エチレンのオリゴマー化のための触媒組成物、オリゴマー化プロセスおよびその調製方法
专利摘要:
エチレンのオリゴマー化のための触媒組成物であって、(i)R’がアルキル、アルケニル、アリール、アラルキルまたはシクロアルキル基であり、Xがハロゲン、好ましくはClまたはBrであり、mが0から4、好ましくは0〜3である、一般式MXm(OR’)4-mまたはMXm(OOCR’)4-mを有する遷移金属化合物に水を制御しながら添加することによって得られる、少なくとも部分的に加水分解された遷移金属化合物、および(ii)助触媒としての有機アルミニウム化合物、を有してなり、水と遷移金属化合物のモル比が約(0.01〜3):1の間の範囲内にある触媒組成物;エチレンのオリゴマー化プロセス;およびこの触媒組成物を調製する方法が開示されている。 公开号:JP2011506069A 申请号:JP2010537268 申请日:2008-11-13 公开日:2011-03-03 发明作者:アリイェフ,フガー;アル−ハズミ,モハメッド;モサ,フアド 申请人:サウディ ベーシック インダストリーズ コーポレイション;リンデ アーゲーLinde Ag; IPC主号:B01J31-04
专利说明:
[0001] 本発明は、エチレンのオリゴマー化のための触媒組成物、エチレンのオリゴマー化により直鎖状アルファオレフィンを調製するプロセス、並びに触媒組成物を調製する方法に関する。] 背景技術 [0002] 4から20の炭素原子を有する直鎖状アルファオレフィンは、界面活性剤、可塑剤、合成潤滑剤およびポリオレフィンの製造における主原料である。高純度のアルファオレフィンは、低密度ポリエチレンの製造およびオキソ法において特に価値がある。この直鎖状アルファオレフィンは分岐状アルファオレフィンよりも反応性が高い;α炭素での分岐により、反応性は劇的に減少する。この点に関して、6から18の炭素原子を有する、特に6から10の炭素原子を有する直鎖状アルファオレフィンは、特に有用であり、大量に広く用いられている。] [0003] 直鎖状オレフィンは直鎖状アルカンの脱水素化反応による生成物であるが、そのような生成物の大部分は内部オレフィンからなる。アルファオレフィンの調製は、主に、エチレンのオリゴマー化に基づく。] [0004] これらの直鎖状アルファオレフィンは、通常、チーグラー型触媒の存在下でエチレンの触媒オリゴマー化により調製される。エチレンのオリゴマー化における大きな要因は、所望の選択率と生成物分布を得ることにある。触媒とプロセスの条件が、この分野において重要な役割を果たす。] [0005] 四塩化ジルコニウムおよび有機アルミニウム化合物を含む、エチレンの直鎖状C4〜C30アルファオレフィンへのオリゴマー化のための触媒が知られている。] [0006] その公知の触媒のオリゴマー化は、通常、約100から約150℃の温度と4〜8MPaの高圧で、炭化水素溶媒の媒質中で行われる。しかしながら、この公知の触媒の主な欠点には、炭化水素溶媒中の四塩化ジルコニウムの不十分な溶解度、触媒の働きのための厳しい条件およびその比較的低い選択率がある。エチレンのオリゴマー化の過程において、直鎖状アルファオレフィンと共に、多量のワックスおよび3.0質量%までの高分子ポリエチレンが形成されてしまう。] [0007] 特許文献1には、乾燥ベンゼン溶媒中でアルミニウムセスキクロライドおよびトリエチルアルミニウムと共に無水塩化ジルコニウムを使用したジルコニウム/アルミニウム錯体に基づく触媒系が開示されている。これらの成分は、活性触媒錯体を形成するためにある期間に亘りアルゴン雰囲気下で撹拌される。この触媒には、おそらく調整剤として、チオフェンが加えられる。] [0008] 乾燥ベンゼン中で行われた、120℃および3.4MPaでのオリゴマー化の特許の例は、長い鎖長を有するアルファオレフィンを製造する能力を示しており、その結果は以下のとおりである:C4−14.9質量%、C6−15.1質量%、C8−14.0質量%、C10〜C18−40.2質量%、C20+−14.2質量%およびワックス−1.6質量%。このプロセスの欠点は、C20+アルファオレフィンの収率が高いことである。別の欠点は、反応温度が高いことである。また、このプロセスの別の欠点は、溶媒として使用されるベンゼンが公知の発癌物質であることである。] [0009] 特許文献2には、汚染物質を含まない高純度のアルファオレフィンを製造するために第3成分としてアルコール(メタノールおよび/またはエタノール)を使用することが開示されている。この系の欠点は、C20+分画の収率が高いことである。] [0010] 特許文献3には、エチレンのオリゴマー化プロセスにおける触媒系のための溶媒として働く極性有機液体に水を添加すると、水のない状況下で形成されたものよりも純度の高いアルファオレフィンオリゴマーが得られることが開示されている。この特許によれば、水のない状況下では、デセンの分画は95.05質量パーセントであり、スルホラン中の約1.0質量パーセントの水の存在下では、デセンの分画は95.99質量パーセントであった。] [0011] さらに、特許文献4および5にも、一般式(RCOO)mZrCl4-mのカルボン酸ジルコニウムおよび式RnAlX3-nの有機アルミニウム化合物を含む触媒が教示されている。その触媒系の主な欠点は、ワックスおよび/または高分子(ポリエチレン、分岐状および/または架橋PE)などの望ましくない、問題となる副生成物が形成されることである。この触媒系の別の欠点は、助触媒/活性剤の消費量が多いことである。触媒/助触媒の比は、アルファオレフィンの分布の変更を可能にする主なパラメータである。この高い触媒/助触媒の比は、分岐状C10+分画の製造を抑えて、低分子量オリゴマーに有利に働き得る。] [0012] ワックスおよび/または高分子は、少量でさえも、形成されると、オリゴマーを製造する技術的プロセス全体に悪影響を及ぼす。何故ならば、副生成物は、所望のオリゴマーの収率とその純度を低下させるだけでなく、反応装置内に蓄積する固体高分子を定期的に除去しなければならない限り、プロセス設備の稼働時間も低減させるからである。なお、その除去は、オリゴマー化プロセスを中断することにより、それゆえ、設備の稼働時間を犠牲にしてしか行うことができない。] 先行技術 [0013] 米国特許第4783573号明細書 米国特許第5260500号明細書 欧州特許第0953556B1明細書 国際公開第80/00224号パンフレット 独国特許発明第4338414号明細書] 発明が解決しようとする課題 [0014] その結果、同等以上の触媒活性を提供できると同時に、上述した問題の全てまたは少なくともいくつかをなくすことができ、最終的な触媒のコストを減少させる改良触媒系を開発する必要がある。] [0015] したがって、本発明の課題は、従来技術の欠点を克服した触媒組成物を提供することにあり、特に、より高純度のアルファオレフィンが製造されると同時に、反応装置内のワックス/高分子の形成を最小にする触媒組成物を提供することにある。特に、6から10の炭素原子を有するアルファオレフィンを提供する。] [0016] さらに、エチレンのオリゴマー化により直鎖状アルファオレフィンを調製するプロセス、並びにそのような触媒組成物を調製する方法も提供する。] 課題を解決するための手段 [0017] 最初の課題は、エチレンのオリゴマー化のための触媒組成物であって、 (i) R’がアルキル、アルケニル、アリール、アラルキルまたはシクロアルキル基であり、Xがハロゲン、好ましくはClまたはBrであり、mが0から4、好ましくは0〜3である、一般式MXm(OR’)4-mまたはMXm(OOCR’)4-mを有する遷移金属化合物に水を制御しながら添加することによって得られる、少なくとも部分的に加水分解された遷移金属化合物、および (ii)助触媒としての有機アルミニウム化合物、 を有してなり、 水と遷移金属化合物のモル比が約(0.01〜3):1の間の範囲内にある触媒組成物により達成される。] [0018] 水と遷移金属化合物のモル比が約(0.1〜2):1の間の範囲内にあることが好ましい。] [0019] 遷移金属化合物がジルコニウム化合物であることがより好ましい。] [0020] ジルコニウム化合物が、式(R2COO)mZrCl4-mを有し、ここで、R2がアルキル、アルケニル、アリール、アラルキルまたはシクロアルキル基であり、mが0から4までの範囲内の任意の数であるカルボン酸ジルコニウムであることが最も好ましい。] [0021] ある実施の形態において、有機アルミニウム化合物は、一般式R1nAlZ3-nまたはAl2Z3R13を有し、ここで、R1は、1から20の炭素原子を有するアルキル基であり、ZはCl、BrまたはIを表し、nは1≦n≦2の範囲内の任意の数である。] [0022] 有機アルミニウム化合物が、Al(C2H5)3、Al2Cl3(C2H5)3、AlCl(C2H5)2またはそれらの混合物であることが好ましい。本発明のより好ましい実施の形態によれば、有機アルミニウム化合物は、エチルアルミニウムセスキクロライドおよび/またはジエチルアルミニウムクロライドである。] [0023] さらに、有機アルミニウム化合物と遷移金属化合物のモル比は、1:1から40:1の範囲内にあることが好ましい。] [0024] 遷移金属化合物が部分的に加水分解されていることがさらに好ましい。] [0025] 本発明によれば、有機溶媒および本発明の触媒組成物の存在下でエチレンのオリゴマー化により直鎖状アルファオレフィンを調製するプロセスも提供される。] [0026] 本発明の触媒組成物を調製する方法であって、 (i) 前記遷移金属化合物に水を制御しながら添加する工程であって、この遷移金属化合物が溶液中に提供される工程、および (ii) 前記有機アルミニウム化合物を、少なくとも部分的に加水分解された遷移金属化合物の溶液と混合する工程、 を有してなる方法も提供される。] [0027] 工程(i)における水は、徐々に増やして、好ましくは滴下により、もしくは水蒸気として、段階的様式または連続的様式で加えられる、または水含有固体からの放出により加えられることが好ましい。] [0028] 水の添加中および/または後、その溶液は、好ましくは周囲温度で、1分から60分、好ましくは1分から約30分に亘り撹拌されることがさらに好ましい。] [0029] 意外なことに、遷移金属化合物、好ましくはジルコニウム化合物を少なくとも部分的に加水分解するために水を制御しながら添加することにより、触媒組成物が改良されて、より高純度のアルファオレフィンが得られ、反応装置中のワックス/高分子の形成も最小となることが分かった。調整剤としての制御された量の水を使用して、遷移金属化合物を部分的に加水分解する。特に、助触媒としての有機アルミニウムクロライド化合物と組み合わせてジルコニウム触媒前駆体を使用すると、高分子/ワックスの形成が著しく減少して、エチレンの高純度の直鎖状アルファオレフィンへの選択的なオリゴマー化が行われる。] [0030] その上、この触媒組成物は、高い活性および生産性も示し、所望の分子量範囲、すなわち、C4〜C20の範囲、好ましくはC6〜C10の範囲内の直鎖状オリゴマーを製造するために、従来技術の触媒よりも、比較的少ない量の助触媒しか必要としない。] [0031] さらに、プロセス設備の稼働時間を延ばすことができ、反応装置内に蓄積した固体高分子を除去する費用も減少させることができる。したがって、製造の稼働も増加させることができる。] [0032] 当業者にとって、「部分的に加水分解された」という用語が意味することは明らかである。詳しく言えば、遷移金属化合物が出発材料として用いられ、非常に注意深く行わなければならない水の添加後、この遷移金属化合物は加水分解される、すなわち、アルコキシドまたはカルボン酸基が金属から(少なくとも部分的に)除去される(おそらく、それぞれ、ROHまたはROOH離脱基を形成する)。言い換えれば、水と上述した遷移金属化合物のモル比は、出発材料の遷移金属化合物に対する、制御された様式で加えられた水のモル比である。] [0033] 直鎖状アルファオレフィンを調整するプロセスに使用される触媒組成物は、不活性有機溶媒中に存在することが好ましい。適切な有機溶媒の例としては、トルエン、ベンゼン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエンなどの未置換またはハロゲンにより置換された、芳香族炭化水素溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカンなどの脂肪族パラフィン系炭化水素;シクロヘキサン、デカヒドロナフタレンなどの脂環式炭化水素化合物;ジクロロエタン、ジクロロブタンなどのハロゲン化アルカンが挙げられる。所望のオレフィン生成物に対する選択率を最大にするために、生成物の分子量分布を調節するのに溶媒の混合物を使用してもよい。] [0034] 特定の加水分解比(水の遷移金属化合物に対するモル比)により、加水分解の程度を調節すること可能になる。加水分解比は反応速度に影響する。さらに、水を遷移金属化合物の溶液に添加する様式も、加水分解速度に影響を与える。例えば、水の添加後、添加方法に応じて、フロック状粒子が瞬時に生成されるか、または目に見える粒子が全く形成されない。] [0035] 加水分解速度に影響を与え得る要因がいくつかある、例えば、有機基の性質、金属配位数、前駆体の官能性などがある。加水分解反応自体は、遷移金属化合物に供給される水の量および添加速度によって、直接調節してもよい。水は、徐々に増やしながら、もしくは段階的様式または連続的様式で供給して差し支えなく、多量に一度に添加すると、所望の反応がもたらされず、不溶物が沈殿して、過剰な加水分解が行われてしまう。水を添加する方法には様々な方法がある。好ましい方法は、遷移金属化合物の炭化水素溶液を撹拌しながらの滴下である。所望の結果を得るために、撹拌時間は重要である。撹拌時間は、好ましくは周囲温度で、1分から60分、好ましくは約1分から約30分の範囲内であって差し支えない。] [0036] さらに、水は、窒素流を用いて水蒸気を反応系に導入することによって、添加してもよい。水を吸収した多孔質材料または水和した材料いずれであっても差し支えない、水含有固体を、同様に使用しても差し支えない。] [0037] したがって、水の総量が、塊として添加されない、すなわち、一回でまとめて添加されず、特に沈殿物の形成を避けるように制御された様式で注意深く添加されることが、水の制御添加にとって重要である。] [0038] 好ましい実施の形態の1つにおいて、計算された量の水を、室温で、遷移金属化合物の溶液にシリンジを用いて滴下により添加してもよい。水を加える間、混合物を撹拌することが好ましいであろう。水の量に応じて、水の添加中に、加水分解のためにある程度の白色の沈殿が観察されるかもしれない。通常、撹拌後、沈殿はもはや観察されなかった。] [0039] 本発明の触媒組成物は、約50℃から約110℃、好ましくは約60℃と約100℃の間の反応温度で、直鎖状アルファオレフィンを調製するプロセスに利用してよい。] [0040] ジルコニウム化合物中のZr金属濃度(質量%)は、2質量パーセントから10質量パーセント、好ましくは3質量パーセントから7質量パーセントまで様々であって差し支えない。] [0041] オリゴマー化は、当業者に知られているように、温度、圧力などに関する通常の反応条件下で行うことができる。] [0042] 本発明の追加の特徴および利点は、以下の実施例に関する好ましい実施の形態の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。] [0043] 実験条件: 全ての材料は、シュレンク技法または窒素充填グローブボックスのいずれかを使用して、窒素雰囲気下で取り扱った。窒素およびトルエンは、プラント供給源から供給され、必要に応じて、分子篩の追加の床に通して乾燥させた。] [0044] カルボン酸ジルコニウムの合成は公知の方法によって行った。] [0045] エチレンのオリゴマー化を以下のように行った: オリゴマー化は、2リットルのステンレス鋼製反応装置内で行った。調製した触媒溶液を反応装置に装填した。エチレンを、所望の圧力が達成されるまで反応装置に導入し、反応中ずっと所望の温度に維持した。エチレンの導入は、反応圧力を維持するのに必要な量で継続した。反応条件を維持しながら、反応を1時間に亘り継続した後、エチレンの供給を中断し、約20mlのエタノールを添加することによって、反応を停止した。反応混合物の温度を10℃にした後、この溶液のサンプルを、反応装置の底部に位置する弁により収集し、ガスクロマトグラフィーにより分析して、形成されたオレフィンの量と種類を決定した。エチレンの過圧をなくした後、反応装置を開き、可能性のある高分子の形成について調査した。C4〜C6分画の収率は、それらの分画はサンプルの取扱いにおいてある程度は必然的に失われるので、シュルツ・フローリー分布から推定した。] [0046] 実施例1 Zr(i−C3H7COO)4(1.25ミリモル)のトルエン(3.25ml)溶液に、水を滴下により注入して、H2O/Zr=0.44とした。その混合物を室温で約15分間に亘り撹拌した。次いで、この溶液から、0.25ミリモルのZr(i−C3H7COO)4をシリンジで採取し、250mlの丸底フラスコに入れられた200mlのトルエンに加えた。次いで、この混合物にストレートのEASC(Al/Zr=17.5)を加えた。次いで、このようにして形成された触媒溶液を、不活性ガスを流した状態で、反応装置に移した。反応は、80℃と30バールのエチレン圧力で行った。オリゴマー化時間は60分であった。193gのLAOが形成され、LAOの収率は8465gLAO/gZrであった。透明な液体が得られた。生成物中にはワックスの形成は観察されていない。固体高分子が微量しか、すなわち、少なすぎて正確には測定できない量しか、検出されなかった。] [0047] 実施例2 Zr(i−C3H7COO)4(1.25ミリモル)のトルエン(3.25ml)溶液に、水を滴下により注入して、H2O/Zr=1.08とした。その混合物を約15分間に亘り撹拌した。次いで、この溶液から、0.25ミリモルのZr(i−C3H7COO)4をシリンジで採取し、250mlの丸底フラスコに入れられた200mlのトルエンに加えた。次いで、この混合物にストレートのEASC(Al/Zr=17.5)を加えた。次いで、このようにして形成された触媒溶液を、不活性ガスを流した状態で、反応装置に移した。反応は、80℃と30バールのエチレン圧力で行った。オリゴマー化時間は60分であった。173gのLAOが形成され、LAOの収率は7588gLAO/gZrであった。透明な液体が得られた。生成物中にはワックスの形成は観察されていない。固体高分子が微量しか、すなわち、少なすぎて正確には測定できない量しか、検出されなかった。] [0048] 実施例3 Zr(i−C3H7COO)4(1.25ミリモル)のトルエン(3.25ml)溶液に、水を滴下により注入して、H2O/Zr=1.32とした。その混合物を約15分間に亘り撹拌した。次いで、この溶液から、0.25ミリモルのZr(i−C3H7COO)4をシリンジで採取し、250mlの丸底フラスコに入れられた200mlのトルエンに加えた。次いで、この混合物にストレートのEASC(Al/Zr=17.5)を加えた。次いで、このようにして形成された触媒溶液を、不活性ガスを流した状態で、反応装置に移した。反応は、80℃と30バールのエチレン圧力で行った。オリゴマー化時間は60分であった。162gのLAOが形成され、LAOの収率は7105gLAO/gZrであった。透明な液体が得られた。ワックス/高分子の形成は観察されていない。] [0049] 実施例4 Zr(i−C3H7COO)4(1.25ミリモル)のトルエン(3.25ml)溶液に、水を滴下により注入して、H2O/Zr=0.44とした。その混合物を約15分間に亘り撹拌した。次いで、この溶液から、0.25ミリモルのZr(i−C3H7COO)4をシリンジで採取し、250mlの丸底フラスコに入れられた200mlのトルエンに加えた。次いで、この混合物にストレートのEASC(Al/Zr=17.5)を加えた。次いで、このようにして形成された触媒溶液を、不活性ガスを流した状態で、反応装置に移した。反応は、80℃と30バールのエチレン圧力で行った。オリゴマー化時間は60分であった。155gのLAOが形成され、LAOの収率は6798gLAO/gZrであった。透明な液体が得られた。ワックス/高分子の形成は観察されていない。] [0050] 実施例5 Zr(i−C3H7COO)4(1.35ミリモル)のトルエン(3.25ml)溶液に、水を滴下により注入して、H2O/Zr=0.82とした。その混合物を約15分間に亘り撹拌した。次いで、この溶液から、0.25ミリモルのZr(i−C3H7COO)4をシリンジで採取し、250mlの丸底フラスコに入れられた200mlのトルエンに加えた。次いで、この混合物にストレートのEASC(Al/Zr=17.5)を加えた。次いで、このようにして形成された触媒溶液を、不活性ガスを流した状態で、反応装置に移した。反応は、70℃と30バールのエチレン圧力で行った。オリゴマー化時間は60分であった。186gのLAOが形成され、LAOの収率は8157gLAO/gZrであった。透明な液体が得られた。ワックス/高分子の形成は観察されていない。] [0051] 実施例6 Zr(i−C3H7COO)4(6.25ミリモル)のトルエン(11ml)溶液に、水を滴下により注入して、H2O/Zr=0.68とした。その混合物を約15分間に亘り撹拌した。次いで、この溶液から、0.25ミリモルのZr(i−C3H7COO)4をシリンジで採取し、250mlの丸底フラスコに入れられた200mlのトルエンに加えた。次いで、この混合物にストレートのEASC(Al/Zr=17.5)を加えた。次いで、このようにして形成された触媒溶液を、不活性ガスを流した状態で、反応装置に移した。反応は、75℃と30バールのエチレン圧力で行った。オリゴマー化時間は60分であった。245gのLAOが形成され、LAOの収率は10745gLAO/gZrであった。透明な液体が得られた。ワックス/高分子の形成は観察されていない。] [0052] 実施例7 実施例6において調製したのと同じ加水分解されたジルコニウム触媒溶液を、その再現性を調べるために、実施例6に記載されたのと同じ手法を用いて、1ヶ月後にテストした(サンプルは、所要量を採取する前に、1分間混合した)。触媒溶液を長期間に亘り貯蔵した場合、沈殿が生じるのを避けるために、溶液を定期的に撹拌する必要があるであろう。234gのLAOが形成され、LAOの収率は10263gLAO/gZrであった。透明な液体が得られた。ワックス/高分子の形成は観察されていない。] [0053] 比較例1 200mlのトルエン、0.25ミリモルのZr(i−C3H7COO)4、およびストレートのエチルアルミニウムセスキクロライド(EASC)(Al/Zr=35)を250mlの丸底フラスコ内で混合した。次いで、このように形成された触媒溶液を、不活性ガスを流した状態で、反応装置に移した。反応は、80℃と30バールのエチレン圧力で行った。オリゴマー化時間は60分であった。213gのLAOが形成された。LAOの収率は9342gLAO/gZrであった。微量の固体高分子が観察された。] [0054] 比較例2 Al/Zr=17.5であることを除いて、比較例1と同じ工程を繰り返した。反応は、80℃と30バールのエチレン圧力で行った。オリゴマー化時間は60分であった。460gのLAOが形成され、0.2gの副生成物のポリエチレンが形成された。収率は20175gLAO/gZrであった。GCにより正確に分析できなかった多量のワックスが形成された。] [0055] 比較例3 トルエンに所定の量の水を加えて、トルエン中の水を20ppmにしたことを除いて、比較例1と同じ工程を繰り返した。153gのLAOが形成された。収率は6710gLAO/gZrであった。この実験結果は、生成物の純度が劇的に減少した(主に、トルエンのフリーデルクラフト・アルキル化反応のために)ことを示した。同様に、高分子の形成が著しく増加したことが観察され、これは主に、反応装置の壁、撹拌機およびサーモウェル上に堆積した。] [0056] 以下の表1は、得られたアルファオレフィンの鎖長の分布を要約しているのに対し、以下の表2は、得られたLAO分画の純度を要約している。] [0057] 上記の表から分かるように、本発明による触媒組成物により、所望のC6〜C10アルファオレフィンを多量有するアルファオレフィン分布が得られる。表2から分かるように、本発明による触媒組成物によって得られた分画の純度も、著しく改善される。] [0058] 先の説明および特許請求の範囲に開示された特徴は、別々とその任意の組合せの両方において、本発明をその様々な形態で実現するための素材であろう。]
权利要求:
請求項1 エチレンのオリゴマー化のための触媒組成物であって、(i)R’がアルキル、アルケニル、アリール、アラルキルまたはシクロアルキル基であり、Xがハロゲンであり、mが0から4である、一般式MXm(OR’)4-mまたはMXm(OOCR’)4-mを有する遷移金属化合物に水を制御しながら添加することによって得られる、少なくとも部分的に加水分解された遷移金属化合物、および(ii)助触媒としての有機アルミニウム化合物、を有してなり、前記水と前記遷移金属化合物のモル比が約(0.01〜3):1の間の範囲内にある触媒組成物。 請求項2 前記水と前記遷移金属化合物のモル比が約(0.1〜2):1の間の範囲内にあることを特徴とする請求項1記載の触媒組成物。 請求項3 前記遷移金属化合物がジルコニウム化合物であることを特徴とする請求項1または2記載の触媒組成物。 請求項4 前記ジルコニウム化合物が、R2がアルキル、アルケニル、アリール、アラルキルまたはシクロアルキル基であり、mが0から4までの範囲内の任意の数である式(R2COO)mZrCl4-mを有するカルボン酸ジルコニウムであることを特徴とする請求項3記載の触媒組成物。 請求項5 前記有機アルミニウム化合物が、R1は、1から20の炭素原子を有するアルキル基であり、ZはCl、BrまたはIを表し、nは1≦n≦2の範囲内の任意の数である一般式R1nAlZ3-nまたはAl2Z3R13を有することを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の触媒組成物。 請求項6 前記有機アルミニウム化合物が、Al(C2H5)3、Al2Cl3(C2H5)3、AlCl(C2H5)2またはそれらの混合物であることを特徴とする請求項5記載の触媒組成物。 請求項7 前記有機アルミニウム化合物と前記遷移金属化合物のモル比が、1:1から40:1の範囲内にあることを特徴とする請求項1から6いずれか1項記載の触媒組成物。 請求項8 前記遷移金属化合物が部分的に加水分解されていることを特徴とする請求項1から7いずれか1項記載の触媒組成物。 請求項9 有機溶媒と触媒組成物の存在下でのエチレンのオリゴマー化により直鎖状アルファオレフィンを調製するプロセスであって、前記触媒組成物が請求項1から8いずれか1項記載の触媒組成物であることを特徴とするプロセス。 請求項10 請求項1から8いずれか1項記載の触媒組成物を調製する方法であって、(i)前記遷移金属化合物に水を制御しながら添加する工程であって、該遷移金属化合物が溶液中に提供される工程、および(ii)前記有機アルミニウム化合物を、前記少なくとも部分的に加水分解された遷移金属化合物の溶液と混合する工程、を有してなる方法。 請求項11 工程(i)において前記水が、徐々に増やしながら、もしくは水蒸気として、段階的様式または連続的様式で添加されるか、または水含有固体からの放出により添加されることを特徴とする請求項10記載の方法。 請求項12 前記水の添加中および/または後、前記溶液が1分から60分撹拌されることを特徴とする請求項10または11記載の方法。
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