专利摘要:
塞栓コイルは、マイクロコイルと、マイクロコイルに電気的に接続される細長ワイヤとを備え、塞栓コイルが中に配置される動脈瘤の塞栓を加速する。マイクロコイルは第1還元電位を有する第1金属材料で形成され、細長ワイヤは第1金属材料の第1還元電位よりも小さい第2還元電位を有する第2金属材料で形成される。
公开号:JP2011505991A
申请号:JP2010538210
申请日:2008-12-12
公开日:2011-03-03
发明作者:デーナッド、ホウディン
申请人:ミクラス エンドバスキュラー コーポレイション;
IPC主号:A61B17-12
专利说明:

[0001] (関連出願の相互参照)
この出願は、2007年12月14日に出願された仮特許出願第61/013,895号に基づいており、参照によりその全体が本明細書に援用される。]
[0002] 本発明は、介入療法(interventional therapeutic)による治療または血管手術用の埋め込み可能な装置に関し、より詳細には、動脈瘤の治療のために、患者の血管系内で解放されて配置されるのに適したガルバニ(galvanic)塞栓コイルまたは血管閉塞(vasoocclusive)コイルに関する。]
背景技術

[0003] 血管閉塞デバイスは、典型的にはカテーテルを介して人体の血管系内に配置され、塞栓を形成して、血管系のその部分を構成する血管、またはその血管から生じる動脈瘤内部を通る血流を遮断する治療用デバイスである。]
[0004] 伸張に対する耐性をコイルに与えるために内部伸張耐性部材で強化され、電解離脱ジョイントを用いて解放可能である伸張耐性血管閉塞コイルが知られている。ステントの他の部分を形成する第2の金属よりも電気化学ポテンシャルが小さい金属で形成された結合部材を有する生分解性ステントも知られている。これは、結合部材が分解するとステントを小さな部分に分解する。ステントの位置および最終形状を操作するための着脱可能なワイヤを備える他のステント装置も知られている。着脱可能なワイヤは、ワイヤに電流を印加することによってステントから電解離脱可能なリンクを有していてもよい。ステントまたは血管閉塞デバイスにおけるこの種の分離メカニズムにより、デバイスの配置および/または除去が可能となりが、この種の分離メカニズムは塞栓または動脈瘤や瘻孔の治癒の促進を助けることはない。]
発明が解決しようとする課題

[0005] しかしながら、出血している動脈瘤または瘻孔の治療のためには、血液凝固の通常の速度を加速することが望ましい。これは、出血を止めるのに非常に役立つ可能性がある。非出血性の動脈瘤の場合は、結合組織のより速やかな成長およびより速やかな治癒が望ましい。したがって、塞栓コイルが中に配置される動脈瘤または痩孔の塞栓を加速するため、ならびに、結合組織の成長および塞栓コイルが中に配置される動脈瘤または痩孔の治癒を加速するための塞栓コイルを提供することが望ましい。本発明は、これらの要求および他の要求を満足する。]
課題を解決するための手段

[0006] 簡潔にかつ一般的に述べると、本発明は、マイクロコイルおよびマイクロコイルに電気的に接続された細長ワイヤを備え、塞栓コイルが中に配置される動脈瘤の塞栓を加速する塞栓コイルを提供する。マイクロコイルは典型的に、マイクロコイルの全長に沿って内部空間を画成する複数のらせん状コイルを備える。細長ワイヤは典型的にマイクロコイルの内部空間内に配置され、マイクロコイルの内部空間の全長に沿ってマイクロコイルの遠位端と近位端の間に延在する。好適な態様では、マイクロコイルは、第1還元電位を有する例えば白金または白金合金などの第1金属材料で形成される。細長ワイヤは、第1金属材料の第1還元電位よりも小さい第2還元電位を有する、例えば亜鉛または亜鉛合金などの第2金属材料で形成されることが好ましい。第1金属材料および第2金属材料は、二つ以上の異なる金属または金属合金で形成されることが好ましく、これによって、人の血管系の動脈瘤内などの人の血管系内に通常存在するような含水液体環境内に塞栓コイルが配置されたとき、ガルバニ電池が形成される。]
[0007] 別の態様によると、塞栓コイルは、例えば球形または卵形であり、マイクロコイルの遠位端に固定される丸い先端を備えてもよい。塞栓コイルは細長ワイヤの遠位端に固定されてもよい。マイクロコイルの近位端にリングまたはループが固定されてもよい。リングまたはループは、同様に細長ワイヤの近位端に固定されてもよい。リングまたはループは、動脈瘤などの血管系内の治療部位に塞栓コイルを配送するためのプッシャー部材に塞栓コイルを着脱可能に接続するためのものである。]
[0008] 本発明はまた、人の血管系内の動脈瘤の塞栓を加速する方法を提供する。この方法は、塞栓コイルが中に配置された動脈瘤の塞栓を加速するために、マイクロコイルおよびマイクロコイルに電気的に接続された細長ワイヤを備える塞栓コイルを提供するステップを含む。マイクロコイルは、第1還元電位を有する第1金属材料で形成され、細長ワイヤは、第1金属材料の第1還元電位とは異なる第2還元電位を有する第2金属材料で形成される。この結果、塞栓コイルが動脈瘤内に配置されると塞栓コイルによってガルバニ電池が形成される。塞栓コイルは人の血管系内に配置され、塞栓デバイスを取り囲む人の血管系内の液体の電解質組成物を変化させる。これによって、動脈瘤の塞栓を加速し、結合組織の成長および動脈瘤の治癒を加速する化学反応の連鎖が起きる。]
[0009] 本発明のこれらのおよび他の特徴と利点は、本発明の特徴を例示として示す以下の詳細な説明および添付の図面から明らかになるだろう。]
図面の簡単な説明

[0010] 本発明による塞栓コイルの側面図である。
従来技術のらせんワイヤコイルと本発明の塞栓コイルにより、豚の血液の塞栓を比較試験した結果を示す顕微鏡写真である。]
実施例

[0011] 説明のために例示として提供され、限定を目的としない図面を参照して、本発明は、図1に示すように、遠位端14と近位端16とを有するマイクロコイル12を備えた塞栓コイルを提供する。本発明の好適な態様によると、マイクロコイルは、例えば白金または白金合金などの第1金属材料で形成される。マイクロコイルは複数のらせん状コイル18を備え、マイクロコイルの全長に沿って内部空間20を画成する。] 図1
[0012] 塞栓コイルはまた、例えば亜鉛または亜鉛合金などの第2金属材料で形成された細長ワイヤ22を備える。細長ワイヤは典型的にマイクロコイルの内部空間内に配置され、マイクロコイルの内部空間の全長を通ってマイクロコイルの遠位端と近位端の間に延在する。塞栓コイルはまた、全体として球形または卵形の先端24を備える。先端24は塞栓コイルの遠位端でマイクロコイルおよび細長ワイヤに固定されている。塞栓コイルの近位端で、ループまたはリング26がマイクロコイルおよび細長ワイヤに固定されていてもよい。これは例えば、人の血管系内の動脈瘤などの血管系内の治療部位にデリバリーカテーテル(図示せず)を通してねじ込み可能であるプッシャー(pusher)部材(図示せず)に塞栓コイルを着脱可能に接続するためのものである。]
[0013] 塞栓コイルと内部ワイヤは、典型的にコイルの一端または両端で互いに電気的に接続される。第1金属材料および第2金属材料は、二つ以上の異なる金属または金属合金で形成されることが好ましい。これにより、人の血管系の動脈瘤内などの人体内に埋め込まれるなどして塞栓コイルが含水液体(aqueous fluid)環境内に配置されると、ガルバニ電池が形成される。このような環境では、塞栓コイルはイオンを発生し、これによって塞栓デバイスを取り囲む液体の電解質組成物を変化させる。そして、動脈瘤の塞栓を加速し、結合組織の成長および動脈瘤の治癒を加速する化学反応の連鎖を起こす。このように、コイルが動脈瘤の中に埋め込まれると、人の血液中の電解質と塞栓コイル内の金属との間の反応により、例えば亜鉛イオンなどの金属イオンがコイルを取り囲む液体中に放出される。反応連鎖による亜鉛イオン濃度の増加により、血液が凝固し、塞栓コイルがその中に配置された動脈瘤を閉塞して、結合組織の成長および動脈瘤の治癒を加速する。]
[0014] 実施例:塞栓コイルの凝集活性
本発明の塞栓コイルの塞栓または凝血促進剤としての能力を、豚の血液(酢酸を添加)を用いて試験管内で試験した。図2の左側に示す典型的ならせん状白金ワイヤコイル30と、図2の右側に示す本発明による塞栓コイル32とを使用した。塞栓コイルは、白金マイクロコイルと亜鉛で形成された細長ワイヤで形成されている。試験の結果、同一条件の下、白金ワイヤコイルの血液凝固の速度および量に対して、塞栓コイルは血液凝固の速度および量を著しく増加させることが示された。] 図2
[0015] 本発明の特定の形態について図解し説明したが、本発明の精神および範囲を逸脱することなく様々な修正をなし得ることは、上記の記載から明らかだろう。]
权利要求:

請求項1
人の血管系内の動脈瘤の内部含水液体環境内に配置され、動脈瘤の塞栓を加速する塞栓コイルであって、遠位端と近位端とを有するマイクロコイルであって、該マイクロコイルの全長に沿って内部空間を画成する複数のらせん状コイルを備え、第1還元電位を有する第1金属材料で形成されるマイクロコイルと、遠位端と近位端とを有する細長ワイヤであって、該細長ワイヤは前記マイクロコイルに電気的に接続されており、前記第1金属材料の第1還元電位とは異なる第2還元電位を有する第2金属材料で形成されており、これによって塞栓コイルが動脈瘤の含水液体環境内に配置されたときに前記第1金属材料と前記第2金属材料がガルバニ電池を形成する、細長ワイヤと、を備える塞栓コイル。
請求項2
前記第1金属材料が、白金および白金合金で構成される群から選択される金属であることを特徴とする請求項1に記載の塞栓コイル。
請求項3
前記細長ワイヤが前記マイクロコイルの内部空間内に配置され、前記マイクロコイルの遠位端と近位端の間に延在することを特徴とする請求項1に記載の塞栓コイル。
請求項4
前記第2還元電位が前記第1還元電位よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の塞栓コイル。
請求項5
前記第2金属材料が、亜鉛および亜鉛合金で構成される群から選択される金属であることを特徴とする請求項1に記載の塞栓コイル。
請求項6
前記マイクロコイルの遠位端に固定される丸い先端をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の塞栓コイル。
請求項7
前記丸い先端が前記細長ワイヤの遠位端に固定されることを特徴とする請求項6に記載の塞栓コイル。
請求項8
前記丸い先端が球形または卵形であることを特徴とする請求項6に記載の塞栓コイル。
請求項9
前記マイクロコイルの近位端に固定されるリングをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の塞栓コイル。
請求項10
前記リングが前記細長ワイヤの近位端に固定されることを特徴とする請求項9に記載の塞栓コイル。
請求項11
人の血管系内で内部含水液体環境を有する動脈瘤の塞栓を加速する方法であって、マイクロコイルと細長ワイヤとを備える塞栓コイルを提供するステップであって、前記マイクロコイルは、遠位端と近位端とを有し、該マイクロコイルの全長に沿って内部空間を画成する複数のらせん状コイルを備え、第1還元電位を有する第1金属材料で形成されており、前記細長ワイヤは、遠位端と近位端とを有し、前記マイクロコイルに電気的に接続されており、前記第1金属材料の第1還元電位とは異なる第2還元電位を有する第2金属材料で形成されており、これによって塞栓コイルが動脈瘤の含水液体環境内に配置されたときに前記第1金属材料と前記第2金属材料がガルバニ電池を形成する、ステップと、塞栓コイルを人の血管系の動脈瘤内に配置してイオンを生成するステップであって、これにより塞栓デバイスを取り囲む人の血管系内の液体の電解質組成物を変化させ、動脈瘤の塞栓を加速する化学反応の連鎖を起こすステップと、を含む方法。
請求項12
動脈瘤内に塞栓コイルを配置する前記ステップは、塞栓コイルを取り囲む含水液体環境の中に金属イオンを放出することを含む、請求項10に記載の方法。
請求項13
前記第2金属材料は、亜鉛および亜鉛合金で構成される群から選択される金属であり、含水液体環境内に金属イオンを放出する前記ステップは、塞栓コイルを取り囲む含水液体環境内に亜鉛イオンを放出することを含む、請求項12に記載の方法。
請求項14
前記第1金属材料は、白金および白金合金で構成される群から選択される金属であるkとを特徴とする請求項11に記載の方法。
請求項15
前記第2還元電位が前記第1還元電位よりも低いことを特徴とする請求項11に記載の方法。
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引用文献:
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