专利摘要:
ディーゼルエンジンの排気流に存在する窒素酸化物(NOx)、粒子状物質、および気体炭化水素を同時に浄化するための排気処理システムおよび方法。当該排気処理システムは、ウォールフローモノリスと、担持粒子を含む触媒とを含む触媒すすフィルタを含む。当該ウォールフローモノリスは、不動態化層を当該ウォールフローモノリスに付着させることなく、触媒担持粒子を含むスラリーでウォッシュコートしてよい。
公开号:JP2011506094A
申请号:JP2010539615
申请日:2008-12-08
公开日:2011-03-03
发明作者:リー,ユエチン
申请人:ビー・エイ・エス・エフ、コーポレーション;
IPC主号:B01J37-02
专利说明:

[0001] 本発明の実施形態は、汚染物質を排気流から除去するための排気処理システムの構成要素、およびそれらを製造する方法に関する。より具体的には、本発明は、排気システム用すすフィルタ、およびすすフィルタを製造する方法に関する。]
[0002] ディーゼルエンジンの排気は、一酸化炭素(「CO」)、未燃炭化水素(「HC」)、および窒素酸化物(「NOx」)等の排気物だけでなく、いわゆる微粒子つまり粒子状物質を構成する凝縮相物質(液体および固体)も含む不均一混合物である。しばしば、触媒組成物およびその組成物が配置される基板はディーゼルエンジンの排気システム内に設けられ、特定の、または全部のこれら排気成分を無害な成分に転化する。例えば、ディーゼル排気システムは、ディーゼル酸化触媒、すすフィルタ、およびNOxの還元のための触媒のうちの1つもしくは複数を含み得る。]
[0003] 白金族金属、卑金属、およびこれらの混合物を含む酸化触媒は、HCとCOの両方の汚染物質およびその粒子状物質の一部を、これら汚染物質の酸化により二酸化炭素へと転化sさせることを促進することによって、ディーゼルエンジンの排気処理を容易にすることが知られている。このような触媒は一般的に、ディーゼル酸化触媒(DOC’s)と呼ばれるユニットの中に含まれており、これはディーゼルエンジンの排気物に入れられ、その排気物が大気中に発散する前にその排気物を処理する。気体のHC、CO、および粒子状物質に加え、白金族金属を含む酸化触媒(一般的に難溶性酸化物担持体上で分散する)も、一酸化窒素(NO)のNO2への酸化を促進する。ディーゼル排気の全体の粒子状物質の排出物は、3種の主成分から成る。1種の成分は、固体の、乾性の、固体炭素質の画分またはすす画分である。この乾性炭素質物質が、一般的にディーゼル排気に関連する可視のすす排出の一因である。当該粒子状物質の第2の成分は、溶性の有機画分(「SOF」)である。当該溶性の有機画分は時々揮発性有機画分(「VOF」)と呼ばれ、この用語が本明細書で用いられる。当該VOFは、そのディーゼル排気の温度に応じて、蒸気または煙霧質(液状凝縮物の微細液滴)としてディーゼル排気中に存在し得る。それは一般的に、米国の重要な暫定的連邦試験基準等の標準測定試験によって規定されているように、希釈排気物中で52℃の標準微粒子採取温度にて凝縮液体として存在する。これらの液体は、2種の源から生じる:(1)ピストンが上下する度にエンジンの円筒壁から押し出される潤滑油、および(2)未燃または一部燃焼したディーゼル燃料。]
[0004] 当該粒子状物質の第3の成分は、いわゆる硫酸画分である。当該硫酸画分は、ディーゼル燃料中に存在する少量の硫黄成分から形成される。少ない割合のSO3は当該ディーゼルの燃焼中に生成され、これはその排気物中の水と迅速に次々と混合し、硫酸を生成する。その硫酸は、エアゾルとしての微粒子とともに凝縮相としてまとまるか、あるいは、その他の微粒子成分上に吸着され、それによってTPMの質量に加えられる。]
[0005] 高度な粒子状物質の還元のための使用における一種の重要な後処理技術は、ディーゼル微粒子フィルタである。ハニカム壁面流フィルタ、糸巻き状または圧縮状の繊維フィルタ、開放セル発泡体、焼結金属フィルタ、およびその他等の、ディーゼル排気から粒子状物質を除去するのに効果的な多くの既知のフィルタ構造がある。しかしながら、下記に記載されているセラミック壁流フィルタは、最も多くの注目を集めている。これらのフィルタは、ディーゼル排気から90%を超える粒子状物質を除去する能力を有する。当該フィルタは排気物から粒子を除去するための物理的構造であり、その累積粒子はエンジン上のフィルタからの背圧を増加させる。従って、当該累積粒子は、許容可能な背圧を維持するために、連続的または周期的にそのフィルタから焼け出される必要がある。残念ながら、当該炭素すす粒子は、酸素の豊富な(乏しい)排気条件下で燃焼するために、500℃を超過する温度を必要とする。この温度は、ディーゼル排気中に一般的に存在するものの温度より高い。]
[0006] フィルタの不動態再生を提供するために、すす燃焼温度を下げるための規定が一般的に導入される。触媒の存在はすすの燃焼を促進し、それによって、実際の負荷サイクル下において、ディーゼルエンジンの排気物内で利用可能な温度にてフィルタを再生する。このようにして、触媒すすフィルタ(CSF)、または触媒ディーゼル微粒子フィルタ(CDPF)は、累積すすの不動態燃焼とともに、微粒子物質を80%超過低減し、それによってフィルタの再生を促進するのに効果的である。加えて、当該すすフィルタは酸化触媒で触媒され得、上記のようなHC、CO、およびその他の汚染物質の転化を促進し得る。HCおよびCOの転化のためのこれら触媒は、当該システムにおける別個の酸化触媒に追加され得る。当該すすフィルタは、選択性触媒還元(SCR)触媒等のNOxの軽減触媒でさらに触媒され得る。SCR法において、NOxは、アンモニア(NH3)を用いて一般的に非金属から成る触媒上で窒素(N2)に還元される。当該技術は90%を超えるNOx還元が可能であり、ひいては、当該技術は積極的なNOx還元目標を達成するための最良の手法の一つを代表する。SCRは、可動用途のための発展下にあり、アンモニア源として尿素(一般的に水溶液中に存在する)を伴う。SCRは、排気温度が当該触媒の活性温度範囲内にある限り、効果的な転化を提供する。当該SCR触媒は、別個の基板上か、またはすすフィルタ上に配置され得る。この手法を用いて、当該触媒すすフィルタは2種の触媒機能を実施する:排気流の微粒子成分の除去、および、排気流のNOx成分のN2への転化。]
[0007] すすフィルタ、具体的にはセラミック壁流フィルタは一般的に、チタン酸アルミニウム、菫青石、および、微小亀裂を含む炭化ケイ素等のセラミック基板材料でできている。当該すすフィルタが、粒子状物質を含むウォッシュコートスラリーの形態にある触媒物質の被覆を用いて触媒される場合、その触媒被覆物質はこれらの微小亀裂に浸入し得る。その微小亀裂は、低温で開放し、高温で閉鎖すると考えられている。このことは、当該フィルタの物理的一貫性を損ねることなく、当該フィルタがすす再生中に拡張することを可能にする。当該フィルタ内における微小亀裂の存在は、より高温で熱膨張係数を低く保つ。しかしながら、その微小亀裂内のこれら触媒被覆材料の存在は基板の柔軟性をより低くし、機械の故障をもたらし得る応力を当該フィルタ上に生み出す。従来の被覆法は、ウォッシュコートスラリーがフィルタ基板上に被覆するのに適切であるように、触媒被覆物質の粉砕の前または最中に酢酸または硝酸を利用する。これらの微小亀裂を有する物質は、触媒被覆を利用する前に、重合体被覆を用いて不動態化される。このような重合体被覆の例は、米国特許第4532228号および第7166555号に記載されている。当該重合体被覆は、一般的には重合体物質を用いて亀裂を塞ぎ、その後凝固させる。当該不動態化法が微小亀裂に浸入するウォッシュコート物質に関連する特定の問題を軽減する一方で、この不動態化段階は製造費用を増加させ、かつ、追加的な製造段階である。]
[0008] 本発明の実施形態は、触媒ウォッシュコートで被覆した壁流基板を製造する方法を対象とする。1つもしくは複数の実施形態による壁流基板は、軸方向に拡張している複数の流路に形成される気体浸透性壁を有し、各流路は、その反対端で塞がれた、隣接した流路の任意の対で塞がれた一端を有する。1つもしくは複数の実施形態による方法は、少なくとも1種の貴金属を耐熱性金属酸化物に付着させるステップと、その耐熱性金属酸化物の担持体、貴金属、および、少なくとも2種の酸性基を有する有機酸を含むスラリーを調製するステップと、その浸透した耐熱性金属酸化物の担持体の粒径を減少させるためにそのスラリーを粉砕するステップと、壁流基板を提供するステップと、その壁流基板をその粉砕したスラリーでウォッシュコートするステップを含む。]
[0009] 本発明のその他の実施形態は、触媒すすフィルタを対象とする。当該触媒すすフィルタは、チタン酸アルミニウム、菫青石、炭化ケイ素、または混合物質を含む。当該壁流基板は、基板とウォッシュコートとの間の不導体化層なしに、当該壁流基板に直接付着される炭化水素、CO、およびNOxを転化するように適応された触媒物質のウォッシュコートを有する。当該壁流基板は、軸方向に拡張している複数の流路に形成される気体浸透性壁を有し、各流路は、その反対端で塞がれた、隣接した流路の任意の対で塞がれた一端を有する。ウォッシュコートを含む壁流基板が焼成すると、当該触媒すすフィルタは、同一の触媒すすフィルタであるが、基板とウォッシュコートとの間の不導体化層で作られたフィルタの炭化水素、CO、およびNOxの転化よりも、約110〜約140℃の範囲内の温度で炭化水素、CO、およびNOxのより大きい転化を示す。]
図面の簡単な説明

[0010] 本発明の排気処理システムの一実施形態の概略描写を示す。
壁流フィルタの基板の斜視図を示す。
壁流フィルタの基板の断面の切断図を示す。
試料Aと試料Bの間におけるCO転化の比較を示す。
試料Aと試料Bの間における全部の炭化水素転化の比較を示す。
試料Cから試料F間でのCO転化の比較を示す。
試料Cから試料F間での全部の炭化水素転化の比較を示す。
試料Gから試料M間でのCO転化の比較を示す。
試料Gから試料M間での全部の炭化水素転化の比較を示す。
試料Nから試料Sの熱膨張係数の比較を示す。
試料Nから試料Sの弾性係数値の比較を示す。
試料Tから試料Yの熱膨張係数値の比較を示す。
試料Tから試料Yの弾性係数値の比較を示す。]
[0011] 本発明のいくつかの例示的実施形態を説明する前に、本発明は、下記の記述で説明されている構成つまり方法の段階の詳細に制限されないということを理解されたい。本発明はその他の実施形態を実施可能であり、様々な方法で実施または実行可能である。]
[0012] 本明細書および添付の特許請求の範囲で用いられる、単数形「一つの(または不記載)(「a」、「an」)」、および「その/当該/前記(「the」)」は、本文が他に明示しない限り、複数形の指示対象を含む。従って、例えば、「(一種の)酸(「an acid」)」への言及は、2種以上の酸の混合物などを含む。]
[0013] 本発明の実施形態は、排気処理システムの一部としての使用のための触媒すすフィルタを製造するための被覆法に関する。排気処理システムの目的は、ディーゼルエンジンの排気物の粒子状物質、NOx、および、その他の気体成分の同時処理を提供することである。当該排気処理システムは、統合すすフィルタ、および触媒機能、例えば、HCおよびCOの酸化を用いる。さらに、当該システムに取り込まれる触媒組成物の選択により、効果的な汚染物質の減少が様々な温度の排気流のために提供される。この特長は、様々な積載量および車速においてディーゼル車を運転するのに都合が良く、これらの条件は、このような車のエンジンから排出される排気温度に著しく影響する。]
[0014] 1つもしくは複数の実施形態において、当該すすフィルタは不導体化層を使用せずに製造され、このことは、下記にさらに記載されているような少なくとも1つの特性の改善を示す触媒すすフィルタをもたらす。従って、1つ以上の実施形態によれば、得られたすすフィルタが空のフィルタより優れた物理的特性を示すような、製造中に重合体不動態化段階を必要としない、触媒組成物をすすフィルタに付着させるための方法が提供される。1つ以上の実施形態では、当該方法は、2種類以上のカルボン酸基を含む酸性化合物の使用を伴う。]
[0015] 排気処理システムの一実施形態は、図1に概略的に描写されている。図1に見られるように、気体汚染物質を含む排気(未燃の炭化水素、一酸化炭素、およびNOxを含む)、および粒子状物質は、エンジン15から酸化触媒11に運搬される。酸化触媒11において、未燃の気体炭化水素と不揮発性炭化水素(すなわち、VOF)、および一酸化炭素は大いに燃焼され、二酸化炭素および水を生成する。当該酸化触媒を用いた相当な割合のVOFの除去は、特に、当該システムにおける下流に配置されるすすフィルタ12上の粒子状物質の甚大すぎる堆積を防止すること(すなわち、目詰まり)を支援する。加えて、NOx成分の相当な割合のNOは、当該酸化触媒においてNO2に酸化される。] 図1
[0016] 当該排気流は、触媒組成物で被覆されるすすフィルタ12に運搬される。1つもしくは複数の実施形態によれば、すす画分およびVOFを含む粒子状物質も、当該すすフィルタによって大いに除去される(80%より大きい)。当該すすフィルタ上に堆積した粒子状物質は、当該フィルタの再生を通じて燃焼される。当該粒子状物質のすす画分が燃焼する温度は、当該すすフィルタ上に配置された触媒組成物の存在によって低下される。触媒すすフィルタ12は、汚染物質を転化するための触媒を随意に含んでよい。]
[0017] 当該触媒組成物を担持するのに有用な壁流基板は、当該基板の縦軸に沿って拡張している、複数の微細で実質的に平行な気体流路を有する。一般的に、各路は、別の路が反対端面で塞がれている状態で、その基板本体の一端で塞がれる。このようなモノリス担体は、1平方インチ当たり約300個より多いセル、断面の1平方インチ当たり最大約700本以上の流路(または「セル」)を含み得るが、遥かに少ない数のものが用いられてよい。例えば、当該担体は約7〜600個の、より一般的には約100〜400個の、1平方インチ当たりのセル(「cpsi」)を有し得る。当該セルは、長方形、正方形、円形、楕円形、三角形、六角形、またはその他多角形である断面を有してよい。壁流基板は一般的に、0.002〜0.1インチの間の壁厚を有する。好適な壁流基板は、0.002〜0.015インチの間の壁厚を有する。]
[0018] 図2および図3は、複数の路52を有する壁流フィルタ基板30を説明する。当該路は、当該フィルタ基板の内壁53によって管状に封入される。当該基板は入口端54および出口端56を有する。別の路は、その入口端を入口栓58で、その出口端を出口栓60で塞がれ、入口端54および出口端56で向かい合う市松模様を形成する。気体流62は塞がれていない流路入口64を通じて入り込み、出口栓60によって止められ、流路壁53(多孔性である)を通じて出口側66に拡散する。当該気体は、入口栓58のために壁の入口側に戻ることができない。] 図2 図3
[0019] 壁流フィルタ基板は、菫青石、α−アルミナ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、ムライト、リシア輝石、アルミナ−シリカ−マグネシア、またはケイ酸ジルコニウムを含むが、これらに限定されないセラミック様物質、あるいは多孔性で耐熱性の金属から成る。壁流基板は、セラミック繊維合成物質からも形成される。その他の実施形態のウォールフローモノリスは、チタン酸アルミニウム、菫青石、金属酸化物、およびセラミックのうちの1つもしくは複数である。]
[0020] 上述の通り、本発明の一実施形態は、ウォッシュコートスラリーの粉砕の最中または前に、カルボン酸等の有機酸を利用するステップを伴う。適切なカルボン酸としては、n−アセチルグルタミン酸((2S)−2−アセトアミドペンタン二酸)、アジピン酸(ヘキサン二酸)、アルダル酸、α−ケトグルタル酸(2−オキソペンタン二酸)、アスパラギン酸((2S)−2−アミノブタン二酸)、アゼライン酸(ノナン二酸)、樟脳酸((1R,3S)−1,2,2−トリメチルシクロペンタン−1,3−ジカルボン酸)、カルボキシグルタミン酸(3−アミノプロパン−1,1,3−トリカルボン酸)、クレアチンα−ケトグルタル酸塩、ジクロタル酸(3−ヒドロキシ−3−メチルペンタン二酸)、ジメルカプトコハク酸(2,3−ビススルファニルブタン二酸)、フマル酸(トランス−ブテン二酸)、グルタコン酸(ペント−2−エン二酸)、グルタミン酸((2S)−2−アミノペンタン二酸)、グルタル酸(ペンタン二酸)、イソフタル酸(ベンゼン−1,3−ジカルボン酸(m−フタル酸))、イタコン酸(2−メチリデンブタン二酸)、マレイン酸(シス−ブテン二酸)、リンゴ酸(ヒドロキシブタン二酸)、マロン酸(プロパンジオール酸)、メサコン酸((2E)−2−メチル−2−ブテン二酸)、メソキサル酸(2−オキソプロパン二酸)、3−メチルグルタコン酸((2E)−3−メチルペント−2−エン二酸)、シュウ酸(エタン二酸)、オキサロ酢酸(3−カルボキシ−3−オキソプロパン酸)、フタル酸(ベンゼン−1,2−ジカルボン酸(o−フタル酸))、フタル酸類(オルト位、メタ位、およびパラ位のベンゼンジカルボキシルフタル酸の混合物)、ピメリン酸(ヘプタン二酸)、セバシン酸(デカン二酸)、コルク酸(オクタン二酸)、コハク酸(ブタン二酸)、酒石酸(2,3−ジヒドロキシブタン二酸)、タルトロン酸(2−ヒドロキシプロパン二酸)、テレフタル酸(ベンゼン−1,4−ジカルボン酸(p−フタル酸))、トラウマチン酸(ドデス−2−エン二酸)、トリメシン酸(ベンゼン−1,3,5−トリカルボン酸)、これらの誘導体、およびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。]
[0021] 従って、本発明の1つもしくは複数の実施形態は、触媒ウォッシュコートで被覆した壁流基板を製造する方法を対象とする。当該方法は、少なくとも1種の貴金属を耐熱性金属酸化物に付着させるステップと、その耐熱性金属酸化物の担持体、貴金属、および、少なくとも2種類の酸性基を有する有機酸を含むスラリーを調製するステップと、その浸透した耐熱性金属酸化物の担持体の粒径を減少させるためにそのスラリーを粉砕するステップと、壁流基板をその粉砕したスラリーでウォッシュコートするステップを含む。当該壁流基板は、軸方向に拡張している複数の流路に形成される気体透過性壁を有する。各流路は、隣接した流路がその反対端で塞がれている状態で塞がれた一端を有する。]
[0022] いくつかの実施形態は、当該粉砕法の最中の有機酸の添加を含む。その他の実施形態は、不動態化層の非存在下において、その基板上で直接行われるウォッシュコートするステップを有する。]
[0023] 本発明の1つ以上の実施形態による少なくとも1種の貴金属としては、白金、パラジウム、ルテニウム、イリジウム、およびロジウムのうちの1種類が挙げられる。詳細な実施形態では、当該貴金属は、白金、パラジウム、または白金とパラジウムの混合物である。]
[0024] 1つ以上の実施形態の有機酸は、2種類以上のカルボン酸基を含む。本発明のさらなる実施形態は、酒石酸、クエン酸、n−アセチルグルタミン酸、アジピン酸、α−ケトグルタル酸、アスパラギン酸、アゼライン酸、樟脳酸、カルボキシグルタミン酸、クエン酸、ジクロタル酸、ジメルカプトコハク酸、フマル酸、グルタコン酸、グルタミン酸、グルタル酸、イソフタル酸、イタコン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、メサコン酸、メソキサル酸、3−メチルグルタコン酸、シュウ酸、オキサロ酢酸、フタル酸、フタル酸類、ピメリン酸、セバシン酸、コルク酸、コハク酸、タルトロン酸、テレフタル酸、トラウマチン酸、トリメシン酸、カルボキシグルタミン酸塩、これらの誘導体、およびこれらの混合物のうちの1種類以上である有機酸を有する。詳細な一実施形態では、当該有機酸は酒石酸である。]
[0025] 本発明のさらなる実施形態では、当該耐熱性金属酸化物の担持体は、アルミナ上のシリカ、沸石、およびこれらの混合物から成る群から選択される。さらに別の実施形態では、当該壁流基板は、炭化ケイ素、チタン酸アルミニウム、菫青石、およびこれらの混合物から成る群から選択される物質でできている。]
[0026] 本発明の1つ以上の実施形態によれば、当該粉砕段階の最中に、少なくとも約90%の当該浸透した耐熱性金属酸化物の担持体の粒径は約10μm未満に減少する。より詳細な実施形態では、少なくとも約90%の当該浸透した金属酸化物担持体粒子の粒径は約5μm未満である。さらにより詳細な実施形態では、当該粒径が約4μm未満になるまで粉砕される。]
[0027] さらなる実施形態は、不動態化層を有しない触媒被覆壁流基板を製造する方法を対象とする。当該方法は、少なくとも1種の貴金属で耐熱性金属酸化物の担持体を浸透させる段階と、その浸透した耐熱性金属酸化物の担持体、および、少なくとも2種類の酸性基を有する有機酸を含むスラリーを生み出す段階と、その浸透した耐熱性金属酸化物の担持体の粒径を減少させるためにそのスラリーを粉砕する段階と、最初に不動態化層をその壁流基板に付着させることなく、その壁流基板をその粉砕したスラリーでウォッシュコートする段階を含む。当該壁流基板は、軸方向に拡張している複数の流路に形成される気体浸透性壁を有し、各流路は、その反対端で塞がれた、隣接した流路の任意の対で塞がれた一端を有する。]
[0028] さらに別の実施形態は、壁流基板を含む触媒すすフィルタに関する。当該壁流基板は、チタン酸アルミニウム、菫青石、炭化ケイ素、または混合物質から作られてよい。当該壁流基板は、基板とウォッシュコートとの間の不導体化層なしに、当該壁流基板に直接付着される炭化水素、CO、およびNOxを転化するように適応された触媒物質のウォッシュコートも有し得る。当該壁流基板は、軸方向に拡張している複数の流路に形成される気体浸透性壁を含む。各流路は、隣接した流路が反対端を塞がれた状態で塞がれた一端を有する。ウォッシュコートを含む壁流基板が焼成すると、当該触媒すすフィルタは、基板とウォッシュコートとの間の不導体化層で作られた同一の触媒すすフィルタの炭化水素、CO、およびNOxの転化よりも、約110〜約140℃の範囲内の温度で炭化水素、CO、およびNOxのより大きい転化を示す。]
[0029] 本発明の実施形態は下記の実施例によって例示され、これらは本発明を制限することを目的としていない。]
[0030] 第I群試料の製造(試料Aおよび試料B)
試料A
当該基板は、58%の空隙率、23μmの平均孔径(MPS)、300/in2のセル密度、および12ミルの壁厚を有するSiC壁流基板である。当該フィルタ基板は、34mm×34mm×150mmの寸法を有する正方形の切片である。]
[0031] 本触媒は下記の組成を有する:60g/ft3のPt、30g/ft3のPd、0.5g/in3の1.5%のシリカ/アルミナの1.5/100(Al2O3上に1.5%のSi)、0.2g/in3のβ沸石、および、0.035g/in3のZrO2。合計のウォッシュコートの荷重は0.78g/in3である。]
[0032] 当該触媒被覆スラリーを下記の方法によって調製した。テトラモノエタノールアミン水酸化白金溶液を、遊星混合器中で初期湿潤法によって1.5%のシリカ/アルミナ粉末上に浸透させた。その後、同一の浸透法を用いて、硝酸パラジウムをそのPt/1.5%のシリカ/アルミナ粉末上に浸透させた。その後、その貴金属が浸透した粉末を水中に分散させてスラリーを作成した。連続粉砕機を用いてこのスラリーを粉砕し、その粒径を90%5μm未満に減少させた(D90<5μm)。粉砕の完了前に、酢酸ジルコニウムおよび沸石をそのスラリーに添加した。得られたスラリーを水でさらに希釈し、20重量%の固体を得た。]
[0033] その後、その基板の入口側を下に向け、その出口側をそのスラリー面の真上(約1/4インチ)に向けた状態でその基板をそのスラリー中に含浸させることによって、そのスラリーをウォッシュコートした。その基板をそのスラリーから取り出し、ウォッシュコートスラリーが全く出てこなくなるまで、その出口側から空気流を流した。その後、その被覆した試料を110℃で2時間乾燥し、450℃で1時間空気中にて焼成した。]
[0034] 試料B
本試料は、下記の例外を除いては試料Aと同一である。PtおよびPdを浸透させた後、その粉末を500℃で2時間焼成した。その粉砕したスラリーのpHが4.0に到達するように、粉砕の前に酒石酸を添加した。]
[0035] 第II群試料の調製(試料C〜試料F)
試料C
本試料のために用いたフィルタ基板は、52%の空隙率、23μmの平均孔径(MPS)、300/in2のセル密度、および12ミルの壁厚を有するSiC壁流基板である。当該フィルタ基板は、34mm×34mm×150mmの寸法を有する正方形の切片である。]
[0036] 本触媒は下記の組成を有する:当該フィルタの全長にわたって60g/ft3のPtおよび30g/ft3のPd、前方域(50%の長さ)において、貴金属担持体として0.5g/in3の1.5%のシリカ/アルミナの1.5/100(Al2O3上に1.5%のSi)、0.2g/in3のβ沸石、後方域(50%の長さ)において、貴金属担持体として0.7g/in3の1.5%のシリカ/アルミナの1.5/100(Al2O3上に1.5%のSi)。合計のウォッシュコートの荷重は0.75g/in3である。]
[0037] 当該触媒被覆スラリーを下記の方法によって調製した。テトラモノエタノールアミン水酸化白金溶液を、遊星混合器中で初期湿潤法によって1.5%のシリカ/アルミナ粉末上に浸透させた。その後、同一の浸透法を用いて、硝酸パラジウムをそのPt/1.5%のシリカ/アルミナ粉末上に浸透させた。その後、その貴金属が浸透した粉末を水中に分散させてスラリーを作成した。連続粉砕機を用いてこのスラリーを粉砕し、その粒径を90%4μm未満に減少させた(D90<4μm)。粉砕の完了前に、沸石をそのスラリーに添加した。得られたスラリーを水でさらに希釈し、14重量%の固体を得た。]
[0038] その後、その基板の入口側を下に向け、その出口側をそのスラリー面の真上(約1/4インチ)に向けた状態でその基板をそのスラリー中に含浸させることによって、そのスラリーをウォッシュコートした。その基板をそのスラリーから取り出し、ウォッシュコートスラリーが全く出てこなくなるまで、その出口側から空気流を流した。その後、その被覆した試料を110℃で2時間乾燥し、450℃で1時間空気中にて焼成した。]
[0039] 本試料は、下記の例外を除いては試料Cと同一である。1.5%のシリカ/アルミナ上にPtおよびPdを浸透させた後、その粉末を500℃で2時間焼成した。その粉砕したスラリーのpHが4.0に到達するように、粉砕の前に酒石酸を添加した。]
[0040] 本試料は、当該貴金属のレベルが当該フィルタの全長にわたって70g/ft3であることを除いては、試料Dと同一である。]
[0041] 本試料は、当該貴金属のレベルが当該フィルタの全長にわたって50g/ft3であることを除いては、試料Dと同一である。]
[0042] 第III群試料の調製(試料G〜試料M)
試料G
当該基板は、52%の空隙率、23μmの平均孔径(MPS)、300/in2のセル密度、および12ミルの壁厚を有するSiC壁流基板である。当該フィルタ基板は、34mm×34mm×150mmの寸法を有する正方形の切片である。]
[0043] 本触媒は下記の組成を有する:46.7g/ft3のPt、23.3g/ft3のPd、0.5g/in3の1.5%のシリカ/アルミナの1.5/100(Al2O3上に1.5%のSi)、0.1g/in3のβ沸石。その組成は、当該フィルタの全長にわたって同一である。]
[0044] 当該触媒被覆スラリーを下記の方法によって調製した。テトラモノエタノールアミン水酸化白金溶液を、遊星混合器中で初期湿潤法によって1.5%のシリカ/アルミナ粉末上に浸透させた。その後、同一の浸透法を用いて、硝酸パラジウムをそのPt/1.5%のシリカ/アルミナ粉末上に浸透させた。その後、その貴金属が浸透した粉末を水中に分散させてスラリーを作成した。連続粉砕機を用いてこのスラリーを粉砕し、その粒径を90%4μm未満に減少させた(D90<4μm)。粉砕の完了前に、沸石をそのスラリーに添加した。得られたスラリーを水でさらに希釈し、19重量%の固体を得た。そのスラリーの最終的なpHは4.1であった。]
[0045] その後、その基板の入口側を下に向け、その出口側をそのスラリー面の真上(約1/4インチ)に向けた状態でその基板をそのスラリー中に含浸させることによって、そのスラリーをウォッシュコートした。その基板をそのスラリーから取り出し、ウォッシュコートスラリーが全く出てこなくなるまで、その出口側から空気流を流した。その後、その被覆した試料を110℃で2時間乾燥し、450℃で1時間空気中にて焼成した。]
[0046] 試料H
試料Hは、貴金属の浸透段階を除いては試料Gと同一である。Ptの浸透後、酒石酸(1.5%のシリカ/アルミナ粉末の7重量%)を溶液状態でその粉末に添加し、その後、試料Gの場合と同様にPdの浸透が続いた。そのスラリーの最終的なpHは3.5であった。]
[0047] 試料I
試料Iは、貴金属の浸透段階を除いては試料Gと同一である。PtおよびPdの両方の浸透段階の後、酒石酸(1.5%のシリカ/アルミナ粉末の7重量%)を溶液状態でその粉末に添加した。そのスラリーの最終的なpHは3.6であった。]
[0048] 試料J
試料Jは、下記の例外を除いては試料Gと同一である。PtおよびPdを浸透させた後、その粉末を450℃で1時間焼成した。その粉砕したスラリーのpHが4.0に到達するように、粉砕の前に酒石酸を添加した。]
[0049] 試料K
試料Kは、酒石酸の代わりにクエン酸を用いたことを除いては試料Jと同一である。そのスラリーの最終的なpHは3.6であった。]
[0050] 試料L
試料Lは、酒石酸の代わりに硝酸を用いたことを除いては試料Jと同一である。そのスラリーの最終的なpHは4.1であった。]
[0051] 試料M
試料Mは、酒石酸の代わりに酢酸を用いたことを除いては試料Jと同一である。そのスラリーの最終的なpHは4.0であった。]
[0052] 第IV群試料の調製(試料N〜試料S)
試料N〜試料Sのためのフィルタ基板は、51%の空隙率、14〜15μmのMPS、300cpsi、および13ミルの壁厚を有するチタン酸アルミニウムでできている。当該基板は、2インチ×6インチの周囲の寸法を有する。当該触媒すすフィルタは同一の組成を有する(試料Sを除く):50g/ft3のPGM(重量において、Pt/Pd=2:1)、1.5%のシリカ/アルミナの1.5/100の担持体、0.1g/in3のβ沸石。粒径の分布も同一であり、D90<5μm[90%が5μm未満]である。]
[0053] 試料N
試料Gに用いた方法と同一の標準的な方法によって試料Nを作成した。]
[0054] 試料O
試料Hと同一の方法を用いて試料Oを作成した。]
[0055] 試料P
2つの変更を除いては、試料Jと同一の方法を用いて試料Pを作成した。1つの変更は、その粉末の焼成を400℃で1時間行ったことであり、2つ目の変更は、そのスラリーの最終的なpHを5.0に調整したことである。]
[0056] 試料Q
酒石酸の代わりにクエン酸を用いたことを除いては、試料Oと同一の方法を用いて試料Qを作成した。]
[0057] 試料R
酒石酸の代わりにクエン酸を用いたことを除いては、試料Pと同一の方法を用いて試料Rを作成した。]
[0058] 試料S
試料Sはいかなる貴金属も含んでいない。1.5%のシリカ/アルミナの1.5/100が唯一の成分である。その粉末を酒石酸で粉砕し、5.5のpHを得た。]
[0059] 第V群試料の調製(試料T〜試料Y)
試料T〜試料Yを菫青石のフィルタ基板上で作成し、この基板は、50%の空隙率、19μmのMPS、300cpsi/15ミルのセル形状を有する。当該基板は、直径2インチ、および長さ6インチの周囲の試料核である。これらの試料は下記の触媒組成を有する:50g/ft3のPGM(重量において、Pt/Pd=2:1)、0.5g/in3の1.5%のシリカ/アルミナ、0.1g/in3のβ沸石。]
[0060] 試料T
試料Tは、試料Gと同一の方法を用いて作成した参照試料である。]
[0061] 試料U
Ptの浸透後に5%の酒石酸を添加したことを除いては、試料Hと同一の方法を用いて試料Uを作成した。]
[0062] 試料V
7%の酒石酸を用いたことを除いては、試料Vは試料Uと同一である。]
[0063] 試料W
9%の酒石酸を用いたことを除いては、試料Wは試料Vと同一である。]
[0064] 試料X
試料Xは、貴金属の浸透段階を除いては試料Gと同一である。連続したPtおよびPdの浸透の後、その粉末を400℃で1時間焼成した。酒石酸(その担持体の7重量%に相当)を、粉砕の前にそのスラリーに添加した。]
[0065] 試料Y
酒石酸の代わりにクエン酸を用いたことを除いては、試料Yは試料Xと同一である。]
[0066] 触媒試験の条件
Clに基づいて1,000ppmのCOと420ppmの炭化水素、10%のO2、および10%の水を含む供給物を有する流反応器システムにおいて、当該触媒すすフィルタの試料を試験した。当該炭化水素は、全てClに基づいて、120ppmのプロペン、80ppmのトルエン、200ppmのデカン、および20ppmのメタンを含む。当該試験の空間速度は35,000/時であった。当該システムは、CO分析器、HC分析器、CO2分析器、ならびにFTIR分光器、および質量分光器を備えており、これらを用いて触媒の転化効率を決定した。最初に触媒を当該供給物で90℃にて飽和させた。90℃での90秒の安定処理の後、その温度を20℃/分で300℃まで徐々に増加させた。反応物および生成物の濃度を連続的に監視および記録した。COおよび合計の炭化水素(THC)の転化を、供給物における濃度(当該触媒を通さない)と、当該触媒を通過した後に得られた濃度との間の相対的差異として何度も計算した。試験前に、空気および10%の蒸気を流しながら、当該試料を装置内にて700℃で4時間経時させた。]
[0067] 図4は、同一の触媒組成を有するが、異なるスラリー法で作成した試料Aおよび試料Bが、CO転化において異なる活性を有するということを示す。酒石酸法を通じて作成した試料Bは、標準的な方法によって作成した試料A(T50=120℃)より低い温度(T50=132℃)でCOを燃焼する。[T50は50%の転化における温度である]。] 図4
[0068] 図5は、試料Bが、より低い温度(T<180℃)において、試料Aより遥かに高いHC転化率を有するということを示す。より低い温度でのTHC転化は、沸石物質のHC貯蔵機能に起因し得る。この結果は、酒石酸法が試料Aより優れたHC貯蔵機能を維持できるということを示唆する。] 図5
[0069] 図6は、標準的な方法によって作成した90g/ft3の試料(試料C)と、90g/ft3の貴金属で酒石酸処理した試料(試料D)、70g/ft3の貴金属で酒石酸処理した試料(試料E)、および50g/ft3の貴金属で酒石酸処理した試料(試料F)とのCO転化を比較する。酒石酸法によって作成した試料(試料Dおよび試料E)は、たとえ試料Eが試料Cより低い金属荷重を有する場合であっても、標準試料(試料C)より低いT50を有する。] 図6
[0070] 図7は、試料C〜試料FのTHC転化率の比較を示す。酒石酸法によって作成した全ての試料(試料D〜試料F)は、金属荷重にかかわらず、THC転化において90g/ft3の標準試料(試料C)より優れている。] 図7
[0071] 図8は、試料G〜試料MのCO転化率の比較を示す。この組における全ての試料のCOの燃焼は同様であり、T50の広がりは9℃以内である。] 図8
[0072] 図9は、試料G〜試料MのTHC転化率の比較を示す。明らかに、酒石酸法によって作成した試料(試料H、試料I、試料J)、または、クエン酸法によって作成した試料(試料K)は、標準的な方法によって作成した試料(試料G)、または酢酸法によって作成した試料(試料M)、または硝酸法によって作成した試料(試料L)と比較してより高いTHC転化率を有する。] 図9
[0073] 図10は、酒石酸法またはクエン酸法(粉末焼成を伴う)を用いて作成した被覆チタン酸アルミニウムが、標準試料(試料N)と比較してより低い熱膨張係数(CTE)値を有するということを示す。] 図10
[0074] 図11は、全ての被覆チタン酸アルミニウム試料、特に試料Pが同程度の弾性係数(EMOD)を有するということを示す。] 図11
[0075] 図12は、試料Xおよび試料Yが被覆されていない基板と比較して同程度のCTEを有するということを示す。] 図12
[0076] 図13は、全ての被覆菫青石試料が特に同程度のEMODを有するということを示す。] 図13
[0077] 従って、本発明はその様々な実施形態に関連して開示されているが、下記の特許請求の範囲によって定義されているように、その他の実施形態が本発明の主旨および範囲の中に含まれる可能性があるということを理解されたい。]
[0078] 本明細書全体における「1つの実施形態」、「特定の実施形態」、「1つ以上の実施形態」、または「一実施形態」への言及は、当該実施形態に関連して記載されている特定の特長、構造、物質、または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれるということを意味する。従って、本明細書全体における様々な場所での「1つ以上の実施形態では」、「特定の実施形態では」、「1つの実施形態では」、または「一実施形態では」等の語句の体裁は、必ずしも本発明の同一の実施形態を指していない。さらに、当該特定の特長、構造、物質、または特性は、1つ以上の実施形態において任意の適切な方法で組み合わされてよい。]
実施例

[0079] 本明細書の発明が特定の実施形態を参照して記載されているが、これらの実施形態は本発明の原理および用途をただ説明しているだけであるということを理解されたい。様々な変更および変形が、本発明の主旨および範囲を逸脱することなく、本発明の方法および装置に対して行うことができるということが当業者にとって明白になる。従って、本発明が、添付の特許請求の範囲およびその同等物の範囲内にある変更および変形を含むということが意図されている。]
权利要求:

請求項1
触媒ウォッシュコートで被覆した壁流基板を製造する方法であって、以下のステップ、少なくとも1種の貴金属を耐熱性金属酸化物に付着させるステップ、前記耐熱性金属酸化物の担持体、貴金属、および、少なくとも2種の酸性基を有する有機酸を含むスラリーを調製するステップ、前記浸透した耐熱性金属酸化物の担持体の粒径を減少させるために前記スラリーを粉砕するステップ、軸方向に拡張している複数の流路に形成される気体浸透性壁を有する壁流基板を提供するステップ、及び前記壁流基板を前記粉砕したスラリーでウォッシュコートするステップ、を含み、且つ前記流路は、それぞれが一端で塞がれており、及び互いに隣接して対となる流路は、相互に反対側の端で塞がれていることを特徴とする方法。
請求項2
前記有機酸が粉砕の前に添加される、請求項1に記載の方法。
請求項3
前記有機酸が粉砕の最中に添加される、請求項1に記載の方法。
請求項4
前記ウォッシュコートするステップが、不動態化層の非存在下において前記基板上で直接実施される、請求項1に記載の方法。
請求項5
前記少なくとも1種の貴金属が、白金、パラジウム、ルテニウム、インジウム、ロジウム、およびこれらの混合物から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
請求項6
前記有機酸が2種類以上のカルボン酸基を含む、請求項1に記載の方法。
請求項7
前記2種類以上の酸性基を有する有機酸が、酒石酸、クエン酸、n−アセチルグルタミン酸、アジピン酸、α−ケトグルタル酸、アスパラギン酸、アゼライン酸、樟脳酸、カルボキシグルタミン酸、クエン酸、ジクロタル酸、ジメルカプトコハク酸、フマル酸、グルタコン酸、グルタミン酸、グルタル酸、イソフタル酸、イタコン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、メサコン酸、メソキサル酸、3−メチルグルタコン酸、シュウ酸、オキサロ酢酸、フタル酸、フタル酸類、ピメリン酸、セバシン酸、コルク酸、コハク酸、タルトロン酸、テレフタル酸、トラウマチン酸、トリメシン酸、カルボキシグルタミン酸塩、これらの誘導体、およびこれらの混合物から成る群から選択される、請求項6に記載の方法。
請求項8
前記有機酸が酒石酸である、請求項1に記載の方法。
請求項9
前記少なくとも1種の貴金属が白金とパラジウムの混合物である、請求項1に記載の方法。
請求項10
前記耐熱性金属酸化物の担持体が、アルミナ上のケイ素、沸石、およびこれらの混合物から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
請求項11
前記壁流基板が、炭化ケイ素、チタン酸アルミニウム、菫青石、およびこれらの混合物から成る群から選択される物質でできている、請求項1に記載の方法。
請求項12
前記粉砕するステップが、少なくとも約90%の前記浸透した耐熱性金属酸化物の担持体の粒径を約5μm未満に減少させる、請求項1に記載の方法。
請求項13
前記粉砕するステップが、少なくとも約90%の前記浸透した耐熱性金属酸化物の担持体の粒径を約4μm未満に減少させる、請求項1に記載の方法。
請求項14
不動態化層を有しない触媒被覆壁流基板を製造する方法であって、少なくとも1種の貴金属で耐熱性金属酸化物の担持体を浸透させるステップと、前記浸透した耐熱性金属酸化物の担持体、および、少なくとも2種類の酸性基を有する有機酸を含むスラリーを生み出すステップと、前記浸透した耐熱性金属酸化物の担持体の粒径を減少させるためにそのスラリーを粉砕するステップと、軸方向に拡張している複数の流路に形成される気体浸透性壁を有する壁流基板を提供するステップと、最初に不動態化層をその壁流基板に付着させることなく、前記壁流基板をその粉砕したスラリーでウォッシュコートするステップとを含み、且つ前記流路は、それぞれが一端で塞がれており、及び互いに隣接して対となる流路は、相互に反対側の端で塞がれていることを特徴とする方法。
請求項15
チタン酸アルミニウム、菫青石、炭化ケイ素又はこれらを組合わせた材料から形成された壁流基板を有し、該壁流基板は炭化水素、CO、およびNOxを転化するために使用される触媒物質のワッシュコートを有する触媒すすフィルタであって、前記ワッシュコートは、基板とワッシュコートの間に不動態化層を有することなく、直接的に壁流基板に施され壁流基板は、軸方向に拡張している複数の流路に形成される気体浸透性壁を有し、前記流路は、それぞれが一端で塞がれており、及び互いに隣接して対となる流路は、相互に反対側の端で塞がれており、及びワッシュコートを有する壁流基板の焼成において、110℃〜140℃の温度範囲で示す炭化水素、CO、およびNOxの転化が、基板とワッシュコートの間に不動態化層を有する同様の触媒すすフィルターの炭化水素、CO、およびNOxの転化よりも大きいことを特徴とする触媒すすフィルタ。
类似技术:
公开号 | 公开日 | 专利标题
JP6498737B2|2019-04-10|Scr濾過器を用いた排気処理システムおよび方法
US20180272280A1|2018-09-27|Emission treatment catalysts, systems and methods
US10137414B2|2018-11-27|Diesel oxidation catalyst and use thereof in diesel and advanced combustion diesel engine systems
US9145809B2|2015-09-29|Multi-component filters for emissions control
US9475004B2|2016-10-25|Rhodium-iron catalysts
US9261004B2|2016-02-16|Filter for filtering particulate matter from exhaust gas emitted from a compression ignition engine
EP2922630B1|2018-06-27|Oxidation catalyst for treating the exhaust gas of a compression ignition engine
US9581063B2|2017-02-28|Pollutant abatement system for gasoline vehicles
CN103974768B|2016-06-29|包含scr催化剂的基底整料
EP2802408B1|2017-10-04|Improved nox trap
EP2643082B1|2017-05-10|Diesel oxidation catalyst articles and methods of making and using
JP2019069435A|2019-05-09|酸化窒素を酸化するための触媒物品及び方法
EP2567081B1|2020-07-08|Integrated scr and amox catalyst systems
KR101717802B1|2017-03-27|가솔린 엔진 배기 가스용 처리 시스템
ES2708138T3|2019-04-08|Sistemas de tratamiento de emisiones de motor de gasolina que tienen filtros de material en partículas de gasolina
JP5996538B2|2016-09-21|改善されたno酸化活性度を有するリーン燃焼ガソリンエンジン用の触媒
JP6007306B2|2016-10-12|アンモニア酸化触媒、および排気ガス浄化装置並びに排気ガス浄化方法
KR101477338B1|2014-12-29|촉매된 scr 필터 및 하류 scr 촉매를 사용한 배출물 처리 시스템 및 방법
EP2641651B1|2017-11-15|Pressure-balanced, catalyzed soot filter
US8906330B2|2014-12-09|Lean HC conversion of TWC for lean burn gasoline engines
EP1957185B1|2014-03-12|Diesel particulate filters having ultra-thin catalyzed oxidation coatings
US7906449B2|2011-03-15|Selective catalytic reduction type catalyst
US8544260B2|2013-10-01|Emissions treatment systems and methods with catalyzed SCR filter and downstream SCR catalyst
CN101970088B|2013-10-16|催化烟灰过滤器的制造和系统
EP2882523B1|2020-05-27|Diesel oxidation catalyst composites
同族专利:
公开号 | 公开日
AR069779A1|2010-02-17|
EP2231312A1|2010-09-29|
WO2009079250A1|2009-06-25|
US20090155525A1|2009-06-18|
BRPI0821582A2|2015-06-23|
US20110243801A1|2011-10-06|
KR20100106496A|2010-10-01|
CN101918113A|2010-12-15|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2011-12-02| A621| Written request for application examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20111201 |
2013-03-21| A131| Notification of reasons for refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130319 |
2013-06-11| A601| Written request for extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20130610 |
2013-06-19| A602| Written permission of extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20130618 |
2013-07-17| A524| Written submission of copy of amendment under section 19 (pct)|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524 Effective date: 20130716 |
2013-11-13| A02| Decision of refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20131112 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
[返回顶部]