
[0179] 3.脾臓および肝臓の結節は、SPDが、少なくとも50%退行しなければならない。]
[0180] 4.脾臓および肝臓の結節以外、他の器官の侵襲は、評価可能であるが測定できない疾患と考える。]
[0181] 5.骨髄評価は、評価可能であるが測定できない疾患であるので、PRの測定に関しては、不適切である。しかし、可能であれば、細胞型を、報告書に、例えば、大細胞リンパ腫または低悪性度リンパ腫と特定すべきである(即ち、小、リンパ球性小型切れ込み、または小細胞と大細胞の混合)。]
[0182] 6.新しい部位の疾患なし。安定疾患(SD):
安定疾患は、PR(前記参照)未満であるが、進行性疾患(以下参照)ではないと定義される。]
[0183] 進行性疾患(PD)は、以下を必要とする(PR、非応答者に関して):
1.非応答者の先に同定した任意の異常な結節のSPDは、最下点から、≧50%に増加。]
[0184] 2.治療中または治療終了時に新しい病変の出現。]
[0185] 再発疾患は、以下を必要とする(CR、CRuに関して):
1.新しい病変の出現、または先に関与した部位のサイズの約50%の増加。]
[0186] 2.先に同定した、横軸で1cmを超える結節の最大直径、または複数の結節のSPDの約50%の増加]
[0187] 先に記載した基準の概要を以下に示す。]
[0188] ]
[0189] 確認
他覚症状の確認の目的は、過剰評価応答を避けるためである。応答の確認が実行可能でない場合は、報告する時、応答が確認されないことをはっきりさせるべきである。]
[0190] 指定されるために、腫瘍測定におけるPR、CRまたはCRuの状態は、応答基準が最初に合った後、4から8週間以内に行われるべき、繰り返し評価によって確認しなければならない。]
[0191] SDの場合、経過測定で、最小間隔での試験開始後、治療の開始後6週間未満、少なくとも1回、SD基準に合致していなければならない。]
[0192] 5.3.5薬物動態変数
フェーズ1のサイクル1第3日、サイクル1第1日およびサイクル1第14日の投薬に関し、観察される最大血漿中濃度(Cmax)、Cmaxの時間(ピーク時、χmax)、最終フェーズ排除速度定数(f3)、最終排除半減期(t1/2)、時間0から最後の測定可能な濃度の時点までの血漿中濃度−時間曲線(AUC)の下の面積(AUCt)および時間0から無限時間までの前記面積(AUC∞)を含む、ABT−263の薬物動態パラメーターの値は、当てはまる場合はいつでも、非コンパートメント解析法を使用して測定した。尿中で、ABT−263(%Ae)および腎臓クリアランス(CLR)として回収した薬量の割合は、尿中に回収されたABT−263の量が有意である場合は、測定した。データの解釈に有用であれば、追加のパラメーターを計算してもよい。]
[0193] 5.3.6薬理遺伝学変数
DNA試料で、薬物動態および安全性の点から、対象のABT−263に対する応答に影響を及ぼす遺伝的要因を分析してもよい。また試料を、このような薬物応答の診断テストを開発するために使用してもよい。ラットおよびヒトPKの投影における観察に基づき、フェーズII酵素、Bcl−2ファミリーメンバーおよび腸管輸送体が、先ず、興味のあるものであり得る。遺伝学的研究としては、一般的に、遺伝的はプロタイプと薬物代謝との関係の測定、輸送、治療応答および有害事象が挙げられる。また、試料は、薬物応答用の診断テストの開発のために使用してもよい。]
[0194] 薬力学的変数
薬物濃度と疾患状態との間の関係を規定することを目的として、数種の効力および応答の推定バイオマーカーを、このプロトコルで評価した。]
[0195] ABT−263臨床治験における対象のプロテオミクスプロファイルの試験は、任意の予後数値および臨床応答との任意の相関関係を測定する、将来の臨床試験でさらに評価され得る、タンパク質/ペプチド濃度のパターンを明らかにする可能性がある。試料の予測性または薬物応答性プロテオミクスマーカーについて分析した。任意の血漿試料が未使用の場合は、残っている試料を、匿名とし、診断テスト開発における使用のために保存した。]
[0196] 診断生検からの組織切片を、免疫組織化学的検査(IHC)および蛍光インサイチュハイブリダイゼーション法(FISH)のために使用した。免疫組織化学的分析を、保管された診断組織ブロックからの組織切片で行い、診断テスト開発の使用のために保存した。抗アポトーシスタンパク質のサブセット(Bcl−2、BCl−XLおよびBcl−w)に関するABT−263の標的特性を鑑みて、細胞株のABT−263に対する感受性とBcl−2ファミリーメンバーの発現レベルとの間の関係をヒト癌化細胞株において試験した。Bcl−2発現レベル(mRNAおよびタンパク質)は、感受性に関して、強い相関関係を発現し、BCl−XLのタンパク質濃度は、Bcl−2の濃度に匹敵していた。逆に、Mcl−1のより高い発現レベル(mRNAおよびタンパク質)は、抵抗と関連していた。これをもとに、前臨床データは、ABT−263に対して感受性のある腫瘍細胞は、低Mcl−1に結合した、高いBcl−2およびBCl−XL発現を示すであろうが、一方、逆転は、ABT−263抵抗の投影であったことを示唆する。この結果、診断生検(治療介入のない。)、または固定コア針生検および/または骨髄穿刺液/コア生検から得られた前および後治療対象腫瘍検体のBcl−2ファミリーメンバーの相対的発現を評価した。さらに、追加の前および後治療生検は、遺伝分析のためフラッシュ冷凍され、これには、世界的な遺伝子増幅および欠損を認定する、遺伝子発現および/またはCGHを認定する発現マイクロアレイが含まれてもよい。]
[0197] Bcl−2遺伝子座を含む1 8q2 1の増幅は、ABT−263に対して最も高い感受性があるSCLC細胞株において観察され、薬物感受性に関連する潜在的遺伝的病変を表わす。蛍光インサイチュハイブリダイゼーション法(FISH)を、Bcl−2遺伝子および有益であることを証明し得る他のファミリーメンバー遺伝子における増幅および転移を評価するために、この試験に参加した対象からの保管腫瘍試料の組織で行った。これらの患者におけるこれらの遺伝子の増幅と臨床結果との間の潜在的関係を対象階層化ツールとして、試験した。この試験の間に採取された生体試料は、保存し、将来この試験に関連する新しい化学的疑問を調査するために、使用してもよい。]
[0198] 投与治療
薬物動態サンプリングを容易にするために、対象は、ABT−263を毎日1回(QD)自分で経口投与した。各投薬は、約240mLの水で取った。投与前薬物動態サンプリングが必要とされた日(フェーズ1のサイクル1第3日、サイクル1第1日、サイクル1第2日、サイクル1第14日、サイクル2第14日、サイクル3第14日、サイクル4第14日、サイクル5第14日およびサイクル6第14日、およびフェーズ2aのサイクル1第14日)に、投薬を、朝に病院で行う。フェーズ1では、全対象は、サイクル1第3日に、絶食状態(絶食から8時間後で昼食の4時間前)でABT−263を飲み、サイクル1第1日は、標準的な朝食の開始後30分で該薬を飲む。フェーズ1の他の投薬日では、対象は、朝食後約30分でABT−263を飲む。フェーズ2aでは、全ての対象は、朝食後約30分で、ABT−263を自己投与する。薬物動態における食物の効果を評価し、絶食状態が優れている場合は、変更を開始した。]
[0199] 広範囲のPK採取日(フェーズ1のサイクル1第3日、サイクル1第1日およびサイクル1第14日)では、各薬物投与の時間を最も近い分で記録した。他の全ての日では、対象は、試験薬剤を飲んだ日にちと時間を記録するように指示された。対象の日記は、Abbottに提出された。]
[0200] 治験薬の同定]
[0201] ]
[0202] 組成物の希釈剤
Phosal(登録商標)53中鎖トリグリセリド(MCT)、120グラム/ボトル。]
[0203] アルコール(エタノール)、無水、USP/EP/JP200プルーフ
フェーズl/2a試験薬物動態
ABT−263曝露は、用量比例である。]
[0204] 平均AUC:225mgで47μg・h/mL(n=4);315mgで100μg・h/mL(n=5);440mgで109μg・h/ml(n=3)
前臨床標的AUC:53から88μg・h/ml
ABT−263ピーク濃度(Cmax)投薬後約8時間
半減期約14から20時間
最高最低血漿中濃度比定常状態で約3倍
曝露における対象間可変性約40%
食物は、ABT−263経口吸収に、軽度の陽性効果がある。]
[0205] 追加のデータを添付の図面に示す。]
[0206] 先の記載は、説明のためのものであり、本発明は、前記に限定されない。当業者に明らかな変更および変化は、添付の請求項に定義される本発明の範囲内に包含されるものである。]
权利要求:

請求項1
N−(4−(4−((2−(4−クロロフェニル)−5,5−ジメチル−1−シクロヘキサ−1−エン−1−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾイル)−4−(((1R)−3−(モルホリン−4−イル)−l−((フェニルスルファニル)メチル)プロピル)アミノ)−3−((トリフルオロメチル)スルホニル)ベンゼンスルホンアミド、Phosal(登録商標)53中鎖トリグリセリド、および無水エタノールを含む経口投与用組成物。
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